魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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投稿が遅くなってすいません!

いよいよ破滅の聖夜が始まります。果たしてリナたちの運命はいかに?!

それではどうぞ!


四十七、訪れる 破滅の前触れ 刻々と

NO SIDE

 

リンディたちが覇王軍に襲われてから月日がたち今は12月、夜天の書のページ数も残り100ページを切ろうとしていた頃…。

 

SIDE:なのは

 

「えっ、はやてちゃんが入院?」

 

もう1週間ほどで冬休みになろうというある日、学校に来たわたしたちはヴィータちゃんからはやてちゃんが入院した事を聞かされた。

 

「ヴィータちゃん、はやてちゃんに何かあったの?…まさか病状が…」

 

心配げなわたしたちの顔を見てヴィータちゃんは苦笑いしながら答える。

 

「あ~、心配ねぇ、只の検査入院だ。例のクリスマス…だっけか?その日には退院するから、予定通りパーティーには出れるってさ。」

 

…よかったぁ…その日(クリスマス)は、はやてちゃんの全快祝いを兼ねたクリスマスパーティーを翠屋でやる事になってるからね。

 

「それじゃ暫くは蒐集はお休みって訳?」

 

「うんにゃ、シグナムとザフィーラは引き続き魔物討伐だな。あたしも学校終わったらいってくる。」

 

ヴィータちゃんはりきってるなぁ…そういえばリナちゃん、夜天の書についてユーノくんからなにか報告あった?

 

「あまり進展ないわ。まぁ、グラウシェラーたちも動きがないみたいだし、このまま何もないといいんだけどね…。」

 

うん…でもなんだかやな予感がする…こんな不安になるの、お父さんが大怪我した時以来なの。

「ま、夜天の書ももう少しで完成だし、あの覇王(バカ)がちょっかい出してきたらあたしたちでぶちのめしてやるだけよ!ね、なのは?」

 

 

にゃはは、リナちゃんはいつも通り通常運転だね。心配するのが馬鹿らしくなってくるの。

 

「さぁ、わたしたちは放課後また特訓よ!すずか、今日こそはアレ、完成させるわよ!」

 

「そうだねアリサちゃん!あともう少しなんだけどなぁ?」

 

アリサちゃんとすずかちゃんは新しい合体技を研究してるみたい。

 

「それじゃあたしたちも特訓だねフェイト?」

 

「うん、解ったお姉ちゃん。今練習中のザンバー、マスターして見せるよ。」

 

アリシアちゃんはナーガさんから大型呪文を教わって、フェイトちゃんはバルディッシュの新形態の練習中。

そしてわたしとリナちゃんも…

 

「それじゃなのは、あたしらも放課後集合よ!R&N空間殲滅コンビネーション、名付けてア…」

 

あっ、リナちゃん名前はNGなの、使うときのお楽しみなの!…でもまさかL様をあんな使い方するとは思わなかったの…。

 

こうしてわたしたちは来るべき最終決戦に向けてそれぞれ特訓してた。でも…クリスマスの夜、事件は起きちゃったんだ…。

 

SIDE:はやて

 

「あ~、やっと退院やわ。…正直退屈で他の病気になりそうやったわ…。」

 

「い~じゃないかはやて、身体に異常は無かったんだしあとはなのはんとこでパーティーだ!楽しみだなぁ、あのギガうまシュークリーム!」

 

うん、ヴィータのいう通り桃子さんの作るお菓子は最高や。脚が完全に治ったら弟子入りお願いせんとな。

 

「主はやて、車椅子の準備ができました。」

 

「退院手続きも終わりましたよ~!」

 

シグナム、シャマルもおおきにな。さて、それじゃ…

 

ブゥオン!!

 

「なっ?!こ、これは…封鎖結界?しかもこれは…スィーフィード式だと?!」

 

「…駄目だわ、外部との通信ができない…完全に閉じ込められたわね…」

 

な、まさかこの最低のタイミングで襲ってくるか普通?!

