シリアルに生きたい   作:ゴーイングマイペース

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 さーて皆さん! このネギま二次も13話目にしてようやく原作突入ですよ!

 と、いうわけで気合い入れて増量した13時間目、括目せよ!
 


 え? 単に切り所が見つからなかっただけ? や、やだなあそんなわけ(ry


波乱を予感させるぅぅぅ第1章っ!
13時間目 : 原作にやっと入りましたよ!(ただし原作主人公の出番があるとは言ってない)


「――つまり、世界、お主には今年度3学期のみ麻帆良女子中2-Aで授業を受けて貰いたいのじゃ」

 

「1、1、9、と……」

 

「待って、ワシボケてもいないし認知症でもないから。だからそのスマホはしまってくれんかのう?」

 

 なんだ、とうとう来るべき時が来たかと思ったのに。

 

 本日は12月初めの月曜日、放課後いつも通り部活に精を出そうとしたところ、学園長から呼び出しを受けた俺は猛烈に嫌な予感を覚えながらも顔を出したところ、共学化だの本格的な始動は来年もしくは再来年からだのとりあえずはテストだのという話を聞かされ、終いには冒頭の台詞を言い渡された。

 俺が思わず119番へコールするのもやむなき次第だろう。だがどうやらまだ話の続きがあるようなのでとりあえず応答してやることにする。

 

「で、どういうことだボケジジイ。イヤ、そもそもどんな事情があっても俺の父さん母さんや当の2-Aが了承しないだろ」

 

「そこは安心してよいぞ。お主のご家族からは『OKです! どんどん苦労させてやってください!(意訳)』と非常に快いご返事をいただいたからの」

 

「Oh……」

 

マイファザー&マザー、貴方たちは息子の私生活の風紀とか不純異性交遊などへの配慮とかいったものは存在しないのですか。

 

「2-Aについてもほぼ心配はいらんじゃろう。確認をとるのはこれからじゃが、全員お主とは知己の仲であるわけじゃし表立って反対する者がいるとは余り考えられんがのう」

 

「イヤ流石にあいつらだって自分たち女の園に男が混ざり込むことには……いくら俺がダチだからって……ない、よな?」

 

「そこで言い切れない時点でほぼ確定しているようなもんではないかの」

 

「ま、まあその話はまた後だ。で、表向きの理由はいいからホントの所を教えてくれよじっちゃん。いくら麻帆良が治外法権みたいなもんだって言っても今回のこれは相当無理がある、何か大きな声では言えない裏があるんだろ」

 

 だいたいの予想はつくが、学園長にその真意を問いただす。

 そう、いくらこの街が魔法使いの為の街とは言え、どんな無理でも通せるというわけではない。いきなりたいした理由もなく女子学校に男子を突っ込むなどという無理があり過ぎる暴挙を通せば、麻帆良では大人しくなりがちな道理も流石に大騒ぎするしかないのだ。

 

「うむ。世界、既に通達した通り、英国から千の呪文の男(サウザントマスター)の息子であるネギ・スプリングフィールド君が“立派な魔法使い(マギステル・マギ)”になる修行の為、近々この麻帆良学園に教師として赴任してくるのじゃが。彼には女子中2-Aを任せようと思っておるのじゃ」

 

「ちょっと待て、ネギ君ってたしかまだ10歳だろ?」

 

 知ってはいたが、改めて聞くと魔法使いって頭オカシイと再認識させられる修行である。流石の学園長も魔法使い組織のトップであると同時に教師でもあるので、色々と葛藤があったのか顔を逸らす。オイこっち見ろよ。

 

「……あー、なるほど。つまり俺に、魔法使いの修行なのに何故か教師をやらされて最初は色々と大変だろうネギ君の尻拭い(フォロー)をやらせたいと」

 

「思いっきりぶっちゃけたのう……まあ、そういうことじゃ。どうじゃ、引き受けてはくれんか」

 

 とりあえず教師云々は今更覆らないようなのでスルーし、自分の考えをぶっちゃける。結果は見事に大正解の模様。

 はいビンゴー。……うわぁ全然嬉しくない。なんで俺がわざわざ女子に交じって授業受けてまでそんなことせにゃならんのだ……

 

「俺にそんな要請する前に2-Aには魔法生徒が何人かいるだろ、そいつらはどうしたんだよ」

 

「勿論彼女たちにも話は通すつもりじゃ。じゃが、ネギ君は非常に特殊な境遇にある子じゃ、将来を有望視されてもおる。そのため、優秀な助っ人はいくらいても足りんほどなのじゃ。勿論、甘やかし過ぎる訳にもいかんからお主にいつでも頼るのが許されるのは3学期の間だけとするつもりではあるが」

