魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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今回、リナの能力の一端が明かされます。話がまとまってないと感じたらごめんなさい。ではどうぞ!


十七、明かされる リナの不思議な その力

NO SIDE

 

時空管理局の次元航行艦・アースラの艦長リンディに招待されたリナ、なのは、アリサ、すずか、そしてユーノと使い魔2匹。

 

執務官のクロノに案内され、リンディの待つ応接室へと向かっていた。

 

SIDE:リナ

 

は~、どこかのSF映画も真っ青ね、こりや…なのは達もキョロキョロしながら歩いてるし。

 

「あ~、リナとなのはだったか?もうすぐ応接室に着くから、武装解除してもらえるか?」

 

えっ、武装解除って…あっバリアジャケットのこと?確かに戦いにいくわけじゃないしね…んっと、これでいい?

 

あたしとなのははバリアジャケットを解除して制服姿になる。「それとユーノ、君もだ。その姿は本来の姿じゃないだろう?」

「…あぁ、そういえばそうだね。それじゃ…」

 

ユーノはそう答えると、身体から緑色の魔力光を放つ。そして光が消えた時そこにはあたしらと同じぐらいの男の子が立っていた。髪は淡い金髪で、少し華奢に見えるがよく見ると洗練された体つきだ。

 

「みんなの前でこの身体になるのは初めてかな?」

 

ユーノはそう言うとこっちを振り向く。

その視線は優しく、あたしはある人物を意識してしまった。そう、前世でパートナーだった、アイツのことを…

 

「リナちゃん、どうしたの?顔が赤いよ?」

 

「な、なんでもないわよ!それより早く

艦長室に行くわよ?!」

あたしは照れ隠しに大声をあげた。

 

「…?変なリナちゃん。」

「…なのはも結構鈍感ね…」

 

アリサとすずかが勝手に盛り上がってるけどスルーの方向で。

 

「…着いたぞ。ここが応接室だ。」

 

クロノが立ち止まった目の前には、大きな扉が…さぁ、艦長さんのお出ましね。

 

「クロノです。入ります。」

 

扉が開くと、そこには…

 

「「「「「なん…だと?!」」」」」

 

開いた扉のその先に広がっていたのは、

何故か純和風の日本庭園だった。

 

近未来の艦船の中に何故に日本庭園?理解に苦しむわ…。後、鹿威しは室内にあるべき物じゃないから!!

 

「ようこそアースラへ。改めまして艦長のリンディ・ハラオウンです。よろしくね。まずはお名前聞かせてもらえるかしら?」

 

「…逢魔リナ、9歳です。」

「高町なのは、同じく9歳です!」

「…アリサ・バニングス、9歳よ…」

「月村すずか、9歳です。よろしくお願いします。」

「ユーノ・スクライア、9歳。僕だけは

ミッドチルダの出身です。」

 

リンディさんはあたし達の自己紹介に頷くと、ユーノから事情聴取を始めた。

でも、あたしの意識は違うところへ向かっていた。

 

「あの、ちょっといいですか?」

 

「あら、何かしら?」

「今飲まれている飲物は何ですか?」

「?緑茶よ?この星の飲み物でしょう?」

…だよね。あたしの見間違いじゃ無いよね?!

 

「…で、その緑茶に今何を?」

「…角砂糖。」

 

…しかも8つ位入ってるよね、それ…

 

「普通緑茶に砂糖は入らないってしってます?」

「…だってこれ、苦いんですもの…」

 

…ブチッ!!

 

「だったら苦くない飲み物飲みなさいよ!その飲み方は日本人に対する冒涜よ!!」

気がつくとあたしの右手にはダ○ソーの

スリッパが握られ、リンディさんの頭を

はたいていた。

 

「か、母さん?!何をしているんだ君は?公務執行妨害…」

「やかましい!砂糖入りの緑茶を飲むのは公務じゃないわ!クロノ、あんた母親の

味覚について変と思わないの?!」

「それは残念だと思う。」

「クロノ酷い?!」

 

まぁそんなことはさておき、そのあとユーノから事情を確認したリンディさんは、

納得した表情で話しかけてきた。

 

「…なるほど、よく解りました。でも自分が紛失してしまったジュエルシードを

どうにか探したい気持ちはわかるけど、

やっぱり危険だわ。」

「君たちも見ただろう?たった1つのジュエルシードでもあれだけの次元震だ。ましてや複数を同時に封印なんて危険すぎる。」

 

クロノが続けてジュエルシードの危険性を語る。確かにジュエルシードは危険な存在だわ。でも…

「貴女たちの努力は認めますが、此処から先は我々時空管理局が回収を…」

「ちょっと待って…。」

 

リンディさんが話をまとめようとするのをあたしは止めた。

 

「リンディさん、あたし達を舐めてないですか?あたし達はユーノからジュエルシードの危険性を聞いたその上で探索に協力してるんです。」

「リナちゃんの言う通りなの。それにフェイトちゃんの事もあるし、わたし達このまま手伝わせてください。」

「リナ、なのは…ありがとう…」

 

リンディさんはあたし達の決意を聞くと、1つため息をついて、

 

「…仕方ありませんね。それじゃ、民間協力者の形で手伝ってもらいます。」

「艦長?!本気ですか?」

「私としても、あなたという切り札は隠しておきたいのよクロノ。その代わり、条件を幾つかだします。1つ目に、私達時空管理局の指示に従うこと。2つ目に、貴女たちの魔力量と魔導師ランクを測定させてほしいの。よろしいかしら?」

 

あたしはリンディさんの提案に少し考えて答える。

 

「…指示には従いますが、フェイトに関してはこちらに任せてもらえませんか?

