ロクでなし魔術講師と幻想殺し (郁也ユッキー)
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不幸な学園生活の始まり

とある勢のメンバー名前全部変えました。あまりにも過去がみんな違いすぎる。
イメージで行くと、ジン=当麻。エリカ=美琴。カイ=土御門。です。結構謎メン。
もし、とある勢は毎回紹介していきます。ご安心を。


この二つの作品混ぜたら面白そうだなぁ、って思ったんです。

初投稿です。キャラ崩壊、原作無視が多くみられます。ロクアカが原作です。作者は両作品ともにわかです。

設定、うる覚えです。それでもいいよって方はお進みください。

 

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「・・・不幸だああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

俺、ジン=エレスはパンを加えながら大きく叫ぶ。俺は転校初日に遅刻をしそうに、いや、しているのだ。

八時登校のはずなのに、現在九時。はい。オワタ。

「一秒でも早く着くぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

俺は全速力で学園に向かった。

 

 

 

―学園に到着

 

 

「・・・はぁ。はぁ。」

もう授業が始まっているからか、学園は非常に静かだ。

「・・・教室どこだ?」

アルザーノ帝国魔術学院には手続きなどで一度訪れているのだが、場所を全く把握していない。

「・・・不幸だ・・。」

本当に。俺は地図を貰っていたのだが、早めに学校へ行って教師たちに教えて貰おうと思い、何も目を通さずに

寝てしまった。ほんと、昨日の自分を殺したい。

こうなっては仕方がない。片っ端から部屋を開けていこう。これは俺の勘に頼るしかない。

そして俺は学院を散策する。

「・・・・これっぽいな。」

俺は一つのドアを見つけた。俺の勘がこれを開けろと叫んでいる。

つーかこの学院でかすぎじゃね?場所わかりにくい。覚えられねぇよ。

俺はドアノブに手をかけ、扉を開く。

「・・・遅れてすみまs・・。」

扉の先には・・・・。

 

 

「・・・・。」(銀髪美少女を襲っているキモイおっさん)

「・・・・。」(軽く泣きかけてる銀髪美少女)

「・・・・。」(その光景に唖然とするジン)

 

 

「ごめんなさい。お取込み中でs「助けなさいよ!!」

さっさと退室しようとした俺を銀髪美少女が止める。

いや、おっさん好きな変態趣味の子かと思うじゃん?世の中思想は自由だと思うのだよ、エレスさんは。

だから、さっさと退室して二人の時間を提供しようと思ってさ。ね?わかるでしょ?

「死ね、小僧。」

「!?あなた!早くにg・・・!」

「《ズドン》」

銀髪美少女が忠告するより早く、男は俺に向かって電撃を放っていた。俺はその電撃を

―右手で”殺した”

「ああん?なんだてめぇ。まぁいい。《ズドン》」

再び右手で”殺す”

「《ズドン》《ズドン》《ズドン》」

俺は全て右手で”殺す”

「何で効かねぇんd・・・・ごほっ!!!」

俺は男に一発お見舞いしてやった。

「おっさん。モテないからって襲うのは良くないと思うぞ?」

「・・・てm・・・ごふっっつ!!!」

もっと強烈なパンチをお見舞いしてやった。

「・・・怪我はない?」

一応、俺は男だ。女の子を大切にするという義務がある。紳士としてな。

「・・・う、うん。」

彼女を見ると、特に目立った怪我は見当たらない。

「・・・で、何が起きているんだ?・・えーっと、えー。」

「システィーナ=フィーベルよ。あなたは?学園の生徒みたいだけど。」

「ジン=エレスだ。えっと、今日転校してきました。しかも初日に大遅刻しました。」

「転校初日に大遅刻して、事件に巻き込まれるって・・・・。」

うわぁ。改めて聞いて、自分の不幸さを呪いたくなってくる・・・。しかも、フィーベルさんが憐みの目を向けてくる。やめて!ジンのライフはもうゼロよ!

「・・そ、それは置いていて。・・・置いときたくないけど。」

「う、うん。」

「何が起こっているんだ?」

「さっきの男ともう一人の男が私たちの教室に入ってきて、ルミア=ティンジェルっていう女の子を連れて行ってしまったの。」

「ルミア=ティンジェルだとっ!?」

俺がこの学園に来たのは理由がある。ルミア=ティンジェルの護衛だ。護衛といっても、国から正式に任命されたものではない。

俺は、異能者を集めたグループに所属している。”異能者”って時点で国が認めるはずがないわけだ。

グループといっても三人のみだ。しかも俺は最近入った。俺はもともと、帝国宮廷魔導士団特務分室にいた。

簡単に説明すると、汚れ仕事専門の部署だ。グレン=レーダスって男と組んでいたのだが、あいつが急にいなくなったため、俺もなんとなく抜けてしまったのだ。まぁ、そこから、異能者のグループに成り行きで入り、ルミア=ティンジェルの護衛を勝手に行ってるわけだ。異能者のグループのメンバー曰く、

異能者の迫害を行う帝国軍に異能者の元王女の護衛なんて任せられるかっ!だとさ。他の2人は、一人は年齢が足らず、一人は他の仕事で、結果、俺になってしまったのだ。

転校初日に大遅刻して、事件に巻き込まれ、ルミア=ティンジェルを失えば、とてつもなくまずいことになる。

何としても助けないと。

「フィーベルさん。ティンジェルさんは何処に?」

「・・・わかりません・・・。」

こうなったら、探しまくるしかない。

「・・・わかりました。それじゃ。」

「・・まって!」

「へ?」

早くしないといけないのに・・・!

「私も行きます!」

「大丈夫なんですか?」

「ルミアは私の親友なんです。お手伝いさせてください。」

彼女の目は真剣だ。

「・・・命の保証はねぇぞ?」

「上等よ。」

俺達は駆け出した。

 

 

―数分後

 

 

「・・・エレスさん!あれ!」

激しい戦いが行われたのであろう所を見つけた。その中に二人の男が倒れていた。

・・・ん?あの男、どこかで・・・・?

「「グレン(先生)??」」

グレン=レーダスが倒れていた。

「先生ッ!先生っ・・・・!」

俺はグレンの呼吸と脈を確認する。

「・・生きてる。」

「ほんとですか!?」

「フィーベルさん。グレンのこと頼んでいいですか?」

「・・は、はい。でも、一人じゃ・・!」

「大丈夫だ。俺は絶対帰ってくる。」

 

―ルミアも一緒にな。

 

俺は駆け出した。

 

俺は通信端末を取り出した。

「なぁ、カイ。」

「なんだい?ジンたん。」

カイ=ルーズ。異能者グループの一人で、情報管理を主に行っている。

「ルミア=ティンジェルの位置はわかるか?」

「ちっと、待ってくれ。・・・・今地図を送る。」

すると学園の地図が現れ、俺の位置と、ルミア=ティンジェルの位置が表示された。

「以外と近いな。」

「頑張ってくれよ。ジンたん!美少女の命は世界で一番大切なんy・・・。」

俺は通信を切り、急いで向かった。

 

 

―ルミア=ティンジェルの位置付近

 

「・・・もうやめてください!ヒューイ先生!」

この扉から声が聞こえる。ここか。

「そこまでだ。天の智慧研究会。」

中に入るとイケメンの男と金髪の少女が魔法陣の中に閉じ込められていた。

「・・・あなたは?」

男が俺に尋ねる。

「・・・ジン=エレス。ただの生徒だ。」

「こんな勇敢な生徒がいるとはおもいませんでしたよ。」

俺は彼女に近づいていく。

「魔法陣の解除なんて、まだ習っていないはずです。変に解除しようとして、起動してしまうかもしれませんよ。」

俺はそんな声を無視して、俺は彼女に近づく。

「エレス?くん!私の事はいいから!早く逃げて!」

「・・・そういう自己犠牲やめとけ。」

「え?」

「・・・お前が死んで悲しむ奴もいる。お前が思っている以上に他人に迷惑が掛かるんだぞ。」

「・・・・。」

「・・・自分が死んでいいことなんて一つもないことをよく覚えとけッ!!!」

俺は右手で魔法陣を”殺した”

「・・・・魔法陣を一瞬で・・・!?」

俺は男を睨みつける。

「・・・僕は間違えていたのでしょうか・・・。組織の言いなりになったことは間違いだったのでしょうか?」

「んなこと俺に聞くんじゃねぇよ。」

「・・・・。」

「自分で道を選ばなかったお前が悪い。」

「・・・なら僕はどうすればよかったんでs「お前のその腐りきった幻想を!この右手でぶち殺すッ!!!!」

そして俺が男を殴ろうとした瞬間。一筋の閃光が掠めた。

「ごめん。イライラしすぎて手、出しちゃった。」

振り返ると、一人の短髪の少女が立っていた。

「・・・自分で道を選ばないで、勝手に被害者面してんじゃないわよ。このくそ野郎。」

こいつはエリカ=トレス。俺達より年下で、非常に攻撃的な性格だ。

「あなたがルミア=ティンジェルさんね?」

エリカが金髪美少女に話しかける。

「は、はい。」

そのまま、エリカが続ける。

「私たちは貴方を守りたいの。エルミアナ王女。」

「・・・!!」

彼女が俺たちを警戒する。

「でも安心して。・・・あんた。」

「うーっす。」

エリカは俺に向かって電撃を放ち、俺はそれを右手で”殺した”

エリカは生体発電能力。俺の能力はいまだに不明で、異能の力を”殺す”ことが出来ることが分かっている。

「・・・・!?」

ルミア=ティンジェルは驚愕した。

「私たちは貴方と同じ異能者です。だから、私達を信用してください。」

「・・・わかりました。」

「あなたの護衛はこいつなんで、なんか困ったらこいつに何なりとお申し付けください。」

「おい。俺をこいつ呼ばわりするんじゃねぇよ。・・あ、俺はジン=エレス。ジンでいいよ。」

さっきより落ち着いているから、フィーベルの時と違って、しっかりとした自己紹介ができた。

「よろしく。ジンくん。私の事はルミアでいいよ。」

「よろしくな。ルミア。」

やっと、俺の学園生活がスタートしたのだった。

 




クロスオーバー・・。想像以上に難しいですね。これは厳しいです。
今年受験生なので、投稿スピードは亀並みです。ごめんなさい。
因みに、グレン登場シーンはあの、剣を体の周りに浮かせていた男との戦闘後で、生徒の縄?的なのを解除しています。


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幻想殺しの過去

原作どこ行った。書いてて自分でも思います。びっくりするぐらいグレンが出てきませんね。
これは忌々しき事態ですね。おい作者!何やっている!・・・私だ。
面白くもない、くだらないコントは置いといて、キャラ崩壊、オリジナル展開、オリジナル設定満載です。お気をつけてお進みください。


―後日

 

テロの後の話をしよう。グレンは保健室に運ばれて、一命を取り留めた。俺はルミアをフィーベルの元までしっかり

送り届けた。フィーベルからはすごく感謝された。

それにしても転校初日に大遅刻し、テロに遭う自分が不幸過ぎて悲しくなってしまった。

「ジンくん。」

「ん?なんかあったか?」

ルミアさんが俺に話しかけてきた。これからの事について色々聞きたいことでもあるんだろう。

「あぁ、護衛の事だが俺は一応男だからな。着替え・トイレ・入浴・については全く見ない。あと、ルミアが

家にいる間は全く護衛しないから。」

「うん。そんなこと聞いてないよ。っていうかそれ人として常識の事だよね。・・・まぁ、ジンくんも男の子だからね。そういうのにも興味あるよね・・。」

ルミアさんがかなり引いている。俺は何処で間違えたんだ。紳士として当然の行動をしたのに。

「・・・そういうことじゃなくて!」

すると、ルミアが真剣な目で俺を見てきた。

「・・・昔、私に会ったことない?」

「・・・・・。」

会ったことある。俺は鮮明に覚えている。

「・・・人違いだろ。」

「・・・そう、だよね。ごめんね?変なこと聞いちゃって・・。」

彼女の顔が曇る。彼女と会ったことを言うわけにはいかない。

 

俺と彼女があったのは、ルミアが誘拐事件に巻き込まれた時だ。

帝国宮廷魔導士団特務分室にいた時だった。そこで俺は任務でグレンと二人で

ルミア=ティンジェルの救出に向かっていた。なかなか見つからず、別れて探していると、同い年くらいの一人の金髪の少女がいた。俺はルミア=ティンジェルだと判断し、急いで彼女に近づいた。

すると、彼女は泣きそうな声で

「・・・あなたも私を殺そうとするの?」

と聞いてきた。

「・・・殺さねぇーよ。」

俺は短く答えた。このころの俺は非常に幼く、かなりの口下手だった。俺の兄のような存在だったグレンの口調を少し真似た結果だ。

「・・・そこにいろ。絶対ェ動くな。黒髪の男が来たら、そいつの言うこと聞いて、逃げろ。」

そう言って俺は敵との戦闘を開始した。

 

 

これが、俺とルミア=ティンジェルとの初めての出会いだ。

正直言って、このことを思い出されるのはつらい。自分と同い年の少年が、幼いころから、大量に殺人していたことを知られることが怖かった。しかも、自分の護衛が殺人鬼だったら、彼女は絶対俺を警戒する。

それは、これから彼女を護衛していく身としては上手くない。

結果、彼女を突き放してしまう結果となった。これは、彼女を守るためだ。いや、過去の事を忘れたいことからきた行動かもしれない。

 

俺は、一つだけ決めたことがある。

―もう誰も殺さない。

俺はただ普通の人間として暮らしたかったのだ。

異能者の中でも特殊な能力を使う俺のことを買い、特務分室は俺を戦士として育てた。

様々な殺しの術を覚えてきた。”裏”の世界の人間には幻想殺し(イマジンブレーカー)という二つ名で呼ばれていた。だからこそ、俺が特務室を抜けた時、組織はすんなり抜けさせてくれたことに少し疑いの念を持つ。

 

これが俺の過去だ。正直言って、俺みたいな殺人鬼にルミアの護衛を任せていいのか微妙なところである。




本当にクロスオーバーは難しい。
とあるの欠片がない。とあるタグは詐欺になりそうだ。やばい。
呼んでくださった方ありがとうございます。評価、コメントしてくださると、作者が狂喜します。


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幻想殺しの転校初日?

