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(0) 自分は今、またもや三年の教室にきている。その理由は中間テストの過去問を買うためである。この学校では教師の発言にヒントが隠れていることが多くあり、今回は
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(0)『お前らが赤点を取らずに乗り切れる方法はあると確信している』
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(0) というのがヒントになっていた。なんと、一年中間テストは毎年同じ問題が出題されるので、過去問が解答になっているのだ。他の定期テストは流石に違う。
(0) そんな解説をしながら、自分は三年の中でも比較的安く買わせてくれそうなDクラスへと歩みを進めていた。自分の今後の予定はこうだ、まず、三年Dクラスにて一教科買う。そして、二年Dクラスに行き、全教科買う。この流れで行こうと思っている。三年より二年の方がポイントなさそうだし、多分二年の方が安く買える。あと、Dクラスなら尚更そうだろう。
(0) なぜわざわざ二つの学年から買うのかと言えば、この学校は本当に過去問とおなじという伝統があるかをどうかを確かめるためである。といっても、自分は同じということは知っているので、外から見たときにどのように確信を得たかをわかりやすくするためと言える。
(2) そして、Dクラスに行こうとしてAクラスの前を通りかかったときに野生の生徒会長に遭遇した。またかこの人と思いながらも挨拶をする。
(1) 今回はなんで三年の教室に来たんだ?と問われたので素直に過去問を買いたいからと言うと、彼は感心したように、ほう?と呟いた。その2文字には一体どれほどの情報量が詰め込まれているのだろうか。
(0) ならば俺が売ろうか?と申し出てくれた会長に対していくらか聞けば全教科で64000ポイントと言ってきたのでさよならですと言いつつその場を去った。三万しか所持ポイントがない生徒になんて野蛮な数字を出すんだと思いながら去ろうとすれば呼び止められる。
(2) 『64000もポイントを持っていないのか?聞いた話ではDクラスは今回13000、先月に50000ポイントも使っていなければ足りる計算だが。君はそんなに散財する生徒には見えない』と言われたので3万しか持ってないと言った。なんで64000なんて微妙な数字を出したかと思えば、さてはコイツあの放送の真犯人が自分だと疑ってるな?先月と今月のプライベートポイントを合計し放送権の分をひけば63000ポイントだ。ギリギリ買えないラインを狙ってきている。
(1) ならば全教科で30000ポイントで売ろうか?と言われたので一教科5,000ポイントでくださいと言う。
(1) 自分は今回の計画で三年Dクラスから3000ポイントか5000ポイントくらいで一教科を書い、二年Dクラスで一教科1000か2000か3000で買い叩こうと思っている。高くとも全部で18000の範囲に止めたい。故に、全教科を生徒会長から買うと言う選択肢はないのだ。地味に会長の言い値から1000ポイント下げているのはご愛嬌である。
(1) 生徒会長は少し悩んだ様子を見せ、仮に全教科を20000ポイントで売るなら買うか?と問われるがそれも断る。彼は何をしたいのだろうか。生徒会長ならポイントに困っていることもないだろうし、自分が買わないからと値引きしてまで売る必要はないだろうに。
(2) 買うにしても一教科のみです。と宣言すれば、なるほどと何か納得した様子を見せた。いったい何を納得しているんだコイツは。
(1) そして、一教科のみをなんと3000ポイントで譲ってもらえた。なんとも嬉しい誤算だ。あと、データを送信するからと連絡先を交換させられた。Bluetoothとかでも送信できたのでは?
