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(2) 夕方。夕焼けがフォンテーヌ廷を照らす中。件の、リネットがいるはずの屋敷までやってきた私達。ここで間違ってはいけないのは、私達はあくまで民間組織で警察機関ではないということ。なので、悲鳴が聞こえて駆けつけたら子供が襲われていたので制圧した、と。こうである。まあ細かいところはどうとでもなる。問題は、私が関わってないことにする、これが大前提。何故なら、このフォンテーヌにはあの男がいる。
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(3) 水神フリーナに次ぐもう一人の最高権力者、ヌヴィレット。正義と司法の国フォンテーヌの法務を統括する最高審判官。真の力はさることながら、不完全な今の状態ですら魔王武装《ref》タルタリヤ専用と言ってもいい第三形態《/ref》したタルタルを不意打ちとはいえ一撃で気絶させるほどの力を有し、ゲームにおいても「環境破壊」「ハイドロポンプ」「インフレーヌ」の異名を誇るチートキャラの一人。
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(2) とある理由からフリーナ以外の魔神のほとんどを毛嫌いしている彼に、私の存在がバレることは本当に不味い。ワンチャン、七執政じゃないなら許される可能性があるかもだが。それにしたって不味い。だからカーレスから与えられた「棘薔薇の会 の一員、ザルツ」という隠れ蓑は本気でありがたかった。
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(0)「よし。マルシラック、まずは裏口を押さえて……」
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(1)「突撃!ゲーキートーツー!パンーチー!」
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(1)「待て、ヘウ……ザルツ!?」
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(1) バックアップとか面倒くさいことはカーレスたちに任せて、塩でコーティングした拳で扉をぶち破る。昔から、モラクスとか頭いい人に任せて暴れるのが最適解ですからね!
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(0)「なんだ!?」
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(0)「敵襲か!?」
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(0)「誰か、旦那様に伝えろ!」
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(1) すると、奥からぞろぞろと黒服に身を包んだSPっぽい輩がうじゃうじゃと。なんかマフィアっぽいけど、ここのクズが雇ったどっかのマフィアの構成員なのかな。真っ黒じゃねえか。
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(0)「手加減はしてあげますよッと!」
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(1) 私を視認するなり拳銃を乱射してきたので、宙返りで弾道より上を跳んで回避。さらに廊下の壁を蹴り、ピンボールの様に跳ねるのを繰り返して一人の首を掴み、空中で一回転して頭から床に叩きつけながら着地する。武器を使うと私の痕跡(塩)が残るからステゴロで頑張るぞー。モラクスと仙衆夜叉から体術は習ってるから任せてほしい。
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(0)「なんだ、こいつ!?」
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(0)「棘薔薇の会 か!?なんでここがバレ……ぎゃああっ!?」
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(1) 至近距離で銃を向けられたので、銃口を握って上に向けることで銃弾を天井にぶつけ、がら空きになった胴体にミドルキックを叩き込んで蹴り飛ばす。狭い廊下なのでボウリングみたいにぶつかって他の連中も薙ぎ倒した。気分はあれだ、警察署に乗り込んだター○ネーターである。
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(0)「撃て、撃てえ!」
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(1)「配分を、銃弾に対して八、それ以外に対して二に設定」
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(2) 乱射してきたので、「塩の花弁」の自動システムを調整して、銃弾に対してフルオートで防御する。多分当たっても効きはしないんだけど、万が一また体に罅でも入れたら鍾離に申し訳が立たないんで大人げなく行こう。全ての銃弾が、当たる直前に展開される塩の花弁に防がれ転がっていく。その光景を見て怖気づき、逃げ出そうとするマフィアの一人を、一瞬で踏み込んで襟を掴んで持ち上げる。
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(0)「正直に吐きなさい。貴方たちの雇い主はどこにいる?」
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(0)「だ、誰が言うもんか……!」
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(0)「ほーん。ふーん。へー。そんなこと言うんですねー」
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(2) ふむ。大した忠誠心、というよりは仁義かな?である。敵ながら天晴だけど、こっちは時間かけるだけでリネットに危険が及ぶ可能性があるのだ。容赦はせんぞ。でも拷問とかしたことないからなあ《ref》塩の剣はあくまで沁みるぐらいとしか思ってない《/ref》。うーん。あっ。いいこと思い付いたので、左手で敵を掴みながら右の拳を掲げる。
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(1)「これ、拳です」
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(0)「だ、だからどうした…!」
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(1)「これを……こうです!」
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(3) そして、マフィアの真横の廊下の壁にパンチ。ドゴォン!という轟音と共に大穴が開いて、なんなら貫通して向こうの部屋が見えた。泣き叫ぶマフィアさん。薄い壁ですね。最弱な私の魔神パワーであっさりぶち抜かれるとは《ref》※モラクスに鍛えられてる《/ref》。手抜き工事ですか?
