文章がグダグダかもしれませんが勘弁してください。
NO SIDE
リナとなのは、そしてフェイトは仲間達の力を借りて白蛇のナーガを打倒しフェイトの母・プレシアを取り戻す事に成功する。
しかし喜んだのも束の間、アリシアの身体を保管している近辺で次元震が発生してしまう。リナ達はすぐさまアリシアの元へ向かう。そこでリナ達を待ち受けていたのは…?
SIDE:フェイト
アリシアの元を訪れた私達が見たもの、それは水色に輝くアリシアの身体、そして
その傍らに浮かぶエレメント体のアリシア…。
「あぁ…、本当にアリシア、なの?」
母さんがアリシアに語りかけると、エレメント体のアリシアはうっすらと目を開けてこちらを見て、まるで天使のような微笑みを浮かべた。
『…あっ、ママ!ひさしぶり~!!元気だった?』
「アリシア!本当にアリシアなのね?!
よかった…、でもどうして今?」
『あ、その前に…。皆さんはじめまして、プレシア・テスタロッサの娘の、アリシア・テスタロッサでっす!!」
…なるほど、この人と私を比べたら全く
似てないかもしれない…。
やがてこっちに気づいたのか私に近寄ってきた。
『ねぇ、母さん?この子が私の妹?!』
「えぇ、名前はフェイト・テスタロッサ。あなたの妹よ。仲良くしてあげてね。」
『わ~、よろしくねフェイト!わたしが、お姉ちゃんのアリシアだよ~!!』
「よ、よろしくお願いします…お姉ちゃん。」
あまりのテンションの高さに少し引きつつ私はアリシアに尋ね返した。
「それはそうと、なんでアリシアお姉ちゃんは目を覚ましたの?!」
「それは私も知りたいわ…私が何をしても駄目だったのに…?」
『う~ん、わたしも気がついたら、って
感じだったから…』
「…多分、これのせいじゃない?」
声をした方を振り向くと、リナが壊れかけたペンダント型のデバイスを持って立っていた。
「それは…まさか!!」
母さんの問いかけにリナは頷いて答える。
「そう、プレシアさんの身体を乗っ取っていたナーガの成れの果てよ…ナーガの奴、最後の最後で改心したのかこんなことを…ナーガ、安らかに眠るといいわ…」
『…勝手に殺さないで?!』
リナの言葉に反応したのか、デバイスが光輝くとみるみるうちに傷が修復し、元通りになった。
「…ナーガ、あんたこのまま見逃して貰えるとでも思ってたの?!」
リナがナーガ=デバイスを持ち上げ、呆れた口調で怒鳴る。
『…な、何の事かしら~?』
「…今の次元震、あんたのせいでしょ?!あたしにはお見通しよ!!」
『わ、わたしは知らないわよ?!リナ、あんたの竜破斬[ドラグ・スレイブ]のせいじゃないの?!』
「ぐっ?!そんなはずは…」
「…多分両方ね。お互いの強大な魔力が
相互干渉しあって次元震を起こし、そしてアリシアを一時的とはいえ目覚めさせた…その意味ではナーガ、貴女にも感謝するわ…。貴女のおかげでアリシアともう一度
話す事ができたのだから…。」
『? よく解らないけど私が偉大な存在だって事よね?ほーほっほっほっほっほっほっ!!』
「調子に乗るな!あまりいい気になってるとそこの異空間に投げ込むわよ?!」
『…すいませんでした…。』
『ママ、フェイト。わたしに残された時間はもう長くないの。だから…』
アリシアが話そうとしたその時、意外な所から声がかかる。
『おい、アリシア、だったか?お前…生きたくないのか?』
「ゼル?」
声をかけてきたのはリナのデバイス、ゼルガディス・ソウルだった。彼は一体何を言いたいんだろう?
『もう一度聞くぞ。アリシア、お前はプレシアやフェイトと一緒に暮らしたくないのか?今話が出来て、それで満足なのか?』
『…そんな訳ないじゃん!そりゃ出来ることならママやフェイトと同じ時間を過ごしたいよ!でも…』
『…お前が望むのなら、俺がその望み、叶えてやる。』
えっ、ゼルガディス 今何て…
「今言ったことは本当なの?本当にアリシアを蘇らせる事ができるの?!」
母さんが飛びつくようにゼルガディスに訴える。
『あぁ。リナとなのはには以前話した事があるはずだが、俺には限定条件付ながら
蘇生魔法が使える。そしてその条件は1つ目に蘇らせる身体が存在する事。2つ目の条件は蘇らせる魂が身体の側にある事だ。今なら2つの条件は満たされてる…!』
『生きたい…わたしは母さんとフェイトと同じ時間を生きていきたい。お兄さん…』『ゼルガディスだ。呼びにくかったらゼルでいい。』
『それじゃゼル、わたしに生きる力をちょうだい!』
アリシアがゼルの問いかけに答えると、
ゼルガディス・ソウルのクリスタル部が
翠色に輝きを放つ。
『古より世界を抱きし生命の女神よ!
常世を守りし白輝の聖母[はは]よ!
