悟空「強くなりたくねぇか?」一方通行「あァン?」 (ryu-)
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悟空「強くなりたくねぇか?」一方通行「あァン?」

初 投 稿 で す()

1.タイトルこそああですが、DB勢は序盤しかでません
2.とある世界感だけでも、時系列が大分狂っています
3.昔2chに投稿しようとして度胸がなくて取りやめた黒歴史です
4.台本形式、地の文無し


一方通行「……チッ、雑魚共が纏わりつきやがって、せっかく買い込んだコーヒが不味くなンだろうが」

 

雑魚A「……ぅ……ぐ」

 

雑魚B「ぁぁ……ぁ!」

 

雑魚C「ひぃぃ、ゆ、許してくれ……もうアンタにゃ手を出さねぇ!」

 

一方通行「触れも出来ねェくせに良く言うなァ、オイ。

     その言葉通りにしてやろうか?」

 

雑魚C「えっ……えっ!?」

 

一方通行「巡りの悪い野郎だなァ……二度と『手が出せない』様にしてやるってンだよ。

     その腕の先引きちぎってなァ!!」

 

雑魚C「い、ひいいいいい!!」

 

??「その辺にしといてやれよ。もう戦う気のカケラもねぇじゃねえか」

 

一方通行「あァン?」

 

雑魚C「あ、そこのアンタ! 助けてくれ! 礼ならなんでもする!」

 

??「礼なんていらねぇけどよぉ……オラそいつに用事があるんだ。

   邪魔だから仲間連れてとっとと帰ぇれ」

 

一方通行「オイ、何勝手に話進めてやがる。

     正義の味方でも気取ってるつもりですかァ?」

 

??「まあたまーにそう言う事もやるけどよ。今日はそういうつもりじゃねえんだ」

 

一方通行(……何言ってんだコイツ。ヒーロー気取りのイカレ野郎か?

     そういや妙に派手な胴着着てやがるしなァ)

 

雑魚C「――――助かったぜ! アンタもさっさと逃げろよ、オッサン!」

 

一方通行「……ふん、まあどうでもいい。雑魚蹴散らすよりもヒーローモドキをぶっ潰した方が楽しめそうだしなァ」

 

??「お? やる気十分じゃねえか。にしてもオメエずいぶんと悪人ヅラだなあ。

   気ばっかバカでけえ割には体は細っけえし……ははっ、なーんかゴボウとかモヤシみてえだな」

 

一方通行「ハッ…………ぶっ潰す!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「スミマセンデシタ」ボコボコ

 

??「いやー、おめえ面白え力もってんな!」

 

一方通行(ナンダァァァァァ!? この化け物ォォォォォ!?)

 

??「見た目とは違って一撃の威力は高ぇしそこそこ素早い!」

 

一方通行(ただ殴ってきただけで数十トン超える威力でてんぞコイツ!?

     そもそも俺が視認できない速度ってありえねえだろ!)

 

??「いくら攻撃しても跳ね返されるバリアみてーのが凄えなあ。

   魔術っちゅーのか? しかも殴ると手に衝撃が返ってくるしトンデモねえな!!」

 

一方通行(レベル5、いやソレ以上の肉体強化か……?

     いや、妙なビームも出てたし全く別の、もしくは多重能力者だってのか?)

 

??「さすがのオラもそこそこ力入れたぞ。

   でもやっぱり体は弱えなぁ……一発あたっただけで倒れちまうのはちょっと情けねぇぞ」

 

一方通行(クソがァ!! 計測オーバーの力だぞ!!!! 反射で軽減してなかったら

     腹の穴どころか衝撃で血煙になって蒸発してもオカしくない―――ッ)

 

一方通行「俺が、弱い、だと?」

 

一方通行(能力に目覚めた瞬間にレベル5、数々の科学者が匙を投げ、恐怖に顔を歪ませた俺が)

 

一方通行「弱い……だとッ」フルフルフル

 

??「…………」

 

一方通行「フッザけんじゃねエ! 何様きどってやがる、テメェ!!!」

 

??「悟空だ」

 

一方通行「あ゛ァッ!?」

 

悟空「オラ、孫悟空ってんだ」

 

一方通行「……あ?」

 

悟空「おめえよぉ」

 

一方通行「…………」

 

悟空「強くなりたくねぇか?」

 

一方通行「…………」

 

 

 

一方通行「あァン?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<一年後>

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「絶対能力進化計画?」

 

科学者「そうだ、この実験を持ってオマエはレベル6になる」

 

一方通行「眉唾もンだねェ、全く。ンで、どんな実験だァ?

     薬か? それとも電気刺激でステキにトリップですかァ?」

 

科学者「簡単だよ――――――」

 

 

 

 

科学者「以上。これは樹形図の設計者を用いた確定事項だ」

 

一方通行「レベル5のクローン、それを2万体ねェ……相変わらずのイカレっぷりだなァ」

 

一方通行(だが戦闘訓練か……正直もう科学者共の実験に付き合う気はなかったが……そうとなりゃ話は別だ)

 

一方通行「いいぜェ。付き合ってやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

00001号「それでは宜しくお願いします、とミサカは礼儀正しく挨拶をします」

 

一方通行「ヨロシクゥ」

 

00001号「…………」

 

一方通行「あァ? 何だよ目ェ見開いて」

 

00001号「いえ、手を合わせて挨拶だなんて思いの外に礼儀正しいのですねとミサカは驚愕しています」

 

一方通行「あー、ただの慣習だ気にすンな」

 

一方通行(マスターの奥さンこういうのサボると怖いンだよな)

 

00001号「? そうですかとミサカは……」ビー!!!

 

00001号「開始のようですが、とミサカは確認を取ります」

 

一方通行「(超能力者が、銃……?)あァ、まあまず好きにやってみろ」

 

00001号「それでは先手必勝です!とミサカは走りながら発砲します」バンバンバンバンッ!!

 

一方通行「……」パシパシパシパシッ!! パラパラパラ……

 

00001号「!? 手で、受け止めているのですかとミサカは余りの光景に目を疑います」

 

00001号(一方通行は肉体強化能力者? なら、)

 

00001号「電撃で!」ビリビリビリッ!!

 

一方通行「む……」ビリビリッ!!

 

00001号「まともに喰らいましたね! 止めの銃撃です!」バンバンッ!!

 

一方通行「……」パシパシッ

 

00001号「怯みも、しないのですねとミサカは呆然とします」

 

一方通行「オイ、今ので終わりか?」

 

00001号「はい、ミサカにはコレ以上の武装はありません……」

 

一方通行「はァ……とんだクローンだな」シュンッ

 

00001号「!? 消え――――うっ!?」トン バタリ

 

一方通行「肉体強度も並っと。オイ、こんなんで終わりかよ」

 

スピーカー『流石に能力レベルまではコピーできなくてね。

    だが彼女達は特殊なネットワークで情報を共有している、じきに手強さを増してくるだろう。

    そして実験の方だが……まだ終わりではないよ』

 

一方通行「あァ? 連続試合だってか?」

 

スピーカー『いや、それの処分までが実験だ』

 

一方通行「処分……処分だと……?」

 

一方通行(つまりはアレか? 敵は倒して初めて経験値が入るってか。馬鹿らしいにも程がある…………だが)

 

一方通行「オイ、この実験に信憑性はあるんだろうな」

 

スピーカー『もちろんだ、樹形図の設計者の導き出した結果は予測ではなく予言。君とてソレを疑う訳でもないだろう?』

 

一方通行(確かに、樹形図の設計者ならハズレはねェ。だが……)チラッ

 

00001号「」

 

一方通行(力は求めている。今の俺にははっきりとした目的と目標がある。

     だが、そいつはこんな方法で手に入れるモノなのか? よしんば手に入ったとして、マスターに胸を張って見せれる力なのか?)

 

一方通行「……ハッ、考えるまでもねェ。オイ! 俺はこの実験を降りる」

 

スピーカー『な……何を言う! 絶対能力者になる機会を棒に振るというのか!? まさか同情でも抱いているのか、クローン如きに!』

 

一方通行「こいつらに情を抱く程、お綺麗な人間じゃねェよ。だがな、力の手に入れ方は俺が決める。

     ただの戦闘なら付き合ってやるが、こんな雑魚を一々殺して手に入るモンならお断りだってンだよォ」

 

スピーカー『馬鹿な……それでは樹形図の設計者の計算に狂いが……』

 

一方通行「ピーチクパーチク、機械如きの演算結果に縛られやがってウルセエンだよ! なんならテメェ等から経験値にしてやろうかァ!?」

 

スピーカー『ヒィ……!』ザワザワザワ

 

一方通行「…………」イライラ

 

スピーカー『……アァ、ショウガナイ…………あー、ゴホン。判った、お前の要求を飲もう。完全な戦闘不能ならば処分の有無は問わない』

 

一方通行「ハッ、わかりゃいいんだよ……それと、次の実験からは武装と人数を増やせ。これじゃ修行になりゃしねェ」

 

スピーカー『修行……? いや、だがそれでは演算結果に余計な(ガァン!!)ヒィ!? 判った! その通りにする!』

 

一方通行「よし、じゃあ明日から頼むぜェ? 派手に盛り上げる感じでなァ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「なにこれ……妹達、絶対能力進化計画……第一位? こんな事、絶対止めてやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9982号「―――毎分2200発でも効きませんかとミサカは驚愕を通り越してウンザリします!」

 

一方通行「幾ら弾数増やそうがなァ、速度自体が変わらねえなら差なんかあって無いようなもンだぜ!」

 

9982号「それならっ」パラララララ!!

 

一方通行「あン? 何処狙って……」ガラガラガラ ドーンッ!!!

 

9982号「少々荒い攻撃ですが、流石の貴方も数トンある建材の下敷きになれば―――」ドンッ!!

 

9982号「……ずいぶん力持ちですね、とミサカは想像していたとはいえ人が片手で鋼の塊を持ち上げている光景に泣きたくなってきます」

 

一方通行「いやいや中々、セットならではのギミックを活かした戦闘とは楽しませてくれるじゃねえか。

     最初の妹達はただ火力を上げるだけの馬鹿共だったが、ここにきてご成長ですかァ!?」ブオンッ!!

 

9982号「っ――! だから生身でそんなモノを投げないでください! ミサカ達の中で人間の定義が揺らぎます!」

 

一方通行「ンな定義なんてモンはなあ、超えてナンボなんですよォオオオ!」

 

9982号「くぅ……止まれ! 止まってください!」パラララララ!!

 

一方通行「ヌルいヌルいヌルい! ンなもんじゃ小石に躓く程度の障害にも―――」カチッ

 

一方通行「……あァン?」

 

9982号「そう、そこですとミサカはニヒルに笑みを浮かべます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドオオオオオオオオオオオオオオン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9982号(対戦車用の物を改造した、特殊地雷です。

    さすがの一方通行とはいえこれをマトモに受ければひとたまりも無いでしょう。

    ……いえ、これで本当に一方通行が死んでしまうとミサカ的には非常に困ります。

    まあ頑丈とは言っても流石にアレで五体満足という訳には……)

 

9982号「……冗談だと言っていただけると救われるのですが」

 

一方通行「カカッ、クカカカカカカ! そりゃあざあンねン! 

     いやはや随分ヤルようになったじゃねェか、流石の俺も中々堪えたぜ!」

 

9982号「それならもう少し痛そうにして頂きたいものです、

    とミサカはコイツ学園都市ごと吹き飛ばす火力でもないと足りないんじゃね?と嫌な想像をします」

 

一方通行「ハッ、まあそこまでやれば流石の俺も痛いじゃ済まねェだろうな。

     だが方向性は間違ってねえぞ? 不意打ちなら速度じゃ避けれねえし、今ぐらいの火力なら俺もダメージを喰らう」

 

9982号「ちなみに今の地雷はどの程度のダメージなのですか?」

 

一方通行「そうだなァ……ちょっと重めのボディーブローくれえか?」

 

9982号「一体何十発ぶち込めば倒れるんですか、とミサカは本気で憤慨します」プンスコ

 

一方通行「まあその辺は自分の力で試してみるんだな……とはいえ同じ手はそうそう喰らうつもりは無いけどよ」

 

9982号「上等です、貴方こそ今回の罠がアレだけだと思わないでください。

    それはそれとして実験とは関係ない事を一つ聞いてもよろしいでしょうか?」

 

一方通行「あ? 不意打ちのお次は言葉で惑わせようってか。

     いいぜェ、好きにやらせてやる」

 

9982号「いいえ、そういう事ではありません、単純な疑問です。

    貴方の服の損傷ですが、先程の地雷によるものですよね?」

 

一方通行「当たり前だろ、他に何があるってんだ」

 

9982号「その……では、何故ズボンには大きな損傷は無く、上着ばかり損傷しているのでしょうか……

    と、ミサカは上半身半裸の一方通行を前に目のやりドコロで悩みます」

 

一方通行「おう……そりゃあ、よお」

 

9982号「はい」

 

一方通行「上半身はともかくよ、俺の下着とか見たくねェだろ? そういう事だ」

 

9982号「……なるほど、判りません」

 

一方通行「まァ、その辺気にすんな。能力はズボン守る以外に使わないからよ」

 

9982号「おい、さり気に今とんでも無いこと言わなかったか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「あの爆発……! どうやら実験は嘘じゃないみたいね。

   だとしたらさっきのあの子はあそこで……っ、お願い! 間に合って!」

 

 

ドオオオン!!