 

 たしかに、かの原作主人公君は大戦の英雄と亡ウェスペルタティアの女王の1人息子と、生まれからして厄ネタ満載である。実際その生まれが祟って故郷を襲撃までされるという事件が既に起きていることだし、多少強引でもいざという時に彼をすぐに助けられる人員が必要というのはわからない理屈ではない。

 

「……ハァーッ。わかった、そのネギ君の護衛引き受けさせてもらうよ。何かあったらネギ君1人の犠牲じゃすみそうにないし」

 

「おお。そうか、引き受けてくれるk「ただし!」……なんじゃ?」

 

「2-Aの了解をしっかり取り付けるのが絶対条件だ。じっちゃんだって教師の端くれなんだからそのぐらいは理解できるだろ?」

 

「勿論じゃとも。ワシとてそこは履き違えたりはせん。

 ああ、そうじゃ。ネギ君の麻帆良の住居なのじゃが、お主の所へ小太郎君同様任せたいと考えているのじゃが、どうじゃ?」

 

「はいはい、護衛だからな。了解しましたよっと。

 じゃあ俺は部活行くからな。詳しいことは詳細決まったらまた連絡くれ」

 

「うむ、ご苦労じゃった」

 

 さて、この選択でどう事態が転ぶことやら。

 

 

 

後日

 

「ほぼ満場一致で君を受け入れることが可決されたよ」

 

「アイツ等あのままにしておいていいんですかタカミチさん」

 

 若さとノリの良さが売りって言っても限度があるんじゃないんですかねぇ。

 

 

 

 

 

 

 ~キングクリムゾン! 新学期までの時間を吹っ飛ばす! ~

 

 

 

 

 

 

「世界は平凡か? 未来は退屈か? 現実は適当か? 安心しろ。それでも、生きることは劇的だ!」

 

「教壇に立つなり何をいきなりネタに走っているですか貴方は」

 

 目の前に広がる現実にさっそく早まったかって後悔が押し寄せてきてるんだよ、察せよゆえ吉。

 

「と、いうわけで今日から1学期間この女子中2-Aのクラスメイトになる火星世界だ。全員知り合いだから今更自己紹介とかは必要ないよな。じゃあ、改めてよろしくー」

 

『よっろしくー!』

 

 今日から新学期1日目。今は約束通りネギ君に先回りして女子中2-Aへと仮転入した俺が迎えた最初のHRの時間だ。

 

 そして俺が挨拶をするとそのお返しとばかりに教室の生徒ほとんど全員がスタンディングオベーションである。

 こいつらホントに元気だけは有り余ってるなー、と改めて教室を見回す……あ、千雨が机に突っ伏して頭抱えてる。安心しろ、目の前の光景に違和感を感じまくってるのは俺も同じだ。

 オイ本当にその反応で良いのかお前ら。

 

 「さて世界君、君の席はね……」

 

 そうタカミチさん……高畑先生が俺の席となる机を指し示したのでその机へと向かう。と、最前列にいた少女と目が合った。

 

「あ、あの私、相坂さよですっ。今日からクラスメイトとしてよろしくお願いしますッ!」

 

「おう、よろしくなー」

「え? あ、うん、よろしく世界っち」

 

「へ? イヤ和美、今のはお前じゃなくて――ん?」

 

 と、先ほど俺に挨拶をしてきた少女を改めて観察してみる。

 顔には驚愕の表情、視線をそのまま下へとズラしていってみれば、その体はよくよく見れば透けていてその向こう側が見えてしまっており、さらに視線を下へと向ければ普通の人間にはあってしかるべき足が無い――()()()()

 

「え、あ、私が、み、見えてる……?

 ――え、え、えええええええええええええええええええええええ!?」

 

 そうしている内に顔に驚愕を浮かべていたその少女は自身の中で結論が出たのか、学校中に響くかと言うような大声を響かせる。

 

 が、その声には誰も気づく様子が無い。俺のことを見て首を傾げる者ばかりである。

 

……あれ、もしかして俺……さっそく変なことに巻き込まれたコレ?