我に力を貸し与え 迷える魂を今一度
在るべき処へ戻さん事を…!』
呪文の詠唱と共に、クリスタルの輝きが増していく。
『いくぞ!聖王降魂陣[ヴィヴ・フォール]!!』
ゼルガディスの声と同時に翠色の光がアリシアの身体とエレメント体を包み込む。
そして光が消えた後には気を失っている
アリシアの身体が…
わたしと母さんはすぐにアリシアの側に
近づき、その身体を抱き抱えて声をかける。
「お姉ちゃん、目を覚まして!!」
「アリシア、アリシア!!」
すると…
「ふわぁ~、あ、おはよ!ママ、フェイト…。」
お姉ちゃんはすぐに目を覚まして身体を起こそうとするけど、うまく動かないみたい。
「無理しちゃ駄目よアリシア。あなた久し振りに身体を動かすんだから…。
ゼルガディス、本当にありがとう。これでわたしとフェイト、それにアリシアの3人で家族として暮らすことが出来るわ…。」
『俺だけの力じゃない。リナやナーガ、なのは逹みんなの力があったからだ。礼なら皆に言えばいい…。』
うん、アリシアお姉ちゃんが蘇るなんて
サプライズ、予想もしてなかったから喜びも倍増だよ!!本当にありがとう、ゼル、それに皆…。
「それはそうとして、[これ]、どうします~?やっぱりそこの異空間に捨てた方が…。」
リナがナーガ=デバイスを持ち上げてこちらに聞いてきた。
『お願い、それだけは止めて!もう2度と余計な事はしないから!』
「リナさん、わたしが正気に戻ったのも、アリシアが蘇るきっかけをつくってくれたのもナーガさんだから今回だけはゆるしてあげて?!」
母さんがリナに対して許しを乞う。リナは苦笑いすると答えた。
「はーっ、わかりました。でもこいつはどうするのよ?!」
「そうね…ナーガさん、あなた私のデバイスになりなさい。それでフェイトとアリシアの家庭教師をしてほしいの。」
「えっ、プレシアさんそれは…」
「大丈夫よリナさん、もしも2人に変な事を教えたら自爆するようにリミットをつけるから。」
「あ、な~る。プレシアさん、なかなか考えたわね…。」
「そのうえであなたを詳しく調べてみて、ベルカ式とのハイブリッドができそうならユニゾンデバイス化も考えてあげるわ。」
「えっとプレシアさん、ユニゾンデバイスって何ですか?初めて聞くんですけど…。」
リナが聞き慣れない言葉に母さんに質問する。
「ユニゾンデバイスは融合型デバイスとも言われるデバイスで、古代ベルカ式のデバイスよ。古代ベルカは古の昔に滅んだんだけどその術式は残ってるわ。
話を戻すけど、ユニゾンデバイスの特徴は名前の通り術者とデバイスが融合(ユニゾン)してパワーアップできるのと、デバイス自体が意思を持ち、実体化できることね。
ナーガさんは元々前世で人間だったんだしもしかしたら…ね?!」
『ちょっと待ってくれ!!ということは…俺も身体を取り戻せるのか?』
…そういえばゼルも前世持ちだっけ。
「そうね。ナーガさんでOKならあなたも大丈夫な筈よ。上手く事が運べばプログラム生命体という形で、身体が手にいれられるわ。まぁ、すぐにとはいかないでしょうけど。」
『そうか…。それでも希望がもてるよ。』『ありがとうございますプレシア様~私の事は犬とお呼びください!!』
い、犬って…。まぁ、みんなこれでうまくいったのなら…
「…生憎そうはいかないんだ。
プレシア・テスタロッサ女史、あなたには時空管理局から逮捕状がでてる。心身喪失等、情状酌量の余地はあるがしばらくは
療養も兼ねてミッドチルダの病院で監視させてもらう。ナーガ、君も一緒だ。」
クロノの宣告に母さんは軽くため息をついて答える。
「ふぅ…しかたないわね…どれくらいかかるのかしら?!」
「そうだな…半年我慢してくれ。それでなんとかなるように手を回そう。」
「わかったわ…。フェイトとアリシア、
アルフはどうなるの?」
「蘇ったばかりのアリシアは別としても、フェイトとアルフからは事情聴取はさせてもらう。
とはいってもアリシアもしばらくはリハビリだし、家族で暮らせるように手配はするさ。」
「ありがとう、クロノ。それともうひとつお願いがあるんだ…。」
わたしはクロノの言葉に感謝の意と、もうひとつの望みを伝えることにした。
わたしはなのはとリナの方を向いて言葉を続けた。
「なのはと全力で模擬戦がしたいんだ。
その立会人をリナにお願いしたい。」
はい、時の庭園編が終わり、いよいよ
なのはとフェイトのラストバトル、そして無印編の終わりへと向かっていきます。
因みに時の庭園→ラストバトルなのはノベル版に準じています。ご了承ください。
次回、「二十四、それぞれの 決戦前夜 どう過ごす」
それでは次回も…
「リリカル」「マジカル」「「頑張ります!!」」
(BY なのは&フェイト)