【美少女】なんか知らんのだが部屋にウマ耳ウマ尻尾の美少女が現れたんやが【降臨】 (カフェイン中毒)
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ウマ娘ってなんだよ

1:我らは名無し

とりあえず俺の話を聞いてくれ

 

2:我らは名無し

いやです

 

3:我らは名無し

>>2で終わってた

 

4:我らは名無し

糸冬 了

 

5:我らは名無し

聞いてくれたらあとで美少女の写真張るよ?

 

6:我らは名無し

何を聞けばいいんだ?

 

7:我らは名無し

遅いぞナッパ!

 

8:我らは名無し

話だけなら聞いてやる

 

9:我らは名無し

しょうがねーなー

 

10:我らは名無し

スレ民特有の華麗なる掌ドリル

 

11:我らは名無し

様式美だから

 

12:我らは名無し

んで?美少女はよ

 

13:我らは名無し

はよ!

 

14:我らは名無し

はよ!

 

15:我らは名無し

おちけつ。んじゃあ順を追っていくぞ

 

16:我らは名無し

>>15はイッチ?コテハンかなんかつけてくれ紛らわしい

 

17:他称トレーナー

んじゃあこれで。そんで話は2時間ほど前にさかのぼるんだけど

 

18:我らは名無し

他称トレーナーってなんだよ

 

19:我らは名無し

長いから3行でたのむ

 

20:我らは名無し

まだなんも言ってないのになww

 

21:我らは名無し

イッチに手厳しいスレはここですか?

 

22:他称トレーナー

ワイ、自宅に帰る

部屋の鍵が開いていることに不信感を覚える

ドアを開けたらなんと獣耳と尻尾をつけた美少女がおったのだ←イマココ

 

23:我らは名無し

はい解散

 

24:我らは名無し

妄想は小説スレでやれよおっさん

 

25:我らは名無し

時間無駄にした~~

 

26:他称トレーナー

この画像を見てもそんなことが言えるのかね

 http:specialweek.com

 

27:我らは名無し

ファッ!?

 

28:我らは名無し

何だこの美少女!?

 

29:我らは名無し

不思議そうにこっちを見るのが実に可愛らしい

 

30:我らは名無し

というか、頭の上にあるの…ナニ?

 

31:我らは名無し

何ってどっからどう見ても獣耳ですな?( ,,`・ω・´)ンンン?

 

32:我らは名無し

ふむ、茶髪のショートカットで額の部分と三つ編みを側頭部で編み込んでいてそれが白色、頭に突き出た獣耳が実にプリティー、右耳の紫リボンがいいアクセント。そして…現実に存在しえないほどの超美少女!

 

33:我らは名無し

>>32が全部言ってた

 

34:我らは名無し

やべーなちょう可愛いじゃん!どこ住み?てかラインやってる?

 

35:我らは名無し

待て待て待て、おいイッチ、まだいる?

 

36:我らは名無し

どうやってこの画像作ったかおせーてよ

 

37:我らは名無し

もしかしてイッチ女だったりする?

 

38:他称トレーナー

話聞く気になった?

 

39:我らは名無し

聞くから、一から全部

 

40:我らは名無し

スレ民うそつかない

 

41:我らは名無し

出来ればもっと画像が欲しい

 

42:他称トレーナー

まあ3行が全部なんだけどとりあえずくわしくいくね。部屋でこの子と遭遇したところから

 

43:我らは名無し

はよ!

 

44:我らは名無し

ところでこんな美少女作り出すなんてイッチプロかよ

 

45:他称トレーナー

部屋に入った途端、こんな美少女がどこぞの知らない学校の制服で部屋の中に居たわけなんだが、ワイにはとんと覚えがないわけだ。知らない子ですねと

 

46:我らは名無し

ほう、これはもしや…

 

47:我らは名無し

通報案件?

 

48:他称トレーナー

まあそれは待ってほしい。釣りだとでも思って楽しんでくれ。ちなみに加工も何もないぞ

 

49:我らは名無し

なるほど、釣りスレであったか

 

50:我らは名無し

釣りなら何が起こってもしょうがないな!

 

51:我らは名無し

そう言う設定なのね

 

52:我らは名無し

なるほど、それで?

 

53:他称トレーナー

それでな?彼女は俺を見てこういうわけだ「あっ!トレーナーさん!やっと会えました!」と。その時点で俺の脳みそは???となったわけだが

 

54:我らは名無し

コテハンの由来はこれか

 

55:我らは名無し

絶対かわいい声してる!俺には聞こえるんだ!

 

56:我らは名無し

お薬出しておきますね

 

57:他称トレーナー

混乱で頭が上手く回らなかった俺はポカンとしながら彼女に聞いたわけだ。君は誰なんだ?とな

 

58:我らは名無し

当然の反応だけど

 

59:我らは名無し

判断が遅い!

 

60:我らは名無し

URKDKさんは鍋でも作っててもろて

 

61:我らは名無し

んでその気になる美少女の正体は?

 

62:他称トレーナー

それで彼女こういうわけよ「はいっ!スペシャルウィークです!」って…んんんんん?ってなったんだけど

 

63:我らは名無し

スペシャルウィーク?すんごい名前だな。

 

64:我らは名無し

どっかで聞いたことあるような、ないような

 

65:我らは名無し

はっ!?スペシャルウィーク?!マジで!?

 

66:我らは名無し

おっと自信ニキ?ワイらに教えてくださいな

 

67:競馬で全財産を溶かす男

スペシャルウィークってのは競走馬の馬名だよ。生きる伝説なジョッキーに初めてダービーをプレゼントした名馬だ。日本の総大将なんて二つ名があるくらいのすんごい馬なんだぞ

 

68:我らは名無し

はぇー、でもそれがその美少女の名前なのはどうなのさ?

 

69:我らは名無し

競馬バカにしてんのか?

 

70:他称トレーナー

いやな?俺もそう思って色々聞いてみたんだけどこれがどうもそうっぽいのよ。まず彼女、人間じゃなくてウマ娘っていう種族らしいの

 

71:我らは名無し

はぇーウマ娘(鼻ホジ

 

72:我らは名無し

知ってる知ってる、あれでしょ?あれあれ

 

73:我らは名無し

スレ民のこの適当さよ

 

74:競馬で全財産を溶かす男

あー、なるなる。写真の子の頭についてるの確かに馬の耳だわ。尻尾もあるってことは馬尻尾なん?

 

75:他称トレーナー

ケツの写真撮らしてもらったわ

http:specialweek.com

 

76:我らは名無し

はぇーたしかに馬の尻尾ですな。スカートに尻尾穴があるのはゲイコマだけど、一歩間違えば犯罪というか犯罪じゃね?通報していい?

 

77:我らは名無し

この制服見たことないな、小道具もこりすぎだろ俺らを釣るためだけに

 

78:我らは名無し

ウマ娘とか安直すぎるでしょ、もうちょっとひねれよイッチ

 

79:他称トレーナー

まあそれは俺も思ったよ。そんでな?彼女らウマ娘は別世界の魂と名前を受け継いで生まれる神秘的な種族らしいんだよ。まあスペシャルウィークちゃん自体もアホの子なのか自分でもうまく説明できないみたいだから、釣りってことでふんわり納得して?

 

80:我らは名無し

アハイ

 

81:我らは名無し

んじゃあ釣りってことで話の内容を鵜吞みにするとその美少女は競走馬スペシャルウィークの魂を受けついだ女の子って解釈でよろし?

 

82:我らは名無し

雄の馬がこんな美少女になるのか…

 

83:我らは名無し

じゃあ俺らも今タヒんだら来世美少女ワンチャン?

 

84:我らは名無し

>>83 ないです

 

85:我らは名無し

ドヒドイデ…

 

86:競馬で全財産を溶かす男

イッチイッチ、仮に全部それが丸っと本当だったとして、なんでその子はここにいるんだい?

 

87:他称トレーナー

俺に会いたかったんだと。正確には前世の俺に

 

88:我らは名無し

は?

 

89:我らは名無し

ここにきての新設定は読者を置き去りにするからやめろとあれほど

 

90:他称トレーナー

スペちゃんのウマ耳触り心地ええな。頭撫でたら大変可愛らしくはにかんでくれた

 

91:我らは名無し

何しとんねんおまえは

 

92:我らは名無し

許さんぞ

 

93:我らは名無し

説明を放棄しやがってそこかわれください

 

94:我らは名無し

さらりと愛称呼び、俺じゃなきゃ見逃してたね

 

95:他称トレーナー

俺は前世で彼女らウマ娘をレースで勝たせるために鍛えるトレーナーなるものだったらしい。スペちゃん(そう呼べって言われた)曰く、たくさん担当がいてスペちゃんが初めての担当だったらしい

 

96:我らは名無し

レース!?この子が走んの?

 

97:我らは名無し

人のレース見て何が楽しいねん

 

98:他称トレーナー

>>97 一応時速60㎞くらいで走れるって言ってた。それはともかく、スペちゃんが所属する学園にある3女神様っていうのにもっと俺と一緒に居たいって願ったら、俺のところにこれたんだって

 

99:我らは名無し

車並みの速度で走れるとかうさんくせー

 

100:我らは名無し

信じて欲しいならもっと証拠よこせイッチ!

 

101:他称トレーナー

しょうがねえなあ。スペちゃんに協力してもらうわ。ちとマテ

 

102:我らは名無し

へいへーい

 

103:我らは名無し

ウマ娘ってなんだよマジで

 

104:我らは名無し

俺の前世がイッチと同じだったら俺の部屋にも美少女が来てたのか?

 

105:我らは名無し

はー浦山

 

106:我らは名無し

これ釣りスレって忘れてないかお前ら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えーっと…スぺシャルウィークちゃん、ちょっと協力してくれない?」

 

 「スぺって呼んでください!トレーナーさんに信じてもらうためならなんだって協力しますよ!ここは一回走るのがいいですか!?」

 

 「落ち着いて落ち着いて。もう目の前の君が十分証拠だから」

 

 トレーナーさん、と呼ばれた彼は目の前で目をキラキラと輝かせた女の子にタジタジとなりながらそう答える。男は混乱の極致にあった。コンビニで食料を買いだしに行ってみれば、一人暮らしには贅沢ともいえるファミリータイプのマンションの自室内に馬の耳と尻尾を生やした美少女が所在なさげに立ち尽くしていたのだから。

 

 自分を見た瞬間にトレーナーさん!と顔を太陽のようにきらめかせた満面の笑みでこちらに呼びかける彼女、泥棒か?と思ったがどうも何かが違う気がして、詳しく話を聞いてみたのが運の尽き、前世がどうだのああだのと訳の分からない話をされた上でウマ娘なる種族なんですときたもんだ。

 

 確かにその頭にある耳とおしりについた尻尾は馬っぽいんだけど…作り物なんて目じゃなく自然なもので、動くし触れるし繋がってるし、こんな特大の証拠を突き付けられたらとりあえず信じるしかない男であった。

 

 だけど、不思議と否定する気にはなれなかった。彼女の顔を見た瞬間になぜか彼女の事をとても大切で代えがたい何かだと自然に思ってしまっていたのだ、もしや自分だけがおかしくて彼女が正常なのかと血迷った挙句掲示板に助けを求めるという頭のおかしいことをしたが無事自分が正常なのを知れたのでよしとした彼は、カメラを回すよと彼女に了解をとって話し始める。

 

 「じゃあ、とりあえず自己紹介してもらえる?」

 

 「はい?分かりました!日本ウマ娘トレーニングセンター学園中等部のスぺシャルウィークです!日本一のウマ娘を目指しています!」

 

 ウマ耳をぱたぱた、尻尾をフリフリしながら元気いっぱいにそう言ってくれる彼女を見て何となく懐かしいような、そんな気分になってしまう。これでいいですか!?と勢いよくこっちに詰め寄る彼女の勢いに苦笑いしてしまう男は大丈夫だよ、と思わず頭を撫でてしまう。

 

 しまった、と男は顔を青くする。思わず手が出てしまった、まるでそうするのが必然のように、当然であったかのように手が彼女の頭をそのウマ耳ごとよしよし、と撫ですかしてしまっていた。思わずごめんと謝ってパッと手を離すが目の前の彼女は眉をハの字にして至極残念そうだ。耳もペタンと倒れてしまっている

 

 手を上げると彼女の顔が大輪の花かのごとく輝く笑顔になる。今度は手を下げると一瞬でシュンとなる。手を上げる、下げるをするたびに万華鏡のようにコロコロと表情が変わるスぺシャルウィークに面白くなってそれを繰り返した。何度か繰り返して可哀想だとようやく気付いた男はもう一度改めて彼女の頭を撫でる。幸せそうだな、と他人事のように考える男。これウマ娘じゃなくてイヌ娘って言われた方がしっくりきそうなんて考えながら、スマートフォンをパソコンにつないで、掲示板に撮りたてほやほやの動画をアップロードするのだった。

 

 彼女は何なんだろうか?という一番大事な疑問を棚に上げたまま…

 

 

 

 

 

 

 

200:他称トレーナー

で、どうよ?

 

201:我らは名無し

すげー作り物だぁ(震え声

 

202:我らは名無し

イッチやっぱプロ?

 

203:我らは名無し

みんな、ここは釣りスレだ!ノッテやろうぜ!

 

204:我らは名無し

しっかし、かわいい子だな。そして聞き逃さなかったぞ?中等部だって?

 

205:我らは名無し

中学生ですか。いかんですよな?

 

206:我らは名無し

いかんでしょ?

 

207:競馬で全財産を溶かす男

日本トレーニングセンター学園…トレセンかぁ、その子の世界の話めっちゃ気になるね。

 

208:我らは名無し

毒を食らわば皿までよ。盛大につられてやろうじゃないか!

 

209:他称トレーナー

お腹が減ったらしいので何かをあげようと思うのだが何がいい?

 

210:我らは名無し

それは、なんだろうな?

 

211:我らは名無し

人と同じでええんか?

 

212:我らは名無し

ウマ娘っていうくらいだしニンジンでどうよ

 

213:競馬で全財産を溶かす男

別に馬はニンジンだから好きってわけじゃないぞ。甘いもので一番管理がしやすいからニンジンなんや。甘いもんやりすぎると糖尿病になるでな。

 

214:我らは名無し

はぇーそうなんや

 

215:我らは名無し

馬も生活習慣病に悩まされるんやね

 

216:他称トレーナー

ニンジン大好きっぽいぞ。生で今ポリポリかじってる。めっちゃ幸せそう

 

217:我らは名無し

_(┐「ε:)_

 

218:我らは名無し

動画はないんですか!?

 

219:他称トレーナー

ないです。というかめっちゃ食べるんだけど。親が送ってきた段ボールいっぱいのニンジンがみるみる減っていく。美味しそうに食べてくれて気持ちいいくらい

 

220:我らは名無し

いっぱい食べる君がなんとやら

 

221:我らは名無し

微笑ましいですなぁ

 

222:我らは名無し

んでさ…いい加減はっきりしないといけないんだけど…なんでその美少女イッチの所に来たんや

 

223:我らは名無し

俺じゃダメだったんですか!?

 

224:我らは名無し

ぜんせがどーとかこうとか、よくわかんないです

 

225:我らは名無し

んにゃぴ…

 

226:他称トレーナー

わかんないけど、目的自体は俺に会いに来たで確定。なんで何も覚えてない俺に会いに来たのかは知らないけど

 

227:我らは名無し

タヒね!

 

228:我らは名無し

こんな美少女に求められて何疑問符浮かべてんだ!

 

229:他称トレーナー

どうしろってんだよ

 

230:我らは名無し

つまり…!

 

231:我らは名無し

やることは決まっている!

 

232:我らは名無し

抱けーーーーっ!

 

233:他称トレーナー

無茶言うな

 

234:我らは名無し

こういえばむふふな画像が投下されるかなって

 

235:我らは名無し

スレ民は相変わらず汚いのだ

 

236:他称トレーナー

えぇ…何してんのこの子…

 

237:競馬で全財産を溶かす男

どうした?

 

238:我らは名無し

なんかすっごいどうでもいい感じがする

 

239:他称トレーナー

ニンジンの食い過ぎで腹が妊婦レベルになってる。初めて見たこんなの

 

240:我らは名無し

えぇ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっと会えた、なんて嘘だとスぺシャルウィークは思考する。トレセン学園に入学し、3年間を共に駆け抜けた大好きなトレーナーさん。その幸せは唐突に終わりを告げた。3年間トゥインクルシリーズを駆け抜け、一区切りついた時、唐突に時間が戻った。3年前のあの日に。覚えているのは自分だけで。

 

 そして、トレーナーはスぺシャルウィークじゃなくて別のウマ娘を担当していた。なんで、どうして?と痛む胸を押さえながらまた、3年間を過ごした。また、時間が巻き戻った。そして、それを何度も何度も何度も何度も繰り返した。もう何回繰り返したかを忘れてしまうほどに。そうして、気づいた。他のループで、彼に担当してもらったウマ娘たちも記憶を宿していることに。

 

 彼は私のものだ、なんて恋人でもない関係で言えないし、きっとこの気持ちは恋慕じゃなくて父や兄に向けるようなものなのかもしれないとスぺシャルウィークは記憶を持っている仲良しの友達とそう話し合ったものである。

 

 そして、また幾度かのループの終わり際に、想定外の事が起こった。トレーナーが車に跳ねられ、亡くなってしまったのだ。そして、ループは終わった。皮肉なことにループの原因はトレーナーで、彼がいなくなったことにより3年間という制約が消えて時間は正常に動き出した。

 

 藁にも縋る気持ちだった。記憶を持っている子たち全員、そして彼が最後に担当した子たちはまるで暗闇に投げ出されたかのような気持ちになってしまった。繰り返す3年間よりも、トレーナーのいない未来の方がつらかったのだ。

 

 ウマ娘の神と言われる3女神、トレセン学園に設置してある銅像に、正気を失ったスぺシャルウィークは戯れに願ってしまった。どうか、もう一度トレーナーさんに会えますように、と。絶対にかなわない願いを3女神は何を思ったのか予想外の方向で叶えた。

 

 だけど、彼が覚えていないのはループの中では当たり前で、顔も、しぐさも、声も…全部全部、私の大好きなトレーナーさんだった。泣き出しそうな顔を押さえて、笑顔で挨拶できたのは奇跡かもしれない。きっと、他の子たちもやってくる。私がいなくなったのはきっと知られているはず、とスぺシャルウィークは考える。

 

 なら…一番最初に来た特権として、少しだけ彼を独り占めしたって罰は当たらないだろう。ちょっとだけ、ちょっとだけ。貴方の声と、貴方のその暖かい手を私一人に向けてもらってもいいですか?ループの始めにしてもらった時のように、私の頭を、撫でて欲しいんです、とスぺシャルウィークはパソコンで何やらやってる彼を見つめながら、そう思ったのだった。




 どういう話なのか一応説明

 主人公
 前世でウマ娘のアプリをやっていたただのヒト耳族。前世の記憶は一切なし、唐突に部屋に獣耳美少女が現れても冷静に対応できる鋼メンタルの持ち主。前世では車に吹っ飛ばされて死亡
 

 スぺちゃん
 主人公の前世のアプリ内にいたスペシャルウィーク、ループはただの周回。唯一違うのは最後に主人公が死んでしまったためループから解放されたこと。そして同じアプリ内世界にいたウマ娘たちと一緒に目が死んだ。愛は重くないはず。まだ良馬場。
 
 3女神
 スぺちゃんからクソデカ感情を叩きつけられて思わず願いをかなえてしまった女神様。この後たくさんのクソデカ感情で殴り飛ばされることをまだ知らない


 あ、続かないです。一発ネタです


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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全力疾走のちライブってまじ?

256:他称トレーナー

で、信じてもらったところで本題なんだけど

 

257:我らは名無し

まあここまでやってもろたんやで聞いたるわ

 

258:我らは名無し

可愛い美少女を見せてくれた礼くらいはしようかね

 

259:他称トレーナー

助かる。本題はな、今現在スぺちゃんが帰るという意思を一切見せてないことなんや。居座ってもらう分には構わんのやけど、その内ワイ逮捕されるんちゃうか

 

260:我らは名無し

それはもう諦めたら?

 

261:我らは名無し

前世超えた愛だろ。受け止めてやれよ

 

262:我らは名無し

いいじゃん匿ってやれよ

 

263:我らは名無し

というかイッチは今どこに住んでるんや

 

264:他称トレーナー

じい様が残したマンション(入居者俺だけ) 最寄り駅まで1時間弱

 

265:我らは名無し

秘境か何か?

 

266:我らは名無し

仕事は何をしてるんだ?

 

267:我らは名無し

実は割と田舎?

 

268:他称トレーナー

仮想通貨で7発くらい当てたので人生10周豪遊しても大丈夫なくらい金はある。だから現在引きこもりニートマン、周辺ド田舎よ。このマンションもじい様が畑やってた時の住み込みの人のための寮だったし。管理人室で悠々自適ですわ。やることといえばじいさまが残した山の手入れくらいか。

 

269:我らは名無し

ははぁん?さては貴様勝ち組だな?

 

270:我らは名無し

カーッ!ペッ!

 

271:我らは名無し

助けなくてももうお前自力で何とかなるだろ

 

272:他称トレーナー

まあ実際それはそう、部屋ならあるし居てもらう分にはいいんだけどさ。なんでそこまでして俺に固執するのかなって

 

273:我らは名無し

あー、それは

 

274:我らは名無し

聞いて見なければ分からないなー

 

275:競馬で全財産を溶かす男

それはそうとイッチ、ウマ娘についてもっと詳しく。できれば証拠と共に

 

276:我らは名無し

ナイス全財産ニキ!イッチもっと美少女をおくれ!

 

277:我らは名無し

びーしょうじょ!あそれ!びーしょうじょ!あそれ!

 

278:我らは名無し

もっとかわいいをよこせ!

 

279:他称トレーナー

お前ら他人事だと思いやがって…!

 

280:我らは名無し

まあ実際他人事

 

281:我らは名無し

釣りスレなんだろ?はっちゃけさせろ

 

282:我らは名無し

んだんだ

 

283:我らは名無し

もっとかわいいをよこせ!さもなくば…!

 

284:我らは名無し

さもなくば?

 

285:我らは名無し

何も思いつかなかった…

 

286:我らは名無し

えぇ…

 

287:競馬で全財産を溶かす男

しかし、スペシャルウィークかぁ…あの女の子が日本の総大将かあ…人懐っこい感じではありそうだけど

 

288:我らは名無し

というと?

 

289:我らは名無し

よーできた設定だな。これでなんか作品作ればいいのに

 

290:我らは名無し

競走馬擬人化ですか。艦これ的な?

 

291:我らは名無し

割とありじゃね?

 

292:競馬で全財産を溶かす男

スペシャルウィークは母馬が病死しちゃって人間に育てられたんだ。だから、非常に人懐っこいことで有名だった。サンデーサイレンスっていうメタクソに凶暴な馬の息子のくせしてな。だから、あの女の子も人懐っこそうな顔してるなって思ったんだよ

 

293:我らは名無し

はぇー、馬もそういうことあるんですね

 

294:我らは名無し

親が狂暴だから子も狂暴は安直なのでは

 

295:競馬で全財産を溶かす男

そうでもない。競馬ってのはブラッドスポーツって言われるくらい血統を最重要視するんだ。親の得意距離や脚質を継がせるために意図的に交配させたりな、だから性格も遺伝するって言われてるんだよ

 

296:我らは名無し

ほへー、そうなんや

 

297:他称トレーナー

お待たせ。とりあえずウマ娘についてスぺちゃんからヒアリングしたことを報告するべ。あと滅茶苦茶可愛いものが撮れたから期待するように

 

298:我らは名無し

待ってたぞイッチぃ!

 

299:我らは名無し

この気持ち!正しく愛だ!

 

300:我らは名無し

もったいぶるなよ早くしてくれ!

 

301:我らは名無し

もう我慢できないよ!

 

302:他称トレーナー

うむ。まずウマ娘というのは娘という通り女しかいない種族らしい。ウマ娘からウマ娘が産まれることもあれば人からウマ娘が産まれることもある、かなり神秘的な種族とのこと。そして、例外なくみんな見目麗しい、美少女美女しかいない最高の種族だそうだ

 

303:我らは名無し

素晴らしい

 

304:我らは名無し

俺もそっちの世界いきたい

 

305:我らは名無し

はぇー人からも生まれるんですね

 

306:我らは名無し

なんてすばらしい種族なんだ

 

307:他称トレーナー

そして身体能力がヤバすぎる。時速60㎞以上で走れて、それを3000m維持するスタミナ、規格外のパワー、人間が勝てる要素が見当たらない。うっそだー、と思ったらこんなことされてビビったんゴ

 http:specialweekpower.com

 

308:我らは名無し

えっ何これは

 

309:我らは名無し

スぺちゃんが持ってるの、何?

 

310:我らは名無し

トラクターのロータリーが持ち上がってる…?

 

311:我らは名無し

コラだよな?コラだと言ってくれ

 

312:我らは名無し

抱えてる感じだけどこれてこの原理で実際の重さよりパワーがいるハズなんだけどなんでこんな笑顔で…

 

313:我らは名無し

重量はいかほどで…?

 

314:我らは名無し

多分500㎏くらい。うっそだろお前…

 

315:競馬で全財産を溶かす男

馬力とは言うが流石にこんな事されたらなあ。というかイッチこのスぺちゃんと一緒にいて怖くないのか?

 

316:他称トレーナー

やってもらってなんだけど引いたら滅茶苦茶悲しそうな顔するもんでそういうの全部吹っ飛んだ。可愛いはすべてに勝るのです。趣味の畑の畝作りとかで役立ちそう。まあそんなことはどうでもいいとして

どうやらウマ娘のいる世界には馬がいないらしい。画像みせたら何ですかこの動物?って言ってたからロバとかの馬系もいないのかも。んじゃあ競馬はどうなってるのさ?という話なんだがそこはやはり彼女らウマ娘が走っているらしい。彼女もどうやらそのようで、3冠ウマ娘なんですよ!と誇らしげだった。

 

317:我らは名無し

馬の代わりにウマ娘がいる世界ってことか

 

318:我らは名無し

女の子を賭けの対象にしてるのか…

 

319:競馬で全財産を溶かす男

まtって!?今3冠つった!?ありえねーぞ!?

 

320:我らは名無し

どうした急に

 

321:我らは名無し

落ち着け

 

322:我らは名無し

そんでkwsk

 

323:競馬で全財産を溶かす男

こっちのスペシャルウィークは3冠なんてとってないんだ!一応念のため、スぺちゃんにレースの名前聞いてくれ!

 

324:我らは名無し

ほほう、何かが違うと

 

325:他称トレーナー

皐月賞、日本ダービー、菊花賞だそうな

 

326:我らは名無し

はいクラシック3冠確定

 

327:我らは名無し

うーむ、にわかには信じられん

 

328:我らは名無し

何言ってんだ釣りスレだぞここ

 

329:我らは名無し

そうだった

 

330:競馬で全財産を溶かす男

何その反則スペシャルウィーク…他の黄金世代はどうなったんだ…?

 

331:他称トレーナー

あと、レースでは賭け禁止になってるらしい。そして重要なのがレース後に行われるウイニングライブというものだそうだ

 

332:我らは名無し

賭け禁止?

 

333:我らは名無し

どうやって収益得てるんだよ

 

334:我らは名無し

ウイニングライブ?何そのとってつけたようなものは

 

335:他称トレーナー

何でもレースで一着になったウマ娘をセンターとして歌って踊り、観客と喜びを共にするのだとか

 

336:我らは名無し

wwwwwwwwww

 

337:我らは名無し

レース後にwwww歌って踊るwwwww

 

338:我らは名無し

何その地獄

 

339:我らは名無し

60㎞で走った後それって滅茶苦茶きついのではなかろうか

 

340:競馬で全財産を溶かす男

もしかしたらウィニングランみたいなものか?歌って踊るのは訳が分からないが

 

341:他称トレーナー

ちなみにさっき一曲やってもらったよ?スぺちゃんの携帯の中に入ってた曲をCDに焼いてラジカセで流して歌って踊ってもらった

 

342:我らは名無し

ガタッ!

 

343:我らは名無し

なぜそれを早く言わないんだ!

 

344:我らは名無し

まさかそれがその可愛いやつですか!?

 

345:我らは名無し

神様仏様イッチ様!ぜひうpして!お願い!

 

346:我らは名無し

美少女!ダンス!歌!ヒャッハー!

 

347:他称トレーナー

えーどうしよっかな~

 

348:我らは名無し

ごめんなさいもう疑いません

 

349:我らは名無し

許してください

 

350:我らは名無し

哀れな豚にお恵みを!

 

351:我らは名無し

オナシャス!センセンシャル!

 

352:他称トレーナー

しょうがないにゃあ

 

 

 

 

 「トレーナーさんのおうちって広いんですね~」

 

 「まあ、これ全部じい様が残した土地だから、二束三文だよ。お金の方は全部弟と妹に渡したから」

 

 真昼間ではあるが、全く誰も通らないだだっ広い土地。大地主だった男の祖父が残した山に畑に何にもない土地にぽつんと立つ寮というかマンションというかとにかく自宅から出てきた男とスペシャルウィーク。きょろきょろと、懐かしそうでいてそれでいて新鮮なものを見る目をしているスペシャルウィーク。しっぽがゆらゆらふりふりと大きく動いていて、なんだかとても可愛らしいと男は自分にはついてないそれをじっと見つめる。

 

 「うわ~~広いなあ!北海道を思い出します!走ってみてもいいですか!?」

 

 「いいけど、その恰好で大丈夫なの?それに危ないかもよ?」

 

 「大丈夫です!ちょっと流すだけですから!それじゃ、いきますね!」

 

 男はハンディカメラを録画モードにしてスペシャルウィークを映す。言うが早いがスペシャルウィークは人間ではとても出せないスピードで猛然と走りだした。農道のため除草はすんでおり男が乗るトラクターが土を踏み固めてあるからかそれなりに安定感のあるフォームに見える。あっという間に遠くまで行ったスペシャルウィークが爆速で戻ってくる。これで流すだけか、と男はまた一つ人間と違うウマ娘の事を知れたとカメラを確認してそう思ったのだった。

 

 「ん~~!気持ちいい~~!あの、他の人のおうちとかはないんですか?」

 

 「ここ、ほとんどじい様の土地だからね。後ろの山含めて全部、俺の土地。基本的に誰も通らないし、誰もいない。君がいてもまあ、大丈夫だけど。耳と尻尾がある人間はどうなるか分からないから、色々考えないとね」

 

 「すっごいです!トレーナーさんお金持ちなんですね!」

 

 「お金があるからこんな田舎に引きこもってるのさ。その内引退馬でも飼おうかなって思ってたけど」

 

 「馬…っていうと私たちの代わりにいるっていう…私じゃ、だめですか?」

 

 競馬には特段興味はないが余生の楽しみとして動物が好きだった男は大型動物を飼いたいという願望をするっと話してしまう。こんな話をするほど親密な間柄ではないはずだがなぜだか彼女にはするすると普段は人に話さないような内容まで言葉にしてしまう。不思議と、そんなことが不快ではないのだった。

 

 私じゃダメですかというとんでもないことを口走る少女に困った男は、何も言わずポンポンと彼女の頭を撫でて誤魔化した。まだ会って5時間も経ってないけどこうすれば彼女が一番喜ぶのがよく分かったのだ。まるで男に触れられることがとてももう取り戻せない大切なことだったかのように、彼女は男とスキンシップを求めた。父や兄に向けるような目を見て男は小さなころの妹を思い出し懐かしい気持ちになったのだった。

 

 「あっ!あっちゃー、しまった耕運機トラクターから外したままだった」

 

 「これですか?」

 

 「えっ?」

 

 目的地の大きな倉庫の中、メンテナンスのためにトラクターから外した耕運機が入り口近くを占領していた。奥のトラクターに連結させてどかすかと考えていた男をよそに、彼女はひょいっと500㎏はある鉄塊を持ち上げたのだ。ちょっと重いですね、というがちょっとどころではない。これがウマ娘なのかとハンディカメラでパシャリと一枚。思わず出た驚きの声に彼女が眉を下げて悲しそうになってしまったので慌てて謝る男。

 

 「いやいや、凄いと思ってね。それ人力じゃ持ち上がらないと思うんだけど」

 

 「はい!私はウマ娘ですから!車だって持ち上げられますよ!」

 

 「そっちの世界の人間よく生き残ってるな」

 

 率直にそんな感想が出る男、身体性能が違いすぎる。人間が分からせられる未来しか見えない、と男は向こうの人間がどうなってるか心配になってしまった。それはともかくとして、男は機械類をがさがさ漁ってCDラジカセを取り出した。多少古いが動くだろう。CDを入れて延長コードにつなぐ。

 

 「しかし、ウイニングライブかぁ。競馬なんてとんと見ないから分からないけど走った後に歌って踊るなんてすごいんだね」

 

 「私も最初は驚きましたけど、レースとライブは切って離せないものですから!それに、トレーナーさんに見て欲しいんです!覚えてなくても、貴方のウマ娘ですから!」

 

 軽々と耕運機を片隅に移動させた彼女は腕をむん!とあげて張り切っている。けっぱるべー!と言っているところを見ると北海道の出身なのだろうか?きちんと動いてくれたラジカセとカメラをスタンドに設置した男は尋ねる。

 

 「えーっと、この曲でいいんだっけ?」

 

 「はい!メイクデビュー!っていう曲です!じゃあ見ててくださいね!トレーナーさん!」

 

 

 

 

 

 

 

472:我らは名無し

まじか

 

473:我らは名無し

ぱねえ

 

474:我らは名無し

すまん、いつデビュー予定ですかね?

 

475:我らは名無し

これはアイドルですわ

 

476:他称トレーナー

いやー間近で見れて大変よろしゅうございました。滅茶苦茶可愛いね、歌も上手だし

 

477:我らは名無し

うぐぎぎぎうらやましいい

 

478:我らは名無し

本当に可愛いな…動画で改めて思ったけどこれ合成ってレベルじゃないでしょ

 

479:我らは名無し

流石に自然すぎるんだよなあ

 

480:我らは名無し

おーいここは釣りスレだからあんまり考えると落差がひどいぞ

 

481:我らは名無し

そうだなこれは釣りこれは釣り

 

482:我らは名無し

最早一種の呪文で草

 

483:我らは名無し

かわいいなーかわいいなーイッチそこ変われ

 

484:他称トレーナー

嫌です

 

485:我らは名無し

即レスで草

 

486:我らは名無し

しかしまあ、聞いたことない曲だな

 

487:我らは名無し

メイクデビュー、っつったっけ?検索しても競馬のことしか出てこないし

 

488:我らは名無し

これ流出したらヤバくね?

 

489:他称トレーナー

消しとくわ

 

490:我らは名無し

あっ馬鹿!

 

491:我らは名無し

ああああきえたああああ!

 

492:我らは名無し

おのれおのれおのれ!

 

493:他称トレーナー

とりあえずスレ民限定で見せる手段を探すわ。とりあえず証拠として出せたんだからええだろ

 

494:我らは名無し

チクショウメー!

 

495:我らは名無し

ところでスぺちゃん今何やってる?

 

496:他称トレーナー

農道を爆走してる。速い速い、芝だったらもっとスピードが出せるんですけど…って言ってる。うそでしょ…

 

497:競馬で全財産を溶かす男

馬場の概念があるのか。ほんとに馬とウマ娘が入れ替わっただけなのかな?

 

498:我らは名無し

もはやスぺちゃん呼びを使い始めるスレ民

 

499:我らは名無し

着替え、どうすんの?

 

500:我らは名無し

アッ!

 

501:我らは名無し

下着とか?

 

502:我らは名無し

まずいですよ!

 

503:他称トレーナー

…とりあえず俺のジャージに穴をあけよう。下着に関してはその…ネットに頼るしか…!

 

504:我らは名無し

尻尾対応した下着なんてないでしょうよ

 

505:服飾屋

協力できるかも

 

506:我らは名無し

おっと?

 

507:服飾屋

イッチ、どこ住み?釣りだとして全部信じる前提で行くぞ。騙されても構わん

 

508:他称トレーナー

▲▲県の■■山あたり

 

509:服飾屋

おっけー、それなら手伝える。詳しくは後でフリーメールでやり取りしよう

 

510:我らは名無し

これはイケメン

 

511:他称トレーナー

スぺちゃんに聞いたら合宿に行く前だったみたいで運動着やら何やら詰まったバッグがあったけど…できれば協力してくれるとありがたい。彼女が帰るって決める時までは協力したいと思うから

 

512:我らは名無し

よういうた!それでこそ男や

 

513:我らは名無し

ワイらも手伝わせてもらおう

 

514:我らは名無し

何時出発する?私も同行しよう

 

515:競馬で全財産を溶かす男

とりあえず俺も自分のできることは協力させてもらうわいや

 

516:他称トレーナー

ありがたやありがたや

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

720:他称トレーナー

速報、部屋に帰ったらもう一人ウマ娘が増えてた

 

721:我らは名無し

うぷ!うぷ!

 

722:我らは名無し

流石はイッチ、持ってますねえ

 

723:我らは名無し

はよはよ!

 

724:我らは名無し

今度は誰なんだ

 

725:他称トレーナー

ごめん、俺を見た瞬間ボロボロ泣き出してそっと抱き着いてきた。暫く慰めるために留守にする

 

726:我らは名無し

はよいってやれ

 

727:我らは名無し

女の子泣かすとかこいつ最低だな

 

728:競馬で全財産を溶かす男

イッチ、名前はわかるか?最後にそれだけ教えてくれ

 

729:他称トレーナー

スぺちゃんが、デジタルさんって言ってた

 

 




 皆さんの熱い声援にお応えして初投稿です。ですがあまり続けられるようなネタではないと思うのでいつ途切れるかは不明。

 最後に出てきたのはいったいダレなんだ~~?

 感想のほどよろしくお願いいたします。


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担当滅茶苦茶いたってマジかよ

1:競馬で全財産を溶かす男

このスレは他称トレーナーことイッチが送る釣りスレである。現在のっぴきならない事態なようなので代わりにスレ立て

 

2:名無しで何が悪い

よくやった

 

3:名無しで何が悪い

まさか二人目が来るなんてな

 

4:名無しで何が悪い

デジタルさん、か

 

5:名無しで何が悪い

しかしまあ、イッチ見た瞬間泣きついてくるとか

 

6:名無しで何が悪い

イッチ羨ましい

 

7:名無しで何が悪い

ウマ娘ってことは美少女なんざんしょ?

 

8:名無しで何が悪い

美少女しかいない種族らしいしな

 

9:名無しで何が悪い

はー羨ましい

 

10:名無しで何が悪い

イッチを殴るスレを立てたい

 

11:名無しで何が悪い

おまえが殴られるだけで終わるからやめとけ

 

12:服飾屋

大丈夫かなーイッチ。泣いてる女の子相手にするのはともかく、その泣いてる子に手加減する理性が余ってればいいんだけど

 

13:名無しで何が悪い

ああ、そっか根本のパワーが違うんだった

 

14:名無しで何が悪い

もしかしてイッチ鯖折りされてるフラグ?

 

15:名無しで何が悪い

勝った!第三部完!

 

16:名無しで何が悪い

内臓クラッシュイッチとは業が深い

 

17:名無しで何が悪い

イッチ死んでたらあの可愛い動画も画像も見れないんだけどな

 

18:名無しで何が悪い

死ぬなあああイッチぃぃぃ!

 

19:名無しで何が悪い

お前が死んだら俺らはどうすればいいんだ!

 

20:名無しで何が悪い

がんばれがんばれ出来る出来る絶対できる!なんでそこでやめるんだそこで!

 

21:名無しで何が悪い

流石に草

 

22:名無しで何が悪い

掌くるっくるじゃん

 

23:名無しで何が悪い

だってだってもっと美少女みたいんだもん!

 

24:名無しで何が悪い

もっとお歌うたって踊ってるのが見たいんだもん!

 

25:服飾屋

あわよくばワイがデザインした服を着ていただきたい

 

26:名無しで何が悪い

それが狙いか貴様

 

27:名無しで何が悪い

だが許そう。ワイもみたい

 

28:他称トレーナー

ちょっと見ない間に好き放題されてる…

 

29:名無しで何が悪い

イッチィ!

 

30:名無しで何が悪い

大丈夫か!?

 

31:名無しで何が悪い

胴体が分断されたりしてないか!?

 

32:名無しで何が悪い

内蔵は無事か!?

 

33:名無しで何が悪い

つーかいきてる!?

 

34:名無しで何が悪い

死んでる前提は草

 

35:他称トレーナー

悲報 前世ワイぐう畜だった

 

36:名無しで何が悪い

腹を斬れ

 

37:名無しで何が悪い

今世で罪を償わせようとするのは草

 

38:名無しで何が悪い

とりあえずどういうことかね

 

39:他称トレーナー

順を追っていくぞ。何でもスぺちゃんたちがいる世界は時間がループする現象が起こっていたらしい。それの原因がおそらく俺だったという話だ

 

40:名無しで何が悪い

はあ?

 

41:名無しで何が悪い

いきなりオカルトな話されても

 

42:名無しで何が悪い

聞くだけ聞いてやろう

 

43:名無しで何が悪い

前スレで否定はしないって決まったしな

 

44:他称トレーナー

続き レースに挑戦するための3年間を過ごした後、時間が巻き戻っていったのだそうだ。そして、前世の俺に担当されていたウマ娘だけがそのループが起こってる事実と全ての記憶を持っていたのだそう

 

45:名無しで何が悪い

ほうほう

 

46:名無しで何が悪い

ふむ、つまりスぺちゃんはそのループを何らかの方法で脱してお前に会いに来たと

 

47:名無しで何が悪い

復讐では?

 

48:他称トレーナー

いや、もうループは起こってないらしい。だからスぺちゃんはここにいるんだ

 

49:名無しで何が悪い

はあ?前世のお前がループの原因だとしたら無限構造になるハズ…

 

50:名無しで何が悪い

おいまさか

 

51:名無しで何が悪い

お前が死んだからループが解除されたのか?

 

52:他称トレーナー

大正解

 

53:名無しで何が悪い

救いがなさすぎる

 

54:名無しで何が悪い

まて、原因がお前だとしたらお前に会いに来る理由がないだろ。牢獄に閉じ込めた本人だぞ

 

55:名無しで何が悪い

この畜生野郎!スぺちゃんに土下座した後腹を斬れ!

 

56:他称トレーナー

これが俺が前世の俺をぐう畜だと評する理由なんだが、普通にいいトレーナーだったらしいんだ。前世の俺は。担当のウマ娘と3年を共に歩んで絆を深め、レースに勝たせてそのウマ娘のためにすべてをささげるトレーナーだったって

 

57:名無しで何が悪い

そう聞くとぐう畜ではなさそうだが

 

58:名無しで何が悪い

ほんそれ

 

59:名無しで何が悪い

ちゃんとした指導者やんけ

 

60:他称トレーナー

そして、無自覚にループをした後全てを忘れる。全てを覚えている担当を置き去りにして、新しい担当を選んで

 

61:名無しで何が悪い

はあ?

 

62:名無しで何が悪い

これはクソ野郎ですわ

 

63:名無しで何が悪い

マジでぐう畜じゃん

 

64:名無しで何が悪い

お前生きてる価値ある?

 

65:他称トレーナー

それに関しては全く返す言葉がない。前世の俺は最低野郎だ。そして、最後のループで俺は死んだ。車に轢かれそうになった担当を庇って

 

66:名無しで何が悪い

うっわーまた心に来る死に方を

 

67:名無しで何が悪い

なるほど、スぺちゃんたちはお前が心に焼き付きすぎてしまったんだな?お前の幻影を求めて何らかの手段でこっちに来たと

 

68:名無しで何が悪い

イッチさぁ…カッコいい死に方だったかもしれんが残された方が一番つらいやつだぜそれ…

 

69:他称トレーナー

ああ、だから俺は決めた。スペシャルウィークを、これからこっちに来てしまうウマ娘たちをきちんとケアして立ち直らせて、向こうの親元に返してあげると!だから協力してくれ、おまいら!

 

70:名無しで何が悪い

前世の自分の責任を取る男の鏡

 

71:名無しで何が悪い

よういうた!手伝わせてもらうぜ!

 

72:服飾屋

とりあえず協力はさせてもらうよ。手伝えることがあれば言ってくれ

 

73:競馬で全財産を溶かす男

金方面は無理だが必要なら力を貸すべ

 

74:名無しで何が悪い

スレ民が団結すればできないことはない!

 

75:名無しで何が悪い

まかせておけ!

 

76:他称トレーナー

ありがてえ、ありがてえ…それで相談なんだが

 

77:名無しで何が悪い

うむ

 

78:名無しで何が悪い

どんとこい

 

79:他称トレーナー

現在俺にセミのように抱き着くウマ娘ことアグネスデジタルちゃんをどうすればいいのか考えたい

 

80:名無しで何が悪い

解散

 

81:名無しで何が悪い

カーッペッ!

 

82:名無しで何が悪い

いちゃついてるんじゃねーよオオン!?

 

83:競馬で全財産を溶かす男

アグネスデジタルか。変態、もしくは勇者アグネスデジタル。G1を6個もとるという偉業を成し遂げた馬だな。それが何でそんな抱っこちゃん状態になってるんだ?

 

84:名無しで何が悪い

変態は草

 

85:名無しで何が悪い

芝もダートも国内も国外も走れるという異次元の足を持つ馬だぞ。だから変態でもかっこいい

 

86:名無しで何が悪い

真の勇者は戦場を選ばないってポスターかなんかで見たな

 

87:名無しで何が悪い

めっちゃすごい馬なのは分かった。

 

88:名無しで何が悪い

ちなみに容姿は?

 

89:他称トレーナー

こんなの【涙目でこちらを見上げるアグネスデジタルの画像】

 

90:名無しで何が悪い

ファッ!?なにこれ超可愛い!?

 

91:名無しで何が悪い

つーか現実にはない髪の色してるな

 

92:名無しで何が悪い

というか小っちゃくね?

 

93:名無しで何が悪い

座ってるから分かんないけど小さい感じはある

 

94:名無しで何が悪い

それでなんでアグネスデジタルちゃんはそんなぐしゃぐしゃに泣いてしまってるんだ?

 

95:他称トレーナー

彼女が前世の俺の最後の担当だったらしい

 

96:名無しで何が悪い

えっ

 

97:名無しで何が悪い

おいおいおい、そりゃきついわ

 

98:名無しで何が悪い

ってことはもしや

 

99:名無しで何が悪い

流石にそれはダメージがでかい

 

100:他称トレーナー

俺が車から庇ったのは、彼女だったってことだ

 

 

 

 

 

 「トレーナーさんっ!トレーナーさんっ!ごめんなさい!私は…私はっ…ひぐ、うえええ…」

 

 男は困惑していた。なぜかといえば、部屋に帰ったらまたウマ娘が増えていたからだ。アグネスデジタル、と名乗ったツーサイドアップのウマ娘はその小さな体躯を震わせて男の胸の中で涙をこぼしている。嗚咽をこらえながら途切れ途切れに話してくれた事情を纏めると、前世の自分は彼女を車から庇って死んでしまったとのこと。今の自分が思うとすれば、確かに俺なら彼女を庇っただろうということくらいか。 

 

 男からすれば、前世の自分は全く覚えていない何かだ。ウマ娘という動かない証拠があるから信じてはいるが、彼女らに抱く謎の親近感を除けば少し不気味ですらある。だけど男は泣いている一回りは年下の少女を放置できるほど冷たくなく、黙って胸を貸す程度の甲斐性はあった。

 

 「デジタルさん…」

 

 「スペシャルウィークさん、うぐっ…貴方が姿を消してすぐに私も3女神に祈ったんですっ…そうしたら、この人に、トレーナーさんに謝れるかもって!私の、私なんかのために!死んでしまったトレーナーさんにぃ…」

 

 「それは、ちがうだろう」

 

 男はアグネスデジタルの嗚咽の中から出た言葉に強く言葉を重ねた。私なんかのために、そう本気で思ってるのだとすれば前世の自分はよっぽどこの子に入れ込んでいたのかもしれないが、俺が命を懸けて君を守るほどの価値が君にはあったはずなんだ、頼むから自分なんかと言わないでくれ。俺は何も覚えてはいないが、君を守った俺は間違いなく自分の命よりも、君が大切だったはずなんだと、男はアグネスデジタルの涙にぬれた瞳をしっかり見て、そう伝える。

 

 「はいっ、はいっ…デジタルは…勇者アグネスデジタルは!トレーナーさんの自慢の愛バです!貴方が覚えてなくても私が覚えています!だけどっ、トレーナーさんが死んじゃったのが…私は…」

 

 「いい、いいから。今は吐き出しちゃえ。ごめん、スぺ。ご飯は後でな」

 

 「いいえ、トレーナーさんはやっぱり、トレーナーさんですね」

 

 そして、泣きつかれて寝てしまったアグネスデジタルをとりあえず布団の上に置いて、スペシャルウィークに詳しい話を聞く。どうやらきちんと腰を据えて何が起こっていたかを聞く必要があるからだ。そうして、向こうの世界の自分の話を聞いた。

 

 時間がループしてたんです、という切り口で始まったそれにかなり面食らった男ではあるが話を聞いていくうちに恐ろしく現実味のある話の数々に納得してしまっていた。はっきり言えば電波な話であるが自分が何十人ものウマ娘を同時に担当していたと考えるよりは辻褄が合う。何よりも、勝ったレースの数が合わない。男は競馬に詳しくはないが、G1と呼ばれるレースの数がかなり限られることくらいは知っていた

 

 「それで、どうやってこっちにやってきたんだ?」

 

 「トレセン学園の中に設置されているウマ娘の女神様…3女神の彫像に祈ったんです。そしたら、トレーナーさんの部屋に…」

 

 「またオカルトな…いや、信じてないわけじゃないぞ?現に君たちがここにいるんだからな」

 

 男の呆れたような声にスペシャルウィークの耳がシュンと垂れてしまう。喜怒哀楽が表情より分かりやすい便利な耳だな、と思いつつもフォローをする男。結局のところ彼女らがここに来た理由は俺と会うためだけなのか…と思案しつつももぞもぞ動き出したアグネスデジタルをちらりと見る。スペシャルウィークがパタパタと心配そうにのぞき込んだ。パチリと碧眼を開けたアグネスデジタルはビックゥと震える。

 

 「ひょ、ひょわああああ~~!?ス、スペシャルウィークさん!?ウマ娘ちゃんが目覚めで飛び込んでくれるなんてここは天国ですかっ!?」

 

 どうやら、本来はかなり面白い性格をしているらしい。アグネスデジタルの奇声に何時ものデジタルさんです!と嬉しそうにするスペシャルウィークと女の子がしてはいけない表情になりかけているアグネスデジタルを見て男は席を立つのだった。多分一人暮らし用の炊飯器じゃ足りないので祖父の時代に使っていた業務用炊飯器を洗いに、外へ出るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

454:名無しで何が悪い

イッチ大丈夫かな~

 

455:名無しで何が悪い

アグネスデジタル、調べたらとんでもねえお馬さんじゃん

 

456:名無しで何が悪い

それがあのピンク髪の少女かあ

 

457:名無しで何が悪い

でもさ

 

458:名無しで何が悪い

なんだよ

 

459:名無しで何が悪い

滅茶苦茶可愛かったよな

 

460:名無しで何が悪い

せやな

 

461:名無しで何が悪い

出来ればあれで踊っていただきたい。スぺちゃんと並べて

 

462:他称トレーナー

速報 アグネスデジタル復活

 

463:名無しで何が悪い

いよっしゃああああ!

 

464:名無しで何が悪い

よくやったイッチ!

 

465:名無しで何が悪い

今日は祝杯だ!

 

466:名無しで何が悪い

ってけっこー遅い時間だな今

 

467:名無しで何が悪い

うむ、学生はもう寝る時間だな

 

468:他称トレーナー

なのでご飯食べてるよ今

 

469:名無しで何が悪い

はぇ~食料足りたん?

 

470:名無しで何が悪い

スぺちゃんの食いっぷり見るとウマ娘って燃費悪そうだな

 

471:名無しで何が悪い

食費ヤバそう

 

472:他称トレーナー

うむ、だからニンジン多めのカレーを作ったのだが鍋いっぱいのカレーと業務用炊飯器で炊いた米が一瞬で消えた。でも二人とも満足そう

 

473:名無しで何が悪い

ウマ娘の食生活は人間とほぼ同じでいいのか

 

474:服飾屋

イッチ、メールで送ったけど読んでもらえた?

 

475:名無しで何が悪い

仕事が早い

 

476:他称トレーナー

ありがたい。読んだよ。概ね大丈夫だから来てくれるならめっちゃありがたい。お金はきちんと払う

 

477:服飾屋

お仕事にしてくれるなら言い訳が立つからこっちもありがたいね。それで、今どうしてるの

 

478:他称トレーナー

アグネスデジタルがとんでもねえキャラだってのが発覚したことくらいか?

 

479:名無しで何が悪い

は?

 

480:名無しで何が悪い

あの美少女のキャラ?

 

481:他称トレーナー

うむ、あのアグネスデジタル…自称デジたんはウマ娘が大好きなウマ娘オタクだったのだ!

 

482:名無しで何が悪い

あら~^

 

483:名無しで何が悪い

キマシタワー?

 

484:名無しで何が悪い

ほう、百合の花ですか。挟まったらぶっ殺すぞイッチ

 

485:他称トレーナー

というかデジたんってなんだよ

 

486:名無しで何が悪い

かわいいな。いいじゃんデジたん

 

487:名無しで何が悪い

スぺちゃんと一緒だな!

 

488:他称トレーナー

いや、そういう意味じゃなくてな。デジタルはどうやらウマ娘という存在そのものを推す箱推しと呼ばれるタイプのオタクらしい。10分くらいの高速詠唱で教えてくれた

 

489:名無しで何が悪い

ながいながい

 

490:名無しで何が悪い

オタク特有の早口

 

491:他称トレーナー

なおそれはスぺちゃんがいっちゃった目で話し続けるデジタルを心配して顔を覗き込んだことにより強制終了した。デジタルは推しの過剰供給により死んだ

 

492:名無しで何が悪い

 

493:名無しで何が悪い

なんか親近感湧くな

 

494:競馬で全財産を溶かす男

 変態変態とは思ってたがそうなるか~。そういう意味の変態になったか~

 

495:他称トレーナー

では、俺はちょっと出かける

 

496:名無しで何が悪い

なして?

 

497:他称トレーナー

二人がお風呂に入るそうなので。デジタルはある程度に荷物を纏めて持ってきたみたいだから多分大丈夫。ゆっくり風呂に浸かってもらいたい

 

498:名無しで何が悪い

お風呂!実況!

 

499:名無しで何が悪い

馬鹿じゃねぇの

 

500:名無しで何が悪い

イッチー、とりあえず困ったことがあったらいいに来いよ~

 

 




 なんか知らんが日刊ランキング上がってました。皆さんのおかげですありがとうございました。なんでスぺちゃんとデジたんなのかっていうのは作者が好きだからですね。そこには何のつながりもないです。作者競馬には無知なので。

 あと最初皆曇って湿度マシマシになると思いますが最終的にハッピーエンドにしたいのでご安心ください

 ではでは、次回で会いましょう。感想評価よろしくお願いいたします。


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本能って大事だよな

754:他称トレーナー

ただいまー

 

755:名無しで何が悪い

おーおかえりイッチ、どこいっとったん?

 

756:名無しで何が悪い

残り湯詰めて販売してくんね?

 

757:名無しで何が悪い

流石に気持ち悪いぞ

 

758:名無しで何が悪い

というかイッチいなくなって大丈夫だったんか?

 

759:名無しで何が悪い

あの様子だとダメな気がするんだが

 

760:他称トレーナー

勘がいいなお前ら

 

761:名無しで何が悪い

ってことはまさか

 

762:名無しで何が悪い

お前もうトラウマ製造機か何かじゃねーの?

 

763:名無しで何が悪い

もしかして何も言わずにどっか行ったのか

 

764:他称トレーナー

順を追って説明する。二人が我が家自慢の浴場(祖父時代の産物)を堪能しているときに俺はご近所さんに根回しに行った

 

765:名無しで何が悪い

田舎ネットワークは怖いからな

 

766:名無しで何が悪い

ネットの比じゃない拡散速度

 

767:名無しで何が悪い

いい判断だ

 

768:他称トレーナー

親戚とその友達が遊びに来ていて今後もっと増えるかもという感じで騒がしかったらすんませんって言いに行ったんだけどこんな離れてたら騒がしいも何もないわよ!って笑い飛ばされたよ。口の軽い人だから明日には近所中に広まっていることだろう

 

769:名無しで何が悪い

なんだろう、肝っ玉母さんが目に浮かんだ

 

770:名無しで何が悪い

カーチャン…

 

771:名無しで何が悪い

そんな人に話して大丈夫なのか?興味本位で見に来られても困るだろ。耳と尻尾とか特に

 

772:他称トレーナー

それは大丈夫、うちの私有地の中に入ることは絶対にない。うちの力の方が地域の力より強いというじいちゃんマンセーな地域だったから。別にみられても流されそうだけどね。うちの地域おおらかで大きいことすら気にしないから。そして、話を戻そう。ついでに車を走らせコンビニに寄ってアイスとかそういうものを買って戻ってきたわけだが…

 

773:名無しで何が悪い

だが…?

 

774:名無しで何が悪い

不穏な空気

 

775:名無しで何が悪い

やめてくれよ…

 

776:他称トレーナー

部屋の中に入ったらいないいないと俺を探す涙目のウマ娘二人、俺を見つけて号泣

 

777:名無しで何が悪い

あっちゃー

 

778:名無しで何が悪い

まて、スぺちゃんもか?

 

779:名無しで何が悪い

これ、お前に会いに来たんじゃなくてお前に依存してるんじゃねえの?

 

780:名無しで何が悪い

前世のお前イケナイ薬か何かだったの?

 

781:他称トレーナー

否定できん。彼女らの中で前世の俺がどれだけでかい存在だったのか、想定が足りんかった。これからはきちんと行先を伝えることにする

 

782:名無しで何が悪い

それがいい

 

783:名無しで何が悪い

シリアスに偏ってきたのでここで修正を入れて欲しいんだが

 

784:名無しで何が悪い

びーしょうじょ!あそれ!びーしょうじょ!あそれ!

 

785:名無しで何が悪い

こんな重い空気耐えられないわ!

 

786:他称トレーナー

ふむ、たしかに。ならばウマ娘のレースについてちっと詳しくいこう。デジタルが嬉々として語ってくれた

 

787:名無しで何が悪い

なんだろう、なんか目に浮かぶ

 

788:名無しで何が悪い

高速詠唱かな?

 

789:競馬で全財産を溶かす男

それは俺も気になるな

 

790:名無しで何が悪い

全財産ニキ!全財産ニキじゃないか!今日のレースは勝てたかい?

 

791:他称トレーナー

ウマ娘のレースのグレードはこの世界と変わらないらしい。G1レースが一番すごくて、その下にG2、G3、OPと続いていくみたいなんだけど、そこら辺は割愛しておく。重要なのは、勝負服の存在だ

 

792:名無しで何が悪い

勝負服とな?

 

793:競馬で全財産を溶かす男

へえ、そこは変わらないんだ。勝負服ってこっちだと騎手がレースの時に着る服だけど、そっち騎手いないだろ??あとレースは負けたよクソァ!

 

794:服飾屋

そこら辺はとても気になる話題

 

795:他称トレーナー

うむ、G2以下のレースでは体操服でみんな走るらしい。そして重要なのが、向こうの世界ではブルマが生き残っているらしいことだ

 

796:名無しで何が悪い

ファッ!?

 

797:名無しで何が悪い

ブルマーですと!?

 

798:名無しで何が悪い

生足魅惑のマーメイド!?

 

799:名無しで何が悪い

素晴らしい、ぜひそっちに行きたい!

 

800:名無しで何が悪い

スぺちゃんたちもブルマーなんですか!?

 

801:名無しで何が悪い

教えてくれ!このままでは夜しか眠れない!

 

802:名無しで何が悪い

ブルマとか…いいっすね…

 

803:服飾屋

こっちとしては体操服の素材が気になるな。話によると車並みのスピードで走るんでしょ?素材もかなりしっかりしたものじゃないとダメなはず

 

804:他称トレーナー

二人は短パン派だったよ。話を聞くにダイワスカーレット、ヒシアマゾン、カレンチャン、ハルウララなどがブルマ派だったらしい。ハルウララくらいしか知らねーな

 

805:競馬で全財産を溶かす男

見事にみんな牝馬だな…つーかほぼ名馬じゃん。ハルウララは…まあ。頑丈だったのは間違いないし伝説が騎乗したりもしたけど

 

806:名無しで何が悪い

なんでや負け組の星やぞ

 

807:名無しで何が悪い

馬券が交通安全のお守りになる馬

 

808:名無しで何が悪い

いい馬なんですよ…脚が遅いだけで

 

809:名無しで何が悪い

致命傷で草

 

810:名無しで何が悪い

そっかー、二人は短パン派なのかー

 

811:名無しで何が悪い

残念なような、健全でよろしいような

 

812:名無しで何が悪い

ブルマが不健全みたいだろ

 

813:名無しで何が悪い

不健全だから淘汰されたんだよなあ…

 

814:他称トレーナー

話を戻そう。G2以下のレースでは体操服と言ったが格式高いG1以上のレースでは勝負服と呼ばれるウマ娘専用の衣装でレースが行われる

 

815:名無しで何が悪い

ほう!

 

816:名無しで何が悪い

なにそれ面白そう

 

817:競馬で全財産を溶かす男

ジョッキーが着る勝負服も個性豊かだしな。気になるじゃない

 

818:名無しで何が悪い

アイドル性高いですよ

 

819:他称トレーナー

勝負服はウマ娘やトレーナーがデザインした世界でそのウマ娘しか持っていない服だ。G1レースで勝負服を着るのがウマ娘の夢と言われるくらいに特別視されている

 

820:名無しで何が悪い

ん?待てよ?スぺちゃんってG1出てたよな?3冠だっつってたし

 

821:名無しで何が悪い

ってことは!

 

822:名無しで何が悪い

勝負服、ありますね!?

 

823:名無しで何が悪い

うーp!うーp!

 

824:名無しで何が悪い

はぇー、クッソ走りにくそうな服とかありそう

 

825:名無しで何が悪い

ピンヒール勝負服wwwwとかwwww?

 

826:名無しで何が悪い

なにわろとんねん

 

827:他称トレーナー

すまん、写真撮ってない。持ってきてはいるみたい。

 

828:名無しで何が悪い

何持ってきてんの?荷物の中身教えて欲しいわ

 

829:名無しで何が悪い

女の子の荷物の中身知りたがるとか変態もいいところですね

 

830:名無しで何が悪い

ちゃうわ!否定できんけど

 

831:名無しで何が悪い

じゃあ変態じゃん

 

832:名無しで何が悪い

イッチ大丈夫?美少女と一緒で理性崩壊しない?

 

833:他称トレーナー

今のところどう頑張っても妹にしか思えないから大丈夫。一応判明してるだけ持ってきてるものを上げとく

・数日分の衣類

・体操服数着

・スマートフォン(ウマホというらしい。技術は一緒なのかPCにつなげる)

・筆記用具

・貴重品類

・勝負服(勝負服を着て走るトレーニングをするから持ってることが多いとのこと G1に出る子限定の話らしい)

・蹄鉄付きシューズと予備の蹄鉄

まだ何かありそうだけども荷物漁るのもおかしいしこんくらいにしとく。あと勝負服広げて見せてもらったけどめちゃんこかわいかったよ。アイドルが着ても違和感ないくらい。

 

834:名無しで何が悪い

有能イッチ

 

835:名無しで何が悪い

うわああああ勝負服みてみてえええええ!

 

836:名無しで何が悪い

あの美少女がきらびやかな衣装着て走るんでしょ!?

 

837:名無しで何が悪い

そんなの楽しいに決まってますやん!

 

838:名無しで何が悪い

まて、ウイニングライブがあるよな?ってことは個性豊かな衣装を着たウマ娘たちが歌って踊るのが間近で見られるってこと!?

 

839:他称トレーナー

らしいよ?デジタルが滅茶苦茶力説していた。スぺちゃんはカレーで口がいっぱいだったからうんうん頷くだけだったけど

 

840:名無しで何が悪い

スぺちゃんは…腹ペコキャラやな?

 

841:名無しで何が悪い

そう言えば食費大丈夫なん?

 

842:名無しで何が悪い

金はあるだろうけど物がねーだろ

 

843:名無しで何が悪い

というかデジたんも大食いなの?

 

844:他称トレーナー

スぺちゃんはウマ娘からしても大食いの範疇らしい。でもデジタルも成人男性の倍は食べるからウマ娘自体大食いなのは多分そう。野菜に関しては規格外のやつを周りの農家さんたちから引き取ればいいけど…米だな。なくなるスパンがかなり早くなりそう

 

845:名無しで何が悪い

ふむふむ、いっそ畑を再開しては?

 

846:名無しで何が悪い

とれるまで半年は先だぞ

 

847:名無しで何が悪い

ふむ、やはりここはネットか

 

848:名無しで何が悪い

スレ民総出で大量買いのやっすいサイトを探すのだ!

 

849:他称トレーナー

畑はな~趣味の分しかトラクターかけてなくて今ガチガチなんよな。整備してる所も改造しちゃったし。やはりネットはすべてを解決する

 

850:名無しで何が悪い

とりあえずイッチ、今日はどうするん?

 

851:名無しで何が悪い

もう結構夜も更けてきたな

 

852:名無しで何が悪い

学生に夜更かしはいかんぜよ

 

853:名無しで何が悪い

んだんだ

 

854:他称トレーナー

そうだな、そろそろ休むことにする。明日以降またちょくちょく報告入れるよ

 

855:名無しで何が悪い

可愛い動画と画像まってるぞ

 

856:他称トレーナー

報酬

【アグネスデジタルとスペシャルウィークがカレーを幸せそうに頬張る画像】

 

857:名無しで何が悪い

ホワアアアアアア!

 

858:名無しで何が悪い

ありがとうございます!

 

859:名無しで何が悪い

てえてえ…

 

860:名無しで何が悪い

サイッキョコレ!

 

861:名無しで何が悪い

有能

 

862:名無しで何が悪い

サッキューイッチ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おはよう、二人とも。客用の布団でごめんな」

 

 「いえいえ!突然押し掛けたのにこっちこそ申し訳なかったです。それと…昨夜の記憶を消去していただけるとありがたく…」

 

 「おはようございます!トレーナーさん!」

 

 「はい、おはようスぺちゃん。すまんな、暫く消えそうにない」

 

 「そんな~~~」

 

 田舎の朝は早い。というか男はかなりの多趣味なので必然的に活動時間が早くなっただけである。二人が起きるまで仮想通貨でまたひと稼ぎしていた。金はいくらあっても困らないが信条の男は今稼げるなら稼いでしまえをモットーに自堕落な生活を営んでいたのだが、転がり込んできたウマ娘二人を養うためという大義名分ができたのでそれはそれは張り切っていた。他人に尽くすタイプである。

 

 家の米びつが心配になってくる朝食を済ませた後、すっからかんの冷蔵庫を見てどうしようかと思案する男、冷蔵庫を新設するところまで考えたところでそういえばと思いだしたことを尋ねる。

 

 「そういえば、ウマ娘って走るのが好きなんだよね?」

 

 「はい!ウマ娘ちゃん…まあ私も含めてですが走るのが大好きです!ただトレーナーさんのご迷惑になるかもしれないので暫くは…」

 

 「ウマ娘がいないん、ですよね。じゃあ私たちの尻尾も耳も見られたら…」

 

 「いや、好きなことを押し込めるのは良くないよ。怪我をしたら困るけど、いい場所があるんだ」

 

 大丈夫です!と二人してそう言ってくるが耳と尻尾が大丈夫ではない。きっと何より走ることが大好きなのだろう。ぺたんと倒された耳としんなりと垂れる尻尾が彼女らのコンディションを伝えてくれているような気がした。というか、こんな美少女に我慢をさせていいものだろうか?いや良くない!と男は自己解決しつつ疑問符を浮かべる二人の頭を撫でた。

 

 さらさらと指通りのいい髪とピクピクと手の下で震える触り心地のいい耳、いつまでも撫でていたい気分ではあるが流石に女の子を触り続けるのはよろしくないので、運動できる格好でついておいでと声をかけて部屋を出るのだった。

 

 「トレーナーさん、どこへ行かれるのでしょうか?デジたんはトレーナーさんに会えただけで今は十分ですよ?」

 

 「いいとこだよ、いいところ。まさかこんな風に役に立つとは思わなかったけど」

 

 言われた通り体操服で出てきた二人を連れ立って男は自宅の裏手遠くにそびえたつ山に向かって歩みを進める。二人もあわててついてきた。

 

 アグネスデジタルは殊勝にそんなことを言っているが隠しきれないワクワクを尻尾がよく表現している。今向かっているのは自宅から少し離れた山のふもとあたり、個人の土地としてはとんでもない規模のメガファームだった祖父は頑なに法人化をせずにあくまで個人事業としてスタッフを雇い農家を続けていた。もうほとんどの土地は寝かせているが、男がかなり手塩をかけて育て上げたものがそこにはある。

 

 「えっ…これ…芝…!?」

 

 「しかもかなり広いです!トレセン学園の校庭と同じくらい!」

 

 そこにあったのは芝の広場だった。かなりの広さを誇るが、芝はきちんと切りそろえられて手入れが行き届いている。かなりの力を入れているのが一目でわかる出来だ。青々と茂る芝の匂いがウマ娘としての本能を呼び覚ましたのか目をキラキラと輝かせ始めた二人。尻尾なんか一瞬ぴんっと反ってその驚きを表現している。男は得意げに語りだした。

 

 「スぺちゃんには言ったよね?引退馬を買おうと思ってたって。ここ、馬を買った時に放牧場にしようと思って3年前に畑3反くらい埋め立てて2年かけてエクイターフを育てたんだ」

 

 「すごいっ!凄いですトレーナーさん!」

 

 「はは、ありがとう。ここなら、誰にも見られないし、思いっきり走ってもいいよ」

 

 「でも、いいんですか?その…目標があって育ててきたものなんじゃ…」

 

 純粋に喜んでいるスペシャルウィークと何かを目標にしていたと聞いて若干気後れしているアグネスデジタル。男は大丈夫と改めて二人に諭す。

 

 「好きなことをできないのは辛いでしょ?暫くは手入れするだけしかしてないし、使う時が早まっただけだよ。それに、思いっきり走ったら気分も晴れるんじゃないかな?」

 

 ニコニコとそう言って自分の頭を撫でる男に対し、アグネスデジタルはこみ上げる熱いものを飲み込んで笑顔で礼を言うことにした。そして、スぺシャルウィークに先立って、思い切り駆けだす。男はスぺシャルウィークにも行っておいで、と優しく声をかけた。スぺシャルウィークも元気に返事をして駆けだす。あっという間に凄まじい速度で走りだす二人を男は顔を綻ばせて見守っていた。

 

 

 

 

 

 

 

54:名無しで何が悪い

イッチが投稿してくれた動画やべえな

 

55:名無しで何が悪い

あんな速く走れるとかウマ娘やべえ

 

56:名無しで何が悪い

つーか個人で芝を所有してるとか何者だイッチ

 

57:他称トレーナー

速報 帰ったらウマ娘が増えた

 

58:名無しで何が悪い

ま た か

 

59:名無しで何が悪い

今度は誰だよ

 

60:他称トレーナー

帰ったらすっげえナイスバディな短いポニテのウマ娘が居たんだ。そして俺を見た途端「ウエエエエン!トレーナーさぁぁん!」ってこれは確定ですわ

 

61:名無しで何が悪い

まーたトラウマ呼びおこしているよこいつ

 

62:名無しで何が悪い

今度は誰だ?

 

63:他称トレーナー

デジタル曰く「タイキシャトル」だって。実際どうなのかはわからんが

 

64:名無しで何が悪い

なんでさ?

 

65:名無しで何が悪い

そんな号泣してるのか?

 

66:他称トレーナー

いや、だって泣いてるのもそうなんだけど出てくる言葉が英語なんだもん。わかんねーべや。俺の中学英語では対抗できん

 

67:名無しで何が悪い

はぇー

 

68:名無しで何が悪い

タイキシャトルってこれまた名馬だな…

 

69:競馬で全財産を溶かす男

タイキシャトル?おっかしいな

 

70:名無しで何が悪い

可笑しいって何が?

 

71:名無しで何が悪い

別に不審なところはないっしょ?ウマ娘が不審だっていうならまあその通りだけど

 

72:他称トレーナー

あっ、そうか。確かに変だわ

 

73:名無しで何が悪い

はー?

 

74:名無しで何が悪い

イッチまで何言ってんねん

 

75:競馬で全財産を溶かす男

だってそうじゃん。タイキシャトルはまだ存命なんだぞ?なんかおかしくね?

 

76:名無しで何が悪い

異世界だしそういうこともあるだろ

 

77:名無しで何が悪い

時間軸的に向こうが未来の可能性がある

 

78:名無しで何が悪い

というか考えたらもう負けの領域まで来てるぞ

 

79:名無しで何が悪い

そう言うならデジタルが亡くなったのだって結構最近だし、二人の年齢と合わないだろ。納得した?

 

80:名無しで何が悪い

納得した

 

81:名無しで何が悪い

おまえじゃねえ!

 

82:他称トレーナー

とりあえずまた慰める方向で行くわ。だけどやべえ、こんな子まで担当してたのか俺…

 

83:名無しで何が悪い

そんなこと言われるときになるんだが?

 

84:名無しで何が悪い

画像、画像くれ!

 

85:他称トレーナー

すまん、本格的にやばそうなので落ちる。あばらがミシミシいってきた

 

86:名無しで何が悪い

それはさっさとスマホおけ馬鹿野郎

 

87:名無しで何が悪い

これはイッチ轢断事件が真実味を帯びてくる?

 

88:名無しで何が悪い

やめてやれよwww

 

89:名無しで何が悪い

生きてたら会おうぜイッチー

 

 




 お待たせしました。ぶっちゃけ一発ネタを続けてるんでネタが枯渇しだしたりしてますが私は元気です。

 日刊ランキング1位、ありがとうございます。まさか乗れるとは思ってなかったので望外の喜びです。

 3人目、やってきました。これでウイニングライブが3人体制になってセンター一人サブ二人体制で完璧やながはは!

 ではまた次回にお会いしましょう


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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ご近所づきあいは大事ってワケ

245:名無しで何が悪い

イッチ遅いな~

 

246:名無しで何が悪い

本当に轢断されてたりしてwww

 

247:名無しで何が悪い

シャレにならん

 

248:名無しで何が悪い

でもウマ娘の身体能力見るとあながち…

 

249:名無しで何が悪い

怖いからやめてけれ

 

250:名無しで何が悪い

タイキシャトルか~

 

251:名無しで何が悪い

すげえマイラーなんだよな?

 

252:名無しで何が悪い

検索するとすげえカッコいいんだよな。イケメン

 

253:名無しで何が悪い

もうお爺ちゃんなのにな

 

254:名無しで何が悪い

羊と一緒に暮らしてるのかわいい…かわいくない?

 

255:名無しで何が悪い

超かわいい

 

256:他称トレーナー

いやー、死ぬかと思った

 

257:名無しで何が悪い

イッチ!下半身忘れてないか!?

 

258:名無しで何が悪い

両断された前提じゃねえか

 

259:名無しで何が悪い

生きててよかったって思うわけ

 

260:他称トレーナー

若干幸せだったのは秘密だ

 

261:名無しで何が悪い

は?

 

262:名無しで何が悪い

ひょっとしてお前マゾか?

 

263:名無しで何が悪い

うっわー

 

264:名無しで何が悪い

性癖は隠せとあれほど

 

265:他称トレーナー

【ぎゅむっとスぺシャルウィークをハグするタイキシャトルの画像】

 

266:名無しで何が悪い

は?なに、この…なに?

 

267:名無しで何が悪い

こんなナイスバディな子にぎゅっとされてえな俺もな

 

268:名無しで何が悪い

イッチ貴様!幸せとは…おっぱい押し付けられたんだな!?そうなんだろう!?

 

269:名無しで何が悪い

貴様っ!ゆるさんぞ!

 

270:名無しで何が悪い

かわれ!今すぐその場所変われ!

 

271:名無しで何が悪い

ヤロウオブクラッシャアアアアアー!!!

 

272:他称トレーナー

こうなってもいいのなら譲る

【見事な青あざが一周してる腹回りの画像】

 

273:名無しで何が悪い

正直すまんかった

 

274:名無しで何が悪い

イッチ、よく無事だったな

 

275:名無しで何が悪い

ウマ娘こえ~

 

276:名無しで何が悪い

よく無事だったなイッチ…!

 

277:他称トレーナー

で、タイキシャトルちゃんのことなんやけど

 

278:名無しで何が悪い

アハイ

 

279:名無しで何が悪い

この切り替えの早さである

 

280:名無しで何が悪い

死にかけたとは思えない鋼メンタル

 

281:他称トレーナー

やっぱり彼女も俺が担当していた子らしい。こんな子まで巻き込んだのか前世の俺、腹を斬れ

 

282:名無しで何が悪い

遂に自分でも責め始めた

 

283:名無しで何が悪い

イッチの罪悪感が天元突破

 

284:他称トレーナー

だってさあ、手加減出来てなかったことに気づいた途端顔真っ青にしてごめんなさいごめんなさいって謝り始めたんだぜ?捨てられた子犬のような目で。もう許すしかないよね

 

285:名無しで何が悪い

それはしょうがない

 

286:名無しで何が悪い

ところでタイキシャトルってどんな子?

 

287:名無しで何が悪い

あ、それめっちゃ気になる

 

288:他称トレーナー

大型犬。しいて言うならデロデロに懐いたゴールデンレトリバー。ウマ娘というかイヌ娘。

 

289:名無しで何が悪い

なにそれメタクソかわいい

 

290:名無しで何が悪い

こんなナイスバディな子が…!

 

291:名無しで何が悪い

お手って言ったらお手しそう

 

292:名無しで何が悪い

気のすむまでわしゃわしゃ頭を撫でてあげたい

 

293:他称トレーナー

うむ、実際お手って言ったらお手した

 

294:名無しで何が悪い

なにしとんねん

 

295:名無しで何が悪い

こいつwwww

 

296:名無しで何が悪い

くっそwwww

 

297:他称トレーナー

さて、こんだけ時間がかかった理由があるのだが

 

298:名無しで何が悪い

なんじゃらほい

 

299:名無しで何が悪い

前回浮上してから軽く10時間経ってるからな

 

300:他称トレーナー

ウマ娘の皆さんと買い物に行ってみた~~~!をお送りするぞ!

 

301:名無しで何が悪い

なにしとんねん

 

302:名無しで何が悪い

どうやって尻尾とウマ耳隠したんですか

 

303:他称トレーナー

もういっそコスプレと開き直った。エンゲル係数の前ではすべてが些事なのだ

 

304:名無しで何が悪い

やりやがった!やりやがったぞコイツ!

 

305:名無しで何が悪い

タブーを真正面からブチ破りやがった!

 

306:他称トレーナー

というわけで繰り出しますはこの地域唯一の商店街!ハイエースに全員を詰め込んでいったぞ!

 

307:名無しで何が悪い

は?

 

308:名無しで何が悪い

え?マジで言うてる?

 

309:名無しで何が悪い

馬鹿じゃねーの?

 

310:他称トレーナー

【八百屋の前で子供とスペシャルウィークが見つめ合う画像】

 

311:名無しで何が悪い

ガチじゃねーか!

 

312:名無しで何が悪い

馬鹿じゃねーの!?

 

313:名無しで何が悪い

スペちゃんの私服かわいい…!

 

314:名無しで何が悪い

一応帽子被ってるけど尻尾は丸出し…!!

 

315:名無しで何が悪い

まずいですよ!

 

316:他称トレーナー

みんなコスプレなんですよー、で納得してくれた。でも買い込む量にドン引きしてたけど

 

317:名無しで何が悪い

どんくらいかったの!?

 

318:他称トレーナー

ウマ娘パワーが必要なくらい

 

319:名無しで何が悪い

おおふ、それは…!

 

320:名無しで何が悪い

でも買い込むスパンが短いと怪しまれるよな。どうにかせんといかん

 

321:他称トレーナー

そこは計画的にやるよ。おまいらが教えてくれたサイトで並行して注文してる。次商店街に行くのは1週間以上あと

 

322:名無しで何が悪い

なるほど

 

323:名無しで何が悪い

おまえさては有能だな?

 

324:他称トレーナー

おねえちゃんかわいい!って幼女に言われてスペちゃんやタイキの方が可愛いですよって話を逸らすデジタルとか

 

325:名無しで何が悪い

褒められ慣れてない感じがいい

 

326:名無しで何が悪い

あら~~^

 

327:名無しで何が悪い

もしかしてデジタルって自分が可愛いと自覚してないのでは?ボブは訝しんだ。

 

328:他称トレーナー

ちなみにお姉ちゃんがいいの!って子供特有のストレートに沈んでたぞ。どうやらピンクの髪とでっかいリボンがお姫様みたい!とのこと

 

329:名無しで何が悪い

流石は子供、ようしゃねえ

 

330:名無しで何が悪い

可愛いじゃん?

 

331:名無しで何が悪い

ウマ娘と幼女の絡み、これはよき

 

332:他称トレーナー

それでこんなに買ってどうするんだい?と聞かれたのでBBQやるんですよ。よかったら来ますか?とお世話になるであろう問屋の人たちを誘ったのであるが

 

333:名無しで何が悪い

は?(本日二度目

 

334:名無しで何が悪い

何その攻めの姿勢

 

335:名無しで何が悪い

無敵の人かお前は

 

336:名無しで何が悪い

それマジで大丈夫なん?

 

337:他称トレーナー

近所の人を誘ってのイベントというかお祭りとかそういうのの土地は大体俺が貸してるからいつも通りっちゃいつも通り。別に耳と尻尾見られてもそういうこともあるよねで流してたよ、全員

 

338:名無しで何が悪い

すげーなそこの土地の人

 

339:名無しで何が悪い

特異点かよ

 

340:名無しで何が悪い

イッチの胆力ヤバすぎる

 

341:他称トレーナー

新しい人がきたら顔合わせしとくと後で軋轢がないからね。幸い全員人見知りではなさそうだから

 

342:名無しで何が悪い

うーんこの

 

343:名無しで何が悪い

このイッチ振り切れ過ぎである

 

344:名無しで何が悪い

こやつやりおる

 

345:名無しで何が悪い

凄いなイッチ、褒めてるんだぞ一応

 

346:他称トレーナー

そんなこと言っていいのか?

 

347:名無しで何が悪い

ひょ?

 

348:名無しで何が悪い

これは、まさか…!

 

349:名無しで何が悪い

くるぞ!

 

350:他称トレーナー

BBQの様子を配信しようと思ってたんだけどな~

 

351:名無しで何が悪い

ああああああすいませんでしたああああ!

 

352:名無しで何が悪い

神様仏様イッチ様!なにとぞこの哀れな豚にお恵みをっ!

 

353:名無しで何が悪い

ウマ娘ちゃんからしか摂取できない栄養があるんですっ!

 

354:他称トレーナー

しょうがないにゃあ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 町内との交流のため夕方にBBQやるよ、発表した時一番大興奮したのがタイキシャトルだった。どうやら元の世界にいた時からBBQが大好きだったらしい。トレーナーさん!大好きデース!と真正面からむぎゅっとハグをされたのではあるが、出会った時と異なりかなり繊細な手加減をしているらしく、痛くも何ともなかった。というか幸せだった、男も男である。かわいそうだからこれ以上責めるのは止めよう。

 

 「それで、BBQの準備が終わったわけだし、そろそろ火を起こすかな~あ、そうだ。ちょっと3人そこに並んでもらえる? そうそう」

 

 男の指示にタイキシャトル、スペシャルウィーク、アグネスデジタルの順で並ぶ3人をパシャリと一枚写真を撮って掲示板にあげる。案の定大興奮のコメントが散見されるのをサービスはこんくらいでいっか、と私がヤリマース!と慣れた手つきで火おこしを始めたタイキシャトル。確かに好きだったんだろうな、と思いつつ男は大型クーラーボックス5つの中にぎっしり詰まっている食材を確認した。

 

 「うわ~~~!楽しそうですっ!」

 

 「タイキシャトルさんの火起こし…!貴重なショット…!」

 

 「デジタル、さっきハグされて昇天してたのに元気だな」

 

 「そっそれはぁ…!その、ウマ娘ちゃんの余りの尊さにそうなるのも必然といいますか何と言いますか」

 

 男にそれを指摘されたのが恥ずかしかったのかどうか分からないが、男が顔を近づけてにんまりとしながら言われるとデジタルは真っ赤になってしまう。俺がこうしても平気なのにな、と続けてタイキシャトルと同じようにデジタルをハグした男に頭を撫でられるデジタル。為されるがままの彼女はどうやらまんざらでもない、どころかかなり上機嫌らしくうぇへへ、とだらしない声が漏れている。パラメーターで表すなら絶好調、というやつであろうか。

 

 「あ~~~!ずるいですっ!トレーナーさん!私も!」

 

 「あーはいはい、おいでスペちゃん」

 

 デジタルに構っているのをスペシャルウィークに見つかった男は自分も!と主張するスペシャルウィークの頭を撫でる。にへら、と心底嬉しそうな顔になるスペシャルウィーク、尻尾がご機嫌にゆらゆらと揺れていた。暫く両手で二人の頭を撫でまわしてるとノーーー!とタイキシャトルの声が聞こえてくる。何事かとそっちを見るとこっちを見ているタイキシャトルが両手を頬に当てているところだった。視線の先には、ご機嫌な二人。

 

 「トレーナーさん!二人ばっかり構っちゃダメデース!私にもプリーズナデナデ!」

 

 「お前もかよ。もう高等部なんだろ?卒業したらどうだ?」

 

 「う~~~!」

 

 「わかったわかった。そんな泣きそうな目でこっち見るな。ほれ、おいで」

 

 「イエーース!」

 

 トタタタ!と火が付いた3つのBBQ用コンロがある場所からダッシュで男の下まで駆け寄るタイキシャトル。男が軽く調べて元の馬は最強のマイラーとまで言われていたが、それにふさわしい俊足だった。一瞬で男に思い切り抱きつくタイキシャトルに、本当に犬みたいだななんて思いつつわしゃわしゃと頭を撫でる男。タイキシャトルの口からんふ~~っ!と満足げな息が漏れる。とても幸せそうだった。

 

 「そろそろ焼き始めるか。お腹減ったろ」

 

 「え、でもお誘いした人がまだ来てないんじゃ…」

 

 「いいからいいから。先に始めてた方が入りやすいよ。どうせ、食材も追加されるだろうし」

 

 いいんですか?と問いかけるスペシャルウィークに大丈夫と返す男。どうせ誘ってない人たちも来るという確信があった男は先に始めて雰囲気だけ作っておこうという魂胆でぐうっとお腹がなって恥ずかしそうに押さえるスペシャルウィークを見ないふりしつつそう返した。言葉よりもお腹が雄弁だな、と思ったがそこは武士の情けで言わないでおくことにするのであった。

 

 

 

 

 

 

 「あ!お姫様のお姉ちゃん!」

 

 「えっ!?私ですか!?あの~デジタルもしくはデジたんとでも呼んでくださるとありがたいと申しますか何といいますか…」

 

 「だめなの?」

 

 「ダメじゃないですよ!?ダメじゃないんですけどほらお姫様とか柄じゃないですし…」

 

 「だって頭のリボンがとっても素敵!いいな~」

 

 「…つけてみますか?」

 

 「いいのっ!?」

 

 そんな感じで2時間ほど経つとほとんどの町内の顔ぶれが男の自宅の広い庭に集まってきた。初めこそ付いてる尻尾や耳を不思議そうに見ていた町人たちであったが、責任者張本人の男が素知らぬ顔をしていたので気にするほどでもないだろうと思ったのか、それとも外見より中身を重視するのかまったく気にしていなかった。お土産と称して各々持ってきた食材や自分のコンロを追加して酒盛りすら始まっている。

 

 一番人気はアグネスデジタル、目立つ髪色に大きなリボンと低身長が小さなお子様に大人気なのである。商店街で軽く顔見せをしたときにもすぐに素直が取り柄の幼女たちに取り囲まれてお姫様みたいだのかわいいだのほめそやされていた。きらきらと自分のリボンを羨ましそうに見る幼い女の子に自分のリボンをつけてあげたりしている。

 

 「いい食べっぷりだな嬢ちゃん!ウチで穫れた野菜はうまいだろう!」

 

 「はいっ!とっても美味しいです!」

 

 「いやだよこの人は。お嬢ちゃん、無理してたくさん食べなくてもいいんだからね?」

 

 「いえ!私食べるの大好きなんです!美味しくてもう止まりません!」

 

 「がっはっは!こりゃあ坊主のところの食費が大変だな!」

 

 打って変わってご年配に可愛がられているのがスペシャルウィークである。気持ちのいい食べっぷりに加えて、どこか牧歌的なのんびりとして親しみやすい空気を持っている彼女はお年寄りのあれ食えこれ食えうまいか攻撃を全く気にせずに全て平らげている。昨日のようにお腹が出るのも時間の問題だろう。

 

 ちなみに坊主とは男のことであり、この町内でご年配が坊主といえばだいたい男を指すことが多い。なぜ名前で呼ばれないのかとんと不思議な男ではあるが、祖父の時代からの顔見知りの方々ばかりなので彼らにとってはいつまでも自分は坊主なのだろうと納得している。大体農家や畜産家しかいないので男が手伝いに行くこともしばしばでかなり男としても可愛がられている自覚はあった。

 

 「ふっふっふ、まだまだデスネ!シュギョウがたりまセーン!」

 

 「タイキさんめっちゃはええ!」

 

 「くっそー!追いつけねえ!」

 

 「お姉ちゃんとっても速い!すごいすごい!」

 

 「イエース!毎日トレーニング頑張ればきっとアナタも速く走れマス!」

 

 そして最後のタイキシャトルは同年代の悪ガキや体力自慢ボーイズなどの相手をしているがいつの間にか始まった追いかけっこを差をつけすぎず、されども絶対捕まらない絶妙な力加減で行っている。特に低学年男子たちにとっては足が速いというのは最強のステータスであるので正しく俊足のタイキシャトルは憧れのお姉さんポジションに収まったらしい。

 

 「おっ坊主、今日は悪いな。招待してもらってよ」

 

 「あっ、健さん。いえいえ、受け入れてもらってよかったです。もしかしたらまだまだ増えると思いますけどその時はよろしくお願いします」

 

 「ああ、こんないい子たちなら大歓迎だよ。んで急で悪いんだけど明日の午後入れるか?カミさんが腰やっちまってよ。1日でいいから」

 

 「いいですよ。何だったら三日ほど代わりましょうか?腰なら長引いたら大変ですし」

 

 「いいのか?悪いな。午前は俺一人でいいからよ、午後だけ頼むわ」

 

 「勿論です。あっ、あの3人も連れていってもいいですか?」

 

 「そりゃあ構わんが…」

 

 「折角田舎に来たんですから、田舎らしいことをたくさん体験させてあげたいですからね。ずっと俺がいない中家にこもってるのも退屈でしょうし」

 

 「なるほどな、いいぞ。しかしまあ、別嬪を3人もどこで見つけてきた?本命は誰だ?坊主、いわんから教えてくれよ」

 

 男に話しかけてきたのは小規模の酪農家の健さんと呼ばれている男。町内会の代表でもある彼曰く、妻が腰をやって仕事が出来なくなったので代わってくれないかとのこと。男は金は稼いではいるがかなり暇を持て余しているのでこうして困った時のピンチヒッター代わりにいろんな農家や畜産家を手伝っている。これもその一環である。持ちつ持たれつなので断るのも悪いと快諾した男ではあるが、3人を残していくのも可哀想だという考えの下同行の許可を求め、それがあっさり通って胸をなでおろした男であった。

 

 頼み事をしてきた時と違い、好奇心をにじませニヤニヤ笑いながら肩を組んでボソボソ内緒話をする健さんに苦笑いしつつ、話を逸らす。既にかなり飲んでいるらしい健さんのアルコール臭で酔っているだろうとあたりをつけていた男はビールをカパカパ開ける健さんに水を手渡すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

541:名無しで何が悪い

こんなに堂々とウマ娘を公開してよかったのか?

 

542:名無しで何が悪い

いやでも滅茶苦茶馴染んでるぞ

 

543:名無しで何が悪い

スぺちゃんめっちゃ食ってて草

 

544:名無しで何が悪い

タイキちゃんの輝く笑顔プライスレス

 

545:名無しで何が悪い

デジたん幼女にタジタジでかわいい

 

546:名無しで何が悪い

これが桃源郷か…!

 

547:他称トレーナー

速報、明日からウマ娘が牧場に勤務することが決定

 

548:名無しで何が悪い

は?(本日3度目

 

549:名無しで何が悪い

どういうことやねん

 

550:名無しで何が悪い

説明ももとむイッチ

 

551:他称トレーナー

いやな?町内会の会長さんが酪農やってるんだけど、奥さんが腰やっちゃって働けなくなったんよ。俺は基本暇だから周りの農家さん手伝ってるんだけど、代わりにやってくれないかって言われてオッケーだした

 

552:名無しで何が悪い

なるほど

 

553:名無しで何が悪い

なしてそれがウマ娘の3人を連れていくことに?

 

554:他称トレーナー

表向きは思い出作り、裏は…残しておくと嫌な予感しかしない。俺がいないことで取り乱すくらいなら一緒にいたほうがいいと判断した

 

555:名無しで何が悪い

ああ~~~…そゆことね

 

556:名無しで何が悪い

コンビニ行ったくらいで取り乱したからな…

 

557:他称トレーナー

あともう一つ決めたことある。レース場作るわ

 

558:名無しで何が悪い

は?(本日4度目

 

559:名無しで何が悪い

くどい!

 

560:名無しで何が悪い

どうしてそうなった

 

561:他称トレーナー

いやさ?3反使ったターフで走り回る3人を見たんだけど…狭いんだわ多分。スピードが乗る前に端についちゃうから物足りないって顔してる。だもんで一周2000mくらいのレース場的なもの作る。外周が芝、その内にダートみたいな感じで。というかもう町内の土木屋複数に発注した。土地ならまだまだ余ってるし。なんなら山崩してもいいわ

 

562:名無しで何が悪い

何でこいつこんな覚悟ガンギマリなん?

 

563:名無しで何が悪い

ちなみにご予算はおいくらほどで?

 

564:他称トレーナー

とりあえず1億提示、足りなかったら追加する。彼女らはアスリートなんだから、もし元の世界に戻った時に運動能力が衰えてたら困るだろ。前世の俺が本当にトレーナーだったとしたらまず間違いなくこうすると思う

 

565:名無しで何が悪い

イッチ…!

 

566:名無しで何が悪い

これはトレーナーの鑑

 

567:名無しで何が悪い

お前…男やな!

 

568:他称トレーナー

(余ってる土地の有効利用ができると喜んでるなんて言えない)

 

569:名無しで何が悪い

それがなかったら立派だったよこの野郎!

 

570:名無しで何が悪い

あげて落とさんと気が済まんのかお前は!

 

571:名無しで何が悪い

なーイッチ、手伝えることなんかないか?

 

572:名無しで何が悪い

んだんだ、もう乗りかかった船だし

 

573:他称トレーナー

だってだって固定資産税食うだけなんだもん!二束三文だから安いけど!なら多少貯金を切り崩しても有効利用したほうがいいに決まってるじゃないか!

 

574:名無しで何が悪い

まあ、そりゃあなあ

 

575:名無しで何が悪い

1億を多少で済ませるな

 

576:他称トレーナー

あとスレ民内でいないと思うけど蹄鉄とか作れる人いない?鍛冶屋とかやってる人

 

577:名無しで何が悪い

いるわけねーだろwwww

 

578:名無しで何が悪い

何でそんなピンポイントww

 

579:装蹄師

呼んだ?

 

580:名無しで何が悪い

ガチプロじゃねーか!

 

581:名無しで何が悪い

いるところにはいるんだなwww

 

582:他称トレーナー

ウマ娘のシューズ、蹄鉄付きなんだよね。同じもの作れるかどうか聞きたくって。走るたびすり減るんだってさ

 

583:装蹄師

なるほどな。じゃあ近いうちにそっち行かせてくれ。現物見て判断したい。▲▲県だよな?隣の県だわ。

 

584:他称トレーナー

助かる。もちろん金は払う。お前らもありがとな!今日はこれで終わらせてもらうわ!

 

585:名無しで何が悪い

おつかれイッチ!お大事にな!

 

586:名無しで何が悪い

そう言えばこいつ朝に死にかけてたんだった

 

587:名無しで何が悪い

元気すぎるだろ

 

588:名無しで何が悪い

しかしウマ娘が牛の世話しに行くのか。

 

589:名無しで何が悪い

まあ何事も体験よな

 

 




 今更ですがこのお話はリアリティをある程度無視して優しい世界を構築しております。なのでイッチの世界が原因でウマ娘が曇ることは基本ありません。大体イッチのせいで曇ってます。こいつホンマ…

 まあなので今後ウマ娘がテレビデビューしようが中山でサラブレッドと一緒に走るようなことが起ころうが基本楽しいこととして描きます。裏の黒い話とかそういうのは一切なしで行きますのでよろしくお願いします。

 次回は3人が牛と触れ合うよ!もう二人くらい追加してもいいかなって思ってる。誰にしようかな~

 感想評価よろしくお願いします。ではまた次回!


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耐性できたと思ったら貫通した

1:他称トレーナー

というわけで新スレ立てたよ~。今日のウマ娘牧場見学について報告していこうと思います!

 

2:名無しの厩務員

まってたぞイッチ!

 

3:名無しの厩務員

動物と戯れるウマ娘ちゃんはよ!

 

4:名無しの厩務員

癒し画像ヒャッハー!

 

5:名無しの厩務員

死ぬほど待ってた

 

6:服飾屋

ワイ将、ウマ娘ちゃんと直接話して3サイズまで測る。感無量

 

7:名無しの厩務員

貴様ああああああっ!

 

8:名無しの厩務員

いくらなんでもそれは許さんぞ!

 

9:名無しの厩務員

あの、タイキシャトルのサイズをですね…教えていただければなと

 

10:名無しの厩務員

お前男だとしたらよくやったな。イッチだったら測らせてくれたかもしれないけど

 

11:他称トレーナー

服飾屋さんが女の人で良かった~。サイズって聞きづらいんだよね。とりあえず前金は渡したのでよろしくお願いします!

 

12:名無しの厩務員

それでも羨ましい

 

13:名無しの厩務員

あの子たちと直接話せるとか

 

14:服飾屋

服屋さんだよ!って言ったらそうなんですか!?凄いですっ!って純粋なセリフがスぺちゃんから返ってきたんだよ。溶けそう。

 

15:他称トレーナー

沢山持ってきていただいた服はありがたく使わせてもらいます~。タイキのサイズの服まであるのは驚きました

 

16:服飾屋

下着に関しては尻尾の穴をあける必要があるわね。ブラに関しては特に問題なさそうだわ。そっちで作ったのは間に合わせだから10日以内に新品の可愛いやつ送らせてもらうわ~

 

17:名無しの厩務員

おお、さすがはプロっていうか仕事はやない?

 

18:他称トレーナー

彼女、服飾界では仕事の速さで有名な人やった。誰かはいわんけど、お礼になるか分からないけど勝負服を3人に着てもらって写真撮影しました

 

19:名無しの厩務員

うおおおおあああああ!

 

20:名無しの厩務員

俺らまだ見てないのに!1ミリも見てないのに!

 

21:名無しの厩務員

見たい!俺たちも勝負服とかいうステキ衣装の3人を見たい!

 

22:他称トレーナー

いや~、流石にあの衣装を晒すのはちょっと…

 

23:名無しの厩務員

どんな衣装なんだよ!その書き方は気になるだろ!?

 

24:名無しの厩務員

もしかしてとんでもねえドスケベ衣装なのか!?

 

25:名無しの厩務員

素晴らしい!是非とも晒してくれ!

 

26:他称トレーナー

いや、えっちぃ衣装なわけじゃなくて…タイキシャトルちゃんのは出すところに出せば少年の性癖が歪みそうだけど…どうせなら勝負服で歌ってる所とか走ってる所とか見たくない?

 

27:名無しの厩務員

見たい

 

28:名無しの厩務員

超見たい

 

29:名無しの厩務員

そんなん見た過ぎるに決まってるやろ!

 

30:他称トレーナー

だもんで現在すさまじい音を立てて工事が進んでるレース場の完成の暁には勝負服のレースを配信したいと思うの。そんなわけでそれまでお預け!

 

31:名無しの厩務員

ちょっとだけ!ちょっとだけだから!

 

32:名無しの厩務員

先っぽだけでいいから!

 

33:他称トレーナー

【アグネスデジタルの耳の先と思われる画像】

 

34:名無しの厩務員

そうじゃねーよ!

 

35:名無しの厩務員

いやそれでもいいけど!

 

36:名無しの厩務員

いいのかよ

 

37:名無しの厩務員

はぇー耳こうなってるんすね

 

38:名無しの厩務員

馬っぽいけど柔らかそう

 

39:名無しの厩務員

馬の耳って案外硬いもんな

 

40:名無しの厩務員

触ったら蹴られそう

 

41:他称トレーナー

じゃあ本日の報告、午前は服飾屋さんが来てくれて、午後に牧場に働きに行ったぞ!主に俺が

 

42:名無しの厩務員

労働の尊さを思い出すがいい

 

43:名無しの厩務員

楽して稼ぎやがってよおおん?

 

44:名無しの厩務員

もう許さねえからなあ?

 

45:名無しの厩務員

これが人間の醜さですか

 

46:名無しの厩務員

でもどうせお前らニートなんだろ

 

47:名無しの厩務員

ちげーよ?自宅警備員だよ?

 

48:名無しの厩務員

誇れないんだよなあ

 

49:他称トレーナー

初手ジャブ

【セントバーナードとタイキシャトルが触れ合っている画像】

 

50:名無しの厩務員

デッッ

 

51:名無しの厩務員

ワンちゃんじゃん!

 

52:名無しの厩務員

牧場あるある、意外と他の動物もいる。猫とかヤギとか

 

53:他称トレーナー

オーナーのペットのリンちゃんだ!人懐っこくてかわいいワンコです。で、俺はまあ搾乳作業するから好きに見ててね~って言ったらタイキがとても有能だった

 

54:名無しの厩務員

というと?

 

55:名無しの厩務員

なんかタイキちゃん大型犬みあるな。かわいい

 

56:他称トレーナー

なんとタイキの実家は牧場だったのだ!肉牛という違いはあれど牛の扱いを心得ているようで、子牛のお世話をやってもらった。あとデジたんが子牛に大人気だった

 

57:名無しの厩務員

画像!画像はよ!

 

58:名無しの厩務員

デジたんは子供に好かれるのか…?

 

59:他称トレーナー

あとスぺちゃんが大人の牛に好かれるタイプなのが分かった。ベロベロ舐められてあぷあぷしてたよ。これが繋ぎだったから良かったけど放し飼いだったらまずかったかも

【子牛に指を吸われているアグネスデジタルの画像】

【子牛に哺乳瓶でミルクをあげるタイキシャトルの画像】

【興味深そうに牛に匂いを嗅がれるスペシャルウィークの画像】

 

 

60:名無しの厩務員

デジたんおっかなびっくりかわいい。

 

61:名無しの厩務員

子牛の吸う力って予想以上に強いからびっくりするのあるある

 

62:名無しの厩務員

哺乳瓶でっか!?何リッター入るやつだこれ!?

 

63:名無しの厩務員

2リットルくらいかな?スぺちゃん牛さんに懐かれて楽しそうね

 

64:名無しの厩務員

牛ってこんなに可愛かったのか…

 

65:名無しの厩務員

ウマ娘ってやっぱり可愛いな(確信

 

66:他称トレーナー

あとこんなこともあった

【大人の牛に尻尾をもっしゃもっしゃとされている困り顔のタイキシャトル】

【アグネスデジタルの揺れる尻尾を追いかける子牛の画像】 

【牧草のロールを軽々と持ち上げるスペシャルウィーク】

 

67:名無しの厩務員

助けてやれよ。つーかスぺちゃんすごっ!?

 

68:名無しの厩務員

尻尾がwww

 

69:名無しの厩務員

子牛は人の後ろによくくっついてるからなあww

 

70:名無しの厩務員

ホースとか気になるものよく舐めるんだよね動物ってww

 

71:名無しの厩務員

尻尾いいなあ。三人とも違って個性があるね

 

72:他称トレーナー

タイキの尻尾の手入れさせてもらったけどやばかった

 

73:名無しの厩務員

は?

 

74:名無しの厩務員

はあ?

 

75:名無しの厩務員

なにしとんねん

 

76:名無しの厩務員

セクハラやな?

 

77:服飾屋

ちょっとちょっと、それは…いいのか。あの子たちの様子見てたらあなたにゾッコンだったし。

 

78:競馬で全財産を溶かす男

今日も負けたぜふっははは~。馬の尻尾って付け根から数10センチまであってそっから長い毛が生えてるんだけどそこら辺如何なん?

 

79:名無しの厩務員

これケツ触ってるようなものなのでは?

 

80:他称トレーナー

ちゃうねん。トレーナーさん!尻尾のお手入れ手伝ってくだサーイ!って言われて仕方なくだな…!尻尾本体に触ってしまったのはそうだけど!ひゃんっ!?って声が聞こえたけれども!俺は悪くねえ!

 

81:名無しの厩務員

はーこいつホンマ

 

82:名無しの厩務員

あー羨ましい羨ましい

 

83:名無しの厩務員

まて、尻尾の手入れってどうやったんだ…!?

 

84:他称トレーナー

いや?それ自体は特別なことないと思うよ?お風呂入って、シャンプーリンスした後乾かして、ブラッシングのちオイルで保護する感じらしい。スぺちゃんが次は私もお願いしますっ!て言ってきたから明日はスぺちゃんの予定

 

85:名無しの厩務員

我らがデジたんは?

 

86:名無しの厩務員

そーだそーだ!差別いくない!ここは平等にやってやるべきだ!

 

87:名無しの厩務員

本音は?

 

88:名無しの厩務員

デジたんにやったら他の2人よりもかなり面白いことになりそう

 

89:名無しの厩務員

ゲッスwww

 

90:他称トレーナー

タイキをやっていた時に羨ましそうな顔をしてたのでスぺちゃんの後にでもやってあげようかなと思います。

 

91:名無しの厩務員

有能

 

92:名無しの厩務員

出来れば動画で残しておいてもろて

 

93:名無しの厩務員

オイルってどうすんの?こっちで似たようなやつある?

 

94:他称トレーナー

動画はとりあえず考えておく。オイルはヘアオイルでもいいらしいんでいろいろ取り寄せてみる。あとはまあ、風呂上がりの湯冷ましにみんなでコンビニに来てるんだ

 

95:名無しの厩務員

ほぇ~

 

96:名無しの厩務員

おまえコンビニ利用しすぎでは?

 

97:名無しの厩務員

コンビニは便利だけどたっかいんだよなあ

 

98:他称トレーナー

普段は車で行くのだが今回はウマ娘が居るとのことなので…!

 

99:名無しの厩務員

なので?

 

100:他称トレーナー

歩きで行くことにしたよ。散歩だ散歩、まあ今帰りなんだけどね。みんなにソフトクリーム買ってあげて、飲み物とおやつを俺が持ってる

 

101:名無しの厩務員

家族かな?

 

102:名無しの厩務員

父親の所業

 

103:名無しの厩務員

見ようによっては馬の散歩である

 

104:名無しの厩務員

どんな見方www

 

105:他称トレーナー

とりあえずタイキに構えとタックルを受けたのでここまでにしとく。続きは帰ったらか明日ということで

 

106:名無しの厩務員

りょうかーい

 

107:名無しの厩務員

タイキシャトルちゃんほんとワンコだなwww

 

108:名無しの厩務員

いいなー。あのダイナマイトボディが抱き着いてくるなんて

 

109:名無しの厩務員

タックルっつったよな?

 

110:名無しの厩務員

あれ?もしかして車に撥ねられるのと同じでは?

 

111:名無しの厩務員

また死の危機に瀕している…!

 

112:名無しの厩務員

1日に1度死にかけないと気が済まない男

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今日はとっても楽しかったデース!久しぶりにカウに思いっきり触れマシタ!」

 

 「私もとっても懐かしかったです!故郷を思い出しました!」

 

 「はうぅ…まさか子牛ちゃんにあんなに集まられることになるなんて…」

 

 「いやーデジタルは大人気だったな。子供に好かれるタイプだね。お母さんだと思われたんじゃない?」

 

 4人そろって街灯もまばらな農道を歩いて男の自宅に向かう。今日は健さんの牧場の仕事をだいたい男が全てやっていたわけではあるが、予想外だったのはタイキシャトルとスペシャルウィークの仕事っぷりとアグネスデジタルの子牛吸引力である。

 

 もともとタイキシャトルは実家が牧場らしく仕事で何をすればいいのかということを分かっていてかなり頼りになった。そしてスペシャルウィーク、彼女の故郷は人の数より牛の数の方が多いと言われるくらいの田舎だったらしく牛自体も珍しいものではなかったらしい。力仕事を女の子にやらせるというのは気が引けたがその女の子がかなりの力持ちだった場合どうすればいいのだろうと男は宇宙猫顔で乳しぼりをしながらそう考えていたりしていた。

 

 そしてアグネスデジタル、彼女はもうすごかった。親牛も子牛も彼女をガン見である。興味をひかれた子牛が彼女に群がっていた…といっても7頭くらいだけど。ただ、哺乳作業がかなり楽に終わったのでありがたい限りではあった。尻尾を口に含んで舐められないように本人は必死であったが。

 

 そんなこんなで自宅についた男一行。ウマ娘3人の手の中に有ったソフトクリームはすっかりなくなり、コーンの包み紙だけになっている。鍵を開け、いざ部屋の中に…とドアに手をかけたところで中に誰かいることに気づいてしまった男。悟った、またウマ娘増えるんだな…と。スレに報告しなければ、いやまず前世の俺が不幸にしたウマ娘がどれだけいるのかという話を聞かねばならないのでは?もう最悪金だけ残して今世で切腹を考えるべきかもしれない。介錯は弟にでも任せよう…と混乱した頭を振り切ってドアを開けた男。

 

 「あっ…その…お邪魔してます…?えっ!?お兄さま…!?」

 

 「あーっ!トレーナーだー!スぺちゃんにタイキシャトルさんにデジタルちゃんもいるっ!」

 

 そこにいたのは対照的とも言える二人のウマ娘だった。一人は青薔薇が付いた帽子を斜めに被り、髪で右目が見えないながらも大きな耳と長い黒髪が目を引く小柄で可愛らしいウマ娘、オドオドとしているのでかなり大人しそうな感じではある。

 

 そしてもう一人、桜色の髪の毛のポニーテール、ハチマキに赤い耳当てをつけて、キラキラと純粋そうな瞳には嬉しさと驚きがこれでもかと詰まっている。黒髪のウマ娘と違いかなり元気かつはつらつとした声でトレーナーだ!わーい!と全身で喜びを表現する彼女、そしてこれまた小柄である。二人とも男からしたら見下ろせるくらいには小さい。

 

 「ウララちゃん!?ライスシャワー先輩も!?二人とも女神様に祈ったんですね!?」

 

 「う、うん。あのね、ライス…お兄さまにもう一度会いたくって…それで、それで…ぐすっ…お兄さまぁ…」

 

 スペシャルウィークの驚きの声が引き金になったのか、大きな瞳に涙を浮かべたライスシャワーと呼ばれたウマ娘はへたり込んで泣き出してしまった。慌てて駆け寄る男を見たライスシャワーは震える言葉で男に問う。

 

 「ふえ…お兄さま…トレーナーさん、だよね?覚えてない、と思うけれども…ライスシャワー、だよ?」

 

 そう問われると確かに男は答えに窮する。彼女らのトレーナーと男が同一人物であるという保証は今のところ彼女らがそう言うから、それだけである。確かに男は彼女らに対して不思議な親近感を覚えているが、それに男は応えることが出来なかった。それを見たライスシャワーの顔が泣き笑いとも言うべき表情を作る。

 

 「一緒だあ…お兄さま、前にそうやってライスが尋ねた時と、いっしょの反応…やっぱりやっぱり、お兄様なんだ…!」

 

 どうやら彼女は、ループの中で今と同じ質問を前の男にぶつけたことがあるようで、それをもって目の前の男がトレーナーであることを確信したらしい。ポロポロと涙をこぼすライスシャワーの顔をそっとハンカチで拭う男、その手をライスシャワーは捕まえて、そっと頬ずりするのだった。

 

 そして、もう一人の方、ウララちゃんと呼ばれた彼女が元気いっぱいな様子でデジタルに抱き着いてその意識を奪い、タイキシャトルに嬉しそうにじゃれついている。ハグ魔のケがあるタイキシャトルはそれをかなり嬉しそうに受け入れているが、かなりの力を使っているようで仮に男がやられたら潰されそうである。幸せとかじゃなくて物理的に。

 

 一通りライスシャワーが泣き止んだ後、スペシャルウィークにも絡んでいたそのウマ娘は男の意識が自分に向いたことに気づくとばびゅんという感じで男の前にやってきてあれこれと語りだす。

 

 「トレーナー!トレーナー!えっとね!えっとね!わたし、トレーナーがいなくなった時、トレーナーが褒めてくれるウマ娘になろうって思ったの!だから、だから!いっぱいトレーニングして、沢山寝てきたんだ!」

 

 開口一番のその言葉に男は戸惑うが、どうやら男に会えたことが嬉しくてたまらない様子であるので、いったんすべてを黙って聞くことにした。

 

 「沢山トレーニングして、お友達をいっぱい作って、それでレースにも勝って…天国のトレーナーにうんと褒めてもらうんだって。それで、3女神様にトレーナーが見てくれますようにってお願いしたんだー!」

 

 「うん」

 

 そう言って男を見つめる彼女の瞳が潤んで、涙が盛り上がる。雫をぽたぽたと落としながらそれでも彼女は言葉をつづけた

 

 「…あれ…嬉しいのに、おかしいな?どうして涙が出ちゃうんだろう?トレーナーに見てもらうんだから笑顔でいなきゃって、決めたのに…ぐすっ。ねえトレーナー、忘れちゃったかもしれないけど、わたし、ハルウララ…」

 

 段々と尻すぼみになっていく言葉、増える涙、男は何となく、このウマ娘…ハルウララがどうして欲しいかを理解した。まるで長い付き合いの末に、お互いのやりたいことが以心伝心するかのように彼女が何をしてほしくて、どうして欲しいかを理解していた。震える桜色の頭に手を乗せて、優しく撫でる。

 

 「すごいぞ、ウララ。頑張ったんだな」

 

 「わああああああんっ!トレーナー!会いたかったよぉ!」

 

 胸の中に飛び込んできた桜色を男は優しく受け止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

308:名無しの厩務員

おっせーなー

 

309:名無しの厩務員

もう深夜だぜ

 

310:名無しの厩務員

なんだかんだイッチの浮上を楽しみにしてる俺らである

 

311:名無しの厩務員

もう釣りとか関係ねーぜ!盛大につられてやる!

 

312:他称トレーナー

誰か俺を殺してくれ

 

313:名無しの厩務員

どうした急に

 

314:名無しの厩務員

なにがあったし

 

315:名無しの厩務員

おいおいおい、鬱だわこいつ

 

316:名無しの厩務員

かなりお疲れの様子

 

317:競馬で全財産を溶かす男

マジでどうした?何時もの鋼メンタルはどうしたんだイッチ

 

318:他称トレーナー

ウマ娘が増えました、二人

 

319:名無しの厩務員

あらま~

 

320:名無しの厩務員

それ関係か

 

321:他称トレーナー

来たウマ娘がな?二人とも健気を形にしたような子でな?今世の俺も死んだほうがいいんじゃないかと思い始めている

 

322:名無しの厩務員

イッチがここまで追い詰められるとは相当なアレ

 

323:名無しの厩務員

かといって今まで来たウマ娘が健気じゃないのかっていうと違うよな

 

324:名無しの厩務員

自分の世界捨ててここまで来てるんだろうけどなあ

 

325:他称トレーナー

むりぃ…なんでこんないい子たちを忘れてるの俺…

 

326:名無しの厩務員

かなり来てるなこれ

 

327:名無しの厩務員

イッチ!ここでお前が死んだら誰がウマ娘ちゃんをケアするんだ!

 

328:名無しの厩務員

おまえしかいないだろ!

 

329:名無しの厩務員

頑張れ頑張れ出来る出来る!絶対できるって!だからこそ!ネバーギブアップ!

 

330:他称トレーナー

俺頑張る。頑張ってきたウマ娘たちを笑顔にする

 

331:名無しの厩務員

それでこそイッチ

 

332:名無しの厩務員

んで聞きたいんだけどさ。誰が来たん?

 

333:名無しの厩務員

それそれ、今度はどんなナイスバディな子?

 

334:他称トレーナー

【並んで映るライスシャワーとハルウララの画像】

黒髪の方がライスシャワー、桜色の方がハルウララ。ちなみにライスシャワーは高等部、タイキと同じらしい

 

335:名無しの厩務員

マジで言ってる?

 

336:名無しの厩務員

小さいな?つーかお前身長いくつよ

 

337:名無しの厩務員

ハルウララの瞳どうなってるん?桜咲いてる?光の加減でそう見えるだけ?

 

338:名無しの厩務員

馬は瞳孔横長だしそういうこともあるだろ(すっとぼけ

 

339:名無しの厩務員

全財産ニキ、解説

 

340:競馬で全財産を溶かす男

ライスシャワー、黒い刺客、レコードブレイカーとも呼ばれるステイヤーの馬だ。長距離が強いってことだな。打って変わってハルウララ、これは有名かもしれない。113連敗という一度も勝てなかった馬ではあるがそれが話題を呼んだアイドルホース、高知競馬場の経営を立て直した凄いお馬さんだぞ

 

341:名無しの厩務員

刺客とか何それかっけえ。可愛いとしか思えないけど

 

342:名無しの厩務員

113連敗wwwザッコwwwww

 

343:名無しの厩務員

>>342 でもお前よりだいぶ立派だな。競馬場の経営立て直しなんてなかなかできない

 

344:名無しの厩務員

ハルウララはまだ存命だな。でもなんでピンク色?

 

345:名無しの厩務員

魂の色じゃね?つーかこのハルウララ強いの?

 

346:競馬で全財産を溶かす男

イッチ、勝利レース聞いてきて?一番すごいやつ

 

347:名無しの厩務員

ハルウララって地方競馬の馬だからG1もクソもない気がするが

 

348:他称トレーナー

有馬記念っつってるけど。耳を疑って他の子にも聞いたらループ中で1回勝ってるって

 

349:名無しの厩務員

はああああああああああ!?

 

350:名無しの厩務員

いやいやいやいやいや

 

351:名無しの厩務員

は?はああ?

 

352:名無しの厩務員

距離適性とは…馬場適性とはいったい…うごごごごごご…

 

353:競馬で全財産を溶かす男

俺は今正気を失おうとしてる

 

354:他称トレーナー

と、とりあえず残りは明日で。あとはまかせた

 

355:名無しの厩務員

ここ1年で一番混乱した

 

356:名無しの厩務員

最弱の馬が有馬記念を…?

 

357:名無しの厩務員

競馬を嗜む者たちが混乱しておるわ

 

358:名無しの厩務員

無知だからこそ俺らは正気でいられる

 

359:名無しの厩務員

たぶん、前世のイッチが頭おかしい存在だったのは理解した

 

360:名無しの厩務員

それ真理だとおもう

 




 というわけでウラライス参戦です。ちなみにペアで出すつもりだったので他の候補もいました。ネイチャとマチタンとか、フクキタルとドトウとか。

 あえて言いますが前世の男、つまりアプリをやっていた方の男は廃課金の変態です。ガチャが更新されるたび全天井を前提で課金をして育成をぶん回してました。それでも有馬ウララが1回というところに難易度を感じますね!

 次回はどうしよっかなあ。時間飛ばしてもいいしまたゆっくり別の話かいてもいいよね。暫くはゆっくり更新ということでお願いします


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割と時間が経つのは早かったりする

230:名無しの厩務員

そう言ってイッチが消えてから3日経ったわけだが

 

231:名無しの厩務員

イッチ、本当に死んでしまったん?

 

232:名無しの厩務員

ウマ娘ちゃん不足で俺が死にそう

 

233:名無しの厩務員

イッチもコテハン勢も戻ってきてくれよ~

 

234:他称トレーナー

【ウマ娘たちと外でピクニックをしている画像 男が三人と女性が一人映っている】

 

235:名無しの厩務員

イッチぃ!

 

236:名無しの厩務員

つーかなんだこの画像!?

 

237:名無しの厩務員

写ってるの誰!?

 

238:競馬で全財産を溶かす男

ワイや

 

239:装蹄師

 

240:服飾屋

私も

 

241:他称トレーナー

そんで俺

 

242:名無しの厩務員

コテハン勢なにしとんねん!

 

243:名無しの厩務員

というかどこそこ?

 

244:名無しの厩務員

お弁当でかすぎて笑う

 

245:他称トレーナー

いや、全財産ニキ以外のコテハンメンバーが奇跡的に来る日が被ったから全財産ニキ呼んだら来てくれてん。そんでうちの山の麓でピクニックしてた

 

246:名無しの厩務員

なんというか…楽しそうですね?

 

247:競馬で全財産を溶かす男

ハルウララちゃんめちゃんこかわいかったよ。こんなピュアガールが存在してていいのかと疑った

 

248:名無しの厩務員

そうだな、その写真でも蝶追いかけてるもんな

 

249:名無しの厩務員

これが有馬記念勝者かぁ…

 

250:装蹄師

蹄鉄見に行っただけなのに気づいたら酒盛りして泊まることになってた。スぺちゃんの食べっぷりは圧巻だった。あとちらっと見たけど走るのほんとに速いわ

 

251:名無しの厩務員

羨ましい

 

252:名無しの厩務員

俺もイッチの家行きたい。ウマ娘ちゃんと戯れたい

 

253:他称トレーナー

スマンが増えるかもしれないウマ娘のために部屋がないんや。諦めてくれ。もしまた増えるなら家増築も視野に入れてるくらいなのでヒト息子を養う余裕はない

 

254:名無しの厩務員

増えるんだろうなあ、ウマ娘

 

255:名無しの厩務員

増えてるしなあ、実際増えてるんだしな現在進行形で

 

256:名無しの厩務員

あれでもこの3日で増えたのか?

 

257:他称トレーナー

いや、増えてない。増えてないんだけど…みんなの話を聞くに来るのも時間の問題かもしれない

 

258:名無しの厩務員

聞きたいような聞きたくないような

 

259:名無しの厩務員

もうウマ娘村でも作ったらどうなの?

 

260:名無しの厩務員

ウマ娘には男おらへんのやろ?そんで人と結ばれるのが普通なんやろ?

 

261:名無しの厩務員

纏めてイッチが抱いたら解決じゃね?

 

262:名無しの厩務員

リアルハーレムだねー羨ましいね~

 

263:他称トレーナー

他人事なのはそうだろうけどもうちょっと何とかならんかスレ民よ。この動画を放出できないじゃないか

 

264:名無しの厩務員

ガタッ

 

265:名無しの厩務員

服脱いだ

 

266:名無しの厩務員

全裸待機なう

 

267:名無しの厩務員

せーのっ!

 

268:名無しの厩務員

すいませんでしたああああ!

 

269:名無しの厩務員

画面の前で土下座するんでお許しください

 

270:服飾屋

いやー、デジタルちゃんとは話があうわ~。ライブ用の服、作らなくちゃね~

 

271:名無しの厩務員

服飾ネキここで迫真の原爆投下

 

272:名無しの厩務員

情報の濁流に俺氏困惑

 

273:名無しの厩務員

ライブ用の衣装っつった!?

 

274:名無しの厩務員

ライブというかあれか!ウイニングライブとかいうやつ!

 

275:他称トレーナー

そうそう、それそれ。今基礎工事が進んでるんだけど1か月の突貫工事になるからね

 

276:名無しの厩務員

は?

 

277:名無しの厩務員

1か月とか無理では?

 

278:名無しの厩務員

いや、土盛ってコースに沿って柵を立てるなら…いけるのか?

 

279:名無しの厩務員

芝どうすんの?

 

280:他称トレーナー

コースしか作らないからね。なんか2000の範囲を全て埋め立てていろいろあれこれするってなったらそりゃ年工事だけど幅20Mの道を埋め立てだけだから割と何とかなりそう。

 

281:名無しの厩務員

それでもおかしい。速すぎる

 

282:他称トレーナー

ああそれは頼んだ土木屋があいてる知り合いの会社全部総動員してるからマンパワーの暴力で何とかなってる。四六時中重機が動いてるぜ?金があるからできること。高低差どうしよう、あった方がいいよね?

 

283:競馬で全財産を溶かす男

あった方がいいかも。東京競馬場参考にしてみたら?

 

284:名無しの厩務員

それだ

 

285:名無しの厩務員

多分単純な一周コースやんな?競馬のレースならあった方がいいんだろうけど走るのは人型だしな~

 

286:名無しの厩務員

それはもうご本人に聞いた方がいいのでは

 

287:他称トレーナー

いや、聞いたらあった方がいいっていうのが大多数なんだよね

 

288:名無しの厩務員

じゃあ作れよ

 

289:名無しの厩務員

大多数?反対派がいたのか?

 

290:他称トレーナー

いや、反対派っていうか。あってもなくても大丈夫!みんなと走れるだけでとっても楽しいんだよ!っていうハルウララとかいう子がいてですね

 

291:名無しの厩務員

あらま~

 

292:名無しの厩務員

なんて可愛らしい

 

293:名無しの厩務員

ダートと芝両方作るんだよね?芝と土どっから持ってくる気?

 

294:他称トレーナー

とりあえず内周のダートを優先で行く。競馬で使う土は買えた。青森の砂なんだけど大量注文したら電話かかってきて趣味で馬のコース作るんすよっつったらご予算は?って聞かれて札束で殴りつけてきたところ。めっちゃ嬉しそうに準備します!って気持ちよくいってくれたよ。

 

295:名無しの厩務員

仕事が早い

 

296:名無しの厩務員

芝は?

 

297:名無しの厩務員

またお前のとこで育てるんか?

 

298:名無しの厩務員

芝はな~

 

299:他称トレーナー

芝は買うことにした。青森の人にダートコースですね?って言われて芝も考えてるんだけど当てがないって言ったら農家さん紹介してくれた。こっちでも札束で殴りつけてきた

 

300:名無しの厩務員

イッチの財布冷えてるか~

 

301:他称トレーナー

大丈夫っすよ、バッチェ冷えてますよ~収支でいうならまだプラスやけえ問題ない。この間買った株が跳ねたからそれ全部売って工賃に当てる。

 

302:名無しの厩務員

金転がしは儲かるんやなって

 

303:名無しの厩務員

イッチに金があってよかったな。なかったらヤバかっただろ

 

304:名無しの厩務員

ウマ娘ちゃんの笑顔が曇ってた…?

 

305:名無しの厩務員

全然あり得るのが笑えない

 

306:名無しの厩務員

いまだに全部仕込みの壮大な釣りスレだと思っている。そうだと言ってくれ

 

307:他称トレーナー

【とんでもない量の食事を片付けていくウマ娘たちの画像】

 

308:名無しの厩務員

食いすぎぃ!

 

309:名無しの厩務員

これが一番信じられない。どこに収まってるの?

 

310:名無しの厩務員

正直写真が加工じゃないのは十分わかったんだけど、現実味が中途半端なんだよな

 

311:他称トレーナー

収まってないんだよなあ

【腹が膨れたスペシャルウィークとタイキシャトルの画像】

 

312:名無しの厩務員

うそでしょ…

 

313:名無しの厩務員

収まってるというか収まってないというか

 

314:名無しの厩務員

こんだけ食って太らんのか?

 

315:他称トレーナー

あとライスシャワーも結構食べる。恥ずかしがり屋だからここだけの話。指摘すると真っ赤になっちゃうから画像はなしで

 

316:名無しの厩務員

あら~~^

 

317:名無しの厩務員

いっぱい食べる君が好き

 

318:名無しの厩務員

いっぱいしゅき

 

319:他称トレーナー

あとウマ娘たちやっぱ走るの好きでほっとくと2時間くらいランニングしてたりする。多分太らないのはそれ、俺の土地の内を何度も往復してるんだよね。そりゃ蹄鉄もすり減るわ。靴も考えないとな、シューズが何時まで持つか分からん。近所の靴屋の爺様に頼むか

 

320:名無しの厩務員

なあ、それって市販の靴とどれだけ違うんだ?

 

321:名無しの厩務員

市販のシューズを改造できるなら、それが一番いい気がする

 

322:名無しの厩務員

イッチに金があるとはいえすべてオリジナルでは使えなくなった時に困るだろう

 

323:他称トレーナー

こんな感じ

【底が部厚くなっており、蹄鉄をつけるくぼみが開いてるシューズの画像】

 

324:装蹄師

流石に靴はお手上げだな、どっちかっていうと服飾屋さんの範疇じゃないか?

 

325:服飾屋

んー、知り合い当たってみるわね。というかこれ、あれじゃないかしら?ローラーシューズ、あれ底かなり厚いはずだからあれをベースにするのがいいかしらね?完成したら連絡入れるわ。

 

326:名無しの厩務員

ここのコテハン勢有能だよな

 

327:名無しの厩務員

それはそうと蹄鉄ってどうなったん?

 

328:装蹄師

ああ、それは何とかなりそう。かなり細いし薄いけど蹄鉄だしな。作れる範囲だわ。量産してそっち送るよ。自分で打てるんだって?装蹄師要らずだな、靴だからまあ当たり前か

 

329:他称トレーナー

ありがたや。とりあえず今決まってるのはそんなところか。じゃあ今朝あった面白エピソードでも

 

330:名無しの厩務員

ほほう

 

331:名無しの厩務員

気になる気になる。

 

332:名無しの厩務員

わくわくてかてか

 

333:他称トレーナー

ライスって絵が上手いんだよな。デジタルも絵が上手いんだけどデジタルはなんか今風のアニメ絵っぽい感じだけどライスの絵は絵本みたいな温かみのある優しい絵なんだわ。

 

334:名無しの厩務員

ほほう

 

335:名無しの厩務員

こういう情報助かる

 

336:他称トレーナー

それを、ウララがライスちゃんは絵が上手なんだよ~って俺に暴露したんだが、よっぽど恥ずかしいのか真っ赤になったライスを見て俺はこう思った。なるほど、これが赤飯というやつだな、と

 

337:名無しの厩務員

面白くねーわハゲ!

 

338:名無しの厩務員

可愛いけどお前の感想で台無しだわ!

 

339:名無しの厩務員

なんかやる気が下がった…?

 

340:名無しの厩務員

こいつホンマあげて落とさんと気が済まんのか?

 

341:名無しの厩務員

台無しである。

 

342:他称トレーナー

ああそれで本題なんだけど

 

343:名無しの厩務員

切り替えが早い

 

344:名無しの厩務員

今までのがジャブかよ

 

345:名無しの厩務員

かなり重要な話なのでは?

 

346:他称トレーナー

このスレでウマ娘の可愛さ以外に重要な話なんてない

 

347:名無しの厩務員

言い切りやがった

 

348:名無しの厩務員

マジかこいつ

 

349:名無しの厩務員

さっきまでさっむいシャレをいってたくせによ

 

350:他称トレーナー

で、本題なんだけどスぺちゃんのウマホからレースの動画を発掘したんだよね

 

351:名無しの厩務員

ホアッ!?

 

352:名無しの厩務員

それを早く言わんか!

 

353:名無しの厩務員

レース!レース!

 

354:名無しの厩務員

見せてくれよ!

 

355:他称トレーナー

いいよ~、んじゃアップするね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんか、こう…全員近くない?」

 

 「そうですか?」

 

 「そんなこと、ないよ?」

 

 「そうですかね?」

 

 「普通デース!」

 

 「トレーナーの近くに居たいんだ~!うっらら~って楽しい気持ちになるの!」

 

 「ウララは素直だね~」

 

 「えへへ~」

 

 外からやったらに重機の音が響いている昼間、男がちゃぶ台に置いたノートパソコンを使ってスレに顔を出しているとウマ娘たちがわらわらと男のそばに寄ってくる。隣に陣取るスペシャルウィーク、真正面に座るタイキシャトルとライスシャワー、反対隣りに座って引っ付くハルウララ、極め付きに背中はアグネスデジタルにもたれかかられ背もたれになっている。両手どころか上下以外全部花状態である。見る人が見れば羨ましいと憤死することだろう。

 

 テレビのニュースを興味深そうに見るハルウララとアグネスデジタル以外のウマ娘たち。耳が一斉にテレビの方に向いているのが何だか面白い。こっちのニュースとなると特段面白いものもないはずだが別の世界の話だし気になるのだろうか。ちなみにハルウララは何してるのー?と脇から顔を突っ込んでパソコンの画面を見ている。アグネスデジタルは背中でガリガリ何やら絵を描いているらしい。

 

 こういったらいけないが暇なのかもしれない。コースができるまでの間は外へ行くといつだってうるさいので走りに集中できないらしい。なのでお勉強するかと男は彼女らにいろいろと中学高校の知識を入れたりしていた。彼女らが通っていたトレセン学園は中高一貫の選ばれたウマ娘のみが通えるスペシャルな学校であるらしい。なので勉強も頑張らないといけないのだ。

 

 男がパソコンにウマホを繋いだ。これはアグネスデジタルのウマホだ。3台ほどウマホを持っている彼女ではあるが見てもいいデータが入っているのがこのウマホらしい。残りの二つのウマホには何が入っているのか…男は気になってしまったが追求しないことにした。

 

 「デジタル~」

 

 「はい、デジたんです」

 

 「この音楽ファイルに入ってるのが全部なのか?」

 

 「そうですね、それが現在URAが公認している、ウイニングライブ用の曲になります。動画ファイルには振付の動画も入っていますうぇへへへへ」

 

 「このバクシンバクシンってひたすら言ってる曲もか?」

 

 「それはサクラバクシンオーさんにお願いして撮りました」

 

 「そっか、じゃあこっちのテイオーテイオーって連呼してるのもそうだな?」

 

 「はい。そっちはトウカイテイオーさんです!いやー歌がお上手ですよね~」

 

 知らない名前の知らない子である。デジタルのウマホにはその容量ギリギリに様々なデータが収められていた。レースの動画に始まり、ウイニングライブの動画、それ用の楽曲、トレーニングのデータ、脚質やらそう言ったこまごました数字のデータ。あとデジタルお気に入りのよくわからないものまで大小さまざまではあるが、必要そうなものをパソコンに吸い出していく。

 

 やはり近いのではないだろうか、と男は思う。それなりの広さがあるリビングルーム、座る場所ならたくさんある。それこそテレビの前のソファーとか、食卓の椅子とか。わざわざ地べたに座る男の近くまで来る必要はないはずである多分。

 

 というかウマ娘というやつは人懐っこい生き物か何かなのであろうか?走りに行くとき以外、男の後ろをカルガモのように付いてくるスペシャルウィークやライスシャワー、見かけるたびにロケットのようにすっ飛んでくるタイキシャトルにハルウララ、そして気づいたら引っ付いているアグネスデジタル。

 

 可愛いのである。そりゃあ、こんなこの世のものとは思えないほど顔が整った美少女(ウマ耳尻尾付き)が自分の周りをくっついて離れないのならば男としては癒しの確保には困らないと思ってはいるがそれはそれ、これはこれ。年頃の女の子が男にこうも無遠慮に引っ付いていいのだろうか、いや良くない。

 

 「おっ、デジタルデジタル」

 

 「はいなんでしょう」

 

 「こっちのお前の動画、見つけたぞ」

 

 「はいっ!?」

 

 素っ頓狂な声を上げてデジタルが背中からこちらに勢いよくやってくる。男が見つけたのは競馬のアグネスデジタルの動画、こちらではもう亡くなってはいるが動画としてその姿は残っている。といっても男が見つけたのは現役時のレースの動画ではなく引退後の穏やかな生活を営んでいたアグネスデジタルであるが。動画を再生した男の後ろにウマ娘が全員集合してパソコンの画面を見る。

 

 「これ…あたし…?全然違うのに、この子…あたしだ…」

 

 ピコピコと耳を動かしながら動画を一心不乱に見つめるアグネスデジタル。画面の中の馬は勇壮な馬体をうねらせて軽やかに走っていた。大きな嘶きが聞こえる。2分ほどの動画はすぐに終わってしまった。

 

 「あれが、馬なんですね?ビックリしました、動物が自分に見えるだなんて」

 

 「俺も今驚いてる。お前と重なるんだよな…今度はレースの動画見てみるか!」

 

 「いいんですかっ!?ぜひお願いしますっ!」

 

 「トレーナーさん!私のもお願いします!」

 

 「デジタルばっかりずるいデース!」

 

 「ラ、ライスのもお願いします!」

 

 「わたしのもー!」

 

 

 男の周りがにわかに騒がしくなる。とりあえず順番と声をかけて男は動画サイトに文字を打ち込むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

541:名無しの厩務員

ウマ娘のレースやべえ

 

542:名無しの厩務員

何だあれ、何だあれ!?

 

543:名無しの厩務員

走ってる姿が馬に見えるんだけど

 

544:名無しの厩務員

スぺちゃんがスペシャルウィークと同じ走りにしか見えん

 

545:名無しの厩務員

当然か本人なんだから

 

546:競馬で全財産を溶かす男

やべーな、2窓で見比べてみたけどそっくりだ。2本足と4本足の違いがあるのに差し合いとか完全にスぺシャルウィークそのものだぞ

 

547:名無しの厩務員

あと…ナイスブルマ!

 

548:名無しの厩務員

余計だよ馬鹿野郎

 

549:名無しの厩務員

まだ出てきてないウマ娘ばっかりだったしな。みんな個性的な髪飾りとか付けてるよね。王冠とかさ

 

550:名無しの厩務員

でもどっちか片方なんだな。でもおしゃれだし向こうのウマ娘の間じゃアシンメトリーが流行ってるのかも

 

551:名無しの厩務員

でも両耳につけてる子もいるよね。額の真ん中の髪が白くって花みたいな髪飾りつけてた子。何となく高貴そう

 

552:名無しの厩務員

ワイはあれやな。小柄で白くて長い髪してた子。ヘアバンドとリボンが一体化しててなびく姿がかっこいい。稲妻みたいな速さだった

 

553:名無しの厩務員

あのとんでもねえビックサイズな子は誰だ!?180㎝はあるぞ!?

 

554:名無しの厩務員

タッパが高くてケツのでかい女が好みのワイ、撃ち抜かれる

 

555:名無しの厩務員

模擬レースらしいけど気になる子たくさんいるよな。

 

556:他称トレーナー

ちなみにまだまだレースの動画はある。ついでにウイニングライブの動画も

 

557:名無しの厩務員

イッチ!お恵みください!

 

558:名無しの厩務員

たのんますっ!

 

559:他称トレーナー

現状パスワード式にしてるけどあんまり投稿多くて再生数回ると一般の人にも出てきちゃうからちょっと間をおいてあげた奴消してからにするよ。それまでは我慢して

 

560:名無しの厩務員

しょうがないか~

 

561:名無しの厩務員

青い髪のツインテな子、めっちゃ好みやねんけど

 

562:名無しの厩務員

オッドアイが可愛いな

 

563:名無しの厩務員

3着だったモフモフツインテの子がいい

 

564:名無しの厩務員

1着だった気の強そうなツインテの子が好みかもしれん。おっぱいおおきいし

 

565:名無しの厩務員

男っていつもそうですよね!

 

566:名無しの厩務員

そうだよ(肯定

 

567:他称トレーナー

ちなみに今上がった子たち全員こっちの世界で競走馬だった子だぞ。名前聞いて調べた

 

568:名無しの厩務員

まーーーじで?

 

569:名無しの厩務員

これは考察がはかどるやつだな?

 

570:名無しの厩務員

走る姿と重ね合わせば一発よ!

 

571:名無しの厩務員

それかなり根気が要りそう

 

572:他称トレーナー

案外競馬嗜んでる人多いのかな?

 

573:名無しの厩務員

まあギャンブルとはいえ立派な趣味だしなあ

 

574:名無しの厩務員

地方競馬の馬主やっとりますで。もうすぐ引退やから引退したらイッチのとこにお馬さん連れて行っていい?

 

575:名無しの厩務員

無茶言うな

 

576:名無しの厩務員

ウマ娘と会わせたいがために長距離移動させられるお馬さん可哀想

 

577:他称トレーナー

くるのはええねんけど放馬したら柵ないから無限に逃げるぞ

 

578:名無しの厩務員

致命傷やん

 

579:名無しの厩務員

がははなーにウマ娘ちゃんが走って追いかけてくれるさ

 

580:名無しの厩務員

だめじゃん

 

581:名無しの厩務員

やっぱ無理か。普通に牧場に預けよ。それなりに勝ってくれたし大人しいやつだから乗馬用になれるっしょ。最後まで責任は持つさね

 

582:名無しの厩務員

そっか、馬肉にされる可能性もあったんだな

 

583:名無しの厩務員

むしろイッチたちが会いに行ったら?尻尾と帽子隠して

 

584:名無しの厩務員

お馬さんがウマ娘に対してピルサドスキーしたらどうする気だ

 

585:名無しの厩務員

ありえんっしょwwwwないよな?

 

586:名無しの厩務員

多分ないと…思う

 

587:名無しの厩務員

タイキシャトルのとこには行ってほしい気はある。▲▲県なら近いっしょ?

 

588:名無しの厩務員

一応見学できるし、大人数ならともかくタイキさん連れて行ってあげてみて欲しい

 




 悲報、ネタストックが切れる。のでちょっと投稿に時間をかけさせてください。エタったらまあ…そういうことでどうか一つ

 次出すのは誰かなーっていうのも決めないといけないですしね。あと競走馬と会わせるお話を書く場合現実の牧場ではなく、架空の牧場の架空の人物で行きます。現実のお話を書くのはダメですからね。

 ではではでは、次回もよろしくお願いします

 感想をくれると作者が喜びます。にんじんたくさんください!


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現状を改めて確認すると結構やばい

245:名無しの厩務員

イッチどこ行っちゃったんや

 

246:名無しの厩務員

悪質な釣りやったんやろ。姿隠してもう3週間やで?

 

247:名無しの厩務員

ウマ娘…やはり儚い夢だったか

 

248:競馬で全財産を溶かす男

いや?そういうわけでもないとおもうけど

 

249:名無しの厩務員

全財産ニキ!イキワレェ!

 

250:名無しの厩務員

生きとったんかワレ!

 

251:競馬で全財産を溶かす男

ちょっと借金のカタに蟹とっててな

 

252:名無しの厩務員

嘘乙

 

253:名無しの厩務員

で?イッチとかは?

 

254:他称トレーナー

呼んだ?

 

255:名無しの厩務員

イッチィ!

 

256:名無しの厩務員

心配したんやぞ!

 

257:名無しの厩務員

セクハラかまして蹴られて死んだんだと思ってた!

 

258:名無しの厩務員

俺は胴体が分断されたのかと…

 

259:名無しの厩務員

ワイはついに手を出してしまったのかと…

 

260:名無しの厩務員

3日目の佃煮になってるのかと思ってた

 

261:他称トレーナー

俺の信頼度低すぎない?

 

262:名無しの厩務員

前世の所業の結果

 

263:名無しの厩務員

何人絶望させてるか数えてから言えば~?

 

264:名無しの厩務員

正直佃煮にされても文句ないのでは?

 

265:他称トレーナー

たしかに

 

266:名無しの厩務員

納得しおったぞコイツ

 

267:名無しの厩務員

イッチの自己評価低すぎ説

 

268:名無しの厩務員

金転がしで有能なくせに

 

269:他称トレーナー

んでまあ、この3週間いなかった理由やねんけど…クッソ忙しかってん。ウマ娘も増えたし

 

270:名無しの厩務員

やっぱり増えたんか

 

271:名無しの厩務員

何人増えたの~?

 

272:他称トレーナー

10人。あとでそこら辺如何するか話す

 

273:名無しの厩務員

ファッ!?

 

274:名無しの厩務員

フエスギィ!?

 

275:他称トレーナー

しかもまだ増えるって予告をもらった。やべーよどうしよう

 

276:名無しの厩務員

本格的にイッチの財布が心配

 

277:名無しの厩務員

何言ってんだ御大臣だぞこいつ

 

278:名無しの厩務員

やーい太っ腹~!

 

279:他称トレーナー

ウマ娘のトレーニングに付き合いだしてから割と筋肉付いたが

 

280:名無しの厩務員

そう言う意味じゃねーよ

 

281:名無しの厩務員

で?誰が来たの?

 

282:名無しの厩務員

教えてーな!

 

283:他称トレーナー

折角なので一人ずついっていこうか。当ててみてくれ。考察が盛り上がってたみたいだしお前らならいけるっしょ?

 

【紅茶の味に納得がいかないらしいがお菓子が止まらないらしいメジロマックイーンの画像】

 

284:名無しの厩務員

誰だぁ!?

 

285:名無しの厩務員

そこはかとなく漂うお嬢様臭

 

286:名無しの厩務員

ほっぺもっちりしてる

 

287:名無しの厩務員

はぇー超美人。うーん葦毛?はっ!ゴールドシップ!

 

288:名無しの厩務員

ばっかあのUMAがこんなお嬢様してるわけないだろ!

 

289:他称トレーナー

当たらずと雖も遠からず

 

290:名無しの厩務員

なんやて!?

 

291:名無しの厩務員

葦毛じゃないかもしれないだろ?白毛かもよ?

 

292:名無しの厩務員

シロインジャー!

 

293:名無しの厩務員

このお嬢様がそんな名前だったらおターフ生えますことよ

 

294:競馬で全財産を溶かす男

はい!メジロマックイーン!

 

295:名無しの厩務員

おっ?これじゃね?

 

296:名無しの厩務員

なるほどなんか納得感ある

 

297:他称トレーナー

はい正解!この子はメジロマックイーン!なんと元の世界ではリアルお嬢様だったそうだ。その…立場を捨ててまで来るのはどうなのかと聞いたら「私とあなたは一心同体ですもの。当然ですわ」って耳をパタパタさせながら言われた。野球大好きっぽい。近所の悪ガキの野球を楽しそうに眺めてた。あとメジロ家って言ってたから十中八九他のメジロもいる。というか聞いた。甘いものに目がないらしい、でも太りやすい体質とのこと。

お次はこの子

 

 【軽やかなステップを踏んで踊るトウカイテイオーの画像。撮影者側に満面の笑みを向けている】

 

298:名無しの厩務員

ロングポニテ来たっ!かわいい!これで勝つる!というかメジロマックイーン!?超々名馬じゃん!うっわーかわいいなーいいなー

 

299:名無しの厩務員

全財産ニキ流石ですね。今度は鹿毛か~?額の白いのって流星だよな?当時稼がせてもらったわマックイーン。まさにターフの名優だった

 

300:名無しの厩務員

うわっ眩しい笑顔だな。流星っつったらマチカネタンホイザじゃね?こんな感じに曲がってなかった?

 

301:名無しの厩務員

ぜったい可愛い声してる。声優ヲタの俺にはわかるんゴ。

 

302:名無しの厩務員

三日月型の流星…シンボリルドルフだ!間違いない!

 

303:他称トレーナー

まーちがーいどぅえーす!

 

304:名無しの厩務員

うっざ!

 

305:名無しの厩務員

ぐぎぎぎ

 

306:他称トレーナー

ヒント ○○○○ステップ

 

307:名無しの厩務員

ステップ?

 

308:名無しの厩務員

テイオーステップ!トウカイテイオー!?

 

309:名無しの厩務員

えっあのイケメンホースがこんなかわいい子になるんですか…?

 

310:他称トレーナー

はい正解!自称無敵のトウカイテイオー様だそうだ。あった瞬間目が死んでいたのは驚いたけど1週間で元の性格らしい明るくて溌剌として自信たっぷりの女の子になったよ。歌とダンスがとっても上手、あと滅茶苦茶体が柔らかい。1週間ぐらい俺に引っ付いて離れなかったけど、俺がもういなくならないって約束したら立ち直ってくれた、のかな?好きなものははちみー(ほぼはちみつドリンク)いい意味でも悪い意味でもお子様。あとあまり太らない体質らしくマックイーンにお菓子片手に無自覚に煽ったりしてる

 

お次はこの子!

【とんでもない勢いで泣いていることがわかるウイニングチケットの画像。どうやらテレビ番組に感動したらしい】

 

311:名無しの厩務員

トウカイテイオークソガキで草生える。というかめっちゃ泣いてるwwwその番組ってお涙頂戴のやらせ番組じゃなかったっけ?

 

312:名無しの厩務員

ほぼはちみつドリンクってなんだよ、それはちみつじゃん。

 

313:名無しの厩務員

今度は…全く分からんが美少女なのはわかった

 

314:名無しの厩務員

ウマ娘全員美少女定期

 

315:名無しの厩務員

イッチイッチ、今度からヒントも一緒にくれ。というかもうクイズ形式いいわ。さっさと全部知りたい。そこら辺は考察スレに投げよう

 

316:名無しの厩務員

楽しいけど時間かかるわ。本題すぱっといかせてくれ

 

317:他称トレーナー

あそう?俺は楽しかったんだけどな。ちなみにさっきの子はウイニングチケットだよ。物事全てがオーバーな子で全力で感情を表現してくれる。感動しいで泣き虫さん、すぐ号泣する。それ以外はとっても元気なパワフルガール。どうやらダービーウマ娘になることが目標で、ループの中の俺と何度も夢をかなえたとのこと。他の子に比べて尻尾がかなりせわしない、顔より尻尾を見れば何考えてるか分かるくらい。あと距離が近い、めっちゃちかい。お前絶対普通の学校行ってたら男子勘違いしてたぞと言ってやりたい。平然と抱き着いてくる、何なんこの子、いろいろ強すぎる

 

318:名無しの厩務員

チケゾー爺さんがそんなキャラに…!?

 

319:名無しの厩務員

無自覚小悪魔いいぞーコレ

 

320:名無しの厩務員

イッチ、多分浮上したからには何かあったんやと思うんやけど、それ先にやらんか?

 

321:他称トレーナー

ああ、んじゃあそれ先に行くわ。まず一つ、食費やべえ、時間足りねえスペース足りねえ。業務用炊飯器追加で買うし、1回の食事で5キロの米が消える、やばい

 

322:名無しの厩務員

なにそれ超やべえ。でも予想通りっちゃ予想通りか

 

323:名無しの厩務員

そもそも住むスペースあるの?

 

324:他称トレーナー

そろそろヤバいので最終手段を解禁、プレハブ住宅を5個ほど注文、一軒家サイズ。総額で…まあこれはいっか。とりあえずはお高いということで。現在ヒアリング中。早ければ1か月後で工事開始。

 

325:名無しの厩務員

行動が早すぎる

 

326:名無しの厩務員

人生での大きな買い物を同時に5つこなす男

 

327:名無しの厩務員

あれでもそれイッチの家に住むのが誰かで喧嘩しない?

 

328:名無しの厩務員

世界超えるほど愛されてるからな、あり得る

 

329:他称トレーナー

そもそも年頃の美少女が俺みたいなうだつの上がらない男と同じ家で寝起きしてるのがおかしいのだ。完成の暁には全てのウマ娘はプレハブ住宅に住んでもらう。というかウマ娘にもプライベートの空間は必要でしょ?そう言うことよ

 

330:名無しの厩務員

嘘だゾ、絶対イッチが一緒の方がウマ娘ちゃんは嬉しいゾ

 

331:名無しの厩務員

そうだそうだー!

 

332:名無しの厩務員

その内イッチ大岡裁きされそう

 

333:名無しの厩務員

大岡裁きされたらイッチリアルに四肢がもげるな

 

334:他称トレーナー

ええい黙れ黙れ!俺だって男なんだ!何かの間違いがあったらどうすればいいと言うんだ!あっ、それはそうと…レース場完成しました(王者の風格

 

335:名無しの厩務員

サラッというなサラッと

 

336:名無しの厩務員

マジで言ってる?

 

337:名無しの厩務員

早すぎないですかね…

 

338:他称トレーナー

ほら、見ろよ見ろよ

【青々と茂った芝のコースの内側にダートコースがある。きちんと柵で囲ってある】

 

339:名無しの厩務員

大マジじゃん

 

340:名無しの厩務員

あーっと確か1周2000mで内周が1周1800mなんやっけ?坂も完備で

 

341:競馬で全財産を溶かす男

競馬場と言われても違和感ないな。ゲートあったら完璧なんだけど…

 

342:他称トレーナー

ゲートは買うよ、つーか買った。2週間後こっちに来る

 

343:名無しの厩務員

マジでコイツガンギマリやな

 

344:名無しの厩務員

ウマ娘キメるとこうなるのか~

 

345:名無しの厩務員

金がある変態の所業

 

346:服飾屋

金があるのは素晴らしいと思うの。金払いがいいというのは素晴らしいわ。追加注文ありがとね~

 

347:名無しの厩務員

強かな女である

 

348:他称トレーナー

とりあえずこれで報告事項は全部。というわけで今からぁ!ウマ娘ちゃんの紹介を再開するぞ!

 

349:名無しの厩務員

待ってましたイッチィ!

 

350:名無しの厩務員

誰だ!?誰が来るんや!?

 

 

 

 

 

 

 

 「いや~トレーナーさん。流石のネイチャさんもこれにはドン引きかなって」

 

 「ひどくね?」

 

 「おお~~広ーい!トレーナーさんお金持ち~!よーし走るぞー!えい、えい、むん!」

 

 「メジロ家のターフとほぼ同じ広さですわね…」

 

 「うん、マックイーン、普通は家にターフなんてないんだヨ?少なくともボクの家にはないもん」

 

 「というわけでウマ娘諸君、これで思いっきり走ってほしい!」

 

 「「「「「やった~~~~!」」」」

 

 工期1か月ほどをかけて完成した個人所有とは思えないほどしっかりとしたレース場、そこに我先にと駆け込むウマ娘総勢15名、そう10人増えたのである。まとめて、まとめてである。帰ったら部屋の中がウマ娘で埋まってただなんて体験はなかなかできるものどころか一生に1度もないだろう。軽く恐怖を覚えた。

 

 男の家がいかに集合住宅を模しているからと言ってうら若き15名の乙女をすし詰め状態にしてしまうのは間違いないのだ。早急に何とかしなければいけないと悟った男はまたも金をフル回転させることにしたのではあるがそれはまた別のお話。これでまだ財産が目減りしないというのだから男の金の稼ぎ方がとんでもないことがわかる。

 

 「うっうっ…あ゛り゛か゛と゛~~!ト゛レ゛ー゛ナ゛ー゛さ゛ん゛!!!」

 

 「うおっ!チケットどうした!?」

 

 「嬉しいんだよ、アンタが私たちのためにここまでしてくれるのが嬉しくてたまらないんだって………私も、だけど……」

 

 「全く、いい加減素直に礼を言うことを覚えたらどうなんだ?チケットを隠れ蓑にするのは良くないな、タイシン」

 

 「うっさいハヤヒデ!べ、別に私は、その……~~~~~っ!!!……あ、ありがと……」

 

 とても女の子が見せていいと思えない顔になってぐすんぐすんえぐえぐと泣きながら男に抱き着いてお礼を言うウイニングチケット、何事も全力な彼女のお礼にあばらが軋む音を立てるがそれをおくびにも出さずよしよしとあやす男、もう完全に慣れてしまっている。男の肋骨が砕ける日がないことを願いたい。そして、素直に礼が言えずツンツンとした態度をとるナリタタイシンとそれを穏やかに諫めるビワハヤヒデ。競馬ファンが聞けば卒倒しそうなトリオである。口をはくはくとさせてから、真っ赤になって小さな声でお礼を言うナリタタイシンに男は和んだがその表情がカチンと来たのか蹴倒されてしまった。チケットごと。いい加減放してもらいたい。

 

 「トレーナーさん、大丈夫~~?」

 

 「あ~~~、チケット剥がしてくれると嬉しい」

 

 「すまないトレーナー君。チケット、そろそろ離れないとトレーナー君が砕ける」

 

 倒れてもなおトレーナーに縋り付くウイニングチケットをビワハヤヒデが引きはがしてなんとお姫様抱っこをしたままターフに向かっていった。なにあれイケメン、と男は思ったが脇に手を入れられて持ち上げられる。やったのは男を含めてダントツの長身を誇るウマ娘のヒシアケボノ。ふんわりと笑みを浮かべて男を立たせたヒシアケボノが、厨房で作ってきたらしいドーナツが入った袋を男に見せる。

 

 「食べますか~?いっぱい作ってきたんだ~☆はいっ、どーぞ?」

 

 「おっ、悪いね。いやー料理ができるウマ娘がいて良かったよ。俺一人じゃ大変だったから」

 

 「気にしないで!私、食べるのも大好きだし、食べてもらうのも大好きなの☆」

 

 そう言ってヒシアケボノは大きな紙袋を持ったまま、ターフのそばにたむろするウマ娘たちの方へ行く。どうやらドーナツを配りに行くつもりのようだ。男も何かするかな、とダートを爆走するタイキシャトルを見ながら歩こうとしたら、ポスッと誰かにぶつかる。よそ見をしていたのは男なので、謝ろうと顔をそっちに向ける。

 

 「はわあああっ!?ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!トレーナーさぁん、お怪我はないですか~?」

 

 「いやいやいやいやいや、これは俺が悪いからそんな土下座しそうな勢いで謝らないで!?ごめんな、ドトウ」

 

 大きく飛びのいて男に何度も勢い良く頭を下げるのはメイショウドトウ。他のウマ娘のウマ耳がピンと立っているのに対して、常に横に垂れているウマ耳を珍しく立てながら何度も謝っている。自他ともに認めるすさまじいドジっ子で、確かに彼女が来てから一日に一つ何かが壊れるが、まあそれはそれ、これはこれ。今回は男が悪いのでこうも謝られるとどうも居心地が悪い。

 

 「うぅ、トレーナーさんにお怪我がなくてよかったです~。はぅぅ、どうして私はまたミスばっかり~」

 

 「大丈夫ですドトウさん!!!!!」

 

 「へぅぅ!?フ、フクキタルさん?」

 

 「今日のあなたのラッキーアイテム、こちらをどうぞ!」

 

 「おい、それ俺の机の上にあったエナドリじゃねーか」

 

 「まあまあ、そう言わず、どうぞ!」

 

 「は、はいい~~、い、いただきまぁす」

 

 自己嫌悪に陥ってしまったメイショウドトウに横からずいっと顔を出して勝手にあれこれし始めたのはマチカネフクキタル、男が飲む予定だった缶のエナジードリンクのプルタブを開けてごくんと口をつけるメイショウドトウに一気です一気!とせかしてふえええええ~~~とやっているが炭酸一気は辛いのでやめてあげて欲しい。案の定一気を失敗してけほけほとやっているドトウの背中をさする。

 

 「ま、まあ一気は無理でしたがこれで今日1日はあなたはラッキーですドトウさん!ハッピーカムカムです!ふんぎゃろ!?」

 

 「とりあえず俺に謝れ。せめて声位かけろ」

 

 「ごめんなさい」

 

 「よろしい」

 

 「あ、なんだか行けるような気がしてきました~~。フクキタルさん、ありがとうございます~」

 

 「エナドリの効果出るの早くね?」

 

 とりあえず無茶をさせたフクキタルに手刀を軽く落とした男と素直に謝るマチカネフクキタルと飲み切ったエナドリの缶を持ったメイショウドトウ、顔がキリッとしていてなんだかやる気がみなぎっている。では一緒にハッピーカムカムです!とフクキタルとターフへ進んでいった。

 

 「あっ!トレーナーさん!あの、お願いがあるんです!」

 

 「ん?スぺちゃんか。どうしたの?」

 

 「あの…私たち全員で、レースしたいなって!距離はターフ1周でどうですか!?」

 

 「いいけど、大丈夫なの?短距離とか専門の子とかウララなんてダートなんでしょ?」

 

 「大丈夫です!みんなやりたいって言ってますよ!」

 

 「ん~~~~、じゃあやろうか。合図は俺ね」

 

 「はいっ!!!みんな~~~!トレーナーさんいいって~~~!」

 

 男の許可が出たスペシャルウィークが思い思いの時間を過ごす他のウマ娘たちに伝えると一斉に歓声が上がった。やはり、フラストレーションがたまっていたのかもしれない、と男はスタート地点まで歩を進めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

677:名無しの厩務員

これマ?

 

678:名無しの厩務員

まさかこんな名馬ばっかりいるなんてな

 

679:名無しの厩務員

ヒシアケボノでかすぎwwwww

 

680:名無しの厩務員

草生やすな刈り取るぞ

 

681:名無しの厩務員

でっかいことはいいことだるるぉ!?

 

682:名無しの厩務員

あれで中等部ってマジ?でかすぎんだろ…胸が

 

683:名無しの厩務員

最低で草

 

684:名無しの厩務員

ネイチャ…善戦マンが…!ブロンズコレクターがいるぅ!

 

685:名無しの厩務員

ナイスネイチャ引退馬の顔やってるもんな

 

686:他称トレーナー

【ワイドと書かれた紙を咥えるナイスネイチャ 頭の上に疑問符が飛んでいる】

 

687:名無しの厩務員

ワイドネイチャは草

 

688:名無しの厩務員

というかイッチ!何させとるんや!

 

689:名無しの厩務員

色々聞きたいことがあるんやけどマチカネタンホイザとかいう見るからにゆるふわな生物について詳しく

 

690:他称トレーナー

ナチュラルというか素で可愛い行動をする。帽子には一家言ある模様で、自力で穴をあけているとかなんとか。やったやったやったった~~~♪って踊った時はフリーズするほどかわいかった。よく鼻血を出すのでポケットティッシュが欠かせない。勝負服のゆるふわ感すごい

 

691:名無しの厩務員

よくやったイッチ

 

692:名無しの厩務員

出来ればその動画くれ

 

693:名無しの厩務員

なんだその不思議ダンス、見たいに決まってるだろ!?

 

694:名無しの厩務員

メイショウドトウがいるなんてなあ…やっぱりタイキシャトルと仲良かったりするの?

 

695:名無しの厩務員

テイオーとマックイーンが仲いいのなんかほっとする

 

696:他称トレーナー

あ、今からレースするけど見る?

 

697:名無しの厩務員

は?

 

698:名無しの厩務員

何それ見たい

 

699:名無しの厩務員

お願いだから見せて

 

700:他称トレーナー

うん、いいよ。もう俺は覚悟を決めた。この世界でウマ娘を幸せにして見せる。あの子たちが帰りたいというなら帰る手伝いをするし、ずっとここに居たいならそれでいい。だからまず、ウマ娘を世界に公開しようと思う。だから、配信の映像に鍵は掛けないしずっと残す。ウマ娘のレースを見てやってくれ。

 

701:競馬で全財産を溶かす男

イッチ、それでいいのか?帰るべきだって言ってただろ?

 

702:他称トレーナー

うん、それなんだけどね。向こうの世界、いなくなった子の存在が消えてるんだって。覚えているのはループに囚われていた子たちだけ。消えてしまった子は世界から忘れられる。おそらくだけど、何かが帳尻を合わせてるんだ。確証はないけれど、向こうに帰ったらそのいなくなった事実は消えて存在は復帰すると思う。スぺちゃんも「帰ろうと思ったら帰れると思います。だけど、帰りたくないんです」って言ってるから、3女神と呼ばれる存在が何かをしている、これはほぼ確定

 

703:名無しの厩務員

明かされるやばい事実

 

704:名無しの厩務員

普通に失踪事件で取り扱われてるかと思えばそう来たか~~~

 

705:名無しの厩務員

まあ、イッチとウマ娘がいいなら俺たちはそれでいいよ。所詮外野だし

 

706:名無しの厩務員

レースが見れると聞いたのに素直に喜べねえよぉ!

 

707:名無しの厩務員

なんでこんな名馬を集めた夢のレースでこんな気分にならんといかんのだ!

 

708:名無しの厩務員

BNWが揃って、トウカイテイオーにマックイーンまでいて、日本の総大将にブロンズコレクター、世紀末覇王のライバルにマチカネ族二人…そういえばライスシャワーって走らせて大丈夫なんですか(震え声

 

709:名無しの厩務員

あの悲劇を繰り返すのはやめてくれよ

 

710:名無しの厩務員

あの子がああなったら俺もう生きていけねぇよ

 

711:他称トレーナー

俺、前世だと腐っても優秀なトレーナーだったらしいんだわ。担当したウマ娘の引退原因となりうる怪我や病気、事前に回避させるか完璧に回復させてたらしい。だからどのループでもライスシャワーは骨折してないしトウカイテイオーは骨折を全て乗り越えたらしい。

 

712:名無しの厩務員

イッチすげえ

 

713:名無しの厩務員

簡単に書いてるけどそれ並大抵でできることじゃないだろ。

 

714:名無しの厩務員

ってことはライスシャワーは本気で走れるということですか!?

 

715:名無しの厩務員

なんか涙出てきたわ

 

716:他称トレーナー

それで、今回はお試しレースということで距離は分けずに2000m芝1本で行くよ。合図は俺のピストル、服装はみんな体操服だけど。じゃ、はーいよーいスタート

 

717:名無しの厩務員

マジで鍵無しで始めよった!?

 

718:競馬で全財産を溶かす男

お、おお~~~やべえこれ全部元馬に置き換えると壮観すぎる

 

719:名無しの厩務員

燦然と輝くウララちゃんのブルマで草

 

720:名無しの厩務員

どこ見とんねんおまえ

 

721:名無しの厩務員

ドットさんのおむねでかすぎ

 

722:名無しの厩務員

へんたぁい!

 

723:名無しの厩務員

ちょこちょこと一般人入ってきたな

 

724:名無しの厩務員

レース初めてだなあ。馬のレースも見たことないから楽しみ。

 

725:名無しの厩務員

なんか雰囲気違くね?

 

726:名無しの厩務員

なにあの…なに?

 

727:名無しの厩務員

顔つきがガチすぎる

 

728:名無しの厩務員

全員顔は可愛いのに雰囲気が戦士のそれ

 

729:名無しの厩務員

イッチ戸惑ってるやん

 

730:名無しの厩務員

あっスタートくるで!

 

731:名無しの厩務員

録画であれやったんやから配信じゃどうなんだろ

 

732:名無しの厩務員

ん?もしかしてカメラドローンか!?

 

733:名無しの厩務員

うわっ、まじや。金かけすぎだろ

 

734:名無しの厩務員

スタート!

 

 




 どうもお久しぶりです。ネタが切れたので4日ぶりの投稿でございます。本当だったらウマ娘クイズを全員分お届けする予定だったのですがうまい反応が思いつかなくあえなく失敗しました。競馬に詳しくないとこんなところに弊害が出ますね、勉強になりましたハイ。

 というわけで圧巻の10人追加、イッチの財布のひもはガバガバというか底に穴が開いているレベルで大放出しております。選出基準ですか?好きだからです。というよりも来そうなメンツ、ですかね。ちなみに湿度があるのは最初だけの予定です。重馬場はワイには書けん

 向こうの世界ヤバいと思ったので設定追加しました。なんか重くなったけどヨシ!(現場馬)

 レースは…カットですかね?掲示板でどうなったかの反応書いて終わりで行こうと思います。詳細なレース描写は難しいですから。ウイニングライブで発狂する掲示板は書きたい。

 ではではではまた次回にお会いしましょう。感想くれると嬉しいです


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うまぴょいってなんだよ

1:競馬で全財産を溶かす男

前スレが一瞬で上限まで行ってしまったのでスレ立て。いやはやすげえわウマ娘、マジで競馬見てる気分だった

 

2:レース観戦者

語彙力無くなるわあれは…

 

3:レース観戦者

ワイ見れんかったんやけど誰勝ったん?

 

4:レース観戦者

スぺちゃんだよ

 

5:レース観戦者

流石は日本の総大将

 

6:レース観戦者

当時のダービー思い出したわ

 

7:レース観戦者

まさか第4コーナーでごぼう抜きかますとか思わんでしょ

 

8:レース観戦者

人型生物が出していい速度じゃないよアレ

 

9:レース観戦者

あの末脚は確かにスペシャルウィークそのものですわ

 

10:レース観戦者

俺はそれよりもハルウララが普通に食らいついてたのがびっくりしたわ

 

11:レース観戦者

最後尾にぽつんと一人かと思ったけど普通に走り切ったもんな、よー頑張ったわダート専らしいのに

 

12:レース観戦者

配信のコメ欄おもしろwww

 

13:レース観戦者

ワイらが1か月前に通ったところにおるわ。ウマ娘ってなに!?っていうやつwww

 

14:レース観戦者

最初はコスプレアイタタターみたいなコメばっかりだったのにスタートの瞬間からコメ欄がざわついてたよな

 

15:レース観戦者

やっと見つけた!ココが本スレ!?あの子たちについてkwsk!

 

16:レース観戦者

御新規さんいらっしゃ~い

 

17:レース観戦者

ここは他称トレーナーことイッチが異世界からやってきたウマ娘なる子たちとの日常を語っていく釣りスレだぞ!何があってもこれは釣り!おk?

 

18:レース観戦者

おk!(ズドン

で、ウマ娘ってなにさね?

 

19:レース観戦者

過去スレ行ってどうぞ

 

20:レース観戦者

何でも与えられると思うなよ新人

 

21:レース観戦者

はしゃいでんじゃねえよ

 

22:レース観戦者

当たり強くて草

 

23:レース観戦者

とりあえず順位確認、一着スぺちゃん、2着チケゾーちゃん、3着ネイチャちゃん、以下団子っていうかほぼ団子で辛うじてカメラがとらえてたからだけど。

 

24:レース観戦者

マイル組や短距離組がな、さすがに適正距離があるでな…

 

25:レース観戦者

アケボノちゃん、きゃわわ。でっかわいい

 

26:他称トレーナー

えぇ…

 

27:レース観戦者

イッチ!?

 

28:レース観戦者

どうしたイッチ!?

 

29:レース観戦者

下半身は無事か!?

 

30:レース観戦者

このイッチいつも両断されてるかどうか確認されてんな

 

31:他称トレーナー

うまぴょいってなんだよ

 

32:レース観戦者

俺らに聞くなよ

 

33:レース観戦者

うまぴょい?

 

34:レース観戦者

あ~ウマ娘がぴょんぴょんするんじゃあ~~ってことでは?

 

35:レース観戦者

ぴょい要素はいずこ

 

36:他称トレーナー

いやな?レース配信を終了したわけじゃないか

 

37:レース観戦者

いやはや素晴らしいレースでしたな

 

38:レース観戦者

実況があれば完全に競馬のそれ

 

39:レース観戦者

アナウンサー志望なんやけど勝手に後付け実況していい?

 

40:レース観戦者

色んな人がいるな

 

41:他称トレーナー

変なことしなきゃいいで

 

42:レース観戦者

優しい世界。まじで往時の名馬たちの走りにしか見えないんだよね。走る姿がウマに重なって見える

 

43:レース観戦者

競馬関連のツイートが混乱しておりますわぐふふふ

 

44:レース観戦者

スペシャルウィークだ!ウイニングチケットだ!ビワハヤヒデ!?あれタイキシャトルじゃん!っていうのがTLを埋め尽くしている。愉悦

 

45:他称トレーナー

うむ、盛況でありがたい限りだ。君たちは何かを忘れてないだろうか?ウマ娘がレース後に行うらしいアレである

 

46:レース観戦者

知らんがな

 

47:レース観戦者

あー!ウイニングライブとかいうやつ!見てない!うpはよ!

 

48:レース観戦者

貴様イッチ独り占めは許さんぞ!

 

49:レース観戦者

うーp!うーp!ダンス!歌!ライブ!はよ!

 

50:他称トレーナー

ごめん無理。スぺちゃん達が「これはトレーナーさんだけのライブです!」って言ってくれたからうpするつもりはないんや

 

51:レース観戦者

はああああああああああ!?

 

52:レース観戦者

ウマ娘ちゃんたち何といじらしい…!

 

53:レース観戦者

せめて!せめてどんな曲だったかだけでも!

 

54:レース観戦者

イッチ、腹を斬りなさい

 

55:他称トレーナー

ちなみにここ今スぺちゃんたち見てるよ?

 

56:レース観戦者

イッチ、話はあとにしよう

 

57:レース観戦者

レースについて詳しく

 

58:レース観戦者

掌くるっくるである

 

59:レース観戦者

何時ものこと

 

60:他称トレーナー

いやそれがさっきの話につながるんや。「うまぴょい伝説」っていう曲でな?振付めちゃんこかわいかってん。でもな?歌詞が電波ソングだったんや

 

61:レース観戦者

電波ソング披露されたんかwww

 

62:レース観戦者

うまぴょいってそういうことかよwww

 

63:他称トレーナー

投げキッスもろたでわ~~~い

 

64:レース観戦者

ぶっ殺すぞ

 

65:レース観戦者

あんな美少女たちの投げキッスとかいくら出したらもらえるんですか

 

66:レース観戦者

このイッチなんか調子乗ってねえか?

 

67:レース観戦者

それはそれとして、イッチこれからどうするん?

 

68:他称トレーナー

とりあえず暫く様子見。毎日レースとかありえんっしょ?休養日挟んでみんなの調子みつつ色々やってみるよ

 

69:レース観戦者

まあ、それはそうだろうなあ

 

70:レース観戦者

あんな速度を毎日やってたら骨折れるわ

 

71:レース観戦者

馬だって何か月かに一回とかざらだしな

 

72:他称トレーナー

【私だけにチュウするのところのスペシャルウィーク、ナイスネイチャ、ウイニングチケットの画像】

無理言って今やってもらった。ネイチャが顔真っ赤になってるありがとう3人とも

 

73:レース観戦者

ホアッ

 

74:レース観戦者

イッチ!ありがとう!信じてた!

 

75:レース観戦者

チケゾーとネイチャも映ってるありがてえありがてえ

 

76:レース観戦者

これであと100年は戦える

 

77:レース観戦者

イッチ配信者にならないか?お布施させて。お金要らないかもしれないけど

 

78:レース観戦者

というか欲しいものリスト公開して?食料品とかいくつあっても困らんでしょ?

 

79:他称トレーナー

どうしよう尊みを間近に受けたとかなんとかでデジたんが死んだ。チケゾーが泣いてるし

 

80:レース観戦者

地獄絵図やんけ

 

81:レース観戦者

なんでちょっとしたらこんなカオスになるの

 

82:他称トレーナー

【バナナを食べるビワハヤヒデの画像 不意打ちだったのか顔が赤い】

【こちらの音ゲーをプレイするナリタタイシンの画像 当たり前のようにフルコンしている】

【占いをしているマチカネフクキタルとメイショウドトウ 救いはないのですか~という声が聞こえそう】

サービス

 

83:レース観戦者

バナナwwwwビワハヤヒデバナナ大好きだったもんなwwww

 

84:レース観戦者

にんじん吐き出してバナナ食う動画見たわww

 

85:レース観戦者

マチカネフクキタル、つまり福来るということで占い好きということでよろしいでしょうか

 

86:レース観戦者

しらん!

 

87:レース観戦者

メイショウドトウがこんな気弱そうな子だなんて…!ありだな!涙目で上目遣いをしてほしい

 

88:レース観戦者

わかるけど涙なんて見たくない

 

89:レース観戦者

たしかこの子ナリタタイシンだっけか?音ゲーマーとは驚いた。一緒に太鼓の達人でもやりたい

 

90:レース観戦者

ウマ娘が太鼓叩いたら真っ二つに割れそう

 

91:レース観戦者

ありえそうなのが困る

 

92:レース観戦者

イッチイッチ、もっと写真をおくれ

 

93:レース観戦者

ください!

 

94:レース観戦者

オナシャス!センセンシャル!

 

95:他称トレーナー

いいけど…あら?なんかめっちゃ新しく作ったアカウントにDM来てる

 

96:レース観戦者

おっとお?

 

97:レース観戦者

これは来ましたね?

 

98:レース観戦者

乗るしかない、このビックウェーブに

 

99:レース観戦者

まああんなの注目集めて当たり前だべ

 

100:他称トレーナー

誰が大人の玩具の宣伝なんかやるか!ゴミ箱に捨ててくれるわ!

 

101:レース観戦者

ぶっはwwwww

 

102:レース観戦者

でた新人配信者誰彼構わず案件投げる企業wwww

 

103:レース観戦者

美少女の集まりだからってそれはねーべやwww

 

104:競馬で全財産を溶かす男

イッチイッチ、やばいやばいやばいですよ

 

105:装蹄師

緊急事態!一大事ィィィィ!

 

106:レース観戦者

どうした!?

 

107:レース観戦者

なにごと?

 

108:他称トレーナー

なんじゃらほい

 

109:競馬で全財産を溶かす男

JHAがイッチの配信に気づいた!トゥイッター更新してる!

 

110:レース観戦者

キタアアアアアー!

 

111:レース観戦者

流石はフットワークが異常に軽いJHAさんや!信じてた!

 

112:レース観戦者

JHAの人「ウマ娘というものがあるらしいですが初耳です。JHA発じゃないコンテンツですね」って!イッチ有名人や!

 

113:他称トレーナー

予想の100倍速いんやけど

 

114:レース観戦者

そらそうよ

 

115:レース観戦者

イッチにはこのまま我が道を突き進んでウマ娘を広めていただきたい

 

116:レース観戦者

あわよくば公開レースオナシャス!

 

117:レース観戦者

間近にあの走りを見たいんじゃよー

 

118:他称トレーナー

うむ…どうしよう

 

119:レース観戦者

見切り発車だった~!

 

120:レース観戦者

屈するなイッチ!頑張れ!

