Re:フラグから始める攻略生活   作:律乃

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今回の話はタイトル通りの話です。ハルとレムとのやり取り、スバルとラムとのやり取りを簡単に書いてみました。最近、ラムさんよりレムさんを書いている成果、ラムさんの罵倒をどう書くんだったけ?となります。書いているうちに思い出すんですが、その度にまだまだだなぁ〜と思い知らされます……

※お気に入り登録・406人!評価者・41人!
本当にありがとうございます!!一度書いたと思うのですが、本当にRー18以外にここまで続けられた小説もお気に入り登録して下さった事も評価をここまで多くの方に付けていただいたのも初めての事だったので、皆様の応援と優しさに感無量です!!
そして、面白くユーモア溢れる感想を送ってくださる皆様方にも改めて、お礼を申し上げます。いつも読ませていただいて、力を頂いてます。

まだまだ未熟な私ですが、これからも応援とご感想を頂ければと思います!

長々とすいませんでした!では、どうぞ!!


十二話『メイド生活と執事生活』

桃色の髪を肩のところで切りそろえている少女・ラムに連れられて、屋敷と分担された仕事へと向かった黒髪を上へと持ち上げた感じで固めている少年・スバルを見送った後、残された赤い髪の前髪だけ幼稚なヘアピンをつけた少女元い少年・ハルイトと、ラムと同じ容姿を持つが髪の色と胸元が多いに違う少女・レムが食堂の後片付けに追われている。

 

「本当に無駄に大きいんですよね、このテーブルっ」

 

短く切りそろえてある赤い髪を揺らしながら、大きなテーブルを吹き終えたハルイトは露出度満載のメイド服を揺らしながら、背後へと振り返ると簡単な掃き掃除をしているレムへと呼びかける。

 

「レム姉様、レム姉様。ハルの方は終わったので、そちらのお手伝いをいたしましょうか?」

 

「……ふふふ」

 

「〜〜ッ」

 

しかし、レムはハルイトの質問に答えることはなく、声を殺して笑っている。それがハルイトにとっては、何故か無性に心を傷つける。ひとしきり、笑ってからレムはハルイトへと向き直る。

 

「そんな顔をしないでください、兄様。その……兄様のその膨れっ面も小さい子供のようで可愛らしくて、レムはもっと見ていたいんですが……そういうわけにはいきませんもんね。

レムはただ、今は二人きりなので、妹の真似などなさらなくてもいいんですよって伝えたかったんです。でも、レムは兄様のそういう律儀で真摯なところが好きですよ」

 

「…俺…レムちゃんの事、純粋に凄いって思うよ……。俺なら赤顔しちゃうようなセリフ…サラッと言っちゃうんだもん……」

 

恥ずかしがる様子も無く、サラッと褒め言葉と〈好き〉の二文字を言ってのけるレムにハルイトは感心を通り越して尊敬の眼差しでレムを見る。そんなハルイトの視線にレムは恥ずかしそうにクネクネと体を動かすと

 

「そんな……レムの言葉で兄様が恥ずかしくなってくれるなんて眼福です」

 

「いや!顔赤くないからねッ!!それに眼福って……」

 

頬を赤らめるレムにハルイトはつっこむと、首を横に振る。ハルイトは肩をすぼめるとボソッと呟いた。

 

「俺よりレムの方が断然可愛いでしょうに」

 

「そんな……可愛いレムをお嫁さんに欲しいなんて照れてしまいます」

 

「俺の呟き声、聞こえんの!?サラッとお嫁さん発言より、そっちの方が驚きだわ!!」

 

ハルイトのツッコミにレムはクネクネをやめるとにっこりと微笑む。

 

「レムは日頃から兄様の言葉を一言一句聞き逃さないように耳を立てておりますので」

 

「立てなくていいところもあると思うけどなっ、俺!?」

 

ハルイトの言葉にレムは頬を膨らませると

 

「兄様の声と言葉はいつもレムを勇気付けてくれたり、奮い立たせてくれるんですよ。

そんな兄様の言葉を聞かなくていいなんて、いくら兄様も言っていいことと悪いことがありますよ」

 

レムのセリフにハルイトは愕然とすると、その場に頭を抱えてしゃがみ込む。

 

「どうしよう……レムちゃんがそう思ってくれてることも知らずに、くだらん事ばっか言ってしまった……!今までの俺を出来ることなら殴ってやりたい!!」

 

そんなハルイトの肩へと両手を置いたレムは

 

「レムは兄様の冗談を皆様が効く耳を持たなくて、皆様が笑われなくてもレムだけは兄様の話をずっと聞いていますから」

 

「それって遠回しに俺のジョークが面白くないって言ってるよね!!俺、ラムさんのズバッと直接には慣れてきたけど……レムのサラッと遠回しには、かなり心が抉られるよ……」

 

半分泣きそうなハルイトにレムは不思議な顔を浮かべている。そんな調子でハルイトとレムの二組はいつも通り、素晴らしい連携を見せて、残りの仕事を片付けていったのだった……

 

τ

 

一方のラム・スバル班はというとーー

スバルが用意したフラグカンニングペーパーを軽く超える量の雑務に追われていた。

庭園内の簡単な掃き掃除を終えた後、ラムに連れられてロズワール邸周りの見回りを終えたスバルはまだ平気であった。最初の死に戻りでもこれくらいの量はこなしていたのだから……。しかし、スバルの予想を超える雑務がその先も続いていた。洗濯に、庭園に植えてある花や植物の水やり。そして、一息ついた今はラムと共に草抜きをしている。ヘトヘトなスバルにラムは呆れ顔。

 

「この程度でへたるなんて、体力が赤子と同じではないの?バルス」

 

「へたってるのは、お前が殆どの仕事を俺へと押し付けてるからだよ!」

 

つっこむスバルにラムは「ハァッ」と鼻で笑うと

 

「押し付けるなんて人聞きの悪いわよ、バルス。ラムはちゃんと手本を示していたじゃない」

 

「それ以上は丸投げだったけどな……」

 

スバルの文句もどこ吹く風のラム。その後もスバルはラムにこき使われ続けるのだった……

 

τ

 

「はぁ〜」

 

ザブーンと勢い良く、湯船へと身体を沈めた黒髪の少年・スバルはため息を着くと用意していたカンニングペーパーと今陥っている状況を照らし合わせる。

あの月夜に交わした約束と銀髪の少女の笑顔をもう一度見るために頑張ると決意した後は一回目と変わらない展開を辿ったはすだ。しかし、ロズワール邸での雑務の量が前回と明らかに違う。量も質も全く持って、今回の方が遥かに上であった。

 

「っ……、前回も前回でクタクタだったけど、今回の方がハードだったぜ……」

 

“しかし、一回目でこんなに違うんだ……2日目となると……”

 

更に違うことが起こるに違いない。せっかく作ったカンニングペーパーが無駄になるの悔やむと共に、これから先どう行動すべきかを悩むスバルの背後に二つの人影が浮かび上がった。そして、それに気づいたスバルが振り向き、目を丸くするのと二つの人影のうちの一人が顔をしかめるのとがほぼ同時であった……




次回はマナについての話を書こうと思ってます。ずっと前からリクエスト頂いていたハルの特性についてもここで書こうと思っていますのでよろしくお願いします。

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