今回はそこまで遅くならずに更新できました。
久々なせいで思うような文が書けずに苦戦しました(言い訳)
鈴ちゃんが確保してくれた席は食堂の端の目立たない席だった。内緒話をするのに適しているその席をよく確保できたなぁとしみじみ思う。しかも転校初日なのだから驚いてしまう。
「くわしい話は今夜ボクの部屋でね」
一足先に席に座っている鈴ちゃんにそっと耳打ちする。人前では到底話せない事だからこればっかりはしょうがない。それにしても……耳打ちが恥ずかしかったのかほんのり頬を赤らめる鈴ちゃんの表情にドキリとしてしまう。
「それで、彼女とは一体どういった関係ですの?」
全員が席に付き、話を切り出したのはセシリアさんだった。
「幼馴染ってほどじゃないけど……小学校の時の親友ってところかな」
そんななんでもない説明にみんなは全く別の反応を返す。セシリアさんはどこかホッとしたような、鈴ちゃんは悔しそうな表情をしていた。今の説明の中に不安になる要素も安心する要素もはたまた悔しがる要素もなかったと思うけど。
そんな二人に比べて箒ちゃんはすごく落ち着いている。
「なるほど……私が転校してから一夏と知り合ったと言うわけか。つまり私の知らない一夏を知ってるのか……」
いや、これは落ち着いていると言えるのだろうか。表向きこそ落ち着いているものの内では決してそうではないそんな気がして少し寒気がする。
「で、その二人は誰なの?」
そういえばまだ鈴ちゃんに二人を紹介していなかった事を思い出す。
「えっと、こっちが箒ちゃん。前に話した鈴ちゃんが来る前に転校しちゃった幼馴染だよ。それでこっちがセシリアさん。イギリスの代表候補性で……」
「ふーんなるほどね。ありがと」
セシリアさんの紹介をしている最中で話をさえぎられてしまう。どうやら鈴ちゃんはセシリアさんには興味がないみたい。紹介を遮られたセシリアさんは不満みたいで鈴ちゃんに文句を言っている。
「悪いけどあたし他の国に興味ないのよね」
なんて取り付く島もない感じだけど。
「えっと……鳳さんだったか……」
さっきから無言だった箒ちゃんが口を開く。
「鈴でいいわ。そのほうが呼びやすいでしょ? その代りあんたのこと箒って呼んでいいでしょ?」
「ああ。鈴、私が転校してからの一夏について教えてくれないか?」
「別にいいわよ。その代りあたしの知らない一夏についていろいろ教えてよね」
二人は小学校時代やそれよりも昔の私について教えあい始めてしまう。席が席なだけに周りには聞こえていないみたいだけど恥ずかしいものには変わりない。こんな状態では
食事に手がつくはずもなく、恥ずかしさを隠すようにうつむいて手で顔を隠す。そんな私のことを箒ちゃんと鈴ちゃんが眺めているとは知らずに。
ちなみにその間セシリアさんは放置されていることに文句を言っては軽く流されていた。昔話に花が咲いた場合こればっかりは仕方ないかもしれない。
そんなこんなで食事の時間は過ぎていった。予冷がなるまで気が付かず授業に遅刻しかけたのは仕方のないことなのかな?
ここまで読んでくださりありがとうございます。
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