 

 

 

 

 

 

 「どうしたもんかな…」

 

 「ありゃ?どーしたのさ、トレーナーさん」

 

 「ネイチャ、実はちょっと厄介なのに目をつけられちゃってさ。捕まるかも」

 

 「…本当に?」

 

 「うん、半分冗談だからその目と足で地面を掻くのやめようか」

 

 男がPCの前でぽつりとこぼした言葉に通りかかりで洗濯ものを抱えたナイスネイチャが反応した。イヤーカバーで覆われたクリスマスカラーのウマ耳を男の方へ向けて畳んだ洗濯物を置いた後にすたすたと軽い足取りで男の元にやってきたナイスネイチャ、軽い冗談のつもりで言ったその言葉をすぐ男は後悔することになる。

 

 ざり、ざりと足で地面を掻くナイスネイチャ。耳は後ろに倒され、目はハイライトが出走している。これは…あかんやつやとすぐさま考えを改めた男に冗談だと言われて足の動きとハイライトが元に戻る、それでも不機嫌なのか耳は後ろに倒されたままだが。

 

 男はこの類、つまりは自分に害が及ぶかもしれない系の冗談はやめようと心に誓った。男にとっては短い付き合いの中でさばさばしているほうだと感じているナイスネイチャがこれなのだ。これが例えば来たときに情緒不安定だったトウカイテイオーやアグネスデジタル、好き好きオーラを振りまくスペシャルウィークやタイキシャトル、ついでにかなり愛が重そうなナリタタイシンだったらどうなっていたことか…想像するだに怖かった。

 

 というか来てまだ2週間ほどなのになんでこんな所帯じみてるんだこのウマ娘、アカン、このままじゃダメにされかねん。俺は自活できる人間なんやと男は考えて最後の一線である下着の洗濯だけはかろうじて守り抜いている。あと洗濯物干す場所分けて?自分の服の隣に女の子の下着が干してあるの心臓に悪いの。物干しざおとか干す場所沢山あるでしょ?と男は嘆いている。多分掲示板に流したら包丁持って襲い掛かられるやつである。

 

 「そーれでー?半分冗談ってなんなのさ~。トレーナーさん悪い人じゃないでしょ?」

 

 「まーその評価は嬉しいんだけど…ほら、レースの動画流したじゃん?」

 

 「あーそれ。うんうん、いつも通りのお馴染3着だったやつ。それがどうしたの?」

 

 「あのメンツで3着って十分凄いと思うんだけどな…まあその動画はJHAの人に見られたらしくてな」

 

 「JHA?」

 

 「ジャパンホースアソシエーション…つまり全日本馬協会、競馬とかを仕切ってる組織だよ」

 

 「あ~URAみたいな?うんうん、なるほどね。それで?」

 

 「いつか目を付けられるとは思ってたけど早かったなって」

 

 ぽすんと男の隣に腰を下ろして画面を覗き見るナイスネイチャ、んん~~~と眉をひそめてかなりの速度で進む掲示板を追おうと頑張っているが、慣れていないのかよくわかってないのか頭に疑問符が飛んでいる。

 

 「でもそれって何か問題なの?」

 

 「問題っていうか…根回しより早くでっかい組織に気づかれたからさ、びっくりしてるだけ。ところでネイチャ、何か食べたいものある?お手伝いのご褒美に聞いてしんぜよう」

 

 「おっ、乗せるのが上手いねトレーナーさん。そうだな~、カレー、なんてどうでしょ?」

 

 「カレー?いいけど…ニンジン多めかね」

 

 「分かってるね~」

 

 PCをぱたんと閉じつつ男は立ち上がる。目的と言えば料理の準備である、ウマ娘の異次元の食欲にそろそろ自分一人では限界を感じている男である。レース後は地獄であった。ウマ娘は燃費がすこぶる悪い生物であるようで、一回本気で走ったら食べる量が倍になったのである。

 

 肉や炭水化物よりどうやら個人差はあれど野菜を好むらしいウマ娘たちであるが、レース、というか本気で走る際に体の中に蓄積させた文字通りすべてのエネルギーを燃やして走るようで、走った後はすっからかんになってしまうようだ。だから普段よりお腹が減るんです!とスペシャルウィークは力説していた。

 

 そうなのか、で終わらないのが食事問題。食費やべえ、というかもう周りの農家から規格外以外の出荷に適した野菜も直売させてもらってるのである。流石にいくらか割り増しで払っているので悪い顔どころか揉み手をされて歓迎されているのだが、手が足りない。大雑把な大皿料理しか作れないのである。野菜炒めとか、焼きそばとか、大量調理に適した料理ばっかりになりつつある。

 

 由々しき問題である。男は覚悟ガンギマリ勢である。日がな一日ウマ娘を眺め、金を転がし莫大な利益を得て生活していた。だが、ウマ娘の問題に関しては敏感であった。ついでに超行動派である。なので行動するときは一瞬であった。男の部屋の机の上には起業をするための書類が置いてあり、そこにはこう書かれていた。「Uma-musume Racing Association」即ち、URAと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

438:他称トレーナー

というわけで起業します

 

439:レース観戦者

は?

 

440:レース観戦者

は?

 

441:レース観戦者

はあああああ?

 

442:レース観戦者

どういうことだってばよ

 

443:レース観戦者

イッチ、ついに頭おかしくなったんか

 

444:他称トレーナー

いやな?そろそろ人を雇わないといかん領域まで来ちゃってるんよな。ウマ娘のみんなに窮屈な思いやひもじい思いをさせていいのか?

 

445:レース観戦者

よくねーに決まってんだろハゲ

 

446:レース観戦者

聞くまでもないわな

 

447:レース観戦者

それが何で起業に結び付くんだ?

 

448:他称トレーナー

個人事業主になっとけば色々経費で落とせるから。なのでこの際3人ほど人を募集するんだけど一応スレでも聞いておく、働きたい人いる?

 

449:レース観戦者

はいはいはいはい!

 

450:レース観戦者

やらせてくださいオナシャス!

 

451:レース観戦者

同じ市にいるっぽいし通えるゾイ!

 

452:レース観戦者

たのんますっ!

 

453:他称トレーナー

うむ、それでは条件を発表するぞ!今回募集するのは料理人3人だ!ウマ娘のみんなが毎日食べる料理を作ってもらう!仕入れや在庫管理も任せるのでそのつもりで!なので料理上手だと自負している人限定!

 

454:レース観戦者

カップラーメンなら作れるから応募していい?

 

455:レース観戦者

それは料理じゃないだろ!

 

456:レース観戦者

むむむ、料理はあまり得意じゃないからな、残念

 

457:レース観戦者

ワイ将、調理師免許&管理栄養士持ち、現在の職場に不満があるで候、応募よろしいか?

 

458:レース観戦者

強すぎる

 

459:他称トレーナー

>>457ぜひ来てくれ!

とりあえず基本給は月25万、完全週休二日制ローテ-ション!社会保険は完備予定、ただ年金は厚生年金じゃないからそこだけ注意!1日8時間勤務の休憩60分!457みたいに経験者や資格取得者には賃金の底上げも検討する!あとちゃんと残業付けるよ!田舎暮らしだから結構不便だけどウマ娘は可愛い!細かいことは面接で話そうじゃないか!昇給もある!ただ条件はウマ娘のみんなを笑顔にする料理を出し続けたらってことで!車とかは貸しだしありだ!

 

460:レース観戦者

ホワイトすぎる

 

461:レース観戦者

実家の料理屋兄貴が継いだけどワイも料理人したいねん、応募させておくんなまし

 

462:レース観戦者

これ滅茶苦茶美味しい仕事では?

 

463:レース観戦者

ウマ娘のあれこれ抜きにしてもかなり額面だけ見ればいい案件

 

464:競馬で全財産を溶かす男

イッチ、それワイも応募していい?

 

465:他称トレーナー

あれ?全財産ニキ弁当屋経営してるんじゃなかったっけ?

 

466:レース観戦者

衝撃の新事実

 

467:レース観戦者

全財産ニキが弁当ニキにジョグレス進化した

 

468:競馬で全財産を溶かす男

ちょっと周りがさびれて売り上げがな…潮時かもしれんのだ

 

469:レース観戦者

全財産ニキ…競馬辞めろよwwwww

 

470:レース観戦者

それなwwwww

 

471:レース観戦者

ファーwwwwww

 

472:レース観戦者

まっとうな指摘である

 

473:他称トレーナー

ん、じゃあ全財産ニキも履歴書持ってきてくんろ。引っ越し費用とか必要ならワイが負担するで。住み込むならワイが持ってるマンションの部屋を提供するわ。とりあえずワイは調理室大改造して業務用コンロとか色々入れる準備するンゴ

 

474:競馬で全財産を溶かす男

あ、それ手伝わせてくれ。本職だし何が必要かはアドバイスできると思う

 

475:レース観戦者

あとイッチマンション持ってんの?

 

476:レース観戦者

こいつやっぱ相当な金持ちだな

 

477:レース観戦者

とりあえずワイ将、履歴書を準備するで候

 

478:他称トレーナー

求人サイト乗っけるつもりではあったんだけどスレの方優先で行くわ。とりあえずすぐ人が欲しいから急いでくれればくれるほどウマ娘が喜ぶ。

 

479:レース観戦者

爆速で退職届書いた

 

480:レース観戦者

まて、採用されるとは決まってないのだぞ

 

481:レース観戦者

そうだった

 

482:他称トレーナー

今はウマ娘の子、ナイスネイチャとかヒシアケボノ、ナリタタイシンみたいな料理上手なメンツが手伝ってくれて成り立っとるんや。ウマ娘の子も料理好きだからいいかもしれんがあんまりやらせるのも可哀想やし、何より走った後に料理しなきゃいけないとか地獄やろ?

 

483:レース観戦者

たしかに

 

484:レース観戦者

ナリタタイシンが料理上手、あのちっこい子が!なんかかわいい

 

485:レース観戦者

ワイは一目ぼれしたで

 

486:レース観戦者

気持ち悪い

 

487:レース観戦者

着々とイッチが勢力を広げておりますわ

 

488:他称トレーナー

あと装蹄師ニキと服飾ネキいる?お願いがあるんだけど

 

489:服飾屋

なにかしら?

 

490:装蹄師

最近ヒマだから割といる

 

491:レース観戦者

悲しい現実である

 

492:他称トレーナー

起業する会社に入ってはもらえまいか?今の仕事はそのままやってもらって、空いた時間でウマ娘の服や蹄鉄を作ってほしいんだ。依頼料に関してはそっちの言い値でかまわないし断ってもらっても全然いい、無理言ってる立場だからね

 

493:装蹄師

繁忙期以外だったらそっち行ってもいいよ~。会社に入るのも了解、とりあえずそっち行って色々聞かせてくれ

 

494:服飾屋

依頼に関しては継続して受けるつもりでいるわ。だけど、ごめんなさい、すでに起業してる身なの。優先するから許してね。

 

495:他称トレーナー

いえいえそんな畏れ多い。それじゃあ今日の報告はこんなところで!

 

496:レース観戦者

お疲れイッチ!

 

497:レース観戦者

色々進んだなこれ

 

498:レース観戦者

なおまだ競馬界隈はレースの動画で揺れてる模様

 

499:レース観戦者

誰だあれ!っていうやつなwww

 

500:レース観戦者

流石にコラ扱いされてて笑う

 

501:他称トレーナー

【ゆらゆらと不思議な踊りを踊るマチカネタンホイザの動画】

偶然取れたので提供

 

502:レース観戦者

なにこれ可愛い

 

503:レース観戦者

なんかふわふわしてて可愛いなこの子

 

504:レース観戦者

可愛さの塊かよ

 

505:レース観戦者

あー癒された

 

 




お待たせしました。大ごとになってきた感ありますね。JRAは流石に出すとまずそうなので名前変更。ここでイッチ、起業する。向こうの世界から名前を借りていますがこれしかないですよね。

 今回ウマ娘を全然出せなかったのが反省点、ネイチャは可愛い(確信

 書いてる途中で何をトチ狂ったのか「ウマ娘ハリボテ記念」なるものを書き上げそうになったりしましたが私は元気です。何やってるんだ俺は…

 ではでは次回にまたお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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なんだか大ごとになってきたぞ

345:レース観戦者

イッチの起業宣言からはや2週間か…

 

346:レース観戦者

このイッチ定期的に行方不明になるな

 

347:レース観戦者

でも弁当全財産ニキはたびたび浮上してるんでしょ?コテハン勢も増えたし

 

348:鉄人

どうも、就職成功です。ウマ娘ちゃん可愛いんゴ~、美味しそうにご飯食べてくれて作り甲斐あるよ全く

 

349:栄養士

デジタルさんのお話を聞く限り人間と食べれるものは同じようで候、献立作りでノウハウ活かせて身体作りにも貢献できそうなり、やったぜ

 

350:競馬で全財産を溶かす男

はいどうも、就職に成功した勝ち組です

 

351:レース観戦者

ぶっ殺

 

352:レース観戦者

上二人はいいが全財産ニキの縁故採用感半端ねえな

 

353:鉄人

実は全財産ニキが一番役立ってるんだよね。弁当屋だけあって大量調理と仕込みの速さが素晴らしい。あと和食のレパートリー広い、ワイは中華やけど、栄養士さんは洋食がいける、イッチさん判断力あるな。

 

354:レース観戦者

トゥイッターで活動開始したよなイッチ

 

355:レース観戦者

URAで新規アカウントとったんだよな

 

356:レース観戦者

忙しくてスレまで顔出せないのかなあ

 

357:他称トレーナー

そんなあなたにお応えして!どうもイッチです。重大発表があるよ

 

358:レース観戦者

なんやて工藤

 

359:レース観戦者

イッチ!もっとスレに顔見せて♡

 

360:競馬で全財産を溶かす男

この頃イッチ働きすぎてウマ娘のみんなに心配されるくらいなんだから無茶言ってやるな

 

361:レース観戦者

それはもはや本末転倒説

 

362:レース観戦者

もうゆっくり休め…!

 

363:レース観戦者

頑張ったな、イッチ…!

 

364:レース観戦者

や さ い せ い か つ

 

365:レース観戦者

なんか違う

 

366:他称トレーナー

ウマ娘、増えました

 

367:レース観戦者

そんな冷やし中華始めました見たいな風に言われてもってマジ?

 

368:レース観戦者

今度は誰や!教えろイッチ!

 

369:レース観戦者

もう寒くてたまらないんや

 

370:レース観戦者

>>369何脱いでるねん

 

371:鉄人

ウマ娘ちゃんに変なもの見せないでね?ちょん切るよ?

 

372:レース観戦者

ヒェッ

 

373:レース観戦者

鉄人ニキこっわ

 

374:競馬で全財産を溶かす男

鉄人さんと栄養士さんはネキやで。ワイとイッチだけ仲間外れなんや

 

375:レース観戦者

何やて工藤

 

376:レース観戦者

天丼はやめておこう(提案

 

377:レース観戦者

は?てことは全財産ニキってまさかハーレム築いてるんか?

 

378:レース観戦者

許さんぞ!ウマ娘ちゃんだけに飽き足らず!

 

379:鉄人

…ぽっ♡

 

380:栄養士

…あら~♡

 

381:レース観戦者

うぐぬぬぬ!

 

382:競馬で全財産を溶かす男

鉄人さん既婚者じゃないっすか…。栄養士さんもお付き合いしてる人いるんでしょ?やめよ?シャレにならないよ?

 

383:レース観戦者

あーよかった

 

384:レース観戦者

鉄人ネキ既婚者ってことは家族ごとこっちに来たのっ!?

 

385:鉄人

もともと同じ市内だったから。職場が変わるだけよ。前より随分と早く帰れるようになったしホワイトだし言うことないわ~。子供も喜ぶもの、こっちに連れてきていいだなんて最高ね!たくさんお姉ちゃんが出来て毎日楽しそうよ。

 

386:レース観戦者

子持ちぃ!?

 

387:レース観戦者

ウマ娘が遊んでくれるだなんて羨ましいな

 

388:他称トレーナー

話再開していい?

 

389:レース観戦者

あ、いっすよ

 

390:レース観戦者

ごめんごめんイッチ!忘れてたわwwww

 

391:レース観戦者

コテハン勢キャラが濃いんだよなあ

 

392:他称トレーナー

もういいや、勝手に始める。まずはこの子!マヤノトップガンちゃんだ!見た感じかなりの天才肌で飽き性だけど割と甘えん坊、オトナの女にあこがれるおしゃまさんでもある。あ、テイオーと寮で同じ部屋だったらしい。仲良しさんだったよ。名前繋がりなのか航空用語を時たま使うことがあるね。あ、映ってる子は鉄人さんの娘さんね。撮影許可は出てるよ

【幼女を抱っこするマヤノトップガンの画像 幼女は顔を消してある】

 

393:レース観戦者

ふおおおおおかわいいいい!

 

394:レース観戦者

拙者明るいロリ娘大好き侍、義によって助太刀いた可愛いいいい!

 

395:レース観戦者

せめて最後までメンツ保てよ

 

396:レース観戦者

いやしかしこれがマヤノトップガンか…

 

397:レース観戦者

甘えん坊だと!?けしからん!ぜひ甘えてほし(ry

 

398:レース観戦者

でも甘える相手イッチ限定なんでしょ?

 

399:他称トレーナー

どんどん行くぞ!お次はこの子、ミホノブルボンだ!物静かというか多分感情を表に出さないタイプ、無口無表情だけど尻尾と耳は雄弁なので隠し事はできないだろう。あと俺のことを「マスター」と呼ぶ。新鮮。雷が苦手で尻尾をとられると思い込んでるらしい。あと凄い機械音痴、触っただけで機械が壊れる。壊したときかなりシュンとするのでこっちもいたたまれない、かわいい

【黒煙を上げる電子レンジの前で佇むミホノブルボンの画像 後ろでライスシャワーがオロオロしている】

 

400:レース観戦者

お、おおお!ミホノブルボンとライスシャワー仲良しなの!?

 

401:レース観戦者

3冠阻止された側とした側がこんな仲睦まじく…!

 

402:レース観戦者

無表情娘大好きです

 

403:レース観戦者

この口をちょっと開けて虚空を見つめる表情なんなんwwww

 

404:レース観戦者

これが坂路の鬼でサイボーグかぁ…

 

405:レース観戦者

イッチのとこ坂路ないけどな

 

406:レース観戦者

イッチの事だからぁ…?

 

407:他称トレーナー

はい、着工済みですとも。あとウマ娘用のトレーニング器具を特注したところですハイ。パワーが違うと人間用のもの使えないもんね。トレーニング場所は大型倉庫を改修中

 

408:レース観戦者

やりおるこいつ

 

409:レース観戦者

こいつに金持たせてるといつかヤバいことやりそう

 

410:他称トレーナー

ハイ次、次はまとめて紹介するよ!ツインテールの子がダイワスカーレット、ショートヘアの子がウオッカだ!ダイワスカーレットは負けん気が強い優等生タイプ、ツンデレかと思えばそんなことはない。結構一番にこだわるし、負けず嫌い。ウオッカをかなりライバル視してるし寮も同室。気が強いけど転移時デロデロに崩れてた。ウオッカが止めてくれなければ俺はベアハッグで両断されていたかもしれない。今はかなり平静を取り戻しているな。

 【かなりの至近距離で睨み合うダイワスカーレットとウオッカ 間にあるプリンを取り合っているらしい】

 

411:他称トレーナー

打って変わってウオッカは勝気なのはダイワスカーレットと一緒だけどボーイッシュ、バイクやスキットルなんかの渋い男の趣味に憧れているらしい。こそっとダイワスカーレットに教えてもらったんだけど恋愛系にはかなり耐性がないらしいキスシーンを見ただけで真っ赤になってしばらく頭から離れなくなっちゃうとか。何気にブルマ勢、短パン派じゃないのかと聞いたら動きやすいからこっちがいいって

 

412:レース観戦者

うせやろ…あの名牝2頭が揃ってる…?

 

413:レース観戦者

ライバル同士じゃないか!向こうでもいっしょなんだな!?

 

414:レース観戦者

ダイワスカーレット八重歯じゃん!大好きです可愛い

 

415:レース観戦者

デッッ!

 

416:レース観戦者

ああ、でかいな…ツインテが

 

417:栄養士

上手くかわしたわね

 

418:レース観戦者

ウオッカ純真すぎて可愛い

 

419:レース観戦者

俺ウオッカモロタイプだわ…自分ガチ恋いいっすか?

 

420:レース観戦者

叶わないぞ、イッチが強すぎる

 

421:レース観戦者

それでも好きだ!

 

422:レース観戦者

この自分の性別に鈍感な感じかわいい…かわいくない?

 

423:レース観戦者

で、どっちが強いの?

 

424:レース観戦者

ウオッカだろ

 

425:レース観戦者

ダイワスカーレットに決まってるだろ

 

426:レース観戦者

あ?

 

427:レース観戦者

ああん?

 

428:レース観戦者

場外乱闘始まって草

 

429:他称トレーナー

それマジで言うと喧嘩になるからやめてくれよ?「オレ!」「アタシ!」「走りで決めようじゃない!」「乗った!」ってなって結局引き分けで終わるのがオチだけど。昨日はウオッカが勝って一昨日はダイワスカーレットだった

 

430:レース観戦者

待ってイッチその二人のタイマン眺めてたって認識でよろしいでしょうか

 

431:レース観戦者

何で配信しないんだよふざくるな!

 

432:レース観戦者

あの対決をもう一度見れるなら大枚はたくぞ

 

433:他称トレーナー

あとで1600mでやったやつ撮ってあるから投稿するわ。楽しみにしといて。接戦だったから

 

434:レース観戦者

有能

 

435:レース観戦者

ありがとうイッチ

 

436:レース観戦者

おまえがナンバーワンだ

 

437:他称トレーナー

そしてラスト!だーれだ? ヒントは「スーパーカー」

【幼女を膝の上に乗せて絵本を読んであげるマルゼンスキー にこにこと優しそうな笑顔を浮かべているがその隣にいるスペシャルウィークはニンジンを咥えてもごもごしている】

 

438:レース観戦者

まって出てきた中でダントツ大人っぽいんですけど

 

439:レース観戦者

なんて包容力のあるお姉さんなんだ…!

 

440:レース観戦者

スーパーカー?スーパーカー…

 

441:レース観戦者

ま、まさかと思うんだけど…マルゼンスキー?

 

442:レース観戦者

すぐ出てくるスレ民って優秀だな

 

443:他称トレーナー

正解!彼女がマルゼンスキー、見た目通りに優しくフレンドリー、気さくなお姉さんウマ娘。正直タイキ超えて一番理性がヤバいかもしれない、大人びすぎでは。なぜかセンスが古く、ゲーム機をファミコンと呼んだり、今の流行がイタ飯だと思ってたり、チョベリグなどの死語を口走るセンスが古いところがある。あ、ちなみに滅茶苦茶強いっぽいです。子供に好かれるタイプで本人も嫌いじゃないみたい。走りで勝ち負けよりも楽しさを重視するタイプっぽい。私服が激マブ。

 

444:レース観戦者

すっげえ…伝説の名馬じゃん…

 

445:レース観戦者

8戦8勝無敗の名馬、しかも後の血統は名馬ぞろい!ほんとにすごい馬だったんだよな!

 

446:レース観戦者

あれ?スぺちゃんってマルゼンスキーの系譜では?

 

447:レース観戦者

史実祖父孫関係やんけ

 

448:レース観戦者

すげーなこれいやホントにすごいわ。いつか来たウマ娘が走る動画が上がるんでしょ!?

 

449:レース観戦者

期待高まるわ~~~~!!!!

 

450:レース観戦者

激マブって逆に気になる

 

451:他称トレーナー

何というかバブリーなんだよね、彼女の私服。似合ってるんだけど、今の流行じゃないかな…と伝えたら落ち込んじゃったので二度としないと誓った

 

452:レース観戦者

だからゲーム機ファミコンでチョベリグなのかwwww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふぅ、気持ちいいわね~」

 

 「む~~~!マルゼンさん速い!マヤと併走するって言ったのに!」

 

 「ふふっ、ごめんね楽しくなっちゃって。次はちゃんとギアを落とすから、もう一回走りましょ」

 

 「ブルボンさん、ライスと併走…お願いします!」

 

 「了承、行きましょうライスさん。目標設定は2400m、併走を開始。ラップタイムは…」

 

 またまたウマ娘が増えた男のターフでは現在ウマ娘による自主トレーニングが行われていた。男は必ずそのトレーニングに顔を出すようにしている。動画の肥やしになるのは勿論だが、ウマ娘からもそう熱望されたからだ。そして、男もそうするべきだと思っている。

 

 というのもトレーニングをするウマ娘をみると男は決まって勘のようなものが働く。これ以上やったら怪我をする、失敗する、そういったものが何となく見えるのだ。そしてウマ娘に対して危ないんじゃないかと声をかけると彼女たちはそれを当たり前のように受け入れてトレーニングをやめて休憩する。

 

 なんでなのか、とは思ったが前世の自分も同じだったらしい。怪我をする可能性が見える、なんてこぼしていたらしいがそれは違うのかもしれない。だが、勘は勘でも怪我なんてしたら申し訳が立たないので口ははさむことにしている。

 

 「ねーねートレーナー!ボクの方も見てよー!」

 

 「うわっ!?」

 

 ぼふっと音を立てて男の背中に誰かがぶら下がる、慌てておんぶの態勢になった男の肩に斜めに顎を載せたのはトウカイテイオー。ウマ耳をぺしぺしと男の顔に当てて不満をアピールしている。はいはい、とすとんとテイオーを下ろしてやる。ふふん、と得意そうなどや顔を披露したトウカイテイオーは

 

 「トレーナー!昨日見せてもらったダンスの動画、振付マスターしたんだ!見てみて!」

 

 「えっ!?あれ大分難しいやつじゃなかったか?凄いな、テイオー」

 

 「ええ、難しかったですわ。私も巻き込まれましたもの…」

 

 「まあまあマックイーン、ペアダンスだったんだからしょうがないでしょー?トレーナーに見てもらおうよ!それとも、できないのー?」

 

 ため息をつきながら現れたメジロマックイーンに対してにやにやとしながら見え見えのあおりをするトウカイテイオー。だが、メジロマックイーンに対してそれはどうやらかなり有効に働いているらしく、むむっとなったメジロマックイーンは売り言葉に買い言葉で言い返す。

 

 「んなっ!?そんなことはありませんわ!あれしきのダンス、メジロ家の者として当然習得いたしましたもの!さあテイオー、行きますわよ!」

 

 「あれー?僕が誘うはずだったのに~?」

 

 いつの間にか息巻いているのがマックイーンになっているがそれはそれとして持ってきたラジカセをぽちっと押す、軽快なミュージックが流れ出し、二人がそれに合わせて鏡写しのようなステップを踏んでダンスを踊りだす。さっきまで口喧嘩をしていたとは思えないほどの流麗な動きと息の合った振付におお、と感嘆の息が漏れる。他のウマ娘もトレーニングをいったん止めて二人を見ていた。

 

 最後の1音でビシッと決めポーズを決めた二人に男はパチパチと大きく拍手をする、周りのウマ娘もそれにならって拍手をした。トウカイテイオーはにっかりと笑って、メジロマックイーンは誇らしげにそれを受け入れている。

 

 「いや、すごいの見ちゃったな。んで社長、飯の時間だよ」

 

 「お、悪いね平塚さん。じゃーみんなー!お昼にしよう!着替えて食堂に集まってねー」

 

 社長、と男に声をかけたのは掲示板で競馬で全財産を溶かす男、通称全財産ニキこと平塚、弁当屋を閉店しこちらに全ての商売道具を運び込んで就職した男である。もちろん趣味は競馬、貯金は雀の涙、料理の腕は抜群である。得意料理は唐揚げらしく、これがまた好評なのだ。

 

 はーい!と元気良く返事をして更衣室替わりになっている昔は出荷物をしまっておく倉庫だった建物の中に消えていくウマ娘たち。途中でメイショウドトウがコケてマチカネタンホイザを巻き込み鼻血を出してしまう一幕があったがそれ以外はおおむね問題なく着替えは済んだらしい。

 

 「すんすん…ずずっ…あう、すみませんトレーナーざん」

 

 「いやいや気にするなって。もうちょっとじっとしてような」

 

 「あ゛い゛」

 

 鼻血が詰まっているのか変な発音になっているマチカネタンホイザの鼻をつまんでやりながら苦笑する男は、背中にへばりつくマヤノトップガンを背負いなおしながら昼食に思いをはせるのだった。そろそろ体重気になってきたなという思いと共に。

 

 「ねえトレーナーちゃん、太った?」

 

 「ぐっ」

 

 クリティカルヒットだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

665:レース観戦者

そう言えばJHAについてイッチはどうするの?

 

666:レース観戦者

トゥイッター見る限りかなり注目されてるけど

 

667:レース観戦者

URAだっけ?ウマ娘で収益を上げるのが目的じゃないにしても目を付けられたら面倒かも

 

668:他称トレーナー

それについてはもうちょっと放っておくよ。動画撮影に関してもスペシャルウィークってフルネームで出すんじゃなくてスぺちゃんみたいな愛称で呼ぶことにする。フルで馬名出したら権利がどうこうなるかもしれないけど匂わせるだけならセーフでしょ?ゆくゆくは彼女たちの魂が名馬のそれだって認めてもらえたら、フルネームで活動させてあげたいね

 

669:レース観戦者

まあ走り見れば一発だもんな

 

670:レース観戦者

もう既にばれてるんだけどな大多数に

 

671:レース観戦者

まあウマ娘は謎の美少女路線は悪くないと思うで

 

672:競馬で全財産を溶かす男

ワイの競馬仲間からイッチの動画回ってきたwwwワイ関係者www愉悦愉悦www絶対漏らさないけどな。すまんな

 

673:レース観戦者

ウマ娘なら襲い掛かられても自衛できちゃうもんなあ

 

674:他称トレーナー

ウン、ソウダネ

 【丸太を一人で持ち上げるミホノブルボン 後ろでマヤノトップガンがエンジンを切った軽トラを引っ張っている】

 

675:レース観戦者

なにこれホントに?

 

676:レース観戦者

ウマ娘に人間が勝てるわけないわ

 

677:レース観戦者

マヤノトップガンがクッソ笑顔なのが逆に怖い

 

678:他称トレーナー

ちなみに今マヤちゃんは俺の隣でジグソーパズルやってる。「マヤ、分かっちゃった!」って言ってすさまじい速度で組みあがっていくんだけど凄い。え?何それ?

 

679:栄養士

5分目を離しただけなのにはんぶん完成してるんですけど…

 

680:レース観戦者

はぇーすっごい

 

681:レース観戦者

ねえイッチ、ウマ娘のエピソードもっと聞かせておくれ

 

682:レース観戦者

あーそれ気になる!

 

683:レース観戦者

いっそ配信してはどうだろうか

 

684:レース観戦者

剛の者過ぎる

 

685:他称トレーナー

何があるかな…あー!そうだ!ビワハヤヒデがバナナ好きっていうのは流したと思うんだけど、3日前彼女にバナナケーキをご馳走になったんだよ!

 

686:レース観戦者

はぇーいいなー

 

687:レース観戦者

ビワハヤヒデってあの眼鏡知的キャラだろ?見た目しか知らんけど

 

688:他称トレーナー

これがまたおいしくてな~。タイシンの奴なんて対抗心燃やして「ちょっと待ってて」って言ったらフィナンシェ焼いて出てきた。「ん、食べて」って顔真っ赤にして押し付けてきたんだけどそれがまたかわいいんだよな。多分途中で冷静になったんだと思うけど止まらなかったんじゃないかしら

 

689:レース観戦者

このクソボケがぁ!

 

690:レース観戦者

羨ましいぞこの野郎!

 

691:レース観戦者

いっしょに生活してたら口の中甘くなりそう

 

692:レース観戦者

そう言えば料理人組って仕事的に如何なん?

 

693:栄養士

まあそんな変わらないっていうか忙しい時と暇な時が上手く重なっててやりがいはあるよ

 

694:鉄人

楽ではないけど前の職場に比べたら100倍楽しいわね。ウマ娘の子がほんとにいい子ばっかりだし、娘を近くに置いておいても安心できるし、休みはあるし、まあ食欲は凄いわね

 

695:競馬で全財産を溶かす男

まあ弁当屋一人で切り盛りするよりゃ楽かね。接客がなくなった分料理に集中できるし仕込みだってする時間がたっぷりある。必ず笑顔でお礼を言ってくれるウマ娘のためならやる気みなぎるわ

 

696:レース観戦者

続けていけそうかな?

 

697:レース観戦者

合わなくて辞めまーすだとイッチが困るしなあ

 

698:他称トレーナー

辞めるのは自由だから止めないよ?困るのは事実だけどそれをどうにかするのが俺の仕事だし。ああ、あともう一つあるんだけど

 

699:レース観戦者

なんじゃらほい

 

700:他称トレーナー

馬の方のハルウララがいるマリアファームからハルウララに会いに来ないかって話がDMできたんだけど

 

701:レース観戦者

ファッ!?

 

702:レース観戦者

行動早すぎないか!?

 

703:レース観戦者

つまり、ウマ娘のハルウララを連れて競走馬のハルウララに会いに来ないかって話!?

 

704:レース観戦者

何それ激熱!実現すれば別の馬でもあり得るよな!?

 

705:他称トレーナー

うん、それはそうなんだし俺も受けるつもりで行くんだけど…流石に全員連れて行くわけにはいかないからハルウララは確定として誰を連れていくかなんだよね

 

706:レース観戦者

あー!あーーー!それはそうか!今…20人だっけか?

 

707:レース観戦者

流石に多いよな~

 

708:レース観戦者

まずウマ娘を置いていって大丈夫なのか?

 

709:他称トレーナー

これこれこうで数日留守にしてもいいかって聞いたら絶対戻ってくるならって言ってた。空けれるのは移動含めて5日が限度かな。まあ?そうなれば決める方法は一つでしょう。

 

710:レース観戦者

レースか?

 

711:レース観戦者

レースだな?

 

712:レース観戦者

レースでしょう?

 

713:他称トレーナー

いや、安価だ

 

714:レース観戦者

何でだっ!?

 

715:他称トレーナー

得意距離とかのばらつきがあって公平じゃないからいっそお前らに選んでもらおうかと。あとこっちの理由が本命なんだけど、本気で走ったばっかりだから骨折の可能性がある。何となくわかるんだよね。流す程度ならトレーニングになると思うんだけどレースさせちゃうとウマ娘の闘争心のせいで限界以上を簡単に引き出しちゃうからちょっと様子見したいの

 

716:レース観戦者

それなら、まあしょうがないのかぁ?

 

717:レース観戦者

そっか、そうだよなあ。馬だって折れるときは折れるんだし慎重になるのも当然か

 

718:レース観戦者

あの速度で何かあったら…ぞっとするわ

 

719:レース観戦者

分かったイッチ!ならばスレ伝統の…

 

720:レース観戦者

安価だあああああああ!!!

 

721:他称トレーナー

おっしゃ!じゃあ>>750と>>760!君に決めた!

 

 




 どうも、昨日ぶりでございます。時間ができたので一気に書き上げました。そんなわけで次回は競走馬とウマ娘の対面…をかけたらいいなあ。難しいんですよね、感想で指摘された権利関係とか考えだすと複雑になっていくのでいろいろ狭まります。

 あんまりそこら辺考えだすと書いてて楽しくないので…ある程度は無視させてください、ごめんなさい。イッチが営業行脚する話書いてもどうしても面白くならなくってボツになったので…

 ウマ娘かわいい!すごい!競走馬とどっちが速いの!?という小並感くらいの感じが一番書きやすいんですよね。なので今後も作中世界の権利だのなんだのはほぼ無視していきます、お許しください。

 あとアンケートで次回連れてくウマ娘を決めますのでご協力ください

 では次回でお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします。


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馬が合うとはまさにこのこと

1:他称トレーナー

はいはい、新スレね。今日がお待ちかねの日だぞ~

 

2:レース観戦者

イッチ!

 

3:レース観戦者

大変だったな…

 

4:レース観戦者

まさかイッチがリアル大岡裁きを受けるなんて…

 

5:レース観戦者

スぺちゃんの「行っちゃやーです!」という言葉に揺らぐイッチは面白かったです

 

6:レース観戦者

説き伏せるの大変だったなイッチ

 

7:レース観戦者

タイキシャトルに1日20回のハグをされた感想はいかが?

 

8:レース観戦者

イッチ取り合いステークスが開催されてたもんな

 

9:他称トレーナー

可愛かったです

 

10:レース観戦者

こいつやっぱおかしいわ

 

11:レース観戦者

おいおいおい、最強だわこいつ

 

12:レース観戦者

イッチから離れるのをウマ娘があんなに拒否するとはなあ

 

13:レース観戦者

このリハクの目をもってしても

 

14:レース観戦者

はいはい節穴節穴

 

15:他称トレーナー

連れて行かなかった子たちのお願いを一つ聞くことで何とかオッケーをもらいました

 

16:レース観戦者

たのしそう

 

17:レース観戦者

これもそれも全て安価ってやつの仕業なんだ!

 

18:他称トレーナー

あ、本題に入る前に一つ。ウマ娘たちが来る順番というか基準がわかったよ

 

19:レース観戦者

と言いますと?

 

20:レース観戦者

適当に来てるんじゃないの?

 

21:他称トレーナー

まあ向こうで役割がある子たちは出来るだけ残っていなくなっても大丈夫な準備を進めてるらしい。もれなく全員こっちに来る気らしいけど踏ん切りがつかなかったり色々あって、言い方悪いけど吹っ切れた子たちからこっちに来てるんだってさ…前世の俺は罪深いよ全く。どれだけウマ娘を弄んでたんだろうか。最初期組はまた違うみたいだけど。

 

22:レース観戦者

弄んでたわけじゃないんだろうけど心に来るよな

 

23:レース観戦者

なるほどなるほど…

 

24:レース観戦者

何人いるんだ?

 

25:レース観戦者

イッチの財力が…!

 

26:他称トレーナー

ワイの財力に底はない、なぜなら1年前買った仮想通貨がこの度100倍に跳ね上がったからである。今が売り時なり

 

27:レース観戦者

こいつ金転がしの才能ありまくりでは?

 

28:レース観戦者

それもしかして半年前20分の1に下がったやつでは?

 

29:レース観戦者

負けたと思って手放しちゃったんだよなあ

 

30:他称トレーナー

ほんで現在移動中なんだけど、正確にはSAで休憩中。あと1時間もしないで着くんじゃないかな?

 

31:レース観戦者

運転お疲れイッチ

 

32:レース観戦者

イッチ、イッチ休憩中悪いんだけどウマ娘の面白話頂戴

 

33:他称トレーナー

良かろう。これは出発前のことなんだが…マヤノトップガンがぷくーっと膨れてこう言いだしたのである。「いいなー、マヤもいきたーい」と

 

34:レース観戦者

ある意味で当然の帰結

 

35:レース観戦者

安価とはいえ流石に不満も出るよな

 

36:他称トレーナー

上目遣いでじっと俺を見つめてそう言われれば揺らいでしまうのが俺というしょうもない男である。鋼の意思を持ち断ったら「もーっ!ネイチャちゃんまたマヤの事だましたのーっ!?トレーナーちゃん上目遣いしてお願いしても聞いてくれなかったよーっ!」とソファーに座っていたナイスネイチャに突撃かましてた

 

37:レース観戦者

入れ知恵かよwww

 

38:レース観戦者

実際どうなのさ?

 

39:レース観戦者

揺らいだんじゃねえの~?

 

40:他称トレーナー

正直たまらなかったゾ

 

41:レース観戦者

でしょうねえ?

 

42:レース観戦者

あー羨ましい羨ましい

 

43:レース観戦者

あんな…あんなかわいい子に上目遣いでお願いされる機会なんて俺の人生にはなかったんやが?

 

44:レース観戦者

腹を斬って詫びろイッチ

 

45:レース観戦者

ネイチャさんの反応を知りたい

 

46:レース観戦者

むしろネイチャさんが何を思ってそんなことを言ったのか

 

47:他称トレーナー

「あ~やっぱダメだったか~。ごめんねマヤノ~」「む~っ!今度という今度は許さないんだからね!こうなんだから!」とネイチャのモフモフツインテを永遠にモフモフしてた。そんなのが罰なのか。可愛いしかないんだが。

 

48:レース観戦者

やっぱダメだったとか言ってる時点で確信犯やんけ

 

49:レース観戦者

なにそれ可愛い

 

50:レース観戦者

画像をくれ!是非とも!

 

51:レース観戦者

イッチ独り占めは許されんぞ~~~!

 

52:鉄人

可愛かったです

 

53:栄養士

可愛かったです

 

54:レース観戦者

ちくわ大明神

 

55:競馬で全財産を溶かす男

可愛かったで…誰だ今の!?

 

56:レース観戦者

コテハン勢怒涛の連携で草

 

57:他称トレーナー

【><という顔でナイスネイチャのツインテをモフモフするマヤノトップガンと受け入れているナイスネイチャ】

 

58:レース観戦者

あああ~~~~

 

59:レース観戦者

あのツインテ実際如何なん?

 

60:鉄人

娘曰くもふもふでずっと触っていたいの!とのこと

 

61:レース観戦者

子供の素直な感想は最も信用できるな

 

62:レース観戦者

そう言えば残ってるウマ娘はどうなん?

 

63:競馬で全財産を溶かす男

ちょっと元気ないけど変わりないよ。本気トレーニングは禁止されてるから流す程度だけやってみんな思い思いに過ごしてる

 

64:鉄人

この子おっきいけどお料理上手なのよね。あとビワハヤヒデとかナイスネイチャにナリタタイシンなんかもお料理上手よ

【中華鍋を自在に振るヒシアケボノ】

 

65:レース観戦者

チャーハン作るよ!

 

66:競馬で全財産を溶かす男

お手伝いするよ~☆って手伝ってくれるんだけど助かるのは事実なんだ…だけど俺らの仕事取らないで…これでお金もらうのは申し訳たたないの…

 

67:栄養士

ビワハヤヒデさんはかなり頼りになるわね。知識の範囲が広いしウマ娘に必要な栄養素も知っているから参考になるわ

 

68:レース観戦者

やはりメガネキャラは知的キャラ

 

69:レース観戦者

顔がでかいけどな

 

70:他称トレーナー

本人それかなり気にしてるからやめてあげて。馬の方のレース動画で顔がでかいってコメントに過剰反応してたから。「私の顔は大きくないぞっ!」って。

 

71:レース観戦者

 

72:レース観戦者

草生やすな刈り取るぞ

 

73:レース観戦者

女の子に顔がでかいは可哀想

 

74:レース観戦者

所でイッチ、尻尾の手入れってやってるの?

 

75:他称トレーナー

やってるぞ。昨日はメイショウドトウだった

 

76:レース観戦者

こいつ…!

 

77:レース観戦者

変われ!今すぐ場所を変われ!

 

78:レース観戦者

女の子の尻に生えてる尻尾を弄びやがって

 

79:他称トレーナー

やっぱ尻尾の質?っていうのかな一人一人違うんだよね。ビワハヤヒデの尻尾は癖っ毛ぽくて、メイショウドトウの尻尾は柔らかめ。あと手入れ中滅茶苦茶嬉しそうで可愛かった。こんなおっさんのどこがいいのかね

 

80:レース観戦者

イッチだからだぞ多分

 

81:レース観戦者

イッチの尻尾手入れ人気なんだな

 

82:レース観戦者

逆にやらなくていいいっていうやつおるんか?自分でやるぜっていう子

 

83:他称トレーナー

いない。やろうかっていうとみんな尻尾振って喜ぶ

 

84:レース観戦者

かわいい

 

85:レース観戦者

かわいい

 

86:鉄人

目の毒よね~若い頃を思い出すわ~。あたしも旦那とあんな風にいちゃついてたし、周りの気持ちがよくわかるわ

 

87:レース観戦者

そう言えば出るときなんかあった?

 

88:他称トレーナー

タイキシャトルやウイニングチケットといった感情的なメンツから今生の別れかと言わんばかりに送り出された以外は正常やな

 

89:レース観戦者

なんだ横断幕でも作られたか

 

90:レース観戦者

ねーだろwwww

 

91:競馬で全財産を溶かす男

懺悔します。ウイニングチケットがそれやりそうになってナリタタイシンに羽交い締めで止められてました

 

92:他称トレーナー

マジでっ!?

 

93:レース観戦者

知らねーのかよww

 

94:栄養士

「うわああああ~~~ん!タイシンやめてよ~~~!」「あんたがバカなことするからでしょこの馬鹿っ!」「バカって言われた~~~!」というやり取りがあったり

 

95:レース観戦者

チケゾーちゃん子供かよ

 

96:他称トレーナー

昨日涙目だと思ったらそういうことだったのか…

 

97:レース観戦者

あの身長差で羽交い絞め…?

 

98:レース観戦者

ウマ娘パワーすごい

 

99:レース観戦者

そりゃあ丸太を持ち上げるくらいですから

 

100:他称トレーナー

この前ミホノブルボンがトラクター引っ張ってトレーニングしてたの見て腰抜かしたゾ。1トンくらいあるハズなんやけど…元の世界だと5トンあるタイヤ引っ張ってトレーニングしてたらしい。世界は広い

 

101:レース観戦者

向こうの人類よく生き残ってるなマジで

 

102:レース観戦者

分からせられててもおかしくないだろうに

 

103:他称トレーナー

ウマ娘、人間と仲良くしたいって本能があるのかな

 

104:レース観戦者

そうだったらいいなあ

 

105:他称トレーナー

よし、そろそろ行くわ。行ってきまーす

【後部座席に3人並んで座るハルウララ、アグネスデジタル、ライスシャワーの3人の画像 アグネスデジタルの口から魂がはみ出てるように見えるがその顔は幸せそうであった】

 

106:レース観戦者

デジタルwwww

 

107:レース観戦者

幸せそうww

 

108:レース観戦者

低身長3人組可愛いなww

 

109:レース観戦者

イッチのピースのみ映ってるけど楽しそうでよかった

 

110:レース観戦者

楽しんで来いよー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ねえトレーナー、ここが馬の私がいるっていう牧場?」

 

 「ふわ~、お兄様のお家の周りと同じくらい自然がいっぱい。ライス、ここ好きかも」

 

 「そんな感想を抱くお二人が尊い…!!不肖このデジたん、立派にお供を務めさせてふえっ…!」

 

 「デジタルちゃんいっしょに行こ―!」

 

 「おっとデジタル、気絶にはまだ早いぞ。マリアファーム、初めて来たけどいいところかもな。じゃあ点呼と注意事項、君たちの名前は~?」

 

 「はいっ!私はハル!」

 

 「ライス…じゃなかった。ライはライ、だよ?」

 

 「デジです!」

 

 「よろしい。では事務所まで行こうか。もうすぐ着きますって連絡入れてあるから仲良くしっかりついてくるんだぞ」

 

 「「「は~~い!」」」

 

 現在男は自宅のある県を飛び出してとある場所に来ていた。それはこの前、ウマ娘のレースを配信した際に開設したURAのアカウントに来たDMで競走馬のハルウララを現在飼養しているマリアファームという牧場から、あのピンク色の髪の女の子と一緒にハルウララに会いに来ないかと打診を受けて快諾した結果このような形になったのである。

 

 男が普段使いしているワンボックスカーに打診を受けた本人、ウマ娘のハルウララと安価で決まったライスシャワーとアグネスデジタルを詰め込んで県を超えて途中でホテルに宿泊しつつ(部屋はきちんと別)移動してきたわけである。なぜか移動しただけなのにアグネスデジタルはほぼ満身創痍であるが、助手席に座ろうとするたびにハルウララに一緒にすわろーよ!と後ろに引きずりこまれ二人の間に挟まっていたのでしょうがないのかもしれない。

 

 ウマ耳を隠すための帽子と尻尾を上着の中に隠した3人が男の後ろをついてくる。余り観光というものを意識していない牧場…引退馬などを預かる生産牧場などは一般に開かれていないことが多いのではあるがマリアファームはそういうことはないらしくきちんとお客さん用の駐車スペースがあったのでそこを借りて車を停めたわけであるが、3人とも男の自宅の周りにはない景色を珍しそうに眺めていると事務所から一人の女性が出てきた。

 

 「あ!もしかしてURAの方ですか?それとウマ娘さんたち?」

 

 「あ、そうです。本日はお招きいただきありがとうございます。カメラの方回してもよろしいでしょうか?」

 

 「はい、はい!是非ともよろしくお願いします!一応私、牧場長の浦瀬と申します。えっとそちらが…」

 

 「ウマ娘のハルだよっ!よろしくお願いします!」

 

 「ライっていいます」

 

 「デジです!よろしくお願いします!」

 

 「よろしくね。ハルさん、貴方が…うん、やっぱりそっくりだわ。人間相手なのに不思議ね…あの競争の動画も、今競馬界隈ではものすご~~~く話題なんですよ」

 

 「そうなんだ!嬉しいな~~!」

 

 40代後半と言ったところの浦瀬と名乗った女性の許可を得て男はカメラを回しながら3人とのやり取りを収めていく。さっそく行きましょうか、と浦瀬が3人を先導して牧場の施設内に入ろうとしたとき馬の嘶きが聞こえてきた。まるで歓迎するかのようなその嘶きを聞いた浦瀬が不思議そうにぽつりと

 

 「あら?ウララの嘶きだわ…もしかして来たのが分かったのかしら…?」

 

 「そうなの?お馬さんってすごいんだね!」

 

 「いえいえ、普段は私たちが来てもこんなことはないのだけれど…?」

 

 どうやら普段はないことらしいが動物なのでそういうこともあるだろうとあまり気にせずに場内に入り、まだ出していないらしい放牧場を横切って馬房が並ぶ建物の下に入ると、いた。鹿毛の馬、競走馬のハルウララだ。せわしなく落ち着かない様子で馬房の中をうろうろして紐で区切られた馬房の出口から顔をのぞかせている。

 

 「わ、あれがハルウララさん…?可愛いね、ね?デジちゃん」

 

 「はい、やはりどこかハルさんと似ていますね」

 

 「ま、あんな落ち着かないウララを見るのは初めてです。いつもだったらこの時間はうつらうつらと寝ているのですけど…なんせもうおばあちゃんですから…」

 

 馬の方のハルウララが立ち止まる、そしてさっきから無言で見ていたウマ娘のハルウララも立ち止まる。彼女は無言で帽子を取り、上着を脱ぎ捨て尻尾を出した。どう見ても頭から直接生えているとしか思えない耳を見た浦瀬が目を見開いて驚く様子をよそに、デジタルがそれを受け取る。ハルウララはハチマキをポケットから取り出してぎゅっと結び、改めて力強い視線で馬のハルウララを見つめる。

 

 「わかる?私だよね?貴方は、わたし。ハルウララ、初めまして?久しぶり?…よく、分かんないや」

 

 「あっ!危ないっ!放馬!?」

 

 基本的に馬は首の下の高さあたりに1本棒を置いておけば出られないと判断して脱走することはない。だが、例外がその場で起こった。ロープの下をくぐって、ハルウララが出てきた。管理が杜撰なのではなく、そんなことをしない気質の馬だからそういう管理をしていたのだろう。だが、目の前でそれが破られる。嘶きと共に常歩でこちらに駆け寄ってくる。

 

 馬のパワーは人間とはけた違いだ。興奮した馬を止めることは人間では基本的に不可能、けどハルウララはヒトの姿をした自分の目の前で足を止める。顔を近づけるとその自分は頬を撫でてくれた。それはヒトのハルウララも同じだった。動物の姿をした自分が顔を近づけてくる。そっと手を出して、頬を撫で、その顔を胸の内に収める。

 

 「えへへ、よろしくね!私、ハルウララ!貴方も同じ?そうなんだ!じゃあ、走るのは?大好き!?私もなんだ!」

 

 「あの……やっぱりあの子…ハルさんは、ハルウララなんですね?あの尻尾も耳も、本物…」

 

 「ええ、まあそうなります。魂と夢を継いで走る女の子、彼女らウマ娘はそういう存在だと…俺は信じてます」

 

 「ふふ、とんでもない存在がいるものですね。世界は広いです…それじゃあ、貴方たちも?」

 

 ほっと息をついた浦瀬が感嘆の息を吐いてそうこぼす。馬の挨拶、柔らかい口元で体中をハミハミされる毛繕いを受けてくすぐったいと笑っているウマ娘のハルウララ。言葉が通じる、というよりは魂で通じ合っているのだろう。好きなものも好きなことも一緒で、走るのだって大好きだと。名前だって一緒、私たちおんなじだね、と笑っていた。

 

 浦瀬に視線を向けられた二人も帽子をとる。その下から現れたウマ耳に、うんうんと頷いた浦瀬は凄いわね、と顔を綻ばせる。お名前教えてもらってもいいかしらと聞かれた二人がこっちを向いたので男は頷いた。

 

 「あの、ライスシャワー、です。ウララちゃんとは仲良しで、お友達です」

 

 「アグネスデジタルです。ウララさんの明るさにはいつも助けてもらってるんです」

 

 「そう、なのね…言う必要はないかもだけれど仲良くしてあげて欲しいわ。なにせあの子、寂しがりでしょう?放牧場に一頭だと、お友達を呼んでずっと鳴いてるのよ」

 

 わーいわーい!と声を上げてハルウララと触れあうハルウララ、魂が同じだけどちょっと違う二人は、嬉しそうに、楽しそうに、それを続けている。高く嘶いたその声におっきい声だね!と返す。無口をもった浦瀬がハルウララの顔にそれを付けて、放牧場に行きましょうかと声をかける。止まっていた時間が、動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

486:レース観戦者

あれ、何だろう…涙が止まらない

 

487:レース観戦者

ええ話や…

 

488:レース観戦者

イッチ、いい話をありがとう

 

489:他称トレーナー

大きなトラブルもなく終われてよかったよ本当に。未編集版はスレ民限定だけど編集したら一般向けに出すぜ。マリアファームにも許可もらったし向こうもブログに書くって

 

490:レース観戦者

ウマ娘に突っ込まれなかったな

 

491:他称トレーナー

多分直接会ったからだと思う。納得感があるんだよ、ああそうなんだって。そういう存在なんだって思えちゃうんだ。

 

492:レース観戦者

ところで他のハイライトをよこせ

 

493:レース観戦者

そうだそうだー!

 

494:レース観戦者

イッチだけ堪能してずるいゾー!

 

495:他称トレーナー

他は写真くらいだけどまあよかろう。ほれ

【ハルウララとハルウララがニンジンを咥えている画像】

 

496:レース観戦者

あらやだシンクロ

 

497:レース観戦者

か わ い い

 

498:レース観戦者

 

499:レース観戦者

やっぱ並んでみると雰囲気そっくりなんだな

 

500:レース観戦者

なお大分年上の模様

 

501:他称トレーナー

超元気だったけど

【ウマ娘3人と走り回る競走馬のハルウララの画像】

 

502:レース観戦者

元気になったのでは?

 

503:レース観戦者

魂パワーが譲渡されたのかな?

 

504:レース観戦者

ってことはこれ他のウマ娘元の競走馬に会ったらその馬元気になるかもってことか?

 

505:レース観戦者

いや確証ないし飛躍しすぎでは

 

506:レース観戦者

でも会わせてみたいよな。チケゾーおじいちゃんとかさ

 

507:レース観戦者

この前盛大に誤嚥する動画見たし元気になるなら是非とも

 

508:レース観戦者

まあそれは後にしよう。今は可愛さを堪能させて欲しい

 

509:他称トレーナー

やっぱ馬とウマ娘って相性いいのかも

【乗れと言わんばかりに屈むハルウララとそれを前にして乗っていいのかとこっちを見るウマ娘のハルウララ】

【ハルウララに乗るハルウララと他の馬に乗っているライスシャワーとアグネスデジタル】

 

510:レース観戦者

自分から騎乗を望むなんてないだろ。やっぱ通じ合うものがあるんだな

 

511:レース観戦者

というかそんなおばあちゃんに乗って大丈夫なのか?ハルウララって人間換算だと80越えだぜ?

 

512:他称トレーナー

いや、普通に軽々と立ち上がった。すげえ嬉しそうにぱっからぱっからやってたよ。馬装だって超々久しぶりにつけたらしいのに全然嫌がらなかったし

 

513:レース観戦者

やっぱり、覚えてるのかな?いろいろ

 

514:他称トレーナー

ハルウララ曰く「全部覚えてる」って。勝てなくても走ってるだけで楽しかったし、見ている人たちが自分を見てくれるのが嬉しかったって言ってるってさ

 

515:レース観戦者

やっぱ自分だから分かるのかな?

 

516:レース観戦者

ワイ、ハルウララを応援する会に募金を決意、振り込んでくるで候

 

517:レース観戦者

ワイも

 

518:レース観戦者

おいどんも

 

519:レース観戦者

イッチ、これからどうするん?

 

520:他称トレーナー

とりあえずホテルまで行って泊ってから帰るよ。3人とも泥んこまみれになったからね。

 

521:レース観戦者

いっしょに走り回ったのかwww

 

522:レース観戦者

いいな、楽しそう

 

523:レース観戦者

ウマ娘と馬が走る、是非とも見たい光景

 

524:レース観戦者

待て、ホテルというたか?

 

525:レース観戦者

あの美少女3人とホテル…?

 

526:レース観戦者

怪しまれそう

 

527:他称トレーナー

意外と通るぞ。部屋別でとってるから怪しまれもしない。まあ常に猫耳帽子被ってるのはあれかもしれんが

 

528:レース観戦者

ウマ耳帽子だろ

 

529:服飾屋

作らせて?ていうか作るわ。任せときなさい

 

530:レース観戦者

強すぎる

 

531:レース観戦者

まあ何はともあれ

 

532:レース観戦者

遠征大成功だぜ!お疲れイッチ!

 

533:レース観戦者

おつかれ!

 

534:レース観戦者

編集したやつ楽しみにしてるぜ~~~!

 

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。ハルウララとハルウララの邂逅でごぜえました。え?薄い?もっと濃く?ごめんなさい作者の限界でございます。

 もう少し更新頻度を早くしたい所存、ですが仕事が忙しいなり。次でまたウマ娘増やせたらいいなー、そのあとは初勝負服レースといきたいですね。

 誰を来させようかな~、でももうちょっと来た子にスポット当てたいですね

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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お願いイッチ!

230:他称トレーナー

ところで何か忘れてないだろうか

 

231:名無しの観戦者

どうした急に

 

232:名無しの観戦者

前置きなくヌルっと出てきたなイッチ

 

233:名無しの観戦者

忘れてるって何が~?

 

234:名無しの観戦者

遠征は大成功だっただろ?

 

235:名無しの観戦者

向こうのハルウララ号滅茶苦茶元気になってたよな。飛び跳ねてる動画が投稿されたくらい

 

236:名無しの観戦者

おばあちゃん超元気

 

237:他称トレーナー

うむ、それはいいことなんだけど…俺は覚悟を決めねばならんのだ。ウマ娘たちに「何でもしますから!」(お願いを聞くと言っただけ)と告げて遠征に来た身ゆえに

 

238:名無しの観戦者

ん?

 

239:名無しの観戦者

んん?

 

240:名無しの観戦者

 

241:名無しの観戦者

何でもするって?

 

242:名無しの観戦者

言ったよね

 

243:他称トレーナー

(お前らには言って)ないです

 

244:名無しの観戦者

あ、ない…

 

245:名無しの観戦者

あーなるほどそれね

 

246:名無しの観戦者

どんなお願い事されるか今から楽しみだゾー

 

247:名無しの観戦者

もうすでに誰か叶えたんか?

 

248:他称トレーナー

いや、まだ。なので今から聞きに行こうと思うの…安価で

 

249:名無しの観戦者

ほほー!

 

250:名無しの観戦者

いいっすね~

 

251:名無しの観戦者

よっしゃ!一発やったろやないか!

 

252:他称トレーナー

では>>260!君に決めた!

 

253:名無しの観戦者

はやいはやい!

 

254:名無しの観戦者

も、もうか?スぺちゃん!

 

255:名無しの観戦者

ダイワスカーレット!

 

256:名無しの観戦者

ウオッカ!

 

257:名無しの観戦者

ヒシアケボノの可愛いところもっとください!

 

258:名無しの観戦者

いやいやチケゾーちゃんでしょ?

 

259:名無しの観戦者

ここは激マブらしいマルゼンスキーちゃんで!

 

260:名無しの観戦者

ここだぁ!ナリタタイシン!

 

261:名無しの観戦者

メジロマックイーン!

 

262:名無しの観戦者

タイキシャトル!

 

263:名無しの観戦者

お?決まった?

 

264:名無しの観戦者

ナリタタイシンキタコレ!イッチの話を聞くにかなりのツンデレと見た!どんなお願いされるか楽しみ~

 

265:他称トレーナー

タイシンね、了解。多分今なら音ゲーやってるかな、俺の部屋で

 

266:名無しの観戦者

貴様今聞き捨てならんことを言ったな

 

267:名無しの観戦者

自室だと?自室にウマ娘を招いているのか貴様は

 

268:競馬で全財産を溶かす男

実質イッチの部屋はウマ娘の共有財産と化しつつあるぞ

 

269:他称トレーナー

俺のプライバシーはいずこ

 

270:名無しの観戦者

そんなもんはない

 

 

 

 

 

 

 

 「おっタイシンいたいた~」

 

 「…はぁ、なに?見ての通り今忙しいんだけど」

 

 「音ゲーやってるだけじゃん」

 

 ナリタタイシンはドアを開けてやってきた男に対してつっけんどんにそう言った、が字面にすると果てしなく冷たく思えるかもしれないが実際の声音はかなり機嫌がよさげである。その証拠に彼女は音ゲーをいったんやめて顔だけではあるが男をきちんと見つめていた。

 

 ちなみにこれがウイニングチケットであった場合音ゲーを優先することになる。勘違いしてはいけないのがウイニングチケットも彼女にとっては大事に分類されるということだ。ちょっと扱いがぞんざいなだけで。

 

 尻尾は機嫌よさげにフリフリと床を撫で、耳はパタ、パタと少しだけ所在なさげに揺れている。何を言われるのか分からないけど相手が大切なトレーナーな分安心しているということである。スレ民が知れば「抱け」もしくは「爆発しろ」か「もげろ」の大合唱と化すであろうことは想像に難くない。

 

 「いやさ、マリアファームに行く前の話覚えてる?俺一つ約束したでしょ?」

 

 「もしかして、一つお願いを聞くって話?冗談かと思ってた」

 

 「いやそれは信用なさすぎない?」

 

 「私たちを置いて死んだくせに」

 

 「それ言うの超卑怯だし俺には実感ないんだよなあ…あ、やめて?思いだして瞳を潤ませるのはやめて?悪いことしたんだろうけど罪悪感がすごいことになるんだよね」

 

 「…知らない」

 

 すん、と少し鼻を鳴らしたナリタタイシンがそっぽを向く。ここにいる全てのウマ娘に関連することではあるが彼女らは男が傷ついたり目の前からいなくなったりするとひどく狼狽する。それは向こうの世界の男の最期に起因する話ではあるが残念ながら男にはよくわからないのである。

 

 「そんで、今順番に聞きに行く最中なんだけど」

 

 「安価ってやつでしょ」

 

 「なんでわかったんだ!?」

 

 「なんかそんな気がした。アタシが一番っていうのがなんかおかしいし。普通なら来た順でスペシャルウィークからとかじゃない?アンタの性格上さ」

 

 「おっしゃる通りで。それでも一応聞くぞ、なんかない?」

 

 「…ちょっと待って」

 

 ナリタタイシンはそっぽを向く、まだそのお願いを聞いてもらったという話を他のウマ娘からは聞いてない。つまりアタシが一番、順番を他人が決めたとはいえ少しだけ緩んだ頬を見せないように男とは別の方向を向いて頭の中ではレースの時に匹敵するくらいの回転速度でお願い事を考えている。なんせ今なら独占である。トレーナーを、独占。甘くそして犯罪的な響きのそれにナリタタイシンの耳がピンと立った。

 

 右見て、当然誰もない。左見て、勿論誰もいない。正面見て、音ゲーのリザルト画面があるだけ、そして後ろ、トレーナーがいるだけ。左右正面後ろ確認よし!いうぞ!とナリタタイシンは覚悟を決めた。

 

 「じゃあ、さ。その…ここ、座ってくれない?ここ」

 

 すくっと立ち上がったナリタタイシン、脚で自分が座ってたクッションを示す。立ってなおも男に見下ろされる身長差、それが男が胡坐でクッションの上に座ったことで一気に縮まった。だが、ナリタタイシンの目的はそれではない。彼女は男の正面に回り込むと画面の方へ向いて、ぽすんと男の胡坐の中に腰を落としたのである。

 

 「あ~~~…タイシン?」

 

 「暫くこうさせてよ、それがお願い。いいでしょ?」

 

 「いいよ、でもこんなことでいいのか?」

 

 「こんなことがいいの」

 

 そう言ってナリタタイシンは男の胡坐の中でベストポジションを探すためにもぞもぞとお尻を動かし、納得のいく姿勢になったのかコントローラーを持ち直してゲームを再開した。内心はやっちゃった、やっちゃった!とドキドキと嬉しさでパンクしそうであるがそれよりも今のこの幸せを堪能したいとそう感じていた。

 

 男を、トレーナーを独り占めする機会なんてループの中ぐらいでしかない。こっちに来てからはループから解放された代わりに同じ立場のウマ娘がわんさかいる。男が一人になる機会なんてそうそうないし男は忙しくあれこれやっているのだ。それが自分たちのためだというのを理解しているので強引に何かしようとはだれも思わない。

 

 が、それは男が自分から来たら別の話である。何という千載一遇のチャンス、無駄にはできない。誰も見てなくて、素の少し甘えたな自分を出してトレーナーに構ってもらいたいとナリタタイシンはバクバクする心臓を落ち着かせてトレーナーにもたれかかる。すっぽりと自分が収まる安心感に心が安らいだ。

 

 日頃自分の低身長を何かと疎ましく思っているナリタタイシンではあるが、今この時だけは身長が低くてよかったかもと、そう思うのだった。絶対声には出さないけど。

 

 「あ、ミスってる。珍しいな」

 

 「うっさい!」

 

 台無しであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

349:他称トレーナー

ヤバイ。タイシンヤバイ。マジでヤバいよ、マジヤバい。タイシンヤバイ。まず可愛い、可愛いなんてもんじゃない。天使、エンジェル、超可愛い。

 

350:名無しの観戦者

遂にイッチがコピペに動いた

 

351:名無しの観戦者

つーかうらやましいんだが?

 

352:名無しの観戦者

え?なに?あの美少女を胡坐の中に収めてきただと?

 

353:他称トレーナー

安定感のためにお腹に手を廻したのを白状します。細くて大変可愛らしゅうございました。俺後で死ぬんじゃねえのこれ

 

354:名無しの観戦者

今俺が殺してやろうか

 

355:名無しの観戦者

悔しみでヒトガコロセタラ…

 

356:名無しの観戦者

つーか何甘いことやってるんだよオメー

 

357:名無しの観戦者

ああん?

 

358:名無しの観戦者

もう許さねえからなあ?

 

359:名無しの観戦者

ブラックコーヒーがクソ甘い

 

360:名無しの観戦者

これイッチがお願い全部聞く前に俺らが糖尿病で死ぬぞ

 

361:他称トレーナー

で、すまないんだけど次の安価はなしで。帰りにメジロマックイーンからお願い事されたからそれを叶えた話をする。あとこれもらったから上げとくね

【メジロ讃歌のMP3】

 

362:名無しの観戦者

え?なにこれ?

 

363:名無しの観戦者

メジロ連呼してるけどwwww

 

364:名無しの観戦者

ふぁーwwww

 

365:名無しの観戦者

校歌みてえwww

 

366:他称トレーナー

この曲はメジロ賛歌というらしい。由緒正しいウマ娘の名家メジロ家を讃える歌でメジロに属するウマ娘ならば基本歌えるのだとか。マジかwwwwと俺も思ったが目の前で超美声で歌われてしまったので納得しました。

是非ともトレーナーさんにも歌えるようになってほしいですわ!とのことで

 

367:名無しの観戦者

んな無茶な

 

368:名無しの観戦者

これイッチをメジロ家に引き込もうという策略では

 

369:名無しの観戦者

というか改めて聞いたらやべえな。ハモリが滅茶苦茶綺麗。歌ってるの誰よ?

 

370:名無しの観戦者

あ、それ気になるわ

 

371:他称トレーナー

えーともらったのだと

メジロマックイーン、メジロライアン、メジロドーベル、メジロブライト、メジロパーマー、メジロアルダンだって。マックイーン以外はまだ向こうにいるっつってるけど…多分来ますわって断言された。お嬢様のオンパレードやあ…

 

372:名無しの観戦者

ホントにメジロばっかりなんだなwwww

 

373:名無しの観戦者

イッチこれメジロの関係者に聞かせよーぜwww

 

374:名無しの観戦者

無理言うなよwww

 

375:名無しの観戦者

ドーベル現役時代ファンだったから会ってみたい

 

376:名無しの観戦者

いまメジロドーベル号は仔馬のお姉さんやってるんだっけ

 

377:名無しの観戦者

で、イッチ。マックイーンとナニしたんだ?

 

378:名無しの観戦者

露骨に意味深にするな

 

379:名無しの観戦者

ナリタタイシンがあれだったのだからもっと過激でも驚かないよ俺は

 

380:名無しの観戦者

さあキリキリ吐くのだイッチよ!

 

381:他称トレーナー

うむ、あれはタイシンと別れ廊下を進んでいた時のことじゃ…

 

382:名無しの観戦者

昔話風かな?

 

383:名無しの観戦者

メジロマックイーン見た目ドストライクだから正直羨ましい

 

 

 

 

 

 

 

 「まあ、トレーナーさんではありませんか。おひとりだなんて珍しいですわね」

 

 「マックイーンこそ、テイオーは一緒じゃないのか?」

 

 「彼女と一心同体扱いされるのは少々複雑ですわ…今はスぺさんの所で一緒に遊んでいるでしょう。わたくしは、その…貴方を」

 

 「探していたって?」

 

 「え、ええ!そうですわ!何か問題ありまして!?」

 

 「いや、ないけど」

 

 最終的に寝落ちしてしまったナリタタイシンを自室のベッドで寝かせて部屋を出た男を呼び止めたのは清楚な私服に身を包んだメジロマックイーンであった。仲がいいのかライバル同士通じ合うものがあるのかトウカイテイオーとよく行動を共にする彼女にしては珍しく一人でいる。そして男を探していたのだというからには何か用があるのだろうと踏んだ男が問いかける。

 

 「何か用か?あ!もしかしてお願いが決まったのか?」

 

 「実はそうなんですの。察しがいいですわ、今よろしくて?」

 

 「ん、いいよ。タイシンに続いて君が2番目だ」

 

 「入着とはいえ1着ではないのは釈然としませんわ…」

 

 「おっとこれはすまん。競争じゃないから気にすんなよ」

 

 ぷくぅともちもちと柔らかそうなほっぺを膨らませたマックイーンが耳を寝かしてそう言ってくるので男は平謝りするのであった。ほっぺをつついて空気ぷしゅ~とやりたいところではあったがそんなことをすればメジロマックイーンのご機嫌を損ねるのはよくわかっている男は苦笑をするだけでメジロマックイーンの次の言葉を待つことにする。

 

 こほん、と咳払いをしたマックイーンが少しだけ緊張しているのか白い肌を僅かに朱に染めて意を決したように言葉を放った

 

 「トレーナーさん、わたくしとお散歩に行ってくださいませんこと?」

 

 「ん、いいよ。今から?」

 

 「は、はい!出来れば二人で!ふ・た・り・で!」

 

 「はいはい、じゃあバレないうちに出ようか」

 

 家の中はウマ娘でごった返しているのであるが、メジロマックイーンの可愛いお願いを叶えるために本気を出した男は本当にどのウマ娘にも気づかれることなく自宅を出発することに成功した。男が持つ広大な土地と農道を抜ければ少しだけ合間が広いが住宅街があるし、それなりの施設も立ち並んでいる。

 

 服飾屋と掲示板で名乗っている女性が作ったウマ耳が違和感なくすっぽり入る帽子、個人で違うウマ耳をきちんとサイズを測りほぼオーダーメイドで作られて被り心地のいいそれを被ったメジロマックイーンはまさに良家のお嬢様といった風情である。

 

 メジロ家はウマ娘の名家であるらしいが一本芯が入った立ち姿や雰囲気からして確かにそう頷けるものがあるだろう、メジロマックイーンが持つちょっとムキになりやすいところが親しみやすさを演出していて、近寄りがたいわけではないが、高嶺の花というのはそうなのかもしれない。

 

 「では…その、エスコートをお願いしますわ」

 

 「はいよ、お手をどうぞ?お嬢様?」

 

 くっさいセリフである。内心男は気持ち悪ぃな俺と思っているわけであるがクソデカ感情をため込んでいるウマ娘たちにとっては男は何をしてもかっちょいい大人の男に映ってしまうのである。諸行無常、これにはスレ民も持っているビール缶とつまみをぶん投げてくるだろう。

 

 嬉しそうに尻尾と耳を動かしながら男の手を取ったメジロマックイーンと手をつないだ男はあてもなくふらふらとお出かけ散歩を楽しみに出発するのであった。

 

 

 

 「あら?…あれは」

 

 「ん、ああ。近くの高校の野球部だな。健さんのお孫さん、大樹くんが入ってるとこだ」

 

 「まあ、あのお方の…その、少し見ていってもよろしいでしょうか?」

 

 「いいよ、あっちにベンチあるしそこで見てこっか」

 

 かっとばせー!という声の合唱にウマ耳をピクリと帽子の中で声の方向に動かしたメジロマックイーンが見つけたものは高校生と思しき坊主頭の野球少年たちが練習試合を行っているところであった。どうやら同じ高校での紅白試合ということらしく白熱しているらしい。

 

 メジロマックイーンは隠しているつもりらしいが野球が好きということを男は知っている。というかトウカイテイオーが既にバラしたし、男が戯れにつけていた野球のナイター中継に釘付けになっていたことからもう筒抜けである。目を煌めかせて紅白試合を見ているマックイーン、野球少年たちはいきなりの超級美少女の出現にそわそわしている。

 

 そしてキャッチャーをやっているらしい少年がプロテクターを脱ぎ捨てて攻守を交代した時にこちらに気づいた。何を隠そう彼が町内会の代表の健さんの孫である。既に何回か行っている町内とウマ娘の交流の際に健さんとは面識のあるメジロマックイーンではあるがその孫と会うのは初めてだろう。ちなみに男はきちんと面識がある。

 

 よう、と片手を上げると大樹少年は礼儀正しくぺこりと会釈をした。周囲の別の野球少年が知り合いかよ!と肘でつついている。マックイーンも微笑んでひらりと手を振った。野球少年たちが色めきたつ、監督から檄が飛んで慌てて攻守を交代する少年たち、心なしか士気が高い。ビバ青春パワー。

 

 そしてバッターボックスに立つのは健さんの孫である。男が名前を教えてぴっと指さしてやるとふふっと笑ったマックイーンが手をメガホンのように口に当てて

 

 「かっとばせー!!だ・い・き!!」

 

 大声で声援を飛ばした。鈴の音のような美声の声援を受けた大樹少年はピッチャーの少年が投げたストレートをジャストミートで当て、大きな山なりの大砲を打ち放った。文句なしのホームランである。メジロマックイーンはきゃー!ホームランですわ!と腕を振り回して喜んでいる。

 

 男はそんな様子を微笑ましく思いながら見つめるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

476:他称トレーナー

とまあそんな感じであったのだが

 

477:名無しの観戦者

いたいけな少年の性癖が捻じ曲がるだろ

 

478:名無しの観戦者

野球好きとはギャップが素晴らしい

 

479:名無しの観戦者

というかこれは…デートじゃな?

 

480:名無しの観戦者

デートだな

 

481:名無しの観戦者

デートでしょ

 

482:名無しの観戦者

あとで怒られそう

 

483:他称トレーナー

怒られました。主にずるーい!と

 

484:名無しの観戦者

そらそうよ

 

485:名無しの観戦者

でもこっからデートラッシュじゃん良かったなイッチ

 

486:他称トレーナー

ちなみにこの後行きつけの喫茶店に行ってお茶してきたよ

【チーズケーキを食べるマックイーンの画像】

 

487:名無しの観戦者

羨ましいああああああああ!

 

488:名無しの観戦者

何でおれの周りには美少女がいないんだ!

 

489:名無しの観戦者

居ても仲良くなれないだろコミュ障

 

490:名無しの観戦者

そうだけどさああ!

 

491:名無しの観戦者

ちなみにこの後野球少年たちはどうなったん?

 

492:他称トレーナー

どうもなにも、知り合いのお孫さんにちょっと話して別れたよ。その内家に来るんじゃない?

 

493:名無しの観戦者

ああ、ウマ娘に恋しちゃったかな?

 

494:名無しの観戦者

一目惚れかぁ…

 

495:名無しの観戦者

アオハルですねえ!

 

496:名無しの観戦者

で、希望はあるんですか?

 

497:名無しの観戦者

少年よ、幸あれ

 

498:他称トレーナー

んで連絡なんだけど

 

499:名無しの観戦者

あはい

 

500:名無しの観戦者

温度差ァ!

 

501:他称トレーナー

そろそろガチレースを開催したいと思うの

 

502:名無しの観戦者

キ、キタアアアア!

 

503:名無しの観戦者

マジで!?

 

504:名無しの観戦者

一生待ってた!!

 

505:他称トレーナー

で、この前みたいな適正ガン無視レースじゃなくて本気のレースにしたいから適正を持ってる子しか出ないよ。芝の2400m、ダービーと同じ距離だな

 

506:名無しの観戦者

出る子は!?

 

507:名無しの観戦者

ダービー!いいじゃん!

 

508:他称トレーナー

スペシャルウィーク、ライスシャワー、ウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、マチカネフクキタル、メイショウドトウ、ナイスネイチャ、マチカネタンホイザ、トウカイテイオー、メジロマックイーン、ウオッカ、ダイワスカーレット、マヤノトップガン、ミホノブルボン、マルゼンスキーの16名でお送りしたいと思います

 

509:名無しの観戦者

ぎゃああああ夢のレースだああああああ!

 

510:名無しの観戦者

こんなもんどの子応援したらいいかわからんやんけ!

 

511:名無しの観戦者

競馬おじさん発狂不可避

 

512:競馬で全財産を溶かす男

実際発狂したけど

 

513:名無しの観戦者

疑ってねーよそこは

 

514:他称トレーナー

そんで、勝負服で走ってもらいます!そしてそしてウイニングライブもちゃんとやります!楽しみにしてるように!以上!

 

515:名無しの観戦者

イッチ愛してる!

 

516:名無しの観戦者

何が日本一やおまえ世界一や

 

517:名無しの観戦者

有能の塊

 

518:名無しの観戦者

今まで謎のベールに包まれていた勝負服が解禁ですと!?

 

519:名無しの観戦者

ありがてえありがてえ!

 

520:名無しの観戦者

あれ?アグネスデジタルは?適正あるっしょ?

 

521:他称トレーナー

実況兼解説をやるっておっしゃってます

 

522:名無しの観戦者

走れよウマ娘

 

523:名無しの観戦者

お願い走って!みたいの君の走り!

 

524:名無しの観戦者

イッチ何とかして!

 

525:他称トレーナー

とりあえず説得頑張ってみるよ

 

 




 とりあえず初レースまではこのまま行きとうございます。増やすかどうかはまたちょっと考えますね。掘り下げが浅いかもしれないんで

 お願いを全部書こうと思ったのですが流石に長すぎるのでカットカットカットでございます。ちなみになぜこの二人かと言えばダイスロールの結果ですね。

 あと1話くらいお願い話を書いてもいいかもしれません。

 ではではまた次回でお会いしましょう!感想評価よろしくお願いします!


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これがウマ娘のレースだ

1:他称トレーナー

ハァイジョージィ。今日が待ちに待ったレースの日だぞ!期待してくれよな~

 

2:名無しの観戦者

誰がジョージじゃい

 

3:名無しの観戦者

イッチ、待ってたで

 

4:名無しの観戦者

待ちきれないよ!早くしてくれ!

 

5:名無しの観戦者

配信キタアアアアア!

 

6:他称トレーナー

ではでは、第一回ウマ娘プリティーダービーを開始していこうと思います!俺はこれで完全に向こうに行くから自由に楽しんでいってくれよな!あ、デジタルの説得は無理でしたぐすん、無理強いは出来ないってはっきりわかんだね

 

7:名無しの観戦者

デジたん…

 

8:名無しの観戦者

絶対自分にもファンがいるなんて思ってないだろあの子

 

9:名無しの観戦者

プリティーダービーwww言い得て妙www

 

10:名無しの観戦者

おーパドックから!?

 

11:名無しの観戦者

あれステージと一体化してるっぽいな。ってことはあれの上でライブが開かれるのか

 

12:名無しの観戦者

地元の人めっちゃおるwww観客席で酒盛りしとるわwww

 

13:名無しの観戦者

イッチが町内会とか発注した業者の人とか誘いまくったらしいからな

 

14:名無しの観戦者

おっ!カーテン開いた!来るぞ!1番は…スぺちゃんだ!

 

15:名無しの観戦者

ス、スペちゃん!?何そのクソ可愛い衣装は?!

 

16:名無しの観戦者

あれが勝負服か!うっわ似合ってる!滅茶苦茶かわいい!

 

17:名無しの観戦者

あだ名じゃなくて番号で紹介か。紫色ってことはもしかして騎手の勝負服と一緒?考察が捗るんゴ!似合ってるわ

 

18:名無しの観戦者

左右で靴の色違うのはなんかいい。すばらしい。

 

19:名無しの観戦者

もう終わりか、2番、次はライスちゃんだ!

 

20:名無しの観戦者

ふおおおおお!なにそのドレス!黒と青薔薇がよく似合う!

 

21:名無しの観戦者

肩だしドレス、踵のリボン…!どれだけ俺を狂わせれば気が済むんだ!ドストライクだぞ!

 

22:名無しの観戦者

短剣持ってるけどそれがまたマッチしてるな。儚い危なさを感じる

 

23:名無しの観戦者

画面越しじゃわからないけどかなり呼吸が深くないか?かなり気合が乗ってる感じする

 

24:名無しの観戦者

放送席のデジたん曰く、好調らしいぞ。絶好調だと瞳がかなり鋭くなるって

 

25:名無しの観戦者

ああ、極限まで絞った体に鬼が宿るということか?まだ上があるのかな?

 

26:名無しの観戦者

ああ~行っちゃった。3番はウイニングチケット!チケゾーだ!かなりスポーティーだな!

 

27:名無しの観戦者

待って脇開きすぎ、胸元見えすぎ、スパッツエッッ!

 

28:名無しの観戦者

言いたいことは分かる、これ青少年の性癖が捻じ曲がるぞ。脇フェチを生み出しかねん

 

29:名無しの観戦者

あーいけませんいけません!その恰好で両手をぶんぶん振るのはいけません!あーいけませんお客様!ヌッ!

 

30:名無しの観戦者

最低で草。でも正直動きやすそうだね。靴もしっかり運動靴だし、一番動きやすそうまである

 

31:名無しの観戦者

次は4番か。ビワハヤヒデだ!いつ見ても顔がでかい!

 

32:名無しの観戦者

顔がでかいんじゃなくて髪が長いだけだとあれほど…!

 

33:名無しの観戦者

ミニスカガーターベルト!?ニーハイ…!フェチが詰め込まれておるぞ!

 

34:名無しの観戦者

ウマ娘の衣装、ワイらの好みが詰まりすぎでは

 

35:名無しの観戦者

立ち姿がしゃんとしてて見ごたえあるな。太ももの筋肉、すごいわ

 

36:名無しの観戦者

ああ、むちむちだ

 

37:名無しの観戦者

そう言う意味じゃねーよハゲ

 

38:名無しの観戦者

5番のナリタタイシン入りまーす

 

39:名無しの観戦者

かなりパンクだな。片足がないダメージジーンズとか、シャツ結んでへそ出しとか…!俺が狂う要素しかない

 

40:名無しの観戦者

いかん、惚れそう

 

41:名無しの観戦者

どのウマ娘でも惚れそう定期。上着の袖を腰で縛ってるのいいな、ファッション性高い

 

42:名無しの観戦者

走りにくそう

 

43:名無しの観戦者

イッチ曰く「勝負服を着ると気合が乗りまくっていつもより速くなる」そうで

 

44:名無しの観戦者

すげえなウマ娘、やっぱ不思議存在ですわ

 

45:名無しの観戦者

6番、フクちゃんことマチカネフクキタル

 

46:名無しの観戦者

シンプルだな、大吉絵馬以外は普通のセーラー服か

 

47:名無しの観戦者

いや背中ァ!

 

48:名無しの観戦者

そう言う小物もありなの…!?重そうなんだけど…

 

49:名無しの観戦者

考察スレが伸びる伸びる

 

50:名無しの観戦者

その水晶玉も小道具だったりするのか?あ、その猫リュックサックなんですね…

 

51:名無しの観戦者

瞳がキラキラしててかわいい

 

52:名無しの観戦者

デジたんの高速詠唱がとまらない

 

53:名無しの観戦者

イッチの強制カット入りました

 

54:名無しの観戦者

えー続いて7番、デッッッ!?失礼しました。メイショウドトウの登場です

 

55:名無しの観戦者

何あの乳袋、いかんでしょ。パイスラも加えて攻撃力が倍増してるよ

 

56:名無しの観戦者

でかすぎんだろ…それはともかく青い衣装がすげえ似合うな。レースの手袋に袖口、白いタイツに靴、すごいお清楚

 

57:名無しの観戦者

デジたんいわくちょっと調子よくないらしい

 

58:名無しの観戦者

そうなのか?わからん。ω口がかわいいくらいしかわからん

 

59:名無しの観戦者

おっそうだな

 

60:名無しの観戦者

お次8番、ナイスネイチャはいりまーす

 

61:名無しの観戦者

あらかわ

 

62:名無しの観戦者

左足につけてるベルトがいかんですよ

 

63:名無しの観戦者

イヤーカバーと色合わせたデザインなんだ

 

64:名無しの観戦者

落ち着いててかわいいな、何だろう安心感ある

 

65:名無しの観戦者

編み上げブーツとは俺の性癖をよくわかってらっしゃる

 

66:名無しの観戦者

そんな意図は恐らくないぞ

 

67:名無しの観戦者

まああんだけ可愛ければ誰かしらの性癖には刺さるさね

 

68:名無しの観戦者

ナイスネイチャ号のファンだった俺氏、全力で応援を決意する。うちわつくったよ

 

69:名無しの観戦者

ガチすぎて草

 

70:名無しの観戦者

お次は9番、マチカネタンホイザ!ゆるっと登場しました!

 

71:名無しの観戦者

えっかわいい。肩だし、コルセット、腰のポーチ、全てが俺のストライク。ファンになった

 

72:名無しの観戦者

えい、えい、むん!だって!何そのフレーズ!耳に残る!

 

73:名無しの観戦者

あ、これ絶好調なの?デジたんいわく

 

74:名無しの観戦者

デジたんのウマ娘センサーは何なんだろうか

 

75:名無しの観戦者

ファンサされたら気絶しそう

 

76:名無しの観戦者

お次は10番、トウカイテイオーだ!

 

77:名無しの観戦者

うわ、ステップがトウカイテイオー号のテイオーステップまんまだ!

 

78:名無しの観戦者

右肩マントすげえ似合う!王子様っぽい感じ!

 

79:名無しの観戦者

ふふんとしたどや顔、きゅんと来た

 

80:名無しの観戦者

11番、メジロマックイーン。カーテシーした、ミニスカなのに

 

81:名無しの観戦者

一部の高校生男子が盛り上がってて草

 

82:名無しの観戦者

シャツの裾が斜めになってて左腹が腹チラしてるのたまらん

 

83:名無しの観戦者

チラリズムをわかっている

 

84:名無しの観戦者

12番、ウオッカ。かなりきわどいなこれ

 

85:名無しの観戦者

腹だしホットパンツとか、眩しい太ももとか、これで恋愛弱者らしいのちょっと信じられん

 

86:名無しの観戦者

うわ、にやって笑うのが凄いさまになってる

 

87:名無しの観戦者

カッコいい系だな。デザインの幅がかなり広いんだな勝負服、規定はないのかな?

 

88:名無しの観戦者

13番、ダイワスカーレット。

 

89:名無しの観戦者

身体のライン見ると結構絞ってるのがわかるな

 

90:名無しの観戦者

ツインテと良く似合う衣装だなあ。絶対領域が眩しい。

 

91:名無しの観戦者

イッチ曰く「去年までランドセル背負ってた」そうな

 

92:名無しの観戦者

えっそれマジ?

 

93:名無しの観戦者

いやいやいやいや、発育良すぎでしょ

 

94:名無しの観戦者

メイショウドトウも中等部

 

95:名無しの観戦者

ウマ娘すげえ

 

96:名無しの観戦者

14番、マヤノトップガン!

 

97:名無しの観戦者

あれフライトジャケットだよな?

 

98:名無しの観戦者

徽章とかいろいろついてて使い込まれたもの感ある

 

99:名無しの観戦者

この子もニーハイホットパンツかよ!さいこうですありがとう!

 

100:名無しの観戦者

ぶーん、って両手広げてポージングするの凄い可愛い

 

101:名無しの観戦者

ハイ次、15番ミホノブルボン!ふぁっ!?

 

102:名無しの観戦者

何だこの服?!今までとは異質すぎるわ!

 

103:名無しの観戦者

レオタードにスカートまでは分かるがその近未来的なパーツは何ですか?

 

104:名無しの観戦者

腰元見えてるのすげえいい。足のそれすげえ走りにくそう

 

105:名無しの観戦者

いかんいかんですよこの服は性癖が捻子れる!やばいやばい

 

106:名無しの観戦者

こんなぴっちり服を見せられた男子高校生がいるらしい、ほらあそこ

 

107:名無しの観戦者

かわいそうに…

 

108:名無しの観戦者

ケモ耳尻尾にプラスしてこれだからな…

 

109:名無しの観戦者

本人無表情で何考えてるのかわかんないの草

 

110:名無しの観戦者

ウマ耳で判断しろ。多分機嫌いいぞ

 

111:名無しの観戦者

最後、16番マルゼンスキー!

 

112:名無しの観戦者

真っ赤だなぁ!

 

113:名無しの観戦者

腰の後ろのリボンがいい、すごい

 

114:名無しの観戦者

なんか雰囲気違うな。強者ってかんじする

 

115:名無しの観戦者

あれ?放送席デジたんいなくね?

 

116:名無しの観戦者

イッチだけになってるな

 

117:名無しの観戦者

マルゼンスキーだけなんか別格だわ、雰囲気というか強さというか。気合いの乗り方が

 

118:名無しの観戦者

パドックだけで見ごたえありすぎ

 

119:名無しの観戦者

えっ!?17番…デジたんじゃないかっ!

 

120:名無しの観戦者

なんだって!?

 

121:名無しの観戦者

よくやったデジたん!よく説得したイッチ!

 

122:名無しの観戦者

この短い時間でよく勝負服に着替えたな

 

123:名無しの観戦者

カラフルな衣装だな、アイドルっぽい。よく似合ってる可愛い

 

124:名無しの観戦者

放送席一人空いたけどどうするんだろ

 

125:名無しの観戦者

でじたああああん!かわいいいよおおおおお!

 

126:名無しの観戦者

うるせえ!

 

127:名無しの観戦者

観客席の幼女がすごい喜んでる可愛い

 

128:名無しの観戦者

実況変わって…ああ、全財産ニキか

 

129:名無しの観戦者

おい投げ捨てられたぞ!?

 

130:名無しの観戦者

誰だあのウマ娘!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お姫様のお姉ちゃんは、走らないの?」

 

 「はうっ!?そ、それはそのお…」

 

 放送席でウマ娘に対して熱弁をふるっていたアグネスデジタルを正気に戻したのは近くまで来ていた商店街でいっとうアグネスデジタルを慕っている小さな女の子の言葉だった。お姫様のお姉ちゃん、という言葉を存外悪く思っていなかったアグネスデジタルは今回サポートに回るつもりでいたが、残念そうな、悲しそうな、それでいて期待が籠っている瞳を前に言葉に詰まる。

 

 そうなのである、男から再三出てもいいんじゃないかと言われていたが運営が大変なことを知っている彼女はそれを固辞していた。走るだけがレースではない、熱い実況と解説があって初めてウマ娘のレースたり得るのである。その部分を自分ならこなせると思っているからこその辞退であった。

 

 「いいんじゃないの?行ってきてってずっと言ってるし。俺もデジタルの走ってるところみたい」

 

 「でもやっぱりレースには実況解説があってのものですし」

 

 「よしデジタル、二つに分けて考えよう。走りたいか、走りたくないか」

 

 物凄く意地悪な質問である。そんなことをウマ娘につきつければ走りたいという言葉しか出てこない。ふぐぐ、と悩むアグネスデジタル、走りたい。それは走りたいのである、本能と趣味がそう叫んでいる。でもいまさらその役目を放り投げたくはない。そう悩んでいると視界の隅に葦毛の長身のウマ娘が映った。男も少女も気づいてないようであるが、そのウマ娘は自分をビシッと指さして行ってこいと言わんばかりに決め顔をしている。彼女がいるなら、まあ。デジタルは本能を選んだ。

 

 「分かりました、走ります!」

 

 「ほんとっ!?」

 

 「ええ、ええ!走りますとも!マッハで着替えてきますので後はお願いします!」

 

 「よし、よくいったデジタル!良かったね、マキちゃん」

 

 「うん!お姫様のお姉ちゃんを応援するの!」

 

 マキちゃんと呼ばれた少女は嬉しそうに爆速でステージの横の更衣室へ消えていくアグネスデジタルを見送った。そして数分後、まるでアイドルのような煌びやかな衣装を着たアグネスデジタルが飛び行ってパドック兼ライブステージに姿を現す。とんでもない早着替えである。飛び入りの参加者に男が招待&物見遊山で勝手に観戦している観客たちから歓声が飛ぶ。

 

 「さて、平塚さん手伝いをお願いしますね」

 

 「おう、任せとけトレーナー!」

 

 「え、誰?」

 

 「んだよどこからどう見てもゴルシちゃんだろ?そんなことも忘れちまったのかトレーナー!」

 

 「うん、初めましてだよね?」

 

 困惑顔の男の隣にどっかりと腰を下ろしたのは奇麗な葦毛のウマ娘、物々しいヘッドギアを付けているがかなり美人の部類に入るだろう。唐突に現れたそのウマ娘の後ろで放送席に座ろうとしていた平塚が投げられたのか尻もちをついて同じく困惑顔をしている。ゴルシ、と名乗ったそのウマ娘は気にすることなくスイッチを入れた。

 

 『ぴすぴーす!改めてウマ娘プリティーダービー、実況と解説を担当するゴルシ様だぞ!初めましてよろしくぅ!ハイトレーナーも挨拶しろ!』

 

 『あっはい。どうも、URA代表兼社長のトレーナーです。本日はウマ娘のレースを初開催、となりますので不慣れですがよろしくお願いします。本日のレース、芝、馬場状態は良、距離は2400mです。では全ウマ娘ゲートインを』

 

 あっ!ゴールドシップさんだ!というウマ娘のざわめきを聞いてなるほどこの子がウマ娘のゴールドシップか。不思議な子なんですという全員一致の評価が頷ける。というかいつ来たの?そして何でいろいろ把握してるの?疑問は尽きない。この日のために設置した数十台のレース場の各所に設置されたカメラが配信にゲート入りするウマ娘を映している。

 

 『一番大外枠の16番が入ったな!しかしトレーナー、あいつを大外にするとは分かってるな!』

 

 『本人の希望だけどね。一番大外でお願いできないかしら?って。他の枠番は基本番号順になってるけど次回以降はシャッフルを予定しております。さて、では全ウマ娘体勢完了』

 

 馴れ馴れしいゴールドシップに苦笑いしながら、男がゲートの操作をしているスレ民から募ったアルバイトに合図を出す。数瞬後、バカン!と景気のいい音を立ててゲートが開き、ウマ娘がスタートダッシュを決める。

 

 『始まったな!きれいにスタートを決めたのは16番、続いて15番そして7番だ!16番と15番は逃げウマ娘だから分かるが9番は差しじゃなくて先行っぽいぞ!』

 

 『彼女は最近先行の練習を重ねていたみたいだから、練習の成果を発表できるといいね』

 

 『なるほど、それはいいこと聞いたぜ!では現在500m、前から16番、15番、13番、10番、7番、9番、11番、12番、14番、17番、3番、4番、1番、2番、6番、8番、最後尾に5番だ!追い込みウマ娘としては5番の位置はかなり燃える位置だぜ!あそこから巻き返すのが楽しいんだ!』

 

 『なるほど、16番はかなり早いな。もう4バ身は離れている。現在1000mをあっという間に通過します』

 

 このゴールドシップというウマ娘、かなり実況が上手い。男はするすると言葉が出てくる目の前のウマ娘を見て素直にそう思った。空撮でドローンを動かしているスレ内では鉄人と呼ばれている橋本が男の隣にいる見慣れないウマ娘を見て小首をかしげているが、もう始まってしまったものはしょうがない。

 

 レースは異様な盛り上がりを見せている。男はウマ娘を馴染ませるため入場料等は取ってないのだがそれにしても見物人が多い。人ではありえないほどの速度で走るウマ娘、カーブを曲がり切って観客席を一瞬で通過し、その速度が生み出す風が観客を叩いた。熱狂が加速する。

 

 先頭を行くのはマルゼンスキー、その魂は無敗の名馬、そしてその後ろにぴったりとくっつくサイボーグミホノブルボン、虎視眈々と1着を狙うダイワスカーレット、逃げのレースになりつつある。だが、それを許さないのが他の作戦のウマ娘、脚をため機会をうかがっている。

 

 『さてここから直線と坂になりますが16番、15番は速度が落ちない!ここで5番が追い込んできた!さあどうなる!?』

 

 『もちっとスパートかけるの早くていいかもしんねえ。アタシだったらもう400は早くスパートかけるな!ココから末脚の見せ所だぜ!』

 

 『おっと16番、遊びは終わりだと言わんばかりに再加速!そしてもう一人、内から9番が上がってきた!』

 

 後ろをちらりと確認したマルゼンスキーは一拍おいて爆発的な加速を見せて後ろのミホノブルボンとダイワスカーレットを引き離す、必死に食らいついていた二人の後ろから軽やかなステップで二人を抜き去ったのは、マチカネタンホイザだった。

 

 「きたのねマチタンちゃん!勝負しましょ!」

 

 「はいっ!負けませんよー!むん!」

 

 レース場で走っている中で彼女らにしか通じない言葉で通じ合った二人の一騎打ち、直線での末脚勝負。ギアを上げたマルゼンスキーとそれに猛追する足を残したマチカネタンホイザが食らいつく。残り100mで二人が並ぶ。

 

 『16番、9番並んだ!いや若干16番が速いか?負けじと差しに行く9番!ゴールはすぐそこだぜ!』

 

 50m地点で、マチカネタンホイザが深く息を吸う、その瞳をみた観客たちは後に炎が灯ったようだったと言うだろう。深く踏み込んだマチカネタンホイザが一瞬前へ出る、微妙な差であるがそれでも差である。そして、ゴールを過ぎ去る。

 

 『ゴーール!1着判定は写真判定となります!しばらくそのままお待ちください』

 

 『体勢的には9番有利だな。3着は一瞬の隙をついて差した11番だ。さて、写真判定はどうだ?』

 

 配信画面にハイスピードカメラで撮影された映像が流される、編集担当のアルバイトスレ民の操作によって1着判定に使う部分で動画が止まる、結果は

 

 『クビ差!クビ差で9番1着!第一回ウマ娘プリティーダービー!1着は9番です!解説のゴルシさん、ありがとうござ…あれ?』

 

 男が上手い実況をしてくれたお礼を言おうと隣に目を向けて口を開くが、そこに件のウマ娘は始めから何もなかったかのようにいなくなっていた。男は何だったのだろうか?どこに行ってしまったのかという疑問を脇に置いて、自分の仕事を進めることにした。あとで隅々まで探そうと決意して。

 

 「やったやった!やったった~~~♪わ~~~い!」

 

 「すごかったぞー!」

 

 「お姫様のお姉ちゃんすごかった!」

 

 「こっち向いてくれー!」

 

 「やべえ!なんだ今の!言葉にできねえわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

461:名無しの観戦者

なにあれ超やべえ

 

462:名無しの観戦者

前イッチが投稿したレースの数倍速いぞ

 

463:名無しの観戦者

というか…勝ったの?マチカネタンホイザが?マルゼンスキーに?

 

464:名無しの観戦者

競馬に絶対はないというけど…いくら大外スタートだからって、追いつけるレベルの逃げじゃないぞ

 

465:名無しの観戦者

2段階加速したしなあのマルゼンスキー

 

466:名無しの観戦者

最後の喜びダンスなんなん?クソ可愛い

 

467:名無しの観戦者

というか実況してたウマ娘誰だ!

 

468:名無しの観戦者

ゴールドシップやろな。うんなんか納得

 

469:他称トレーナー

そのゴルシさんなんだけど…いなくなっちゃった

 

470:黄金船

おうトレーナー!アタシなら今無人島にいるぜ!こっちの世界じゃねーけどな!

 

471:名無しの観戦者

もしかして本物?

 

472:黄金船

【ジャングルで自撮りをするゴールドシップの画像】

いやー谷から落ちたと思ったら見慣れねえ場所にいるし死んだトレーナーは生きてるしでびっくりしたぜ!ちょっと懐かしくて話したかったんだ、許せよな!アタシは自分の世界に戻るぜ~。あ!また行くからな!むしろ拉致ってやろうか!?

 

473:名無しの観戦者

やべえ何だこのウマ娘

 

474:名無しの観戦者

気軽に世界線超えてるし

 

475:他称トレーナー

一つだけ、君は無事なんだね?何か困ってないかい?

 

476:黄金船

んだよ~心配性なところは一緒だな!ゴルシちゃんなら大噴火してるから大丈夫だ!それよりも!今度またそっちに行くっていうやつらがいるから準備しとけよ~んじゃな!

 

477:名無しの観戦者

確信した、こいつゴールドシップだわ

 

478:名無しの観戦者

い、いなくなった?

 

479:名無しの観戦者

おうおう、ツブヤイターのサジェストが面白いことになってるわ

 

480:名無しの観戦者

はっは~なんか芸術的☆

 

481:名無しの観戦者

注目度一気に上がったな

 

482:名無しの観戦者

大番狂わせもいいところだろ。俺テイオーが勝つと思ってた

 

483:名無しの観戦者

むっきゃ~みたいな感じで地団太ふんでるけどテイオーさま

 

484:名無しの観戦者

バ群に飲まれちゃったからなあ

 

485:名無しの観戦者

あっ、ついに騎手の人たちにもバレたっぽい

 

486:名無しの観戦者

来てしまったか

 

487:名無しの観戦者

レジェンドの反応が早いwww

 

488:名無しの観戦者

私が乗った馬によく似た子たちが私が乗った馬みたいなレースしてますねってwwww

 

489:名無しの観戦者

溢れるパワーワードwww

 

490:名無しの観戦者

あれ?イッチは?

 

491:名無しの観戦者

配信でウマ娘に囲まれてるのを確認

 

492:名無しの観戦者

うらやましい

 

493:名無しの観戦者

あっステージに集まってる

 

494:名無しの観戦者

ホントにやるのか!?

 

495:名無しの観戦者

走ったばっかりだぞ!?

 

496:名無しの観戦者

あ、でも一応休憩とるのね

 

497:名無しの観戦者

マルゼンスキーがマチカネタンホイザをハグしてる

 

498:名無しの観戦者

男子高校生、メジロマックイーンに接近、トウカイテイオーはにやにや

 

499:名無しの観戦者

アグネスデジタル、幼女タワーを建設する

 

500:名無しの観戦者

抱き着かれて昇られているだけでは?

 

501:名無しの観戦者

ビクともしない体幹をお持ちのようで

 

502:名無しの観戦者

くやしいです~~~!となっているスぺちゃん他数名

 

503:名無しの観戦者

号泣のチケゾーを慰めるBNWのBとN

 

504:名無しの観戦者

お互いをたたえ合うダイワスカーレットとウオッカ

 

505:名無しの観戦者

いい光景だぁ

 

506:名無しの観戦者

ここから女の子が歌って踊るライブまで見れるってマジ?

 

507:他称トレーナー

大マジやで。それでは再開したいとおもいまする

 

508:名無しの観戦者

よっしゃきたああ!

 

509:名無しの観戦者

たのしみいいいい!

 

 

 

 

 

 

 




 1話じゃ終わらなかったらしい。散々待たせてこれは…うむ、度し難い。もうちょっと描写詰めれたかもしれないけど文字数がね。

 あ、ゴルシちゃんの再現度が低いのは仕様です。わしには難しなんだ。ちょこちょこ出していけたらいいな。ゴルシちゃんは世界線を反復横跳びして3女神を片頭痛と肌荒れにするのが仕事になります。

 では次回、ウイニングライブの感想からいきとうございます。どの曲が来るのかは内緒!それでは感想評価よろしくお願いします!次回でお会いしましょう!

 追記
作者は誤字が多いので、皆様が送ってくださる誤字報告には感謝しかございません
ですが、ちょくちょく誤字報告以上(文章の整形、文の削除、はちゃめちゃな文に改変など)の事をなさる方がいらっしゃいます
ハーメルンの規約上これらは違反になりますのでどうか誤字報告以上のことはなさらないようお願いいたします
生意気かもしれませんがどうかお願いいたします


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晴れのち暗雲もある

430:他称トレーナー

えー、以上ウマ娘たちで「GIRLS' LEGEND U」をお送りしました。これで本日のプログラムはすべて終了!お疲れさまでした!

 

431:名無しのレース観戦者

おわらないで

 

432:名無しのレース観戦者

アンコールもとむ

 

433:名無しのレース観戦者

いやでも走った後にあんなのやるだけでも十分ヤバい!

 

434:名無しのレース観戦者

というかヤバすぎる

 

435:名無しのレース観戦者

まさか始まった途端に書き込み殺到でスレが落ちるなんて

 

436:名無しのレース観戦者

イッチが立てたスレが一瞬で埋まりそしてこれが2スレ目よ

 

437:名無しのレース観戦者

終わったからこんなこと書き込めるけどやってる途中ずっと口ぽかんよ

 

438:他称トレーナー

ちなみに本来はメインボーカルは3位までの3人だけど今日は特別に全員歌唱でお送りしました。記念日だからね、しょうがないね。

 

439:名無しのレース観戦者

よくやった

 

440:名無しのレース観戦者

イッチ、お前最高だよ

 

441:名無しのレース観戦者

歌もダンスも完成度が高すぎる

 

442:名無しのレース観戦者

カーテンの中からWow Wow…って聞こえて来たときにはワクワクで心臓止まったゾ

 

443:名無しのレース観戦者

成仏してクレメンス(心肺停止

 

444:名無しのレース観戦者

オマエモナー

 

445:他称トレーナー

いやー凄かったな、ちなみに今アンコール中ですぞ。流石にレースでた子は無理だけど。ボノとウララとタイキがメイクデビューやってくれてる。

 

446:名無しのレース観戦者

はぁ!?

 

447:名無しのレース観戦者

貴様なぜそれを放送しない!(床バン!

 

448:名無しのレース観戦者

なんで?なんで?なんで?

 

449:他称トレーナー

これ協力してくれた町内会の人のためのやつだし。あと急ピッチで工事を進めてくれた業者さんとか

 

450:名無しのレース観戦者

それはそうなんだろうけど!そうなんだろうけどぉ!

 

451:名無しのレース観戦者

みたい!みたいんだよぉ!

 

452:他称トレーナー

後日これの編集版、カメラワークとかを追加したやつを投稿するんでそれまで待って

 

453:名無しのレース観戦者

ちなみにセンター誰?

 

454:他称トレーナー

ウララだゾ。でっかいの二人に小っちゃいのが真ん中におるんや

 

455:名無しのレース観戦者

可愛すぎて憤死しそう

 

456:名無しのレース観戦者

まって、勝負服ですか?

 

457:服飾屋

いえ、デジちゃんが書き起こしたデザインを元に作ったウイニングライブ用の統一衣装です

 

458:名無しのレース観戦者

ファッ?!

 

459:名無しのレース観戦者

あああああああああ!

 

460:名無しのレース観戦者

あばばばば!羨ましい!現地行けばよかった!飛行機とればよかった!

 

461:名無しのレース観戦者

ガチすぎて草

 

462:名無しのレース観戦者

まあ後で投稿されるのであれば後の楽しみにとっておこう。それよりも続きだ続き!

 

463:名無しのレース観戦者

カーテンがバッって開いて「やっとみんなあえたね」でもう一回死んだ

 

464:名無しのレース観戦者

心臓の予備があって助かったぜ

 

465:名無しのレース観戦者

俺にあれを表せる語彙力があれば…

 

466:名無しのレース観戦者

全員で手繋いでたの激エモ

 

467:名無しのレース観戦者

そっから間奏のWowでリズムに合わせて次々と決めポーズ取ってくの好き

 

468:名無しのレース観戦者

ミホノブルボンの片手を前に出すポーズ好き

 

469:名無しのレース観戦者

テイオーの3本指立てて前に出すのって3冠意識してるんかな?

 

470:名無しのレース観戦者

ネイチャさん途中でアドリブ投げキッス入れてましたよね

 

471:名無しのレース観戦者

えっ!?それマ?!

 

472:名無しのレース観戦者

あー、途中で一回沸いた奴かな?

 

473:名無しのレース観戦者

ターンアップの一回目でセンター3人がターンして次のターンアップで残り全員ターンしたのだいすこ

 

474:名無しのレース観戦者

分かるマン

 

475:名無しのレース観戦者

トレセーン!ファイ!オー!のところ絶対ライブでコールしたら楽しいやつ

 

476:名無しのレース観戦者

やりたい

 

477:名無しのレース観戦者

次のレースに行かねば

 

478:名無しのレース観戦者

これイッチ次のレース入場制限とかかかるんじゃない?現地はチケット制にしたら?

 

479:名無しのレース観戦者

テンバイヤー沸くぞ

 

480:名無しのレース観戦者

既に行く気満々のジョッキーがひとり

 

481:名無しのレース観戦者

レジェンドか

 

482:名無しのレース観戦者

レジェンドだな

 

483:名無しのレース観戦者

いつになくフットワークが軽い

 

484:名無しのレース観戦者

でも今レースが立て込んでるからもうちょっと先になりそうという残念そうな報告が

 

485:名無しのレース観戦者

憧れの地へからのゆっくりと曲調が変わるところでマチカネタンホイザとマルゼンスキーが両手を繋いで見つめ合う振付がえぐいほど刺さる

 

486:名無しのレース観戦者

というか滅茶苦茶ダンス激しいのに歌がめちゃんこうまい

 

487:名無しのレース観戦者

途切れ、擦れ、音程の不自然さがほとんどない。生歌なのに、間違いなく生歌だったのに

 

488:名無しのレース観戦者

ウマ娘って肺活量やばいのかな?

 

489:名無しのレース観戦者

あの速度で走るんだから相当な酸素がいるハズ。したがって身体能力全般人間の比じゃないだろ。もちろん肺活量も

 

490:名無しのレース観戦者

走り競いゴールめざしから始まる曲調の急激な変化とそれに伴う激しいダンス、かっこよかった~

 

491:名無しのレース観戦者

夢はきっとかなうからでマジでずきゅんってきた

 

492:名無しのレース観戦者

そんで最後のあれよ

 

493:名無しのレース観戦者

走れ!で両手で前を指さすポーズヤバかった

 

494:名無しのレース観戦者

あそこね、ほんとね、もう、こう…!

 

495:名無しのレース観戦者

何と言い表したらいいか…

 

496:名無しのレース観戦者

でも、ああこの子たちは競技者なんだなってしっくりきたよ

 

497:名無しのレース観戦者

目の鋭さよね、あそこのフレーズの重さがさ

 

498:名無しのレース観戦者

こんなのを見ていいんですか?ほんとにいいんですか?

 

499:名無しのレース観戦者

全くだ

 

500:名無しのレース観戦者

あの……JHAさんがガチ反応してるんですがそれは

 

501:名無しのレース観戦者

公式サイトで見解を表明してるんやが?

 

502:名無しのレース観戦者

えーっと…受け入れる方針っぽいぞ。各馬主さんもうちの馬はいるか?みたいな感じ

 

503:名無しのレース観戦者

信じるのか…

 

504:名無しのレース観戦者

いやだって信じるしかないでしょ。走りを見て確信を深めたよ、ウマ娘に馬が重なるんだ。空撮の映像だって上から見たら馬にしか見えないもん

 

505:名無しのレース観戦者

イッチの所に連絡が来るのも近い

 

506:他称トレーナー

実は地元のレース場から既にオファー来てる。馬と一緒に走れないか?って。だけどダートだからデジタル、タイキ、ウララに走ってもらおうかとも思ってるんだけどちょっとそこら辺調整中。デジタルは今回走ったのでちょっと見送りたいかな。

 

507:名無しのレース観戦者

おおおおお!

 

508:名無しのレース観戦者

きてますねえ!これは流れきてますよ!

 

509:名無しのレース観戦者

ハルウララちゃんじゃない?実際馬主というか所有者から名前の許可出てるっしょ

 

510:名無しのレース観戦者

ハルウララがまた走るとかなったらレース場人であふれちゃう

 

511:名無しのレース観戦者

というかイッチのハルウララ、強いよね?

 

512:名無しのレース観戦者

そうやった有馬勝ってるんやった

 

513:名無しのレース観戦者

いや、勝つハルウララとか泣いちゃう

 

514:名無しのレース観戦者

やっぱ地方はダート多いのかな

 

515:名無しのレース観戦者

ダートタイキとか見たいしかない。出来れば雨で走ってほしい

 

516:名無しのレース観戦者

なんか変なこと言われてないイッチ?ハンデとして斤量乗っけろとか

 

517:他称トレーナー

言われたらすぐ断るわ。斤量はありえん

 

518:名無しのレース観戦者

なぜだイッチ。パワーを見るに問題なさそうだが

 

519:名無しのレース観戦者

素でトラクターを引っ張る超パワーなら重量増えても問題なさそうだが

 

520:他称トレーナー

うむ、そうなのかもしれない。だが考えて欲しい、普段身に着けない重量を背負い、全速力で走るウマ娘…転んだら?

 

521:名無しのレース観戦者

ヒェッ

 

522:名無しのレース観戦者

そっか、4本足じゃないからバランスが違うんだ。2本足で既に4本足よりバランスが悪いのに

 

523:他称トレーナー

そう言うことだ。実際ウマ娘たちの世界でもレース中にこけて引退、あるいは命を落とすこともあるそうなんだ。そんな可能性は出来る限りゼロにしたい。無論レースをしたいという彼女たちの要望を邪魔する気はないけど怪我をする可能性は限りなくゼロに近づける。それが彼女たちのトレーナーだった前の俺の役目で、今の俺の使命なハズなんだ。

 

524:名無しのレース観戦者

イッチ…

 

525:他称トレーナー

そんなわけで俺ちょっとデートしてくるわ

 

526:名無しのレース観戦者

は?

 

527:名無しのレース観戦者

展開ジェットコースターやめろ

 

528:名無しのレース観戦者

訳が分からないんだが

 

529:名無しのレース観戦者

誰と?まさか貴様ウマ娘というものがありながらヒト娘の恋人がいるのではあるまいな!?

 

530:名無しのレース観戦者

どこまで勝ち組なんだお前えええええ!!!

 

531:名無しのレース観戦者

ゆるさん!ゆるさんぞ!今すぐスぺちゃんを俺によこせ!

 

532:他称トレーナー

>>531 やるわけねーだろ

 

533:名無しのレース観戦者

当然の反応

 

534:名無しのレース観戦者

茶番はここまでにして実際なんなん?

 

535:他称トレーナー

うん、レース一着の賞品何がいいってみんなに聞いたら全会一致で俺を独占する権利が欲しいっていうから

 

536:名無しのレース観戦者

カーッ!ペッ!

 

537:名無しのレース観戦者

いい立場でござんすなあ?

 

538:鉄人

ちなみに社長、昨日まで3徹で準備してた。無理やり寝かして今日を迎えたんだよね。ウマ娘の皆さんの寝てください攻撃は有効でした

 

539:名無しのレース観戦者

ブラック企業(セルフ

 

540:名無しのレース観戦者

他の人たちはどうなんだよ

 

541:栄養士

契約通り、給料いいしサビ残ないし、サビ残しようとすると怒ってくる。自分は永久サビ残してるのに

 

542:名無しのレース観戦者

セルフブラック企業辞めろ

 

543:名無しのレース観戦者

事務員雇え、金はあるんだから

 

544:競馬で全財産を溶かす男

というわけでイッチをデートという名の休憩に送り出したいんだけど

 

545:名無しのレース観戦者

許した

 

546:名無しのレース観戦者

楽しんで来いイッチ

 

547:名無しのレース観戦者

しょうがない

 

548:名無しのレース観戦者

他のウマ娘のフォロー忘れるなよ~

 

549:他称トレーナー

今日は地元のお祭りだから社員含めて全員でそこへ行くよ、その中でマチタンとちょっとのんびりさせてもらうわ。それじゃね~

 

550:名無しのレース観戦者

ごゆっくりどうぞ

 

551:名無しのレース観戦者

出来れば実況!

 

552:競馬で全財産を溶かす男

それは俺らで我慢して

 

553:名無しのレース観戦者

あはい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「デートっ!デートっ!トレーナーさんとデートっ!うーっ!まんぼぅ!」

 

 「いいなー、マチタンちゃん、マヤもついていってわーっ!ネイチャちゃん何するのーっ!?」

 

 「はいはい、マヤノは私と一緒にいこうね~。タンホイザ、楽しんでらっしゃいな~」

 

 「みんな揃ったか?ほいじゃいくぞ~」

 

 はーいっ!と姦しい返事がウマ娘たちから返ってくる。総勢20名、プラス従業員の大所帯が農道を抜けて祭りが開かれている広場へ行進していく。今日行われた初めて外部に公にしたウマ娘のレースは大成功を収めることが出来た。男はひとまず胸をなでおろす。何といってもレースである、危険は多い。接触に転倒などあろうものならそれはもうとんでもないことになったであろう。

 

 だが、男の心配をよそにウマ娘たちは闘志を燃やし、心を燃やし、ゴールただ一つを目指して走り切った。無事に怪我無く終わったことに対しての安堵が心を支配していた男は、ウイニングライブの最中目をずっと潤ませていたのだがそれは誰にもバレてはいない。

 

 で、大盛況で終わったウマ娘のレースの1着には賞品があった。それは男を少し独占する権利である。その賞品が決まった瞬間、ウマ娘全員が鬼気迫る勢いでトレーニングに打ち込みだして若干怖くなったのは秘密である。

 

 ちょうどよいことに、というか狙ったのではあるが町内の祭りとレースの日取りを被せたのでレース後のご褒美としてウマ娘全員をお祭りに連れていくことに成功したのである。それで、男とマチカネタンホイザはここで暫く羽を伸ばそうというわけだ。ウマ娘たちはいくつかのグループに分けて従業員が一人必ず付くようにしている。少し心配なのはふらふらとどこかに行きそうなマヤノトップガンやハルウララであるが、保護者を付けておくので大丈夫だろう。マヤノトップガンにはナイスネイチャ、ハルウララにはビワハヤヒデである。あんしんであった

 

 「それじゃー、夜の9時ここ集合ね!橋本さんは娘さんがお眠になったら先に連れて帰ってもらっていいよ!その時は平塚さんと合流して頂戴な」

 

 「分かりました。引率させてもらいますね」

 

 「既に視線がヤバいんですけど社長」

 

 「サインでも考えておいて」

 

 「無茶言うな」

 

 そう、目立つのである。美少女がそろいもそろって20人、地元には既にばれているし今日全力で公にしたのでウマ耳と尻尾を隠さずさらけ出している。視線が痛いがそんなのはウマ娘にとって屁でもない。何万人のファンがレース場には詰めかけるし、その何万人に一斉にみられるのだ。何をいまさらということであろう。何なら手を振る余裕まである。

 

 

 「じゃ、行こうかマチタン。何か食べたいものある?」

 

 「そ~ですね~…むむぅん…トレーナー、まずは遊びませんか?ほら!射的ありますよ~!ばばんっっと!」

 

 「いいねえ、じゃやろうか」

 

 「ふふ~ん!私射的得意なんですよ!ガンマンおマチちゃんの力を見せてあげます!」

 

 「マン…?」

 

 他のウマ娘と別れてマチカネタンホイザとぶらぶらと屋台が並ぶ並木道を歩く男、さらりと男の腕を捕まえて腕を組むという傍目から見たらカップルのような行いをしたマチカネタンホイザにぎょっとした男ではあるがその際のきょとんとした顔から計算ではなく天然であることを見抜いた男は好きにさせることにした。可愛いのは事実だが恋心を抱いてはいけないのである。妹か娘だな、うんと無理やり納得した男、スレ民が見れば槍が飛んでくるであろう。

 

 男がまず腹ごしらえという感じで何か買うか尋ねたらマチカネタンホイザは帽子から突き出した耳をくるくる回して一方向にピンと向けた。その先にあったのは射的の屋台。テキ屋のおじさんが柔和な笑顔で子供たちの相手をしている。二人が近づくとレースを見ていたらしい子供が目をキラキラさせて

 

 「あ!昼にかけっこで1番だったお姉ちゃんだ!ねえねえ!どうしたらあんなに速く走れるの!?」

 

 「こんばんは~。そうだね~、いっぱい食べていっぱい走ったら、速くなるんじゃないかな?」

 

 「この尻尾本物なの~」

 

 「わわ、ごめんね~。尻尾さわっちゃ嫌なの」

 

 「そうなんだ、ごめんなさい。お姉ちゃん」

 

 「いいよ~」

 

 「おっちゃん、二人分ね」

 

 「おう、坊主。ちょっとは成長したか~?いいとこ見せてやんなよ」

 

 「どうだろ、久しぶりだからさ」

 

 

 尻尾に触ろうとした一人をやんわりと注意したマチカネタンホイザに謝る男児、親らしき人物が彼を呼んでおねえちゃんまたね!と子供らしい挨拶を残して帰っていった。実際、町内の子供であればまたねになる確率は高いのだが、ここには町外の人間も多いので彼がどっちなのかはまだ分からないだろう。

 

 ふふんとどや顔でコルクを空気銃に詰めるマチカネタンホイザに苦笑いをした男も自分のコルク銃に弾を詰める。そして、狙いを定めて引き金を引くのだった。

 

 

 「とれませんでした~~!!」

 

 「親父、置き方狡猾になってやがったな…お、かき氷。マチタン食べるか?」

 

 「はいっ!じゃあ、ぶる~はわい!」

 

 「俺メロンで」

 

 10分後、5回のチャレンジで一つもとれなかったマチカネタンホイザと男はお情けのぬいぐるみをもってまたぶらついていた。テキ屋のおやじの置き方が倒れそうで倒れないという絶妙な神業じみた置き方をしていたのでむきになって全弾を使い尽くし、何も残らなかったのである。

 

 そして、昔懐かしい紙のカップに入ったかき氷を売る屋台を見つけた男がマチカネタンホイザに気分を変えるために提案をするとすぐに食いついた。男が金を払い、かき氷を受け取る。ベンチに座ってそれを食べる。悔しいのかマチカネタンホイザはむむん!と気合を入れるとさくさくさくっ!とカップの中に入っているかき氷をやけ食いしだした。当然そんなことをすれば…

 

 「はう~~!あ、あたまがキンキンキン~~~!」

 

 「あー、ほら、急いで食べるから…」

 

 「えへへっ!トレーナー、べー」

 

 「お、真っ青。俺もか、緑色?」

 

 「そうだよ!トレーナートレーナー!次あっち!輪投げやろ!」

 

 「あーはいはい」

 

 キーンと頭を鋭く貫く頭痛に顔をしかめたマチカネタンホイザがべっと小さな舌をだす。その舌はかき氷のシロップで真っ青に染まっていた。男もそれにならって自分の舌を出して見せる。わー!緑色!と嬉しそうに笑ったマチカネタンホイザが次行こ!と男の手を掴んで引っ張る。ウマ娘の強い力に引っ張られ、男は引きずられていった。その顔は満面の笑みを浮かべていたが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

710:他称トレーナー

た す け て

 

711:名無しのレース観戦者

どうしたイッチ!?

 

712:名無しのレース観戦者

楽しかったんじゃないのかお祭り!?報告を聞く限りイッチが追い込まれるようなことはないはず!

 

713:他称トレーナー

ウマ娘、増えたぁ!

 

714:名無しのレース観戦者

あー…

 

715:名無しのレース観戦者

ゴルシ様が予告してたやつ…

 

716:名無しのレース観戦者

で、誰?

 

717:他称トレーナー

お前ら慣れすぎじゃないか!?

 

718:名無しのレース観戦者

イッチだってそうだろ

 

719:名無しのレース観戦者

もう気になってしょうがないぞ

 

720:他称トレーナー

それもそうだけど。じゃあとりあえず比較的問題がない子から。こちら、スマートファルコンちゃんです。

【アイドル的なキラキラ笑顔を決めているスマートファルコンの画像】

 

721:名無しのレース観戦者

ほほう、すばらしい。かわいい

 

722:名無しのレース観戦者

スマートファルコン、ダートの馬だな

 

723:名無しのレース観戦者

比較的問題がない…問題自体はあるんですね

 

724:他称トレーナー

はい。俺を見た瞬間ギャン泣きしちゃいました。罪悪感…ごめんよ、ごめんよ。それでこっから3人くらいこの子より重いんだけど

 

725:名無しのレース観戦者

待ってこれ以上なの?

 

726:名無しのレース観戦者

イッチ久しぶりに轢断の危機

 

727:名無しのレース観戦者

わらえねえ

 

728:他称トレーナー

えーお次、セイウンスカイちゃん。のんびり屋でマイペースらしいんだけど、とてもそうは見えない

【目から生気を失い無表情で涙をポロポロ流すセイウンスカイの画像】

 

729:名無しのレース観戦者

えっこれマジ?

 

730:名無しのレース観戦者

ほぼPTSDじゃんこれ

 

731:名無しのレース観戦者

イッチ療法が必要ですね。いや草も生えんわ。

 

732:他称トレーナー

うん、多分今一番危ない子だと思う。だから俺が付きっきりで面倒見る。今も服の袖つまんでずっと俺のそばから離れないし。ただ、俺がいるという事実が安心するみたいで少しだけ表情が蘇った。

んで次。セイウンスカイが心配すぎてついてきたニシノフラワーちゃん。この子は別の意味でヤバい、なんと御年10才の飛び級少女なんだって。流石にたまげた

【オロオロと心配そうにセイウンスカイの面倒を見るニシノフラワーの画像】

 

733:名無しのレース観戦者

は?まってそれヤバくないか?

 

734:名無しのレース観戦者

10才?小学生じゃん!

 

735:名無しのレース観戦者

それが友達のために世界を超えて、と

 

736:名無しのレース観戦者

イッチのカルマが重くなっていく…

 

737:名無しのレース観戦者

イッチこれ流石にやばすぎひんか

 

738:他称トレーナー

うん、俺も間違いなくそう思う。だけど来てしまったからには俺は全力を尽くすよ。そして最後多分お前らも思い入れが沢山あるであろう馬、サイレンススズカだ。俺が死んでからいつも見えてた景色が見えなくて本当につらいんだって。今はスぺちゃんとゆっくり話してる。

【スペシャルウィークに背中をさすられて泣いているサイレンススズカの画像】

 

739:名無しのレース観戦者

ススズ…!?

 

740:名無しのレース観戦者

やめてまって俺らの方が泣いちゃう

 

741:名無しのレース観戦者

イッチ、何としてでもこの子たちを笑顔にするんや!

 

742:名無しのレース観戦者

俺らにできることなら惜しまんぞ

 

743:他称トレーナー

助かる。とりあえずサラッとだけ報告な。今日はもうこれでいなくなるし、暫くケアに集中させてもらう。また会おう

 

744:名無しのレース観戦者

イッチ!頼んだで!

 

745:名無しのレース観戦者

あの日曜日のような悲劇を二度と起こしてなるものか!

 

746:名無しのレース観戦者

者ども!全力で保守するのだ!

 

747:名無しのレース観戦者

イッチお布施させて♡

 

748:名無しのレース観戦者

ワイ、住所がわかったのでニンジン贈らせてもろたで。農家やってて良かった

 

749:名無しのレース観戦者

有能

 

750:名無しのレース観戦者

ワイも何かできることを探さねば

 




 お待たせしました。セイウンスカイの登場です。曇りに曇らせてありますがイッチにかかればなんとかなるハズです。多分。

 あとニシノ神だしたのちょっとまずいか?いや何とかなるはずだ!まふてぃーが何とかしてくれる(丸投げ)やってみせろよ!

 で、残りは逃げシスですね。アイネスちゃんどうしようかな…とりあえずもう何話かはこのままで増やす予定はないです。

 では次回よろしくお願いします。ネタがなくなってきたので投稿遅れるかも…もう結構遅れ気味だけど!

 感想評価よろしくお願いします


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やりたいことをやるのって大事

1:名無しのウマ娘ファン

専スレ独立よりはや2週間…とんとイッチの姿は見なかったのである

 

2:名無しのウマ娘ファン

ちょこちょこ従業員コテハンが覗きに来たりしたけどな

 

3:名無しのウマ娘ファン

デジたん降臨したせいでスレ独立に至ったの草

 

4:名無しのウマ娘ファン

芝生い茂る

 

5:名無しのウマ娘ファン

ウマ娘のすばらしさを語ってくれて嬉しかったゾ

 

6:名無しのウマ娘ファン

イッチのどこが好きかを語りだして胃もたれしたがな!

 

7:名無しのウマ娘ファン

好かれてるなーイッチのやつ

 

8:名無しのウマ娘ファン

あんなクソ重感情が20人以上いるんでしょ?奇跡的なバランスで大事になってないんやなって

 

9:名無しのウマ娘ファン

あれでイッチクソボケかましてるんでしょ?許されるんですかね

 

10:名無しのウマ娘ファン

まあ責任とろうと奔走してるので許したれ

 

11:名無しのウマ娘ファン

だめです

 

12:名無しのウマ娘ファン

厳しい

 

13:他称トレーナー

お前ら厳しくない?

 

14:名無しのウマ娘ファン

残当

 

15:名無しのウマ娘ファン

女の子にあそこまで語らせてってイッチじゃないか!

 

16:名無しのウマ娘ファン

イッチ!ついに20分割されて全員に共有されたかと!

 

17:名無しのウマ娘ファン

猟奇的すぎて…

 

18:名無しのウマ娘ファン

それよりもセイウンスカイどうなったんだ!?

 

19:名無しのウマ娘ファン

そうだそうだ!

 

20:名無しのウマ娘ファン

あんなズタボロな子をほってネットとか感心しませんことよ!?

 

21:他称トレーナー

あー、それな。一応解決というか元の状態に戻ったといっていいのか…

 

22:名無しのウマ娘ファン

嫌に歯切れ悪いですね

 

23:名無しのウマ娘ファン

詳しく頼む。このままでは主菜と副菜と汁物と主食しか喉を通らない

 

24:名無しのウマ娘ファン

健康的生活じゃんか

 

25:他称トレーナー

とりあえずこちらをご覧ください

【ごめん寝のポーズで地面に伏せるセイウンスカイの画像、首筋まで真っ赤】

 

26:名無しのウマ娘ファン

なにこれ?

 

27:名無しのウマ娘ファン

これがこの世の終わりのような顔をしていた子ですか?

 

28:名無しのウマ娘ファン

愉快なポーズしてますね

 

29:他称トレーナー

そもそもセイウンスカイがあんなに絶望してたのって、俺が車に跳ねられたの直視しちゃったかららしいんだわ。校門と寮の間の道で事故ったらしくて、目撃者になってしまったわけですよ。

 

30:名無しのウマ娘ファン

うっげえ

 

31:名無しのウマ娘ファン

トラウマ必至辞めろ

 

32:名無しのウマ娘ファン

デジたんと同じか…

 

33:他称トレーナー

他のウマ娘のみんなは俺が死んだのは伝聞だから、もしかしたらっていう希望があったみたいなんだけど、セイウンスカイは認めざるを得なかったんだ。俺が即死したっていう現実を。それにデジタルも立ち直ってるわけじゃない、夜中にちょくちょく俺がきちんと生きてるか確かめに来てる。

 

34:名無しのウマ娘ファン

クソ重いんやけど

 

35:名無しのウマ娘ファン

やめてくれよ…

 

36:他称トレーナー

で、見かねた友達に背中を押されたのとゴールドシップによってこっちに送り込まれたわけだ。そして接すること2週間、前の俺ではないが、俺が生きているということを認識したセイウンスカイ氏、世話を焼かれた日々がフラッシュバック、キャパオーバーしこうなる

 

37:名無しのウマ娘ファン

 

38:名無しのウマ娘ファン

何したんイッチ

 

39:他称トレーナー

いや特別なことはしてないよ?できるだけ一緒に行動して、お風呂やトイレなんかは勿論別行動だし着替えだってそう、まあ昔妹にやったみたいに甲斐甲斐しくお世話したのは事実だよ。寝落ちしたら抱っこしてベッドに寝かせたりとか、甘えてきたら甘えさせただけ。まあちょっと幼児退行してたからそれじゃないの?

 

40:名無しのウマ娘ファン

これセイウンスカイちゃんイッチが好きだったのでは?

 

41:名無しのウマ娘ファン

イッチ懐が深いな。俺だったらめんどくさくなって病院に投げてる

 

42:他称トレーナー

いや前世とはいえ自分がやったことだしケツは拭かんとな。まあ元気になった、かな?まあ確かに飄々としたところはあるし、気ままで猫みたいな子だけど可愛いもんだよ。たま~~に誰もいない時、無言で頭を差し出して撫でてアピールしたりするけど。

 

43:名無しのウマ娘ファン

元気になったんやなって…!

 

44:名無しのウマ娘ファン

コテハン勢の報告で心配の言葉が上がってはいたが持ち直して来たんだな

 

45:名無しのウマ娘ファン

ちなみにイッチ、どれくらい今持ち直してるの?

 

46:他称トレーナー

高い高いすると顔真っ赤にしてうつむいちゃうくらいには回復してる

 

47:名無しのウマ娘ファン

どうしてそれをしようとしたんだ

 

48:名無しのウマ娘ファン

高い高いwwww幼児かwwww

 

49:名無しのウマ娘ファン

マジで幼児扱いしてるのかお前

 

50:他称トレーナー

いや、ニシノフラワーって小さいから何となくやってみたらすごい喜んだんだよ。それと同じノリでセイウンスカイにやったら、な?

 

51:名無しのウマ娘ファン

な、じゃないが

 

52:名無しのウマ娘ファン

そりゃあ10才なら小さいだろうけど

 

53:名無しのウマ娘ファン

きゃっきゃいうのがわかるけど

 

54:名無しのウマ娘ファン

…!ヒシアケボノか!

 

55:他称トレーナー

そう、正解。ヒシアケボノ、身長180㎝あるんだけどよく小さなウマ娘、まあマヤノトップガンとかそういうのにせがまれて肩車とかやってたらしいんだよ。その延長線上で俺にせがむこともあるからつい同じノリで…

 

56:名無しのウマ娘ファン

でかいなヒシアケボノ

 

57:名無しのウマ娘ファン

元の馬もでかいからな

 

58:名無しのウマ娘ファン

ワイ将、でっかわいいが好きなのでウェルカム

 

59:名無しのウマ娘ファン

おっきいことはいいことだ

 

60:他称トレーナー

ちなみにヒシアケボノ中等部だってさ

 

61:名無しのウマ娘ファン

は?

 

62:名無しのウマ娘ファン

発育の暴力

 

63:名無しのウマ娘ファン

うせやろ?

 

64:他称トレーナー

それがウマ娘の本格化というやつらしい。一気に成長が来て、走るのに完全適合した身体能力と体つきになるとのこと。本格化の時期や成長率はまちまちだけどかなり体つきが変わることもあるらしい。あ、セイちゃん復活した。にゃはは~お恥ずかしいところを~だって

【顔の前で手をパタパタふるセイウンスカイの画像。若干顔がまだ赤い】

 

65:名無しのウマ娘ファン

表情が戻ってるうううううう!

 

66:名無しのウマ娘ファン

イッチ!よくやった!

 

67:名無しのウマ娘ファン

やっぱ病んだウマ娘にはイッチをぶつけとけばいいんだな!

 

68:名無しのウマ娘ファン

なお原因もこいつの模様

 

69:名無しのウマ娘ファン

マッチポンプやんけ

 

70:鉄人

ねえ社長、ニシノフラワーちゃん…できすぎた子なんだけど。なんでこんないい子に育つんだろう。うちの子にもこうなってほしい。

 

71:名無しのウマ娘ファン

ん?どゆこと?

 

72:鉄人

お料理できるでしょ?自分で自習してお勉強するでしょ?気配りちゃんとできるでしょ?お友達を大切にして、さりげなく助けてお手伝いする。これが10才よ?私がこの年齢の時なんか…実家で鉄鍋振り回してたわ。

 

73:名無しのウマ娘ファン

鉄人ネキの幼少期の闇は置いておいて確かにいい子だな。というかホントに10才?

 

74:名無しのウマ娘ファン

そう言えばイッチウマ娘の子たちって学生なんざんしょ?お勉強どうするの?

 

75:他称トレーナー

若干また闇が深い話だが一応ワイ大学で高校の教員免許取ってるから授業してるんだけど…この子たちループにはまってただけあって高校程度の勉強ならあっさりできる、ビワハヤヒデとかに至っては大学の数学の証明問題とかも解ける。俺が担当じゃなかった時に勉強してたんだって…正直前の俺のどこがいいのかさっぱり分からんのだけど

 

76:名無しのウマ娘ファン

ふむ、イッチ。ウマ娘のみんなからお前がどんなトレーナーだったか聞いたりした?

 

77:名無しのウマ娘ファン

ここまで好かれてると何かあるのかと勘繰る

 

78:他称トレーナー

む、そうかもな。ちょうどテイオーが近くにいるから聞いてくるぞ

 

79:名無しのウマ娘ファン

聞いてなかったのか

 

80:名無しのウマ娘ファン

むしろ何で聞いてなかったのか

 

81:名無しのウマ娘ファン

何があの子たちをそこまで駆り立てるのか

 

82:名無しのウマ娘ファン

その謎を解き明かすため取材班はAmazonの奥地に向かった…

 

83:名無しのウマ娘ファン

その後、彼らの行方を知るものは誰もいなかった…

 

84:名無しのウマ娘ファン

段ボールに箱詰めにされてるんじゃね?

 

85:他称トレーナー

聞いてきたぞ。我がことながらこれが自分とはとても信じられん

 

86:名無しのウマ娘ファン

はよ

 

87:名無しのウマ娘ファン

寒いからはよ

 

88:名無しのウマ娘ファン

脱いでんじゃねーよ

 

89:他称トレーナー

・トレーニングの効率がすさまじく高い、他のトレーナーのおおよそ3倍ほど。3年たつと他のウマ娘と隔絶した実力を身に着けることが出来る

・それに伴ってのレースの勝率、3冠やトリプルティアラ、天皇賞連覇は当たり前、有馬記念連覇も。

・怪我をさせない上にしても確実に回復させる。サイレンススズカをあの悲劇から完全に復活させたらしい。テイオーが3回骨折しても最終的に有馬記念をとらせる。BNWが発症した屈腱炎を完全回復させる

・親身に担当ウマ娘と向き合い真正面から全て受け止める。蹴られようが怪我をさせられようが見捨てず問題の解決に尽力する。自分を実験体にすることすら厭わない

・やさしい

・包容力がある

 

 とのこと。ほんとに俺か?疑いしかないんだが

 

90:名無しのウマ娘ファン

人外か何か?

 

91:名無しのウマ娘ファン

化け物かお前

 

92:名無しのウマ娘ファン

異世界転生チート野郎だったんじゃねえの?

 

93:名無しのウマ娘ファン

さり気にサイレンススズカを守り抜いてて涙ちょちょぎれる

 

94:名無しのウマ娘ファン

最後二つが雑いのはテイオーの本心なんやなって

 

95:名無しのウマ娘ファン

こんなインテリジェンス溢れる受け答えするの?半角で喋ってそうなあの子が?

 

96:他称トレーナー

言っとくけどテイオーは確実に天才の部類に入るぞ。走りも、頭脳も。あと凄い体が柔らかい。この間なんて「ねえ見て見てトレーナー!I字バランス~~!!」ってI字バランスをご披露してくださった。隣で頑張ってたライスは体カッチカチだったんだけど

 

97:名無しのウマ娘ファン

トウカイテイオー号も体の柔らかい馬だって話だな

 

98:名無しのウマ娘ファン

もしかしてそこら辺共通部分あるのかな?本人…本馬?だから当然なのか?

 

99:名無しのウマ娘ファン

ライスちゃん体硬いのかわいい

 

100:名無しのウマ娘ファン

それはそうとサイレンススズカの話題出たけどそっちの方も心配なんやが?

 

101:名無しのウマ娘ファン

せやな、どうなん?

 

102:他称トレーナー

それに関しては大丈夫。サイレンススズカ、元気に走ってるよ。というか止めないといつまでも走ってる。俺が見てるだけでも物凄く嬉しそう。止めると左回転でくるくるしだすけど

 

103:名無しのウマ娘ファン

うっ、涙が

 

104:名無しのウマ娘ファン

回転癖も共通なのかwwww

 

105:名無しのウマ娘ファン

もしかして、サイレンススズカの抱える不調って軽かったの?

 

106:他称トレーナー

彼女の場合、走る理由が先頭の自分だけの景色を見たいっていうのがあるんだけどそれを唯一叶え続けたのが俺で俺がいなくなったせいでとんと調子が悪くなっちゃったらしい。んで、俺がここ変じゃね?って指摘してフォームを改善したら一気に調子が上がって不調が解消した。つまり、元気になった

 

107:名無しのウマ娘ファン

な、なるほど?

 

108:名無しのウマ娘ファン

軽く言ってるがマジ?

 

109:名無しのウマ娘ファン

前世の片鱗ありますねこれは

 

110:他称トレーナー

とまあそんなことを言ってるわけだけど…きちんと証拠がないとダメですよね?

 

111:名無しのウマ娘ファン

そっすね

 

112:名無しのウマ娘ファン

信じられんなあ?

 

113:他称トレーナー

そんな声にお応えして、サイレンススズカの走る姿の動画をご用意いたしました。お納めください

 

114:名無しのウマ娘ファン

まじでっ!?

 

115:名無しのウマ娘ファン

見れんの!?

 

116:名無しのウマ娘ファン

あの大逃げを?レースじゃないのに?

 

117:他称トレーナー

軽くっつったのに「いけます!」って全力疾走かました動画ともいう

 

118:名無しのウマ娘ファン

止めろよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「トレーナーさん、見ててくださいね。私の走り」

 

 「おう。しかし大丈夫なのか?もうちっと調整しても…」

 

 「いえ、きっと今なら見えます。私の、私だけの景色。トレーナーさんがくれたあの光景を…早く見たいんです」

 

 「軽くな、軽く。フク、ゲート開けてやってくれ」

 

 「はーい!ではスズカさん!ハッピーカムカムです!行ってらっしゃいませ!」

 

 「スズカさーん!頑張ってくださいね!」

 

 「ヘイスズカ!ユーキャンドゥーイット!自分らしくデース!」

 

 爽やかな晴天の下、芝の上でゲートの中に入るのは明るい鹿毛のウマ娘、サイレンススズカ。男の元にやってきた当初は不調が治らず何とも言えないくすぶった感じではあったのだが男と接するうちに、自分というものを取り戻すことが出来たらしい。

 

 彼女の不調の原因は、男の不在である。彼女の脚質は逃げ、それも大逃げと言われるロマン型である。トレセン学園の一般的なトレーナーはそれを好まず、また逃げは才能頼りで一歩間違えば選手生命を失う大怪我を負うことも往々にして珍しくない。故に王道の先行で育てられることがある。

 

 当然サイレンススズカもその例にもれず先行の足をためるやり方でトレーニングを受けていた。彼女もそれが正しいと信じ、先行を選択していた。だが、意思とは裏腹に重くなる体、見えなくなる景色、調子は下がり体調にも悪影響が出始めたころにサイレンススズカが出会ったのが男だった。

 

 当時ループの事なんぞ知らなかったサイレンススズカの適正を逃げだと見抜いた男はその時の担当トレーナーに直談判し、なぜ彼女のやりたいようにやらせないのかと問うた。当然担当トレーナーも反発する、彼女が長く走り続けるためだと、彼女のためなんだと。

 

 それに対して彼女のトレーナーが放った言葉は絵空事だった。担当ウマ娘をしたいようにさせて、怪我をさせずに勝利に導くことがトレーナーの役割ではないのかと。それに激高した担当トレーナーはやって見せろとサイレンススズカとの契約を解除し、サイレンススズカにとっては新米トレーナーだった男が担当になった。

 

 不安がないと言えば噓だった。だが、男はやってのけた。逃げ、それもサイレンススズカの望む大逃げの育成。スズカの走りたいように走らせつつ負担を減らし、怪我をさせることなくスズカの最後の目標であった秋の天皇賞の盾を彼女に与えたのである。ゴール板を駆け抜けた瞬間、栄光の日曜日の主役と実況が讃えた瞬間彼女の唯一無二は決まってしまった。

 

 異次元の逃亡者という異名を与えられた彼女、トゥインクルシリーズの3年が過ぎた瞬間、時間が巻き戻って奇妙な円環に閉じ込められても、彼がいる事実が彼女の支えになっていた。繰り返す時間の中で何度も担当してもらった。絵空事がかなわず大欅を超えられなかった時もあった。だけど必ず、彼はサイレンススズカを再び走れるようにしてくれた。

 

 もう、他のトレーナーを付けるのは考えられなかった。彼が担当してくれないなら名義貸しでいい。一人でもできる男のトレーニングはサイレンススズカを勝手に天才にできる。天才を超える怪物になるには男が必要だが、男がトレセン学園にいればあの先頭の、サイレンススズカの景色は揺るがなかった。

 

 唐突に終わりを迎えた円環と、男の死による衝撃がサイレンススズカの景色をゆがませるまでは、それでいいと思っていた。だけど、男のいない世界に最早未練などなかった。あの景色と、隣に男がいればもう何もいらないとすら思えた。そして、スペシャルウィークが姿を消し、スペシャルウィークじゃない誰かが同室となって…その思いは強くなる。

 

 ゴールドシップの話を聞いて世界を渡ったサイレンススズカ、目の前で困ったような顔をした嘗てのトレーナーを前にしてあふれる涙が止まらず、やはり世界を渡っていたスペシャルウィークに慰められて落ち着きを取り戻したサイレンススズカが始めたのはやはりランニングである。

 

 急速に嘗ての走りと景色が戻ってくる、満たされる充実感と喜び。呼吸をするたびに清々しい気分になる。そしてサイレンススズカよりも深い絶望の淵にあったセイウンスカイが落ち着きを取り戻した今日この日、本気で走ろうと決意をしてゲートの使用とコースでのランを許可してもらったのだ。

 

 

 ゲートの中、一番内側のそこでちらりと男に目を向ける。レースに自分を送り出してくれた時と同じ表情、不安と期待が入り混じった変わらないその表情を見てああやっぱり彼は私のトレーナーさんなんだと考えたサイレンススズカはきりりと前を向いてゲートが開くのを待つ。

 

 バン!とゲートが開いた瞬間、一陣の風がコースを奔る。見えなかった景色を存分に堪能しながら、サイレンススズカはすべてを置き去りに走り切ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

441:名無しのウマ娘ファン

なんだろう…涙が止まらない

 

442:名無しのウマ娘ファン

サイレンススズカ…間違いなくサイレンススズカだ…!

 

443:名無しのウマ娘ファン

あの逃げはススズにしかできねえよお…!

 

444:名無しのウマ娘ファン

速い、じゃねえな。疾いって感じだわ。レースをしてるのを早く見たい

 

445:名無しのウマ娘ファン

終盤、さらに加速したよな。逃げつつ脚をためてたのか?そんな馬鹿な

 

446:名無しのウマ娘ファン

最終的に空気が押しのけられてる様子が見えそうな勢いだった

 

447:名無しのウマ娘ファン

ホント、ホントに…!よかった!

 

448:名無しのウマ娘ファン

サイレンススズカ号が粉砕骨折して予後不良になった時、現場にいたんだ。また、走る姿が見れるなんて。

 

449:他称トレーナー

納得できた?

 

450:名無しのウマ娘ファン

ありがとうイッチ!

 

451:名無しのウマ娘ファン

これで府中で走れたら文句ないわ!

 

452:名無しのウマ娘ファン

あの時の続きを見せて欲しい!

 

453:他称トレーナー

よかったよかった。で、こっちも報告があるんだけど。ここ1週間2日おきくらいにゴールドシップがやってきて庭の片隅になにかを組み上げていってるんだけどどうすればいいのだろうか

 

454:名無しのウマ娘ファン

おい高低差ぁ!!

 

455:名無しのウマ娘ファン

耳キーンなるわ!

 

456:名無しのウマ娘ファン

グッピーになるぞ俺らが!

 

457:名無しのウマ娘ファン

なんで感動の場面から展開ジェットコースターするんですか

 

458:他称トレーナー

いやだって報告しとかないと…今んとこ世界行き来してるのあいつだけだし

 

459:名無しのウマ娘ファン

ゴールドシップのやることに意味があるのか?

 

460:名無しのウマ娘ファン

自分のクソ嗅いで小便かける馬だぞ

 

461:名無しのウマ娘ファン

それはステゴ一族の特徴や

 

462:名無しのウマ娘ファン

クラウチングスタートする馬だぞ

 

463:名無しのウマ娘ファン

最早馬かどうかも怪しいんだぞ

 

464:名無しのウマ娘ファン

聞けばイーじゃん

 

465:他称トレーナー

いや聞いても「ゴルゴル星のお告げによりここをキャンプ地とする!」って言って作業再開するし…何なんだろこれ。手伝ったらむふんって凄い嬉しそうににっこりして可愛かったわ~

【何かを置くための台座のようなもの。まだ未完成に見える】

 

466:名無しのウマ娘ファン

息をする様に出るのろけ

 

467:名無しのウマ娘ファン

ホントに実際なんなんだろうなこれ

 

468:名無しのウマ娘ファン

考えるだけ無駄だろ。ゴールドシップだぞ

 

469:名無しのウマ娘ファン

元の馬のせいでウマ娘になってもそんな扱いなの草

 

470:名無しのウマ娘ファン

おいイッチ、なんで一般人にも見れるようにススズの動画上げたんだ!

 

471:名無しのウマ娘ファン

えっ!?ほんまや鍵かかってない!

 

472:他称トレーナー

え?なんかまずいかそれ?

 

473:名無しのウマ娘ファン

そういやこいつ競馬ほとんど知らんのだったわ!

 

474:名無しのウマ娘ファン

もう遅いわ。レジェンドが反応した

 

475:名無しのウマ娘ファン

行く、の一言だけの恐ろしさよ

 

476:他称トレーナー

レジェンドってあれだよな?豊騎武(ほうきたける)騎手。そういえばサイレンススズカ号の騎手ってあっ!?

 

477:名無しのウマ娘ファン

はいそうなんです。レジェンドこと豊騎騎手、サイレンススズカ号をいっとう大事にしておいででありまして

 

478:名無しのウマ娘ファン

ウマ娘に興味津々なんですが、サイレンススズカがいるってわかったら…

 

479:名無しのウマ娘ファン

来ちゃうよね~そりゃあ

 

480:他称トレーナー

もしかしてワイ将、やらかした?

 

481:名無しのウマ娘ファン

イエス

 

482:名無しのウマ娘ファン

とりあえず慎重に対応してね?

 

483:名無しのウマ娘ファン

決して玄関先でサイレンススズカに応対させてはいけないぞ

 

484:名無しのウマ娘ファン

ワイらでさえ泣いちゃうのにレジェンドが来たらどうなっちゃうのか

 

485:名無しのウマ娘ファン

というかレジェンドが乗った馬のウマ娘そっちにわんさかいるよね

 

486:名無しのウマ娘ファン

スペシャルウィーク、メジロマックイーン、スマートファルコン、ウオッカ、ナリタタイシン、マヤノトップガン、マチカネタンホイザ、マチカネフクキタル、ウイニングチケット、ハルウララ…わぁたくさん!乗った回数順だけど

 

487:名無しのウマ娘ファン

荒れますねえ!

 

488:名無しのウマ娘ファン

レジェンドの情緒ボロボロになっちゃーう

 

489:名無しのウマ娘ファン

これヤバいのでは

 

490:他称トレーナー

メーデー!メーデー!!たすけてえええええ!

 

491:名無しのウマ娘ファン

なんてことだ。もう逃げられないゾ♡

 

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。遂に見つかっちゃいましたねえ!もちろん現実のレジェンドではないのであしからず。規約の関係上実在の人間は扱えないので。

 次回、騎手とウマ娘の対面…をかけたらいいなあ…難しいですよね。なんせ作者競馬はからっきしなので。何かいてもすべて捏造ですイエーイ。

 もっと言えばセイちゃんのクソ重デカ感情を書きたかったんだなあ。ドッロドロで今までの流れをぶち壊しちゃうので残念ながらカットです。書いていいなら書くけど。

 では次回でお会いしましょう!感想評価よろしくお願いします!


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逃亡者と伝説

1:他称トレーナー

緊急事態のため別スレ立てた。競馬界のレジェンドが俺の家に向かってるってマジ?

 

2:名無しの会議参加者

大マジやぞ

 

3:名無しの会議参加者

イッチの方に連絡来たりしてなーい?

 

4:名無しの会議参加者

多分もう新幹線の中ちゃうか?

 

5:名無しの会議参加者

ありそうで困る

 

6:他称トレーナー

ええ、はいそうですね。幻想であってほしかったんですけど公式アカウントからDM来ました。一目でいいからあの動画のウマ娘に逢わせて欲しいってそれはもうご丁寧な文面で

 

7:名無しの会議参加者

ふぁーwww

 

8:名無しの会議参加者

レジェンドがガチすぎて草

 

9:名無しの会議参加者

で、結局どうするんべ

 

10:名無しの会議参加者

会わせてあげて欲しいけどなあ、個人的な考えとして

 

11:名無しの会議参加者

じっさいスズカさんは何と言っているんだい?

 

12:他称トレーナー

それなんだよ。サイレンススズカ号の毎日王冠の動画見せてこの人が君に会いたいって言ってるって伝えたんだよね

 

13:名無しの会議参加者

覚えてたりする?

 

14:名無しの会議参加者

でも継いでるのは魂なんでしょ?

 

15:名無しの会議参加者

忘れられててもレジェンドは会いたいやろなあ

 

16:名無しの会議参加者

そらそうやろ。唯一酔いつぶれるまで吞み明かした馬やぞ

 

17:他称トレーナー

それでな、スズカさん…朧げに覚えているみたい。というか、たまに夢に見るらしい、これはスぺちゃんとかファル子も一緒っぽいの。誰かと一緒に走ってる夢。自分が自分なのに自分じゃなくてよく分からないうちに走って、それで目が覚める。おそらくこっちのレースの記憶が魂に刻まれてるんじゃないかな。

 

18:名無しの会議参加者

なんですとぉ!?

 

19:名無しの会議参加者

これはこれでまずいのでは?

 

20:名無しの会議参加者

まさかとは思いますけど…

 

21:名無しの会議参加者

秋天の記憶とかも、おありに?

 

22:他称トレーナー

あるって。自分のようで今の自分じゃないから不思議らしいんだけど、そういうウマ娘多いみたい。ウマソウルがどうだのって言ってたけど多分こっちのレースの記憶を夢に見てるんだと思う

 

23:名無しの会議参加者

あああああああああ!

 

24:名無しの会議参加者

やめてくれよ

 

25:名無しの会議参加者

地獄やんけ

 

26:他称トレーナー

聞かせてやろうか?スズカの秋天の夢の話を

 

27:名無しの会議参加者

ふぐううう

 

28:名無しの会議参加者

聞きたいけど聞きたくない

 

29:名無しの会議参加者

俺の情緒が死ぬ

 

30:名無しの会議参加者

もしやイッチ…貴様既に…っ!?

 

31:他称トレーナー

そう、俺の情緒は既にスズカの話やライスの話を聞いてボドボドだ。お前らにも道連れになってもらう

 

32:名無しの会議参加者

ふざっけんなやめろバカ!

 

33:名無しの会議参加者

ヤメロー!シニタクナーイ!シニタクナーイ!

 

34:名無しの会議参加者

なんで俺たちまで道連れにされる必要があるんですか

 

35:名無しの会議参加者

俺は聞きたい

 

36:名無しの会議参加者

聞きたくないと言えば嘘になるが確実に泣く

 

37:他称トレーナー

さて、スズカたちの夢は必ずゲートの中から始まるらしい。その中で自分はウマ娘ではなく別のナニカで周りもそう。背中には大切な誰かが乗っていて、ただ前へ行きたいとだけ思っている状態なのだそうだ

 

38:名無しの会議参加者

もうこの時点でダメ

 

39:名無しの会議参加者

やっぱ、騎手が好きな馬が多いんやなって

 

40:名無しの会議参加者

ゲートの中から始まるのか

 

41:他称トレーナー

色んなパターンがあって、背中に乗ってる人が違ったりとか、調子が違ったりとか…急に寂しくなってゲートをくぐってしまったりとか…色々みたい。レース以外の話もなくはないけど圧倒的にレースの方が見る回数が多いとか

 

42:名無しの会議参加者

ほぼ史実とリンクしてるくさいな

 

43:名無しの会議参加者

厩務員がいなくなってゲートくぐった話あったな

 

44:名無しの会議参加者

やっぱこっちの記憶を垣間見てるのか?

 

45:他称トレーナー

その夢の中ではスズカは類を見ないほど調子が良かったんだそうだ。体が羽のように軽くて、空だって飛べそうなほど調子が良かった。スタートも抜群に巧く決まって、知らないはずの自分の上の人と意思疎通が完璧にできる。不思議な感覚の明晰夢だってさ

 

46:名無しの会議参加者

ふむ、ふむ

 

47:名無しの会議参加者

ごめん涙で画面がかすむ

 

48:名無しの会議参加者

ここまでにしようそうしよう

 

49:他称トレーナー

当然、サイレンススズカはハナを行く。大逃げだ。ある意味で自分の脚質の理想はあの夢だったとも言ってたな。どこまでもどこまでも加速して、先頭の先にあるあの景色に届かんとしたところで、左足から何かが砕ける音がして、遅れてきた痛みで脚が壊れたことを理解したと

 

50:名無しの会議参加者

うわああああああっ!やめろ!やめてくれえ!

 

51:名無しの会議参加者

そこまで、そこまで言えば十分だよイッチ…!

 

52:名無しの会議参加者

これイッチ直接本人から聞いたんだよね?地獄の拷問じゃん

 

53:他称トレーナー

痛くて痛くて、転びそうになったんだけど、上に乗る人を絶対投げ出しちゃいけないって思った。だから、少しずつスピードを落として、脇へそれた。他のやつらが行き切ったところで、夢が覚めるらしい。上の大切な誰かがどうなったのかは、分からないんですって耳をへにょらせて言ってたよ

 

54:名無しの会議参加者

すげえ辛い明晰夢やめろ

 

55:他称トレーナー

で、それを含めて言うんだけど…どうしようかな。返事待ちだと思うんだよね

 

56:名無しの会議参加者

急だしなあ

 

57:名無しの会議参加者

心の準備があるでしょ

 

58:名無しの会議参加者

サイレンススズカはどう言ってるの?

 

59:他称トレーナー

スズカ本人は会ってみたいって言ってる。何ができるか分からないですけどって。他のウマ娘もそう、ウオッカやスぺちゃん、あとファル子も会いたいって言ってる

 

60:名無しの会議参加者

じゃあもう決まりだな

 

61:名無しの会議参加者

覚悟決めろイッチ!

 

62:名無しの会議参加者

豊騎レジェンドも気が気じゃないだろうしな、サイレンススズカ号にもう一度会えるなら。

 

63:他称トレーナー

よし、受け入れることにしよう。とりあえず了解の返事して客間の掃除を他の子に頼んで…誰に案内してもらおうかな?乗ったことのある馬の子はちょっとアレかも

 

64:他称トレーナー

返信はやっ!?と、とりあえず2時間後に来るそうです。こわい、動画あげて1日しかたってないのに。

 

65:名無しの会議参加者

ふぅむ。そうなればマルゼンスキーかな?

 

66:名無しの会議参加者

中等部の子たちやニシノフラワーはちょっとあかんかもね

 

67:他称トレーナー

ファル子がけっこーワクワクしてらっしゃる。スぺちゃんはいまいちピンときてない様子。個人差があるみたい

 

68:名無しの会議参加者

スマートファルコンは割と覚えているタイプなのかな?

 

69:名無しの会議参加者

ウオッカも割と覚えているのかな?乗った回数それなりにあると思うんだけど

 

70:他称トレーナー

なんとなく、のレベルっぽい。むしろスズカやライスみたいにはっきりと夢の中で何があったかまで覚えているウマ娘の方が少ないらしい

 

71:名無しの会議参加者

さて、イッチ。覚悟はよろしいか?

 

72:他称トレーナー

助けてマルゼンスキー!

 

73:名無しの会議参加者

こいつ女に逃げやがった

 

74:名無しの会議参加者

ヘタレめ

 

75:名無しの会議参加者

おうイッチ腹を決めろや

 

76:他称トレーナー

ふー、すっとしたぜ

 

77:名無しの会議参加者

何この変わりよう

 

78:名無しの会議参加者

何があったし

 

79:他称トレーナー

マルゼンスキーに助けを求めに行ったらおぎゃる寸前までバブみを与えられて持ち直してきた。もう少しで尊厳が消えるところだった

 

80:名無しの会議参加者

まじで何があったんや!?

 

81:名無しの会議参加者

犯罪的な絵面

 

82:競馬で全財産を溶かす男

普通に相談してただけだけどな。膝枕してあげましょうか?って誘われてたけどイッチが鋼の意思を見せつけた。なおニシノフラワーからの元気出してくださいのハグは受け取った模様

 

83:名無しの会議参加者

クソァ!

 

84:名無しの会議参加者

マジで羨ましい。羨ましいああ羨ましい

 

85:名無しの会議参加者

マルゼンスキーの膝枕とか土下座超えて地面めり込んでもやってほしいレベル

 

86:名無しの会議参加者

で、イッチ実際大丈夫なん?

 

87:他称トレーナー

ワイ将、有名人に直接会うの初めて。失礼なことしたら業界の闇に消されそうで震える

 

88:名無しの会議参加者

ないから

 

89:名無しの会議参加者

ないない

 

90:名無しの会議参加者

仮にやったらウマ娘の皆さんが黙ってないでしょ。間違いなくやった人が物理的に八つ裂きになっちゃうよ

 

91:他称トレーナー

ヒェッ、もう私有地にタクシー入ってきた。速い速いよ!

 

92:名無しの会議参加者

レジェンドさん異次元の速度

 

93:名無しの会議参加者

覚悟決めろイッチ

 

94:競馬で全財産を溶かす男

あ、ボノちゃんに抱っこで空輸されていった

 

95:名無しの会議参加者

抱っこですと?

 

96:競馬で全財産を溶かす男

とりあえず出迎えるからここまでにしとくわ。あとで報告するね

 

97:名無しの会議参加者

たのんだぜよ

 

98:競馬で全財産を溶かす男

着替えたイッチ、ナリタタイシンに蹴っ飛ばされてマルゼンスキーとタクシーへ向かう

 

99:名無しの会議参加者

これはダメ亭主に喝をいれる良妻

 

100:名無しの会議参加者

イッチ、ファイトだぜ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やばい、ヤバいよマルゼンスキー。俺これどうしたらいいかわかんないよ」

 

 「大丈夫よトレーナーちゃん、お姉さんが付いてるわ。ふふっ、なんだか担当されたてのころを思い出すわね~」

 

 現在、男が作り出したURAは上を下へとひっくり返したような騒ぎに包まれていた。というのもサイレンススズカが男所有のレース場を調子を取り戻した脚で疾走する様子を収めた動画をサイトにアップロードされたその日に競馬界、ひいてはジョッキーのレジェンドとも呼ばれる男、豊騎武から直接の連絡がメールという形とはいえ男の元に届いたのである。

 

 男は競馬に関して詳しくはない。なので全財産ニキこと平塚に聞いて色々と知識を詰め込んでいるわけであるがここ最近はそれもできなくなっていた。というのもセイウンスカイのことやその他諸々立て込み過ぎたせいで3徹ほど頑張ったからであるがそれはどうでもいいので割愛。

 

 重要なのは男は有名人、それもテレビ番組やCMに登場するような有名人と会うのはこれが初めてであり、ありえないくらい緊張しているのである。だってレジェンドだぜ?競馬に詳しくない俺でも知ってるんだぜ?と錯乱してビワハヤヒデに頭をはたかれて再起動した男である。男の持つでかい土地は当然私有地なので農道含めてタクシーが入ってくることはできない。したがって誰か用がある場合は私有地の外にあるカメラで確認するわけであるがそこにタクシーが来た以上行かねばならんのだ。

 

 今回は相棒にマルゼンスキーを連れているわけである。理由は落ち着いていて大人っぽいからである。これで見た目が完全に中学生なウマ娘を連れて行ったら通報されかねない。ニシノフラワーとかまさにそれで、流石にまずいのではないかと男は混乱する頭を振り絞りタクシーの前に近づいた。

 

 するとタクシーから一人の壮年の男性が下りてきた。男はすぐにピンとくる。間違いなく豊騎武騎手である、その体はジョッキーらしく引き絞られており、騎手としては高い身長なのがうかがえる。荷物も少なく、かなり急いできたことが分かる。タクシーが出発し、豊騎が男へ近づく。

 

 「こんにちは、URAの代表の方ですか?」

 

 「ええ、そうです。遠路はるばるこんな僻地へようこそお越しくださいました。こちら、ウマ娘のマルゼンスキーです」

 

 「ハァイ、マルゼンスキーよ。一応お迎えってことになるかしら。よろしくね」

 

 「豊騎武です。ええ、動画で見させてもらいましたけど本当に尻尾に耳が生えてらっしゃるんですね。それにマルゼンスキー…」

 

 「ふふっ、この世界の私はかなり昔の馬だったみたいね。ちょっとだけショックだったけど…そんなに時間が経ってても覚えてくれる人がいるなんてステキなことだわ」

 

 「立ち話もなんですのでご案内させてもらいます。詳しい話はそこで」

 

 「すみません。よろしくお願いします」

 

 内心バックバクの男は豊騎を伴って自宅兼事務所の応接室まで案内する。部屋の中のソファで対面して座り、口を開こうとしたとき、厨房へつながるドアが開いてそこからスペシャルウィークが闖入してきた。お盆の上に置いたコーヒーとお茶請けを机の上に並べた彼女に対して豊騎が大きく目を見開いて思わず呟く。

 

 「スペシャルウィーク……?」

 

 「はいっ!スペシャルウィークです!豊騎さん、ですよね?不思議です、初めましてなのに、初めましてじゃないって感じで…うーん、これがデジャヴ……?でも、とっても懐かしい気分、この世界の私は貴方と走ってたんですね」

 

 「そう、だね。そっか、そっか…また君に会えるなんて思わなかった。ううん、君はきっと初めましてなんだね。豊騎武、ジョッキー…馬の背中に乗ってレースを一緒に走る仕事をしてるんだ。よろしくね」

 

 「よろしくお願いします!ウマ娘のスペシャルウィークですっ!夢は日本一のウマ娘!」

 

 「はは、日本一か。それは凄い目標だね。叶えられるよう応援させてもらいたいな」

 

 呼びかけられたスペシャルウィークは当然のように自分はスペシャルウィークだと返答する。スペシャルウィークはあまり魂が見せる夢を覚えているほうではない、それでもやはり感じ入るものがあったのか初めましてでも物怖じせずに対応している。そして、豊騎も感慨深そうに、彼女を微笑んで見つめていた。

 

 「豊騎さん、と呼ばせていただきます。単刀直入にお聞きしますが貴方はここにいる一人のウマ娘に会いに来た、と考えてよろしいですか?」

 

 「そうなります。スペシャルウィークやウオッカ、他にも私が乗った馬たちがいらっしゃると思いますが…彼だけは、サイレンススズカだけはどうしても我慢できなかったんです。こういったら他の馬たちに失礼だから決して言わないようにしていましたけど…彼は私の中で特別なのです。あの秋の天皇賞は、今でも思い出してしまいます」

 

 「…確かに、ここにはサイレンススズカがいます。会って、話すことはできますし、本人も会うと言っています。ですけど、いいんですか?競馬に関しては不勉強ですが、悲劇であったと聞いています。非常に失礼な話ですが、自ら傷を抉りだすことは、ないはずです」

 

 「承知の上です。悔しいレースはいくつもありましたが、その中でもやはりあれは私がいまだ乗り越えてないものです。謝りたい、と言えば虫のいい話です。覚えているなら、彼がどう思ってるかを聞きたい」

 

 男の瞳をしっかりと見据えた上でそう言い切る豊騎を見た男は、グイッと一気にコーヒーを飲みほした。男はもとから彼とサイレンススズカを引き合わせる気ではあったが、万が一お互いが傷つく結果になるのは本意ではないためかなり失礼な対応をとった。それでも真摯に頼み込む豊騎を見て、腹を決めたのである。

 

 「スぺちゃん、スズカ呼んできて。マルゼンスキーは自由でいいよ」

 

 「はい、スズカさんならいまは…」

 

 「一緒に行きましょ、スぺちゃん」

 

 二人が出ていき、男と豊騎だけが残る。手持ち無沙汰だった男は、他にも貴方が乗った馬の魂を継いだウマ娘が居るがあっていくかと尋ねる。豊騎は破顔し、それだけではなくいる娘全員に会ってみたいと話した。動画を見る限り名馬の集まりですから、ジョッキーなら気になるものですと話す。男も了承し、スズカの件が終わったら全員で練習用コースに行きましょうと話していると、ドアが控えめにノックされる。

 

 入っていいよ、と男が声を掛けると静かにドアが開いてサイレンススズカが入ってくる。彼女は豊騎を一目見ると、ふわりとほほ笑んで彼の元へゆっくりと歩いて近づく、豊騎もソファから立ち上がってサイレンススズカを出迎えた。男は邪魔しない方がいいだろうと無言でそれを見つめる。

 

 「よかった…無事、だったんですね。振り落としちゃったんじゃないかとずっと思ってたんです。初めまして、サイレンススズカです」

 

 「そっか、やっぱり君が守ってくれたんだね。骨が砕けて痛かっただろうにじっと耐えて、僕を安全なところまで運んでくれた。初めまして、サイレンススズカ。豊騎武です」

 

 「私はこっちのサイレンススズカ号(わたし)のことは分かりません。ですけど、魂はきっと貴方を覚えています。貴方とあの大欅を超えられなかった、だけど貴方を守れた。それだけで私の魂は誇らしい気持ちでいっぱいです。今も、レースをしてらっしゃるんですか?」

 

 「うん、うん…!僕は今もジョッキーだ。だけど、君を壊してしまったことを、どうしても謝りたい。君に謝ってもしょうがないのは分かってるけど…それでも」

 

 「いいえ、謝られることはないと思います。だって、私は…サイレンススズカ号は貴方を恨んでなんかいない。大切な相棒を恨む理由なんて何一つなかったんです。何度あの夢を見ても貴方に嫌悪感は沸きませんでした。私が継いだ魂は最初から最後まで、貴方へ感謝しています」

 

 「すまないっ…!スズカ…!」

 

 こぶしを握り締めて男泣きに涙を流す豊騎騎手を、気にすることはない、と諭すサイレンススズカ。彼女は覚えていないのだろうけど彼女の継いだ魂がそれを覚えている。それを彼女は言葉にして彼に伝えた。それだけできっと、彼は救われるのだろう。豊騎が落ち着くまで、男は無言を貫くのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

411:他称トレーナー

とまあこんな感じでレジェンドとサイレンススズカのやり取りは終わったんや。スズカ曰く「会ったから分かったけどトレーナーさんとは別ベクトルで大切な人。あえて関係性を表すなら親とか兄妹とかそんなイメージ」だそうだぞ

 

412:名無しの会議参加者

良かった、よかったよおおお

 

413:名無しの会議参加者

レジェンドの心のしこりがとれてよかった!

 

414:名無しの会議参加者

イッチおまえ世界一や

 

415:名無しの会議参加者

今レジェンドどうしてる?

 

416:他称トレーナー

今はレース場でウマ娘たちのトレーニング見てるよ。ファル子がコールの練習させようとしてる。止めてくるわ

 

417:名無しの会議参加者

何しとんねん

 

418:名無しの会議参加者

ああ、この前投稿された「ファル子が逃げたら~?」のやつか

 

419:名無しの会議参加者

追うしかなーい!

 

420:名無しの会議参加者

追うしかなーい!

 

421:名無しの会議参加者

追うしかなーい!

 

422:名無しの会議参加者

調教済みで草

 

423:名無しの会議参加者

いやしかし本当によかったよ。一生の心残りかもしれないことを晴らせたんだから

 

424:名無しの会議参加者

これレジェンドが帰ったら他の騎手も来るんじゃないか?

 

425:名無しの会議参加者

ライスシャワーの屋根がヤバくね?

 

426:名無しの会議参加者

絶対ヤバい

 

427:名無しの会議参加者

というかライスちゃんの性格上まずすぎるのでは?

 

428:名無しの会議参加者

ヤバい

 

429:名無しの会議参加者

ごめんなさい連呼されて斗馬騎手が曇る未来しか見えない

 

430:名無しの会議参加者

あの人も大概引きずってるもんなあ…

 

431:他称トレーナー

レジェンド、ウイニングライブを鑑賞する

 【サイレンススズカをセンターにした豊騎が乗ったウマ娘によるライブの様子の画像】

 

432:名無しの会議参加者

どうしてそうなった

 

433:名無しの会議参加者

だめだ、サイリウムを持つレジェンドで腹筋が崩壊した

 

434:名無しの会議参加者

>>433 ふざけんなよてめー俺の山崎20年返せ

 

435:名無しの会議参加者

いいもん呑んでんじゃねーよ

 

436:名無しの会議参加者

うるせえ祝い酒じゃ。いいもん呑ませろ

 

437:名無しの会議参加者

良かったねえレジェンド…!

 

438:他称トレーナー

ウオッカがレジェンドの戦績聞いてすっげえすっげえ言ってる。君に乗ったレースでも勝ったんだよって言われたら瞳キラキラにしてへへっ!当然だけどな!って誇らしげよ

 

439:名無しの会議参加者

エモい…!

 

440:名無しの会議参加者

ファル子は!?ファル子は!?

 

441:他称トレーナー

ファル子はむしろレジェンドが驚いてた。ウマドルだのなんだのっていうくだりで。むしろかなりはっきり覚えてるのがマヤノトップガンで「あーっ!マヤとダート走って…?あれ?トレーナーちゃんマヤ初めましてだよね?」ってレジェンドも「覚えててくれて嬉しい」って

 

442:名無しの会議参加者

嫌われてたらしいメジロマックイーンはどうなの?

 

443:他称トレーナー

マックイーンは記憶薄目だけど「なるほど、一心同体とは…そういうことでしたのね」って納得顔だった。嫌いではありませんわ、とも言ってたし魂の方はともかくマックイーン本人としては好ましい部類みたい。あとナリタタイシンははっきり勢「……久しぶり、それとはじめまして。元気そうでよかった」ってさ

 

444:名無しの会議参加者

レジェンド嬉しくてたまらないだろうなあ

 

445:名無しの会議参加者

多かれ少なかれ生まれ変わっても覚えられてたなんてさ、騎手冥利に尽きるんじゃないか?

 

446:他称トレーナー

とりあえずレジェンドは明日の朝まではいるみたいだから宿泊提案してみる。おーい料理人3人

 

447:競馬で全財産を溶かす男

はいよ

 

448:鉄人

呼んだ~?

 

449:栄養士

はいな

 

450:名無しの会議参加者

ここで業務連絡するな

 

451:名無しの会議参加者

携帯使え

 

452:名無しの会議参加者

使ってるけどな

 

453:名無しの会議参加者

そう言う意味じゃない

 

454:他称トレーナー

とりあえず夕飯一人追加だけどまだ仕込みやってないよね?

 

455:鉄人

あと2時間後に始める予定

 

456:他称トレーナー

おっけー、じゃそれBBQに変更頼むわ。無礼講でパーティーしようぜ。料理できるウマ娘そっち送ったからよろしくね

 

457:栄養士

はいはーい。ふひひ、社長の金で酒が飲める…

 

458:競馬で全財産を溶かす男

この人ウワバミなのがなあ

 

459:名無しの会議参加者

いいなー、レジェンドにいろんなお話聞いてみたい

 

460:名無しの会議参加者

イッチの会社本当の意味でアットホームだな

 

461:他称トレーナー

とりあえず今日はここまでね。あと明後日あたり重大発表するからよろしく。もちろんいい話だぞ

 

462:名無しの会議参加者

ほう

 

463:名無しの会議参加者

気になるではないか

 

464:名無しの会議参加者

イッチ、今日はお疲れさん

 

465:名無しの会議参加者

レジェンドをうまいこと味方に付けろよ~

 

466:名無しの会議参加者

もう味方じゃないか?

 

467:名無しの会議参加者

確かに

 

468:他称トレーナー

ではまた今度

【豊騎とサイレンススズカを中心にウマ娘全員が写った画像】

 

469:名無しの会議参加者

レジェンド満面の笑みや…

 

470:名無しの会議参加者

ありがと~~!

 

 

 

 




 はい、というわけでレジェンドとサイレンススズカのお話でした。分かっていると思いますがここでのレジェンドの内心やその他は全て作者の捏造で現実世界のあれこれとは一切関係ありません。

 なかなかに難産でした。ウマ娘が魂に刻まれた記憶を覚えているっていう設定をどこまで深く掘り下げていいものか迷いますがあんまり気になさらない方がいいかもですね。でも絶対、覚えていて欲しいと作者は思っています。

 では次回お会いしましょう!次回と次々回はレースで行きたいですね。おっとゴルシちゃん何してるの…?まあそれはそれとしてまたどこかで!

 感想評価よろしくお願いします!


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重大報告って聞くと身構えるよね

134:名も無きファン

えー、レジェンドこと豊騎騎手の大差勝ちを祝って、カンパァイ!

 

135:名も無きファン

乾杯!

 

136:名も無きファン

乾杯!

 

137:名も無きファン

いやー、ヤバかったな。

 

138:名も無きファン

ああ、今までパッとしない馬だったのに。まさかの大外からの末脚勝負で大差だ大差

 

139:名も無きファン

多分、ウマ娘のせいやな

 

140:名も無きファン

ススズに会えたからだろうなあ

 

141:名も無きファン

全盛期以上の騎乗のキレだったよな

 

142:名も無きファン

ああ、めっちゃ馬と息ぴったりだった。実況の「正しく伝説の騎乗!豊騎武の復活です!」って馬じゃなくて騎手を指して言うんだから相当だったんだよな

 

143:他称トレーナー

こちら、実況を見ていたウマ娘の方々

【テレビの前で大盛り上がりするウマ娘たち】

 

144:名も無きファン

かわいい

 

145:名も無きファン

かわいいってイッチ!?

