---服部平次---
東の高校生探偵として有名な工藤新一に、佐田ホテルのスィートルームに招待された。俺は連れの遠山和葉と共に、指定された部屋へと向かった。
「平次、スゴいよ。どんどん上に昇っていくよ」
エレベーターの中ではしゃぐ和葉。う~ん、こんな場所に住んでいたら、いくらかかるや。そして、目的の階層に到達した。ここって、最上階の1つ下のフロアか。俺達を歓迎する気があるんやな。
ドアの横にある呼び鈴を押して、部屋の中へと招き入れてくれた工藤君。首元にはネッカチーフが印象的な伊達男のようだ。
「で、何の用だ?」
「なにねぇ、顔を拝んで置こうと思ってな。東の高校生探偵君の顔をさぁ」
「そんなの写真でいいだろ?」
「ツラを合わせて、話さないと、ソイツの人柄がわからんかな~」
工藤の後ろには女性が6名控えている。どんな関係なんや?
「まぁ、席についてくれ。紅子、お客さまにお茶をお持ちしてくれるか」
「はい、わかりました」
紅髪に巨乳の姉ちゃんが、俺と和葉の前にケーキと紅茶を配膳してくれた。
「すご~い、美味しそうやな~♪」
隣で和葉がケーキをパクついている。
「で、工藤。お前の後ろにいる女性達は何者だ?」
「俺のボディーガードだけど。君のボディーガードと戦わせてみるか?」
ボディーガードだと?スタイルのいい姉ちゃんが多いが…
「平次、平和的でいこうや。なぁ~」
和葉が俺の心を鎮め始めた。好戦的なのは、玉に瑕程度や。うん?工藤の視線は和葉をロックオンしているようだ。何するんや?
「おい、俺の連れに色目を使わないでくれるか?」
「使っていないよ?困っていないからね」
工藤は席を立ち、後ろにいる女性の一人と抱き合い、濃厚な口づけを交わしている。
「平次…焚きつけちゃダメだよ~」
和葉が泣きそうな顔で俺を見つめている。
「君達は、こういう関係では無いのか?ホームズとワトソンか?それとも、明智小五郎と小林少年かね」
なんか、工藤の言い方に腹が立つ。上から目線過ぎるやろ?
「てめぇ~、いい加減にしやがれ~!」
工藤目がけて、突進をしたのだが、工藤と抱き合っていた女性のケリで、壁際まで飛ばされた。なんや?コイツ…強いぞ。
「だから、言っただろ?俺のボディーガードだと。女子高校生の部のトップ4がいるんだ。止めておけ」
何?女子高校生の部のトップ4だと…空手か?今のケリって…
「あの程度のケリを交わせないとは…」
工藤が鼻で笑った気がした。コイツ、許せない。女に護って貰うだと!特殊警棒を手にして、工藤に襲い掛かった。剣道なら、負けない。
しかし、俺の繰り出した剣技を潜り抜け、俺の首に腕を巻き付けてきた。
「姉ちゃんのケリに比べたら、遅過ぎるんだよ」
次の瞬間、目の前が真っ暗になってしもうた…
---遠山 和葉---
一瞬の出来事だった。工藤君に襲い掛かった平次が、工藤君に何かをされて、グッタリと床に倒れていく。
「ボディーガードに護られているからと言って、弱いとは限らないだろうに。早死タイプだな、こいつ」
「ちょっと!平次に何するんよ~!」
私は怒りで工藤君に掴み掛かった。
「正当防衛だよ。特殊警棒って、ズルいだろ?こっちは素手なのにさぁ」
それはそうだけど…えっ!
