シリアルに生きたい   作:ゴーイングマイペース

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 ホントのホントに原作突入ですよ皆さん! いやーここまで長かったなぁ……




 と言っても原作1話分すら終わらなかったがな!


14時間目 : ラッキースケベって何歳までなら許されるんだろう……

「うわぁー。昨日も思ったけど麻帆良ってホントに人が凄く多いな~!」

 

「なんてったって学園“都市”だからなー。……おっ、超一味。

 おいネギ。俺は一旦朝飯買ってきてから追いつくから迷子になるんじゃないぞ?」

 

「ぼ、僕迷子になんてなりませんよ世界さん!」

 

 始業ベル10分前、生活指導委員に煽られ爆走する学生たちに交じり爆走する俺、そして昨日より我が家の居候となったネギ。

 周りを見回せばスケボーに乗りつつ走行中の路面電車に掴まる者や、バイクの後部座席からパンを投げ渡す購買部のお姉さんなど、相も変わらず麻帆良の朝の通学風景はカオスの様相を呈している。ねえ生活指導委員会さん、遅刻者ゼロ週間とか言う前に指導する必要があることがないですかねぇ。

 

 とりあえず折角麻帆良に来たのだから麻帆良一の肉まんを新しい家族に食わしてやろうと、ネギと一旦別れ前方にその姿を発見した超一味に近づいてゆく。

 

「おはよっす超、聡美、五月、古、茶々丸。肉まん2人分くれ」

 

 そう挨拶をするとおはようと返してくれる5人。が、俺の他にも肉まんを買い求める学生達が多数いる様子であり大忙しである。とりあえずオーナーである超が応対してくれるようだが、相変わらず超包子は繁盛しているらしい。まあ美味しいしね、しょうがないね。

 

 

「おはようネ世界サン、2人分了解したヨ。

 ……ところで世界サン、あの男の子はどこの子カナ?」

 

「どうせわかってるんだろうにいちいち聞くなよ」

 

「マアマア、遊び心、様式美と言うやつヨ。ということはやはりあの子がネギ・スプリングフィールド、ネ?」

 

「そうそう、昨日から俺のウチの居候になった、お前のご先祖様で俺の遠い遠ーい親戚だ」

 

 ちょっとした世間話と言うにはお互いに含むものがありすぎる会話を交わしつつ、2人分(俺の分だけは通常の3倍ほど)を受け取る。まあ、俺の場合は若干のメタ知識から来る、これから来たる具体的過ぎる未来への憂慮もあるが。

 

「フム、何やらお疲れのご様子ネ。さては昨日何かあたか?」

 

「おおう、顔に出てたか。……イヤな、昨日ネギのヤツが屋敷の門や遺跡へのゲートを俺無しで開けてみせてな。その事後処理でちょっと」

 

 そう、ネギを屋敷へと連れ帰った時のことである。俺が何も命じていないにも関わらずあの俺以外にはけっして自分から門を開くなどということをしなかったあの屋敷が、ネギが手を触れたその途端、勝手に門を開いてみせたのである。これには思わず俺もマジかよ、と驚きを隠せなかった。

 それだけなら流石はウェスペルタティアの血筋、と納得するだけで解決だったのだが、ネギはなんと地下遺跡へのゲートすら起動させてしまったのだ。その際そのままダンジョン上級へと飛ばされるというアクシデントが起こり、慌てて救出に向かった、というのが俺の疲労の真相である。

 どうやら、一応にと重ね掛けしてセキュリティ術式と、主でもなく使用者として登録しているわけでもないが俺同様ラスボスの血脈たるネギの血とが妙なケミストリーを起こした模様。初日からこれとか流石は原作主人公、トラブル体質は伊達じゃないということだろうか。

 後始末に追われた身としてはたまったもんじゃないがな!

 

「初日から麻帆良最強の中学生をそこまで疲労せしめるとは、流石は私のご先祖、と言たところかナ?」

 

「お前他人事だと思ってニヤニヤしてるんじゃねーぞ……俺はこれからその流石なガキと同居生活をs「何だとこんガキャー!!!!!」……あれー?」

 

「おお、噂をすれば早速そのご先祖様がトラブルを引き起こしたみたいヨ」

 

「おお、もう……」

 

 少しは落ち着きを見せようぜネギ坊主。

 

 

 

 

 

 

「取・り・消・し・なさいよ~!」

「あわわわわわわ」

 

 超との会話を切り上げ追いついた先では、我が幼馴染の1人がウチの居候の頭を鷲掴みにして宙へとぶら下げ、威嚇していた。これ放置して先に行っちゃダメかな。

 

「あ、せ、世界さーん! 助けてくださーい!」

 

「あ、せかい君やー。おはよーさん」

 

「おうおはよー木乃香。で、とりあえず何があったか知らんがその手を離せお猿」

 

