ISでエロSS (月影57令)
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前書き

 このSSはライトノベル「IS<インフィニット・ストラトス>」のエロSSです。

 エロSSなので本筋のストーリーや戦闘描写には期待しないで下さい。ほぼダイジェストです。

 このSSでは第二の男性操縦者となった転生者のエロ男が、ISの女性陣にエロいことをしていきます。

 全編に渡ってかなりの外道行為、陰惨な凌辱描写等があります。苦手な方はご注意下さい。

 エロを行う主人公の性質上、基本的にエロは原作主人公一夏から寝取る形になります。原作を一夏の視点で読んでいる方などは不快な気持ちになる可能性が大いにあります。

 エロがあるお話のサブタイトル前には☆マークをつけておきます。参考にして下さい。

 また、作者は原作八巻の途中までしか読んでいません。九巻以降は読んでいませんのでそちらもご了承下さい。

 

 下記に登場人物の扱い表を載せますので、読まれる際の参考にして下さい。

 

登場人物扱い表(描写が多い人物)

 織斑 千冬:S(凌辱・破瓜・妊娠・結婚)

 篠ノ之 箒:SS(凌辱・寝取り・破瓜・妊娠・性奴隷→愛人)

 セシリア・オルコット:SS(凌辱・寝取り・破瓜・妊娠・性奴隷→愛人)

 凰 鈴音:SS(凌辱・寝取り・破瓜・妊娠・性奴隷→愛人)

 シャルロット・デュノア:A(破瓜・妊娠・恋人→愛人)

 ラウラ・ボーデヴィッヒ:SS(凌辱・寝取り・破瓜・妊娠・性奴隷→愛人)

 

登場人物扱い表(描写が少ない人物)

 篠ノ之 束:S(凌辱・破瓜)

 更識 簪:B(破瓜・記憶消去)

 山田 真耶:SSS(主人公以外が凌辱・破瓜・妊娠)

 更識 楯無:SSS(主人公以外が凌辱・破瓜・妊娠)

 五反田 蘭:SSS(主人公以外が凌辱・破瓜、しかし描写なし)

 布仏 本音:SSS(主人公以外が凌辱・破瓜、しかし描写なし)

 布仏 虚:SSS(主人公以外が凌辱・破瓜、しかし描写なし)

 織斑 一夏:B(寝取られ)

 

 表にあるSSSの扱いが本当に悪いです。彼女らが好きならばまず読まない方が良いでしょう。

 読まれた後に「気分が悪くなった」等の苦情は受け付けませんので、本当に注意して下さい。

 描写が少ない人物はホントに少ないです。ぺらっぺらです。数行で片付けた人物もいます。

 主人公以外が凌辱とは、いわゆる寝取られではありません。寝取られが好きな方は、違いますので期待しないで下さい。また寝取られが苦手な方は、なんの心配もありませんので安心して下さい。

 このSSはあくまで主人公による寝取りエロ(主人公視点)です。寝取られエロ(原作主人公一夏視点)ではありませんので、そこは注意して下さい。

 

 

 このSSは現時点で全43話執筆済みです。後は投稿するだけですので、更新が停止する恐れはありません。安心してお読み頂けます。

 

 活動報告のアンケートにより、

 平日、月曜日から金曜日は毎日朝九時に投稿します。祝日も平日とみなします。

 土曜日と日曜日は朝九時と夜九時に二回更新します。

 定期更新です。

 

 注意はこれで終わりです。こんな長い前書きを読んで下さった方、ありがとうございます。それでは本編をご覧下さい。

 

 



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☆第1話 篠ノ之 箒(プロローグ)

 Q:何で原作主人公への転生じゃなくて第二の男性操縦者なの?
 A:原作主人公の一夏にしたら、俺の好みドストライクの実姉千冬とのエロが書けないだろ!



「やっと決まった~。待たせたね。君は転生させることになったから」

 

「やっと、ですか。それに転生って……?」

 

 ここは冥界、俺は死後の順番待ちをしていた。

 

「空きがあるIS、インフィニット・ストラトスって世界に転生させるから」

 

「ISですか……正直それほど行きたくありませんが」

 

「これは決定だから覆らないよ。大丈夫。転生させるに当たって君のお願いを三つだけ聞いてあげよう。決定が遅れたお詫びだ」

 

 俺の希望が通るのか!? 

 

「それって、結構無茶な特殊能力とかでもいいんですか?」

 

「よほどのことがない限り希望は受理されるよ」

 

 やった! それならあの世界でエロ妄想を実現させてやる。

 

「なら俺は……」

 

 

     §

 

 

 特典その一:原作主人公織斑 一夏と同じ誕生日で日本に生まれる。

 

 特典その二:自分操作能力

 

一つ、自分とは、自分の肉体・精神・魂を含む全てを指す。

 

一つ、操作とは、使用者の意思一つで全てを自由自在に操作できることを指す。

 

 特典その三:絶対催眠能力

 

一つ、絶対催眠とは、人間にはどんな状況でも絶対にかかる催眠である。

 

一つ、絶対催眠とは、対象者の肉体・精神・魂全てに効果がある催眠である。

 

一つ、催眠のかける方法は二つ。

・目を合わせて頭の中で考えたことを相手に刷り込む。

・発声した内容を聴覚でとらえた相手に刷り込む。

 

一つ、能力をかける対象は自由自在に頭の中で選別できる。

 

 

     §

 

 

 この能力で俺はエロを極めるっ!

