元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん (カカオの錬金術師)
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Day1 IamLostMan 417

どうも初投稿です。よろしくおねがいします。
ねこでした。

ねこです、勢いに任せてます。


目が覚める、ここはどこ?

知らない天井に首を傾げる、寝間着にしちゃぁゴワゴワする。

よく分からん状況に眉を顰めつつ起き上がる。

さっきから耳周りがくすぐったい…何だ何だ?

 

覚えてる限りでは普通に就活して食って寝て…あれ?()()()はダレだっけ?

うーん…西暦2060年ぐらいに生きてる普通の就職難(ニート予備軍)の学生だった。

両親は戦火に巻き込まれて死亡、アニキが一人。趣味はゲーム、以上。

名前が思い出せないのがネックだけどそりゃどうにでもなる。

なせばなーる、なせばなーる。

名前を覚えなくても社会はどうにかなるからさッ!

 

んでっと…こんなグローブしながら寝た覚えはさっぱりない。

胸にこんなでっかいクッションも無かった…アルェー?

起きた拍子に何かがハラリと視界の端に落ちてくる…銀糸?

いやこれ髪だ、()()の髪だ、感覚繋がってるぅ。

 

「どーなって……あ、ふーん…」

 

声まで妙に高い、自慢じゃないが自分は低いほうで渋ーい声の持ち主だった筈だ。

だだ、今出た声はどう頑張って現実逃避しても女の声だ。

出た声の発信源は自分なのにだ、おかしいねぇおかしいねぇ…

50年も前に流行ったネタじゃないんだから…こんなの絶対おかしいよ。

でもコレが現実なので受け入れよう、人間諦めも肝心なり。

つーか鏡が欲しい、自己の状態を確認したい。

 

 

――――――――廃棄されたI.O.P社人形倉庫

 

 

どうやらオイラが居る場所はそうらしい。戦術人形を卸していた大手I.O.P社…

正式名称はImportant Operation Prototype manufacturing

身も蓋もない事言っちゃえばクソでっかい人形生産会社。

その人形は多岐に渡る。接客用人形、清掃用等の業務をこなす民生人形。

そして現在の戦争で使われている戦術人形。

ドンパチもお仕事も人間から人形に奪われていったのである。

まぁ物は言い方ってヤツだけどね。

就職難でささくれだってたのもあって人形には良くも悪くも「へーふーん…」程度だった。

 

2061年の蝶事件以降人類は反旗を翻しおった人形とのドンパチが始まりましたっと。

まぁ「安い、シンプル、壊れない!」が評判の鉄血工造製がとんでもない壊れ方をしたもんだ。

軍需産業の会社だったから規模がデカイ。

生産体制が尋常じゃない速さを誇ってたのが悪いもんで一時は人類抹殺も危ぶまれた。

ここで白羽の矢が立ったのがこのボディの生産元I.O.Pと結託先のPMCのG&K社。以上。

 

オイラの入っちゃったボディは416…のダミーモデル。

416Dとでも言うべきか…それの廃棄ロット、なんでって?

AIがポンコツになった上にボディ規格に合致しなかった…具体的には背がちょっとちっこく胸がデカい。

どれくらいかって?着てる上着ピッチピチなんですけどぉ!胸が苦しい。

倉庫を漁ってたら比較的に状態の良い417があった…なんで416がねーんだよ。

傍から見りゃ身の丈に合わないデカさの武器とおっぱいを振り回す凶悪少女ってところか。

普通の16インチモデルなら良かったのだが…こいつは20インチモデル。

セミオートスナイパーライフルって扱いにしたほうが良い気がするが…

まぁそこはI.O.Pボディだ、何とかなるだろうさ。

 

 

そう思っていたらどうにも火器管制をするには何やらスティグマ?

エッチングとか何やらかんやらしないといけない。

倉庫内に結構転がっていたバッテリーで施設をチェックしていた時に資料が出てきた。

人形と武器に繋がりを持たせて半身の様に振り回せるようになるんだとさ。

もっちろんこっちは生きるのに必死、ここは最前線の倉庫だ。

何時鉄血(鉄クズ)が攻めてくるか分からんのだ。

登録して…晴れてオイラは【HK417】の名前を頂いた。

 

エッチング処理後ボディで出来る事の確認をした。

戦術人形というからには物騒なことは大体出来る、出来てしまう。

フルオートでの射撃の精度も現役軍人バリバリ並。

下手なプロゲーマーのFPSでもこうは行かない…目測での距離感もほぼドンピシャリ。

こりゃ人間は敵わん、疲れもほぼ感じないし感覚カットなんて芸当も出来る。

ますます持って人間じゃ敵わん。人形バンザイ。

しかし何で女の子なんだろうか…いや、まぁ見た目大事ですね。うん。

迫ってくる敵が筋肉もりもりマッチョマンの変態よりも美少女の方が良い。

 

ボディのフィジカルスペックを確認してから倉庫内のオプションを漁る。

高倍率スコープ、オフセットサイトにアンダーバレルGL(グレネードランチャー)を拝借。

火力はあるに越したことは無いんですよぉ!

使うか分からんがライトモジュールにレーザーサイトをあわせて装着。

無線機を装着してからG&Kの使用周波数に合わせて…方角から最も近い筈の前線基地に向かう。

応答があったら?まんまコールネームは「Lostman(迷子)」でしょ。

脳内で高度なマッピングがすぐに終わるのは素晴らしい。I.O.Pの人形は良いぞぉ。

 

 

 

就職難から一転今度は女の子になって生命の危機ってね。

泣けるぜ。




趣味ガン載せ人形爆誕
細かい所はファンタジーなんです、よろしくおねがいします。

かしこ



タグは随時追加するかもです。


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Day2 「拍子抜け」

Day2と言いつつまだ一日経ってない矛盾
一匹のはぐれ人形、行軍中に間違いが起きないはずもなく…


いえす、あいあむLostman(迷子)417

manじゃなくてwomanじゃねーのか?うるせー知らねー。

現在一人で一番の近場、南東の前線基地目掛けて撤退中。

つーか走ってて疲れねーのまじ楽しい、人形って最高やなって。

客観的に見たらめっちゃ警戒しながら走ってる416。ただし胸がデカい。

走る重心がブレるんじゃ、このブルンバストめ。静かにせい。

まったく…スリングベルトが無いせいで常にこのクソデカい417を担がなくちゃいけない。

詰まる所常に片手が埋まる…弾薬は今刺さってる1マグ+4マグ。

それと殺傷榴弾が合計4発分、心許ない事この上ない。

タクティカルベストがありゃ一番だったけど…倉庫には無かった。

 

「無い物ねだりは出来ませんって…ねぇ…」

 

粗雑なバックパックに刺さるマグを放り込んでレッグポーチやポケットに榴弾。

そもそも狙撃向けの銃になってしまった以上接近戦はご法度。

取り回し?んなの知るかバーカバーカ状態なのだ。

今思えばバイポッドのほうが良かったかも知れない…パーツセレクト間違えたかなぁ。

まぁ良いわ、ボディ性能は完璧あとは人格(オイラ)の問題。

 

 

 

「腹減った…」

 

人形にも空腹ってあるんですね、初期充電のまま飛び出てたらしい。

くきゅるる…と言う可愛らしい音と

このバカでかい胸に詰まってないのかぁ…無かったかぁ…

倉庫にあった食料品はものの見事に腐っていた。残当である。

自己判断ツールを走らせて見ても残りエネルギー量すっくな!!

お前後数十km行軍するのにエネルギーが残り…残り……16%って少なすぎ。

システムログを確認すると倉庫で起動した時が30%…エッチングして稼働開始したのが27%

戦闘してなかったら燃費は良いものなのか。

それともオイラがダミー人形モドキだからなのか…それはさておいて。

目下のリスクはこうです。

 

1・エネルギー不足

2・鉄血人形との遭遇

3・弾薬の枯渇

4・コンパスが狂って遭難

 

という訳でサバイバル開始です。

食料の確保が出来なければこのまま行き倒れスリープ。

拾われれば御の字だがその可能性は低いと見ておこう。戦闘や物事は最低の状況を想定するものだ。

この単独行軍がそもそも最悪の状況も良い所だ。畜生め。

 

倉庫の位置は森の窪地だった。そこから南東に登り、森を抜けていけば前線基地にたどり着けるはずなのだが。

折返しはこの上りが下りに変わった辺り…ちょうど獣道がずっと続いているから助かる。

 

「ん?…この足跡は」

 

そんな鬱蒼とした森の斜面に比較的新しい足跡があった。

データと照合すると…出てきたのは。

鉄血のペットロボもといDinergate…働き蟻共の足跡だ。

最悪だ、近くに鉄血兵が居る可能性が出てきた…

 

スコープの反射等気にしてられるかこのくそ視界の悪い森で先を取るんだ。

射撃姿勢を整えてスコープを覗く…するとチラッと後ろ姿が見えた気がする…間違いない。

一瞬の映像でもしっかり思い出せるのは良い…このまま行軍すると残りエネルギー少ない状態での遭遇になる。

何とか忍んでやり過ごすしか無い…できるだけ痕跡を残さず。

やべぇ、後ろを見ると足跡ガッツリある…できるだけ落ち葉とかの上を歩けば大丈夫かな…?

あ、いけそう…これでアレの後を追うか…何処かに補給所があるかG&Kの人形と接敵しようとしてる。

つまる所は近場に野営地に侵入かG&Kの人形とのコンタクトを取れるチャンス。

Coolになれ、そして生を掴み取るのだぁ…変なテンションになってるのは自覚してる。

 

 

時折後ろを見ながら「働き蟻」の後を追う、戦闘待機につき残りエネルギーが減っていく…

もう10%を切ってレッドも良いところ…このままだと強制スリープ待ったなし。

こうなりゃチキンレースだ、ど畜生め。

 

 

――――――――――――鉄血野営地から南東

 

 

結果から言う、何とか鉄血の野営地に潜入物資を掻っ攫ってとんずらできました。

何あの杜撰極まる警備…めっちゃ警戒してたオイラがアホ☆くさ。

小石の誘導に簡単に引っかかるし…ワザと1マグ贅沢に遠距離から撃てばワラワラ出てきて捜索に当たって野営地ガラガラ。

こんなのに怖がってたとかマジアホくさぁ…

なんとも言えない脱力感に見舞われながらもそもそと補給していた。

補給の味、なんとも言えないねっとり感と不味さで味覚切った。

慣れたほうが良い気がするけどね、慣れたら負けだと思うの。

しかし匍匐出来ないな、胸邪魔だわ巨乳も辛いね。

それでも潜入は出来た…逆に怖いなぁ、これが相手の術中とか。

 

スリングベルト、タクティカルポーチ…弾薬も拝借してっと。

ドンパチしても多分一回くらいなら平気。

気力は大分盛り返したし残りエネルギーも50%…後3日分のレーションがある。

いやー…鉄血様様だわ、マヌケが。精々偽装の痕跡追ってなベイビー。

まぁ前線に送られてるオンボロだからだろうな、うん。

ゲームの受け売りが結構生きますね、オイラそこが驚きなの。

 

「今日はこのまま南東へ…夜は何処で寝るか」

 

野営地でざっと見た地域情報はインプットした、G&K支配下まで遠い、楽観視しすぎてた。

敵の侵攻ルートもざっと見たけど単純にまっすぐ行くだけだからちょっと逸れた地点だと眠れるかな…?

日は傾く、闇が落ちてくる。あ、火をどうしよう。




悲報:シリアスはシリアルに変わりました。
何処かに合流するのはもうちょっと後なんじゃ。


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Day3 静かな夜とハプニング

ちょっとだけ注意シーンあるかも。


前略、迷子の417はとある建物目指してまっしぐら。

1マグペイして得た補給品がバックパックの中でジャラジャラとうるさい。

まぁ仕方ないね、弾薬補給って言ってもHK417のマガジンが落っこちてる訳もない。

そうなのだ、このジャラジャラうるさいのは全部弾薬なんだ。

正直言って危ないです、あと逃走経路ごまかしに1マグ地面にぽいして来ている。

弾は増えたが継戦能力は落ちました、ちゃんちゃん。

ボルトリリースして一発ずつ込めりゃ良い?その手があったな。

 

んで、日が暮れる中の行軍。難なく目的地に到着…とは行かなかった。

途中で「働き蟻」のはぐれに遭遇したのだ。幸いにして向こう側に感付かれる事は無かった。

G&Kのはぐれ人形が居るから鉄血もそういう可能性もあるか。

何か見た目が犬っぽい上に迷子感半端なくて不覚にも可愛いと思ってしまった。

感性まで女の子っぽくなってないかオイラ…

 

ザックザックジャラジャラと音を立てて歩いていく。

スリングベルトで肩がけしたお陰ですぐに射撃姿勢には移れる。

さっきまで戦闘態勢で居たけど周囲に敵影は無いし通常モードに移行。

しかしあれだなぁ…タクティカルポーチの追加で余計胸が目立って邪魔になる。

マガジンの抜き差しの移動距離は短くなった、とってもとっても。

コレを強だ…げふげふ、拝借するまではバックパック内に突っ込んでた。

そうなるとどうなる?いざって時の再装填にいちいちバックパック展開ごそごそ。

敵がそんな暇見逃すわけ無いじゃん。パンパン、ゲームオーバーってね。

ちょっと動作してみよう。417からマガジン抜いてー胸下のポーチから…からっ…!

胸が邪魔で片手で抜き差し出来ないじゃねーか!これが本当のおっぱいリロード!?

そりゃ検品でダメ出し食らうわ、アホなんじゃねーか!?

 

「ふぃー……なんとか見えてきた」

 

道中ゴタゴタと一人劇場やってましたが中継地点が見えてきた。

鉄血侵攻ルートから外れたランディングゾーン…破棄された補給施設。

説明すると倉庫、つまりオイラが目覚めた所とほぼ同じ。

ひゅー…見事に電気はついちゃいないし灯りも無し。

夜が来ると真っ暗だな…夜目はある程度効く身体だけど怖いねぇ…やだねぇ…

 

「周囲敵影なし…よし、入りますか」

 

スコープ覗いてクリアリング、鉄血のての字もないぜ。

なんでクリアリングしたかって?ばっきゃろう開けた場所を突っ切るんだぞ。

狙撃手が最も嫌うシチュエーションだ、敵から丸見えこっちは見えないってヤツ。

ったく、この銀髪でどう隠れろって言うんだか…綺麗すぎて夜だと目立つわボケェ。

無線機は…あ、バッテリー切れ起こしてる。後でリチャージしておかなくちゃ。

 

 

―――――――――「―8地区――補給所」

 

ダメだ立て札が汚れてて全然見えない。

中を訪問うわぁーぉ…グッチャグチャのゴミ山って所か。

雨風凌げればラッキーと思ってたけど…現実はこれ、突きつけられると愕然とするなぁ。

んぉ?ここがメインフロアっぽぃ…

 

「ぅ…ぉぇ…」

 

見ちまった、人の死体だ。見ることになるとは…想定外だった。

こみ上げてくる吐き気を抑えれず()はその場で戻してしまった…

映像で見るのと実際に目で見てしまう物ではぜんぜん違う。

私は…今までゲーム感覚だったのかも知れない。

慣れろ、じゃなきゃ死ぬことになる。死を乗り越えて生を掴め。

 

…んぁ?これ人形じゃねーか!くそったれ!生々しすぎるんじゃぼけぇっ!!(涙目)

持ってる武器はなんだ…Mk23か使えるものは使う、すまねぇが戴くぜ嬢ちゃん。

…エッチングされてない武器だと火器管制が働かないから自分で制御しなくちゃいけないな。

射撃姿勢は足を肩幅開いて若干前傾姿勢で…アイアンサイトを覗いて。

 

パンッ…パンッ…

 

良い具合の重みが反動をマイルドにしてるのかな。

手からスッポ抜けるような事はなかった…

あ、オープンホールド。弾切れですね。

施設内で不審な物音無し、多分敵は居ないかな?鉄血はバカだし。

ブラフでも撃ったらガシャガシャとけたたましい音立てて突っ込んでくる。

居るとしたらI.O.Pの戦術人形、出会って即抹殺じゃないと祈ろう。

 

うーん…見回った所この施設の電気はまるっきり死んでいた。残当である。

破棄された補給所だからね、仕方ないのさ。

中をクリアリングした結果は活動停止したMk23の他にM14のダミー人形があった。

ダミーもどきにはダミーにしか遭遇しないなんて呪いがあるのかな?かな?

この施設での掘り出し物は暗視ゴーグル、バッテリーは辛うじて動く程度。

まぁオイラの稼働エネルギーを供給したら動いたので問題なし。

Mk23の装備を剥ぎ取りレッグホルスターとMk23っていうサイドアームをゲットした。

いざって時のものだけどね、あるに越したことはない。

マガジン?胸の谷間に押し込んだ。きれいに二本ぶっ刺さって笑う。

 

「はぁぁぁぁぁ………疲れた、やな夢だこと」

 

夢なんてのは勿論皮肉だ。夢なんかじゃない、こりゃ現実だ。

このベレー帽、銀髪、左目のタトゥー、思いっきり縮んだ背丈、デカい胸。

全部…紛れもない私のなんだ…

もしかしたらオイラは気が付かない間に死んでいたのかも知れない。

ころり転がってこの身体に入ったのかも知れない。

でもそんなのは所詮は「たられば」の話だ、事実か知らん。

 

「今のオイラはHK417…416のダミーから生まれた戦術人形。

多分他に類を見ないこの世界で生きる人間搭載人形だね。ふふん」

 

指揮官殿に遭遇したらそう説明しようかな。

ダミーの廃棄ロットだなんて絶対に言わねぇからな。

あ、でも調べられたらすぐにバレるかな。そんなー…

 

 

 

で、そんなこんなで施設のチェックと安全確認してたら日が落ちた。

しょうが無いので暗視ゴーグルで寝具を漁る。

出てくるのはボロ布とダンボールばっかり布団は無いな。

恐らく仮眠室だったんだろう場所にはベッド代わりのソファーがズタボロの状態で放置されていた。

無いよりはマシだったのでそこにダンボール敷いてボロ布を布団は代わりにその晩は寝に入った。

勿論薄っすらと音が入ったら飛び起きれる浅い眠りだけどね。

あーあ、寝て醒めたら元の身体に戻ってないかなぁー……

 

 

―――――――――翌朝「―8地区――補給所」

 

 

あぁ夜が明ける、昨日見た天井だ。おはようHK417さぁ今日も頑張るぞい…

…どうも思うに動揺したりぼんやりしてるときはHK416の挙動が流れ込んでくるみたいだ。

好都合でもあり最悪オイラが押しつぶされる可能性がある。

早い所どっかで検査受けたーい…怖い可能性考えるのやーだーもぉー

っと417担いでバックパック背負ってクソ不味いレーション食って目指すは南東前線基地。

 

「しゃあってぇっ!?あ、あー!服が…!

は?おま…えぇぇぇぇ………?」

 

よしっと気合い入れたら胸を張る動作してたんでしょう。

それまで懸命に留まってくれていた前ボタン君がすっ飛んでいった…

彼は尊い犠牲となったのだ…じゃなくてぇ!

状況確認するとこのボディ、ブラなんてない上にアンダーシャツなんてのもない。

ぽろりは無いけど不安だなぁ…不安だぞコラおいI.O.P

布団代わりにしたボロ布引き裂いてスカーフみたいにして隠した。

行軍中にぽろりしたら終わり(垢BAN)だ。

 

 

不必要な羞恥に顔を赤くしながらオイラは南東に出発した。

この空元気が続く間にコンタクト取れりゃ良いけどなぁ。




だんだんと女の子に侵食される417ちゃん君。猫です。
次辺りでついに…?よろしくおねがいします。


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Day4 前線こんなん?

R-15の範囲かな?範囲だよね。
ゲロインに関しては許してクレメンテ。

美少女のゲロだぞ、よろこべ。


まったくレトロゲーのロッ●マンゼロの主人公じゃ無いのになぁ。

あ、どうもボロ布カモフラージュマント装備のHK417です。

おっぱいリロードやろうとしてたMk23のマガジンはレッグポーチ送りです。

くそったれな現実は変わらずオイラは417です。よろぴっぴ。

あ、走ったら案の定マント下で案件が発生して直しました。ソーイングセットはまだかのぉ?

昨日の寝床は補給所でしたが正直ハズレ物件でした、まる。

バッテリーの一個も落ちてないのはいただけないぜ。

 

バックパックから取り出して食い歩きしていたレーションポイ捨て

これで朝はOKエネルギー変換が始まって…無線機や暗視ゴーグルにエネルギーを回せる。

その方法?なんとボディのメンテナンス端子がそのままアクセサリーソケットにもなったのだ。

つまり余剰エネルギーになりそうならアクセサリーにぶっ刺してバッテリーチャージできる。

うぉぉんオイラは動く火力発電所だー。

ポイ捨てが痕跡になるって?いや、補給所近くだしオッケーでしょ。

ボディスペックフルに生かして超遠投したし。

 

 

その時何がとは言わんが滅茶苦茶ブルンブルンしたの。

 

 

半露出狂みたいな今の装いは正直言って精神上よろしくない。

新しい上着が欲しい。めっちゃ欲しい。

M14のダミーからセーター剥ぎ取りゃ良かったかな。

いや…入らないな!I.O.Pのバカアホマヌケチ●コに作らせるぅ…(えぐえぐ)

 

ふぅ、朝から情緒不安定になってはダメよ。オイラは完璧なんだから。

よし、行こう…えっとマッピングからようやく1/4進んだって所か、ながーい。

まぁでもボディスペックあれば無理のない距離ね。

 

補給所で拾った双眼鏡で索敵しながら417肩に担いでのっしのっし。

袈裟懸けは無理。理由:おっぱい…あ、でも今は服が破れてるしやってみるのもありか?

ちょっとやってみ…みん"ん"!?谷間に落ちればとは楽だろうけど…

恐るべし乳肉の弾力…スリングベルトを拒むとは…というか痛い…

いちいち無駄なことしてる気がするのはオイラだけかな。

 

そう言えば、戦術人形も一々徒歩ではなくランディングゾーン…つまり着陸地点があればヘリで展開、撤収するらしい。

あの補給所も生きていたらオイラは晴れてはぐれから開放されていたけど…

ガチで徒歩をぶっ通しで歩く可能性よりもドンパチしてるとこに乱入かけてお持ち帰り。

これを狙ったほうが保身的に良いかも知れない。

何より今のオイラは傍目から見たらどう見ても人形なんだ。

役に立たない人形なんて本社に回収されてポーイだ。

 

「ふん、昨日と同じ()の足跡かぁ」

 

侵攻ルートに沿って歩いていた。何でって?

そうした方が遭遇率はアップする。敵にも味方にも。

ついでに大将首でも狙撃出来れば有用性は確立。

検品されてもポイ捨てはされないってワケだ、なーっはっはっは。

胸を張るな…くそぅマントが無かったら即死だったわ。

 

それは良いや、んでっと…痕跡とか頭からポーイしてる鉄血人形これでもかっと足跡残ってます。

多分昨日の夜に進行していった感じだな…試しに自分で足付けてみたらわぁくっきり!消さなきゃ。

多方向にガンガン踏んで痕跡潰して一応戦闘モードで姿勢を低くして歩く。

まだ緩い上りを登っていく…予測だとこの先のちょっとだけ下る辺りでドンパチしそうかなぁ?

補給所にはダミーの残骸だけ残ってた。

つまりは撤退してるってことだしオリジナル人形は元気してるってことの裏付けになるんじゃないか?

となると前線維持しようと善戦してるはず。前線だけに。

 

「ぃっ!?ひゃわぁっ!!…たたぁ…」

 

アホなこと考えたらすっ転んだ。木の根キサマァ!!

というか悲鳴、悲鳴…ひゃわぁって何ですと?

今のオイラの地で言っちゃってた…?

完全に女の子のリアクションじゃないの…いや、そんな事は…

 

……タタタン…タン…

 

遠くでの銃声だ…気を引き締めて初戦闘に行こうじゃないの…

細かいことは無視して全速で走る、うっわ何この速さ自分でビックリ。

100mを5秒フラットじゃないの、改めてビックリ。

でっと…予想通りで勾配を上り詰めた先でドンパチしていた。

戦闘フィールドは狙撃手の魅せ所、平原だ。

 

 

まずは戦場把握、情報が何よりも優先だ。せっかくの友軍は誤射ったくないし。

あと自分が何をぶち抜けば戦場が優位になるかを考えるんだ。

弾は沢山ある、遠慮なーく沢山おあがりよ…欲しがりさんめ。

…双眼鏡でざっと見る、遮蔽物のない草原を鉄血が直進中。人形が数匹確認できる。

向こうの木々や倒木から数名の見知ったI.O.P人形が確認できる。

撤退戦か…迎撃戦なのかは不明だがまだ始まったばっかりって感じ。

双眼鏡から切り替えて…417を構える膝立ちでチークを当て…火器管制セット。

グレネードは射程外、使用不可。推定距離から照準時誤差修正…

 

()()()()()()

 

嗤うHK417の銃火が鉄血の背後を襲った。

 

 

――――――――戦闘リザルト

命中率:80%

有効致命打:鉄血人形SMG型3体 蟻4体 4輪タイプ3体

 

何が完璧よ、だ…まぁ蟻がちっこいから当てづらいのはあったけど外しすぎじゃない?

あんなのパーフェクトゲーム出来て当然なんじゃないの。

イライラする胸の内…なんで、何で?一体何が足りないというの?

 

「繰り返すこちらStriker3、狙撃手応答願う」

 

「ぁ…無線機…?はい?こちら…ぁーLostman、どうぞ。」

 

G&Kの無線機から友軍のと思う無線が飛んできている。

良かった、無事らしい…私も胸を撫で下ろして応じる。

コールネームを忘れかけるなんて私らしくないな。

 

「Lostman…?でも…いえ、何でもない。支援感謝する。」

 

「良いのよ、こっちとしても助かった所。私、はぐれなのよ。」

 

「あー…だからそんなコールネーム…りょーかい!ちょっと待ってて合流地点を指示するから。」

 

そんな無線でのやり取りをして…途中から青ざめていた。

意識して使わないと一人称…私になってる…それにこんな完璧主義では無かった。

冷静に言えばよく出来た方…なのに…なんであんなにイライラしたの?

 

「ぅお…ぉ…おえ…」

 

こみ上げる嫌悪感に堪えきれず昨日と同じ様に戻してしまった。

 

 

結果、ボロ布にゲロが付着破棄、身軽になった所で支持に従ってランデブーポイントまで急ぐ。

どうやら撤退戦だったらしい、このままだとわた…オイラも危ない。

オイラの背後からまだ敵が来るとの情報だ。嫌だ死にとうない。

 

ランデブーポイントはそう遠くなかった。

全力で走っていってなんとも無かった…かと思った?

 

「あんたがLostman?挨拶の前に服直しなさいよ。」

 

「え?あ…ちが、これは…違うんだから…!!」

 

無線連絡しながら全速力で走る→壊れた戦闘服じゃブルンバスト抑えきれない。

あ と は 察 し ろ。

 

こほん、そんな放送事故(ポロリ)なオイラを迎えてくれたのはVz61スコーピオン。

彼女がStriker3前線隊長らしい。じゃあStriker1はダレだよ…

あ、何?Strikerは小隊長のコールネームだとぉ?アホか指揮系統こんがらがるわ。

指摘してもすんごい微妙そうな顔された。こんな前線だったの?

大丈夫かPMC、学生に負けてんぞー。

 

私の明日はどっちだ。




二度もゲロった417ちゃんのメンタルは強いか弱いかわかんねぇなぁ



番外編 射撃中の417ちゃん

「ヒット…ヒット…ヘッド…ヒット…首
リロード…チッ邪魔っ!(ぶるん)ふんっ…チッ…」

キルスイッチ入るとやさぐれ416モード、多分てんぱるとワタワタしちゃう。
射撃が全く当たらないでぐずる416君と同じ雰囲気。 伝われ。


追記:誤字指摘ありがたいです。


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Day5 ブチギレアームロック「むしろご褒美?」

(あとここで言ってる416は404の416じゃ)ないです。よろしくおねがいします。

おっぱい。


はぁい、急速に女の子になってるのを実感していて顔が青い417です。

もう口から出る言葉が女の子言葉になってるし所作も416ベースの物になってしまっていた。

スコーピオンに大丈夫?と聞かれてしまう程にだ。

吐きそう…もう吐かないけど。

 

軽く説明して416じゃなくて417だと言って装備とかも見せた。

まぁすごーく疑いの目を向けられたけど納得してもらえた。

エッチング処理の情報を見てもらえたらしい、わぁ便利。

ついでに行動ログを提示、めっちゃ驚かれた。

くっそ人間臭い上に戦略まぁそれなりに出来てたのがビックリなんだと。

ただG36Cとか取り回しがいい物とかが転がってる中で迷わずHK417-20を取りに行ったのはアホかと小突かれた。

てめぇ誰のお陰で無傷であの草原撤退できたと思ってんだ、あぁん?

 

「という訳でLostman…もといHK417です、よろしく。狙撃も完璧だから心配しないで」

 

「Striker3配下のM14よ、よろしく♪さっきの狙撃はすごかったね、後で教えて!」

 

「右に同じくGrMk23よ、センスのある狙撃だったけど…露出魔はNGよ?」

 

「何見てんのよ…私はUziよ」

 

SMG2にRF1、目役のHGか…悪くないのかも。

各人形の特徴は頭に入っている。弾幕をい張って前線維持するSMG

小回りが利くHGが陽動、横合いからのちゃちゃ入れ。

RFできっちり殺す配置自体は良い…だったらなんであんな雑魚に遅れを取るのか…

あとMk23にきっちり露出魔じゃないと伝えた。(涙目)

 

「えっと取り敢えず417は私の配下に入ってもらうよ!

もうちょっと撤退したらランディングゾーンがあるからそこから基地まで撤退だよー

質問あるー?」

 

「鉄血は放って置くの?放置するのは危険だと思うけど?」

 

正直言えば引き撃ちしたら全滅させれる自信ある。

あと優秀な前衛が居たら負ける気しないけど。

弾薬だってまだ余ってるし…マグに弾を込めればさっきみたいにバスバス撃ち殺すけど。

放置する危険と撤退の安全を天秤にかけて質問をなげる。

 

「いやー、指揮官がHKを拾ったなら大戦果ってすぐに撤退しろって命令でさー…

あと放置はしないよー、罠を撒いて撤収、あとで戦力送って押し返す作戦だから」

 

「そう…」

 

多分だが第一部隊が駆り出されるのだろう…精鋭を送り込んで…って…

聞けばダミー2体連れられるのはエリートなんだとさー…はー…さようで。

ダミー人形のリンケージは最大で4まで出来る。これはスペック的に可能なのだ。

だがAIと体の最適化が追いついてないとダメダメなんだと。

まぁそうだよな、自分の体満足に動かせないのにラジコン動かせ?無理だろ。

 

取り敢えず今は私は…オイラは417として最大火力を振るおう。

あとUziがすごく羨ましい。だってブラしてるんだもん。

え、あれブラじゃなくてビキニだぁ?どっちでも羨ましいわ。

そういう意味ではMk23も羨ましい。ピンクのがちら見してる。くれ。

 

「欲しくてもあげないわよ?

そもそもサイズが合うと思って?」

 

「ぐぅ…」

 

しばらくは危機に怯えながらの運用かぁ…

というか視線バリバリバレてた、恥ずかしい。

逆にあっちは何見てるのか分からない…不公平だぁ。

 

「じゃ、移動するよー」

 

「はいはーい」

 

「ラジャー♪」

 

「ん、了解」

 

「Yes Ma'am」

 

こうしてわたs…オイラはStriker3小隊配下になった。

しかし遠足みたいだなぁ…と雰囲気を見て思う。

ドンパチしてるって感じじゃない…。良い事なのか悪い事なのか…

引率になったんじゃねーぞ…と内心愚痴りながら率先して遠方視察。

後方確認…と私ばっかり警戒してるじゃないの!

 

スコーピオンに苦情をあげても平気平気って…めっちゃ疲れる。

能天気もここまで来たら天下一品ね。目覚めた時のお前だ?

な、なんのことかしらー?

とか思ってたらまぁ…()()()()()()

 

「…後方コンタクト(お客さん)

 

「え、マジ?」

 

相手は猛烈な勢いで突っ込んでくるイノシシ。

後方確認した所蟻が徒党を組んで迫っていた。

数は21…思わず嗤いが浮かぶ。

うなずいてからスコープを覗く。

隣でM14も同じく展開…的が小さいとぼやいて居るがそのスコープ倍率低いぞ。

有効射程はどっこいでしょうけど…私が先に戴くわ。

 

「じゃあ417のタイミングで撃って!

あたしとUziで前線を維持するから」

 

ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

「え、早ぁ!?あたし達も急ぐよ!」

 

「ちょ、ちょっと位待ちなさいってばー!」

 

「いきなりの発砲はどうなのかしら?」

 

いきなりの発砲御免遊ばせ、もう射程なの。

急いでスコーピオンとUziが出ていく。

そのカバーにMk23が行って前衛はこれで良いだろうさ。

片膝立ちで先日の失態から射撃を最適化して…

並んだ蟻に3射。貫通していく7.62mmNato弾は一発で2キルを献上した。

残りの二発もきっちり当たって有効打。

しかしそれでこちらに気付いたのか速度を上げて突っ込んでくる。

 

ダンッ!ダンッ!

 

「チッ…」

 

焦るな、私は完璧なんだから…

まだ私の距離、1発のミスがなんだって言うのよ。

 

ダンッ!ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

炸裂音が響く、薬莢がはじき出されて地面にカラカラと音を立てて落ちる。

まだ命中率は100、そう完璧なんだから…落ち着きなさい、私。

スコープ越しに睨む…撃つ。

…結局1マグ使い切ってもキルは10に留まった。

M14は射程に入ると猛烈に撃ち込んで5キルを献上。

 

「コンタクト!」

 

「どれどれ…嘘でしょ」

 

無線機越しに前衛のMk23の張り詰めた声とスコーピオンの間抜けた声が聞こえる。

どうよ、かなり削ってやったでしょ?

 

「リロード、すぐに片付け…んもぅ!」

 

「どうしたの?…あっ」

 

また事故よ、また事故よ!!あぁん、ひどぅい…

掴んだマグを落っことすわ最悪、隣のM14も察して目を背けてくれた…

……また事故ったおかげで取り乱してヒットレートは100が72%になりました。

もうやだ、またボロ布羽織りたい。

 

 

「いやー417がすごく優秀で助かったー♪

というか良く気がついたねー」

 

「逆に言うけど…あんたら双眼鏡の一つや二つ持っておきなさいよ…」

 

こいつらフィジカルスペックに胡座かいてやがった。

後でみっちり教育しないといけないなっ!(半ギレ)

 

 

想定外の…?いや、想定内の接敵はあったけど無事にランディングゾーンに到着。

程なくしてヘリコプターがやってきて私達を拾って離脱した。

あぁ…今人に囲まれてようやく一安心って感じでほぅっと胸を撫で下ろす。

 

 

 

――――――――――――D08地区前線基地・飛行場

 

ヘリボーンには恐らく連絡を受けていたんだろうI.O.P職員が待ち構えていた。

まぁ私のチェックだろう、非正規なエッチングに不良ロットのオリジナル化。

調べたいことだらけだろうなぁ…いかにも(マッドサイエンティスト)なヤツばっかり。

すごく嫌だけど特に抵抗することも無く私は連れて行かれ基地の工廠でチェックを受けた。

 

結論

この義体と同じ義体を3つ用意する。それだけ最適化されてる。

アタッチメントがガバガバだったのでそれの更新、あと専用でサイドレールバイポッドを用意。

見せブラを用意するから諦めろ。あと製造責任者に厳重注意。

義体の再調整も行う。

 

これで私は完璧ね。

 

416のダミー人形と並べると身長が0.8倍に胸が当社比1.2倍

それを放置した責任者も責任者よなぁ…まぁお陰でわた…オイラは生きている。

運命とは数奇なものね。

検査後解放されて今度は司令室へと連行された。

 

「貴方が指揮官?私はHK417…それなりによろしくおねがいします」

 

「キミがHK…ほぉ、ダミーとは思えんな?

さて、改めて聞かせてもらおうか」

 

まぁ調べられた事は全部上がってるわな。

身の上と情報は全部吐かされた。

はぐれとは言え無断でI.O.Pの施設を使った事を追求されてネチネチと嫌味を言われた。

どうも気に入らないわ…生きるのに必死だったと伝えたのに。

 

「まぁ貴様は優秀な様だし置いてやろう。

ついでに副官にでも「オイ」む?」

 

「ふぅぅぅぅ…一つ、私は今から指揮官に手を挙げる

二つ、生きるためと言って勝手に行動し施設を使用した

三つ、私はまだ言ってない事がある。

私は罪を数えたわ。」

 

「待て、三つ目、おぉい?」

 

それが貴様の地だな?お前の罪を数える番じゃぁぁぁ!!!!

417選手、有ろう事か指揮官に飛びかかる!!

右腕を取ってそのままアームロックだ!

おっぱいがグイグイと押し当たるがそれを感じ取る幸せは無いだろうッ!

 

「がぁぁぁぁ~~~~…!」

 

「別に貴方の部隊に入らなくてもいいのよ?

ただね、貴方が統括する前線が崩れるといけないの

あと、貴方の指揮の杜撰さと戦力把握がなってないから教えるのよ

今から きっちり ねっ…!」

 

そのまま折りに行くかと思いきやスパーン!と床に叩き落とす。直投げ(CQC)である。

見下ろす417の眼は生ゴミを見るような眼であった。

 

「おぉ揺れる揺れる。これが噂のブルンバスト(ショックブロウ)…ふむ白か」

 

「あ"ぁん?」

 

追撃でストンプした、でもピンピンしていた。

返答は変態であったからだと。変態怖いなぁ。

あと暴力もお咎め無しだった、嫌味はただの悪ふざけだったらしい。

 

もうやだお家かえる。お家ここだわ…




こうしてはぐれ人形HKは指揮官の元に来ました。
もう女の子女の子してるって?
本当かなぁ…?(ぐにゃぁ…)


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ExDay HK417説明書とD08基地しおり

設定臭もとい設定集
この話まででの奴やで、工藤。


名称:HK417/HK416ダミー

 

使用銃器:HK417-20カスタム

 

ポジション:狙撃手・偵察

 

副武装:HKMk-23ソーコム

 

外観

HK416に準じていて黒色のベレー帽、黒と紫の上着、黒のミニスカと装備は完璧に同一

ただし背が0.8倍、胸が1.2倍と不良ロットも良い所で背伸びしてる妹?といった様相である。

上着は胸元破損したままが正常と設定されUziと同じ黒見せブラでごまかす予定となる。今はまだない。

ちょっと走るとブルンと上着が役目を終えるので仕方ないね。

ブラ一個で結構なお値段するので盗むなよ読者指揮官。絶対だからな。フリじゃねぇぞ。(チラッチラッ

 

性格

表情豊かで口数こそ少ないが胸中ではボロックソに罵っていたり行動で示したり。

なお表情に出やすく人形にも指揮官にも筒抜け。

良くも悪くも事なかれ主義だがはっちゃけると何をしでかすか分からない。

射撃能力は元のHK416が優秀であり人格が元々FPSでスナイパーライフルを好んでいたのも手伝って優秀。

判断力は人間らしく柔軟で搦め手や小手先の誤魔化しを使うなどお前本当に学生?って言いたくなるレベル。

しかしツメが甘く虚を突かれると反応できなかったり発展途上。

 

最適化工程:10(工場出荷時)→40(人格覚醒エッチング処理後)→45(狙撃データフィードバック)→53(二度目の狙撃)→60(指揮官に怒りのCQC発動)

 

 

【ぶっちゃけ】

この作品のメインヒロインにしてゲロイン。

背丈と同じかそれ以上の武器を振り回すロリ巨乳好きなので生まれた魔改造HK416ちゃんです。

あとTS要素は作者の完全な趣味です。困惑してる417ちゃん君可愛いダルルォ?

指揮官といちゃつくか?タグは保険やで工藤。

人形に関してやたら詳しいのは人格が製造後のプリセット情報閲覧してるから。

417なのはFPSゲーで愛用するからさ。

 

 

 

HK417カスタム内容

トップレール:LRA 2-12X50・オフセットサイトレール(レッドドットサイト)

サイドレール:PEQ-5・バイポッド(FAMAS式)

アンダーレール:M320

 

超がつくほどのフロントヘビーなゲテモノになってしまった。

バイポッド追加で

平気で振り回せるのは人形だからです、皆様は真似されないように。

だから人形もトップヘビーだって?Exactly(そのとおりでございます)

 

 

 

D08地区前線基地

結構激戦区ではあるけど、ハイエンドモデルはそんなに出没しない。

主に相手するのは機械兵とその取り巻きの人形。

指揮官のセクハラが横行してるが仕事はしているので黙認されている。

ダミーの被害が多いのはよく言われている。

新人にしては優秀な部類らしいよ、指揮官。

 

所属人形(登場予定があるのも含む。?は未定)

その右の数字は所謂レベル。

417の異常っぷりは無視だ無視、良いね?

 

第1部隊

FAL 38

WA2000 19

????

????

????

 

第2部隊

M37 31

????

????

????

????

 

第3部隊

スコーピオン 30

M14 23

MicroUzi 20

GrMk-23 25

HK417 60

 

第4部隊

ある部隊と同じ編成(すっとぼけ)あ、ファミパンお姉さんちっす、これから家族だ(ファミパン)




謹 ん で お 詫 び 申 し 上 げ ま す 。
先駆者HK417ちゃんが居るのをつい先日知ったカカオでございます。

こっちは尖ってるから区別化激しいやろ…許して、許してクレメンス…


未定な枠はリクエストとかあると反映します
ただし弊基地で所有してる娘に限りますぅ…
声のトーンとかで性格形成してるマンなので平に…平に…
M14がM14してない?すまんな…

あ、読者の皆様のお陰でバーに色が着きました…ウレシイウレシイ…


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Day6 愉快な変態と原因は「我にあり」

頭悪い?へっ、何を今さら…
引きません!媚びへつらいません!反省しません!!

※この学生は特殊な訓練を受けていたかも知れません、皆様は絶対に機械に勝手に触れないでね☆


はい、D08基地に配属になった417です。

ついに思考の方でのデフォルトがめっちゃ女子化してるって気付いて落ち込んだのは内緒。

一人称がオイラとか俺だった私を返して。抵抗してもしきれないの。

まぁ良かったのはこの地区、深刻なほど前線じゃなかった。

要は新人育成用地域?最前線でヒャッハーしてる戦闘狂の撃ち漏らしの迎撃ね。

 

ウチのは指揮官?学生からダメ出し食らうダメダメな奴よ。

かなりのおっぱい好きで事あるごとに胸見てるのが分かる。

女性が視線に敏感とはこういう事か…といやーな気分にされる…

うえ…吐き気が…

 

幸か不幸かこの基地にHK416はまだ居ない。

I.O.Pから回されないらしい、その代わりに今私が居るんだけど。

来たら卒倒しそう。きっとね。断言してもいいかしら?

少なくとも私はストレスで倒れる。

 

で、今日の執務と言ったら私の案内…で終わりらしい。

撤退してきてから時間も結構経っていて外はもう夜。

 

「考え事かい?417」

「いえ、何でもありません…しれっと腰に手を回そうとしないで?」

「アッハイ…チッ…」

 

油断は出来ない、おいおい元男がセクハラに警戒しなくちゃいけないって何だ。

いやまぁ?こんなおっぱいですし?分からなくもないですよ?

あと露骨に舌打ちしないで、また投げてやろうかしら。

手を叩いてやったらすぐコレ…おいG&K入試落ちたのにこんなのが居るの?

なんでお祈りメール寄越したのよ。一体何が足りなかったのよ。

 

「…よし、ぐへへ」

「フンッ!」

 

あ、しまったつい裏拳が…ザクロになってない?

何この耐久性…人形?人形なの?

G&Kの入試は人形オンリー説ね…なるほど。

でも不思議ね、男の人形なんて需要が出ないって生産してないはず。

それに指揮能力に特化した戦術人形なんて見てないわ。

 

「いってぇ…キミ容赦ないな、変態でなければ即死だった。後、俺はれっきとした人間だ」

「うっそだろお前」

 

このスペックが必要なんですね?

つまりG&Kの社員は全員変態なんですね?

やだこの会社、辞めたい。辞めれないわ。

あと私は表情に出るからすぐに分かるんですって。

…そんなに驚いていた?と頬を擦ると隣から可笑しそうな目を向ける指揮官が居た。

ムカつくから拳骨食らわせた。喜ばれた。変態怖いなぁ。

 

「指揮官、Striker1.FALただ今…何この状況?

あ、貴方が例の娘ね?よろしく」

「はい…HK417よ、よろしく」

 

第一小隊の隊長様ね。ダミーを2体引き連れて行動できるエリートさん。

推定最適化率は38%って所かしら?この基地の規模からしてもそれで良いのかも。

その半脱げのような着崩し方はおしゃれなのかしら?

まぁこの独特のセンスは真似できないわ。

 

「……ふふっ」

「何よ…いきなり笑って…」

「貴女のセンスを矯正しようかなって♪」

 

やばっ…顔に出てたかしら?この笑顔は《狩る》時の笑顔だわ!

指揮官は拳骨で床をのたうち回って居て助けを請おうにも無理そ…

否、コイツ…私達のスカートの中を見て…あ、FALが踏んづけた。

アンタ達の中でも指揮官の扱いってこんななのね…

ってやばい、やばい…壁まで追い詰められた…!

 

「ヒッ…!」

「ふふ♪」

 

壁ドンだわ…ウレシイナー…ちょっと、胸…胸ぇ!

アンタの胸まで事故るわよ!?どうなってるのよぉ…

眼の前まで迫ったFALの目は笑ったまま…目が一ミリも笑ってないぃ…

 

「ひぐっ…ごめ…ごめんなさい…」

「よろしい♪失礼な事は考えないでよ?さ、私が案内するからついてきて」

 

私がべそかいて泣き出して謝ったら許してくれた。

すぐに謝ったら許してくれたかしら?

あ、指揮官が復活…今度はキック。いい音するぅ…

良いのかしら…あ、FALが行っちゃう…またね、指揮官。

…手を振ったら振り返してた。余裕そうね。

 

そう言えば検査時に回収された私の装備はどうなってるのかしら?

基地内だから武装する必要は無いけど…

案内を受けながら私はそんな事を考えてちょっと上の空だった。

お陰でまた壁ドンからのごめんなさいコースを食らった。

おかしいわね、私…同格の人形よね…?

 

指揮所・食堂・工廠・兵舎・倉庫…大まかに言えばこの5つがこの基地。

私の武装と装備品は兵舎に置かれてるらしい。

ついでに色々I.O.Pからの支給品も逐次送られる事になっている。

私のスリーサイズは計測されて寸分違わぬ…筈なんだけどなぁ。

だったらこの上着なんとかしてよI.O.P

まぁ返ってきたのは「諦めろ(ロマンだから)」の三文字。解せないわ。

 

射撃訓練場は無いのか?と聞いたら目をパチパチされた。

それで良いのかG&Kそこ大事でしょ!?訓練場!!

射撃訓練というか…誤差修正したいのに、出来ないじゃない。

何との誤差?決まってるでしょ理想とした着弾点との誤差。

そもそも調整で明日いっぱい工廠送りだったっけか。

その時に動かしてもらえると信じよう、うん。

 

 

 

――――――――――――第三小隊兵舎

 

まだスコーピオン達は食堂で騒いでる。

アルコールを煽っているのをちら見していたから間違いないわ。

 

兵舎の中は質素だけどしっかりしてた。

ウェポンラックにロッカー…簡素なベッド…

ソファーにゲーム機にモニター、雑誌類…これはスコーピオンの私物ね?

まぁパーソナルスペースに押し込めてるから良いでしょ。

やってたら私も混ぜてもらおうかしら…ふふ

 

あら?私のロッカーにもう小包?I.O.P仕事早いわね…

どれどれ…布?え?は?はぁぁぁ?

包を解くと中にあったのは……あったのは……

 

「なんでバニーガール…」

 

ますます持って度し難いわねI.O.Pィ!!(涙目)

これでも()()()ギリギリ覆える範囲ですって…

計算上って何よ…私達人形は成長なんてしないんだから。

あぁ普通に考えて射撃時のリコイルショックでしょうね。

…こんなの絶対着るものですか。

「アホくさい…」と罵ってからロッカーに吊るす…破棄は何となく…勿体無いわ。

なんとなくよ!?

 

「はぁ…疲れた、吐きたい…」

 

リバースするのが私のリバース方法になってるような気がする。

ちなみに兵舎に隣接されてるシャワールームと洗面台があるのでそこで吐こうと思ったら吐ける。

でも吐き続けはどうかと思うわ…

 

は、私今…乙女としてなんて考えが過らなかった?

 

「うぷ…ぅ…ぇ…」

 

……滅茶苦茶ゲロった。

顔面蒼白のまま兵舎でがっくり項垂れて…お腹が空いたけど喉を通る気がしないから動きたくなかった。

こんな無様…見せたくないし。

もう良い、今日は寝ましょう…悪夢なら醒めて…

 

胸が邪魔で横寝しか出来ない…元々そうだったから良いけど。

寝返りうつのも一苦労…女の体って大変…

……うぅ、だめ気が散って眠れない。

システムもエネルギー補給しろってうるさくアラート鳴らしてる。

あぁもう…あ、そうだ…電話回線はあったかしら…?

 

 

――――――――――――D08基地指揮所データルーム

 

 

「顔色が悪いが…本当に大丈夫だな?」

「平気よ…大丈夫だから…」

 

顔面蒼白な私を指揮官は心配したけど大丈夫…と言ってデータルームを貸して貰った。

電話回線は引っ張られていた…掛ける先は勿論私がよく知る…()()()()()()()だ。

震える指で一個一個確かに押して…コール音…

 

『お客様のお掛けになった電話番号は現在使われておりません』

 

私の頭は真っ白になった。嘘でしょ?

ナンバーディスプレイを見る、間違いないわ。

じゃ、じゃああのクソ兄の電話に…わた…私…!

コール音はする…出て、出てよ…お願い…!

 

『はい、もしもし』

「……ぅ…ぅぅ」

 

出た、間違いない…私のクソ兄…デブでオタクに引きずり込んだクソ兄ぃ

特徴ある声だから聞き間違えるなんて無い…え、じゃあ私は…?

 

『もしもし?』

「あ、えと…もしもし?夜分遅くに申し訳ないです。

そちらに弟さん…いらっしゃいませんか?」

『あー?……知り合い?』

「えと…はい…知り合いです……」

『アイツならI.O.P社見学行ったきり消息不明だよ、知らないの?』

 

あれ…?私…大事なこと…忘れてる…?

私がこうなったの…どうして…だっけ…?

動揺してる私を訝しむ兄に空返事しか出来なくなって…気がついたら通話は切れていた。

ガラガラと私の中で何かが崩れていく…思い出せ、私…

I.O.P社に入試前見学して…それから…工場見学して…工場内で私の身に何があった?

 

ぁ……ああ…!

バ カ な 私 が 安 易 に 生 産 機 械 に 触 れ て 巻 き 込 ま れ た ん だ っ た

当時の私のアホさ加減に頭痛が痛い…!

結果私って言う不良ロット…というか事後物件が出来上がって…

うわー生産責任者さんごめんなさい許して。

 

 

その後すすり泣く私の声を聞いた指揮官が入ってきて胸揉んできた。

大丈夫?おっぱい揉むからなっ…じゃないわよ。でも、元気出た…バカな私。

張り倒してからキックして私は兵舎に戻った。

ニヤけてないわよ、何よスコーピオン…や、ヤメロォー!




あ と は 楽 し み に し て い ろ 諸 君
ド ロ ッ ド ロ の 濃 厚 ピ ー チ 展 開 かもねー
取り敢えずR18には接触しないようにしますん
つまりセッ**しなけりゃやりたい放題なのでうわ何をするやm(ry


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Day7 ちゃんとした整備と波乱の予感

あと指揮官の挙動はやりすぎましたね、反省します。
でも変態だから多少は許して。


目が覚める…ここはD08基地、日夜鉄血人形とドンパチしている前線。

私はHK417、元人間元男…現在戦術人形のおバカ。

人形化の原因が自分だって思い出して呆れたけど…ある意味良かったのかな?

あのまま就職難でも自殺してたかも知れないし…第二の人生波乱の幕開けだけどいい感じ。

何だかんだ戦場が合ってるのかも。最前線は嫌だーって思ってたのに…

 

「ふぁぁぁぁ…あ、おはよー417」

「おはよう、スコーピオン…昨日はよくもやったわね」

「あっはははーつい♪指揮官と何かあったんでしょ?」

「教えないわよ、ふんっ…」

 

起き抜けのスコーピオンに早速誂われる。

どうやら私はカースト下位らしい、しばらくはこうしてオモチャにされるのね…ふふ…泣けるわ。

 

「…あら?早いのね417」

「おはよう、Mk23」

「わたくしより早いのは素晴らしいんじゃない?早くダーリンに挨拶に行かなくちゃ♪」

「あっそう…」

 

あんなセクハラ変態魔人が良いのかしら?

そう言えばMk23もセクハラされるのかしら…されそうね。

 

「勿論よ、それでも好きなの」

「え、あ…そう…」

 

恋する乙女はなんとやらって奴かしら。

というかナチュラルに心を読まないで。表情に出てる?

こんな心情をすぐに読む人形怖いわ…私も人形だけど。

そんなこんなでMk23は「待っててねダーリィィィン♪」なんてドップラー効果残して行った。

爛れてない?この基地…第三次大戦末期じゃないんだから…

 

あと起きてないのはM14とUziね。

確か第三小隊の作戦開始は…昼過ぎ。なら無理に起こすのも無いわね。

私は指揮官に挨拶してから…あとちょっと苦情入れてから工廠に行きましょう。

I.O.Pの職員が首を長くして待っていそうだから…

 

 

―――――――――――――D08基地司令室

 

 

「おはよう、指揮官…何やってるの?」

「おはよう417…見ての通り、朝の癒やしの時間」

「ダーリン、こっちを見てくれなきゃイヤよ?」

「はいはい、マイエンジェルソーコムちゃん」

 

…その尻尾の通りに発情した猫みたくなってるMk23が甘えていた。

…頭が痛くなる光景に頭を抑えた私は悪くない。

膝の上でゴロゴロと喉を鳴らすMk23とそんなMk23の胸元をガン見してる指揮官…

頭痛に悩まされながら意見具申に机をぶっ叩く。

指揮官の目とMk23の目がこっちに向いた。

 

「セクハラも大概にしていただきたいけど…それより、私から一つ提言です。

無線での交信ですが…コールネーム制止めません?はっきり言って指揮系統に混乱が出るかと。

ストライカーをコールネームにするなら小隊全員に配分するべきかと…

それ以前に鉄血のガラクタは傍受するなんてオツムがあるヤツ…見ました?見てませんよね。

はっきり言って無駄です。そもそもコードネームがあるんですからそれで呼びましょう?」

 

「お、おう…かっこいいと思ったんだけどなぁ…」

「かっこいいで混乱した私が居ます、これから配備される人形も同じだと思います。

ですので…危なっ!?」

「あいだぁっ!?」

 

この変態は…!ちょっとスキを見つけたと思ったら手が出るのか。

つい反撃でグーパンチしたのは悪くないわよ。むしろナイスな反応でしょ、私。

ふふん、やっぱり私は完璧ね。

 

「今日の予定の工廠での調整に行ってきます」

「ぉーぅ…いってらぁ…」

「大丈夫?ダーリン、おっぱい揉む?」

「前が見えねぇ」

 

吐き気を催しながら私は司令室を飛び出した。

甘ったるい空気にも、私の頭にも嫌気が刺す。

バカなんじゃないの?バカなんじゃないの?

 

 

―――――――――――――D08基地工廠

 

 

「待っていたよ、417君…さぁそのベッドに寝たまえ。義体の調整を開始する」

「お願いします…終わるのはどれくらいになりそうです?」

「予測では昼には終わるが…キミは特別だからな、夕暮れになるかも知らん。正直に言ってしまえば分からん。」

 

身も蓋もない、職員をしても分からないとは。

私のAIのコピーも取ってダミーの作成を完了するらしい…

運び込まれている義体は…見知った私の身体がずらり3体…

ぁ…作業が始まる…意識が遠のいていく…

 

 

「どうだ?AIのコピーは」

「…ダメです、芳しくないですね…このAIなんでこんなに複雑化してるんだか…しょうが無いから動くようにだけします…」

「となるとバックアップが効かない人形になってしまうな…AR小隊の人形と同じく…」

「えぇ、ほぼワンオフの人形になりますね」

 

カタカタと端末に対して顔突き合わせて唸る職員。

職務と私情は別なのだろう複雑な顔をしながらも417の身体を仕上げていく。

元々AR用の身体のセッティング。エッチングのみではカバーしきれていなかった。

その無理を矯正し各部パーツの再設定、組み換え。

未熟なエッチングも職員の手で正されていった。

ちゃんとした施設ではなく破棄された施設で行ったエッチングは未完成な物だったのだ。

正規のAIではマトモに当たったものでは無いだろう。

 

「なんだこのエッチング…たまげたなぁ」

「うわ…これは素人がマニュアル片手にしてますね…」

「人形自らが応急でしたんだ、そうなるだろうさ」

「それが不可解なんですよね…本来ならば起動すらしない筈」

「分からん…本社に送れば分かるかも知らんが…とにかく今は作業だ、イイナ?」

「アッハイ」

 

こうして作業は粛々と進められていく。

人形は眠る、すやすやと安らかに…忙しなく動く工廠に反して。

 

 

「おー、次の配属の人形のマニュアルか?」

「はい、新設の第四部隊に配備予定の人形たちですね。」

 

メカマン達がざわめく、配布される資料に目を通す。

新規に発注した人形の整備マニュアルである。

 

UMP45

UMP9

HK416

G11

 

以上四体の整備マニュアルだ。

メカマンは揃って調整中の417に目を向ける。

聞き及ぶ416の性格上問題が出る未来がみえたのだ。

 

「アフターケアはしっかりやろうな。なっ。」

「そうすりゃ俺らがあの子達のハートをつかめるチャンスも」

「いやねーよ、俺らなんて」

「そんな事よりオナニーだ!!」

「おいコイツをつまみ出せ」

 

「「うす」」

「ナニスルダー!」

 

工廠は眠らない。人間の賑わいで何時も溢れている。

喧騒に包まれる417の寝顔がうっすらと微笑んでいた…

 

 

―――――――――――――夕暮れのD08基地工廠

 

「ん…んん……終わった?」

「うむ、ばっちりな。ダミーリンクも終わっている。」

「……そのようね。」

「「「バッチリ、完璧よ。」」」

 

異口同音、整然と並んだ私のダミーは私の命令通りに動く。

そうでない時は各々のAIで動くみたいだ…常に肩肘張る必要は無いのね。

ただ…所作にぎこちなさが残るわね…

 

「実はキミのAIはバックアップ出来なかった

ダミーのAIも似せたが…オリジナルと一緒ではないな。」

 

まぁそうよね…とは言えないけど。

すんなり胸に落ちた。人形として生きるにも一度っきりの人生ってことでしょ。

ダミーなら死んでも直したり出来るけど…

うん、そこのAI見せブラがあるからって上着をはだけさせなーい。

FALのマネ?よーし本体の言うこと聞きなさーい?

楽だって?…あら本当…でもこれだと痴女よ?

 

「ヒューヒュー、見ろよあのおっぱい」

「打つわよ?」

「ヒエッおっかねー」

 

メカマン達が野次ってきた。

男の目があるのを自覚しなさい、私…どうであれ私は女として見られる。

それは否応無しの事。認めなければならないこと。

吐き気を催していたら壊れるわ。

順応しなければ死ぬのは…()ね…

 

調整の終わった身体での射撃をしたかったけど許可は降りなかった。

的は無いし訓練場も無いから認可できないとのこと。

あら?あの説明書は……あ。

吐き気してきた…ナンデヨリニヨッテ…

 

 

―――――――――――――D08基地司令室

 

 

「失礼します、417です」

「ん、入れ」

 

吐き気をひた隠しにしながら工廠を後にした私は指揮官に報告に来た。

まぁ報告は工廠から直接上がってるでしょうけど…

指揮官もホクホク顔だ…私の仕上がりがそんなに嬉しいのかしら?

いや、違うわね…()()()の事が大きいと思う。

 

「細かな修正だが…ふーむ、おっぱい…」

「ブラは仕方ないでしょ…事故が起こったら…だ、大体これだって恥ずかしいのよ!?ジロジロ見ないでっ!」

「へぶっ!」

 

あぁもうこの男は!おっぱいを見て少し落胆したぁ!?

ブラで隠されたのがそんなに不服!?上着がはだけて露出はしちゃってるのに!?

頭掴んで机に叩きつけてやったけど…あぁもう、調子狂うわ…

 

「だが…良いな、綺麗になったな417」

「っ…そ、そう?まぁ…私、完璧ですし?」

 

なにこれ…嬉しい…?綺麗って言われて嬉しい?

いや、違う…違う違う!

ぶんぶんと頭を振って復活した指揮官に対して踵を返す。

そのまま飛び出していく。

あんな男最低なのに…!

綺麗なんて言われただけで…ばーかばーか私のばーか。

 

「あ、アンタは…」

「…WA2000、ふぅん…この基地に居たのね。」

「フン、どんな新人かと思ったら失礼ね。まぁ私の事は知ってる様なら良いわ!

同じライフル同士仲良くしてあげても…良いのよ?」

「うん………じゃあね、指揮官によろしく。」

 

WA2000、高性能のRF人形。私と領域は同じ。

ただ私と違って銃自体のマルチロール性は無いから狙撃一辺倒ね。

手に持ってるのは作戦報告書…今日の副官はWAだったのね。

正直、この基地の人形は把握していない…一応周知されてるから私の存在は知られてるみたいだけど。

困るのよね…こういうエンカウントが…それにしても自尊心が高いこと。

…おっぱいもあるからアイツにセクハラされるわね。

 

「何よ文句あるわけ!?」

「見てるだけじゃないか…それより書類はもっと丁寧に主観は省いて…」

 

背後から聞こえてくるのは…あれ?仕事してる?

ふぅん…一応スイッチのON/OFFはできるのね。見直した。

早く食堂で遅いディナー楽しんで…後、スコーピオンから明日の指示を聞いて休もう。

今日のディナーメニューは…やった、カレーだ♪

山盛りは…食べなくても良いか、普通によそってもらお。

 

―――――――――――――D08基地食堂

 

 

食堂につくとそこには第三小隊のメンバーが揃って居た。

食事を受け取ってから食事する職員の合間を縫って合流する。

 

「やー417、今日はおつかれー」

「お疲れ様…私は調整で眠ってばっかりだったからそうでもないわ」

「あ、そうそう私は後で同じRFとしてデータのフィードバックがあるみたい。本気出したら引けを取らなくなるかも知れないぞ~」

「あら、可愛いブラじゃない…ダーリンに褒められた?」

「ブラじゃないよ!ちゃんとした衣装だってば!!…私じゃない?」

「「「「違う」」」」

 

ふふ、おかしい…スコーピオンはゲラゲラと笑いだして。

M14は不敵に笑って私に対抗心向けて。Mk23はからかいに来て…Uziはポカンとしてる。

私は私でおかしくてクスクス笑っちゃっていて。

あのバカの事なんて忘れてすんなり食事にありつけた。

ムードメーカーって大事ね。

 

だからこそ、この中から死者は出させないわ。

私の人形としての新たな一歩を胸に誓っていた。

 

「417どうでもいいけどおっぱいは机に載せない、行儀悪いよー」

「え、載っちゃうものじゃない?」

「載らないかなぁ…うん、うん」

「載らないわよ、載せようと思ったら載せれるけど♪」

「そういう事言わないで…ほらぁ…変な注目されるじゃないのぉ……」

 

スコーピオンが発端、Uziの天然からの飛び火で私が集中砲火。

私の扱いはもうこうなのね…いじられ役かぁ…

Uziが仲間の眼をしてこっち見てる

 

「大丈夫?まぁそのうち慣れるわよ」

「平気よっ…ふんっ」

「なら良いけど、カレーうまー♪」

 

Uziは周りの目を気にせずのんきにカレーを食べ始めた。

私も食べよ…ん、美味しい。

けど何でかしらね、しょっぱいわ…(涙目)




ちょっと役のわーちゃん、ポジは417ちゃんとほぼ同じ。
同部隊内での弄られキャラであり言わずと知れたツンデレちゃん。
いや、ツンに見せかけたデレデレキャラだ。

あとHK416満を持して次話登場。
やったね417お姉ちゃんだよ。


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Day8 ピクニック前線「ゆるフロ」

416襲来、417はゲロる


D08地区所属、HK417です。

今日はとても胃が重たい…カレー食べたからじゃないわよ。

例の人形が来ちゃう…鉢合わせになっちゃうの!

絶対私を見たら卒倒するし私もストレスで倒れる…!

やだぁお家帰るぅ…ここがお家だった…

 

「ふぅ…よし、覚悟完了」

「ダーリンに挨拶に行く?」

 

起きてたの?作戦時間よりはずいぶん早い時間だけどMk23はもう起きていた。

私も言えた立場じゃないけど…私達第3部隊は作戦開始時間が昼過ぎと遅い。

治安維持任務だから見てきて鉄血適当に潰して戻る。

規定偵察範囲を警備して終わり。接敵がなければ暇を持て余して終わる任務。

ましてや私からしたら的当て待ったなし。

次はパーフェクトゲームに持っていってやろうじゃない。

…Mk23の言う挨拶は謹んで辞退した。

今はあんまりストレス抱えたくないわ。

 

 

――――――――――――D08基地食堂…朝

 

 

「あら、早いわね…もう慣れた?」

「FAL…えぇ、まぁ」

「そう、なら良かったわ…その着崩し、センスあるわよ♪」

「…」

「拗ねないのー♪」

 

どうもこのFALという人形は苦手だ。

事あるごとにからかってくる。年下をおちょくるように。

私は清々しい気分で朝食を戴くはずだった。

隣に座ったこのお姉さん系おちょくり人形が来るまでは…

拗ねてるのがバレて逆に喜ばれてしまった。

 

「そう言えば聞いた?HKのお姉さんが来るらしいわよ。」

「知ってます…416でしょう?気が重いです…」

「あらら…喜んでると思ったら…」

「416の性格上私をどう思うと?」

 

喜んでないやーい。卒倒させちゃう相手が来るんですよ?

何をどう転んだら喜べるんですか。そんなに性格悪くないですぅー。

 

この人形、勝手に私の頬をつまんでグイグイ…餅みたいに伸ばしてぇ!

食べようと思ったベーコンエッグトーストが皿にぽとり。

訂正、私のおっぱいの上に乗っかった、熱い。

 

「あら、こんなに大きかったら乗せられるのね」

「むー!!(涙目)」

「どれどれ…ほー流石だな、おっぱいちゃん」

 

誰がおっぱいちゃんだぁー!朝から私をオモチャにして「楽しいわよ♪」この鬼畜人形ぅー!

訓練があったら絶対ヘッド連射して泣かすぅ!

メンテナンス班の人も覗くなぁ!

 

「ふふ、それじゃあ出撃だからまたね、おっぱいちゃん♪」

「あんたいつか泣かすぅ!!」

 

…ベーコンエッグ、好きだったのに味があんまり分からなかった。

これもそれもFALが悪いのよ!うわーん…

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎

 

 

「あら、おかえり」

「…Mk23」

 

Mk23も兵舎に戻っていた。

朝食は良いの?食いそびれるわよ。

私は食べてきたばかり…味気なかったけど。

 

「毎朝私はダーリンと食べてるからもう食事済みよ?」

「左様で…毎朝?」

「そ、毎朝♪」

 

ぼんやりとMk23を見ているとこっちを見て笑った。

ちょっとムカつく、何その顔…勝ち誇ってるつもり?

 

「ち・な・み・に…口移しでねっとり♪

もちろん指揮官の眼はわたくしに♪」

「もういい」

 

もうやだこのサキュバス、こんなのが夜目役なんて死にたい。

この部隊大丈夫?他はマトモだから大丈夫ね。うん。(錯乱)

作戦開始までまだ時間がある…どうしよう。

 

「ん、んー…あー良く寝た…おはよー二人共ー」

「スコーピオン…おはよう。」

「遅いわよ、ダーリンはもう堪能済みでしばらく挨拶しないわよ?」

「そりゃ良いやー」

 

ボサボサの頭を掻きながらスコーピオンが起きてきた。

とても人間臭い…お腹かくの止めなさいオヤジ臭い。

あ、ゲームし始めた。あのゲームは…!

 

「塊●!」

「知ってるの?一緒にやる?」

「えぇ、勿論よ!二人でとにかく大きくモード!」

 

こんな所で素晴らしいレトロゲームに巡り会えるなんて!

スコーピオン、貴方のセンスは間違いなく「いいセンスだ」よ!!

 

 

でっかい子供が二人してぎゃいのぎゃいの遊び始め、M14とUziが迷惑そうに起き出して。

そんな兵舎を見てMk23はクスクス笑って…ゲームで遊ぶ417を背後から強襲。

それを見てM14がUziを強襲して第3部隊の2大おっぱいちゃんは泣く羽目になった。

スコーピオンはゲラゲラ笑って煽っていた。

M14ェ…アンタはそんな事しないと思ったのに…

 

 

――――――――――――D08基地司令室

 

 

「指揮官、第3部隊スコーピオン以下4名入ります。」

「入れ」

「はっ!」

 

この基地に来て以来はじめての任務だ。

パリッとした緊張感を持ったスコーピオンに続いて私達も入る。

ちなみに私は一番最後。

 

「はい、気を楽にしてー何時も通りにリラックス

それじゃあ、昨日と同じでダミー連れて前線警戒よろしくね。

417は初めての出撃だけど緊張しないでね。キミの実力だと暇すぎるかも。」

 

「「「「はーい」」」」

「え、えぇ…」

 

それで良いのかPMC、それで良いのかG&K

ゆるっ…ゆるっゆるの司令に緊張感は何だったの…?って感じでがっくり。

拾われた時も遠足みたいだったのはデフォルトだったのね…

 

一人私だけ困惑していると指揮官がこっちに視線を投げていた。

視線が物語っている、コレでOKなんだと。

 

「417」

「何よ…」

「無事を祈る」

「……あっそぉ、私が居たら絶対だからその心配は無駄よ」

 

いい笑顔で言われた…呆れ通り越して笑えてくる。

遠足気分の小隊と行くのに指揮官は無事を祈る…ねぇ。

ちぐはぐ感がするけど…まぁ仕事はきっちり締めるのはわかった。

セクハラ目線だけは嫌だけど…うん、見直した。

 

 

指示を受けた後兵舎に戻り装備を整えて居る最中…

双眼鏡を持ってしっかりとしたマグポーチを腰に巻いて…

背中にはバックパックを背負って、レッグホルスターにMk-23を刺し…よし。

鉄血殺すべし、慈悲など無い。

おーいダミー人形あんたも双眼鏡持つのよ?

 

 

――――――――――――D08地区前線ランディングゾーン

 

 

「どうかお気をつけて!」

 

そう言ったヘリパイロットに別れを告げて私達は降り立つ。

この弾を撃ち込める相手はどこかしら?

 

「ねー、417ってなんで双眼鏡持ってきてるの?」

「性能差で私達に軍配があったとしても胡座をかきたくないのよ」

「そっかー。敵が居たら教えてね!今度はあたしが活躍するから!」

「はいはい…だったら私が全部食っちゃう前に展開しなさいよ。」

「言ったなー、今日のMVPはこのスコーピオン様の物だー!」

 

電子式のではなくクラシックな光学式の双眼鏡。

簡単に言えば反射を抑えて私達の視覚をブーストする。

私が担う偵察の役割に置いてこれは大変貴重。

ぶっちゃけ肉眼でも偵察出来るけど…結構寄られてからになるから被害が出る。

そんなのスマートじゃないわ。

軽口を叩き合いながらルートに沿って歩いていく…

ダミーには散開させて広範囲をカバー、ダミーリンクの物量よ。

 

 

 

 

結局今日は敵に会わなかった。

本当に暇な任務となってしまった…こうなると指揮官的にMVPは誰かしら?

そんなことを口々に言いながらヘリに回収され私達は基地へと帰って来た。

無線越しには無事をとにかく喜んでいた。

全く…私が居たら絶対だって伝えてるのに…

 

『可愛い部下を心配するのは悪くないだろ?』

 

何が可愛い部下よ…可愛げのない上司のクセに。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

戦果は無かったけど平和に終われて良かった。

スコーピオンたちと談笑しながら司令室向かっていたら中から話し声がする。

報告に入って…うわ。

 

「本日着任したHK41…6…」

「あ…」

「UMP45よ、よろしく~」

「新しく仲間になりました、UMP9!これからは家族だよ♪」

「G11…眠いからもう兵舎に行っていい?」

 

出会っちゃった。

あ…と私が漏らしたあとわなわな震えて大股で私に近づいてくる。

がっしり肩を掴んで顔を覗き込んでくる、止めて、怖い。

 

「アンタ…何よ?」

「HK…417…です……はい…」

「417ぁ?どう見ても私の完璧な身体を下品に見せてる露出狂でしょ!?

こうも着衣が同じなのに言い逃れ出来ると思っているの!?

こっちの目を見て、見ろ!!何処の所属の()よ!?」

「ひっ…せ、正式データです…」

「……」

 

…兵舎いこ、もどす…うえっ

烈火の如く怒られた、そうだよねぇ。そうだよねぇ。

こんな不良ロットが動いてたら怒るよねぇ…

 

「416~?あら、白目剥いて気絶してるわね、おもしろ~い」

 

後ろでなにか聞こえた…知らない、知らなーい…

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎

 

 

「おえぇぇぇ…」

「大丈夫ー?」

「だいじょばない…」

「重症だこれはー…」

 

飛び出した私を追ってスコーピオンが来ていた。

ゲーゲー戻してる所を見られて心配されてる。

戻す人形は初めてだと言ってる。でしょうね。

洗面台を見る、真っ青な416顔がそこにはあった。

 

違う、私は417…416じゃないのよ。

く、区別化の為に髪型とか変えたら…

うーん…納得してもらえるかな?

意見具申してみよう、あとはI.O.Pが何とかする。

というかさせる、絶対にだ。

 

「うぶ…ぉ…げえぇぇぇ…」

「はいはい…ゲーってしようね、ゲーって…」

 

スコーピオンの姉力が意外と高かった。

お陰で吐き気は2ゲロで収まった。

 

「416の怒りの矛先があの後指揮官に向いてねーいやー凄かったよ

指揮官もタジタジでいつもの開幕セクハラが無かったし」

「やめて、せっかく吐き気無くなったのに」

「まぁまぁ、でだけど明日また工廠に行ってほしいってそのタトゥーとか変えるんだってさ

はい、正式指令ね。んじゃーあたしは報告に戻るから」

 

口を濯いでぺっ…してから指令書を見る。

うん、明日の午前中に工廠に向かえ…か。

 

「どんな姿になるのかなぁ…」

 

悪化したらI.O.Pバカなんじゃないかなと思う。

UMP姉妹みたいなのが良いなぁ…




スコーピオンの姉力とかいうパワーワード
小隊長だからね、面倒見は良いはず
次回は417ちゃん変身の巻、皆ツーサイドアップなロリは好きかな?
それも小悪魔チックに着崩し制服のロリっ子は

416?まぁキレて気絶まで、次回で距離詰めるから。


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Day9 417おしゃれ革命

サブタイトルは適当だけど的外れじゃないはず
やったね417ちゃん、衣装が進化するよ!


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・早朝

 

 

「おはよう、Mk23」

「おはよう♪」

 

何時ものように朝はやってきた。

私の外観を変える日…416に遭遇した時に怒られないくらいに変わるかな?

制服がより大胆になったりしないよね?

不安が胸の中で渦巻くけどそれはどうとでもなれ…大胆になったらI.O.Pを恨む。

というかカチコミ加えに行く。

 

Mk23はうんっと伸びをしてさっと身だしなみを整えると早足で司令室に。

何時も元気ね…早朝の指揮官はだらけたセクハラ魔人モード。

近寄ったらどうなることか分かってて行ってるのだから恐ろしいわ。

それにしても…Mk23もそこそこ胸があるわよね?

やっぱり揉まれたりするのかしら…

 

後で聞いてみようかしら?

いや、藪蛇ね…考えるなバカな私。

 

それより、食堂が開くまでどうしようかな?

ゲームは他の子起こしちゃうし雑誌読んでようかな。

ファッション雑誌?ふぅん…M14の私物かぁ。かわいい系が多かった。

これは?ぶ…何このアダルティックなファッション雑誌は…

間違いなくMk23ね、ダーリンオススメなんて丸文字で書いてるもん。

うわぁ…うわぁ…

 

 

――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「あらぁ?貴女は…」

「えっと、イサカね…HK417よ、よろしく。」

 

食堂でばったり会ったのは第2部隊隊長のM37イサカ。

私と並んでおっぱいちゃんなんて呼ばれてる人形。

ちょっと特殊な受注方法じゃないと要請できないSGの人形だ。

私より長身で…おっぱいは互角か私が大きいかしら?

横に並んでみて比べてみません?

 

「ふふん、私の美貌に目を奪われてるのね♪

劣ると思うことはないわ、私が美しすぎるのがいけないよ」

 

訂正、ただのナルシストで賛美しか聞こえないタイプと見たわ。

…付き合うのはアホかな…と思うけど食事くらいは肩を並べて食べるとしましょ。

一応、仲間ですし?変な対抗意識はありませんから。

 

「んー♪」

「ん…美味し♪」

 

今日のメニューはハニートーストとサラダ、温かいオニオンスープ

 

並ぶおっぱいに食事中の職員たちの眼が集中する。

食事中は私事モードですか、そうですか…露骨に見るわねー…

イサカの逆隣の職員なんて覗き込むくらいだし。

ぐい…と顔を押しのけたらチラ見に変わったけど…

 

美味しい食事が台無しになるわ、勘弁してほしいけど…

やっぱり気になるわよね…分かるわ、私が男だったら見逃すわけ無いわ。

特に…こんなの…

 

「なぁに?(ユサッ」

「なんでもないわ(タプン」

 

些細な所作で揺れるおっぱい、眼に毒だもの。

男の悲しい性はわかってるわよ…わかってるわ…

 

「あ、イサカちゃん、あとで今日の分頼むね」

「はぁい♪任せて、私が癒やしてア・ゲ・ル♪」

「そっちのおっぱいちゃん…おぉでっけぇな!…でけぇな!」

「うるさい、黙って。」

 

気安く話しかけてくるのはメンテナンス班の職員ね。

所属はG&K、つまりは変態か。

そしてイサカあんたもMk23の同類か?

あんたはメンテナンス班のアレなのね?アレ。

 

「あぁ主任については悪く言わないで?

仕事についてはしっかりする真面目なんだからハメを外させてあげるのもイイ女の条件よ」

「知らないしそんなの聞いてない」

 

楽しい食事は終了よ、色ボケ女。

工廠に行くのは…同じだから肩を並べて食堂を出ていく。

職員、後で全員シメるわよ?鼻の下伸ばしすぎ。

 

殺気を当てたら慌てて視線を外してるの、ぷーくすくす

 

 

――――――――――――D08基地工廠・朝

 

「じゃ、またこのベッドに寝てくれ。

ダミーリンクは…今食事中?ふん、分かった…逐次作業開始しよう。」

 

「お願いします、またよろしく…」

 

見慣れたI.O.Pの職員が私をメンテナンスベッドに寝かせて作業を開始。

程なくして私は眠りに落ちる…ダミーリンクはちょっと遅れるけど問題はないみたい。

私のダミー人形は起きるのが少し遅い。そしてちょっとだらし無い。

私の性格の何処が出たのかしらね?416に叱られるからそこも直してほしいなぁ…

 

あ、イサカは何してるんだろう?

メンテナンス班の主任の背後から…抱きついて、ほう、肩たたき?

え、あんな調子で言ってたからMk23と同じ調子で視姦されるんじゃないの?

 

「あーら凝ってる凝ってる♪もみもみしましょうね~♪」

「あー…助かるわ~さんきゅーサッカ…つ…で……お……い……」

 

あ…ダメだ。そろそろスリープに落ちる…

認めないわよ、そんな微笑ましいやり取りだけじゃないって。

わた…し…が……

 

 

 

「眠っちゃった?」

「はい、スリープに落ちましたね。」

「ふふ、可愛らしい寝顔ね♪私の次に美しいんじゃない?」

「……そうですね、作業開始する、各員設計通りにやれよ」

 

 

眠った417の上着は剥がされて細やかな作業が始まる。

それに伴い衣服の着替え方もシステムにインストールしていく。

着替え方が分からなかったらポンコツも良いところだ。

淡々と黙々と職員は417にメスを入れる……

 

そんな様子をイサカは少し羨ましそうに見ていた。

寝転がったメンテナンス班主任の背中に乗っかりながら。

これが本当の尻に敷かれる男。

 

 

――――――――――――D08基地工廠・昼下がり

 

「工程完了、そろそろ目覚めるはずです」

 

職員の声だ…ぅぅん…何だか目覚めが怖いわ。

瞼を擦り起きると…姿見が置いてあって、私を映していた。

 

ベレー帽は取り払われライトブルーの髪飾りも片方のみになっていて、髪型はツーサイドアップ。

結ぶ飾りの色合いは黒とパープルのツートン。馴染みの色。

目元のタトゥーは無くなって…制服が…

学生服のブレザー風に改造され下乳辺りボタン一個で止められているツートン上着。若干袖が長くなってる。

あ、ブラウスがあるけど…なにこれ丈みじか!?おへそ丸見えよ…

ブラに包まれた胸はボンって出てるしおへそまで晒す事に…これは恥ずかしい…

上着がほぼイサカスタイル、ブラウスがU字におっぱい回避してるの!

ボタンは?は?どっちも一個だけ…?結局胸の守りはブラに頼れですって?

ミニスカートは柄が入りチェック模様、待って、鼠径部上からショーツが見えてるじゃない!?エグい角度の…サイドが紐のショーツ

変更されてるってことは…はぶっ…

 

「卒倒したぞ」

「何を想像したんだか…」

「不満をあげた416嬢に見せるのは?」

「画像データを送ればよかろう、妹君はこうなったとな」

 

無心で作業する職員と気絶したニュー417。

 

その後怒りの416がカチコミしてきたが職員は無常にも緊急停止コードを発動。

416は無事止められ粛々と処理。

苦情を上げたのを後悔して床で呆然とする416と気絶する417がそろって工廠に残された。

 

 

 

「う、うーん…」

 

あれ、私…バージョンアップは終わったんだっけ。

あぁうん、私の見た目は大幅に変わった。変態共覚えてろ。

絶対いつかカチコミして泣かす。

見せブラの次は見せパンツ…私はビッチではないのよ?

そもそも心が女じゃないのに…こんなメスガキ風に仕上げちゃってどうするのよ。

あ、416…眼の前で手を振っても気がついてない。

魂を抜かれたように中空見つめてブツブツ何言ってるの…?

 

私は間違ってない…間違ってない…間違ってない…

「うわぁ」

 

うわぁ。うわ言で何言ってるんだ。

うーん…ちょっと慣れないなぁこの髪型。

ずっと摘まれてるような感じ…縛ってるってやーね。

 

「……姉さん?」

「…何よ、その格好…アンタの指示!?」

「違います!I.O.Pの仕業ですぅ!」

「よし、今度一緒にカチコミ入れるわよ

銃器はダメだけどマーシャルアーツなら通るはず」

「はい!シメましょうね!」

 

思い切って姉さんなんて声かけしたけど成功だったかな。

また肩掴まれて詰められたけど今度はイイ笑顔で握手。

416の瞳に映る私もまた笑顔だった。

結構面影は残るけど印象が変わったから許容範囲内に収まったかな?

あ、416はマーシャルアーツなのね。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・おやつ時

 

 

「そんな訳でリニューアルです」

「うわ、攻めたデザインだねー…このジッパー動くの?」

「はい、でも着用すると…I.O.Pのガチガチ行動阻害コードが邪魔してここまで上げきっちゃうんです」

「うわー…」

 

くるり、ターンして見せるとスコーピオンから声を掛けられた。

そう言えば今日は非番だって言ってたわね。ゲームしてる…後で混ぜろ。

一つ訂正、ここまで攻めてるのは私の意思じゃなぁい!

I.O.Pの見えない手が私をこう着飾らせるの!

ついでにバニースーツの着方までインストールされてて笑いも浮かんでこないわ…

誰が着るもんですか!

 

あら、何かしらバニースーツのデータに隠れてもう二つインストールされて…

……私は何も見なかった事にする。そんなの着たら416に絞め殺される。

せっかく仲良くなれそうな雰囲気なのにご破産にするもんですか。

 

「ただいま~♪あら、417ちゃん可愛くなったわね~♪

この辺もセクシーに出しちゃって…要望どおり?」

「全く逆になったわよ。」

「そぉ?似合ってるから良いわよ♪小悪魔なおませさんね♪」

「誰がおませさんだぁ!」

 

この弄り人形は…!

そこに直りなさい!修正してやるぅ!!

 

「お、喧嘩の開始ー?やれー!ブッカマシちゃえー!」

「何か面白そうな気配~」

「ふふ、元気な証拠ね♪416の妹ってアグレッシブなのね!」

 

外野が増えたが関係ないわよ!

さぁMk23覚悟しなさいよ、今日こそアンタを泣かすぅ!

あ、ブラ掴むなヤメロォ!あ、あー…!

 

 

私は無力でした。ひぐ…




即オチキャットファイト。417はどうあがいても勝てない。
実用性は無い、安心と信頼のI.O.P
416?もう姉堕ちしてるから。

まぁスキンで肌面積は減るから安心やで、417

*追記*

誤字報告感謝です


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Day10 417メンタル「くそざこ」

今回は短い。
チョロゲロ417ちゃん。 あとちょっと重いかなぁ?


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

「さて、暴れた罰を与えないと♪」

 

いきなりコイツは何を言い出した?

私のロッカーを勝手に漁って…まさか?

手に取ったのはバニースーツ!しっかりウサ耳まで取ってこっちに来る。

やめろ、やめろぉ!それを私に近づけるなぁ!

 

「暴れた悪い子には…コレを着てご給仕してもらいましょ♪」

「断る!」

「まぁまぁ、着ちゃいましょ~…ついでにそのバカでかいのどうやったか教えなさい…コノデカチチ…」

「嫌だー!服に手をかけるなぁ!ひゃっ!?」

 

うわ、何をするやめろ。

 

 

*衣擦れの音*

*あられもない悲鳴*

*悪乗りする人形の野次*

 

 

「じゃーん♪」

「……いっそ殺せ」

 

この低身長とおっぱいに見事に合わせたバニースーツ。

カフスもきっかりハマるし…I.O.Pは私の3サイズ把握してるのよね?

細部に渡るまでびっちりしてて逆に怖い、この網タイツとか食い込み計算してる上のサイズだ。

このロリロットの最大の魅力は…身長と胸以外のお尻とか太ももとか…

足の長さの比率とかは416基準をしっかり守られている。

頭と身長の比率はSAA並になってるのにね!

 

すれ違った時に目線の高さはほぼ同じだったと思う…

 

「じゃあ、まずはダーリンの所ね♪」

「ふふふ、面白そうだからついて行こうよ45姉」

「そうね~…あの417がどんな反応示すか楽しみね~…あ、そうだ」

 

シャッター音!?振り返った私の顔まで撮られた!