 

「シャマル、お前は主はやてのそばにいろ。私とヴィータは屋上で敵を迎え撃つ。…いくぞ、ヴィータ!」

 

「おう!はやてに手出しするやつはアイゼンの錆にしてやる!」

 

 

シグナムたちはそういうと騎士服を身に纏い、得物を持って飛び出していった。

 

「大丈夫よはやてちゃん!アメリアちゃんとザフィーラもこっちに向かってるはずだし、リナちゃんたちだってきっと気づいてるわ!!」

 

シャマルも騎士服に着替え身構える。…うん、そうやね。とりあえず表にでてアメリアたちと合流や!

 

SIDE:シグナム

 

私とヴィータが屋上に出ると、そこにいたのは覇王配下の三獣騎と大量の魔物たちだった。

 

「おわっ?!大量に湧いてきやがったなこいつら?」

 

「夜天の騎士か…たった2人でどうするつもりだ、降伏するなら今のうちだぞ?」

 

数に物をいわせるように高圧的な態度をとる犬騎将ダイン。だがそれがどうした?

 

「…我等ヴォルケンリッターに降伏などという言葉はない。第一その程度の手勢で勝ったつもりなのか?」

 

私はレヴァンティンを鞘に納め、居合いの構えを取る。

 

「レヴァンティン、ロード・カートリッジ!紫電…一閃!!」

 

居合いから放たれた斬撃は後方にいたレッサーデーモンをなぎ倒した。続けてヴィータが猿騎将アースに突っ込んでいく。

 

「ぬぉ~っ!もう少しではやては元気になるんだ、邪魔すんじゃねぇ!…アイゼン!!」

 

『Explosion!』

 

ヴィータはカートリッジを発動させるとアイゼンを変形させ、アースに叩きつける。しかしアースはシールドを張って受け止めると戦斧から衝撃波を放ち、ヴィータを弾き飛ばした。

 

「くっそ~、さすがに硬ぇ…ゴリラのくせに生意気だぜ!」

 

 

「こら、誰がゴリラだっ?!俺様にはアースってえ名前が…」

 

「てめぇの名前なんてどうでもいいんだよ!とにかく邪魔するやつはぶっ潰す!!」

 

…やれやれ、ヴィータもすっかりぶちギレたみたいだな。…まぁそれは私も同じだが…な!

 

「いくぜシグナム、この間の続きだ!」

 

 

掛かってきたのは覇王の犬か。だが夜天の将たる私がお前たちごときに負けるわけがなかろう。

 

「かかってこい、我が焔で焼き払ってやる!」

 

私はレヴァンティンを振り上げ、連結刃へと変化させてダインに斬りかかる。

 

「うおっ?!何だこりゃ?!」

 

ダインは避けながらも距離を詰めてくる。さらに後方のデーモンたちも襲ってきた。

 

「ぬおぉーっ!鋼の軛~!」

 

次の瞬間、空から無数の魔力の杭が覇王軍に降り注ぐ。軛はデーモンを串刺しにして消滅させていく。

「ザフィーラか!アメリアはどうした?」

 

 

「アメリアはリナたちに援軍を要請しに行った。すぐに帰って来るはずだ。」

 

ザフィーラはそのまま鳥騎将トゥーダへと向かっていく。

 

そうか…。だがリナやなのは嬢の力を借りるまでもない、我らだけで十分だ!

 

SIDE:リナ

 

「…という訳なのリナ。わたしはこのまま中に突入してはやてさんを助けに行くから、リナたちも早く…」

 

「ちょいまちアメリア?!あたしたちも今そっちへ向かってるから無茶は駄目!…って通信切っちゃったよ…」

 

今あたしはなのはやフェイトたちと海鳴市立病院へ向けて飛行中!アメリアの焦る気持ちはわかるけどやつらも考えなしで来てるわけないから!

