魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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投稿が遅れてすいません。リアルが忙しくて…


それでは本編どうぞ。


コラボ編11 取り戻した絆…そして愛

NO SIDE

 

修行を終え新たな力を得たリナはシャマルと共に一夏たちの戦う戦場に参戦する。

 

SIDE:リナ

 

ふう…どーやらナイスタイミングだったかな?

 

でも、魔族が出てきたってことは…やっぱり黒幕はアイツか…はぁ。

 

「それにしても…こいつら、リナの元いた世界の魔物だろ?こないだの覇王みたいな奴がまだいるのかよっ?!」

 

「えぇ…とあるところの情報が正しいなら…覇王の100倍は鬱陶しい相手よ。まだ確定はしてないけど…」

 

まったく…前世でL様が存在ごと消滅させたはずなんだけどどうして蘇ったんだろう?

 

「それよりリナさん、貴女魔法が使えないはずなのにどうして空を…」

 

…あ~…

 

「この状態…〈オーバーソウル〉モードっていうらしいんだけど、自然治癒力が上がってるらしくてさ、翔封界[レイ・ウイング]ぐらいだったらなんとか使えるぐらいには回復したわ。」

 

それでも今回は攻撃呪文は使えないだろうけどね。

 

「ま、今回はこのモード・セヴァールで…『修練闘士だとっ?』」

 

な、なによザフィーラいきなり…?

 

「修練闘士と言えば古代ベルカの闘士の中でも最強の称号。それをリナ、お前が…?!」

 

そっか、ザフィーラたちヴォルケンリッターも古代ベルカの人間(?)だっけ。

「ま、その話はまた後でね。今はあの馬鹿転生者からレヴィを取り返すのが先決よ。一夏たちは…あの先ね。」

 

あたしは次元の歪みに視線を移す。

 

「あたしとシャマル先生は一夏たちの援軍に廻るわ。みんなはこのままデーモンを殲滅して!」

 

「あぁ、わかっ…」

 

『星光集束斬[スターライトブレイカー]!』

 

「「「みぎゃ~ぁっ?!」」」

 

…今の断末魔は…(汗)

 

あたしとシャマル先生は頷きあうとデーモンたちの攻撃をかいくぐり次元の歪みに突入すると、そこにいたのは…

 

 

「「「ち~ん…」」」」

 

予想通りなのはにKOされたアリサたち3人の姿だった。

 

「あ~あ…なのは、それぐらいにしてあげたら?」

 

「あ、リナちゃん!…身体は大丈夫なの?」

 

あたしが声をかけると気がついたなのははこっちに寄ってきた。

 

「ん。…心配かけてごめんね。…それよりあの子たちこそ大丈夫なの?」

 

シャマル先生が3人を治療するのを見ながら、あたしはなのはに尋ねる。

 

「うん、問題はないはずだよ?…たぶん。」

 

たぶんって(汗)…まぁいいか。

 

 

「…アリサちゃんたちは大丈夫、だいぶ精神は衰弱してるけど命に別状はないわ。3人はわたしに任せてリナちゃんとなのはちゃんは一夏くんたちを!」

「うん、わかったの!…ところでリナちゃん、そのバリアジャケットって…?」

 

 

「これはあたしの秘密兵器。今回は魔法はほとんど使えないからこれで秋羅の奴をぶん殴るわ!」

 

「…それってわたしの〈早乙女〉と同じ格闘モードだよね?リナちゃん今度一槍、お願いできないかな?…ダメ?」

 

 

そういうなのはの瞳は…断れないわね、これは。

 

「…そういや…なのはとはまだやってなかったよね、『本気の全力全壊勝負』?…わかった、卒業までに必ずやりましょ。」

 

「本当に?約束だよ!」

 

心底嬉しそうに頷くなのは。…いつからこの子こんな戦闘狂に…?(汗)ま、それは後の話ね。今は秋羅をしばいてレヴィを取り返す、全てはそれからよ!

 

NO SIDE

 

その頃秋羅とマテリアルズの闘いはお互いに均衡状態であった。

 

一方的に攻めているディアーチェたちだったが、秋羅の絶対防御の前に攻撃が通らない。

 

その上、秋羅が素振りばかりで攻撃してこない為にむしろ精神的に追い詰められつつあった…。

 

SIDE:ディアーチェ

 

「ブラストファイアー!」

 

「無駄だっていってんだろうが!」

 

シュテルの放った炎熱砲は秋羅の錫杖で打ち払われる…ええい、またか?!

