永夜異変を解決したジョルノ。
2日後、異変を起こした永遠亭が肝試し大会を開くという。
一枚目は普通の招待状だったが、その下にあった2枚目には『真の肝試しにご招待』と書いてあったッ!肝試し大会で一体何が起こるのか?

※前に書いた『永夜異変をジョルノとナランチャが解決するそうです』の続編です。
まずはそちらを見てからご覧下さい。

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『永遠亭主催の肝試し大会にジョジョ達が行くそうです』

 〜ボスの部屋〜

 

てゐ:「いやぁ、その節はどうも!」

ジョルノ:「で、今回は何のようです?」

 

ゴソゴソ…

 

てゐ:「これ、姫様からの招待状!」

ジョルノ:「招待状…?」

ナランチャ:「招待状ッ!?」

 

 〜白玉楼〜

 

妖夢:「『肝試し大会を開催!参加者にもれなく豪華景品を進呈!』…だそうですよ、幽々子様」

幽々子:「…おもひろほうね」

 

パクッ

 

妖夢:「…幽々子様、それでもう7個目ですよ?少々食べ過ぎでは?」

幽々子:「おいひへれははいひょうふほ(美味しければ大丈夫よ)」

妖夢:「…今なんて?」

 

 〜紅魔館〜

 

レミリア:「『真の肝試しへご招待』…」

DIO:「フン…面白そうだな」

 

 〜博麗神社〜

 

霊夢:「肝試しねぇ…」

承太郎:「それに、『真の肝試し』…」

 

 〜2日後、永遠亭〜

 

鈴仙:「『えー、お集まりの皆様!本日は永遠亭主催・大納涼肝試し大会にご参加いただき誠にありがとうございます!これを機会に、新たに幻想郷の仲間入りをした私達永遠亭をよろしくお願いします!』」

射命丸:「あぁ、迷いの竹林の中にこんなお屋敷があったとはッ!しかも先日の異変とも関係あったとかッ!こんな大スクープみすみす逃すなんて、射命丸文一生の不覚ッ!」

鈴仙:「『さあ、肝試しの参加者、まだまだ受付中ですよ!間隔を開けて順番に出発してもらいます!』」

フラン:「たのしみー!」

DIO:「レミリアはすでに出発しているな?咲夜はまだなのか?」

美鈴:「すぐ後から来るって言ってたんですがね…」

DIO:「…まあ来るだろう」

鈴仙:「『肝試しコースは迷いの竹林!チェックポイントは案内人の小屋、底にお札を貼ってこの永遠亭肝試し会場に帰ってくればゴールとなります。…コース上には、竹林に迷い込み出口を求めさまよいながら死んでいった行き倒れ達を葬った墓地があり、無念の思いを抱いた霊が今も現れるといいますが…こんなものは妖怪の皆様にとっては日常茶飯事でしょう』」

幽々子:「まあ怖い」

妖夢:「幽々子様…」

ポルナレフ:「おめー自身が幽霊のくせして…」

鈴仙:「『また迷いの竹林には、一年のうち今日この日だけ、肝試しルートに現れるという不老不死の怪物の伝説があります!気をつけてください!…バクリッ!、といかれちゃいますよ?』」

大妖精:「チルノちゃん、もう帰ろうよ…」

チルノ:「大丈夫だって!」

康一:「億泰くん、やっぱりやめたほうが…」

億泰:「なぁに今更そんなこと言ってんだよ、助けさえ呼べばすぐに俺は駆けつけるって、今夜は楽しもうぜぇ、康一よ」

康一:「…うん、いざという時は頼りにしているよ」

鈴仙:「『そして、出会う端から見境なしに妖怪を退治する恐ろしい巫女と悪霊使いが出ます!これが最も危険が大きいので、出くわしてしまったら…』」

億泰:「巫女?…幽霊使い…出会ったら…?」

鈴仙:「『一目散に逃げてくださいねぇー!』」

大妖精:「やっぱり帰るぅ〜!」

康一:「やっぱり怖いなぁ…」

チルノ・億泰:「「大丈夫だって!」」

 