 

 

 

 

 

 

 

 

~再びキングクリムゾン! 放課後、学園地下遺跡に行くまでの過程を(ry ~

 

 

 

 

 

 

 

「で、結局連れてきたのね。まったく、どうしてこう行く先々で厄介事を見つけてこれるのかしら」

 

「…………………」

 

「しょうがないだろ、厄介事の中に更に厄介事なんて空し過ぎていちいち予測してられないだろうが……」

 

「あ、あの~……わ、私、ご迷惑でしたでしょうか……?」

 

「あー、大丈夫大丈夫。いつものことだから」

 

 帰宅するなり人が気にしていることを言葉鋭く突きつけてくる我が使い魔Bと、それに同意だと言わんばかりにコクコク頷く使い魔A。お前ら疲れて帰った主人を暖かく迎えようとかいう可愛げはないのかコラ。

 

「ちょっと、今何か失礼な呼称で私達を呼ばなかった?」

 

「ソンナコトナイデスヨー。

 ……あれ、白レン、コタはどうした。今日は真っ直ぐ帰ってくるって言ってなかったか?」

 

「……まあいいわ。

 あの駄犬なら真っ直ぐ帰って来るなりそのままダンジョンへ潜っちゃって、()()よ」

 

 そう雑な説明をする使い魔Bこと白レン。

 ああ、と言われてもわからんので首を傾げたら、もう一方の使い魔A、黒レンが服の裾をチョイチョイ引っ張ってくるのでそちらを向いたら、ある一方を指さしていたので首をそちらに向けてみる。

 

「あのー、あの男の子はどうしてあんなところでずぶ濡れになって寝ていらっしゃるんでしょうか……?」

 

 同じく黒レンの指さす方向を向いたらしい幽霊少女の言葉通り、そこには全身ずぶ濡れ、上半身裸で地べたに突っ伏す我が弟分の姿が。

 

「あのあの、あの子あんな風に濡れ鼠のまま寝てたら風邪ひいちゃいますよ!」

 

「ああ、いいのよ。あの駄犬のアレはここに来てから日常茶飯事だから。起きた後に餌をたっぷり与えておけばいいわ。

 ……で、マスター。その子、相坂さよさん、だったかしら。どうするつもり?」

 

 その言葉にこちらを向く幽霊少女こと、相坂さよ。改めて今の自分の状況を噛み締めているのか、目に涙を浮かべこちらを窺っている。

 

 そう、すっかり忘れていたが確かに2-Aにはこのような少女がいたのだ。出席番号永久の1番、幽霊やって60余年、相坂さよ。影が薄すぎて今までどんなお払い師や霊能者にも気づいてさえ貰えなかったという薄幸少女である。

 え? なんで覚えてないんだって? 転生してから14年も経ったらいちいち何でもかんでも記憶してられんわ!

 

 とにかく、結局あの朝のHRのあとなんとか放課後まで誤魔化しきった俺は。歓迎会をすると言ってくれたクラスメイト達の誘いを今日はどうしても外せない用事があるのだと延期させてもらい、速攻でさよちゃんを連れて帰宅した次第だ。

 

 イヤ別に俺にはそこまで事を性急に運ぶつもりはなかったんだけどね? 自分のことが見える人間なのだと俺について認識したらしいさよちゃんが全身を使って引っ付いてきてね? そしたらなんと俺が幽霊に触れる体質なのが判明して益々離れてくれなくなっちゃってね?

 

 ああ、小振りながらも女らしい膨らみを感じさせる2つの母性が(ry

 

「戻ってきなさいバカ。レン、GO」

 

「…………………」

 

「ふぐっ」

 

 思春期男子には少々毒ですらある感触を思い出していた俺の顔に伸し掛かる重圧。何事、と思ったら黒レンが顔に引っ付いていた。

 ゴメン猫形態ならいいけど人間形態でソレやられると普通におmって痛い顔引っ掻かないでくださいすみませんでした!

 

「イデデ……で、さよちゃん。俺としてはまあ知ってしまった以上は知らないふりをするつもりはない。でも、どうするかっていうのはやっぱりさよちゃんの意思が第一だ。

 さよちゃんは、どうしたい?」

 

 プリプリしだした2匹の使い魔をなだめるべく、それぞれ膝の上に乗せて頭を撫でながらさよちゃんに聞いてみる。すると

 

「わ、わたし、私ももう人と触れ合う喜びを知ってしまったからにはもう前の寂しい生活に戻るのはイヤですッ! こんなダメ幽霊の私でも気づいてくれる人が、世界さんみたいに普通の女の子に接するみたいに優しくしてくれる人を知ってしまったらもう絶対今までの60年みたいな生活はイヤッ! お友達が欲しいです、世界さんともっと触れ合いたいです、離れたくないですーっ!」

 

「お、おお……」

 

 60余年分の鬱憤をぶちまけるかのごとく咆哮するさよちゃん。その中にサラっと混じる告白じみた台詞には俺はどう対処すればいいのだろうか。

 思わず我が膝元に座する使い魔たちに視線を送るが、2匹とも俺の手の感触を堪能し足りないと目を瞑っているので当てにならなかった。ちきしょう。

 

「……初日からこんなことになるとか、俺これから3ヶ月もあのクラスでやっていけんのかな……」

 

 初っ端から難易度ルナティックを連想させる目の前の光景に思わず現実逃避しかける。が、目の前の光景は紛れもない現実というものをまざまざと俺へと伝えてくる。……現実なのに騒いでいるのは幽霊とはこれいかに。ふぁっきん!