見ると45と9が揃って情報端末を構えて撮っていた。

待って?9が戻る?まさか…

 

416に見せるつもり?あー…私死んだかも。

Mk23に引っ張られながら私は死んだ眼で司令室に連行された。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

「何してるの、417…非情に眼福だけど、うへへ」

「殺せ、いっそ殺せ…」

「はい、ダーリンにプレゼント♪

今日のおやつは417で決まりよ」

「おやつ…?ねぇMk23~おやつって何のことよ?」

 

指揮官に真っ先に見せられる。

見られた…男に、こんな姿…見られた…

女の…男に給仕するための…姿…

うふ、ふふふへへ…ふへ…

 

「417の表情が死んでる件」

「おやつっていうのはダーリンの満足するまでおっぱいを~」

「あーわかった気がするからもう良いわ~」

 

…満足するまで見られるとかでしょ

そうは行かないわよ、どうせ416がカチコミしてくるわよ。

指揮官が心配そうにしてるけど知ってるわよ、ほら胸見てる。

どんなに心配でも欲望には忠実なのは知ってるんだから。

 

「Mk23、もう良い下がらせろ」

「えー」

「えっ…?」

「え~?」

 

正気?あのセクハラ魔人が「早く」

ありえない、ありえない…こんな姿見たら野獣のようになってもおかしくないのに。

私だったら舐め回すように見るのに…ありえない…

一応…あれかしら、指揮官としての…?

不満そうなMk23と45に指示して下がらされたけど…次は何処よ?

 

食堂?ちょっと本気で止めて…!

止めてよして…私にそんな事はさせないでよ…!

この姿で男に給仕?やだよ!やだよぉ!

助けてお姉ちゃん

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夜

 

「ヒュー!見ろよあのおっぱいちゃん」

「すんげぇエロい…お触りは?」

「「ダメ~♪」」

 

もう無理…私が悪かったわよ…

あれ、ぐらっとくる…あは、ふわふわするぅ

 

「417ちゃん、さぁこのトレイで…え?」

「ん~?え…」

 

「ぅ…ぐぅぅぅ……ぉぇぇぇぇ…」

「おいおいおい…」

「美少女のゲロ…」

「人形でも吐くのか?」

 

あれ…?私?なんで吐いてるんだろ…嫌って言うつもりだったのに

わからないなぁ…()()()()()()()()()

したら…良いんでしょ?男に給仕…うふ、えへ…

 

 

「騒ぎを聞いてみたら…うちの妹に何してるのよ45…

確保、これから兵舎に叩き込んでくるわ、指揮官。」

『ご苦労さん、後で何か奢るけど何が良い?』

「ウィスキー、瓶ごと頼むわ」

『りょ、そこそこ良いの用意する』

 

416…おねえちゃん?それに指揮官の…声?

あは、あはは…心配なんてしなくてもいいのに…

あら…横抱きかかえ?

 

「そんな死にそうな顔で心配するな?

ふざけてるの!?

()()のことを心配しないと思ってるの!?まったく…この…」

「ぅぶ…」

「喋らなくていい、今は休みなさい」

 

「…416」

「黙って、45とアンタは指揮官の所に」

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

「「「すみませんでした」」」

「何事?ねぇ、何事?」

「417に無理させて吐かせたんだって、指揮官が血相変えて各部に連絡してた」

「あーあの417捜索連絡はそうだったんだ…」

「今は416にまかせて私達は…見守ってましょ」

 

眠る417と傍らで添い寝する416

I.O.Pの簡易チェックでは問題なし

嫌がるAIに無理やりなスキン変更でAIがエラーを吐いていたんじゃないか?…との見解。

兵舎に並んで正座させられるMk23、45、逃げ切れなかった9

駆け戻ってきたM14はUziに経緯を説明されてHK姉妹を見守る。

スコーピオンは司令室に呼び出され拳骨を食らってる最中だろう。

 

今の417にはバニーは早すぎたのだ。

封印されて暫くは417の眼の届かない所に置くとのことだ。

断じて指揮官がハスハスするためではない。

 

「…少しは強く拒絶してもいいでしょ、バカな妹」

 

姉の罵りは人知れず闇に溶けていった。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・深夜

 

 

「ん…ぁ…」

「目が覚めた?気分はどう…417」

「お姉ちゃん…うぐ、ひぐっ…」

「そう泣かないの、泣くのは女の最終手段よ」

「ちがぅ…私は…」

 

私は女なんかじゃない!男の心を持ったキメラなのよ!

言えない、言えないけど…違う、断じて違う…キモチワルイ

ボロボロ溢れ出る感情が抑えられない。

 

「違くないわ、アンタは私の妹で完璧な狙撃手

感情がボロボロ出るクセに拒絶が下手くそな女よ」

「ぅぐ、でもっ!」

「まぁ完璧な私と比べるのは…酷だったかしらね?」

「違うの…違うの……わたし…」

 

遠い昔になってしまった記憶にしがみついて否定するけど…

寒く震える私をあやすようにお姉ちゃんは抱きしめて背中を擦る。

ぎゅっと抱きしめられる…お姉ちゃんの胸に抱かれて…

温かい…私の本当のお姉ちゃんみたい…ふふ、ふふふ…

お兄ちゃんにもしてもらったこと無い…優しさ…

家族って暖かいものだったっけか…

 

パパ…ママ…どんな人だったっけ?

お兄ちゃんは私が死んだことを知らなかった…

友達は…就活で私からどんどん離れていったっけ…

家族って…寒いものじゃなかったっけ…?

 

「もういい、一人で寝れる」

「そう…でも起きたくないからこのままよ、朝まで観念して」

「じゃあ一緒に寝る…」

 

大好きなお姉ちゃん…あったかい…

みっともない妹でごめんなさい…

 

 

笑顔で泣きじゃくる417

胸元を濡らされても咎めない静かな416

抱き合う二人を窓から覗く月明かりが照らしていた

 

 

 

 

 

「お姉ちゃん、行こ♪」

「えぇ…指揮官が待ってるわ…」

 

バスケットを抱えて走る

小春日和の草原に複数のレジャーシートを広げて

待っていたのは指揮官・45・9・G11…スコーピオン・M14・Mk23・Uzi

皆見慣れたカジュアルファッション

たのしいピクニックはこれから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どんな夢見てるのかしらね…こんなに笑顔になって…」

「……ふふ……おねぇ…ちゃん♪」

 

まぁ悪くないわね…姉というのも。




拒絶が超絶下手くそ女
無事妹堕ち完了です、そして416の姉力を見ろ。


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Day11 こうして花開く

妹堕ちの次はなんだろうね~?


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

「ん…」

 

誰かに包まれている…目が覚めた私はぽやっとそんな包んでるのをむにゅり

…むにゅり?離れない…あれ、なんで…

 

「んん…」

 

頭上から聞き慣れた声がする、あ…そっか

昨日は結局お姉ちゃんに添い寝してもらったんだった。

てことは今掴んでるのは…おっぱい…

何でもない、何も胸が高鳴らない。

男の頃は見てるだけでも楽しかった物だけど…どうでも…

ううん、どうでもは良くないけど…別にいいかなって感じだ。

 

「おはよう、417…その手はどけて?」

「ごめん、お姉ちゃん…おはよ」

 

ちょっと変わった朝を私とお姉ちゃんは迎えた。

ふふ、お姉ちゃんくすぐったそう…

 

 

「おはよう、HK姉妹」

「「おはようMk23」」

 

通気性を考えて上着着崩していたお姉ちゃん。

姉妹揃って寝起きで着崩してると何だかアレした後みたいで…

Mk23は昨晩の事もあってかちょっと余所余所しかった。

けど、行先は指揮官の元ね…変わらず、一途というか。

乙女まっしぐらきっと直後には素敵なショータイムね…

 

「お姉ちゃんはこの後どうするの?」

「4小隊の出撃があるわ、食事して出るけど…

一緒に寝坊助のお世話に行く?」

「うん、行く…G11でしょ」

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝

 

「あ、おはよ416に417」

「おはよう、すっかりお姉ちゃんが板についてる♪」

「おはよう、先に支度してて後で向かうわ」

「……おはよう」

 

苦手なのが…うぷ、また戻しそうに…

朝から兵舎でゲーゲーしてたら迷惑だしこらえるけど…!

そしてお姉ちゃんの影に隠れながら進んでいくと…起きてなきゃ不味いのに…

ぐーすか寝てる寝坊助が居た、幸せそうな寝顔。

 

「起きろ、朝だよー」

「んー…うるさいよ416…あと24時間寝かせて…」

 

まずは…と私からゆさゆさ揺さぶって起こしにかかるけど…

そんなんじゃ起きなくて唇をへの字に突き出す…へぇ…

私をお姉ちゃんと間違えた…お姉ちゃんはそんなに優しいかしら?

 

「ん?声がロリっとしてたような…それにこんな起こし方じゃ…」

「ロリで悪かったわね!」

「おぉー…これは楽だー…移動しながら寝れる…おやすみー」

「417そのまま食堂に連れて行くわよ起こすのはそこでいいわ…いつもの手荒な起こし方するから」

「らじゃー!」

 

よっこいせー…っと背中に負ぶってそのまま歩く。

抱っこは無理、私おっぱいでっかいもん。

丁度いいカウンターウェイトと思えば良い。

えっへへ、これで少なくとも私はG11よりはお姉ちゃんね!

 

 

――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「お待たせ」

「あだっ…暴力反対だよぅ…」

「起きないアンタが悪い、降りて」

「はいはーい…またよろしくね、417タクシー…」

「私からも一発貰いたい?」

「妹まで暴力だぁ…」

 

背負った状態のG11はすっかり寝入っていた。

お姉ちゃんの目覚めの拳骨が頭に降って無理やり起こされてる。

先に食堂でスペース確保してたUMP姉妹と合流、食事?

お姉ちゃんが完璧に3膳持ってる。今日は1枚で終わるメニューだもん。

ハムエッグサンドにBLTサンド…朝のメニュー…?調理班今日は誰よ?

まぁいいわ、起きたなら…とG11を下ろして私も相席する。

場所はもちろんお姉ちゃんの隣、G11もお姉ちゃんの隣。

 

対面のUMP姉妹は何だか微笑ましくこっちを見てたけど…何?

45のニヤニヤ顔はキライ!

 

「416~お姉ちゃん、良いでしょ~?」

「面倒を見る相手が増えただけ、さっさと食事を済ませて出撃するわよ」

「顔、ニヤけてる♪」

「ニヤケ顔で言われてもね~」

「っ…黙りなさい!417も…なんでそんな顔して…抱きつくな!」

 

えへへへ~知ってる、お姉ちゃんの胸の内は分かりやすいよ。

私と同じで表情に出やすいんだもん。

食べづらいかもだけど、私はお食事中ずっとお姉ちゃんに抱きついてた。

 

「こうもうるさいと寝ながら食べれない…」

 

G11、食べるか寝るかはっきり区別したほうが身のためだと思うけど。

喉詰まらせてもしーらない。私はしーらない。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

Mk23はもう居ない、お仕事モードの指揮官が居た。

食事を終えたお姉ちゃん達は足早に出撃していった。

今週の午前中組が第4、午後が第2…そう言えば任務自体は簡単な警備がほとんどだからローテーションなの

私達人形だから疲れとかは人間に比べて感じないよ?と聞いたことがあったけど…

指揮官はどうも私達を人間と同じ様に扱いたいらしい、物好きで甘ちゃん…

 

「そんな顔しても417は出撃させないぞ」

「むー…お姉ちゃんと一緒がいい…」

 

やだやだとは言わないけど偽らざる本心はそう。

お姉ちゃんと一緒の隊で出撃したい。

どうにかならないかなぁ…私が戦闘では完璧な所見せたいのに。

私はあんまり出撃させてもらえない。まぁ心配なのかな?

 

「あ、そうだ…今日副官やってくれる?

まだ決めて無くて…最悪無しでも良かったんだけど」

「やる」

 

そうだ…副官業務について私は未経験だ。

教えてもらえばすぐに覚えれるのが人形の良いところだから…

ほらあった、報告書形式のデータ媒体

 

「じゃあ、そこの椅子に座って。最初だからそのフロッピーからデータを…」

「これでしょ、これにやり方とかのデータが入ってるのよね?」

「流石、じゃあよろぴく」

「うん、任された」

 

指揮官は結構ノリが軽いし緩い。

けど…仕事に関しては結構真面目でセクハラ目線も鳴りを潜める。

今日一日副官したらより理解できるかも。

副官用の椅子に座ってデータインストール、仕事開始!

れっつわーきんぐ!

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「ふぅ…もっと出来るけど」

「良いから休憩、ついでにおっぱい揉ませろ」

「……お姉ちゃんに言うよ?」

「あっはい…ごめんて、冗談だよ」

 

お休み時間に入った。

私は別に休まなくても良いと言ったけど指揮官が良いから休むんだと命令してきた。

休むのが命令っていうのも変ね。

で、おやすみモードの指揮官は内面の変態っぷりを表した。

手をワキワキしながらこっち見ないで、セクハラよ。

着任当初なら私、無言でアームロックしてたのに…暴力で黙らせるって思考に行かなくなってた。

おかしい、おかしいけど胸にすとんと落ちていく。

 

言うほど、私…嫌って気持ちが浮かんでこない。

どうしたんだろ…おかしな私。

 

「今日のお昼はなんだろな…」

「アメリカンピザらしいよ、指揮官」

「ほー…お、来た来た…」

「肉肉しいピザ…指揮官、太らないようにしましょうね?」

 

朝がサンドイッチでお昼がピザ…炊事担当今日休みか何か?

晩ごはんもこれは期待できなさそう…あ、美味しい…

ジャンクフードだけど美味しいのは認めるわ。

ムカつくくらいに…

 

これなら私がお料理したほうが良さそう。

ここの職員の総数なんてそう多くないわ。

夜がダメだったらちょっとカチコミしようかしら…

あ、でも大凡30人の食事か…大変よね。

 

「そう言えば調理班の風邪パンデミックってマジ?」

「…スイマセン、暫く冷食っす」

「まぁ不味いレーションよりはマシでしょ」

「今週の出撃が第2じゃ無かったら…まだヘルプ呼べたんですけど…」

「あー春田マッマ…兼務はさせれないしなぁ」

 

むー…そういう理由かぁ…第2部隊にお料理上手の人形がいるのかな?

今度教わってみて私が補欠で行けるようになったら…

配膳に来た職員は本来メンテナンスの人だ。

申し訳無さそうだけど仕方ないわね、うん。

 

胸の中でも罵ってごめんなさい。

 

「にしても今日はおっぱいちゃんが副官っすか」

「お前が言うおっぱいちゃんは多いから分からんぞ」

「おっぱいちゃん言うな」

「今度暇な時に相手してくれたら考えるわ」

 

むー…私のことをまたそのあだ名で呼んでー…

というかおっぱいちゃんってあだ名多いのね。

あのメカマンは…出ていくまで私の胸をガン見して…

私の顔見て手を振った、二度と来るな。

 

「よし、食ったら軽く運動して…お仕事だ」

「運動?」

「そ、イイ運動だぞぉ…417も協力してくれると…ぐへへ」

「…その顔はセクハラ?嫌よ」

 

あ、分かったMk23が突撃して来るんでしょ?

 

 

食べ終わった頃にMk23が突撃してきて指揮官に抱きついていた。

運動って?お姫様抱っこしてスクワット、背中に乗ってもらっての腕立て伏せとか…

所謂筋トレだった、変態の耐久力の秘訣はここにあったのかしらね。

おっぱいブーストとかいって目標数付近でMk23がご褒美してた…

おもしろくなーい…あたまわるーい…

 

 

昼下がりにお姉ちゃん達は帰ってきて、逆に第2部隊が出ていった。

基本的な人数が4人体制だ…となると…今の私の副官ってポジションがちょうど良かったりするのかな?

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

「おつかれおっぱい」

「何言ってるの?」

「ごめんなさい」

 

大まかな仕事が終わったら気が抜けたのかな。

午前の作戦報告書を作成して本部に提出済…今日の業務はもう殆ど残ってない。

ま、まぁ…毎日休まずお仕事してる指揮官だから…

ちょっと位は許しても良いのかな…なんて思ったり。

きっと指揮官は我慢してると思う、控えめに言って美人の部下を持っていて…生殺与奪も意のまま。

並の男だったら…贔屓にする娘が出たりその逆が起きたり。

基本的にアプローチはしないで…向こうから待ちなセクハラしかしない…

ヘタレなのかもしれないけど…うーん…

 

「417、どうしたそんな顔して?」

「んーん、何でもありません」

 

何時からかな、こんなに気を許してるの…

あ、第2部隊が戻ってきた。

ヘリの音がした…この作戦報告書を書けばおしまい。

書き上げるのは私の仕事で、承認は指揮官。

 

余談だけど、私の字は本来雑だったけど…綺麗な丸文字に変わっていた。

自分でもビックリしたけど…女の子らしいかわいい文字だって指揮官は褒めてくれた。

女の子…女の子かぁ…

 

「ニヤけてるぞ、417」

「ほぇ?嘘…ほんと?」

「ほれ、それがニヤけ顔と言わずして何という?」

()……これが…?」

 

指揮官の手鏡に映し出される私は()()()らしい柔らかい笑みを浮かべていた。

もう吐き気は浮かんでこなかった。




ふぅ…口に合ったかなぁ?
合ったなら良いけど…


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Day12 工廠主催、お着替え会とドンチャン騒ぎ

届くI.O.Pからの小包と言う名のスキン集


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

新しい朝…今日も一日暇だけど私はどうしようかな?

指揮官の所に行くか…お姉ちゃん達の所に行くか…

メンテナンス班のお兄ちゃん達の所に遊びに行こうかな?

あ、そうだった…お料理とか覚えたら良いかな…

調理班が壊滅してるんだから…データルームとかに資料あるかな。

 

「おはよ、417ちゃん♪」

「あ、おはよ♪Mk23」

 

今日も元気なMk23が起きてきた。

指揮官の所に行くんだよね…ちょうどデータルームに行くし…私もついて行こうかな。

身だしなみを整えて…ん…んー?

寝癖が立ってる…ぴゃぁぁ…このまま出て行ってたら恥ずかしかったぁ…

 

「あら?」

 

手櫛を入れて…ちょっとズルだけど髪型一度解いて…それからもう一度結直す。

うん、完璧…これで指揮官に会っても恥ずかしくない。

不思議そうにMk23が私を見てる…なに?

 

「ううん、女の子らしくなったって思って♪

ダーリンの所に行くの?」

「んー…副次的に」

「じゃ、一緒に行きましょ♪」

 

朝から肩を並べて歩くのは…新鮮。

指揮官も驚くかな…驚いた顔、可愛いから見てみたいなぁ…

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「はぁい、ダーリン♪今日もわたくしがやって来ました♪

ごろにゃぁん…もっと見つめて…♪」

「よぉしよしよしマイラブリーエンジェルソーコムちゃん今日もエロ可愛いなぁ~♪」

 

「あはははー…指揮官、データルーム使いますよ」

「ん、あぁご自由にー」

 

ごろにゃぁん…ごろにゃぁん…

強烈な甘え方だったなぁ…Mk23…

飛びついて指揮官の膝の上にすっぽり身体をこすりつけてたし…

やっぱりサキュバスなのかな、大胆なのー…

 

さてと、私はお料理について学ばなくちゃ。

資料はあるかな…

 

 

 

結論から言います、ありませんでした…ちぇっ

あと、ついでにお兄ちゃんにまた連絡してみたの。

いくつかお話して…最後にいつまでもヒキニートしてたらカチコミ食らわすぞ

って脅したの…凄みが無いから笑われたけど。弟みたいなこと言うなって…ちょっとドキッとした。

…今度お休み貰った時に外出届出してみようかな。

ここから行けなくない距離だし…やってみたいこと…増えるなぁ

 

 

データルームから出ると指揮官とMk23はまだ居た。

 

「今日の副官はMk23に決めたから、417は…」

「ダーリン♪」

「調子ノリました、申し訳ない」

 

指揮官尻に敷かれてるなぁ…仕事の後でちょっと顔だしてあげようかな…

Mk23は飴と鞭上手に使い分けそうだけど…今日は鞭が多そうな予感だし。

ばいばいって手を振ってから私は…

 

あれはメンテナンス班の主任…どうしたんだろ。

 

「あ、417ちゃん…ちょうどいい所に、工廠に来て欲しい。I.O.Pからプレゼントが届いてるぞ」

「…ぇー」

「嫌そうにしても…届いたもんはしょうが無いから着てきて」

「穴開きニットセーター・童貞を殺す服…その他にあるの?」

「よくご存知で…」

 

人形ですから、情報を見ないと思ってるの?こっちは417よ、舐めるなっての。

むん、と胸を張ると…あー知らない、私の胸に見とれるなんて…

イサカに言ったら面白そうだから強請りのネタにしーよお♪

 

 

――――――――――――D08基地工廠・昼

 

 

私は今3つの衣装の前、ぽやっと立ってます。

I.O.Pから届けられた衣装の確認をしてるの…メンテナンス班主導で。

一応の更衣室があるからそこで着替えるの。

着替えデータの無い1着分は追加でデータが来てたからさっさと導入した。

 

お着替えタイム…もう私は拒まないよ。

コレを着ても、私は私…417、受け入れたの。

最初はこれにしよ、普段着にしても…良いかも。

 

「じゃん♪」

「黒のニット…ミニスカートも合わさってSoGood…」

「おっぱいやべーな…そして背伸びしてる感ある見た目もすこ…」

「だが完璧だ…いい仕事っすI.O.P」

 

まずは1個目、胸元に謎のスリットがあるニットセーターセット。

タートルネックな黒のセーターにブルーグレーのミニスカート

下着はショーツのみ、髪型は三つ編みに変更でアクセサリはメガネ。

足はガーターベルトが覗く黒のニーハイソックスとブラウンのブーツ。

 

スキンネームは「冬の勝負着」

 

「おほん…サイズ的には大丈夫そうだね?」

「うん、問題ないよ、主任のお兄ちゃん」

「…もう一回」

「お兄ちゃん?イサカに怒られなーい?」

 

あ、黙った…うしし、脅しのネタゲット♪

私の笑顔に思う所があったみたい…まぁいいや、次は…

 

ごそごそ…もそもそ…

 

「どうだー♪っと…ごめん、ボタンが一個壊れちゃった」

「これまたおっぱいが…ちょっと見抜きいいっすか?」

「ダメだ!」

「ダメだ!」

「ダメだ!」

「そいつを今すぐつまみ出せ」

 

エントリーナンバー2 スキンネーム「童貞スイーパー」

 

髪型に変更は無くて髪留めがパープルのシュシュに変更

縦折りがいくつかデザインで入ってるブラウス…ちょっと胸元がキツくて2個+1ボタンが留まらない。

派手な赤の見せブラが谷間のY字から顔をのぞかせている。

白のブラウスと対になってる黒のコルセットスカート。防御力はピカイチかも。

ふりふりのフリルがいっぱい着いててちょっとゴスロリチックかな?

腰、背中の方ででっかい飾りリボンがあるのもポイント。

 

「まぁそういうデザインだから胸のボタンについては問題ないはず」

「そっかぁ…データ修正しておくね」

 

I.O.P職員のミスだね、カチコミ時に清算させる罪リストこうしーん。

鼻の下ダラダラ伸ばしてるメンテナンス班にお尻を向けて最後の…

ある意味ではバニーと並ぶのかも…あ、指揮官からバニースーツ返してもらお。

 

…うわ、背中とかほぼ裸じゃない?

 

「じゃーん…ちょっと恥ずかしい」

「ダボ袖チャイナか…」

「うわ、背中えっろ…」

「谷間と横乳を忘れるな」

 

エントリーナンバー3 スキンネーム「にゃんにゃんかんふー」

 

胸元の留め具が猫の肉球なチャイナ服

付け袖になっててとってもダボダボ、色はパープル

背中は首と腰で留まってるけど背中がすーすーする…でっかいひし形のスリットがあるの

胸元は穴開きニットと同じスリットだよ。

素足を晒すのはなにげに初めてかも。

ドレス自体の丈?ミニ丈だからちょっとポーズすると見えるよ?

下着は白に変更…ただ際どい形状で恥ずかしい。

 

以上、衣装は問題なし。

制服に戻って…よし、着替え完了。

 

 

 

「ねぇ、主任のお兄ちゃん…ちょっとお願いあるの」

「ん?こう見えてお兄ちゃんは忙しいんだけど」

「イサカにさっきの着替えショー中の表情「分かった」いえーい♪」

 

「まぁ身構えないで、お兄ちゃん…私のお願いはね…」

 

お料理についてのデータをどうにか工面してくれない?と聞いたら諸手を挙げて喜ばれた。

あ、ついでにI.O.Pに連絡してる…仕事熱心って事でいいかな~?

明日にはデータ出来てるかな?楽観視かな…

衣装小脇に抱えてトコトコ私は工廠を後にした。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・おやつ時

 

 

「という訳でバニースーツ返して」

「無理してない?」

「してない、何ならまっさきにご奉仕に来てもいいよ?」

「嬉しいけど416に殺されないかと不安になるから遠慮する」

 

お~真面目、それでこそ指揮官だね。

小脇に抱えた衣装にも目を向けられたし今度証明に着てこようかな。

指揮官の反応を見て楽しみたい。

気持ち悪いって感情は無くなって今はそんな悪戯心が湧いてくる。

それに…ちょっとの事故は仕方ないよね…

 

「えへへ、ありがと」

「おう、用はそれだけ?」

「んー…うん、お仕事頑張ってね」

 

指揮官の私室に隠してあったのね。

私の目から遠ざけておけばOKみたいな感じ…だったのかな。

 

後は何しよっかな…

 

 

 

「あ、しまった…417用の情報端末が届いてたんだった…渡し損ねたな」

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夕暮れ

 

 

「おー417上手いね」

「ふふん、私にゲームで勝とうとは…100年早いわ」

「M14なんで私ばっかり狙うのよ!」

「Uziがダメージ蓄積してるんだから残念だけど…」

「はいメテオ」

「あ"あ"あ"あ"あ"417あんたねぇぇ!!」

「容赦ないなー…でもアタシを無視したのは間違いね、ボム兵!」

「にゃぁ!?」

 

ロッカーにいっぱいになった衣装を叩き込んでスコーピオン達とス●ブラしてた。

トップが私、張り合ってるのはスコーピオン

乱戦で強いのはM14で…Uziは結構読みやすくて置きスマッシュが入る入る。

 

「よそ見とは…スキありぃ!」

「ジャッジ」

「なんて強運!?あー…またドベかぁ」

「乱数読みも完璧よ」

 

スキは無いわよ、私。

さぁどんどんかかってらっしゃい!かまーん!

あ、待ってスマッシュボールはダメよ!

 

いやーん…おねぇちゃぁぁん…

 

「ッシャァ!!並んだわよ417ァ!」

「ま、負けないもん…!」

「私も巻き返すよ…勝利のために」

 

「泣きそうな417を察知したわ」

「面白そうな♪」

「空気だから~」

「眠い…寝て良い…?」

 

ウッソでしょお姉ちゃん。

今頃戦術データの読み漁りしてる頃なのに。

あとG11、眠るなら布団をしっかり被りなさい…

お姉ちゃん、顔…顔…ギリギリ歯を鳴らしちゃだめー!

女の子がする顔じゃなくなってるぅ…

 

「おー…一気に人が増えたし次は何しようか」

「どうせだしカードゲームでもする?」

「お、良いですね…いただき!」

「く…まだまだぁ…そこ、逝ね!スコーピオォォォン!!」

「う"あ"!?だー…」

「ナイスよ417その調子、落ち着きなさい」

「お姉ちゃん…かおかお」

 

第3部隊兵舎はその日すごく騒がしくて第1部隊のFALに注意を受けた。

でも私反省しないもーん。

 

「む…」

「お姉ちゃん?」

「っ…こっちね!あぁぁぁあああぁぁぁ!?」

「ジョーカーありがと♪」

 

「416うるさいよ…」

 

懲りずに私とお姉ちゃんとUMP姉妹とでババ抜きしてた。

UMP姉妹と目を合わせられないし…私も表情に出やすいからUMP姉妹はさっさとあがった。

45に睨まれるとあの時の恐怖がちょっと思い出されるの…苦手意識が出来てるのかも。

9はずっと笑顔でよくわかんない、怖い。

結局お姉ちゃんとの一騎打ちになってババの送り合い…

こっちかな?

 

「んにゃぁぁ!?」

「ふ…まだ負けないわよ」

 

「417、うるさーい…」

 

どうしよう、お互いに読めるからババの抜き合いになってるよぅ…

お姉ちゃんも遠慮が無くなって本気になってるし…

ま、負けないもん…こっち!こっちぃ!

あ、待ってお姉ちゃんそっちはだめ、ダメだってば!

にゃぁぁぁぁぁん……

 

 

「腹いせに417のベッド独占してやるぅ…」

G11はふて寝していた。

 

あ、そうだった…ここらで切り上げて…

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

指揮官はもうお仕事を終えてリラックスモード…もうすぐしたら私室に籠もっちゃう。

Mk23は兵舎に戻ってきていてすれ違いにおやすみって言っておいた。

 

「こんばんは、指揮官」

「んぉ?ぉー…417かぁ?」

「うん、当たり…何してたの?」

「寝る前の休憩タイム…そういう417は何か用?」

「用事がなきゃダメだった…?」

 

二人がけのソファーでだらーっとしてた。

アイマスクもして…お疲れさま。

勝手に失礼して…おとなりにぽすんと座る。

 

「あのね…指揮官」

「うん」

「ありが…と……色々心配かけて、ごめんなさい」

「うん」

 

全然私は大丈夫じゃなかった。

指揮官の目は間違ってなかった…危うい私を変態なりに見ていたのかも。

ちらっと横を見ると…あはは、目線…おっぱいに釘付けだ

 

「お礼に触っても良いって言ったら?」

「遠慮なく揉みしだく」

「そこは遠慮しようよ…ふふふ…」

「遠慮がちならOKって事でファイナルアンサー?」

 

どうしようかな…ここでOKなんて言ったら…指揮官暴走しそう。

目が血走ってて鼻息荒くなってるし…怖い怖い。

 

「っと…すまない」

「…えへへ♪」

「おいおい、俺汗臭いぞ…」

「いーのっ」

 

怖くて苦笑い浮かべたら流石に察したみたい。

肩に頭を乗せると指揮官は慌てて…カワイイ。

嗅ぎ慣れた働く男の汗臭さ…今は良いなって思える。

くんくん…うん…指揮官のニオイ…

 

「…まぁまた無茶はしてくれるなよ?」

「うん、お兄ちゃ…指揮官」

「ごめん、もう一回」

「なんでもないでしょ?」

 

ぷいっとそっぽ向いたけど…あーあー指揮官の覗き込む気配ぃ…

ちらっと見たら…ニヤニヤ顔の指揮官が私を見てた

瞳に映された私は顔が真っ赤だった…

 

 

散々からかわれたけど悪い気はしなかった。

ついでに情報端末を受け取った…私の情報端末…

ん?メッセージだ…なんだろ。

 

「おやすみ、417。リラックスして寝ろよ」

 

心配性だなぁ…本当にお兄ちゃんみたい…

メッセージ返して…寝よ…

 

 

 

 

 

 

 

ピロリン♪

「おやすみ、指揮官のお兄ちゃん」

 

お兄ちゃん…か…まぁ今の417は確かに妹みに溢れているが…

俺みたいなのが兄ねぇ…変態が兄って物好きだな。

417のおっぱいは良かったなぁ…いつか揉みたい、揉む。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・深夜

 

 

「あははは……」

「ぐー……かー……」

 

私のベッドが占領されてる…と思ったら…

G11が拗ね顔でど真ん中に鎮座してた…ごめんてごめんて…

でも私だって眠いし…お隣失礼しますよ?

あとはお姉ちゃんと同じ様に…こうして…ぎゅっとしたら…良いかな?

 

「もが……」

 

あ、ブラが邪魔かな…誰にも見られないだろうし…寝る時くらい…良いよね?

ちょっと悪い子になった気分…さてと、G11…お姉ちゃんが一緒に寝てあげるからね♪

 

 

翌朝、なぜかベッドに潜っていたお姉ちゃんも相余ってG11は珍しく朝自発的に起きた。

HKおっぱいサンドは息苦しい…幸せな柔らかさ?…どっちか単体で楽しみたい。

そうマジ顔で話したの…あとお姉ちゃんに怒られた。

 

寝る時くらい良いじゃないの…ぶー…

余談だけどダミーはもうそういう寝方してたらしい。

ダミーも揃ってお姉ちゃんにガミガミ叱られた…




もうゲロは吐かないよ、ゲロインスキーは儚く散れ。
これからは可愛くなっていく417ちゃんにご期待を…

416と417のHKサンド、G11はへろへろに。


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Day13 可愛いは正義

奮闘する417ちゃんは可愛い?可愛いヤッター?


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

自発的にG11が起きる珍事とお姉ちゃんによる私へのお説教って言う物珍しい朝が訪れた。

Mk23はそんな様子に目を瞬かせていたけど指揮官の所に行っていた。

あと私はエッチな子じゃない、そこだけは言わせて貰おう。

 

G11ヘロヘロしてたし…大丈夫かな?

心配だし後で追いかけようかな…最悪ダミーに視察してもらえば…

 

 

ピロリン♪

「417、今日なんか工廠に行って欲しいんだってさ。

工廠のおやっさんが417にって伝言を頼んできたぞ…何頼んだんだ?」

 

カコカコ…

「ひみつ」

 

例のデータが届いたのかな?腕がなるわね…!

すぐにでも行って今の食糧事情を…改善しないとね!

 

 

――――――――――――D08基地工廠・朝

 

「おはよ、主任のお兄ちゃん」

「おーおはよう417ちゃん…ふぁ…ぁ」

「おっきなアクビだね、眠い?」

「まーな…」

 

ありゃりゃ、主任さん眠たそう…

聞くとI.O.Pと深夜までやり取りしてたらしい…

で、これはなーに?って感じの小包も届いてる…

 

「そりゃ417ちゃん用の料理衣装だな」

 

またなの?I.O.P豪勢だね…だから私にここまで…

データインストール……ん、完了かな?

お料理のメニューは…んがっ…多いなぁ…

じゃあちょっと着替えて早速キッチンに潜入してみよう…

 

衣装は何だろ?あー…なるほど、そうきたかぁ…

フリフリのカチューシャ…エプロンドレスに白ニーソ…

まごうこと無いメイド服だった。

しかもフレンチメイド…ま、まぁ大丈夫…お料理するのに最適だと思うわ。

 

「更衣室借りるね」

「おう、ついでに定番セリフも頼むよ~」

 

定番セリフ?あぁ…アレかな?

うわ、このブラウス乳袋処理されてる…細かいなぁ…

驚くほどすっぽりハマる…

 

フリル多すぎない?服飾部門の本気ここに見る…

 

「お待たせしました、ご主人様」

「アーイイ…アー…」

 

メイド服の内訳はこう。

白いフリルのヘッドドレス、パープルカラーのリボンでポニーテール

白いブラウスは乳袋加工、黒いベストはおっぱいを回避、おっぱいを強調する。

黒いスカートの前にはエプロン…ふりふりのフリルたっぷり、パープルのラインが私らしいかな?

黒のガーターベルトに白のニーハイソックス。

 

カーテシーの仕草までインストールされてた。芸細。

主任さんのリクエストは消化したし…いざ私の戦場へ!

…とその前にダミーに着替え回収させとこ。

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・昼前

 

 

突然現れたメイド姿の私に驚いてる職員。

あれ?この人達見たこと無い…だぁれ?

あー…調理班の人なの?もう風邪は平気?

むぅ…私も頑張ろうって思ったのに空振りかぁ…

 

「野郎ばかりのキッチンに華が増えるのは良いことだ、手伝ってくれる?」

「はい♪がんばりますよー!」

 

ふんす、と鼻を鳴らして頑張る意欲を見せる私。

見てる調理スタッフの微笑みにつられて私もえへえへ笑ってた。

 

だが、私の前に立ち塞がったのは…とある障害でした

私の身長は140に満たないちんまーいボディです。

それに対してキッチンは…高かったの…

急遽踏み台を用意してのお料理です。

 

忙しなく動き回るキッチンの中で私が担当したのはスープ。

トマトが多く残ってたのでさっと煮込んで美味しく戴くとしましょう。

余り物の野菜も入れ込めば栄養価も上がって良いことです。

味付けはコンソメで良いかな…本当はこだわって作りたいけど時間は有限。

量を作らないといけないし泣く泣く断念。

 

軽くトマトを皮むきして…じゃがいも、玉ねぎも同じく皮むき。

手際が良いって言われたけどほぼズルしてるから喜んで良いのかな?

 

材料はトマト、じゃがいも、玉ねぎ、長ネギにコンソメ

ざく切りにしてお鍋の中へ、オリーブオイルをかけてちょっと弱火で煮る

柔らかくなってきた所で水を入れて…次にコンソメを投下。

香りは良いかな…味は…まぁこんなものかな。

私の好みが濃ゆい系だからコンソメは多め…だけどどうかな?

 

「どれどれ…出来上がった?」

「あ、はい…どうですか?」

「……ちと濃ゆいが及第点だな。野郎には417ちゃんのお手製と言えば喜ぶだろう」

「ぁぅ…」

 

わしゃわしゃと頭を撫でられた。

コック長さんの手大きくてゴツゴツしてた…

今度お料理教えてくれるってお約束もとれたし…今日はこれで…

 

「もし良ければ配膳してくれる?」

「やります!」

 

はい!と手を挙げて意思を見せたらまた頭を撫でられた。

髪型が乱れるぅ…

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

「いらっしゃいませ、ご主人様♪」

 

食堂にお食事に来た職員をそう迎える。

ちょっと恥ずかしいけど私は今ノリノリです。

いつからメイドカフェに変わった?とか質問されましたけど…いつもの食堂です。

お1人やお2人様はカウンター席へ。3名様以上のお連れ様はテーブル席へ。

出ていく職員まで把握してるので完璧なの、えっへん。

 

「今日はどうしたんだ、あのおっぱいちゃん…」

「さぁ…主任から聞いてたけどマジ眼福…」

「つーかおっぱい強調しすぎじゃね…誘ってんの?」

 

誘ってないです。I.O.Pの趣味ですー

お食事よりも私の方に意識が向いてる職員が多いですね…

 

 

「417どうしたのその格好!?また無理してないでしょうね?」

「あ、お姉ちゃん…今回は私の意思で着てるし給仕してるから平気だよ。」

 

「417ちゃん可愛い~♪1枚撮っても良い?」

「ふ~ん…かわいいじゃな~い…お仕事終わったら一緒に食べましょ~」

「ついでに全部食べさせてくれたら嬉しいなー…寝れるし…」

「はいはい、後でね…ご案内します♪」

 

出撃から帰ったお姉ちゃん達が来た。

私の格好としていたことにお姉ちゃんが血相変えてるけど…笑顔で大丈夫って言って…

空いてるテーブル席にご案内

 

「シェフ、4名分お願いします」

「あいよ…今日はこれで終わりだから上がって良いよ。俺はこれからまだダウンしてる残りのヤツのお粥を作らねばならん…」

「あ、はい…では、お疲れ様でした」

 

大きなお盆に載せられた5人分の食事。

今日のメニューはトーストにサーモンサラダ、ハムエッグ。私のトマトスープ。

 

「お待たせ。それと…今日はもうお上がりだから一緒に食べよ?」

「……本当に大丈夫なのね?」

「大丈夫だって…もう…」

「416は心配しすぎだよ、それより食べようよ!」

「積もる話は食事しながらでもいいでしょ~?」

「じゃ、417頼んだよー…あー…」

「はいはい…あーん…」

 

ひな鳥みたく口を開けてるG11にご奉仕です。

心配性なお姉ちゃんはオロオロと私の方を見ているけど…大丈夫だよ?

45はいつものよく分からない感じで9はニッコニコ。

なんとなくだけど9は本心で笑ってる感じ…

 

「うまうま…」

「417も食べなさいよ?G11を甘やかしてばかりじゃなくて…ほら、G11は起きなさい…自分で食べなさい!」

「はいはーい…ちぇっ…」

 

お姉ちゃんが怒った、G11も渋々自分で食べだした…

良かったのになぁ…妹みたいで私は甘やかしてもいいと思うけど…

 

「甘いわよ、417…コイツは甘やかすと何処までも堕落するから」

「いやぁー…それほどでもー」

「褒めてない!」

「ぃっだぁ!?」

 

「417~痛いの痛いの飛んでいけ~ってやってあげなよ~」

 

「お、なんだ何だ?」

「あ~またあの姉妹おっぱいちゃんが騒いでるのな…」

「んー…しかし、良い…」

 

「そこの職員、あとでシメるわよ。」

「お姉ちゃん、すてい」

 

騒がしくなる食堂だけど、心地いい騒がしさ…

だいたい笑顔で騒いでる…良いことだと思う。

取り敢えず私の食事はお姉ちゃんに抱きついて掴みかかりそうになるのを抑えることに終始追われることに。

職員のお兄ちゃんが煽るんだもの…私もちょっとイラッときた。

G11?今朝と同じでHKサンドされて二次被害受けてた。

主に被害出してたのは私のおっぱいじゃないかって?な、何のことかなー?

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・おやつ時

 

 

「それにしても解せないわね~」

「んー?何がー?」

 

新設に伴い急増された兵舎は劣悪ではないものの余り整ったものではなかった。

主にG11の要望で寝具はかなり上等なものが運び込まれたが…

指揮官は要望を可能な限りで受理、G&Kに送りつけている。

 

簡素なソファーで休みながら45が不思議そうに声を上げる。

9はおやつのチョコレートバーを齧りながら首を傾げる。

45の視線の先は416…それと何故かこちらについてきていた417。

流石にもうメイド服ではないが甲斐甲斐しくお世話をしようとする417。

これが引っかかっていた。

 

「何があんなに変えたのかしら?」

「うーん…やっぱり家族!あ、そうだ…♪417~こっちこっちー♪」

「なぁに?」

「あー行くなー…がく、寝よ…」

 

9は家族で一つ思い出したものがあった。

家族といえば喧嘩の一つや二つは当たり前だけどケジメは必要。

 

「この前のはごめんね?無理に着替えさせて罰ゲームなんてさせちゃって」

「あー……もう、良いですよ?」

「よし、それじゃあこれからは家族だー♪」

「んむぎゅ…」

 

45の目から見ても無理をしてる感じは無い。

9からの抱きつきも嫌がってる様子もない…何があってそうも心境が変わったか。

この新入の妹に関してまだ線引が曖昧な45は距離感を掴みかねていた。

それにしても妹なのにデカイ…このデカチチが…

 

「その件、私からも謝るわ。あの時は悪ノリがすぎたわ~」

「んむっぷ…だから、良いですから…」

「その堅苦しい喋り方はしなくていいんじゃな~い?」

「むぅ…」

 

あら?少ししおらしくこっちを見てな~に?

首を傾げているとこっちを上目遣いにチラチラ見て…

 

「じゃあ45お姉ちゃん?」

「お姉ちゃんは私一人で十分でしょ?」

「ほ~」

 

私まで姉と言いますか、踏み込むわね~このデカチチ

その胸のバレーボールを少し分けても良いんじゃない?

これ見よがしに放り出して…んぎぃぃぃ…

って何よ…私の方に来て…

 

「だめだった?」

「ん~…別に~?」

「じゃあ45お姉ちゃんね、えへへ♪」

 

至近距離でのしょんぼり顔からの花咲く笑顔への変貌を目の当たりにした45

あーもう、いいや、コイツも家族で

可愛らしい素直な反応に416じゃないけど情に流されてしまった。

 

この基地離れるまでの間だけど、可愛がってあげる

わしゃわしゃと416譲りの髪を撫でていた

416がギャーギャー言ってたけどシスコン拗らせるのは悪い事じゃないわよ?

ただ妹にウザがられたら良いお姉ちゃんにはなれないわよ~

あ、コイツほっぺもモッチモチ…反応も可愛いわね~

 

「んにぃ~!」

「45、いい加減にしなさいよ!417が泣きそうじゃない!」

「あはは、良い一枚ゲット♪」

「あーうるさ…ヘッドホン要請しようかな…」

 

はぁい、416ぅ…シスコン沼はいいでしょぉ~?

今度9を一緒に可愛がってもいいのよ?




45も姉キャラだし何だかんだ家族に甘そうなのよ。


ギャグでファミリーパンチかまして貰おうとしたのはナイショ。
なおどうあがいても416修羅化の未来だし苦手意識が克服されないと思ったのでお蔵入り。


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Day14 酒 乱 降 臨

416と言ったらねぇ? あと今回は短めです。


――――――――――――D08基地食堂・夜

 

 

「しきかぁん…きいてるのぉ!?わたしと417のどっちが大事なのぉ!?」

「うぇひひ…うふ、えへ…うぇひーwwwwうふえへあはぁwwwウケるwww」

 

そこは見るも無残な酒乱の祭典となっていた。

壮大に巻き込まれているのはこの基地の指揮官。

他の職員は皆揃って視線を外している。

 

酔っ払って居るそんな人形を見て笑っているのはこの基地きってのお祭り騒ぎ好きのスコーピオン。

おこぼれでお酒を楽しんでる9

介抱のためにスタンバイしてる無表情の45とUzi

G11はアイマスクして寝入っていた。

 

騒ぎを起こしているのは…HK姉妹であった。

普段の様子とは違った乱れ方をしていた。

 

 

事の発端は数時間前に遡る。

 

指揮官はウキウキ気分で食堂を訪れていた。

メイド417がご奉仕してくれるかもしれないと聞いて直接出向いたのである。

ついでに416に遭遇したら何時ぞやの礼のウィスキーを奢ろうと思っていたのである。

無論指揮官は飲まない、職務はまだ残っているからである。

 

残念ながらメイド417は居なかったが配膳のお手伝いをしている417と第4部隊の面々は居た。

指揮官が食堂に来ることは珍しく職員たちも驚いた顔をしていたがそれはさておき。

416にとハイランドパークウィスキーを瓶ごと用意したのである。

416は大層喜び45と9は指揮官に止めておけと忠告したのだが…指揮官は止まらなかった。

その結果ディナータイム中に泣く上に絡む416が出来上がってしまったのだ。

宥めようとした417は巻き込まれて飲まされ一杯で酔っ払う。

417はというと笑い上戸みたく笑い袋のように笑いだしてしまって止まらない。

 

騒ぐHK姉妹を止めようとするが人形パワーでがっちり416にホールドされた指揮官に逃げるすべは無かったのだった。

 

どうしてこうなった…とは指揮官の心中の叫びである。

孤立無援の指揮官はどうにかしてくれと神にも祈るが…

 

「聞いてるのぉ!?ねぇ聞いてる!?」

「いひひwwwいーwww姉貴の泣き顔wwwあーおかしwwwぶふぉぉwww」

 

ヒステリックに叫ぶ416に掴まれて無理やり正面向けさせられる。

416を挟んで向こうに居る417は言動がおかしくなっていた。

遠い所に来てしまったなぁ…と現実逃避してしまう指揮官は悪いだろうか?

結論からして言えば自業自得である。

 

ちなみにどっちが大事という質問はこれで10回めになる。

どっちを答えても拗れて泣くので大変である。

416が大事と答えれば417はどうだっていいっていうのね!?酷い!と泣き。

417が大事と答えれば私が居たら十分でしょう!?と泣きついて正直面倒くさい。

 

「どっちも大事だよ…」

「二股するつもり!?重婚も辞さないわよ!?」

「うけwwウケるwww姉貴から重婚とかwwwパワーワードwww」

 

赤ら顔のHK姉妹はそろってウザい…指揮官はそれを痛感したのであった。

 

「指揮官ーあたしにもお酒おごれー!」

「お前の分はねぇ!それより助けろ!」

「浮気ね!早速浮気するのね!?一体どこが足りないの!言いなさいよぉ…ふぐぅ…!」

 

騒ぎはスコーピオンによって火が入れられ大炎上となった。

指揮官愛されてるね、笑えよ。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・深夜

 

 

騒ぎが収まったのは416が泣き疲れて瓶を片手にカウンターに突っ伏し。

417がいくらか酔いが醒めたか笑うのを止めた時だ。

スコーピオンは眠いと言ってさっさと撤退。

416は待機していた45が回収してUziは417を回収しようとしたが…

 

「私は良いよ、まだ酔ってたいからさー」

「…?そう?」

「うん…酔ってないと出来ない与太話もあるし」

 

と言ってUziの回収を拒んだ。

肩を並べてウィスキーグラスをカラカラと回していて。

…特に何もないなら仕事に戻りたいのだが。

 

「私ね、お兄ちゃんが居るの」

「ほう、初耳だな。」

「お兄ちゃんはお兄ちゃん…指揮官は指揮官…ねぇ指揮官。私酔っ払ってるの。だからあり得ないことガンガン言っちゃうの」

「417?」

「私ね…やっぱ止めた、信じないだろうし。」

「417の言うことは信じるぞー?信用ないなぁ」

 

勿体ぶるというより何かを恐れて言い淀んだ感じだ。

何かまだメンタル面にあるのだろうか。

心配そうに見ていると417は少し悲しそうな顔をして笑った。

 

「大丈夫だよ、()()()()()私、今は温かい家族に恵まれてるんだもん」

「417、キミは」

「心配性なお兄ちゃんだね、本当のお兄ちゃんみたい…あのクソとは天と地程ちがうなぁ」

 

ぽふ、と417は甘えるように俺の肩に頭を載せてきた。

二の腕には417のボリュームたっぷりのおっぱいの感触キター!

いかんいかん、まだ仕事があるんだ…

 

「お兄ちゃん、今日は一緒に寝よ?」

「いや、まだ仕事が」

「寝よ?」

「しg「寝よ?」…はい」

 

あぁぁぁくそぉぉ明日は忙しくなるぜチクショウ。

ちょっとでも私室以外の所に行こうとするとそっちじゃないよってこえーよ。

いや、マジで一緒に寝るの?417さんマジです?

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・深夜

 

 

この状況やばいって。

「えへへ…お兄ちゃん、ぎゅっとしてあげゆ♪」

酔っ払ってる美少女がベッドに潜り込んで布団めくってポンポンしてるんだぞ。

おまけにその格好が誘ってるようなもんだからマズい。

 

渋っているとしびれを切らした417にそのまま引きずり込まれた。

まぁ良いか…本当に妹みたく思えばなんとも…

やっぱ無理です、おっぱいおっぱい柔らかいなぁ!

「ぎゅー♪」なんて言って抱きついて…あ、あがががが…

締まってる締まってる!417ちゃんタンマタンマ!

 

「お兄ちゃん…もう寝ちゃったんだ…いいこいいこ♪おやすみ~…」

 

遠のく意識の中指揮官は絶対にHK姉妹に酒を出すのは止めようと誓ったのだった。

417は特にタチが悪い。

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・早朝

 

 

目が覚める、417の締め付けは緩くなっていた。

流石に寝てるな…さてと、今のうちに起きて仕事だ。

昨晩はHK姉妹に振り回されて出来ちゃいない…今日はフル稼働だ。

最前線の指揮官は大体がひっきりなしに深夜まで仕事してるからなぁ…大変だわ。

俺もそのうち送られる可能性があると思うとゾッとする。

 

しかしホントおっぱいでけぇ…ちょっとくらい揉んでもバレへんやろ…

振り回してくれたお礼に…

 

「ん…んん…」

 

お、起きたか…チッ、残念だ…このブルンバストをいつか揉みしだきたいですねぇ

いや、寝返りうっただけか、お~ブルンバスト激しい…

ちょっと撫でる位はOKやろ…

 

ナデェ…ヤラシイィ…

 

 

 

んぁ?

 

何かが胸を撫でてる…何このベッド汗臭い…

頭がガンガンするし、何よぅ…夜の記憶が無いけどなーにー…?

薄っすらと目を開けると…私のおっぱいを撫でてるお兄ちゃんの姿が…

なんだ、夢か…エッチな夢を見るようになっちゃったかぁ…

 

 

って夢じゃない!?

 

「やべ、起きたか…?」

 

むくりと起き上がってみると…知らないお部屋。

エッチ雑誌が転がってるし臭いティッシュが転がってる…お兄ちゃんのお部屋かな?

乱暴なことは…された形跡なし、逆にお兄ちゃんには…脇腹に跡がある。

夜の記憶が無くなってるのと関係あるのかな?

まぁ良いや…お兄ちゃんもまぁ男だし仕方ないかなぁ?

 

「いや、ちょっと」

「ちょっと?」

「おっぱいをですね…味見してました」

「素直でよろしい、けど通報ね」

 

お兄ちゃん、欲望に素直だ~

でもお兄ちゃん、寝込みを襲うのは無いなぁ。

よってお姉ちゃんへの通報待ったなし。

 

お兄ちゃんは無事、お姉ちゃんによって締め上げられることになりました。

こうしてみると仲良し家族って感じで私は好きだよ。

家族ってやっぱりこういう…ものだったんだよね…




酒が入ると笑う417抜け出すと理性が戻った風に装って大胆なことしでかす。
コレはどう見てもメスガキです、ありがとうございました。

ウィスキーに関しては適当なでっち上げ


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Day15 嵐の後には何も残らない

今更だけどタイトルはくっそ適当


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

「ずびばぜんでじだ」

「ふん!人の妹に勝手に手を出して…次は許しませんからね!」

 

ボッコボコにされたお兄ちゃんと怒って食らいついてるお姉ちゃん

どうでもいいけどお姉ちゃん、見られてるよ?

あ、ストンプ…お兄ちゃんも懲りないけどタフだねー

バカは何とかって言うし私と同じ様な経験したら…いや、普通は死ぬか。

 

「大丈夫?お兄ちゃん」

「アーナントカナァ…」

 

大丈夫そう、私のパンツをのぞき見するくらいの余裕がある。

ついでに私からもビンタ食らわせておいた。私からのは喜んでた、解せぬ。

お姉ちゃんからはばっちいから手を洗えって…そんなに怒るかなぁ…

変態の目はあるけどお兄ちゃん悪い人じゃないよ?

おっぱい触ったのは…うーん…

まぁそれはいいや、悪い気はしなかったし。

口にしたらお兄ちゃんが調子に乗るから言わないけど。

 

所でお姉ちゃんにはセクハラされたとしか言ってない。

決しておっぱいを触られたなんては言ってない。

真実を言ったらお姉ちゃんがこんな程度で済ませるかなぁ…と心配したけど。

うん、心配した通りかも。

 

逆にお兄ちゃんがお姉ちゃんにセクハラしたら私が修羅になるかも。

いくらお兄ちゃんでも許されることと許されないことがあるって事。

合意の上なら仕方ないけど。

そもそも合意の上だったらセクハラじゃないか…ただの乳繰り合いだね。

 

穏便に脅せる方法ないかなぁ?

お兄ちゃんの耐久力にかまけて暴力で済ませるのはスマートじゃないもん。

あ、そうだ…あのセリフがあった。

 

「お兄ちゃん」

「ァー?」

「今度お姉ちゃんにセクハラしたらチ●コ握りつぶす」

「ヒエッ」

 

逆セクハラだって?しらないよー

あ、お姉ちゃん待って、私もG11起こしに行くー!

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝

 

 

「417~…おんぶー…」

「はいはーい」

「甘やかすなって言ったわよね?417、ちょっと聞きなさい」

「むぅ…ごめんね、G11…という訳で起きて」

「やーだー…まだ眠いー…」

 

またG11はベッドの上で芋虫やっていた。

私が甘えるG11に対して甘いことしようとしたら…お姉ちゃんからの静止が入った。

見るとお姉ちゃんが今にも泣きそうな顔してたから止めた。

お姉ちゃんの言うことをきかないと多分こじれる。

ごめんね、G11…という訳で渋るG11に対して…

 

「起きないなら」

「んぉ?」

「こうするまで」

「あいだだだだだだ!?足はやめろぉ!いだぁぁぁ!?」

 

旧タイ王国式足つぼマッサージ、やはり効果は絶大ね。

それにしてもこんなに痛がるなんて不健康ね。

これで起きるでしょ、あら?お姉ちゃんどうしたの?

ドン引きな目でこっち見ないでよ。健康なら心地いいはずだよ~?

 

「わがっだ!おぎる!!」

「よろしい、次からは最初で起きようね♪」

「……は~い」

「えげつない拷問ね…」

「拷問違う、マッサージだよ」

 

何ならお姉ちゃんにもしようか?

あ、苦笑いで遠慮された…しょっくぅ…

 

 

――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「いらっしゃいませ、ご主人様…とオリジナル」

 

「ご苦労」

「…417?なにこれ?」

「私のダミー、食堂のお手伝いさせてた」

「おー…でも何だか着崩してない?」

「あー…まぁ…」

 

ダミー3体にもI.O.Pからのメイド服は配給されていた。

コレを生かさない手はないと私が朝のタレコミ時点で指示を出していたの。

お陰で職員の顔は伸び切ってる…だらしなーい。

あと、おい見せブラかましてるんじゃなーい…着替えデータは渡ってるでしょ?

 

「ん、触った?」

「悪い悪い、ついねー」

「ふふん、悪くない…持ってくれると楽」

 

おいこらー、ダミーはさらっと痴女してるんじゃないわよー

指示出してもコレを止めないからー…もう頭痛い。

目の届く内はそんな反抗は許しません。

全員の手が止まったのを見計らって割り込み命令。

不満そうにこっち見るな、不満を言いたいのはこっち!

 

何?楽しかったのにですって?はっ倒すわよ。

 

「おう、嬢ちゃん…うちのバカ共も完全復活だ」

「バカはねぇだろクソジジイ」

「黙って腕を動かせ青二才共が!!」

「あははは…」

 

キッチンの中は賑やかだった。これは期待できそう。

お姉ちゃんもダミーの奇行を止めに行ってるし…あーあ…

いだぁ!?ちょっとダミーあんた本体に対して痛覚投げるって何よ!?

愛の拳骨の共有?いらんわ!!

 

「どうしたのさー…417ー?」

「なんでも…ない…」

「全く…本体はこんなにかわいらしいのに…」

 

G11に心配されたし、後で何をしてやろうかダミーめ…

お姉ちゃんも戻ってきたし席に着こう。

今日のメニューはライス・フィッシュソテー・フレッシュフルーツの盛り合わせ・ミソスープ

うーん、見慣れない物が並んでるけど…たしかライスとミソスープの組み合わせはヤーパンの家庭料理だった気がする。

シンプルが故に腕が出てくるお料理…

 

「なにこれ?」

「ヤーパンのソウルフードだよ…ん、おいし♪」

「ヤーパン?あ~極東の島国~」

 

9と45を始めとして知らないみたい。

ヤーパンの名前は知ってるみたいだけど…まぁ私もお料理データから知ったものだし…

それにしてもミソスープの独特の風味、いいなぁ。

フィッシュはサーモンだね、ちょうど近くに川があったっけ?

暇な職員が釣りに行ってたりして…いや、できすぎか…

普通に納入品リストであった気がする。

ヤーパンは変態の発祥の地とも言われてる。

…ここの職員ヤーパンの血を引いてる説。

 

博識ね、とお姉ちゃんに頭を撫でられた。

ダミー、羨ましいと思うならいい子になりなさい。

職員にとって都合のいい子じゃないわよ?フリじゃないからね!?

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

ほくほく顔のMk23が居た。くねくねして…なにがあったの?

普段してもらえない大胆なことしてもらったんだって。

タガが外れてるなぁお兄ちゃん…お仕事ほっぽりだしてたみたいだし、らしくなーい…

写真があるって?ふぅん…自撮りね?

わぁMk23の決して小さくないおっぱいが鷲掴みだ。

だから胸に手を当ててくねくねしてたのね…

 

…むぅ、お兄ちゃんのセクハラは私だけに留まらなかったかぁ。

まぁMk23も抜群にカワイイから仕方ないかな?

面白くないなぁ…私は結構遠慮がち…だったのかな?

なでぇってしてるだけだったし…お兄ちゃん我慢のし過ぎで暴走したとか?

 

「それより417ちゃん」

「んー?」

「昨日の夜は何時まで飲んでたの?」

「ほぇ?あ、あー…飲まされた後覚えてない…」

「あ、ふーん…」

 

飲んでた?あ、あー…お姉ちゃんがお酒飲んでから巻き込まれたんだったか。

記憶が無いなぁ…私の酒癖ってどうだったっけ…最後に飲んだの覚えてないなぁ…

MK23の反応からけっこう乱れてたっぽいかなぁ…恥ずかしい。

 

「酷い酔い方してた…?」

「え、あー…そうでもないわよ?」

「Mk23嘘は嫌よ?」

「覚えていないなら幸せだと思うわよ」

 

うわー…お姉ちゃんも酷かった覚えだけど…

え?じゃあ酔ってる間にお兄ちゃんのお部屋に押しかけたってこと…?

夜の野獣になりかねないお兄ちゃんに…?

乱暴なことはされてないみたいだけど…違和感もない。

すんすん…変な匂いもない…

…女として見られてないって訳じゃないけど今ひとつなのかな?

んー…悶々とするぅ…

 

「ちょっと眠る…」

「はいはい、おやすみ♪」

 

こういう時は寝るに限る。

 

 

 

 

 

 

 

んー…お兄ちゃんの好きそうな下着で…えへへ、喜んでくれるかな♪

あ、お兄ちゃんこんばんは♪寒いから入れて…

ひゃんっ…もう、けだものなんだからー…いいよ、お兄ちゃんがそういう面を見せるのは信頼してるから、だもんね?

受け入れてあげる、全部…大好きだもん…お兄ちゃん…

 

えへへ、お兄ちゃんのが大きくても私のおっぱいには敵わないでしょ?

いっぱいぎゅっぎゅってしてあげるね…♪

 

 

「ぁぇ…」

 

夢?夢の中までお兄ちゃんが出てきてた…

よ、夜の関係なんてまだ私には早いよぉ…ふえぇぇ…

んー…お兄ちゃんは好きだよ?でもそれは父性的な?んー…

恋心なんてものじゃない…はず…

あーもう余計に悶々とするぅ…!

 

時間も寝てから一時間もたってないし…シャワー浴びよ…

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

お仕事着に着替えてキッチンに入っていた。

なにかお手伝いして気を紛らわせる事にした…

シャワーでスッキリしたと思う…?

 

ダミーも勢揃いでメイド417の実力はフルに発揮できるわ。

食堂のお掃除して…何時でも来なさい、職員のやろうどもー!

 

だからダミーは着崩さないのー!

そうした方がおっぱいを持ってもらいやすい?

持ってもらうなー!!本体の言うことは聞きなさーい!!

 

あ、ほら職員が来たよ…ってお兄ちゃん!?

珍しい…お兄ちゃんが食堂に来るなんて…今日の副官のFALと一緒だ。

2歩後ろを歩いてる出来る女風だけど…

 

「あらあら、可愛らしいメイドちゃんね?」

「ここが天国だったか」

 

「こほん、いらっしゃいませ、ご主人様♪」

「席に案内するーお駄賃よこせー」

「指揮官だーかこめかこめーとう!」

「おんぶー…とう!」

 

お兄ちゃんに群がるな!うらやま…げふげふ。

仕事しなさい仕事ぉ!笑顔で抱きついてるんじゃなーい!

お兄ちゃんもデレデレするなぁー!

 

「417ちゃん、スマイルスマイル♪」

「ご主人様と一緒の席ですよね?ご案内します」

 

営業スマイルは崩してませんとも…えぇ…!

笑顔が硬い?しりませーん

 

 

帰ってきたお姉ちゃんと協力してなんとかどうにかこうにか…暴走するダミーを抑え込みながら…私の職務も終わり。

ダミーと顔突き合わせてお食事。今日のランチメニューはカルボナーラ、ちょっとヘビーかも。

そういえば人形って太ったりはしないよね…ね?

生体部品が多いからって人間みたいに太ったりしないよね…?

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「前線支援?」

「そ、前線支援…第3部隊で最前線の方に行ってもらって物資輸送班の護衛とかだな」

 

決して安全では無いけど…危険って言うほどでもない。

暇していた私達第3部隊と第1部隊に命令が下った。

作戦内容は安全地帯から物資を運ぶトラックの随伴護衛。

成功したらこっちにも物資を融通してくれるってヤツ。

 

 

 

物資の供給が心許なくなってきたから止む無くだって。

2部隊投入してるし大丈夫だよ、お兄ちゃん。

それに、私が居るんだから…

何も心配しなくても…私に任せてくれれば問題ないの。

 

「そっか…じゃあ明日開始だから帰ってきたら午前出撃な、頼むよ」

 

なんなら大将首撃ち抜いて来てもいいよ?

削ぎ落とし用のナイフも用意しないと…FALがククリ貸してくれるか。

 

行軍に備えて携行食料に舌を慣れさせておこう。

 

 

結果から言うと夕食を食べに食堂に行かず携行食料食ってるのがバレて

夜にしこたま416に叱られている417が居た。




次回はちょっとシリアス風味な巻かなー?

今回がちょっと頭悪いって?作者がよく分かってらぁ
プロットも作らずにゆるっゆるに書いてるもん


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Day16 マジキチフロントライン 

シリアスに書いてるつもりだったけどね…我慢できなかった


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

ズラリと勢揃いした総勢9名の人形。

第1部隊の面々と一緒に行動するのは初めてだけど…大丈夫かな?

紹介しよう、第1部隊のイカれたヤツ達

小隊長はFAL、いつもはセンスがどうのとかイジるのに命かけてるヤツだけど…

戦闘準備してから来てる最中薄ら笑いを浮かべてる。

 

マークスマン、WA2000先輩。

お兄ちゃんに良いとこ見せようと意気込んでる。

おちょくると面白いけど戦闘のことに関するとこっちも薄ら笑い。

なんでも撃ち抜かれた鉄屑のことを思い浮かべてるらしい。

FALは爆破した後の鉄屑、どっちも戦闘狂だったか。

 

第1部隊きってのやべーやつ、スペクトラM4

M4って名前が気に入らないけど格好がやばけりゃ性格もやばめ。

平和なこの基地が退屈でしかたない、戦いを求めているとかなんとか…

今もめっちゃくちゃイキイキとしたマジキチスマイル浮かべてる。

早くトリガーを引きたくて仕方ないトリガージャンキー

一人だけ携行してる弾の量がおかしい。

おっぱいに弾倉何個突っ込んでるのよ。針山か?

 

第1部隊最後の一人はステンMk-Ⅱ

戦闘狂ではない、横のスペクトラに対して今にも死にそうな顔。

スペクトラM4のストッパー役なんですって…

FALとWA2000は止めないのって?止めないらしい…

胃薬がポケットから出てる、苦労人だね。

ちなみにやけっぱちになると例に漏れずマジキチ化するらしい。

 

第1部隊がやべーの揃いだった件。

 

情報元はスコーピオン、あまり一緒に行動したくないってぼやいてた。

一番おとなしいのがWA2000だけど獲物を見つけるとウォーモンガー化するんだって。

鉄屑が来ないのを祈るだけだわ…こういう時に限って来るんでしょうけど。

 

殺意高い装備してるお前が言うな?何のことかな?

 

 

 

 

ダミーも引き連れての移動だ、このためにちょっと大型の人員移動用ヘリが来ていた。

ヘリパイロットは顔馴染みだ…何時もより緊張してるのは言うまでもなさそう。

コパイロットは夜担当で眠そう、おら起きろ先ずはテメェからシメるぞ。

大あくびかましたコパイロットに背後から頭ぐりぐりしたら私が怒られた。

お姉ちゃんから無線越しにめっちゃくちゃ怒鳴られた。解せぬ。

 

 

――――――――――――

 

 

どの地域かは知らない、知らされていない。

ヘリコプターの窓から見える景色は段々と荒廃したゴーストタウンと荒野に変わっていく…

これが見たこともなかった最前線…内地でずっと暮らしていては見ることは無かっただろう風景。

毎日鉄屑と戦火を交えている…最前線…こんなにも酷いものか…

学校・教会・マンション…全部焼け落ちて廃墟になっている…

 

そして散見する廃棄された人形…死ぬのが人間から人形に変わっただけだ…

戦争は今も変わらない…本質は何も…変わっていない。

この戦争に終わりはあるのか?終わった後は私達はどうなる?

 

移ろう景色に思うのはそんなつまらない事ばかりだ。

 

見えた、荒野の中に施設がいくつか見えてきた。

見張り台に金網…迎撃用のトーチカ…立派な要塞だ。

これが最前線の基地…今回の私達の出発点であり帰る先。

正面ゲートには資材コンテナを積み込んだトラック…そして数台の装甲車

こんな荒野を走るトラックなんて相手が先に見つけるもの…

これは楽しいパーティーになりそうです。

 

 

――――――――――――

 

 

到着後手筈通りに私達第3部隊は後方の車両に搭乗。

それぞれダミー人形を随伴させてなのでちょっと大掛かり…

ダミー人形にはトラックに隠れてもらって襲撃してくる鉄屑にサプライズを送ってもらおう。

運転はM14、ナビゲーターシートにUzi、砲座兼車長席にはスコーピオン、無線席には私とMk23が座る。

 

第1部隊が乗る車両はトラック前方を走る。

無線席にステンが乗ってるみたいだけど…無線越しに聞こえてくるのは…

 

「良い?鉄血の鉄屑を見つけたら全員でぶっ放すわよ」

「殺す…」

「誘うために1マガ撃ち切るのはどう?」

「良いわね、どうせだから榴弾も派手にぶちかまそうかしら?」

「誘わないで、任務内容覚えてますー?」

「「「敵を殺せ」」」

「ダメだこの小隊…」

 

殺意マシマシなFALとWA2000とスペクトラの会話と早速死にそうなステンの悲痛なぼやき。

ちなみにWA2000が目がいいって事で砲座に座ってるみたいだけど…

見つけたらぶっ放したりしないわよね?最前線の際っきわだけど流石にドンパチしたら鉄屑が群れてくるわよ?

フリとかじゃないわよ?ねぇ、ちょっと?

隣で同じ無線聞いてるMk23も満面の苦笑い…何時もなのね?

 

「ステンが爆弾魔になるのも時間の問題かも…」

「爆弾魔?」

「そ、爆弾魔」

 

ジャケットがやけにもこもこしてるのは手榴弾だったかー!

というか被弾した時どうするつもりなのよそれ!

本体が被弾しなければいい?アホか!くそ…第1部隊はマジキチの巣窟だったのね…

あぁもう無線機から聞こえてくるのがガンホー!ガンホー!に変わってるし…楽しそうね

 

「417さん、変わって?」

「嫌よ」

「じゃあMk23、変わって?」

「無理ねぇ」

 

「ねぇ、私は戦闘が好きなの…殲滅戦が好き♪電撃戦が好き♪打撃戦が好き♪防衛戦が好き♪包囲戦が好き♪突破戦が好き♪退却戦が好き♪掃討戦が好き♪撤退戦が好き♪」

「平原で…街道で塹壕で草原で凍土で砂漠で海上で空中で泥中で湿原でこの地上で行われるありとあらゆる戦闘行動が大好き…って続くんでしょ?まぁ同じ気持ちだけど」

「「「よろしいならば、戦闘だ」」」

「早くボンバーニィしたい…」

 

先頭車両がこんなんで良いのかしら?

ヒラコー顔してない?平気?あ…ステンの無線が途絶えた…いいや、接続先を変更して基地とのやり取りに変えよう…

現在順調に護送中、付近に敵影なし…後で二人でお食事?任務中にふざけるんじゃないわよ。

 

 

――――――――――――

 

 

Mk23が事務的なことしか喋ってない理由が分かった。

この作戦支部はナンパ男しか居ないんだ、無線をつなげているとしきりにナンパしてくる。

すっごくうざったい…任務中ですよ?と言っても聞いちゃいないし…

キザっぽく振る舞ってるのが逆に寒々しいっていうか…

 

「右側に戦火あり、本体ーしじくれー」

「視察できる?」

「おー…ありゃ、装甲型の鉄屑がわんさかだねー」

「狙撃可能距離ね…ナイスよダミー」

 

無線席を離れて上部ハッチを開ける。

Mk23に前方車との無線を任せて…私は狙撃に移る

ダミーにも指示を出し射撃制御していく…M14のダミーも同じく狙撃に移っていく

WA2000も同じく起動した…ってオイオイオイ砲座はやめろ。

 

ダンッ

 

ん…誤差修正、データフィードバック…

想定外の狙撃に装甲型が困惑と言う名のエラーを吐いている。

最前線の人形さん、頑張ってくださいよ?

じゃないと全部私が食っちゃいますから…

 

「417」

「なにM14?」

「ごめん、データが細かすぎ分かんない」

「あー…うん」

 

電脳のランクが違ったんだった、もっと大雑把にしてM14にデータを寄越す。

ダミーも困惑って感じだったし…早くに気づくべきだったわね。

WA2000?高笑いしながらバンバンぶっ放すのはやめて?

一応私達の任務は護送がメインでこういう茶々入れはサブターゲットよ?

聞いちゃいない…しかし装甲型…硬いわね。

関節部分は薄いみたいだけど狙え…無くもないわね。

 

「私を敵に回したのを呪いなさい、鉄屑が」

 

 

――――――――――――

 

 

朝に出発し長く作戦行動して…お昼は過ぎ、

ちょくちょく戦火を見ては茶々入れをするもこちらには接敵なし。

もう少しで無事に最前線の補給所まで物資を運び入れる…といった所だった。

流石に前線に近づいている事もあって捕捉された。

 

「来たわよ!総員戦闘態勢!」

「イエェェェェイ!待ってました、ぶっぱなーす!!」

「逃げる鉄屑は悪い鉄屑、逃げない鉄屑はよく出来た鉄屑ゥ!!」

「HAHAHA」

 

「弾幕を張って近づけさせるなー!そーれ攻撃ィ!!」

「運転席側のカバーよろしくね」

「任せなさいって、丸見えなのよ!」

「後方は私と417にまかせて」

「榴弾の出番ね…」

 

半ば待ち伏せに近い形で鉄血人形がわらわらと出てきた

取り囲む様に展開しているが…見たら撃つ、とにかく撃つみたいな単純なロジックね。

精度が侮れないから厄介だけど…フラッシュバンには引っかかるしスモークグレネードにも困惑してるし。

まるで初心者ね、相手じゃない!

 

先頭を歩いている人形の足を撃ち抜いて転ばせると後続がもつれて転ぶ。

密集するとこうなるって学びなさい、間抜け…授業料はグレネードよ!

 

しかしスペクトラとステンが血走った目で敵に鉛玉とグレネードを投げ込んでいたのは圧巻ね…

ステンのグレネード起爆時間コントロールもさることながら投擲軌道まで完璧でほぼトップダウン…

本当にその最適化で良いの?アンタフロントアタッカーよね?

スペクトラもMGもかくやって弾幕張って制圧してたし…お陰で射撃しやすかったけど…

WA2000もバスバス致命打与えてて鼻高々でしょうね…

不満そうなのはFAL、運転手でドンパチ出来てないもの。

 

そんな訳でFALは周辺警戒、私達で積荷の下ろし作業のお手伝い。

職員は例に漏れずナンパ男だった…ダミーが壁ドンされてた。

横から蹴ったけど別に問題はないでしょ?

職務怠慢はダメなんだから、当然でしょ。

 

 

「コンタクト!そーれそれそれー!」

「スキだらけよ!」

「うつけがぁ!!!」

 

FAL、何だか若本っぽい声出してなーい?

気の所為?気のせいよね、うん…私は聞いてなーい。

 

「ぶるぁぁぁぁぁああ!!」

「死ぬか!消えるか!!土下座してでも生き残るか!!?」

「殺戮のバトルストンプゥ!!」

 

気のせいじゃなかった…もうやだこの戦闘キチ。

 

 

――――――――――――

 

 

「こちら護衛部隊B、417…ターゲットの護送完了です。接敵は1…撃退済みです。

はい、現在積み下ろし完了して帰りの護送に入ります…」

「了解、順調だったね…任務をこなすキミも良い…」

「はぁ…」

「帰ったら」

「任務中ですので、失礼します」

 

ったく、気持ち悪い。アホか。

命の危険に晒される最前線だからって女に飢え過ぎでしょ。

後でFALをけしかけたら良いかしら?

にべもなく蹴られるのがオチかしらね…

 

しかしもう日が落ちている…夜間走り通して…翌朝に到着かしら?

夜間作戦になるから私の装備とMk23の夜目が鍵になるわね。

WA2000も貴重な火力…スペクトラに暗視ゴーグル渡したほうが良かったかしら?

しまったわね…持ってきたら良かった。

ステンは問題なくボンバーするって言ってたけど…

 

スコーピオンも手榴弾が主軸の戦闘になる。

その前に私がグレネードを叩き込んでターゲッティングするけど…

スコーピオンなら爆発の光で分かるでしょ。

 

 

それから帰りの護送だけど、マズい携行食料を食べて交代で見張りをしながら戻っていった。

特に敵影も無く静かな夜の荒野にエンジン音が響くばかり…

上を見上げれば久しく見ることのなかった星空が広がる。

前線も悪くはないかも…携行食料だけは勘弁だけど。




このD08基地の人形は一部戦闘キチです。
FAL嫁の指揮官には悪いね☆


あと戦闘描写は勘弁してクレメンス。


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Day17 あったかホーム

ここで危機に叩き込む?
残念ながら頭がハッピーな作者にそんなのは降りてこないのさ。

妄想が降りてきたので今日は二本だよ!


――――――――――――

 

 

ガタガタと揺られる…夜闇に紛れて装甲車とトラックが走る。

ここは最前線の真っ只中、夜間警戒中の417です。

トラックの運転手が大あくびかましてるけど私達は平気です。

私とMk23で索敵しながらの行軍は気が張り詰める…

小さな見逃しは全員を危険に叩き込む…見逃せられないのだ。

 

気分はさながらさながらネズミね。

物量的には鉄屑の方に分がある。弾薬は豊富とは言え無限ではない。

そしてこんな真っ暗な中で戦火なんて火を見るより明らかってヤツで…

わらわらと群がられる可能性が高くなる。

 

第1部隊の戦闘キチはトリガーを引きたくて仕方ないみたいだけど。

私はそんなのより指揮官に全員を無事に引き渡すのが大事。

愛しいあの基地に帰る、呆れるくらい平和なあの基地に…

 

「前方に敵影!」

 

敵襲!?後手に回った…!

カバーの為にライフルを構え…

 

「轢殺したわ、馬鹿みたいに突っ込んでくるんだもの」

 

えぇ…うわ、飛び散ったオイルが血みたいできれーい…

あれ、見慣れないモデルじゃない?

青い髪にバイザー…手に持ってるのはナイフ?

銃社会でナイフとは恐れ入ったわ…はぐれかしら?

あたりをMk23に見てもらうけど…うわー…残骸がさらにひーふーみー…

 

「周囲に敵影は見えないわ」

「同じく…」

 

「こっちも見つけられないわ」

「退屈すぎなーい?4マガ程撃って良い?」

「戦果が足りないわ、これじゃあ指揮官に…」

「指揮官に?なーに、わーちゃん」

「な、何でもないわよ!あとわーちゃんって呼ぶんじゃないわよ!」

 

あーもう、この戦闘キチは…

 

 

私の嘆きを他所に先頭車両は騒がしく走る。

願わくはこれ以上敵が来ないこと…

 

 

――――――――――――

 

 

夜が明けた…薄く明るくなっていく空。

再び広がる荒れ果てて残骸が転がる荒野…

様子をうかがいながら偵察に顔を出すとより鮮明に見える。

あちこちに鉄屑の残骸が転がっていて戦闘の激しさを物語っている。

よく見れば廃棄されたG&Kの人形も散見できる…

 

「おはようございます、定時連絡です」

「おはy」

「敵影を視認することもなく順調に帰還しています、予定通りに帰投できる見通しです」

「あの、すまなかっ」

「では何かありましたら連絡致します」

 

私からの報告をMk23が本部にやっていたけど相手が相手だから同情できない。

おはようからのナンパコースに行こうと思ってるんじゃない?

はーやだやだ…ん?こっちに無線?

 

「こちらは任務中ですが、火急の御用でしょうか?」

「いや、なに…朝から天使の声を」

「あ、もう結構です」

 

寒気がするわ、帰ったら苦情入れてやる。

コール音がうるさいなぁ…本当に用事がないならかけてくるなって…

まぁ用事かもしれないから取ってあげますか。

 

「はい?」

「昨晩の話覚えてる?もし良かったら」

「おい」

「ん?何かな?」

「作戦行動中って何度も言ってますよね?貴方の耳は腐ってるのかしら?それとも頭が腐ってる?どっちでもクソなのは変わらないわね。

私用の無線は控えてください、貴方と違ってこっちは暇じゃないんです。良いですね?分かりましたか?

わかりやすくもう一度言ってあげましょうか?ち●こ頭」

「」

 

後でステンに無線を飛ばしてみたら向こうもナンパされてたんですって

他の基地の人形ナンパすんなや、暇人かよここの無線手

横を見るとMk23がサムズアップしてた、言ってやったぜ。

 

 

――――――――――――

 

 

ヤサグレ顔な私達無線席の人形を除けば皆ホッとした顔…

第1部隊は不満ばっかり垂れてるトリガーを引かせろですって

せっかくの最前線だからもっとぶっ放せると思ったのに肩透かしだ…とは言ったものね。

第1部隊の正体はマジキチだった…知りたくなかった。

 

顔見知りのヘリパイロットが来たときと同じで待ち構えていた。

さ…それじゃあ帰りましょうか、愛しのD08基地へ…

あと苦情は絶対に入れてやる

 

「皆さん居ますね?離陸します」

「FAL以下第1部隊は全員OKよ」

「スコーピオン以下第2部隊も同じくだいじょーぶ」

「では、テイクオフ!」

「了解、テイクオフ…帰りましょう、我らのD08基地へ」

 

あぁ離れていく…二度と来るかこんなクソ前線。

無線席に座ってた私達はもう帰りのヘリの中ぐっすりでした。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「お疲れ…特にステンとMk23と417」

 

「もうゴメンですよぉしきかーん…」

「苦情はしっかり入れてるの?全然改善されてなかったわ」

「ナンパ野郎は即刻解雇で」

 

「417どうした…とにかくあの基地にはまた苦情入れておくから…」

 

ギリィ…と歯ぎしりしてる私を見てお兄ちゃんがオロオロしてる。

いけないいけない…乙女がする顔じゃなかった…

あと作戦行動中のテンションじゃだめだよね…スマイルスマイル♪

 

「じゃあ、部隊長はあとで作戦報告書を提出して…お疲れ様。相手方の指揮官も助かったって言ってたし…またよろしくね?」

 

「次は沢山トリガーを引けたら良いけど…」

「フン、まぁどうしてもって言うんなら行ってあげても良いわよ?」

「もう嫌ですよ~…あの無線手改善されないと行く気にならないですー…」

 

「あー面倒くさいなー…417に頼んでも良い?」

「ダメよ、スコーピオンちゃん?」

「良いじゃん処理能力はピカイチなんだしー」

 

帰ってきた私達を迎えてくれたのは変わらないここの日常だ。

この何気ない平和が愛おしいな…大事にしないと…

後で工廠に行って銃のメンテナンスをお願いしないと…

 

しかし私も分からないもので、ここでのセクハラ目線は別に嫌じゃないの。

良い人だってある程度わかってるから…かな?

工廠のお兄ちゃん達は今日も元気かな?

 

 

――――――――――――D08基地工廠・昼

 

 

「お、おかえりおっぱいちゃん」

「おかえり、触らせて?」

「おかえり、はいバンザーイ」

「主任、おっぱいちゃんが帰ってきたぜ」

「なにぃ!?イサ…なんだ、417ちゃんか…おかえり、無事だったみたいだね」

 

「主任のお兄ちゃん、後で工廠裏♪」

「ナンデー!?」

「冗談だよ、ふふふ♪」

 

お兄ちゃん達は変わらず…セクハラ目線はあるけど…

銃を出すとしっかり仕事を始めてくれる。

おっぱいちゃんって言うのもからかい半分かも?

主任はおっぱいちゃん=イサカって認識してるみたいで私の顔を見て若干残念そうにして…むぅー

まぁ主任はイサカ大好きだもんね、仕方ないね。

 

「身体の方は何とも無いかね?」

「自己診断で問題ないですよ」

「そうか、なら良かった…そうそう、本日新たな衣装が届く予定だ」

「またー?」

 

I.O.Pの職員が心配してくれたのは新鮮…

で、また新しい衣装が届くみたい…暇なの?

聞くと服飾部門で殴り合いが発生したらしい。

私とお姉ちゃん用にメイド服が支給されるんだって、殴り合いになったのは私に支給されたメイド服がフレンチだったのが原因らしい…

 

「あの規格外巨乳にはヴィクトリアンメイドだろぉぉがぁぁああああ!!」

「ロリにはフレンチで良いだろカワイイは正義なんじゃああああああ!」

「一見ちょっと大きいかな?からの服ビリからのでっぱいおっぱいが最高だろうが!!」

「んだとぉ!?見るからにおっぱいおっぱいしてるのが最高だろうがぁぁん!?」

 

なんて問答があったらしい、あたまわるーい

なお乱闘騒ぎを起こした職員はそろっておっぱいスキー…3サイズ知られてるのが怖いなぁ。

で、仲裁されて折衷案って所で私本体にヴィクトリアンメイドが支給、ついでにお姉ちゃんのも支給されるらしい。

お姉ちゃんとお揃いでメイド服着れるのは嬉しいけど…良いのかな?

ただじゃない筈なのに…良いのかなー…?

 

到着予定は夕方らしい、夕方以降に来てくれって。

整備のお兄ちゃん達も忙しくなってきたみたいだし…お邪魔するのは悪いかな?

簡単なメンテナンスは自分でも出来るけど…任せたほうが良いんだよね。

なにせそれがお兄ちゃんたちのお仕事だし。

 

 

――――――――――――D08基地工廠・夕方

 

 

「来たか、416も一緒だな?」

「えぇ、私にも衣装って…正気なの?」

「やったね、お姉ちゃん私とおそろいだよ♪」

 

「おっぱい姉妹のメイド服…ンー…」

「416ちゃんは俺がいただいても?」

「ダメだ!」

「ダメです」

「あああああああああああああ!!!!」

 

整備のお兄ちゃんはいつもの寸劇をやってた。

半世紀も前のネタだけどよく知ってるね、お兄ちゃん達。

 

一緒に更衣室で私達は着替える。

隣でお姉ちゃんが着替えてるけど…淀みなく着替えが終わって出てる。

私はって言うと…これもおっぱいがキツイ!む、無理やり押し込んでる感が半端ないよぉ…

ほらぁー胸元パッツパツで今にもはちきれそうなんだけど?

多分コレも設計してるんだろうけど…うーん一番の防御力かも。

 

ヘッドドレスは変わらないけどメイド服のデザインがクラシカルなヴィクトリアンスタイル。

体のラインはあんまり出て無いし露出もほぼ無し、これこれ。こういうの待ってたの。

スカートを捲られたら?白のストッキングと白のガーターベルトがこんにちは、だよ。

 

「おー」

「大きいメイド長に小さいメイド長か」

 

並んでみると諸々同じで私がちっちゃいからお背伸び感がはんぱなーい。

でも胸元のパッツパツ感は私がはんぱなーい。

 

「二人共嫁に欲しい…」

「メイドとして俺たちの所で働かない?」

「姉妹丼…」

「姉妹おっぱい…」

 

「そこに直りなさい、腕か足かどっちか折ってあげるわ」

「お姉ちゃん、待ってあげて?お兄ちゃん達なりの褒め言葉だから…ね?」

 

理解してあげるのもイイ女の条件だよ?