 

146:名も無きファン

イッチ、改めてよくやった!

 

147:名も無きファン

スぺちゃんとススズが手を取り合って喜んでて可愛い

 

148:名も無きファン

流石ですわって感じのマックイーンの顔よ

 

149:名も無きファン

ウオッカとナリタタイシンが誇らしげでなんか嬉しい

 

150:名も無きファン

なんだかんだ騎手も大事なんだね

 

151:他称トレーナー

んだんだ。比重が俺ばっかに偏ってるわけじゃないことが知れてうれしい

 

152:名も無きファン

馬鹿言え

 

153:名も無きファン

9割9分お前に矢印向いてるわ

 

154:名も無きファン

イッチ、そういえばこの前なんか報告できるかもって言ってなかった?

 

155:名も無きファン

いい報告を心待ちにしてたんだが?

 

156:名も無きファン

ワクワクが止まらねえぜ

 

157:他称トレーナー

えー、それかあ。聞きたい?聞きたいの?ねえ

 

158:名も無きファン

うっざ

 

159:名も無きファン

過去最高のうざさ

 

160:名も無きファン

こちとらウマ娘に飢えてるんだもったいぶらずに早くしたまへ

 

161:名も無きファン

こんなうざいイッチは焼却だ

 

162:名も無きファン

真面目な話どうなん?

 

163:他称トレーナー

ウッス、お遊びはこの辺にして…3つ!報告事項がございます!まず一つ!JHA、ジャパンホースアソシエーションの方から正式にウマ娘の名前を公に使う許可を得ることが出来ました!

 

164:名も無きファン

お、おおおおおお!!!

 

165:名も無きファン

ってことは公にスペシャルウィークだのセイウンスカイだの言ってもオッケー!?

 

166:名も無きファン

これは凄いことですよイッチ!

 

167:名も無きファン

まさかこれはレジェンドの働きかけで!?

 

168:他称トレーナー

その通り。それと所属する馬主の方々だね。レジェンドの呼びかけでもともとどういうものか気になってた馬主さんの方々もウマ娘のことを知ることが出来たみたいで。悪いことに使わなければいいよと寛大な対応をしてくださった。まあどっかで遊びに行かせて欲しいというお話になったけど、そんなもん屁でもないね。

 

169:名も無きファン

レジェンド!流石!

 

170:名も無きファン

イッチじゃできないことだしな!

 

171:名も無きファン

これイッチ必要か?もういらないのでは

 

172:名も無きファン

貴様、イッチがいなければウマ娘ちゃんもいないんだぞ

 

173:名も無きファン

そうだそうだー!

 

174:他称トレーナー

それでこれからの動画なんだけど今まであだ名で呼んでたのをやめて完全に本名でいくよ。ふっつーにスマートファルコンとかライスシャワーって呼んでやるからな。ほれみろ、ドトウさんも喜んでらっしゃる

【きりりとω口のまま耳をピンと立てるメイショウドトウの画像】

 

175:名も無きファン

なんかすごい誇らしげ

 

176:名も無きファン

ドットさんどうしたん?

 

177:他称トレーナー

俺と接触するとき必ずコケるんだけどたまたまコケなかった時の顔

 

178:名も無きファン

 

179:名も無きファン

必ずコケるんか…

 

180:他称トレーナー

この前なんかランニング中に畑に落ちてドトウの形のミステリーサークル作ってたぞ。俺の畑でよかった~、耕しなおしたけど。ニンジン用になる予定

 

181:名も無きファン

なにそれ可愛いけど痛そう

 

182:名も無きファン

怪我はないんか?

 

183:他称トレーナー

ウマ娘は人型だけど自分のパワーに耐える程度には頑丈だ。人間なんかよりよっぽど丈夫だよ。ちなみに今ドトウは鉄人さんのお嬢さんとお昼寝中

 

184:名も無きファン

えっうっそ何それ見たい

 

185:名も無きファン

ぜったいかわいい

 

186:名も無きファン

イッチ、たまには日常を報告するだけのスレ立ててもいいのよ?

 

187:他称トレーナー

>>186 俺じゃちょっと時間ないけど考えておくわ。

 

188:名も無きファン

需要しかないのでやって?いややれ(豹変

 

189:名も無きファン

これは命令だ!

 

190:名も無きファン

無能司令官っぽいのでその言葉はNG

 

191:他称トレーナー

ほいじゃあ次行くよ~。地元の競馬場からお話が来てるっていうのは前報告したと思うんだけど、正式に通りました!

 

192:名も無きファン

んん?ってことは…

 

193:名も無きファン

競走馬とウマ娘のレースが成ったということかっ!?

 

194:名も無きファン

う、うおおおおお!!!

 

195:名も無きファン

祭りじゃ祭りじゃ!

 

196:名も無きファン

ルールは!?ルールはどうなってる!?

 

197:他称トレーナー

おまいらもちつけ

 

198:名も無きファン

ぺったんぺったん

 

199:名も無きファン

つるぺったん!

 

200:名も無きファン

すらぁ

 

201:名も無きファン

くっ

 

202:名も無きファン

なんでそうなる

 

203:他称トレーナー

ではまず馬場はダート、距離は短距離、マイル、中距離だ。ウマ娘が馬群に飲まれるとどうなるか分からないので必ず大外スタートになる。安全上の配慮ということで納得して欲しい。しかし、ダートマイルならともかくダート中距離をやるっていうのには驚いた。地方馬主でそれに手を挙げた人がいることにもな

 

204:名も無きファン

距離は?

 

205:名も無きファン

ああ、それだけじゃわかんねえべ

 

206:他称トレーナー

短距離は1200、マイルは1600、中距離は2000で行くことになった。開催日は追って告知するけど近いとだけ言っておくよ。

 

207:名も無きファン

さて、出るウマ娘を教えてくれ

 

208:名も無きファン

分かってるけど、予想はついてるけど…!

 

209:名も無きファン

教えてイッチ!

 

210:他称トレーナー

良かろう!教えてしんぜようではないか!まず短距離、ハルウララ!マイル、タイキシャトル!中距離、スマートファルコン!どうよ?

 

211:名も無きファン

やっぱりきたあああ!

 

212:名も無きファン

いく!絶対現地で見るから!

 

213:名も無きファン

ってこれはマジなのか!?ほんとに信じていいのか!?

 

214:他称トレーナー

信じていいぜよ。既に契約書も交わしたぞ。ウマ娘のやる気もマックスだぞ

【3人で円陣を組んでおー!とやっているハルウララ、タイキシャトル、スマートファルコンの画像】

 

215:名も無きファン

あの…デジたんは?

 

216:名も無きファン

脚質が変態すぎるからっていつでも走らせようとするのやめろ

 

217:名も無きファン

だって可愛いんだもん!

 

218:他称トレーナー

デジたんは今回は流石にお休みだよ。これ、向こうの世界のお話なんだけど勝てないからってレースに出しまくってウマ娘を壊すトレーナーっていうのがいるらしい。俺はそうなりたくない、わかるな?

 

219:名も無きファン

イエス

 

220:名も無きファン

そんなトレーナーはぶっ転がせ

 

221:名も無きファン

許されませんねえ!

 

222:他称トレーナー

それに伴ってワイは3人を中心にトレーニングを見ることにした。これは全員納得済み、勿論他の子も見るけどちょっとバランスを崩す。今回地方のテレビとはいえ映るから下手なレースをさせたくない。ワイ将、本気出す

 

223:名も無きファン

イッチがガチだ…!

 

224:名も無きファン

これまでもガチガチ定期

 

225:名も無きファン

あー楽しみだな~

 

226:他称トレーナー

あ、そうだこれも言わねば。当日は勝負服、それと他のウマ娘を加えてウイニングライブやるよ。全部で18人のフルウイニングライブ。衣装も服飾ネキが作ったウイニングライブ用統一衣装だ!レース後パドックに即席のステージを立ててくれるらしい。はい喜んでいいよ~

 

227:名も無きファン

や、やった!

 

228:名も無きファン

流石イッチ!俺たちにできないことを平然とやってのける!そこにしびあこ!

 

229:名も無きファン

そこまで言って略すな

 

230:名も無きファン

ってマジで!?

 

231:名も無きファン

ホントにそこまでやるんか!?

 

232:名も無きファン

いいねいいね!絶対見に行くという心の覚悟が決まるぜ!

 

233:名も無きファン

沸いてきたぜ!

 

234:名も無きファン

うおおおおおお!

 

235:名も無きファン

なあイッチ?もしかしてレジェンドにそれ話した?

 

236:他称トレーナー

やだなあ…話したに決まってるじゃん。来るって言ってるよ

 

237:名も無きファン

こいつwwww

 

238:名も無きファン

まあスマートファルコンだからなあ

 

239:名も無きファン

あっやべ。コールの練習しないと

 

240:名も無きファン

曲!曲なにイッチ!?

 

241:他称トレーナー

まだこっちじゃやってない曲だべ。向こうじゃダートG1とかで使われる曲らしい。相応しいだろ?

 

242:名も無きファン

うおおおおおきになるうううう

 

243:名も無きファン

くそう!こうなったらカレーしか喉を通らない!

 

244:名も無きファン

飲み物と食物両方取れてるじゃん

 

245:名も無きファン

そうだけどお!比喩ってやつでえ!

 

246:名も無きファン

あーはいはい

 

247:名も無きファン

辛辣で草

 

248:名も無きファン

たのしみだあ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「併走始めてくれ!タイムはこっちで測るから」

 

 「はーい!」

 

 「イエスっ!」

 

 「がんばるよ~!」

 

 男が持つスタート用のピストルがバンっと音を立てた瞬間、3人並んでいたウマ娘が一斉にスタートを切り、並んで走り始める。走っている場所は男の持つレース場の芝コースの内側に併設されているダートコース、そして走っているウマ娘はスマートファルコン、タイキシャトル、そしてハルウララだ。

 

 土煙を上げながらほぼ同じ速度でコースを回る彼女たちをストップウォッチとにらめっこしながら男がラップタイムを切る。1ハロン約12秒、指示した通りのペースだ。あっという間に1周の1600mを走り切った3人が男の前で止まる。どうだった!?とキラキラと輝く瞳に押された男はにっこりと笑って3人を褒める。

 

 「よし!1ハロン12秒だ。完璧だな。調整的にはこれでいいだろうけど、当日は…もちろん全力で走っていいぞ」

 

 「うんっ☆ファル子のウマドルへの道、この世界での第一歩!逃げ切りシスターズをメジャーにするためにもファル子頑張るよ!」

 

 「あれ?そう言う話になってるの?うそでしょ…」

 

 「ステータス、高揚を検知。ファル子さん応援しています」

 

 「そうね!ウマドル!アイネスちゃんが来る前に土台を作っておきましょ!」

 

 なんだかスマートファルコンの方はおかしな話の流れになっているがそれはそれでやる気がわくならいいことだ。今回の競走馬とウマ娘とのコラボレーション企画を持ち込んだのは最近少し話題に事欠いたせいで入場者が減っているらしい男の地元にある競馬場。1周1200mのフルゲート12頭の競馬場だが最近は客が少なくなってきたことにより若干の斜陽を迎えているらしい。

 

 今すぐ倒産だのそういうことではないらしいが続けば緩やかに死に至る。ここらで一発話題性のあることをしておきたいという話を直接、健さんを通して男に持ち込んできたのだ。現在男が発信し続けているウマ娘はメジャーではないが競馬関係者の間の話ではそれなりの知名度とうさん臭さを持っている。馬並みの速度で走る美少女とか何の冗談だという笑い話として。

 

 動画を見たものは半信半疑、ウマ娘を直接見た場合は100%信じるという感じではあるが男はとりあえずウマ娘に話を聞くことにした、が聞くまでもなくやりたいという即答がウマ娘から返ってきて考える必要はなかったかもと苦笑したものだ。

 

 ウマ娘たちは、男を求めてこの世界にやってきた。これは覆せない事実だ。レースも家族も何もかも捨てて尚、男の方の比重が重かった。だから、この世界で男のトレーニングの下にレースを走ることが出来るのならば、それは紛れもなくかえがたい喜びなのである。

 

 そして、男もトレーナーとしてそれなりに見られるようになっている。ビワハヤヒデを筆頭にした専門知識を持つウマ娘からの聞き取りなどで男は失っていたものを取り戻したかのようにトレーナーとしての完成度を高めている。話を聞くだけで正解を導き出すあたりおかしいはずであるがそれに突っ込む者は誰もいなかった。結果、ウマ娘たちは速く強く、それでいて故障することなくトレーニングをしている。

 

 一種の妄信、依存、もはや時間の牢獄に囚われていた彼女たちにとって男は自分の一部に等しく、なくなったら呼吸すらままならない存在へと化している。それに気づいてない本人たちは今が幸せなのだとそう思っているのであるが。

 

 「トレーナーさん、当日のサクセン、これでいいんデスか?」

 

 「ああ、これで行く。というかこれ以外でお前らの安全を確保しつつ本気で走らせることはできないと思う。ウララはちょっと、難しいかもだけどな。馬と一緒に走っても安全そうなのが確認出来たらもっといろいろやってみようか」

 

 「ん~ん!私、トレーナーにこれ教えてもらったことあるもん!だから大丈夫だよ!」

 

 「そっか、でも勝とうって思わなくてもいいんだぞ?」

 

 「ううん、勝つよ。トレーナーさん。私たちウマ娘は走るために生まれてきた…だから、負けていいなんて絶対に思わない!目指せウマドルド根性!うーーーっ!っしゃいっ☆」

 

 「「おーーっ!」」

 

 野暮を言ったのは自分の方だったか、と男は恥ずかしくなり頭を掻く。スマートファルコンを中心にした円陣を組んだ3人が気合の雄たけびを上げてさあ、もう一周!となったところでひゃああああ~~~と特徴的な悲鳴が上がった。何事かと悲鳴の方を向くと、男は脱力した。

 

 「ひゃああああ~~~!?とととと、トレーナーさぁん…この子たち、どうしたんでしょう~~?」

 

 「あ~~~、多分重さんのとこの子だね。こりゃまた大所帯で」

 

 悲鳴の主であるメイショウドトウを囲んでいるのはメェ~、メェ~と鳴いているもこもこの動物…羊の群れである。男の隣、というか祖父時代から土地を貸し出して羊農家をやっている重孝という男の所の羊だろうと男はあたりを付ける。ざっと10匹ほどであろうか?たまに柵の下を掘って脱走するアグレッシブな奴がいるという話を聞いたことがあるが実際に脱走した羊を見るのは初めての男はメイショウドトウにすり寄って撫でてアピールをしたりジャージを食んでみたりする羊を見て感心している。

 

 「ふわっ、もこもこですぅ~可愛いですぅ。あっ羊さん尻尾食べないでくださいい~~」

 

 「おっと、大丈夫かドトウ」

 

 「はい~この羊さんたち、どこからいらっしゃったんでしょう?」

 

 「ぎゃわ~~~っ!?私の今日のラッキーアイテムの天然紙のタロットカードが~~!」

 

 「……食われたのか」

 

 「あっ、ね、羊さんたち。その、芝食べないで欲しいなってライスは思うんだけど…」

 

 「まあ待ってれば重さんから連絡が来るでしょ。羊でよかったわ、監視してればばらけないし」

 

 男は牛とかじゃなくて助かったと息をついた。追えば逃げる牛と違ってのんびりとした羊は脅かさなければ早々ばらけない。群居性という群れを作る性質も相まって最初の一匹を動かそうとしない限りその場で固まってくれる。そしてなぜか羊はウマ娘に興味津々だ。

 

 特にメイショウドトウとタイキシャトルにめぇめぇ集まってきている。毛刈り前らしくもっこもこの毛皮に包まれて干し草の匂いが漂う羊にウマ娘たちはメロメロだ。餌をやるわけにはいかないが撫でてみたりそのパワーでぬいぐるみのように軽々抱っこしてみたりと好きに触れ合っている。

 

 「お~~~い!スマン坊主っ!そっちに羊…やっぱりか!柵が一部腐ってたみたいでなあ」

 

 「あ、重さん。逃げ出したのってこれで全部です?」

 

 「あ、ああ。コースに傷つけたり怪我した子はいねえか?そんな狂暴な羊じゃねえが…とにかく場内に収めんと」

 

 「全然、むしろ楽しかったみたいですよ。柵の修理は終わってますか?」

 

 「今若いのがやってる。とりあえず運送車回してくるから暫くこのまま置いといてもらえんか?」

 

 「いえ、このまま運んじゃいましょう。みんな、話は聞いてたと思うから持ち上げて運ぶぞ!」

 

 「「「「「「「はーいっ!」」」」」」

 

 「……こら、たまげた」

 

 男の指示でウマ娘たちは地面で芝を食んでいた羊を次々ひょいっといかにも軽そうに持ち上げた。羊は完全に身動きを封じられ鳴くだけになっている。そのままウマ娘たちはぞろぞろとコースを出て、男と重孝に続いて羊牧場まで歩いていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

472:他称トレーナー

それで、落ち着いた?

 

473:名も無きファン

うん、落ち着いた

 

474:名も無きファン

興奮しすぎちまったぜ☆

 

475:名も無きファン

お許しください

 

476:名も無きファン

ん?まだなんかあるのかそう言えば

 

477:名も無きファン

衝撃が大きすぎて忘れてましたわwwww

 

478:名も無きファン

んで次なによwww

 

479:名も無きファン

これ以上のあれはもうないでしょwww

 

480:他称トレーナー

そうかな?

 

481:名も無きファン

ひょ?

 

482:他称トレーナー

そう言えばそろそろ春ですな

 

483:名も無きファン

そうだな~。この時期と言えば花見だよね

 

484:名も無きファン

まだ気が早いwww

 

485:名も無きファン

まあ個人的には皐月賞と桜花賞ですわな

 

486:他称トレーナー

それよ、それ

 

487:名も無きファン

それ?

 

488:他称トレーナー

えー、この度ウマ娘、皐月賞と桜花賞にて…特別ライブを開催する運びになりました!!!

 

489:名も無きファン

な、ななななななんですとおおおおお!?

 

490:名も無きファン

は?

 

491:名も無きファン

マジで言ってる?

 

492:名も無きファン

えっマジ?ほんとに?

 

493:名も無きファン

冗談はよしてくれ

 

494:他称トレーナー

マジよ、マジ。流石にG1レースだからウマ娘と一緒に走らせるのもコース使うのもアレって話だったんだけど…レジェンドが広めたほうがいいっていうからJHAと協力してもらってレース場を一部ジャック、レース後にガチでウイニングライブを行う運びとなりました

 

495:名も無きファン

す、すげえええええええっ!?

 

496:名も無きファン

イッチ、どんな裏技使ったんだ!?

 

497:他称トレーナー

ウマ娘に直接会いたい中央の馬主さんって多いみたいよ?

 

498:名も無きファン

あっなるほど

 

499:名も無きファン

なるほど、JHAも巨額をもつ馬主には逆らえんかったのか

 

500:名も無きファン

で、イッチホンマにやるん?

 

501:他称トレーナー

やる。やるったらやる。衣装は全員勝負服、今24人いるから12人でざっくり半分に分ける。曲も向こうの皐月賞と桜花賞のライブで使われてるやつを使う。

 

502:名も無きファン

話がでかい

 

503:名も無きファン

すげえな、ってことは地方じゃなくて地上波でウマ娘が映る可能性があるのか

 

504:名も無きファン

胸が熱いな

 

505:名も無きファン

熱くなるほどの胸があるのか?

 

506:名も無きファン

デブだからあるぞ、脂肪たっぷりだ

 

507:名も無きファン

豚も食わなそう

 

508:他称トレーナー

それで、これが上手くいけばワンチャンダービーにも呼んでもらえるかもしれない。ひいては中央でウマ娘が走れるようになるきっかけになればいいかなって。今はとりあえずウマ娘という存在そのものを知ってもらいたいわけだ

 

509:名も無きファン

なるほど

 

510:名も無きファン

中央の芝でウマ娘が走る…!みたいやつ!

 

511:名も無きファン

レジェンド全面協力だな

 

512:他称トレーナー

うん、俺たちが中央で受け入れられやすいように動いてくれてるみたいで頭が上がらない、ので今度こっちでやる模擬レースにご招待したいと思う。

 

513:名も無きファン

それがいい

 

514:名も無きファン

そう言えば皐月賞って多分レジェンド出るよな?馬は違うけど

 

515:名も無きファン

楽しみですなあ

 

516:名も無きファン

ウマ娘たちにとってはレジェンドを直接応援できるのか!

 

517:名も無きファン

ススズの声援で勝つ未来が見える見える

 

518:他称トレーナー

それでこっちはおまけなんだけど人員増強しようかなって。今回は書類仕事してくれる事務員とコースの整備をしてくれる人、それと動画編集と撮影をしてくれる人を募集するよ。詳細はDMでもしてね~

 

519:名も無きファン

ワイ将、しがないカメラ小僧。応募不可避!

 

520:名も無きファン

そっか、イッチ全部一人でやってたんだもんな

 

521:他称トレーナー

そうなんだよね。それでニシノフラワーに寝てくれないと…困っちゃいますって言われたからもう金で解決できる部分は解決しようかなって。

 

522:名も無きファン

10歳女児を泣かせる事案が発生

 

523:名も無きファン

デトロ!開けろイト警察だ!

 

524:名も無きファン

これは重罪

 

525:名も無きファン

まず寝ろ、話はそれからだ

 

526:名も無きファン

このかなり言葉を選んでる感じからして本当に心配してるのが伝わる

 

527:他称トレーナー

とりあえずは直近の地方競馬でのコラボレースに向けて頑張るよ。今日の報告はここまでにする!今からお茶会に呼ばれてるので行ってくる!

 

528:名も無きファン

いってこいいってこい

 

529:名も無きファン

ついでに癒されてこい

 

530:名も無きファン

イッチマジで体壊さないか心配

 

531:名も無きファン

ま、ウマ娘が強制的に休ませるでしょ

 

532:名も無きファン

今日は驚きすぎて疲れた…

 

533:名も無きファン

 

 

 

 

 

 




 お久しぶりです。ここで一気に話を進めることにしましたがどうでしょうかね?次回は馬とのレースで行きます。作戦は秘密ですがもしかしたらバレバレかもですね。

 ついにウマ娘が中央に殴りこむ時が着々と近づいてきました。作者も頑張って書いていこうと思います。

 あ、作中に出てくる馬ですが作者が競馬に詳しくないので全部架空のお馬さんになります。なのでここは何年の競馬なんだっていうのは完全になくなりますのでそこら辺はご理解ください。

 では次回にお会いしましょう!続けばですが!

 感想評価よろしくお願いします


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エキシビションレース

1:他称トレーナー

さあやってきました。ウマ娘と競走馬のエキシビジョンレース!■■競馬場より他称トレーナーことイッチがお送りしたいと思います

 

2:名無しのウマ娘ファン

テンション高え

 

3:名無しのウマ娘ファン

いやまあそうなるのもやむなし

 

4:名無しのウマ娘ファン

むしろ俺らの方が高いまである

 

5:名無しのウマ娘ファン

いえええええええええええええええええええええええい!!!!

 

6:名無しのウマ娘ファン

ジャァァスティス!

 

7:名無しのウマ娘ファン

違う、そうじゃない

 

8:名無しのウマ娘ファン

それはそうともうテレビ中継繋がってるってマ?

 

9:名無しのウマ娘ファン

繋がってるけどウマ娘はまだ出てない。もうすぐパドックじゃない?

 

10:名無しのウマ娘ファン

これほど地方に住んでて良かったと思ったことはあっただろうか?いやない

 

11:名無しのウマ娘ファン

現地参上ワイ、パドックでわくわく

 

12:名無しのウマ娘ファン

いーーーーなーーーーー!!!飛行機の距離だからいけんかったわ

 

13:名無しのウマ娘ファン

ケーブルテレビ様ありがとうありがとう!

 

14:他称トレーナー

おっ、出番だ。というわけで行ってきます!楽しんでくれよな~

 

15:名無しのウマ娘ファン

イッチ行ってらっしゃい!

 

16:名無しのウマ娘ファン

ウマ娘によろしくな!

 

17:名無しのウマ娘ファン

ハルウララちゃんにワイが応援していたとよろしく伝えておいてくれ

 

18:名無しのウマ娘ファン

しっかしまあ…人多いなwww

 

19:名無しのウマ娘ファン

競馬界隈だとそりゃ話題のコンテンツですし?

 

20:名無しのウマ娘ファン

がっつりJHAがホームページでウマ娘について触れたからな。こっちの競馬場のHPでもハルウララ、タイキシャトル、スマートファルコンが走ります!と断言したわけですし。

 

21:名無しのウマ娘ファン

馬の方が走ると思ってるやついて草

 

22:名無しのウマ娘ファン

おじいちゃんおばあちゃんに無理させちゃいかんぜよ

 

23:名無しのウマ娘ファン

おっ紹介来た!ウマ娘とは、から始まり今日走るウマ娘の紹介だな。そういえば3人の勝負服は今日お披露目…

 

24:名無しのウマ娘ファン

まって?ハルウララの勝負服あれなん?体操服やんけ

 

25:名無しのウマ娘ファン

いや、でもらしいっちゃらしいよな

 

26:名無しのウマ娘ファン

あれがハルウララの魅力でしょ

 

27:名無しのウマ娘ファン

タイキシャトルの勝負服やべえ!?

 

28:名無しのウマ娘ファン

これは青少年の健全な育成に以下略

 

29:名無しのウマ娘ファン

都条例に引っかかりそう

 

30:名無しのウマ娘ファン

下手な水着より露出多くて草。

 

31:名無しのウマ娘ファン

いかんのか?いかんでしょ

 

32:名無しのウマ娘ファン

自己解決しとるやんけ

 

33:名無しのウマ娘ファン

そうだけどそうじゃない

 

34:名無しのウマ娘ファン

ファル子ちゃんアイドルじゃん

 

35:名無しのウマ娘ファン

完璧なアイドル衣装で草

 

36:名無しのウマ娘ファン

でも似合ってるというか一番正統派では?

 

37:名無しのウマ娘ファン

これでマイク持ったら完璧ですわ

 

38:名無しのウマ娘ファン

イッチがマイク渡して草

 

39:名無しのウマ娘ファン

きゃぴっ☆って感じのポーズがとてもよく似合う。マイク没収wwwパフォーマンスのためだけに渡したのかwww

 

40:名無しのウマ娘ファン

高くあげられたマイクをぴょんぴょん飛んで取り返そうとしてるのかわいい

 

41:名無しのウマ娘ファン

おっ!?パドック来た!!!短距離からか、イッチとハルウララが一緒に歩いて手振ってるのかわいい

 

42:名無しのウマ娘ファン

馬が2度見してるの草

 

43:名無しのウマ娘ファン

気になるんだろうな~

 

44:名無しのウマ娘ファン

触っちゃだめなの!?っていう顔をしてらっしゃるわ。

 

45:名無しのウマ娘ファン

後ろのお馬さんが厩務員の静止を無視してハルウララの匂い嗅ぎまくってて草

 

46:名無しのウマ娘ファン

「一緒にがんばろーね!」と言われたお馬さん、嬉しそうに飛び跳ねる

 

47:名無しのウマ娘ファン

厩務員さんがんばえ~

 

48:名無しのウマ娘ファン

やっぱ会場は困惑が勝ってるな

 

49:名無しのウマ娘ファン

ホントにやるの?あんなかわいい子を走らせるの?っていう反応

 

50:名無しのウマ娘ファン

そういえば現地馬券ってどうなってるの?

 

51:名無しのウマ娘ファン

ハルウララの馬券はないし、レースでハルウララが一着になっても2着の馬が1着扱いになって配当金が回される。

 

52:競馬で全財産を溶かす男

イッチに変わってお応えしよう!ウマ娘のレースでは賭けはないからね。これからもそうなるよ。収益は…グッズとかかな?実はもう完成してたり

 

53:名無しのウマ娘ファン

まーじで?あとで詳しく教えて

 

54:名無しのウマ娘ファン

お隣のおっちゃん、ハルウララが歩いてる…!ってめっちゃ感慨深そう。もしかして往時のファンなのかな?

 

55:名無しのウマ娘ファン

あっ、ウララちゃんこっち気づいて手振ってくれた!もうヤダ最高可愛い

 

56:名無しのウマ娘ファン

走る前なのにもう俺は骨抜きよ

 

57:名無しのウマ娘ファン

ゲート入りは割とスムーズね

 

58:名無しのウマ娘ファン

お隣のお馬さんウララちゃんガン見で草。騎手の人困惑でしょ

 

59:名無しのウマ娘ファン

いやまあわかるっちゃわかるけど。あれ?ウララちゃんが何か話したらすんなり前向いた?

 

60:名無しのウマ娘ファン

一斉にスタート!ってあれ?これまさか逃げか!?

 

61:名無しのウマ娘ファン

ハルウララが逃げぇ!?

 

62:名無しのウマ娘ファン

追い込みか差しだったよな?あ!これがイッチの作戦か

 

63:名無しのウマ娘ファン

すっげえ!ハルウララが一番前にいる!結構開いてるな!

 

64:名無しのウマ娘ファン

うっそ、ハルウララってこんな速いのか!?

 

65:名無しのウマ娘ファン

すげえ3馬身差くらいか?そこでとどまってる?ってことはこれ脚ためてるのか!?

 

66:名無しのウマ娘ファン

自己測定だけど3ハロン35.9だぜ

 

67:名無しのウマ娘ファン

速くね?ハイペースだよこれ

 

68:名無しのウマ娘ファン

残り200でハルウララ再加速っ!

 

69:名無しのウマ娘ファン

うっそ、ホントに脚ためてたんだ!?

 

70:名無しのウマ娘ファン

お隣のおっちゃんの口あきっぱでアイスが地面に落ちてて草

 

71:名無しのウマ娘ファン

いや誰だってそうなる、俺のビールもそうなる

 

72:名無しのウマ娘ファン

ハルウララ、ゴール!6馬身差の余裕の勝利だ!うおっ!?どっか爆発したか!?

 

73:名無しのウマ娘ファン

会場の声援が爆発したんだ!実況の「砂上に桜が満開っ!!」っていうのが合図になって。

 

74:名無しのウマ娘ファン

びっくりした、速いのは分かってたけどハルウララでこれか…!中央並みの速さじゃん

 

75:名無しのウマ娘ファン

こ、これであれだけど…まだ最強のマイラーと砂上のハヤブサが待ってるんだよな…?

 

76:名無しのウマ娘ファン

あっ、お馬さんがハルウララに群がってる。凄い楽しそう

 

77:名無しのウマ娘ファン

いかん、いかんですよ…このままでは会場がファンの声援で壊れる

 

78:名無しのウマ娘ファン

きちゃったか…!タイキシャトル!露出が高いから分かるけど腹筋うっすら割れてるし腿も筋肉付いてるよな。健康的な体ってああいうのだろうか

 

79:名無しのウマ娘ファン

あ、これカウガールモチーフ?

 

80:名無しのウマ娘ファン

モデルガンだよな?そうだと言ってくれ

 

81:名無しのウマ娘ファン

撃とうとしてイッチに止められてるあたり火薬は入ってそう

 

82:名無しのウマ娘ファン

にっこにこでイッチとつないだ手をにぎにぎしてるのかわいい

 

83:名無しのウマ娘ファン

イッチすげえ胃が痛そう

 

84:名無しのウマ娘ファン

そりゃ(あんな美少女と手を繋いで)そう(大観衆の前にでれば)よ

 

85:名無しのウマ娘ファン

仕方ないね

 

86:名無しのウマ娘ファン

あれ?今度はお馬さんたち見ない?っていうかちょっとビビってる?

 

87:名無しのウマ娘ファン

風格があるもんな、あんな服装なのに。これ期待できるんじゃないか?

 

88:名無しのウマ娘ファン

というか会場よくこんな人が入ったな

 

89:名無しのウマ娘ファン

ネットの同接2万こえたぞwwww

 

90:名無しのウマ娘ファン

往時のファンが沢山いそう

 

91:名無しのウマ娘ファン

観客からもタイキシャトルだ…なんで?って声がちらほら

 

92:名無しのウマ娘ファン

あっ気づいてくれた!?うっそ俺この前のレースの時ちょっと話しただけなのに覚えててくれたのか…?

 

93:名無しのウマ娘ファン

は?羨ましい

 

94:名無しのウマ娘ファン

そっか、あの時タイキシャトル出てなかったもんな。話したのか貴様

 

95:名無しのウマ娘ファン

これは許されざる蛮行

 

96:名無しのウマ娘ファン

オレァクサマモムッコロス!

 

97:名無しのウマ娘ファン

ハイゲートいりってああん?

 

98:名無しのウマ娘ファン

うっわイッチ思いっきり抱き着かれた!

 

99:名無しのウマ娘ファン

これは視線が痛い

 

100:名無しのウマ娘ファン

きまずそーにそそくさ去るイッチで草

 

101:名無しのウマ娘ファン

フンスフンスとやる気マックスタイキシャトルちゃん可愛い

 

102:名無しのウマ娘ファン

ハルウララがあれだったからこの子がどうなるか…

 

103:名無しのウマ娘ファン

スター…ファッ!?

 

104:名無しのウマ娘ファン

ゲートが開いてる途中で駆けだしたぞ!?反応速度どうなってるんだ!?

 

105:名無しのウマ娘ファン

やっぱこっちも逃げか!うっげこれ大逃げレベルじゃん!?

 

106:名無しのウマ娘ファン

もう6馬身差はついてる!

 

107:名無しのウマ娘ファン

すげえ、踏み込みの深さと蹴り上げる強さが半端じゃない。ドカッ!って音が聞こえる

 

108:名無しのウマ娘ファン

砂が巻き上がってるな。ぎらついた瞳がかっこいい

 

109:名無しのウマ娘ファン

タイキシャトルだ、完全に。現地で見れてよかった

 

110:名無しのウマ娘ファン

会場が静かだな、衝撃的なのは分かるけど

 

111:名無しのウマ娘ファン

あの足跡見ろよ、ふっかいな

 

112:名無しのウマ娘ファン

脚ためてるわけじゃないな、どんどん引き離してる

 

113:名無しのウマ娘ファン

言っちゃ悪いけど当たり前か。中央マイル最強と地方競馬じゃ差がありすぎるもんな

 

114:名無しのウマ娘ファン

おいおいなんてハイペースだ。これじゃ大差で終わるぞ

 

115:名無しのウマ娘ファン

ある意味馬券なくてよかったな。普通の人型生物が馬に勝てるなんて誰も思わないだろうからマジで馬券が舞うぞ

 

116:名無しのウマ娘ファン

つっよ、なにこれ?

 

117:名無しのウマ娘ファン

自己測定3ハロン34.2だ。現役の時の芝と同じタイムで走ってる

 

118:名無しのウマ娘ファン

うそぉ…

 

119:名無しのウマ娘ファン

それシャトルの最速記録では?

 

120:名無しのウマ娘ファン

小ばかにして否定してた競馬おじさんたちが軒並み黙ってるwwwwおもしろwww

 

121:名無しのウマ娘ファン

ゴーーーール!堂々1着!12馬身差の大勝利だ!うせやろ?これダートマイルだよな?

 

122:名無しのウマ娘ファン

これある意味逃げだからできることだよな。差しとか先行であの体格差、位置取り争いが有利とは思えない。囲まれたら脱出できないだろうし

 

123:名無しのウマ娘ファン

接触したら目も当てられないからイッチの選択は正解か…

 

124:名無しのウマ娘ファン

でも、なんだろう。あっさりと突破しそうな気がする。あのウマ娘たちなら

 

125:名無しのウマ娘ファン

そうかもな。でもまず、最後のレースを見ようぜ

 

126:名無しのウマ娘ファン

ファル子ちゃん!頑張れよ~!

 

127:名無しのウマ娘ファン

ダートのハヤブサ!

 

 

 

 

 

 

 

 「パドック行こうか、ファル子」

 

 「うん!トレーナーさん!」

 

 控室、と言っていいものかウマ娘3人に与えられた部屋の中で、すでに走り終えてクールダウンをしている実力差を見せつけたハルウララとタイキシャトルに目配せをして男とスマートファルコンは立ち上がる。■■競馬場におけるウマ娘と競走馬のエキシビションレース、かなり大当たりの手ごたえがすでにスタッフより伝えられている

 

 ウマ娘には馬券を出さない、代わりに払い戻しがない特別デザインのチケットを買うことが出来、それがかなりの売り上げを叩き出しているらしい。一番人気はハルウララのチケットなのだそうだ。ウイニングライブも準備が着々と進んでおり今回辞退したBNWの3人とまだ心情的に人前に出たくないというセイウンスカイ、サイレンススズカ、今度こそ最前列で応援をしたいというアグネスデジタルを除いた18名によるウイニングライブ。センターは強い希望を出したスマートファルコンにハルウララとタイキシャトルの納得と共に決められた。

 

 控室から煌びやかなアイドルのような勝負服に身を包んだスマートファルコンの手を取って男が3度目のパドックへ姿を現す。馬は勢ぞろいで興味深げにスマートファルコンの事を眺めている。綱を引く厩務員の視線は先の二人の圧倒的なレースを見たことからか奇異なものを見るよりも油断できない強大なライバルを見るものに変わっていた。

 

 「ファル子ちゃ~ん!」

 

 「頑張ってくれ!」

 

 「はぁ~い!ファル子、頑張っちゃいます☆」

 

 どうやら紛れ込んでいたスレ民の声援に手を振ってこたえたスマートファルコンが先頭を切ってパドックを一周する。後ろに続く馬たちは、これが日常であるため特になにも思うこともなさそうにポクポクと蹄の音を立てて自らの鍛え込んだ馬体を晒している。

 

 ウマ娘のパドックは動き回るのではなくステージで自らの身体をアピールすることを目的としているためぐるっと一周回るのはかなり新鮮らしい。パレードみたい、と笑いながら四方八方へ愛想とファンサービスを振りまくスマートファルコン、その肢体にホースマンと呼ばれる人物たちは秘かにため息を漏らした。

 

 もちろんウマ娘と競走馬は違う、が馬にかかわる人物たちはウマ娘と馬のある共通点を見抜いていた。それは筋肉である。先のハルウララやタイキシャトルもそうであったがその人型の体の中に馬並み、もしかしたらそれ以上のパワーを搭載している。そしてそれは勿論体に現れる。太ももや脹脛の筋肉の隆起、肉付きのいい腹の薄く割れた腹筋、立ち姿と堂々たる歩き…見る人間が見ればこう漏らすだろう「恐るべき完成度」だと。

 

 くしくもその視点はウマ娘の世界でトレーナーと呼ばれる人間と同じ視点であった。世界は違えど役職は似通っている。馬を見るプロとしての目線がウマ娘の完成度を見抜いていたのだ。往時のミホノブルボン号の引き締まり鍛え上げられた馬体を指してほめたたえるホースマンがいたようにこの日のためのトレーニングを積んできたウマ娘の完成度をプロとして彼らは正しく見抜いていた。中央並み、あるいはそれを超えるかもしれないと。

 

 『始まりました競走馬とウマ娘の競演、エキシビションレース3戦目。圧倒的な強さを見せつけるウマ娘たちを■■競馬場が誇る競走馬は打ち破れるのか。出走するウマ娘を紹介いたします。大外枠番外、スマートファルコン、ダートのハヤブサの魂をついだウマ娘です。それでは競走馬の紹介を、1枠…』

 

 「よし、ファル子。応援してるぞ、頑張って来いよ」

 

 「うんっ!ねえトレーナーさん、ファル子が逃げたら~?」

 

 「追うしかなーい!ってか?」

 

 「大きな愛で…捕まえます!今回はファル子も本気も本気!貴方に勝利を持って帰ります!見ててねトレーナーさん!最後もファル子が勝っちゃうんだから!」

 

 「……行ってこい」

 

 「うんっ!」

 

 大きく気合を入れるスマートファルコンに頼もしさを覚えて男は彼女の肩をパンとはたき気合を入れてやる。顔を引き締めたスマートファルコンがゲートに収まった。男は関係者用の観戦席まで歩いて席に座る。その席の隣に座っているのはジョッキーの伝説、豊騎武。

 

 「豊騎さん、どう見ますか?」

 

 「ここの人たちにすれば物凄く失礼な話ですが…スマートファルコンが勝つでしょうね。かなりトレーニングを頑張ったと思いますし…僕が乗った馬です。強さは僕がよく知っています。砂のサイレンススズカ、なんて呼ばれていましたけどとんでもないですよ。あの子はスマートファルコンです。サイレンススズカじゃない、僕の乗った中でもダートのトップだ」

 

 うんうんと頷きながら最後にゲートに収まったスマートファルコンを見る豊騎、自分が乗った馬がもう一度走る。その感慨深さは男にはわからない。男は元はトレーダー紛いの自由民であり、今となってはトレーナーだからだ。それでも共通するのは、スマートファルコンに無事に戻ってきてほしいという気持ち。

 

 『ゲートイン完了、出走準備が整いました』

 

 実況の声がレースの始まりを知らせる。そして、ゲートの中のスマートファルコンの顔つきが変わる。ウマドル、アイドルとしての顔から競い合い戦う競技者の顔へ。鋭い瞳を見た観客たちは後にこう述懐する。「スマートファルコンの瞳が黄金色に燃えていた」と。彼女の気迫か、それとも闘志の具現か。それを証明するレースが始まる。

 

 景気のいい音を立ててゲートが開く。馬が土煙を上げて飛び出す、そしてスマートファルコンがすさまじい速さで大外のままハナをとった。この競馬場で3回目となるウマ娘の逃げ、だが基本先行のタイキシャトルと差しのハルウララと違い主戦術が逃げのスマートファルコンのそれは彼女らより洗練されている。

 

 逃げによるレースコントロール、ただ思いっきり逃げる破滅逃げではなく自分のスタミナと残る脚を考慮してのレースのペース作り、1ハロン11.8秒のハイペースながらも自分の中ではまだ余裕のペース。地方競馬では立派なハイペースのソレもスマートファルコンの中では足をためるためのスローリーなペースとなる。

 

 2000mの中での正確なペース配分、あとで確認すればどの時計も11.8秒かそれに近いペースを記録しているだろう。

 

 『ハナをとるスマートファルコン!砂のサイレンススズカの逃げは伊達じゃない!それを追う2番人気ブレイクピラー!3番人気フレッシュパインがそれに続きます!』

 

 馬身差が縮まらない。砂に汚れるスマートファルコンの輝く瞳は虎視眈々と自らを飛ばすタイミングを伺っている。

 

 「いけっ…いけっ!スマートファルコン!」

 

 「頑張れ!ファル子~~!」

 

 思わずこぶしを握り締めて応援をする豊騎と男、残り400を切った瞬間、スマートファルコンが深く、深く踏み込んだ。爆発するような音を立ててウマ娘の中でも怪力と称されるパワーが完全開放される。まさに飛ぶように。ぐんぐんと後方を置き去りにしてハヤブサが砂の上をかけた。

 

 『速いっ!速いぞスマートファルコン!後続を置き去りに今ゴール!勝ち時計は…2分00秒02!コースレコードであり現役の時のタイムを塗り替え堂々と飛び去りましたスマートファルコン!砂のハヤブサ、ここにあり!』

 

 腕を振り上げて勝利を宣言しながらも観客へ手を振ることを忘れないスマートファルコン、彼女に降り注ぐ万雷の拍手に男と豊騎が加わりながらコース内で競走馬たちに称えるように鼻で押されて笑っているスマートファルコン。彼女は応援席に目を向けると、ウマドルらしく決めポーズをとるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

371:名無しのウマ娘ファン

う、うおおおおお!!!

 

372:名無しのウマ娘ファン

レースもライブも最高だった!

 

373:名無しのウマ娘ファン

すげえ、レコード縮めちゃったよスマートファルコン!

 

374:名無しのウマ娘ファン

ファル子最高!

 

375:名無しのウマ娘ファン

というかさ~~~

 

376:名無しのウマ娘ファン

馬たちの反応だよねwww

 

377:名無しのウマ娘ファン

うるせえの嫌いだろうからパドックでやってるのに馬運車から首出して音に合わせてヘドバンですよwww

 

378:名無しのウマ娘ファン

面白がった現地馬主が馬運車から降ろして近くで見せたらすげえ楽しそうだったよなwww

 

379:名無しのウマ娘ファン

おーおーツブヤイターが爆発しておるわwww

 

380:名無しのウマ娘ファン

ふふふ、これでウマ娘がまた世界に…

 

381:名無しのウマ娘ファン

中央のジョッキーたちもロックオンし始めたっぽいな

 

382:名無しのウマ娘ファン

というかあれがフルのウイニングライブか~!振付が18人用だったんだね。

 

383:名無しのウマ娘ファン

というかあんなカッコいい曲を歌って踊って…やっば語彙力死んだ

 

384:名無しのウマ娘ファン

衝撃なら受けまくりですが

 

385:名無しのウマ娘ファン

ハルウララってあんなきりりとした顔できたんだな…

 

386:名無しのウマ娘ファン

失礼www

 

387:名無しのウマ娘ファン

でも凄いかっこいい曲だったよね。振付もさ

 

388:名無しのウマ娘ファン

服だよ服!あの青と金と白が合わさったすげえいい服!センター3人がスカートで他が短パンスタイルだったの!

 

389:服飾屋

自信作よ。向こうのウイニングライブ用の衣装なんですって。

 

390:名無しのウマ娘ファン

GJ

 

391:名無しのウマ娘ファン

よくやった

 

392:名無しのウマ娘ファン

褒めてつかわす

 

393:名無しのウマ娘ファン

いやホント…ねえ!

 

394:名無しのウマ娘ファン

溢れるこのリビドーをどうしたらいいのかっ!

 

395:名無しのウマ娘ファン

スマートファルコン、すごかったな~。歌もうまくて踊りも上手、足も滅茶苦茶速い。そして可愛い。

 

396:名無しのウマ娘ファン

中継の走り、一瞬ちらっと眼が見えたけど…燃えてるように見えたんだよな

 

397:名無しのウマ娘ファン

確かにな。

 

398:名無しのウマ娘ファン

いやっそれにしても競走馬とこんな開きがあるのか、ウマ娘?

 

399:名無しのウマ娘ファン

ウマ娘だから、じゃないぞ多分。彼女らの継いだ魂とイッチのトレーニングのせいや

 

400:名無しのウマ娘ファン

イッチ、はよ帰ってこねえかな

 

401:他称トレーナー

只今。ひと悶着あったけど何とかなったよ。

 

402:名無しのウマ娘ファン

不穏

 

403:名無しのウマ娘ファン

何があったし

 

404:他称トレーナー

いや、競走馬のうち2頭がなんか変だから獣医さんに診てもらったんだけどそこで軽い故障があったみたいで。早期発見できたから治療すれば何とかなるらしいけど。そしたら他の馬の馬主がウチもうちもとなって全部観察してたら遅くなった

 

405:名無しのウマ娘ファン

こいつまた変な特技を…

 

406:名無しのウマ娘ファン

というかそれ大分凄いんじゃない?

 

407:他称トレーナー

いやいや、ウマ娘のおかげだって。何となく馬の言ってることが分かるらしいからそれのおかげ。まあ俺から見ても確かに変だったんだけど

 

408:名無しのウマ娘ファン

それよりもイッチ!成功だな!

 

409:名無しのウマ娘ファン

おめでとう&ありがとう!

 

410:名無しのウマ娘ファン

素晴らしいぞイッチ!

 

411:他称トレーナー

おう、ありがと!かなり話題になったみたいだし■■競馬場もツブヤイターのトレンドに乗れたから暫く安泰だろうって!というわけで今から祝勝会!回らないお寿司行ってくるぜ!

 

412:名無しのウマ娘ファン

イッチの財布がっ!?

 

413:名無しのウマ娘ファン

やべーぞ破産だ!

 

414:名無しのウマ娘ファン

24人連れて回らないお寿司…?

 

415:他称トレーナー

やだなあ会社のスタッフも全員連れてに決まってるじゃん。500万くらいあれば足りるよな?なかったら下ろすだけだけど

 

416:名無しのウマ娘ファン

桁がちげえ

 

417:名無しのウマ娘ファン

おのれ金のあるニートめ

 

418:名無しのウマ娘ファン

完璧生物じゃん

 

419:他称トレーナー

あ、それとお知らせ。URAと服飾ネキで合同ブランド立てたよ。ぬいぐるみのブランドで、これを始めとしたファングッズをURAの資金源にしていく予定なんだ。名付けて第一弾の「ぱかぷち」!

【デフォルメされたウマ娘のぬいぐるみが並んでる画像】

 

420:名無しのウマ娘ファン

おっ!可愛いじゃん欲しい

 

421:名無しのウマ娘ファン

このイッチ…いくらだ!言い値で買おう!

 

422:他称トレーナー

服飾ネキのブランドのサイトで販売するからそっちを見てね!

 

423:名無しのウマ娘ファン

うおおおおいくぞおおおお!

 

424:名無しのウマ娘ファン

ハルウララとスマートファルコンとタイキシャトルのやつ欲しい!

 

425:名無しのウマ娘ファン

戦じゃあああああ!

 

426:名無しのウマ娘ファン

このタイミングでそれは売れる要素しかない!

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。ぶっちゃけ難産でした。分かりやすくすげえってするためにタイムを具体的にやりましたけどこれおかしいところあると思います。なので気にしないようにしてください。お願いします。

 実は2話分割にしようと思ってたんですけどちょっと無理そうだったんで合体させました。ウイニングライブ…

 ま、まあそれはそれとして個人的にはファル子に思いっきりスポットを当てられたので満足しております。うちのトレセンにも来ていいのよファル子…

 では次回、よろしくお願いします!感想評価をくれると作者が狂喜します!


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番外編 ウマ娘との日常を語るスレ

 本編かと思ったな!?番外編だっ!

 見なくてもいいどうでもいい話を詰め込みました。本編にいれようとして1話分の分量が足りなかったボツ話を合体させたものです。

 なので掲示板だけで3人称視点はないです。それでも良ければどうぞ~


1:URA広報

立ったら書く

 

2:名無しのファン

遅いじゃないかイッチって誰だお前は!?

 

3:名無しのファン

イッチを騙った釣りか?!

 

4:名無しのファン

悪質じゃないか…!

 

5:名無しのファン

ふむ、特定して進ぜよう

 

6:名無しのファン

ピザマルゲリータを20枚Lサイズで送りつけてやろう

 

7:URA広報

いやあの調子乗ったのは悪かったので勘弁してクレメンス

 

8:名無しのファン

で、実際誰?

 

9:URA広報

あ、はい。この度イッチこと社長にやとわれて動画編集、SNS管理を担当することになったものですハイ。社長、すいませんけど助けて

 

10:他称トレーナー

お前ら新人いじめるなよ

 

11:名無しのファン

あ、イッチ

 

12:名無しのファン

ってことはマジの話か

 

13:名無しのファン

悪い悪い、上下関係って大事だからさあ?

 

14:名無しのファン

獣かよ

 

15:名無しのファン

タチが悪すぎる

 

16:他称トレーナー

いやさあ?お前らがさあ?俺の報告以外でもウマ娘の話に飢えてるっていうからさあ?わざわざ広報くんに仕事として依頼してるんだけど?どうする?やめる?

 

17:名無しのファン

すんませんっっした!!!!

 

18:名無しのファン

いやそのそう言うわけではなくてですね

 

19:名無しのファン

どういうわけだよ

 

20:名無しのファン

ありがとうイッチ、フォーエバー広報、サンキューURA!

 

21:名無しのファン

お許しください

 

22:他称トレーナー

とりあえず広報くんはうち公認だから。優しくしてあげてね?じゃあ俺は忙しいからこれで~。JHAとお話してくるから

 

23:名無しのファン

お、おう…

 

24:名無しのファン

イッチがどんどんとでかい存在になっていってる

 

25:名無しのファン

既に社長なんだけどな

 

26:URA広報

それでは、お話させていただきます。社長とウマ娘の皆さんが頗る仲がいいのはみなさんご存じだと思いますが

 

27:名無しのファン

せやな

 

28:名無しのファン

イッチ矢印向きすぎてハリネズミだもんな

 

29:名無しのファン

羨ましい

 

30:URA広報

ですがここ最近の社長はとてもお忙しいのです。ひとところにじっとしていることがほぼないほど。ウマ娘の皆さんはちょっとだけ寂しそうですね。ですが、一昨日珍しく休みをとった社長が疲れをとるためにお昼寝をしていた時のことです。とりあえずはこちらをどうぞ

【タオルケットを被って寝る男を緊張した面持ちで見つめるナイスネイチャの画像】

 

31:名無しのファン

おっとお?

 

32:名無しのファン

ネイチャさんではありませんか

 

33:名無しのファン

イッチホンマ自分を大切にしてもろて…

 

34:URA広報

5分後

【男の隣に寝転ぶナイスネイチャの画像、顔が真っ赤】

10分後

【ナイスネイチャに加えてナリタタイシンが隣で寝ている画像】

20分後

【ウマ娘が周りで寝ており真ん中に男が寝ている】

 

 

35:名無しのファン

んぶっはwwwww

 

36:名無しのファン

人気すぎて草www

 

37:名無しのファン

癒しスポット扱いかな?

 

38:名無しのファン

ネイチャさんの勇気出しました感www

 

39:名無しのファン

20分でウマ娘の団子になるのか…w

 

40:名無しのファン

上下左右でウマ娘ねてて草www

 

41:名無しのファン

さり気にセイウンスカイがイッチの頭の所で寝ているの草。何その寝方?猫みたい

 

42:URA広報

そして30分後

【ほぼ全てのウマ娘ぎゅうぎゅうになりつつも男の周りで思い思いに過ごしている画像。寝ている男の上にニシノフラワーが乗っかっている】

 

43:名無しのファン

ニシノフラワーwwwなんでイッチの上で寝てんのwwww

 

44:名無しのファン

甘えてるのかな?www

 

45:URA広報

いや、セイウンスカイさんがピンと耳を立てたと思ったら立ち上がってニシノフラワーちゃんを持ってきて社長の上に置いたんですよ

 

46:名無しのファン

持ってきてwwww

 

47:名無しのファン

でもほっぺをイッチの胸板にすりすりしてて可愛いなww

 

48:名無しのファン

ウマ娘ちゃんたち幸せそう

 

49:名無しのファン

イッチが近くにいるだけで満足なのかもな

 

50:URA広報

それから30分後に鉄人さんの娘さんの必殺技「死者の目覚め」で起こされるんですけどね。ご飯の時間だから

 

51:名無しのファン

あれキッツいよなあww

 

52:名無しのファン

ウマ娘の皆さんきつそう

 

53:URA広報

いやすごかったですよ。耳と尻尾がピーンッ!!ってなってて。毛が逆立った猫みたいでした

 

54:名無しのファン

馬だろwww

 

55:栄養士

いいスレ立ってんじゃな~い

 

56:名無しのファン

栄養士ネキ!

 

57:名無しのファン

この前の打ち上げで一升瓶の大吟醸を5本開けた栄養士ネキじゃないか!

 

58:名無しのファン

ビワハヤヒデちゃんに梅干し食べたみたいな酸っぱい顔させた栄養士ネキじゃないか!

 

59:名無しのファン

アルコール臭がヤバくてウマ娘から露骨に避けられてた栄養士ネキじゃないか!

 

60:栄養士

君たち私に恨みでもあるん?

 

61:名無しのファン

ないけどいろんな意味で凄かったからつい

 

62:名無しのファン

そんだけ呑んでほぼ素面っていう恐ろしさよ

 

63:名無しのファン

マヤノトップガンが「栄養士ちゃんちょっとお酒臭い~!」とストレートに言ったんだから相当だぞ

 

64:栄養士

まあいいや、ここで吐きださせてもらおうかね

 

65:名無しのファン

トイレじゃねえんだぞここは

 

66:名無しのファン

まあ便所の壁の落書きとは言うけどな!がはは!

 

67:栄養士

では行くぞ。私が語るのは「ミホノブルボンPC強制シャットダウン事件」だ!!

 

68:名無しのファン

なんだそれww

 

69:名無しのファン

もう草生えるわ

 

70:名無しのファン

嫌な予感

 

71:栄養士

もう察した人もいるかもだけどイッチ…というかURAの資金源は社長の無限の懐なんだよね。そしてそれを稼いでいるのは株やら仮想通貨やら家賃収入やら投資やらなんだけど。当然社長はそれを楽にするために仕事部屋を作ってるんだ。そこの中にサーバーとかハイスペックPCとかがあるわけなんだけど

 

72:名無しのファン

ふむ

 

73:名無しのファン

アメリカドラマのナードの部屋みたいな?

 

74:栄養士

で、ある時ミホノブルボンちゃんが社長にトレーニングを見て欲しいってお願いをしたくて探し回ってたんだよね。凄いよ、無表情なのになんだか子犬に見えるんだよ、雰囲気だけで

 

75:名無しのファン

子犬ブルボンちゃんかわゆい

 

76:名無しのファン

可愛いお願いじゃないか、是非とも叶えてあげたいね

 

77:栄養士

で、私に「マスターがどこにいらっしゃるかご存知でしょうか?」と聞きに来て、ちょうど社長に用があったから一緒にサーバールームに行ったんですよ。

 

78:名無しのファン

マスター呼びかわいいかよ

 

79:名無しのファン

ワイ、この前のレースでミホノブルボンに性癖を破壊された民なんです。なんであんなに可愛いんですか

 

80:名無しのファン

元のミホノブルボン号の仕上がり凄いよなあ、あのダービー距離のレースの時のミホノブルボンちゃん思い返すと凄いかっこよかった

 

81:栄養士

それで、サーバールームのドアノブにミホノブルボンちゃんが手を置くじゃん?ドア開けるじゃん?瞬間、中の機械が全部電源落ちたんだよね

 

82:名無しのファン

ふぁーwwwwww

 

83:名無しのファン

いや機械音痴のレベル超えてるがなwww

 

84:名無しのファン

あれ?これイッチ損害やばない?

 

85:名無しのファン

致命的なエラーが起こってないといいんだけど

 

86:栄養士

ミホノブルボンちゃんまさかそんなことになるとは思ってなかったみたいでお口ぽかん。社長、呆然後再起動、機械も再起動して一応問題なし。「す、すみませんマスター…」って言ったんだけど珍しく声が震えてたね

 

87:名無しのファン

正直イッチが怒るとは思えない

 

88:名無しのファン

あいつウマ娘にはゲロ甘だからな

 

89:名無しのファン

イッチのことだから損害とか10分で回復させそう

 

90:栄養士

それがミホノブルボンちゃんファインプレーだったみたいで、社長が珍しく操作ミスをして損害を出しちゃうところだったのをミホノブルボンちゃんが強制シャットダウンしてくれたことで未然に防ぐことができたみたいなの。凄いお礼言われてこうなっちゃってたわ

【無表情ではあるが顔が赤いミホノブルボンの画像。雰囲気で嬉しそうなのが伝わってくる】

 

91:名無しのファン

あ~~~~~~~かわいいい~~~~~

 

92:名無しのファン

表情が乏しいのに感情がわかるわかる

 

93:名無しのファン

よかったね~

 

94:栄養士

そしてこうだ

【超巨大なタイヤを引っ張るミホノブルボンの画像 男がタイヤの上に乗っている】

 

95:名無しのファン

なんだこれ?!

 

96:名無しのファン

タイヤでかすぎぃ!?

 

97:名無しのファン

ウマ娘ヤバすぎる。改めて思うわ

 

98:栄養士

えっと確か世界最大のタイヤで5トンの重量があるらしいわ。ウマ娘ちゃんたちの世界でも根性を磨くために同じ大きさのタイヤを引っ張ってトレーニングをしていたみたいね。

 

99:名無しのファン

素でばんえい競馬できそう

 

100:名無しのファン

ばんえいウマ娘

 

101:栄養士

スペシャルウィークちゃんがばんえいのそり欲しがってたわね。トレーニングに使いたいです!!って、勿論社長は購入したわ

 

102:名無しのファン

ゲロ甘イッチ

 

103:名無しのファン

でもそりだけなら450㎏だろ?5トンのタイヤよりゃ軽いなww

 

104:競馬で全財産を溶かす男

ウマ娘のみんなは軽トラくらいなら持ち上げられるからなあ…

 

105:名無しのファン

えぇ…

 

106:名無しのファン

ウマ娘やっべえって全財産ニキじゃないか!

 

107:名無しのファン

仕事しろよ

 

108:名無しのファン

そうだそうだー!

 

109:競馬で全財産を溶かす男

いや、仕込み終わって暇なんよ。だから俺も一つ話をすることにするわ

 

110:URA広報

あれ?なんか乗っ取られてない?

 

111:名無しのファン

気のせい気のせい

 

112:名無しのファン

そう思うなら主導権を握ればよろしくてよ

 

113:URA広報

いやわし一番新人なんすけど…

 

114:鉄人

しょうがないから手取り足取り教えてあげようじゃない…スパルタで

 

115:URA広報

その鉄鍋は何に使うんですか…?

 

116:名無しのファン

尊い犠牲が出てしまった

 

117:名無しのファン

とりあえず全財産ニキ続き頂戴

 

118:競馬で全財産を溶かす男

アハイ、これはサイレンススズカ達が来た直後くらいのお話なんだけど…とりあえずこの写真をどうぞ

【体重計の前でがっくりと膝をつくスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像】

 

119:名無しのファン

まさか…これはっ!?

 

120:名無しのファン

乙女の天敵…体重っ!?

 

121:名無しのファン

つまり太ったと

 

122:名無しのファン

身もふたもねえ

 

123:競馬で全財産を溶かす男

始まりはトウカイテイオーだったんだ。「ねえ、マックイーン、それとスぺちゃん。太った?」そう言ってやつは…二人の服のすそを捲り上げた。そしておもむろに…!

 

124:名無しのファン

ご、ごくり

 

125:名無しのファン

キマシ?

 

126:名無しのファン

ノットキマシ

 

127:競馬で全財産を溶かす男

むにい、とお腹の肉をつまんだっ…!そこにあった…くびれっ…!跡形もなく…!スカートに少しのる…贅肉っ!上がる悲鳴…エンドレス…!

 

128:名無しのファン

いや何その語り口

 

129:名無しのファン

そりゃ悲鳴も上がるわ可哀想に

 

130:名無しのファン

これイッチに太ったって知られたのが一番ダメージでかそう

 

131:競馬で全財産を溶かす男

じっさいそうみたいでな。スぺちゃんはトレーナーさん!見ないでくださ~い!って感じだったけど。マックイーンちゃんはくっ!貴方はどうなんですのっ!?とトウカイテイオーちゃんの服を捲り上げるわけじゃん?でもそこにあるのはいっそ美しいくらいに完成されたくびれつきのお腹なわけですよ。ふふんとドヤ顔テイオーちゃんに負けましたわと呆然となるマックイーンちゃん。

 

132:名無しのファン

いや草

 

133:名無しのファン

草だけどさり気にお腹をみんなに公開してるのヤバくない?

 

134:名無しのファン

天才は体重コントロールも完璧なんですな

 

135:競馬で全財産を溶かす男

認められないマックイーンちゃんは体重計へ。そしてさっきの画像につながるんだけど…そう、この日からマックイーンちゃんとスぺちゃんの地獄のダイエット生活が始まったのだ…!社長を巻き添えにして

 

136:名無しのファン

いやなんでさ

 

137:名無しのファン

なぜにイッチが?

 

138:名無しのファン

そういえば体重気になるとか言ってたような言ってなかったような

 

139:名無しのファン

ウマ娘のダイエットってどうなんだろうね実際。気になるわ

 

140:競馬で全財産を溶かす男

社長が何で巻き添え食ったかというと実際ちょっと体重増えたらしいんだよね。マヤノちゃんがトレーナーちゃん太った?って聞いたみたいだから。で、ウマ娘のダイエットは大別して二つ。すさまじい基礎代謝を利用して短い絶食を行うことにより体重を減らすか、運動量を爆上げして体重を減らすからしいんですわ。で、今回二人が選択したのは運動を増やすことなんだけど…何を血迷ったか社長も付き合うって言っちゃってさ

 

141:名無しのファン

何してんのイッチ

 

142:名無しのファン

バカジャネーノ?

 

143:名無しのファン

これが無謀ってやつですか

 

144:名無しのファン

いや、イッチなら…

 

145:競馬で全財産を溶かす男

翌日より始まったダイエットトレーニング、まず1日目。ウイニングチケット先生による基礎代謝向上のための筋トレメニュー!腕立て腹筋スクワット、超重量を担いでだけど。こんなの

【ウイニングチケットと一緒に丸太を担いでスクワットをしているスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像 後ろで男が丸太に潰されている】

 

146:名無しのファン

イ、イッチィィィーーーーーーーー!?

 

147:名無しのファン

し、しんでる

 

148:名無しのファン

生きてるけど死んでそう

 

149:名無しのファン

無茶しやがって…

 

150:競馬で全財産を溶かす男

そして二日目 同じ筋トレメニューだが先生が変わりミホノブルボン先生による地獄の坂路周回が始まった

【ミホノブルボンについて坂路を上るスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像 後ろで男が転がり落ちている】

 

151:名無しのファン

イ、イッチィィィーーーーーーーー!?

 

152:名無しのファン

イッチがヤバいですよ!?

 

153:名無しのファン

イッチに何の恨みがあるんだっ!

 

154:名無しのファン

痩せるだろうけど大切な何かが消えそう

 

155:競馬で全財産を溶かす男

ハイ3日目 運動量増加のためのフルマラソン ペースメーカーとしてライスシャワー先生が頑張ってくれた。画像は10キロ地点

【ライスシャワーの後ろについて走るスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像 男は小鹿のように足が震えているためかぶれて写っている】

 

156:名無しのファン

イ、イッチィィィーーーーーーーー!?

 

157:名無しのファン

なんでそこまで頑張ってるんだwww

 

158:名無しのファン

もうイッチを許してあげてください

 

159:名無しのファン

イッチがマジで死んじゃうwww

 

160:競馬で全財産を溶かす男

4日目 運動時間を増やすためにトウカイテイオー先生によるダンスレッスン。なお社長はこの時点でニシノフラワーちゃんによる泣き落としでリタイア。強制膝枕の刑に処された。

【メイクデビューらしき振付を踊るトウカイテイオー、スペシャルウィーク、メジロマックイーンの画像 後ろで男がニシノフラワーに膝枕されている】

 

161:名無しのファン

よ、よかった!このままじゃイッチがいろんな意味で壊れるところだった!

 

162:名無しのファン

いいなーイッチ

 

163:名無しのファン

あれ?この絵面…犯罪では?

 

164:名無しのファン

そもそもなんでウマ娘と張り合ってるんだこのイッチはwww

 

165:競馬で全財産を溶かす男

ウマ娘と苦楽を共にするのが俺の仕事って言ってたけど多分そういうことじゃないと俺は思うの。5日目、チートデイということでナイスネイチャ先生、ナリタタイシン先生、ヒシアケボノ先生による高タンパク低カロリーな合作料理を食べてた

【おいしそうに料理を頬張るスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像 瞳が輝いている】

【アグネスデジタルを膝に置いてサンドイッチを食べる男の画像】

 

166:名無しのファン

いっぱい食べる君が好き

 

167:名無しのファン

だから太ったんだよなあ

 

168:名無しのファン

無慈悲~

 

169:名無しのファン

イッチ羨ましいってあれ?デジたんってこんな小さかったっけ?

 

170:名無しのファン

ウマ娘と並んでる画像ばっかだから身長よくわかんないけどもしかしてデジたんって小さい?

 

171:名無しのファン

そもそもなんで膝にウマ娘置いてんだこのイッチは

 

172:競馬で全財産を溶かす男

比較画像

【ヒシアケボノとアグネスデジタルが並んで映っている画像】

 

173:名無しのファン

比較出来てないですが

 

174:名無しのファン

ボノちゃんはでかいんだよなあ

 

175:名無しのファン

もうちょっと手ごろなのないか?

 

176:競馬で全財産を溶かす男

まあ冗談としてデジタルちゃん身長低いよ。143㎝だったかな?みんな意外ともっとおっきいと思ってたのかも。俺もそうだったし。あとウマ娘を接触させとくと仕事しなくなるからね、社長は。こうやって強制的に休養取らせてんのよ

 

177:名無しのファン

変な対処編み出されてるの草

 

178:名無しのファン

イッチ…お前ワーカーホリックだったのか…!

 

179:名無しのファン

休めっ…!いい加減に…!

 

180:競馬で全財産を溶かす男

そうして2週間の集中トレーニングにより二人が手に入れたものがこちらっ!

【見事なくびれとプロポーションを手に入れたスパッツとブラトップ姿のスペシャルウィークとメジロマックイーンの画像】

なお社長

【マルゼンスキーの膝枕に沈む男の画像】

 

181:名無しのファン

ふつくしい…!

 

182:名無しのファン

2週間でこんなに変われるものなのか!?

 

183:名無しのファン

ライザ〇プより効果ありそう

 

184:名無しのファン

というかこんな薄着撮られてるのに動揺しないんだな二人とも

 

185:競馬で全財産を溶かす男

許可得てるからね。というかウマ娘ってパドックで体つきを見せるから見られるのが当たり前らしいよ?むしろみられて恥ずかしい体をしているほうがファンの皆さんに申し訳がないって考えみたい。まあ触られるとかは話が別らしいけど。

 

186:名無しのファン

あー、勝負服か。一部水着並かそれ以上に過激っぽいし

 

187:名無しのファン

触るのはそりゃなあ

 

188:名無しのファン

女の子だしな

 

189:競馬で全財産を溶かす男

急に触られて咄嗟に手や足が出ると危ないからって

 

190:名無しのファン

あそっちなの!?

 

191:名無しのファン

脚が出たら壁の染みが増えるからなあ

 

192:名無しのファン

ないでしょwwwないよな…?

 

193:名無しのファン

イッチ、マルゼンスキーの膝枕とか羨ましいにもほどがあるので変われください

 

194:名無しのファン

いいな~~~~~~~~~

 

195:名無しのファン

マルゼンスキーの凄い幸せそうな顔にきゅんときた

 

196:名無しのファン

嬉しそうでよござんす

 

197:競馬で全財産を溶かす男

まあ普通に知らない人に触られるのは嫌だと思うよ?耳とか尻尾とかは特にプライベートゾーンらしいから。ベッタベタ触らせてるけどな社長に。尻尾の手入れとかまさによ

 

198:名無しのファン

うーんこの

 

199:名無しのファン

ほかになにかないの?

 

200:名無しのファン

なかなか面白いじゃないか

 

201:名無しのファン

とりあえずイッチが過労死しないことを祈るわ

 

202:他称トレーナー

そうだな~、俺が小腹が空いて夜中に夜食作ってるとどこからともなくウマ娘が出てきて一口もらっていくから結局俺の分がなくなってウマ娘の料理を食べることになる話とか?

 

203:名無しのファン

本末転倒やんけってイッチ!?

 

204:名無しのファン

仕事はどうした!?

 

205:名無しのファン

いや、続きkwsk!

 

206:他称トレーナー

よかろう

 

 

 

 

 

 

 以下どうでもいい話が続く…………




 はい、お付き合いいただきありがとうございました。本編投稿せず何やってんだって話ですが折角考えた話をボツのままにするのもどうかなと思ったのでここに供養することとしました。

 時間軸的には最新話よりちょっと先の話ですね。掲示板だけだと文字数を増やすのが難しいです。広報くんはこれからもいじられキャラとして本編にも出していく予定です

 ではでは今度は本編でお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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転換点って何気ないところからくる

245:我らウマ娘ファン

もう少しで桜花賞ですな

 

246:我らウマ娘ファン

そう言えばイッチはウイニングライブのメンバー決めてるのかしら

 

247:我らウマ娘ファン

誰になるんでしょうなあ

 

248:他称トレーナー

ど、どうしよう

 

249:我らウマ娘ファン

イッチじゃないか、どうした?

 

250:我らウマ娘ファン

何でも話してみるといいぞ

 

251:我らウマ娘ファン

本音は?

 

252:我らウマ娘ファン

ウマ娘の話ください

 

253:我らウマ娘ファン

素直でよろしい

 

254:我らウマ娘ファン

で、どしたんよ

 

255:他称トレーナー

いや、そのさ?桜花賞と皐月賞にてライブを披露する話があるじゃん?そのセンター決めのために模擬レースやるんですけど

 

256:我らウマ娘ファン

ほう

 

257:我らウマ娘ファン

ほほーう!

 

258:我らウマ娘ファン

素晴らしいではないですか

 

259:我らウマ娘ファン

それがなんかあるのかね?

 

260:他称トレーナー

JHAの人にバレてさ?

 

261:我らウマ娘ファン

おっとお?

 

262:我らウマ娘ファン

これは………

 

263:他称トレーナー

JHAのお偉いさんが見に来ることになりました~~~!大丈夫かな…

 

264:我らウマ娘ファン

あっちゃ~

 

265:我らウマ娘ファン

でもJHAでしょ?頭が柔らかい人ばっかりじゃない?老害みたいな人は流石によこさないでしょ

 

266:我らウマ娘ファン

普通に考えてイッチとはいい関係でいたいはずだし

 

267:我らウマ娘ファン

そのために馬名使用の許可を代わりにとってくれたんじゃない?

 

268:他称トレーナー

まあそれはそうだけど…不労所得暮らしニートが百戦錬磨の商売人であろうお偉いさんとやり合えるかな…ウマ娘持ってかれたら俺立ち直れない

 

269:我らウマ娘ファン

でーじょうぶだイッチ

 

270:我らウマ娘ファン

俺らが付いてる!

 

271:我らウマ娘ファン

なんだったらぶっちしちまえ

 

272:我らウマ娘ファン

そりゃダメだ

 

273:我らウマ娘ファン

で、メンバーどうなってるんですかね?

 

274:我らウマ娘ファン

12人と12人なんでしょ?

 

275:我らウマ娘ファン

いつやるんですかねえ?

 

276:他称トレーナー

今日

 

277:我らウマ娘ファン

は?

 

278:他称トレーナー

だから、今日やるの。だから現実逃避にここにいるの!

 

279:我らウマ娘ファン

働け!

 

280:我らウマ娘ファン

で、放送は?

 

281:他称トレーナー

(生放送は)ないです。動画は撮るけど投稿するかは微妙よね。なんせ…体操服だからな!

 

282:我らウマ娘ファン

なんでなんですか!

 

283:我らウマ娘ファン

見せろよ!体操服見せろよ!俺たちにブルマの夢をくれよ!

 

284:我らウマ娘ファン

そういう目で見るなよ

 

285:我らウマ娘ファン

それこそ無茶だろ

 

286:他称トレーナー

それにお偉いさん相手にしながら生放送でお前らの相手する余裕ないし

 

287:我らウマ娘ファン

それはそう

 

288:我らウマ娘ファン

しょうがねえから動画で我慢してやるかあ

 

289:我らウマ娘ファン

何目線だ

 

290:我らウマ娘ファン

上から過ぎる

 

291:我らウマ娘ファン

せめて誰がどれに出るかと結果だけでも教えてくれない?

 

292:我らウマ娘ファン

そうだな、それは気になるかも

 

293:我らウマ娘ファン

ついでに使う曲教えてくれてもいいのよ?

 

294:他称トレーナー

曲はダメだけどレース結果とかについては了解。今から投下するべ

 

295:我らウマ娘ファン

えーけちぃ

 

296:我らウマ娘ファン

wktk

 

297:他称トレーナー

では中距離から皐月賞と同じ芝の2000mだよ。出走ウマ娘はスペシャルウィーク、ライスシャワー、ウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、マチカネフクキタル、メイショウドトウ、ナイスネイチャ、マチカネタンホイザ、トウカイテイオー、メジロマックイーン、セイウンスカイだよ。

 

298:我らウマ娘ファン

やはりそうそうたるメンツ

 

299:我らウマ娘ファン

あれ?ススズは中距離組じゃないんだ

 

300:他称トレーナー

彼女、走れればぶっちゃけ何でもよろしいからねえ…

 

301:我らウマ娘ファン

あー、うんなんかわかるかもしれない

 

302:我らウマ娘ファン

ウンスの逃げが見られるっ…!

 

303:我らウマ娘ファン

あれ?ミホノブルボンもマイル組なんだ

 

304:他称トレーナー

彼女、どっちかというとスプリンターらしくてね。マジやべートレーニングでスタミナつけて無理やり中長距離走ってるだけで。でもやっぱり目標があってそれに向かえたからこその強さだけどさ

 

305:我らウマ娘ファン

3冠をとったミホノブルボン見たかったなあ

 

306:我らウマ娘ファン

ライスシャワーはやっぱり強い子だ

 

307:我らウマ娘ファン

俺にとっちゃまさにヒーローだったね。ファンなんですよ

 

308:他称トレーナー

そんなあなたにちょうど通りかかったライスシャワーさんのお礼の言葉を上げよう

【ライスシャワーが頬を染めながらありがとう、ライス頑張るねと言う動画】

 

 

309:我らウマ娘ファン

ぐはああああああ!

 

310:我らウマ娘ファン

これであと10年は戦える

 

311:我らウマ娘ファン

ライスシャワーちゃんこんなかわいくてJKってマ?

 

312:我らウマ娘ファン

マックイーンちゃんより小さいのに…

 

313:我らウマ娘ファン

どっちが?

 

314:我らウマ娘ファン

何も言うまい

 

315:他称トレーナー

そしてマイルこちらも桜花賞と同じく芝の1600m、出走ウマ娘はアグネスデジタル、タイキシャトル、ハルウララ、ヒシアケボノ、ウオッカ、ダイワスカーレット、マヤノトップガン、ミホノブルボン、マルゼンスキー、スマートファルコン、ニシノフラワー、サイレンススズカだ!

 

316:我らウマ娘ファン

ウオッカかダイワスカーレット、いやしかしススズも捨てがたい

 

317:我らウマ娘ファン

馬券おじさん、馬券はないんだよ?

 

318:我らウマ娘ファン

うーん、ダート専の二人にはきついかなあ

 

319:我らウマ娘ファン

適性の差がね…

 

320:他称トレーナー

あ、彼女ら芝走れるよ?ダートの方が極めて得意なだけで。足をとられてコケるみたいなことはないと思う

 

321:我らウマ娘ファン

シヴァの上を走るハルウララ…?

 

322:我らウマ娘ファン

破壊神の上を走らせるな

 

323:我らウマ娘ファン

芝ね、芝。じゃあファル子が芝のサイレンススズカになるじゃん!

 

324:我らウマ娘ファン

それはもはやサイレンススズカなんよ

 

325:我らウマ娘ファン

具体的にどんな感じなんか?

 

326:他称トレーナー

うーん、値で表すならなダートS 芝Bってところかな?つってもコンディションで全然変わるからマジで参考にしかならないけど。やはり調子よ、調子でウマ娘はガラッと変わる

 

327:我らウマ娘ファン

プロかな?

 

328:我らウマ娘ファン

実際この世界で一番プロよな

 

329:我らウマ娘ファン

ところでイッチ今からどうするの?

 

330:他称トレーナー

ライスシャワーを膝にのせて休憩の予定

 

331:我らウマ娘ファン

は?

 

332:我らウマ娘ファン

絶対今思いついた奴だろ

 

333:我らウマ娘ファン

なんで膝の上に乗せる必要があるんですか

 

334:他称トレーナー

そこにライスがいるから

 

335:我らウマ娘ファン

こいつ…!

 

336:我らウマ娘ファン

もうダメだ、いろんな意味で手遅れだ

 

337:我らウマ娘ファン

ところでライスちゃんの耳っておっきくてかわいいよね

 

338:我らウマ娘ファン

わかる。ウサギみたい。ウマだけど

 

339:他称トレーナー

触り心地もいいぞ

 

340:我らウマ娘ファン

ダメだ、何言ってもイッチに勝てる気がしない

 

341:我らウマ娘ファン

そもそも俺らに勝ち目あるの?

 

342:我らウマ娘ファン

ないなあ

 

343:我らウマ娘ファン

俺もあんなかわいい子と一緒に暮らしたい

 

344:我らウマ娘ファン

潤沢な財産があってその女の子のために文字通り身を削れればワンチャン

 

345:我らウマ娘ファン

イッチ、そう考えると狂ってらっしゃる

 

346:他称トレーナー

ひでえいわれようだ。よし、行ってくるべ

 

347:我らウマ娘ファン

頑張ってなイッチ!

 

348:我らウマ娘ファン

結果を楽しみに待ってるよ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「こんにちは。ようこそURA本部へ、よろしくお願いします」

 

 「ああ、社長さんでいらっしゃる?よろしくお願いします。JHAの幹部をしております花田と申します。急なご訪問をしてしまい申し訳ない。こちらは部下ですが、今回は私が責任者となります」

 

 「いえいえお気になさらずに。では早速ご案内させてもらいます。須藤君、あとは任せるね」

 

 男と業務的な挨拶を交わしているのはJHAの最高幹部の一人だという花田という老人とその後ろに控える中年あるいは初老の男性が数名。部下と言えどもその立場は重役あるいは幹部なのだろうと男は相対しながらシクシクと痛む胃を抑えそうになる。どうしてこうなったか?それはJHAとURAの記念すべき初コラボともいうべきもののせいである。

 

 そろそろ近くなってきたクラシックロード三冠の1つ目の冠、皐月賞と牝馬三冠の桜花賞におけるウマ娘のライブ。世間にウマ娘を認知させようとしている男にとっては渡りに船の提案であった。しいて言うならばレース場を借りてウマ娘のレースとセットにしてあげたかったがそれはまだ時期尚早と判断しJHAの話に乗ることにしたのである。

 

 かといってそれで手を抜くウマ娘たちではない、が問題はセンター決めである。レースなくしてウイニングライブなし。これはウマ娘の不文律である。そして男は考えた、なら模擬とは言えレースで順位を決めればよいのだと。そしてそれに納得したウマ娘たちは12人で半分に分かれそれぞれマイルと中距離でトレーニングを始めた。

 

 男は最近雇った広報の須藤という男に後の事務仕事を託すと事務所の扉を開けて花田たちを案内する。大きく開けた芝のレース場を見た花田たちはそれに深く感心した様子で頷いた。

 

 「これは、ご自身で?」

 

 「そうですね。地元の建設業者さんにご協力いただいて作成しました。なにせウマ娘が本気で走るなら、この程度の距離は必要なので」

 

 「感服しました。そこまで身銭を切るのは相当なご決断でしたでしょう。馬にかかわるものとして尊敬いたします」

 

 「いえそんな。ただ、あの子たちに笑っていてほしかっただけです」

 

 「だからこそです。私の親父は馬主をしていましてね、その影響で私は馬が大好きなのですよ。往年の名馬の魂を継ぐ少女たち、悪いことに使おうと思えばいくらでも使えたでしょう。ですがあなたは彼女らを大切に大切にしていらっしゃる。嘆かわしいことに委託先の牧場に預託料を払わない馬主もいることを考えればどれだけ素晴らしいことか」

 

 「ありがとうございます。では、こちらに。既にゲートの準備は終わっておりますのでゲート入りからですね」

 

 男がレース場内にあるゲートを指さす。花田と部下たちがそちらを向くとマイルの出走ウマ娘が並んでいるところだった。全員が競馬好きなのか思い入れのある馬のウマ娘が居たのか花田や部下の口から馬名がボソボソと漏れ出す。サイレンススズカがこちらに頭を下げてゲートに収まり、それから次々とゲートの中に入っていく。

 

 「なるほど、映像で納得していたつもりでしたが現物で見ると猶更確信を深めました。確かに、あの名馬たちの姿が重なります。レースの前の緊張感が程よくあって、期待値が高まりますね。私としてはダイワスカーレットのファンですので彼女を応援したいと思います」

 

 「スカーレットですと5枠9番ですね。確かに今日は気合が乗っていると思います」

 

 「ああ、ごめんなさい遅れました。まだ始まってないですよね?あ、花田さんお久しぶりです」

 

 「豊騎騎手ではないですか。プライベートでこちらに?」

 

 「ええ、まあ。実は彼女…スズカたちが走ると聞けば見たいと思うものです」

 

 「豊騎さん、大丈夫です。今からですよ。しいて私が見て欲しいと思うのは…ニシノフラワーですかね。今日はちょっと違います」

 

 男は大きなヒシアケボノではなく、豊騎が推すサイレンススズカでも花田が気になるというダイワスカーレットでもなく、一番小さなウマ娘を指し示した。全員が体操服に身を包み、闘志を静かに燃やしてゲートが開くのを今か今かと待っている。

 

 快音を立ててゲートが開かれる。いの一番に飛び出したのはサイレンススズカ、そうでなくてはと豊騎が破顔する。遅れて2番手にダイワスカーレット、その顔はスタート勝負で負けたことにより焦っているのがうかがえる。男の目に掛かってしまったことを教えていた、そして他のウマ娘も出遅れ自体はなくそれぞれの位置争いを開始する。男が推したニシノフラワーは6番手の好位置についている。ダートに特化したハルウララやスマートファルコンはいくら芝も一応走れるとは言え芝専門のウマ娘たちにはやはり一歩及ばないらしく後ろの方にいるが必死に食らいついている。

 

 大逃げでぐんぐんと前へ進むサイレンススズカに対抗して自分もと前へ出るダイワスカーレットだがそれが余計なスタミナを消費させており、800m地点で徐々に後退してしまった。それに代わって早い位置からスパートをかけたのはヒシアケボノ、大きな歩幅でぐんぐんと前へ出る。それに呼応するようにウオッカやアグネスデジタル達差しのウマ娘がスパートをかけた。

 

 残り300m地点で、ニシノフラワーの動きが変わる。差しのウマ娘たちがスパートをかけたことによりウマ娘たちの距離があき、スペースができた。小柄な体を加速させその隙間を潜り抜ける。ぐんぐんと、残しておいた末脚を使い加速をかけ、ヒシアケボノの隣をひらりと躱し、サイレンススズカに並ぶ。そして、ほぼ同時にゴール板を駆け抜けた。

 

 「……なんと。年甲斐もなく興奮してしまいました。どちらの勝ちですかね?いや!素晴らしかった」

 

 花田はいつの間にか力いっぱい手を握りしめていたことに気づき、それを解きながら苦笑いで部下を振り返ると、それは部下たちも同じようで彼らも素晴らしかったと口々に賞賛の言葉を口にする。

 

 「なるほど、ニシノフラワーですね。代表さんの言うとおりになったわけです」

 

 写真判定しますね、という男の言葉を待たずにして豊騎はそういった。ほぼ同時にゴールしていたがジョッキーである彼の目線には何が見えたのか、と花田が尋ねようとするとパソコンからゴール板前のハイスピードカメラにアクセスして動画を確認していた男が口を開いた。

 

 「豊騎さんお見事です。馬で言うならハナ差でニシノフラワーですね」

 

 「やはりですか。一歩でしたね、ゴール前の一歩の踏み込み。負けるもんかという負けん気の発露です。そういう馬は得てして強いと知ってましたから」

 

 「フラワーの気合の入り方が今日は最高潮でしたからね。じゃあ、次は中距離組行きましょう。その前に少し失礼しますね」

 

 そう言って男はラチを乗り越えてコース内に入っていった。そうするとすでにゴールをしていたウマ娘たちが男の周りに集まってくる。駆け寄ってきたニシノフラワーが男に飛びつき、それを優しく受け止めて和気あいあいとした雰囲気で反省会を始めた男たちを花田と豊騎は優しく見守るのだった。

 

 2戦目はスペシャルウィークが差し切り、メイショウドトウをクビ差で押さえつけた。3着はナイスネイチャ、いつもお馴染み~という彼女の頭をかいぐりと撫でまわしながら男はかなり好感触で終われたのではないかと一安心したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

672:他称トレーナー

どうしよう

 

673:我らウマ娘ファン

今度はどうした

 

674:我らウマ娘ファン

中距離はスぺちゃん1位、ドトウちゃんが2位、ネイチャちゃんが3位ね。マイルはフラワーちゃんが1位、2位がススズ、3位がヒシアケボノ、正直意外な結果。ススズの逃げを食い破るとは。スぺちゃんの全身全霊とも言うべき末脚も圧巻だったが

 

675:我らウマ娘ファン

これも調子ってやつかね

 

676:我らウマ娘ファン

で?何があったの?

 

677:他称トレーナー

いや、そのね?お前も馬主にならないか?って

 

678:我らウマ娘ファン

原点に忠実にするならならないっていうところだけどっては?

 

679:我らウマ娘ファン

馬主、イッチが?中央の?

 

680:我らウマ娘ファン

え、うっそマジで?

 

681:我らウマ娘ファン

いやいやいや、ありえんだろ

 

682:我らウマ娘ファン

どうしたイッチ、釣りか?

 

683:他称トレーナー

気持ちまあ分からんでもない。だけど俺一応中央の馬主の条件満たしてるんだよね。年収億単位だし、資産もそれに応じて。まあむこうとしても理由があるのだと思うのだけど

 

684:我らウマ娘ファン

ほほう、その理由とは?

 

685:我らウマ娘ファン

イッチを誘う理由かあ。ウマ娘しか思いつかんが

 

686:他称トレーナー

多分、JHAは俺に日本にいて欲しいんだと思う。ウマ娘は向こうにとってはハルウララやオグリキャップのように競馬ブームを再燃させる起爆剤になりえるから、親密で居たいんだろうしウマ娘についても興味津々だ。

 

687:我らウマ娘ファン

そうだな。往時のファンを呼び込める可能性すらある

 

688:我らウマ娘ファン

よくよく考えれば巨額が動く

 

689:他称トレーナー

そんで、俺は個人で2000mのレース場を有し、坂路などのトレーニング施設を作っている。つまり向こうにとってはウマ娘だけではなく馬にもそれなりに興味があるんじゃないかと思われたんだと思う。もともと引退馬飼おうとしてたのもバレたし

 

690:我らウマ娘ファン

そんな奇特なのはイッチくらいだよな

 

691:我らウマ娘ファン

レース場個人所有ってよくよく考えたらあたおか

 

692:我らウマ娘ファン

それにイッチ、馬を見る目凄いらしいじゃん

 

693:我らウマ娘ファン

ああ、怪我の有無、調子、脚質に適正距離まで一目見れば分かるみたいだしな。

 

694:我らウマ娘ファン

まるで調教師にでもなれと言わんばかりの才能の塊。イッチの地元の馬主がイッチを雇いたがるのも分かる

 

695:我らウマ娘ファン

この前のVS競走馬の時にな、かなーり説得を受けたらしいじゃん?

 

696:我らウマ娘ファン

ねえ、素直になっていい?

 

697:我らウマ娘ファン

どうした急に

 

698:我らウマ娘ファン

いいぞ、言うてみい

 

699:我らウマ娘ファン

イッチとウマ娘が競走馬を育ててレースに挑むの、見たい。面白そう

 

700:我らウマ娘ファン

確かに見たい。それに馬主として中央にかかわり続けてたらチャンスが多くなりそうじゃないか?

 

701:我らウマ娘ファン

中央のレースにウマ娘が出れるようになるかもしれない、レースは無理でもレース場借りたりとかエキシビションとかもあり得るじゃん

 

702:我らウマ娘ファン

イッチはどうしたいんだ?

 

703:他称トレーナー

折角だしやってみたいんだよね。走らなくても俺がそのまま引き取ればいいし、放牧する場所沢山あるし、併走相手には困らないし。

 

704:我らウマ娘ファン

乗る人どうすんべ?

 

705:我らウマ娘ファン

あーそれあるかもね

 

706:他称トレーナー

実はそれ、もう決まってるんだよね。ほら、思い当たらない?

 

707:我らウマ娘ファン

えっまさかレジェンド?ないでしょ?

 

708:我らウマ娘ファン

ありえそうなのが困る…ん?そういえば今乗ってる馬今年で引退予定ではなかったかしら?

 

709:我らウマ娘ファン

ああ、古馬になってきたから種牡馬にするって言って

 

710:他称トレーナー

うん、そうなんだよね。真っ先にレジェンドにこれこれこうで馬主に誘われてるんですけどって言ったら「なるんだったら僕に乗らせてくれないかい?僕じゃダメでも空いてる時間に調教につきあうよ。君たちに興味を持ってる半引退したフリーの調教師もいるからね。斗馬さんって言うんだけど」と滅茶苦茶にプッシュされたんですよね

 

711:我らウマ娘ファン

レジェンド迫真の営業トーク

 

712:我らウマ娘ファン

斗馬ってライスシャワー号の鞍上じゃん。斗馬博元騎手、息子さんも騎手やってるし。

 

713:我らウマ娘ファン

そっかあ、ウマ娘に興味をお持ちなんですね…ライスちゃんに会いたいのかな

 

714:我らウマ娘ファン

中々に重たい矢印が向いておられますな

 

715:我らウマ娘ファン

なんか今日重くない?この板にないほどシリアス

 

716:我らウマ娘ファン

じゃあひと笑い入れるか。せーのっ!

 

717:我らウマ娘ファン

あっはっは~~~

 

718:我らウマ娘ファン

これでヨシ!

 

719:我らウマ娘ファン

投げやりすぎるだろ

 

720:他称トレーナー

そんでな?今ならセリに出す前に良血の馬を買えるように根回ししてくれるっていうの

 

721:我らウマ娘ファン

えっマジで?

 

722:我らウマ娘ファン

とんでもねえ譲歩じゃないかそれ?

 

723:他称トレーナー

うん、多分JHAとしてはだいぶ誠意を見せてくれた感じだと思う。あと、見に来たお偉いさんが物凄い馬を大事にしてる人っぽくて、かなり俺たちのことを好意的に見てくれてたからなのかも。

 

724:我らウマ娘ファン

いや、まず聞くことがある

 

725:我らウマ娘ファン

ウマ娘たちはどう思ってるんだ?

 

726:我らウマ娘ファン

んだんだ。ウマ娘がどう思ってるかが重要だね。彼女らが最優先でしょ?でもイッチなら

 

727:他称トレーナー

ウマ娘のみんなは乗り気なんだよね~。お馬さんがここに来るんですかっ!?ってスぺちゃんがかなりワクワクよ。ってこれ言っちゃえばもう決まってるようなもんか

 

728:我らウマ娘ファン

イッチ、分かってるじゃないか

 

729:我らウマ娘ファン

さあイッチ!言ってしまえ!

 

730:他称トレーナー

よし、ならば不肖このイッチ!馬主になりとうございます!よーし馬小屋にプールに温泉!作っちゃうぞー!これでお馬さんを迎え入れてウマ娘と二人三脚で中央のトップを目指すのだ!厩務員も雇わないとね~

 

731:我らウマ娘ファン

ワイ将、立候補。勤めていた生産牧場が再来月に閉まるんよ。どうせなら雇って

 

732:我らウマ娘ファン

判断が早い

 

733:我らウマ娘ファン

勤続何年?

 

734:我らウマ娘ファン

20年。妻と子供を養いたい。馬の世話には自信があるで候。

 

735:我らウマ娘ファン

ベテランや

 

736:我らウマ娘ファン

そういえばイッチ、紹介してもらえる良血のお馬さんってどんなの?

 

737:他称トレーナー

ああ、言ってなかったっけ。ウオッカとディープインパクトの仔らしいんだけど

 

738:我らウマ娘ファン

ファッ!?

 

739:我らウマ娘ファン

何だその組み合わせ!?

 

740:我らウマ娘ファン

タイミング的にウオッカが海外から戻ってすぐ作った仔やな?

 

741:我らウマ娘ファン

むしろ何でそんな組み合わせの仔がせりに出るんや?おかしいやろ

 

742:我らウマ娘ファン

まって、ウオッカさんイッチのとこにいるじゃん

 

743:我らウマ娘ファン

息子オア娘ができるウオッカさん…!

 

744:我らウマ娘ファン

ウオッ母さん…!

 

745:我らウマ娘ファン

それ言いたかっただけだろ

 

 

 

 

 

 

 

 




 えー…やってしまいましたね。一応説明しておきますがこの世界ではウオッカさんやディープインパクトさんは健在です。あと寿命で亡くなってしまったわけじゃないお馬さんも生きてることにしようかと。優しい世界ということで御目溢しいただきたいです。

 作者は競馬に全く詳しくないのでこの組み合わせはアカンっていうのでも流してくれると嬉しいです。それもこれも唐突に思いついたウオッ母さんという訳の分からない言葉のせいで妄想が広がったせいですね。

 しいて言うなら、現実で既に両頭とも亡くなっているので生きていた場合の話を捏造しやすいから、というのがあります。あとウマ娘と競走馬で中央競馬を戦うって話書きたかった。詳しくないのに。

 でもウオッカみたいな子が、優しい母性溢れる顔を見せたらかわいい…かわいくない?作者は見たい、でも絵は描けない。なので文字にしたい。

 中距離組ばっさりカットなのは反省点ですね。構成力の欠如…もともとレース描写がひどく苦手なのでもしかしたらこういうの増えるかも。

 書きたいところがレースにないっていうのがちょっとまずいかもですね。では詳しいことはまず次回に回して今日はここまでにしたいと思います。

 感想評価よろしくお願いします


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今年の競馬を語るスレ

1:今日の一番人気の名無し

このスレは今年の競馬について語っていくスレになります。馬券が舞っても喧嘩すんなよ。煽り合いよりも馬の事語ろうぜ!

 

2:今日の一番人気の名無し

たておつ

 

3:今日の一番人気の名無し

いや~~来てしまいましたな桜花賞

 

4:今日の一番人気の名無し

おまいらどいつ買った?

 

5:今日の一番人気の名無し

オニアイヅクシ、なんで人気低いの…

 

6:今日の一番人気の名無し

微妙なやつ買ったな

 

7:今日の一番人気の名無し

ハルランマンを買いました。名前的に

 

8:今日の一番人気の名無し

ネタに走るのか…

 

9:今日の一番人気の名無し

サンアライズ、さすが一番人気だぜぇ!

 

10:今日の一番人気の名無し

朝日杯優勝馬だしな、オッズは低いけどまあ有力かも

 

11:今日の一番人気の名無し

そういえばなんか今日いろいろあるらしいじゃん?

 

12:今日の一番人気の名無し

あーなんか桜花賞の後にイベントやるとかなんとか?

 

13:今日の一番人気の名無し

どっかの会社とのコラボらしいけど見る価値ないだろうし帰るっすよ

 

14:今日の一番人気の名無し

競馬場のお料理っておいしいよねえ

 

15:今日の一番人気の名無し

分かるマン

 

16:今日の一番人気の名無し

なー、なんかすごい美少女の集団がおんねんけど。

 

17:今日の一番人気の名無し

スレ違いだ帰れ

 

18:今日の一番人気の名無し

気になるけどスレ違い、お帰り願いますわ

 

19:今日の一番人気の名無し

おっ、ゲートインだ。頼んだぜ~

 

20:今日の一番人気の名無し

今日の実況はベテランの赤居さんか

 

21:今日の一番人気の名無し

あーなんで豊騎が乗ってねえんだよクソ~

 

22:今日の一番人気の名無し

最近復活したんだけどな。みょーにキレがいい騎乗になっててさ

 

23:今日の一番人気の名無し

あの豊騎ならフロックなんて起こさせないだろうからできればサンアライズに乗ってほしかった

 

24:今日の一番人気の名無し

きたっ!スタートだっ!!

 

25:今日の一番人気の名無し

俺の10万!万馬券!ヒャッハー!

 

26:今日の一番人気の名無し

ギャンブルはこれだからやめられねえぜ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

187:今日の一番人気の名無し

おれの…おれの10万円…

 

188:今日の一番人気の名無し

儚い夢だったな…

 

189:今日の一番人気の名無し

結局はサンアライズか。まあ当然っちゃ当然だわな

 

190:今日の一番人気の名無し

どうせ早熟系だ。オークスを走れるか見ものだな

 

191:今日の一番人気の名無し

ハルランマン…!ハナ差!ハナ差なんだ!

 

192:今日の一番人気の名無し

写真判定で決着ついたでしょおじちゃん

 

193:今日の一番人気の名無し

正直掲示板入った時点で大金星ではなかろうか

 

194:今日の一番人気の名無し

え?なんか出てきたぞ

 

195:今日の一番人気の名無し

口どり式は?

 

196:今日の一番人気の名無し

あれっ?馬をしまわずに騎手が乗ったまま並びだした?

 

197:今日の一番人気の名無し

URAとのコラボレーションライブ?なんだそれ?知ってるやついる?

 

198:今日の一番人気の名無し

あー、どっかで聞いたような…ああ!あれだ!ウマ娘ってやつ!

 

199:今日の一番人気の名無し

ウマwwww娘wwwwなにそれ新手のコスプレアイドル?www

 

200:今日の一番人気の名無し

JHAも遂に末期に来てしまったなwww

 

201:今日の一番人気の名無し

出てきた出てきたww冷やかしに見たろwww

 

202:今日の一番人気の名無し

なあ、俺の目がおかしくなってなければなんだけど…中央の黄色い衣装着てる子、ニシノフラワー?あれ?隣、サイレンススズカ?んでもってヒシアケボノ?おかしくなったのかな俺

 

203:今日の一番人気の名無し

人間が馬に見えるとか末期も末期だろwwwちょっと待てテレビで確認するからwwwは?まじで?なんで?

 

204:今日の一番人気の名無し

なにあえjfjjd!?

 

205:今日の一番人気の名無し

落ち着け

 

206:今日の一番人気の名無し

無理だよ!なんで人間が馬に見えるんだよ!尻尾と耳生えてるし!なんか見覚えあると思ったら競走馬だし!どうなってんだ!?

 

207:今日の一番人気の名無し

よ、よくできたイベントだな(震え声

 

208:今日の一番人気の名無し

URA、調べてきた。ちょっと前から動画とか生放送で説明したり見せているみたいだけどウマ娘っていう馬の魂を引き継いだ女の子が存在していて、その子たちをサポートするために作られた団体らしい。ウマ娘がなぜ現れたのかは不明、彼女らの世界でのイベントをそのままこっちでやるのだとか。

 

209:今日の一番人気の名無し

は?バカジャネーノ?そんなん信じられるか。たとえ今目の前にミホノブルボンがい…るじゃん。ミホノブルボンいるじゃん。思いっきりいるわ

 

210:今日の一番人気の名無し

よし、一応確認しよう。レース場内に入ってきた色とりどりの衣装を着た女の子たち。全員が全員、馬に見える。そうだな?

 

211:今日の一番人気の名無し

見える見える

 

212:今日の一番人気の名無し

しかも名馬に見える

 

213:今日の一番人気の名無し

あっいかん女の子たちに馬が近づいていくぞ!?

 

214:今日の一番人気の名無し

追い切った後だ、牝馬はカリカリしてるだろうし襲われるかも?!

 

215:今日の一番人気の名無し

あれっ!?思いっきり懐いてる!?

 

216:今日の一番人気の名無し

うっそ、普通に匂い嗅いで撫でられに行ってる。鞍上たちも困惑してるわ

 

217:今日の一番人気の名無し

あの女の子たちの頭の馬の耳どうなってるの?あんな滑らかに動くなんて本物としか思えない。尻尾もさ

 

218:今日の一番人気の名無し

うえっ!?女の子たちが指さした場所に馬が移動してく!?

 

219:今日の一番人気の名無し

実況が淡々とイベントの説明をしていくのがシュール。はあ、今回行われるのはウマ娘によるウイニングライブ、本来ならウマ娘によるレースの順位が決まった後に1位になった子をセンターとして観客と喜びを分かち合うためのもの…なるほど、わからん

 

220:今日の一番人気の名無し

つまりあれだ。キタサンブラックが勝った時に馬主さんがやったあれだ

 

221:今日の一番人気の名無し

ああ、なるほど…なるほど?

 

222:今日の一番人気の名無し

ってことはあの真ん中の小さい子がレースで勝ったってことですか?またまた御冗談を

 

223:今日の一番人気の名無し

おい、URAのチャンネルに件のレース動画転がってたぞ。マジだった。走り含めてあの子たち馬だ。競走馬だよ

 

224:今日の一番人気の名無し

あとで見るわ。なんか始まりそうだし

 

225:今日の一番人気の名無し

フォーメーション組んだ?

 

226:今日の一番人気の名無し

曲紹介だって。曲名は「彩 ファンタジア」?カタカナなのか英語なのかは分からんがそうらしい。ウマ娘たちの世界ではティアラを被るにふさわしい者のための曲、つまりトリプルティアラ路線のG1レースで使われる曲とのこと

 

227:今日の一番人気の名無し

よく出来た設定だな

 

228:今日の一番人気の名無し

始まるぞ、静止した

 

229:今日の一番人気の名無し

はっ!?ガチダンス!?

 

230:今日の一番人気の名無し

動き、バレエっぽい

 

231:今日の一番人気の名無し

歌うまっ!?

 

232:今日の一番人気の名無し

まじか、え?まじなのか?

 

233:今日の一番人気の名無し

すっげえ、ニシノフラワーが歌ってる…

 

234:今日の一番人気の名無し

後ろでバックダンサーしてるのってあれ?タイキシャトル…

 

235:今日の一番人気の名無し

あのピンクの髪の子ってハルウララじゃね!?

 

236:今日の一番人気の名無し

うっそ、そんな子までいるんだ…!

 

237:今日の一番人気の名無し

他にもスマートファルコン、マヤノトップガン、アグネスデジタルにウオッカにダイワスカーレット!?なんで分かるんだ!?

 

238:今日の一番人気の名無し

あの赤い衣装を着た大人っぽい子は誰だろう。馬なのは分かるんだけど

 

239:今日の一番人気の名無し

たぶん、マルゼンスキー。滅茶苦茶古い馬だよ。当時最強の呼び声が高かった

 

240:今日の一番人気の名無し

すげえ、振付も歌もうまい…!そこらのアイドルなんかよりよっぽど!

 

241:今日の一番人気の名無し

今のフリ、手を横にして一回転するのめっちゃかわいい。ファンになる

 

242:今日の一番人気の名無し

JHAえらいコンテンツ出してきたな

 

243:今日の一番人気の名無し

ツブヤイターの投稿、トレンドに乗ってるよ

 

244:今日の一番人気の名無し

ウマ娘、覚えた。調べなければ

 

245:今日の一番人気の名無し

真ん中の女の子、実際の名前が分かんないけどニシノフラワーと呼ぶけどすごいいい表情で歌って踊るね。あんな小さいのに

 

246:今日の一番人気の名無し

隣の滅茶苦茶おっきい子すっごい楽しそう

 

247:今日の一番人気の名無し

ねえ、来賓席に豊騎いるんだけど、サイリウム持ってるんだけど

 

248:今日の一番人気の名無し

うっそだろwwwwドルオタだったのwwww

 

249:今日の一番人気の名無し

あれじゃね?ニシノフラワー(仮)の隣にいるのがサイレンススズカ(仮)だからじゃない?

 

250:今日の一番人気の名無し

ああ、クソデカ感情があるんだったなそういえば

 

251:今日の一番人気の名無し

豊騎の隣にいるの、誰?

 

252:今日の一番人気の名無し

知らん奴やな

 

253:今日の一番人気の名無し

多分そいつがURAの代表。公式サイトの顔写真と同じ顔しとる

 

254:今日の一番人気の名無し

URA uma-musume racing associationか…結構アングラ界隈で有名なコンテンツっぽいな

 

255:今日の一番人気の名無し

ココも十分アングラだろ。便所の壁の落書きだぞ

 

256:今日の一番人気の名無し

おわったか、聞き入っちゃった

 

257:今日の一番人気の名無し

気性難でカワカミプリンセス2世と呼ばれるサンアライズが人を嚙まず、蹴らずに懐いてる…!?

 

258:今日の一番人気の名無し

あんな大音響で音楽流したのに馬がヘドバンして超楽しそうになってたの何事かと疑う

 

259:今日の一番人気の名無し

URA代表何者だ?ウマ娘もそうだけど初対面で馬に懐かれるとかどうなってんの?

 

260:今日の一番人気の名無し

すげえ、サンアライズがデレデレだ…!鞍上の口がぽっか~~ん

 

261:今日の一番人気の名無し

あれ?もしかしてウマ娘と馬、話してる?サンアライズの通訳してるのっていつの間にか抱っこされてるニシノフラワー?

 

262:今日の一番人気の名無し

くそう!遠くて聞こえないぞ!

 

263:今日の一番人気の名無し

あ、口どり式か

 

264:今日の一番人気の名無し

レイ持ってくるのあのでかいウマ娘なんだな

 

265:今日の一番人気の名無し

プログラムにないけど軽く走ってくれるって

 

266:今日の一番人気の名無し

まじで?

 

267:今日の一番人気の名無し

やってきたのはマルゼンスキー(仮)構えて…ファッ!?

 

268:今日の一番人気の名無し

はやっ!?え?はやい!?

 

269:今日の一番人気の名無し

これは馬ですわ

 

270:今日の一番人気の名無し

軽くでこれって本気だとどうなるの?

 

271:今日の一番人気の名無し

あ、マリアファームのブログにハルウララのウマ娘とハルウララがあった話載ってる!

 

272:今日の一番人気の名無し

ほんまや。あそこでハルランマンにベロンベロン舐められて笑ってる女の子はハルウララ確定なんやな

 

273:今日の一番人気の名無し

馬がウマ娘に集まってグルーミング始めてるやんけ

 

274:今日の一番人気の名無し

仲間に思えてるのかな?

 

275:今日の一番人気の名無し

まあ人間よりは仲間に見えやすいのかも

 

276:今日の一番人気の名無し

馬主席見ろよ、馬主のおっちゃんの顔よwwwサンアライズの馬主さんこれURAの代表に粉かけるぞw

 

277:今日の一番人気の名無し

サンアライズがあんだけ懐くんだからな、ほしいよなwww

 

278:今日の一番人気の名無し

馬運車に返そうと厩務員が近づいていったら威嚇されとるwwww

 

279:今日の一番人気の名無し

URA代表さんが引き綱つけるのかwwwそんで大人しく付けられるのかwww

 

280:今日の一番人気の名無し

【速報】サンアライズ人間に一目ぼれ

 

281:今日の一番人気の名無し

マジでウマ娘ってなんなんだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

637:今日の一番人気の名無し

いやー皐月賞は接戦でしたね

 

638:今日の一番人気の名無し

おれの…おれの…20万円…

 

639:今日の一番人気の名無し

金額増えてて草生える

 

640:今日の一番人気の名無し

だから馬券は家賃までという名言があるだろう

 

641:今日の一番人気の名無し

何言ってんだ貯金全部使って一発逆転だろ

 

642:今日の一番人気の名無し

逆転できましたか…?

 

643:今日の一番人気の名無し

聞くな!

 

644:今日の一番人気の名無し

明日からどうすんねん

 

645:今日の一番人気の名無し

ところで今回もウマ娘のライブやるみたいですね

 

646:今日の一番人気の名無し

レースの動画見たよ。なんで体操服?ブルマ?という疑問は尽きなかったけど凄かったなあ

 

647:今日の一番人気の名無し

スペシャルウィークが一着かぁ…!凄いな、名馬の走りがまた見れるなんて

 

648:今日の一番人気の名無し

さり気にメイショウドトウがいるのヤバない?

 

649:今日の一番人気の名無し

なんでテイエムオペラオーがいないんですか!?

 

650:今日の一番人気の名無し

なんでスズカをマイルでだしたっ…!中距離逃げを見せてよ!

 

651:今日の一番人気の名無し

セイウンスカイがいるということに感動した

 

652:今日の一番人気の名無し

セイウンスカイとニシノフラワー(両方ウマ娘)かなり仲がいいみたい。ツブヤイターでツーショットがある

 

653:今日の一番人気の名無し

流石は日本の総大将、あの末脚、差し…!今度はじかに見たいな

 

654:今日の一番人気の名無し

URA一応見学できるけど私有地内だから見学日的なものに合わせて来てねだってさ

 

655:今日の一番人気の名無し

トレーニングの動画凄いな。馬力っていうけどまさにだわ

 

656:今日の一番人気の名無し

地方テレビの番組で■■競馬場でウマ娘と馬が勝負してんじゃん!

 

657:今日の一番人気の名無し

まじで?見逃し配信ない?

 

658:今日の一番人気の名無し

すっげえ!ハルウララが勝ってる!何か涙出てくるわ

 

659:今日の一番人気の名無し

ハルウララがこんなに強いわけない

 

660:今日の一番人気の名無し

原作再現が足りない

 

661:今日の一番人気の名無し

原作いうなし。でも凄いな、ハルウララようやく勝てたのか。これにはハルウララ号もにっこり

 

662:今日の一番人気の名無し

勝利の報を聞いたハルウララ号が跳ねまわる動画がマリアファームのチャンネルで配信されておるわ

 

663:今日の一番人気の名無し

かわいい

 

664:今日の一番人気の名無し

馬ってなんでこんなに可愛いんだろう

 

665:今日の一番人気の名無し

将来は引退馬を飼いたい

 

666:今日の一番人気の名無し

うっそタイキシャトルも走ってんの?ぶっちぎりじゃん、かっけえ

 

667:今日の一番人気の名無し

スマートファルコンもやってんのか。気迫半端ねえな

 

668:今日の一番人気の名無し

きたっ!ウマ娘出てきた!

 

669:今日の一番人気の名無し

うおっ!メンツ全然違うじゃん!

 

670:今日の一番人気の名無し

さり気にナイスネイチャがいるの分かってる。3位なのもさすがネイチャって感じする

 

671:今日の一番人気の名無し

ラ、ライスシャワーいる…!やっぱ女の子と馬が重なるって変な感じだな

 

672:今日の一番人気の名無し

お馬さんすっごいウマ娘の事気にしてるな

 

673:今日の一番人気の名無し

でも誰も威嚇しないで撫でられたりグルーミングしに行くの草

 

674:今日の一番人気の名無し

仲がいいのはいいことですわ

 

675:今日の一番人気の名無し

スタンドマイク出てきて草

 

676:今日の一番人気の名無し

まじかwwww

 

677:今日の一番人気の名無し

お馬さん、またもウマ娘のいうことを聞き一列に整列

 

678:今日の一番人気の名無し

なんでそうなる

 

679:今日の一番人気の名無し

むしろ何でいうことを聞くんだ

 

680:今日の一番人気の名無し

もしかして話さえ通じればお馬さんってめちゃくちゃ頭がいいのでは

 

681:今日の一番人気の名無し

競馬を理解する馬がいるくらいだしなあ

 

682:今日の一番人気の名無し

えーと曲名が「ウイニング・ザ・ソウル」英語なのかどうかは不明。

 

683:今日の一番人気の名無し

ロック!?

 

684:今日の一番人気の名無し

馬の苦手な音が含まれまくってるのにお馬さん微動だにせず見てるの笑う

 

685:今日の一番人気の名無し

いやちょっとリズムに乗ってないかあれww

 

686:今日の一番人気の名無し

かっちょいい曲だな

 

687:今日の一番人気の名無し

めっちゃ好みの曲調

 

688:今日の一番人気の名無し

桜花賞の反省を生かし、サイリウムを持参したが同じこと考えてるヤツたくさんいて草

 

689:今日の一番人気の名無し

ラチギリギリまで近づいて歌ってくれるのありがたい

 

690:今日の一番人気の名無し

服装がみんな違うけどもしかしてこれ騎手の勝負服とか元の馬をイメージしてるのかな?

 

691:今日の一番人気の名無し

こんなこった設定を考えるんだからありそうだな

 

692:今日の一番人気の名無し

いい加減現実見ろ。少なくとも人間ではないぞ

 

693:今日の一番人気の名無し

馬に勝つ人型生物がいるらしい

 

694:今日の一番人気の名無し

でも不思議と敵対的とは思えないんだよなあ

 

695:今日の一番人気の名無し

むしろ友好的としか思えない。うおっ!めっちゃかっこいい歌声!走れ!のためのある歌い方最高

 

696:今日の一番人気の名無し

俺今日からドルオタになるわ。ウマ娘限定で

 

697:今日の一番人気の名無し

URA本部飛行機の距離じゃん…!いけねえくそう!

 

698:今日の一番人気の名無し

これ無料で聞いていいやつなんか?

 

699:今日の一番人気の名無し

終わっちゃった…!

 

700:今日の一番人気の名無し

アンコールほしい!

 

701:今日の一番人気の名無し

でもお馬さんをしまわないといけないし口どり式もあるし

 

702:今日の一番人気の名無し

お馬さんテンションぶちあがりで可愛い

 

703:今日の一番人気の名無し

ヘドバンwwwどんだけ楽しかったんだ

 

704:今日の一番人気の名無し

音楽聞かせる厩舎増えそうwww

 

705:今日の一番人気の名無し

あ、代表さん出て来たってはあああああ!?

 

706:今日の一番人気の名無し

白い王子様みたいな服着た子に飛びつかれて抱きつかれるとか羨ましいぞってあの子トウカイテイオーか!?

 

707:今日の一番人気の名無し

お隣の黒っぽい服の子もしかしてメジロマックイーン?

 

708:今日の一番人気の名無し

うっそライバル同士で並んでるの…?

 

709:今日の一番人気の名無し

メイショウドトウちゃん漫画みたいなこけ方するのなwww

 

710:今日の一番人気の名無し

いいな、ウマ娘いいコンテンツだわ

 

711:今日の一番人気の名無し

ちょっと気になってきた

 

712:今日の一番人気の名無し

俺は追いかけることを決意した

 

713:今日の一番人気の名無し

おいなんでまた豊騎いるんだよwwww

 

714:今日の一番人気の名無し

乗ってる馬がもうすぐ引退だからって好き放題し過ぎだろwwww

 

715:今日の一番人気の名無し

お馬さん、興奮気味にウマ娘に駆け寄り乗ってアピール

 

716:今日の一番人気の名無し

うっそ自分から騎乗を望むとかないだろ普通

 

717:今日の一番人気の名無し

脚を折りたたんで乗れと言わんばかりに屈みよったw

 

718:今日の一番人気の名無し

馬主が出てきたぞ

 

719:今日の一番人気の名無し

あっ!許可出たのか。騎手との二人乗りで乗せてもらったみたい

 

720:今日の一番人気の名無し

スペシャルウィークちゃんお目目キラッキラじゃん

 

721:今日の一番人気の名無し

これは面白いことになってきたぞwww

 

 

 

 

 

 




 連日投稿!というわけで今回は桜花賞と皐月賞の一般競馬おじさんの反応です。次回はウオッ母さんとダイワスカーチャンを主体に話を進めていきたいと思います。

 それが終わったら新しい子を入れるかどうかですね。マジで未実装の子どうしようかな、ミスターシービーとかデザイン大好きなんだけど

 では次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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常識破りの女帝、母を知る

1:他称トレーナー

やあみんな、元気してたかな?色々決まったことを報告したいと思いまする

 

2:名無しのファン

イッチ、桜花賞皐月賞最高だったぞ!

 

3:名無しのファン

おまえ馬にも好かれるのか

 

4:名無しのファン

逆に何に嫌われるんだお前は

 

5:名無しのファン

俺らでしょ

 

6:名無しのファン

そんなこと言っちゃって~実は好きなくせに

 

7:名無しのファン

イッチ!アイラブユー!

 

8:名無しのファン

ウマ娘の話になるとこれだからスレ民は

 

9:他称トレーナー

サクサク行くぞ~。まず一つ、馬主資格を取りました。放牧場も柵を設置し馬房も立ててる所だよ!一ヶ月もしないうちにできるんじゃないかな?で、前スレの厩務員さんともう一人同じ閉鎖される牧場の人を雇いました。二人体制で見てもらう予定。お給料は前の牧場より高めに設定させてもらいます

 

10:厩務員

サンキューシャッチョ。弟子も受け入れてくれるなんてありがたい話や。

 

11:名無しのファン

頼むぜベテラン!

 

12:名無しのファン

イッチがガチででっかい人になりつつある

 

13:名無しのファン

イッチ、収益的に今後どうなる?

 

14:他称トレーナー

今は俺の稼ぎを軸に入れてるんだけど今後はウマ娘関係の収益を軸にしたいね。できればウマ娘のみんなにもお小遣いじゃなくてお給料渡したいし、働いてくれた分は還元したい。あ、ぱかぷち第一陣完売ありがとうございまーす!第二陣もすぐ発売予定だよ!

 

15:名無しのファン

すげえ争奪戦だったよな

 

16:名無しのファン

当然のように全種類買い揃えるレジェンド

 

17:名無しのファン

あの人愉快な人になっちゃったなwww

 

18:他称トレーナー

そのレジェンドやけど迎える馬をきちんと走らせることになったら騎乗すると約束してくれました。走れないとか走るのが嫌とかだったら今年度は諦めて来年度のセリで新しい子を買うよ。もちろん投げ出さず飼育します。そんで装蹄師は勿論この人!

 

19:装蹄師

こんな良血を俺に任せていいんかね。やる分にはきちんとやるけど

 

20:名無しのファン

装蹄師ニキ!

 

21:名無しのファン

そうだこの人がいた!

 

22:名無しのファン

ウマ娘の蹄鉄を作る縁の下の力持ちさんではないですか

 

23:名無しのファン

なんかみんなやさしい

 

24:名無しのファン

獣医さんとかは?

 

25:他称トレーナー

うちの周りは農地オア牧場やぞ。大動物の獣医さんがいるに決まってるだろ。大丈夫だ。さて、実は今日やることがあるんだよね~

 

26:名無しのファン

なんだい?

 

27:名無しのファン

この入りは凄いことをする予感

 

28:他称トレーナー

あ、その前にこれだけ伝えておかねば。なんかゴルシちゃんが作ってた台座が完成したと思ったらいつの間にか3体の女神像が鎮座してたんだけど

【庭の片隅にある3女神の銅像】

 

29:名無しのファン

えなにこれは

 

30:名無しのファン

まじで女神像wwww

 

31:名無しのファン

しかもウマ娘の女神像www

 

32:名無しのファン

隣でもたれかかるゴルシちゃんのどや顔よ

 

33:名無しのファン

やってやった感www

 

34:名無しのファン

そういえばこの前ゴールドシップ号がいる牧場で謎の人物が目撃されてなかった?

 

35:名無しのファン

ああ、裸馬の状態でロデオを楽しんでたらしいな

 

36:名無しのファン

白い髪で馬の耳が生えてる美少女だったんだっけ

 

37:名無しのファン

……

 

38:名無しのファン

これ、ウマ娘のゴルシじゃね?

 

39:名無しのファン

何やってんだ!?

 

40:名無しのファン

自分に乗ってロデオをするウマ娘が居るらしい

 

41:名無しのファン

なおゴールドシップ号、めっちゃ元気になってたって。食欲旺盛になって毛艶がよくなってたと

 

42:名無しのファン

やっぱウマ娘が元の馬と会うと何か元の馬が元気になったりいいことがあるのかな?

 

43:他称トレーナー

ゴルシちゃん何やってんの…向こうさんに謝らないと

 

44:名無しのファン

と思うじゃん?

 

45:名無しのファン

向こうさん来てくれて嬉しがってたみたいよ。ブログで今度は色々話したいって言ってた。厩務員の今並さんも会えなくて残念って言ってたし

 

46:名無しのファン

とりあえずイッチ問題なさそうよ

 

47:他称トレーナー

そっか、そっかあ…安心した。ウマ娘が何かやらかしたら責任とらんとダメだし

 

48:名無しのファン

まあゴルシちゃん以外は大丈夫でしょ

 

49:名無しのファン

120億円を紙屑にした馬のウマ娘よ?このくらいなら許容範囲ですわ

 

50:名無しのファン

過去があれすぎて今を諦められる馬がいるらしい

 

51:名無しのファン

そんでイッチ、今日やることって?

 

52:他称トレーナー

ウオッカ号とその子供に会いに行こうかと。ウオッカとダイワスカーレットを連れてね。正確には今移動中

 

53:名無しのファン

まーじで?

 

54:名無しのファン

北海道よな?どうやって移動するんだ?

 

55:他称トレーナー

そりゃお前、飛行機使うに決まってるだろ

 

56:名無しのファン

ファッ!?

 

57:名無しのファン

よく乗れましたね…

 

58:名無しのファン

耳と尻尾隠しようがないだろwwww

 

59:他称トレーナー

まあコスプレってことで、雑いけど。まあ桜花賞と皐月賞でテレビ放映(一部分だけ)されたし知ってる人は知っている。実際あのウマ娘の方ですか?って道中声かけられたし

 

60:名無しのファン

というかウオッカは知ってるのか?

 

61:名無しのファン

子供に会いに行くとかちょっとヤバそう

 

62:他称トレーナー

ウオッカもスカーレットもウオッカ号に会いに行くってことしか知らない。子供のことも現地で話そうかと。さぷらーいず

 

63:名無しのファン

たちわりい

 

64:名無しのファン

そういえばイッチその仔馬はもうイッチがお買い上げしたの?

 

65:名無しのファン

ウオッカとディープインパクトの掛け合わせとかすげえ値段しそう。というかそういう馬って最初から馬主が決まってるだろ普通

 

66:他称トレーナー

もうお金払ってお買い上げしました。まけてもらって2億5千万円なり。その話なんだけど、実はその通りで馬主になる予定だった人が急病で亡くなってしまったらしいんだ。親族の人に馬主資格を取る気がある人が他にいなかったらしくて宙ぶらりん、このままだったらセリに行くはずだったんだけどちょうどよく俺がいたと。まだ俺も実際には見てないから楽しみ。その人が持ってた他の馬は別の引き取ってくれる人がいたらしい。引退馬は引退馬協会に引き取られていったからちょっと支援金ぶち込んできた。

 

67:名無しのファン

あー、そういうことだったのか

 

68:名無しのファン

こいつどんどん金落とすな

 

69:名無しのファン

イッチの街だけ高度経済成長しそう

 

70:名無しのファン

そういえば他のウマ娘置いてきて大丈夫だったん?

 

71:他称トレーナー

うん、みんな段々と立ち直って俺の周りにも目を向け始めたみたいなんだ。きっといい調子なんだと思うよ

 

72:名無しのファン

そういえばウマ娘が馬の血縁関係知ったらどうなるんだろう

 

73:他称トレーナー

あーそれね。スぺちゃんがマルゼンスキーのことおばあちゃんって言いかけて笑顔で併走させられたりとかまああったけど

 

74:名無しのファン

なんだそれwww

 

75:名無しのファン

スぺちゃんwww

 

76:名無しのファン

当時ニジンスキー系は強かったからなww

 

77:他称トレーナー

同じことを考えてたチケゾーが両手で自分の口をふさいでむぐむぐ言ってたりとか。今日いっしょにいるスカーレットなんかアグネスタキオンと仲が良かったらしくてタキオンさんがお父さん…って言ってたよ

 

78:名無しのファン

あんまり気にはしてないのかな?

 

79:他称トレーナー

うん、というかウマソウルがそうでもウマ娘としては普通にご両親いるわけだしさ。しいて言うなら気が合いやすいっていうのはあるかもって話。

 

80:名無しのファン

ああ、なるほどね。じゃあやっぱりスぺちゃんとマルゼンスキーとか仲がいいのか?

 

81:他称トレーナー

割と仲良しだよ?チケゾーとかもそう。というかウマ娘で不仲なのは今のところいないかなあ。

 

82:名無しのファン

そういえば今イッチ何してるの?

 

83:他称トレーナー

空港のラウンジで休憩中。ウオッカはブラックコーヒーをちびちび飲んでる。ダイワスカーレットはかっこつけるからよなんて言って空港スゴイカタイアイスをカチカチのまま金属スプーンで抉って食べてる

【失敗したという顔でコーヒーを飲む垂れ耳のウオッカとほら言わんこっちゃないという顔をしているダイワスカーレットの画像】

 

84:名無しのファン

あの小豆バーに匹敵する硬さを誇る空港スゴイカタイアイスを…?

 

85:名無しのファン

釘打てそう

 

86:名無しのファン

なんでそこまでしてブラックコーヒー飲んでんだwww砂糖とミルク入れろよwww

 

87:他称トレーナー

ウオッカさん、かっこよくなりたいらしくて。中二病、とまではいかないけどかっこつけたがるんだよ。スキットルから麦茶飲んだりとか。汚れを取りにくいから洗うの苦労してるらしいわ。ちなみにスカーレットは他人の前というか俺とウマ娘たち以外には猫被ってる。

 

88:名無しのファン

スキットルでwww麦茶www

 

89:名無しのファン

なんかかわいい

 

90:他称トレーナー

かわいいぞ~?ウオッカさんギャップがあって可愛いぞ。ボーイッシュながらもきちんと女の子してるぞ。お洒落さんだったりするぞ。耳を触ると真っ赤になって俯いちゃうぞ

【耳をふにふにされて真っ赤になっているウオッカの画像】

スカーレットは耳も髪の手入れも凄い行き届いてて触り心地がすごくいいぞ~

【髪をポニーテールにまとめて掃き掃除をしているダイワスカーレットの画像】

 

91:名無しのファン

こいつ惚気やがって!

 

92:名無しのファン

ウマ娘のかわいいポイントをたくさん知れて嬉しいがその相手がイッチなのが気にくわん

 

93:名無しのファン

でもこいつがいないとウマ娘が来ないで困るのが事実

 

94:名無しのファン

去勢しよう(提案

 

95:名無しのファン

恐ろしい脳みそをしている奴がいるものだ

 

96:他称トレーナー

そろそろ搭乗の時間だわ。行ってくるわ~。ウオッカのやつ半分も飲めてないじゃん

 

97:名無しのファン

おう、いってらっしゃい

 

98:名無しのファン

苦いコーヒーはダメだってwww

 

99:名無しのファン

ウオッカさんどんだけちびちび飲んでたんだ。すっかり冷めてるだろうに

 

100:他称トレーナー

残すのももったいないな、俺が飲むか

 

101:名無しのファン

は?

 

102:名無しのファン

おいアホ

 

103:名無しのファン

ちょ待てよ

 

104:他称トレーナー

あ、これ間接キスか。もう遅いけど、スマンなウオッカ。妹にしてたみたいにしちまった

【真っ赤になってフリーズするウオッカとどことなく羨まし気なダイワスカーレットの画像】

 

105:名無しのファン

そらそうよ、とりあえず現実で謝れ

 

106:名無しのファン

こいつやりやがったぞ

 

107:名無しのファン

ウオッカちゃんかわいそう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よし、ついたな。ここがウオッカ号が飼育されている牧場、ついでに俺たちの所に来る仔馬がいるところでもある」

 

 「俺じゃない俺かぁ…こっちだと女がダービーとったのはすげえ記録なんだよな?なんだか嬉しいぜ」

 

 「牝馬よ、ひ・ん・ば。全くなんであんたが先なのよ…」

 

 「あ?いいじゃねえかお呼びがかかっただけだし丁度良くトレーナーが契約した仔馬がいるんだからよ」

 

 「分かってるわよ。でもアタシだってまだいるんでしょ?会いたいに決まってるじゃない」

 

 「はいはい口喧嘩はそこまで。先にウオッカ号に会いに来たのはちゃんと理由があるから」

 

 「「理由??」」

 

 さっきまで二人でいがみ合っていたウオッカとダイワスカーレットは男の言葉に二人シンクロして頭をかしげる。今現在3人がいるのは試される大地北海道のとある場所。ウオッカを含む繁殖馬を飼養している生産牧場である。なぜ今ここにいるかと言えば男は馬主の資格を取ったと同時にとある競走馬の幼駒を庭先取引で購入したので実際に会いにいこうかということでウオッカとダイワスカーレットを連れ立ってきたという話だ。

 

 「あのな、俺が買った仔馬…ウオッカ号の子供なんだよ」

 

 そう、それである。ウオッカ号の産駒、まだ名前も付いていないその馬を購入したのであれば母親に挨拶をするのが筋であろうという話、なのだがその母親のウマ娘が男のそばにはいてついでにライバルのウマ娘もいる。もともとウオッカもダイワスカーレットも自分に会いたいという話を兼ねてから男にしていたのでこれ幸いと連れてきたのである。

 

 なんでそのことを秘密にしていたのかというとウマ娘が沢山いるところで話してしまうとウオッカの精神衛生上よろしくない、なので二人きりでとなるが先に話した場合ウオッカが、特にダイワスカーレット相手に隠しきれるとは男は思えずウオッカ号に会いに行く直前にネタバラシすることになってしまったのだ。

 

 申し訳なさそうに頭を掻く男を前に二人のポカンとした顔がみるみる赤く染まっていく、ウオッカははく、はくと口を動かしダイワスカーレットはウオッカと男の顔を交互に首を振ってみつめる。

 

 「ちょ、ま、え?ワ、ワタじゃなかった。俺の子供!?俺まだ子供なんて産んでないぞ!?」

 

 「お、落ち着きなさいウオッカ。アンタじゃな、いんじゃないんだったわ!?そうよね、アンタよね!?」

 

 「だよな!?俺なんだよな!?あれあれでも俺まだトレーナーと、キ、キ、キス……も、してないし」

 

 「あ、アンタ何言ってんのよ!キスぐらいで子供ができるわけないでしょ!?そ、そういうのは…~~~~~~っ!バカッ!」

 

 「いや、ウオッカ号の子供だからね?ウオッカが産んだわけじゃないからね?今言ったのは家でそうなったら困るからだから、ごめんな?」

 

 混乱し、ぐるぐると目が回っているような二人がいささかおかしいことどころか聞かれたら男が逮捕されてしまうような言葉を大声で言いだした。二人に困った男はどうどうとまるで馬にする様に落ち着かせにかかる。5分ほど時間をかけてウマ娘の高い体温と北海道の低い気温が合わさったせいか顔からホントに湯気が出ている二人がようやく落ち着いた。

 

 「うん、言い方悪かったけど。牝馬は次の代へバトンを渡すために子供を産むんだ。ダイワスカーレット号もウオッカ号もそう。今回そのバトンを奇跡的に俺たちが受け取れることになった。だけど、お母さんに何も言わず子供を遠くにやってハイさよならはちょっと、ね。だから、ウオッカ号に約束しに行こう」

 

 「……お前の子供を立派に育ててやるって?トレーナーらしいな。でももうちょっと心の準備が欲しいぜ…」

 

 「…何よ、いいじゃない。どうせならアタシ…ダイワスカーレット号の子供も育ててあげたいところだわ」

 

 「…かもな。ヨシ!トレーナー!気を使ってくれてサンキュな!俺…ワタシに会いに行こうぜ!」

 

 顔が赤いながらもようやく後ろにある牧場に向き直ったウオッカがそういったので男は二人を連れて牧場の事務所まで足を進めるのだった。

 

 

 

 牧場関係者の案内でウオッカ号が放牧されているという放牧場まで歩くことになった。ウオッカ号の子供はもう離乳まで行っているらしく別の場所で生活しているそうなのでまずはウオッカ号に会いに行こうと話がまとまったからである。

 

 「いや、しかしウオッカがもう一人いるなんて変な気分ですね。ダイワスカーレットまでも、不思議なものです」

 

 「俺からすりゃ動物の自分がいるっていうのも変な気分なんだけどな~」

 

 「いいじゃない。私は悪くないと思うわよ?アタシの魂の元になった(ひと)と出会えるなんて素敵だわ」

 

 ウオッカを担当する厩務員だという壮年の男性が優しげかつ穏やかな顔で案内してくれている。猫を被り切れずウオッカに雑に当たるダイワスカーレットとそれを腕を頭の後ろに組んで聞き流すウオッカと春の芽が出始めた放牧場を歩く。ややもして大きな嘶きが聞こえてきた。男はこれはハルウララ号の時と同じだと気づく。ウオッカが佇まいを直し

 

 「呼んでやがるな」

 

 「…アンタね、間違いなく」

 

 「分かるものなのですか。あそこです。あそこにウオッカがいます」

 

 「わり、トレーナー!先いくぜ!」

 

 「あ!待ちなさいよ!」

 

 ウオッカがそう言って駆け出し、それを追いかけてダイワスカーレットも走りだした。尻尾を翻してウマ娘ならではの人に出せない速度で静かに駆ける二人はすぐにウオッカ号のいる柵にたどり着く。遅れてたどり着いた男と厩務員の前で、特徴的な流星をした馬…ウオッカの前髪にあるそれとそっくりな形のそれが付いた頭を振りながら大きく嘶いた馬が近づいてくるところだった。ウオッカも柵に手をかけ身を乗り出す。そして、ウオッカ号とウオッカは言葉を交わした。

 

 「よう!初めまして…っつったらなんかアレだけどな!俺、だよな。ああ、うん、俺だよ。俺はお前、お前は俺。あ?何でそんながさつなんだって?んなこと言われてもなあ」

 

 「…こっちのウオッカかなり落ち着いてるわね。代えて欲しいくらいだわ」

 

 「んだとスカーレットぉ!」

 

 ウオッカ号はしきりにウオッカの匂いを嗅ぎ、挨拶をする様に柵越しにグルーミングを始めた。ウオッカもくすぐったそうではあるがそれを受け入れウオッカ号の頭を強めにガシガシと掻いてやる。どうやら力加減的に一番好きな塩梅らしくウオッカ号は気持ちよさげに目を閉じた。ダイワスカーレットが言うにはウオッカ号は大人びた話し方をしているらしい、馬の言葉がとんと分からない男は理解できないが、ウオッカ号はどうやら歓迎してくれているらしい。

 

 「え?アタシ?そうよ、ダイワスカーレット。何しに来たって?そんな当たり強くしなくてもいいじゃない。そっちの付き添いよ。アンタとは戦わないわ、あたしのライバルはそこにいるソレだもの」

 

 「おう、お前に代わって俺がコテンパンにしてやるよ。にしてもお前かっけえなあ!」

 

 当然だ、と言わんばかりにウオッカ号が鼻を鳴らす。その馬体は現役時代よりも多少の衰えは見られるものの姿勢もよく筋肉質で男から見てもかっこいいと言わざるを得ないものだった。ウオッカ号が前掻きをしてブルルッ!と鳴いた。

 

 「こっちに来いってよ。なあ、中入ってもいいか?」

 

 「え、ええ。構いませんよ」

 

 「んじゃ、お邪魔しますっと」

 

 厩務員に許可を取りウオッカはヒトの身長程度はあろうかという柵を軽々と飛び越えて向こう側に着地する。ダイワスカーレットは呆れながらも柵をくぐり男と厩務員も中に続いた。直接相対したウオッカに体を触られているウオッカ号はじっと男を見つめる。それに気づいたウオッカが男を紹介した。

 

 「ん、ああこいつ?俺のトレーナー。まあ、その…大事な人ってやつだ。つがいぃぃ!?そんなんじゃねーよ!ああ、トレーナー、話があるんだろ」

 

 ウオッカ号に何を言われたのか瞬間湯沸かし器のように頭から湯気を出す程真っ赤になったウオッカが慌てて否定をする。そして彼女はそのまま男に話を促した。男はウオッカ号にゆっくりと近づきウオッカ号も男を受け入れるように動かず耳と顔を向けてじっと待っている。

 

 「初めましてウオッカ号。俺はこの子たち、ウマ娘のトレーナーをやっているものだ。今日君に会いに来たのは…俺が君の子供を引き取ることになったから挨拶をしたかったんだ」

 

 『律儀なニンゲンね。ワタシの周りのニンゲンはワタシの子を持っていくとき挨拶なんてしやしないし、まだかわいい時に引き離すんだもの。それで、どうしたの?』

 

 ウオッカがウオッカ号の言葉を翻訳して男に伝える。ウオッカ号にとっては子供を取りに来たという襲うには十分な理由があるにもかかわらず怒ることも興奮することもなく理性的な光を讃えた瞳でじっと男を見つめるままだ。

 

 「母親から子供を引き取るんだ。きちんと挨拶をしたかった。だからウオッカ号、約束させてくれ。君の子供は俺が責任をもって天寿を全うするまで面倒を見る。もし俺が死んでも必ず信用できる人に預けて面倒を見てもらう。そして、いい競走馬に育ててみせる」

 

 ウオッカ号は男のその言葉を聞くと、ゆっくりと男に近づく。男は後ろに下がることもなくそのままの姿勢でウオッカを待った。ウオッカ号は顎を男の肩にやりグイッと引いて男を馬体にくっつける。まるで抱きしめるかのような体勢のまま、しばらくたつ。

 

『『俺が信頼してる人だもの。否とは言わないわ。私の可愛い娘を、よろしくね』』

 

 その言葉は男にとって2重の声で聞こえた。一つはウオッカの声ともう一つはウオッカ号自身の声、聞こえるハズのないその声を聞いた男は深く頷き礼を言った。ウオッカ号はそれを受け取ると一歩下がって男を鼻で押し始める。ウオッカがハハッ!と笑って告げた。

 

 「私の娘に会ってきなさいだってさ!行こうぜトレーナー!」

 

 

 

 

 またあとで来る、とウオッカ号に言葉を残してまた厩務員の案内で今度はウオッカ号の子供が他の幼駒と共に放牧されている放牧場にやってきた男たち。厩務員が入り口を開けて男たちを中に招き入れると幼駒たちがなになにと寄ってくる。大人になり切れていないその成長途中の幼い馬たちを見たダイワスカーレットとウオッカは可愛いと漏らした。

 

 「ライは…ああ、いました。あそこです」

 

 「ライ?もう名前付いてるんですか?」

 

 「いえ、幼名です。馬主が付くまで馬に名前はないですから、あだ名みたいなものですね。なんでそうなのかは見れば分かりますよ」

 

 ダイワスカーレットの疑問の声に厩務員が答えると遠くでこちらを見ていた一頭の幼駒が速足でこちらに駆け寄ってくるところだった。あれが、ウオッカの娘のライですという厩務員の言葉の理由を男たちはすぐに理解した。そのライと呼ばれた母親譲りの鹿毛の仔馬、その流星はまるで雷のようにギザギザとしていたからだ。雷みたいだから、ライか。と男が理解すると同時にウオッカがぽつりとつぶやく。

 

 「……ミスティストリーム」

 

 「えっ…ウオッカ、「降りて」きたの?」

 

 「うん。母ちゃんはこんな気分だったのかあ…あ~~~~、俺の娘なんだな…おっ、よしよし。お母さん?いや、まあそうだけどさ…なんか、恥ずかしいな」

 

 ひゅんひゅんと母に甘えるような声を出した仔馬がウオッカに顔を擦り付ける。お母さんだよね?でも全然違う…と困惑と愛情が入り混じって混乱しているその仔馬と優しい顔で受け入れされるがままにしているウオッカをそっとしておいてやることにした男はダイワスカーレットに尋ねる。

 

 「降りてきたってどういうことなんだ?」

 

 「アタシたちウマ娘が産まれた時に、お父さんかお母さんのどっちかに名前が降りてくるの。アタシだったらお父さん、ウオッカだったらお母さんに降りてきたんだけど。さっきウオッカがつぶやいた言葉覚えてるかしら?」

 

 「…ミスティストリーム…ってことはもしかして」

 

 「そ、ウマ娘だったらそれがあの子の名前ってことになるわ。でも馬の名前は馬主が決めるのよね?だったらトレーナーが決めればいいんじゃないかしら」

 

 「いや、それでいこう。ミスティストリーム、いい名前じゃないか。きっと、そのほうがいい」

 

 だってほら、と男はウオッカを指さす。仔馬にじゃれつかれてはいるが、その顔は優しく微笑み、瞳は愛しい子供を見る母の眼差しをしていた。母親が決めた名前が一番いい、男はそう言って触れ合う娘と母を見つめるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

373:他称トレーナー

とまあそんなことがあったんすよ

 

374:名無しのファン

ええ話や…

 

375:名無しのファン

涙が止まらへん…

 

376:名無しのファン

ウオッカーチャン…

 

377:名無しのファン

カーチャン…

 

378:名無しのファン

J( 'ー`)し

 

379:名無しのファン

それじゃねえ!

 

380:名無しのファン

ウオッカがウオッカ号と会えたのもよかったしイッチがウオッカ号に認められてよかったしウオッカに娘ちゃんができたのもよかったし…!あーもうどういったらいいか!

 

381:名無しのファン

ミスティストリーム、いい名前じゃないか

 

382:名無しのファン

女の子らしくもありかっこよくもある

 

383:他称トレーナー

愛称はミスティ、かな。うん、あの後俺もミスティストリームと触れ合ったけど凄い甘えん坊のいい子だよ。あとこれ重要だと思うんだけど、走るよあの子。根拠はないけどそう思う

 

384:名無しのファン

娘さんってことは牝馬レース、ティアラに行くのかな?

 

385:名無しのファン

まだ気が早いんだよねえ

 

386:名無しのファン

イッチが走るって言ってるってことはホンマに走るんやなきっと

 

387:名無しのファン

来年が楽しみ…!

 

388:名無しのファン

で、イッチこれからどうするん?

 

389:他称トレーナー

とりあえずはうちの方で引き取るよ。移動の時は俺とウオッカ、それから何人か移動に付き合おうと思う。ウオッカがいればとりあえず安心だし今10か月らしいから馴致は俺たちの方でやることになりそう

 

390:名無しのファン

おかーちゃんが一緒なのはいいな

 

391:名無しのファン

産んだ本人公認おかーちゃん

 

392:名無しのファン

魂が一緒なだけなんだよなあ

 

393:名無しのファン

十分だろ

 

394:他称トレーナー

とりあえずは仲は良さげだよと

【ウオッカ、ミスティストリーム、ウオッカ号の順番で並んだ写真 ミスティストリームは両側に母親がいて混乱しているようだ】

 

395:名無しのファン

そらそうなるわwww

 

396:名無しのファン

ダスカはどうなんだ?

 

397:名無しのファン

あ、ウオッカが近づけないとかww

 

398:名無しのファン

早々に親ばか?www

 

399:他称トレーナー

いや?普通に触れ合ってたよ。お姉ちゃんポジに収まったらしい。

【ミスティストリームに頬をすりすりされてキュンキュンしているダイワスカーレットの画像】

 

400:名無しのファン

骨抜きじゃん 

 

401:名無しのファン

ダイワスカーレット号って子煩悩らしいしダスカちゃんももしかしたら子供好きなのかね?

 

402:名無しのファン

いい光景じゃないか

 

403:名無しのファン

もうウオッカちゃんの方は平気なの?

 

404:他称トレーナー

うん、というか本当にお母さんみたいだよ。ほらこの画像みてよ

【座ったミスティストリームが横座りしたウオッカの膝の上に顎を置いている画像 ウオッカはミスティストリームを慈しむように撫でている】

 

405:名無しのファン

なんちゅう画像じゃ…!

 

406:名無しのファン

あかん、浄化される

 

407:名無しのファン

汚かったとかお前

 

408:名無しのファン

えんがちょ!

 

409:名無しのファン

言葉の比喩だろうがぁ!!!

 

410:名無しのファン

芝生えるわ

 

411:他称トレーナー

では、一か月後を楽しみにしてここで今日の報告を終了しようと思いまする!

 

412:名無しのファン

おっつイッチ!

 

413:名無しのファン

いい話をありがとうな!

 

414:名無しのファン

ミスティストリームが走る日を楽しみにしてるぜ!

 

415:他称トレーナー

ではまた今度!

【海鮮丼を頬張っているウオッカとダイワスカーレットの画像 からのどんぶりが何杯も置いてある】

 

416:名無しのファン

満喫してんなあ!

 

417:名無しのファン

食いすぎwwww

 

418:名無しのファン

後ろの大将の口があんぐり開いてるの笑うwwww

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 よしっ!ちょっと長いけどこれでウオッカとウオッカが会う話をかけましたね!いやー思いついてからここまで一気に駆け抜けることが出来ました。次回からは通常通りのペースで投稿しようかな。

 ではここでうちの架空馬ことウオッカーチャンの娘ミスティストリームの名前の由来を説明したいと思います。

 ミスティア、というお酒がありましてそのお酒を使ったカクテルにミスティアストリームというものがあります。ミスティア、ですと東方プロジェクトのキャラクターと被る&馬名の文字数制限に引っかかるのでミスティアからアをとってミスティストリームとなりました。

 個人的にはかっこよくもかわいくもあるんじゃないかと思います。どうしてもお酒の名前からとりたかったので個人的には大満足です!

 ではまた次回でお会いしましょう!感想評価よろしくお願いします!


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ウマ娘と馬

1:他称トレーナー

えー、こんにちは皆さん。今日は馬運車よりお送りしております。ミスティストリームの運搬も終盤に差し掛かりまして、もうすぐうちにつくよ!

 

2:名無しのURAファン

なんと

 

3:名無しのURAファン

もうか!というかいつのまに!?

 

4:名無しのURAファン

なんでもっと最初から実況してくれないの!

 

5:名無しのURAファン

ウオッカーチャンはどうなんですかね?

 

6:他称トレーナー

ウオッカーチャンは後ろをしきりに気にしてるよ。「なあ、大丈夫だよな?ミスティのやつ寂しがってねーかな…」って。休憩でSA寄るたびに後ろに入ってミスティを可愛がってるよ

 

7:名無しのURAファン

あら^~~~

 

8:名無しのURAファン

これはお母さんの風格

 

9:名無しのURAファン

他の同行者はいたり?

 

10:他称トレーナー

じゃんけんに勝利したナイスネイチャが一緒だったり

【コメ食いてー顔でマヤノトップガンのもふもふ攻撃を受けるナイスネイチャの画像】

 

11:名無しのURAファン

またやられてるのかwww

 

12:名無しのURAファン

受け入れ態勢はどうなってるの?

 

13:他称トレーナー

とりあえず20頭は入れる馬房を作って(引退馬用に設計と基礎だけは済ませてた)プールと温泉は今工事中、ウマ娘からもスタミナトレーニングでプールが欲しいって話をもらってたからウマ娘のプールと並べて見えるような構造にする。温泉も同様。流石に水着着用必須だがな!

 

14:名無しのURAファン

イッチが一緒に入ったり?

 

15:他称トレーナー

ないです

 

16:名無しのURAファン

あ、ない

 

17:名無しのURAファン

当たり前だよなあ

 

18:他称トレーナー

あと短いけどウッドチップコースを今工事中、あと手入れ用の場所も作ってある。畑がめっちゃ潰れたがどうせ耕作放棄地だからいいや。有効利用有効利用

 

19:名無しのURAファン

イッチここ数か月でいくらお金飛んだんだろう

 

20:他称トレーナー

ウマ娘の笑顔、プライスレス。地元の建設業者に最近髪のようにあがめられつつある

 

21:名無しのURAファン

髪様?

 

22:名無しのURAファン

また髪の話してる…

 

23:名無しのURAファン

でも実際お金落としまくりだろうしな

 

24:名無しのURAファン

またですかあ!?って言われてそう

 

25:名無しのURAファン

イッチの地元は笑いが止まらんだろうな

 

26:他称トレーナー

一応向こうさんの牧場であったことを話していくやで

 

27:名無しのURAファン

ふむ、今度はウオッカとネイチャさんなわけですか

 

28:名無しのURAファン

ナイスネイチャってファン多いから向こうさんの方にもファンいたりして

 

29:他称トレーナー

居ましたねえ!いるんだよなそういうファン。良かったねネイチャ

【色紙にサインをしている顔が赤いナイスネイチャの画像】

 

30:名無しのURAファン

サインwwwふぁーwwww

 

31:名無しのURAファン

どこに飾られるんだwww

 

32:他称トレーナー

ウオッカ号の馬房に飾られるよ。あとウオッカとミスティのトリプルショットとスカーレットとの連名サインも飾られるよ。見学に行く際は見てみてね~

 

33:名無しのURAファン

ワイ将、さっそく競走馬のふるさとを使い日時を確認するで候

 

34:名無しのURAファン

今のシーズンを考えてみろ

 

35:名無しのURAファン

出産シーズンであった、憤死

 

36:名無しのURAファン

そういえばウオッカ号は今妊娠してるの?

 

37:他称トレーナー

うん、というか2か月前の種付けで懐妊したんだって。それまで不受胎が続いていたみたい。なんでやろな

 

38:名無しのURAファン

やっぱりウマ娘パワー?

 

39:名無しのURAファン

ウマソウル?だっけ。それから元馬にパワーが移ってる可能性はあるよな

 

40:名無しのURAファン

でも元気になるならいいことじゃないか?

 

41:他称トレーナー

あ、そうだ!一番大事なことを伝えなければならん!斗馬調教師がちょっと前にやってきたよ。今日もレジェンドと一緒に来るって言ってた

 

42:名無しのURAファン

ふぁああああっ!?

 

43:名無しのURAファン

めっちゃ大事じゃん!ライスちゃんと会っちゃったり!?

 

44:名無しのURAファン

やべえよレジェンドに並ぶクソ重感情元騎手じゃん…

 

45:他称トレーナー

うん、あえて写真は載せないけどちゃんと会えて話して、心のしこりは取れたんじゃないかな

 

46:名無しのURAファン

あの…もうちょっと詳しく…

 

47:名無しのURAファン

うん、そのどんな反応だったのかとか

 

48:他称トレーナー

あー、うんわかった。ちょい詳しめに行くね。ライスシャワーの宝塚記念の事はみんなも詳しいと思う。左前脚の開放脱臼と複雑骨折、ライスはその夢を鮮明に覚えてた。前のめりに崩れ落ちて斗馬調教師を投げ出してしまったことをずっと気に病んでたみたいだよ。大丈夫か気になりすぎて痛いのに無理やり立とうとするくらいには

 

49:名無しのURAファン

ああああああ

 

50:名無しのURAファン

イッチてめえ…

 

51:名無しのURAファン

現場にいたんや…馬運車にも載せられへんでそのまま…ふぐうう

 

52:他称トレーナー

だから、直接会った時無事だって分かって泣けてきちゃったみたいでね。斗馬調教師の腕をとって「良かった…良かったよぅ…」って。斗馬調教師も俺たち陣営が無茶な出走をさせたせいですまないって謝って、ライスは気にしてないよっていう感じで。

 

53:名無しのURAファン

うおおおお、聞きたくないのに聞かざるを得ない…!

 

54:名無しのURAファン

和解、というよりも両方とも相手に謝りたかったみたいな感じか

 

55:名無しのURAファン

事故は不意に起きるから事故であってこの場合どっちが悪いとかはないと思うんだけどなあ

 

56:他称トレーナー

それでな、斗馬調教師はライスシャワーの馬主さん、飯田さんに許可を得てあるものを持ってきたらしいんだ

 

57:名無しのURAファン

あるもの…?

 

58:他称トレーナー

それはライスシャワー号が宝塚記念の時につけていた蹄鉄、京都競馬場の土がついたままのそれをライスに返したいと。ライスは神妙な顔でそれを2つ、受け取ったんだ。4つあった内のもう二つは斗馬調教師に返してちょっと待っててほしいなって自分の勝負服の靴から蹄鉄と胸の青薔薇のコサージュを取り外して斗馬調教師にライスの持ち主に持っててほしいって渡した

 

59:名無しのURAファン

蹄鉄の交換かあ

 

60:他称トレーナー

それで、いつか馬主さんに直接会わせて欲しいって斗馬調教師にお願いしてた。近いうちにライスと一緒に出向こうと思う

 

61:名無しのURAファン

おおん、よかったよお…!

 

62:名無しのURAファン

青薔薇の花言葉は夢はかなう、奇跡。きっと斗馬調教師も馬主の飯田さんもあるはずのない奇跡にあえて良かったと思うよ

 

63:他称トレーナー

ライス、あの時の夢をもう一度背負いたい。お兄様、手伝ってくださいってお願いされたのでよーしトレーナー頑張っちゃうぞ~~!一刻も早く中央レースにウマ娘が交ざれるように頑張るのだ!

 

64:名無しのURAファン

斗馬調教師と言えばアグネスデジタルもだけどデジたんは?

 

65:他称トレーナー

デジタルははっきり勢じゃないから普通に接してたよ。お茶いかがです?って自らお茶を淹れて談笑してた。あと衝撃の事実、デジたん英語ペラペラ

 

66:名無しのURAファン

まじで?

 

67:名無しのURAファン

海外遠征してた元馬の影響?

 

68:他称トレーナー

いや~オタクしてるとグローバルな人たちと話すことがありましてうぇへへ~コミケとか!とのこと

 

69:名無しのURAファン

あ~~~~…???

 

70:名無しのURAファン

ワイコミケ行くけど英語使ったことない

 

71:名無しのURAファン

外国人は割といるけどなコミケ

 

72:他称トレーナー

では元の話に戻そう、というか今から最後の休憩なので中のミスティと一緒に写真撮ろうかな。かわいいぞ~ミスティストリーム。とっても人懐っこくて穏やかなんや。ネイチャが骨抜きになるの初めて見た

 

73:名無しのURAファン

いいなーイッチ

 

74:名無しのURAファン

馬を1才から育ててレースに出すなんてなかなかできないよな

 

75:名無しのURAファン

2億5千万の馬とかやべえ

 

76:名無しのURAファン

値段だけ聞いて盗みにかかる輩とかいそうwww

 

77:名無しのURAファン

イッチの周りにはいないっしょwwwやったらやったでウオッカが地獄の底まで追いかけて蹴りを入れるだろうさ

 

78:名無しのURAファン

ついでに俺らもな

 

79:名無しのURAファン

あっはっは~~~

 

80:他称トレーナー

後ろに入った瞬間これである

【ピンと耳をたてて目をキラキラと輝かせるミスティストリームの画像】

 

81:名無しのURAファン

か わ い い

 

82:名無しのURAファン

こんなかわいい子がいていいんですか

 

83:名無しのURAファン

めっちゃ前掻きしてるwww

 

84:他称トレーナー

ウオッカに甘えてご満悦のミスティ、ウオッカがニンジンを分けて半分こしてる。ネイチャのもうお母さんじゃんという顔でちょっと笑った

 

85:名無しのURAファン

ネイチャも相当お母さんであるということは忘れてはならない

 

86:名無しのURAファン

お母さんというか…嫁さん?

 

87:名無しのURAファン

ワイフネイチャ…!

 

88:名無しのURAファン

誰が上手いこと言えと

 

89:名無しのURAファン

ミスティちゃんどんな感じなん?長距離輸送耐えてる?

 

90:他称トレーナー

ついてきた獣医さんによると食の進みもいいし多分体重も落ちてないだろうって。適宜ウオッカが構ってるから寂しさからくるストレスがないんだろうって話。あとネイチャの骨抜き画像が撮れた

【ミスティの首筋に顔をうずめるナイスネイチャと何してるの?という顔を向けているミスティストリームの画像】

 

91:名無しのURAファン

馬吸いwwww

 

92:名無しのURAファン

かなり穏やかな馬っぽいな

 

93:名無しのURAファン

こんな優しい性格でレース出れるのかな

 

94:名無しのURAファン

でもイッチが走るって明言してるし

 

95:名無しのURAファン

ウーム、これがビッグマウスでなければいいが

 

96:名無しのURAファン

別に走らんでもイッチが捨てることは絶対ないからええやろ。

 

97:他称トレーナー

なんか俺もミスティに構えって言われたので構ってくる。袖を食んで引っ張るとかどこで覚えたのかわいいやん…!ウオッカ号との約束は守るからな…!

 

98:名無しのURAファン

ミスティちゃんがイッチ家のアイドルになる様子が見える見える

 

99:名無しのURAファン

一番年下だしな

 

100:名無しのURAファン

11か月…!

 

101:名無しのURAファン

ウマ娘にしたら赤ちゃんですわよ

 

102:名無しのURAファン

馬にしても子供よ

 

103:名無しのURAファン

馬の鼻ってふにふにしてて気持ちいいよね

 

104:名無しのURAファン

餌やると噛まないように器用に唇使って食べるんだよなあ

 

105:名無しのURAファン

一部噛みに来るやつもおるねんけどな

 

106:名無しのURAファン

肉やったら食うと思った

 

107:名無しのURAファン

いや草

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お疲れさまでした。ライの事よろしくお願いしますね」

 

 「ええ、勿論。責任もって世話をさせてもらいます。川居さん、平井君、お願いね。並川さんも2週間よろしくお願いします」

 

 2週間様子を見てくれる獣医の並川を残して有給をとってまで輸送に付き合ったミスティストリームの担当厩務員だった男がミスティストリームをひとしきり撫でて別れを告げた後、馬運車に乗り込んで出発する。無口と手綱をウオッカに持たれたミスティストリームは別れを理解しているのか分からないが道の向こう側に消える馬運車から目を逸らすことはなかった。

 

 「しかし、こんな良血を任せてもらえるとは。一樹、責任重大だぞ」

 

 「はいっ!」

 

 ウオッカから手綱を受け取ったURAの厩務員として就職した川居と平井が出来立てほやほやの厩舎の中にミスティストリームを入れる。ウオッカとナイスネイチャが知らない場所で不安げにしているミスティストリームを落ち着かせたからかすんなりと寝藁が敷かれた馬房の中に納まった。

 

 「よし、なかなか歩きがいいですね。このくらいの年だとあっちへこっちへ行きたがるもんですが…やはりウマ娘がいると違うのですかね」

 

 「そうかもですね。なにせ俺自身は馬に関してはほぼ素人なので…健康面に関してはお任せします、今見る感じですと元気いっぱいですが」

 

 

 ねえこっちきて遊んでよ~~!と首を上下に振って男を見ているミスティストリームを見た男がそう漏らすと確かに!と川居はそう破顔するのだった。男はひとしきりミスティストリームを構ってやると並川を客間に案内するために馬房を抜けるのだった。代わりに俺が遊んでやるよ、とウオッカが言い、ミスティストリームの嬉しそうな子供らしい嘶きが馬房に響くのだった。ナイスネイチャが耳につけてるイヤーカバーを片方とられているのを横目に男は馬房の扉を開けた。

 

 

 

 

 

 並川を客間に案内し、食堂と事務所の部屋の場所を説明した後残りを須藤に任せ、ついでにSNSに競走馬の卵を迎えたことを写真付きで呟くように指示した男は事務所兼自宅を後にしウマ娘たちがトレーニングに精を出しているであろうレース場に顔を出すことにした。最近中々トレーニングに構ってやることが出来ず申し訳なく思っていたのもあるが、ウマ娘たちはこの場所に馬が来るということを心待ちにしていたのでその報告も必要だろうと考えたからだ。

 

 男がレース場に顔を出すと気づいたウマ娘たちが次々と自分のトレーニングを中断してやってくる。いの一番にやってきたのはマチカネフクキタル、続いて一緒にトレーニングをしていたらしいメイショウドトウだ。

 

 「むむっ!占いが当たりました!トレーナーさんが帰ってくるまでの時間ぴったりです!拝んでおきましょう!シラオキ様~~にゃああああっ!?」

 

 「何だか知らんが一番乗りだなフク、ほーれよしよし」

 

 「わっちょっトレーナーさん!私の大吉ヘアーが崩れます!」

 

 いきなり目の前に来て男に向かって拝みだしたマチカネフクキタルを両手でわしゃわしゃと犬にする様に撫でまわした男はマチカネフクキタルの頭が跳ねまわり目を回すまで続けた結果「凶ですぅ~」と倒れたマチカネフクキタルの上に駆け寄ってきたメイショウドトウが脚をもつれさせて転び、止めを刺してしまう。それを追いついてきた他のウマ娘が救護している。

 

 「おい、フク大丈夫か?」

 

 「ほっといたら?フクキタル先輩いつもああだし。それよりも帰ってきたんでしょ?ミスティも一緒なのかしら?」

 

 「スカーレット。ああ、今ウオッカとネイチャ、川居さんと平井君が面倒見てる。トレーニング終わったら会いに行くか?」

 

 「そうね!そうしたいわ!スぺ先輩も気になるんでしょ?」

 

 「うんっ!ウオッカちゃん…じゃなかった!ウオッカ号の娘さんなんですよね?私、お馬さんの子供見るの楽しみにしてたんです!」

 

 ウオッカ号に挨拶に行った後、北海道から帰ってきた男たちは今回引き取る幼駒について改めてウマ娘に説明を行った。その際ウオッカ自身の口からウオッカ号の子であることと自分に名前が下りてきたことを説明され一時騒然となった。特にトウカイテイオーは顎が外れんばかりに驚き、サイレンススズカは延々左にくるくる回って考え事をし、ウイニングチケットはいつも通りおめでとうと号泣していた。つまるところカオスであった。

 

 「……バナナは好きだろうか」

 

 「ハヤヒデはいつもそれだね~」

 

 「なにっ!いいかバナナはだな…」

 

 「抗酸化作用で怪我の予防にいい、でしょ。聞き飽きてるよ」

 

 「マスターの帰宅を確認。おかえりなさい」

 

 「ありがとブルボン、豊騎さんも斗馬さんももうすぐ来るだろうしトレーニングはあと2時間で行こうか!最後は模擬レースで締めるぞ!」

 

 そう、この後1年後のデビューに向けて主戦騎手となる予定の豊騎と調教師を務める予定の斗馬がミスティストリームに顔合わせをするのだ。実はもうちょっと先でもいいのではないかという話も出たのだがウオッカ号とディープインパクト号、双方ともに騎乗経験のある豊騎が出来れば早く会いたいのと今日を逃すと他の騎乗で暫くこれないとのことで今日になった。

 

 斗馬は既に一線を退いており開いた厩舎も後の人間に託している。フットワークは軽い、ので豊騎が来るならついでにと来ることになっている。ライスシャワーやアグネスデジタルにも会いたいのだろう。すっかり二人も祖父の後を追いかける孫のような感じに収まっている。

 

 はいっ!というかなり気合の入った返事をしたウマ娘たちを見て男は全体トレーニングの指示を飛ばすのであった。ウマ娘のトレーナーとしての理想の姿がすでに完成されている、そのことには誰も気づいていない。

 

 

 

 

 

 

 

 「ふわ~~~可愛いですっ!あわ、くすぐったいよ~~」

 

 「スぺ先輩の流星が気になるみたいッスね。ミスティ、舐めちゃだめだぞ」

 

 「ウオッカちゃん、立派にお母さんね。お姉さん感心しちゃうわ」

 

 「だ~~~!やめてくださいよそういうの!母ちゃんかそうじゃないかって言ったらそりゃ…母ちゃんみたいなもんですけど」

 

 馬房から茜色の夕焼けが広がる放牧場に出されたミスティストリームは広い芝の上をひとしきり走り回った後、ニンゲンみたいな母親の元に走り寄って甘えている。ウマ娘たちは初めて見る幼駒に興味津々で自分のかじっていたニンジンを上げてみるスペシャルウィークだがそれよりも自分の髪の流星が気になったらしいミスティストリームに顔の匂いを嗅がれまくりキャッキャと笑っていた。

 

 「ふむ、どれ…食べるか?」

 

 そう言ってミスティストリームに剥いたバナナを差し出すビワハヤヒデ、横のナリタタイシンは耳を垂らしてうげえという顔をしている。どうやらビワハヤヒデのバナナ狂伝説は今に始まったことではないらしい。そんなことを気にせずに見知らぬ食べ物の匂いを嗅いでパクリと口にくわえるミスティストリーム、食べた!食べたよ!とハイテンションなウイニングチケットを咀嚼しながら不思議そうに見つめるミスティストリームであったが、バナナのおいしさに気づき、もっととビワハヤヒデに寄っていった。

 

 「ふふ、おいしいだろう。でもこれで最後だ、母親の目が怖い」

 

 「もう何も言いませんよ俺は…」

 

 競走馬の体重管理は厳しい。それはレースに生きるウマ娘にとって重々分かっているのである。余りおやつを与えすぎてもよくない、というのも男から聞いていたウマ娘たちは自分たちも手ずから何かあげてみたいという欲求を飲み込んでその一挙一動を眺めていた。ミスティストリームはかなり社交的なようでウマ娘全員に挨拶をしていた。それでも、ウオッカの近くからは離れないあたりまだ警戒してるのだろうか。

 

 

 「かなり図太いな。移動してすぐなのにあの食欲と物怖じのなさ。面白いじゃないか」

 

 「かなり頭もいいみたいですしね。代表さん、この馬走るっておっしゃってたじゃないですか。予想当たりますよ、これ」

 

 「そう、なんですかね?いかんせん本物の馬をお世話するのは初めてでして、お二人にはご迷惑をかけるかと」

 

 「なんの、ライスシャワーに会わせてくれたことを考えれば迷惑なんていくらでも。それに併走の相手が名馬の魂を継ぐウマ娘とくれば話題性も高い。その調教師になれるのであれば手を上げたいものは山ほどいる。後悔はさせませんよ、無事これ名馬。これを目標にさせて頑張りましょう」

 

 男と豊騎、そして斗馬はウマ娘に囲まれてもなおストレスの兆候を見せず遊んでほしいと要求しているミスティストリームの事を遠目に見ながら話し合う。斗馬は恐る恐るミスティストリームに近づき、鼻息をかけられて笑っているライスシャワーとウオッカを見て変な声を上げて倒れるアグネスデジタルを見ながらそう言った。その言葉には今度こそ無事に駆け抜けさせるという強い決意が籠っているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

475:他称トレーナー

というわけでミスティストリームはうまいことこっちに馴染んでくれそうよ

 

476:名無しのURAファン

えかったのお

 

477:名無しのURAファン

斗馬調教師が面白いと言ったのか。ひょっとするとひょっとするのかもな

 

478:名無しのURAファン

レジェンド早く乗りたくてワクワクしてそう

 

479:名無しのURAファン

まああと1年は準備期間だから

 

480:名無しのURAファン

でもガチ英才教育だよな

 

481:名無しのURAファン

ウマ娘たちが自分の走りを我先に教えたがりそう

 

482:名無しのURAファン

化け物の誕生じゃん。イッチ的にいま何か見えてることはある?

 

483:他称トレーナー

今んとこはまだ何も。走るところすら見れてないからね。しいて言うならマイルと中距離はいけそう、長距離も適正ありだけど短距離は微妙かも。だけどこれは走らせないとわかんないや。他の適正は未知数だけど体は柔らかそうだね。ウオッカ曰く、走るのは好きとのことだから競走馬にはなれるかも

 

484:名無しのURAファン

いいね、というかその時点でそこまで分かるのか

 

485:名無しのURAファン

ミスティちゃん可愛い。というかツブヤイターで話題になってるぞ

 

486:名無しのURAファン

ああ、ウマ娘が競走馬を育てる!?っていう感じでな

 

487:名無しのURAファン

自力で厩舎を立てるとかもう笑うしかないぜよ

 

488:他称トレーナー

ただ一つ不安なのがね~ウマ娘と併走は出来ても馬と併走がこのままじゃできないんだ。どうしよっかなって

 

489:名無しのURAファン

イッチ、ワイの馬使うか?前引退させるって言ったんやけど。馬との合わせが必要なら協力できるんちゃうか?能力的には不足かもしれんが競り合いの空気はつかめるかもしれへんやろ。なんやったら他の馬主に声かけて現役引っ張ってきてもええで。

 

490:名無しのURAファン

ココでの救世主現る

 

491:他称トレーナー

ええんか?輸送コストはうちが負担するけど併走中にケガするかもしれへんで?ダートと芝で違うし

 

492:名無しのURAファン

怪我とかそんなんになるかもしれないのは当たり前やわ。輸送コストは俺らが払う。俺はイッチが■■競馬場に活気を呼び込んでくれたことに感謝しとるんや。だから恩返しさしてくれ。それにうちの馬、タイキシャトルの画像みせると怒るようになってしまってな。リベンジしたいんだと思うわ。あそこまで大差付けられたの初めてやったし印象に残っとるんやと思う

 

493:名無しのURAファン

競走馬がそこまで悔しがるのかあの大差www

 

494:名無しのURAファン

まあ人間でも悔しがるだろうけどなあれはww

 

495:他称トレーナー

わかった、しかるべき時が来ればお願いしたいと思う。ではここから楽しい話を、うちのミスティがこんなにもかわいい

【ニシノフラワーに花冠を載せられたミスティストリームの画像】

【芝の上で寝転ぶセイウンスカイの匂いを嗅ぐミスティストリームの画像】

 

496:名無しのURAファン

親ばかwwww

 

497:名無しのURAファン

確かに可愛いけどwww

 

498:名無しのURAファン

意外とエンジョイしてるぞこのイッチ!

 

499:名無しのURAファン

そう言えば馬糞とかどうなるの?藁とか

 

500:他称トレーナー

ああ、それは近隣の牧場で引き取ってもらうよ。一緒に発酵堆肥にしてもらおうかなって。まあミスティ一頭ならそう負担はないだろうけどね。

 

501:黄金船

おうトレーナー!元気か!?アタシは今おまえの頭の中に話しかけてるぜ!

 

502:名無しのURAファン

ゴルシ!?

 

503:名無しのURAファン

どう見ても書き込みしてるような感じなんだけど

 

504:他称トレーナー

ゴルシちゃん、君には後で聞きたいことがあるんだ。具体的には勝手に自分に会いに行ったことについて

 

505:黄金船

げげっ!?もうバレてんのかあ?しょうがねえなあ、あとであいつと一緒に木魚ライブした感想なら話してやるから許せよな!それよりもトレーナー!お知らせがあるぜ!

 

506:名無しのURAファン

ゴルシがお知らせ?

 

507:名無しのURAファン

待って木魚ライブってなに

 

508:他称トレーナー

君はいつも唐突だね…それよりもあの銅像はどこから持ってきたんだい?

 

509:黄金船

アタシは何もやってねえぜ?本当だったらあそこは黄金のゴルシ像が立つ予定だったんだけどな!いつの間にか女神が占拠してやがった!っといけねえ!もう少しできれちまう!いいかトレーナー!今から4人、そっちに行く!きちんと面倒見てやってくれ!

 

510:名無しのURAファン

ファッ!?

 

511:名無しのURAファン

ここで新ウマ娘登場!?

 

512:他称トレーナー

とりあえずはわかった。そのウマ娘たちの名前は?

 

513:黄金船

やっべもう切れる!スマントレーナー、来るやつに聞いてくれ!今回はそんなに沈んでるやつはいねえから!んじゃ!

 

514:名無しのURAファン

いっちまった

 

515:名無しのURAファン

相変わらず嵐のようなやつやな

 

516:他称トレーナー

スマン、スぺちゃんが駆けこんできた。ほんとに来たみたいだ。ここで落ちる

 

517:名無しのURAファン

まじか

 

518:名無しのURAファン

お疲れイッチ

 

519:名無しのURAファン

今度は誰が来るんだ…?

 

520:名無しのURAファン

兎に角波乱がないように…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ちょっと難産でした。さーて次に来るウマ娘4人は誰かな~ヒントは作者の好きなウマ娘ってヒントじゃないですね。お楽しみにお待ちください。以下どうでもいい話

 ミスティストリーム好感度ランキング
 番外 ウオッカ(お母ちゃんは動かない最高ランク)

 大好き イッチ ダイワスカーレット(お母ちゃんが一目置いてる。あとすき)

 好き ナイスネイチャ ビワハヤヒデ スペシャルウィーク(おやつくれたから

 以下同列

 今こんな感じです。これが少し経ったらみんなが大好きランクに入るんですねえきっと。一応ミスティストリームはウオッカ号がほんとのお母ちゃんだと認めたうえでウオッカの事をもう一人お母ちゃんが増えた!と考えています。そして別れ間際にウオッカ号とウオッカで話し合いののちウオッカ号によろしくねと託されてこちらにやってきた感じですね。

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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確かにそこまで沈んでないとは聞いたけど…

1:他称トレーナー

ッスーーーーーーーー

 

2:我らUMAの支援者

イッチィ!

 

3:我らUMAの支援者

良かった無事だった!

 

4:我らUMAの支援者

今度こそ轢断されたかと

 

5:我らUMAの支援者

まいどイッチを殺そうとするなし

 

6:我らUMAの支援者

大丈夫だったのかね

 

7:他称トレーナー

逆に聞こう、大丈夫だと思えるのかね?

 

8:我らUMAの支援者

こいつ余裕だぞ

 

9:我らUMAの支援者

じゃあ大丈夫だな!

 

10:我らUMAの支援者

で?誰来たの?

 

11:我らUMAの支援者

スレ民のこの余裕っぷりよ

 

12:他称トレーナー

確かに今まで来た子の感じからしては比較的メンタルは普通だったよ…泣かれたけどな!気が重い…

 

13:我らUMAの支援者

でしょうなあ

 

14:我らUMAの支援者

通過儀礼

 

15:我らUMAの支援者

しょうがないね

 

16:我らUMAの支援者

おまいらもう慣れ過ぎてそれがどうしたみたいになっとるやん

 

17:他称トレーナー

というわけで恒例だーれだクイズを開催しとうございます。当ててみてね!もうこんなテンションじゃないとやっとれんわ!ヒントは「孝行息子」

ハイ一人目!

【右手を腰に、左手を胸に当てていたずらっぽいウインクをする青鹿毛のショートカットのウマ娘の画像】

 

18:我らUMAの支援者

うぅむ、イケメン

 

19:我らUMAの支援者

これは大ヒント、イケメンホース…テンポイント?

 

20:我らUMAの支援者

にしては流星がねえなあ

 

21:我らUMAの支援者

あれだ、エイシンフラッシュ!

 

22:我らUMAの支援者

孝行息子…ハッ!フジキセキ!

 

23:他称トレーナー

>>22正解! この子はフジキセキ、俺らの世界じゃ幻の3冠馬とも言われてるね。ウマ娘の世界だとトレセン学園の二つの寮の内一つ、栗東寮の寮長を務めている信頼厚いウマ娘らしい。こっちに来たのは「実は仕事が手につかなくてヒシアマゾンに怒られちゃってね。私のキセキには、どうしても君が必要だったんだ。また、会えてうれしいよ」って。俺が死んだせいでまともに仕事が出来なかったらしい。ボディブローのようによく効く攻撃だった。そのあと俺に抱き着いて泣き始めるんだもん。メンタルにくるよね。多分普段の性格はイケメンというかキザ?ウマ娘のことをポニーちゃんと呼んでイケメンムーヴをかましてらっしゃる

 

 

24:我らUMAの支援者

俺らにもボディブロー。イケメン女子最高です

 

25:我らUMAの支援者

レバーに入ったわ。イケメン女子ふっふ~~!

 

26:我らUMAの支援者

奇麗な腎臓撃ち、血の小便が出そうなくらい効いた。イケメン女子とか俺の心の琴線をくすぐりおって…いくらだ?いくらほしい?

 

27:我らUMAの支援者

見た目凄いしっかりしてるイケメン女子の涙ってやばいほど心にくるよね

 

28:我らUMAの支援者

ギャルゲーの知識か?

 

29:我らUMAの支援者

うん!

