魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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いよいよなのはとフェイトのバトル開始です。戦闘の描写は難しい…でも、頑張ります!


十五、夜の街 2度目のバトル 雷光と(後編)

SIDE:フェイト

 

ジュエルシードを私の魔力で強制発動させたら、予想通りあの娘たちが現れた。

 

ポニーテールの娘はアルフが抑えてくれてるから、あの白いバリアジャケットを着た娘と狐型の使い魔がこっちに来た。たしかなのはって言ったよね、あの娘…

 

「フェイトちゃん!!」

「あっ、なのは…だよね。」

 

だったよね?間違いないよね?

 

「うん!!フェイトちゃん、そのバリアジャケット似合ってるよ。絶対そっちの方がいいの!」

「あ、ありがとう…」

 

この間は酷評されたバリアジャケット、

今回はほめてもらえたのは嬉しい…だけど!

「ジュエルシードは渡さないよ。」

「それはわたしも一緒なの!!この間は

引き分けだったけど、今日は負けない!」

 

なのはがそう言うと、その周辺に魔力弾が形成される。…って、何でそんなにたくさんあるの?10個以上あるよ?

 

「いくよ、ディバインシューター!」

 

なのはがこっちに接近しつつ、デバイスを振りかざすと魔力弾が一斉に襲いかかってきた。

 

「確かに数は増えたけどこれぐらい…えっ、嘘!」

 

なのはの放った魔力弾はなんと誘導弾。予測できなかった攻撃にわたしは動きを止めてシールドで防御する。

 

「はや~、全部防がれちゃったか…でも、まだまだ!」

 

なのはの声に私の背後から気配を感じて、とっさに避けると火炎弾が飛んできた。

振り向くとそこには狐の耳と尻尾をつけた女の子が!

 

「なのはの使い魔…2対1はずるくないかな?」

「ずるくない!わたしはまだ魔法初心者だし、フェイトちゃんも使い魔さん乱入したよね?」

 

そうだった…って魔法初心者?!その割には進歩が半端ないような気が…

 

私がそんな事を考えていると、なのはが

話しかけてきた。

 

「ねぇフェイトちゃん、もう1度お話しない?ちゃんと話し合えばいい方法が見つかると思うの。」

 

話し合い…でも、私たちには時間がないんだ。だからなのは、君に勝ってジュエルシードは貰っていくよ。

「バルディッシュ。」

『イエス、サー。グレイブフォームに移行。』

 

私の愛機、バルディッシュが槍状形態・グレイブフォームに変形する。それと同時に私の周囲に光弾・フォトンランサーが出現した。

 

「いくよなのは!ここからはずっと私の

ターン!!」

 

私はなのは逹に突撃しつつ、無数のフォトンランサーを放つ。使い魔の方は身軽に

避けたけど、なのはは避けきれずラウンドシールドを張って防御した。

 

だけど私にとっては今がチャンス!そのままバルディッシュの刃先に魔力を集中してなのはに突っ込んだ。このままシールドを突き破れば…

 

「…かかったね、フェイトちゃん。」

「…えっ?!」

 

!これは?刃先がシールドに…もしかしてシールドバインド?!

 

「ユーノ君に教わっていて良かったの。

フェイトちゃんはわたしより速いから掻き回されたらヤバかったんだ。」

 

だからってシールドバインドなんて普通

考えつかないよ?!本当になのはって魔法初心者?

 

「それじゃいくよ?ディバイィィィーン……」

 

…慌ててる場合じゃない!早くシールドを展開!!

 

「バスタァァー!!」

 

シールドを展開したと同時になのはの砲撃魔法が襲いかかる。必死に抵抗してると

バインドが弛んだ。その隙をついて回避に成功したけど、結構ダメージ貰ったみたい…

「えーっ!削りきれなかった?」

「でもダメージは与えたみたいだから…

もうちょっとだよ、なのは。」

 

冗談じゃない!あんなの何発もくらったらKOだよ…どうにかしないと…

 

その時、宙に浮いていたジュエルシードが激しく反応し始める。これってまさか次元震?駄目だ、私もなのは逹も避けられない…!

 

ドッガーン!!

 

「うわっ!」「「きゃあ!!」」

 

次元震の威力は凄まじく、私達3人は簡単に弾きとばされた。なのはの使い魔は地面に叩きつけられて気を失ったみたい。

 

私となのはも衝撃を受けた影響でデバイスもバリアジャケットもボロボロ…。もう

戦闘はできそうにない。

 

「ごめんね、バルディッシュ。戻って…」「イエス、サー。」

 

バルディッシュを待機モードに戻し、ジュエルシードの方を見ると少し離れた所で、なのはが片方の膝をついて大きく息をついてる。その手にはデバイスは握られていないから、私と同じように待機モードにしたのかな?