結構、設定ブレブレですね。しかも、作者は小説を持っていません。ごめんなさい。
買う予定はあるんですけどね。だから、アニメに近い感じです。アニメ編以上は完全にオリジナル展開になりそうです。原作と違いすぎて申し訳ないです。とある要素無くなってきました。主人公の能力と決め台詞くらいしかない。タグ詐欺だな。ほんと。


色んなことがあったけど、今日から普通に学校だ。一応、俺は護衛なのでルミア=ティンジェルが出る時間に合わせて出る。彼女のパターンはカイが調べてくれたことによって、

護衛がしやすい。あ、別に危ない奴じゃないよ?彼女のスリーサイズとか知らないんだからねっ!・・・いや、本当に知らないから。

俺がしばらく歩いていると、ルミアとシスティーナ=フィーベルが話しかけてきた。

「ジンくん。おはよう!」

「おはよう。ルミア。」

「・・ジンくん一緒に登校しよ?」

・・・あ、俺今死にかけた。何この天使。俺この天使の護衛なの?俺、神職に就いたんじゃね?

「えーっと。二人はいつ仲良くなったの?」

すると、システィーナ=フィーベルが質問してきた。

「「えーっと・・・。」」

護衛、なんて言えない。俺はルミア=ティンジェルに目配せする。

「え、えと。あ!私を助けてくれた時に名前とか教えてくれたんだ。」

「へぇー。じゃあ、私の事はシスティーでいいわよ。」

「システィーって呼びにくいな・・・。」

すごく呼びにくい・・。こいつの特徴をとらえたあだ名は・・・。

「白猫って呼んでもいいか?」

「何であいつと同じあだ名で呼ぶのよ!」

「・・・?あいつ?」

すると、ルミアが耳元で教えてくれた。

「・・・グレン先生からもそう呼ばれてるのよ。」

うわーお。俺、結構グレンの影響受けてんな。グレンの真似してた時期の癖が抜けない・・・。

白猫に文句を言われながら、俺たちは学校へ向かった。

 

 

―授業開始

 

「今日は、転校生を紹介する・・・っいっても今日は転校初日じゃないんだけどな。」

小声で、いうのやめろ。俺は結構ショックなんだぞ。

「ジン=エレスです。趣味は、まぁ、色々あります。特技はあんまりないです。よろしくお願いします。」

短く自己紹介し、俺はルミアの斜め後ろの開いている席に座った。

「よぉーし。授業始めるぞー。」

何かグレン昔に比べて、表情柔らかくなったな。

「・・・っと言いたいところだが、今日は魔術競技祭について話し合う。・・・白猫。頼んだぞ。」

「わかりました。」

すると、白猫が前に出て、仕切り始めた。

白猫が様々な競技を上げていくが、誰も手を上げず、なかなか選手が決まらない。

「・・・ちょっと、どうするのよ!決まらないじゃない!」

ついには、白猫が怒り出す事態までに発展した。

「・・・こうなったら、俺が決める。何があっても優勝するためにな。」

すると、グレンはクラスのメンバー全てを競技に参加させた。ちなみに俺は、新しく追加された競技、格闘無双大会だ。魔法を使わずに戦うやつだ。俺のことわかってるぅー!

クラスの中には満足のいかない競技に参加させられてしまった者もいるが、グレンが一つずつ、丁寧に説明することで、皆納得したようだった。

すると、眼鏡をかけた少年が、問いかけてきた。

「・・・魔術競技祭って言うのは、例年、成績上位者で固めていくものですよ?本当に優勝したいのなら、成績上位者で固めるべきなのでは?」

こいつ・・。絶対クラスの奴らに嫌われるだろ。

グレンの表情を見ると・・・。

(え?そうなの?じゃあ、そうしよう。本当に、給料が・・・。)

あ、俺、こいつが何でこんなにやる気なのかわかっちゃった。心の声が聞こえてくる・・。

「何言ってるの!グレン先生が私達を優勝させるために考えて下さったのよ!」

(うわー!白猫何言っちゃってるのぉ。ちょっと、DA・MA・RE。ギィブル!お前だけが頼りだ!)

あぁ、あの眼鏡はギィブルって言うんだな。つーか、お前どこまで最低なの?自分の意見は最後まで責任を持ちましょう。

「・・・そうですか。それでもいいんじゃないでしょうか。」

こいつ、メンタル弱!もうちょっと頑張れよ。ゆっくり、グレンの方を向くと・・・。

(いやあああああ!終わったああああ。俺の給料・・・。)

「じゃあ、これから競技祭りに向けて練習よ!」

「「「おー!!!」」」

 

 

―放課後

 

「おい、ジン。」

俺は家に帰ろうとした瞬間、俺はグレンに話しかけられた。

「お前は何故ここにいる。」

とても冷たい目だ。

「ルミアの護衛か?」

「まぁ、そんなとこだ。」

あの後、グレンはセリカから、ルミアの正体を明かされたのだ。

「特務分室は心配性だな。セリカがいるのに。」

「残念だが俺は、特務分室を脱退しているぞ。」

「・・・・えぇぇぇぇええええ!!!!!!!!!」

グレンが奇声をあげながら驚いている。

そのあと、俺はグレンに特務分室を抜けてからのことを話した。

「・・・そっか。勝手に抜けて悪かったな。」

「・・・別に怒っちゃいねぇよ。」

全く怒ってないわけではない。だが、俺はグレンの気持ちもわかる。だから、俺は何も言わない。

「あ、競技祭のとき、給料とかなんとか言ってたけど何があったんだ?」

「あ、あぁ。一組のハーゲイ?先生と賭けを行ったんだ。三ヵ月分の給料をな・・・。そうしないと、今月ピンチなんだ・・。」

こいつ、金の管理下手だからな。年下の俺にお金を借りに来たこともある。

「はぁ。頼むから生徒を使わないでくれよ・・・。」

「格闘技は百パー勝てるけど、他は自信ない・・・。」

「俺頼みかよ・・。まぁ、生徒の事信じてやれよ・・・。」

 

これで俺の転校初日?は終わりを告げた。

 

 




だんだんオリジナル作品っぽくなってきた・・・。ロクアカをパクったオリジナル作品感が・・・。


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幻想殺しは魔術競技祭を楽しむ

魔術競技祭りってこんなんだったっけ?記憶がかなり曖昧です。ごめんなさい。
とあるのタグ外すべきだろうか。幻想殺ししかとあるの要素がない・・・。



競技祭り当日。俺達二組はぼろ負けするかと思いきや、どんどん勝ち進んでいった。

次の競技は”精神防御”だに。ちなみに選手はルミアだ。

俺はグレンに問いかける。

「この競技は捨ててんのか?」

「いんや。」

おかしい。彼女が得意なのは白魔術のはずだ。

「・・・精神防御の魔法は、魔力とかの問題じゃない。精神防御で必要なのは・・・。」

「”精神力”だろ?」

昔、グレンに習ったことだ。グレンには魔術のいろんなことを教えて貰ったな。

ショックボルトを四節に区切ると、右に曲がることとか。

「よく覚えてたな。だから、このクラスで最も肝の据わっているルミアを出場させたんだ。」

「へぇー。ルミアって、すごい精神力の持ち主なんだな。」

精神攻撃は下手すると後遺症が残る可能性があるから、護衛として彼女から目を話すわけにはいかないな。

彼女の服につけた盗聴器を付ける。あ、普段は付けないからね?更衣室に入った感じになったら消してるから。俺、紳士だから。

すると、雰囲気が他の選手たちと違う生徒との会話が聞こえてきた。

 

「女がこの競技に参加するなんてな。辛くなったら、すぐにリタイアしろよ。」

「心配してくれてありがとう。ジャイルくん、優しいだね。」

「ふっ・・・。ライバルはいない方が有利だからな。」

「これで私が勝ったら、二組が追い越しちゃうね。」

「ふっ・・・。言っとけ。」

 

 

ルミアたんは天使なのですか?追い越しちゃうね。が可愛すぎて臓器吐いちゃうかと思いましたまる。

俺が悶えていると、競技が始まった。

すると、精神攻撃を行う先生が攻撃を開始した。

しばらくすると・・・。

「ルミアたんが壊れる所を見たのじゃぁぁぁああああ!!!!」

なんだ、このじじぃ。セクハラで訴えるぞ。要注意人物に追加だな。

グレンの言った通り、ルミアはどんどん勝ち上がっていた。

最終的にルミアとジャイルの二人が残った。

「最後に、《マインド・ブレイク》を行う。」

⦅マインド・ブレイク⦆か。気を付けないとな。ルミアがあまり無理をしないでくれるといいんだが・・。

変態教師が攻撃を始めた。

「・・・ッ!!」

すると、耐えられなくなったのか、ルミアが膝をついた。

俺はグレンを見る。そして目で伝える。

「ルミア!もういい!・・・二組はここで危険だ。」

会場がざわめいた。このまま続ければ必ず後遺症が残る。

「私は、まだ、やれます。」

ルミアは息が上がっており、明らかに大丈夫ではない。

俺は、ルミアに近づき、言った。

「お前は頑張った。大丈夫だ。お疲れさん。」

グレンが小声で、それだけかよ。と言ってきた。でも、ルミアが微笑んでくれた。

「ありがとう。・・・わかりました。棄権します。ジャイルくんすごいね!」

ルミアがジャイルに話しかけるが、彼は無反応。

「お前、何か言ったらどうだ?」

すると変態教師がジャイルの事をよく観察してから、驚いた。

「ジャイルくんは、立ったまま気絶している!!」

「「「「な、なんだってー!」」」」

立ち姿が完全にラ○ウなんだけど・・・。

結局、精神防御はルミアの優勝で終わった。

 

 

そのあと、様々な競技が行われ、午前最後の競技である”格闘無双”が始まる。

クラスの皆から応援の言葉を貰う。

「転校してすぐで悪いけど頑張ってくれよな!」

クラスの中心人物みたいな人が俺の背中を叩きながら、俺に話かけてきた。

「お、おうよ。」

転校してから、いろんなことが多すぎて、クラスメイトとのコミュニケーションを取るのを忘れていた。護衛として、周りから変な目で見られないように、必要最低限のコミュニケーションは取るように心がけよう。そのためには、”格闘無双”で優勝して、皆に話題を提供しよう。

 

 

―ルミア視点

 

「先生。ジンくんを出しちゃって大丈夫なんですか?」

「ん?あぁ、大丈夫だぞ。」

「パワーが桁違いだったと思うんですけど・・・?」

「まぁ、あいつは本気出さねぇよ。つーか、一瞬で終わるから、よーっく見とけよ。」

私は競技を見ることに集中する。この競技は、各クラスの代表が一斉に戦闘を開始する。

全クラスの代表がいるわけだから、一瞬で終わるとは思えないんだけど・・・・。

すると、開始のホイッスルが鳴った。

私は、ジンくんを見る。何か、気怠そうに準備体操してるし。手、抜きすぎじゃないかなぁ。すると、ジンくんが大きな欠伸をする。それを、挑発と受け取ったのか、選手全員が一斉にジンくんに向かった、攻撃を仕掛ける。

さすがに、ジンくんでも全員は無理なんじゃ・・・?

そう思った刹那、ジンくんは選手を全員吹き飛ばした。

どうやら、蹴りで風を巻き起こして、全員を吹き飛ばしたようだ。

その攻撃によって、何人かはダウンしたみたいだ。

これによって、一対全クラス代表のようになった。観客からすると、ジンくんが魔王で、

全クラスの代表が勇者たちに見えてくる。気怠そうに勇者と戦う魔王。なんかシュールだね。

選手はほとんど残っておらず、ジンくんが全員を投げ飛ばしたり、殴ったりして、この競技は終了した。

 

 

 

 

 




精神防御ってこんな感じだったっけ?記憶がかなり曖昧だ‥。もう、違う作品として考えて下さった方がいい気がしました・・。


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幻想殺しは仕事をこなす

いやー、この辺は原作うる覚えです。原作無視してるところ多いと思います。wikiを見ながら書いてるんですけど、設定無視してるかもです。
ジン君の設定をしっかり説明してなかったので、説明します。



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ジン=エレス

17歳(ルミア達と同じ年齢だけど、ルミア達はこれくらいの年齢だっけ?)

178㎝  55㎏くらい

口下手。グレンになんとなく似てる。特務分室にいた時は、下っ端のような存在で、ナンバーは無い。

一応、魔法は使える。ただし、左手でしか発動できない。


俺は競技を終え、昼食を手短に済ませ、グレンの弁当を持ってグレンの元へ向かう。

俺はグレンが弁当を持っていないと思い、朝、グレンの弁当を作っておいた。料理が趣味なので、他人の弁当を作ると、弁当の感想を聞けるから嫌いではない。

しばらく歩いていると、グレンとルミアがベンチに座っていた。グレンは、ルミアからサンドイッチを食べていた。

「・・・ジン、お前、その弁当は・・・?」

「ん?あぁ、お前が弁当持ってないと思って作って来たんだが、もう貰ってたか。」

「よこせッ!!!!!」

「いや、お前もう食べられないだろ・・?」

「いいからッ!!!!!!」

グレンが猛獣のような目で俺の弁当を見ている。俺はグレンに弁当を渡すと、料理をどんどん口にほうりこんでいく。

「・・・うめぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!」

「・・・私も、貰っていいかな?」

「・・・い、いいぞ。」

すると、ルミアは恐る恐る料理を摂り、口に放り込むと・・・?

「・・・うめぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええ!!!!!」

「ルミア!?口調がおかしくなってるぞ!?」

「このチャーハンの調味料の加減が完璧すぎて、お箸が止まらないよ!!!!!」

お、おう。褒めらると少し照れるな。次から、いろんな人に弁当を振舞ってみるか。

しばらく、三人で楽しく会話していると・・・。

「・・・グレンとジンですか?」

―アリシア女王が声をかけてきた。

「「アリシア陛下!??」」

「こんなところを護衛もつけずに出歩いているんですか!?」

グレンが慌てて、アリシア女王に跪く。俺も一泊遅れて、跪く。

「二人とも顔を上げて下さい。」

俺はゆっくり顔をあげ、ルミアの方へ向く。

ルミアは動揺している。母に話しかけたい、だが、その母は自分を捨てた張本人だ。動揺するのも納得だ。

すると、アリシア女王はルミアに近づいた。

「・・・ルミア=ティンジェルさん。あなたは、私の子供のエルミアナですか?」

おいおい。単刀直入に聞きすぎだろ。もっとこう、段階踏もうぜ?

