※この作品はR-18です。

新そっくりなアイツ   作:もっち~!

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衝撃的な事実*

 

---高木渉---

 

デコは美和子さんと再会した翌日から、また無気力に戻ってしまった。漸く、亜樹君の死が、デコの中で確定したのだろうか。

 

「デコ…」

 

「亜樹君は幸せだったのかな…」

 

俺は即答出来なかった。猟奇的なシリアルキラー容疑が掛かっていた亜樹君。生きる為、愛している者達を護る為に、殺し続けたのであろう彼は、幸せだったのだろうか?美和子さんを愛し、刑事である彼女の元を去った彼は幸せだったのだろうか?俺が同じ立場だったら、きっと亜樹君と同じ行動は出来ないだろう。

 

彼は美和子さんだけでなく、蘭ちゃんをも護っていた。工藤君の影武者を演じきっていた。後で知ったのだが、彼はテロ組織とたった一人で戦っていたそうだ。公安は彼の犯罪を黙認した。それは、そういう経緯だったかららしい。彼の殺した者達は、テロ組織のメンバーだったそうだ。

 

 

蘭ちゃんが再入院したそうだ。

 

「あの探偵小僧は、本当に困ったヤツだ!」

 

毛利さんは怒り心頭である。前向きに生きようとした彼女に、工藤君は真実を突きつけたそうで、蘭ちゃんは亜樹君の死を受け入れることが出来なくて、精神錯乱状態に戻ってしまったそうだ。

 

「真実は1つじゃ無いのにな。誰が殺したかが重要で無いのが、あの探偵小僧には分からないんだよ。重要なのは、亜樹が犯人を庇ったってことなのになぁ」

 

「美和子さんから聞き出せました。亜樹君も夏美ちゃんも死に顔は幸せそうだったって」

 

それは美和子さんが死体を処理したってことだ。そんなことをするのは、亜樹君の願いだったのだろう。亜樹君が願わなければ、彼の死体を残したはずだ。生きていた証として…

 

「死体が無いって、亜樹の願いはそこなんだろう。そうだろ、高木」

 

「えぇ、そうだと思います」

 

生きていた証よりも、犯人の痕跡を消し去りたかったんだろう。美和子さんが心を差し出したのも頷ける。彼は美和子さんにとって、憧れの正義の味方だったのかもしれない。

 

 

 

---鳥井亜樹---

 

結衣が返品されてきた。全裸で体液塗れで臭い…餓鬼達に回されたのか?担いで、風呂場へ持っていき、全身を洗ってやる。迷惑だよ。この臭いは…悪霊を呼びそうだし。

 

「もっと優しく洗って…」

 

洗って貰うのに、リクエストだと!

 

「亜樹君、私が洗う」

 

って、雪乃。

 

「あぁ、頼む」

 

俺は部屋に戻り、横になった。

 

「まだ、疲れているの?」

 

幽奈が俺の横に横たわる。。

 

「少しだよ」

 

「ふ~ん…ねぇ、想い出のお姉さんの顔は、どんな感じなの?」

 

どんな感じ?

 

「そうだな。黒髪だったかな。顔は幽奈に似ている。身体付きも幽奈に似ているかな?お姉ちゃんの裸は見たことないけど…声も幽奈に似ている。だから、幽奈が好きなんだよ」

 

「へ?そうなんだ…まぁ、嬉しいよ~」

 

俺に抱きつく幽奈。浴衣が乱れ、胸が丸見えなんですが…気持ちいいから、いいかな?

 

 

身体が重い…ボンヤリとした頭で周囲を見ると、夏凜、狭霧が全裸で抱きついている。どうして、こうなった?菜々も抱きついて居るが、幽奈が入っているようだから、問題は無い。

 

「おぉ~い!ケダモノ!雪ノ下先輩を助けに行くよ!」

 

結衣が部屋に入って来た気配…だけど、固まっているようだ。

 

「ケダモノ…この緊急時に4Pだと!」

 

これのどこがプレイ中なんだ?俺のアレは、誰にも刺さっていない。寧ろ萎えているのだけど。

 

「無理だよ。助けには行かない」

 

「お前!霊能者だろ?助けろよ!」

 

誤解をしている。

 

「いいか?霊能者はボランティアをしない。命がけだからな」

 

「何?テレビでは無料でアレコレしてくれているじゃないか!」

 

「あれは、テレビ局でギャラを貰っているんだよ。タレントと同じだ!」

 

「どうした?亜樹…おはよう…ぐぅ~」

 

狭霧が寝ぼけている。

 

「お前、懲りていないのか?アソコに人間が入って、良い訳ないだろ?聖なる領域だぞ!」

 

「聖なる?領域?サンタさんがいるの?」

 

「いないって…あれはこの国の人ではない。見ればわかるだろ?」

 

「じゃ、救世主がいるの?」

 

「う~ん、違う。お前、歴史を勉強して来い。話はそれからだ」

 

「歴史?もう、いい!優しい霊能者に頼む!この銭ゲバなケダモノめ!」

 

言いたいことを言って結衣が出て行った。誰に頼むんだ?

