オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」   作:どこかのシャルロッ党

135 / 168
PHASE-127「伝説/ダカール演説 4」

 

 

『純粋種でありながら、議長のやろうとすることに異論を唱えるなどと!』

 

「君は・・・!」

 

『やはり貴方は消えなければならない!生まれ変わるこの世界の為にっ!』

 

「くっ!だからと言って!」

 

 

レジェンドとアカツキはビームライフルを射ち合い、ドラグーンを放ちながらも攻防を繰り広げる。湊は額の汗を払いながら翔真打倒の為に力を最大限発揮する。

 

『私は白雪 明日菜の出来損ない・・・いや、黒雪 明日菜さんと言うべきでしょうか。

彼女の仮の肉体として生み出された私は適合が上手くいかずに、捨てられた・・・私と同じように境遇の子が沢山生まれ、適合がないと分かれば処分された・・・!』

 

「・・・!」

 

『自分の肉体すら、金で買えると思った愚か者、黒雪明日菜を生み出したのは

貴方が原因です・・・さすれば、私は!」

 

「やめてくれ!君は!」

 

『私には・・・どうしても抗えない・・・やはり私はクローンで・・・黒雪明日菜の・・・』

 

 

胸に激痛が走り息も荒くなり、意識も遠のいてくことを感じる湊。湊の怒りを現すようにレジェンドの動きも素早くなりドラグーンがあちこちから翔真のアカツキにビームを放ち続ける。あと少しで倒せる―――――そう思った矢先、翔真のアカツキはビームを反射してレジェンドに近づく。

 

 

「それは違う!」

 

『・・・!』

 

「君は君だ!明日菜じゃない!」

 

『!?・・・な、何を言って・・・!』

 

「命は誰にだって一つだ。君は明日菜が造り出したクローンかもしれない・・・だが君は君なんだ!・・・だから・・・!」

 

 

アカツキはビームサーベル双刀型ビームサーベルを振るい、レジェンドに斬り掛かる。アカツキによるビームサーベルでの攻撃で腕や脚を破壊されたレジェンド・・・そのまま行動不能となり、パイロットである湊もそのまま気を失ってしまう。

 

 

『翔真!戦域から離脱する!』

 

「すまないな翼。悪いがコイツも一緒で頼む」

 

『なに・・・そいつはザフトだぞ!翔真』

 

「悪い・・・訳は後で話す・・・だから今は・・・頼む」

 

『・・・仕方ない。トランザム!』

 

 

翼の駆るクアンタ・アメノハバキリはトランザムを発動してアカツキとレジェンドを抱えて戦域から離脱してゆく。

 

 

『フォン・・・追わなくていいのですか?』

 

「どうせ今からじゃ間に合わねーよ。ま、奴の力はよく分かった・・・あとは』

 

 

 

フォンのアストレアはハナヨのガンダムアルテミーと共に別の宙域へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

その頃ダカールでは、未だに大東による演説は続いていた。ザフトによる武力介入や非人道的な決定的な証拠を提示したことで世の中の関心は次第に彼に集中していた。

 

 

『よくもそんなデタラメを!』

 

『そんなはずない!我らザフトは!?』

 

「分かったから・・・取り敢えず、黙ってろ」

 

 

ショウマ・アッシュの駆るダークハウンドは2機のグフによるフォーメーションにより苦戦していたがなんとか撃破することに成功した。だが、背後からまたもやウィンダムが現れ、更にはバビやディンなどのMSも一斉砲火を開始する。

 

 

「ちぃ・・・!」

 

「やれやれ・・・相変わらずだね。どこの世界でも過ちは繰り返されるのか」

 

「・・・!」

 

 

1機のウィンダムがビームサーベルを振るい、バビやディンを撃墜する――――やがてそのウィンダムはサーベルを収めると、ビームライフルを装備する。

 

 

「さて、行こうか・・・慎ましくね」

 

 

 

コクピットシートに座り操作しているのは白衣を身に纏った男。かつてあの大戦でドミニオンと共に姿を消したその男は帰ってきた―――偽りの仮面を外して。

 

 

「ディートリッヒ・エーベレスト・・・出る!」

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告