ルミアは、一歩下がり頭を下げた。

「・・・陛下は人違いをされていると思いますよ。」

「・・・そう、ですか。」

そう言って、アリシア王女は去ろうとして、グレンはアリシア女王についていった。

 

 

 

「何で、ほんとのこと言わなかったんだ?」

俺はルミアに問いかけた。

「・・・このロケット。」

そう言って、ルミアは何も入っていないロケットを見せてきた。

「・・・これは?」

「陛下もこれと似た、ロケットを付けてた。だから、お母さんとの繋がりを感じられる唯一の物なの。でも、今日は付けてなかった。」

それは、ショッキングな出来事だな。でも、彼女は誤解している。

「・・・陛下がそのロケットを付けているところ見たこと、何回もあるぞ。一度お会いした時は、とても大切にしていた。」

「・・・ありがとう。慰めてくれて。」

「慰めてねえぇよ。事実を言ってるだけだ。」

 

 

俺達は、午後の競技は何もないので、しばらく辺りを歩いていると・・・。

「・・・ルミア=ティンジェル。お前を、アリシア女王暗殺を計画した罪で、処刑する。」

急に帝国親衛隊の奴らに囲まれた。

「・・・なんだと?ルミアが陛下を暗殺?」

「私、そんなこと・・・・!」

ルミアは否定している。そりゃそうだ。こいつはそんなことするような奴じゃない。

「・・・そこの少年。邪魔をするなら、お前も殺すぞ。」

「・・・!?ジンくん!私はいいから早く・・・。」

逃げて。という前に俺は彼女の膝を抱えて、全力で走った。所謂、お姫様抱っこって奴だ。親衛隊は、追いかけてくるが俺は気にせず全力で走る。

「・・・自己犠牲は誰のためにもならないって、言っただろ?」

「・・・うん。」

親衛隊を巻き、俺たちは薄い路地裏に入った。

「・・・ジンくん、私どうしよう・・・。」

ルミアは現在犯罪者になっている。俺の耳に届いていないわけだから、世の中に報道されてることはないと考えるが、指名手配をされるのは時間の問題だ。

俺は通信機を出し、カイにこの事実を説明した。

「・・・了解だぜ。ジンたん。今すぐ向かうぜ!」

俺達はカイを待つことにした。しばらく、待っていると。空から、大剣を持った幼い少女が降ってきた。

ん?俺今なんて言った?

―空から、大剣を持った幼い少女が降ってきた。

「嘘だろおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

俺はルミアを後ろに後退させ、大剣を手で挟み込み、少女と大剣を投げ飛ばした。

「!まずい!!」

大剣が後方に飛んでしまい。ルミアに直撃しそうになる。すると、ルミアと大剣の間に黒い影が入った。

砂埃が消え、それぞれの顔が見えてきた。

すると、大剣が直撃し、血を流しているアロハシャツとサングラスをした、男が立っていた。

ルミアが悲鳴を上げそうになる。

俺は冷静に、男に話しかける。

「カイ。早く大剣抜いて、俺の援護。頼んだ。」

「もうちょい、心配してくれないかにゃー。ジンたん。」

すると、カイは大剣を抜き、体の傷を修復させた。

カイは”再生能力”を使うことができる。簡単に言えば、不死身だ。

すると、俺達を襲った人たちを見る。

「リィエルさんとアルベルトさんじゃないすか!」

俺が特務分室にいた時にお世話になった人達だ。

「ルミアを連れて逃げたのはお前か。」

「まさか、ルミアを殺しに来たんすか?」

「違う。その逆だ。親衛隊に不自然な動きがみられるから、俺達は監視に来たんだ。」

なるほどな。やはり、あれは親衛隊の勝手な行動か。

カイは彼らに敵意を見せている。そりゃそうか。こいつ、帝国の人間嫌いだもんな。

「カイ。今は協力しよう。」

「・・・わかったよ。ジンたん。」

そうして、俺たちは作戦を開始した。

 




さぁさぁ。オリジナル展開になってきました。
頑張りますよー!今日は空がきれいだなぁー!(現実逃避)


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幻想殺しと双紫電

かなりのオリジナル展開を含みます。ご注意ください。


―グレン視点

 

 

ルミアとジン遅ぇーな。

俺はアリシア女王を送った後、クラスの所へ戻り、午後の競技の応援をしている。

本当に優勝してもらわないと、俺は餓死する。ほんとに。

でも、午前中は俺が思っている以上にみんな良い成績を残してくれた。これなら、行けるかもしれない。

「グレン=レーダスか?」

アロハシャツと黒いサングラスを付けた男が俺に話しかけてきた。

「何者だ。」

俺はできるだけ低い声で、問う。そして、一歩後退し、戦闘体制に入る。

「俺は敵ではない。ジン=エレスからの伝言を伝えに来ただけだ。」

ジンから?嫌な予感がする・・・。

俺はサングラスの男から、ルミアが犯罪者として狙われていること、親衛隊が不審な行動をしていることを聞いた。

「アリシア陛下はどうなっているんだ?」

「俺達の仲間が陛下の近くにいるんだが、知り合い曰く、陛下は今動けないらしい。」

なるほど。今、かなりやばい状況なのはなんとなくわかった。

「俺はどうすればいいんだ?」

「お前は、陛下の元へたどり着けばいい。だから、必ずお前のクラスを優勝させろ。」

優勝したクラスは、王女から優勝杯を貰うことができる。その時に陛下と接触し、どうにかしろってことだな。

「ルミアとジンは?」

「ジンはルミアを連れて逃走中だ。」

なるほど。この中でまとも動けるのは俺だけか。現在、俺が一番警戒されていないわけだしな。

「わかった。俺が何とかする。」

「・・・失敗するなよ。グレン=レーダス。」

すると、男は消えていった。

 

 

 

「ジンくん。上手くできるのかな。」

「大丈夫だ。心配すんな。」

俺達は現在、逃走してるわけではない。今、逃走しているのは、俺達に変装したアルベルトさんとリィエルさんが逃走してくれている。

今、ルミアは俺に変装している。俺は特務分室時代に来ていた黒いローブ着ているだけだ。

俺は変装術を使うことができない。右手で消してしまうのだ。左手から魔法を出すことっしかできない。故に、俺は回復魔法などが効かないのだ。だから、黒いローブで正体を隠すしかない。俺たちはそのまま、会場に向かった。

会場に着いたら、最後の競技である”決闘戦”が始まっていた。

「おい。ジン!ルミアはどうしたんだ!?まさか捕まったんじゃ・・・!?」

「あ、いえ。あ、いや、べ、別に捕まってませ、ねぇよー。」

演技下手か!!確かに俺の喋り方はルミアと全然違うけど、こんなにひどいのかよ!?

「・・・ん?そのローブは・・・・ジン?いや、ジンが二人?じゃあ、ローブの男は誰なんだ・・?」

おい。お前なら一瞬でわかるとお思っていたんだが、こいつ察し悪いな。

「ぜんせ・・・じゃなくて、グレン。優勝はできるんです・・・のか?」

「あ、あぁ。”決闘戦”で勝てば優勝だ。」

よし、これならいける。すると、眼鏡野郎が終わり、白猫の戦闘が始まった。

さすがは白猫。風を上手く使って、相手を倒すことができた。

―よし、ここからは俺の仕事だ。

 

 

優勝杯は、俺の変装をしたルミアが受け取ることになった。すると、親衛隊の奴らはこんらんした。そりゃそうだ。俺は現在、ルミアと逃走しているのだ。でも、ジン=エレスはここにいる。二人、存在しているのだ。

親衛隊の奴らが確認のために何人かが式から抜けた。これが俺の狙いだ。まずは、敵の戦力を減らすことが大切だ。こっちは人数が少ないんだからな。

そして、俺は前に出て、ルミアに右手で触れ、俺の姿を”殺す”。

「・・・ルミア=ティンジェル!!!」

すると、陛下の隣にいた老いた男が叫んだ。

そして、俺はフードを外す。

「・・・そういいうことか。」

セリカが結界を貼った。これで俺の作戦は成功した。あとは、王女に真相を聞いて終了だ。

「・・・ルミア。行けよ。」

「・・・うん。」

ルミアは、決意したように一歩近づく。

「陛下。私は貴方の子供である、エルミアナです。」

「・・・・。」

「陛下は私の事をどう思っているんですか?」

「私は・・・。」

陛下は一泊置いてから、つぶやいた。

「・・・私の子供を名乗るあなたが気持ち悪い。」

「「・・・・!?」」

何言ってんだ!こんなところで嘘ついてんじゃねぇ!!

ルミアは固まっている。

「・・・エルミアナは、私にとって邪魔な存在です。二度とその名前を口に出さないで下さい。」

クソッ!この状況は考えてなかった。でも、陛下はルミアの幸せを一番考えていた。

あの時の言葉を嘘だとは思えない。

「・・・陛下。ルミア=ティンジェルを処刑します。」

「・・・えぇ。」

「させるかよッ!!!!」

俺は男の前に立ちふさがる。

「ルミア!早く逃げろ!殺されるぞ!!」

俺は男の剣をかわす。俺は剣士との相性が最悪だ。このままじゃ、やられる。どうにかしてルミアを逃がさないと。

「逃げるだけじゃ、俺は倒せないぞッ!!」

「ッ!!!!!」

男の剣が俺の肩に刺さった。俺は高速で剣を抜いたが、どんどん血が広がっていく。このままじゃ、殺される。

「陛下。そのペンダント、きれいですね。」

グレンが陛下に問う。そんなくだらないこと聞いてる場合じゃねぇんだよ!馬鹿野郎!

「えぇ、とても気に入っています。」

「そうですか。」

そういうと、グレンは陛下に向かって走る。

「させるかッ!!!」

俺と戦闘していた男は、グレンに向かって攻撃する。

このままじゃ、グレンに直撃する。俺は全力で男に向かって体当たりをしようとしたが、間に合いそうにない。

すると、グレンと男の間に一筋の電撃が走る。男の剣が折れた。電撃の元をたどると、帝国関係者のふりをした、エリカが立っていた。

そして、グレンがポケットから、カードを出した。

―これで、一件落着か。

俺は、安心してしまったせいで肩の痛みに襲われ、気を失ってしまった。

 

 

 

 

 




主人公、名言来ませんでしたね。しかも、今回主人公能力使ってないし。とある要素が仕事しません。ごめんなさい。


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幻想殺しと放棄王女

今回は新キャラ登場でっせ!ここら辺はうる覚えの描写が多いです。ごめんなさい。
ルミアたん可愛い。アニメ本編、OP,EDを見て、とても感じます。


目が覚めたら病院のベッドだった。

起きようとしたら、肩に痛みが走った。

―またか。

俺は回復魔法が効かないので、アナログ方式で治療をしなければならない。

特務分室時代はかなり怪我をしたりしていたので痛みには慣れている。

「よう。起きたか。」

グレンが俺の見舞いに来た。

事件の真相を聞いたら、アリシア陛下は天の智慧研究会が作った呪い付きの変なペンダントを付けられて、そのペンダントの呪いを解くためには、ルミアを殺さなければいけなかったらしい。

あのあと、ルミアと陛下は和解し、二人で親子の時間を少しだけだが過ごしたらしい。

「怪我の具合はどうだ。」

「まぁ、慣れてるから。」

すると、グレンは悲しそうな顔をした。グレンは昔から俺の事を心配してくれていた。

初めて会った時からずっとだ。今まで人にやさしくされてこなかった俺には、グレンが”ヒーロー”に見えた。それから、俺はずっとグレンを目標にして頑張って来たんだ。

「心配かけて悪かった。」

「・・・謝るのは俺だけじゃないだろ?」

すると、グレンは指を俺の足の方を指した。

「・・・すー。すー。」

穏やかに寝息を立てて寝ているルミアがいた。

「・・・お前が起きるまでずっとここにいたんだぞ。」

「まじか。」

「まぁ、あとは”二人だけ”の時間をお過ごし下さーい。」

「おい!茶化すな!グレン!」

グレンはニヤニヤしながら出て行った。

「う、うーん。」

俺が大声を出してしまったせいか、ルミアが起きてしまった。

「ジンくん!もう大丈夫なの!?生きてる?痛くない?」

「ルミア!一旦落ち着け!深呼吸しような?な?」

ルミアは大きく深呼吸してから、俺に聞いた。

「体はもう痛くないの?」

「あ、あぁ、痛いのは慣れてるからそんなに気にしなくていいぞ。」

俺はできるだけ心配かけないように、明るめの声を出して言った。

「・・・嘘つき。」

「え?」

「私には死ぬなって言って、自分は死んでもいいの!?」

「・・・・俺が弱かったから怪我したんだ。」

「違う!!ジンくんは自分のことちっとも大切にしてない!!親衛隊の人たちから逃げるとき、リィエルさん達に襲われたとき、ジンくんは全部自分の身の事を考えないで突っ走ってた!・・・私の事を守る前に、自分の事をもっと大切にしてよ・・・。」

ルミアは泣いていた。ルミアの言う通りなのかもしれない。

「・・・わかった。次からはもっと考えて行動するよ。」

「嘘。絶対無茶する。」

こりゃ、何言っても聞いてくれそうにないな。

「・・・どうやったら信じてくれるんだよ・・・。」

「・・・絶対信じないもん。」

か、可愛い。この天使を一生守っていきたい。

すると、突然、ルミアが抱き着いてきた。

「るるるるるるるる、ルミアさん!?なななななにな、何をしているのでしょうかかか?」

「・・・動揺しすぎ。」

今俺は天国にいるのだろうか。今なら俺死んでもいい。

「・・・次、怪我したら、絶対許さないから。」

「・・・承知いたしました。」

この返し方まじ紳士だよね。多分、紳士を意識してなかったら、頬緩み切って、にやにやしながら返答しちゃうから、そんな顔見たらルミアはドン引きするな。

 

 

 

数日後

 

学校に登校したら、クラスがざわついていた。

「・・・白猫。なんでみんながざわついてるんだ?」

「何か、転校生が来るみたいなのよ。しかも二人。」

転校生?こりゃ、俺の存在霞むな。

「あーい。みんな席つけぇー。」

グレンの登場により、全員が席に着き、静まる。

「今日は転校生を紹介するー。」

すると、一人の青髪の女の子が入ってきた。

「ほら、自己紹介しろ。」

「・・・リィエル=レイフォード。」

「「「それだけ!?」」」

クラスの全員がツッコむ。そりゃそうだ。リィエルさんにツッコまない人間はいないと思う。

「リィエル。ほら、他にも何か。」

「リィエルちゃんと、グレン先生って仲いいね。どんな関係なの?」

リィエルさんにその質問は・・・!!!!

「グレンは私の全て。」

おお!とクラスが歓喜に包まれる。ほんと、リィエルさんは何も変わってないな・・。

「はいはい。静かにー。もう一人いるからー。入ってこーい。」

グレンのやつ、半分やけになってるな。あんなこと言われたらそうなるよな。

すると、茶髪のイケメンの男が入ってきた。

「どうも、トーマ=シンバです。」

女子からの黄色い声援がすごく聞こえる・・。これはかなりのイケメンだな。

すると、トーマはにこっとさわやかなスマイルをクラスに振りまいた。

(くそ。ちょっとカッコいいからって調子に乗るんじゃねぇよ。)

グレンの心の声が聞こえる。あいつ、ほんとに性格悪いな。

「はいはーい。紹介終わり!授業始めるぞー。」

グレンが強引に授業を始めた。

「隣、いいかな?」

トーマが話しかけてきた。

「ん。いいぞ。」

「君がジン=エレスくんかい?」

「あぁ、そうだけど。」

「そっか。」

授業中なので、小声で手短に話を済ませた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―何で、こいつは俺の名前を知っているんだ?