 

 

 

---由比ヶ浜結衣---

 

ネット検索して、メール出して、連絡を待ったが、返事が戻って来ない。銭ゲバな職業なのか?霊能者って…

 

ピンポーン♪

 

あっ、返事が来た。

 

『興味あるねぇ。地図の空白地帯に囚われた人間か 臥煙伊豆湖』

 

臥煙さん…ネットで調べると、この国の退魔師の元締めらしい。頼りにしているわよ。

 

 

約束した日、あの入口で落ち合った。見た目軽そうな恰好の女性。20代前半かな?

 

「結衣ちゃんって、お前か?」

 

「臥煙さん?」

 

「ここかい?地図の空白地帯って…う~ん…ここは…そうか…結衣ちゃん、諦めた方がいいよ。ここは危険だよ。人間が踏み入れて良い場所ではない」

 

え?!助けてくれないの?

 

「ここに踏み込んだのか…命要らずだね」

 

「助けてくれないんですか?」

 

「ここに入れる者は、認められた者だけなんだよ。あいにく私は認めて貰っていない」

 

認められた者?

 

「だって、みんなで入りましたよ」

 

「それは、罠だねぇ。悪意を感じる者がいたから、敢えて取り込み、罰を与えたのだろう」

 

罰…あれって、幻覚でなかったのか?

 

「うん?結衣ちゃんも罰を与えられたのか…」

 

私に触れると臥煙さんの表情が豹変した。余裕があった表情に緊迫感が走っていた。

 

「くそっ!相手は、アイツか…そうなると、既に見付かったな。マズったなぁ」

 

周囲をしきりに見回している。

 

「どこか、安全な場所は無いか?いつ襲われてもおかしくない」

 

安全な場所?あぁ、ユキノンの下宿先かな。ゆらぎ荘へ案内した。だけど…玄関前に立つケダモノと男性の姿を見て固まる臥煙さん。

 

「先回りされたのか…」

 

「伊豆湖か…地獄でも見るか?」

 

ケダモノの隣の男性は、臥煙さんの知り合いのようだ。

 

「うっ…止めろ…止めてください」

 

臥煙さんが藻掻き始めた。

 

「その程度の能力で、聖域に入ろうとしたのか?」

 

「何…そうか…あそこは聖域の入口…かぁ…あぁぁぁぁぁ~!」

 

白目を剥き、口から泡を吹き出した臥煙さん。

 

「じゃ、続きは向こうでするか。なぁ、伊豆湖♪」

 

彼女を担いで去って行く男性。

 

「ケダモノ!彼は何者よ!」

 

「お前達が攻め込んだ、あの土地の所有者だよ」

 

所有者はいないはずでは…

 

「良かったな?罰を喰らわないで…」

 

もう喰らっている。だから、これ以上は…これ以上の罰が無いんだろう…このケダモノと1000回以上寝ないと、子供を産めない。これ以上の罰は無い。

 

 

 

---鳥井亜樹---

 

最近、週末が有効利用できていない。仕事が溜まっていく。うぉぉぉぉぉ~!

 

部屋で仕事をハイピッチで進めていく。俺が書き、狭霧と幽奈は校正していく。夏美は夜夜とお昼ねタイムである。

 

コンコン!

 

「亜樹君、いる?」

 

雪乃のようだ。狭霧が応対に向かった。

 

「え?仕事中?何の仕事?」

 

「あ!入るな!」

 

仕事姿を見られた気がする。

 

「何をしているの?これって…鈴木一郎の新作…え?亜樹君が?!」

 

バレた…まぁ、いいか。納期が優先だ。

 

「雪乃も校正を手伝ってくれ」

 

「うん♪」

 

 

そして、日曜には2週間分を描き上げた。疲れた…脳裏には妄想が渦巻いてきた。もう今日は、純愛小説は無理だな。

 

「そうか、あの鈴木一郎って亜樹君なんだ」

 

そう言えば、姉が行方不明なのに、雪乃は心配していない。姉妹仲が悪いのか?

 

「助けて!」

 

仲居さんの叫び声。トントントンと仲居さんが逃げていく音。

 

ガチャっ!

 

呑子さんの部屋に逃げ込んだようだ。また、襲撃か?

 

「夏美、幽奈を頼む」

 

「あい♪」

 

ドン!