 

 

美琴「また! っ、今度は近い! ……あれは!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

9982号「……ぐ……が、ふ」

 

一方通行「っとぉ、ちっとばかし強く当て過ぎたかァ……? まァ死にゃあしねえだろう」

 

一方通行(それにしても少しばかり面白くなってきたものの、馬鹿の一つ覚えに近代兵器だな。

     鍛えてやるか……? しかし修行中の俺が弟子を取るってのもアレだしなァ。

     ただ『気』の使い方を教えてやりゃあ成長は早えかもな。

     2万人中一人でもコツを掴めばコイツ等なら―――)

 

一方通行「なんだァ? 妙に高ェ気が……」

 

?「そこのアンタ! 今すぐその子から離れなさい!」

 

一方通行「あァン?」

 

一方通行(妹達……じゃァねえな。あの意思の満ちた眼、馬鹿でけェ気……こいつは)

 

一方通行「カカッ、成る程ォ……ここに来てご本人の登場とは、随分と気の利いた演出じゃねえか!」

 

美琴「訳の分からない事言ってないで、その子から離れなさい! 私は本気よ」ビリビリ

 

一方通行「おォ、怖い怖い。お姉さまは妹達がボコボコにされて尊厳ズタズタですってかァ?」

 

美琴「……っ! その様子じゃあやっぱりアンタが実験の被験者で間違い無いみたいね……この外道!」

 

一方通行「外道たァ、随分な言い草じゃねェか。今の俺はそこそこ優しい方だと思うがなァ」

 

美琴「どのクチが……! クローンと言えど、これから2万人殺そうって男が吐く言葉じゃ無いわよ!」

 

一方通行「あァん?」

 

一方通行(何言ってやがるんだこいつ……実験の変更を知らねェのか……?

     いや、成る程こいつは知らねぇのか。

     俺の容姿と名前も一致していない。中途半端な情報を掴みやがったな)

 

美琴「……黙ってないで、早くその子から離れなさいって言ってるのよ! 本気で撃つわよ!」

 

一方通行(だとするとこいつは妹達を殺させない様に助けに来た、正義の味方ってやつか。

     ……さァて、なら“どっちを選べばより都合がいい”かな……?)

 

一方通行「はいはい、じゃあここは怖いお姉さまに免じて引き下がりましょうかァ」テクテク

 

美琴「……」ホッ

 

一方通行「あーっと、足が滑ったァー!」キュイン! ビキビキビキ ズドーン!

 

美琴「なっ……あ、ああぁぁっ!」

 

一方通行「あァ何てこった、愛しい妹が哀れ崩れたコンテナの下ってなァ。

     カカカッ、悪い悪い、わざとじゃ無かったんだが」

 

美琴「う……ああぁぁああ!!」バチバチバチ!!

 

一方通行「いいねェ、来やがれ超能力者。ちッとばかり俺の修行に付き合ってもらうぜ!」

 

 

 

 

 

【ミサカネットワーク】

 

 

1.何か生き埋めになってるんだが(1)

2.お姉さまが現れたっ!(78)

3.一方通行の性能共有スレ31(961)

.........

 

 

 

 

 

 

 

何か生き埋めになってるんだが

 

1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

たすけて

 

2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

ウワアァァァァ! シャベッタァァァァァ!?

 

3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00101

悪霊退散! 悪霊退散!

 

4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka19851

同じ妹達を悪霊扱いすんなよw

 

5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10001

え、つかマジ何で生きてるの? あの世から書き込んでるとかじゃないよね?

 

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

生きてる、何か俺の周りだけ綺麗に空間開いた状態で埋まってる

マジ圧迫感がスゴイから早くたすけて

 

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00525

何それ、偶然そうなってるの? それも一方通行の能力なの?

 

8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00310

あいつマジでどんな能力なのさっぱり判らんな

 

9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka03510

肉体強化じゃねーの?

 

10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09981

いや、だってこの前空飛んでたぞ

風つかって飛んでるとか羽生えたとかじゃなくてごく自然に

 

11 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09975

俺は何か水色?っぽいオーラが出てるの見た

シュインシュイン言ってた

何の効果があんのか知らねーがなwwwwwwww

 

12 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka20000

つまり一方通行タンは天使だったんだよ!

 

13 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka17657

ナ、ナンダッテー!

つーかこいつキメーな

最近どこ行ってもこんな感じだし

 

14 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10033

最近妹達も変なの多くなってきたなー

そういう私も変態でね……

 

15 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

いやどうでもいいから早くたすけてくんね?

外なんかドガンズガンすげえうるせえし、何起こってんの?

 

16 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00010

あれ、他のスレ読んでねーの?

 

17 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

さっきまで気失ってたし

確認してみたけどスレ建ってたのね

じゃあこれはお姉さまと一方通行の戦闘音か?

なんで戦い始めてんの?

 

18 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10501

俺らもカメラ映像だけで音声無かったから詳細不明だが

どうもお前を助けに来たっぽいよ?

 

19 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

えっ? あー、もしかして今日のかなぁ

 

20 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11208

心当たりある感じ?

 

21 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

うむ……えっとさ

今日なんか外出許可が出たからちょっとウロウロしてたんだが

そしたら偶然お姉さまに会ってさー

 

22 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka15671

ほうほう、それでそれで?

 

23 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

そのまま駄弁ったりアイス食ったりのデートしちゃいました☆

 

24 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10032

は?

 

25 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00010

は?

 

26 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00101

は?

 

27 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10521

は?

 

28 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka16252

はい、かいさーん

 

29 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka02525

こいつホント見殺しだわ

 

30 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

いやいやウェイウェイ、まじ息苦しいんだってたすけてってば

 

31 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09009

どのクチで言ってんの?

つーか何で感覚共有しないの? 馬鹿なの死ぬの?

 

32 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

いやあ……何で隠してたか俺も判らないんだけど……

あれは俺とお姉さまだけの秘密かなって

 

33 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00004

ぶ ち こ ろ し か く て い ね

 

34 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00002

ムカついた、マジでムカついた

 

35 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

あはぎゃはッ! そのまま無様に埋まってやがれェ!

 

36 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

ゴメンってばぁ! ログうpするからたっけてー!

 

37 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

んー! 許ーす!

 

38 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11000

まあ科学者共がお姉さまと一方通行止めろって言うから俺ら向かってるんだけどね

 

39 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

何だよやっぱうpやめればよかった

 

40 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11000

今日俺の右手は滑りやすいぞ?

 

41 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

ごめんなちゃい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「はああぁぁぁぁ!」ビリビリビリ

 

一方通行「電撃の槍ってかァ! だが遅い遅い! あくびが出らァ!」

 

美琴「このぉ、なら!」ビリビリビリビリ!!!

 

一方通行「数を増やした程度じゃあ食らってやれねえなあ!」

 

美琴「ちょこまか、とぉ! 避けられなきゃいいんでしょう、があ!」ズオオオオ!

 

一方通行(! 何だァ? 黒い、風? いや違う)

 

美琴「あああぁぁぁぁああ!」ゴオオォォォ!

 

一方通行「チィッ! オラァ!」ボッ!

 

美琴「!? そんなもんで、止まらないわよ!」

 

一方通行(拳の風圧程度じゃかき消えねえか、だが文字通り風穴は開けられた。

     つまりは実体があるって事だ。

     ……どうする? 一度反射で受けて解析してみるか?)

 

一方通行「ハッ、この程度の事で能力に頼ってたまるかよォ……」

 

美琴「すり潰れろぉ!!」ザザザザザッ!!

 

一方通行「オオォォォォッ!」

 

 

 

ザアアアアア!! ビュオオオオォォォ!!

 

 

 

 

美琴「……っはぁ、はぁ。マトモに、受け、た?」

 

ビュオオオォォォォ……

 

美琴「!? い、居ない!」

 

<ざァんねん!

 

美琴「ど、上から!?」ダッ!

 

一方通行「オラアアァァァァッ!」ドォンッ!!

 

美琴「くぅっ! ど、どうやって」

 

一方通行「避けたかってぇ? 真上がガラ空きだったってなァ!

     それに間近で見たおかげで種も判ったぜぇ、磁力で操った砂鉄とは面白ェ使い方するじゃねえか」

 

美琴「く、ネタがバレたからって何だって言うのよ!」ズゾゾゾゾ

 

一方通行「毒や硫酸みたいな触れただけでアウトな品物じゃなきゃあよォ」シュンッ

 

美琴「! 消え」

 

一方通行「安心して近づけるってなァ!」

 

美琴「こ、今度は後ろ―――!?」

 

一方通行「まずは一発!」

 

美琴「集まれ……っ!」ズォォォォ

 

一方通行「オラァッ!」ガァン!

 

一方通行「かってェ!」

 

美琴「砂鉄の壁よっ、凝縮して分厚くしたぶん生身の拳なんてビクとも―――」ゴガァン!!

 

美琴「キャアッ!」ビクッ

 

一方通行「いいねェいいねェ! それじゃあ俺の拳とどっちが硬えか力比べと行くかァ!」ドガガガガガガガッ!!

 

美琴(くぅっ……冗談でしょ、ただの拳がこんな威力持つ訳が……)ガガガガガッ ビキィッ

 

美琴「な、嘘!?」

 

一方通行「こいつも、攻略だァ!」バゴォンッ!!

 

美琴「ぐっ」バッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「ふー……流石に拳がイカれるかと思ったぜ。

     それにしても大した反応速度じゃねえか、第三位。

     身のこなし一つでも妹達よか優秀だな」

 

美琴(……電撃も駄目、砂鉄も駄目。ならソレを超えるスピードで、ソレを上回る威力が必要)チャリン

 

一方通行「アァン? どうしたコインなんぞ取り出して、ゲームのつもりなんですかァ?」

 

美琴「っ、アンタこそどういうつもりでこんな実験に参加してるのよ!

   まさかゲーム感覚だなんて言う気は無いわよね!」

 

一方通行「心外だな……俺は真剣にやってるぜ?」

 

美琴「……何なのよ、それだけ強いのに、コレ以上何を求めてるっていうのよ。

   あの子を殺すだけの意味が、この実験にあるっていうの!?」

 

一方通行(殺してねェけど)

 

一方通行「そうだなァ……第三位、“強い人間”ってやつを見たことがあるか?」

 

美琴「……?」

 

一方通行「勘が鋭い、戦術を身につけている、権力を持っている。

     学園都市的に言うなら能力を極めている、ってとこかァ?

     確かにこれらは強さの一つだろう。

     だがなァ、そうじゃねェ、そんなもんじゃねえ!

     そんなものは所詮本当の強さに対する言い訳に過ぎねえ!」

 

美琴「……一体、何を言ってるのよ」

 

一方通行「答えてやる、超電磁砲。

     俺の目的はその“本当の強さ”を手に入れる事だ。

     中途半端なモンじゃねえ、誤魔化しも効かねえ、そんな力だ」

 

美琴「何よ、それ。アンタが言ってることが一つも理解できないわ」

 

一方通行「まァそうだろうな、俺も触れるまでは馬鹿にしてた。

     お前も見れば理解できるだろうよ」

 

美琴「意味が判んない……判らないけど、アンタが決して遊びや暇つぶしでこの実験に参加してる訳じゃない事は判ったわ」

 

一方通行「へェ、そーかい」

 

美琴「だからこそ聞くわ。

   実験の参加を辞めなさい」

 

一方通行「……」

 

美琴「警備員に全てを話して、罪を償いなさい。

   そうすれば―――」

 

一方通行「そうすれば、許すってかァ?」

 

美琴「―――っ!」

 

一方通行「おいおいそうじゃねェだろう?

     第三位、超電磁砲、レェールガァン!

     オマエはそこに埋まっている妹達を見て、クソみたいな実験内容を知って!

     んな綺麗事抜かすためにココへ、俺に挑んだってのかァ。

     違うだろ? 違うだろうがァ!」

 

美琴「あ、アンタはぁ……っ!」ビリビリ

 

一方通行「そうだ、そいつをぶち込んで見ろ。

     テメエの名前がハッタリじゃねえってのならなァ。

     じゃねえと次の妹達、9983号だったかなァ……そいつが愉快な肉のオブジェになっちまうぞォ!?」

 

美琴「このっ、ド外道、がぁぁぁぁ!!」ビリビリビリビリ!!!

 

一方通行「……ハッ、そうだ、それでいいんだよ」

 

一方通行(レールガン、どこぞの軍隊が作った現代兵器であれ軽くマッハは超える破壊兵器。

     こいつがその名を冠するからには、それにふさわしい威力と速度は期待できる)

 

一方通行「だったら俺も一つ、その切り札に相応しい技を見せてやろうじゃねえか」ユラリ

 

美琴(…………? 腕を開いた……?)ビリビリビリビリ

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「か……め……は……め」ググググ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビュイィイィイィイィン

 

 

美琴(青白い、光……?)

 

一方通行「波ァ――――――ッ!」ボッ

 

 

ドシュウウウウウウウウウウン!!!

 

 

美琴「っ! ああああああっ!」キンッ

 

 

ビシュウウウウウウウウウウン!!!

 

 

 

 

 

 

グオッ ドオオオオオオオンッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「ぐっ」ゴロゴロゴロ ズザザッ

 

美琴「かっ、は…………一体、何が」ヨロヨロ

 

 

オオォォォォン…………

 

 

美琴「めちゃくちゃね……これじゃあアイツも……」

 

 

 

ビヒュウウウウ!!