 

「はぁ、はぁ…なんなのあれ…AMF[アンチ・マギカ・フィールド]?」

 

フェイトの疑問に答えたのはユーノ。

 

「いや、AMFは一定範囲に効果を発揮するけどあれは呪文に応じて無効化させてるみたいだね。…それに僕やアメリア、フェイトの近接攻撃は普通に防いでる。」

 

…確かに。ならば…?

 

「ユーノ、アメリアと黒ひよこで近接攻撃で牽制し、我等で多方向から強力な砲撃をぶちこむ…しかないな。」

 

「そうだね。それじゃアメリア、フェイト…いくよ!」

 

 

「うん!」「任せて下さい!」

 

ユーノたちは秋羅の懐に飛び込んで剣戟を繰り広げる。秋羅も流石に3対1、簡単にはいかぬらしく動きを止めて対応する。

 

 

「王、今こそ好機かと。」

「うむ。…いくぞシュテル!」

 

我とシュテルは秋羅を囲むように陣取ると、それぞれ魔力を集束しはじめる。そして…

 

「集え明星(あけほし)、全てを焼き消す炎となれ!…ルシフェリオン・ブレイカー!」

 

まずはシュテルの炎熱集束砲が秋羅を襲う。

 

「はっ、諦めの悪いやつらだな!そんな技効かないって…うおっ?!」

 

シュテルの炎熱砲は秋羅の目前で防御されてはいるもののダメージを与えている…

 

「やはり一定の魔力ダメージを無効化させるバリア…ならばそれ以上の威力ならば!」

 

我は魔力を充填させ前方に魔法陣を展開させる。

「絶望に足掻け塵芥…喰らえ、エクスカリバー!」

 

詠唱に応えるように魔法陣から発生した3本の光が集束砲撃となる。

 

秋羅は防御しようとするが…

 

「…?!」

 

ドッカーン!

 

限界を越えた攻撃を無効化できず2人の集束砲が直撃、大爆発を起こす。

 

爆炎が立ち上る中、ユーノが近寄ってくる。

 

「やった…かな?」

 

「…多分、な。というかこれで決まらんなら…」

 

そう呟いた次の瞬間…

 

『いってえーじゃねえかよ?!…これはお返しだ!』

 

異質な声と共に超高速の魔法弾が無数に我等に降り注ぐ。不味い、これは避けれん?!

「ディアーチェ?!…貴女方は私が護ります!インペリアルガードっ!!」

 

ユーリの魄翼が我等を包み込むように拡がり魔力弾を防ぐ。しかし…

 

「ううっ…ダメですぅ?!」

 

何、ユーリの魄翼を貫いただと?魔力弾はそのまま無情にも我等にダメージを与える。

 

「くっ…大丈夫か皆?!」

 

廻りを見渡すと皆一様にダメージを喰らっておる…特に我等を庇ったユーリは魄翼がズタズタになっておる。

 

「すまぬユーリ…しかしあやつあの攻撃に耐え…な、なんだと?あれはまさか…?!」

 

爆炎が消えた後現れた物…それはまるで悪魔のような姿へと変貌した秋羅だった。

「あやつ…とうとう人間辞めおったか…」

 

悪態をついてはみたが…状況は最悪以外の何者でもない。

 

「はい…皆少なからず傷を負ってますし、わたしや王の魔力も心許ないです。何よりユーリの傷が心配です…まさか魄翼があそこまで…」

 

…確かにユーリがあそこまでやられたのは誤算であったわ…

 

「まさかこの姿になるとは思わなかったぜ?だがもうお前らに勝ち目はねぇ…おとなしくやられちまいな?ひゃ~っはっはっはっはっ!」

 

下卑た高笑いと共に再び現れる無数の魔力弾…これは不味いな。

 

「さぁ…これで終いだ…くたばれぇ!」

 

(くっ…せめてユーリとシュテルだけは…)

我は皆の前に立ちはだかり盾になる。その時…

 

 

「「そうはさせない(わ)!!…」」

 

我等の目前に桜色と翠色の魔力壁が発生し攻撃を防ぐ。

 

「なのはとシャマルか?!」

 

言葉に応えるようになのはとシャマルが現れる。

 

「シャマル先生、皆の治療を!…ここはわたしたちで!!」

 

…無謀だ、たった一人で相手できるほどこやつは…ん、「わたしたち」?