 〜屋根上〜

 

承太郎:「…悪質な作り話だぜ…」

霊夢:「まったく…」

輝夜:「やあね、演出 演出。イベントなんだから盛り上げないと」

霊夢:「私は参加しないからね、一応見に来ただけ。あんたらも人間に迷惑かけない限りどうでもいいし…」

輝夜:「そこはちょっと残念なのよね…霊夢、こっちのお酒はどう?月のやつよ」

霊夢:「妙な薬とか入ってないでしょうね?」

永琳:「不老不死の『蓬莱の薬』はもう作りませんよ。姫様にとんでもない迷惑をおかけしましたし、他にも事故が起きてますので…」

輝夜:「『月の叡知』永琳は、遥か遠くの物事を見通すんだけど、近くの物事が目に入らなくてやらかすのよね」

永琳:「…お恥ずかしい」

輝夜:「あ、承太郎、そのお茶はどう?つきで育てた茶葉なのよ」

承太郎:「…ああ、美味い」

咲夜:「…」

   (お嬢様達はどこでしょうか…?)

魔理沙:「よう咲夜、レミリアならもう出発したぜ」

ジョルノ:「『真の肝試し』狙いで」

咲夜:「魔理沙、ジョルノ。あなた達も招待状のもらったのね?…『大会の裏に隠された【真の肝試し】にご招待!肝試しの夜に現れる不老不死の怪物を倒し、その生き肝をゲットすればあなたも不老不死に!』…って」

ジョルノ:「ええ、まあ不老不死にはそこまで興味はありませんが…」

魔理沙:「そんなすごい妖怪なら見てみたいし、すごいお宝なら一度拝んでみたいもんだ」

咲夜:「永遠亭がまた何か企んでいるとは思わないの?」

魔理沙:「迷いの竹林に他にも未知の大物妖怪がいたっておかしかない」

ジョルノ:「あなたの主人のレミリアだって、おそらく生き肝狙いですよね?」

咲夜:「お嬢様は考えの深い方だけど、今回はちょっと猪突猛進気味に思えて…」

鈴仙:「『さあ、永遠亭主催、肝試し大会、お次の方、スタートです!』」

ジョルノ:「ああ、僕の番ですね」

魔理沙:「まあいいや、もうちょっと食べ物食べてこようっと」

咲夜:「……」

 

 〜迷いの竹林内〜

 

コツ、コツ、コツ、コツ…

 

ホル・ホース:「…」

 

コツ、コツ、コツ、コツ…コツ

 

ホル・ホース:「『エンペラー』」

 

ズズ…

 

メギャンッ

 

ホル・ホース:「隠れてるつもりか?」

 

ドゴォォン!

 

…グニャア!

 

ドグォォン!

 

ホル・ホース:「曲がる弾丸だッ!」

妹紅:「…」

ホル・ホース:「てめー、例の不老不死の奴だなぁ…?」

妹紅:「…吸血鬼のところの人間か…フン…いいだろう、お前を焼き払ってやるッ!」

 

パチッ!

 

ボォォッ!

 

ホル・ホース:「何ィーッ!?」

       (こいつ…炎だと?まさかあの占い師と同じ能力だったとは…これはこちらが圧倒的不利ィ!逃げるが価値だぜッ!)

妹紅:「さあ、かかってきな!」

ホル・ホース:「よぉし、本気で行くぜッ!」

 

ダッ!

 

妹紅:「ッ!?」

ホル・ホース:「あんなのと戦ったら死んじまうぜぇ!」

妹紅:「…逃げられると思うなよ!」

DIO:「おい、待て」

妹紅:「…誰だ?」

DIO:「フフ…君と同じ不老不死さ」

妹紅:「…吸血鬼か…黙って通り過ぎれば見逃してやったものを…せいぜい百数才のヒヨッ子が、不死の私と勝負できるなどと思い上がるなよッ!」

DIO:「私はDIO…世界を支配する能力を持つ。その自信が本物なら、この世界の頂上決戦ということになるだろうか…フン、貴様を始末し、その生き肝を手に入れると予告しよう」

妹紅:「…フッ」

 