 

 

 

美琴(!? 風……? 土煙が、晴れて……)

 

美琴「……嘘」

 

一方通行「大したもんだぜ、超電磁砲。

     この威力、修行して半年の俺を軽く超えてやがる」

 

美琴(無傷、だなんて)

 

一方通行「だがまあ所詮その時期の俺だ。

     正直かめはめ波も出す必要はなかったが、そこん所は俺に挑んできたオマエに対する敬意ってやつだ」

 

美琴「化け物め……っ!」

 

一方通行「フン、化け物ねェ……」

 

一方通行(まァ、俺もオマエも“化け物程度”だろうな)

 

一方通行「さァて、お次は何を見せてくれるのかなァ? 超電磁砲さんよォ!」

 

美琴「うっ……」

 

一方通行「まだ夜は始まったばかりだ! この程度じゃ終われねェよなあ!?」

 

???「いえ、そこまでです。これ以上の戦闘行為は認められません」

 

一方通行「あァ?」

 

美琴「っ! アンタ生き……!?」

 

妹達「……」ズラァ

 

一方通行「んだよ、せっかく盛り上がってきた所に水挿しやがって」

 

妹達「計画外の戦闘は、予測演算に誤差を生じる可能性があります、とミサカは警告します」

 

一方通行「もう散々巻いてるし誤差も何もねェだろうが……

     まあそこそこいい闘いにはなったしなァ、今日の所はこの辺で帰ってやるか」

 

一方通行「っと、そうそう。一つ忘れてたぜ超電磁砲。

     今日は中々楽しませてもらったし、礼の一つも言わなきゃなァ。

     ありがとうよ、また一つ良い経験を積ませてもらったぜ」

 

美琴「ぐっ……」

 

一方通行「おいおいそんなに睨むなって。

     もうネタ切れしてんのは大体判ってるし、コレ以上は手をださねえよ。

     次に来る時には新たな力か、策でも練って来てくれるのを期待してるぜェ。

     最後に自己紹介 ――――― 一方通行だ。

     ……ヨロシクゥ」

 

美琴「……アクセラ……レータ……」

 

一方通行「お見知りおきを、ってなぁ。じゃあな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ミサカネットワーク】

 

 

1.か め は め 波(5)

2.一方通行の性能共有スレ32(72)

3.お姉さまを応援するスレ(1001)

.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

か め は め 波

 

1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10032

※なお、半裸の模様

 

2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

か め は め 波

 

3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00002

ダッセえwwwwwwwww

 

4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00004

かめはめ波wwwwwwwwwwwww

 

5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00006

流石一方通行ネーミングセンスも第一位ですねwwwwwwwwwwwwww

 

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00003

腹がwwwwwよじれるwwwwwwwww

 

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10032

くっそwwwwwwwこれが第一位の能力かwwwwwwww

精神攻撃とか侮れないwwwwwwwwww

 

8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00004

かめはめ波(キリッ

 

9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00002

やめろwwwwwwwwww死ぬわwwwwwwwwwwwwwww

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

 

998 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00002

かめはめ波! ……くそ、やっぱり出ねえ

あともうちょっとな気がするんだがなぁ……

 

999 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka19091

こうか……!? いや、こうだった気がする……

 

1000 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka20000

波ァ! ……あ、おい、今なんか出た! 青白いのが何かでたぞ!?

 

1001 :1001:Over 1000 Thread.net

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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10032号「時間です、これより第10032番実験を始めます」

 

一方通行「相変わらずの無表情だなあ、テメエ等は。

     と、言いたい所だが……少しばかりいい面構えになってきたじゃねえか」

 

10032号「ミサカ達は日々進化していますので。

     まだお披露目する訳にはいきませんが、貴方を超えるのもそう遠くない未来です、とミサカはふんぞり返ります」

 

一方通行(なァにがお披露目できないだ、バレバレなんだよ。

     気が安定し始めてる。

     まさか手を貸さずとも独自に気の使い方を覚えるとはなァ……)

 

一方通行「まァいいさ、せいぜい強くなって、俺に危機をプレゼントしてくれるのを待ってるぜェ?」

 

10032号「フフフ、お喋りもここまでにしましょう。

     それでは、いざ!」

 

一方通行「来なァ!」

 

 

 

 

 

 

???「待て!」

 

 

 

 

 

一方通行「あァん?」

 

上条「御坂妹から離れろ!」

 

10032号「? ミサカですか?」

 

一方通行「今度はなんなんですかァ? 一般人まで紛れ込むなんざお粗末すぎんだろ。

     この実験は入場規制の一つもできねえのかよ」

 

10032号「えぇー……ミサカに言われましても」

 

上条「離れろってんだよ、聞こえねえのか!」

 

一方通行「はいはい判ったようるせえなぁ。

     でェ? 何処の何方さンですかァ?」

 

上条「俺の事なんざどうでもいい。

   今すぐ実験を辞めて、警備員に出頭するんだ」

 

一方通行「あァ? なァにボケてんだテメエ。

     この実験は学園都市に認められた「そんなものは関係ねぇ!」」

 

上条「レベル6だか何だか知らないが、そんなモノの為に人が死んでいい筈がねえ!

   クローンだからとか、そんなもので割り切れるモノでも無い!

   どんな風に生まれたって、妹達は生きてるんだ!」

 

一方通行「……成る程ねェ、義憤に溢れて敵討ってか。

     だが判らねえなぁ、テメエが俺に挑むメリットが何処にある。

     そこまで知ってるなら俺が“第一位”ってのも判ってるだろう。

     俺を俺と認識してなお、たかが他人の生き死にの為に自分の命を捨てるってのか?」

 

上条「……御坂が、泣いていた。」

 

一方通行「……」

 

上条「―――俺が命を懸ける理由としちゃ十分だ」

 

一方通行「クククッ」

 

上条「?」

 

一方通行「くかきけこかかきくけききこくけきこきかかか―――!!」

 

上条「!?」

 

10032号「!?」キモッ

 

一方通行「上等だァ! 良く吠えたもんだぜ三下がァ!」ビュオオオオ!!

 

上条「な、何だ……! いきなり風が!?」

 

一方通行「そこまで俺にタンカを切ったやつはこの学園都市で初めてだぜ!

     しかもそいつが正義の味方ときちゃあ、出来過ぎでイッちまいそうだなァ! オイ!?

     来やがれヒーロー、一年ぶりに封印してた能力で遊んでやらァ!」

 

10032号(えっ、封印ってなんぞ)

 

上条「いいぜ。お前が実験を続けるっていうなら、レベル6なんて幻想を抱いているっていうなら。

   まずは! その幻想をぶち殺す!」

 

一方通行「やって見ろやァ!」

 

上条「おおおおおおおっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キュピーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「ハァッ、ハァッ!

   ここが、次の実験場……アイツはもう先に行ってる筈。

   一体何処に………」

 

美琴「―――――ナニ、アレ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10032号「…………」

 

上条「…………」

 

一方通行「…………」ムキムキムッチリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「あァン?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「何だァ? いきなり押し黙りやがって。

     オラどうした、これで終わりかヒーロー!

     この程度の拳一撃じゃあ倒れてやらねえぞォ!」

 

上条「いや、あの……その……」

 

10032号「……あの、ア、一方通行?

     そのはち切れんばかりの肉体は一体……?」

 

一方通行「あ……? あァ!? テメエ、俺の肉体収縮を解除しやがったなァ!」ムキムキムキ

 

上条「あ、そ、その肉体は御自前でございましたか……

   いやいやいや、だ、だが俺はこんな所で引き下がらないぞ!」ガタガタ

 

一方通行「うるせえ三下ァ!」ドコォッ!

 

上条「がぼん!」

 

10032号「あー、突然現れたウニ頭の人がー」

 

一方通行「チックショウ、またやり直しかよォ……時間かかるのによ」

 

10032号「一方通行。その肥大した筋肉は一体……」

 

一方通行「肥大じゃねえ、元に戻ってんだよ。

     能力で筋肉を収縮させてたんだが、どうも解除されちまったらしい」

 

10032号「は、はあ(元の2倍は体重がありそうな見た目ですね。ぶっちゃけキモイ)とミサカは珍しく心の中で呟きます」

 

一方通行「これじゃパワーはあるが小回りが利かないから、ってマスターに言われてなァ。

     反射の要領で常時肉体を抑えてたんだが…………

     クソが、一日二日で出来るもんじゃねえってのによォ。

     まァそれはともかくだ、起きやがれ三下ァ!」

 

上条「げふぅ!? な、何だ何だ!? ってヒィッ! 筋肉ダルマがぁ!?」

 

一方通行「でかい口叩いた割には一撃で気絶しやがって……

     そのくせ時間掛けた能力解除とはどう責任とってくれるんですかァ!?」

 

上条「ごめんなさいごめんなさい何でもしますからお許しを……! ってそうじゃねえ!

   た、例え勝ち目の無い相手だとしても、上条さんは外道に屈しませんよ!」

 

一方通行「あァ!?」

 

上条「ヒィ! やっぱりチンピラみたいでコエエ!」

 

一方通行「テメエ今何でもするって言ったよなァ?」

 

上条「え、ええまあ、上条さんの出来る範囲でしたら。

   いや、とはいえ実験を止めるまでは約束なんて出来ませんですのことよ」

 

一方通行「実験、ねえ。いいぜえ、辞めてやる」

 

上条「へ?」

 

10032号「は?」

 

一方通行「その代わりといっちゃあ何だが、お前を修行地獄に招待してやる」ニヤリ

 

上条「え? ってはあ!? 上条さん飛んでる!? つーか首が苦しい優しく持って!」

 

一方通行「テメエには見どころがある。妙な気と型がなってない割には威力のある拳とかな」

 

一方通行(それにあの澄んだ目。この腐り切った学園都市で初めて見る意思に満ちた覇気。

     間違いねえ、こいつは俺と同格、いや俺を超えるかもしれねえ男だ!)

 

10032号「ま、待ちなさい一方通行! 実験を辞めるとは、一体!?」

 

一方通行「言葉通りだ。もう実験はしねえ、もっと楽しい稽古相手が見つかったからよォ……」

 

上条「な、な、な、一体なんの稽古!?」

 

一方通行「喜べよ三下ァ、マスターに会わせて一からミッチリ鍛えあげてやるからよォ!」

 

上条「だから何のぉ!? お、ぉぉぉ―――ぉ―――――?」

 

 

 

 

 

キラーン

 

 

 

 

 

 

10032号「……飛んで行ってしまいました、とミサカは流石の事態に開いた口が塞がりません」

 

美琴「ちょ、ちょっとぉ!?」

 

10032号「おや、お姉さま。慌ててどうなさいました? とミサカは問いかけます」

 

美琴「どうしたもこうしたも……っていうか疑問だらけで一体何から聞けば良いか……あぁもう!」

 

10032号「奇遇ですね、ミサカもどうなってんだか誰かに聞きたい事ばっかりです」

 

美琴「そうよねぇ……ってアンタほんとに悲壮感無いわねえ」

 

10032号「そりゃあまあ、ミサカ達2万人は一方通行攻略を楽しんでましたから」

 

美琴「楽しむって――――ちょっと待って、2万人?」

 

10032号「おや、もしやまだ変更前の実験内容しか情報が更新されていないのですか?

     と情弱なお姉さまにミサカは笑いが止まりません、プー。電撃姫」

 

美琴「な!? アンタそれどういうっ」

 

10032号「カクガクシーカジーカ」

 

美琴「はぁ? はぁぁぁぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴオオオオオオオ

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「よォ三下、空の旅はどうだよ?」

 

上条「高い寒い息苦しい! あと目が開けらんねえ!」

 

一方通行「ハッ、直に慣れんだろ。

     楽しみだなァ、闘いは互角じゃなきゃあ面白くねえ。

     テメエなら俺の好敵手になれそうだぜ」

 

上条「何言ってるか聞き取りにくいんですけど、トンデモ無いことおっしゃってませんか!?」

 

一方通行「もっとだ、もっと強くなんぞォ!」

 

上条「お話聞いていただけてない!? あぁもう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「不幸だぁああああーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 




 駄文にお付き合いありがとうございます。
 前書きでも書きましたが、昔2chに投稿しようと思って度胸がなくなり投稿を取りやめた作品となっております。だから台本形式なんだね。
 お焚き上げというかなんというか、とあるは正直そこまで詳しくないので、皆様をご不快にさせないか心配でもあります。

 本SSの一方通行の戦闘力はラディッツ戦の悟空ぐらい。ただし能力を併用して原作直後の通常悟空とそこそこ戦えるほど、という感じです。
 上条さんは一方通行以上の才能で(強制的に)伸びますが、潜在能力を開放しない限りは能力併用一方通行には手も足も出ない感じ。

 いや、だからどうしたという話なんだけどね?



 あとミサカ達のNo.はけっこー適当だったり、ネタだったりします。


【支援絵】
はたけやまさん
https://img.syosetu.org/img/user/140207/43088.jpg

ありがとう……ありがとう……!
一方通行さんの笑顔が素敵です!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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悟空「修行すっぞ!」一方通行「ッエーイ☆」上条「不幸……か?」

オッスオラ投稿者!
みんなのコメントとイラストを貰って元気が溢れちまった!
特にイラストが嬉しすぎて友達に自慢しまったぐらいだ!
だから短編だってのに続きを書いちまったぞ! どひゃー!

今回はDB主体だってよ!
頭空っぽにして読んでくれよな!