唇に柔らかい物が重なってきた。工藤君の腕が私の後頭部を優しく抱き締めた。工藤君の舌が上下の唇の間から入って来て、私の舌に絡みつく。頭の中が真っ白になっていく。何も抵抗出来無い私。
身体がふわっと浮き上がる感じ。工藤君が私をお姫さま抱っこして、どこかへと運んでいく。運ばれた先で、ベッドの上へ優しく置かれ、私と重なるように身体を…
「落ち着いたかな?」
服を脱がすことはしない工藤君。私を落ち着かせる為に、私にとってショックな行動を取ったようだ。平次と違って、冷静な判断やな。
「この部屋で、休んでいてくれる?君の彼氏とお話するから」
私の頬に工藤君の頬が重なる。なんか、落ち着くなぁ~。平次には出来無い、女性への嗜みだな。
「はい…」
彼のお願いに、頷く私。
---鳥井亜樹---
応接間に戻ると、服部平次の姿はなかった。朱美と姉妹の姿も無い。アイツら…調教ルームへと向かった。そこには意識を刈り取った服部が、全裸で拘束されていた。
「どうするんだ?」
「亜樹には出来無いことをするんだよ」
姉ちゃんは怪しげな容器を手にしている。その容器の蓋を開けて、筆に中身を付けて、服部の肉棒へ塗っていく。服部の視覚、聴覚は封じ込めてある。口も拘束具を嵌めてあるし。調教する気が満々のようだ。
「じゃ、僕は、蘭と」
「あぁ、いいぞ。こっちは新しい玩具があるからな」
「殺すなよ」
「わかっているよ。精々、不能にする程度だ」
蘭と二人で僕の寝室に向かった。服部の彼女は、客人用の寝室に置いてきた。
「紅子、服部の彼女のデータを頼めるか?」
「はい♪」
僕からの頼みごとを嬉しそうに受けてくれる。彼女の使ったティーカップから指紋を採取して、データ室へと向かった。
「蘭…」
「ゴメンね。演じさせちゃって」
僕に抱きついてきた蘭。
「いんだよ。新一君の影武者は、できる限りするから」
「ありがとう…亜樹君」
疲れたので、蘭の隣でただただ寝る僕。体力もそうだけど、スタミナ不足だよな。
---服部平次---
ここはどこだ?真っ暗闇な上、音が何もしない。しかし、身体には様々な刺激が襲い掛かっていた。手首、足首は固定されている感じだ。そうなると、目隠し、耳栓、猿ぐつわって感じか?工藤のヤツ…そうだ!和葉は無事か?足掻こうとするが、身体がまるで動かない。なんか知らんが、アレが勃起していく。何か盛られたのか?勃起した物は何かに吸い込まれて行く。これって…俺の初体験の相手は誰や~!!
ドックン!
大量に中出ししてしもうたわ~。あかんな~。すると、萎えたアレに何かを塗られて、ビンビンにされていく。そして、さっきとは違う何かに吸い込まれて行く。あかん!紅い玉が出るまで回されるんか?女性は6名いたよな…もし、7人目がいたら、和葉になるんかいな?マズいってぇぇぇぇ~!
五人目が終わり、萎えたアレに何かを塗られるも、反応しなくなったアレ…紅い玉が出たんか?おぃおぃ…和葉とまだ、していないんだぞ…
え?前が使えなくなった途端、後ろに何かが塗られていく。おぃ!工藤、やめろぉぉぉぉ~!心の叫びは空しく終わった。後ろの穴に何かが入って来て、有り得ない刺激に襲われた。イカンって…そっちの趣味はあらへん。工藤~、やめれ~!
しかし、俺の心の叫びは、相手に届くことは無かった。
----遠山 和葉---
平次が…ボロボロになって倒れている。何故か全裸で倒れている。
「ねぇ、平次に何をしたん?」
工藤君に尋ねた。
「彼女達が教育的指導をしたようだよ。今後、ケンカを売らないようにね」
工藤君が苦笑いをしている。
「全裸にする必要ってあったん?」
「どうだろうな。彼が筆下ろしを頼んだんじゃないのか?」
うっ!なんてことを…工藤君のように紳士的に振る舞わず、獣になってしもうたのか?情け無いヤツやな。言ってくれれば、私が…
「和葉さん、彼をお風呂で洗って上げてくれるかな?」
平次はお風呂場に連行されていった。私も…え?洗う?服脱がないとあかんやない。えぇぇぇぇ~!シャワーを出してみると、水圧が高い。う~ん、これでは服が濡れてしまう。しゃないなぁ。脱衣室で服を脱ぎ始めた。そこに、工藤君の彼女が現れて、
「全裸になってコレを着るよいいわよ」
バスローブを手渡して来た。
「それは濡れても大丈夫だから」
「ありがとうございます」
彼女に頭を下げ、お礼の言葉を伝えた。さてと、このボンクラを洗うかな?