お姉ちゃんはちょっとキツすぎるからマイルドになったほうが良いと思うの。

うーん…それにしてもお姉ちゃんは着痩せするなぁ…

お姉ちゃんは脱いだらスゴイんだよ、知ってた?

まぁ完璧な身体って言っても過言じゃないよね、ふふん。

 

「おし、今夜の食堂は楽しみですねぇ!」

「417ちゃんのダミーはいつものスケベメイドだし…じゅるり」

「ダミーとは言え妹に手を出したら分かってますよね?今度はその汚らしい手をへし折らなくちゃいけないわ…」

「ヒエッ」

「お姉ちゃん…」

 

もー、お姉ちゃんは過保護だなぁ…私は別に良いかなって思ったり

 

「417」

「なーに?」

「スケベなことをされても良いなんて思ったら拳骨だけじゃすまさないわよ?」

「……はーい」

 

拳骨のうえグリグリされそう、お姉ちゃんのはやってる内容こそ可愛らしいけど。

すっごく痛いから私は勘弁したい…ダミーがよく食らってるけど泣いてるもん。

泣いても懲りないのがダミーなんだけど…

 

 

着替えて戻るとダミーはもうメイド服に着替えてた。早いよ。

メンテナンス班のお兄ちゃんにご奉仕するお約束?

セクハラされたらダメだよ?良い?フリじゃないからね?




大体4000~5000あたりを目指してカタカタしてるけど、ボリューム足りてる?
正直作者は不安でござる

メイドHK姉妹の爆誕だ、おめーらご奉仕されたいだろ?


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Day18 はっちゃける妹達

第2部隊もそろそろ出てきてもいいよね?
そして今回は短め。


――――――――――――D08基地食堂・夜

 

 

メイド喫茶状態になってる食堂、もう珍しい光景ではない。

職員もそんな眼福な光景に狼狽えることもない。

案内から配膳まで見目麗しい美少女が滞りなくしてくれる、なんと良いことか。

しかも視線に無防備でパタパタ走る際に揺れる胸を惜しげもなく見せている。

誠に眼福である、ここがD08基地の天国だ。

 

さらに今夜は一人追加である。いつものメイド、417の姉の416だ。

真面目一辺倒の彼女が参加するとは誰も予想しなかっただろう。

装いを新たにした417本体の嬉しそうな顔に落ちたらしい。

 

誰がG11を連れてくるか?45が有無を言わさず連れてきた。

417が心配するからと45は話していた。

 

416の主な役目は暴走する417ダミーの静止。

ダミーは本体の命令は無視するクセに姉の言うことはしっかり聞く。

主に拳骨とうめぼしぐりぐりで聞く。でもすぐに破る。

G11とはベクトルの違った手のかかる奴である。

 

 

「そこのダミー!職員に不用意に近づかない!!」

「えー…」

「まだ何もしてないっす…」

「まだって事はなにかするつもりだったんでしょう!?私の目の黒いうちはそんな事許さないわよ!!」

 

「おかえりなさい、ご主人様♪こちらへどうぞ♪」

 

本体はというと姉に任せて粛々と案内をしていた。

ヴィクトリアンメイドなのも様になるが、豊満なバストは隠れきれていない。

欲望に正直な変態職員に色目を使われることは免れなかった。

本体はその事実を知りながら無視してる節があり416の悩みのタネとなっていた。

曰く「男はそういうものだから仕方ないよ」だそうだ。

 

 

「あらあら?私よりはインパクトに欠けるけど…良いメイド姿ね」

「この方が417さんですね、何だかG36姉さんみたいです…」

「まだコーラある?あるの!?やったー!」

「ふぅ、これは私も頑張らないといけませんね…ふふふ…」

 

夜の出撃から帰ってきた第2部隊がやって来た。

隊長のイサカ一瞥するとメンテナンス班主任のところへ突撃。

残されたG36Cが空いている席を聞いて案内を受ける。

SAAはコーラを求めてキッチンカウンターに突撃してコック長からボトルを投げ渡され。

お手伝いしている417に何か火を付けられたスプリングフィールドが居た。

 

一週間キッチンから外されてウズウズしていた所らしい。

それから417という少女になにか思う所があるみたく微笑んで見ていた。

 

「あの、コック長…あの417ちゃんは?」

「おう春田の嬢ちゃん…俺らが風邪でダウンした時に一念発起したみたいで俺らの代わりをしようとしてくれてなぁ…

スケジュールが合わないで料理について教えてやれてないから嬢ちゃんがやってくれねぇか?」

「そういう事ですか…ふふ、勿論良いですよ♪ただし貸イチですからね?」

「ったく…ガトーショコラで良いか?」

「うふふ♪ありがとうございます」

 

どの場所でも女は強し、格言である。

コック長もスプリングフィールドには頭が上がらないのであった。

甘味でOKなあたりはまだ甘いと思われる。

 

 

「主任はなんでイサカちゃん射止められたんだか…」

「俺らと同じスケベなのに不公平っすよねー…」

「それより416ちゃんのお世話焼きっぷり…良い…」

「SAAちゃん今日もあのつるぺたが良いンゴねぇ…」

 

「我慢しなくていいのよ?私は貴方のぜーんぶ受け止めてあげるんだから♪」

「食事中は勘弁してくれよイサカ…一人で食べれるって…」

 

食堂の一部は愛の巣と化し、眺める取り巻きは不公平さに嘆き。

ある者は自分の性癖にどストライクな人形に欲情し。

じっくりと舐め回すように視姦して

 

「へぶっ!」

「ジロジロ見るのはやめようね?」

 

早速空になったボトルで顔面を殴打されていた。

変態にはそれはご褒美だが、SAAは気にせず往復ビンタを3セットして戻っていった。

あとに残ったのは恍惚の表情でノビる職員とドン引きしている残り3人…

この基地は変わらず平和であった。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

「お兄ちゃーん♪」

「「「かこめかこめー!」」」

 

「おぶっ…おぉ、おっぱいおっぱい…」

「お兄ちゃん?」

「何かね、417」

「えへへー♪」

 

今夜は特に酔ってもいない417がはっちゃけていた。

ダミーを引き連れてメイド服のまま司令室に突撃していた。

姉は疲れたといって兵舎に戻りストッパーは居ない。

指揮官は変態ではあるが余り出すぎたことはしない。

変態紳士である、仕事中につきデレデレはしないがおっぱいには逆らえなかった。

そして417も兄と慕っている指揮官に抱きついてデレッデレ。

 

ヴィクトリアンメイドとフレンチメイドによる囲い込みは圧巻であろう。

 

「お仕事中だからまた後で」

「じゃあお手伝いするから後で構って?」

「はいはい…それじゃあこの書類の処理を頼む」

 

ダミーも居るため指揮官の作業スピードの3倍で終わったのは言うまでもない。

 

「で、今日来たのは何でかな?」

「なんとなく!」

「暇だったからー」

「シキカニウム不足」

「おやすみなさいの前の挨拶」

 

ダミーはとても欲望に忠実だった。

これには指揮官も苦笑いでダミーの頭をなでて落ち着ける。

シキカニウムとは?417ダミーの中で定義された新物質。

これでも抑えているとはダミーの言である。

 

仕事を一気に片付けられ暇になった指揮官は私用モードに移行して内に秘めた欲望をにじませてきていた。

元から美少女でロリで巨乳と属性盛り盛りな417がMk23と同じ様に甘えてきているのだ。

手を出したいのは男の正直な所だろう。

だが変態紳士は見るだけである、じっくりねっとりと見て満足するのだ。

手を出すのはよっぽどの時である。

 

「じゃあダミーはおやすみなさいな…」

 

「……チューは?」

「は?Mk23にしてることは?」

「チキン」

 

ダミーは容赦なかった。紳士的に頭をなでて終わりにしようとしたらこれである。

容赦ない口撃に指揮官も苦笑いが張り付く。

詰まるところは417ダミーはこうである…

 

お手つきしろよ、怖気づいてるのかベイビー?

触れ、撫でろ、あわよくば揉め。といった所か。

指揮官の明日はどうなる?

 

 

「お兄ちゃん♪」

「何だい、417?」

「私にもおやすみなさいのチューして♪」

 

デレあまな417は暴走すると大胆、指揮官はもう考えるのをやめた。

最後の理性がそうさせたか、唇ではなく頬にキスをして自室に籠もった。

417ダミーは揃って不満そうな顔を浮かべ、本体は幸せ夢見心地でふわふわと兵舎に戻っていった。

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・早朝

 

 

「んふぁぁぁぁ…あー、くそ寝た…」

 

指揮官の私室は狭い、6畳程のスペースにめったに使われないクローゼット。

私用のPCとPCデスク、雑誌ラック、山積みになった使用済みティッシュ。

親直筆の「諦めんなよ」と書かれた書…散らかってはいないが男の部屋であった。

 

隣接してバスルームがある、そこは兵舎と変わらない。

 

万年床と化してるベッドから跳ね起きようとする指揮官だった。

が、しかし…何故か腕が動かない上に何かが乗っかっている。

 

「すぴー…」

 

左右と上から寝息が聞こえるのだ、慌てて見れば417のダミーが制服で寝ていた。

ダミーがこぞって不法侵入した上で指揮官のベッドに押し入っていたのだ。

両手に華で羨ましいと思うなかれ、全力で抱きつかれている腕は感覚がなくお腹の上に乗っかっている417は失礼だが重い。

甘えん坊と化した417は酔った時同様面倒くさい…

 

 

レスキューに417本体と416が来るまで指揮官は417サンドされていたのであった。

聞きつけたMk23が暴走して指揮官の理性を朝からゴリゴリ削ったが変態的には嬉しいだろう。

朝からおっぱいおっぱいとうるさく416にシメられた。




第3視点のトライ回。
そして好意マシマシな417によるジェットストリームメイドアタック。
指揮官は死んだ。


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Day19 にゃーん

ペットってどっから拾ってると思う?
ボクは人形が拾ってきてると思うんだ。


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「「「私悪くない」」」

「悪いわよ、指揮官の部屋に勝手に入り込んではしたなくないと思わないの!?」

「何ではしたないの?」

「一緒に寝ただけ」

「添い寝と変わらない」

「あの変態が牙を剥かないと思ってたわけ?それにはしたないって…そんなの大声で言えるわけ無いでしょうが!!」

「「「チキンだもん、ないない」」」

 

「ごめんね、お兄ちゃん…」

「いや、良いんだ…」

 

朝から騒がしくてごめんなさい、417です。

私のダミーが暴走してお兄ちゃんのお部屋に勝手に入り込んで腕を締めてたみたいで…

お兄ちゃんの腕が不能状態なのでお仕事を代行して私がしてる。

 

「痛いっ!?」

「ふにゃし!?」

「あだぁっ!?」

 

「いい加減に迷惑をかけるのは止めなさい、良いわね?」

 

おー痛そう…お兄ちゃんは暴走して猫になってるMk23にまかせて…

動けるようになるまでの間お仕事頑張るぞー…

 

 

そんなこんなで作戦開始までちょっと遅れた。

今週は私達第3部隊が午前出撃、張り切るけど…朝からダミーが暴走気味だから不安だなぁ。

ん?なになに?近々お兄ちゃん宛になにか来るらしい。

なんだろうね、機密につき同封した資料で詳しくは知れって…

 

お兄ちゃんも皆目検討つかないって表情だった。

 

「Mk23」

「なーにダーリン、おっぱい揉む?」

「そろそろ降りて、お仕事」

「もう少し抱っこして♪」

「417」

「なぁにお兄ちゃん?」

「もう少し代理頼んだ」

「はーい」

 

Mk23、貸し一つだからね?

お兄ちゃんの為なんだから…!

唸れ私のペン!

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

結局お兄ちゃんのお仕事半分潰した。えっへん。

さて、今日はこれから出撃だ。前線の様子を見て戻ってくる偵察だ。

昼までの出撃だけど気をしっかり締めないと。

皆はゆるゆるだけど私はしっかりするの!

 

さてと、切り替えていきましょう。

ダミーもお遊びは止めよ?良い、任務は簡単よ。

全員無事に基地に帰す、たったこれだけよ。

 

目が据わった私を指揮官は頼もしそうに見てくれる。

それだけで私は頑張れるのよ、ふふ…

 

「それじゃ、いってらっしゃい」

「いってきまーす、お土産に期待しててねー」

「今日はヒットレートどれくらい行けるかなぁ…頑張ってきますね♪」

「ダーリン、行ってきます♪」

「いってきまーす…何見てるのよー…」

「行ってきます、皆無事に帰すから安心して?」

 

私は完璧よ。それは揺るがない。

 

 

――――――――――――D08地区前線・朝

 

 

「では、お気をつけて」

 

見やすく大げさに手を振って返答。

さぁ行動開始、最前線を抜けてやってくるバカはどれだけ居るか…楽しみね。

私は嗤いながらチャージングハンドルを引いた。

小気味いい音と共に初弾がチャンバーに装填された。

いつでもぶち抜いてあげる。

 

 

 

 

「それじゃー偵察よろしく、417」

「任された。発見後の展開は迅速にね?」

「それより今日こそ私の実力を見せますよー!」

 

偵察の私と狙撃のM14は早速戦闘モード。

意欲満々なのは良いけどM14はさっさとそのアタッチメントに慣れてからよ?

スコープを高倍率にしてから初めての作戦行動、誤差修正するまではどうかしら。

 

暫くの間、接敵することもなく私達は前線を警備する…

ダミーも無駄口を叩かず双眼鏡片手に偵察を続ける。

 

ん?ガサガサと草が揺れている。

敵かも知れない…注視していると中から現れたのは…尻尾?

茶トラ模様の尻尾だ、敵じゃないけど…

 

ちょっと衰弱した様子の子猫が出てきた。

ど、どうしよう…スコーピオンに聞いてみようかしら?

見殺しにするのは後味が悪いわ…

 

「スコーピオン、あの先なんだけど」

「何なに!?敵?」

「いえ、敵じゃないけど…猫が居るの」

「うーん?」

「衰弱してる様子だし…保護とか出来ないかしら?」

「……指揮官はOKだって、417が回収しておいでー」

 

指揮官は本当に甘ちゃんね、そこが良いんだけど…

許可は取れた…あとはあの子が逃げたりしなければ良いけど…

ダミーに周辺を見させながら子猫ちゃんに近づく。

向こうもこっちに気づいて警戒した様子でこっちを見てる。

 

「大丈夫…大丈夫だよ…」

 

「みゃーぉ…みゃーぉ…」

 

母猫とはぐれたのか…それとも見捨てられたのか…

このままだといけない…私の小さな両掌くらいのサイズだ。

一人で行きていくにはこの土地は痩せてるし…

本当はお母さんが良いよね…ごめんね、お姉ちゃんで…

うんうん…弱ってたからか大人しく捕まってくれた。

胸に抱えてみるとちっちゃくも暖かくて…可愛い…

 

「こちら417、子猫を保護したわ…」

 

『じゃあ警備に戻ろうかー敵影は?』

 

「無いわ、今日も暇で終わりそうね…」

 

『平和でいいけどねーつまんないなー…』

 

スコーピオンの言うことも分かるけど、私は平和のほうが好きよ?

それにこの子を驚かせなくて良い…

 

何事もなく警備任務は終わりヘリで帰投した。

猫ちゃん暴れないで、あ、やめて…おっぱいに爪を立てないで!

 

 

――――――――――――D08基地救護室・昼

 

 

帰ってからはダミー達に食堂のお手伝いに行かせて私はこの子猫のお世話に精を出していた。

衰弱してたけどミルクはちゃんと飲んで餌に貰ったお肉なんかももりもり食べて…

今は私のお膝の上で丸まって寝てる。懐いてくれてるのかな。

猫は恩知らずなんて言われたりするけど…どうだろう?

 

「……じー」

 

さっきからWA2000が見てるけど、何?

キラキラした目で子猫を見てるし…可愛い物好き?

カシャカシャと端末で激写してないで入ってきたらどうかな…

 

「あのー」

「な、何よ?」

「愛でたいなら入ってきたらどうかなって…」

「ちょ、ちょっとだけ…はわー…可愛い~♪」

 

あのいつもキリっとしたWA2000がふにゃふにゃ笑顔に…!?

撫でて笑顔になったかと思えば寝てる子猫を抱きかかえて頬ずり…

起きた子猫が大あくびすると悶てるし…膝の上に抱っこして撫でまくって…

あんまりしつこくすると猫って…

「ふぎゃ!?」

あー、爪立てられた…

そんな泣きそうな顔でこっち見ないで…猫ってそういうものです。

 

「撫ですぎですね…」

「可愛いから仕方ないじゃない!」

「どうどう、怒鳴らない…」

 

怒鳴るWA2000に対して…膝の上で寝てる子猫はゴロゴロと喉を鳴らしていてリラックスしてる様子。

人懐っこいのかな?人見知りしなくて良かった。野良猫ちゃんって警戒心が強いはずだけど…

生後間もない子なのかも…

 

「ねぇ417」

「なんですか?」

「この子私に頂戴」

「お兄ちゃんに相談してください」

 

物じゃないから頂戴もなにも…管理はお兄ちゃんがするって言ってたし…

暫くはこの救護室で生活してもらって人間に慣れてから飼うか決めるって言ってたけど…

…それにこのWA2000暴走気味で不安が残るの。

 

「ちょっと直談判してくるわ」

「素直に言ってくださいね?」

「う、うるさいわよ…アンタには関係ないでしょ?」

「はーい…じゃ、私はこの子の様子を見てますから」

 

 

その後WA2000がまた戻ってきた上に猫目当てにイサカとかお姉ちゃんとかG11まで来た。

45お姉ちゃんがそっと横に居たのはびっくりした…いつの間に?

いきなり「猫かぁ、気まぐれで良いわよね~」なんて囁かれたから心臓止まるかと思った。

子猫も人見知りしないで愛嬌振りまいてくれて来た皆和ませてた。

 

暇していたメンテナンス班のお兄ちゃん達が急造でダンボールハウスを用意してくれていた。

暫くの寝床はそこになるって…ごめんね。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「お、417…猫の様子はどう?」

「あれからぐっすり寝ちゃったよ」

「この基地のマスコットがまた増えるな」

「ふふ、そうかもね♪」

 

お兄ちゃんは休み時間も書類仕事をしていた…あれー?今日の分はもう終わってても良い頃だけど?

お仕事熱心なのは良いけど無理とかしないでよ…お兄ちゃん。

所でマスコットって私も含まれてるのかな?

お兄ちゃんは私の頭を撫でてくれて視線を書類に戻して難しそうな顔をしていた。

機密っぽいから見ないけど…何だろう?

 

「その書類、難しいの?」

「んぁ!?あー…まぁ、困ったものだな…うん」

 

過剰な反応もある…むー?よく分からないけどお兄ちゃんは悩んでる。

何がこんなに悩ませてるんだろう…

 

「それより猫が来たから保護施設の本格始動だな…」

「もっぱら投資してたのデータルームだもんね、お兄ちゃん…」

「今まで見つからなかったんだもん…キャットフードも注文しておいたからな」

「ナイスだよ、お兄ちゃん♪」

 

普段はスケベだけどこういう時は頼りになるなぁ…

 

 

余談だけど猫のお世話は非番や出撃帰りの人形の希望者でやるって。

WA2000がすっごいやる気満々で立候補したからお兄ちゃんが苦笑いしてた。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

「猫ランジェリーってどう思う?」

「いきなり何言ってるのMk23」

 

猫が可愛いからってランジェリーを着ても可愛がられるとは限らないよ?

Mk23は聞いちゃいない、血走った目でカタログ見てるし…

お兄ちゃんに喜んでもらいたい?まぁ止めないよ?

元からMk23は猫っぽいから似合うと思うし…

 

でも、良いなぁ…好きな下着を選べるのは。

私は支給されるのしか合わせられないし。

私のおっぱいのサイズに合うブラはオーダーメイドクラスになる。

人形にはちょっと手が出ないかなぁ…

本当に欲しいと思ったらI.O.PにおねだりしたらOKだと思うけど。

 

うーん…お兄ちゃんの喜ぶ下着かぁ…

トレンド視察も兼ねてお出かけ申請しよう。私に似合う服って言うのも探してみたいし。

何より、遠くなってしまった内地をまた見たい。




所で指揮官君が悩んでた書類ってなんだろうねー(棒読み)



誤字報告ありがとですー


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Day20 厄介な書類とお買い物の約束

今回ちょっと某作品の話しが出ます。


――――――――――――D08基地司令室・早朝

 

 

俺は非情に面倒なことを押し付けられたと思う。

各基地で効果が実証されているとあるアイテムが波乱の引き金になりかねないのだ。

機密という事で人形が勝手に開けなかったのが良かったが…もし開封されていたら大波乱になっていたかも知れない。

I.O.Pお抱えの研究者、ペルシカの姉御が寄越したアイテムはただのアイテムじゃない。

野郎を墓場へと叩き込む魔性のアイテム…結婚指輪だ。

 

誓約システムとか言って人形の性能を頭一つ上げる素敵アイテムだが…

ケッコンという儀式になぞられていて悩まされる。

一応ながら一夫多妻制なんてのもOKみたいだが…養える気がしない。

俺はあまりモテるような男ではない、自他ともに認めるスケベで変態だ。

独身貴族で悠々自適なシコリティライフを送りたいのだが…

上の連中はそれを許してはくれないらしい。超プッシュしてくるのだ。

 

いかん、一夫多妻制などやってみろ、周りからぶっ叩かれるのが目に見えてる。

そもそもこんな指輪を渡して喜ぶヤツが居るか?俺はそこが疑問でしかたない。

こんな厄介なのはしまい込んでおしまいよぉ、見なかったことにする!

ペルシカの姉御の通信は無視!ヘリアントス上級代行官は知らん存ぜぬで押し通せ。

俺と同じで独身の癖してケッコン押し付けてんじゃねぇよクソがっ!

 

「ダーリーン♪」

 

あぁクソ、もうそんな時間か。Mk23が突撃かましてくる。

こんなのは忘れて仕事に集中しよう、そうしよう。

その前に…Mk23の柔らかさを堪能せねば…

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝

 

 

「起きて、G11?」

「ぁー…ぁーぃ…」

「いつもありがとうね、417…私じゃ中々起きないから」

「任せてよ、お姉ちゃん♪」

「んぃー……」

 

ぐっとサムズアップする私と後ろでもぞもぞ動いて起き出すG11。

G11のぼさぼさな髪を整えてあげながら私は大丈夫ってサムズアップ。

まだ寝ぼけてそうだからちょっとほっぺたをつまんで伸ばす。

やっぱり半分寝ぼけてる、起きろー

 

私達第3部隊は隊長のスコーピオンを除いて起きてる。

昨日夜中までゲームしてたから寝坊コースかも?

朝ごはん食べて起きてこなかったら流石に叩き起こしに行くけど…

 

「足つぼマッサージするぞ☆」

「ハイ起きました」

「よろしい♪」

 

さて、食事して戦闘準備だね。G11はしゃっきり起きたし…

G11はごそごそとDVDプレイヤーを用意し始めて…何を見るんだろう?

45と9はワクワクとしていて…お姉ちゃんはパッケージを見て苦い顔してる。

シャイニング?今度一緒に見せてもらおうかな?

 

 

――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「我ら独身野郎どもー!」

「恋人になってくれる人形を募集するゥー!!」

 

「何やってるんだろ…」

 

食堂でコントやってる職員は無視してさっさと食事をかきこむ。

募集するのは勝手だけど魅力的な所を見せないと靡くものも靡かないよ。

バカバカしいーって思いながらぼんやりそっちを見てた。

期待してそうな目がこっちに合うけど残念だけど私はその気はないよ?

ふっ…と鼻で笑って視線を外す。

 

「朝から元気だねー、コック長コーラ頂戴♪」

「はいよ」

「わーい♪コック長大好きー♪」

「いつもすいません…」

 

SAAは我関せずでコーラを貰ってテンション上げてるし…

G36Cがぺこぺこと頭を下げてる…これも日常的な風景だなー

今日の朝ごはんはエッグマフィン、手軽だね。

ちなみにこのマフィンはスプリングフィールドの手作りらしい…美味しい…

負けてられないなぁ…これが女子力の違いってやつ?

オフの時はセーターにジーンズってラフな格好だけど様になってるし…あれが大人の魅力ね。

あ、こっちの視線に気づいて手を振ってる…にゃんこエプロンだ、良いなぁ。

 

手を振り返したら嬉しそうにするんだもん、綺麗で可愛いって卑怯だなぁ。

食べかけのマフィンを掲げておいしいよってジェスチャー。

満面の笑顔のサムズアップが帰ってきた、可愛いなぁ。

 

遅れてスコーピオン達が起きてきたみたい。

大慌てでカウンターに走っていってる…もっと早くに起きなよー…

お寝坊は怒られるって一番に言われてるんだから…

 

「417ぁー起こしてくれてもいいじゃないの~!」

「夜中までゲームしてるのがわるーいの」

「ちぇー」

 

カウンター席に座っていた私の隣に来て牛乳を片手に流し込むように食べるスコーピオン。

喉につまらせる心配は無さそう。そそっかしいって感じじゃないんだよね。

ほぼ食べ終わってた私と同時にごちそうさまして…戦闘準備だね。

 

ちょっと救護室の様子を見たけど…WA2000ことわーちゃんがデレデレお世話してたからOKかな?

噛まれたり引っかかれたりで生傷増やしてないかな…

まぁ修繕したらすぐに終わりだけどね…

 

 

――――――――――――D08地区前線・朝

 

 

「敵影、蟻8に人形4」

「りょーかい!突撃ィー!」

「私と417でバックアップだね」

「別に全部倒しても構わないのよ?」

「私達の取り分は残しておきなさいよー!」

「うふふ♪ショータイムの時間ね♪」

 

朝から前線を抜けてきたのが出てきていた。

私は伏せて二脚を展開、隣でM14は膝立ちで狙う、スコーピオンとUziが突撃していき…Mk23がサポートに回る。

馬鹿みたいに突っ込んでくる鉄屑の人形のコア部分を撃ち抜いていく事にしよう。

こんなに愉快な的当ては無いわ、ふふふふ…

 

「あっれー?」

「アタッチメントがズレてるんでしょ?多分…はい、誤差修正はこれで良いんじゃない?」

「んー……お、ドンピシャ!ありがと、417」

 

M14はコアを狙ったつもりが腹部にヒットしたみたい。

アタッチメントのマウントがずれてるんだと思うけど戦闘中にずらすなんて事は出来ない。

着弾から逆算して誤差修正データを通信で渡してから戦闘続行。

あと…銃の構え方が固いのかしら?銃の扱い方も後で教えたら伸びるわね。

 

「スコーピオン、その影でアンブッシュ…Uziとバックスタブしてあげなさい。奴ら私達しか見えてないわ」

「マジ?残りは?」

「蟻8、人形は3」

「纏め刈りのチャンス!」

「手榴弾用意…今!」

 

何時もよりUziとスコーピオンの展開が早い。

まっすぐ脇目も振らず突っ込んでくる鉄屑に焼夷榴弾と鉛玉の雨が降り注ぐ。

混乱して棒立ちになる所を的確にヘッドショット。

M14と息を合わせて人形の方を片付ける…バタバタと倒れる人形に狼狽える蟻。

飛び出したUziに照準が行った所で…

 

「残念だけど、貴方達の負けよ♪」

「ゲームオーバーってヤツ!」

 

横合いからスコーピオンとMk23がスキだらけの土手っ腹に風穴を開けて終了。

ダミーの被害も無し、パーフェクトゲーム。

私のヒットレートも100、M14も狙い通りに行かなかった一発があったとは言え100…好成績ね。

これこそ…完全無欠ね。ふふふ。

 

Uzi?どうしたの?

変に高機動したからブラが壊れた?知らないわよ…

 

 

――――――――――――D08地区前線・昼

 

 

Uziのブラが壊れた事以外は特筆すべき事もなく警備は終わった。

私もあんまり動かないけど動くことがあったら…怖いわね。

Uziも事故案件だけど私の場合は致命傷になりかねない事故よ。

 

「そういえば、聞いた?」

「何を?」

「S地区の話しー」

「S地区?」

「強襲受けて壊滅した上に鉄屑に侵攻を受けたってやべー地区よ」

 

G&Kの社内報で出てたらしい。社内報なんてあるんだね。

どこかの基地では後方幕僚の労働環境のブラックさを報道されてたり。

ある基地での人形偏愛っぷりや熱愛っぷりを報道されてたり…

主だった記事はどうでもいい…って思うようなくだらないのだけど…

 

で、件のSで地区の話しはというと…一度鉄血の強襲を受けて壊滅。

指揮官は戦死、生き残りは数人の人形に留まると…悲惨で同情するけど…

幸いにも救出された人形はとあるG&Kの支部で保護されて居るらしい。

エリートの所属する支部らしいからきっと幸せね。

で、終われば良かったんだけど…現在そのS地区は再び攻撃を受けてるんだって。

鉄屑はS地区に恨みでもあるのか?ハイエンドモデルも出てるってやばい所じゃない。

基地の規模自体は私達のD08基地より小さいのに…どういう事かしら?

 

帰りのヘリの中での談笑はそんな所で…今日のMVPはスコーピオンだった。

ひたすらナンバーワンと言ってうるさかった

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「……はい」

「お、おう…よく必要な書類わかったな…」

「私は完璧よ」

「あー…うん、そうだな…」

 

今日の副官はお姉ちゃんだったみたい。

お兄ちゃんはお姉ちゃんの醸し出す雰囲気に押され気味みたい…

脇目もふらずに書類に目をやってるはずなのにお姉ちゃんはお兄ちゃんの必要な書類をパッパッと渡して…完璧だけど怖いね。

基本お仕事には真面目なお兄ちゃんだから怒られてはないみたい?

 

「考えてる暇があったら手を動かしなさい」

「へーい…」

「はい、でしょう?」

「はいはい…」

「はいは一回で良いの」

 

訂正、お姉ちゃんがかなり厳しくて怒られてる。

脇目を振るのもダメっぽそう…

 

とと、申請に来たんだから声を掛けなくちゃ…

 

「お兄ちゃん、今いーい?」

「んぉ?417か、どうしたの?」

「どうしたの?報告はもう終わったはずだけど」

 

お、お姉ちゃんもお兄ちゃんも手を止めてこっちを見た。

表情は柔らかいし邪魔ってわけじゃ無さそう、うん…なら申請してもOKかな?

 

「外出許可を貰いたいの、今度のお休みに!」

「そんなの?別に大丈夫だぞ…ついでに買い出し部隊編成するか」

「ありがと、お兄ちゃん♪」

 

私の身体は不便なもので車の運転は出来ない。

なんでかって?そりゃ足が届かないの!

ともかくこれで足に困ることはないしついでにお買い物を楽しめる!

お買い物部隊がどうなるか…だけど…

 

「ついでに休むか…働き詰めで遊んでなかったしなー…」

「何連勤してたのよ…」

「ざっと…21連勤だな。ヒュー、ブラックブラック」

「アンタが単に休んでなかっただけでしょ…」

 

「じゃあお兄ちゃんも一緒にお買い物いこ?」

「おー…良いな、でも荷物持ちは勘弁してよな」

「そんな事しないってばー」

 

次のお休みは基地をお休みにするって。

メカマンとかは交代で休んでたりするけどお兄ちゃんずっと働き詰めだったんだって。

家族でのお買い物かぁ…楽しみ♪

 

 

――――――――――――D08基地データルーム・昼下がり

 

 

「という訳で、今度そっちに顔を出すかも知れないから」

『いやいや、引き篭もってたいんですけど』

「引きこもりは良くないよ、というか働け」

『なんでか貰ったI.O.Pからの金で生きてるから平気平気』

「良くない、良い?親は居ないしお金だって有限で」

『弟みたいな説教しないでくれや…』

 

電話回線を借りて通話してるのはあの夜から通話してなかった兄

こっちは一応ながら肉親だった兄、もう弟じゃなくなったけど…

一応、私は大事に思ってる人でクソクソ言ってたけど死んでは欲しくない人。

買い物先と住んでる場所は近い。押しかけて引きずり出そうかとも思う。

 

携帯端末にも連絡先を入れ込んでいて連絡取れないってことは無い。

ヒキニートでロリコンの気があるけど三次元には興味ない生粋のオタク。

また不養生してると思うと頭が痛いなぁ。

というかI.O.P金で揉み消しやがったな…

 

所属の片割れに微妙な感情が生まれたけどまぁそれは良いや…

あれは私の過失もあるし…今はこうして幸せだし。

 

「それじゃあ、またね」

『おう、弟のお友達さんよ…あんなのでも友達になってくれてありがとよ…』

「え…?あ、もう…切れてる」

 

………寂しそうな声が聞こえた。

あんな兄でも…一応、思っててくれたのかな?




クソ兄なんて居なかった。
普通に育ってりゃそれなりに大事に思うと思うんだ。
特にこんな荒んだ世界の肉親なんて大事も大事と思うんだ。



【挿絵表示】


どうでもいいですけど作者のクソ画力で具現化してみた417ちゃん
まぁ416の面影はおもっくそありますよん


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Day21 キッチンより真心を込めて

春田マッマの新妻感、分かるかい?
若妻と言っても良い。作者はすごく好き


――――――――――――D08基地キッチン・おやつ時

 

 

「ふんふんふーん♪」

「今夜はペペロンチーノとマルゲリータピザですね」

 

「417ちゃんと春田さんの合作かぁ…」

「女の子の手料理って字面だけでもうね…」

「お前らは付け合せのシーザーサラダを作れ、ボケナス共!」

「へいへい…」

 

夕方のキッチンはお料理する私とスプリングフィールドによってほぼ占拠されていた。

ダミーも私もメイド服を着てからお料理中、人海戦術は任せろー

人海戦術に物を言わせて拘りの手作り麺です。

もっちりアルデンテに仕上げていきましょう…スプリングフィールドさんはピザ生地を捏ねてる。

私はパスタ生地を捏ねていて最初の工程は似たり寄ったり。

小麦粉に塩を混ぜて、卵と水、オリーブオイルを入れながら混ぜる。

そうするとなめらかになってきて捏ねれるようになる。

ここから更に纏めていって…と時間がすぐに経つの。

 

ピザには卵は入れないけどね。大体の工程は同じでこねこねするの。

後工程で寝かせるんだけど、その時の寝かせ方が違ったり。

パスタの方は冷やすんだけど、ピザの方は温かい所で寝かせる。

寝かせてる間にデザートでも作ろうかな。

 

おっと、スプリングフィールドも同じこと考えてたみたい。

 

「しかし捏ねてるときに…揺れるな」

「あぁ…デカイとああも揺れるか…」

「無駄な脂肪だろ、くだらねぇ…ぺたんここそ至高」

「無駄口叩いてんじゃねぇ!!」

 

捏ねてる時に横から視線を感じるなぁと思ったら調理班の若い子が見てたみたい。

邪な感じじゃなかったから無視してたけど…見るものは見てたみたい。

後で料金取ってやろうかな?まぁいいや、それよりデザートは何にしようかなー?

 

「417ちゃん、デザートはどうしましょう?」

「んー…チーズスフレケーキはどうかなって思うけど」

「イタリアンですし…レアチーズタルトはどうでしょう?」

「ん、それにしよう!」

 

デザートの案はスプリングフィールドの方が一枚上手だった、くぅ…

お料理着もなんだろう…私がヴィクトリアンメイドならスプリングフィールドは新妻感が半端ないの。

セーターにジーンズ、その上に猫ちゃんエプロンだよ?はー…理想の若妻って感じ。

こんなの見せられて邪な感情を抱かないのは男じゃないと思うな!

ただのロリコンかもしれないけど…

 

「SAAたんだ…!」

「コーラだ、コーラを用意しろぉ!!」

「貢げ貢げ!」

「おめぇら…」

 

コック長以外はロリコンかぁ、私は射程外となるとつるぺたなSAAが好みかな?

SAAは多分コーラを取りに来たんだろうけど…ダミーに持っていかせよう。

細かいのはダミーには無理だもん…捏ねたりは出来てもね。

 

タルト生地はどうしよう。これも時間がかかりそうなんだけど。

 

「こんな事もあろうかと…焼いたタルト生地を寝かせておいたんです♪」

「やるぅ」

 

この用意周到さ、見習いたいなぁ。いたずら成功みたいな顔しててお茶目。

ともかくこれで30人位のデザートも残り時間で用意できるかな?

あ、ゼラチンアレルギーは居ないかな?

固めるのにゼラチン使うから居たら大変だけど…

 

「ここの職員はアレルギー持ちが居ないから楽ですよ?」

「おー…」

「健康児ばかりだ、嬢ちゃん達は存分に腕をふるってくれや」

「はーい♪」

「ふふ、腕によりをかけますよ♪」

 

アレルギー持ちは居ない、コレは良い情報だ。

型代わりのタルト生地はある、後はレアチーズを作ればいい。

 

クリームチーズに熱を加えながら砂糖を混ぜまぜしてクリーム状になるまで混ぜる。

ダマにならないように注意しながら…ヨーグルトと生クリームを入れて混ぜる…

よーく混ぜたら…一旦コレは置いて、固めるためのゼラチン入りクリームを作る。

生クリームにゼラチンを入れて沸騰寸前まで煮詰める。

で、出来上がったゼラチンを混ぜてあげて…濾すの。

濾したものを冷やしてから型に流し込んで…冷やせばOK!

スプリングフィールドと一緒に味を見ながらやったからOKのはず…

 

「ん…上出来だな、嬢ちゃん…いい嫁になるぞ」

「あははは…」

「ふふ、貰い手はまだ居ませんが…」

 

お嫁さんか…考えたこと無いけど、私もいつかはそういう日が来るのかな…?

戦術人形だし…無いかなぁ…他所の基地では熱愛があったりするみたいだけど…

お兄ちゃんはどうもそういう感じはしてないし…愛してるって言う感じはMk23くらいだもんね。

イサカは主任とくっつきそうだけど…どうだろう?

鉄屑とのドンパチが終結したら…そういうのも考えたほうが良いかな?

 

もしくは検体とかでバグの理由が発覚したら鉄血連中と手を取り合える未来があるのかな?

…今の所はあり得無さそうだけど。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夕方

 

 

だぁくそ!隠していた例のブツをFALに見られちまった!

誰にも渡す気なんざねぇ!そもそも誰も好いてないだろ!いい加減にしろぉ!!

とにかく無駄な混乱を避けるために黙ってろって言ったが…素直に黙ってるタマかねぇ?

Mk23あたりに知られたら俺の理性をガンガンに削ってでもプッシュされそうだから嫌なんだよ…

大体俺の理想は少なくとも料理が出来る家庭的な女だ、戦術人形じゃねぇ!

理想に近いのはスプリングフィールドだが…でも結婚を切り出せるか?いや、無理だ。

 

「おにいちゃーん、晩ごはん持ってきたよー♪」

 

血の繋がりはまったくないが俺を兄と呼んで慕ってくれる人形も居る、迂闊なことは出来ないんだ。

あのアイテムのことはもう忘れよう、FALがやけに張り切っていたのも忘れよう。

それより今日の晩飯は何だろう、楽しみだな。

 

お、ペペロンチーノにマルゲリータピザか…豪勢だなぁ。

おまけに今日はデザート付き!シーザーサラダもくっついて…これは素晴らしい。

 

それにしても417のメイド姿も板についてきたな…

慎ましい姿ながらもその胸元は豊満…うーん、素晴らしい。

妹みたいに振る舞ってるが…うーん…

 

「なぁに、お兄ちゃん?」

「ん、いや…何でもない」

 

ガン見してたか、いかんいかん…

それよりさっさと食って下げさせないとな。

んー…このペペロンチーノ良いな、コック長も凝ったことするなぁ。

今日のコレ手打ちだろ、めっちゃもっちりしてて美味い…生パスタってヤツ。

舌が割とザルな俺でも分かるぞ、コレは…いや、スプリングフィールドが作ったのか?

 

「これ美味いな、誰が作ったの?」

「私だよ♪」

「えっ」

 

417料理出来たの?これは思わぬ伏兵だぞ。

妹系なのに嫁力高いって何よ。笑顔も天使だし…取り敢えず頭なでよ。

コイツは嘘を吐かない…さらに聞けば今日の料理は417とスプリングフィールドの合作らしい。

キッチンコイツに任せたら良いんじゃね…?お前本当に戦術人形?

民生人形じゃないよな?

 

「えへへ♪美味しいかぁ♪」

「うん…パスタもピザもこりゃ絶品だわ…」

 

ちょっとだけ人形を嫁にしてる指揮官の気持ちわかった気がする。

こりゃヤベーわ。沼だな。

 

「食事は終わりましたか?さ、残りの仕事を済ませましょう」

 

メイドが増えた、416お前もメイドか。

メイド流行ってるの?基地全体メイド化でもするのか?

ヴィクトリアンメイドが副官とか…はー、これ良いわ…

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夜

 

 

「お兄ちゃん美味しいって絶賛してたよ」

「それは良かったですね、ふふふ♪」

 

カチャカチャと食器を洗いながら私とスプリングフィールドは談笑していた。

ダミーはもう兵舎に戻った、ここまで手伝わせる事は無いし。

食器洗いもメイドのお仕事の内だよね。んー…綺麗になっていく食器は良い。

 

「俺らの仕事が無くなるな…」

「まぁ良いんじゃね?」

「楽できるし、今日のまかないクッソ美味かった」

 

コック長は先に休みに行っちゃった。私とスプリングフィールドに任せておけばOKって事かな?

数日一緒にお料理しただけなんだけど…信用してもらってる?

まぁ真面目にしてればそういうものかな、あんまり考えないでおこっと。

 

「はい、今日の食器洗いはおしまいですね」

「二人がかりだとあっという間だね」

 

作業効率自体は私もスプリングフィールドも大差ない。

そこは戦術人形だからかな、効率化したらほぼ同じ動きになっちゃうし。

ただ私もスプリングフィールドも楽しくて身体でリズム刻んじゃうんだよね…

見てる人はシェフの子3人だけ、どう映ってたかな?

 

「そこに立ってるのがSAAちゃんだったらなぁ…」

「UMP45ちゃんでも可」

「スコぴっぴを忘れるな」

 

ロリコンじゃなくてこの人達ただの貧乳派閥なのね。

やったね45お姉ちゃん、喜ぶかは知らないけど。

 

私達は射程外だったらしい、ある意味安心できるから良いけど。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

ふぅ…メイド服も慣れたけど、ちょっと動きすぎたかなー?

ゴキゴキと私の各関節が鳴る…凝り固まった感じはないけど、人間臭いなぁ。

I.O.Pは変な所でこだわってるなぁ、お陰で人間だった頃と変わらず過ごせてるんだけどね。

 

「おつかれー、今日はほんと良く働いてるねー」

「じっとしてるのは何だかもったいない気がして…」

「今日の晩ごはんは417の力作でしょ?あれ美味しかったー♪」

「タルトとかも美味しかったし…今度お菓子作ってよ」

 

クッキーでも焼いたら良いかな?チョコチップクッキーを用意したらFALとか喜びそう。

レシピは頭の中にあるし出来なくはない、今度キッチン借りて試してみよう!

 

「任せて、良いのがあるから」

「やりぃ、頼んで見るものねー♪」

 

これはワガママになりそうだけど…お姉ちゃんも巻き込んじゃおうかな。

お姉ちゃんと合作ってしてみたいし。UMP姉妹を巻き込んだらもっと楽しそう。

楽しみが日に日に多くなっていくなぁ♪

 

 

 

 

「………ふぅん?」

 

Mk23の端末にはFALよりショートメッセージが届いていた。

その字面を読み上げて面白そうに唇を歪ませていた。

 

『指揮官はアレを持っている』




まぁアレですよアレ。

特に波乱は起きないけどね。


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Day22 抑えて、ねぇ抑えて?

子猫は可愛いんだぞぉ


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

「おはよー」

「おはよう…ふぁぁぁぁ…」

「ぁー…ねむ…」

「んー♪今日もいい朝…ダーリンに挨拶してくるわー♪」

「おはよ…ふぅ」

 

朝出撃の第3部隊は全員起きてます。一部眠いとぼやいてるけどそのうちしゃっきり目を覚ますからOK。

今日の朝はどうしようかな…G11を起こしに行ってもいいけど…お姉ちゃんが起こすって言ってたし…

私が行くまでもないかな…Mk23は何時も通りにお兄ちゃんの所に突撃していったし…ダミーは全員兵舎で寝てる、よしよし。

また何時ぞやの様にお兄ちゃんのお部屋に侵入してたらどうしようかと思った。

 

その心配はなく…朝ごはんにはまだ早い。

そうだ…と救護室の方へと足を向けたのであった。

拾った手前顔を見せるのは筋というものです。

 

――――――――――――D08基地救護室・朝

 

 

「みゃーぉ♪」

 

「ふにゃぁ!?」

 

朝から救護室に行ったら飛びついてきた子猫に驚かされる。

とててて…と近寄ってきたものだからしゃがんだらこの始末。

あ、まって…飛びつかれた場所が悪い、ブラに爪を立てちゃダメー!

子猫の体重なんて大した事ないと思う?残念だけど私のパツパツな所には致命打だった。

朝から大事故を起こしたけど目撃者は居なかったからセーフ。

 

「おはよう、猫ちゃん…あら?」

「ぴゃっ!?」

「417ちゃん…ミルクは出せないでしょ?出そうなくらい大きいけど」

 

スプリングフィールドに見られた!そしてさり気なくセクハラ発言だよ!?

ミルクが出そうなくらい大きいって…む、むぅー!

好きでこんなに大きいわけじゃ無いのにー!

 

「とにかく着直したらどうです?」

「はぅぅ…」

 

朝から大事故を見られた上にそっと諭されて…完全に私勘違いされてない?

違うんだよ?私はただ飛びかかられただけで、おっぱいをあげようだなんて思ってないよ?

とにかく…ズレたブラを直して…ってまだしがみついてるー!?

爪で穴とかできてないかな…怖いなぁ…とにかく抱えて下ろしてから直して…

 

んー…風穴はあいてないかな?良かった。

精神的にはちょっと重症負ったけど…猫ちゃんは元気いっぱいで…あーまた飛びかかって…

次は何?あー背中によじ登ってきてるー!

 

「あらあら…♪」

「ひーん…ここまで懐かなくてもいいのにー…」

「みゃーお!」

 

みゃーおじゃない!痛いんだよ!?

バリバリ言わせて登ってこないで!痛い痛い!

 

「猫ちゃ~…ん"ん"」

 

あれー?おかしいぞー、この時間G11を連行して朝ごはんに行ってるはずのお姉ちゃんが何でここに?

しかもしっかり見ちゃったよ、すっごいデレデレ顔だったの

お姉ちゃんもわーちゃんと同じで猫にデレデレなの?

デレデレなんだね…お姉ちゃんも可愛いのには弱かったかぁ…

 

「ち、違いのよ?417…」

「いや、うん…可愛いから仕方ないと思うよ?」

 

お姉ちゃんは悶絶して床に沈んだ。

猫ちゃんがそんなお姉ちゃんの頭をペロペロ舐めていた。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

あの後食事を終えて私は戦闘準備してから司令室に来ていた。

でもなんだか何時も以上にゆるーい雰囲気で小首をかしげていた。

スコーピオン達は戦闘準備すらしてない…何があったの?

 

「ぁー…お前働きすぎって上層部にキレられた。よって今日から数日強制的に休みになった」

「えぇー…」

「だから戦闘準備しないでOKって言ってたのね」

 

まさかの展開で私は肩を落としてえぇー…って脱力。

ヘリアントス上級代行官のサインもある書類が本部から届いてる。

お兄ちゃんももうお仕事モードから私用モードでだらけてる。

それで良いのかG&K、ケツ持ちはどこがするのよぉ…

 

お隣の地区が担当してくれるらしいけど…

というか私達の担当地域って微妙にお隣もカバーしてたのね?

初めて知ったよ、お兄ちゃん…お仕事熱心だったんだね。

でもお休みかぁ…何しよう…

 

「じゃあアレしますかぁ」

「ダーリン、今日は私とくんずほぐれつしましょう♪」

「417、連れてって」

「らじゃー!」

「ヤメロー!!ハナセー!!」

 

発情したサキュバスを取り敢えず運び出そう、お兄ちゃんはそういう気分じゃ無いみたい。

Mk23のパワーもそこそこスゴイけど…私のパワーの方が上…!

あんまり暴れないで…暴れんなぁ!

 

結局お兄ちゃんの姿が見えなくなるとMk23はおとなしくなった。

お兄ちゃん何したの…こんなじゃなかったよね?朝の挨拶でなにかしたでしょ!?

今度から私は止めないよ?

 

 

――――――――――――D08基地救護室・昼

 

 

さて、暇を言い渡されたので救護室の方に遊びに来たのですが…

同じ様に考えた人形が多く押しかけていて…

 

「はぁ~♪」

「にゃん、にゃん、にゃーん♪」

「こっち向いて~」

 

「みゃぉ…みゃーぉ…」

 

猫のマネしてデレデレしてるわーちゃんとお姉ちゃん。

遠巻きに見てニヤニヤしてる45お姉ちゃんに9お姉ちゃん。

ひたすら写真を撮ろうとしてるFALと…スゴイことになっていた。

渦中の子猫は若干嫌そうに鳴いていた、おい誰か止めなさいよ。

 

「みゃ、みゃー!」

 

「いだだだだ…何で私にぃぃ!!?」

 

身体を捩って抜け出してきたと思ったら私に一直線。

スカートに飛びついてきてよじ登ってきた。わかったわかった…分かったから…

と肩に乗せたらご満悦みたいでゴロゴロ鳴いて体を擦り付けて…もー…

 

「417と猫ちゃん…イイ…」

「お姉ちゃん?」

「良いのは認めるけど~勝手に浄化されてるんじゃないわよ~?」

「あの子猫ちゃんも家族だね、ふふふ♪」

 

猫に色々と狂わされてるぅ…お姉ちゃんは笑顔でなんだかブツブツ言ってるし。

45お姉ちゃんと9お姉ちゃんは端末でカシャカシャ撮りすぎ。

写真を端末に送ってこなくていいから…

 

「猫ちゃ~ん…おいで?おいで~♪」

 

わーちゃん、猫にぞっこんなのは良いけどちゃんと見てあげてね?

ふしゃー!って威嚇されてるけど…何したのさー…

あー猫パンチ…撫ですぎたのかな?わーちゃん悪い人じゃないんだけどなぁ…

全然めげてない、私の肩に乗ってる子猫に構わず頬ずりしてる…

猫恐るべし…あんなツンツンしてたわーちゃんをこんなにデレッデレにするなんて…

 

猫可愛がりしてるわーちゃん自身が可愛いとは言ったらどんな反応するかな?

とにかく、元気になってるみたいで私は安心した。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼下がり

 

 

「という訳でお兄ちゃん、第1部隊兵舎に猫を入れたほうが」

「ストレス抱えるかも知れないから一番懐いてる人形に任せたいんだが?」

「うーん…」

 

現状たぶん懐いてるのは私なんじゃない…かな?

暴走わーちゃんが第3部隊兵舎に入り浸る未来が見えてくるんだけど…どうしよう。

とりあえずG&Kから届いた猫ベッドを何処に置くか…現状維持で救護室に配置する?

 

「というかお前が拾ったんだから責任持って、な?」

「はぁい…」

 

お世話係を拝命しました、第3部隊の皆は多分OKしてくれると思うけど…

 

「話を聞かせてもらったわ!納得行かないわよ!!」

「わ」

「WA2000、どったの?」

「お世話係は私っていう話しじゃなかったの!?口約束を反故にするつもり?不誠実なヤツね!!」

「いや、聞き及んでるお前さんの行動からしたらなぁ…」

「文句あるわけ!?」

 

わーちゃんが何処から聞いてたか知らないけど殴り込んできた。

猫ちゃん絡みになるとアグレッシブだなぁ…戦闘中でもこんなにイキイキしてたかな?

でも、ガチでストレスになりかねないから私がお世話するよ?

 

「可愛がるのは良いけど…ちょっと抑えようよ」

「抑えるのなんて容易いわ、私がそんなにデレデレしてると言いたいわけ?」

「うーん…」

「何よ、その微妙な顔…」

 

自覚なし、これは手強いなぁ…あんなにデレッデレだったのに。

というか見られてたって事実を認識してないパターンかもしれない。

下手に突っつくと怒り出しそうだし私は微妙な顔でお茶を濁すことにした。

 

 

なお、その後45お姉ちゃんが見事に写真をばら撒いてわーちゃんブチギレ案件に発展した。

ついでに私の飛びつかれて驚いてる顔とかもばら撒かれてた。

45お姉ちゃん、後でしめる。

あと私の乳揺れにフォーカス置くの止めてね。ブルンバストとか言ってばら撒かないでよ。

いやまぁ…うん、その通りなんだけど…お兄ちゃんたちの目が怖くなるぅ…

 

ダミーがセクハラ受けてたら45お姉ちゃんのせいだからね!?

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夕方

 

 

「417ちゃんのチョット良いとこ見てみたいー」

 

「しょうが無いなぁ…」

「お兄ちゃん達にちょっと」

「サービスサービス♪」

 

「やめんかー!」

「417は抑え込んで、案内は私がしておくから」

 

メイド服に着替えた私達で食堂の配膳とご案内をしていた。

今日の助っ人はお姉ちゃん、私とお揃いのヴィクトリアンメイド服。

私が煽てられてとんでもないことしようとするダミーを抑え込んで…その間にお姉ちゃんが案内。

ついでに煽ててたお兄ちゃん達にゲンコツ降らせてた。

 

「何のためのメイドだー」

「ご奉仕精神は豊富だよ?」

「サービスは大事」

 

「だまらっしゃい!!」

 

何をサービスしようとした!?普通にお触りOKって感じにしてたよね!?

それはサービスじゃなくていけない事だよ!?私の身体を安売りしないでー!

お姉ちゃんに倣ってゲンコツして本体の威厳を見せるの。

痛覚を送られて私まで頭が痛くなったけど…ぐす…

 

とにかく、私の管理が行く間はそんなのは許しません!

 

「本体のケチ」

「一緒にサービスしたら良いのに…」

「私達に悪いことじゃないのにねー」

 

むぅ…悪いことじゃない…?いやいや、それはないない。

あーもう、整備のお兄ちゃん達に変なことを植え付けられてる気がする…

そういえば工廠に入り浸ってるんだったっけか…今度様子見ておこうかな?

 

 

おいゴルァ!そのお触りはやめろぉ!!

 

注意した傍からお触りさせに行ったダミーとお触りしたメカマンは揃って417本体によってチョークスリーパーされて絞め落とされた。

 

「ゲンコツで済ませておきなさい、チョークスリーパーはやりすぎよ、ダミーは兎も角職員にはやりすぎ、良いわね?」

「はーい…ごめんなさい…」

 

正座させられるしょんぼり顔のメイド417とメイド416によるお説教があったそうな…




猫煩悩わーちゃんと416、そして何時も通りのダミーちゃんでした。

さてお休みですから何をさせましょうかねぇ



所でペルシカ姉貴とヘリアン姉御を間違えたバカが居るらしい…

作 者 だ よ ! 笑えよ…


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Day23 暇な休暇の過ごし方

暇な休暇って辛いと思うの


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・早朝

 

 

「ん、んー……」

 

ぐっぐっと伸びをしてベッドから起きる。

今日も清々しい朝…ちょっと早すぎたかな?と思うけど。

うん、お外を見ても日が昇りきってない…これは早く起きすぎた。

まだお兄ちゃんも起きてないかな?Mk23も夢の中っぽいし…

こういう時は情報端末で暇潰しだね、長らくやってなかったけど…今はどんなのがあるかな?

 

んー…この端末の性能は把握してないけど…良いやつなのかな?

情報自体は多く入ってるしインターネットも繋がってくれる、オーソドックスだけど非常にいい。

タッチ操作ですぐに分かるし…人形に支給して良いものなの?

とりあえず今日の暇潰しはコレ…戦術教本!

型にはまった教本って読んだこと無いしこういう時に読んでおいた方が良いと思うんだ。

 

著者は無いけど実践的な座学の内容だ、作ったのは軍人っぽいなぁ。

ゲームで知ってるのもあるけどまぁ搦め手なんてのはないし普通にどう動くべきかとか。

団体行動でのカバーの仕方とかクリアリングの仕方とかの解説がつらつらと並ぶ。

この基地での主だった戦闘シチュエーションは屋外戦だけど、覚えておいて損はないね。

あ、拳銃の跳弾とかの話しもある…サイドアームにMk-23を持ってるけど狙えるかな?

戦術の中に組み込めたらバッチグーだけど…とっさに出来るかなー?

エッチングしてないし私のマニュアル制御でやらないといけないから…難しいけどやってみる価値はあるかな。

データとして出来ればMk23に渡して撹乱に応用できそうだし。

 

「うーん…」

 

座学だけでも良いシチェーションプレイになるな。他にも戦術本のデータは無いかな?

あ、ない…しょうが無い、このデータを穴が開くまで見よう。

朝はこういう時間も良いね、ベッドでゴロゴロしながらって昔を思い出すなぁ。

 

あの時はどうだったっけ…好きな小説サイトを覗いて、妄想して萌えて…その後ゲームして。

就職活動のためのサイトを覗いて…エントリーシートを作成して…あっちに出しこっちに出し…

結果を見てはがっくりしてたっけか…遊びらしい遊びは無くなって娯楽を端末に頼りっきりだったなぁ。

今からしてみれば考えられないつまんない過ごし方だったなぁ…

 

あ、そうだ…お料理サイトとか見てみようかな。

家庭料理とか出来たら良さそうだし…あ、これとか美味しそう…!

それにコレだったら大量に煮込めば食堂でも出せそう。

肉じゃがかぁ…美味しく出来たらお兄ちゃん褒めてくれるかな~♪

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

「おはよー…あら417はもう起きてたの?」

「おはよ、早くに起きすぎちゃったの…」

「ふぅん…私は早速ダーリンの所に行ってくるわね♪」

 

いつもの朝がやってきた。Mk23が起き出してお兄ちゃんの所へ突撃していって…

残された私はどうしようかな?ってなる所。

そういえば第2部隊や第1部隊の方はどうなってるのかな。

この時間に起きてる人形は居るのかな…スプリングフィールドは起きてそうだけど。

ちょっと様子見てこよう、他の隊の朝の事情を突撃取材ってね。

 

先ずは…第1にしよう、FALの寝顔が拝めたらラッキーかも。

 

 

――――――――――――D08基地第1部隊兵舎・朝

 

 

「おはよう、417ちゃん♪」

 

まぁ起きてるよね、普通に朝からお洒落に精を出してた。

今やってるのはお化粧かな?よくわかんないけど化粧台に座って何かやってる。

そして鏡で確認されたか普通に入ってくるのがばれてーら。

他のメンツはというと…わー、すやすやと幸せそうに寝てらっしゃる。

特にわーちゃんは猫グッズに塗れたベッドで寝てる…殺しのために生まれたとか言ってるけど。

これじゃあ萌え殺しの為に生まれてきた女よ。男が見たら萌え殺される。

スペクトラは?寝るときも銃を手放さないのね、片手に銃を持ったまま寝てる。

そして胸の谷間に弾倉…そこはポケットじゃないよー…

 

私のおっぱいでも弾倉挟めるかな…いや、バカなことだね、考えないようにしよう…

ステンはすっごく大人しく寝てる、こうしてみるとお嬢様風で可愛いなぁ…

いつものツインテールを下ろしてるだけで印象がガラッと変わるなぁ

 

「おはよう、FAL…お化粧?」

「そう、お化粧は女の武器よ」

 

やってみる?とでも言いた気にこっちを向いてくるFAL

正直良くわかってないけど…

 

「すっぴんでも可愛らしいけど化粧するともっと可愛くなれるわよ」

「やる」

 

もっと可愛くなれる、これはキラーワードだ。

私の意思を一瞬で決めさせたけど、どれだけ可愛くなれるのかな?

あんまり濃ゆいのは嫌だけど…そこはFALのセンスを信じよう。

 

「はい、目をつむってー」

 

FALと交代して化粧台に座るとFALが何か道具をいっぱい出して…

何が何だかわからないけど…覚えておこう。

化粧水?美容液?洗顔みたいだけど…なんだか違う。

それから?ナチュラルメイク?アイラインって何?

チークがどうとか呟かれても私わかんないってば…

 

目元とか頬に色々塗られた様に思えるけど…目を開けちゃまだダメ?

口紅?あ、それは分かるわ…綺麗に塗れる気がしないけど。

 

「もう良いわよ、出来上がり♪」

「……わぁぉ」

 

目を開けたら目がちょっとパッチリした印象で血色が良くなった私が居た。

結構変わるものだね…これで軽くなの?化粧っていうのも奥深いなぁ。

FALはいつもお化粧してるのかな?

 

「いつも軽くはしてるわよ、指揮官に見られても良いようにね♪」

「ふぅーん…だから朝も早起きなの?」

「そういう事♪WA2000もそろそろ起きて軽くメイクするわよ」

「わーちゃんもかぁ…」

 

それなりに大人な見た目してる人形は嗜んでたか。

M14もそう言えばちっちゃな鏡を取り出してなにかしてたような…

私達に隠れてこっそりしてたってオチかな?

本当にうっすらだから私が気づかなくて分からなかったってだけかな?

 

うーん…比較すると一目瞭然だ。

 

「417ちゃん化粧を知らなかったのね…教えてあげよっか?」

「お願いします」

「よろしい♪じゃあ…」

 

朝の貴重な時間だったけど、FALは手取り足取り化粧を教えてくれた。

とりあえずナチュラルメイクを覚えた、お兄ちゃんにも可愛いって言ってもらえるかな…?

メンテナンス班のお兄ちゃん達はとりあえず言いそうだけど…

 

汗とかかいたら化粧が落ちちゃうらしいけど私達人形は制御ができるし心配はないよね。

 

 

――――――――――――D08基地第2部隊兵舎・朝

 

 

「おはようございまーす…」

「あら?おはよう417ちゃん」

「おはよー、コーラ飲む?」

「おはようございます、417ちゃん…なにか御用でしょうか?」

「イサカは?」

「主任の所に行きました、休みだと朝からこうです」

 

ひゅーあっつあつ…第2部隊は全員朝が早いと…

あ、ここに簡易キッチンがある…スプリングフィールドの要望かな?

良いなぁ、第3部隊兵舎にも付けてもらおう…お菓子作りだけでも出来たら嬉しいな。

スプリングフィールドのお手製朝ごはんが振る舞われていた。

マフィンとコーヒーかぁ…サイフォンもあるし全部お手製?やるぅ。

暇な時は朝から押しかけてお料理のお手伝いとかしてもいいかな?

 

「みんな何してるのかなーって気になって」

「なるほど…一緒に食べていきますか?ちょっと余分に焼いてしまったので」

「んー…暇な朝とかお手伝いに来ても良い?」

「勿論良いですけど?」

 

やった、朝の暇潰し先を発掘した。

スプリングフィールドのお料理のお手伝いとちょっとした教えって楽しいから好き。

余分に焼いてたマフィンをいただいて朝から得した気分。

でも余分に焼くって…誰かに渡すつもりだったとかじゃないかな?

 

「みんなお休みはどう過ごしてるの?」

「コーラがあればそれでいいー!あとはピザ!」

「編み物を少々…手慰みに始めたのですけどハマってしまって…」

「ご覧の通りのお料理です」

 

G36Cはどう過ごしてるのかなって思ったら編み物かぁ…女子力たかーい

編んでるのはマフラーかな、誰に渡すつもりだろう…

開いてるロッカーを見たら中に毛糸のセーターが全員分ある…なるほどー

 

「そろそろ指揮官に贈ったらどうです?」

「ぶふぅっ!?ま、まままま…まだ早いですよぉ…」

「ふーん?」

 

お兄ちゃんに贈る?良いと思うけどねー手編みの物とかポイント高いと思うよ?

元男の私が言うんだもん、間違いない。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「んぁー…」

「お兄ちゃーん…お仕事してる?」

「いやー…つい癖で座ってるだけだー…はー417っぱい良いなぁ」

「もう、エッチ」

 

お仕事してないお兄ちゃんは欲望に素直だった。

入ってきた私のおっぱいをガン見して口にも出すんだもの。

普通の女の子だったら怒るよ?私だから笑って流せるけど…

それにしてもお兄ちゃんはワーカーホリック気味かな?

お仕事を止められてるのに仕事机に座って…

 

「いや、正直休みとか言い渡されてもすることがねーんだよなぁ…」

「じゃあ明日お買い物しようね、楽しみにしてるから♪」

「ぁー…準備だけでもしておくか…」

 

お兄ちゃんがもそもそと動き出した…お金の準備とかだ。

私達の自由にできるお金も用意してくれてるあたりお兄ちゃんらしい。

全部申請式にしたほうが楽そうなのにね。私達にもプライベートって言うのを考えてくれる。

…兄貴にも会えるな、元弟がこんな女の子になってたら驚くよね。

というか…気づくかな?気づかないよね…どうせ不養生してるから手料理食べさせないと!

最悪私が養っても良いかな…さてさて、私の手取りはどれくらいかなー?

 

仔細を見せてもらったら…わぁぉ、エリートリーマンクラスに貰ってて笑みが引きつった

 

「そういや417」

「なーに?」

「今日化粧してる?可愛いな」

「そぉ?FALに教えてもらったの、えへへ♪」

「えへ顔ダブルピース…」

 

お兄ちゃんに気づいてもらえた、というかよく気づいたね!

それに可愛いも貰った、今日はもうテンション爆上げだね、えへへへー♪

今の私を止めれるものは少ないぞー!

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・昼

 

 

「でね、お兄ちゃんが可愛いって言ってくれたの♪」

「良かったわね…まぁ417が可愛らしいのは周知の事実だから今更ね」

「416もちょっと化粧してみたら?」

「道具がないしそんなのしなくても私は完璧よ」

「それより今日はこれ観ようよ…SAW」

「カーテン閉めて、照明も落として~これで良いわね~」

「ま、またホラー?怖くなんか無いけど別なのにしない?」

「えー…怖くないなら良いじゃ~ん…」

「わくわく♪」

 

興奮冷めやらない間にお姉ちゃんの所に突撃してめっちゃ話してた。

お姉ちゃんは私の頭を撫でてからまぁ当然って感じで話してたけどすっごく嬉しそう。

お姉ちゃんも化粧したらもっとキレイになると思うけど…無駄って思ってるかな?

まぁ道具が無いから出来ないっていうのもあるかも…明日のお出かけで買ったら逃げ場はなくなるかなー?

で、そんなこんな話てる間にG11がビデオを再生し始めて…

45お姉ちゃんが部屋を真っ暗にして…9お姉ちゃんはワクワク顔でモニターを見始めた。

お姉ちゃんは何だか乗り気じゃなかったけど…結局座って…私まで一緒?

うーん…お姉ちゃんと一緒なら私は良いや、45お姉ちゃんも隣だし

 

 

「「ぴゃああああああ!?」」

「スゴイ血しぶき、おーコレはスゴイ」

「相変わらずエグい映画を見つけてくるわね~」

「血がドッパドパー♪」

 

お姉ちゃんと私とで揃って悲鳴をあげる事になった。

G11は面白そうに見てるけどなにこれ怖すぎない!?

ち、血しぶきぃ!グロテスクなシーンもばんばん出てくるし…こんなの面白くないよぉ…

45お姉ちゃんがこっちを見て歯ぎしり?何かあったかな…?

 

「ひゃぅん!?」

「うるさい子はおしおきね~♪」

「ちょ、ちょっと45?何してるのよ…人の妹に」

「416はモニター観ようねー♪」

「ひぃぃぃっ!?」

「416うるさいよ、怖がりめ…」

「怖がってないわよぉ!!ひゃぁあああ!?」

「はいはいそーですねー」

 

私のおっぱいになにかが!?

そしてお姉ちゃんが45お姉ちゃんに食って掛かったと思ったら9お姉ちゃんが鬼畜なことを…

G11はいつもの眠そうな顔を幾ばくか覚醒させていて…

怖がってるお姉ちゃんを半分からかっていた

 

「はぁ…怖いわーこんなでっかいバレーボールがあるなんて…怖いわー…」

「45お姉ちゃん…それ、私のおっぱいだよぉ…揉んでも大きくならないよー?」

「バレーボールかと思ったら…はぁ~怖い怖い~…どうしてこうも大きいのかしらねー?ちょっと交換しましょ?」

「できるかぁー!」

 

どさくさに紛れて45お姉ちゃんの個人的なコンプレックスをぶつけられたのでした。

45お姉ちゃんと二人っきりになったら私、危ないのかな?

私が気づかない間に煽ってたかな?




ロリ巨乳な妹に養われたい人生だった。

そして417の女子力がまた上がったのだった


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Day24 自分の心に気づけ

まぁ順当に


――――――――――――D08基地食堂・夕方

 

 

「おっぱいが足りねぇ417ちょっとブルンバストを見せてくれ」

 

「お兄ちゃん疲れてるの?忙しいからまた後でね?」

 

「じゃあ春田マッマに頼むか…おほ、背中がくっそエロい…」

 

今日は中華料理ってことでチャイナドレスに着替えてお手伝いしてたらお兄ちゃんがやって来て開口一番そんな事言ったの。

見せるのは構わないけど忙しいからあんまり構ってあげられないよ?

背中を向ければ背後からお兄ちゃんのまた世迷い言が聞こえた気がするけど無視無視。

このチャイナお尻付近まで背中が開いてるから恥ずかしいんだよね…

とと…袖がお皿に入りかけた…汚しちゃったら大変。

 

エッチな視線は別にいいけど…お姉ちゃんにバレても私助けないからね?

というかブルンバストを見せてって思いっきりセクハラだよね。

 

しかしコック長手広くお料理できるのすごいなー。

ちょっと横で見てたけど慣れてる感じ…

 

「うひょぉー今日はおっぱいちゃんが色っぽい」

「胸の谷間がセクシー…やっぱI.O.Pの服を…最高やな」

「あの腰のくびれとかもすげーな…ミニ丈ナイスだわ」

 

見るのは勝手だけど口にしないでよ…恥ずかしいなぁ

ぞろぞろと入ってくるお休みの職員に視姦されながらの給仕となりました。

もう慣れっこだけど…ダミーは今日は珍しく大人しく給仕してた。

メンテナンス班のお兄ちゃん達もニヤニヤ眺めてるだけでセクハラしに来なかった…

なーんだか怪しいなぁー…後でダミーの行動ログを漁ろう…

 

「はい、おまちどうさまです♪」

「おー今日の晩飯はエビチリにチャーハンか…良いねぇ」

「だからチャイナなのな…」

「至近距離ブルンバスト…おぉデカイ…」

 

見世物じゃないよー?まぁそういう服だから目が行くのは分かるけど…

さっきから大人しいのはこれだからかな?

 

「ふふーん♪」

「もう一回、もう一回」

「いいよー♪」

「おぉー…ブルンバストごちそうさま…」

 

おい、ダミーてめぇ。ブルンバストは見世物じゃないって言ってるでしょー!

 

「417のブルンバスト…うーん素晴らしい…俺にも見せてくれる?」

 

あ、見世物でも良いや。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夜

 

 

「貴方達ねぇ…なにか言うことは?」

「私は悪くなーい…」

「417のおっぱい最高でした」

「ふんっ!」

「たわばっ!」

 

ちょっと調子に乗りすぎてお兄ちゃんにあれこれダミー共々吹き込まれてたらお姉ちゃん乱入。

私にもゲンコツが降ってきた、痛い。ダミーはついでにグリグリされてて床に伸びてる。

お兄ちゃんは今しがたゲンコツを貰って床に伸びた。

直接触られてないしセーフで良いんじゃないの?って私は思うんだけどなー…

 

いや、お兄ちゃんだから許してるのかも…うーん、自分で分かんない。

お兄ちゃんはまだ線引してるからちょっと位甘くしてもいいと思うなー

 

「417は危機感がなさすぎるの、ちょっとは距離感を養いなさい!」

「適切な距離だと思うけど?」

「近すぎる!」

「いたいっ!…むぅー…」

 

もう一発ゲンコツ貰った…いったーい…近すぎるかぁ。

じゃあ適切な距離感ってどうなのかな…よくわかんない。

お姉ちゃんは心配しすぎな所があると思うな!そんなに心配しなくてもお兄ちゃんは変なことしないって。

精々向けてもエッチな目線くらいだもん、紳士だよ紳士。

 

説明してもお姉ちゃんはまた私にゲンコツを降らしてきた。

三発目は堪えたよ…

 

「おーいてぇ…」

「指揮官もいい加減に妹に色目を向けるのは止めていただけませんか?」

「じゃあ代わりにキミに色目を向けるのは良いの?」

「え…それは…だ、ダメです…」

 

ぉ?お姉ちゃんが詰まった?

強く否定してないしゲンコツしてない…んー?

うぉぉぉ…と蹲ってた所からちらっと見ると…わーぉお姉ちゃんがテレ顔ー

 

「一女性としてキミに魅力を感じるのもダメ?」

「え、それは…どういう意味でしょう…」

「お兄ちゃ~ん?」

「し、失礼します!」

 

お姉ちゃんが戦略的撤退をした…お兄ちゃん、お姉ちゃんに魅力を感じてるの?

 

「ふっ…やはり初心だったか…」

 

したり顔でカウンター席に座りに行った…お姉ちゃんの反応を読んでいたの?

お兄ちゃん策士だねー…あ、お酒煽り始めた。

 

「大将、あんまり飲みすぎるなよ…」

「俺だってツレーんだよぉ…あんな爆弾が送られてくるしどーしろってんだ…」

 

コック長に対して泣き絡みしてる…巻き込まれない内に私も撤退しよう。

酔っ払いって気が大きくなって普段しないことを堂々としちゃうから、紳士的なお兄ちゃんも狼になるかもしれないし。

爆弾って何だろう…やっぱりあの悩み顔で見てた書類かな?

何か同封されてたしそれが爆弾?G&K本社から送られてたものだしそのままの意味じゃなさそうだけど。

うーん…今度相談に乗ろうかな?

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

「休みと言ったらゲーム三昧でしょ」

「明日のショッピング楽しみ♪最新コスメはなんだろ…」

「ダーリンを悩殺する下着…買わなくちゃ…」

「お酒新しいの補充しておかないとー…」

 

晩ご飯後の第3部隊兵舎は何時も通りの各々好き勝手していた。

スコーピオンは何してるのかなー?

あ、ピカ●ュウげんきでちゅう!だ…よくこんなクラシックゲームを持ってるものね。

こんなの動いてるのが見れるだけでもありがたいわ…周辺機器まで揃ってる!?

マニアがヨダレを垂らす激レア物じゃない!なんでこんな所に…

 

「ピッピ●チュウ!」

「はぅん♪」

 

画面の中のピカ●ュウ可愛い…VRゲームがあったら撫で回したいなぁ。

この基地の電力事情じゃ難しいか…ちぇー…

しょうが無いから私はスコーピオンの隣りに座ってモニターをガン見。

モニターの中で動く黄色いネズミに萌え殺されていた。

 

「417」

「んー?」

「うるさいよー」

「……はぅん」

 

スコーピオンに怒られた…

言葉に出してなかったけど顔がうるさいって…顔がうるさい?どういうこと…?

 

「それにしても…今日は化粧なんてしてどういう風の吹き回し?」

「そういえば…いつもすっぴんだったのに、珍しいね」

「んー…FALに教えてもらったの」

「なるほど♪ダーリンの目を気にして?」

「んーん…朝暇だったから兵舎めぐりしてたら偶然」

 

お化粧について突っ込まれたけどお兄ちゃんの目を気にして…いや、それは無いね。

可愛いって言われたら嬉しいかなっとは思ったけど…

というか実際に可愛いって言われて舞い上がっちゃったし…

 

「ダーリンのこと好きなの?」

「誰が指揮官のことなんか好きですって!?」

「Uziには言ってないわよー?」

「はっふん…」

 

お兄ちゃんの事かぁ…お兄ちゃんはお兄ちゃんとして好きだけど。

多分Mk23が言ってるのは愛してるかどうか…って所?

正直わかんない…大好きだけど、異性としてはまだわかんない。

そもそも私が異性を好きになれるか…怪しい所なんだけどね。

 

「わかんない」

「じゃあ想像してみて、愛の告白を受けたらどうするかって」

 

お兄ちゃんに愛の告白を…?

異性として好きって言われたら…?

う、うーん…嬉しいような…困惑するような…

 

「イヤじゃないなら満更でもないってところでしょ?」

「う、うー…」

 

満更でもない…のかなぁ?イヤじゃないのは確かだけど…

 

「まぁ自覚が無いならまだまだね。ライバルと思ってたのが一人減っていいわね♪」

 

お兄ちゃんに恋…うーん…うーん?

そもそも恋ってどんな感情?私はそれが分からない。

ただ分かってるのは…お兄ちゃんにならお触りされても割とイヤじゃないしエッチな視線も許容できて

褒められたらとっても嬉しいしお料理だって頑張れちゃう位には好きって事ぐらい。

あくまで兄妹的な好きの範囲を出てないと思うな。

 

そもそも…愛してたら何をするのかな?

うーん…パパもママも私には物心ついた頃には居なかったからなぁ…

そういうのが尾を引いているのかも…

 

私に関してはライバル扱いしなくても良いと思うよー?

 

「結婚を申し込まれたらどうかしらね?」

「結婚って例のアレがもしかして…?」

「なっ…!」

「あーそういえば何か隠してたねーアレだったかー」

 

結婚?結婚を申し込まれたら…?ジョーク抜きで迫られたら…かぁ…

想像する、お兄ちゃんに求婚される風景を…

私の前に跪いて結婚指輪を取り出しお決まりのセリフを言って…

あーうん、頷いちゃうかも…結婚って事はその先は…はぅ…!

 

「ぶはっ…」

「417が鼻血を噴いたー!?」

 

わ、私に夜の関係は早いよぉ…おにいちゃーん…

 

「笑顔で気絶してる…」

「どんな妄想したのやら…」

「ふーん…やっぱりライバルね♪」

「ま、待ちなさいよ指揮官は私が…!」

 

夜分遅くに女子が騒ぐ。ここに居ない男を巻き込んで。

 

 

 

 

翌朝目が覚めた417は童貞を殺す服に着替えて第1部隊兵舎へ押しかけていた。

ばっちりナチュラルメイクを決めて指揮官をかなり意識していた。

無自覚な好意から明確な好意に変わった417は己の女子力を高めることに貪欲になっていた。




さて、417ちゃんの未来はどうなるかなー?
想像に容易いかもしれないけどね!

あと417はムッツリスケベ


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Day25 お買い物の開幕

筆が大いにノッて分割になった


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「よーぉ417朝から気合入ってるなー」

「そ、そうかな…何時も通りだと思うよー?」

 

そういう私の胸中はありえないくらいドックドックと高鳴っていた。

お兄ちゃんって慕ってたはずなのにいつの間にか私の好意って言うのはLikeからLoveに変わっていた。

今ならはっきりと言えるけどセクハラばっちこい、というか私に欲情するならしちゃって襲っちゃいなよって…あーもう!

何が言いたいかってお兄ちゃん大好きって事!

FALに見守ってもらいながらも一人でメイクしてきたしチョット今日は張り切って洋服も変えてきたんだし…

す、少しはお兄ちゃんの目がこっちに向けばいいかなーって…思ったり。

 

あうぅ、お兄ちゃんと目を合わせられないよー…顔を直視できなーい…

黙ってたらまぁ悪くない顔立ちだし真剣な顔したら…うぅ、変に意識しちゃう。

 

「なんかやっぱり変だぞ?」

「ぴゃっ!?」

 

がしっと肩を掴まれて顔を覗き込まれる。

あああああ顔が赤くなってくるのを自覚するぅ…ぴゃー!ぴゃー!

お兄ちゃんの顔が近いよぉ…キスするみたいで…はぅ!?

 

「へ、平気だから…!」

「おぉぅ…?」

 

ぐっと押し返して大きく深呼吸…お兄ちゃんのにおい…じゃなくて!

ちょっと落ち着こう…ふぅ…何時も通りに過ごせばいいの…

お兄ちゃんを好きって気づいただけ…取り乱すな、417…

困惑気味のお兄ちゃんだ…でへへへ~…

 

「まぁ良いや、ほいこれがお前のキャッシュカードな自由行動を許してるけどなんかあったら無線を飛ばせよ?」

「えへへへ~…」

「聞いてる?」

「頭撫でて?」

「おう…」

 

んーお兄ちゃんの手、おっきいなぁ…わしゃわしゃと撫でてもらえて私嬉しい…♪

困惑気味みたいだけどしっかり撫でてくれる…うん、やっぱりお兄ちゃんは優しくて好き…♪

私、この人のことが好きだったんだ…えへへへ…♪

 

「ぎゅっとして?」

「こうか?」

「ん~♪」

 

包み込まれる…おでこにはお兄ちゃんの逞しい胸板…

思わず私からもぎゅーっとしちゃう、好き好き大好きぃ♪

どう表現したら良いかな、私の表現の仕方…間違ってないよね?

好きってこんなに素晴らしい感情だったんだね…ずっとずっと知らなかった。

下手したらずっと気づかないままだったかも知れない…ちょっと怖い。

…今はお兄ちゃんにギュッとしてもらって幸せを噛み締めよう。

 

「おぉ…おっぱいおっぱい…」

「ん~♪」

 

サービスくらい良いよね…幸せにしてもらったお返し。

めちゃくちゃいっぱいおっぱいを擦りつけてサービス。は~…幸せ…

お兄ちゃんも幸せそうにしてたからWin-Winだよね、うん。

 

 

「指揮官~移動中…おー?」

「ん、G11か…どした?」

「417と抱き合ってる…これはスキャンダルの予感」

「えへへへ~…」

 

朝から暴走気味な417に付き合った指揮官、運の尽き。

G11が416に通報、第4部隊兵舎方面から騒がしい足音が。

程なくして扉が蹴り破られ…

 

「指揮官、なにか言い残すことは?」

「俺は悪くねぇ!」

「断罪ぃ!!」

 

朝から416の怒号と指揮官が床に沈む音が響いた。

 

――――――――――――

 

 

「んぁー…」

「ふふふ♪」

 

基地のハンビーを借りて私達は買い物に出る。

各々勝手にしてるんだけど…私は第4部隊のハンヴィーに混ざっていた。

運転はお姉ちゃんがして、ナビゲーターシートのは45お姉ちゃん。

後部座席に私、9お姉ちゃんにG11のメンバーとなってる。

 

G11は私の太ももの上に頭を乗せてすやすや寝ている。

固いハンヴィーの最悪な寝心地だろうに…ちょっとでもいい環境を整えようとしたんだろう。

正直おっぱいを枕にされるかと思った…なんていうのはナイショ。

G11がお買い物に出るなんて思わなかったけど普通に嗜好品を買いに来たらしい…

最悪膝枕が無かった時のためか首に仕込む枕を持ってきてるあたりは彼女らしい。

 

行き先は平和な内地のショッピングモール…私もちょっとお買い物してから兄の住んでる家に向かう。

帰宅予定時間も決まってるから予定通りにキビキビ動かないと…

 

買う予定の物は…人形用のお裁縫データ、裁縫セット、お化粧品にちょっと洒落たバッグ

お姉ちゃん達は自分たちで食べるお菓子とか飲料の調達。お料理はしないらしい…楽しいのにー

意外なのは45お姉ちゃんがファンシーショップに行くっての。可愛いの好きなんだね。

そう言えばベッドの枕元にぬいぐるみがあったような…あれ45お姉ちゃんのベッドだったのね。

9お姉ちゃん?45お姉ちゃんとつるんで動くみたい。

 

そうそう、お兄ちゃんはソロで動くらしい。まぁ多分エロ本とか探しに行くんだろうなぁー

望むなら私が脱いでもいいのに…まぁそこはお兄ちゃんの望む望まないだから仕方ないか。

 

「417はここで良いの?」

「ん、私はフラフラ一人で行くから」

 

行き慣れたショッピングモールだ、迷うことはない。

向かう先がだいぶ変わっちゃったけどね、迷わない迷わない。

お姉ちゃんたちと離れてソロ行動開始。さーお買い物だー♪

 

この周辺は比較的に治安がいいから変なことにはならない。これは私が人間だった頃から変わらない…

人形にも理解がある地域だし権利団体が出しゃばることも無い無い。

人形ボディでも自由に買い物出来るのは素晴らしいことだと思う。

 

 

――――――――――――

 

 

さて…最初に向かうのはバッグショップ…ファンシーショップが良いかな?

私の見た目はローティーンなロリっ子が背伸びして童貞殺しの服を着てる状態。

じゃあ収納はどんなかな?全然ないよ♪控えめに言って無いの。

ずっとカードを谷間にしまい込んでるわけにも行かないし…ということでポーチを探しにファンシーショップにレッツゴー。

 

このショッピングモールは全3階建ての大型施設。この時勢にはかなり大きい部類。

戦火が遠い内地だからできる事だけどね、周辺の人間の生活拠点でもある。

従業員は一部除いて人形なんだよね。センス的な所が必要な服飾店は変わらず人間だったり…

正直人形も人間もそんなに変わらない気がするのは私だけかなー?

 

で、ファンシーショップは2階に鎮座してる。

ちょっと緊張するけど…おー、可愛いのがいっぱい…

 

んー…いいポーチが無いなぁ…ピンクって感じじゃないんだよなぁ。

スカートの色に合わせて黒で可愛いの…黒って大人っぽいから無いのかな?

あ、ゴスロリとか置いてるお店なら…でもあったっけ…このショッピングモールに…

最悪白でも…うすピンクでも良いか…結構安いしお財布に優しいのもGood

 

よしよし、肩がけ出来るしちょうどいい感じ…

 

「これください、カード使えますよね?」

「はい、ではこちらに…」

 

今の時代に現金を持ち歩くヤツは少ない。時代はキャッシュレスよ!

…ちなみにカードを出すときに谷間から出したらちょっと引かれた。あーうん、だよねーとは思うけど…

 

 

さて、ポーチをゲットして…タグを処分してから装着、中にカードを入れて…さぁ行こう。

あ、あのお洋服可愛いな…おっぱいが入らなそうだけど…お、この洋服も…

やばーい目移りしちゃう…キビキビ動こうと思うけどついつい目移りしちゃう…これが女の買い物?

うーん…試着とかしてみたい…可愛く着飾れたらお兄ちゃんも喜んでくれるかな?

最悪I.O.Pに申請してみたら作ってくれるか…うん、作ってくれるな。

ウィンドウショッピングって言うのも楽しいね、ふふふ♪

 

あ、このお洋服お洒落…着てみたいけど背伸びし過ぎかな?

 

「何かお探しですか?」

「ほぇ?あー…このお洋服お洒落だなーって見てたんです」

 

わーぉ店員に声かけられちゃった。こういう時ってどうするかなぁー…

下手にお話聞きすぎると丸め込まれて買わされちゃいそうだけど…

うーん、お金は結構あるけど無駄遣いは出来ないし…それにまだコレって決めた物買ってないし。

…よく見たらこのお洋服たっか!?ひえーお洋服ってこんなにするんだ…学生の頃女の子がお金ないお金ないってぼやいてたのこういう理由なのね。

でもまぁ…すっごくお洒落だし着こなせたらお兄ちゃんの目を楽しませれるかな?

 

「試着してみますか?お客様の背丈でも十分お似合いかと」

「う、うーん…バストサイズが…」

「あ…失礼しました…」

 

店員が黙っちゃったよ。背丈に気を取られておっぱいに目が行ってなかったな?

まぁそうだよね、普通140センチ台の女の子なんて精々Cカップ行けば良いほうだもんね!