 

 

一方通行「オラァ!」ゴッ

 

上条「くぅ! だらぁ!」ガシッ ボッ

 

一方通行「あぐッ! ハッ!」ズンッ ガキィッ

 

上条「ガッ!?」

 

ヒュゥゥゥゥ ドッ ズズズズズ

 

上条「痛ってぇ……人の顔を足蹴にしちゃいけないって教わらなかったのかよ!」

 

一方通行「悪いな、こちとらロクな道徳教育受けてねェからよォ。そのままクタバレ!」ドドドドッ

 

上条「いぃっ!? 人が喋ってるっていうのに連続エネルギー弾とかキッタネェ!」

 

一方通行「おしゃべりの時間じゃねェんだよ! つーか逃げんなコラァ!」ドドドドドッ

 

上条「逃げるに決まってんだろバーカバーカ!」

 

一方通行「テッメ、新ネタ見せてやらァ!」グイン

 

上条「!? それ全部追尾とか嘘だろ!?」

 

ドンッ ドドドドドドド!!

 

一方通行「オラオラオラオラァッ! まだまだまだまだァ!」

 

ドドドドドドド……

 

一方通行「ハァ、ハァ……さァて、流石にくたばったかァ……?」

 

上条「残念」

 

一方通行「な!?」ウシロ!?

 

上条「さっきのお返しだ!」ガッ

 

一方通行「ガァッ!」

 

ヒュゥゥゥゥ ドォォォンッ

 

一方通行「く、っそったれェ! テメーこそ足蹴にしてんじゃねェか!」

 

上条「昔の偉い人は言いました! 右足で蹴られたら右足で蹴り返せってな!」

 

一方通行「いろいろ間違えてて突っ込む気にもなれねェわ! 黙らせてやる……!」ビュウゥゥゥゥン

 

上条「お前こそ今日は飯が食えると思うなよ!」ビュウゥゥゥゥン

 

 

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

一方通行「波ァーッ!」ズォッ

 

上条「波ぁーっ!」ゴァッ

 

 

 

 バチ……バババッ……バチッ!

 

 

 

一方通行「グッ………グギギッ!」

 

上条「ぐぬぬ……がっ!」

 

一方通行「カアッ!」ドン!

 

上条「おリャあ!」バウッ!

 

 

 

 ヒュッ ドオオオオオン!!!

 

 

 

 

一方通行「ハァッ、ハァッ」

 

上条「はっ、はっ、はっ」

 

一方通行「チッ、まだ生きてやがる……」

 

上条「っておいっ! 殺す気だったのかよ!」

 

一方通行「あァ? 今のは言葉の比喩ってやつだ。比喩って知ってっか?」

 

上条「上条さんを馬鹿にするんじゃねえ! これでも頭の回転は早い方なんだぞ!」

 

一方通行「さっきの言動からしてオマエをバカ扱いしない選択肢がねェわ……」

 

上条「くっそ、ちょっと……すごく頭がいいからって調子に乗りやがって……

   もう一発ブち込んでやる!」ガシッ

 

一方通行「上等だァッ!」ガシッ

 

 

悟空「おーい! そろそろ飯にすっぞー!」

 

 

 

上条「おっ、了解です師匠ー!」

 

一方通行「チッ、今回も分けかよォ……何回目だ?」

 

上条「最初の方は負け続きだったからなぁ……引き分けになるようになってから……十回は超えたか?」

 

一方通行「18回目だ」

 

上条「覚えてるんなら何で聞くんだよ!」

 

一方通行「テメーのオツムの悪さを再確認してやったんだよ」

 

上条「ムキーッ! 午後は覚えてろよ一方通行! 今度こそボコボコにしてやりますからねぇ!」

 

一方通行「ハイハイ、楽しみにしてますよォ」

 

 

 

 

一方通行(……こいつを勧誘(誘拐)してからはや半年。一年分のリードはあっさり崩された。

     確かに俺は肉体的に貧弱だった。スタートダッシュからして違うのは認める。

     だがそれを加味してもこいつの成長は異常だ。最初こそ泣き言吐いてたが……

     人の肉体強度をあっさり超え、気のコントロールを身に着け、天性の勘の良さを活かしやがる)

 

一方通行「……全く、ヤりがいがあってたまらねえなァ」

 

上条「ん、何か言ったか?」

 

一方通行「お前の顔も見飽きたな、って思ってな」

 

上条「何でいちいち挑発するの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空「」ガツガツガツ

 

悟飯「」バリバリバリ

 

悟天「」モシャモシャモシャ

 

上条(相変わらずすごい光景だ……)パクパク

 

一方通行「相変わらず奥さンの飯は美味いっスね」モクモク

 

チチ「そっだらこと言っても何もでねぇだよー」テレテレ

 

上条(そして体育会系一方通行に慣れた俺がいる……)パクパク

 

一方通行「いやいや、学園都市の高級レストランより美味いっスよ、マジで」モクモク

 

チチ「一方通行さんにはたんまり月謝を払って貰ってるだからなあ、ご飯にも気合が入るだよ!」

 

一方通行「世界一の格闘家に修行してもらってますから、安いもんっス」モクモク

 

上条「ほれほふんまへわるいはあ、はふへはへーふぁー」ペペペ

 

一方通行「食ってから喋れや! あと学園都市戻ったら金は返せよ」バッチィ

 

上条(誘拐されただけなのに……不幸だ……)ソレニシテモウマイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空「カーッ! やっぱりチチの飯はウメェなぁ!」

 

チチ「寛いでねえで悟空さも片付け手伝ってけれ」

 

一方通行「あ、洗浄するっス」キュイン

 

悟飯「はぁー、相変わらず一方通行くんの能力は便利だなぁ」

 

悟天「ピッコロさんみたい!」

 

上条「無能力者でスンマセン……せめて片付け手伝います」

 

チチ「当麻さんは皿を割るからええだ。それより勉強するべ」

 

上条「不幸でスンマセン」サメザメ

 

悟空「亀仙人のじっちゃんも言ってたからなあ、修行して飯食って勉強して寝ろって。

   まあオラもう勉強してねえけどな!」

 

チチ「悟空さもたまには勉強してもええだよ……?」

 

悟空「いぃ!? あ、オラ畑の様子見てくる!」バウッ

 

チチ「あ、悟空さ! ……もうっ」

 

上条「うーん……悟飯さん、これってどうやって解くんですか?」

 

悟飯「うん? ああ、数学かぁ……これはこの公式を当てはめて……」

 

悟天「にいちゃん、これ何ー?」

 

悟飯「えーと、これは……」

 

一方通行「悟飯さン、この論文の着眼点なんスけど……」

 

悟飯「え? あー、これかあ……これはあの教授がさあ……」

 

チチ「……勉強の師匠は悟飯ちゃんだなあ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空「さて、午後はオラが組手の相手だ。二人がかりでいいぞー」

 

一方通行「胸借りるつもりで行くっス」

 

上条「ご指導お願いします!」

 

悟天「おとうさーん」チョイチョイ

 

悟空「ん? なんだ悟天」

 

悟天「ボクも対決ゴッコしたいよー」

 

悟空「対決ゴッコじゃなくて修行なんだけどよお……ま、いっか。

   一方通行、当麻、今日は悟天と組手やってみっか?」

 

上条「げ、悟天とっすか?」

 

一方通行「……」ウワァ

 

悟天「にいちゃん二人もやろうよ、二人ばっかり不公平だよ」

 

一方通行「悟天さン手加減ヘタだからなァ……」ナァ

 

上条「俺たち死にかけちゃうし」ネー

 

悟天「気をつけるからさ! やろうよぉ!」

 

一方通行「……」ウーン

 

上条「……」ウーン

 

一方通行・上条『超サイヤ人封印してくれれば』

 

悟天「オッケー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「さァて……久しぶりの悟天さンとだなァ」

 

上条「あぁ……三ヶ月前には全身複雑骨折だったしなあ」

 

一方通行「デンデさンの治療がなかったら死んでたぜ」

 

上条「俺なんか右腕だけ治療効かないからしばらく片腕生活ですのことよ……」サメザメ

 

一方通行「……どこまで迫れてると思う?」

 

上条「もちろん」

 

一方通行・上条『今度こそ勝つ!』

 

悟天「行くよー!?」

 

一方通行「行くぞ三下ァ! 端から全開で行くぞォ!」ドンッ

 

上条「わかってらぁ!」ドンッ

 

 

 

 

 

 ズガガガガガ ドッ ギュン グアッ

 

 

 

 

 

悟空「……」

 

悟空((てぇ)したモンだ、二人とも。

   オラがそれくらい強くなれたのは、めいいっぱい修行した後だったぞ)

 

悟空(一方通行は飲み込みが恐ろしい程に早ぇ。

   ちょっと気を教えただけなのに今やオラよりコントロールが上手い。

   気功波や舞空術なんてあっちゅう間でマスターしちまった)

 

悟空(当麻は天性の肉体と勘を持ってる。

   ちょっとの修行で想像以上に体が鍛えられていく。

   飲み込みこそワリぃが、気配を読む能力はとんでもねえ。

   まだ気の総量じゃ一方通行に大きく劣っているが、ついてけるのが証拠だ)

 

悟空(……それに、二人共まだまだ『何か』が眠っていやがる)

 

悟空「そいつを解放できたとき、オラと戦ってくれよな。今からワクワクすっぞ」

 

悟空「……ん? ありゃあ……まさか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「ガッ!」

 

上条「ぐぇ!」

 

悟天「へへーん、まだまだボクのが強いね!」

 

一方通行「チィッ、このままじゃジリ貧だな」

 

上条「くそー、まだパワーに圧倒的な差がありやがる。防戦一方じゃねーか!」

 

一方通行(力の差的には今のお前が防戦できてるだけでおかしいんだがな)

 

一方通行「オイ、上条。時間稼げ」

 

上条「あん? 何か隠し玉でもあるのか」

 

一方通行「ああ、とっておきがな。だがまだ未完成の技だ、集中に十秒はいる」

 

上条「その時間を作れってか……信じていいんだな」

 

一方通行「さァーな、そいつはお前の目で確かめやがれ」

 

悟天「作戦会議は終わり? 行くぞー! 波ぁー!」ドゥーン

 

上条「一方通行!」シュン

 

一方通行「アァン!?」シュン

 

 ドーンッ!!

 

上条「期待してるぞ!」ドン! ヒューン

 

 

 

 ズガガガガガ ドドドド

 

 

 

一方通行「へ、目ん玉飛び出しやがれ」フゥー

 

一方通行(気、生命エネルギー。こいつは誰の人体にも宿り、血液のように肉体を循環してやがる)

 

一方通行(それを練り、放出することで気を高め、時に気功弾として放ち、維持して指向性を持たせる)

 

一方通行(完全に制御できれば気を操作するだけじゃなく、維持した肉体ごと飛行させられる神秘の力)

 

一方通行(収束し、放ち、維持する。これだけでもすげえ、今まで届かなかった領域に容易くたどり着ける)

 

一方通行(だが、だがまだ、まだやってねェことがある!)シュインシュインシュイン……

 

一方通行「コオォォォォォ……」

 

一方通行(そいつは速度! 肉体を巡る気の速度を加速させる!)シュゥゥゥゥ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

悟天「?」

 

上条「!? 何だこの気は……赤い、気?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「こいつが新技、循環加速法! まずはお披露目、二倍速だァ!」ヒュン キィィィィン!

 

悟天「えっ!」

 

一方通行「オラァ!」バキィ

 

悟天「ぐっ」

 

 

 ズガガガガ ドン キィィィィボッ ドムッ

 

 

上条「す、すげえ……一方通行の気が倍近くまで膨れ上がりやがった……」ウズウズ

 

上条「負けてらんねえ……」ドクンドクン

 

上条「オオオオオッ!」ドンッ

 

上条「俺も、まだ、立ち止まらねえぞぉ!」ゴッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空「ははは……まだ教えてもねーのに、たどり着きやがった……」

 

悟空(界王拳、まだ早いと思ってたんだが……あんだけ使いこなせてるなら教えてやっかな。

   当麻も影響されて少し『引き出せて』るみたいだな。右腕だけちっとだけ違う気がでてら)

 

悟空「うーん……オラも交ざりたくなってきたなぁ……」

 

 

 

 

 

 

 サンバイソク!! カメハメハー!!

 ナゼカオシエテモラッタ ギャリックホウー!!

 

 

 

 

 

 

悟空「お、上手いこと挟み撃ちにしたなあ。ありゃあ今の悟天じゃキツイ……」

 

悟空「あっ」

 

 

 

 

 

 

 

 ドゥン ゴゥ ドンッ ドンッ

 

 

 

 

 

 

 

悟空「あっちゃー、悟天のやつ超サイヤ人になっちまった……しょうがねえなあ、あいつ」





 お読みいただきありがとうございます。
 書くつもりはなかったのですが、皆様の応援が嬉しく急遽筆を執らせていただきました。
 勢いと速度が大事だと思いましたので、短く内容がとっても無いようなのですが一先ず投稿させていただきます。
 擬音だらけの戦闘って書いてるとほんと頭悪くなる。これやばい。


【どうでもいい設定】
○今回の一方通行・上条さんの戦闘力はどんくらい?
 ・だいたいナメック星へ行った直後の各メンバーぐらい。
  成長しすぎだけど彼等が逸材だから以外の理由はありません(論破)
  ていうか悟天が18号を焦らせるぐらい強いとすると、フリーザ級な訳でそのぐらいの強さは必要だなって逆算しただけ。
  成長率イカれつスギィ!