 

 

     §

 

 

 転生してから十五年の歳月が流れていた。そして俺は、織斑 一夏と一緒にIS学園へ入学することができていた。一夏の適正発覚の後に行われた一斉検査において同様にISに反応したからだ。

 どうやったかって? 答えは簡単だ。自分操作能力を使って、俺の遺伝子を女性のそれに書き換えたのである。つまり一時的に女になったという訳だ。元々女顔っぽい中性的な容貌をしていた(それすらも成長期に自分操作能力でそういう外見にしたのだ)ので、ISに触る時に外見が女性に変化しても気づかれることはなかった。これが、俺が考えたIS学園への入学の仕方。遺伝子を女性か一夏と同じものに変化させればISが反応するだろうと思ったのだ。え? 無茶だって? うん、無茶なんだよ。女体化しているんだから。これも自分操作の凄さってことよ。

 

「以上です」

 

 今は一年一組で自己紹介の時間だ。一夏は原作通りアホをやっている。と、姉の織斑 千冬が登場した。イイ女だな。是非俺の手でマンコ穴を貫通させたいぜ。

 

「おい。根鳥。お前も自己紹介しろ」

 

 そんな不埒なことを考えていたら、自己紹介を振られた。もう残り時間が少ないから注目されている俺だけでも紹介させようということだろう。俺は立ちあがり簡単な自己紹介をした。

 

「始めまして皆さん。根鳥 音児(ねとり おとこ)と申します。入学試験を受け合格判定をもらった高校がありながら、政府の強制によりIS学園に入学することになりました。ISには欠片も興味がございません。なので、学科においては進級に影響の出ない程度、赤点を回避するだけの最低限の勉強ですまし、実技においては人に怪我させない程度だけ学ぶつもりです。卒業後は普通の大学を受験し、将来はISとは何ら関係ない企業に就職しISと関係ない人生を送るつもりです。あ、それと最後に、私は皆さんと仲良くなるつもりは全くありません。友人・恋人、どちらも不要ですので私には一切話しかけなくて結構です。長くなりましたがこれで自己紹介を終わります」

 

 千冬さんが頭痛を我慢するかのように頭を抱えている。これはまた大きな問題児を抱えることになった、とでも思っているのだろう。そしてクラスメイトの反応だが……予想通りに大半の人間から反感を買ったようだ。これでいい。喋った通り友達なんて作るつもり一切ないからな。だから布仏、生徒会の一員として心配そうな顔を向けても無駄だぜ。俺はお前とも仲良くなる気ゼロだからな。

 

 一時間目の授業が始まった。ISに興味がなく試験も赤点回避できればそれで良いといった俺だが、入学前に貰った参考書は全て記憶した。素晴らしきかな自分操作能力。自分の脳をイメージ通りに完全に操作できるのだから、完全記憶能力者にだって簡単になれる。授業中に指されても完璧に答えられる準備をしての、興味ない宣言である。俺に隙はない。

 

 一時間目の休み時間となった。原作知識通りなら篠ノ之 箒が一夏を連れだし、廊下一面に並ぶ女性達が俺に注目したり、セシリア・オルコットが俺の所に来たりするはずだ。俺は見世物にもセシリアの高慢な挨拶も受けるつもりはないので、机に突っ伏して寝たフリをした。授業になったら起きるよ。しかし篠ノ之もイイ女だ。長い黒髪を特徴的なポニーテールにした強気な武士娘だ。キリッとしたその容貌は、可愛いというよりカッコイイという言葉が似合ってしまいそうだ。ちなみに胸はでかい。巨大なメロンが二つ乗っているようだ。

 

 二時間目の授業が進むと、参考書を間違って捨てて全然勉強していない一夏が槍玉に上げられた。

 

「織斑くんの他にわからないという人はいませんかー? え、えと、根鳥君は?」

 

「参考書に書いてある程度のことなら、もう覚えましたのでわからないところはないです」

 

「そ、そうですか。それは良かった」

 

 副担任の山田 真耶が安堵したように胸を撫で下ろす。……でかい胸だなぁ。

 

 

     §

 

 

 次の休み時間でも寝たフリをしていたら、セシリアが一夏の所に行って騒いでいる声が聞こえる。

 

「信じられませんわ! もう一人の男もまるで学習態度がなっていませんし……」

 

 争いは同レベルの者でしか発生しないんだぜお嬢様。

 

 

 

 三時間目でIS恒例の事件が起きた。クラス代表を決める話になり、一夏が指名されそれにセシリアが怒るというアレだ。ちなみに俺を指名した人間はいなかった。あの自己紹介で大半の女子に嫌われたらしい。よしよし、そのまま俺に話しかけんなよ。俺はエロができればそれでいいのだから。俺が自分でセシリアを指名するということもしなかった。できるだけ原作通りに進んで欲しいのと、あんな高慢で鼻持ちならないセシリアの太鼓持ちなんて冗談じゃないと思ったからだ。そうこうしているうちにセシリアが日本蔑視の言葉を言い、一夏がこれまたイギリス蔑視のことを言い始めた。君達、争いは同じレベルだぜ。そうして代表の座をかけて決闘を行うことになった。

 しかしこのクラスの女子は大半が頭は良いかもしれないが馬鹿だな。素人の一夏を指名してどうするよ。アホじゃないのか? 普通に代表候補生のセシリアを指名しろよ。決闘を行う二人は鼻息荒く相手を見ているが、俺(二人目の男性操縦者)がその模擬戦に参加するなどという謎展開は起きなかった。二次創作でそういうの見かけたけど、千冬さんを改悪しすぎだと思う。普通の教師ならそんなことしないよ。おかげで俺は高みの見物ができるという訳だ。良かった良かった。

 

 

 

 入学一日目の授業が終わって放課後になった。しかしまだ帰らない。適性発覚後から入学前まで泊まっている政府が用意してくれたホテルではなく、学園の寮に入れられることになるだろうからな。やはり机に突っ伏した形で待っていると予想通り担任と副担任がやってきた。