 〜永遠亭・会場〜

 

承太郎:「…不老不死の怪物の話、あれも作り話だろ?」

輝夜:「ふふ、それは演出じゃないのよ。元は普通の人間でも、千年生きれば色々妖術を身に付けて、大妖怪さながらの力を持つことがあるわけよ…」

霊夢:「ちょっと待ってよ、不老不死になっても人間は人間じゃない…?…あぁ、やっぱりこれ巫女の案件な気が

    してきた…」

輝夜:「心配しなくても、あいつはあなたに守ってもらうようなタマじゃないわよ。そもそも、あいつの生き肝なんか食べても、不老不死になんかならないし」

承太郎・霊夢:「「はぁ!?」」

 

ゴォーン

 

ドスンッ!

 

てゐ:「ぐえーッ!」

承太郎:「何ッ!?」

霊夢:「ッ!?」

 

ゴロゴロゴロゴロ…

 

ガシッ!

てゐ:「ギャフッ!!」

咲夜:「やっぱり全部嘘だったのね、この兎が吐いたわ」

輝夜:「あら、バレちゃった…」

霊夢:「どういうことッ!?」

輝夜:「…フフフフフ」

 

 〜迷いの竹林内〜

 

コツ、コツ、コツ、コツ…

 

ジョルノ:「ッ!これは…!?」

     (なぜ竹林が焼けている…!?)

 

ギィンッ!

 

ジョルノ:「ッ!」

 

ガィンッ、ガギッ!

 

ドグォォン…

 

ジョルノ:「…あれは、魔理沙の言っていた不老不死の…!」

 

タッタッタッタ…

 

魔理沙:「ジョルノーッ!」

ジョルノ:「魔理沙…なぜここに?」

魔理沙:「それより、先を越されたッ!こうなりゃ私達もすぐに行くぞッ!」

ジョルノ:「…分かりましたッ!」

 

ダッ!

 

ダッ!

 

慧音:「待て魔理沙ッ!」

魔理沙:「うわっ!」

 

キィィィッ!

 

ドスン…

 

慧音:「こんなことだろうと思ってみてみたが…」

ジョルノ:「あなたは…?」

魔理沙:「おどかすなよ…ジョルノ、この人は慧音先生だ」

慧音:「あの吸血鬼に助太刀するつもりか、魔理沙?3対1とは感心しないな」

魔理沙:「なんだ、慧音先生は不老不死の怪物側か?ならジョルノを抜いて先生を入れて、2対2でも私は構わないぜ」

ジョルノ:「…抜けるんですか」

慧音:「よかろう…魔理沙、姿勢がいいのはお前の長所だが、不注意が多いのは直せと何度も言ったはずだよな?」

魔理沙:「…?」

慧音:「今夜は本物の満月だ」

魔理沙:「あッ!?」

ジョルノ:「魔理沙、どういうことです?」

魔理沙:「げぇーッ!」

慧音:「お前がここに来た歴史をなかったことにしてやろうッ!」

ジョルノ:「何かッ、何かヤバいッ!」

 

 〜永遠亭・会場〜

 

輝夜:「思ったより早かったわね」

咲夜:「…」

霊夢:「えぇ〜…?」

 

 〜竹林・上空〜

 

ドグォォッ!

 

DIO:「ケリをつけてやるッ!受けてみよッ、我が『ザ・ワールド』をッ!」

 

ドギュゥゥン

 

妹紅:「ぬかせッ!不死鳥の炎で貴様を焼き尽くしてやるッ!!」

 

ボォァァッ!

 

DIO:「フンッ、炎ごと凍りつくしてやるッ!」

 

バッ!

 

バッ!

 

ドグォォッ!!

 

ゴォーン

 

パッ!

 

DIO:「ッ!」

咲夜:「DIOッ!手を引いて下さいッ!そいつの生き肝を食べれば不老不死、というのは永遠亭の姫の嘘ですッ!…あッ!」

 

ボゴォォッ…

 

咲夜:(すでに腹部を互いに…!)