○一方通行さんが読んでた論文
 ・悟飯ちゃんは動物学者を目指して書いた論文、ということになっております。
  パオズ山周辺がイカれた世界だからそういうのに興味持つかなって。
  原作内でなんの学者目指してるか書いてなかったし、捏造していいよね?
  内容は技術やデータで得た結果ではなく、環境や感情から想定される研究論文で一方通行さんからすると珍しくて面白い、ということにしてく。

○上条さん何で気とか打ち消してねーの?
 ・ほら、気は誰にでもある生体エネルギーのコントールじゃん?
  誰でもできるしそれ打ち消してたら上条さん死ぬよね。
  だからソレを操作したり打ち出す分には幻想殺しでも殺せないってスンポーよ。
  舞空『術』? あれは気を肉体に満たして自分ごと浮かせてるだけだから操作の一つなのよ(捏造)
  界王拳? 気を加速してるだけだから上条さんにもできるんじゃないかな(捏造)



 というかボクはミサカネットワークネタをやりたかったんであってガチバトルしたかったわけじゃないんだよね。次があるとしたらDBのDの字もない御坂ミサカミサカ話になるかも。


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ミサカ「付き合って頂きたい」美琴「付き合ってあげるわ」

 ミサカ御坂ミサカ


1.お姉様とのデート実況スレ(1)

2.ミサカ①武道会(お姉様とのデート券付き)43(876)

3.【魔法?】生体エネルギー?研究所5【気功?】(1)

.........

 

 

 

お姉様とのデート実況スレ

 

1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00335

と、言うわけで待ち合わせ場所のカフェより実況開始いたします

 

2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10039

くそお……スレ立て乙

 

3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka05000

いいなあ、乙

 

4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

おねーさま来たの?

 

5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00335

いやまだ。待ち合わせ時間まで一時間あるし

 

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka07123

到着はやすぎwwww乙女かよwwwww

 

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00335

お前には感覚共有してやんね

 

8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka07123

ごめんなちゃい

 

9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka12345

それにしても悔しいなあ、あの時パーを出せていれば

 

10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00777

俺もチョキさえ出せていれば

 

11 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11195

俺も対戦相手と会えさえすれば

 

12 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00142

会えたらどうしたん?

 

13 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11195

談合した

 

14 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka18652

うわあ、同じミサカとして引くわ

 

15 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00335

暇だからコーヒー頼んで見たけどニガッ!ナニコレ

砂糖とミルク入れんと飲めたもんじゃねーな

 

16 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00003

わかる、一方通行はあんなものよく飲めるな

 

17 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka06006

お、おれもコーヒーぐらい飲めるぞ!

 

18 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka11056

砂糖いっぱいの缶コーヒーやろ?

 

19 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka06006

いや牛乳入ってるやつ

 

20 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

それはコーヒーじゃねェッ!

 

21 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00005

そーいや一方通行に一回飯奢って貰ったけど、食事中には茶しばいてたぞ

食事は食い合わせや吸収率がどうとかウンチクたれてた

 

22:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka05982

俺ん時もそーだったな。食後のコーヒーはしてたが

 

23 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09910

「食後にはやっぱりコーヒーだよなァ……」トカ、イキッてたわ

 

24 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka13582

ドヤ顔が眼に浮かぶようだ……なんでアイツ第1位だしスゲーのに残念感が端々に漂うんだろ

 

25 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10032

か め は め 波

 

26 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00004

やめろwwwwww

 

27 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00002

腹筋割れるわwwwwwww

 

28 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka14510

カッコいいと思うけどなぁ、かめはめ波

 

29 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka10033

この流れなら言える、俺も前からそう思ってました

 

30 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka18004

でたわー、ダサかっこいい派

趣味悪いよ?

 

31 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00001

あァッ!?

 

32 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka14510

ッカオラ!? ッスゾ!?

 

33 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka14889

スレチ過ぎる、喧嘩するならどっか行け

 

34 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka09982

おねーさままだかなー

 

35 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします:ID:Misaka00335

おっ、キタコレ

 

 

 

 

 

美琴「やっほ。先に来てたのね、待った?」

00335号「いえ、今来たところです。と、ミサカはテンプレ回答を返しながら一時間ほど待ったことを胸に潜めます」

美琴「潜めてないわよ。って早く来すぎでしょアンタ、私来る時間間違えてないわよね?」

00335号「お姉様は時間通りですよ、とミサカは待ちくたびれたお詫びを期待します」

美琴「あー、ハイハイ。待たせて悪かったわねー、お詫びに好きなもの食べていいわよ」

00335号「やったぜ、とミサカの目はメニューに釘付けになります」

美琴「はあ、いい性格してるわ……」

 

 

 

00335号「ご馳走様です、とミサカはお腹いっぱいの幸福感に浸ります」

美琴「カフェでお代わりするやつ初めて見たわ……んで、注文はもういいの?」

00335号「うーん、もし宜しければデザートも、とミサカは期待に目を光らせます」

美琴「もー好きに頼みなさい。食べながらでいいから、そろそろ詳しく話を聞かせてよ。結局まだ概要しか知らないんだから」

00335号「了解しました。では……ウェイターさん、ビックパフェを一つ……それで、どこからお話しますか?」

美琴「最初から」

00335号「となると、第一番実験から説明する事になりますね、とミサカは語り始めます」

美琴(ゴクリ)

 

 

 

00335号「00001号のミサカが研究者の勧めるまま、実験室へ入った時が一方通行との初対面でした。一言程度の挨拶と、意外と綺麗な一礼からあっさりと実験は始まります、とミサカはいい加減語尾のネタが尽きて困っています」

美琴「語尾はどうでもいいわ」

00335号「様子見とばかりに正射したサブマシンガンの弾を一方通行は素手でつかみ取り―――」

美琴「ちょぉーっと待った!」

00335号「いくらなんでも質問が早すぎやしませんか、お姉さま」

美琴「いきなり突っ込みどころが有りすぎでしょ! 素手で弾丸をつかみ取り? 何、あいつ肉体強化系の能力者なの?」

00335号「いえ、後から分かった事ですが、一方通行は一部を除き実験中能力を使っていなかったそうです。単純な身体能力ってことですね、とミサカはエセアメリカ人がごとくお手上げします」

美琴「……あいつ改造人間か何かなのかしら」

00335号「それを言ってしまうと学園都市ほぼ全ての人間がそうだと思われますが」

美琴「言い方」

00335号「続きですが、その後00001号は電撃を直撃させるも大した効果は得られず、まるで瞬間移動がごとく高速移動した一方通行に後ろを取られ、あっさり気絶させられてしまいました」

美琴「とことん人間じゃないわね……」

00335号「ただし本来実験はミサカの処分までが含まれていました」

美琴「!」

00335号「これも後日聞いた話ですが、その際に一方通行は研究者と交渉かっこ脅迫かっこ閉じしたそうです」

美琴(かっこって口で言った)

00335号「殺しならば実験は降りる。実験を続けるなら戦闘不能まで、と」

美琴「そう……なんだ」

 

 

 

00335号「これが一方通行とミサカ達の初対面です。こうしてみれば彼の御蔭でミサカ達は生まれ、こうして生きている事になります」

美琴「そうね……何もかもが遅かった私と違って、アイツは間違えなかったのね」

00335号「彼は存在そのものが間違っているというかバグってると思いますが、とミサカは毒舌ります」

美琴「判ってるなら毒吐くな! 全く……それで?」

 

 

 

00335号「結局は研究者達は折れ、一方通行の案に従います。その後は時に複数人、時に重火器や罠を交えた実験を行い幾度も続けられました」

美琴「重火器って……どこまでやったのよアンタ達」

00335号「表ざたされている現代兵器の殆どですが?」

美琴「ああうん、そう」

00335号「ミサカ達はミサカネットワーク内で一方通行の行動パターンを研究し、対策を立て、幾度も実験へ挑みます。対策が実りようやくダメージを与える事ができたのが、お姉さまが横やりされたあの09982号の実験です」

美琴「あれか……って、そういえばあの子本当に生きてるの!? ガレキに潰されてたじゃない!」

00335号「生きてますよ。ガレキの中は空洞になっていたそうです。どうやら一方通行の能力でうまい事されたようですね」

美琴「……結局アイツの能力ってなんなの?」

00335号「さあ? ミサカ達も彼が扱う力の考察はしましたが、途中から能力の特定は諦めましたので」

 

 

 

00335号「そんなわけでお姉さまのミサカ達への熱い愛情「愛じゃないわよ!」もとい正義感によりイレギュラーこそありましたが、実験は継続されました」

美琴「私も裏で色々動いたんだけど……正直どん詰まりだったのよね」

00335号「おや、そうだったのですか。やはり愛情「愛じゃない」……お姉さまのツンデレ「デレてないわよ!」は嬉しいものですが、ミサカ達は変わらず一方通行を研究しながら実験を続けてきました」

美琴「ぐぬぬ……なによ、アンタ達の研究って」

00335号「戦闘時のデータをまとめ、ミサカ達で考察しあい、時に一方通行へ直撃インタビューして、ご飯やデザートを奢ってもらい、考察し、服やアクセサリを買って貰い、考察し、たかりました」

美琴(今度一方通行に会ったらごめんなさいしよう……)

00335号「まあ、そんな事を繰り返し、ある程度の効果を得られながらも第10032番実験の際にウニ頭の少年が乱入した、という訳ですとミサカは喉が渇いたのでジュースを追加注文します」ヘーイ

美琴「そう……(アイツに私助けられたのに……この子等にとっちゃウニなのね……カワイソウ)」

 

 

 

 

00335号「さて、以上がミサカ達実験の流れですが、ご満足いただけましたか?」ズゾゾー

美琴「音を立てて飲まない」

00335号「ハイ」

美琴「はぁ……結局私のやってたことは何から何まで見当違いだったのね……科学者達の実験はどうあれ、アンタ達の訓練を邪魔して、見当違いにいくつか研究所まで潰して、結果アイツは誘拐されて」

00335号「お姉さまの空回りっぷりについては全く否定はできません、とミサカは激しく同意します」

美琴「うぐ」

00335号「ですが……」

美琴「?」

00335号「お姉さまが私達クローンを助けようと思ってくれたこと自体は、とても嬉しいです。これはミサカ達二万と一人全ての同意です」

美琴「……そう」

00335号「デレましたね」

美琴「デレてない!」

00335号「顔が真っ赤ですよお姉さま」

美琴「ニヤニヤすんなっ! ってかさり気なく一人増えてるじゃない!?」

00335号「あっ」ヤベー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「もう、喫茶店追い出されちゃったじゃない」

00335号「9割がた大きな声を出していたお姉さまのせいかと、ミサカはジト目を向けます」

美琴「ぐっ、わ、悪かったわよ! それで、この後はどうする? もう聞くことはないけど」

00335号「では、今日は解散でしょうか」ショボーン

美琴「……アンタこの後空いてるの?」

00335号「この後ですか? 何も予定は入っておりませんが、とミサカは落ち込んでいる事を隠しつつ答えます」

美琴「だから隠せてないって……だったらこの後は遊びにいく?」

00335号「……ミサカと、ですか?」

美琴「そっ、私もこの後に予定いれてないし、アンタが良ければ暇つぶしに付き合ってよ」

00335号「……それはつまりデートということですね?」

美琴「デートじゃないわよ! ああもう、行くの!? 行かないの!?」

00335号「喜んで、お付き合いいたします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「同じ顔で同じ服じゃ目立つし、まずは服買いましょう」

00335号「あの、買っていただけるのは嬉しいのですが、自分で選んでもいいでしょうか」

美琴「え、なんでよ」

00335号「いえ、ミサカ如きがお姉さまに服を選んでいただくなどおこがましいと思わんかね? とミサカはお姉さまの少女趣味についていけない本心を精一杯隠します」

美琴「だから隠せてないわよ! いいじゃない、かわいいじゃないフリフリ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

00335号「うーん、可もなく不可もなく、でしょうか。とミサカは料理の評価を正直に口にします」モグモグ

美琴「そう? ふつーのファミレスだけど、どっちかといえば高い方なんだけど……アンタ普段何食べてるのよ?」

00335号「普段はもっと質素な食事をしておりますが……一方通行が連れて行ってくれた店はもっとおいしかったので」

美琴「……ちなみにあいつはどんな店に連れてってくれたのよ」

00335号「ドレスコードのあるレストランです」

美琴「私は一方通行にどんだけ謝らなきゃならないのよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「言っておくけどゲームで私に勝てると思わないことね!」

00335号「初心者のミサカに本気出すとか、お姉さま流石です、とミサカは少々ドン引きします」

美琴「い、いいでしょー! ゲームで本気だしたって!」

00335号「悪くはありません。ただ生まれたてのミサカに手加減してもおかしくありませんよね、とミサカは接待プレイを要求します」

美琴「ほんっとに正直ねぇ……ほら、操作とかコツ教えてあげるから」

00335号「おお……その時お姉さまはミサカが握ったレバーに自らの手を重ね、そのしっとりとした暖かさがミサカの乙女心をくすぐり、若く火照る体をミサカは……」

美琴「ちょっと突然作風変えないでくれる!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

美琴「はぁー! ひっさびさにがっつり遊んだわねー!」

00335号「シャバにはこんなに娯楽施設があるのですね……とミサカは興奮を抑えきれません」

美琴「シャバってアンタ……それはともかく表情筋の仕事は相変わらずだったけど、楽しめたようならなによりだわ」

00335号「とても楽しめました、とミサカは一生の思い出にしてこれからも頑張れます」

美琴「……なーに言ってんのよ。また連れてってあげるわ、今日ぐらいのでいいんならね」

00335号「本当、ですか?」

美琴「ほんとーよ、アンタ達のおねーさまを信じなさい!」

00335号「……それでは、次も楽しみにしています」

 

 

 

 

 

「で? こんなとこに来て何するのよ」

 