 

「良かったー。二人ともまだ教室にいてくれましたか。え、と、根鳥君。起きて下さい」

 

 山田先生のその声でたった今目覚めたように振る舞う。

 

「お二人は今日から学生寮に入っていただくことになります。これが鍵です」

 

 一夏と俺に渡された鍵を見比べる。どうやら違う部屋らしい。事前に行った政府との調整のおかげだ。一夏と同じ部屋なんて冗談じゃない。彼と同じ部屋なら学園に入学しないし、研究用のデータ取りにも協力する気はないと軽く脅しておいたから別室になったようだ。まあ同室でも絶対催眠があるからどうとでもなるんだが、気分というやつだ。一人部屋ゲット~♪ 俺は話しかけたそうにしている一夏に顔を向ける。

 

「織斑はどうする? 俺とお前は違う部屋みたいだけど」

 

「え? そうなのか!?」

 

 同じ部屋だと思っていたらしい。観察力もまるで無し……と。

 

「織斑、俺、お前の部屋が見たいんだけど、荷解き手伝うから行っていいか?」

 

「お、おう。手伝ってくれるならありがたい。一緒に話しながら行こうぜ」

 

 こいつと仲良くなる為の話なんて全くする気はないが、必要だから面倒だがこうするしかないのである。

 

 さて、学生寮に到着した。俺達は一夏の部屋を目指す。一夏がドアを開けると(ノックくらいしろよ)部屋は二人部屋だった。そこに、部屋に備え付けの風呂でシャワーを浴びていた箒が出てきた。

 

「同室の者か? すまないが先にシャワーを……!!」

 

 全裸にバスタオルを巻いただけの格好の箒は、男が二人いる状況にキレて木刀を振り回してきた。いつもの特徴的なポニーテールではなくなっている。それがちょっと惜しいなと思った。しかしシャワーを浴びたばかりの艶やかな黒髪は綺麗だ。

 

「織斑! しばらく学生寮から逃げろ!」

 

 俺は不自然ならない言葉を選んで一夏に催眠暗示をかけた。これで奴はしばらくの間学生寮から離れざるをえない。一夏が部屋のドアから外に出ると、俺は箒に向き直り、自分操作能力で動体視力などを高めて木刀を掴んだ。バシッといい音がなる。痛ぇ。痛覚を少し鈍くしよう。

 

「やれやれ、いきなり暴力を振るうとは感心しないな。篠ノ之」

 

 俺はそう言いながら彼女の目を覗き込んで絶対催眠を使う。

 

 男の性欲処理は女性の義務として行わなければならない!

 

「う、うるさいっ。き、貴様もさっさと部屋を……」

 

「部屋を出たいのは山々なんだがね。バスタオル姿の篠ノ之を見たらこんなになっちまったんだ」

 

 俺は膨張したことにより盛り上がったズボンの股間部分を、見せ付けるように腰を突き出した。

 

「――!! な、な、何を見せるんだ貴様は!」

 

「何をって言われてもね。勃ったのはしょうがないだろう。篠ノ之、すまないけど処理してくれよ」

 

 俺は暗示により、彼女の精神上常識となったそれを強要する。この催眠のかけ方なら女子は行為をしてくれる。中学で行った実験で実証済みだ。しかしでけぇ胸だな。おっぱい星人なら確実にノックアウトされそうな胸だ。

 

「……は…………し、しかし……わ、私はしたことがないんだ!!」

 

「そうか、じゃあ俺が初めてってことになるな。優しく教えてやるからしてくれよ」

 

「そ……それは……だが……」

 

「頼むよ。張っちゃってて苦しいんだ。ちゃっちゃとやってくれ」

 

 俺はそう言うと、木刀をぐいっと力任せに奪い、よろっと体勢を崩した箒の手を取り、俺の股間に当てた。

 

「なっ、何をする!」

 

「何って、だから処理だよ処理。手でいいからさ、してくれよ」

 

「し……しかし……」

 

 義務となっても中々踏ん切りがつかないらしい。俺はラチがあかないので、自分でファスナーを下ろしてモノを露出させた。

 

「ひゃあっ!」

 

 なんて声を上げるんだ。

 

「ほら……そのバスタオル姿のままで触ってくれ……。興奮するから」

 

 一枚のバスタオルで隔てられた肌に興奮しつつ、奉仕を強要する。そうだ、もう一つ催眠をかけておこう。

 

 俺が触れる度に俺のことが好きになる!

 

「あっ、やっ、いやぁ」

 

「篠ノ之……いや、箒。お前の手……柔らかくて気持ちいいぞ……」

 

 俺は箒の手を上から抑え、無理矢理俺のモノに触れさせ、刺激させた。

 

「あ……名前を勝手に呼ぶな……手、手も勝手に……そんな、無理矢理」

 

「苗字で呼ばれるのあんまり好きじゃないと思ってな。あと、無理矢理じゃない。ちゃんとしてくれ」

 

 義務だからな。税金を無理矢理納めさせるとか、教育を無理矢理受けさせるとかは言わんだろ。だから無理矢理じゃない(謎理論)。話している間もこすこすと刺激させることにより、モノが更に大きくなった。

 

「それは……あ……おおきく……はぁ……こ、こんな……」

 

「箒のバスタオル姿が魅力的だし、手も柔らかいからな。大きくなるのも当然だ」

 

 俺のモノは自分操作によって、大きく太い。箒の固まった手をほぐし、指がモノに絡みつくようにしてやる。

 

「やっ、やぁ……そんな……」

 

「ほら、箒。握ってくれ……優しく、な?」

 

「あぁぅ……こ、こんな……こんなのがいいのか?」

 

