Re:フラグから始める攻略生活   作:律乃

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遅くなりました!特別編とこの本編を加えた話数で言うと40話となりました!!パチパチ
そんな回の話ですが、本作のメインヒロインたるラムさんの気持ちを書いてます。ラムさんの気持ちの部分は、スバルとベアトリスが話している時と考えていただければ、幸いです!

※お気に入り登録・689名!評価者・47名!感想を新たに二件頂きました!!
そして、アンケートをお答え頂いた四名の方、本当にありがとうございました!!様々なご意見が書かれており、とても嬉しかったです!!


※1/23〜誤字報告、ありがとうございます!
誤字を出来るだけ少なくして行こうと思っておりますので、応援よろしくお願いします!そして、誤字を見つけたら、感想でもいいのでここ違うよ〜っておっしゃってください。すぐなおしますので!


二十話『ラムの気持ちとスバルの作戦』

「兄様ァああああ〜〜〜ッ」

 

癖っ毛が多い赤髪が特徴的な細身の少年にしがみ付いて、妹が泣いている。

“レムは…ハルの事が好きだったものね……”

ラムは静かにそう思いながら、自分の胸の中にもぽっかりと空間が開いてしまったのを感じていた。

赤髪の少年・ハルイトの死体を見つけたのは、ラム自身だったりする。ハルイトの死体を見たとき、気が動転して、いつもは冴え渡っている思考もなかなか回らなかった。まず、雇い主のロズワールへと助けを呼びに行き、屋敷に暮らす住人を集めた。

それからというもの、ラムはハルイトの亡骸に抱き着き、泣きじゃくる妹の姿をただ呆然と見ていた。右から聞こえてくる話し声も左へと抜けていく。勝気な薄紅色の大きな瞳は黒光りする机に伏せて、生きたえているハルイトを見つめている。まるで居眠りしているようにも見えるハルイトの横顔がチラッと見えて、ラムはハッとする。そして、さっきまで考えていた問いの答えに気付く。

“悲しい?……いえ、これは……”

ぽっかりと空いた穴の状態に気付いた時、ラムはフッと鼻で自分を笑った。少し瞑目し、心の中にいる自分自身へにも問いかける。すると、やはり彼女も同じ事を考えているらしかった。

“そう……やはり、そうなのね”

目を開けて、もう一度赤髪の少年を見て、壁際に立っている腰まで伸びた藍色の青年へと視線を向けて、もう一度赤髪の少年を見る。

ドキドキ。胸に当てた右手から聞こえてくる心拍数が藍色の青年を見た時より赤髪の少年を見ている方が強くなっている。

“……本当にムカつく男だわ、ハル。ラムをこんな気持ちにさせて、先に逝くなんて……”

 

「ラム?」

 

近くからエミリアの澄んだ声が聞こえてくる。しかし、ラムはハルへと歩いていく。そして、ハルに抱き着き、泣きじゃくる妹・レムの背中を優しく撫でて、立たせると壁際まで歩いていく。その際、ラムが呟いた囁き声は誰にも聞こえなかっただろう。

 

「ハル。ラムはハルの事を愛してるわ…」

 

と囁いたことを……

 

 

τ

 

 

月が闇夜を照らす頃、ラムはレムと共にスバルの部屋へと来ていた。ヨッと右手を上げて、軽い感じで挨拶するスバルを見下ろしたラムはスバルへと冷たい声を出す。

 

「それでバルス、ラムとレムをこんな夜更けに呼んだのは何の用かしら?もし下品な事を考えているのだとすると、首から上が無くなると知りなさい」

 

腕組みをして、そんな事をおっしゃるラムにスバルは頭を抱える。

 

「んな事はしねぇーよッ!お前ら二人にそんな事!!

レムもラムの言葉を真に受けて構えなくていいから!俺が頭の中をピンクに染めるのはエミリアたん、ただ一人だから!」

 

「…エミリア様が可哀想です」

 

スバルの発言にいち早く反応したレムも上のような発言だ。スバルはガクンとオーバーリアクションを取ると、レムへと向き直る。そこには青色の髪のメイドがもしかしたら、姉よりも冷たい視線をスバルへと向けていた。そんな何時もよりも冷たい二人の視線にも負けずにスバルは、早速本題へと話を切り替えることにする。

 

「失敬なっ!レム、お前のが一番心に来るよ!!

じゃあなくて、お前ら、村の子供らが可愛がっていた子犬を知ってるか?」

 

「子犬ですって?」

 

「子犬ですか?」

 

首を傾げるメイド姉妹に、スバルは自分の頭を差しながら、その子犬の特徴を伝えていく。

 

「あぁ、頭のてっぺんに十円ハゲみたいなモンがあたったんだが……、俺はそいつを今から倒しに行こうと思う」

 

「バルス一人で……ハァッ、身の程を知りなさい。死にたいの?」

 

スバルの発言をラムは鼻で笑うと、スバルはムッとしたような顔をすると、ラムとレムに問いかける。

 

「死にたくねぇーよッ!!だから、お前ら2人に頼んでんだ。二人にも俺と一緒に来てくれないか?」

 

「どうして、バルスにラムとレムが付き合わなくてはいけないのよ。それに、ラム達はこの屋敷も守らなくてはいけないわ。バルスのおあそーー」

 

「ーーそれがハルの仇を取るのに繋がるからだ」

 

スバルの言葉に息を飲んだラムは押し黙る。レムはというと、スバルの言葉の意味がわからないらしく、小首をかしげる。

 

「………」

 

「兄様の?」

 

「あぁッ!協力してくれるってんなら、その理由話してもいいぜ?

さぁ、どうする?姉様方」

 

そう言うとスバルはニカッと笑う。そんなスバルの言葉に瞑目したラムは頷くと

 

「バルス、協力してあげるわ」

 

「おぉ〜っ!さっすが、姉様!!」

 

嬉しそうにはしゃぐスバルは気づけなかった。ラムの薄紅色の瞳の奥に仇を取るという復讐の炎が静かに燃えていることに……




ラムさんの気持ちを簡単に書くと、ハルを好きになっていた……ということですね(笑)

そして、前の回でアンケートを行った結果をお知らせしようと思っています。
アンケートは本作のメインヒロインたるラムさんについてでした。

まず、最初の問いはラムさんの攻略終了期間ということでしたが、三章中盤とお答え頂いた方と殆どの方が私の好きな通りにしてくださいとの事でしたので、【二章終盤】に攻略終了させたいと思います。

そして、二番目の問いのラムさんのハルに対してのデレ度についてですが、ツンデレ〜ヤンデレが多かったですね。そして、最も多かったのがデレデレ(ハルに対して常にデレる)が多かったです。なので、このデレデレが出せるように書き進めて行きたいと思います!!

ご意見とアンケートにお答え頂いた四名の方、本当にありがとうございます!!!

※一部、間違った文章を書いていたので書き直しました。本当にすいません(汗)










※※特別で章を更新しました。宜しければ、ご覧ください!

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