※この作品はR-18です。

新そっくりなアイツ   作:もっち~!

28 / 78
03/01 追記

主な登場人物

鳥井亜樹
本作のオリ主。一人称は「俺」。小さい頃の記憶が全くない、自分のことを知らないのが難点。その正体は、最厄の存在を倒した英雄の絞り滓であり、亘の精神と想いを埋め込んだ存在である。前世の記憶は封印されている。前世においてシリアルキラーだった為、聖域では罪人扱いである。刑は夏美の分も引き受け、懲役と亘への魂の委譲となった。イメージは『名探偵コナン』の工藤新一。

鳥井夏美
亜樹の妹で、亜樹の背中に貼り付いて、まったりするのが大好きである。エロ神の義理の妹にあたる。前世において自殺をした為、聖域では罪人扱いである。イメージは『トップをねらえ!』のタカヤ・ノリコ。

神代亘
本作のオリ主。一人称は「僕」。最強の陰陽師になるはずだった少年。人知れず、この世の災厄を倒したが、その行為のせいで人間ではなくなってしまった。英雄でありながら、人間では無いことを、周囲の大人達が世間体を重んじ、彼を地下牢へ幽閉し、精神を病み、最悪な最期を迎えた。しかし、死んでも魂が無い為、彼の精神体は聖域の賢者に保護され、鳥井亜樹の魂に組み込まれた。イメージは『ダンまち』のベル君。

神代綾香
亘の姉。亘の精神を破壊する行為をし、亘により惨殺された。イメージは『ハイスクールD×D』の由良翼紗。

聖域の賢者
一人称は「僕」。この世とあの世の間にある聖域を統治する者。亜樹と亘に温情を掛け、二人と夏美にもう一度人生をプレゼントした。イメージは『タッチ』の上杉達也。

九重(出自『ハイスクールD×D』)
聖域の賢者の妹。その正体は九尾の狐であり、普段は夏美に憑依している。亜樹/亘の監視役である。






真そっくりなアイツ
平穏なる日常


---毛利蘭---

 

通夜も告別式も無かった。死体が無いから…お墓に骨ツボが2つ収められた。中には、亜樹君と夏美の命を奪った弾丸が入れられている。

 

呆気なすぎる別れ…もう、亜樹君は帰って来ない…

 

真実の彼を知る人物達は、彼のお墓に別れの挨拶をしていく。朱美と春美には、亜樹君が死んだ事を伝えていない。墓を破壊しかねないからだ。あの二人と、偽りの彼しか知らない者達には、夏美と取材旅行へと行ったことにしてある。

 

二人の遺体を目にした美和子さんは、精神をヤラれ、警察を退職し療養しているそうだ。紅子ちゃんはふさぎ込み、部屋から出て来ないらしい。彼に心を許していた私達は、皆心に穴が空いた感じなのだ。

 

私は…新一と…彼とは別々の道を歩むことを決心した。新一を見ると、亜樹君のことを想い出してしまうからだ。

 

「蘭…あのなぁ…」

 

「姿を見せないで…亜樹君の想い出が汚れるわ」

 

「えっ!そう言われるとは。でさぁ、俺は、亜樹の真実を調べてみるよ。アイツの最後に何があったかをな」

 

調べても亜樹君は帰って来ない。探偵気質の新一には、そこが分からないのだろう。調べても聞きたく無い情報しか、出て来ない気がするし。結末なんか重要では無い。亜樹君がいないことが問題なのだ。

 

「蘭…彼の遺産は私が管理することになっている。欲しい作品は言ってね。蘭と美和子さんへの贈与分を除いて、総て佐田家が相続するから」

 

亜樹君から、万が一の時の『遺言』を預かっていたお母さん。私と美和子さんの為に、亜樹君は貯蓄までしていたようだ。結構な額である。でも、たぶん…私と美和子さんは受け取らないと思う。受け取ったら、亜樹君の死を受け入れてしまいそうだから。

 

「蘭、飯を食わないと、お前までダメになるぞ。亜樹は、そんなことを望んでいないはずだ」

 

と、お父さん。私も、そう思う。亜樹君はそんなことを思っていないはずだ。私に元気で楽しく生きて欲しいはずだ。だけど…今は無理かな。

 

 

 

---佐藤美和子---

 

亜樹君との想い出に浸る毎日…死んだのなら、幽霊でもお化けでいいから、会いに来て欲しい。亜樹君…未だに彼の死を受け入れられない私。身体が動かない。何もしたくない…

 

「まだ、受け入れられないのか?」

 

冴子さん…

 

「迎えに来てくれないんです。死んだのなら、幽霊になって取り憑いてくれればいいのに…」

 

「美和子…大丈夫か?」

 

本心である。私に取り憑いて欲しい。ずっと、傍にいて欲しい。警察を辞めたら、一緒にいてくれるって…なのに…

 

「おい、美和子。落ち着け!」

 

冴子さんがナースコールを押している。私はどうしたんだ?

 

 

 

---工藤新一---

 

現場を見に行く。だけど、関係者では無い俺は入れないようだ。なので、目暮警部を頼った。

 

「亜樹君の現場写真?そんな物は無い。そもそも事件になっていないし」

 

え?捜査していないのか?

 

「工藤君、彼の過去をほじくり返すんですか?」

 

高木刑事が俺に詰め寄って来た。どうして?

 

「俺は亜樹の最期の真実を知りたいんだ」

 

「そんなことをして、何になるんですか?余計に、悲しみが深まるだけだと思う。蘭ちゃんも、美和子さんも、僕の従兄弟も…」

 

拳を握り絞めている高木刑事。

 

「でも、真実は1つ。殺された可能性だって、有るだろ?」

 

「無いわよ!」

 

誰だ、この女。プレイボーイ誌のピンナップに載りそうなスタイル抜群の女性が、話に割り込んできた。

 

「うっ!野上警視…」

 

この女性は警視なのか?

 

「なんで、無いって言い切れるんだ?」

 

「それは言え無いけど、言い切れるわ。つまり、そういうことよ。亜樹君が誰かに、死体の処理を頼んだの。それは事件では無く、事故だってこと。多分、銃は暴発したのよ」

 

この女が亜樹の死体を処理したのか。目暮警部達は知っていて黙認しているようだ。

 

「どうして、真実を公表しないんだ?」

 

「亜樹君の意志だから。彼の意志を踏みにじる行為は出来ないわ。彼を愛した者としてはね」

 

この女も亜樹を…

 

「つまらない探偵ごっこは辞めなさい。それこそ、亜樹君が悲しむわよ。そんなことをさせる為に、お前の影武者をしていた訳では無いのだから」

 

颯爽と、この場から立ち去る女警視。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。