理由としては感想でも書きましたが仕事での残業などが重なってしまい執筆意欲が湧かなくなったスランプ状態になってしまったからです。
息抜きで新しくコードギアスの小説を書かせて頂いたのですが少しですが調子が戻ってきました。
ですが今回は自分でも結構グダグダな回だと思うのですが何卒御容赦下さい。
戦いが始まると同時にハルユキは駆け出す。
「(相手の方が例えレベルが高くても遠隔の赤なら近距離戦に持ち込めれば勝機は有る!)」
「迎撃開始!!」
一気に距離を詰め近距離戦に持ち込もうとするハルユキだがむこうもこちらが来るのを黙って見てくれている筈が無い、銃型の強化外装を装備しこちらに向かって撃ってきた。
「これ位で足を止めるのは愚の骨頂!うぉぉ!」
走る勢いを緩める事なくそのまま秋山目掛け突っ込んで行く、そして相手の左側に回り込み脇腹に思い切り肘を打ち付ける。
「てやぁぁ!!」
「くっ思ったより速い!?」
ハルユキの強烈な肘打ちを受け堪らず体勢を崩すが秋山はハルユキのいる方にマシンガンを撃ち反撃する。
しかしハルユキは銃を持つ手を左手で掴み狙いを逸らす。
そして無防備になった秋山の顔目掛け右ストレートを放ち、次に顎に左アッパーを当て空中に浮かせた秋山に空中で蹴りを3連発で放ち止めに回し蹴りを腹に当て吹き飛ばす。
吹き飛んだ秋山は近くの壁に激突し倒れ込む。
ここでハルユキは一息付き体力ゲージを見ると自分は先程の銃のダメージで1割、秋山に対しては6割と半分近く減っている。
「思った通り防御力は高くない、このまま押し切れば勝てる!」
「あちゃ〜、今ので半分以上持ってかれちゃうとはね、予想外かな?」
激突した壁から立ち上がり自分の体力ゲージを確認して苦笑いしているがそこからは何処かまだ余裕そうな雰囲気がした。
「その割には随分と余裕だね?」
「まあね、この位で諦めてたらバースト・リンカーはつとまらないよ、それに噂の飛行アビリティまだ見ていないからね!」
再びハルユキに向けマシンガンを放つ。
「それなら!」
先程と同じく突っ込んで接近戦に持ち込もうと思ったが2度も同じ攻撃をしてきたという事は流石に何か有るだろうと思い今回は回避に専念する為背中の翼を広げ空に向かって羽ばたき上空に待避する。
「お~!綺麗な翼!それが飛行アビリティ?」
「そうだ!そしてこれが!」
上空まで上昇したハルユキは秋山目掛け急降下しながら蹴りの体勢になる。
「ダイブ・アタックだあああ!!」
「あっこれはヤバイかも?」
自分に向かって急降下してくるハルユキを迎撃する為マシンガンを放つがその勢いは止まる事無く彼女を貫き、残っていた体力ゲージを0にした。
「レベル6に勝った・・・やったああ!?」
自分よりも遥か格上の相手に勝てた事に驚きと嬉しさを合わせながら喜ぶハルユキだがハルユキ以外の2人は何か納得がいかないと言った感じだ。
「どうしたんですか?」
勝ったにも関わらずこの異様な場の雰囲気に堪らず近くにいた黒雪姫に聞く。
「ああ、今の戦いナイスファイトだったハルユキ君、だが何か妙だと思わないか?」
「妙って何がですか?」
「それはね彼女の実力がだよ」
何時の間にかビルの上にいたタクが近くに降りて来ていた。
「ハルが強くなっているのは当然としても幾らなんでも今のハルがレベル6のバースト・リンカーに勝てる筈が無いんだよ、しかもこんな圧勝みたいな形で」
「それってつまり・・・」
「ほぼ間違いなく彼女は手加減していたのだろうな」
「そんな・・・」
2人の言葉に軽いショックを受けるが言われてみれば確かにそうだ、幾ら何でもレベル3の自分がレベル6の相手にこんな余裕で勝てる筈が無い
「とにかく彼女には色々聞かなくてはいけないな、ハルユキ君放課後彼女を連れて屋上まで連れて来てくれ」