 

30:我らUMAの支援者

素直でよろしい

 

31:他称トレーナー

えー、ではお次に行きましょう。こちらっ!ヒントは「レジェンドを逆指名した馬」

【幼女に読み聞かせをしているウマ娘の画像 長いロングの髪を途中から緩い三つ編みにしており、おっとりと優し気な雰囲気をしている】

 

32:我らUMAの支援者

何というでかいヒントを

 

33:我らUMAの支援者

それ最早答えですよだんなあぐへへへ

 

34:我らUMAの支援者

スーパークリーク、でしょ?えっまじで?大人のお姉さんすぎない?

 

35:我らUMAの支援者

これレジェンドがまたすっ飛んでくるぞwwww

 

36:我らUMAの支援者

思い入れがあるだろうしなあ

 

37:他称トレーナー

正解、彼女はスーパークリーク、おっとり優しいお姉さんなウマ娘。彼女は多分一番メンタル的に安定してる。「お元気そうでよかったです~。ゴールドシップちゃんからトレーナーさんがこっちにいるって聞いたら、ちゃんと健康的な生活してるかなって気になっちゃって…来ちゃいました。いっぱい頼ってくださいね~」って。子供が大好きで人を甘やかすのがライフワークみたいになってる根っからのお母さん気質。多分俺が頼ったら骨抜きにされてバブみの海に沈められるだろう。既に被害者が出たからな

【コメ食いてー顔でスーパークリークの膝枕に沈むマチカネフクキタルの画像】

 

 

38:我らUMAの支援者

これがっ…母性…!

 

39:我らUMAの支援者

俺も膝枕してくれ

 

40:我らUMAの支援者

ママァ…!

 

41:我らUMAの支援者

少なくともお前のママではない

 

42:我らUMAの支援者

J( 'ー`)し

 

43:我らUMAの支援者

だからそれでもねえ!

 

44:我らUMAの支援者

J( 'ー`)し<タカシ…お母さんは心配です

 

45:我らUMAの支援者

実家に帰りたくなってきた

 

46:他称トレーナー

それではお次のウマ娘。おそらく来た中で一番メンタル的にまずい子。気負い過ぎてちょっとヤバい?何とか復活してくれるといいなあ。ヒントは「白い稲妻」

【ミスティストリームに匂いを嗅がれる葦毛で小柄なウマ娘の画像 青と赤の長いヘアバンドがハチマキのように見える】

 

47:我らUMAの支援者

ミスティストリーム!かわいい!葦毛の女の子もかわいい!

 

48:我らUMAの支援者

白い稲妻…シービークロスか?

 

49:我らUMAの支援者

ふぅむ、小柄だな。勝気そうで可愛らしい

 

50:我らUMAの支援者

タマモクロスだったりして

 

51:他称トレーナー

>>50はい正解、この子はタマモクロス、こってこての関西人でお笑いをよく理解している。なかなか喧嘩っ早いが誰彼構わず売るわけでもなく家族を大切にしている優しい子…なんだけど今回一番ヤバいかもしれない。なぜかっていうと「チビ達がウチの背中を押してくれたんや。トレーナー、アンタがいないとウチはダメになるのがよーわかった。もう、逃がさへんで」って。家族思いの子に家族を捨てさせたって事実に俺は震えた。もうダメ、ヤバい。何がヤバいって家族の方もタマモクロスの存在が消えるって知って尚背中を押したって事実がヤバい。俺どんだけ向こうででかい存在だったん…

 

52:我らUMAの支援者

うわあ…

 

53:我らUMAの支援者

無間地獄かよ

 

54:我らUMAの支援者

やめてくれよ…

 

55:我らUMAの支援者

イッチのストレスがマッハ

 

56:我らUMAの支援者

何がそんな沈んでるやつはいない、だ!ずぶずぶじゃねーーーか!!

 

57:我らUMAの支援者

これイッチ情緒死ぬんじゃない?

 

58:我らUMAの支援者

もう死んでるんだよなあ

 

59:他称トレーナー

俺のメンタルが完全に死ぬ前に最後行こうか。ラストはこの子、だーれだ!?ヒントは「大食い」

【ものすごい勢いで食事を片付けていく葦毛のウマ娘。スペシャルウィークが隣でぽかんとしている】

 

60:我らUMAの支援者

ウマ娘は全員大食い定期

 

61:我らUMAの支援者

なにこの…なに?

 

62:我らUMAの支援者

というか大食らいの馬って結構いることない?

 

63:我らUMAの支援者

葦毛というかここまでのくだりで予想できるのは…平成3強?

 

64:我らUMAの支援者

イナリワン…ではないな、絶対

 

65:我らUMAの支援者

となるとまさかのオグリキャップ?

 

66:他称トレーナー

うん、その通り。この子はオグリキャップ、地方トレセンから中央トレセンに転校してきた子でかなりの大飯食らい、スぺちゃんの倍は軽くいく。でも彼女曰く「トレーナーがいなくなってからご飯が美味しくないんだ。レースも楽しくないし、ボーっとしてることが増えた気がする」と、俺に出会って開口一番お腹鳴らして「お腹が減ったな…」ってすごい嬉しそうに言うんだ。タマモクロス曰くアリエンほど少食になってたらしい、お腹が鳴るのは日常茶飯事だったのに向こうの俺が死んでからそれはピタッとなくなったと。精神ダメェジ…

 

67:我らUMAの支援者

いっちぃ…

 

68:我らUMAの支援者

もう休んでもろて…

 

69:我らUMAの支援者

なんだろうスーパークリークにタマモクロス、オグリキャップとかいうスターホースがやってきたのにいまいち喜べない

 

70:我らUMAの支援者

何でイナリワンいないんですか

 

71:我らUMAの支援者

あえて言うがこっちに来てるってことは相当にヤバイってことなんやで?来てないっていう方がまだ希望が持てる

 

72:他称トレーナー

イナリワンはその、向こうで俺に恥ずかしくない自分になったら来るっておっしゃってると…

 

73:我らUMAの支援者

だめだ希望すらねえわ

 

74:我らUMAの支援者

イッチさあ…前世マジで何やってたん?

 

75:我らUMAの支援者

女の子の人生狂わせすぎだぞお前

 

76:我らUMAの支援者

ダメだイッチ、暗くなる。一発ギャグを頼む

 

77:他称トレーナー

わかった、でも俺ではなくウマ娘に頼むとしよう。今の俺の精神力で一発ギャグはつらい。それではウイニングチケット先生、お願いします

 

【虚無顔のナリタタイシンを持ち上げて揺らしているウイニングチケットがタイシンテスト~と笑っている動画】

 

78:我らUMAの支援者

いや草

 

79:我らUMAの支援者

芝が生えた

 

80:我らUMAの支援者

チケゾーの輝く笑顔が俺を狂わせる

 

81:我らUMAの支援者

ナリタタイシンの顔が悲哀を誘う

 

82:我らUMAの支援者

後ろにいるビワハヤヒデの何とも言えない顔よ

 

83:我らUMAの支援者

なんか可愛いところ見れてほっこりした

 

84:他称トレーナー

何を言う、新しく来た4人もかわいいぞ。ゴルシちゃんの言う通りまあ精神的にはそこまできてなかったみたいだから。俺へのダメージ以外は。本気で心配なのはタマモクロスぐらいか、表面には出てないけど

【マジックで花を出して少女から拍手を受けるフジキセキ】

【公園で小さな子供にしゃがんで目線を合わせているスーパークリーク】

【たこ焼きを焼いているタマモクロス】

【さらに山盛りになったたこ焼きを頬張るオグリキャップ】

 

85:我らUMAの支援者

何その対抗心

 

86:我らUMAの支援者

ウマ娘全推しは格が違うわwww

 

87:我らUMAの支援者

3枚目と4枚目繋がってるのねwww

 

88:我らUMAの支援者

オグリキャップ食ってばっかやんけ

 

89:他称トレーナー

あ、そうだ。急な話やけどUtuberとコラボすることになったで

 

90:我らUMAの支援者

は?

 

91:我らUMAの支援者

このタイミングで?

 

92:他称トレーナー

話来たのがこっちのほうが先やってん…幸い、某プレジデントとか音が出る神様とかの方も話し来てるんだけどまだまだ先のことよ。来るのはダンス系の人たちだから、ブレイクダンス5人組の。

 

93:我らUMAの支援者

ああ、ミニッツファイブか

 

94:我らUMAの支援者

そう言えばリーダー競馬好きだったな

 

95:我らUMAの支援者

つうかヤバい人たちからもお誘い来てるのね。BOOM事務所から話来るとかなかなかないよ?無所属で

 

96:他称トレーナー

所属しない?ただでいいからさ~って言われたけどもう事業起こしてるから無理なんすよね~って断ったら懐柔する方向で動き出したんだろう多分。

 

97:我らUMAの支援者

あーそういうことね

 

98:我らUMAの支援者

抜け目ないなあっちも

 

99:我らUMAの支援者

Vの物とは…無理やな、せいぜい歌コラボか。ダンスなんぞもってのほかやしそもそもウマ娘2次元じゃないし

 

100:我らUMAの支援者

そもそもそこまでいっちゃうとウマ娘である意味がないもんね。ウマ娘は走ってこそよ、俺が言ったらあれだけど

 

101:他称トレーナー

そんなわけで暫く低浮上になるからそこらへん承知しておいてね~

 

102:我らUMAの支援者

あいあいさ~

 

103:我らUMAの支援者

ミスティストリームの成長状況だけは詳しく頼みたい

 

104:他称トレーナー

ミスティなら尊死したデジたんを興味深そうに座りながら見てるよ。寒いのかな?って思ってるのかぴったりくっついて自分の身体で温めようとしてるみたい

【倒れ伏したアグネスデジタルにぴったり身体をくっつけて座るミスティストリームの画像】

 

105:我らUMAの支援者

まず何があってそうなった

 

106:我らUMAの支援者

また雑にデジたんが死んでる…

 

107:我らUMAの支援者

純粋なミスティちゃんかわいい

 

108:我らUMAの支援者

イッチ、体に気を付けろよ~

 

109:我らUMAの支援者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「トレーナーさん、今日はタレントの人がここに来るんだよね?」

 

 「そだね。正確にはダンスの動画を投稿してるプロの人たち、だけど。ごめんね?5人とも、トレーニングの時間削って練習してもらって」

 

 「ぜ~んぜん!マヤは、トレーナーちゃんと一緒にいれて嬉しいよ?ね?テイオーちゃん!」

 

 「にっしっし!そうだよトレーナー!ボクを選んだことを誇ってもいいぞよ?」

 

 「なんでアタシが…」

 

 「なんでセイちゃんも…」

 

 「スカイは私の相手をしたじゃないか、ドロワットで、さ。タイシンはテイオーからダンスゲーム得意だって聞いてね」

 

 「テイオー…」

 

 「ボ、ボクは聞かれたことに答えただけだもんっ!」

 

 男は姦しく会話をしているウマ娘5人…フジキセキ、マヤノトップガン、トウカイテイオー、ナリタタイシン、セイウンスカイの様子をみて軽く笑いを漏らした。男が動画投稿者とのコラボ企画の要請を受け取っていたのは会社を創設してすぐのことではあるがそのころドタバタしてなかなかそういうことには及び腰だった。最近になり人を雇って多少楽をして余裕ができたのでどれか受けてみようかと考えていたところ先日フジキセキら4人がやってきてさあどうしようかとなっていたところに提案をしたのはフジキセキだった。

 

 彼女はやってきてすぐに男の仕事量を心配し半ば秘書のようなことをしていたのだが男は来てすぐにそんなことをしなくてもいいと彼女の精神面を案じてそう提案したのだが彼女は是非ともやらせて欲しいと譲らなかった。

 

 「確かに私は会長や副会長みたいに書類仕事が得意ってわけじゃないけど、やれないわけじゃないからね。それに、向こうで仕事できなかった分、こっちでトレーナーさんを助けることで挽回させて欲しいんだ。お願いだよトレーナーさん」

 

 そういたずらっぽいウインクを添えてそう言った彼女が男の仕事用デスクに積みあがっていた書類を整理していた時、コラボなどの申し込みをまとめた書類を見つけて男にこれを受けないかと提案した。なので今回の話は発起人は男というよりフジキセキ、ということになる。

 

 大手事務所の看板動画投稿者の名前が名を連ねている中フジキセキが選んだのはダンス系、しかもブレイクダンスなどのストリート系のダンサーをしているグループだった。使う曲もウマ娘の世界にあるウイニングライブ用の曲ではなくこちら側の曲やウマ娘の世界にある普通の曲を使うことに決まった。

 

 ぶっちゃけ向こう側もまさかオッケーが出るとは思わなかったらしく反応的にはまじですか!?みたいな感じであった。そしてフジキセキは寮の寮長をしていただけあってウマ娘のプロフィールにとても詳しく、彼女のアドバイスを参考に男は向こうのグループの人数と同じ5人を選抜したのである。

 

 今回は芝の上でダンスを行うわけなので向こう側にとってはステップや大技に制限が出てしまうが向こうのグループリーダーが競馬好きであったのが功を奏しなるほど芝の上でダンスですか、面白いですねとオッケーサインが下りた。馬と言えば芝の上、もちろんウマ娘も芝かダートの上である。そんなこんなで男とウマ娘は相手の到着を待っているという段階である。

 

 マヤノトップガンやトウカイテイオーに纏わりつかれながらはいはいと相手をしているとヒィンと声が聞こえた。後ろを見るとミスティストリームが軽快な歩調で男たちの元へ駆け寄ってくるところだった。どうやらウオッカがトレーニングに行ってしまったことで寂しくなったらしい。

 

 現在ミスティストリームは男やウマ娘が外にいるならという条件の下放牧場の扉を開けて自由に外に出られるようになっている、というのもウオッカや他のウマ娘がミスティストリームに対してどこまで意思疎通ができるか実験したところかなり詳しいところまで意思疎通ができたので出てはいけないラインを教えることに成功したのだ。

 

 それにここは完全私有地、車なんぞ入ってこなければ危ない場所など何もない。ミスティストリームの後ろには厩務員の川居の姿があったので彼がずっとついて散歩のようなことをさせていたのだろう。男がこっちでミスティストリームの面倒を見ることを伝えると川居は馬房の掃除をしてくると厩舎の中に入っていった。無口を付けたミスティストリームを目にしたトウカイテイオーがミスティ~~!と駆け寄って可愛がる。他のウマ娘もそれに続く。

 

 「馬…か。私たちの世界にはこの子たちの代わりに私たちウマ娘がいてここだとウマ娘の代わりに馬がいる…不思議だね。全然違うのに親近感が湧いてくるよ」

 

 「馬のフジもまだ生きてるぞ。もう高齢馬だけど功労馬として飼養されてる。いつか会いに行くか?」

 

 「そう…だね。私じゃない私か。考えたこともなかったな、きっと素敵なことだとおもうな」

 

 「ここにいるならもっと素敵なことだって起こると思うよ。なんせ、俺もこの先は読めないからな」

 

 「じゃあどんなキセキが起こるかも分からないわけだ。私も手は抜けないかな?トレーナーさんが見るキセキは、私だけがいいから」

 

 キザっぽくそんなことを言うお茶目なフジキセキが指を唇につけてパチリと様になったウインクを飛ばす。男はこいつめ、と乱暴に彼女の頭を混ぜる。心底嬉しそうにそれを受け入れたフジキセキだがその後ろからミスティストリームが男の真似をしようとしたのか舌でフジキセキの耳を舐めようとする。苦笑した彼女がダメだよ、と軽く注意するとミスティストリームはすぐさまやめた。そのままフジキセキに撫でてもらおうと頭を摺り寄せる。

 

 

 そうしていると駐車スペースに1台のワンボックスカーが入ってその中から男性が5人おりてきた。5人組のブレイクダンサーチーム、ミニッツファイブの面々だ。チームとしての世界選手権出場、個人としての世界一のダンサーの称号を有する日本最強クラスのストリートダンサーたちである。

 

 彼らは男たちを見つけたが当たり前のように馬がいることに面食らっているようだ。ウマ娘がいるだけでもインパクト抜群なのにそこに競走馬の卵がいればそれはもうメガトン級の衝撃だろう。男は5人と1頭にその場で待つように指示をして挨拶をするために歩み寄った。

 

 「ようこそURAへ。お待ちしてました。オレンジさんですか?」

 

 「あ、はい。ミニッツファイブリーダーのオレンジです。そっちからグレープ、パッション、パイン、アップル。今日はよろしくお願いします、いや驚きました」

 

 「すいません、ではこっちへ。一応芝は短く刈りましたけど怪我しそうであれば遠慮なくおっしゃってください。みんな挨拶して」

 

 男がさっそくとミニッツファイブの5人を引き連れてウマ娘たちの元へ戻る。ミスティストリームの元に川居がやってきて無口に引き綱を付けてミスティストリームを放牧場の中へ戻して扉を閉めた。流石に外部の人間になにかあればまずいとの判断だ。そしてウマ娘たちがそれぞれ自己紹介をする。

 

 彼女たちの服装はストリート風のパンクなもの。全員ダメージジーンズを履き、柄は一緒だが色違いのTシャツを着てそれを胸の下あたりで結んでへそを出している。そして右腕の手首に黄色いスカーフを結んでいた。そう、掲示板で服飾屋と名乗っている彼女の暴走である。満足げな顔をしてアグネスデジタルと固い握手を交わしていたのは言うまでもない。

 

 「トウカイテイオー…君、いや貴方が。実は俺トウカイテイオー号のファンだったんです。本物は見たことないけどビデオで何回もレース見ました。会えてうれしいです」

 

 「ボクのファン!?じゃなかった…こっちのボクのファンなのかあ。なんか変な気分だなー、あ!こっちでもボクが走ったらファンになってくれたりしないかな!?」

 

 「マヤは?!ねえマヤはー!?」

 

 「はい二人ともそこでストップ。ごめんなさい、私はフジキセキ。今回のウマ娘側の代表です。では一応ミーティングを始めましょう。トレーナーさん」

 

 「ああ、ありがとフジ。長旅でお疲れでしょうしこちらへどうぞ。テイオー、平塚さんにお茶とお茶請けの用意するように伝えてきて」

 

 「はーいっ!」

 

 「あーセイちゃん横になりますねってタイシンさん?」

 

 「仕事なんだからサボるな」

 

 暴走を始めたトウカイテイオーとマヤノトップガンを華麗に鎮圧したフジキセキがミニッツファイブの5人を客間に案内する。先行したトウカイテイオーのステップを見た5人組から感心したようなため息がもれ、何となく男は誇らしい気持ちになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

350:我らUMAの支援者

いやー、ヤバかったなコラボ動画

 

351:我らUMAの支援者

パンクファッション!おへそ!素晴らしい!

 

352:我らUMAの支援者

これ性癖捻くれた奴いるだろ絶対

 

353:我らUMAの支援者

それよりもフジキセキがイケメン過ぎる

 

354:我らUMAの支援者

ダンスはじめのドアップからの流し目で死んだ。

 

355:我らUMAの支援者

というかストリートダンスのプロ中のプロと身体能力で張り合えるとかやっぱウマ娘やべーわ

 

356:我らUMAの支援者

ダンスのキレとかは流石にプロには勝てないけどバク宙とか当たり前のように飛んでプロに合わせてる時点でおかしい

 

357:我らUMAの支援者

リーダーのオレンジ君5人全員にサインをTシャツにもらってニッコニコでしたね

 

358:我らUMAの支援者

トウカイテイオーの高速ステップ凄かったなあ

 

359:我らUMAの支援者

ハウサーもびっくり

 

360:我らUMAの支援者

俺はマヤちゃんのジャンプ力の高さにおでれーた

 

361:我らUMAの支援者

テイクオフじゃねえんよ、高いんよ

 

362:我らUMAの支援者

後ろの放牧場でミスティちゃんがヘドバンして楽しそうでほっこりしました

 

363:我らUMAの支援者

俺はそれよりもナリタタイシンがヒットをうてることに驚いた。ポップダンスができるウマ娘

 

364:我らUMAの支援者

筋肉量がありすぎるせいかマジで爆発するみたいなヒット打ってたよな

 

365:我らUMAの支援者

お前ら詳しいな…俺はそれよりもフジキセキとセイウンスカイのペアダンスに尊死したんだけど

 

366:我らUMAの支援者

メドレーの曲もよかったよなあ。オレンジ君とテイオーが並んでステップ踏んでるところ最高だった

 

367:我らUMAの支援者

まさかあんなイケメン女子なフジキセキじゃなくて男役がセイウンスカイだなんて。というか踊ってる曲、最初はストリートらしくないのに10秒当たりで一気に盛り上がるの素敵すぎる。

 

368:我らUMAの支援者

二人が手を合わせて近づいて離れた瞬間の盛り上がりヤバかった。

 

369:我らUMAの支援者

あのパンクファッションでえらいたおやかに踊ってたよなフジキセキ

 

370:我らUMAの支援者

お腹おへそくびれ(*´Д`)

 

371:我らUMAの支援者

やべーやつだ!

 

372:我らUMAの支援者

帰れ!

 

373:他称トレーナー

え、ごめんわかった

 

374:我らUMAの支援者

お前じゃない!

 

375:我らUMAの支援者

待っていかないでイッチ!

 

376:我らUMAの支援者

タイミング悪いよ!

 

377:他称トレーナー

やあお前ら、俺が来たってことは分かるな?お知らせがあるんよ。ビックニュースや

 

378:我らUMAの支援者

ほう、ほほう?

 

379:我らUMAの支援者

イッチ、きかせたまへ

 

380:我らUMAの支援者

はよう。我らの気は長くないぞ

 

381:他称トレーナー

ほらもうすぐ日本ダービーやん?

 

382:我らUMAの支援者

そっすね

 

383:我らUMAの支援者

ついでにオークスでもありますねえ!

 

384:他称トレーナー

スマン今回オークス何もないんや

 

385:我らUMAの支援者

なんやて

 

386:我らUMAの支援者

なんでじゃあああああああ!!!

 

387:他称トレーナー

いやこっちのほうにパワーを割いててな?日本ダービー前日に東京競馬場を借りることに成功したんや。言ってることはわかるな?

 

388:我らUMAの支援者

まさか…東京競馬場でウマ娘レースを!?

 

389:我らUMAの支援者

まじですか!?ほんとですか!?信じていいんですか!?

 

390:他称トレーナー

おう、今回は信じて大丈夫やで。東京優駿前日にコラボイベントとして第2回ウマ娘プリティーダービーを開催します。もうJHAと話ついて確定や。ウマ娘たちも仕上げにかかっとる。選抜レースももう終わった。楽しみにしとくんやで

 

391:我らUMAの支援者

イッチぃぃぃ!

 

392:我らUMAの支援者

お前最高だよ!よくやった!

 

393:我らUMAの支援者

まさかこんな早く重賞の競馬場でウマ娘が走るところが見られるなんて!

 

394:我らUMAの支援者

誰が出るんや!?

 

395:我らUMAの支援者

誰が出ても夢のレースやぞ!?

 

396:我らUMAの支援者

ウイニングライブはあるんですか!?ありますよね!?あると言ってくれ!

 

397:他称トレーナー

あるに決まってるじゃないですかあ。3日後に本発表の予定やからそれまではスレ内でのみ言及してくれ

 

398:我らUMAの支援者

やったあああああ!!!

 

399:我らUMAの支援者

誰が出るんだろう!誰が1着とるんだろう!

 

400:我らUMAの支援者

もっと情報くれ!

 

401:他称トレーナー

お漏らしはここまでということで。それでは3日後にお会いしましょう。

 

402:我らUMAの支援者

ああああああああ!

 

403:我らUMAの支援者

この鬼畜!

 

404:我らUMAの支援者

こんな気持ちで待てと申すか!?

 

405:我らUMAの支援者

おのおおおおれええええええ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 




 えー、お久しぶりです。実は今回凄い難産でして…こんな中身のない内容になっちゃいました。ごめんなさい。

 次回に出るウマ娘ももう決まっているのでアンケートなどは行いません。もちろん出走ウマ娘やレース内容について賛否があるかもしれませんがこの作品はこうなんだでどうか納得して欲しいところです。

 今回はフジキセキに焦点をあて…たかった。無理でした。というかナーバスタマちゃんと化したタマモクロスの独白にしようと思ってたんですけど余りの重さに断念しました。こんなドロドロなのタマちゃんやない…オグリといちゃついててもろて…

 実は作者リーリュドロワットのイベントシーン大好き侍でありましてあそこまで踊れたら面白いだろうなあと思い話を軽くしたくて今回の小説パートを挿入した次第です。重馬場はこの小説にふさわしくないので

 え?フジキセキが告白紛いのことしてた?何の事やら。

 それでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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ウマ娘とテレビ、時々競走馬

 

238:名無しの馬主

情報不足で死にそう

 

239:名無しの馬主

JHAのホームページ更新あったけどレースがあるってことが分かったぐらいでメンバーはカミングスーンだもんな

 

240:名無しの馬主

誰が走るのか気になる気になる

 

241:名無しの馬主

競馬界隈ウマ娘でしっちゃかめっちゃかですな

 

242:名無しの馬主

そうですなあ

 

243:名無しの馬主

サイレンススズカはやっぱ人気だな

 

244:名無しの馬主

あの逃げをな、また見れるなんてな うっっ(感涙

 

245:名無しの馬主

だれだってそーなる おれもそーなる(尊死

 

246:名無しの馬主

軽率にまた死んでる…

 

247:名無しの馬主

ニヤニヤ動画のダンスカテゴリランキング1位にウマ娘いるの草

 

248:名無しの馬主

あの美少女の集まりがあんな格好して踊ればそうなる

 

249:名無しの馬主

ミニッツファイブに張り合うダンスしてたからそらそうよ

 

250:名無しの馬主

まず衣装がえっちっち

 

251:名無しの馬主

ボッ

 

252:名無しの馬主

全員腹だしというのがまずあかん。なんで全員あんな眩しい健康的なお腹してるのかわいい

 

253:名無しの馬主

スラッとしてるよな

 

254:名無しの馬主

まああのメンバーみんなスレ…もとい、機能美を追求した体してるし…フジキセキ以外

 

255:名無しの馬主

しっかり見るとこ見てるやんけ

 

256:名無しの馬主

変態!

 

257:名無しの馬主

いやだってさあ?見ちゃうよあんな素晴らしい動画

 

258:名無しの馬主

お、そうだな

 

259:他称トレーナー

お前ら…

 

260:名無しの馬主

イッチ!

 

261:名無しの馬主

ようイッチ!ご機嫌かい?

 

262:他称トレーナー

ちょっと前のレス見てから言えよマジで。こりゃちょっと考え直す必要がありますかね

 

263:名無しの馬主

え?

 

264:名無しの馬主

なにを?

 

265:名無しの馬主

ひょ?

 

266:他称トレーナー

いや、予想外に反応いいからウマ娘単体の踊ってみた動画を企画してたんだけどそんな目で見られると流石に

 

267:名無しの馬主

何言ってるんだイッチ、そんな目とは失礼な

 

268:名無しの馬主

これはっ!

 

269:名無しの馬主

推しを眺める不審者の目だ

 

270:名無しの馬主

だめじゃん!

 

271:他称トレーナー

デジたんが涙目になって踊ってみた動画を所望してるのでやるけど。君も踊るんだよ?ウオッカとダイワスカーレットに挟まれてのセンターで

 

272:名無しの馬主

いや草

 

273:名無しの馬主

デジたんいじめやめろww

 

274:名無しの馬主

またイッチがデジたんを殺しにかかってる…

 

275:他称トレーナー

そんで連絡事項なんだけど、テレビ取材が来るらしい

 

276:名無しの馬主

んお?

 

277:名無しの馬主

また地方テレビ?

 

278:名無しの馬主

ええやん!地方でもウマ娘がテレビに映るわけじゃん?録画予約しなきゃ

 

279:他称トレーナー

ところがどっこい全国テレビです。ワイマジで困惑。ミスティに癒しを求めたらクリークママに甘やかされた。いや違う、クリークに甘やかされた

 

280:名無しの馬主

マ?

 

281:名無しの馬主

スーパークリークがお母さんになってて草生える

 

282:名無しの馬主

お母さんwww

 

283:名無しの馬主

ミスティちゃんも馬主がこれだと不安よな

 

284:名無しの馬主

って全国ぅ?!マジで言ってるんか!?

 

285:他称トレーナー

大マジだよ。朝のニュース番組で特集組ませてってJHA経由でお話が来たん。あたふたしてるの俺と従業員だけなんだけどさ。ウマ娘の皆さんとても慣れてらっしゃるのね…

 

286:名無しの馬主

スぺちゃんとか慌てふためいてダイエット始めそうだけど。マックイーンとかも

 

287:名無しの馬主

はぇーイッチよく頑張ってるな。今何徹め?

 

288:他称トレーナー

3!

 

289:名無しの馬主

寝ろばーーーーかっ!

 

290:名無しの馬主

生き急ぐな

 

291:名無しの馬主

ハイこのスレ終了!終わり!閉廷!以上!みんな解散!

 

292:他称トレーナー

ちゃうねん、お知らせもやけど相談したいことあるねん。とりあえず聞いてってや

 

293:名無しの馬主

良し聞こう、そしてお前は吐き出してから10分以内に睡眠をとれ。いいな?

 

294:名無しの馬主

で、なにさね?

 

295:他称トレーナー

君たちが気になっている出走ウマ娘なんだけど…テレビで発表になるよ

 

296:名無しの馬主

ええやん

 

297:名無しの馬主

それは俄然楽しみになってきましたね

 

298:名無しの馬主

ははーん、さては思い付きだな?

 

299:他称トレーナー

うん、ホームページで発表予定だったけどテレビ取材の話が舞い込んできたから急遽変更したんだ。ごめんなさい

【頭を下げる男の隣で男の真似なのか頭を下げてるミスティストリームの画像】

 

300:名無しの馬主

おまえなんでそんなの撮ってるんだよwww

 

301:名無しの馬主

ミスティに謝らせるなんて…

 

302:名無しの馬主

とりあえずもうしばらくの辛抱か。気になるなあ、誰が走るんだろうか

 

303:他称トレーナー

で、こっちが相談なんだけど。家族にバレたんやけどどうしよう

 

304:名無しの馬主

いや草

 

305:名無しの馬主

遂に親バレか

 

306:名無しの馬主

息子がハーレム築いてるなんて親からしたらとんでもないことだもんなあ

 

307:他称トレーナー

うん、アポ無しで突撃されたよ。どうしようじゃなくてもう終わったことなんだけどさ

 

308:名無しの馬主

報告じゃん

 

309:名無しの馬主

ウマ娘たちが出てきたわけが親に通じるかどうか

 

310:他称トレーナー

と思うじゃん?

 

311:名無しの馬主

え?

 

312:名無しの馬主

まさか親にしてイッチあり?

 

313:他称トレーナー

「あんたが変なことやってるって聞いて何事かと思ってたらそういうことなら安心したわ~。何もしないで過ごすよりよっぽど健全じゃないの。で、お嫁さんはだれ?」って。最後の質問には全力で居ないって答えといた。俺は!ウマ娘を!恋愛対象として!見ない!というか年齢的に犯罪じゃ!

 

314:名無しの馬主

ふむ、本音は?

 

315:他称トレーナー

正直やべえわ。気立て良くて可愛くて、優しくて?そんでおまけに物理的に尻尾振って近づいてくる。こんなん一般人からしたらやばい…やばくない?

 

316:名無しの馬主

気持ちは分かる

 

317:名無しの馬主

実際イッチよく耐えてるよ

 

318:名無しの馬主

ウマ娘の皆さん多分イッチを落としにかかってますよね?

 

319:名無しの馬主

そっすね

 

320:名無しの馬主

おまえには聞いてないんやが?

 

321:他称トレーナー

スキンシップがみんな好きやねんな。頭撫でて欲しがるんよ、どうも向こうの俺がレースで勝つたびや何か褒めるときことあるごとに頭を撫でるもんだからみんな癖になってるみたいで。近々弟と妹が連れ立ってこっちくるって言ってたしどうなることやら

 

322:名無しの馬主

そう言えばイッチ兄妹いるんだっけ

 

323:名無しの馬主

じゃあ年齢を教えてくれるかな?

 

324:他称トレーナー

妹が高校3年生 弟が大学2年生。弟は今東京にいるし休みがあったらダービーくる?って誘ってるよ。妹はほら、受験生だから…私も行きたーいって言ってたけど

 

325:名無しの馬主

弟くんってもしかして金持ちでは?イッチの祖父の資産引き継いでるんでそ?

 

326:他称トレーナー

まあ大金とはいかんが大学生にしてはお金持ってる…って言ってあげたいんだけど妹も弟も遺産は大学卒業5年後までは家の方針で親の管理下にあるんだ。若いうちに大金持つとろくなことがないって身をもって知ったよ…よくわからん親戚が沢山いるんだな俺って…

 

327:名無しの馬主

唐突に闇を生やすな

 

328:他称トレーナー

まあそれはそれとして、今から取材だから行ってくるわ

 

329:名無しの馬主

は?

 

330:名無しの馬主

おい約束はどうした

 

331:名無しの馬主

10分後に寝ろっつっただろうがおおん?

 

332:鉄人

社長、オグリキャップちゃんの食欲ヤバいんで食堂増員お願いしたいんだけど

 

333:栄養士

いやー、あの体のどこに収まってるんだろうねえ

 

334:競馬で全財産を溶かす男

仕込みで筋肉痛とか久々だぜ。というかこれ以上ウマ娘増えるんなら増員マジで考えた方がいいかもな

 

335:他称トレーナー

スレみーん!出番だぞー!

 

336:名無しの馬主

いえっさー!

 

337:名無しの馬主

ワイ将、イタリアンレストランからの退職を決意

 

338:名無しの馬主

カップラーメンなら作れる

 

339:名無しの馬主

ソレハリョウリジャナイトナンドイッタラ

 

340:名無しの馬主

今度こそ受けに行くんゴ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、今からテレビの取材が来ます。準備はよろしいですか~~。というかなんでそんなに君たち平然としてるの?」

 

 「だって私たちの世界ではテレビの取材だなんてG1レース走ってればよくあることですし」

 

 男の呼びかけには~~いと余裕たっぷりに返すウマ娘たちと緊張で今にも心臓が飛び出そうな男、代表としてスペシャルウィークがなぜこんなにもウマ娘たちが取材慣れをしているかの解説を挟む。そうなの?そうなんだ…と男は納得するがそれはそうとして今日は忙しいのである。

 

 なんせ天下のテレビである。地方テレビではなく全国津々浦々どこのご家庭にも1台あるテレビを点ければ必ず映るチャンネルにウマ娘が映るのだ。失敗、は編集でカットしてもらえばいいかもしれないがそれでも金を転がして何もせず唯々諾々と過ごしてきた男としては中々のビッグイベント…と思ったがウマ娘が出現している時点でそれを超えるビッグイベントはないだろうと男は思い直すことにした。

 

 「じゃ、各自持ち場によろしく。スぺちゃんは案内役だから俺と一緒。ウオッカとスカーレットはミスティに構ってあげてね」

 

 「分かった!スカーレットいくぞ、ミスティが待ってる」

 

 「はいはい、もうすっかりお母さんね…」

 

 「うっせえ!悪いか!」

 

 「悪いなんて言ってないでしょ!」

 

 「……大丈夫かな」

 

 「まあスカーレットが猫被ればなんとかなるでしょ。じゃ、スぺちゃんよろしくね」

 

 「はいっ!任せてくださいトレーナーさん!」

 

 喧嘩しながらも並んでミスティストリームが収まっている馬房に歩いていく二人を不安そうに見つめるスペシャルウィークの頭をポンと叩いた男がテレビの取材班が車を停めてカメラを抱えて出てくるところを見て顔を引き締める。スペシャルウィークの耳が男の手の下でピンと立ち、カメラを構えたカメラマンがリポーターと何かを話しているのを確認して二人してそれを待つことにするのだった。

 

 

 

 

 「いらっしゃいました!こちらがURAの代表の方と今回一緒に案内してくださるというウマ娘の方ですね!?よろしくお願いします!」

 

 「どうも、URAの代表をしているトレーナーです。本日はよろしくお願いします」

 

 「ウマ娘のスペシャルウィークです!よろしくお願いします!」

 

 「さっそくですがそちらのスペシャルウィークさんの耳と尻尾は本物なのでしょうか?視聴者の方からも何かの小道具じゃないかという質問がありますけども」

 

 「んー、本物なんですけどどうしたら証明できるんでしょう?引っ張ってみますか?」

 

 取材が始まり、当たり障りのない質問を経てウマ娘の一通りの説明をした男とスペシャルウィークに女性のリポーターからそんな質問が飛び出してくる。それに困ったなあという顔をしたスペシャルウィークがあからさまに耳と尻尾を動かしてそう提案すると、よろしいのですか?と男に確認が入った。男がスペシャルウィークを見て確認をとると大丈夫ですと視線で返されたのでデリケートなので優しく触ってあげてくださいと言ってそっと頭を差し出したスペシャルウィークの耳をレポーターがゆっくりと触る。

 

 血が通った体温の温かさと動く耳の感触を確認したレポーターが確かに本物ですとカメラに向かって宣言する。そして男が場内を案内しますと言って、取材班とスペシャルウィークを連れて敷地内に入っていくのだった。

 

 

 

 「ここがレース場ですね。外周は芝、内周がダートです。芝は1周2000mで、ウマ娘のトレーニングにも使用しています」

 

 「なるほど、これは大きいですね。トレーニングと言いますと例えばどんなものを?」

 

 「そうですね、まあ普通にここを走るのもそうなんですが今ならあれです。ショットガンタッチと言います」

 

 男が指をさしたところにはラグビーボールを持ったタイキシャトルが肩をぐるぐると回しているところだった。そして、ボールをひっつかんで思いっきり投げる。大きな山なりを描いて飛ぶボールはすさまじい速さで飛んでいくと同時にタイキシャトルがボールを投げた瞬間待っていたニシノフラワーが芝を抉らんとせんばかりのパワーで駆け出しボールに追いついてキャッチする。今度はヒシアケボノ、フジキセキと続いている。カメラがその人ではほぼ不可能な映像をカメラに写しリポーターが驚きの感想を述べるのを待ち次の場所を指す。

 

 「タイヤ引き、もしくはそり引きですね。ばんえいのそりを使用しています」

 

 「すごいパワーですね。人ではとても不可能です、それをあんな軽々と…」

 

 ダート内ではばんえい競馬のそりを体に括りつけて引っ張るマチカネタンホイザとナイスネイチャ、大小さまざまなタイヤを引くウイニングチケットとナリタタイシン、ビワハヤヒデの姿がある。特に目を引くのは5トンの超大型タイヤを引っ張るハルウララとそのうえで寝転んでいるセイウンスカイ、座っているライスシャワー、メガホンをもって応援しているマヤノトップガンだろう。

 

 「お、走るみたいですね。あそこ見えますか?緑色のイヤーカバーを付けた子とロングへアで後ろに黒い長いリボンを付けている子です。それぞれサイレンススズカとマルゼンスキーといいます。併走トレーニングですね」

 

 「なるほど、競走馬と同じトレーニングをするんですね」

 

 「ええ、彼女らはレースを走るアスリートですから」

 

 そう男がこたえ、二人が走りだす。逃げウマ娘の圧倒的な速度をもってターフに軌跡を残すサイレンススズカとマルゼンスキー、あっという間に男とスペシャルウィーク、取材陣がいるラチの前を通り二人が生み出した烈風が男たちを叩いた。すさまじい速度にリポーターもコメントに困っているようだ。

 

 「そしてこっちが坂路です。きついと評判なんですよ」

 

 次に男が案内したのは坂路と呼ばれる傾斜付きのコース400mほどの坂路には既にウマ娘の走り込みが行われていた。ミホノブルボンの希望によってウマ娘でもきついと称される坂路を走り込むのはミホノブルボンとメイショウドトウ、マチカネフクキタルにスマートファルコン。踏み込みの音の大きさと傾斜をものともせず上へ駆け上るウマ娘たちを余すところなく写すカメラだ。

 

 「そしてこっちがダンスルームですね」

 

 男が元倉庫で現レッスン室の中に取材班を案内する。中にはトウカイテイオーにメジロマックイーン、なぜか盆踊りを踊っているオグリキャップに突っ込むタマモクロス、ニコニコ笑うスーパークリーク、ぶっ倒れているアグネスデジタルがいた。流石にアグネスデジタルの醜態はまずいと感じたのかスペシャルウィークが担いで別室に一緒に入っていく。

 

 「どうせなら一曲聞いていかれますか?メインは、スぺ!頼んだ」

 

 「是非ともお願いします!」

 

 「はいっ!任せてください!」

 

 戻ってきたスペシャルウィークにセンターを頼んだ男が音響機械のスイッチを入れる。軽快に鳴り出した音楽に合わせて歌い、踊るウマ娘の姿。URAが何をしているかをきちんと説明できるだろうと男は胸をなでおろすのだった。

 

 

 

 

 

 

 「そういえば、いまURAでいくつか挑戦していることがあると伺っています。どんなことなのでしょうか?」

 

 「そうですね大きく分けて二つあります。一つは、これです」

 

 「これは…馬房ですか?」

 

 「ええ、そうです。実は馬主の資格を今回取りましてウマ娘と一緒に競走馬を育て、中央レースに参加するということを試しているんです。中へどうぞ」

 

 スペシャルウィークと別れ、ミスティストリームがいる馬房の中に取材班を招き入れた男、その中ではウオッカに甘えるミスティストリームとニンジンを切り分けるダイワスカーレットの姿があった。男を見つけた二人は軽く自己紹介をしてカメラを不思議そうに見つめるミスティストリームを落ち着かせる。

 

 「可愛らしいお馬さんですね。この子を競走馬にするということですか」

 

 「そうです。かなり甘えん坊ですが頭もよく走ることを嫌わない。調教始めたてなので来年度のデビューを目指しています」

 

 ウオッカが馬房の扉を開け、カッポカッポとミスティストリームが出てくる。ミスティストリームは男にすり寄って一通り撫でてもらうとリポーターにも挨拶をしようとしたのか顔を近づける。おっかなびっくりリポーターが撫でると気持ちよかったのか目を細めている。綱を付けないでも大丈夫なんですか?という質問に

 

 「ミスティは頭がいいからな!俺たちがいる場所から離れないし、離れても戻ってくるんだ。な、ミスティ?」

 

 そういうウオッカに呼ばれたと思ったのかミスティが近づいて横に並ぶ。ダイワスカーレットが切ったニンジンを咥えさせるとぼりぼりと美味しそうに食べだした。

 

 「ウオッカさんとミスティストリーム、なんだか似てますね。全然違うんですけども」

 

 「あ、そうなんですよ。ミスティストリームの母はウオッカ号なんです。父はディープインパクト号でかなりの良血馬なんです。やっぱり一番懐いているのはウオッカ相手ですね、なにせ魂が母親の物ですから」

 

 「そうなんですか!?これはかなり驚きましたね。二つ挑戦していることがあるとおっしゃっていましたがもう一つは何でしょうか?」

 

 「ウマ娘と競走馬が中央の同じレースで走ることです。この子たちウマ娘は自分たちのことを走るために生まれてきたと称しています。なら、大舞台で思いっきり、存分に、心行くまで、走らせてやりたい」

 

 男はそう言いながら馬房から出る。ウオッカとダイワスカーレット、ミスティストリームもそれに続き、最後に取材陣が出てきた。外の放牧場にはウマ娘が全員とURAの職員が勢ぞろいしている。黙って続きを促してくるリポーターのマイクに向かって男は話を続ける。

 

 「そのための第一歩として、開催が近い日本ダービー、東京優駿の前日にJHAさんと協力して東京競馬場にてウマ娘のレースを行いたいと思っています」

 

 「そうなんですか?!それは是非ともみたいですね!レースに出るウマ娘はどなたなんですか!?」

 

 「もう模擬レースを行って決まっています。この子たちです」

 

 そう男が言ったとき、それぞれのウマ娘が前へ出る。スペシャルウィーク、ライスシャワー、ウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、ナイスネイチャ、トウカイテイオー、メジロマックイーン、ウオッカ、ダイワスカーレット、ミホノブルボン、マルゼンスキー、セイウンスカイ、サイレンススズカ、フジキセキ、スーパークリーク、タマモクロス、オグリキャップ。それぞれの名前を呼んだ男と返事を返すウマ娘。決意とやる気がみなぎる18対の瞳をそれぞれ見返した男がまたカメラに向き直る。

 

 「この18人が出走ウマ娘です。きっと往時のファンの皆さんにとっては夢の大レースとして映ると思っています」

 

 男はリポーターにそう断言して、レースへ思いをはせる。誰が一着になってもおかしくない、誰を応援していいかすらも分からない。だけど、開催しなければならない。リポーターの興奮気味の質問に答えながら男は決意を固めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

615:名無しの馬主

マジで夢の大レースやんけどうしたらええんやこれ

 

616:名無しの馬主

応援馬券ないんすね…

 

617:名無しの馬主

絶対見に行くわ

 

618:名無しの馬主

オグリキャップがいるだけで競馬場満杯になりそう

 

619:他称トレーナー

仮眠をとってすっきり元気!どうもイッチです。なんか知らんけど絶対に報告しないといけないことが出来たのでやってきました

 

620:名無しの馬主

どうしたイッチ

 

621:名無しの馬主

イッチ、お前最高や

 

622:名無しの馬主

きたばっかのオグリキャップ達を走らせる決断をしたのはどういうわけなんや

 

623:他称トレーナー

彼女たちが走りたいって言ったから。そうじゃなきゃ走らせないよ。楽しく走ってほしい、義務感とかそういうつまらないことで縛られてほしくないしね

 

624:名無しの馬主

おまえならそうやろな

 

625:名無しの馬主

で、報告しなきゃいけないことって?

 

626:他称トレーナー

いやさ?ウマ娘が一人こっちに来て、帰ってたんだけどさ?

 

627:名無しの馬主

ゴルシちゃんだろ?

 

628:名無しの馬主

何時ものことじゃん

 

629:名無しの馬主

何時もいつの間にか現れていつの間にかいなくなってるじゃん

 

630:名無しの馬主

はい解散解散、レースの話しようぜ?

 

631:他称トレーナー

違うんだよなあ

【男とバッチリ肩を組んで自撮りをしている小さな白いシルクハットを右耳あたりにつけたロングヘアのウマ娘】

 

 

632:名無しの馬主

えっ!?えっ!?誰!?

 

633:名無しの馬主

マジで誰!?

 

634:名無しの馬主

すっげえ綺麗とかっこいいを合わせたような感じ!

 

635:名無しの馬主

マジでだれ?ヒントは!?

 

636:他称トレーナー

ヒントは3冠馬 

 

637:名無しの馬主

シンボリルドルフ!?

 

638:名無しの馬主

ナリタブライアンだろ!?

 

639:名無しの馬主

ディープインパクトじゃね!?

 

640:名無しの馬主

ミスターシービー!?

 

641:他称トレーナー

うん>>640が正解。ミスターシービー、だってさ。ちょっとミスティの様子を見に庭に出たらいたんだもんびっくりした。「やっほーミスタートレーナー!散歩してたらここにいたんだけど!でもキミに会えたから悪いことじゃないね!こっちに来た皆は元気かな!?」って。陽気で快活なお姉さんって感じだけどちょっと自由だね。

 

642:名無しの馬主

うおおお、ミスターシービー!すっげえ!

 

643:名無しの馬主

ってことは意図してこっちに来たわけじゃないのか?

 

644:名無しの馬主

ゴルシちゃんが移動しているという前例があるとはいえどういうこっちゃ

 

645:名無しの馬主

もしかして意外とさっぱりしてる

 

646:他称トレーナー

「ん~~~~会えてうれしいよトレーナー!」って抱き着かれてめっちゃすりすりされた。泣きはしてなかったな。めっちゃいい匂いした

 

647:名無しの馬主

ぶっころ

 

648:名無しの馬主

はーこいつホンマ

 

649:名無しの馬主

SHINE!光り輝けって意味だぞ?

 

650:他称トレーナー

ちょっと話したら「アタシも残りたいのはヤマヤマだけど、向こうに残ってる子たちのこともあるから一回帰るね!またどっかであおう~~~!」とそのまま女神像にダイブして消えていった。何というか自由人って感じだな。ゴルシとちょっと似てるかもね。

 

651:名無しの馬主

嵐みてえだな

 

652:名無しの馬主

ま、ともかく行き来は可能っていう裏付けは取れたな

 

653:名無しの馬主

そういえばイッチ、日本ダービー前日のレースいつ移動するの?

 

654:他称トレーナー

余裕をもって3日前。バスもホテルもJHAが用意してくれた。ウマ娘全員分。勿論全員でいくぜ!なんかちょっとした修学旅行みたいだな

 

655:名無しの馬主

オグリキャップの食事量は大丈夫ですか?

 

656:鉄人

それはもちろん

 

657:栄養士

私たちが!

 

658:競馬で全財産を溶かす男

同行してフォローに当たります!現地でダービーに賭けれるうへへへへ

 

659:名無しの馬主

だめだこりゃ

 

660:名無しの馬主

最後がなければなあ

 

661:名無しの馬主

オグリキャップ号は寝藁まで食うほど大食いで知られていたけどこっちのオグリキャップやばいな

 

662:名無しの馬主

天空ペガサスミックス盛りもかくやのレベルの食事量

 

663:名無しの馬主

よく支えとるわ

 

664:他称トレーナー

最近仕入れが軽トラから4トントラックに変わったで

 

665:名無しの馬主

もう業者なんよそれは

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。次回はレースですがほぼカットにしようかな、どうしようかなと思っています。なんなら誰を勝たせるかも決まってない。

 オグリキャップってやっぱりすごい人気だったんですね。競馬は不勉強ですけど調べれば調べるほど凄い馬だったんですねえ。

 さらっと育成未実装のウマ娘が出ましたが気にしてはいけない。好きなんです、それだけ。ではでは次回お会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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【ウマ娘が】日本ダービーについて語るスレ【走る!】

1:今日も馬券が舞う

ダービー前日ですねえ!なんか色々ありすぎてもうおじさんはやばいよやばいよ

 

2:今日も馬券が舞う

今日はとんでもないからなあ

 

3:今日も馬券が舞う

あったことを纏めようか

 

4:今日も馬券が舞う

ウマ娘がダービー前日にレースするなんて…

 

5:今日も馬券が舞う

楽しみで夜も眠れませんでした

 

6:今日も馬券が舞う

まずウマ娘ってなによ?俺よく知らんのだけど

 

7:今日も馬券が舞う

ご存知、ないのですか!?

 

8:今日も馬券が舞う

最近話題のコンテンツだゾ

 

9:今日も馬券が舞う

コンテンツというか、新種の生き物?

 

10:今日も馬券が舞う

学会が揺れるやつやん

 

11:今日も馬券が舞う

まあ俺らにとってはどうでもいい話よ

 

12:今日も馬券が舞う

説明しよう!ウマ娘とは美少女である!終わり!

 

13:今日も馬券が舞う

ざっつ

 

14:今日も馬券が舞う

真面目に話すとウマ娘とは往時の名馬たちの魂を引き継いだ女の子たちのことで馬の耳と尻尾が生えているのが特徴。あと顔出ししてる子は多種多様な美少女。あと馬並みの速度で走れる

 

15:今日も馬券が舞う

馬並みなのね~~

 

16:今日も馬券が舞う

そういう意味ではないが。とにかく馬あるいはそれ以上の速度で何千メートルも走ることが出来る。詳しくはURAの動画を見るといい

 

17:今日も馬券が舞う

まじで?すげえなそれがほんとだったら

 

18:今日も馬券が舞う

というかニヤニヤで動画上がってるぞ。ミニッツファイブがウマ娘とダンス対決したり一緒に踊ったりしてるやつ

 

19:今日も馬券が舞う

ニヤニヤか~、ちょっと覗いてみようかな

 

20:今日も馬券が舞う

え?これマジ?美少女すぎない?ポニテの子凄いタイプ…

 

21:今日も馬券が舞う

ああ、トウカイテイオーちゃんか。快活っぽい感じで可愛らしいよな

 

22:今日も馬券が舞う

フジキセキだという前後左右どこから見てもイケメンな子がすこすこスコティッシュフォールド

 

23:今日も馬券が舞う

知らんけど馬が重なって見えるな。ふしぎぃ

 

24:今日も馬券が舞う

なー、知ってる馬だったら分かるんだけど知らない馬の面影を美少女に感じるって変な気分だあ

 

25:今日も馬券が舞う

というか有名な馬ばっかりだから知らない馬の方が少ないんじゃないか?

 

26:今日も馬券が舞う

ワイ競馬始めたの3か月前なんや

 

27:今日も馬券が舞う

スレ間違ってないかここ深部のスレやぞ。ギャンブルヒャッハーな世紀末スレになんでレベル1の村人がおるんや

 

28:今日も馬券が舞う

いや他のスレウマ娘に対して美少女うえーーーい!しか言ってないから詳しいこと知れるかなって

 

29:今日も馬券が舞う

ふむ、では今日のこともあるしおさらいといこうではないか

 

30:今日も馬券が舞う

本スレ行けばいいじゃん。始まりは向こうのスレやったんやし

 

31:今日も馬券が舞う

あそこもう身内スレでなあ。話についていけへんのや。下ネタもいえへんし

 

32:今日も馬券が舞う

うんこちんちんおちんちのびろーん

 

33:今日も馬券が舞う

ココでも言うなよ下ネタなんか

 

34:今日も馬券が舞う

ゴロゴロコミックじゃないんだぞ

 

35:今日も馬券が舞う

いくら便所の壁だとしてもな

 

36:今日も馬券が舞う

まずちょっと前にJHAの公式ホームページが更新されたんだよ

 

37:今日も馬券が舞う

ダービー前日にウマ娘のレースを行うって。第2回ウマ娘プリティーダービーっていう感じで

 

38:今日も馬券が舞う

第2回?1回目あったん?

 

39:今日も馬券が舞う

皐月賞桜花賞のちょっと前あたりにあったんだけどそのころはこんな話題になってなかったからURAが持ってるレース場でのレースが配信されたんやで

 

40:今日も馬券が舞う

今も配信残ってるはずやから見てみれば?

 

41:今日も馬券が舞う

URAレース場持ってるの?何それやばくない?

 

42:今日も馬券が舞う

その時に勝ったのがマチカネタンホイザ。動画を見ればわかるが見るからにゆるふわな耳が突き出した帽子が特徴的な子だ。俺の最推しでもある。ワイの彼女や

 

43:今日も馬券が舞う

>>42 存在しない記憶捏造するな

 

44:今日も馬券が舞う

何で生で見れなかったんだろうなクソァ!マルゼンスキーが走るとか是が非でも生で見たかったんだけど

 

45:今日も馬券が舞う

話がずれとるべや

 

46:今日も馬券が舞う

そんで先日の話や。朝の情報番組でウマ娘が出てしまった

 

47:今日も馬券が舞う

あ、それ見た。コスプレかなんかだと思ってチャンネル変えたけど

 

48:今日も馬券が舞う

残念ながらガチでしてなあ

 

49:今日も馬券が舞う

まじで?

 

50:今日も馬券が舞う

大マジよ。トレーニング風景とかがテレビでながれてん。というか今のフィーバーの原因よ?

 

51:今日も馬券が舞う

ここのスレは比較的理知的な奴らが集まってるからまだ正気度が高いぞ

 

52:今日も馬券が舞う

>>32 ほんとに?

 

53:今日も馬券が舞う

訂正、どこのスレも正気は失っている

 

54:今日も馬券が舞う

いやだってさあ!

 

55:今日も馬券が舞う

だっているんだもん!走るんだもん!あのアイドルホースが!

 

56:今日も馬券が舞う

オグリキャップ…!マジでテレビの前で叫んだよ俺

 

57:今日も馬券が舞う

棚の中にぬいぐるみあるよまだ

 

58:今日も馬券が舞う

ほんとに、ほんとにすごい馬だったんだ!

 

59:今日も馬券が舞う

笠松競馬場が全力でオファー出すっておっしゃってましたけど

 

60:今日も馬券が舞う

そらそうなるわ

 

61:今日も馬券が舞う

ただでさえ俺の隣でテレビ見ながら出てくるウマ娘の名前を連呼してたじいちゃんがオグリキャップ出た瞬間椅子蹴倒して立ち上がったぞ

 

62:今日も馬券が舞う

じいちゃんwww

 

63:今日も馬券が舞う

カメラちらっと確認して不思議そうに首をかしげてたけどな

 

64:今日も馬券が舞う

隣にいたタマモクロスに笑顔やオグリン!って言われてほっぺむに~されてたけどな

 

65:今日も馬券が舞う

何でダンス全カットしたんやテレビィ!

 

66:今日も馬券が舞う

見たかったぞ!スペシャルウィークセンターのダンスと歌見たかったぞ!

 

67:今日も馬券が舞う

さり気にスーパークリーク居たのすごいよな

 

68:今日も馬券が舞う

イナリワン居たら平成3強プラス1でヤバかったんやけどなあ

 

69:今日も馬券が舞う

いや名馬ばっかりだぞ。誰が来てもお祭りだぞ

 

70:今日も馬券が舞う

うちのおとっつぁんミホノブルボンのファンでなあ。坂路走ってるのがテレビに映った瞬間「ミホノブルボンじゃん!え?ナニコレ知ってるの!?」って俺に質問攻めしてきたよ。俺も詳しくは知らねーよ!!

 

71:今日も馬券が舞う

それでその特集の一番最後よ。

 

72:今日も馬券が舞う

出走ウマ娘の発表だよな。いやあそこ痺れたね

 

73:今日も馬券が舞う

ずらっと並んだウマ娘から名前を呼ばれた子が出てくるやつな

 

74:今日も馬券が舞う

最後にオグリキャップ呼ばれてグッと手を握りながら出てきたの見てジーンってなりました

 

75:今日も馬券が舞う

JHAがガチで宣伝に来てて笑う

 

76:今日も馬券が舞う

というか今日のテンバイヤー対策がヤバすぎる

 

77:今日も馬券が舞う

チケット買うのに身分証と住所氏名年齢までいるもんな。一致しない場合チケット無効になるんだってさ

 

78:今日も馬券が舞う

レースを別日に移動させて今日一日をウマ娘のために使うのえぐすぎない?

 

79:今日も馬券が舞う

朝から入場整理だよ。レースは昼からなのに。手荷物検査やら何やらチケットの確認とかを総出でやってるみたい

 

80:今日も馬券が舞う

ワイ将、一番乗り。がらんとしてる、だんだん人入ってきたってファッ!?

 

81:今日も馬券が舞う

どうした?

 

82:今日も馬券が舞う

羨ましいなあ、ぐぎぎぎ

 

83:今日も馬券が舞う

いや、ウマ娘おんねんけど。めっちゃ近いねんけど。うわ可愛い、えっ可愛すぎない?

 

84:今日も馬券が舞う

写真上げろ

 

85:今日も馬券が舞う

マナーとしてそれはちょっと…。鼻歌歌いながら準備運動してる…!

 

86:今日も馬券が舞う

えっマジで?だれ?

 

87:今日も馬券が舞う

タイキシャトルだ…!他にもいる!もう一人はメイショウドトウ?ヤダ仲良し…!

 

88:今日も馬券が舞う

ワイも現地入りってマジや!

 

89:今日も馬券が舞う

あ、アナウンス来た。今日走らないウマ娘の希望で暫く軽くコースを使うって。えっマジ?走ってくれんの?嘘!?

 

90:今日も馬券が舞う

ワイ最前列なんやけどめっちゃ近い可愛い。ちょまっ!?

 

91:今日も馬券が舞う

今度はどうした

 

92:今日も馬券が舞う

応答しろ!スネーク!

 

93:今日も馬券が舞う

スネエエエエエエエクッ!

 

94:今日も馬券が舞う

話しかけられた。挨拶された。世間話した。もうマジヤバ…!ファンサの神かよ…誰を応援しますカ?って。スペシャルウィークって言ったらスぺちゃん!強いデスよ!って。なんかもう、こう、ヤバい。ハウディ!タイキシャトルデース!って挨拶されたりメイショウドトウですぅって挨拶されたり…!マジでウマ娘推すわ。

 

95:今日も馬券が舞う

何で指定席とったんだ俺…!芝の上行けばよかった…!

 

96:今日も馬券が舞う

ワイは距離が距離で行けんから配信のチケット買ったわ

 

97:今日も馬券が舞う

というか配信もやばいよな。全員が全員実況したがったからそれぞれ解説と実況のペアで全員に実況させるなんてさ。

 

98:今日も馬券が舞う

好きな解説とアナウンサーの所に行けっていうぶん投げですよ

 

99:今日も馬券が舞う

JHAさんの本気が見える見える

 

100:今日も馬券が舞う

東京競馬場はアオヤマバクシンオーさんですね。よく勝ち残ったなマジで

 

101:今日も馬券が舞う

現地配信者いるなあ。配信していいよってJHAが言うとは思わなんだ

 

102:今日も馬券が舞う

多分JHAじゃなくてURAが言ったんだと思うけどな。宣伝のために

 

103:今日も馬券が舞う

うわ、ぞろぞろとウマ娘が出てきた。んひぃ~~!マヤノトップガン!ニシノフラワー!ヒシアケボノ!すっげえ…!直に見ると納得しちゃうわ。

 

104:今日も馬券が舞う

あー、でも出走する子はいないか、まあ当たり前か

 

105:今日も馬券が舞う

ハルウララだ…!超ニコニコしてる可愛い!

 

106:今日も馬券が舞う

なんか馬出てきたんだけど

 

107:今日も馬券が舞う

誘導馬か?

 

108:今日も馬券が舞う

あれ、テレビに出てた馬じゃないか?ほら、ウオッカ号とディープインパクト号の子だっていう

 

109:今日も馬券が舞う

連れて来たのか!?

 

110:今日も馬券が舞う

へー、いいのか?

 

111:今日も馬券が舞う

よくはないかもしれんが。お母さん走るから置いていくわけにもというやつですか

 

112:今日も馬券が舞う

そっか、メンバーにウオッカがいるんだっけ。え?つまり?

 

113:今日も馬券が舞う

お母ちゃん応援上映

 

114:今日も馬券が舞う

 

115:今日も馬券が舞う

というかそのブリードマジかよ。滅茶苦茶良血じゃん。というか逃げないでじっとしてるんだね。

 

116:今日も馬券が舞う

こんな広い場所なのに走りだしもしない。凄い落ち着いた凪いだ目をしてる

 

117:今日も馬券が舞う

一言で言えば?

 

118:今日も馬券が舞う

かわいい

 

119:今日も馬券が舞う

そうだけども!

 

120:今日も馬券が舞う

引き綱も付けてないのマジ?ヤバすぎない?どんな管理してるの

 

121:今日も馬券が舞う

そりゃあウマ娘に抱き着かれて嬉しそうにヒンヒン鳴くような管理でしょ

 

122:今日も馬券が舞う

愛情いっぱいじゃん

 

123:今日も馬券が舞う

あっ寄ってきた!?まじで!?俺に興味がおありに?!

 

124:今日も馬券が舞う

何だその口調は

 

125:今日も馬券が舞う

というか羨ましい、俺の席と変われ

 

126:今日も馬券が舞う

いっしょに来たマチカネタンホイザちゃん曰く俺が咥えてる野菜スティックが気になってるらしい。でも馬に食わせて責任もてないからあげられないんだ。撫でるから許して

 

127:今日も馬券が舞う

どさくさ紛れに触ってんじゃねえ

 

128:今日も馬券が舞う

馬主の許可なく触っていいんか?

 

129:今日も馬券が舞う

撫でて欲しいってマチカネタンホイザちゃんが言ってるからつい

 

130:今日も馬券が舞う

はぇー馬の言葉分かるんですね

 

131:今日も馬券が舞う

あっ準備運動終わったっぽい

 

132:今日も馬券が舞う

うおおお!まじか!速い!すげえ!

 

133:今日も馬券が舞う

軽くでこれなら本レースはどれだけなんだろうか

 

134:今日も馬券が舞う

楽しみだ!

 

135:今日も馬券が舞う

うーん、人が増えて来たなあ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

526:今日も馬券が舞う

お、もう、やばい。まじか、言葉が出ない

 

527:今日も馬券が舞う

接戦でした。いやもうまじで、接戦だった

 

528:今日も馬券が舞う

審議終わった?

 

529:今日も馬券が舞う

誰だろ

 

530:今日も馬券が舞う

スペシャルウィーク、トウカイテイオー、オグリキャップ、ウオッカがほぼ同時にゴールしたからな

 

531:今日も馬券が舞う

大逃げで爆走していたサイレンススズカとマルゼンスキーをラスト一直線で躱してのゴール!ペットボトル握りつぶしてたわ

 

532:今日も馬券が舞う

声ヤバすぎ。耳がキーンてなってる

 

533:今日も馬券が舞う

ホントに?マジで?これ見てもよかったやつ?

 

534:今日も馬券が舞う

パドックからマジで凄かったなあ。みんな思い思いの服着て、手を振ってぐるっと一周して…!

 

535:今日も馬券が舞う

衣装がどの子のやつもよく似合う。フジキセキが一番好き

 

536:今日も馬券が舞う

そうだな、ネクタイに隠れてたけど胸丸出しだしな

 

537:今日も馬券が舞う

そういう意味じゃないんだけど

 

538:今日も馬券が舞う

いかんじいさまが興奮しすぎてやばいことになっとる

 

539:今日も馬券が舞う

凄いなあウマ娘、これは競馬ブーム来るで!

 

540:今日も馬券が舞う

「大接戦ドゴーン!」がもう一度聞けるとは

 

541:今日も馬券が舞う

まじでそれ笑ったwww

 

542:今日も馬券が舞う

アオヤマバクシンオーにしては今日の実況詰まってたな。無言の時間がなかった

 

543:今日も馬券が舞う

いや語り足りないでしょ

 

544:今日も馬券が舞う

超接戦だったからなあ同着でもおかしくない

 

545:今日も馬券が舞う

オグリキャップがダービーを走っただけでも感動もんだよ

 

546:今日も馬券が舞う

マルゼンスキーもな

 

547:今日も馬券が舞う

というかダービー馬もいれば皐月賞馬も菊花賞馬も天皇賞馬もいる。やばいよ

 

548:今日も馬券が舞う

夢の大レースどころじゃなかったな

 

549:今日も馬券が舞う

歴史の転換点を目にした気分

 

550:今日も馬券が舞う

盛り上がりがヤバいよな

 

551:今日も馬券が舞う

お母さんの走り見れて良かったなあのお馬さん

 

552:今日も馬券が舞う

写真判定長いな

 

553:今日も馬券が舞う

かなり悩んでると見える

 

554:今日も馬券が舞う

トレンドにウマ娘プリティーダービーのってるやん

 

555:今日も馬券が舞う

そりゃそうよ

 

556:今日も馬券が舞う

ダービーをオグリキャップに…!!

 

557:今日も馬券が舞う

オグリばっかりやな。そんだけファンが多かったってことだけど他の子も…

 

558:今日も馬券が舞う

ライスシャワーもメジロマックイーンもBNWもいるのにな

 

559:今日も馬券が舞う

サイレンススズカだっているんだぞ。というかこんな名馬ばっかりいてもう感情がしっちゃかめっちゃかや

 

560:今日も馬券が舞う

来た!判定終わった!

 

561:今日も馬券が舞う

誰だ!?マジか!マジで!?ほんとに!?

 

562:今日も馬券が舞う

ウオッカだ!ウオッカ一着!

 

563:今日も馬券が舞う

あれ?でも着差同着になってる?

 

564:今日も馬券が舞う

アナウンスで同着ではあるけど態勢等を考慮して一番有利だったウオッカを一着にしたと。配信で写真判定の写真出たな

 

565:今日も馬券が舞う

うわっマジかこれは同着…だけど確かにウオッカが一番前にいる感じだな

 

566:今日も馬券が舞う

ダイワスカーレットがウオッカに抱き着いてるやんけ!

 

567:今日も馬券が舞う

これがライバルか…

 

568:今日も馬券が舞う

おめでとう!

 

569:今日も馬券が舞う

ほとんど実力が拮抗してるよな。一番最後までクビ差だ。2分の1馬身も離れてない

 

570:今日も馬券が舞う

ホントに団子ってこのことなんやな

 

571:今日も馬券が舞う

ダメだ、興奮が抑えられない。一杯ひっかけて帰ろう

 

572:今日も馬券が舞う

待て、まだ先がある

 

573:今日も馬券が舞う

ひょ?

 

574:今日も馬券が舞う

あっ!お馬さん、ミスティストリームだっけ?出てきた。一目散にウオッカに駆け寄ってる!

 

575:今日も馬券が舞う

勝ち負けが分かってるのか!?

 

576:今日も馬券が舞う

天に掲げるVサイン、もう拍手送っちゃう

 

577:今日も馬券が舞う

次はウイニングライブか…ほんとにやるのか?

 

578:今日も馬券が舞う

なにそれ?

 

579:今日も馬券が舞う

>>578 ウマ娘の世界ではレースの後に1着のウマ娘をセンターとして歌って踊るライブが開催されるらしい

 

580:今日も馬券が舞う

ああ、もしかして皐月賞と桜花賞でやったやつか

 

581:今日も馬券が舞う

え?走った後なのにマジでやるの?

 

582:今日も馬券が舞う

30分後にやるって

 

583:今日も馬券が舞う

残るに決まってるんだよなあ

 

584:今日も馬券が舞う

あ!URAの代表の人でてきた

 

585:今日も馬券が舞う

ウマ娘が一列に並んで一緒に頭を下げた!ミスティストリームも真似してるwww

 

586:今日も馬券が舞う

かなり頭がいいみたいだな

 

587:今日も馬券が舞う

うっわー、ウイニングライブ楽しみ過ぎる

 

588:今日も馬券が舞う

まって生放送の視聴率ヤバくね!?

 

589:今日も馬券が舞う

このご時世に25%はやばい。どんだけ見てるんだ

 

590:今日も馬券が舞う

なんか休みの店多いなって思ってたらまさかとは思うけどこれ見るための臨時休業か!?

 

591:今日も馬券が舞う

うそでしょ…

 

592:今日も馬券が舞う

ウマ娘は一大ムーブメントを起こす。多分絶対

 

593:今日も馬券が舞う

お前ら忘れてるかもしれんが明日ダービーだぞ

 

594:今日も馬券が舞う

そうだった

 

595:今日も馬券が舞う

え?この興奮のままダービーいくの?俺心臓麻痺で死ぬんじゃない?

 

596:今日も馬券が舞う

そうだった明日ダービーだった

 

597:今日も馬券が舞う

ちょっと興奮で眠れそうにない

 

598:今日も馬券が舞う

徹夜で語り明かそうぜ

 

599:今日も馬券が舞う

あー皆行っちゃった

 

600:今日も馬券が舞う

手綱無しで着いていくとかミスティストリーム犬みたいだな

 

601:今日も馬券が舞う

尻尾フリフリしてるじゃん

 

602:今日も馬券が舞う

ウマ娘みんなそうじゃん

 

603:今日も馬券が舞う

ウオッカのやったぜっていうはじけるような笑顔素晴らしい

 

604:今日も馬券が舞う

同着の僅かな差かあ…

 

605:今日も馬券が舞う

各地の競馬場でこれやってほしいな

 

606:今日も馬券が舞う

次はどこだろうなあ

 

607:今日も馬券が舞う

菊花賞か?

 

608:今日も馬券が舞う

その前にもG1あるし…

 

609:今日も馬券が舞う

とにもかくにも

 

610:今日も馬券が舞う

いいレースだった!お疲れ様でした!

 

611:今日も馬券が舞う

頑張ったなウマ娘!

 

612:今日も馬券が舞う

上手い飯食って休んでくれ!

 

613:今日も馬券が舞う

競馬場の飯はうまいぞー!

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。今回は小説パート無し、何時ものスレ民視点ではなく一般人目線でお送りしたいと思います。次回はいつものスレ形式と小説パートで行きますのでよろしくお願いいたします。

 さて、実は勝つウマ娘を決めていなかったので、アニメ1期の主人公スぺちゃん、2期主人公のテイオー、シンデレラグレイ主人公のオグリ、この3人の中で決めようと思っていました。ですが、ダイスにするのも味気ないので持ってるウマ娘を全て突っ込み、評価を合わせた上でレースを行いました。友人に協力を仰いで出したウマ娘全員でやりました。その結果、ウオッカがぶち抜いてくれました。

 偶然でもなくマジな話なので狙ったんじゃないの~?と言われても困りますが今回はウオッカが優勝です。お話の都合上同着からの態勢有利での1着ですのでまあ気持ちよくはないかもしれませんが覆す気はありません。

 ちょっと短いですが今回はこれで終了です。次回でお会いしましょう。それでは感想評価よろしくお願いします。


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ウマ娘イン東京

134:我らは名無し

ウオッカおめでとおおおお!

 

135:我らは名無し

ライブのセンター良かったぞぉ!

 

136:我らは名無し

2日たってもこの盛り上がりようよ

 

137:我らは名無し

GIRLS' LEGEND Uをまた聞けるとはなあ

 

138:我らは名無し

うちのじいちゃんのオグリキャップ愛が爆発して昨日3時間ぐらい当時の事聞かされたんやけど

 

139:我らは名無し

お前椅子倒してたじいちゃんの孫かwww

 

140:我らは名無し

競馬関係者にとってはあの場でのやっとみんな会えたねはもう感涙ものだろうなあ

 

141:我らは名無し

だってな、ダービーを走った馬や当時の規定で走れなかった馬、いろんな人の思いと夢が思わぬ形で叶ったんだから

 

142:我らは名無し

ワイ東京競馬場にてウマ娘と触れ合った。

 

143:我らは名無し

なんですとぉ!?

 

144:我らは名無し

だれだっ!?

 

145:我らは名無し

マヤノトップガンを肩車したヒシアケボノ。でかいし可愛いしもう感情がぐちゃぐちゃでござるぅ

 

146:我らは名無し

あーいいなー!早く会場入りした人だけが見れた実質公開トレーニング!

 

147:我らは名無し

しかもファンサ込みで目についたら話しかけてくれたり握手とかもしてくれたんでしょ~?

 

148:我らは名無し

ハルウララちゃんとツーショ取れたの家宝にする。当時の馬券の横に並べとくわ

 

149:我らは名無し

ファンの鏡。というか当時の馬券とか今凄い値段しそうね

 

150:我らは名無し

会場で販売された応援チケット誰買えた?完全ランダムだから推し当てれた人ヤバそうね

 

151:我らは名無し

ワイ、ウイニングチケット!

 

152:我らは名無し

マルゼンスキーだった!

 

153:我らは名無し

フジキセキ!妹が帰ってきた俺のチケットを奪おうとする事件が発生したが

 

154:我らは名無し

いや草。ワイはオグリキャップやった!めっちゃ嬉しかったぜ!

 

155:我らは名無し

あのイラスト誰が書いたんだろうなあ

 

156:他称トレーナー

あれはこっちが提供した写真をイラスト風に加工したやつやで。やあみんな元気してたかな!?俺はすこぶる元気だぞ!よく寝たから!

 

157:我らは名無し

最後の一言に闇を感じる。イッチ!よく来た!俺のクソデカ感情を食らえ!お疲れさまでしたああああああああ!!!!

 

158:我らは名無し

おらっ!俺らの金でウマ娘を養え!

 

159:我らは名無し

おらっ!催眠!(睡眠導入

 

160:我らは名無し

催眠おじさんだ!ぶん殴れ!

 

161:我らは名無し

ぶっころせー!

 

162:我らは名無し

マジでイッチよく頑張ったな!

 

163:我らは名無し

ウオッカにおめでとうって伝えてやってくれ!他のみんなにもお疲れ様だったって!

 

164:我らは名無し

ウマ娘の注目の波が来てるぜ!

 

165:競馬で全財産を溶かす男

ダービーに勝ってしまった

 

166:我らは名無し

え、まじ?

 

167:我らは名無し

おいおいおい、コテハンに偽りありだわこいつ

 

168:競馬で全財産を溶かす男

社長に初めての競馬をさせたら予想的中させたんやこいつ。あの馬が一番気合が乗ってるって

 

169:我らは名無し

マジかイッチ

 

170:他称トレーナー

あくまで調子は調子だけどね。ウマ娘もそうだけどいくら調子がよくたってレースはそれだけじゃ勝てない、天気に枠順そして運にコース取り…実際一昨日一番調子が良かったのはテイオーだったからね。でもウオッカが勝ったんだ。俺の見立てはあくまで参考までにだぞ

 

171:我らは名無し

それでも十分だぞ

 

172:我らは名無し

ダイジョブだお前は十分な変態

 

173:我らは名無し

不名誉で草

 

174:他称トレーナー

で、翌日の今日なんだけどさ~。折角東京に来たじゃん?観光したくね?

 

175:我らは名無し

は?

 

176:我らは名無し

何言ってんだお前

 

177:我らは名無し

一昨日の今日でそんなことしたらヤバいことになるってわからんのか

 

178:我らは名無し

やめろよ?絶対だぞ?

 

179:他称トレーナー

ここどーこだ?

【おしゃれなクレープ店の前でクレープを食べるウマ娘全員集合の写真】

 

180:我らは名無し

ばーか!アホ!間抜け!

 

181:我らは名無し

何やってんの!?マジで何やってるの!?

 

182:我らは名無し

おいおいおいそこ原宿で最近話題のクレープ屋じゃねえか

 

183:我らは名無し

遅かったか…

 

184:我らは名無し

普通に囲まれて観光どころではないだろうに

 

185:他称トレーナー

まあ一応これもお仕事の一環なんだ。一昨日のアレでどれだけ話題になってるか確かめに来たみたいな感じ。ウマ娘の意識調査とファンサの一環みたいなもんか

 

186:我らは名無し

実際は?

 

187:他称トレーナー

頑張ったご褒美以外なんかある?

 

188:我らは名無し

ぶれねえなコイツ

 

189:我らは名無し

ってこれってウマ娘が初めて一般社会に出る感じだよな?

 

190:我らは名無し

イッチの所とかはほぼ例外みたいなもんだしなあ

 

191:我らは名無し

渋谷に行ってほしいかもしれない

 

192:我らは名無し

原宿ギャルたちに人気そう

 

193:我らは名無し

陽キャの塊しかいない太陽の日が当たる場所だ。俺らには地獄

 

194:我らは名無し

原宿ってなんかこう奇抜な匂いのする街って感じ

 

195:我らは名無し

偏見が過ぎる

 

196:我らは名無し

で、そこって竹下通りよな?

 

197:我らは名無し

今28人でそこにいるってわけ?イッチとか合わせるとそれ以上か

 

198:他称トレーナー

今はワイとあと広報君が一緒だから30人だね。大勢でぞろぞろしてる。意外と視線は感じない。まあちらちらカメラ向けられてるからねえ、気づいてるとは思うよ多分

 

199:我らは名無し

いやツブヤイターで話題になってるけど。ウマ娘が原宿におるんやがって

 

200:我らは名無し

せめて耳と尻尾は隠せ

 

201:我らは名無し

めだってんだよなあ

 

202:他称トレーナー

目立ちに来たんだもの。これはウマ娘をよろしくねーって宣伝しに来たんだから

 

203:我らは名無し

物は言いよう

 

204:我らは名無し

ああ言えばこう言う

 

205:我らは名無し

ああ言えばフォーユー!

 

206:我らは名無し

イエス!フォーリンラブ!

 

207:我らは名無し

何言ってんだこいつ

 

208:他称トレーナー

ここでゲーマー勢が反応したのはこちら!

【太鼓の達人のバチを握るナリタタイシンの画像】

【DDRで高速ステップを踏むトウカイテイオーとフジキセキの画像】

【格ゲーを???顔でやっているスペシャルウィークとサイレンススズカの画像】

【クレーンゲームに興じるメジロマックイーンの画像】

 

209:我らは名無し

か わ い い

 

210:我らは名無し

大丈夫です?太鼓割れない?

 

211:我らは名無し

ぶち抜かれそう

 

212:我らは名無し

偉い人はいいました。UFOキャッチャーは貯金箱であると

 

213:我らは名無し

貯金箱破裂しそうだけどイッチにかかったら

 

214:我らは名無し

バー使ってないのヤバない?

 

215:我らは名無し

ダンス組やべえ

 

216:我らは名無し

なんか騒がしいと思ったらまじか、俺のいるゲーセンでウマ娘が楽しんでる…

 

217:我らは名無し

現地民!現地民じゃないか!

 

218:我らは名無し

接触求む!

 

219:他称トレーナー

捕獲

【ヒシアケボノに手を繋がれて引っ張られる高校生くらいの少年】

 

220:我らは名無し

何しとんねん

 

221:現地民

声を掛けま

 

222:他称トレーナー

イエーイ少年、ウマ娘をよろしくね~。っていうのは半分冗談としてちょっとお話してくるわ

 

223:我らは名無し

何してるんだこいつ

 

224:我らは名無し

あれこれ拉致監禁?

 

225:我らは名無し

いやでも男からしたら天国では?

 

226:我らは名無し

ばか!いたいけな少年の性癖が捻じ曲げられる現場だぞ!?

 

227:我らは名無し

そうだった!

 

228:我らは名無し

…何の問題ですか?

 

229:我らは名無し

まあケモ耳尻尾好きになるだけだろうし

 

230:我らは名無し

何だ、平和だな!

 

231:我らは名無し

じゃあイッチが戻るまで語るかー

 

232:我らは名無し

あのさあ、昨日のダービーヤバかったよなあ!

 

233:我らは名無し

3冠の可能性は絶たれたけど接戦だったなあ

 

234:我らは名無し

注目度をウマ娘が高めててくれたからか満員御礼って感じだった

 

235:我らは名無し

今度はいつ走ってくれるんだろなあ

 

 

 

 

 

 

 

 「わぁ~!一昨日見てくれたんだ~。私は走ってなかったけど、どうだったかな?みんなとってもボーノ!って感じだったでしょ?」

 

 「そう、っすね。ウオッカさんおめでとうございます。正直痺れました」

 

 「おっさんきゅ!なんかかたっ苦しくねえか?年上だろうしもうちょっと崩してもいいぜ?」

 

 「いや無理です!蒸発します!」

 

 「その気持ちよくわかりますよ…」

 

 「デジタルさんも俺にとってはウオッカさんたち側なんですけど?」

 

 現在、男とウマ娘総勢30名は原宿のとあるゲームセンターにやってきていた。というのも折角東京に出てきたのに観光の一つもしないのはもったいないではないかと男は思っていたのでウマ娘と一緒に観光の一つでも楽しんでやろうと思っていたからである。見切り発車である、計画性皆無である。そんなんだからスレ民にバチバチに罵倒されるのにこの男は気づいていなかった。亀よりも鈍い男である。

 

 ちなみに現在スレ民にそそのかされて男たちに声を掛けてしまった可哀想な生贄もとい少年はヒシアケボノに促されてウマ娘たちの輪に囲まれている。話を聞くに彼は高校生で、たまたま今日は学校をサボってゲームに興じていたところに男たちがやってきたという流れらしい。

 

 自分より15㎝は背が高いヒシアケボノを羨ましそうに、だけど可憐な笑みを浮かべる彼女に顔を赤くしてる少年を微笑ましく思っている男はとあることを尋ねることにした。一昨日のレースの結果をどうやって知ったのか?と聞くと動画サイトに上がっていた動画で見た、という答えが返ってくる。

 

 「ニヤニヤに上がってたダンスの動画で興味を持ったんです。ほら、ミニファイってダンス配信者の中だと本当に上澄みみたいな感じじゃないですか。彼らが動画を上げると絶対ランキングに乗りますし。俺、踊ってみた見るの好きなんです」

 

 「へぇ~~じゃあボクのダンスも見てくれたの?」

 

 「マヤも~~?」

 

 「はいはい、詰め寄らないのポニーちゃん」

 

 「む~~!子ども扱いして~~!」

 

 「み、み、見ました!ええホントにすごかったです。だって今まで知らなかったグループがあのミニファイに張り合ってるんですよ?ビックリしますってそれは。それに、えーっと…」

 

 ダンスの動画を見た、という少年に自分のダンスの感想を聞きたかったらしいマヤノトップガンとトウカイテイオーが詰め寄りタジタジになってしまう少年を案じたのか気を使ったフジキセキにより二人が引っぺがされる。それに、で我関せずといった感じで実機のリズムゲームに夢中になっているナリタタイシンの方を見る。ちょうどリザルト画面に入りゲームが終了した彼女がその視線に気づいてちらりと視線を向けた。

 

 「何?」

 

 「あ、ああいやすいません!」

 

 「別に怒ってない。アンタあの動画見たんだ?どうだった?アタシのダンス」

 

 「それはもうすごかったですって何するんですかトレーナーさん!」

 

 「デジタルには聞いてないからな~」

 

 「あはは…実はレースの動画を見ようと思ったのはナリタタイシンさんがきっかけだったんです」

 

 「アタシが?へえ」

 

 「一番好みのダンスだったんです。だから普段何やってるのかなって調べたんです。ウマ娘とかそういう流行りものみたいなのって興味なくて調べなかったので。ちょっと調べたらレースで走るってあって、なんだろうそれってそこから全部見ました。リアルタイムで応援は出来なかったですけどこれから俺がウマ娘のレースを見るならナリタタイシンさんを一番応援すると思います」

 

 「ふーん、ま。ありがとね」

 

 「タイシン顔真っ赤~~!」

 

 「良かったな、タイシン」

 

 「うっさい!」

 

 「わータイシン叩かないでよ~~!」

 

 どうやら少年はなりたてではあれどナリタタイシンのファンだったようだ。ありがとうございましたと言うだけ言って去ろうとした少年を呼び止めたナリタタイシンは少しだけ恥ずかしそうに「サインとか、いる?」と聞いた。少年は是非とも、と学校用の余りらしいルーズリーフを取り出した。じゃあついでにといわんばかりにルーズリーフいっぱいにウマ娘のサインをされた少年は今度こそ去っていく。

 

 「いや~いいですねえ若いなあ~」

 

 「ネイチャ、アタシアンタより年上なんだけど」

 

 「いやほら~、あまりにキラキラしてて眩しいっていうか」

 

 「ネイチャ、昨日お前がJHAのお偉方に大人気だった話をしようか?」

 

 「えっマジ何それ知らないんだけどトレーナーさん?!」

 

 茶々を入れるナイスネイチャにニヤニヤとして突っ込んだ男は昨日のJHAのお偉方とのお話で当時の推し馬を聞いたことを思い出しそう提案する。一言目には様々な馬が出てきたが二言目にはみんなナイスネイチャはいい馬だったとそういうのだ。もちろん一番好きだったというお偉方もいた。そう話した男の目の前でかぁ~~~とナイスネイチャの顔が真っ赤になっていく。

 

 「そ、そ、そういうのもあるんだ、ふーん…」

 

 「良かったなネイチャ。今度サインしに行くか?JHAの会長の机に」

 

 「ちょっと冗談でもやめようよトレーナーさん!?」

 

 「ねえトレーナーちゃん、ブルボンちゃんが困ってるみたいなんだけど」

 

 「エラー、アームが回転しています」

 

 「いや構造上そうはならんだろ」

 

 ライスシャワーがミホノブルボンの指示でアームを操作してクレーンゲームをしていたようだがここで機械音痴のスキルが発動してしまったのか構造上不可能なアーム大回転を始めるクレーンゲームをヤバいと思ったらしいマルゼンスキーに男は呼び出され、突っ込む羽目になるのだった。

 

 アームは整備不良だったらしい。

 

 

 

 

 

 「わー!かわいい~~~!」

 

 「まじやばたにえん」

 

 「わかりみが深い」

 

 「鬼ヤバ~~!」

 

 「……パーマーさんのお友達でしょうか?」

 

 「いやマックイーン、どっちかっていうとヘリオスじゃない?もしくはジョーダン」

 

 「…そこはかとなく同志の香りが」

 

 口元に手を当てたメジロマックイーンが小首をかしげて不思議そうにそう漏らした。目の前にいるのはいわゆるギャルというやつで、流行に敏感なカワイイの伝道師たちである。そういえば同じカワイイの伝道師でもあっちにまだいるあのウマスタグラマーなウマ娘とは似ても似つかぬ言動をしているな、とトウカイテイオーは写真を撮りたいとお願いを快諾していわゆる映えるポーズで写真撮影を行った。アグネスデジタルが何かを言っていたが同じように捕まり写真撮影をされていた。お前が推しなんだよ!と情熱的に迫る一人のギャルに何かを感じていたらしい。

 

 原宿の竹下通りを通り過ぎ、オグリキャップが山盛りの食べ歩きグルメを抱えて歩き、タマモクロスはたこ焼きにダメ出しをしながら歩き、ついでにスーパークリークは甲斐甲斐しくオグリキャップの世話をする。そんなときに居た~~!という声を掛けられたのである。

 

 どうやら彼女らはSNSでウマ娘が竹下通りにいるという情報を見てわざわざ見に来たらしかった。というかもう既に情報が広まりつつあるのか人が押し寄せるのも時間の問題かもしれない。宣伝代わりに歩いてはいるが歩けなくなったり道路が封鎖されたりするほどの人でごった返すことは本意ではない男とウマ娘たちはそそくさと帰路につくのであった。

 

 ゲリラライブが突然開かれるのが最善なように、ウマ娘を身近に、普通の人と変わらない意思があると感じて欲しい、そう思って起こした行動ではあったが成果は上々だろうと男はハルウララ、ライスシャワー、マヤノトップガンに担がれて猛スピードで貸し切りバスに駆け込まれながらそう思った。なお隣では須藤が死んだ目でビワハヤヒデとタイキシャトルに担がれていた。こうしたほうが早いとはいえ、男のプライドが許さないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

628:他称トレーナー

というわけで大成功でした

 

629:現地民

何で俺巻き込まれたの?

 

630:我らは名無し

そこにいたのが悪いんだよ少年

 

631:我らは名無し

君のような勘のいいガキは大好きだよ

 

632:我らは名無し

いいじゃんサインたくさんもらえて

 

633:我らは名無し

イッチの去った後で竹下通り混み始めたの草

 

634:我らは名無し

もともと混んでいる場所ではあるんだけどな

 

635:他称トレーナー

そんなわけで、料理人組生きてる?

 

636:鉄人

全財産ニキが死んだ

 

637:栄養士

ホテルの在庫空にするってどうなってるんだろうねウマ娘。オグリキャップちゃんすごいや

 

638:我らは名無し

全財産ニキが死んだ…だと?

 

639:競馬で全財産を溶かす男

まだ生きてるよ~~!

うん、ホテルの在庫を空にしたウマ娘凄いわ。やっぱレースで走らせるととんでもない量食べるね

 

640:装蹄師

蹄鉄の調子が悪くなさそうで安心した。いいレースだったなあ

 

641:我らは名無し

そういえばミスティストリームは?

 

642:我らは名無し

なんで連れてきたんだ?移動は負担になるだろうに

 

643:他称トレーナー

ミスティは東京競馬場の厩舎地区の一室を借りてるよ。また車に無理やり押し込むのも可哀想だし置いていこうかとも思ったけど本馬があの移動をしてでも付いていきたいって言ったからね。人の視線にも慣れて欲しかったから競馬場にも入れさせてもらったんだけど大人しかったでしょ?

 

644:我らは名無し

せやな、超いい子だった

 

645:我らは名無し

頭いいなミスティは

 

646:我らは名無し

引き綱無しで着いていくところにイッチがかなり愛情をかけているのが伝わってきたぞ

 

647:他称トレーナー

それでなんだけど…クラシックレースの2戦目まで終わったじゃん?それでもうちょっとしたら夏だよな?

 

648:我らは名無し

そうだな。まだレースはあるけど

 

649:我らは名無し

夏かあ、白い雲に青い海、水着のチャンネー

 

650:我らは名無し

お前らの場合知ってる天井にクーラーの稼働音、画面の中の嫁だろ

 

651:我らは名無し

事実陳列罪だぞ

 

652:我らは名無し

言っていいことと悪いことがあるだろ!

 

653:我らは名無し

そういえばイッチ弟君は?

 

654:他称トレーナー

ばっちりしっかりファンになって帰りました。どうやらダイワスカーレットを推すようです。そんでな?お前らの灰色の青春はどうでもいいんだけど

 

655:我らは名無し

何だとてめえ

 

656:我らは名無し

おまえやっぱ敵やな?

 

657:他称トレーナー

いや、ウマ娘の夏合宿&公開トレーニングを行いたくてな?

 

658:我らは名無し

ほう?

 

659:我らは名無し

詳しく聞こうじゃないか

 

660:他称トレーナー

うむ、彼女らウマ娘が所属するトレセン学園では毎年の夏に強化合宿と銘打って海でトレーニングを行うらしいのだ。普段と違うシチュエーションで強度の高いトレーニングを行い夏で一気に強くなる、ということらしい

 

661:我らは名無し

なるほど、運動部ってかスポコンっぽい

 

662:我らは名無し

ええやん

 

663:他称トレーナー

折角だし俺らもやりたいわけだけどミスティを放り出すわけにもいかんのでうちの山で林間合宿を行いつつ俺フル稼働のトレーニングをしようと思う。で、折角だし何日かは見学可能にしようかなって思うの。どう?

 

664:我らは名無し

いきます。行かせていただきます

 

665:我らは名無し

本音は?

 

666:他称トレーナー

地元にいくらか還元したくって。ウマ娘で町おこしするのは良くないと思うけどウマ娘をきっかけに地元のいいところを広められたらなと

 

667:我らは名無し

ああ、ウマ娘が何時までいるかは分からないもんな

 

668:我らは名無し

ウマ娘そのものをアピールするわけには行かないが訪れるきっかけをウマ娘にしようってわけか

 

669:我らは名無し

いいんじゃね?

 

670:他称トレーナー

まあそれよりも先に夕食なんだけどな~~~おら料理人組、オグリンがお待ちだぞ~~

 

671:競馬で全財産を溶かす男

あらほらさっさ~~

 

672:鉄人

忙しいわねえ、ホテルから何人か引き抜けないかしら

 

673:栄養士

社長が雇うまで我慢しないとね、JHAから紹介受けてるんでしょ?

 

674:他称トレーナー

そゆこと。それでは皆さん今日はここまで。またその内公開レースもするよ。まあ先にいろいろやることがあるからね。ライスとかそりゃもうやる気マックスだから。

 

675:我らは名無し

楽しみじゃん

 

676:我らは名無し

お疲れイッチ!出来ればそのまま寝ろ!

 

677:我らは名無し

そうだ休め!

 

678:我らは名無し

罰は当たらんぞ

 

679:我らは名無し

イッチが休むことを祈願して保守

 

680:我らは名無し

イッチ=ワーカホリックになってて草

 

681:我らは名無し

事実やろ

 

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました。ちょっと最近リアルが忙しくなりまして暫く更新頻度を伸ばさせて頂きたいと思います。お許しください

 本当だったらウマ娘といく東京観光の予定だったんですけどね、ちょっと難産でした、毎回なんざんやんけ。

 次回はまた別のお話で行かせてもらいますがいつになるかは未定です。では皆さんまたどこかでお会いしましょう


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徒然なる日々とは言うが妙に忙しい

1:名無しさんがんば!

6月ですねえ!

 

2:名無しさんがんば!

ウマ娘が来てますよ来てます

 

3:名無しさんがんば!

ゴリゴリに来てます!

 

4:名無しさんがんば!

ゴリラ?

 

5:名無しさんがんば!

条件反射かな?

 

6:名無しさんがんば!

それはともかくとして、JHAから正式にウマ娘のグッズが出ましたな

 

7:名無しさんがんば!

ああ、第2回プリティーダービーで発売された、ランダムチケットが遂に全国販売になりましたね

 

8:名無しさんがんば!

全国の競馬場で買えるんだよねえ。

 

9:名無しさんがんば!

あとポストカードな。ウマ娘と当時の馬の両方が裏表で写ってるやつ

 

10:名無しさんがんば!

やっぱオグリキャップ人気ですねえ

 

11:名無しさんがんば!

なくなるの異様に速いよなあれwww

 

12:名無しさんがんば!

かといって他のやつが売れてないわけじゃないんだよね。

 

13:名無しさんがんば!

そういえばURAのチャンネル登録者200万行きましたねえ。

 

14:名無しさんがんば!

イッチが精力的にかわいいと尊いを供給し続けてるから

 

15:名無しさんがんば!

なんかウマ娘の踊ってみた動画が定期的投稿されてきてるよな。URAちっちゃいもの倶楽部によるプリキュアエンディングダンスとか。

 

16:名無しさんがんば!

あれなwww似合うんだけどさwww笑うわwww

 

17:名無しさんがんば!

というかプリキュアダンスってそれなりに難易度あるよな、幼女が真似っこできるかどうかといわれたらうーん…

 

18:名無しさんがんば!

きちんと振付確認動画も付けてバランスもいい

 

19:名無しさんがんば!

ワイあれでフレプリのEDダンス踊れるようになったで

 

20:名無しさんがんば!

ウマ娘関係ねえ!あるっちゃあるけど大きいお友達は本スレいってもろて

 

21:名無しさんがんば!

あと最近始まったっていうか出来立てほやほやの動画あるじゃん?「アグネスデジタル、○○を語る」シリーズ

 

22:名無しさんがんば!

あれかwwwまだ1回目でシリーズ化されるかも分かんないやつwww

 

23:名無しさんがんば!

あれだよなイッチがデジたんに「スぺちゃんについてどう思う?」って聞いてデジたんが火が付いたように語りだし、15分経過したところで全部聞いてた本人登場でデジたんがホアッってなっちゃうやつ。これシリーズ化するの?まじでwww?デジたんが死んじゃう

 

24:名無しさんがんば!

最終的に併走トレーニングになって尊死したデジたんであった

 

25:名無しさんがんば!

デジたんかわいそうに…

 

26:名無しさんがんば!

幸せかもしれないだろ

 

27:名無しさんがんば!

俺はあれだ、ミスティストリーム通信が一番好き。毎日投稿でミスティの様子が知れるのマジでいい。走るのが楽しみ

 

28:名無しさんがんば!

初めてのハミの動画好き。ウオッカの「ミスティ、これ咥えてみてくれ」って言って一発で咥えるやつ

 

29:名無しさんがんば!

全国の調教師たちにケンカを売るような光景www

 

30:名無しさんがんば!

ミスティちゃんウオッカが持ってくるものなら何の疑いもなく食べたりつけたりするもんね

 

31:名無しさんがんば!

一つ一つ別々で付けてって馴致のピークあたりで全部にチャレンジする予定なんだっけ。

 

32:名無しさんがんば!

鞍乗せた時の反応好きよ

 

33:名無しさんがんば!

首後ろに向けて鞍見て、ウオッカ見て、イッチ見て、厩務員さん見て、そんでもってもう一回鞍見て、またウオッカを困った顔で見つめる。あの、ナニコレ?っていう顔だけでもう面白いww

 

34:名無しさんがんば!

ミスティちゃん割とイッチの事大好きだよね

 

35:名無しさんがんば!

割とじゃないんだよなあ

 

36:名無しさんがんば!

ウマ娘いなくても後ろついていくレベルだぞ。

 

37:他称トレーナー

盛り上がってるねえ。ミスティはどうやらかなり人好きする馬らしいよ。血統が血統じゃなければ観光牧場で引く手あまただったと思う

 

38:名無しさんがんば!

お、イッチ!今日もお疲れ!

 

39:名無しさんがんば!

イッチー、最近のウマ娘のかわいいポイント教えてよ~

 

40:他称トレーナー

まあそれは待て、お知らせがあるのだ

 

41:名無しさんがんば!

なぁに!?

 

42:名無しさんがんば!

早くないか!?まだいろいろ終わってないでそ!?

 

43:他称トレーナー

まず第一、宝塚記念にウマ娘、出走いたします。ちょっと工夫をいたしまして、ウマ娘と馬が一緒に走りますで

 

44:名無しさんがんば!

ふぁっっっっ!?

 

45:名無しさんがんば!

待って流石に早すぎないか!?色々あるじゃんそういうの!?準備的なやつ!

 

46:名無しさんがんば!

おいおいおい、ダート走った時とは違うじゃん?G1レースじゃん?格付け一番上じゃん?ええのかそれで?JHA

 

47:他称トレーナー

これ俺が提案したわけじゃなくてJHAからなんだけど、どうも今のウマ娘の注目度を利用してもっと一気にドバっとフィーバーさせたいみたい。つまりオグリキャップという前例と似たような感じになってほしいと。無茶言うな。

 

48:名無しさんがんば!

出来たら何度も起こってるんだよなあそういうブーム。

 

49:名無しさんがんば!

で?どうなるのそれ?ほんとにやるの?

 

50:他称トレーナー

やるよ。まず安全確保の面だけど、大外出走でいく。そんでコース取りも完全指定、外ラチギリギリ走ってバ群に入らないように大回りに行く感じ。つまり前に行っても内には入れない、死ぬほど不利だ。当然出るウマ娘も一人だ。コースはレースにとって非常に大切なのは間違いない、けど勝つかどうかならともかく勝負にはなる。JHAの希望は満たせるはず。まあはっきり言うが勝ちに行ける算段はある。

 

51:名無しさんがんば!

イッチ、そこまでしてやる必要はあるのか?

 

52:名無しさんがんば!

んだんだ、もうちょっと待っても…

 

53:他称トレーナー

そうだな、俺もそう思うんだけど。ウマ娘たちから強い希望が出てな、それでも走りたいって。じゃあ俺がやることは一つなわけだ。選抜レースは5日後、配信するからよろしくね。安田記念もやろうという話が出たんだけどそっちは流石に準備期間がないので断念。話が紛糾しすぎたんだよな。次やるときは短距離オアマイルがいいかも。ダートも捨てがたい、やれるかどうかは向こうの機嫌次第だけど

 

54:名無しさんがんば!

まあ無理難題でも俺らは応援するしかないから

 

55:名無しさんがんば!

ウマ娘に届け俺の愛!

 

56:名無しさんがんば!

届いたら変な臭いしそう

 

57:名無しさんがんば!

風呂入れよ

 

58:名無しさんがんば!

ひでえ

 

59:他称トレーナー

さて、それでは次だ。動画サイトあるやん?URAがチャンネル持ってるやつ。一応JHAもチャンネルあるじゃん?

 

60:名無しさんがんば!

あるな

 

61:名無しさんがんば!

レースの動画にはお世話になっとるわ

 

62:名無しさんがんば!

昔のレース上げてくれるの嬉しみがふかい

 

63:他称トレーナー

そのチャンネルでウマ娘による特別配信番組が始まるよ。題して「オグタマレース日和」オグリとタマの二人をパーソナリティとしてその日あったレースの内容や昔のレース、名馬の走り方を分析をするらしい。正直不安なんだけどな…

 

64:名無しさんがんば!

JHA…!気持ちは分かるがその二人はアカンやろ

 

65:名無しさんがんば!

オグリキャップがまともにそんなことをできるとは思えないし、タマモクロスが加わることで吉本新喜劇に変わるだろうが

 

66:名無しさんがんば!

見たいし楽しみだけど不安要素の方が多すぎる

 

67:名無しさんがんば!

何でイッチはその組み合わせにGOサイン出したの?

 

68:他称トレーナー

いやね?それはね?JHAはやっぱりオグリキャップ号を忘れられなくて、そこにオグリキャップというウマ娘が来ちゃったら担ぎ上げたくなっちゃうのよ。向こうさんはオグリを出した番組作りたいって言うんだけど無理やって言ったんだ本人のキャラ的に。だけどどーしてもお願いしますうおおおん!ってなってさ、唯一オグリの手綱を握れるタマに土下座してこうなったの

 

69:名無しさんがんば!

JHAぇ…

 

70:名無しさんがんば!

いやまあ、そういうのやりたくて多分色々便宜図ってくれてたんだろうし…

 

71:名無しさんがんば!

手綱は握れますか…?

 

72:他称トレーナー

多分無理、すまないがウマ娘新喜劇を楽しんでくれ。まあもうちょっと調整あるけどな!さて、最後のお知らせだ

 

73:名無しさんがんば!

ご、ごくり…!

 

74:名無しさんがんば!

これ以上があるのか…!

 

75:他称トレーナー

地元の高校の体育祭に呼ばれたのでウマ娘と一緒にイッテキマス

 

76:名無しさんがんば!

まじで?

 

77:名無しさんがんば!

おいおいおい教育機関の癖にそんなことしていいんか?

 

78:名無しさんがんば!

また罪のない子供が性癖捻じ曲げられてる…!

 

79:他称トレーナー

あ、ただ行くだけじゃ面白くないのでネイチャの2着目の勝負服を元にしたチアリーディングの服で行ってチアダンスする予定ですぜ

 

80:名無しさんがんば!

は?

 

81:名無しさんがんば!

待って待って待って

 

82:名無しさんがんば!

色々突っ込みたいことはあるんだけど一番でかいのがあるわ

 

83:名無しさんがんば!

2着目の勝負服って…ナニ?

 

84:他称トレーナー

あれ?言ってなかったっけ?

 

85:名無しさんがんば!

聞いてねーわ!

 

86:名無しさんがんば!

は?え?は?

 

87:名無しさんがんば!

つまりなんですか?勝負服を複数持ってる子がいると?

 

88:他称トレーナー

うん

 

89:名無しさんがんば!

はあ?

 

90:名無しさんがんば!

何それ聞いてない!みせろ!

 

91:名無しさんがんば!

見せてくれたのむ!

 

92:他称トレーナー

言ってなかったのか、忘れてたわスマン。ウマ娘によっては季節のイベントとかの主役に抜擢された子とかがいてな、そういう子はイベントに合わせた勝負服を作って着てレースに出るらしいんだ。1着目が自分を表現するものなら2着目はイベントを表現したものが多いらしいよ?一部除いて夏とかハロウィンとかジューンブライドとか。

 

93:名無しさんがんば!

はー!?何それ!?

 

94:名無しさんがんば!

気になりまクリスティ!

 

95:名無しさんがんば!

うおおおおおおイッチ!実況と配信よろしく!

 

96:他称トレーナー

いたいけな高校生をネットにさらすつもりはないので残念ながらないです

 

97:名無しさんがんば!

ふぐああああああああ!

 

98:名無しさんがんば!

後日配信も?

 

99:他称トレーナー

ないです。チアウマ娘は高校生の思い出の中さ

 

100:競馬で全財産を溶かす男

あとURA関係者と学校関係者の思い出になる。

 

101:名無しさんがんば!

いいいいいなああああああああああ

 

102:名無しさんがんば!

みたいじゃん!そんなの見たいに決まってるじゃん!

 

103:他称トレーナー

あとでウマ娘だけの写真はお情けであげてやろう

 

104:名無しさんがんば!

だめだ、我慢できないので覚醒してくる(新幹線ポチー

 

105:名無しさんがんば!

間に合わないんだよなあ

 

 

 

 

 

 

 

 「いやー、あの…さ?だからこれどこ需要よ…」

 

 「安心しろネイチャ、少なくとも俺に需要がある」

 

 「なんでセイちゃんまで…」

 

 「いいじゃん良く似合ってるよスカイ」

 

 「…トレーナーさんがそういうなら…」

 

 現在男たちがいるのは男の地元の高校の一つである。というか男の古巣と言っていい。教員免許を持っている男ではあるが仮想通貨で一山当てる前といっても1年ほどであるがその高校に赴任していたという過去がある。地元の多くの子供が通うその高校は過疎化の波に押されつつもそれなりの生徒数を誇っており、父母の参加もなかなかに盛況である。というか田舎となると学校行事一つでもある意味で大イベントなので関係ない人たちもこぞって初々しい高校生を応援しに来ている。

 

 地域密着型の学校のとあるテントの下で男とウマ娘は出番まで待機している。というのも東京まで出ていきダービー記念のウマ娘のレースを走って多少観光して戻ってきた男に舞い込んできたのは地元の高校からの学校の体育祭にゲストとして来てくれないかという話であった。だが宝塚記念の選抜レースを控えている最中にそれはと思いいったん断ろうとしたのだが…タイキシャトルの

 

 「ん~、じゃ、ワタシやボーノみたいなマイルや短距離、ダートのウマ娘がやったらいいんじゃないデスカ!?」

 

 「やってくれるのか?」

 

 「イエーース!こっちのハイスクール!興味ありありデス!」

 

 という感じになりあれよあれよという間に悪ノリした服飾屋のおかげで全員分のチア衣装が届いた。全員分である、元となった衣装を持っているナイスネイチャは除くが。だが待ってほしい、チアの衣装と言えば露出が多くナイスネイチャが愚痴をこぼしていたようにへそ出しルックのミニスカである。勿論全員スパッツはつけているが。

 

 いいのかこれ?父兄が参観する中で美少女たちがこんな露出の高い服装で踊ろうものなら健全な男子高校生の性癖が捻じ曲がること請け合いである。何だったら一部女子高生も反応してしまうかもしれない。それほどまでの破壊力を目の前のそれは発揮していた。

 

 具体的には男は見た瞬間に、限界を迎えたアグネスデジタルと似たような反応をして彼女と一緒にぶっ倒れたくらいである。やべーな、やべーわ。で、その衣装を見たウマ娘たちがどうせなら私も私もという話になり結局のところ全員参加で歌って踊ることになってしまった。それでいいのかウマ娘、と男は思ったが彼女らが楽しいならそれでいいかと思い、トレーニングの調整を行ったわけである。

 

 「あ、大樹さんですわ!まあ、次の徒競走に出走なさるのかしら」

 

 「お、大樹君頑張ってるね~。流石野球部次期エース」

 

 「やっほ~大樹~~!」

 

 なんだかんだでちょこちょこご近所とのイベントを合間合間でやっていたのであるがそこには町内会長の健さんの孫である大樹の姿もあったので、ウマ娘たちは彼とも面識を程よく持っている、なので見つけたら声を掛けたくなってしまうのであるが場所がよくないのである。

 

 徒競走の待機所で順番を待っている大樹を見つけたメジロマックイーンにより発見されてしまった大樹にトウカイテイオーを始めとして彼を応援したいらしいウマ娘が声を上げて手を振っていく。どうやら最初っからこちらに気づいていたらしい彼はノリのいい周りからはやし立てられ、肘でつつかれている。

 

 彼も彼でこうなることは分かっていたのか覚悟していたのかは分からないが特に動揺することなく大きく手を振って男たちがいるテントに返した。途端に悪ノリした男子や調子のいい女子たちから口笛などの喝采をもらっている。どうやら彼はこの学校においては結構人気な立場にあるようで友人に恵まれているらしい。

 

 そのあとすぐに彼の順番が来て、メジロマックイーンのファイトですわ!という声援の後押しを受けたのか、もともとの運動神経が高いのか100m走をぶっちぎりの1位で終わらせた大樹にウマ娘たちは飛び上がって拍手をするのであった。

 

 

 『それでは本日特別ゲスト、ウマ娘の皆さんによるチアリーディングです!よろしくお願いします!』

 

 「よし、怪我無く楽しんできてくれな。元気にたのむぞ」

 

 そうして午前中のプログラムが終わり、昼休憩を挟んでからレクリエーションという名目でのアナウンスが響いた。出番を悟ったウマ娘たちはそれぞれ上着を脱ぎ捨てて統一されたオレンジのチア服を衆目にさらす。健康的に引き締まった肉体が明らかに一線を画して鍛え上げられていることを周囲にまざまざと見せつけている。

 

 軽快なミュージックが流れ出し、ポンポンを両手で持ったウマ娘がフォーメーションを組みながら元気いっぱいにグラウンドに飛び出る。28人によるチアリーディング、人の何倍もある身体能力によって人ではできない動きを当然のように行うそれに観客の高校生どころか参観の父母にも大受けしている。

 

 本来3人、4人で行うバスケットトスを2人で行いそれも圧倒的な高さへ放り投げ、投げられたウマ娘は空中で体をひねり、回転し、たぐいまれなバランス感覚で投げられた位置と寸分たがわぬ場所へ落ちて受け止められる。新体操さながらの側宙やバク宙が飛び交いつつも、激しい動きをしていないウマ娘は歌っている。当然歌を歌う役目は入れ替わり歌いながらチアリーディングという常軌を逸したパフォーマンスは続いていく。

 

 ラストの人文字も大成功をおさめ、決めポーズをビシッと決めたところで音楽が終了し、高校生たちが沸いた。男は体をほてらせて帰ってくるウマ娘たちのためにスポーツドリンクと軽食を用意しつつ拍手をするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

284:名無しさんがんば!

イッチいいなー、チアリーディング

 

285:名無しさんがんば!

コスプレっちゃコスプレだけどウマ娘で見て見たい

 

286:他称トレーナー

ただいま~

【統一されたチアリーディングの衣装を身にまとうウマ娘たちの画像】

 

287:名無しさんがんば!

ふおおおおおお!!

 

288:名無しさんがんば!

イッチサンキュー!フォーエバー!

 

289:名無しさんがんば!

ひぇっ発育の暴力

 

290:名無しさんがんば!

ドトウさんとタイキさんとボノさんとスカーレットさんえぐすぎひんか

 

291:名無しさんがんば!

これは間違いなく性癖が捻じ曲がる

 

292:名無しさんがんば!

あっ、やっぱ高校生やな。ツブヤイターで動画が拡散されとる。携帯で撮ったな?

 

293:他称トレーナー

大丈夫想定済み。というかもう全国区で顔出ししちゃってる時点で今更だよね。これでSNSへのウマ娘の普及が進むわぐっへっへ。ちなみにあの後人間VSウマ娘とかやったけど

 

294:名無しさんがんば!

いや何やってんの?

 

295:名無しさんがんば!

ニンゲンが勝てるわけないじゃん

 

296:名無しさんがんば!

纏めてなで斬りされる未来しか見えない

 

297:他称トレーナー

まあ一応ハンデはあるよ。ウマ娘は500mだけど人間は100mとか。だから結構いい勝負してた。一番人気だったのは何だと思う?

 

298:名無しさんがんば!

なんだろな?

 

299:名無しさんがんば!

まず何があるのか?

 

300:他称トレーナー

ウマ娘と腕相撲が一番人気でした

 

301:名無しさんがんば!

いや草

 

302:名無しさんがんば!

ハンデのつけようがないやろwww

 

303:他称トレーナー

声援を受けるお父さんときまずそーなネイチャとか。色々あって見てて楽しかったよ

 

304:名無しさんがんば!

何やってんだこいつ

 

305:名無しさんがんば!

げぇっ!やっばまじ!?

 

306:名無しさんがんば!

どうした?

 

307:他称トレーナー

どうしたん?

 

308:名無しさんがんば!

いや、イッチ。阪神競馬場で事故があったみたいでな。修復工事のお知らせが出とる

 

309:名無しさんがんば!

えっマジ?

 

310:名無しさんがんば!

はあ?ってことは宝塚記念は?中止?

 

311:他称トレーナー

わからん。G1レースだし中止はないかな…でも会場変更はオーナーの方々がどう見るか…

 

312:名無しさんがんば!

流石に急すぎやろねじ込めるのか?

 

313:他称トレーナー

今日もミスティがかわいい

【ウオッカに鼻キスをするミスティストリームの画像】

 

314:名無しさんがんば!

そしてこれである

 

315:名無しさんがんば!

イッチこれどうするん?

 

316:名無しさんがんば!

いやミスティストリームが可愛いのは分かってるんだけどさ

 

317:他称トレーナー

んー、それに関してはJHAから連絡が来るまでは分かんない。俺にできるのはあるっていうことを前提にしてトレーニングを作るだけだから

 

318:名無しさんがんば!

さすイッチ冷静

 

319:名無しさんがんば!

そういえば馴致は順調なのかい?

 

320:他称トレーナー

順調も順調よ。斗馬さんとレジェンドとの顔合わせも済んだし、ミスティもウオッカ号の方から人を乗せて走るってことを聞いてたみたいでな。貴方が私の上にのるの?って

 

321:名無しさんがんば!

うっわ便利だなウマ娘の馬語翻訳

 

322:名無しさんがんば!

騎手を嫌う馬もいるのにこの順調さはマジで革命レベル

 

323:名無しさんがんば!

でもまだ人を乗せてどうこうっていう月齢じゃないでしょ?

 

324:他称トレーナー

そうだね、あと5ヶ月、秋はじめくらいになったらレジェンドの騎乗を試してみるかなってところ。それまでは馬装に慣れてもらう期間かな

 

325:名無しさんがんば!

斗馬さんはなんて?

 

326:他称トレーナー

逆に手がかからな過ぎて心配になってくるって

 

327:名無しさんがんば!

これ仮にこの方法で結果が出たらとんでもないことになるんじゃないかな?イッチの所にうちの馬預かってくれっていう依頼が殺到しそう

 

328:他称トレーナー

無理だね。うん。少なくとも今の体制では無理。そもそもこれはウマ娘がいるから成り立ってるのであってウマ娘優先のワイとしてはちょっと沿えないかな。仮にこの方法がダメって言われたらまあ、大人しくレースからは去ろうかと思うよ。そんなことよりも!

 

329:名無しさんがんば!

どうした?

 

330:名無しさんがんば!

なんじゃらほい

 

331:他称トレーナー

オグリが食材からにしちゃった助けて

 

332:名無しさんがんば!

まじで?

 

333:名無しさんがんば!

大食い過ぎるだろwwww

 

 

 

 




 お待たせしました。
 なんだか作者のネタの泉が底をついたのかなんだか書きづらくなってきましたね。新しい子を出すともう完全に持て余す気配がします。

 申し訳ないですが暫くスローペース更新とさせてもらいます。次回は夏合宿前の宝塚記念で行きますかね。メインは勿論皆さんの予想通りのあの子です。

 ではでは次回にお会いしましょう。ささよなら~~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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たまには日常の話を

240:他称トレーナー

語らせてくれ

 

241:あっぱれ名無し

どうぞ

 

242:あっぱれ名無し

イッチ、今日はぬるっと入ってきたな

 

243:あっぱれ名無し

ウマ娘ちゃんのことを語るのかい?

 

244:あっぱれ名無し

イッチにしては珍しい導入

 

245:他称トレーナー

いやさあ、ずっと仕事仕事してると色々話題たまってくるのよ。そんで最近なんてほとんど連絡事項じゃん?たまにはいいでしょ?いいと言え

 

246:あっぱれ名無し

あはい

 

247:あっぱれ名無し

いいですどうぞ

 

248:あっぱれ名無し

なんて強気なイッチ

 

249:あっぱれ名無し

これは相当ストレスが溜まってると見える

 

250:他称トレーナー

ではまず最初、マチカネフクキタルのお話から行こう。フクのやつは御存じの通り占いが大好きだ。タロットに水晶占いから手相占い、果てはオリジナルのウマ耳を使った方角占いまで幅広くやっている

 

251:あっぱれ名無し

待って最後の何?

 

252:あっぱれ名無し

方角占いwwwwもはや何でもありかwww

 

253:あっぱれ名無し

でもあのキラキラ光るシイタケ目可愛いよね

 

254:あっぱれ名無し

耳も尻尾もかわいいだろう

 

255:あっぱれ名無し

また性癖が捻子くれたやつがいる…

 

256:あっぱれ名無し

悪い俺はウマ娘見つける前からこんななんだわ

 

257:あっぱれ名無し

筋金入りだった

 

258:他称トレーナー

んでな?フクは何繋がりなのかわかんないけどドトウのやつと仲いいんだ、高等部と中等部でいい先輩後輩関係を作っているらしい。んで、この前フクが俺のことを占ってくれたんだけど「あわわわ…トレーナーさん大大凶です!このままでは命が危ないかも…」とか言いだすのよ。所詮は占いと思いながら聞き流してたらさ、ドトウに呼ばれたんだよな

 

259:あっぱれ名無し

へー、ってことは近くにいたんだメイショウドトウ

 

260:あっぱれ名無し

死の危機なんていつも通りじゃんイッチ

 

261:あっぱれ名無し

何回お前はウマ娘に轢断されかけてると思ってるんだ

 

262:他称トレーナー

そんでな?ドトウの所に一歩踏み出した時ちょうど俺がいた場所めがけて上に置いておいた工具箱が落ちて来たんよ。そのままだったら頭に直撃してた

 

263:あっぱれ名無し

ひぇっ

 

264:あっぱれ名無し

これマジ?

 

265:あっぱれ名無し

ドットさんないすぅ!

 

266:あっぱれ名無し

あれ?これフクキタルちゃんの占い当たった?

 

267:他称トレーナー

これがまずかったんだよな

 

268:あっぱれ名無し

あっ(察し

 

269:あっぱれ名無し

絶対フクキタルちゃん騒ぐしイッチガチ勢のウマ娘ちゃんたちの過剰反応が見える見える

 

270:あっぱれ名無し

イッチ家の整理くらいしろ

 

271:他称トレーナー

はい正解。それを見た俺は危なかったなーくらいのノリだったんだけど周りにいたフクにドトウにファル子にフジがサーーッと青ざめてな。そんであれよあれよという間にウマ娘に囲まれて厳戒態勢の中に放り込まれた

 

272:あっぱれ名無し

軽率にトラウマスイッチをオンにするな

 

273:あっぱれ名無し

そっか、イッチが危なくなるのはそりゃウマ娘たちも過剰反応しちゃうわな

 

274:他称トレーナー

トイレや風呂についてこようとするのは流石に如何なのと思う

 

275:あっぱれ名無し

は?

 

276:あっぱれ名無し

結局どうしたのそれ

 

277:あっぱれ名無し

いっしょに入るとか許されざる蛮行

 

278:他称トレーナー

お前らもうちょっと俺のこと信用してくれない?

 

279:あっぱれ名無し

無理

 

280:あっぱれ名無し

何だったら誰に手を出すかトトカルチョが別スレで始まってるぞ

 

281:あっぱれ名無し

まじそれ?参加してくるわ

 

282:他称トレーナー

え、なにそれは…まあ絶対に手を出さないからそんな賭け無効だけど。でも全員がヘルメット被ってるのはちょっと面白かったな。

 

283:あっぱれ名無し

どんだけwwww

 

284:あっぱれ名無し

結局そのあとどうなったんだ?

 

285:あっぱれ名無し

突っ込むやつがいそうだがww

 

286:他称トレーナー

居なかったんだよねえ、でフクにご利益グッズを全身つけられて1日過ごして翌日大吉が出て解放された。

 

287:あっぱれ名無し

それはwwww

 

288:あっぱれ名無し

フルアーマーイッチwww

 

289:他称トレーナー

ちなみにフクキタルの2つ目の勝負服の通称がフルアーマーフクキタルなんだよな

 

290:あっぱれ名無し

気になるうううううう!!!

 

291:あっぱれ名無し

のっけて!いいからのっけて!

 

292:他称トレーナー

んーー、まいっか。今後は2つ目の勝負服でのレースも思案してる所だし、第一弾ってことでほれ

【腰に手を当ててドヤ顔をしているフルアーマーフクキタルの画像】

 

293:あっぱれ名無し

ふぁっ!かわいい!

 

294:あっぱれ名無し

いいねえいいねえ!分かってるねえ!

 

295:あっぱれ名無し

帽子滅茶苦茶かわいいw

 

296:あっぱれ名無し

全身開運グッズwwwらしいと言えばらしいけどwww

 

297:あっぱれ名無し

他にもどんなのがあるのか気になる気になる

 

298:他称トレーナー

今日はここまで。んでまた別の話題なんだけど、今度はセイウンスカイの話をしようと思うの

 

299:あっぱれ名無し

おお、セイウンスカイ

 

300:あっぱれ名無し

大体話題になるときはニシノフラワーとセットのセイウンスカイ

 

301:あっぱれ名無し

さり気にダンスが上手いセイウンスカイ

 

302:あっぱれ名無し

実はサボり魔なセイウンスカイ

 

303:あっぱれ名無し

お前ら妙に詳しいな

 

304:他称トレーナー

うむ、そのセイウンスカイだ。スカイは何というか、飄々としてつかみどころがないんだけどそれがまたカワイイのよね。トレーニングをサボるのはそうだけど、多分俺に探しに来てほしいって感じだろうし

 

305:あっぱれ名無し

構ってほしいのかwww

 

306:あっぱれ名無し

何それいじらしい

 

307:他称トレーナー

「あ~~見つかっちゃったか~、トレーナーさんも私を探すのが上手くなったねぇ」と、俺の部屋の俺のベッドの上で言うんだけど

 

308:あっぱれ名無し

は?

 

309:あっぱれ名無し

そういえばこいつの部屋共有財産化してるんだった

 

310:あっぱれ名無し

ベッドに寝転んでそんなこと言われてみろ、飛ぶぞ

 

311:あっぱれ名無し

見つけてって言ってるようなもんじゃん

 

312:他称トレーナー

この前いい加減堪忍袋の緒が切れたのでそのまま抱き上げてお姫様抱っこの体勢でみんなの前に行きました

 

313:あっぱれ名無し

何やってんだこいつ

 

314:あっぱれ名無し

羞恥プレイ?

 

315:あっぱれ名無し

まさかセイちゃんもそんなことになるとは思うまい

 

316:あっぱれ名無し

どんな反応でした?

 

317:他称トレーナー

真っ赤になって両手で顔を隠してました。いい加減構ってほしいなら構ってって素直に言えばいいのに。スぺちゃんとかタイキを見習うのだ。やつらを見ろ、ゴールデンレトリバーとコリーみたいだぞ

 

318:あっぱれ名無し

ウマ娘なのに犬に例えられるとかどんだけ人懐っこいんだ二人とも

 

319:あっぱれ名無し

これは恋愛弱者

 

320:あっぱれ名無し

なんだろう、この気を引きたくていたずらしちゃってる感じは

 

321:他称トレーナー

そういえばミスティのお話は興味ある?

 

322:あっぱれ名無し

あるに決まってるだろ早く聞かせろ

 

323:あっぱれ名無し

ウマ娘とそれだけが日々の楽しみなんだよこっちは

 

324:あっぱれ名無し

寂しいやつらだな

 

325:あっぱれ名無し

おまえも人の事言えねえだろうがスカタン!

 

326:あっぱれ名無し

言ってはいけないことを言ってしまったな

 

327:あっぱれ名無し

お前ピザ20枚の刑な

 

328:他称トレーナー

そうかそうか、実は俺もミスティの話をたくさんため込んでてな。いくらかは放出したいんだよね。うちのミスティが最高に可愛い

【ビワハヤヒデの後ろについていくミスティストリーム、バナナが欲しいらしい】

【ウオッカが腰に手を当てており、腕と腰の隙間からミスティストリームが顔を出している画像】

【装蹄師に大人しく蹄を見せているミスティストリームの画像】

 

329:あっぱれ名無し

親バカここに極まれり

 

330:あっぱれ名無し

可愛いんだけど愛が重いよね

 

331:あっぱれ名無し

へー、こんな大人しく爪見せてくれんのか

 

332:装蹄師

いやここまで大人しいのは中々ないけど。ウオッカちゃんがかなり言い含めててくれたおかげでめっちゃやりやすかった。成長期だから爪のケアしないと歩行異常出ちゃうもんね。蹄鉄付けるのはもうちょっと後だけど

 

333:あっぱれ名無し

そうなのか

 

334:あっぱれ名無し

何でコテハン勢ぬるっと出てくるの?

 

335:あっぱれ名無し

仕事しろよ

 

336:あっぱれ名無し

スヌートチャレンジミスティかわいい

 

337:あっぱれ名無し

ウオッカーちゃんの顔よ。しょうがねえなあっていう顔ww

 

338:他称トレーナー

ふむ、スヌートチャレンジか…

 

339:あっぱれ名無し

どうしたイッチ

 

340:あっぱれ名無し

何か良からぬことを考え付いた模様

 

341:あっぱれ名無し

こいつ余計なことはしないけどたまにぶっ壊れてネタに走るしなあ

 

342:あっぱれ名無し

変なことすんなよ、絶対だぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おーいミスティ~~」

 

 仕事の休憩がてら男はトレーニングを確認しに行こうと思いつき、事務所と化した家を後にする。須藤が営業としてJHAや業者との取引を半分以上代行してくれるようになったおかげで男はウマ娘のトレーニングを監督する時間をかなり確保することが出来た。というのも調理組に任せている食材管理はともかく、替えの芝の注文や雑費、JHAとの大事なやりとりの作業はほぼ全て男がやっていたので1馬力増えるだけでかなーり、ありがたいのだ

 

 まあ最近はフジキセキ秘書のおかげで書類の整理がかなり楽になって男が徹夜をすることも減り、ウマ娘たちも喜んでいる。構ってほしいウマ娘たちにとっては嬉しい変化だろう、タイキシャトル、スペシャルウィーク、トウカイテイオー、マヤノトップガンなどのトレーナーに全力で懐きに行くウマ娘たちの調子はうなぎのぼりで、それは他のウマ娘たちにも言える。

 

 で、男はさっきまで掲示板で話していたことを試してみようかついでに放牧場まで行ったわけで、そこにはウマ娘がいないため鍵をかけられた放牧場の中で芝を食べていたミスティストリームがいた。彼女は男を見つけた途端に芝を食べるのをやめて出口の近くに走り寄って男を期待の目でみつめながら右へ左へとうろうろしている。

 

 「はいはい、出してやるからな。レース場まで行くぞ」

 

 そう言って男は放牧場の鍵をあけ、出口にぶら下がってる看板を施錠中からミスティ外出中に入れ替えて、連れてく旨を書いたメモ用紙を張り付けておく。ミスティストリームは開けられた鍵から軽やかに外に出るとそのまま走り出す、わけではなく男の近くで止まった。

 

 「今日も偉いな、よしよし」

 

 男は大人しく一緒についていこうとするミスティストリームを褒めて鼻面を優しく撫でる。気持ちよさそうに目を細めたミスティストリームを一通り撫でると男は思いついたことを試してみることにする。掌を上にしてミスティから少し離れて手を差し出す。一昔前に犬界隈で流行った顎のせチャレンジである。手で輪を作って鼻を突っ込ませるスヌートチャレンジは馬にはできないだろうし、と教えてないのにできるわけもないと思いつつ試すだけならタダとやってみる、お遊びである。コミュニケーションである。要は構いたいのである。

 

 元来男は引退馬を飼いたいという願望を持っていたがそれをこれから競走馬になる馬を購入するという斜めにぶっ飛んだ方向で叶えたのだ。そりゃー構いたくなるに決まっている。ウマ娘と同じくらいに愛情を注ぎたくなるのも仕方ないかもしれない。しかも仕事仕事でなかなか構ってやれないならできるタイミングで構ってやりたくなるものであろう。理論武装完了した男の掌を見る幼駒は小首をかしげるような仕草をした。

 

 やはり分からないよな、と男は苦笑して手を戻そうとすると、芝を踏んで近づいたミスティストリームは男の掌にポンと顔を置いたのである。まさかの大正解にポカンとした男ではあるがすぐに正気を取り戻して誰に教わったんだ?とミスティストリームに聞きながら撫でまわすのだった。

 

 

 「あー!トレーナー!ミスティ~~!」

 

 「おー、テイオー、トレーニングご苦労さん。マヤも一緒か」

 

 「トレーナーちゃん!見に来てくれたの!?マヤね、マヤね!さっきテイオーちゃんに勝ったんだよ!」

 

 「むぅ、もう一回やったらボクが勝つもん!ねえミスティ!」

 

 「いやミスティを困らせてやるなよ」

 

 男とミスティストリームがやってきたトレーニング場兼レース場ではやはりウマ娘たちが男の作成したトレーニングをこなしているところだった。男の後ろをまるでカルガモのようにくっついてきたミスティストリームと男を見つけたトウカイテイオーとマヤノトップガンが小走りで近寄ってくる。どうやらさっきまで軽くレースをしていたらしい。

 

 男の後ろから顔を出したミスティにぼふっと抱き着いたトウカイテイオーがミスティにボクの方が強いよね~~と物凄く困る質問をしておりそれにぷぅと頬を膨らませたマヤノトップガンが反対から抱き着いてマヤだよね~?と妹分みたいな動物に無理難題を吹っ掛けている。

 

 ミスティストリームはまだレースのあれこれを知らないのでどっちが速いかは分からないらしく二人の顔を順にぺろぺろと舐めている。ミスティをいじめんなよと男が言うとじゃあどっちなのさトレーナーと前後でセミのように抱き着かれ、飛び火したのはここだけの話。

 

 

 「うわっ、馬がいるじゃん。兄ちゃんいつの間に飼ったのさ」

 

 「隼人か。まーたおまえ手伝いサボって俺のとこに遊びに来たな?」

 

 「えー、だってつまんねーんだもん出荷作業」

 

 「あんのなー、農家を継ぐならもうちょい興味持てよ、面白い話ばっかじゃねーんだよ世の中」

 

 「それ兄ちゃんが言うの?」

 

 「俺は絶賛デスマーチ中だぞ?」

 

 「うそこけ」

 

 びっくりした、という感じで割り込んできた年若い少年の声、どうやら近くの農家の一人息子が家の手伝いをサボってやってきたらしい。男の持つ土地は私有地ではあるが、たまに悪ガキが入り込むことがある。と言っても不良とかの危ない悪ガキではなくいたずら小僧であるが。

 

 入ってきた少年と男は既知の仲で、何だったら多少勉強を見てやったこともあるぐらいである。中学2年生で現在絶賛反抗期の少年である隼人はよくサボっては男の家に遊びに来ていた。近所の頼れる兄ちゃんポジを獲得していた男としてはまあ見逃してやるくらいの面持ちでいるわけである。ご近所との交流で何度かあったことのあるウマ娘たちもヤッホー、と軽い感じで挨拶をしている

 

 知らない少年を見たミスティストリームは誰?という顔で近づいていった。お、かわいいじゃんという隼人少年に近づこうとした瞬間にウオッカがおー、ミスティと声を掛けたせいでお母ちゃん!とテンションが上がったミスティストリームが踵を返してウオッカに行ってしまってなんだよそれとぶーたれる隼人少年であった。

 

 「オーウハヤト!今日はどうしたんデスカ?お仕事サボったらまたマザーに叱られマスヨ」

 

 「あ、タイキの姉ちゃん。だって仕事してるより姉ちゃんたちが走ってるのを見てた方が楽しいし」

 

 「その、それは嬉しいんですけど…ちゃんとお仕事も頑張らないとダメですよ?隼人くんのお母さんたちも隼人くんが将来ちゃんとできるように今教えてくれてるんですから」

 

 「そうですよ~。お姉ちゃんと一緒に謝りに行きましょう?私からもお願いしてみますから」

 

 「うっ、フラワーちゃんにクリークの姉ちゃん…」

 

 ミスティストリームに袖にされて不貞腐れている隼人にタイキシャトルが声を掛け、こっちの方が楽しいというという隼人がぶーたれていると今度はニシノフラワーとスーパークリークが現れて一緒に謝りに行こうと提案している。流石に年下のニシノフラワーに圧倒的な包容力をもつお母さん属性のスーパークリークが相手では隼人も分が悪いらしい。タジタジとなりながら兄ちゃん助けてと情けない声を出していた。

 

 「しょうがねえなあ、と言いたいところだが隼人。時間切れだ」

 

 「えっ!?まさか兄ちゃん俺を売ったのか!?」

 

 「売ったとは人聞きの悪い。ニンジン一箱と君を交換するんだよ」

 

 「それ売ったっていうんだよ!畜生裏切り者~~~!」

 

 「はいクリーク、捕獲して」

 

 「はぁ~い」

 

 実は既に男の元へ隼人の母親から連絡が来ており、そっちにいたら足止めしておいてほしい。余ったニンジンついでにいるかい?というメールが来ており、ミスティに気をとられていた隙にサクッと母親に通報した男である。まさかの裏切りに踵を返して走り出した隼人少年を笑顔で捕獲するスーパークリーク。暴れても脱出できないことを悟ったのか、隼人少年はちぇー、ウマ娘使うのは反則だぜ兄ちゃんと唇を尖らせるのであった。

 

 5分後、彼の頭に拳骨流星群が墜落し、その場は笑い声と少年の悲鳴に包まれるのであった。なお逃げ出した理由である仕事よりも赤点をとったことを悟られたくなかったらしい。今度勉強会をすることを約束した男であったとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

466:他称トレーナー

スヌートチャレンジ大成功

【顎を手に乗せるミスティストリームの画像】

 

467:あっぱれ名無し

親バカここに極まれり

 

468:あっぱれ名無し

何しとんねんこいつ

 

469:あっぱれ名無し

何教えてんだよマジで

 

470:他称トレーナー

教えたのはナリタタイシンだゾ

 

471:あっぱれ名無し

まじで?

 

472:あっぱれ名無し

なんだかんだウマ娘もミスティに夢中なんだな

 

473:他称トレーナー

そりゃそうよ。向こうには馬いないからね。自分の魂と同一の種族の動物が近くにいたら構いたくなるでしょ?こんな風にさ

【ニンジンを半分に割ってミスティと自分で食べるスペシャルウィーク】

【走りやすそうねという顔でミスティを撫でるサイレンススズカ】

【藁の中でミスティストリームと一緒にお昼寝をするハルウララ】

 

474:あっぱれ名無し

大人気やんけ

 

475:あっぱれ名無し

いいなー、スローライフじゃん

 

476:あっぱれ名無し

どう考えても時間足りないんだよなあイッチの場合

 

477:他称トレーナー

ねー、最近はテレビの取材の申し込みがたくさん来てるよ。宝塚記念に集中したいのでちょっと断ってるけど

 

478:あっぱれ名無し

だろうな、って感じ

 

479:あっぱれ名無し

ウララちゃんが藁の中で眠るのなんか似合う

 

480:他称トレーナー

こんなのもある

【羊に埋もれるメイショウドトウ】

 

481:あっぱれ名無し

なんでwwww

 

482:あっぱれ名無し

どうしてそうなる

 

483:他称トレーナー

なんか知らんけど1回脱走したのに味を占めたのか出てくるようになっちゃったんだよな羊。それでなぜかドトウと仲良くなってる。ドトウもドトウでもふもふは好きだから嬉しいみたい。

 

484:あっぱれ名無し

そういえばイッチ、この前投稿した動画なにさ?

 

485:他称トレーナー

タイキの歌ってみただけど?なんか色々動画投稿の事説明したらあの子たち自分で企画して俺のところに持ってくるようになったんだよね。それの一つ

 

486:あっぱれ名無し

バリバリのネイティブでディズニーソング歌われてちょっと困惑した。歌はうまいけどさ。

 

487:あっぱれ名無し

でもなんでアロハ・エ・コモ・マイ?

 

488:他称トレーナー

スティッチにはまったらしい。というかこっちの娯楽と向こうの娯楽やっぱ違うみたいでな?向こうになかったものを楽しんでるみたいよ

 

489:あっぱれ名無し

それはそれはいいことだ

 

490:あっぱれ名無し

俺はミニッツファイブと踊った5人がまた集結するの永遠に待ってる

 

491:あっぱれ名無し

あれは踊ってみたにしては高レベルだからなあ

 

492:他称トレーナー

実は第2弾決まってたりして

 

493:あっぱれ名無し

うっそマジで!?

 

494:あっぱれ名無し

ええやん!ええやん!情報おくれ!

 

495:他称トレーナー

今回はダンスバトルではなくて5本の動画を投稿する形になるよ。ミニッツファイブのメンバーひとりとウマ娘一人によるペアダンスの予定。組み合わせは内緒。宝塚記念の後をめどに撮影開始かな。いやーミニッツファイブがプロの振付師で助かったよ。何だったらこっちで作るかもしれないオリジナルの曲の振り付けとか依頼したいね

 

496:あっぱれ名無し

よくやったイッチ!

 

497:あっぱれ名無し

あれ反響凄かったからな!もう今から楽しみだーい!

 

498:あっぱれ名無し

そういえば模擬レースいつか決まった?

 

499:他称トレーナー

え?明後日だけど

 

500:あっぱれ名無し

連絡は?

 

501:他称トレーナー

ゲリラ♡

 

502:あっぱれ名無し

ホンマおまえもう…!

 

503:あっぱれ名無し

見逃したの沢山あるんだけどそのゲリラ配信のおかげで

 

504:あっぱれ名無し

ウオッカとダイワスカーレットの勝負をゲリラで流したのはいまだに許してない

 

505:あっぱれ名無し

そうだーそうだー!

 

506:あっぱれ名無し

予定表作れー!

 

507:他称トレーナー

無茶言うな

 

508:あっぱれ名無し

まあそうだろうけども!

 

509:あっぱれ名無し

唐突に発表するのやめろ

 

510:あっぱれ名無し

とりあえず楽しみにとるでイッチ

 

511:あっぱれ名無し

明後日かー、仕事やすむか

 

512:あっぱれ名無し

それでいいのか社会人

 

513:あっぱれ名無し

それでいいんです

 

514:あっぱれ名無し

これが社会の歯車の真実っ!

 

515:あっぱれ名無し

どうでもいいわ~

 

 

 

 

 




 えー、申し訳ない。宝塚記念まで行きませんでした。お許しください

 実は作者もっとミスティストリームのお話を書きたい所存でありますがウマ娘から軸がぶれるのでサブ話を進めるのはどうという気持ちであったんですが…我慢できなくなりました!ごめんなさい!

 今度こそ次回は宝塚記念のお話です!投稿はもうちょっと先になりますが気長にお待ちください!では!


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宝塚記念の青薔薇

スマンな、今回は掲示板ないんや


 宝塚記念、栄えあるG1レースには様々な人の想いが渦巻いている。特に出場する競走馬やその馬主にとっては夢のレースなのだ。G1に出場するということはそれだけの実力を備えた競走馬であるということは言うに及ばないが、宝塚記念は人気投票での出走になっている。それはつまり、実力だけではなくファンからも熱い支持を持っていることを意味していた。

 

 そんな、色々な人間の思惑が交差する晴れ舞台に、ウマ娘が出走する。当然ながら日本の競馬を取り仕切るJHAとしても全会一致の決定ではない。そもそもがウマ娘自体の謎もあり懐疑的な声も多いのだ。彼女らが名馬の魂を継いでいるということ自体を疑問視する声もある、がそれはJHAの幹部陣、特に花田が否定をしている。さらには直接ウマ娘と触れ合った職員なども口をそろえて彼女らは名馬の生まれ変わりだと主張している。

 

 そもそもがインパクトが強烈すぎた。ウマ娘全員がこの世の物とは思えないほど顔が整っており、それがアイドル顔負けの練度で歌う動画が拡散されたことが始まりだった。そして畳みかけるようにレースの動画が投稿されたのだ。ただの徒競走ではなく、2000mを時速60㎞で疾走するウマ娘のレースは彼女らの存在を強烈に世間に刻み付けた。

 

 さらにその大本である代表の男は若くして大富豪とも言うべきやり手の投資家、相続した莫大な土地と潤沢な資金にものを言わせてウマ娘専用のレース場から始まり坂路からウッドチップコースまで一つのトレーニングセンターともいえるような設備を自前で揃えてしまった。JHAは往年の名馬の生まれ変わりというドラマ性を保有するウマ娘をどうするか相当悩みに悩んで提携という形で落ち着いた。

 

 「では、本日はよろしくお願いします。本当によろしいんですか?」

 

 「ええ、大丈夫です。選出された18頭の馬主さんからも許可を貰っています。むしろ乗り気でしたよ。「今の競馬が昔の競馬よりどれほど進めたかを示せる」とね」

 

 「……負けませんよ、うちのウマ娘は」

 

 「はは、馬主さん方も同じことを言っています。それで…彼女、ライスシャワーさんはどこに?」

 

 「控室にいるハズです。会いに行きますか?かなり驚かれるとは思いますが」

 

 「ええ、是非とも」

 

 宝塚記念の当日、事故により補修が必要となってしまった阪神競馬場に代わり、京都競馬場にて行われることになったそれの打ち合わせをしていた男と花田は話を詰め終えて席を立った。事務室の扉を開けてすでに客がいっぱいの京都競馬場の関係者専用通路の中を歩いていく。

 

 今回、ウマ娘側の代表として選ばれたのはライスシャワー、斗馬元騎手と邂逅したことにより前の自分の夢を継ぐと宣言した彼女は宝塚記念に出走することが可能になったと男が告げた瞬間誰よりも出走を希望し、鬼気迫る走りでその権利を勝ち取ったのだ。今回はミスティストリームの移動がないので大多数のウマ娘は男の地元に残ってはいるがついてきたウマ娘ももちろんいる。それはライスシャワーの宝塚記念のためのトレーニングの相手をしたウマ娘たちだ。

 

 「ライス、入るぞ」

 

 男が控室の扉を軽くノックして声を掛ける。中からライスシャワーのうん、という声を確認してドアを開け、その中に居たライスシャワーを見て花田は目をむいた。何だ、これはと。本当に同じウマ娘なのかとすら思った。限界ギリギリ、いやそれ以上に引き絞られた体に大きく深い呼吸の音、触れれば切れそうなほどに鋭い瞳。花田が模擬レースを見に行った時に見せていた気弱で優しい微笑みを浮かべていた女の子とはとても思えない姿だった。

 

 彼女は二人が入ってきたのを見て椅子から立ち上がり、ゆっくりとこちらに歩いてくる。勝負服に身を包んだ彼女の腰元から軽い金属音、花田が眉を上げたのを見たのかライスシャワーはくるりと向きを変えて背中を向けると腰元を指さした。腰の大きなリボンの中央に馬用の蹄鉄が2本、外れないように念入りに縫い付けられていた。

 

 「それは…」

 

 「うん、私の…ライスシャワー号が最後につけていた蹄鉄、です。一緒に走りたくて…お願いしてつけてもらいました」

 

 「そうか、そうだよな…君は、いやすまない。私の立場からは君に勝てとは言えません。ですが、悔いなく走ってくださいね」

 

 「はい、今日はありがとうございます。ライス、頑張るね」

 

 花田は目の前の少女が放つ豪圧ともいえる威圧感に半ば冷や汗をかきながら激励の言葉を残して部屋を後にする。波乱の予感を頭の中に押しやり、それでもなおよいレースになるだろうという期待感に胸を膨らますのだった。

 

 

 

 『今年もあなたの、そして私の夢が走ります。本日は快晴に恵まれました京都競馬場より宝塚記念、出走馬の紹介をさせていただきます。まずは1番人気ゴングドラム、鞍上は豊騎武』

 

 「よし、ライスいくぞ、マックイーン、ブルボン、マヤ、スズカ、スぺ。ちょっと待っててくれよ」

 

 パドックに呼ばれたライスシャワーと一緒に回るために男は控室から出る。いつもより言葉少なく、標的と定めた競走馬…豊騎が騎乗するゴングドラムを睨みつけるという生ぬるい表現では済ませないほどの熱い視線を注ぐライスシャワーと一緒にパドックに出る。

 

 『最後、本日特別に競走馬と一緒に出走するウマ娘のライスシャワーになります。こちらから見てもゾクゾクするほど気合が乗っているのがよくわかります』

 

 姿勢よく歩くライスシャワーを見た観客はゴクリと息をのんだ。本当に、走るのか何ていう問題ではなくなんだあれはという未知のものを見る視線。かつての鬼であったライスシャワー号と同じ…極限までそぎ落とした体に、鬼が宿る、そう称されてしかるべきだろう。可愛い女の子が走るという話題だけで集まった観客も、元のライスシャワー号のファンも、そして出走する競走馬に夢を託しに来たファンたちも一様に感じる、強さがそこにはあった。

 

 いつもならウマ娘を見る競走馬たちも今回ばかりはライスシャワーを見もしない。異様と言ってもいいパドックが終わり、ゲートに入る競走馬たち、そして最後に増設されたゲートにライスシャワーが静かに収まる。

 

 「ライスさん、落ち着かれているようで何よりですわ」

 

 「はい、彼女の全力、フルパフォーマンスを発揮できると推定します。私の菊花賞を阻んだあの走りで」

 

 「そうだね。正直幾度も止めようかと思ったけどライスの意思には勝てなかったから、な。あとは無事に帰ってきてくれれば」

 

 それでいい、という言葉を飲み込んで男は自分と同じ関係者席に座る斗馬に目を向ける。彼は京都競馬場にやってきてから一言も発することなくライスシャワーを見つめており、ライスシャワーの「行ってきます」という挨拶になにかを言おうとして言えず、という様子で見送っていた。きっと、思うことは山ほどあるのだろう。

 

 何の因果か阪神競馬場ではなく嘗てのライスシャワー号を予後不良に追い込んだ京都競馬場での宝塚記念、そしてそこを走るのは同じ魂を持つウマ娘のライスシャワー。偶然であってもそこに何かを感じたくなるのが人間というものだろう。実況のゲートイン完了の合図にシンと会場が静かになる。

 

 ガタン!という音を立ててゲートが開かれる。競走馬たちが一斉に飛び出しライスシャワーもほぼ同時に疾走を開始する。大外固定の馬群の中に入らないようにするため、内に行くことは許されない。流石はG1レースに出走する競走馬たちは地方のダートで行ったレースとは違い、速い。ライスシャワーが付けた位置は大外の6番手、豊騎が乗るゴングドラムは4番手の内に入っている。

 

 「やっぱり、ライスちゃんあのお馬さんについてくことにしたんですね」

 

 「ええ、出走馬を見たトレーナーさんの判断ね。それにあの人が上にいるんだから」

 

 「ライスちゃん、頑張ってたもんね。マヤ、頑張って応援するよ!」

 

 スペシャルウィークとサイレンススズカ、マヤノトップガンのそう分析する声。そう、ゴングドラムは今年のダービー馬だ。さらに騎乗するのは伝説のスーパージョッキーである豊騎武。生半可な実力ではかなわない組み合わせに早々にライスシャワーは狙いを絞ったのである。初めて披露されるウマ娘の先行策、競走馬相手に通用するかは未知数だが、勝利する可能性に懸けることにした。

 

 『さあハナを行くのは3番人気のフェンネルリーヴ、続いてブライトモーニング、1馬身離れてアンギュレーズ、そしてゴングドラム。その真横につけるように大外ライスシャワーが付いていきます。1000mを通過しました』

 

 2コーナーを危なげなく回った競走馬とライスシャワー、そしてその目の前にあるのはいくつもの夢を奪ってきた心臓破りの淀の坂だ。斗馬がグッと唇を噛んで拳に力を入れる。かつての相棒が散った坂に今、相棒の生まれ変わった少女が再び挑んでいる。その心中は穏やかではないだろう。それでもやめろとは言えない。代わりに出るのは

 

 「いけっ…!ライスシャワー…!」

 

 そう絞り出すように言葉をこぼす。すると会場のあちこちから

 

 「いけっ!」「のぼれぇー!」「ライスシャワー!いっけーーー!」「魅せてくれよ!ヒーロー!」「ライスシャワー!」「負けるな~~!」「ぶっ飛ばせ!」

 

 嘗てのライスシャワーのファンだった観客たちからも、声援が飛んだ。その声を皮切りに他の競走馬のファンたちが自分の夢を託した馬と騎手へ応援の言葉を叫ぶ。会場がかつてないほどに白熱する。レースのひりつく緊張感と高揚感が会場を激しく包み込んでいく。

 

 『ライスシャワー上がってくる!淀の坂を駆けあがっています!あの日の続きが今ここにあります!応えるようにゴングドラムに鞭が入った!』

 

 ライスシャワーに声援が届いたかは分からない、が彼女は淀の坂に対して減速することなく、真正面から突っ込んで駆け上がる。減速どころか上り坂で加速するという常軌を逸した走りがじりじりと横並びだったゴングドラムの前へ出ていく。豊騎はその姿を見た瞬間、背骨に氷を差し込まれたような感覚に陥った。まずい、このままいけば負ける、引き離されれば終わりだ、と。近代での上り坂を下った先、つまりは下り坂でのスパートではなく上り坂のスパートを強制される。鞭を入れない選択肢はなかった。

 

 『ライスシャワー!3コーナーを超えました!順番変わりまして1番手フェンネルリーヴ、そしてその後ろすぐに並ぶようにゴングドラムとライスシャワー!』

 

 観客はここで気づいた。おかしいと。どうして一番内にいるゴングドラムに外ラチギリギリ、つまり通常よりも長い距離を走るライスシャワーが併走しているのか、距離は外の方が明らかに長い、それはつまり…ライスシャワーがこの競走馬たちよりもハイペースで走っていることを意味している。どこに、そんなスタミナを持っていたのか。

 

 そう、これが男の見出した勝ち筋。ライスシャワーはどうしたってステイヤーだ。中距離よりも長距離で輝く。だが今回はそれが生きた。宝塚記念の2200m、外ラチギリギリを走れば距離はそれ以上に伸びる、男は逆にそれを利用した。ライスシャワーの規格外のスタミナがあれば、彼女にとって少し短い2200でも伸ばすことが出来る。短距離向けの瞬発力による加速を苦手とするライスシャワーへの必勝の策。それは加速できる距離を延ばすこと。外ラチギリギリを走ることで距離を伸ばし、加速分の距離を稼いでしまえばいいというぶっ飛んだ発想だ。

 

 もちろん距離にすれば少しの差、だがその少しがライスシャワーの加速を許している。そして上り坂からの下り坂をさらに加速して駆け降りるライスシャワー、ここで彼女の最高速を出す。命知らずの決意の直滑降に、悲劇を知るファンから悲鳴が上がった。

 

 『ライスシャワー上がる!ライスシャワー上がる!フェンネルリーヴを抜いた!だがゴングドラムも並んだ!どっちだ!?最後の直線に入ります!』

 

 実況にも熱が入る。最後の直線、400mという少し長い距離。他の競走馬も鞭が入り、スパートをかける。ライスシャワーとゴングドラムは並んだまま。男は椅子から立ち上がり、手をメガホンのようにして叫ぶ。

 

 「「勝てっ!ライスシャワー!!」」

 

 その声は、同じく立ち上がった斗馬と重なった。そして、声が届いたのか、届いてないのか…芝を抉らせてライスシャワーが最後の加速を開始した。

 

 「…入りましたわね」

 

 「はい、領域(ゾーン)です」

 

 訳知り顔でそう会話を交わすウマ娘たちに男は立ち上がったまま言葉の意味を思い出す。領域(ゾーン)、ウマ娘の限界のさらに先に到達した者にのみ許される豪脚。ダートレースにおいてスマートファルコンが見せたものと同質の現象。つまり、限界以上で行われる体が壊れるかゴールをするのかのチキンレースが始まったのだ。

 

 『ライスシャワーきた!ライスシャワーがきた!ゴングドラム届かないか!?』

 

 じりじりと、ほんの少しずつではあれどゴングドラムと豊騎の先を行く。限界の最高速、さらにその先に行くライスシャワーを見て吠えたのはゴングドラムだった。もっと先へと進む乗騎を奮い立たせる鞭の音、負けじと加速するゴングドラム。髪を暴れさせ、瞳を青く光らせながら疾駆するライスシャワーとほぼ横並びでゴール板を駆け抜ける。そして、徐々に減速して、止まった。とりあえずの無事に男は魂が抜けるように椅子に倒れ込んだ。

 

 『写真判定を行います。暫くお待ちください』

 

 男はその言葉を聞かずにもう一度立ち上がると厩務員たちに紛れてコースに走り寄る。汗だくのライスシャワーに駆け寄り、無事かどうかを確かめる。

 

 「あ、お兄様…えへへ、ライス…帰ってこれたよ…!」

 

 「…!ああ!お帰りライスシャワー!よく、頑張ったな」

 

 ぽすん、と力が抜けるように男に倒れてくるライスシャワーを受け止めて、掲示板を見る。確定の文字に19番、ハナ差。ライスシャワーの勝利だった。ゴングドラムに乗った豊騎が近づいてくる。

 

 「…やられたよ、ライスシャワー。今回は君の勝ちだ」

 

 ヒィン、とゴングドラムが鳴いた。お前、強いなとでもいうかのように。そして、遅れて走り寄ってくる音。斗馬が、我慢しきれずにコースの中に入ってきたらしい。

 

 「斗馬さん、ライスね、勝ったよ」

 

 「ああ、ああ…!おめでとうライスシャワー…ありがとう」

 

 観客の声援が、祝福のエールとして降り注いでいた。

 




 お待たせしました。最新話ですごめんなさい。掲示板ないのはお許しください。いやまあ多分掲示板あった方がいいとは思うんですけどどうしても全部表現したくなったのでこうなりました。

 次回はこのお話の直後から掲示板でスタートとなります。ウイニングライブはなんだろなー。やっぱりこういうお話書きたくて書いてますけど直接描写へったくそですねえ…

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします。


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天への祈り

120:名無しのファン

来てしまったか宝塚記念…!

 

121:名無しのファン

もうねなんかね、色々ヤバいよ俺

 

122:名無しのファン

俺も

 

123:名無しのファン

こんなんで乗り切れるんですかね

 

124:名無しのファン

だってさ!あのさあ!

 

125:名無しのファン

もちつけ

 

126:名無しのファン

それもこれも全部あの選抜レースの結果がですね

 

127:名無しのファン

ライスシャワーが勝ったんだよなあ…!

 

128:名無しのファン

なんかもうここまで来ると因縁だよね

 

129:名無しのファン

それは他の頑張ったウマ娘ちゃんたちに失礼だろうがぁ!!

 

130:名無しのファン

いつも通りの接戦でしたからな

 

131:名無しのファン

というか京都競馬場での宝塚記念っていうのがもうやばいやん

 

132:名無しのファン

ねえ聞いて

 

133:名無しのファン

どうしたのさ

 

134:名無しのファン

いや、イッチがいたら言うべきかもしれんが…ウマ娘のゴールドシップが会場で焼きそば売り歩いてるんだけど

【焼きそばのパックを持ちながらピースしてる法被姿のゴールドシップ】

 

135:名無しのファン

マジで何してんだ!?

 

136:名無しのファン

うそだろ?いやゴールドシップならまあ…

 

137:名無しのファン

クソ目立ってそうで草

 

138:名無しのファン

実際ナンパにあっていたがさらっと袖にしてた。ナンパ野郎はまさか無視されるとは思ってなかったらしくぽかんとしてたが

 

139:名無しのファン

助けてやれよ

 

140:競馬で全財産を溶かす男

確認したわ。回収してくる。うーん、俺の言うこと聞いてくれるかな?社長の言うことは3回に1回くらい聞いてくれるんだけど

 

141:名無しのファン

2回は聞いてくれないのか…

 

142:名無しのファン

イッチが心労で倒れるからやめて差し上げろ

 

143:黄金船

見つかっちまったか~~!アタシはお米の応援に来ただけだから気にすんなよ!売切れたら勝手に帰るぜ!あ、乱入していいか?

 

144:名無しのファン

ダメに決まってんだろ!ってマジ?

 

145:名無しのファン

おうおまえ俺の馬券返せや

 

146:名無しのファン

120億円事件を忘れるな

 

147:名無しのファン

走ればかやろー!

 

148:名無しのファン

ウマ娘を相手にしてるとは思えないほどの総すかん

 

149:黄金船

なあ、こっちのアタシ何したんだ?120億円事件ってなんだよ?

 

150:名無しのファン

言っていいのかこれ?

 

151:名無しのファン

競馬史に残る事件です。詳しくはお調べください、俺たちの口からはとても…

 

152:黄金船

ふーん、ってやばっ見つかっちまった!くらええええええ!!!

 

153:名無しのファン

おおっと暫定全財産ニキにゴールドシップの見事なラリアットが炸裂ぅ~~~!3,2,1…KO!パーフェクト!全財産ニキを頭陀袋に詰めてゴールドシップはどこかに行っちゃったんだけど。あと渡されたこの大量の焼きそばどうしよう

 

154:名無しのファン

加減してるよな?

 

155:名無しのファン

してなかったら首が飛んでるよきっと。あとイッチが会うたびに食らうドロップキックより有情じゃない?

 

156:名無しのファン

NARUTOかな? (震え声

 

157:名無しのファン

焼きそばうまっ!?

 

158:名無しのファン

食ってるのかよ

 

159:名無しのファン

ええい話を戻せ!宝塚記念にもどせぇ!

 

160:名無しのファン

出てくるたびにスレの話題をかっさらう女

 

161:名無しのファン

マジでなんでこの子だけ世界線を行き来できるんだ?

 

162:名無しのファン

まああの白いのと同じだし…

 

163:名無しのファン

納得できるけど納得したくない。あと一回だけだけどミスターシービーも来て戻ったけどな。その後音沙汰ないが

 

164:名無しのファン

とりあえず今日の話をしよう。ライスシャワーの宝塚記念といえばまあ、当時色々あったけれども

 

165:名無しのファン

何というか、レジェンドがスズカに会えた話みたいにいわゆる心残りを回収していってる感じよね

 

166:名無しのファン

でも今回ダートの地方競馬じゃなくて中央G1レースだしな、地力の違いはないと思うぞ

 

167:名無しのファン

というかレジェンドが出るのがヤバい

 

168:名無しのファン

ゴングドラム君順調に化け物になってるの笑う

 

169:名無しのファン

化け物で済ましていいのか?

 

170:名無しのファン

デビュー戦以降いいとこ無しだったからなあ。

 

171:名無しのファン

皐月賞前に覚醒したのはいいけど残念ながら皐月賞には体調不良で出られなかったからね

 

172:名無しのファン

なお皐月賞前の無双のおかげでダービーに滑り込んだ模様

 

173:名無しのファン

何だこの馬…?

 

174:名無しのファン

ゴングドラムくんの強みはあれですね、ロングスパートに耐えられることですね。スパート距離が長くても垂れない、何だこの馬(2回目

 

175:名無しのファン

スズカにあった後のレジェンドと合わさり最強に見える

 

176:名無しのファン

皐月賞出てたら間違いなく勝ってたのにぃ!

 

177:名無しのファン

皐月賞馬のロマンスクリニーくんフロック扱いされて可哀想

 

178:名無しのファン

実際フロック

 

179:名無しのファン

こらぁ!

 

180:名無しのファン

実際ダービーの大外まくり追い込み差しがめちゃクソ強すぎたのが悪い

 

181:名無しのファン

レジェンド「馬群が邪魔や…せや!一番大外でまくっちゃえばええねん!」

 

182:名無しのファン

そんな猛虎弁ではないだろうが思いついても実施するか普通。一歩間違えば斜行かもしれんかったのに

 

183:名無しのファン

でもなんで宝塚記念出ることにしたんだろう。ローテとしてはあり得ないというか勝ち目がないような

 

184:名無しのファン

ゴングドラム馬主「ウマ娘出るっていうからじゃあ出るかっておもって」

 

185:名無しのファン

これマ?

 

186:名無しのファン

大マジやぞ

 

187:名無しのファン

軽すぎないかダービー馬の扱いが

 

188:名無しのファン

まあ今でも語り草な馬のウマ娘がいるし…出てくるなら競わせたくもなるだろうけど

 

189:名無しのファン

まあ昔の競馬と今の競馬の勝負と考えれば確かにやりたくなるのは分かる

 

190:名無しのファン

実際どっちが強いのかは永遠の議題である

 

191:名無しのファン

さー、実況始まりました!

 

192:名無しのファン

パドック、うおっゴングドラムでっか…!

 

193:名無しのファン

いいケツしてますねえ!

 

194:名無しのファン

あっライスシャワーきた!

 

195:名無しのファン

ライスシャワーだよね?ライスシャワーなの?まじで?は?魔王とか言われた方がしっくりくるんだけど

 

196:名無しのファン

何だあのライスシャワー…!鬼か?

 

197:名無しのファン

かなり体絞ってるな。何というか強いって言葉がそのまま形になった感じ

 

198:名無しのファン

マジで同じウマ娘か?背後で悪ガキに爆竹ならされて飛び上がってたウマ娘の姿かこれが?

 

199:名無しのファン

その話はやめて差し上げろ

 

200:競馬で全財産を溶かす男

これが俺の飯を美味しそうに頬張るウマ娘と同じかあ

 

201:名無しのファン

あ、生きてた

 

202:競馬で全財産を溶かす男

うん、何か分からんけど隣のゴルシちゃんと一緒に観戦することになりそう。あといつの間に法被から私服になってるの?大人っぽくてとてもお似合いね

【パンツルックのゴールドシップ】

 

203:名無しのファン

いや、マジで美人だなコイツ

 

204:名無しのファン

何もしなければクソ美人なのになゴルシちゃん

 

205:名無しのファン

口を開けば意味不明☆

 

206:名無しのファン

ゴングドラムとライスシャワーの睨み合いの圧が強すぎる

 

207:名無しのファン

これ本当に草食動物か?肉やったら食いそうだぞ

 

208:名無しのファン

うちのじいちゃん曰く、鬼が宿っとるなとのことです。要はガチで絞ってた時のライスシャワーと同じ状態ってことですな

 

209:名無しのファン

あのCMマジでかっこよかったよな

 

210:名無しのファン

会場の空気が張り詰めすぎててヤバい

 

211:名無しのファン

もう勝ってとかいわんから無事に帰ってきてくれればそれでいいよ

 

212:名無しのファン

イッチが語ってた勝てる策ってなんだろうな

 

213:名無しのファン

ゲート入り来た…!

 

214:名無しのファン

淀の坂…!ココをどうするかが分かれ目だよな

 

215:名無しのファン

高低差かなりあるからな。あのライスシャワーならどうなるか…!

 

216:名無しのファン

別スレだとやっぱりゴングドラムとブライトモーニングの2強だな

 

217:名無しのファン

ライスシャワー応援してるぜ!

 

218:名無しのファン

ライスちゃんがゲート入りしたな

 

219:名無しのファン

くるぞ

 

220:名無しのファン

スタートだっ!出遅れ無し!流石!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウイニングライブ、それはウマ娘と切っても切り離せない大事な行事。レースに勝利したウマ娘が応援してくれているファンと勝利の喜びを共有するため、歌いそして踊る。男は最初それを聞いた時にはなんだそれと考えた奴の脳みそをのぞいてみたいと思ってはいたが、実際やってみれば確かに必要で欠かせないものなのだろうと納得している。

 

 「…ね、勝てたよ。貴方もきっと見ててくれたんだよね。ライスが坂を上る前に、ライスの前を走る貴方が見えたの。自分に負けるの、いやだったから。絶対抜いてやるって頑張ったの」

 

 京都競馬場の中のある場所…興奮冷めやらぬファンが競馬場にひしめく中、立ち入り禁止となっているとある場所の前で男とライスシャワーはレースの勝利の喜びを報告しに来ていた。それはライスシャワー号の慰霊碑である、石碑に手をついて語っているライスシャワーをそっとしておいてやるべきと考えた男は無言で彼女の報告を聞いている。

 

 走る前にも決意表明のためにこの石碑に祈りをささげていたライスシャワーは、虹の橋を渡ったライスシャワー号が傍で一緒に走ってくれたんだ、と男に伝えていた。一緒に走ってくれたからライスは勝てたの、お兄様…お礼に行きたい。と男にお願いをして、男はウイニングライブまでの短い時間を利用してここにやってきていた。

 

 ライスシャワーは走った後そのまま来ているため、勝負服のままだ、どれだけ力強く踏み込んだのか靴の足の甲にまで土と芝の切れ端が付いている。レース前の鬼が憑依した彼女の姿はどこへやら今となってはいつも通りの優しく気弱で、そして秘かな自信にあふれているライスシャワーに戻っていた。

 

 こつん、とライスシャワーが石碑に額をくっつける。腰元のリボンに縫い付けられた二つの蹄鉄がカン、と音を立てる。祈る様に瞳を閉じるライスシャワー、人払いが済まされているためか会場のごった返し感とは裏腹にシンと静かでレース場の喧騒がかすかに聞こえる中彼女の祈りは続いて、やがてアメジストの瞳があらわになる。

 

 「…もういいのか?」

 

 「うん、お兄様。ちゃんとお話しできたよ。ね、お兄様…ライスをここまで連れて来てくれて、ありがとう」

 

 ぺこり、とライスシャワーは男に頭を下げる。男としては彼女に頭を下げられるいわれもお礼を言われる理由も特段見当たらないと思っていた。もちろん、純粋なその気持ちは男にとって純金どころかダイヤモンドよりも価値があるが、男にとってはやって当たり前のことをしただけなのだ。彼女らをとことんまでサポートするのが今の男の生きる意味である。何より男はそれを心の底から楽しんでいた。機械的に、受動的に金を稼いで日がな一日出かけもせず農作業とPCの前を往復するよりもはるかにやりがいを感じていたのだ。

 

 「お礼は受け取るけど、気にしないでいいよ。そもそも、ここまでこれたのは君たちがいたからなんだから。さ、戻ろうか。ライス、君のファンが君を首を長~~~くして待ってるよ」

 

 「うん!行こうお兄様!」

 

 ぽふっとライスシャワーの頭に手を置いた男、ウマ耳が手によって潰されてくにゃりと変形する。ライスシャワーはその男の手を取って繋ぎ、会場へと歩き出した。

 

 

 

 

 

 「トレーナーさん、準備はよろしくて?」

 

 「ああ、まあ俺がすることなんて何もないけどな」

 

 「否定、マスターがいらっしゃるだけで私たちは幸福です」

 

 「あ!ライスちゃん出てきたよ!」

 

 男は会場にライスシャワーを送り届け、待たせていた残りのウマ娘を伴い、パドックに赴く。パドックには既に音響機器が設置され準備が万端になっていた。そして流れる優しいピアノの音楽に合わせてライスシャワーが現れる。バックダンサーになるウマ娘はおらず、彼女だけだ。それはきちんと意味がある。

 

 「ねえ、三日月 あなたも 迷う時があるの?」

 

 緩やかで、穏やかで、そして優しい歌。会場にいるファンたちは面食らっている。なぜなら今までのウマ娘の音楽は明るく楽しく、そして元気で激しいものだったし、さらには大人数で踊る見ごたえがあるものだと、そういう認識だった。

 

 「手をかざせば今夜も たおやかな光 おぼろげにただ 浮かぶ明かりを 追いかけて駆けだすの」

 

 誰かが漏らした。美しい、と。レース前のまるで別の生き物のようだったライスシャワーとは違い、彼女の伸びやかな歌声が紡ぐその歌はただ優しい印象を観客に与えていた。芝の上に立ち片手にマイクを握って歌うその姿は一種の芸術品のようで、誰かが息をのむ音がするほどにシンと静かな会場にしみいるように響いていく。

 

 「声にならずに消えた思い 詰め込んで」

 

 「ライスシャワー…」

 

 ぽろり、と男の隣に立ってその歌を聞いていた斗馬から彼女の名前が漏れる。斗馬にはわかった。この歌は、祈りだ。ライスシャワー号の夢を引き継いだ少女の勝利が虹の橋の向こうの相棒に届くように祈る、祈りの聖歌。ライスシャワーは両手でマイクを持ち、一度瞳を閉じて開き、歌う。空の上の自分にこの歌が届くようにと。

 

 「私のささやかな祈り今 大空に放り投げた いつかあなたのように誰かの事 照らせる人になりたいだけ」

 

 音が聞こえたのだろうか、遠くから今日出走した馬たちの嘶きが聞こえてくる。シンと静まった会場にライスシャワーの祈りの歌とそれにこたえる馬たちの声が響く。ライスシャワーの祈りに同調するように馬たちも祈っているのかもしれない。

 

 「もう、泣かないよ」

 

 歌い終えた少女に一人、また一人と拍手が注がれる。男はちらりと、コースを見る。目の前を黒鹿毛が横切り、巻き起こされた風に目を閉じる。目を開けた先には何もなく、ただ男はちゃんと聞いてたんだな、とそう思うことにした。男は拍手を受ける祝福の青薔薇にもう一度大きく拍手を注ぐのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

514:名無しのファン

うおおおおおおん!!!

 

515:名無しのファン

いかんってこういうのだめだって…!

 

516:名無しのファン

マジでだめ、もうだめ。ずるいぞくそぉ…!

 

517:名無しのファン

坂を超えた時もう手に持ってたもん放り出してたよ

 

518:名無しのファン

ああ、俺の液晶画面に穴が開いたぜ

 

519:名無しのファン

興奮しすぎだろ気持ちは分かるけど

 

520:名無しのファン

ゴングドラムとの追い比べヤバかった。両方ともが前へ前へって押し進む感じでさ!

 

521:名無しのファン

というかゴングドラム化け物すぎないか!?シニア混ざってんだぞ!?ライスシャワーいなかったら一着だったんだぞ!?

 

522:名無しのファン

偉業なんだよなあ…!

 

523:他称トレーナー

やあ皆。楽しんでくれたかな?

 

524:名無しのファン

いっちぃぃぃぃぃ!!!!

 

525:名無しのファン

ライスシャワーは無事なのか!?

 

526:名無しのファン

あのライブヤバかったけど!とんでもなく美しかったけど!

 

527:他称トレーナー

ライスは元気だぞ。あとゴルシちゃんとも合流した。焼きそば食べてご満悦

【山盛り焼きそばを食べるウマ娘たち】

 

528:名無しのファン

えかった…!!

 

529:名無しのファン

まさか掲示板が一度落ちるとはな

 

530:名無しのファン

立て直されても爆速で進んできたしな

 

531:名無しのファン

あのイッチ?できればウイニングライブの曲について詳しく…!

 

532:他称トレーナー

ああ、それね。あれはライスの持ち歌だよ。つまりは、専用曲

 

533:名無しのファン

オファッ!?

 

534:名無しのファン

そんなのあるのっ!?

 

535:名無しのファン

ももも、もしかして他のウマ娘たちにも…!

 

536:他称トレーナー

あるよ~

 

537:名無しのファン

ん゛っっ!!!

 

538:名無しのファン

よーし、イッチ今すぐにそれを録音して配信するんだ

 

539:他称トレーナー

まあそれも考えるけどそれよりもあるだろ?うちのウマ娘にかける言葉的なものがさ。まあ端的に言えば、頑張ったから誉めてあげて

 

540:名無しのファン

いくらでも褒めますとも!

 

541:名無しのファン

やばい、じいちゃんがハッスルしすぎてぎっくりした

 

542:名無しのファン

おじいちゃんwwww

 

543:名無しのファン

おまえオグリキャップ限界ファンじいちゃんの孫だろwww

 

544:名無しのファン

まあそうだけどwwでもさ、じい様競馬やって長いから、ライスシャワーのことはもちろん知ってるんだよ。嬉しいと思うよ、あの日のレースの続きがここで見れたんだから

 

545:名無しのファン

いい歌だったなあ。生で見れたやつ羨ましい

 

546:名無しのファン

ほんと、綺麗だった。可愛いじゃなくて美しかった。

 

547:名無しのファン

ツブヤイターさんの拡散力ぱねえっすね

 

548:名無しのファン

G1で勝っちまったからなあ

 

549:他称トレーナー

ああそれなんだけど。JHAとしても今回ので手ごたえ感じてるみたいでまたやりたいっていうから詳細はこれから詰めるけど定期的に行うよ

 

550:名無しのファン

は?G1にウマ娘ずっと出し続けるの?

 

551:名無しのファン

それはそれで問題あるんじゃないか?

 

552:他称トレーナー

それはそう。まあ俺の常だけどなければ作ればいいじゃない。というわけで、レース新設します

 

553:名無しのファン

は?

 

554:名無しのファン

まーたイッチが壊れた

 

555:名無しのファン

何時も暴走機関車定期

 

556:名無しのファン

それでいいのかURA

 

557:名無しのファン

ふーん、なんてタイトルにするの?

 

558:他称トレーナー

これはもう決まってるんだ。昔の伝説の名馬に今を時めく優駿が挑むレース…題して「レジェンドレース」!ウマ娘一人に挑戦者として競走馬を募集して行うレースにする予定だよ!詳しくはJHAと詰めるね!

 

559:名無しのファン

ほほう、レジェンドレースとな

 

560:名無しのファン

これ、競馬界隈がかなり活気づくな

 

561:名無しのファン

物理的にレースの数が増えるわけだからな

 

562:名無しのファン

しかもウマ娘のレースだ

 

563:名無しのファン

ええやん、きにいったわ

 

 

 




 お待たせしました。これにて宝塚記念編終了となります。次回は夏だ!海だ!合宿だ!ウマ娘水着編をお送り出来たらなあと思います

 ここらでいっちょウマ娘増やしてもいいかもしれないですね。候補は4人です。だれかなだれかな~。まあ正直もうそろそろ畳んで完結でもいいと思ってきています。大風呂敷を広げまくってますから畳めなくなる前に。

 そしてやはりささやかな祈りは神曲ですねこれは譲れない。ライブのライスちゃん可愛い…可愛くない?

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします。


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夏の始まり

1:夏の名無し

夏だ!

 

2:夏の名無し

海だ!

 

3:他称トレーナー

ウマだ!

 

4:夏の名無し

娘はどうしたァ!

 

5:夏の名無し

おうゴルルァイッチ貴様いつになったら夏合宿の見学日程発表するんじゃワレ。ああん?

 

6:他称トレーナー

今日の午後に更新するよー。で、熱くなってまいりましたな

 

7:夏の名無し

アツゥイ!

 

8:夏の名無し

車のボンネットで目玉焼き焼けるで

 

9:夏の名無し

わい焼肉してきた

 

10:夏の名無し

猛者だ

 

11:他称トレーナー

うむ、暑い。それはもう暑いのである。ウマ娘の皆さんもバテテおられる。まあ人より体温高いからしょうがないんだけど。みよこのビワハヤヒデを

【恨めしそうに自分の髪の毛をつまむ汗だくのビワハヤヒデ】

 

12:夏の名無し

切ればよろしくてよ

 

13:他称トレーナー

いやな、彼女の髪質がな、切るとひどいことになるらしくて。つまり切るとアフロになるらしいの。女の子としてそれはというらしい。あ、それはともかくミスティの話しよう。うちのミスティが可愛い

【ウオッカにホースで水をかけてもらって気持ちよさそうなミスティストリーム】

【シロツメクサの花冠を被っているミスティストリーム、ニシノフラワー、セイウンスカイ】

【男の手に顔を擦り付けて甘えるミスティストリーム】

 

14:夏の名無し

はいはい、親バカ親バカ

 

15:夏の名無し

イッチメロメロで草

 

16:夏の名無し

相変わらず賢そうな顔してるなミスティ

 

17:夏の名無し

外国人のコメント増えてきたよな動画

 

18:夏の名無し

でも馬体もしっかりしてきたよな。すらっとしつつもトモの筋肉に張りがある。

 

19:他称トレーナー

もうウマ娘たちとかけっこしてるからね。遊びの範疇だけど、いい運動になってるみたいよ。よく食べよく遊びよく寝てよく甘える。よきかな

 

20:夏の名無し

来年デビューか、楽しみだねえ

 

21:夏の名無し

そういえばレジェンドとの顔合わせ終わったん?

 

22:夏の名無し

ゴングドラムくんが覚醒したから乗り替われるかなレジェンド

 

23:夏の名無し

クラシックレースが被らないけどシニアで対戦する場合困るよな

 

24:夏の名無し

マジゴングドラムくんどうしちゃったんだろう。強ない?あんな強くていいの?皐月賞出てたら絶対勝ってたよ?