 

「リナ、病院が見えてきたよ!」

 

アリシアの声に前方を見ると、病院一帯の空が禍々しい蒼色に覆われてる…間違いない、覇王の結界だわ。

 

「リナ、なのは!ここはわたしたちに任せて早く中へ!」

 

「フェイト?!」

 

フェイトとアリシア、それにアリサ、すずかはその場に留まり身構えた。

 

見ると結界の中から無数のデーモンらが飛んできた。レッサーデーモンに混じってブラスデーモンもちらほらと混じってる。…こりゃ本気モードかも。

 

「それに…わかるんだ。間違いなく近くに…あの人がいる。」

 

「…わかった。じゃ、ここは任せたわよ。なのは、行こう!」

「うん、リナちゃん!」

 

あたしとなのは、そして使い魔トリオ(ヌクヌク、くおん、アルフ)は結界を突破、中へ侵入した。

 

結界の中に入るとさらに多くのデーモンが襲ってくるけど…

 

「いっけ~、黒妖陣[ブラスト・アッシュ]!」

 

「アクセルシューター!」

 

「ん~と…えるめきあらんすぅ?!」

 

「滅せよ悪魔、狐火!」

 

「うぉ~っ、フォトンランサーっ!」

 

あたしたちの敵じゃ無いわね。…それとヌクヌク、何で疑問形?

 

…おっといけない、いけない…そんなことより早くシグナムやアメリアたちを…っていた!

 

そこではシグナムたち夜天の騎士たちと三騎将の決着がつこうとしていた。

 

シグナムは紫電一閃でダインを切り裂き、ヴィータのラケーテンはアースを消滅!ザフィーラの拳はトゥーダを貫いていた。

 

「どうやら決着はついたみたいね。あとは合流…って、あれは?!」

 

…倒された三騎将の身体が蒼い光に代わり夜天の騎士を包み込む。そして光が消えたとき、騎士たちの髪の毛と騎士服、それと瞳の色は蒼く染まってた。

 

「シグナム!その姿は…」

 

「…これはなのは嬢。…ちょうどいい、一合わせ願おうか?」

 

「シグナムさん?!」

 

シグナムはいうやいなやレヴァンティンを振りかざし、なのはに襲いかかる。それだけじゃなく…

「ウガァーッ?!」

 

「ザ、ザフィーラ?!いったいどうしちまったんだよ?!」

 

ザフィーラまでアルフを狙い始めた。これってやっぱり…

 

『…まずいね、騎士たちの心が支配されたみたいだ。』

 

L様?!やっぱりそうか。…ってことはまさか?!

 

「どりゃぁ~っ!」

 

後ろからした大声にあたしは振り向き様シールドを展開して防御する。そこにいたのはアメリア。

 

「…さすがねリナ。まぁそんな簡単にやられちゃつまんないけど。」

 

「アメリア、あんたまで?!」

 

そう、アメリアもまた、他の騎士同様に全身蒼く染まってた。…まるで格闘ゲームの2Pキャラみたい。

「考えてみたら一度も本気で闘ったことなかったんじゃない、リナ?」

 

「考えてみればそうかもね。でもアメリア、あんたの正義はどこへいったのよ?!」

 

あたしの叫びにもアメリアは動じない。

 

「愚問ねリナ、今のわたしにとって覇王様が正義!と言うことはリナは立派な悪よ!」

 

駄目だ、今のアメリアはグラウシェラーによって完全に支配されてる。こうなったら…

 

「わかったわアメリア、勝負したげる。問答無用でぶっ飛ばしてあげるから覚悟なさい!」

 

あたしはナイトメアハートを構え戦闘態勢をとった。こんな形で闘いたくはなかったけど、やるからには容赦しないからね!

 

でもこの時、破滅へのカウントダウンは始まっていたんだ。




はい、ヴォルケン暴走です。闘いの口火が切られ、物語は佳境へと向かいます。

次回はいよいよ夜天の書復活?リナたち、そしてはやてはどうなる?はっきりいって作者も迷ってます!(苦笑い)

次回「四十八、覚醒す 紅き瞳の管制騎」

それじゃ次回も…

「リリカル、マジカル、頑張ります。」

「やればできんじゃねーか。」

(BY夜天の管制騎さん&ヴィータさん)

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