アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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すいません。
少し遅くなりました。


第20話 化け物(人間)

百鬼とマキナ、3体でのんびり寝ていた時のことだ。

 

人の気配に起こされた。

 

普通の気配なら起こされることは無い。

 

とてつもなく大きな、濃密な気配がした。

 

3体とも飛び起きて、瞬時に臨時体制に入る。

 

スタ......スタ......と音がする度に気配が強まっていく。

 

まるで死神が近寄ってきている様だ。

 

そして、その死神とも思える気配を醸し出す者が姿を現した。

 

「なんだなんだ?随分なお出迎えじゃねぇの。カーリーさん?」

 

そこには、俺が()()をプレイしていた頃に作ったキャラが居た。

 

あぁ、あの頃は中二病まっしぐらだったから戦闘狂キャラを作った覚えがあるわ。

 

懐かしいなぁ.....。

 

.........エェェェェェエエエエ!!!??

 

なんで!?なんで居るの!?

 

あなたクレイドル行ったんだよね!?ねぇ、なんで!?

 

「クハハハ、なんだか知らねぇが驚いてるみてぇだな?」

 

独特な笑い声をあげてこちらをからかう無印主人公。

 

そして、堪えきれなくなったのかマキナが光線を発射した。

 

「甘めぇ!!!」

 

キンッと軽い音と共に、光線が神機の一線によって弾かれる。

 

.......化け物かよ。

 

「なんだ?もう終わりか?ならこっちから行くぞぉ!!!」

 

ズン!!!と地面が凹む程の勢いでこちらに攻撃をしかける無印主人公。

 

百鬼が自らの分身数体で俺を庇う。

 

しかしそれも彼の一撃によってまとめて駆除される。

 

勢いを殺さずにこちらに向かってくる。

 

とっさにいつもの癖でブレードに強い足で受け止めようとする。

 

だが、それは彼の的を移すだけになった。

 

キンッ!!!と再び軽い音を出して、俺の足を1本根こそぎ持っていった。

 

「.....アラガミの割には良い判断するじゃねぇか。相当場数踏んでるみたいだな?」

 

褒められても嬉しくない。体の一部が欠損したんだぞ。

 

素直に喜べる筈もない。

 

チクショウ!!!やっぱり化け物か!!!

 

無印と2Rにここまで差があったとはな!!!

 

もはや次元が違う!!!

 

「そらそらそら!!遅っせぇぞ!!!」

 

そうこうしているうちに俺は無印主人公の嵐のような剣激をギリギリ掻い潜っている。

 

避けた方向に検筋が見えたかと思って避ければ銃弾に当たる。

 

銃弾を避ければ待ってましたとばかりに切り刻まれる。

 

光弾飛ばしたり投げつけたりするものの、知るかバカと言いたげにシールドでガードしたまま猛スピードでシールドバッシュを決めてくる。

 

マキナや百鬼も応戦するもすぐに捻られて今は気絶している。

 

スカートも短くなり、腕は一本奪われた。

 

もうどうしようも無いくらいズタズタだ。

 

しかし、俺にだってまだ策はある。

 

以前襲ってきたゴッドイーターからくすねた。

 

バレない様に斬られながらそれを取り出しピンを引く。

 

そして、ギリギリまで待って、放り出す!!

 

瞬間、凄まじい音と光の暴発が起きた。

 

「ギィ!!!なんだってんだ!!!」

 

目が効かなくなった無印主人公は闇雲に神機を振り回す。

 

スタングレネードだ。

 

別にアラガミだけに害があるわけでは無いだろうと思い失敬した。

 

その隙に、2体を抱えて全力で飛んだ。

 

もう無我夢中で飛んだ。

 

後ろからなにか叫び声が聞こえるが気にしない。

 

俺は自分と家族に降り掛かった、思いもよらない不幸に心の底から恐怖した。

 

転生してきて一番怖かった。

 

 

 

 

無印視点

 

 

チキショォォォ......。

 

あんの野郎、やりやがったな!!!

 

やけに頭が良いと思ったらここまでとは思わなかった!!

 

まさかスタングレネード持ってるとはな。

 

くっそ.....まだ目がチカチカするし、耳が聞こえ辛い。

 

あぁ、イライラする!!!

 

「クソ野郎がァァぁぁぁああああああ!!!!!」

 

......ふぅ、叫んだら少しスッキリした。

 

さてと、さっさと戻らなきゃな。

 

でもなぁ.....あの()()()()くっそ暑いんだよなぁ......。




作者の好きなゲームは
1位がGOD EATER
2位はソウルサクリファイス
3位はダークソウル
......ですw

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