オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》    作:XENON

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今回は方言にチャレンジ……自分の祖母がよく使っていた方言ですが




after:ASTRAY─花言葉─

「かっさ!」

 

 

「どうしたのかな?いきなり?」

 

 

「ないごわっに、ててごがおいやらんのですか!」

 

 

……あの大戦が終わり、ここキュウシュウ、カゴシマに居を構えて数年経って学校から帰ってきて直ぐに開口一番に聞いてくるのは父親のことだ

 

 

父親がどんな人かを物心ついてからはずっとはぐらかして来たけど、もうごまかしきれない…私は久しぶりに箪笥の奥に隠していた写真を取り出した…あの日、あの生と死が交錯する戦場で最期の舞台になった宇宙で撮った一枚の写真を

 

 

 

after:ASTRAY─花言葉─

 

 

「かっさ、こっは?」

 

「コレがお父さん…私が世界で一番愛した人だ」

 

 

「わ、わっのて(父)?……こっが…」

 

 

MSデッキの前に黒く塗られたガンダム、私の愛機《ウーンドウォート・ラーⅡ》を背にして私が腕に抱きついてあわてたふためく表情。白い髪に真っ赤なメッシュが目立つ彼《アレス・ルセディス》との最期の日の思い出…

 

 

「わっのてごは『よかにせ』やっどんなあ……」

 

 

「ふふ、そうだろ《よかにせ》だな。真面目で無口だけど、周りを見ていて、あと可愛い所もあったよ」

 

「まこっですか?」

 

「ああ…」

 

目を輝かせてみてる。娘はキュウシュウに来てしばらくして妊娠が解ってから生まれてスクスクと育った、カゴシマコトバは、近所のトウゴウのオババと呼ばれる婦人に仕事で離れなければならなくなったとき預けたのもあり覚えてしまった

 

私が住んでる場所は昔訛りのサツマコトバが根付いてるから、覚えるのと意味を理解するまで苦労したね…トウゴウのオババは娘を孫みたいに可愛がってくれたのもあるけど、ジゲンタイシャリュウという剣術の達人で娘も学んでいる。佇まいから箒を思いだしたけど…あの戦いからどうしてるのだろうか?

 

マリア、切歌、調は今でも戦いの傷跡が残る中でチャリティーワールドツアーで世界を駆け回ってるのはこんな田舎でも届いてるから心配は無いけど

 

私は色んな理由が重なり重罪は免れた、かわりにオランダ国籍を剥奪された…でも何故か知らないウチに日本国籍が取得されていたんだ。日本在住権をもつ日蘭クォーターで身に覚えのない口座には一生楽して暮らせるほどの信じられない金額が振り込まれていたんだ

 

もしかしたら…でも彼はあの日、機体にダメージを受け戦線を離れていくなかで─────。公式発表では死亡したと報道され、不名誉極まりない字がついた

 

─地球を滅ぼしかけた悪魔─、─プレシア議長の懐刀─、─漆黒の魔神─と。そんな人じゃ無いのに、優しい人だ。

 

 

そして、死んだとは信じられないんだ。理由は一つだ

 

 

『ハロ、ハロ♪アンナ、アソボ、アソボ』

 

 

「ハロ、ん、おもっであそ!」

 

跳ねながら娘…アンナの周りを跳ねる白色のハロに応えて。私に写真を返してかけていく姿を見送りだした。あのハロは口座と一緒に預けられていた…もう一つも

 

ふわぁとカーテンが風にたなびき見えたのは白、ピンク、黒の花々が広がるチューリップ園…保存されていた球根を植えて花開いた時にわかったんだ。コレは私にあてたメッセージだと

 

 

白は優しさ、思いやり、愛情、幸福、ピンクは許しを請う、純粋、黒は……私のことを忘れて欲しい……

 

 

私に幸せになって欲しい、自分のことは忘れてくれを意味するメッセージだって……まったくキミはバカだよ、そして優し過ぎる

 

 

…でもね、アレス。キミは死んでない…だってね

 

 

『速報です、本日未明に旧プレシア派による月面マスドライバー占拠されましたが特務隊を向かわせましたが、内部に犯人らしき複数名が全員拘束され、MSも行動不能なまでに破壊されたとの情報があり真相究明が急がれてます……プレシア派はまだ根っこが深いとみますね』

 

『一体何が…ん?新たな情報が入りました…唯一生きていた監視映像が何かを記録していた模様です。独自に入手たモノを他の局より先に公開します』

 

 

流されたのはノイズ混じり、画質も悪すぎる…でも映されたのはジャンクの寄せ集めた体に光の翼をもつ黒い機体…ここ数ヶ月、プレシア派のテロ現場に現れては叩き潰していく機体…あの動きは間違いなく彼だ。携帯端末が震え手に取った

 

 

『ロラン、今のニュース、みたわね?』

 

 

「ああ、間違いなくエクシェスだ……彼は生きてる…生きてた。リョウコ。ノーヴェ、クリス、千冬、アインハルトには連絡は?」

 

 

『もうしたわ。ったく生きてたなら連絡を…しなさいよ…ホント』

 

 

「泣くのはあとにとっておくんだ……さんざん心配させた分はしっかりと払って貰わなきゃね…」

 

 

『ええ、絶対に逃がさないんだからティワズの力を甘く見ないでね……じゃあまたあとで。あの子が帰ってきたから』

 

 

「うん、わかったよ」

 

 

通話を切りふうっといきをはいた…さあ、もう逃げられないからねアレス、皆を待たせて心配させた分はきっちりと愛して貰うからね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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