 

25:夏の名無し

3冠馬になれたのにな、色々運がなかった

 

26:夏の名無し

宝塚記念勝ってあだ名がラスボスか魔王に決まりそうな勢い

 

27:他称トレーナー

レジェンドとミスティは仲いいよ。というかウオッカが好意的だから警戒しなかったみたい。やってきたら自分から寄って挨拶に行くし、おやつ持ってないかポケットの匂い嗅いだりしてる。ほらこれ

【豊騎の手に顎を乗せるミスティストリーム】

 

28:夏の名無し

忘れられた野生

 

29:夏の名無し

走らせたら嫌われる騎手が多いけどミスティはどうなるかな

 

30:他称トレーナー

ミスティは既に自分が走るということを知ってるし乗る人がレジェンドだっていうのも理解してるから大丈夫だよ。ウオッカから「その…ムチ入れるのは勘弁してやって欲しい」って言われて困ってるけど

 

31:夏の名無し

お母ちゃんとしては娘に軽くとはいえムチ入れられるのは困るからな、至極当然

 

32:夏の名無し

痛くないってことを理解できればいいんだが

 

33:夏の名無し

ほぼ合図のためのもんだからね。痛かったらロデオになってレースどころじゃなさそうだし

 

34:他称トレーナー

さて、それでは今までも本題だけどこっちも本題。俺たちはいま、海に来てまーーーす!!!

【人がそれなりにいる海水浴場の画像】

 

35:夏の名無し

へぇあっ?!

 

36:夏の名無し

ほうほうほう、海と来ましたか。なんで?

 

37:他称トレーナー

え?夏合宿前に英気を養おうと思ってウマ娘連れてきたんですけど?

 

38:夏の名無し

貸し切れ、せめて

 

39:夏の名無し

金はあるんだからさ?

 

40:夏の名無し

いや当たり前のようにそんなこと言うが億単位の金が飛ぶから実際こうするのは分かるけど

 

41:他称トレーナー

まあまあ、ウマ娘の皆さんも楽しそうだよ?あ、服飾ネキ水着ありがとねー

 

42:服飾屋

新作のデザインが沢山試せて最高だったわ。ふふふ…

 

43:夏の名無し

水着!?水着と言ったか今!?

 

44:夏の名無し

ウマ娘の水着ですとぉ!?ちょっと飛行機のチケット取ってくる!

 

45:夏の名無し

おちつけぇ!

 

46:夏の名無し

あのぉ、イッチ?ウマ娘ちゃんの水着姿をですね、お披露目していただけたらなあと存じます

 

47:夏の名無し

オナシャス!センセンシャル!

 

48:他称トレーナー

良かろう。ではこちらをどうぞ

【競泳水着姿のオグリキャップ 手にはビート板と腰に浮き輪を付けている】

【赤と青を基調としたビキニ姿のタマモクロス】

【水色のホルターネックビキニに長いパレオを付けたスーパークリーク】

 

49:夏の名無し

ふおおおおおお!!

 

50:夏の名無し

んがわいいいい!

 

51:夏の名無し

オグリまさか泳ぐの苦手なのかwww

 

52:夏の名無し

スーパークリークが大人のお姉さんすぎる…

 

53:夏の名無し

タマちゃんスレンダーだけどえらい健康的だな

 

54:夏の名無し

これ注目の的すぎるのでは?

 

55:夏の名無し

俺だったらナンパかける

 

56:他称トレーナー

うん、いたよナンパ野郎。俺の目の前で粉かけてきたのでメンチきってやろうと思ったらウマ娘が強すぎて俺の出番なかったの

 

57:夏の名無し

え?どういうこと?

 

58:夏の名無し

女子力(物理)はまずいですよ!

 

59:夏の名無し

しょっ引かれでもしたらやばいじゃん!

 

60:他称トレーナー

いや、その彼女たちナンパ慣れしてるんだ。ウマ娘って美人しかいないからそういうのよくあるんだって。どうしても強引なら最終手段使うみたいだけど

 

61:夏の名無し

最終手段?

 

62:他称トレーナー

レースの時の威圧をそのまま相手にぶつけることらしい。さっきクリークがしつこいチャラ男にやってた。笑顔なのに周囲の気温が5度くらい下がった気がする。

 

63:夏の名無し

写真からも伝わってくるあの威圧をそのまま相手に…?

 

64:他称トレーナー

「ごめんなさい、今私たち団体で来てるんです~。だから、貴方とは遊べないんです、よ?」ってさ。いつものおっとり笑顔なのに怒ってるのが分かるの、こわい。今パラソルの下でニコニコと俺のこと見てるけど。かわいいわ

 

 

65:夏の名無し

最後でもう怖がってないやんけ

 

66:夏の名無し

掌ギガドリルブレイク!

 

67:新人広報

社長がスーパークリークちゃんに捕まって膝枕の刑に処されたのでここからは自分が報告するッス

 

68:夏の名無し

あ?あの格好で膝枕だと?

 

69:夏の名無し

今すぐ呼び戻せ!ぶっ殺してやる!

 

70:新人広報

膝枕でそれならサンオイル塗った話したら皆さん憤死しそうですね

【緑色のビキニを着て寝そべるタイキシャトル サンオイルを塗ってほしいらしい】

 

71:夏の名無し

あああああああああああああああ!!!

 

72:夏の名無し

なんだそれ!俺の青春にはそんなイベントなかったぞ!

 

73:夏の名無し

そもそも青春自体がなかった

 

74:夏の名無し

悲しい現実

 

75:他称トレーナー

緊急事態発生!

 

76:夏の名無し

どうしたイッチ!?膝枕はどうした!?

 

77:他称トレーナー

最高だったじゃなくて!なんかイルカおるねんけど

【水着勝負服のマルゼンスキーとスペシャルウィークに砂浜の上にいるイルカの画像】

 

78:夏の名無し

オファッ!?

 

79:夏の名無し

バンドウイルカか、はぇー

 

80:夏の名無し

というかスぺちゃんとマルゼンスキーの水着華やかだな!?

 

81:他称トレーナー

ああそれ勝負服だから。夏イベントの時の主役が二人なんだと

 

82:夏の名無し

は!?水着の勝負服!?それで走るの!?

 

83:夏の名無し

情報量が多すぎる

 

84:夏の名無し

なあ、そのイルカもしかしてホエール・ストランディングじゃないか?打ち上げられて戻れなくなった感じの?

 

85:他称トレーナー

多分そう、監視員さんが来て水族館に連絡してる。海に戻せるなら戻していいらしい。助けるか、当たり前だけど

 

86:夏の名無し

え?

 

87:夏の名無し

ああ、ウマ娘いるもんな。何だったら一人でも持ち上がるのか

 

88:夏の名無し

暴れられないように注意しろよ

 

89:新人広報

社長からバトンタッチ。ウマ娘たちがビニールシートの上にイルカを寝かせて運ぶことにしたみたいです。よいしょで持ち上がるイルカさん

 

90:夏の名無し

普通なら重機いるんだけどなあ

 

91:新人広報

イルカ、海に戻りました!

 

92:夏の名無し

よくやった!

 

93:夏の名無し

一般人目線からしたらよいしょで持ち上がるもんじゃないんだろうなあ

 

94:夏の名無し

普段やってることがやってることだし

 

95:他称トレーナー

あれ、ゴルシちゃんいるじゃん

【真っ赤なセパレート水着に身を包んだゴールドシップが軽く助走を付けて此方に走ってくる画像】

 

96:夏の名無し

これは明らかにドロップキックの構え

 

97:夏の名無し

うわ、ゴルシちゃんマジでプロポーションいいな。ボンキュッボンって感じだわ

 

98:夏の名無し

尚タイキシャトル、メイショウドトウ、ビワハヤヒデ、スーパークリーク

 

99:夏の名無し

皆の水着見たい!

 

100:夏の名無し

イッチ、生きてるかな

 

 

 

 

 

 

 

 「おーうトレーナー!相変わらず楽しそうだな!」

 

 「とりあえずドロップキックするのやめてくれよ。あと暑苦しいからどいてくれ」

 

 「つれねーなー」

 

 初夏のころ、暑くなってウマ娘たちもダレてきてしまったので男はレクリエーションを入れるべきと判断しウマ娘たちを引き連れて県を超えて海水浴場に来ていた。まだ海水浴には若干早い季節ではあるが猛暑のおかげで全く気にならないどころか同じことを考えている人間が山ほどいたらしくそれなりに人で賑わっている。

 

 当然ながらウマ娘たちは注目の的だ。テレビでのレース放映のおかげで一般への知名度を大分稼ぐことが出来たらしくウマ娘を知っている人間も多い様子で、声を掛けられることもちらほらあった。いらない話だがナンパもあるわけで、当然大人の男である男をはじめURAの職員が付いてきているので虫よけは出来ているのだがネットを超えてくる虫もいるのである。

 

 だがそれもウマ娘本人たちによって容易く断たれることになる。塩対応に加えて強烈な威圧を相手にぶつけるのである。熱意と夢を自らの足に託し命を懸けてターフを駆けるウマ娘が放つ威圧感に顔目的でコナをかけてきたナンパ男たちはすごすごと退散を余儀なくされていた。勇気と無謀をはき違えた一人の男がトレーナーよりも俺の方が楽しいことできるぜという言葉を吐いて本気でキレたタイキシャトルに英語で捲し立てられてすごすご逃げるという事態もあったが。

 

 ウマ娘たちは自分たちが本気になれば容易く人を手にかけることが出来るのをよく理解しているので何があっても本気の暴力に訴えたりはしない。まあ小突いたりお遊び程度、それこそゴールドシップの親愛の証であるドロップキックなどはあるが。男はそれを避けないのでますますゴールドシップの好感度を稼いでいることを理解していないのが悲しきかな。

 

 そして現在、いつも通りのドロップキックを受けて砂浜に仰向けに倒れた男に対して「どーん!」と声を掛けて上からボディプレスをかけるゴールドシップに文句を言っている男である。ゴールドシップは男の家に居つくことなく、ウマ娘の世界と男が今いる世界を渡り歩いているため、男の元にやってくるととりあえず甘えてくるのである。

 

 男は既にこちらに基盤を作ったウマ娘は勿論、向こうにいる自分に関係しているウマ娘に対しても責任は取るべきと考えているので危険なことは絶対にしないようゴールドシップに言い含め、いつこちらに来てもいいようにまとまったお金を渡している。まあその金の大半はゴルシ製焼きそばなどの屋台飯の材料に消えてるわけであるが。

 

 男からの軽い抗議を受けて唇を尖らせたゴールドシップは立ち上がる。彼女の勝負服と同じ赤いセパレートの水着に抜群のプロポーションを持つ体を収め、ニカッと晴れ晴れとした笑顔を見せるゴールドシップに男はこう尋ねた。

 

 「で、何やっちゃったのゴルシちゃん?」

 

 「あ、聞いてくれるかトレーナー!実はな!女神にちょっと仕掛けてきてやったんだ!」

 

 「え、なにそれ?」

 

 大真面目な顔でトンチキなことを言うゴールドシップに男は首をかしげるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 「やあ、トレーナーくん。いや、こちらでは初めましてなのかな?私の名はシンボリルドルフ、若輩ながらトレセン学園の生徒会長を務めさせてもらっている」

 

 「あーっと…テイオーからいろいろ話は聞いてるけど…驚いたな。来るならすべてを片付けてからという話だったから、もう少し後で来るもんだって勝手に思ってた」

 

 「ふふ、そうか。確かに私もそうしようと思っている。けど、トレセン学園からキミに関係するウマ娘たちがいなくなってから、私の中である疑念が浮かび上がってきてね。周章狼狽とまではいかないが、急いで確かめた方がいいだろうと思ってゴールドシップ君に無理を言って連れてきてもらったんだ」

 

 ウマ娘たちをURAの職員と一緒にいるように通達してゴールドシップに案内されるままやってきたさびれた海の家の中に居た人物に男は驚いてしまった。落ち着いた雰囲気のウマ娘、思慮深そうな紫水晶のような瞳、鹿毛のロングへア、三日月のような白い前髪、私服にメガネをかけたそのウマ娘のことを男は見覚えのないままよく知っていた。

 

 生徒会長のシンボリルドルフ、トウカイテイオーから耳にタコができるかと思うほどに語られているトレセン学園の生徒会長。カイチョーは、多分来るとしたら最後の方だよと聞かされていたので名前を聞き驚いた男をおかしそうに眺めたシンボリルドルフは嬉しそうに微笑む。

 

 「ふふ、相変わらず君は驚くと面白い反応をする。では少しだけ時間を貰おう。一刻千金、時は金なりともいうが私自身がこちらに残れる時間も長くない」

 

 「…どういうことだ?」

 

 「私はゴールドシップ君にお願いしてこちらに来た、3女神に祈ったわけではない、女神たちが私が世界から消えたことに気づく前に、向こうに戻らなくてはならないんだ。でなければ、向こうで私の存在はなかったことになるだろう」

 

 「わかった、手短に行こうか。ルドルフと呼ばせてもらうけど、何が知りたいんだ?」

 

 男がそうシンボリルドルフに尋ねると、彼女は少しだけ寂しそうな表情を見せたがすぐに取り繕って言葉を重ねた。

 

 「今はその呼び方で構わない。話が逸れた。それは勿論、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、さ」

 

 「…なるほどな。それは俺が答えてどうこうなんてことじゃない。君が君自身で見たものをどう思うかだ。じゃあ、お前も参加するか?海水浴」

 

 「いいや、もう既に私の目的は達せられた。遠目からでもわかるよ、彼女たちは君がいないトレセン学園にいる時よりも輝いている。私の取り越し苦労だった、というわけさ」

 

 心底安堵したようにシンボリルドルフは男をじっと見つめてそう言った。彼女は男を目に焼き付けようとせんばかりに熱い視線を男によこすが、どうやら誰とも会わずに帰るつもりだということを察した男は一計を案じることにする。

 

 「ゴールドシップ」

 

 「なんだ?」

 

 「あとどれくらいこっちにいられるんだ?」

 

 「あー…まああと2時間くらいか?アタシ一人だったらまあもうちっと長いけどな」

 

 「じゃああと1時間は大丈夫だな?」

 

 「トレーナーくん、なにを?」

 

 「よし、ルドルフ。遊ぶぞ、こい!」

 

 「ええっ!?いや、私はその…」

 

 男は続く言葉を聞かずにシンボリルドルフを引っ張って連れ出す。抵抗すれば容易く抜け出せるそれに対してシンボリルドルフは抵抗することなくなされるがままだ。男はBBQをしているURAとウマ娘の集団にシンボリルドルフを連れていき、驚く全員をよそに、しれっと追加の肉を網に乗せるのであった。カイチョー!とシンボリルドルフに飛びかかるトウカイテイオーの様子を見て、帰る前くらいまでは楽しくいれたらいいと思いながら、囲まれるシンボリルドルフにグッと親指を立てるのだった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

416:他称トレーナー

というわけでこちらがウマ娘によるビーチバレー大会の様子です

 

417:夏の名無し

ボールが叩かれて爆ぜるの初めて見た

 

418:夏の名無し

なあ、なんか見覚えのない子がおるんやけどダレ?

 

419:他称トレーナー

ああ、その子はこっちに来てる子が心配になってゴルシちゃんに相乗りする形で一時的にこっちに来たシンボリルドルフ

 

420:夏の名無し

は?

 

421:夏の名無し

え?まってシンボリルドルフ?

 

422:夏の名無し

最強の代名詞じゃん…

 

423:夏の名無し

ってことは今現在?

 

424:他称トレーナー

御察しの通り帰ったみたい。ゴルシちゃん単体だったら12時間くらいはこっちにいても気づかれないらしいけど来る人数が増えるほど女神さまに気づかれるかもしれないんだと

 

425:夏の名無し

そもそもどうやってこっちに来てるんだウマ娘?

 

426:夏の名無し

うーむ、こんがらがってきた

 

427:他称トレーナー

今の予想だと二つあって、一つは女神様が作った道。俺の家の庭にある女神像とトレセン学園にある女神像でつながってるんだと思う。で、トレセン学園の方に願うとこっちに来れるんだけどいなくなった存在の補填がされて渡ったほうは忘れられる。もう一つはゴルシちゃんが見つけた世界の穴を通ってくる道。女神様がウマ娘の世界移動でてんてこ舞いになってるから気づかれてない道がいくつかあるってゴルシちゃんが言ってた。

 

428:夏の名無し

つまり世界線移動をしたことによって発生したバグみたいな抜け道がいくつかあるのか。バグだから女神さまも気づけないと

 

429:夏の名無し

かなりゴルシちゃん危ない道渡ってるのかな?そもそもなんでわかったんだ?

 

430:夏の名無し

いやゴールドシップだし

 

431:夏の名無し

UMAだしなあ

 

432:新人広報

でもこんなに可愛いんですよゴルシちゃん

【男に後ろから抱き着いておんぶの態勢になっているゴールドシップ】

 

433:夏の名無し

見た目は100点超えてるんだよな

 

434:夏の名無し

ウマ娘全員そう定期

 

435:夏の名無し

さては貴様ゴルシちゃん好きだな?

 

436:他称トレーナー

新人君はゴルシちゃんの焼きそばに餌付けされてるのだ

 

437:夏の名無し

オグリキャップかお前

 

438:新人広報

美味しいんですもん

 

439:夏の名無し

おまえがもんとかいうな

 

440:夏の名無し

あとでマルゲリータの刑な

 

441:他称トレーナー

うちにピザ先払いで送りつけたのお前か。ごちそうさまでした。オグリが喜んでたぞ

 

442:夏の名無し

どういたしまして

 

443:夏の名無し

さてはお前も金持ちだな?

 

444:夏の名無し

それよりも水着ウマ娘みんなかわいい

 

445:夏の名無し

ワイ、テイオーちゃんの水着すこすこのすこ。セパレートタイプでスカートフリルがあるのかわいいやん

 

446:他称トレーナー

ああ、そういえば夏合宿の件だけど

 

447:夏の名無し

待ってました!

 

448:夏の名無し

有給を全部使うぜメーン

 

449:他称トレーナー

URA夏の大感謝祭といたしまして、ウマ娘の強化合宿を行うわけでありますが…どうせならもっとウマ娘と触れ合いたいとか思わない?

 

450:夏の名無し

思う思う

 

451:夏の名無し

なに?握手会でもすんの?

 

452:他称トレーナー

まあそれもなくもないけど、一緒にトレーニングとか、どう?

 

453:夏の名無し

死ぬわ

 

454:夏の名無し

無理無理無理

 

455:他称トレーナー

いや人間基準でな?ウマ娘と一緒に体動かしていい汗かいたら一緒に外で飯盒炊爨してテントでお泊まり、どうよ?あ、さすがに有料になるけど。そのお金はウマ娘へのお小遣いになりまーす

 

456:夏の名無し

ええやん

 

457:夏の名無し

よし、いくらだ?いくら欲しい?クレカ上限までならいいぞ

 

458:夏の名無し

そういえばプールもあるんだっけか

 

459:夏の名無し

お馬さんもいるしな

 

460:夏の名無し

競走馬の卵だけど!?

 

461:夏の名無し

ワイ将バイト決意

 

462:他称トレーナー

あ、当日スタッフ必要だからバイト募集するね~

 

463:夏の名無し

おっしゃあああああ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 お待たせしました

 次回でウマ娘増やしたいと思います。くる子も決めました。ウマ娘の水着の描写をサボりまくりましたがお許しください。作者の貧相な語彙と美的センスとファッション知識には限度がありました。

 さー激動の夏…にできればいいなあ()


 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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ウマ娘の夏合宿に参加するので実況するスレ

1:ウマ娘ブートキャンプ参加者

立ったら書く

 

2:夏休みな名無し

立て乙

 

3:夏休みな名無し

これなんのスレ?

 

4:夏休みな名無し

雑談スレやろ?

 

5:ウマ娘ブートキャンプ参加者

いやコテハン読んでよ

 

6:夏休みな名無し

そこはスレタイ読めだろ?

 

7:夏休みな名無し

で?ウマ娘が何だって?

 

8:夏休みな名無し

最近話題のウマ娘さんですか

 

9:夏休みな名無し

ああー、レースの映像見たわ。テレビのやつ。ドチャクソかっこよかったな、あのライスシャワーっていう女の子

 

10:夏休みな名無し

馬vs人間wwwwって笑ってたら笑えない結果だった

 

11:夏休みな名無し

すっげー(小並感

 

12:ウマ娘ブートキャンプ参加者

そうそう、それそれ。で、そのウマ娘の大本の組織でURAっていうのがあるんだけどさ。そこが抽選ですげーことやってたんで応募したら当たったんだよ

 

13:夏休みな名無し

ほぇ~

 

14:夏休みな名無し

すげーことってなんだよ

 

15:夏休みな名無し

もったいぶらずにさっさとどうぞ

 

16:夏休みな名無し

あくしろよ

 

17:ウマ娘ブートキャンプ参加者

じゃあ早速。ウマ娘の皆さんは夏を利用して2か月間の強化合宿を行うらしいんだけど、それの中のレクリエーションとしてファンの人たちと交流してみようというイベントを行うそうだ。んで、その抽選に見事ワイ受かりました。今現在、URA本部のイベント用駐車場にいます。家族連れ多すぎぃ!独身ワイ涙。イモウット連れてこればよかった

 

18:夏休みな名無し

はああああ!?

 

19:夏休みな名無し

なにそれ聞いてねえ!CMぐらい打てや!

 

20:夏休みな名無し

無茶言うなww

 

21:夏休みな名無し

ふっつーに公式サイトに応募フォームあるぞ2回目もあるって、3週間後に

 

22:夏休みな名無し

爆速で申し込んだゾ

 

23:ウマ娘ブートキャンプ参加者

で、スレタイの通りなんだけど今からウマ娘の合宿に参加するからそこら辺実況しよかなと思って。面白そうでしょ?

 

24:夏休みな名無し

よくやった

 

25:夏休みな名無し

世界一やおまえ

 

26:ウマ娘ブートキャンプ参加者

オファッ!?

 

27:夏休みな名無し

どうした急に

 

28:夏休みな名無し

まだ何も始まってないことですわよ

 

29:ウマ娘ブートキャンプ参加者

 

 

30:夏休みな名無し

動揺して空白送ってるの草

 

31:夏休みな名無し

そういえばゴングドラム次は菊花賞だっけ?

 

32:夏休みな名無し

皐月賞まで時間戻して欲しい

 

33:夏休みな名無し

まーたそれか

 

34:ウマ娘ブートキャンプ参加者

【男とスペシャルウィーク、セイウンスカイ、エルコンドルパサー、グラスワンダー、キングヘイローが並んで説明をしている画像】

 

35:夏休みな名無し

は?…????

 

36:夏休みな名無し

はぁっ!?

 

37:夏休みな名無し

まって知らないウマ娘いる!?

 

38:ウマ娘ブートキャンプ参加者

俺が驚いた理由理解できた?

 

39:夏休みな名無し

したわ!聞く必要はないけど一応説明よろしく

 

40:ウマ娘ブートキャンプ参加者

了解。まずは御存じスペシャルウィークにセイウンスカイ、目元を覆うマスクをしてて言動がオーバーなのがエルコンドルパサーでおっとりと優しそうなのに凛としてるのがグラスワンダー、気が強そうだけどどこかぽんこつ臭漂ってるのがキングヘイローだって。エルコンドルパサーの凱旋門賞の動画見たことあるけどすっげえ競走馬だったよな。疑いようもなく本人なんだろうなあ…

 

41:夏休みな名無し

お、黄金世代がそろい踏み…

 

42:夏休みな名無し

インパクト強すぎじゃん。もうこれだけで行く価値が出てくる

 

43:夏休みな名無し

あああああ直接見てえだろこんなのぉ!?

 

44:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ふむふむ、2泊3日でキャンプ用品は用意してあるけど車中泊や持ち込みの道具を使ってもいいと。キャンピングカーできてる猛者もいるしな

 

45:夏休みな名無し

そりゃまあ、そうよね

 

46:夏休みな名無し

設営からですな

 

47:夏休みな名無し

イッチは?

 

48:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ワイ車中泊組。というかワイのハイエース君は車中泊用に魔改造されたさいつよハイエース君だから。バッテリー積みにソーラー発電、一日中エアコンつけても問題ねえ!話が逸れた。もちろん俺たちにもレクリエーションとしてウマ娘と一緒に運動する企画があるという話らしい。汗を流して楽しく交流してくださいね!とのこと

 

49:夏休みな名無し

さてはお前趣味がアウトドアだな?

 

50:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ばれたか

 

51:夏休みな名無し

バレバレなんだよなあ

 

52:夏休みな名無し

それにしても黄金世代かぁ…なあ凸って話したりできへんのか

 

53:ウマ娘ブートキャンプ参加者

さっきスペシャルウィークとちょっと話せたよ。よろしくお願いします!って眩しい笑顔で挨拶された。俺が魔法使いに片足突っ込んでなければ惚れてたね

 

54:夏休みな名無し

よう童貞

 

55:夏休みな名無し

仲間かサッサと言えよ

 

56:夏休みな名無し

ビシガシグッグ

 

57:ウマ娘ブートキャンプ参加者

卒業する意味を感じないだけですぅ~。それはともかくとしてマジで敷地広いな、入っちゃダメっていうのはウマ娘の生活スペースとかもそうか。当たり前だけど。えぇ…

 

58:夏休みな名無し

今度はどうした

 

59:夏休みな名無し

また新しいウマ娘か

 

60:ウマ娘ブートキャンプ参加者

いや、奥の方から馬が一頭一匹で出てきたんだけど…流星が稲妻みたいってこの馬がミスティストリームか!おいおい競走馬の幼駒をすげえ管理の仕方してるな!?めっちゃ代表の人に甘えてる可愛い。家族連れのお子さんたちがお馬さん!ってすげえ嬉しそう。

【男に頭を擦り付けるミスティストリームの画像】

 

61:夏休みな名無し

この馬来年デビュー予定よな?すげえわ…

 

62:夏休みな名無し

馬放し飼いとか見たことないぞwwwマチカネフクキタル号だってやる気ないけど柵あるんだからwww

 

63:ウマ娘ブートキャンプ参加者

あ、ちびっこたちが触りたがってるのを察したらしいスペシャルウィークちゃんがお顔なら触ってもいいですよって言ったのでふれあいが始まっちゃった。わーわーきゃーきゃー騒がしいのに耳を寝かさないとかかなり人馴れしてるなこの馬。滅茶苦茶頭いいわ。

 

64:夏休みな名無し

敏感な動物なはずなんだけどな

 

65:ウマ娘ブートキャンプ参加者

早速トレーニングをするらしいのでトレーニング場へってひろっ!?どんだけ土地あるんだよマジで…2000mのコースじゃん…内周ダートで、ゲートまである。もうすでにウマ娘たちも集まってるな…あれっ!?また見たことない子が…

て、テイエムオペラオーだそうです…またまたビッグネーム

【メイショウドトウの前で芝居がかった様子で大笑いするテイエムオペラオーの画像】

 

66:夏休みな名無し

お、オペラオー!?おいおいまたすげーキャラが濃さそうな…

 

67:夏休みな名無し

世紀末覇王とライバルが揃った…!?

 

68:夏休みな名無し

なんか足んねえよなあ?

 

69:夏休みな名無し

おうナリタトップロードとかジャングルポケットとかアドマイヤベガとかいねーのかよ

 

70:夏休みな名無し

それ世代でおまえの好きな馬並べてるだけだろ

 

71:夏休みな名無し

そうだけど

 

72:夏休みな名無し

開き直りおった

 

73:ウマ娘ブートキャンプ参加者

というわけで今からウマ娘と一緒に汗を流してこようと思います。まずはショットガンタッチというトレーニングから。ボールに追いついて取るとか人間には不可能なので俺は投げる側です。一緒にやってくれるのはこのウマ娘!

【マチカネタンホイザとマチカネフクキタルのツーショット】

 

74:夏休みな名無し

ええなー

 

75:夏休みな名無し

楽しそう

 

76:夏休みな名無し

あああああああああああああああ!!!ワイの推しがあああああ!!!

 

77:夏休みな名無し

おまえの推しであってもお前のもんじゃねーから

 

78:夏休みな名無し

マチカネ族ですねくぁわいい

 

79:ウマ娘ブートキャンプ参加者

【音声入力に切り替わりました】

俺はこれでもハンドボール部において強肩で鳴らした男、イクゾ!

 

どこからでもどうぞー!えい、えい、むん!

 

 

 

 

負けました

 

80:夏休みな名無し

はやい

 

81:夏休みな名無し

即落ち2コマ

 

82:夏休みな名無し

強肩(笑)

 

83:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ええい、まだだ!まだ終わらんよ!

 

ふっふっふ…どうぞ!神様仏様シラオキ様!私に力をハッピーカムカム!

 

 

 

 

 

負けました

 

84:夏休みな名無し

 

85:夏休みな名無し

へ な ち ょ こ

 

 

 

 

155:夏休みな名無し

へなちょこキャンパーもどってこねえな

 

156:夏休みな名無し

その言い方やめてやれよwww

 

157:夏休みな名無し

そもそもウマ娘相手に勝てるわけがないとあれほど

 

158:夏休みな名無し

でもさー、普通にいいよな。楽しく汗流せそうで

 

159:夏休みな名無し

暑いけどなあ、夏だし

 

160:ウマ娘ブートキャンプ参加者

プールあったゾ

 

161:夏休みな名無し

ファッ!?

 

162:夏休みな名無し

ま、まさか貴様…!?

 

163:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ウマ娘たちと泳ぐことが出来ました(王者の風格

スク水だったけどこれはこれでいいものだ

 

164:夏休みな名無し

ぶっころ

 

165:夏休みな名無し

青春かよ。というかスク水とか学校か何か?

 

166:ウマ娘ブートキャンプ参加者

まあ練習用の25mプールだった。けどあっちーからすげえ気持ちよかったわ。お子さんたちご満悦。あ、ミスティストリームちゃんも隣の馬用プールで涼んでたよ。

あとウマ娘と人間混合で水球やった!めっちゃ楽しかったけど、やっぱり身体能力が違うね、だーいぶ手加減してもらった感じある

 

167:夏休みな名無し

マジで何でもあるな

 

168:夏休みな名無し

お子さんたちも一緒にか?危なくない?

 

169:ウマ娘ブートキャンプ参加者

お子さんたちはスーパークリーク園長率いるぱかぱか幼稚園の保母さんと化したウマ娘たちと一緒に軽いビーチバレーをたのしんでたぞ

 

170:夏休みな名無し

ぱかぱか幼稚園のメンツは誰だ!?

 

171:ウマ娘ブートキャンプ参加者

こちらになります 人間の方はモザイクしてある

【スーパークリーク、キングヘイロー、ビワハヤヒデ、ウイニングチケット、ナリタタイシン、ナイスネイチャが子供たちと一緒に遊んでる画像】

 

172:夏休みな名無し

意外なメンツがおるんやけど

 

173:夏休みな名無し

キングヘイローって子供好きなのかな?

 

174:夏休みな名無し

ナリタタイシンは意外だな、子供嫌いだと思ってたけど

 

175:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ナリタタイシンは滅茶苦茶面倒見いいっぽいよ、目線が近いからか舐められ気味だったけど振る舞いがお姉さんだからみんな懐いてる。キングヘイローは謎、気づいたら子供が集まって彼女に向かってキーング!キーング!ってコールしてて中心で高笑いしてた

 

176:夏休みな名無し

いや草

 

177:ウマ娘ブートキャンプ参加者

もっと謎なのはテイエムオペラオーだな、一言でいえばすげえナルシストっぽいんだよ。って言っても不快になる感じじゃなくて自信の塊って言えばいいのかな?王冠被ってるから子供たちに「王様なの~?」って聞かれてたんだけど「ボクは世紀末覇王さ!」とめっちゃ自信たっぷりに返してた。自称するんだ…

 

178:夏休みな名無し

かわいいじゃんwww

 

179:夏休みな名無し

実際世紀末覇王だったしな

 

180:夏休みな名無し

ワイ将、サイン欲しい

 

181:夏休みな名無し

めっちゃわかる

 

182:夏休みな名無し

オペラオー、会ってみたいなあ。できれば走るところみたいんゴ

 

183:ウマ娘ブートキャンプ参加者

メイショウドトウとの併走見れたけど凄かったゾコレ

はわわ~みたいなメイショウドトウに対して「流石はボクの宿命のライバル!」ってテンションぶちあがってた。ここだけの話、綺麗だったわ。美しいってのも確かにわかる。

 

184:夏休みな名無し

なークソザコキャンパー、もっとウマ娘の話聞かせてくれよ

 

185:夏休みな名無し

そうだそうだ!聞かせろ!

 

186:ウマ娘ブートキャンプ参加者

せめて頼む態度をとれ

 

187:夏休みな名無し

うるせえいいからキリキリ吐け!

 

188:夏休みな名無し

クソ物騒www

 

189:ウマ娘ブートキャンプ参加者

あー、それならハルウララとキングヘイローかなあ?かなり仲良しだったよ、というか一方的にハルウララがキングヘイローに懐きに行ってる。キングちゃん!あのねあのね!って。ハルウララ中身幼女だろって勝手に思ってる

【ハルウララがキングヘイローに抱き着いて頬ずりしている】

 

190:夏休みな名無し

かわいいやん

 

191:夏休みな名無し

あ、絶対このキングヘイローツンデレだ。構わないぞ!って決めてるけど構わざるを得ないやつだ

 

192:ウマ娘ブートキャンプ参加者

そもそもキングヘイローさん、高飛車に構えてる感じがしてとっつきにくそうだけど異様に面倒見がいい。懐に入れたら落とさないタイプと見た。それを察しているのか子供さん方も懐くのが早かったね。

 

193:夏休みな名無し

そういえば何人来てるんだ?

 

194:ウマ娘ブートキャンプ参加者

俺含めて25人くらい。うち子供が10人ちょい、独身男性は俺のみ、肩身が狭い

 

195:夏休みな名無し

社会の縮図

 

196:夏休みな名無し

でもやっぱり馬がお好きなんでしょうね

 

197:ウマ娘ブートキャンプ参加者

もれなくみんな競馬好きのお父さんばっかりだから多分そういうことだぞ。あ、なんか知らんけどミスティストリームちゃんが近づいて来てくれたので撫でまわしてくる。こんな性格で競走馬はうそでしょと思うんだけど

【ウオッカとダイワスカーレットに連れられたミスティストリームのドアップ】

 

198:夏休みな名無し

かわいい

 

199:夏休みな名無し

ウオッカと仲良しなのかわいい

 

200:夏休みな名無し

どことなーく似てるよな

 

201:夏休みな名無し

これが走るのか?ふれあい馬とかにした方がいいような気がするんだが

 

202:夏休みな名無し

競争心に欠けそうだよな。俺だったら買わない

 

203:夏休みな名無し

なお血統

 

204:夏休みな名無し

…何だこの血統!?

 

205:夏休みな名無し

知らなかったのかよ

 

206:夏休みな名無し

前言撤回、全ツッパや

 

207:夏休みな名無し

掌ドリルスクリュー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

457:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ただいま

 

458:夏休みな名無し

どっぷり夜なんだが?

 

459:夏休みな名無し

いい御身分ですねえ?

 

460:夏休みな名無し

今何やってるん?

 

461:ウマ娘ブートキャンプ参加者

大バーベキュー大会

呑めや歌えや大騒ぎだよ。ウマ娘すげえ食べるんだな…オグリキャップやべえよなんだあれ。あの細身のお腹にどんだけ入るんだ。いや入ってないのか

【両手に野菜と肉が刺さった串を持っているオグリキャップ お腹がかなり出ている】

スペシャルウィークとかタイキシャトルとかもこんな感じ。

 

462:夏休みな名無し

食いすぎぃ!

 

463:夏休みな名無し

でもすげえ幸せそう

 

464:ウマ娘ブートキャンプ参加者

こんなのもあるよ

【お互いにあーんし合うハルウララとライスシャワー 後ろでキングヘイローがハンカチをもってそわそわしている】

 

465:夏休みな名無し

これキングヘイローお母さんじゃないか?

 

466:夏休みな名無し

もしかして口元汚したら拭くの待機してるの?

 

467:ウマ娘ブートキャンプ参加者

「ち、ちがうわよ!?決してウララさんが人前で恥ずかしい思いをしないようにではなくて!ああ、もう!ほっぺにソースが付いてるわ!こっち向いて頂戴、もう!」「わーいキングちゃんありがとう!」

URA代表の人に突っ込まれてこんなやりとりしてました

 

468:夏休みな名無し

滅茶苦茶可愛いじゃんキングヘイローwww

 

469:夏休みな名無し

保護者かよwwww

 

470:ウマ娘ブートキャンプ参加者

キングヘイローもそうだけどやっぱり黄金世代は人気だね。エルコンドルパサーとか、凱旋門にも参加したみたいだけどモンジューにやっぱり負けたみたいだ。次はリベンジデス!って言ってる。グラスワンダーはなんかすげえおっとりしてるけど時折雰囲気が鋭くなる。エルコンドルパサーが調子のいいことを言うたびに「エル~?」って声を掛けるとエルコンドルパサーがワタワタ言い訳してるの笑うわ

 

471:夏休みな名無し

そもそもエルコンドルパサーはなんでマスクしてるんだ?

 

472:ウマ娘ブートキャンプ参加者

俺も気になったんで聞いてみた。かなり突っ込んだ質問かもと思ったけど普通に答えてくれたよ。お父さんが覆面レスラーなんだって。譲り受けたんだそうだ。あと鷹を飼ってるらしい。コンドルデス!って言い張ってるけどどう見ても鷹なんだよなあ

【ミスティストリームの頭に乗っているマンボ】

 

473:夏休みな名無し

動物が増えてらっしゃる

 

474:夏休みな名無し

異世界産鷹かあ

 

475:ウマ娘ブートキャンプ参加者

そろそろお開きか、一日が早かったなあクソ楽しかった。特に最後の模擬レースは熱くなったね

 

476:夏休みな名無し

待ってそんなのあったの!?

 

477:夏休みな名無し

誰が走って誰が勝ったんだ教えてくれ!

 

478:夏休みな名無し

距離2000m一本勝負と1200m短距離だったかな?2000の方は3回あってエルコンドルパサー、テイエムオペラオー、サイレンススズカが勝ってた。1200mの方はキングヘイローだったよ。いやはや見ごたえありまくりで楽しかったなあ。

 

479:夏休みな名無し

ぐぬおおおおお今日一羨ましい!

 

480:夏休みな名無し

ウイニングライブあったんか!?

 

481:夏休みな名無し

それも気になるやん!

 

482:ウマ娘ブートキャンプ参加者

流石に模擬レースなんでなかったかな。なおこちらをどうぞ

【恍惚の表情でぶっ倒れてるアグネスデジタル】

 

483:夏休みな名無し

なにこれ?

 

484:夏休みな名無し

幸せそうwww

 

485:ウマ娘ブートキャンプ参加者

第2レースが団子になったわけなんだけど真ん中にいたんだよねアグネスデジタルちゃん

 

486:夏休みな名無し

ウマ娘成分の過剰摂取かな?

 

487:夏休みな名無し

危ない薬じゃないんだからwww

 

488:夏休みな名無し

もう完全にダメじゃんwww

 

489:夏休みな名無し

でも可愛いなーでじたん

 

490:ウマ娘ブートキャンプ参加者

ワイ将、最推しのアグネスデジタルを前にして熱く熱意を伝えてみたんだけど

 

491:夏休みな名無し

ほう

 

492:夏休みな名無し

なるほど?

 

493:夏休みな名無し

分かるマン

 

494:ウマ娘ブートキャンプ参加者

あたしですか?いやー、ありがとうございます!でもでもあたしよりも他にも可愛くてかっこいいウマ娘ちゃんはたくさんいますよ?って真顔で言われた。こいつ自分が美少女だって気づいてないな?なおURA代表の人に「俺の愛バなんだから自信持ってくれないと困るなあ」って言われて「自信はありますとも!なにせ私は勇者アグネスデジタルなのですから!」って返してた。さてはお前自分は強いと思ってるな?オペラオーとメイショウドトウをクビ差まで追い込んでたから分からんでもない。

 

495:夏休みな名無し

実際強いんだよなあ

 

496:夏休みな名無し

うーんこの2面性

 

497:夏休みな名無し

可愛ければ何でも良し!

 

498:夏休みな名無し

ヨシ!(現場猫

 

499:夏休みな名無し

事故りそう

 

500:ウマ娘ブートキャンプ参加者

とりあえずワイは寝る。明日も楽しみや

 

 




 更新をすっぽかした挙句に本スレではなく別の掲示板を投稿する小説があるらしい。はい、この小説のことです本当にごめんなさい

 さらっと来ましたオペラオーにエルにグラスにキングちゃん!こんなに増やしてどうする気なんだろうね。ネタがね、枯渇してきたんゴね

 作者今リアルがかなーり多忙ですので今まで5日に1回を目安に更新してきましたがちょっと遅くなります。最悪1か月に1回くらい。読者様、お許しください!

 ではでは次回にお会いしましょう。またどこかで


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夏合宿の前の話

 「……」

 

 男は黙りこくっていた。というのも目の前の4人のウマ娘のせいである。いや、せいというのはおかしいのではあるが。巡り巡って責任はすべて男にあるというのが現在の男の考えであり、つまり目の前で美しい瞳から涙をこぼしているのもまた自分のせいだという考えだからである。

 

 「トレーナーさぁん…会いたかったデェス…」

 

 男を確認した途端に崩れ落ちてしまったエルコンドルパサー。

 

 「…ああ、よかった…」

 

 姿勢良く立っていたが隣で泣いているエルコンドルパサーを慰めるうちに自分も泣けてきてしまったらしいグラスワンダー。

 

 「うぅ…へっぽこ、なんで先に死んじゃったの!おばかっ…」

 

 会うなり男の胸に力の入ってない拳をぽすぽすとぶつけるキングヘイロー。

 

 「トレーナー、くん…」

 

 そして、呆然自失とその場から動かずにはらはらと涙を流すテイエムオペラオー。

 

 ゴールドシップからの連絡という名のドロップキックからの鯖折りハグというある一部の趣味嗜好を持ってる人間からすれば羨ましいと口を揃えて言うであろう仕打ちを受けた男は変な方向に曲がってしまった腰をアグネスデジタルに元に戻してもらって仕事を須藤に丸投げした。あとで時給を上げねばと思いつつすぐさま準備を済ませてまっていたところにこれである。頭を抱えたくなったがそうなってはいけないので男は三女神像を胡乱なまなざしで見た後に事態の収拾に動くのだった。

 

 まず男がするべきなのは全員を慰めて精神状態を回復させることではあるが、男は一人しかいない。一人一人と向き合い彼女らを安心させることは纏めてやれるようなことではない。ゆっくりと時間をかけて彼女らを男が見る必要があるのだ。今はとにかく、安心させることが先決だろう。

 

 男は手元の端末を操作する。とすぐにどたどたばたばたと音がして玄関がバンッ!と壊れないかと言わんばかりに大きな音を立てて開かれる。男があらかじめ連絡を入れておいた彼女らと仲がいいウマ娘たちだ。スペシャルウィークにセイウンスカイ、ハルウララ、タイキシャトル、メイショウドトウ、フジキセキが慌てて出てきている。

 

 「エルちゃん!グラスちゃん!キングちゃん!オペラオーさん!こっちに来たんですね!」

 

 「スぺちゃん…」

 

 「ヘイ!エル!頑張ったデスね!今はゆっくり休むことデス!」

 

 「あ、タイキ先輩…」

 

 「キングちゃん!キングちゃんだ!大丈夫だよ!私が一緒にいるからね!ね!」

 

 「ウララさん、ありがとう…」

 

 「オペラオーさん、大丈夫ですか…?あの、頼りないかもですけど私が一緒にいますから…」

 

 「…あ、ドトウ…こんな、不甲斐ないところを…」

 

 泣いていた4人のウマ娘は現れた知り合いを見てほっと息をついた。だが男の背中にはじっとりと汗が出ている。男の視線の先にいるのは、テイエムオペラオー。フジキセキとメイショウドトウに囲まれて力なく笑っている彼女を見た男の脳裏には大音量で警鐘が鳴っている。精神状態は、今回来た4人の中では一番悪いかもしれない。

 

 聞いていた話と状態が違いすぎる。いつでもポジティブで自信満々なナルシスト、とてもそうは思えない。メイショウドトウ達が彼女と別れたここ数ヶ月で一体何があったのか、他の3人は友達の顔を見て笑っている。笑えているのだ。テイエムオペラオーだけは違う、口角は上がっていてもその瞳には何も映していない。フジキセキも呆気にとられて彼女を見ていることから彼女にとっても予想外の事態なのだろう。

 

 「トレーナーさん、あの」

 

 「分かってる。フジ、とりあえず中に入ろう。話はそれから…うおっ!?」

 

 取り急ぎやることを後回しにして時間を確保しようと考えていた男の頭の上にバサバサッと一匹の鷹が降り立った。甲高い声を上げたその鷹を見たエルコンドルパサーが反応する。

 

 「マンボ!良かった、一緒に来れたんデスね!」

 

 一か八か一緒に来れるか試したのであろうエルコンドルパサーが嬉しそうに手を差し出すとマンボと呼ばれた鷹は男の頭を無遠慮に踏みつけて飛び立ち、そこに降り立つ。若干爪が刺さった頭を撫でながら男は玄関を開けて中に彼女たちを案内するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はーっはっはっは!!!恥ずかしいところを見せたねトレーナー君!この通りボク、テイエムオペラオーは不死鳥のごとく蘇ったさ!心配無用だとも!」

 

 ワタワタと新入りが来た事により再会を済ませたウマ娘たちの相手をした男が自室に引っ込み書類の整理をしていると騒がしく自室の扉が開いてテイエムオペラオーが姿を現した。若干頬が上気しているところを見ると風呂にでも入って気持ちを切り替えたらしい、が残念ながら男には通じなかった。

 

 隠すのが上手い、と男は思った。なるほどこれなら確かに芝居がかっていてオーバーでポジティブなナルシストに見えるだろう。わざわざ報告しに来たあたりに男は彼女の心の悲鳴を聞いた気がした。男は立ち上がってケトルの中からお湯をマグカップに注いでティーバッグを入れる。そのまま個人掛けのソファーに彼女を促す、表面上自信満々な顔をしたテイエムオペラオーはすとんといい感じにソファーに収まった。

 

 ドアの前に相談中の札をかけた男がドアを閉めて程よくカップの中に色づいた紅茶を持って彼女の向かいのソファに腰掛ける。そして男はテイエムオペラオーの目をじっと見つめる。確かに着いた直後の伽藍洞のガラス玉のような瞳ではなくそこには確かな光がある。奥底にある感情を雁字搦めにする理性の光が。

 

 「テイエムオペラオー、無理しなくていいぞ」

 

 「??何をだい?確かに来た直後のボクはいささか情けなかったかもしれないが今はそんなことはないさ。なにせボクは世紀末覇王だからね!キミが育てた最高に美しいウマ娘を見れば記憶の一つや二つすぐさま戻るだろう!」

 

 頑なだな、と男は熟考した。一見すれば確かに元気になったと言えるかもしれない。だが男は着いた直後の彼女が本当のテイエムオペラオーだと確信をもっている。自信満々なナルシスト、世紀末覇王という仮面が作り出した彼女の外面。男がいなくなってからも彼女は変わらなかったとメイショウドトウが言っていた。太陽のように明るく笑い他を励ましていたと。

 

 「オペラオー」

 

 「っ!?」

 

 男が彼女の名前を縮めて呼んだ途端に彼女の肩が跳ねる。おそらく、前の男は彼女をそう呼んでいたのだ、目を合わせているかと思ったがやはりそんなことはないようで彼女の瞳は男ではなく男の後ろを見ているようだった。気づかれないように男を見ないようにしていたのだ。

 

 「俺を見ろ」

 

 「…本音トークは苦手なんだ」

 

 「そっか、でもお前の今の状態を俺は放っておくわけには行かないぞ。なにせ俺はお前らのトレーナー、らしいからな」

 

 「トレーナー、君…」

 

 「なあオペラオー、俺は前の俺のこともお前たちのことも知らないんだ。だけどな、知らなくてもそんなひどい顔した女の子を大丈夫って言ってるから放っておいていいよねなんて思うほどクズになったわけじゃない。ゆっくりでいいんだ。何があったか、教えてくれよ」

 

 「っ!…ずるい、ずるいよ。知らないっていう癖に、ボクのこと覚えてない癖に…!ボクの欲しい言葉をくれるなんてっ…トレーナー!」

 

 ぽた、ぽたとテーブルの上に雫が落ちる。それが涙だと気付いた途端、男の胸にテイエムオペラオーが飛び込んできた。机を乗り越えて男の胸に飛びつきわんわんと泣きじゃくるテイエムオペラオーを男は優しくなだめる。かちゃん、と男に飛びついた時に頭から落ちたらしい王冠が、乾いた音を立てて地面に転がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

340:他称トレーナー

というわけでテイエムオペラオーを何とかなだめすかすことが出来たんだけど…マジで前世の俺どうなってんの?スパダリなの?完璧人間なの!?なら車ごときで死んでんじゃねーよバカチンがあああ!!!

 

341:名無しのファン

重すぎて笑えない

 

342:名無しのファン

なに?イッチが死んでからターフが怖くなったって

 

343:名無しのファン

それを外面強化することで周りに悟らせないように無理やり走ってたとか…

 

344:名無しのファン

いかんなこれ。しかもこれで一人目だって?

 

345:他称トレーナー

ちょっとグラスワンダーが次ヤバそうなんよな… 

 

346:名無しのファン

今回流石にグズグズすぎないか…?

 

347:他称トレーナー

ゴルシちゃん曰く流石にやばそうなので急いでどうにかしたほうがいいと判断したらしい。もちろん来る来ないは本人の意思なんだけどやっぱり周りの方もやばいってのは薄々気づいてたみたい。うーん俺が原因なのに俺が解決するとかひでえマッチポンプだ。

 

348:名無しのファン

重いんだよぉ!

 

349:名無しのファン

あの、つまりは…?

 

350:他称トレーナー

ああ、ほらあの…キングヘイローがそうなんだけど…彼女面倒見がよくて学園で慕ってるウマ娘が沢山いたらしいんですよ。けどさ?俺が車に負けてからやっぱり沈んじゃったらしくて…それでウララが俺のところに来ちゃったから、色々考えちゃったみたいよ

 

351:名無しのファン

え、まさかそれって

 

352:他称トレーナー

事情を知らないウマ娘たちだったからぼかして説明したらしいんだけど…「行くべきです!」って説得を受けちゃったんだって。私たちは大丈夫ですから!って。そんな人一生に一度会えるかどうかわからないですよ!ってさ。

 

353:名無しのファン

事情を知らないからこそ言えることだけどな…自分がいなくなって大丈夫なのかっていうのを見越した言い方じゃん

 

354:名無しのファン

こんなので夏合宿大丈夫なのか…?

 

355:名無しのファン

と、とりあえず新しくウマ娘が来た事はまだ漏らさない方がいいな、イッチも写真とか動画とかあげるなよ

 

356:他称トレーナー

そうだな、暫く練習はともかく動画関係は撮りためを使おうと思うよ。夏合宿の日程は調整するけどやると思う。あー…ミスティと遊んでこよ

 

357:名無しのファン

イッチもお疲れやなホンマに…

 

358:新人広報

スレの流れが重くなると困るそうなのでネタ提供しろとのお達しを受けてきましたどうも新人です

 

359:名無しのファン

よう新人

 

360:名無しのファン

イッチ…そんな気遣いせんでもええねんで…

 

361:新人広報

今日はそうですね…スーパークリークさんのお話をしましょうか

 

362:名無しのファン

ママ~

 

363:名無しのファン

お前のママではないが

 

364:名無しのファン

お母さん力が高すぎる

 

365:新人広報

皆さんがご存じの通りスーパークリークさんは魔性の母性の持ち主です。ご本人も子供が好きみたいですからね。

 

366:名無しのファン

保育園にウマ娘が遊びに行ったときのスーパークリーク違和感なさ過ぎて笑ったわ

 

367:新人広報

ここ最近はウマ娘のことも周知が進んでURAの地元ならどこに出かけても違和感なく溶け込めるようになったわけですが、彼女が出かけるとなぜか3回に1回は迷子に遭遇するんですよねえ

 

368:名無しのファン

そうなの?www

 

369:名無しのファン

迷子ホイホイwww

 

370:名無しのファン

田舎っておおらかだから子供だけで遊んでたりとかよく見るんだよな。危ないからやめて欲しいんだけど

 

371:新人広報

出かけるたびにそうなるもんだから彼女ここら辺の地理に社長より詳しいんですよね…

 

372:名無しのファン

ぶっはwwwww

 

373:名無しのファン

そうかイッチって元は引きこもりだからかwww

 

374:名無しのファン

つまり迷子のお父さんお母さんを探しているうちに詳しくなったと

 

375:新人広報

そうなんですよ。見知らぬ子どもから「あ!おうまのおねーちゃん!」と挨拶されて「は~~い」って答えてますよ。社長なんかぎょっとして「え?いつの間に?」みたいな感じでwww

 

376:名無しのファン

うーんこれは保母さん

 

377:鉄人

あの子お料理も上手なのよね…カレーなんて私よりおいしいのよ?私中華とはいえプロなのに。

 

378:競馬で全財産を溶かす男

懺悔します。社長を膝枕して耳掻きしてました。許されざる蛮行です

 

379:服飾屋

代表さんの仕事量からすればその程度の役得あってもいいんじゃない?

 

380:競馬で全財産を溶かす男

まあそうだけど、独身独り身からすれば辛い…辛くない?

 

381:名無しのファン

おまえはまずギャンブルやめろ

 

382:名無しのファン

競馬で全財産を溶かしてるから彼女ができないんだ

 

383:競馬で全財産を溶かす男

俺のライフワークを奪うな

 

384:名無しのファン

だめだこりゃ

 

 

 

 

 

 




 どうも作者です。ちょっと時間が取れたので投稿させてもらいました。夏合宿の前の話ですね、なぜ順番が前後したかと申しますと思いっきり曇らせるつもりだったので先に元気な姿を描写しておけば読者さんが安心できるかと思ったからです。

 今回ヤバかったテイエムオペラオーですが、いくらあんなポジティブモンスターでもやっぱり一人の女の子であってほしいという作者の願望です。はい、趣味ですね趣味。

 あえて言うなら世紀末覇王がただの女の子に戻る話みたいなもんです。これオペラオーか?と言われてもワイの中のオペラオーは最強無敵のナルシストの殻を被る一人の女の子なのです。そっちも本性なのはそうでしょうけどね

 ではでは次回にお会いしましょう。更新予定日は不定ですが、またいつか。


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ミスティストリームのとある1日

 ミスティストリームの朝は早い。というのも馬である彼女の睡眠時間はもともと短いうえに安心できる場所であるURAの自分の馬房の中で寝っ転がって寝ているので猶更である。さて、まず起きた彼女がすることといえば水桶の中に顔を突っ込んで目覚めの一杯の水を飲むことである。

 

 じゅこーっと水を口の中に吸い込んでゴクリゴクリと喉を鳴らしたミスティストリームは水桶から顔を出して馬房の外に顔を出す、馬房の外に誰もいないという事実を確認した彼女の耳が垂れて、ヒィンと思わず鳴き声が漏れてしまった。

 

 ミスティストリームは甘えん坊である。人間が大好きで一分の曇りもなく信頼している。ニンゲンのようなお母ちゃんやニンゲンなのに仲間に見えるお姉ちゃんたちも同様。暫くすんすんと鼻を鳴らして誰か来ないかな~と馬房の外を期待の眼差しで見つめていたミスティストリームであるが、結局誰も来ないのでシュンとしてまたふて寝することにした。なぜなら現在午前2時、ウマ娘も寝静まっている、例外はあるが。

 

 こつこつと微かに音がしてふて寝をしようと座ったミスティストリームは慌てて立ち上がって馬房の中をうろうろとしだす。この足音は聞き覚えがある!と期待満面で待っていると馬房の入り口が開き、そこからお母ちゃんたちからトレーナーと呼ばれている男が姿を現した。ミスティストリームは彼の事をお母ちゃんのパートナーだと思ってるのでお父ちゃんだ!とテンションが最高潮に上がる。

 

 「お、起きてたのか。あ、起こしちゃったのか?ごめんなミスティ。寝る前にちょっと顔を見ておこうと思ってな」

 

 ミスティストリームはウマ娘の英才教育により簡単なニンゲンの言葉を理解しているので謝られてるのは分かっている。むしろ男に構われるのが大好きなミスティストリームは全然ウェルカムなので嬉しくてたまらないのだ。誰もいない寂しい時間に会いに来てくれただけで好感度爆増である。ちょろい、将来が心配になってくる。

 

 「よーしよしよしミスティ、寂しかったのか?そっかそっか、可愛い奴め~」

 

 男は彼女の馬房の中に入ってきたのでミスティストリームは男に顔を擦り付けて甘えだす。顎の下を撫でる男の手を気持ちよさそうに受け入れてたミスティストリームは唇を器用に動かして男に毛繕いをしてあげることにした。今は離れている自分を産んでくれたお母ちゃんに教わった親愛の挨拶である。

 

 「くすぐったいぞミスティ。ありがとな、さてお待ちかねの時間だぞ~」

 

 男のその言葉にミスティストリームは待ってました!と男の服のポケットの匂いを嗅いで男の前に下がって待ちの態勢に入る。男が来ると大体おやつを貰えるのでそれを期待している節がないとは言えない。もちろんウマ娘たちからもフルーツやニンジンを貰ったりしているので何をどれだけあげたかをきちんと記録してその日にあげるエサを調整しているのは男たちだけが知っている話。ミスティストリームは毎日メニューが変わってちょっと嬉しい、でももっと食べたい。これである。

 

 「はい、JHAからもらったんだこれ。砂糖不使用で健康にいいんだってさ」

 

 そう言って男がポケットから取り出した袋は馬用のクッキーである。袋から取り出されたクッキーは男にとって石のように硬そうだなという印象であったがミスティストリームは食べていい?と男を期待の目で見つめている。ミスティストリームは男やウマ娘たちがくれるものを何の疑いもなく食べるので男たちからは俺たち以外から変なもの食わされたらどうしようかと心配しているのはここだけの話。ちなみに本馬は信頼している人間以外からは何かを貰おうと食べる気はさらさらないので杞憂である。この前、隼人少年が差し出したニンジンを一切食べなかった実績があるので安心である、なお隼人少年は若干凹んだらしい。

 

 食べていいよ、と差し出されたクッキーを器用に唇でとって口の中にいれてボリボリといい音をさせて食べるミスティストリームに男が笑顔になる。ミスティストリームは美味しいクッキーに夢中で、もっと頂戴と男を期待の眼差しで見つめるのであった。

 

 

 

 

 

 

 「ミスティ~、放してくれ」

 

 そうすること1時間、クッキーを食べ終えて男もそろそろ寝るかということで馬房から出ようとするとそれを阻止しようとミスティストリームが服のすそを咥えて離さなくなってしまった。捨てられる子犬のような目で寂しい寂しいとこちらにすがるミスティストリームに男は根負けし、30分余計に構うことにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 「おはよう!ミスティ、今日も元気か?」

 

 「ミスティちゃんおはよ。うん、元気そうだね」

 

 男が去って朝5時、出勤してきた川居鉄と平井一樹にミスティストリームはブルルッと鼻を鳴らして挨拶をする。二人の厩務員はミスティストリームにとって身の回りの世話をしてくれる人だからよく懐いている、というかURAの内部の人間をミスティストリームは信頼しきっているので全員が全員好きなのではあるが。

 

 「よしよし、ご飯食べたら放牧場行こうな。カズ!ノートには何かあるか?」

 

 「あー、社長さんが3時間くらい前にクッキーあげたみたいですね。その前にはオグリキャップさんがニンジンあげたみたいです。鉄さん、量ちょっと減らしますか?」

 

 「いや、育ち盛りだからそこまで問題になる量じゃないな。減らさんでいい」

 

 馬は一度にたくさん食べることが出来ないので何か沢山あげていたら量や中身のメニューの調整が必要になるが今回はそんなことをする必要はなさそうと判断した2人は朝の分の飼料を用意し、川居が何時でも食べられるようにと置いてある乾草を補充し餌のバケツをセットするとミスティストリームは待ってましたと言わんばかりに食いついて旺盛に食べ進めていく。

 

 「糖蜜増やしてから食いつきがかなり良くなりましたね」

 

 「ああ、甘いのが好きなんだろうな。ボロはどうだ?」

 

 「悪くないッス。いい感じですよ、食べたら外に出してやりますか?」

 

 「ああ、その前にお迎えがあるだろうけどな」

 

 朝ごはん♪朝ごはん♪と耳と尻尾でご機嫌を現しているミスティストリームを眺めながら馬体やフンを確認して健康チェックを手早く済ませる二人、あっという間に食べ終えたミスティストリームが構ってもらおうと川居のポケットを唇で挟んで引っ張ろうとしている。そんなことを繰り返していると

 

 「ミスティ、起きてるかー?って川居さんに平井さん、おはようございます」

 

 「おはようございます」

 

 「ああ、ウオッカさん。毎朝ご苦労さんですな。ミスティなら元気いっぱいですよ。カズ、無口つけてやってくれ。お出かけだ」

 

 毎朝、午前6時になるとウオッカがミスティストリームを迎えに来る。朝練の時間に合わせてくるウマ娘は変わるがウオッカがダントツだ。いつもなら他のウマ娘も一緒についてきているがどうやら今日はウオッカ一人だけらしい。ミスティストリームはウオッカが姿を現した瞬間に耳を立てて目を輝かせて馬房の中をうろうろとしている。ウマ娘が訪れるとお出かけの合図だということを覚えているのと一番大好きなお母ちゃんが来てくれたという嬉しさを現しているらしい。

 

 「あー、オレが付けますよ。というかなくてもいいんじゃないスか?なあミスティ?」

 

 「そりゃまあウオッカちゃんとか社長なら無口無しで着いていくだろうけどさあ、俺らは引き綱必要だからね。管理の問題ってことで納得して頂戴」

 

 ミスティストリームの鼻面をよしよしと撫でまわしながらウオッカがそう言うがミスティストリームが自分から後ろについていくのは男とウオッカだけなので他の人やウマ娘にとっては引き綱と無口が必要なのだ。まあウマ娘ならば離れないようにと言い含められるのであまり問題ではないが。

 

 ウオッカが平井から無口を受け取りミスティストリームの前に広げる。ミスティストリームはその無口に自分から顔を突っ込んでつけてと催促する。よくしつけされた犬のような動作をしているがまだ馴致途中の馬なのである。何だったら賢さだけなら現役競走馬並みかそれ以上にあるかもしれない。

 

 「じゃ、ミスティ連れていきます。朝メシの時間になったら放牧場に入れておくんで」

 

 「はいよ。良かったなミスティちゃん。お母さんと一緒だぞ」

 

 「だー!それもう言わなくていいですよ!」

 

 

 

 

 

 「おーい、ミスティ連れてきたぞ~~」

 

 「お疲れお母さん!」

 

 「おっはよ~ミスティ!」

 

 「ウオッカ、アンタも早起きが板についてきたわね」

 

 「うっせ」

 

 馬房を開けたウオッカの後ろを引き綱無しで大人しくついていったミスティストリームはウマ娘たちが朝練を行っているトレーニング場に連れてこられた。そこには朝練を行うウマ娘たちが揃っている。全員というわけではなくハードワークをしすぎてトレーナーに怒られたりして休まされてるウマ娘や休息をとる予定のウマ娘はまだベッドの中だ。

 

 「み~すてぃ~~!!」

 

 ぼふっ!と加減をしながらであるがトウカイテイオーが勢いよくミスティストリームに抱き着いて挨拶をする。このお姉ちゃんはよく遊んでくれるのでミスティストリームも激しく挨拶をする。もみくちゃにされたトウカイテイオーが離れるとスペシャルウィークやマヤノトップガン、ウイニングチケットなどもミスティストリームを撫でまわしてトレーニングに入る。

 

 「「「「「「トレセーン!ファイ!オー!ファイ!オー!」」」」」」

 

 「ミスティさん、ついてきてらしたのね」

 

 「おー、軽くとはいえついてこれてるんだ!えらいよミスティ!」

 

 「ミスティちゃん、走るの楽しそ~」

 

 ロードワーク代わりに何周もコースを走るウマ娘たちに併走するミスティストリームにメジロマックイーンが感心しながらそう漏らした。まだ未成熟な体であれど走る機能は十分ある。流石に鍛えに鍛え上げられているウマ娘たちには及ばないが軽めのロードワークならついてくること自体は可能らしい。

 

 もちろんミスティストリームは自主的についてきており、これがトレーニングだとは微塵も思ってない。お母ちゃんやお姉ちゃんたちと遊んでいるという感覚である。それでも2000mのコースを何周かすれば結構な運動量になる、競走馬の幼駒としては破格なほどその馬体は完成されつつあった。

 

 

 

 「じゃ、ミスティ体洗いにいこっか」

 

 朝練を終えたフジキセキの前には体中砂まみれのミスティストリームの姿があった。あの後ウマ娘たちが各々別のトレーニングを始めてしまったので走ることがなくなったミスティストリームはハルウララと一緒に寝転んでみたりメイショウドトウの髪を食んでみたり、キングヘイローのメンコをとったりして遊んでいたずらし放題していたわけであるが、それにも飽きて最終的に内周のダートで砂浴びを始めてしまったのである。

 

 実はミスティストリームの体を洗う作業はウマ娘たちの持ち回り、そしてやってあげたいというウマ娘が多い人気作業なのだ。今回はそれがフジキセキだったのではあるが引き綱を付けたミスティストリームを引いて洗い場に行こうとするともっと遊びたいのかフジキセキの肩に顎を乗せてウルウルとした瞳で説得を開始したミスティストリームにキュンときてしまったらしいフジキセキは

 

 「もう、ダメだよ?きれいになったら遊んであげるから、ね?」

 

 「なんやフジが手間取るなんて珍しオアアアアーーーッ!?何すんねんミスティコラァ!!!」

 

 タマモクロスが面白そうに声を掛けるとミスティストリームは標的を変更してタマモクロスのなが~~~いヘアバンドを咥えて引っ張り首がガクッとなってしまったタマモクロスが素っ頓狂な声を上げた後怒って両手を上げてミスティストリームを追いかけ始める。遊んでくれる!と調子を上げて逃げるミスティを追いかけるタマモクロスに笑いのツボを刺激されたのかフジキセキは仲裁することを忘れて大笑いしてしまうのであった。

 

 

 

 

 

 「ほーいミスティ、馴致の時間だぞ~。じゃ、ハミな。ほい鞍乗せるぞ~、ベルト締めるから動くなよ~」

 

 「ホントに、調教師泣かせな馬だな…」

 

 お昼を挟んで午後、馴致の様子を見に来た斗馬の下ウオッカによって馴致が行われている。斗馬曰く「教えることがなさ過ぎて調教師の出番がない」というくらいに素直で頭がいいミスティストリームは何週間もかかる馴致を一足飛びのペースで進んでいる。

 

 無口を外してハミを見せると自分から咥え、鞍を乗せる為にウオッカが腹の下に潜り込んでも微動だにせず、ストラップを止められても知らん顔で余裕の表情。何だったら斗馬のポケットから美味しいものが出てこないか探す余裕すらある。だがまあ、ここから先は調教師の仕事なので、必要なのは間違いないのだが。

 

 「あー、コマンドの意味は教えてあるんだけどそれじゃまずいんだっけか?」

 

 「そうだね、乗るのは君たちウマ娘と違って言葉が通じない豊騎だし、私もだから。ちゃんということを聞くようにしておかないとお互い危ないんだよ」

 

 「そっかー、じゃミスティ?オレは見てるから斗馬先生の言うことよく聞くんだぞ?」

 

 「じゃ、引き綱もらうよ。ミスティストリーム、ランジングだ。WALK!」

 

 ランジングとは、調馬索を用いてウマをぐるっと円運動させる馴致だ。コマンドを用いて馬を操り人間とのコミュニケーション力の向上などを行う、屋内で行われる馴致で、斗馬の合図でミスティストリームは歩き出し、斗馬は助手と一緒にミスティストリームにコマンドを根気強く教えていく。常歩、速歩、停止などを素直に聞くミスティストリームにご褒美の黒糖を上げると美味しそうに味わって食べている。特に1歳馬となればペンと呼ばれる丸型の馬場を使用することも間々あるがミスティストリームは斗馬の巧みな操作によってきれいに調馬索に沿って円運動をしている。

 

 「どっすか?ミスティは?」

 

 「順調だよ。私が担当した中でトップクラスに頭がいい。君たちのお世話のたまものだね」

 

 「へへっ!当然だな!なんたってオレたちが教えてるしトレーナーが面倒見てるからな!」

 

 ミスティストリームが褒められると我がことのように嬉しがるウオッカになになに!?と頬を寄せるミスティストリーム、顔を抱きしめてやるウオッカを見た斗馬と助手の顔がほころんだのはここだけの話。




 掲示板を期待した皆さんごめんなさい、どうでもいい話でした!マジでなに書いてんだろうな。でもミスティストリームを書きたいと思ってしまったのでミスティのとある1日を書かせてもらいました。

 こんな馬いるか!というくらい頭がいいミスティストリームですが中身は幼女です。女の子だしね。ウマ娘との絡みすくね~~…

 と、とりあえず次回は掲示板ですのでご安心を。感想評価よろしくお願いします。ではまた次回で会いましょう!


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夏のはじめまして

40:他称トレーナー

やべえよやべえよ…

 

41:夏バテファン

どうしたイッチ

 

42:夏バテファン

何の前触れもなく出てきたなコイツ

 

43:夏バテファン

いつものことやん

 

44:夏バテファン

今日のハイライトはよ

 

45:他称トレーナー

オペラオーがブチギレでござる。殿中でござる

 

46:夏バテファン

殿中ではないだろ

 

47:夏バテファン

オペラオーがブチギレ?

 

48:夏バテファン

…あの子キレんの?そもそも怒るという感情とは無縁なオーラしかないんだけど.

 

49:夏バテファン

とりあえず詳しく教えてくんろ

 

50:他称トレーナー

うむ、それでは事のあらましから。うちにはちょくちょくレジェンドが遊びに来たりとかミスティの馴致を手伝ってくれたりしてるんだけど、レジェンドが乗ってない馬の子たちもいるわけじゃん。斗馬さんもいるしさ。やっぱ気になるみたいで調べる子がいるわけよ

 

51:夏バテファン

あー、なるほどね

 

52:夏バテファン

ってことはテイエムオペラオーもそうなのか

 

53:夏バテファン

龍巳雄二騎手か、そういえば17年ぶりにG1制してたよな。ちょっと前だけどよく覚えてるよ

 

54:夏バテファン

待ってまさかそれって…

 

55:他称トレーナー

最初は良かったんだよ。G1を制したっていうニュースを見て耳をピコピコ動かして「流石こちらのボクの相棒!挑戦し続けるその姿、美しいよ!」みたいに褒めてたんだけどな?で、どんどん調べていくうちにとある文言を見つけてしまったみたいで…

 

56:夏バテファン

お気に入りのリュック…

 

57:夏バテファン

あー…

 

58:夏バテファン

まあ当時は若かったし

 

59:夏バテファン

そういうことじゃないだろう

 

60:他称トレーナー

まあそれを見ちゃって現在めっちゃ不機嫌「ボクが認めた相棒がリュックだって…?お荷物…?そんな人間にボクの背を任せるわけないだろう!」って。当時も今もだけどネットの闇に触れる場合は気を付けようね!というお話でした。ちょっと頭かき混ぜてくる。

 

61:夏バテファン

うーんこの怒りは残当

 

62:夏バテファン

まあ今の自分ではないとはいえ相棒をバカにされてたらなあ

 

63:夏バテファン

こんだけ怒ってるってことはオペラオーはある程度記憶があるのかな?

 

64:新人広報

オペちゃんは記憶はっきり勢みたいですよ。社長にかかれば不機嫌なウマ娘もこんなもんで

【頭を撫でられて溶けているテイエムオペラオー 後ろに撫でられ待ちの列が出来ている】

 

65:夏バテファン

いや草

 

66:夏バテファン

よう新人、妙に仲いいじゃねえかええ?

 

67:夏バテファン

ヤクザかな?

 

68:夏バテファン

イッチにかかればウマ娘なんぞちょちょいのちょいよ

 

69:夏バテファン

なおマッチポンプ

 

70:夏バテファン

それを言っちゃあおしまいよ

 

71:新人広報

社長に変わって本日のミスティストリーム通信。乗って歩けるようになりました。

【斗馬がミスティストリームに騎乗している画像】

 

72:夏バテファン

おお、ええやん

 

73:夏バテファン

乗れるようになったのか、それは良きかな

 

74:夏バテファン

斗馬さんかなりのお年のはずなのに乗れるのか

 

75:夏バテファン

生涯現役

 

76:他称トレーナー

ヨシ、オペラオーの機嫌がましになったので戻ってきた。会いたいって言ってるから会えるかどうか打診してみようかな

 

77:夏バテファン

もう遅いゾ

 

78:夏バテファン

ユージ騎手はもう会う気まんまんだゾ

 

79:夏バテファン

ツブヤイターで前にオペラオーがいるなら是非とも会いたいって言ってたし、もうオペラオー来てるって周知されたし、なんだったらレジェンドから打診あってもおかしくないと思うの

 

80:他称トレーナー

意外と現役とか引退騎手とかURAに興味津々?

 

81:夏バテファン

何を今さら

 

82:夏バテファン

相棒に会って話したいなんて騎手山ほどいるだろJK

 

83:他称トレーナー

とりあえずは今は考えないことにしよう、うん、それがいい。俺の精神衛生上

 

84:夏バテファン

何だったら俺らがつついてきてやろうか

 

85:夏バテファン

スレ民のお茶目ないたずら

 

86:夏バテファン

やめたれ

 

87:他称トレーナー

とりあえずこの話題はここまで。そんでなんだけどちょっと前にタイキが歌った動画覚えてる?

 

88:夏バテファン

…どれ?

 

89:夏バテファン

積極的に歌ってくれてるのでなんとも

 

90:夏バテファン

洋楽に詳しくなれる動画シリーズ

 

91:他称トレーナー

アロハ・エ・コモ・マイのやつ。それでちょっとひと悶着というか何というか…権利元からですね…

 

92:夏バテファン

お叱りか?

 

93:夏バテファン

いや待て歌ってみただぞ?権利者削除飛び越えて直接連絡取るとか相当なことがあったに違いない

 

94:他称トレーナー

お叱りというか質問というか…D社の人から「うちの版権の音楽をこれから使う予定はあるか?」とか「踊ってみたなどをする予定はあるか?」とか色々聞かれて「やめた方がいいですか?」って聞いたら「公式でコラボしない?」って言われた

 

95:夏バテファン

うせやろ?

 

96:夏バテファン

それでいいのかD社

 

97:夏バテファン

まあD社ってコラボとかには割と積極的だし…

 

98:他称トレーナー

なんで?って聞いたら「今話題だし、もしもうちのコンテンツが好きなのであれば関わっておいた方がいいと判断した」だそうです。うーん商売人、粉をかける判断が早い。あと耳と尻尾があるなら夢の国の住人達とコラボしてもあまり違和感ないんじゃないかとも言われたけど。それでいいのか

 

99:夏バテファン

フットワークが軽すぎる

 

100:夏バテファン

つまりどういうことだってばよ

 

101:他称トレーナー

近いうちに夢の国と夢と冒険の海で踊ってみた撮りに行くかもって話

 

102:夏バテファン

話進みすぎぃ!?

 

103:夏バテファン

つまり夢の国に行けばショーでネズミーたちと踊るウマ娘が見れる…?

 

104:夏バテファン

※彼女たちはアスリートです

 

105:他称トレーナー

それよそれ。ウマ娘はパフォーマーじゃなくてアスリートなんだよ。なんか最近どうもレース以外の方面の方が有名になってきた気がしてさあ…ここらで一計を案じさせてもらうことにしました。

 

106:夏バテファン

最新情報キタアアアアア!!!

 

107:夏バテファン

早く!早くしてくれ!もう我慢できない!!

 

108:他称トレーナー

良かろう!それでは発表しよう!レジェンドレースの開催が決定しました!今回はJHAの指定により出るウマ娘を決めました。開催レースは4つ!スプリンターズステークス!秋華賞、菊花賞、天皇賞秋だ!

 

109:夏バテファン

うおおおおお!!!

 

110:夏バテファン

待って多くない!?そんなに開催して出る馬いるんか!?

 

111:他称トレーナー

いるっちゃいるけどやっぱり本来のG1に出る馬の方が多いから、まあ言い方悪いけど出れなかった競走馬との戦いになるんじゃないかなとは思う。ゴングドラムは今回菊花賞に出るってなってるみたいだし。

 

112:夏バテファン

まあ、クラシックロードだしな。新設のグレードもないレースに出ようっていう方がおかしいか

 

113:夏バテファン

出るウマ娘は!?

 

114:他称トレーナー

うむ、発表しよう。まずはスプリンターズステークス!出走ウマ娘はヒシアケボノ!続いて秋華賞、ダイワスカーレット!菊花賞、セイウンスカイ!天皇賞秋はサイレンススズカだ!

 

115:夏バテファン

やったあああああああ!!!夢のレースだああああ!!!

 

116:夏バテファン

ガチオブガチじゃん…

 

117:夏バテファン

他のウマ娘たちも出たかっただろうなあ…

 

118:他称トレーナー

そんな声にお応えして!

 

119:夏バテファン

ひょ?

 

120:他称トレーナー

夏合宿終了してちょっとしたら今言った4人を抜いて勝負服着用のレースやっちゃうゾ☆

 

121:夏バテファン

イッチお前最高や

 

122:夏バテファン

こんなに情報お漏らしして恥ずかしくないの?

 

123:夏バテファン

だめだ、我慢できないから競馬してくる

 

124:夏バテファン

俺もいくー!

 

125:他称トレーナー

あと今ちょっとJHAと話してるんだけどレジェンドレースに出るウマ娘を一人じゃなくて二人あるいは三人にしてはどうかてきなこともちょっと議題に出てるけどそこら辺は慎重に行きたい。

 

126:夏バテファン

うーん情報の濁流

 

127:夏バテファン

楽しみ過ぎてギンギンに目が覚めた

 

128:夏バテファン

カフェインの過剰摂取には気を付けろ

 

129:他称トレーナー

あ、それからなんだけど

 

130:夏バテファン

え?

 

131:夏バテファン

まだあんの?

 

132:他称トレーナー

引退馬協会の方からお話がありまして、協会の顔のお馬さんとちょっと会ってこようかと。

 

133:夏バテファン

ってことはまさか…

 

134:他称トレーナー

ナイスネイチャ号にネイチャ連れて会いに行くよ!お供はテイオー!君に決めた!

 

135:夏バテファン

ってことはまさか今から…?

 

136:他称トレーナー

思い立ったが吉日!夏合宿中の1週間の休暇を利用していってきます!今から!実はもう出発準備整えてあったり

【横断幕を掲げるウイニングチケットとハルウララの画像 後ろでキングヘイローとナリタタイシンが頭を抱えている】

 

137:夏バテファン

いつぞやの横断幕www

 

138:夏バテファン

行ってらっしゃいトレーナーさん!!!で草

 

139:夏バテファン

ネイチャさん絶対顔真っ赤になってる絶対

 

140:夏バテファン

テイオーはノリノリで手を振ってはっはっはって笑ってそう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん~~~!!久しぶりに飛行機乗った~!ボクなんだか疲れちゃったよ~。トレーナー!おんぶして?」

 

 「却下」

 

 「あ~~!愛バに対してその扱いはなんだ~~~!」

 

 「まあまあテイオー、折角北海道まで来たんだからぷりぷり怒ってるよりは楽しんだ方がいいよ~。トレーナーさん、何かお腹に入れていかない?」

 

 「じゃあ前来たときにウオッカとスカーレットと行った海鮮丼の店行くか。ちょうど通り道だしな」

 

 「じゃあボク大トロたくさん食べるもんね~!」

 

 「ネイチャさんは、ウニとか…いいです?」

 

 「おう、いくらでも頼め頼め。レンタカーに乗っていくぞ~」

 

 夏真っ盛りの北海道のとある空港に男とトウカイテイオー、そしてナイスネイチャの姿があった。本人たちはまったく気にしてはいないが既に周りの人間どころか飛行機の中ですらも好奇の視線にさらされていたのでなんだか疲れたというトウカイテイオーのセリフはただの我がままの方便というわけではないのかもしれない。

 

 見た目も中身も中学生な美少女二人、それもウマ耳に尻尾を付けているとなると危ない想像が働くのか携帯を片手に撮影を始める人間もいる始末であるが、所々で「ウマ娘だ」「え?なにそれ?」「テレビでやってた、なんかめっちゃ早く走れて歌って踊るらしい」「トウカイテイオーだ!」「あれナイスネイチャじゃん」とざわざわと聞こえてくるあたり知ってる人間と知らない人間が混在しているのだろう。

 

 男は二人を促してあらかじめ予約しておいたレンタカーに乗り込み車を発進させる。トウカイテイオーは最後まで元気よく手をぶんぶん振ってオーディエンスに愛想を振りまいており、ナイスネイチャもそれにならって控えめではあるがひらひらと手を動かしていた。かわいー、という声に得意満面の笑みを浮かべたトウカイテイオーがふらふらとどっかに行きそうになったので猫掴みされてナイスネイチャが持ち上げて去るという結果に終わったが。

 

 「いや~まさかこんなに早く自分に会うなんてネイチャさんは思ってもいませんでしたよ~」

 

 「いいなーネイチャ。ボクはもう会えないんだからさー」

 

 トウカイテイオーはぶーたれて唇を尖らせる。というのもトウカイテイオー号はすでに寿命で没しているので会いたくても会えない、ということである。そもそもの発端はJHAからの連絡で、ミスティストリームを迎えに行った際にナイスネイチャが同行していたという話が現在ナイスネイチャ号を飼養している牧場の耳に入ったことが原因だ。

 

 北海道に来ていたのなら寄ってくれてもよかったのに、というのは建前でもう既にかなりの高齢であるナイスネイチャ号にできればあってやって欲しいというのが本音なのだそうだ。という話を聞いた男はとりあえずナイスネイチャに会いたいかと聞いて会えるなら会いたいと返されじゃあ会いに行くかとなって今ここにいるわけである。

 

 そして夏合宿の最中、夏合宿前半と後半の間に作った1週間のお休みを利用して北海道までフライアウェイしたわけである。なぜトウカイテイオーがいるかという話であるが、賢さ特訓のクイズ大会優勝の景品である。ビワハヤヒデとの接戦は今でもウマ娘たちの間で語り草だ。

 

 おいしー、ともむもむ特上大トロ海鮮丼特盛を頬張るトウカイテイオーと特上うに丼特盛を幸せそうに口に運ぶナイスネイチャを視界に収めて男は不意打ちでシャッターを切った。直後消してよ~とナイスネイチャがお願いをしてくるが男はそれを却下して自分の甘エビ丼を食べ始める。店の大将が別の女の子連れてる…という顔をしていた以外はいたって普通であった。

 

 

 お腹が膨れた一行は車を運転し続け、北海道のとある街にやってきた。育成牧場が名を連ねるその場所は北海道の中でも多くの優駿を輩出した競走馬の一大産地である。その中のとある牧場にレンタカーを止めた男たちは既にメールで何時ごろ到着しますという話を告げていたので待機していたスタッフに案内される。

 

 「遠路はるばるようこそいらっしゃいました。私、当牧場の牧場長をしております榎谷と申します」

 

 「お招きいただきありがとうございます。URAにて若輩ながら代表をさせていただいております。こちらがウマ娘の」

 

 「ボクはトウカイテイオー!よろしくね!」

 

 「あーもーテイオー失礼だよ?ナイスネイチャです、よろしくおねがいします」

 

 「いえいえ、お待ちしていましたよ。ネイチャ号も首を長くして待ってると思います」

 

 榎谷と名乗った牧場の代表者と軽く挨拶をして男たちは牧場の中に足を踏み入れる。高い柵に区切られた放牧場の中にはそれぞれ引退馬や繁殖牝馬が放されており、なんだなんだとこちらの様子を窺っている。というか気になりすぎるのか横を通り抜けようとすると軽く走ってついてきたりする。

 

 ミスティみたい、なんてことを言いつつトウカイテイオーが頭の匂いを嗅がれたりしながら多少歩くと馬房が姿を現す。どうやら目的のナイスネイチャ号は馬房の中に居るらしく、ちょっと暑さでダウンしているとのこと。扇風機の風で涼んでるらしい。

 

 「あれ~?ウオッカやウララが言ってたけどここら辺まで近づいたら呼んでくるんだよね?」

 

 トウカイテイオーが片手を別の馬にハミハミとされながらそう尋ねてくる。確かに、と男は思い直す。近づいただけで今までの競走馬たちはウマ娘たちのことを呼んでいた。魂を同じくする者の来訪を歓迎するかのような嘶きは今回聞こえない。代わりにナイスネイチャは恥ずかしそうにかぶりを振りながら言い訳をする。

 

 「いや~、歓迎の挨拶?ってやつ、アタシが自分相手にそんなのするわけないじゃんって話ですよ。ネイチャさんの事わかってるね~、アタシだから当然か」

 

 「ネイチャ号は今かなり大人しい馬になりましたからね。年を取って落ち着いても貫禄はそのままですが」

 

 「貫禄だなんてそんな…絶対アタシはそんなこと思ってないですよーだ」

 

 「貫禄あるよな、テイオー」

 

 「そだね、ネイチャは立派だよ」

 

 「もー!二人して!」

 

 

 榎谷がそんな会話をにっこりと笑いながら聞きつつ厩舎のドアを開ける。中に入ると馬房の中に、いた。ナイスネイチャ号、現在重賞勝利馬としては国内最高齢の競走馬が落ち着き払った様子で男たち、いやナイスネイチャを見つめていた。

 

 「あ…あ~~~…はじめ、まして?うっわー、アタシらしい年の取り方してるわ~」

 

 ナイスネイチャが頬を掻きながらナイスネイチャ号に声を掛ける。ナイスネイチャ号は近づいてくる雌の自分を理性を讃えた優しげな瞳で見ながら静かに鼻を鳴らす。いらっしゃい、よく来たねというように。男も男で感動していた。今目の前にいる動物は自分よりも年上なのだ。自分より長く生きた動物が醸し出す雰囲気にある種の感動を覚えてすらいる。

 

 「お?案外がっしりしてんじゃん。これは流石に男の子だね~。え?男の子なんて年じゃない?ジジイ?いやまあそうかもしれないけどさ~。でもまだ走れる?無理しちゃいかんぞ~」

 

 馬房の前に近づいたナイスネイチャはまるでよく連れ添った仲のいい兄妹のような様子でナイスネイチャ号に話しかけている。しっかりと受け答えしている様子から意思疎通はほぼ完璧に行えているらしい。鼻を近づけるナイスネイチャ号の顔を撫でてやりながら楽しそうに話し続けるナイスネイチャに男の口元が緩んだ。

 

 来たときには扇風機の風にあたりながら少し気怠そうにも見えたナイスネイチャ号は今はその面影は全くなく元気そうに見える。我慢できなくなったトウカイテイオーがそこに乱入してまた笑い声が馬房に響いていくのだった。

 

 よかったらあげてください、と榎谷が持ってきたニンジンをナイスネイチャ号と分けて話しているナイスネイチャ、どうやら今は現役時代の思い出話に花を咲かせているらしい、トウカイテイオーを強烈にライバル視していたことや有馬記念の3着の話、全部全部大切な思い出なのだと二人に話しているその姿は世話好きで話好きの好々爺のようだ。

 

 「ま、いつまでもテイオーに負けてられないもんね~次は勝つよ、当然」

 

 「ふふん!ボクの目の前でよく言えたもんだね!何だったら今すぐかけっこでもする!?」

 

 「喧嘩したら帰りは構わないぞ」

 

 「ぴえっ!?それは反則だよトレーナー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

495:他称トレーナー

こちら、ネイチャとネイチャのツーショットになります

【ナイスネイチャ号の顔に抱き着くナイスネイチャ】

 

496:夏バテファン

ええ話や…

 

497:夏バテファン

ホンマにお爺ちゃんだもんなあナイスネイチャは…

 

498:夏バテファン

国内最高齢はすごいよなあ。ここでは1位か

 

499:夏バテファン

現役引退後もお金を稼ぎ続ける名馬

 

500:他称トレーナー

俺の主観だけど凄い落ち着いて静かな馬だったよ。ただ、ネイチャが来てくれたのは嬉しかったみたいでさ。優しい目をしてたんだけどその奥はキラキラしてたよ

 

501:夏バテファン

だろうなあ

 

502:夏バテファン

まあ俺は自分がもう一人いても困るだけだけどな!がはは!

 

503:夏バテファン

そりゃハゲニートが増えても困るよな

 

504:夏バテファン

ははははハゲてねーし!

 

505:夏バテファン

じゃあニートなのか

 

506:夏バテファン

はい

 

507:夏バテファン

せめて否定しろ

 

508:他称トレーナー

まあそんなこんなでナイスネイチャ号には会ってきました。ついでに言うと動画上がるよ。ただネイチャとナイスネイチャ号がいちゃついてるだけだけど

 

509:夏バテファン

需要しかないやん?

 

510:夏バテファン

はよあげろ(過激派

 

511:夏バテファン

ありがたや~

 

512:他称トレーナー

で、なんだけど

 

513:夏バテファン

まだなにか?

 

514:夏バテファン

いやな予感

 

515:他称トレーナー

帰ったらウマ娘が一人増えてたんやけど

 

516:夏バテファン

うっそマジで?

 

517:他称トレーナー

うん、この子

【枝を咥えて寝転がっているナリタブライアンの画像】

 

 やっと帰ってきたのか、って言われた。彼女はナリタブライアン、なんとビワハヤヒデの実妹らしい

 

518:夏バテファン

ええええええええええええええっ!?

 

519:夏バテファン

連絡は!?

 

520:黄金船

してねえ!つーか勝手に行っただろ!エアグルグルが怒ってたぞ!会長は笑ってたけどな!

 

521:夏バテファン

我慢できなかった感じか…

 

522:他称トレーナー

精神的には多分今一番健全、平常時と変わらないかも。来た理由については「お前がいない世界はつまらん」とのこと。あー、うん依存度…何と彼女トレセン学園の生徒会のメンバーらしい、本人曰くほぼサボってたらしいけど

 

523:夏バテファン

3冠馬だしまあ納得?

 

524:夏バテファン

泣いたりとかもないのか?今までは結構やばかっただろ

 

525:他称トレーナー

いやマジで平常運転、オペラオーの時みたいに隠してる様子もない。これで偽ってたら相当な役者だと思う。ビワハヤヒデから見てもいつもと変わらないらしい

 

526:夏バテファン

…何で来たんだ?

 

527:夏バテファン

謎だな

 

528:他称トレーナー

俺が要因だろうけど

 

529:夏バテファン

そこ疑ってんじゃねーよ

 

530:夏バテファン

当然の話を加味したうえでの理由を考えてるんだよこっちは

 

531:夏バテファン

クソ辛辣

 

532:黄金船

およ?これもしかしてシリウス全員集合じゃね!?おっしゃこーしちゃいられねえ!トレーナー!近いうちにアタシもそっち遊びに行くぞ!

 

533:夏バテファン

シリウス?

 

534:夏バテファン

何の話だ?

 

535:他称トレーナー

あー、トレセン学園ではウマ娘を集めてトレーナーが作るチームと言われる組織があるらしい。その中の一つがチームシリウス、まあ前の俺が受け継いだチームの一つらしい。俺はチームも立場もコロコロ変わってたけど一番担当数が多いのがシリウスだったとか

 

536:夏バテファン

所属ウマ娘は?

 

537:夏バテファン

んだんだ、きになるやんけそこまでいったら

 

538:他称トレーナー

確か、メジロマックイーン、ウイニングチケット、ライスシャワー、サイレンススズカ、ナリタブライアン、ゴールドシップ、スペシャルウィークの7人だったはず。

 

539:夏バテファン

まじか、ドリームチームもいいとこだな

 

540:夏バテファン

このメンバーとかやばすぎる

 

541:他称トレーナー

ホントに分からないな…何で来たんだろうか。とにかく来たからには彼女については全力で任せて欲しいってルドルフに伝えて欲しい

 

542:黄金船

ほいよ。まあ案外寂しがりだからホントに行きたくて行っただけだったりしてな!

 

543:夏バテファン

そのくらいの軽さでも世界超えちゃってるんだよなあ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 どうもこんばんは、何とか更新できました作者です。この物語も畳む段階に入っていこうかと日々悩んでおりますがまだしばらくは続けていきたいと思います

 さて次回は夏合宿明け、スプリンターズステークスのお話とそれに連なるあれこれを書ければいいかなあと思っておりますがカットの可能性も無きにしも非ず。

 一応ですがジャパンカップまでは続けます。ですがそれ以降はちょっとわかんないです。完結させてサザエさん時空にした方が書きやすいんですよね多分。

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします。


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スプリンターズステークス

234:今日の暇人

うーん、夏合宿終わったなあウマ娘の

 

235:今日の暇人

レジェンドレースが近いですな

 

236:今日の暇人

ヒシアケボノちゃんかあ…正直タイキシャトルが走ると思ってたんだけど

 

237:今日の暇人

マイルチャンピオンシップとかにとってるんじゃない?

 

238:今日の暇人

そういえば連覇してたな

 

239:今日の暇人

それよりもこの間の動画見た?

 

240:今日の暇人

どれだよ。1日に2本上がってるぞいまのURA

 

241:今日の暇人

ネタが豊富すぎる

 

242:今日の暇人

だってウマ娘の皆さん個性の塊ですしおすし

 

243:今日の暇人

ちゃんと肉も食え

 

244:今日の暇人

ナリタブライアンがめっちゃ肉食うの草。あれがビビりの馬の姿かあ

 

245:今日の暇人

マヤノトップガンちゃんと仲良しなのかわいい

 

246:今日の暇人

いっしょにお昼寝してる動画でワイのやる気ボルテージがマックスになったゾ

 

247:今日の暇人

ススズと併走してたらいつの間にかガチ勝負になっててイッチに叱られてシュンとするのかわいい

 

248:今日の暇人

クールなのに目が感情豊か

 

249:今日の暇人

クールと言えばブルボンちゃん!

 

250:今日の暇人

ライスちゃんと一緒に座って猫を撫でる画像が素晴らしかった(語彙力死亡

 

251:今日の暇人

勝負服がえちちちちちちち勃っ!!!

 

252:今日の暇人

消火しなきゃ

 

253:他称トレーナー

なんだか今日は盛り上がってるじゃないか。ちなみに今ブルボンはプールで泳いでるぞ

 

254:今日の暇人

うp!うp!

 

255:今日の暇人

水着はよ!!1はよ!!!!

 

256:今日の暇人

もちつけ

 

257:他称トレーナー

ないです

 

258:今日の暇人

クソァ!!!

 

259:今日の暇人

うpして やくめでしょ

 

260:今日の暇人

そんな役目は放り投げてしまえ

 

261:他称トレーナー

チーム・シリウスが揃ったわけなんだけど

 

262:今日の暇人

話題転換がそっけない

 

263:今日の暇人

どうしたイッチ、もっと乗れよ

 

264:他称トレーナー

いやまあゴルシちゃんは時間制限があるわけだし巻きで行きたくて。

そんでな?シリウスってよくよく考えなくても名馬の集まりなんだけど…これでリレーとかやったらおもろくない?って俺考えた

 

265:今日の暇人

と言いますと?

 

266:他称トレーナー

名付けてURAチーム対抗リレー!7人のウマ娘でチームを作り、7000mを走り切れ!一人1000mのリレーとかどうよ?

 

267:今日の暇人

短距離ウマ娘有利では

 

268:今日の暇人

実質レースか

 

269:今日の暇人

でもちょっと見て見たい

 

270:他称トレーナー

というわけでやってきました

 

271:今日の暇人

事後報告かーーーい!!!

 

272:今日の暇人

動画か。生放送をしろ(過激派

 

273:今日の暇人

…あれでも二人足りなくね?

 

274:他称トレーナー

俺と新人広報君が走りました。もちろんびりでした。短距離ウマ娘集めてハンデのつもりだったんだけどね、無理だよねそりゃ。

 

275:新人広報

何で俺まで…あと社長はウマ娘に介抱されてたのに俺は全財産ニキだったのが納得いかない。差別だ

 

276:今日の暇人

草 差別じゃなくて区別だから

 

277:今日の暇人

イッチ時々お前壊れるよな 介抱されてるだけありがたいと思え

 

278:今日の暇人

元々壊れてる定期 捨て置かれるよりましだろ

 

279:競馬で全財産を溶かす男

俺じゃ不満と申すか

 

280:新人広報

まあぶっちゃけ?

 

281:今日の暇人

何て言い草だ

 

282:競馬で全財産を溶かす男

お前今日の夕飯スプライトキューカンバーにしてやるからな。ミスティストリームが労ってくれたしちゃんと他のウマ娘もお疲れ様いいに来てたやん、社長の後だけど

 

283:今日の暇人

何だよ構ってもらってたんじゃん

 

284:今日の暇人

スプライトキューカンバー調べてみたら美味しそうには思えないんだけど…なんだよキュウリのスプライト漬けって

 

285:今日の暇人

そういえばイッチもうすぐスプリンターズステークスだけどレジェンドレースはその前だよね?ってことはそろそろ移動しないとまずいんじゃ

 

286:他称トレーナー

あ、うん。するよ、明後日には移動。今回はボノとフラワーとタイキ、マルゼンスキーとキングヘイローが移動予定。他の子はそれぞれのトレーニングだね。次のレジェンドレースの兼ね合いもあるし

 

287:今日の暇人

イッチいなくてええんか?

 

288:今日の暇人

まあイッチがいないと始まらないところもあるが

 

289:新人広報

むしゃくしゃしたのでこんな画像を発付けようと思う

【男を軽々と抱っこするヒシアケボノ 高い高いされてる男の目は死んでいる】

 

290:今日の暇人

イッチ、男としてのプライドが…

 

291:今日の暇人

ウマ娘に人間が勝てるわけない定期

 

292:他称トレーナー

【ハルウララにお姫様抱っこされる須藤の画像】

 

293:新人広報

それいつの間に撮ってたんですか!?

 

294:今日の暇人

ノーガード殴り合いは草

 

295:今日の暇人

おまんらに男のプライドのようなものがないのはよくわかったよ

 

296:他称トレーナー

まあそれはそれとして、龍巳雄二騎手がいらっしゃった話は聞くかい?

 

297:今日の暇人

聞くううううううう!!!

 

298:今日の暇人

さらっと何やってんだ!?

 

299:他称トレーナー

だってレジェンド経由で連絡したら即日来たんだもん、びっくりしたよ

 

300:今日の暇人

オペラオーに会いに来たんやなって…

 

301:他称トレーナー

キャラに面食らってたけどな、オペラオーのキャラは濃いから

 

302:新人広報

ジョッキーの宴会部長が固まるってどんだけ…

 

303:今日の暇人

レジェンドが即日来てるんだから不思議ではないですね

 

304:他称トレーナー

ハイソウデスネ。まあそれはともかく、会って話したんだよね。オペラオーと龍巳騎手。「やあユージ、初めまして。それと久しぶりだね。君があまりに情けない顔で会いに来たから噛みついて激励をして以来かな?」ってさ。覚えてるのか?って聞かれたら「ボクは覚えてないさ。けど、俺の魂が君を覚えてる。何か言うことはあるかい?」って言うんだよオペラオーのやつ。

 

305:今日の暇人

こんなん返せる答えは一つしかないやんけ…!

 

306:今日の暇人

やっと勝利報告ができたんやな…!

 

307:他称トレーナー

龍巳騎手は訥々とテイエムオペラオー号が引退してからの話をし始めたんだ。オペラオーも知ってる部分はあったんだろうけど何も口を挟まずに全部聞いてた。で、最後に伝えられなかった勝利報告をしたんだ。背中をオペラオー号が押してくれたんだと思う、という話も含めてな。

 

308:今日の暇人

言いたいこと、話したいことは山ほどあるんだろうなあ。だって、勝利報告を直接できなかったんだし…

 

309:今日の暇人

でも背を押したかどうかという話は否定も肯定もしづらいな

 

310:今日の暇人

俺は押しててほしいかなあ…

 

311:他称トレーナー

「流石は俺の相棒だね。世紀末覇王たるボクだけど、だからこそG1のレースに勝つということがどれほど難しいか分かってるよ。何せ今のボクには…そちらにいた時よりも強大なライバルが山ほどいるんだ。だから…だから君がボクの背から降りても冠を戴けるということを証明してくれてうれしい。こちらのボクの覇道はフィナーレ、大団円で幕を閉じた。けど君の覇道はまだ続いてる。ボクの背に乗っていたキミもまた覇王さ!王たるものの輝きで他を塗りつぶしてくれたまえ!」ってオペラオーなりのエールを送ってたよ

 

312:今日の暇人

オペラオーはやっぱりユージの事を同格として扱ってたんやな…

 

313:今日の暇人

そりゃ、会いに行ったら「乗らんのか?」ってされたらしいし。相棒だと思ってたんでしょやっぱり

 

314:今日の暇人

で、我らがユージはなんと?

 

315:他称トレーナー

嬉しそうだったよ。やっと彼に伝えたいことを伝えられたようだって、つきものが落ちたみたいな顔してた。背中を押したかはどうかは結局オペラオーは何も言わなかったし、龍巳騎手も聞かなかった。二人の中ではもう分かってるんだと思う。で、まあ昼食やら何やら挟んだんだけど

 

316:今日の暇人

え?

 

317:今日の暇人

おい折角の感動路線をぶち壊す気かいますぐやめろ

 

318:他称トレーナー

オペラオーの即興オペラに嬉々として付き合う龍巳騎手をどうしたらいいのだろうか

【芝居がかったポージングでたつテイエムオペラオーと龍巳雄二 フジキセキとスマートファルコン、マルゼンスキーも参加しているらしい】

 

319:今日の暇人

台無しだよ!これはこれでありだけど!

 

320:今日の暇人

そういえばユージは愉快な人やった!

 

321:今日の暇人

むしろよく耐えたというべきか

 

322:今日の暇人

宴会部長の名前は伊達じゃない

 

323:他称トレーナー

あ、そうそう

 

324:今日の暇人

およ?

 

325:今日の暇人

まだなにか?

 

326:他称トレーナー

龍巳騎手からミスティの鞍上について熱烈営業を受けてるんやけど

 

327:今日の暇人

だめでしょ

 

328:今日の暇人

レジェンドのお手馬やろ?

 

329:今日の暇人

そういえばそういう人やった

 

330:他称トレーナー

まあそうだよねえ。レジェンドが都合付かない時に頼むのはありかもしれんが。

 

331:今日の暇人

そっかレジェンドは走るとは思わなかったでおなじみゴングドラムがいるんやったな

 

332:今日の暇人

魔王ゴングドラムくんのおかげでレジェンド大忙しな

 

333:競馬で全財産を溶かす男

今日の新人広報君の夜ご飯

【薄切りのキュウリが輪切りの唐辛子が浮かんだスプライトに浸かってる画像】

 

334:新人広報

え?冗談では?

 

335:今日の暇人

33-4

 

336:今日の暇人

な阪関

 

337:今日の暇人

胃袋を握っている人間を怒らせた末路

 

338:競馬で全財産を溶かす男

持ち帰って食べてね♡台湾とかで実際食われてるしヘーキヘーキ

 

339:今日の暇人

日本人の口に合うかどうかはしらん

 

 

 

 

 

 

 

 

 ファンファーレが鳴り響く、聞こえるメロディーはウマ娘や競馬ファンに聞き馴染のあるG1レースのファンファーレ、ではなくウマ娘のウイニングライブに使われる曲の一つである「GIRLS' LEGEND U」冒頭のファンファーレを元にして作られたオリジナルのファンファーレだ。

 

 中山競馬場のある一室でそれを聞いているのはURAの代表である男とメイド服とエプロンを組み合わせたような青い勝負服を身にまとうヒシアケボノの二人だ。今日はスプリンターズステークスのおおよそ一月半前、男が新設したレースであるレジェンドレースシリーズの1発目を担うレジェンドレース「スプリンターズステークス」の当日である。

 

 「トレーナーさん、食べる?」

 

 「いや、今はやめとこうかな。ボノが無事に勝って戻ってきたらありがたく頂くよ」

 

 「そっか~~」

 

 スプリンターズステークス、菊花賞、天皇賞秋の順のレース設定で開催されるレジェンドレースはG1レースで客の分散があると望ましくないというJHA側の判断により本来のG1レースよりも前に開催されることになっている。そもそもレース自体も賭けの要素が薄くほとんど興行目的と言っても過言ではない。賞金に関してもJHAの出資と男の出資によるものが半々だ。

 

 それでもなお、参加を希望する馬主はいた。本来のスプリンターズステークスの参加から漏れたものは勿論だが、馬の能力を証明したいという馬主も多い。勝てれば得られるリターンの方がリスクより多いと判断される程度には美味しいレースだと映っているのだろう。

 

 男はパイプ椅子に座ってるんるんとご機嫌に鼻歌を歌っているヒシアケボノを眺める、ウマ娘の中でも目を引く長身とプロポーションの良さを誇るその肉体と、その肉体にたがわぬ大きくて大らかで優しい性格の男が愛するウマ娘の一人。そしてその肉体は男のトレーニングによってスピードを落とさず搭載できるギリギリの筋肉量をキープしている。

 

 「なぁに?トレーナーさん?」

 

 「あ、ああいや。間に合ってよかったな、と思っただけさ。よく頑張ったな、ボノ」

 

 「もう、それは終わってから言うセリフだよ~?それに、トレーナーさんなら間に合わせられるって思ってたもん☆」

 

 あまりにじろじろと見ていたせいか不思議に思ったらしいヒシアケボノが小首をかしげながら訪ねてくるのを男は誤魔化した。そう、レジェンドレースの開催自体は決まっていたのだが、どのレースを、そしてどの日程で開催するかは夏合宿前には決まっていなかった。そして決まってから一番時間がなかったのはトップバッターである彼女で、彼女を勝たせるために男は心血注いで彼女の完成度を高めるようなトレーニングを考え、ヒシアケボノも文句どころか愚痴一つこぼさず男に従った。

 

 そうして完成されたヒシアケボノというウマ娘は、大きく、力強く、そして速かった。きっと勝てると男に思わせるのには十分な強さがそこにあった。

 

 「…パドックだな。ボノ、行こうか」

 

 「はぁい!あ、トレーナーさん」

 

 「どうしっ!?」

 

 男が声を掛けてヒシアケボノが立ち上がって部屋を出ようとした男に声を掛ける。男が反応して振り返った瞬間にぎゅむっとヒシアケボノが男を包み込むように抱きしめる。素っ頓狂な声を上げた男はフリーズし自分より少し背が高いヒシアケボノに為されるままにハグされたままになる。そこに男がいることを確かめるように2度、3度と力をこめてハグをしたヒシアケボノが男から離れる。

 

 「ん~~~満足っ!いこ、トレーナーさん!」

 

 「あ、ああ」

 

 

 

 

 

 

 『さあ始まりましたレジェンドレース「スプリンターズステークス」本日の距離は1200m、馬場状態は良。出走ウマ娘は1995年優勝馬のウマ娘ヒシアケボノに現代の優駿が挑みます』

 

 「あ!トレーナーさんこっちですこっち!」

 

 「お、フラワー悪いね」

 

 「ボノちゃん、いい調子ね。バッチグーって感じだわ」

 

 「あれは…もう入ってるわね。キングにはわかるわ」

 

 「え?領域にもう入ってるのか!?」

 

 「イエース!短距離ウマ娘には珍しいことじゃありまセン!走る距離が短いデスから、スタートでゾーンに入って、そのまま走り切ることも多々ありマス!」

 

 そうなのか、と男は納得する。中距離以上のレースではレース後半の加速時にゾーンに入りさらに加速をかけるものだと認識していたが、どうやら距離に応じて領域の入り方というものは違うらしい。ゲートの扉の上にあるヒシアケボノの顔は引き締まり、ゲートが開くのを今か今かと待っている。

 

 男は関係者席の中からこちらに呼びかけてくれたニシノフラワーに軽く礼を言って隣の席に座りレースの開始を待つ。ヒシアケボノの脚質は先行、距離が短い短距離は最初からスピードをある程度出したうえで更なる加速が求められる。今までのレースとはまた違うレースを見られると考えると男は胸が高鳴っていくのを感じるのだった。

 

 ガコン!とゲートが開きスタートする。2頭ほど出遅れが生じたがヒシアケボノは快調なスタートを切った。後ろ目6番目、大逃げを打つ前の馬との差はおおよそ3馬身、大外を走るヒシアケボノは狙い通りとも言うべき自信のある顔つきをしてコーナーに入る。

 

 ドカッと音が響く、いや聞こえているわけではない。ヒシアケボノの力強い走りが音を聞こえさせてるように錯覚させているのだ。領域に入ったウマ娘の気迫は、レース場を支配する。

 

 『さあヒシアケボノ6番手、1番手のグランボンボンコーナーを抜け直線へ!後ろをブルーフラムが追いかける!』

 

 ヒシアケボノが6番手のままコーナーを抜け直線に入る。そして、スパートをかけた。ライスシャワーのような小柄なウマ娘が見せる足の回転を速くするピッチ走法ではなく飛ぶように歩幅を広げて駆けるパワーが必要なストライド走法、踏み込んだ脚が地面にめり込むほどのパワーを見せた優しい巨人が進撃を開始する。

 

 『ヒシアケボノ上がってきた!大外からヒシアケボノ!ブルーフラムここで逆噴射!グランボンボン必死に逃げる!グランボンボンか?ヒシアケボノか?』

 

 「勝ちね。流石だわ」

 

 「ボーノさん、脚を残してます。勝てますよ!」

 

 キングヘイローとニシノフラワーの分析は男の分析と一致していた。残り200でヒシアケボノが足の回転を速めたのだ。広い歩幅と速い脚の回転、二つが合わさりヒシアケボノをさらに前に押し進める。

 

 『ヒシアケボノ!ヒシアケボノきた!並み居る刺客を振り切って先頭でゴール板を駆け抜けたのはヒシアケボノ!』

 

 逃げていた先頭の馬を振り切り、1馬身の差をつけたヒシアケボノがゴール板を駆け抜ける。悲鳴のような歓声を前に大きく両手を振りウイニングランを開始したヒシアケボノに大きな拍手を一通りもらった男は紙袋を取り出した。タイキシャトルが不思議そうな顔でそれを指さす。

 

 「トレーナーさん、ワッツディス?」

 

 「勝ったら食うって約束してたからな」

 

 そう言って男は紙袋から取り出したオールドファッションを大口開けて頬張るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

777:今日の暇人

うおおおおおヒシアケボノ~~~!!!

 

778:今日の暇人

ちょうかっけええええええ!!!

 

779:今日の暇人

ウイニングライブ最&高

 

780:今日の暇人

本能スピード…!気に入った!ええ曲やん!

 

781:今日の暇人

ていうかやっぱ強いなウマ娘…

 

782:今日の暇人

まあ実際1回勝ってるわけだしなあ

 

783:今日の暇人

グランボンボン稼がせてもろたわありがとう

 

784:今日の暇人

ウマ娘に馬券がないとはいえ他の馬にはあるわけだしな

 

785:今日の暇人

なんか俺のチケットおかしいねんけど

【勝負服姿のヒシアケボノが印刷されたチケットとニュースターズ・ロゼを着たヒシアケボノが印刷されたチケット】

 

786:今日の暇人

え?俺の勝負服なんやけど。それウイニングライブの衣装よな?

 

787:他称トレーナー

おめでとう、それ当たりね

 

788:今日の暇人

イッチいいいい!!!

 

789:今日の暇人

ヒシアケボノを滅茶苦茶褒めてやってくれ頼む!

 

790:他称トレーナー

むしろ俺が褒められてる、労わせろ

【ヒシアケボノにベッタベタに甘やかされてる男の画像】

 

791:今日の暇人

おう視界の暴力やめろや

 

792:今日の暇人

うらやま死

 

793:今日の暇人

ヒシアケボノは大きさ故怪我の可能性が高い馬だったと聞くけど元気そうでよかった

 

794:今日の暇人

めっちゃ目の前でぐつぐつ煮えてるちゃんこ鍋で草

 

795:今日の暇人

夏だぞ今

 

796:他称トレーナー

流石はボノ、塩ちゃんこうまい。それはそうと次回のレジェンドレースもよろしくね~。3週間後だよ~

 

797:今日の暇人

URAでデジたんが実況動画あげてるの草

 

798:今日の暇人

マジでデジたんのウマ娘解説は為になるので聞き逃すな

 

799:今日の暇人

デジたんホント可愛い食べちゃいたい

 

800:今日の暇人

何言ってんだこいつ

 

801:今日の暇人

次は菊花賞かあ…

 

802:今日の暇人

セイウンスカイだよな、やべえ超気になる。

 

803:他称トレーナー

あ、それなんだけど。スカイから大外出走はそうだけど内に入れることになるから。ウマ娘たちからヒアリングしたら突っ込んでこない限り避けられるし隙間も抜けれる程度にはあるから大丈夫だろうって話だけど一旦逃げのスカイで様子見して段階的に制限を取っ払ってくよ。

 

804:今日の暇人

まじか?ほんとに大丈夫なんか?

 

805:今日の暇人

パワーはあれど質量差は誤魔化せないんやぞ

 

806:今日の暇人

マジでウマ娘が怪我とかはやめてくれよ…

 

807:他称トレーナー

まあそれはそう。俺も怪我させたいわけじゃないけどいつまでも制限でがんじがらめにしちゃうのもね。とりあえず今はボーノをほめてボーノボーノしろ。

【ニシノフラワーを肩車するヒシアケボノ】

 

808:今日の暇人

んぎゃわいいいいいいい!

 

809:今日の暇人

ああ癒し~~

 

810:今日の暇人

ウマ娘成分が五臓六腑にしみますよ~

 

811:今日の暇人

この前のウマ娘のレースやばかったな

 

812:今日の暇人

オグリキャップとタマモクロスの追い比べには痺れたね

 

813:今日の暇人

短距離組が少ないせいでレース組みにくいの何とかしてほしいなあ

 

814:今日の暇人

こっち来るってことはウマ娘にとって致命傷を負ったってことなので増えなくていいんだが

 

815:今日の暇人

ジレンマ…

 

816:他称トレーナー

デジたんより入電。オグリキャップ新記録を樹立

【大皿を積み上げて飯をカッ食らうオグリキャップの画像】

 

817:今日の暇人

今日の記録更新

 

818:今日の暇人

何でこの子こんなに食べてて太らないの…?

 

819:今日の暇人

スぺちゃんとマックちゃんが我慢してる横で天空盛カレーを食らう女

 

820:今日の暇人

すげえよな、この腹が30分後には鳴るんだぜ?

 

 

 

 

 

 

 

 




 えー作者より連絡をします。近いうちに一旦このお話をたたみます。続きを書くかどうかは未定です。それまでの短い間またよろしくお願いします。

 スプリンターズステークスのお話ですね、初期からいる割になんもスポットを当ててなかったヒシアケボノの活躍、満足いただけましたでしょうか?

 ボノちゃん欲しいんですけど持ってないんですよねえつらたん。それはともかく次回は少し開けますのでよろしくお願いします

 では感想評価よろしくお願いします


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海外の刺客

1:ウマ娘フィーバー

ウマ娘フィーバーが止まらない

 

2:ウマ娘フィーバー

秋華賞、菊花賞、天皇賞秋…結局全部ウマ娘が勝っちゃったんだよなあ

 

3:ウマ娘フィーバー

秋華賞のダスカヤバかった。先行で内に行けるだけであんなに変わるのか

 

4:ウマ娘フィーバー

走る距離が変わるからスパートに使える体力が違うのかね

 

5:ウマ娘フィーバー

あたしがいっちばん!っていう勝利インタビューにその通りですわと頷いたよ

 

6:ウマ娘フィーバー

思えば最近競馬の話題増えたよな

 

7:ウマ娘フィーバー

もともと競馬スレは活気があった方だけど今じゃ1日2スレ消費も珍しくなくなった

 

8:ウマ娘フィーバー

ダイワスカーレットはなあ…流石はミスパーフェクトというか何というか

 

9:ウマ娘フィーバー

ウオッカにそれ伝えたら爆笑してたけどな

 

10:ウマ娘フィーバー

「ミスwwwwパーフェクトwwwだってよスカーレットwww」「なによ!いいじゃない!」喧嘩っぽいのに仲良しのやり取り滅茶苦茶かわいい

 

11:ウマ娘フィーバー

菊花賞もな~、セイウンスカイのレースコントロールがえげつなさ過ぎて…

 

12:ウマ娘フィーバー

逃げのスローペースを作ったと思ったら終盤に一気に加速してたんだよな。あれ騎手が見抜けても馬が追い付かんて。競馬の弱点を攻められた感じがする

 

13:ウマ娘フィーバー

菊花賞で内に入れるようになってからウマ娘たち一段と手強くなった感ある

 

14:ウマ娘フィーバー

騎手の皆さんが「挑みてー…マジ挑みてー勝ちてー」ってなってるの熱が籠ってて良き

 

15:ウマ娘フィーバー

なんだかんだ馬との関係もいいんだよなウマ娘

 

16:ウマ娘フィーバー

勝負した後後ろから小突かれるセイウンスカイで笑った

 

17:ウマ娘フィーバー

いたずらする側がされる側になってて笑う

 

18:ウマ娘フィーバー

一方そのころのイッチ

 

19:ウマ娘フィーバー

URA小っちゃいもの倶楽部(ハルウララ、ライスシャワー、マヤノトップガン、ニシノフラワー)と観戦ののち現地のスイーツ専門店で目撃される。セイウンスカイあーん騒動に発展

 

20:ウマ娘フィーバー

なんだそれwwww

 

21:ウマ娘フィーバー

見かけられた時にイッチがセイちゃんにあーんしてただけだけど

 

22:ウマ娘フィーバー

騒動もクソもねえww

 

23:ウマ娘フィーバー

ただのご褒美やろそれwww

 

24:ウマ娘フィーバー

なおあーんまちが出来てた模様

 

25:ウマ娘フィーバー

羨ましいぞハゲ!

 

26:ウマ娘フィーバー

真っ赤になってあーんするニシノフラワーちゃんは可愛かったです

 

27:ウマ娘フィーバー

なに!?まさか貴様…!

 

28:ウマ娘フィーバー

現場にいた男!スパイダーマッ!

 

29:ウマ娘フィーバー

反則じゃん!

 

30:ウマ娘フィーバー

生ウマ娘いいなー俺も見たい

 

31:ウマ娘フィーバー

URAでっかいもの俱楽部はないのか

 

32:ウマ娘フィーバー

ヒシアケボノ、タイキシャトル、ビワハヤヒデか

 

33:ウマ娘フィーバー

ビワハヤヒデは別の部分もでかいな

 

34:ウマ娘フィーバー

いい加減本人も気にしてるんだから顔のでかさ弄りはやめて差し上げろ

 

35:ウマ娘フィーバー

そして天皇賞秋よ…

 

36:ウマ娘フィーバー

1枠1番、サイレンススズカという実況で情緒と涙腺が死んだ

 

37:ウマ娘フィーバー

本気で制限全取っ払いでやるレースとかマジで初めてだったからな。それがあのサイレンススズカだ。見たいやつは山ほどいて当たり前、俺もそう

 

38:ウマ娘フィーバー

秋天はなあ…いろんな意味でなあ…

 

39:ウマ娘フィーバー

レジェンドが何をおいても観戦したがっててな…見れて良かったねレジェンド

 

40:ウマ娘フィーバー

サイレンススズカの勝負服の緑と白のコントラストだいすこ

 

41:ウマ娘フィーバー

というかまだこれで秋天本番残ってるってマジで?

 

42:ウマ娘フィーバー

ゴングドラムくん菊花賞出場決定おめっとさん

 

43:ウマ娘フィーバー

サンアライズさらっと牝馬2冠してるのにな…

 

44:ウマ娘フィーバー

さらっとで済ませていいニュースではないが

 

45:ウマ娘フィーバー

会いに行きましたってサンアライズがダスカを毛繕いしようとしてる画像上がってて草。相変わらずイッチにはメロメロなサンアライズ

 

46:ウマ娘フィーバー

逃げ、破滅逃げとも言われそうなくらいの大逃げだったんだけど見事に勝ってくれたよサイレンススズカ

 

47:ウマ娘フィーバー

マジで実況が「沈黙から帰ってきました異次元の逃亡者!サイレンススズカ3馬身1着!!」って言いやがったの最高に許せる。場内沸くのもしょうがないわ

 

48:ウマ娘フィーバー

ライスシャワー、サイレンススズカときたらもう競馬ファンのほとんどは認めざるを得ないんだよな…

 

49:ウマ娘フィーバー

もう嘘乙は通じないからな

 

50:ウマ娘フィーバー

現実にいらっしゃるもんなウマ娘

 

51:ウマ娘フィーバー

まあ俺らは最初から信じてたわけですががはは!

 

52:ウマ娘フィーバー

こんだけやってまだ菊花賞、秋華賞、天皇賞秋があるってマ?

 

53:ウマ娘フィーバー

1週間後に秋華賞やで。サンアライズの3冠がかかっとる

 

54:ウマ娘フィーバー

牝馬三冠か~、サンアライズに種付けできる漢の馬がいるのか?蹴られて内臓破裂するぞ

 

55:ウマ娘フィーバー

イッチが近くにいればいんでね?

 

56:ウマ娘フィーバー

それ任されるイッチの心境やいかに

 

57:他称トレーナー

たいへんじゃ!たいへんじゃ~~!

 

58:ウマ娘フィーバー

イッチ!?

 

59:ウマ娘フィーバー

どうした急に

 

60:ウマ娘フィーバー

落ち着いて順番に話せ!

 

61:ウマ娘フィーバー

深呼吸だ!ひっひっふ~~!

 

62:ウマ娘フィーバー

ネタでやってるのだとしたら尊敬の念を禁じ得ない

 

63:ウマ娘フィーバー

そんでどうしたのだイッチよ

 

64:他称トレーナー

JHAから連絡があって…海外からウマ娘とレースをしたいという申し込みが複数あったって

 

65:ウマ娘フィーバー

へぇ~

 

66:ウマ娘フィーバー

 

67:ウマ娘フィーバー

……え?

 

68:ウマ娘フィーバー

まじか!?マジで!?ほんまに!?

 

69:ウマ娘フィーバー

驚愕3段活用草

 

70:他称トレーナー

マジよマジで大マジさ

 

71:ウマ娘フィーバー

イッチも3段活用で返すあたり混乱してるな

 

72:他称トレーナー

いや、秋天がさ?かな~り好感触で終われたじゃん?秋華賞も菊花賞も!みんな頑張ってくれて俺も鼻高々~ってわけなんだけど。次のレジェンドレースどうしよってなってたわけですよ

 

73:ウマ娘フィーバー

ホント素晴らしかったぞイッチ

 

74:ウマ娘フィーバー

何でお前は満点以上しかとらないんだ

 

75:ウマ娘フィーバー

順当にいけばジャパンカップか有馬だよな

 

76:ウマ娘フィーバー

レジェンドレース「有馬記念」ハルウララを待ってる

 

77:ウマ娘フィーバー

いや草

 

78:ウマ娘フィーバー

ウマ娘世界じゃ勝ってるんだけどなあ

 

79:他称トレーナー

それでな?どうしよって思ってたらJHAから連絡が来たわけですよ。「実はレジェンドレース開催前から外国の競馬関係者たちがウマ娘たちとの勝負をしたいという連絡がちょくちょくあり、このタイミングならと思ってお話させていただいた」とかなんとか。

 

80:ウマ娘フィーバー

そういえばURAの動画ちょくちょく英語とかフランス語とかの外国語かき込まれてたし見てる人は見てるのか

 

81:ウマ娘フィーバー

まじだ。ツブヤイターでも外国の一部でウマ娘の事話題になってる

 

82:ウマ娘フィーバー

うちの国にもいるんじゃないかは笑う

 

83:ウマ娘フィーバー

いるかもしれんがな!

 

84:ウマ娘フィーバー

で、イッチそれどうするの?

 

85:他称トレーナー

ぶっちゃけて言おう、リスクとリターンが釣り合ってない。俺らの話じゃなくて相手方の話な

 

86:ウマ娘フィーバー

というと?

 

87:ウマ娘フィーバー

ああ、なるほど。賞金か

 

88:他称トレーナー

そう、それなんだよ。ジャパンカップの1着賞金は3億円なんだ。全部俺が用意するのは不可能に近い。何といっても10億近い金が要る、さすがの俺でもそうホイホイ一括でどうにかでき…なくはないけど結構きついのよ。しかも外国からわざわざ日本にやってきて得られるものがほぼないんだ。仮にオッケー出しても向こうさんに申し訳が立たないんだよね

 

89:ウマ娘フィーバー

どうにかできなくはないのか…

 

90:ウマ娘フィーバー

まずその時点で相当おかしいことに気づけ

 

91:ウマ娘フィーバー

そっか、G1でもないから馬としての実績に加えられないのか、特に外国だと

 

92:ウマ娘フィーバー

なあイッチ、それウマ娘のみんなに話したのか?

 

93:他称トレーナー

いや、話してはない。というか話したら「やりますやりますやりましょう!」っていうのが火を見るよりも明らかでな

 

94:ウマ娘フィーバー

そりゃそうだ

 

95:ウマ娘フィーバー

走るために生まれてきたっていうしなあ自分で言ってるわけだし

 

96:ウマ娘フィーバー

出たがるのが見える見える

 

97:他称トレーナー

それがな…相手方が指定してるんだ。勝負したいウマ娘を。

 

98:ウマ娘フィーバー

相手から指定がある?

 

99:ウマ娘フィーバー

果たし状かよwww

 

100:ウマ娘フィーバー

で?だれ?

 

101:他称トレーナー

ご指名はスぺちゃん。指定してきた相手は…「コンステラシオン」の陣営って言えば理解できる?

 

102:ウマ娘フィーバー

コンステラシオンって言えば…

 

103:ウマ娘フィーバー

モンジューの直系じゃねえか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そっか、そうだよなあ…まず聞くべきだよなあ…当たり前なんだけど…」

 

 掲示板で報告を行っていた男はスレ民たちから指摘された事実を噛み締めるようにそう呟く。男は悩んでいた…というか男の頭の中は四六時中ウマ娘のことでいっぱいなのでいつも通りと言えばいつも通りなのだが今回は規模が違うのだ。ジャパンカップ、外国の競走馬を招待して行われるレースであるそれは、日本の馬の威信と誇りをかけて行われる大事なレースである。

 

 それが大本のJHAからの連絡とはいえそうホイホイと簡単にやりまぁす!と言っていいものかという理由である。何せかかる費用が違いすぎる。いくらなんでも海外から競走馬を細心の注意を払い連れてくるということがどれだけの負担かということはミスティストリームの輸送に付き合った時点で分かり切っているのだ。

 

 それだけする価値が果たしてウマ娘たちにあるのか?と問われれば男は胸を張ってある、と答えるであろう。だがそれは男の色眼鏡が入っているからであり世間一般からしてみれば冗談でしょと言われてもおかしくないのだ。

 

 「うぅむ、困った」

 

 「今困ったって言いました?」

 

 「うおっ!?」

 

 男がぽつりと声を漏らすといつの間にか後ろにいたウマ娘、件の挑戦状の指名相手であるスペシャルウィークが小首をかしげながら男の座ってる椅子の背もたれに両手を付けて男に尋ねていた。謎のドッキリを食らった男は口から心臓が出そうなほど驚き素っ頓狂な声を上げてしまう。

 

 「スぺか~~…めっちゃびっくりした。どうしたの俺の部屋なんか来て」

 

 「えっと…その~…お願いというか何というか…ありまして。トレーナーさんにトレーニングを見て欲しいな~、なんて思うわけなんですけど」

 

 「ん?そんなのだったらいつだって。それが俺の仕事だし。じゃ、いこうか」

 

 「あ!待ってください!その…さっきの困ったっていうの、何ですか?」

 

 「あ、あ~それか…うーん…」

 

 控えめにトレーニングを見て欲しいとお願いしてくるスペシャルウィークに快諾の返事を返す男。男が毎日仕事に忙殺されているのはウマ娘全員周知の事実なので我がままに思われないかな、といういじらしい想いがあるお願いではあったが男はウマ娘に対してはグラブジャムンよりも甘いので断ることはないのだ。なお自分の身を削るのは仕様である。最近はスレ民からも報告よりも休めと言われる始末だったり。

 

 そしてスペシャルウィークに困ったという発言を聞かれていたことにたらりと冷や汗を垂らす男、よりにもよって一番聞かれちゃまずい子に聞かれてしまったのである。スペシャルウィークは純粋に大好きなトレーナーさんが困ってる!私でできることなら助けたいんです!というイノセントな感情なので、そのキラキラ光る無垢な瞳に見つめられた男は罪悪感を募らせ続け良心がえぐれ続けている。

 

 「スペはさ、モンジューっていう競走馬を聞いたことある?」

 

 「モンジューさん!はい!ジャパンカップでレースしました!もう本当に強くて強くて…!その、モンジューさんがどうかしたんですか?」

 

 「やっぱ一緒なのか…あのな、次のレジェンドレースの打診があったんだけど…指名が君なんだ。vsスペシャルウィーク、どうしても君に挑みたい競走馬がいる。」

 

 「それが、モンジューさんと何の関係が…?」

 

 「挑んでくる競走馬はモンジューの直系に当たる、君に破れたモンジューの無念をモンジューの血統で晴らしたい、こういうことだろう」

 

 「モンジューさんの…あの、私走りたいです。だって、私と戦いたいって言ってくれたんですよね?それに私は、なりたいんです。日本一のウマ娘…」

 

 「みんなの夢を乗せて走れるウマ娘、か」

 

 「はいっ!だってそれが、私の目標だから!自分に嘘はつきません!トレーナーさん!私とそのお馬さんを勝負させて欲しいです!絶対に、勝って見せますから!」

 

 スペシャルウィークは男を前にしてぎゅっと男の両手を握り宣言する、信じてくださいと。その言葉を聞いた男は何度彼女らに勇気づけられ何度背中を押してもらったのだろうかと考える。いつも男はレースには及び腰だった。ウマ娘が怪我しないか、無事に終わってくれるのか、そう言ったマイナスのイメージが心に纏わりついていた。

 

 いつだってその背中を押してきたのはウマ娘たちで男は自分は何を今まで見てきたんだと心の中で自分をぶん殴った。レースを前にしたウマ娘たちはいつだって前を向いていた、怪我がどうだの、勝てるかだの関係なく今ある全力を全て注いで走り抜けていたではないか。俺がこんなよそ事に気を向けていてどうするんだ、戦いたいというのならば迎え撃って返り討ちにしてやるくらいの気概がいるのだ。この綺羅星たちを導くために、自分も変わらなければならない。

 

 「わかった。スペシャルウィーク、君のその気持ちは向こうさんにそのまま伝えるよ。君の走りで、世界を魅了してくれ」

 

 「トレーナーさん…!はいっ!もういっぱいけっぱっていきます!」

 

 スペシャルウィークらしい頑張ります宣言に嬉しくなった男は思いっきりスペシャルウィークの頭をかき混ぜる。ぼさぼさになっちゃいますと抗議しながらも可憐な笑顔を見せるスペシャルウィークに男も口角を上げるのだった。

 

 

 

 

 「来るなら迎え撃つ。星座が何だ、一等星の輝きは負けてないぞ」

 

 行きましょうトレーナーさん!と特訓のために部屋を出ていくスペシャルウィークの後に続きつつ男も闘志を燃やすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

432:ウマ娘フィーバー

本日のエルコンドルパサーのマスクはチーター

 

433:ウマ娘フィーバー

 

434:ウマ娘フィーバー

その報告いる?

 

435:ウマ娘フィーバー

いる(鋼の意思

 

436:他称トレーナー

速報 レジェンドレース「ジャパンカップ」開催決定。出走ウマ娘は「スペシャルウィーク」開催日は菊花賞の2週間後になります!

 

437:ウマ娘フィーバー

まじで!?

 

438:ウマ娘フィーバー

ホントに実現したのか…!

 

439:ウマ娘フィーバー

まじでコンステラシオン日本くんの?

 

440:ウマ娘フィーバー

モンジューよりゃ戦績は劣るが強い馬だぞ。特に中距離はモンジューに匹敵するほど速い

 

441:ウマ娘フィーバー

モンジューに一番近い馬っていう評価だしなあ

 

442:他称トレーナー

向こうさんも乗り気も乗り気なんだよね。俺も腹くくったよ。1か月ないけどスぺちゃんを最強にして送り出してやる

 

443:新人広報

スペシャルウィークさん頑張ってますよ。模擬レースでみんなまとめて撫で切ったりしてます

 

444:ウマ娘フィーバー

まじで?

 

445:ウマ娘フィーバー

あの名馬の集まりを撫で切れるの?

 

446:他称トレーナー

そりゃこっちに来た時は鍛えてはいたけど全盛期ではないわけで。俺に見えるスペシャルウィークの完成系に限りなくこの1か月で近づける。

【肩で息をするほかのウマ娘たちの先で息を整える眼光鋭いスペシャルウィーク】

 

447:ウマ娘フィーバー

もうつよい

 

448:ウマ娘フィーバー

え?これホントにスぺちゃん?

 

449:ウマ娘フィーバー

鬼を宿したライスちゃんみたいになってるけど

 

450:ウマ娘フィーバー

これ時たまオグリキャップとかタマモクロスがガチになった時と似てる…

 

451:他称トレーナー

ああ、うんスぺちゃん今領域の進化って言えばいいのかな?強化にいそしんでるから…

 

452:ウマ娘フィーバー

領域っていうと人間でいう火事場のバカ力的な奴?

 

453:ウマ娘フィーバー

やりすぎると体ぶっ壊れるとかいう話では

 

454:他称トレーナー

俺がいりゃ無茶はさせん

 

455:ウマ娘フィーバー

これ以上ない説得力

 

456:ウマ娘フィーバー

一人だけ透き通る世界にいる男

 

457:ウマ娘フィーバー

 

458:他称トレーナー

まあいろいろうじうじ悩んでたけど結局本人に聞いて言わなきゃわかんないことだらけだったよ。俺一人で抱え込むことじゃなかったんだな。スぺちゃんに話してよかったよ

 

459:ウマ娘フィーバー

吹っ切れたようでよかった

 

460:ウマ娘フィーバー

それではイッチ、本日のウマ娘可愛いポイントをよこせ

 

461:ウマ娘フィーバー

そうだー!相談料をよこせ~~!

 

462:他称トレーナー

よかろう。こちら、髪おろしデジたんになります。あとサイドテールキングヘイローと髪おろしファル子です

【結んでいる髪を下ろしてはにかむアグネスデジタル】

【サイドテールを肩の前におろしているキングヘイロー】

【髪を下ろしたスマートファルコン ポーズは忘れず】

 

463:ウマ娘フィーバー

100点越え

 

464:ウマ娘フィーバー

デジたん相変わらず美少女

 

465:ウマ娘フィーバー

おまえが推しなんだよ!

 

466:ウマ娘フィーバー

は~~キングヘイローこれは1流ですわ

 

467:ウマ娘フィーバー

かわいい(かわいい

 

468:他称トレーナー

では、とりあえず本日の報告はここまでとする!

 

469:ウマ娘フィーバー

おつかれさん!

 

470:ウマ娘フィーバー

ねろ

 

471:ウマ娘フィーバー

絶対に寝ろ

 

472:ウマ娘フィーバー

いいな?

 

473:ウマ娘フィーバー

圧よwww

 

 

 

 

 




 さて、色々ありましたが次回をもって完結とするためにいろいろカットさせていただきました。端的に言うとこれ以上続けるのは正直厳しいという判断です。

 なので次回を持ちましてこの物語は終了となります。次回更新も同ペースになると思います。よろしくお願いします。

 ではでは次回にお会いしましょう。


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ジャパンカップ

 強くなった、と男は目の前のウマ娘をそう評してみる。元から強かった、という話は置いておくとしても目の前にいるスペシャルウィークはより一層走りに磨きをかけることが出来ることが出来たのではないかと男は勝負服に身を包んだ彼女に声を掛ける。

 

 「本番だな」

 

 「はい!トレーナーさん!私、頑張って来ますね!」

 

 「うん、頑張っておいで。君ならきっと勝てるはずだ」

 

 「当然です!トレーナーさんの作ったメニューで鍛えてもらって勝てなかったことなんてありませんから!どーんと任せてくださいね!」

 

 暗い赤と白、まるで陣羽織のような勝負服を着こなしたスペシャルウィークはどん、と自分の胸に手を当てて自信に満ちた顔で宣言する。まっすぐなその瞳の輝きを見た男は破顔し、安心したよと彼女の頭を優しく撫でる。気持ちよさそうにそれを受け入れたスペシャルウィークは瞳を閉じ、深呼吸をする。

 

 彼女が再びその瞳を開けたとき、スペシャルウィークは天真爛漫なウマ娘から一人のアスリートに変わった。目指すのはターフの頂、1着のみ。いずれ必ずなる日の本一のウマ娘への一歩を踏み出した。男は頼もしい彼女の背を追って部屋を抜け出す。

 

 

 

 

 

 

 

 『レジェンドレース「ジャパンカップ」晴天に恵まれました東京競馬場にて日本の総大将の魂を継ぐウマ娘スペシャルウィークと世界の優駿たちが雌雄を決します』

 

 「ふん、やっとか」

 

 「そんなこと言ってブライアン今か今かとずっと待ってたの知ってるよ~?」

 

 「…チケット、うるさい」

 

 「ひどい!」

 

 「スぺちゃん、気合十分ね」

 

 「最後の模擬レースでも私たちを千切り飛ばしていましたから、きっと勝てますわ」

 

 「おら~!スぺ!気合い入れてけ~」

 

 「ライス、頑張って応援するね…!」

 

 ファンファーレが鳴り響き、ゲートが開きゲート入りが行われる。すでに何度も着用しており観客たちにとっても見慣れて来たであろう紫と白の勝負服ではなく新しい勝負服を身にまとったスペシャルウィークは当然注目の的であり、観客の期待と興味を一身に背負っている。だがそれでも男は一抹の不安を覚えてしまっていた。

 

 「強いな、あの馬」

 

 「だろーな、何か分かるぜ。お米と一緒だ」

 

 「うん、スペシャルウィークさんしか見てないよ、あのお馬さん」

 

 男から見ても7番ゲートに入った馬、スペシャルウィークとの対戦を熱望していたコンステラシオンは強大に映った。戦績はモンジューに劣るかもしれないがなるほど確かにあれは強い、大きな体に搭載された鋼のような筋肉に姿勢の良さがそれを物語っている。そして、スペシャルウィークに熱視線を送ろうともレースへの集中力を切らさない、いい熱の入り方だと立場を忘れて男は唸った。

 

 「だが、スペシャルウィークは負けてない、そうだろう」

 

 「ブライアンさんの言う通り。スぺちゃんは負けないわ」

 

 ナリタブライアンとサイレンススズカが言う通り、それでも男はスペシャルウィークが勝つと信じている。8番のゲートに入ったスペシャルウィークが何事かをコンステラシオンに向けて言い放ったのが見えた。騎手の口元がにんまりと弧を描いた所を見ると何かの宣戦布告でもしたのだろうか、と考えてるとメジロマックイーンがクスクスと笑った。

 

 「スペシャルウィークさん、強気ですわ」

 

 「何言ったのか分かったのか?」

 

 「La victoire est moi…勝利は私のもの、ですわ」

 

 「誰が教えたんだ……?」

 

 「多分エルじゃないかな?ほら」

 

 ウイニングチケットが指さす方を見た男はエルコンドルパサーがグラスワンダーに問い詰められて冷や汗をだらだらと流しているところだった。男は凱旋門賞の経験があるエルコンドルパサーならばフランス語をある程度知っていてもおかしくはないと思いスラングじみた挑発でなくてよかったと胸をなでおろすと同じくらいでゲート入りが完了したらしく、シンと場内が鎮まる。

 

 

 

 

 

 

 

 『スタートしました!きれいなスタートです!1番人気コンステラシオン3番手、迎え撃つスペシャルウィークは7番手後方についています!』

 

 「…まずい、のまれたぞ」

 

 「ッチ、コンステラシオンとかいうのと上のやつ、うまいぞ。スペシャルウィークのスタートに被せて後ろに追いやった」

 

 ナリタブライアンが唸った。スペシャルウィークの隣のゲートから飛び出したコンステラシオンはスペシャルウィークが目指すコースを予想していたかのように先に前に進み道をふさいだのだ。大きな馬体に邪魔をされたスペシャルウィークは下がらざるを得なくなり結果後発の馬たちの馬群にのまれてしまう。

 

 『スペシャルウィークは馬群にのまれた!脱出は絶望的か?コンステラシオン悠々とコーナーを曲がります!』

 

 「でもスぺちゃんなら問題ないと思うよ~!」

 

 「そうね、あの程度で負けるなら…私たちに勝てるはずがないもの」

 

 馬群にのまれたスペシャルウィークを前にしてウイニングチケットとサイレンススズカ、その他のウマ娘は全く慌てる様子はない。サイレンススズカの言葉のように自らの実力を疑わず、そして己に勝てるウマ娘であるスペシャルウィークの実力ならば前後左右を馬に囲まれても全く問題ないと断言する。

 

 「確かに、コンステラシオンさん…うまいし強いとライスも思うけど、スペシャルウィークさんならきっと」

 

 「ああ、スぺの目は死んでねえ。やらかしてくれるんじゃねえか?」

 

 『さあ半分を過ぎました現在1位はトライスワロウ、アマギハレルヤに続いてコンステラシオン、スペシャルウィークは動けないか!?』

 

 スペシャルウィークは馬群の中でじっと動かずに待っている。観客はこれはもうダメかと半分諦めムードだが男はそうではない。男の目はスペシャルウィークの走りからあることを読み取っていた。それは

 

 「脚をためているのか。そうすると狙っているのは…」

 

 「ええ、スペシャルウィークさん十八番、最後の直線での末脚勝負ですわ。一番得意なもので勝負したいということでしょう」

 

 

 

 コンステラシオンの騎手は焦っていた。背中にはじっとりと運動でかいたものとは別の汗が存在を主張している。スタートを被せてのコースの奪い合いに勝利し優位なはずの自分たちがなぜか追い詰められているようにすら思える。その理由は明白、ちらりと後ろを見てそれと目があった。赤々と燃えるその瞳を見た瞬間に心臓を掴まれるような錯覚を覚える。

 

 人の形をした馬、人の賢さと馬の速さを併せ持つ存在、ウマ娘。自らが騎乗するコンステラシオンの祖を打ち破った馬の生まれ変わり。この馬ならば勝てるはずだ、と信じレースに参加した。ゲート前での可愛らしいともいえる挑発には思わず笑って返すことが出来たが走り出した瞬間にまるで別の生き物に変わってしまったかのように見えるほど面影がなくなる。

 

 馬群にのまれているがそんなのは関係ない、絶対に抜けてくる。勝負には勝つ、仕掛けどころは最後の直線。くしくもその思考はスペシャルウィークと合致していた。

 

 

 強い、とスペシャルウィークは獰猛に笑う。スタートを被せてきたのも、コース取りの巧みさも。全てが高いレベルでまとまっている。まるでモンジューさんと走った時みたい、と考えたところで相手を見ていないようで失礼だったと考え直した。スペシャルウィークは今前後左右を大きな競走馬に囲まれて身動きが取れない状況にある、が抜け出す隙間はできる。仕掛けるまでは脚をためるんだ。とはやる心を落ち着かせる。焦るな、焦るな。トレーナーさんに一着を贈るんだ。貴方が育てたウマ娘は世界に通用するんだと胸を張れるように。だから、そこを、のけ。

 

 『さあ最終局面です。スペシャルウィークはいまだ動けず、最終コーナーに入ります』

 

 「仕掛けるなら、ここだ」

 

 「あああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

 

 『スペシャルウィークが動いた!コンステラシオンもしかける!』

 

 最終コーナーを曲がった瞬間呟いた男と同時にスペシャルウィークが吠える。抑えていた本能を全開にして全力の末脚でスパートをかける。全てを砕かんと振り上げる両脚でターフを踏みしめ馬群からロケットのように飛び出した。余りの速さに馬群を形成していた馬は妨害することすら出来ずに素通りされてしまう。

 

 応援していたウマ娘と男はきたっ!とそれぞれ大声で応援をあげる。発動された領域、スペシャルウィークの軌跡が残光となってターフに残る様にすら見える。数瞬おくれてまずいと判断したコンステラシオンに鞭が入り猛追するスペシャルウィークから逃げるようにスパートに入った。

 

 『スペシャルウィーク上がってきた!スペシャルウィーク上がってきた!コンステラシオン逃げ切れるか!?順位入れ替わって1番手コンステラシオンをスペシャルウィーク猛追!』

 

 コンステラシオンとスペシャルウィークの我慢比べ、何とかして逃げようとするコンステラシオンに対しスペシャルウィークのためにためた末脚が距離を削っていく。そして、並ぶ。男がいる関係者席の前を風が通過した。通り過ぎる教え子と目があった、気がした。とっさに出たのは2文字。

 

 「勝て」

 

 スペシャルウィークは男のそんな声を聞いた気がした。こんな全部を削るレースの中、そんなわけないのに。でも、嬉しかった。私を、今だけは私だけを見てくれてるんだ。そう思えて。見てて、トレーナーさん。これが、貴方が育ててくれたウマ娘の、全力です。スペシャルウィークは思いっきり前傾姿勢をとって、壊れそうな足にさらに力を注いだ。

 

 『スペシャルウィークまだ上がる!スペシャルウィークが加速する!見たか世界!これが日の本一の総大将~~~!!』

 

 コンステラシオンに並んでいたスペシャルウィークがさらに加速をかけ、じりじりと前へ出る。鞭を入れ続けてももう追いつけない、そう思っても鞭を入れざるを得ないコンステラシオンの騎手。ゴール板の前を駆け抜ける。

 

 『ゴ―――ル!!!スペシャルウィークが強豪コンステラシオンを破りました!スペシャルウィークが日本の強さを証明しました!』

 

 男はたまらず関係者席を飛び出した。サイレンススズカ、メジロマックイーン、ライスシャワー、ウイニングチケット、ナリタブライアン、ゴールドシップもそれに続き、他のウマ娘も我先にと飛び出した。競走馬たちが通り過ぎる中一人止まったスペシャルウィークが膝に手をついて息を整えている。男はスぺ、と声を掛ける。

 

 「トレーナーさん!!私!勝ちました!!!」

 

 そう言いながらスペシャルウィークは男に思いっきり飛びついた。男も、全てを出し尽くしたスペシャルウィークを優しく受け止めて、よくやってくれたと思いっきり抱きしめてやる。えへへ、と花が咲くように笑う笑顔のスペシャルウィークを男は地面におろして、観客席を指さした。スペシャルウィークには手を一つ、上に伸ばし指を一本出した。一着の宣言に会場が爆発するように沸く。

 

 男はチームシリウスにもみくちゃにされるスペシャルウィークを眩しそうに眺めた後パン、と手を叩く。こっちを見るウマ娘たちを促すように男は言う

 

 「ウイニングライブ、最高のを頼むよ」

 

 はいっ!と元気な声が帰ってきて、男はまた、破顔するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

780:日本総大将応援団

うおおおおおおスぺちゃああん!!!

 

781:日本総大将応援団

かっけええええ!

 

782:日本総大将応援団

コンステラシオンに勝っちまった…

 

783:日本総大将応援団

ウイニングライブ最高なんだけど。3曲メドレーとかやばい

 

784:日本総大将応援団

代わる代わるウマ娘が出てくるけどスぺちゃんが全部センターなのいいわあ~~

 

785:日本総大将応援団

一曲目のメイクデビューでマジでもう涙腺がヤバい

 

786:日本総大将応援団

なんだかんだ初めて世に出た曲だしな、しかもその時踊ってたのもスぺちゃん

 

787:日本総大将応援団

両脇を固めてるのがエルコンドルパサーとキングヘイローなのもうヤバい

 

788:日本総大将応援団

黄金世代…!

 

789:日本総大将応援団

次二つが新曲なのもエモい

 

790:日本総大将応援団

ユメヲカケル!いい曲だあ…

 

791:日本総大将応援団

スぺちゃんも思いっきり夢をかけてくれたんやな

 

792:日本総大将応援団

俺らの夢も駆けてくれたんや…!

 

793:日本総大将応援団

次がセイウンスカイとグラスワンダーだっただよね。サブが

 

794:日本総大将応援団

友達以上仲間でライバルの所でスぺちゃんとグラスちゃんがこつんってグータッチするので心臓止まった

 

795:日本総大将応援団

俺は勝った瞬間に心臓ないなったぞ

 

796:日本総大将応援団

纏めて成仏してクレメンス

 

797:日本総大将応援団

最後の直線でコンステラシオンと並んだあとさらに加速したのがマジでヤバい

 

798:日本総大将応援団

勝負の時のスぺちゃんの顔がイケメン過ぎる

 

799:日本総大将応援団

あんなすぺっとした笑顔なのにのめり込んだ時歯むき出しで笑うのヤバい、イケメン

 

800:日本総大将応援団

元のスペシャルウィーク号もグッドルッキングホースだったからまあわからんでもない

 

801:日本総大将応援団

ラストの曲がチーム全員で歌う曲なのがね、もうね…!

 

802:日本総大将応援団

チームシリウス、いいチームじゃん…!

 

803:日本総大将応援団

新しい勝負服のスぺちゃんかっこよすぎぃ!

 

804:日本総大将応援団

マジでカッコいい衣装だよな。威風堂々というかそんな感じ

 

805:日本総大将応援団

ところどころ前の勝負服っぽいところあるのマジで最高、色違いのブーツとか

 

806:日本総大将応援団

笑顔の宝物かあ、確かにスぺちゃんの笑顔は宝物と言っても過言ではないが

 

807:日本総大将応援団

ウマ娘全員宝物だろいい加減にしろ

 

808:日本総大将応援団

ド正論

 

809:日本総大将応援団

途中のピアノ調の間奏パートの振り付け可愛らしいんだが?

 

810:日本総大将応援団

振付でSIRIUSを表現してるの最高

 

811:日本総大将応援団

そういえばゴルシちゃんがレースとかウイニングライブ出るの初じゃん

 

812:日本総大将応援団

ゴルシちゃん歌も歌えておどれるんだなあ

 

813:日本総大将応援団

ナリタブライアンのtwoの指の出し方がイケメン過ぎる

 

814:日本総大将応援団

フランスでコンステラシオンが負けたことが話題になってるな

 

815:日本総大将応援団

そりゃそうだ

 

816:日本総大将応援団

ウマ娘ブーム海外伝播くる~~?

 

817:日本総大将応援団

イッチが過労死しちゃう

 

818:日本総大将応援団

コンステラシオンがスぺちゃんを認めるように背中を鼻で押したの好き

 

819:日本総大将応援団

騎手はイッチとがっつり握手と

 

820:他称トレーナー

やっほ

 

821:日本総大将応援団

いっちぃ!

 

822:日本総大将応援団

ウマ娘のところに居なくてええんか?

 

823:他称トレーナー

まあ、ちょっとな。とりあえず俺の話を聞いてくれ

 

824:日本総大将応援団

おう、聞くぞ聞く聞く

 

825:日本総大将応援団

そのあと盛大に祝わせてくれ

 

826:日本総大将応援団

イッチもスぺちゃんもお疲れ様だーい!

 

827:他称トレーナー

なんか知らんのだが部屋にウマ耳ウマ尻尾の美少女が現れたんでいろいろ世話したらいつの間にかとんでもないことになってたんやが?

 

828:日本総大将応援団

いまさらそれかよ!

 

829:日本総大将応援団

そんな人生歩んでるのお前くらいやぞ

 

830:日本総大将応援団

おまえの世話のレベルはおかしい

 

831:日本総大将応援団

頑張ったな!

 

832:日本総大将応援団

これからもよろしくだ!イッチ!ウマ娘を世話してやれよ!

 

833:他称トレーナー

勿論!おまいらこれからもよろしくな!

 

 




 これにて完結です。詳しい話は活動報告の後書きにでも載せておきます。

 今までありがとうございました。

 後書きはこちらへ

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=284619&uid=88429


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おまけの話
おまけ


ミスティストリームの設定をwikiっぽくしてみたものです。終始「おれのかんがえたさいきょうのおうまさん」状態なので読む場合はそれを留意していただくようお願いします。


ミスティストリーム(競走馬)

 

タグ一覧

アイドルホース 人懐っこい 豊騎武 三冠馬 無敗三冠 名牝 ダービー馬 ウマ娘に育てられた馬 サラブレッド 日本初量産馬 クラシック三冠 ダービー馬 人を疑わない馬 繁殖牝馬 かわいい 競走馬 奇跡の奔流 霧の女帝 差し 追い込み 凱旋門賞馬 規格外 競馬の神のミス サービス精神豊富

 

 

多分中に小さな女の子が入ってる

 

競馬関係者

 

誰かが近くにやってきたら絶対に挨拶しに行くんですよ。人間が大好きなんです。可愛い愛馬ですね。誰にも渡しません

 

URA代表

 

誰が何と言おうとオレの可愛い愛娘だ!

 

ウオッカ(ウマ娘)

 

 

 ミスティストリームとは、URAのマスコット兼末っ子である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○年 凱旋門賞

 

 母を超え、父を超え、打ち壊したのは過去の全て

 

 止まらない奇跡、全ての夢を乗せてその馬は走り続ける。

 

 たった一度の敗北を心に刻み、前ヘ進む霧の女帝。

 

 ミスティストリーム、その奔流は、全てを押し流す。

 

 

JHA 伝説の殿堂より

 

ミスティストリーム(20XX年4月X日~)は日本の元競走馬、繁殖牝馬。いわゆる第1次ウマ娘ブームの最中にデビューした世界で初めてウマ娘が育成した競走馬である。レジェンドジョッキー豊騎武と共に魔境のXX年世代と言われたXX年の競馬を駆け抜け、日本史上初となる牝馬での無敗クラシック三冠とこれも日本初となる凱旋門賞1着という突出した強さを見せた競走馬、通称霧の女帝。

 

 

 誕生、そしてウマ娘との出会い

 

 

 20XX年4月、北海道の■■牧場にて母ウオッカ号から誕生。父は言わずと知れた無敗の三冠馬ディープインパクト号という超良血として生を受ける。ウオッカ号は海外から戻ってきてすぐの種付けで懐妊し、出産自体はかなりスムーズに終わったという。当時の厩務員曰く「トイレに行くため5分席を外しただけなのに産まれていた」というのだから相当な安産だったのだろう。

 

 人懐っこさで知られるミスティストリームであるが、産まれた時からの気質らしくよく人に懐く仔馬だった。特徴的なギザギザの流星から幼名は「ライ」と名付けられウオッカ号と厩務員の愛情を受けすくすくと成長した彼女にはとある問題があった。

 

 彼女の引き取り手の馬主が急死してしまい、所有権が宙ぶらりんになってしまったのだ。超良血なことが災いしておいそれと他の馬主が手を上げられる値段をしていなかった彼女の馬主に名乗り出たのは当時URAを立ち上げたばかりの○○だった。JHAからの勧めで馬主資格を取得した○○はその財力にものを言わせてミスティストリームを即決で購入する。

 

 そうしてまだ雪が残る北海道の地でミスティストリームは第二の母に出会う。ウマ娘のウオッカとその付き添いでやってきたダイワスカーレット、○○である。ウオッカ号とウオッカの話し合いの末にミスティストリームは託され現在飼養されているURA本部へ居を移すことになった。

 

 すでに乳離れを終えていたミスティストリームではあったが、現在でも母と慕うウオッカとの関係は良好から始まり、ウオッカ自身も甲斐甲斐しく世話を焼き、その様子は親子そのものだったという。特にウオッカが馴致の全てに携わったお陰で全く問題を抱えることなく馴致を終わらせることが出来た。

 

 調教中は常にウマ娘たちと共にあり、遊びの中でウマ娘たちと走り、目標タイムを軽々と上回るほどに走りと馬体を完成させていき、斗馬調教師をして「今までで一番の素質を持っている」と断言させるほどであった。

 

 彼女がどれだけウオッカに懐いていたかというエピソードとして、ウオッカと○○においてのみ引き綱や無口無しで後ろについて歩いていくほどだった。ウマ娘のウオッカを母、○○を父だと感じていたとのちのインタビューでウオッカが証言している。

 

 

 

 

 メイクデビューからクラシック

 

 馴致も調教も全く問題なく進み、20XX年8月▲▲日に芝2000mでメイクデビューを果たす。当時第一次ブームの真っ最中であったウマ娘が育てた競走馬であることと鞍上が豊騎であることによりぶっちぎりの一番人気であったがそのプレッシャーなど何も感じないかのように5馬身差で快勝、一度も鞭が振るわれることはなく、余裕を見せつける形になった。

 

 次走は11月開催の百日草特別、前走での余裕っぷりからここも1番人気に押されるが意外な伏兵に足元をすくわれかける。我らがユージ龍巳雄二騎手が騎乗するスカーレットエースである。ダイワスカーレットの子供として期待を寄せられておりクラシック戦線において幾度も喉元に刃を突き付けてきたスカーレットエースとの長いライバル関係はここから始まることになる。

 

 逃げを打つスカーレットエースに対して母親譲りの差しで勝負を仕掛けるミスティストリーム、途中別の馬の斜行によりスパートを邪魔されかけるがそこでミスティストリームの勝負根性が爆発し、父ディープインパクトを彷彿とさせる飛ぶような末脚を見せて大外から逆襲しクビ差での勝利をもぎ取った。結果的に敗北する形になったスカーレットエースとの勝負後のガンのつけ合いは当時「恋に落ちたのでは?」と囁かれることになった。第二の夫となったので間違っていないが

 

 次走発表時に○○は堂々とティアラ路線ではなくクラシックレースへの殴り込みを宣言、弥生賞への出走を発表した。スカーレットエースとのレース被りによる再戦を期待されたがスカーレットエースはスプリングステークスを選択したため敵はなく、クラシック戦線はこの2頭という見方が大勢を占めていた。(サンアライズに続き牝馬3冠を達成するウィッチハッターもいたがそれはこちらへ

 

 危なげなく弥生賞を勝ち進み、無敗のまま迎えた一つ目の冠の皐月賞。スカーレットエースとのツートップで人気は2分されていたがそれでも1番人気であった。変わらずの逃げきり勝ちを狙うスカーレットエースに対して追い込みを選択、最後方からの荒れた内側を進みどっかの白いのを思い出すような早回しに例えられるほどの末脚を炸裂させる。闘魂注入鞭でも及ばずスカーレットエースを置き去りにして1馬身差の勝利をもぎ取った。

 

 次走は当然日本ダービー、ここでは前走の結果からかぶっちぎりの1番人気。さらにこのレースから現在のトレードマークであるウオッカの物と同様の耳飾りを身に着けるようになった。ダービーを前に願掛けとしてウオッカが自分のつけているものをそのままプレゼントした。母の愛と願いを背負い、ダービーの場に立つミスティストリームの気迫に他の馬は押され目も合わすことができなかった。唯一彼女を睨みつけていたのはスカーレットエースのみという状況でスタートしたダービー、差しでの勝負だったが最も内側に入れたものの馬群に飲み込まれ動けなくなる。だが一瞬の包囲の隙間を見つけ末脚が大爆発、その場から瞬間移動したと見まごう程の加速をみせスカーレットエースを抜き去りレコードタイムでの大勝利を突き付けた。勝ち時計は2分19秒8。この時ウオッカに盛大に甘えるミスティストリームの様子は現在でも語り草で彼女が幼女扱いされる原因でもある。

 

 次走は神戸新聞杯を選択したがスカーレットエースはこれを回避したため楽勝と思われたがここで更なる刺客が彼女を襲う。ハニーストライプによるスタミナ勝負に持ち込まれたが最高速での末脚の最中にさらに加速するというよくわからない走りをかまして勝利をもぎ取る。

 

 史上初となる牝馬による無敗三冠という大きな期待がかかる菊花賞では当然のように1番人気に選出される。そしてここで限界まで鍛え上げたスカーレットエースの逆襲にあう。馬体重を絞ったことにより更なる加速と今度こそはというド根性をみせるスカーレットエースを真正面から迎え撃つミスティストリーム、ラストの直線では抜きつ抜かれつの接戦を見せ最終的にはミスティストリームのハナ差での勝利と相成り、ここで無敗の三冠女王が誕生した。この時点でウオッカの女帝の二つ名とミスティ→ミスト(霧)の名から霧の女帝とあだ名され始める。

 

 次走はジャパンカップを選択、だがここでミスティストリームの常勝街道は終わりを告げることになる。5歳馬にしてターフを支配していた最強魔王ゴングドラムの参戦である。この時点で前年のジャパンカップを制していたゴングドラムの出走は当然であり、さらには最後の挑戦として来年度の凱旋門賞挑戦の話が持ち上がってもいた。鞍上は両方とも豊騎であったが豊騎自身はミスティストリームの背を選び、ゴングドラムの背には癖馬調教師IKTN池谷騎手が乗ることになる。

 

 お互いに差しでの勝負を見せたが、切れ味鋭いミスティストリームの末脚を真正面からねじ伏せるゴングドラムに生涯唯一の敗北を喫することになる。敗北後に両目から大粒の涙をこぼすミスティストリームに負けたことを理解しているのかとネット上では話題になったがウマ娘スレの住民たちからは当然との声も上がっていたとか。これがURA本部で仲良く暮らすおしどり夫婦の出会いである。

 

 次走は有馬記念に選出されるがゴングドラムは凱旋門賞遠征の準備のため不在、スカーレットエースは体調不良で回避となり、ハニーストライプ、ウィッチハッター、マスターウィンドという強豪を纏めてねじ伏せ、2馬身差の1位をもぎ取った。怒涛のクラシックが終了となり、次走が期待されるなか彼女はウマ娘たちとサンタのコスプレをして英気を養うことになる。

 

 

 

 古馬戦線、リベンジの凱旋門賞へ

 

 年明け早々に凱旋門賞への挑戦を発表するURA陣営。理由としては「ミスティストリームがゴングドラムへのリベンジを希望しているから」そのためゴングドラムの最終目標である凱旋門賞という最高の場でのリベンジを選択することになる。既に遠征へ旅立ったゴングドラムを追うのではなく一度立ち止まることを選び次走を天皇賞春へと定めた。

 

 迎えた天皇賞春では生憎の大雨で不良馬場となってしまう。これまでの良馬場との違いに戸惑うかと思われたがゴングドラムに負けたことがバネになったのかスタミナ自慢のハニーストライプをねじ伏せる為にロングスパートを自分から選択し7馬身という圧倒的差を見せて勝利をもぎ取る。勝利後の豊騎は「今日はいつになく我がままだったが、いい我がままだったと思う。もっと自分を出して欲しい」と普段はリードをしていることをうかがわせる発言をしている。

 

 次走を海外戦とし、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスへの挑戦を発表、天皇賞春を終えてすぐさま海外に飛び立つことになる。ウマ娘のパスポート申請をどうするかという問題があったがウマ娘ブームは国会をも動かしウマ娘たちの日本国籍の取得に成功、晴れてパスポートが発行され一同はイギリスへ向かうことになる。現地では慣れない洋芝に苦しむ…かと思いきやエルコンドルパサー、タイキシャトル、アグネスデジタルなどの洋芝を知っているウマ娘たちの指導を受けさほど時間をかけずに洋芝へ順応、さらにここで本格化のピークを迎えたことにより本気のウマ娘と併走をすることすら可能になったという。

 

 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス本番では、海外初挑戦ということもありオッズは落ち込み5番人気となる。サンクルー大賞を軽やかに勝利したゴングドラムに呼応するように得意の最後尾から追い込みで勝負を仕掛け、外ラチギリギリの大外からの奇襲をもってこれを制した。当時の現地の実況はあまりの劇的勝利に言葉が出ず「wonderful…」の言葉を残すので精一杯だった。またここで海外初となるウマ娘のウイニングライブが開催される。センターはエルコンドルパサー、大喝采で海外初勝利を飾ることになる。

 

 そして迎えるあらゆるホースマンの夢の舞台、凱旋門賞。これまでの実績と年齢を評価されての2番人気ゴングドラムに続き、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでの強い競馬を見せたことによる3番人気に押される。1番人気はフランスのエクリプスジゼル、強者のみが集うその場において小柄なミスティストリームはたいそう目立っていたウマ娘も目立っていた。本馬は全く泰然自若としており、隣の馬が馬っ気を見せても冷めた視線ご褒美で見るだけで特に気にしてはいなかったようだ。

 

 スタートは抜群に決まり、ゴングドラムを完全マークの6番手内側につけることに成功する。終始真後ろにいるミスティストリームのせいで大変走りにくかったと池谷騎手は当時を述懐しており、他の馬は目に入っていなかったことがよくわかる。仕掛けたのは何と残り1000m、超々ロングスパートを選択した。豊騎は振り返った時に「ミスティストリームが壊れてしまうかと思ったが、○○さんからミスティのやりたいようにやらしてあげて欲しいと言われていたので付き合うことにした。思えばあれはウマ娘でいう領域と呼ばれるものだったんじゃないかと思う」と当時のインタビューで語っている。スパートをかけるミスティストリームに付き合うように吠えたのは最強魔王ゴングドラム、同様にスパートをかけエクリプスジゼルを追い越し2頭だけのデッドヒートが始まった。

 

 根性勝負の追い比べの末に、どこに残ってたのか分からない末脚を爆裂させたミスティストリームの後塵を拝したゴングドラムという形で凱旋門賞は幕を閉じ、日本のワンツートップという歴史的快挙をもって最強牝馬のリベンジが為された。勝ち時計は2分19秒1という自己のワールドレコードをさらに縮める驚異的な結果を見せ、ミスティストリームの海外遠征は大成功で終了、ウイニングライブは特別にウマ娘全員での歌唱となった。

 

 帰国後、ジャパンカップか有馬記念、特に2連覇がかかる有馬記念への出走を期待されるがここでURA陣営はまたもやらかしてくれることになる。「お母さんに勝ちたい」そのミスティストリームの希望を受け取ったURAは年末にレジェンドレースを開催することを決定、レジェンドレース「ウオッカ」とし参加馬を募集した。同時にこれをラストランとすることを決め、師匠であり母であるウオッカを超えることを最終目標にした。また年内での引退を表明していたゴングドラムはすぐさまレジェンドレースへの出走を発表し、スカーレットエース、ウィッチハッター、ハニーストライプなどのライバルたちも同様に出走を表明することになる。

 

 満員御礼の東京競馬場において開かれたレジェンドレース、勝負の結果はこちらに詳しいのであなたの目で確かめて欲しい。

 

 

 引退後

 

 引退後は繁殖牝馬となる。自分より先に子持ちになられるウオッカの心境はいかに本来なら馬主が種付け料を払い繁殖を行うのだがぶっ飛んだ成績を誇るミスティストリームには希望が殺到し選り取り見取りとなるがそこはURA陣営、本馬の希望を聞いて誰との子供が欲しいかという馬に聞くことじゃないアンケートの結果ミスティストリームはゴングドラムとスカーレットエースのどちらかを希望する。両方の馬主に確認をとったところスカーレットエースは現役を続行するか悩んでいるので保留となり、種牡馬となるゴングドラムとの繁殖が決定した。

 

 種付け自体は問題なく終了したが、種付け後も仲睦まじく寄り添い合う二頭を見たゴングドラムの馬主がこんなに仲がいいのならばとURA本部への転厩をURAへ打診、牧場の拡大を行う予定だったURAもそれを受け入れ、引っ越しが行われることになる。

 

 馬房も放牧場も隣同士となり、ゴングドラムはURAの仲間入りを果たした。ミスティストリームは基本的に放牧場に鍵を掛けられず放馬状態で過ごしているのだが、年上の旦那様と仲睦まじく過ごす様子がたびたびURAのSNSを通じて拡散されるようになり、おしどり夫婦としてよく知られている。

 

 翌年第一子となる仔馬が誕生、ツインターボにより「レイジングドラム」と名付けられ、ヒシアケボノ、サクラバクシンオー、タイキシャトル、カレンチャンを師として短距離路線での活躍を目指している。同年スカーレットエースにより受胎し今年誕生した仔馬は「トワイライトテイル」とファインモーション殿下が命名、子育ての真っ最中である。

 

 

 

 

 

 で、強いの

 

 

 レース結果が物語っているが日本競馬史に間違いなく名を刻むレベルで強い。父親と母親を掛け合わせたような末脚に父親から飛ぶような走りを受け継ぎ、母親の差し脚も受け継いでいる。特に末脚は爆発とも称されるほど強烈で幾度も後ろからのごぼう抜きを見せている。一方スタミナはそこまで多くはない、らしい(菊花賞や天皇賞春に勝利している時点で疑わしい証言である)。

 

 だが彼女の一番の武器は末脚でもスタミナをカバーする豪脚でもなくその賢さにある。焦らず、かからず自分の走りを冷静に行えることと鞍上の豊騎の騎乗を鋭敏に察知し即座に行動に移す迷いのなさ、さらには走りのペース配分すら自分で行える驚異の賢さを持っている。当時の競馬関係者たちは揃って「ミスティストリームだけでも厄介なのにその上にいるのが豊騎だというのが悪夢」とすら答えており豊騎の騎乗とミスティストリームの走りの相乗効果で驚異の強さだったことがうかがえる。お互いがお互いの良さを引き出すいいパートナーだったのだろう。

 

 ゴングドラムとの最強論争は終始絶えないことも語り草。同い年ならゴングドラムの勝利だった、いやミスティストリームも勝っているというレスバトルは掲示板ではもはやお約束と化しているほど競馬ファンの脳裏に痛烈に焼き付いた強い名牝だったことだけは間違いない。今現在はバチバチにやり合っていたころの面影はなく子供を挟んで川の字で座る画像が投稿されているほど仲良しである。

 

 

余談

 

 

ひっじょ~~~~~~に人懐っこいことで有名。初見の人間だろうと上機嫌に挨拶に行き撫でられたがるほど人間に対してデレデレのお馬さんで、見学の予約を入れれば体調不良でもない限りほぼ確実に柵なしの間近で撫でることができる。これはウマ娘たちの教育により元々の気質が延ばされ人間が大好きになったとのことと、人の言葉を理解できるほどに頭のいい馬だったため人間が怖くないということも一因だろう。

 

 筆者は出産後に見学を取り付けることが出来たのだが、彼女は子供を連れて筆者に挨拶に来た。というか「私の赤ちゃん可愛いでしょう!?」と自慢しに来たらしい(ウオッカ談)あまりに警戒心が薄いためURA陣営も大丈夫かと考えているらしいが面会を取りやめると逆に体調を崩すとのことで続けているのだとか。見学に行く場合は節度を持って彼女から触れ合ってきた場合のみ応えてあげるようにしてほしい。

 

 またこの手の牧場としては珍しくニンジンなどのおやつをあげることはできない。単純に食べないからである。ミスティストリームは本当に信頼している人間以外からはおやつをもらっても口を付けないらしく、確実に初対面の人間からは受け取らないので注意が必要である。なお食い意地自体は張っているようで初めて見る食べ物でもウオッカや○○から受け取った瞬間にノータイムで口に入れる動画が沢山ある。

 

 馬としては大変小柄で愛らしくモテる。だが本馬としては「私が認めた方以外はアウトオブ眼中だもん」とのことらしく馬っ気を出されても視線が冷たくなるだけでレースへ一切影響がないほど落ち着いていたほど。頭も非常によく競馬の仕組みも勝ち負けも理解している。生涯背を許したのは豊騎一人のみというかなり珍しい競走馬人生を送っているいわばお嬢様気質の馬。

 

 地元ではよく様々なところに出没するがお気に入りスポットはウマ娘たちのロードワークの終着点の大きな樫の木の下。シロツメクサが美味しいとは本人の談、一番好きなのは○○かウオッカからもらうニンジンとのこと。○○もミスティストリームを非常に溺愛しておりデレデレのチェキを何枚も自身のSNSに投稿している。

 

 夫婦関係としてカカア天下でゴングドラムを完全に尻に敷いている。見学者に威嚇をするゴングドラムを吠えて黙らせるということを繰り返すうちにゴングドラムは段々と穏やかな馬に変わっていったと言われている。ゴングドラムの馬主の■■は「現役時代これならもっと苦労は少なかった」と話しておりゴングドラムの気性難を改善したミスティストリームにもっと早く出会いたかったと笑っていた。

 

 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス後にウマ娘に興味を持った女王陛下に謁見することになったURA御一行ではあるがなんと女王陛下の計らいでミスティストリームも同行することになった。その際ロイヤルファミリーと触れ合うミスティストリームの様子は切手になっている。なお余談の余談としてこの時ラーメン大好きファインモーション殿下がウマ娘世界におけるアイルランド王家の出身であることが発覚、アイルランド王家の現存を知ったアイルランド国民は狂喜し、最終的にはファインモーション殿下を国際親善大使として認定することになる。詳しくはこちら→ファインモーション殿下リアル王族事件

 

 

 

 関連リンク

 

 ミスティストリームとゴングドラムおしどり夫婦集

 

 ミスティストリームとウマ娘

 

 ミスティストリームに会いに行ってきました

 

 Uma‐musume Racing Asossiatiom

 

 本日のミスティストリーム

 

 レイジングドラム成長日記

 

 トワイライトテイル成長日記

 

 

 




 これにておまけは終了です。今までありがとうございました。


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ミスティストリームに会いに行った話をする

1:報告者

立ったら書く

 

2:名無しの競馬ファン

ミスティストリームと聞いて

 

3:名無しの競馬ファン

ミスティストリームと聞いて

 

4:名無しの競馬ファン

ミスティストリームと聞いて

 

5:名無しの競馬ファン

ジェットストリームミスティストリームファン兄貴で草

 

6:名無しの競馬ファン

まあミスティストリームだしなあ

 

7:名無しの競馬ファン

競馬ファンの脳を焼き尽くして灰にした馬

 

8:名無しの競馬ファン

レイジングドラム君デビューおめっと!

 

9:名無しの競馬ファン

サクラバクシンオーとか名だたる短距離馬のウマ娘が指導しただけあってクソ強い馬になってましたね

 

10:名無しの競馬ファン

トワイライトテイルちゃんもデビュー決定したし

 

11:名無しの競馬ファン

癖馬調教師IKTNくんがトワイライトテイルに一目ぼれされた話好き

 

12:名無しの競馬ファン

馬が人間を選んだとかいうスーパークリークばりのエピソード

 

13:報告者

そろそろいい?

 

14:名無しの競馬ファン

さっさとしろ

 

15:名無しの競馬ファン

待ってたんだが?

 

16:名無しの競馬ファン

ミスティストリームの話よこせ

 

17:名無しの競馬ファン

ミスティストリームの話になると強欲になるスレ民草

 

18:名無しの競馬ファン

あくしろよ

 

19:報告者

じゃ、報告してくわ。俺、しがない競馬ファンなんだけどミスティストリームを見た時から強烈にこいつは凄い馬になるぞって思ってファンになってたんだ。デビュー前に一度会ったりもした

 

20:名無しの競馬ファン

え?

 

21:名無しの競馬ファン

なにそれ?デビュー前に触れ合う機会なんてなかなかないでしょ

 

22:名無しの競馬ファン

あの頃のURAクソ忙しくて結局見学会なんてほとんどなかったしな

 

23:名無しの競馬ファン

まあ今も希望者殺到で完全予約制な上に抽選になってるんだけどながはは!そろそろ俺も行きたい

 

24:名無しの競馬ファン

ワイも

 

25:名無しの競馬ファン

おいどんも

 

26:報告者

俺がミスティストリームに出会ったのはちょうどウマ娘が話題になり始めた時だったんだ。初めて競馬場でウマ娘のレースが開催された時、ミスティストリームも一緒に来てただろ?その時に最前列にいてミスティストリームを撫でたことがあったんだ。ほんと当時から可愛い馬だったよ。

 

27:名無しの競馬ファン

は?

 

28:名無しの競馬ファン

あ!ウオッカが勝った第2回プリティーダービーか!

 

29:名無しの競馬ファン

さてはお前本スレの古参やな?

 

30:名無しの競馬ファン

まじか、当時の事よく知ってそう

 

31:名無しの競馬ファン

昔の事話す気ない?

 

32:報告者

悪いけど昔のことはあんま関係ないから置いておく。ミスティストリームの見学って今凄い抽選じゃん?けど俺もう一回生で彼女を見たかったから毎月毎月応募してたんよ。それでちょうど1か月前に当たったんだ

 

33:名無しの競馬ファン

いいなー

 

34:名無しの競馬ファン

俺も生ミスティストリーム見たい

 

35:名無しの競馬ファン

あ!思い出した!お前野菜スティック食っててミスティストリームの気引いたやつだろ

 

36:名無しの競馬ファン

あれ?ミスティストリームって他人からおやつ貰わないんじゃなかった?

 

37:名無しの競馬ファン

当時はまだお子様だったから、区別ついてないだけじゃね?

