オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
ATAGの極秘会合の翌日……管理局地上本部大佐《大東貴一》はある場所へと訪れていた。いくつのリニアを乗り換えをし、ようやく降りてすぐに長く薄暗いエスカレーターで下へとおり歩きだし数分、目の前に扉がみえ指紋認証装置、複数のカメラが壁の向こうから現れ眼前でピタリと止まる
『氏名と所属をどうぞ』
「大東貴一、ATAG……あとはコレでいいかな?」
所属、姓名を告げ指紋認証システムへ手を起き網膜認証スキャンの光が走り僅かな間が空く
『……………登録された所属、姓名、網膜および指紋認証確認、ようこそ大東貴一、テイワズ・イギリスへ』
歓迎を告げる音声メッセージと共に指紋認証システム、カメラが壁の向こうに消え静かに扉がひらいた
閑話 名瀬・タービンー目覚める悪魔ー
「ん、遅かったじゃないか」
「いやあ~最近起きるのがつらくてね~年甲斐もなく飲み過ぎたからからな?」
「そりゃそうだ。ウチのオヤジとダディ・テッドはザルだからな。え~と提督?」
「し~それはココでは内緒で……大東でかまわないから名瀬・タービンくん?」
「おっとそうだったな。じゃキイチで。俺は名瀬でもタービンでも好きな方で呼んでくれ」
白のスーツに帽子姿の青年…テイワズ輸送部門を任され《タービンズ》を率いる名瀬・タービンが笑いながら肩を叩く
ココ、テイワズ・イギリス支社が保有する秘密ドッグで大東はATAGに配備予定の獅電を輸送するルートと各財団との繋ぎを話し合うために極秘に来ていた
何故ならばソレスタルビーイングの旗艦トレミーⅡが居るため、大東貴一が率いる部隊Gspirits隊とは敵対関係(あくまで表向き)にあるため、迂闊に素性がバレたら色々と不味いからだ
「しかし、バレない格好で来てくれと言ったんだが、まさかそれで来るなんてな」
「ん?まあ怪しまれない格好にしたんだけどめだつかな?」
口元を押さえる名瀬…眼前にいる大東の格好はと言うとビル掃除の清掃員の制服にサンダル、首には何かのロゴいりのタオルがかけられ帽子を軽く被る容姿は似合いすぎていたからもある
「い、いや問題ないんだけどな。ウチの清掃員と間違えられても仕方ないんじゃないか?」
「ははは、まあテイワズ謹製のだからね……で、さっきのアレは何かな?」
「アレか?今度開発1課で作った機体……戦術機のテストを俺の彼女たちとトレミーの…綾崎翔真の彼女たちと模擬戦やってたんだ。出来れば発表までは内緒にしてくれ」
「(戦術機か、見た感じMSとは設計概念が違うか……シゲさんみたら喜ぶかな)……わかってるよ。じゃ本題に入るか」
「そうだな……じゃまずは搬入スケジュールを」
それから一時間あまり、名瀬と大東は搬入スケジュール、各財団との連携、組み立て工場との円滑な航路を打ち合わせをしようやく話が纏まった。今回の話し合いで決まった事をタービンズに伝えにいくと告げ名瀬は部屋を後にし、一人残された大東は首をコキキと鳴らしながらソファーから立ち上がった
「ん~暇だね………少し散歩するか」
ゆっくりと扉を明け歩き出す……しかし数分後…
「あっちゃ~迷った……えとコッチかな」
ん~と唸りながら広い通路を歩く。しかしさらに迷い込んだ貴一…やがて見えてきた光…やがてMSデッキにでた
そこに無数のケーブルに繋がれ拘束ロックされた灰色の装甲、特徴的なブレードアンテナにツインアイを持つMS…ガンダム・エクシェス
「……………」
異様な空気を醸し出すエクシェスを前にただジッと見つめている大東…この機体が作られた目的を知るからこそただ静かに見ていた。その時だったMSデッキに警報が鳴り響いた
「な、なにが!?」
激しく揺れ出すMSデッキ…いやその揺れの源はエクシェスから起きている。近くの手すりをつかむ大東の前でエクシェスの瞳に光が宿りVPSが展開、漆黒に
変わった
ー来い!エクシェス!!ー
怒りにも似た叫びが木霊し、機体の周りに転移魔法陣が幾重に重なり輝くと光と共に、最初からそこに居なかったかのように消え去った
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ーーーーーーー
ーーーーー
遡ること数分前……
「やめろ!やめてくれ!!狙いは僕なんだろ!だった……う!?」
「……黙って見てろ」
組み敷かれ叫ぶ少年の顔面が殴られる。血を額から流すマルスの前にクリス、御門、ノーヴェ、アインハルト、千冬が後ろ手に縛られ膝をついたように座らせられ一人の男がアインハルトに銃口を向ける、マルスは何度もふりほどこうと力を込めるも動かない…いや身体が震えている、それ以上に頭の奥が激しい痛みが襲いかかる
銃を突きつけられる四人の男女、鳴り響く銃声、血まみれの男女……その前で叫ぶ誰か…断片的にノイズ混じりに浮かぶ度、押さえつけられた痛みより激しく痛み出してきた
「やめろ……やめろ……や…」
引き金がゆっくりと沈むテロリストの指、身体を震わせるアインハルトを目にした時、何かが音を立て溢れ出した……コレを待っていたと言わんばかりのどす黒い感情にマルスは呑まれながら叫んだ
「…い、シェ……ス…い……オレはここだ………来い!エクシェス!!」
空に無数の転移魔法陣が浮かび、中心から現れたのは漆黒のMS…その指が光った瞬間、アインハルトに銃口を向けたテロリストの身体…上半身が消え去った
ベガスにあるカジノ内に四年前に喪われた
「…コレで
送り込んだ工作員のインカムを介し妖しい笑みを浮かべ、漆黒のMS《ガンダム・エクシェス》、完全に記憶を取り戻した《アレス・ルセディス》の帰還を喜ぶプレシア…チェス盤のキングを手にし動かしさらなる一手を模索しはじめる
すべては終局に向かい進み加速を始め、忘却の彼方から帰還した
「マリア、あれは間違いなくエクシェスです!」
「切ちゃん、落ち着いて………アレス兄にが帰ってきた……どうするマリア?」
「……切歌、調、そうね…行きましょうアレス隊長の剣として…」
歌姫たちも絶望の淵にあった自分たちを救い出したアレスのもとへ参じる為、動き出した
閑話 名瀬・タービンー目覚める悪魔ー
了
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