異形のバースト・リンカー『凍結中』   作:羽島羊

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遅れてしまい申し訳ありませんでした!!
最近リアルが忙しく中々執筆出来ない状況です、資格勉強や残業等で執筆できる時間が激減してしまいました。
なるべく週1で更新していきたいですがこれからも更新が遅くなっていってしまうでしょうが少しずつ書いて投稿していきたいと思います。


狩猟

放課後昼休みの約束通りマンションの零ちゃんの家で加速する事になり 今零ちゃんはその準備をしている。

「これでよし、じゃあケーブルつないで。」

そう言って差し出してきたので自分のニューロリンカーに接続するが流石に3回目なのでもう慣れた。

「じゃあ準備OK?」

「うん僕は大丈夫だよ。」

「よし、それじゃあ3つ数えて同時に。」

そう言われレベル4になった時に表示された加速コマンドを思い出し唱えた。

「3、2、1「「アンリミテッド・バースト!」」

 

初めて降り立った無制限中立フィールドは周りの建物が寂れている事以外普通だった

「ここが無制限中立フィールド?、普通の対戦フィールドと変わらないようだけど・・・」

「まあ見た感じはね、でもタイマーを見て。」

そう言われタイマーを見ると残り時間がカウントダウンされず∞(無限大)の記号が表示されているだけだった。

「時間制限が無い?てことはずっと加速できるということ!?」

「そうだよ、だから来る前に加速時間の6時時間で強制ログアウトするように設定しておいたんだよ。」

「あれ、?でも・・・」

そう言われて不思議におもった

「何で時間制限なんて付けるの?せっかくポイントを10も消費するのにもったいないんじゃない?」

そう訊くと少し苦笑しながら

「ボクも最初はそう思ったんだけど無制限中立フィールドにはエネミーていう怪物みたいなのが

いるんだけどそいつらはバーストリンカーを見ると襲ってくるんだ、

それで逃げ切れずにそのまま襲われ続けると最悪ポイント全損しちゃうからねそれの対策が

タイマーを使った強制ログアウトさ。」

「つまり緊急の脱出装置て事だね。」

「そうゆう事、あとこの世界は現実世界の日本ほぼ同じ広さなんだよ。」

それはかなりの驚きだった。

「ええっ!?ということは此処から東京まで歩いて行けるてことだよね。」

「まあね、でもほぼ不可能だよ、愛知と東京だと結構離れてるから着く前にダウンするか

エネミーに遭遇したりしてとても無事に到着する事は出来ないよ。」

しかしそれを聞いた時僕は思った、いつか行ってみたいと、行って他のバーストリンカーと闘ってみたいと。

そう思い東京について聞いてみる事にした。

「ねえ、東京にはどんなバーストリンカーがいたの?」

そう聞くと東京のある方を懐かしそうに見ながら話してくれた。

「向こうには色々なバーストリンカーがいるよ、

友達でいたのがファルとフランていってとっても仲の良い2人でね何時も一緒にいて

お互いに両思いだから激甘な桃色空間作ってイチャイチャするもんだから

一緒にいると砂糖吐きたくなるんだよね、というより吐いた事何回か有るんだよね。」

アハハハと笑うカノンに対し

「そ、そうなんだ(砂糖吐くってどんなステータス異常なんだろう?)」

そう返すしかなかった。

他にもボクと同じ遠距離型の友達にライダーがいるんだけど彼は遠距離戦の実力はボク以上なんだよね。

「えっ!カノンよりも強いの?」

威力のライフルを持つカノンでも敵わないとはよっぽど凄い人なんだろうかと思っていると

「だけど性格は陽気でいつも仲間とバカ騒ぎしてるから困ったもんだよ。」

訂正あんまり凄そうじゃないや・・・。

「だけど誰よりも仲間思いで優しいそんな彼だから人が集まってくるのかもしれないね。」

それを言った時のカノンの表情からは彼に対する憧れの様な物が見えた。

後前に所属してたレギオン・・・ええとレギオンて言うのはバーストリンカーの集まった

チームみたいなものなんだけどそのレギオンマスターでグランデて言って緑の大きな体のアバターでね、

絶対防御の異名を持つくらい凄いんだよ。

どれくらい凄いって言うとボクのライフルの必殺技を受けてもビクともしないんだよ、

けど滅多に喋らないんだよね、彼が最後に喋ったの聞いたの何時だったけ。」

そう説明する彼女の表情はとても楽しそうだったがそれよりも驚くのはあのライフルのしかも必殺技を受けても平然としているそのグランデっていう人に僕は驚きだよ。