「分かりました」
黒雪姫の指示に頷いて返した。
ハルユキが黒雪姫と別れ自分の教室に戻ると秋山は自分の席に座り他の女子と雑談していた、それから午後からの授業を受けているが入らず耳に入らず殆ど聞き流していた。
そしてハルユキの視線の先にあるのは他の生徒と変わらず普通に授業を受けている秋山だった。
「(君はいったい何物なんだ?、何が目的なんだ!?)」
ハルユキの危惧を余所にやはり彼女は普通に授業を受けていた。
そして午後の授業も全て終了し、帰りのホームルームが終わると生徒達は部活に行ことしたり、そのまま帰宅しようとしたりしている。
彼女もその例外では無く転向初日なので部活に入っている筈も無く帰宅しようとしている。
そんな彼女にハルユキは黒雪姫からの指令を実行する為意を決して声をかける。
「あの〜秋山さんちょっといい?」
声をかけられこちらに振り向く。
「何かな?え〜と・・・」
「有田、有田春雪です」
「分かった有田君ね、それでボクに何か用かな?」
「ちょっと屋上まで一緒に来てほしいんだけど」
「屋上に?別にいいけどどうして?(お昼に仕掛けたから何かしらのコンタクトがあるとは予想していたけどまさかクラスメイトにリンカーがいるとわね)」
「黒雪・・・生徒会の副会長が秋山さんと話がしたいから連れて来てって」
「生徒会の副会長さんが・・・何だろう?まあいいや、じゃあ屋上まで案内お願い出来る?」
「うん、こっちだよ。」
そしてハルユキは秋山を連れ屋上に向かう。
「(何とか第1段階クリアっと)」
先程一瞬警戒されかけたが事前に黒雪姫からもし警戒されたりしたら自分の名前を出す様に言われていた為その後は特に警戒される事は無かった。
「そう言えば有田君って副会長さんとはしたしいの?」
屋上に向かう途中で秋山がもっともな疑問を投げ掛けてきた、普通に考えれば何処かの部活や委員会に所属していないハルユキと生徒会の副会長では接点など有るはずが無い
「ちょっとしたVRゲームで偶然知り合ってね、そこから親しくなったんだ」
「へ〜成る程ね」
それで納得してくれたか特に追求などはなかった。
そして漸く屋上へ続く扉の前まで来た。
ハルユキが扉を開けると既にそこにはベンチに腰掛けた黒雪姫とその隣にタクムがおり、2人は扉が開いた音でこちらに気付き、黒雪姫が立ち上がりハルユキ達の方に歩いて来た。
「君が秋山君か、私はこの梅郷中で生徒会副会長を務めている黒雪姫だ。よろしく頼む」
「今日から梅郷中の生徒になった秋山です、こちらこそよろしくお願いします。それと、そちらの方も生徒会の方ですか?」
「いえ、僕は生徒会の役員じゃないよ、君と同じ1年の黛 たくむと言います。」
「こちらこそよろしくねネガ・ネビュラスの皆さん!」
秋山が笑顔で彼女がそう言った瞬間衝撃が走り、途端に場の空気が一瞬にして凍り、此処にいる全員の纏う雰囲気が普通の中学生からバースト・リンカーへと変わった。
「どうかされましたか、黒の王?」
「いや、一応聞いておこうか、何故我々がバースト・リンカーだと?」
3人の中で瞬時に衝撃から回復した黒雪姫が当然の質問をする、それに対し秋山はさして困った様子も無く答える。
「そんなの考えるまでもないよ、転校生が来た直後に正体不明のバースト・リンカーが現れたら転校生を怪しむのは当然の事、そして先程の対戦の後に人気の無い屋上への呼び出し。
さらに来てみたら居たのは丁度ボク以外にマッチングリストに載っていた人数と同じ3人、これらを合わせれば呼び出した方の正体位簡単に推測できますよ」
秋山の答えに黒雪姫は「ふっ」と鼻で笑った。
