異形のバースト・リンカー『凍結中』   作:羽島羊

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お待たせしました漸く投稿できました。
今回は2人のブレインバーストにおいてのステータスについてです、それでは。


確認

Episode5

 

 

 

初めて見るデュエル・アバターとしての自分自身の姿に驚き落ち着きを取り戻すのに少し時間が掛かってしまった。

「落ち着いた?じゃあとりあえず状況確認しようかシステムウインドウだしてみて。」

そう言われシステムウインドウを出して自分のステータスを確認してみると自分のアバターの姿がありその上に英語で書かれた名前があった。

「名前は・・・サファイア・スケルトンて言うみたいだね。」

「他に何かない?アビリティとか。」

「えとアビリティは無いね。」

「じゃあ持ってるのは強化外装だけだね。」

「強化外装?」

強化外装の意味が分からずどういうのかカノンに聞いてみる。

「まあ簡単に言うと剣とか銃みたいな武器の事だね、ほら夜神君の背中に背負っているのがそうだよ。」

そう言われて見ると背中に柄の長い鎌が有ったので手に持って見てみると柄の部分は黒く長さが150cm位で刃身は1メートル位と長く滑らかな曲線となっていて刃は薄い。

「デュエル・アバターの容姿とその鎌の強化外装が合わさるとどう見ても死神にしか見えないね、ステージの種類によっては凄い絵になるね。」

確かに言われてみるとホラー映画に出てきても違和感無い姿だな・・・、どうせならもっと普通の姿がいいなと思いゲームなのだからアバター位変更出来るだろうと思いを変更の仕方を聞いてみた。

「ねえアバターの変更ってどうすればいいの?」

「残念だけど変更は無理だよ。」

「何で出来ないの!?」

「デュエル・アバターの容姿については変更出来ないんだよ。」

「そんなぁ。」

つまり僕はこの先ずっとこの骸骨姿という事か。

「元気出してきっと何か凄い能力が有るかもしれないよ!・・・多分。」

凹んでいる僕を見て励ましてくれるカノンだがその言葉に説得力は無かった。

「ともかくそろそろ実際に色々やってみようか、その身体にも馴れないとね。」

そう今の僕の身長は180CMと現実との身長差がありすぎているのと手足み普通の人のよりも遥かに長い為まだ体が慣れていない。

「とりあえず思った通りにできるだけ格闘戦をイメージし動くのと後鎌も使ってみてね。」

分かったと言ってからパンチやキック等の簡単な動作ををして次に現実の自分ではできないような廻し蹴りなどもしてみる。

動いてるうちにこの体は異様に軽く動きやすい事が分かった。

そして最後に背中に有る鎌を両手で持ってみるが鎌など使った事など勿論無いので適当に使ってみる。

縦や横に振るってみるが自分でも分かる位ぎこちない感じがしたが段々と手に馴染んでくる感じがしてきて思ったより使いやすと思えるようになってきた。

そしてカノンからストップと言われるまで鎌を振り続けた。

「動いてみた感じどうだった?」

「何だか動きやすい感じがしたよ、この鎌も思ったよりも使いやすいし。」

「へ~見た感じ使いにくそうなイメージがあるんだけどね・・・っとそうだった。」

「どうしたの?」

カノンが何か思い出した様なので聞いてみる。

「あのねその鎌の名前まだ確認にしてなかったよね?」

「名前?そんなの有るんだ。」

「うん強化外装には必ず名前が付いてるんだよ、さっき開いたステータス画面で見れるから確認してみたら。」

そう言われステータス画面を開いてみると確かに強化外装の名前が見れるようになっていた、そして僕の強化外装であるこの鎌には一体どんな名前が付いているのかなとワクワクしながらら見るとそこには。

「<デスサイズ>って書いてあるよ・・・。」

つまりこの名前が意味するのは。

「あちゃ~これで完全に死神になっちゃたわけだね。」

もうこれシステムの嫌がらせじゃなのかなと思い始めたがそこで気付いた事があった。

「そういえばカノンも何か強化外装かアビリティあるの?。」

そう尋ねるとカノンはよくぞ訊いてくれましたと言って説明しはじめた。

「確かにボクは強化外装とアビリティの両方あるけどそれは少し置いといてアバターの色について説明してなかったね。

デュエルアバターにはそれぞれ名前の前半部分に色を示す単語があるんだけど、アバターを系統別に分けたものなの。

青系統は近距離直接攻撃、赤系統は遠距離直接攻撃、黄系統は間接攻撃、緑系統は防御系、中間色は二系統にまたがった属性をもっているの。また、彩度が低いほど特殊さが増してるんだよ。