ここから、オリジナル展開がさく裂しますよー!
トーマ君の紹介をします。

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トーマ=シンバ


182㎝くらい。  茶髪。  

中世的な顔立ちで、かなりのイケメン。

成績優秀。  完璧少年。  錬金術が最も得意。

戦闘スタイルは、完全に自由。剣術も使えば、銃も使い、格闘も使う。  


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幻想殺しはカッコいいところを見せたい

完全なオリジナル展開です!戦闘シーン頑張ってみました!
トーマ君は個人的にcv島崎信長さんのイメージです。こんな感じで声優さん言ってくとみんなイメージしやすいかな?


現在、俺たちは今遠征学習の場所へ向かっている。

めちゃめちゃ遠いところにある場所を二組は選んだのだが、グレン曰く、海がある場所だから女子の水着が見放題、らしい。・・・べっ、別に嬉しくないんだからねっ!・・・嘘です嬉しいです。

それ以上に問題なのは、トーマ=シンバについてだ。

俺はあいつに会ったこともないし、聞いたこともない。一瞬、俺があいつの親を殺して、俺に恨みを持っているのかと思った。俺もかなりの人間を殺しているから、殺した人間の顔や名前を覚えているわけではないので、その可能性が高いとも思える。

だが、彼と仲良くなった際に両親の事などを聞いてみたが、彼は、孤児院出身だったらしく、両親の顔を覚えていないらしい。まぁ、親の仇に自分の正体を悟られないようにするための作り話かもしれないが、今はその言葉を信じるしかないし、この遠征学習で何か情報を得られるかもしれない。

「・・・ジンくん?何か考え事?」

俺が色んなことを考えていると、ルミアが俺に話しかけてきた。

「あ、あぁ、そんなとこだ。」

「そっか。・・・もし、事件があっても、絶対無理しないでね。」

あの一件から、ルミアは念を押して、注意してくるようになった。

「・・・わ、わかったよ。」

そう言うと、怪しげな顔をしたが、白猫の所へ戻っていった。

「ねぇ、ジンくん。」

ぼーっとしていると、トーマに声をかけられた。

「な、なんだ?」

「もしさ、自由時間暇だったら、僕と決闘をお願いしてもいいかな?」

決闘?学生相手だと、俺は魔術が得意ではないから、楽しくはないけど・・・。断る理由もないし、いいか。

「おう。いいぜ。」

「ありがとう。決闘内容は、魔術以外でいいかな?」

え。魔術以外なの?

「どうしてだ?」

「君、魔術得意じゃないんでしょ?格闘が得意らしいから。」

わお。こいつ、俺を舐めてやがる。これはフルボッコにして、俺の強さを体に叩き込んでやろう。うん。泣いても知らね。

「りょーかい。」

そして、俺たちは遠征学習の場所へ到着した。

 

 

 

―自由時間

 

「ジンくーん!」

ルミアが水着姿で俺に話しかけてきた。さすが、ナイスバディっていうのは彼女の事を言うと思う。ほんとに。その、何というか、バストが素晴らしいです。

「一緒に、ビーチバレーしない?」

「・・・・・・。」

「ジンくん?・・・・あぁ!鼻血出てるよジンくん!大丈夫!?」

え?俺鼻血出してんの?やばい。これは引かれたかもしれない。

「・・・あぁ、大丈夫、大丈夫。ほっとけば治るから。」

「細かいことでも、自分の事を大切にしないとダメだよ!!」

ルミアは天使か?優し過ぎてつらい。

「はい。ティッシュ。これで止血してね。」

トーマが俺にティッシュを差し出した。こいつ女子力たけぇな。

「お、おう。サンキュ。」

「じゃ、いこっか。」

俺とトーマが場所を移して決闘しに行こうと思ったのだが。

「どこに行くの?」

まぁ、そうなるよねー。正直に言うか。トーマに目配せすると、笑顔で返してきた。多分オッケーのサインだ。つーか、笑顔が眩しい。ルミアにだけはその笑顔を向けるな。惚れてしまう。

「トーマに決闘を申し込まれてて・・・。」

「トーマくんと喧嘩したの!?」

「ち、ちげぇよ!ただのお手合わせだ。」

なんだ。と言って、ルミアは少し安心した表情を見せた。この雰囲気で喧嘩してるとでも思ったのか?

「じゃあ、私、決闘見てもいい?」

「うん。いいよ。」

「ん?何で、ルミアが決闘を見るんだ?面白く無いだろ。」

「審判役ってことで。・・・それと、ジンくんが無茶しないようにね。」

相当、俺の事信用してないな・・・。

 

 

―決闘場所

 

「じゃあ、怪我しないようにね。それじゃ・・・開始ッ!!!」

トーマは俺に向かって突進してきた。その突進を上手く利用し、トーマの腕と胸ぐらをつかみ投げ飛ばした。本来なら、背中が打ち付けられるはずだが、トーマは上手く反応し、足で着地し、そのまま俺を投げ飛ばそうとした。俺は素早く彼の手を払い、距離を取った。

「なかなかやるね。」

「・・・お前こそ。」

こいつ本当に強いな。ルミアの息を飲む音が聞こえてくる。少し、こいつの事を舐めていたな。相手が魔術を使ってこないので、俺の純粋な力で勝つ必要がある。それに、ルミアにもいいとこ見せたいから、負けるわけにはいかない。イケメンで、俺のこと倒しちゃったら、ルミアもトーマに惚れてしまう。美男美女カップルで周りからお似合いって言われるな。そう考えた瞬間、不思議と力が沸き上がってきた。

俺は深呼吸をし、再び構えの体制になった。

「本気で来るのかな?」

こいつ、俺が本気出してないことわかってたのか。まぁ、全力は出しちゃだめだけど、ちょっとだけ、本気出して戦わせていただこうか。

俺はトーマに向かって突進する。しかし、ただの突進ではない。足の裏を上手く利用した、音速並みの速さの突進だ、並大抵の動体視力では俺の姿は捉えられない。だが、トーマはかなり、反応速度が速く、俺の姿を確認した瞬間、すぐに防御の構えに入ろうとした。だが、俺のスピードに驚いた時の隙を上手く利用し、最初と同じように、腕と胸ぐらをつかみ、トーマを投げ飛ばした。今回は、トーマの隙を上手く利用したので、彼はそのまま投げ飛ばされた。

「・・・・しょ、勝者、ジン=エレス。」

ルミアは一泊おいてから、戦況を理解したらしい。かなり、動揺していた。

「君、ほんとに強いね。」

「お前も、格闘がメインじゃないんだとしたら、かなりの腕だぞ。」

「ありがとう。また、勝負してもらえないかな?」

「あぁ、俺でよければな。」

そう言って俺は、右手を差し出した。すると彼は”左手”で俺の右手を掴んだ。

掴んだ刹那、俺は少し”違和感”を感じた。まぁ、右手を出されて、左手で掴む行動にも違和感を感じるが、もっと別の違和感だ。上手く表現できないが、”違和感”を感じたんだ。

彼は俺にニコッと笑って、去っていった。

俺はその笑顔に少し恐怖を感じた。

 




ルミアたんがキャラ崩壊してる気がします。
さぁ、オリジナル展開続きますよー!


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幻想殺しは仕事を忘れる

トーマくんのキャラ作りが想像以上に難しい。最後の方ごちゃごちゃしてますが、気にしないで読んでいただけると嬉しいです。


遠征学習二日目

 

二日目は山奥にある場所に行く。リィエルさんの様子が少しおかしい。俺はグレンに聞いてみた。

「リィエルさんと何かあったのか?」

「あ、あぁ。俺が変なこと言ったからちょっと不安定なんだ・・・。」

グレンのことだ、何を言ったのかはなんとなくわかる。まぁ、リィエルさんだ。あまり心配しなくても大丈夫だろう。リィエルさんも俺と同じルミアの護衛だ。仕事を放棄することは無いだろ。

「ジンくん。」

そんなことを考えていると、トーマが話しかけてきた。

「どした?」

「君に格闘技を教えて貰いたいんだけどいいかな?」

ぶっちゃけ言って、俺は少しトーマが苦手だ。イケメンっていうところから気にくわないが、俺の”右手”がトーマの”左手”を触れた時に感じた違和感から、俺は彼に苦手意識を持っている。まぁ、断る理由はないし、彼の事を探るために教えるか。

「いいぜ。また、自由時間でいいか?」

「うん!よろしくね。」

「おう!」

この爽やかな笑顔も苦手だ。

 

 

自由時間

 

「初めに、また手合わせをしてもらっていいかな?」

「ん?まぁ、いいけど。」

「君に見てもらいたい技があってね。」

彼がにやりと笑う。何だろう。

「じゃ、いくよ。」

すると、彼は自分の足を上手く利用し、かなり速いスピードで俺に接近してきた。

―俺の真似か。

そして、俺の腕と胸ぐらを掴もうとするが、スピードが微妙なので、俺は後ろに下がる。

「あぁー!惜しかったなぁ。」

多分、就寝時間などを上手く利用して練習したのだろう。一日でこのスピードは冗談抜きですごいと思う。音速まではいかないが、そこそこの速さはあると思う。

「かなりいい線いってると思うぞ。」

「あはは。ありがとう。教えて貰いたいのはこの技なんだ。」

「なるほどな。」

「コツとかあるの?」

「コツかわからないけど・・・。」

俺は彼の元に高速移動をする。

「まず、この技の大切な所は、足の裏を上手く利用すること、そして相手の懐すれすれで停止すること。この二つを抑える必要がある。」

「なるほど。」

「ちょっと、この二つを意識してやってみて。」

「わかった。」

俺は後ろに下がる。そして、彼は俺に向かって高速移動する。さっきは俺の懐よりちょっと離れた位置に停止していたが、今回はかなりすれすれで止まれている。

「うん。結構いい感じだぞ。」

「やった!でも、ジンくんみたいに速く移動できないや。」

正直、この技のスピードを付ける練習法としては、たくさん練習することぐらいしかないからなぁ。

「というか、ジンくんはどうやってこの技を身に着けたの?」

「師匠に教えて貰った。」

「へぇー。師匠ってどんな人だったの?」

「うーん。無口で、あまり笑わない人だったかな。」

師匠は俺を拾い、特務分室で生き残るために様々な格闘術を教えてくれた。もちろん名前なんて知らない。昔は彼の事を恨んでいた。まぁ、修行がとてつもなくきつかったらな。

今は俺が生き抜くために必要なことを教えてくれた、優しい人だと思える。まぁ、師匠は俺に教えるだけのことを教えて、どこかに行ってしまったから名前も知らない。

まぁ、優しい人だったってことだけは覚えてる。

「ジンくんにも師匠っていたんだね。」

「そうじゃなきゃ、こんなに強くなってねぇよ。」

「・・・本当にそれだけかな?」

背筋がゾクッとした。こいつ、俺の事について、色々知ってる気がする。ルミアの護衛どころじゃねぇな・・・。自分の身に危険を感じる・・・。

「この技以外で僕にも出来そうな技ってある?」

「・・・あ、あぁ。あるぞ。」

「じゃあ、教えてよ!」

「お、おう。」

そう言って、俺たちは辺りが暗くなるまで練習した。

 

 

 

入浴後

 

「いやぁ、ジンくんは強いねぇ。一本も取れなかったよ。」

「お前、格闘メインじゃねぇんだから、格闘勉強しても意味ねぇだろ。」

「格闘は好きだからねぇ。」

趣味って奴か。

―ガタン。

上の女子の部屋からな変な物音が聞こえる。

俺達は2人で立ち止まる。

嫌な予感がする・・・。

「ねぇ。今変な音しなかった?」

「あ、あぁ。」

俺は急いで盗聴器のスイッチを付ける。だが、砂嵐の音しか聞こえない。

―まさか!?

俺はトーマと顔を見合わせ急いで、ルミアの部屋へ向かう。

俺はドアを思いっきり開ける。

すると、窓が全開で、部屋は血だらけだった。

―しまった・・・。完全に気を抜いていた・・・。

白猫が腰を抜かしたのか、座り込んでいる。

「システィーナさん。何が起こったのか聞いてもいいかい?」

トーマが冷静に白猫に問う。

「・・・ルミアがリィエルに連れてかれた。グレン先生が、殺された。」

グレンが・・・殺された?

「グレンは!グレンは!今どこにいる!!!!」

俺は白猫肩を掴み揺さぶりながら叫ぶ。

「し、知らないわよ。」

「ジンくん!落ち着いて!」

トーマが俺の肩を掴んでなだめる。

「わ、悪い。冷静じゃなかった・・・。ごめんな。白猫。」

「だ、大丈夫よ。」

俺は深呼吸し、考える。ルミアの位置はカイに聞けば一発でわかる。だが、相手はリィエルさんだ。さらに、リィエルさんを支配できるぐらい強い力を持った人がいる。ぶっちゃけ言って、グレンなしのこのメンバーじゃ、勝算はない。どうすればいいんだ・・・。

「失礼する。」

俺が考えていると、窓から、血だらけのグレンを背負ったアルベルトさんが入ってきた。

「だ、誰・・・?」

白猫が酷く警戒する。そりゃそうだ。あんなことがあった後に、知らない人に会うなんて、怖すぎる。

「白猫。大丈夫だ。俺の知り合いだから。」

「そ、そうなの?」

「この人、多分大丈夫だと思うよ。」

トーマがフォローしてくれた。こいつ適応力高いな。

「グレンは軽く死にかけている。ただの治癒術じゃ効かん。」

「そんな・・・!!」

白猫が非常にショックを受けている。

「大丈夫だ。・・・フィーベル。お前の魔力を借りる。」

「・・・は、はい!」

すると、アルベルトさんは準備に入る。

俺は、ルミアの所へ向かう準備をする。

「・・・行くのか?」

アルベルトさんが聞いてくる。

「・・・はい。」

「無茶だけはするな。」

「善処します。」

そう言って、俺は急いで自分の部屋に向かい、通信機を取り出し、カイに状況を説明した。

「了解だぜ!ジンたん!ルミアたんの位置はすぐに送る。エリカを急いで向かわせるぜ。」

エリカがいるならまだ勝算はある。俺は特務分室時代の黒いローブを着て、ルミアの元へ向かおうとした。

「ジンくん。僕も行くよ。」

トーマが話しかけてきた。

「命の保証はないぞ?」

「・・・大丈夫だよ。」

そして、彼は左手を差し出し、白いローブと剣と銃を”作り”出した。

「・・・それは?」

「錬金術の応用的なものだよ。装備一式が揃えられるんだ。」

「よし、じゃあ、行くか!!」

 

 

 

 

 

 

 

―錬金術で布って作れるのか?