「箒がしてくれるなら何だって最高だよ。こんな可愛い女の子にされたら男は簡単に上り詰めちゃうんだ」

 

 口説きにかかる。

 

「か、かわいいなど…………ほ、本当か?」

 

 こういう誉め言葉を言われ慣れていないのだろう。照れて頬を赤くした。可愛いなぁ。

 

「ああ……もう今でも結構気持ちいいからな。箒の手、いいよ。ずっとしていて欲しいくらいだ」

 

「ちょ、調子に乗るな……。……ど、どうすれば、いい?」

 

 箒の声が震えている。義務となっても羞恥心や恐怖心はそのままだからな。仕方ない。

 

「親指と他の指で輪っかを作ってくれ。それでモノを包み込むんだ。あまり力は入れずにな」

 

「こ、こう……か?」

 

「そうそう。あと、できれば立ったままじゃなくて、床にしゃがみ込んで欲しいな。そして見上げるようにしてくれるともっといいぞ」

 

「う……わ、わかった」

 

 箒が俺の前にひざまずく。

 

「それじゃあ次だ。手を上下に動かしてモノをしごいてくれ。しこしこってな」

 

「ぅ、う……あ……はぁ……んっ」

 

 あの篠ノ之 箒が俺にしてくれている。それだけでも精神的な優越、快感だった。バスタオルだけ羽織っているのもいい。裸を見せないギリギリのライン。布を押し上げる双丘が目に心地よい。

 

「あ……はぁ……はぁ……はぁ……ま、まだか?」

 

「本当はもっと時間がかかるんだけどな、長くやってもらうと箒も嫌だろうから、素早く終わらせよう。少し強めに握って、強くこすってくれ。それと……」

 

 自分操作を使えば射精タイミングも自由自在だ。やろうと思えば一時間でもさせ続けることができるが、それでは箒の精神がもつまい。俺は早々に出してやることにした。

 

「左手が空いているだろう? 左手の指か手のひらを使って先っぽを刺激してくれ。膨らんでいるとこな」

 

「はぁ……はぁ……うぅ、ここを、か……さ、さわる、ぞ……」

 

 箒の手が優しく亀頭を撫でる。

 

「ああ……気持ちいい……箒、そこな。亀頭って言うんだ。男の気持ちいい所だから覚えておくといいぞ」

 

「はぁ……き、とう? ……へ、変な名前だな……こんなところがいいのか……」

 

「んっ、箒、いいぞ、それ…………。なぁ、箒。このまま続ければ俺はイクんだ。絶頂だな。そうすると当然男のモノから精液が出る。射精だ。……で、相談なんだけど、お前に出してぶっかけたいんだ。そうしても……いいか?」

 

 初っ端から凄いお願いをしてみる。

 

「なっ!? そ、そんなのダメだ! か、かけるなんて……」

 

「でも……男はそうすると気持ちいいんだ。頼むよ箒。かけてもいいだろう?」

 

 俺は苦しくてたまらないという顔をしてやる。

 

「うっ、う、……ど、どこに、かけたいんだ」

 

「箒の……顔に、顔にかけたい。顔射したい」

 

「なっ、なあ! そ、それはダメだ! 汚れてしまうではないか!」

 

 シャワーを浴びた直後なのだ。当然である。

 

「ダメ……か? どうしても?」

 

「うぅ、そ、それ以外にして……くれ。すまん」

 

 箒が謝る。自分でやらせているとはいえ、すごい状況だな。それはさておき。

 

「なら、手、手のひらに出したい。出そうになったら両手のひらで受け止めてくれるか?」

 

「手、か……そ、それなら、まぁ……」

 

 実はこれはブラフだ。最初から顔にかけるつもりなんてなかった。もちろん承諾してくれれば喜んでしたが、どうせダメだろうとわかっていた。それなら、最初に大きな抵抗のあることを言い、次にグレードダウンして本命の場所を指定すれば了解してくれるんじゃないかなーと思ったのだ。そしてその企みは成功した。箒の手に出せる。俺は興奮をそのまま解き放った。

 

「あ、イクッ! 出る、出るぞ。箒の手に射精するぞ」

 

「うう、ホントに出すのか? ほ、ホントに私の手に……」

 

「ああ、出す、出る。しゃせい、するっ!」

 

 ドクン、ドクン!

 

 モノの先端から精液がほとばしった。箒の両手のひらを犯すようにかける。

 

 ビュッビュビュッ!

 

「あ……ああ、で、てる。……わたしの、手に……根鳥のが……こ、こんな、びゅくびゅくって、でるんだな……はぁ……す、すごい、な……」

 

 息を乱す箒。エロいぜ。手のひらには大量の白濁が乗っている。

 

「あっ、ああっ。はぁ……はぁ……はぁーっ。ほ、箒の手が気持ちいいからだよ。自分でするより何倍も良かった。凄い出た」

 

「あっあっあっ、ま、まだでる……これが……男の……射精、なのか……」

 

「はぁ、はぁ、ふぅーっ。ああ。気持ち良かった。ありがとうな、箒。こんな俺のこと、してくれて」

 

「か、勘違いするな。義務だから、だ。仕方ないからやってやったのだぞ」

 

「ああ、感謝しているよ……さて」

 

 後始末だな。俺は箒を催眠状態(自意識がない)にすると、ティッシュを使って箒の手を拭った。次に、先程一夏が逃げてから今までの記憶を思い出さないように命令する。最後に、性欲処理が義務という暗示は目の方で消去して、ドアノブに手をかけた。

 

「催眠状態を解除」

 

 部屋を出る直前に催眠状態を解除して処理は終了だ。これで箒の記憶では一夏が逃げたと思った次の瞬間、俺が部屋を出ていた、という風になったはずだ。そして……。

 

