---羽川翼---
デコちゃんから、生前の亜樹君についてを話してもらった。
「う~ん、表の亜樹君しか知らないんですよ」
困惑しているデコちゃん。ネットで検索をしてみたが、「鳥井亜樹」という名前はヒットしなかった。実在した証拠は無いそうだ。
「生家はもう無いし、戸籍も無いしなぁ」
亜樹君は養子になり、鳥井亜樹という名前は、戸籍から消滅したそうだ。
「生きていた証拠が無いんですよ」
唯一の生きていた証…彼を死に至らしめた証拠があったらしいが、盗まれて消えたそうだ。
「これって、神様の嫌がらせですかね?」
『僕は関与していないよ~』
って、脳裏で亘君達の師匠の声がした気がする。
「人間の持つ悪意で、亜樹君は消されたのかもね」
神の嫌がらせではなく、人間の持つ悪意が、亜樹君の敵なのであろう。今も、人間の悪意がもたらした事件に対峙しているし。
「で、デコちゃんは今後どうするの?」
「えっ…どうしようかな。亜樹君の傍にいたいけど…今、高校1年生ですよね?う~ん…」
デコちゃんは高校3年生である。
「編入試験とかあるかな?」
『問題無い。そっちの方向で準備はしておく』
エロ賢者様は、私のこともモニタリングしているようだ。
---鳥井亜樹---
目の前で紅髪の悪魔が悶えている。
「お願い…もう止めて…」
オナニーを見せてと命じたのだ。俺は媚薬で援護している。
「ダメ…もう…いきそう…」
涙目の悪魔。では、
「紅髪の悪魔に命じる。達するなよ。もっと醜態を見せてくれ」
俺の命令に逆らえない悪魔。見開いた目で、何かを訴えようとしているが、スルーした。
「あぁ…」
口と鼻、目から体液が溢れ落ちていく。勿論、下の口は既に濡れ濡れである。
「ほら、これで、いたぶれ!」
紅髪の悪魔に巨大バイブを渡した。それを受け取り、自ら体内に取り込み、スイッチを入れた。
「いやぁぁぁぁぁ~!」
バイブの先端からは媚薬のミスト噴射がなされ、更なる奥深くへと、効果を広げて行く。
「助けて…」
「これを、後の穴へ」
手にしたものの一瞬固まるが、命令には逆らえず、後から体内へ入れ、スイッチを入れた。
「うわぁぁぁぁぁ~!」
新たな刺激で、完全に淫乱化したようで…放置だな。俺は調教部屋から出た。
---リアス・グレモリー---
うぅぅぅぅ…彼の怒りは収まらない。醜態を毎日晒しているが、最後まで見ないで、出て行ってしまう。悶悶とし、全身がバラバラになりそうな刺激を受けても、達することを許されない。頭の中が真っ白になっても、色々な体液が溢れ出ても、彼の表情は崩れない。
腰が勝手に動く。電動アイテムの刺激ばかりであるが、身体は更に刺激を欲しがり、更に奥へと入れていく。体内から崩壊しそうな恐怖。股間の内部が痙攣している。
「リアス、無様なものね」
ライオンの喰い滓を狙うハイエナ達が集まってきた。エスプレイヤーの朱乃とグレイフィアだ。
「今宵は何をされたのかな?」
興味深そうに、私の醜い身体を見ている二人。
「巨大バイブ2本か…まだ聖水の洗礼は受けていないの?」
聖水?死んでしまう。彼は私を簡単には殺さないと思う。
彼女達は見ているだけだ。手は出せない。私はライオンのエサであり、まだハイエナ達に引き渡されてはいないから。
「魔王の妹もこうなると、憐れよねぇ」
グレイフィアの目には、憎しみの炎が見えるようだ。私との交換要員で、ここへ送り込まれて来たからだ。