ジンくんは師匠がいたんですねぇー。登場させるかは検討中です・・・。


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幻想殺しと戦車

さぁ今回オリジナル展開です!原作ガン無視です!(ちょっとだけあるけど)
オリジナル解釈です!設定ガン無視です!それでもいいよって方はお進みください。


俺達はカイが調べてくれたルミアの位置を確認すると、急いでその場所へ向かった。

「トーマ、お前の得意な魔法は?」

「錬金術だよ。リィエルちゃんも錬金術が得意なんだよね。」

「まぁね。」

俺が”殺せない”魔術が錬金術だ。生成中なら”殺せる”が完成してしまったら”殺す”ことは不可能だ。俺ができるのは”異能”の力を”殺す”だけ。実体を”殺す”ことは不可能だ。

要は俺はリィエルさんと相性が悪い。戦っても勝てる可能性は低い。トーマは学生だ。

軍人相手にどこまでやれるかは知らないが、期待はしたくない。エリカが来ないと何とも言えない。

「ジンくん前!」

前から巨大なゴーレムが俺達に攻撃を仕掛けてきた。俺は冷静に右手で攻撃を”殺す”。

「トーマ、今見たことと、これから見ることは誰にも話すんじゃねぇぞ。」

「う、うん。」

ぶっちゃけ言って、幻想殺しの能力を使うのは気が引けたが、緊急事態だ。トーマに黙っていてもらうしかない。俺は構えの姿勢を取る。そして、高速移動でゴーレムの懐に入る。

蹴りで発生する風圧を上手く利用し、ゴーレムを浮き上がらせる。そして、俺は上にジャンプし、ゴーレムを右手で叩き落す。すると、ゴーレムは粉々に砕けた。

「す、すごい・・・。」

トーマが感心している。まぁ、これで俺がただの学生じゃないってことはバレたな。確実に。

「早く行くぞ。」

「う、うん!」

 

 

俺達はルミアがいる場所の扉の前に着いた。

「開けるぞ。覚悟は良いな?」

「うん・・・。」

俺は扉を開ける。すると、ルミアが、鎖に繋がれていて、すでに何か実験が始まっているようだった。

「ルミア!!」

俺は叫ぶ。このままじゃルミアが危ない。俺は駆け出す。だが、リィエルさんの攻撃によって阻止される。

「させない。」

「そうだ。リィエル。お兄ちゃんの邪魔するやつは全員始末してくれ。」

青髪の青年が黒幕か。リィエルさんのお兄さん・・・?前にグレンに聞いた気がする・・・。

「ジンくん!危ない!!!!」

俺が考えていると、リィエルさんが空中から攻撃を仕掛けてきた。

俺は上手く反応できず、衝突しそうになるがトーマが剣でリィエルさんの攻撃を受け止めてくれた。

「トーマくん。考えるのは後だ。僕がリィエルちゃんの相手をする。その間にルミアちゃんを助けてあげて!僕じゃそんなに持たないから、急いで!」

「わ、わかった。」

俺は急いでルミアの元へ駆け出す。だが、青髪の青年によって止められる。

「行かせないよ。」

そう言って彼は俺に向かって《ライトニング・ピアス》を放ってきた。俺はそれを右手で”殺す”。

「チッ。やっぱり噂は本当だったのか。異能の力を全て殺す・・・。興味深いな。」

うわっ。自分に危機を感じたぞ今。まぁ、こいつをぶん殴ってルミアを元へ辿り着けばそれで終了だ。

俺はお得意の高速移動をして彼の懐に飛び込み、俺は彼を殴ろうとした。そう思った刹那、背中に鋭い衝撃が走る。振り返ると、三人のリィエルさんにそっくりな少女が俺の背中に大剣を突き刺していた。

「がはっ・・・・!!!」

俺は思いっきり血を吐く。

「まだ、出すつもりは無かったんだけど、まぁいっか。」

「ジンくん!!!」

ルミアが叫ぶ。まずい、このままじゃ、やられる。この状態で三人はきつい。

「やるんだ!」

青髪の青年がそう叫ぶと三人の少女たちが俺に向かって一斉の攻撃を始める。

「クソッ!」

今の俺には避けることしかできない。だが、三人が違う動きをしているから、何個か攻撃が当たってしまう。

絶体絶命、多分このことを言うんだな。もう俺は無理そうだ。でも、まだトーマとルミアとリィエルさんがいる。

この三人を逃がすためには、まず、リィエルさんを元に戻すしかない・・・。リィエルさんの事を、グレンに聞いたことがある気がするんだが・・・。

考え事をしながら戦っていると、一人の少女の攻撃が腹に直撃する。

「くっ・・・。」

俺はそのまま倒れこむ。そのまま俺は三人に囲まれてしまった。

「く・・・そ・・・っ・・・!」

ここで倒れるわけにはいかないのに・・・。

「ここで、僕の【Re=L計画】を止める訳にはいかないんだ。」

青髪の青年がつぶやく。【Re=L計画】・・・・?

・・・・!思い出した!!

「リィエルさん!お兄さんの名前は何ですか!!」

「黙れ、死にぞこないが。」

そして、一人の少女が剣を俺に突き刺す。

「あがっ・・・・!お兄ちゃんの、名前くらい、すぐに、出てくる、はず、です、よ・・・。」

「お兄ちゃんの名前・・・・・・・・。」

まずい。意識が・・・・。まだ、倒れるわけにはいかないのに・・・。

ルミアの声が聞こえたが俺はそのまま瞼を閉じた・・・。




このままではジン君が死んでしまう・・・!次回からは作者が主人公に・・・・?
※作者は出てきません。


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王女の気持ち

恋愛展開って難しいですよね。ジン君すごく臭いセリフ言ってます、ごめんなさい。



『簡単に倒れるな。』

声が聞こえる。懐かしい声がする。

『立ち上がれ。ジン。』

誰だろう。もう少しで思い出せそうなのに・・・。

 

 

 

 

リィエルが三人の少女を倒した。リィエルが青髪の青年に向かって突進しようとする。

その瞬間、黒髪の少年が立ち上がった。その場にいる全員が驚愕する。

黒髪の少年はそのまま青髪の少年に向かって歩き出す。一歩ずつゆっくりと動く。まるで、青髪の青年の最期のカウントダウンのようだ。

青髪の青年は後退る。しかし、青髪の青年高笑いを始めた。

「死にぞこないがッ!!!!!!」

青髪の青年が黒髪の青年に向かって駆け出す。一泊遅れて、リィエルとトーマが動き出す。

しかし、二人は間に合わず、青髪の青年が黒髪の少年に《ライトニング・ピアス》を放つ。

そのまま、衝突しそうになるが、右手で”殺す”。

「ひぃっ!!化け物ッ!!!」

青髪の少年は恐怖を感じ、後退る。だが、黒髪の少年は青髪の少年の前に立ち、右手を振り上げる。

「・・・歯ァ食いしばれよッ・・・・!!!」

化け物にも似た声で叫ぶ。そして、右手を振り下ろし、青髪の少年を”殺した”。

 

 

 

 

ルミア視点

 

 

あの後、エリカちゃんが助けに来てくれて無事にみんなの所へ帰ることができた。青い髪の人は、意識を失っていたけど死んでなかったので、軍の人が連れて行った。リィエルちゃんはみんなと仲直りをして、そのまま学園に残ることになった。

 

私は病室のドアを開ける。ベッドには体中に包帯を巻き、痛々しい姿で寝ているジンくんがいた。

彼はあの事件から目を覚ましていない。出血の量がおぞましく、生死に関わる怪我をしていたけど、一命を取り留めることができた。でも、彼は治癒魔法が効かないので、いつ体に何が起こるかわからない。

―私の、せいだ。

私がもっと強ければ。きっと、こんなことにはならなかったのだろう。彼が守ってくれると思っていたから、こんなことになってしまったのだ。そう思ったら不思議と涙が出てきた。無力感を感じた。私は彼の後ろに立つのではなく、彼の隣に立って、一緒に歩いていきたい。だから、だから・・・・・!

「目を・・・覚ましてよ・・・・!!ジンくん・・・・。」

―頭に、暖かい感触を感じた。

「何・・・泣いてんだよ・・・・。」

「ジンくん!?」

私は驚愕した。

「ごめんな。ルミア。」

「何で、ジンくんが謝るの・・・?」

「無茶すんなって約束、守れなくて、ごめん。」

何で、ジンくんが謝るんだろう・・・。私がいけないのに・・・。

「私が、私が悪いの・・。私が弱いから・・・。私がもっと強ければ・・・!」

「バーカ。お前は黙って守られとけ、お姫様が護衛の心配してるんじゃーねーよ。」

ふっと、ジンくんと、私を助けてくれた口下手なあの人の姿が重なる。

―やっぱり、ジンくんだったんだ。

私を助けてくれたあの人。憧れの王子様とは程遠いけど、私を助けてくれたあの人。

「だから、心配すんな。その、無茶すんなって約束も守れるように頑張るから。」

そう言って彼はニカッと笑った。不覚にもキュンとしてしまった。

―そんな、少女漫画みたいなこと言わないでよ・・・。

 

 

「どうした?顔、赤いぞ?」

「い、いや、別になんでもないよ・・・!」

 

 

 

ライネル視点

 

 

「何故僕がこんなところにいなければいけないんだ!!!」

僕は大きく叫ぶ。こんなことをしてる場合じゃないんだ。何としても【Re=L計画】を完成させなければ。

また1からのスタートだが、僕はあきらめる訳にはいかないんだ。

―コツコツ

足音が聞こえる。尋問か?

僕は牢の外を見る。すると、一人の男が立っていた。

「何だ尋問か?」

「・・・・。」

彼は何も答えない。すると、彼は牢のカギを開け、中に入ってきた。

―僕を助けにきた、天の智慧研究会の人間か?

彼は剣を抜いた。

「・・・君は、兄さんを殺そうとしたね・・・。」

背筋が凍りつく。殺意だ。こんなに強い殺意は初めて感じた。

そして、彼は重々しく呟いた。

「・・・・・・・死ね。」

そこで、僕の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は、”白い”ローブをしていた。




最後のあれはヒント上げすぎちゃったかな・・・・?
一応、原作はこの辺までにしようと思います。小説持っていないのと、アニメがまだ、ジャスティス編?序盤なので、終了します。あと、ジャスティス編は白猫ちゃんがメインな感じがするので・・・。(あくまで予想・・・。)
オリジナル展開しかなくなるので、ご注意ください。


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幻想殺しの温泉旅行

温泉旅行編です!上手く書けてるか不安が多いオリジナル展開です。
※前回の最後の”赤い”ローブの男ですが、正確には”白い”ローブです。ごめんなさい。


「よし、温泉に行こう。」

「急に何言ってんだよ、グレン。」

今、俺の病室にルミア、白猫、グレン、リィエル、トーマの5人がいる。まぁ、俺の見舞いに来てくれたんだけど。オールメンバーいるってことなので気づいてるかもしれんが、俺の退院祝いだ。元々、アナログ方式でずっと怪我を治してきているわけだから、他の人より回復が速い。退院って言っても、病院には通わないといけないし、杖をつかなければいけない。(一方通行の杖。名前がわかりません・・。)そして、冒頭に戻る。

「俺、治ったばっかだぞ。」

「温泉に入れば、怪我の痛みもすぅーって無くなるだろ?」

な、ルミア?と言ってグレンはルミアの方へ向かってウィンクする。

「そ、そそそうですよねぇ。温泉って体に良いって聞くし・・・。」

ルミアが動揺しながら答える。何だ?この乗せられている感じ・・・。まぁ、気にしてもしょうがない、転校してからずっと、事件続きでちょっと疲れたし、この機会にしっかり休養を摂って、怪我を治して、しっかりと護衛の任務を行えるようにしよう。

「じゃ、僕のおすすめの温泉と宿、紹介しますね。」

トーマが温泉と宿を紹介してくれた。温泉が趣味なんだ。すると、リィエルが質問をしてきた。

「食べ物は・・・?」

すると、ルミアとグレンが顔を見合わせて同時に言った。

「「もちろん、ジン(くん)が作るんだろ(でしょ)」」

俺なの?宿とか温泉とか結構いい所だったのに、料理は俺なんかでいいの??つーか、

「俺、怪我してんだけど。」

そう言った瞬間、グレンとルミアが酷く落ち込んだ。

「・・・何で、そんなに落ち込むのよ・・・。ジンの料理”ごとき”で・・・。」

ほんとに。白猫の言う通りだ。俺の料理なんて、普通中の普通の料理だぞ?庶民的なやつ。

だが、グレンとルミアは鋭い視線で白猫を睨みつける。

「「”ごとき”・・・だって・・・・・?」」

「ご、ごめんなさい。」

白猫が反射的に謝る。確かに、あんな顔されたら、誰だって反射的に謝っちゃうな・・・。

「で、でもお金は・・・・?」

白猫が恐る恐る質問する。

「グレンがおごってくれんの?」

「無理に決まってんだろ。」

デスヨネー。金の管理下手だもん。まぁ、俺の貯金から出せば、足りるかもしれないな・・。

「あぁ、安心してください。僕、割引券とか持ってるんで、出せない値段じゃないですよ。」

ほら、と言って料金を見せてきた。すると、誰でも払えそうな値段になっていた。

「ってことで、今度の休日に現地集合でお願いしまーす。」

「「「「「りょーかーい!」」」」」

 

 

 

 

当日

 

 

俺は杖をつきながら移動となるので、荷物が持てない。だから、みんなで一緒に行こうって話になった。だが、グレンはいろいろ作業があるらしいので、先に現地へいてしまった。

「温泉楽しみだね!」「ほんとねー。」「・・・楽しみ。」

「「・・・・・。」」

わかる。わかるよ。こういうの。ガールズトークは絶対男子が入っちゃいけないのも知ってる。

だから、俺達は終始無言。ぶっちゃけ、トーマと話す内容が無いのも事実だしな。

俺達は馬車に乗り込む。俺はそのまま眠ってしまった。

 

次に目を覚ますと、現地に近い場所だった。俺はみんなを起こし、馬車から降りる。すると、グレンが待っていた。

「もう、二部屋ともチェックインを済ませてある。荷物おいて、自由行動な。」

「「「「「はーい。」」」」」

修学旅行かよ・・・・。

 

 

俺は荷物を起き、ゆっくり街を歩こうかと思った瞬間、ルミアに話しかけられた。

「ジンくん。一緒に周らない?」

俺は天使に誘われているのですか?断るわけないんじゃん。そんなの。

「俺ももともと、ぶらぶらするつもりだったし、別にいいよ。」

ぶっちゃけ、護衛の役目も果たさないといけないしな。

 

 

――その頃

 

「ルミア、上手くいくといいですねぇ。」

「大丈夫だ、白猫。あいつ、意外とちょろいから。うん。」

「・・・みんな何話してるの・・・・?」

「青春だねぇー。」(ニコニコ)

「「お前は爺か!!」」

「・・・みんな、何言ってるの?」

 

 

 

 

 

「ジンくん、あれおいしそうだよー!」「ジンくん!あのお店行こう?」「んー!おいしー!」

あの、ここは、天国ですか?ルミアの彼女感半端ないんですけど。あんな顔でジンくーん!とか言われたら鼻血出すよ。マジで。すると、ルミアが服屋を指さした。

「ジンくんに服を選んで欲しいな・・・・?」

「fsklgはうphたうえpふわdshふぃあhwぎあrhぎ」

「ジンくん!?落ち着いて!?」

「だ、大丈夫。ちょっと、死にかけただけだから・・・。」

「えぇ!?怪我痛む?大丈夫?」

「大丈夫。大丈夫だから・・・。」

ほんと、ちょっと意識とんだ。可愛すぎ。

結局、俺達は服屋に入った。ぶっちゃけ、女の服装とかいまいちわからない。ずっと、任務をしていたからな・・・。俺は、なんとなく可愛いと思ったものを選び、ルミアに渡した。

「じゃ、ちょっと、着てくるね。」

やばい。ちょっとドキがムネムネしてきた。だって、俺が選んだものを、天使が着てくれるんだよ?嬉し過ぎる。

こんなんだったら、女性ものの服についてもっと知っとけばよかったな。俺、ちょっとテキトーに決めちゃったからな・・・。すると、カーテンが開いた。

「・・・どう、かな・・・?」

俺がテキトーに選んだとは思えないほど可愛かった。俺のセンスがよかったわけじゃないな。ルミアは何でも似合うんだな。うん。

「・・・その、似合ってると、思うぞ?」

くっそ。もっといい言葉ねぇのかよ!