 

いきなりドアがケリ破られた。バブル期を彷彿させる、ワンレンボディコン姿の女性が、部屋に入って来た。

 

「ふ~ん、地縛霊に、九尾の狐、猫神に、霊能者が2名ねぇ。パーティーかな?私も参加させて貰うわよ♪」

 

いきなりお札を手にして、夏美と幽奈に投げつけた。だけど、夏美の張った結界で燃えていくお札。

 

「さすが、九尾の狐ねぇ。一筋縄ではいかないようね」

 

誰?この人?敵だろうけど…亘が『催淫』を発動した。

 

「何?何をしたの…ダメ…」

 

下半身が震えている。除幕式前のようだ。瞬動術で、懐に入り、抱きつき、胸を堪能。柔らかい。魔乳ではないので、谷間に吸い込まれることもなく…指を股間に這わす。

 

「いやっ!止めろ…」

 

藻掻く女性。しかし、パンティはグチョグチョに濡れまくっている。

 

「ねぇ、なんで濡れているの?」

 

耳元で囁き、耳の穴に吐息を流し込む。

 

「あぁぁぁぁ~、止めて…」

 

先程の高飛車的な態度が嘘のように、涙目をした小動物になりさがっていた。更に、パンティ越しに指を這わせ、穴へアプローチをしていく。

 

「そこはダメ…ねぇ、止めて…」

 

聞き耳は持たないよ。僕の目の前で、夏美と幽奈に攻撃だと…有り得ないだろ?パンティを脱がすと、畳が汚れるので、パンティの脇を持ち上げて、挿入する。所謂横チン状態だ。この状態だと突きづらいが、奥まで入れる分には問題は無い。

 

「ダメ…ダメだよ…お願い…やめて…うっ!」

 

除幕式は無事に終わった。更に奥へと進む。

 

「そこはダメ…もう入れないで…何でもするから…」

 

「じゃ、この契約書にサインをして?」

 

亘とチェンジすると、空間から羊皮紙を取りだし、彼女へ渡した。

 

「え?下僕契約…貴様の下僕?」

 

有無を言わさず、彼女の処女血で、彼女の拇印を捺印させた。

 

「なんてこと…」

 

従属契約終了。契約書は蒼い炎で燃えていく。契約が無理な場合は、赤い炎で燃えるが、蒼なら成立ってことだ。契約更新して、彼女から離れた僕。夏美が、彼女の首に細工をしている。2重で下僕扱いである。

 

「くそっ!」

 

臭そうなので、強制転移で女風呂に投げ込んでおく。

 

「亘君…鬼畜度が賢者様に近づいているよね」

 

苦笑いしている幽奈。なんで幽奈は、賢者様の性癖を知っているんだ?地縛霊では聖域に入れないはずだが…はて?

 

 

今回の騒動の原因…たぶんKY女だろう?捜索は僕の担当なので、飛行術で空へ舞い上がり、結衣を探しに出ると、神父らしき一団と歩いていた。除霊師の次は神父か?幽奈が危ないなぁ。その一団の前に降り立った。

 

「あぁぁぁぁ!神父様、コイツです。ケダモノは!」

 

結衣が叫んでいる。うん?この神父、以前、会ったことがあるような…

 

「まさか…生きていたのか…亘君…私だよ。唐巣だよ」

 

意識をスイッチすると、能力者には僕の顔がはっきりと見えるらしい。意識をスイッチしないと、うっすらと見える程度だけど、見えるらしい。

 

「あぁ、唐巣神父…」

 

生前、幽閉される前に、浄化してくれた神父である。

 

「え?神父様の知り合いですか?このケダモノは?!」

 

結衣が驚いている。

 

「あぁ、この世界を救った英雄だよ。彼はねぇ…」

 

「うそっ!このケダモノが英雄?」

 

「そうだよ。彼がいたから、今があるんだよ。まぁ、昔話は置いておいて。彼女の話では、神隠しに遭った者がいるそうだが、亘君は知っているのか?」

 

頷く僕。

 

「どうして、手を差し伸べないのかな?」

 

「あそこは神聖な場所です。人間が…それも開発業者が入って良い場所ではない」

 

「何だって?君、話が違うじゃないか」

 

結衣に疑いの目を向ける唐巣神父。

 

「人間は愚かな生き物です。心も醜いしねぇ。僕は忠告をしました。なのに、彼らは入っていった」

 

「う~ん…そうなのか…」

 

「あと、そのKY女に振り回されて、もう数名の有能な能力者達が犠牲になっている。唐巣神父には、そんな末路に進んで欲しくない」

 

「まさか、臥煙伊豆湖君の失踪って…」

 

「その女のせいですよ」

 

「なんてことを…相手の者の正体はわかるか?」

 

「僕の師匠である聖域の賢者様です。人間が敵う相手では無い」

 

「何?賢者様だと…」

 

空気がドンヨリ重くなってきた。お見えのようだ。

 

「おぉ、唐巣では無いか。久しぶりだな♪」

 

唐巣神父の顔から血の気が失せていく。

 

「隣にいるのは、ハーフバンパイアか?」

 

唐巣神父のお弟子さんって、そうなのか?