「何をしているんだ?」
彼が戻って来た。何?アーシアをここに連れ込んだのか…
「お願い…アーシアは手を出さないで…」
アーシアは元聖女で、自慰すらした事の無い、ウブな子である。
「お前、お願い出来る立場か?」
それは…でも…彼の愛した女性である。護らないと…
「口で奉仕をしろ!」
「え!」
いきなりのフェラを要求する命令…戸惑うアーシア。
「ヤリ方が分からないのか…では、朱乃、手本を見せてやれ」
「はい…失礼します」
朱乃はアイツのモノを舌で舐め回し、ある程度の大きさになると口に含み、舌で転がしているようだ。
「グレイフィア、朝が早いのだろ?寝ろ!」
「はい…」
アイツの前では私達は従順な下僕であり、性の奴隷である。グレイフィアは部屋から出て行った。朱乃の口では頬張りきれなくなったのか、口からモノを出した。
「アーシア、おいで」
おそるおそるアーシアがアイツに近づき、アイツと抱き合った。すんなりと入るモノ。ひっかりも無く、根元まで入った。アーシアは腰をグラインドしていく。いつ、経験したんだ?アイツを見つめるアーシア。背中に腕を回し、抱きつき、胸をアイツの胸板に押し付けていく。腰の動きは加速していく。
「あぁぁぁぁぁ~」、
アーシアは達したようだ。アイツに身を委ねている。
「朱乃、寝るぞ!」
「はい…」
私を残して、部屋を出て行くアイツと朱乃、アーシア…
---鳥井亜樹---
久しぶりに、ゆらぎ荘の男湯である。腕の中ではアーシアが気持ち良さそうに寝ていた。
「その子が、先輩のお気に入りですか?」
小町に訊かれた。
「あぁ…彼女はヒーラーなんだ。回復能力持ちだよ」
「で、先輩が回復させているんですか?」
って、いろは。
「そういうこと。自分への回復能力って、難しいからね。自分への回復って、再生能力のことだから。で、どうだ、自由研究の進み具合は?」
「先輩と同じ所で、蹴躓いています。旧白浪神社の成り立ちが分からないと、この街の成り立ちに、辿り着けない気がします」
って、いろは。俺もそう思う。
「白浪って付くから湖には白浪が立ったんだろうな」
「風が吹いていたってことかな」
「だけど、今は風が吹かない。そこが分からないんだよ。神社の方も、まだ風が吹き込まないし…」
「あっ!おはようございます…って、ずっと抱いていてくれたんですか?」
アーシアが目覚めた。
「手を離すと、溺れちゃうよ」
「ありがとうございます」
「確かに、かわいい子ですね」
って、小町。
「アーシアって言うんだ。仲良くしてくれ。普段は神社勤務だよ」
「巫女さん?」
「うん。金髪の巫女さんって、目玉になるだろ?」
「萌え萌えですね♪」
って、いろは。
「今日も山の整備だな。まだ、何か有るのかもしれない」
「じゃ、私達は、神原家の蔵で、古文書を調べてみます。羽川先輩を借りていいですか?」
あぁ、古文書かぁ。翼の能力は必要だな。
「あぁ、必要な人材は連れて行ってくれ。駿河対策にひたぎを連れて行けよ」
「了解です」
---羽川翼---
幽奈さんと筆談で会話中である。私の質問に筆記で答えて貰っている。
「で、なんで、賢者様って呼ばれているの?」
これは疑問である。彼らの師匠は、賢者様のイメージとかけ離れているから。
『あぁ、全知全能なる者に、1つ足らない程度なんで…』
全知全能って…彼は神なのか?