---鳥井亜樹---
『遠山和葉。服部と同じ改方学園高等部に在籍、父親は大阪府警刑事部長の遠山銀司郎…』
紅子の調べてきてくれたデータに目を通した。こいつも親が警察関係者か。う~ん…刑事関係者の子供達の恋愛物語にするかな。特に事件性は無いし。
執筆専用の部屋で、構想を練っていく。
コンコン!
ドアがノックされ、
「真純です」
ドアを開けて、部屋に誘い込んだ。
「どうしたんだ?何か問題があった?」
「そうじゃないけど…ショックだよ。あの姉妹達の調教シーンを、目の前で生で見るとは…」
あぁ…ショックだろうな。アイツら、鬼だし。
「協力者ってことは、あぁ言うシーンにも慣れてね。アイツら、調教のスペシャリストだから」
「学校で噂は聞いていたけど、あそこまでとは…」
僕に抱き付いて来た真純。身体が少し震えている。
「恐怖を感じたかな?でも、アレでも、丸くなったんだけどね」
まだ、拳固で壁を壊す暴挙に出ていないし。
「あれで?昔はもっとスゴかったの?」
「教育的指導で、僕をブロック塀の前に立たせて、僕の頭を掠めるように正拳突きを繰り出して、ブロック塀を破壊したんだよ」
「え…」
真純が絶句している。まぁ、そうなるよな。
「現場に朱美がいたけど、恐怖のあまり、僕を助けられなかったそうだよ」
「朱美が恐怖を…どんだけ、恐かったんだ…」
「そんな感じで、以前よりは丸くなったと思うよ。まだ壁を破壊していないし」
「後、訊きたいことがあるんだ。亜樹君は武術をやっていたの?彼の剣技をかいくぐって、意識を刈り取っていたけど」
「やっていないよ。今もそうだけど、僕は身体が弱いからね。ただ、姉妹達のケンカとかを仲裁していたから。姉ちゃんのケリに比べれば、痛く無いし」
姉ちゃんのケリは食らいたくない。病院送りになる自信があるもの。
「なるほど…納得したよ。いや、ボディーガードなんか、いらないじゃんって、思ったから」
「あぁ、そうだろうな。でも、外へ行く場合は、車椅子が必要かもしれない。結構、工藤君を演じるのって、キツいんだよ」
立っているだけで、よろけそうになるが、直立不動に見えるように演技していた。
「わかった。辛かったら言ってくれ。対応はするからな」
そういうと真純は、僕の唇に自分の唇を重ねてきた。
---服部平次---
気が付くと風呂場にいた。目の前には、全裸にバスローブを着た和葉がいて、俺のことを洗ってくれていた。状況が良くわからないんだが…
「平次!胸を見るな!恥ずかしいの我慢して、洗っているんだからな…」
和葉は涙目で俺を見ている。俺の身に何が遭ったんだ?
「俺はどうなったんだ?何で、風呂場にいるんや?」
バシッ!
頬を平手で叩かれた。なんで?こんな目に?
「バカ!平次のバカ!なんで、彼女達に筆下ろしを頼んだんだよ~。お前の目は節穴かぁ~!」
は?筆下ろし?はて…え…筆下ろし!記憶にうっすらと残っている。そうだ、5人目で紅い玉が出たんや~!
そういえば、妙に艶っぽい和葉を見ても、俺のアレは反応せずに萎えたままやん…マズいやろ?まだ高校生でこれは…
「うっ…うぅぅぅぅ…」
顔を伏せて泣いている和葉。どうすればいいんや?
