デート・ア・ライブ 〜 零乃スペルカード 〜【リメイク中】   作:蹴翠 雛兎

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大変長らくお待たせしました。
第十七話 妖精と少女、会合す。どうぞ!


第十七話 妖精と少女、会合す。

––––ここはどこだろう。

 

目を開けると、知らない部屋という良くあるようなシチュエーションで私は目を覚ます。

 

…病室じゃない事から、おそらく、気を失う前に、誰か女の子二人の声がしたからその子達のうちの、どちらかの家の部屋だと思うけど……。

 

と、その時だった。

 

「––––琴里ちゃん、もうそろそろあの子、目が覚めたかな……?」

「うーん、どうなんだろうねー、みこっちー。もしかしたら、まだ寝てるかもしれないねー」

 

足音ともに少女の声が聞こえてくる。

 

…多分、このまま行けば、彼女達とばったり面会するよね?けど、それ、嫌な予感しかしないんですが……。

 

…うん、宝石3つ程残して、窓から逃げよう。

 

幸い、今ある手荷物は全てあるし、他はホテルの中にあるから大丈夫だろう。

 

 

よしそうと決まれば、宝石を置いて『ガチャ』行こう!

 

ん?『ガチャ』?

 

…まさか。

 

 

まさかと思い、恐る恐る後ろを向く私。

 

そこにいたのは…。

 

 

「えっと……」

 

片や、ジェイソン仮面を被って、赤いしみを服につけたツインテール赤髪の女の子と。

 

「何を…しようと…してるんです……か……?」

 

 

片や、手に包丁を持って顔に赤い液体が付いている桜色の髪の少女がいた。

 

 

……うん、これは、やばい。人体実験されるわ。それだけは勘弁だから。うん、逃げよう。

 

「…えっと、看病ありがとうね。これ宝石なんだけれど、看病してくれたお礼だから。それじゃ!」

 

そう早口で言い、私はベランダから、飛び降りて、空を飛ぼうとする……が。

 

 

 

「はっ…そうはさせるかー!うりゃー!」「ちょっとまってくださーい!?」

 

すぐさま、後ろから二人に腕を捕まれてしまった。

 

「手を離して!?私、これから出かけなきゃ行けないの!!」

「だからと言って、そこから出るのは自殺行為です!ここ、マンションの10階なんです!!死んでしまいます!!?」

「みこっちの言う通りだぞ!!自殺駄目!絶対!」

「大丈夫よ!自殺じゃないから!ちょっと、そこから飛び降りるだけだから!アイキャンフラーイするだけだから!」

「人はそれを自殺と言うんですぅ!!あと、人は空を飛べませーーん!!」

「大丈夫!死なないから!」

「全然大丈夫じゃない!?とりあえず、止めるのだあぁ!」

 

 

 

––––少女キャッツファイト?中––––––––––––

 

「はぁ…はぁ…何とか……抑え…られた…のだ…!」

「はぁ…はぁ…危なかった…です…ね……」

 

そう言われながら、私は少女達に抑え込まれました。はい。

 

 

 

 

…うん、私、オワタ。

 

 

 

そんなことを思いながら、私は遠い目で窓の外の空を見上げた––––。


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