 

「…喰らいなさい、クルダ流交殺法影技・裂破(レイピア)!」

 

突如天上から閃光が秋羅を襲い、それを避けたように見えたその時…

 

「ぐぅお~っ?!」

な、あやつの右手が肩口から消し飛んだだと?…それに今の声、まさか貴様か…リナっ?!

 

「おっまたせ~っ!…主人公は最後に登場って決まってんのよ!!」

 

そう言って我等の前にそびえ立ったのは、見たこともない格闘衣を身に纏った逢魔リナ。

 

「みんな酷い傷…すぐに治療するわ、癒しの風!」

 

湖の騎士の回復呪文で我等の傷が瞬時に癒されていく。

 

「おいおい…せっかくここまで追い込んだのに最初からってやり過ぎじゃね~のか、〈正義の味方〉のリナさんよぉ?!」

 

秋羅はぼやきながらも吹き飛んだ右腕を再生させる。…貴様も大概だと思うがな?

「じゃかましいこのド変態転生者!…言っとくけど、あたしは正義の味方なんかじゃない。あたしはただあんたみたいな他人の力借りて威張ってる奴が赦せないだけよ…と言うわけで、今からあんたをボッコボコにするから覚悟なさい!」

 

リナたちは改めて構えをとる。

 

「どうやら終わりが近いみたいですね、王。」

 

「あぁ…これであやつらが…ん?」

 

「王様~、無事やったか?」

 

更に駆けつけたのは子鴉とクロハネ。これなら我等の出番は…ふむ?

 

「おい、子鴉…そのチビスケとのユニゾンを解け。代わりに我が力を貸してやる。…不本意ながらな。」

「ほぇ…なんでや王様?シャマルの回復だけじゃ足らなんだ?!」

 

「いや、我とシュテルはさっきの集束砲撃で魔力が不足しておる。其れならばオリジナルである貴様らとユニゾンをしてみるのも一興かと思うての…どうじゃ?」

 

「それは名案です、ディアーチェ。世界は違えど、貴女やなのははわたしたちのオリジナルなのですから適合率は100%…まさしく最強かと。」

 

「そやな…リイン、ユニゾンアウト。皆の援護を頼むわ。」

 

「はいです、マイスターはやて!」

 

子鴉はチビスケとの融合を解除すると我と手を繋ぐ。

 

「さぁいくぞ…『夜天と紫天、2つの力今ここに!…ロード・ディアーチェ、ユニゾン・イン!』」

次の瞬間、我の姿は溶け紫の光となって子鴉を包み込む。子鴉…そしてリナ、一夏とレヴィは任せたぞ!

 

NO SIDE

 

紫の光を取り込んだはやて…その姿は一変していた。

 

被っていた帽子は無くなり、髪の毛は毛先にディアーチェと同じ銀色のメッシュ…瞳も左目が翠色のオッドアイに変化する。

 

更に騎士服も白の部分が紫になりその背中には白と黒の3対6枚の翼…その姿は神々しささえ感じられる。

 

「すごい…こんなのアインスとユニゾンした時以来や…王様、ありがとな♪」

 

『礼ならあやつをぶちのめしてからにしろ。それとシュテル…』

 

「心得ております王。…さぁなのは、あなたもわたしの力を。『聖星と明星、2つの力今ここに!シュテル・ザ・デストラクター…ユニゾン・イン!』」

 

シュテルもまた深紅の光となりなのはの身体に。

 

髪の毛は淡いアッシュブロンドにツインテールの先が赤いメッシュ、瞳は赤と蒼のオッドアイ。

 

バリアジャケットの青の部分が深紅に変わり、レイジングハートも焔を纏っている。

 

「うわぁ…フルドライブとはまた違う感じだね、レイジングハート?」

 

『そうですね…フルドライブが貴女の力の底上げならこれは上乗せ…と言ったところでしょうか。』

 

新たな力を得たなのはとはやて。そして…

「ちょっと、あたしを忘れるんじゃないわよ!…さぁ覚悟しなさい秋羅!もうあんたの時間は終わり。たぶんそろそろ一夏の方も…ま、あっちが終わるまでは遊んであげるわ、さっさとかかって来なさい!」

 

リナが秋羅に向かって手招き、挑発する。

 