(思い出さないように命令した記憶はいつでも思い出させることができる。その時は性欲処理が義務という暗示は消えているから、「何故か根鳥のモノを手でしてあげた」という記憶が蘇ることになる。ふふふ……その時が楽しみだな)

 

 俺は暗躍している自分に酔いながら、暗い楽しみに胸を躍らせていた。




 まさかのエロを行う外道主人公が女体化。あ、心配しなくても女性になってエロをやるつもりはありませんよ。エロは全て男性の体でやりますから。

 そして「遺伝子書き換えて一時的に女性になっている? それ普通にバレねぇ?」とか言わないで下さい。二人目になるにはこうするしかなかったのです。ああ他のSSはいいなぁ。特に理由がないのにISを起動できて。


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☆第2話 セシリア・オルコット

 アンチ・ヘイトタグがあるように、基本的に原作アンチなSSです。……まあ凌辱があるエロSSですからね。
 それと、 序盤はどうしても無理矢理、レイプ(凌辱)が多くなります。後半になれば関係が変化して、同意の元に行為を行うようになります。そういうほんわか状態が好きな方は後半まで待ってね。



 箒に手コキしてもらい大満足の俺は、一人自分にあてがわれた部屋に向かっていた。今ごろは一夏も戻ってきて原作とさほど変わらぬ会話などをしていることだろう。

 

 そして部屋に辿り着いたが……まあ予想通りだな。俺は倉庫か何かを改造して作られた、みすぼらしく荒れた部屋に入った。中を見ると、俺の希望した通りにしてくれたようだ。そう、俺は個室がいい、一夏と一緒の部屋なんて嫌だと願い出て、それが無茶な願いだとわかっていたので、こんな風にちゃんとしていない部屋でもいいと事前に伝えてあったのだ。一応監視カメラや盗聴器が無いかチェックしとくか。絶対催眠で監視しないよう担当者に暗示をかけておいたから、多分無いとは思うけど。がさごそと家捜しした後、俺は部屋の中で腰を下ろし、これから始まる日々のことを思った。

 

 

     §

 

 

 さて、次の日である。朝食は食堂が開く時間を狙って行った。込む時間帯だと見世物になったり一夏と顔を合わせる可能性があるからな。俺は手早く食事を済ませると、教室に向かった。

 

 授業なう。基本的に授業は真面目に受ける気などほとんどない。ただ、指名された時に問題なく答えられるように聞いているだけだ。一応ノートはとるけどな。とるだけで復習などをするつもりは全くない。ノートを提出するとかいう方針の教師がいると厄介だからそうしているだけだ。

 

 そうして放課後になった。くくく、さて動きますかね。

 

 

     §

 

 

 コンコン、部屋のドアをノックすると、しばらくして一人女子が出てきた。一組の女子らしく突然訪問してきた俺を嫌なものを見る目で見ている。こいつだけに聞こえるよう囁く。

 

「オルコットさんに用事があるから一時間ほど席を外してくれ」

 

 絶対催眠。かけられた者は抵抗できずにその通りになる。俺は出て行く女子と入れ違いに部屋に入った。

 

「アラ? 貴方……」

 

 そこにいたのはセシリア・オルコット。金髪縦ロールのお嬢様だ。事前に部屋を調べてきたのだ。

 

「一体何をしに来られたのです?」

 

 セシリアも俺に良い感情を持っていないのだろう。顔を歪めてそう言った。ゾクゾクするぜ。

 

「体の首から下が動かせなくなる。ISの通信・展開を禁ずる。大声を出せなくなる。自殺できなくなる。俺に攻撃することやその意思をもつことを禁ずる」

 

「……何ですって?」

 

 催眠暗示の大判ぶるまいだ。俺は椅子に座ってお茶を飲んでいたセシリアを抱え上げると、ベッドに運び横にする。

 

「な、何をするのです! 離しなさい!」

 

 セシリアは俺に抵抗しようとするが、無駄だよ。今のお前は首から上しか動かせないからな。

 

「悪いねオルコットさん。俺、ちょっと特殊な催眠術を使えるんだよ。それで首から下を動かせなくした。抵抗は無意味だ。」

 

「そ、そんな……」

 

「さて、これから君をレイプさせてもらう。体の動きは封じてあるから抵抗は無意味だ」

 

 レイプ、という単語を使うと、彼女はみるみるうちに動揺しはじめた。

 

「な、何を馬鹿なことを……これを解きなさい!」

 

「解きなさい? まだ自分の立場がわかっていないようだなあんたは」

 

 俺はそう言うとセシリアに現実を教える為、制服の上着を脱がしてやった。つつましいブラジャーがあらわになる。

 

「やめなさい! こ、このようなこと、オルコット家の当主として許しませんよ!」

 

「許すとか許さないとか関係ないね。俺は自分の好きに動くだけだ」

 

 絶対催眠を使えばセシリアの体を自由にできる。感度を上げてやったり痛みを中和してやったりとかな。だが今回はそれを行うつもりはなかった。セシリアには生のレイプを受けさせてやりたかった。男を蔑むこの女を、気がすむまでレイプしてやりたかった。

 

「くくっ、いい胸してるじゃないか? え? セシリア」

 

「軽々しく私の名を呼ばないで! さ、触らないで!」

 

「レイプするんだ。触らなくてどうするよ」

 

 俺はセシリアの胸を乱暴に揉んだ。

 

「い、痛っ、や、やめなさい。いい加減に……!」

 

「いい加減に……なんだ? 首から下が動かせないセシリアさんよ?」

 

 俺はブラジャーを上にずり上げてセシリアの胸をさらしてやった。

 

「きゃあっ! いやっ!」

 

「ははは、胸を晒されているのに隠すこともできないじゃないか。そのザマで何をどうこうするつもりなんだ?」

 