「他にも色々な友達いるけどそれはまた今度にしようか。」

「うん色々話してくれてありがとう、それでその人達と一緒に此処に来たことあるの?」

「うん、何回か一緒に狩りしたりしたからね。」

それを聞いてふと疑問に思った事があったので聞いてみた。

「狩りしたりしたって言ったけど何でエネミーを狩る必要があるの?」

先程の話ではエネミーとはかなり危険な存在だと思うのだが。

「理由としてはたまには対戦以外でみんなで一緒に戦ってみたい的な感じだよ。」

「エネミーを倒すとどうなるの?」

「ポイントが貰えるんだよ、そんなに沢山は貰えないけどたまにアイテムが出てくるんだよ。」

「へぇ、例えば?」

「ボクが倒した奴だと強化外装が出た時があったよ。」

「そうなんだ、ということは対戦でポイントを増やせない僕等はエネミー狩りをしてポイントを稼ぐしかないて事だね。」

「そゆことじゃあ近くにいるエネミーを捜そうか。」

そうして僕等はエネミーを探す為に辺りを捜索する事になったのだが思いの他簡単にエネミーを発見したのでエネミーからは見つからないように近くの瓦礫の影に隠れながら様子を伺っていた

「あれがエネミーだよ。」

そう言われて見て見ると全長5メートル位の大きさのワニのような姿だった、だが2つあるはずの目が一つしかなくそれ以外は現実のワニとは変わらないようだ

「あのタイプの大きささならレッサー級一番弱い奴だね 。」

「あんなに大きいのに?」

「そうだよ、大きいものなら10メートル以上あるし弱いと言っても普通のバーストリンカーよりは強いけどね。」

それを聞いて思わず手を強く握りしめてしまった。

これが現実なら握り拳から汗が出てきただろう

それから少し作戦会議しどう動くかを話し合った

「さて、それそろ準備良い?」

僕は小さく頷いて返事し臨戦体勢に入った

「じゃあ作戦開始いくよ!!」

こうして僕等の初めてのエネミー狩りが始まった

 

 

 

 

 

 

 

ドスン!ドスン!という音と共にこちらに近ずいてくる足音、僕は今カノンと別れて別行動している。

別れるま前に話しあった作戦としては僕がエネミーに対して陽動を仕掛けこちらに気を引きつけてその隙に

離れた所にいるカノンがエネミーの攻撃範囲外から攻撃するといういたって簡単な作戦だ。

しかし、もし僕がやられれば作戦はその時点で失敗になる。

だが僕には成功させる要素があった。

それを信じエネミーの目の前に飛び出しその大きな体に一撃いれる。

するとエネミーはこちらの存在に気付き反撃してきたのですぐにその場から離脱しようとする、

しかしエネミーは僕の想像よりも素早く動き大きなアゴをあけ襲ってくるがその攻撃は突如ひらいした銃弾により阻まれた、

離れた高所にいるカノンの射撃攻撃が成功したようだ。

銃弾を受けたエネミーはカノンがいるであろう方向に向かおうとするが

すかさずエネミーの顔に跳び蹴りを放つ、

そうするとエネミーは再び僕をターゲットにし襲ってくるが大きく跳躍してかわし距離を取ると再びカノンの銃弾が命中するが当たった所が目だった為か大きくのけ反り呻き声を上げる

「よしハァァ!!」

動きが止まったエネミーに向かってジャンプし回転しながら頭に踵落しくらわせをさらに唯一の武器であるデスサイズを手に取り痛みにもがいているエネミーに切り掛かる。

すかさずカノンも横腹目掛けて銃弾を何発も撃ち込んでいる。

少しして体勢を調えたエネミーが自分の周りを手当たり次第に手の鋭い爪や尻尾を振り回し

攻撃してくるが焦りそうになる心を落ち着け冷静にバックジャンプして回避する。

本来エネミー狩りはこんな2人はせずに安全性の為にも最低でも5人は必要だとカノンは言っていたが・・・

 

 

 

 

 

約15分前作戦会議中

 

「作戦だけどボクは遠距離系の攻撃が主だから必然的にスカルの役目は接近してエネミーの注意を引き付けてほしいんだ。」

「僕が!?」

そんなの無理だと思った、だって普通の対戦でさえ2回しかやってないのにましてエネミーにたった1人で立ち向かうなんて・・・

僕の考えてる事に気付いたのか優しい声で言ってきた

「不安なのは分かるよボクも最初はそうだったから、でもスカルならできるよ、あの時見せてくれた力、サファイア・スケルトンに備わる力があれば悠君ならできるよ!!」

 

 

今でもエネミーの攻撃を避け続ける自信は無い・・・でもカノンが信じてくれた僕をだからやれるかどうかはわからないけど・・・いや、やってみせる!!