ちなみにボクはカーマインつまり赤系統だから遠距離重視なんだよね。」

「じゃあ僕は青色だから近距離系?」

僕がそう訊くとカノンは頷いて肯定してくれた。。

「それと稀に金属の単語を含む『メタルカラー』というものがあるんだけどね、結構レアらしいから全体的に数は少ないんだよ。

他の特徴としてはその金属の性質をもっていて防御力が高くてその防御を利用した近距離攻撃も強いんだよ。」

なるほどつまりあいての色でだいたいの攻撃の種類が分かるという事か。

「そしてお待ちかね、これがボクの強化外装、装着!」

そうカノンが言うとカノンの右腕の部分が光だしそこからカノンと同じ色をした大型のライフルのような物が出てきた。

「これがボクの強化外装で名前は<リベンジャー>!!カッコいいでしょ」

「リベンジャー?それってライフルなの?」

「ただのライフルじゃないよ、長距離用可変型ライフル、ま、説明するよりも実際に見てよ。」

そう言ってカノンは<リベンジャー>を腰の辺りで構え両足を少し開き右足を少し後ろにさげる、そして少し離れた所に狙いを定め引き金を引くと「ズドン!!」という大きな発射音が聞こえたかと思うとすで少し離れた壁に当たっていた。

当たった所を見てみるとかなり大きな穴が開いていた。

「す、すごい威力だね。」

「でしょ!この子は大口径でしかも貫通能力が高いから大抵のオブジェクトは木端微塵なんだよね、だから壁貫きなんかもよくやったんだよね。

だから対戦相手は壁の向こう側から撃たれてちゃうんだよ、東京ではそのおかげで結構いい勝率だったんだよね。」

「そ、そうなんだ。(恐!!)」

「さて、そろそろお終いだね。」

そう言われて頭上のタイマーを見ると既に15秒を切っていた。

「それじゃ、また現実で!!」

そう言われたのと同時に僕の意識は現実へと戻って行った。

 

 

 

僕と秋山さんは現実に戻り再び学校への通学路を歩いていた。

「お疲れ様、どうっだった。」

そう訊かれたので本心から

「なんていうか今まで一番楽しくて不思議な気分だよ、その何て言うか・・・」

「ワクワクする?」

「そうそれ!!」

「そうだね、ボクも最初そんな感じだった。」

そして僕らは互いの感想を言い合っていると学校の校門前まで来ていた。

「じゃあさ、次は昼休みにもっとワクワクする所に行こうか?」

「もっとワクワクする所?」

あれよりももっと凄い所とはいったい・・・

「その名も無制限中立フィールド。」

こうして僕らは昼休みに再び加速する事を約束し教室へと向かった。

 

 

午前中の授業が終わり昼休みの時間になると2人で校舎の屋上えと来ていた。

「じゃあこれから無制限中立フィールドに行くけどその前に直結対戦でボクのポイントを君に移動させてレベルを4まで引き上げよう。」

そう言って互いのニューロリンカーケーブルを直結させデスクトップを操作し始めた(2回目と言う事もありどうやら馴れてしまったようだ。)

「えっ、何でそんなことするの?」

「詳しい話はむこうでしよう、時間が勿体ないし。」

確かに昼休みは後10分位で終わってしまう。

「じゃあいくよ、バーストリンク。」

こうして再び僕の意識は加速した。

 

 

