魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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今回は前話の補足的なお話なので短めです。

多分A´s編はあと2回+あとがきになる予定です。


五十七、後始末 済んだその後 どうなるの?

NO SIDE

 

リナとなのは、そして仲間たちはL様の力を借りて放った5連ブレイカーで見事魔王の残滓を完全消滅させることに成功する。

 

しかしL様の結界は未だに解除されず、中では[後始末]が行われようとしていた…。

 

SIDE:グラウシェラー

 

ハァ、ハァ、……………ここまで逃げればよかろう…しかし何なのだあの人間どもは…

 

咄嗟に精神体(アストラル)を身代わりにしてこっそり脱け出したのだが…あの砲撃で魔王様の残滓は消滅してしまった。

 

…だが我が生きていれば再起は可能だ。何時の日にか再び…

 

「…残念だけど、それは無いわね…覇王グラウシェラー?…いや、その残りカスと言った方がいいかしら?」

 

その時背後からした声に寒気を感じ振り向いた瞬間…

 

バシュン!

 

我の両手、両足が魔力の枷で空中に縫い止められる。

 

「こ、これは?!」

 

そこにいたのは小さな[魔を討ちし者]たち…逢魔リナとその仲間たち、そして…

 

「お、お前は…夜天の書の…管制融合騎?!」

 

「あぁ。…今は主はやてから新たな名前を戴いた。[祝福の風]リインフォースという立派な名前をな。」

 

リインフォースと名乗る管制融合騎。しかしどうして我の所在が割れた?!

 

『あんたは逃げおおせたつもりかもしれないけどさ、ここは変わらずあたしの胎内だよ?…ってか逃げられると思ってたんかい…』

あ、あなたは[金色の魔王]?!…どうしてあなたが人間の味方など…

 

『今のあたしはリナのデバイス。リナが精一杯生きようとしてるのを手助けしてるだけだよ!…それ以上にあんたのやり方が気に食わないけどね。』

 

「という訳で、あんたにはここで消滅してもらうわ。そしてその役目は…リインフォース、お願い。」

 

「承りました、金色の王、リナ…」

 

リインフォースはそういうと右手に一振りの剣を具現化させた。

 

「…?!…それは[烈光の剣]…いや違う?!」

 

『これはあたしからのプレゼント。ユーノのゴルンノヴァのコピーだよ…属性は闇だけどさ。』

リインフォースは2、3度素振りすると笑みを浮かべる。

 

「感謝します、金色の王よ…さぁ、覚悟はいいか?」

 

…や、止めろ、来るな…お前を蘇らせたのは我…

 

「…冗談も程々にしろ。私の今があるのは主はやてや騎士、それに小さき勇者たちの力があればこそだ。お前になど恩はない!」

 

リインフォースは漆黒の剣を構え呪文の詠唱を始める。

 

『…悪夢の王の一片(ひとかけ)よ 世界(そら)のいましめ解き放たれし 凍れる黒き虚無(うつろ)の刃よ…』

 

…?! な、何故その呪文を使える?!その呪文は…

 

『私を誰だと思っている?流石に重破斬は無理だが、それ以外の行使は可能だ。』

 

詠唱と共に漆黒の剣に虚無の刃がまとわりつき、フェイトのザンバー並みの大きさになる。

 

『我が力 我が身となりて 共に滅びの道を歩まん…神々の、魂すらも打ち砕き!』

 

や、止めてくれ?!我は死にたくない、我は…

 

『この世界から滅して失せろ愚かな覇王!…神滅斬[ラグナ・ブレーーードッ]!!』

 

NO SIDE

 

リインフォースが降り下ろした虚無の刃は覇王の身体を一刀両断!!覇王の身体は闇に取り込まれ跡形もなく消え去った。

 

「終わったわね、リインフォース…」

 

「お疲れ様なの、リインフォースさん♪」

「あぁ…お前たちには世話になった。ありがとう、小さな勇者よ…」

 

労いの言葉をかけるリナとなのはに感謝を告げるリインフォース。

 

『はいは~い、そろそろ結界が解除するよ~っ?!』

 

L様の声と同時に周りの景色が元に戻り…

 

「リナっ!」「なのはちゃん!」

 

「主はやて、ご無事ですか?!」「アメリアちゃんも大丈夫?」

 

「フェイトーーっ!」

 

結界の外で見守っていたユーノやアリシア、ヴォルケンリッターたちが近寄り、生還を喜びあう。しかし…

 

「我が主?!」

 

SIDE:なのは

 

リインフォースさんの声に振り向くと、気を失ったはやてちゃんが墜ちていくところだった。

 

「我が主~?!」

 

リインフォースさんが全速で追いかけなんとか受け止めた。シグナムさんやヴィータちゃんがすぐさま駆け寄って声をかける。

 

「はやて、はやてっ?!」

 

「…心配はいらない、覚醒されてすぐこれだけの事をなされたのだ。…疲れで気を失われただけだ。」

 

…ふぅ…大事じゃなくてよかったの。

 

『むしろこれから大変なのは貴女たちですよ、なのは?』

 

…え、レイジングハート、それって…あ、あれ?

 

急に足から力が抜けて、立ってられない…?

『…言ったでしょ、明日はポンコツだって…まぁ暫くは大人しくしていて下さいね♪』

 

ふえぇぇっ?!…あ、でもよく見るとリナちゃんもあっちでへばってる…

 

「あが、あが…あ、足がつるぅ~?!」

 

「リ、リナ、大丈夫かい?!」

 

…どうやらしばらくは静養間違い無しなの。でもよかったぁ、これで一件落着だね♪

 

NO SIDE

 

こうして後に「破滅の聖夜」ともいわれた魔王の残滓と小さな勇者たちの戦いは魔王の完全消滅という形で終わりを告げた。

 

ただ、祝福の風が海鳴の空を駆け巡るには今少しの時を必要とした。続きは次回の講釈で…




現在募集中のあとがきの質問募集ですが、一応次話投稿を持って締め切りたいと思います。

詳しくは活動報告の方を見てもらうとして、楽しい質問期待しています!

次回「五十八、祝福の 風が舞い散る 海鳴に」

それでは次回も…

「L・M・G…リリカル、マジカル、頑張るわよ~ん♪」

(BY キリエ)

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