私のおっぱい何カップだろう…I.O.Pに今度聞いてみようかな…いや、何だか怖いからやめとこ。

店員はその後何事もなかったかのように離れていった。

うん、分かっていたけど私の体型に合致する市販の服なんて無かった…くそぅ…

胸元を大胆に開ければ着れなくもないけど…痴女認定待ったなし。

正直今の格好だって男受け狙ってるようなものだから痴女認定されかねない…

お兄ちゃんにはウケてたかな?それが心配だけど…まぁおっぱいおっぱい言ってたからウケは良かったんじゃないかな…?

 

ぉ?この店は…!?まさかのゴスロリ専門店!?あったんだ…新装開店?へー…

おー…マネキンも人形じみてて雰囲気あるなぁ…あ、やっぱりバストサイズは小さい…

ハンガーに掛かってるのをちょっと手にとって身体に合わせてみるけど…胸囲が足りないなぁ。

まさに驚異的なバスト…ごめんなさい、スベった。

オーダーメイドも取り扱ってるみたいだけど即納は無理そうだし…次のお休みがいつになるか…わかんないからなぁ

私一人で来れるなら良いけど…私の身体じゃ車運転できないし…お姉ちゃんを巻き込むのはどうかな…?

うーん…保留、ゴスロリはちょっと着てみたい…!私の隠れた中二心がうずくの…!

 

 

――――――――――――フードコート・昼

 

 

「ハンバーグ♪いい匂い♪」

「9の要望だったけど…これ良いわね~」

「417大丈夫かしら…あ、こらG11また勝手にそんなのを買ってきて…!」

「良い寝具はいくつあっても足りないのさ~」

 

フードコートにてちょっと遅い昼ご飯にありついていた。

9が食べたいと要望を出し、決めてなかった他全員が同じ店で注文するという流れになった。

ちなみに頼んだのは鉄板ハンバーグの店で9はデミグラハンバーグを頼み、45がチーズハンバーグ、416はミックスグリル、G11はきのこハンバーグと言った内容だ。

全員重い物を頼んでいるが人形だから太らない、全国の女子が羨む体質だ。

全員で分け合って食べてるあたり本当に仲がいいのは伺い知れる。

なおG11が怒られているのは料理を待ってる間にフラフラと寝具店に入って枕と寝袋を大量購入していたからだ。

ホクホク顔のG11は何時もより機敏でハンバーグに食らいついていた。

 

「うまー♪」

「ん、美味しい…」

「偶にはこういうのも良いわね~」

「うまし…」

 

9は何時も通りの笑顔でハンバーグにありつき、妹の笑顔につられて45も唇を吊り上げて…生真面目な416も微笑んで食事を楽しんでいた。

人間に紛れてもその笑顔に違和感は無かった。

 

 

「お、お姉ちゃんだ…おーい♪」

「417?変な男に言い寄られたりしてない?大丈夫だった?」

「お~おっぱいおばけな妹だ~」

「こっちこっちー♪」

「んぁー?枕が増えた」

 

ハンバーグなメンツに対して後から偶然合流した417はアボカドサラダサンドとかなり軽かった。

416は食事から妹に一瞬で集中して心配して45はからかい半分で手をひらひら。9が元気いっぱいに手招きしていた。

G11は417の事を枕と扱っている、なにげに酷い。ある意味平常運転だが。

 

「おーハンバーグ…昼から豪勢だねー」

「そういう417は軽いわね~はい、椅子」

「おーそのポーチ可愛いね♪」

「荷物入れが無骨なバックパックだったし…女の子らしくないじゃん?欲しかったんだよね♪」

 

第4部隊ももっぱらウィンドウショッピングしていたらしく手持ちはG11の寝具くらいで一度ハンビーに積み込んで買い物に戻るらしい。

ついでに寝たいとごねるG11を置いていくのだろう。ほしい飲料は伝えてあるから416が買ってくれると信じての行動だろう。

文句を言いながらもきっちり買う416も416で何だかんだ甘い。

最悪買わなくても417の情報端末にもメッセージで送っている、417が姉に聞いてきっちり買うだろう。

この姉にしてこの妹である。G11に甘い。

 

食事中はファンシーショップの品揃えで何が可愛いとかで盛り上がっていた。

 

 

――――――――――――ショッピングモール化粧品店

 

 

さぁやって来ました、目的地その1!化粧品店…20年程入ることなんて無かった未知の領域だ。

んー?どれが良いのかな、私わかんないんだけど…店員に聞いてみたら良いかな?

オススメのコスメセットとかあったらそれで間違いないかな…

んー…んー…これとか?うーん…お値段結構するね、良かった無駄遣いしないで。

 

「何かお探しですか?」

「うん、初めてコスメを買うの…何が良いかな?」

「それではこちらがオススメですね、トレンドのコスメです」

「ふぅん…」

 

直感で選んでたのそのまま店員がオススメしてきた。

セット内容は…うん、ナチュラルメイク教えてもらった時に使ってたのは全部入ってる。

まつげ用のもあるんだね、ふむふむ…まぁ無難なんだろう。

ちょっと商品名で情報を…ネットの声も概ね好評だね。よし買おう。

 

「じゃあこれください♪」

「ありがとうございます、お会計はこちらです」

 

ポーチの中にも入るサイズなのもGood、これでお出かけ先でもお化粧直しできるね。

あ、そうだ…化粧についてもちょっと教えてもらおうかな?

 

「お化粧について教えてもらっても?」

「はい、ではこちらへ…」

 

結局私の感性から言うと濃ゆいのは受け付けなかった、ナチュラルかモデルメイクが肌に合った。

メイク手順はFALから教えてもらったのと同じだったから履修みたいな感じになった。

ギャルメイクって何よ、私には合わないわ。普段の格好だったら合うかも…?




作者が書きたかった話の一つでね、お買い物を女の子女の子して楽しむ417だ。
次の話もお買い物なんじゃ…別部隊のほのぼの買い物風景を楽しんでいただけたら幸いと思います。

買い物話が終われば兄とご対面じゃ。わっふるわっふる


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Day26 お買い物の続き

筆が乗るとすーぐに膨れ上がる


――――――――――――ショッピングモール民生人形用品店

 

 

人形に理解があるって言うのはこういう所にも出てくるね。

I.O.Pの民生人形の様々な用品が置いてる。メンテナンス用の道具だったりデータディスクだったり。

私は私で人形であるとは言ってないけど…自分用にデータディスクを探しに来た。

家事全般の事と裁縫についてのデータディスクを探して…

 

流石民生人形用とあって戦術人形には不必要な物ばっかりだけど…私のスペック上余裕はまだまだある。

ちらっと話を聞いた誓約…いわば結婚と同意義の儀式だけど…まぁ結婚って事はそういう事。

もしも、もしもお兄ちゃんにプロポーズとかされた時に家事一つ出来ない女だとがっかりさせちゃうだろうし…

こういう所も完璧でありたい、お姉ちゃんじゃないけどお兄ちゃんには無様なところは見せたくないな。

そんな思いから今私はここに居る。ただ漠然とした思いから明確な物に変わったのは大きいな。

 

「ぅえへへへ…♪」

 

ついついとゆるーい笑みが浮かんでくる。自覚してても止められない。

あ、でもお兄ちゃんが妹系よりお姉ちゃん系が好きだったらどうしよう…

見た目はロリロリしてても中身がお姉ちゃんになれればOKかな?

は…そうなったら最大のライバルはFALとかお姉ちゃんになるかも…?

うーん…逆に私みたいなロリっ子好きならMk23がライバルになるよね…アピール手段考えておかないと…

どこかの格言であったけど…恋は戦争!手段を選んでたら勝てないの!

幸い私には男心が分かるってアドバンテージがある。男受けの良い事はだいたい知ってる…気がする。

お兄ちゃんはとにかくおっぱい好きだ。私にはこのバカみたいにおっきなおっぱいがある。

恥ずかしいけどアピールしたら食いついてくれる…と思う。

ダミーいわくヘタレだけど据え膳食わぬは男の恥とも言うし…整えたらお手つき待ったなしだよね。

 

でも実際に手を出されたら爛れちゃうし…自重自重…

今はまだ抑えていざお兄ちゃんがそういう気配を見せた時に自然と選んでもらえるくらいにイイ女になってればいいんでしょ?

思うのは簡単だけど…さて、お兄ちゃんの好みを探らないとね…

エロ本漁るか…お兄ちゃんの部屋は鍵付きだけどそんなのピッキングでどうにかなるし。

 

自己メンテ用のツールも購入してポーチに突っ込み…お目当てのデータディスクも買った。

さてと…後は裁縫セットだね…置いてる店あるかな?

手芸店に行けば置いてるでしょ、何処にあるかなー?どこかなー?

 

 

――――――――――――ショッピングモール手芸品店

 

 

見渡す限りの可愛い小物がずらずらずらーり。身につけるアクセサリーから置物までいっぱい。

いくらか「あーこうしたら良いよね?」って浮かぶものはあるけど…おー…流石に商品として出してるだけある。

猫ちゃんグッズもあるからお姉ちゃんとかわーちゃんに買ってあげたら喜ぶよね。

ちっちゃいペンギンのぬいぐるみもあるー!かーわいいー♪

お手頃価格だ…どうしよう、買っちゃおうかな…このビーズのブレスレットとか可愛いなー

ベッド周りがちょっとさみしいし…猫ちゃんのぬいぐるみ買っちゃえ♪

 

「これくーださい♪」

「ありがとうございます、お会計……になります」

「はい、カードで」

 

結局買うもの買った後の私はタガが外れていた全部使い切るつもりはないけど気は大きくなってるね。

裁縫セットはポーチの中に入れ込んで…ポーチはもうパンパン

残りの買ったぬいぐるみだったりアクセサリーはお買い物袋に入れてもらった。

 

買ったのは白のふわふわリボンのブレスレットにチョーカー、ビーズのブレスレット。

猫ちゃんのフェルトぬいぐるみ、腕とかに抱きつかせれる猫ちゃんぬいぐるみ、肉球柄の手編みマフラー!

プレゼント用にフェルトぬいぐるみはさらに2つ余分に買ってるの。

わーちゃんとお姉ちゃん喜んでくれるかなー?

 

さーてと…まだまだ時間はたっぷりあるし…ちょっとブラブラとウィンドウショッピングしようかなー?

まだ寄ってないエリアが…

 

 

――――――――――――

 

 

フラフラと買い物袋片手に歩いていたらふとある店が目に留まる。

ランジェリーショップだ…可愛い下着とかもちょっと探してみよう…

吸い込まれるように入ってみると色とりどりの下着が私を迎えた。オーソドックスな形状からフリルたっぷりで可愛いのもあるし…

これ、ブラ?カップが無いんだけど…?って言うのもあったり…シースルーなネグリジェとかもあったりするし…

わーぉ…これは刺激が強いなー…興味半分だけど私のおっぱいに合致するサイズあるかなー?

 

「すいませーん」

「はい、何でしょう?」

「合うブラを探してるんですけどー…」

「まぁなんて大きさ…」

 

規格外か、店員のお姉さんも私のおっぱい見てびっくりしてる。

ぱたぱたと店員が走っていって…持ってきたブラは…わぁぉ色合いが真っ赤でシースルーなフリルがあしらわれた下着だった…

カップも結構削られててショーツとか面積少ないなっ!?これセクシーすぎない…?

私が着るにはちょっと背伸び感が…う、うーん…

 

「試着室はあちらになります」

「アッハイ…」

 

と、取り敢えず付けてみよう…案外似合っちゃうかもしれないし…

というか…試着OKなのかな…まぁ良いんでしょ

お、ショーツはちょっと食い込み気味だけど…いい感じ。

ブラは…アンダーがスッカスカだなぁ、そしてカップ合ってないね…うん。

ギッチギチで乳肉はみ出てるよ…これで何カップ?わかんないけど…とっても大きいよね?

こうなると私の下着はオーダーメイドしか出来ないかぁ…

 

「ごめんなさい、これちっちゃい…」

「当店で扱っている最大サイズでしたが…」

「ウッソだろお前」

 

流石、不良ロットは伊達じゃなかったよ、チクショウ!

まぁ予想通りだったけどさぁ…泣いてないもん!

 

 

その後も色んなお店に入ってお洒落な服や可愛い服、ゴスロリとか試着しようとしたけど

どれもこれもおっぱいが邪魔で着れなかった!がっでーむ!!

服飾データだけ保存してI.O.Pに作らせてやるぅ!!

 

唯一買えた物はなんだと思うー?

水着だよ水着、季節は全然合ってないから安くで買えたよ。

ただし布面積はおっぱいに対して頼りなさすぎのホルターネックの背中で紐を結ぶタイプ。

ちょっとジャンプとか走ったりしてブルンバストしたら大事故不可避な水着。

泳いだりとかは出来ないよねぇ…だからまぁお洒落でパレオも合わせたの。

柄は白に青のスプラッシュ柄、夏に着たいね。後は…混浴とか?

 

 

――――――――――――ショッピングモール・猫カフェ

 

 

「……」

「それそれ~♪」

「ふふ、可愛らしいですね…」

「あぁ、膝の上で寝られてしまいましたわ…」

 

第2部隊のメンツは買い物前にリラックスのためと猫カフェに来ていた。

イサカは無言で猫との2ショット自撮りを主任にメールしていてコーヒーを啜っていた。

SAAは猫じゃらしなどのオモチャで全力で戯れていて、スプリングフィールドはそんなSAAと猫を微笑ましく見守っていた。

G36Cは自然と膝の上に猫が乗ってしまって寝られてオロオロ…取り敢えず撫でていた

 

このメンツは何を買いに来たか?最新の服と下着である。

SAAはコーラの買い溜めで速攻で食料品コーナーに突撃をかますだろう。

カフェに来てまで飲んでいるのがコーラ、徹底している。

スプリングフィールドはコーヒーを飲んで考察している、勉強熱心である。

まだスプリングフィールドのコーヒーは成長余地があるのだ、十分美味しいのに更に上を探求していた。

 

「ふぅ…おや?」

 

「ふふふ、猫ちゃんがいっぱい…♪」

 

そんな各々で楽しんでいた第2部隊のメンツだったが…乱入者が現れた。

第1部隊所属の猫溺愛者の一人WA2000だ。猫カフェが開設されたと聞いて飛んできたようだ。

いつものツンケンした顔がデレッデレでふにゃふにゃだ。早速足元に来た猫を撫でて至福に浸っていた。

 

「はっ!?」

「あらあら♪」

「おー?わーちゃんも来たんですねー!」

 

視線を感じてWA2000が振り向けば微笑ましく見ていたスプリングフィールドと無邪気なSAAが声を上げていた。

見る見る内にWA2000の顔が真っ赤に染まって行くがもう無類の猫好きなのは周知の事実。

一番のぽやぽや娘の417にすら知られているのだ、今更恥ずかしがっても無意味である。

 

結局WA2000は第2部隊によって猫カフェに居るのが部隊に知られFAL達も合流することになった。

意外だったのはスペクトラが猫に懐かれたことである。

硝煙の匂いが染み付いてる程にトリガージャンキーな彼女もびっくりであった。

 

「猫、良いわね…」

「フン、今更ね」

 

余談だがG36Cなどは違和感無い格好だがスペクトラ等の一部危ない格好の連中は流石に上着を着込んでいたり着替えている。

余計な火種は蒔かないに限るのだ。

 

 

「へぇー猫カフェなんてできたんだ…お?」

 

外を417が通り過ぎていった。中にいるメンツに手を振って。

 

 

――――――――――――

 

 

さてと、予想通りにハンヴィーにはG11が戻っていた。

お洒落とかよりも寝ることが大事だからね、仕方ないね。

そんなこんなでハンヴィーにお買い物してきた荷物を入れて私はもう一つの目的地に向かった。

 

内地のボロアパート…治安が悪い地域で女の子はあまり近寄らない場所。

かつて私が住んでいた兄弟二人暮らしのお部屋に…

 

ショッピングモールから車で40分程離れた場所でタクシーで移動した。

帰りの予約も入れておいたから大丈夫大丈夫…

見知ったスーパーでお買い物して…っと…

 

手軽に簡単にって事で市販のカレールーとお野菜を購入。

まぁお夕飯の用意くらいしてあげないとどうせカップヌードルで済ませる。

食事らしい食事をさせてあげないと…と私は密かに燃えていた。

 

わりかし新鮮な野菜を買えてお買い物袋片手に歩き慣れた道を往く。

街についた時は真上にあった太陽もだいぶ傾いてきていて…もうおやつ時かな?

時間が有り余っていたらお菓子でも作ってあげたら喜んだかな?

兄は甘党でよくお菓子を貪り食っていた。私のプリンとかもよく食べられたっけ…

 

お、ついたついた…変わらないなぁこのボロアパート。

アパートの二階が私達の住んでた部屋だ。兄の名前が表札にある。

…自分の家だったのに他人として入るって言うのも複雑だなぁ。

 

ぴんぽーんと呼び鈴を鳴らす。のっしのっしと歩いてくる音がする。

多分兄が今のぞき窓から見てるんだろう。

 

「こんにちはー遊びに来たよー」

「チッ…帰れや」

「とか言いながら開けてくれるんだ、やっさしー」

 

見慣れた兄の顔が見えた、憎まれ口叩くのは兄の癖だ。

部屋に入ると…わーひっどい!ゴミ屋敷!!想像以上に酷い!!

これ私の部屋までゴミに侵食されてないよね?

う…鼻が曲がる…カップヌードルの食べかすが腐ってるんだ!

どうして処分しないのかなー!まったくもー!!

 

「ゴミはゴミでちゃんと捨てる!いい!?」

「……」

「聞いてるー?ちょっと、聞いてよ!」

「うるせぇな…」

 

あーもう!この兄は、面倒くさがりなんだから!

買っておいてよかったゴミ袋…まったくもう…ゴミの掃除からだよ…

見てるんだったら手伝えや!ゲームばっかしてないで手伝えー!

 

 

 

お掃除が終わったのは時計の針が一周する頃だった。

 

「ふぅ…全く、溜まる前に捨てなよ、面倒くさくなるんだから」

「……弟みてーなこと言うんじゃねぇよ」

「え…?」

「ふん…」

 

生の表情は初めて見るけどすごく…寂しそうな顔をしていた。

またゲームに集中し始めたけど…こっちを見てたのは…まさか…?

いや、まさかね…

 

「こっちの部屋も汚いんでしょ、お掃除するよ」

「やめろ、入るのは勝手だが弄るな」

「……理由を聞いても?」

「…………あのバカがいつ帰ってきても良いようにしてるんだよ」

 

かつての私の部屋を覗くと…私がよく使っていた時のまま保存されていた。

ホコリは積もってるけど…私が…過ごしていた時とおんなじ…

ベッドの布団の乱れもそのままにしてるんだね…あは…ははは…

兄の方を見ると兄はゲームに集中出来なくてこっちをチラチラ見てる。

 

あ、この雑誌…自転車の雑誌だ。嘗ての私の趣味だ…

そういえば私の自転車ってどうなってるのかな?

メンテナンスしないとガッタガタになると思うんだけど…売ったりしてないよね?

 

「ねぇ、弟さんの自転車は?」

「アイツのはガレージに預けてる…つかよく知ってるな、お前」

「まぁね」

 

本人だとは言えないけどさ…なんだ、この兄…最高じゃない…




プロット時点ではクソ兄にしておくつもりだったけどね。
作者の頭にクソ兄ムーブが降りてこなかった。


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Day27 お買い物の終わり

兄への第一回カチコミはこれで終了です。


――――――――――――

 

 

ふぅ、思わぬ兄の一面を見れた気がする。

でもごめんね、私はもう女の子になって元に戻れないの…

それにしても…言ってなかった私の趣味もちゃんと把握してたかー…黙ってたのに…

もうこの身体じゃ自転車に乗ってどうこうは出来ないし…過去のものになっちゃったなぁ…

前の名残はもうゲームくらい?

 

さてと、そろそろお料理に入ろう!

日持ちがする上に面倒くさがりでも食べるだろう…カレーだ。

後始末の仕方さえ教えておけばOK…だと信じたい。

 

「お台所借りるよ」

「怪我すんなよ」

「心配してくれるのー?やっさしー♪」

「あのバカの彼女かなんかだろ、用が済んだらさっさと出ていけよ」

 

彼女ちゃうわ!まったく…ロリコンじゃないし。

このボロアパートの台所は低くて助かるーギリギリ手が届く。

さてと…兄の3食分を作ろう…時間はまだまだあるし…弱火で煮込めるかな?

 

作る献立は普通のカレー、作る手間は掛からなくて大量に作れるお手軽料理。

後片付けは面倒くさいけど…食器洗いくらいはするよね…最悪紙皿用意したら良いか…

勝手知ったるキッチンなので私が迷うことはない。あんまり使わなかったけど…覚えてるものは覚えてる。

ガスが止められてるってこともない、普通にガスコンロが使える…良いことだね。

じゃあ調理開始、まな板に並べるのはカレーの彩り担当のお野菜。

ニンジン、じゃがいも、玉ねぎにピーマンを刻む。サイズは一口大、これは私の好み。

玉ねぎに関しては細かく刻むんだけど…刻んだらお鍋に放り込む。

無駄におっきい鍋があったんだ…ってこれホコリが積もってるー…洗わなくちゃ。

っと無駄なことが挟まったけど…これでよし。

じゃあお野菜を煮込んでいくの、しんなり柔らかくなるまでグツグツと

 

「何作ってるんだ?」

「カレー、ヒキニートも好んで食べる料理でしょ?」

「……」

 

兄がゲームを止めて私の方を見ていた。飯よりゲームが大事な兄らしからぬ動きだなぁ。

私が不思議そうに振り向いたらなんだか変な顔。何考えてるのかな?

少なくとも兄がこういうのを嫌ってる感じは無かった。

カレーメシを好んで食べてたし。

 

「いやさ、弟の彼女に言うのも変かもしれないけどよ…お前、なんか弟に似てるな」

「え…?」

「その表情とかなんつーのかな…口うるさいのとかよ…気に掛け方が弟そっくりなんだよ…」

 

喉の奥まで私の正体について…こみ上がってくる。

でも、言えない…今の私はこの人の弟ではない、417なんだ。

もう…戻れないけど…

 

「なぁ、弟は何処に行ったんだ…知ってるか?」

「……心配してんじゃねぇよ気持ちわりぃな、ヒキニートのくせによぉ就職活動してから言えや」

「…」

「なんて、弟くんなら言ったかな…」

 

……さようなら、(わたし)。もう二度と出ることはないね。

兄に背を向けて料理再開…兄のなんとも言えない視線が耐えれない…

久しぶりに吐き気がこみ上げてくる…

 

背中からはまたゲームの音が聞こえ始めた。

 

 

 

「はい、カレー出来上がったよ」

「おう…」

「また遊びに来て勝手にお料理していくから…それじゃあね」

「おい…チョット待て」

 

出来上がったカレーを押し付けてさっさと皆と合流しようと思ったのに。

呼び止められて肩まで掴まれた…何?ヒキニートなのに。

 

「お前さ、幸せ?」

「……まぁ、幸せかな?」

「そうか…まぁ、また来いよ……――――――――――――からよ」

「……次は就活しててよね、ヒキニート」

 

飛び出した…気がついたらタクシーに乗ってて…ボロボロと私は泣いていた。

 

 

――――――――――――

 

 

「用事はもう終わった?」

「45お姉ちゃん…うん、終わった」

「そ、じゃあ帰るわよ~416が心配してうるさいし~」

 

タクシーを降りたら45お姉ちゃんが待ち構えてた。

ちょっと泣いてたけど見逃してくれてたのかな…?何時ものように笑って…何事もなかった様に歩き出した。

私もその後をついて……いや、隣に立ってぎゅっと手を握った。

 

「417?どーしたの?」

「…んー…今、幸せだなって…思っただけ」

「ふぅん?」

 

45お姉ちゃんはクシャ…と私の頭を撫でてくれた。私、本当に幸せだなぁ。

血の繋がりなんて無いけど、本当に…幸せいっぱいだ…えへへ♪

何をしに行ってたかとか何があったかとか45お姉ちゃんは深く聞いてこなかった。

私が言いたくないの察してくれたみたい。

なによりお姉ちゃんが大暴走不可避な事だし…人間の男の家に行ってたなんて言ったらね…

 

「おまたせーさ~帰りましょ」

「お待たせっ」

「スッキリした?」

「……うん」

「そっかー♪なら良かったんじゃない?」

 

ハンヴィーの後部座席に乗り込んで…45お姉ちゃんはナビゲーターシートに。

変わらずお姉ちゃんが運転席に座っていた…ミラーで私のこと確認してから何か言いたげだけど…なーに?

 

「言い忘れてたけど417~目元の化粧が残念になってるわよ~」

「ぴゃっ!?おーうのぉぉぉぉぉ!!」

「417うるさいよ…」

 

ポーチからコンパクトミラーを出すと…私の目元のアイラインが涙で崩れてた。

最悪…泣いた時に崩れたんだ…まぁ良いや、一度拭き取ってから…もう落とそうかな?

お兄ちゃんに見られることもあり得るし…整えよう…

 

ハンヴィーの中はお買い物した食料品で満杯だった。

何週間分買ったのよ…というか良くそんなお金が…私以上に貰ってるのかな?

チョコレートバーそんなに買ったのは誰だよ…帰りの途中で溶けないかなー

…買ったの9お姉ちゃんだね?めっちゃニッコニコでかぶりついてるもん。45お姉ちゃんにも渡してるし。

 

「417も食べる?」

「いや、良いです…」

「美味しいのにー」

 

見てるだけでお腹いっぱいです…

 

 

――――――――――――D08基地工廠・夜

 

 

「ただいまー」

「おかえり嬢ちゃん達、買い物は楽しめたかい?」

「はい、ハンヴィー借りましたよ…キーお返しします」

「おう」

 

今日は私達が出ていくって事でメンテナンス班だったりは残っていた。

帰ってきた私達を出迎えてくれたのは主任だ。外で煙草を吹かしていた。

健康に悪いんだけどなー…まぁ良いけど…

お姉ちゃんもさっさと離れたし…おーお姉ちゃんの顔が顰めっ面だー

 

「兵士ではないけどあんな物に頼って自己管理がなってないわ…」

「あははは……大目に見よ?」

 

ダミー人形総出で荷物を担ぎ込んで私達はゆっくり休もう。

第1部隊と第2部隊…そして第3部隊のハンヴィーはまだ帰ってきてない。

 

余談だけど第3部隊はゲーセン巡りしてたらしい。

ショッピングに行ってた私達とは大違いだったよ。

主に引っ張っていったのはスコーピオン、音ゲーで相当目立っていた。

太鼓の達人で鬼フルコンボ決めて観衆を作ってたのをM14が撮影して送ってきてた。

おい、女子らしいことしろよ…と思ったら普通にカフェでデザート食べてたり…よくわかんないな…

さては適当にフラフラとしてただけでは…?

 

さてと…お裁縫のデータディスクのインストールだ。セルフインストール出来るかなー…

出来なかったらお姉ちゃんに頼ろう。

簡単3ステップだった、やったぜ。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

お兄ちゃんはまだ帰ってきてなかった。どんな買い物に行ったのかな…

まさか夜の如何わしいお店に行ったり…?う、うーん…まさかなぁ…

ソファーに座ってうんうん唸ってもお兄ちゃんは戻ってこない。

……おや?お兄ちゃんが何時も座ってる椅子にあるのは…?

 

お兄ちゃんのG&Kの制服の上着だ…!右を見る、誰も居ない…左も誰も居ない。

出入り口である扉も誰の気配もない!よし…よし…

そーっと…恐る恐るお兄ちゃんの上着を取って…羽織る。

ぁやばい…めっちゃくちゃ包まれてる感がする…お兄ちゃんのニオイだ。

ちょっと袖を通してもいいよね…だぼだぼだーうひょぉー…

くんくん…お兄ちゃんのニオイ、いい…♪

 

「みーちゃった…♪」

「にやにやー♪」

 

ぴゃっ!?UMP姉妹、どうしてここに…!

というか…しまった、くんかくんかしてたのを見られた…!はうぅ…

お兄ちゃんにバレたらドン引きされるよぉ…

 

「撮った」

「ナイス45姉」

「まったぁ!!」

 

慌てて脱いでたら45お姉ちゃんの端末のカメラが火を吹いた。

背もたれに引っ掛けてからダッシュで45お姉ちゃんを追いかける。

くそ、SMG型は早い!おまけに余分なウェイトも無いから全力疾走出来るって…くそぅ!

これで私が諦めると思わないでよ!レッツゴーダミー、45お姉ちゃん狩りの時間よ!!

 

であえであえー!!ひっ捕らえろぉ!!

くそ、見失った…草の根かき分けてでも探すんだよぉ!!

あのナイチチを逃したら私の乙女としてのアレやそれやが崩れるのぉ!

 

 

結局ダミー全員45姉に返り討ちにあってた。私も鼻を曲げられて沈んだ。

胸の事なんて思ってただけで口にしてないんだけど…何でバレたの?

結局くんかくんかしてるデータはばら撒かれた…私無事死亡のお知らせ。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・夜

 

 

いったーい…まだ鼻が痛む…

あれだけドタバタしたのにお兄ちゃんはまだ帰ってきてない…どこで油売ってるのかなぁ…

スコーピオン達は食堂でお酒飲んで大騒ぎ中。

というか大体の人形が今日買ってきた嗜好品持って食堂で騒いでる。

私はそういうのは買ってないし…ベッドの上に猫ちゃんぬいぐるみ並べて横になっていた。

 

脳裏に過るのは夕暮れの嘗ての家、兄の言葉。

なにか察したような目と沈黙…悲しそうな表情。

 

「また、来いよ…かぁ」

 

『また来いよ……()()()()()()()()()()()からよ』

ばーか、私はもう弟じゃないっての…

もう、私は417…女になっちゃって、一人の男に惹かれてるんだよ。

貴方の弟には…もう戻れないの…

 

 

417の枕はすこし濡れていた。

 

 

 

――――――――――――内地のとあるアパート・深夜

 

 

「いつか帰ってくると思ってたさ…」

 

男は呟く、誰に聞かせるでもなく独り言を呟く。

主を失い時間が止まった部屋の中で…

 

「はは…あんな姿になって帰ってくるなんてな……」

 

夕暮れ頃に訪れた来訪者の姿を瞼の裏に浮かべながら天を仰ぐ。

どうしてそうなったかは知らない。もう行方不明となって何週間も経った。

しかし…幸せにしている。嵐のようにやって来ては帰っていった()()

少女が作ったカレーは美味かった。実に男好みだった。

 

「次、いつ帰ってくるんだろうな…あのバカ…」

 

疲れたように物事を忘れるようにゲームをしていた男に久しく浮かばなかった笑みがそこにはあった。




なんつーか、家族って姿が変わっても分かるって思うんだ。
悪しからず想っていた家族ならね。




あと今日の昼の更新はねーぞ。わりぃな。


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Day28 楽しいお昼の準備

お料理回挟むと大体春田マッマが出ちゃう病


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・早朝

 

 

目が覚める…いつもの制服じゃないまま寝てたみたい。

ふぅ、メイクを落としていたのは幸いだったかな?

今日は昨日お買い物に出れなかったスタッフが一斉に出ていく…基地が完全にお休みだから出来ることなんだけどね。

お兄ちゃんは戻ってきてるかな…来てるよね?朝帰りなんてのは流石に許せないよ?

 

Mk23が起き出す前に私が挨拶するの…っとその前に着替えなきゃ…いつもの制服が良いよね。

ふぅ、童貞を殺す服も良いけど…お兄ちゃん的にはこっちのほうが良いよね。

というかお兄ちゃんが興奮してる様子もなかったし…うーん…悩殺とかはできなさそう。

そういうのじゃなくてもっと地道に惹かせた方が良いのかな。うん。

あ、今日の朝ごはんを作ってあげよ!

じゃあっと…あー!エプロン買っておけばよかった!!私のおまぬけ!

最悪スプリングフィールドのエプロンを貸してもらおうかな…いや、ここは自前で作るって言うのも…布がなーい!!

はー…2日連続同行するのはなんだかなぁ…買ってきてもらえるように頼むかな?

見返りになに請求されるか怖いけど…背に腹は代えられないかな。

 

なんて考えてる内に着替え終わってから軽くメイクもして…お兄ちゃんに会う準備OK!

私は皆を起こさないようにこっそりと兵舎を抜け出した。

今日の朝ごはんは何にしようかなー?あっさり系が良いよね。

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・早朝

 

 

「おはようございまーす」

「ん?おはよう417嬢ちゃん…今日はどうした?」

「お兄ちゃんの朝ごはんを作ろうって思って」

「…好きにしな」

 

朝からコック長がお仕事していた、朝の仕込みだ。

皆お休みでもキッチンはいつも動いてるね…コック長の格好がいつものコック姿じゃないのは新鮮だけど…

頼まれた分だけ作ってるんだって。他は各々勝手にするから作らないんだってさ。

 

今日の朝は何があるかなー?んー…冷蔵庫の中身を見て考える。

豚肉がちょっと多めに残ってる…朝から重いかもだけどこれ使おうかな。

油を落としきればそんなにヘビーにはならないし…イケるいける。

お野菜と一緒にソテーして塩コショウで味付けしたら良いかな…

うーん…パンも付け合せにすること考えると…

スクランブルエッグの添え物に豚肉やってハムエッグトースト…かな?

卵はいっぱいあるし拝借しよう。もう一品はサラダで決定。

 

さー調理開始だ、エプロン無しだけど平気でしょ。

あっつ!?油がはねて露出してる肌に、おっぱいに…!あーもう!痛覚カット!

無駄にでっかいおっぱいは本当に邪魔だなぁ!視覚的にも、痛覚的にも!

 

先ず調理するのはスクランブルエッグ、溶き卵に調味用の塩で味付けしておいて…それから油を引いたフライパンに注ぐ。

薄く膜が出来てきたら箆で剥がしてっていうのを繰り返すだけ、簡単でしょ?

今日のはお兄ちゃん一人用だしさっさとしちゃおう。

次!油をそのまま使って…豚肉のソテー…説明不要の焼くだけ。

塩コショウしてから火を通しておしまい、雑だけど他の調理法は時間がかかっちゃうし今からじゃ間に合わないの。

そして主食のパンに乗せるハムエッグ…これも単純なお料理でフライパンにハム乗せてその上に生卵を落とす。以上

その間にトースターにパンを入れたらOK、焼き上がる頃にはトーストの出来上がり。

さて、焼き物が勢揃いしたから後は生鮮野菜でサラダを作って…レタス、パプリカ、ニンジンにミニトマト

ドレッシングは胡麻ドレッシングを採用。お兄ちゃん用の朝のプレートの出来上がり。

 

「うーん…嬢ちゃんは教える必要なさそうだな…テキパキやってるし口出しするとしても味付けだけだ」

「そう?」

 

ずっと私の調理を見てたんだろうコック長は私にそう評価してきた。

味はもう好みの範囲だし…そうなるとなぁ…感性とかの問題になってくる。

腕前とか手際は評価されてるみたいでサムズアップを貰った。

 

「また人手が足りない時は呼んでね、全力で手伝うから♪」

「おう、頼む」

 

調理を終えてキッチンから私は飛び出した。

朝食を作って行ったらお兄ちゃん喜ぶかなー♪

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「んふー♪ダーリン、もっと撫でて♪」

「よぉーしよしよしよしよし」

 

司令室にはもう起きていたMk23が詰めかけていた。毎朝の光景だね。

今日はもう歯止めをかける仕事っていうのが無いから心底堪能するまでお兄ちゃんもMk23とのスキンシップを楽しむんだろうなー…

いけない、ちょっとムカッときた…私だってお兄ちゃんとのスキンシップ楽しみたいけど…

それより今はお兄ちゃんのお食事だね。

 

「お兄ちゃん、起きてるんだよね?417だよー」

「おー?朝から大盤振る舞いだな、入ってきていいぞー」

「ダーリン、今はわたくしを見て♪触ってもいいのよ?」

 

盛ってるMk23は放っておいて…許可が出たから入ると…あーうん、何時ものようにMk23がお兄ちゃんの膝の上で組んず解れつしてた。

今日は猫可愛がりの日かな?めっちゃくちゃ頭を撫でて髪に鼻を押し付けてた…いいなー…

 

「今日の朝ごはんだよ、食べてね♪」

「ぉ?今日はキッチン休みじゃねーの?」

「私が作ったの、お兄ちゃんの為に」

「マジ?あんがとよ…お、美味い」

 

よっしゃ、お兄ちゃんの美味しいを戴いた。内心ガッツポーズしながら食べ終わったら下げる所までしようかなと待機。

今の私の目的はお兄ちゃんの胃袋を掴むことよ…!お料理上手の女は評価点高いんだから…!

お料理しない、出来ない女よりは良いのよ!これは決定的に明らかな事なんだから…!

もう既にお兄ちゃん争奪合戦は始まってるの…Mk23に遅れを取るなんてことは無いんだから…!

でも今の御時世重婚とか当たり前だし…お兄ちゃんが重婚を選んだなら私は従う。

お兄ちゃんに一定の好感を持たれていて大事に思われてるなら私は満足だし。

 

「ダーリン♪」

「おう、食わせてくれるんだろ…あー」

「ん…美味しいわね…あーん♪」

 

始まったよ…Mk23による口移し食べさせ合いっこ…お兄ちゃん曰くいつもの事らしい。

しっかり見ると唇は重なってないけどね、傍から見たらキスしあってるようにしか見えない。

お兄ちゃんもデレッデレだし…むぅー…

私もああいうガン攻めした方が良いのかな…んー…グイグイ来る女の子が良い?

あ、お兄ちゃんの目がこっちに向いた。視線の先は私のおっぱいだね。

 

「ん…」

「おぉ…ブルンバスト…」

 

視線が突き刺さってるのを確認してからちょっと胸を張る。

私の規格外おっぱいはちょっとした動作でも揺れる。お兄ちゃんのデレ顔ゲット。

ちょっと手が怪しい動きしてたけど…私は良いんだよ?

まぁお兄ちゃんの最後の理性がブレーキを掛けてるんだろうけど。

 

「ごちそうさん」

「ごちそうさまでした、ふぅ…美味しい料理ね、417ちゃん?」

「お粗末さまでした、下げるね?」

 

Mk23には口だけ動かして「当たり前でしょ」と伝えておいて。

私はお兄ちゃんが平らげた食器を抱えてキッチンに戻っていった。

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・朝

 

 

キッチンの中はもうもぬけの殻だった。コック長も街に繰り出したか。

工廠の方で騒ぐ声がする、主任とイサカがイチャコラしてるんだろうなー…

イサカは市販の服がギリッギリ入るサイズなのが羨ましい。はーぁ。

一人がっくりしながらカチャカチャと音を立てて食器と調理に使った道具を洗う。

 

お昼はたぶんスプリングフィールドが張り切ってマフィンを焼くしお手伝いしようかな?

そうだ…付け合せのスープを作っておいたら喜ばれるよね。

コーンポタージュにするか、うん…それが良さそう。あ、でも時間足りないか…なら…

私は私でバターロールでも作ったら良いかな?お料理って楽しいし良い暇つぶしになるなー♪

 

「おや、おっぱいちゃんがキッチンに居る?」

「おはよ、メンテナンスのお兄ちゃん…どうしたの?」

「軽くなんか摘んでから出ようと思ったんだけどよ…幼妻感があって良い…」

「何言ってるの、お兄ちゃん…」

 

メンテナンスのお兄ちゃんが一人キッチンに侵入してきた。

手軽に摘めるものってあったっけ…?ソーセージくらいじゃない?

幼妻…かぁ…えへへへ、幼妻かぁ…♪

 

「ふりふりと揺れる尻…暴力的なおっぱい…これは襲えというお告げじゃな?」

「目覚まし代わりに水ぶっかけようか?」

「アッハイ…」

 

お兄ちゃん以外に襲われるつもりはありませーん。

さてと、食器洗い終わり…乾かし台に置いてっと…冷蔵庫からソーセージ数本取って放り投げる。

 

「はい、軽く摘めるのだったらそれでいいでしょ?」

「サンキューおっぱいちゃん」

 

さてと…お昼の準備開始ぃ!メンテナンスのお兄ちゃんが行ったのを確認してから…強力粉、卵を取り出した。

ついでだ…クッキーも焼こうかな…ふんふんふふーん♪

料理に大切なのは何よりも愛情~♪お兄ちゃんへの愛で美味しくなーれ。

 

さて、ボウルを二つ用意しました。片方はバターロール生地用でもう片方はクッキー用。

クッキーはチョコチップを混ぜるつもりだから区別は可能なはず。

ダミーが起きてたら手伝わせるんだけど…まぁ私一人でも出来るから頑張る。

まずはクッキーから始める。用意するのはバター、砂糖、薄力粉、卵黄、チョコチップ。

バターを室温でドロドロにしてから練る。溶かすのはNGなので要注意。

砂糖を入れて…卵黄を混ぜてよ~く練る。それから薄力粉を入れてから箆でささっと混ぜる。

捏ねないのがミソ…でここでチョコチップを入れ込んで混ぜる。

こうしたらクッキー生地の出来上がり。じゃ、冷蔵庫で冷やして寝かせる。オーブンの出番まで寝てろお前!

 

寝かせてる間に作るのは…バターロールの生地。

用意するのは似たり寄ったりだけど…バター、卵、砂糖…それから水と強力粉、塩、ドライイースト!

バターを最初にボウルに放り込むのは一緒なんだけど…ここで溶かすの。

熱湯を入れてから溶かしていって…結構溶けてきた所で水を入れて冷ます。

塩、砂糖、溶き卵、ドライイーストを加えて軽く混ぜる…卵黄だけじゃないのが違うかな?

さて、纏まってきたら手捏ねの時間でーす。見る人が居ないから思いっきりやれる。

 

お兄ちゃんになら見られてもいいけど…私のおっぱいが大暴れするからあんまり見られたくない…恥ずかしい。

最悪ブラが耐えきれなくて事故につながるし…見られてない間だったらすぐに直せばOKだもん。

 

さて、捏ね上がったらオーブンの出番じゃー!

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・昼

 

 

「あら、417ちゃんもお料理ですか?」

「こんにちは、スプリングフィールド。クッキーとバターロールを焼いてたの」

「なるほど…では私はコーヒーを用意しましょう…あとパンのお供を」

 

予想通りでスプリングフィールドがお昼ちょっと前に来た。

マフィンを焼こうとしたんだろうけど…私が既に焼いてたから予定変更したみたい。

コーヒー豆から挽き始めてコーヒーの用意しはじめた。

 

私はって言うとお片付けしながら焼き上がり待ち。

皆に振る舞えるように結構作ったし…おやつ代わりなればいいかなー?

一番はお兄ちゃんに美味しいって言われるのが大事なんだけど。

 

「いい笑顔ですね」

「そう?」

「はい、良いことです♪」

 

……めっちゃくちゃニヤけてた。

おっと、そろそろ焼き上がるかな。味見してもらお。

 

「スプリングフィールド、一つどう?」

「いただきます…ん、美味しい♪」

「よっしゃ…」

 

クッキーはスプリングフィールドの太鼓判貰った。

ぐっとガッツポーズしたらクスクス笑われた、解せぬ。

バターロールもきっとだいじょーぶ…焼き上がったのを一つちぎって食べる。

……ちょっと砂糖多すぎたかな?

 

「こっちはどうかなー?」

「……美味しいですが甘すぎですね」

「がくー…」

 

反省点が出来た…料理も一筋縄では行かないね…ちくせう。

そうこうしてる間にもスプリングフィールドもコーヒーを挽き終わって準備終えてた。

後は皆誘って楽しいお昼にしたら良いかな?




おかしい、最初に浮かんだプロットは各々の趣味回だったはずなんだ。
気がつけば楽しい朝の準備とお昼の食事を準備してる嫁力高い417を書いていた。
作者も分からない波動が作者の腕を動かしていた…


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Day29 お食事会へのご招待

この作品の417が嫁に来たら指揮官は確実にダメになると思うんだ。
416も嫁に来たら全部任せろ系ヤンデレだけど…こいつも依存させる系のダメ男製造機だと思う。



――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

「良い匂いにつられて」

「やって来たよー♪」

 

呼んでもないのに来たのは45姉と9姉。片手にはチョコレートバー…どれだけ好きなの?

スプリングフィールドはパンのお供を何にしようとしたのかなー?

私にもナイショと言ってキッチンを追い出した。お手伝いは要らないのかなー

まぁ出してた食材からポテトサラダだと思うけどね。バターロールに挟んで食べたら美味しそう。

 

「クッキーとパン焼いてたの、お昼にするにしても皆呼んでこようかなって」

「417のクッキー…美味しいのかな」

「9お姉ちゃん…まぁスプリングフィールドのお墨付きだよ」

「おー!それはスゴイ、流石だね♪」

 

まぁパンはちょっとダメ出し貰ったけど。クッキーはお墨付き。

お姉ちゃん達がワクワクした目でこっち見てるけど…今は出さないよ?

皆呼んでから振る舞うんだから。どうしても食べたかったらスプリングフィールドを口説き落としなさい。

きっとスプリングフィールドなら私と違ってのらりくらり躱してくれると思う。

 

さてと、先ずは各兵舎巡ってアナウンスだけしておこ…あとG11は叩き起こす。

起こしてから誘わないと絶対寝続けて参加なんてしないだろうし…お昼ご飯食べないと寝ても疲れるばっかりだっての。

まぁそれでも寝続けるのがG11なんだけど…だから引きずってでも起こす。せめて昼飯食ってから寝ろ。

私が起こさなかったらお姉ちゃんが起こすんだろうけど。

 

 

――――――――――――D08基地第1部隊兵舎・昼

 

 

「お昼を用意してくれたの?」

「ふーん…ありがと、別に自分で用意したけど」

「スプリングフィールドが用意したかと思ったら…へぇ、やるわね」

「良いんですか、やったー♪」

 

おいスペクトラビキニ脱いでるんじゃねーよ、開幕事故ってるんじゃねーよ。

こほん、お休みの部屋の中だから格好についてはもう突っ込まないわ…

FALはなんかI.O.Pの衣装カタログ片手に電話し終えた所かな?

わーちゃんは猫ちゃんグッズから顔をあげてブツブツなにか言ったような。

スペクトラは何してたんだろ、よく見れば谷間にマガジン突っ込んでるし銃も転がってるからリロード練習?

だったらブラ付けてろや、お兄ちゃんがもしも来たらどうするんだ。これだからM4なんて名前がついてるのは…!がるるるる…

ふぅ…ステンは何してたんだろ、日記つけてたのかな?うすピンクの日記帳を畳んでたし間違い無さそう。

 

とにかく全員昼ごはんにありつくのは間違いなしだね。よしよし…

 

「それにしても…張り切ってるけど、誰の為に頑張ってるのかしら~?」

「え?」

「もしかして…指揮官の為?」

「ぶほっ」

「へぇ?」

「なるほどー?」

「え、あ…はい…そうだけど…?」

 

FALは納得って感じで頷いてわーちゃんは咳き込んでこっちを信じられない目で見てる。

私がお兄ちゃんの為に頑張ってるのは悪いこと?良いことでしょ。

スペクトラは何よ、その生暖かい目は…ステンはよく分かってない感じ。

 

「じゃあ質問変えるけど…指揮官の事好き?」

「大好き」

「なんですって…?」

「なるほど、じゃあ私とはライバルの関係ね…負けないわよ?」

「上等、私だって負けるつもりないし」

「あのバカを引っ張るのは私よ!?」

 

第1部隊の恋敵は二人…ふーん…良いじゃない、お兄ちゃんは人気だね。

まぁ誰が恋人になってもおかしくはないけど…お兄ちゃんのメガネに適うのは誰かな?

負けられない戦いの火蓋が切って落とされた。負けてられるもんですか。

お料理もしない干物女なんかに負けられるもんですか!

 

 

――――――――――――D08基地第2部隊兵舎・昼

 

 

「お昼?ふぅん…感謝しておくわ」

「コーラは勿論あるよね?」

「まぁ…ありがとうございます」

 

SAAはブレないな…コーラは冷蔵庫にたんまりあったよ。

主にキッチン担当のぺたんこスキーが用意してた分だ。勝手に振る舞ってもOKでしょ。

イサカは端末でなにかしてたけど…まぁ確認するまでもなく主任とのやり取りでしょうね。

主任も愛されてるね、結婚しちゃいなよ。お祝いしてあげるよ?

G36Cは編み物してた…多分だけどG36Cも恋敵だと思う…お兄ちゃんを見る目がちょっと違う。

秘めたポテンシャルもあるし油断ならない相手だ…

 

「そのマフラーさ、やっぱりお兄ちゃんに渡すんだよね?」

「え、あ…はい、そのつもりですが…」

「負けないよ、私…」

「はぁ…?あ…なるほど、その戦いは私も負けません」

 

誰が一番になるか…いや、一番というか選ばれるか?

うーん…お兄ちゃんがその気があるかはわからないけど。もしもそうだった場合…負けられない。

ライバルは多いけど負けられない…睨み合うけど蹴落とすようなことはしない。

競り合うの、よりイイ女になる為に…全てはお兄ちゃんの為…!

 

「あら…ふふ、面白いことになりそう…」

「おー?指揮官を巡っての大勝負ですねー!コーラがすすむ!」

「なにかにかこつけて飲みたいだけでしょ?」

「そうとも言うー!HAHAHAHA!!」

 

イサカは良いよね、もうくっついてるんだから…そうだ、今度馴れ初めとか聞いちゃおう。

コーラちゃんは何時も通りだから知らなーい。

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・昼

 

 

「お?お昼用意してくれたのやったー!」

「おー、それは助かるー…ありがとうね、417ちゃん」

「ふーん…」

「あら、いい傾向ね♪」

 

Mk23余裕ぶっこいてると置いてくよ。Mk23のポジションは今の所愛玩動物並だと思うんだけど?

まぁそれでも良いのかな…大事にされているのは変わらないし…

Uziは…うーん、Uziもお兄ちゃんの事悪しからず思ってるのかなー?

M14はセクハラがイヤって言ってたし…スコーピオンは興味無さそう。

となると同じ第3部隊での恋敵候補はMk23とUziくらいか…うーん…恋敵多いなぁ…!

Uziは部屋着が結構可愛いからなぁ…そして私と同じでおっぱいちゃんってあだ名…そう、でっかい…

お兄ちゃんにとっては魅力的なんじゃないかな…ぐぬぬぬ…

私のはでっかすぎるきらいがあるからなぁ…

 

おっきいのは正義なんて格言もあったけど…貧乳はステータスなんて言葉もあった。

お兄ちゃんはどっちもイケるって豪語してたけど…どうかなー…

まぁ人形だからどうこう出来ないけどね。もう生まれ持ったおっきさで勝負するしか無い。

 

「Mk23も頑張らないと置いていくよ?」

「わたくしはわたくしの魅力があるからいいの♪」

「魅力…魅力ねー…私もなにか武器を持たないと」

 

Uziも確定だね、焦ってる…ふーん…結婚の話しが出たあたりの反応でそうだと思ったけど!女を磨きなよ。

恋敵がそろって女子力無いなんて嫌だよー世の中甘くないからね。

そんなんならお兄ちゃんは私がかっさらうからね!元男の女子をなめんな。

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・昼

 

 

「え、お昼…良いよ別に…チョコレートバーでいい…」

「折角417が用意してくれたんだから行くわよ、起きろこの寝坊助」

「うるさいなぁ…わかったよわかったよー…行けば良いんでしょー?」

 

G11は予想通りに布団の上で寝てた…と思ったら新しく買ったクッションの上で寝てた。

とっても大きいビーズクッションですっごく沈み込むヤツ。寝心地よさそう…

お姉ちゃんはお休みだけど戦況分析を繰り返してたみたい。休めよ。

休みの過ごし方下手かよ…やだ、私のお姉ちゃん真面目すぎ…?

あ、G11を引っ張ってさっさと行っちゃった…やれやれねー…

 

ん?これ何かな…お姉ちゃんの日記?ほうほう…ちょっと覗いちゃえ。

どんな事務的なことを書き込んでるか…悪戯心が私を突き動かし…え?

 

ただのお兄ちゃんへの好意の塊だったー!?

女にだらし無い所を除けば私の指揮官にふさわしい…っておいベタ惚れかよ。

普通にベタ惚れやん…えー…お姉ちゃんまでお兄ちゃんに落とされてたの?

矯正していけばいいとか…この基地離れるつもり無いとか…わーぉ…

ちゃんと評価してくれる指揮官は好き、時たま頭を撫でてくれるのも好評価とか…

え、撫でてもらえてるの!?羨ましいっ!

 

「見たわね?」

「あ」

「417…お姉ちゃんね、今冷静さを欠こうとしてるわ…」

「まって」

「待たない♪良いから忘れなさい」

「ぎにゃぁぁああああああ!!!」

 

めちゃくちゃグリグリされた、あたまいたーい…

忘れるわけ無いでしょ、こんなスキャンダル…!あ、まって連続してはやめ…

あにゃぁぁああああああああ……!!

 

 

「起きた?」

「あー…ぅ?」

「疲れてたのね、寝てたのよ?」

「うん…?」

「お昼ご飯いきましょ」

 

なにか忘れた気がするけど…んー…あれ、皆呼んだんだっけ?

あう?あうー?すっぽり抜けてるな…おかしいなぁ…

 

「ふぅ、忘れたわね」

「んー?」

「何でもないわ」

 

変なお姉ちゃん。呼んだか解らないし確認していこう…あーなんか頭がガンガンするぅ…

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・昼

 

 

「お兄ちゃん、居る?」

「417かー…おう、居るぞー」

「んっとね、お昼用意したから皆で食べよ?」

「マジかよ、最高に良い子だな417」

 

兵舎はもうもぬけの殻だったし後はお兄ちゃんを呼べばおしまいだった。

お兄ちゃんは私室に居て中でなにかしてた…何してたのかなー?

ノックして開けてみると本を読んでたみたい。なんか薄いなぁ…そういう本かな?

私室で読むのは全然OKなんだけどね…性癖偵察しておこうかな…

 

「よしよし、いい子な417には褒美をあげないとなー」

「はぶっ…あわ、あわわわわわ…」

 

あー!困ります困ります!ナデナデは困りますお兄ちゃんお兄ちゃん、あ、あ、あー!

顎クイして何、え、やだ嘘…そういうこと!?まってまって心の準備が…

 

「うーん…撫で心地もいい…」

「……だよねー」

「なぜにがっくり?」

 

……顎クイされて早とちりした私が悪いけど…私はMk23じゃないし喉を撫でられても…微妙だよ?

そういうのは猫とかにするものだからね…お兄ちゃん…はぁー…ちょっとがっかり。

 

「もしかしておっぱいを揉んでほしかった?」

「ふざけてるでしょ?」

「はふん…」

「ふざけ半分は嫌だよ」

 

お兄ちゃんのセクハラ発言とかは割とふざけてることが多い気がする。

疲れててタガが外れてたりよっぽど嬉しい時はやらかすけど…

今の私はもうお兄ちゃんのセクハラを拒まないよ?もちろん、おふざけじゃなかったらだけど。

 

「ほら、行こ♪」

「おう…あの417さん?ひっつかれると歩き辛いんですが?」

「おふざけセクハラの罰でーす」

「おぉぅ…おっぱいおっぱい…」

 

手を握って腕に抱きついて食堂まで向かおう…これくらいは良いよね?

お兄ちゃんの腕に必然的におっぱいが当たってるけど…当ててるのよ!

お兄ちゃんもデレデレしてるしこれはいい感触…かな?

 

 

 

まってお兄ちゃん、私を抱っこしての食事はやめて?

ドキドキして食事どころじゃなくなるんだけど!?はわ、はわわわわわ…




(指揮官争奪戦)もう始まってる!!
416も割と仕事に真面目な指揮官には惚れやすい気がするの。
あとやっぱり愛が重い。

さて包囲網の中の指揮官は幸せかなー?


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Day30 暴走HK姉妹

だれかこのポンコツ姉妹を止めろ


――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

「はぅ…あぅ…」

「んー今日のMVPは417で間違いなしだな…よしよしよしよぉ~しよし…」

 

私は今、公開処刑されてるような気分。いや天国だけど!

お兄ちゃんの膝の上に抱っこされてめちゃくちゃ頭を撫でてもらってる。

一部の人形がスゴイ顔してるけど見てる余裕は私には無かった。

お兄ちゃんは気づいてないみたいで私の頭を撫でながら…おっぱいガン見してた。

お兄ちゃんは何時でもブレないなぁ…そんなお兄ちゃんが好きなんだけど。

めっちゃくちゃ顔が赤くなってるのを自覚してるけど…

 

何でこうなったかって?なにかしてほしい?なんて言ったから抱っこって言ったら後でじゃなくて今された。二人っきりならまだしも…皆の前は恥ずかしい…

 

「赤面417も良いわね…尊い…」

「416~?あー、いつもの妹煩悩か」

「45姉がそれ言っちゃう?」

 

食堂のテーブルを移動させて全員円卓状に並んでのお食事。

対面に座ってるお姉ちゃん達がカメラ向けてるみたい…

ちなみにお兄ちゃんの隣はスプリングフィールドとFAL…準MVPのスプリングフィールドは分かるけど…

FALは何でかなー?まぁ付き合いが長いから…らしいけど

 

「それでは、召し上がれ」

「お、美味いな…俺はこれ好きだわ」

 

お昼のメニューは予想通りのバターロールにポテトサラダを挟んだ物になっていた。

私が使い物になってない状態だからかスプリングフィールドが号令掛けて皆食べ始めた…

私はどうしよう、手が震えて食べるに食べれないよぉ!?

よくMk23は撫でられながら食べるなんて出来るね!私は幸せすぎて死にそう!

 

「指揮官、その辺で撫でるのは止めたら?417が固まったままよ?」

「撫でてるのが気持ちよくて止まんないわ」

 

お兄ちゃんに撫でられるの嬉しすぎてオーバーフローしそう。

やばいやばいめっちゃくちゃドキドキしてきたぁぁぁぁ…!

 

「ほい、417…あーしてみ?」

「あ、あ…あー…」

 

お兄ちゃんが徐にあーってしろって命令してきたからしたがってあーってする。

いや、まさかあーんってシチュエーションじゃ…

 

「ほい、美味いか?」

「大体を作ったのは417ちゃんですよ?」

 

口いっぱいにパンを頬張る事になった。

私が焼いたバターロールはまぁ甘すぎるけど美味しいよ。

あーんしてもらったのが嬉しすぎて言語回路が焼けそう。

というか思考回路も焼けそう。いや、焼ける。

 

「うぇへへへへ…♪」

「お、おー?」

「お兄ちゃんはじっとしてて…私が食べさせてあげる♪」

 

Mk23がしてるんだから良いよね、ね?

口移しで食べさせ合いっこしてもいいよね、ねっ

ついでにチューしても良いよね、ねっ♪

 

「た、タンマー!!」

「お兄ちゃ~ん…たんまなしー♪」

「あらあら…417ちゃんが暴走しましたね」

「417を抑えなさい!FAL!!」

「了解っと…」

「まくぺっ!?」

「417ー!?」

 

暴走した417はFALに手刀を食らって気絶。

そのまま指揮官に抱かれているかと思えば…FALが代わりに抱っこして食事は再開された。

程なくして気がついた417はしでかした事を覚えていて恥じらいにさめざめと泣きながら食事をしていた。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼下がり

 

 

「うるさいことになったけどお腹いっぱいだし…寝よ…」

「あはは…G11ちゃんはいつもそうですねー…」

「でもお腹いっぱいになったら幸せで眠くなるのは分からなくもないじゃない?」

「自己管理してたらそんな事にはならないわよ、だらしないだけよ」

「ったく…もう寝てるじゃない……枕もなしに寝たら辛いでしょうが」

「流石わーちゃん優しいわね♪」

「わーちゃん言うな!!」

 

椅子を複数個占拠してG11が寝始めたら皆も眠気を覚えてるのか寝顔を見ながら頷いていた。

私はさっき少し寝かされたばかりで眠気は無いけどね…まだ顔が熱い…

お兄ちゃんに抱きついてマウストゥマウス…なんて事をしようとしたかなぁ…

さらにその先までしようとしてなかったかな…ダミーの事もう怒れない…

げふげふ…それはどうでもいいや。どうもG11のお昼寝にかこつけて皆で揃って昼寝しない?って流れっぽい。

わーちゃんはG11に膝枕してるし…眠れるのかな?

 

いや、寝るつもり無さそう…あれはなんだろう…母性?

まぁいいや…私はどうしよう…お兄ちゃんのお隣で寝たいけどまた暴走しかねないし…

ここはそうだ…お姉ちゃんの隣に失礼しよう♪

お姉ちゃんの寝る場所はどこかなー?…お兄ちゃんの隣巡って小競り合いが発生してるのを横目に添い寝始めてるー!?

お、お姉ちゃん大胆だぁー!完璧な寝心地を提供しますって…おーい!

それはまずいよ、お姉ちゃん…!Mk23がすごい顔で睨んでるー!!あ、背中側はスプリングフィールドが陣取った…サンドイッチ状態だね、お兄ちゃん…

しょうが無いや、じゃあ私はお姉ちゃんの背中にいこ…

 

「お、417か…ちょうどいいや、膝枕してくれない?」

「え?」

「抱きまくらがあっても頭は枕を欲するんだよ…だめ?」

「勿論OKだよ?」

「おー助かる…ぷにぷに太ももキター…」

 

やばいやばい、またドキドキしてきたぞー…幸いにお兄ちゃんの寝顔っていう劇物はおっぱいで隠れて見えない。

お姉ちゃんは?ウィンクして目をつむって寝始めた…スプリングフィールド?あ、もう寝てる…幸せそうだなぁ。

小競り合いしてた連中がそれぞれひっついてお兄ちゃんを囲うように寝た…なぁにこれ…

…さっきからおっぱいの下がくすぐったいなぁ…あ、これお兄ちゃんの髪と顔だね…乗っかってる?

 

「ぐへへへへ…417っぱいの感触に416っぱいの感触…春田マッマのおっぱいも…ぐへへへへへ…」

 

お兄ちゃんのエッチ…寝る気あるのかな?

さてと、私は眠る気ないし…どうしよう…

そうだ…歌を歌おう…子守唄って奴だ。

 

「~♪」

 

幸いに私の知ってる子守唄代わりになりそうな穏やかな歌は不評ではなく。

そのまま周りの人形を深い眠りに落とし込んだみたい…お兄ちゃんもそのまま私のお膝の上で寝た…

でもこれ何時間後に起きるんだろう…起きてるのは私とわーちゃんだけ…暇だなぁー

…こういう平和な暇は良いけどさ。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夕方

 

 

「んぁー……」

「おはよ、お兄ちゃん…よく眠れた?」

「私が抱き枕になったのだから当然よ」

「おう、お前の抱き心地は素晴らしかった…」

「誤解を生む言い方はやめて」

「んー?」

 

誤解もクソも全員ここで寝てるんだから無いでしょお姉ちゃん…

あー!頭なでてもらって…くぅぅぅぅぅぅ…私は!膝枕ずっとしてた私にはー!?

寝返り打って背中にいたスプリングフィールドにも頭なでてるし…私!私はー!?お兄ちゃ~ん!!

 

内心で猛り狂っていた私に気がついたか…お兄ちゃんが徐に手を上げる…頭ナデナデ?やった♪

なんて思って頭を差し出したのが私の間違いだった…

 

「おほぉぉぉぉ…417っぱい…」

「うぇ?」

「ふんっ!」

「めっですよ?」

「たわわっ!?」

 

私事モードのお兄ちゃんにおっぱいを押し付けることになってお兄ちゃんが暴走しかけた。

即座にお姉ちゃんとスプリングフィールドが鎮圧したから私のおっぱいは無事だった…

あと数秒遅れてたら私の…いや、私は良いんだけど…

お姉ちゃんのその顔…なんで私という完璧な人形が居るのに手を出さない?って感じだね…

まぁお姉ちゃん容姿も完璧だし評価されたいんだよね…こんな変態でも…

 

いや、おかしいでしょ、お姉ちゃんどうしたし!?酔っ払っちゃった?いつ酒を飲んだ!?

料理の中にお酒なんて入れてないよ?まさかお腹の中で…?いやいやいや…

まさかお姉ちゃんもお兄ちゃんが好きなんて事?

共同戦線築いたほうが良いかな…お姉ちゃんは直接目に見える女子力って言うのはあんまりだけど…

仕事においてはポテンシャルをフルに活かして副官としても戦術人形としても一級品で光るものがある。

…お姉ちゃんと一緒にゴールインとか出来たら一番だけど…お姉ちゃんは執着し始めると…なぁ…

流石に色恋沙汰になると妹も排除ってありえそう…うーん…悩みどころだ。

 

とりあえず…伸びたお兄ちゃんを私室に放り込もう。

私が抱えようかな…なーにお姉ちゃん?

 

「417じゃキツイでしょ、私が運ぶわ」

「いや、大丈夫だけど……私がするの!」

「じゃあ折衷案で二人で連れていきましょ?」

 

背がだいぶ違うけど…お姉ちゃんが合わせてくれた。

お兄ちゃんを肩の下から支えて連れて行く…お兄ちゃんの私室は鍵が掛かってたけどお姉ちゃんが何食わぬ顔でピッキングした。私が固まったのは言うまでもないよ。

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・夕方

 

 

「ふぅ…417、ご苦労さま」

「……」

「何よ?」

「なんでもなーい…」

 

不法侵入じゃない?ダミーもまさかピッキングとか知ってるんじゃないだろうか…

私が知らないのはおかし…データにあるぅー!?うわ、巧妙に隠されてるけどピッキングから盗聴まで…

違法行為だけど諜報には欠かせない技術がデータ化されてた…盗聴器は自作しないといけないけど…

 

ま、まぁ良いや…意図せずお兄ちゃんの部屋に侵入できたんだし…

ちょっとベッドの下を失礼…ん、怪しそうなダンボール発見…

 

「何してるの417…」

「まぁ見ておきなって…じゃじゃーん」

「ぶっ…なんて破廉恥な物を…」

「お兄ちゃんの性癖偵察なりー」

「や、止めなさいよそんな事は…」

 

びんごー!エロ本と薄い本の山が出てきた。隠し場所がベタすぎぃ!!

ってことは…多分だけどこの机の引き出しとか…やっぱり二重底だ。

はい出てきた…うわ、こっちはロリ系の薄い本…業が深いな。

パッと見た感じベッド下に入れていたエロ本…たぶんおかずに使っていただろうヤツは何処がとは言わないけど大きい傾向。

大事にしていたのは二重底の下のロリペド系のエロ本…ますます持ってお兄ちゃんの性癖がわからん!

異種姦物とかもあるし…雑食か?雑食なんだね?

 

「うわ…すご…こんなのもあるの…?」

「お姉ちゃんも見てるじゃん…」

 

お姉ちゃんは恐る恐ると言った様子で開いてたけど…次第に食い入るように見てる。

嫌そうな反応はどこいったー?あと触手は流石に現実的じゃないよー

男だった頃の私は好きだったけどね。好きでも無い相手にベタベタ触られるのは絶対イヤだね。

あーむりむり、無理やり気持ちよくなんてむーりー

一番の懸念だったホモ系が出てこなかったのは良かった。

 

「でもまぁ…お兄ちゃんは普通の健全な男って言うのは分かった。バイって事もなさそう」

「ふふ…籠絡する手段が増えたわ…」

「……どうかなー?」

 

お姉ちゃんのエロ本見た時の反応…エッチな事に耐性ないでしょ。手を出されたらあわあわ言うんじゃない?

ハニートラップクソ雑魚なんじゃなーい?と妹は訝しむ。

…いった!?ゲンコツ貰った…

 

「何で…?」

「なんとなく…」

 

おうぼうだー!

 

…キレイに片付けてから私達はお兄ちゃんの部屋を後にした。




敵情視察と言う名のただの暴走でした。

あと416はエロ耐性クソ雑魚であって欲しい

*追記*

誤字報告ありがとうございますぅー!


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Day31 寝坊助の一日

G11のぐーたらな一日と甘やかし417をどうぞー


――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝

 

 

「この基地基本だらけててもいいよねー…」

「いきなり何言ってるのG11…朝から起きてると思ったら…」

「いや、417の足つぼはもう嫌だし…」

 

ボサボサの銀髪を掻きながらのそのそベッドから這い出たのはG11。

この基地きっての寝坊助でだらけマイスターだ。

この基地に配属されるまでは朝が来ようがお構いなしに寝続ける寝坊助だったが…

とある朝からしっかりと起きるようになった。起きなければ地獄の足つぼマッサージが待っているからだ。

ただしただで転ばないのがG11だ。起きさえすれば後は甘い417なので朝食を摂った後は速攻で寝る。

世話を焼いている416が呆れるのは目に見えていることだ。

 

G11が起きた後に必ずすることがある。ベッドメイキングだ。

快適な睡眠は整えられた寝具でこそ発揮される。というのが彼女の言だ。

普段のぐーたらぶりからは想像できないキビキビとしたベッドメイキングは目を見張る物がある。

指揮官に申請してから揃えたふかふかのベッドに高級枕…彼女は寝るために全力を尽くす。

第4部隊の寝具は揃って高級である。人形のワガママは可能な限り叶える意向の指揮官だから叶ったことだ。

心地よい眠りを提供されるようになってUMP45はG11を叩き起こす様な事はしなくなった。

 

宿舎内部に設置されている寝具はかなりの数に登る。ハンモックも設置されていてG11の気分しだいで寝場所がコロコロと変わる程だ。

極稀にやってくる417の寝床にも困らないのは良いことだが…G11のパーソナルスペースがだいぶ多くなっている…

宿舎だけに留まらず基地のあちこちにマットレスと布団が敷かれている始末。気に入った昼寝スポットに置かれている。

その中には司令室も入っているものだから困りものである。上層部が視察に訪れたらどう映るか。

まぁ指揮官が偶に使って仮眠をとっていたりするのだが…勝手に使うとG11が怒る。

 

「ん…よし……後で寝るには良い…」

「普段からそれくらいキビキビ動きなさいよ」

「えー…やだよ、めんどくさい…」

 

ベッドメイキングを終えたG11はのろのろとDVDプレイヤーの電源を入れてリモコン片手に設置されているビーズクッションに身体を沈めこんだ。

寝る以外の趣味である映画の鑑賞を始めるのだろう。G11は何を隠そうホラー映画が大好きである。特にゾンビものは大好物。

ポップコーン代わりに口にするのはUMP9が大量に買い込んだチョコレートバー。カウチ決め込んで見るのは…

 

「やっぱゾンビっていったらこれだよねー…」

「ま、ままま…またそんな趣味の悪い…」

「お~?今日はなに見るの~?」

「なになに、今日は何見るのー?」

「バイオハザードだよー」

 

ゲームが元になったゾンビ映画、生物兵器を開発しようとした薬品会社からウィルス兵器が漏れ出し発生した生物災害。

そしてウィルスに感染した生物はゾンビとなる…といった物だ。

ニタニタ笑いながら見るG11、苦手を克服しようとガチビビリしながら見る416、映画の魅せ方を純粋に楽しむ45、皆とワイワイできればOKな9

若干1名楽しんでいるか不安が残るが映画はモニターに映し出され物語が進んでいく。

 

「朝ごはん持ってきたよー…うわ、またホラー映画…?」

「9、確保よ」

「りょうかーい♪」

「は、はなせー!!」

 

憐れな子羊が朝食担いでやって来た。この基地きっての働き者417だ。

416がホラー苦手ならばその妹417はというと…大の苦手だ。UMP姉妹に取り押さえられて無理やり上映に参加させられた。

料理していたのかメイド姿のままでだ、憐れ。G11とUMP姉妹は温かい朝食を摂りながら楽しんでいたが…

 

「おねえちゃ~ん…」

「だ、だだだだ…だいじょうぶよ…ひぃぃっ!?」

 

ぐずぐずに泣き叫びモニターの中の惨状にガチビビリしている若干2名は朝食どころではなかった。

お前ら戦闘中の冷静さは何処に行った?

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

映画の鑑賞は終わり416は冷静さを取り戻す為に戦術データを読み漁り417は半べそかきながら食堂に戻ってお手伝いしていた。

G11もお昼を食べに食堂に来ていたのだが…

 

「あー…」

「はい、あーん…どう?美味しい?」

「んー…まぁまぁ?」

「くっ…」

 

お手伝いしていた417をとっ捕まえて給仕させていた。

G11の中では417はいたら便利なヤツといった所か。甘えれば甘やかしてくれる都合のいい姉代わり。

半分寝コケながらでも食事できるとG11の中では評価高いほうだが…

まぁまぁと評価を受けて悔しがってる辺り今日のメニューも417が張り切ったのだろうか。

睡眠以外はザルなG11だから出た評価かもしれないが…

 

「ふぅ…食べた食べた…寝よ」

「おやすみ、G11…食器は下げておくね」

 

食事が終わればG11のすることは唯一つ。寝る事だ。

食堂の日が当たる縁側に広げられている寝袋にすっぽり入ってからぐーすか寝始める。

食堂の中の喧騒をBGMにしながら…

 

「うーん…何時見ても寝坊助ちゃんの寝顔は気持ちよさそうだなー」

「寝ることに全力だしなー…おほ、ほっぺためっちゃ柔らかそう…」

「突きてぇなぁ…ただ起こしちゃうかも知れないしなぁ…」

 

眠ったG11の寝顔は癒やし効果があるのかセクハラ脳の職員達もセクハラなぞ放り投げてから寝顔を鑑賞していた。

とくによく見られているのはG11のほっぺただった。ボサボサな髪とだらし無い格好で台無しになってるが…G11も美少女に分類される。

そしてG11の細分はロリだ。とてもほっぺたがまんまるとしていてもちもちしている様に見える。

この基地でG11のほっぺたを突いたことがある人形、人間は居ない。想像だけだがもちもちしているのだろう。

好奇心は尽きること無いが本人の快眠の為と誰もが我慢するのだった。

 

「ふぅ…終わった終わった……よく寝てるなー」

「何処に居ると思ったら…こんな所で寝て…」

「食堂で寝るのはどうかと思うけど…G11だし仕方ないんじゃないー?」

「熟睡してるしちょっとイタズラしても起きないんじゃない…?」

 

仕事終わりの417、何時まで経っても戻ってこないG11を心配して探しに来た416、それについてきたUMP姉妹がG11を取り囲んだ。

45がしゃがんでつっつく…G11は全く起きる気配がない。

どこまでもG11を甘やかそうとする417は率先して膝枕を提供し…416が呆れる。

9は45に便乗してG11のほっぺたを突いた…その時9に電流走る…!

 

「なにこの魔性のもちもち感…」

「んー?どれどれー…おー…これは確かに魔性ね」

「そこまでにしておきなさいよ…」

「416も突いたら?」

「はぁ……あほらしいからやめておくわ」

 

ざわ…ざわ…と見守っていた職員にも伝播していく。G11のほっぺたは魔性の柔らかさ…

面白いと45と9がぷにぷにと突いている姿は…羨ましいのだろう。

白い目で見ている416は興味無さそうにため息吐いて頭を振る。

416は突かなくともそのほっぺたの柔らかさは知っている。散々伸ばしているからだ。

言うことを聞かない時の制裁はゲンコツかほっぺたを伸ばすかの二択だからだ。

 

「うわ、本当にもちもちだ…♪」

「これは飽きないわ…面白いくらいにもちもちだわ」

 

416はツンとしていたが417は好奇心に負けてG11のほっぺたを突いていた。

そしてその柔らかさに負けて起きない程度に加減しながら何度もついていた。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・おやつ時

 

 

「んぁー…良く寝たー…」

「ん…起きた?」

「起きた起きた…あとよろしくー」

「はいはい…」

 

G11が目覚めればもう3時間程経っていた頃だ。

キッチンからは甘いお菓子の匂いとスプリングフィールドの楽しそうなハミングが聞こえてくる。

そして417ダミーがわちゃわちゃと動いている、おやつの準備に大忙しなのだろう。

417本体が目覚めたG11の頭を撫でて声を掛けるが…G11の視界にはでかい2つの山が。

これで誰が膝枕していたかを判断してるから割と失礼である。

 

G11は起き上がるともぞもぞと寝袋を脱ぎ去り整えるのを417にまかせてそのまま食堂のテーブルに座る。

おやつが出てくるまでの間また居眠りをするのだ。ときには固いテーブルを枕に眠るのも良い…らしい。

今日のおやつは何であろうか…そんな事を思いながらスリープモードに入っていった。

 

「起きたと思ったら…もう寝てる…」

「417ちゃーん、手が空いたなら加勢に来てー!」

「はーい!」

 

G11の周りは騒がしい。知ったこっちゃないとG11は眠りこける…

次第に漂う甘い香りに鼻をくすぐられようとも眠り続ける。

そんなのより睡眠こそが至高。G11とはそういうものなのだ…

 

 

「おきろー、おやつができたよー」

「えー…今日のおやつはなにー?」

「今日のおやつはミルクプリンとチョコレートプディングだよ」

「はいはーい…」

 

417に叩き起こされたG11は不機嫌そうにしながらもおやつの内容に機嫌を良くする。

先日食べたクッキーから知ったが417のお菓子作りの腕前はそこそこ良い。

スプリングフィールドの料理の腕はザルなG11でも美味いと思う。二人揃ってやったなら美味しいだろう。

短い眠りの後に食べる甘いおやつは美味しい。睡眠が捗るらしい。

 

誰よりも早くにおやつにありつきながらG11は次の寝場所について考えていた。

もう夕方になるから司令室のソファーか第4部隊兵舎で寝たほうが快適だ。

司令室は特に人形が入り浸るということがあまりない。朝を除けばだが。

指揮官もオフの時は私室に篭って居るので司令室はとんでもなく静かなのだ。快眠空間になる。

 

「あむあむ…まぁ、美味いか…」

 

舌触りの良い二つのプリンに幾分テンション上げながらG11は笑みを浮かべていた。

 

「ごちそーさまー…417ー抱っこー」

「はいはーい…ちょっと待ってー」

 

ぐうたらなG11は可能な限り甘える。特に甘やかす417に対して。

何処かへ移動するにも自分の足ではなく417に抱っこしてもらおうとしている。

416に見つかったらゲンコツを貰うのだが…

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・夕暮れ

 

 

「珍しいね、今日は添い寝してもらいたいなんて」

「丁度いい抱きまくらが欲しかったんだー…」

 

417とG11は小さい身体で抱き合いながらビーズクッションの上で寝ていた。

抱っこして入ってきた417に対して416が苦言を呈したが417は聞き入れなかった。

飴と鞭は重要だよ?と言うのが417の言だ。

何だかんだ文句を言う416だが二人の様子を見て微笑んで見てから静かに読書していた。

 

G11はちょうどいい枕だと言って417の胸に顔を埋めてから寝ていた。

417は嘗て姉に甘えた時の自分を思い出してそんなG11を抱きしめて一緒に寝ていた…

出撃がない平和な一日はこうして過ぎていく…

 

そんな二人につられて眠気を抱いた416が寄り添って寝るのはもう少し後。




先人の動かし方を見てG11ってこうかなーって書いたんですけどねー…
ウチのG11はとにかく甘えん坊ですな。

*追記*

誤字報告ありがとうございますぅー!


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Day32 チキチキ友情崩壊ゲーム大会「遊びは終わりだ」

4人対戦ゲーム…リアルファイト…ウッ頭が…


――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「暇だしゲーム大会しようと思いまーす!」

 

すべてはこの一言から始まった。スコーピオン主催のゲーム大会が突然勃発した。

食堂に基地の全員が集まったタイミングで大声でアナウンスしていた。

大人数で出来るゲームなんてあったかなー…?あ、アレかな?一つ思い当たる節がある。

昨日もちょっとしてたのを見たけど…まさかねー。

 

思い当たったゲームは名作ゲーム、ボンバーマン。ステンの二つ名じゃないよ?ゲームタイトルがそうなの。

基本4人対戦のゲームだけど一部の物は8人対戦も出来る。スコーピオンが保持してるゲーム機の中にあったはず…

まさかと思うけど8人対戦で大会を開くつもりじゃないでしょうねー…そもそも人数集まるかな?

お休みは今日まで、明日からまたお仕事な筈だけど…まぁ連休最後の一日だしこういうのもありかな?

 

お兄ちゃんもこれにはノリノリで人形は全員参加って強制してきた…お姉ちゃんがスゴイ顔してるけど私しーらない。

案の定お兄ちゃんがお姉ちゃんにヘッドロック掛けられてた。おっぱいおっぱいうるさいよ。

珍しく食堂に来たと思ったらこれだもんね…休日モードのお兄ちゃんはほーんとブレないなー

お姉ちゃんがキレながらお兄ちゃんを絞め落として食事に戻った。

お兄ちゃんはまぁ大丈夫でしょ。Mk23とFALが付き添いしてるし…すぐに復活するでしょ。変態だし…

 

今日の朝ごはんはライスにミソスープ、サーモンサラダだった。サーモンサラダの新鮮さがとっても美味しかった。

今度仕入先とか聞いてみようかな…もし利用可能なら兄の所に今度行く時に買ってから行こうかなって。

 

あ、お兄ちゃんが復活して今度はFALのおっぱいに飛び込もうとして殴られてる。懲りないなぁ…

皆朝食が終わった順にスコーピオンが用意したクジを引いてる。職員のお兄ちゃん達も参加するんだね。

あ、コック長も参加…へー、全員での勝ち上がりトーナメントになるんだね…

4人1ブロックで…私は誰と対戦することになるのかなー?D08基地の総人数は確か32人…8ブロックになるね。

人間と違って人形は瞬時の識別能力は高い。仮にボンバーマンじゃ無かったとしてもゲームにおいてアドバンテージはある。

この基地に1フレーム読みが出来るような人外が居るとは思わないし…この大会貰った…!

 

「あ、言い忘れてたけど勝ったら指揮官からご褒美を貰うってことにしておきまーす!」

「てめっコラ、スコピッピ!?」

「嫌なら指揮官が優勝したらいーじゃん」

 

ざわ…ざわ…その時、一部の人形達に電流走る…!お兄ちゃんからのご褒美…?

それを聞いて張り切らない人形は少なくない。私は少なくとも張り切る。負けられない戦いがここに始まろうとしていた。

お姉ちゃん、食器は破壊しないでね?プラスチック製のスプーンをへし折ったら駄目だよ。

 

それから程なくしてブロック分けが決まった。私が放り込まれたのはメンテナンス班のお兄ちゃん達3人との対戦だ。

なにこのクジ偏りすぎじゃね?作為的なものを感じるんだけど…まぁいいや、お兄ちゃん達には悪いけどストレート勝ちさせてもらうから。

で、肝心のゲームはなんなのさ。スコーピオンは勿体ぶって言ってないけど何だよ早く言えよコノヤロー

物によっちゃリアルファイトに発展しかねないんだけど?くにおくんとかだったら死ね。私がスコーピオンを締め落とす。

 

 

結局ボンバーマンじゃねーか、これも友情崩壊ゲームだけどね。スパボン5かーまぁなんとかなるでしょ。

軽く操作説明してから開幕だね、なるほどー…ルール無用どんな手を使っても勝て、ね。へぇー…

爆弾を使うって事でステンのテンションがおかしい事になってるけど大丈夫かなー…?

 

 

――――――――――――

 

 

大型モニターが食堂に運び込まれゲーム筐体がセットされ…そしてマルチタップと4つのコントローラーがセットされた。

第1ブロックの対戦カードはFAL、416、スプリングフィールド、イサカの4人。ゲーム初心者が揃ったね。

ただ素の判断力が高い人形が揃ったからこれは見ものかなー?お姉ちゃんがんばれー!

司会役のスコーピオンが実況のマネごとをし始めて…今ゲームスタート。それぞれソフトブロックを破壊していく。

デモンストレーションでスコーピオンが基本動作を見せてるからスムーズだね。お、グローブが出てきた…取ったのはFAL。

そして狙うのはお姉ちゃんか!?容赦ないなFAL…

 

「スキありよ♪」

「ちょ…ふざけないで!」

 

既の所で回避したお姉ちゃん、冷静な判断力が活きてるね。お…パンチグローブが出てきた。これで仕返しが出来るね。

熾烈なハメ合いが発生してるけど…スプリングフィールドとイサカは地道にボムの性能を上げてるね。

お、スプリングフィールドがフルファイアを取った、これで火力MAXあとは何が出るかな…

 

「取りました」

「ちょっ」

「ざまぁ無いわねFAL」

 

しれっとスプリングフィールドもグローブ拾ってたのね。そしてドンパチを繰り返していたFALとお姉ちゃんの横合いからちゃちゃ入れ。

FALはそのままボムに挟まれて…爆散、なむなむ…あえなく敗退。

 

「ふぅーん…キックは任意の所に止めれるのね…見てて、ダーリン…♪」

 

お?イサカが動くか…連続ボムキックなんて芸当をさらっとやってのけて…おーきっちり止めてソフトブロックのなぎ払いをしてる。

流し目を見せる余裕が…あるのかなー?

 

「ふ…その余裕そうな面が気に入らないわ」

「あっ!」

 

呑気に主任に手を振ってたらそのスキにお姉ちゃんとスプリングフィールドにハメられて敗退…あっけなーい…

さて、これからが長いんだよねー……一騎打ちになったら相手のミスを誘うかサドンデスになるまで終わらない…

ソフトブロックはもう無い。アイテムの追加は無い…散らばったアイテムをかき集めて…お姉ちゃんが果敢に攻めていくけどスプリングフィールドは引き気味で捌いてる。

リモコンボムが出なかったのは辛いねー…長引くかなー?いや、もうそろそろ…

 

ラストスパート!!

 

始まった、サドンデスだ。突然の事に二人共慌ててる…あ、引き防衛だったスプリングフィールドが外壁に押しつぶされた。

お姉ちゃんの勝利だ。スプリングフィールド悔しそうだねー…

 

次のブロックは私だ…さーて、ボコるか…

入れ替わりに私がコントローラーを握り…隣にはメンテナンス班のお兄ちゃんが座る…というか挟まれてる。

マルチプレイでのボンバーマンなんてすること無かったけど…新鮮だなー

まぁごめんだけど…早々に敗退してもらう。お兄ちゃんからのご褒美は逃せないんだよぉ!!!

 

「お、おー?」

「これ意外と難しいな…」

 

慣れないゲームに悪戦苦闘してるお兄ちゃん達。それに対してこっちは乱数読みしてからアイテムの出現ブロックを予想。

さっさと回収して早々に狩り殺す。はい読みどおり…グローブだ。

 

「はい、チェック」

「のぁ!?」

「続けてチェック」

「はぁ!?ちょっとまって!!」

 

ククク…油断するほうが悪いのです…さーて後は対角線上の一匹のみ…ちゃっちゃと殺るぞー

 

「遊ぼうよ、お兄ちゃん…こっちへ来な…」

「おっぱいちゃんキャラ変わってない?」

「来いよ、怖いのか?」

「おっぱいちゃんなんて怖かねぇ!!ヤロー!ぶっ殺してやらぁぁぁああああ!!!」

「来いやぁ!!」

 

ボムキック流星群で囲って殺しましたが何か?こうして全力で潰すんだよ。

ゲーマー舐めんな、コレくらい余裕っすよ。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

人間と人形が混戦するブロックは人形が圧勝していた。お兄ちゃんも漏れなく敗退。

勝ち進んでいたのはお姉ちゃん、私、スコーピオン、SAA、UMP9、Mk23、スペクトラ、ステン。

ステンがわーいらーくちーんとか言いながら笑顔で私も真っ青なコンボ決めてたのは戦慄したわ。

UMP姉妹対戦が起こってたけど45お姉ちゃんはね…妹煩悩拗らせて悶死してた。

というか9お姉ちゃんがリアルアタックしてた。抱きつき攻撃っていう対45専用の禁じ手をね、してたの。

私とかち合ったら何してくるか…警戒はしておこう…実力的に一番の警戒対象は間違いなくステンだけど。

何よあの動きツールアシストでもしてるかのような爆破コントロールするんだもの。

そして煽りに対しての対応が…にっこりと笑うだけなのよ。怖いわ。

SAAはロリコン勢の中に放り込まれたから

まだ罵倒が飛び出るお姉ちゃんの方が可愛いと思うよ?私?んなのどうでもいいじゃん。

 

第二回戦の前に食事休憩だ。今日の昼ごはんは何かなー?手軽にさっさと済ませてから続きの対戦に行きたいけど。

コック長が早々に敗退してたから準備は整ってるでしょ。私が手伝うまでもないかな…と思うけど。

時間がなかったしゲームに熱中するだろうからって事でお昼はサンドイッチだって。やったね。

たまごサンドは頂いたー!!んー…このマヨネーズ和えのたまごサラダが良い…

 

さて、ぺろりと平らげてから第二回戦のスタンバイだ。

対戦相手はお姉ちゃん、9お姉ちゃん、スペクトラ…M4って名前に過剰反応気味のお姉ちゃんが真っ先に殺す宣言だー!

