オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」   作:どこかのシャルロッ党

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PHASE-83「修羅場の果てに」

 

クシャトリヤを撃破した一行。翔真は

ダブルオーライザーを降下。続いて翼の

クアンタが降下する。このまま平凡に

済ませたかった翔真だが、そうは行かない。

 

 

「うふふ・・・翔真様♪」

「夜架ちゃん?少し近いと思うんだが」

 

「久しぶりの翔真様なんですもの。

これくらいのスキンシップお許しください」

 

翔真の右腕に抱き付く夜架。シグナムや真耶程

ではないが、ふっくらとした彼女の胸の感触は

腕をとおして分かる。

 

「・・・・・・」

 

「ねぇ翔真。何時までくっついているの?」

 

「(怖ッ!?)」

 

翼はずっと黙ったままこちらを睨み付けている。

フェイトに至っては凍り付くような笑みを浮かべ

ハイライトのない目でこちらを見ている。

 

「ねぇ夜架ちゃん。いくらスキンシップとは

いえ度が過ぎるよ?」

 

「だからといって、わたくしはやめませんわ。

邪魔者は何処かへ行っててくださいな」

 

「誰かは知らないが、随分と舐めた事を・・・」

 

夜架――翼は知らないがフェイトだけは

彼女の事を知っていた。それは約1年前に

翔真とある任務の最中に出会った。

 

次元震により別の世界から飛ばされ

迷い込んだのがこの少女―切姫夜架だ。

それからというもの、放ってはおけない翔真は

彼女の面倒を見ていた。

 

それが半年続き、次第に夜架は翔真を

慕うようになった。

 

「わ、私だって・・・翔真とふれ合いたいのに。

大体翔真も翔真でしょ?」

「へ・・・?」

 

突然自分の名を呼ばれ、唖然とする翔真。

 

「夜架ちゃんに抱き付かれてデレデレしてる。

それに、顔がやらしい」

 

「な、なわけないじゃん!?」

 

だが実際、デレデレしながら変な

妄想へ走り掛けているのは事実。はぁと

ため息をつく翼。

 

「なあ夜架ちゃん・・・そろそろ離れてくれると

俺、嬉しいんだけど・・・」

 

「嫌ですわ♪」

 

離れる様子はない。そして突き刺さる

フェイトと翼の視線。

 

「(それにしても束達は大丈夫かな・・・・・・

椿やヴィヴィオが泣いてなければいいが)」

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

トレミーにある一室。翔真の名前を聞いて

帰って来たと勘違いした椿とヴィヴィオは

泣いていたが、束とシグナムがなんとかあやし

寝かしていた。

 

 

「・・・束」

 

「なにシーちゃん?」

 

「翔真は何処にいるのだろうな・・・すまない、

先程の事は忘れてくれ束」

 

「ふふーん」

 

何を言い出すのかと思えば翔真の事か。

束はニヤニヤしながら口を開く。

 

「シーちゃんも大分変わったよね~」

 

「別に変わってなどない。私は私だ」

 

「はやてちゃんから聞いたけどショウ君の事を

話しいる時のシーちゃんの顔は凄く乙女らしいね」

 

「ぶっ!」

 

思わず吹き出すシグナム。ベッドから降りて

彼女は顔を赤くしながら束に反論する。

 

「そ、そんな訳ない!私はただ普段の

様子について語っているだけで!」

 

「えー?でもはやてちゃんが言ってたけど

シーちゃん・・・お姫様として扱ってもらいたい

って聞いたけどね」

 

「あ、主~!!」

 

今はいない(いや、いるのだが)主、はやての

顔を思い出す。想像の中のはやては笑いながら

舌をチロッと出している。

 

「ま、まあそれは置いとくとして」

 

「(置いとくんだ)」

 

「あの切姫夜架という奴がどんな人物なのか

たっぷりと聞かないとな・・・翔真に」

 

「まあまあ。多分あの子がショウ君を

連れ戻してくれるだろうし今は待とうよ」

 

シグナムは笑顔だが目は全く笑っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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