「・・・あ、ありがと。」

か、可愛い・・・・

俺はこの後も、ルミアと一緒に街を巡った。




ふぅ。街のシーンすごくカットしちゃったけど、ご想像にお任せしますってことです。


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幻想殺しの温泉旅行2

ラッキースケベがいまいちわからず中途御半端な感じになっております。申し訳ない・・・。つーか、ルミアのキャラ崩壊がすごいかもしれん・・・。


キッチン

 

 

「にしても、立派なキッチンだなぁ。」

俺はみんなに食事係を任されたので、宿のキッチンを借りて、食事の用意をしている。怪我してていつもみたいに作れないが、リハビリの一つだと思ってやればなんとかなる。

「・・・食材がかなり豪華な気がするな。」

明らかに高そうな食材が並べられている。用意したのはグレンとルミアらしいのだが、こんなに高い食材を上手く料理できるかかなり不安だ。

「・・・よしっ!」

とりあえず俺の得意料理で攻めて頑張るか。

 

 

一方

 

 

「ねぇ、トーマ君。」

「何ですか、システィーナさん。」

「グレン先生とルミアの顔が怖いんだけど。」

「ごはんが楽しみなんじゃないですか?」

「あんな顔して料理って待つ?」

「それほどおいしいってことですよ。」

「・・・ごはんまだ?」

 

 

料理完成

 

 

「みんな待たせたな。」

そして、宿の人が食事出しをしてくれた。俺が作った料理は、エビフライだ。まぁ、庶民的な料理ですな。

「「ごくり。」」

グレンとルミアが俺の料理を凝視している。この二人、ガチ過ぎじゃね?

「あ、あぁ、おかわりたくさんあるから、じゃんじゃん食べろよー。」

「「「「「いただきまーす!!」」」」」

皆が一口食べた瞬間。

「「「「「うめぇええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」」」」」

お、おう?みんな口調がおかしくなってるんだが?

「「「「「衣がサックサクでご飯が止まらねぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」」」」」

「あ、ありがとう。」

なんか、人に食べて貰って喜んでもらえると嬉しいな。

「「「「「おかわり!!!!」」」」」

「お、おう。」

にしてもみんな口調変わりすぎじゃね?

 

 

食事後

 

 

「では、今回のイベントのメインディッシュ。温泉へ行きましょう!!」

「「「「「おぉーー!」」」」」

そう言って俺達は温泉に入っていった。

 

 

「あぁぁぁぁあ!生き返るぅぅうううう。」

マジ、温泉最高。これは長年の疲れも取れる。

「ほんと、温泉っていいよね。」

そういや、こいつ、温泉趣味なんだよな。俺も今度から休みに温泉行こうかな。

「やぁやぁ、お二人さん。何か忘れてないか?」

「忘れてる?なんだろう・・・。」

トーマが真面目に考えてる。ごめん。俺、わかっちゃった。

「女子風呂の覗きだよッ!!!!!!」

グレンが叫ぶ。こいつあほか。女子に聞こえてたらどうすんだよ。

「俺が早めに現地に来た理由は、女子風呂の構造を把握するためだ。だから、覗きのためのルートは確保してある。」

ほんと、こいつあほなんじゃないか?

「でも、女子の裸を見て何するんですか?」

「「・・・・は?」」

俺とグレンがトーマを見る。こいつ、男なのか?

「お前、女の裸を見ても何にも思わないのか?」

一応聞いてみた。これで、ホモみたいなこと言ったら、やばい。

「うーん。あんまり、興味ないかな。あ、でも、ホモとかじゃないよ。」

「「・・・ほっ。」」

俺とグレンは安心する。これでホモだったら、部屋を分けていただきたい。

「まぁ、でも、俺は覗きに行くからな。」

やっぱ、お前あほだ。女の裸のために何でそんなに必死になれるんだよ。

「お前も来るだろ?ジン。」

「はぁっ!?」

何で俺が?い、行くわけないだろ。ルミアの裸とか興味ないんだからねっ!!

すると、グレンが耳元でささやいてきた。

「・・・ルミアのあの素晴らしいバストを見たくないのかい?」

「行きます。」

やっぱ、欲望は抑えられなかったわ。見たいもんは見たいし。

「じゃ、ジンくんが行くなら、僕も行くよ。」

ほんと、トーマってホモじゃないのか?

 

 

 

その頃の女子

 

 

「なんか、音がしない?」

私は、異変を察知し、システィに伝える。

「え?ルミアどの辺?」

「あの辺だったと思うんだけど・・・。」

私は音のした方を指す。

「・・・二人ともじっとして。」

そして、リィエルちゃんが音のしたところに向かって攻撃をする。

「うわぁっ!!」

グレン先生の声が聞こえた。

―やっぱり覗きに来たんだ・・・。

なんとなく想像はしてたけど、本当にするとは思って無かった。

グレン先生ともう一人(誰かわからないけど)「逃げて行ったけど、システィとリィエルちゃんが追いかけて行った。

「二人とも裸で大丈夫なのかな・・・?」

「おい!俺を置いてくなよ!!」

私は声のした方を見る。

「ジン・・・くん・・・?」

「わ、悪い。ルミア。」

 

 

 

 

その、なんだ。とてつもなく気まずい。

トーマとグレンは俺を置いて逃げて行ったし、つーか、白猫とリィエルさんは全裸で追いかけてったし。

「ジンくん・・・その・・・。」

まぁ、その幻滅したよな。護衛が変態だったなんてショックだろ。これは信頼を失ったな。あぁ、感情に任せて覗きなんてするんじゃなかった。後悔していると・・・・。

「み、見たいの?」

今、俺は後ろを向いていて、ルミアの体は全く見えていない。

「な、なに言ってんだよ!ルミア!」

のぼせて、頭がおかしくなってるのか?

「み、見たいなら、その、見ても、いいよ?」

わ、わお。み、見たいでござる。俺が振り返ろうとすると・・・。

「ジン?何してるの?」

恐ろしい顔をした、エリカが立っていた。

あの、その、なんていうか。

「不幸だあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

※エリカさんはその、神出鬼没です。

 

 

 

か、体が痛い・・・。痛すぎて涙が出ちゃう。ただでさえ怪我してんのに、エリカの電撃喰らったらやばいでしょ。まぁ、俺が欲望のままに動いた俺がいけないんだけどさ。俺はグレンのベットを見ると、ボロボロのグレンが寝ていた。まぁ、あの二人に追いかけられたら、そうなるよね。一方、トーマは無傷だ。二人を巻いたのだろうか。だとしたらスゲェな。つーか、あの二人、よく全裸でグレン達を追いかけようと思ったよな・・・。

つーか、体痛くて寝れない・・・。何か飲んで気分変えるか。俺は部屋を出て、近くの自販機でジュースを買う。

そして、近くにあった椅子に座り、ぼーっとしていると

「ジンくん?眠れないの?」

「ん。まぁな。」

わお、起きてて良かった。ルミアが話しかけに来るなんて。

「ねぇ、暇だったら一緒に散歩しない?」

「おう、いいぜ。」

ルミアと散歩。さぁ、ゴールデンタイムの始まりだぜッ!!!!!!




ジンくんの料理は神級に旨い設定です。次回、シリアスにしようか迷ってます・・・。


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幻想殺しと王女と弟子

結構、ミスが多い作品ですね・・・。ご指摘ありがとうございます!
でも、主人公の名前が敵キャラと被ってるのは結構ショックです・・。(調べなかった自分がいけないのですが)名前は一緒でも気にしないで読んで頂けると助かります。


ルミアと二人きりの散歩。すごく、ドキドキします。うん。だって天使と歩いてるんだよ?緊張しないわけがないじゃない。しかも、歩く姿がとても可愛らしい。小動物みたいだ・・・。怪我をしている俺のスピードに合わせて歩いてくれてるし・・・。

「・・・ねぇ、ジンくん。」

ルミアが、真剣な眼差しで俺を見つめてくる。

「な、なんだ?」

急激な雰囲気の変化で俺は少し動揺してしまった。

「・・・やっぱり、昔に私と会ったことあるよね?」

「・・・・。」

やっぱりってことは何か確信があるのだろう。護衛をしている間は隠し通そうと思っていたのだが、こうなってしまったのなら仕方がない。

「・・・あぁ、お前が誘拐されたときに会ってるよ。」

「・・・何で、聞いた時に話してくれなかったの?」

「だって、護衛が殺人鬼なんて嫌だろ?」

そんなわけないとでも言いたそうにルミアが俺を見つめてくる。最初は誰でもそう言うはずだ。だって俺の本性が分かっていないからだ。みんな、俺の本性を見た瞬間、誰でも俺を恐れて俺から離れていく。

ルミアもきっと一緒だ。

「・・・確かに、”本物”の殺人鬼だったら嫌だよ?」

そして、ルミアは一泊置いて

「・・・でも、ジンくんは人の命を誰よりも大切だと思っていることを、私は知ってるから。ジンくんは私を命がけで守ろうとしてくれた。ジンくんは、人の命を軽々しく思うような殺人鬼とは違うよ。・・・少なくともジンくんは私の事を何度も救ってくれているよ。」

そう言われた瞬間、今まで背負ってきた重荷が少しだけ軽くなったような感じがした。

俺の起こした行動で、ルミアが救われている。そう考えただけで、とても嬉しい気持ちになった。

「ありがとう。ルミア。そんなこと初めて言われたよ。・・・すごく、嬉しい。」

不思議と涙が出てきた。こんな俺を受け止めてくれる人がいてくれるなんて・・・。

「いいよ。私の前で泣いても。私、気にしないから。」

俺はルミアの前で泣いた。

 

 

 

 

俺達は一泊した後、すぐに帰った。温泉旅行はとても楽しかったし、温泉は気持ちよかった。(まぁ、アクシデントもあったけど)

俺は温泉の効果のおかげか、怪我は回復し、杖を外せるようになった。まぁ、そんなことはどうでもいい。

今日は休日。俺は休日は基本、家でゴロゴロするのだが、今日は外に出ている。何故かって?

なんと!なななな何と!!ルミアがデートに誘ってくれたからでぇぇぇぇぇぇええええす!!(ゲス顔)

ふははははは!ルミアとデートォ!!しかも二回目ッ!!これは脈アリなんじゃないですかねぇ!!

・・・いや、ルミアはイケメンと結婚する運命か。ルミア可愛いし。天使だし。

俺は集合の十分前に集合場所に着いた。ルミアはまだ来ていない。

しばらく待っていると、ルミアが小走りでこちらに近づいてきた。私服可愛い。

「ごめん!待った?」

「いや、全然待ってないよ。」

「じゃ、いこっか。」

そう言って俺達は歩き出す。

「ジンくん、行きたいところある?」

「いや、ルミアが行きたいとこでいいよ。」

「わかった!あのお店いこ?」

「お、おう。」

上目遣いはやばいって・・・。

 

 

 

俺達はそこそこ店を回り、近くの出店でクレープを買い、人気のないベンチで食べていた。

「結構回ったね。ジンくん無理してない?」

「ああ、問題ない。」

まじ、俺の体を労わってくれるルミアさん天使っす。

俺達がクレープを食べていると・・・。

―ドンッ!!!!!

遠くで大きな物音がした。嫌な予感がした俺はクレープを口に突っ込み物音のした方向へ駆け出す。

よく見てみると、物音の原因は一人の少女が地面に大きな衝撃を与えたことが原因っぽい。

そして、少女は俺の事を見てから、言った。

「君が、ジン=エレス?言うほど強そうじゃないわね。」

そして、彼女は俺の懐へ高速移動で突っ込んできた。少女は俺の腕と胸ぐらを掴みそのまま投げ飛ばした。

俺は突然すぎる出来事に反応できず、そのまま投げ飛ばされてしまった。

「ジンくん!?」

ルミアが駆け寄ってきた。

―何が・・・起こったんだ?

彼女が俺の不意を突いたのもあるが、彼女の高速移動は俺の高速移動より遥かに速かった。

「なーんだ。全然強くないじゃない。」

「あなたは・・・?」

ルミアが震える声で問う。そりゃそうだ。俺を投げ飛ばせるほどの相手だ。ルミアからしたらとてつもなく怖いだろう。

「あ、大丈夫大丈夫!何か、世界壊すとかじゃないから!!」

何か、すげーあほみたいな雰囲気の奴だな・・・。

「痛っ!!」

「ジンくん大丈夫!?」

ちょっと傷が開いたみたいだ・・・。一応、医者には激しい運動はすんなって言われてたんだよな・・・。

「ありゃ?君、怪我してたの?」

「あ、あぁ、まぁな。」

「そりゃ、悪いことしたね。勝負は正々堂々、だもんね。」

いや、何の宣言もなしで攻めてきてる時点で正々堂々じゃないからね!?