そして血気盛んなスペクトラも乗ってHK姉妹潰す宣言だー…私まで巻き込まれてる~ぅ。

まぁ潰される前に潰すか…対角線上に来られたらどうするかなー…心を鬼にして9お姉ちゃんを潰すか…

一度電源を切ったから乱数はリセットされている…電源つけてからの乱数ルーチンはどうだったっけか…

ある程度アイテムがポップしたら乱数も読めるんだけど…まぁしょうがない。

楽しいパーティーの時間だ。精々楽しませてよ、お姉ちゃん達?

 

「勝負だー…っと」

「勝負だー♪」

「負けないわよ…」

「来いよHKM4共怖いのか?」

「コイツぶっ殺す!!」

「ぶっ殺す!!」

 

あーったまきた!!HKM4だとぉー?思考ルーチンの奥底から沸き立つ苛立ちを抑えきれん、まずスペクトラからぶっ殺す!

その後その顔に私の鉄拳をねじ込んでやらァ!!覚悟しやがれこのクソSMG!!

 

「おーっとスペクトラがいきなりHK姉妹を煽る煽る!堪らずブチギレたHK姉妹競うようにスペクトラに攻め込んでいくー!」

「お姉ちゃんどいてそいつ殺せない!!」

「417アンタがどきなさい!そのクソSMGは私がトドメを刺すのよ!」

「なにぉぅ!」

「何よ!!」

 

お姉ちゃんが邪魔だ!あのクソSMGを爆殺するには詰将棋の様にじわじわと嬲り殺しにするのが良いのよ!

横合いからボムを投げてきてから邪魔じゃまぁ!!ぶっころーす!!

 

「えい♪」

「ふにゃ!?」

 

9お姉ちゃんのボムが飛んできた!?あー!なんてこと、私をハメたな!!

なんてね、まだボムキックが…

 

「退いてなさい!」

「えー!?」

 

ダメ押しにお姉ちゃんが私にボムを落としてきた。そして剥がれたのは…ボムキック、詰んだ!

 

しまったぁ!!ウワァァ!!

 

最悪…こうなったら…

 

「うわぁぁぁ!」

「ちょ…何するのよ!?ビキニに手をかけるのは止めなさいよ!」

「うるせー!お前だけは道連れにしてやるぅ!!」

「やんのかコラー!」

「スッゾオラー!!」

 

私とスペクトラが取っ組み合いの喧嘩に発展。スコーピオンは煽りに煽って…

結局キャットファイトは痛み分けに終わった。両者共に見せブラで胸を守ってるでしょ?

取っ組み合いになって掴んだ先が両者共にソコだった…後は分かるな?

私の貴重なブラはぶっ壊れた。お兄ちゃんの目の前でポロリしそうになったけど手ブラで何とかギリセーフ…

キャットファイトはもうしない…スペクトラに恥をかかせられたのは良いけどね!

 

結局勝負は9お姉ちゃんが闇討ちして勝ってた。お姉ちゃん頭に血が上りすぎたね。

 

決勝戦?ステンの圧勝だったよ。

能面のように笑顔を貼り付けてコントローラーを握った後たった一言…

 

「死にたいらしいな…遊びは終わりだ、殺してやるよ」

 

文字通りの白い悪魔が降臨していた。リアルボンバーマンは強かった。

ステンは爆弾が絡むと極端に強いっていうのは今回のでよくわかった…

ステンのお願いは唯一つ…もっと敵に手榴弾を投げさせて…だった。

やだこのボンバーキチガイ…




([∩∩])壊れた417のブラはくれてやるよ
ステンをボンバーマンにしちまった時からこの回の構想はあった。

M4つながりでHK姉妹をキレさせたけどスペクトラ嫁な指揮官はスマン、正直スマン。
だが私は引きません媚び諂いません反省しません!


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Day33 お仕事再開

ドローンコンソールについて盛ってます
実際できそうかどうかは知らねー!


――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

今日は私が副官だ。気合を入れないと…!私がお化粧している間にMk23はさっさと起きてお兄ちゃんの所に突っ走っていった。

おはようすら言わないのはもうご愛嬌だね…まぁお兄ちゃんの膝の上は極楽だけどさ…

M14はぐっすり寝てる、スコーピオンは昼まで起きないパターンだ。Uziはどうかな…もうすぐしたら起き出しそう。

さてと、今日のメイクも終わったし私もお兄ちゃんの所に行こっと。

 

Mk23が今頃猫可愛がりされてると思うとちょっとムカムカするけど…

今日一日お兄ちゃんにべったりくっつけると思うとニヤニヤが止まらないなー♪

 

「うぇへへへ…」

 

コンパクトの鏡に映る私は見るもだらしなーいへにゃっとした笑みを浮かべていた。まぁ仕方ないよね、嬉しいんだもん。

今日の午前中の出撃は第1部隊、午後の出撃は第2部隊…第3部隊と第4部隊は暇を持て余すことになるけど…

また後方支援とかに駆り出されたりしないよね…またあの前線基地だったら私はキレる。

それはそれとして…私もお兄ちゃんの所に向かおう。

 

あれ?第2部隊兵舎から誰か来る…イサカとスプリングフィールド?

朝から何するんだろう…スプリングフィールドは今日出撃だからキッチンからは外されてるはずだけど…

お手伝いって感じじゃないし…声かけてみよ。

 

「おはよーお二人さん」

「おはよう、417」

「おはようございます、417ちゃん」

「珍しいね、二人揃って出撃の時に朝に起きるなんて」

 

イサカは主任といちゃつくために出てくることがあってもスプリングフィールドは兵舎内で優雅にモーニングコーヒーを戴いてる頃の筈だけど?

二人揃って出ているのは珍しい…何があったんだろうか?と聞いてみるけど。

イサカは何時も通りの主任の所に突撃。スプリングフィールドはっていうと…あれ?行き先が同じ?

その両手に持ってるマグカップはもしかしてー?

 

「モーニングコーヒーの差し入れに…と」

「ふぅーん…?」

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「お兄ちゃん、今日からお仕事だね、頑張ろうね♪」

「おうよ…で、なんで春田マッマが居るのかな?」

「モーニングコーヒーはいかがでしょうか」

「いりゅ」

 

私が副官として入る頃にはお仕事モードでキリッとしてたけど…スプリングフィールドのモーニングコーヒーにころっと行ったね。

Mk23は今日は不満そうに出ていったから満足行くまで撫でてもらえてないな?…お兄ちゃん途中で切り上げた?

うーん…これは仕事中にセクハラ目線が出てくる可能性も出てくるかー?

良かったね、お兄ちゃん今日の副官が私で…見放題だよ。

 

おっと?私にもコーヒー?

 

「今日のお仕事、頑張ってくださいね♪」

「ん…ありがと」

 

コーヒーかぁ…このボディになってから初めてだけど。飲めるかな…

あ、うん…普通に飲める…うんうん、美味しい…目がしゃっきりしてくる。

さてと…頑張るか、書類仕事は任せてよね…!

 

「…そういえばこの頃ドローン使って無かったな」

「あれだけ立派なドローンコンソールがあるのに使ってなかったの?」

「おう…だって警備だけなら自律戦闘でも問題なしだったし」

 

お姉ちゃんが聞いたら呆れ返ってるなぁ…私もこれには苦笑い。この基地のデータルームは一応前線基地ということもあってか結構上等なものが入っている。

その性能はかなり良くて映像の鮮明さたるやかなり良いのに使ってないと来た。宝の持ち腐れだよ。

使おうね…って事で私が書類を片付けている間にお兄ちゃんはデータルームに移動…というかお仕事場がデータルームに変わった。

お兄ちゃんはインカム装着してドローンコンソールの操作…簡単な操作は出来るみたい。

複雑な操作になってくると旧世代のPC操作が出来る人間が必要になってくるんだって…後で見てみよう。

私の役に立たないと思ってたオタク知識が火を噴くかも。

 

「まぁとにかく…書類仕事半分になるから417の負担が多くなる、そこは勘弁してくれ」

「りょーかい、任せてよ♪」

 

むん、と腕まくりしてから私は書類仕事に専念することにした。

そうそう、戦闘に関して監視しながら指示するのが指揮官だもんね。副官はそれを支えるのがお仕事。

えっへへー…私、お兄ちゃんの役に立ててる…♪嬉しい、とっても嬉しい♪

 

「お兄ちゃん、ついでにその映像私に回せる?」

「出来るらしいけど…わかんねぇ」

「うーん…後で私がイジってみても良い?」

「おう、その書類が一段落ついたらな」

 

戦術的な口出しも出来たら良いかなって程度だけど副官にもドローンの映像が回るようになったら共有はしやすいよね。

それに戦闘データの収集にもなるし…一石二鳥ってヤツ!

という訳で私は大急ぎで書類を捌いて行った…お兄ちゃんのサインが必要なのは分けてるけどね。

あれ、この書類は…?

 

「お兄ちゃん、ペルシカリアって人からの極秘書類だって」

「なにぃ!?あのクソまた何か寄越してきやがるのか!?焼いちまえ!」

「いやいや…社長のハンコもあるから焼いたらお兄ちゃんのクビが飛んじゃうよ?」

「チッ…後で確認する」

 

うわーぉ…露骨に嫌そうな顔して舌打ちまでしてる、よっぽどお兄ちゃん嫌いなんだね…

クビはイヤみたいで渋々後で確認するみたい…焼いちまえって過激だなぁ。

私が確認してみたらどうかなー…ちょっとだけなら良いよね…?

 

「絶対確認するなよ」

「はーい」

 

見ないでおこ、お兄ちゃんを怒らせたくないし。

お兄ちゃんの表情は能面みたいになってて一切冗談とかが通じない表情だった…こわーい…

でもこうして険しい顔してるお兄ちゃんは新鮮だし…こう見るとイケメンだなぁ…

うぇへへへ…すき、すきぃ♪

 

「ニヤケ顔してないで仕事して、そろそろ第1部隊が来るから」

「はっ…は、はーい!」

 

いけないいけない…私としたことが…

戦闘準備を終えた第1部隊の戦闘キチが雁首揃えてやってくる頃合いだ…

お願いだから鉄屑来ないでよー…

 

 

――――――――――――D08基地データルーム

 

 

「それじゃ書類確認するから417はドローンコンソール見てみて」

「はいっ♪」

 

さーって…私の電脳が唸る。ピッカピカのコンソールを叩いて操作を確認。

旧世代PCと同じでキーボードでの入力で操作するんだ。UI?んなのはゴミofゴミだ、煩雑この上ない。

初心者バイバイなクソ複雑なUIだ、設計者出てこいってレベル。ここには居ないけど後方幕僚って言う補佐が居る基地も同じなのかな?

これ操作覚えるの大変だと思うんだけど…はぁー?決定がEnterじゃなくてCtrlだとぉ?ふざけてんのか。

押し間違え防止か?にしてもナンセンスだわ。設計書とか無いのかなー…お、このケーブルは?しめた、映像出力端子だ。

…軽く私に差したら映像データが流れてくるぅ…うぇ、気持ち悪い。

私は並行処理出来るけど他の人形は出来るかなー?こうじゃなくてモニター映像を端末に飛ばせないかな。

ケーブルの長さが微妙に足りなくてデスクに届かない…延長ケーブルは無いのー?

色々足りないよこのコンソール!これの製造元はどこー!

 

「はぁぁぁぁ…追加とか聞いてねぇよ…」

「んー?」

「いや、何でもない…」

 

お兄ちゃんが書類をビリッビリに破いて戻ってきた。疲れたようにも見えるけど大丈夫かな?

壮大なため息が聞こえたけど絶対何かあったよね。

 

「それよりコンソールどう?」

「いや、これ酷いよ…」

「えぇ…G&Kからの支給品なんだが」

「せめて説明書位ほしいね、操作が馬鹿すぎるあとUIがゴミ過ぎない?」

「説明書は…確か…」

「あるの?」

「これだな」

 

いや、デカいな。コレをさっさと速読してから操作覚えないと。

人間でコレを覚えろっていうのがそもそも間違ってない?おいG&Kちょっとどうかと思うぞ。

他の基地ではタイプライターが現役で動いてたりするらしいし…色々と前時代すぎるんだよぉ!

もっとスマートに出来ないのかなぁ…せっかくの情報端末があるのになぜそれにインストールしてないのか。私は理解に苦しむね!

それより読解読解…いや、想像もつかない操作方法ばっかりで頭にくる…開発者はバカなの?

操作方法がクソなのとUIがクソなのを除いて性能はピカイチだから余計に腹が立つ。

ドローンを動かす操作は専用の操作パッドで動かしてスムーズに動かせるのに…何がどうしたし。

 

「ふぅー…設定終わり…ちょっとお兄ちゃんの端末かしてみて?」

「おう、というか良く動かせたな」

「まぁねー…」

 

人間だった頃にこの手のコンソールは触ってたからね。

あとは電波を拾うように設定したら…はい、お兄ちゃんの端末でも映像が出てくるようにー

司令室でも視聴はできるはず…操作の都合上こっちにつきっきりになるだろうけど。

人形に視聴させてっていうのも出来るはず。

 

「ほー…こんなのも出来たのか」

「性能はすごいんだよ、性能はね」

「ありがとよ、417」

「えへ…えへへへへ~♪」

 

コンソールの開発者にブチ切れながら設定弄くり回した甲斐があったー♪

お兄ちゃんに頭をナデナデしてもらえて私はとーっても幸せ♪

 

「んじゃ、また書類仕事よろしく…おーFALがハイになってるなー」

「あーあ出会っちゃったか…」

「ま、特に変わったことは無いな…」

 

よりにもよって戦闘キチとカチ合った鉄屑にはちょっと同情するよ。

ちらっと映像を見るとスペクトラがすんごい勢いで敵に突っ込んでいきながら弾をばら撒いてる。

木を蹴ってアクロバットしながら撃つとか映画かよ。

FALはイイ笑顔で榴弾祭り開催してるし…ステンは笑顔を張り付かせてボム祭り…

一番見ていてホッとするのはわーちゃんだけど…変な覚醒はしないでね。

お兄ちゃんも特に指示出しすることもなく終わった。口出ししても野暮ってものだね。

 

「おっぱいリロードか…」

「お兄ちゃん?」

「なんでもないぞ」

 

練習するかな…おっぱいリロード…

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「作戦終了、第1部隊は帰投してくれ。さて…俺らは昼飯だな」

「はいっ」

「という訳でおっぱい鑑賞タイムいいっすか?」

 

良いよって言いたいけどなんだろう…このOKを言ったら負けみたいなこの気持…!

惚れた弱みはあるけど変態的な欲求をそのまま直にぶつけられたら…もやっとする

 

「沈黙は肯定とみなす」

「え、あ…うん…」

「え、マジ?」

「冗談半分だったんだね…」

 

お兄ちゃんの距離のとり方がよくわかんない半日だなぁ。




追加ってなんでしょうねー(すっとぼけ)
それはそれとして可愛い妹に元気な「はいっ♪」を貰える人生でありたかった


どうでも良いことだけどコラボ書ける作者ってすげーなーって思う。
作者のクソ雑魚ナメクジメンタルでは怒られないか不安で書けん。


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Day34 ドローン映像鑑賞会

ドローンを使ったくっだら無いこと


――――――――――――D08基地データルーム・昼

 

 

「という訳で暇な連中に集まってもらった。全員端末は持ったな?」

「準備OKだよ、お兄ちゃん」

 

暇を持て余していたお姉ちゃん達には集まってもらった。

全員情報端末を持ってきてもらってドローンコンソールとの同期を取れるように設定した。

これでドローンコンソールの映像をそれぞれの端末でも確認できるようになる…はず。

だって仕様書に最大何台まで出力可能とか書いてなかったんだもん!くそぉぁ!!

まぁそれは良いんだ、大事なのは皆でこのドローンの映像を見れるかなんだ。

 

現在第2部隊が前線に向かっている。ヘリの中の映像がドローンコンソールに浮かんでいる。

ドローンのカメラ操作はいまお兄ちゃんがしていて…飛ばすのもやろうと思えば出来る。

で、今写ってるのはなーに?正解はスプリングフィールドのおっぱいがどアップ。

お兄ちゃん…ちょっとそれは無いと思うよー…GOサインが出るまで映像共有開始しなくて良かったー…

 

で、お姉ちゃん達はって言うと…

 

「面白い試みもあったものね~」

「45姉、ポップコーンいる?」

「私にもちょうだーい…あと寝ていい?」

「寝るんじゃないわよ…この寝坊助」

「いふぁいいふぁい!」

 

「珍しくドローンが動いてると思ったら新しい試みだったのね」

「フン、私の活躍をどうしても見たいっていうんなら言ってくれたら協力したのに…」

「で、ドローンから射撃とかできないの?」

「できないよスペクトラさん…普通に考えて無理だよ…」

 

「こんなのも出来たんだねー」

「ドローン動いてるの始めてみましたよ」

「で、これで何見るの?」

「どうせ見るならダーリンの膝の上が良いわ…」

 

思い思いにわーわー騒いでた。というかほぼ全員何かしらつまめる物を持ってきてるし…

映画鑑賞じゃないんだよー?一応戦術データの収集が目的だからねー?

一応デモンストレーション的なところもあるんだけどさ…

要するに暇な時にデータルームに来たら戦術データの収集が出来るぞ、やったねって事。

必要なデータがあったらそれを収集して最適化に貢献できる…素晴らしいことだと思うね。

 

「全員配置についたか?よし、じゃあ行動開始…今回はちょっといつもの巡回ルートじゃなくて…」

 

なにか新しい動きをさせるつもりみたい。ヘリコプターから降りた第2部隊に指示を出している。

それに従ってSAAが斥候しながらルート案内。イサカとG36Cが随伴して後方からスプリングフィールドが構えてる。

残念ながら音声は入ってこない。前線とやり取りするのはお兄ちゃんだけだ。

 

「ねぇ指揮官、そのコンソールどう使うの?」

「いや、教えねーよ」

「ケチ」

「それより417、GO」

 

45お姉ちゃんが興味持って使い方聞いてるけどお兄ちゃんは素気なく却下。

ゴーサインが出たので配信開始…ん、行進中の第2部隊の頭上をドローンが追尾してる。

 

「おー…」

「これあったら偵察要らなくない?」

「あー…それは言えてるかも、楽できるね!」

 

「お前ら…」

 

これにはお兄ちゃんに同情するけど…おっぱい撮影してたのしっかり覚えてるからね?

 

 

――――――――――――D08基地データルーム・おやつ時

 

 

「敵部隊と遭遇?了解、おーおー結構流れてきてるな」

 

お兄ちゃんがドローンを操作してイサカ達の視線の先を映し出す。

ワラワラと群がって行動している鉄屑の頭がいくつも見られた。

現状の距離では有効打を与えられるのがスプリングフィールドだけ…必然的に近接戦が出てくるだろうなー

私やM14、わーちゃんみたく連射が効く銃じゃないし処理能力は正直あんまりだ。

流れるようにボルトアクションを行ってるけど限度がある。

 

敵の行進の速さもあってG36Cの交戦距離に入った。まともな撃ち合いが始まる…

しかし鉄屑の動きがナンセンスだ。射程距離に入ったと思ったら棒立ちで撃つ撃つ撃つ…ただこれだけ。

リロードタイミングをずらすなんて芸当はしないしただ射線に被らないように行動してるだけ…杜撰にも程がある。

要は物量でゴリ押すだけの超脳筋思考だ。戦術もクソもない。

 

「こんなの見たってねー」

「的当てみたいなものよね~」

「くかー……」

 

若干一名寝コケるほど退屈なんだ、この絵面。まぁ打開策はいくらでもあるし…

さっきからG36Cがちょっと顔出しては伺いながら武器だけ出して撃つって芸当をしている。

もうそろそろかな?アレを使うのは…

 

「フォースフィールドの使用許可。片付けろ」

 

お兄ちゃんの無線が響く。G36Cに搭載されている最前線を張る人形御用達の…フィールド発生装置の使用許可だ。

片付けろって言葉にも含みがあってダミーを前に出して…イサカとSAAに連携させて一掃するって意味合い。

しかしこの第2部隊曲者が揃ってるんだよね。SAAは銃という物の中でも最古付近に位置するレトロな機構の銃だ。

リボルバーというのもそうだけどその中でも一発ずつ出して装填しないといけない面倒な銃だ。

どれだけ慣れてもマグチェンジよりも何倍も再装填に時間がかかる…鉄屑相手に叩き込んでは再装填…殲滅力に欠けるんだ。

イサカも4発装填のショットガンしかもポンプアクション…再装填はSAA程じゃないけどやっぱり手間がかかる。

しかも有効射程は短い、そう短い…かなり詰めないと有効打になりづらいの。例外的にスラグ弾を装填したら良いけど…イサカはそうじゃない。

一般的なバックショット弾を使っていたはず…どう距離を詰めるのかな?

おぉ、フォースフィールド張ったG36Cのダミーの影に入って詰めていく…てかそれダミーを完全に盾にしてるよね?

フィールド持続時間はそう長くない…

 

「417」

「なぁにお兄ちゃん?」

「キミは仕事して」

「はぅん…」

 

鑑賞会に混ざってんじゃねーよって言外に怒られたはーい書類仕事してますよー…

デュアルタスクなんて余裕だもんねーだ…見てなよお兄ちゃんあっという間に片付けちゃうんだから。

唸れ私の両手、こんな書類はすぐに片付けてやらぁ!

 

「……そうだ、しきか~ん…もう一つドローンなーい?」

「あ?まぁあるけど…それがどうした?」

「偵察に使えたりしないかってことでちょっとここで飛ばしてみない?」

「この戦闘が終わったら考えるよ…ん、被害はダミー一体潰しちまったか…まぁ仕方ない、持ち帰って修理だな」

 

戦闘は無事終了、G36Cのダミーが一体行動不能になったけどほかは無事か。

おーぅG36Cの地味にわがままなボディが見えてるぅ…お兄ちゃんガン見してるよ。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夕方

 

 

結局あの後は特に接敵することもなく今日が終わりそうだ。

ドローンはイサカ達が回収して帰還してる最中…じゃあ今は何をしているかって?

 

「見てみて45姉、アクロバット飛行してるみたいー♪」

「ふふ♪上手ね~」

 

UMP姉妹がスペアのドローンで遊んでいる。

基地の外や室内に行ったり来たりだけど9お姉ちゃんの操縦センスが良いのか墜落するような事はなさそう。

私は黙々と書類を片付けていて…ちょっと肩が凝っちゃったかな…

 

「ん~…」

「417のおっぱいが限界迎えそう」

「もげろ…」

「はっ!?なんでドローンを向けてるの!?」

「9ちょっと良い?」

「へぶっ!?」

 

ナイチチなんて思ってないのに!45お姉ちゃんがすごいいい笑顔でこっち見ながらドローン激突させてきた…いったいなぁ!

ちょっと伸びをして肩を回しただけだよ?別に強調とか見せびらかしたわけじゃないんだからね?

しかし…ドローン頑丈だなぁ…あれで墜落しないんだね…私はそれに驚きだよ。

皆見どころ無くなったしそれぞれ戻っていって今残ってるのはドローン遊びに夢中なUMP姉妹と…戦闘データをガン見してるお兄ちゃん位。

 

「悪いな…今日の書類全部押し付けちまって」

「んー…後でいっぱい撫でて♪」

「おう…そんなんで良いのか?」

「いーの♪」

 

目一杯伸びをした後の騒動でこっちに顔を向けたお兄ちゃんが労ってくれた。

欲張ればお膝抱っこまでしてもらいたい欲求があるけど…そこまでしたら私が暴走しかねないし…

ちょっと引いて頭を撫でてもらう位で私はOKなの。お兄ちゃんに撫でてもらうの嬉しいんだからね?

 

よっしゃ、書類全部片付けたー…ふぅ、私一人でも余裕だね、へへん。

今度はダミーも加勢させてやろうかな…単純な判断は出来るし…

 

「書類終わったよ、お兄ちゃん…何見てるの?」

「え…あ」

 

お兄ちゃんが見てたのは戦闘映像じゃなくてただのトップダウンで見たイサカとかスプリングフィールドの胸だった…

あとUMP姉妹が飛ばしてる間に映った私とかのおっぱいも…

 

「サイテー…」

「……すまん、つい」

「……ぶー」

 

何時も見るだけなら私は怒らないのに…というか満足するまで見せてるけど?

戦闘中も見たくなったの?それとも…また別な欲望?

お仕事中はすごく真面目だと思ったのに…ちょーっとがっかり

 

「もしもし、お姉ちゃん?お兄ちゃんがねー」

「MATTE!!」

 

やーだ、待たないよ♪

 

私の通報によって修羅となったお姉ちゃんがお兄ちゃんを絞め落とした。

その間に私が映像の方を処理して…お姉ちゃん達にお説教した。

ちっとも聞いてない感じだけどね…はははぁ…

 

「「面白いと思ったからやった、反省はしてない」」

「いや、反省してよ…お姉ちゃん達も」

「ふふ、その不機嫌顔も可愛いわね」

「姉妹喧嘩みたい♪」

 

駄目だこりゃ。

 

結局ドローンの操作はお兄ちゃんじゃなくて副官がして、書類はダミーに任せるって決まりになった。

お兄ちゃん反省してねー?




まぁドローン使わなくても平気な地帯だけどね
なんとなくUMP姉妹は遊べると思ったらガンガン遊びそうって思ってドローン握らせちゃった。


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番外 節分と旧正月

季節物はこういう時に書かないとね


――――――――――――D08基地キッチン・朝

 

 

「セツブン?」

「そう、節分…ヤーパンの季節行事」

 

早朝から私はある料理を作っていた…恵方巻きという物だ。

道具がないのでキッチンペーパーで代用してるけど…出来るかなー?

養殖物だが海産物はまだまだ現役だ…本物の海?やつはコーラップスの餌食にされたよ…

まぁそんなこんなでライスと海苔をベースにキクラゲ、厚焼き玉子などを巻いていく。

シンプルながら楽しめる料理だね。ヤーパンの食文化はシンプルだ。

海苔にはミネラル分が多く含まれているし…これに味付けをしておけば立派な調味料代わりになる。

爪楊枝で細かく穴を開けておくとパリッとした食感も出て良し。このテクはコック長に教えてもらった。

ライスはヤーパンの主食、私達の文化で言うパンと同じだ…ヤーパン人のエネルギーの元らしい。

祖にヤーパンを持つ人が多いこの基地でもそれは同じだ。私も好き。

 

さて、ヤーパンの季節行事の節分だけど…お兄ちゃんに教わってから知ったの。

言葉の意味は季節の分け目らしい。ヤーパンには四季があって春夏秋冬が巡り巡る。

春には桜、夏は花火、秋は月、冬は雪…季節によって自然を楽しむのがヤーパンらしい…

節分は冬と春の合間の行事らしい…邪を払い、福を寄せる…縁起物っていうらしいけど…

鬼っていうオーガに豆をぶつけて追い払って福を司る神を家に招き入れる…らしい。

無神教者の私にはよくわからないものだけどねー…縁起担ぎには良いかなって。

 

恵方巻きは何だって?その福の神様にあやかって食べるんだって。

無病息災、商売繁盛…そういった願いを込めてるらしいけど…

一説によってはまぁ…アレを咥えてるっていうイメージで始めたとか…なんとか…

シンプルだけど人数分用意するのは手間だなぁー…

 

「うわ、崩れた…これは私の分にしよっと…」

 

巻くのが結構難しい…本来の道具でも難しいらしい…

形が崩れた恵方巻きは除けておいて…ささっと作り上げちゃおう…

 

そう言えば旧正月って言うのもあった気がする…爆竹祭りらしいけど。

お祝い事でとにかく爆竹や花火でどんちゃん騒ぐらしい…お兄ちゃんも馴染みは無いらしいけど。

一部の職員が動いてたなぁ…今朝I.O.Pから大量に荷物が届いていたし…

何かあるのかも…私を変に巻き込まなかったら良いけど…

 

「マフィンが焼き上がりました。お一ついかが?」

「食べるー♪」

 

スプリングフィールドのマフィンだヤッター♪

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

その頃司令室にはこの基地きってのバカ男が集まっていた。

 

「ですから指揮官殿、この流れに乗るべきです!」

「そうですよ、I.O.Pもノッてくれたんですから!」

「いや、でもねぇ…」

 

メンテナンス班の若い衆と指揮官が顔突き合わせてあーだこーだと言い合っていた…

否、メンテナンス班が一方的に説得を試みているのであった。

展開されている資料に乗っているのは…チャイナドレス…そう、旧正月にかこつけて全人形チャイナドレスを着せようとしているのだ。

自分達の給料で支払ってI.O.Pに発注をかけたのだ…バカである。

しかし着せるに当たって指揮官の協力が不可欠である…指揮官に好意的な人形は少なくない。

指揮官が頼み込めば最終的に折れると踏んでメンテナンス班は己の欲求の為だけに頭を下げていた…バカである。

 

「指揮官には欲はないのですか!?」

「まさか…アナタは…ホモなのですか!?」

「そんな、信じていたのに…!」

「あァァァんまりだァァアァ!!」

「いや、ホモじゃないし欲はあるけど…」

「では何故!?」

「いや…嫌がるかもしれないじゃん…」

「ヘタレか!!」

「上司だし部下との適正な距離っていうか…ヘタレちゃうわ」

 

指揮官は全員そうすることに難色を示していた。確かに見目麗しい人形がチャイナドレスを着たらさぞ良い光景になるだろう。

だがしかし、セクハラはしてもガチで嫌がることはしたくないがモットーの指揮官。

パワーハラスメントに当たりそうな事なので相当嫌そうな顔である。

ホモではない、健全な男として人形に一定の感情を抱くことはある…

 

「とにかく、説得なら君たちがしなさい…」

「くそっ!玉砕覚悟だ、行くぞオメーら!!」

「「「おう!」」」

 

仲の良いバカ4人衆は揃って兵舎の方へと突っ走っていった。

残された指揮官は大きくため息を吐いて副官に目をやった。

 

「やっと仕事できる…Mk23、書類くれー」

「ダーリン」

「あー?」

「わたくしはチャイナドレス着ても良いのよ?ダーリンが喜ぶなら♪」

「なん…だと…?」

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・昼

 

 

「で?私も着ろって話?」

「そうです!残りは417ちゃんだけなんだ!」

「頼むよおっぱいちゃん、あのセクシーチャイナを着てくれ!!」

「一生のお願いだ、頼む!」

「一生軽いね…いや、良いよ?」

「女神か…ありがたやありがたや」

「ただし、お昼が終わってからだよ?」

 

お昼のお手伝い中で私はメイド服に身を包んでいた。今日はフレンチメイドね。

メンテナンスのお兄ちゃん達がカウンターに頭擦りつけてお願いしてくるものだから何事?って思ったら…くっだらない。

んー…でもお姉ちゃんとお揃いになれるのは良いねー♪

あ、でも体のラインがバッチリ出るし45お姉ちゃんが微妙そうな顔しないかなー…

 

よく見たらお兄ちゃん達揃って鼻が赤いな、地雷踏んだでしょ…

はぁーぁ…チャイナ服着たら絶対私がとばっちり食らうじゃん…なんてことしてくれたんだ…

まぁいいや…了承した手前着ましょう…馬鹿騒ぎされても迷惑だし。

 

「ついでにおっぱいを」

「あ"?」

「何でもないです…」

 

全く…面白みのないジョークを言うね…その目線だけで満足してなよ。

メンテナンス班のお兄ちゃんの目に映る私はゴミを見るような顔をしていた。

 

「おっぱいちゃんに睨まれるのもイイ…」

「キモ…」

「はっふん」

 

うわ、もう近寄らんとこ…これは危ない人間ですわ、あー鳥肌立つ…人形だから立たないけど。

 

 

相変わらずダミーに手を出しかけたので鉄拳制裁を加えたのを加筆しておくね。

遺言は「前が見えねぇ」だったかな。死んでないけど。

とにかくお昼は何時も通りに過ぎていった…ダミーの暴走には困っちゃうなー

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夕方

 

 

「おー…これは壮観だな…」

「「「「我らに一片の悔い無し」」」」

 

「まぁ貴方達にしてはイイセンスなんじゃない?」

「フン…指揮官がどうしてもって言うから仕方なくよ!?勘違いしないでよね」

「なんか落ち着かないわね…気晴らしにぶっ放したいわ…」

「やめましょうよ…折角のお洒落なんですから」

 

第1部隊の面々がチャイナドレス着てやって来た。行事だからってお兄ちゃんも食堂に来ていた。

FALは腕に何か布を引っ掛けている…あれお洒落なのかな…?私の付け袖みたいな感じ?鮮やかな赤だ。

わーちゃんはオーソドックスなチャイナドレス、シックな黒が良いね。手に持ってる扇子も良い。

スペクトラはどういう訳か森林迷彩色なの、I.O.Pテクニカルスタッフから戦闘狂なのがバレてるのかな?

ステンは可愛らしいピンクのドレス…袖のデザインは私のと同じだ。

 

というか殆どオーソドックスなチャイナドレスじゃん…私みたいに尖ったのは無いの?

FALのチャイナドレスが若干胸にスリットがあってセクシーな位じゃない?おいI.O.Pどうした。

なんで私みたいな尖ったのを寄越さない、どうしたんだI.O.Pのくそったれ変態共。

 

「じゃじゃーん!」

「これはちょっと…恥ずかしいですけどね」

「ダーリン♪わたくし似合ってる?」

「指揮官のためとかじゃないんだから」

 

Uzi、アンタだけが私の仲間だ…何あの露出度マシマシなミニチャイナ…脇腹と胸元がスリットいっぱいで超セクシー…

ダボ袖仲間はステンとM14…おい他ぁ!!全部スタンダードじゃねーか!私にも寄越せ!!

 

「殺す…I.O.P絶対に殺す…」

「とか言って結構ノリノリで着替えたくせに~」

「指揮官の名前出されたら目の色変わったのにねー」

「寝たい…」

「んあぁっ!?45アンタねぇ!!殺す!!」

「キレたキレたwおーこわいこわいw」

 

お姉ちゃんはFALと同タイプかー…胸元が眩しいね…

45お姉ちゃん、あんまり手をワキワキさせないで、怖いよ…あ、お姉ちゃんの鷲掴みにした…

おーぉー…お姉ちゃんがキレた…殺す宣言して追っかけ回し始めた…

 

「「がんばれ~…はっ?」」

 

G11と私が被って言ってた…どっちに向かってのがんばれ~なのかな?

まぁ二人の脚力と持久力変わんないし…デッドウェイトが少ない45お姉ちゃんが有利かな?

 

 

その後第2部隊が戻ってきて全員勢揃いしてから恵方巻きを頬張った。

メンテナンス班の皆が喚いてたけどしーらない。

太巻きってでかすぎない…これを一気とか…顎関節外れるかと思った…ふぅ。

 

どうでもいいけど戦闘に参加してない人形2体分の修理資材が消費されました。

過激な喧嘩ダメゼッタイ。




416のチャイナスキンとか来ませんかね?
あと恵方巻きをグイグイ突っ込ませたいぜ…


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Day35 工作入門

夜戦のイメージがふわっと降りてきたので


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「………」

「ダーリン?」

「ん、あぁ…悪い悪い…」

「どうしたの、険しい顔して」

「…前線支援要請だ」

 

早朝に伝達があり一部隊を投入してとある前線の支援を行なえという命令だ。

編成部隊を考えなければならない…1部隊のみという縛りもあり考えることになる。

作戦内容も一つ面倒であり悩むことになる…

 

夜間行動。それも破壊工作だ。破壊工作に長けた人形などこの基地には配属されていない。

指揮官の頭を酷く悩ませることになった…

 

「そんなに難しいの?」

「破壊工作できる人形いたかぁ…?」

「……居ないわね」

 

Mk23の頭にもそんな人形が居たなんて記憶はない。できそうなのはFALか?

いや、ただの爆弾魔だから隠密が肝になる夜間行動は不向きも良いところだ。

というか第1部隊がそろって戦闘したがりのマジキチだから隠密が大事な夜戦との相性が悪い!

 

指揮官は頭を抱えた。そんな指揮官の背中にはMk23がぴったりと張り付いて慰めていた。

 

「いや、マジどうするってんだよ…」

「ヘリアンも分かってないワケじゃないはずなのに…どういう事かしら?」

「その基地に潜入のプロが居るみたいな言い回しだったがいや…いねーよ…」

「大丈夫?おっぱい揉む?」

「いや、マジで悩んでるから結構です」

「(´・ω・`)そんなー」

 

本当にどうなるんだこの作戦。無情に時間だけが過ぎていく。

 

 

「話は聞かせてもらったわ」

「お前は…」

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝

 

 

「という訳で夜戦を引き受けたわよ~」

「なんで私も…?」

「家族一緒にお出かけだね♪」

「じゃあ私サボっていい…?」

「駄目に決まってるでしょ…」

 

朝のお化粧していたら45お姉ちゃんに引っ張られて連れてこられた。何事?

確かに私の銃には夜戦装備が装着されてるし私もNVゴーグル持ってるよ。でも…だからって…私?

いや、私も潜入とかしたこと無いんだけど?45お姉ちゃんも分かってるよね?

G11はサボろうとしてお姉ちゃんに打たれてるし…私を戦力に数えないほうが良いよ…

たしかにね…元々は416型のダミーだよ。でもね、お姉ちゃんと同じ様に動けるかと言ったらNOだよ。

その辺ちゃんと理解してるのかなぁ…いやまぁ…やれって言われたから死に物狂いでやるんだけど…

まぁスニーキングの基本は知ってるようなものだからそんなに足は引っ張らない…と思いたい!

 

「はぁ…まぁ良いけど…動き方とか教えてくれる?」

「実地教育ね~逸れないようにしなさいよ~」

「そんなに難しい潜入じゃないしだいじょーぶだいじょーぶ♪こなせたら」

「家族だ…でしょ?」

「わかってるー♪」

 

今日に限り私は第3部隊を外され第4部隊に配属。行動を共にすることになった。

この先も夜戦任務が下ったら一々こうするんだろうか?まぁそこは柔軟に…なのかなぁ?

行動開始は夕方から…ヘリで移動してから陸路を歩き夜闇に紛れて敵の通信施設と防衛設備の破壊が目的。

最悪私のグレネードで狙撃してもいいと思うんだけどね…今回は敵のハイエンドと遭遇する可能性もあるし迂闊なことは出来ない。

私の独断で動いたらマズいよね…はーぁ、気が重いなぁ…

ブリーフィングはこうだ。先ずは私とお姉ちゃんとG11で潜入、待機してUMP姉妹が敵を撹乱しながら敵指令所を強襲。

その後に私達が動いて可能な限り敵を排除、通信施設と機銃を爆破して撤退。

 

私の半身には消音器はくっついてないから今の内にくっつけておいて…

 

「お姉ちゃん、サプレッサーの余りない?」

「はい、予備だから後で返しなさいよ」

「ん、了解」

 

私の手持ちのアクセサリーは全部くっつけてある。つまりは消音器は無い。

お姉ちゃんのお古を借りて取り付ける…うわ、バレルがとんでもなく長くなった。

潜入に入る密林とかじゃ取り回しに困るなー…こういう時だけは16インチバレルが欲しくなるなー…

部品さえあれば簡単に取替できるんだけどね。ボルト2本でポロリだもん。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・おやつ時

 

 

「45、本当にお前たちで大丈夫なんだよな?」

「心配性ね~大丈夫よ、ヘリアンに私達の名前を出しても良いんだけど?」

「うーん…問い合わせしたらまぁ間違いないとは言ってたしなぁ…とにかく、あの周辺には装甲型が確認されている。いざって時はHK姉妹お前らが頼りだからな?」

「「了解」」

「定時連絡は怠るなよ、連絡が途絶えた場合はすぐさま救助部隊を編成しなくちゃならん」

「見捨てるって選択肢はないのね~」

「あ"?今なんて言った?」

「あら、怖い怖い…軽いジョークよ♪」

 

こわっ、お兄ちゃんを煽らないでよ…お兄ちゃんもガチギレしてるし…目が据わってるぅ…

まぁ甘ちゃんなお兄ちゃんだから見捨てるなんて選択肢は絶対ないな…

しかし装甲型の鉄屑かぁ…私の7.62mm弾と榴弾がキーって事ね…

お姉ちゃんの5.56mmでも狙えばOKなんじゃ…?いや、装甲が結構厚いから弾かれるのか。

徹甲弾とかもあったら確実なんだろうけど…無い物ねだりだなぁ。

 

「いいか、絶対に生きて戻ってこい…」

「「「「「了解」」」」」

 

まぁお姉ちゃん達慣れてる感じだし間違いはないと思うよ…間違いがあるとしたら私だ。

眠い眠い言ってるG11も流石に作戦行動始めたらキビキビ動いてる…普段からこれくらい動きなよ…

あれかな、能ある鷹は爪を隠すって奴かな…?とにかく出撃だ。

 

 

――――――――――――

 

 

「ここからは徒歩で作戦領域に侵入、ついたら丁度日が落ちてる頃合いよ~」

「りょうかーい、楽しいピクニックにしようね♪」

「がくー…」

 

緊張感が抜ける事を言うなぁ9お姉ちゃん…ピクニックとは違うよー…

作戦行動中に本当にも~…気が抜けるぅー…っとと、NVゴーグルが落ちそうになった…

何時にも増して私の装備は多くなってる。お決まりの双眼鏡に無線機…その他にNVゴーグルとスペアバッテリー。

殺傷榴弾10発分、スペアマグ8個…夜間行動が長くなり敵との遭遇戦も多くなるだろうから…だけど。

お姉ちゃん達は何時も通りの割と軽装で来てる…心配しすぎたかなー?

 

「作戦領域が近くなったら散開同時に連絡を入れるのよ?」

「了解よ」

 

今回の作戦が作戦なだけにダミー人形は連れてきていない…損傷はそのまま死につながる。

バレず的確に潰していかないと…ポジションに着いたら私は狙撃支援かな?それともCQB?

 

「私はどうするのが正解?」

「G11と同じで狙撃支援、可能ならCQBもって言いたいけど…」

「ん…やってみる」

 

ツーマンセルとスリーマンセルで別れて行動開始…私は支援役ね…

役割だって想像通りってところだしやってやろうじゃない…私は完璧なんだから。

 

「じゃ、後は殺るわよ~♪」

「それじゃーまたねー♪」

 

「やるわよ」

「はいはーい…さっさと終わらせて寝たい」

「了解、行動開始」

 

チャージングハンドルを引き初弾装填、いつでも戦闘できる様に準備。

もう日は傾きいつ闇が訪れるか…初の破壊工作に緊張しながらも私は416姉に付いて歩いた。

 

 

 

夜の帳が降りた、私達の行動開始時間だ…作戦開始前の無線を入れて作戦領域に侵入。

鬱蒼と茂る密林の中を進んでいく…最前線という事もあってかどこかしこで銃声が聞こえる…

戦場は眠らない…この地区担当の部隊が小競り合いをしているんだろう…好都合だね。

作戦領域内では不必要な無線、会話は無い…UMP姉妹はどうだろうか…無事なのか…

 

現在の鉄血の意識は戦闘中の正面に向いている。好都合だけど何があるか分からないし内部から敵を排除するのも目標だ。

なお、私達の事は知らされていない…指揮系統が乱れたら雪崩れ込む可能性も高い。

冷静な人形ならそうでも無いかもしれないけど…いきなり発砲なんてのも有り得る、証拠は残さず撤収するの。

 

「こちら416、潜入開始」

 

416姉のピッキングでロックを解除してさっさと潜入、近くの施設に侵入。

電気は落ちている…NVゴーグルを掛けて私が内部を伺う…よし

 

「…クリア」

 

少しずつ扉を開け入ればもぬけの殻だ。短く状況を伝えて内部でカバー。

416姉とG11が入れば扉を閉めて…416姉が先行、G11がカバーを行い…私はその後ろでバックアップ。

 

パスッパスッパスッ

 

短い間隔で発砲音…中に敵が居たのか?

 

「3ダウン、417はここから狙撃して…私とG11で施設に侵入して破壊してくるわ」

「了解…全部倒しても構わない?」

「えぇ、勿論よ…ただしバレないようによ?」

 

狙撃ポイントは確保された。装甲型の人形が巡回しているが…弱点はおそらく変わらない…

デカい四足歩行のオモチャが指令所付近に陣取ってるけど…あれはちょっと難しいか。

とにかく私は416姉の支援だ…巡回してくる木偶人形を撃ち殺せばいい…NVゴーグルを上げてスコープを覗き込む。

身を屈めて進む姉の後ろ姿を視認しながらそちらに向かおうとする木偶人形に照準を合わせる。

生意気にもツーマンセルで動いているが後方を動いてる人形から撃ち殺してすかさずもう一体も撃ち殺せば…OK。

警戒するどころか不審な物音に立ち止まって振り向く始末…お粗末ね。

 

ザザッ

『こちらUMP45、これから指令所にカチコミいれま~す…416生きてるー?』

『生きてるわよ、さっさとしなさい…こっちはもう行動してるから』

 

指令所の方面に視線を向ければ小さく見慣れた姿が見えたような気がする。

まぁ向こうは任せよう…こっちの支援が終われば移動して向こうの脱出支援だ。

 

パスッ…パスッ…

 

「2…」

 

スコープを覗く先で倒れる装甲つきの木偶人形を一瞥して狙撃支援だ…

夜はまだまだこれから。私の眠れない夜はまだ…始まったばかりだ。

 

 

『定時連絡入れたわよ~皆無事でしょー?』

『もちろん』

『あーい』

「無事よ」

 

ま、無事に帰れるでしょ…




次回までちょっとこんな雰囲気に付き合ってくれ


指摘どうも、恥ずかしい間違いしてたヨ…とほほ…


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Day36 眠れない夜

潜入描写むずいぞこれ


――――――――――――

 

 

この鉄血基地の防衛施設は3つだ。レーダー施設、対空機銃制御施設、通信施設。

そして指令所がぽつんと鎮座していてその他の施設は人形の兵舎だったり見張り台だったり。

弾薬や爆薬の置かれた倉庫…長距離移動用のジープが止まっている車庫だったり。

基地の内容はG&Kとそう変わりない…ただ妙なのはヘリポートはあるのにヘリが無い…奴らは使わないのか?

416姉が真っ先に向かったのは倉庫だ。そこから爆薬を拝借するつもりなんだろう。廃棄されたらたまらないけどね…

 

パスッ…パスッ…

「5…6…」

 

スコープの先では次々に木偶人形が倒れていく。地面には損傷箇所からあふれる血じみたオイルが広がる。

バイザーが破損して中の表情が見える。無表情で…気持ちが悪い。

あぁ、奴らに感情なんて上等な物は搭載されてないんだろう…命令に沿って動き人間を殺す。

本当に、ただそれだけの存在なんだろう…情けをかける事なんて無い…殺せ、殺せ。

 

発見…ターゲット周囲に敵なし

パスッ…パスッ…

「7…8…」

 

鉄血の基地と化した敷地内に血色の華が咲く。

 

ザッ…

『こちら416、レーダーの無力化及び爆薬設置に成功…次に通信設備を破壊に行くわ』

「了解、援護する…施設周辺の掃除は終わってる」

『了解』

 

無線越しに姉の声と一緒にクリアリング…周囲に敵影無し。現状バレてはない…

正面でドンパチやってくれてるお陰だね…警備が手薄だからバレてない…

施設から飛び出た姉とG11の背中を視認…隣の施設に飛び込んでいった。

周囲に敵影無し…指令所の方はどうなってる?ちょっと見てみよう。

 

「……わぉ」

 

潜入とはどうした?スモークばりばり炊いてますやん…不審な煙に困惑ってエラーを吐いてる様子だけど。

オロオロしてばかりで…間抜けね。この距離、いただいた。

 

パスッ

「9…」

 

と言うか警戒というのが疎かだ…おろおろと左右を向いてばかりで動こうとしていない…

身を伏せるなり物陰に隠れるなり何かアクションを起こすべきなのに…所詮はって所ね。

指令所の方ではもう潜入が割れてるみたいだけど…大丈夫なのかしら…?

いや…各人形に警戒が促されてる…動きが変わった。ツーマンセルの真似事からしっかりしたツーマンセルに変わっている。

これは迂闊に射殺も出来ないかな…下手したら私がバレる…

ふぅ…立地的に密林内からの狙撃が出来ないのが痛いなぁ…CQBなんてシチュエーション無かったものだから…

ゲームと違って被弾はそのままパフォーマンス低下につながる…死に直結してくる。

安易な凸スナなんて出来ない、リスキー過ぎる…室内戦での取り回しは現状最悪を極めているからMk-23が最後の生命線になる…

私が潜伏してる施設にクソ人形が入ってきたら被害は免れないかなぁ…

 

ザッ

『通信設備に爆薬設置…対空機銃のコントロールルームを破壊しに行くわ』

『こちらG11狙撃地点に到達、支援するよー』

「了解…狙撃地点を変えるわ」

『了解、無理はしないでね?』

 

地点転換の時間だ…その前に…高台の見張り人形を…

 

パスッ…

「10…」

 

 

ザッ

『指令所占拠~後は適当に爆破しちゃっても良いわよ~』

『それそれー♪』

 

指令所の防衛メカも活動停止…人形も指示系統が停止して大混乱ね。

 

施設の窓から飛び降りてから改めて周りを確認…人形の姿はなし…

外周に沿って慎重に移動していけば…最初の狙撃に使った施設に似た宿舎のようなモノが立ち並ぶ。

私が目指すのは近場にあった見張り台その上から狙撃しようと考えたのだが…

もうちょっと正面寄りの施設に潜入して狙撃したほうが良いかな?

 

NVゴーグルを下ろしてからMk-23を引き抜き潜入…今回は私一人だ…油断できない。

この中に居るのが装甲型だったら最悪だけどね…Mk-23じゃ弾かれる。

扉を開け中を伺う、敵影らしきものは見えない…飛び込み構えるが敵影なし。

カッティングパイで確認しながら二階を確保に向かう…敵影無し…

 

二階の室内はクイックピークで確認…こちらももぬけの殻だ。

ふぅ、警戒したけどアンブッシュは無さそうだ…さてと…狙撃の的はどこかしら?

NVゴーグルを上げて417を構え、二脚を立ててからスコープを覗く。

慌ただしく動く人形が何体も施設から飛び出してきている。異常事態にようやく気づいたか。

416姉は完全ステルスやってたのね…やるぅ。

 

ザッ

「こちら417、連中異常事態ってようやく理解したみたいよ、警戒に飛び出てきてる」

『了解…45のヤツ早いのよ…』

『あら、416が遅すぎるだけよ~♪』

「ともかく、支援するから…G11もOK?」

『はいはーい』

 

作戦も大詰めだ、後はキレイに爆破して撤退しておしまい…

もうこうなれば多くの的を撃ち殺しておこう…

わーい楽ちーん、こんなの電子ゲームみたいね、ふふん。

 

とと、集団で各施設から飛び出しちゃって…良いのかしら?

もうバレてるようなものだし良いよね?グレネードの出番ね。

二脚を折りたたみ、角度を付けてからグレネードの引き金を引く。

ポンっと間抜けな音がしてから榴弾が発射され…

 

「どっかーんってね…纏まって動くからよ、間抜け」

 

地上に1輪の華が咲いて散った。

 

ザッ

『設置完了、撤退準備』

『じゃあ潜入したルート遡って帰るわよ~』

『遅れたら置いていっちゃうからね?』

『あーもう面倒だなぁ…417~あとでおぶって』

『タイマー開始…30秒後に爆破するわ』

 

よし、私も撤退しよう…さーて帰ったらうんっと褒めてもらうの。

 

 

――――――――――――

 

 

撤収しようと通信を切って振り向いた時だった。

2体の人形が入ってきた…すぐさま構えて撃ったが…向こうも反応速度だけは良い。

当然無傷とは行かず反射的に動いたから軽傷で済んだが…左腕をやられた。

痛い痛い痛い…痛覚を即座に切って弾頭を取り出す…くそ、疑似血液が止まらないなぁ…

バックパックの中に止血帯と包帯はあったっけか…

……人間から人形になってこんなのもぱっぱっと出来るようになって…ほんと、遠くに来ちゃったな。

 

あーくそ、さっきので私の位置完全にバレたかな…?

死角になってた部分から入ってきたのか…?あーくそ…クリアリングが不足していた?

 

「ごめん、しくじった」

『あら?』

「追跡撒くからちょっと遅れるかも」

 

命懸けのかくれんぼの開始ね。奴らの思考ロジックなんて単純だから撒くのはそう難しくないはず…

慌てるな、私はまだ生きている…囲まれたってまだまだ殺れる。

左腕が鈍くなったから何だって言うのよ…これくらい丁度いいハンデよ。

 

窓からクイックピーク…わらわらと銃声を聞きつけてやって来てる…逃走経路は…いや、待てよ…

グレネードの残りは9発…施設はかなり脆い…逃走経路が無いなら作れば良い…

ぎこちなくグレネードの再装填をしてから挨拶代わりに群衆に叩き込む。

仲間の犠牲など気にも留めないでこちらにまっすぐ突っ込んでくる…

 

「うぁっ…」

 

駄目か、もうこっちの居場所は完全にバレた…窓から構えて撃つのはもう無理だな…

クイックピークしてもすぐに撃たれる…もう駄目だこりゃ…室内でのCQB戦になるか…その前に逃げるかよ。

もちろん後者を選ぶんだけど。逃走経路は今バカスカ撃たれてる窓と入ってきた扉…他には多分ない。

じゃあ、どうするかって言ったら…二階の壁に穴を開けてそこから飛び降り。

マスターキーはグレネードってね!でもタイミングは…

 

 

「けほっ…空いた空いた…逃げるわよ…!」

 

首尾よく設備が爆発していく、それに合わせて窓の反対側の壁に大穴をこじ開けた。

クイックピークはもう無理だけど銃撃が止んでる辺りから想像して爆発音に全員振り向いてるか…

飛び降りてからよーく様子を伺う…影から慎重に…

 

「居ない…よし…」

 

さっさとこんな所トンズラするに決まってるでしょ。

ピッキングで開けられたフェンスはまだ開いてる筈…そこから…

 

「うひゃぁっ!?」

 

頭上を弾丸が通り過ぎていった、やばい見つかった!?全速力で逃げるんだよぉ!!

ひんっ、服が破けていくぅー!やーだー!!

 

今度は狙撃!?髪がいくらか持っていかれた!あーもうヤダー!!

 

 

――――――――――――

 

 

「この、バカ妹!どれだけ心配したと思ってるの!!」

「すいませんでした…」

「謝らないくていい…もう、無理だと思ったら助けを求めなさいよ…」

 

何とか密林に逃げ込めて難を逃れた。無線も叩き切ってたからお姉ちゃんが青ざめてて無線機に怒鳴り散らしてた。

ボロッボロになった私を見て駆け寄って抱きしめたと思ったらゲンコツ貰った…すごく痛い。

置いていくなんて言ってたくせに45姉も待っててくれて9姉は笑顔で拳振り抜いてる…やだなぁ怖いなぁ…

ホッとした反面安心して腰が抜けちゃって…へたりこんじゃった…あ、左手エラーダウンしてらぁ…

 

「417~♪」

「な、なにかな9お姉ちゃん…」

「心配したんだからねー…これからは家族だ」

「へぶっ!?」

 

私の頬に9姉の心配ファミリーパンチが炸裂した、私はそのまま気絶した…

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「で、その損傷か」

「はい…」

 

ズタッボロにされた私を見て指揮官は痛ましくこっちを見ていた。

羽織っている上着はボロ布になってるしブラもちょっと破損して危うい状態に。

スカートなんて穴開きでパンツ丸見え…痛ましいのは左腕の怪我…だらんと垂れ下がっている。

あとは9姉のファミリーパンチの跡か…

 

『妹が出来て嬉しかったのに…失うなんて事はしたくないわ…生きていて良かったわ…本当に』

 

416姉には帰りのヘリの中でめっちゃ泣かれたし45姉にも無茶は厳禁よ?と釘を差された。

あとやっぱり私の性格か慌てるとボロが出る…ペースを崩されると駄目っていうのが弱点だなーって自己診断。

こればっかりは人間の時と変わらない、慌ててないつもりでも慌ててる…

 

「とにかく生きて帰ってきてくれて良かった…工廠には連絡が行っている、すぐに修理を受けてくれ」

「了解…」

 

メインフレームの修繕って結構時間がかかるらしいけど…あーあ、メンテナンスのお兄ちゃんに怒られるかなー?

朝から大忙しにしちゃってごめんねー…

 

はー…生きてるって…良いね…




多分最初で最後の戦闘での417ピンチ回でした。
というか工作ってこんなんだっけ…?


*追記*
誤字報告ありがとうございます


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Day37 修理と休息

修理ってどうしてるんだろうなーって思いながら妄想だけで書いてる


――――――――――――D08基地工廠・朝

 

 

「うーわ結構派手にやられてるなー」

「あははは…ごめんなさい」

「野郎共気合い入れろ!417嬢ちゃんの修理だ!」

「「「「うす!」」」」

 

普段中々拝めないメンテナンス班の真面目な顔が見れてる。

それに普段は我関せずなI.O.Pテクニカルスタッフも忙しなく動いてる…あっちゃぁー…これはやっちゃった。

左腕は完全にエラー吐いて動かないし痛覚を叩き切ったまま…多分入れたらすごく痛いんだろうなー…

 

「よし、痛覚切ってるよな…そのまま切っておけよ」

「左腕の交換を行います…それと各関節に負荷がかかっていますね…整備しましょう」

「いや…交換までは要らんな、取り外して修理だすぐにやるぞ、パーツは揃っている」

「予定時刻は…だな。さ…417、キミは眠りなさい…」

 

メンテナンスベッドに寝かされた私はそのまま眠りに落とされた…

妙に皆が優しいのが気になるなぁ…ま、そうか…この基地だとメンテナンス班の仕事殆どなかったし…

すごーく平和だったからね…私みたいに大破してくるのがそうないってだけ…かな…

 

「損傷チェック…あーやはり外傷から察していましたが左腕はボロボロですね」

「取り外すぞ…よし、取れたな…次は」

 

戦火で煤けた肌はそのままに修理が進んでいく…

各部関節の簡易オーバーホール、ショックで緩んだ接合を増し締めしていく。

特に損傷が激しい左腕は一度取り外してからほぼオーバーホール。

 

「ダーリン…あら?」

「イサカか、ちょっと手が離せない後にしてくれ」

「はーい…真剣なアナタも素敵ね♪」

「……この様子なら大丈夫そうね」

「大丈夫よ、普段はおちゃらけてるけどする事はちゃんとする子たちよ?」

「そうだといいけど…」

 

主任は来客に目もくれず修理に精を出していた。

修理の様子を見に来たのはイサカと416。前者は主任に、後者は417の様子を見に…

 

 

作業は日がてっぺんに来るまで続いた…

 

 

――――――――――――D08基地工廠・昼

 

 

「ぁ…ぁー……終わった?」

「あぁ、終わったとも…至近距離でのグレネード発破に連続しての飛び降り…それから全力疾走」

「ちと足にガタが出来てたぞ、もう無理はすんなよ?」

「悔しいことながら我が社の人形は高性能ですが壊れやすいので…無理はしないでください」

「はーい…」

 

父性溢れる主任からぽんぽんと頭を撫でられてから私は目が覚めた…

セルフチェックでも各部異常なし…あとはこの破れた服と肌の汚れかぁ…

 

「すぐにシャワーを浴びなさい…破れた服はこちらで回収します、後で持ってきて下さい」

「はーい」

 

汚れは流石に落とすってことはしなかったのね。まぁデリケートな所だし…助かるけど。

兎も角私完全復活…ふぅ、痛覚を戻して…あー…ジーンと来た…術後だからかな?

術中も感覚あったら地獄だったろうなー…おー怖い怖い…

この痛覚を叩き切れるのも人形の利点だよねー…痛覚があるだけで判断が鈍るからね。

…あれが実際に撃たれる痛み…銃撃に晒される恐怖…まだ、私は戦場をちゃんと理解してなかった。

どこかフィルターを一枚挟んで見ていたんだ…ゲームと同じ様に…

 

「気分はどう、417…」

「お姉ちゃん…すっかり元気だよ」

「そう、なら良いわ…そうだ、417…あとでお願いがあるの…シャワーを浴びた後で良いから」

「ん、りょーかい」

 

お姉ちゃんのお願い…?私になにがあるんだろ…ふーむ?だめだ見当つかない。

およよ…お姉ちゃんの手が私の頭の上に…撫でられてる、おほー…これは新感覚。

それから?おやおやお姉ちゃんが私の手を握って…どうしたのかな?

 

「どうせだし、一緒に浴びない?」

「え"」

「ダメ?」

「あー…まぁ…大丈夫だよ」

 

ちょっと避けてたことの一つだ…もう同性だけど人形と一緒にシャワーっていうの…

いや、気恥ずかしいのもあるし元野郎っていうのもあって…そこはかとなく罪悪感が…

自分一人ならもう慣れちゃったんだけど…うーん…

しかしお姉ちゃんのちょっと弱気な顔に押されて了承しちゃった…やべーぃ。

お姉ちゃんの身体ってこう…破壊力があるからなぁ…私みたく目に見える破壊力じゃないし…

 

やっぱりデカい、お姉ちゃんは色々デカい。

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎シャワールーム

 

 

「髪を下ろすと以前と変わらないわね」

「あはは…あの時はお姉ちゃんめちゃくちゃキレたね…」

「もう過去のことよ…」

 

ふぅ…今私は身を包むものなどなにもない状態だ。シャワー浴びてるからね…

隣にはお姉ちゃん、ちらっと横目で見てもまぁ…デカいしキレイだ。

実際に一緒に浴びてみてどうか?まぁ…思ってたほど恥ずかしくはない。

そしてやっぱりと言うか…興味はあるけど欲情はしないね。

もう性的嗜好とかも女の子になっちゃってる節があるし当然か。

普段はツーサイドアップで差別化されてる髪型もシャワー中はお揃いだ。

この基地になんとかたどり着いて…お姉ちゃんが着任するまでのあの間を思い出す。

あの頃から比べるとホント…私は丸くなったんじゃないかな?暴力は殆ど振るわないし。

 

「417、ヘアトリートメントはね…」

「うぇ?」

 

私なりに手入れはしてたけど…どうやら仕方が違っていたらしい…お姉ちゃんからの指摘だ。

もっと丁寧に優しく髪を撫でるようにケアするの、見よう見まねでやってみるけど…これは時間がかかるなぁ。

思えばMk23にそんな短時間でOKなの?なんて聞かれたっけ…なるほどなぁ。

私もお姉ちゃんも長いし…ケアしながらってなるとかなり時間がかかる…

 

「髪は女の命とも言うのはこういう所からかな?」

「命とまでは言わないけど…大事に手入れしているのは間違いないわね」

 

お姉ちゃんもまぁ自慢げに髪をつまんでウィンクしてきた。うん良い匂い…

真面目一辺倒かと思ったらわりと茶目っ気もあるのかな、お姉ちゃん…

 

「はー疲れた疲れた~報告書出してようやく浴びれるー…あら?」

「あら」

「あちゃー…」

 

報告書を書いていたんだろう45お姉ちゃんが入ってきた…珍しい客な私を見るなりにやぁ…と笑ってきた。

あーこれはイヤーな予感がするぅ…手をワキワキさせて何近寄ってるのかなぁ~?

 

「妹分の発育チェック~♪」

「あにゃぁぁぁあああああぁぁああああ!!」

「……程々にしなさいよ」

 

ウェッ!?オヌェーチャン!?オンドゥルルラギッタンディスカー!!?まって、45お姉ちゃんそんなに…あっあっ…

…なんかアレだよね、45お姉ちゃんは自分からのスキンシップは遠慮ないね。

私だからか?私だからなのか?…兎も角私の悲鳴が響いた。

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・昼

 

 

「それで?お願い事ってなーに?」

「お願い、ゲームを教えて頂戴…あの大会の結果は悔しいわ…」

「えぇ…」

 

お姉ちゃんの完璧主義から来てるんだろうけど…ちょっと意外というか…なんというか…

ヒートアップした後の私達のプレイングは酷かったけど…気にする?気にしちゃう?

というか…遊びにも本気だね、遊びを遊びとして見てないのかも…?まぁいいや。

困惑はしたけど別に教えない理由はない…ちょうど良い暇つぶしにもなる。

 

「OK、それじゃあ大会の時と同じでボンバーマンで良い?」

「えぇ、ついでだからUMP姉妹も巻き込むわよ…」

「スコーピオンに借りてくるねー」

 

私が自分の兵舎に戻る間…第4部隊兵舎からは言い争いのようなモノが聞こえたような気がする…

事情をちょっと説明したらスコーピオンは快く貸してくれた。この手のレトロゲームは貴重なんだよねー…

それを快く貸してくれたスコーピオンには感謝しないと…今度お好みのスイーツ作ってあげよ。

 

「お姉ちゃーん借りてこれたよー?」

「あら早かったわね、さ…やりましょう」

「……やるわよ」

「ふふ、楽しみ♪」

「あーあ、ゾンビ映画見るつもりだったのに…」

 

まぁそんなこんなで4人プレイでのボンバーマン開催でーす。

観客は眠そうなG11だけだ。騒いでもまぁ文句は言われないかな…?

 

「じゃあお姉ちゃんには…ボンバーマンにおける基本の詰め方から教えていくねー」

「えぇ、よろしく頼むわ」

「ティーチングしてる間に容赦なく潰すけど」

「取り敢えず…えい、えい♪」

 

基本動作は知ってるはずだからその基本動作で出来る戦略の立て方と詰め方。

なんて言ってるけど要するに如何に相手を陥れるかを実践している。45姉に対して。

 

「ふぅーん…」

「ごめんね、悪く思わないで」

 

どうやっても相手に抵抗させないためには物量で押し込むとか…ある程度プレイしてきたら見えてくる相手の癖を突くとか。

本当に基本的なことだけど…教え込んでいく…お姉ちゃんもまぁ分かってることだと思うけど。

それから連続ボムキックやボムキック流星群…要するにボムキックコントロールを教えていった。

あれ任意のタイミングで止めれるんだよね、知らないとそのままツーってやっちゃうけど。

それを応用した追い込み方、私が勝手にそう呼んでるだけなんだけどね…かっこいいじゃん?

 

修理復帰後早々に遊んで…うーん…これでいいのかな?

まぁ図らずも左手のぎこちなさは無くなってるのを確認できてるからOKなのかな?

 

「という訳で9お姉ちゃん覚悟」

「とりゃ!」

「あわわ…でも、まだ…」

 

9お姉ちゃんのダイレクトアタック、私の胸部を叩かれた…おぉ揺れる揺れる、バランスも崩れる。

だがそれだけで私の集中を乱せると思うな9姉!

 

「ブラずれたよ」

「え、うそ!?」

「嘘♪」

「あばー!?」

 

くそぅ…簡単な騙しに引っかかった…お姉ちゃんの微妙な視線が突き刺さる。おぉ痛い痛い…

名誉挽回の為に言うけどその後私ちゃんと勝ったからね!?




破損箇所を修理してあとの汚れは自分でやれってスタンスだと思うんだよね。
スオミとかサウナ付きの~とか言ってるし…


しかしアレですね、毎回感想貰うと本当励みになります。
毎朝起きてニッコニコしてますありがたき…

*追記*
誤字指摘ありがたき…


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Day38 女子会ですか?「たぶん違う」

全員ゲンドウポーズしてると思って
そして大体全員机におっぱい乗せてると妄想しろ


――――――――――――

 

 

「集まった?」

「ふん…」

「この集まりは一体何でしょう…?」

「さぁ…?取り敢えずコーヒーをご用意します」

「うふふ♪」

「何よー…その意味深な笑み」

「クッキー用意したよー」

「……」

 

さぁ今夜は楽しい楽しい女子会の開催だ。…嘘です、とある疑惑を追求するための会合です。

メンバーはFAL、わーちゃん、G36C、スプリングフィールド、Mk23、Uzi、お姉ちゃんと私。

勘のいい人なら分かるんじゃないかなっていう組み合わせだよね。いや勘がいいって何やねん。

基地の隅っこにある倉庫に集まって机を囲って円卓ごっこ…お話中の口慰めは私の焼いたクッキーとスプリングフィールドのコーヒーだ。

これだけだとただのお茶会なんだよね…うん。

 

「では、会議を始めます…」

「会議…ですか?」

「ズバリ、指揮官はヘタレかどうか!」

「ぶふっ」

「ヘタレって何よ?」

 

G36Cが吹き出すのは珍しいな、レアな一場面だよ。

Uziがヘタレの定義が分かってない様子でMk23に聞いてるし…Mk23もコレには苦笑い。

さて、この会議を開催したのはFALで事前に話を聞いていたのは私とMk23だね。

曰く完全にべた惚れだろうし指揮官の事を話す会議には参加するでしょ?ってさ。釣られたけど。

お姉ちゃんが来たのが結構意外といえば意外かな。FALに会議持ち込まれた時嫌そうな顔してたのに。

 

「軽く確認いいですかー?」

「メンバー417、発言をどうぞ」

「はい…この中でお兄ちゃんからの直接なセクハラを受けた事がある人てーあげて」

 

なんて言って号令掛けて私は手を挙げる…するとまぁ全員しゅばっと手が挙がる。

全員一度はセクハラ被害にあってる…はいはい。

 

「じゃあ、最近受けましたか?受けたならてをあげてー」

 

ありゃ、これはゼロ…まぁ予想通りって言えばそうかな?

私とお姉ちゃんは来て日が浅いから最近の定義が結構難しいけどね…ここ数日間で直接的なセクハラは受けてないね。

私が受けた直接的なのって言ったら…来て早々のキモチワルイムーブでの胸揉みと撫でられた時くらいか。

お姉ちゃんはいったい何時食らったし…というかお兄ちゃんよく生きてるなぁ…何されたかわかったものじゃないのに。

 

「もう一つ確認…セクハラしそうになったお兄ちゃんにちょっとでも嫌そうな素振りを見せたらすぐに引かれちゃう?」

「あー」

「そうですわね…」

「そういえば…」

 

皆心当たりあるようだ…最初はガンガンに踏み込んでくるくせに最近は適正な距離を取ろうとするみたいな?

新しい人形が着任すると嬉しさ余って暴走するみたいだけど…ふーむ。

 

「段々気恥ずかしくなってヘタレちゃう系なのかなー?」

「最初の頃なんて酷かったわよ、毎晩揉まれて…」

「私が着任した時なんか汚らしい手でベタベタと…それも今は頭を撫でる程度…フン」

「皆さん同じ様なうらや…苦労されたのですね」

「わたくしは合意の上ですから思いの外ここ最近でも遠慮が無いように見えますが…」

「あー…」

 

そういえばMk23は毎朝盛ってるね…でも全貌を見てるわけじゃないからどうとも…

 

「そう言う割には毎朝見られるだけじゃない?」

「あら?なんで416、貴女が知ってるの?」

「どうだって良いでしょ」

 

おやおや?お姉ちゃんが思わぬ爆弾を持ってきたかな?

確かにお姉ちゃんは朝の司令室には滅多なことがない限り近寄らない。

あのMk23とお兄ちゃんが織りなすピンク色の空間は私も長時間は居られない。

真面目なお姉ちゃんには到底耐えれない空間のはずだけど…何故知っている…?

あ、まさか…私は思い当たるのがあるぞー…?この姉好きな人の部屋に仕込んだな?

 

「お姉ちゃん…」

「しっ…言わないで」

 

クロだわ、これはマックロだよー?これはいけない…

これは議会に言わなければならない案件では?と妹は訝しむ。

言わないでってこっちに言っても…うーん、どうしよう…

今度第4部隊の兵舎を総ざらいするか…受信機があったら確実にクロだよ。

 

「まぁでも…確かにMk23は比較的にセクハラ受けてる筈だけど…でもおっぱいに手をぴとってされる程度でしょ?」

「えぇ、それでダーリンは満足しちゃうの…物足りないわ…」

「そこなんだよ、普通男ってそこまでしたら調子に乗ってグイグイ行きそうなんだけどね」

「つまり、議題に上がったヘタレ疑惑となるわけね…」

「そゆこと、言い換えれば慎重になってくれているって事だけどね」

 

ダミーも口々にボロックソに言ってたけどお兄ちゃんはヘタレで間違いない筈。

これだけ魅力的な女の子が集まって話ししてもグイグイ踏み込んだのは最初の数日間だけ…

それからは緩やかに一線引いて普通に指揮官してる…ちょっとスケベな男って感じ?

スケベなくせして目で見るだけで満足しちゃうようになっちゃうのはどうなんだろ…

Mk23に同意するわけじゃないけど私達は別に…ねぇ?

 

「417、何よその目」

「べつに~?」

 

堅物なお姉ちゃんだって迫ればきっとお願い聞いてくれるだろうにねー

 

 

「まぁあの人がヘタレなのは決定的に明らかね」

「グイグイ押してもMk23の例があるから効果は薄そう…」

「微妙にヘタレて精々行っても撫でる程度?」

「この前なんて見てもいいよって言ったら聞き返したくらいだよ」

「えぇ…」

 

皆揃ってお兄ちゃんはヘタレと認識…さて、ここでもう一つ疑惑が浮かんだぞ。

グイグイおしてもヘタレるし放って置いてもヘタレ気味だし…

 

「さて、ここでもう一つ…お兄ちゃんはもしかしたら童貞なのでは…と私は疑います」

「ほぅ」

「続けて」

「ぶっちゃけて言います、私とお姉ちゃんはお兄ちゃんの部屋に侵入したことがあります。そこで性に関してはえらく貪欲なのは確認済みです…具体的にはエロ本を漁ったんですけどね」

「ギルティ」

「ステイ、続けて」

「はい、そこで見たのはでっぱいからちっぱい、お姉さんから幼女まで各ジャンルありましたし…おそらく雑食であることは推測されます」

「異種姦ものまである業の深さだったわ…喜んで、グリフィンの人形の物まであったわよ」

「しかしながら現実の私達には一線を引いて触れるのすら勇気がいる…といった様子です…接触に耐性が無いとも見えます」

「なるほど…」

 

お兄ちゃん童貞疑惑に皆の目の色が変わった…初物を奪おうと必死かな?

あとお姉ちゃん、恥ずかしいなら横から口を入れなくても良かったのに…顔が真っ赤だよ。

ちなみに人形の薄い本は多分スプリングフィールドがネタだった気がする…ギルティ。

まぁ女に興味があっても触れるのに億劫になるほど臆病で見るだけでフンフン鼻息荒くなるのはまぁ…童貞臭いよねって話しさ。

 

「つまり…逆レも…」

「止めてあげて、FALそれはトラウマになりかねない」

「そうね…」

 

逆レはマズいよ、多分お兄ちゃんのメンタルだとトラウマになりかねないから。

やってもそうだね…手を取っておっぱい触らせるとか?それでも多分十分だと思うけど。

兎も角過剰なアプローチは逆効果だと思われる…

 

「つまりは今までどおりに接していけば問題ないのでは…?」

「そうとも言う…過剰なアプローチは厳禁だね」

「私達乙女同盟の決まりとしましょう」

 

こうして特に何事もなく議会は解散となった…かと思った?

 

「所で417ちゃん、侵入ってどうしたのかしらー?」

「え」

「興味なんて無いけど、アイツの護衛とか考えたら知っておいたほうが良いでしょ?教えなさい」

「あの、私は」

「良いから吐きなさい♪身体に聞いてみたほうが良いかしら…」

「ふにゃぁぁああっ!?」

 

おにょれ…FAL……結局私はお姉ちゃんのピッキングで侵入したことをゲロった。

わーちゃんの抑え込みが完璧で抵抗すら許されなかった…くそぅくすぐり地獄はいけないと思うなー…

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夜

 

 

「おにいちゃーん…あれ?」

 

返事がない、うーん何時もここで仕事終わりに騒いでると思ったんだけど…今日はどうしたんだろう?

キョロキョロと見渡してみたらソファーに寝転がって静かにしてる…寝てるのかな?

うーん…他に誰も居ないよね…そーっと近づいてお兄ちゃんの寝顔を拝見…

おーぐっすり…無防備な寝顔はちょっと可愛いかな?えへへ、ラッキー♪

とりあえず…膝枕してあげよ、疲れてるんだからこれくらいはしてあげないとね…

 

ここなら私も寝れるし…最悪寝ちゃってもいいよね…

でも…本当に、お姉ちゃん発信機はどこに仕掛けられたのやら…

この物音とかも聞かれてるんだろうなー…隠しカメラとかも仕掛けてたりして…おー怖い。

この前のピッキングといい…色々とアウトな事知ってるなぁ。

…私は風邪引かないしこうしたら良いかな…?上着を脱いでお兄ちゃんの掛け布団代わりにして…

 

「おやすみ、お兄ちゃん…」

 

私は瞼を閉じてそのままスヤスヤと寝息を立てた…

 

 

 

 

翌朝起きたら私にお兄ちゃんの上着が掛けられてた…寝顔は戴いたなんてメッセージがご丁寧にフォト付きで送られてた…

あれ?私の上着は?まぁいいや、お兄ちゃんの上着もーらいくんくん…えへへ♪

暫く堪能してもいいよね…ね、ねっ♪




寝ている無防備な女の子を見て襲わないのは紳士的と言うべきかヘタレと言うべきか
しかしまぁ下らない事で議論をやらかすのは平和だろ?(すっとぼけ)


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Day39 兵舎拡張工事開始!

スキンストーリーで見た兵舎は個室っぽかったのを思い出して…
あと春田カフェを出したかったので急遽


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「という訳で兵舎を拡張します」

「ふぅん?」

「もうそろそろ工事の連中が来るはずだから要注意な」

 

どうにも兵舎の要望が多く集まってじゃあ仕様変更だって事で拡張工事するらしい…今までの生活スペースが共同スペースに。

パーソナルスペースやロッカーは追加される個室にぶち込まれるんだって。

で、もうそうなったら部隊ごとに分けるのもって事で本体用の兵舎はもう纏められるんだって…デカい工事にならない?

土木建築用の人形が夜を徹して建築するらしいし2日程度で住めるようにはなるって話しだけど…本当かなぁ?

ちょうど基地の休暇に被るからOKなんだろうけど…

お、共同スペースに待望のキッチンスペースが出来るんだ、やったね!

20体分のスペースって事は人形の追加発注とかもまだあるのかな…ふーむ?

ペットスペースも確保されてここで飼えって話し?ふーん…わーちゃん歓喜だね。

 

「お兄ちゃん、この仕様書はコピーOK?」

「おう、いいぞー」

 

じゃ、遠慮なく読み取って…皆に周知しておこう…これは大改修だねー

その他職員の宿舎も大改修?ふーん…え?お隣になるの?これ大丈夫なの?

ほう?こっちは何だ…兵舎の一部を使ってのカフェ&バー…店主はスプリングフィールドだって?

ふーん…となると現在の第2部隊のマークスマンが居なくなるから代わりが必要に…まさか私が入れってオチかな?

シャワールームは…おや、でっかくなってるね…なんだろう?シャワーって感じじゃない。

大浴場…?おー、バスルーム!身体をざっぱーんって入れるのね…これは良いね。

この大改修は良いねー実に良い…お、ついに射撃場も追加されるんだね…

 

「いやー…要望に上がっていたのを可能な限り叶えたのでな…大工事だ」

「なるほどー…」

 

個室はベッドに簡単な机…ブックシェルフ…それに小さな冷蔵庫か。

洗濯は共用スペースに洗濯場があるね…そこで洗えってことかな?まぁ戦闘で破れたら交換だけどね。

まて、キッチンスペースもしっかりあるじゃない!これは良いわ…兵舎でお料理できるじゃーん!

カフェは旧第4部隊兵舎がそのまま改修されるのね…兵舎内に建てられてたらやばいことになってたけど…

…シネマルーム?おいおいおい…ここは兵舎だよね?アミューズメント施設じゃないんだよ?

こっちにはカラオケスペースだと?これよく申請通ったね…

 

「お兄ちゃん…」

「いや、言いたいのは分かるぞ…でもな、大事なお前たちの要望だから何とか通したんだよ」

「甘ちゃん…」

「好きに言えやーい」

 

大凡基地とは言えないような施設まで入ることになったけど…一部の人形が大喜びするんだろうね。

後から着任した人形が超驚くのが目に見えるよ…こんなに人形に甘い基地は他にないでしょ。

…いや、G&Kだ…他にも甘ちゃんな基地はありそうだ…いや、あるに違いない。

人形をおばあちゃん呼びしてベタ懐きしてる指揮官とか喫茶店に入り浸る連中が多い基地とか…

…考えたらキリがないな…もう止めておこう…

 

「で、417…もう身体は万全か?」

「うん、メンテナンス班がバッチリ直してくれたからね」

「そうか…もう無茶はするなよ…お前もこの基地の大事な家族なんだからよ」

「…照れながら言ってるーかーわいい♪」

「るせーやーい」

 

ぶんぶん頭を振ってたら不審に思われたか体調を聞かれてむんっと胸を張ったけど…

実際もう不備はないのは確認済みだからメンテナンス班の仕事は花まる満点。

お兄ちゃんはキザったい事を言ったけど言った本人がきりっとしながら顔を赤くしてたらスベっちゃってるよ?

可愛いから私はOKだけど。ふふふ♪

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

「という訳で兵舎大改修らしいです」

「要望が多かったからねー…でも本当に全部叶えるとは思わなかったわー」

「スコーピオンのゲームスペースまであるんでしょ?」

「お風呂にサウナ…それは嬉しいわね」

「ダーリン…素敵…」

 

データを持ち帰ってシェアしてお話展開中、皆何かしら要望を出していたんだろう…

M14はバーに置かれる予定のダーツ、スコーピオンはゲームスペース…レトロアーケード筐体付き…ゲームセンターじゃないんだよ?

Uziはサウナ、半分ネタで要望してたらしいけど…実際に実装されて喜んでる。Mk23は何を要望したのかな?

答えは新しい着替え…なんだか一つMk23用にラインナップがあるらしくそれを欲しがっていた。

兵舎に対しては特に不満はないらしい…私?私は射撃訓練場…シューティングレンジとキルハウス。

倉庫の横に併設されることになるらしい…こっちは後回しになるけど訓練出来るようになるし…優先してもらいたいような…

もっと欲を言えばこの身長でも乗れる自転車とか欲しかったけど…不必要だしただの娯楽だから微妙かと思って申請してはいない。

ガレージに預けられてるらしい相棒との折り合いもついてないしね…次のお休みに見に行こうかな?

 

「ちなみにアーケード筐体はなーに?」

「格ゲーマルチ筐体とシューティング筐体…音ゲー筐体」

「ほぼ全てじゃねーか!!」

 

しかも詳しく見てみればI.O.Pが一枚噛んでるじゃねーか!!暇だなI.O.P!!

ほんと休みに暇~ってなることは無くなりそうだよ…まったくもー…

シューティングレンジとキルハウス追加もあるしお姉ちゃん達相手に訓練していけばあんなヘマはもうしないはず…

私、強くなるよ…もう心配なんてさせないもん…

 

「キッチンもあるみたいだけど…立てる人形数少ないよね?」

「あーこの部隊だと417だけだもんね」

「第1部隊のFALと第2部隊のスプリングフィールド…第4部隊は知らないなぁ」

「FALって料理できたの!?」

「お菓子作りにちょっぴり顔出したことあったよ?」

「「「うそだぁ」」」

 

皆のFALに対するこのイメージよ…チョコレート菓子に対する情熱はすごいよ?

自作したチョコスイーツはお世辞抜きで美味しかったし…普通に見た目も洒落ててセンスが光ってた。

エプロンはちょっとよくわかんないセンスしてたけど…

お化粧教えてくれてたし女子力あなどれないんだよ?女死力も高いけど…

皆戦闘時のあのハイテンションが先行してるでしょ…そういうの良くないよ。

ちょっと見せてもらったロッカーの中身とか季節物の服多かったし…色々女子してるよ?

 

「ぐぬぬ…」

「女子力磨きなよ…」

「わたくしも料理…したほうが良いのかしら?」

「男から見て料理のできる女は点数高いよ」

 

元男が言うんだ、間違いないよ。おらお前らも料理沼に落ちるんだよぉ。

 

「んん…ハァイジョージィ…料理に興味はないかい?」

「!…ないない」

「えー…料理は良いんだよ?ジョージィ…自作スイーツは美味しいよ?」

「騙されんぞ、ただただ手間なだけやろ」

「まぁまぁ確かに手間だけど…アピールポイントになるんやで、ジョージィ…」

「面白そう!ゲームするわ!」

「待てや!!」

 

「何この寸劇…」

「半世紀前のミームね」

 

くそぅ、沼に引きずり込めるかと思ったら…スコーピオンがノッてくれたけど結局ダメだった。

と言うかM14お前もペニーワイズ知ってるんかい…この基地オタ多い…多くなぁい?

いいじゃん、Uziも料理しようよ~料理友ほしいの~!!

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・昼

 

 

「カフェですか…」

「増設というか再利用らしいけどね」

 

何時も通りに私がお手伝い、出撃に行く前のスプリングフィールドにお話していた。

割と同じRF人形って事もあって私とスプリングフィールドは仲が良い。

要望を出していたけど諦め半分だったらしい。自分のカフェを持てて嬉しいんだろうけど…

やっぱり懸念は出撃ローテーションにどう影響するか…だね。

まぁそこを考えないお兄ちゃんじゃないから手を打つんだろうけど…

 

「良かったね、念願の自分のカフェだよ」

「ふふ、ありがとうございます…お手伝いは随時募集しますよ?」

「やりぃ、暇を持て余すなんて事はなくなりそう♪」

 

カフェの制服みたいなのも考えていたみたいでI.O.Pに発注かけるみたい…私の服も来るかな?

来なかったらメイドで働くんだけどね…戦争終わったら私もカフェとか開いてみようかな…

そのためにもスプリングフィールドの美味しいマフィンの焼き方を学ばないと。

美味しいコーヒーは…うーん…そもそも天然の豆がそうそう手に入らないし…合成品になっちゃうからなぁ。

合成品が悪いとは言わないけどやっぱりなんだか後味が悪いんだよね…合成調味料の味って言うかなぁ…

 

「そういえば…バーも兼ねるみたいな感じだけど?」

「あ、はい…夜はバーにしようと思っていて」

「なるほどー?」

 

そういう事を考えると制服がなかった場合は夜はバニーになったほうが良い…?

