行別ここすき者数
小説本体の文章上でダブルクリックするとボタンが表示され、1行につき10回まで「ここすき」投票ができます。
履歴はこちら。
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)「あの、高良美歩さんと四条波留さん、ガチで付き合ってるらしいよ――」
(0)
(0)「マジで! 女子高だからあるかもとは思ってたけど……」
(0)
(0)「しかも高良さんの方から中学の時に押し倒して、そして両思いが発覚して付き合いだしたんだって!」
(0)
(0)「キャー! 何それ大胆!」
(0)
(0)
(0)―――
(0)
(0)
(0)「本人たちに聞こえてるって気づかないもんかな……」
(0)
(0)「美歩が噂流したくせに何言ってんの」
(0)
(0) 呆れたようにため息を吐く彼女は、その姿さえ惹かれるものがある。私が虫避けに噂を広めると言った時も、今と同じように苦笑いを浮かべていた。
(0)
(0)「それにしても、随分マイルドな噂だねぇ」
(0)
(0)「まあ、これくらいにしとかないと引かれちゃうしね」
(0)
(0) ホントは薬盛って襲い掛かったとはさすがに言えなかった。今でも周囲にアピールするために二人で身体接触(イチャイチャ)を繰り返していたから、耐性のない人からは少し気味悪がられていると思う。
(0)
(0)「あ、そうそう。今週の日曜は美歩、暇?」
(0)
(0)「暇だけど……」
(0)
(0) 爛々と目を輝かせる彼女に、嫌な予感が芽生えた。
(0)
(0)「じゃあうちで、シよ」
(0)
(0)「待って待って、月曜小テストなんだけど」
(0)
(0)「毎回満点の人が何言ってんの」
(0)
(0)「いや、けど、あれすごい疲れるから……」
(0)
(0) 本当に疲れるのだ。もう腕一本どころか指一本動かせない感じになる。瞼を開くこともただひたすら億劫で、声を出すために息を吸い込むだけで疲労感を感じるのだ。
(0)
(0) でもその中ですら幸せに浸れるのだから、うまく断る言葉が見つからない。
(0)
(0)「だいじょーぶ。美歩は何にもしなくていいから。私の腕の中で喘いで、かわいい姿を見せてくれればそれでオッケー」
(0)
(0)「波留さあ、私が嫌がること好きなの?」
(0)
(0)「美歩が可愛すぎるのが悪いんだよー。この前の、快感のキャパオーバーでパニクって声漏らしてるときとか、最っ高!」
(0)
(0) 痴態を具体的に言葉にされ、カッと顔が熱くなった。
(0)
(0)「偶には私にも攻めさせてよ」
(0)
(0)「えぇー。でも私は受けるより責める方が好きだな。それに実は美歩も『される』の、かなりハマってるっしょ」
(0)
(0) ぐぅ。
(0)
(0) 図星を突かれて言葉が出ない。
(0)
(0) にぃっと笑う彼女に恨めし気な視線を送る。ここで引いたら負けた気がするんだよな……。
(0)
(0)「でも――」
(0)
(0)「実は道具系に手を出しちゃったから、試してみたいんだよね。美歩も使い心地、試してみたくない?」
(0)
(0) こっそり耳元で囁かれる言葉に話を遮られた。
(0)
(0) 唾を飲み込んで、無意識にコクリと頷いてしまった私は我に返ってから「ああ、もう負けでいいや」と小さく笑った。
(0)
(0)
(0)―――
(0)
(0)
(0) 拝啓
(0)
(0) 二年前の私へ。
(0)
(0) 二年後の私は、今のあなたからでは信じられないほどの幸せを迎えています。
(0)
(0) でも恋人がSっ気たっぷりなので、今のうちから体力をつけておくことをオススメします。
(0)
(0) 敬具