「ハァァァァ!!」

掛け声と共に一気走りだし通り過ぎさまにエネミーの顔にデスサイズを使い斬り付ける

反撃しようとするがその攻撃は全く当たらない、

この起動力スピードこそがこのアバターの本当の武器なのだ

前回の対戦中にカノンのいった何気ないある一言によっ気付いた・・・

「そのアバターてみた感じ身軽そうだけど実際はどうなの?」

その後実験としてカノンと走ってみたが恐ろしいぐらいのスピードがでた、他にも思い切りでジャンプしたら軽く10メートルは跳べた

実験の後カノンはこのアバターについてこう言った「そのアバターはただの近接の青なんかじゃないよ、

その姿はアバターとしての余分な物を一切身に付けないまさに機動性重視の超軽量型アバターの極みだよ!」

 

 

 

だからこそ自分の最大の武器である速さを活かして倒す!!

 

 

 

 

「セイ!!」

「貫け!!」

戦闘開始から約1時間僕の攻撃とカノンの絶え間無い攻撃を喰らい最後の断末魔をあげてようやく

エネミーはその姿を消滅させた

姿が消えたとたん近くの瓦礫にもたれ掛かり休んでいると離れた所にいるカノンがこっちに走ってくるのが見えた

「スカル大丈夫!?」

「僕は大丈夫だよ、たまに攻撃が掠る位だったから。」

それを聞いてほっとしたのかカノンも近くの瓦礫にもたれ掛かった。

「ごめんね、スカルにだけ危険な思いさせちゃって。」

「そんな事ないよ、それよりポイントどれくらい貰えたのか確認しよ。」

互いにメニュー画面を開いて確認してみると僕が5ポイントカノンが7ポイント加算されていた。

「やっぱり少ないね、どうしたの?」

加算されたポイントを見て顔の表情は何だか嬉しそうな感じがした。

「やったね運がいいよ!、レッサー級を倒して10ポイント以上貰えるなんて中々ないよ。」

「そうなの?なら運がいいうちに次のエネミー探しに行く?」

立ち上がりながらそう訊いてくくる僕ににやりと笑いながら勢いよく立ち上がってきた。

「おっ!やる気満々だね、じゃあ行こうか。」

「うん。」

「ねえ、この世界は楽しい?」

いきなりそう言われたが思っている事を答えた。

「楽しいよ、今までにないくらいに。」

「そっか。」

そうして次のエネミーを探しに行くのだった。

 

 

 

 

 

「ふう、どうにか倒せたね。」

「お疲れ!」

そう言ってカノンとタッチをかわす。

あれからなんとか2体のエネミーを倒す事が出来たが貰えるポイントは最初に倒したものよりは

少なかったが動きが遅く倒しやすかったので2体とも1時間位で倒せた。

「初日しては大量だね。」

「今日はこの辺で帰ろうか。」

「でも現実だとまだ現実じゃまだ15秒も経ってないよ。」

「あっ、そうっだたね。」

「そうだよ、じゃあポタールに行こうか。」

そう言ってポータルに向かって歩き出す。

「あっそういえば言い忘れてたけど、1人で此処に来るのはいいけどちゃんとセーフティータイマーセットする事と後ある意味一番重要なのがあまり長く居すぎると現実に戻った時大変だから注意してね。」

その後長く居すぎるとどうなるかという話を聞いて現実へと帰って行った。

 

 

 

今日悠君と初めて無制限中立フィールドでエネミー狩りをしたが正直驚いた、最初ボクは2人だけでのエネミー狩りはもっと苦戦するのではないか最悪彼がやられてしまうと思っていた。

しかし彼はボクの想像以上だった。

ボクは最初悠君にエネミーに対して陽動つまりは囮になってくれと頼んだ。

ボクのデュエルアバターであるカーマイン・カノンの能力的に単独でのエネミー狩りは不可能に近い、

なぜならステータス的ポテンシャルのほぼ全てが強化外装に注ぎ込まれている為自身の戦闘能力は低い。

東京でレベル4に上がれたのも奇跡に近い、そしてレベル4になると勝率は目に見えて低下していき自分よりもレベルの低い相手にも負けるようになっていった。

その為自身の弱点である近接戦を補う為に無制限中立フィールドのダンジョンやショップを探し周りかなり無理をして多種多様の銃型の強化外装を揃え弾切れやリーチなどの問題をクリアしていったが防御力の低さはどうしよも無かった。

その為皆でエネミー狩りをする時は一番後ろでこそこそ隠れながら戦っていた、

今回もそうだ悠君一人に危険な思いさせて自分は安全な所から攻撃する、

ふっ我ながら卑怯だなボクは・・・。

だけど最初のエネミー狩りの時ボクはエネミーに対する攻撃よりも悠君に対する援護を優先していた。

単なる言い訳だが流石のボクもあの時は彼の後ろに隠れようとは思わなかった、

だから彼を守らなければと思いながら戦っていたが途中からそんな心配は要らなかったと思える位悠君は強かった。

2体目、3体目の時はもう安心して後方支援できるようになっていた。

彼は強いボクよりも強くなれる。だから今はまだボクが導こう親として・・・。

 

 




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