オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」   作:どこかのシャルロッ党

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第六章 黒き復讐者と蘇る赤き正義
PHASE-89「違和感と赤き少年」


 

 

トレミーの部屋の一角。ツバサはこの部屋で

調べ物を行っていた。調べ物・・・それはこの世界だ。

前に調べた時に妙に噛み合わない節があると感じた

ツバサはこの世界について調べていた。

 

「やっぱりか・・・だが、何故こんなにも・・・」

 

「ツ・バ・サ!」

 

「おわ!?ね、ネプテューヌ!?」

 

「も~う!どこに行ったと思ったらこんな所に

居たんだね・・・ネプゥ」

 

「あはは・・・」

 

頬を膨らますネプテューヌ。ここ最近調べ物

ばかりしていたツバサが構ってくれない事に

お怒りのようだ。

 

 

「ごめんねネプテューヌ。ただ、どうしても

ハッキリさせたい事があったんだ」

 

「ハッキリさせたい事?」

 

「うん」

 

ツバサは調査の中で調べ上げた全ての情報を

記した資料をテーブルの上に置いた。

 

「実はこの世界についてなんだけど・・・」

 

まずツバサの感じた違和感はMSや施設の急増率だ。

二年前までは全く配備されてないどころか施設も

なかった。だが、この二年間でIS世界は急成長して

いったのだ。なにかがおかしい―――。そう思い

ツバサは色々調べていたのだ。

 

「現在配備されているMSの数は確認されている

だけで8500機はある。二年前まで技術は発展せず

精々ISを作る技術のみだった。でも・・・」

 

「何故かMSを生み出すものにまで成長したって訳?」

 

「ああ。けど、元はMSとは何も関わりがなかった

はずなんだ・・・恐らく、黒幕がいる」

 

「それって、フェイトちゃんのお母さんで・・・

プレシアさんじゃないの?」

 

「違うね。恐らく・・・誰かがいる。この世界を

変革させた人物がね・・・」

 

 

ツバサは資料のページをめくる。そしてある

ページに目が止まる。

 

「MS・・・翔真、こいつはただ事じゃないぞ」

 

そのページには行方不明及び戦死を意味する

MIAと記された翔真の写真が取り付けられていた。

真剣な眼差しで資料を見つめるツバサをよそに

ネプテューヌはあるカタログを見つけた。

 

「ねぇツバサ~?ラスベガスってなに!」

 

「ああ。いや、数日後にマルスや皆で旅行に

行こうかなって思ってね。ザフトは連合との戦いで

戦力を消耗してるだろうから、休暇をするなら

今がチャンスだと思ったんだよ」

 

だが、この時二人は知るよしもなかった。まさか

あんな事になるなんて―――――

 

 

 

 

 

場所は代わりホテルの一室。最上階から見る

夜景は美しく、全てを忘れてしまいそうな程に

キラキラと星が輝いていた。そんな夜景をバックに

プレシアは部屋を訪れた一人の青年と話していた。

 

「俺は・・・戦えばいいのか?」

 

「そうよウォーレン。貴方の背中にある忌まわしき

力を使って戦えばいいの」

 

 

「忌まわしき・・・力・・・」

 

赤髪の青年は顔を上げる。そんな彼にプレシアは

一枚の写真を手渡す。そこに写る一人の少年は

ツナギを着て、機械を弄るマルスであった。

 

「その子をどんな手を使ってでも連れて来て。

初任務だからと言って、失敗は許されないわよ」

 

「分かった。何処へ行けばいい・・・」

 

「詳細は分かり次第通達するわ」

 

「・・・了解した」

 

赤髪の青年は写真を懐へ仕舞うと部屋を出る。

部屋には一人っきりのプレシアがいる。月の光が

照らされたテーブルに一枚のウインドウが表示

される。

 

 

―アレックス・ウォーレン 旧名 五反田 弾―

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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