「成程、そこまで分かっていて誘いに乗り、我々の前に現れたのか、それでそこまでの危険を冒してまで来たというならそれなりの目的があるのだろう?」
それに対して軽く微笑む秋山。
「察しが良いですね」
「その前に少し聞きたいことがあるんだけど、いいかい?」
二人の会話に突如割り込むタクムに頷いて返す。
「どうやってマッチングリストを掻い潜っただい?」
「何のことですか?」
質問の意味が判らないのかまるで頭の上に?マークを浮かべた様な表情をする秋山にまさかと呟いた黒雪姫は加速コマンドを唱え加速したがすぐにリアルへと戻った。
「ハルユキ君、1つ聞くが君は今日度1でも加速してマッチングリストを確認したかい?」
黒雪姫の優しく静かな問いにハルユキは今日1日の行動を思い返してみる、そして結果答えにたどり着いた途端全身から尋常じゃないほどの汗が出た。
このまま黙っている訳にもいかないにで正直に答えた。
「してません・・・」
「バカモノ!!!!」
その結果黒雪姫の怒鳴り声が校庭に響き渡るり、それに驚いた校庭の木々に止まっていた鳥が数羽驚いて飛んで行った。
その後ハルユキは罰として両方のほっぺたを黒雪姫に引っ張られてしまい今両頬が赤くなっているが黒雪姫はそれを気にすることなく話す。
「では話を戻すが君は転向前の学校で既にバースト・リンカーだったのだな?」
「そうですよ」
黒雪姫の質問に即答で答える秋山にハルユキはある可能性を考えた。
「もしかして東京以外にもブレイン・バーストが・・・」
しかし、すぐさま秋山がそれを遮り否定する。
「残念ながらそれは無いよ、ボク以外にはいなかったから、もう向こうにはバースト・リンカーはもう誰もいないよ。ブレイン・バーストは恐らく東京でしか配布されていない、だから黙っていれば初日くらいは誤魔化せると思ったんだけどね」
「・・・じゃあ一体なんで僕に対戦を?」
自分の考えが外れて再び考え込むハルユキ、そしてハルユキの答えを聞いてタクムは何か納得した様な表情をした。
「それはね・・・、学校にバースト・リンカーが居るのは予想通りだったんだけど、それがまさか噂の加速世界初の完全飛行型とは思わなくてね、我慢出来ずに思わず挑んじゃったんだよ。」
苦笑いして頬をかく秋山。
「それでは衝動的にやってしまったと?」
「そう言う事だね、本当は黒の王がどんな人柄なのか調査してから接触するつもりだったんだけど」
「では聞くが私の人柄を調査してその後どうする気だったのだ?」
「それはまだ決めて無かったんだよね・・・どうしようかな」
それを聞いた黒雪姫は顎に手を当て何かを考えている。
「ならばもし君さえ良ければ私のレギオンに入らないか?」
「せっ先輩!?」「マスター!?」
突然の勧誘に驚くハルユキとタクム、そして勧誘された当人は・・・。
「いいですよ。」
2つ返事でOKしていた。
「そうか、ならばこれからよろしく頼む。」
そう言って握手を交わす黒雪姫と秋山。
「ちょっと待って下さいマスター。」
「そうですよ先輩!」
それに対しハルユキとタクムが待ったを掛けた。
「ん?どうしたハルユキ君にタクム君?」
「さっき秋山さん彼氏がいるって言ってたんですけどその人もバースト・リンカー何ですか?」
「おお、そう言えば忘れていたな、どうなんだ秋山君?」
黒雪姫も昼の話しを思い出したのかハルユキ同様聞いてくる、2人の不安と期待?が入り混じった視線を受け一瞬たじろぐ秋山、そしてタクムは何の事かさっぱり分からないと言った表情をしている。
「想像通り彼もバースト・リンカーだよ、だけど今彼の住んでいる地区やレベルについてやレギオンに所属しているのかすらボクは知らないよ」
「分からないとはどう言う事ですか?推測する限り貴女と貴女の彼氏は親子なのでしょう?