あとダミーは働かせられないな…絶対酔ったお兄ちゃん達の毒牙に嬉々として掛かりに行くもん…

あとバーはお姉ちゃん出入り禁止かなぁ…お酒飲んだ時の凄みが…朧気に覚えてるけど…

有無を言わさず私に飲ませてきたような…私も飲んだんだっけ?よく覚えてない…

まぁ働いている時に飲むのは厳禁だから関係ないね。うん。

 

「でもそうなると…ママって呼ばれるんじゃない?」

「もう既に呼ばれていますよ…それにそれはスナックです」

「そうだったね」

 

ママ呼びが違和感ないのもスゴイと思うけどね。

 

「取り敢えずですが、416さんと417ちゃんはお酒厳禁ですからね」

「飲まない飲まない」

 

お姉ちゃんは飲みそうだけど…だれか止めるでしょ…私は多分止めれない。

止めないと多分大変なことになる。私は多分飲んだら記憶装置がバグるんだろう…

今度誰かに酔ってる間の私を録画していてもらおうかな?覚えてないほうが幸せとか言われると気になるし…

 

取り敢えず人間の頃に飲んでたビールで試そう…人形ボディになってからかもしれないし…

酒癖が悪いって事はなかったはずだけどねー…性格が変わるくらいだし酒癖も変わるかな?

 

「あら、いけない…もう時間が…」

「あちゃ…いってらっしゃい」

 

慌てて残りをかき込んでバタバタと出ていくスプリングフィールド。

話しながら食べていたらまぁ時間がかかっちゃうよね…悪いことをしちゃった。

さてと…私はこの残された食器を運んで…食器洗いしてっと…

 

「おっぱいちゃーんちょっとー!」

「はいはーい、今行きまーす」

 

お昼の食堂は今日も大忙しです。あ?何?ブルンバストを見せろだぁ?

下らない事で呼ばないで下さい、お盆でぶっ叩くよ?

 

 

――――――――――――D08基地兵舎付近・夕方

 

 

お、早速着工開始してるのかな?見慣れない人形が大工道具担いで動いている。

基礎づくりを開始しているのか大声であーだこーだ言いながらハンマーを振るってる…おー激しい。

アンカーボルトか…地中深くの硬い層にアンカー打って強い基礎にするんだね…ほうほう。

早速柱が立ってる…これで支えるのかな?第1第2…第3部隊兵舎まで囲う基礎のデカさよ…隣接してもう一個作られてるけど予算どれだけ積んだんだよ。

いや戦力拡大とかに費やせとは言わないよ?でもね…これはどうなのさ…良いのかよG&K…

 

「お住まいの人形ですかね?」

「あ、はい」

「明後日には兵舎をぶっ壊しますから私物はあちらの仮設住宅に移しておいて下さい」

「…なるほどねー」

 

仮設住宅と言う名のコンテナハウスが鎮座していた…あそこで明日明後日寝ろって話ね?

ロッカーとか中身移すの面倒くさいしロッカーそのまま担いで行こう…

 

「明々後日には本当に出来上がってるものですか…?」

「我々の建築スピードを舐めてもらっては困りますな!明後日には無事に住めるようになっていますとも」

 

スピード建築にも程があるでしょ…どうやって建築するつもりだよ…個室なんて20も必要なんだよ?

まぁ明日にはタネも分かることか…明後日は休み…明日には外出届けだけ出しておこう!




お風呂回を書く布石でもあるのですがね…417が弄られるだけの話しになると思うんですけど(迷推理)


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Day40 416のお料理入門

戦闘さえ出来てれば完璧?んなわけないじゃん
残姉ちゃんは申し訳無いがキャンセルだ!


――――――――――――D08基地仮設兵舎・朝

 

 

「で、お姉ちゃんはなんで私の所に…?」

「料理を教えて」

「理由を聞いても良い?」

「私は完璧なのよ?料理も出来なかったら笑いものだわ」

 

朝からお姉ちゃんが私の所に来ていた。待ってよ化粧中なんですけど…

まぁ順当にお姉ちゃんが焦る頃と思っていたよ。料理のりの字も知らなそうだったし…

戦闘と業務一辺倒で女子力は見た目以外壊滅的だもんね…

 

「ぎゃんっ!?」

 

こ、コイツ…私の心を読んだか…ナチュラルに読心すんなぁ…ゲンコツ貰った、痛たたた…

 

「暴力反対~…」

「で、教えてくれる?」

「ゲンコツしなかったらすんなり…」

「417が失礼な事考えるからよ」

「はいはい…そういう事にしておきますー」

 

最近読まれてなかったから油断したけど…元が同じ人形だからすぐに割れるわ…

逆もまた然りだけどね…私はなんとなーくお姉ちゃんの考えは分かる。

建前は完璧な~って何時ものだけど…実際はお兄ちゃんへのアピールポイント稼ぎでしょ。

まぁ確証は無いしそういう事にしておいて料理沼に引きずり込もう。

どこから教え込もうかな~?見たこともないって感じだし…

 

「じゃあお化粧終わったら…」

「待って」

「んー?」

「その化粧も教えてくれないかしら?」

「ウッソだろお前…」

 

お姉ちゃんが完全に私と同じ道辿ってません?あ、ふーん…(察し)

まぁ良いや…お姉ちゃん化粧なしでも全然キレイだしやっぱりここはナチュラルにしましょ。

化粧水はこれで…チークは薄っすら乗せていきましょ、アイラインとかお揃いにしても良いよね?

 

「取り敢えずナチュラルメイクでいーい?」

「えぇ、よろしく…」

「じゃ失礼して…」

 

私のメイクは終わったし次は私のメイク道具でお姉ちゃんのメイクじゃーい!

鏡をずーっと持ってもらって見てもらいながら化粧を施していく。

こうしてみると私達肌が白すぎるんだよね…もうちょっと血色が良くても良いよね。

シミひとつ無い真っ白って言うのも良いけどね…儚い印象を与えちゃうからねー…何でか知らないけど。

チークを乗せたらうん、ちょっと人間味が増してとっつきやすい印象かな?アイラインを引けばキレイなお姉ちゃんがよりキレイに…

目がパッチリした印象になっていいぞ~…とガン見してるからこれじゃダメだな…

 

「片目閉じてー」

 

がっつりガン見してるお姉ちゃんがこわーい…片目閉じてももう片方の目が瞳孔ガン開きなんですもの…

いや、貪欲なのは良いことなんだけどね…怖いわ。ルージュを塗ってる時とかもガン見してるし…

 

「じゃじゃーん」

「…ふぅん、まぁ悪くはないかしら?」

「だいぶ印象変わったと思うよ?」

「そうかしら…明日の朝もそれ貸しなさいよ」

「はいはーい」

 

うわーこんな所までデジャヴ…明日お休みだから買いに行ってねー?

まぁ一人で出来るかどうか横で見てあげるわ。これじゃどっちが姉か分かったもんじゃないわ…

 

 

 げ ん

 こ つ

 

「くすん…」

 

私の頭はそんなにポンポンぶっ叩いて良い代物じゃないよー?

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・朝

 

 

朝のキッチンは調理班が忙しなく動いている。何時もの風景だ。

そんなキッチンに新しい風でーす、メイド服に身を包んだお姉ちゃんの乱入だ。

コック長にちょっとお願いして一角を貸してもらう…お姉ちゃんに料理を1から教えるからね…

今日はお手伝いできないと思ってほしい…うん…

元人間で料理を少し知ってた私と違ってお姉ちゃんは完全に人形で料理の事なんてぜんっぜん知らないし…データ渡してはいおしまい…ってすると何しでかすか…

人形の中には英国面丸出しな人形も居るらしいしね…何でもかんでもゼリー寄せしたら料理なんて言うんじゃねーぞ。

あとスターゲイジーパイは個人的に料理と呼ぶか迷う一品…見た目がエグいんねや。

 

それはそれとして…料理クソザコなお姉ちゃんにしてもらうのは…ずばり、卵焼きでございます。

朝に嬉しいメニューですからね、それに簡単な加熱調理だ。ささっとしてもらいましょう?

まずはデモンストレーションで私がお料理するんだけどね…

 

手順は簡単、生卵を割って溶いてそれからちょっと調味料を入れて味を整えて…それからフライパンで焼く。

焼いてる最中に折を見て巻かないといけないけどこれは慣れだしね…まぁお姉ちゃんの場合は焼く時間を秒単位でカウントしてるだろうし…

強火でさーっとやればすぐに練習できますよ、ええ。何度失敗するかはお姉ちゃんのセンス次第。

 

「はい、お姉ちゃん…やってみ?」

「こんな簡単なことなのね…ふふ、見てなさい」

 

簡単?いやいや…まぁ口で説明せずにやってみせただけだからどこまで理解できるか…

生卵を掴んで…それから…ぁー勢いよく叩きつけすぎたね?ぐしゃっと行ったよぐしゃっと…

 

「お姉ちゃん…?」

「一体…何が…悪かったというの…」

「力入れすぎ、この殻にヒビが入る程度に…だよ?」

 

人形パワーに物を言わせたパワープレイをやらかしてくれたよ…正直やると思った。

…卵の割り方真似しなくて良いよ、片手で割るのは大変だよー?あ、今何入れた?塩?ぉーぅ…まぁ味付けとしては良いのかな?

何だかんだ一発目から片手割出来るのはスゴイと思うよ?何だよパワーコントロール上手いじゃん…

溶き卵にする手際はお見事、見ただけでも十分だね…最初のパワープレイは一体…

 

「あーやっぱりそこ難しいか」

「くっ…」

「お姉ちゃん、ちょっと失礼するよ」

 

フライ返しで私と同じ様に巻こうとして失敗してる…誰もが通る道だから仕方ない。

ちょっと手を取ってから私がかる~く返してみてから…っておいこれまだ火が通りきってなーい!!

半熟は美味しいけどね…そりゃ難しいわけだよ…

 

「うーん…出来なくはないけど、さっきのタイミングはまだ早かったかな?」

「そうなの…?」

「そうだよ。まだ火が通りきってないよ…いわゆる半熟って所…美味しいんだけどね」

 

焦がしてもアレだったけど…まぁ次だ次、練習あるのみだよ。

一品加えるってことで頑張ってるんだからあと30回は練習できるから、ファイトだよ。

だから割り方…あー今度は殻が手から滑ってるじゃーん!!

 

 

――――――――――――D08基地食堂・朝

 

 

「お疲れ、お姉ちゃん」

「料理って難しいのね…」

「何も知らなかった状態から短時間であそこまで出来るようになったのは驚異的だと思うよ?」

 

無事32個の卵焼きを焼き上げたのだけど…まぁ出来はちょっと波がありすぎるかなぁ。

でも最後の方はパーフェクト、コツ覚えるの早すぎない?

まぁ出来上がったのがあれだし…名誉のために私がやらかしたって事にしてるけどね。

完璧主義者のお姉ちゃんからしたら失敗したのが出回るのは耐え難いことだろうし…

私は名誉なんて別に…って所だし。

 

「失敗したってマジ?」

「俺らのメンテが不十分だったか…?」

「かもしれねーな…」

 

おぉっと変な所に飛び火しちゃったぞー?どうしよう…事情を説明するとお姉ちゃんがアレだし…

かと言ってこのままだとまた…いや、リハビリついでだったって言えばOKか?

実際最後の方はパーフェクトなんだし…うぐぐぐ…心苦しい。

 

お昼も頑張るみたいな事言ってたけど…それよりこっそり練習できるほうが良いでしょ…

あの兵舎が完成するまで待ってなって…料理を触りでも知っただけでも大きな一歩なんだから。

…次教えるのは無難な野菜炒めにしますか。焼き物で練習したほうが良い。

 

「………」

 

おーぅお姉ちゃんがすごーく悔しそうな顔してるぅ…ダメだったか。

めっちゃ歯噛みしてギリギリ…禁句言われた時と同じような反応だぞー?

 

「まぁまぁ…お姉ちゃんはまだルーキーなんだから…」

「417…特訓に付き合ってもらうわよ」

「はひ…」

 

G11はどこかにいなーい!?こういう時の宥めつかせるのはG11とかの役目じゃなーい!?

お昼もおやつ時も夕方もこれ拘束されるパターンじゃないですかやだー!

あと私の教え方は取り敢えずやって見せてやらせてダメな所を指摘する仕方だからなぁ…

完璧主義者なお姉ちゃんには合わないのかも…教え方変えた方が良いよね…

うーん…どう教えたほうがお姉ちゃんに合うのやら…普通にコック長に教えてもらっても…いや、教え方同じだったか。

 

「416と417が面白いことを」

「してると聞いてー♪」

 

げぇっ、事態を拗らせるUMP姉妹がやって来た…というかお料理のこと話してないよね?どこで嗅ぎつけた。

まさかお姉ちゃんと同じく盗聴器どっかに仕掛けてたりする?

あ、こっちに目が合った…意味深にニコぉっと笑った…あ、ふーん(察し)

 

「笑いに来たの?」

「いやー?丁度おやつを作ろうかなーって思ってたから」

「アップルパイを一緒に作らない?」

「…作れるの?」

「「もちろーん♪」」

 

おーや、思わぬ伏兵でしたね。この姉妹もお菓子は作れると?それもアップルパイ…

おやつの一品としては十分だね。練習にもなると思うし…あと気心の知れた仲に教えてもらうのはまだ良いんじゃない?

その時のキッチンは貸切状態だし人目を気にする事は無いしねー

 

「じゃ、おやつ作りで特訓しよ?」

「…そうね」

「うわ、すっごく不服そう」

「お料理は楽しくしないとダメだよー♪」

 

お料理の道は一日にしてならず…あ?私?細かいこたぁ良いのよ。

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・昼下がり

 

 

「という訳でー♪」

「アップルパイをー」

「作っていきましょー」

「「「おー♪」」」

「……おー」

 

不機嫌ありありとしたお姉ちゃんを他所に私とUMP姉妹はとにかく楽しくお料理することにしました。

私はお姉ちゃんにつきっきりで…UMP姉妹はデモンストレーションだね。

先ずはパイ生地を作っていくんだけど…薄力粉と強力粉をボウルに入れて泡立て器で混ぜ込む。いわゆる粉ふるいって奴だね。

この工程が終われば次はキンキンに冷えたバターを出す。まぁ冷蔵保存されてるからこれをカットしてボウルの中へ。

そして木べらで細かくしていく…練るんじゃないよ。

 

「どうしてこうも面倒が多いのよ…」

「あははは…あ、そこまででOK…次は水を入れて引き続き混ぜる」

 

まぁ生地づくりは寝かせる段階があるから時間がたっぷりかかる。面倒は多いけど出来上がったら美味しいから…ねっ。

混ぜ終えた生地は整形して冷蔵庫へポイ、一時間くらいかかるんだ。

 

「は?一時間も待つの?」

「マジだよー」

「じゃ、その間に今朝の失敗談を聞かせてもらいましょうか~」

「どんどんぱふぱふー♪」

 

おいやめろ、お姉ちゃんのメンタルが死ぬ。あと私も死ねる。

結局こうやってわーわー騒ぎながらのお菓子作りは何だかんだ成功で終わりました。

お姉ちゃんもアップルパイの作り方はしっかり覚えたみたいだし…少しづつレパートリー増やしていこうね。

 

やべぇ外出届出してなーい!って夜に慌てたのはナイショ




きっとだけどUMP姉妹は何だかんだ女死力高いと思う。
416は今から女子力上げていってもらう。あと姉妹でお料理とかしてもらいたい。


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Day41 休みの日にはお弁当を

お前のために早起きしてお弁当を作ったんだ


――――――――――――D08基地キッチン・早朝

 

 

今日はお休み、お兄ちゃんも遊びに出る日だ。そんな日には何をしたら喜ばれるか…

答えは一つ!お弁当作りでーす!お弁当をそっと出してあげたら出先で食事に困ることはないし…

何より手作り弁当って言うのはポイントが高いんですよ…えぇ!

この時間なら誰も起きてこないし朝にそっと渡すって事もできる…ふふーん。

とにかく男が好みそうなメニューをつめつめしないとー…なーにを作ろうかなー♪

お料理すること自体楽しいけど…誰かのために作るのは輪をかけて楽しい♪

 

「ふんふんふーん♪」

 

ついついハミングしちゃう、もう私を止めるものはなにもないぜー!ふはははーん。

可愛い容器はないけど…まぁそこに拘って量が足りなくてお兄ちゃんが空腹になっちゃ本末転倒だし。

今日はどこに出かけるんだろう…ま、私もどこに行くかとか言ってないしお互い様?

 

およ?こんな朝早くに誰か来た?物音がするぞー?

振り返ってみればあー、なんか納得。スプリングフィールドだ。

 

「おはようー」

「おはようございます、417ちゃん」

 

うっきうきでキッチンに入ってきてはエプロン装着、朝の支度を開始…料理こそ生きがいみたいな感じだね。

正直戦場に立ってるよりもキッチンに立ってる時の方が似合ってる気がする。

んー?それにしても今日の朝は何を作るつもりだろう…皆の分作るって感じじゃない。

 

「気になりますか?」

「まぁ…見た感じ二人前の分量だけど…」

「指揮官にどうかと思いまして」

「ほほぅ」

 

お兄ちゃんに朝ごはんかぁ…となるとそのもう一膳は自分用か?

ほうほう…そりゃ結構なことだ。朝はスプリングフィールドに譲るとしましょう。

お昼は私が用意してるんだけどね…ふふん。

こっちを警戒してるけど作ってるのは朝ごはんじゃないし。

 

「そちらは?」

「お弁当」

「お弁当ですか」

「そ、お兄ちゃんに渡すお弁当♪」

 

取り敢えずこれで目的は似てるけど被っちゃいない…危機回避だね。

お互い作る志向も違ってくるしはい、共有なんて事はできそうにないなぁ…

朝から油ものガッツリはイヤでしょ?私が人間だった時は朝からはキツかった。

スプリングフィールドもそこは承知してるでしょ…多分だけど。

お互い背中を向けてお料理に精を出していく…暫くするとスプリングフィールドもハミング歌い始めた。

やっぱり料理はこうでなくちゃね!

 

朝のプレートはイングリッシュマフィンとダブルチーズベーコンマフィンと淹れたてコーヒー…おい重いぞ?

ベーコンガン押しだね…朝からコレきっついんじゃない…?

対する私?お弁当は一口サイズハンバーグ3つとオムレツ、スパゲッティ、ポテトサラダにライスだよ。

作った余りで自分の分を詰めて…よし、これでOKかな…

 

「では、私は指揮官と食事をいただきます…」

「はいはーい…そろそろMk23が押しかけてる頃だけど平気?」

「大丈夫です、あの程度で狼狽えはしませんわ」

「そっか」

 

スプリングフィールドは行った…あとは可愛いハンカチで包んでおしまいだね♪

 

 

――――――――――――D08基地指揮官私室・朝

 

 

「お兄ちゃん、起きてるよねー?」

「ぉぅふ…はいはい、なんですかい?」

「ん♪」

 

丁度いいタイミングだったかな?お食事終わってお出かけ準備中のお兄ちゃんが部屋に居た。

ノックして開けると私服に着替えたお兄ちゃんがそこに居た…正直に言うとラフすぎなーい?

まぁ良いや…気楽に遊びに行くんだろうし…花柄な包にした弁当をそっと突き出して笑顔笑顔♪

欲を言ったら朝からおはようのハグとかしてみたいけど…過激なスキンシップはNGだもんね。

お兄ちゃんのリアクションは意外って感じだけど嬉しそう、よしよし…

間違いじゃなかった、ふふん…まぁ味も悪くないはずだしお昼は期待してよね。

 

「これ弁当?」

「そだよ、朝早起きして作ったの♪」

「サンキュ、お礼は何が良い?」

「じゃあ感想聞かせて」

「そんなのでいいの?」

 

そんなのじゃないんだけどねー…私からしたら最重要事項だから。

とにかく黙ってにっこり笑ってサムズアップ。

 

「じゃあね、私も遊びに出かけるから」

「おう、迎えが必要なら言えよー」

 

さてと、メイド服で出かけるつもりは無いし…着替えてからお出かけだね

あ、やべ…化粧してないすっぴんのままお兄ちゃんに会っちゃった…私のおバカ…!

と…とにかく…着替えてお化粧だ…今の私はボドボドダァー!!

 

 

――――――――――――D08基地仮設兵舎・朝

 

 

そう言えば工事中の兵舎だけど…あれはスピード建築出来るわ…どっかの工場で組まれた部屋をユニット化して運び込んでいた…

つまりはでっかいプラモデルみたいなものだ…基礎と接合だけ現場でやればOKってそりゃすぐ出来るね…

さっさと作るために日夜問わず動いてるから騒音もスゴイんだけどね…職員寝れてるんだろうか?

 

M14とかお寝坊助なスコーピオンも起きてるし…私のお化粧を興味深そうに見てる。

まぁ何時もは寝てる時に済ませてる工程だからね…見世物ちゃうぞこのやろー。

ちょっと今日は冒険してギャルメイク…濃ゆすぎるくらいだけど…これはこれで可愛いかな?

ヘアアレンジも加えようかな…あ、そういうの無理だ…パーマかける機械無いじゃん…

 

外出はどうしたって?申請間に合わなくて明日にずれ込んだんだよ、チクショウ

だから結局今日はどうしようか悩むんだよねー…お姉ちゃんの所に遊び行くかな?

スコーピオンはゲームし始めたしM14は街で買い物するって出ていった…

G11は買い込んだ寝具でぐっすりだろうし…今日は天気がいいし外で寝てそうだな…

折角の全員休みを寝て過ごすのは勿体無いし…うーん…基地に誰が残ってるかだなぁ。

 

こういう時の端末です…お姉ちゃんはどうなんだろ…あ、買い物に行ってるのね。

んーじゃあUMP姉妹は?あれ、居るんだ…お姉ちゃんだけで買い物かぁ…化粧品だな?

あ、そうだついでにエプロン…いいや、自分でちゃんと買おう…

 

ではどうしようか…FALは街の喫茶店に行くとか言ってたし…わーちゃんもそうだ。

スペクトラは今頃銃の分解整備してるだろうし…ステンは暇してるかな?

第2部隊の連中はエステに行くとか…SAAはコーラがぶ飲みしてるでしょ。

 

しょうがない、今日はスコーピオンとゲームして暇をつぶそうかな。おう、デュエルしろよ。

 

「今日はそんなカリカリするようなゲームじゃなくてさー…代わり番こでプレイしない?」

「ほう、例えば?」

「この名作ゲーム風のクロノアを1ステージごとに交代でプレイする」

「乗った」

 

如何に魅せプできるかの勝負だろ?こいやクソッタレ!!

このゲーム何回クリアしたと思ってんの?100%クリアすっぞおらー!!

 

「何してるのよ…」

「「見ての通りゲーム」」

「あっそ…後で私も混ぜなさいよー…」

 

Uziが眠たそうに起きて…また寝た。Uziの場合はゲームでパニクるからなぁ。

変な所でミスっておしまいになりそうだし…アクションゲーよりRPGとかの方が…

いや時間が足りないか…ん?誰か入ってきた?

 

「お姉ちゃん暇なのー♪」

「うにょわぁ!?」

「同じく暇~遊びましょ~?」

 

この姉妹は…!とにかく私のおっぱいを揉まなきゃ気がすまないのか!?

今まで45お姉ちゃんばかりだったのに9お姉ちゃんまで…びっくりしたー…

 

「……」

「な、何かな…お姉ちゃん?」

「ちっちゃいのにおっきくてふかふかなんて卑怯よ!」

「あにゃぁぁああああ!!揉みしだくなぁぁあああああ!!」

「うっさいなー…」

 

ごめんねUziごめんねぇ!うるさいって言うのは仕方ないね…

くすん…とにかく擽ったいから止めてほしいんだけどなぁ…

あとお兄ちゃんの目の前でやったら流石に怒るよ。ったくもー…

私が最初にプレイして無くてよかったよ…序盤でミスとか嫌だし…

 

45お姉ちゃんはさっくりセクハラしてくるのに対して9お姉ちゃんはけっこうガッツリしてくるのね。

家族判定貰ってから遠慮が無くなってませーん?もうちょっと遠慮を思い出してほしいなぁ…

こらしれっとまた揉もうとするな!どんだけじゃーい!

 

「がるるるる…」

「あはははーごめんて」

「で、今はこのゲームしてるのね…私達も混ぜてもらっても良い?」

「あーうん、いいよ~」

 

ゲーム仲間にUMP姉妹が合流した…9お姉ちゃんは結構なやりてだったけど…

速報:45お姉ちゃんゲームクソ下手でした。

 

「え、これどうするの?待って待って敵が近いんだけど!?あ~!!」

「いやその仕掛けは…」

 

ゲーム脳じゃないから分かんないのかも…?にしても何時も余裕そうな45お姉ちゃんがテンパってるのは面白いなぁ。

シューティングゲームとかさせたら余裕ぶっこきそうだけど…あ、乙った。

 

「なんなのよ!これ人形がするもんじゃないわ!!」

「はい、次9お姉ちゃんね」

「はーい♪45姉見ててよね」

 

45お姉ちゃんがボンバーマン大会で速攻乙ってたのは9お姉ちゃんの妨害以外にこういう所かな…?

おー妹のプレイに見入ってるけど身体べったりすぎなーい?

そしてしれーっと手がワキワキとしていて何を狙ってるか見えてるようなんですけど?

コイツ…美少女の皮を被ったセクハラオヤジじゃなーい?

 

「擽ったいよー45姉ー」

「傷心なお姉ちゃんを慰めて~」

「「うわぁ…」」

 

思わず私までうわぁって引いちゃったけど仕方ないよね?

絶対この45姉傷ついてないし9姉も嫌がれよ…何普通のスキンシップみたいな反応なの?

一切動じてないし…ゲームプレイしながら片手間に頭撫でてるし…

いや、お前らどっちが姉だよ…あ、私と目が合った…

 

「次は417~あんたが慰めて~」

「あーはいはい…」

 

この後めちゃくちゃ悲鳴をあげることになった…戦闘でもないのにヘロヘロになったのは言うまでもないよね。

お兄ちゃんのセクハラ魔が伝染ったな…?




次回は(多分)お出かけでーす


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Day42 二度目の買い物

二度目のカチコミ


――――――――――――D08基地仮設兵舎・朝

 

 

朝だ…ふぅ、昨日は夜遅くまでゲームに明け暮れたなぁ。

しかし45姉がゲーム壊滅的に下手っぴっていうのは予想外だったなぁ。

おかげで珍プレー連発で笑いが絶えなかった。ああやって皆で笑いながらゲームするって久しく無かったなぁ。

ただ私がミスった時におっぱい揉みに来るのは止めてほしかった…なんで私だけ罰ゲーム付きになってたんだろう?

発育チェックって人形だから成長もクソも無いでしょ…それとも人間臭く多少の増減はあるって話?

これ以上おっきくなっても困るだけなんだけどなぁ…最悪パーツ交換でしょ…

 

まぁそんな下らない事はさておいて…今日の予定だ。

今日は一日まるっと基地が休みなのを利用して兄の所にカチコミを行う。

あとエプロンとお裁縫とかに使う材料を買って…編み物とかにも手を出してみようかな。

というか家事全般的に出来るようにしておこうって思うから道具を揃えないとね。

結局ショッピングモールに行くことになるかなぁ…うーむ…

 

まぁでもその前にお姉ちゃんに呼ばれてるんだった…メイク見てあげないとね。

自分のメイクはその後でも良い、お姉ちゃんは起きてるかな~?

起きてなかったら叩き起こすだけだけど…私の用事もあるんじゃい。

 

「という訳でおはよー」

「おはよう、今日も早いわね」

 

お姉ちゃんは起きていた、45姉と9姉は揃って…一緒の布団に入って寝てた。

仲良きことは良いことかな…うぅ、私もお姉ちゃんと一緒に寝たくなったぞ…

寝顔見比べるとまぁー似てますこと…ちょっと端末で撮っちゃおうかな。

 

「そんな事してないで見てくれない?」

「あ、ごめんごめん…」

 

お姉ちゃんから怒られた…私から口出しすることは多分無いと思うんだけどね。

見てる感じは何も不自然なことはない…私と同じでちゃんと出来てるけど…

うん、一度見たら完璧だね…流石お姉ちゃん。

隣で見てても全然ダメ出しすること無く終わった…お姉ちゃんはちょっと不安そうだけど。

ぐふっ…上目遣いで見てくるお姉ちゃんがツボに入った…これは凄くクルね…

 

「417?」

「な、何でもない…それより一人で全然出来るじゃん…」

「そう?まぁ当然ね…私は完璧だもの」

 

危ない危ない、お姉ちゃんへの愛が鼻から出そうになった…出たら出たで心配してくれるんだろうけど…

うん、お姉ちゃんの渾身のドヤ顔も拝めたし今日は幸先が良いね。

あとお姉ちゃんはお料理を練習したら女子力もまぁいい具合なんじゃないかなー?

結託してお兄ちゃんを永遠と堕落させるのも手かな…むふふふ…お姉ちゃんが乗ってくれたら心強いぞー

まぁまだお姉ちゃんには話さないけど…お姉ちゃんが独占欲の塊だった場合私から排除されかねないし…

 

「417、ちょっとこっちに…」

「んー?」

「ふふ、2ショットを撮ってみたかったの」

「あ、待ってじゃあ私もメイクさせて…」

 

メイクして自撮りしてたらUMP姉妹が起き出して私達姉妹揃って揉まれた。

お姉ちゃんにまで被害が飛び火し始めたぞー?尚お姉ちゃんはしっかり反撃した。

私?いやまぁ…激しいスキンシップは嫌いじゃないし…反撃するほどイヤじゃないし…

 

 

――――――――――――

 

 

さて、縦リブセーターに着替えて私はショッピングモールに降り立った。

今日のトランポ役は同じくこのショッピングモールに用があったコック長だ。

前に来た時と同じ様に私は単独行動、この付近は治安がいいから女の子一人でも全然平気だもんね。

私の実家付近はちょっと怪しいけどね…ごろつきって程じゃないけど不良は多い。

取り敢えず今日のマストターゲットをさっさと買っちゃえ。

あとラフな格好の為にシャツとジーンズ位は買っておこう…流石にシャツなら私のおっぱいでもOKでしょ。

最悪男性物を買えば…お腹周りとかダボダボになりそうだけど…

エプロンと布とかはどこに行けば…手芸店?まぁ良いやそれっぽい所を見て回ろう…

 

お、ユニクロだ安くて良いんだよね…特にこだわりがないオフ用の服ならここでOKかな。

失礼しまーすっと…私のサイズのシャツとジーンズはあるかなー?

あ、やっぱし子供サイズのジーンズになるかぁ…うーんヒップ入るかぁ?

ウエストサイズはまぁ良いんだけど…取り敢えず試着だー適当なシャツもひっ捕まえて…試着室は奥だね、レッツゴー!

 

あ、ちょっとまってシャツ伸びる…これは酷い…あ、ジーンズもヒップがきっつい…!

シャツは試着時点で伸ばしちゃったから購入決定…ジーンズは店員に相談してから一つ上のサイズを裾上げして貰うことに。

わがままボディですねと言われたけど…うん、まぁその通りですね…はい…

という訳でシャツ3着とジーンズ2着、タンクトップ1着を購入。オフの日にゆっくり出来るかな。

あ、あのアウター可愛い、ちょっと羽織るのには最適かも…

 

ふぅ…ショッピングモールは甘い罠の集まりね…あっちこっちに目移りしちゃう…

可愛く着飾りたいと思うとあれやこれやと目が行っちゃう…シャツ一枚だと味気ないけどアウターも合わせると可愛くなれるし…

ラフな格好から一歩出た程度だから気楽だし…んー…素晴らしいと思うの。

後は裁縫の為の布地とエプロンを買おう。エプロンを買えば一々メイド服に着替えずにお料理出来る。

出来れば可愛い柄のエプロンがあればいいなー…猫ちゃん柄とかあったらよし!

手芸店に2つともありました、やったね。あと毛糸と編み棒もあったから購入…むふふー♪

 

買い込んでパンパンになった手提げ袋をハンヴィーに乗せてから私は今日の目的地…兄の家へレッツゴー!

あ、途中でお昼ご飯買っていこう…おに…兄と一緒に食べるんだー

 

 

――――――――――――

 

 

「あ、もしもしお兄さん?今日お休みだからそっちに行くね…あ、お昼まだでしょ?買っていくから一緒に食べようね…面倒じゃなーい食べるの!良い?よろしい…じゃあね」

「あー…お客さん、あの付近に住んでるの?お嬢ちゃん一人だと危ないよー?」

「ん、こう見えて腕っぷしには自信あるので平気平気」

 

タクシーで移動中電話して連絡してたら運ちゃんに心配された。

いざって時の自衛手段はあるし…人間相手に人形が遅れを取ることは無いんですよ。

ましてや私は戦術人形、ゴロツキくらいならかるーく捻れるんですから。

あとミラー越しに私のおっぱい見るなし、前見ろー

 

「はい、支払いはカードで…」

「ありがとうございました、またのご利用をお待ちしております」

「うん、またねタクシーのオジサマ♪」

 

さーってと、お昼ご飯は何を買っていってあげようかなー?お、カツ丼がセール中これだね。

二人分買って後は自宅まで直だね…また散らかしてなければいいけど…

まぁまた散らかり放題なんだろうなーものぐさだし…妹としては片付け甲斐があって良いことですけど!

私の部屋の物ちょっと基地に持っていこうかな…あとガレージの場所を聞いておかないと…

 

およ?あの自転車は私のだ…きちんと整備されてる…うん、私の今の身長じゃペダル漕げないかな。

いや、ギリギリイケるかな…あ、ダメだスカートがめくれて大惨事になっちゃう。

乗り降りもこれは出来ないな…パンモロしちゃう…乗るならジーンズに履き替えてからだね。

意外と低身長でも乗れるものだね…最悪これで帰るのも手だけど…んー…ハンヴィーに乗るかな?

まぁ良いや…それより兄とのランチタイムだ…

 

「お兄さーん、妹が帰ったぞー♪」

「おぉ…おかえり、変なやつに絡まれたりはしてないか?」

「無い無い…つーかジョークを軽く流すな」

「そうか…久しぶりに一緒にゲームするか?」

「それも良いけどそれよりご飯にしよ?」

 

片手に提げたカツ丼を見せてにっこり微笑む。

兄さんはゲームの手を止めてノロノロとテーブルについた。

思ったよりは散らかしてないけど…やっぱりお掃除したときに比べて散らかっている。

あ、カレーの鍋洗わないで放置してるー!うわ、くさっ…しょうがない、後で洗わなくちゃ…

 

「それにしても…現実は小説よりなんとやら…ってやつだな。弟が超絶美少女な妹になって帰ってくるなんてな…」

「…マジで気づいたの?というか…信じてるのそんな事」

「おう、それで…今は幸せなんだろ?」

「うん…まぁ、新しい家族って言っても良いような大事な仲間が出来たし…あ、もちろん兄さんも大事だよ?」

「今、どこに住んでるんだ?」

「G&K社の前線基地」

「危険じゃないのか?」

「まぁ危険といえば危険だけど…私こう見えて強いんだし」

 

包み隠さず言ったら間違いなく私がバカだし…呆れられるだろうから言えなーい…

世間話というか私の近況を話しながらのお食事になった。

今の私は戦術人形であり人間じゃなくなった事、前線基地で働いていること。

新しい家族…家…そこでの日常を話してそれで今も幸せだって事を伝えた。

ここで過ごしていた平和とはまた違った幸せが今の私にはある…

もっとも、この身体になるまでここでの日々が幸せだった…っていうことに気づかなかったんだけどね。

 

さて、お食事が終わったらお掃除じゃー!生活力皆無な兄の代わりに私がやるしかないんだよぉ!

 

「すんすん…兄さん、お風呂ちゃんと入ってる?」

「……」

「入ってないでしょ、臭うよ…ゲームしてないでお風呂入れるから入りなさい」

「めんど」

「面倒くさいじゃありません、締め落とすぞヒキニート」

 

このヒキニートは…手間が増えるなぁ…まったくもー

お掃除にお風呂と動いてる私を他所に兄はゲームを再開させてるし…

区切りが良いところで中断させたろ…そうしましょ。

…お風呂を沸かしても入る気配が無かったので絞めたのはナイショ。

 

「暴力女…」

「なんか言ったかヒキニート?」

「なんでもねぇよ…」

 

風呂に入って清潔になった兄と並んで対戦ゲームと洒落込む。

やるゲームは私と兄の十八番、レースゲームだ。対戦型で2Pで出来るのは限られるんだけど。

大手の所でマリオカートだ。好みの差で兄は重量級、私は軽量級を選択。

実力は五分五分、いざ尋常に勝負!

 

「はっはー!ざまぁねぇな!!」

「うるせぇよ…トゲゾー行ったぞ」

「え、嘘…ぎゃああああ!」

「調子に乗るからだぞ」

 

緑甲羅ぶつけてトップに躍り出たと思ったら妨害アイテムが直撃。

結局私と兄の勝負は兄が勝った…くそぅ…

 

「ま、ゲームして改めてお前はお前だな…こんな姿になっても変わってない…生きててくれてありがとよ…」

「……あっそ」

「見てわかったと思うがガレージからお前のチャリ戻しておいた…持ってくなら持っていけ」

「その…ありがと」

「お前が二次元の存在だったら今頃襲ってたわ」

「言ってろピクトフィリア」

 

うん、やっぱりこの兄最高だわ…ただ襲う発言はいただけねーぞ。

ゲーム楽しんだ後は掃除して食器洗ってお洗濯とかもして…あらかたの家事をした。

また来週の週末に来れたら来るとだけ伝えて私は帰路についた…

時間はあるし…ちょっと危険だけど自転車で移動しようかな?

 

あーやっぱり無理!スカートがめくれてパンモロだよぉ!へい、タクシー!




口うるさく世話を焼く姿はオカン?それとも女房?


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Day43 新しい宿舎

こんな宿舎作者も住みたいよ


――――――――――――D08基地仮設兵舎・朝

 

 

「出来たぞー!!!」

 

朝から万歳三唱聞こえてきて叩き起こされました。何事ですか?

騒いでるのは建築の人形ですね…出来たぞーって騒いでるからまぁあれでしょうね…兵舎が出来上がったんでしょう。

じゃ、この仮設兵舎は回収されるんでしょう…サヨナラコンテナハウス。

またロッカーに私物ぶち込んでえっちらほっちら運ぶことになるんだろうなー

G11が駄々こねるのは目に見えてるし先んじて運んでおこうかな?

 

まぁその前にメイクメイク…今日は私達が午前出撃だしささっとしないとね。

朝ごはんも食べて元気に警備に向かいましょう!

という訳でおらさっさと起きろスコーピオン、隊長のテメーが寝てちゃいけないでしょー!

 

「ふがっ!?」

「起きようねー♪」

「ふがふがふがふっ!」

 

鼻を摘んでみたら面白いリアクションをどうもー普通に揺すって起こしても中々起きないんだからね。

布団を引っ剥がす程度でも起きないし…どうしてこうも寝坊助は面倒なのか。

お、起きた起きた。この部隊一番の寝坊助がさっさと起きたしあとはM14とUzi起こせばOK

 

「ぁー…」

「はい、起きるー!朝だよー!起きろっつってんだろ!」

「んんっ…ふぁぁぁ…おはよー」

「なによもー…うるさいわねぇ…」

 

よし、M14とUziはこの通り号令かければ起きてくれるから良い。

寝癖がついてるから整えてきなよー未だ寝ぼけてるスコーピオン引っ張って私は食堂へ。

さっさと食って出撃するのよ。シャキッとしなさい隊長?

 

 

――――――――――――D08地区前線・朝

 

 

「はぁーぁ、ダーリンとのイチャイチャが中途半端で消化不良だわ…」

「そういうのは帰ってからにしなさい…」

「よくもまぁ人目を気にせずできるわねー」

「M14ー敵は見えなーい?」

「敵影なーし」

 

いつものゆるゆるフロントラインです。敵影は私から見ても無し。

本当にこれで前線なのかって位平和なんだよね…D地区がそうなのかもしれないけど…

激戦区のS地区は日夜ドンパチかましてるって聞くけどね…呪いのS02地区の話は私も社内報で見たし。

流れてくる鉄血人形はどれも程度の低い物ばっかりだし偶に装甲型が混ざってくるけどズタボロだったり…

The寄せ集めの烏合の衆って感じで攻めてくるからねー…ハイエンドなんて来ない来ない。

 

「417ーちょっと双眼鏡貸してー」

「ん?はいはい、どうぞ」

「さんきゅー」

 

スコーピオンが双眼鏡を要求してきた…何するんだろう?

上空を見上げてる?今日はドローンは持ってきてなかったはずだけど?

 

「バードウォッチングってのやってみたかったんだよねー」

「がくーっ…」

 

こいつ…任務中だってことを忘れてんのか…呑気に鳥を見てる場合かー!

こらそこのMk23は欲求不満だからって自分で胸揉んでるんじゃない、痴女か。

隊長がこの調子だから周りもおふざけムードだよ…任務に集中しろー

しかし…コーラップスの影響が少なからずあるはずなのに…この付近は自然豊かだし動植物も少なからず見かける。

つくづく前線とは思えないよ最前線のあの荒れ果てた荒野とは違うね…

 

「遊んでるんだったら返しなさい」

「えー…隊長権限で貸してなさい」

「……チッ」

 

しょうがない…索敵はスコープでやるか…舌打ちした私は悪くないぞー

 

「構えて何か居たのー?」

「……」

 

キレていいかな?私キレてもいーい?索敵に双眼鏡使うのに遊んでるからでしょー?

このふわふわ小隊ほんとやだ。キリッとした第4小隊に移りたーい…

 

 

――――――――――――D08基地兵舎・昼

 

 

「いや、デカいな…」

「すっごく広くなったねー」

「誰がここまでしろっていったのかなー…あははは…」

「お風呂入ろうよ、お風呂」

「そうねー」

 

出撃から帰ってきた私達を迎えたのは完成した兵舎だった。向かい側には職員用の宿舎もあり…似たような作りだ。

都合40名分の個室を備えた大型の宿舎になったし共有スペースは職員の人と被ることに。

お風呂は流石に別れてるみたいだけど混浴も可能だってさ…覗きとかないよねー?

基地の皆の荷物も運び込まれてもう仮設宿舎は撤去されていた。

これからはそれぞれ割り振られた部屋での生活になる…ある意味女子力も試される時だね。

 

お姉ちゃん達は交代で出撃していったし…今日の疲れを解すためにひとっ風呂浴びてきましょう!

でっかいお風呂と聞いてワクワクしないわけないでしょー…あ、メイク落としておかないと。

サウナっていうのも初めて聞く施設だし楽しみなんだよね。

今までは小ぢんまりとした更衣室にシャワーだけだったけど更衣室もでっかくなってるなー。

お、姿見とかもある…改めて私の全体を見る…もうやましい事は浮かばないね。見慣れてしまった。

隣ではUziが脱いでる…特に恥ずかしがる様子もないし私も特に思うことはない。

着替えのシャツとジーンズを置いてさて…いざ、入浴の時間です。

 

「これは…凄く良いわ…!」

「コレ何、ジェットバスじゃない!」

「こっちは滝みたいよー」

「これがサウナね…」

 

何この…何?下手なレジャー施設より整ってないかしら?

一個小隊全員が入れるジェットバスに大浴槽、滝打ちにサウナ…体を洗うスペースも確保されているし…

それぞれ興味がある浴槽に突撃していったけど私は取り敢えず体を洗いましょ。

髪が長いしこのバカみたいにおっきなおっぱいもね…ふぅ…

あ、ここにはシャワーがくっついてるのね、便利…ボディーソープもあるじゃない。

あ、でもそろそろ個人用のを持ったほうが良いわよね…んー…香りは嫌いじゃないけど。

 

湯温はちょっと熱いくらいだった、まぁ我慢出来ないことじゃないね。

マナー的には体を洗わずにどぼーんはNGだけど小うるさく言ってもねー…

伸び伸びとするのが良いだろうし…あ、そういえば…ここの清掃とかどうするんだろう…

専用の職員を雇うのか…それとも私達で清掃ってことになるのか…

 

まぁ今は気にしても仕方ないか…さてと、身奇麗にしたし私も湯船に入ろっと…

ん、こっちの湯もいい具合…ほふぅ…これは良いね、癒やされる…

 

「…じー」

「んー?」

 

大浴槽に入って肩まで浸かると隣から視線を感じる。なにかと思ったらスコーピオンがこっちを見ていた。

頭もぐっしょりだからさっきまで滝に当たっていたね?で、何を見てるのかなー?

 

「Uziもスゴイけど417はもっとスゴイ…」

「は?」

 

いや、何いってんのコイツ…目線が下?あ、ふーん…そっちを見てたわけね。

まぁ確かにスゴイデカさだけど…案外浮かぶものね、おかげで肩が楽なのよね。

人形の身体って作り物だからこの辺浮かばないかと思ったら…拘ってるのかしら?

Uziの胸も大きいから浮くのかしら?まぁ私のが浮いてるし浮くんだろうなぁ。

混浴は?ちょっと外に露天風呂が掘られてるらしい。暑い時期にはプールにして遊べるかもね。

ここまで言えば職員用の宿舎と近いことは分かるでしょ。

ついでに言えばその露天風呂を経由してこっちにまで来れるってことだと思うんだけど…人形側のドアは自動ドアになってるね。

人間が近寄っても反応しないから侵入は難しいかな?無駄にハイテクだな。

 

「ふぅー…新しい兵舎最高だね」

「まぁあの指揮官にしては思い切ったことしたわよね」

「Mk23は?」

「サウナに篭ったわ、暫く出てこないんじゃない?」

「サウナはどんな感じだった?」

「もっと小ぢんまりとしてるかと思ったら普通に私達入れるわよ」

「え、じゃあ入ってみようよ」

 

わーわーぎゃーぎゃー騒ぎながら私達は仕事の疲れを流していった…

サウナで私とUziがイジられたのはナイショ。

 

 

――――――――――――D08基地兵舎417個室・昼

 

 

ここが今から私の生活基盤となる個室かぁ…小さな窓ガラスから外は把握出来る。

中の間取りは質素なワンルーム、いくらか上等になったベッドにクローゼット…デスク。

私物のぬいぐるみがベッドの上に転がっている。ただまだ殺風景な印象だ。

これをどう飾っていくか…これからだね。来週末はファンシーショップで色々買い込むかな。

…やっぱり異質だよなぁ、ロードバイク…また乗りたいけどねぇ。

室内の壁に立てかけるように置いているけどかなり異質だ…どうにかしないとなぁ。

ピンクにリペイントしようかな…いや、ハンドル部分だけピンクのテーピングに変えたら良いかな…

 

あと自室でも出来る何か暇潰しを買っておかないとなぁ…

今は共有スペースのゲームスペースとかで暇をつぶすしか無いかなー?

いや、ここはお菓子を作りにキッチンに行くか…?

まぁ暇潰し先が用意されてるのは良いことだね…個室は寝る場所だね、今のところは…

 

…いつかお兄ちゃんを連れ込んだりしてみたいなぁ…うぇへへへ…♪

は…いかんいかん、ついトリップしてたぞー…あ、そうだカフェ見に行こう…

スプリングフィールドがどんだけウッキウキでオーナーしてるか見てみよう。

 

 

――――――――――――D08基地カフェ・昼

 

 

旧第4宿舎の中身を大改装して出来上がったカフェはかなりお洒落だ。

まぁ街のカフェと比較してもお洒落だ、来客を知らせるベルが鳴り中に居たスプリングフィールドがこちらを見る。

エプロンして髪をポニーテールにして…あらま、可愛い…

今やってるのはコーヒー豆を挽いてるのかな?天然物だろうか…わかんない。

合成物でも美味く淹れるから関係ないか。さてと…

 

「お手伝いは必要かな?」

「まだなんとも…それより何にしましょう?」

「んー…ブラックで」

 

料金は給料天引きなので心配はなしだ。午後の開始はこのカフェで始まる。

ちょっと優雅な昼下がり、ふふ…良いねカフェ。

 

あ、そう言えば増員するらしい、やっぱり第2部隊のマークスマンのスプリングフィールドが抜けるようなものだからね。

3体の人形が追加かぁ、誰が来るんだろうか…




所でなんでD地区って話しですけど…S地区があるならA地区とかもあるよねって安直な話しです。


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Day44 増員予定

3体追加でーす、あとシューティングレンジでの射撃訓練


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「新しい人形の発注をかけた…さーて何が来るか楽しみだなぁ」

「ふーん…」

 

朝からお兄ちゃんが変なテンションだったから何事かと思ったら増員かぁ。

資材を投入してI.O.Pから人形が搬送される。今回は3体…これでこの基地に所属する人形は20体になる。

納入は明日になるらしいけど整備マニュアルはもう送りつけられるらしい…工廠に行けば何が来るか分かるって話だね。

まぁ今日は出撃だし帰ってからの事だね。どんな人形を発注したんだろうか…?

第2部隊の穴埋めもあるだろうし狙撃銃は一丁あるだろうなぁ…

 

「そもそもだが部隊の再編を行うつもりなんだよな…」

「へぇ?それはまた何で?」

「戦力バランスを見直そうと思ってなー…」

 

第2部隊のバランスは悪かったしねー…まぁ順当なのかな?

実際に動くのは増員が到着してからだろうけど…到着した人形が揃って曲者ぞろいだったら笑いにもならないけどねー

例えばの話だけど対物ライフルが来たら取り回しが悪いどころの話しじゃなくなるし…

かと言ってリボルバーが増員に来てもこれまたリロードに時間がかかるし火力に難が出る。

無難なARが増員に来てもらった方が良いけど…お兄ちゃんがどんな発注の仕方をしたかが不明だからなぁ。

まぁI.O.Pの変態共がどんなのを寄越すかにかかっているね。

 

「さ、417はさっさと準備に行ってきな」

「はーい、帰ってきたら撫でてよ?」

 

手をワキワキして返してたけど…変なテンションだし…いやぁ、まさかねぇ…

とにかく出撃準備だ、イクゾー!

 

 

――――――――――――D08地区前線・朝

 

 

今日はドローンが飛んでいる…戦術データの蓄積の為だとか言ってるけど実際はどうだか?

ちょっと上を向いて手を振ってみるとお兄ちゃんからのツッコミが飛んでくる。

あと小声でブルンバストとか言ってるのばりばり聞こえてるからね?

呟くなら無線切ってから言おうねー人形の耳を舐めちゃいけないよー

 

「戦術データって言っても敵が来ないとねー」

「そうそう…っとぉ?」

「M14ナイス、ありゃ敵だね」

「突撃ィー!!」

 

敵発見の報告をしてから方角指示…スコーピオンが突撃していったのでそれにドローンは追尾していった。

この様子だと私達が出る幕あるかな…まぁ撃ち漏らしを潰していきましょ。

 

「指揮官、指示を」

『データ回収が目的だし狙撃は最小限に、撃ち漏らしを掃除してくれ』

「了解」

 

私とM14はほぼ暇か、まぁ仕方ないね。狙撃で全部片付けちゃったら戦術データもクソも無いしねー

一番ローリスクで確実な手段だけどデータとしてはなにもないと同じようなものだしねー

という訳でスコーピオンとUziが主に頑張れーMk23は索敵と陽動だし…

 

ま、私は伏せて何時も通りにやるだけよ…私は完璧なんだから。

 

「今の危なかったんじゃない?スコーピオン」

『いやーメンゴ助かったわー』

 

完璧な狙撃手が居る戦場は安心して良いわよ、ふふ…

その後連続して接敵、同じ様に撃退していったが…最終的にはスコーピオンとUziの弾切れが発生。

撤退させて変わりに私とM14で残りを殲滅…なんていう珍事が発生したことをここに記しておこう。

試しにって事でちょっとおっぱいリロードを試したけど案外良いね。タクティカルアドバンテージになる訳ないけどリロード速度はちょっと上がった。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

撃ち続けてクタクタに疲れたといったスコーピオンに代わって私が報告書を纏めて提出に来た。

お兄ちゃんはデータコンソールとにらめっこしていて書類仕事を副官に投げてる。

今日の副官はわーちゃんだ。ぶつくさ文句言いながらも丁寧に仕事している。

ツンデレ副官の鑑だね、仕事は何だかんだ出来てる方だから良いんだろうけど…報告書がちょっと…らしい。

 

「はい、これ先程の出撃の報告書です」

「はいはい、見ておくからもう下がっていいわよ」

「はーい…お兄ちゃん、なーでーてー♪」

「どわっ」

「私はご褒美を要求するぅー!」

 

コンソールと顔突き合わせているお兄ちゃんの背中にべったり抱きついてかまってアピール。

ふぅ…実精神年齢考えるとキツイけど見た目とか考えたらセーフセーフ。

それよりご褒美をよこせーお兄ちゃんのナデナデが欲しいのー!

 

「ほんと任務中と別人だよな…どこを撫でれば良いのかなぁ~?」

「頭に決まってるじゃん」

「チッ…ですよねー」

「おっぱいって言ったほうが良かった?」

「え、あ、いや、大丈夫です…」

 

ふふん、やっぱりヘタレだね…変なテンションになってるのは間違いなかったけどセクハラ魔は鳴りを潜めてるね。

この分だと新人さんは最初の毒牙にかかることは無いかなー?どうかなー

とりあえずいっぱい頭を撫でてもらって私は大満足です、えへへへ…

わーちゃんが居る手前もっともっとなんておねだりはしなかった。

撫でてもらってる最中のわーちゃんの表情がおもし…怖かったし…

 

別におっぱい撫でてもらっても私は構わなかったんだけどね~男の欲望は分かってるし。

 

「で、新しい人形の資料とか送られてきたの?」

「えぇ、ここにあるけど…まだ指揮官も読んでないんだから見ちゃダメよ」

「はーい…」

 

お兄ちゃんは戦闘データの整理に夢中だし…暫くは見ないんじゃないかな?

ちょっと本当に仕事してるか覗いちゃえ…じー…

 

あ、ふーん…私のおっぱいリロードの瞬間を見てた…

 

「お兄ちゃん?」

「あ、はいこれはですね…」

「言い訳無用、まぁでも…通報は勘弁してあげるね」

「何かあったの?」

「何でもなーい」

 

通報しないであげるって言って私はちょっと耳元に口を近づけて…

 

「貸し1だからね、お兄ちゃん…ふふ♪」

 

今日の午前はおしまい、午後は何しようかなー?

 

 

――――――――――――D08基地シューティングレンジ・昼

 

 

「ヒャーハッハッハッハッハッハー!!」

 

シューティングレンジに入るなりとっても楽しそうな声が聞こえてきた。

まぁ十中八九スペクトラでしょうね、楽しそうにトリガーを引いている姿が目に浮かぶよ。

弾薬に限りはあるけど腐らせるほど余ってるし使っても怒られないんだろうなー…

まぁ折角出来たシューティングレンジだから早速使ってみようって話しな訳で…

この射撃訓練もデータ化されて各々の経験を見れるんだよねーほんと便利。

だから私がどう狙うかとか判断までのレスポンスタイムなども全部見れる。

イヤーマフラーを引っ掛けて…さて、やりますか。

二脚を立てるまでもない、構えて撃つだけ…うるさく騒ぐ必要もない。

ただ目の前に立ち上がる的を撃ち抜くのみ。

 

お姉ちゃん達が帰ってきたらキルハウスでの訓練とか誘ってみようかな…

あの工作の夜から察したお姉ちゃん達の強さ…学びたい。

まぁ銃の向き不向きはあるだろうけど…それでも学べるものはあるはず。

 

「今の私に出来る最大限…見せてやる」

 

完璧な姉を持つ私なら出来ないことは無いはずなんだから。

カウント開始、さぁ楽しいゲームの始まりよ。

 

 

何てことはない、流石に訓練って言うハプニングが起きない環境だと私は完璧だ。

ほぼ頭を一発、稀に首を撃ち抜いたけど…人なら即死だし人形でも行動に支障が出るだろう。

後はハプニングが起きる環境下でこれを発揮できればなぁ…

まぁそれは言っても仕方ないし訓練あるのみだね。

 

あ、そうだ次はMk-23での射撃訓練してみよう。

何の補助もない実力のみでの射撃だ…どこまで出来るか…

これで地力を上げていけば追いつけるのでは…?とにかくやってみよう。

 

 

結果はあんまりだった、ヒットスコアは70%前後だけどキルに繋がるヒットは50%を切っている。

これは酷い、所詮はシステムに頼ってただけか…射撃訓練はアシストなしのMk-23でしよう。

ただの的当てもロクに出来てないのならそりゃね…ライフルの人形としては恥ずかしい限りね。

目指すは全ヒット、ヘッドショット80%超えね。どんな武器でも1ショット1キルを目指すのよ。

システムに胡座をかいていてはダメ…成長余地はまだある…

 

「はーぁ…まだ先は長いかぁ…」

 

Mk23に同じ様に射撃訓練させたらヒットスコアはどうなんだろう…

本家が撃った場合…流石にもっとヒットスコア行くわよね?

 

 

――――――――――――D08基地工廠・夕方

 

 

お、メンテンスマニュアルが来てるみたいだね。どれどれ…どんな人形が来る予定なのかな?

私達のデータが上手く活かせる人形なら良いんだけど…

 

「おう、勝手に見るのはいかんぞー」

「えー良いじゃないですかー…気になるんだし」

「しょうがないなぁ…」

 

主任は女の子に対してとっても甘い、ちょっとおねだりするとコロッと行ってくれるから良いわ。

どれどれ、マニュアルを見せてみろおらー…お?

並んだ3つのマニュアルを開いてみると…印字されていた人形の名前は…

 

「G28」

「スオミ」

「G36」

 

軽くマニュアルを読み漁るとRFとSMGとARって所か。あれ?このG28って…もしかしてー?

いやいやまさかねぇ…HK417の改修モデルじゃなーい?

HK三姉妹とかになるわけ?この場合は私の妹分になるのかなー?

G36は間違いなくG36Cの姉だよね、良かったね姉が来るよ。喜ぶ顔が目に浮かぶ。

スオミは何だろう…図解を見る感じではドラマグのSMGか…

肝心の人形の図解は無いから到着するまでは不明なんだよねー…

G28かぁ…気になるけど、私達と似た人形になるのかな?

 

「ありがとね、主任」

「おうおう、ただ見たのはナイショにしておけよ?」

「はいっ」

 

さて、今日の夜の支度に取り掛かろう…エプロン取りに自室に戻るか。




HK姉妹に絡ませたいだけのG28
超ハイテンションで416にウザ絡みしてもらう予定です。


*追記*

ご指摘どうもです、ヘッドホンじゃなくて防音仕様のイヤーマフラーですか…
作者のにわかがモロバレしました、恥ずかし…死にそ…


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Day45 新たなる姉妹

(この先増員の予定は)ないです。


――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

今日の出撃は特に代わり映えもなく終わった。敵に遭遇することもなかったし。

ドローンを飛ばしていたけど何の意味もないフライトだった…って事。

交代で第4部隊が出ていって私達はもう非番って形…ふーん…さて、どうしたものか。

キルハウスで訓練って言っても戦闘狂が来て訓練って形から外れそうなんだよねー

戦闘と聞くと止まらなくなるのがアイツ等だし…ペイント弾で極彩色に彩られるつもりはないけど。

 

「今日も417が報告持ってきたのね」

「うん、なんとなく私が引き受けちゃった…」

「ふーん…小隊長適正ありだな」

 

やめて、私に小隊長とか無理なんですけど。自分一人の指揮で精一杯ですぅー

いやまぁ大雑把な指揮は出来るかもしれませんけどーマジ物の指揮なんて無理。

…そう言えば小隊長と言っても指揮してたっけ…?あれ、そうでもないか…

この基地だと書類仕事と主に指揮を受け取る役割になってたような…

ほんと、この基地ゆるっゆるだな!とんでもなくゆるゆるだよ…

 

「……ちょっとだけ」

「お兄ちゃん…?」

「はい、なんでもありません」

 

ちょっとだけなんて言っておっぱいに手を伸ばすなー?新人にそれしたら好感度パイルドライバーだぞー?

今日搬送されてくるはずなんだから…大丈夫かなー?まぁFALが監視につくらしいけど…

念の為に私も付いておこうかな…いや、本当にこれは不安が残るもん。

もう鳴りを潜めた筈の私相手にもセクハラ働こうとしてるし…許したらそのまま新人にもしそうだから釘を刺しておかないと。

 

「一応言っておくけど…新人が来るのが嬉しいのはわかるよ?でもセクハラして良いって事じゃないからね?」

「おう…」

「そういうのは二人きりの時にしてよね」

「え?」

「なんでもない」

 

さてと…歓迎用のお菓子でも作っておこうかな…カップケーキがいいかな?

到着予定は夕方…時間はたっぷりあるね、うん…お姉ちゃん達は夜に挨拶って形になるのかなー?

兵舎のキッチンで焼くか、振る舞うのも兵舎でやったほうが良いだろうしー

この基地のふわっふわな空気を味わってもらうには丁度いいだろうさ。

スプリングフィールドが張り切ってたし美味しいパンでも焼いてそうだしー

…今はカフェで忙しいか…となると今は生地は寝かせてる感じかなー?

 

 

――――――――――――D08基地兵舎キッチン・昼

 

 

「ねー417ーコーラ取ってー!」

「はいはーい…」

「投げちゃダメだよー!あーしゅわわわー!!」

 

食堂のキッチンにぎっしり詰められていたコーラは兵舎に移されていた。

おかげでキッチンに立っているとSAAのコーラ要求が飛んでくる。

お菓子作りにパタパタ動いてるのにお構いなしだからちょっと雑になるけど仕方ないよね?

ちょっとは自分で取るって事を覚えてくれても良いんじゃなーい?

とまぁそれは良いとして…完全オフの格好で居てもいいってわけじゃないから制服の上にエプロン着けてクッキングなう。

いや、着替えてもいいけど挨拶するときにオフの格好だとねぇ…

 

「何作ってるのー?」

「カップケーキ、歓迎用のお菓子だよ」

「なるほどー!」

 

調理中の私に興味を示したのかSAAがキッチンに入ってきた。

コーラ片手に覗き込むのは結構だけどこぼしたりしたら怒るよー?

ちょっと表情がワクワクしてるのはあれかな…味見とかおこぼれを期待してるのかな?

まぁ生地の味見をさせてみても良いかな…人によっては生地が美味しいなんて言う人もいるし。

 

「ん」

「くれるの?わーい♪」

 

焼く前の生地をちょっと掬って差し出すと待ってましたとばかりに食いついた。

やっぱりおこぼれを狙っていたか…犬か猫みたいだな…

砂糖が効いた甘い生地はどうだ?あぁん?ちょっと感想くらい聞かせてみろよ。

 

「よくわかんないけど良いと思うよ!」

 

ふわっふわだなぁ…カップケーキみたいにふわっふわな感想だなぁ。

今回は人形達での歓迎って事で20個だけ焼いた、職員の分まで焼こうか迷ったけどね。

 

 

――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・夕方

 

 

「狙撃武器G28です、よろしくお願いしまーす!」

「スオミ、KP31です。よろしくお願いします」

「GutenTag本日より配属となりましたG36です」

 

超ハイテンションっ子に清楚っぽい子にメイドですか…ちょっと濃ゆいな。

しかしG28かぁ…私としてはちょっと複雑だなぁ、開発経緯からするに妹分になるんだけど…

あとメイド、本職っぽいなー…ファッションメイドしてた私を見たらブチギレられないか心配だぁ。

おちおちメイド服を着れなくなったかなぁ?まぁご奉仕のイロハを教えてもらうって言うこともできるかな…?

 

「いらっしゃい、ようこそD08基地へ、歓迎するわ♪」

 

私達を代表してFALが笑顔で迎えてそのまま背中を押して共有スペースのテーブルにつかせる。

さて、ここからが私とスプリングフィールドのターンだぜぃ!

 

「では、歓迎会を開催しましょう♪」

「盛大にな!!」

 

と言ってもお菓子のマフィンとカップケーキで開催するお茶会みたいなものだけどね。

前線とは思えないゆるゆるな空気に毒されるが良い!

 

そっとFALに聞いたけどやっぱりお兄ちゃん初手セクハラやらかしたらしい…

G28は満更でもなさそうだったらしいけど…スオミは泣いてG36は静かにキレたらしい。

おい、G28どういうこっちゃ…妹分にあらぬ疑いが持たれるぞー?

全員席についてから一人一人軽く自己紹介してからお菓子に舌鼓を打っていた。

私の自己紹介の時に新人三人衆揃って首を傾げていたけど…まぁ正規の人形じゃないようなものだしねー

あとG28がえらく熱視線を送ってくるんだけど…私に何かごよう?

 

「ねぇねぇ、一つ質問良いですかー?この基地に416って居ますー?」

「そこの417の姉ね。居るわよ」

「ふぅーん…?」

 

おぉぅねっとりとした視線が私に突き刺さるぞー?

おっぱいのデカさは私に並ぶようなでっかさだけど…身長が私よりでっかいな…

何だ何だ、言いたいことがあればハッキリ言ってくれないかなー?

 

「妹みたいな姉が居るって不思議な気分ね!」

「ん?あー…なるほど、コレでHK3姉妹になるのかしら?」

「改修モデルとしてみたら…んー、なるほど?」

 

妹みたいな姉ってなんじゃーい!開発経緯から考えたらバリバリ姉ですよ?

まぁ私の存在は非公式みたいな所だと思いますけど!ぐぬぬぬ…妹みたい、かぁ。

見た目が見た目だから強く否定出来ないぞー私外見はロリ416だしなぁ…

服装の意匠がまぁお姉ちゃんや私に似てるし…いいとこ取りみたいな外見してるし繋がりは見えないこと無いけど。

お姉ちゃんがどんな反応示すことやら…私と最初会った時みたいな反応しないよね?

まぁ帰ってきた時に見れることだ…このニッコニコな妹を見て何を思うか…

 

「ふふ、姉さんが来てくれて嬉しいです…♪」

「妹がお世話になっていました」

 

おーおー、G36姉妹がべったりですよ…お姉ちゃんっ子だったのね。

しかしG36さん眼力強くないかな?えらくキリッとしてて…いや、ぎろっと見てくるから怖いんだよね。

物腰はとっても柔らかいのに表情で損してません?

あ、妹撫でてる時はとってもいい笑顔ですね、お願いだからその笑顔を絶やさないで。

 

「良い雰囲気の部隊なんですね…音楽、かけてみても良いですか?」

「音楽?オーディオ機器もあるからどうぞどうぞ」

「あ、はい…では…」

 

スオミちゃんがミュージックディスクを取り出した?どこに隠していた!?

あの外見だし品のいいスムースジャズとかかな…お洒落な午後になるのかな…

 

と思ったらとんでもないのが流れ出した。いや、何このミュージック…

皆度肝抜かれて口あんぐりだし…私もだけど…スオミちゃんこんな可愛い顔してとんでもないの聞いてるな!

スピーカーから大音量で流れてきたのはメタル…それもヘビーメタルだ。

本人はニッコニコでノッてるし…スコーピオンやSAAはノッてるけど…

G28おめーもノッてるんじゃねーよ!

 

「ね、ねぇFALこれは…」

「我慢しましょ…新人の希望なんだから」

「はーい…」

 

わーちゃんはギャーギャー言ってるみたいだけど爆音に掻き消されてる…憐れ。

あとペットブースに居た子猫がめっちゃビビってる…もう少しの辛抱だから我慢してね…

 

 

――――――――――――D08基地HK416私室・夜

 

 

「で、何でアンタが居るのよ?」

「ダメ?」

「ダメじゃないけど…遠慮しなさいよ」

 

夜の親睦会も終わってそれぞれ馴染んだんだけど…お姉ちゃんは結構な塩対応をしたんだ…

いや、それはダメでしょってお姉ちゃんにツッコミ入れたらまぁ…それなりに対応したんだけど…

身内以外にはあんまり興味無いんだねお姉ちゃん…あれか0か100かのタイプだね?

G28に対してはため息混じりに対応してたけどG28側がグイグイ来るものだから…

私も手を引っ張られてお姉ちゃんの私室に押し込まれた…私は歓迎したのにG28に対してはあの対応。

多分だけどG28に遠慮って単語は無いと思うよ…

 

「まず417、カップケーキ美味しかったよ、ありがとね♪」

「あぁまぁ…どういたしまして」

「ふん、当然でしょ私の妹なんだから」

「それから姉妹としてよろしくおねがいしますね♪」

「勝手に名乗ってなさい…」

「ま、まぁまぁお姉ちゃん…」

 

HK三姉妹なんて勝手に呼ばれるようになってお姉ちゃんは苦虫噛み潰した表情だよ…

ほんっとかなりグイグイ来るからお姉ちゃんも私も困ってるんだけど…

私は嫌な感情は無いから妹として迎えるつもりなんだけど…

 

「あ、417が末っ子ね♪」

「は?」

 

ちょっとそこに直れクソ妹、どっちが姉かハッキリさせてやろうじゃない。

 

「ちょっと私の部屋で暴れないでちょうだい」

「あ、はい…一つだけ言わせて…私が姉だろ!」

「えーその見た目と言動で?」

「うぐっ!?」

 

ぐうの音も出ない、私の言動は紛うことなき妹ムーブ…見た目も相余って違和感がない…!

くそぅくそぅ…で、でもこれからその認識を覆してやるぅ!

 

「で、G28は417と押しかけて何するつもりだったの?」

「いや、姉妹でお風呂行きません?ってお誘いです」

「裸の付き合いってやつね…」

 

じゃあ私は着替えを持ってこないと…シャツにジーンズで良いよね…もう寝るだけだし。

お化粧も落として…お姉ちゃんも化粧落とし始めたし乗り気だね?

何だかんだ文句言いながらも付き合いは良いよねお姉ちゃん…そういう所好きだよ。

 

 

結局お風呂に行った後お姉ちゃんが世話を焼いたのは言わなくても分かるかな?




妹連合とか姉連合とかで一品書きたいですね。
あと増員はG28は決めてましたけどスオミとG36は作者の好みです。


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番外 乙女の聖戦

バレンタインデーって事で…短めだけど


「バレンタインデーだね」

「あぁ、バレンタインデーだな」

「お兄ちゃん」

「んー?」

「こんなに食べ切れる?」

「ちょっと無理」

「ですよねー」

 

人形達のボイコットで一日無理クソ休みになった基地。日付は2月14日。

指揮官の机の上にはどっさりとチョコレートが積まれていて見ているだけで胸焼けがしてくる。

どうしてこうなった?そりゃ勿論今日が恋する乙女の聖戦の日だからだよ。

 

バレンタインデーと言ったら恋人や大事に想っている人に贈り物をする日だ。

何時からかその常識が歪められて好きな人にチョコレートを贈る日なんて事になっている。

元を正せばキリスト教の話をすることになるんだけどね。私は無神教だから知らない。

だがしかし、残念ながらお兄ちゃんがこうなるのはもう私は知っていた。

 

時間は遡り前日になる。キッチンに大挙して指揮官Loveな人形が押し寄せ占拠した。

勿論その中には私も居たんだけど…作る側では無く作り方を教える側としてだ。

料理下手とは言わないがイロハが分かっていない人形に泣きつかれたからだ。

鬱陶しいと一蹴しても良かったんだけど…変なのお兄ちゃんに渡されても困るんだよ。

ということで私、スプリングフィールド、FALが教師として教鞭を執る事になった。

UMP姉妹は面倒臭いからってパスしたしお姉ちゃんは自分ひとりでするって言って宿舎のキッチンに篭った。

まぁあの小さなキッチンに何人も籠もることは出来ないので…食堂のキッチンを借りた!借りたんだ!

男には分からない乙女の聖戦なんだよ、少しの間目を瞑っていてね。

 

ここでこのチョコ作りに参加した人形を紹介しよう。

ツンデレ一強、別に指揮官のためなんかじゃないんだからね!WA2000!

家庭的ではありますけどチョコ作りより編み物が得意なんです…G36C!

ツンデレちゃうわ!天然やらかすおっぱいちゃん、MicroUzi!

ダーリンのハートはわたくしの物!誰が呼んだかサキュバス、Mk23!

指揮官のハートを狙い撃つのは私よ!私の妹分G28!

 

以上の5体を3体でティーチングした訳で…さーこれが大変なことになった…

それぞれ作りたいと言うチョコレートは異なっていてこれが面倒臭い。

全員そろってハート型のチョコレートって言ったら楽だったんだけど…

わーちゃんは手作りトリュフチョコを所望してG36Cは小分けのチョコ詰め。

Uziはベタなでっかいハート型、Mk23はチョコチップクッキー…G28は生チョコ。

因みにスプリングフィールドはチョコケーキ、FALはチョコタルトと来た。

重いぞ、これはお兄ちゃんの胃には重いんじゃないか?私はそう訝しむ。

という訳で私はチョコやお菓子からは離れよう…編み物で手袋を贈ろうと思った。

 

因みにチョコを贈ろうと思ったらG28とモロ被りでした。生チョコ美味しいじゃん?

 

普段から作っているクッキーや作ろうと思っていた生チョコとかの兼ね合いから私がMk23とG28の顧問を請け負った。

Mk23は聞き分け良いから問題ないんだけど…G28がねー…自分勝手というか…

レシピ通りに作ればいいのにアレンジを加えようとするタイプのメシマズちゃんフラグビンビンだった。

止めなかったらとんでもないのをぶち込んでチョコを台無しにしそうだったのは書き加えておく。

本当は洋酒をと思ったけどチョコと生クリームだけで精一杯だったので断念。

あとFALから止められた、味見で酔っ払ったら知らないわよってね。

どんな酔い方するか教えてくれても良いんじゃない?

 

目を離すと何をしでかすか分からないG28に付いて適時Mk23に指示を出していたんだ。

案の定G28は香りが良いからと香水を混ぜようとしたりスパイスを入れようとしたり…

どこから用意したって言うような物を次々に混ぜようとして疲れた…

テンションに任せてあれこれ入れようとしてる疑惑が持たれるけどそれはまた今度。

ブチギレた私がバカな妹にアームロック仕掛けて黙らせた後さっさとMk23に手ほどきしたのさ。

あれこれ勝手にしないで言われた通りにしてくれるから助かったよ。

ただ効率化を図って手順を端折るな、美味しいクッキーが焼けないぞーとなったなぁ。

手順自体は簡単、バターを溶かしながら混ぜてクリーム状にしていき…溶き卵と砂糖を混ぜる。

その次に薄力粉を混ぜて…今回はチョコなのでココアパウダーを混ぜる。

練上がった生地にチョコチップを混ぜ込んで寝かせる。ちゃっちゃと教えてしまえばあとはなんとかなった。

元々女子力高めなMk23に問題は無かったんだ。コレを機にお菓子作りしよ?

 

で、問題児の我が妹…生チョコづくりなんだが…

カカオ豆から作るとかほざき出した時はど突き回したんだけど…そんな時間は無い!

諦めて既存のチョコレートから作ろうねー…って事で使用するのは市販ミルクチョコレートと生クリームだ。

手順自体は簡単明解で…チョコレートを細かく刻んであっつあつに熱した生クリームと混ぜ合わせていく。

んでもって出来上がったペーストを型に流し込んで…冷やしてからナイフで切り分ける!

オーブンシートなんかを敷いていたら取り出すのがとっても楽なんだ。

あとはカカオパウダーをふりかけたりしたら見た目もGood♪

溶かす段階はゆっくりとダマにならないようにしないと行けないんだけどね…

まぁここは出来なかったとしても美味しいチョコにはなるからOKさ。

 

殆ど私が横から口を出したから間違ったことはさせてないし味見もさせてるから変な味には仕上がっていない。

少なくともお兄ちゃんが食べて気分悪くするような要素は無い。

 

余談だけどスプリングフィールドが顧問を務めたわーちゃんは見事に焦がして苦笑いを誘った。

作った本人は得意げにしていたけど…味見をしてからギャン泣き。

なんでそうなったかって?そりゃプライドの塊なわーちゃんだよ?

教えてもらうまでもなく出来るわよって強がってこっちの見よう見まねで溶かしていってやらかした。

その間スプリングフィールドは何時でも駆けつけれるように隣でケーキ作ってた。

しかもまさかのホールケーキ…お兄ちゃん一人にどれだけ食わせるつもりなんだか…

実物みたお兄ちゃんの反応?うわぁ…って言ってた。

 

まぁそんな大騒動があったわけで…今のこのチョコラッシュになっている。

編み上がった手袋はお兄ちゃんに渡したけど…私もチョコを渡したほうが良かったかな?と思ったり。

私の好意については気づいてくれてるかなー…とは思ってるけどね。

ich liebe dich Kommandant by 417なんて編んじゃったけど…読めるかなー?

 

「お兄ちゃん」

「んー?」

「一日じゃなくてもいいからちゃんと食べてあげてね?」

「善処する…417も一緒に食べてくれね?」

「ん、わかった」

 

恋敵の想いを噛み砕くのは忍びないけど…お兄ちゃんのお誘いを蹴るなんて選択肢は私には無いんだよ。

 

「こういう甘ったるいのを食べる時はウィスキーとかどう?」

「お前は絶対に飲むなよ!」

「分かってますって」

 

だから酔った私はどうなるんだ?教えてくれよお兄ちゃん…

調理中の事や一番わーちゃんが頑張ってた事やら話しながら…バレンタインデーの昼下がりはこうして幕を開けた。

スプリングフィールドがコーヒー片手に乱入してきたから二人っきりとはいかなかったけどね…チッ…

 

所でお姉ちゃんを見てないんだけど誰か知らない?

 

「そういやあのデカい箱は何だったんだろうか…」

「んー?」

「いや、俺の部屋にデカい箱があったんだよ…」

 

まさかねぇ…自分がプレゼントだ…なんてことをしてないよね?




一番ぶっ飛んだ行動をしてる姉が居るらしい。


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Day46 突発・狙撃deフロントライン

一話限り?RF小隊結成


――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「今日は何時もの部隊ではなく思いつきの部隊で出ていってもらいます…WA・M14・417・G28の4体で行ってもらう」

 

朝から招集をかけられたと思ったらそんな事をお兄ちゃんは言い出した。

部隊に上げられたのは見事なまでにRF人形ばっかりで一体何をさせるつもりなのか…

本当に思いつきなんだろうけど…運用としてそれは大丈夫なのかな?

前例のない事だけど…まぁ接近を許す前に撃ち殺せなんでしょ。

理論的にはOKだけど…まだ新兵も良いところのG28を早速戦場に投入するのはどうなのかな?

…姉としてケツを持ってあげれば良いんだろうけどデータを読ませてから最適化はしましょうよ。

 

「いや、実戦に勝る物はないじゃん?」

「ナンセンスだよお兄ちゃん…」

 

銃の扱いが出来るだけの新兵を実戦投入とは…おいこらーそれはマズいぞー

ま、まぁ現地で私が教え込めばOKか…あー不安がいっぱいの出撃になるなぁ…

ナンセンスな前線になるわ…一つ崩れれば被弾だって有り得るって…

 

殲滅力には長けてると言えば長けてるけどね…私とG28が20発装填のセミオートで発射レートも悪くない。

私に関して言えばフルオートもイケるから咄嗟の瞬間火力は光るものがあるよ?

一応全員セミオートライフルだから問題は無いのかな…考えなしって訳でもないのかなー…?

 

「兎に角新しい運用のテストだって事でよろぴく」

「「はーい」」

 

あ、G28と返事が被った。どこか似たところがあるのかな…?よくわかんない。

こっち向いて笑顔を浮かべてるんじゃなーい…ホントテンション高いなー

 

 

――――――――――――D08地区前線・朝

 

 

「小隊長とかも特に決まってなかったけど…」

「フン、しょうがないから私が指揮を執ってあげるわ」

「兎に角やれることをやっていきましょうね!」

「指揮官、見てて下さいねー!」

 

このグダッグダであるよ…指揮はわーちゃんが執ることになった。

ダミーには散開させてカバー範囲を拡大RF人形ばっかりでの行動だしねー…

お兄ちゃんは特に小隊長なんて要らないだろと言ってるけどね…各々の判断で別にアウトレンジから殺せるだろう?ってさ。

さて…目下一番の心配はG28だけど…大丈夫かなー?意気込みは良いんだけど。

カスタムはバーティカルグリップにバイポッド、ライフルスコープ…一番オーソドックスなアセンブルだね。

16インチバレルだし取り回しは良さそうなのよね…羨ましいと思ったり。

 

超意気込んでるけど敵が来るとは限らないからね?この地区平和よ?

ジョークでも何でも無く本当に平和なんだからね…?

まぁ敵が来ないとは限らないし…索敵の手は緩めていないけど。

 

「WA、敵影発見…3時の方向」

「了解、全員構えなさい!」

「了解」

「りょうかーい!G28の実力見せてあげるよー☆」

 

M14以外は二脚を立ててから伏せて狙撃の態勢を作り上げる。M14は膝立で構えている。

戦場に華クソも無いけど…狙撃手が揃った場合の戦場っていうのを見せてあげましょう…

スコープの先に映る小さな小さな的達…精々足掻いてみなさいよ。

 

「用意…撃て!」

 

小隊長の号令が降りた…あとは私達の意思が奴らを殺す…

ん…ダミーも敵を発見した様子…同じく狙撃開始したらしい。

じゃ、私達が負けていられるもんですか…ちゃっちゃと片付けちゃうよー

 

「あぃだっ」

「G28?」

「ぐぉぉぉぉぉぉぉ…」

 

小さい悲鳴にそっちを向いたらG28が顔面抑えてのたうち回っていた…何してるのかと思ったけど…

いや、痛覚切りなさいよ…人間じゃないんだから作戦行動にさっさと復帰しなさいって

ことの顛末は後で聞くことにしましょう、今は敵の排除を最優先。

敵の数は20…すぐに片付けられる。いや、もうM14とWAが排除し始めて数が減ってる。

 

「さっさと撃ちなさい!」

「分かってる」

 

WAに怒鳴られたが分かっている…相対距離観測、修正…発射。

静かな森林地帯にやかましい銃声が合計30発分響いた。

 

 

「で、G28…アンタ何してたのよ」

「なんか撃ったらスコープとゴッツンこしちゃってのたうち回っていたの、てへっ☆」

「てへっ☆じゃないわよ!」

「いったーい!」

 

銃の扱いもロクに出来てないじゃないのよ!こんなので前線に出されたらたまらないんだけど?

何がいけなかったかを知ろうともしないバカはどついてから…さてどう教育するか。

WAは我関せずで指揮官と通信して指示仰いでるしM14は自分の反省会で忙しい。

ったくもー教育は私がしろってことでしょう?泣けるわ。

 

「良い?アンタの構え方に問題があるの銃っていうのは撃ったら反動が来るのは分かってる?それを踏まえてスコープを覗く際はクリアランスを取りなさい」

「でもこれじゃ見づらくない?」

「それで慣れなさい、さっきみたく使い物にならないのなら考えものよ」

 

ちょっと構えさせて構え方の矯正をしていく。得物は私の姉妹品、構え方に関して言えば私流が通用する。

このポンコツ妹はスコープに目をべったりくっつけていた…そりゃ反動で目をやるわよ。

戦場で一々教えることが出来るこの緩い戦線で助かったわ…

これが激戦区だった日には教える間もなく破壊されてバックアップからのやり直しでしょうね。

新人3人そろってこうじゃないと良いけど…訓練を強く推進しておこう…

実質3人での戦線とかシャレにならないわ…指揮官の采配はちょっと間違えていたわね。

 

「むぅーこのままじゃ終われない!」

「意気込むのは結構だけど敵が来るとは限らないわよ…小隊長、警備に戻りましょ?」

「……指揮官からの命令もあったし、そうね。警備に戻るわよ」

 

指揮官へのアピールになると思った初戦が惨敗に近いから挽回を狙ってるんでしょうね。

でも悲しいかなこの地区は平和よ…所詮は若い新人指揮官に任される地区なんだから…

さて、という訳で部隊は再び警備に戻ることに。

 

G28、残念だったわね今日の警備ではもう敵に遭遇することは無かった。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「さて、今回の出撃…なにか言うことは?」

「思いつきで行動したのは悪かったと思う」

「お兄ちゃん…反省してね、ふんっ!」

「たわばっ!」

 

久しぶりの鉄拳制裁というかビンタだけど…ぺちーんとぶっ叩いた。

お姉ちゃんなら絶対ぶん殴ってただろうけど…反省してなさそうだけどね…

張り倒してもすぐに復活してるし…見慣れたけど気持ち悪い復活速度だよ。

 

「兎に角、新人は戦場に立つに値しないぺーぺーの可能性が大です。射撃訓練だけでもさせるべきだと具申します」

「そうだよなぁ…折角作った射撃場使わない手はないしな」

「あとね…何のための戦術データ蓄積だったのかなー?」

「あ…」

「あっ…じゃないよー?」

 

このポンコツ指揮官忘れてたね?もう一発ビンタ貰っておく?流石に私もおこだよ?

本当に取り敢えずで実戦投入しやがったな…というかも一発ビンタ食らわせる。

 

「まった417」

「許しは請わないよ?」

「ビンタならそのおっぱいでやってくれ」

「……」

 

このド変態め…度し難いなぁ。

したかどうか?全力でしてあげたよ。幸せそうにノビてくれたよ。

 

 

――――――――――――D08基地シューティングレンジ・昼

 

 

「というわけで突発ですが射撃訓練を行うわ、講師は私FALと」

「ステンMk-Ⅱと」

「WA2000が担当するわ、光栄に思いなさい!」

 

暇を持て余した戦闘狂達が挙って教官を買って出ていた。

物珍しさに見物客が集まってるのはご愛嬌。私はG28が失礼なことしないか心配で見てるだけ。

隣にはG36Cが座ってるんだけど…姉煩悩拗らせてるわ。

 

「はぁはぁ…家事全般完璧なのに銃の扱い下手っぴな姉さん…良い…」

 

などと申して鼻息荒くして居るものだからねぇ…

この手の撃つことに関して一番うるさいスペクトラはどうしてるかって?

過激派過ぎるからね簀巻きにして兵舎に叩き込んだ。

だってそうしないと新人が何をトチ狂ったかトリガーハッピーになられても困るし。

制御不可能な新人とか左遷待ったなしじゃないですかやだー

 

スオミにはステンがくっついてSMGのイロハを教えてる。

流石第1部隊の良心、丁寧に教えていてスオミも信頼を寄せて射撃に精を出している。

ただSMGの真価と言ったら自慢の耐久力と回避性能で前線で弾幕を張ること。

命中精度に関して言うと…まぁお察しの数値だけど仕方ないよね。

 

G36にはFALが教え込んでいるけど…FALが性能良すぎるんでしょうね、教えているレベルが高いんでしょう。

ちょっと困惑気味の表情が見えるぞ…レベルを合わせてあげてー半分くらいしか理解してないと思われる。

あ、でも筋が良いのかそう悪くない姿勢で撃ってる…ヒットスコアはまぁ及第点じゃないかな?

問題はどの部隊と主に組まされるかなんだよね…暫くはFALと組むのかな?