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(0)「ひぃいいいいっ!?」
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(1)「こうなりたくなかったら……わかりますね?」
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(0)「ち、地下です!そこを右に曲がって突き当たりの扉ぁ!」
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(3)「嘘だったらあとが怖いですよ?」
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(1)「本当ですぅ!?」
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(2) そう泣き叫んでマフィアは失神した。さて。奥からどんどん現れるマフィアたち。これ、マフィアのボスが正体を隠していて実はそれがここの貴族とか、ワンチャンありそうですね。失神したマフィアの忠誠心からして本当にそれっぽい。するとカーレスに持たされていた無線に通信。簡単なものだが通信できる装置ってだけで結構貴重なやつである。
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(0)《「無事か、ザルツ?」》
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(1)「あ、はい。ピンピンしてますよ。団体様が目の前にいますけど。親玉は地下にいるらしいです」
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(1)《「地下か……裏口を押さえていたマルシラックによれば、敵の首魁はまだ逃げ出してないらしい。用心するんだ、敵はなにか切札を持ってるぞ」》
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(1) ははは、まさかそんな。銃弾を塩の花弁で弾きながら接近して拳を叩き込んでノックアウトしながら地下への扉を目指す。いやたしかに、原作だとアルレッキーノが始末してたけど、そんなポンポンとヤバいのが来るわけ……ないよね?曲がった先の突き当りの扉を蹴破ると、地下への階段が。結構深いけどこれ、フォンテーヌ廷の区域から出てる可能性あるな?結構長い距離を降りていくと、工房の様なところに出た。
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(0)「ふむ?」
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(1) なかなか広い。なんだろう。ゲームで言うボス部屋ぐらいに広い。でもリネットも、件の貴族の姿も見えない。どこに……そう、見渡していると。地響きと共に床がシャッターの様に開き、そこから巨大な何かを乗せた足場がせり上がってきた。それは、巨大な蟹の様な形状をしたクロックワーク・マシナリーだった。
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(0)「おおおおっ!?……ぉぉ?」
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(1) 前世の少年心が刺激されて一瞬感動したが、それに気づいて一気に感情が冷え込む。頭部の上にある操縦席にいかにもな貴族のおっさんが乗っているのは、まあいい。問題は。操縦席を中心にマシナリー上部の四隅に巨大な電池みたいなカプセルがついており、中に一人ずつ計四人の少女が縛られて入れられていたのだ。リネットもいる。みんな、必死な顔でこちらに助けを求めている。たしか、フォンテーヌ名物の自律装置であるクロックワーク・マシナリーは、フォンテーヌ独自のエネルギー体系である二種類の「アルケー」である「ウーシア」「プネウマ」を対消滅させるエネルギーで動いているとかそんな話を見たことがある。そして、アルケーは詳しくは知らないけどフォンテーヌ出身のプレイアブルキャラが使用できる。……つまり、この巨大クロックワーク・マシナリーは、少女たちのアルケーを利用して動いているってことか。
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(0)「おのれ、棘薔薇の会 の犬め!なぜ、わしが秘かにアルケーに適応する少女を集めてこの巨大マシナリーを作っていたと気付いたあ!」
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(2)「いや、知りませんでしたけど。白状ありがとうございます?」
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(4)「なに!?では、わしの趣味で少女を買い取って身の回りの世話をさせていたことも、この巨大マシナリーで最高審判官を始末してパレ・メルモニアを我が物にする計画も、知らないというのかあ!?」
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(3)「思ってたよりクズですね?」
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(1) カーレスたちが来るのを待ってもいいが、なんか部屋ごと動いているのを見るに、多分地上に出て逃げようとしているな?場所はフォンテーヌ廷の郊外なんだろうな。無駄に財力を持った馬鹿はこれだから厄介だ。そしてなにより、リネットは大前提として何も罪もない少女たちを燃料代わりにするとは、許せん。
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(1)「よくも我が計画を全て知ったな!死ねえ!」
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(1) ハサミの様になっている右腕を向けると、ハサミ部分が開閉して砲口となり炎元素を纏った砲弾……どちらかというとミサイルの様な弾幕を発射してくる巨大なマシナリー。さすがに素手でどうにかなるとは思わないので、片手剣を形成。真正面から斬り裂いて背後に逸らし、爆発する。オセルの水の弾幕に比べたら威力は全然だな。少女四人分のアルケーを使ってるのはあくまであのデカブツを動かすための出力で、武装にはそんなに回してないらしい。
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(3)「よくこんなのでハイドロポンプに勝てるつもりでいましたね?」
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(0)「なんのことだあ!」
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(1) 今度は雷元素が付与されたチェーンソーみたいに回転する刃を備えた左腕の鋏を叩き込んでくるが、宙返りで簡単に回避。降下しながらすれ違いざまに一閃入れて巨大マシナリーの腕に着地。錆びついたように動かなくなった腕部を駆け抜けて、マシナリーの上部に向かう。
