Re:フラグから始める攻略生活   作:律乃

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副タイトルが思い浮かばなかったので……こちら、そのまま番号のみをふっていこうと思います。

ということで、【異世界かるてっと編】はっじめるよー!!



※此方は【UA10万】を記念して、投稿していくシリーズです。
内容は本編にほんの少しオリジナル要素をプラスしたものとなると思います…。

※お気に入り1093名。評価者65名。本当にありがとうございます!!!


UA10万突破記念! 異世界かるてっと編
<1>


「……ま。……いさま」

 

ゆさゆさと心地よい眠りの海からぷかぷかと浮き上がっていく間に重たかった筈の瞼がゆっくりと開いていく中、こっちを見下ろしている青色の髪を肩まで伸ばした少女の愛らしい顔が視界という名の画面いっぱいに映し出される。

 

「れ……む、ちゃん……?」

 

「はい。兄様のレムです」

 

名前を呼ばれたことが嬉しいのか、ズイっと更に顔を寄せてくれた事で俺は揺り起こしてくれたのがレムちゃんであることを確信する。

にっこりと俺を見つめ、微笑むレムちゃんが身動きする度に甘い香りがする青色の髪がさらさらと揺れ、同年代の子よりも二回りくらい大きな胸が柔らかく揺れるのを見上げながら、ふと思うのはーー

 

「あー、レムちゃん?」

 

「はい、なんですか?兄様」

 

ーーズイと更に身を寄せ、顔を近づけてくるレムちゃん。

 

“やっぱ近くね!?”

 

胸板にむにゅっと押し付けられる大きな胸、俺を心配そうに見つめる大きな薄青色の瞳は言葉通り目の前にあって…吐息を漏らす桜色の唇がぷるんぷるんと揺れ、魅惑的な光に誘われる度にその唇へと自分のを押し付けたくなるーーーーって俺の馬鹿野郎っ!!もしそんなことをしたらラムさんに節操の無い男って思われ、嫌われてしまうかも…それに突然そういう行動を取るのはレムちゃんにも失礼だしな…。

 

「兄様突然どうされたのですか?顔が真っ赤です。も、もしかして、慣れぬ場所で無理をしてしまって…風邪を引いてしまわれたのですか?体温を計らないと……少しおでこを失礼しますね」

 

"ちょちょちょちょっ、待って!!これ以上は本当に勘弁してっ。理性が崩壊する…っ”

 

「レムさん、一旦落ち着きましょう!!!!それ以上顔を近づけてしまわれては接吻(せっぷん)してしまいます!俺的にはラッキースケベ待ってましたー!って思いますし、何よりもレムさん前のめりですから、その……あの……」

 

「…?」

 

突然大声で喚く俺をキョトンとした様子で小首を傾げてみつめるレムちゃん、本当に可愛いな。

しかし、その可愛さの分胸板に押し付けられている膨らみの柔らかさが健全な俺には暴力的なのですが……って、今更だけどなんだよこの柔らかさっ!?これは舞師匠よりもあるのでは…?いや、師匠の方がまだ大きかったか?技を繰り出す度に揺れるあの胸は幼い俺でも釘付けにーー

 

「ーー女々しい上に変態とは救いようのない(クズ)ね、ハル」

 

背後から響く凛々しい声を見間違うわけがない、ラムさんだ。

あの世界で一番最初に恋に落ちて、彼女の為ならばどんな辛いことも乗り越えられる…乗り越えてみせようと思えた。彼女の世界で一番に……ううん、彼女の世界に存在していいと言われることがとても嬉しかった。彼女の鬱陶しそうな顔や仕草、声を聞くだけで胸が高鳴り、今日1日頑張ろうと思えた。俺にいろんなことを教えてくれたラムさんには感謝しかない。

 

「朝早々、ラムやエミリア様達の前でよくもレムに破廉恥な行為をしたわね………死になさいッ!!」

 

「なんでェェ!?」

 

しかし、そんな感謝も思い出も綺麗な回し蹴りによって粉砕され、蹴りを食らった俺は並べられている布団の上を三回バウンドし、壁にべちゃりと当たった後に思いっきり打った鼻を押さえながら立ち上がる。