「何が足り無いの?」
『足り無いというか、拒否というか…全知の拒否理由は、女体の神秘を探ることは、ライフワークだから…』
うっ!なんだ、その理由は…女体が好きなだけな気がする…
『全能の拒否理由は、一人で子作り出来ても、つまらないから…』
女体好き…それが、全知全能を拒否する理由って…いいのか、それで。
『まぁ、そもそも、上に立つのが嫌いだから…』
エラくなるのがイヤなのか…
「賢者様は、どの位エライの?」
『現状では、上から3番目です』
「現状では?」
言い回しに、含みがありそうだ。
『全知全能になるのに、足り無い部分は、師匠のお姉様に丸投げなんです』
まぁ、女性であるならば、本来持っているモノであるからね。
『ですから、お二人が融合して完全体になると一番エラくなります』
二柱一対の神なのか…
「そもそも、何の神様なの?」
『自称はエロ神様です。実際は、第13宇宙を統べる絶対神様です』
うっ!知識の範疇を抜け出た。宇宙を統べる?
「宇宙って13こもあるの?」
『正確には14こです。師匠は13をメインで統べていて、7,8,12を手伝っています』
4つの宇宙を統べているって…エラすぎるのでは?
『あぁ、師匠は神であることを否定していますので、直接的に言わないでくださいね。キレると大変ですから…』
はぁ?正体がバレると暴れるのか…
『暴れる程度で済まないですよ。宇宙そのモノを消し去り、1からやり直しさせます』
宇宙を消し去る…それはそれで、スゴい能力であると思う…
『過去に3つ宇宙を消し去っていますから』
既に実績があるのか…
「彼の年齢は?」
『歳の話はタブーですよ。自称永遠の17歳ですから…実際には既に魂を得てから2兆年くらいだっけ…』
年齢が2兆年って…この星はまだ50億歳に届かないのに…桁違いの神のようだ。
『あぁ、これ以上はダメです。師匠がモニタリングしているようです』
『正座しても許さない。やらせろ!』
彼は、部屋にいるようだ。おいおい…
---鳥井亜樹---
山で芝刈りである。山といっても、滝ツボのあった面である。雑草を抜いて、植樹の計画を立てる。夏美は、参道である階段から、ここへ降りる小径を製作中である。真琴が献花しやすくなるようにだ。
「狭霧、夏凜、火憐、怪しい物があったら、触らないで呼んでくれ!」
「わかったよ」
「了解」
「まかせて」
雑草や藪を掃除していくと地面が見えて来た。土でなくて岩盤のようだ。植樹は無理かな…
「特に無いようだぞ」
って、狭霧。無いなぁ。って、おかしい。ここから物見の丘を見上げて気づいた。
「物見の丘って岩盤剥き出しだよなぁ」
「だよねぇ」
「絵図では草原だったんだが…」
「あぁ、それはおかしいな。岩盤剥き出しの地面で草原は無いだろう」
って、夏凜。
「そうなると、実際の物見の丘って、もっと上なんじゃ無いのか。そうなると、滝ももっと上になるなぁ。まさか、滝ツボが深すぎたのか?」
滝ツボの底を調べる為に、横方向から削ったとしたら…削り取った岩盤は金が混じっている可能性があるから、運び出し、残骸を湖に捨てたとしたら…
「可能性はあるな。縦から掘るより、横から削る方が楽な場合がある」
と夏凜。上に昇っていき、物見の丘を探す。10年の歳月が、地形を変えているのか?広めの棚地形が無い。
「亜樹!草刈りをして、崩落や削った痕を見つけるしか無いぞ」
それはそれで大変な作業である。斜面が相手だしなぁ。いや待て…俺はとんでも無い誤解をしていたのか。
「そうか、稲荷のある場所が物見の丘なんだ…」
「神木の位置が違うぞ」
それがネックだが…
「あの場所の2メートル下にコンクリートがあり、その下は岩盤だった。そうなると土の地面は、アソコしか無いんだよ」
「あ!言われて見れば…」
狭霧が、見上げた。