それなのに何故住んでいる所さえ分からないのですか?」
「ふむ、確かに妙だな。」
仮に親子では無いにしても普通恋人同士の仲なら互いの住んでいる所位知っているはずだ、しかしレイは恋人同士にもかかわらず知らないとは不自然すぎるのだ。
「理由に関しては残念ながら言う事は出来ないけどそのかわり彼もボクの住んでいる地区は知らないし、と言うよりまだこっちに転校してきたことすら知らせてないし。
それに例え知っていても君達のリアル情報をばらすつもりは無いよ」
それを聞いて少しホッとする3人、バースト・リンカーにとってリアル割れは命に関わる問題だからだ、そして秋山は「それから」と言って話を続けた。
「折角だから今の加速世界の情勢について良かったら教えてくれない?」
それならばと黒雪姫とハルユキは3人の中で1番知識が豊富で有ろうタクムを見る、2人の視線の意味に気付いたタクムは「分かりました。」と言って了承する。
「じゃあ取り合えず今の加速世界における情勢だけどこれは秋山さんだけで無くこの際ハルもちゃんと聞いておいてくれよ。」
「うぅ、分かった」
突然の指名にビクリとしたがまあ折角タクムが説明してくれるならと思い黙って聞く事にした。
「さてまず今の東京に居るバースト・リンカーの総人口はおよそ1000人、そしてその中でも最強と言われているのがマスター含むレベル9でピュア・カラーズと呼ばれる純色の八王でそれぞれレギオンを率いていて現在東京の半分近くが八王の支配下となってるんだ」
「ほえ~と言う事は当然黒の王たる黒雪姫先輩もその王様の中の1人なんですよね?」
突然目の前の人物が凄い大物だと知りまじまじと黒雪姫を見る秋山、それを見てやや苦笑しながらタクムは「続けるよ」と言って話しを続ける。
「その8人の王が率いるレギオンを八大レギオンて言うんだけど1つ目が杉並を領土とする僕等が所属する黒の王事マスターが率いるネガ・ネビュラス、2つ目が・・・。」
それからタクムは青、赤、紫、黄、緑、白のレギオンの名前と領土について説明して言った。
「そして最後が豊島区と北区を領土とする金のレギオン以上の8つが俗にに八大レギオンと言われているんだ、そして黒と金のレギオン以外の間で不可侵条約が締結されているんだ。取り敢えず今の加速世界の情勢はこんなものかな?」
タクムの簡単な説明を受け今の情勢を知り腕をくんで唸り出す秋山。
「むむむ、レベル9が8人居てしかも王様で極めつけは不可侵条約とは加速世界も複雑になったもんだね〜」
一方ハルユキは今の説明の中に気になる部分が有ったので黒雪姫に聞いてみる事にした。
「先輩ちょっとお聞きしたい事が有るんですけどいいですか?」
「何だいハルユキ君。」
「金の王って何ですか?色的にはメタルカラーと言うのは分かるんですけどそれ以外今一ピンとこないんですが」
ハルユキの質問に少し考えるそぶりをしてから答
え始めた。
「君の言う通り奴はメタルカラーのバースト・リンカーだ、名はゴールド・フェニックス、現時点では最強のメタルカラーと言われている」
「・・・最強のメタルカラー?」
数少ないメタルカラーにして唯一レベル9到達した自分と同じメタルカラーの王の存在に思わず体が震えてしまう。
それに気付かない黒雪姫では無いがこれはハルユキ自身の問題だと割り切る。
「以上が現時点で僕が知る加速世界の情勢だけど、何か質問有るかな?」
「特に無いよ、色々教えてくれてありがとう」
秋山がお礼を言った直後5時を知らせるチャイムが鳴った。
「ふむ、そろそろ時間か、では今日はこの辺でお開きにしようか?」
黒雪姫の言葉にそれぞれ頷き今回の話し合いは幕を下ろした。