オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
「ツバサさん、ハロにはどんな機能をつけたいですか?」
「そうだね。医療関連のデータベースを閲覧できるようにしてもらえるか」
「リンネさんは?」
「ん?特にないけど……色は空みたいな蒼で」
「大和さんは?」
「そうだな。メール機能と画像保存をつけれるか?」
「はい、それぐらいなら大丈夫ですよ……翔真さんは?」
トレミーⅡメディカルルームに集まったメンバーのハロ制作にあたりリクエストを聞き最後に翔真の番になった。しかし真剣な表情で悩んでいる
(すごく悩んでる……ゼロにあわせたハロにするのかな?)
「なあ、マルス。ハロって動画を取れる機能ってあるか?」
「え?ありますけどフォルダーや時間は短いですけ…」
「なら、フォルダーを三倍にして時間を延長できるか?」
真剣な目で聞いてくる翔真にびくつきながらコクコク頷くルス。その後ろでリンネ、ツバサ、大和は悟った
絶対、ハロをよからぬ事に使う気だ。と肩を落としていた
PHASE-44.5「天使湯での秘め事」side:ASTRAY
そんなやりとりがメディカルルールであったことを知らず天使湯では束達のガールズトークは盛り上がりを見せていた。そんなときセラフォールがシュテルと話すクリスに声をかけた
「ねえねえクリスちゃん、マ~ちゃんとはドコで会ったの?」
「え?あ、兄貴と……っうか、なんでそんな事を」
「まあソーナちゃんの義息子だし、聞きたいなあ~きかせて?クリスちゃん。お・ね・が・い♪♪またスゴい服をあげるから」
「(あ、アレよりもスゴい服!?)…………絶対だからな………あたしが兄貴と出会ったのは四年前。火星にあるオーストレルコロニーの貧民街で会った…」
「火星!?(やっぱり私の世界のクリスとは違うのか。……)」
「じゃあマ~ちゃんを男として意識し始めたのは?」
「兄貴があたしを助けてくれ……あっ!?」
しまったと慌て口を押さえるクリス。しかしもう遅い…皆の目がキラ~ンと光る。いつの間に近づいたノーヴェが真剣な眼差しを向けている。記憶を失ったとはいえ同じ男(義兄)を好きになったライバル
「そうなんだ~四年前と言うことは記憶を無くす前のマ~ちゃんともしかして一緒に暮らしていたのかな?」
「………そうだよ。パパとママが八年前に火星で死んで荒れてたあたしを兄貴が引き取ってくれた…今の兄貴みたいに笑ったりはしなかった。いつも無愛想で《ああ》《わかった》《そうか》ってしか言ってくんなかった…でもあたしの話には真剣に聞いてくれた」
もう隠しきれないと観念し話し始めた記憶を失う前の火星でのマルス、義兄《アレス》のことを…そして話し終えた時、ソーナが優しく頭をなでた
「な、なにすんだよ…なでるなったら!やめ」
「……大好きなお義兄さんを探して火星から追いかけてきた…がんばったわね」
「………」
顔を俯かせるクリス…こうして撫でられることは亡くなった両親、そして義兄アレスが一度だけだった。しんみりした空気が広がるもすぐに破られた
「それにしてもクリスちゃん、胸大きいね~サイズはいくつあるの?ねえねえ触っていい!?」
「な、なに言ってんだよ!」
「そうですね~ねえクリス、揉んでいいかな」
胸を押さえ湯船から出ようとスバル、セラフォールから逃げるクリス。助けを求めようとソーナ、翼へ視線を向けるも
「…………負けた」
「私の世界のクリスに負けないぐらいだとは…」
どんよりと黒いオーラを溢れさせる…まさに孤立無援。目をキランと輝かせ男にとって夢と希望が詰まった母性の象徴、タオルに隠れた柔らかな二つの膨らみに手を伸ばそうとする
「い、いやだ!あたしの胸に触っていいのは兄貴だけだあああああ!?」
カミングアウトな叫びが木霊し手が触れようとした瞬間、巨大なハリセンが二人の顔面を捕らえ勢いよく湯船へ沈む。
「たく、いやがってんだろうが……悪かったなウチの姉貴が変なことしてさ」
「べ、べつに、あたしは助けてくれって言ってねぇからな……それとだ兄貴は渡さないからな」
「……アタシもだ、マルスはわたさねぇ……」
ズイズイと互いにガンを決める二人…ムニイイイっと形を変え豊満な膨らみがくっつきあい宣戦布告するノーヴェ、クリス。
「うっ!?な、なんだろ風邪かな」
頼まれたハロの制作しているマルスは大きく身震いしたとかしてないとか
了