 美琴の問いかけが、広々とした埠頭に響いた。

 彼女達は繁華街から離れ、何故か人気のない場所へと移動してきたのだ。そこは場所こそ違うものの、美琴があっさりと敗北を喫したあの実験場を思い出させる。

 

「お姉様にはお願いがありまして、こんな所まできていただきました」

「さっきからそのお願いってのは何なのよ? こんな所じゃないとできないの?」

「はい、広く、人気のない場所でないと問題かと」

「正直あんまり好きじゃない雰囲気だし、早めにおわらせてよね」

「お姉様がコテンパに負けた所と似ていますからね」

「ほんっっっと一言多いわよね、アンタ」

 

 二人の少女が対峙する。まるで鏡の様に同じ姿をした二人だが、片側の少女からは強い活力を感じられる。不思議なことだが『表情とは真逆』に。

 

「お姉様はあの夜に見た一方通行の力を覚えていますか?」

「忘れるわけないでしょ。あんな無力感、後にも先にも無いわよ」

「ではあれが一方通行の能力ではない、とまでは分かりましたか?」

「は?」

 

 妹の突拍子もない言葉を、美琴は理解できなかった。それもそうだろう、確かに美琴は一方通行の能力が何であるか全く理解できなかったが、確かに彼が力を使っていたのは確かなのだから。

 だから妹の言葉は戯言、虚言に他ならない。

 ―――だが、彼女は否定することができなかった。

 

「人には誰しも力があります。強弱はあれど、生きているからからには必ず存在するエネルギー。詳細は不明ですが、彼はこれを『気』と呼んでいました」

 

 なにを馬鹿なことを、気だなんて眉唾もののエネルギーなど存在しない。発勁のようなものがあってもら、あれはあくまで力を浸透させる技術、物理法則に従ったものに過ぎないだろう。

 ―――そう、喉から出かかっている言葉を口にすることはできない。

 

「ミサカ達も始めは鼻で笑っていました。ですがお姉様と彼の戦いで見た放出されたエネルギーが、その存在に疑念をあたえたのです。

 もしかしたら、気というエネルギーは本当に存在するのでは? と」

 

 美琴の口の中が乾き、無意識に喉を鳴らしていた。

 彼女の感じていた緊張―――そう、彼女は緊張していた。レベル2でしかないはずの妹に対して―――それは力の強弱は兎も角、あの夜に彼から感じていたプレッシャーと同質のものだったからだ。

 

「我々20000人は考えました。ソレが能力に関係ないのならば、我々もソレを会得できないかと。我々は考えました、彼を打倒するならば同じ力を得るべきではないかと」

 

 彼女にとってか弱く、守るべきだった妹の姿が、不意に輝いた。青白く、活力に満ち溢れ風圧さえ生み出す、神秘的な輝き。

 

「我々ミサカ達の使命にして目的はただ一つ、一方通行を打倒すること。故にお姉様にお願いするのです、我々の修行に付き合って頂きたいと」

 

 美琴の手は震えていた。恐怖に? いや、それどころか高揚を感じている。

 何に? そう、それは、あの日に手を触れることすらできなかった壁に、もしかしたら指をかけられるかもしれないという、興奮だ。

 

「上等じゃない……付き合ってあげるわ。ううん、それだけじゃない。全部暴き出して、私も手に入れてやるんだから!」

 

 その夜、あの日のように誰もいない月の下で、再び青と雷光が疾る。

 

「第一次ミサカ強化計画、開始します」

 

 この道は自らの光で照らし進まんと、主張するかの如く。




 軽いタイトル詐欺。

 短いですが御坂エピソードでした。
 ミサカネットワークネタ大好きなんですが、やってみると色々手間で難しいですね。
 とゆーか短編なのに3話も投稿とか詐欺でしょ。
 ええやんけ……イラスト頂いて嬉しかったんや……でも無いものひねり出すとホンマクオリティ下がるで……

 オッス! オラ一方通行!
 ついに気の扱いを覚えたミサカ! はたして敬愛する超電磁砲にどこまで通じるのか!?
 そして御坂美琴は宣言通り未知の力を手に入れられるのか!?

 次回 とある格技の幻想殺し!
 【ついに出てきた魔術サイド! 鍛えた拳で血煙舞う!】

 「インデックス……果たして僕は生き残れるだろうか……?」


 も、もう続きはいいよね?


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上条当麻「その幻想を物理でぶち殺す!」

ギャグです。

広い心でご参照ください。


キイィィィィィン バウッ!!

 

 

一方通行「おーおー、半年ぶりの学園都市だなァ。どうだ上条?」

 

上条「いやー、あの時に見た空から見た学園都市がこうして無事に見れるだなんて……感無量だ。ほんと、無事でよかった……」サメザメ

 

一方「相変わらず女々しい野郎だなァ」

 

上条「誘拐犯が何言ってやがる!」

 

一方「ところでマスターに払う月謝の件だが」

 

上条「ハッ、これからバイトして少しづつ返金する所存であります!」エアセイザ

 

一方「いや、いいバイト紹介してやらァ」

 

上条「ほ? おいおい人体実験とか言わないよな。言イマセンヨネ?」

 

一方「まあ大体間違ってねーな」

 

上条「間違っててくれよ! 何するつもりだよ!」

 

一方「俺のスパーリング相手になれってだけだ。一週間毎で給料は……こんぐれェでどうだ?」

 

上条「神様デンデ様一方通行様ぁ! 犬とお呼びください!」

 

一方「お、おう。ついでにもしスパーリングで俺に勝ったら給料二倍にしてやらァ」

 

上条「てめぇ首を洗って待ってろよ! ぼこぼこにしてやりますからねぇ!!」

 

一方「楽しみにしてるぜェ?」ニヤリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「はぁー、ひっさぶりの我が家だ! 修行修行の毎日だったからなぁ……懐かしいぜ……」ホロリ

 

上条「しかしホコリっぽいな……よし、まず掃除終わらせてから飯でも作るか! それじゃあまず布団を干して」ドアガラガラ

 

上条「」ベランダニシロイモノガ

 

上条「あれ? 布団干しっぱ……いやいや布団は手に持ってる、って人ぉ!?」

 

??「う、ぅぅ……」

 

上条「お、おいアンタ! 大丈夫か!?」

 

??「お」

 

上条「お?」

 

??「おなかすいた」

 

上条「……」

 

??「ごはんくれたら嬉しいな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

??「」ガツガツガツムシャムシャ

 

上条「……お代わりいるか?」

 

??「」コクコクコク

 

上条「はいよ。フッ、買ってきてばかりの一週間分の食事が無くなりそうだぜ。不幸だ……ってかこいつサイヤ人なんじゃねえの? この食い気」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「はー! とっても美味しかったんだよ! ありがとう、とうま!」

 

上条「お粗末様でした。で、インデックス、だっけ?」

 

禁書「うん、そうだよ!」

 

上条「なんでうちのベランダに引っかかってたんだ? あと地球人デスカ?」

 

禁書「ある魔術結社から逃げてたんだけど、足を踏み外してあそこに引っかかっちゃったんだよ。後ろの質問はちょっと意味がわからないかな」

 

上条「へぇー、魔術結社? そんなのあるのか」

 

禁書「え?」

 

上条「ん、なんだよ」

 

禁書「信じるの……? 学園都市の人が……」

 

上条「あー、まああってもおかしくねえかなって。魔術も見たことあるし」ピッコロサン

 

禁書(なんだか大事なイベントを一つスルーしちゃった気がするんだよ)ゼンラ?

 

禁書「へえー、見た目と違って見識が広いんだねっ」

 

上条「一言余計だろ! で、なんで追われてるんだ?」

 

禁書「えっと、多分私の持ってる10万3000冊の魔道書を狙ってるんだと思う」

 

上条「ジュウマンサンゼンサツ……?」

 

 

 

  突然のカット(原作を視聴しろやい!)

 

 

 

 

禁書「それじゃあね!」

 

上条「ああ、またな」

 

禁書「? うん、機会があったらね」

 

上条(行っちまったな……まあ気は覚えたし、学園都市内で襲われたのなら分かるし、数秒で辿り着けるから大丈夫だな)

 

上条「さぁーて、今度こそ掃除を」プルルルル

 

上条「電話? はい、上条ですが」

 

??『……上条ちゃんですか?』

 

上条「あれ、小萌先生?」

 

小萌『上条ちゃん!』

 

上条「はえ!? な、なんですか!」

 

小萌『なんでじゃありません! 突然連絡もなく失踪したと思ったら外部研修!? 私は何にも聞いてません!』

 

上条「えっ、えっ、でも学園の許可は取ったってあいつが……」

 

小萌『学園の許可なんて関係ありません! 私に何も言わずに出て行っちゃ事が先生的には許せないんです!』

 

上条「そんな理不尽なぁ!」

 

小萌『そんな訳で上条ちゃんは今日! これから!』

 

小萌『補 習 で す!!』

 

上条「ふ、不幸だぁー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「くそう……いちおー修行中も勉強頑張ってたのに、こんなのあんまりだ……」サメザメ

 

上条「そーは言ってもサボるのも悪い気がするし……このまま真っすぐ学校行くか……」テクテク

 

 

 

 

 

 

 

 そのとき、ふしぎなことが起こった!

 

 

 

 上条少年のポケットから、まるで摩擦が世界から失われたように財布が抜け落ちていくのだ

 

 ポケットに穴が開いていたわけではない

 

 財布に何かがひっかかったわけでもない

 

 ただ、彼の歩き方が『偶然』財布をポケットから追い出し、『運悪く』彼の下を去ろうとしているのだ

 

 誰が悪いのではない、ただ彼のツキがないだけ……

 

 幸運すら避けていく特殊な右手を持つ彼には、ごく日常的なことなのだ!

 

 

 

 

 

 

 ―――しかし。

 

上条「おっと」

 

 ―――彼は変わったのだ!

 

上条「あぶねーあぶねー。財布落とすところだったぜ……いやー、修行サマサマだなぁー、感覚が鋭敏で助かる助かる!」

 

 そう、彼は今や一流の武術家なのである。

 自らの身体と身の回りに起こる全てに対して『感覚的』に掌握しているのだ。

 今の彼ならば、数十メートル先で鉛筆が落ちるのを感知しつつ、それが落ちる前に拾い上げる事すらできるだろう。

 

 そう、つまり―――

 

 今の上条当麻にはちょっとしたウッカリによる財布を落とすなどといったミスは決してない!

 と思っていただこう!

 

上条「帰りの特売様、待っててくださいねー!」

 

 だが、彼は本日家に帰る前に買い物をした為、すでに財布の中身はすっからかんので補充されていない、という点は気配とか第六感とかそーゆーのとは関係ないので、結局彼は特売に行けても何も買えない。

 ……そんな悲しみは今の彼にはまだ見ぬ未来の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

上条(! インデックスに何か近づいてやがる……一つ、いや二つ。特に片方は結構でかい気してるな)

 

小萌「どうしたんですか上条ちゃん、補習ちゃんと聞いてますか?」

 

上条「あ、いえ、ちゃんと聞いてマスヨー」

 

上条(敵かどうかはわからんが……放っておくわけにもいかないか)

 

上条「先生! トイレ!」

 

小萌「先生はトイレじゃありませんよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

禁書「はっ、はっ、はっ」

 

??「もう諦めたらどうだい?」ゴウッ

 

禁書「うぅ……!」

 

??「逃げ場を間違えたね、行き止まりじゃないか」

 

禁書(必死に走ってたらとうまの家まで来ちゃった、どうしよう……!)

 

??「歩く協会がある限り君に危害は加えられないが……拘束ならできる。観念するんだ」

 

禁書(もう、ダメなのかな……)

 

上条「よかった、まだ無事だったか!」

 

禁書「えっ、とうま!?」

 

上条「よっ、元気そうだな」

 

禁書「ど、どこから来たの? 後ろに階段はないけど」

 

上条「ん? 空からだ」

 

禁書「そ、空から?」

 

上条「ああ」

 

禁書「とうまって右手のせいで能力ないって……」

 

上条「能力はないぞ。もちろん、魔術だって使えない。だからってなにもできないわけじゃないんだよ」

 

禁書「???」

 

上条「ま、後で教えてやるよ。で、お前が魔術師ってやつか?」

 

??「ふん、この学園の能力者、か? 何のつもりか知らんが僕等に関わらない事だ、火傷したくなければな」

 

上条「……もう一人に比べりゃ大したことなさそうだな」

 

??「!? い、一体何の事かな?」

 

上条「あっちのビルの上、もう一人いるだろ。あいつに比べればお前は大した事なさそうだなって話だよ」

 

??「……ただのハッタリじゃなさそうだね。で、目が良いのか何なのかは知らないが、どうするつもりだい?」

 

上条「こっちの台詞だよ。お前、こいつをどうしようってんだ」

 

??「君に話す必要はないね」

 

上条「そうかよ。んじゃあ俺はお前たちの邪魔をする事になるな」

 

??「なんだと?」

 

上条「一回会っただけだが、インデックスとはもう顔見知りだからな。アンタ等みたいな得体のしれないやつにこいつを引き渡す程に俺は薄情じゃないんだよ!」

 

禁書「とうま……」

 

??「ならキミも敵だな。『Fortis931』」

 

??「炎よ、巨人に苦痛の贈り物を!!」ゴウッ!!