 

 ……イヤ、今からこんな弱気でどうする。俺はこれでも(望んでのことではないとはいえ)この世界のラスボスの子孫だ。ぜったい女子中学生達なんかに負けたりしない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ またまたキングクリムゾン! ネギ君日本到着まで(ry ~

 

 

 

 

 

 

 

「えーと、たしかこの改札口に迎えの人が来てる筈なんだけど……あっ、あの人かな?

 ――すみませーん! あの、ボク、ネギ・スプリングフィールドです。麻帆良からの迎えの人ですか?」

 

「……ああ、うん。遠い所よく来たね。確かに俺が麻帆良から君を迎えに来た、火星世界だ。よろしく……」

 

「……あの、どこか具合でも悪いんでしょうか? なにか酷くお疲れのような……?」

 

「ああ、イヤなんでもないんだ。ちょっとこれまでの1ヶ月ちょいを思い出していただけだから……」

 

「はぁ……?」

 

 女子中学生には勝てなかったよ……

 




・学園長先生(前話でやるの忘れてたんだろとか言ってはいけない)

 今作では、特に自分の身内と認識している者に対して腹黒い権謀術数などはしかけない好々爺の模様。その割には主人公に色々と苦難を齎しているようだが、どっちかというとだいたい騒動の中心になる主人公の方が悪い(暴言)
 主人公の秘密を知る数少ない1人でもある。
 主人公を積極的にネギ君と関わらせようとしているようだが、果たしてその胸の内とは?( 原作的にバレバレとかは思ってても言っては(ry )


・主人公の家族
 特に魔法使いということもない表社会の一般人。血筋のことを知っているのは実家の倉で死蔵されていた一見なんの変哲のない箱の封印を解いてしまいご先祖の遺産諸々を知ってしまった、実は先祖返りである主人公のみ。
 可愛い子には旅をさせよ、という言葉を至上の教育方針としており、息子に苦難の影あれば迷わず背中を蹴っ飛ばす2人でもある。愉快犯ともいう。


・子供先生とかいう存在についての是非
 まあ漫画だからね、ってことで特に煩く取り上げるつもりも、アンチするつもりもはありません。ネタとしてはちょいちょい使うかもしれませんが。
 というかネタにしかできないわこんなの。実際あの世界の魔法界って何考えてこんな無茶したんだろう。


・キンクリさん
 様々なSSに出演している苦労人さん。作者も試しにと使わせてもらったが予想以上に執筆が楽になってしまい困惑。これはそのうち過労死させてしまうかもしれません。


・世界は(ry
 詳しくは『めだかボックス』で検索!


・見えない幽霊
 ううう、やっぱり触れる。もっと、もっと……!

 正直このSSの女キャラで今のところ1番台詞がある気がする、初登場にして作者の予想を超え暴れまわった幽霊少女。おかげで後書きで書くことがあまりないよ!
 なお、この騒動の後は主人公に肉体を作成してもらいクラスメイト達と本人の希望通りしっかりお友達になり、元気に学校に通っている模様。
 その様子に思わず涙した爺様がいたとかいないとか。


・黒レン白レン
 結局台詞アリのキャラにしてしまった。欲望には勝てなかったよ……!
 でも可愛いから仕方ないよね!(開き直り)

 設定としては、主人公が子供のころ拾った夢魔。猫形態と人間形態を使い分けられるなど、今のところ性能は原作と特に変化は無し。
 互いに互いを「レン」と呼ぶ。まあ基本黒い方が喋らないのでこの設定は活かされることはないかも?


・ずぶ濡れワンちゃん
 この後しっかりと風呂に入れられ餌をもらいました。(だから俺はペットとちゃう!)


・2つの母性
 男の子だからね、しょうがないね。


・ぜったいに(ry
 勝てないところまでお約束。大人の世界を知りたくない良い子はネットで調べようとか思わないように!


・ネギ君
 ね? 原作突入したでしょ? 
 あ、すいません、次回はちゃんと2-Aの子達と絡ませますから石を投げないでっ!



 と、いったところで13話は終了。原作とは既にかなり状況が異なる中、原作主人公はいったいどうするのか!? こうご期待! それではっ!

 あ、感想返しは後日、時間があるときに改めてさせていただきます。感想をくれた読者さんたちはもうしばらくお待ちをっ!

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