「じゃ、怪我治ったくらいの時期にまた来るねー。”カザド師匠”の”一番弟子”くん。」

 

 

 

 




師匠の名前、被ってないよね・・・・?


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二人の弟子

新キャラ大登場により、ロクアカ要素が薄くなってきました・・・。
原作:ロクでなし魔術講師と禁忌教典
という名のオリジナル作品な気もしてきました・・。
もし、何か原作との矛盾点とか何かありましたらコメント下さい!
話の内容に大きな変化が起きなければできるだけ修正していきます!


「ジンくん、大丈夫?」

「あ、あぁ、気にすんな。」

俺達は突然のアクシデントにより、デートを一時中断している。

あの少女は誰なんだ?カザド師匠とは誰なんだ?あの一瞬で色んな疑問が浮かんできた。

しかも、あの少女の高速移動はかなり速かった。少なくとも俺と同じ位か俺以上の実力を持っているだろう。

しかも、地面をへこませることができる程度のパンチ力。殴られたら終わりだな。あの一瞬で、彼女の実力が薄っすらわかってきた。

「あの子、何だったんだろう・・・?」

「変な奴だったよな・・・。」

いきなり攻めてきたから俺の命を狙ってる感じの奴かと思ったら、怪我してるからまた今度戦おうとか言い出すし・・・。

「師匠が何とかって言ってたけど、ジンくん何か知ってる?」

「うーん。俺には名前を知らない師匠が小さい頃いたんだけど、その人の事かもしれないな・・・。」

カザド・・・。有名な人なのか・・・?

「なぁ、ルミア。カザドって奴知ってる?」

「ごめん、知らないや。」

ってことは有名な奴ではないな。これはカイに聞いてみるか。俺はポケットから通信端末を取り出す。

『ジンたん!何かあったのかにゃ?』

「カザドって男について調べて欲しいんだけど・・・。」

『カザド・・・?わかった。ちょっと調べてみるぜ。』

カザドについてはカイに任せるとしよう。俺はあいつがに備えて少し、格闘の訓練を・・・。

「痛っ!!」

俺は少し体を動かそうとしたら、全身に痛みが走った。

「ジンくん・・・。とりあえず怪我を治すことに専念しようよ。」

「でも、ちょっと体を動かさないと・・・。」

「あの子、ジンくんの体治ったくらいに来るって言ってたから大丈夫だよ。」

いや、敵の言葉を全部信じるなよ・・・。まぁ、その純粋な感じが可愛いんだけどな。

「わかった。とりあえず先に怪我を治すよ。」

 

 

 

あれから一週間くらい過ぎて、俺の体もすっかり良くなった。

「なぁ、グレン。」

「ん?どした。」

「ちょっと格闘の練習に付き合ってもらってもいいか?」

「・・・手加減してくれる?」

「する訳ねぇだろ。」

グレンがうなだれた。ぶっちゃけ、トーマでも良かったんだが、できるだけ本気で戦いたいからトーマだと、少し手加減しなければいけない。・・・グレンだったら、問題ないよね☆

俺達は広場へ移動し、少し距離をとって向かい合う。構えをとろうとしたら・・・。

「先手必勝!!!!!!!!」

グレンが叫びながら突進してきた。

「おい!まだ合図出してねぇぞ!!」

「お前に真正面から戦おうとしたら負けるに決まってんだろうが!!」

だとしてもずるいだろ。こいつ。

俺はグレンのパンチを冷静に手で受け流し、距離を取った。

「くそっ!今ので行けると思ったんだけどな・・・。」

まぁ、俺もグレンが真正面から攻めて来ないことは何となく予想できたんだけどな・・・。

そして、俺は高速移動でグレンの懐へ飛び込み、蹴りで風を巻き起こし、グレンを浮き上がらせる。そして、俺はジャンプしてグレンを上から叩き落そうとしたのだが・・・。

「へっ!これを狙ってたんだよっ!」

グレンは体を回転させ、俺の腕と胸ぐらを掴もうとする。だが、これによって、グレンの腹ががら空きになった。

俺はそれを利用し、グレンの腹に向かって、突進する。俺が突然突進の構えに入ったので、グレンが掴もうとしていた腕が無くなり、グレンは俺の突進を正面から喰らい、そのまま落下する。

「痛ぇぇぇぇえええええええ!!!!」

「グレン、サンキュな。」

「もっと俺の体を大切にしてくれ・・・。」

まぁ、いいウォーミングアップにはなったな。

今の技も師匠に教えて貰った技だ。きっと、彼女もこの技を知っているのだろう。

多分、師匠から教えて貰った技は彼女の方が上だろう。でも、”師匠の一番弟子を決める戦い”ってことだから

師匠から教えて貰った技を使うべきだろう。うーん。どう戦えばいいんだろうか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「ねーねー。ししょー。」

「・・・どうした。」

「師匠の一番弟子あんまり強くなさそうだよー。」

「・・・お前はあいつの本気をまだ知らない。」

「あの子、師匠の技ほとんど知らないはずだよ。」

「あいつは基礎を教えればそれだけで十分な奴だった。だから、俺の技はほとんど教えてない。」

「じゃあ、師匠の一番弟子じゃないじゃん。」

「いや、俺の意志をしっかり受け継いだ、立派な一番弟子だ。」

「・・・なんだよ。それ。」

 

 

 

 

 




カザド師匠とその弟子の所属をどうしようかまだ迷ってます・・・。


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幻想殺しの拳

今回戦闘回です。もうすでにロクアカ要素がありません。今回ほとんどオリキャラしか出てません。
とあるの要素はずいぶん前からないんですけどね・・・・。

※あらかじめ言っておきますが、ジンくんの正体はとあるの原作と全く異なります。ごめんなさい。


「ジンくん。グレン先生との手合わせどうだった?」

「まぁまぁだな。」

「体の調子は?」

「もうすっかり良くなった。悪いな、心配かけて。」

「ううん。でもあの子いつ来るのかな。」

あいつどこに住んでるのかわからないし、名前すらわからない。

「呼ばれて、出てきて、じゃじゃじゃじゃーん!!」

「「うわぁっ!!!!!!」」

急に近くの草むらから登場してきたあの少女に、俺とルミアは驚いてしまった。

「ジンくんの怪我も治ったみたいだし、ボクと戦おうよ。」

そう言った瞬間、彼女は俺の懐に高速移動で飛び込んできた。一度見た技ではあるが、彼女の動きはとてつもなく速い。この技の最大の弱点は、かなり速いスピードで近づき、”停止”するため、懐に飛び込んだ直後に隙が生まれる。

俺はそれを理解しているので、彼女が懐に飛び込んだ瞬間に蹴りを繰り出した。

「っと、危ないなぁ。」

彼女が蹴りを避けて、後ろに後退する。

「いきなり攻めてくるお前がいけねぇんだろうが。・・・ルミア、隠れてろ。」

「う、うん。」

「ふー!イケメーン!」

俺は左足を前に出し、右足を後退させ、腰を低くする。そして右足を天に向かって振り上げる。そして、巨大な風を巻き起こす。この風によって彼女の体が浮き、俺は上にジャンプをし、彼女を叩き落そうとする。

この状態になってできることはグレンの様に俺の腕と胸ぐらを掴んで投げるしかない。防御のパターンがわかってしまえばこちらの物だ。俺は彼女に向かって突進する。すると、彼女の唇が吊り上がった。

彼女は自分の腕で俺の体をホールドし、自分の体回転させることによって俺の体を下にする。

―マズい。このままじゃ、俺が負ける。

でもここで負けるわけにはいかない。俺は左手に力を入れる。

「《何か・風・出ろ》」

俺はグレンの十八番である適当詠唱で軽い風を起こし、彼女を突き放し、体制を整えてから地面に着地した。

「魔法使うなんてズルいじゃないか!」

「使っちゃダメとは聞いてねぇし、お前は合図もなしに試合始めただろ。」

「ぐぬぬ・・・。」

正直、短めに決着を付けたい。俺も治ったばっかで、本調子ではない。でも、それを理由に負けたくはない。

「これからは、魔法禁止!おk?」

「わかったわかった。」

でも、このまま一進一退の攻防をしていたら、確実に俺が負ける。

「じゃ、早めに決着付けますか。」

彼女は腰を低く落とし、両手を後ろにした構えを取った。

―そこからは一瞬だった。

彼女が”光速”で俺の懐で移動し、俺の腹を殴って俺の体を浮き上がらせ、上から俺の体を地面に叩き落した。

「・・・かはっ!!!」

あまりの痛さに俺は息が詰まる。下手にナイフで刺されるより痛い。

正直、彼女の動きが一切見えなかった。多分、反応できたとしても防御はできなかったと思う。

「これがボクの十八番、《光速移動》だよ。これは師匠の《高速移動》を改良したんだ。」

「は、速いな・・・。」

「ボクのスピードは、師匠より速いよ。」

そりゃそうだ。下手したら世界最速ってレベルだぞ。

「君やっぱり弱いね。ほんとに師匠の一番弟子なの?」

「俺はお前の師匠の事何も知らねぇんだ。一番弟子かどうかわからないんだ。」

「・・・なんだよそれ。」

彼女が小さく呟く。

「何で!お前みたいな!師匠の事をわかってない奴が一番弟子なんだよ!」

彼女が強く叫ぶ。

「ボクは師匠に認めて貰えなかったのに!何で!お前が・・・・!」

彼女からしてみたら、自分の師匠の名前すら知らないような奴が自分の師匠の一番弟子なんて気分は良くないだろう。

だからこそ、だからこそ、俺はこいつに勝たなければいけないのではないだろうか。

師匠に対する感謝の気持ちを、この戦いの結果で示すしかないのではないだろうか。

「「・・・・・。」」

お互いの目つきが変わる。

彼女は《光速移動》の構えになる。

俺は左足を前に出し、右足を後ろにして、左手を突き出して、右手を後ろにする。

「はぁぁぁぁああ!!!」

掛け声とともに俺は右手を突き出す。

「・・・何をしているんだい?そんな位置からのパンチじゃボクには届かないよ。」

俺と彼女の間はそこそこ間が空いている。

「よくわからないけどッ!!!」

彼女が《光速移動》で俺の懐に飛び込もうとする。彼女が俺の体に触れようとした刹那―

「・・・・っ!!!!!!!!!!!!」

―彼女の右腕が血だらけになった。

正確に言うなら、彼女の腕に無数の切り傷が突然、浮かびあがった。

彼女は突然の出来事に苦痛に顔を歪ませて、大きく後ろに飛びのく。

「・・・俺の、勝ちだな。」

「ボクは・・・まだ・・・戦えるッ!!!!」

「利き腕がそんなんじゃ無理だろ。・・・悪い、ルミア。治癒を頼んだ。」

「わ、わかった。」

ルミアが彼女に駆け寄る。

「まだ・・・勝負は終わってな・・・!!」

「もうあきらめろ。”アスカ”。」

二十歳後半の男性が入ってきた。

「し、師匠!!」

―この人・・・なのか・・・?

「ジン。久しぶりだな。」

「すみません。俺、師匠のこと・・・!」

「わかっている。君には必要なことしか教えていないからな。」

やっぱり、この人が俺の師匠だったんだ。

「あの技がお前の”奥義”か。」

「は、はい。」

彼女を倒したあの技は、俺の奥義である《鎌鼬》(かまいたち)だ。右手で強いパンチを繰り出し、鋭い風を巻き起こすことによって、触れたものをナイフの様に切り刻むことができる。

まぁ、鋭い風を作るのにかなりの時間がかかり、敵に当たるのにかなり間が空いてしまう。

しかも、この技は俺が人を大量に殺すときに使った技であるから、ぶっちゃけ使いたくなかった。

下手したら、相手を殺してたかもしれないしね。

「かなりいい技だった。」

「あ、ありがとうございます・・・。」

そして、カザド師匠はアスカに近づく。

「これが俺の一番弟子の実力だ。」

「・・・・・。」

「戦ってわかっただろ。あいつの拳を受けてわかっただろ。・・・あの技を受けてわかっただろ。」

「・・・・・。」

「あいつの”覚悟”がな。」

「・・・・はい。」

すると彼女が俺に近づいてきた。

「馬鹿にして悪かった。お前の拳、すごく良かったよ。・・・また、決闘してもいいか?」

「もちろんだ。」

 

 

 

 

―突然、通信機のベルが鳴った。

「どうした?カイ。」

「おい!ジンたん!カザドの正体がわかったぞ!」

「お、おう。なんで、そんなに慌ててんだ。」

「やべぇんだ。カザドって奴・・・・。」

 

 

 

 

―元無差別大量殺人犯で指名手配されているんだ。

 

 

 




バトルシーン難しかった・・・。


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幻想殺しの正体

師匠編は今回で終わりです。
計画の名前のセンス無いな・・・・。


―俺の師匠が無差別大量殺人犯なのか?

俺の目の前にいる男は、確かに暗い雰囲気を持った人物だが、殺人を起こすような人には思えない。

『カザド=イーザクだ。・・・って、ジンたん聞いてるか。』

「あ、あぁ。」

衝撃的なことだったので、カイとの会話の事を忘れていた。

『お前の師匠だとしても、犯罪者を野放しにする訳にはいかない。どうにかして確保しろ。』

「どうにかしろって・・・・。」

俺は、アスカとの戦闘で少し疲れている。このまま、師匠を捕まえる方法は、話し合いくらいしかない。

可能性は極めて低いけど、やってみるしかないだろ。

「カザド=イーザク。」

「・・・・!?お前、師匠の正体を知っているのか!!」

アスカが鬼気迫る声で俺に飛び掛かろうとした。

「アスカ、やめろ。」

その弟子の行動を師匠は止める。

「でも、師匠!このままじゃ・・・・!」

「もう、いいんだ。」

その声は、とても重々しかった。

茂みから、一人の男が出てきた。

「話、聞かせてもらったぜ。警備隊を呼んでおいた。・・・弟子たちに最後の言葉を残しといてやれ。」

そう言ったグレンが、空気を読んだのか、ルミアを連れて去っていった。

 

 

 

「師匠。俺は貴方が殺人をするような人とは思えない。・・・何故、殺人犯に?」

俺は師匠に疑問を投げかける。

「・・・昔、俺はお前くらいの年齢の時、人殺しに溺れていた。ただひたすら人を殺し続けていた。

俺はもう人では無かったのかもしれない。ある日、そんな自分が怖くなったんだ。人の命を奪うことに何も感情を抱かない自分が。・・・そんな時にお前を見つけた。小さくて、親もいないお前が必死に生きようとする姿を見て、俺はお前を生き抜くために必要なことを教えこんだ。短い時間だったから、きつい試練を与えた俺を、お前は恨んでいるかもしれない。・・・別にそれでも構わない。お前がこうして生き残っていて良かったよ。」

師匠の事を知ることが出来て良かった。何も知らないまま人生を終えなくて、良かった。

「ありがとうございました。師匠。」

そう言って俺は師匠に向けて、深々と頭を下げた。

師匠は俺に近づき、小さく耳打ちしてきた。

「・・・お前の正体の手がかりになるかもしれないことを、一つ言っておく。」

―俺の、正体。

ずっと、気になっていたことだ。今まで何も手がかりが無かったわけだから、とてもいい機会だ。

「お前が彷徨っていた場所は―

 

 

 

”幻想計画”が行われていた、実験所の近くだ。」

 

 

 

 

 

 

師匠はあの後、警備隊に連行された。アスカは何も犯罪を起こしていないので、連行されることは無かった。

―俺は”幻想計画”の被験者なのか・・・?

