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推薦作品:サトラレ ―後藤ひとりの場合― 原作:原作:ぼっち・ざ・ろっく!
▼ストーリー後藤ひとりは、周囲に自分の考えが伝わってしまう『サトラレ』のぼっち少女。様々な影響を考えてサトラレだと本人に指摘する事は禁止されているので、ひとり自身は自分がサトラレだとまだ知りません... (全文表示)
▼ストーリー後藤ひとりは、周囲に自分の考えが伝わってしまう『サトラレ』のぼっち少女。様々な影響を考えてサトラレだと本人に指摘する事は禁止されているので、ひとり自身は自分がサトラレだとまだ知りません。ぼっちな自分を変えたくてギターを始めるものの、高校1年生となった今もバンドを組めずぼっちのままです。そんなある日、ひとりは学校の帰り道に立ち寄った公園で声をかけられます。「今日だけ私のバンドで、サポートギターしてくれないかな!!」それは彼女にとっての運命の出会い。その日から、後藤ひとりの世界は少しずつ変わり始めたのです。これは、自身がそういう体質だと知らずに思考を駄々洩れしてしまう少女と、その体質を知りながらも確かな優しさと愛と友情を注ぎ、温かく接していく人々のお話。▼見所と注意事項こちらは『ぼっち・ざ・ろっく!』と『サトラレ』のクロスオーバーですが、サトラレ側の要素はサトラレそのものの設定のみです。そのため、サトラレを知らなくても充分に楽しめて読めます(私自身そうです)。あくまで物語は『もしも後藤ひとりがサトラレだったら』と言うIFのお話なので、基本的に原作沿いに物語が進んでいきます。なので、原作まんまの会話や流れだなと思う箇所が多いなと思われるでしょう。しかし、ひとりがサトラレだからこそ起きる出来事や登場人物達の心情の変化、何よりひとりの不安や恐れがダイレクトに伝わるからこそそれに様々な形で答えようとする人々、そして自分に向き合ってくれる人達に答えようとするひとり自身の心理描写が、大きな見所になっています。また、物語の特性上ひとり視点で話が進んでいきます。たまに第三者視点が入ったりします。そしてこの物語最大の特徴として、ひとりの場合はピンクの背景、虹夏の場合は黄色の背景、リョウは青の背景、喜多は赤枠で囲っている箇所が『各々が心の中で思っている事』を表します。人によっては読みづらかったりするかもしれませんが、個人的にはその仕様が分かりやすくてありがたいと思っているので、どう感じるかは人それぞれです。もし、自分に合わなくても強い口調での非難などは避けて下さい。それも含めて作者さん自身/この物語そのものの個性です。ひとりが歩む道、サトラレであるからこそいずれ直面するであろう問題、そしてサトラレであってもサトラレでなくても、ひとりに多種多様な優しさと愛と友情をありったけ注ぐ人達。そんな彼女達の物語に、この推薦を読む事で少しでも興味を持って頂けたら幸いです。原作やアニメと見比べると、もっと楽しめるかもしれません。
推薦:aterm 評価:★ (参考になった:14/ならなかった:0)
推薦作品:終末街の迷宮 原作:オリジナル:現代/冒険・バトル
一つの作品として緻密に作りこまれており、なにげないジョークや地の文でさえ意味がある。とても作りこまれており無料のウェブとは思えない完成度。これを一人で書いたのかと考えるとちょっとびっくりするくらいで... (全文表示)
一つの作品として緻密に作りこまれており、なにげないジョークや地の文でさえ意味がある。とても作りこまれており無料のウェブとは思えない完成度。これを一人で書いたのかと考えるとちょっとびっくりするくらいであり、ふとしたしたシーンでも抜け目なく意図が張り巡らされているあたりは何度も編集し推敲されたであろう努力を感じる。またポストアポカリプスものとしても巻き起こる現象はテンプレから離れており斬新で、こういった作品に慣れている人でも楽しむことができそうだ。展開する物語の構成は常にどこか謎がありスリリングで、こちらもやはりテンプレとは言い難く、しかし全体を俯瞰してみれば要所要所のポイントは抑えられている。荒廃する世界、成長する主人公、謎が謎を呼ぶ構成と物語的な示唆にあふれたあれやそれ、あとかわいい女の子。総括してもっと評価されるべき作品で、実力に対して埋もれていると感じる。みんなもっと読め!▼読む際の注意事項などしかし残念なことに評価されない理由もある。ひとつは序盤の展開の遅さ。もうひとつは主人公のチャラさ(?)だ。序盤の進行は他のポストアポカリプスものに比べてかなりゆっくりで、主人公が敵に対抗しうる力を持つまでかなり遠い。初めのかなり長い間主人公は外敵の脅威におびえるばかりで何もできず、読者はやきもきすることになる。どれくらいかというと、このまま主人公は何の能力も手に入れられずずっと震えるばかりで何もできないのではないのかと、もしかしてこの作品はなろう的なやつじゃなくてバイオ的なやつ(最初から最後までゾンビに逃げ惑う)じゃないのかと思うくらいである。自分はそう思った。しかしそこで挫けるのはとても勿体ない!たしかに最初はのろのろうだうだしているし頼りない主人公は読者の気分を苦しくさせるが、それは世界観のために必要な工程だ。上記したようにただのテンプレではないポストアポカリプスものの世界に読者を入り込ませるための過程に過ぎない。実際、弾けた後の展開にはスピード感があり、少なくとも序盤のゆっくりさは作者の技量の問題ではないことがわかる。もうひとつは主人公の性格だが……これは正直読む側の趣味による。この作品の主人公はワードセンスがかなり俗っぽく、見ようによってチャラいので、シリアスな場面をぶち壊してしまうと感じる人も多いようだ。しかし主人公の持つ独特なノリは慣れれば癖になる。個性ある主人公を受け入れられる人には、むしろ好感触かもしれない。自分のように。つまり何が言いたいかというと、やっぱり、みんなもっと読んでくれ!ということである。
推薦:海中時計 評価:★ (参考になった:6/ならなかった:1)
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