あの子悪い子じゃないと思うんです。

測定は逆にこちらからお願いしたい位です。」

 

そこでアリサが口を挟む。

 

「その測定っての、わたしとすずかもうけていい?リナとなのはが使えるんだったらわたし達だって!」

「…そうだな。物は試しということもあるし、4人とも受けてもらうか。」

 

へぇー、アリサ達も調べるんだ。これは楽しみね。

 

それから1時間後、測定結果が出たみたいなんだけど…どうしたのクロノ?腑に落ちない顔してるけど…

 

「本当にこの世界には魔法文化はないのか?…測定結果からいえば、4人とも魔力の源であるリンカーコアを所持してる。

しかも魔力量が並外れてるんだ…。因みにユーノの魔力量はAランク、これはミッドチルダにおいても平均以上なんだが…。」

クロノは一旦言葉を濁し、話を続ける。

 

「君たちは全員それ以上なんだ。アリサとすずかはAAランク、なのははAAAランク。リナ、君に至ってはSーだ。全員スカウトしたいぐらいだよ…。」

呆れた表情のクロノ。さらにリンディさんが話を続ける。

 

「更に見てほしいものがあるの。例の写真を出して。」

 

映し出されたのは、レントゲン写真みたいな映像。違うのは胸の真ん中にクリスタルに似た結晶があること。

 

「これがリンカーコア、魔力の源よ。この写真はユーノ君のもので、まぁ普通のリンカーコアね。で、次が…」

 

映像が変わって、2枚の写真になる。リンカーコアが赤と青の光を放ってる…

 

「これはアリサさんとすずかさんのもの。赤と青に輝いてるのは、彼女たちが変換資質を持っているから。」

「変換資質?何それ?」

「赤い方がアリサさんで炎熱系の、青い方がすずかさんで氷結系の魔力に変換されるの。アリサさんは物を燃やす力、すずかさんは物を凍らす力ってことね。かなりの

レア能力よ。」

「やった!」

 

ははっ、アリサ嬉しそうね。で、なのはとあたしは?

 

「…次はなのはさんよ。白く輝いてるのは変換資質じゃなくて、単に魔力量が多いから。ただなのはさんの魔力光はピンクなのに白い光なのがね…」

「そしてリナ、これが君のリンカーコアだ。」

 

どれどれ…ん?な、なんじゃこりゃ~!

 

金色に輝くリンカーコアはなのは達よりも1周り大きい。でもそれ以上に異様なのは、その周りに小さな4つのリンカーコアがあること。小さなコアはそれぞれ、黒・蒼・赭・白に輝いている…って、この組み合わせどこかで…

 

「う~ん、何処だったかな…どこかで見たような気が…」

あれ?すずかも?すずかが何で?

 

やがてリンディさんが問い質してきた。

 

「リナさん、単刀直入に聞くわ。貴女は

何者なの。リンカーコアもそうだけど、

貴女の使ってる呪文の術式も見たことないものだわ。正直に答えてくれる?」

 

はぁ、やっぱりそうなりますか…どうしようかな…?

 

「リナちゃん、全部話そ?きっと皆わかってくれるよ?」

 

なのは…そうね、話しちゃいますか!

 

「解りました。でも今から話す事はすべて真実です。実はあたし…前世の記憶があるんです。」

「「「「!!!!」」」」

 

やっぱり驚いてるわね…まぁ普通はそうよね。さぁ、どう説明しようかな…

 

「あ、あのリナちゃん?!」

「…何、すずか?」

「もしかしてリナちゃんの前世って…」

 

「あのリナ・インバースだったり…するのかな?」

 

……………

 

「え~~~っ?!すずか、何であたしの

前世での名前を知ってるの?まさかあんたも転生者?」

 

ほんと、意外な相手から意外な答えが出てきたわ、これ…

 

「どういうこと、すずかさん!詳しく説明してちょうだい!」

「…リナちゃんが前世で名乗ってたリナ・インバースというのは、この世界でしばらく前に流行ったライトノベル「スレイヤーズ!」シリーズの主人公の名前です。」

「…つまり、なりきりってこと?」

 

アリサの質問にすずかは首を横に振る。

 

「ううん、リナちゃんは本当にリナ・インバースの転生者だと思います。さっき見たリナちゃんのリンカーコア、あれって真ん中のコアは[金色の魔王]、廻りのコアは多分四界の王…だよね?」

 

…………!そうだ、あれはあたしが前世でルークを倒した時に体内に取り込んだ

魔血玉[デモン・ブラッド]!まさかこんな形で…

 

「それにしても、小説の主人公が転生なんて…それこそ小説そのものだぞ?!」

「まぁそれでもリナさんが他の人とあまりにも違うのはそういうことにしておきましょう。クロノ、念のため次元外世界にリナさんの世界が存在しないか調べておいてちょうだい。」

「…了解しました。」

 

…すんません、お手数かけます…

 

「それはそうとして、アリサさんとすずかさんのデバイスを用意しないとね。簡易デバイスだったらすぐ用意できるけど…」

「…!そうだ、確か保管庫に炎熱系と氷結系のインテリジェントデバイスが…適応するか確認してみよう。」

「えっ、わたし達のデバイス?」

「楽しみだね、アリサちゃん!」

 

どうやら、アリサ達にも相棒ができるみたいね。どんなデバイスなのかたのしみだわ!




リナがこの世界で前世の魔法を使えるのはこの世界に原作[作者→神○一氏]が存在
するため、スィーフィード界(リナの前世の世界)の記憶の全てが存在するためです。
すずかは読書好きなので、ライトノベルは網羅しています。意見あるかたもいらっしゃるとは思いますがご了承の程を…

それでは次回、「十八、よろしくね 炎の瞳と 白い雪」

それじゃ、次回も見てくんないと…
「暴れちゃうよ?今回出番なかったし…」(BYエィミィ)

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