オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
after・ASTRAY:母子
「かあさん!」
「どうした?」
「えとね、今日ね学校で宿題出されたんだ………お父さんはどんな人って……」
…お父さんはどんな人って聞かれて胸が痛むんだ。ザフトと地球との戦いから六年、あたしの息子は火星ですくすく育って学校にかよってて、昔のあたしとちがって勉強に熱心で科学…技術にすごく興味深々で熱中するトコなのはホントそっくりだってわかる
「ねえ、クリスかあさん…おとうさん、どんな人だったの?」
「……どんな人って……あんまりしゃべらない無愛想な時もあったけど、天然でよくコケて。押し倒されたりしたけど。すごく優しくてあたしを見守ってくれて助けてくれたんだ…」
「わあ、じゃあおとうさんってヒーローみたいだね」
「ああ…あたしたちや火星の皆にとってヒーローだ……」
そう、あたしたち火星圏の皆にとってヒーロー……でも地球には《地球を滅ぼしかけた悪魔》《プレシアの懐刀》《漆黒の悪魔》《厄祭の王》《漆黒の魔人》って尾鰭がついてつきまとっている
あの日、本当の…あたしの兄貴としての記憶を取り戻して…敵になってから、ずっと、ずっとつらかった……涼子、アインハルト、ノーヴェ、千冬も……あの最期の戦いで翔真と大東のおっちゃんがもぎ取られたエクシェスの腕を……
「おかあさん?」
「あ、ああ……すこしぼ~っとしてた」
「…ねえ、おかあさん。おとうさんって今どこにいるの?」
「………おとうさんは……遠いところに行ってるんだ……」
「じゃあ帰ってくるの?」
「ああ……おまえがいい子にしてたらな」
「うん、じゃあボクいい子にして待って…」
『ハロ!ハロ!レオン、いい子、レオン、いい子』
「ぎん、からかわないでったら……おかあさんもわらわないでったら」
ぷく~って頬を膨らませて飛び跳ねる銀色のハロを追いかけていく。その後ろ姿が重なって見える……最後に見たアニキと……目から涙が溢れて止まらない
アレスアニキ……マルス……あたしの子、レオンは五歳になったんだ…涼子、アインハルト、ノーヴェ、千冬もいまでも生きてるって信じて気づかれないように探してんだ。
『本日未明、三ヶ月前から音信不通になった木星圏GNドライブ製造施設へ火星圏防衛第808哨戒艦隊が到着しました…ですが、こちらからの呼びかけに対し返答が無く何らかの事故が発生したとの見解がされているみたいです』
『…全員の安否が気にかかります……続いては地球圏において親プレシア派施設が壊滅。その裏ではソレスタルビーイングが活動再開したのではないかと憶測が流れています……しかしソレスタルビーイングではない、ガンダム?らしき機体の目撃情報があり、現在調査しています…』
最近、地球や火星で変な事件が起きてるから何かが起きる前触れじゃないかって噂も流れてて、レオンがたまに空をじっと見てて不安でしかたないんだ
だから、アニキ……生きてるなら…あたしたちの所に帰ってきて…
after:ASTRAYー???ー
了