妹紅:「永遠亭の姫…だと?」

 

ボシュゥ…

 

フッ…

 

ズズズ…

 

ズズ…

 

咲夜:(…回復早ッ)

 

 〜15分後・会場〜

 

ブラン…ブラン…

 

てゐ:「ねえ、これ解いてくんない?…ちょっと、聞いてる?」

承太郎:「…だめだね」

 

ーーーーー

 

妹紅:「てめぇ、輝夜ァッ!」

輝夜:「…フフフ、惜しかったわね」

妹紅:「毎度 毎度ちょっかいかけてきやがってッ!」

輝夜:「妹紅、地上の普通の人間だったあなたが不老不死になったことに、私としては多少の責任を感じているわけよ」

妹紅:「はぁッ!?」

輝夜:「まあ元はと言えば、あなたが勝手に蓬莱の薬を持ち出して飲んだせいなんだから、自業自得なんだけどね」

妹紅:「んなこたぁ分かってんだよッ!」

輝夜:「とはいえ、月から蓬莱の薬を持ち込んだのは私な訳だし、あなたも身にしみているでしょう?永遠を生きる私達にとっては、退屈こそが最大の敵。日々いかに退屈を退け、楽しんで生きるかが重要だって。だからこうやって色々イベントを出して、少しでもあなたの退屈を紛らわせようとしているのよ」

妹紅:「お前が楽しんでいるだけだろうがッ!」

輝夜:「そこは一石二鳥ってやつ♡」

妹紅:「ふざけんなッ、五・六十回まとめてぶっ殺してやるッ!」

DIO・レミリア:「私達も手伝おう」

妹紅:「ッ!」

輝夜:「あらまあ…!」

 

ーーーーー

 

ヒュゥゥゥ…

 

ドォーンッ!

 

ドォンッ!

 

ポルナレフ:「ブラボー!おお、ブラボーッ!」

 

ドォーンッ!

 

…ガィンッ!

 

億泰:「んん?何だ今の…?」

康一:「花火じゃなかったよね…?」

フラン:「わぁきれい!」

 

 〜竹林内〜

 

魔理沙:「ぐぇぇ…」

慧音:「ジョルノ、あなたは見逃すわ、別に敵意も何もなかったし」

ジョルノ:「…しかし、ここまでの力を持った者がいたとは…」

 

ドォォン!

 

ドォーン!

 

ガギッ!

 

ギィンッ!

 

 〜翌朝〜

 

ドサッ…

 

輝夜:「…ねえ妹紅、全ての人間が死に絶え、あらゆる人間が消え去った後も、私達は嫌でも付き合っていくんだから、今後ともよろしくね」

妹紅:「…フン、絶対にお前を始末する方法を見つけ出してやる…」

輝夜:「…ふふっ、そういうのもいいわね」

 

ーーーーー

 

パチュリー:「それが肝試しの参加賞の景品?」

フラン:「月の石なんだって!」

美鈴:「すごいですねぇ…月の石ですか…」

DIO:「私にはただの石にしか見えないが…」

咲夜:「お嬢様、不老不死の生き肝を私に食べさせるつもりだったんですか?」

レミリア:「…まったく、無駄足だったわ」

咲夜:「…妖怪に比べれば人間の寿命は確かに短いかもしれませんが、生きている間はずっと一緒にいますよ」

 

ーーーーー

 

ナランチャ:「それが景品?」

ジョルノ:「ええ、月の石らしいです」

ナランチャ:「うーん…普通の石にしか見えない…」

ジョルノ:「どんな石でもいいんですよ。思い出の品なんですから」

ナランチャ:「…そうだな、うまいものも食えたし、楽しかったよ」

ジョルノ:「さあ、帰りましょうか」

 

 〜竹林内〜

 

ザッ、ザッ、ザッ…

 

妹紅:「…あ」

慧音:「おかえり」

妹紅:「片付けてくれたのか、すまないな」

慧音:「妹紅一人じゃ大変でしょ、迷いの竹林が幻想郷に開かれて案内人の仕事は減るかと思ったら、そうでもなさそうね」

妹紅:「…まあ、退屈はしなさそうだよ」

 

 The End.

 



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