 

38:報告者

おう、そうやで。で、見学当たったから行ってくるわーって言ったら強烈な反対を受けた。そう、フジキセキ強火ファンの姉貴だ。変われ変われとうるさかった。俺は馬を見に行くのであってウマ娘に会いに行くわけではないのだ。そして日程を説明した姉貴は崩れ落ちた。

 

39:名無しの競馬ファン

なんでや

 

40:名無しの競馬ファン

あ、ウマ娘の派遣か

 

41:報告者

そう、URAがウマ娘のトレーニングと競走馬の調教のために相手牧場に出向いて行う併走トレーニングのためフジキセキはその日不在だったわけである。こうして俺はグッズをお土産にと涙目になった姉貴に別れを告げて旅立ったのだ

 

42:名無しの競馬ファン

ミスティストリームが結果出してからうちの馬も育ててくれっていう話がわんさかURAに来たらしいしな

 

43:名無しの競馬ファン

そういうサービスはやってないって言ってもそちらだけウマ娘を保有してるのは何とかとかいう難癖言いだしたり

 

44:名無しの競馬ファン

まあ競馬界ともめるわけにもいかず期間限定でウマ娘と併走できるっていうのを始めたんだよな。指名されたウマ娘とURAのマネージャーが一緒になっていく感じで。

 

45:名無しの競馬ファン

でもこれ結果的に良かったよな。URAの代表が言ってたウマ娘たちが自分で自分のお金を稼ぐっていうのができるようになったし

 

46:名無しの競馬ファン

シンボリルドルフとかクソ人気だよな。会って話したい目的のやつとかもいたらしいし

 

47:名無しの競馬ファン

3冠ウマ娘たちはみんな人気よな

 

48:報告者

まあお前らの言う通りそんなわけで俺はウマ娘……もといミスティストリームに会うためにURA本部に向かったわけだ。到着後思った。でっっっっっっか!北海道ならともかく内陸でどんだけ土地確保してるんだよ

 

49:名無しの競馬ファン

まあでかいよなあ

 

50:名無しの競馬ファン

頭おかしいサイズ

 

51:名無しの競馬ファン

あとお前欲望出てるぞ

 

52:報告者

違う、決して最推しのデジたんに会えるかもと期待していたわけではないぞ?あくまでも俺はミスティストリームに会うためにだな

 

53:名無しの競馬ファン

もう説得力が消えた

 

54:名無しの競馬ファン

何だ同志か

 

55:名無しの競馬ファン

デジたんは可愛いよな、分かるわかる

 

56:名無しの競馬ファン

デジたんって正直ウマ娘の中で飛びぬけて歌が上手いからお歌でファンになったやつ多そう。俺とか

 

57:名無しの競馬ファン

分かるけど走りでファンになれ

 

58:名無しの競馬ファン

両方好きな俺に隙はなかった

 

59:報告者

受付で予約を確認して注意事項を聞いたのちに牧場部分に向かったんだ。ミスティストリームは出産を終えたばかりらしいから会えるかどうかはその日次第っていう話も聞いたからゴングドラムにでも会えたらいいなあって思ってあんまり期待してなかった。

 

60:名無しの競馬ファン

そういえばもうそんな時期か

 

61:名無しの競馬ファン

次はどんな子が生まれたんだろ

 

62:名無しの競馬ファン

まだ未発表だったよな?いいのかそんな時期に会いに行くとか

 

63:名無しの競馬ファン

URAが許可したんだからいいんでしょ。会えないかもって説明もしてるし

 

64:報告者

で、俺は最初にゴングドラムに会いに行ったんだ。ゴングドラムはミスティストリームと違って放牧場にいるって話だったからさ。ニンジン買って会いに行ったよ。んで途中でぶっ飛んだ。ミスティストリームじゃない馬が外歩いてる……あ、乗せる画像は全部許可とってるぞ

【鹿毛の馬が小首かしげて此方を見ている画像】

 

65:名無しの競馬ファン

おいこの子レイジングドラムじゃねーか!現役バリバリでこれからが大事なお馬さんだろ!

 

66:名無しの競馬ファン

はぇーかわいいー

 

67:名無しの競馬ファン

おう報告者これ如何なんだ?襲われたんか?

 

68:報告者

いや、何というか流石ミスティストリームの息子って感じだよ。凄いルンルンスキップでこっち寄ってきてお客さん!?ねえお客さん!?みたいにテンション高めに接してくれた。んで途中でこの子が乱入

【腰に手を当てて馬に先に行くなー!と言わんばかりの表情で注意しているツインターボ】

 

69:名無しの競馬ファン

ツインターボ!

 

70:名無しの競馬ファン

ツインエンジン!

 

71:名無しの競馬ファン

ツヴァイジェット!

 

72:名無しの競馬ファン

ツインジェット!

 

73:名無しの競馬ファン

一人目以外全部違って草

 

74:報告者

多分みんなよくわかってると思うけどツインターボとレイジングドラムは物凄く仲良し。姉弟みたいな感じなのはレイジングドラム成長日記でよく読んでると思う。お姉ちゃんに構ってもらえて嬉しそうだったよレイジングドラム。で、一応ニンジンプレゼント出来ました。

【ニンジンを咥えるレイジングドラムとツインターボ】

 

75:名無しの競馬ファン

何でツインターボまで食ってんだwwww

 

76:名無しの競馬ファン

ツインターボの大逃げホント好きなんだよなあ。あの逆噴射かさらにかっとぶかわかんないところがはらはらする

 

77:名無しの競馬ファン

現役の競走馬に触れる牧場があるらしい

 

78:名無しの競馬ファン

相変わらずアリエン管理だな。

 

79:名無しの競馬ファン

まあミスティストリーム現役時はもっとひどかったし

 

80:名無しの競馬ファン

町中に突然散歩にやってくる競走馬(無敗三冠牝馬)

 

81:名無しの競馬ファン

これホントに頭おかしい。そのまま駅前でふれあい会でしょ?危機感どこ行ってるの?

 

82:名無しの競馬ファン

ウマ娘が付いてたとはいえなwww

 

83:報告者

だって「ターボも!ターボもニンジン欲しい!」っていうからつい……

 

84:名無しの競馬ファン

相変わらず子供なんだからwww

 

85:名無しの競馬ファン

かわいいww

 

86:名無しの競馬ファン

まあウマ娘もニンジン食えるし……

 

87:報告者

で、3人でかけっこ(もちろん俺がびり)したりして暫く遊んでもらった。凄い素直に言うこと聞く馬だなレイジングドラム。騎手にメンチ切った逸話があるゴングドラムとは大違いだわ

 

88:名無しの競馬ファン

今のゴングドラム現役とは真逆だしな

 

89:名無しの競馬ファン

何というか……緩いんだよね今のゴングドラム

 

90:名無しの競馬ファン

まあ騎手だった豊騎にメンチ切ってたけどな。ミスティストリームを選んだなお前って

 

91:名無しの競馬ファン

豊騎はずいぶんそれに悩んでたんだから許したれwww

 

92:報告者

汗だくになって別れた。そのままトレーニング場まで行くんだって。2人?連れだって駆け足してたよ。で、やってきましたゴングドラムの放牧場!ハイドン!

【柵に顎を乗せて此方を見るゴングドラムとコパノリッキーとマチカネフクキタル】

 

93:名無しの競馬ファン

コパノリッキーじゃん!八重歯で快活俺の最推し!

 

94:名無しの競馬ファン

フクキタルもかあ。二人で何してたん?

 

95:放牧場

風水的な細工を柵に施してたらしい。ゴングドラムは歓迎してくれたよ。よく来たなワレ。ええもん持ってるやないかそれワシによこしって

 

96:名無しの競馬ファン

うそだろ

 

97:報告者

うん嘘。コパノリッキー曰くきちんと歓迎してくれたって。まあニンジンは欲しいみたいだけど。ニンジンプレゼントしたらお礼なのか鼻をふにふにさせてくれました。現役時代だったら絶対あり得ない行動

 

98:名無しの競馬ファン

ゴングドラムくんはなあ、マジで不良だったからなあ

 

99:名無しの競馬ファン

認めた奴しか乗せないまさに魔王の風格

 

100:名無しの競馬ファン

豊騎以外にお眼鏡叶ったのがIKTNだったもんなあ。ユージもだったっけ。ちょっと気にくわんと落とそうとしてきたらしいし

 

101:名無しの競馬ファン

定期的に上がるオペラオーとユージの小芝居ホント好き

 

102:名無しの競馬ファン

愉快なコンビほんとすこ。巻き込まれるメイショウドトウの不憫さもあるけど

 

103:名無しの競馬ファン

メイショウドトウちゃんワイの最推しや

 

104:名無しの競馬ファン

ゴングドラム君は強すぎるんよ。種付け料もお高い

 

105:名無しの競馬ファン

まあURAは飼ってるだけだし。ミスティストリームとは仲良しのいい夫婦だし

 

106:名無しの競馬ファン

尻に敷かれてるのホント草。初期のころ、威嚇しようとして隣にいたミスティストリームがガチギレしてビビり倒してたのマジ草

 

107:名無しの競馬ファン

まあ噛みつこうとしたんだからしゃーないわ。ミスティストリームナイス判断

 

108:名無しの競馬ファン

更生した不良みたいだな

 

109:報告者

ほんで次、マチカネフクキタルにどうぞ!と言われてもらった招き猫型根付を携帯に括りつけて今度はミスティストリームのほう行こうと思ったらまたも不意の遭遇

【幼駒を間に挟んだエアシャカールとファインモーションの画像】

 

110:名無しの競馬ファン

ファインモーション殿下!

 

111:名無しの競馬ファン

殿下!

 

112:名無しの競馬ファン

エアシャカール!君が投稿した「ロジカルでよくわかる三角関数」の動画のおかげで赤点回避できたぞ!

 

113:名無しの競馬ファン

エアシャカール授業シリーズマジで好き

 

114:名無しの競馬ファン

この二人仲良しだよね、元の世界じゃ同室でもなかったらしいし

 

115:名無しの競馬ファン

俺は「タキオン博士のよくわかる理科」が好き

 

116:名無しの競馬ファン

ワイは「グラスワンダーの国語教室」

 

117:名無しの競馬ファン

なんでウマ娘たちが勉学を教えてるのだろうか……?

 

118:名無しの競馬ファン

趣味じゃない?

 

119:名無しの競馬ファン

そっかあ……

 

120:名無しの競馬ファン

URAの動画はほぼ何でもあるからな。ウマ娘たちの趣味がそのまま動画になってる

 

121:名無しの競馬ファン

うわあ、トワイライトテイルかわいい~~

 

122:名無しの競馬ファン

大流星がほんとかわいい。ホント可愛い盛りだよなあ

 

123:報告者

エアシャカールに「あ゛あ゛?」みたいに視線向けられてビビったけど普通に「よぉ」って挨拶されて拍子抜けしました。殿下からは「ふふっ、ようこそいらっしゃいました!」って奇麗なカーテシーされて別の意味でビビった。マジで優雅だった。

 

124:名無しの競馬ファン

あのミニスカでカーテシー?

 

125:名無しの競馬ファン

スカートつままないタイプもあるぜよ

126:名無しの競馬ファン

王族にカーテシーされるって別の意味でヤバいけどな

 

127:名無しの競馬ファン

殿下が持ってる袋の中……カップラーメンやんけ!

 

128:名無しの競馬ファン

相変わらずのラーメン好き……w

 

129:名無しの競馬ファン

イギリスのアイルランド方面でカップラーメンとラーメンが流行りだしてるのこの人のせいだろ?

 

130:報告者

なんでもトワイライトテイル連れて散歩した帰りなんだって。トワイライトテイルとファインモーション殿下はツインターボとレイジングドラムと同じ関係みたい。名前が下りてきたからなのかな?

 

131:名無しの競馬ファン

血縁も魂も関係ないのに名前が下りてくるなんて不思議だな

 

132:名無しの競馬ファン

な、普通は自分の子供なんだろ?

 

133:名無しの競馬ファン

ウマ娘のことはたびたびファンタジー入るからな

 

134:名無しの競馬ファン

存在そのものがファンタジーだしまあ

 

135:報告者

ここでトワイライトテイルが俺に突撃して腹にぐりぐり頭を押し付けてきた。これで押し合い相撲するのが好きなんだって。付き合ってやったら凄い嬉しそうにしてくれた。あと腕吸われた。ミルク飲んでた頃の癖が抜けないで人の手に吸い付く癖があるんだと。かわいい

 

136:名無しの競馬ファン

トワイライトテイル、お転婆甘えん坊娘だもんなあ。にしてもなんでお前に懐くんだか

 

137:名無しの競馬ファン

マジ羨ましい俺も行きたい

 

138:名無しの競馬ファン

あのクソ倍率を切り抜ける運を俺にくれぇ!

 

139:名無しの競馬ファン

URAの馬って総じて人懐っこいよな。なんなんだろ

 

140:名無しの競馬ファン

総じて(現在3頭

 

141:名無しの競馬ファン

ミスティストリームのせいorウマ娘のせいのどっちかあるいは両方

 

142:名無しの競馬ファン

馬と話せるウマ娘のおかげかなあ。噛まれんかったの?痛くなかった?

 

143:報告者

歯を立てないように唇で吸い付いてきたから痛くなかった。あとは残ったけど、ニンジンあげたらポリポリしてくれたし、お代わりも要求されたのであげた。念入りに体を擦り付けられてマーキングされた後に解放された。服がちょっと汚れたけど止めようとしてくれた二人にいいよって言ったので俺は満足です。しこたま撫でてあげて今度こそミスティストリームの元へ!

 

144:名無しの競馬ファン

ふれあい牧場より触れ合えてる

 

145:名無しの競馬ファン

目的にたどり着くまで長いwww

 

146:名無しの競馬ファン

何というかあれだな、アトラクションみてーだな

 

147:報告者

そして、ミスティストリームの放牧場についた途端俺は死んだ

 

148:名無しの競馬ファン

唐突な死

 

149:名無しの競馬ファン

どうした急に

 

150:報告者

俺が放牧場についた途端に柵の外の芝の上でわが最推しアグネスデジタルが膝の上に産まれたばかりであろう仔馬の頭を乗せて慈しみながら撫でてたんだ。奇声をあげそうになったが仔馬は寝てるようだったので全力で口を押さえて倒れ込んだ。何とか画像は確保した。

【苦笑しているアグネスデジタルが女の子座りをして膝の上に仔馬の頭を乗せている画像】

 

151:名無しの競馬ファン

んぎゃああああくぁいいいいいいい

 

152:名無しの競馬ファン

この仔馬まだ未発表の子じゃない?!いいん?!

 

153:報告者

その内発表するからいいって。名前も聞いたし

 

154:名無しの競馬ファン

URAが太っ腹すぎる

 

155:名無しの競馬ファン

へー、この子の流星はミスティストリーム譲りのギザギザなんだ。生まれたばっかりだろうにお母さん無しでこんな安心できるんだね

 

156:報告者

この時ミスティストリームは健康診断してたんだって。自力で蘇生出来て何とか立ち上がったらデジたんが指を口の前に当ててしーっってやっててさらに死んだ

 

157:名無しの競馬ファン

これは死ぬ

 

158:名無しの競馬ファン

デジたんもかわいい馬もかわいい全部可愛い

 

159:報告者

俺もそれを受けて動かずにいたんだけど仔馬が起きちゃってひゅんひゅん鳴きだしたんだ。デジたんがよしよしあたしがいますよーってやっててその聖母のごとき姿に3度目の心臓発作を起こしたが持ちこたえることが出来た。仔馬はどうやら外部の人間を見るのは俺が初らしい。ちょっとビビってたけどデジたんが大丈夫ですよって言ったら安心したのかまた膝枕の態勢になった

 

160:名無しの競馬ファン

デジたんがお母さんだと……?

 

161:名無しの競馬ファン

このパターンってことは今度はデジたんに名前が下りてきたんかあ……

 

162:報告者

で、デジたんがもう近づいてもいいですよーって言ってくれたからゆっくり近づいてファンであることを伝えたら「あ、あたし!?そ、そうなんですか……あの、サインとかいります?」って言われてサインしてもらった。家宝ができた。それやっぱり聞いたら産まれた時にデジたんに名前が下りてきたんだって。

 

163:名無しの競馬ファン

あーやっぱり

 

164:名無しの競馬ファン

何の関係があるんだろうか?

 

165:報告者

さあね。俺産まれたばっかりの仔馬見るの初めてだったから緊張したよ。小さいなって思ったけど、すぴすぴ寝息立ててるの見てのんびりしてんなーっておもった。男の子で、名前は「イグナイトドラム」って言うんだって。愛称はナイトくん

 

166:名無しの競馬ファン

レイくん、トワちゃん、ナイトくんかあ。今回はゴン君の子供だったよね?

 

167:名無しの競馬ファン

魔王が何とも間抜けなあだ名付けられてるwww

 

168:名無しの競馬ファン

スカーレットエースが初めてダイワスカーレットに会った時の顔が今でも忘れられない

 

169:名無しの競馬ファン

3度見してから口ポカーンだからな。まるで人間のようだった

 

170:名無しの競馬ファン

現役の時のライバルが種付けされに来たらお母さんも一緒だったの巻き

 

171:名無しの競馬ファン

デロデロに甘えるスカーレットエースからはいつものクールさが感じられませんでした

 

172:名無しの競馬ファン

帰る段取りになって駄々こねだしたの草

 

173:名無しの競馬ファン

スカーレットエース「やだやだやーだー!もっとママと一緒にいるんだい!」ゴロンゴロン

 

174:名無しの競馬ファン

ほんまあれ草生えた

 

175:名無しの競馬ファン

結果あれで定期的にダイワスカーレットが向こうの牧場に行って調教中の馬と併走してんだよなwww

 

176:報告者

で、ヒィンって鳴き声が聞こえたと思ったら来たんだよ、ミスティストリームが小走りでウオッカと一緒にこっちに来たんだ。ほんと感動した。世界最強と言っても過言じゃない牝馬に会えたって思ってさ

 

177:名無しの競馬ファン

キタアアアアア

 

178:名無しの競馬ファン

ミスティストリーム!マチカネタゾ!

 

179:名無しの競馬ファン

マチカネ族みたいに言うな

 

180:報告者

ミスティストリームはまずデジたんにお礼を言うようにすり寄ってからイグナイトドラムを確認した。イグナイトドラムは立ち上がってすぐに甘えだした、ウオッカも俺に「よ!よく来てくれたな!」って挨拶してくれたよ。で、ミスティストリームなんだけど、俺を見てちょっと首を傾げた後近づいてくれたんだ

 

181:名無しの競馬ファン

ミスティストリームの初手ムーブ「とりあえず触られに行く」

 

182:名無しの競馬ファン

ケツタッチされようと微動だにしない不思議な馬だよな

 

183:名無しの競馬ファン

蹴りが飛んでくるんだけどなそれやったら普通は

 

184:報告者

そう、でもその時はちょっと違ってさ。ミスティストリームは俺が持ってるニンジンのバケツに興味を持ってたんだ。信頼してる人以外からは食べないっていうのは有名でしょ?だからウオッカもデジたんもびっくりしてた。俺もまさかって思ってニンジン取って差しだしたら、食べたんだよ

 

185:名無しの競馬ファン

はあ!?

 

186:名無しの競馬ファン

何それどういうこと!?

 

187:名無しの競馬ファン

あの信頼してる人からしか食べ物を受け取らないで有名なミスティストリームが!?

 

188:名無しの競馬ファン

詳しく説明しろ。今俺は冷静さを欠こうとしている

 

189:報告者

そう、俺も驚いた。そのまま2本、3本ってあげたところでウオッカが正気に戻ってミスティストリームに聞いてくれたんだ。そしたら「あの時もらえなかったから」って。俺は泣いた

 

190:名無しの競馬ファン

お、覚えてたのかああああ!?

 

191:名無しの競馬ファン

おまえに撫でられたの覚えてたの?!そんで信頼できる認定されてたの!?

 

192:名無しの競馬ファン

規格外に頭がいいとは言うけど、これは泣くわ

 

193:報告者

そこでウオッカも気づいたみたいで「あんたあの時ミスティを撫でた奴か!ミスティが嬉しそうに話してくれてたんだぜ!優しくしてくれてさんきゅな!」って言われてなんだかすっげーあったかい気持ちになったなあ。ミスティストリームはもう俺からニンジンを受け取る気満々で待機してるから残ってるの全部上げちゃった

 

194:名無しの競馬ファン

そらそうなるわ俺もそうなる

 

195:名無しの競馬ファン

マジでガチで羨ましい

 

196:名無しの競馬ファン

良かったなお前。快挙というか奇跡だぞ

 

197:報告者

あの時と違ってミスティストリームもでかくなったなあ、って思ったし。この馬がレースを勝ち抜いたんだなっていうので感動を覚えたよ。で、ミスティストリームからイグナイトドラムを自慢してもらって、お母さんが信頼してるからかイグナイトドラムも心を許してくれたみたいで撫でることが出来た。

 

198:名無しの競馬ファン

うわあああイイナー!

 

199:名無しの競馬ファン

でもやっぱ子供自慢はするのね

 

200:名無しの競馬ファン

ミスティストリームは可愛いなあ

 

201:名無しの競馬ファン

お前宝くじとか買う気ない?

 

202:名無しの競馬ファン

搾り取る気で草

 

203:報告者

で、暫く撫でさせてもらったらイッチ、URA代表が来た

 

204:名無しの競馬ファン

なんだと!?

 

205:名無しの競馬ファン

ミスティストリーム親バカの代表!?

 

206:名無しの競馬ファン

まあこんな馬が自分の馬だったらもれなく脳が焼かれるが

 

207:報告者

あれこれそれとウオッカとデジたんから話を聞いた代表は俺にこう言った「なんかミスティが信頼してるみたいだし今度からアポなしできていいよ。会員カードみたいなの発行するんでそれ受付で見せればフリーパスになるから」俺は死んだ。あ、これカードね。なお本人のみ有効なのでねーちゃんはいけない

【URA通行許可証と書かれたカード。顔写真のところは黒塗りで隠されてる】

 

208:名無しの競馬ファン

太っ腹すぎる

 

209:名無しの競馬ファン

行き放題とかやばすぎ

 

210:名無しの競馬ファン

いいのか防犯上それで

 

211:名無しの競馬ファン

ねーちゃんカワイソスwwww

 

212:名無しの競馬ファン

もしかしてURA一番の権力者はミスティストリームなのでは?

 

213:名無しの競馬ファン

あり得る

 

214:報告者

とまあこんな感じでおれの第一回URA見学は終わりを告げたのです。この後ウマ娘の模擬レースとかトレーニングも見学したけどそれは別の話なので本スレでやりますわ。

 

215:名無しの競馬ファン

あー、いいな~~~!

 

216:名無しの競馬ファン

ラッキーマンめ!

 

217:報告者

じゃ、このスレは落としといて!ではな!

【ミスティストリーム、ゴングドラム、レイジングドラム、トワイライトテイル、イグナイトドラムと報告者が写った写真】

【アグネスデジタルと報告者のツーショット】

 

218:名無しの競馬ファン

ぐわああ

 

219:名無しの競馬ファン

俺も予約を入れる作業を再開しなきゃ

 

220:名無しの競馬ファン

確率の壁が憎い

 

 

 

 




 完結したにもかかわらずおまけを投稿する小説があるらしい。というわけでおまけ第二弾、ミスティストリームに会いに行った男の話です。

 やっぱり作者の中でもミスティストリームは書きやすいのかもしれません。これをウマ娘という勇気!

 さて、作中でウオッカじゃなくて他のウマ娘に名前が降りてきている件ですがまあなんというかあれです。理由はそのウマ娘に子供が出来ればわかるんじゃないですかね?そういうことです。

 ではでは次が来るかは不明ですが書けてたのしかったです!読んでくれてありがとうございました!


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ホースセラピー

 「……なに、これ?」

 

 「何ってトレーナー、ミスティだよ?」

 

 「うんごめん、聞き方が悪かったね。なんでミスティがひっくり返って仰向けで脚をピンと伸ばしてるのかって聞きたいの」

 

 「テレビで外国の人が馬にこれやらせてたからミスティもできるかなって」

 

 「そっかあ……」

 

 うららかな春、何時ものように放牧場に足を運んだ男はトウカイテイオーがミスティストリームをひっくり返しているところだった。背中でうまい事バランスをとるミスティストリームはとりあえずやってみたけどナニコレ?という顔をしており男が呼びかけるとすぐさま起き上がって男に甘えだした。

 

 レースを引退し母になったミスティストリームではあるが人懐っこさも何も変わらず、相変わらず甘えん坊である。そして、周りの引退馬たちも男がやってきたことに反応して集まりだした。群れのボスであるミスティストリームを頂点としたURAの牧場は規模を拡大し、現在では引退馬を受け入れて飼養しているのである。

 

 男がそれを始めた理由はもともと、引退馬を飼いたいと思っていたことに加え、いつまでもミスティストリームとその家族だけでは寂しいかもしれないと思ったということ、そして競走馬の負の部分を知ったウマ娘たちから少しでも力になりたいというお願いを聞いたからである。

 

 「ミスティのおかげでみーんな穏やかになったなあ。リクなんて来たときは俺のこと蹴ろうとしたんだぞ?覚えてるか?ん?」

 

 リクと呼ばれた尾花栗毛の騙馬は聞こえませーん、と言わんばかりに男から顔を背けるがミスティストリームがブルッと鳴いた途端男の後ろに隠れた。どうやらミスティストリームは男を蹴ろうとしたことをいまだに怒っているらしい。トウカイテイオーはそうだよーとぷくっと頬を膨らませてリクに抗議をする。

 

 ミスティストリームとウマ娘に相対すると気性難の馬でもあっという間に人を信頼するようになる、というのは言い過ぎだが噛んだり、蹴ったりといった危険な行動をすることはなくなる。特に振れ幅が大きいのは先ほどのリクことリクローという馬で、来たときは威嚇を繰り返し熟練の厩務員でも手を焼いていたらしい。まあ絆された結果今は鼻をつまんでも怒らない馬に変わったが。

 

 「にしてもなんで一発芸なんてミスティに教えようとしたんだ?」

 

 「えーだってホースセラピーやるんでしょ?だったらインパクト大事じゃん!」

 

 「自分がインパクトの塊だろ」

 

 「ふふん!そうさボクは無敵のトウカイテイオー!」

 

 「はいはい」

 

 胸を張ってドヤ顔しつつ褒めろ!と暗に言っているトウカイテイオーを男はぐしゃぐしゃと頭を撫でて褒める。むふー、という満足げな顔をしていたトウカイテイオーに思わず笑顔になった男だったが、つんと背中を突かれて振り返るとそこには鹿毛、葦毛、栗毛、白毛といった引退馬たちが私も私もとアピールしていた。そしてさり気に最前列にいるのはゴングドラムとミスティストリーム夫妻である。男は両手を広げて馬たちを思いっきり可愛がってやるのだった。

 

 

 

 

 

 「じゃ、始めていきます。よろしくお願いしますね~」

 

 「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

 

 数日後、男とインストラクター、ついでになぜかいる豊騎、龍巳という超ベテランのジョッキー二人、なんでいるとかは聞いてはいけない。元相棒と愛馬に会いに来ているだけである。さて、男がなぜホースセラピーをしようと思い至ったのかであるが、まずは社会福祉が一つ、そして動物への福祉、というか引退馬の新しい役割としてセラピーホースはどうかと考えたからである。そして第二にURAの収入源の拡充である。今や大組織になりつつあるURAではあるが株式会社化してはおらず株式という形で資金調達ができない。

 

 で、現在のURAの収入はウマ娘関係が6割、3割がミスティストリームなどの競走馬関連、そして残りを男の財布が埋めている。男はここから自分の収入を抜いてウマ娘と馬で組織が回る様にしたいと考えているのだ。というのもいつ何が起こるか分からない以上、男がいなくなったとしても回る様にしなければならない。もちろんいなくなるつもりはさらさらないが保険を掛けるのが社会というものだ。

 

 さて、男とウマ娘たちの前にいるのはハンディキャップや精神的に傷ついた小学生から高校生ほどの子供たち。大きな声で挨拶をしてくれた子や俯いて声を出せなかった子、親や保護者に付き添われながらも目の前にある光景には興味が沸いているらしい。

 

 というのも今彼らの目の前にはこれから一緒に過ごす馬たちがずらりと並んでいるのである。全て引退馬でレースを走ったサラブレッドたち、引退し穏やかに過ごしているおかげかそれぞれ優しい性格に変わっていった馬たちだ。葦毛の牝馬「グレイシャール」の手綱を持つのはメジロマックイーン、ゴールドシップ。リクローと一緒にいるのはタイキシャトル、メイショウドトウ、鹿毛の「マロンリップ」はトウカイテイオーとダイワスカーレット、黒鹿毛の「トライスパロウ」はナイスネイチャとマチカネタンホイザがそれぞれ担当厩務員とインストラクターを伴って一緒に待っている。

 

 そしてミスティストリームとゴングドラムは豊騎とサイレンススズカ、ウオッカ、スマートファルコン、レイジングドラムとトワイライトテイルは龍巳とテイエムオペラオー、ファインモーション、ツインターボが一緒だ。イグナイトドラムはまだ幼いのでアグネスデジタルと一緒に放牧場で遊んでいる。ひと段落したら連れてくる予定だ。

 

 「それじゃあ、好きなお馬さんのところへ行ってくださいね。ウマ娘とインストラクターがそこで説明をしますので!」

 

 「あの……あっちの方は……?」

 

 「はい?ミスティストリームですか?全然かまいませんよ。ほら、待ってますよ?」

 

 「え?だって凄いお馬さんなんですよね?テレビでよく……」

 

 「ええ、まあ。人のことが大好きな馬なので、よかったら構ってあげて……我慢できなくてこっちに来ちゃったかあ」

 

 「わわっ……かわいい……」

 

 子供たちが気に入った馬に集まっていくが、保護者達がミスティストリームの功績を知っているのか気後れしてしまい誰も近づこうとしなかった。いじめで不登校になってしまったらしい中学生くらいの女の子がミスティストリームの事を尋ねてきたので、腰を折り優しく答えてやる。そうしていると自分に興味を持ってもらえたことを察知したミスティストリームがウキウキルンルンステップで彼女の前にやってきた。ウオッカはその様子に苦笑しているが女の子は恐る恐る手を伸ばし、ミスティストリームを撫でる。ミスティストリームは目の前で頭を下げた後は決して動かず女の子から触られるのを待っていたので、女の子の両親はいいのか、と思いつつもミスティストリームを相手にすることに決めたようだ。

 

 ウオッカが近くに行き、挨拶を交わす。既に馬装を済ませているミスティストリームは現役の頃のような強い立ち振る舞いをしていたが、ゆっくり豊騎と一緒にやってきたゴングドラムが隣に並ぶとただの人懐こい馬にしか見えない。少しだけ触れ合ったら乗ってみましょうか、と豊騎が言って、ゴングドラムに頬を摺り寄せられた女の子は紅色にほっぺを染めて頷くのだった。

 

 

 ツインターボはレイジングドラムと一緒に馬をおっかなビックリ触ってみたり、インストラクターに乗せてもらって引いて歩いてもらったり、乗る自信のない子は自分で手綱を引いて馬と歩いてみたりしている参加者たちをうんうんと訳知り顔で見ていた。参加者と馬の数はちょうどトントンなので余らないはずではあるがツインターボとレイジングドラムは余っていた。というのはこちらに来ない子が一人いるからだ。

 

 ツインターボの目線の先にあるのは車椅子に座り目の前にある馬やウマ娘に目もくれることなく分厚い本を読んでいる少年だ。付き添いらしい母親も困った顔で行ってみない?と説得しているようだが少年はつっけんどんに「いい」とだけ言っている。ツインターボにはわからないが、どうやら少年は自発的に来たわけではなく親に連れてこられたらしい。だが、そこで放っておかないのがツインターボである。彼女はレイジングドラムにジェスチャーで待ての指示を出して男の子に近づいていった。レイジングドラムは座り込み、じっと静観することにしたらしい。

 

 「ねね、来ないの?みんな、仲良くしたいって思ってる、ほら」

 

 「……行かないよ。それに、仲良くしたいとも思わない。ほっておいて」

 

 「どうして?馬が嫌いなのか?だったらターボが好きにしてやるぞ!」

 

 「別に嫌いじゃない。それに僕は乗ることも引くこともできないんだ。見てても面白くない、それだけ」

 

 それだけ言って男の子はツインターボから視線を外して本に目線を落とした。車いすに座っている少年の足には分厚いギプスがはまっている。事前のヒアリングで聞いた話では、サッカー少年だったが、事故で脚に大怪我をしてしまい、歩けるかどうかも分からなくなった。それからふさぎ込んで学校にも行かなくなってしまい、人は無理でも動物と交流して少しでも気晴らしになれたら、という母親の願いも少年にはどうやら逆効果だったらしい。

 

 申し訳なさそうに頭を下げる母親を見たツインターボはうーんうーんと腕を組んで考える。本来なら男に任せるべきなのだろうがターボは男にどんと胸を叩いてターボに任せろと言って意気揚々ときた手前それは憚られた。だがそれは意外なところで解決のアイデアが湧いてきたもので、ツインターボの耳がピンと立った。彼女はすぐさまピュイッと指笛を吹く。するとスックとレイジングドラムが立ち上がった。

 

 少年も急になった指笛に本から顔を上げる。ツインターボは少年に見てて!と声を掛けるとレイジングドラムに向けて手招きする。するとレイジングドラムは速足でこちらにやってきて止まり、ツインターボは今度は押すように手を動かした。するとレイジングドラムはそのままバック走、今度は指をぐるっと回すとその場でレイジングドラムはターン。大きく手を回すと少年とツインターボの周りをぐるっと一周する。

 

 「うわぁ……」

 

 ツインターボの手と指の動きで様々な動作をするレイジングドラムに少年は思わず凄い、と言いかけてしまうが、つっけんどんにしたのが気恥ずかしくて慌ててそれを飲み込んだ。レイジングドラムは父譲りの体の大きさを誇っているのでその大きな馬体が時にはかっこよく、時にはコミカルな動きをするのに少年は釘付けになる。それを確認したツインターボはニシシ、と笑って少年の手を取る。自分と同い年か少し上の少女に手を握られた少年はぎょっとして目を見張るがツインターボが少年の腕をとって動かした。

 

 レイジングドラムがそのコマンドに反応してその場で2回転ターンする。次はバック走、速足、駆け足、並足と自分の手があの大きな馬を動かしてるのが分かると少年は何とも言えない高揚感に身を包まれるような心地がした。

 

 「別に、乗る必要も引いて歩く必要もないんだ。馬は生き物なんだから、ターボやお前がこうやって気持ちを伝えたら動いてくれる。別に今日は乗馬に来たんじゃないんだろうし、本よりも楽しいことをターボとしよ!」

 

 「……う、うん。俺、中村栄太……お姉ちゃんは?」

 

 「ターボはツインターボ!じゃ、エータ!遊ぼう!レイ!おいで!」

 

 そう言ってツインターボはレイジングドラムを呼び寄せる。やっと撫でてもらえる!とテンションが振り切れたレイジングドラムがルンルンウキウキとやってくる。栄太の母親に頬を摺り寄せ、そのあとに栄太の車いすの前にやってきて頭を差し出す、現役の馬特有の筋肉が付きまくったムキムキの馬体を見た栄太は一瞬怯むが差し出された頭を恐る恐る撫でる。頭頂部、目の下、耳のあたり、そして鼻に差し掛かったところでくすぐったかったのかぶしゅん!と盛大にくしゃみされた。こんな大きくてかっこいいのにそんな間抜けなくしゃみをするのがおかしくってクスクスと栄太は笑うのだった。

 

 

 

 「ふーん、エータはサッカーが好きなんだ。ターボはね、走るのが好き!」

 

 「みれば分かるよ。でも、いつ治るか分からないんだ俺の足。だから、もう一度……サッカーできるかわかんない」

 

 「治る!ターボが保証する!」

 

 「……どうして、そんな」

 

 「だって、エータ諦めてないもん!エータまたサッカーしたいってさっき言った!なら、治る!」

 

 「はは、なにそれ」

 

 「あれ?ターボなんかおかしなこと言った?」

 

 ひとしきり触れ合い母親におろしてもらって芝の上に座る栄太とツインターボ、座ったレイジングドラムを背もたれにしてツインターボに話を聞いてもらった栄太はここに来る前に有った鬱屈とした気持ちがなくなっているように思えた。自分のギプスに包まれた足の重さに辟易して全部どうでもいいと思ってたはずなのに、目の前の少女のカラッとした笑顔が全部吹き飛ばしてくれたような気がしたのだ。

 

 ダカッと音がする。その方向に顔を向けると高校生の少年がマックイーンとゴールドシップに併走されるグレイシャールに乗って軽く速足をしているところであった。ツインターボは何も言わずそれを見つめる栄太の視線が自分の足に向かったのをみて、グッと立ち上がり栄太に背を向けて屈む。

 

 「ターボ姉ちゃん、なに?」

 

 「レイには乗れないなら、ターボがエータを連れてってあげる!諦めなければどこへだっていける、ターフだって、サッカーのフィールドだって!」

 

 そう言ってツインターボは栄太を軽々と強引におんぶして駆けだす。足に負担がかからないように揺れないように、それでいて速く。レイジングドラムが立ち上がりついて併走する。ウマ娘の本来の速さは出てなくても自分が走るよりもっとずっと速い。隣で大きな馬体を揺らしてついてくるレイジングドラムの流れるような走り、自分をおぶる少女の華奢なのに力強い手と小さいのに大きく感じる背中、少しだけ高い景色も。見たことないものだった、感じたこともないものだった。いつの間にか、大声で笑っている栄太を見た彼の母親は、そっと目尻を拭うのだった。

 

 




 おまけ第三弾(いつまで続くかわかんないシリーズ)

 さて、今回はイッチ世界線URAの業務拡充の話でした。別名をツインターボに性癖をねじ切られて粉々にされる少年の話。この後少年がコートに舞い戻ったのは言うに及びませんね。

 初めて未実装ウマ娘に焦点を当てようと頑張りましたが難しいもんです。ではではまた投稿するかどうかは別にして会えたら会いましょう!さいなら!


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ファインモーション殿下リアル王族事件

 タイトル通りの話ですが今回イギリスの王室や王族関係の話が出ます。先日ご崩御されたエリザベス女王陛下とは一切関係なく、またそれに類してエリザベス女王陛下を侮辱、あるいは貶めたりする意図は一切ありません。

 以上をお読みいただいてから本編へお進みください。よろしくお願いします。


1:他称トレーナー

た す け て

 

2:世界戦応援団

イッチ!?

 

3:世界戦応援団

どうした新スレなんか立てて?!

 

4:世界戦応援団

のっぴきならない事態の予感

 

5:世界戦応援団

まさかミスティになにかあったのか?!

 

6:世界戦応援団

嘘だろ昨日キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを勝ったばっかりじゃないか!?

 

7:他称トレーナー

てーへんだ!てーへんだ!

 

8:世界戦応援団

落ち着け!落ち着けええええ!

 

9:世界戦応援団

イッチがここまで混乱するとはいったい何ごと…

 

10:世界戦応援団

イッチマジでどうした?昨日なんて浴びるほど酒を飲んでウマ娘の皆さんに心配されてたじゃないか

 

11:世界戦応援団

ミスティストリームが勝つたびに二日酔いに苛まれる男

 

12:他称トレーナー

イギリス王室から招待状が届いた

 

13:世界戦応援団

は?

 

14:世界戦応援団

は?

 

15:世界戦応援団

マジで言ってる?

 

16:世界戦応援団

質の悪い冗談でしょ?

 

17:世界戦応援団

うそお……

 

18:世界戦応援団

てーへんだ!てーへんだ!

 

19:世界戦応援団

落ち着けええええ!!

 

20:世界戦応援団

世界線ループしかかってて草

 

21:世界戦応援団

おいイッチ、詳しく

 

22:他称トレーナー

いやホントまんま。五日後の夕方に晩餐会やるからミスティストリーム連れて参加してね♡ウマ娘の皆さんももちろん参加していいよ!会えるの楽しみにしてるぜ!(タイキ翻訳

っていう感じなんだけど……

 

23:世界戦応援団

……なんで?

 

24:世界戦応援団

むしろなぜそんなことになってるのか

 

25:世界戦応援団

そっかー女王陛下馬主だし競馬好きだもんね……ウマ娘とそれに育てられた馬なんて気にならない方があれだよね……

 

26:世界戦応援団

だからってこんなんされたらえらいことになる。おニュースがこわれるわ

 

27:世界戦応援団

あれ?でもまだそういうのないよね?

 

28:世界戦応援団

日本人が王室に招待を受けるとかマジでニュースになってもおかしくないのに

 

29:他称トレーナー

多分報道規制敷かれてる。断ってもいいよっていうかんじで。受けなかったらなかったことにしてくれるんだ。めっちゃこっちに気を使ってくれてる。というか……明らかに直筆の部分があるのヤバい。会ってみたいなんて言われたら……会わせてあげたくなるじゃないか!

 

30:世界戦応援団

おいイッチこれはノリで決めたらあかんぞ

 

31:世界戦応援団

そうだぞ日本の代表になっちまうんだ

 

32:世界戦応援団

あれ、遠征に付き合ってるウマ娘誰だっけ?

 

33:世界戦応援団

日本と往復する忙しいイッチ

 

34:他称トレーナー

今現地にいるのはウオッカ、タイキシャトル、アグネスデジタル、エルコンドルパサー、グラスワンダー、ファインモーションかな。流石に大所帯すぎるし全員連れてくるのは無理だったから英語喋れるか海外戦経験がある子だけ連れて来てる。俺は日本とイギリスを反復横跳びしてる。

 

35:世界戦応援団

今更だけどクイーンズイングリッシュであろう便箋を南部英語話者であろうタイキシャトルが翻訳してるのに一抹の不安を感じる。

 

36:世界戦応援団

うーん、イッチこれ政府にどうにか聞く問題じゃない?

 

37:世界戦応援団

イッチに政府へのホットラインがあると思うな

 

38:世界戦応援団

でもパスポート問題の時何とかなったやん?

 

39:他称トレーナー

うーん、まあ折角お誘いいただいてるわけだし、ウマ娘のことを考えるのなら偉い人に会うっていうのは悪いことじゃないと思う。受けるわ、この話

 

40:世界戦応援団

かるいわ!

 

41:世界戦応援団

ええんかマジで?

 

42:世界戦応援団

不敬罪で処されそう

 

43:他称トレーナー

お願いしますファインモーション先生!俺にロイヤルを教えてください

【フンス、と気合を入れて目を輝かせているファインモーション】

 

44:世界戦応援団

なんでファインモーション?

 

45:世界戦応援団

お嬢様だろうなあ……とは思ってたけどなんかあるんか

 

46:世界戦応援団

まああのメンツなら一番お嬢様だろうけど

 

47:他称トレーナー

このスレだけの話にしてほしいんやけど……ファイン、ウマ娘世界の王族の一人なんや

 

48:世界戦応援団

は?

 

49:世界戦応援団

ちょ、前世のお前王族に手を出してたのか?!

 

50:世界戦応援団

国際問題不可避やんどうなってるねん!

 

51:世界戦応援団

どこの国のお人で……?

 

52:他称トレーナー

アイルランド

 

53:世界戦応援団

は?

 

54:世界戦応援団

アイルランド?今イギリスの一部だろ

 

55:世界戦応援団

イッチ、いくら何でも嘘は良くない

 

56:他称トレーナー

いやマジ。ウマ娘世界ではアイルランドは存続していて、ファインはそこの王族。というか王位継承権まであるガチ王族。正直俺のところに来てしまった時にはウマ娘世界にとんでもねーことをしてしまったと首を吊る寸前までいったんや。だから……ファインがマジで王族で、イギリスにとってはある意味で厄ネタになっちまうんだけどもう背に腹は代えられないので正装を買いそろえて招待をお受けしようと思います。

 

57:世界戦応援団

トレセン学園の制服は正装じゃないんか?

 

58:世界戦応援団

そりゃこの世界に存在する学校ならな。王室の招待だしきちんとした礼服を着る必要があるだろ

 

59:世界戦応援団

つまりウマ娘のドレスが見れるんですね?

 

60:他称トレーナー

みせないけど

 

61:世界戦応援団

この世の終わりだ……

 

62:世界戦応援団

ドレスを着たウマ娘たちからしか接種できない栄養素があるんです!

 

63:世界戦応援団

んなもんねーわ

 

64:世界戦応援団

イッチ、何が何でもファインモーションが王族であると気づかれないようにしろよ

 

65:世界戦応援団

ああ、厄ネタもいいところだ。めんどくさいことにならないようにな

 

66:世界戦応援団

で、イッチ

 

67:世界戦応援団

本題は?

 

68:他称トレーナー

これが本題だけど

 

69:世界戦応援団

またまた御冗談をwww

 

70:世界戦応援団

ウマ娘世界にアイルランドがあって王女様がイッチを追いかけて来たとかそれなんてエロゲ?

 

71:世界戦応援団

はよ、本題はよ

 

72:世界戦応援団

釣りやろ?

 

73:世界戦応援団

モーイッチったらお茶目なんだからー

 

74:世界戦応援団

そもそもイギリスの王族に招待されるのがあり得ないってそれ一番言われてるから

 

75:世界戦応援団

んだんだ。面白かったけど本題聞かせてくれ

 

76:他称トレーナー

俺このスレ始まってからホントの事しか言ってないけど

 

77:世界戦応援団

え?

 

78:他称トレーナー

え?

 

79:世界戦応援団

マジで言ってんの?

 

80:世界戦応援団

ホントに?

 

81:世界戦応援団

ウマ娘に誓えるか?

 

82:他称トレーナー

だから事実だって言ってんだろ!

 

83:世界戦応援団

うせやろ

 

84:世界戦応援団

……ホンマ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「胃がいてえ……」

 

 「大丈夫?トレーナー」

 

 「だ、大丈夫だ。ちょっとキリキリしてるが大丈夫、うん大丈夫。ありがとうな、ファイン」

 

 「んーん。私はいいんだけど……あっちの方は」

 

 男とファインモーションは目の前の大きな大きな宮殿を前にしてこそこそと話し合う。男は英国式の古めかしくもきまっている礼服に身を包み、背筋を伸ばして限りなく礼儀正しく誠実に見えるように努めている。さり気に片手でファインモーションをエスコートしているのがポイントだ。とどのつまりファインモーションの入れ知恵というあれである。本来なら恋人なり夫婦なりで行うそれはかなーり、目立っている。もちろん男は気づいてないどころかファインが言うならそうなんだろうと騙されている。ファインモーションは役得と小悪魔じみた笑みを胸中に浮かべているのも知るものはいない。

 

 男と腕を組むファインモーションは落ち着いたグリーンのドレスを身にまとっており、胸の中央にあるシャムロックの花のコサージュがアクセントとなっている。気品ある立ち振る舞いを見せるファインモーションは男たちの中でも一線を画するレベルで所作が洗練されている。

 

 そして、あっちの方と言われているのは男の後ろにいるウマ娘たちとたった今厩務員に馬運車から出され、ドレス姿のウオッカに手綱を渡されたミスティストリームだろう。男にはファインモーションを含め輝きすぎて目がつぶれそうなほどだ。なんせ全員顔とプロポーションがいい。低身長のアグネスデジタルでさえも落ち着いた色のドレスに身を包み髪を纏めて伏し目がちにしていれば完全に貴族のお嬢様にしか見えない。男はドレスいるんだけどの一言で日本からすっ飛んできた服飾ネキに心の中で土下座をしながら宮殿に向き直った。

 

 ちらちらと同じく招待されたであろう招待客の視線、主にミスティストリームとウマ娘たちに注がれるそれをまあいつも通りと流しながら、ピッカピカに洗われてシャンプーのいい匂いがするミスティストリームを引いたウオッカが追い付いたのを確認し男たちは歩を進めた。男は懐から招待状を出す。

 

 軍服に身を包みライフル銃を携えた軍人たちが警護する扉の先にいるのはイギリスの最上位に位置するいわゆるロイヤルファミリーと呼ばれている人物たち、要は王族だ。警護についている軍人たちがちらりと男を見る。東洋人がロイヤルファミリーが出席するパーティーに呼ばれることは相当珍しいのだろうが、彼らは表情を動かさず極めて静かに口を開いた。

 

 「招待状を。失礼、確認が取れました。ようこそ、会場はあちらになります」

 

 「ありがとうございます」

 

 男は英語は喋れはするが日本語訛りがひどく、日常会話に若干の不便を要するレベルなのでファインモーションが代わりに男から招待状を受け取って衛兵に見せる。内容を把握していたようですぐさま丁寧に案内してくれる衛兵にファインモーションがふんわりと礼をとった。余りに見事なもので男もファインモーションに一瞬見惚れてしまう。気を取り直して男と手を組んだファインモーションと一緒に案内された会場、おそらくいくつかある中庭に当たる場所に歩を進めた。最後に通ったタイキシャトルが衛兵にバチン☆とウインクをして通り過ぎる。男は頭を抱えそうになったが、衛兵は服の上からポケットを撫でているのでまあ、大丈夫だろう。スマホでも入っているのだろうか。

 

 

 「あれ、無人……?」

 

 「ううんトレーナー、多分あってるよ。ただ、パーティーの前に直接話したい、ってことなんだと思う」

 

 その中庭はほとんど無人、と言ってもよかった。衛兵がいるにはいるが、招待を受けた明らかに上流階級といった人物たちはそこには一人もいなかった。衛兵に興味津々なミスティストリームをウオッカがなだめすかして粗相をしないように言い含めている。結局ミスティストリームはちょうどいい高さにあるアグネスデジタルの頭に顎を置いてダル絡みを始めた。男はすでに胃に穴が開きそうなほど緊張している

 

 「来たよ、トレーナー。堂々としっかりお願い。大丈夫、受け答えは私がやるから。」

 

 「情けないな……お願い」

 

 「ううん、トレーナーの役に立てて私は嬉しいよ」

 

 ファインモーションや他のウマ娘の耳がピクリと動いて一方向に向いた。宮殿のこじんまりとした扉だ。中庭の大きさからしていくつかあるうちの機密性が高いものなのだろう、扉がガチャリと開き、そこから護衛に付き添われた聡明そうな年配の婦人と、その家族であろう人物たちが出てきた。ウマ娘たちもすっと意識を正し、雰囲気を変えている。男もそれにならって胸を張った。

 

 婦人は手で護衛達を下がらせる。そのまますっと前へ出てきた。男とファインモーションも一歩前に出る。ファインモーションは男と組んでいた腕を解き、男よりさらに一歩前に出、右足の膝を左足の膝の裏に入れ、すっと身をかがめてカーテシーをとる。男も付け焼刃よりはと日本式ではあるが最敬礼をとった。背後のウマ娘たちも各々きちんと礼を尽くしている。婦人はふっと表情を和らげるとファインモーションの目の前に進んで手を差し伸べる。ファインモーションはその手を恭しくとり、握手をした。背後の護衛達の誰かが息を呑んだ音が聞こえる。

 

 「よく、来てくれました。突然のお願いを聞いてくれたこと、嬉しく思います。お名前を聞かせてもらえるかしら?」

 

 「ファインモーションと申します。こちらが……」

 

 名前を聞かれたファインモーションがまず答え、それから男、ウマ娘、そしてウオッカがミスティストリームを紹介し挨拶を返す。婦人、イギリス女王は顔を綻ばせてそれぞれの目を見て話を聞いている。

 

 「日本に不思議なヒトたちが現れたと聞いたけれども、本当に馬の耳と尻尾が生えていらっしゃるのね。日本の大使館から連絡が来たときにはどうしたものかと思ったけれども……杞憂だわ。ウマ娘の皆さん、私たちは貴方を歓迎します。会えてうれしいわ」

 

 「寛大な処置に感謝いたします。私たちも日本以外の人に受け入れて頂き、感謝の言葉もありません」

 

 「いつか、貴方たちが私たちの国にも現れて欲しいものだわ。その中には……私の馬もいたりして、ね。さ、私の家族を紹介させて」

 

 そうして女王は自ら自分の娘、息子、孫を紹介し始める。競馬に多大な支援と馬主でもあることで知られている女王の専らの興味はウマ娘のこと、そして彼女らが育て上げたミスティストリームのことであった。私が出向いても良かったのだけれど、そしたらもっと騒ぎになるでしょう?と言われれば男たちは恐縮するしかなく、配慮に感謝するのであった。

 

 ミスティストリームに触れる段になって女王は一度も鳴くことも暴れることもなく静かにこちらを見つめるミスティストリームを気に入ったようでなんて賢くて可愛らしいのかしら、とミスティストリームに触れながらそう言った。ミスティストリームも偉い人とウオッカからさんざん言い含められていたおかげか舐めたり、いたずらをすることなく、静かに女王を見つめていた。その光景をお付きの記者がパシャリと写真に収める。守秘義務があるらしく男たちと相談の後出していいことを決めてくれるのだそうだ。

 

 一通り話が落ち着き、一緒に本来のパーティー会場に向かおうか、と王太子から提案され、恐縮しつつもファインモーションが了解の言葉を返す。その様子を見ていた女王はある種確信を持ったような顔でファインモーションにこう問うた。

 

 「あなた、アイルランド出身かしら。それも……王族に連なる血筋?」

 

 男の心臓が飛び跳ねた。なんで、どうして。ファインモーションの顔が凍り付く。目の前の婦人の理知的な光を讃えた瞳が今は恐ろしく思えている。隠し事はできない、したら不敬罪で大変なことになる。言うしかないと男とファインモーションはアイコンタクトで決めた。

 

 「……なぜ、お分かりに?」

 

 「そうね、貴方の所作にいくつかアイルランド式のものが混じってたわ。あとね、王宮の資料にあるの、アイルランドの王族の礼儀作法がね。なぜあなたがそれを身に着けてるか、じゃなくて逆に貴方の世界ではアイルランドは君主を失わなかったと考えた方が自然じゃないかと思ったの。それに、イギリスを治めてるのは私よ。この国に私が知らないことはないの」

 

 「はい、ですが私はこちらにくるにあたり国を捨てた身。王族としての身分はもうありません。どうか、このことは……」

 

 「ええ、もちろん。指摘するべきではなかったわね、ごめんなさい。それで「あーーーーっ!!?」」

 

 「ばっ!デジタル何やって……!?」

 

 「か、かかかカメラですっ!そこの茂みっ!」

 

 突然大声をあげたアグネスデジタルに男は慌て護衛達はライフルに手をかける。だがデジタルは庭の片隅にある茂みの反射光を指さしていた。すぐさま衛兵が近寄りそこから小型の収音マイクとカメラを回収した。それを見た男たちは悟ってしまう。あ、これ全部流れるやつだ、と。女王は顔を引き締めて指示をだした。

 

 「すぐ報道規制を敷きなさい。万が一もれた時のために記者会見の準備を。彼らを傷つけることなくホテルへ帰してあげて、いいわね?ごめんなさい、警備が甘かったようね」

 

 「いいえ、大丈夫です。慣れてますから」

 

 大なり小なりパパラッチに会う経験をしているウマ娘たちは苦笑をするばかりであるが、今度ばかりは大変なことになったぞと男は青ざめるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

433:世界戦応援団

速報 イギリスのネットニュースでファインモーションがアイルランド王族であることが流出

 

434:世界戦応援団

何しとんねんイッチィ!

 

435:世界戦応援団

何でばれとるんや

 

436:世界戦応援団

おまえあんなに気を付けろバーカ!って言ったばっかりやろが!一週間前に!

 

437:他称トレーナー

言い訳をさせてください

 

438:世界戦応援団

おうよく顔を出せたもんだなああ?

 

439:世界戦応援団

で、何でそうなったの?

 

440:他称トレーナー

まず女王陛下がファインの所作から王族であることを見抜くやろ?んでそれが庭の片隅にパパラッチが仕込んだらしきカメラとマイクに拾われたんや。詳しい話は言えんがこんなところや

 

441:世界戦応援団

おいおい緊急記者会見とか大丈夫かこれ

 

442:世界戦応援団

国際問題になるぞこれえ

 

443:世界戦応援団

パパラッチこれ極刑じゃね?

 

444:世界戦応援団

というかイッチこんなところで油売ってていいんか?

 

445:世界戦応援団

んだんだ、ファインモーションについててやれよ

 

446:他称トレーナー

いやむしろ俺が動揺しすぎて掲示板に顔出して落ち着いてこいと言われまして……

 

447:世界戦応援団

情けねー男だなお前ほんとに

 

448:世界戦応援団

ここまでこのイッチが頼りなかったことがあっただろうか。いやない

 

449:世界戦応援団

もしかしてファインモーション殿下ってこうなること予想してた?

 

450:世界戦応援団

いやまあイギリスってパパラッチの本場みたいなところありますし……

 

451:世界戦応援団

なあこれワンちゃんエアシャカール怒り狂ってるまであるぞ

 

452:世界戦応援団

帰ったらイッチ殺されるな

 

453:世界戦応援団

合掌

 

454:他称トレーナー

エアシャカールはツンデレだったよ。ファインを滅茶苦茶心配してたけど、一応俺のことも心配してくれてたみたいだし。あ、やべーわなんか大使館から連絡来たわ

 

455:世界戦応援団

 

456:世界戦応援団

笑えないんだが?

 

457:世界戦応援団

こいつ余裕だぞ

 

458:他称トレーナー

でもさあ?普通言わないよ?うちで保護してる女の子異世界では王族で王位継承権のある王女様なんですよ~~~wwwwなんて。言うわけないだろ

 

459:世界戦応援団

まあそれはそう

 

460:世界戦応援団

まあ日本政府からしたらワンチャン国際問題の種だし……

 

461:世界戦応援団

走る国際問題

 

462:世界戦応援団

うまかねーわ

 

463:他称トレーナー

とりあえず暫くこっちこない。結果はまあ、ニュースになると思うの

 

464:世界戦応援団

あいよ

 

465:世界戦応援団

まあうまいことやってくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

235:世界にはばたけウマ娘

速報 ファインモーション殿下、アイルランドと日本のかけ橋へ。国際親善大使に任命。

 

236:世界にはばたけウマ娘

よくもまあこんなうまく事が運んだもんだ

 

237:世界にはばたけウマ娘

パパラッチも捕まったしこれで一安心

 

238:世界にはばたけウマ娘

アイルランド沸いてるな。賛否分かれてるけど

 

239:世界にはばたけウマ娘

まあ唐突に湧いて出た王族(別種族)だしまあ

 

240:世界にはばたけウマ娘

非は意外と少ないんだよなそこら辺

 

241:世界にはばたけウマ娘

まあ見た目よろしいし。見た目は大事だよね、空気感もあったしな雰囲気というか。

 

242:世界にはばたけウマ娘

女王陛下ががっつりと認めたのがでかい。所作が資料と一致しているとか

 

243:世界にはばたけウマ娘

女王陛下が「継承は途絶えても伝承は途絶えてなかった。彼女はそれを継承しています」と言ってるのがでかいのかもな

 

244:世界にはばたけウマ娘

向こうのアイルランドのことを認めてるのすごい。

 

245:世界にはばたけウマ娘

歴史学者たちが向こうの世界史のこと知りたがり過ぎて笑う

 

246:世界にはばたけウマ娘

どこらへんで世界線別れたかとか気になるのは分かる

 

247:世界にはばたけウマ娘

ウマ娘の存在でしょ

 

248:世界にはばたけウマ娘

それはそうだが

 

249:世界にはばたけウマ娘

イギリスのツブヤイターのトレンドにウマ娘とファインモーションあるの草

 

250:世界にはばたけウマ娘

しょうがないね

 

251:世界にはばたけウマ娘

とりあえずイッチが上手いことやったみたいね

 

252:世界にはばたけウマ娘

国際問題回避

 

253:世界にはばたけウマ娘

あ、URAのチャンネルにイギリス人大量流入

 

254:世界にはばたけウマ娘

これワンちゃん海外でウマ娘のレースいけるんじゃね?

 

255:世界にはばたけウマ娘

気が早い

 

256:世界にはばたけウマ娘

それよりも海外の馬のウマ娘来てほしい

 

257:世界にはばたけウマ娘

イッチが担当してたりしない?

 

258:世界にはばたけウマ娘

そうなったらあいつ前世の業地球より重くなるぞ

 

259:世界にはばたけウマ娘

潰れちゃーう

 

260:世界にはばたけウマ娘

いっそ潰しておいたら面倒が起きないのでは

 

261:世界にはばたけウマ娘

イッチがつぶれるとしたら酒かウマ娘のハグだぞ

 

262:世界にはばたけウマ娘

タイキシャトルが最有力だな

 

263:世界にはばたけウマ娘

まあ一回ヤりかけてますし

 

264:世界にはばたけウマ娘

やめろタイキちゃんあれ相当トラウマになったっぽいから

 

265:世界にはばたけウマ娘

ニンゲンがウマ娘に勝てるわけないしな

 

266:世界にはばたけウマ娘

本人いないから好き放題である

 

267:世界にはばたけウマ娘

とりあえず無事に終わってよかった~

 

 




 とまあこれがファインモーション殿下リアル王族事件のお話になります。おまけで出した小ネタでしたが感想で気になるというお話を戴いたので書いていました。投降のタイミングは悪いと思っていますが、前書きの通りですのでご容赦ください。

 さて、実は珍しく次回のお話の内容は決まっております。登校日自体は未定ですがアンケートのクロスオーバーのお話です。好きに書くがイイアルとのことなので好き放題やります。では、次回予告行ってみよう!


 

 東京でのレジェンドレースを終えたアグネスデジタルは男にスマホを見せて懇願する。「なんと!このイベントでこの世界初のウマ娘ちゃん同人誌が出るらしいのです!これは是非ともいかねば!許可をください!」「いいけど変装して正体ばれないようにね」「さっすがトレーナーさん!話が分かるぅ!」
 アグネスデジタルは意気揚々と同人誌をゲットしたのちアコスタと呼ばれるイベントへ足を運ぶ、彼女はそこで一人のコスプレイヤーと少年にであう……

 次回をお楽しみに!


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アグネスデジタル、コスプレイヤーと出会う

 皆さん予想通りのその着せ替え人形は恋をするとのクロスオーバーです。時系列的にはミスティストリームデビューの2か月前、本編のジャパンカップより半年以上後になります。

 ちなみに前編デース


 「トレーナーさん!!お願いがあるんです!」

 

 「それ今言わなきゃいかん?」

 

 「どーしても!今じゃなきゃいけないんですっ!」

 

 「うん、とりあえずはアイシングするから座って?」

 

 「はい」

 

 「急にスンってなると怖いんだけど?」

 

 勝負服姿のアグネスデジタルが男を前にお願いがあると声高に主張している。現在レジェンドレースを終え、勝利を収めた後の話である。男は頑張ったアグネスデジタルをうんと褒めてやろうと両手を広げて待っていたわけであるが帰ってきた彼女がこの調子なので盛大にずっこけそうになった。

 

 勘違いしてはいけないのだがレース自体を蔑ろにしているわけではない。アグネスデジタルもウマ娘、レースに対して余計な思考は持ち込まないのは勿論のことだ。だが、終わった時点で欲望が噴出してしまうことはよくある話だ。例としてはオグリキャップやスペシャルウィークなどである。御多分に漏れずアグネスデジタルもレースの高揚がもたらす酩酊感が今の言葉を発させたのだろう。

 

 とりあえずスプレーで熱を持ちほてった彼女の足をアイシングしつつ状態を観察する。いつも通り問題なしと判断した男はそわそわわくわくとしているアグネスデジタルの用事を聞くことにした。

 

 「で、お願いって何さ?」

 

 「明日!イベントがあるのですっ!なんとなんとウマ娘ちゃんの同人誌の頒布があるそうで!これはヲタクとしては是非とも見逃せない案件ですっ!イベント参加の許可をください!」

 

 「……なるほどね。ちなみに誰の同人誌とかわかる?」

 

 「あ、そこらへんはちゃんとしている方みたいで、ウマ娘という種族を扱った内容のようです。架空のウマ娘ちゃんですね」

 

 「察しがいいなあ。明日かあ……」

 

 「……だめ、ですか?」

 

 うーーーん、と男は唸る。いいと言ってあげたいのである、男としても許可を出してあげたいのだ。だが、明日は男がいない。正確にはJHAとの会合が入っているので男が付き添ってやることが出来ないのだ。こちらに来ているのは男だけだし、付き添いのウマ娘たちは明日にはそれぞれの予定が入っている。フリーなのはアグネスデジタルのみという状況で、同人イベントにゴーサインを出しても良いのだろうかと男は悩んでいるのだ。

 

 だがしかし、と男は目の前のウマ娘を見る。不安そうにじーっと男を見つめる碧玉の瞳を見た男は鋼の意思を持ちこう断ってやるのだった。

 

 「いいよ」

 

 「やったあ!さっすがトレーナーさん!私の同志です!」

 

 男がウマ娘に対してだだ甘なのは言うまでもなく、お願いをされた時点で男に選択肢が消えるのは今更な話であった。とりあえずはウイニングライブね、と男はアグネスデジタルのおでこをつん、と突っついて彼女を現実に引き戻すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 「いや~~~何とかゲットできました~~。帰ってホテルで読むのが楽しみです」

 

 翌日の事、アグネスデジタルは意気揚々と昨日のうちに男と選んだ変装用衣装に身を包み、同人イベントに突撃していた。彼女はぶかぶかのキャスケット帽をかぶりそれに耳とまとめた髪を隠し、半袖シャツ、尻尾はおおきなオーバーオールで隠している。極めつけには大きな丸眼鏡をかけている。男が手ずから選んだ変装衣装を大いに気に入ったアグネスデジタルは帰ったら自分で尻尾穴をあけて普段着として大切に着ようと決意していた。

 

 さながら探偵漫画にでも出てきそうないで立ちのアグネスデジタルは前の世界で培った嗅覚を存分に発揮し目当ての絵師のスペースを真っ先に訪れスケッチブックと新刊をお願いし、スニーキングミッションを達成したのである。今の彼女をみても美少女が歩いているとは思われこそすれまさか昨日現役競走馬を撫で切ったウマ娘だとはだれも思うまい。

 

 糖分補給用の甘いカフェオレを飲み干したアグネスデジタルは折角来たのだからと同人イベントを回ってみることにした。彼女のオタク道はウマ娘で占められているが、別に普通のアニメや漫画も好きだし、それを好きだと言っている人たちの愛の言葉を聞くのだって楽しい。好きなものは好きなのだ、その愛の発露を見たいと思うのもまたオタクの性なのである。

 

 「ふおおお~~、コスプレ、こっちもレベルが高いですね!トレーナーさんも来れたら楽しかったでしょうに~」

 

 「あの、一枚いいですか?」

 

 「あ、あたしですか!?す、すいませんあたしレイヤー参加じゃなくて……」

 

 「あ!そうなんですか!すいません失礼しました~」

 

 あまりに服装が似合っているせいかカメラを構えたカメコという人種に声を掛けられてしまいしどろもどろになりつつも断る。トレーナーからの条件として目立たないことやウマ娘であることをばらさないようにと言い含められている。男は危険な目に会ってほしくない一心での条件付けであったがデジタル自身は何の事はない、自分は普通のウマ娘なので背景に溶け込むのは得意です、と思っている。現在進行形で注目を集めているのも別のレイヤーさんへの視線だと思っているほどに鈍かった。

 

 きょろきょろと色とりどりの服を着こんだコスプレイヤーたちを眺めるデジタル、帽子と服の下では機嫌よく尻尾と耳が動いているのが分かるだろう。低身長の彼女があっちへこっちへちょこちょこと動くものだから年齢層が高いコスプレイヤーやカメコからは微笑ましく見守られていた。

 

 「おお!あれは……すばらしいですっ!」

 

 思わずデジタルは声を漏らしてしまう。彼女の視線の先にあるのはゴシックロリータのような衣装に身を包んだ紫がかった黒のウィッグを被っているコスプレイヤーと作務衣の少年のコンビだ。デジタルは実のところ割と服飾系に明るい。自ら絵を描くことが多いので参考資料としてファッション系の雑誌などには目を光らせるようにしているのだ。

 

 「ふおお……素材的には劣りますが込められた熱量は私たちの勝負服に匹敵するかもしれません……!」

 

 何よりデジタルを驚かせたのは服の完成度である。自らが纏う勝負服は職人が手作りで作り上げるこの世に二つとないものだ。ウマ娘の身体を守るためのありとあらゆる工夫が施されたそれは当然普通の服とは一線を画する完成度を誇っている。そして、コスプレイヤーの少女が着ているそれはまさに勝負服と同じ熱量が籠っているようにデジタルには見えたのだ。見学だけで済まそうと思っていたがこれは流石に声を掛けざるを得ない、写真を撮ってキングヘイローあたりに見せたら詳細に解説してくれそうだと思いながらデジタルは声を掛けることにした。

 

 「あの~~、1枚よろしいですか?」

 

 「はい!!いいですよ~~!やったねごじょー君が作ってくれた衣装のおかげだよ~~!」

 

 「い、いえ俺は……」

 

 「ってカワイッ!?むしろアタシが写メ一緒にとりたいくらい!是非是非!やった~~!!」

 

 レイヤーさんだけでいいんです、なんてデジタルには言えるはずもなくごじょー君、と呼ばれた彼にスマホを渡して撮ってもらうことになった。レイヤーさんと同じセルフィーに映るのはオタクとしてどうかと思ったがレイヤーさんが望むのなら仕方ない、と理論武装を済ませ一緒に映ることにした。慣れているどころか仕事になっている作業なのでファンサービス精神が爆発しかなり映える写り方を選択したがそれ以上にレイヤーさんが映えているのでトントンだろう、うん。とレイヤーさんが自分のスマホを見て目を輝かせているのを見てデジタルはちょっと嬉しくなるのであった。

 

 「ありがとーございます!あの、もしかしてそれコスですか!?」

 

 「やっぱりそう見えちゃうんですか……これ普段着なんです。さっきもカメコさんに声を掛けられて……大丈夫ですか?」

 

 「はぇ?あ、あれ?」

 

 「喜多川さん!?」

 

 テンション高くくるくる回っていたレイヤーの少女に若干の違和感を覚えたデジタルが尋ねると少女はふら、とふらついてしまう。少女の顔は真っ赤で汗もだらだらと流している。まだ夏ではないとはいえ彼女が着ている服の生地は分厚く通気性は悪そうだ。熱中症だろうとあたりを付けたデジタルはふらついた彼女をそのまま支えると少年の方に指示を飛ばすことにした。

 

 「熱中症かもしれません。すみませんがスポーツドリンクを数本買ってきてもらってもいいですか?屋内に入りましょう、失礼しますね。よいしょっと」

 

 「えっあっはい!……!?!?!?」

 

 「うえっ!?!?力つよっ!?ゴリラ!?」

 

 「ウマです」

 

 「はぇ?」

 

 「ななな何でもありません!とにかくお願いしますね!」

 

 少女を支えていたアグネスデジタルは軽々と少女を抱き上げる。いわゆるお姫様抱っこと呼ばれる形に落ち着いてしまった少女が素っ頓狂な声をあげて素直な感想を述べるが思わず否定してしまい慌てて誤魔化してしまった。少年の方はアグネスデジタルがまるでハンドバックでも持つかのように軽々とパートナーを抱き上げたことにフリーズしていたが自分より40㎝は小さい少女の指示を思い出して自販機の方に走っていった。それを見送ったアグネスデジタルはすたすたと軽やかな足取りで少女を抱き上げたまま屋内に入っていってしまった。周囲の視線を釘付けにするというおまけ付きで。

 

 「ここでいいですかね。座れますか?はい、タオルです。服を緩めたほうがいいと思いますのでちょっと失礼しますね」

 

 「は、はひゃ……どうしよう可愛いのに超イケメンじゃん……」

 

 手近な階段を見つけたデジタルはそこで喜多川と呼ばれた少女を下ろし、荷物の中からタオルを取り出して手渡す、背中のジッパーを少しおろしてあげると相当熱が籠ってたのか中身は汗でべたべただ。こりゃ結構きつそうですね、とデジタルは常に持ち歩いているフットケア用品の中から冷却スプレーと保冷剤を取り出して保冷剤に一発パンチを入れる。衝撃で冷えるタイプの保冷剤をタオルに包み、少女の首筋に宛がった。

 

 「これ、冷却スプレーです。わきの下とかに使ってみてください。イベント参加は初めてなんですか?」

 

 「あ゛~~~気持ちい~~~滅茶苦茶準備いいね。そう、今回がコス参加初めてなんだ!凄いね、アタシよりも若そうなのにしっかりしてる~」

 

 「あぁ、まあそれは商売道具のケアのためと申しますか何と言いますか……とにかくご無事そうで良かったです」

 

 「喜多川さん!大丈夫ですかっ!?」

 

 「あっ!ごじょー君!ごめんね、この子のおかげでだいぶ楽になったよ!でも喉乾いちゃった~あはは~」

 

 「あはは~じゃないです!これ飲んでください!」

 

 慌てた様子で駆け込んできた長身の少年、トレーナーさんとヒシアケボノさんよりもおっきいです、という感想を抱いていたアグネスデジタルをよそにごじょー君と呼ばれた少年は少女にスポーツドリンクを手渡し少女はそれをお美味しそうに喉を鳴らして一気飲みした。ぷは~生き返る~~!という感想でもう大丈夫だと判断したアグネスデジタルはお暇することにした。

 

 「じゃあ、私はこれで……お大事にしてくださいね」

 

 「あっ!まって!お礼も言えてないし!アタシ喜多川海夢!ホンットーにありがと!マジ助かっちゃった!」

 

 「五条新菜といいます。ありがとうございました」

 

 「えーっと、あーっと……デジってハンドルネームでやってます。本名はちょっと……」

 

 「デジちゃん!いいじゃんそういうの!ね、ごじょー君!てかその帽子めっちゃ可愛いじゃん!どこのやつ?何歳?学校どこ?」

 

 「喜多川さん、つよい、押しが強いです」

 

 「あ、ごめん。いや~~モデルやってるとさ?そういうの気になっちゃうんだよね。全体的にだぼっとしてるけど、そこがまたカワイイじゃん?センスあるよね」

 

 「はい、選んでもらったんですけどあたしもそう思います。帽子……どこのでしたっけ」

 

 選んでもらったもののセンス、要はトレーナーさんを褒められて嬉しくなったアグネスデジタルは海夢のリクエストに応えたくなってしまい帽子を外してブランド名がどこか確認しようとする。当然帽子を外してしまえばツーサイドアップのまま無理やりまとめて帽子の中に入れた髪と男に隠すようにと厳命されていたウマ娘の証であるウマ耳が露出してしまう。

 

 考え事に気をとられているせいかピクピクと盛大に動く耳を思いっきり目の前の二人に見せつけてることに気づかないデジタルは、よーやっとブランド名を探し終えたあたりで、目の前の二人がフリーズしていることと、妙に耳が自由なことで自分が帽子を脱いでいることを思い出した。サーッと真っ青になったデジタルは帽子を思いっきり被って半ば片言で二人に聞いてみることにした。

 

 「ナカッタコトニナリマセンカ?」

 

 「……いや、それは、無理じゃん?」

 

 「デスヨネー」

 

 ああ、トレーナーさん、ごめんなさい。とデジタルは脳内にいる男に対して心の中で謝る。心の中のイマジナリートレーナーは全く気にすることとなくデジタルに親指を立てた。毒を食らわば皿までです、とデジタルは覚悟を決めるのだった。

 

 

 




 待ってる人がいるかどうかは分かりませんがお待たせしました。着せ恋クロスは前編後編で分け、さらにもう一つくらい擦りたいなと思っておりますがそこら辺は未定ですごめんなさい。
 
 正体ばれしてしまったデジたんはどうなるのか!乞うご期待!では待て次回!お疲れさまでしたぁ!


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アグネスデジタル、コスプレイヤーと仲良くなる

後編デース


 「えーっと……スイマセン、なんか……」

 

 「いやいや、アタシもなんか騒いじゃったし……」

 

 「すいません俺も釣られて大声あげちゃったりして……」

 

 いやいやいや、と3人そろって頭を下げ合う少年少女、何を隠そうアグネスデジタルの耳を見てしまった2人、喜多川海夢と五条新菜のコンビと耳を大開帳したデジことアグネスデジタルである。現在3人はとあるカラオケボックスの中にてひざを突き合わせて話をしていた。

 

 幸い二人が大声をあげたのはデジタルが帽子をかぶった後だったので何事かという顔でやってきたスタッフさんにしどろもどろな説明をしてお帰り頂き、どうかどうかこのことは内密にいいいいとお願いし、事情を話しますからというともう二人は帰るところだというのでこれ幸いと私のおごりですとカラオケ屋に駆け込んだわけである。

 

 「いやー、迂闊でした。にしても随分印象変わりますね喜多川さんは」

 

 「迂闊といいますか何といいますか……勝手に帽子をとっただけでは?」

 

 「うっ」

 

 「ごじょー君いじめちゃ可哀想だよ。私たちより年下よ?もっと慈しみをもって!」

 

 「俺が悪いんですか……?」

 

 「いえ悪いのは私なんですけども……えっと、その……私たちのことってご存知です?」

 

 指をツンツンしながら上目遣いで二人にそう尋ねるアグネスデジタル。いじらしい仕草に海夢の方はキュンときているらしいが新菜の方はそういえばと今は帽子をとっているアグネスデジタルを見て、コスプレ?と疑問符を浮かべた。こんなに感情豊かに動くだなんて凄いなあ、作ったんだろうか?それともどこかで売ってるもの?と職人魂がむくむくと起き上がってきた新菜は尋ねてみることにした。

 

 「その付け耳、凄いですね。どこかに売ってるものなんですか?」

 

 「ごじょー君、それマジで言ってる……?」

 

 「あはは、その……これ本物の私の耳で付け耳じゃないんです……」

 

 「ほらごじょー君!ニュースとかで知ってるでしょ!?ネットとかお祭りで激ヤバなんだから!」

 

 海夢はスマホを取り出して新菜の前に突き出した。おそらくその画面にはURAのホームページがあることだろう。ふむふむと読み進めていくうちにもういらないですねと丸眼鏡をはずしたデジタルを1度見て、スマホに目を戻し、もう一度見て、さらに汗をだらだらと流してスマホとデジタルを見る作業を数度繰り返した。どうしました?とデジタルが声を掛ける前に新菜が震える声で言葉を絞り出した。

 

 「つ、つまり……ウマ、娘ですか?じいちゃんが言っていたような、オグリキャップが復活したとかどうとか……」

 

 「あー、やっぱオグリさん人気ですよね。分かります分かります、ええもちろん!凄いウマ娘ちゃんなんですよー何といってもですね……」

 

 「ちょちょちょちょっと待ってください!ってことは貴方もウマ娘ってことですか!?」

 

 「はい、見えませんかこの耳?」

 

 デジタルはわざとらしいほどふぁさふぁさと自分のウマ耳を新菜に向けて動かす。目線で耳を追いかける新菜が面白くなったデジタルがクスクスと笑っていると現実に戻ってきた新菜はどう接したらいいのか分からないらしい。一方海夢の方はデジタルの耳の動きを見てカワイイ~~!とテンションをぶち上げている。というか手をわさわさしてるので触りたいのかもしれないがそこを許しているのはトレーナーさんだけなので飛びかかってきたらブロックされるのがおちである。

 

 「それでそれで!デジちゃんはなんでイベント来てたの!?もしかして好きな漫画とかアニメとかある!?だったら滅茶苦茶気になるんですけど!?」

 

 「はい!なんと今日のイベントでウマ娘ちゃんの同人誌が頒布されるということでトレーナーさんに無理を言って来たんです!それで……それで……貴方たちにバレた次第ということでありまして……」

 

 「へー!同じウマ娘なのにウマ娘の事好きなんだ~~!あはは!ってことはSNSとかで言わないでってこと?ん~!いいよおっけーおっけー!ちゃんと秘密にする!ね!ごじょー君?」

 

 「はい、俺も別にそういったものをやってるわけではないので……そもそもデジさんがあそこにいることがばれたら何かまずいのですか?」

 

 「あ、はい。実はあたし昨日レースで走ってまして……ちょうど話題になってる所なんです。イベントに迷惑をかけるのは本意ではありませんし。あ、あとでSNSにあげていただく分には大丈夫ですよ。その場で騒ぎにならなければいいとトレーナーさんも仰ってました」

 

 「レース?ごじょー君昨日そんなニュースやってたっけ?アタシ今日が楽しみ過ぎてずっとヌル女やってたから世界と隔絶されてたんよね」

 

 「俺も昨日は衣装の調整をやっててテレビや新聞は見てないですね……」

 

 「それは……あたしの事情に巻き込んでしまってごめんなさい。楽しみにしてたイベントに面倒事を持ち込んでしまってまことに」

 

 「いやいやいや!むしろアタシはデジちゃんと会えてよかったって思ってるから!というかレースってあれだよね!?馬と走るやつ!滅茶苦茶気になるんですけど!?」

 

 「それでしたら……アグネスデジタルで検索すると出てくると思います。私の名前です」

 

 二人がどれだけイベントを楽しみにしていたかを知ったデジタルは申し訳なさでいっぱいになり謝ろうとしたが海夢に止められた。新菜も頷いているのでほっと息を吐いたデジタルは海夢が気になっているらしいレースの動画を見せることにした。行われたのは東京競馬場芝の1600m芝マイル、安田記念と同じ条件のレースだ。そこに写された勝負服のアグネスデジタルを見た二人が揃って声をあげる。

 

 「腹筋ヤバッ!?スタイルパねえ!?どうなってんのこれ!?モデル!?デジちゃんモデルだったりする!?」

 

 「服、すごいですねこれ。こんな服を作れる人がいるなんて……誰が作ったんだろう」

 

 モデルは一人今URAにいますけど、なんて思いつつ嬉しい感想を言ってくれますねとほっこりしたアグネスデジタルである。何せ勝負服のことも、レースに向けて必死に絞って鍛えた体のことも自分を構成する一つなのだ。褒められて嬉しくないわけはない。えへへ、少々締まらない顔になっているデジタルをよそにゲートインしたデジタルを見た二人はごくりと息をのんだ。ゲートに入った瞬間に雰囲気が変わったからだ。というのも昨日のレースでデジタルはこの時点で領域に入っていたのでそう見えて当然というだけであるが。

 

 アグネスデジタルはマイルから中距離まで走れるが、デジタルの領域は少し特殊で短距離ウマ娘のゲートイン時から領域に入るのと中長距離ウマ娘のレース終盤に領域に入り規格外の末脚を発揮する両方の領域を扱うことが出来る珍しいタイプのウマ娘なのだ。他にもできるウマ娘自体はいるが珍しいことには変わりないのである。

 

 「やっば……なにこれ……」

 

 「すごい、ですね……早くて強くて……カッコイイです……」

 

 「あの~そんなに褒められると少々お恥ずかしいと言いますか……」

 

 「すっご、勝っちゃった!デジちゃんマジヤバいよこれ!どうやったらそんな速く走れるん!?つーか腹筋どうなってるの!?えっ硬っ!?鉄板!?ごじょー君も触ってみてほら!」

 

 「えっいや俺は……おしが強い……」

 

 直接面と向かって褒められててれてれしていたデジタルではあるが目を皿のようにしてデジタルが勝利したレースの動画を見てテンションが振り切れたらしい海夢ががばっと立ち上がってデジタルに思いっきりハグをした。その際ちょうど腹に手を回す形になった時に触れた感触に海夢が驚きの声をあげて新菜の手を無理やり引っ張ってデジタルのお腹に当てた。

 

 硬いのである。うっすら脂肪はあるにしろガチガチに硬い、それは当然でデジタルはトレーニングをしていつもより体重を絞ったうえで筋肉量をあげている。従って薄い脂肪の下には鍛え上げられた筋肉がこんにちはしてるのだ。さらにレース後すぐということもあって体内の残量エネルギーは枯渇しているのだ。そりゃあ筋肉の感触がよくわかるだろう。新菜はすぐに慌てて手を放したが海夢はその感触に夢中になっている。面白い人ですね~と割と大らかに考えているデジタルではあるが絵面がすごいことになっている。

 

 「あの、それよりもお聞きしたいことがあるのですけど」

 

 「はい?なんでしょう?私で答えられることであれば」

 

 「その、レースの時に着ていらっしゃった服のことなんですけど……」

 

 「あ、勝負服のことですね。レースの時だけに着る特別な衣装で、そのウマ娘だけのデザインで作られる服のことです。気になりますか?」

 

 「はい!特にこことかですね。どうやって作ってるんだろう……実物見て見たいです」

 

 「じゃあ来ますか?残念ですけど流石にいま勝負服は持ってないのでURAの方に遊びに来ていただいたらたくさん見れると思いますよ?」

 

 「え?」「え?」

 

 「いえ、ちょうど夏も近いですし何だったらURAに来てみればいいと思います。夏合宿の時は公開トレーニングもあるのでちょうどいいかと。旅行代なら私が払いますよ?お二人とお話していて楽しいので、またお話したいです」

 

 あっさりと見たいならくればいいじゃないですかと言い放ったデジタルに新菜は「行動力……!」と戦慄する。さらには旅行代を支払うという太っ腹っぷりに常識が違うとくらくらしている新菜といまにも行きたいと言いだしそうな海夢の対比にオペラオーさんとドトウさんみたいですと思ったデジタルはトレーナーに電話をかけてこれこれこうでどっかのタイミングでふたりくらい連れていってもいいかと尋ねるといいよと予想通りの答えが返ってきたのでピッと通話を切ったデジタルが

 

 「問題ないそうなのでよかったら是非いらしてください。他にも連れてこられたいお友達とかいたら私に言ってくれれば大丈夫です」

 

 「マジ!?ホントにいいの!?ねえごじょー君いこーよ!コスプレの参考になるかもだし!」

 

 「服飾のことでしたら詳しいウマ娘ちゃんもいらっしゃいますし、プロの方も定期的にいらっしゃいますので勉強にはなると思います。どうでしょう?」

 

 「プロ……というとあの服を作った……?」

 

 「それとはまた別ですがウイニングライブの衣装を制作してたりはしてます。クレーンゲームの景品のぱかぷちをデザインした方ですね」

 

 「あーーーっ!?そうじゃんレース勝ったらライブやるんだよね!?めっちゃ気になるんだけど見ていい!?」

 

 「いいですけど、なんだったらここで歌いましょうか?せっかくカラオケの大部屋に通されたんですし。せめてものお詫びってことで歌いますよ?」

 

 「マジ!?!?!?!?」

 

 「はい、勿論です!不肖アグネスデジタル、心を込めて歌わせてもらいますっ!」

 

 何度目か分からない海夢の驚きの声に答えるようにデジタルはデンモクを操作して曲を入力する。残念ながら昨日歌った曲はまだカラオケに入っていないのだが、トレーナーである男のごり押しによりいくつかのウイニングライブ用の曲はカラオケの中に入っている。その中からマイルで使うものを選んだ。ティアラを被るものにふさわしい曲「彩 Phantasia」を。

 

 「あっマイク!」

 

 「この部屋の大きさなら要らないです。壊れちゃいますよ?」

 

 「うえっマジ!?」

 

 「屋外で歌うのが基本ですからね、声も大きくなります。じゃ、楽しんでくださいね!」

 

 デジタルが立ち上がってオーバーオールを脱ぎ捨てる。思わず新菜は両手で顔を隠したがホットパンツを履いていたらしくすらりとした脚線美と尻から生える尻尾、足元でカツカツなる蹄鉄の音に釘付けになった。ウマ娘にとっては蹄鉄シューズは常に共にあるものなので音をさせずに歩くというのは嗜みとされている。だが、ライブとなれば話は別だ。タップダンスのシューズのようにステップで奏でる音もライブのうちなのである。前奏が流れ出した。

 

 『day by day 憧れて step by step 積み重ね 君と紡ぐ未来』

 

 歌いだした瞬間、部屋をアグネスデジタルが支配した。少なくとも二人はそう感じた、柔らかな動きのダンスの一挙手一投足が洗練されていて、見る相手を楽しませようとする心遣いに満ちていた。声量も大音量のカラオケ音源にマイクなしで張り合っている。わぁ、と海夢が笑顔になった。

 

 『舞い散る花びらを従えて いま羽ばたこう 時空とんで次元も越えて 空が落ちてく fragrance 神様惑わせたい このまま 離さない 譲れない 渡さない』

 

 踊り歌うデジタルをみた新菜は昔のことを思い出していた。祖父が作ったひな人形を初めて見た時に感じた気持ち。それと数時間前のコスプレをしてイベントを目いっぱい楽しむ海夢を見た時と同じ気持ち、即ち……キレイだ、と。

 

 『ドキドキってもっとphantasia 手を伸ばし 掴もう ぎゅんとぎゅっと鼓動がこんなにいとしい ねえやっと逢えたこの瞬間 素直にありがとう ずっとずっと待っていた 私は 彩 phantasia』

 

 蹄鉄が奏でる軽やかな音とダンス、歌が二人を魅了した。気づけば海夢はアンコールと連呼してたし、新菜は拍手をしていた。デジタルはそれに応えてもう一曲デンモクに入力するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみにカラオケ屋に迎えに来た男はデジタルがこちらの世界で友達を作ったことを盛大に喜んだし来てくれるなら是非ともとバックアップを約束した。ちなみに海夢はカラオケでデジタルと撮ったツーショットをSNSにアップしてフォロワーが爆増したり、新菜は雨の日風呂場で知らないJKに相対して服を作ることになったりしたがそれはまた別の話である。なお、デジタルにその話を聞いたニシノフラワーはこちらで放送されていた「フラワープリンセス烈‼」というアニメにはまったらしくそのコスプレをすると聞いて見学したいと押し掛けるのもまたまた別の話である。

 




 未定といったな、あれは嘘だ。というわけでこれで後編です。次は新菜と海夢がURAにくる話とか面白いかなあと思っています。

 プラスしてジュジュサマとか入れられたらなあって思いましたけど来る性格じゃなさそうなきがする。ではでは次回はあるかどうかわかりませんがあったらお会いしましょう

 感想評価くれると筆が加速しますのでよろしくお願いいたします。ガソリンください


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ウマ娘と夢の国

1:他称トレーナー

とりあえず俺の話を聞いてくれ

 

2:夢の国の名無し

既視感のある始まり方

 

3:夢の国の名無し

なんだなんだイッチじゃないか

 

4:夢の国の名無し

どうしたんだい新しくスレ立てして

 

5:夢の国の名無し

有馬記念ももうすぐだろう?スぺちゃんのジャパンカップから何やるんだろって楽しみにしてたんだけど

 

6:他称トレーナー

あ、レジェンドレースなんだけど有馬記念はやらない。日程の調整の都合で来年のスケジュールがあるから本格的にレジェンドレースやるのは年明けからかな。そーれーでー、この年の瀬に際してトレーナーおじさんからウマ娘にプレゼントしようかなって

 

7:夢の国の名無し

えーーーー

 

8:夢の国の名無し

おっとイッチおじさんのとっておききちゃう?

 

9:夢の国の名無し

御大尽エピソード追加?

 

10:他称トレーナー

夢の国、貸し切ってみますた

 

11:夢の国の名無し

……え?

 

12:夢の国の名無し

………ファッ!?

 

13:他称トレーナー

まあ貸し切れたのは夜なんだけどね、日中は通常営業。人数足りないけどそこはお金パワーですわ。あ、ところでD社さんにコラボ誘われたって話したよね?

 

14:夢の国の名無し

あ~、タイキシャトルの歌ってみたが目を付けられたやつ。

 

15:夢の国の名無し

えってことはまさか……?

 

16:他称トレーナー

明後日ウマ娘全員で夢の国を泊りがけでいくゾ。ついでに踊ってみたの撮影もするから写り込みたいぜ!って人は夢の国でウマ娘を探してみよう!

 

17:夢の国の名無し

まじで?

 

18:夢の国の名無し

ワイ将、高速でチケットを取る

 

19:夢の国の名無し

判断が早い

 

20:夢の国の名無し

というかまた直近か!ゆとりをもって告知しろよオオン!?

 

21:他称トレーナー

まあそこら辺は許して。俺たちが空いてるのが年末しかなかったから……

 

22:夢の国の名無し

許さないので何か可愛いお話ください

 

23:他称トレーナー

この間チケゾーが俺にクッキー焼いてくれた。タイシンと一緒に作ってくれたらしくてちょっと不格好だったけど最高においしかった。俺はもう死んでもいい。

【ちょっと焼き色が付きすぎてはいるが美味しそうなクッキーの画像】

 

24:夢の国の名無し

ぐあああああああ!!

 

25:夢の国の名無し

誰が全体攻撃をしろと言ったんだ!

 

26:夢の国の名無し

死んだらウマ娘が悲しむから生きろイッチ

 

27:夢の国の名無し

あれ?ってことは日中って人だらけの中にウマ娘が突撃するわけですよね?

 

28:夢の国の名無し

やべーよ大混乱じゃん

 

29:夢の国の名無し

ま、まあテレビの撮影とかあるしウマ娘よりも夢の国が勝つでしょ

 

30:夢の国の名無し

普通にたのしそう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

205:他称トレーナー

やってまいりました。夢の国!

【メインエントランス前で勢ぞろいするウマ娘たち】

 

206:夢の国の名無し

本気でやりやがったぞこいつ!

 

207:夢の国の名無し

敢えて言うが……カチューシャ要らねえなこれ

 

208:夢の国の名無し

実質頭にカチューシャみたいなもん付いてるからな

 

209:夢の国の名無し

イッチこれからどうするのさ?

 

210:他称トレーナー

スタッフさんの案内で園内を回りつつD社のキャラクターと一緒に踊ってみた撮るよ?

 

211:夢の国の名無し

何その完全協力体制

 

212:夢の国の名無し

ウマ娘だけかと思いきやD社のキャラクターもかよ

 

213:夢の国の名無し

勿論観光もするんだよね?お預けは可哀想だよ?

 

214:他称トレーナー

当たり前じゃないか。何のために3日もスケジュール組んでると思ってるんだ。遊ぶためだろう

 

215:夢の国の名無し

いや踊ってみたのためって言えよ

 

216:夢の国の名無し

あれ?二日夜貸し切ったって言ったよね?もう一日は?

 

217:他称トレーナー

完全休養でホントに遊ぶ日。おっとオグリにスぺちゃんさっそくポップコーンの屋台を発見だ~~!

【ポップコーンの屋台に張り付くオグリキャップとスペシャルウィーク】

 

218:夢の国の名無し

トランペットを目にした少年かよ

 

219:夢の国の名無し

キャラメルポップコーンうまいよね。わかるわかる

 

220:夢の国の名無し

匂いが暴力的なほど食欲をそそる

 

221:夢の国の名無し

イッチ、買ってあげなよ

 

222:他称トレーナー

うむ、当然。全員分は流石に時間かかるから希望者だけかな。意外といるけど……すまんね屋台の人。荷物かさばるから紙袋で頼もう。おいオグリ、一つまでだぞ。3つも独り占めしようとするな

 

223:夢の国の名無し

まあ足りないだろうけども!

 

224:夢の国の名無し

吸い込んで食べてそう

 

225:夢の国の名無し

最初はどこへ行くん?

 

226:他称トレーナー

ウエスタンリバー鉄道前で踊って頂きます!踊るのはこのウマ娘!

【ムームーを着たタイキシャトルとスマートファルコンに抱き着かれているスティッチ】

 

227:夢の国の名無し

初手でこれとかどうなっちゃうの……?

 

228:夢の国の名無し

お客さんも触れ合いたいだろうになんとそんなことを……?

 

229:夢の国の名無し

いやでもウマ娘とD社のキャラクターが躍ってるのをショー感覚で見れるのでは?

 

230:夢の国の名無し

当然曲は~?

 

231:他称トレーナー

アロハ・エ・コモ・マイです。スティッチと言えばだよねえ。練習もしてきたから大丈夫でござる!では撮影行ってみよう!

 

232:夢の国の名無し

ウマ娘なら当然のごとく通しだろうな

 

233:夢の国の名無し

これ言っちゃ悪いけど着ぐるみの人も踊れんの?

 

234:夢の国の名無し

何言ってんだ中身なんているわけないだろ

 

235:夢の国の名無し

まあ現実の話中身の人はプロ中のプロだよ、それこそウマ娘よりもエンターテイナー

 

236:夢の国の名無し

また夢が壊れるようなこと言ってる……

 

237:夢の国の名無し

こちらスネーク、ウマ娘の一団を発見。これより観戦しまーす!

 

238:夢の国の名無し

ほんとにスネーク居やがった

 

239:夢の国の名無し

いや可愛いな。二人ともフラダンスっぽい動きで踊ってるんだけど着ぐるみとタイミング合わせられるように簡略化されてる。というか一発どりですか、当然のように

 

240:夢の国の名無し

あー、みてえ。超見てえ

 

241:夢の国の名無し

ウエスタンリバー鉄道前に突然流れるハワイアンミュージックwww

 

242:夢の国の名無し

隣のチキルームでやれwww

 

243:夢の国の名無し

他のお客さん困惑してるけどスティッチとタイキシャトルとスマートファルコンのダンスを見るために立ち止まって塊になっちゃったwww

 

244:夢の国の名無し

そりゃそうなるわ しかたないね

 

245:他称トレーナー

撮影終了!お疲れ様ですた!いやーリテイク出さなくてよかったよ、あんま占領しちゃうと迷惑だからさ。というわけでご褒美あげちゃう

【照り焼きチキンレッグを両手にもつタイキシャトルと棒アイスを食べるスマートファルコン】

【スティッチとハイタッチするスマートファルコンとタイキシャトル】

 

246:夢の国の名無し

いい光景

 

247:夢の国の名無し

イッチこれもしかして踊り切ったらなんかご褒美上げるって言ったやつ?

 

248:他称トレーナー

うん、好きなやつ買ってあげるよ~って言った。デート権をくれとテイオーが言ったけど流石にそれは不公平と言いますか時間的に無理といいますか

 

249:夢の国の名無し

まあ欲しがりそうではある

 

250:夢の国の名無し

イッチ、御次の企画をお知らせください

 

251:他称トレーナー

はーいそんなわけでところ変わってイッツアスモールワールドの前にやってきました!今回踊ってくれるのはこの二人!コスプレもしてくれたよ!曲は当然イッツアスモールワールド!

【ピーターパンの服を着たセイウンスカイとティンカーベルの恰好をしたニシノフラワー】

 

252:夢の国の名無し

何でこんなに似合うんだwww

 

253:夢の国の名無し

フラワーちゃんマジ妖精

 

254:夢の国の名無し

セイウンスカイがただのイケメンになってて草

 

255:他称トレーナー

そして途中に乱入してくれる予定の方々

【パレード衣装を着たスタッフ10人】

 

256:夢の国の名無し

ガチオブガチじゃん

 

257:他称トレーナー

そしてオグリ監督&スぺPがこちら

【両手に食べ物を持ったオグリキャップとスペシャルウィーク。指の間にチュロスが挟まっている】

 

258:夢の国の名無し

そんな食い方普通しねーよ!

 

259:夢の国の名無し

食ってるだけじゃねーか!

 

260:夢の国の名無し

お二人この後出番あるの?腹が膨れる前にやった方がいいのでは?

 

261:他称トレーナー

出番……ないわけじゃないけどメインじゃないからまあ……

 

262:夢の国の名無し

にぎやかだなー撮影。やっぱスタッフさんもプロだね、すげーわ。フラワーちゃんの笑顔プライスレス

 

263:夢の国の名無し

スカイちゃんとフラワーちゃんが手を繋いで踊った時変な声でた

 

264:夢の国の名無し

意外といるな?日程被せて夢の国に行ったやつ

 

265:夢の国の名無し

そうだよ

 

266:他称トレーナー

さて、そんなわけでお次行ってみましょう!あ、アトラクション行きたい組は別行動とってるよ。明日出番の子たちとか!頼んだぜ新人!

 

267:新人

社長、視線が痛いッス。ナンパもうざいッス

 

268:夢の国の名無し

夢の国でナンパとか何考えてんだ

 

269:夢の国の名無し

しっかりしろよ新人

 

270:新人

鉄人さんがマジで頼りになる……

 

271:夢の国の名無し

情けねー!!!

 

272:夢の国の名無し

ホンマ……こいつホンマ……

 

273:他称トレーナー

なんか不安になって胃がキリキリしてきたので次行くゾ。一刻も早く離れたウマ娘に会いたい

 

274:夢の国の名無し

ウマ娘禁断症状出てるやないか!

 

275:夢の国の名無し

イッチもウマ娘から離れられない体になっちゃいましたねえ!

 

276:他称トレーナー

そんなわけでトゥーンタウンにやってきました。日中最後の撮影をこなしてくれるのはこの3人とディズニートップ3だ!

【水兵服を着こなして水兵帽をかぶったビワハヤヒデとドナルドダック】

【ミッキーに背後からハグされてまんざらでもなさそうな赤いオーバーオールと黒いシャツをきたナリタタイシン】

【水色のパンツとオレンジの長袖ズボンに黒の上着を着て小さな帽子を被ったウイニングチケットと真正面からハグしあうグーフィー】

 

277:夢の国の名無し

ここでトップ3キタアアアア!!

 

278:夢の国の名無し

BNWとは分かってますねえ!

 

279:夢の国の名無し

現地で見れるやつマジで羨ましい

 

280:夢の国の名無し

全員可愛くてマジでヤバい

 

281:他称トレーナー

曲はミッキーマウスマーチ!なんかキャラクターさんの動きのキレが異次元なんだけど……

 

282:夢の国の名無し

多分それ中の人が普段ショーで踊ってる人だとおもうゾ

 

283:夢の国の名無し

だから中の人はいないっつってんだろ!

 

284:夢の国の名無し

夢の国で夢を壊すようなこと言うな

 

285:夢の国の名無し

人文字でMICKEYを表現するのやべえ……

 

286:夢の国の名無し

何それどうやってんの!?

 

287:夢の国の名無し

ぐあああいつ公開なんだよぉ!

 

288:夢の国の名無し

イッチホンマ……せめて配信を……!

 

289:他称トレーナー

不特定多数の誰かが映るかもしれんのにそれはちょっと……

 

290:夢の国の名無し

ド正論んんん!!!!

 

291:夢の国の名無し

コイツこういうとこだけしっかりしやがって……

 

292:夢の国の名無し

そういえばミスティは?

 

293:夢の国の名無し

流石において来たでしょ

 

294:他称トレーナー

うん、まあ残念ながら流石に馬を夢の国入場させるのは無理やったんで……涙ながらに置いていく決断をしました。あ、でも馬房でずっとテレビ電話繋いでるよ。ウオッカが時々話してあやしてる

 

295:夢の国の名無し

その手があったか

 

296:夢の国の名無し

PCに顔をくっつけるミスティが見える見える

 

297:他称トレーナー

じゃあ鼻スタンプあげるわ

【カメラいっぱいに映ったミスティストリームの鼻】

 

298:夢の国の名無し

予想通りwwww

 

299:夢の国の名無し

まあそうなるな

 

300:夢の国の名無し

終わっちゃった。いやーまじでショーみたいだったな。イッチたちどうするんだろこれから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「すごいねえトレーナー!ボクこんなテーマパーク来たの初めてだよ!」

 

 「ブライトのお父様も確か遊園地を経営してらしたような……流石にここまでの規模ではありませんが」

 

 「おー、二人とも似合ってるじゃん」

 

 「でっしょ~?」

 

 「……悪い気はしませんわ」

 

 「お、二人とも似合っとるやん。はー、こんなことするのにいくらかけたんや?」

 

 「え?聞きたい?」

 

 「……やめとくわ、ウチが気絶する」

 

 冬なせいか日も暮れた夜のディズニーリゾートで男はウマ娘たちに囲まれつつも撮影スタッフに細かく指示出しをしている。昼間では他のお客さんの迷惑を考えてできるだけスピーディーに撮影を終わらせたが男がD社と全面協力をして夜営業を貸し切ったので時間がかかる大掛かりな撮影は夜営業の時にしようという話になっていたのである。

 

 そんなわけでシンデレラ城を望む広場の前に、撮影スタッフを引き連れて男はやってきた。そして、男が嬉々としてかかった金額を教えようとするがタマモクロスはそれを拒否した。想像しただけでお腹いっぱいらしい、なんともナーバスな様子だ。男が呼んだスーパークリークが嬉々として世話を焼いているが抵抗する気力もないらしい。

 

 そして、男の目の前にいるのは本日のトリを飾る二人、白のタキシードを着こなしたトウカイテイオーとシンデレラのような煌びやかなドレスに身を包むメジロマックイーンのコンビである。ランドの方の撮影はこれで終わりで明日はシーの方で撮影をする。ということなので最後だけあり時間をかけてメイクまで済ませた二人はかなり輝いていた。

 

 男もグッと親指を立てて二人を褒めている。12月という寒い時期ではあるがウマ娘はかなり寒さに強いので問題にはならない。水着の勝負服とかいう向こうの世界で何があったのか分からないようなものも存在している以上男は何も見なかったことにした。実際ムームーを着たタイキシャトルとスマートファルコンを見て寒そうだと思ったのは事実だが。

 

 「じゃ、始めていくか!お願いします!」

 

 男が周りのスタッフたちに合図をする。男のほかにはウマ娘たちと貸し切りのためにわざわざ残って随伴してくれているランド側のスタッフたちしかいないが、ウマ娘が何をするかは昼からスタッフの間で話題になっていたらしく結構な数のスタッフが自主的に残って男たちを見物していたりする。

 

 人の目があることなどウマ娘にとっては何でもないのでウマ娘たちも気にすることなく、むしろ積極的に話したり仲良くなろうとしているようだ。男はそれに安心して監督気取りでスタッフに指示を出した。隣にいるマルゼンスキーなんて昭和のプロデューサーのようである。口に出すと拗ねてしまうので言わないが。

 

 音楽が始まる、シンデレラ劇中で使われた舞踏会のワルツである。男役のトウカイテイオーがメジロマックイーンの腰を抱き、片手を取ってステップを先取りして踊り始める。良家の子女であったトウカイテイオーもウマ娘の中でも歴史ある家系のメジロマックイーンも、そういったダンスについての心得も多少あったらしい。

 

 流石にリードする男側の知識はなかったらしかったがそこら辺はフジキセキやテイエムオペラオーが知っていた。何で知っているかと言えばフジキセキは母親の影響、テイエムオペラオーは自主的に勉強していたらしい。メジロマックイーンのほうは問題なくそう言ったダンスを踊ることが出来る。多才で羨ましいな、と男は自分のことを棚に上げまくったことを考えているがそれをスレ民が知れば手榴弾が飛んでくるだろう。

 

 ステップ、ターン、手を取りあって見つめ合い、時に優雅に、時に華麗に、そして美しく踊り続ける二人。ここがすでに外であるという事実も消え去るような空気だ。領域に至ったウマ娘はその場の空気を塗りつぶす、とビワハヤヒデから言われた言葉を男は思い出していた。なるほど、たしかにと。

 

 見せ場のメジロマックイーンを持ち上げてのリフトを決め、終盤の足を踏みそうなステップも軽やかな動きでこなす二人。後ろでライトアップされたシンデレラ城によく合っていた。踊り切り、最後の一音が消えたところでわっとスタッフたちから拍手が起こる。ぶいぶい!とこちらへブイサインをするトウカイテイオーに近づいた男は、思いっきりその頭をくしゃくしゃと撫でてやるのだった。

 

 

 

 

 

 

 「ほい、これでいいかテイオー?」

 

 「ぴ、ぴえぇぇぇ……」

 

 「次!次は私ですわ!」

 

 「ずるいデース!それがありならワタシもそうしてまシタ!」

 

 「フラワー、私たちもアレやっとこか」

 

 「すかいさん!?」

 

 やんややんやと夜のランドに姦しい乙女たちの声が響く。最後にグリーディングをとやってきてくれたキャラクターたちはみんなして口元に手を当てていた。わざとらしい演技ではあるが目の前で繰り広げられる光景はスレ民に見せれば対戦車ライフルを両手に持って乱射するであろうことは確実なのでしょうがないかもしれない。

 

 お姫様抱っこである。トウカイテイオーの膝の裏と背中に手を差し入れて横抱きに抱っこしているのは隠すまでもなくトレーナーの男である。トウカイテイオーがご褒美~~!とやかましく背中にセミのように引っ付くので仕方なくやったわけであるが本当にやってもらえるとは思ってなかったらしいトウカイテイオーは一瞬でゆでだこのように真っ赤になって変な声を出している。

 

 それを見たドレス姿のメジロマックイーンはテイオーにやるのでしたら私にも!とドレスを翻してアピールし、昼に食べ物という形でご褒美をもらった組からずるいとのお言葉を戴いている。一部ニシノフラワーをセイウンスカイがお姫様抱っこしてはいるがあれはまた別であろう。パシャパシャフラッシュの嵐にさらされているが。

 

 結局男はウマ娘全員を抱っこする羽目になった。長身のヒシアケボノやビワハヤヒデ、タイキシャトルもきちんとやってやったことに拍手を送りたい。この後男たちは貸し切ったレストランに入っていきディナーを堪能するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

539:他称トレーナー

では二日目行ってみよう!

 

540:夢の国の名無し

夜になって唐突に消えたイッチじゃないか

 

541:夢の国の名無し

トトカルチョで一気にトウカイテイオーの名があがったぞ

 

542:夢の国の名無し

そのトトカルチョまだ続いてたのか……

 

543:他称トレーナー

俺は教え子に手は出さねえって言ってるだるるぉ!?まあそれはそうと二日目トップバッターはこの二人だ!

【アラジンの衣装に身を包んだテイエムオペラオーとジャスミンの衣装のメイショウドトウ 後ろにジーニーが両手を広げている】

 

544:夢の国の名無し

うおおお、似合ってるやん!

 

545:夢の国の名無し

というかドットさんちょっとこれはえっちす(ry

 

546:夢の国の名無し

大変よくお似合いで

 

547:夢の国の名無し

どこに目向けてんだろうな

 

548:他称トレーナー

 今回は2曲、ジーニーと一緒にフレンド・ライク・ミーと二人でホール・ニュー・ワールドだ!あ、歌ってもらうよ?

 

549:夢の国の名無し

めっちゃ力はいってる!

 

550:夢の国の名無し

歌うのか!うわ、ホール・ニュー・ワールドめっちゃ聞きたい……!

 

551:夢の国の名無し

絶対フレンド・ライク・ミー楽しいやつじゃん!わちゃわちゃして楽しそう

 

552:夢の国の名無し

ドトウさんコケたんだけど大丈夫かな、と思ったらオペラオーさんのフォロー完璧すぎる!うおおお見れて良かった!

 

553:夢の国の名無し

ぐがああああ現地民羨ましいいいい!

 

554:夢の国の名無し

あ、オグリキャップさんのサインもらえて満足です。できれば全員欲しい(強欲

 

555:他称トレーナー

ハイサービスいったげて~~!

 

556:夢の国の名無し

ウマ娘がサインペン持って全員サインしてくれた、しあわせ

 

557:夢の国の名無し

夜道に気を付けろ

 

558:夢の国の名無し

憎しみで人が……!!

 

559:他称トレーナー

マジで協力してくれたD社には頭が上がらんわ。普通に飛び入りでやったら迷惑行為だけど、許可とれてマジでよかった~~。途中トラブルはあったけど問題にならなかった!流石はオペラオー!

【帽子を取られて頭を撫でられるオペラオー。耳が垂れて頬が赤い】

【ほっぺをもちもちされてるメイショウドトウ、目がグルグルしている】

 

560:夢の国の名無し

オペラオーさんが乙女だ……!

 

561:夢の国の名無し

オペラオーって突然褒められるのに弱いのか、メモッとこ

 

562:夢の国の名無し

多分イッチだからだぞ

 

563:夢の国の名無し

というかほぼそれでは

 

564:他称トレーナー

さて、出番ですぜゴルシちゃん!あとフジキセキとデジたん!君らが人魚だ!アンダー・ザ・シー、行ってみよう!

【セバスチャンの着ぐるみを着たゴールドシップ、アリエルっぽいアグネスデジタル、フジキセキ】

 

565:夢の国の名無し

それでいいのかゴルシ……!いいんだろうな、うん

 

566:夢の国の名無し

何で当然の権利のようにそこにいるんだゴルシ

 

567:夢の国の名無し

やっぱアンダー・ザ・シーいい曲だよなあ、というかデジたんのコーラスが異常にうまい

 

568:夢の国の名無し

主旋律のゴルシちゃんも歌上手いな、すげーなー

 

569:夢の国の名無し

デジたんが可愛すぎて俺はボクは私は……!

 

570:夢の国の名無し

やっぱいいコラボだな、D社英断

 

571:夢の国の名無し

イッチ次はよ!はよ!情報よこせ!

 

572:他称トレーナー

ここでいったん中断しましてショーを観戦しとうございます

 

573:夢の国の名無し

お前らがショーやってるだろいい加減にしろ!

 

574:夢の国の名無し

あー、ツブヤイターで夢の国にウマ娘がいるのバレてる~

 

575:夢の国の名無し

まあ、しょうがないね。拡散力すげえな、ウマ娘結構コスプレしてるやんww

 

576:夢の国の名無し

めっちゃ楽しそうでよかった

 

577:夢の国の名無し

まあ明日はもっと楽しむらしいし、羽を伸ばすといいさ!

 

578:夢の国の名無し

なにさまだよ

 

579:夢の国の名無し

俺様だが

 

580:夢の国の名無し

えぇ……

 




 久しぶりの投稿がこれでええのか?と思ったがまあ本編で情報だしてたしこれでいっかとなりました。掲示板なかったからね、しょうがないね。

 次回以降はまた着せ恋クロスのお話を書きたいと思います。需要あるかは知らないけど私が書きたいので!ではいつになるか分かりませんがまた次回にお会いしましょう!

 感想評価よろしくお願いいたします。


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ニシノフラワー、合わせに乱入する

 「ジュジュサマっ!あの!一つお願いがあるんですが!」

 

 『いやよ』

 

 「いうまでもなく断られたんですけどっ!!」

 

 どっとにべもなく断られたにも関わらず何が面白いのか通話状態のスマホを前にしてころころ笑い転げているのは喜多川海夢である。そして通話相手は乾紗寿叶という少女である。この紗寿叶という少女、ジュジュというコスプレネームでSNS界隈で絶大な人気を誇るコスプレイヤーであり、今回海夢とは合わせと呼ばれる合同撮影をする予定で、その打ち合わせの最中なのが現在だ。

 

 『勘違いしないで頂戴、貴方のお願いを聞く義理は私にはないわ』

 

 「まあダメ元で話しますけど!アタシの友達の友達が烈!!の大ファンで、是非とも合わせをするなら見学させて欲しいって言ってるんです!見学させてもらえるならスタジオ代を全額こちらで負担します~~って!後使ってる機材を貸してくれるって言ってました!ストロボとか、反射板とか!あと、駅前からスタジオまで送ってくれるって!」

 

 『スタジオ代を……!?』

 

 ここで紗寿叶が揺らぐ。そう、コスプレには金がかかる。特に衣装とスタジオ代、そして撮影機材だ。その内スタジオ代がなくなり、さらには撮影機材が増えるということは……いい写真が撮れるのである。両天秤が一気に許可の方へ傾きだしている。あと一押しである、海夢はここだ!と思って必殺武器を開帳した。

 

 「めっちゃ可愛い子ですよ!」

 

 『そこには魅力を感じないわ』

 

 「あれ~~!?」

 

 『でも、まあ……そうね。そこまでしてもらえるんだったら……いいわ。連れてきても』

 

 海夢の奥の手には一切の魅力を感じなかったらしい紗寿叶はにべもない言葉を返したが、スタジオ代の負担及び撮影機材の増加という甘い話には逆らえなかったらしく許可を出すことにしたらしい。彼女の頭の中では数万円のスタジオ代をぽんっとだしさらには撮影機材を持っているし、車で送迎まですることからきっと大人のカメコが来るのだろうと思っている。

 

 ちなみに海夢はそこら辺誰が来るかなど全く話してないので、ここで誤解が生まれるのであった。そして当日になると……

 

 

 

 「マジテンション下がる……雨とかないわ~~~っ!!!」

 

 「しょうがないじゃない、この季節ゲリラ豪雨なんて珍しくもないもの」

 

 「ま、まあこの雨の中スタジオまで歩く必要なくなったんですから……」

 

 「そ、そうですね……持ってる雨具だと流石に濡れちゃいます」

 

 当日はあいにくの雨であった。ざーっと土砂降りの雨の中駅の駐車場で避難しているコスプレ撮影組、新菜、海夢、紗寿叶、そして紗寿叶の妹の乾心寿の4人である。現在集合時間の10分前であるが、お行儀のいい4人はキャリーバッグを確保しながらベンチで二手に分かれてきちんと座っていた。

 

 「あ、いたいた。新菜君、海夢さん、久しぶりだね」

 

 「あ~!きた~~!!」

 

 「お久しぶりです。今日はありがとうございます」

 

 「なんのなんの。このくらいだったらいつだって……君たちが今回一緒に撮影するっていう子かな?撮影を見学するのは俺じゃないから安心してくれ。まあ俺はしがない運転手みたいなものだから」

 

 「まったまた~!ジュジュサマ、この人ヤバい人なんだよ!なんとなんと……!」

 

 ビシッと固まった紗寿叶と心寿をよそにやってきた男と知り合いのように話し出す、何が何だか分からないという感じの紗寿叶と心寿の前に男がやってきて、こういうものですと名刺を差し出した。慌てて頭を下げて受け取るとそこには、URA代表の文字が。そういえばテレビでなんか見覚えがある、と紗寿叶が思い出すと同時にえ~~~っ!と声をあげたのは心寿だ。

 

 「ゆっURAってことは……う、ウマ娘のっ!?」

 

 「おっ、知ってくれてるのかい?ありがたいねえ。今日の撮影会の話を聞いて行ってみたいって言ったのもウマ娘なんだ。ほんと、無理を聞いてくれて感謝してるよ」

 

 「ジュジュサマは知ってたんじゃない?アタシのSNS、デジちゃんとのツーショあげたし」

 

 「……クオリティの高いコスプレだと思ってたわ……」

 

 「残念ながらデジタルは今回別の仕事が入っちゃったけどね。それじゃ、車の所まで行こうか。荷物も全部乗るだろうから心配いらないよ」

 

 そして男におっかなびっくりついていく紗寿叶と心寿、そしてアグネスデジタルと出会ってから男と割と交流している新菜とデジタルからウマ娘を紹介されてる海夢は軽い足取りだ。まさか大人の男性が来るとは思ってなかった紗寿叶と心寿は気が気ではなかったが。

 

 そして男が言った通りアグネスデジタルには本日仕事、というか来ているウマ娘にも仕事があるのだがちょうどよくスケジュールを確保できたのがそのウマ娘だけでアグネスデジタルはお留守番になってしまったのだ。泣く泣く送り出してくれたので男はとりあえず帰ったら構ってやろうと思っている次第だ。そして男がレンタルした大きなワンボックスカーが見えてくる。男が鍵を開けて乗り込み。後ろのドアが開いた。中を見て海夢が目を輝かせる。

 

 「フラワーちゃん!うわっテレビ通話越しじゃなくて本物もめっちゃかわいい~~!!」

 

 「あ、海夢さん!新菜さんも!改めまして、ニシノフラワーです!今日はありがとうございます」

 

 「フラワーさん、改めて始めまして。五条新菜です」

 

 「……ちっちゃい……」

 

 「……うん」

 

 後部座席にいたのはショートカットの小さなウマ娘だった。当然だが紗寿叶と心寿はウマ娘を直接見るのは初めてである。花のような笑顔を浮かべて海夢と話しているニシノフラワーというウマ娘、二人はあっ!と思いだしていた。ネットの動画で見たことがあったからだ、競馬場で歌って踊っていたウマ娘のセンターにいた小さなウマ娘のことを。

 

 「えーっと、お二人がジュジュサマとしんじゅさん、でいいですか?許可をくださってありがとうございました。フラワープリンセス烈!面白くって、それで……」

 

 「フラワーがパソコンにかぶりつきになってみてたからなあ。珍しいこともあるもんだって思ったよ」

 

 「乾紗寿叶よ。ジュジュはコスネームなの。烈!が面白いのは分かるわ」

 

 「い、乾心寿です。よ、よろしくお願いします」

 

 「はい!ニシノフラワーって言います!11才です!どうぞフラワーって呼んでください!」

 

 全員が車に乗り込みシートベルトをつけたのを確認した男が車を出した。その中でされた自己紹介に、紗寿叶はぴしっとフリーズする。11才、見た目通りの年齢だったのか。自分より小さいがもしかしたら自分と同じで年齢よりも身長が伸びないタイプだと思っていた、ちょっと仲間を見つけた気分だった紗寿叶であったが当てが外れてしまった。

 

 そんな感じで車の中ではフラワープリンセス烈!の話題で盛り上がった。ニシノフラワーは男が契約しているサブスクリプションサービスの中で偶然自分の名前と同じアニメがあるのを見つけ興味本位で視聴し、見事にはまってしまったらしい。好きなキャラクターは主人公、全員が全員アニメを見ているのでどこが好き、あれが好きというのにわかる~~と返している。

 

 そうして今回撮影する廃病院スタジオに到着し、男は仕事があるからと荷物を下ろして去っていった。ニシノフラワーは撮影機材が入ったバッグを肩掛けに二つ背負い、さらにはアタッシュケースを手でもっている。余りの重装備に新菜が持ちますよ、というが私はウマ娘なのでこのくらいは全然余裕なんです、と返されて持たせてもらえなかった。新菜が心配してるのは重さもそうだが絵面もである。

 

 男がサラッとスタジオ代を支払って行ってしまったので中へ通され、海夢と紗寿叶はそれぞれコスプレの準備をする。衣装を着替えていると撮影場所で設営してきます、と一人で行ってしまったニシノフラワーが設営を終えて戻ってきて、二人の衣装を見て目を輝かせる。

 

 「わー!ブラックロベリアとシオンですね!凄い、カッコいいです!」

 

 「でっしょ~?ごじょーくんの衣装は凄いんだよ!ほんとやばいんだから!」

 

 「あら?あなたそのアタッシュケース……撮影機材じゃなかったのかしら?」

 

 「あ、ごめんなさい!これ私の勝負服が入ってるんです!この後スプリンターズステークスの宣材写真を撮るってトレーナーさんが。えへへ、大事なものなので肌身離さず持つようにしてるんです」

 

 「待って勝負服!?何それ超見たいんですけど!?」

 

 既に着替え終えてメイクも済ませている二人はニシノフラワーが持つアタッシュケースの中身が勝負服だと知って俄然興味が出てきた様子の海夢と無言ではあるがコスプレという趣味を持つだけありファッションへのアンテナが高い紗寿叶も同じ様子。私のでよければ……とニシノフラワーはアタッシュケースを開けて勝負服を引っ張り出して広げてみせる。艶やかでカラフルな勝負服、直接見るのは初めてな海夢がぶわっ!とテンションをあげてかぶりつきで見ている。

 

 「うわっ!すっご超かわいい……!キレーないろ……!」

 

 「ありがとうございますっ!着ると気持ちが引き締まっていつもより力が出るんです」

 

 「あーなんかわかる!ごじょーくんが作ってくれた服、なんか着るとテンション上がりまくるし!」

 

 「凄く分厚い生地ね……って固いわね!?それと重い……?」

 

 「えっ待って重い!?服だよね!?」

 

 「えーっと、勝負服はウマ娘の身体を守るためにものすごーく工夫を凝らしてるんです。転んでもある程度衝撃を吸収してくれたりとか、このくらいの重さなら私たちにとってはなんてことないですし」

 

 二人が勝負服を手に取るとその見た目に反して生地は固く、そして重かった。筋トレしてる人が身につける重りのようだとすら思えただろう。勝負服はウマ娘の身体を守る役割を持っているので衝撃を吸収するような作りをしている。その代償に普通の服とは段違いに重いが、5トンのタイヤを引いて歩けるウマ娘にとっては普通の服も勝負服も大して変わらない、それよりも気分をあげる効果と体を守る効果の方を重要視されているのだ。

 

 「~~~っ!!着てるの、見たい!ダメ!?」

 

 「ちょっ!?喜多川海夢、それは……」

 

 「はい!いいですよ?メイクは省きますけど、着るだけなら!」

 

 どうやら勝負服と目の前のニシノフラワーを見て着ているところを見たくなったらしい海夢がニシノフラワーの両手を取ってじっと目を見てお願いする。紗寿叶は流石にと思って止めようとするがニシノフラワーは軽い感じで良いですよと返事をしてしまう。そしてそのまま着替えてきますね、撮影始めて頂いても大丈夫ですから!と勝負服をもってとたたと軽い足音を立てながら更衣室へ消えていってしまった。

 

 「やった~~~!」

 

 「……良かったわね」

 

 両手をあげて喜ぶ海夢をじっとーという感じで見る紗寿叶、この後仕事で使う服だというのを分かってるのだろうか?ということである。ニシノフラワーと入れ違えになって、別の作業をしていた新菜と心寿が戻ってきて、また別の驚きがあったが。

 

 

 

 

 

 「お待たせしました~~~っ!わっ!颯馬お兄さんがいるっ!?もしかして心寿さんですか!?すごいですっ!」

 

 「まって似合い過ぎない!?滅茶苦茶かわいいんだが!?」

 

 ニシノフラワーが戻ってきたときには、すでに撮影が始まっており心寿が新菜の協力でコスプレした姿を見て瞳を輝かせていた。子供らしい純粋な喜び方であるが、その服装は勝負服、そこにいる3人と同じくらいに煌びやかだ。黄色と紫基調のドレスのような勝負服はとそれに合わさったブーツ、動くウマ耳と尻尾に海夢はメロメロ状態だ。

 

 「ふわぁ……それが勝負服、なんですね……お似合いです」

 

 「心寿さんも、一目じゃ分からないくらいです!あの……その……できればでいいんですけど、私もお写真を……」

 

 「私、でいいんですか?」

 

 「はいっ!!」

 

 「待ってアタシもフラワーちゃんと心寿ちゃんと写真撮りたい!」

 

 もじもじと頬を赤らめながら上目遣いにお願いしてくるニシノフラワー、身長の関係上どうしても上目遣いになるがそこが心寿にストレートに来たらしい。まだ中学生であれども女の子、可愛い物には目がないのだ。そしてそれに待ったをかけたのは海夢、二人と写真を撮りたいとスマホを片手に突撃してくる。紗寿叶も同じようでそわそわしていた、そして唯一我関せずなのが新菜だ。

 

 「すごいですね……生地も縫製も全く見たことない……一体どれだけの人がこれを完成させるために……」

 

 完全に職人モードである。触らせてもらってもいいですか?とニシノフラワーに尋ねるとニシノフラワーも快くいいですよ、と返す。そんなわけでスカートの一部、というかそこしか摘まめないため若干怪しい絵面になりつつもあまりに真剣に服を見る新菜に誰も何も言えなくなってしまう。ニシノフラワーは純粋なのでどういった状況なのかを全く分かっておらずニコニコしている。

 

 そして新菜が満足した後、改めて撮影会が再開された。ニシノフラワーが持参してきた照明は暗めであり、スタジオの照明よりも雰囲気にマッチしていたため物憂げな表情をした紗寿叶と海夢をより引き立てており、反射板による光のコントロールもうまくいっているらしい。その様子をニシノフラワーは尻尾を振って瞳をキラキラとさせてみていた。

 

 「今日はありがとうございました!とってもとっても楽しかったです!」

 

 「いえ、こちらも勉強になりました」

 

 「……悪くは、なかったわね」

 

 合わせが終わり、片付け着替えも終えて車に乗り込んだ中でそういった会話が行われていた。特に海夢はテンションがアゲアゲ状態でニシノフラワーと紗寿叶と一緒にとった自撮りをSNSに投稿しすさまじい勢いでおバズり申し上げていた。紗寿叶の方も同じようにニシノフラワーと撮った写真をアップしていて元から多いフォロワーをさらに増やしているところだ。

 

 「ああ、そうだ。海夢さんに新菜君。夏休み、うちの方にくるそうだけど親御さんの許可は取れたかい?取れたのなら俺の方に連絡先を貰えると嬉しいかな。娘さん息子さんを預かるわけだからきちんと挨拶しないといけないからね」

 

 「あっ!はい!パパも行っていいっていってたし!今日の夜聞いてみます!」

 

 「うちも、じいちゃんには許可もらってますから……こっちに連絡していただけると助かります」

 

 「うん、ありがとね。デジタルも喜ぶよ。今日ホントに悔しがってたからね」

 

 「いやー、モデルのお仕事でしょ?しょうがないってね、ごじょーくん」

 

 「……何の話?」

 

 「実はですね、海夢さんと若菜さん、夏休み中にURAの本部に遊びに来てくれるっておっしゃってるんです!私も楽しみなんですよ!」

 

 「良かったら君たちもどうかな?旅行代とかはうちが持つからね。フラワーと仲良くしてくれたみたいだし」

 

 「私は……」

 

 どうやらURAの本部に遊びに行くという話をしていたようで、男からの誘いに対し一匹狼気質のある紗寿叶は断ろうとしたが隣の心寿の目がキラキラと輝いているのを見てしまう。そういえばこの子……意外とウマ娘にはまってたんだったわね、と思い出した紗寿叶は言葉を飲み込んだ。自己主張が苦手な心寿の前で断ると心寿は行きたいと言えなくなってしまうからだ。

 

 「考えさせてもらってもいいですか?親に相談してみますので」

 

 「勿論、初対面だからね。これ俺の連絡先、まあホームページにも乗ってる方でもいいけど。必要だったら連絡してきてね」

 

 駅に留まると男は新しく取り出した名刺にサラサラと自分の連絡先をかき込んで改めて渡した。ちょっとずつ、この世界の人々とウマ娘が友達になっていくのが嬉しくてたまらないようだ。ついでに、ああそうだと4枚のチケットを取り出して手渡した。

 

 「少ししたら大井競馬場でウマ娘と競走馬のレースやるんだ。走るのはこの子たち、コパノリッキーとスマートファルコン、エルコンドルパサー。よかったら見においで。そのチケットがあれば特等席で見れるからさ」

 

 「え、いいん……ですか?」

 

 「うん、勿論大丈夫。折角あるんだから使わないとね」

 

 それじゃ、俺たちはこれで、と車は発進していく。残された4人は手の中にあるチケットをみて、スケジューラーを起動するのだった。

 

 

 

 車の中、男の後ろからは上機嫌なニシノフラワーの鼻歌が聞こえる。このリズムはフラワープリンセス烈!のオープニングテーマのはずだ。どうやら年上のお姉さんたちと一緒に撮影をできたことがよっぽど嬉しかったらしい。バックミラーで後ろを見ると勝負服のケースをだっこしたニシノフラワーがご機嫌にゆらゆら揺れているのが見える。

 

 「そんなに楽しかったんだ?」

 

 「はい!皆さん初めましてなのに優しくて、私と一緒に写真まで撮ってくれたんです!また……お会いしたいなあ」

 

 「そっか、よくしてもらえてよかったね。じゃあ、お仕事しに行こうか」

 

 「はいっ!」

 

 ちなみにこの後宣材写真の撮影で過去最高に映りがいい写真が撮れ、男が大絶賛したのは別の話である。




 ジャパンダートダービーってウマ娘に実装されてる馬いないんですね……まあそれはともかく着せ恋クロス2回目です。次回はURA本部に行く話、そのあとは文化祭、ハロウィンと続けていけたらなと思いますがどうなるかは不明です。

 最近筆の速度が落ちておるのでいつになるかも不明です。お許しください。ミスティストリームデビュー掲示板とかやりたいですけどね、いつになることやら。

 ではでは感想評価よろしくお願いします。またいつか~


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ある日のトレーナーの休日

343:仕事な名無し

今日も忙しや

 

344:仕事な名無し

本スレが社畜スレに早変わりよ

 

345:仕事な名無し

ミスティストリームが引退なんて嘘やろ……

 

346:仕事な名無し

まだいけるハズなんや……

 

347:仕事な名無し

イッチが判断したことなんやから文句言うな。業績としては最強もいいところやんけ

 

348:仕事な名無し

凱旋門賞にも行って、レジェンドレースもやって、やりつくした感はあるな。魔王にも勝ったし

 

349:仕事な名無し

ゴングドラム君も引退なんて嘘や……

 

350:仕事な名無し

2頭の引退のおかげでスレの雰囲気がお通夜よ

 

351:仕事な名無し

楽しい話が欲しい……

 

352:他称トレーナー

たすけて

 

353:仕事な名無し

!?

 

354:仕事な名無し

またコイツ助けを求めてる……

 

355:仕事な名無し

どうしたイッチ!?

 

356:仕事な名無し

引退式よかったじゃんか!

 

357:仕事な名無し

はい全員集合!我らがイッチ様からのご相談を受けるぞ!

 

358:仕事な名無し

アラホラサッサー!

 

359:仕事な名無し

で?なにさ

 

360:他称トレーナー

お休みって……どうやって過ごせばいいんだ……?

 

361:仕事な名無し

はい解散

 

362:仕事な名無し

くっだらねー!

 

363:仕事な名無し

休めば解決だろバカか?

 

364:仕事な名無し

休みのない俺らにケンカ売ってんのかマジで

 

365:仕事な名無し

シンプルな殺意

 

366:他称トレーナー

いやさ?ミスティの挑戦も終わって、URAも軌道に乗って、俺の稼ぎ無しでも組織が維持できるようになってさ?人増えるじゃん?俺の仕事減るやん?

 

367:仕事な名無し

お、そうだな

 

368:仕事な名無し

ウマ娘出張併走サービスはよく出来てるわ

 

369:仕事な名無し

良かったな仕事減って

 

370:仕事な名無し

まあでかい案件には出資するんやろ

 

371:仕事な名無し

あの情けない新人君が今や営業所の所長ですよ

 

372:仕事な名無し

出世頭やな

 

373:他称トレーナー

彼は頑張ってるからねえ。それで気づけば……3年ぶりにまとまった休みが取れることに気づいたんですわ。

 

374:仕事な名無し

ええやん

 

375:仕事な名無し

素直に羨ましい。ワイも連休ほしい

 

376:仕事な名無し

待ってイッチ休みあるもんだと思ってたけどもしかしてほんとに社畜やってたの

 

377:他称トレーナー

覚えてる限りで休んだのは……あれ?俺休んだっけ?年末年始とかも休んでない気がする。だって正月休みで誰もいないから、残った仕事してたし

 

378:仕事な名無し

じゅ、重症だ~~!!

 

379:仕事な名無し

い、いますぐウマ娘に甘えてくるんだイッチ!それで全部解決する!

 

380:仕事な名無し

ミスティストリームに会いに行け。そんで一緒に昼寝しろ、それで全部解決する

 

381:仕事な名無し

そういやこいつワーカーホリックだったわ

 

382:仕事な名無し

イッチ、一日のスケジュール教えてくれ

 

383:他称トレーナー

午前5時起床、身だしなみを整えてミスティの様子を見るついでに午前8時まで朝練の指導、朝食のち昼食まで書類仕事、昼食食べたら4時まで仕事、4時からトレーニングの指導、午後7時ごろまで、夕食のあとに動画撮影とかの予定を組む、あと株で稼ぐ。10時ぐらいから明日の予定の確認後身支度、12時くらいまで自由時間のち就寝!

 

384:仕事な名無し

よくお前生きてたな

 

385:仕事な名無し

……休憩時間どこ?ここ?

 

386:仕事な名無し

見る限りないですな

 

387:他称トレーナー

休憩時間はあるよ?30分とかね。まあウマ娘に構ってると正直どうでもよくなるけど。そういえばここ最近仕事してると一緒に仕事してるルドルフとかフジとかエアグルーヴの顔が青くなってくんだけど

 

388:仕事な名無し

そりゃそうだ

 

389:仕事な名無し

コイツ何時休んでるんだって思ってたんでしょ

 

390:仕事な名無し

お前何時休んでんの?

 

391:他称トレーナー

休んでないわ。いやでもウマ娘のためなら無限に働けるパワーが湧いてくる

【ニッコリ笑顔で手を振るスペシャルウィーク】

【ハグの態勢で駆け寄ってくるタイキシャトル】

【ちゃんこ鍋を差し出すヒシアケボノ】

【四つ葉のクローバーを差し出すハルウララ】

もう俺休みなんて要らないからこの子たちの笑顔で十分だわ

 

392:仕事な名無し

末期だわこいつ

 

393:仕事な名無し

マジでこれ何とかせんとそのうち過労で倒れるのではないか

 

394:仕事な名無し

どうしたらお前休むん?

 

395:他称トレーナー

いやだから一応休めるんだって一週間

 

396:仕事な名無し

おお、休め休め

 

397:仕事な名無し

ウマ娘たちが心配で倒れる前に休め

 

398:他称トレーナー

だから休みの時何したらいいかわかんないからお前らに聞いてるんじゃん。何もすることないなら仕事するわ

 

399:仕事な名無し

いかんコイツ社畜根性が染みついてやがる

 

400:仕事な名無し

ゲームすれば?

 

401:仕事な名無し

寝ろ。まずはそれからだ

 

402:仕事な名無し

ウマ娘に聞いてみれば?

 

403:仕事な名無し

それだ!

 

404:仕事な名無し

イッチ、ウマ娘に聞いてみるんだ!そうすれば一緒に何かやれるだろ!

 

405:他称トレーナー

あの子たちに迷惑かかるのはちょっと……

 

406:仕事な名無し

迷惑じゃないから!絶対喜ぶから!

 

407:仕事な名無し

じゃあミスティストリームに聞けばいいから!

 

408:仕事な名無し

動物に救い求めだしたらもう終わりだろ!

 

409:仕事な名無し

というか癒されてこい!ミスティストリームならお前の事大好きだから!疑う余地ないから!

 

410:他称トレーナー

どうしよう

 

411:仕事な名無し

今度はどうした

 

412:仕事な名無し

何時もトラブルにまみれてるなお前な

 

413:他称トレーナー

いや、通りがかりのルドルフとエアグルーヴに「休みって何したらいいんだ?」って聞いたらこの世の終わりみたいな顔をして走り去っていっちゃったから

 

414:仕事な名無し

余りに深刻すぎて会議でも開きに行ったんじゃないか?

 

415:仕事な名無し

お前には心を休める時間が必要なんだよ

 

416:他称トレーナー

ゴン君そこら辺如何思う?

【男の手からニンジンを貰うゴングドラム】

 

417:仕事な名無し

なんで魔王様はこいつにはデレデレなんだろな

 

418:仕事な名無し

将来の嫁のお父さんだからな

 

419:仕事な名無し

分かってるのだろうかそこら辺

 

420:仕事な名無し

URAがゴングドラムの避暑地に選ばれたの草生える

 

421:仕事な名無し

馬主「内陸の方が会うの楽だわ」

 

422:仕事な名無し

最強クラスの馬に対しての扱いがおかしい

 

423:仕事な名無し

俺この前投稿されたイッチが座ったゴングドラムにもたれかかって本読んでる画像でおったまげたぞ

 

424:仕事な名無し

普通なら蹴られてるんだけどなそれ、相変わらず馬と仲良し

 

425:他称トレーナー

とりあえずお前らの言う通りミスティに会いに行ってくるわ。ゴン君は俺に応えてくれないし

 

426:仕事な名無し

十分答えてるように見えるんだが

 

427:仕事な名無し

あの魔王がイッチにはデレデレな乗馬になっちゃうんだよねえ

 

428:仕事な名無し

にしてもイッチ休んでくれるといいんだけど

 

429:仕事な名無し

休みなのに仕事してる姿が見える見える

 

430:仕事な名無し

強めの幻覚であってほしいわそれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「な~ミスティ~。みんなして俺をワーカーホリックだの社畜だの言うんだ。ひどいと思わないか?いい加減拗ねるぞ俺」

 

 男はぽかぽか陽気の中で芝の上に寝っ転がっていた。男はトレーナーであり、URAの代表であり、トレーダーであり、ついでに週末農家でもあった。とどのつまり、滅茶苦茶忙しい身分なのである。さらに質が悪いのは男はこれらの仕事をすべてまとめて嬉々として行った上でさらに高水準でこなしてしまうのだ。会社にいても「ん?それ分かんない?いいよいいよ、俺やっとくから」と言って仕事を部下から奪い、そのうえでやり方を教えるような上司であったのだ。部下から仕事を奪うなと須藤から苦情が来てたりもする。

 

 そして、男は今3年ぶりの暇というやつを持て余していた。というのもミスティストリームの挑戦から3年が経過しミスティストリームが引退し繫殖牝馬入りすることが決定、そしてURAも男無しでも回る様になってしまい、男が休める時間が出てきてしまったのだ。まるで不幸なことのようだが普通に僥倖である。だが、3年という時間をみっちり働いた男は致命傷を抱えていた。

 

 それは、「休みっていうけど休みって何したらええのん?」というやつである。しかもまとめて一週間、いや一日でええわと言ったら従業員が口をそろえて「休んでください。いやマジで休んでくださいお願いします何でもしますから!」というほどの勢いで男に強制的に休暇を取らせたからである。誰よりも早く出勤し誰よりも遅く退勤するうえで4つの仕事を同時進行でこなす様を間近で見ていたらそうなるのもしょうがない話ではあるが。

 

 そんなわけで男は完全に時間を持て余したので、ウマ娘たちのトレーニングを見に行く前に、ミスティストリームに構いに来たのである。ゴロンと芝に寝転んだ男の腹を枕にして顔を置くミスティストリームの頭を撫でながら愚痴を吐く男。だがミスティストリームは男がなぜかいつもより長く自分に構ってくれることが嬉しくて仕方がないらしく仔馬が親に甘える鳴き声を出して男に甘えていた。

 

 「休みって言われてもな……俺のやりたいことは仕事にしかないんだよな」

 

 「それなら、マーちゃんと一緒にお休みしませんか?」

 

 「うおっ!?……びっくりした。マーちゃんか、トレーニングはどうしたんだ?」

 

 「行く途中だったんですけど、私専属のレンズさんが私じゃないものを映してたので」

 

 「映りに来たってか……そうか」

 

 男の隣にいつの間にか立って、膝に手をついて男を覗き込んでいたウマ娘、アストンマーチャンが男に話しかけてきた。男はウマ娘に対して負い目のようなものを感じているのではあるが、アストンマーチャンに関してはかなり重たいものを持っていた。忘れられることを嫌い、世界のマスコットを目指す彼女のトレーナーであった男は、繰り返すたびに彼女を忘れていたからだ。

 

 そして、世界が周り、ウマ娘の世界の時間が正常になった。ウマ娘の世界で夢をかなえることもできただろうに彼女はあろうことか男を追いかけてきてしまった。彼女のことを覚えてない男を前にしても、大粒の涙をその瞳からこぼしても、もう……忘れないでくださいねと男に伝え、URAにやってきた。

 

 男の隣にぽすんと寝転がったアストンマーチャンは何も言うこともなく、何もすることもなく黙っていた。ただ、そっと男の手の甲に自分の手をくっつけて、存在を確かめているようだった。忘れてしまった側と、忘れられた側。そんな関係の二人ではあるが、男も彼女も不思議とぎくしゃくすることなく、やってこれている。

 

 いつの間にかミスティストリームは男の腹に頭を置いたまま眠ってしまっていた、そして隣からも寝息が聞こえてくる。お休み3秒とは、と思い首だけ動かしてアストンマーチャンを見ると、首元には紐にかけられた香袋があった。何なんだろうと、見ようとしてみるがアストンマーチャンの大切なものだろうと考え、男は何もせず、自分も目を閉じた。

 

 

 

 

 

 男が目を覚ました時には、アストンマーチャンの姿もなく、ミスティストリームもいなかった。代わりに胸ポケットに手紙と体にはタオルケットがかけられていた。手紙にはダイワスカーレットの文字で「マーちゃんとミスティは連れていきます。ゆっくり休むこと!」と書いてあり、男は苦笑するのだった。

 

 「散歩でも行くか……」

 

 誰にともなくそう独り言を呟いた男は奇麗に畳んだタオルケットをいったん自分の部屋に置いて、自宅を後にする。本当に俺、休みの日は何もすることないな、と一人で自嘲していたが、ウマ娘たちも自分たちがいると男が仕事から離れられないと考えて一人にしてくれているのだろう。一人の時間も久しぶりだから、寂しさと妙に時間が長く感じる。少しだけ眠ったせいか、頭だけは冴えていた。

 

 「ん?ドトウか……何してるんだ?」

 

 「ひゃっ!?と、とととトレーナーさん!?」

 

 「ん、ドトウ落ち着け。何してるんだ?」

 

 「い、いえ。な何をしようかと考えてたところで……」

 

 「てことは暇?ちょっと散歩に付き合ってくれないか?」

 

 「え?わ、私でいいんですかぁ……?」

 

 「君を誘ってるんだけど?」

 

 男が玄関に向かおうとすると何か不審な動きをしているウマ娘、メイショウドトウを見つけたので声をかけた。するとビクッ!!と飛び上がったメイショウドトウが男に気づいて後ろの壁にバンっと体をぶつけて後ずさった。それがこのウマ娘の常とはいえなんだか嫌がられてるようで傷つくななんて思いつつ男は足をもつれさせて転びかけるメイショウドトウを受け止めて苦笑する。

 

 男から散歩の誘いを受けたメイショウドトウは顔を湯気が出そうなほど真っ赤にして男に尋ねる。だが嬉しさは隠しきれないようでいつも横に寝ているウマ耳がピンとたち、無意識なのだろうが男の足に尻尾が絡みついていた。じゅ、準備してきますぅ~~!と部屋にとんぼ返りするメイショウドトウを見送って男はリビングで待つことにするのだった。

 

 あんしんかばんを身に着けた私服のメイショウドトウが部屋から出てきて、男と彼女はURAを出発した。メイショウドトウがなぜか異様に緊張しているようなので、男は彼女がコケてせっかく可愛い私服を着ているのが台無しにならないかハラハラしていたが、メイショウドトウはぴっとりと男に触れるほど近くを歩いているのですぐに支えられそうであった。

 

 「せっかく出てきたし、御茶でもしていかないか?喫茶店でさ。他のみんなにはひみつだぞ?」

 

 「ぜ、ぜひっ!」

 

 「ん、じゃあ行こうか。こっちだ」

 

 そう言って男とメイショウドトウは連れ立って歩く、よくロードワークの目印にしてる樫の木を通って、商店街を横切り、地元の高校を横切る。グラウンドでは高校生たちが授業に打ち込んでいる、毎年文化祭に招待してもらっているので高校生たちとも顔見知りだ。一人気づけば全員気づくので、見つかる前に足早にその場を後にする。

 

 「マスター、俺コーヒーとモンブランね。ドトウは?」

 

 「えーっと、甘いの、あったかいの……どれにしましょう~~」

 

 「ゆっくり待つから、慌てないでな」

 

 喫茶店に入った男は慣れたように注文し、メイショウドトウは目をぐるぐるとさせて混乱している様子だったので男は落ち着かせてメニューを渡した。そのまま紅茶とシフォンケーキを選んだ彼女は男を見つめる。トレーナーさん、きちんとお休みできてるんでしょうかぁ?という感じの顔を見た男は苦笑した。

 

 「朝から一人の時間が多くてさ、意外と寂しいって思ったよ。君たちが来る前はそれが当たり前だったのにね」

 

 「わ、私もその……トレーナーさんや皆さんが一緒だと、楽しいですぅ。でも、それでトレーナーさんが疲れちゃうのは、違う、と思うんです」

 

 「うん、そうかもね。まあ俺はもう君たちがいないとダメだけどね。君たちが巣立つまでは、ちゃんと面倒見るからさ」

 

 「す、巣立ちませんっ!!!」

 

 「どうしてそんな強く否定するんだ!?」

 

 いつか大人になって、社会に出ていけるようにという男の言葉を真っ向から真っ赤になって否定するメイショウドトウに男は素っ頓狂な声をあげるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

736:他称トレーナー

巣立ちません宣言されたんだが?

 

737:仕事な名無し

ええ加減責任とれやっつーことじゃ

 

738:仕事な名無し

いい御身分ですなあええ?

 

739:仕事な名無し

攻撃的なスレ民

 

740:他称トレーナー

いやでも俺もいつまでも生きてけるわけじゃないし……順調に年食ったらあの子たちより先に死んじゃうし……

 

741:仕事な名無し

違う違う、違う、そうじゃなーい

 

742:仕事な名無し

どうしたらこいつみたいなのができるんだろう

 

743:仕事な名無し

人間不信入ってるからな。金持ってるせいで

 

744:仕事な名無し

ところでイッチ、レジェンドレースまだ?

 

745:他称トレーナー

んー、調整中。誰だおれのPCに仕事できないようにロックかけた奴は!?

 

746:仕事な名無し

多分ロジカルなあの子じゃない?

 

747:仕事な名無し

やりそう

 

748:他称トレーナー

そういえばなんか今日はウマ娘と接触回数が少なかったんよな。なんか一回につき一人しか会わなかった。

 

749:仕事な名無し

というとつまり?

 

750:仕事な名無し

どういうことだってばよ

 

751:他称トレーナー

俺が聞きてーわ。なんかね、珍しくみんなバラバラに単独行動してるの。それで、ちょうど俺が何しようか考えてる時に現れるから一緒に休日を過ごせてなんか楽しくなってきたわ

 

752:仕事な名無し

いいことじゃんよかったな

 

753:仕事な名無し

でーとやん

 

754:仕事な名無し

ええなあ

 

755:仕事な名無し

1週間その調子で過ごせ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「では、会議を始める。エアグルーヴ、議題を」

 

 「はい、今回は私たちのトレーナーについてだ。先ほど、あのたわけが休日の過ごし方を忘れるほどに仕事に打ち込んでいたことが判明した」

 

 ウマ娘の屋内用トレーニングルームに集まったウマ娘全員の前で、シンボリルドルフとエアグルーヴが議題を発表した。現在男には内緒で行われているウマ娘の会議、もう何回目かもわからないそれの内容は専らトレーナーである男のことで、そして今回はことさら重要なこととしてウマ娘たちに映っていた。

 

 「トレーナー、やっぱり休んでなかったんだ……」

 

 「で、でもでもトレーナーさんも休日があったはずじゃ……」

 

 ざわざわとざわめくウマ娘たちを手を叩いて静かにさせたエアグルーヴに促されてシンボリルドルフが口を開いた。もちろん彼女らは言わずと知れた男ガチ勢である。仮に男を傷つけようものなら彼女たちの全力キックで地球圏を離れてしまうほどの重い感情を男に向けている。というかもはやさっさと手を出させようとしてるまである。男の鋼の理性の突破はまだ難しいようではあるが。

 

 「それで、だ。この一週間の休暇……彼を放っておけばどうなるか、理解できると思う」

 

 確かにである。ほっとけば、休みなのに自分たちのためにあれこれする姿が容易に想像できる。そしてそれで休みが休みでなくなる。ちなみにこの手の議題はすでに数えられないほど行われているがそこで撃ちだされた対策を男はほとんど突破し仕事をしていた。何がやつをそこまで駆り立てるのか、コレガワカラナイ。

 

 「トレーナーさん、絶対お仕事しちゃいマース……」

 

 「するやろなあ。困ったもんやで全く」

 

 「そこで、だ。もういっその事私たちが付けばいいのではないだろうか」

 

 「カイチョーそれ、どういうこと?」

 

 逆転の発想、とでもいうように指を立てて説明したシンボリルドルフの言葉に首を傾げたトウカイテイオーが尋ねる。こほん、と咳払いをしたシンボリルドルフは逆転の発想だ、と前置きして話し出す。

 

 「今までは疲れさせてはならないと離れていたが、逆に近づいて見るのはどうだろう。誰か一人が一緒に過ごし、仕事をするのを阻止する。これならトレーナー君も無理に仕事はしないはずだ」

 

 「それってつまり……デートってことですの?」

 

 「ほわぁ~」

 

 メジロマックイーンの言葉にざわっとウマ娘たちがざわつく。メジロブライトはのんびりしていた。デート、デート!トレーナーとデート!独り占めである。ウマ娘たちの雰囲気がレース場にいるときのそれに変わった。

 

 「見方によってはそうだろう。故に、だ。レースを開催するわけにはいかない、私たちに許されたのは……これだ」

 

 そう言ってシンボリルドルフはこぶしを握って差し出した。それを察したウマ娘たちもこぶしを握る。ウマ娘の超握力で固く握られた拳を全員が一斉に振りかぶり、思いっきり突き出した!

 

 「「「「「「「「じゃん、けん、ぽん!」」」」」」」」

 

 当然ながら50回を超えるあいこののち、くじ引きの方が効率がいいと思いついたメンバーたちはくじを制作し、厳正な審査の結果選ばれたのはアストンマーチャンとメイショウドトウであった。風水と占いが効かなかったとマチカネフクキタルとコパノリッキーは崩れ落ち、スペシャルウィークとオグリキャップはやけ食いに走り、ウオッカはミスティストリームに愚痴った。

 

 結局1週間、男とのデート権をかけた会議は毎日開催されるのであったとさ。

 

 




 最近日常足りてねえなあと思ったので急ピッチで書きました。着せ恋クロス期待してた人はごめんね。うまゆるで可愛かったメイショウドトウとストーリーが重すぎるアストンマーチャンでしたとさ。

 ではでは次回お会いしましょう。今度こそ着せ恋クロス書きます


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ミスティストリームメイクデビュー応援スレ

1:ミスティストリーム応援団

きてしまったか……!

 

2:ミスティストリーム応援団

メイクデビューだああああ!!

 

3:ミスティストリーム応援団

ミスティストリームのデビューがきた!きたぞおおお!

 

4:ミスティストリーム応援団

ホンマに大きくなって……

 

5:ミスティストリーム応援団

何視点だよwww

 

6:他称トレーナー

親視点です

 

7:ミスティストリーム応援団

イッチィ!

 

8:ミスティストリーム応援団

お前は親じゃないだろ

 

9:ミスティストリーム応援団

ウオッカちゃんが言うならともかくな

 

10:他称トレーナー

俺がこの子の親だ

【成長したミスティストリームに乗る男の画像 引き綱を引いてるのはウオッカ】

 

11:ミスティストリーム応援団

大きくなったなあ(しみじみ

 

12:ミスティストリーム応援団

それでも小柄よね

 

13:ミスティストリーム応援団

400㎏ないんだっけ

 

14:ミスティストリーム応援団

ちっちゃい

 

15:ミスティストリーム応援団

ディープインパクト号も小柄やったしそっちの血がでたか?

 

16:ミスティストリーム応援団

でもウオッカ号でかかったやん?

 

17:ミスティストリーム応援団

ムキムキ筋肉ガールやったしな

 

18:ミスティストリーム応援団

むちむちといえばなるほどとなる

 

19:ミスティストリーム応援団

頭いってんのか?

 

20:ミスティストリーム応援団

ひでえ言い草だ

 

21:ミスティストリーム応援団

わし、会場入り

 

22:ミスティストリーム応援団

そういえば同期にダイワスカーレットの産駒いるけどイッチ知ってる?

 

23:ミスティストリーム応援団

ああ、スカーレットエース。クソデカいよな、ホントに2歳馬?

 

24:ミスティストリーム応援団

既に580㎏あるのは笑う

 

25:他称トレーナー

あ、それ知ってる。というかスカーレットが調べて知ったみたいで応援しに行きたがってたので行って来たよ。

 

26:ミスティストリーム応援団

まじで?

 

27:ミスティストリーム応援団

会ったん?

 

28:他称トレーナー

流石に初対面だし伝手もないから応援するだけにとどめたよ。こちら勝利時のスカーレット

【大きなサラブレッドを指さし飛び跳ねて喜ぶダイワスカーレット】

 

29:ミスティストリーム応援団

んぎゃわいいいいい!!!ところでイッチ所感教えてくんね?アレ走る?

 

30:ミスティストリーム応援団

一番信用できる馬スカウターさんオナシャス

 

31:ミスティストリーム応援団

重すぎて9番人気なのに勝っちまったから走りそうだけどな

 

32:ミスティストリーム応援団

短距離馬かなああれ

 

33:他称トレーナー

走る走らないかでいえば走るねあの馬。適性だけどおそらくマイルから長距離いけるよ。ミスティと同じだね。スタミナはスカーレットエースの方があるけど瞬発力ならミスティが上かなあ。騎手の言うことをよく聞くお馬さんだね。調教上手だと思う

 

34:ミスティストリーム応援団

イッチからそう見えるとかこれかなりのお馬さんやな?

 

35:ミスティストリーム応援団

あの体形で中長距離馬だと……?

 

36:ミスティストリーム応援団

もしかして頑丈?

 

37:ミスティストリーム応援団

ヒシアケボノよりでかいしな

 

38:他称トレーナー

こちら大きさに対抗心を燃やすヒシアケボノちゃんです

【写真をむむむ、という顔で見つめるヒシアケボノ】

 

39:ミスティストリーム応援団

そこにプライドあるんかwww

 

40:ミスティストリーム応援団

大丈夫ウマ娘では君が一番でかい

 

41:ミスティストリーム応援団

そしてビワハヤヒデもでかい

 

42:ミスティストリーム応援団

関係ない所に飛び火してハヤヒデちゃん可愛そう

 

43:ミスティストリーム応援団

そういえばイッチこんなことしてて大丈夫なん?もうすぐ出番では?

 

44:ミスティストリーム応援団

中山競馬場がパンパンや

 

45:ミスティストリーム応援団

立ち見も満杯ネット接続もやばい

 

46:ミスティストリーム応援団

新馬戦の癖にテレビ取材まで来てるんやろ?

 

47:ミスティストリーム応援団

注目度ヤバすぎて竹生える

 

48:ミスティストリーム応援団

芝を生やせ

 

49:ミスティストリーム応援団

いやどっちも生やすな

 

50:他称トレーナー

ああ、うんそれね。もう俺にできることは応援することだけだからね。あとはミスティと豊騎さんの頑張り次第だから。もちろんパドック始まったら消えるよ

 

51:ミスティストリーム応援団

何時になく落ち着いてやがるぞコイツ

 

52:ミスティストリーム応援団

どーせウマ娘たちに緊張しすぎて落ち着け言われて蹴りだされたのだと思ってたのだが

 

53:ミスティストリーム応援団

レジェンドレースでのお馴染みの一幕

 

54:ミスティストリーム応援団

はーこいつほんま

 

55:ミスティストリーム応援団

ところで今日の応援団はだーれ?

 

56:ミスティストリーム応援団

ウオッカとダスカは確定やろ?

 

57:他称トレーナー

ふむ、よかろう!イカれたメンバーを紹介するぜ!というわけで応援団その1とその2はウオッカとスカーレットです。当然ですね

【テイクアウト容器に入ったもつ煮をシェアするウオッカとダイワスカーレット】

 

58:ミスティストリーム応援団

え?うそ仲いい?この二人が?

 

59:ミスティストリーム応援団

喧嘩するほど仲がいいとは言うが

 

60:他称トレーナー

いや別に年がら年中いがみ合ってるわけじゃないよ?今回は目的が同じだから喧嘩する理由もないし。二人ともミスティには母性全開だし。

 

61:ミスティストリーム応援団

あれ?ウオッカの耳飾りは?

 

62:ミスティストリーム応援団

ああ、あの金属のまるっぽいやつ。オサレなやつでしょ?

 

63:他称トレーナー

まあそれは始まったらわかるさ。そして応援団その3!我らが生徒会長!シンボリルドルフだ!

【座って優雅にコーヒーを飲むシンボリルドルフ カメラを見てほほ笑んでいる】

 

64:ミスティストリーム応援団

おっと風向きが変わってきましたね

 

65:ミスティストリーム応援団

イッチの仕事を次々奪っていく魔性の女だ。というか眼鏡っ娘やったんか!イイゾォ!

 

66:ミスティストリーム応援団

言い方に語弊がありすぎる

 

67:他称トレーナー

割とマジで俺から仕事を奪わないで欲しい。君らにはのびのびといて欲しいんや。まあそれはともかく応援団その4とその5!ミスターシービーとナリタブライアンだ!

【サラダを前にしてそっぽを向くナリタブライアンに笑顔でサラダを差し出すミスターシービー】

 

68:ミスティストリーム応援団

風向きが台風に変わったんですが

 

69:ミスティストリーム応援団

おいおい三冠馬のバーゲンセールかよ

 

70:ミスティストリーム応援団

圧が強すぎる

 

71:ミスティストリーム応援団

どうしてこうなった

 

72:ミスティストリーム応援団

意図的な何かを感じる

 

73:他称トレーナー

うん、意図的だからね。そりゃね。あ、俺が選んだんじゃないぞ?レースの結果やからな。マジで作為的としか思えないんやが。はい応援団その6とその7!テイエムオペラオーとゼンノロブロイです!

【耳をピコピコ動かすゼンノロブロイと腰に手を当て高笑いするテイエムオペラオー】

 

74:ミスティストリーム応援団

おーーっとこれまた3冠馬

 

75:ミスティストリーム応援団

達成者が2頭しかいないのにその2頭が揃ってきちゃったかあ

 

76:ミスティストリーム応援団

俺だったらその場にいたくない。圧が強すぎる。なんや威嚇しに来たんか?

 

77:ミスティストリーム応援団

やらせとかないんすか

 

78:他称トレーナー

あったら俺は責任を取って割腹するから安心しろ

 

79:ミスティストリーム応援団

や め ろ

 

80:ミスティストリーム応援団

お前ならやりそうでこわい

 

81:ミスティストリーム応援団

ウマ娘のハイライトが出走しちゃうだろ

 

82:ミスティストリーム応援団

でもこれホントに圧ヤバいな。近寄りがたいと思う

 

83:他称トレーナー

いや別にそんなことはないと思うよ?ほらオペラオーとか大人気だし

【女性に囲まれて写真撮影をしているテイエムオペラオー】

 

84:ミスティストリーム応援団

ノリノリで草

 

85:ミスティストリーム応援団

そういえば今日の作戦は何ですか?

 

86:他称トレーナー

ないよ?豊騎さんにも自由に走らせてあげてねって言ってるし。あ、でもやっぱりウオッカからムチで叩くのはちょっとっていうのは言われてた

 

87:ミスティストリーム応援団

ウオッ母ちゃん過保護かよ

 

88:ミスティストリーム応援団

絵面を人間に代えてみろ

 

89:ミスティストリーム応援団

うわ、犯罪じゃん

 

90:ミスティストリーム応援団

騙されるな、馬だぞ馬

 

91:ミスティストリーム応援団

ツブヤイターで会場に入れなかった怨嗟の声を肴に一杯やるのは最高やな!ワイは入れたで!羨ましいやろわははのは~!

 

92:ミスティストリーム応援団

最悪やこいつ

 

93:ミスティストリーム応援団

なあ聞いてくれ

 

94:ミスティストリーム応援団

どうした急に

 

95:ミスティストリーム応援団

ワイの隣にゴルシちゃんおる。なんか絡まれてる、いい匂いするやばい。助けて

 

96:ミスティストリーム応援団

ほあああああっ!?

 

97:ミスティストリーム応援団

羨ましいぞこの野郎!

 

98:ミスティストリーム応援団

イッチ、回収はよ

 

99:他称トレーナー

ごめんけど出られへんわ。しばらく付き合ってやって欲しい。破天荒だけどなんだかんだ頭はいいし常識も弁えてるからそっけなくしとけば興味をなくしてどっか行くと思う

 

100:ミスティストリーム応援団

いやこんな美人を無視するのは無理や。早く助けて惚れてまう。というかこの前もそんなことがあったぞ!その時は全財産ニキが回収して?されて?くれたけど!

 

101:ミスティストリーム応援団

よかったな。2回目か

 

102:ミスティストリーム応援団

顔覚えられてるやん

 

103:ミスティストリーム応援団

波長が合うんだろ。ちょっと普段の過ごし方とか1例あげてみ?

 

104:ミスティストリーム応援団

カツオが食いたくなったから漁船に同行したりはしたな

 

105:ミスティストリーム応援団

良かったなお前同類だわ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はー緊張する……」

 

 「なんでアンタが緊張してるのよ」

 

 「まあ、トレーナー君はいつもそうだったからね。走るのは私たちなのに、私たちより緊張してるときた」

 

 「まあまあミスタートレーナー!コーヒーでも飲んで落ち着きなよ!」

 

 「ボクの全身からあふれ出すオーラを見れば緊張なんて引っ込むはずさ!」

 

 「……お前はいつでもそれだな」

 

 姦しい、というべきなのだろうか。男の周りには当然のようにウマ娘が集団となっているわけではあるが今回は趣というか、傾向が違うのである。ミスティストリームの応援にはダイワスカーレット、ウオッカは当たり前として、あまり他者に興味を抱かないナリタブライアン、一歩引いて物事を見ることが多いシンボリルドルフ、自由なミスターシービー、我とキャラが強いテイエムオペラオー、引っ込み思案なゼンノロブロイが男たちに用意された席に腰を掛けている。

 

 組み合わせとしてはかなり珍しい部類に入るかもしれない。男の元に続々とやってくるウマ娘たちは今や60を超え、大所帯になったが、そこでもミスティストリームはウマ娘から大人気で、かいぐりかいぐりと可愛がられている。そして、2歳を超えて成長したミスティストリームのメイクデビューともなればみんな応援したいと思うのは当たり前な話である。

 

 だとしても60人を超えたウマ娘が満杯以上を約束されている競馬場に押し掛けるのはあまりにもヤバすぎる。当日の大混乱を予測してしまえる以上自重する必要があったのだ。おそらくURAの方ではアグネスデジタルがマイクを握り熱の入った実況をしてくれるのだろうと男は思って、競馬場に紛れ込んだらしいゴールドシップがおかしなことをしないか心配になりつつここにいるわけである。

 

 「パ、パドック入りました!」

 

 「いい歩き方だ。自信と実力が釣り合っている」 

 

 ゼンノロブロイの声とナリタブライアンの感想を聞いた男はモニターを見る。ゴール前にある席ではあるが、パドックを見れるようにモニターも設置してあった。その中ではミスティストリームが他の馬を気にすることなく威風堂々とURAの厩務員に引き綱を引かれて闊歩していた。発展途上ではあれどその毛並みにハリツヤ、手入れの行き届いた尻尾とたてがみ、期待の1番人気も頷けるというものだろう。

 

 あえてここにいるウマ娘たちの共通点を上げるとしたら、併走トレーニングにおいてミスティストリームを完膚なきまでに叩き潰したウマ娘たち、といえるかもしれない。つまり、高すぎる壁としての役割を担ったウマ娘たちだ。併走回数が一番多いウオッカはともかく、ミスティストリームに対して甘さを捨てられるウマ娘たちがここにいる。

 

 だからといって全員ミスティストリームが大好きなのは変わりなく、レースでの応援を決める戦いにはまさに全員鬼神が宿っていたと男は思い出して身震いした。ウマ娘にとっては弟子なのだ、完膚なきまでに負かしても……いや負かした分だけ思い入れが深まったのかもしれない。

 

 「ゲートだな……ふふっ、こちらのメイクデビューも私たちの世界と変わらないんだね、トレーナー君」

 

 「ん?どういうことだ?」

 

 「ゲート前で駄々こねる子がいるってことだよ。ほら、あの子とあの子。スイープちゃんみたいだね」

 

 「いやー、スイープとまではいかないんじゃない?」

 

 「強烈だからなあ、アイツ」

 

 シンボリルドルフが笑いを漏らしながらそんなことを言うので疑問に思った男は尋ね返すとミスターシービーがゲート前で嫌々としている2頭の馬を差した。順番待ちをしているミスティストリームに豊騎が何かをささやくとミスティストリームはすっと移動を開始して自分のゲートに収まってしまう。観客が2度見するのを見て男はどうだうちの子は頭がいいだろうとにんまりと笑った。

 

 「豊騎さんもミスティと大分話せるようになってきたわね」

 

 「君たちのおかげだね」

 

 「そうかな?僕は彼がきちんとミスティを見てくれてる、ということもあると思うよ」

 

 「たしかに、それもそうだ」

 

 男が目線をゲートの中のミスティストリームに戻す。その左耳にはウオッカが何時も付けている耳飾りが輝いていた。お守りだとウオッカが手ずから付けたそれを身に着けレースに臨む、ミスティストリームの心境は如何なるものだろう。男がそれを想像する間もなく、実況がゲートインを完了したことを告げる。

 

 快音を立てて、ゲートが開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

347:ミスティストリーム応援団

始まったぁ!

 

348:ミスティストリーム応援団

おっしゃいけええええ!俺の10万!

 

349:ミスティストリーム応援団

ミスティストリームがんばえ~!!

 

350:ミスティストリーム応援団

はっや!スタートが完璧すぎる

 

351:ミスティストリーム応援団

ミスティストリーム通信で見てたけどやっぱ速いよな

 

352:ミスティストリーム応援団

まあ大人気なくウマ娘が叩き潰しまくってたから成長もするよねそりゃ

 

353:ミスティストリーム応援団

すげえ、半独走状態だ

 

354:ミスティストリーム応援団

豊騎の騎乗はやっぱ安定してるなあ……

 

355:ミスティストリーム応援団

既に2馬身か、あれでもイッチがミスティストリームが得意なのは差し追い込みって言ってたよな?

 

356:ミスティストリーム応援団

スタートが完璧すぎて逃げになっちまったんだろ

 

357:ミスティストリーム応援団

 

358:ミスティストリーム応援団

残り500、超余裕

 

359:ミスティストリーム応援団

後続が闘魂注入鞭してるのに追いつけんとは

 

360:ミスティストリーム応援団

あ、スパート入った!

 

361:ミスティストリーム応援団

ええ……鞭使ってないのに勝手にスパートしてる……

 

362:ミスティストリーム応援団

はっや

 

363:ミスティストリーム応援団

ミスティストリーム初勝利おめでとー!

 

364:ミスティストリーム応援団

軽い

 

365:ミスティストリーム応援団

いやもうここまで超余裕だとなんかベテランが勝ってる感じするよ

 

366:ミスティストリーム応援団

今気づいた、ミスティストリームウオッカの耳飾りしてる!

 

367:ミスティストリーム応援団

あ、ほんまや

 

368:ミスティストリーム応援団

それで応援席にいるウオッカは耳飾りつけてなかったんか

 

369:ミスティストリーム応援団

意外と似合うな、かわいい

 

370:ミスティストリーム応援団

ミスティストリームは季節ごとの帽子をよく被ってるけどね

 

371:ミスティストリーム応援団

ジャックオーランタンを被ったはいいが引っぺがして食べ始めたのは笑った

 

372:ミスティストリーム応援団

かぼちゃ美味しいねえ

 

373:ミスティストリーム応援団

よかったねえミスティストリーム、初勝利だ

 

374:ミスティストリーム応援団

あれ、おかしいな目から塩水が

 

375:ミスティストリーム応援団

そういえば1年ずっと追いかけてたんだな俺たち……

 

376:ミスティストリーム応援団

明日の朝か今日の夕方のニュースでこの新馬戦が放送されるんやろなあ

 

377:ミスティストリーム応援団

払い戻しが安いけどまあ1番人気だし

 

378:ミスティストリーム応援団

まあ、イッチがコイツヤバいっていう馬を出さなかった時点で勝ち確みたいなもんよ

 

379:ミスティストリーム応援団

油断すると足掬われるからそういうのはイッチ言わないようにしてるぞ。聞かれたら答えるだろうけどあくまでイッチの所感だし

 

380:ミスティストリーム応援団

スカウター持ってないよなあいつ

 

381:ミスティストリーム応援団

見れば怪我の具合まで分かるの頭おかしいよな。どっか痛い?って聞けるらしいし

 

382:ミスティストリーム応援団

お、イッチインタビュー答えてるやん

 

383:ミスティストリーム応援団

うーんいつも通り

 

384:ミスティストリーム応援団

シンボリルドルフが当然のように隣にいるの笑う

 

385:ミスティストリーム応援団

まるで妻みたいだぁ……

 

386:ミスティストリーム応援団

あ、そういえばゼンノロブロイちゃんメディア初露出

 

387:ミスティストリーム応援団

かわいい。うさぎちゃんみたい

 

388:ミスティストリーム応援団

でかみみ族ですね

 

389:ミスティストリーム応援団

その通称どこから湧いてきたんや

 

390:ミスティストリーム応援団

インタビュアーがいるウマ娘の名前聞いて驚いてるの草。そうだよね、3冠のオンパレードだもんね

 

391:ミスティストリーム応援団

え?まじで?次走百日草特別?はぇー

 

392:ミスティストリーム応援団

ほんほん、あ、レジェンドレースですかそうでファッ!?

 

393:ミスティストリーム応援団

シンボリルドルフとミスターシービーの二頭立て!?

 

394:ミスティストリーム応援団

えげつなさすぎるヤバい。距離は有馬か

 

395:ミスティストリーム応援団

待って仮にミスターシービーが勝ったらエモすぎるんだが

 

396:ミスティストリーム応援団

ゴングドラム君はまだ無理かなあ、いけるかぁ?

 

397:ミスティストリーム応援団

流石に発表急だしな

 

398:ミスティストリーム応援団

そういえばゴングドラム君これ見てるらしいっすね

 

399:ミスティストリーム応援団

うせやろ

 

400:ミスティストリーム応援団

最近厩舎に音楽流すのが流行ってるらしいっすよ。ウマ娘の曲限定らしいですけど

 

401:ミスティストリーム応援団

まじで?

 

402:ミスティストリーム応援団

あ、ゴングドラム君の馬主のツブヤイターでおめでとういっとるで

 

403:ミスティストリーム応援団

ところでライブはやるのか?

 

404:ミスティストリーム応援団

流石に無理やろ。この後もレースあるで

 

405:他称トレーナー

厩舎前でやるで。流石に見学は無理やけど生放送で許してな

 

406:ミスティストリーム応援団

イッチ、あいらぶゆー

 

407:ミスティストリーム応援団

きめえ

 

408:ミスティストリーム応援団

ライブあるのかやった!

 

409:ミスティストリーム応援団

あのメンツが躍るのか……?

 

410:ミスティストリーム応援団

芝中長距離最強の布陣やん

 

411:ミスティストリーム応援団

たのしみや

 

 

 

 




 お久しぶりです。新作にパワーを割いてたのですが唐突にそういえばやってくれ言われたたなと思いだしてミスティストリームメイクデビューの掲示板の様子を書いて見ました。

 次回もまた長い間開くかもしれませんので気ままにお待ちください。あくまでおまけ、おまけですので。

 それでは、またどこかで


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なんか校庭にクソデカトラック停まってるんだけどwwww

1:名無し@雑談したい

どういうことだよ

 

2:名無し@雑談したい

あんだって?

 

3:名無し@雑談したい

どういうこととかこっちが聞きたいが

 

4:名無し@雑談したい

せめて状況説明をだな

 

5:名無し@雑談したい

クソ場末の掲示板で温かくしてもらえると思うなよ学生

 

6:一般学生

あんな、校庭にクソデカトラック止まってるねん

【校庭に止まる馬運車】

 

7:名無し@雑談したい

それ馬運車や。お前の学校競馬学校かなんか?

 

8:一般学生

いんや、普通の一般的な高校だと思う

 

9:名無し@雑談したい

じゃあなんで馬運車なんて来てるんだ

 

10:名無し@雑談したい

お前の学校馬飼い始めるの?

 

11:名無し@雑談したい

はぇー、ポニーでも飼うん?

 

12:名無し@雑談したい

馬がいる学校、素敵やん?

 

13:名無し@雑談したい

競馬ブームに乗っかってるんじゃない

 

14:名無し@雑談したい

ああ、なんだっけ?日本の馬が凱旋門ぶっ壊したって話?

 

15:名無し@雑談したい

いや草

 

16:名無し@雑談したい

国際問題やめろ

 

17:名無し@雑談したい

まあ、歴史的快挙だよね。ワンツーフィニッシュで凱旋門賞制覇だなんて。まあワシらにとってはウマ娘の方が大事。だって競馬興味なーい!

 

18:名無し@雑談したい

賭け事は身を亡ぼすので賭けがないウマ娘のレース見たい

 

19:名無し@雑談したい

んだと貴様ミスティストリームをバカにしてるのか

 

20:名無し@雑談したい

やべえよ過激派ファンじゃん

 

21:名無し@雑談したい

いやだからそのお馬さんが凄いのは分かるけどウマ娘の方が好きなだけよ

 

22:名無し@雑談したい

ところで建て主きえてね?

 

23:名無し@雑談したい

生きてる~?聞こえてる~?

 

24:名無し@雑談したい

ブラジルの人聞こえますかーーー!?

 

25:一般学生

マダイキテルヨー!なんか知らんけど有名人が来るからその関係で馬運車きたっぽい。センセが午後からその人のお話を聞くって言ってた

 

26:名無し@雑談したい

あーよくあるやつ

 

27:名無し@雑談したい

ガッコの卒業生有名人が来てお話するやつね

 

28:名無し@雑談したい

貴重な授業をサボれるチャンスのやつやん

 

29:名無し@雑談したい

午後の授業が好きな奴だった場合の憎しみよ

 

30:名無し@雑談したい

体育楽しみにしてたんだけどなあ

 

31:名無し@雑談したい

オタクの俺が唯一輝けたパソコンの授業がああ!

 

32:名無し@雑談したい

トラウマニキちーっす!

 

33:一般学生

なあ、センセに誰来るのさって聞いたら豊騎武、池谷陽一、龍巳雄二つってたんだけど知ってる人いる?

 

34:名無し@雑談したい

豊騎武?ジョッキーじゃん。というか凱旋門賞で一番になった馬に乗ってた人

 

35:名無し@雑談したい

何繋がり?池谷も凱旋門賞の時の2番の馬に乗ってた人だよ

 

36:名無し@雑談したい

ジョッキーが一般学校に?なんでだろな。ユージも結構有名な騎手よ

 

37:一般学生

はぇーそうなんや。なんか知らないけどそのジョッキーの人が中学の時の担任やってたのが今のうちの校長らしいっすよ。そういえば俺生のお馬さん見るの初めて。ちょっと楽しみ

 

38:名無し@雑談したい

おいまさかその名前を並ぶと来る馬っていったら

 

39:名無し@雑談したい

ないだろ。いやフットワーク軽すぎだよ来たとしたら。引退したばっかじゃん

 

40:一般学生

馬降りてきた!なんかすげー美人に手綱轢かれてる!でっかい!まじででかい!うひょおおおお!!

【帽子を被り、上着で尻尾を隠したスーパークリークがゴングドラムの手綱を握って馬運車から降ろしている】

 

41:名無し@雑談したい

う、うせやろ

 

42:名無し@雑談したい

おいおいおいゴングドラムじゃん

 

43:名無し@雑談したい

馬主の頭どうなってんだ

 

44:名無し@雑談したい

ゴングドラム君なんだかんだG1滅茶苦茶取ってる最強格の馬やぞ

 

45:一般学生

競馬の知識が一切ないワイに分かりやすく価値を教えてクレメンス

 

46:名無し@雑談したい

時価総額10億はくだらないお馬さんです

 

47:名無し@雑談したい

まあそんくらいかなあ

 

48:一般学生

は?マジで言ってる?馬がそんなにするの?

 

49:名無し@雑談したい

するよ。というかG1レースの賞金って億単位普通にあるから稼いだ金額はそれ以上かも

 

50:名無し@雑談したい

端的に言えば世界で2番目のお馬さんやし

 

51:名無し@雑談したい

それが何でTDN高校に来てるんだ?

 

52:名無し@雑談したい

TDNは高校だった……?

 

53:一般学生

あ、もう一頭降りてきた。えっでかっ!?でっっか!?ほんとに馬?クマじゃないの!?でかすぎるんだけど!?手綱轢いてる子に滅茶苦茶甘えててでかいのにクッソ可愛い

【同じく耳と尻尾を隠したポニーテールのダイワスカーレットに手綱を引かれているスカーレットエース】

 

54:名無し@雑談したい

はいスカーレットエースきました

 

55:名無し@雑談したい

最速の2番手がきたか

 

56:名無し@雑談したい

こんなでかいくせに短距離馬じゃなくて中長距離のお馬さんなんやけど

 

57:名無し@雑談したい

ゴングドラム君以外でミスティストリームを追い詰めたお馬さんじゃん

 

58:名無し@雑談したい

なー、これって

 

59:名無し@雑談したい

しっ!まだ確定じゃないから言うな!