 

さて、戦場でちょっと教えておいたG28だ…この子がまた曲者だ。

すぐに我流の構え方をしようとしてわーちゃんにキレられてる。

ヒットスコアは悪くないけど…距離が距離だからねーちょっと当てにならない。

これ教えるの私が買って出たほうが良かったかな…一応身内みたいな物だし…

あーダメダメ教えてもらってるのにそんな態度しちゃったら怒られちゃうでしょー…

不安的中だよ…思いっきり失礼なことしてるし…後でわーちゃんの好物作って持っていかないと。

いちごのババロアだっけか…面倒が重なるなぁ。

 

お姉ちゃん達が帰ってきたら誘って一緒に作ろうかな…

あ、そうだ…一番良い教え方があるかも…

 

「WAちょっと失礼…G28、ちょっとその銃貸してみ?」

「ん?417どうするの?」

「まぁ見てなさいって…銃の扱いっていうのを見せるから」

 

結局私が実践、わーちゃんが補足や座学的な所を担って教え込むことになった。

ちょっとは姉として見てくれても良いのよ?締めにもう一回担がせて撃たせることに。

 

「そのキレイな顔をぶっ飛ばしてやる!」

「ヤメロォ!!」

 

おい間違ってもストックは肩に担ぐな、銃がすっ飛んでいくぞG28ィ!!




ちょっとスランプ気味っすかねー…もっとぶっ飛んだ妄想が降りてきたら良いんですけど…


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Day47 妹連合

違うんだ、G36Cはこんなぶっ壊れた子にするつもりじゃなかったんだ。


――――――――――――D08基地兵舎・夜

 

 

「妹っていう横繋がりでー」

「今夜はどんな姉談義?」

「それとも姉が可愛い自慢でしょうか?」

 

兵舎の共有スペースの一角に集まった私と9お姉ちゃんとG36C、端的に言えば妹連中である。

それぞれ持ち寄ったお菓子とジュース片手に夜の会話に花咲かせるのですが…

妹という立場から見た姉の可愛らしい所や凛々しい所…詰まるところは姉自慢の開催である。

姉が可愛くて仕方ないG36Cは今か今かと話したくて仕方無さそうだが…まぁ待て。

鼻息を荒くして…あのお淑やかなG36Cはどこへ行った、帰ってこい。

 

「まぁまぁステイステイ…」

「ふーっ!ふーっ!」

「ダメだね、家族の事になると待てなんて出来ないみたい」

 

どうしてこうなった…って感じで9姉がこっち見てるけど私にも分からん。

とりあえず落ち着こうとしたのかジュース一気飲みしたし…ちょっとは落ち着くかな?

 

あぁG36姉さんは凛々しいのですがちょっとお茶目な所があってですね、それはもう大変可愛らしくて辛抱たまらなくなるのです。

わかりますか?凛々しい姉のギャップのある姿を見て落ち着けますか?私には無理ですわ!まず家事はもうパーフェクトなんです疑う余地もなくパーフェクトです。

お洗濯中のハミングなんて聞いてみて下さい昇天できますわ…あ、思い出しただけで達してしまいますわぁぁぁぁあああああ!!」

 

「「うわぁ…」」

 

コレには私はドン引き、9姉は引き笑いが浮かんでる。

めっちゃ早口で捲し立ててくるんだよ?怖いわ。つーか瞳孔ガン開き。くっそ怖い。

仰け反ってビクンビクンしてるし…あれーおかしいなこんなにヤバい奴だったっけ…?

 

「でもお姉ちゃんに想う所があるのは分かるなー♪」

「ん、んー…そう、かも…」

 

こんなに強烈に想う事は無いけどたしかに姉のちょっとした仕草とかにキュンとくる事はあるかなー?

あとはほにゃっと笑っちゃうような事とかもあるし…9姉はどんな所に想う所があるのかな?

 

「はっ…申し訳ありませんついはしたなく達してしまいましたわ…」

「思い出すだけで達するって…」

 

G36Cの認識が完全に書き換わった瞬間だったよ、シスコン勢のヤベー奴。

因みにシスコン勢は45姉も含まれている。私達は言うまでもなくシスコン拗らせてる。

9姉は45姉とべったり、プライベートではお互いの私室に入り浸ってなにかしてるし。

たまーにキッチンで二人っきりでお菓子作ってたりしてるし食べさせ合いっこをしてるのを見かける。

ちなみに私はそれを見かけてはお姉ちゃんに持ちかけてるけどねー…良い返事は貰えてない。

 

「ねぇ今回は姉のシスコンエピソードを話してみない?」

「G36姉さんがシスコン…ぶはっ」

「今度は鼻血!?」

 

G36Cが妄想したのか鼻血を吹き出して倒れ伏した。

暴走しすぎじゃないかなこのシスコンのヤベー奴…もうちょっとどうにかならないのかよ。

 

「姉のシスコンねー…お姉ちゃんはあんまり表に出さないからなぁ…」

「416はねー…でもとびっきりのエピソードがあるじゃない?この前の夜戦の」

「あー…私が負傷した時のあれ?」

「そうそう、あの416が酷く取り乱した話ー」

 

あの日の夜、左腕を負傷してボロボロになりながら駆けた夜だ。

私が見たのは通信機に怒鳴りつけて終いには地面に叩きつけて青ざめていた姉の顔だった。

45姉に聞いた話だとしくじったって通信送った後のお姉ちゃんの様子がとてもおかしかったらしい。

G11が引き止めなかったらそのまま突撃してきて私を助けようとしていた位…その結果置いていかれることになったとしてもね。

なんとか切り抜けたら通信くらい送ってくる、妹を信じろって言いくるめられて撤退していったらしい。

その途中も何度か通信していたらしくてその顔は不安で彩られていたってさ。

回収地点まで来てもうんともすんとも言わない通信機にしびれを切らしたのが私が見たあの光景。

もう少し遅かったらお姉ちゃんだけでも私を助けに飛び出していたって言うのが45姉の言。

 

9姉のファミパンでノビた後9姉にガチギレして食って掛かったらしいし諌められたら今度は私に泣きついて…

回収のヘリが来るまでずっと抱きしめてくれていたんだって…ヘリの中で目が覚めたらお姉ちゃんの胸の中だったっけか。

つくづく良い姉を持てたと私は想うよ。

 

逆に私はふんわりとしたシスコンだからなぁ…強烈に想っている所を発露はさせてないな。

ただたまーに一緒に寝よ?って提案してくっついて寝てたりG11を挟み込んで寝たり…

一緒にメイドしてる時はイキイキしてるってよく言われたりするけど…

 

「416にあんなに想われてて嬉しかったでしょ♪」

「姉に想われて嬉しくない妹なんているのですか!!?いいえ居ませんわ!!!」

「G36Cうるさい…まぁ控えめに言ってめっちゃ嬉しかった…」

「「でしょー?」」

 

妹として認めてくれていたのはあったけど本気で想ってくれていたとは半分思ってなかった。

ボロボロ泣きながら抱きしめてくれていたアレは…胸に来たなぁ…

嬉しかった反面心配させてごめんなさいって申し訳無さでいっぱいだったけどね。

 

「じゃあ今度は45姉のシスコンエピソードー♪」

 

あのセクハラ姉のシスコン拗らせかぁ…過激なスキンシップ多いんだろうなー

 

大体の拗らせは二人きりになった時に発露するらしい。

旧宿舎の時、G11はどこかに寝に出かけお姉ちゃんは私の所に行った時だ、事件が起きた。

掴みどころのない表情を浮かべてることが多い45姉が途端にデレ~っとした笑みを浮かべて抱きついたらしい。

真正面から抱きついて9姉の首元の鼻を埋めてクンカクンカ…そう、見て触れて嗅いでの3コンボ。

擽ったいと言っても聞き留めずそのまま頭を擦り付ける様は猫そのもの。

その時ばかりは45姉の頭に猫耳じみたものを幻視したらしい…なにそれ可愛い。

 

で、さらにエスカレートしていって…なんと45姉は9姉を押し倒してキスまでしたらしい。

そう、キスだ…押し倒してまでするキスだ。シスコンヤベー奴が私の姉にも居たとは…

でも安心して、拗らせるのは二人きりの時だけだから…って安心できなーい!!

 

後さらに一つ語ってくれたのは制服のスワップ事件。

制服が似てるからって取り違えた時なんだけど…45姉がトリップした。

9のにほい…とかうわ言を残してトリップ…暫くそのままにへ~っとしたまま帰ってこなかったらしい。

落ち着いた後も9姉に包まれている様で落ち着かないってやっぱりニヤけ顔だったんだって。

 

「お二人共良いですわね…まだ私にはエピソードがございませんわ…」

「まだ来たばかりだしねー」

「でもG36Cはべったりじゃん…」

 

鼻血から復活していたG36Cが羨ましそうにこちらを見ていた。

確かにこの基地に来たばかりのG36とのエピソードは無いだろうね。

でも冒頭のぶっ壊れ加減から察して欲しいけどこのG36C暇さえあればG36にべったりである。

そしてそんなG36Cに対してG36は仕方ないと言いたげに受け入れている。

なんだろう…ブレーキのぶっ壊れた犬みたいなんだよね。

 

「当然ですっ!!姉さんがこの基地に来ることをどれだけ待ち望んでいたことか!もうそれは一万と二千年待つくらいの事です!何度姉さんのことを夢に見て幻視したことか…!

この基地に配属されてから一日たりと姉さんの事を想わなかった日なんてありませんわ!一緒に寝て起き食事を共にして出撃しては頭を撫でてもらってよく頑張りましたと褒めていただいて抱きつくのです。

お掃除お洗濯も隣でお手伝いしましてからあの茶目っ気溢れる笑顔とハミングを聞いて過ごしてから一緒にお風呂でさっぱり…あーやばいやばい達するゥゥゥゥウウウウ!!」

「もういい、休めよ…」

 

もうやだこのシスコン筆頭のヤベー奴。

こんなシスコンでもお兄ちゃんのこと好きなんだよねー…あ、そうだ…

 

「ねーG36C、G36の事好きなんでしょ?」

も"ぢろ"ん"でずわ"!!!

「じゃあお兄ちゃんとG36どっちがより好きなの?」

「………」

 

あ、黙りこくった…いや、これは違う…!コイツ、フリーズしてやがる…!

あれかな、どっちが大事なんて測れなくてそのまま処理が止まったのかな?

この溢れんばかりのシスコン魂と比肩するのか…お兄ちゃんがもしG36Cをお嫁にしたら大変そうだな…

 

「G36Cってこんなに面白い子だったんだねー♪」

「知りたくなかった一面だよ…この後どうするー?」

「それぞれ姉のところに突撃でいいんじゃない?」

「そうする?」

「G36ねえさーん!妹が今行きますわー!!」

「復活まで早いなオイ…」

「ふふ♪じゃ、私達も行こっか♪」

 

お姉ちゃん…うーん今日は一緒に寝てくれるかな?

 

 

――――――――――――D08基地宿舎HK416私室・夜

 

 

「あら、今日は甘えん坊ね?」

「いいじゃん、たまになんだから…」

「ふふ…良いわよ、今日は一緒に寝てあげるわ」

 

パジャマに着替えたお姉ちゃんが私を出迎えてくれた。メイクはもう落としてある。

私もパジャマに着替えて上がり込んだから意図は言わずとも伝わったみたい。

やった♪お姉ちゃんと一緒に寝れる♪私のテンションアゲアゲだよ。

お姉ちゃんの香りに包まれて眠るといい夢を見れるんだ…よく覚えてないけど。

 

「ぎゅ~♪」

 

力を入れすぎない程度に抱きついてお姉ちゃんの胸に頭をあずけて眠る…

お姉ちゃんの手が私の頭と背中を撫でて…安らぐなぁ…柔らかくて寝心地も良い。

お兄ちゃんにおねだりして姉妹同室に出来ないかな…私はとても熱望するぞ!

 

「おやすみなさい、417」

「おやすみ、お姉ちゃん」

 

両目を閉じて息を整えてスリープに落ちていく…

ふふ、大好きだよ…お姉ちゃん。

 

余談だけど他の姉妹も同じように抱き合って寝てたらしい。

妹連合想う所は同じだったか。




もうちょっとふわふわした物を書くつもりだったんだ。でも、気がついたらぶっ飛んでいた。
G36C「訴訟も辞さないです」


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Day48 結成、メイド隊

404メンバーのメイドだぞ、喜べよ。


――――――――――――D08基地工廠・昼

 

 

「じゃ、今日もよろしくー」

「おう、夕方には取りに来いよー」

 

出撃後の銃器のメンテナンスをメンテナンス班にお願いしてお昼にする。

今日の出撃でもちょこっと鉄屑を撃ち殺したので一応メンテナスをしてもらうのが常だ。

一発も撃ってない時は自分で分解整備をするのが決まりなんだけどね。

こうしてメンテナンスに出さないと工廠で暇だ暇だってくだを巻くだけになっちゃうからね。

 

「お、そうだ…417ちゃんや、キミには教えておこう」

「んー?」

 

私の顔を見て思い出したって感じで主任が話しかけてきた。

何かあったんだろうか?私の顔で思い出されると言ったら…第4部隊に関わることかな?

首を傾げて振り向いた私に主任は何事もないように話してきた。

 

「そうそう、UMP姉妹とG11ちゃん用のメイド服が来るんだってさ。仲の良い皆とお揃いのメイド服だぞ、良かったな」

「はひ?」

 

何を言ってるのかさっぱり理解が追いつかないぞー?あのメンバー全員のメイド服…だって?

マジ物のメイドが配属されたタイミングでの配給とはふざけてんのか。

余計な火種にしかならないと思うんだけど?絶対G36の変なスイッチ押しちゃうでしょぉ?

いやまぁおそろいの格好っていうのは嬉しいよ?嬉しいけどさぁ!

 

「待った、G28にもあったりしないよね?」

「あの子にはウェイトレス服が支給されるぞ」

嘘やん…」

 

もう実質メイドなのでは?身内がほぼ全員メイド化したらG36の反応が怖いんですけどー?

当のG36は今の所射撃訓練と家事に精を出しているんだけどね。

いやぁどうしよう…下手にメイドの真似事したら怒るよね!?私はまぁ家事は出来るけど仕事にするほどじゃないしなぁ…

そう言えばお姉ちゃんの生活力ってどうなんだろう…私室は私以上に殺風景だしなぁ…

G28はまだ来たばかりで街に買い物に行った事無いし…仕方ないと思うけど。

 

「じゃ、今日の夕食は楽しみにしてるわ」

 

主任は気楽にそう言ってくれるけど胸中穏やかじゃないぞー

あとメイドを楽しみにしているなんてイサカに言ったらどうなるか分かってるぅ?

イサカメイドが追加とかなったら私知らないぞー…いや、マジで追加されそうだから怖いんですけど。

あぁチクショウ今日の夕食の手伝いが気が重いぜ…私はエプロン持ってるけどダミーはそうじゃないもん。

結局合わせてメイドになるからなぁ…どうしてこうなった。

 

 

――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・昼

 

 

私は家事に勤しむG36の傍まで来ていた…恐れも知らずメイド服に着替えてな!

いや、本当は怖いよ…後回しにしてもアレだし…どうせシメられるなら早い方が良いってね。

 

「おや、HK417さん…どうしたのですか、その様な格好で?」

「え、あー…お手伝いをとー…」

「ふむふむ…形からということでしょうか?結構、では厳しく指導しましょう」

「あわわわわわ…」

 

ひえー厳しく指導なんてきたよ、これは手厳しいことを言われるフラグかなー?

目つきも鋭いし圧が強いんだよぉ…

 

「くすっ…冗談です、ではこちらのお洗濯を手伝ってもらいますよ?」

「は、はい…怒ってない?」

「あら、こんなに可愛らしい同僚が手伝ってくれると来たら諸手を上げて喜びますよ」

 

ごめんなさい、貴女が相当キレやすいと勘違いしてました。

笑うとG36Cに雰囲気似てるなー…もちろんヤバい拗らせ方してないときのG36Cな!

というか家事してる最中本当楽しそうだなぁ、楽しそうにお洗濯してるとこっちまでハミングしたくなる。

なんで戦術人形になったのやら…普通にメイド人形で良かったんじゃないのかな…

はっ、まさか妹が大事で戦術人形になった妹を追いかけてなったとか…?

いかんいかん、バカな事を考えてないでお洗濯だ…いや、洗濯物多いな…

 

「もしかしてだけど全部引き受けた?」

「その通りですが、何か?」

「…うん、手伝うから一緒に終わらせようね」

 

妹がぶっ壊れているなら姉は姉でアレだな…ワーカーホリックか?

一人でこれを全部やるとか無謀でしょ…いや、出来なくも無さそうだけど日が暮れるまで家事に追われるぞ。

洗濯しておしまいじゃないし、干さなくちゃいけないでしょー?

外干し出来たら良いけど物干し台はあったっけか?どっちにしろこの量を運んで干さなくちゃいけない。

洗濯機がある分まだ良いけど手洗いだったら地獄だったよねコレ。

お手伝い申し出てよかったよ、新人が家事に追われて訓練できてないなんてシャレにならないよー?

 

「そう言えば…お食事を配膳されている際もその格好でしたね?」

「ぎくっ」

「大変愛らしくてよろしいかと思いました」

「あは、あはははは…ダミーの奇行は…?」

「元気があってよろしいかと…」

 

がっつり見られていたか…怒られなくて良かったと思う半面恥ずかしいな。

というかダミーのあの奇行を元気があってよろしいと一蹴ですか…

本心から言ってる感じだから温和な人なんだろうな。目つきで損してない?

 

ん?お洗濯なのに何してるんだって?洗濯機に入り切らなかった物を手洗いしてるの。

あとは普通に手もみ洗い推奨なものとかを洗ってるの。

 

「炊事、お洗濯と様になっていますね…どこで教わりました?」

「炊事はここのコック長に教えてもらってちょっとしたズルをしたの。お掃除お洗濯はまぁ…とある場所で」

 

元人間で一応自活していたなんて言えるかよぉ。

人間がベースだから粗方の生活に関する事はできるからねー…お料理に関してはノーコメントでお願いします。

 

姉さん姉さん…はぁはぁ…

 

なんか聞こえた気がするけど気にしたら負けだな。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・夕方

 

 

今日は午後の警備も早めに切り上げられた。理由?んなのメイド服関係でしょ?

現に帰ってきたお姉ちゃん達は工廠に入ってから作業してたし…いや、訂正、お姉ちゃんだけは兵舎に戻ってメイド服に着替えてきていた。

となるとメイド服関係で作業しているのはUMP姉妹とG11になる。

あとついでにで送りつけられたG28も着替えてウェイトレスを元気いっぱいにやっている。

 

どことなくフレンチメイドテイストだから遠目から見たらカラフルなメイド服に見える。

因みにG28は一応料理できるらしい。フリカデレ…まぁハンバーグに近いのを得意にしてるらしい。

あとはヴルストを使用した料理か…いわゆるドイツ料理って呼ばれるものだね。

G36の得意料理も同じだから腕が問われるね。

あ、因みにG36とは大分仲良くなれた、同じく家事が出来る仲間って事も手伝って一気にね。

 

「ビールくれー!」

「はいはーいただいまー!」

 

夕食時っていうのもあって職員や人形の中にはアルコールを摂取するのも出てる。

まぁ明日は基地の休みだし…羽目を外すのはOKかな?

お姉ちゃんは羨ましそうに見てるけどお姉ちゃんと私には禁酒令出てるからね?

このビール戦前の様に洗練されたアルコールではなく粗雑なアルコールで悪酔い待ったなし。

この前お兄ちゃんが調達したウィスキーはかなり貴重な物だったりする。

…酔っ払った職員がダミーにセクハラするので目を光らせないといけないな。

 

「お待たせー♪」

「メイドって言っても何をしたら良いのかしら~?」

「眠いよ…おやすみ」

 

若干一名すぐに眠ったけど応援がやってきた。UMP姉妹はキビキビ動いてくれるでしょう!

すこしはこれで楽ができると良いんだけどなー…

因みに追加されたメイド服は私とお姉ちゃんと同じくヴィクトリアンメイドスタイルだ。

G11は着崩してやがるけどね…ちゃんと着ろー

 

「寝てるんじゃないわよこの寝坊助がっ!」

「ぎゃんっ…うぅ、わかったよぅ…」

 

おぉお姉ちゃんが半ギレで蹴り入れてらぁ…痛そう、すごーく痛そう…

ダラダラとしながらもしっかり仕事はしてくれるG11は助かったよ。

 

「メイドへのお触りはご遠慮ください」

「がぁぁぁぁぁ…!!」

 

あ、私が目を光らせるまでもなくG36がお手つきしようとした職員をシバいていた…

セクハラに対してえらく手厳しいね。

 

 

――――――――――――D08基地キッチン・夜

 

 

「ふへぇぇぇ…」

「疲れましたか?」

「G28の場合は慣れないことをテンションに任せてやりすぎたんじゃない?」

「ふんふんふーん♪」

「……9のハミング…いぃ」

「45、手が止まってるわよ」

「めんどくさーい…」

 

慌ただしい夕食は過ぎ去って私達メイドでお皿洗いを引き受けていた。

G11は面倒臭いと言ってボイコットした…まぁシンクに入り切らないのもあるんだけどね。

9姉はハミングしながらノリノリでお皿洗いしてくれている。

そのせいでか45姉がポンコツ化してるけどお姉ちゃんがどついて再起動かけてる。

G28は私の隣で洗ってるけど疲れたって表情で深い溜息を吐いてた。

戦術人形なのに慣れないことしたから疲れたんじゃない?って私は勝手に思ってるけどね。

一番疲れてそうなG36はピンピンしてるしまだやることがあるらしい…いや、休めよ。

 

「この後は皆さんどうされるのですか?」

「私はお風呂に入ろうかなー」

「417が入るなら私もー」

「45姉も一緒に入る?」

「9が行くなら」

「どうせならこの寝坊助も入れるわよ」

「ぐえっ」

「ふむふむ…では私もご一緒してもよろしいでしょうか?」

 

大浴場ならまぁ全員入っても大丈夫か。改装したおかげで自由度が高くなったなぁ。

このメンバーで一緒にお風呂かぁ…なにげに初めてだな。

寝たい寝たいとぼやくG11をどう入れてるかも気になるし…

こういう仲良くなる機会は積極的に参加していこう、その方が絶対いいもの。

45姉、シャキッとしなよーそのデレデレ顔で進行するのはどうなのさ?

 

「では、さっさと片付けてしまいましょう」

「賛成ー」

 

大量にある食器もこの人数ならすぐだろうさ。さっさと片付けてお風呂だ。

尚負けず嫌いを発揮させたお姉ちゃんがとんでもない速さで食器洗いを遂行した。

 

「私は完璧なのよ」

 

勝ち誇った顔で言ってもね…G36はさして気にした様子じゃないし…

 

 

お風呂?セクハラ魔と化した45姉が全員に牙を剥いたけど何か




この回致命的なスランプに陥った…やべーよ…何時もの4倍近く時間を食った


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Day49 残姉ちゃんにFPSを渡すな

この基地の416は残念系美人だから


――――――――――――D08基地共有スペース・朝

 

 

貴重な基地の全休日の朝、シャツとジーンズに着替えて共有スペースに出てくると何か騒がしかった。

何事かと思うけど一人がギャーギャー騒いでるだけみたいだから事件性は無いんだろう。

今日は出かける予定もないし私は私の休日を堪能するだけだ。

いや、久しぶりにロードバイクで駆け回るのも良いかな?

寝て過ごすのも魅力的ではあるけど折角の休みに好きな事をしないで終わるっていうのもなんだかなぁ。

G11の部屋を覗いたけどまぁ予想通りの寝て過ごすつもりなんだろうね。

G28はお買い物に出かけるらしい、まぁ小物を買うくらいだろうね。

お姉ちゃんは何してるんだろう…朝から姿が見えないんだけど。

いや、まさか騒いでいるのがお姉ちゃんってオチは無いよね…?

 

そ の ま さ か で し た 。

 

ゲームスペースで騒がしく怒鳴り散らしながらゲームに興じていたのは我が姉であった。

アーケードゲーム筐体の中でも異色を放つLeft4Deadの筐体に齧りついていた。

本来のL4DのプラットフォームはPCなのだがこの基地にPCは無い。

その代りにあったのがアーケードエディションと言われるL4Dだった。

PC版の劣化コピーなんて散々ぶっ叩かれた物だけどそもそものL4Dが良作だからね…

というかコレも半世紀前の代物なのによくあったものだよ…I.O.Pが一枚噛んでるのかな?

 

「あぁあぁああああああ!!なんでARがM16なのよこのクソゲー!!」

 

お姉ちゃんの怒りの殆どはこれに尽きる。M16という存在に対してえらく食いつく。

もっぱらゲーム内で担いでいるのはAK47だ…発射レートは若干劣るが単発火力に秀でるARって味付け。

あ、ちなみにL4Dはいわゆるゾンビゲーに分類されるFPSになる。

大量に出てくるゾンビを撃ち殺す一人称視点での銃撃戦ゲームだ。

人間の頃に一時期ドハマリしたゲームでガチ勢入りしたこともあるゲームだ…懐かしいな。

筐体は一個だけじゃなくてご丁寧に2人分用意されている…これはアレだね?乱入しろって事じゃな?

 

「よう、お姉ちゃん…楽しそうじゃん混ぜろよ」

「417?」

 

返事を待たずに隣の筐体に座ってスタートボタンを叩く。操作法はもう直感的に分かる。

筐体に据え付けられているものはモニターとスピーカー、ジョイスティックにマウスと言うPCを踏襲してるものだ。

ただし操作ボタンが圧倒的に足りてないのはご愛嬌、右クリックでゾンビを殴れるんだけどこれにアイテムを拾うのも紐付けられているっていうね。

途中参加したけどお姉ちゃんがプレイしているのはまだまだ序盤も良いところ。

ようやくSMGから上位武器がPOPする面に入ったって所…ガンショップでARのラインナップを見てキレてたんだろうね。

じゃあその前に騒いでいたのは…多分特殊感染者の露骨なプレイヤー狙いにキレてたな?

 

「ふはははは、かなり離れていたけどハンター殴りなんてお茶の子さいさいよ」

 

このゲームで重要なのは行動不能にならないことだ。

特殊感染者って言うのは複数体居て普通のゾンビと違って特徴が存在する。

飛びかかり抑え込んで殺すか殺されるまで弄ぶハンター。

飛びかかり倒れるまで頭上に乗って行動を阻害してくるジョッキー。

長い舌で絡め取り引きずって締め上げるスモーカー。

異常発達した片腕を盾に突っ込んできて捕まえたらひたすら叩きつけるチャージャー。

特殊な胆汁というゲロを吐いてきて視界を悪くする上集中砲火させるブーマー。

酸性の唾を吐いてくるスピッター。そして筋骨隆々異常発達したタンク。

タンクはあまり出てこないけどそれ以外の特殊感染者は結構な速度でPOPするから適時処理していかないといけない。

特に速攻処理しないといけないのはハンター、ジョッキー、スモーカー、チャージャーの4体。

こいつらがまぁ捕まったら行動不能になるからね…飛びかかってくるハンターを殴るのは一応上級テクに分類される。

慣れてしまえば片手間に殴り落としてそのまま処理出来るようになるけどね。

 

「あーもうまた…どこから湧いて出てくるのよ!!」

「はいはいお疲れ様ー」

 

お姉ちゃんがスモーカーに捕まった所を殴って救出、そのまま舌の伸びた先を辿って本体を撃ち殺す。

FPS初心者のお姉ちゃんは取り敢えず慣れようね、このゲームの雰囲気にも操作感覚にも。

普通のFPSとは違ってかなりカジュアルな挙動だから慣れたら楽しいよー

初心者にありがちなフルオート射撃しても暴れないのは素晴らしいと思う。

まぁお姉ちゃんは初心者でも現役の戦術人形だから指切りはちゃんとしてるしクリアリングもしっかりしてる。

 

「え、何このBGM?」

「あータンクだねーいわゆるボスが出てきたんだよ」

「何よあのデカいゴリラは!」

「取り敢えず鉛玉をプレゼントしてあげようねー」

 

想定外の敵の出現にお姉ちゃんが珍しく取り乱してるな。

M16ショックもあって荒れ放題なお姉ちゃんも珍しいしちょっと見てたい…

おっとチャージャーが湧いたな…このゲームは音が結構重要である。

特殊感染者が湧くと特定の音階の音が鳴るそれで判別も可能である。

あと定期的に特殊感染者は鳴くからそれでも判別は可能だけどね。

そしてやれると気持ちがいい…突撃チャージャーHS殴り。

傍から見たら突進してくるチャージャーを一発で殴り殺したみたいになるからスカッとするんだよね。

なお失敗したら行動不能になるからかなりリスキーなワザである。

 

「突進が来なかった?」

「あ、もう処理したからOKだよー」

「ゴリラも処理したわ」

「チェックポイント近いから走っちゃおうか」

 

このゲーム意外と時間を食うのだ。早めのゲーム進行を心がけないと平気で30分位食われる。かなりの時間泥棒なのだ。

 

それにしてもお姉ちゃんがこの手のゲームに興味を示すとは驚きである。

よく見たら筐体の横に軽食が散らかっている…おい、まさかね…

 

「ねぇお姉ちゃん…朝食は?」

「もう食べたわよ」

「その隣に散らかってるチョコレートバーなんて言ったら怒るよ」

「……」

「おい、お姉ちゃん?」

 

もしかしなくても生活力クソザコ疑惑が浮上したぞ。

目をそらして誤魔化そうとするなよちゃんと妹の目を見てよ、お姉ちゃん?

 

「お姉ちゃん…」

「な、何かしら417?」

「ゲームの前に一緒に食事作ろっか♪」

「そ、そうね…」

「拒否ったら電源ぶっこ抜いてたからな」

 

お姉ちゃんの首根っこひっ捕まえてキッチンスペースに引きずっていく。

 

 

――――――――――――

 

 

「よくそんなズボラな事して完璧なんて言えるね、えぇ?」

「そんな事ないわよ、手軽に済ませるのも」

「あぁ?何いってんだ女子力壊滅お姉ちゃん」

「ぐはっ」

「そんなんじゃお兄ちゃんにも幻滅されるぞ、おらシャキッとして料理すっぞおらぁん」

「ぐふっ」

 

半ギレの私の口撃にお姉ちゃんが若干涙目になった所でエプロン装備させてお料理開始じゃい。

まぁ手軽に済ませるのも良いけどね、ズボラと手軽は違いますぅ。

この分だと部屋もそのうち汚部屋になりかねないな…家事を叩き込むか。

この姉多分だけど教えてもらってない=知らないになってるな?

まぁ戦術人形として生まれたなら家事の事なんて二の次だろうし知らなくても当然かぁ?

だがこの姉は完璧を自称しているんだ…そう、完璧なんだ…そんなの許されると思ってか!

 

「手軽にサンドイッチ作るよ最低でもちょっとは手を加えようね…」

「わかったわよ…」

 

今回作るサンドイッチは超ズボラでも作れる手抜き飯だよ。

作り方は簡単、出来合いの食パンに野菜を適当に乗せてマヨネーズで味付け、そして半分に折って出来上がり。

簡単3ステップだよ、これで美味い飯が食えるんだから良いだろ?

私が人間の頃によく使っていたズボラ飯だ。最低でもこれくらいはしようぜ。

ここで女子力を発揮させようと思ったらちょっと洒落てアボカドとかサーモンをトッピングするのかな?

 

「あ、G36そこのゴミは片付けないで、この残姉ちゃんに片付けさせるからー!」

「わかりました…残姉ちゃん?」

「ちょっと!?声が大きいわよ…」

「面白そうな」

「気配を」

「感じ取ったのでー☆」

 

うわ、UMP姉妹とG28が飛び出してきた。G28テメーは買い物に出ていくんじゃないのかなー?

珍しくしょげているお姉ちゃんを見て面白いのを発見したとばかりにUMP姉妹がからかい始めた。

 

「朝から騒いでると思ったらしょげちゃって~なにがあったのかしら~?」

「残姉ちゃんなんて言われてしょげちゃった感じ?ねぇねぇ♪」

「完璧な人形なのにずいぶんと…ぶふーww」

「あんたらねぇ…ぶっ殺す!」

「あーあ…後片付けどうするんだよ」

 

私をほっぽりだして3人相手に追いかけっ子を始めたお姉ちゃん。

因みに食事は相当早く掻き込んで飲み下している…早食いは完璧だなオイ。

私はゆっくり食べたいからちまちま食べてるけど…あーあ家具を張り倒して片付け範囲が広がっていく。

私はブチギレないけど…私より怒らせたら怖いのがキレるよー?

 

「あらあら♪朝から元気いっぱいね…そんなに遊びたかったら外でやれぇー!!ぶるぁぁぁあああああぃ!!」

 

あーあ、この基地きっての戦闘狂がキレた。言わずもがなFALである。

動きのキレがすごいな…逃亡を図る45姉にドロップキック、その反動でさらに9姉に飛びかかり張り倒し…

パワープレイでお姉ちゃんにはノーザンライトボム、G28はぶるぁが効いたのか竦み上がって固まってるし…

 

「ごくん…ふぅ、取り敢えずUMP姉妹は私室に放り込むか」

 

お姉ちゃんは水でもぶっかけて起こしてから片付けさせよう。

掃除というものを叩き込まなくちゃいけない…

私室をちらっと見たらすでに軽食の食べた後のゴミが散らかっていた…やっぱりこの姉生活力が死んでる…!

 

 

――――――――――――

 

 

ちょっと教えたらすぐに片付けなんてお茶の子さいさいと言った様子で片付け始めた。

それでようやく完璧なんだよ、このポンコツ姉…

ただ文句言いながらするのはいただけねぇなぁ…元はと言えばおめーが散らかしたんだろうがっ!

 

「いった…何するのよ!」

「文句言ってばっかりで自分でやったことだろうがや、ちゃんとケツを持てや」

「417?ちょっと言動が」

あ"ぁん?

「な、なんでもないわ…」

 

普段てめーはG11に厳しいこと言ってんだろうが、自分がされる覚悟はあったんだろうなぁ?

妹は鬼おこだよ!この姉の残姉ちゃんっぷりになぁ!!

あまりのおこっぷりに昔が少し舞い戻ってきたよどちくしょう!

 

「兎も角…これで生活力は良いよね?あの汚部屋をお兄ちゃんに見られたら引かれてたからね?」

「もう良いでしょ…」

「完璧なんて言うんだからその辺も完璧にね」

 

私の目が黒い内は許さへんで。




この基地以外の416はきっと完璧だから(震え声)

こんな扱いですが弊基地では結婚している人形なんですよね…


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Day50 カフェの一幕・騒動を添えて

休日のカフェ回


――――――――――――D08基地カフェ・昼

 

 

お姉ちゃんのだらしなさにブチギレた朝から時間は経って昼。

基地の全休日と言ってもこのカフェは休みではない、絶賛稼働中である。

昼に差し掛かり昼食にありつこうと職員、人形問わず押しかける。

食堂は休みだからね、皆食事を作るのは面倒臭いんだろうね…

差し当たってスプリングフィールド一人では手が回らなくなるのだ。

ではどうするのか?臨時のお手伝いが必要になるのです。

誰がするかだって?そりゃぁもちろんそんな忙しいのを喜んで引き受けるのは…

 

「私、417と」

「私、G36ぐらいでしょうね」

 

仲良しメイド隊の二人くらいである。もちろん私もメイド服である。

他のメイド隊はどうしたって?面倒なのは嫌いなUMP姉妹は拒否するし。

お姉ちゃんも態々火の車に飛び込む酔狂な事はしない。G11?はっ(笑)

G28は今日は出かけたからそもそも無理な話だ。

しかしまぁ狭いカフェの中は昼食を摂る職員でごった返している。

満員御礼であるよ。臨時で席を追加してもコレだからね…スプリングフィールドの飯は美味しいか?

いやまぁ実際めちゃくちゃ美味しいからカフェを開いているんだろうけどね。

店主であるスプリングフィールドはさっきからフル稼働でパンを焼いてはコーヒーを淹れて…と大忙し。

私達はそんな店主のサポートだ。配膳、空き食器の回収、食器洗いにお客のオーダーを取ったり…

まぁ言ってしまえば雑用だね。これでも重要なんだけどね。おっと注文だ。

 

「オーダー入ります、イングリッシュマフィンセット一つ、ブラックコーヒーです!」

 

因みにこれでカフェラテとかが入ると私がちょっとひと手間を加える。

ラテアートをちょこっと加えるのだ。ちょっとしたサービスなんだよ。

まだ練習段階だし出来るのは限られてるんだけどね…頑張ってG&Kのマークをやろうとしてるんだけど。

 

「417ちゃんお願い生地を捏ねてて!」

「はーい」

 

店内はジャズが流れる優雅な空間なんだけど…キッチン内はドタバタだ。

スプリングフィールドがコーヒーを淹れている間に私が代わって生地を捏ねることに。

もう味は決まったようなものだし捏ねくり回すのは慣れたものだからお茶の子さいさい。

なんてこともなく私が捏ね上げてから寝かせるまでに至るけど…回転率が悪い!

そもそも寝かせる必要のある生地を今捏ねてたら間に合うわけ無いじゃん!どう考えてもピーク後のことだよね!

 

「そろそろ空いてるかしら…っとまだまだ盛況ね」

「ごめんなさい、まだ満席ですー!」

 

まだ空腹を抑制できる人形が後回しになっている状況だ。

45姉がドアを開けてそっ閉じした、まだまだ盛況も良いところだよ!というか手伝えや!

 

「ご注文のブラックコーヒーです、セットはまだですので先にコーヒーをお楽しみください」

「417ちゃんはそのまま生地を作って!分量はこのレシピ通りにお願い」

 

まぁ文句言っててもしょうがない、私は与えられたお仕事をするまでよ!

接客はG36一人でも十分みたいだし…私はキッチンでこねこねするだけよ。

というかG36の接客がパーフェクトで私が出る幕がないといったほうが正しいか。

レシピを確認してから後は分量をきっちり計って…なるほど、スプリングフィールドのレシピをゲットだぜ。

これで私も美味しいマフィンが焼ける…ふへへへ、思わぬプレゼントだね。

 

「おっぱいちゃんえらいご機嫌だな」

「ちょっとナンパしてみたらコロッと…」

「お客様?」

「「アッハイ」」

 

不穏な客はG36が眼力で黙らせてるしいやー快適ですね。

それでも不躾な視線っていうのは無くならないけどね…私は別に構わないけど。

G36やスプリングフィールドはどう思うか知らないよー?

いや、スプリングフィールドは忙しくて気づかないか…

 

 

――――――――――――D08基地カフェ・昼下がり

 

 

「はふ…お二人共今日はありがとうございました」

「いやいや、私は暇してたし」

「頼られる事を悪く思いませんから」

「「ねー♪」」

 

いえーい♪とG36とハイタッチして過ごすのはピークタイムが過ぎ去って一段落ついたカフェ。

職員があらから食い終わってから人形が代わる代わる入ってくる頃には忙しさのピークは過ぎていた。

寝坊助のG11が入ってきた頃にはもう穏やかに時間が過ぎるばかりになっていた。

お昼の営業はおしまいとしてお手伝いした私とG36が遅いお昼を堪能していた。

スプリングフィールド特製のイングリッシュマフィンは絶品だ。

そして自分でやったラテアートを眺めながら談笑して過ごす昼…うん優雅!

窓の外に危ないやつが居るなんて知らないよ、G36Cみたいな顔した危ないやつなんてしーらない。

 

「そういえば寝かせたマフィン生地はどうするの?」

「おやつ時にまた開店した際におやつとして振る舞うんです」

「なるほど」

「ふむふむ…その時にお手伝いは要りますか?」

「いえ、お昼ほど忙しくはないのでお客さんとして来てくださいな」

 

おやつ時は忙しくないのか…お客さんとして来るか…それとも…

そういえばスプリングフィールドはマフィンの他にもケーキとかも焼くから人形がこぞって来るんだよね。

特にわーちゃんは甘い物に目がないから入り浸っていたり…

甘いのに弱いのはなんと私のお姉ちゃんも例外ではないのだ…甘いの恐るべし。

因みに私の好物はふわふわなスフレチーズケーキだ。

これは人間の頃からなんだけどね、甘くて口当たりも良い物は極上だよ。

まぁこのご時世にそんな高級品はめったに食べれないけど…

 

「じゃあまた後で来るね」

「私も家事に一段落つけばまた来ます」

 

ふぅ、遅いお昼はぺろりと平らげて次の行動に移りましょう。

G36は足早に基地の方へ行ったな…基地のお掃除かな?

お皿だけでも下げてから私もカフェから飛び出る…何をしようかな?

 

 

――――――――――――D08基地カフェ・おやつ時

 

 

結局私はあの後食後の運動としてロードバイクで基地の周りをぐるぐる周回した。

あとしたのはちょっとしたスタントだね、ロードバイクでも出来るスタントは限られるけど…

この人形ボディになってからポテンシャルがかなり上がったからやりたかったことがアレコレできるんだ。

 

まぁそれはそれとして…今はおやつ時でカフェがまた開店している。

中はもう甘味を求めた人形でごった返している。

騒がしいのが嫌な人形はテイクアウトして自室で食べてたりするらしいけど。

あ、第4部隊のメンバーが仲良く食べてる。ちょっと混ぜてもらおうかな?

 

「いらっしゃいませー…あら、417ちゃん」

「やほー、チーズケーキある?」

 

ケーキは日替わりで出てる種類が変わる。ラインナップに関しては聞いたほうが早い。

で、私は好物のチーズケーキがあるかどうかを聞いてみてからあったらそれにしようと思ってる。

無かったらチョコレートケーキがあればいいかなぁ?

 

「本日は焼いていますよ、はいどうぞ」

「やりぃ♪」

 

好物があるとなるとテンション上がるねー♪

さっそく支払手続きしてから商品を受け取り店内の一角へ。

 

「相席良いかな?」

「あら、417も今日はカフェに?」

「ほらここに座りなよ♪」

「こらG11私のケーキをつまむな!」

「えーいいじゃーん…」

 

9姉が隣を開けてくれてそこに私が滑り込む。詰めれば5人ギリで入れるテーブルで良かった。

UMP姉妹が普通のショートケーキでお姉ちゃんはチョコレートケーキ…G11はアイスクリームだ。

そして私のチーズケーキが加わって本当に色とりどりになったなぁ。

 

「んー♪」

「やっぱり美味しいよねー♪」

 

一口食べただけでも美味しさの暴力に簡単に私は屈した。美味すぎる…!

ほっぺた押さえて悶ちゃうと9姉が同じ様にショートケーキ食べてにこにこして

 

「やっぱり9が一番可愛いわ」

「は?何言ってるのよウチの417が最カワでしょ?」

「あ?」

「何よ?」

「ひえぇ…」

 

なんか姉連中が一触即発になってるんですけどぉ?なんでなんで?

9姉は我関せずでそのままケーキに没頭してるし…マイペースだなぁ!

G11なんてそんな一触即発なお姉ちゃんと45姉の合間だから完全なとばっちりだし…

というか姉連中そんなキャラだったっけ?

 

「お待ちを」

「「あぁん?」」

「愛らしい妹であるなら私の妹、G36Cが一番であると具申します」

「「よし、表へ出ろ」」

 

イヤーな予感…隣で食べてたG36も混ざって姉連合が外に出ていったぞ…G36Cはトリップしてるし。

いや、本当にこれどうするのよ…お姉ちゃんと談笑しながらのおやつのはずだったのに…

 

「45姉の食べかけ…んー♪」

「へへへ、今の内に食べちゃえ…」

 

出ていった姉の食べかけ…ごくり…9姉は躊躇なく食べてるし…

G11はこれ幸いにともそもそ食べ始めて…ま、待って私も食べるぅ!

 

「何するんだよぅ、これは私のだぞぅ」

「お姉ちゃんのは私のなのー!一口、一口だけでも良いからぁ!」

 

唸れ私のシスコンエンジン!お姉ちゃんのケーキは私のもんだー!

 

 

所変わって店外。

 

「9の天使っぷりにアンタ達ひれ伏しなさい。毎朝の挨拶がもう天使そのものなのよ?満面の笑顔でおはよう♪今日も元気に行こうね♪なんて言ってくるのよ?それも私にだけの特別な挨拶なのよ?もう昇天物よ。」

「はっ、そんなのまだ甘いわよ。ウチの417なんて挨拶だけだと思う?そんなのじゃ甘いわ朝ご飯まで持ってきてくれてから一緒に食べよう?なんて甘えてくるのよ。これこそ天使って言うものでしょう?まったく完璧な妹には参ったわ」

「お待ち下さい私の妹G36Cはお手伝いの居ない日に限って率先してお手伝いをしてくれるとても健気な天使なのですよ。本日もお洗濯中文句一つ言わず手伝ってくれた大天使です。おまけに気遣いに今日もお疲れ様ですなんて声を掛けてくれるのです」

 

「「「私の妹が一番に決まってるでしょう!!」」」

 

「何だありゃ?」

「さぁ…妹自慢合戦?」

「姉の妹煩悩って奴か。微笑ましいねぇ」

 

店外では姉連合による妹自慢合戦が始まっていてその余波は凄まじく…

その後暫く私達妹連合のメンバーは揃って温かい目で見られることになった。




妹たちの暴走と姉の暴走は同時に起こるもんだよ。

*追記*

誤字脱字報告ありがとうございます


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Day51 兄と姉

140cmのロリっ子が運転するってどうよ?


――――――――――――D08基地兵舎HK417私室・朝

 

 

今日は外出日だ。一週間ぶりの兄との会合の日。

茶目っ気の発露でナチュラルメイクではなくギャルメイクで行ってみよう。

無職童貞の兄には目の毒な童貞殺しの服で行って…ふふふふ、今日は目一杯からかってやろう。

ついでにお買い物をしてからお部屋を彩るファンシーアイテムを買い漁らないと。

お部屋が殺風景だと女子っぽくないしねー…今あるのは猫ちゃんぬいぐるみくらいだもん。

ぬいぐるみを多く買ってからお部屋に飾りつけよう、あとは可愛い小物だね。

あとあと街でスイーツを買ってから冷蔵庫の中に放り込むかな?

出撃後とかに自分で作るだけの時間がない時にリラックスするためだ。

 

うん、メイクもバッチリ。服もおかしい所はなし!

どこに出ていっても恥ずかしくない美少女だね、えっへん♪

じゃ、後は簡単に朝ご飯食べてから行動開始だね。お腹が空いてはなんとやら。

間違ってもチョコレートバーで済ませるような事はしちゃいけない。

 

こんな時のために昨晩こっそり作っておいたのが…春田印のイングリッシュマフィン!

ベーシックに目玉焼きとベーコンとチーズをチョイスしているから朝からボリュームはOK!

一晩置いて冷めちゃっても美味しいのがこれいいぞ~♪

 

あと、例のブツも冷えて出来上がってるだろうし…プレゼントしたら喜んでくれるかな?

 

かくしてお部屋から一歩も出ること無く朝の支度は完了だ…後は同行する人形か職員が居るか確認して…

…あー、今日は誰も出ないと来たもんだ。私が運転かぁ足届くかな?相当座席を前に出さないと届かなさそうなんだよなぁ。

ロードバイクに跨がれたからまぁイケるっしょ。お姉ちゃんの足長いし私の足も長い方だからきっとイケる!

 

おっといけねぇ護身用のMk-23を忘れる所だった…

 

 

――――――――――――

 

 

座高が足りてない上に足がギリギリだったから運転するにあたりかなり危なっかしい事になった。

ハンヴィーの想定してる運転手の体格が良すぎるんだよぉ!ちくせう。

ということでちびっこ人形用に用意されていたバギーを借りることになった。

荷物の安全はちょっと保証できないけど私でもまぁ運転できなくはない範囲だ。

私一人でのお出かけっていうのは初めてだな…帰りの時間をあんまり考えなくてもいいから気が楽だね。

 

脳内ナビゲーションに従ってバギーを走らせて…街につくのはやっぱり昼か。

バギーの動力性能じゃ出せる速度なんてたかが知れている。

無理くり速度を出しても事故の元なので無理はしない。安全第一さ。

 

運転免許?んな細かいことは気にしちゃいけないのよ、人形だぜ?

普通にG&Kの所属証を見せりゃ止められても黙らせれるのよ。

最悪それでも聞かないなら人形である証の識別コードを見せればそれで黙る。

まぁ街の中で脱ぐ必要が出るからそれは勘弁願いたいけどね。

長時間のドライブだ、さて楽しんでいきましょう。

 

 

――――――――――――

 

 

街について真っ先に向かったのはお馴染みのショッピングモール。

ファンシーアイテム買い漁りタイムですよ。えぇ。

ピンクで可愛らしいクッションにテディベア、猫ちゃんぬいぐるみ!

この手のアイテムとしては手頃なのが良いけど嵩張るなぁ。

すぐに満杯になったお買い物かごを片手に抱えて向かうのはテイクアウト可能なファストフード店。

ジャンクな物だけど偶には良いでしょ。見れば嘗ての私と同じ様な学生の姿がちらほら見える。

それも今の私と大差無さそうな女学生の姿も見える…残念だが今の私はぼっちだがな。

 

お姉ちゃんだけでも良いからついてきてくれてたらなぁ…と思わなくもないけど。

私のお買い物に付き合わせるのもアレだし気ままなぼっちツアーを楽しもうじゃないの。

 

「ヘイ彼女、一人?」

「んー?」

「俺たちと遊ばない?」

 

おーおー出たナンパ男。始めて見たけど実在したものなんだね。

まぁ冷静に見ればぼっちの美少女を放っておくわけもないか…面倒臭いのに絡まれたなぁ。

兄さんのとこに行くつもりなのに…さーて…無視してさっさと行くかな?

はよテイクアウト品出てこいよ…

 

「無視ぃ?ちょっとそれはないんじゃない?」

「優しくしてあげるウチに返事しなよ…あぁ?」

 

うわー面倒くさ…女になってこれは面倒くさいなぁ…ここで乱暴ごとにするつもりはないしどうしようかねぇ

銃でちょっと黙らせるか…ついていくふりして路地裏でボッコボコにするか…決めた!

 

「あぁごめんなさい、それで何?何して遊ぶの?」

「そりゃぁもちろんイイコトよ」

「天国に連れて行ってやるぜ…へへ…」

「ふーん…」

 

視線は私のおっぱいか…まぁ下衆な欲の塊と言った所か。

おとなしく付いて行ったら何されるかわかった物じゃないな。

という訳で私が行使するのは…

 

「ごりっと♪」

「お、おっと…」

「へいへい、そんなの取り出すのはノーだぜ…」

「とっとと失せなベイビー、それとも脳天で呼吸出来るようになりたい?」

 

慣れた手付きでMk-23を引き抜いて眉間にごりっと押し当てる。

目に見える抑止力は大事だねちょっと予定外の事で時間を取られたけど…さて兄さんの所に行きましょか。

 

ん?なんだか背後で見慣れたモノが見えたような…気のせいかな?

 

 

――――――――――――

 

 

「やっはろー♪愛しの妹が今日もやってきたぞー!」

「声がデケェよバカ妹」

「んなぁ!?バカ妹とは何さー!」

 

愛しのマイスイートホームの近くにバギーを停めて押し入る。

ふむ、今週はそこそこ清掃していたな、上出来じゃない。

ただバカ妹発言はいただけねぇぞヒキニートォ!!

 

「ぷーだ…あ、そうだ♪はいこれプレゼント!」

「ん?何だこれ」

「開けてみ、ふふん♪」

「…チョコレート?」

「数日遅れのハッピーバレンタインだよ、兄さん」

 

そう、昨日作っていたブツとは兄さんに贈るための生チョコレート。

ヒキニートな兄さんには縁遠いものだっただろうブツさ、妹は頑張ったんだぞ♪

身内からのものだったとしても嬉しいんじゃない?

 

「うめぇな」

「でしょ?はい、あとこれお土産のハンバーガーだよ、おやつ代わりにどーぞ」

 

よし、美味しいをいただきました…まぁ間違いはなかっはずだからね。

ん?お外でなにか物音…?何事だろう…?

 

「そういやお前には朗報かもしれねぇ…就職先見つけたんだ」

「マジで?兄さんがヒキニート卒業…だと…?」

「おう…清掃員だけどな、住み込みだし給料も良いんだぜ?」

「やったじゃん!」

 

べしべし肩をぶっ叩いて我が事のように喜ぶ。

脱ヒキニートは大きな一歩だぞ兄さん!ただ住み込みかぁ…このアパートどうするんだろう?

 

「だからこの部屋もほぼ引き払う…お前の部屋がまだあるから退去はしないけどな」

「んー…私の部屋はもういいよ?ほら…私はもうこんなんだし、男物は要らないんだ」

「ゲーム機はどうするんだよ」

「今日持っていくつもり、車で来てるし」

 

宅配なんて基地に頼めないし…どこからのだよって怪しまれるからねぇ…

自分で持ってきたらジャンク品を買ったってまだ誤魔化せる。

んん?ノック?誰だろう…

 

「はーい…え?」

「417、この家はどういう事かしら…?」

「……尾行か」

「勝手に尾行したのは悪かったと思うわ、でもこの兄っていうのはどういう事?」

 

玄関を開ければそこに居たのはオフの格好をした我が姉、416であった。

毎週どこかに出かける私を訝しんだか?尾行するにしても今日は出ないって…

まぁ隠すことでもないし…堂々とするか…

 

「そのままだよ、お姉ちゃん…この人は私の兄」

「人形ではないわよね?」

「そりゃそうだよ、この兄さん人間だもん」

「分かりやすく説明しなさい、417」

「おい、姉ってどういう事だよ…417?どういうこった」

「「黙ってて」」

 

あーあ、これは私の奥深くを姉さんにも話さなくちゃいけないなぁ。

人形の身体になった経緯はぼかしながらも私の意識、AIの根幹は人間のものであること。

それが段々と今の形に形成された事を話した…当然、私が元男って言うのも含めてね。

 

「にわかに信じ難いわ」

「だろうね、ならなんで見ず知らずのハズのこんな家に入り浸ってると思う?」

「…………もともとアンタは私のダミー人形だったはずよね?」

「生産段階ではね。それもエラーロット…普通は倉庫とかで永遠眠り続けるはずだった」

「私が知ってるのは世界で最も可愛い妹よ、元男?元人間?知ったことじゃないわ…」

「…」

「どんな経緯で生まれたとしても417、アンタが今の私の妹であることに変わりはないわよ、姉を舐めんじゃないわよ。

それとそこの男、ご覧の通りで今は私の妹でもあるから渡さないわよ」

「わっぷ」

「元から俺のものじゃないし…バカ妹を頼むぞ」

「フン、言われなくとも私が面倒を見るわ」

 

お姉ちゃんと兄さんとが目線を合わせてバチバチ火花を散らせてるぅ…主にお姉ちゃんから一方的にだけど。

所でお姉ちゃん、息苦しいんだけど…めっちゃおっぱいで鼻が潰れてりゅ。

 

「じゃ、俺はゲームするんでその妹そのまま連れて行けよ」

「いやまってよ兄さんせめてワンゲーム位は一緒にしようよ!?」

「ワンゲームだけよ…」

「あぁん!?お姉ちゃんもやるんだよぉ!!」

「何で私まで…」

 

その後結局日が暮れるまでゲーム三昧したのであった。

一番熱中したの?言うまでもなくお姉ちゃんだけど何か?

 

 

――――――――――――

 

 

「で、なんでお姉ちゃんは私を尾行したのさ?」

「そりゃ毎週末ショッピング以外に出かけている妹が心配で先週時点で発信機を着けてたのよ」

「えぇ…」

「個人宅に数時間も居たんだから心配にもなるわよ…その、変なことされてないかとかね?」

「私がそれを黙ってるクチだと思う?」

「それでもよ」

 

帰り着いた後荷物片手にお姉ちゃんに聞けばそんな種明かしをしてきやがった。

身内だろうが怪しめば容赦なくそういう事するのね…

だから初っ端結構剣呑な雰囲気で来たのね…

 

「もう一度言うけど…アンタの出生がどうであれアンタはアンタ、私の妹よ。それ以上でもそれ以下でもないわ」

「ふふ…良い兄に良い姉をもって私は幸せだよ♪」

 

今日はとっても良い夢が見れそうだ。




お姉ちゃんには秘密をゲロっちゃいましたけどこの世界は優しい世界だから

Q:この回でバラす必要ある? A:ある(鋼の意志)



おまけ・その日のご近所さん

「ねぇ聞いて、あの部屋の引きこもりさんなんだけど今日は二人も女を連れ込んでいたわよ!」
「あらやだ、あの引きこもりがそんなプレイボーイだったなんて…その女は?」
「二人揃って超美人なのよぉ!しかも似てたから姉妹かしら?ダメンズ好きなのかしら?」
「あらやだ~あの子にも春が来たのね~」

<アァァアアアア!!フザケナイデ!
<オネエチャンオチツイテ
<コントローラーナゲンナ

「楽しそうねぇ」
「そうねぇ~」


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コラボ番外:スチェッキンさんの屋台が来た

今回のは焔薙さん所の【それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 】とのコラボって言う番外です
ほのぼの日常だから皆も見ようね、ねっ!


――――――――――――

 

 

「で、この移動式屋台の話しどこで知ったの?」

「いや、本部から持ちかけてきてくれたんだよね、いやー助かるわ」

「ふぅーん…」

 

今日はちょっとしたお客さんが来ていた。

S09第○地区の基地からのお客さんだ。えぇとS地区と言うと呪いのS02地区があったりする激戦区だ。

鉄血のハイエンドモデルも出没する危険な地域な筈だけど…いやめっちゃ遠い所からご苦労さまです。

何をしに来たのかって言うと移動販売をしにきたみたいだ。

販売員兼店主のスチェッキンとお手伝いのトンプソンだ。

 

お兄ちゃんに連れられてお出迎えをした所まぁ怪訝な感じに見られたか。

そりゃそうか、HK417なんて人形はそもそも存在しない筈の人形だしね。

 

「あの地区の指揮官はな…俺より若いんだぜ?」

「ふぅん…どれくらい?」

「ティーン・エイジャーだぜ」

「ウッソだろお前」

 

十代で指揮官…相当優秀なんだろうか…移動販売も手掛けてる程だしやり手なんだろうな。

その後も聞けば指揮の天才で戦績も聞けば相当なものらしい。若いながら天晴と笑っていた。

 

「なんと一昨日我が基地の指揮官が結婚記念という事で今日は全商品、赤字覚悟の6割引きだ!!」

「結婚…マジで?」

「ほぉ?」

 

ピシリとお兄ちゃんも私も固まった。え?結婚記念ですって?

 

「いや、マジ?マジなんね…へーふぅん…ほー…」

 

お兄ちゃんがかるーくショックで固まってるぅ…

で?赤字覚悟で表示額の6割?いやいやいやそういうのだったらそのまま提示額で出せや。釣りもいらねーよ!

向こうから来たトンプソンも食って掛かってる、いや言って良いことだったのか!?

共犯ってワードも出てきてるぞー?おー?不穏だな。

 

しかしまぁ商品がとんでもない量だ…しかもこれ…おいおいこれ天然物じゃないか…!

これ自作してるの?ウッソでしょ…農業セットなんてのもあるし…お前らも出来るんだぞってことかこれ?

暇してる人形は多いし出来なくもないか…?この付近の天候は比較的安定しているし…

汚染物質の雨が降るようなことも無い…これはチャンスなのでは?

 

「おいオメーら良いか?これはご祝儀みたいなもんだ。ありったけ買うぞ」

「「「「ウス」」」」

「コーラコーラ!」

 

SAAはもうコーラ一直線だな、買い占めするつもりだぞコイツ。

メンテナンス班も今日は財布の紐をゆるっゆるにしていくつもりだな?

それにしても結婚かー…良いなぁお相手は誰なんだろう?

ごろごろ転がってる貴重な天然物のじゃがいもを手にとってそんな事を考えていた。

 

「弾薬だ、弾薬をYO・KO・SE」

「こ、この枕は…!ふおぉぉぉぉ…」

「このチョコは私の物よ、ふふ♪」

「おぉー!このスコープとバイポッドアタッチメントは良いですねー!私はコレにします!」

 

「あーはいはい押さない押さないスチェッキンさんは逃げないよー?」

 

いい具合に屋台の周りがわちゃわちゃしてきたぞ。これは私のお望みのものを買うのは難しいかな?

取り敢えずお兄ちゃんに農業セットの購入を打診しておこう。

じゃがいもから始めて農業に成功したら一大ビジネスにも繋がるぞ。

 

「なにこのチャーム?」

「皆のアイドルP38?」

「CDもあるじゃん、お一つくださいな」

「「「俺らの天使がここにあった」」」

「はい、まいどありー」

 

お兄ちゃんがスチェッキンさんと握手してる傍で目新しい商品に次々目が行ってるな。

アイドルグッズまであるとは…P38?戦術人形だよな…?戦術人形がアイドルしてるってどういう事?

まぁ見た目はかなり可愛らしいからアイドルとして売り出すには良いかもしれないけど。

ラバーストラップのチャームか…銃のスリングベルトアタッチメントにくっつけてみようかな?

あ?野菜育成のDVDもP38が出演してるの?ウッソだろお前。

調理班の若い衆が興奮してらっしゃる、御本人登場したらこれ大波乱になりかねないな…

おーおーあっという間にアイドルグッズが買い占められたし…

 

「P38って人形…何者…?」

「何者ってそりゃアイドルだよ。歌って踊れてなんでも出来るアイドル」

「どんなアイドルだよ!?」

 

思わず叫んだ私は悪くないはずだ、いやいや何でも出来るアイドルって何事よ。

あ、この編み物可愛い、これは買いだ。ふぅん風景画なんてものもあるんだね…

 

「まった、そのボトルシップ私にもちょうだい」

「まいどー」

「いや、それなら私が作ってから」

「じゃあお姉ちゃんのと並べて飾るから」

「ぐぬぬぬ…」

 

向こうの基地にも416が居るのね。どんな感じなんだろう。

趣味でこんなのをするくらいに遊びはあるみたいだし私生活がだらしないみたいな事は無いかな?

完璧なのを作ってくれるらしいからお姉ちゃんのも期待しておこう。

 

ん?待てよ…と言うことはもしかして私以外の人形は居る可能性が高いよね。

ふーむ…と言うことは色々違いが出てくる…?環境が違えばAIも変わってくるよね。

商談以外に交流とか出来たら良いけど…後方支援活動で出向けたりしないかな?

 

ちょいっと予定外だけど良いインテリアも買えたし私はほっくほく…

皆も色々買ってホクホク顔で兵舎に戻っていってる。

一旦私も兵舎に置きに行くかな…両手と胸に乗っけてもこれはもう無理ぽ。

 

どっさり置いてからまた戻って…今度は倉庫から出て来たっていうブツを見てみようか。

 

むっ、このサプレッサーは買いだ。Mk-23と417用に買って…あとMk-23のライトモジュールだな。

お兄ちゃんは何買ってるんだろう?天然物の作物ばりばり買ってらっしゃる!

おーこれは大人買いの体ですな…

 

「いいかお前達…金って言うのはこういう時に使うもんなんだよ…!」

 

そう言って割と高い嗜好品の類いを買い込んでる…お、これは?

アコースティックギターとは丁度いい趣味になりそうだ。これも買っちゃえ。

 

 

結局この基地の面々で買ったのは…

 

指揮官:農業セット・種芋・農業DVD・各種お菓子類や酒・炬燵

FAL:チョコレート・風景画

WA:ボトルシップ・眠気覚まし

スペクトラ:弾薬とマグ

ステン:編み物手袋とマフラー

イサカ:P38CD・傷薬・眠気覚まし

スプリングフィールド:m45の美味しいパン

SAA:コーラコーラコーラ

G36C:編み物類

スコーピオン:傷薬・けん玉・半纏

M14:バイポッドアタッチメントとスコープ

Mk23:m45の美味しいパン

Uzi:手榴弾ポーチ

417:ボトルシップ・じゃがいも・編みぐるみ・P38ラバーストラップ・サプレッサー・ライトモジュール・アコースティックギター

UMP45:ぬいぐるみ

UMP9:ぬいぐるみ

416:ボトルシップ

G11:枕

G36:モノクル

スオミ:P38CD

G28:スコープ・ボトルシップ

メンテンス班:m45の美味しいパン・風景画

調理班:P38グッズ

ヘリパイロット:チョコレート

 

他にも各々買ったものがあるだろうけど…私が把握してる限りではこんな所。

 

んー…買い込んだけど…あっばぁ、これは酷い私の手持ちはもうすっからかん。

お兄ちゃんの方を見ても首を振って財布を逆さにしてる…すっからかんだな?

カタログも来るって言うし今ここで無理に買う必要は無いが…

 

私っていうイレギュラー人形も特に動じずに受け入れられているのは良いんだけど…

指揮官がイレギュラー…まぁティーン・エイジャーで指揮官してたらそりゃイレギュラーだわな!

それに農業してヘリの修理したりする万能アイドルなんていうよくわかんないP38も居るし…

どうなってるんだよ向こうの基地の人形…というか伸び伸びしてるな。

このスチェッキンだってこの屋台経営してるしさ…まじどうなってるのよ…

そのトンプソンだって何か趣味持ってるんだろう?えぇ?何か管楽器でもかき鳴らしてない?

 

「おい今拉致って言った!?」

「言ったな」

「連れてくるだけだよ~」

 

「ボスを拉致んなよ…」

 

その後に続くトンプソンの呆れ声と思わずといった様子の頭を抱える動作にお兄ちゃんが吹き出した。

私もこれには呆れ笑いが出てくる、指揮官をそんなふうに扱って良いものなのか…

 

「それにしてもそっちも自由な感じなんだね」

「そりゃぁまぁ我らが指揮官が指揮官だからねー」

「ウチのお兄ちゃんも大概だけどね」

 

大体の商品が売れていってガラガラになった屋台の前で雑談しているけど…

まぁーこんなに人形に対して自由にさせている基地がここ以外にあったものだ…

ぜひとも一度会ってみたいものだ、どんな指揮官なんだろう?

 

そして時間は過ぎて…スチェッキンとトンプソンは撤収準備して挨拶もそこそこに撤収していった。

 

「行っちゃったね」

「おう、次に来るのが楽しみだな」

「その前にお金稼がないとね…」

「そうだな…じゃ、さっそくパーティーすっか」

「買ったお菓子で?」

「あたぼうよ、あと農業する人形も選抜しねぇとな」

「あ、それだけど私がやってみても良い?」

「マジ?じゃあ頼むぞ」

 

購入された炬燵は兵舎に担ぎ込まれて共有スペースにぶち込まれた。

そして購入した食料品を持ち寄ってのパーティーが開催された。

理由?んなの向こうの指揮官さんの結婚を祝ってだよ。

 

聞いた話では向こうでスチェッキンが怒られたらしいけど…何でだろう?

 

「あ、S09第○地区の基地ですか?この度は世話になりましたD08地区の基地の指揮官です…はい、はい…いやーおめでたいですね、そちらの指揮官がご結婚なされたとか。

あ、いやこちらとしてはこれからもよろしくと…はい、はい…ではそちらの指揮官によろしくお伝えください、失礼しました」

 

司令室で通信機で通信している指揮官が居たとかなんとか。




正直に申し上げてコラボってこうでいいのかな…?
あと向こうのスチェッキンの喋り口とか自信ないぜ…

焔薙兄貴許して


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Day52 スオミのカラオケ親睦会

スオミちゃんをすこれ


――――――――――――D08基地共有スペース・朝

 

 

今週は第1第2部隊の出撃の日程だ…第1が午後、第2が午前である。

私はいつもの癖で早起きしてからお化粧して飛び出てきた訳だけど…

ちらっとMk23が突っ走っていったのが見えた。いつもの事ながらブレないなぁ。

さて、基地待機な私達は何をするか…これが中々に決めづらい。

お姉ちゃんはフリーだろうけどまたFPS祭り開催するんじゃないかなー?

朝からズボラしないために睨みに行ったけどチョコレートバーを持ち出すことはしてなかったから良しとしよう。

UMP姉妹?9姉は起きてたけど45姉はこれがなんと寝坊してた。

オフはダラダラしたいクチなのかな?こんな感じで待機は割とゆるゆるな朝だ。

因みに同じ部隊のM14やUziも同じなんだよね。スコーピオンは起きたらゲームしだす。

 

ん?あれは…スオミか?何してるんだろう?共有スペースに出てきて一直線に動き出した。

向かう先は…カラオケブース?おいおい朝からそれは迷惑なんじゃないの?

一応扉を閉めりゃ防音にもなるけど…限度があるしなぁ

あとスオミが音楽ってなると…ほら、あのインパクト大なヘビメタって相場が決まってるようなものだし。

大音量で流したりしたら流石に大迷惑やで…止めるか?

という訳で朝から似非スニーキングの開始である。扉に耳を当て中の様子を窺う。

 

「どのバンドなら…」

 

機材の電源を入れてから曲のサーチに入ってるな…デモンストレーションの音楽から察するに音量は適正値だから迷惑にはならないか?

ただ重低音の振動は出るだろうから近くの部屋には迷惑がかかるだろうなぁ…

一人カラオケって言うのも良いけどこういうのは皆でやるのが楽しいんでしょうが。

ちょっと待ってなスオミちゃんや…417にはいい考えがございましてよ?

 

さて今起きてる待機組をかき集めるか。取り敢えずお姉ちゃんは確定な!

おるぁん!45姉も寝てるんじゃねーぞ面白いことするぞー!

 

 

――――――――――――D08基地カラオケブース・朝

 

 

「わ、皆さんどうしたんですか…?」

「カラオケしてるとー」

「417からの情報が~」

「あったのでー♪」

「一人だと寂しいでしょ?仕方なく来てあげたのよ」

「なんで私まで…」

「お姉ちゃんに必要なのはコミュ力もあるからだよ」

 

布団引っ剥がしてまで話を持ちかけて集まったのは…スコーピオン、M14、Uzi、UMP姉妹にお姉ちゃん

G28は第2部隊のマークスマンとして出ていくらしいから無理だった、ちくせう。

カラオケっていうのは仲間内でワイワイしてこそ楽しい物だと思うんだよ。

あとこの機会に一気に仲良くなりましょ?っていう私の思惑もあるんだけどね。

 

「じゃあ一番手は私が貰ったー!」

 

トップバッターは我らが部隊長、スコーピオンが取った。

こういうのはムードメーカーが歌うとそのまま盛り上がったりするんだよね。

皆が知ってる歌なら尚良し…さて何を歌うのかな?

2ndSIDEって曲か…どんな曲かな、私知らないや。

 

へぇ、スコーピオンってこんな声も出せるんだ…ちょっと落ち着いた感じ。

というか歌ってるスコーピオンがめっちゃくちゃ楽しそうに歌っていてこっちまで楽しくなってくるぞ。

歌詞はシャイな女の子が勇気を持って気持ちを伝えるみたいな感じかな…?

なんかスコーピオンとは対極みたいな歌詞だけど歌唱力高いな…

というかコレアイドルソングじゃね?よく知ってたなスコーピオン。

そういうのに全く興味無さそうなのに…不思議と歌えた?ウッソだろお前。

 

「スコーピオンも中々やるわね」

「へへん、どんなもんだー」

 

「次は私が行きます!」

 

お、次はスオミか…ヘビメタなんだろうなぁ…お、曲が入ったどれどれ?

TheFinalCountdown?これまた知らないな…

ぎゃぁ、やっぱりヘビメタだこれ!かなり前奏長いと思ったら普通にヘビメタだ。

そしてスオミの歌声は凄く透き通っているもんだからギャップがスゴイのなんの。

でもこれは入門向けなのかな?想像より比較的大人しいかも。

ビブラート上手いなスオミ、民生人形になったら歌手なっちゃいなよYou。

 

「ヘビメタ…中々良いわね」

「適度な音量ならまぁ聞いても良いんじゃない?」

「初日のあれは爆音だったのがいけなかったのよね~」

 

「じゃ、次は私が行くね」

 

さてと、私が入れるのは皆多分知ってるだろうものだ。

Take Me Home, Country Roadsって言えば大体通じるアメリカのカントリーミュージックだ。

リリースは1971年かなり古いが今もなお愛されるミュージックの一つだ!

私が歌っているけど知ってる皆も歌って合唱みたくなってる。

これこれ、こういうのが楽しいんだよ…人間の頃にも数回やったっきりだけどなぁ…

 

「「「イエーイ♪」」」

「センキュー!さ、次は誰ー!」

 

「じゃあ私が歌うねー♪」

 

9姉が行った、歌うのはなんだろう?出た出た。

通りゃんせ?ヤーパンの民族音楽だったっけか?どんな歌なんだろう?

 

いや、怖いよ?なにこの歌、9姉の歌い方がハマってるのかホラーなんですけど?

言葉の意味が大分わからないけどこえーよ、なんだよこの曲ぅ!

お姉ちゃんまでビビってるじゃん…テンジン様ってなんだよ…

 

「なんか…」

「うん…」

「「怖かった」」

「なんでー!?」

 

こんな感じでカラオケはどんちゃん騒ぎになっていった。

 

 

――――――――――――

 

 

それぞれ持ち歌を歌ってってなるとさて欲しくなってくるものがあるだろう?

ソフトドリンクにおつまみ。人によってはお酒も欲しくなるだろうさ。

という訳で私が代表して用意してるんだが…ついでにお昼ご飯としようとして張り切ったわけだ。

こういう時はパーティーメニューが良いと相場が決まっている。

 

では何を作ろうかと言うと…ピザであります。ピザパやろうぜ。

それと最近仕入れたばかりの肉を使ったスペアリブだね。

あ、そうだスチェッキンの屋台で買ったじゃがいもだってあるしポテトサラダも作ってみようかな…ふふん、腕がなるわね!

 

ピザ生地は説明不要だよね、簡単に言えば材料混ぜて捏ねておしまいよ!

あとは伸ばしていって具材乗せてオーブンで焼き上げりゃ良いのよ。

今回は見た目とかよりボリューム重視で肉盛りだね。ウインナーにベーコン、チーズとケチャップ、パプリカとトマト等。

オーブンに叩き込んでその間にポテサラ作ろうか。じゃがいもを茹でる工程があるからちょっとめんどい。

まぁその後に皮むきっていうのもあるんですけどね。鍋でコトコト茹でるんだよぉ!

そしてアッツアツなじゃがいもの皮剥いてマッシュマッシュ♪

粗熱が残ってるままの鍋に玉ねぎをぶち込んでちょっと熱する。

こうすると辛味が甘みに変わるのさ。そしてキュウリを輪切りで刻んで…熱を通した玉ねぎも薄切りで刻む

そしてシメにハムをちぎって入れてからマヨネーズで和える。これで出来上がりである。

ただパーティーメニューにするから量が多いんだよ…マッシュ量がえぐい!

そしてもう一品のスペアリブ、これは簡単な焼料理だから…っとその前にオーブンに叩き込んでたピザを出して。

よし、スペアリブを焼こう。今回仕入れたのは養殖物の牛肉だ。

半生位で食すとこれが美味とかなんとか…ミディアムくらいに焼きを入れましょう。

味付けはこれまたシンプルに塩と胡椒だけです。さぁピザパの時間ですよー

 

 

あ、因みにこういう事をする時はキッチンに事前に連絡をしている。

食材が勿体無いことになるからね。この世界で食材はとても大事だからね!

 

 

――――――――――――

 

 

「さー続き行ってみましょう!」

「次歌うのは誰?」

「それより喉を潤そうじゃない」

 

あれ意外なのが増えてた。G11が混ざっているだと?

それも歌っていたのが9姉とのデュエットだと…?お前誰だ。

まぁそれは良いや、おめーら待望の飯だぞー歌うのも良いけど腹拵えしようね。

G11の連絡もしてっと…一人前賄い行きだな。

 

ソフトドリンクは残念ながらSAAのご要望で大量に仕入れているコーラだよ。

 

「ちょっと次は私に歌わせてよ」

「いや、ここは417とのデュエットを歌わせなさい」

「なに~416~私達のデュエットが羨ましかったの~?」

「うふふ、これも家族だね♪」

 

あーあ歌う順番の取り合いになってらぁ…こういうのは順繰りにしておいたほうが良いのにねぇ。

まぁ良いや、私はお料理してて抜けてたし…ここは私が入れようじゃねぇか。

お姉ちゃんがデュエットをご所望だし…何か良い曲あったっけかな?

WINDING ROADだな、半世紀前の大ヒット曲だ。流石にコレは知ってるでしょ。

 

「よし歌うぞお姉ちゃん」

「え、早いわよ!?」

「いつの間に」

 

最初なんで私がとか言ってたのにやっぱりノリノリになってから~

ツンケンするけどこういうのも嫌いじゃないでしょ?

マイクを投げて渡してから立ち上がり目を合わせてウィンク。

皆は料理に手を出しながら聞き入る態勢だろう。私達姉妹の美声に酔いしれな。

ところでUMP姉妹のデュエットは何だったんだろう?

 

よっしゃお姉ちゃんも知ってたみたいだ。私が出だしを歌えば理解したみたい。

いつの間にか用意されてたマラカスとかもスオミが振って盛り上げてくれてる。

こういう待機も偶にあっても良いね、丁度いい機会を作ってくれてありがとう。

歌い終わればお姉ちゃんとハイタッチしてから次にマイクを渡す。

 

まだまだ終わらないカラオケ親睦会第2部隊が戻ってきて更に騒がしくなったのは言うまでもない。




カラオケ回の構想が降りてきたけどこれほんと学生とかのカラオケのノリじゃね…?
みんなJKの格好しちまえば…

あ、スコピッピの選曲は中の人繋がりで、9の選曲も中の人ネタっす。


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Day53 訓練

真面目に訓練


――――――――――――D08基地シューティングレンジ

 

 

集中しろ、簡単な事だ…私は人形、人間と違ってすぐに上達できるんだ。

目を閉じて右手を開いては閉じてを繰り返し右股に吊り下げたMk-23を撫でる。

カウントが始まる…目を開いて前方を睨む。引き抜く動作を確認する。

 

パンッパンッ

 

カウントゼロ、立つ的に対して最速でMk-23を引き抜き頭を狙い撃つ。

クイックドロウでの殺傷の習熟訓練だ。きっちり頭に二発叩き込んでやるが…

んー…正直これでは微妙だな…ヘッドには当たっているが一発目がかなりギリギリのラインだ。

 

私の得物であるHK417はとてもではないが室内戦や遭遇戦では取り回しに困る。

そうなると取り回しの良好で致命傷を与えるに至るMk-23で戦闘する必要がある。

今までおざなりにしていた訓練を今しているのだが…芳しくない。

訓練でこれだから咄嗟の状況下ではもっと命中精度は悪い。

一発目で頭のど真ん中に当てれるくらいにならないと…あぁくそぅ…

システムの支援が無ければ私はこんな物か…やれやれだ。

こんなんだからあの夜に負傷する事になったんだよ。

構え方が悪いのか…それとも引き抜き動作に問題があるのか…

修正しながら見ていかないとな…もう一度同じ様にクイックドロウだ。

 

同じ的に対して狙うのは首だ。頭よりも的のサイズは小さくなる。

左右のブレは許されず上下のブレもあまり許されない。ここを的確に当てれるようになれば…

 

パンッ

 

一発放った弾丸は的の首ギリギリを掠めて行った。ダメだ。これでは自分が撃ち殺されている。

思わず歯ぎしりしてしまう。何がいけないんだろうか?

引き抜いてから構えてみる…肩肘は変に張っている事もない。射撃フォームは悪くないはずだが…

このまま撃ってみても狙った場所にすっ飛んでいく…引き抜き動作はどうだ?

一度ホルスターに収めてから引き抜く…構える…微妙に右にズレている?

 

「やってるわね」

「お姉ちゃん…んー、今問題が発覚した所」

「そう、ならそれを克服することね」

 

私の癖になっているのだろうか…矯正しなくては。

引き抜き構える…やはり微妙に右にズレている…

 

パンッ

 

試しに撃ってみてもやはり右に逸れている…リコイル吸収時にも変な方向に出るから余計にずれるんだ。

うーん…原因はわかったがコレをどう矯正していこうか…

 

「握り方がなってないわね…」

「お、お姉ちゃん?」

「完璧な射撃フォームはこう」

 

おおう、お姉ちゃんが背後から私の姿勢を矯正しに来た…

この姿勢をメモリーして…引き抜き後に取れるように動作修正…

ホルスターに収めてから再び引き抜いて構える…おぉ、ズレが無くなっている。

 

「そもそもアンタは狙撃兵な訳だからこんなのは覚えなくても良いはずだけど?」

「護身の為だよ…あの夜みたいに不意を突かれる様な事はもちろんだけどCQB戦で足手まといになるつもりはないから」

「そう、なら勝手にしなさい」

 

つっけんどんにお姉ちゃんは言ってから私から離れて射撃訓練を開始した…

私生活は残念っぷりが激しいけど、こういう事にはストイックだからね…

じゃ、私はこれでどれだけ的当て出来るようになるか…試すか。

的を取り換えてからまたカウントから始める…今度は大丈夫なはずだ。

 

パンッパンッ

 

カウントゼロ、ホルスターからMk-23を引き抜いてからすぐさま構え、トリガーを引く。

乾いた火薬の炸裂音が響く。私の狙った通りに弾丸は真っすぐ飛んでいく。

誤差数ミリで脳天ど真ん中に穴が2つ空いている…よし、これで良いな。

お姉ちゃんには後でお礼言わないとね…えへへ♪

 

ついでだから417でももうちょっと射撃してみようかな?

今回は狙撃じゃなくてフルオート射撃でどこまで精度を保てるか…

20インチバレルでのCQB戦を想定して…レッツゴー!

 

 

ごめん、人形ボディでもこんな暴れ馬で精密射撃はできません。

 

 

――――――――――――D08基地キルハウス訓練場

 

 

シチュエーションをCQB戦とするならばこの訓練場以外にありえますかね?

室内戦を想定したキルハウスが鎮座しているのですからこれを使わない手はない。

電子制御が組み込まれてペイント弾がヘッドや心臓に着弾したら引っ込むタイプの的がランダムに配置される。

更に一般的な鉄血人形が接敵から反撃に移るまでのレスポンスタイムを反映していて設定さえしてしまえばエリア侵入から排除までに時間が掛かれば即終了とする事も可能。

お姉ちゃんの記録を見てみるが…単騎でも制圧していっている…的確にヘッドを一発で撃ち抜いてだ。

基本的に使うクリアリングのテクニックは私が知っているものばかりだけど…精度が違うのかな?

いや違うんだ、データの積み重ねが違う…私の想定する動きとお姉ちゃんの動きは剥離している。

これが効率化された人形の動き…流れるように的が引っ込んでいく…

 

クイックピークで状況確認、4体確認…飛び出し2体を沈黙させてそのまま遮蔽物に身を隠してから銃だけ出して的当て…

この間掛かったのはたったの3秒…接敵から反撃に移る秒数は2…弾幕に晒される前に安全を確保して一方的に潰している…

私なら?一匹一匹慎重に潰してる…こんな大胆なことは出来ない。

その間に残りが反応して弾幕を張ることだろう…うーむ…となると私的には詰みになる。

うーむ…私でも出来る所までやってみよう…為せば成るが私のモットー!

 

訓練終了条件は制限時間と的が全部引っ込む事と接敵後指定秒数経過内に仕留めきれない場合。

クイックピークでは接敵判定にならないからそれで如何に状況確認するかが重要になってくる。

今回設定したのは反撃に移行して弾幕を張るに至る秒数…3だ。

奴らの簡単なロジックでも反撃というものは簡単に出来る。ただ撃ってきた相手を見つけてトリガーを引くだけ。

レスポンスタイムとしては上等でしょ、I.O.Pの人形の腕の見せ所よ。

 

スペアマグは2本、慣れた我が半身417を担いでキルハウスのスタート地点に立つ。

セミオートRF用のメニューということで的の数はARに比べて抑えめ…出来るはず。

無機質な電子音でカウントダウンが始まる。一歩踏み入れればそこから戦場だ。

気を引き締めて行こう…即落ちなんて無様は晒せないぞ。

カウントゼロ、扉が開け放たれる。意気揚々と飛び込まず先ずはクイックピークで状況確認。

的は無し、入り口はクリアか…取り回しは悪いが構えて進んでいく。

残り時間は長くはない、慎重に迅速に的確に敵を排除する。

第1セクションは問題なし、第2セクションはどうだ…?おっと的が2個かほぼ対角に配置されていて一個は照準を置けば良いだろう。

残り一匹は即座に反転してから撃ち抜かなくちゃ…エントリー!

 

ダンッダンッ

 

大きく飛び込みながらエントリー後右に配置されている的を撃ち抜いてリコイルを利用して反転撃ち抜く。

ん、上手く行った2体までなら対応可能だね。次だ…状況確認、的は2…固まっている。

飛び出すまでもなくリーンインしてからそのまま撃ち抜けばOKだね。

 

ダンッダンッ

 

一人のみのキルハウスに7.62ミリ弾の銃声が響いていく。

私の初のキルハウスのスコアは最終セクションでゲームオーバーで終わった。

RF人形用メニューだが最終セクションは容赦なく4体の的が出てくる。

私の処理能力では後1体が殺せなかった。無念…

でも417を振り回してのCQBも出来なくはない事がこれで分かった。

今度はツーマンセルでの潜入訓練とかできたらしてみたいけど…

いや、一人でイメージトレーニングだけでも出来るか…

最悪お姉ちゃんの戦術データを読んで反芻するだけでも違ってくる。

RFとARでは立ち回りは全然違ってくるけど事CQB戦や潜入戦では差は無いに等しい。

 

「あれ?417じゃない何をしてたのかしら~?」

「ん、45姉…CQB訓練だよ」

「一人で~?」

「うん、一人で」

 

暇を持て余したんだろう45姉が訓練場の方に遊びに来ていた。

訓練をしていたと言うとコンソールでデータを呼び出して私の動きを見始めた。

感心するでもなく何でも無くただじーっと画面を見ている。

 

「根本から言っていい?」

「ん、どうぞ」

「417の持ってる長物でCQB戦する方が間違ってるわ、そもそも417は狙撃メインのRF人形でしょ?」

「いや、でもねしておいて損は無いでしょ」

「それより狙撃の腕を磨きなさいよ」

「うぐふ…」

 

悪いことじゃないけどねーと付け加えて45姉は私の頭を撫でていった…

狙撃の腕を上げろって言ってもここのシューティングレンジでは交戦距離が狭いしなぁ…的を小さくしたらいいのか?

それともなにか別な訓練方法を考え出して…ん?これは…そうだ、コイツを使おう…

転がっていた空き缶…これを見て私はある訓練方法を考えついた。缶蹴り狙撃訓練じゃ…!

 

やることは簡単、全力人形パワーで缶を蹴り飛ばして空中を高速移動する空き缶を撃ち抜く。

これが出来るようになればどんな標的も…よっしゃぁやったるぞー!

っとリフレッシュ目的でコーラを1缶開けよう…コイツを的にしちまえ。

 

 

――――――――――――D08基地シューティングレンジ外

 

 

さて、やりますか…缶蹴りなんて何時以来だろう?

訓練用のペイント弾を装填して準備バッチシレッツゴーじゃすてぃーん!

 

「そぉい!!」

 

唸れ私の黄金の右足空高く空き缶が舞い上がる、豪速球だぜ。

すかさず膝立ちで417を構えてスコープを覗く…見えた!

 

ダンッダンッ

 

当たったかな…?軌道がちょっと変わったと思うけど…落着したヘリパッドに拾いに行くか。

連続してやれないのは残念だけど散らかすわけにも行かないしね。

あとヒット確認しないと…んー…この辺に落ちたと思うんだけど…

お、あったあった…どれどれ極彩色になってるかなー?

んー…残念掠ってるけどクリーンヒットじゃない。もっかい!

今度はど真ん中ぶち当ててやるぅ!私はやるぞぉ!

