アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
朝起きたら、2体が居なくなっていた。
どこ行ったのだろうか....?
うぅ......寂しい。寂しいよぉ。
あの2体が居ないせいか、何も食べる気が起きない。
そこら辺のコンクリートを黙々と食べる始末だ。
なんか、懐かしい味だな。
思えば、俺がアラガミになってはや1ヶ月......1ヶ月だぜ?
そんな日数生き残れたんだぞ?褒めてくれても良いと思う。
ザイゴートからの怒涛の進化。お陰で強くなれました。
そう思い出に浸っていると、2体が帰ってきた。
......シユウを咥えて。
狩りか。
自然と納得できちゃったよ。
それより......寂しかったよぉ.....。
思いっきり2体を撫で回した。
あぁ、幸せだ。
「グルルル♪」「キヒ、キヒヒヒ♪」
3体仲良くシユウを食べた。
そんな幸せな雰囲気の中。
俺の聴覚が反応し、黒テイルと黒ゴートも臨戦態勢に入る。
「ここだな。反応があるのは。」
「そうですね、気を引き締めましょう。」
「なんで俺まで.....。研究と資料が残ってるんだが?」
「良いじゃん良いじゃん!!久しぶりにこのパーティになったんだからさ!!」
聞き覚えのある声が3つ。
嫌な汗が吹き出す感じがする。
「これで
誰だ?あの人って。
「まぁ、あのお2人は
とてつもなく不吉な言葉が聞こえたんだが。
「何してるんだろうなぁ、あいつと
うんそうだね、あのメンバーだよね!!
世界が殺しに来てるね!!
「っ!?コウタ!!これは!?」
こちらを見て驚くアリサ。
「ま、まさか....。」
顔を青ざめさせるコウタ。
「あぁ、間違いねぇ.....噂の『カーリー』だ。」
白衣の.....ソーマ。
無印第一部隊の方々だ。
「サリエルの討伐じゃなかったのかよ!?」
「こいつの厄介な部分の一つだ。
こいつはサリエルと全く同じ反応を出す!!」
いつの間にやらカーリーなんて大層な名前を付けられてたみたいだ。
俺の指示より早く2体が3人に襲いかかる。
「気をつけろ!!一撃でも食らえば終いだぞ!!」
「うわぁ!!先に言えよソーマ!!」
黒テイルの攻撃を間一髪で躱し続けるコウタ。
「これは、本当にザイゴートなんですか!?アサルトのバレットを避けるなんて!?」
アリサのバレットを避けながら近づく黒ゴート。
「どうやら帰してくれる気は無いみたいだな。」
俺の前に立つソーマさん。
いや、帰ってくれても良いです!!どうぞ帰って!?帰ってください!!
「せい!!!」
声と共にとんでもないスピードで大剣を振るう白衣。
いやいやいや、この武器でそのスピード出しちゃダメだから!!
ヒラヒラ躱しているが、実際はギリギリだ。
腕で大剣をキャッチする。
腕がビリビリ痺れるぜ。恐ろしいな。
「なっ!?くっそ!!ビクともしねぇ!!」
引き剥がそうとするも、俺も本気で掴んでるためか、離れない様だ。
ジュージューと煙をだす大剣。
得意の酸だ。だが強力な武器だからか、あまり溶けていない。
「野郎、酸まで使えるのかよ!!」
閃光弾を投げるソーマ。
それが目に入り、とっさに目を塞ぐ俺。
キィィィィイインという音と共に弾ける閃光。
黒テイルと黒ゴートはモロにくらい怯んだ。
ホッとして、手をどける。
目を開けると......目の前には誰も居なかった。
「こっちだぁぁぁ!!!」
後ろから大剣が迫る。
あの一瞬で後ろに回ったようだ。
これは、避けられない!!
頭にクリーンヒット。
見事頭の王冠が砕ける。
「キエァァァァァァァァァ!!!!!」(痛ッテェェェェェェェァァァァアア!!!!!)
やっぱこれ何度食らっても慣れないな。
酷い悲鳴が出ると、2体が反応した。
俺の目の前に立って、俺を庇うようにしてくれた。
しかし、横からアリサが2体を弾き飛ばす。
それを見て、視界が真っ暗になった。
さっきまであった頭の痛みはもう消え、俺は静かに浮かぶ。
瞬時に切りかかってきたソーマを、手で掴み壁に投げる。
もうキレた。ストーリー上殺しはしないが、肋の5、6本は折らせて貰うぞ。
俺の家族に、手を出したな?
俺は息を吸い込んで.....。
「キィァァァァァァァアア!!!!!!」(許さんぞお前らァァァァァアアアア!!!!!)
咆哮した。
「活性化です!!気をつけて!!」
うるさい、黙れ。
アリサを蹴り飛ばし、光弾で追い討ちする。一気に吹き飛ばされ、壁を突き抜けて隣の部屋まで吹き飛んだ。
「あ、アリサぁ!!」
次はお前だ。コウタ。
そう思ったが、まだ元気なソーマにガードされた。
「へっ!!効かねぇよ!!アリサぁ!!大丈夫かぁ!!」
一瞬仲間を気づかった隙を突いて、回し蹴りをかます。
「っ!?」
これもガードされる。
そしてもう一回蹴る。
後ろからバレットが飛んできているが、気にしない。
酸で緩くなったシールドは、それでヒビが入った。
「なっ!?」
間髪入れず二度蹴りする。
一撃目でシールドを砕き、二撃目で胴体を捉える!!
「グボァ!!」
そんな声を出しながら宙を舞う。
地面に落ちて、気絶する。
最後はコウタだ。
光弾で攻撃する。
しかし、コウタもコウタで上手く立ち回って俺の攻撃を避ける。
嵐のように当たるバレット。
だが気にするものか。
俺は光弾を幾つか空中に留まらせ、空中に浮遊させる。
そして、光弾から光線をだした。
焦って避けるコウタ。同時に攻撃が止み、避けるのに必死になる。
同時に準備を進ませる。
「ハァ、ハァ.....な、なんなんだよ!!前よりとんでもなく強いじゃんか!!!」
光線を止める。
「やっと止んだ.....!?」
デカイ光弾を作り、頭上に掲げる。
「ま、まさか!?待て待て待て!!!タイム!!タイム!!!」
そのデカイ光弾から、極太の光線を出した。
それに巻き込まれ、吹き飛ぶコウタ。
......我に帰った。
急いで3人の様子を見る。
.....死んでは無いようだ。
良かった。2体は結構ピンピンしていた。
はぁ.....まさか個別に登録されているとは思わなかった。
ふと、横の鏡の残骸を見てみる....。
そこには、長いロングの髪を携え、砕けた王冠の名残がティアラの様になり、目は額に移動して3つ、それも眠っている様な顔をしていた。
最早、サリエルとしての原型が服(?)だけになった。
もし、元のサリエルのままが良ければ戻します。
気に入ったのであれば、妄想しておいてください。
作者は絵が描けませんので、挿絵などは出せません。すいません。