いよいよ集う紫天の一家、そして?
それでは本編どうぞっ!
AFコラボ編序章…紫天の一家と蠢く異端
NO SIDE
突如リナの前に現れたハネキツネ。異世界の住人である一夏を主と呼んで気を失ってしまった。
リナはレヴィとアメリアを呼び、アメリアに応急処置を頼む。果たしてこのハネキツネの正体は…?
SIDE:リナ
「…おまたせ、リナっ!」
声がした方を見上げるとアメリアとはやて、そしてアインスとナハトの姿。
「あれ?はやてはともかくアインスとナハトは何で?!」
「いや、たまたま主はやての部屋を訪ねていてね。ハネキツネと聞いたからもしかしたらナハトが役立つかと…」
な~る…さすがアインス、いい判断だわ。早速ナハトは翠のハネキツネに近づきクンカクンカと匂いを嗅ぐ。
「キュイ?…(ペロッ)」
さらになめてみて確認。
「キュイッ!」
…どうやらナハトと同じ存在…魔法に関係する生物で間違いないみたいね。
「…じゃアメリア、回復お願いね?」
あたしの願いにアメリアは頷くと呪文の詠唱を始める。
『…聖なる癒しの御手よ 母なる大地の息吹よ 願わくば我が前に横たわりしこの者を その大いなる慈悲にて救いたまえ…復活[リザレクション]!』
アメリアが呪文を唱えるとその掌に魔力が集まりハネキツネの体に注ぎ込まれていく。
「…呼吸が落ち着いてきたわ。多分もう大丈…な、なにっ?!」
…魔力光に包まれたハネキツネは更に強い輝きを放ち辺りが見えなくなる。
「…ち、ちょっとアメリア、いったい何暴走させてんのよっ!?」
「…わたしはただリザレクションかけただけよっ?!なんにも変な事なんて…」
あたしとアメリアが言い争ってる間にも光は強さを増し…そして光が消えたその跡に残っていたのは…
年の頃は5~6歳ぐらいだろうか。アインスやリインと同じ翠色の髪の毛をショートカットにまとめた『超絶美少女』。
『…リナ、言ってて恥ずかしくない?…自分で自分の事を超絶美少女って…』
L様それは言わないのが華よ…そう、そこに居たのは幼い頃のあたしそっくりの少女。違うのは髪の色ぐらいじゃない?
「…んっと…これ、リナリナとししょちょーの…こど…」
「ちが~うっ?!」
確かに似てるけど…まだしてないから。
「…ま、まさかリナちゃん、うちのアインスと…」
「(スパパーン!)…はやて、いい加減にしないと…叩くわよ?」
「…叩いてから言わんといてくれるか?!でも実際、顔はリナちゃんそっくりで髪の毛の色はアインスと同じやからな…ま、そんなわけは…」
『いや、そう間違ってないよ?』
え、どういうことよL様?
その時、ハネキツネ娘がむずむずと動いて目蓋を開く。その瞳の色はやはりアインスと同じ翠色…
「…やっと目が覚めたみたいね。大丈夫?」
あたしが声をかけると彼女は目をぱちくりさせて衝撃の一言。
「あ、オリジナルと夜天の管制騎さん…やっと会えたよ…」
えっ、オリジナルって…あたしの脳裏に浮かんだのは横にいるレヴィ、そして…
『やっぱりそうなんだ…リナ、そしてアインス、この娘はこの世界の夜天の魔導書からリナを素体として産まれた、システム構築体(マテリアル)…そう、そこにいるレヴィたちとほぼ同じ存在だよ。』
L様の説明にレヴィはきょとんとしてる。どーやら理解が追いついていないみたい。
「…リナリナ、この娘って…」
『あー、ぶっちゃけ簡単にいうと…アンタたちの遠い親戚みたいなもん?』
「おー、そうだったのかーっ?!」
L様の説明にレヴィは納得したみたいけど…それでいいのか?
「で、あんた名前は?あるんでしょ、名前?」
あたしの問いに彼女は頷く。…なんか自分と話してるみたいでやりずらいなぁ…。
「…あたしの名前は破邪の殺戮者[リヒト・ザ・スレイヤー]。でも、普通にリヒトって呼んでほしいなぁ?」
「OK、それじゃリヒト目覚めて早々悪いけど、一夏のところに案内してくれる?」
「ね、ねぇリヒト?…一夏は大丈夫なの、大丈夫なんだよね、ね?!」
落ち着きなさいレヴィ!まったく…一夏がからむと見境なくなるんだまから。
「命に別状は無いけど、衰弱して気を失ってる。…とばすよ、付いてきて!…翔封界[レイ・ウイング]!」
リヒトはそう言うと空中へ浮かび上がる。あたしのマテリアルだから使う魔法もスィーフィードみたいね。
「それじゃあたしとレヴィ、アメリア、アインス、ナハトは一夏を助けに行きましょ。はやては王様たちに連絡とってくれる?…信号は出しとくから。」
「わかった、直ぐに連絡とって合流するわ…リナちゃんたちも気をつけてな?」
あたしたちは頷くとリヒトの後を追って一夏の元を目指す。…一夏待ってなさいよ、すぐたすけたげるから!
NO SIDE
一方その頃…気を失っている一夏は夢を見ていた。
SIDE:一夏
…寒い…確か俺はレヴィたちと一緒に時空の穴に吸い込まれて…はっ?!