「じゃ、滝は?」
「あの湧き水だよ。あそこが台形状に盛り上がっていて、月見の台なんだ。そして、月見の台の麓に、ご神木があった」
まさに、稲荷の祠の部分が月見の台だった部分なのだろう。
「ほら穴は、月見の台に開いていたんだよ」
祠の裏手に行く。そこの地面に輪郭を描いていく。あゆはもっと高い位置から見ていたんだ。月見の台に生えたご神木から…物見の丘に生えた木では無く。だから、祐一の死体を運び出すのが見えた。
「鳥居がここにあるから、神木がここに生えていたと思っていたけど、もっと奥のもっと高い位置にあったんだよ」
地下2メートルの地面では無く、もっと深く根が張れたはず。想像したよりも大きな樹だったのかもしれない。
「で、神木を退かすのに、月見の台も撤去し、ここを月見の台だと思い込んだんだよ」
木々が生い茂っていた山だ。現地の人も滅多に昇らなかったであろう。まして、相沢家の持ち山だったし。相沢祐一の関係者だけが昇っていたのかもしれない。両親は山に興味はなかった。もしかすると、祐一とあゆ、真琴だけの秘密の場所だったのかもしれない。それを、雪ノ下家の大人達のエゴで…山は汚され、自然は壊されて、多くの命が奪われたのだろうか。
「そうなると風のない原因が問題だな。草原だったのであれば、風で種が飛び交ったはずだ。昔は風があったはず」
「あっ!マンション…」
夏美が何かに気づいた。
「マンションだよ。新興住宅地の…風の流れを変えてしまったんだ…」
ビル風か…ここに来るまでの間に、ビル風で攪拌され…
「そして、あの白浪公園のマンション群が、風を消しているんだ…」
ここに対して、逆流弁のように立ち並ぶマンション群。山から吹き下ろされた風は、ここへ戻されていく。それは吹き上がる要素の無い風である。それがジャマして、階段を駆け上がるような風を防いでいるとしたら…空気は澱み、薄気味悪さに変わり、人々を遠ざけるであろう。
考えられた都市計画なのだろう。ここに人を寄せ付けない工夫が為されているようだ。
山から吹き降りた風は、湖の水に白浪を起こさせていたのか?さすがに、そこまでの威力はないか…では、何が白浪を立てたんだ?湖が埋め立てられて、調査すら出来ない。
◇
今日の作業が終わり、ゆらぎ荘へ帰宅した。いろは達は先に帰宅したようだ。
「何か、わかったか?」
「昔、何かが湖に落下したみたいだよ」
って、翼。何か?
「って、何が?隕石?それだと、湖が消えちゃうか」
「神様みたい…」
「まさか、師匠か?」
『そんなヘマはしないよ』
って、幽奈。そうだな。
「落下の衝撃で、日照り続きの田畑に、恵みの水をもたらしたそうなの。それで、あそこに神様を祀る祠が出来、神社になったみたい」
「で、何が落下したの?」
封印するように埋め立てたってことは、良く無い者の予感はする。
「色々な古文書を調べてんだけど…パンドラの箱みたいな…」
マズいじゃん…
「転移門だな」
師匠が転移してきた。転移門?
「うん。ここって人外が多いだろ?それを統率する為に、ここへ聖域の入口を設けたんだよ。そうか、多い理由はそれだな。で、封印したとなると、いずれ溜まったパワーで爆発して、うじゃうじゃ出て来そうだな。あぁ~、仕事が増える…亘、どうにかしろ。どうにもならなくなったら、手を貸す」
って、師匠は逃げ帰るように転移した。仕事は嫌いだものなぁ…
「人外のオンパレードが始まるのか?」
狭霧が震えている。武者震いか?
「調べる方針を変える。このエリアにいる人外に、どうやって来たかを調査しよう。夏凜は?」
「私か?雪姫様に付いて来ただけだ」
「雪姫先生は?どう考えても、この地には不釣り合いだろ?」
「お前だよ。お前を追って来たんだ。神代亘をな」
あぁ、ヨルダの関係者だっけ?昔の記憶が曖昧だからな。