 

「お、何だ何だ?」

「417ちゃんが缶蹴りしてるっぽいぜ」

 

「どっせぇい!!」

 

外野はどうでもいい、それより訓練なの。一度蹴って変形した缶をまた蹴り飛ばして空高く舞い上がらされて…

膝立ちで構えてスコープを覗き…標的を収めてからトリガーを引く。

お、今度はきっちり当たったかな…手応えありだぞー

 

「見たか?」

「あぁ…納得のブルンバスト…」

「カメラに撮っていたぜ」

「「ナイスだぞ」」

「へぇ、その映像を見せてもらえないかしら?」

「げぇっ416(セコム)!」

 

ん、ど真ん中だ…よし、これをもっと早く的確に…

およ?外野が居た気がするけど…どこに行ったんだろう?

まぁいいや、この缶が使えなくなるまでこの方法で鍛え上げよう。

私はまだまだ強くなるんだー!




キルハウスの下りは妄想、空き缶は某アニメからインスパイア。


追記

毎度誤字指摘どうもです。ありがたや…


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Day54 おにゅーな趣味

安易に属性を増やしていく


――――――――――――D08基地農業エリア予定地・朝

 

 

さて、農業しようと思うわけですがそのノウハウは私達には無い。

精々がお手本DVDによってもたらされた物だけだ。そんなのとてもではないが心許ない。

では今回は何をするかって言うと…森林伐採です。

基地内は見事に舗装され尽くしているので農業なんて出来ません。

地質はまぁこの森林地帯ですから栄養は豊富なことでしょう。

では目下の問題はエリアが確保されていないことなので…伐採してから開拓するんです。

そして今基地にお金は無いので…自力でやっちまおうって事で暇な私がガスガスやろうってことです。

汚してもいいかなって事でメンテンス班のツナギを貸してもらってシャツとジーンズの上から重ね着です。

そのうちオーバーオールでも買おうかな…まぁ暫くはこれですね。

おっぱい周りは丁度いいけど他がだっぼだぼでどうにかならないかな?

 

今回使う道具は経費削減の為に斧一丁だけ!

切り倒した木はどうするかって?後で街の木材店が買い取る手筈になってる。

つまり私がハッスルしたらそれだけ臨時収入として潤う訳ですよ。頑張るぞー

今日の私はバーサーカーだぜーふぅははははは!斧を担いでブンブン振り回すロリっ子ってインパクトデカいな…

まぁという訳で…早速木を伐採していきましょう。

 

木の伐採は計算づくなんです。決して感性だけで斧を入れてはいけない。

倒れてもいい方向を決めておいてそっちの方向から大きく切り込みを入れる。これを受け口って言うんだ。

切り込みは直径の1/4か1/3程度でOK、水平にガスガスやってから角度は上30度程度に追加で叩いて三角形にする。

中身は全部除去する。出来上がった三角形の空間が受け口。残った部分はつるって言う。

だが木って言うのは中々しぶとい物でこれだけじゃ倒れちゃくれないの。

追い口って言うのも切り込まなくちゃいけない。受け口の正反対の場所、上に2/3位オフセットした場所に同じ要領で切る。

さらに気をつけなくちゃいけないのが森林地帯で倒す場合他の木に掛かっちゃう事が多い。

こうなった場合はさっさと対処して完全に倒さないと危険なので…バールとか棒で根本からガスガス動かして倒す。

それでもダメな場合は最悪は別方向から伐採して両方ばったーんとさせないとダメ。

今回は私ソロな訳ですが…複数人いる場合は倒す際に大声で倒れるよってアナウンスしないといけない。

安全に作業するための鉄則なので貴方も伐採する場合は覚えておきましょう。

 

大まかにだけど予定地の面積は教えてもらってるから…その端々に杭を打って目印にしよう。

では、やりますか…私の新しい趣味のためにぶっ倒れろぉぉぉおおおお!!

 

「そぉい!!もういっちょぉ!!そーれぇ♪」

 

かーん!かーん!と小気味良い音と共に木に受け口を彫っていく。

理論は頭に叩き込んでるからあとはやるだけなのぉ!ひゃぁこれたーのしぃー♪

っとと切込みを入れすぎる所だった…あとは斜めから切り落として…

ゴスゴス横から叩けば除去できるね、うん。これで受け口は彫れた。

では次は追い口を彫ろう同じ要領で反対側から…と、その前に目印代わりに軽くコンコンと…

うし、レッツゴー!思いっきり振りかぶって水平にぃ振り抜くぅ!

 

「お、おぉー!」

 

メキメキといやーな音を立てて木が倒れていく。

計算していた通りに倒れてくれてあとに残ったのは切り株だ。大成功です。

ではこれを後何十本もやるんですよ…これは重労働だなぁ…これ人間がやってたんだよ?

さぁ次じゃー!イクゾー!

 

 

――――――――――――D08基地農業エリア予定地・昼

 

 

「ふぅー…」

 

精神的に結構疲れた…作戦行動と違って単調な作業だからね。

休憩ついでに軽くお昼をつついてから兵舎にいっぺん戻ってからある物を取ってきた。

屋台で買ったアコースティックギターだ。こいつを新しい趣味にしたいんだよね。

あ、因みに今日の午前だけで25本伐採しました、えっへん♪

 

このアコースティックギターで何を演奏するかって?まぁ知ってる曲が限られるし…

弾けそうな曲って言うのがさらに限られる…ではどうするか?

脳内耳コピーっていう暴挙に出て爪弾くのさぁ。人形ボディの良いところぉ!

絶対音感も標準装備なのですぐにチューニングも出来るし耳コピーもラクラク。

ちょっと開けて切り株だらけになった所に腰掛けて…よっこいせ。

では軽く…黒ネコのタンゴでも弾くか。本来は別な楽器とするもんだけどね。

 

「んんっ…LaLaLaLaLaLa♪La~La♪」

 

左足でリズムを刻みながらじゃんじゃんと鳴らしていく。

ちょっとぎこちなさが出るけどそこはしょうがないね。私初心者だし。

そしてそんなギターの演奏に合わせて歌い上げていく。

2分チョットの短い曲だし割と単調な曲…だと思うから弾けるかな?

一人でじゃんじゃんかき鳴らして歌うコンサート、聴くのは伐採された木。

そして午後もガスガス切り倒す予定の木々…

ん…頬を撫でる風が心地いいな。太陽の陽気と合わさって昼寝したくなる。

 

「にゃぁ♪…なんちゃって」

 

歌い終わって茶目っ気で猫の鳴き真似なんてしてから誰も居ないよね…?ってキョロキョロ見渡す。

いや、なんとなくやったことだけど普通に恥ずかしいし…

 

休憩時間はまだまだあるし…もう一曲だけ練習がてらに弾いてみようかな…んー…

やっぱりTakemeHome,CountryRoadだな、これ定番。

アコースティックギターといえばカントリーミュージックって相場が決まっている。

ゆったりした曲調だし練習にはもってこいだよね。

いやもう一つ練習に良いかなって曲はあるけどゲームミュージックだしなぁ…

そういうのはまだ早いでしょ。うん。

…この曲の舞台であるウェストバージニア州は今どうなってたっけか

第三次世界大戦でズタボロだっけか…アメリカがそもそも危ういっけ?

やっべぇうろ覚えだ。まぁ良いやそんなのはどうでもいいし。

 

あ、アメリカで思い出したけど木こりの逸話でポール・バニヤンなんて言う巨人も居たっけ。

西部開拓時代って言われる時代に流布したジョークだっけ?

奇しくも今私も開拓してるわけだから旧時代のアメリカと同じ様な事してるのかな?

……なんか腹が立ってきた、追加でガスガスぶっ倒してやる。

てめぇらは私達の基地の臨時収入になるんだよ。上等だろ?

アコースティックギターは基地の柵に立て掛けてもう一回斧を片手に森林伐採に出ていく。

 

「よっ…こいせー!」

 

今の私は戦術人形である前に木こりなんだよぉ!この鬱蒼と茂る木を倒さなくちゃいけないの!

あ、この斧を入れるリズムがちょうどいいな…歌いながらやろうかな?

俄然楽しくなってきたぞーもっともっとぶっ倒しちゃうよー!

 

いけね、エリアオーバーまで切っちゃった…まぁ良いのかな…?

 

 

――――――――――――D08基地司令室・夕方

 

 

ツナギを脱いで返してから制服に着替えて報告に上がった。

そりゃ基地の敷地とは言え開拓したんだから叩き切った木の本数を報告しなくちゃ。

んで、合計何平米開拓したかを報告に上げた。

 

「え?マジで417一人でこれだけやったん?」

「まじまじ、疑うなら見てきても良いんじゃない?」

「えぇ…今日の一日でこれだけ開墾したのかよ…まぁ、おつかれさん」

 

お兄ちゃんはかなり困惑した様子だけど私の報告って事で納得してた。

ふふん、私の普段の言動が信頼されてる証だね。やったぜ。

 

「じゃあ計画を進めても良さそうだな…まぁ木がどれだけで売れるかだがな」

「高く売れたら良いね、お兄ちゃん」

「ついでだから農業エリアの周辺数メートルも開拓しといて。野生動物に荒らされるかもしれねーから」

「了解、明日やっておくね」

 

明日は更に言えば木材店が買い取りに来る日でもあるらしい。

明日は早朝からガンガン切り倒さないとね。早起きして頑張らないと。

因みに計画が進めば金網の一部を倒してまたやり変えてから農業エリアと基地を接続するの。

そして金網でぐるっとまた囲うようにして一応動物除けするらしいけど…

まぁー明日は大忙しだな。追加で木を伐採してから切り株の除去もしなくちゃいけない…

お察しかもしれないけど全部人力でガリガリやらなきゃいけない。

農業責任者として私がやんないといけない…ひー大変だ。

 

「農業関係用の倉庫も建てないとなー」

「作物の倉庫は確かに欲しいね」

「ついでに高圧電流でも」

「それは電気がもったいなくない?」

 

未だ設計図状態の農業エリアの間取り図を囲ってあーでもないこーでもない。

お兄ちゃんと意見交換しながら書き足しては計画を練っていく。

 

「所で」

「ん?」

「ソロコンサートするんなら聞かせろよ」

「っ!?聞いてたの!?」

 

メンテンス班が聞いていたみたいで暇してる人形も来て私の聞かれてたらしい…

うっわなにそれ恥ずかしい…めっちゃ恥ずかしい。

 

「ほれ、にゃぁって鳴いてみ」

「にゃ、にゃぁ…あうぅぅ」

「良し可愛い」

 

お兄ちゃんに可愛いって言われたから私もこれで良し…!

さらに言えばご褒美にお菓子も食べさせてもらって今日はもう気絶しても良い…

 

 

――――――――――――D08基地HK416私室・夜

 

 

「って事があってね、もう私今日はテンション爆上げなの♪」

「それは分かったから静かにしてちょうだい」

「むぅ…」

 

もう嬉しくてからお姉ちゃんのお部屋に突撃して今日の事をべらべらマシンガントークしたの。

ただお姉ちゃんは新しい趣味にする予定のボトルシップの作成に集中していた。

お部屋の中は私が散々キレたからかキレイになっている。ズボラした形跡も無し。

私に対してもかなりの塩対応で思わず私のほっぺも膨らんでしまう。

 

ちょっと横から覗いてみればピンセットで船の船体を組み立ててる模様だ。

お手本にはS09第○地区の416が作ったボトルシップ…

負けず嫌いが発揮されてるのか精巧に作っていってる。

お姉ちゃんのストイックな性格もあってこういうのは向いているのかもね。

 

「やってみてどう?」

「出来なくはないわ、向こうの私に出来ることだから当然だけど」

 

ふむ、この組み立て方はかなり難しい筈の組み立て方だけど…

お姉ちゃんは初心者ながらにチャレンジしている…本来は設計図も必要な物だけど…

まぁ私達人形には脳内で設計図を引いてそれと照らし合わせて…みたいな事は出来るか。

と、ここでお姉ちゃんがぐるぐると肩を回した…凝ったのかな?

この様子だと明日も朝から制作に精を出すんだろうなぁ…

 

「無理のない程度にね?」

「分かってるわよ」

「ご飯はちゃんと食べてるよね?」

「食べたわよ…」

「なら良いの♪」

 

お話が一方通行だったのはがっくしだけどお姉ちゃんの真剣な顔を拝めたし。

そんな中でもちゃんと生活はしてる様子だから私は良しとしましょう。

 

「じゃ、おやすみ…お姉ちゃん」

「おやすみなさい、417」




TOKIO系アイドルP38のお手本から全部自分でやっちまえとなった結果が木こり系人形417という物を誕生させた。
そして黒ネコのタンゴは416の中の人ネタでーす。417も声帯は大体同じですから


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Day55 お掃除仲間?「おいおいおい」

ふふふ…僕はね…どうあっても平和しか書けない奴なんだよ…
という訳で一人家族招待じゃぁ!


――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「終わったぁぁぁぁぁ…」

「朝からご苦労さん」

 

朝からフル稼働で木こりして枝っぱを叩き落として材木として売りに出せるようにしてって…

あーもう流石に疲れた、めっちゃ疲れた…報告してからぐでぇっと崩れたのは悪くなーい。

そして意外なことにこの材木が結構な高値で売れたんだ。

それこそエリアの囲いと倉庫を建設するくらいの資金は余裕で出来た。

またよろしければ材木の卸しをよろしくなんて言われたけど…お兄ちゃんの判断次第だ。

即日は流石に無理があるけど2日もあれば私が切り出しておくから。

 

流石に疲れた様子を見せた私に対してお兄ちゃんは肩を叩いて労ってくれた…うーん、これだけで癒やされる…

うぉぉぉぉさらに頭まで撫でてもらって…もうこれだけでお釣りが来るよぉ…ふえぇ…

 

「ん~♪」

「おぉ…」

 

ぎゅーっと抱きついてからお兄ちゃんのお腹にぐりぐり頭を擦りつけていく。

嬉しさが爆発するともう止まらないの。もっと撫でてほしい褒めてほしい。

分かってるよ、お兄ちゃんのおぉってこの感動とも取れる声は私のおっぱいに感動してるでしょ?

もっと聞かせて聞かせて…私に言っちゃえば…命令しちゃえばもっとスゴイことだってしてあげる…

 

「はいはい、そこまでな…」

「むぅ…」

「それ以上はいけない」

 

お兄ちゃんはいつもこうだ…お兄ちゃんだって嬉しいはずなのに止める。

肩を押して私を引き剥がして頭を撫でてから宥めつかせるの。

不満そうな顔をしても苦笑いを浮かべて取り合ってくれない…ヘタレ。

 

「そうそう、この基地に新しい職員が来るんだ」

「へぇ?」

「清掃員でな、研修が終わったから来てくれるんだ」

「ふぅーん…どんな人?」

「わかんね」

 

なんだそりゃ、清掃員かぁ…兄と同じ職かぁ。変な人じゃなかったら良いけど。

あとはまぁ…ここの職員の空気に当てられて変態にならなければいいけどなぁ。

清掃員って事は兵舎とかの清掃をするんだよね?

 

「今日の夕方から勤務に入るから会ったらよろしくな」

「はいっ♪」

「良い返事だぞ~」

「えへへ~♪」

 

夕方からかぁ…会ったらお手伝いとかしてあげたほうが良いかな?

G36とか張り切って掃除してるしメイド隊の出番だね!

 

 

――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・おやつ時

 

 

「って訳で清掃員が追加されるらしいよ」

「左様ですか…ご主人様のご厚意には感謝いたしますが…」

「お仕事が無くなるのがいや?」

「私と417やG36Cのお手伝いで済んでいたことですので」

「もっと負担を減らしたいって考えじゃない?」

 

G36とおやつタイムと洒落込んでいた。

その時にお昼に聞いた話をそのまましていたんだけど…G36の反応は渋かった。

自分の仕事に不満があるのか?と思っているのかな?

お兄ちゃんはそんな感じじゃなくてもっと簡単なことだと思うけどね。

私が話したように単純に負担を減らしたいって所だろうし…

あとは雇用を増やしてG&Kの株をちょっとでも上げておこうって所?

 

「まぁお互い負担減らしにお手伝いしない?」

「私は無論今まで通りにご奉仕させていただきます」

「じゃ、私も夕方からお手伝いに加勢するから」

「助かります」

 

まぁ詰まる所は増員が来ようが何時も通りのD08基地運行なんですよ。

前線基地と聞いて緊張してるだろうしこのほわほわ平和な基地の雰囲気を味あわせてやるぅ。

どうせならとびっきりに平和な雰囲気を出すために歌いながらお出迎えしようかな?

この基地で働くってことは宿舎に住み込みになるのかな?

新しい家族になるわけだ。ふふん…では歓迎方法は9姉に一度食らったアレでも良いかな?

いや、あれは初対面にはインパクトが大きすぎるか…うーん、歓迎方法は本当にどうするかなぁ。

 

「417さん…?」

「うぉ!?G36Cか…びっくりした…」

「今日は一緒にハッスルしましょうね…」

「え、あ…うん」

 

G36Cどっから出てきてんだよ…びっくりした。

私の足元からヌッと出てきたんだもん…G36は驚いた様子無い…これがG36Cの平常運転だって言うのか!?

ハッスルってなんやねん、いやマジで…私はG36に特別な思いとか持ってないからな?

 

「G36C、はしたないわ」

「あはぁん」

「うわぁ…」

 

このシスコンのヤベー奴の平常運転だわ…こわ、近寄らんとこ…

 

 

――――――――――――D08基地駐車場・夕方

 

 

「お前も来る必要は無かったんだぞ?」

「気になるからねー♪」

 

メイド服に着替えて私とお兄ちゃん揃ってお出迎えに待っていた。

暫く待っていたらG&Kのマークが入った車が来て2人降りてきた。

ん?んー?なんか見知った顔があったような気がするぞー…?

 

「お久しぶりです指揮官、変わらずお元気そうで」

「はい、もう元気が有り余ってるくらいですよ…で、そちらが?」

「えぇ…今回採用しました清掃員です」

 

「本日付けで配属となります――――です」

 

「では、私は本社に戻ります…」

「あ、はい…お元気で」

 

「え、え…えええええええぇぇぇぇえええ!?」

「どした417?」

 

なんでここに兄さんが来てるのよぉぉおおおおお!!嘘でしょぉぉおおお!!!?

ここで兄さんも流石に私に気づいて口あんぐり…本社所属らしい人はもう帰っていった後だ。

兄を指さしてわなわな震えて…こっちも口あんぐりだよ。

 

「ウッソだろお前」

「そりゃ私のセリフだよ!」

 

「え、何知り合いなの?」

 

お兄ちゃんを完全に置き去りにして私と兄とで言い争いになっていた。

引きこもり卒業したと思ったら私の同僚になるって何事さー!!

どうして教えてくれなかったの!?と詰め寄っても聞かれなかったし…ってふざけんな!

 

「知り合いなら417が案内してやって」

「えぇ!?ちょっと、お兄ちゃん!?」

「あぁん?」

 

ウッソだろお前、このまま兄と二人で案内しろっていうの?

ちくしょう、やってやらぁ…!なんか怪訝な顔してる兄の手を引っ張っていくぞー!

 

 

――――――――――――

 

 

「…何時から決まってたの?」

「ん?話した時には所属まで決まってたぜ」

「じゃあ言えよ…」

「だから聞かれなかったし…つかお前のその格好よ」

「うっせぇ…あ、ここが食堂ね。おめーの仕事場の一つだよ」

 

手を繋いで案内して歩いている。工廠と司令室を案内してから食堂に来た所。

今の時間はまだキッチンで調理班が忙しなく動いている所だね。

G36がこっちを見てウィンクしてくれた。ついでに紹介しておくか?

 

「あそこで動いてるメイド見える?」

「ん?あぁあの目つきが怖いメイドな」

「掃除する同僚だから覚えとけよ、G36って言うから」

「ほーん…で、お前も同僚になるわけ?」

「まぁね、お掃除とかはお手伝いに留まるけど…あと今の私の名前はHK417っていうから以前の名前で呼んだりしたらはっ倒すぞ」

「……そうな。ジョs」

「おい、言うなっつってんだろ」

 

何でかって?言うまでもないでしょうが。流石に兄も察して頷いた。

こんな風に喋りながら案内して回っていると変な誤解とかされないよね?

つーかしれっと言おうとしてんじゃねーよクソ兄ぃ!!あ、記憶が補完された…

 

「朝昼晩食事付きだよ、給料から天引きされてるから気にする必要は無いけど…時間は気をつけてね?」

「ふーん」

「あと夜はお酒も注文できるよ、飲まない兄さんには要らない情報かな?」

「いや、ここんところ毎週末夜に飲むから」

「え、マジで?」

 

おーぅ私が知らない間に兄も変わったなー…ふぅん?

前は月に一回飲めば良いほうだったのにねー…そう言えば掃除した時に空き缶が多かったっけ?

 

「はい次…ここが宿舎だよ」

「デカいな」

「職員僚と戦術人形寮で別れてるから間違えないでね。あ、でも掃除で入るっけ」

「そうなるな」

「横にあるのがカフェ、お昼とおやつ時…あと夜に開いてるよ。夜はバーになってるから」

 

D08基地自慢の宿舎には流石に兄もびっくりみたいだ。

それと同時にうげっと言った様子…まぁ仕事の面積は多くなるからね。

特に職員僚は私達は入れないからお手伝いは出来ないから完全に兄一人だからね。

逆に人形寮は私とG36やG36Cがお手伝いに入るから楽かな?

 

「荷物は…?」

「明日トラックで運送される手筈」

「ふぅん、じゃあ今日は手ブラなんだ」

「暇になるな…」

「いやーそうとは限らないんだ。まぁ宿舎の中見てみたらわかるぜ」

「ほぉ?」

 

入ってみ?と背中を押して宿舎の中に入れてから…さて何秒後に飛び出してくるかなー?

あのアーケード筐体群を見たら絶対興奮して出てくる。

 

「オイ!なんだありゃぁ!!」

「見ての通りだよ、アケ筐体天国」

「この基地やべーな!!」

「でしょー♪」

 

ゲーマーな兄にはたまらない施設でしょうね。にっこにっこと微笑んでサムズアップ。

その後兄に割り当てられたお部屋を教えてから支給品をお兄ちゃんが渡してから兄の初勤務が開始でーす。

 

 

――――――――――――D08基地兵舎大浴場・夜

 

 

「お兄さん、もっと頑張りなよー」

「うっせぇ…」

 

皆が利用し終わった浴槽のお掃除に私と兄さんの二人で駆り出されていた。

もち、私はメイド服でデッキブラシ装備。兄さんも同じくデッキブラシ装備。

ただ手際は私の方が断然上で私が煽りながらお仕事していた。

G36?今は食堂のお掃除してるよ。お風呂場は私達に任せろーバリバリーって言ったからね。

 

「こんなんじゃ男性風呂の方も私がお手伝いしないといけないかなー?」

「はっ倒すぞ」

「きゃーこわーい♪」

「うぜぇ…」

 

でもマジな所兄さん一人で大浴場を掃除するのは大変だからね…お兄ちゃんに陳情してから侵入できるようにしようかな?

慣れない間だけでも良いからお手伝いに入れるほうが絶対いい。

善は急げだな…端末ポチポチっと…

 

「おい遊ぶなや」

「遊んでないよー」

 

結局応急で兄同伴で男性風呂の方に混浴風呂経由してから侵入して掃除しましたけど?

えぇ、その間めっちゃくちゃ煽りましたけど、何か。




清掃員の話しはあったからね!やったね417毎日兄と会えるぞ。


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Day56 酔っ払いだらけの基地「ここが地獄か」

夜のバーだけど酔っぱらいがおとなしくすると思う?


――――――――――――D08基地カフェ・夜

 

 

「あら、いらっしゃい417ちゃん」

「どーも」

 

しんみりと飲みたい人が集まる時間帯。私は飲むなと禁止令が出てるけど…

まぁ私はお手伝いで今日は入ったんだけど…これがまぁ酔っぱらいの巣窟だね。

早速バーカウンターに突っ伏してる職員も居るしそんな職員の横でアルコールを飲んでるFAL。

ははぁ?さては飲み比べをしたな。人形に勝てるわけ無いじゃん…

 

「よーっす、やってる?」

「指揮官、お疲れ様です…どうぞ、カウンターでよろしかったですよね?」

「もちもち、ぬぁぁぁぁ…疲れたもぉぉぉ…」

「お疲れ、お兄ちゃん…はいまずはお冷から」

「さんきゅー」

 

お兄ちゃんも来店してからカウンターにぐでぇっと崩れた。お疲れみたい。

因みに座ったのはFALのお隣、FALはもう出来上がってるから絡まないかな?

 

「ねぇ~417はなんでバニーじゃないのよ~」

「えー…そういうバーじゃないし…」

「バーと言ったらバニーでしょぉ!」

 

うわ、めんどくせぇなこの酔っぱらい人形。お兄ちゃんに絡まなかったけど私に絡んできた。

バニー姿に何を期待してんだこの人形。そういうバーじゃねぇからここ。

カウンターをぶっ叩くな、壊したらお前の給料から天引だぞ。

お兄ちゃんもなんか言ってよ…って期待の眼差しでこっち見ないでよ…

 

「あー疲れた…お、マジでバーなのな」

「お、兄さんいらっしゃーい」

「ジョ「おい」…417も飲むのか?」

「残念、私は禁止されてるの。店員側でーす」

 

清掃員の兄さんも一日の勤務を終えてからカフェに来たみたい。

まだ私の名前に慣れてないみたいで前の名前で呼ぼうとする…その度に私が半ギレするんだ。

ドスの利いた声に兄さんが怯んで417の名前を出すのが挨拶みたいになってるぞー?

あ、因みにバーはソロ飲み推奨、絡み酒がたまーに居るけど…まぁそれはご愛嬌。

飲んで騒ぎたいなら食堂でって暗黙の了解があったりする。

私やお姉ちゃんはどうだって?部屋飲みはOKだけどこういう場での飲みはダメって…ぶーぶー文句言ったけどダメなものはダメなままだ。

 

因みに現在の店内はというとカウンター席にFAL、メンテンス班1名、お兄ちゃん、兄さん、Mk23

テーブル席にわーちゃん、G28、UMP姉妹、G36C、SAAがそれぞれ座ってる。

SAAが静かに飲んでるのは意外だって?コークハイで出来上がってるんだ。

そしてその酒癖が眠るっていうとっても大人しいものでね…今も椅子に全身預けてグーグー寝てるの。

因みに飲んでる間はなにか本を読んでたんだけどね、今はお膝の上だ。寝相はかなり良い。

帽子で表情は隠れているけどまぁ幸せそうな寝顔なんだろうって言うのは容易に想像つく。

あ、ゲロに関しては心配なく。私って異例はあったけどゲロる人形は居ないから。

 

さて、ではそれぞれのお酒と酒癖のお話に移っていこうか。

FALは自称ハイセンスなだけあってかなりいいお酒を飲んでる。

ロマネ・コンティなんて飲んでやがるのさ。あ、これはスチェッキンの屋台で買ったものだよ。

つまりはお兄ちゃんの寄贈品なんだ。酒癖は絡み酒…これは私にバニー強請って来たからわかるかな?

スプリングフィールドに絡んだり私に絡んだり…とにかく絡みまくる。

職員に絡んだらこれが絵面がひどくなる。押し付けまくるんだよ…何をとは言わないけど。

絡み酒だけですんでるだけまだ良い方なんだよね。Uziとか絡み酒な上キス魔になるから…

 

わーちゃんは黒ビールを飲んでる。おつまみはヴルストとチーズ。

酒癖は若干の笑い上戸だね。飲みだすと口角が上がって見るからに機嫌が良くなる。

あとわーちゃん呼びしてもキレない。あんまり深酒しないタイプなんだよね。

お酒とおつまみを楽しみながら本を楽しんでる。中身?恋愛小説だってさ。

聞けば上機嫌に教えてくれるんだもの。

 

酔い潰れているメンテンス班の職員だけど…このお兄ちゃんは確か自称ウワバミ。

でも実際の所は典型的な酔うと気が強くなるタイプでホラ吹きになる。

そして飲み比べをふっかけて勝ったらセクハラしようとしてくる。

今の所全敗で毎回カウンターに突っ伏している…今吐き気と戦ってるな。

 

「はい、これで落ち着きなよー」

「ぉぇ…あざっす…」

 

こうなって吐かれたら困るのは私達だからフォローは欠かせない。

FALが前に絡んでゲロを貰ってたりする。下手に絡むとマジで洒落にならないので私達も基本無干渉である。

背中を擦ったら?ばっかお前吐かせてどうするっちゅうねんな。

 

Mk23はこれがしっとりと飲む。酔うと口数が少なくなる。

嗜好は度数の高い酒が多いかな。あんまり量を飲まず酔いたいんだろうね。

…ただ口を開けばとんでもないことしか言わなくなる。

 

「はぁ…ダーリンと(自主規制)したいわぁ」

 

ご覧の有様である。とにかく放送禁止用語をじゃんじゃん言うようになる。

言っている本人はとーってもアンニュイな表情で絵になるのにね。この残念っぷり。

黙っていたら良いのに…まぁ酔っ払ってエラー吐いてるんだろう。

言われてる件のお兄ちゃんは…まぁ無視決め込んでるんだよね。熱視線送られてっぞ。

 

お兄ちゃんはかなりの酒好き。よっぽど酷い物じゃない限りガンガン飲む。

酔い潰れるラインを自分でちゃんと理解していて潰れるようなことはしない。

好みはウォッカでスオミがキレてた。どうして野蛮な国の酒を…!とね。

飲み方はアメリカみたくいろんなので割ってるから許してやれよ。

酒癖は笑い上戸で酔いが覚めるのがとっても早い。そして追加で飲む飲む…これが本当のウワバミなんだよね。

ただ若干タガが外れるのか私達のおっぱいを遠慮なく見てくるし手をワキワキさせて怪しい動きをするんだよね。

でもね、やっぱりヘタレが抜けきらないのか…じゃあ触ってみる?って誘うと手を引っ込めてもじもじ…

これ私がやったから間違いないよ。スプリングフィールドもやったんだけど同じ反応だし…

 

「お兄ちゃん」

「ん?あ、いやそういうのは…」

「じゃあなんでワキワキしてたのかなー?」

「……」

 

ね、この通り。ちょっとおっぱいを抱えて突き出してみたら目を逸らして…可愛いんだよね。

だんまりになってお酒に逃げた…そのままムンズしても私は怒らないけどねー?

 

そんなやり取りを見て兄さんも酒を頼んでる。おいまだ週末じゃねーぞ?

兄さんの嗜好は私と同じでビール派だ。同じ世代でビールが美味いと思う人間が居ないってぼやいてたな。

因みに酒に弱い傾向で酒癖は笑い癖でかなり酷い。もうそろそろ笑い出すかな?

 

「ぶっふぅwwwww妹がwwwwあーっひゃっひゃひゃひゃwwwwww」

「!?」

「あー始まった…」

 

こうなったら何が起こっても面白そうに笑い転げるんだ。

鉛筆が転がっても楽しそうに笑うぞこの兄…私に指さして笑ってんじゃねーぞ。

兄さんが酒を飲むといつも決まってこうなるからなぁ…

私はビールでこんなに酷く酔ったこと無いからなぁ…まったく、酒癖が酷いのは困り物だよ。

 

「417wwwwwお前wwww指揮官が好きなんwwwww」

「そーだけど、それがなにか問題?」

「ぶっふぉwwwwLoveっすかwwww」

「もちろんそうだけど?」

「え?」

「だってさwwww良かったじゃん指揮官wwwwwいやお兄ちゃんかwwwww」

「ちょっとぉ!指揮官を叩くんじゃないわよぉ!叩くのは私達の役目なのぉ!」

 

バシバシ肩をぶっ叩くな酔っ払って居るからってそれは無礼じゃないかな?

お兄ちゃんはそんなのあんまり気にしないけど…流石にキレないかな?

あとFALは絡むな、お願いだから黙ってろ。混沌としてきてるんだよ…

 

まぁいいや、UMP姉妹はって言うとお互いカクテルを嗜んでる。

姉妹で会話しながらお酒を楽しんでるの。日常の他愛ない事から戦場のことまで。

あとはお互い見てきた今日起こった面白い事の交換をしてる。

そして45姉が9姉にべったべたに甘えるの。もう事あるごとにぎゅーっと抱きしめてるの。

全身で妹大好きって表していて微笑ましいんだけど…たまーに私に飛び火するんだよね。

私も妹として見られているのは嬉しいんだけど…

 

んでG36Cはウィスキー系を好んで飲んでいる。

窓から見える星空を見上げながら静かーに飲んでる…酒癖は不明。

酒癖が出るほど飲まないんだよね。翌日に響く飲み方はしないって言うのが本人の言だ。

だから飲む量はかなーり少ない…ロック一杯くらいじゃないかな?

 

で、最後G28…コイツはまぁー…おかしい。飲んでるのがおかしいんだよ。

スピリタスがお好みでコイツはしかもストレートで飲むんだよ…アルコールをそのまま飲んだほうがいいんじゃねーの?って思うんだけどね。

で酔っ払うと絡むし泣き上戸なんだよ…めんどくせぇ…因みに今はというと

 

「だからぁ…私は416や417よりもねぇ…ぐすっ…ずびっ」

「優秀なのですよね…はぁ」

「それなのにぃ…ふえぇぇぇぇ…」

 

G36Cに絶賛絡み酒中です、ごめんなさいバカ妹が迷惑かけます…

酒癖が悪い連中でも飲んでるのに私とお姉ちゃんの禁酒が納得いきかねるんだよなー

と言うか私そんなに酒癖酷かったのか…?

 

「ねぇスプリングフィールド」

「はい、何でしょう?」

「私ってこの惨状より酷い酔い方したの?」

「……正直どっこいですね」

「なら食堂で飲んでも良いよね…」

 

今の基地はもう酔いどれ以外を数えたほうが早いくらいだ。

最高責任者のお兄ちゃんも酔っ払っているし酔ってないのは本当に一部隊居るか居ないか…

ほんとこれで良いのかよ前線基地…これでいいのかG&K…私は不安しか無いよ。

私もこの惨状には飲みたくなってくる…酷いもん。

 

「マスター!おかわり!」

「はいはい、今お持ちします」

 

兄さんに絡んでたFALがおかわりを要求してきた…まだ飲む気かよ…

酔い潰れない内にやめてくれよな、頼むよー…背負って帰るのもう嫌だよ?

 

「417ージンバックとカルーアミルクおねがーい」

「はいはーいちょっと待っててねー」

 

私は主にカクテルの作成に追われる。45姉から注文が入ってから作るんだけどね。

カルーアミルクは45姉かな。かなり甘いのが好みだから…

作るって言っても本格的な物じゃないから見様見真似で作ってるんだけどね…

一応道具は一式揃ってるんだぜ。見様見真似でも様になるんだよ…ふふん。

まぁ男性陣からは主におっぱいを見られるんだけど…

 

「はーいジンバックにカルーアミルクです」

「ミルクはここから出したのかな~?」

「ひゃっ!?も、もう…セクハラはめっ…だよ?」

 

思いっきり45姉におっぱいを撫でられた…いや出ねぇから。

人形から出るようになるのか…?出せるようになるパーツとかあったらI.O.P本当に度し難い変態だぞ?

セクハラ厳禁となってるけど45姉は私に対してはよくやってくる…

妹大好きモードを向けられた日にはとっ捕まって愛でられまくるんだけど…

まぁこの時もセクハラされるんで私はたまったもんじゃないんだよね…

 

「飲みすぎないでよ?」

「はいは~いまだまだ酔ってないから~」

「同じくー♪ごちそーさまが聞こえなーい♪」

 

こう言ってるけど大体明日ベッドの上でウンウン魘されてるんだぜ…

明日の朝食は大根の入ったミソスープだな…人形全員分作っておくか…




この兄にして妹ありよ。なお泥酔組はきっちり覚えているからまだ良い。
417と416と違って覚えているからな、後日きっちり詫び入れるから。
416「一体何が」
417「いけないのかなー?」

指揮官「覚えてねぇのが問題なんだよ…」


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Day57 切り株処理

最近M4のネタバレを知ってショックを受けた作者ですが元気です。
ほんとドルフロ世界重いな…二次界隈位は平和で良いだろ…なぁ?


――――――――――――D08基地兵舎HK417私室・朝

 

 

農家の朝は早い。私達の想像もつかないくらい早いんだ。

まぁ私はまだ農家では無いけどね。あははは…畑を作りに行くんだ。

今日が私達の待機で過ごす一週間の最終日である。今日明日で出来るだけやっておきたい。

という訳で今日は切り株の掘り起こしに行くんですよ。

掘り起こした切り株の使い道も何かあったらなぁ…うーん…

細かく刻んで肥料代わりにするとか…?うーんそれだけだと勿体無いような気がするな。

ちょっと手はかかるけど椅子とか机に加工するか?東洋ではちゃぶ台なんて言うローテーブルもあった筈だし。

それをちょっと作ってみるか?炬燵と並んでヤーパンを象徴するローテーブルらしいし。

木工工芸品と言ったらヤーパンってイメージが強いぜ。やってみようか。

今日は土に塗れることだからラフな格好で行くぞー。メイクも薄くナチュラルに。

 

さて、どれだけ掘ればいいと思いますー?軽く?いやいやとんでもないんですよ。

根っこって言うのはとんでもない範囲に伸びていてですね…これが厄介なんですよ。

全部除去?やろうと思えば出来るだろうけど相当掘る必要あるぜ。

まぁだからその根っこを切断するようにスコップを入れていくんですよ。

残った根っこはまぁ…多分そのまま枯れて養分になるでしょ。

世紀末な処理として考えたのは焼く、そう切り株をそのまま灰にしちまうこと。

まぁコレだと根っこまでは行かないのでボツです。燃焼し切るんじゃねーのって?

いやいや燃焼の3大要素思い出そうな?地中に十分な酸素はねーぞ。

燃焼の3大要素は可燃物、熱、酸素だ。

 

放置してもいいけどそれじゃあ畑にするには時間がかかっちゃうし再生する可能性も出てくる。

結局は掘り起こしてどうかするしか無い。腐らせて肥料にするのが良いかな…?

うーんまぁ掘り起こしてから考えよう、お兄ちゃんと相談しながらでも良いかな。

お手本DVDと同じ光景をやれる様になるにしてからじゃーい!

 

む?おっぱいがちょっとキツイ…?洗濯でシャツが縮んだか?

あ、いけねミソスープの仕込み忘れてた。さっさとしてから行かないと。

 

 

――――――――――――D08基地農業エリア予定地・朝

 

 

「よし、やりますか」

 

メンテンス班にツナギを借りて首にタオルを巻いていざ土に塗れるぞ。

ずらーり並んだ切り株数にして大凡90!全部私が2日かけて切り倒した奴だ。

予定スペースの一回りは大きく切っている。外回りも処理しておくかなぁ…

一個の切り株を処理するのにどれだけかかるか次第だけどこれもまた重労働だなぁ。

因みに計画は進んでいて次の土日で柵の増設と小屋は作られる。

私の頭の中にも設計図は叩き込んでるからうっかりでもしない限りは畑を作りすぎるなんてことぁ無い。

さぁ今日の相棒はこのシャベルだけです。硬い石?んなのガスガス叩けば砕けるだろ。

こういう力仕事ではパワーこそジャスティス!暴力一歩手前位が丁度いいんですよ。

 

踏み鳴らされた感じのない土は簡単に掘れていく。サクサクと掘り進めていこう。

ん、ここの土は水気が多いな…水捌けはあんまりな感じだな…水はあんまりやらなくても作物育つかなー?

いやいや、やっぱりやったほうが良いよね…多分根っこが吸い上げるだろうし。

根が腐らない程度にって言うのが難しくなーい?土の中なんてわからないよ。

まぁ私に慣れろって事なんだろうな。まぁちょっと掘ればわかるかな?

お…この感じ…やっぱり根っこだ。結構太いな…大回りに掘ってたつもりだけど普通に根っこにぶち当たる。

全部摘出は面倒臭い事この上ない。下手したらコンクリの下にも根を張ってそうだから割り切ろう。

いや待てよ…私は人形なんだぞ?この程度なら掴んで引っこ抜いた方が早いのでは…?

 

「よ…っこいせぇぇぇぇぇえええ!!」

 

唸れ私の細腕、この切り株をぶち抜くんだよぉ!恥も外聞もない一抱えする切り株の縁を掴んで引っ張る。

戦闘モードと同じトルクを発揮させたらお、おぉ…手応えが来た。

これは引っこ抜けるぞ。メキメキと切り株にヒビを入れながら指を食い込ませてそのまま引っ張る。

するとどうでしょう、ずるずるぅ…っと切り株が土からオープンゲット。

マジかよ。人形一人いたら重機要らんやん…スコップも土戻す時に使うくらいだね。

バッサバッサと揺すってから土を払い落としてからそこら辺にぽーい。

じゃあこれを残り89回繰り返せば良いんじゃん。はっはっは楽勝。

千切っては投げ千切っては投げってしてりゃ良いんだもん。わーいらーくちーん。

 

「よっこいせ…のぉ!」

 

ちょっと腰に来そうな感じだけど…まぁ人形だし腰が逝ったらパーツ交換でOKでしょ。

この調子で夕方までに終わらせちまおう。できればかる~く土を耕せたら良いかなー?

でもこんな事して壊れたら怒られるだろうか?まぁその時はその時だな。

I.O.Pの人形は壊れやすいと聞くけど今の所ぶっ壊したのは被弾して左腕をやったくらいだしなぁ。

ハイパワーで動いていたら壊れたなんて欠陥でしかないし…まぁ大丈夫でしょ。

 

 

――――――――――――D08基地農業エリア予定地・昼

 

 

特に私が故障することもなく切り株の引っこ抜き作業は昼前に終わらせられた。

ただまぁうず高く積もった切り株は本当にどうしようコレ状態。とりあえずで適当に転がしているけどね。

とりあえずエリアは切り株一個無い土のみになったんだが…まぁ穴ぽこだらけ。

これから土を均してから耕さなくちゃいけない…耕すのが時間かかりそうなんだよなぁ。

あと土が圧倒的に足りてないフラグなんだよね…土を仕入れないといけないんじゃね…?

うん、これ土足らないよ…他から掘ってくるにしてもねぇ…今均しても一段低くなるんだよね…

いや、それでも良いかな?あ、そうだ…あの切り株を再利用して縁を木材にしてみてはどうだろうか?

農作業用の通路にするんだよ…コレだ。じゃあする事はあの切り株をまた材木店に出してその加工だけ…

時間があれば私一人でちまちま切り出せばいいけど来週は私も警備に出なくちゃいけない。

それを考えると出費は抑えられないんじゃないか?まぁ決めるのはお兄ちゃんだけどね。

どうせ小屋を外注で作るんだしそのついでに足場もってなれば良いんじゃない?

私一人でってなったらまぁ…週末か待機週間の間に仕上げるだけだし。

 

とりあえず今日はもうここまでかなぁ…私の判断でやるのはここまでかも。

昼だしお兄ちゃんに判断を仰ごう。一応意見はガンガンに言うけど…

 

でもここで農業するとして掛かりきりには出来ないよね。

スプリングフィールドって例はあるけど私は戦術人形なんだ。前線でこそ真価を発揮する。

このくっそ平和な地区でもそれは変わりゃしない。警備に出てこその私だ。

銃より鍬を握ってる時間のほうが長くなったらマズいよね。戦術人形とはなんだよってなりかねない。

んー…どうしたものかなー…もうコレ以上人形は増やさないらしいし…

ダミーに鍬を握らせておくか?作戦行動に連れていけるダミーは減るけど警備中に面倒見させることは出来るよね。

農業って畑を休ませてる時以外はかなり忙しいし毎日見てないといけない。

まてよ、今週で一旦編成を見直すとか言ってたよな…まさかなぁ…

私が外されて基地待機とかなったら間違いなくその先は戦術人形である必要なくなるぅ…!

わ、私以外にも道連れを作らなくちゃ…私だけにさせるもんかよぉ…!

 

 

――――――――――――D08基地司令室・昼

 

 

「で、意見具申って事ね?」

「うん、私一人でも出来るっちゃ出来るけど…警備もあるでしょ?」

「土と足場と切り株についてはOK、ただ農作業に関しては希望者って事にするぞ。まぁ最悪メンテ連中が暇してるから引っ張りゃいいだろ」

「はーい」

 

頼むよーメンテナンス班でも私の居ない間の作業をしてくれたらそれだけでいいから。

もっと良いのは私と一緒に農作業してくれる人形が出来ることだぁ。

畑のことって朝早いからスプリングフィールドも出来るんじゃ…

希望者に名乗りあげてくれよー頼むよー…G36とかでも良いんだよ?

 

「ただまぁ417がずっと基地待機でも俺は良いと思うけどな」

「なんでー!?」

「いや、だってそうしたら毎日副官にしてられるし」

「むぅ…」

 

副官かぁ…あれ、でもそしたら私色々お手伝い出来なくなるぞー?

私出来ること一杯増やしたけど全部潰れちゃうぞー…?

 

「いや、ジョークっす。優秀な狙撃手をみすみす潰すかよ…」

「ほっ…」

「そういやスオミが興味深げに見てたし案外乗ってくれるかもな」

 

スオミかぁふむふむ、それは良い。仲良くしておきたいしね。

しかし優秀な狙撃手かぁ…えへへ、私の価値ちゃんと見てくれてる…

私を必要としてくれてる…私は必要とされている…こんなに嬉しいことは無い。

大好きな相手なら尚更嬉しい…うふふふ♪

 

「んー…しかしこれじゃ暫く畑は出来ないってことだな」

「一段低くして良いなら別に今から均してくるけど」

「いや、どうせ工事に土は持ち込まれるから…工事を待つことにする」

「はいっ。じゃあ切り株とかも?」

「工事ん時に処分してもらう」

 

目下の問題はこれでOKかな?じゃあ私の今日の畑作りの前工程はおしまいか。

残りの半日はどうするかなぁー…お姉ちゃんは相変わらずボトルシップか射撃訓練だろうし。

 

「あ、そうだ今日の夜もバーに来るだろ?」

「うんそのつもりだけど?」

「じゃあバニーで来てくれよ、な?」

「…スプリングフィールドに怒られない?」

「俺から説得しておくからさ、頼むよ」

 

遠慮なくなってきたな。よしよしそういう事なら一肌脱いじゃおうか。

夜はバニーで埋まったな。まだ予定だけどね…スプリングフィールドが許可するかどうか…

 

 

――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・おやつ時

 

 

「で、お前は俺に絡むのな」

「だってー」

「だってじゃねぇよ俺は仕事中なんだよ」

「お手伝いするから、ね?」

 

暇を持て余すからメイド服に着替えてからお掃除道具片手に兄さんに絡む。

掃除夫として働く兄の監視も兼ねてるけどね。この怠け癖が簡単に働けるもんかよ。

どっかでだらけるからケツを叩いてやんないと動かないんだから。

 

「そういやよ、お前指揮官の事お兄ちゃんなんて呼んでるけど」

「親愛を込めてだよ?」

「愛ねぇ…ふーん」

 

妙に納得した表情で私を見るなぁ…なんだよぅ。

お兄ちゃんはお兄ちゃん、兄さんは兄さんだからね?

 

「試しに俺をお兄ちゃん呼びとかは?」

「は?死んでもイヤ」

「辛辣ぅ…」

「じょーくじょーく、お兄ちゃんって呼んでほしかったら呼ぶよ?」

「おぇ、吐き気したからいいわ」

「てめぇ」

 

口喧嘩を交えながらお互いお掃除に精を出す。これが私達兄妹のスキンシップ。

子供の頃と変わらない…性別が変わってもこれは変わりない。

 

「あ、そうだ。明日のご飯はこっちに食べに来なよ」

「食堂は?」

「基地の全休日は閉まってるよ。私が作ってあげる」

「マジかよ…じゃあ来るわ」

「楽しみにしておけよ、兄さん♪」

「ついでにアケ筐体で遊ばね?」

「おー良いね」

 

仲良し掃除兄妹は今日も笑い合いながらモップを振るう。

しかし417のモップは時に兄のケツを引っ叩いた。不憫なり兄。




Q:もう戦術人形とはって聞かれる状況じゃね?
A:417「お手伝いだからまだセーフ(震え声)」


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Day58 バーと大人な香り

夜の帳が下りた休日前のD08基地、今日もカフェは大盛況。
それも417がバニーでご奉仕と来たものだから野郎は挙ってやって来た。


――――――――――――D08基地カフェ・夜

 

 

「で、スプリングフィールドは許可しちゃったのね?」

「はい、問題は無いでしょうと判断しましたから」

「そういうバーじゃないんじゃなーい?」

「喜ばれるのは間違いないでしょうからね、それにあんなに必死な指揮官可愛らしくて…」

「むぅ…お兄ちゃんの必死な頼み込みには誰も敵わないか…」

 

説得に落とされてスプリングフィールドから端末にメッセージが届いていた。

今日のバーのお手伝いは制服でもメイド服でもなくバニースーツで来てくれってね。

普段は人間人形入り混じっているバーなんだけど…今日はそんなのがバレてるのか見事に人間が多い。

メンテナンス班の若い衆は全員カウンターに座っているしお兄ちゃんもカウンター。

テーブル席にはUMP姉妹とFAL、ストッパー役のG36C…イサカと主任のカップル。

まぁ確かに喜ばれているんだろうけど…こんなに見られながらはちょっとなぁ…

お兄ちゃんだけに見られるなら大歓迎だけど…他のセクハラ目線さぁ…

どうにかならなかったかな…まぁお手伝いに入る以上もう割り切ろう。

 

「おぉ…ブルンバスト…」

「歩くたびに揺れてたまんねぇ…」

「お触りは…?」

「俺はマッマのブルンバストに触りたい…」

 

あーあ、男ってホント単純でバカばっかだわ…元男だけど呆れるばかり。

デレデレと鼻の下伸ばしてアホ面晒してるんだもん…お兄ちゃんも無言だけど鼻の下伸ばしてる。

あとお触りしたら残らず手をつねるよ。私はダミーじゃないから甘くないぞー

 

「来たぞー」

「本体が面白い事してる」

「私達も混ぜろ」

 

ぎゃあ、ダミーが勝手に私のマネしてバニー姿で乱入してきたぞ…

これは…流石にマズいことになりかねないんだけど…スプリングフィールドは?

 

「ふふ、お手伝いありがとうございます」

「「「おー♪」」」

 

おーぅ、このまま手伝わせるつもりだ…これは静かなバーがキャバクラになりかねないぞー…

折角今日はうるさいのが絡み酒の45姉とFAL位になると思ったのにー…

おい沸き立つなメンテナンス班の野郎ども。絶対にお触りなんてさせねぇからな?

 

「417ちゃん」

「ん?」

「酔っぱらいですから…多少は寛容になりましょう?」

「…はーい」

 

なおその後スプリングフィールドのダミーも接客に当るようになり野郎はさらに沸き立った。

一週間の終わりだからってこれ良いのかよ…私はお兄ちゃん専属で接客しろってオーダーだし。

ダミーはそれぞれ分業中、食器洗い、カクテル作り、配膳。

私がしてるのはお兄ちゃんのグラスにお酌してお話を聞いたり至近距離でおっぱいを見せたり。

いや、これマジキャバクラになってなーい?

 

 

「ぐぇ…」

「もうくたばったか、早いな」

「おいどうしたウワバミ、こんなもんかぁ?」

「春田マッマぎゅっとしちくり~」

 

自称ウワバミが何時も通りに早々にくたばってカウンターに突っ伏した。

ダミーが間髪入れずにお冷を出してるけど飲む気配もない。暫くはリタイアだな。

両サイドからちゃちゃ入れが入るが意に介してないな…そして一人まったくブレずにスプリングフィールドに甘えたがってる奴が居る。

そろそろめっ位したほうが良いんじゃない?

 

「ふふ、ダミー?」

「よしよし…何時もお疲れ様です」

「おほぉぉぉぉぉ…」

 

甘える職員にダミーとは言え背中から抱擁して頭を撫でた…だと…?

職員もこれには甲高い声で浄化されていってる…まぁ確かに…何時もお世話にはなってるけど。

 

「お、俺にも…」

「417ちゃん…」

 

レッツゴーダミー、お前らの出番だぞ。私はお兄ちゃんの相手って言う重要任務があるから。

配膳担当とカクテル作り担当ダミーが動いてそれぞれ椅子によじ登って…

 

「「ぎゅー♪いつもありがとうね♪」」

「おぉ…」

「これが…」

 

職員の膝の上に陣取った後そのまま真正面から抱きついて上目遣いに笑顔で感謝を述べる。

ちんまい身体をうまく利用した抱きつき方だ。しっかり頭も撫でているから癒やし効果は高いかな?

あんまりにも癒やされていていやらしい事も浮かばないかリアクションが死んでる。

想像だとそのままお尻とか触ってくるかと思ったんだけどね…そこまで邪な人じゃなかったんだね。

 

「おかわり?」

「ん…」

「はい、どうぞ♪」

 

お兄ちゃんはそんな寸劇を横目に羨ましそうにしながらも私のおっぱいを肴にお酒を煽っている。

グラスが開けば私が聞いてお兄ちゃんが頷いてからまた注ぐ…この繰り返しだ。

 

「お兄ちゃんが望めば…良いんだよ?」

「……あ、いや…」

 

一瞬食い入るようにおっぱいを見て私の顔を見て…迷ったように視線をそらした。

私は真剣だけどお兄ちゃんはどうもそんな私に一歩引いちゃってるな。

ふぅ、お兄ちゃんも人並みに欲はあるんだから開放してもバチは当たらないと思うよ?

ほらあのおっぱいビンタみたいにお願いするだけだよ?

 

「そういうのはイケないと思います!」

「あはは、真面目だね、お兄ちゃん」

 

そんなお兄ちゃんも私は大好きだよ。頭撫でてあげるね。いつもの逆だけど…

 

 

――――――――――――D08基地カフェ・深夜

 

 

夜の帳が下り日付も変わった頃、騒がしかったカフェ内部はしんと静まり返っていた。

お手伝いに入っていた417は酔い潰れた職員を担いで運んでいきもう居ない。

残っていたのはマスターであるスプリングフィールドと淡々と酒を飲んでいた指揮官だけだ。

 

「なぁスプリングフィールド」

「はい?」

「ちょっと一緒に飲まないか?」

「……」

 

指揮官は琥珀色の液体のボトルを指差しながらスプリングフィールドへと語りかけた。

据わった目は有無を言わさないつもりかスプリングフィールドの顔を射抜いていた。

 

「少しだけですよ?」

「助かる」

 

しょうがないですね…とため息混じりに皿洗いの手を止めた。

そっとスプリングフィールドはカフェの立て札をCLOSEDへとしてからバーカウンターへと座る。

指揮官の隣に座ってからグラスを並べる、指揮官と同じくウィスキーをロックで飲むつもりなのだろう。

ボール状に削り出した氷を一個だけ入れたグラスが2つ…薄っすらとした照明に照らされ並ぶ。

ウィスキーが注がれ氷が溶け小気味よい音が鳴っていく。

 

「はぁ…417のからかいには困る。Mk23のあのアプローチにもだよ…」

「あら、あれは本気ではないでしょうか?」

「君まで…俺はそんな良い奴じゃないんだぞ…」

「ではなぜああも慕われているんでしょうか…指揮官が自分で思ってるほど悪いとは思いませんよ?」

「そりゃ…人形は元から指揮官に好意的になるんじゃねーの?」

「あら、それは違いますよ。乙女心はそんな簡単な物ではありませんよ」

 

指揮官は悶々としていたのだろう胸中をぶちまけるようにバーカウンターに突っ伏しながら吐き出し始めた。

お酒をちまちまと飲みながら苦笑交じりにスプリングフィールドはそんな指揮官に語る。

確かに戦術人形は指揮官に対して忠実ではあるが好意的になるように仕向けられているかといえば…NOだ。

愛情を抱く様に仕向けられた人形はどこにも居ない。雑に扱われれば失望していくし。

逆に真摯に対応し作戦行動や日常を過ごしていけば情が芽生えてそれが友情、敬愛、親愛、恋慕へと変わっていく。

 

「ふふ、それに…真剣に指揮官の事を想っている人形は417ちゃんやMk23ちゃんだけじゃないんですよ?」

「……」

「指揮官はお気づきでしょうか…」

「……いや、俺は」

「すぐ傍に、居るんですよ?」

「え?」

 

突っ伏していた指揮官が顔を上げスプリングフィールドの方を見れば…

酒気にやられたか頬をほんのりと赤く染めて目を潤ませじっと見ていたのである。

驚き固まる指揮官に対してスプリングフィールドは行動に移した…

撓垂れ掛かる様に腕に抱きつきたわわな自らの双丘を押し当て肩に頭を預ける。

人工物とは思えぬ柔らかな感覚とほんのりと熱い肌に包まれ指揮官の顔も真っ赤に染まっていく。

 

「す、スススプリングフィールドさんっ!?」

「私だって…望まれればやぶさかではないのですよ…?」

「は、はひ…」

 

指揮官が出す声は上擦りガチガチと全身が固まってしまう。

固まる指揮官の胸板の上をスプリングフィールドの指先がくるくると円を描き踊る。

首元に熱を孕んだ吐息が掛かる。頬はスプリングフィールドの香りの良い髪が撫でる。

耳元で囁かれる甘言は指揮官の脳髄を蕩けさせて行く…そして理性というものをガリガリ削っていく。

指揮官の脳内ではエマージェンシーコールが鳴り響いて止まない。

酒を飲ませて愚痴を吐いたのが不味かったか。それともスプリングフィールドの酒癖なのか?

後悔がぐるぐると渦巻いていく。どうしてこうなったと…

 

「いつも見られている所だけじゃなく…全て、捧げても良いのですよ?」

「……そ、それは」

「……ふふ、なんて…本気ですけどまだ指揮官には早いですよね♪」

 

抱きついてない腕を取られそのまま豊かな胸元まで手を導かれ…生唾を飲む事になった指揮官。

目は釘付けで触れたそうに指がエプロンの表面を撫でた時だ。スプリングフィールドは呆気無く離れた。

赤ら顔はそのままだが茶目っ気たっぷりにウィンクしてからウィスキーを煽った。

指揮官は半分からかわれていたのである。ホッとした反面残念にも思う指揮官はがっくりと肩を落とした。

 

「心臓に悪い冗談は止めてくれ…」

「ふふ♪でも好意は本物ですからね?指揮官。417ちゃんとMk23ちゃんの好意もそうです」

「……そうかい」

「えぇ、そうです」

 

カラン、グラスの氷が鳴る。指揮官は湯だった様な頭を振って残りの酒を煽り席を立つ。

このままスプリングフィールドと一緒に居ては理性というものが無くなってしまいそうだったのだ。

 

「今日はもう寝る」

「一緒に寝ましょうか?」

「す、スプリングフィールド!」

「冗談です♪」

「ったく…」

 

最後の最後までスプリングフィールドにからかわれる指揮官であった。

ただ揉んでみても良かったかな…とほんのり後悔もしたのであった。




色気ってこうですかわかりません!!
この反応からも分かるかもしれないがこの指揮官童貞だからな!
ただここで春田マッマに指揮官食われると417がヤンデレ化する未来が確定するのでボツじゃーい。
IFで頑張って書いてみようかと思うけど…需要ある?

*追記*

指摘どうも、細かい所だけど句読点大事よね。


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IF番外 全部私に任せれば良いの

閲覧注意:ヤンデレ
いつものほのぼの要素は一切ないからな


――――――――――――D08基地司令室・深夜

 

 

その日の417はとても妙な胸騒ぎに襲われていた。虫の知らせと言う物かもしれない。

居ても立っても居られなく指揮官の下へと駆ける。夜間照明が靡く銀髪を照らしていた。

指揮官の私室からは普通なら何も聞こえない筈…でもその日の夜は違った…

夜間照明に照らされた司令室は薄暗く不気味であった。

胸騒ぎに駆られた417はそんな司令室の中にある指揮官私室の扉を目指す。

コツ…コツ…と自分の足音以外聞こえるはずのない空間だ。

だがどうであろう、扉の向こうから何か薄っすらと聞こえてくるのだ。

そう、普通ならば聞こえるはずのない音が扉から漏れ出てきていたのだ。

不審に思い扉にそっと耳をつけて中の様子を窺う…すると耳を疑う様なやり取りが聞こえてくる。

 

「うっ…くぅ…」

「我慢されず出しても良いんですよ♪」

「ダメだぁっ出るぅ!!」

 

何をしているか…このやり取りだけでも窺い知れる…

聞こえてきたのは上擦った指揮官の声と甘く蕩けたスプリングフィールドの声だ。

だが…しかし…と一縷の望みを乗せてそのまま開いているだろう扉をそっと…開ける。

 

しかし現実は非常なもので月明かりに照らされた指揮官の私室のベッドの上には…

半裸で絡み合いお互いを貪り食う指揮官とスプリングフィールドの姿があった。

長い髪を振り乱しよがったスプリングフィールドは指揮官の上に跨がり指揮官に覆いかぶさり深くキスをした。

指揮官はそれを拒む様子もなく下からスプリングフィールドの豊かな胸に手を重ねていた。

何をしているか等もう見るまでもなかった…そういう事だ。

 

そっと扉を閉じてから駆けて宿舎に戻る。これは悪い夢だ。

そう言い聞かせながら揺れる心を落ち着かせて床についた…

 

だが寝れど覚めど脳裏にこびりついて離れないスプリングフィールドが指揮官を襲った…?

いや、あのやり取りと様子から双方の合意があったように見える。

スプリングフィールドは確かに指揮官への好意を募らせていた…だが、いきなりこんな事に?

そんな素振りは一切見せていなかったのに一体何を…指揮官は弱みでも握られてしまったのか?

部下との関係を重要視していた指揮官が進んで事を致そうとはしない。

そんな指揮官ならもう既に自分やMk23がいただかれている筈だ…そんな素振りはない。

 

「そうだ…これは…スプリングフィールドがお兄ちゃんを騙したんだ…」

 

そう断定したその夜、417は静かに狂い始めた。

 

 

――――――――――――D08基地司令室

 

 

「おはよう、指揮官」

「お、おう…おはよう」

 

その日からというもの417は出撃ローテーションから外れて副官になると言い出した。

指揮官もその勢いに押されたのだが滅多にない417のワガママに許可した。

その時は満面の笑みを浮かべていた…様に見えた。

それから副官としてずっと執務中ついて回られたのだが…何か様子がおかしい。

ずっと笑顔なのだ。比喩ではなく事実でずっと何をしていようが笑顔なのだ。

満面の天真爛漫な笑みではなく貼り付けたような奥底が窺えない笑みだ。

そして指揮官を見る目が末恐ろしい、見透かすような物に変わっていた。

 

「指揮官、はい書類できたよ。次の作戦の指示だけどこれは…」

 

そんな417の様子に戦々恐々としながらも指揮官はそれを指摘する度胸は無かった。

それよりも的確にこなされていく仕事に自分のやることがほぼほぼ取られていってしまって…

危機感を覚えてから417に懇願する…仕事をくれと。

 

「なぁ417…俺の仕事…」

「指揮官は何もしなくていいの…私がぜーんぶやってあげるから」

 

しかし417は取り合わず一方的に言葉を投げてから仕事を奪う。

この様子に指揮官は何か怒らせるようなことをしたか?と首をかしげる。

そう、指揮官はこの様子の急変は怒りから来るものと思って頭を掻いていた。

 

「手持ち無沙汰なら私のおっぱいでも揉んでたら?」

「い、いや…それは…」

「私は指揮官が望めばなんだってしてあげるよ…エッチだって…」

「417それは…」

「私は本気だよ、指揮官が望めば今ここで衣服を脱ぎ去って全裸になってどんな動きだってしてあげる。死ねっていうんだったら死んであげる。子供が欲しいって言うんならそう出来るようにI.O.Pに殴り込んでからなって戻ってくるよ。戦果が欲しいなら最前線でD08基地の旗を掲げて戦いいっぱい鉄屑を作ってくる。指揮官は私に何を望むの?言ってよ…ふふふふ♪」

 

明らかに様子がおかしい事に気づいたが何が原因なのかがさっぱり理解できない。

恐ろしくなった指揮官は417を見ていた視線を外してしまう。

 

「しきかぁん…私を見て♪」

「ひっ」

 

甘く蕩けた417の声は背筋を凍らせて指揮官に恐怖を与えるものだった…

それと同時に夜の事を思い出させて不覚にも…熱り立たせてしまったのだ。

 

「奥ゆかしいんだね、指揮官…でも、我慢は良くないんだよ…野獣になっちゃいなよ…私は受け止めてあげる…気持ちいいこと、シヨ♪」

 

甘く誘う417は指揮官の両手を取って自らの豊満な胸に導き触らせて笑った。

それが指揮官のその日最後に見た417の笑顔であった。

 

 

 

 

「おやすみ、指揮官…気持ちよかったでしょ?」

 

ベッドの上で昼間から盛りあって私は起き上がって夢見心地な指揮官の頭を撫でた。

お昼ご飯に睡眠薬を仕込んでいたから…このまま寝続けて起きるのは翌朝かな?

その間にお掃除しないとなぁ~うふふふ…怪しまれないために日中は副官として仕事しなくちゃ。

 

「あら、417…指揮官は?」

「指揮官は寝ちゃったよ。疲れてたんだろうね」

 

FAL…お掃除対象だな…コイツだって何をするかわからないんだから…当然だよね?

事実指揮官は寝ている。怪しまれることはないだろう…ふふふ。

 

「そう?あら、本当…じゃあ417が頑張らないといけないわね」

「うん、だから今書類を片付けてるの」

「頑張ってね♪」

 

書類に視線を落としていたから顰めっ面しても怪しまれないね…ふふふ。

あぁイライラするなぁ…あの人形もあの人形も私の指揮官を騙して言い寄るんだよね?

渡さないよ、誰にも絶対に…私だけの指揮官なんだから…ふふ、ふふふふふ

早く夜にならないかな…ふふ、ふふふ…お掃除は静かにしなくちゃね…

計画は念入りに…あぁ、早く実行したいなぁ…

 

はやく私と指揮官だけの基地にしなきゃ…

 

 

――――――――――――

 

 

夜の帳は降り人間は眠り基地全体は寝静まった頃。

一人だけ変わらず起動していた人形が居る。この基地独自の人形417だ。

私室の中で完全武装をしてから感情のない顔で淡々と銃器を取り出していた。

自身の半身であるHK417にサウンドサプレッサーを装着してから自室を出る。

情報端末で簡易的に作ったジャマーもあって人形の起動を抑制させながら…一人一人の部屋に忍び込む。

 

指揮官を誑かす人形…死ね。私の邪魔をする人形は死ね。障害になるんだろう?死ね。

悲鳴すら上げさせず寝込みを襲い電脳を撃ち抜いて一人一人排除していく。

その度に自身のボディに返り血が付着していき段々と血染めになっていく。

嘗ては笑いあった仲間であろうが、何であろうが…邪魔になる。

その矛先は姉と慕った相手にも向けられ引き金は引かれていった。

 

「あれ、おかしいな…何で泣いてるんだろう?」

 

声もなく屍となった姉の前に417は涙を流しながらも止まることは無かった。

合計18発使った半身をそっと姉の亡骸の横に置くとそのまま出ていき…最期に回していたある人形の所へ素手で向かう。

薄ら笑いと目の奥に憎悪を抱えたまま…

 

 

 

「はぁいスプリングフィールド…」

「ぅ、が…あ…あぁ…!」

「苦しい?苦しいよね…そりゃそうだよ苦しめてるんだからね…お前さえ指揮官を騙さなかったら良かったのに…」

「な…に……」

「お前が憎い…邪魔なんだよ、私にとって…指揮官にとっても…」

 

スプリングフィールドの私室に侵入した後流れるように両腕の関節を外すと馬乗りになってからその細腕を万力のように握り込む。

抵抗を許さずじわじわと苦しめてから殺すという意思の現れだった。

417の表情は能面のように無表情でその濁った目の奥には憎悪が揺らいでいた。

 

やがてスプリングフィールドが酸欠により意識を手放した後…そのまま首をへし折って使い物にならないようにして脱力した躯体を引きずる。

そのまま寮を出てから人間たちが眠る寮へと放り込んだ。

 

 

――――――――――――

 

 

翌朝、人間たちが起きてから騒然となった。

スプリングフィールドが苦悶の表情で機能停止しているのが発見されたからだ。

どういう事だと騒ぎになっている所に一人の人形がやってくる。

 

「それ、やったの私だよ」

 

まるで誇るかのように薄ら笑いを浮かべていて更には武装してダミーまで引き連れて剣呑な雰囲気を醸し出していた。

黒と紫の2色だった服装は真っ赤に染まり胸の谷間にも血糊が張り付いている。その様子は殺人鬼と言った様子だ。

下手人である417はもう狂いに狂っていた。人間に対しても躊躇なく引き金を引く事ができる。

職員たちは恐怖に震えたが…その次に出てきた言葉は…

 

「人間は殺すつもりはないよ…ただもうこの基地には関わらないでよ…私と指揮官だけの基地にするんだから」

「お、おい…」

「兄さんは…殺したくないんだよ。殺したくないの…気が変わらない内にとっとと車に乗って引き上げて?」

「ジョシュア!お前が何をしようとしてるのか」

「ジョシュア・ガンツなんて名前はもう捨てたよ?あぁでもファミリーネームは貰っておいてあげる…ふふ。指揮官との子供にあげるの♪」

 

どんな説得にももう応じないつもりだろう417は淡々と語り…わざとらしくチャージングハンドルを引いた。

早くしないと撃ち殺すぞ…という脅しなのだろう。

抵抗するのは無意味と己の命が大事な職員達は残らず基地の車両にてD08基地を去った。

 

かくしてD08基地は一人の人形の発狂により壊滅してしまったのであった。

 

 

――――――――――――旧D08基地指揮官私室

 

「頼む…417目を覚ましてくれ」

 

おかしいなぁ、指揮官はずっとこんな調子だ…もう私と指揮官の間を邪魔するヤツは居ないのに…

料理が不味かったかな、夜のアレが気持ちよくなかった?なんでそんな泣きそうな顔で私を見てるの?

目を覚ますって…もう私はしっかり目覚めてるよ。何を言ってるんだか…

今日の触れ合いがまだだからかな…指揮官はやっぱり変態さんだから泣きたくなるくらい私と交わりたいのかな?

あ、でもその前にご飯にしないとね。何事も食事が大事だもん。

 

「ほら、指揮官今日のお料理だよ。食べて♪」

「食いたくない…」

「そっか…口に合わなかったんだね。じゃあ今度はイノシシでも狩ってくるね♪大丈夫今度はちゃんと血抜きしてから美味しくお料理するから。きっとお腹がくぅくぅ空いちゃって食べたくなるようなとびっきりのお料理にするから♪」

 

じゃ、妻である私がしっかり狩りをしないとね…ふふふ♪

 

 

 

D08基地は新設され旧D08地区付近は立入禁止となった。

調査に行った人形は尽く通信途絶し人間は撃ち殺され動植物は焼き払われる地獄と化していた。

悪魔のような一人のRF人形がそこには居る…噂はそう流れていた。




需要があったから書いたけどもう大暴走した。
ヤンデレってこう?僕にはわかってないんだ…
本編とは全く繋がってないので安心しろよなー


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Day59 ゲーマー家族・前

ゲーム沼に引きずり込まれる姉が居るらしい

ヤンデレから来た人はいつものD08地区だから安心しぃや。


――――――――――――D08基地共有スペース・朝

 

 

「あ、おはよ♪」

「おう…」

「もう少し遅かったら起こしに行ってたよ?さ、座って座って♪」

 

んふふ、兄さんが眠そうな目を擦りながら人形寮に入ってきた。

エプロン装備を解きながら私が出迎えて共有スペースのテーブルに着くように促す。

一応取り決めで共有スペースならどっちの寮に入ってもOKとなった。

同意が得られていたら個室に入ってもOK…まぁイサカと主任とかは(自主規制)してるんだろうなぁ。

おかげで朝は私かG36にご飯をねだるなんて事も可能になったわけだ。

今の所私が進んで腕を振るっているのは人形とお兄ちゃんと兄さんだけだ。

 

「今日の朝ご飯はイタリアンにしてみました」

「ほー…ペペロンチーノな」

「うん、良い小麦粉が手に入ったからね♪」

 

昨日の夜に仕込んでおきました、良い小麦粉が手に入るといろいろ出来るからね。

まぁいつもの手順で生地にしてから…棒で伸ばしてから包丁で細長くカット。

昔はそれ専用のマシンなんてものがあったらしいが…まぁ仕方ないね。

熟練の職人は手で伸ばすとかなんとか…うるせぇ知らねぇ楽な方法に逃げさせてもらうぜ。

 

「なぁ」

「んーなぁに?」

「お前さ、こんなに料理するような奴だったっけ?」

「いやこれが楽しくて…」

「ふーん…戦役から退いたら店を構えても良いかもな」

「そこまで上手じゃないでしょ」

 

兄さんお世辞は良いからさっさと食えや。朝飯食いに来るのはおめーだけじゃねぇんだよ。

 

「おはよう、417」

「ん、お姉ちゃんもおはよ♪」

「そう言えば新しい職員が…そう、アンタが」

「おう、一週間ぶりだな…」

 

おーぅ一触即発な雰囲気じゃんよ…朝からピリピリしないでいいから。

主にお姉ちゃんが食って掛かりそうな雰囲気を醸していて無言でめっちゃ圧をかけてる。

お姉ちゃんお姉ちゃん女の子がしていい顔してないぞー…はい笑顔笑顔なー?

 

「ボトルシップの進捗はどうかな?はい朝ご飯ね」

「ん、ありがとう…進捗はまぁもうすぐ完成ね。私らしい完璧な物が出来上がってきてるわよ」

「ほー…ボトルシップなー」

「で、アンタは何で417の料理を食ってるのよ」

「いや、コイツが「私が誘ったの、何か?」ってぇわけだが?」

「そう…くれぐれも勘違いしないでもらいたいけど417は私のた・い・せ・つ・な妹だから」

「食事中位和やかに頼むよ…お姉ちゃん…」

 

私の腰を抱き寄せて主張せんでいいから、とっとと食え。

あと私の切実なお願いな、食事中は和やかに頼むよ…私はどっちの妹でもあるぞー?

兄さんはあーはいはいって感じでそのまま食事に入っていったし…

お姉ちゃんも私に目線を合わせてから食事を開始した…食事中は静かなんだよね。

まぁそれは良いことだから私も食事にはーいろっと…

ペペロンチーノはすっごく単純なパスタ料理です。にんにく、オリーブオイル、唐辛子だけで作るほんっとにシンプル。

アレンジをしてみても良いけど今はそんな冒険をするだけの経験は無いのでレシピどおりに作る。

オリーブオイルが合成物だが…まぁ薬品臭さは飛ばせてると思う。

合成調味料類は弾いてるから変な味わいになることも無いでしょう。

にんにくの旨味とオリーブオイル、塩で味付けしてるし味見もしてるからだいじょーぶ。

あと私の完全な好みだけどブラックペッパーを振り掛けていて風味もグッド。

リアクションは薄いけど兄さんは食べながら頷いて口角が上がってる。

お姉ちゃんは文句が一切出てないから多分大丈夫だと思う…リアクションが薄いのがこわーい。

 

「美味しかったわ」

「良かった♪」

 

よっし良かった。兄さんの反応も良好だしまぁ美味しかったんだろう。

 

 

――――――――――――D08基地兵舎ゲームスペース・朝

 

 

「で、今日はこれで遊ぶってわけか」

「いえーす、私達にはもってこいでしょ?」

「なんで私まで…」

「「負けるのが怖いの~?」」

「あ"?やってやろうじゃないアンタ達をぶっちぎってやるわよ!」

 

はーい今からやるのは名作パーティーゲームのザ☆ビシバシでーす。

コイツはまぁ簡単に言うとミニゲーム集だね。それも簡単な3つボタン操作のね。

各ゲームの説明も5秒足らずで終わる設計で大人から子供まで楽しめるんだ。

お姉ちゃんは普通に渋っていたけど私と兄さんの煽りにキレて参加した。

渋ったらとりあえず煽ればノッてくる。これマメね。

まぁこれパーティーゲームだから楽しんだもの勝ちなんだけどね!

私はこの他にも好きなアーケードゲームはあるけど…ソロ用だったりする。

まぁそれはまた今度だね。じゃあビシバシをやっていくんだが…

 

「弾んで!跳んで!ラブジャンプ!!説明!」

 

そうこのタイトルコールと特徴ある説明!である。これこれこのバカゲー感がたまんないんだよね。

まぁやるのは画面に映ってる色と同じボタンをバシバシ叩いていくんだ。

ステージ1のコレの場合は次の足場と同じ色のボタンを押せってやつ。

 

「レッツゴー」

「リッローイ!!ジェーンキンス!!!」

「は?」

 

私も兄もゲーマー、お姉ちゃんは人形。これはいい勝負になるぜぇ…

私とお姉ちゃんは画面から気合入力でそのままイケる。兄さんは確かビシバシガチだったっけ?

兄さんの掛け声に面食らいながらもほぼ同時に入力していくぅ!

あと兄さんの本名はリロイ・ジェンキンスじゃねーぞ?

 

「……」

「フヒ……」

「何…この…何?」

 

途中途中入る寸劇にお姉ちゃんが拒絶反応を示している。

隣のピクトフィリアはちょっと気持ち悪い笑いが出てきてた…

確か制作が同じだからって事で恋愛シュミレーションのキャラが出てるんだっけか。

私?いや、その手のゲームとは無縁だったので無反応です。あーかわいいねー

 

「結果発表!」

「ふふん」

「チッ」

「……」

 

コンマ差で私が1位全員揃ってクリア判定だけどねー負けず嫌いが揃って悔しそうだぜ。

ほら肩の力が抜けよ、初めてなんだろ?そんなんじゃ楽しめないぜ。

 

「次行こうぜ」

「おう、次は獲る」

「私は完璧よ」

 

「良いちくわ!悪いちくわ!空からちくわ!!説明!」

 

ミニゲームは続く続く。次は左右のボタン同時押しでキャッチしていくって奴。

これは膠着するんだよねー…同点バトル発生するかな?

 

「カマーン!」

「スッゾオラァァアアア!」

「次は負けないわよ」

 

人形スペックに勝てる訳無いだろ、兄はすっこんでろ!

あ、因みにステージは22まであるのでたっぷり遊べるぜ。通しでやれば17分は取られるぞ。

初見殺しもあるけどね!そして今やってるのがまさにそれだぜ!

このステージも貰ったぁ!!

 

「っしゃぁ!!」

「何で最後がそのボタンなのよぉぉぉおおおお!!」

 

一定の数が流れた後はフィニッシュボタンだぜ。はっはっはー!

 

 

――――――――――――

 

 

ビシバシはあの後結構私とお姉ちゃんのスペック争いになった。

で、今何をしてるかって言うと…

 

「棒立ちの的を撃ち殺してる感覚ね」

「ほぼそうだねー」

 

<イテッ!イテッ!イテッ!モウオコッタゾー!

 

名作体験型シューティングゲームのタイムクライシスだ。

兄さんはボッコボコにされて凹んだか一人でワニワニパニックをやってる。

背中に哀愁漂ってるなぁ…

さてタイムクライシスだが拳銃型のデバイスで画面を狙って引き金を引くってゲーム。

画面に出てくる動くものは全部敵だからバシバシ撃っていって良い。

まぁお姉ちゃんも私も戦術人形だから普通に雑談しながらバンバン撃ち殺していってる。

忌避感?いやいやそんなのはないよ。私だっていつかテロリストと戦うかもしれないけどね。

そんな時に躊躇なんてすると思う?残念だけどその答えはNOだよ。

無力化するのに遠慮は要らない。生死問わない無力化なら迷わず殺す。

私はセルフ縛りでハンドガンモードだけ。お姉ちゃんはキレイに使い分けしてる。

二人揃って狙ってるのは寸分違わず頭のド真ん中。

 

「お、テラーバイト…うぇ」

「……気持ち悪い」

 

私はこのテラーバイトっていう生物兵器が嫌いだ。見た目がくっそグロい。

お姉ちゃんも同意見の様で露骨に顔を顰めながらトリガー引いてる。

 

「ねぇお姉ちゃんマジでこんなの出てきたら」

「止めて、考えたくないわ」

「銃が効くなら退治は出来るんだろうけどねー」

 

私は特に嫌いなのがステージ1に出てくる芋虫型…あんなのにわらわらと群がられたらと思うと…

うぇ、考えただけで吐き気してきた。銃弾が効くなら退治は出来るけどね。あとは榴弾祭りかな。

しかしお姉ちゃんの苦手なものが一つわかったな。昆虫かぁ…

人間の時に腕にムカデが這い上がってきたことがあったんだけどそれ以降トラウマなんだよね…

 

「流石に上手いな」

「お、兄さんもう気ばらしは良いの?」

「私達は戦術人形よ、こんな児戯朝飯前ね」

「だろうな…人形…か…」

 

まざまざと人間とのスペックの差を見せつけられた後だから感慨深げだな…

私を見る目もなんだか遠いものを見るような感じだ。

 

「ま、でも…ゲーム中のお前はホント変わんねぇよ」

「わ…もう、何よ頭を撫でて…」

「兄が妹の頭を撫でるのがわりぃか?」

「髪が乱れるぅ~」

 

こんなやり取りしてるけど目は画面に向いてるしバシバシ敵を撃ってるんだけどね。

兄さんは改めて人形のスペックを見ることになるんだろう。

私とお姉ちゃんのプレイに酔いしれな!

あ、でも兄さん絶対にお姉ちゃんにFPSゲームを見せるなよ。絶対だからな!

特にM4とかM16が出るゲームは見せるなよ!!映画でもダメだぞ!

 

「なぁ416…だっけか」

「何よ」

「後でCoDやんね?」

「CoD?」

「おいバカやめろ」




多分次はFPSで416がブチギレる
休日回は膨らむなぁ…


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Day60 ゲーマー家族・後

これかぞ!(挨拶)
散々振られていたもんだから416にCoDさせんぞ!
ゲーム機に関しては捏造もあるぞー


――――――――――――D08基地HK417私室

 

「ばっか兄さんマジでさせんの?」

「お前がしてもアレだしよ」

「Call of Dutyね…で、これの操作は?」

「おう軽くシングルプレイしてみな」

「それがチュートリアルって事ね?はいはい…」

 

私の部屋に押し入って兄さん発案でお姉ちゃんにCoDをさせるぞって話しになった。

馬鹿野郎お姉ちゃんがキレる要素しかねぇぞマジな、これマジだぞ。

 

「ふぅん、チュートリアルは英国の人間を操作するのね…」

「そうそうSASって特殊部隊な、武器はG36Cだな」

 

プレイしているのはCoD4MWのキャンペーンモード。

私のプレイデータで全部解放済みだけどまぁ最初からさせていきましょう。

ただなぁ…これチュートリアルはまだイイんだけど…

ACT1の途中でアレが出てくるからなぁ…お姉ちゃん絶対キレるんだよなぁ。

 

「ねぇゲームにツッコむのは野暮かもしれないわ…でも人間がこんなに動きながら正確にリコイルコントロール出来ると思わないのだけど?」

「お姉ちゃん…ゲームにそういうのは無しだよ…」

 

CoDはカジュアルな挙動が売りのFPSだから…BFシリーズのほうが…いや、あれは絶対キレる。

初っ端からブチギレ待ったなし…だってアレ大体米国側から始まるし…

 

「何で武器がM4なのよこれもクソゲーじゃないの!!」

「うおっ」

「あーやっぱり…」

 

初期武器が物の見事にAR-15系列なんですよ…この手のFPSあるあるだけどね。

お姉ちゃんがムカ着火ファイヤーしてからコントローラーをぶん投げた。

やめろぉそれは私の私物なんだぞぉ…ぶっ壊したら修理とか出来ない代物なんだぞぉ…

 

「完璧なHK416は無いの!?」

「CoDMWには残念だけど…私達HKシリーズは無いの…」

「やってられないわ!」

「じゃあ…こっちなら良い?」

「BlackOPSⅡ?それには完璧な416があるの?」

「商標の影響か名前は違うけどね…」

 

確かBO2ではM27って名前で登場していたはず。これも全部クリア済みだから問答無用で使用出来る。

因みにBO2でのM27は精度がかなり良いからスナとの殺り合いもできる。

現代編での味方主力ARだからお姉ちゃんもニッコリだろうけど…

問題は過去編なんだよ…味方の主力ARがなぁ…

 

「武器は完璧な!M27よ!!はぁ!?何よ味方が全員M16ってふざけているの!」

「まぁまぁ…それは過去編だから…」

 

因みにキレてるけどプレイングはかなり冷徹。銃撃戦では冷静さを欠かないのね。

ボンバーマンの時は足の引っ張りあいをしちゃったけど。

操作方法は一度理解したら的確だなぁ。人間だった頃のプレイングを思い返してるけど…人形には敵わないな。

兄さんの方を見てるけど兄さんも画面をガン見してるし同じ結論に至ってるかな?

お姉ちゃんのプレイングは兎に角味方の武器選択に対する文句を垂れ流しながら淡々と敵を殺していってる。

AIMアシスト無しでヘッドに一発。これオンラインに出ていったらヤバいんじゃね…?

 

「ねぇ兄さん…今も有志のオンラインサーバーって可動してるの?」

「絶賛稼働中だな…おい、ジョシュアお前まさか」

「マジか…って名前ぇ!てめっこの野郎!」

「あ、わりぃ…」

「ゆ"る"さ"ん"!!」

「がぁぁ~~~~~折れるぅ~~~~!!!」

 

兄さんに私の怒りのアームロックが炸裂したが何の問題もない!

暫く兄さんに悶絶してもらった後解放。ついでにベッドに向けて蹴って…

予備の互換機とPC用モニターに電源を入れてセットアップ…

 

「お姉ちゃん、慣れてきた?」

「現代こそ私の…何?えぇ、慣れたと思うわ」

「じゃあさ、オンラインでちょっと暴れてみようよ」

「人間相手に殺るってことね、良いじゃない訓練になるかしら?」

「廃人ならまぁ…パーティー送るから、チームデスマッチで良いかなー」

 

世界よ恐怖するが良い、戦術人形が二人戦場に舞い降りるぞ…ショータイムだ!

チームデスマッチ、通称TDM。2チームに別れての泥沼のドンパチだ。

どちらかが先に75キルを積み重ねれば勝ちだ。そしてぇ、何よりもこのゲームにはキルを稼げば稼ぐほど有利になるシステムがある。

スコアストリークと呼ばれている物だ。言ってしまえば味方に支援を要請するためのポイントだな。

 

「じゃ、私とツーマンセルでいきましょかー」

「了解…ってそんなに大胆に行くの?アンタ担いでるのDSRでしょ」

「へーきへーき、このゲームね、突撃スナイパーが強いゲームだから」

 

通称凸砂なんて言われるプレイングだ。現実じゃ絶対できない奴だね。

お姉ちゃんのプレイングはまぁ現実ではかなり理に適った慎重な動きなんだけど…

死んでもOKなこのゲームではそれは無意味なんだよ、はっはっは。

まぁ合わせて割と慎重めに動くけど…それでも前線を張るスナイパーって言うのはお姉ちゃんにとっては衝撃的か。

 

「1キルー」

「早いわね…というか即死…」

「そうそう、だってこれ対物ライフルだぜ?」

「それ戦争法に引っかからないかしら?」

「ゲームだから良いんだよ」

 

反射神経と的確なAIM力があればクイックスコープで確殺できるぅ。

このゲームで凸砂が強いっていう理由の一つな。クイックスコープ?簡単に言えば一瞬だけスコープ覗いて撃ち殺すやり方。

腰だめで撃ったらとんでもない方向に飛んでいくからこういうやり方しないと真っ直ぐ飛んでいかないの。

戦争法はまぁ非人道的な兵器を人間に向けんなって奴じゃない?

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