「誰よ今大事な、世界? アンタには関係な、って誰がゴリラよー!?」

 

「誰もそこまで言ってねえよ!」

 

 ひとまず朝から少年へと暴行を働くおバカへと挑発をし、そのターゲットを自分へと移すことに成功。予想通りな飛び蹴りを回避しつつネギを回収し、改めて幼馴染たちの方へと向き合う。

 

「はれー? せかい君、その男の子と知り合いなん?」

 

「まあな。このガキは昨日からウチの居候になった、イギリスからのお客さんだ」

 

「その失礼なガキが誰だなんてどうだっていいわよ! ていうか世界はいいとしてもこのガキンチョはなんで女子校エリアにいるのよ!?」

 

「あう、えっとそれは」

 

「いや、彼の場合はそれでいいんだよアスナ君」

 

 怒髪天を衝くとばかりに全身から怒りのオーラを噴き出す明日菜は、俺の脇に抱えられているネギへと顔を思い切り近づけヤクザ顔負けの迫力で睨みつける。

 それに涙目でアワアワしながら震えるネギと場が更なる混沌の体をなし始めてきた時、校舎からヒゲダンディーもとい高畑先生がやってきた。

 

「あ、あー! 久しぶりタカミチー!」

 

「た、高畑先生!? おはようございま……って知り合い!?」

 

「おはよーございまーす」

 

「おはよーございます高畑先生。ホイ、確かに連れてきましたよー」

 

「ああ、ありがとう世界君。

 久しぶりだね、麻帆良学園へようこそ。ネギ先生」

 

「「えっ、先生……?」」

 

 高畑先生の言葉に己の耳を疑っている様子で、改めてネギのことを見る明日菜と木乃香。

 うんわかるよ、俺も初めて聞いたときそんなだったわ。

 

「は、はい。この度この学校で英語の教師をやることになりました、ネギ・スプリングフィールドと……ファッ、ファッ」

 

 2人の視線を受け、たじろぎながらも自己紹介をしようとするネギ。だが、至近距離へと顔を近づけていた明日菜のツインテールが鼻にでも引っかかったのかむずがり始めた。

 ……あれ、これって確か

 

「フアックショイ!」

 

 俺が記憶の片隅から何か引っかかることを思い出そうとした時には既に遅く、ネギがくしゃみもとい武装解除をした先に居た明日菜はブラとパンツ以外の服が全てはじけ飛び、俺たち4人へと毛糸のくまパンを晒していた。

 

 唐突に起きたストリップショーに何も言えない一同。そして

 

「キャ、キャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」

 

 現状を理解し悲鳴を挙げる明日菜。バッチリくまパンを視認してしまった俺、木乃香、高畑先生。

 流石に色々な意味で見ていられないと俺は着ていたコートをかけてやる。この寒空の下で下着だけとか風邪待った無しだし。

 ……あ、失恋の相がさらにドギツくなった。くまパンとか子供っぽいのはダメか高畑先生よ。まあ()()しずな先生が好きみたいだししょうがないのだろうか。

 

「ほら、とりあえずこれで我慢しろ明日菜。あとオジコンの癖に自分は子供趣味なのはどうかと思うぞ」

 

「あ、ありがとう世界……って殺すわよこのバカ!」

 

 ところでとこの惨状を引き起こした少年の様子を見てみると、自分がやらかしたことに慌てるどころか散々自分をバカにした相手だからか若干プリプリしているご様子。それでいいのか英国紳士。

 

「まあ子供やからその辺はしゃあないんとちゃう?」

 

「いや子供でもダメだろう色々と。

 あと木乃香さん、俺の場合でも今のは事故だと思うからそのトンカチしまってお願い」

 

「残念。見ただけならともかくその後のアスナへの発言でアウト、や」

 

 あれっ? こういう場合ってラッキースケベやらかした本人がオチになるのがお約束じゃないんですk

 




・登校風景
 これがホントに学園結界とかいう代物が存在することの結果なのだとしたら早急に排除した方がいいと思う(真顔)。


・ネギ君、その血の証明
 主人公と同じラスボスの末裔であるネギ君。主人公以外で初めて、主人公の住居である屋敷に尻尾を振らせた模様。ちなみに、この後主人公はセキュリティをしっかり見直しました。

 そしていきなり騒動を引き起こす原作主人公クオリティ。なおいきなりモンスターハウスに飛ばされ初っ端から命がけの模様。

 「いきなり魔法陣が起動したと思ったら目の前にはドラゴンの大群がいた。な、何を言っているのか(ry」 byネギ


・くまパン
 しずな先生みたいな大人の女性が好みのダンディーさん相手には絶対致命傷だよねコレ。


 ようやくまともに原作に入ったと思ったら碌に進まないこの体たらく。
 第1話終わらせるだけでどれだけかかるかなぁ……(震え声)

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