「こ、このような恥辱……卑怯者! 恥を知りなさい!!」

 

「そうそう。俺は卑怯なレイプ魔だよ。そしてそんな奴に今からあんたは犯されるんだ」

 

 俺はセシリアの股間をスカートの上からガッと掴んだ。

 

「なっ、なんてところを!」

 

 スカートを捲り上げショーツをあらわにさせると、ショーツの上からその土手を撫でる。

 

「品の良いお嬢様の割にここは随分土手高じゃないか」

 

「やっぁ、いやぁ!!」

 

 ショーツも邪魔だ。脚の先にずり下げて脱がしてやる。

 

「いっいやぁ! 見ないで、見ないでぇぇぇ!!」

 

 晒されたそこには綺麗な縦筋と金色の草むらがあった。俺は陰唇をぱっくりと割開くと、処女膜の存在を確かめた。

 

「よしよし。確かに処女だな。これから俺が奪ってやるからな。さ・て、それじゃあ早速犯させてもらおうかな」

 

 そう言うと、俺はズボンの前を開いて勃起したペニスを取り出した。

 

「ひっ!! な、なんですの、それは!?」

 

「お嬢様は見るのも初めてか? これが男のペニスだよ。これからあんたの体の中に入るんだ」

 

 高慢で高飛車なセシリアを犯せると思うと興奮し、バキバキに勃起していた。

 

「そ、それが……わたくしに? 嘘! 嘘ですわ! そんなの……!」

 

「全く濡れていないが知ったこっちゃない。このまま突っ込ませてもらうぜ」

 

 俺は乾燥した秘裂に亀頭をあてがうと、力任せに腰を前進させた。

 

 めりめりめりっ!

 

 肉と肉がこすれ合い、片方が裂けるような音が聞こえた気がした。

 

「いっ! いた、い! やめて! やめて! やめてぇぇぇぇ!!」

 

「男を見下していた罰だ! せいぜい嫌っていた男に犯される屈辱に身を焦がすんだな!」

 

 ぶつんっ!!

 

 俺のペニスがセシリアの中に収まった。といっても大きな俺のモノは、全体の八割ほどしか入っていないが。少し大きく設定しすぎたか。セシリアには地獄の痛みと苦しみだろうな。知らんけど。

 

「入ったぞ。俺のペニスがセシリアのヴァギナに入った。これで処女じゃなくなったな、セシリア?」

 

「いたいぃ……うっ、うっうっ。…………いやぁ、わたくしの初めてがこんな男に」

 

「それじゃ動くぞ。セシリアのマンコ肉で俺のチンポしごかせてもらうぞ」

 

 ずっずっ、ずぶ……。

 

 俺は純潔じゃなくなったばかりの秘穴を犯し始めた。

 

(つってもな、今日は犯すのが目的だったからそんなに長く中を楽しむつもりは無いんだよな。我慢せず出したくなった時に出すか)

 

 純潔を奪ったというのに全く恥じていない俺は、そんなことを考えていた。

 

 ずっずっずっ。

 

「い、痛い。痛い。やめ、て……」

 

 セシリアは両の瞳から涙を流していた。純潔を奪われた涙……俺にとってはただの甘露だ。俺は顔を伸ばすと涙を舐め取り、キスしてやった。

 

「!? いっ、嫌!! やめて!」

 

「ハハハ、これでセシリアのファースト・キスと初体験の相手は俺になった訳だ。どうだ? 心底見下していた男に犯された感想は? 最低の気分だろ?」

 

 セシリアは何一つ反論できないまま、唇をかみ締めて痛みに耐えていた。そんな彼女をズンズンと犯す。しばらくして、

 

「ん……そろそろ出そうだな。このまま中で出すぞ」

 

「……?」

 

 何事かわかっていない様子だ。なので教えてやることにした。

 

「出るんだよ。男のザーメンが、精液がセシリアの中、子宮にどっぴゅんどぴゅん出るんだよ」

 

「ザー、メン? せいえき? ……っ! ま、まさか貴方!」

 

「そうだよ! セシリアの子宮に子種を全部注ぎ込むのさ! 運が悪ければ赤ん坊ができてあんたはおしまいだ!」

 

「いやああああああああ!!」

 

 泣き叫び顔を振り乱すセシリア。その表情がとどめになった。

 

 ドクッドクッドクン!! ビュクビュク!!

 

 俺は宣言通り全てセシリアの中に出して注いでやった。

 

「やああああ! いやぁぁぁぁああ!!」

 

 出ているのがわかるのだろう。半狂乱になって叫ぶ。

 

「うっ、くっ、ふぅーっ。ああ、出してやったぜ。全部な」

 

「ゃぁぁ、ぁぁぁ」

 

 セシリアはもう言葉もない様子だった。俺はセシリアの中から肉棒を取り出すと、最低限の後始末だけを行った。

 

「そんじゃ俺はこれで。妊娠してないといいな、セシリアちゃんよ」

 

「うっ、ぅっ、どうして、どうしてわたくしがこんな目に…………」

 

 俺はその場から去ると見せかけて、セシリアを催眠状態にすると、先程かけた催眠の一部を解除し、続けてここ一時間の記憶を思い出せないように暗示をかけた。但しある条件を満たした時にその記憶がよみがえるようにも暗示させておく。セシリアにはまだまだ地獄を見てもらわないといけない。なので、本来ならあまりしたくなかった記憶に関する暗示をしたのだ。一夏に惚れた後この記憶を思い出させて絶望させてやる。俺はまたドアから部屋の外に出る直前にセシリアの催眠状態を解除してやった。

 

 IS学園に入ったらやりたかったこと、まだ一夏との模擬戦を行っておらず高飛車なままのセシリアを犯す。それを達成した俺は充実感で一杯になったのに満足して、自分の部屋へ戻った。

 

 




 今週の禁句:レイプなんて緊急の時になれば、母国語になるんじゃない?