 

「ピート!手を出すな!お前でも敵わぬ」

 

歯ぎしりしているピート。賢者様の両脇に転移陣が発現して、1組の男女が現れた。男性の顔を見て、血の気が失せていくピート。

 

「あれ?知り合いか?まぁ、紹介しておこう。僕の仲間の王祖プラドと、怪異の王であるキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードだ。バンパイアにはバンパイア同士の方が話が合うだろ?なぁ、唐巣」

 

二人のバンパイアはピートを取り囲み、陵辱していく。可哀想に…チーン!ちなみに、プラドさんは、男大好きな両刀遣いの男性バンパイアである。

 

「で、そこの女。まだ懲りぬか?罰を喰らっても尚、聖域を汚すとはなぁ」

 

唐巣神父の後に隠れる結衣。

 

「唐巣の立場はどっちだ?」

 

「彼女をどうするつもりだ?」

 

「どうもしないよ。美神令子は亘の下僕になっているし。伊豆湖は僕の玩具だし。そんな貧弱な女は必要無い。さて、唐巣の立場はどっちだ?」

 

「何?令子君もか…わかった、彼女を教育する。責任を持ってなぁ。だから、彼女達を返してくれ」

 

下僕契約締結したんだけど…もう返却は出来ない。

 

「まぁ、使い道がなくなったら返すよ。そこまで鬼ではないし」

 

いいえ、充分に鬼です。

 

「うん?亘も言うようになってきたな。で、お前は見付かったのか?」

 

「え?手がかりがなくて、困っていますよ」

 

もうだいぶ前のことである。手がかりが残っているとは思えない。

 

「はぁ?!手がかりがない?お前…一番大事な部分の記憶が無いのか…まったく…なんで僕の弟子は記憶障害が多いんだか…」

 

一番大事な部分の記憶?はて?なんだろうか?

 

「灯台もと暗しだな」

 

東大もっと暮らし?はて?東大寺には縁はないはずだが…う~ん…

 

「ダメだな、これは…さて、唐巣、その女のことを頼むぞ」

 

「わかりました」

 

「さてと、伊豆湖と遊ぶかな?」

 

楽しそうに帰って行く賢者様。どんな遊びだ?興味あるなぁ。

 

 

俺にチェンジして、ゆらぎ荘に帰ると、あの女が部屋にいた。

 

「何をしているんだ?」

 

「初めてを奪ったんだから、責任を取りなさいよ!」

 

じゃ、『催淫』って、亘…藻掻き始める女。

 

「こういう責任じゃなくて…え?まだするの…」

 

溜まっているから…ストレスが…

 

あることが判明した。下僕契約をしたコイツ、美神令子に幽奈が憑依出来るようだ。霊能者ではあるが、僕のモノで有る為らしい。

 

「いいです。こんなに感じるんだ…スゴい」

 

幽奈がよがっている。この固体、感じ易いらしい上、幽奈の霊的波動とリンクもし易いようだ。

 

「もっと、もっと、もっと、突いて下さい♪」

 

そして、この固体はタフであった。抱き枕に決定かな。

 

 

 

---一色いろは---

 

この地区の成り立ち…市立図書館には、合併後のことしかない。合併前の資料や書物関連がないのだった。どうして無いんだ?

 

小町と手分けをして探すが梨の礫だ。困った…確かにその辺りを理解しないと、あの空白地帯の謎に迫れないのかもしれない。

 

市役所の資料課で訊いてみると、この辺りの旧家になら、古文書があるかもしれないと言われた。旧家か…しかし、合併して出来た新興地区であるので、旧家がわからない。市役所でも把握していないようだし。

 

次にご老人達に聞き込みをしていく。昔の記憶…特に合併の前後の記憶を聞き取っていく。その結果、ゆらぎ荘近くの中学の校長先生に行き当たった。

 

「仲居ちとせか…良く知っているよ。小さい時に良く面倒を見て貰ったし」

 

遠くを見るように昔を懐かしみ校長。え?仲居さんって、13歳だよね?校長の小さい時って、うん十年前では?

 

「彼女は永遠の13歳の座敷童なのさ」

 

衝撃的な事実…私と小町に衝撃が走り抜けて行く。

 

 

 

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