「ち、畜生…ふざけやがってっ?!俺は最強の存在、てめえらこそ皆殺しだぁ!」

 

いよいよ闘いは最終局面を迎え…

 

SIDE:一夏

 

〈推奨BGM:rainbow flower〉

 

俺とレヴィはいつ果てるとも判らない剣戟を繰り広げていた。

 

「…どうしたレヴィ、息があがってんぞ?!」

「そういう一夏こそ…振りが鈍くないっ?!」

 

楽しそうに攻撃をしてくるレヴィ…正直いつもと何も変わりがないように感じてしまう。

 

「はははっ…やっぱり一夏といると楽しいや。…なのに、どうしてこんなことに…?」

 

レヴィ?…もしかしてお前…

 

「ボク、こんなことしたくない!でも…ボクの中にいる〈ワタシ〉が『一夏を殺せ』って…一夏を殺すぐらいならボクは…グスッ…」

 

…やっぱり本来の意識を取り戻しかけてるんだな…それなら!

 

「それ以上言わなくていいレヴィ。」

 

「ほぇ?」

 

一瞬呆けたレヴィの一撃を受け流すと、俺は間合いを開ける。

 

「いいかレヴィ、よく聞けよ?…一度しかいわないからな?!」

 

俺は構えを解くと言葉を続ける。

 

「レヴィ、お前は俺にとって〈恩人〉で、〈仲間〉で、〈家族〉で…そして…誰よりも大切な………俺の恋人だぁぁっ!」

 

「…!!!」

 

「だからかつてお前が俺を助けてくれたみたいに、今度は俺がお前を助けてやる!」

 

「いち…かぁ…」

 

「たとえ世界中の誰もがお前を見棄てても、俺が選ぶのはお前だけだ…レヴィ、俺はお前が…好きだ、大好きだぁぁっ!」

 

…言ってしまった。だが後悔はない。そう思いレヴィを見ると…涙?

「一夏が…一夏が言ってくれた…ボクの事を大好きだって…嬉しいよぉぉっ!」

 

その時、レヴィの胸から禍々しい黒い結晶が…あれはまさかレリック?…と言うことは!

 

「白雪、レストリックロック!」

 

『はい、マスター!』

 

発動した捕縛の輪はレヴィを締め付ける。

 

「…レヴィ、ほんの少しだけ痛いの我慢できるか?」

 

「はは、まるでにゃのはだねそれ…大丈夫、我慢する。それより早く!」

 

レヴィの身体は自分の意思に反してバインドをほどこうと目論んでる。

 

「ナハト、蓮華の力を最大限のフルパワーだ。ユーノさん…あなたの技お借りします!」

 

俺は蓮華を振りかぶると呪文の詠唱を開始する。

 

『黄昏よりも暗きもの 血の流れよりも紅きもの 時の流れに埋もれし 偉大なる汝の名において 我ここに闇に誓わん…』

 

ブシュッ!

 

くっ?!…やっぱりスイーフィード式は相性あってないみたいだな。

 

「一夏っ?!」

 

大丈夫だレヴィ…俺はお前の為ならなんにだって耐えて見せる!

 

『…我等が前に立ち塞がりし 全ての愚かなりしものに 我と汝が力持て 等しく滅びを与えん事を!』…砕け散れ、闇の呪縛!

 

「竜破斬剣・終の太刀!」

 

ズガガガガッ!

 

蓮華から放たれた紅い剣撃は一直線にレヴィの胸にあるレリック(?)を直撃、結晶は次第にひび割れそして…

 

ドッカーン!

 

大爆発と共に爆煙が辺りを立ち込め、視界を遮る。

 

「レヴィ、大丈…」

 

「ボクは平気だよ…」

 

煙の中から現れたレヴィはぼろぼろになりながらもゆっくりとこちらに歩いてきた。

 

「…ヴィヴィオだって自分で立てたんだから…ボクの方がお姉さんなんだぞ?」

 

目の前でよろけたレヴィを俺は抱き締めてやる。そして、口づけを交わした。

 

「あ…一夏…あふんっ?!」

 

「悪いなレヴィ、今まで言えなくて…お帰り、レヴィ。」

 

「…うん…ただいま、一夏♪」

 




やっと次回でバトルが終わりそうです(安堵)。

エピローグ含めコラボ編もあと2回、頑張ります!

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