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☆第3話 篠ノ之 箒2

 このSSは基本主人公視点で進めます。一応、最終話の後に一夏視点の話を一話。女性視点の話(二人分)を三話用意しています。

 また、感想で厳しく指摘されたので、主人公の漢字を変更し、「寝取」→「根鳥」としました。読みはそのままです。1話と2話でも修正してあります。


 セシリアとの決闘が決まったというのに、ISの訓練をするのでもなく剣道の稽古だけをやっている一夏と箒を冷めた目で見ていた。それだけじゃなんなので、箒と目を合わせて催眠暗示をかける。

 

 夜、俺の部屋に来い!

 

 催眠をかけると俺は無駄な時間をなくすべく、その場を立ち去った。

 

 

     §

 

 

 夜になった。暗示通り箒は俺の部屋にやってきた。トントンとドアをノックする音を聞いて、俺はドアを開けた。

 

「…………」

 

「いらっしゃい。何の用だ?」

 

「いや……用というほどのことでも……」

 

 箒は何故自分がこの部屋を訪れたかわからないという顔をしている。そりゃ暗示かけただけだからな。

 

「篠ノ之。俺、実は催眠術を使えるんだよね。例えば、『首から下を動かすな』って命令すると、その通りになる」

 

「…………!? ほ、ホントだ。体が動かん……」

 

 俺は毎度ちゃんとかかった催眠に満足すると、本題に入った。

 

「それじゃあ、夜中に男の部屋に来るということがどういうことなのか、教えてあげよう」

 

 俺は箒の体を担ぐとベッドに寝かせた。

 

「なっ何をする! やめろ!」

 

 おっと、大声も封じておかないとな。俺は声を出して再度催眠をかけた。

 

「篠ノ之。入学初日に俺と織斑が部屋に来た時のことを覚えてる? 君がシャワーを浴びた後のバスタオル姿で出てきた時のこと」

 

 俺は軽く水を向けてやる。

 

「…………」

 

 箒は顔を赤くしている。バスタオル姿を見られたことを恥じているのだろう。

 

「それじゃ命令。その時起きたことを思い出せるようになる……さて、思い出したかな? あの時俺にしたことを」

 

「…………!? え! な、何故!?」

 

 思い出した、な。ふふふ。不思議がってやがる。記憶を取り戻したからといって、目を合わせてかけられた絶対催眠は、その内容がかけられた本人にもわからないという利点がある。

 

「あの時は篠ノ之……箒に手でしてもらったんだよな。で、今回は俺の部屋に来た訳だけど、あの時と同じかそれ以上のことをして欲しいんだよね」

 

「ふ、ふざけるな! わ、私は……」

 

 さて、と俺はベッドに横たわった箒のスカートをめくり上げると、ショーツに触れてやった。

 

「な、何を!」

 

 そのままショーツも剥ぎ取ってやる。

 

「さっき首から下は動かすなと命令したから体を動かせないんだよ。女子剣道日本一になった箒といえど、体が動かなきゃどうしようもないだろ?」

 

 そしてその部分を見てやる。

 

「ひっ! 嫌! やめろっ! 見るなぁ!」

 

「だからな? 俺は箒に何をしようが自由なんだよ」

 

 そう言いながら俺はズボンとパンツを脱いで下半身をさらけ出してやった。モノは完全に勃起している。

 

「!? なっ何を脱いでるんだ! そ、そんなもの早くしまえ!!」

 

「だから、俺はこういうことをすることもできる」

 

 俺はベッドに膝立ちになると、箒の下腹部に肉棒を乗せてやった。

 

「ひゃあっ! やっやだ! やめろぉっ!」

 

「俺がこのまま箒をレイプしたいっていったら、どうする?」

 

「レイ、プ? …………いやだっ! 放せっ! どけっ!」

 

 レイプという単語に顔から血の気がサァーっと引いていく箒。俺はそのまま箒の気がすむまで待ってやった。

 

「…………はぁ、はぁ、はぁ……何故、体が、……はぁ、うぅっ、嫌だ。それをどけろっ!」

 

 箒は下腹部に乗せられたペニスの感触が嫌らしい。

 

「一つ一つ説明してやるか。俺は催眠術師。箒の首から下を動かせなくした。箒は下着を剥ぎ取られて下半身はスカートだけ。俺は下半身を露出して箒と下半身を密着させている。俺は箒を自由にレイプできる。……これが現在の状態だよ」

 

「ひっく、嫌、いやぁ」

 

 あらら、泣き出しちゃったよ。可哀相に。俺は箒の顔に自分のそれをよせると、涙を舐めとってやった。箒は顔を近づけられたので「ひっ」と悲鳴を上げた。

 

「そこで提案だ。もし今ここで、箒が奉仕してくれたら、俺は箒をレイプしないであげる」

 

 最低の論理。しかし箒は従うしかない。

 

「ほう、し……なんだ、それは……」

 

「記憶が戻ったんならわかるだろ。あの時手でしたみたいに箒の体で俺のモノ、チンポをしごくんだよ」

 

「…………いや、だ。そんなの、嫌だ」

 

「そっかわかった。それじゃレイプするわ」

 

 俺は宣言すると箒の秘裂にペニスの先っぽを触れさせて、これみよがしに犯してやる、という体勢をとった。

 

「いやあああああ! やだ! やだ! やめろぉ!」

 

 首を振るしかできないが、懸命にそれをして拒否の意思を表す箒。俺はひとしきり、箒の思うままにさせてやった。

 

「……はぁ……はぁ……はぁ」

 