(1) 自分は別れる前についでとばかりに質問をした。自分の小テストが70そのあたりだったことを言い、その上で中間の一教科何点くらい取れそうだと思います?と問えば、『お前の頑張り次第としか言えん。』と言われた。過去問を中心に勉強したら?と問えば、『100点を狙うこともできるだろう』と言った。録音はちゃんとしてある。推理材料に使わせてもらおう。
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(1) その後は2年生Dクラスの教室に赴き、ちょうど人が駄弁っていた場所に行き、遠慮しながらお願いをしに行く。幸い、データを持っている人は複数人いた。
(1) 自分がDクラスで金欠なこと所持ポイントは15000しかないということと全教科売って欲しいことを言った。少しでもポイントが欲しい人たちに対して競争入札をしかけた。
(1) 競売の参加者は3人。原価が0なのだから躊躇なく安くなっていく。しかし、途中で3人が山分けしようと相談し出し、最終的にその時点の12000ポイントとなった。
(1) 中間テストの結果を15000ポイントで揃えることができたのは素晴らしい結果と言える。そして、残りのポイントは15000ポイント。
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(1) そして、自分は会得した過去問をどうしようかと思考する。使い道をあまり考えずにとりあえず得たので悩みどころ。
(1) またよう実ラジオをし、データを全クラスに配布しようかと考えた。しかし、そもそも放送権を買えるポイントはないし、仮にあったとしても全校に過去問の存在を明かせば、流石に学校側が伝統を壊して問題を変えてきそうだという懸念もあり断念した。
(1) まぁ、順当に使おうと思えばDクラスに配ることになるのだが、自分で配ると少々注目が増す。別に注目されるのが嫌とか、普通でいたいとかそういうものめはないが、自分から注目されにいく気もない。匿名で誰かに送りつければよいだろうか。櫛田とか。
(1) そう考えていてある人物が頭に浮かぶ。これを口実にまたあの人を呼ぶこととした。
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(3) その人物とは一之瀬さんである。当然だよね。推しと話せる機会があれば話したいよね。
(1) カフェで待ち合わせをし、自分は今回のことを説明した。赤点候補が多いクラスに赤点を逃れる方法があると確信しているという茶柱先生の言葉、そして3年の先輩から買った一教科と2年の先輩から買った同じ教科のテスト内容が同じであること。それらから今年も同じで、この学校では他のは知らないが最初の中間のテストが同じなのではないかということを言った。
(1) 彼女は自分がSシステムについて的中させていたことによる元々の信頼、そして渡された情報からそれが真実なのだと信じてくれたらしい。しかし、それでもこの学校の特異であってもテストの内容を毎年同じになんていうことをするのかと悩んでいた。まだこの学校には染まりきっていないご様子だ。
(1) 自分はその説を補強するために会長との会話の時にとった音声を流す。小テストで70だった自分に頑張り次第でとしか言わなかった3年の先輩が、過去問を使えば100点を狙えると言ったこと。それを聞いた一之瀬さんはこれだけ情報が出揃って違う方がないと判断したらしい。あと、音声が生徒会長のものか確かめられそうだと返したことも起因するかもしれない。生徒会長への信頼は大きい。
(0) そして、自分の方を見てなぜ私に教えたのか、また何かして欲しいことがあるのかを聞いてきた。
(0) して欲しいことはもちろんある。一之瀬さんの好きなタイミングで自分のクラスへ過去問を提供して欲しいのだ。そう言うと彼女は怪訝な顔をする。なぜ自分を経由するのかが謎なのだろう。確かに、自分がしているのは敵に塩を送るような行為といえる。更には、敵に送りつけられた塩をさらに送り返して欲しいと言っているわけだ。訳がわからないだろう。
(1) 自分でクラスの人に配ればいいんじゃないのと言われるが、自分から配りはしない。少し打算もあることを彼女に説明することとした。なお、これには推し活の側面もあるが秘密である。
(1) まず、Dクラスは今のところ最下位で不良品の集まりと言われている。事実であるので否定はしないが、Dクラスはそれが理由で舐められ、時には因縁をつけられる時もある。なので、何かあった時にBクラスに協力して欲しい。そのためにも、Bクラスのリーダーから Dクラスに過去問を提供してもらえれば繋がりもでき、何かあった時にスムーズにできるだろう。
(1) 彼女はそれくらいなら別に貰わなくても手伝うけどと言う。この作品随一の善人はやはり凄いなと感心する。しかし、自分は彼女の優しさと遠慮を押し除け半分押し付けるような形で送りつけた。
(3) そんな、何を言っても聞かなそうな自分の様子に諦めたようで彼女は了承した。話も終わったとカフェの代金を支払おうと思えば止められた。なんと、今回は奢るとのことだ。悪いからと遠慮すれば、遠慮を押し除けて送ってきたのは誰なのかな?と圧をかけられたので押し黙ってしまう。それに、前のお願いで恵んで欲しいって言ってたよね、と言ってきた。完全に反論できなくなり、自分はそのまま奢られることとなる。
(1) 彼女は参考程度に自分の所有ポイントを聞いてきたので、素直に19000ポイントと聞くと目を見開いていた。予想外に少なかったのだろうか。これでも普通の高校生のものと考えたら結構持ってる方だと思うが、この学校の高校生の所持金の多さは常軌を逸している。
(2) そんなに驚くものかと聞けば、自分はあまり散財するタイプには見えないということ。前回放送権で所持ポイントの半分を消し飛ばしたことを忘れているのだろうか。今回は過去問を買うにもお金を使ったしと言えば、驚いた様子で払うと言ってきたが、転売ヤーみたいなことはしないと言って断固受け取り拒否をした。推し活の一環なので素直に受け取ってもらいたいと言えば、善意の押し売りだと文句を言われながらもまた何かお返しするからと一方的に言われる。