俺の目の前に広がっていたのは、謎の触手に捕らわれて磔にされた家族や親友たち、そして…
「レヴィっ?!」
…誰よりも愛する思い人だった。くそっ、今すぐ助けに…えっ?
しかし俺の身体は何故か全く動かない…どうして?
やがて辺りの触手が動きだし…
「ま、待て…止めろ、止めてくれ…!」
磔になった箒やセシリア、千冬姉やマドカの胸を貫いていく。
「…嘘だろ…止めろ…俺の大事な人たちに手を出すなぁっ?!」
いくら俺が叫んでも触手は止まらない。
シュテルが、ユーリが、王様が命を奪われ、そしてついに…
「や、やめろぉ~~~っ?!」
思い人(レヴィ)が貫かれる瞬間、俺の視界はブラックアウトし…
SIDE:レヴィ
「ねぇ、一夏、…ねぇ、ねぇってばぁ?!…お願い、目を覚ましてよぉっ?!」
ボクたちはリヒトの案内で連れてこられた森の中でたおれてた一夏と白雪を発見!すぐさまアメりんが回復呪文をかけてくれたんだけど…
「落ち着いてレヴィさんっ?!」
これが落ち着いていられるかぁ!だって呪文をかけて大丈夫かな?と思ったら急にうなされだしたんだもん…。
「うぅ…止めろ、止めてくれ…」
一夏、とっても苦しそう…
「大丈夫よレヴィ。復活の呪文は効いてるから直ぐに目を覚ますわ。」
リナリナ…うん、そうだよね!
「や、止めろ…そいつは…レヴィだけは…」
えっ…ボクは側に寄り添うと一夏に声をかける。
「一夏、ボクはここにいるよ!だからお願い、戻ってきて…一夏ぁっ!!」
…その時、一夏のまぶたがピクッと動いたよーな…一夏っ?
「あ~…うるさいぞレヴィ、ってレヴィ?!」
突然一夏がガバッと身を起こし…えっ?!
「レヴィ…良かった…本当に良かった…!」
あわっ…い、一夏っ?!ハグしてくれるのは嬉しいけど…みんな見てるよ?!
「夢を見てたんだ…得体の知れない何かに箒や千冬姉、それにお前たちも殺された…」
そう言う一夏の瞳には涙が浮かび身体は小さく震えてた。
…そっか…ボクはそんな一夏をぎゅっと抱きしめる。
「大丈夫だよ…ボクはどこにも行かないから…」
「えぐっ…レヴィっ…」
「…あ~、盛り上がってる所悪いんだけど…久しぶりね、一夏。」
リナリナが申し訳無さそうに声をかけてきた。…そーいや居たんだっけ。
「あれ…リナにアメリア?お前たち元の世界に帰ったんじゃあ…?」
一夏は2人の顔を見てびっくりしてる。
「…ここはあたしらの住むミッドチルダよ。今度はアンタらがこっちに迷い込んだ…って訳。」
「そうか…そうだ!王様たちは…?」
こんな時でも家族を心配する一夏。
「大丈夫だよ一夏!みんな…」
ボクがそう言いかけると空から声が。
「「「いちかぁ~っ(×3)」」」
王様、シュテルん、ユーリが空から舞い降り、駆け寄ってきた。
「一夏貴様、我を心配させるとは偉くなったものだな?…だが安心したぞ。」
「何事もないようで…まずはほっとしました。」
「ぶじでよかったですぅ~っ!(グスッ)」
「みんな…心配かけてごめんな?」
うんうん、これでみんな揃ったし元の世界に…
「それなんだけどさ…?」
どーしたのリナリナ、なにかてーあん?
「実は今、あたしらの学校学院祭なんだ。…せっかくこっちの世界に来たんだし、学院祭が終わるまでこっちにいたら?」
おー、グッドアイデアだよリナリナ!
「一夏は良牙やユーノの部屋に泊まればいいし、こないだの再戦もしないとね…どう?」
「それは良いアイデアですね。私もこの世界のなのはと一戦交えたいと思ってましたから。」
「…そうだな、少しの間世話になるか?」
「あの~っ…?」
ん?…あ、この子のことを忘れてた。一夏、この子りひと?って言ってボクたちに一夏の居場所を教えてくれたんだよ?
「そうなのか?!…ありがとなリヒト。」
「そんなのなんでもないよ!ご主人たまの為だもん。」
「ご、ご主人たま?!…それに良く見るとリナにそっくりだなお前…?」
まー、その辺りはあとでLさまが教えてくれるって!…それより今日からはがくいんさい、めいいっぱい楽しむぞーっ!
NO SIDE
こうして異世界であるミッドチルダに再び集結した一夏たち。
だがその頃次元の狭間では異形の存在…異端者[イレギュラー]が蠢き始めていた…
SIDE:???
…ちっ一夏の奴め、あいつだけ次元の狭間に閉じ込めてやろうと思ってたのに…運のいいやつめ。
ただ、一夏たちもだがあのリナって奴にもこの間は酷い目に遭わされたからなぁ…
だが今の俺はあの頃とは比べ物にならない力を手に入れたんだ!必ずや復讐してやる、このア〇〇がなぁ?!
はい、いよいよ出てきた異端者。ただこいつはコラボ編のみ登場のいわゆるゲストです。
正体は…しばらく内緒ですがわかる人にはわかるかも。
それでは次回はリナVS一夏の2ndバトル?(しかもペアマッチ)
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