俺はあの後、カイに頼んで、”幻想計画”について調べて貰った。

その計画は、《魔術師の理想を作り上げよう》という、スローガンを掲げたプロジェクトらしい。

一見、大きな計画に見えるが、あまり有名な計画ではなく、一部の魔術師しか携わっていなかったらしい。

だが、とても有能な魔術師が集まったらしく、計画は”途中”までは順調だったらしい。

計画の内容は、一人の人間に、全ての魔法を”作る”ことが出来る能力と、全ての魔法を”殺す”ことが出来る能力を

使えるようにしようとしたらしい。全ての魔法を”作り”、”殺せる”のは、魔術師の理想だったのだろう。

だが、有能な魔術師が集まっても、そんな無茶苦茶な能力、簡単に作れるわけもなく、失敗してしまったらしい。

俺には、全ての魔法を”殺せる”能力がある。この計画に関わっていることは間違いないだろう。この計画に失敗した結果、片方の能力しか手に入らなかったのだろう。

―そのことを知った瞬間、俺はゾッとした。

俺は昔、実験で体をいじられていたんだ。記憶には無いけど、その時に受けた痛みのようなものが身体中を駆け巡った。

「ジンくん。大丈夫?」

ルミアが俺の顔を下から覗いてきた。

「あ、あぁ。大丈夫だ。」

「何かあった?」

こんなことをルミアに知られるわけにはいかない。何とかして誤魔化さないと。

「いや、師匠が殺人犯っていうのは衝撃的だったから・・・。」

「そっか・・・。」

何とか誤魔化せたみたいだ。

”幻想計画”。少し調べてみるか。

 

 

 

 

暗い部屋に一人の男がモニターを眺めていた。

男はモニターを見ながら、歯軋りをしている。

「もう、”計画”の存在に気付いてしまったのか、”兄さん”。」

男は”左手”を突き出し、白いローブを作り出す。

「少し速いけど、やるしかないか。」

そう言って彼は、モニターの電源を消し、重々しい扉を開ける。

そして、彼は呟いた。

「さぁ、”一つ”になろう。”ジンくん”。」

 




話は次で最終章です。
もうちょっとで終わりますよ!


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幻想殺しと謎の男

皆さんこんにちは!前回投稿からだいぶ遅くなってしまって申し訳ありません・・・。
あと少しでこの作品が終わります。最後までお付き合いよろしくお願いします!
二次創作のの作品はこれで最後にしようかなぁ、と考えております。これからはオリジナル作品を中心に頑張って行こうと思ってます。(二次創作が予想以上に難しかった)
これからも応援よろしくお願いいたします。



今日は何もない普通の一日だ。俺はルミアと同じタイミングで登校し、席に着く。

俺は授業の準備を整え、授業が開始されるのを待つ。俺がぼーっとしていると、ルミアが話しかけてきた。

「ジンくん。二限目の授業ってなんだっけ?」

「確か、錬金術だった気がするぞ。」

「ありがとう。」

短い会話だけど、とても幸せな気分になれる。うん。

「授業はじめっぞーー。」

グレンの眠たそうに教室に入ってくる。そこで、俺は異変に気が付いた。

「先生。トーマくんは欠席ですか?」

白猫が質問する。

「いや、なんも聞いてないぞ・・・。」

グレン忘れっぽいから、本当は聞いてるかもしれないよな・・・。

「まぁ、風邪か何かだろ。・・・授業はじめっぞー。」

ちょっとは気にしてやれよ・・・・。

 

 

 

―ルミア視点

 

 

午前の授業を終え、私はシスティと一緒に昼食を食べていた。

「おーい、白猫ー。ちょっと来てくれー。」

グレン先生がシスティを呼んでいる。

「ごめん、ルミア。ちょっと行ってくるね。」

システィは少し喜びながら去って行った。

『ルミア=ティンジェル。』

しばらく一人で食事をしていると、突然、頭に直接話しかけられている感覚に陥った。

『今から言う要求を呑め。』

要求?私は少し警戒する。

『ジン=エレスをここに連れてこい。』

そう言った瞬間、頭に学院の地図が浮かび上がってきた。そこには、ジンくんを連れて行くべき場所が書かれていた。

「彼に何をするつもりなの。」

私は勇気を振り絞って質問する。出来るだけ小さい声で。

『お前に言うつもりはない。出来るだけ怪しまれないようにしろ。俺は常にお前行動を監視している。もし怪しい行動をしたら、この学院が一瞬で灰になるぞ。』

絶体絶命とはこういう時の事を言うのだろうか。でも、彼の事は守りたい。彼に守られるだけは嫌だ。でも、ここで私が変な行動をしたら、皆が死んでしまう。

私は深呼吸をして答える。

「・・・わかりました・・・。」

仕方がない。今は要求を呑むしかない。

 

 

 

 

 

 

俺は一日の授業を終え、帰宅しようとした。

「ジンくん。ちょっといいかな。」

ルミアが話しかけてきた。ルミアの表情が少し変だ。何かに迫られているような・・・。そんな感じがした。

「あぁ、いいぞ。」

そう言って、俺はルミアの後をついて行った。

人気の少ない場所に着いた瞬間、ルミアが叫んだ。

「ジン=エレスを連れてきました!姿を現してください!!」

ルミアの声は震えていて、足もがくがくだった。

その言葉を聞いて、俺は考える。

恐らく、ルミアは誰かに脅されて、俺を人気のないところんい連れてきたのだろう。

脅した奴は、ルミアの事を狙っていて、邪魔な存在である俺を人気のないところで排除し、ルミアを回収する。というような作戦なのだろう。

まぁ、あくまで予想だ。油断しないようにしよう。

―茂みから一人の男が出てきた。

「ちゃんと連れてきたんだな。」

男は白いローブを付けており、顔を仮面で覆っていた。

「俺に何の用だ。」

正直、戦闘は避けたい。ルミアが目の前にいるんだ。庇いながらの戦闘は俺の性質上難しい。

「話をする前に、邪魔者は消しておこうか。」

そう言って彼は、ルミアに向かって魔法を放った。

俺は慌てて、ルミアの間に入り、その魔法を右手で”殺す”。

「ごめんね。ジンくん・・・。」

ルミアが申し訳なさそうに呟く。

「気にすんなって。・・・ターゲットを殺しちまっていいのかよ。」

俺は彼に問いかける。

「ターゲットは彼女ではない。・・・紛れもない君だ。」

俺・・・?意味が分からない。

「まぁ、君の願い叶えてやるよ。」

そう言った瞬間、俺の後ろのルミアが倒れた。

「てめぇ!何しやがる!!」

「君の願い通り、彼女は殺してないよ。・・・少し眠っているだけだ。」

そういう問題ではない。彼に対する怒りの感情がこみ上げてくる。

「で、そこまでして俺に何の用だ。」

「”僕”は”兄さん”と”一つ”になるために来たんだ。」

言ってる意味が分からなかった。すると、彼がゆっくりと仮面を外した。

 

 

 

 

―そいつは、どう見てもトーマ=シンバにしか見えなかった。

 



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創りそして殺す

皆さまお久しぶりです。かなり間が空いてしまって申し訳ないですm(__)m
少々受験の方が忙しくなってしまいまして・・・。前回も似たような言い訳したような気もしますが・・・。(汗)もう一つの作品と交互に投稿したいと考えています。
一か月に一つ投稿を目指しますので、この作品の最新話は二か月後になってしまうかもしれません・・・。出来るだけ早く最新話を投稿できるように頑張りますのでよろしくお願いします。
今回は私事で投稿が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでしたm(__)m



「俺と一つになる・・・・?」

俺はトーマの言っている意味が分からなかった。

「そのまんまの意味だよ。ジンくん。」

そのまんまの意味・・・?

まず、トーマは何で俺の事を兄さんって呼んだんだ?

俺は彼に会ったことがないはずだ。

「君は計画に気付いているのだろう?」

計画・・・・・?

「”幻想計画”さ。」

トーマから放たれた言葉に、俺は驚愕する。

「君は魔術を”殺す”。僕は”創る”。まぁ、僕と君が元々一つだったってことは、この二つの能力が証明しているよね。」

「しかも、僕の左手と君の右手が触れた瞬間、君は違和感を感じたはずだ。真逆の能力を持つ二人で、お互いの能力を消しあったんだ。」

トーマの言っていることは、俺の考えと完全に一致している。

そこで、俺は一つの疑問を投げかける。

「仮に、だ。俺とお前が一つになるとして、やり方はわかるのか?」

「簡単さ。僕の”右手”と君の”左手”が触れればいいんだ。」

「人格はどうなる。俺とお前、どっちの人格が残るんだ?」

「まぁ、僕らは元々一人だったわけで、元の人格と、容姿があるんだろう。」

なんとなく、疑問は解決した。その上で俺は一つの結論をたたき出した。

「俺とお前は一つにはなれない。」

「第一、俺は今の姿、生活が好きだ。俺の個人的理由で断る。そして、俺とお前が一つになったら、世界が崩壊する。まぁ、今のお前でも破壊できると思うがな。」

まぁ、一つになった時の人格がわからないから、100%崩壊するわけではないけど、

危ない賭けに出るのは嫌だな。

「・・・・どうして?」

トーマ小さく呟く。

「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてドウシテドウシテドウシテドウシテ・・・・・。」

トーマが叫ぶ。完全にいつものトーマではない。

「君は、覚えてないのかい?人間は、僕たちに酷いことをしたんだよ?そんな世界、必要ないよ。」

その口ぶりから、トーマが実験体だった時の記憶があるのだろう。

「俺には実験体だった時の記憶はない。でも、酷いことをされたことは、なんとなくだがわかる。」

「だったら・・・・!」

「生きてたら、辛いことがあるかもしれない。でもな。長く生きとけば、いつか良いことがあるかも知れねぇじゃん。良いことは、仲間と一緒に共有したい。良いことってのは人数分だけ、増えていくんだぜ?」

「・・・・仕方がないね。正直、話し合いで解決したかったけど・・・。」

「悪ぃな。俺、結構頑固だからな。」

お互いが構えの体制に入る。

「先に攻撃させてもらうよ!!!」

トーマが剣を10本ほど生成し、同時に発射する。

だが、俺はその攻撃無視して、トーマに接近する。

「やっぱり強いねぇ!!」

彼は左手を突き出し、俺に向かって炎を生成し、発射する。

対して俺は、右手で”殺す”。

そして俺はそのまま、右手で殴ろうとする。だが、彼は俺の攻撃を避け、俺の左手を狙う。

―初めからそれが狙いか!!

俺は蹴りで風を巻き起こし、トーマを吹き飛ばす。

トーマは急に吹き飛ばされたため、地面に背中を強打したため、顔を歪ませる。

「・・・君はこの戦いは終わらせる方法をわかって、僕と戦っているのかい?」

「・・・あぁ。」

俺達は”一人”だ。二人存在してはいけない。まぁ、簡単に言えば、片方が死ぬか、一つになるかだ。

一見、一つになる方が平和的だと思うが、この手段はトーマの人格が強く出た場合、世界が崩壊してしまう。

だから俺はトーマを”殺す”。まぁ俺の本業は殺しだ。殺さないって誓っても意味がないなんて初めから気づいてたはずだ。

俺は大きく息を吐き、鎌鼬の構えをとる。

「はぁぁぁぁあああ!!」

俺は叫びと共にトーマに向かって拳を突き出す。

「・・・ふっ!!」

トーマは左手で防御の魔法を”創る”。そして俺の鎌鼬は吸収されてしまった。

やはり俺の攻撃手段は右手しかない。正直この戦い、俺の方が不利だ。トーマは遠距離攻撃が可能だが、俺は右手で直接殴るしかない。まぁ、うん。あれしかないよね。こんな緊迫した雰囲気にこういうのもなんだけど。

俺は大きく息を吐き、覚悟を決める。

「捨て身の特攻だぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!」

ジン=エレス流奥義・捨て身の特攻。これは、最弱にして最強の技だ。うん。困ったらこれを使えば大体の事は何とかなる。

「はぁ!?」

トーマが驚きの声を上げている。トーマが驚いて何も攻撃していないうちにトーマとの距離をできるだけ縮める。

しかし、トーマはすぐに冷静になり大量の魔法俺に向かって放出してくる。

―やっぱ、バカだわ。お前。

俺の能力は魔法を”殺す”。ひたすら前に右手を突き出してしまえば、俺は死なない。

あいつの攻撃はシャワー浴びているような感覚だ。うん。痛くもかゆくもない。

要はこの戦闘は俺が小さな痛みにどれだけ耐えられるかだ。まぁ、右手じゃ面積が小さすぎるから地味に攻撃が当たったりしてる。それは地味に痛い。でも俺は全力でトーマの元へ走る。

そして俺はあと一歩の所までたどり着き、俺は右手を力いっぱい握りしめ俺はトーマを殴ろうとする。

「お前の、その惨めな幻想をー」

「ねぇ、トーマくん。僕の能力のことちゃんと思い出した方がいいと思うよ。」

トーマは恐ろしいくらい奇麗で、さわやかな笑顔を俺に向けて、言った。

 

 

 

 

私はしばらく眠ってしまったみたいだ。重い瞼を持ち上げて辺りを見渡すと、トーマくんとジンくんが戦っていた。

―訓練?

いや、お互い本気で殺しあっている。

―二人を止めないと!!!

そう思い、私が立ち上がろうとした瞬間。

「僕は、既存の魔法を作るんじゃない。魔法を”創り出す”んだよ。」

トーマくんがそう言った刹那、ジンくんが血を吐き、身体から血を噴き出して倒れた。

 

 




今回の補足を少々。
ジンとトーマですが、元は一人の人間が分裂してこの二人が生まれました。
ジンは元の人間だった頃の記憶は残っていませんが、トーマはバリバリ覚えています。
二人が一つだった頃のことについては次回説明しようと思います。
そして二人の能力の詳細についても次回説明させていただきます。
原作無視が非常に多い作品になってしまいましたが、暖かい目で見ていただけると大変助かります(-_-;)


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