オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》    作:XENON

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「………」


「どうしたのクリス?」


「ソ、ソーナマ……義母…さん…………なんで兄貴をさ…養子にしたの…」


「………………かわいいかったからかな。それに……………良ければはなしてくれない?クリスの知っているマルスを」


クリスの長く絹のような銀髪を櫛でとかすソーナの手から母リネットと同じ温もりを感じている…いや、この暖かさは義兄であるアレスからも感じていたモノと同じと想いながらこたえた


「…………アレス兄貴は今と違ってあんなに笑ったり、焦ったりしなかった……すっっっごい無表情で……でも」



銀髪をクルクルと指先でいじりながら話したのは火星での生活。げひた糞オヤジに娼館に売り飛ばされそうになった時に助けてくれた事。冷たいように見えてしっかり見てくれて学院(オーストレルコロニーのお嬢様学校)に通わせてくれたことを話し始めた…


(……………マルス、アナタこんなにクリスに想われてるのね。御門にノーヴェにアインハルト、戦いが終わったら四人と挙式をあげる場所を考えないと。そして、四人に似た可愛い孫を私にみせて)



すでに先まで考えてるソーナ(義母)でした(笑





Return.Mission:01《…過去へ》side:ASTRAY

「うわっ!8さん、コレは………」

 

 

 

《空間に直接干渉して局地的な歪み…ワームホールを開いたんだ。あんな機体は連合、ザフトにもないぞ………まずいぞノーヴェとクリスが別な方に流されていくぞ!》

 

 

上も下もわからない不思議な空間を落ちていく感覚にとらわれながら《8》の叫びにモニターをみる。クリスのニャイアアストレイ・イチイバル、アストレアF-dashを捕らえる…このままだといけない。そう何か分からない、漠然とした感覚に促されるようにアームレイカーを引き、一気に半回転し押し込む

 

 

「8さん!ゴーストガンダム、ミラージュワゾー!!」

 

 

《がってん承知!》

 

 

Return.Mission:01《……過去へ》side:ASTRAY

 

 

 

 

「な、なんなんだよ!センサーがひっちゃかめっちゃかだろ!?」

 

 

 

「上も下もわかんねぇ!動け、動けったらニャイア!!」

 

 

ハルフォスの生み出した空間…まるで無重力の宇宙に近いもABAC機動も出来ない。水中に溺れるようにもたつく二人の目に光が広がり吸い込んでいく。必死にもがき逃れようとするが逆らえない。その時コックピットに声が響いた

 

 

「ノーヴェさん!クリス!!ゴーストガンダムに捕まるんだ!!」

 

 

「マルス!/兄貴!!」

 

 

炎のように揺らめく光の翼を広げ接近するゴーストガンダム《ミラージュワゾー》…下部に増設されジョイントアームをニャイア、アストレアFは迷わずつかむのを感じ加速する…しかし

 

 

「な、急に吸い込む力が…………ノーヴェさん、クリス、しっかり捕まってて!!」

 

 

 

「わかった兄貴!」

 

 

「ああ…わかった!」

 

 

開かれた穴へ飲み込まれた三機…光に包まれ見えたのは曇天の空の下に広がる海。しかし空に火線、ビームとミサイルが撃ち落とされる光景、戦場の空気にマルスの目つきが傭兵としてのモノへと変わる

 

 

(………機体チェック、ゴースト、アストレア、ニャイアのダメージは……大きすぎる……この場で行われている戦闘状況の情報が圧倒的に少なすぎる…あのガンダムタイプは何が目的でオレたちをこんな場所に転移させた?)

 

 

「8、この戦場すべての通信波傍受頼む……」

 

《了解!》

 

『翔真アアアアアッ!!!』

 

『アァスゥナアアアアア!!』

 

 

全周波域通信傍受モードに切り替えた瞬間コックピットに響いた声はマルス、接触回線を通してクリス、ノーヴェの耳に届く…発信源を捉え見たのはGAT-X105《ストライク》とGAT-X303AA《ロッソイージス》がビームサーベルで切り結び、激しくぶつかり合う光景、ビームサーベルの刃がロッソイージスの右肩を大きく凪ぎ、反撃と言わんばかりに左足…つま先から生まれたビームサーベルがストライクのコックピットを切り払い、モニターが砕けパイロットの姿が露わになる

 

 

「な、なんっう戦いだよ……」

 

 

「…あ、兄貴…どうすんだよ……」

 

 

「………」

 

 

白と赤の影が曇天をすさまじい速さで駆け、何度もぶつかり合う…今の状態のコンディションでは間に入った瞬間、切り刻まれ逃れようがない《死》が待つ。ノーヴェはともかくクリスは戦場の恐ろしさを知らないし二人を守りきれる状態ではない。自分ひとりならと考えたとき、ロッソイージスが変形し多脚アームを大きく開きストライクを絡め取るようしがみついた。中心にある砲に光があつまるスキュラを撃つ気だとわかった。しかし光がきえる装甲が赤から灰色、フェイズシフトダウンしたと気づいた

 

『ち!パワー切れ!!』

 

 

 

『まだやれる!アスナ…恨むなら恨んでくれて構わない!」

 

ストライクはロッソに拘束されたまま、右の両腰ホルダーからアーマーシュナイダーを取り出しコクピットに突き刺そうと構えた…

 

『く!まだ私は!』

 

迫る刃を前に右操縦桿付近からキーボードを出し素早く番号を打ち、ハッチを開くや否や飛び出し離れた

 

『……まさか、自爆!!』

 

 

引きはがそうともがくも間をおかずに空中でストライクを拘束するロッソイージスの身体から光があふれ瞬く間に二機は凄まじい爆発、閃光に包まれ呑み込まれ、その衝撃波は空中にいるゴーストガンダム、ニャイア、アストレアを巻き込んだ

 

 

Return.Mission:01《過去へ……》side:ASTRAY

 

 

 




閃光はすべてを飲み込んだ

幽霊を駆る少年とストライクのパイロットと出逢いは何をもたらすのか?


Return.Mission:02《幽霊(ゴースト)と翔真》side:ASTRAY


この世界に来た意味は?


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