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推薦作品:まる子、戦争にいく。 原作:原作:ちびまる子ちゃん
ちびまる子といえば、日常を代表するような作品の一つです。そんな作品と戦争を絡めた話なんて、一見ただの悪ふざけに見えるでしょうし、実際、その手の作品は二次創作にまま見られるものです。キャラクターをサ... (全文表示)
ちびまる子といえば、日常を代表するような作品の一つです。そんな作品と戦争を絡めた話なんて、一見ただの悪ふざけに見えるでしょうし、実際、その手の作品は二次創作にまま見られるものです。キャラクターをサイコパス化させ、本来なら『あり得ないこと』を行わせる。そこで生まれる原作との落差を面白がらせようとする。しかし、この作品は違います。日常を生きていたまる子たちが、性格はそのままに、非日常である戦争の中へ置かれ、悪夢のような世界に沈み込んでいく。この作品の場合、物語の中の彼女らがまさしく日常の中の人物であると皆知っていればこそ、読者は彼女らが置かれる境遇をより身近に感じ、考え込ませられるのです。▼読む際の注意事項など内容的には、まったくのシリアスですし、残虐な描写が多く登場します。快活な作品ではなく問題作であり、あまり適切な例えではないかもしれませんが、ジブリでいう『火垂るの墓』のような、見る者に心構えを必要とさせる作品です。
推薦:tubuyaki 評価:★ (参考になった:27/ならなかった:6)
推薦作品:ONE DAY 原作:原作:ONE PIECE
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の舞台を主軸に、天竜人の息子と海賊王の娘が駆け抜けるIFの作品。ライトノベルの平均文字数5~10万字。この作品は全四話にも関わらず1... (全文表示)
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の舞台を主軸に、天竜人の息子と海賊王の娘が駆け抜けるIFの作品。ライトノベルの平均文字数5~10万字。この作品は全四話にも関わらず16、7万字という盛り沢山のボリューム。文章力や設定、心情描写の完成度も高く、冗談抜きで出来の良すぎるIFの外伝作品を読んでいる感覚に包まれました。天竜人の血を引いているがため世界の恨み全てを注がれた幼少期を送り今も苦しんでいる主人公と、海賊王の娘だったため明るい笑顔の裏に暗い絶望を抱えるヒロイン。尾田先生ばりの感情と感情のぶつけ合いに精神を抉るような過去話、しかし暗い過去ばかりではなく、それは前を向くために歩き続ける二人の成長に繋がり、物語のカタルシスを助長させています。今作のボスでもある”金獅子のシキ”の描写、口調、海賊であるがための卑怯な性格も原作そのものと言っていいくらい完成されています。おまけに脇役といったキャラの回し方も上手く、主要人物だけでなくサブキャラも物語の一部と言っても過言ではありません。物語の中盤、シキに浚われてしまったノアを素直に助けに来たといえず、理由の建前に忘れものだといって”始まりの町”ローグタウンで買った麦わら帽子をかぶせるシーンは感動しました。そしてシキとの命と鎬を削る戦闘描写、『六式』、『竜爪拳』、『魚人空手』、『覇気』と言った力を無駄なく戦闘に使いこなし、準四皇ともいえる大海賊シキ相手に引けを取らない実力を見せつけます。技の名前のネーミングセンスや、地形や状況相手の技を利用した戦闘、口撃バトル等も完成度が高く、ワンピースの二次創作ではかなりハイレベルな戦闘描写と言えるかもしれません。終盤、主人公ルナが母親を言及するシーンがあり、『あの人』の子供だったのかと気づいたときは泣きそうになりました。物語はここで完結しており読了感も半端なく高いですが、いずれ続きが読めるとなれば真っ先に拝読したいと思っている作品です。▼読む際の注意事項など原作の主要人物が、回想で出てくる革命軍や金獅子海賊団、名前だけ言及されるルフィ以外ほとんど出てきません。とはいえそれが全く気にならないぐらい、主人公とヒロインのキャラクターが、ワンピースの物語の味を損なわせていません。ワンピース特有のちょっとした漫才みたいな掛け合いや小さな伏線も散り散りに隠されています、物語を読み終えたとき『ノア』というヒロインの名前に隠された意味を知り、そうだったのかとひたすら感心しました。読むたび読むたび、隠された伏線を発見できるかもしれません。
推薦:風凪五月 評価:★ (参考になった:14/ならなかった:3)
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