 

上条(! 火か! でもこの程度なら……)

 

禁書「とうま!」

 

上条「カァッ!」ボヒュッ

 

??「は?」

 

禁書「えっ、とうまが叫んだだけで、消えた?」

 

上条「まあ、こんくらいならな」

 

??「成程、学園都市の能力者か……では手加減する必要もないな」

 

上条(無能力者なんですけどねー)

 

??「『イノケンティウス』!」

 

上条「お、今度は炎の巨人か。確かに勢いはすげーけど」スッ ボッ

 

??「ぐぅ! やつが拳を空ぶったら『イノケンティウス』がかき消えただと……っ。だ、だが無駄だ!」

 

上条「おっ、おー、再生してやがる」

 

禁書「ダメだよ、とうま! 『魔女狩りの王』自体はいくら攻撃しても意味はないんだよ! 辺りに隠されたルーンを消さない限り何度でも蘇るの!」

 

上条「へー、魔術ってそんなことまでできるんだな。ちなみにアレを無視して魔術師自体を倒したらどうなるんだ?」

 

禁書「え? 術者がいなくなればもちろん消えるけど……」

 

上条「なーんだ、そっちの方が話早いじゃん。てっきり上条さんは走り回って落書き消して回らないといけないのかと思いましたよ」

 

??「ふん、強がりはよすんだな。この狭い道で『イノケンティウス』を避け、どうやって僕の所までくるつもりだい?」

 

上条「そりゃ簡単だ」スッ

 

??「(さっきと同じ構え……?)無駄だ、何度やっても―――」

 

上条「ほい」ボッ

 

??「ぐっ! だからいくらやった所で無駄……だと……?」

 

上条「よう」

 

??「なっ!? いつの間に目の前」ドスッ

 

上条「簡単だって言ったろ? 拳圧でアレをかき消して、その間に走ってお前を殴っただけだよ。まあ聞こえちゃいねーか」

 

 

 

 

 

 

禁書「と、とうまって強かったんだね」

 

上条「まーそこそこな。こいつどーすっかな、ふんじばってアンチスキルに……は、めんどくさいし屋上にでも放置しときますか。こいつの仲間が回収するだろ」

 

禁書「それでいいのかな……?」

 

上条「上条さんとしては流石に殺しとかはしたくないし……それよりインデックス、お前これからどうするんだ?」

 

禁書「これから?」

 

上条「こいつの仲間はまだいるみたいだから、また襲い掛かってくると思うぞ。行く当てはあったのか?」

 

禁書「う、正直手詰まりなんだよ」

 

上条「ふーむ、んじゃあとりあえず俺の家くるか?」

 

禁書「……いいの? でもとうまに迷惑がかかるし、わたしとうまに返せるものなんて」

 

上条「ま、その辺は気にすんなよ。俺の修行にもなるし」

 

禁書「しゅ、修行?」

 

上条「そ、ってうおおおおおお!?」

 

禁書「ななな、なにっ!?」

 

上条「そーいや今補習中だったんだ! ほら、これ鍵! 部屋分かるだろ!? 家で待っててくれ、話は帰ってきてからな!!」シュンッ

 

禁書「えっ、うん。ってええ! き、消えたんだよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小萌「上条ちゃああああああん!!!」

 

上条「すんませーーーーーん!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「ひぃー、ひどい目にあった……そりゃ補習抜けだしゃ当然か。それにしても遅くなっちまったなあ……」

 

 テクテクテクテク

 

上条「あいつ一人で大丈夫かな? なんか壊したり冷蔵庫漁ってたりしなきゃいーけど」

 

 テクテクテクテク

 

上条「にしてもどーすっかなぁ……別にインデックスを守るのはいいとして、永遠と一緒にいてやるわけにもいかんし。明日にでもあいつの当て探しに付き合うかなあ」

 

 テクテクテク ピタッ

 

 

上条「まあ、アンタ等があいつを諦めてくれれば一番いいんだけどな」

 

??「……やはり気づいていましたか」

 

上条「そんだけ馬鹿でかい気してたらな……っていうか魔術ってこんなこともできるんだな、周りに誰もいなくなってら」

 

??「ステイルが人払いのルーンを刻んでますから」

 

上条「ステイル?」

 

??「午前中にあなたが殴り倒した男の名前ですよ」

 

上条「ああ、あの赤髪のやつね。で、おねーさんはアイツの仲間でいいんだよな」

 

神裂「ええ、神裂火織と申します」

 

上条「で、さっきの話だけどさ。インデックスの事は諦めろよ。何するつもりか知らないけど、無理やり誘拐なんてどー見ても犯罪だぜ?」

 

神裂「それはできませんね。むしろインデックスを引き渡してはくれませんか?」

 

上条「それはできねーな、アンタ等は信用できない」

 

神裂「やはりこうなりますか……『七閃』!」

 

 ヒュンヒュン ガガガガッ!!!

 

上条「……脅しのつもりか?」

 

神裂「不要な殺生は好むところではありませんから。ですが、次は当てます」

 

上条「へえ……じゃあどーぞ」

 

神裂「っ……腕の一つや二つは覚悟してもらいますよ……『七閃』!!」ヒュンヒュンッ

 

上条「よっ」ヒョイ

 

神裂「なっ! あっさりと、まさか見えているのですか!?」

 

上条「ちょっと見辛いけど、なんとかな。昼だったらともかく、夜じゃあそんなワイヤーはっきりとはなあ」

 

神裂(見えているではないですか……なんなんだこの男は!!)

 

上条「ま、別に見えてなくても問題ないけど。ほら、もう一回打ってみろよ」

 

神裂「……いったい何のつもりですか? 目などつぶって」

 

上条「いいからいいから」

 

神裂「ぐっ……舐めるなぁっ!」ヒュンヒュンッ

 

上条「ほい、ほいほいっと」ヒョイヒョイ

 

神裂「なっ、一体どうやって……まさかそれがあなたの能力とやらですか?」

 

上条「能力なんかじゃねーよ。こうやって目をつぶっててもさ、俺にはちょっとした空気の流れとかで周りの気配が分かるんだ。例えばアンタの仲間、そこの建物の裏に隠れてるんだろ? しゃがみこんでタバコを咥えて、今火を点けたな」

 

神裂「っ、隠蔽のルーンすら無意味ですか……なるほど、やはり一筋縄ではいかないようですね」

 

上条「まあ、そんなわけでさ。無駄だからそんな小手先の技なんか捨てて本気でこいよ」

 

神裂「……私が本気を出せば貴方の命に保障はありませんよ」

 

上条「あー、まだ舐められてるのか……」

 

神裂「貴方を軽んじているのではなく、これは純然たる事実―――」シュンッ

 

神裂「なっ、消え」

 

上条「後ろだよ」

 

神裂「ぐっ」ゴガァン!!

 

上条「お、流石だな、ちゃんと防御できてるじゃねーか」

 

神裂(ただの拳がこの威力、重さ……そして私でさえ見逃してしまうスピード……!)

 

神裂「まさか……貴方も聖人だとでもいうのですか!」

 

上条「星人? 変なことを言うんじゃありません。上条さんは師匠と違って全うな地球人ですのことよ!」

 

神裂「訳の判らないことを……ですが確かに、貴方には手加減など無用のようですね」

 

上条「だからそー言っただろ?」

 

神裂「ならば是非もありません。後悔しなさい―――救われぬ者に救いの手を(Salvere000)!!」

 

上条「さあ来い! エロい格好のおねーさん(25歳ぐらい?)!!」

 

神裂「この格好は魔術的な意味があってやってる上に私は18才だ、このド素人がぁ!!!」

 

上条「うっそぉ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォン ズドドドド キキキキンッ

 

上条「すっげーなアンタ! 思ってた以上だぜ!」

 

神裂「貴方は本当に何なんですか! 聖人でもない、魔術師でも能力者でもない! それで私とどうやって渡り合ってるんですか!」

 

上条「ただの格闘家だって!」

 

神裂「格闘家がどうやって刀を素手で受けるというのですか!」

 

上条「そりゃあ、体を気で覆えばできるだろ?」

 

神裂「できません! というか気って何ですか!?」

 

ドンッ ガラガラガラ……

 

上条「おっ、やっべ色々壊れすぎ……うわっと!?」

 

神裂「よそ見とは舐められたものですね!」

 

上条「タンマタンマ! 一度タンマ!」

 

神裂「問答無用!」

 

上条「ひょっ!? っと、こんにゃろ!」

 

神裂「! 不用意に跳びましたね……着地を! 着地、を……」

 

上条「話を聞かない女だなぁ、まったく。ほれ、ここじゃ狭いし移動しようぜ。埠頭の方に行けば人目も広さも問題ない所があるからさ」

 

神裂「……飛んでる」

 

上条「へ? アンタ飛べねーの?」

 

神裂「ま、魔術も使わずに飛べるわけないじゃないですか!」

 

上条「……順番がばらばらだな」スタ

 

神裂「あ、貴方は一体何者何ですか。超能力や魔術を使わず、聖人でもないのに私と同等に戦い、果ては空まで……」

 

上条「だからただの格闘家だって。むしろこっちが聞きたいんだが、アンタ等一体何者なんだ? 魔術師ってのはわかったが、誘拐犯にしては様子がおかしいっていうかさ」

 

神裂「……」

 

上条「あの不良神父……ステイルって言ったか? あの悪人面なら誘拐犯も納得なんですけどねえ」

 

神裂「プッ」

 

上条「お、おねーさん笑った顔かわいいじゃん」

 

神裂「なっ、何を……っ!」

 

上条「なあ、話してくれよ。別に俺は拳で語り合うってのも悪くはないけどさ、アンタはそうでもないみたいだし。事情があるんだろ?」

 

神裂「……貴方に話してどうなると言うんですか」

 

上条「さあな。でもアンタからは敵意は感じても悪意は無かった。もしかしたら話し合いで解決できるんじゃねーかなって思ったんだよ」

 

神裂(……この男は自称だが超能力者ではなく、明らかに魔術師でもない。未知の力を持つ男……もしかしたら解決の糸口があるかも、知れない)

 

神裂「いいでしょう。こちらの事情をお話します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神裂「―――これが、私達の、インデックスの事情です」

 

上条「……完全記憶能力、それに容量限界、ねえ」

 

神裂「どうですか? 貴方にこの問題が解決できるのであれば、私達は手を引いても構いません、ですが」

 

上条「ちょい待った、電話する」

 

神裂「は?」

 

 ケータイ取り出しポパピプペ

 

上条「……お、一方通行か?」

 

一方『あんだよ上条、こっちは取り込み中なんだよ』ダレトデンワ? ッテミサカハミサカハー

 

一方『うっせえクソガキ! 腹筋触るんじゃねえ!』

 

上条「あー、悪ぃ。ただちょっと急ぎなんだ、質問させてくれ」

 

一方『ちっ、ちょっと待て』サワッテテイイカラ ダマッテロ

 

一方『んで? 何だよ』

 

上条「ちょっとそっちの状況も気になるから後で教えろよな。そんでさ、脳科学に関する質問なんだが、確か人間の記憶容量って140年分はあるとか言ってたよな?」

 

一方『科学と言うには触りにしかならねえ情報だなァ。正確に言うのならば1ペタバイト分、動画にしてHD画質で13.3年分のデータ量だな』

 

上条「聞いた事ない単語と感覚的に判り辛い容量だなぁ……」

 

一方『オマエ本当に学園都市の人間か?』

 

上条「ウッセ。でさ、完全記憶能力を持った子がいたとして、容量いっぱいまで記憶をため込んだらどうなるんだ?」

 

一方『まず容量いっぱいっていう現象がありえねえ』

 

上条「は? HD画質で13年なんていうから結構ありえそうだと思ったんだが」

 

一方『HD画質は92万、んで人間の眼は計算上5億7600万画素だぞ』

 

上条「5億7600万画素!?」

 

神裂「」ビクッ

 

一方『まあ今のは視野いっぱいの話ではっきり見えているのは700万画素程度なんだがな。つまりお前の思っている勘違いのままで言うなら人間の脳みそなんぞ数年ともたねェんだよ』

 

上条「ぐっ、俺の勘違いってのはなんだよ」

 

一方『いいか、確かに人間の眼は精密だが、実際に見た映像をそのまま保存している訳じゃ無い。デコードして噛み砕いて分類管理してんだ。大体オマエ完全記憶と瞬間記憶混在して考えてるだろ、ボケ』

 

上条「ふぐぐっ、はい、スイマセン。勉強不足デシタ……」サメザメ

 

一方『ン、精進しろ』

 

上条「それで今目の前に友達が完全記憶能力で悩んでる人がいてだな、スピーカーモードにするから説明してやってくれないか?」

 

一方『二度手間じゃねェか!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神裂「」ズーン

 

一方『チッ、小学生からやり直しやがれ』ブツ ツー ツー

 

上条「あ、あはは、いや悪いやつではないんだが……辛辣ですまん」

 

神裂「いえ……科学になじみのない私でも判りやすい説明でした……それに彼の話には信憑性があります」

 

上条「インデックスを逃がさないための首輪ってやつか」

 

神裂「ええ、インデックスは我々にとって、そして他の組織にとっても重要な人物です」

 

上条「その割には自由にさせすぎてるってわけだな。今だってアンタ達だけしか追跡者がいねえし」

 

神裂「はい」

 

上条「だったらよ、やるしかないよな? 俺たちの手でアイツの首輪ってやつをぶっ壊してやろうぜ!」

 

 

 

 

神裂(……あの時の誓いは忘れていない。例えあの子に嫌われようと、悪になろうとあの子を護る。だけど……)

 

 

 

 

神裂「あの子を本当の意味で護れるのなら、私は神にすら逆らいましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

禁書「」ぽかーん

 