(1) 今回のやりとりは強引なものが多いなと内心思う。
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(0) そして、今回はこれで解散かと思い席をたとうとすると呼び止められる。なんだまだなにかあったかと聞けば、生徒会のことについてと相談された。要約すればこうである。
(1) 生徒会入りを志願したが生徒会長に断られ、なぜ断られたのか悩んでいた。そんなところに生徒会長から過去問を買える関係であり、そしてこの学校のさまざまな仕組みに気づけた自分ならばなぜ断られたかわからないか。ということだった。
(1) これは知っている。しかし、これはまだ推測と言えるほどに情報が集まっていない。たしか、その理由は彼女の過去、万引きにある。
(1) 心優しい彼女は妹へのプレゼントをあげたいという思いから万引きをしたのであるが、その後は罪悪感で押しつぶされたという過去がある。言うなれば、彼女のその過去は弱点と言える。
(1) 単純に生徒会メンバーにスキャンダルのある人材を入れるリスク、そして、その弱さから南雲副生徒会長などにその弱点を利用される可能性から彼女を生徒会長入れるべきではないと判断したのだろう。
(1) 彼女の過去を知らないはずの自分では、この理由をどのように推測しても述べることはできない。厳密には推測はできるのだが、もしこれを述べた場合、彼女の過去に踏み込むこととなる。
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(1) とりあえず、そこらには踏み込まない範囲で言うこととした。自分は南雲に関することを話した。副生徒会長は噂ではこの学校以上に実力主義者であり、みんな仲良くというよりかは雑魚は死ねというスタンスなので一之瀬さんの性格と合わないのではという考察。あと女癖が悪い噂があるのもいい、生徒会長は一之瀬さんに配慮したのではないかと言った。
(1) それに一之瀬さんは南雲副生徒会長にそんな噂があったのかと驚き、そして自分と合わないことを悟った様子だ、自身の優しさが仇になったかと彼女は自嘲気味に笑っている。自分はこれでこの話を終わろうかと考えたが、少し悩む。これを言うべきか。これを言えば彼女の過去に踏み込むこととなる。自分は悩んだ末に、彼女に任せることとした。
(1) 彼女に他にも考察があるけど、もしかした一之瀬さんを傷つけてしまうかもしれない。それでもよいかと。一之瀬さんは自分のそんな言い方に悩んだそぶりを見せるが了承する。多少の覚悟はしているのだろう。
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(1) その覚悟を汲み、自分は彼女の過去に踏み込む。
(1) まず、一ノ瀬さんは有能、BクラスではなくAクラスにいでもおかしくないほどに知能も協調性も様々なことがAクラスで妥当であること。それなのにBクラスにいるのは何故か。
(1) そこまで話せば彼女は何かを察したようで顔を曇らせる。自分は続けた。
(1) 何かはわからないけど査定にマイナスとなる要素があると推測できる。生徒会は生徒のデータを閲覧できる可能性があり、それが影響して断られたんじゃないかなとも思う。
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(1) 自分が言い切ると彼女は沈黙していた。自分はその沈黙に沈黙を返し、数分が経過する。
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(1) 突然ごめんねと返してきた彼女に謝られるようなことはしていないと返せば、彼女は首を横に振る。彼女は自分でもなんとなくわかっていたが、それでもわからないふりをして自分に聞いたらしい。無駄な手間をかけさせてごめんねと言われた。
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(1) そんなことはないとか、言うが顔色は変わらず。自分は何か、相談したいこととかあったら言ってね。とも言う。彼女は弱々しくうん…と言うので過去に踏み込むのはダメだったかと思いながら対処を考える。
(1) ここに善意で対応し続けても意味はないのかもしれない。ならば、少し強引さもいれるべきか。
(1) 自分は彼女にある使う気があまりなかった貸しを使うことにした。彼女に、自分がこれまでやってきたことに恩を感じてるならお願い聞いてくれる?と言うと、彼女は以前より少ししょぼくれながら、しかし元に戻ろうとしている顔でうんと答える。
(1) 友達になって、自分のことをどんなことでも相談できる友達と思ってください、そして困ったことがあれば相談してください。と言えば、彼女の顔は困惑に染まる。今考えれば彼女に恩を売りつけて友達になれと脅しているヤバい奴である。流石に距離を詰めすぎたかと考えれば、彼女は今まで友達じゃなかったの?と反応を返す。
(1) 取引相手という印象はあったが友達としての印象はなかったと素直に述べると悲しそうな顔をするので焦ってどうにかしようとすればそれが愚か滑稽に見えたのかくすりと彼女は笑った。
(2) そして、彼女は笑うのをやめると、過去に苛まれていた顔ではなくなりいつもに戻る。わかったよ、何かあったり相談したくなったら隠さずに相談するね。となにか、少し吹っ切れた顔をしていた。
(1) また、機会があったら自分の過去も話すと言っていた。自分は辛いなら別にいいと言ったが、彼女は嶺二君になら明かしてもいいと思うんだ、友達だしね。と笑顔で言う。ここまで彼女が自分の名前を言うことはなかったが、これまで彼女は自分のことを佐原と苗字で呼んでいた。友達であると明確にしたが故の変化だろうか。