 

60:一般学生

なに?気になるじゃん。あー休憩時間が終わってまう!携帯弄れる時間が!

 

61:名無し@雑談したい

学生らしい

 

62:名無し@雑談したい

この流れときたらもう一頭いるやろ。というかいない方がおかしいのでは

 

63:名無し@雑談したい

あー、だよねえ。あの人なら来ないとおかしいよねえ

 

64:一般学生

あ、もう一頭降りてきた。今度は小さいなwwwwぴょこぴょこ歩いててかわいい。あれっ?!引き綱ついてない!?ノーリードのわんこか!?顔の模様がかっこいい

【馬運車から自分で降りるミスティストリーム 耳と尻尾を隠したウオッカが馬運車の下で待っている】

 

65:名無し@雑談したい

はいでたーーー

 

66:名無し@雑談したい

建て主そのお馬さんが現世界最強のお馬さんやで

 

67:名無し@雑談したい

ミスティストリームだなあどう見ても

 

68:名無し@雑談したい

引き綱無しはミスティストリームしかできない

 

69:名無し@雑談したい

日本初牝馬によるクラシック3冠と凱旋門賞1着を同時に成し遂げた化け物やぞ

 

70:名無し@雑談したい

競馬民じゃないから凄さがわかんないけど字面でヤバいのが分かる

 

71:一般学生

もしかして結構すごいことが俺の学校で起こってる?

 

72:名無し@雑談したい

まず間違いなく普通の馬主なら絶対やらないことをやってる

 

73:名無し@雑談したい

ミスティストリームの馬主とゴングドラム君の馬主が頭おかしいのは今に始まったことじゃないけどスカーレットエースの馬主も頭がおかしいことが判明してしまったな

 

74:名無し@雑談したい

ウン十億の馬を一般高校に持ってきたりはしない、というかこの先も繁殖で期待されてるのに。つうかスカーレットエースは現役やろうが!

 

75:名無し@雑談したい

何がどうしてそうなったかあのアホに聞かねばいかん

 

76:名無し@雑談したい

あのアホとは

 

77:名無し@雑談したい

URAの代表。専用スレあるし聞いてくるのだ

 

78:名無し@雑談したい

じゃあ今まで気になっていたことを話そう。画像で馬を引いてた女の子、ウマ娘だよね?

 

79:名無し@雑談したい

せやな

 

80:名無し@雑談したい

誰も突っ込まなかったのに。耳と尻尾が無かったらホントにただの美女美少女だなあ

 

81:名無し@雑談したい

あっても美女美少女やろがい!

 

82:一般学生

え?それマジ?!ウマ娘来てるの!?サインほしい!くそ、ルーズリーフしかねえ!

 

83:名無し@雑談したい

気づいてなかったのか……

 

84:名無し@雑談したい

ウマ娘のおかげで競馬業界にもブームが来たというのに

 

85:名無し@雑談したい

海外にもな!忘れてへんぞ殿下リアル王族事件を……!ガチの国際問題を!

 

86:名無し@雑談したい

女王陛下の寛大な心遣いに感謝します

 

87:名無し@雑談したい

なんじゃそれwwwww

 

88:名無し@雑談したい

ほらファインモーションってウマ娘いるやろ?あの子がアイルランドの親善大使になった一連の流れのことよ。話題に事欠かないねウマ娘は

 

89:一般学生

待ってなんか馬が寄ってきたんだけど。その、ミスティストリームっていう子。ベンチで弁当食いながら見てたのに

 

90:名無し@雑談したい

よかったじゃん。ミスティストリームは滅茶苦茶人懐っこいから撫でてあげたら?

 

91:名無し@雑談したい

お前はウン十億の馬に触れるのか?

 

92:名無し@雑談したい

値段を出すな値段を

 

93:一般学生

ウマ娘の人もきた。ダメだもうこれ以上携帯弄れねえ。ちょっと行ってくる

 

94:名無し@雑談したい

あー、うらやましい

 

95:名無し@雑談したい

ミスティストリームってあれだよね。視線に敏感だよね

 

96:名無し@雑談したい

見てたら寄ってくるからな。私に興味あるの?って顔で

 

97:名無し@雑談したい

めっちゃかわいい馬だあ。これがレース滅茶苦茶強いとか笑えねえ

 

98:名無し@雑談したい

馬って人懐っこい動物じゃないのか?

 

99:名無し@雑談したい

レースで走るサラブレッドはな。気性が荒いんだよ。だから人懐っこいなんてそれだけで貴重なんだ。ミスティストリームは別次元だけど

 

100:名無し@雑談したい

人を全く警戒しない馬だからなあ。普通なら蹴られるケツタッチされても何もしないみたいだし

 

101:名無し@雑談したい

いいなー建て主。高校にスターホースが3頭も来るなんて

 

102:名無し@雑談したい

普通にハンカチ噛み締めるぐらい羨ましいぞ

 

103:名無し@雑談したい

ウマ娘も来てるからもっとやばいんじゃない?

 

104:名無し@雑談したい

誰が来てるんだろうなあ

 

105:名無し@雑談したい

手綱引いてた子でいうとスカーレットエースはダイワスカーレットやし、ミスティストリームは言わずもがなウオッカ。多分ゴングドラム君はスーパークリークだと思う。お母さんオーラ出てたし

 

106:名無し@雑談したい

お母さんオーラis何?

 

107:名無し@雑談したい

バブみでしょ

 

108:名無し@雑談したい

魔性のお母さん

 

109:名無し@雑談したい

あれが走るんだから凄いよなあ

 

110:名無し@雑談したい

歌も踊りも凄いよねえ

 

111:名無し@雑談したい

不良のゴングドラム君が素直に言うこと聞いてるのにおでれーた

 

112:名無し@雑談したい

雑談スレなのに馬の事詳しいやつ多すぎない?

 

113:名無し@雑談したい

馬運車が判明したあたりで多分そういうやつが集まってるんだと思うぞ

 

114:名無し@雑談したい

なんてことだ、もう逃げられないぞ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、豊騎さんお疲れ様です。どうかなさったんですか?」

 

 「ええ、まあ。ミスティストリームに会いに来たんです。引退してもう半年経つじゃないですか。元気かなって」

 

 「ああ、なるほど。是非是非会ってやってください。もう来ないの?乗ってくれないの?ってウオッカに聞いてたらしいですから」

 

 「あらら、それは可哀想なことしましたね」

 

 とある日の昼過ぎ、出先から戻った男はURAの受付に話をしている豊騎を見つけて声をかける。ここ最近はミスティストリームが引退したことにより各方面から仕事の依頼が増え、男は忙しくいろんな場所に赴いていた。ウマ娘が火をつけ、そこにミスティストリームという爆薬を放り込んだ結果、現在競馬ブームが再燃しJHAはウハウハ状態だという。それに伴ってウマ娘のエキシビジョンレースやCM出演などの仕事依頼が飛び込んできておりてんてこ舞いなのだ。

 

 そして肝心のミスティストリームではあるが、引退して半年経つにもかかわらず、背中に騎手がいない状態で走るのになんだか違和感を覚えているらしい。なので男やウオッカに対し背中に乗って走ってほしいとねだったりすることも多く、ミスティストリームとウマ娘にだだ甘な男はそれに答えている。だがやはり、現役期間の全てで背中にいた豊騎にかなうわけはなく、いつあの人は来るの?と男に尋ねることも多かった。

 

 それを察したのかどうかは分からないが、豊騎は時間を見つけてミスティストリームに会いに来てくれたらしい。騎手という仕事はレースや馴致といった時間を食うものが多いのでまとまった時間を取ることは中々厳しいのかもしれないが、その貴重な時間を使って愛馬に会いに来てくれたことを男はひどくうれしく思うのだ。そしてそれは、ウマ娘も。

 

 「あら~、豊騎さんお久しぶりです~」

 

 「スーパークリーク、久しぶりだね。元気そうでよかった」

 

 受付の奥から顔を出したのはスーパークリーク、現在は受付業務のお手伝いもこなす世話好きウマ娘だ。豊騎を逆指名したという逸話がある彼女の魂の元になった馬の記憶はあまり覚えていないが豊騎自身については好意的に見ており豊騎自身もかつての相棒の面影を感じ取ることが出来るのか時間があればお茶を飲みながらゆっくり話す場面もあったりする。

 

 「クリーク、ミスティのところ行くけど一緒にくる?」

 

 「はい!是非ご一緒させてくださいな。ミスティちゃん、豊騎さんが来るの楽しみにしてたんですよ~」

 

 「はは、どうやら寂しがりに拍車がかかってるみたいだね」

 

 「馬だけに、だな」

 

 「ルドルフ、いきなり出てきてどうしたんだ?」

 

 「なに、トレーナー君が面白そうなことをするみたいだから是非混ざっておこうと思ってね」

 

 ついで顔を出したのはシンボリルドルフ、現在男の第一秘書のような位置に収まっておりせっせと書類仕事をこなす有能なウマ娘になっている。なお第二秘書はエアグルーヴでそれ以下は団子というか決めようとしたら喧嘩が起こりかねないので敢えて順番を付けないようにしている。

 

 男たちは受け付けを出て、引退馬を受け入れる為に現在拡張工事中の真っただ中であるURAの牧場に足を踏み出した。ウマ娘も増え、馬もこれから増えるとなればもっと場所が必要になるだろう。URAも男の財力を必要とせずに利益を上げられるようになり、男の手を離れつつある。誰か会長やってくれねえかなと男は思っているが誰に話してもあんたじゃなきゃダメだと言われるので仕方なく会長をやっている。トレーナーで十分なんだけどねえ、と男はぼりっと頭を掻いた。

 

 豊騎と男、そしてスーパークリークとシンボリルドルフという意外と珍しい組み合わせでミスティストリームが現在生活している厩舎の近くまで歩いていくと、ここ最近この牧場で暮らすようになったゴングドラムと仲睦まじく草を食んでいるミスティストリームが男たちに気づく。厩舎の中で作業をしていたらしいウオッカが顔をだし、ついでダイワスカーレットも顔を出した。

 

 豊騎が来てくれたのがよっぽど嬉しかったらしいミスティストリームが猛ダッシュで豊騎に近寄り、まるで犬のように飛んで跳ねて男たちの周りをぐるぐると回りだした。苦笑したウオッカが厩舎から出てくるとミスティストリームの喜びの舞はいったん収まりを見せて豊騎の前に陣取って鼻面を差し出した。豊騎は笑顔を見せてミスティストリームを撫でる。

 

 「久しぶり、ミスティストリーム。会えてうれしいよ。元気にして……うわっ!?」

 

 ミスティストリームを撫でている豊騎を鼻で強くつついたのはゴングドラムだ。どうやら乗り替わりでミスティストリームを選んだことは彼のプライドに傷をつけたらしく、豊騎に会うたびにこうやってつつくのがお決まりになってしまったらしい。とどのつまり、拗ねているらしいのだ。俺の方が強いのにと。

 

 不良とも言われるゴングドラムであるが、URAで生活を始めてからかなり丸くなっているらしい。厩務員が触ってもちょっとのことなら怒らないし、知らない人間にも警戒はすれども気にしないほどになっている。愛馬2頭に囲まれてもみくちゃにされかけてる豊騎は嬉しそうでそれを男とウマ娘たちも嬉しく思いながら眺める。

 

 ひとしきりじゃれ合った後ミスティストリームは思いだしたかのようにスキップで厩舎に入って、鞍を咥えて持ってきて豊騎の前に置いた。どうやら乗ってほしいという言葉は真実だったようでさらにミスティストリームの隣にゴングドラムも並んで2頭で圧をかけ始める。それに根負けしたのか豊騎は

 

 「わかった、乗るよ。乗らせてもらうから」

 

 「そう来なくっちゃ!よかったなミスティ」

 

 ウオッカがそう言ってミスティストリームに馬装をはじめ、続いて鞍を持ってきたスーパークリークもゴングドラムに馬装を始める。テンションが振り切れた2頭を微笑ましく男は見守るのだった。

 

 

 

 

 「そういえば、代表さん。少し相談があるんですけど……」

 

 「どうされました?」

 

 「実は、中学時代の恩師から高校で講演会をしてほしいと言われまして……ジョッキーの学校ならともかく普通高で何を話したらいいか分からないもんで。元教師とスズカから聞きましたから何かアドバイスを戴けたらと」

 

 「なるほどなるほど……いいこと思いつきました」

 

 一通り乗り終わって青空の元レジャーテーブルの上でお茶をしていると豊騎からそんなことを聞かれた男は史上まれにみるほど悪い顔で笑い、豊騎は人選を間違ったと今更後悔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

234:名無し@ウマ娘ふぁん

今日も平和やな

 

235:名無し@ウマ娘ふぁん

いいことだ

 

236:名無し@ウマ娘ふぁん

そういえばURAに豊騎が遊びに来たとか

 

237:名無し@ウマ娘ふぁん

久しぶりにミスティに会えてよかったなあ

 

238:他称トレーナー

ちょっと今からカチコミに行くぜ!

 

239:名無し@ウマ娘ふぁん

は?

 

240:名無し@ウマ娘ふぁん

イッチお前ヤクザやったんか

 

241:名無し@ウマ娘ふぁん

一から十まで説明してくれ

 

242:名無し@ウマ娘ふぁん

おいイッチ!お前一般の高校にミスティとゴングドラムとスカーレットエース連れて乗り込んだってマジか!?

 

243:名無し@ウマ娘ふぁん

……???

 

244:名無し@ウマ娘ふぁん

ちょっと脳が理解を拒んでいるんじゃが

 

245:名無し@ウマ娘ふぁん

イッチお前、奇行はもう収まったと思ってたのに

 

246:名無し@ウマ娘ふぁん

よくよく考えれば今に始まったことではないのでは?

 

247:名無し@ウマ娘ふぁん

それもそうだ

 

248:他称トレーナー

納得してくれたようでうれしい。事の始まりはレジェンドが俺に相談を持ち掛けてきたんだ「中学時代の恩師が校長やってる高校に講演会を頼まれたんだけど何話せばいいかわかんない」と

 

249:名無し@ウマ娘ふぁん

ふむふむ

 

250:名無し@ウマ娘ふぁん

なぜレジェンドに講演会を……?

 

251:名無し@ウマ娘ふぁん

まあ間違いなく有名人ではあるし。凱旋門賞のおかげで今一番ホット

 

252:他称トレーナー

そして俺はこう答えた「じゃあウマ娘とミスティ連れて乗り込んでやりましょう!」と

 

253:名無し@ウマ娘ふぁん

どうしてそうなった

 

254:名無し@ウマ娘ふぁん

頭おかしいのかお前

 

255:名無し@ウマ娘ふぁん

ばーかっ!

 

256:名無し@ウマ娘ふぁん

あほー!

 

257:他称トレーナー

好評なようでとても嬉しい。そしてそれを聞いていたらしいオペラオーが龍巳騎手に連絡をしてしまった。そしてレジェンドにもこう連絡がきた「俺もいっていい?」と

 

258:名無し@ウマ娘ふぁん

遊びに行くんじゃないんだぞ!?

 

259:名無し@ウマ娘ふぁん

いや草

 

260:名無し@ウマ娘ふぁん

いいのかそれで

 

261:他称トレーナー

そしてそのあと偶々ゴングドラムに会いに来たゴングドラムの馬主がその話を聞き、ゴングドラムも連れてっていいよ?と快諾をくれたのだ。あと流れで池谷騎手も確保した

 

262:名無し@ウマ娘ふぁん

なんでや

 

263:名無し@ウマ娘ふぁん

馬主さん愉快すぎるでしょ。ゴングドラムのことなんだと思ってるんだ?

 

264:名無し@ウマ娘ふぁん

流れで参加を決められたIKTN可哀想

 

265:名無し@ウマ娘ふぁん

大事にはしてるんだろうけど多分ゴングドラムが楽しいと思ったことをさせてあげたいって言ってたなどっかのインタビューで

 

266:他称トレーナー

そしてゴングドラムの馬主さんからなぜかスカーレットエースの馬主に話が行き、スカーレットに会わせてやって欲しいから連れてってやってとなぜか許可が下りた

 

267:名無し@ウマ娘ふぁん

えぇ……?

 

268:名無し@ウマ娘ふぁん

いいのかそれで

 

269:名無し@ウマ娘ふぁん

明らかに良くはない

 

270:名無し@ウマ娘ふぁん

ま、まあスカーレットエース君も次回のレースまで期間空いてるしそうなる、のかあ?

 

271:名無し@ウマ娘ふぁん

なるわけない

 

272:他称トレーナー

そんな感じで今回の高校訪問にはレジェンドジョッキー3人とG1競走馬3頭が一般高校に殴り込みに行く運びになってしまったんだ

 

273:名無し@ウマ娘ふぁん

なってしまったんだ、ではないが

 

274:名無し@ウマ娘ふぁん

ウマ娘誰来てんの?

 

275:名無し@ウマ娘ふぁん

あ、それ結構大事

 

276:他称トレーナー

スーパークリーク、ダイワスカーレット、ウオッカ、テイエムオペラオー、ワンダーアキュート、カレンチャン、あとエアグルーヴ

 

277:名無し@ウマ娘ふぁん

スイープトウショウは?

 

278:名無し@ウマ娘ふぁん

IKTNが可愛そうになるからやめてやれ

 

279:他称トレーナー

行かない、といったので置いてきました

 

280:名無し@ウマ娘ふぁん

IKTNのこと嫌いなのかwww

 

281:他称トレーナー

どうだろねえ。パパに似てるとは言ってるけどさ

 

282:名無し@ウマ娘ふぁん

で、このメンツで何しに行くのさ?

 

283:他称トレーナー

正直ありきたりなことは言えると思うんだけど、それじゃ子供の心には残らないから。騎手として背中で語ってもらおうかと

 

284:名無し@ウマ娘ふぁん

つまりレース?

 

285:名無し@ウマ娘ふぁん

いやグラウンドでそれは無理やろ

 

286:他称トレーナー

レースじゃないよ。彼らは馬に乗るプロなんだから、馬に乗ってる時が一番かっこいいんだよ。講演会なのにかっこいいところが見れないなんてあんまりじゃない?

 

287:名無し@ウマ娘ふぁん

イッチ……

 

288:他称トレーナー

高校生の新鮮な反応プライスレスwwww

 

289:名無し@ウマ娘ふぁん

こやつwwwww

 

290:名無し@ウマ娘ふぁん

感動して損した!

 

 

 

 




 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。といいつつ新年一発目からこれでいいのかと思いますがまあ今年初めてということでどうか一つ

 今年も頑張って力の続く限り投稿を続けていきたいと思っていますので温かく見守ってもらえると嬉しいです。

 ではでは次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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芦毛の怪物と笠松

1:笠松の名無し

オグリキャップが笠松に帰ってくる!

 

2:笠松の名無し

あんだって?

 

3:笠松の名無し

URAが発表したんだよ!笠松競馬場でオグリキャップのレースするって!

 

4:笠松の名無し

まじやん!

 

5:笠松の名無し

いやったあああああ!!!

 

6:笠松の名無し

笠松にオグリが……!

 

7:笠松の名無し

じいちゃんが遂に杖を捨てて立ち上がった

 

8:笠松の名無し

どっかのオグリキャップ限界じいちゃんの孫かお前

 

9:笠松の名無し

オグリキャップはホント凄いよなあ

 

10:笠松の名無し

あのブームはもう二度と起こらないだろうけど伝説そのものだよね

 

11:笠松の名無し

オグリのぬいぐるみ持ってるわまだ

 

12:笠松の名無し

わいも

 

13:笠松の名無し

おいどんも

 

14:笠松の名無し

正直オグリキャップはなぜ人気なのかまだ分からない

 

15:笠松の名無し

ばっかおめえあの葦毛の怪物のレース100回見てこいや。それでわかる

 

16:笠松の名無し

ぶっちゃけていうとアイドル性だと思う。地方からのし上がって中央をバクシンし、そして有馬記念のアレ。正しく神はいると思ったね

 

17:笠松の名無し

年齢層が高そうなスレですね

 

18:笠松の名無し

おじちゃんで何が悪い

 

19:笠松の名無し

いやああの熱狂を知らないなんてもったいないなあ!

 

20:笠松の名無し

クソが!

 

21:笠松の名無し

ああ知りてえなあその熱狂!

 

22:笠松の名無し

正直ディープインパクト号のアレを見てた身からするとあれ以上なんやでって言われたら気になるじゃんアゼルバイジャン

 

23:笠松の名無し

当時の車の中にオグリキャップのぬいぐるみが一つあったレベルやで

 

24:笠松の名無し

まじで国民的アイドルホースじゃん

 

25:笠松の名無し

ワイ将、いてもたってもいられず笠松に参ったで候

 

26:笠松の名無し

本日のレースも頑張ってるなあ

 

27:笠松の名無し

中央のレースもいいけど地方もいいんだよねえ

 

28:笠松の名無し

地方は地方でなんかこっちと距離感近くて好き

 

29:笠松の名無し

安心感がある

 

30:笠松の名無し

たまにいるバケモンみたいな馬を見ると掘り出し物を見つけたような気分になる

 

31:笠松の名無し

おーい、予想屋借金本舗が配信始めたぞー

 

32:笠松の名無し

でた競馬予想系配信者www

 

33:笠松の名無し

二人合わせて賭けてるのに当たっても借金が減らない系配信者www

 

34:笠松の名無し

何時破綻するやろな

 

35:笠松の名無し

ホーン、今回は笠松か

 

36:笠松の名無し

この二人組割とマジで競馬にガチだからすこ

 

37:笠松の名無し

第一レースは1200短距離か。うーん、3番、1番が熱いな

 

38:笠松の名無し

粗茶は3番か、粗挽きは8番?大穴だなあ

 

39:笠松の名無し

さて始まりました一般人インタビュー

 

40:笠松の名無し

この一般人の聞き込みがあるから一体感あるねんな

 

41:笠松の名無し

2万円一点賭けニキあらわるwwww

 

42:笠松の名無し

 

43:笠松の名無し

次に声をかけたのはキャスケット帽をかぶった女の子とスーツ姿のお兄さんか

 

44:笠松の名無し

「……予想屋本舗?……」「ああ、あの。知ってますよ。今日は笠松なんですね」

 

45:笠松の名無し

おいこのあんちゃん見たことある気がするんやが

 

46:笠松の名無し

……イッチやん

 

47:笠松の名無し

他称トレーナーやん

 

48:笠松の名無し

なんでいるしwww

 

49:笠松の名無し

粗挽きは気づいたっぽいけど粗茶は気づいてないぞこれwwww

 

50:笠松の名無し

ふぁーーーwwwww

 

51:笠松の名無し

もしかしてこのキャスケット帽被ってきょとんとしてる子って

 

52:笠松の名無し

ウマ娘ですねえ間違いなく

 

53:笠松の名無し

だれだぁ……?

 

54:笠松の名無し

「トレーナー、これは何をしてるんだ?」「インタビューだよ。今からのレースでどの馬が一番になるかを聞いて回ってるんだ」「そうなのか。そうだな、私は……9番だと思う。トレーナーはどう思う?」「んー、割と僅差だけど確かに9番かも」「そうか……!」

 

55:笠松の名無し

ここで粗茶も気づくwwww

 

56:笠松の名無し

声で分かった、このウマ娘オグリキャップだ。髪の毛まとめて帽子の中に入れてるから気づけなかった

 

57:笠松の名無し

オグリキャップだああああああ!!!!

 

58:笠松の名無し

他称トレーナーなんでそんなところにいるし

 

59:笠松の名無し

代表さんのフットワーク軽すぎwww

 

60:笠松の名無し

「あの、もしかしてURAの代表さんですか?」「あ、そうですよ。URA代表です。こっちはウマ娘の」「オグリキャップだ。よろしく頼む」「ひょえっ」

 

61:笠松の名無し

帽子の中にどうやってあの長い髪を隠してたんだ

 

62:笠松の名無し

すげえ、ウマ娘ってほんとに居るんやな

 

63:笠松の名無し

ネットの何見てたんだお前

 

64:笠松の名無し

ネットを信じるようじゃ二流ってネットで見たから

 

65:笠松の名無し

矛盾塊やめろ

 

66:笠松の名無し

野暮ったいメガネを外して帽子を取るだけでこんな変わるなんて女の子怖い

 

67:笠松の名無し

粗茶が二の句告げなくなってるの笑う

 

68:笠松の名無し

いやしょうがないでしょ。オグリキャップ号のファンらしいし

 

69:笠松の名無し

「トレーナー、固まってしまったぞ」「気持ちは分かるなあ。俺も君たちが初めて現れた時こんな感じだった」「む、少し見たいぞ」「勘弁してくれ」「それよりもトレーナー、レースが始まるぞ。笠松のレース、懐かしいな」「オグリは向こうの笠松でも走ってたんだよね。どう?こっちの笠松」「私の故郷に似ている。人が温かくて、そしてひりついたダートだ……」

 

70:笠松の名無し

きょとんとカメラを覗き込むオグリキャップちゃんクソカワユス

 

71:笠松の名無し

ダート、って言った瞬間顔が戦士みたいになるのやっば

 

72:笠松の名無し

アスリートなんだなあ

 

73:笠松の名無し

何か食ってないオグリキャップちゃん見るの新鮮

 

74:笠松の名無し

確かにURAの投稿に見切れ芸するたびなんか食ってるからなこのウマ娘

 

75:笠松の名無し

見切れ芸っていうかメインで映らないんだよね。大抵カメラ向けてもなんか食ってるか軽く首をかしげるだけだし

 

76:笠松の名無し

タマモクロスがいればウマ娘新喜劇してくれるから楽しいんだけど

 

77:笠松の名無し

天然ボケにタマちゃんが突っ込んでるだけなんだよなあ

 

78:笠松の名無し

ミスティストリームとリンゴをはんぶんこして仲良く食べる動画で浄化されたことはあったな

 

79:笠松の名無し

ま、まあ食事量はウマ娘イチよね。いっぱい食べる君がすき

 

80:笠松の名無し

いっぱいちゅき

 

81:笠松の名無し

じいちゃんが笠松に走ろうとしている助けて

 

82:笠松の名無し

じいちゃん草

 

83:笠松の名無し

粗茶wwwwそんだけ固まって第一声が「あ、レース負けた」かいwwwwいや確かに9番勝ったけどwwww

 

84:笠松の名無し

いやもう他称トレーナーいる時点でレースの予想意味ないからなあ。よっぽどが起こらないと外さないでしょ

 

85:笠松の名無し

さりげにオグリキャップちゃんも的中させてることを忘れてはいけない

 

86:笠松の名無し

「オグリ、どう見る?」「ラストスパートの末脚のパワーが足りない。もっと深く踏み込まないとダートに足をすくわれる」「トモを見ても少しやせ気味だからな。よくわかるようになったなオグリ、えらいぞ」「えへん」

 

87:笠松の名無し

えへんの所超かわいい。頭撫でられて凄い嬉しそう

 

88:笠松の名無し

手に耳が潰されてるのなんかこう、いい

 

89:笠松の名無し

分かるマン

 

90:笠松の名無し

※指導者とアスリートです

 

91:笠松の名無し

ここで粗茶と粗挽き再起動。震える手で握手とサインを希望

 

92:笠松の名無し

「私でいいのか?ほら、クリークとかタマとかの方がいいんじゃないか?」「君がいいんだってさ。してあげな」「わかった……ん、できた」

 

93:笠松の名無し

この無自覚人気ウマ娘が……!

 

94:笠松の名無し

お前じゃなきゃダメなんです!!!

 

95:笠松の名無し

粗茶が一生の宝物レベルで喜んでるの笑う

 

96:笠松の名無し

さらっと今そこにいないウマ娘の話題を出すなwww

 

97:笠松の名無し

粗茶君よかったねえ

 

98:笠松の名無し

それじゃ、って言って帽子をぽすって被せる他称トレーナー、貴様かっこつけやがって

 

99:笠松の名無し

ふぁっ!?

 

100:笠松の名無し

当然のように腕を組もうとするオグリちゃんなんなんですか

 

101:笠松の名無し

すげえ、甘えた状態で去っていったぞ

 

102:笠松の名無し

これはさては……デートやな?

 

103:笠松の名無し

地元デートですか

 

104:笠松の名無し

地元……?

 

105:笠松の名無し

本スレで聞きだしてやろうそうしよう

 

 

 

 

 

 

 「笠松か~。実は俺行ったことないんだよね」

 

 「そうなのか?トレーナーはその、馬が好きだろう?レースを見てたんじゃないのか?」

 

 「あはは、馬は好きだけどレースは全然。君らウマ娘のレースを見てからだねえ。個人的には君たちのレースの方が好きかな」

 

 「それは……嬉しい」

 

 男とそんな会話をしたオグリキャップは頬を軽く染めてはにかむ。馬と自分たちウマ娘のレースを比べて自分たちのレースの方が好きだと言ってくれたことが嬉しくて、上着の中に隠した尻尾と髪とまとめて帽子の中に仕舞った耳がもごもごと機嫌よさげに揺れる。男はそんなオグリキャップを見て和み、ぽんぽんと帽子の上から頭を2回軽く叩いて目の前の建物の中に入っていった。

 

 建物の名前は笠松競馬場。かのアイドルホースオグリキャップ号を輩出した地方競馬の競馬場である。その魂を継ぐ少女を連れてこの競馬場に来た理由は、URAと笠松競馬場とのコラボレーションイベントが開催決定されたのでその下見に来た、というわけである。

 

 他のウマ娘はお留守番、というか次回のレジェンドレースに向けて追い込みの時期に入っており、男が空いてる時間が今しか作れなかったので泣く泣く他のウマ娘を置いて競馬場で走るオグリキャップとレース場の確認に二人でやってきたのだ。そう、二人で。二人である。ラフなパンツスタイルのオグリキャップはそれを所謂デートの形であるとは思っておらず、久しぶりのお出かけとしか考えていない。それは男も同じくであるが。

 

 ちなみに他のウマ娘からは履く予定のGパンを見せて渋い顔をされた後にジャージを見せて全否定を貰った後にスカートを勧められているのだが腰布1枚でトレーナーとお出かけなど冗談ではないと真顔で言い放ち現在に至る。男と二人、笠松競馬場の中に足を踏み入れるとオグリキャップの瞳がきらりと輝いた。

 

 「笠松だ……!このダート、匂いはちょっと違うけど、同じだ」

 

 「お、ちょうどパドック始まるみたいだな。オグリ、レース見てくか?」

 

 「うん、折角来たんだから見ていこう」

 

 そう男が提案すると、レースと聞いてはウマ娘の血が騒ぐのか見学をしようという提案に1も2もなくオグリキャップは頷いた。ぽっくりぽっくりとパドックを競走馬が回っていく。ウマ娘としての姿をさらしてないにもかかわらず競走馬たちはオグリキャップを見て首をかしげる。そしてそれを見たオグリキャップも自分に何かあるのかと首をかしげる。クス、と男が笑うとなぜ笑われたのか分からないオグリキャップは少し不満げな顔に変わった。

 

 「あの、すいません。少しよろしいですか?私たち配信者の予想屋借金本舗の粗茶と粗挽きといいます。今配信の企画中でして、よければ少しお話を聞かしてもらってもいいですか?」

 

 「……予想屋本舗?……」

 

 「ああ、あの。知ってますよ。今日は笠松なんですね」

 

 「はい。それで今回の短距離なんですけど……粗挽き?どうした?」

 

 男に声をかけてきたのは配信者の男性たちでどうも配信のインタビュー企画に出てくれる人間を探していたらしい。頭の上に?マークが飛んでるオグリキャップをよそに男は撮影許可を出してしまう。改めてカメラを向けられてインタビューをしようとする配信者たちだが片割れの粗挽きという男性がどうやら男たち、というか男の正体に気づいたらしい。固まってしまった。

 

 「まあいいや。とにかく今からのレース、どの馬が1着になるか予想があれば教えてください!」

 

 「トレーナー、これは何をしてるんだ?」

 

 「インタビューだよ。今からのレースでどの馬が一番になるかを聞いて回ってるんだ」

 

 「そうなのか。そうだな、私は……9番だと思う。トレーナーはどう思う?」

 

 「んー、割と僅差だけど確かに9番かも」

 

 「そうか……!」

 

 粗挽きと呼ばれた男性のフリーズをとりあえず置いておくことにしたらしい粗茶は男たちに改めてインタビューを行う。パドックをざっと見た限りではあるが男からすれば3番の馬体の完成度になるほどと思ったが9番の絞り込み方にこれはとなったので9番かなと思っているとオグリキャップも同じだったらしく9番を選択し被ったことに嬉しそうに笑った。トレーナー、という呼称でやっと男がURAの代表だと気づいた粗茶はカメラを落としそうになるほど慌ててしまう。

 

 「あの、もしかしてURAの代表さんですか?」

 

 「あ、そうですよ。URA代表です。こっちはウマ娘の」 

 

 「オグリキャップだ。よろしく頼む」

 

 「ひょえっ」

 

 「……どうしたんだ?」

 

 わなわなと震える声で絞り出された質問に実にあっさりと答える二人。そしてそのまま男はオグリキャップの帽子を取って、頭を挟むようについている眼鏡をはずしてしまう。流れる葦毛のロングへアと頭頂部の少し色が変わった髪の毛、そしてウマ耳を見た予想屋借金本舗の二人は完全に固まってしまった。同時に予想屋借金本舗の配信はそれなりに有名だったらしく周りの注目も集めていた。そしてその中でオグリキャップが現れたことによりシンと静まってしまう。分かってないのは自分のこの世界での認知度を過小評価しているオグリキャップのみ。確信犯の男はからからと笑っていた。

 

 「トレーナー、固まってしまったぞ」

 

 「気持ちは分かるなあ。俺も君たちが初めて現れた時こんな感じだった」

 

 「む、少し見たいな」 

 

 「勘弁してくれ」

 

 「それよりもトレーナー、レースが始まるぞ。笠松のレース、懐かしいな」

 

 「オグリは向こうの笠松でも走ってたんだよね。どう?こっちの笠松」

 

 「私の故郷に似ている。人が温かくて、そしてひりついたダートだ……」

 

 まさか自分のせいで周りの時間がとまっていることに気づくわけもないオグリキャップは不思議そうに粗茶を覗き込み、その衝撃度を身をもって知っている男はまさに気持ちは分かるとうんうん頷くばかり、その衝撃の顔はこちらに初めて来たスペシャルウィークが独占しているのでそれに少し妬けたオグリキャップは軽く頬を膨らませて、レースに話を戻した。

 

 まさか笠松競馬場にオグリキャップが出現しているとは思わない実況解説そして作業員たちは粛々とレースの準備を終えていた。男たちが視線を戻すと同時にレースが始まる、そして粗茶の睨んだ通り3番の馬が飛び出し、スプリンターらしくかけていく。だが終盤あたりになって団子から抜け出して9番が逆襲をかけてハナを奪いそのまま1着でゴールしてしまった。

 

 「……あ、レース負けた」

 

 「オグリ、どう見る?」

 

 「ラストスパートの末脚のパワーが足りない。もっと深く踏み込まないとダートに足をすくわれる」

 

 「トモを見ても少しやせ気味だからな。よくわかるようになったなオグリ、えらいぞ」

 

 「えへん」

 

 ぽろりと粗茶がこぼした言葉をよそに男とオグリキャップは今のレースの分析を始める。オグリキャップのウマ娘目線という話であれど実際に走るものから出る分析は確かなもので、さらにオグリキャップはこの世界ではなくとも間違いなく歴戦のウマ娘に数えられるほどの経験値を積んでいる。男から見てもその分析は確かであった。

 

 男が褒めると物静かであるが得意げに胸を張り、男に頭を撫でられるオグリキャップにようやっと再起動を果たしたらしい予想屋借金本舗の二人は慌ててカメラを持ち直している。

 

 「あ、あの!ウマ娘のオグリキャップさんなんですよな!?俺、オグリキャップ号のファンで……レースを見て戻ってきたんだって凄い感動したんです!その、それで……出来れば握手とサインをもらえませんか!?」

 

 「私でいいのか?ほら、クリークとかタマとかの方がいいんじゃないか?」

 

 「君がいいんだってさ。してあげな」 

 

 「わかった……ん、できた」

 

 粗茶にそう求められたオグリキャップは、自分はファンサービスが苦手であるからとそういうのが得意な、外受けのいい自分の友人を出して断ろうとしてしまう。だけど男は君を求められてるんだよ、と説得しそれに納得したらしいオグリキャップはマジックペンでシンプルな大文字で粗茶と粗挽きの二人のTシャツにサインをした。

 

 そろそろ配信に出るという義理は果たしたかなと男は考え、ぽふ、と帽子をオグリキャップに被せるとそれでは、と挨拶をして笠松競馬場の奥の方に歩を進めていく。その先には頭を下げた職員がいて、男は申し訳ないことしたなあと職員に謝って職員用通路の中に消えていくのだった。

 

 

 

 

 「じゃあ、オグリ……軽くね」

 

 「ああ、任せてくれ。前哨戦だ」

 

 騒ぎになってしまったからには鎮火させないといけない、と男は思っていたがオグリキャップが走りたいと希望を出したことにより、レースの休憩時間を使ってオグリキャップがレース場を軽く走ることになった。念のため持ってきたジャージに着替えたオグリキャップは嬉しそうに観客に手を振り、そして灰色の風になって駆けだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

452:笠松の名無し

笠松競馬場にオグリキャップ出現

 

453:笠松の名無し

ありがとうございます。ありがとうございます……まさか走ってくれるなんて!

 

454:笠松の名無し

じいちゃんが見れて良かったって喜んでたよ

 

455:笠松の名無し

間に合ったのかお前のじいちゃん……

 

456:笠松の名無し

オグリキャップガチ勢の鑑

 

457:笠松の名無し

しかし走ってる時とそうじゃない時の差が激しいなオグリキャップ

 

458:笠松の名無し

走ってる時マジで化け物みたいな空気醸し出してるもんな

 

459:他称トレーナー

いえーい。意図してないけどドッキリ成功~

 

460:笠松の名無し

イッチィ!

 

461:笠松の名無し

え?意図的じゃないの?

 

462:他称トレーナー

うん、これただの下見だったからレース見たらそのまま帰るつもりだったけど面白い配信者いたから付き合ってあげよかなおもって

 

463:笠松の名無し

このイッチ日に日に図太くなってるな

 

464:笠松の名無し

それでいいのか……

 

465:他称トレーナー

ところでここら辺で美味しいご飯屋さんない?梯子するから複数教えて

 

466:笠松の名無し

居酒屋じゃねーんだぞ

 

467:笠松の名無し

オグリキャップはなあ。大食いやでなあ

 

468:笠松の名無し

イッチ、奢るからワイの店きてや!冷蔵庫空っぽにしてくれてもええで!

 

469:笠松の名無し

なんやて

 

470:笠松の名無し

予約のドタキャンで50人分の料理を廃棄しなくちゃならなくなってん。もう捨てるのも嫌だし食べて欲しい、うちの料理はおいしいんやでって

 

471:他称トレーナー

お金は払うけどじゃあ1件目はそこに行こうかな~。どこら辺?オグリがお腹を空かせてらっしゃる

【お腹を押さえて男にもたれかかるオグリキャップ】

 

472:笠松の名無し

これは限界

 

473:笠松の名無し

笠松競馬場の大通りから三番目の曲がり角の先にある帽子屋っていう店や

 

474:笠松の名無し

食物を売れ

 

475:笠松の名無し

店の名前で草

 

476:笠松の名無し

えっはやっ!?もう来た!?

 

477:他称トレーナー

担がれてこんにちは

 

478:笠松の名無し

 

479:笠松の名無し

最後の力で走ったんかwww

 

480:笠松の名無し

よし!たくさん食ってくれ~~!

 

481:他称トレーナー

美味しくてよかったねオグリ

【目をキラキラとさせながら料理を頬張るオグリキャップ】

 

482:笠松の名無し

これは飯の顔

 

483:笠松の名無し

んぎゃわいい

 

484:笠松の名無し

お腹減ってきた

 

485:競馬で全財産を溶かす男

社長、ウマ娘ちゃんたちがシュプレヒコールしてます。限界です

【私たちもトレーナーさんと出かけたいという横断幕を掲げるウマ娘たち。頭を抱える常識人の姿もある】

 

486:笠松の名無し

なんでや

 

487:笠松の名無し

草wwww

 

488:他称トレーナー

君たちにもちゃんと付き合うから。戻ってきたらクッキーでも焼くって伝えといて

 

489:競馬で全財産を溶かす男

変わりみが早いです

【真面目に練習に打ち込むウマ娘たち。エアグルーヴがため息をついている】

 

490:笠松の名無し

うーんこの

 

491:笠松の名無し

やべえ食べる速度はえええええ

 

492:笠松の名無し

カービィかな?

 

493:笠松の名無し

ちゃんと噛んで味わってるから違うだろ

 

494:笠松の名無し

オグリキャップに美味しいって言われた。泣きそう

 

495:笠松の名無し

働け店主

 

496:他称トレーナー

で、この次の店どこいけばいいかな?

 

497:笠松の名無し

もつ煮のうまいところしってる~

 

498:笠松の名無し

串揚げに興味ない?

 

499:笠松の名無し

パスタやろ

 

500:笠松の名無し

ステーキとか

 

 

 

 

 




 お疲れ様です。新年2発目です。オグリキャップのお話、にしたかった何かですハイ。そんなわけで活動報告で軽くご協力を仰げればと思っていますのでよければ覗いていってください
 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429

 ではでは今回はこれにて。ネタをたくさんくれると嬉しいですハイ、それでは


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皇帝とカウガールの再会

1:他称トレーナー

やべえよやべえよ……

 

2:本日も名無し

イッチやんどうした

 

3:本日も名無し

今日もミスティとウマ娘は元気かい?

 

4:本日も名無し

デビューはまだかのう

 

5:本日も名無し

おじいちゃんあと少しでしょ

 

6:本日も名無し

ほんでなんかあった?

 

7:本日も名無し

イッチがこうなるとか……割とよくあるな

 

8:本日も名無し

せやな

 

9:本日も名無し

大抵なんかで大変大変言っててるイメージ

 

10:本日も名無し

なんだ!普通だな!

 

11:本日も名無し

はい解散解散

 

12:本日も名無し

推しウマ娘の話しようぜ!

 

13:本日も名無し

俺デジたん

 

14:本日も名無し

スぺちゃんやろ

 

15:他称トレーナー

えらべん!……じゃなくて!一大事なんだよおおお!

 

16:本日も名無し

なんだ、まじめになんかあったのか

 

17:本日も名無し

はい再集合再集合

 

18:本日も名無し

で?はよ

 

19:本日も名無し

おれのF5 連打を止めるんやイッチ

 

20:他称トレーナー

ああ、その、ね?シンボリルドルフがこっちにわたってきた……んだけど。三日前くらいに

 

21:本日も名無し

あんだって??

 

22:本日も名無し

シンボリルドルフってあのシンボリルドルフ?

 

23:本日も名無し

皇帝シンボリルドルフ?

 

24:本日も名無し

確か前にもこっち来てたよね?ゴルシちゃんに手伝ってもらって

 

25:本日も名無し

URAもウマ娘増えたなあ

 

26:他称トレーナー

そう、そのトレセン学園生徒会長のシンボリルドルフだ。彼女が向こうでやるべきことをすべて終えたらしくて、俺の所に来てしまった

 

27:本日も名無し

おおふ……

 

28:本日も名無し

ナンノモンダイデスカ?

 

29:本日も名無し

ナンノモンダイモナイネ

 

30:本日も名無し

ラミレスビーチの誓い

 

31:他称トレーナー

いや問題がないわけじゃないよ?ただ聞いてた話と夏のあの頃とは随分と印象が違うなあとは思ったけど。他のウマ娘の前では凛としてるし

 

32:本日も名無し

お前の前だと違うの?

 

33:他称トレーナー

なんか甘えたがりでボディタッチをされたがる。仕事してる時もナチュラルに隣にぴったりくっついて座るし目が合うとトロン、って感じで微笑むんだ。かわいい

 

34:本日も名無し

本音漏れてて草

 

35:本日も名無し

前上がってた画像ってあの凛とした顔のイケメンな美女やったよな?

 

36:本日も名無し

あれが、甘えて、とろんとほほ笑む

 

37:本日も名無し

羨ましい!

 

38:本日も名無し

なんだ惚気か貴様!許さんぞ!

 

39:本日も名無し

いい立場でござんすな!

 

40:本日も名無し

なんだ自慢か!自慢のためにスレ立てたのか!

 

41:他称トレーナー

ああその本題はここからでありまして。今日、レジェンドがミスティの調教にやってきたんですよ

 

42:本日も名無し

お、レジェンド直々の調教

 

43:本日も名無し

ゴングドラム君も忙しいのにレジェンドも忙しいねえ

 

44:他称トレーナー

ほんと、あの人大変だよなあ

 

45:本日も名無し

お前が言うな社畜

 

46:本日も名無し

鏡見ろ社畜

 

47:本日も名無し

休め社畜

 

48:他称トレーナー

泣きそう

 

49:本日も名無し

残当

 

50:他称トレーナー

もう泣かない。そんでな。ルドルフがいることがな、レジェンドにバレてもうてん

 

51:本日も名無し

はぇー

 

52:本日も名無し

レジェンドも嬉しいよな。3冠馬で皇帝な馬の魂を継いだウマ娘に会えるなんて。わしも会いたいぞ

 

53:本日も名無し

なんだろう。穏やかにコーヒー飲みながら話してそう

 

54:本日も名無し

レジェンドも穏やかな人だし似合うだろなあ

 

55:本日も名無し

何故か隣にいるサイレンススズカ

 

56:本日も名無し

ありうるwwww

 

57:他称トレーナー

スズカなら今日も元気に走ってるよ

【楽しそうに走る笑顔のサイレンススズカ】

 

58:本日も名無し

癒し

 

59:他称トレーナー

そんでな?レジェンドはURAで愛馬の魂を持つウマ娘に再会できたわけですやん?

 

60:本日も名無し

せやな

 

61:本日も名無し

それがなにか

 

62:他称トレーナー

他にも自分の愛馬にまた会いたいっていう人、多分いるわけですやん

 

63:本日も名無し

せやな

 

64:本日も名無し

くどいので結果だけ話してくれ

 

65:他称トレーナー

ルドルフの主戦だった岡本雪雄元騎手に連絡がいってもうた、たすけて

 

66:本日も名無し

まーた重い重力引き寄せてる……

 

67:本日も名無し

いやもはやそれは覚悟決めるしかないのでは

 

68:本日も名無し

そこらへんはもう慣れっこだろ

 

69:本日も名無し

良かったなあ。もう岡本さんもいい年だから会えてうれしいんじゃないか

 

70:本日も名無し

シンボリルドルフは覚えてるのか?ライスシャワーとかサイレンススズカみたいに

 

71:他称トレーナー

ルドルフは覚えてる。というか全部のレースをそらんじれるくらいに細部まで覚えてるよ。岡本元騎手の顔も、かけてくれた言葉も全部覚えてるって

 

72:本日も名無し

まじか

 

73:本日も名無し

それは、すごいな。だって言うなれば前世だろ?

 

74:本日も名無し

いくら夢で見れるとは言っても明晰夢なんてレベルじゃないじゃん

 

75:他称トレーナー

「記憶力だけは自信があるんだ。皇帝(オレ)を皇帝にした立役者の言葉を私が思いださないで誰が思いだすんだ?」ってイケメン顔で言ってた

 

76:本日も名無し

これはまごうことないイケメン

 

77:本日も名無し

何でイッチはそんなにおびえてんの?ルドルフ取られるのが嫌とか?

 

78:他称トレーナー

そんなくだらない話ではない。問題は……岡本騎手が今現在こちらに向かってるという話と、俺がたったいまアグネスタキオンになんだかよくわからん薬を飲まされて全身が光り輝いてることが問題なんだ

 

79:本日も名無し

あんだって?

 

80:本日も名無し

全身が、光り輝く?

 

81:本日も名無し

またまた御冗談を

 

82:他称トレーナー

これがゲーミングトレーナーだ

【七色に発光する男の後ろで高らかにマッドな笑いをするアグネスタキオン】

 

83:本日も名無し

ぶっはwwwww

 

84:本日も名無し

それなんか悪いものはいってない?大丈夫?

 

85:本日も名無し

うーん感動の再会にこれはあんまりすぎる

 

86:本日も名無し

アグネスタキオンは何やってるんだ

 

87:他称トレーナー

【「私はトレーナーを発光させました」というプレートを首から下げて耳を後ろに寝かしたエアグルーヴの説教を受けるアグネスタキオン】

 

88:本日も名無し

激おこエアグルーヴ

 

89:本日も名無し

これはしょうがない

 

90:本日も名無し

で、イッチマジでどうするの

 

91:他称トレーナー

しょうがないのでタキオンの実験室の薬を片っ端から飲んで消せないか試そうとしたらタキオンが泣いて謝ってきたので許した

 

92:本日も名無し

お前は自分の命を何だと思ってるんだ

 

93:本日も名無し

軽率に死のうとするな

 

94:本日も名無し

これが狂った瞳の光ですか

 

95:本日も名無し

そういう方向の狂気は持ち合わせてないと思うんだけどなあ

 

96:本日も名無し

岡本騎手はもうお年なんだから驚かすようなことするなよイッチ

 

97:他称トレーナー

タキオンが半泣きで作った薬のおかげで元に戻れたので何とかなりそうです。これに懲りたら光らせるのはやめてくれ。ミスティがビビって近寄らなくて傷ついてんだ

 

98:本日も名無し

マジでそれは傷つく奴www

 

99:本日も名無し

イッチお前wwwミスティにwww避けられたんかwwwwうぇwwっうぇwwww

 

100:他称トレーナー

そんな笑わなくてもいいじゃん!お前らだって七色に輝く奴がいたら避けるだろ!?

 

101:本日も名無し

まごうことなきHENTAIだからな

 

102:本日も名無し

つまりイッチは変態?

 

103:本日も名無し

まあある意味変態

 

104:他称トレーナー

いい加減泣くぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「意外と落ち着いてるな、ルドルフ」

 

 「ふふっそうだね。そういう君こそ、落ち着いてるじゃないか」

 

 「直前まで七色に輝いてたらそりゃ落ち着くわ」

 

 「トレーナーさん、タキオンの担当してた時大体光ってまシタヨ?」

 

 「……ホントに俺はどういうやつだったんだろうなあ……」

 

 「マイ、フェイバリットナンバーワントレーナーさんデース!」

 

 現在、URAの事務所の入り口にあるソファでシンボリルドルフとタイキシャトル、そして男が座っていた。男の目の前にいるシンボリルドルフはちょうど二日ほど前にこちらの世界にやってきている。その際の彼女は非常に落ち着いたもので考えを整理する時間は沢山あったから、とやはり私は君のそばに居たいんだという言葉を男に投げかけて翌日からトレーニングにも参加するほどのバイタリティを見せていた。

 

 そこで出会ったのがミスティストリームの調教にやってきていた豊騎で、早くもミスティストリームを可愛がっていたシンボリルドルフに出くわし、お互いに自己紹介をする流れになった。シンボリルドルフ、という名前を聞いた豊騎は恐る恐るといった形ではあるもののシンボリルドルフに対して写真を一つ差し出してこの人を覚えているかと聞いた。

 

 その写真に写っていたのはかつて彼女が彼だった時の相棒の姿でシンボリルドルフはもちろんすべて覚えていると返答した。豊騎はその言葉を聞き、調教終わりに電話をかけた。写真の人物……即ち岡本雪雄に。70歳を超えて既に引退をしてしまった岡本であっても自伝という形でシンボリルドルフを本にするほど入れ込んでいる男である。すぐに会いたいという話は男に伝わった。

 

 まあ豊騎や斗馬という前例があったので男も当然否というわけでもなく、シンボリルドルフ自身も非常に乗り気なだけあり今回の運びになったわけである。他に岡本を覚えていたのがタイキシャトルでその二人が今回お出迎え役となった。で、その前にアグネスタキオンが男の飲み物に混ぜた薬によってゲーミングに発光する事件が発生し、滅茶苦茶叱られたのは余談である。

 

 「ユキオ、ワタシには会いに来ない癖にルドルフには会いにくるなんてフコーヘーデスネ!」

 

 「こっちのタイキには結構会いに行ってると思うよ。シンボリルドルフはもう、いないからね」

 

 「むぅ、確かにユキオとワタシは初対面ですからネ、仕方ありまセン。コチラの私を可愛がってくれてるなら許しマス」

 

 「そうか……こっちの私はもういないんだったな。彼を乗せた身としては、もっとそばにいられればよかったのだが」

 

 そんなことを3人で話し合っていると、ここ最近整備されたURAの私道を通って1台の車が駐車場に入ってきた。その様子に男は大きく深呼吸して立ち上がる。それに続いてシンボリルドルフとタイキシャトルも立ち上がった。どうもタイキシャトルはテンションが振り切れているらしく尻尾が盛んに揺れているのに対しシンボリルドルフはクスリと苦笑だけしている。

 

 事務所のドアを開けて外に出ると、車の後部座席からしゃんとした立ち姿の還暦を超えたであろう老人が降りてきた。老人はこちらに気づくとハッとしたような顔でシンボリルドルフとタイキシャトルを見つめている。どうやら彼が岡本雪雄元騎手で間違いないらしい。男は彼に声をかけることにした。

 

 「初めまして、URA代表の○○と申します。岡本雪雄元騎手とお見受けしますが」

 

 「ええ、ええ、そうです。この度は無理を通してくださって感謝してます……」

 

 「良ければ事務所にどうぞ。積もる話もあるでしょう」

 

 そう言って男は岡本を応接室に案内する。まだ春とは言え冷え込む日もあるので気を利かせたキッチン担当の従業員たちが温かいコーヒーとお茶請けを用意してくれた。改めて対面に座った男が二人に促すと

 

 「コンニチハ!タイキシャトルデース!んー、初めまして?それとも久しぶりデスカ?」

 

 「ああ、やっぱりシャトル、君だったのか。あのいたずら馬がこんな美人になるなんてな。久しぶり、そして初めまして」

 

 「やあ、久しぶりだ雪雄君。見慣れない姿かもしれないが、私はシンボリルドルフだ。会えてうれしい。記憶よりも、随分男前になった」 

 

 「はは、ああ、君がシンボリルドルフ、ルドルフか。そうか、そうか……君が虹の橋を渡ってもう長い。覚えているのかい、二人とも」

 

 岡本は、二人の魂の大本の事を思い出しているらしく、そう尋ねる。男は黙ってそれを見守る、邪魔してはならないとそう思えるからだ。美人、といわれてはにかみながら頷いたタイキシャトルとその問いに深く頷いたシンボリルドルフ。かつての自分の杖を前にして彼女、彼はどう思っているのだろうか。

 

 「テイク・イット・イージー、君はそういっただろう?皇帝になること、居続けること、覚えているさ。全て、全部。君が俺の頭を、首を、腰を撫でてくれて落ち着かせてくれたこともちゃんと覚えているんだ」

 

 「ちゃんと覚えてマス!貴方を背に乗せて駆けたレース、どれも楽しかったカラ!」

 

 「そんなことまで……」

 

 ほろり、と岡本の目から涙がこぼれる。虹の橋を渡った相棒たちが、虹の橋の向こうにまで自分のことを持っていってくれていたことに、嬉しさを隠せない。すっとシンボリルドルフが立ち上がって、地面に片膝をついて岡本の手を懐かしそうに持ち上げる。

 

 「ああ、覚えているよ。この手に撫でられて、この手に支えられて俺は勝ってきたんだ。レースをさせてもらってたんだ」

 

 ぎゅっと手を握るシンボリルドルフ。ウマ娘の高い体温が岡本にかつてのシンボリルドルフの体温を想起させていた。タイキシャトルもその手に自分の手を重ねて太陽のような笑顔を見せる。男はその光景に抗いがたいほどの眩しさを感じてそっと、目を背けた。ここから先は、彼ら3人だけの不可侵のものだろうから、と。

 

 

 

 

 

 「なるほど、これが豊騎が自慢してたミスティストリームか。いい顔をしている」

 

 「だろう?トレーナー君が見込んだだけのことはあると私も思っていてね」

 

 「ハウディ!ミスティ!今日も元気そうで何よりデース!」

 

 男が二人を残して部屋を出てから1時間ほど経った。どうやら積もった話は終わったらしく部屋から出てきた3人と合流した男は折角だからとURAのトレーニング場を案内することにした。岡本はその広さと設備の充実さに舌を巻いていたが、ウマ娘のトレーニングを見ると顔が騎手のものへと変わっていた。

 

 そして、男たちを見つけたミスティストリームが今度は光ってないことを確認して走り寄ってくる。無口はついていても引き綱やそれに類するものを付けていない管理に岡本はたいそう驚いていたがミスティストリームがじっと自分を見ていることに気づくと賢そうだと声を出して笑いだす。なるほどこれは豊騎がほっておくわけはないと笑い終わってミスティストリームをひとしきり撫でる。

 

 ミスティストリームを撫で終えると男がパンと手を叩く。すると散っていたウマ娘たちが集まってきた。折角元プロのジョッキーがいるのだからレースを見てもらおうと男が声をかけると待ってましたとばかりに歓声が上がる。当然それはシンボリルドルフとタイキシャトルも同じく。短距離組や中距離組などに分かれると二人は軽い宣戦布告をした。

 

 「BANG!今日は私が一着取りに行きマース!」

 

 「すまないが、今は譲れない理由があってね。皇帝の覇道、止めてみせてくれ」

 

 その宣戦布告に対して、他のウマ娘もできるものなら!と顔を引き締めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

399:他称トレーナー

なんとかなったーーーー!!!

 

400:本日も名無し

おお、イッチよかったじゃん

 

401:他称トレーナー

岡本元騎手は流石に泊りがけとはいかなかったからもうお帰りになったけどお土産は渡せたから良かったわ

 

402:本日も名無し

というと?

 

403:他称トレーナー

模擬レースにてタイキとルドルフが1着をかっさらってプレゼントしてたってこと。あとビワハヤヒデも覚えてないけど1位取ってた

 

404:本日も名無し

うーんいいことだ

 

405:本日も名無し

イッチ結局光ってたん?

 

406:本日も名無し

ゲーミングしてたら流石に笑うけどな

 

407:本日も名無し

ゲーミングイッチだったんか?

 

408:他称トレーナー

そんなに光っててほしかったんか?いや光ってなかったけど

 

409:本日も名無し

ツマンネ

 

410:他称トレーナー

やっぱり騎手とは特別な絆があるのかな。それこそ俺が立ち入れないようなさー。その内騎手の方についていくってことになりそうね

 

411:本日も名無し

ない、だろなあ。それはあくまで前の自分の話であって。今のトレーナーで相棒はイッチなんだし

 

412:本日も名無し

世界超えてる時点でお前にゾッコンや、責任とって結婚しろ

 

413:他称トレーナー

俺は教え子に手はださん!元教師のプライドにかけて!

 

414:本日も名無し

ティッシュペーパーにくるんで捨てちまえそんなもん

 

415:他称トレーナー

まあ、岡本元騎手の話はこの辺にしておいて、ウマ娘のみんなが個人チャンネルを立てる話をしようと思う

 

416:本日も名無し

はぇ?

 

417:本日も名無し

どういうことですかダンナ

 

418:本日も名無し

新情報ですか!?

 

419:他称トレーナー

そろそろURAの公式動画じゃとっ散らかってくると思うからウマ娘に個人チャンネル立てさせて動画を出してもらおうかなと思いまして

 

420:本日も名無し

おお!ええやんええやん!

 

421:本日も名無し

ウオッカのチャンネルミスティストリームばっかになりそう

 

422:本日も名無し

多分どのウマ娘もあげるぞそれww

 

423:他称トレーナー

というわけなんでお試しでいくつか先に立ててみたよ!

まずはタキオン博士の実験室!アグネスタキオンが理科の事を教えてくれるチャンネルだね

 

424:本日も名無し

初期投稿トレーナーくんの光らせ方なんだけど

 

425:本日も名無し

もしかして今朝のアレか

 

426:本日も名無し

それでいいのかアグネスタキオン

 

427:他称トレーナー

彼女が満足ならそれでいいんじゃない?そんなわけで二つ目はライスとウララの合同チャンネルだね。ライスと一緒にお絵かきしたり、ウララが読み聞かせしてくれるよ

 

428:本日も名無し

そんなん爆速でチャンネル登録するに決まってるじゃん

 

429:本日も名無し

ライスちゃんお絵かき上手だからねえ。ウララちゃん個人チャンネルまかすとヤバそうだからライスちゃんと共同にしたのか

 

430:本日も名無し

もう一人ストッパー入れない?

 

431:他称トレーナー

ハイ次、今度はナイスネイチャの「ネイチャさんのお手軽おつまみ」ネイチャが家庭料理を一緒に作ってくれるチャンネルだね。彼女は料理上手だよ~

 

432:本日も名無し

俺がファン1号だあああああああ!!!

 

433:本日も名無し

させるかああああああ!!

 

434:他称トレーナー

あ、ウマ娘のファン1号は紛れもなく俺なんで。譲らないんでそこんとこよろしく

 

435:本日も名無し

勝てねえ

 

436:本日も名無し

立場使ってくるのは卑怯だわー

 

437:本日も名無し

ネイチャさんの料理食べたい。なんであんなに割烹着似合うの

 

438:本日も名無し

ほんとほんと

 

439:他称トレーナー

そんで最後が、アグネスデジタルの「今日も推しの笑顔で飯が上手い」だよ。デジタルは配信メインで行くみたいだから遊びに行ってあげてね

 

440:本日も名無し

絶対行く(確固たる意志

 

441:本日も名無し

おまえが推しだと伝えに行く

 

442:本日も名無し

これもしかしてウマ娘にスパチャできるのでは?

 

443:本日も名無し

!!!!!

 

444:本日も名無し

貴様天才か?

 

445:本日も名無し

イッチそこら辺如何なる?

 

446:他称トレーナー

スパチャは基本的にウマ娘のものになるよ~。まあURAの方の収益にも入れるから中抜きははいっちゃうけど許してね。俺の稼ぎを抜きたいからさ

 

447:本日も名無し

まあそれはうん

 

448:本日も名無し

ウマ娘に直接貢げる時代がきたか!

 

449:本日も名無し

金貯めよ

 

450:本日も名無し

然り!

 

451:本日も名無し

ありがとう、その言葉しか見つからない……!

 

 

 

 




 皆さんネタ切れの私にネタを恵んでくださってありがとうございます。皆様のエネルギーを吸収したら創作意欲が沸いたので投稿しておきます。

 まだまだ募集中なのでどんどん応募しちゃってください。待ってます

 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429


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ウマ娘、文化祭に出没

 『デジちゃんデジちゃん、今度文化祭あるんだけどさ~、アタシミスコンでコスプレすることになったの!見に来れたら見に来てよ!』

 

 「行きます!ハロウィンの時はあたし行けなかったので!」

 

 即断即決であった。

 

 「そういうわけでトレーナーさん、海夢さんと五条さんの学校の文化祭に行きたいのですが」

 

 「ふむ、なるほどなるほど……千葉だったかな?よしわかった!誰と行く?」

 

 「えーと、あたしとフラワーさん、パーマーさんとヘリオスさんで!」

 

 「おお、爆逃げコンビも一緒?」

 

 「そ、トレーナーごめんね?ヘリオスが海夢ちゃんと意気投合しちゃってさー」

 

 「だって海夢っちマジでウチと話し合いまくりスティ!もう一回ウェーイって盛り上がりたいじゃんっ!」

 

 「ふーん、うーんなるほどねえ」

 

 「トレーナーさん、コーヒーのお代わりをどうぞ」

 

 「ありがとフラワー」

 

 いきなりといっていいレベルでやってきた突然のお願いである。こたつの上で仕事をしていた男、そしてこたつの中に潜り込んだうえで胡坐をかいていた男の中にすっぽり収まったアグネスデジタルがそんなことをのたまった。そしてさしもの男もそんな要点を省いた説明を理解できず……なんてこともなくまさに阿吽の呼吸でアグネスデジタルの言いたいことを1から10まで理解した男はふむふむと頷く。

 

 後ろから現れて補足を入れたメジロパーマーはぽすんと男の隣に腰を下ろして、さらに現れたダイタクヘリオスはどーん!と声をあげて男の背中に勢いよく抱き着いた。そしてデジタルと一緒に部屋に入ってきていたニシノフラワーは男の空になっていたマグカップに新しいコーヒーを注いでからメジロパーマーが座っているほうの反対に座った。

 

 「座るところもっとあるでしょ?」

 

 「わかってないなートレーナー!ウチらトレーナーにお願い☆しにきたんっしょー。嬉しいくせにー」

 

 「なるほどつまりハニートラップ?」

 

 「それそれ!」

 

 「ヘリオスだけ留守番な」

 

 「うぇええええっ!?」

 

 無慈悲な男の言葉にダイタクヘリオスは男の背中から奇声をあげて飛びずさる。背中にダイレクトに来ていた重みが消えた男はうーんと腰を伸ばして伸びをする。バキゴキメキャと一部鳴ってはいけない音が鳴ったりしたがそれは御愛嬌。涙目になっているダイタクヘリオスに冗談だ、と言ってから男は考える。

  

 さて、許可を出すのは当たり前だがこの4人をそのまま放流すればどうなるか。そう、大混乱である。ダイタクヘリオスというブレーキの存在しない超陽キャギャルを野放しにすれば確実に向こうの文化祭で何かやらかすに決まっているのだ。ブレーキに見せかけたアクセルことアグネスデジタル、ブレーキに見えるが案外流されやすいメジロパーマー、ブレーキだけど押しに弱いニシノフラワーでは不安である。つまり、強力なブレーキが必要なのだ。

 

 「お、ちょうどいいや。フジ~」

 

 「ん?トレーナー君どうかした?珍しい組み合わせだね」

 

 「まあ、そうかもな。実はこの前URAに来た海夢ちゃんたちいるだろ?あの子たちの文化祭に誘われたみたいでな~。この4人だけじゃ不安だから、フジ引率役で着いていってやってくれないか?」

 

 「ああ、五条君と海夢さんの学校?いいね、そういうことなら是非。そこのポニーちゃんには、前科があることだし」

 

 「ヴぇっ!?アレは流石に時効っしょ!?というか事故じゃん!?」

 

 「……なにやったの?」

 

 流石にこの4人を一般校に放り込むことにためらいを覚えた男はちょうど通りかかったフジキセキを見つけて呼び止める。確かに珍しい組み合わせで男に絡んでいる4人の姿に微笑ましそうに目を細めたフジキセキが男の対面に座って事情を聞き、そういうことならとあっさり了承をした。

 

 本当ならトーセンジョーダンとゴールドシチーも行きたいと言っていたようだが、トーセンジョーダンは男が作成した高卒認定試験の模擬試験を見事な赤点で通過してしまい、現在その補習に追われている。ゴールドシチーはそんなトーセンジョーダンに付き合っているので今回はパスということらしい。そしてそれに当たり前のように混じるゴールドシップが事態に拍車をかけている。男もそんな勉強苦手組のために補習授業を行う予定なので出かけることはできない。

 

 「んじゃー、須藤君に送り迎え頼もうか。海夢さんたちによろしくね」

 

 「いやった!!!」

 

 男がそう許可を出した途端、後ろでぐでっと溶けていたダイタクヘリオスは勢いよく立ち上がって拳を振り上げて喜ぶ。メジロパーマーはそれを微笑んで見つめ、ニシノフラワーはほんわかと喜び、アグネスデジタルは男の胡坐の中で小さなガッツポーズをした。フジキセキは羽目を外さないようにね、とだけ釘を刺してこたつの電源を入れるのだった。

 

 この後男は早速件の学校に連絡を入れ、ウマ娘が訪れてもいいかと確認を取った。当然ながら盛大に驚かれはしたものの、元から一般開放する予定ではあったので来てもらえるなら是非という形に落ち着き、男は補習用のプリントの作成に戻るのだった。

 

 「というわけで須藤君。アッシーをたのんだ。ついでにミスティ連れてく?」

 

 「社長、マルゼンちゃんが移ってます。あと現役競走馬を当たり前のように一般校に連れて行くのはよろしくないと思います」

 

 「え?これ古いの?ミスティは可愛いからどこでも人気になれるって」

 

 「意味合いが違うんだよこの親バカ。ン億円の馬を預かれるかこのダメ社長」

 

 結構ひどい言われようではあるが須藤は送り迎えを了承し、5人のウマ娘はその日を楽しみに待つのであった。

 

 

 

 

 

 「というわけでやってきました文化祭!いやー実に楽しみです!」

 

 「はいっ!海夢さんたちにまた会えます!」

 

 「秋のファン感謝祭みたいなものなんだよね?へー、お店とかやれるんだ」

 

 「パマちんパマちん、タピオカミルクティーあるよ!あれ?でもはちみーはない!?うっそはちみーがない!?」

 

 「テイオーが聞いたら悲鳴をあげそうだね。じゃ、ポニーちゃんたち?勝手な行動はしないように。したら……トレーナー君が怒るかもね?」

 

 きょろきょろと文化祭とでかでかと書かれた門の前で周りを見渡すウマ娘五人、誰という必要はないだろう。アグネスデジタル御一行である。ウマ娘世界で大人気の必須ドリンクであるはちみーがないことに素っ頓狂な声をあげるダイタクヘリオスをやんわりと注意したフジキセキなど、思い思いの帽子と上着もしくはズボンなどで尻尾を隠したウマ娘5人衆。ギリギリ他校の生徒と見られているのか特段気にされてもいないようである。

 

 ダイタクヘリオスの太陽のごとき笑顔は場に馴染んでいるし、それに苦笑して付き合うメジロパーマーも楽しんでる様子。ニシノフラワーの手を握るアグネスデジタルも楽しそうでフジキセキは早速タピオカミルクティーを全員分購入してきたらしいダイタクヘリオスから随分とカラフルなプラスチックのコップを受け取って太いストローからタピオカを吸った。

 

 「ロシアンたこ焼き……何それちょー楽しそう」

 

 「一つだけ辛いんですよね……?その、私辛いのはちょっと……?」

 

 「パマちん二人でシェアしない?」

 

 「デジタル、君も頑張ってほしいんだけど」

 

 「あたしもですか!?いえ、お二人のためならたとえ火の中水の中!」

 

 いろんな人でごった返す校舎内に入った一行はそもそもの目的である海夢と新菜に会うために1年5組の教室にやってきた。ロシアンたこ焼きという如何にもな罰ゲーム出店を見たダイタクヘリオスはきらりと瞳を輝かせ、購入を決意しているようで、巻き込まれが確定したメジロパーマーがアグネスデジタルの足を掴んで沼地に引っ張り、辛いのが苦手なニシノフラワーは巻き添えになるまいとフジキセキの後ろに隠れる。ちなみにフジキセキはこういうものは嫌いではないので普通に混ざる気でいる。

 

 「いらっしゃいませ~……なんかやべえ美人来た

 

 「ロシアンたこ焼き二つ!あれ?海夢っちと新菜っちいないのかな?」

 

 ウマ娘4人で食べるともなれば全く足りないわけではあるがこれから文化祭を思いっきり楽しむ予定の5人は食べる量をセーブしているので罰ゲームたこ焼きは二つにすることにしたらしい。明らかに一つだけ真っ赤なたこ焼きにロシアンも何もないですねと突っ込んだアグネスデジタル。綺麗なサーモンピンクの髪の毛のアグネスデジタルと青のメッシュとインナーツートンが目に鮮やかなダイタクヘリオスは結構目立つ容姿だが、そこは文化祭という魔法がかかった高校、JKらしいとむしろ受け入れられてるらしい。

 

 「あれ?海夢と知り合いなんですか?」

 

 「友達なんです。ミスコンでコスプレするから見て欲しいって言われまして、見に来ました」

 

 「そうなんだ!?海夢、顔ひろっ!?何!?モデル仲間!?」

 

 「モデル……中らずと雖も遠からずといった感じでしょうか……?」

 

 「ちょっと待って海夢と五条君呼んでくるから!」

 

 「あちゃー、気使わせちゃったな……」

 

 教室の中をざっと見まわしつつたこ焼きを注文したダイタクヘリオスは目的の人物がいないことに首をかしげる。その名前を出したことによりクラスTシャツを着た赤のインナーツートンの髪をツインテールにまとめた少女が反応し、それにデジタルが答えるとどうやら一大事と認識したらしい少女が慌てた様子で教室を出ていった。

 

 席に案内された5人がたこ焼きをつついて談笑しているとすさまじい音がしてドアが開く。びくっとなってしまったニシノフラワーの頭に手を置いたフジキセキが視線を向けるとそこには息を切らした海夢の姿とそれを必死に追いかけてきたらしい新菜の姿があった。二人を見たアグネスデジタルは手を大きく振り、ダイタクヘリオスとメジロパーマーはタピオカミルクティーのストローを咥えながら軽く手を振った。ニシノフラワーは顔を輝かせ立ち上がり、海夢に駆け寄る。

 

 「海夢さん、五条さん!お久しぶりですっ!」

 

 「わ!フラワーちゃん相変わらずカワイイ~~!来てくれたんだ!ありがとう!デジちゃんも!」

 

 「お久しぶりです。変わりないようでよかったです~。慌てさせてすみません……もしかして何か邪魔してしまったんじゃ……」

 

 「いえそんな!わざわざ来ていただいてありがとうございます。楽しんでいってくださいね」

 

 明らかに知り合いな様子の二人と五人にクラスメイトたちは他のお客さんの対応をしながらも頭に疑問符がグルグル回っている様子。そこで海夢と新菜を呼んできた少女は勇気を出して尋ねてみることに決めた。小さな少女をまるで妹のように抱きしめる海夢に向かって口を開く。

 

 「ねーえ?海夢、そろそろあーしらに教えてくんない?どこの誰なわけ?海夢の友達なのはマジっぽいけどさ……」

 

 「えー、あー……その、ね?ほら」

 

 「あ、ごめんなさい。あたしアグネスデジタルって言います。そちらがフジキセキさんで、こっちがダイタクヘリオスさん、メジロパーマーさん。海夢さんが抱っこしてるのはニシノフラワーちゃんですハイ」

 

 「えちょっ!?言っていいやつなのそれ!?」

 

 「今回はトレーナー君からお話が行ってるからね。大丈夫さ、私はフジキセキ、よろしくね?」

 

 「ウチはダイタクヘリオス!パマちんともどもよろしくウェーイ!」

 

 「私、メジロパーマーって言うんだ。気軽にパーマーって呼んでくれていいよ」

 

 「ニシノフラワーです。その、よろしくお願いします」

 

 前回のイベントのことがあったからかどう説明したものか言いよどむ海夢と新菜をよそに今回は学校に話通すから文化祭ゲスト枠ということで変装いらないよーと説明を受けているウマ娘たちはあっさりと己の名前と正体を明かす。なんで帽子を被って尻尾を隠していたかといえば単純にここまでやってくるのにウマ娘とばれたら面倒なだけで学校に入ってしまえばもう関係ないのである。

 

 海夢はえ、いいんだ!?と目を白黒させてだら~~~っと冷や汗を流す新菜をよそに彼女たちは自分たちの帽子を取って一番手っ取り早い証明手段であるウマ耳を見せる。海夢の腕の中で帽子を取ったニシノフラワーを見てツインテールの少女があっと声をあげる

 

 「やっばなんで気づかなかったんだろ……10月のネットニュースで走ってた子じゃん……海夢?マジでウマ娘と知り合いだったんだ……」

 

 「あ、スプリンターズステークスのことですね。見てくれてありがとうございます。えへへ、頑張って走ったんですよ」

 

 「つーか乃羽とか大空とかはアタシのSNSアカウント知ってるじゃん?そこのデジちゃんとのツーショとか見たっしょ?」

 

 「帽子とメガネで印象変わりすぎ!髪色しか共通点ないじゃん!」

 

 「ふふ、女の子はね……化粧でいくらでも変身できるんだよ?」

 

 ちなみに学校に入るまでは変装はするべきと主張したのはフジキセキなので、万が一にも車から降りたところでバレないようにフジキセキがプロデュースした変装衣装を着ているので印象がだいぶ違うのだろう。ドッキリ大好きフジキセキはここで正体をばらすのが一番面白いという思惑がないわけではないのだが。いたずらっぽく口元に指を立てるフジキセキに撃ち抜かれる男子多数とついでに女子複数。ウマ娘たらしの名は伊達ではなかった。

 

 「ところでこれ、辛いね」

 

 外れの真っ赤なたこ焼きを食べながらフジキセキはいたずら成功と笑うのだった。

 




 というわけで着せ恋クロスの文化祭編です。URAイン着せ恋キャラはまた別の機会にということにしておきましょう。次回はこの続き書きます

 あ、まだネタは募集してるのでどしどしご応募ください
  https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429

 ではまた次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします


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ウマ娘と文化祭 2

 「海夢さん海夢さん、お時間よろしいのですか?」

 

 「もちもち!あと少ししたら着替えに行くけどね~」

 

 「新菜っちうぇーい!夏以来だね!バイブス上がってる~?」

 

 「え、えーと……うぇ、うぇーい……?」

 

 「あー、五条君。ヘリオスは「元気だった?」って聞いてるだけだよ」

 

 「そ、そうなんですね……?」

 

 席を立ったウマ娘たちが目的の人物である二人を囲んで話し出す。アグネスデジタルはミスコンでコスプレをするならば時間がないのではないか?と海夢に聞くが、どうやら海夢曰くまだ時間があるので会いに来たとのことらしい。ぎゅっぎゅとニシノフラワーをハグして解放した海夢はアグネスデジタルとコスプレトークを始めてしまう。

 

 打って変わって新菜はハイテンションギャルのダイタクヘリオスに絡まれており両手をあげさせられてハイタッチを敢行された挙句ぐるぐると周りを回られて四方八方から話しかけられている。海夢とはまた違うギャルっぷりに新菜はタジタジで助けを求めるようにメジロパーマーに目線をやっている。メジロパーマーは苦笑しつつも通訳と手助けをすることにしたらしく新菜のほうに歩いていった。

 

 「ご馳走様、美味しかったよ。ありがとう」

 

 「ひゃ、ひゃいっ。ありがとうございましたぁ!」

 

 一人残されたフジキセキは外れの辛いたこ焼きのダメージが抜けきらないのか舌をペロッと出して手でパタパタと仰ぎつつ使っていた席を片付けてごみを回収用の袋の中に入れた。ついでに係の女生徒へのリップサービスを忘れないところにこのいたずらウマ娘の質が悪いところがよく表れているだろう。女性なのにイケメンというギャップに最早いろんな意味でヤバいことになってるのかもしれない。

 

 「とりあえず、騒ぎになりそうだからここはお暇しようかポニーちゃんたち。騒がせてごめんね?」

 

 「いえいえ全然!アタシみんなにあえてチョー嬉しいし!ミスコン期待してて!」

 

 「もち!ウチらも海夢っちマジナンバーワンに応援しちゃうから!んで、そろそろ取りに行かないとまずい系?」

 

 「時間的には、そうですね。一回須藤さんの所に戻らないと……」

 

 「皆さん、何か御用事があるんですか?」

 

 「んー?ウチら一応文化祭のゲスト枠だからね!トレーナー風に言うなら……お仕事?」

 

 「あっちょっ!ヘリオス!それ言っちゃダメ!」

 

 「えっ!?あっ!……今のオフレコで……」

 

 無理です、とその場にいるウマ娘以外の思考が一致した。主目的である海夢と新菜に会えた以上これ以上の長居は無用というフジキセキの号令で帰り支度を始めるウマ娘たち、実際教室の窓から興味津々の一般客や生徒が覗き込んでおりウマ娘であるということが分かった途端に携帯を構えるものもいるほどだ。今更撮られたところで痛くもかゆくもないウマ娘たちでも若干うざったいことには変わりはないのだ。

 

 帰り際の雑談でポロっと失言をしたダイタクヘリオスとそれをアシストしてしまったニシノフラワーが口を押さえる。三十六計逃げるに如かず、とあわただしくウマ娘たちは教室を後にする。ウマ娘たちが去った途端に、文化祭でウマ娘が何かをしてくれるということを理解した生徒たちに興奮が伝播していく。

 

 高校生にとって競馬という賭け事は中々に縁遠いものだが一番流行に敏感な生き物であろう高校生がニュースやらネットやらで話題をかっさらっているウマ娘に関心を抱かないわけはない。レースのことはいまいちわからなくてもウイニングライブはよくわかる。要は高校生にとってウマ娘とはアスリートの前にアイドルやシンガーに近い認識を持たれているわけだ。

 

 

 

 

 「もーヘリオス!トレーナーからサプライズだって言われてるじゃないのさ!」

 

 「ごーめんごめん!海夢っち達にあえて嬉しくてさー!マジ口がスリップしちゃったし!」

 

 「まあまあ、過ぎたことを悔やんでもしょうがないよ。あとは、私たちが期待以上のことをすればいいさ」

 

 帽子を緩く被ったウマ娘たちは校舎を脱出し、人の流れに逆らって小走りで校門につながる道まで出る。そこでようやっと止まった5人、メジロパーマーがダイタクヘリオスのポカに腰に手を当てて緩く怒るとダイタクヘリオスも手刀を切って彼女なりに真剣に謝った。もともと自分たちがいる時点で何かあるというのは勘ぐられると思ってはいたのであまり気にすることではないが、一応の注意である。

 

 女3人寄れば姦しいとは言うが、5人寄ったらなおも姦しいだろう。わいわいと会えてよかった終わったら凸ろうと雑談に花を咲かせていると前方できゃーーっ!と悲鳴が聞こえる。帽子の下のウマ耳でその音を捉えた5人はすぐさまその方向を見やると緩い坂道になっている校門の道で転んだらしき女性と、転んだ時に手を放してしまったらしいベビーカーが坂道を下って行ってしまうところだった。もう坂の半ばほどまで行ってしまっている。

 

 このままでは車が走っている道路にベビーカーが飛び出る――!とフジキセキが走る体制を取った瞬間、遅れて状況を察した周囲の悲鳴に被さる様にドカンッ!と爆発じみた音を立てて隣にいたニシノフラワーがスタートダッシュを切った。それから数瞬おくれて他の4人もベビーカーに向かって走り出す。

 

 スタートについていけなかった帽子が地面に落ちる、スプリンターのニシノフラワーの加速力はマイルから中距離をかけるほかの4人より強く、さらに下り坂も得意だ。すぐさまベビーカーを追い抜いて回り込み、受け止める。シューズについた蹄鉄がすれる勢いでブレーキをかけたニシノフラワー、追いついた4人がそれに加わって校門前ギリギリでベビーカーはその勢いを完全にゼロにした。

 

 「ま、間に合いましたぁ……!」

 

 「ま、マジ焦ったし……!」

 

 「レースよりもひやひやした……!」

 

 「せ、セーフです!ギリギリですけど!」

 

 「この驚きはいらないかな……」

 

 5人がそれぞれ遅れてやってきた冷や汗と共に今起こったことに感想を言い合っていると、ベビーカーの中からキャッキャと笑い声が聞こえる。どうやら中の赤ん坊は何が起こったのかをいまいち理解していないのかそれとも豪胆なのか笑っているようだ。5人は無事そうでよかったと胸をなでおろす。5人が一息ついてるとぱち、ぱちとまばらに拍手が響いて、やがてその場にいた観衆全員が拍手を始める。

 

 「ああ!ありがとうございました!!何とお礼を申し上げていいか……!」

 

 「赤ちゃん、無事でよかったです。でも一応、病院に行った方がいいかと」

 

 母親らしき女性はしきりに頭を下げて礼を言った。ウマ娘たちにとっては当然のことをしたまでなので間に合ってよかったというだけで、実際結構ギリギリだったので冷や汗が止まらないのが現状である。追いつくことは簡単でも止まるのが間に合わなかったかもしれないからだ。生徒が教師に連絡を入れたらしく慌てた様子で教師が走ってきている。

 

 それじゃ、私たちはこれでとニシノフラワーの帽子を拾ったフジキセキがぽふんと彼女の頭にそれを置いて校門を出ていく。それに他4人も続いて、近くの駐車場で待っていた須藤の車の中に荷物を置いて、代わりに銀色のアタッシュケースをそれぞれ出すのだった。

 

 

 

 

 校門でウマ娘がすさまじいスピードで走ってベビーカーを助けたという情報が学校中に広まるのは想像に難くない、のでアタッシュケースを持ったウマ娘たちは須藤と教師の協力を得て裏口からもう一度校舎内に侵入することに成功した。今回学校からもし来ていただけるなら文化祭に一つ花を添えて頂けないかという話を男が受けたので、ウマ娘たちはステージに立つことになっている。

 

 ステージ衣装に着替えるため、人通りも少なく体育館にもつながっている廊下に位置している被服室を更衣室として使ってほしい、という話を予めされていたので5人はそのまま被服室に向かい、引き戸を開けた。

 

 「あれ?海夢っちたちじゃん。おっかしいなー」

 

 「はい、先生方の話ではここで合ってるはずなんですけど……」

 

 「うわ、またウマ娘に会えた!ってあれ?この教室使う感じなん?」

 

 ドアを開けて闖入してきたウマ娘たちに反応した男子生徒、どうやら海夢と新菜のコスプレに興味津々なようである程度着替えた海夢とその前に新菜が座っており、これからメイクをする様子だ。そんなところでウマ娘たちが入ってきたものだから集中が切れたんじゃないかとアグネスデジタルは顔を青くしたが、それ以上に新菜の顔が青いので思わず話しかけてしまう。

 

 「あのー?五条さん、どうかされましたか?」

 

 「その……もしかしてこの教室、使われるんですか?」

 

 「ええまあ、はい。学校側からここで着替えをしてくれというお話でして。あ!でもそのまま続けてくださっても大丈夫ですよ。あたしたちは先にメイクから初めて海夢さんのコスプレが終わってから着替えればいいだけなので」

 

 「ん、とりあえず始めちゃおうか。ごめんね騒がしくして」

 

 「いえ……」

 

 青い顔をしたままの新菜、彼の頭の中では集中してメイクを施したかったので無人のこの教室を選んだのだが、クラスメイトが興味を示し集まってきて尚且つここが使われる予定の教室で会ったことのダブルパンチで集中できずにふらふらの状態になっている。そして、ミスコンの時間も迫ってきている焦りが彼の視野を狭くしていた。

 

 「はい、五条君深呼吸」

 

 「えっあの……パーマーさん……?」

 

 「ちょっとだけお節介。まず一つ、私たちもここにいる誰も君を邪魔したいわけじゃない。2つ、君が今一番したいことをよく思いだして。3つ、君の目の前にいる人、ちゃんと見て」

 

 空気のよく読めることで定評のあるメジロパーマーが、アタッシュケースを置いて新菜の肩を強めにバン、と叩いた。加減したとはいえウマ娘の力で叩かれた新菜の身体は大きく傾いで、それを何とか元に戻した時新菜はハッとした。そうだ、そうじゃないか。

 

 「ごじょー君、大丈夫?」

 

 期待に答えたい。喜多川さんと、クラスのみんなの。こんなに強烈に一番になりたいと思ったことなんてなかった。その一番がたとえ自分じゃなくてもいい、目の前のこの人を、俺が一番にするんだ。パンっ!と大きく自分の頬をはたいた。そして手拭いを額にきつく巻く。

 

 「大丈夫です。始めましょう」

 

 その顔は、まさに職人のものだった。

 

 

 

 

 『1年5組!喜多川海夢さんです!どーぞーーーー!!!』

 

 「パマちんナイスアシストだったね!新菜っち、マジヤバかったじゃん!」

 

 「んー、本当にお節介だったと思うけどね。私の言葉が無くても、多分五条君はああなってたよ、多分」

 

 「ふおおおおおおっ!海夢さんすごいですね!ほんとに別人のようです!」

 

 「五条さんとてもメイクがお上手でしたね!変身してるみたいでした!」

 

 「んん、よく似合ってるね。立ち姿も男性のものだし、最後まで考えに考えたんだろうな。んー、すごいね」

 

 体育館の2階、キャットウォークにてウマ娘たちはドラマのホストのコスプレをしている海夢を見つめていた。海夢の身を包む衣装は素晴らしいもので、ファッションには一家言あるキングヘイローやカレンチャン、ゴールドシチーが新菜がURAに来た際に見せたものを素直に褒めるほどの完成度が元々あった。当然今海夢が着ている服もまた、今までのミスコンの参加者が着用していたものとは一線を画すものであった。

 

 新菜と海夢のメイクを見届けたウマ娘たちは慣れた手つきで自分たちのメイクを済ませた。あとは着替え、といった段階で新菜たちは察して退出してくれたのでそれも迅速に終わらせ、体育館にすっ飛んできてミスコンを観戦していたのだ。流石に生徒や観客に混ざると本来の趣旨が薄れるので別となったが、海夢は恐らく気づいているのだろう。ちらっとアグネスデジタルの方を見て、気を取り直して受け答えをしている。

 

 「凄い存在感だね、あれを超えるのは難しいかな」

 

 「インパクト凄いですからねえ、というよりもタイムリーですか。放送して間もないですからね、あのドラマ」

 

 「キングが泣いて見てたね、そういえば」

 

 「グラスさんも涙ぐんでましたよ?」

 

 「チケゾーっちは号泣だったじゃん!」

 

 「……それはいつものことだね」

 

 海夢のクラスが一丸となってアピールの手助けをする。海夢が審査員の生徒会長を抱き寄せて、顔を覗き込んで1位を要求した。ダイタクヘリオスはその様子にひゅ~~と口笛を鳴らして盛り上げている。まだそのドラマを見ていないフジキセキは帰ったら見ようか、と心の中のメモ帳に書き込む。そうこうしているうちにミスコンは終了、どうやら海夢が最後だったらしい。

 

 「ん、ポニーちゃんたち。お仕事の時間だよ。ヘリオス、お願いね」

 

 「おっけまる~!久しぶりにうでがなったぜい!」

 

 フジキセキの号令で全員がキャットウォークを降りて舞台裏に移動した。青と白と金の衣装に身を包む5人、スカートスタイルなのがニシノフラワーとアグネスデジタル、パンツスタイルなのがダイタクヘリオスとメジロパーマー、フジキセキだ。腰にある蹄鉄型のアクセを揺らしてスタンバイする。

 

 『なんと!結果発表を前にしてスぺシャルゲストが来てくれました!お願いします!』

 

 「うぇいうぇいうぇいうぇーーーい!!みんな、楽しんでるーーー!?URAからウチらウマ娘!遊びに来たよ!バイブスあげて盛り上がってこーー!」

 

 事情を聞かされてない放送部員のマイクを持ったノリのいい若い教師が合図を出すと軽快なミュージックが流れ出す。曲は「Make debut!」ウイニングライブ専用衣装を煌めかせて登場したウマ娘たちに呆気にとられた高校生たちだが、すぐにわああああっ!と盛り上がって声援を送る。

 

 センターはダイタクヘリオス、彼女の手によって体育館でも響きやすく、乗りやすい形にミックスされた音源に乗せてウマ娘たちが歌う。体育館の袖で海夢が手を振って楽しんでいる。ダイタクヘリオスの視線の先では新菜も、手拍子を入れて盛り上がっているのだった。

 

 ライブ後の結果発表では、海夢が見事1位を獲得し、ダイタクヘリオスに担がれて祝福されたのは、余談である。




 文化祭編終了です!余談ですがこの後ヘリオスが歌い足りないと全員どころか須藤君も巻き込んでカラオケに転がり込んで海夢たちと遭遇してデュエットしたりしてます。

 次回はまたネタ募集から何か書ければなと思います。ネタもまだ募集中ですのでよかったらどうぞ
 
 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429


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家族来襲警報発令

1:他称トレーナー

うーん困った

 

2:親バレ名無し

いつもの

 

3:親バレ名無し

なんだなんだどうしたイッチ

 

4:親バレ名無し

本日のハイライト

 

5:親バレ名無し

まだ朝やぞ

 

6:親バレ名無し

仕事しろ仕事

 

7:親バレ名無し

ワイニート

 

8:親バレ名無し

は?

 

9:親バレ名無し

働け

 

10:親バレ名無し

首を出せ

 

11:親バレ名無し

コイツ何時も困ってんな

 

12:他称トレーナー

だって困らないと報告しないし

 

13:親バレ名無し

もっと日常をよこせ貴様

 

14:親バレ名無し

で?

 

15:他称トレーナー

家族が……来るねんな……

 

16:親バレ名無し

解散

 

17:親バレ名無し

それが何だってんだ

 

18:親バレ名無し

弟さんダスカファンになったんじゃなかったっけ?

 

19:親バレ名無し

妹さんが花のJDになったんやろ?

 

20:他称トレーナー

まあ確かに問題ないと言えば問題ないんだけどさ。なんかウマ娘たちがかかってるんだよねえ

 

21:親バレ名無し

息を入れればよろしくてよ?

 

22:親バレ名無し

親への挨拶ですか

 

23:他称トレーナー

手は出さないからなあ。実際マッマも俺がヘタレってわかってるからお嫁さんは誰?って冗談言ってくるけど出してたら殴り殺されてただろうし

 

24:親バレ名無し

うわあバイオレンス

 

25:親バレ名無し

まあ、年齢的にも未成年だしな。思考としては普通だ

 

26:親バレ名無し

実際それでなんか問題あんの?

 

27:他称トレーナー

ないかなあ。困ったと言っても別に親が来るだけだからほっといて大丈夫だろうし。親父ももうすっかり近所の優しいおっちゃんみたいになってるし。

 

28:親バレ名無し

困ってねーじゃん

 

29:親バレ名無し

なんだ、へいわだな!

 

30:親バレ名無し

よし解散

 

31:親バレ名無し

好きなウマ娘の動画の話しようぜ!

 

32:親バレ名無し

BNWチャンネルいっちゃんすき。日常がコントだろあの子たち

 

33:親バレ名無し

バナナ先輩のバナナ講座ためになるんだけど2時間もあるんだよな……

 

34:親バレ名無し

バナナに詳しくなれるチャンネル

 

35:親バレ名無し

3人と一緒に勉強するやつすき。ウイニングチケットの集中力がいの一番にきれてぐだっていくの笑う

 

36:親バレ名無し

ビワハヤヒデ教えるの上手いよなー

 

37:他称トレーナー

ビワハヤヒデは教える側だからねえ……ほんとこう……お勉強苦手組も頑張ってほしい

 

38:親バレ名無し

まあ、いるよねえ。スぺちゃんとかもあんまり得意じゃないって?

 

39:親バレ名無し

お勉強企画でころころ鉛筆でテスト乗り切ろうとしてイッチに怒られたのマジで草生えた

 

40:親バレ名無し

隣で同じことしたダイタクヘリオスの正座が変な風になってくの面白かった

 

41:親バレ名無し

イッチに足つつかれて悲鳴上げたの声だして笑ったわ

 

42:他称トレーナー

ちなみにうちのオヤジがネイチャとテイオー、馬のほうね。ファンなのでサインかなんかお願いしとこうかしら

 

43:親バレ名無し

うごごぎ、ワイもサイン欲しい……

 

44:親バレ名無し

イッチの家族ってどんな感じなん?

 

45:親バレ名無し

そういえばあんまり情報ないね

 

46:他称トレーナー

じゃあうちのイカれた家族を紹介するぜ!

マッマ ワイの母親、特になんもない専業主婦。しいて言うなら料理が上手い、ワイの家事スキルのほとんど仕込んでくれたグレイトマザー。趣味は家庭菜園、たまにニンジンなどを送ってくる。会って話したいと言っていたのはスーパークリーク

パッパ マイファーザー、会社の重役。じいさまの3男。趣味はボウリングとヒトカラ。バリトンボイス、たまにその美声で歌った曲をテロのように送り付けてくる。メイクデビューを歌われた時は俺の腹筋を爆破してきた

 

47:親バレ名無し

既に濃い

 

48:親バレ名無し

声がいいのかイッチ父。しかしヒトカラとボウリングが趣味とは若いなwww

 

49:親バレ名無し

バリトンボイスでメイクデビューwww

 

50:親バレ名無し

麻婆豆腐持って「食うか?」ってやってほしい

 

51:親バレ名無し

マッマの方料理上手なのか……そういえばイッチ家事スキル高かったな

 

52:親バレ名無し

ミスティに馬用ケーキ焼いてたりしたな

 

53:親バレ名無し

ウマ娘たちのご褒美になるもんなこのイッチの料理

 

54:他称トレーナー

弟 マイブラザー。まあ別にどこにでもいるであろう男子大学生。リア充、彼女いる。彼女の方もウマ娘にはまってしまったので似た者同士らしい。知っての通りスカーレットのファン。大学3年生なので就活中なのだがうちに入りたい言ってるけど縁故採用は最後の手段なのでとりあえず頑張ってほしい。

妹 マイシスター、この度女子大生となり上京することになった。でも東京に行く前に俺の顔を見に来たいとかなんとか言ったのがこの事態の発端らしい。勉強はできるが若干アホの子、高校2年生までサンタがいると信じてたくらいアホ。ハヤヒデの地獄の背走サンタで再度信じかけたが説得に成功した。こんなんでも獣医になりたいらしい

 

55:親バレ名無し

弟君リア充なのか。よし呪うか

 

56:他称トレーナー

俺はいいけど家族になんかあったら何するか分からんからな

 

57:親バレ名無し

ひぇっ

 

58:親バレ名無し

嘘ですごめんなさい

 

59:親バレ名無し

妹ちゃん純粋すぎない?

 

60:他称トレーナー

違うよ、純粋じゃないよ。ちょっと信じやすいだけだよ、アホなんだよ

 

61:親バレ名無し

うーん辛辣

 

62:親バレ名無し

サクラバクシンオータイプと見た

 

63:他称トレーナー

キャラは違うが近いかもしれんな。マジックで種も仕掛けもありませんって言われたら「そっか~~!」ってなるタイプ

 

64:親バレ名無し

人はそれを純粋という

 

65:親バレ名無し

お前がキャラ濃い理由が分かった気がする

 

66:親バレ名無し

これが女子大生で一人暮らしとかやばそうね

 

67:他称トレーナー

とりあえずミスティと一緒に待ってるよ~

 

68:親バレ名無し

ミスティ、もうすぐクラシックやねんな……

 

69:親バレ名無し

スカーレットエースとのライバル関係はどうなるのやら

 

70:親バレ名無し

そういえばテレビでウマ娘見るのが珍しくなくなったな

 

71:親バレ名無し

まあレジェンドレースのたびにニュースになるからなあ

 

72:親バレ名無し

ミスティのおかげで今競馬ブームが爆発しそうになっている

 

73:親バレ名無し

皐月賞あたりで爆散するんじゃないかなあ

 

74:他称トレーナー

そういえば国会、というか国のお偉いさんから連絡があったのじゃが

 

75:親バレ名無し

……ファッ!?

 

76:親バレ名無し

なんそれ!?

 

77:他称トレーナー

うむ、まあそのうち来るかと思ったんだけど……ウマ娘たちの国籍についてね。あの子たち今無国籍状態だからさ

 

78:親バレ名無し

そうだったーーー!

 

79:親バレ名無し

余りにも当然のようにテレビやらなんやらに出演してるからそこら辺吹き飛んでたわ

 

80:親バレ名無し

ど、どうなるんだ?

 

81:他称トレーナー

まあ、言っちゃなんだけど前例がないんだよね。だから……特例としてこれから来る子たちも含めてウマ娘が俺の庇護下にあることを前提として日本国籍を付与してくれるらしいの。ただ、海外への渡航は無理やって言ってる

 

82:親バレ名無し

すげえ!あの腰が重いでおなじみの政治までウマ娘を認めてる!

 

83:親バレ名無し

うーん、また急になんで……?

 

84:他称トレーナー

予想だけどね、ウマ娘の存在が秘密裏に隠蔽できないレベルで広がったからじゃないかな?これ4割ね。残り4割が政治家の皆様競馬がお好きなのねってことと、もう2割は……スズカの秋天のレジェンドレース覚えてる?

 

85:親バレ名無し

覚えてる覚えてる

 

86:親バレ名無し

眼球枯れるほど泣いた

 

87:親バレ名無し

あ、そうか。陛下が見に来てたんだった

 

88:親バレ名無し

そっか、それもあるのか……?

 

89:他称トレーナー

前提としてだけど陛下が直接どうこうしろっていうのは言えない。立場的にも法律的にも。ただ、ウマ娘と握手をしたのは中継されちゃったから、対外的には日本の象徴が認める形になっちゃったんだと思う。これ否定しづらいよね

 

90:親バレ名無し

まあ、そうねえ……

 

91:親バレ名無し

陛下ならそこまで計算済みということもあり得る。諸外国にとられる前に日本の子たちだよアピールしたのかも

 

92:親バレ名無し

政治こっわ

 

93:他称トレーナー

まあそれはこっちとしてはありがたい話だからお礼を言うほかないさ。まあつまりですね……ウマ娘の皆さんはこれから大手を振って色々できるというわけです。そんなわけで今度ウマ娘のみんなの銀行口座作ってURAからお給料をそこに入れることにしようそうしよう!

 

94:親バレ名無し

んだな!いいことだ!

 

95:他称トレーナー

オアーーーーッ!?

 

96:親バレ名無し

どうしたイッチ!?

 

97:他称トレーナー

【七色に光り輝く自撮り】

 

98:親バレ名無し

タキオンにまたやられたのか

 

99:親バレ名無し

今日の動画も「トレーナー君の光らせ方」か

 

100:他称トレーナー

折角だしこれで家族に会うか

 

101:親バレ名無し

ミスティももう光ってるのには慣れてるからな

 

102:親バレ名無し

ホントに馬なのか首をかしげたくなるほど賢いなミスティは

 

103:他称トレーナー

ねえ聞いて!なんか気合い入れたらピンク色に光れた!

 

104:親バレ名無し

いいから解毒剤出してもらえ

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く貴様は……いつになったらこのたわけに訳の分からない薬を飲ませるのをやめるというんだ!」

 

 「いやなに、私の今の研究は「怪我をした部位や損傷を受けた場所を明確にする」というテーマでね。ありていに言えば悪いところを光らせることが出来ればどこを治療すればいいか分かるだろう?とまあそういうことで今はもともと成功していた「体が光る」という薬を改良中なわけさ」

 

 「そうか、それは結構だが……たわけに飲ませてどうする。それはウマ娘への薬だろう」

 

 「私が飲もうと思ってたんだがモルモット君はそれを頑なに拒否するからねえ」

 

 「当たり前だろ。お前らになんかあったら俺が嫌だからな。俺よりお前らの方が大事だ大事」

 

 「…………その逆もしかりだと気づいてほしいものだねえ」

 

 「はあ……ともかく今からトレーナーのご家族が来るんだ。この状態では困るだろう、さっさと元に戻せ」

 

 「勿論だとも」

 

 小さなホワイトボードに「私はトレーナーを光らせました」と書かれたものを首からぶら下げ年季の入っただぼだぼの白衣を着たウマ娘、アグネスタキオンと耳を絞って両手を腕組みしてアグネスタキオンを高圧的に見下ろして説教をしていたウマ娘、エアグルーヴの合間に全身をゲーミングに光らせながら仲裁に入った男が真顔でそうのたまうとなぜかウマ娘二人供が大きくため息をついてしまう。

 

 突然のシンクロに一瞬ウマ娘二人ともが耳を後ろに寝かしたが諦めたようにかぶりを振って正座をしていたアグネスタキオンが立ち上がり、試験管を一つ手に取ってそれに栓をしていたゴム管を抜いた。きゅぽん、という間抜けな音でその試験管を手に取ったアグネスタキオンはにやあ……と悪い顔で男に笑いかける。

 

 「ふむ、モルモット君……あーん、だ。口を開けたまえ」

 

 「ん?ああ。んあーー……」

 

 「んなっ……!?」

 

 だぼだぼの白衣の袖越しに捕まれた試験管を差し出すアグネスタキオンとそれに疑問を持たずに口を開けて屈む男。極彩色の薬が男の口に流し込まれるのを驚愕の表情で眺めるエアグルーヴをよそに、ゴクリとその薬を飲み下した男の身体の発光が収まっていく。

 

 「おっ、元に戻ったな。どうしたんだ?エアグルーヴ?」

 

 「このっ……たわけーーーーっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんで俺怒られたの?」

 

 「それはトレーナーさんが悪いよ」

 

 「ボクはトレーナーが悪いと思うなー」

 

 「お前らまで……」

 

 「んにゃああーーーっ!?何すんのさトレーナー!」

 

 そんなことがあって少し、男のスマートフォンに家族からもうすぐ着くという連絡があったので外で待っていると、そこにナイスネイチャとトウカイテイオーがやってきた。雑談の話題がてらさっきアグネスタキオンとまとめてエアグルーヴに説教貰ったことを話すと二人して男が悪いと断定されてしまう。

 

 なんとも納得いかないのでトウカイテイオーを撫でまわして弄り倒していると、敷地内にワンボックスカーが入ってきて男たちの前で止まった。そしてその車の扉が開くと、中から4人の男女が降りてくる。男の両親と弟妹だ。何とも微妙な空気の中、母親が言葉を発する。

 

 「アンタさ、色々変わったね……」

 

 「そう?」

 

 なお今の状況はトウカイテイオーが男の顔にセミのように張り付いており、ナイスネイチャをお姫様抱っこするというかなり謎な状況である。ナイスネイチャに至っては真っ赤になって「ちょ、ちょっとトレーナーさん!下ろして下ろして!」と言っている始末である。

 

 「兄貴さ、今結構やばい絵面だよ?分かってる?」

 

 「さっきまで俺光ってたからなあ、この程度平常運転よ」

 

 「お兄ちゃん何時のまに電球になったの?」

 

 「とりあえずテイオー、降りてくれ」

 

 「はーい」

 

 頭をかいた弟と光ってたという言葉を即物的にとらえた妹の言葉を受けた男はテイオーゼミに向かって降りるように促すと彼女は軽くすとっと地面に降り立った。ナイスネイチャとトウカイテイオーは弟とは面識があるのでやっほーと軽く挨拶をすると最後に車から降りてきた父親が笑い、そのまま男の肩をはたく。

 

 「便りがないのは元気な証拠とは言うが、中々無茶苦茶やってるじゃないか。ま、元気そうで何より」

 

 「悪いね親父。紹介するよ、こっちがトウカイテイオーで、そっちがナイスネイチャ」

 

 「ボクはトウカイテイオーだよ!トレーナーのお父さん、よろしくね?」

 

 「ナイスネイチャです。トレーナーさんには、その……お世話に」

 

 「うん、色々見せてもらってるよ。是非走るところも見たいかな。息子に何か迷惑かけられたりしてないか?容赦なくひっぱたいていいからな」

 

 「ひどくね?」

 

 「母親としては頑張ったと褒めたいけどねえ……アンタは限度を知りなさい。やり過ぎよやり過ぎ」

 

 実際1年で祖父から相続した土地を劇的ビフォーアフターしてレース場にしたりトレーニング施設を増設したり挙句の果てには競走馬を育て上げて中央レースに殴りこんでいる身としては確かに限度を知らなかったので全く反論できない男である。ちゃうねん、やりたいことやってたら結果的にそうなって国が動いたりしてウマ娘に国籍が付与されただけなんです、と反論すると。

 

 「兄貴、一般人に国は動かせないんだよ」

 

 「お兄ちゃん、ちょっと擁護できない」

 

 「そんな……お前らのことは信じてたのに……ブルータス、お前もか……!」

 

 「トレーナー、多分最初からみんな裏切ってないよ?」

 

 家族の前ということもあって若干テンションの高い男が何時もは自重しているつまらないおふざけをし始めるとそれにまじめに突っ込むトウカイテイオー。ナイスネイチャはそれにクスクスと笑う、元気そうでよかったわと母親も男の頭をはたいたあたりで誰かがやってきたことを察したらしいミスティストリームが顔を出した。

 

 「兄貴マジで馬放し飼いしてんの……?」

 

 「マジだぞ」

 

 「すっごー、サラブレッドって気性難ばっかりっていうのに。ねえ触っていいお兄ちゃん?」

 

 「いいよー」

 

 お客さん!!とテンションが上がったミスティストリームはスキップのような速足で男たちの前にやってくる。後ろからウオッカとダイワスカーレットもゆっくりとやってきていた。獣医志望の妹は動物が大好きなのではあるが、さすがにこんな近場でサラブレッドを見ることはなかったのだろう。ふおおお、と歓声をあげながらミスティストリームに手の匂いを嗅がせてから顔を撫で始めた。

 

 「あ、どうもこんにちは。お久しぶりです」

 

 「まーたネコ被ってんのかスカーレット。もうバレてるんだからやめとけよー」

 

 「うっさい。トレーナーのご両親もいるんだから変なこと言わないで!」

 

 ダイワスカーレットが弟に気づいてキレイに会釈をする。弟としてもファンになったダイワスカーレットとなっては無碍にできないのでウオッカ推しの彼女の分も二人に対して挨拶をする。猫を被っている、とウオッカが言った瞬間にダイワスカーレットの尻尾はウオッカの足をぺしんとたたいて抗議する。なお顔は完璧な笑顔を保っている、耳は寝ているが。

 

 「しかしまあ、爺ちゃんの土地を大改造したなお前。爺ちゃん喜んでるだろうよ、お前が誇らしいってな」

 

 「そうなんですか?トレーナーさんのお爺さんって」

 

 「人を助けたりするのが趣味みたいな人でなあ、このあたりで食うに困った人が駆け込む駆け込み寺みたいな感じだったんだ。助けた人が増えて、それを食わすために耕す畑が増えて、いつの間にか大農家だ。もう全員巣立っちまったけど、こうやって孫が有効活用してるなら、喜ばないはずないさ」

 

 「土地だけは持ってたからねえ。お金もあるにはあったんだけど義父さん、あんまり頓着しなかったから。親戚もお金は欲しいけど土地はいらないばっかりで、結局全部この人が継いだんだよ」

 

 「ま、親父が土地も金も継いでくれたからこうやって君たちウマ娘を受け入れることが出来たんだ。俺は爺ちゃんに感謝してるよ。畑を潰したのは謝らないといけないけど」

 

 「ふーん、トレーナーのお爺ちゃん、すごい人だったんだね。ボクも感謝しなくっちゃ」

 

 そんな感じの会話をしているとミスティストリームと戯れていた妹が満足したのか男たちの団欒の輪に入ってきた。盛大に毛繕いをされたのかミディアムボブのヘアスタイルがぼさぼさになっているが意に介していないようだ。ミスティストリームは今度は弟に狙いを定めたらしく、その背中に軽く頭突きをして構ってアピールをしている。

 

 「お兄ちゃんお兄ちゃん」

 

 「なんだい妹よ」

 

 「ミスティちゃん可愛すぎるんだけど。頂戴?」

 

 「やらん」

 

 「そもそも家に入れるスペースもないしアンタの引っ越し先にもないでしょ。バカ言ってないでさっさと獣医師免許取ってバカ息子のとこに就職すれば解決するんだから勉強しなさい」

 

 「家族経営は困るんだよなあ……つーかそもそも俺も会長やりたくないし。引退したい、親父代わりにやらない?」

 

 「バカ言え、お前が興したんだから最後までお前が面倒見ろ。まんざらでもないって顔に書いてあるわアホ息子」

 

 だよねえ、と言いつつも男も生半可な人物に自分の後釜を託すつもりはないので冗談としての軽いノリだ。そもそも男はウマ娘のために働くことを全く苦には思ってないので会長が変わればもっとトレーニングに付き合えるのになあというぐらいの感じである。

 

 じゃ、案内するよと男が言うと全員で移動を開始した。何も言わずとも勝手についてくるミスティストリームに母親が賢いわねえと感心している。弟はウオッカに交際中の彼女宛のサインを頼み色紙を渡しているがミスティストリームが割り込んで鼻スタンプをプレゼントされている。これはこれでいいらしい。穏やかな時間が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

429:他称トレーナー

速報 マイファーザー、カラオケで大人気

【カラオケの大部屋でマイクを握る男の父親と盛り上がるウマ娘たち】

 

430:親バレ名無し

うーん草

 

431:親バレ名無し

どんな声してるんや

 

432:親バレ名無し

低いんだよな?

 

433:他称トレーナー

こんなの

【落ち着いた低い声で歌われるメイクデビュー】

 

434:親バレ名無し

ひっくwwww

 

435:親バレ名無し

まってギャップヤバいwwww

 

436:親バレ名無し

メイクデビューなのにwwwwベテランボイスwwww

 

437:親バレ名無し

古強者で草

 

438:親バレ名無し

そういえば親への挨拶戦線はどうなったのか?

 

439:他称トレーナー

いや別に?みんな自己紹介して、よろしくねーで終わりよ。

 

440:親バレ名無し

ツマンネ

 

441:親バレ名無し

私があなたの息子の嫁です!くらいなかったのか

 

442:親バレ名無し

スーパークリークとか!

 

443:親バレ名無し

お母さん戦争勃発とか

 

444:他称トレーナー

ねーよ!

 

445:親バレ名無し

え~~~ほんとにござるかぁ?

 

446:他称トレーナー

あ、でもお料理できるメンツがうちの家の味をお盗みになられたで

【ヒシアケボノ、ヒシアマゾン、ナイスネイチャ、スーパークリーク、ナリタタイシンが男の母親と料理をしている】

 

447:親バレ名無し

胃袋を握りに来たか

 

448:親バレ名無し

しかしまあ、よくお前も魔がささんよな

 

449:親バレ名無し

俺だったら多分胸鷲掴みくらいはやってると思う

 

450:親バレ名無し

いややるなよ

 

451:他称トレーナー

そんなこと言うけどさあ。よく考えてみ?会社とか学校とかでさ、女の子にそんなことしようと思う?思わんだろ

 

452:親バレ名無し

イッチの癖にド正論を吐くな

 

453:親バレ名無し

黙れハーレム野郎

 

454:親バレ名無し

さっさと責任を取れ

 

455:他称トレーナー

それはそうと

 

456:親バレ名無し

え?

 

457:親バレ名無し

なんです?

 

458:他称トレーナー

親父の会社のCMにウマ娘が起用される運びになりました

 

459:親バレ名無し

ファファファのファッ!?

 

460:親バレ名無し

ええやん、親父さんの会社どこなん?

 

461:他称トレーナー

車屋、TOYODAです。なんか知らんけど親父から冗談半分(後から聞いた)にCMできない?って聞かれたからウマ娘たちから希望者を募ってみたら出てくれる子が結構いてさ。親父、休みなのに本社に連絡入れて大変そう(他人事

 

462:親バレ名無し

まさかの車!

 

463:親バレ名無し

TOYODAの重役って結構すごくね?親父さん優秀なんやな

 

464:親バレ名無し

イッチも有能やからまあ納得

 

465:親バレ名無し

で、誰出てくれるの?

 

466:親バレ名無し

普通に売り上げ上がりそう

 

467:他称トレーナー

今回出てくれるのはグループ3つに分けて、スぺちゃん、エル、グラス、キング、セイちゃんで一つ、オグリ、クリーク、イナリ、タマで一つ、ウララ、ファル子、リッキー、アキュート、タルマエで一つの予定だよ。車種は決まってないんだけどダート組は多分ランドクルーザーになるんじゃないかな?

 

468:親バレ名無し

脳みそ沸騰する組み合わせやんけ

 

469:他称トレーナー

今俺が勝手に考えてるんだけど車とウマ娘が併走する絵になるんじゃないかな

 

470:親バレ名無し

うーんこれは見たい

 

471:親バレ名無し

売り上げ壊れちゃーう

 

472:親バレ名無し

あれ?もしかしてこのCMでウマ娘たちって民間の会社のCMお初になるんか?

 

473:親バレ名無し

あ、そうじゃん。今までJHAの競馬関連のやつしか出てないし。あとはニュース

 

474:他称トレーナー

まあそうだね。アスリートだからあんまり芸能関係で注目されてもなあって思ってたからさ。でもそれも俺の身勝手だし、やりたいならやらせてあげればいいかなって

 

475:親バレ名無し

流石はイッチ、わかってるう

 

476:親バレ名無し

現実のアスリートもスポンサー契約とかCM出たりするしよくあることよ

 

477:親バレ名無し

これは……車が売れる予感がする

 

478:親バレ名無し

TOYODAの一人勝ち不可避やん

 

 

 

 




 イッチの家族が来襲する話でした。次回はあれですね、逃げシスの話書きたいですね。

 ではでは次回もよろしくお願いします。ネタも募集中です

  https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429


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ウマ娘のウイニングライブとかについて語れ

1:今日も毎日ウマ娘

というわけで語れください

 

2:今日も毎日ウマ娘

いいですねえ!こういうスレ待ってた

 

3:今日も毎日ウマ娘

ウマ娘が来て結構経ったよなあ。

 

4:今日も毎日ウマ娘

俺の学校ウマ娘のブーム来てるわ。マジで誰が推しとか話してるやついるし、昼休みに曲流れる

 

5:今日も毎日ウマ娘

カラオケにも入ってるからなライブの曲

 

6:今日も毎日ウマ娘

歌ってて思うけどこれ楽しい曲だわってどの曲もなる。選べないから全部入れて歌う

 

7:今日も毎日ウマ娘

分かるマン

 

8:今日も毎日ウマ娘

誰が人気とかもついでに話そうかな。というか俺みたいなおっさんで競馬やってる人間ならわかるけど学校でも流行ってんの?

 

9:今日も毎日ウマ娘

流行ってるんだよ。レースとか見てるやつも普通に居る。やっぱ動画の配信してくれてるのがでかいと思う。隙間時間にサクッて見れて尚且つ目の保養で面白い、インフルエンサーとして完璧では?

 

10:今日も毎日ウマ娘

あとはあれだな。ウマ娘が育てた馬、ミスティストリームだっけ。あの馬が活躍してるからさ

 

11:今日も毎日ウマ娘

皐月賞、ダービー……牝馬が無敗2冠ですよ。流石にこれは話題になるさ。しかもウマ娘が育てたから倍率ドン!

 

12:今日も毎日ウマ娘

動画で見ても愛情いっぱいに育てられてるの分かるしさ。応援したくなるよ。ウオッカの膝枕に顎おいて撫でられてる動画見て浄化されたもん俺

 

13:今日も毎日ウマ娘

マジでそれ分かる。クラスの女子もキャーキャー言ってる。馬ブーム来てるよ

 

14:今日も毎日ウマ娘

競走馬じゃない観光牧場も人が増えて来てるみたいだしね。乗馬体験は予約待ちなんだって

 

15:今日も毎日ウマ娘

すげえなウマ娘パワー

 

16:今日も毎日ウマ娘

ウマ娘wwwwwって思ってたらマジで凄い子たちだったからね。侮れない。というかURAの宣伝の仕方が上手い

 

17:今日も毎日ウマ娘

がっつり競馬界隈と絡んでいったからな、ニュースでG1レースのことくらいは放映されたりするし、そこに乗っかれたのが上手いと思う

 

18:今日も毎日ウマ娘

本題いくか。吾輩の一押しウイニングライブは「winning the soul」だ!マジでもうこのギターイントロから始まる曲が吾輩にがっちりストライクだったね!

 

19:今日も毎日ウマ娘

スタンドマイクっていうのがいいよね。蹴りのパフォーマンスがマジヤバいかっこよすぎる。そうするとやっぱりあの皐月賞の時のライブだよねえ。テレビで初めてウイニングライブが映った時のやーつ

 

20:今日も毎日ウマ娘

センターがスペシャルウィーク、サブにメイショウドトウとナイスネイチャ、凄いよなあ。ちゃんとレースして決めたんだもの。生で見たかったよ、こいつとこいつが戦ったらどうなるんだろうっていう夢をかなえてくれたんだからさ

 

21:今日も毎日ウマ娘

サビ前のマイク振り回すパフォーマンスマジでかっけえ、惚れる

 

22:今日も毎日ウマ娘

他の配信者とかも歌ってみた投稿してるけどやっぱウマ娘が一番やな!

 

23:今日も毎日ウマ娘

本業みたいなもんだしなあ

 

24:今日も毎日ウマ娘

今年度ダービーの後のライブが今一番好きかもしれない。センターがウオッカとダイワスカーレットのダブルセンターだったやつ。

 

25:今日も毎日ウマ娘

お母さんだもんなあ

 

26:今日も毎日ウマ娘

URAのうまい所は発表したウイニングライブにきちんとミュージックビデオつけるところ。あとセンターとか変わるからそのたびにライブを編集して投稿してくれるところ

 

27:今日も毎日ウマ娘

最推しのライブを永久保存できるのハイパー有能、しゅき、らびゅ~

 

28:今日も毎日ウマ娘

きめえ

 

29:今日も毎日ウマ娘

きっも

 

30:今日も毎日ウマ娘

ダスカとウオッカがお互いに蹴り合うような動作を取るところに愛が溢れてるなと思いました。

 

31:今日も毎日ウマ娘

一番面白かったのはミスティストリームが乱入してきたことですね間違いない

 

32:今日も毎日ウマ娘

馬のダンスを見れたのは貴重でした

 

33:今日も毎日ウマ娘

ホントに中に女の子入ってたりしないかなああの馬

 

34:今日も毎日ウマ娘

その内某白いあいつみたいなことしだしそう

 

35:今日も毎日ウマ娘

ないだろwwww……ないよな?

 

36:今日も毎日ウマ娘

片鱗はあるかな……頭はいいし……嫌でもないと信じよう

 

37:今日も毎日ウマ娘

よし話変える。ワイ学生、今学校でもウマ娘流行ってるのは上の人が言ってた通りなんだけど、俺学校で聞くまでウマ娘全然知らなかったんだよね

 

38:今日も毎日ウマ娘

ようこそコチラノ沼へ

 

39:今日も毎日ウマ娘

こっちはあったかいぞ……

 

40:今日も毎日ウマ娘

お代わりもいいぞ

 

41:今日も毎日ウマ娘

うめ、うめ

 

42:今日も毎日ウマ娘

ちゃんと頭の先までつかってけー

 

43:今日も毎日ウマ娘

怒涛の地の底まで堕ちた者どもの手招きで草

 

44:今日も毎日ウマ娘

大丈夫もう俺は頭のてっぺんまで沈んだ。そんな俺を沼にはめたのは「ENDLESS DREAM!」だ!その……センターのマルゼンスキーに一目惚れして……

 

45:今日も毎日ウマ娘

わかるぞーすごいわかる

 

46:今日も毎日ウマ娘

マルゼンスキー大人っぽいからねえ。それでいてフレッシュで可愛い

 

47:今日も毎日ウマ娘

最強じゃんね

 

48:今日も毎日ウマ娘

どうせあれだろ?尻尾だろ?俺は詳しいんだ

 

49:今日も毎日ウマ娘

お前は俺か

 

50:今日も毎日ウマ娘

何だ貴様もか

 

51:今日も毎日ウマ娘

わしもわしも

 

52:今日も毎日ウマ娘

ここはドッペルゲンガーが多いスレですね

 

53:今日も毎日ウマ娘

うん、分かるよ分かる。尻尾にかけで実際尻尾振るの卑怯じゃんそんなの。惚れるしかないじゃん可愛いの塊じゃん

 

54:今日も毎日ウマ娘

URAの動画じゃないけどそこだけ集めた動画があって人間の業の深さを思い知りました。ラーメン

 

55:今日も毎日ウマ娘

ちゃんと祈れ

 

56:今日も毎日ウマ娘

大人っぽい娘がやるとギャップ凄いよねあの部分。でも凄い明るい曲調だし俺も好きだよ

 

57:今日も毎日ウマ娘

芝の匂いって確かに独特で癖になる香りしてるよなあ

 

58:今日も毎日ウマ娘

誰より速く走りたいをマルゼンスキーに歌われるとお前が一番速かったんだよって突っ込みたくなる

 

59:今日も毎日ウマ娘

無敗の名馬の圧力

 

60:今日も毎日ウマ娘

フジキセキバージョンも好きだなあ……

 

61:今日も毎日ウマ娘

わかる

 

62:今日も毎日ウマ娘

手でハートマーク作るところ死ぬほどすこここここ

 

63:今日も毎日ウマ娘

表情が好きです

 

64:デジジジ

分かりますぅ……もうだめ……尊さで溶けます……

 

65:今日も毎日ウマ娘

なんか沸いた

 

66:今日も毎日ウマ娘

誰だ貴様

 

67:デジジジ

いやー面白いスレッドがあるものですねぇ!ウマ娘ちゃんたちの尊さと可愛さを存分に吐き出して欲しいものです!あ、あたしのことはお気になさらず!通りすがりの一般ウマ娘ちゃんヲタクです!

 

68:今日も毎日ウマ娘

なるほど……なるほど?

 

69:今日も毎日ウマ娘

これはまた強烈なキャラが沸いてきたものですね

 

70:今日も毎日ウマ娘

じゃあ貴様の一押しを教えてもらおうじゃないか!

 

71:今日も毎日ウマ娘

そうだー!唐突に表れたコテハンを付ける猛者を逃してなるものかー!

 

72:今日も毎日ウマ娘

我ら同志としては同志の一押しを教えてもらいたい所存

 

73:デジジジ

ん~~~あたしの感想なんてとるに足らないものだと思うのですが……

 

74:今日も毎日ウマ娘

それは俺たちが決めることじゃ

 

75:今日も毎日ウマ娘

でもウマ娘のオタクを自称する人がどういうものが好きなのかは興味がありありのありですわよ

 

76:デジジジ

まー、そういうことでしたら。ここにいる皆さんはウマ娘を愛する同志ということらしいですし、ならばこの不詳ウマ娘ヲタクとしても一肌脱ぐことも吝かではありません!

 

77:今日も毎日ウマ娘

よしきたっ!

 

78:今日も毎日ウマ娘

全裸待機

 

79:今日も毎日ウマ娘

全部仕舞え

 

80:デジジジ

私のおすすめ、一押しは……「Make debut!」です!

 

81:今日も毎日ウマ娘

なるほど、そうきたか!

 

82:今日も毎日ウマ娘

一番最初に公開されたライブ曲というものですしな!

 

83:今日も毎日ウマ娘

そういえば一番に出てもおかしくないやつ―

 

84:今日も毎日ウマ娘

んーでもウマ娘オタクを自称する割にはこう……安パイというかなんというか

 

85:今日も毎日ウマ娘

わかってねえなー

 

86:デジジジ

何を言いますか!いいですか?「Make debut!」はウマ娘ちゃんたちにとってものすっごく特別な曲なんですよ!?

 

87:今日も毎日ウマ娘

ほう、その心は?

 

88:今日も毎日ウマ娘

なんか語りだしたぞ

 

89:今日も毎日ウマ娘

特別とな

 

90:デジジジ

そうです!「Make debut!」はウマ娘ちゃんたちが初めて行うウイニングライブなのです!レースデビューをするウマ娘ちゃんたちは必ずこの曲を歌います!レースで1位になったウマ娘ちゃんもなれなかったウマ娘ちゃんも等しく、応援してくれたファンの皆さんと一緒にレースの楽しみを分かち合う初めてのウイニングライブ!まさに激エモ!素晴らしい!マーベラスなのです!

 

91:今日も毎日ウマ娘

お、おう

 

92:今日も毎日ウマ娘

ていうかその情報ソースどこよ

 

93:今日も毎日ウマ娘

みょーに詳しいな、さすがはオタク

 

94:今日も毎日ウマ娘

にしてもこんな書き方するかぁ?

 

95:今日も毎日ウマ娘

怪しい

 

96:デジジジ

なので!あたしたちウマ娘にとっては「Make debut!」は絶対に練習するもので、必ずみんな歌えておどれるのです!ですが!皆さんステップの踏み方や踊り方、細かい振付に歌い方まで違いがあるのです!なぜかと言えばやはり初めて歌って踊るウイニングライブ、気合の入り方もまさに青天井!あたしもしかりですがそれはもう見れば見るほどすばらしいもの!みんな歌えるけど少しずつ違う!ウマ娘ちゃんの個性が光る素晴らしいウイニングライブの曲といえましょう!

 

97:今日も毎日ウマ娘

ん?あたしたち?

 

98:今日も毎日ウマ娘

この熱の入り方は間違いなくオタクではあるんだろうが……

 

99:今日も毎日ウマ娘

まるで自分もウマ娘であるかのような語り口だな?

 

100:デジジジ

なんでもありません!ウマ娘ちゃんは素晴らしい!以上です!

 

101:今日も毎日ウマ娘

待て逃げるな!

 

102:今日も毎日ウマ娘

確保しろ!

 

103:今日も毎日ウマ娘

まあこんな場末にウマ娘が来るはずもないがwwww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「来てたりするんですよねえ、これが」

 

 「デジタル何見てるんだ?」

 

 「掲示板です~。すっごい共感できるスレッドがありまして~、ちょっとウマ娘ちゃんの素晴らしさを布教しておりました!」

 

 「……見せてみろ」

 

 「……な、なぜでしょう?」

 

 「デジタル、いいこと教えてあげるよ。君、何かを誤魔化そうとすると……右耳だけ動くんだよ。なんかやったんじゃないの?」

 

 「流石は我が同志、細かいところまで見てますねうわわわスマホ返してください~!!!」

 

 「なになに……デジたん、ばれてるじゃん。まあウマ娘ってことくらいなら言ってもいいよ。というか勝手にばれると思うけどさ」

 

 にやにやとしていたアグネスデジタルを見つけた男がどうしたのだろうかと思いつつもアグネスデジタルに話しかけると独り言を呟いていた彼女は掲示板に顔を出していたのですと答える。男はそう答えるアグネスデジタルの右耳が前へ向いたり後ろに向いたりしてるのを見て何かを隠していると察した。

 

 これがプライベートなことであるならまあ気にする必要はないのだがアグネスデジタルはウマ娘ちゃんたちの素晴らしさを布教したと言った上に何かを誤魔化している様子だ。URAとウマ娘のマネジメントをしている男としても何かあったらまずいのは明白なのでここは強引に彼女のスマホを奪い取って開かれてた掲示板を見る。

 

 アグネスデジタルもその気になればしゅばっと逃げ切ることも可能ではあるが、半分やらかしているのは事実なので男とのスキンシップを兼ねてじゃれ合っている。で、男が覗き込んだスマホのスレッドにはもう自分はウマ娘ですと言わんばかりに赤裸々に隠さず綴られたアグネスデジタルの愛の発露があった。

 

 これにはさすがの男もため息を……つくわけもなく。まあこれくらいならいっかと流す勢いである。大らかなのか器がでかいのか分からない、というか多分違う。ただウマ娘のことに関しては色々ガバガバになってしまうのだろう。これが世界で唯一のウマ娘のトレーナーの姿である。不安でいっぱいになること請け合いだ。

 

 「それよりも、デジタルそろそろ着替えてね。撮影の時間だから。ファル子とリッキーはもう更衣室行ったよ」

 

 「なんですと!?これはいけません!皆さんに迷惑をかけるわけには……!ではトレーナーさん!あたしも着替えに行ってまいりますっ!」

 

 「ん、行ってらっしゃい」

 

 慌てて男からスマホを受け取ったアグネスデジタルはドタバタと音を立てながら更衣室に駆け込んでいく。更衣室に入った途端何かが倒れる音が聞こえてきたので男は恐らくデジタルが着替え中のウマ娘を直視してしまい気絶でもしたのかとあたりを付ける。こんなんでよく向こうの世界で生活してたなあという感想を添えつつ、男は撮影の準備に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「いやしかし、毎度毎度思いますけどこれ凄いお金かかってますよね」

 

 「まあね、どこにもないセットなんだからまあ……作るしかないでしょ。ドーム借りれるのは1日だけだから頑張ってくれよ」

 

 「トレーナーさん、あたしトレーナーさんのそういうところ大好きです」

 

 「よくわからんがありがとさん」

 

 電子パネルを仕込んだ床、水が噴き出す仕掛けにカメラドローン、大型カメラを構えたカメラマンが数人と男が話していると着替えを終えたアグネスデジタルが合流してきた。ステージ衣装、裾を結んで腹とへそを出した白いTシャツ、ライトグリーンのハーフパンツ、夏を意識し、大胆に露出した素足が魅力的な衣装だ。素足で踊るのだが今はサンダルを履いている、男の視線が自分の足に向いたことに気づいたアグネスデジタルは少し恥ずかしそうに足を動かした。

 

 「トレーナーさん、ちょっと見過ぎです。どうせ見るなら他のウマ娘ちゃんがいいと思いますよ」

 

 「いや、変な意味はなくてな。デジタルが頑張ってるって証拠だから、何となくうれしくなってさ」

 

 「どういうことです?」

 

 「ほら、ウマ娘にとって足って一番大切なものでしょ?トレーニング、食生活、どれだけ気を使って生活してるか……嘘をつかない部分だと思うんだ。だから、デジタルの足は頑張ってることがよくわかる魅力にあふれてるなあって、そう思って」

 

 「……トレーナーさん、恥ずかしくありません?」

 

 「頑張った子を褒めるのに恥ずかしいも何もないでしょ」

 

 ほんとにこの人は、とアグネスデジタルは男から顔を背ける。まるで口説くようなセリフを真顔で言う、アグネスデジタルはウマ娘だ。足が命なんてウマ娘オタクをしなくても分かってる、そしてウマ娘オタクになってからより一層そう思うようになった。足は命、そしてその命を磨き上げた目の前の人物から手放しに褒められる、嬉しさで爆発しそうだった。

 

 「俺は結局、指示するしかできないからね。それを守るも守らないも君たち次第なんだ。だから、俺のことを信じてついてきてくれた君たちのことはとても大事だし、どこをとっても魅力にあふれてると思う」

 

 恥ずかしげもなく、そんなことを言う。この顔の火照りは夏の暑さのせいだ、と誤魔化してアグネスデジタルは後ろを向いたままぺしぺしと尻尾で男をはたいた。男は苦笑いをしてそれをあしらう。アグネスデジタルの顔の火照りが引いたころに、時間になったと思い思いに過ごしてたウマ娘たちが集まってくる。

 

 「よし、じゃあ今回のMV撮影始めて行くぞ!センターはリッキー、ファル子、デジタルだ。パネルが眩しいと思うが頑張ってくれ!」

 

 「はいはーい!」

 

 「頑張るぞっ☆う~~~しゃいっ!」

 

 「わかりました!」

 

 バックダンサーのウマ娘たちのハーフパンツは黒だが、コパノリッキーは青、スマートファルコンはピンク、アグネスデジタルは先述の通りライトグリーン、それ以外の衣装は共通だ。男としても結構無茶苦茶やってドームを借りて機材を作り尚且つ内部で水を使うことの許可を取ったのでURAのMVの中ではかなり力を入れてる部類だろう。

 

 なにせ、今ウマ娘は大ブームの真っ最中だ、すでに発表している曲がオリコンのチャートに入ってたり、カラオケのランキングに入ってたりとアスリートとしてのウマ娘としてもだが表現者としてのウマ娘の需要が天井知らず、その中で発表される新曲の注目度は青天井、大穴なんてありえないほどだ。

 

 ウマ娘たちがサンダルを脱いで、男曰く魅力的な素足でステージに上がる、さまざまな色に発光するパネルの上でフォーメーションを組むウマ娘たち、その様子を見て男はやはり魅力的だな、と一人うんうんと頷いた。それを見たアグネスデジタルはホントならするべきではない、と分かりつつも、一声だけ声をかけることにした。

 

 「トレーナーさーん!」

 

 「ん、どうしたデジタル」

 

 両手をメガホンにして男に呼びかけるアグネスデジタル。普段はそんな風に、特に他のウマ娘たちがいる中で自己主張することをしないアグネスデジタルに男は片眉をあげて返事をする。男に声が届いたのを確認したアグネスデジタルは手をあげて男を指さす、それで他のウマ娘も察し、同じように男を指さした。そしてみな同時、異口同音に同じ言葉を発した。

 

 『Gaze On Me!』

 

 

 

 

 

 

 

350:今日も毎日ウマ娘

結局アレは誰だったのか

 

351:今日も毎日ウマ娘

オタク、つまりはワイらの同志であるハズなんだがな

 

352:今日も毎日ウマ娘

にしては詳しすぎるというか何というか

 

353:今日も毎日ウマ娘

推定ウマ娘が誰だったのか実に気になるが

 

354:今日も毎日ウマ娘

流石にもう来ないかなあ

 

355:デジジジ

いますけど

 

356:今日も毎日ウマ娘

ファっ!?

 

357:今日も毎日ウマ娘

いたわ

 

358:今日も毎日ウマ娘

囲め!今度こそ逃がすな!

 

359:今日も毎日ウマ娘

君は誰ですか!?

 

360:今日も毎日ウマ娘

教えてクレメンス

 

361:デジジジ

別にあたしのことなんてどうでもよくありません?ここはウマ娘ちゃんのことを語る掲示板であってあたしがウマ娘かどうかは如何でもよろしいと思うのですが

 

362:今日も毎日ウマ娘

ド正論なんだけどさあ……

 

363:今日も毎日ウマ娘

明らかにウマ娘ってことを匂わせて去るのは流石にねぇ……

 

364:デジジジ

まあウマ娘なんですけど。トレーナーさんも別に正体隠せとは言いませんし

 

365:今日も毎日ウマ娘

掌くるっくる

 

366:今日も毎日ウマ娘

やっぱそうなんか

 

367:今日も毎日ウマ娘

よし満足、誰かは気にしない。そんなわけでワイの推しウマ娘のアグネスデジタルについて話したいのだが

 

368:今日も毎日ウマ娘

ワイはアストンマーチャンかなあ。可愛いよね

 

369:デジジジ

マーちゃんさん!可愛らしい方ですよね!今日いっしょにMVを撮ったんですけどダンスのステップがそれはもう奇麗で奇麗で……

 

370:今日も毎日ウマ娘

君アグネスデジタルだろ

 

371:デジジジ

なんでわかったんですか!?

 

372:今日も毎日ウマ娘

言動が動画と一致してるから。コテハンも隠す気ないから突っ込み待ちかと思ってた

 

373:今日も毎日ウマ娘

どこから指摘すればいいのか話し合ってたからな、自爆してくれるとは思わんだ

 

374:デジジジ

しまったこの世界あたしたちみたいな名前の人少ないんでした……!

 

375:今日も毎日ウマ娘

ああ、むこう横文字の名前沢山あるからこのコテハンでもバレないのか

 

376:今日も毎日ウマ娘

そうか、なるほど。でもネットリテラシー学ぼうな

 

377:今日も毎日ウマ娘

ワイ将、推しウマ娘の登場に震える

 

378:デジジジ

別にそんな気にする必要ないと思います。あたしも自分には自信を持ってますけど、あたし以上にかわいいウマ娘ちゃんもたくさんこちらに来てますよ?

 

379:今日も毎日ウマ娘

そうかもしれないけどそうじゃないんよ

 

380:今日も毎日ウマ娘

おまえが推しなんだよ!

 

381:今日も毎日ウマ娘

ちゃんと自分にも自信持っててえらい

 

382:今日も毎日ウマ娘

かわいい

 

383:デジジジ

そりゃ、これでもトレーナーさんに鍛えられてますから、自信がないなんて失礼なんてレベルじゃないじゃないですか!あたしはどこから見てもトレーナーさんが自慢できるウマ娘でありたいのですっ!

 

384:今日も毎日ウマ娘

まぶしい

 

385:今日も毎日ウマ娘

天使かな?

 

386:デジジジ

あたしがそう思ってるのと同じように他のウマ娘ちゃんも同じことを思っています!可愛いということならともかく走りでは誰にも負けたくありません!

 

387:今日も毎日ウマ娘

間違いなくこれは勇者

 

388:今日も毎日ウマ娘

URAの社長これ見たら泣くやろなあ

 

389:デジジジ

まずいです

 

390:今日も毎日ウマ娘

今度は如何した

 

391:デジジジ

トレーナーさんに、見られましたぁ……!

 

392:今日も毎日ウマ娘

(ノ∀`)アチャー

 

393:今日も毎日ウマ娘

やっちまったな

 

394:デジジジ

どどどどうしましょう……!

 

395:今日も毎日ウマ娘

かわいい

 

396:今日も毎日ウマ娘

イッチ泣いてるんちゃうこれ

 

397:今日も毎日ウマ娘

これイッチ今以上に頑張るやろなあ

 

398:今日も毎日ウマ娘

良かったなURAの社長さん

 

399:他称トレーナー

俺頑張っててよかった

【頭を撫でられる真っ赤なアグネスデジタル】

 

400:今日も毎日ウマ娘

うーん、イイハナシダナー

 

401:今日も毎日ウマ娘

何だこの服!?

 

402:今日も毎日ウマ娘

最後の最後で爆弾投下しおった!?

 

 

 

 




 逃げシスの話書こうと思いましたが思い付きの話に差し替えます。ウマ娘本人が掲示板に来ても面白いよねという話でした。

 次回は今度こそ逃げシスの話を書きます。ではまた次回に。ついでにネタも募集中です

  https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429


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こんなことがあったという話を報告するスレ

1:他称トレーナー

報告するべ

 

2:日常の名無し

イッチ、久しぶり

 

3:日常の名無し

ミスティストリーム凱旋門賞おめええええ!!!

 

4:日常の名無し

マジ久しぶりだな

 

5:日常の名無し

忙しかったんか?

 

6:他称トレーナー

そう、忙しかった。ミスティが頑張ってくれたのもそうだけどさ、報告したいことが沢山あるのだ

 

7:日常の名無し

日常こぼれ話キタコレ

 

8:日常の名無し

俺らはいつでもウェルカムですよ!

 

9:他称トレーナー

うむ、では語っていこう。これ結構前だな、海外遠征行く前の話だ。ちょっと俺が休みを取ることが出来て、何しようかなと考えてた時……ビコーペガサスとヒシアケボノがやってきたんだ

 

10:日常の名無し

おお、大小コンビじゃないか

 

11:日常の名無し

なんか仲いいよね、不思議

 

12:日常の名無し

ビコーペガサスはチャンネルやってないからなあ。ヒシアケボノの料理チャンネルにはよくいるけど

 

13:他称トレーナー

そうか、あの子そういうのあんまりやらないんだった。そんでな?ビコーペガサスって実は重度の特撮ファンなんだよ。向こうじゃやってる番組違ったんだけど、こっちに来てみた仮面ライダーとかスーパー戦隊とかドはまりしちゃってさ。こんな感じで

 【変身ベルトをつけてテレビを見るビコーペガサス】

 

14:日常の名無し

あらやだかわいい

 

15:日常の名無し

ライダーも戦隊もウルトラもいいぞぉ……

 

16:日常の名無し

ふーむ、リバイスか、バイスはだれだ?

 

17:他称トレーナー

え?ヒシアケボノ

【アルティメットな変身ポーズを決める台に乗ったビコーペガサスとヒシアケボノ】

 

18:日常の名無し

キメ顔www

 

19:日常の名無し

くっそかわいい

 

20:日常の名無し

こんなん玩具買い与えたくなるに決まってるやん!

 

21:日常の名無し

台は芝生えるけどすんごいかわいい

 

22:他称トレーナー

それでな、この二人を連れてライダーの映画の撮影現場を見に行った話をしたいの

 

23:日常の名無し

いいじゃーん!

 

24:日常の名無し

そういうのいいぞ!もっとやったげて!

 

25:日常の名無し

ホントお前はウマ娘に甘いよなあ

 

26:他称トレーナー

何とでもいえ

 

27:日常の名無し

報告はよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「トレーナー!お願い!」

 

 「らしいよ~☆」

 

 「よし分かった」

 

 「待ってまだ何も言ってない!」

 

 「お願いがあるんだろ?なんだ?」

 

 「なんか釈然としないぃぃ……」

 

 元自室、現仕事場&ウマ娘のたまり場というべき部屋でトレーニングメニューとにらめっこしていた男、そこに勢いよくドアが開いて飛び込んできたウマ娘、ビコーペガサスが男に両手を合わせて頭を下げついてきたヒシアケボノはゆったりとそう言った。なるほど、お願い。よし来た何でも言えと言わんばかりの勢いで内容も聞かずに快諾する男がそこにいた。

 

 もはや一切の疑念なく頭を上下に振った男にお願いする側のハズのビコーペガサスが突っ込む。まあそれは置いとけ、と机越しに彼女に先を促した男にむぅ~と頬を膨らませて抗議をするが、それよりもお願いを聞いてもらいたい気持ちが優先されたらしく、ヒシアケボノの膝に座らせた状態で男と向かい合い、口を開いた。

 

 「その、この近くでライダーの撮影やってるみたいなんだ!だからちょっとでいいから見てみたいなって……」

 

 「別に行ってきてもいいよ?誰か足が必要なら須藤君に行ってもらおうか?」

 

 「トレーナーさんと一緒がいいんだって~。あたしも、ついてきてほしいっていうから」

 

 「なるほど。ライダーっていうと北映か。たしか株券があったはず……って映画?確か個人出資の話に乗ったぞそれ。ちょっと待ってて」

 

 そう言って男は二人に断って席を立ち、電話をかける。実は何気にライダーファンだった男は映画会社の株も運用してるので時たま映画に出資しないかという話が来ており今回の映画で予算の枯渇が発生したという偉い人からのお願いを聞いて出資をしていた。というのもURAの名前を売るための出資ではあるが、今回それが役立つかもしれないのだ。

 

 「あ、すいません。ええ、お世話になっています。実はですね、今回の映画の撮影現場を少し見せてもらえたらと、ええ、はい。実はウマ娘の一人が北映さんの特撮にはまっちゃったんですよ。あ、ありがとうございます、無理をさせてしまって。今回のお礼ってことで次の出資は倍額で考えます……はい、どうも」

 

 「……トレーナーってやっぱりすごいお金持ち?」

 

 「ん、まあそうだな。ビコー、明日の撮影を見に来てもいいみたいだから、いこっか」

 

 「ほんと!?ありがとトレーナー!やったーーー!!!」

 

 「トレーナーさん、ありがと~!」

 

 ヒシアケボノの膝の上で飛び上がって万歳状態で喜ぶビコーペガサス、感極まったのかそのままロケットのように飛び出して男に抱きついてしまう。久しぶりに加減を忘れたウマ娘のパワーを味わった男は、それでもはじける笑顔のビコーペガサスをわしゃわしゃと撫でるのであった。

 

 

 

 

 

 目の前で役者がベルトをつけ、勇ましく、かっこよく、変身と声をあげてポーズを決める。町の一区画を封鎖して行われる仮面ライダーの撮影、ふおおおお、と声にならない声を必死に我慢しながらも瞳を星のように輝かせたビコーペガサスが目を離してなるものかと食い入るように見つめている。

 

 ヒシアケボノ自体は特撮に造詣が深いわけではないが、CM撮影などとはまた違う映画の撮影というウマ娘からしても非日常に心がときめかないわけもなくツインテールと尻尾を振って楽し気に撮影を見ている。

 

 カット!の声がかかり、役者が脱力するとそれに助監督が労うように声をかけている。すると男の元に監督がやってきて頭を下げた。実は不足額の出資で撮影が続けられており、男は救世主的な立ち位置にいるので撮影現場ではVIP待遇である。男としてはライダーは昔からファンで、楽しませてもらってるお礼をしているという感じで撮影現場に顔を出すのは初だからか、何とも座りが悪いようだ。

 

 「すいません、急に無理を言ってしまって」

 

 「いえいえ、このくらいでしたらいつでも仰ってください。そちらが今話題のウマ娘さんでいらっしゃる?」

 

 「ビコーペガサスだよ!今日はありがとうございますっ!」

 

 「ヒシアケボノです。お願いを聞いてくださって、ありがとうございました~」

 

 顔を綻ばせた監督が振り向いて、休憩入ろう!と言うとカメラや音響などを担当していた人物や、スーツアクター、役者が思い思いに過ごし始める。けどやはり普段はないお客様の様子が気になるらしく、主演を務めていた青年とその相棒役のアクターがこっちにやってきた。ビンッ!と尻尾と耳を逆立てたビコーペガサスがあたふたとかばんを探して、サインペンと色紙を取り出し、頬を紅潮させて青年に差し出す。

 

 「さ、サインください!」

 

 緊張一杯に差し出されたそれを見た青年は、快くそれを受け取ってペンを走らせる。大切な宝物を受け取ったかのようにそれを抱きしめるビコーペガサスを見て、ウマ娘という人とは異なる存在でも、触れ合ってみれば人間の子供と一緒だと気づいた青年がベルト巻いてみるかい?と尋ねる。それを聞いたビコーペガサスは力強く頷いた。その様子をヒシアケボノと男は優しく見守るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

143:日常の名無し

映画撮影の現場に行ったんかまじか

 

144:他称トレーナー

ちなみにエキストラで出たよ。怪人の出現で逃げ惑うひと役。人類の速度じゃないからすぐわかるはず

 

145:日常の名無し

おさえろよwww

 

146:日常の名無し

二人とも短距離ウマ娘だから速いだろうなそりゃwww

 

147:他称トレーナー

好意でベルトを巻かせてもらったり楽しんだみたいよ

【主演の青年と同じ変身ポーズをとるベルトを巻いたビコーペガサス】

 

148:日常の名無し

ファンサしてくれてよかったなビコーペガサスちゃん……

 

149:他称トレーナー

あとこっちも

【バイスとメロイックサインをするヒシアケボノ】

 

150:日常の名無し

やっぱヒシアケボノおっきいな

 

151:日常の名無し

スーツと並んでも違和感ないのは相当

 

152:他称トレーナー

他にもこんなのも

【火炎剣烈火を持つビコーペガサスと土豪剣激土を持ち上げるヒシアケボノ】

【群衆の中に紛れるウマ耳二人組】

【蹄鉄と地面をすり合わせて火花を散らしながらドリフト走行するビコーペガサスの動画】

最後は別の動画を回してた時に偶然撮れたんだけど危ないので滅茶苦茶叱った

 

153:日常の名無し

プロップ持たせてもらって羨ましい

 

154:日常の名無し

最後やべえかっけえ

 

155:日常の名無し

バッカ一歩間違ったら滑ってコケるんだぞ!

 

156:他称トレーナー

ウマ娘で蹄鉄シューズ履くと誰でもやりたくなるってビコーペガサスは言ってたけど危ないんだよなあ……とりあえずビコーとアケボノとライダーはこんな感じだ

 

157:日常の名無し

楽しそうで羨ましいゾ

 

158:日常の名無し

他ももっとくれ!

 

159:他称トレーナー

まだまだあるぞーコレ!次は、ウララと地元の商店街のお話だ!

 

160:日常の名無し

キタコレ!ハルウララきたぁ!

 

161:日常の名無し

マジで可愛い、聖獣、癒し、マイエンジェル

 

162:日常の名無し

なんかやべーやつわいてる

 

163:他称トレーナー

もう俺の地元だとウマ娘は地域に溶け込んでるのはよくご存じだと思う

 

164:日常の名無し

もう自由にお出かけしてるんだっけ

 

165:日常の名無し

子供たちと遊んでるウマ娘のお姉さんがよく公園にいるという話は聞いた

 

166:日常の名無し

十中八九スーパークリークだろそれ

 

167:日常の名無し

 

168:他称トレーナー

まあ実際クリークはよく子供たちと遊んでるからあながち間違いじゃないんだけどね……

 

169:日常の名無し

子供の性癖をねじ切るな

 

170:日常の名無し

初恋のお姉さんがスーパークリークとか勝てるわけないだろ

 

171:日常の名無し

俺の初恋返して

 

172:日常の名無し

それは知らん

 

 

 

 

 

 

 

 

 「トレーナー!いってくるね!」

 

 「ああ、気を付けてな。八百屋のおっちゃんにもよろしく」

 

 「うんっ!」

 

 玄関先では私服姿のハルウララとスーツ姿の男の姿があった。昨日、地方のイベントにゲストとして参加したハルウララに男は休日を贈ったのだが、他のウマ娘たちはトレーニングや別のイベントなどでハルウララと一緒の休みのものがいなかったのだ。そこでハルウララはお出かけをすることにしたらしい。

 

 行先は男たちが懇意にしている商店街、牧場、農家。いっぱいお手伝いするんだ!と満面の笑みを見せるハルウララにほっこりした男は沢山遊んでおいで、と言って彼女を見送った。ハルウララはいってきまーす!と大声で挨拶をしてURAをあとにする。

 

 「きみとゆめをかけ~るよ~♪」

 

 ゆらゆらと揺れながらハルウララは舗装されず土がむき出しの農道を腕を大きく振って歩いていく。ウマ娘や重機が踏み固めているので歩きやすいそこを、何時もキングヘイローに言われて鳴らさないように気を付けている蹄鉄シューズの音をわざと鳴らして少しずれたユメヲカケルを気持ちよく歌いながら歩いている。少しすると、商店街に行く手前、ちょうど中間あたりにある牛舎が目に入った。ハルウララはそこの外で作業をしている二人を見つけて駆け寄る。健さんとその妻、文江こと文さんだ。

 

 「こんにちはっ!」

 

 「おや、ウララちゃんじゃないか。お出かけか?」

 

 「うんっ!今日はね、商店街に行ってお手伝いするんだ~。健さん、文さんたちはお仕事?」

 

 「ま~それは商店街も助かるねえ。あたしたちはね、牧草を運んでるんだよ。この歳になると重くてねえ……」

 

 「じゃ、お手伝いするよ!」

 

 健さんたちが1輪車で運んでいるのは一抱えほどもある牧草を固めたブロックだ。男がたまに話してくれていたが50キロもあるそれを倉庫から運ぶのは中々骨だという話、人間では持ち上がらないからいつもは半分に割るなどどうにか工夫をして1輪車に乗せているのだ。文さんが腰をやってしまった時もこれを移動させるときのぎっくり腰だったと聞いている。

 

 「いいのかい?お出かけだろう?」

 

 「んーん!今日はね!みんなをお手伝いする日って決めてるんだ!だからね、お手伝いさせて!」

 

 むん!と力こぶを見せるように腕をあげたハルウララ、ウマ娘が力持ちなのは二人ともよく知っているのでそこまで言うなら、とお願いをしてみることにした。素敵な服が汚れちゃうわ、と文さんは自分が付けていたエプロンをハルウララに着せてやり、サイズが少し大きいが長靴をはかせた。尻尾を機嫌よくぶんぶんと振るハルウララがいくよ~~と牧草のブロックを纏めて二つ、軽々と持ち上げる。

 

 「あっはっは!若いってのはいいなぁ!わしらじゃもうそんな勢いよくできんよ!」

 

 「あんたが若くても無理だろうけどねえ。ごめんねウララちゃん、ここにお願いできる?」

 

 「はーい!」

 

 よいしょぉ!と大袈裟なくらい声をあげたハルウララはどさっ!と示された場所に牧草ブロックを置いて、倉庫に戻りまた持ってきてを繰り返す。あっという間にえさ置き場の近くに牧草が積みあがった。健さん夫婦はありがとう、と彼女にお礼を言う。

 

 「ごめんねウララちゃん、手伝ってもらっちゃって。よかったらこれ、飲んでいって」

 

 「ヨーグルトだ!いいの!?」

 

 「勿論だ!坊主にも礼を言わなきゃな。君らがここに来てくれてから寂れてたこのあたりが随分とにぎやかになった。皆、君たちに感謝してるんだよ」

 

 文さんから手渡された牛乳瓶、その中に入っているのは牧場で作っている飲むヨーグルトだ。時折差し入れられるそれはハルウララが大好きな飲み物の一つで、彼女は耳を大きく振って栓を開ける。そしてそのまま風呂上がりのように腰に手を当て豪快に喉を鳴らして飲み干した。ぷは~といい笑顔になりながらも、口元に見事なひげを作るハルウララを見て文さんはあらあらとハンカチで顔を拭うのだった。

 

 

 

 「ハルウララのおねーちゃーん!」

 

 「ハルウララのねーちゃんだ!」

 

 「こんにちはーっ!」

 

 「あーっ!皆やっほー!」

 

 お手伝いを終えたハルウララはぱっからぱっからと蹄鉄の音を響かせて今度こそ商店街にやってくる。商店街は賑やかで、子供たちが親と一緒に店番をしていたり、結果的ではあるがウマ娘のホームということもあり観光客もちらほらといる。ピンク色で目立つハルウララ、彼女を見つけた子供たちが親に断って集まってくる。

 

 「ねーおねーちゃん!あそぼーよ!」

 

 「うん!いいよー!」

 

 「やったー!」

 

 わ、ウマ娘がいる、とかハルウララだ、だの、かわいいという地元の人間じゃない観光客にも輝くような笑顔で手を大きく振り、自分から率先して話しかけるハルウララ。物怖じせず寄ってくる小柄なウマ娘を前に観光客も口元が緩む。後ろにカルガモのように引っ付いて回る子供たち、インパクト、もしくは癒し効果は多分にあるだろう。

 

 サインを書き、握手をし、時には写真も一緒にとりながら子供たちを引き連れて商店街を練り歩いて目についた店を少し手伝ったり、おやつを買って皆で一緒にかじる。田舎の日常そのままのそれを満喫するハルウララの笑顔と彼女に懐く子供たちの笑い声、和やかな雰囲気が商店街に流れていた。

 

 

 

 

 「ごめんくださいな。ウララさん、いらっしゃるかしら?」

 

 「キングちゃん!」

 

 「ええ、キングヘイローよ。ウララさん、迎えに来たわ」

 

 「あんれまあキングヘイローさん。ウララちゃんを借りて悪かったねえ。よかったらこれ、持っていってね」

 

 「え、ええ……ありがたく頂戴するわ……」

 

 とっぷり日が落ちる直前、子供たちは家に帰り観光客もホテルに戻り始めた。八百屋のお手伝いと称して店番をしてお客さんと話していたハルウララに声をかけたのは練習後であるのに、きっちりとメイクをして緑を中心とした上品な私服に身を包んだキングヘイローだった。彼女を見た瞬間ハルウララは飛びかかる様にキングヘイローに抱き着く。キングヘイローも慣れた様子でそれを受け止める。

 

 そろそろ帰るわよ、というキングヘイローに声をかけたのは腰の曲がった老婆、八百屋の店主だ。彼女は奥に引っ込むと台車に乗せた段ボールを4つ持ってくる。ニンジンだよ、規格外だから遠慮せずに持ってってな~と店主は台車ごと二人にニンジンを渡す。無邪気に喜ぶハルウララとこんなにいいのかしら、と少し申し訳なく思うキングヘイロー。

 

 ばいばい、とハルウララは八百屋の老婆に手を振ってキングヘイローと一緒に帰路につく。楽しそうに台車を押しながら鼻歌を歌うハルウララにキングヘイローの頬が緩む。がらがらと、台車が立てる音と蹄鉄シューズの音。いつもはダメよと叱るキングヘイローもこんなに上機嫌なハルウララを見てしまうと注意する気も起きない。

 

 「ウララさん、楽しかったかしら?」

 

 「うんっ!今日ね!キングちゃんにいっぱいお話したいことがあるんだ!すっごく楽しかったから」

 

 「ふふっ、じゃあお風呂で沢山聞かせてもらうわ。キングと入浴する権利をあげる」

 

 「ほんとっ!?キングちゃん大好き!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

315:他称トレーナー

とまあこんなことがあったよ。何で飲むヨーグルトが届いたのかの理由が分かった

 

316:日常の名無し

あーマジで癒し

 

317:日常の名無し

ハルウララは可愛いなあ

 

318:日常の名無し

キングヘイロー、いい子やなマジで……

 

319:日常の名無し

キングちゃんかわいい

 

320:日常の名無し

そう呼ぶ権利がほしい

 

321:他称トレーナー

コールに参加すればいいんじゃない?

 

322:日常の名無し

その手がなかったわ

 

323:日常の名無し

出来たら苦労せんよこの金持ち

 

324:他称トレーナー

そういえばこの時貰って来たニンジンでニンジンハンバーグなる向こうの人気のメニューを試作してみたのだが

【ニンジンがど真ん中に刺さったハンバーグ トマトソースとデミグラス、和風おろしの3つがあるようだ】

 

325:日常の名無し

これホンマに?

 

326:日常の名無し

いやまんまぶっ刺さり過ぎぃ!

 

327:日常の名無し

ニンジン堅そう

 

328:他称トレーナー

ちゃんと柔らかくなるように蒸したんだ。それでバターと砂糖で煮詰めてグラッセにした。ハンバーグも作って試作だし俺が食おうとしたんだけどねえ

 

329:日常の名無し

見つかったか

 

330:日常の名無し

誰だ?

 

331:他称トレーナー

ナリタブライアン。「……悪くない」って言ってデミグラスの方も付け合わせ含めて完食。

 

332:日常の名無し

なんか可愛い

 

333:日常の名無し

絶対あれだろ、笑ってたんだろ笑顔だったんだろ!

 

334:他称トレーナー

うん、可愛かったです。それでな?

 

335:日常の名無し

うん

 

336:日常の名無し

まだなんかあるのか

 

337:他称トレーナー

残ったハンバーグのうち一つをクリークにもらっていいですかって言われてあげたんだ。美味しそうに食べてくれて嬉しかったし、料理上手の彼女のお墨付きなら自信も沸くだろ?ほんでな、残り一つが

 

338:日常の名無し

ひとつが?

 

339:日常の名無し

うわさが広がったのかwww

 

340:他称トレーナー

うん、だからラストのトマトソースハンバーグをかけて熾烈なくじ引きが今始まってる

 

341:日常の名無し

今度からは人数分用意しろ

 

342:日常の名無し

今から作れば?

 

343:他称トレーナー

腕がしぬぅ!

 

344:日常の名無し

コラテラルダメージだろ甘んじて受け入れろ

 

 




 お待たせしました。そして逃げシスの話じゃないですごめんなさい。書いたんですけどなんかこれ違うってなって全没になりました。私に逃げシスが書けないということが発覚しました。なんでや。

 すまねえ……

 では次回もよろしくお願いします。ネタも募集してまーす
  https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429


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年末あれこれと尾花栗毛と大流星

一部プロットとのミスがあり、時系列を間違えていたことが今さら発覚したので修正します。具体的にはいるはずのないミスティストリームの子供が出ていました。レイジングドラムをゴングドラムに修正します。ごめんなさい、全く気付きませんでした


234:名無しの競馬ファン

いやー、年末は笑ったわ

 

235:名無しの競馬ファン

まさか笑ってはいけないにウマ娘が出るとは

 

236:名無しの競馬ファン

赤白にも出たよな。どうなってんだ

 

237:名無しの競馬ファン

そりゃあれだよ、笑ってはいけないの方は事前録画だから

 

238:名無しの競馬ファン

赤白もよかった。やっぱスぺちゃんとチームシリウスの笑顔の宝物は最高やったな

 

239:名無しの競馬ファン

キタサンブラックと馬主の競演えげつなかったわ

 

240:名無しの競馬ファン

祭りをまさかのデュエット

 

241:名無しの競馬ファン

URAに遊びにくるんだっけ今度

 

242:名無しの競馬ファン

孫娘並みに可愛がりそう

 

243:名無しの競馬ファン

いやまさかせがた三四郎が出てくるとは思わんかった。そして実機のセガサターンを持つサトノダイヤモンド

 

244:名無しの競馬ファン

まさかのセガ信者で笑う

 

245:名無しの競馬ファン

セガサターン、シロ!

 

246:名無しの競馬ファン

実機3台持ってるわい

 

247:名無しの競馬ファン

ゴルシをして「アタシよりやべー」と言わせしめたクレイジーダイヤモンド

 

248:名無しの競馬ファン

良かったねセガの会長さん、赤白がセガ一色になって

 

249:名無しの競馬ファン

サトノダイヤモンドと声優たちが歌うゲキテイ最終章は最高でした

 

250:名無しの競馬ファン

笑ってはいけないの時最初からフルスロットルで俺は腹筋が死んだ。バスの移動の時にバスを追い抜くウマ娘で笑ってしまったし、最後尾にダイワスカーレットとスカーレットエースがいたのでビールが変なところに入った

 

251:名無しの競馬ファン

ランダムでお仕置き執行役がウマ娘に代わるのマジで痛そうで可哀想

 

252:名無しの競馬ファン

【全員アウトと書かれた紙を咥えてみせるスカーレットエース】

 

253:名無しの競馬ファン

>>252 それマジで反則。お仕置き受ける5人がウマ娘相手に本気で抵抗してるの面白かった

 

254:名無しの競馬ファン

方邸の往生際の悪さはマジで面白い

 

255:名無しの競馬ファン

すげえ痛そうな音だったけど方邸の「ビンタの方が見た目の分痛い」という感想でもうダメだった

 

256:名無しの競馬ファン

見た目いいもんな、ウマ娘

 

257:名無しの競馬ファン

まあ蝶田にビンタされるかウマ娘にケツぶっ叩かれるか選ぶんだったらウマ娘選ぶわ

 

258:名無しの競馬ファン

なんだかんだ加減はしてくれてるみたいだったけど

 

259:名無しの競馬ファン

タマモクロスがぶっ叩いた時だけすげえ痛そうだった

 

260:名無しの競馬ファン

お笑いは手加減したらあかんのやという精神

 

261:名無しの競馬ファン

そして当然のように出てくるミスティストリームとゴングドラム君。

 

262:名無しの競馬ファン

何時もの引き出しネタをやる部屋の隅に当たり前のように鎮座してるのずるくない?

 

263:名無しの競馬ファン

笑うんじゃなくて絶句するっていう新しい反応が見れたのが一番面白かった

 

264:名無しの競馬ファン

浜ちゃんと松っちゃんが「あかんやろ!」って声揃って言ったせいで全員アウトなやつな

 

265:名無しの競馬ファン

芝の魔王と霧の女帝に見守られて引き出しネタやるの緊張しただろうなあ

 

266:名無しの競馬ファン

ゴングドラム君が当然のようにドアを開けて出て閉じてったのを見て「馬とは…………?」ってなった。取っ手があるとはいえさあ……

 

267:名無しの競馬ファン

URAの代表曰く「馬って頭がかなりいいんですよ。教えたら大概できます」それウマ娘ありきの話ですよね?

 

268:名無しの競馬ファン

なんか部屋のドアがでっかいなと思ったら馬をだし入れできるようにするためってお前……

 

269:名無しの競馬ファン

まあ笑ってはいけないジョッキー24時だったわけで

 

270:名無しの競馬ファン

馬いるのはいいんだけど全面協力しすぎなんよJHAもURAも

 

271:名無しの競馬ファン

座ってたミスティストリームが立ち上がったせいでビビり散らかす遠城なwwwあれで田山笑っちゃったんだよなあ。

 

272:名無しの競馬ファン

まあミスティストリームが小さいとはいえ馬だし怖いよな。しかも無敗三冠馬で凱旋門賞馬、いろんな意味でオーラある

 

273:名無しの競馬ファン

中身は幼女

 

274:名無しの競馬ファン

まあそうだけど

 

275:名無しの競馬ファン

挨拶に行く会長役がレジェンドジョッキーの豊騎だったんだけどまさか龍巳とIKTN、スズカ、オペラオー、カレンチャンが乱入してきてオペラ始まるとは思わないよ普通

 

276:名無しの競馬ファン

URAとJHAだけでお笑い番組作れる定期

 

277:名無しの競馬ファン

お昼の即興ソング作りが可愛かった&面白かった

 

278:名無しの競馬ファン

ご飯運んでくるのがツインターボとゴングドラムが一緒にくるとは…………このリハクの目をもってしても

 

279:名無しの競馬ファン

節穴定期

 

280:名無しの競馬ファン

判定役オグリキャップなの笑う。お前も語彙力ない組だろ!

 

281:名無しの競馬ファン

途中休憩と称してラーメン飲み始めたのホント草

 

282:名無しの競馬ファン

私が作りましたってファインモーション殿下の写真とテロップが映るの視聴者特攻で草

 

283:名無しの競馬ファン

必死に歌を作る後ろでゴングドラムに膝枕するツインターボ師匠という地獄と天国の対比

 

284:名無しの競馬ファン

なんで連れてきたし

 

285:名無しの競馬ファン

ワゴンをゴングドラムが牽いてきたからでしょ

 

286:名無しの競馬ファン

あとはあれだね、あれ。いつものキック

 

287:名無しの競馬ファン

\デデーン/田山、タイキックーからの一連の流れはまあいつも通りだったんだけどお代わりがあるなんて

 

288:名無しの競馬ファン

ウマキックでだいたい察したんだけど、勝負服のゴールドシップが壁を蹴り壊して現れたところでもうダメだった

 

289:名無しの競馬ファン

アカンでしょあれは

 

290:名無しの競馬ファン

「いけませんって死にますよ!」「ああん?大丈夫だって現にトレーナーは生きてるからな!」「あの人人間ですか!?」※一応人間ですbyURA代表

 

291:名無しの競馬ファン

クッションに用意されたアドマイヤベガがグッドサイン立ててプリントされてるyagiboクッション欲しい

 

292:名無しの競馬ファン

蹴りで吹っ飛んでクッションに沈む田山、第一声は「……痛くない」

 

293:名無しの競馬ファン

「そりゃおめー、いくらクッションがあるとはいえアタシが人を本気で蹴るわけねーだろ。押しただけだよ」ゴルシちゃんが……優しい!?

 

294:名無しの競馬ファン

じゃあURA代表に向かってやってる凄い痛そうなラリアットだのクロスボンバーだのロメロスペシャルは何なんですか

 

295:名無しの競馬ファン

愛じゃよ

 

296:名無しの競馬ファン

愛なら仕方ないな!

 

297:名無しの競馬ファン

いつの間にか現れるデジたんがURA代表の肉体を元の形に戻していくのがシュールすぎる

 

298:名無しの競馬ファン

あとウマ娘が出てきたのはなんだっけ、ビンタか

 

299:名無しの競馬ファン

鬼ごっこにも出てきたけどアレは回避不可の強制罰ゲームみたいなもんだしな

 

300:名無しの競馬ファン

蝶田のビンタだな。「歯を食いしばれ!」「いやです!僕は悪くありません!」「往生際の悪いやつめ!」「僕はやってません!」「……そんなに嫌か」「はい!嫌です!」この流れ変わったなって感じに喜ぶ方邸の笑顔よ

 

301:名無しの競馬ファン

「俺じゃなければ受けるのか」「はい!」あっ……って感じで思わず返事しちゃった方邸のやっちまったって顔よ……

 

302:名無しの競馬ファン

「じゃあ、俺の助手にやってもらおう。カモン!」「ハウディ~~~!」 蝶田と同じ服装のタイキシャトル乱入

 

303:名無しの競馬ファン

痛いのがウマ娘に置き換わるのマジでつらたん

 

304:名無しの競馬ファン

「思いっきりぶっ叩いてやれ」「オゥ!いいんデスカ?」「だめです!」ホンマ草

 

305:名無しの競馬ファン

じゃ、ウチがやるわと後ろの席で立ちあがったタマモクロスを引っ張って止めるオグリキャップ

 

306:名無しの競馬ファン

オンエアあと録画で見て笑ったわそこ

 

307:名無しの競馬ファン

そんで掛け声もなくいきなりバチン!とされて横回転する方邸、そのままぶっ倒れる

 

308:名無しの競馬ファン

ガッデム輪唱して立ち去る二人、倒れる方邸……「蝶田さんと同じくらい痛い」

 

309:名無しの競馬ファン

めっちゃ加減してるやんけ

 

310:名無しの競馬ファン

だからウマ娘が本気出したら人間ミンチなるて

 

311:名無しの競馬ファン

軽トラ持ち上げる種族やぞ

 

312:名無しの競馬ファン

こわい

 

313:他称トレーナー

【タイキシャトル号とタイキシャトルが頬を寄せ合っている】

【メイショウドトウ号とメイショウドトウと猫の画像】

 

314:名無しの競馬ファン

やだかわいいってファッ!?

 

315:名無しの競馬ファン

イッチやんけ!

 

316:名無しの競馬ファン

何だこの画像!?

 

317:名無しの競馬ファン

まさかそれは貴様……

 

318:他称トレーナー

実は2年ほど前どさくさに紛れてタイキとドトウを連れてタイキシャトル号とメイショウドトウ号に会いに行ったのだ。そろそろ話題にしてもいいと向こうさんの許可を貰ったので、お話します

 

319:名無しの競馬ファン

なんですとー!?

 

320:名無しの競馬ファン

貴様!詳細を早く話さないか!

 

321:名無しの競馬ファン

ノーザンメイクファームのお知らせに乗ってないぞ!?

 

322:他称トレーナー

隠してました。実は向こうさんのお客さんへの受け入れ態勢が整ってなくてさ。このまま人が押し寄せたらヤバい、となってようやっと準備整えてお話しできる段階になりました。ちなみに何度かお邪魔してるゾ。今回は初回の話をしよう

 

323:名無しの競馬ファン

致し方なしか

 

324:名無しの競馬ファン

しかしまあ、組み合わせ的に珍しいのかな。ドトウちゃんとタイキちゃんは

 

325:名無しの競馬ファン

ノーザンの方だと仲良しこよしだけどねー

 

 

 

 

 

 

 

 「来まシタ!ホッカイドー!」

 

 「英語にすると?」

 

 「変わらず北海道ですぅ……意外と寒くないですね~」

 

 「いや寒いよ?真冬だよ今。気温めっちゃ低いけど!?」

 

 年始のありがたみを感じる寒さの中、ダウンジャケットを着込んだうえで手袋に包まれた手をすり合わせながら男は寒いと突っ込みを入れる。あまり寒くないと口にしたウマ娘、メイショウドトウと海だ~と叫ぶように両手をあげて上陸の雄たけびを上げるタイキシャトルに挟まれて今、男は北海道に来ていた。

 

 なぜまたしても北海道にいるかという話であるが、URA毎度恒例行事となりつつある「自分に会おう」というアレの順番が回ってきただけなのだ。今回お邪魔させていただくノーザンメイクファームは比較的小規模ながらタイキシャトル号とメイショウドトウ号という有名な引退競走馬を飼養しており、今回会わせてやれないかという話が舞い込んできたので即決即断がモットーの男は即日対応でカチコミに来たのである。

 

 「というわけで、まずはご飯食べよう」

 

 「あ!海鮮丼ですね~!実は皆さんから聞いて楽しみにしてたんですぅ」

 

 「オゥ!イエス!大トロ、ウニ、甘エビ!どれを食べるか迷っちゃいマス!」

 

 男はレンタカーに乗り込んで後ろにウマ娘二人を乗っけて北海道に来るたびに食べに来ている海鮮丼の店に向かった。もはや顔見知りの大将は男が入って来た瞬間に今度はどんな娘を連れてきたのかという顔で、タイキシャトルとメイショウドトウを見て「また違う娘やん」と言わんばかりの顔になったが、プロフェッショナルとして見事な海鮮丼を作り上げた。なお在庫が半分ほど減ったらしいが、それは大将のみぞ知る。

 

 満足げなタイキシャトルとワサビを入れすぎて鼻がツーンとして涙目なメイショウドトウを連れた男は数時間ほど車を運転して北海道を下り、ノーザンメイクファームにやってきた。北海道の引退馬牧場は小規模とはいえどやはり土地自体はかなり広く取られている。

 

 客用の駐車場に男が車を停めて、3人が降りる。男が着いた旨をスマートフォンで連絡していると、牧場の厩舎から猫が一匹歩いてきた。牧場に猫がいること自体はあまり珍しくもなく、ノーザンメイクファームもSNSでこの猫の写真をあげているのでここで飼われてる猫なのだろう。確か名前はメロだったか、と男が考えているとメロは不思議そうにタイキシャトルとメイショウドトウを見た後、足早に寄ってきたのだ。

 

 「わぁ、可愛いデスネ!ベリーキュートデース」

 

 ゴロゴロ、と喉を鳴らしてタイキシャトルの足元にすり寄ったメロをしゃがみ込んだタイキシャトルがよしよしと撫でる、その手にもすり寄って頭をこすりつけたメロは今度はどうしましょうどうしましょうと猫を前にあたふたするメイショウドトウにターゲットを変えたらしく、タイキシャトルの手をすり抜けてメイショウドトウの足元にやってきた。

 

 「は、はわ……こんにちはですぅ。猫さん、触っても大丈夫でしょうか~?」

 

 実は羊に始まり牛に豚と男の周りにある畜産牧場の動物のだいたいに懐かれるメイショウドトウ、猫も大好きであるが慣れるまで時間がかかるらしく初見でここまで来てくれたことはない。思わず口元が緩んでにっこりと笑いながら膝を折ってメロに話しかけて許可を取ろうとするメイショウドトウ、厩舎から男から連絡を受けた厩務員が出てくると同時にメロはジャンプをして、メイショウドトウの肩に陣取ってしまった。

 

 「わ、わ~。ふわふわですぅ。アヤベさんが喜ぶくらいにふわふわですぅ」

 

 メロはそれなりに大きな猫であるが、メイショウドトウはウマ娘、重くなどない。器用にバランスを取って肩に収まるメロをドトウは落とさないように気を付けながら立ち上がった。メロは非常に満足げであり、厩務員は目の前でメロが初見の人間に懐いたことに驚きを隠せない様子だ。

 

 「メロがこんなにあっさり……あ、すいません。ようこそノーザンメイクファームへ、厩務員の河越です」

 

 「初めまして、URAの代表をやっております。こっちが」

 

 「ハウディ、タイキシャトルデース!今日はとっても楽しみにしてマシタ!」

 

 「メ、メイショウドトウですぅ。あのぉ~、猫ちゃん……」

 

 「メロ、ほら困ってるから……」

 

 今度はメイショウドトウの頭に陣取って丸くなるメロに流石に困ったらしい彼女のか細いヘルプコールを聞いた厩務員がメロを捕まえようと手を伸ばすがメロはメイショウドトウの肩や頭を器用にくねくねと移動して捕まるのを拒否している。仕方なくタイキシャトルが俊敏な動きで捕まえ抱きかかえるとメロは不満そうににゃおんと鳴いて大人しくなった。

 

 「凄いですね、メロがあっさり懐くだなんて……シャトルとドトウは今は馬房にいます。さっそく行きましょう」

 

 「とっても人懐っこいデース!ね、メロ?」

 

 にゃーん、と鳴いてタイキシャトルの頬に自分の顔を擦り付けるメロ、タイキシャトルも動物は好きなので耳と尻尾が盛大に動いている、雪を踏みつけ、蹄鉄の形の足跡を残しながら厩舎に入ると、どうやらまだ馬たちは外に出される前だったらしくみんな揃って顔を出していた。視線が一気に二人のウマ娘に向くと、耳をこちらに向けて興味津々な様子で見ている。するとヒィン!と大きな声で鳴いた馬が一頭いた。

 

 「トレーナーさん、ワタシが呼んでマス。こっちに来いって」

 

 「あ、あそこですね……わ、私も一緒にいるみたいですぅ」

 

 「うん、行っておいで。走らないようにね」

 

 「すごい、やっぱりわかるんですね……ドトウもシャトルも、分かってる……」

 

 かつん、かつんと二人のウマ娘がそれぞれ魂を同じくする馬に近寄っていく。厩務員は知らないことだがウマ娘二人がいつもは鳴らさない蹄鉄の音、それがそれぞれ2頭の競走馬の足音と同じだと気づいた。いつも聞いているその足音を鳴らして2頭の馬に近寄るウマ娘二人。最初に言葉を発したのはやはり、タイキシャトル。

 

 「ハロー、マイディア。会えてうれしいデス。オゥ!足を踏むなんてお行儀が悪いデスネ!そんなワタシはこうデース!」

 

 馬房の前のしきりに体を預けたタイキシャトルは目の前の自分に親しき友達と挨拶をした。タイキシャトル号は目の前の人の形をした自分がとてもとても嬉しそうで、楽しそうで、自分も嬉しくなってしまった。だから、いつも世話をしてくれる人間と同じように、脚を踏んでいたずらをする。ただし、ぎゅっと踏むのではなく乗せるように優しく。

 

 顔を捕まえられて抱きしめられる。耳に聞こえる自分と同じ呼吸と感じる体温、心臓の音。自分自身がもう一人というありえない事態でも、そんなのは関係なかった。楽しい!楽しい!楽しい!遊ぼう!オレ!と鼻息を漏らす。年を取って上手く動かなくなってきた体が気にならないほど、体が軽かった。

 

 「フフッ、ワタシとおんなじデース。寂しいのは嫌で、遊ぶのが好きで、ニンゲンが、大好き。レースだって!」

 

 尾花栗毛が二人、笑い声と嘶き、タイキシャトル号は自分自身との邂逅に喜んだ。かつて、走る同族を置き去りにして一番前にいた時、撫でられたあの瞬間を思い出していた。この目の前の自分は知っている、レースを、勝利を、それがいかに気持ちいいかということを。だから、自分も伝えることにする、今こうやって逢えて最高に幸せだと。

 

 「貴方は……のんびりさんなんですね~。え?そのぉ、私は鈍くさいだけで……わぷっ!?」

 

 一方のメイショウドトウも自分自身を見ていた。いつもオドオドして、どんくさくて、自信がなくて……そんな自分ではないような自分。ゆったりと優しげな眼をしている、メイショウドトウ号。いつの間にかタイキシャトルの手を抜け出したメロが柵に座って一人と一頭を眺めていた。

 

 自分を貶めるような卑屈な発言を思わずしてしまったメイショウドトウに対して、メイショウドトウ号は彼女の頬に鼻を押し付けて発言を止めた。お前が僕ならば知っているはずだ、あの何度も前を走り続けたあいつの姿を。ようやっとあいつからもぎ取った1番の景色を知っているはずだと。お前がそれを言ってしまえば、あいつも一緒に貶めるんだぞと。

 

 それが伝わったメイショウドトウの顔つきが変わる。そうだった、私はあのオペラオーさんに勝てるウマ娘だ。負けることもあったし勝ったこともあった。今となっても負けるつもりで走ることはない。繰り返しの中、何度も戦った。自覚せずとも、自覚してからも。彼女とのそれを私が否定しては、いけないんだ。

 

 メイショウドトウ号は、嬉しかった。目の前の自分は証明していた、たとえ人の形になっていてもあいつに勝っていたんだと。あのまるで群れの王のような太陽のごとき馬に何度も負けるものかと食らいついた、その執念を目の前の自分はきちんと持っていた、それが嬉しい。言わずとも伝わってくる、なにせ自分なのだから。

 

 それでも、とメイショウドトウ号はメロをちらりと見る。この小さいのは目の前の自分の方が好きなのか、とちょっと残念に思ったのだった。勝手に背中に乗るくせに今度は僕じゃなくてワタシか、それよりもワタシ、ニンジン食べない?そろそろおやつの時間なんだよね。

 

 「おやつ、ですか?ニンジンは、確かに好きですけど~」

 

 「あ、ニンジンありますよ」

 

 「あ、ありがとうございますぅ」

 

 メイショウドトウは難しいことを考えるのはやめることにした。今は、この自分自身との邂逅を楽しもう。ようやっと花が咲くように笑った自分に安心したメイショウドトウ号はおやつのニンジンにありつくため、首を伸ばすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

766:他称トレーナー

とまあこんな感じでドトウにちょっぴり自信がついたわけですよ

 

767:名無しの競馬ファン

シャトル爺さん若すんぎwww

 

768:名無しの競馬ファン

併走は草

 

769:名無しの競馬ファン

ドットさんとメイショウドトウちゃんが藁の上で寝転んでる画像マジヤバ……

 

770:名無しの競馬ファン

尊い……

 

771:名無しの競馬ファン

ダメだ、我慢できぬ。見学の予約じゃあ!