「後は、自分で洗いな!」
泡立ったスポンジを俺に投げつけて、風呂場を出て行く和葉。マズい展開だ…
---遠山和葉---
脱衣所に出ると、その場で大泣きをしてしまった。
コンコン!
「大丈夫か?何か遭ったのか?」
工藤君の声や…
カチャ!
ドアを開けて、彼の胸に飛び込んだ。バスローブの前をはだけさせて…そんな私を優しく抱き締めてくれた工藤君。さっきもしてくれたように、私の頬に自分の頬を重ねる。それだけで、心が癒やされていくようだ。
「落ち着いたかな?」
「うん♪ありがとうございます」
彼から離れると、私を見ないようにして、バスローブの乱れを直してくれた。平次と大違いや~。臍の垢をあのボケに飲ませたいわ~!
「じゃ、向こうにいるから」
「はい、着替えて、向かいます」
う~ん…アカン。工藤君に心が…彼女おるしなぁ…スタイルが良くて、強くて、胸が大きい彼女だしなぁ。勝てる要素が見当たらないわ~。
ガチャ!
風呂場から全裸の平次が入って来た。
「おぉ、待っていてくれたか」
「待ってへんよ。お前にはデリカシーって物は無いんかい?」
「あらんへんよ」
下着を着始めた平次。ヤツの視線は、私の胸にロックオンしている。
「浮気者!」
「はぁ?」
「他の女性に筆下ろしやて?なんで、私を東京に連れ出したんや?誤解していたわ」
「え?和葉と東京見物したかったからや」
「ほぉ~」
「筆下ろしイベントはアクシデントやて。そりゃぁ…出来れば…和葉と…」
「もう出来無いやん!このうすらボケがぁ!」
服を着て、私よりも先に脱衣所を出て行った、あのアホ!
---服部平次---
「おい!工藤!どういう趣向や!」
和葉から受けた怒りを、工藤へ受け流していく。
「どういう?それは、こっちのセリフだ。お前は、何をしに来たんだ?」
「お前のツラを拝みにだと、言ったやろ?」
「なら、部屋に入る必要は無かっただろ?」
「お前が招き入れたんだぞ!」
「その上、彼女達で筆下ろしって…西の高校生探偵は、やることがエグいな」
うっ!
「俺から頼んだことじゃないだろ?」
「平次…頼まないでヤッたの?」
背後から和葉の声…え?
「ちゃうって、彼女達にされたんだよ。俺が襲われたんだ!」
「そうなのか?」
工藤の問いに、泣き始めた女性達…工藤は宥めながら、別の部屋に連れて行く。
「おい!服部!介抱していたら、無理ヤリって言っているぞ。どういう事だ?」
えぇぇぇ!
「ちょっと待て!彼女達と話をさせてくれよ」
「脅して、証言を変えさせるのか?」
「平次…お前、サイテーやな!」
和葉が、工藤の方へと走っていった。
「おい!和葉!工藤の仕掛けたピンクトラップだ。そうだ、きっとそうや!」
「アホ!工藤君がなんでそな事しないといかんのや?このケダモノ!」
和葉を懐柔する気か…工藤のヤツ、えげつないマネを…特殊警棒を手にして、工藤へ飛びかかろうとすると、
「おい!止めろ!」
工藤の隣に拳銃を構えた女性が立っていた。咄嗟に、その場で立ち尽くす俺。
「素手の相手に、特殊警棒で襲うとは…」
女性は警察手帳を見せ、
「警視庁の佐藤美和子だ。傷害未遂で現行犯逮捕します」
え?戸惑う俺の手首に手錠が…
「じゃ、工藤君、危ないと思ったら、また呼びなさいね♪」
「ありがとう…美和子」
「うん♪」
部屋の外に連れ出された俺。部屋の外には男性の刑事が2名おり、女性刑事と共に俺を連行していった。くそっ!工藤のヤツめ!