再び朝のように対戦フィールドに降り立つがその風景は朝と違い辺り一面荒野の様な感じになっていた。

「荒野ス テージだね、さてそれじゃあ無制限中立フィールドに付いて説明しようか。」

そう言って大雑把に説明されたが聞いた限りでは凄いステージだなと感心していたが

「でね、特に注意しないといけないのがそこでの痛覚は普通の対戦フィールドと違って2倍の痛みがするの。」

「に、2倍!」

「そう、だからボクも初めて体験した時はびっくりしたんだよね。」

「(つまり向こうであのライフル喰らったらどんな凄まじい事になるんだろう・・・。」

想像するだけでも恐ろしい。

「注意する事は分かったけど僕はまだレベル1だよ?そこに行くにはレベル4にならないとだめなんだよね。」

「その為にボクのポイントを使って一気にレベルを4まで引き上げるんだよ。」

「でもそんな事したら秋山さんのポイントが・・・」

すると言い終える前に

「大丈夫、大丈夫、ポイント稼ぐ方法は対戦だけじゃないから、それとボクの事は名前で呼んでよ。」

「えと、うん分かった。なら僕の事も名前でいいよ。」

「よし!じゃあ悠君!!じゃないこっちではサファイア・スケルトン・・・スケルトン・・・長いから愛称はスカルでいいよね?」 

「え?うん。」

そう言うと秋山さんじゃない零さん?ちゃん?はりきりながら戦闘体制にはいった。

「せっかくなんだから少し組み手をしよう、じゃ、適当に攻撃してきて。」

「わかった、いくよセイッ!!」

そう言ったと同時に僕はカノンにむかってパンチを繰り出しその勢いを利用し廻し蹴りを放つがクリーンヒットとは言わないがカノンにあまりダメージはなかった。

「あんまりきいてないみたいなんだけど?」

「もしかしてスカルは攻撃力が低いのかな?だとしたら多分防御力特化のアバターなのかな。」

そういって今度はクロスが攻撃してきたが体力ゲージは1%ほどしか減らなかった。

「やっぱり防御特化のアバターみたいだね。」

「つまり防御力は高い分攻撃力は低いて言う事?」

「まっそんな感じだね、基本同レベル同ポテンシャルだからさ、それにボクのアバターとしてのステータスは低いからね!。」

そう言って反撃して来たのでガードして背中にある<デスサイズ>を手に取る。

「おっそれ使うの?ならこっちも装着!!」

「(まさかあのライフル!?)」

あのとんでも威力のライフルを装備するのかと思ったが出てきたのは両手に片手でも持てる小型の銃だった。

予想外の物が出てきて少し驚いたのだがそれに気付いたカノンが苦笑した。

流石に相手がこんな至近距離にいる状態では使わないよ、それに持ってる銃はあれだけじゃないしね。

それじゃあそろそろ続きといこうか!!」

そう言って両手に持つ銃が火を吹いた。

「いっ!?」

どうやら銃は両方共連射出来るタイプの様で放たれた銃弾は雨の様に僕に降り注ぐ。

「痛たたたた!!」

いくら防御力が高いとはいえこんなに喰らっては堪った物ではない。

その場からダッシュし急いで近くにあるオブジェクトの影に隠れるがそのオブジェクトに向かって再びカノンが連写してくる。

「ほらほら隠れてばっかりじゃ勝てないよ。」

「そう言われてもね・・・。」

この場から出れば間違いなく再びあの銃弾で蜂の巣にされる事は間違いないがこのまま此処にいても状況は変わらない。

そう思い勢いよく飛び出しカノンに向かって全速力で走るがカノンもそれを当然予期していたので直ぐさま銃口をこちらに向けてくるが・・・。

「はっ速い!?」

しかし僕のスピードが予想以上に速く照準が定まっていない為撃っても掠りもしない。

いける!そう思い斜めにジグザグに走りカノンの目の前まで接近して唯一の武器である<デスサイズ>をカノンに向かって振り下ろすが両手の銃を交差させそれを防ぐカノン。

この状態ではギリギリ刃は届いていない、そこですかさずデスサイズの柄で突きをする感じで前に出す、ガードしている状態で行き成りの攻撃に対応できなかった様で柄がカノンの顔面にクリーンヒットした。

それによりカノンの体勢は崩れ無防備の状態になった。

「うおおおおお!!」

すかさずデスサイズを振るい連続で攻撃を決めるが突然カノンの両手に持つ銃が火を噴き銃弾は僕の胴体に命中し今度は僕の体勢が崩れてしまった。

「ぐっ!?」

それを逃さずに距離を離す為バックステップをしながら再び銃で連射するカノンだがカチッという音とともに両手の銃から放たれていた銃弾が止んだ、どうやら弾切れのようだ。

「はあはあやるね驚いたよ。」

「僕も驚いたよまさかあの至近距離でしかも攻撃してる最中に撃ってくるなんて。」

「だてにレベル6じゃないよ、それにこれ位向こうで経験ずみだよ。」

「なるほどでもあの連続攻撃でカノンの体力ゲージ半分結構削ったよ。」

今の攻防でカノンの体力ゲージは半分を切っている、それに対し僕の方は残り6割とこっちがやや優勢。

「確かにねボクは防御力低いからね。」

「それに今ので銃も弾切れなら僕の方が圧倒的に有利だよ。」

するとカノンはやれやれと言って両手の銃を捨ててしまった、銃を捨てた事を不思議に思っていると再び「装着!」と言って先程のとは違ったタイプの銃型の強化外装を呼び出した。

「圧倒的に何?」

そう言ってガッシャンと手に持つ銃をポンプアクションするカノン。

「・・・いったい幾つ銃持ってんの!?」

僕はそう言う以外なく再度カノンの銃が火を噴いた。

 

 

 

 

それから戦闘を再開するがカノンが散弾銃のような銃で広範囲に攻撃された為僕は接近する事が出来なかった。

そして残り時間が120秒となった時点で戦闘を止め僕が勝つようダメージの調整をして対戦は終わった。

それから対戦終了後の待機時間を利用してレベルを上げる事にした。

「これでよし、レベルが4になったけどレベルアップボナースはどうしよう?」

「今は保留でいいと思うよ、まだどのステータスを伸ばせばいいか分からないから無暗にボーナスを使う必要はないよ、それにボーナスは無くならないし。」

「わかった。とりあえずまたむこうで。」

こうして再び意識が現実に向かった。

 

 

「これで悠君もレベル4いよいよ無制限中立フィールドに行けれるね。」

「そうだね、じゃあ今すぐ行こうよ。」

そう言うと零ちゃんは少し残念そうな顔で

「残念だけど今は無理だよ。」

「えっ!なんで?」

「無制限中立フィールドは結構危険な所だからちょっと準備がいるんだよ。」

「そうなんだ・・・。」

「とりあえず学校が終わったらボクの家にいこうよ、ボクの部屋なら直に用意できるから。」

「うん、ならまた放課後にね。」

そうして放課後に約束して教室に戻るのであった。

 

 




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