 

772:名無しの競馬ファン

残念だったな、もう遅い

 

773:名無しの競馬ファン

4か月先まで埋まってて草

 

774:他称トレーナー

そういえば赤白歌合戦の裏話聞きたい?

 

775:名無しの競馬ファン

何それクソ聞きたい

 

776:名無しの競馬ファン

よくだそうと思ったな。あと逃げ切りシスターズデビューって何ですか

 

777:他称トレーナー

何って史上初のウマドルユニットだけど

 

778:名無しの競馬ファン

そうだけどそうじゃない。赤白でなんでデビューさせてんだ

 

779:他称トレーナー

え?向こうのプロデューサーにファル子のファンがいてな

 

780:名無しの競馬ファン

コネかよwww

 

781:他称トレーナー

いや、流石にそれはと思ったのでその人以外のお偉いさんを逃げ切りシスターズのパフォーマンスで説得した。具体的にはこんな感じでライブいけません?ってやってみせたら面白いからOKが出た

 

782:名無しの競馬ファン

なんだ、向こうのテレビ局って案外アレなのか?

 

783:名無しの競馬ファン

笑ってはいけないと赤白両方にウマ娘出てるせいでどっちみるか迷ったじゃないか

 

784:他称トレーナー

どっちでようかって思ってたら別に両方出りゃいいじゃんってなった。でもメンツ見てみ?レジェンドレースに出る子は出てないやろ?

 

785:名無しの競馬ファン

ウマ娘めっちゃ人数いるから確かに人海戦術できるけどさあ…………

 

786:他称トレーナー

やりたいことはやれるだけやるが座右の銘なので。嫌がったら出さなかったし。ルール聞いて面白そうってなったダイタクヘリオスに言ってくれ。トレぴ!ウチらもアレやらね!?って

 

787:名無しの競馬ファン

震源地は太陽神であったか

 

788:名無しの競馬ファン

ならばしょうがない

 

789:他称トレーナー

だから嬉々としてケツひっぱたいてたんやであの子。というか罰ゲーム受ける側で参加する気満々やったんやが

 

790:名無しの競馬ファン

そうなの!?

 

791:名無しの競馬ファン

いや無理やろ。笑い我慢するのとか、特にあの子が

 

792:名無しの競馬ファン

お仕置きをする側の時も微妙に口歪んでたしな

 

793:名無しの競馬ファン

これはひどい

 

794:名無しの競馬ファン

そういえば赤白の時のセガ一転攻勢とお祭りはどうなってんですか

 

795:他称トレーナー

いやその、今年ゲームの音楽でなんかやりたいっていうふわっとした話が参加が決まった時に企画としてあったみたいでな?

 

796:名無しの競馬ファン

ふむふむ

 

797:名無しの競馬ファン

あー、道理で。サクラ大戦とか歌謡ショーやってたしな

 

798:他称トレーナー

そんで、ダイヤちゃんが馬主さんにもらったセガサターンでサクラ大戦をやってたんだけど、それを見た向こう側さんがせがた三四郎のお方なら出しても大丈夫だし歌ってくれるやろってなって悪ノリしたままそのネタが採用されたというか何というか……

 

799:名無しの競馬ファン

世代以外ぽかんしてたやろそれwww

 

800:名無しの競馬ファン

突如流れる往年のテーマソングで腹筋がなwww

 

801:名無しの競馬ファン

まあオリンピックでゲーム音楽が採用される時代だしそういうのもありかな

 

802:名無しの競馬ファン

じゃあキタサンブラックの方は?

 

803:他称トレーナー

ウマ娘が赤白に出るって決まった時点でぜひ共演させて欲しいと向こうから打診があった

 

804:名無しの競馬ファン

流石はこちらの世界でウイニングライブをやっていた御方だ。格が違う

 

805:名無しの競馬ファン

ツブヤイターでのツーショがマジで孫娘なんだよねえ

 

806:名無しの競馬ファン

こぶしの利かせ方が上手いんだよなキタちゃん

 

807:他称トレーナー

まあ真面目枠はスぺちゃんたちシリウスがやってくれたからこっちは多少羽目を外してもいいでしょう

 

808:名無しの競馬ファン

まああのジャパンカップの時と同じ並びだし感動して涙ちょちょぎれたぞ

 

809:名無しの競馬ファン

あの曲は反則なんだよなあ

 

810:他称トレーナー

とまあ、今年のイベント企画も頑張るから去年と同じくらい応援してな

 

811:名無しの競馬ファン

よしまかせろ!いくら出せばいい?

 

812:名無しの競馬ファン

財布が燃え尽きるまで付き合うぜ!

 

813:名無しの競馬ファン

カード新しく作るわ

 

814:他称トレーナー

健全な範囲で頼むわ……

 

 




 お待たせしました。本来なら笑ってはいけないネタで一本やろうと思いましたけど無理だったので別のと纏めました。更新頻度は落ち気味ですがボチボチやっていきます。

 ではでは次回もお楽しみに 感想評価よろしくお願いいたします。


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URA春の大感謝祭

1:名無しのファン

やってまいりました!URA春の大感謝祭!

 

2:名無しのファン

いや~、ウマ娘がだーいぶ増えたね。有馬勝ちおめでとうミスティストリームからの春にファン交流会的なお祭りやるよってさぁ……

 

3:名無しのファン

ありがとうイッチ様、それしかいう言葉が見つからない……

 

4:名無しのファン

ゴングドラム君は海外遠征かあ……

 

5:名無しのファン

まさかミスティストリームに勝つとは思わなかったよ……

 

6:名無しのファン

ホントにあれ5歳馬か?バケモンじゃねえか

 

7:名無しのファン

マジでミスティストリームが追い込みかけてきたのを逃げ切るとは思えんかった

 

8:名無しのファン

ウオッカーちゃんの悔しがり方がまるで自分のようだった

 

9:名無しのファン

ダイワスカーレットもなあ

 

10:名無しのファン

そりゃ娘が負けたらお母さんそうなるでしょ

 

11:名無しのファン

それよりも!

 

12:名無しのファン

ミスティストリーム春天勝利おめえええええ!

 

13:名無しのファン

よくやってくれた!

 

14:名無しのファン

勢いを完全に有馬と春天で取り戻してくれたな

 

15:名無しのファン

話題がずれとる

 

16:名無しのファン

せやった。記念すべき春の大感謝祭の話だったわ

 

17:名無しのファン

URA完全一般開放は強すぎる。ミスティストリームもいるんでしょ?海外行く前なのによーやるわ

 

18:名無しのファン

なんでも向こう、ウマ娘の世界のイベントらしいよ?ファン大感謝祭。色々イベントやるんだって

 

19:名無しのファン

まあ目玉はあれですね、あれ

 

20:名無しのファン

ウマ娘と一緒にトレーニングできる権利(抽選)ですね?

 

21:名無しのファン

ハァイ!(落ちた

 

22:名無しのファン

ワイも……

 

23:名無しのファン

おいどんも……

 

24:名無しのファン

ウマ娘についていける気はしないけど一緒に運動はしてみたい

 

25:名無しのファン

ふふふ……わが事、なれり

 

26:名無しのファン

まさか貴様……!?

 

27:名無しのファン

射止めたのか!?倍率ン万を超える抽選を乗り越えて!?

 

28:名無しのファン

まじで?かわってくれね?いやほら、来年あるやん?

 

29:名無しのファン

無茶苦茶言うなよ

 

30:名無しのファン

で、どなた様の権利をお当てになったので?

 

31:名無しのファン

スーパークリーク

 

32:名無しのファン

はあああああああっ!?

 

33:名無しのファン

貴様夜道ばかりと思うなよ

 

34:名無しのファン

月のない夜ばかりと思うなよ……!

 

35:名無しのファン

うぐぎぎい……!

 

36:名無しのファン

何でこんなめでたい日なのに俺は仕事してるんだろう

 

37:名無しのファン

まあそういうこともある

 

38:名無しのファン

有給とればいいのに

 

39:名無しのファン

はい、そんなわけで私めが実況を務めようかと思います!まあもう目の前にURAの敷地広がってるんですけどね、でかすぎワロタ

 

40:名無しのファン

いーなー

 

41:名無しのファン

ちなみにわしも入れた。ウマ娘たちが屋台やってる!ニンジン焼き、ニンジンキャンディ、ニンジンハンバーグ、チョコニンジン……ニンジン押し過ぎでは?あ、ゴルシ!

【はっぴを着て鉄板で焼きそばを焼いているゴールドシップ、ダブルピースでカメラに向かっている】

 

42:名無しのファン

こいつホンマ美人やな

 

43:名無しのファン

宝塚記念のレジェンドレースで出遅れからの追い込みでぶっちぎったやつとは思えない

 

44:名無しのファン

なんであの出遅れを再現した。そして何で勝った、なんで勝てた

 

45:名無しのファン

レジェンドレースの時のイッチが出遅れの瞬間崩れ落ちたのマジで面白かった

 

46:名無しのファン

あー、これ負けるなって思ったら勝ってて???ってなった。マジでワープしてた

 

47:名無しのファン

なんであれが出来てあの白いのはやらなかったんや

 

48:名無しのファン

しかもあの事件を知った上で再現してくるのマジでゴルシ、そして勝つあたり頭おかしい

 

49:名無しのファン

走れバカヤロー!→走りました。これよ

 

50:名無しのファン

でもかなり無茶やったんだよねきっと。勝った時今まで見ないくらい汗だくでさ、イッチを蹴るんじゃなくてもたれかかるっていう前代未聞の対応だったもん。蹴られると身構えてたイッチもやっべってなったのか抱き上げて引っ込んでったからね

 

51:名無しのファン

ウイニングライブでは元気にブレイクダンスしてたけどな

 

52:名無しのファン

おー、一緒に踊ろうのコーナー人気だな。ウイニングライブの曲を一緒に歌ったり踊ったりできるやつ!あ!マチカネタンホイザ!

【勝負服でこっちにひらひらと手を振るマチカネタンホイザ】

 

53:名無しのファン

このほわほわゆるゆるの笑顔が俺を狂わせる……

 

54:名無しのファン

大丈夫、俺もくるってる

 

55:名無しのファン

ホンマに顔がええなあ……

 

56:名無しのファン

センターがとても似合うウマ娘、ダイタクヘリオス。勇気を出して話しかけてみたらすごい神対応とファンサ貰った……。

【勝負服のダイタクヘリオスが人用の帽子にサインを書いている 後ろではメジロパーマーがペンを持って待機中】

 

57:名無しのファン

ああ~~~太陽神~~~!

 

58:名無しのファン

笑顔ですべてを救うウマ娘の鑑

 

59:名無しのファン

DJ&MIX師としてすさまじい技量を誇ってるというウマ娘、何ができないんだお前は

 

60:名無しのファン

勉強でしょ

 

61:名無しのファン

そうだったなあ……。

 

62:名無しのファン

思ったより人いない?早いせいか?

 

63:名無しのファン

知らんのか貴様、整理券というか入場券があるんじゃよ。これも抽選だがな

 

64:名無しのファン

ふぁっ!?抽選しすぎだろ!教えはどうなってるんだ教えは!

 

65:名無しのファン

いや無茶言うなよ。キャパ超えるわ無制限に入れたら。ガチで万単位になるぞ、テーマパークばりだぞ

 

66:名無しのファン

だからURAも行けなかった人用にイベントの様子配信するしDVDも出すって言ってるんや

 

67:名無しのファン

競馬ファンだけじゃなくて今やウマ娘個人にファンが付いてるからなあ……オグリキャップ推しの多いこと多いこと

 

68:名無しのファン

ハルウララも多いよね。物凄く人気、一緒にお絵かきの動画の再生数えぐい。あとライスシャワーと一緒にランニングしてる動画も

 

69:名無しのファン

噂をすれば

【ニンジン型のパンを差し出すハルウララ 後ろでキングヘイローが腕を組んで微笑んでいる】

 

70:名無しのファン

まってなにそれどういうじょうきょう!?

 

71:名無しのファン

この笑顔が俺を狂わせる。んぎゃわいい

 

72:名無しのファン

どういうことなの……

 

73:名無しのファン

さっきまで頑張ってみんなに配るパンを焼いてたんだと。それでたまたま配るときに俺がいたからお裾分けしてくれたみたい。上手に焼けたんだよ!食べて欲しいな!って言われたら受け取るしかないよね……食べるのもったいないなあ、永久保存できないかな……

 

74:名無しのファン

食べたほうが喜ぶけど非常に気持ちは分かる

 

75:名無しのファン

目の前で食べたほうが喜ぶぞ

 

76:名無しのファン

期待の視線に負けて食べてみた。滅茶苦茶美味しかった。ダメだよそんなどうかな!?どうかな!?みたいに尻尾振って待機したら可愛いだけじゃん!キングヘイローも分かってるわよね?みたいに圧かけてくるし!

 

77:名無しのファン

保護者か。しかも親バカの

 

78:名無しのファン

保護者だったわ。キングヘイローってハルウララとお部屋一緒だったんでしょ?トレセン時代

 

79:名無しのファン

ええなー……仕事さえなければ

 

80:名無しのファン

頑張れ社畜!

 

81:名無しのファン

頑張れゴエモンみたいに言うな

 

82:名無しのファン

意識してねーよハゲ

 

83:名無しのファン

やっば……まじこれ……

【ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアンが一緒に来客に対応している】

 

84:名無しのファン

脳が焼ける

 

85:名無しのファン

この3人のレースでシービーが勝った時はマジで台パンで机叩き割った

 

86:名無しのファン

たまにやり合う時誰が勝つか分からんのよな。当然この3人を抑えるウマ娘が出てくるあたりみんな実力は拮抗してるみたいで

 

87:名無しのファン

イッチの前では意外と甘えん坊なミスターシービーいいぞーこれ

 

88:名無しのファン

ナリタブライアンとビワハヤヒデの対決は涙なしには語れない

 

89:名無しのファン

抜きつ抜かれつの接戦の末に作戦に完全に嵌めたビワハヤヒデとそれを食い破りかけたナリタブライアン……

 

90:名無しのファン

ナリタブライアンの妹ムーヴが可愛すぎる

 

91:名無しのファン

ブライアンが勝つだろという競馬おじさんの反応を覆して勝利を収めたビワハヤヒデはかっこよかったです

 

92:名無しのファン

え、なにそれは……

【ラーメン丼を丼ごと口に含み中身だけ食べるオグリキャップ ラーメン屋台の店主はファインモーション】

 

93:名無しのファン

もっ

 

94:名無しのファン

もっ、じゃないが

 

95:名無しのファン

たまに作画変わるよなオグリキャップ。緩い時とレースの時で全然違う

 

96:名無しのファン

緩い時はとことん緩いしイッチに甘えるしタマモクロスに突っ込まれるし、スカートが苦手だけどレースの時だけは怪物になる。作画変わる

 

97:名無しのファン

オールマイトかな?

 

98:名無しのファン

カワイイなこの怪物

 

99:名無しのファン

可愛くないウマ娘なんていないだろ

 

100:名無しのファン

確かに

 

101:名無しのファン

きた

【男の後ろについてあるくミスティストリーム】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やはり大盛況だな、と男は自らの後ろについて歩くミスティストリームをちらちらと気にしながらそう考える。URA春のファン大感謝祭、本来ならば入場制限などかけずに行きたかったのだが、JHAのお偉方に協賛の企業、ついでに取材にくるテレビ局の偉い人、止めに地元の人間たちから確実に混乱するので入場制限をかけろ、つーか有料にしろという総突っ込みを受けて断腸の思いで入場制限をかけた。

 

 無敗での3冠を達成したミスティストリームは競馬界に旋風を巻き起こした。無敗記録は芝の魔王のあだ名を拝名しているゴングドラムに止められてしまったが、牝馬によるクラシックロードの制覇、無敗記録共に日本では初めてのものだ。男は鼻が高いし、ウマ娘たちもミスティストリームに負けてなるものかとトレーニングに励む、いい循環が形成されている。

 

 「ミスティストリーム、あれが……」

 

 「いっといで、ミスティ」

 

 ファン大感謝祭には当然ながら外部の人間がわんさか来る。携帯片手にミスティストリームを見ていた一人の来場客がポロリとミスティストリームの名前をこぼし、自分に興味を向けられたことに気づいたミスティストリームは男の肩に顎を乗せて行ってもいいか、とねだる。男は足を止めて行っていいよと許可を出すとスキップのような軽い足取りで来場客のもとに駆け付けたミスティストリームが構って構ってと来場客の周りをぐるぐる回ってから目の前で頭を差し出す。

 

 「人気だね~ミスティストリーム」

 

 「シービー、ルドルフたちは?」

 

 「生徒会のメンツで集まっちゃってさー。ちょっと堅苦しくなったから抜けてきちゃった。エアグルーヴは相変わらずだね。ブライアンから恨まれちゃうな~」

 

 「そう?まあ、シービーからしたら得意じゃないかもだけど、いい子だよ。エアグルーヴは」

 

 「当たり前のこと聞かないでよ。そんなのアタシだって知ってる」

 

 どうやらエアグルーヴが生徒会の仕事についてシンボリルドルフに確認に来た隙をついて、ファンサービスから抜け出してきたらしいミスターシービーは、白と緑、黄色が眩しい勝負服姿で男の隣に立った。自由を愛するウマ娘であるミスターシービーはとにかく自由奔放だ。自分が納得しないことはしないし、心の赴くままに生きている。なので男から仕事を任せたことはない、やりたいか聞いてミスターシービーがやるかやらないかを決める。大抵の場合は笑ってやってくれるが、取材などはノーセンキューらしい。

 

 それでもいい、と男は彼女に言った。そもそも男がウマ娘に何かを強制したことは一度もない、意思確認は必ずあるし、拒否すればそれまで。男はウマ娘たちに夢を見ている、彼女たちの走りは人に希望を抱かせ、活力を分け与え、熱狂をもたらし、感動をもたらす。今、伝播したそれが今日本中に広がっている。ウマ娘に夢を見る人間は増えている。

 

 「3冠、か。そんなにいいものかな……やっぱりアタシにはよくわかんないや。私にとってターフは、自由に走る場所なんだから」

 

 「うーん、それはまあ……ついてきた結果だからね。俺はミスティが強い相手と走りたいと言ったから、そういう場所に出走させただけだし。ミスティにとっては君たちとやったかけっこの延長線だよ」

 

 「ふふ、そうだね。アタシたちが楽しいのがキミの第一だったし。ところで、コロッケ食べる?」

 

 「どこから出したの?」

 

 「さっきマルゼンがくれたんだ」

 

 ミスターシービーはどこから取り出したのか紙袋に包まれたコロッケを二つ取り出す。揚げたてを渡されたらしくホカホカと湯気が立ち、油が紙袋に染みていて食欲をそそる黄金色の色合いをしている。確かに美味しそうだ、多分料理が得意なマルゼンスキーが揚げたんだろうな、と男は思って彼女の手からそれを受取ろうとすると、にやっと笑ったミスターシービーが男の口元にコロッケを持っていく。

 

 無言のあーん、ににらみ合いの形になる男とミスターシービー。先に根負けしたのは当然ながら男である、こうなってしまえばミスターシービーは梃子でも動かないということをいやというほど叩き込まれたからだ。自由を愛するウマ娘はどうしようもなく頑固であり、それが彼女の走りの原点である以上、男がそれを曲げるのは割腹してでもできないことだから。

 

 いい音を立ててコロッケを口の中に入れて、ようやくミスターシービーはコロッケから手を離した。思った通り、コロッケはソースなどが無くても美味しく、ミスターシービーも美味しそうにコロッケを食べた。そこで別の来場客の顔に鼻スタンプをプレゼントしていたミスティストリームが男たちがいいものを食べていることに気づいて戻ってくる。

 

 いいな~!いいな~!と言わんばかりに男にすり寄るミスティストリーム、人間の食べ物は食べちゃダメだとウオッカから言い含められているので男の手にあるコロッケを食べようとしないが、ずる~~い!と言っているのは周りの人間も分かるらしい。微笑ましそうな笑いがそこかしこから聞こえる。

 

 「ほら、ミスティ」

 

 「可愛い奴め~うりうり」

 

 男がポケットから出した個包装の馬用クッキーを貰ってボリボリ齧るミスティストリーム、そしてそれを撫でるミスターシービー、スマートフォンを向ける来場客もいるがまあ、そんなことはいつ通りで慣れっこだ。ミスティストリームの第2の師と言ってもいいのは実はミスターシービーだ。ミスティストリームの得意とする追い込みの走りは彼女から学んだ、正確には一番ミスティストリームの性に合っていた。逃げ、先行、差し、追い込み……できなくはないけど、最後尾からの全力ダッシュでごぼう抜きが気持ちいいとミスティストリームは感じている、だからこその追い込み。

 

 「ここに居たか。ミスターシービー、出走の時間が迫っている」

 

 「お、エアグルーヴ。眉間に皴が寄ってるよ~。ほら笑って~」

 

 「貴様誰のせいだと……!呼びに来たら忽然と姿を消したのだろうに……!」

 

 「あ、そんな時間かもう。エアグルーヴ、俺が呼び止めたのが悪いんだからさ、そんな怒らないで。ほらミスティだよ~」

 

 「たわけ貴様そんなもので私の機嫌が直ると、違うこれはだな……」

 

 どうやらエアグルーヴが感謝祭の目玉として行われるエキシビションレースの出走準備が整ったから出走者を集めていたのをミスターシービーはわざわざ逃げていたらしい。それは怒るに違いない、だが男もさるもの、ウマ娘たちが問答無用で甘やかす存在である末っ子ミスティストリームをあてがうと怒るに怒れなくなり結果撫でることに落ち着くのだ。

 

 「シービーも、あんまりエアグルーヴを困らせないでね」

 

 「うーん、これは私が悪いし素直に謝るよ。ごめんねエアグルーヴ」

 

 「なぜ最初からそうしないんだ……」

 

 それなりにミスターシービーを探していたらしいエアグルーヴが腕を組んでぷんすこしてるのを見て流石に分が悪いと悟ったかもしくは男に注意されたからか素直に頭を掻いて謝ると、拍子抜けしたエアグルーヴがため息をついた。それよりもレースだよ、とシービーに促されてペースを崩されたエアグルーヴと一緒にその場を離れるミスターシービー。去り際に

 

 「見ててねトレーナー、ミスティ。夢を魅せてあげる」

 

 「期待してるよ、演出家さん」

 

 くすりと笑ってからその場を去る二人を、男は見送ってから自分もレースの準備のためにレース場の方へミスティストリームと一緒に足を運ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

605:名無しのファン

URA春の大感謝祭!大成功&大盛況!

 

606:名無しのファン

エキシビションレース熱すぎ

 

607:名無しのファン

ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン。テイエムオペラオーにゼンノロブロイ……マジで夢の対決だったなあ

 

608:他称トレーナー

せやろ?ウチのウマ娘すごいやろ?

 

609:名無しのファン

イッチ、お疲れさんやで

 

610:名無しのファン

ミスターシービーの追い込みで痺れに痺れた。もうマジでぐわーっってなってがーってなって凄くてすごい!

 

611:名無しのファン

語彙力が死んでる

 

612:他称トレーナー

ナリタトップロードと同じこと言っててちょっと笑う。シービーの勝利宣言通りになっちゃったわけだけどね

 

613:名無しのファン

シンボリルドルフの悔し気ながら相手を讃える感じの拍手すこすこのすこ

 

614:名無しのファン

ゴルシちゃんとの追い比べえぐかったなあ……

 

615:名無しのファン

あー、まじで生でウイニングライブ見られてさいこー

 

616:名無しのファン

短距離はやっぱサクラバクシンオーが強いね

 

617:名無しのファン

アストンマーチャンが走る姿を見られて嬉しいよわしは

 

618:名無しのファン

長距離のマックイーンとテイオーのデッドヒート最高やった

 

619:名無しのファン

テイオーが長距離!?からの追い上げしてくるライスシャワー躱して1位もぎ取ったの感動したわ

 

620:名無しのファン

ダート組もよかったよなー。コパノリッキーとワンダーアキュートの勝負は熱いよ~。でもやっぱりファル子なんだよなあ

 

621:他称トレーナー

ここでレジェンドの様子をひとつ

【腕組みをしてレースを見る豊騎】

 

622:名無しのファン

後方騎手面wwww

 

623:名無しのファン

アンタほどの人が言うならもうね、だめですよね

 

624:名無しのファン

勝てる気がしねえんだよなあ

 

625:他称トレーナー

ここで騎手の人たちをひとつまみ

【サイレンススズカとスペシャルウィークにまん丸焼きを差し出されて受け取る豊騎】

【テイエムオペラオーとワンダーアキュートと一緒に焼きそばを食べる龍巳】

【カレンチャンとスイープトウショウに挟まれて写真を撮る池谷】

 

626:名無しのファン

バカな、スイープトウショウがIKTNに優しいだと!?

 

627:名無しのファン

注目するところそこかあ……

 

628:名無しのファン

仲良し画像マジでいいですねぇ……

 

629:名無しのファン

ほっこりする

 

630:名無しのファン

オペラオーとユージが一緒にいるだけで泣けてくるんゴね……

 

631:名無しのファン

レジェンドが嬉しそうで俺も嬉しいよ……

 

632:名無しのファン

スイープトウショウが若干ふくれっ面なのかわいい。ニコニコカレンチャンは相変わらずカワイイ

 

633:名無しのファン

騎手の人たちがわざわざ来てるの草。呼んだんイッチ?優しいやん

 

634:他称トレーナー

いやその、関係者チケット譲りますって言ったんだけどこの人たち自費で抽選乗り越えてきちゃって……

 

635:名無しのファン

うそぉ……

 

636:名無しのファン

これが愛か

 

637:他称トレーナー

あとこの人もいる

【シンボリルドルフとビワハヤヒデと一緒にコーヒーを飲む岡本 タイキシャトルがマフィンを焼いているらしくお盆に用意して後ろからやってきている】

 

638:名無しのファン

うそおっ!?

 

639:名無しのファン

もしかして競馬界隈今日1日だけ麻痺してるんちゃうか?

 

640:名無しのファン

若手騎手のツブヤイター見てるけどベテラン勢ごっそり抜けてるみたいよ?

 

641:他称トレーナー

キングも自分の騎手と再会したからねえ。結構前の話だけど。ちなみに今日も来てるよ。中距離二組目でキング勝ったのはそういうことじゃないかな

 

642:名無しのファン

福原さんよかったねマジで……

 

643:他称トレーナー

引退するってお話があったやん?キングがね、どうしてもプレゼントしたいものがあるっていうから福原さんはこっちで招待した。

 

644:名無しのファン

な、なにをプレゼントするの……?

 

645:他称トレーナー

チーフ、ハンカチって言えばいいかな?キングが手作りしたエメラルドグリーンのチーフだよ。「泥にまみれても前を向き続けるあなたにふさわしいものよ。いつでもキングがその泥を拭ってあげるわ」って言って渡してた。まあ、反応はいうに及ばずということでね

 

646:名無しのファン

泣くしかないですやんこんなの

 

647:名無しのファン

額縁に入れて保管しておくやつじゃん……

 

648:名無しのファン

こういう絆みたいなものを見せられるとおっちゃんやばいの……

 

649:他称トレーナー

まあそんなわけでURA春の大感謝祭は大成功で幕を閉じることが出来ました!これにて一区切りでございます!

 

650:名無しのファン

お疲れさまでした!

 

651:名無しのファン

頑張ったなイッチ~~!

 

652:他称トレーナー

ミスティの海外遠征に向けて準備するから、その応援もよろしくね!世界に挑戦してきます!

 

653:名無しのファン

海外費用カンパさせろぉ

 

654:名無しのファン

金払わせろぉ……

 

655:名無しのファン

財布のなかがパンパンだぜ

 

 




 えー。お久しぶりでございます。あ!違うんです石を投げないでください、あのですね忘れてたとかじゃないんです。スランプに陥ってただけで……言い訳ですごめんなさい。

 現在匿名で別作品やってたりとかしててウマ娘の方は少しお休みさせてもらってました。まあもう一応完結済みなんでね、お許しくださいな。

 こっちの方は今日みたいに気が向いたら投稿させてもらいます。ではではまたどこかでお会いしましょう


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スーパードクターとウマ娘

 医療漫画「k2」とのクロスオーバーです。掲示板はありません


 「健康診断とワクチン接種を行います」

 

 「ワケワカンナイヨー!ホラミテボクラケンコウダモン!」

 

 朝のミーティングにて一堂に会したウマ娘たちの前、本日のトレーニングについて説明し終えた男は連絡事項としてそう発表した。その瞬間、半狂乱になったトウカイテイオーがすさまじい勢いで男の顔面にセミのように抱き着いた。鳴ってはいけない音が首からした男は根性で踏みとどまる。ちなみに他のウマ娘の反応であるが大多数は青ざめ、ナリタブライアンはドアを開けて逃げようとしたのを最愛の姉に捕まり、エアグルーヴは若干冷や汗をかいており、尻尾がうなだれている。そして我らが生徒会長シンボリルドルフに至っては……涙目で耳が垂れていた。大丈夫か生徒会。

 

 ほぼ全員の頭に絶不調と付きそうな様子を見た男は苦手なんだろうなあ、と思いつつ流石にこれは譲れないと決意している。何せ今まで、男の眼力によりウマ娘たちは怪我のけの字もなく、病気のびの字ですら欠片も見なかったのだが、いつまでもこれを放っておくわけにはいかないのが男である。ウマ娘たちの健康のためならば、いくら嫌われようと、たとえ手足をもがれようと何でもする所存なのだ。その覚悟は推して知るべし。

 

 そう、つまり……ウマ娘たちのスポーツドクター、あるいはかかりつけ医を作らなくてはならない。この状況が何時までも続くほど楽観視は出来ないのだ、だが……ウマ娘を診察できる人間などこの世界にはいない。アグネスタキオンというジョーカーがいないでもないが流石にそれは可哀想、なので男は最終手段を切ることにした。

 

 執務室にて男は細くて四角いケースを取り出す。男の祖父の遺品の一つである。中に入っているのは医療用メス、まるで何でも斬り裂けそうな鋭さを何年たっても保ち続けるそれの柄には「K」のイニシャルと11の番号が割り振られていた。

 

 

 

 「わー、凄いのどかなところですね!」

 

 「ねー、こういう日はお昼寝でもしたいなあ」

 

 「ノゥ!こういう日こそB!B!Q!デース!」

 

 「私は断然実験だね。ところでモルモット君、今ここでこれを飲んでみてくれないかな?」

 

 「却下。というか毎日やってるんだよタキオンの実験は。今光ったら困るの」

 

 数日後、男の姿は隣村であるT村にあった。自家用車がちょうどオーバーホールが必要になった挙句、代車はすべて出払っていたせいで車移動が出来なかったので、バスだ。隣村と言っても山中にあるT村と呼ばれる場所は、男が住む町からはバス一本の距離にかかわらずかなり隔絶された環境と言っていいだろう。

 

 男が連れているのはニシノフラワー、セイウンスカイ、タイキシャトル、アグネスタキオンの4人である。なぜこの4人なのかと言えば……医者に苦手意識がないからだ。今から行く村には凄腕の医師がいると祖父から聞かされていた男は、メスを頼りにしてここにやってきたのである。つまり、その医者に健康診断とワクチン接種、そしてかかりつけ医になってもらえないかと頼んでみようとのことである。

 

 立春の陽気に誘われたポカポカ陽気、バスを降りた男たちを待ち受けていたのはのどかな農村、と言ったところ。自然が好きなニシノフラワーやセイウンスカイは目を細めて喜んでいる。ちなみに全員帽子を被り、尻尾を隠している。なぜかと言えば話題になったウマ娘でも、種族が違うのだ。この村は閉鎖的であると祖父から聞いている、耳と尻尾が生えた人型生物が闊歩しようものならそれは凄い騒ぎになってしまう。

 

 「うーん、携帯の電波が弱いな」

 

 「ま、地図はバス停から持ってきてるわけだし、ゆっくり行きましょ、トレーナーさん」

 

 キャスケット帽をかぶったセイウンスカイが麦わら帽子を被ったワンピース姿のニシノフラワーをぽふぽふと撫でながら男にそう提案する。いかにもアメリカンなホットパンツにTシャツのタイキシャトルはカウボーイハットが決まっているし、アグネスタキオンに至っては普通の私服に勝手にエアシャカールから拝借したというニット帽を被っている。被れれば何でもよかったのかもしれない。

 

 「あんれまあ別嬪が何人も、あんだら……こんな僻地に何の用だがね?」

 

 「こんにちは、すいません……ここらに診療所があると聞いてきたのですが……このメスの持ち主を知りませんか?」

 

 「こんれは……あんだら、K先生の患者かね?」

 

 「いえ、実はこれは祖父の形見でして……腕のいいお医者様だと聞いております。少々、お願いしたいことがあって探しているのですが……」

 

 農道を歩いていく男たちに声をかけたのは年配の老婆だ。どうやら畑仕事の最中らしく、手には鎌を持っている。鈍った日本語は男にとっては聞き馴染のあるもので、ウマ娘たちもたまに方言が出るスペシャルウィークや方言丸出しのユキノビジン、タマモクロスを思い出しているらしい。老婆は男が取り出したメスを見るとうんうん、と頷いて地図を持っているか、と聞いた。男は停留所にあった紙の村の地図を広げると老婆はここだべ、と地図のある一点を指さす。男はそこにボールペンで丸を付けて礼を言った。

 

 「気にせんでええ、K先生は優しい人だぁ。きっと力になってくれる、なんもねえとこだが、ゆっくりしていきな」

 

 「ええ、ありがとうございました」

 

 「チヨさあああん!まずい!地滑りだ!タカのやつが巻き込まれた!」

 

 「!?K先生は!?」

 

 「もう来てる!だけど……」

 

 慌ててきた老人が老婆に捲し立てている。どうやら何かあったらしい、地滑りということは自然災害、救助要因が必要なはずだ。男たちは目を見合わせて頷きあう。ウマ娘の馬力なら重い岩でもどかすことができるだろう、こんな山奥の村だ、救急車が来るまで時間がかかる。急がないといけない。

 

 「すいません!事故か何かあったなら人手がいるでしょう!?お手伝いします!」

 

 「そっか!こっちだ!でも、間に合わねぇかもしれねえ……」

 

 男たちが移動した先には、確かに地滑りがあったらしく家一軒が土砂に飲み込まれていた。村民が集まっている中、ひときわ目立つ白衣の男が二人、跪いて何かをしている。急いで男たちが近づくとそこには……家の大黒柱らしい太い丸太に押しつぶされている老人の姿があった。奇跡的なバランスで柱の隙間に入っているようで、手をこまねいているらしい。

 

 「すいません、何がありましたか!?」

 

 「……君は?」

 

 「この村の医師に用があったものです。ですけど今はその人を助けましょう。引っ張り出せないのですか?」

 

 「難しいんです。柱に腰を真横から潰されていて、さらには足もねじる様に何かに潰されてるらしく……引っ張れないのです。柱も両端に重りがあるせいで人力じゃ持ち上げることもできず……このままじゃ出血多量で……」

 

 「内臓破裂も起こしている可能性がある、一刻も早い救助が必要だが……重機が今、ばらしていて動かないのだ」

 

 なんてことだ、と男とウマ娘の顔が青くなる。まさかこんな現場に遭遇するなんて……と男が考えこもうとしたときに、クイと袖がひかれる。視線を向けるとニシノフラワーが男の袖を引っ張っている。もうこの際ウマ娘がどうとかそういうのは言ってられないだろう。男は頷いて白衣を着た30代半ばほどの医師に話しかける。

 

 「何とかできます、邪魔しないでもらえるならば……柱をどけましょう」

 

 「どうする気だ」

 

 「この子たちがどけます。黙って見ててください」

 

 「バカいうでねえ!こんな重い柱がそんな細い女、しかも子供にどかせられるわけねえべ!邪魔するんだったらけえれ!」

 

 「……フラワー、潜って背中で持ち上げてくれ。タイキはこの人の隣で、タキオンも。スカイはフラワーを手伝って」

 

 「はいっ!」

 

 怒る老人を無視して男はウマ娘たちに指示を出す。小柄なニシノフラワーが挟まれてる老人の隣に潜り込む、セイウンスカイとタイキシャトル、アグネスタキオンも黙ってスタンバイをする。医師によく似た白衣の青年が危ないからやめてください、というのを医師が止めた、その目は救助者だけを見ている。男もウマ娘たちに加わりせーのっ!と合図を出す。

 

 「んんっ……!」

 

 ニシノフラワーがくぐもった声をあげて腕立て伏せの態勢で柱に力をかけていくとぐぐ、と柱が持ち上がっていった。同時に浮いているところに手をかけた男と3人が気合を込めて柱を持ち上げる。すると重い音を立てて柱が持ち上がる。村民たちがあり得ないものを見るような顔でウマ娘たちを見る中、医師だけは冷静に大きくあいた隙間に身をくぐらせて老人の足を挟んでいる木材の隙間に手を突っ込んでこじ開け、足を引き抜くとそのまま老人を引きずり出した。

 

 「救助成功!」

 

 「スカイ!フラワー引っ張り出せ!ゆっくりおろすぞ!」

 

 「了解!」

 

 「ど、どかしちまった……!」

 

 「ば、ばかな……!?」

 

 セイウンスカイがすぐさまニシノフラワーを引っ張って柱の下からだし、それを確認した男たちはゆっくりと柱を下ろして地面に置いた。ぱんぱん、とセイウンスカイがニシノフラワーの盛大に汚れてしまったワンピースをはたき、ハンカチで顔を拭ってやってる。全員が無事なことを男が確認していると。

 

 「一也!すぐにオペがいる!診療所に運ぶぞ!」

 

 「は、はい!」

 

 「車まわしてきただ!はよ乗ってけれ!」

 

 「すまない!貴方たち、あとで診療所に来て欲しい!そこで改めて礼を!」

 

 「いえ、とにかく助けてあげてください!」

 

 甲高いエンジン音がして、軽トラックが現場に横付けされる。運転席から顔をだした壮年の男に促されて、医師と青年は早口に何かの処置をしながら荷台に患者と一緒に乗り、去っていった。残った男たちは村民からの奇異の視線にいたたまれなくなって、その場を立ち去ろうとする。

 

 「待ちな!礼をまだ言ってねえ。タカを助けてくれてありがとう、診療所に行くならあとで車出す、一番頑張ったその小さい子が可愛そうだ、銭湯貸切るから風呂入ってけ」

 

 「んだ!別嬪が汚れちまったらもったいねえ!」

 

 「すいません、有難く頂きます……!フラワー、ごめんな。お気に入りだったんだろ」

 

 「いえ、命には代えられませんから。助かってほしいです……!」

 

 「心配いらねえ、K先生なら助けてくれる、絶対だ」

 

 どうやらあの厳しそうな医師はこの村に置いてかなりの信頼を勝ち取っているらしい。確かにウマ娘という規格外の存在の力を前にして完璧に冷静さを保ち救助と応急処置を続ける……並みの神経ではない。探している医師というのは彼だろうか?だが、それにしては年齢が合わない、祖父が残したメスは20年近く前のもの、あの医師はどう見ても40代は超えてない、辻褄が合わないのだ。

 

 

 

 

 

 「ここが診療所だべ。すっだら、オラはここで」

 

 「すみません、服まで頂いて……」

 

 「きにするでねえ!お古で悪いが、家に帰ったら雑巾にでもしてくれればええ」

 

 「いえ!ちゃんと大事に着ます!とっても気に入りました」

 

 「そっか、そっか。んじゃあ、K先生によろしくな」

 

 不死の湯、という銭湯にウマ娘4人を放り込み、さっぱりしたウマ娘たちが上がってくる。そしてなんと、村民の一人から今回の救助お礼だと言われかなり質のいい花柄の着物を貰ったニシノフラワーが帽子を被ったままくるくると着物を確認するように回っている。何でも孫娘が使っていたものの一つらしい。貰っていいのか、と尋ねると貰ってくれ、とのことなので有難く頂くことにした。まだまだ幼いニシノフラワーが笑顔でお礼を言うと村民の男はデレデレと顔を崩して会釈、去っていった。

 

 そこで診療所に案内してもらうと、年季の入った建物の横にやたらと近代的でかなり新しい建物が併設されている建物に案内された、どうやらこれが診療所らしい、男は落ち着いてトントントン、とドアをノックするとは~いと女性の声がしてドアが開かれる。ドアを開いたのは眼鏡をかけた小柄な女性だ。

 

 「どうされました?」

 

 「お初にお目にかかります。実はこの村のお医者様に用事がありまして……現在オペの最中だと思いますけど、良ければ待たせてもらえませんか?」

 

 「ええ、構いませんが……私宮坂詩織といいます。研修医です」

 

 「ありがとうございます」

 

 「お茶をお持ちしますね」

 

 診療所の中はかなり綺麗に整頓されていて、清潔感があった。木の椅子に腰かけさせてもらった男たちは、何するでもなく待つことにする。何せあんな大事故の手術だ、何時間もかかって当然、すでに風呂と着替えなどで2時間近く経過しているが、そんなすぐ終わる怪我でもないだろう。そう男たちが考えていると診療所の奥の扉が開いた、するとそこからさっきの医師と青年が手術着を脱ぎながら出てくる。

 

 「先生!容体は!?」

 

 「問題ない。事故発生からすぐに救助が間に合ったおかげで出血量は想定よりも多くなかった。骨盤が骨折しているが、内臓の破裂はなかった。足は整形がいるだろうが……リハビリで動かせるようになる」

 

 「よかったぁ……あの、お客様が」

 

 「ああ、分かっている。先ほどは救助に協力していただいて非常に助かった。一つの命を助けることができた、貴方たちのおかげだ」

 

 「いえ、この子たちが頑張ってくれたおかげです」

 

 「そう、そのことだ。あの柱は人間が動かせる類のものではない。彼女らはなんだ?そして君は何者だ?」

 

 嘘をつくことを許さぬ、という男の鋭い瞳が男たちを貫いた。

 




 製作の経緯
 そういえば健康診断ネタやってねえ→k2が無料だったので読む→余りの聖人の多さに脳を焼かれる→勝手に手が動く→完成

 次の話で終わります。でもドクターKいればウマ娘が怪我してもなんとかしてくれそう。ブラックジャック並みの安心感

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スーパードクターとウマ娘 その2

 「あの柱は両端に土砂が蓄積し、その上瓦礫に埋もれて人間ではとてもじゃないが持ち上がらない。それを持ち上げ、あまつさえその起点になったのが子供……何をすればそんなことができる?答えろ」

 

 「ああ、なるほど。トレーナーくぅん、どうやら彼は少々早合点をしているみたいだね。話を進めたほうがよさそうだ」

 

 「分かった、タキオン。まず私たちが貴方を尋ねた理由ですが……祖父からこれと共に託されたのです。医者に困れば頼る様に、と」

 

 「これは……KAZUYAさんのメス!?間違いない、本物。だが、11番とは……?」

 

 すっと男が差し出したケースの中に入ったイニシャル入りのメスを見た医師は目を丸くする。一也と呼ばれていた青年も身を乗り出してそのメスを凝視している。やはりこのメスには何か深い意味があるのかもしれない、男にそれは見当もつかないが確かに目の前の医師はメッセージを受け取ったらしく先ほどより真剣みを増して質問してきた。

 

 「では、今回は御祖父様のことで?」

 

 「いえ、すでに祖父は他界しております」

 

 「……お悔やみ申し上げます」

 

 「いえいえ、なんせ死因は老衰です。ただ……今私の周りにいる4人含めて、優秀な医師が必要なのです。貴方が、祖父が言っていたドクターKと考えてもいいですか?」

 

 「ええ、私が今のドクターKです。このメスの持ち主は先代のドクターKでしょう」

 

 祖父から話されたドクターKという人物は、卓越した医療技術をもつスーパードクター、内科、外科、精神科まで何でもこなし、どんな瀕死の状態からでも人の命を救うことができる……流石に若干誇張が入っているのではと思っていたが、たった2時間で押しつぶされた人間の手術を終えているあたり眉唾ではないのかもしれない、と男は脳内で首肯する。

 

 「ではドクターK、単刀直入に申し上げます。この子たちのかかりつけ医になってほしい。そして健康診断とワクチン接種をお願いしたいのです」

 

 「何か事情があるのですね?」

 

 「ええ、みんな、帽子を」

 

 「あーやっとこのわずらわしさから解放される。トレーナーくんは話下手だねえ」

 

 「まーまー、きちんと理由はあるんだし、言いっこなしじゃない?」

 

 「これは……!?」

 

 ドクターKを含めた診療所の人間が驚愕に目を見開く。帽子を脱いだ少女たちの頭に、馬の耳が付いていたからだ。全員医療従事者、生きたモノかどうかは一目見れば分かってしまう。ぴくぴく、ふりふりと動いている耳は間違いなくホンモノ、そこで宮坂があっ!と声をあげた。

 

 「ウマ娘の人たち!?」

 

 「ウマ娘?宮坂さん何か知ってるの?」

 

 「知ってるも何も一也くん!ここ1年くらいで一気にニュースになってるの!新聞にも載ってるわ!」

 

 「俺もそのニュースは知っていたが……新しいアイドルプロジェクトのようなものだと思っていた。実際に目の前で見ると信じがたい。なるほど……俺を頼るわけだ」

 

 「ええ、なにせ彼女らを診察できる医師はこの日本にはいない。彼女らが私の元に現れてそれなりに経ちます、医者無しでやれるほどアスリートの世界は甘くない。ましてや彼女らはレースで時速60㎞で走る。今まで事故が起きなかったのは奇跡と言えます」

 

 男は卓上で片手でもう片手を包み、強く握りしめる。奇跡が続いているが、その奇跡が何時まで続くか分からない、続くわけがない。病気、怪我……あげれば不安はキリがない。彼女らがレースに打ち込む環境を完璧に整えるのが自分の役割ならば、喜んでどこにでも行こう。誰にだって頭を下げよう。それが、男の覚悟だった。

 

 「とりあえず次は私からだねえ。見ての通り、私たちウマ娘は人間ではない。年齢的には一番下のフラワーくんでさえ軽トラック程なら持ち上げることができる。ああ、私はアグネスタキオンだ。まあウマ娘について研究してるウマ娘だよ」

 

 「ハウディ!タイキシャトルデース!」

 

 「セイウンスカイだよ~。よろしく」

 

 「ニシノフラワーっていいます!」

 

 「私たちウマ娘は基本内臓も血液型も身体構造も人間と変わらない。大きく違うのは尾てい骨から尻尾が伸びていることと、耳の構造。さらに強いて言えば骨格の強さと筋肉の強靭さに神経伝達速度……まあ運動能力に関するものは軒並みヒトから逸脱していると考えたまえ。薬も人間と同じものが効く、ワクチンも同様だ」

 

 「何せ別世界の生き物です。この子たちがこれから先健やかに成長し、走り続けるためには……どうしても医者が必要だ。それも人間の全てを知っているような優秀な医師が」

 

 ドクターKはここで合点がいった。ただの医師ではダメ、それも表の医師に頼れば間違いなく学会で発表され、強引に検体として研究所送りにされることがあり得る。だから、裏と表を使い分けている自分を頼ってきたのだと。ぱさり、とアグネスタキオンが荷物から取り出したレポートを卓上に置いた。

 

 「ウマ娘と人の違いについて纏めたものだ。受けてくれるのならば君に預ける。ただ……いったんウマ娘の身体を見てから決めたほうがいいのではないかな?自分の手に負えるかどうかをね」

 

 「受けなかったら、貴方たちは如何するつもりですか?」

 

 「如何するも何も、私が健康チェックを担当する羽目になるだろうね。この世界で私ほどウマ娘の体に精通している者はいない。ただ、私は研究者であって医者じゃない」

 

 「それ以前にアスリートだ。君の負担を増やすような真似はしたくない」

 

 「プランBが沢山試せそうなのにねぇ」

 

 「そもそもプランAが失敗してないだろ。失敗させないしな、俺が」

 

 「……その言い方はずるいねえ」

 

 はぁ、とため息をついたアグネスタキオンがかぶりを振ってドクターKに向き直る。ドクターKはしばらく考え込んでから、やってみましょう。と返事をしてレポートに目を通し始める。健康診断の用意を、と宮坂と一也に声をかけると衝撃に呆けていた二人は慌てて処置室に駆け込んでいく。研究者を名乗るだけあり、読みやすく仔細にまとめられたレポートに感心するドクターKは目の前で笑っているウマ娘をみて、人間と何も変わらないと感じた。それならば、俺がやることも変わらないと一人そう決意するのだった。

 

 

 

 

 「とまあ、今の私の研究は損傷部位の明確化というワケでね、トレーナーくんには協力してもらってるのさ」

 

 「それは凄いですね!実現すれば診断がとても素早くできます!」

 

 「宮坂さん、お裁縫がご趣味なんですか?凄いです!私まだボタン付けと裾合わせくらいしかできなくて……」

 

 「いやいや十分だと思うよ?それに、レースで走ってるんだし、私なんかよりすごいすごい」

 

 「お医者さんに褒められてるよフラワー、よかったね」

 

 「えへへ」

 

 意外と馴染むのが早いなと男は湯飲みからお茶を飲みつつも研修医だという二人と和気あいあいと話しているウマ娘たちを見て考えをめぐらした。健康診断をしてみましょう、というドクターKの言葉に従い、4人のウマ娘たちはそれぞれ健康診断を受けた。なぜこの4人なのかはアグネスタキオンの指名も関係しており、最年少かつ最小柄なニシノフラワー、そして高等部で大柄なタイキシャトル、そして高等部で平均的身長の自分、そして中等部で平均的身長のセイウンスカイというデータ取りとしてデータを分散できるようなメンバー決めをしているのだ。

 

 最初にこちらに話しかけてきたのは一也という研修医、どうやらドクターKとは親戚筋に当たるらしい。アグネスタキオンの研究について詳しく聞きたいと話すとモルモットが増やせると目を光らせたアグネスタキオンは嬉々として研究内容を語りだす。人体を物理的に光らせる、というアプローチはひどく興味を引いたらしく一也はのめり込むようにアグネスタキオンの講義を聞いている。発光させられる前に止めないとまずいだろう。

 

 一方、宮坂という一也の友人らしい研修医は刺繡を趣味としているらしく、大人の女性に憧れるニシノフラワーにとってはそれが鮮烈に映ったようで、詳しく話を聞いている。偏見などはないようでそこは男としても一安心だった。

 

 「終了だ。どの数値も驚愕に値する。人間では決してありえないほどの運動能力、血中酸素濃度、そして肺活量……人間では異常値としてもウマ娘としては正常値なのか」

 

 「そうだね。レポートに添付した健康診断の数値は私がこちらに来る前の最新のものだ。それを基準に考えてくれたまえ」

 

 「なるほど、だとすれば全員健康と考えて差し支えない。ただ、なにぶん未知のデータだ。継続的にとらなければ判断は難しいな」

 

 「では、引き受けてくださると考えても?」

 

 「ああ、どのみち学会には出せないものだ。ウマ娘がこの世界に次々進出してくるのであれば話は変わるが、今は貴方の所だけでおさまってるのだろう?」

 

 「ええ、そうです。来るなら受け入れる所存ですが……」

 

 男のその言葉にドクターKは少し不思議に感じていた。少々時間がかかったのは健康診断のデータの考察のほかにウマ娘について今ある情報を精査していたからだ。掲示板に転がっている話は話半分としてとらえるとしても巨額を投じてレース場を整備し、身を削ってウマ娘たちの面倒を見る理由がない。普通に考えれば、行政に引き渡して終了だ、それがウマ娘たちにとっては幸せな結末にならないとしても。個人としては好ましい人物だが、動機が不明。ちぐはぐな男を前にしてドクターKにしては珍しく、好奇心がうずいた。

 

 「一つ尋ねたい。なぜあなたは身元不明の少女を……しかも種族が違う彼女らを受け入れているんだ?何を目的にしている?」

 

 「確かに、今の日本を考えるなら警察組織に引き渡して終わりにするのが普通ですよね。でもですね……」

 

 男は、ぽんぽん、と隣に座るタイキシャトルの頭を撫でる。撫でやすいように耳を寝かしているタイキシャトルは大変満足そうな顔をしており、幸せそうなその顔に男どころかドクターKや一也の顔も少し緩んだ。理由なんて男にとっては単純なのだ。最初は前世がどうとか難しい話をしていたが、今は単純、シンプル極まりない理屈。

 

 「そうして、この子たちは思いっきり走れますか?誰にも邪魔されず、怪我もせず、健康に、健やかに……走りたいだけ走ることができますか?」

 

 「……不可能だな。人権を認められるかも怪しい」

 

 「俺の前に初めて現れたウマ娘は自分たちのことをこう評しました。『私たちは、走るために生まれてきた』のだと。俺はね、あの子たちに夢を見てるんです。とてもとても魅力的な夢を。俺はこの子たちがありのまま過ごせるようにしてやりたい。しがらみや後ろ暗い部分にさらされることのないように全力を尽くす、それだけなんです」

 

 「……まるで愛の告白だ」

 

 「あっはっは!確かに!いいんです、それで!人生を捧げるには十分な理由だ。俺はこの子たちのトレーナー、この子たちと同じくらい大切なものなんて家族ぐらいですよ」

 

 情熱的にウマ娘について語る男にドクターKは何という人間だ、と舌を巻いた。過去に治療した戦争カメラマンの老人を思い出していた、彼と同じ……人生の使い道を完全に決めた人間の覚悟がそこにはあった。自分より一回り年若い青年、一也と同年代の男がここまでの覚悟を決められるものなのかと。一也でさえ、男に少し気圧されていた。

 

 「どうだい?私たちのトレーナーくんは素晴らしいだろう?」

 

 「ああ、感服した。是非ともウマ娘のかかりつけ医、任せていただきたい。一也、宮坂……忙しくなるぞ」

 

 「はい!よろしくお願いします!」

 

 「頑張ります!」

 

 「ありがとうございます。つきましては……金銭面の支援のことを決めたいのですが」

 

 男はこの診療所の異常性にうっすらとだが気づきつつあった。医療レベルがあってないのだ、技量だけの話ではない、最新レベルの医療技術がそこかしこにちりばめられている。JHAのお偉いさんと会合を重ねていくうちに身に着けた観察力がその異常性を見抜いていた。これほどのものなら研究もここで行ってるに違いない、ウマ娘たちを任せる以上金に糸目はつけるつもりはなかった。男が提案した法外な額の支援金の申し出にドクターKは驚きつつも、受け入れることにする。薬品庫にてKの執事をしている男、村井が行っている再生医療の研究には膨大な資金がいる。その使い道にこの男なら理解を示すだろうと確信したからだ。

 

 だが少し、ドクターKには気になることがあった。それはウマ娘ではなく……男本人である。男の話を聞くに彼は一人でウマ娘全員のトレーニングを考え、それに付き合った上で投資や株式その他で資金を稼ぎ、さらには組織の運営までこなしているという。最近ではそこに競走馬の育成が加わったとも聞く。明らかなオーバーワークだ、使命感と覚悟だけが男を動かしてる状態に近い。

 

 「一也、もう一人健康診断をするぞ。○○さん、受けて頂きます」

 

 「俺ですか?俺は去年受けてますけど……」

 

 「それは去年、つまりウマ娘が現れる前の話だ。今のあなたの体は過労の状態にあっても不思議ではない!貴方が第一にすることは自分の体の状態を知ることだ!受けて頂きます、いいですね?」

 

 「大!賛成!デース!トレーナーさん休んでる所全然見まセン!この際全部見てもらうべきデス!」

 

 「だね~、夜ずっと起きてるじゃんトレーナーさん」

 

 「はい!お部屋をのぞくとずっとお仕事してて、心配になっちゃいます!」

 

 「身から出た錆だねトレーナーくぅん。観念したまえ」

 

 「あー、うん。わかったわかった。お手数おかけしますが、よろしくお願いします」

 

 ウマ娘たちから喧々諤々と賛成の言葉が飛び、それに苦笑した男がドクターKに向かって頭を下げる。ドクターKはそれに頷いて診察室に男を通した。

 

 

 

 ちなみに男が受けた健康診断はどの数値もオールグリーンであり健康体その物。ドクターKは首を傾げつつも胸をなでおろした。なお、URAに置いてウマ娘のパワー過剰なスキンシップに身をさらされる男を見て真剣に進化した新人類ではないかと疑い始めるが、それは別のお話。

 




 どんどん人間離れしていくトレーナーくん。しょうがないね、ゴルシキックが全部悪い。

 というわけでK2邂逅編はこれにて終了、とりあえずあと1話は確定してますが、それ以降は不明です。やる気があるうちは多分平気。

 では感想評価よろしくお願いします。


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Kの依頼

 とある日の朝のことだった。ウマ娘たちの朝練の指導を終えた男は決裁の必要な書類を片付けてしまうために執務室にこもっていた。今頃ウマ娘たちはみんな揃って朝食にいそしんでいるだろう、ちなみに男もお盆の上で湯気をあげるコーヒーに様々な具が挟み込まれたサンドイッチをもって朝食を取りながら仕事に打ち込んでいるところだ。

 

 そんな男の執務室にある電話が盛大になり始めた。開けて置いた窓から男を見ていたミスティストリームが耳を撥ねさせて驚いている。男は馬用クッキーをミスティストリームに与えてから電話を取る。こんな早い時間に連絡が来るとはなかなか珍しい。

 

 「はいもしもし、○○です」

 

 『○○さんか?早朝に済まない、一人だ』

 

 「おお、K先生ですか。いえいえ、貴方から直接連絡が来たということはもしや……ウマ娘の誰かに問題が?」

 

 電話の相手は神代一人、ドクターKと呼ばれる神域の医師である。ひょんなことからウマ娘のかかりつけ医としてURAに協力してもらっているのだが、彼から連絡が来ることは珍しい、特に健康診断を終えた今となっては滅多にないことだ。何せ健康診断の結果はオールグリーン、つまり誰も病気やけがをしていなかったということなのだから。男が見落としていた何かがあるのかと若干身構えるが、ドクターKが発した言葉は男の予想外のものだった。

 

 『いや、そうではないのだが……貴方に頼みたいことがある。俺の患者の治療を手伝ってほしい』

 

 「……詳しく聞かせてください」

 

 男は顔を引き締めた。ウマ娘の誰かに問題がなかったというのは喜ばしいことだが、名医中の名医であるドクターKその人からの協力要請である、それも医療方面に関してはほぼど素人である自分に対して。ドクターKが話す事情では、脊椎損傷の患者がおり、手術を受け治療をしたのはいいものの、一時期歩けなかったことがPTSDになりリハビリを拒絶しているとのこと。年齢は18歳の女性、運よく運動能力が残る形だったらしい。

 

 『あなた方はホースセラピーを行っていると聞いている。もう一度、彼女に自分の足で立つ喜びを思い出させてやりたいのだ』

 

 「なるほど、それに関しては構いませんが……なぜ私たちに?あなたなら他の名医ともつながりがあるでしょう」

 

 『医療方面で考えればそうだ。だが……走る、歩くという行為で貴方方以上のプロを俺は知らない』

 

 「そこまで仰っていただけるとは責任重大ですね。分かりました、受け入れましょう!」

 

 『感謝する!日程はそちらに合わせる、付き添いは一也か俺が担当しよう。どこかで時間を取れないだろうか?直接会って資料を見せながら説明したい」

 

 「いえいえ、いつもお世話になってるわけですから。今日ならフリーですのでそちらの空いてる時間にお越しください」

 

 『なら一也を往診の後に向かわせる。実は主治医は彼だ、俺はサポートしてるにすぎん』

 

 「分かりました、お待ちしております」

 

 ドクターKの願いとは、歩行不能の患者に対しホースセラピーをしてほしいとのことだった。男としても、懇意にしている医師からのたっての願いとあれば無碍にするつもりもなく、受け入れることに否はない。ただ、ドクターKが協力を求めるほどの患者ということは相当深刻なのだろう。触れ合う馬については、一番信頼できる彼女にお願いするべきだ、といつの間にか1か月前に生まれたばかりのイグナイトドラムも窓から顔をのぞかせてるのを見て、クスリと笑う。

 

 「ミスティ、協力してくれるかい?」

 

 もちろん、とでもいうように嘶くミスティストリームを男は、優しく撫でてすかすのだった。ありがとうという男の言葉を聞いたミスティストリームは、ヒィンと短く鳴いて返事をする。それにつられたイグナイトドラムも鳴いて、男は破顔するのだった。 

 

 

 

 

 

 「すいません、今日はよろしくお願いします」

 

 「はい、お待ちしていました。結城紗枝さんですね?本日からよろしくお願いします。URAで会長を勤めている○○です」

 

 「ご協力感謝します、○○さん。快く受け入れて頂いて、俺もK先生もなんとお礼を言えばいいのか……」

 

 「気にしない。一也くん、URAは君たちに助けられてるんだ。なら、俺たちも君たちを助けるのは当たり前の話だ。そうだろ?」

 

 男と一也は年が近く、割とすぐに意気投合することができている。さて、と一也と握手をした男が患者である結城紗枝に向き直る。車いすに乗ったまま伏し目で地面を見ている。事前に一也とカルテを見ながら聞いた話だと、もう一度立つことができてもそれをまた失うかもしれないということに恐怖を感じており、立つという行為に及び腰になっている、という話だった。

 

 車いすで芝の上に入るのは不可能なので、今は硬いコンクリートの地面の上で触れ合う馬を待っている状態。乗って歩くのは当分先、とりあえず今日は触れ合うだけ触れ合ってもらい、楽しんでくれればいい。そうしていると、蹄鉄が地面を叩く音が聞こえてきて、それに重なる様に小さな足音も聞こえてくる。ミスティストリームだ、彼女は男を見つけると小気味いい蹄鉄の音を響かせて男にすり寄り、甘えだす。そしてもう一頭、母親についてきたイグナイトドラムが一也に挨拶とばかりに指を吸いだした。

 

 「では、結城さん。本日から貴方のパートナーになりますミスティストリームと、イグナイトドラムです。名前くらいは聞いたことあるかもしれませんが、気にせず接してあげてください」

 

 「は、はい。ニュースで見たことあります」

 

 「有名人ならぬ有名馬ですからね、しかし……本当にいいんですか?繫殖牝馬として現役と聞いていますけど」

 

 「いいんですよ。何せ人が大好きですからね」

 

 ミスティストリームは現在競馬界において至宝とも言うべき扱いを受けている。何せ日本で初めてクラシック3冠と凱旋門賞1着を成し遂げたサラブレッドだ。値段なんて青天井、言い値の段階に入っている。結城はそれについても知っている、実は彼女はウマ娘の隠れファンだ。グッズを買ったりはしたことなかったが、事故にあう前は良く配信を見ていたし1度だけレースを現地で見たこともある。そのウマ娘に育てられた馬に触れ合える、沈んでいた心に、少しだけ潤いが戻ってくる感覚を覚えた。

 

 ミスティストリームはそんな結城の様子を観察しており、鼻でイグナイトドラムをそっと押した。イグナイトドラムは母に促されてまだまだ幼く拙い歩き方で車椅子の結城の前まで歩いて、その膝にそっと頭を乗せた。結城はどうしていいか分からず、一也と男を交互にみる。撫でてあげてください、と男が言うとそっと流星をなぞる様にイグナイトドラムを撫でた。すっと目を細める幼駒にいつの間にか自分の顔が緩んでいたことに結城は気づく。

 

 「かわいいでしょう?」

 

 「はい……っ!?ウマ娘の……」

 

 「あ、バレちゃいました~。アストンマーチャンです。どうぞマーちゃんって呼んでください」

 

 結城に声をかけたのは、後ろからこそこそとやってきていたウマ娘、アストンマーチャン。斜めに被った王冠を揺らして車椅子の前にしゃがみこんで顔を合わせ、よろしくお願いします、と挨拶をした。唐突なウマ娘の登場に目を白黒させる結城にお近づきの印です、と自作のマーちゃん人形をプレゼントするマイペースっぷりを見せた。

 

 あとは任せようか、マーちゃん。と男が言うとアストンマーチャンは分かりました。と返事をする。一也と男は異性で年も離れているので少々距離を縮めるのには難がある。そこで男が白羽の矢を立てたのがアストンマーチャンだ。彼女は人の内面に入り込む、というか仲良くなるのが非常に上手い。良い友達になることだろう。

 

 

 男と一也が去ったあと、結城とアストンマーチャンの間には、沈黙が流れていた。しいて言うならイグナイトドラムがアストンマーチャンの指を吸う音と、ミスティストリームの撫でろアピールにさらされた結城の手がミスティストリームを撫でる音が寂しく聞こえるほどに、沈黙だった。結城は自分をおっとりとみつめるアストンマーチャンにどう声をかけていいか分からなかった。

 

 「結城さんは、やりたい事とか、ありますか~?」

 

 「へっ!?いや、あの……なにも……なくて……」

 

 「なにも、ですか?」

 

 「はい……」

 

 結城は、今まで受験のために勉強をしてきた、漫然とではあるがそれが将来のためだという両親の言いつけを守っていた。だが、事故ですべては無に帰した。受験日当日の事故が今までの努力と、その先の未来を全て奪い去った。何もない普通の女子高生から、それ以上を奪っていったのだ。

 

 「実はマーちゃんはですね、マスコットになりたいのです。今のライバルは、ミスティさん」

 

 「マス、コット?」

 

 「そうなのです。みんなに覚えてもらって、みんなに愛されていたい。貴方にも、もちろんなのです」

 

 マスコット、と結城はぽかんとオウム返しする。指を一本立てて説明するアストンマーチャンは大まじめで、自分にはない輝きのようなものが見えてしまって、結城は瞳を伏せて目を逸らした。俯いた視線の先にあるのは、わずかにしか動かない自分の足。リハビリ次第で回復の余地はある、と一也から説明を受けているが……希望を持ちたくなくて、リハビリをしたいとは思わなかった。

 

 「実はですね、マーちゃん……結城さんがやってくるってトレーナーさんに教わった時、一番に立候補しました」

 

 「え?」

 

 「写真を見た時に、びびっ。ときたのです。マーちゃん、結城さんをお気に入りにしました。仲良くなりたいのです」

 

 「わ、私と……!?」

 

 「はい。この人はきっと、私を覚えていてくれる、という何かを受信しました。理屈ではありません」

 

 ぽかん、としてしまう結城。直観、そんなものでわざわざ……?と微笑んだアストンマーチャンは懐から1枚のチケットを取り出す。レジェンドレース『桜花賞』と書かれたそれを両手で結城に差し出したアストンマーチャンは続けて

 

 「見に来てください。マーちゃん、頑張りますので。結城さんの希望に、マーちゃんがなります」

 

 燃える瞳で自分を見つめるアストンマーチャンが眩しくて、結城はまた……目を逸らした。 

 

 

 

 「すごい……」

 

 「何度かウマ娘のレースは見ているけど……今回はひとしおですね」

 

 「そりゃあ、そうですよ。ウマ娘はウオッカ、ダイワスカーレット、アストンマーチャンの3人立てですからね」

 

 男と結城、そして一也の姿は阪神競馬場にあった。結城にとってはとても眩しかったアストンマーチャンとの邂逅から1週間、春の陽気が眩しい頃にレジェンドレース「桜花賞」が行われる。結城はその間に、アストンマーチャンのことを調べていた。現役中に死亡してしまった悲劇の競走馬、そんな風に書かれた記事が多かった。

 

 目線の先にあるゲートの中では既に最内にダイワスカーレット、その3つ隣にウオッカ、大外から4番目にアストンマーチャンが入っており、彼女らに挑む競走馬たちも意気軒高とゲート内に収まる。それだけで結城は、謎の胸の高鳴りを感じていた。ウマ娘だけのレースでは感じないそれが不思議だった。

 

 ゲートが開き、凄まじいスタートダッシュを切ってウマ娘と競走馬が飛び出した。そしてその瞬間から、結城の意識は吹っ飛ぶ。熱にすべてが飲まれた。そして、気づいた時にはもう、勝敗が決していたのだ。ぱちぱち、と手を叩く男と一也、視線の先には赤い騎士服のようなドレスを着たアストンマーチャンが観客席に手を振っていた。倒れ込むウオッカと膝に手を突くダイワスカーレットが悔しげな顔を彼女に向けていた。

 

 「かっ……た……!?」

 

 「勝ちましたね。アストンマーチャン、1馬身差で一着。凄いな、自己ベスト超えちゃったぞ……」

 

 「改めてみると、速いなんてもんじゃないですね……消耗も激しい」

 

 ぽかん、とする結城に男が慣れたような、それでいてひどく驚いたような声を返した。レコード勝ち、とポロリとこぼした声にウオッカとダイワスカーレットが前後からアストンマーチャンを挟むように抱き着いた。アストンマーチャンはそのハグを受け止めた後に、するっと抜け出してふらふらとこちらに向かってくる。結城は自分を見るその燃え盛る目から目が離せなくなった。

 

 ふら、とアストンマーチャンが大きくふらついたところであっ!と声がでて、思わず足に力が入ってしまった。とっさに立ち上がろうとした自分に驚く、歩くことや立つことなんてとっくの昔に諦めるつもりだったのに、と。代わりに飛び出した男がアストンマーチャンを受け止めて、その体を支えながらラチまで歩いてくる。汗と土にまみれたその姿は、結城にとって何よりも美しく見えた。

 

 「見て、くれましたか?」

 

 「は、はいっ……!」

 

 結城の返事に、アストンマーチャンは満足気に目を細めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3か月後のURAに、車椅子の事務員が一人、新しく入社することになった。その人間と一番仲がいいウマ娘は、常に自分を模した人形を携えていたという。




 はい、何を書きたかったか自分でも分からず迷走してる気がする話でした。アストンマーチャンと病院関係の話は書きたかったのですが、私が書くとどうしても死ぬほど重くなってしまうので、こんな形になりましたね。

 ちなみにこの後、車椅子の事務員さんは奇跡的な回復を遂げます。そう!Kの一族のサポートとURAのホースセラピーがあればね!(無茶振り

 感想評価よろしくお願いします


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URA、冬コミに参加する

1:名無しの愛戦士

あーざんしょ

 

2:名無しの愛戦士

毎年言ってるよなそれ

 

3:名無しの愛戦士

1年は速いんだよ。3倍くらいに伸びないかな

 

4:名無しの愛戦士

それは長すぎる。

 

5:名無しの愛戦士

ミスティストリームが凱旋門ぶっ壊したすげえ

 

6:名無しの愛戦士

まーた沸いたか競馬マン

 

7:名無しの愛戦士

このあと有馬の前のレジェンドレースで終わりやろ?よく頑張ったわ。

 

8:名無しの愛戦士

今日の動画で元気にマスカットを食べてましたね。ウオッカの手から

 

9:名無しの愛戦士

んぎゃわいい

 

10:名無しの愛戦士

俺はこの前のウオッカ号と再会した動画好き

 

11:名無しの愛戦士

ウオッカ号が引退したらURAに移す話上がってるらしいな

 

12:名無しの愛戦士

もうすぐじゃん。

 

13:名無しの愛戦士

ダイワスカーレット号もそうだとか、しらんけど

 

14:名無しの愛戦士

おい

 

15:他称トレーナー

た す け て

 

16:名無しの愛戦士

本日の救援要請

 

17:名無しの愛戦士

いつもの

 

18:名無しの愛戦士

どーせしょうもない事やろ

 

19:名無しの愛戦士

はいはい、集合集合。イッチ様のお願いを聞いてあげる時間ですよー

 

20:名無しの愛戦士

アラホラサッサー

 

21:名無しの愛戦士

そういえばイッチ、ミスティの様子如何なん?凱旋門賞であんな風に走ったんだし相当きつかったんじゃ

 

22:他称トレーナー

消耗はあるけどもう元気元気、引退撤回したいくらい元気。やり切ったらまあ、引退だけども。それでなんだけど

 

23:名無しの愛戦士

本日の本題

 

24:名無しの愛戦士

いつも通り定期

 

25:名無しの愛戦士

驚く用意をしておけ。あとずっこける用意も

 

26:他称トレーナー

冬コミにURAとして参加しようと思ってたんだけど、告知忘れてたわ

 

27:名無しの愛戦士

おおおおおおお!?

 

28:名無しの愛戦士

おいすでに告知もう終わってるんだが冬コミ?!ウェブカタログでるぞ!?

 

29:名無しの愛戦士

クソやらかしやんけどうするんやそれ

 

30:名無しの愛戦士

切腹しろ

 

31:他称トレーナー

ミスティのことでいっぱいいっぱいになっちゃって……当選通知をさっき見つけたの。企業ブースで申し込んでるはずなんだよ、それでなんだけど……

 

32:名無しの愛戦士

お、おう

 

33:名無しの愛戦士

URAなら企業ブースよな、そりゃそうだ

 

34:名無しの愛戦士

そんなんで頒布物大丈夫なんか逆に

 

35:名無しの愛戦士

イッチにしては珍しいくらいのやらかし

 

36:他称トレーナー

この場所じゃちょっとまずいかなって……これ思いっきり一般サークルの中だよね?

【思いっきり島中に配置されたURAのスペース】

 

37:名無しの愛戦士

ど真ん中っ……!

 

38:名無しの愛戦士

まずいどころの話じゃないでしょ、これ列でコミケ壊れる

 

39:他称トレーナー

そうなんだよねえ……しかも俺がこれ忘れてたからコミケの準備会に今さら連絡するのもはばかられるわけで。

 

40:名無しの愛戦士

罵っていい?

 

41:名無しの愛戦士

今回ばかりはお前を許さない

 

42:おデジ

罵った場合私は許しませんが

 

43:名無しの愛戦士

すいませんでした

 

44:名無しの愛戦士

なんでおるんや……

 

45:名無しの愛戦士

仮にだけど今参加取りやめしても来年度になんかあったりするんか?

 

46:名無しの愛戦士

企業ブースは知らんが一般の場合は跳ねられる確率が上がるらしい

 

47:名無しの愛戦士

というか企業で申し込んでるはずなのになんでイッチの元に一般参加扱いの封書届いてんの?

 

48:名無しの愛戦士

ほんそれ。スレ民の中に準備会所属のやつおらん?

 

49:名無しの愛戦士

いるわけないだろ

 

50:名無しの愛戦士

おるで

 

51:名無しの愛戦士

おったわ

 

52:名無しの愛戦士

まあ、イベントの規模が規模だし、そうなるか。いるよな、オタクで好きならコミケに携わりたいってやつも

 

53:準備会下っ端

ちょっと聞いてみるわ。今なら作業中やろうし……いやでも一下っ端の俺の声が届くだろうか?

 

54:他称トレーナー

もし届いたらURAの方に連絡くれると嬉しい。このままだと確実に参加取りやめになってこの日のために作ったグッズは来年まで塩漬けになる。実はさっき俺も一応連絡とってみたんだけどな、繋がらへんのや

 

55:名無しの愛戦士

いそげえええええ!!!

 

56:名無しの愛戦士

鬼電じゃ鬼電

 

57:名無しの愛戦士

迷惑行為やめろ。

 

58:名無しの愛戦士

あ、繋がった。

 

59:名無しの愛戦士

まじで?

 

60:名無しの愛戦士

事情話してスレ誘導してきた。すげえ焦った声してるから向こう側のミスの可能性が高い。でもイッチも悪いからな、申請しておいてすっぽかしおって

 

61:他称トレーナー

ぐうの音もでねえ。ちょうど当選通知がくるとき凱旋門賞で日本にいなかったもんだからその間に埋もれた可能性が高い

 

62:名無しの愛戦士

そういえば当選発表はそのころか。それにしてもこれはひどい

 

63:他称トレーナー

本当に申し訳ない……いや、これ本当なら参加辞退するべきだよな冷静に考えて。連絡来たら辞退する旨を伝えるわ。連絡するのが遅過ぎるし。

 

64:名無しの愛戦士

限定グッズぐあああああ!!!

 

65:名無しの愛戦士

しゃーないわ

 

66:名無しの愛戦士

それな、大人の対応やで。誠心誠意謝るんやイッチ

 

67:他称トレーナー

連絡来たわ

 

68:名無しの愛戦士

URAの参加は来年かあ

 

69:名無しの愛戦士

しょうがないよな、ぽんこつイッチが悪い

 

70:黄金船

ゴルシちゃんのトレーナーをぽんこつ呼ばわりとは良い度胸じゃねえか

 

71:名無しの愛戦士

だからなんでいるんだよ

 

 

 

 

 

 

132:他称トレーナー

速報 なんか参加できるようになった

 

133:名無しの愛戦士

え、なんで

 

134:準備会下っ端

連絡回ってきたわ。URAは郵送で書類を出したみたいだけど、そこら辺の連絡が準備会の間で混線していつの間にか一般参加になってたみたい。つまりこっちのミスですすいませんっした!!!!

 

135:名無しの愛戦士

うーんこの

 

136:名無しの愛戦士

イッチも悪いから一概に責められんのだ

 

137:他称トレーナー

兎に角企業ブースでの参加が認められた!というわけなので明後日に告知をしようと思う!当然ながらウマ娘も行くよ!皆行くよ!でもミスティの具合次第ではウオッカとスカーレットはお休みになるかも!レジェンドレース次第!

 

138:名無しの愛戦士

ウェブカタログ発表前でよかったな

 

139:名無しの愛戦士

いやったあああああ!!!

 

140:名無しの愛戦士

あのですね、グッズの情報などを教えていただけますでしょうか。万札握りしめていくから

 

141:名無しの愛戦士

おつりが出ないようにしろ

 

142:名無しの愛戦士

貴様さては素人だな?

 

143:他称トレーナー

ではまずみんなが大好きなウ=ス異本の話から。ウマ娘を一人一つ、写真集にしてみました。スぺちゃんも、テイオーも、ルドルフも、スズカも、全員分あります。日常のショットから勝負服、レースまで。ありとあらゆる彼女たちの顔が収められています。タイトルはウマ娘たちで違うよ!あとおまけで作ったミスティの写真集もあるよ!撮ったのは俺だからちょっとプロには見劣りしちゃうけどね

 

144:名無しの愛戦士

なにそれめっちゃ欲しい

 

145:名無しの愛戦士

喉から手が出るほど欲しいやつじゃんそれ

 

146:名無しの愛戦士

絶対薄くないだろそれ。100Pくらいあるだろ

 

147:他称トレーナー

俺の中のウマ娘たちへの愛を表現するにはそれでもまだ薄い、紙ぺらレベルじゃないか全く。そんでもう一つ、ライスとウララが書いた絵本をここで発売してみるよ。タイトルは「青薔薇のお姫様」ライスとウララのサイン入りはここだけしかないぞー。場合によっては一般販売もあり。

 

148:名無しの愛戦士

うわああああほしいいいいい!

 

149:名無しの愛戦士

サイン入りだと……?!

 

150:名無しの愛戦士

絶対買って家宝にするんだ!今決めた!

 

151:他称トレーナー

あとこれは女性向けになっちゃうんだけど、ウマ娘たちの耳飾りあるじゃん?スぺちゃんのリボンとか、ヘリオスの耳カバーについてるやつとか、ウオッカの耳輪みたいなやつ。あれ、アクセサリーとして作ってもらったの。服飾屋さんに。順次発売予定だけどコミケで先行販売するよ。

 

152:名無しの愛戦士

戦闘力あがりすぎて草

 

153:名無しの愛戦士

企業ブースやるだけあって力入れてるなマジで

 

154:名無しの愛戦士

ワイ将、サークル参加したことに幸運の女神のキスを感じる

 

155:他称トレーナー

当然というか当たり前だけど売り子はウマ娘だから。

 

156:名無しの愛戦士

やっぱきたあああああ!

 

157:名無しの愛戦士

最高かよイッチありがとう

 

158:他称トレーナー

サインとかはなしね。コスプレの所にいたら写真撮影はオッケー、ローアングルは俺が許さん。やったらURA出禁にするのでよろしく。あと3日後にアンケートとるのでURAのホームページを要チェックや

 

159:名無しの愛戦士

アンケート?なんの?

 

160:他称トレーナー

当日の服装、勝負服2着持ってる子いるでしょ?どっちを着てもらうかのアンケート。残念ながら水着はないです

 

161:名無しの愛戦士

なんですとおお!?

 

162:他称トレーナー

とりあえずはそんくらいかな。その前にレジェンドレースもよろしく!

 

163:名無しの愛戦士

12月の始めだったか

 

164:名無しの愛戦士

楽しみだなー、ウオッカVSミスティ。母娘対決

 

165:名無しの愛戦士

今年もウマ娘一色だな

 

166:名無しの愛戦士

最高じゃん

 

 

 

 

 

 

 

 「わぁ~!凄い人ですね~~!」

 

 「これが、コミックマーケットですか……?」

 

 「そうだね、スぺちゃんもスズカも新鮮かな?」

 

 「はい!レース場以外でこんなに人が集まっているのは初めて見ました!」

 

 「しかしスズカこれ……ホントに良かったの?」

 

 「せっかくのお祭りですし……トレーナーさん喜んでくれるかと思って……似合いますか?」

 

 開催日、開催直前のコミックマーケットの企業ブースにて目の前にいるサイレンススズカの格好に男は思わず突っ込む。ちら、と上目遣いにこちらを見る彼女の恰好は……バニースーツ、そうバニースーツである。緑色で、タイツを履き、白と黒のハイヒールで、何となく勝負服の面影が見て取れる。いつもの耳カバーよりも長い耳カバーは途中で折れて、見事に彼女の雰囲気にマッチしているであろう。

 

 内心で男はダメだろうこれ、とめっちゃ可愛い俺の教え子最高という相反する感情がせめぎ合っている。なんでサイレンススズカがこんな格好をしているのかといえば、冬のコミックマーケットへの参加が完全に決まりウマ娘たちにそれを教えた際、サイレンススズカが自分の荷物から引っ張り出してきたのだ。何でもハロウィンの日にスマートファルコンに無理やり着せられたことがあるらしいのだが、コミケというものはコスプレをするんですよね?という間違ってはないが偏った知識によりコスプレ参加しなければいけないのではと言い出したのである。

 

 男は一部そういう人もいるね、と留めたのだがサイレンススズカはトレーナーさん、着てるの見たいですか?と逃げではなく攻めの姿勢を見せ、男は条件反射的にみたい、と真顔で言ってしまった。そして結果、サイレンススズカはバニーガール、もといホースガールとしての参加を決めたわけである。誰かこのクソボケを思いっきり殴ってやって欲しい。大概の怪我は某Kの一族が何とかしてくれるので思いっきり頼みたい。

 

 「逃げ切りシスターズも全員バニーガールになったし……」

 

 「通常の勝負服と変わりません」

 

 「ボディコンじゃなくて良かったのかしら?」

 

 「あはは、私のこれは需要がないと思うの……」

 

 「大丈夫!ドサ周りもアイドルの仕事!イロモノだって受け入れるよ!」

 

 真っ白のバニースーツに網タイツのミホノブルボン、真っ赤なマルゼンスキー、ピンクのバニースーツに白タイツのアイネスフウジン、ピンク色のスマートファルコン、破壊力のすさまじさに男は重いボディブローを受けたような気分になる。かわいい、俺の教え子たちがこんなにもカワイイ。誰にも見せたくないけど、彼女らがそれでいいなら俺はそれでいいのだと。だが男を囲んでやいのやいのやっているバニーガールなウマ娘5人という絵面はすさまじい犯罪臭を放っていた。特に大人っぽいマルゼンスキーがイケない。男にしなだれかかる様子には、何か犯罪臭のようなものが漂っている。

 

 ちなみに今スペシャルウィークは投票で決まった何時もの紫と白の勝負服ではなくジャパンカップで身を包んだ赤と白の勝負服である。ウマ娘たちすべてが一気にブースに収まることはできないので、接客に残るウマ娘と、外のコスプレエリアに行くウマ娘と別れることになっている。午前と午後で持ち回り、3日全部の参加になる。アグネスデジタルなどは張り切り過ぎて凄いことになっている。

 

 「うーん、ボクもそれ着ればよかったかな~。マックイーンも明後日ぐらいに一緒に着ない?」

 

 「お断りしますわ、はしたない」

 

 「はしたない……」

 

 「ち、違いますわ。スズカさん!?こ、これはですね……」

 

 やってきたのは真っ赤な冒険者のような勝負服のトウカイテイオーと天使のような白い勝負服のメジロマックイーン、トウカイテイオーの目からすれば男がバニーガールのウマ娘を見て鼻の下……は伸びてないにしろなんだかいつもより優しい気がするのだ。なんか面白くない、ボクもアレを着ればトレーナーに頭を撫でてもらえるかな、と考えてたりする。そしてトウカイテイオーの提案をすげなく断ったメジロマックイーンの流れ弾がサイレンススズカに直撃している。

 

 「わーい!トレーナー!人がいっぱいだね!ね!」

 

 「こういったイベントを企画側ではなく参加者として携わるのは久しぶりだな……トレーナーくん、おかしなところはないかい?自分では気づけなくてね」

 

 「はーっはっはっは!ボクの写真集!こんなにも美しい!これはもうサインを入れるしかないね!」

 

 「ルドルフ、うん、大丈夫。良く似合ってるよ。オペラオーはもうちょっと落ち着いてね」

 

 「ウチのこれ和装って言っていいんか?」

 

 「あたしは巫女だし、関係ねえってもんよ。新年前にあたしを拝んでおくかい旦那?」

 

 「アタシもこれ着るの久々……やっぱりこの服お気に入りだな。ほら……見惚れなよ」

 

 「トレーナーさーん!これお祭りですよね!ね!わっしょいわっしょい!わーい!」

 

 「キタちゃん落ち着いて……」

 

 和装の勝負服に身を包んだ面々がやってくる。ハルウララ、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、タマモクロス、イナリワン、ゴールドシチー、キタサンブラックにサトノダイヤモンド。投票ではいつもの勝負服が人気になると思っていた男ではあるが、まだ世間に見せていない二つ目の勝負服に関する興味が上回ったらしく、何時もの勝負服よりも別の勝負服を着用する結果になった。

 

 とりあえず売り子のウマ娘が全員集まったことを確認した男はぱちん、と手を叩いてウマ娘たちの注目を一気に集める。男たちのブースの中にうずたかく積まれた在庫、在庫、在庫の山。URAの職員たちがすでに荷ほどきを済ませているが、今日のためだけに準備した限定グッズや先着100人までのサイン入り写真集、企業ブースということでかなり大きな場所を提供してもらえたが、その8割が在庫で埋まっている。これでも足りるかどうかも怪しいほどだ。

 

 別の企業ブースの社員たちから注がれる熱い視線に気づいたウマ娘たちがひらひらと手を振ったり、決めポーズを取ったりしてファンサービスをしているのをうんうん頷いて見守る男。実はコミックマーケット初参加である。いつぞやのテレビとかと同じくらいに緊張している。情けないことこの上ない。変なところで思い切りがいいくせにいざという時にしり込みしている。ナリタタイシンにケツを蹴られるのも納得である。

 

 コスプレエリアに行っているウマ娘を引率しているURA職員にメールを送りつつ、男は今日も無事に済ませられますようにと神に祈るのだった。なんだかウマ耳が生えた3人の女神が見えた気がしたが気のせいだろう、そういうことにしておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

434:名無しの愛戦士

戦利品確認!ヨシ!

 

435:名無しの愛戦士

年末のウマ娘がドトウすぎてめっちゃやばい

 

436:名無しの愛戦士

コミケ参戦、赤白にもでて笑ってはいけないにも出て……スケジュールどうなっとんねん

 

437:他称トレーナー

笑ってはいけないは事前録画、赤白の方は3日目の午後は切り上げてそっちにいった感じだね。そういえば皆はお目当ての物は手に入ったかな?

 

438:名無しの愛戦士

ありがとうイッチ様……

【スペシャルドリーマーと題されたスペシャルウィークの写真集】

【スペシャルウィークのリボン】

【ハルウララとライスシャワーのサインが入った絵本】

 

439:名無しの愛戦士

サイン入り絵本!いいなぁ!

 

440:名無しの愛戦士

スぺちゃんの写真集かあ……まだ読めてないんだけど楽しみなんだよね。仕事さえなければ

 

441:名無しの愛戦士

【爆走!ターボエンジンと題されたツインターボの写真集、サイン入り】

【女性とツインターボのツーショット】

ありがとうウマ娘……家宝にします

 

442:名無しの愛戦士

まじで全員きてたよな。すげえわ、コスプレエリアの囲い凄かったじゃん。

 

443:名無しの愛戦士

ほんそれ、あとコスプレエリアといえば天命のハニエルのコスやばかっただろ。なんかウマ娘たちと仲良さげだったけど

 

444:他称トレーナー

あ、その子知り合いだったから。デジタルと仲良かったりするよ~。イヤー盛り上がってくれてよかった

 

445:名無しの愛戦士

あの……一つ聞きたいことが

 

446:他称トレーナー

なんでしょう?

 

447:名無しの愛戦士

こちらについてくわしく

【バニーウマ娘に囲まれてサイレンススズカから写真集を渡される豊騎】

【オペラオーから直々に写真集を渡される龍巳】

【スイープトウショウとカレンチャンから写真集を渡される池谷】

【キングヘイローから写真集を渡される福原】

 

448:名無しの愛戦士

ぐえーーーっ(光に潰されるダンゴムシオタク)

 

449:名無しの愛戦士

何でバニー……?

 

450:名無しの愛戦士

そういえば和服もいたね

 

451:名無しの愛戦士

皆勝負服らしいけど新鮮だなあ。あんまり見ないタイプだし、イナリワンが巫女服とかやばかった。口が滑ってもっとやばかった

 

452:他称トレーナー

イナリに小さいっていったな?禁句だぞ覚えとけ。それはそうとなぜか騎手の皆さんが来てくれたんすよね。いいんですかねって感じだけど

 

453:名無しの愛戦士

すげえ顔で睨まれて怖かったゾ

 

454:名無しの愛戦士

そらおまえがわるい

 

455:名無しの愛戦士

企業ブースの並びというか混雑えぐかったよな

 

456:名無しの愛戦士

買えた奴羨ましい。午前中で完売でしょ?

 

457:名無しの愛戦士

一人一つ、写真集は3種類までの制限をつけてもこれだもんなあ

 

458:他称トレーナー

写真集好評だったから全国発売画策してるんだけど、ちょっとJHAと詰めるわ。新年だからもうちょいさきになるけど

 

459:名無しの愛戦士

買えなかったんだよありがとうありがとう!

 

460:名無しの愛戦士

あんな力が入ったもんを限定品にするなんてとんでもない!

 

461:名無しの愛戦士

転売ヤーに餌を与えないその姿勢、素晴らしい

 

462:名無しの愛戦士

あ、サイン本既に売られてる

 

463:他称トレーナー

まーそれはしょうがないわ。買わんでくれよ?そういう人は一定数出ちゃうようね。こういうことするといかんよなあ

 

464:名無しの愛戦士

転売ヤー死すべし慈悲はない

 

465:名無しの愛戦士

そういえばなんでバニーなのか詳しく

 

466:名無しの愛戦士

見た瞬間崩れ落ちてしまったぞ

 

467:名無しの愛戦士

マルゼンスキーとミホノブルボンがヤバい、マジでヤバい。青少年育成法に引っかかるぞ

 

468:名無しの愛戦士

当然のように性癖を捻じ曲げにくるな

 

469:名無しの愛戦士

コミケに来てる時点で十分にねじ曲がってるだろ

 

470:名無しの愛戦士

太ももに目覚めちまったよ……もうやべえよ辛抱溜まらねえよ……

 

471:他称トレーナー

かわいいやろ?

 

472:名無しの愛戦士

可愛いけども!

 

473:名無しの愛戦士

ええんかイッチ?おおん?

 

474:他称トレーナー

着たいっていうから着てもらっただけでそれに他意はないぞ

 

475:名無しの愛戦士

そうだったこいつウマ娘全肯定ボットだった

 

476:名無しの愛戦士

逃げ切りシスターズがバニーになった、というか赤白でデビュー発表したのにその前にバニーになるとかどうなっとるねん

 

477:名無しの愛戦士

ちょっと恥ずかしそうなアイネスフウジンがぶっ刺さりました。推します

 

478:名無しの愛戦士

めっちゃファンサしてくれたトウカイテイオーの勝負服すここここ

 

479:名無しの愛戦士

ああ、収拾がつかなくなってきた

 

480:他称トレーナー

とりあえず、ミスティも引退して節目の年となった去年ではございましたが、これからもウマ娘をよろしくお願いします!

 

481:名無しの愛戦士

まかせろー!

 

482:名無しの愛戦士

推し活が捗るなあ(貯金0

 

483:名無しの愛戦士

悲しいなあ

 

484:他称トレーナー

無理のない範囲でね……?

 

 

 

 




 冬コミネタでした。次回はちょっと前に登校した笑ってはいけないネタと紅白歌合戦ネタを実況風に全部書き起こしたいと思います。お楽しみに。

 ネタが切れて書きづらいです、お助けあれ。では感想評価よろしくお願いします。


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年末恒例行事を実況しよう

 掲示板のみ、物凄く長いです。それではどうぞ


1:年末の名無し

あー年の瀬

 

2:年末の名無し

コミケにウマ娘来たってマジ?

 

3:年末の名無し

大マジやで。というか普通に告知されてたやん

 

4:年末の名無し

今日の午後には全撤収しちゃったけどなー。URAの職員だけが片付けしてたし。

 

5:年末の名無し

何だったら一部のウマ娘は来てすらいなかったぞ

 

6:年末の名無し

なんかあるんすかね

 

7:年末の名無し

さーねー。それはそうと本日は久しぶりの笑ってはいけないが放送されるやん?

 

8:年末の名無し

ああ、今年もケツをしばかれるのね。毎年これだけを楽しみにテレビをつけてる感じある

 

9:年末の名無し

赤白もやるしなー。今年なんかゲーム系の音楽来るらしいじゃん?ええやん、何が来るかな。ペルソナとかこないかな

 

10:年末の名無し

赤白で英語のアシッドジャズ流れたら俺の腹筋が消えてしまう

 

11:年末の名無し

赤白は別スレでやるみたいだしこっちは笑ってはいけないかなあ。もうすぐ始まるし。

 

12:年末の名無し

と言ってる間に始まった。今日も呼び出された何時もの5人……そういえば今日の笑ってはいけないのタイトルはジョッキー24時か、完全にウマ娘から端を発した競馬ブームに乗っかる形ですね。時流を反映しててえらい

 

13:年末の名無し

ジョッキーってことは勝負服着るのかな?あれこれ毎度恒例浜谷の女装がないんじゃないですか?

 

14:年末の名無し

あれがあってこその笑ってはいけないだろうに。

 

15:年末の名無し

あーこの司会のクッソカミカミな進行に安心感を覚える。もうこれしか考えられない

 

16:年末の名無し

お着替え入りまーす

 

 

 

 

 

 

 

64:年末の名無し

誰が女装枠を浜谷の馬マスクと全身タイツだと思っただろうか

 

65:年末の名無し

反則だわ。始まってなかったら全員アウトだっただろうなあ

 

66:年末の名無し

来てしまったか……バスの時間が……!

 

67:年末の名無し

このやりたくねえけどやらなきゃなんねえという空気が既に面白いんだよなあ。

 

68:年末の名無し

1番手は方邸か。相変わらず往生際がわりぃwww

 

69:年末の名無し

押されて乗っちゃったwww始まったーw

 

70:年末の名無し

ん?

 

71:年末の名無し

うせやろ

 

72:年末の名無し

まってなんでウマ娘でてるのwwww

 

73:年末の名無し

バスを当然のように追い越してて草

 

74:年末の名無し

ちょwwwww

 

75:年末の名無し

何だあのクソデカビッグホース!?

 

76:年末の名無し

あ、スカーレットエースだ(諦念

 

77:年末の名無し

全員アウトで草

 

78:年末の名無し

隙を生じぬ二段構えひどい

 

79:年末の名無し

外を走ってたのはスぺちゃん、ススズ、ウオッカ、ダスカ、テイオー、マックイーン、ゴルシちゃんか。ゴルシちゃんが素通りしたことに驚きを隠せない

 

80:年末の名無し

「G1馬ですよねこれ」「初めからアクセル踏み過ぎちゃうんか?」「俺ファンだったんですけど」バスが止まって、開けられた窓からスカーレットエースが首を入れてフガフガ参加者の匂い嗅いでるわ

 

81:年末の名無し

浜谷が馬マスク見せたらビビってダスカの後ろに隠れたwwwwかわいいwww

 

82:年末の名無し

ダスカが完全にお母さんじゃんwww顔を抱きしめるのとか絵になりすぎるんですけどwww

 

83:年末の名無し

ダスカさん凄いムカッとした顔してる。ほっぺふくふくでかわいい。さらさらとコピー用紙になんかかきこんで……スカーレットエースが咥えたな

 

84:年末の名無し

「全員、ウマウトー」ウマウトとは?

 

85:年末の名無し

お仕置き隊がウマ娘になっとるwwwウマウトってそういうことかwwwというかウマ娘に強制アウト権使わせるの草ww

 

86:年末の名無し

余りのインパクトに忘れてしまったがスカーレットエースが当然のようにウマ娘と一緒にいるのおかしくね?

 

87:年末の名無し

そういえば馬主別の人やんけ!ついでに引退したミスティストリームとゴングドラム君と違って現役やろがい!

 

88:年末の名無し

それでいいのか馬主さん……

 

89:年末の名無し

余りの違和感のなさに突っ込みが放棄されかけた

 

90:年末の名無し

お仕置き係のウマ娘の落差が酷いwwwすっげえ楽しそうなダイタクヘリオスとメジロパーマーにぷるぷると震えて優しくやらなきゃみたいな顔してるニシノフラワーとライスシャワーwww

 

91:年末の名無し

うわっ!音やばっ!?

 

92:年末の名無し

まって松っちゃん叩いたミホノブルボンのスポンジ棒千切れたぞwwww

 

93:年末の名無し

いってえええwww

 

94:年末の名無し

あれもうムチだろwww

 

95:年末の名無し

全員クソ痛そうで草

 

96:年末の名無し

※お仕置きウマ娘はランダムです。だからニシノフラワーとライスシャワーが入ってたのか

 

97:年末の名無し

バスの床に沈む5人、めっちゃ笑ってるダイタクヘリオス、あせあせとしているメジロパーマーとニシノフラワーとライスシャワー、千切れたスポンジ棒を見つめるミホノブルボン

 

98:年末の名無し

これはひどい

 

99:年末の名無し

「反則やろこれ……」「でも見た目の分ビンタの方が痛いですよ」方邸以外アウトー

 

100:年末の名無し

安心感ある黒子が乗り込んできた

 

101:年末の名無し

方邸のしてやったり感あふれる顔で草

 

102:年末の名無し

お腹痛いwwww

 

103:年末の名無し

そりゃああのビンタに比べたら見た目華やかな分全部マシでしょうな

 

104:年末の名無し

それにしても絶対クソ痛いだろこれ。ミホノブルボンがスポンジ棒千切ってるんやぞ

 

105:年末の名無し

申し訳なさそうなニシノフラワーとライスシャワーを逆に心配する田山と遠城wwww

 

106:年末の名無し

やりづらいやろなあwww

 

 

 

 

 

 

 

146:年末の名無し

時間的にこれがバスネタ最後か

 

147:年末の名無し

ってまたウマ娘かwwww

 

148:年末の名無し

【ワイドと書かれた紙を咥えて無表情でバスに乗り込むナイスネイチャ】

 

149:年末の名無し

くっそwwww

 

150:年末の名無し

ワイドネイチャwww

 

151:年末の名無し

なつかしいwww

 

152:年末の名無し

でも耐えたぞwww

 

153:年末の名無し

【大噴車と書かれた紙を咥えて満面の笑みでバスに乗り込むツインターボ】

 

154:年末の名無し

ひょえーーwwww

 

155:年末の名無し

漢字間違えててて草wwwそして達筆www

 

156:年末の名無し

ターボ師匠www

 

157:年末の名無し

遠城がいったああああ!

 

158:年末の名無し

そりゃ笑うわ。にっこにこだもんツインターボ

 

159:年末の名無し

【鉄の女と書かれた紙を咥えてバスに乗り込むイクノディクタス】

 

160:年末の名無し

3段構えwwww

 

161:年末の名無し

眼鏡クイッで腹筋が死んだwww

 

162:年末の名無し

方邸と田山陥落wwww

 

163:年末の名無し

クール系眼鏡美少女なのにwwwこんなに面白い子なのイクノディクタスってwww

 

164:年末の名無し

でもURAの動画でターボ師匠にプロレス技かけてたなイクノディクタス

 

165:年末の名無し

そうなの!?

 

166:年末の名無し

意外過ぎる。ターボ師匠はかわいそうwww

 

167:年末の名無し

既に3人アウトですが終わるまでお待ちくださいwwwまだなんかあるのかwww

 

168:年末の名無し

【むんと書かれた紙を咥えてバスに乗り込むマチカネタンホイザ】

 

169:年末の名無し

ひぃーーーーwwwww

 

170:年末の名無し

むんってなんだよwwww

 

171:年末の名無し

知ってるか?こいつら全員元の馬は重賞馬なんだぜwwww

 

172:年末の名無し

さすがに全員アウトだwww

 

173:年末の名無し

4段は卑怯だろwww

 

174:年末の名無し

何でこんなにウマ娘全面協力してるのwww

 

175:年末の名無し

そうか、ウマ娘はお笑い集団だったんだな(ぐるぐる目

 

176:年末の名無し

正気に戻れwww

 

177:年末の名無し

流石に全員アウトかwそりゃそうだwwwss

 

178:年末の名無し

最後に全員で「えい、えい、むん!」

 

179:年末の名無し

むん、で松っちゃんたち全員がずっこけるのプロ根性感じるwww

 

180:年末の名無し

普通ならおー!とかだからなww

 

181:年末の名無し

ツインターボににこーーっ!って笑いかけられて思わず笑い返しちゃう芸人たち面白いなww

 

182:年末の名無し

それでアウトになってちゃ世話ねえよwww

 

183:年末の名無し

俺だったら迷わず笑うけど

 

184:年末の名無し

ケツバットでも惜しくないよなあの笑顔貰えるなら

 

185:年末の名無し

正直ケツバットされたい、ウマ娘に。蹴られてもいい

 

186:年末の名無し

そんなあなたにこちら

【イナリワンに蹴られて爆散するサンドバッグの動画】

 

187:年末の名無し

ひぇっ

 

188:年末の名無し

URAの代表は何でこんな化け物じみた身体能力の生き物にすさまじいコミュニケーション(婉曲表現)されてもピンピンしてるんだろうな

 

189:年末の名無し

不思議だなー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

275:年末の名無し

なんで豊騎が出てるんだよお前ジョッキーだろ……

 

276:年末の名無し

CM中にようやく腹筋打撃から復帰できたけど、唐突なオペラに全部持ってかれた

 

277:年末の名無し

「美しい僕と雄二!」ばーん!でオペラオーと龍巳が出てきてカレンチャンに引っ張られてIKTNが出てくるの反則でしょ

 

278:年末の名無し

ウマ娘たちは相変わらず歌唱力が高いですね。お腹に悪いです、腹筋が筋肉痛

 

279:年末の名無し

ここで仕掛けられてるっていうのは分かってるんだけどずるいんだよなあ、予想を超えて笑わせにくるの

 

280:年末の名無し

やっと恒例の引き出しネタか……すでに俺は満身創痍なんだが

 

281:年末の名無し

過去最高に腹筋が破壊されてもうこれ以上ダメージ受けたくない

 

282:年末の名無し

CM開け来ました

 

283:年末の名無し

浜谷はドア開けて閉じて何やってんの?

 

284:年末の名無し

代わる代わる部屋の中覗いて何やってんだ?

 

285:年末の名無し

ちょwwwwまってダメでしょそれはwwww

 

286:年末の名無し

なんでもありかよwww

 

287:年末の名無し

【机が並んだいつも通りの部屋の中に鎮座するミスティストリームとゴングドラム】

 

288:年末の名無し

これはひどい

 

289:年末の名無し

あかんやろという叫びに完全同意www

 

290:年末の名無し

恐る恐る入る一同、怖すぎだろ部屋の中にあるもんで何十億っていう金が動くぞwww

 

291:年末の名無し

スカーレットエースの馬主をもそうだけどゴングドラム君の馬主も頭おかしいなこれ……

 

292:年末の名無し

URA代表が頭おかしいのは今に始まったことじゃないんだけどこれは流石に引く

 

293:年末の名無し

バラエティー番組に出すもんじゃないんだよなあ……

 

294:年末の名無し

これまで草を生やしていたスレ民に除草剤が撒かれた

 

295:年末の名無し

スックと立ち上がったゴングドラム君、傍にあったハリセンを咥える。おもむろに田山と遠城にスパァン!!!

 

296:年末の名無し

\デデーン/

 

297:年末の名無し

ぶるっと満足そうな鳴き声をあげてかっぽかっぽとドアを開けでていく。去り際にドアノブ咥えて閉めていった。なんやねん馬かホントにお前

 

298:年末の名無し

なんやったんやいまの……

 

299:年末の名無し

ミスティストリームは相変わらずお目目キラッキラで可愛いな。きっと構ってもらえると思ってるんやろなあ、期待の目で5人を見てるわ

 

300:年末の名無し

そりゃあ、気になるでしょうよ。今にも立ちそう、というか立ったわ。

 

301:年末の名無し

遠城ビビってて草wwww

 

302:年末の名無し

ちょこちょこステップして全員に挨拶してるのかわいい

 

303:年末の名無し

「こんなかわいかったんですね」「ええな、持って帰りたいわ」「無理に決まってんでしょ」「あ、引き出しにニンジンありますよ」ミスティストリームぷいっとしてゴングドラムが落としていったハリセンを拾い浜谷にスパァン!

 

304:年末の名無し

おまえもかブルータス

 

305:年末の名無し

まあ普通知らないよな、おやつ受け取らない馬だなんてわかんねーよ

 

306:年末の名無し

「怒りに触れましたね」「叩き方わかってるわ」「ごめんなさいゆうてはりますよ」「動物にドツキ漫才させるのはやめたってや」ごめんなさいと頭を下げるミスティストリームを見ながらそんな話をするなwww

 

307:年末の名無し

あ、DVDネタキタコレ

 

308:年末の名無し

そして当然のようにドアを開けて出ていくミスティストリーム。去り際に壁際にあるボタンポチー

 

309:年末の名無し

\デデーン/「全員。ウマウトー」

 

310:年末の名無し

置き土産wwwww

 

311:年末の名無し

DVDの前にwww

 

312:年末の名無し

あれ?一人?タマモクロスだ

 

313:年末の名無し

ちょっと待って持ってるのハリセンやんけ。ばっちんばっちんといい音させておるわ

 

314:年末の名無し

「はーい、じゃあシバいてくんでこっちに尻むけてやー。ウチも大阪のウマ娘、お笑いには一家言あるで」シャベッタァァァァ!!!

 

315:年末の名無し

やだ凄い楽しそう

 

316:年末の名無し

八重歯をのぞかせて笑うのは可愛いんだけど凄い分厚いハリセンのせいで逆に怖いwww

 

317:年末の名無し

スパパパパァン!!!と連続で全員のケツをしばいて大股で帰っていったwwww

 

318:年末の名無し

動き速すぎて草www

 

319:年末の名無し

やっとDVDか……

 

 

 

 

 

 

 

 

373:年末の名無し

田山の息子ネタまたやってる……w

 

374:年末の名無し

分かってても泣いちゃうよね……

 

375:年末の名無し

さてそろそろくるか……?例のタイキックが!

 

376:年末の名無し

「田山、タイキックORウマキックー」選択制になっちゃったwwww

 

377:年末の名無し

ウマキックってあれよな、ウマ娘のキックだよな?

 

378:年末の名無し

しぬやん

 

379:年末の名無し

「ウマキックってなんですか?」「そらお前あれだろ、ウマ娘に蹴られるんやろ」「どっちもいやですよ!?」「覚悟決めえや」「いやですってば!」他人事だからこそ出る押し付け合い、これが笑ってはいけないよ

 

380:年末の名無し

「おっしぇーーーい!!!」「田山ー、ウマキックー」強制選択……wwww

 

381:年末の名無し

壁をドロップキックで蹴り壊して現れたのはゴルシちゃんですね。まってゴルシちゃんってこの前ダンプのタイヤをサッカーしてなかった?それで蹴られるの?!死ぬよ!?放送事故だよ!?

 

382:年末の名無し

えー、ゴルシちゃん曰くトレーナーが生きてるので大丈夫なのだそうです。あの人を勘定にいれてはいけないと思うのですが。

 

383:年末の名無し

いったーーーーっ!!!田山くん吹っ飛んだ!

 

384:年末の名無し

さっと用意されてたyagiboクッションにより事なきを得る田山wwww

 

385:年末の名無し

「あのなぁ、アタシたちウマ娘が本気で人間蹴ったらどうなるかなんてアタシらが一番知ってるに決まってんだろ。加減くらいするわ、ゴルシちゃん侮辱罪でしょっぴくぞ」いやあの蹴り方が迫真すぎるんですがそれは。あとそのクッションアドマイヤベガ印刷されてるけどどこで売ってるんですか?

 

386:年末の名無し

グッドサイン立ててるアヤベさんで草。本人出てきてもっと草

 

387:年末の名無し

「ふわふわよ、ふかふかでもあるわ」

 

388:年末の名無し

みりゃわかるけどもwww

 

389:年末の名無し

そんじょそこらの芸人より面白いなウマ娘www

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

577:年末の名無し

はー、鬼ごっこクソ面白かった

 

578:年末の名無し

ラーメンと書かれた黒子の仮装をするファインモーション殿下はずるいわ。湯切りを顔面で浴びせられる罰ゲームはきつかったけど

 

579:年末の名無し

やった本人が心配してるの草、所作というか根が優しくてロイヤルなんやろな

 

580:年末の名無し

ふわふわにされる田山で笑ってしまった。アドマイヤベガそんなキャラクターしてたんやな……

 

581:年末の名無し

「でちゅね」が何だと思ったらスーパークリークにおしゃぶり突っ込まれるやつはずるいんだわ。遠城のおしゃぶり姿なんて誰得だよwww

 

582:年末の名無し

無言でおしゃぶりちゅぱちゅぱしてるタマモクロスの悲哀よ……オグリキャップは気にせずに哺乳瓶からミルク飲んでるし。食えれば何でもいいのか

 

583:年末の名無し

そうだぞ

 

584:年末の名無し

「えー、この中に……ニシノフラワーちゃんのお花の鉢を割った人がいます!」んだと許せねえ!やろうぶっ殺してやる!

 

585:年末の名無し

あ、これもしかしてビンタへの前振りか

 

586:年末の名無し

蝶田でてきたwwww

 

587:年末の名無し

証言ビデオwww目元隠してても分かるんだけどwwwエアグルーヴとシンボリルドルフじゃねーか!

 

588:年末の名無し

「先ほどの事件について私に証言のお鉢が回ってきたわけだ……鉢植えだけに。まず私は方邸さんがあの鉢の花を見ていたところにちょうど遭遇している」「私も会長とご一緒していたのでそれを目撃している」エアグルーヴなんか頭痛が痛いみたいな顔してない?まさか皇帝のオヤジギャグに頭痛めてるわけじゃないよね?

 

589:年末の名無し

そして証拠映像……っておいwwwほぼ捏造だろこれwwww

 

590:年末の名無し

雑コラの画像で草www

 

591:年末の名無し

体形はせめて合わせろwww

 

592:年末の名無し

方邸、反論しようとするも涙目でじっと見るニシノフラワーに何も言えなくなる。ニシノフラワー演技派だなwww演技だよね?まさか本気にしてるわけじゃないよね?

 

593:年末の名無し

あんだけ純粋だったら信じてる可能性もあり得る。

 

594:年末の名無し

抵抗し始めたwww

 

595:年末の名無し

それでもやっぱビンタは嫌なんだなwww禊のビンタww

 

596:年末の名無し

「歯を食いしばれ!」「待ってください!僕はやってません!」「この子の目を見て言え!」「君は僕がやってないって信じてくれるよね!?」この抵抗を見るためだけに俺は笑ってはいけないを見ているかもしれない

 

597:年末の名無し

「あ、謝ってください!」そんな馬鹿なという方邸の表情wwww しかも見た目が小さすぎるので暴言すら吐けないww

 

598:年末の名無し

「それでも僕はやってません!」「往生際の悪い奴め……そんなに嫌か」「はい!嫌です!」流れ変わったな?見ろあの輝く笑顔を

 

599:年末の名無し

「俺じゃなければいいんだな?」「はいっ!」あっ……(察し

 

600:年末の名無し

ここまで何を学んできたんだ。そんなこと言ったら出てくるだろ、出てきちゃうだろ!?

 

601:年末の名無し

まって後ろの席でタマモクロスがじゃかあしいわとばかりに立ち上がってるwwwオグリキャップがめっちゃ引っ張ってるから台本の外なんだろなwww

 

602:年末の名無し

「ならば俺の助手にやってもらおう!カモン!」「ハウディ~~~!」はい出ましたタイキシャトル。似合わねえなその恰好www

 

603:年末の名無し

ウマ娘って何でも着こなせるとばかり思ってたわ

 

604:年末の名無し

い、いって~~~!!!

 

605:年末の名無し

絶対痛いわ痕が残るwww

 

606:年末の名無し

首が折れなくて良かったなwww

 

607:年末の名無し

外国人だからお笑いの基本がわかんないのかw

 

608:年末の名無し

それでカウントダウンもなしに思いっきりぶっ叩いたのかよwww

 

609:年末の名無し

「蝶田さんと同じくらい痛い」「見た目の分マシ言うてませんでしたっけ」「痛いのは痛いんじゃああああああああああ!!!」\デデーン/

 

610:年末の名無し

魂の叫びwww

 

611:年末の名無し

んひぃぃぃwww

 

612:年末の名無し

まだ続くのかこれ、もうヤバいんだけど腹筋が

 

613:年末の名無し

筋肉痛になってきたwww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1:名無し歌合戦

年末の恒例行事!これのためだけに契約してるでお馴染赤白歌合戦について実況していくぞ!今年はこんな曲出たなあとしみじみするのもよし、盛り上がるのもよし!皆で楽しくやっていこう!

 

2:名無し歌合戦

あー、今年の終わりを感じる

 

3:名無し歌合戦

色々あったなあ、今年も

 

4:名無し歌合戦

……思いだせるのウマ娘のことばっかりなんですけど

 

5:名無し歌合戦

今年はウマ娘の年だったししゃーないわ

 

6:名無し歌合戦

今年はっていうか今年もやろ

 

7:名無し歌合戦

いやだってあれじゃん?ミスティストリームが走り切ったのがすごい話題になったよね

 

8:名無し歌合戦

ラストレースで東京競馬場あふれたんやっけ。テレビもずっと中継してた記憶

 

9:名無し歌合戦

競馬っていうもんがテレビジャックですよ、すごいよな

 

10:名無し歌合戦

俺、あれで凱旋門っていうレースを知ったわ

 

11:名無し歌合戦

いつまで続くんだろうなあウマ娘ブーム

 

12:名無し歌合戦

レースは熱いしライブは楽しいし……永遠に続いて欲しい

 

13:名無し歌合戦

そういえば今年の赤白はゲーム音楽特集やるんだったっけ

 

14:名無し歌合戦

ゲームというかアニメ系音楽?

 

15:名無し歌合戦

何をやるか秘密なんざんしょ?

 

16:名無し歌合戦

そういえば赤白には珍しくスペシャルゲストいるんだっけ、誰かわからんけど

 

17:名無し歌合戦

曲と出演者が発表される赤白にしては珍しいの

 

18:名無し歌合戦

久しぶりに赤白の方見るか―

 

19:名無し歌合戦

笑ってはいけないの方は録画してゆっくり見たい

 

20:名無し歌合戦

生放送は生放送で見たいのだ、うむ

 

21:名無し歌合戦

一組目はアレかー、今年のヒットは良かったですねえ

 

22:名無し歌合戦

なんかの映画の主題歌だっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

106:名無し歌合戦

サブちゃん!サブちゃんキタコレ!

 

107:名無し歌合戦

祭りだとぉ!?

 

108:名無し歌合戦

サブちゃんが赤白出るのって久しぶりだよね!

 

109:名無し歌合戦

あー、この曲調、盛り上がるよなあ

 

110:名無し歌合戦

演歌あんまり聞かないけどこれだけたまに聞く

 

111:名無し歌合戦

待ってなんか出てきた

 

112:名無し歌合戦

えっ!?ウマ娘?!

 

113:名無し歌合戦

キタサンブラックだああああ!!!

 

114:名無し歌合戦

うわ、そういえば馬主だった

 

115:名無し歌合戦

え、歌われるんですか!?

 

116:名無し歌合戦

並ぶと孫娘だなwwww

 

117:名無し歌合戦

馬の神wwww

 

118:名無し歌合戦

一部替え歌www

 

119:名無し歌合戦

キタサンブラック歌うまいなww

 

120:名無し歌合戦

そりゃそうだろ、毎回ウイニングライブで歌ってるわけだし

 

121:名無し歌合戦

それはそうなんだけどさ、演歌のうまさって普通の歌のうまさとは違うわけだから、ここまで歌えるといっそ感動する

 

122:名無し歌合戦

え、もしかしてだけどウマ娘出てくるのここから!?

 

123:名無し歌合戦

これは視聴率うなぎのぼり間違いなし

 

124:名無し歌合戦

はぇー、ウマ娘が演歌界の大御所、北山佐武乃介とデュエットしてる……

 

125:名無し歌合戦

和服スカートいいな、うん、かわいい。推します(宣言

 

126:名無し歌合戦

会場のボルテージ上がりまくりで草www

 

127:名無し歌合戦

キタサンブラック号のレース見てる人多いだろうしなあ、演歌聞いてる世代は

 

128:名無し歌合戦

サブちゃんすっげえ嬉しそう

 

129:名無し歌合戦

そういえばサブちゃんこの前ツブヤイターで会いたかった人に会えたって言ってたけどもしかしてキタちゃんにリハかなんかで会えたからか!?

 

130:名無し歌合戦

感覚的には孫娘かなにかかwww?

 

131:名無し歌合戦

キタサンブラック号は孝行息子だったからなあ

 

132:名無し歌合戦

現在も孝行息子定期

 

133:名無し歌合戦

やっべええええ!!

 

134:名無し歌合戦

声が重なる瞬間物凄い圧がくる。えぐっ

 

135:名無し歌合戦

テレビの前で思わず拍手しちゃった俺……!

 

136:名無し歌合戦

「やっと会うことがかないました。こんなかわいい女の子になってしまって……今から彼女が走るレースが楽しみでなりません」「ありがとうございましたっ!なんだか、お爺ちゃんに会ったようなそんな安心感があるんです!レース、絶対勝ちますね!」

 

137:名無し歌合戦

そりゃあ手塩にかけて育てた馬がこんなかわいい女の子になって戻ってきたら腰抜かすわ

 

138:名無し歌合戦

おいURAwwwwレジェンドレースの日程春天にキタちゃん捻じ込んでんじゃねーよwwww

 

139:名無し歌合戦

イッチのどや顔が見える見える

 

140:名無し歌合戦

したり顔にちがいないwww

 

141:名無し歌合戦

「祭りで熱くなってきました!もう一曲、熱い曲をお送りさせてください!季節外れですけど、砂浜を走りましょう!わっしょーい!!」キタちゃん、サブちゃんの手を取って退場。もしかしてこれもしかするー?

 

142:名無し歌合戦

ウマ娘出てきたあああああ!!!

 

143:名無し歌合戦

ひえ、半袖短パンに生足……!?寒くないんか!?

 

144:名無し歌合戦

ウマ娘はかなり寒さに強いらしい、寒中水泳してるのもよく見る。というか普通に今の季節に外のプール入ってる

【後ろから缶をガラガラ鳴らされて追い立てられるビート板装備ヒシミラクル】

 

145:名無し歌合戦

画像のチョイスに悪意を感じる

 

146:名無し歌合戦

それURA代表がヒシミラクルがあんまりにもプール練習嫌がるから最終手段の自分をご褒美にした動画じゃん。

 

147:名無し歌合戦

デート権だったせいで他のウマ娘から文句が出て結局全員とデートした話か

 

148:名無し歌合戦

自分だけの特別を取られたヒシミラクルのふくれっ面は可愛かったです

 

149:名無し歌合戦

怒涛のファン大攻勢にワイ困惑、ところでこのフォーメーションのセンターは誰?ワイウマ娘のことそんな知らない。

 

150:名無し歌合戦

真ん中がアグネスデジタル、向かって左がコパノリッキー、右がホッコータルマエだね。というか後ろにいるのダート中心のウマ娘じゃない?うわ、イナリワンにオグリキャップもいる……!

 

151:名無し歌合戦

あ、これ夏に発表された曲だ!「GAZE ON ME!」へそが眩しいなあ……!

 

152:名無し歌合戦

センターがデジたんだと……!?

 

153:名無し歌合戦

やっぱいい曲や

 

154:名無し歌合戦

真冬なのに夏の曲やってる……!

 

155:名無し歌合戦

これさぁ、ウマ娘だけでワンライブ行けるんじゃないの?

 

156:名無し歌合戦

いけるやろなあ

 

157:名無し歌合戦

ウマ娘だけのライブとかチケット争奪戦壊れる

 

158:名無し歌合戦

きゃーーーーっ!デジたーん!!!!

 

159:名無し歌合戦

夏の方へっていうところから一旦溜めてのウインクでマジで持ってかれる

 

160:名無し歌合戦

惚れた

 

161:名無し歌合戦

思ったがよく昇天せずにやってられるなデジたん。いつもなら挟まれた時点で鼻血噴いて気絶してるんだけど

 

162:名無し歌合戦

勇者ですから

 

163:名無し歌合戦

そういえばセンター決めはレースなんだっけ?

 

164:名無し歌合戦

……ってことはデジたんはダートであのメンツと走って勝ったと?

 

165:名無し歌合戦

URA代表曰く集中してれば大丈夫なのだそう。途切れると多分ヤバい、生放送だし放送事故起こるかもしれへん

 

166:名無し歌合戦

なんか緊張してきた

 

167:名無し歌合戦

デジたんのことしんじてやれよw

 

168:名無し歌合戦

ホッコータルマエ、むっちむちやな。エッッッッ

 

169:名無し歌合戦

大丈夫なんですかえー?こんな子供も見る番組にウマ娘なんか出演させて

 

170:名無し歌合戦

健全なお子様が人間相手に恋できなくなったらどうするんですか

 

171:名無し歌合戦

なんかもう遅い気がする。ワイの息子とか既にコパノリッキーに釘付けなんだけど

 

172:名無し歌合戦

この前会いに行った私の娘の心はもうオペラオーのものになってるんよ……

 

173:名無し歌合戦

既に被害がwww

 

174:名無し歌合戦

ウマ娘の足、すごいなー。筋肉とかそういうの……何だろう、美しいってこういう感じなのかな

 

175:名無し歌合戦

そういえば生足見る機会ないよねウマ娘。皆ニーソとかタイツ履いてるし

 

176:名無し歌合戦

ハルウララの勝負服なら見れるぞ。おみ足

 

177:名無し歌合戦

燦然と輝くブルマは草

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

410:名無し歌合戦

キンハーの光を赤白で聞けるとはなあ……

 

411:名無し歌合戦

背景映像がちゃんとゲームだぁ……

 

412:名無し歌合戦

テイルズ攻めはいかん。カルマとかsong 4 uとかもうね、こうね……

 

413:名無し歌合戦

ガチでゲーム攻めじゃん

 

414:名無し歌合戦

ペルソナ3入れてきたのどうしたJHKって感じする

 

415:名無し歌合戦

!?!?!?!?

 

416:名無し歌合戦

まっttってwww

 

417:名無し歌合戦

「ダイヤさーん!ダイヤさーん!」「はーい、こっちですよー!せがたさーん!」「はははは」「うふふふふ」まじでかwww

 

418:名無し歌合戦

サクラ大戦のCMネタじゃねーか!

 

419:名無し歌合戦

ちょっとまってサトノダイヤモンド白サターンの実機持ってるwwww

 

420:名無し歌合戦

せがた三四郎じゃねーか!

 

421:名無し歌合戦

ここで歌うんかwww

 

422:名無し歌合戦

セガサターン、シロ!!!

 

423:名無し歌合戦

ワイセガ信者、大歓喜

 

424:名無し歌合戦

ツブヤイターでセガ信者発狂しとるぞwww

 

425:名無し歌合戦

ダイヤちゃんセガ信者だったのねwww

 

426:名無し歌合戦

そういえばURA代表が投稿した動画でバーチャファイターやってたなwww

 

427:名無し歌合戦

会場のサイリウムがセガブルーに染まったぞwww

 

428:名無し歌合戦

あかん、なんか涙出てきたわ

 

429:名無し歌合戦

セガサターン、シロ!ってドリキャスも持ってきてんのかwwww

 

430:名無し歌合戦

すげえ、せがた三四郎の歌が赤白で聞けるなんて

 

431:名無し歌合戦

普通なら仮面ライダーだしなあ

 

432:名無し歌合戦

まってゲキテイ流れ出したwww

 

433:名無し歌合戦

お、大神隊長~~!!!

 

434:名無し歌合戦

うそ!?もしかしてこれゲキテイ最終章!?

 

435:名無し歌合戦

帝国華撃団も巴里華撃団も出てきたwwww

 

436:名無し歌合戦

ガチすぎて笑うwww

 

437:名無し歌合戦

どっかのゲームだとせがた三四郎とサクラ大戦の面々は一応知り合いらしいからな、一緒にいても不思議じゃない

 

438:名無し歌合戦

俺は……俺は今感動に打ち震えている……!

 

439:名無し歌合戦

俺も……!

 

440:名無し歌合戦

ダイヤちゃん歌うまいなー。生歌だときついとされてるゲキテイを歌いこなしてる。

 

441:名無し歌合戦

まあ、生ライブやってるから慣れてるんでしょ。

 

442:名無し歌合戦

相変わらず声優陣は歌うまいな、大御所含めてよく来てくれたもんだ

 

443:名無し歌合戦

ああ、終わっちゃった。

 

444:名無し歌合戦

地上の戦士はないんですか!?

 

445:名無し歌合戦

「夢は終わらず、続いていきます。さくら君、エリカ君!勝利のポーズ!」「「決めっ!」」「私たちウマ娘も、夢をかけていきます!マックイーンさーん!テイオーさーん!」

 

446:名無し歌合戦

勝利のポーズまである……!

 

447:名無し歌合戦

「承りましたわ!テイオー!」「はいはーい!ボクたちが引き継ぐよ!」

 

448:名無し歌合戦

トウカイテイオー、メジロマックイーン、ナイスネイチャ……!ユメヲカケルきたあああ!

 

449:名無し歌合戦

激アツすぎてなんか涙出てきたわ

 

450:名無し歌合戦

ネイチャは3着ポジなのなんか安心感ある

 

451:名無し歌合戦

赤と白の勝負服の二人、赤白歌合戦にぴったりだな

 

452:名無し歌合戦

テイオーのお腹が眩しい!

 

453:名無し歌合戦

サラッとバックダンサーにキタちゃんとダイヤちゃんいるwww

 

454:名無し歌合戦

BNWに、覇王世代がバックダンサーとかちょっと豪華すぎません?

 

455:名無し歌合戦

声量えっぐ……!

 

456:名無し歌合戦

この追い越しちゃってステップ好き

 

457:名無し歌合戦

分かるマン

 

458:名無し歌合戦

お前のことを信じてたんだよ!!

 

459:名無し歌合戦

まってネイチャさんいまのなんですか!?

 

460:名無し歌合戦

な、投げキッスですとお!?

 

461:名無し歌合戦

なんかアガってきたわ

 

462:名無し歌合戦

テンションが振り切れてきた、やっべええ

 

463:名無し歌合戦

こんなんファンになるしかないやん

 

464:名無し歌合戦

視聴率ヤバそう

 

465:名無し歌合戦

ああああああ拳こつんすきいいいいい!!!

 

466:名無し歌合戦

テイオーの人懐っこい笑顔ホント好き、かわいい

 

467:名無し歌合戦

マックイーンのしょうがないですわ見たいなテイオーへの視線に尊さを感じる

 

468:名無し歌合戦

おいステージ端でアグネスデジタルぶっ倒れてるぞwwww

 

469:名無し歌合戦

放送事故wwww

 

470:名無し歌合戦

あ、自力で立ったww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

602:名無し歌合戦

そろそろ終わりかぁ……めっちゃウマ娘出てきたな。

 

603:名無し歌合戦

もう一回アンコールねえかな。ここまで出ずっぱりならもうちょっとあってもええやろ。でてきたわwwww

 

604:名無し歌合戦

えーと、スマートファルコン、サイレンススズカ、ミホノブルボン、アイネスフウジン、マルゼンスキーの5人か。は!?ここでアイドルデビュー宣言!?

 

605:名無し歌合戦

※ウマドルです

 

606:名無し歌合戦

何が違うのか。既にアイドルみたいなもんだろ。メジャーデビュー!?うっそマジで!?

 

607:名無し歌合戦

うわ、マジでアイドルじゃん

 

608:名無し歌合戦

スマートファルコンの黄色の勝負服がセンターって感じする

 

609:名無し歌合戦

他の4人は赤と白のウイニングライブ衣装か、いいな、統一感あって

 

610:名無し歌合戦

逃げ切りシスターズ、なるほど……そういや全員逃げウマ娘だったわ

 

611:名無し歌合戦

好きいいいいい!!

 

612:名無し歌合戦

推さねば

 

613:名無し歌合戦

アイドル業界に殴りこんだかついに

 

614:名無し歌合戦

これ他のアイドル顔真っ青だろ。強力すぎるライバルがぽっと出てきてるwww

 

615:名無し歌合戦

逃げ切りシスターズトレンド入りしてて草

 

616:名無し歌合戦

というかツブヤイターのトレンド半分ウマ娘なんやけどwww

 

617:名無し歌合戦

良い曲だな「逃げ切りっ!Fallin' Love」アイドルソングっぽい

 

618:名無し歌合戦

マルゼンスキーなんか動き古くね?

 

619:名無し歌合戦

ええんやろそれが!可愛いし大人っぽいやろ!

 

620:名無し歌合戦

もうね、大好き、これしか言えない

 

621:名無し歌合戦

初めて年末特番に出るからってウマ娘プッシュしすぎだろJHKwww

 

622:名無し歌合戦

だって、ウマ娘出ると視聴率物凄く上がるし……

 

623:名無し歌合戦

またウマ娘出てきたああああ!

 

624:名無し歌合戦

スぺちゃん、引き続きススズ、ナリタブライアン、ライスシャワー、ゴールドシップ、メジロマックイーン、ウイニングチケット……これあのジャパンカップのアレじゃん!

 

625:名無し歌合戦

チームシリウスきたあああ!!

 

626:名無し歌合戦

やっぱり!笑顔の宝物だ!

 

627:名無し歌合戦

お前の笑顔が宝物だったんだよ!

 

628:名無し歌合戦

スぺちゃんのこの通称総大将勝負服好き。お前が総大将だ、ホントカッコいい

 

629:名無し歌合戦

あのジャパンカップマジで感動したんだよなあ

 

630:名無し歌合戦

外国の馬にも勝つウマ娘ホント凄いってなった。

 

631:名無し歌合戦

今度海外戦やるんだったっけ?

 

632:名無し歌合戦

今度は向こうに行くらしいよ、エルコンドルパサーとかタイキシャトルとか他にもいろいろ

 

633:名無し歌合戦

情報が出るのが待ち遠しいなあ

 

634:名無し歌合戦

ああああああライスちゃんかわいいいい!

 

635:名無し歌合戦

ウイニングチケットの元気な歌声に救われる。あと100年は戦える

 

636:名無し歌合戦

やっぱナリタブライアンっしょ、かっこいい

 

637:名無し歌合戦

間奏のピアノパートのダンスホント好き、愛してる

 

638:名無し歌合戦

ゴルシちゃんが真面目だとなんか不安を感じる

 

639:名無し歌合戦

おい、なんだそのバズーカ

 

640:名無し歌合戦

撃ったああああ!あ、クラッカーだったのか

 

641:名無し歌合戦

どっかの黄金で爆発しそうなグループみたいなことするな

 

642:名無し歌合戦

スぺちゃんたちがおそらく予想外、というか台本になかったことをやったゴルシちゃんに目を丸くしてる。まん丸お目目かわいい

 

643:名無し歌合戦

それでも歌もダンスもすぐに持ち直すの尊敬するわ

 

644:名無し歌合戦

かっこいい~~~!

 

645:名無し歌合戦

ニュースターズ・ロゼだったっけ?赤と白の統一衣装ホント好き

 

646:名無し歌合戦

終わっちゃった……

 

647:名無し歌合戦

あー、行かないで

 

648:名無し歌合戦

堪能したわ、ホント素晴らしかった。久しぶりに通しで赤白歌合戦みたわ

 

649:名無し歌合戦

チャンネル変えなかったの何年ぶりだ?

 

650:名無し歌合戦

え!?今気づいたけど笑ってはいけないの方にもウマ娘でてんの!?

 

651:名無し歌合戦

すげーな、どんだけ宣伝費かけてんだよウマ娘、やっば

 

652:名無し歌合戦

録画しといてよかったー。ブルーレイに焼いて何回でも見よう

 

653:名無し歌合戦

んだんだ

 

654:名無し歌合戦

来年はどんなレース、どんなライブが見れるんだろうなあ

 

655:名無し歌合戦

レースの結果でセンターも変わる、聞き慣れた曲でも新鮮味あっていいよね

 

656:名無し歌合戦

ウマ娘最高!

 

657:名無し歌合戦

もうすぐ来年だ~!

 

658:名無し歌合戦

年明け~~!

 

659:名無し歌合戦

 

660:名無し歌合戦

 

661:名無し歌合戦

 

662:名無し歌合戦

あけましておめでとうございます!

 

663:名無し歌合戦

あけおめ~~!

 

664:名無し歌合戦

今年もよろしく!

 

665:他称トレーナー

明けましておめでとうございます!新年にはなるけど、これからもウマ娘のこと、レースもライブも応援して欲しい!

 

 




 掲示板書くのは時間がかかりましたけど、結構いい気分転換になりました。正直これ以上長くするのもあれだったので一部はキリましたけど。

 ではまたどこかで。感想評価よろしくお願いします。


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悲報 毒牙にかかったのは彼女たちもだった

1:他称トレーナー

だれか俺を殺してくれ

 

2:名無しの職員

ま た か

 

3:名無しの職員

いい加減にしてくれませんかね

 

4:名無しの職員

こいつもいつも殺されたがってるな

 

5:名無しの職員

なんだなんだ今日はどうした

 

6:名無しの職員

重い話ですかー?

 

7:他称トレーナー

うん

 

8:名無しの職員

即答しやがった

 

9:名無しの職員

覚悟の準備しなきゃ

 

10:名無しの職員

で、どうしたのよ

 

11:他称トレーナー

悲報 前世俺、トレセン学園職員の脳も焼いていた

 

12:名無しの職員

は?

 

13:名無しの職員

つまりどういうことだってばよ

 

14:名無しの職員

あれですか。生徒だけではなく教職員もお前に脳みそを焼かれていたと?はははそんな馬鹿な

 

15:名無しの職員

ん?もしやウマ娘なのか?

 

16:名無しの職員

ありうる

 

17:名無しの職員

というかそうじゃないと話が通らないんだけど

 

18:他称トレーナー

いや、その……ウマ娘が一人いるのは確かなんだけど、もう二人はわからなくて、人間かどうか怪しいんだけえど。

 

19:名無しの職員

なんやて工藤

 

20:名無しの職員

多すぎだろ!?

 

21:名無しの職員

というか種族不明が二人いるんですが

 

22:名無しの職員

人間かどうか怪しいって何ですか

 

23:名無しの職員

……マテ、職員ってことは全員成人か!?

 

24:他称トレーナー

うん

 

25:名無しの職員

イヤアアアアアアア!?

 

26:名無しの職員

まずいですよ!

 

27:名無しの職員

いかん、修羅場が、修羅場が襲ってくる!?

 

28:名無しの職員

まて、もしかしたら全員男ということも

 

29:名無しの職員

そうだ、ウマ息子ワンチャン!?

 

30:他称トレーナー

全員女性です……

 

31:名無しの職員

URA滅亡のお知らせ

 

32:名無しの職員

お前……お前ホンマ……

 

33:名無しの職員

いままでは肉体年齢的にギリ我慢していたであろうウマ娘たちの努力が!

 

34:名無しの職員

何お前、もしかして女性の脳みそを焼く香りでも振りまいてんの?

 

35:名無しの職員

ウマ娘でも許せんのに現実の女もどうこうしてたら俺はお前を狙撃することも辞さんぞ

 

36:名無しの職員

……というか何でこっちに来れてんだその三人は

 

37:他称トレーナー

うーん、ゴルシちゃんのせいかな

 

38:名無しの職員

ああああああああ!!

 

39:名無しの職員

やる!あの子ならやりかねん!

 

40:金船

期待に応えられたようでうれしいぜ

 

41:名無しの職員

何でいるんだ

 

42:名無しの職員

いつもいるだろ

 

43:名無しの職員

そうだった

 

44:名無しの職員

もうどうでもいいや。爆弾解除頑張れよイッチ

 

45:名無しの職員

例えが古いんだよ例えが

 

46:名無しの職員

え?古いの?まじか……

 

47:名無しの職員

そもそもなんでその3人はお前の記憶を保持してたんだ?

 

48:他称トレーナー

うーん、担当ではない子は記憶を持ってないんだけど、その3人も結局ループには巻き込んでいたみたいだからね。なんでもゴルシちゃんが俺が使ってる万年筆をこっちからこっそり持ち帰って見せたら思い出したらしくて。

 

49:名無しの職員

万年筆とかおっしゃれー(現実逃避)

 

50:名無しの職員

ゴルシちゃん言い訳をどうぞ

 

51:金船

出来心だったんだ……

 

52:名無しの職員

あ、ごまかした

 

53:名無しの職員

理由なんざどうでもいいが、どうするのその3人

 

54:名無しの職員

つーかどんな人なんだ?

 

55:他称トレーナー

んじゃあイカれたメンバーを紹介するぜ!というわけでこちら、トレセン学園理事長の秋川やよいさんです。

【ミスティストリームの顔を撫でる秋川やよいの画像】

 

56:名無しの職員

は?

 

57:名無しの職員

ワンモア

 

58:名無しの職員

俺の目が腐ったのか?アリエン文字が見えた。目薬差してくる

 

59:名無しの職員

俺は目を入れ替えてくるわ

 

60:名無しの職員

写輪眼か何か?

 

61:他称トレーナー

だから、トレセン学園の理事長だって。そうは見えないかもしれんがウマ娘に確認済みだから

 

62:名無しの職員

向こうの世界どうなってるの?人間でもここまで美少女なの?

 

63:名無しの職員

つーか若いな!?未成年か?

 

64:他称トレーナー

実際若いらしいんだけど、そこらへん年齢不詳なんだよねえ。記憶を思い出したっつってもウマ娘みたいに全周ってわけでもないし。むしろ思い出せたのもかなり謎。あとウマ娘疑惑が俺の中で持ち上がっている。走ったらやばそう。頑なに帽子とらないし。

 

65:名無しの職員

イッチフィルターはウマ娘とにらんでいるのか。

 

66:名無しの職員

ウマ娘だから思い出せた説を推しておく

 

67:名無しの職員

うーん、可愛らしい人だなあ。人なんだよな?

 

68:他称トレーナー

えーそんでもう一人、やよい理事長(呼び捨てにしろって言われたけど断固拒否した)の秘書を務めている駿川たづなさんです。

【にこにこと書類の束を持ってこちらに歩いてくる駿川たづな】

 

69:名無しの職員

これは間違いない、秘書だ

 

70:名無しの職員

また美人か!どうなってんだウマ娘世界!

 

71:名無しの職員

教えはどうなってんだ教えは!

 

72:名無しの職員

何の教えだよ

 

73:名無しの職員

客に仕事手伝わせてるんかイッチお前

 

74:他称トレーナー

ちゃうねん。仕事してたらいつの間にかこの人収まっててん。あまりの違和感のなさに気づくのに1時間かかったわ。ルドルフですらそうなんだからこの人やばいぞ

 

75:名無しの職員

まあ、恰好からして仕事できそうなバリキャリっぽいしなあ

 

76:名無しの職員

あのシンボリルドルフですら気づけなかったのか……

 

77:名無しの職員

化け物か?なんじゃそりゃ

 

78:名無しの職員

できる女を形にしたかんじですね間違いない

 

79:名無しの職員

帽子かぶっているあたりもしかしてこの人ウマ娘ですかね?

 

80:他称トレーナー

うん、もしかしたらそうかもしれない。じっと見つめてたらだめですよ?って帽子抑えられたので

 

81:名無しの職員

何それかわいい

 

82:金船

ちなみにたづなさんはあたしたち並に足が速いぞ

 

83:名無しの職員

やっぱウマ娘じゃね?

 

84:名無しの職員

でもなあ

 

85:名無しの職員

本人が隠したがってること暴くのいくない

 

86:名無しの職員

そうだな。よし、美人秘書ぺろぺろ

 

87:他称トレーナー

ゆるさん

 

88:名無しの職員

ひぇ

 

89:名無しの職員

さ、最後の一人をお願いします……

 

90:他称トレーナー

ラストの一人、トレセン学園職員じゃないけど提携しているイベントプロデューサーらしいライトハローさんです。

【椅子に座ってシュークリームをほおばっているライトハロー】

 

91:名無しの職員

ライトハロー?そんな馬いたっけ?

 

92:名無しの職員

耳を見るに確実にウマ娘なんだけど俺、知らねえや。結構競馬オタクしてるはずなんだが

 

93:名無しの職員

うーん、大人の色気むんむん

 

94:名無しの職員

むんむんします

 

95:名無しの職員

そんな目で見るな

 

96:名無しの職員

イッチー

 

97:他称トレーナー

俺に聞くなよ。向こうのことなんてほとんど知らねえし、ウマ娘の魂がどこから来てるかもわからんのに。ああでも彼女、お前らが大好きなウイニングライブのすげー版であるグランドライブを成功させた立役者らしいぞ

 

98:名無しの職員

グランドライブとな!?

 

99:名無しの職員

なんじゃそれは!?

 

100:名無しの職員

イッチ解説~~~~!!!

 

101:名無しの職員

盛り上がってまいりました!

 

102:名無しの職員

祭りじゃ祭りじゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「驚愕!まさか異世界が現実にあるとは!そして、そこにいるのがトレーナー君で、ウマ娘たちが渡っていたなんて!」

 

「ええ、ですが学園の名簿にはない名前のウマ娘さんたち……いえ、ゴールドシップさんのお話を信じるなら、消えたウマ娘たちですか」

 

「でも、私も覚えています。トレーナーさんと一緒にグランドライブを成功させたこと……」

 

「むぅ、珍妙!私も正直混乱している!」

 

 なんか知らない人がおる……と男は一仕事終えた晴れ晴れとした表情でルービックキューブを弄っているゴールドシップを見やるが、彼女はそんなことを一切お構いなしに6面そろえてそれを、握力で粉砕した。男が右手を差し出すと地面に膝をついて厚紙を折っていたアグネスデジタルから大きいハリセンが手渡され、男は振りかぶって思いっきり、殴れなかったのでぺちんとゴールドシップの頭をはたくにとどめた。

 

「理事長、たづなさん、ライトハローさんか……しかし、良くこちらに来れたものだ。3女神たちが何かをしたのだろうか?」

 

「……ちなみにだけどルドルフが覚えている限り……」

 

「彼女たちに記憶はない、はずだ。少なくとも私たちのコミュニティの中にはいなかった」

 

「ゴルシちゃんこれどうするの?」

 

「ああ?あ~~……多分向こう帰ったら元に戻るんじゃね?根拠ないけど、ようはあたしが向こうとあっち行ったり来たりしてんのといっしょ」

 

「つまり三女神だかなんだかの予想外のことが起こっていると?」

 

 なんだそりゃ、と男は顔も知らぬ三女神たちが何を考えているのかよくわからなくなってしまった。いや、ウマ娘たちに会わせてくれたことは感謝に耐えないがさすがに強引すぎ&投げっぱなしジャーマンすぎないだろうかと男は前世のクソボケな自分を棚に上げて二つの世界を混乱に陥れかけている女神たちにジト目をむけた。

 

 男は当たり前のように自分の隣にぴったりついていたシンボリルドルフにいきなりやってきた3人について尋ねる。記憶力に優れたシンボリルドルフが言うなら実際その通りだろうという信頼の上で尋ねたゴールドシップへの質問は若干不発であったがこのウマ娘の常なのでまあ真面目に答えた部類だろう。

 

 一瞬なぜか赤、青、黄のイメージカラーをしたウマ娘のようなシルエットがため息をつくヴィジョンが脳裏に浮かんだりしていた男は、やよいと呼び捨て!と言った理事長が考え込む彼に気づいてもらおうと足元でぴょんぴょん跳ねていたのにようやく気付いた。ぷっくー、と膨らんだ頬をした

 理事長は『希望!』と書かれた扇子をばっと広げた。それさっき『???』って書いてなかったか、と男は首をかしげる。

 

「提案!私たちを案内してくれないか!?君が作った、この世界のURAを!」

 

「いいですね!是非そうしていただけると嬉しいです!」

 

「私も、よろしいですか?何か参考になるものがあるかもしれませんし……」

 

 なるほど、よくよく考えればいいかもしれない。と男は3人の提案に顎に手を当てて思案する。今となっては男が作ったURAには向こうから渡ってきたウマ娘たちが山のように所属しており、プレハブハウスから大型の寮に生活の場を移しているほどだ。もし、これ以上増えるのならばいくら男の持っている土地が広かろうがいつかは枯渇する。

 

 ウマ娘たちがすでにこの世界に根を張ろうとしているのも男はわかっている、なら彼女たちの次の世代は?その次は?自分がいなくなった後でおかしなことにならないか?向こうの世界にある仕組みを知りたい。時間の牢獄にとらわれていたウマ娘たちには学校生活の経験は山ほどあっても社会に出て生活した経験があるものは少ない。

 

 その経験を持った人間、ウマ娘が目の前に出てきた。知りたいことが向こうにもあるように男にもある。聞き出すチャンスはあるだろう、なぜか彼女たちは好意的だ、ゴールドシップに頭陀袋に入れられて拉致されてきたのに。というか、向こうの世界の大人たちから見たいまのURAに足りないものがわかるかもしれない、そういう意味でもこれは見逃せない話だった。

 

 ああ、でもその前にと男はそろそろ来るころあいじゃないかと馬房の方に顔を向ける。それは案の定でウオッカの後ろをついて歩いてきていたミスティストリームがこちらに気づいてしまっていたところだった。ウオッカとダイワスカーレットは耳としっぽをピーンと伸ばして理事長先生!?たづなさんにライトハローさん!?とめちゃくちゃに驚いていた。逆に3人は見たことない動物に腰を抜かしかけていた。

 

「初見!?な、なんだあの動物!?ウマ娘にとても似ているぞ!?」

 

「ええそりゃもう。こちらでいうウマ娘にあたる生き物ですからね。馬といいます、名前はミスティストリーム」

 

「まあ……とても人懐っこいんですね」

 

「あ、私にもですか?不思議ですねえ、言いたいことが理解できます」

 

 いま理事長のスカートの尻あたりが一瞬持ち上がらなかったか?と男はぴんと伸びたライトハローの尻尾を思わず注視してしまった際に見えた光景に疑問を持ったがミスティストリームが男の顔面に鼻スタンプを押したことによりその思考は中断された。初めて見る馬を興味深そうに見る3人に男はまずこの世界にはウマ娘がいないことからの説明を始めた。

 

 ウマ娘の代わりに馬がいること、そしてウマ娘がレースを行うように馬も競馬という形でレースを行い違う形で人の夢を背負って走っていること、ちょっとした自慢だがミスティストリームが日本初の凱旋門賞馬であることを説明していくと彼女たちの目が次第に真剣そのものになっていった。これなら説明はうまくいけそうだと男は何とか胸をなでおろすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

387:他称トレーナー

まってライトハローさんぐでんぐでんになっちゃった

 

388:名無しの職員

ウマ娘って酒に強い説が俺たちの中にあるんだけど違うの?

 

389:名無しの職員

馬もビール好きらしいしな

 

390:他称トレーナー

【耳が垂れて頬を赤らめて大ジョッキをもつライトハロー】

 

391:名無しの職員

おおう

 

392:名無しの職員

これは間違いなくのん兵衛

 

393:他称トレーナー

でも正直めちゃくちゃ有意義だったね

 

394:名無しの職員

というと?

 

395:名無しの職員

ああ、そういえば大人のウマ娘だもんな、りじちょーとやらはともかく向こうの大人が来るのも初めてだし

 

396:名無しの職員

向こうのことたくさん知れそうね

 

397:他称トレーナー

そういうこと。向こうでのウマ娘に関する法律とか、校則の意図とか、そういうのたくさん聞けた

 

398:名無しの職員

おお、それはいいじゃないか

 

399:名無しの職員

実際りじちょーと緑の秘書さんはウマ娘だったのん?

 

400:他称トレーナー

しらん。聞いてない

 

401:名無しの職員

つっかえ!

 

402:名無しの職員

やめたらこの仕事?

 

403:名無しの職員

やめられたら困るんだが

 

404:他称トレーナー

強要いくない。というか、こっちのレース見に行ったよ。地元のダートのやつ

 

405:名無しの職員

おお、まじで?

 

406:名無しの職員

へー、どんなふうにうつったんだろう

 

407:他称トレーナー

感想としては「ウマ娘のレースより迫力がある」「意思疎通が難しい動物と人間なのにレースとして成り立っているのがすごい」「騎手との絆を感じる」「ウイニングライブないんですか!?」「提案!勝負服をもっと個性的に!」かな

 

408:名無しの職員

な、なるほど?

 

409:名無しの職員

あー確かにこっちだとメンコとゼッケンぐらいでしか個性出せないしなあ、馬は。騎手もデザインは工夫してるけど

 

410:名無しの職員

ウマ娘の勝負服には劣るわね

 

411:名無しの職員

でもそれ仕方なくね?馬の安全のためにそういうのって統一されてるんでしょ?斥量とかもあるしさ

 

412:名無しの職員

ひらひら勝負服とか邪魔でしかない

 

413:他称トレーナー

まあそれはそうよね。ウイニングライブもないのは仕方ないし。でもさ、ちゃんと騎手と信頼関係があるって感じ取ってくれたのはなんかうれしかったな

 

414:名無しの職員

見る眼あるよなあそれ

 

415:名無しの職員

今どうしてるん?

 

416:他称トレーナー

多分明日までいて、夜には戻るつもりみたい。いろいろ聞きたいことも聞けたし、泡沫の夢になるのかな

 

417:名無しの職員

なんか悲しいなそれ

 

418:名無しの職員

でも、ある意味で奇跡だったわけだしなあ

 

419:他称トレーナー

それで、私たちは忘れちゃうけどこっちでは覚えていてほしいからという理由でライトハローさんよりとあることをお願いされてな

 

420:名無しの職員

ほほう

 

421:名無しの職員

やだ涙出ちゃう

 

422:名無しの職員

覚えていてくれよぉ……

 

423:名無しの職員

お前は誰の記憶にも残ってないから安心しろ

 

424:他称トレーナー

グランドライブやります

 

425:名無しの職員

は、マ?

 

426:名無しの職員

あの所属ウマ娘全員参加というとんでもねえライブ?

 

427:他称トレーナー

そう。ライトハローさんがグランドライブの内容とかそういうの全部教えてくれた。だからやります、やらせていただきます

 

428:名無しの職員

まじかいいのかそれ

 

429:他称トレーナー

いいんです!今回は俺発なんだ、ウマ娘たちにはこれから出演依頼する

 

430:名無しの職員

あら、いつも受け身なイッチには珍しい

 

431:名無しの職員

たいていウマ娘のやりたいで全部準備するからなこいつ

 

432:名無しの職員

んでどうするの?

 

433:他称トレーナー

とりあえず全国都市のドームを抑えるところから始めるか

 

434:名無しの職員

思った以上にガチだぞこいつ!?

 

435:名無しの職員

やべえ、久しぶりに本気のイッチじゃん

 

436:名無しの職員

俄然楽しみになってきた

 




 こっそり投稿 投げっぱなしジャーマン。パラレルワールドです


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震えろドーム、響け歌声

1:他称トレーナー

ドーム抑えたぜ

 

2:名無しのドーム

仕事が早すぎる

 

3:名無しのドーム

これマジ?

 

4:名無しのドーム

え、割と冗談半分だったのに本気でやるのか?

 

5:他称トレーナー

俺がやるっていってやらなかったことあるか?

 

6:名無しのドーム

ないな

 

7:名無しのドーム

じゃあマジなん?

 

8:名無しのドーム

え、ウマ娘たちは?

 

9:他称トレーナー

そりゃ全員参加よ

 

10:名無しのドーム

この男が声をかけた時点でそりゃそうなるな

 

11:名無しのドーム

でじたんに会えるんですね?

 

12:名無しのドーム

フラワーちゃんのおうたああああああ!

 

13:名無しのドーム

シュヴァルちゃん!ヴィルシーナ!ヴィブロス!

 

14:名無しのドーム

大魔神いない?

 

15:他称トレーナー

【ヴヴヴ3姉妹に囲まれる大魔神】

この前会いに来たぜ

 

16:名無しのドーム

まじかよ

 

17:名無しのドーム

絶対勝てない

 

18:名無しのドーム

勝つつもりもない。よかったねえ

 

19:名無しのドーム

なんか最近のURA人の出入りおおくね?

 

20:名無しのドーム

そもそも職員増えたしな

 

21:名無しのドーム

いまどんくらいいるんだっけ?」

 

22:名無しのドーム

20人くらいか?

 

23:他称トレーナー

営業が5人で、レース場やトレーニング用具の整備関係10人、料理人が10人、編集やらなんやらのネット関係が5人、あと諸々雑用で5人!あと俺な。というか職員全員スレ出身で笑えるのだ。

 

24:名無しのドーム

URAも大所帯になったなあ。

 

25:名無しのドーム

ウマ娘は何人いるんだい?

 

26:他称トレーナー

100人超えていますです……

 

27:名無しのドーム

多っ!?

 

28:名無しのドーム

多すぎぃ!

 

29:名無しのドーム

いや、マジで多いな。世界わたりすぎだろ入り口壊れる

 

30:名無しのドーム

そりゃもうガバガバよ

 

31:他称トレーナー

だってもう増えてるもん。行き来してるやついるもん。ゴールドシップとかネオユニヴァースとか

 

32:名無しのドーム

不思議ちゃん枠だししょうがないだろ

 

33:名無しのドーム

ゴルシは理不尽枠だろ

 

34:黄金船

トレーナー!あたしのネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング凱旋門どこ行ったかしらねーか?

 

35:名無しのドーム

完成度たけーなオイ

 

36:名無しのドーム

呼べば来る(革新

 

37:他称トレーナー

【後ろから男に覆いかぶさって頭の上に顎を乗せるゴールドシップとの自撮り】

呼べば来るけど呼ばなくても来るんだよね

あとその違法建築物については知らないよ。持って帰ってなかった?

 

38:名無しのドーム

意味わからないものを意味わからなく説明するな

 

39:名無しのドーム

というかいろんな意味で近くね?

 

40:名無しのドーム

なんでこの白いのはこんなにかわいいんだ、畜生

 

41:名無しのドーム

こっちで走ってた白いのもかわいいだろうが!

 

42:名無しのドーム

そうだけどそうじゃねえ

 

43:名無しのドーム

みろよこの雄々しい姿を

【クラウチングスタートのような体制のゴールドシップ号】

 

44:名無しのドーム

クラウチングゴルシやめろ

 

45:名無しのドーム

変な写真を掘れば掘るほどでてくるおもしれー馬

 

46:黄金船

こっちのあたしもロックしてんなあ!

 

47:名無しのドーム

そしてこの反応である

 

48:名無しのドーム

いいのかそれで

 

49:名無しのドーム

いいんです

 

50:名無しのドーム

お前が答えるな

 

51:他称トレーナー

それで開催場所なんだけど。8公演で行くよ。

 

52:名無しのドーム

そんなに!?

 

53:名無しのドーム

どんだけドーム抑えたんだよ……

 

54:名無しのドーム

ってことは1地方1公演ってかんじか

 

55:名無しのドーム

うっへえ経済効果エグそう

 

56:他称トレーナー

うむ、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州だね。あ、同日開催だから

 

57:名無しのドーム

は?

 

58:名無しのドーム

つまり?

 

59:他称トレーナー

同じ日にその地方で同時にライブする

 

60:名無しのドーム

んな無慈悲な!?

 

61:名無しのドーム

どこに、どこにいけばいいんですか!?

 

62:名無しのドーム

きさま!なんということを!

 

63:他称トレーナー

どのみち一人1公演規制かけるから一緒だよ。レジェンドレースとかの兼ね合いがあるから全ウマ娘一括でやったほうが後に響かないし。

 

64:名無しのドーム

誰がどこに来るのかは教えてもらえないでしょうか……

 

65:他称トレーナー

挙手制になるからまだ決まってない部分が多いんだけどねぇ。発表はドドーンと行かせてもらうよ。もちろん。

 

66:名無しのドーム

ちょっとまって申し込みの時点でえぐいくらい緊張するやつじゃん。絶対見たいのに

 

67:名無しのドーム

ど、どこに行けばいいんだ、どこから来るんだ……!お、俺のそばに近寄るなあああああ!

 

68:名無しのドーム

発狂してる奴いて草

 

69:他称トレーナー

ただ、絶対席数が足りないのは目に見えているので、ネット配信は同時にやるよ。チケット買えば全公演見れるから、生放送じゃなくて1週間見返せるやつ

 

70:名無しのドーム

神かよ

 

71:名無しのドーム

絶対両方買う

 

72:名無しのドーム

1週間じゃ絶対足りねえ

 

73:名無しのドーム

当然DVDオアBlu-rayもでるよなあ?

 

74:他称トレーナー

そりゃでるよ。全公演で8枚組のやつが

 

75:名無しのドーム

お値段は~~~?

 

76:他称トレーナー

2万円で行かせてくれ。これ以上は安くできんのだ

 

77:名無しのドーム

8公演全部入ってそれは安くね?

 

78:名無しのドーム

安い

 

79:名無しのドーム

お値段以上すぎるので値上げしろ

 

80:他称トレーナー

まあ、そもそもグランドライブの目的がファンへの感謝なのでね。

 

81:名無しのドーム

むしろ俺らが五体投地して感謝したいくらいだわ

 

82:名無しのドーム

さーて、出演ウマ娘が発表されるまで俺の高速5F連打を見せてやるかあ

 

83:名無しのドーム

キーボードこわれる

 

84:他称トレーナー

ちなみになんだけど、ライブ時間は3時間の予定で、28曲の予定になります。途中休憩とMC含めてね

 

85:名無しのドーム

ど、どの曲がくるのやら……!

 

86:名無しのドーム

ドキドキで心臓が口からまろびでそう

 

87:名無しのドーム

こんなに長くライブやるの初めてだよな?

 

88:名無しのドーム

最高だろこれ……!

 

89:他称トレーナー

で、前日にそれぞれの地方の競馬場でレースやるから、出演ウマ娘の

 

90:名無しのドーム

まじ?

 

91:名無しのドーム

それを先に言えよ!

 

92:名無しのドーム

なにがなんでも有給使う

 

93:他称トレーナー

ただ、そのレースでセンターが決まったりはしないからね。グランドライブにセンターはいないので。歌唱も全員歌唱。

 

94:名無しのドーム

まじか……!まじか!

 

95:名無しのドーム

ここまでやってるってことはJHA全面協力か

 

96:名無しのドーム

そりゃそうだろ。競馬ブーム真っ最中だぜ今。ウマ娘のおかげで

 

97:名無しのドーム

まーた馬券が売れる

 

98:他称トレーナー

というわけで、当日まで待て!しかして希望せよ!

 

99:名無しのドーム

クハハハハハ!

 

100:名無しのドーム

お前が笑うな

 

101:名無しのドーム

どうするアイ〇ル~

 

102:名無しのドーム

プロ〇スです

 

103:名無しのドーム

消費者金融に駆け込むな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、トレちゃんさ、思い切ったね?」

 

「思い切るよ。ライトハローさんとか、やよいさんとか、たづなさんからお願いされたわけだし」

 

「それもそうなんだけどさ、規模がね。ウチも経験したことがないほどでさ。レース以外でこんなゾクゾク、しかも始める前からなんて……最高」

 

「そりゃあ、よかった」

 

 このこの、と言いながらパソコンで何やら表を作っている男の背中を両手のゆびでつんつんとつついているのはたれ目、大きな伊達眼鏡が特徴的なウマ娘、トランセンドである。ちなみに彼女の担当は四国、会場はキャパシティーが足りなかったため急遽野外ステージの建造が始まっている。当然資金源は男の無限の懐……だけではなく、なんと協賛の企業や馬主たちが資金を出し合っていた。むしろ、男の資金提供は半分も行っていないほどである。

 

 トランセンドだけではなく、男のもとにいるウマ娘たちは須らく、この世界で走りぬき、今も牧場に、あるいは寿命で虹の橋を渡って魂のバトンをウマ娘に託していた。競馬界において、馬主たちは自分たちの馬が一番である、と宣言して憚らない。それほどの愛と夢をその競走馬に注いだ後も、夢の続きをこの世界に運び入れたウマ娘たちに何かをしたいと常々思っていた。

 

 そしてそれは、男からJHAに伝えられた全国同時開催グランドライブの提案によりついに現実になった。ウマ娘たちの魂、ウマソウルを持っていた競走馬たちの馬主は、そういうことならばともろ手を挙げて男の提案に食いつき、資金を出させてくれとわれ先に財布のひもを緩めた。その見返りはもちろんグランドライブ最前席のチケット。それも自分の持ち馬だったウマ娘の、である。

 

 忘れてはいけないのは、馬主たちはほぼ全員がお金持ちであるということだ。個人馬主に至っては、資産額7500万円以上、年収にして1700万円以上の、世間一般からしたら相当額の稼ぎを有する人間が最低の条件である。故に、協賛、あるいは資金提供の額もそれなりになる。当然それは是非とも競馬ブームを長引かせたいJHAも資金を出すには十分以上の理由であった。

 

「でーもー、そろそろ休まないとウチは不安だなー。さっきからなーにしてんのさトレちゃん?」

 

「当日のタイムテーブルを少しな。共通の曲はいいんだけど、個人の曲を歌うところがあるだろ?そこの調整」

 

「あー、ウチらだとファル子ちゃんだっけ。いいなー」

 

「じゃんけんで負けたんだから文句言わないの」

 

 そこでレースじゃないのか、という突っ込みがきそうではあるが、ここ最近のURAはレジェンドレース、通常のレース、さらには併走サービス等々、仕事が多くなっていた。そこら辺を調整するのも男の仕事ではあれど、グランドライブのためだけに全ウマ娘のトレーニング、レースの調整を行っているわけで、曲決めのためのレースを開催する余裕がなかったというのが真実である。時間は残念ながら有限で、ウマ娘の消耗があってはならない。それが男のモットーである。

 

「よいしょっと」

 

「のわっ」

 

「はーい、きゅーけーきゅーけー。根を詰めすぎるのはダメだよトレちゃん。ほらウチと一緒にガジェットの話で盛り上がろーぜー」

 

「ンだよ。まァた連れてこられたのか。いつまでたってもロジカルじゃねえなァ」

 

「あ、トレーナー。さっきね、女王陛下から電報が届いたんだけど、グランドライブ、1公演でいいからイギリスかアイルランドでやれないかって」

 

「んな無茶な」

 

 くるっ、ぎゅむっ、ぐっ、ずりずり。トランセンドは男の回転椅子を回して男をpcから離し、真正面から胸板に抱き着いて、持ち上げて、ずりずりと男の足を引きずりながら仕事部屋を脱出した。隣のいくつかあるリビングでは、すっかり日本の文化に慣れ親しんだファインモーションと、それに連れ込まれたエアシャカールが炬燵に入ってpcを叩いていた。

 

 万年炬燵部屋の一つであるそのリビングではほかにもジェンガをするカワカミプリンセスとキングヘイロー、ジェンティルドンナ、スマートファルコンがいて、いくつか圧縮されたようにジェンガが小さくなっていた。キングヘイローだけ青い顔をして男を見ている。男からすればウマ娘たちは全員自分より力持ちなのでジェンガくらいは小さくできると思い込んでいたりする。間違っていないが間違っている。

 

「イギリスかアイルランドかぁ……できなくはないだろうけど今年はきついかもなあ。さすがに時間調整ができない」

 

「そう?来年ならできるかも、って返信しておいていいかな?せっかくだからやりたいの。シャカールもね」

 

「オレを巻き込むンじゃねェよ」

 

「やりたいんだけどな~?」

 

「…………アァ、もう」

 

 我が道を行く、というよりはノイズという形で無駄を嫌うエアシャカールの唯一の弱点、それがファインモーションである。腕を組んで、おねが~い。とエアシャカールを見つめてみれば、仕方がねえなァとばかりに許可が下りる。というか、その類のお誘いはすでに各国から来ていたりする。現状海外遠征をするだけの余裕が男にないので断らざるを得ないが、いつかは……という感じだ。

 

 いつだかの、凱旋門賞の時非常にお世話になった女王陛下直々のお願いとあらば……と何とかして男が向こうでもう1度ライブを開催するには、とどのウマ娘がローテーションできるかを考えていると、ぷに、と男の頬に指が突き入れられる。それを行ったのは男を炬燵に放り込んだ後コーヒーメーカーでコーヒーを淹れていたトランセンドだった。

 

「休憩だって言ったっしょ~。トレちゃんはいつも動きすぎ」

 

「こいつは動いてねエと落ち着かねエンだよ。クロマグロかっつーの。ちったァ休め」

 

「まぁ、それはそうなんだけどね。でも、トレちゃんこっちで新しく作る曲の作詞したんでしょ?いいよねぇ、初めてのオリジナルソング」

 

「まあ、恥ずかしかったけどねえ。やるならここだ!ってピンときちゃったからさ。シャカール、作曲ありがとね」

 

「礼なんていらネエ。そういうなら編曲したダイタクヘリオスにでも言ってやるンだな。オレは仕事しただけだ」

 

 さらさらとファインモーションが質のいい紙に筆記体で美しい文字を書き連ねているところに、男はグランドライブ用に新しく作る曲の話をトランセンドに振られて作曲を担当したエアシャカールに礼をのべた。エアシャカールは男からのお礼に少しだけ頬を赤らめてそっぽを向いてトゲトゲした口調で返す。照れ隠しのそれに気づいたが、突っ込むと烈火のごとく怒るであろうことは想像に難くなく、男は素直に黙りこくった。

 

「あ、そうだトレーナー」

 

「なんだ、ファイン」

 

 手紙をきれいに折りたたみ、蝋で封をしたファインモーションが思い出したかのように男を呼ぶ。おそらくその手紙を国際郵便で電報と一緒にイギリスに贈るつもりなのだろう。そういうことはファインモーションにほとんど一任していることを申し訳なく思っている男は、どうしたのだろうかとファインモーションの美しい瞳を見つめる。

 

「女王陛下、グランドライブ見たいから来日するって」

 

「おっと。トレちゃん?トレちゃーん?」

 

「さすがにそら気絶するわなァ」

 

「カワカミさんっ!?斜め45度でたたいてもトレーナーは起きないわ!?」

 

 ファインモーションの爆弾発言にもともと張りつめていた緊張が切れてしまった男が気絶する。男が薄れゆく意識で思ったことは、政府に連絡しなくては。これであった。あと視界の端にカワカミプリンセスを必死に止めるキングヘイローの姿があった。叩かれたらトマトになるので頑張って止めてほしかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

690:ライブで感動した名無し

グランドライブ最高やった……

 

691:ライブで感動した名無し

ほんとそれ

 

692:ライブで感動した名無し

ワイ東京公演行けたんだけど、スぺちゃんのソロ曲聞けて満足しているわ……

 

693:ライブで感動した名無し

いいなー、東京。俺どこも落ちちゃったんだよね

 

694:ライブで感動した名無し

四国、ダートウマ娘ばっかりで最高でした。スマートファルコンのソロ曲もよかったけどハルウララにもあるのマジでよかった。野外ライブだっていうので叫びまくれたのマジ最高。

 

695:ライブで感動した名無し

北海道、でっかいどう。ホッコータルマエ……よかったです。

 

696:ライブで感動した名無し

配信勢だけど1週間じゃ全然時間足りない。あと2日しか残ってないのに3つしか見れてない。というか延々リピートし続けて次にいけない。

 

697:ライブで感動した名無し

初手メイクデビューから始まるのぶちあがりすぎてだめだった。

 

698:ライブで感動した名無し

ビール缶興奮で握りつぶしてたよ俺は……

 

699:ライブで感動した名無し

そこからwinning the soul、本能スピード、彩phantasiaで上げに上げてくれて現地にいたやつ何人か意識飛んでたゾ。わしもだけど

 

700:ライブで感動した名無し

基本1曲しかやらないウィニングライブが28曲になって襲い掛かってくるのは卑怯

 

701:ライブで感動した名無し

ウマ娘って沼やったんやな……

 

702:ライブで感動した名無し

いまさらかよ。俺はもう呼吸するたびにウマ娘と競馬がしみ込んできてだいぶ気持ちいいぞ

 

703:ライブで感動した名無し

末期じゃねーか

 

704:ライブで感動した名無し

というか東京公演、一部というか関係者席?めちゃくちゃ物々しかったんだけど

 

705:ライブで感動した名無し

そりゃお前、イギリスの女王陛下きてたし

 

706:ライブで感動した名無し

こ、ここここ!国際問題再び!?

 

707:ライブで感動した名無し

東京公演だけいやにセキュリティガッチガチだったのはそういうことか。というかよく知ってたな

 

708:ライブで感動した名無し

えー、あー、その……入場前にチラ見してあっ(察し)ってなって

 

709:ライブで感動した名無し

運がいいのか悪いのか

 

710:ライブで感動した名無し

関係者席の近くにいたんだけど馬主さん方がサイリウム振り回しててもう駄目だった。

 

711:ライブで感動した名無し

絵面が卑怯すぎる面白さしかないだろそんなん。

 

712:ライブで感動した名無し

九州公演、オグリキャップ、タマモクロス、イナリワン、スーパークリークがそろっていてもうやばかった。

 

713:ライブで感動した名無し

東北公演、短距離マイル組で分けたのかわからないけどタイキシャトル、アグネスデジタル、ニシノフラワー3人でgaze on me!メイン部分やってくれてよかった。ニシノフラワーが真ん中というのも悪くないというか最高にかわいかった。センターはないって言ってもセンター部分踊るのは持ち回りであるんだな

 

714:ライブで感動した名無し

まあ歌唱は全員歌唱だけどねえ。

 

715:ライブで感動した名無し

中部公演、シンボリルドルフ、ミスターシービー、マルゼンスキーがいて往時のファンだったじいちゃんが入れ歯飛ばして喜んでた。

 

716:ライブで感動した名無し

めがっさわかる

 

717:ライブで感動した名無し

ウマ娘たち全員ファンサの鬼なんだよなあ

 

718:ライブで感動した名無し

観客席の近く通ったときとか、テイエムオペラオーがウチの娘にパッチリウィンクしてくれたの私が惚れるかと思ったよ

 

719:ライブで感動した名無し

俺、フジキセキに手品で出した花もらってどうしていいかわからないの

 

720:ライブで感動した名無し

よこせ

 

721:ライブで感動した名無し

コロスケでも奪い取る

 

722:ライブで感動した名無し

そして、新曲だよなあ

 

723:ライブで感動した名無し

まさかこっちで新しく曲作ってぶっこんで来るとはおもわなかったぜメーン

 

724:ライブで感動した名無し

Thank U!だったっけか、名前。ノリノリハイテンショングルーヴで俺がミラーボールになるかと思うほどテンション上がったわ

 

725:ライブで感動した名無し

ええ曲やったわ

 

726:ライブで感動した名無し

イッチが作詞したときいたけど結構センスあるんじゃなかろうか

 

727:ライブで感動した名無し

そこだけタイミング合わせて全会場同時に歌い始めたからな

 

728:ライブで感動した名無し

タイムテーブル計算完璧すぎたわ

 

729:ライブで感動した名無し

近畿会場のダイタクヘリオスとエアシャカールがDJやり始めたの何事かと思ったけど一瞬で疑問が吹っ飛んだ

 

730:ライブで感動した名無し

作曲者なんだよなあ

 

731:ライブで感動した名無し

とにかく語りつくせないほどやばかった

 

732:ライブで感動した名無し

でもなんで締めがうまぴょい伝説なんですか

 

733:ライブで感動した名無し

電波ソングすぎる

 

734:ライブで感動した名無し

まあURAの代表ソングらしいし……

 

735:ライブで感動した名無し

でも2曲アンコールやってくれたのはマジで神

 

736:ライブで感動した名無し

イッチ&ウマ娘イズゴッド

 

737:ライブで感動した名無し

定期的にやってほしいなグランドライブ

 

738:ライブで感動した名無し

そういえば海外レース殴りこむらしいわよ?

 

739:ライブで感動した名無し

そういえばイギリスとアメリカがウェルカムしてたっけ

 

740:ライブで感動した名無し

イギリスでライブやるとか配信でお漏らししたしなイッチ

 

741:ライブで感動した名無し

イギリス人発狂してたなそれ

 

742:ライブで感動した名無し

ウマ娘は世界に羽ばたくんすね

 

743:ライブで感動した名無し

サイッココレ!

 

744:ライブで感動した名無し

まあURAの動画も、ウマ娘関連のあれそれも外国語目立ってきたしなあ

 

745:ライブで感動した名無し

この先がたのしみや

 

 




 グランドライブ編はこれで終わり!閉廷!どの場所にどのウマ娘がいたか、曲のアセットはなんだったのかは描写してない部分は読者さんの想像に委ねます。でもウマ娘はこの世界では世界レベルブームになってます(断定)
 ワシの作品なのでね、許してつかぁさい

 それではまたどこかで


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