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(0)「おのれい!」
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(1) すると上部にいくつもの銃座が出現して氷元素の弾を乱射してきたので、斬り弾きながら突き進む。全員解放してたらこいつの攻撃に巻き込まれて危険を晒す。だが、これはマシナリーだ。私の攻撃じゃ塩で錆らせるぐらいしかできない。だが、幸運なことにマシナリーの天敵がそこにいる。
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(0)「失礼!」
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(1) 塩の剣を逆手に持ち替え、柄の部分を勢いよくカプセルに叩きつける。ひび割れていき、ワイヤーで縛られているが口は塞がれてない幼いリネットが、こちらに驚愕の視線を向けていた。
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(0)「あなたは……!?」
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(2)「初対面ですが、力を貸してほしい。君を、不幸から救いに来たんだ!」
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(1) 前世の電光超人アニメをちょっと思い出しながらそんな台詞を向け、ワイヤーを素手で引きちぎって、キラキラと目を輝かせたその手を取り、抱きしめる。よかった、まだ確定はしてないけどひどいことはされてなかった。
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(0)「貴様っ、返せ!」
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(0)「後ろ!」
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(0)「わかってますよ。配分を十、全力展開」
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(3) 塩の花弁を私とリネットを守る様にフル展開し、銃座による攻撃を防御。そして、へたり込んだリネットが触れた瞬間。“なぜか”巨大マシナリーの操縦席が爆発。
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(0)「へ?ぎゃあああああっ!?」
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(1) 中にいたおっさんは吹き飛んで天井に頭を打ち付けてダウン。ついでと言わんばかりにカプセルも全部壊れたのか勝手に開いて少女たちが開放される。そう、リネットは触れた機械を壊してしまう「マシナリーの破壊神」のあだ名を有する少女。機械いじりを専門とする某幼女博士とか“傀儡”には最大限警戒されてるほどである。
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(1)「ありがとうございます、助かりました。背に掴まってもらえますか?」
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(0)「ん……」
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(1)「素直で可愛いです、ねっ!」
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(1) リネットに背中にしがみついてもらい、私はまだ乱射を続ける銃座の間を駆け抜けて、少女二人を右腕に少女一人を左手に抱えて巨大マシナリーの上から飛び降りて、作業台の裏に連れていく。壊れてはいるけど暴走をしているな。なんとかしないと。
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(0)「ここに隠れていてください」
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(0)「でも、お姉さんも危ないっ」
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(2) 心配そうにそう告げるリネットに頷く他の三人の少女たち。ああ、もう。安心させるには、かっこつけるしかないか。今だけは嘘を吐こう。最強の呪術師の名言を借りるとしよう。
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(4)「大丈夫。私、最強なので」
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(1) そう笑みを浮かべて告げ、私は突進。暴走し、ミサイルを乱射しながらチェンソー鋏を振り回すマシナリーの攻撃を、塩の花弁で防ぎながら肉薄する。モラクスのような大火力は私にはない。だけど。塩で固めるぐらいならできるぞ。イメージは、ゲームにおけるプレイアブルキャラたちの必殺技「元素爆発」。神の目はなくても、真似事ぐらいなら…!
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(1)「咲き誇れ、塩の花!“満開塩華畑 ”!」
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(1) 巨大マシナリーの足元で両手を交差し、開く様に動かしながら一回転。私の足元を中心に巨大な塩の花を展開し、濃密な塩の力を開放する。これが私の全力全開だ。
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(0)「ギギ、ギギギ……」
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(1) 見渡せば、物陰に隠れていた少女たちを除いて、部屋全てが真っ白に染まっていた。天井のおっさんまで固まって塩漬けにされており、塩の像の様になった巨大マシナリーは動こうとしていたが、沈黙。私が手にした塩の剣で突くと、ボロボロと罅割れて崩れ落ちていった。あっけない。
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(0)「ちょっと、やりすぎましたかね?」
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(0)「お姉さん、すごい!」
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(1) 反省する私に、背後から飛びついてくるリネットを始めとした少女たちにもみくちゃにされる。ああ、なんにしても。助けられてよかった。あとはリネだけだ。