オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
ExtraSTAGE──Endless.Night── PHASE-001「ラグナリン共和国」side・ARES
IS世界を揺るがした二度目の大戦から七年、プレシアテスタロッサ議長を擁するザフトは解体され人々は武器ではなく”平和の道”を選びとった
世界政府発足と同時に偶発的に起きるプレシア派残党による紛争は”火消し“の尽力によりMS及びデータを破棄されていく事で消え始めた
現在、このIS世界にはMS及び機動兵器製造技術は存在しない…ハズだった
オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・
──Endless.Night──
PHASE-001「ラグナリン共和国」side・ARES
日本、彩南町─御門診療所─
「リョ~ウ、ドコにいるのリョ~ウ返事なさい」
「なに母さん、そんなに慌ててさ?」
『ハロ、ハロ、リョウコ、リョウココ、ココ』
白衣を翻す女性に呼ばれ丸い何かと共に現れた少年”リョウ“はけげんな顔を見せた
「戦争が…始まったの。いますぐテイワズのシェルターに…」
「え?戦争が……なんでなの?」
「……詳しいことはわからないの」
「じゃあ千冬姉ちゃんにも」
「千冬なら大丈夫よ…さっき避難したってきいたからね」
「そうなんだ……」
俯くリョウに気まずさを感じる…千冬がプリペンだーである事、そして最後に残されたMSで、“かつての仲間のクローン“と戦ってるなどいえるわけなかった。必要最低限の荷物を纏め診療所の鍵を閉じた。向かうのはテイワズのシェルターだ。だがリョウはチラチラと診療所を観てることに気づいた
「リョウ、なにか忘れモノ?」
「……母さん」
「なにリョウ?」
「……一週間前にさ、帰り道で不思議な人にあったんだ…両腕が無くて仮面を被ったおじさん…」
仮面を被り両腕が無い…おもわず息を詰まらせ足が止まりそうになりながらリョウの肩に手を載せた
「どうしたの?もしかしてなにかされたの」
「いや、たださ…スゴく疲れてる感じでハロも心配してたから…話しかけてたら、 なんかビックリしたみたいだったし。あ、怖くなかったしだからウチの診療所に来たらって誘ったんだ…でもさ断られて、何度かいったらさ」
─…………わかった……君の名前は?─
─まずは叔父さんからだよ…礼儀ってもんだろ?─
─オレは………マル…っ…いやアッシュ。アッシュ・フェンラーだ……─
─オレは御門リョウ。ウチの母さんは地球圏最高のドクター御門涼子なんだ、叔父さんの病気なんてあっというまさ♪─
─………………………………ああ涼k……彼女の腕は地球圏一だ……リョウ…くん…─
─?リョウでいいよ、叔父さん─
─……そうか……─
─ああ!叔父さ…アッシュさん─
─アッシュでいい……リョウ、コレからいう事を忘れるな─
「で、その人は、いまドコに…ドコにいるの?」
「アッシュ叔父さんは、近いうちに診療所に来るって…それっきりなんだ…い、痛いよ母さん」
「あ、ごめんなさい…はやく避難所にいきましょ」
「う。うん」
知らず知らずに強く方を握っていたのに気づき慌てて話た涼子…もっとリョウが話した叔父さん《アッシュ》の事を聞きたい。しかしいまは我が子と共に避難しなければと思考を切り替えた母の手を握り走るリョウ…頭にアッシュと交わした声が響いた
─リョウ、近いうちにこの世界で最後の戦争が始まる……リョウ、ソレを見届け答えを見つけるんだ。”人が何を手にすべきかを”─
その言葉の意味をリョウがわかるまであと僅かの時を必要とした
自らの父親の言葉の意味を
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数時間後、某所…
「……失礼する」
「……な、なんでここに」
七年前の亡霊の姿に驚きの声をあげる間も与えないように紡がれた
「オレにもコードネームをもらえないか……さしずめ火消しの水……プリペンダー“ウォーター”の名前を」
鉄仮面越しに響く声に彼女は懐かしさを感じた