そして、腕組みをして、いつものように薄紅色の瞳へと冷たい色を含ませて、仁王立ちで俺を見下ろすラムさんへと涙声で抗議する。

 

「なんで、ラムさんはいっつもいっつも俺を殴るの!俺が何をしたっていうの!?こんなに俺は貴女へと愛を伝えているってのに!!」

 

「ラムの妹を公衆の面前でやらしいことをしようとしたからでしょう」

 

「してないわ!冤罪っていってるでしょうが!!」

 

「してたわよ。レムの胸元をガン見して、鼻の下を伸ばしたりして……汚らわしい(ゴミ)だわ。真っ二つにされるか押しつぶされるか、好きな方を選ばせてあげるわ。寛大なラムに感謝なさい」

 

いやいや。恋人を殺すとか言ってる時点で寛大も何もないでしょうよ。 本当……俺、ラムさんと恋人になったんだよな?回し蹴りに容赦なさがなくて逆に辛いんですけど……。

しかし、むふーって得意げに無い胸を晒しているラムさん、可愛いな。

酷い事を言われているというのに彼女の何気ない仕草に頬が緩み、デレデレになるところを見ると俺はどこまでもラムさんには甘いらしい。

 

「ふん!」

 

そして、そんなデレデレ顔にめり込まれるのは流れるような動作で放たれる回し蹴りだ。

意味わからん!何故、二回も回し蹴りをっ!?

2回目は何もしてないじゃん!!!

 

「なんでっ!?」

 

「何故かは分からないわ。ただ無意識でハルを蹴らなくてはと思ってしまったのよ」

 

詫びる様子もなくさらりと言ってのける桃色メイドに俺は何度も思っている事を喚きながら訴える。

 

「無意識で蹴るのやめてくれません!?」

 

ポワポワした理由で生傷増えていく俺の身にもなってよ!

ラムさんの容赦がない分、マジで痛いんだからっ…。

 

くすんと涙を浮かべながら訴える俺を『ハッ』と鼻で笑ったラムさんは俺を見下すような笑みを浮かべると当然とばかりに耳を疑う事を言ってのける。

 

「ハルはラムの不満や鬱憤(うっぷん)の捌け口……いいえ、サンドバックでしょう?」

 

「急速に俺の扱い酷くない!?もう数年の付き合いだし、俺の事好きって言ったよね!?あれ嘘なの!?」

 

「ラムはハルの事を好きよ。でも、それはそれ。これはこれって事よ。いつでもケジメは必要でしょう?」

 

「変なところ区別しないでくれません!?」

 

ってか、さっきさらっと受け流しちゃったけど……ラムさん、俺のこと好きってはっきり言ってくれたよね?あの世界では恥ずかしがってかどうか分からないけど…はぐらかされてばかりだったけど…今回はちゃんと面と向かって言ってもらえただけでも嬉しいと思わなくてはっ。

 

“っていうか…ラムさんの好き発言、嬉しすぎて…胸が痛いんですけど…”

 

普段言われ慣れてないせいか、はたまた意識してしまったからか……むしろどっちもか。

脳内ではさっきのラムさんの好きだけが何度も延々とリピートされ、心臓は煩いくらいに脈を打ち、顔は火照っていき……頬は自然とにやけていく。

そして、そのにやけ顔を見たラムさんにもう一度回し蹴りを食らったところでもう既に学校へと向かう準備を終えていたスバルとエミリア様、ベアトリス様に呼ばれて、俺もワタワタとレムちゃんに手伝ってもらいながら、着替えるのだった……。




二話へと続く…



異世界かるてっと編はこんな感じで進んでいきます(予告)

因みに、かるてっとに出ている作品は【オーバーロード】【盾の勇者】以外は全部見てます。
オーバーロードチームとはより多く関わっていくと思いますし…アニメは遅くなると思うけど全部見よ……あと、新しいフラグも考えとな…(思案)
ダクネスさんのドMフラグとか…その他諸々……。

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