上条「とまあ、そんなわけで連れてきた」

 

ステイル「クソッ、離せ! 僕は納得してないぞ!?」

 

神裂「黙ってなさいステイル(ボゴォッ)失礼しました」

 

ステイル「」

 

禁書「う、うん。とりあえず大体わかったんだよ、混乱はしてるけど」

 

上条「そっか、なんか質問あるか?」

 

禁書「えーっと……気ってなにかな……」

 

上条「あれ、それから?」

 

神裂「いえ、そういえばそれが謎のままでしたね。結局あなたは何者なんですか?」

 

上条「いや、ただの格闘家だってば」

 

神裂「格闘家は空を飛んだりはしません」

 

禁書「えぇ……とうまって飛べるの……?」

 

上条「いや、そんな変態を見るような目で見ないでくれます? 気で色々やってるだけだって」

 

禁書「気って……道教や儒教の思想の一つだよね。とうまは宗教家なの?」

 

上条「ちげぇって! ただ単に武道の一環として気の扱い方を覚えただけだっての。っていうかマジで知らねえの? 気だよ、生命エネルギーとかそーゆーのだよ」

 

神裂「あれが個人が精製したモノだというつもりですか? ありえない……魔術式の一つもなしにあれだけの強度を得られるなど……」

 

禁書「気という概念は当然知ってるんだよ。でもそれはあくまで魔術を仙術という名に置き換えただけで、思想や方式は違っても根源的なものは同じなんだよ」

 

上条「?」

 

禁書「だから、私が知ってる気とはあくまで魔術における魔力と同じで、魔力そのままで扱えるものじゃないってこと。それこそ生命エネルギーを何の術式や媒体なしで扱うだなんてファンタジー、眉唾ものなんだよ」

 

上条(ファンタジーの住人が何言ってんだ)

 

禁書「ちょ、なんでそんなに疑わしい目で見るんだよ! おかしいのはとうまだよ!?」

 

神裂「まさしくそうですね」

 

上条「いやなんで超能力や魔術はオッケーで気はダメなの? それがワカラナイ」

 

神裂「そ、そう言われるとこちらの物分かりが悪いだけのように聞こえますね……」

 

禁書「だ、だまされちゃ駄目なんだよかおり! どう考えてもおかしいのはとうまなんだよ!」

 

神裂「ハッ、危ないところでした」

 

上条「なんだこいつら仲いいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――― 少女(神裂が)身体検査中 ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「さすがにインデックスが身体検査中に同席する訳にもいかず外で待っている我々ですが」

 

ステイル「」

 

上条「お前どうすっかなあ……起こしてもうるさそうだよなあ」

 

ステイル「」

 

上条「でも流石に薄情かな? まあこいつ弱っちい(今の上条基準)しなあ……」

 

ステイル「」

 

上条「うーん……ま、いっか」

 

ステイル「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神裂「喉に刻まれた紋章がありました」

 

禁書「これから歯磨きの時にはもっと気を付けて見るようにするんだよ……」

 

上条「そういう問題か? で、どうするんだ。それって神裂が解除できそうなのか」

 

神裂「いえ……すぐという訳には。時間が必要です」

 

禁書「紋章を書き写してもらえれば私も手伝うんだよ」

 

上条「携帯で写真撮れば書き写す必要もないな」

 

神裂「ケイ」

 

禁書「タイ?」

 

上条「あ、突然の魔術師だから機械音痴アピール……写真な、写真。携帯電話に写真撮影機能がついてるんだよ」

 

神裂「な、るほど?」

 

禁書「なんだかよく分からないけど……早く済む分にはいいことなんだよ」

 

神裂「そう、ですね。どの道もう少しで一年。時間が無いことは確かですから」

 

禁書「スピード勝負だね。資材や工房もないこの場所で、解呪がどこまで組み立てられるか……」

 

上条「ん、結局その魔術を壊せばいいのか?」

 

禁書「それは……そうなんだよ」

 

神裂「本当ならば解呪でどのような影響があるかを調べつくさないとならないのですが……」

 

禁書「却下なんだよかおり。どの道ここじゃあその時間も方法も絶対的に足りないんだよ」

 

神裂「……はい」

 

上条「あー、それじゃあそれ、俺がやろうか?」

 

神裂「は?」

 

禁書「とうま、が? どうやって?」

 

上条「あれ、言わなかったっけ。俺の右手は幻想殺し(イマジン・ブレイカー)。魔術や超能力に関わらず、触ればなんでも打ち消せるんだ」

 

神裂「は?」

 

禁書「へ? とうま能力は気じゃないの?」

 

上条「気は誰にもあるものだし、訓練すれば誰だって使えるもんだよ。俺が持ってるのは最初からコイツだけだ。おかげで学園都市に居ながら無能力者ですのことよ……トホホ」

 

禁書「そういえば出会ったときに教えてもらったかも……ほかに衝撃的なことが多すぎて忘れてたんだよ」

 

神裂「は?」

 

禁書「かおりさっきから『は?』しか言ってないんだよ……っていうかあり得ないんだよそんな能力」

 

上条「そもそも能力なのかどうだか……ま、そんなことどうでもいいだろ?」

 

禁書「ど、どうだってよくないんだよ……歴史を紐解いてもそんな能力、聞いたこともないのに」

 

上条「どうでもいいんだよ。今重要なのはさ、こいつならお前を助けられるかもしれない、ってことだけだろ?」

 

禁書「……とうま」

 

神裂「そう、ですね。いま私たちに大切なのは、それだけでした」

 

上条「よし! じゃあ問題はないな」

 

禁書「うん!」

 

神裂「」コクリ

 

ステイル「」

 

上条「さあ、やってやろうぜ! 誰かに縛られた結末じゃない、本当のハッピーエンドってやつをよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「じゃあ、やるぞ」

 

禁書「う……喉に手をつっこまれるのはさすがに怖いんだよ……吐きそうで」

 

上条「俺だって女の子の口に手を突っ込むのは初めてだわ……抵抗ある」

 

神裂「馬鹿な事を言ってないで覚悟なさい。何が起こっても大丈夫、私が何とかしてみせます」

 

上条「ああ、頼んだぜ神裂。力押しなら任せておけ!」

 

禁書「とうま……最高で格好悪いんだよ!」

 

上条「ああ、だから足掻くのさ。いくぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 キィン バキィンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゴウッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神裂「なっ、これは!」

 

上条「気、じゃなくて魔力っていうんだっけな」

 

神裂「馬鹿な、インデックスに魔力はない筈で……!」

 

上条「記憶容量の件といい、まとめて嘘だったって訳だな」

 

自動書記「警告――全結界の貫通を確認。再生準備――失敗。自動再生は不可能。『書庫』の保護のため、侵入者の迎撃を優先します」

 

上条「気が高まってる……そろそろくるぞ」

 

神裂「あれは……、まさか竜王の殺息(ドラゴン・ブレス)!? 逃げっ―――」

 

上条「もう遅えよっ!」

 

 

 

禁書「発射」

 

 

 

 神崎の視界が、真っ白に染まった。

 竜王の殺息《ドラゴン・ブレス》、それは伝説にある聖ジョージのドラゴンの一撃と同義とされる魔術。その光の奔流は射線上のことごとくを殲滅する究極の一撃。

 十分に準備した状態ならばともかく、今の彼女にそれを防ぐ術はない。たとえ聖人であるその身を盾としたとて、数秒と耐え切ることはできないだろう。

 

 白い絶望。

 彼女の意識がそれに染めれようとした――――その時。

 

 

 

上条「ギャリック砲!」

 

 

 

 

 

 

 

 新たに生まれた青白き光が、彼女のもとに意識と音を引き戻した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神裂「なっ、なっ!? どうやって、じゃなくてなんですかそれは!? よしんばそれが気とかいうものだとして競り合えるってどういうことですか!?」

 

上条「やべえ神裂!」

 

神裂「えっ!? やっぱりやばいんですよね! 競り合えてるのも一瞬だけですよね!?」

 

上条「それは余裕なんだが、このままって訳にもいかねえだろ! とっさに撃っちまったが、競り勝っちまったらインデックスごと貫いちまう! かといって現状維持し続けたら禁書が力を使い果たしてどうなるかわからねえ!」

 

神裂「あ、はい。余裕なんですね。できればインデックスに傷をつけない形が望ましいのですが」

 

上条「だからそれを考えろっての! このまま避けたら直線上にあるものが巻き込まれちまうし……せめて角度を、それだ!」

 

神裂「えっ、なんで謎のビームを止めて」

 

上条「攻めも維持もダメだってなんなら、逸らせばいいってな!」ガンッ!

 

神裂「ぁー、成程ー。殴り飛ばすという手がー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 ――― 宇宙空間 ―――

 

 

 

 

 

樹形図の設計者「………」

 

樹形図の設計者「」ヒギィ

 

残骸「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自動書記「侵入者の破壊に失敗。新たに有効な術式を再構成―――あれを拳で防ぐモノをどうしろと?」

 

神裂「わかります」

 

上条「おおおおお! そんなわけでその幻想をぶち殺す!」

 

 

 

 キュピーン

 

 

 

 

自動書記「警、告。首輪の、致命的な破、壊を、確認―――なんで、やねん」

 

神裂「! 上条当麻! 竜王の殺息が生んだ羽は危険です! すぐにそこから離―――」

 

上条「」ブウゥゥン

 

神裂「あ、すいません油断はありませんね」

 

上条「完全に消え去ってしまえ! よく分からん羽!」ズボッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 ――― 宇宙空間 ―――

 

 

 

 

 

 

残骸「……」

 

残骸「!?」チ、チクショッ……

 

塵「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「いやあー、真上にしか使いどころないヒートドームアタックが使えて満足だぜ!」

 

神裂「お疲れ様でした、上条当麻さん」

 

上条「おっ、おう……? なんだかいきなり腰が低いな……」

 

神裂「恩人に対して失礼な態度はとれませんから」

 

上条「やりたくてやっただけだし構わないんだが―――ま、とりあえず今は」キリッ

 

神裂「は、はい」ドキッ

 

上条「そろそろおまわりさん(アンチ・スキル)が来そうだし早くここから離れようぜ!」

 

神裂「あ、はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数日。

 

 誰一人怪我無く終わったわたしの解放は、めちゃくちゃになっちゃった公園を除いて全部が解決した。

 おかげでわたしは元気だし、とうまはなぜかスッキリした顔をしていたので万々歳だ。

 不思議とかおりは死んだ目をしていたし、すているはずっと泣いていたけど。

 

 あんな首輪をつけていたイギリス清教に帰るわけにもいかないので、わたしはとうまの所で厄介になってる。

 すているはとっても渋ってた(泣いて鼻水たらして何を言っているか分かりづらかった)けど、かおりが『上条当麻の側以上に安全な場所はない』ってすているを引きずってイギリス清教へ帰っていった。

 一応、わたしの安全が保障できるようになれば迎えに来てくれるらしい。正直あんまり当てにはしてない。

 

上条「ほい、飯だぞー」

 

禁書「わーい、なんだよ!」

 

上条「全く、少しは手伝ってくれよな」

 

禁書「もぶもぐもぐっ、ハフハフ!」

 

上条「あー、わかったわかった! 確かに家電ぶっ壊されるよりマシですよ。はぁー、神裂がお前の飯代を送ってくれなかったら餓死する所だぜ……」

 

禁書「もぐ?」

 

上条「乗りかかった船だしな、別にお前を置いておくぐらい負担じゃねーよ。ま、お前いたほうが色々事件に巻き込まれそうでいい修行になりそうだし」

 

禁書「(ゴクン)何で今ので会話が通じてるのかな……」

 

上条「慣れって恐ろしいぜ……っていうかお前が言うな」ピンポーン

 

上条「ん? はーい、今でまーす。郵便、ですか。受け取りにサインっすね……」

 

禁書「誰から? かおりかな!」

 

上条「えーと、学園都市統括理事長……!? なんで俺に……」ガサガサ

 

上条「何々。この度はあなた様が破壊した人工衛星『おりひめ1号』の賠償請求に……つい、て……ただちに以下の金額を……支払われたし……」

 

禁書「?」

 

上条「一、十、百、千、万、十万……百……千、万……お、おっ、おっ……」

 

禁書「」(^ω^)?

 

上条「ふ」

 

禁書「ふ? 今日はおふの味噌汁なんだよ」

 

 

 

上条「不幸だああああああああああああ!!

 

 





『誰かに縛られた結末じゃない、本当のハッピーエンドってやつをよ!』
(上条さん以外)


 これで最後です(血涙)。
 短編です。本当に短編です。
 本当にこれが最後です(血尿)。


 書き始めたときは無駄にシリアスで面白くなかったんですが、ギャグが濃くなり始めたら一気にテンションが上がって書き上げる事ができました。コンセプトを脳内で考えている間はもっとシリアス濃かった筈なんだけどな……ちゃんとステイルは生きてたし。


 そういえばご相談なんですが、以前感想にいただいたイラストって1話のあとがきにリンクしたいんですが、勝手にやっていいんですかね?
 ご本人に連絡取って許可もらうべきなんでしょうか。
 教えてエロイ人。



木原「アクセラレィタァー!」

一方「木ぃ原くぅーン!?」

木原「俺はテメエのことを何でも知ってるからよお……めちゃくちゃ強くなって倒せないことも知ってるぜぇ! だから俺は帰る!」

一方「じゃァな! あ、これ俺の連絡先」

木原「あとでメールするわ!」

打ち止め「へいわなせかい、ってミサカはミサカは貴方の腹筋に頬ずりして恍惚としてみたり」


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