 

それより早くジュエルシードを封印しないと大変な事に!でもバルディッシュは使えないから…こうなったら!

 

わたしはジュエルシードに近づくと両手に魔力を集めて包み込んだ。その途端、その手が千切れそうな痛みに襲われる。

 

『フェイト、無茶だよ!危ない!!』

 

アルフが気付いたのか念話で話しかけてきた。うん、それはわかってる。けど、これしか方法が…

 

「フェイトちゃん!」

 

えっ?いつの間にかなのはが私の手の上から魔力を籠めた両手を重ねてくれてる。

でも、そんなことしたら…

 

ピシッ!

 

「…い、痛っ!」

 

やっぱり…なのは、気持ちは嬉しいけど…

 

「なのは、もうやめて。傷つくのは私だけでいいよ…」

「それはダメ!フェイトちゃんの為だけ

じゃない、わたしがやりたいからやるの!」

 

あぁ…なんてこの子はこんなに真っ直ぐなんだろう。でもこのままじゃ2人共…

その時、新たな声が…

 

『なにやってんのよ、そこの馬鹿2人!』

 

SIDE:リナ

 

あのアルフっていう使い魔と戦ってたら

何か凄い魔力を感じた。慌てていってみたら、壊滅的な街の真ん中で暴走寸前のジュエルシードをなのはとフェイトが…素手で封印?!

 

あの2人、無茶にも程があるわよ!早速、封印砲撃で…

 

「ちょっと待て、リナ。」

「何よゼル。何か問題でも?」

「大有りだ!今の状態で砲撃なんかぶちこんだら2人を捲き込むぞ?」

 

…それもそうか。でもどうしたら…

 

そうだ!もしかしたら!

 

「ねぇ、ゼル?あんた、アメリアの使ってた呪文って使える?」

「アメリアの?まぁ、ある程度なら…そうか、そういうことか!」

 

そういうことよ。それじゃ、2人を助けにいくわよ。「翔封界[レイ・ウイング]!」

あたしは2人に近寄るととりあえず…

 

『なにやってんのよ、そこの馬鹿2人!』『にゃ、リナちゃん?』『…リナ?』

 

一言文句を言ってから2人の両手を取り、呪文を詠唱する。

 

「霊王結魔弾[ヴィスファランク]!」

 

…前世のあたしの仲間の1人、アメリアが使っていた、魔力付与の呪文。

あたしは使ったことがなかったけど、似た呪文を使っていたゼルなら…

 

「これは…魔力付与?これなら…いける!」

 

2人の両手が赤く輝き、ジュエルシードを包み込んだ。そして…

 

「と、止まった…?!」「やったの!!」「やったの、じやないわよこの馬鹿!」

 

あたしはどこからともなく取り出したスリッパでなのはの頭をはたく。

 

「にゃ~?!」

 

まったく…心配かけんじゃないわよ。

 

「それはあんたも同じよ、フェイト。」

「えっ?それって…」「フェイト!」

 

ほら、アルフが飛びついてきた。使い魔に心配かけちゃ…ね。

 

「ごめんね、アルフ…」

「いいよ、もう…今日はもう帰ろう。あんたらも今回は助かったよ。ありがとう…」「別にいいわよ、あんたらを助けた訳じゃないから。」

それはそうと、封印したジュエルシードはどうしよう?

 

「それはあんたらに預けとくよ。また近いうちにお互いにジュエルシードをかけて

勝負だ!」

「あ、そう?そんじゃま、預かっとくわ。」

 

それじゃフェイトもお大事に、ね。

 

「今日は本当にありがとう。それじゃ、また…」

 

フェイトはアルフに背負われたままそう言って、姿を消した。多分転送魔法だろう。

「さて、と…なのは、私達も帰るわよ。

さっさとくおん起こしてらっしゃい!」

「あ~!くおんの事すっかり忘れてたの!くおん~」

 

…行っちゃった。と言うか今から帰ったらまたお父さんに大目玉だわ。

 

「まぁ、なんとかなるんじゃないかな。

事情を説明すれば。」

 

まぁね…ってユーノあんたいたんだ…

 

「それは何気に酷いよリナ?!」




この作品のなのはは、たくさんの優秀なコーチ(現時点でリナ、ユーノ、レイジングハート、神威)に恵まれているので、恐ろしく成長度合いが速いです。フェイトは
ライバルとなり得るのだろうか…?
それでは次回、「十六、尾行する アリサとすずか 見たものは」
それじゃ、「次回も見てくれねえと…」
「暴れますわよ!!」
(BYフレ〇〇アイ〇&〇ノー〇〇イト)

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