「抵抗は無意味だってわかったか? さてそれじゃもう一度現状を説明しよう。俺は箒に奉仕してもらって気持ち良くなりたい。箒は奉仕が嫌だ。奉仕が嫌ならレイプして気持ち良くなるしかない。これが今の俺達、そんでここからは交渉だ。箒、レイプされるのは嫌だろう? 好きでもない男とセックスするなんて嫌だろう? それじゃあ奉仕しろよ。この前手で奉仕してくれたみたいに、セックスじゃない行為をすれば、レイプするのだけは勘弁してやるから」

 

 いやぁ。それにしても男(俺)にとって都合のいい話だなぁ。外道ですまんね。

 

「…………………………………………」

 

 箒はしばらく考え込んでいた。その間も俺は自分の肉棒に手を当てて秘裂を亀頭でなぞったりしてた。箒はレイプされるのではないかとビクビクしていた。

 

「……とに」

 

「ん? 何だって? 良く聞こえなかった。もう少し大きい声で頼む」

 

「本当に、レイプ、しないでくれるのか」

 

「約束は守るよ。奉仕してくれたらレイプしない。絶対だ」

 

「…………それ、なら……る」

 

「え? ハッキリ言ってくれ!」

 

「ほうし! する……嫌だけど、レイプされないなら……」

 

「そうか! 嬉しいなぁ。箒が奉仕してくれるのか、それじゃ命令。『上半身だけ動かして良い』これで腰から上が動くようになったぞ」

 

「!? ………………!!」

 

 箒は両手が自由になると、それで体の向きを変えてずりずりとドアの方向に動こうとした。俺はそんな箒の髪の毛を掴むとぐいっと顔をこちらに向けさせた。

 

「おい。おかしいな。俺は箒に奉仕してもらえると思ったんだけど? 今のは何だ? もしかして……逃げようとしたのか? 約束を破ろうとしたのか? 仕方ないな、やっぱレイプするしかないか」

 

 俺はそう言って箒の膣穴に亀頭をねじ入れようとした。

 

「っ! いっやああああああ!! やめて、やめてぇ!!」

 

 もう一度髪の毛を掴み、顔を近づけた。

 

「約束を破ろうとしたのは箒だろ? 何拒否しようとしているんだよ? それともやっぱり奉仕する気になったか? 本当に奉仕するつもりならもう一回そう言え。十秒たっても言わなかったらレイプだ」

 

「ごめんなさい! ごめんなさぃぃ! する、するから。奉仕、します。だから」

 

「そっか、奉仕するのか。ごめんな箒。乱暴なことをして。でも言うことを聞いてくれれば優しくしてやるから」

 

 俺はそう言って頭を撫でてやる。この前かけた催眠は継続中だ。俺に触れる度に俺が好きになる。ついでに目を合わせて催眠をかける。

 

 俺のことを直接的・間接的に攻撃することと、その意思を持つことを禁ずる!

 

 これで噛みつかれたりもしなくなった。

 

「…………」

 

「さて、それじゃあ奉仕してもらおうかな」

 

「わ、かった」

 

 箒は怒られやしないかと、ひやひやしながら、俺のモノに手を伸ばす。

 

「ああっと、手はこの間してくれたからいいや。他の所を使ってくれ」

 

「ほかの、ところ?」

 

 箒はこういう知識がないのか。女の子は耳年増だっていうけどな。

 

「口を、使ってくれ。フェラチオしてくれ」

 

「!? な、な、なぁっ!」

 

 驚いてる驚いてる。

 

「その様子じゃやり方とか単語は知っていたみたいだな。じゃあやってくれ」

 

「そ、そんなの嫌だ! 私は手ですると思ったから……」

 

「約束は奉仕をすること、だ。手でするだけ、という約束じゃないぞ。勘違いしたんだな、箒」

 

「嫌だ! いやぁっ!」

 

「そっか。そんなに嫌なのか。じゃあ箒のマンコに突っ込んで気持ち良くなるしかないな」

 

 俺はそういうと再度箒を押し倒した。

 

「ほら、箒。わかるか? 俺のモノがお前のアソコに当たってるのが」

 

「……いやぁ」

 

「箒が口でするの嫌だって言うからな。そしたらやっぱりレイプしかないだろ……申し訳無いなぁ。箒は織斑のことが好きなのに。幼馴染なんだろ? ずっと好きだったんだろ? あいつに純潔を捧げられなくなっちゃうなぁ。可哀相に」

 

「っ! 一夏……一夏ぁ……たすけて」

 

「さて、それじゃレイプしますかね」

 

 何度目になるかわからないが、縦筋に亀頭を触れさせる。

 

「…………ひっく、うっ、うぅっ、うぇぇっ、やり、ます……」

 

「ん? 何をだ?」

 

「……………………くちで、します。ふぇらちお、しますから……れいぷ、しないで…………」

 

 ついに箒にフェラさせると宣言させたぞ。いやぁ長かったな。催眠でさせてもいいんじゃない? という意見もあるだろうが却下だ。女に自分からやらせるからいいんじゃないか!

 

「そっか、箒、してくれるのか。ならレイプは取りやめだな。…………そういや箒、お前はキスってしたことあるのか?」

 

「………………ありま、せん……」

 

 俺の質問に素直に答えるようになった箒。興奮するね!

 

「それじゃあこのままいくと箒のファースト・キスは俺のチンポってことになるのか。それは可哀相だなぁ」

 

 箒の顔に近づく。……そのままキスをした。唇と唇を合わせる。

 

「んっ! んーっ!!」

 

「…………ん。んっ……ぷはぁ」

 

「な、なんで……わたし、いやぁ」

 

「キスは約束の中に入ってなかったからな。するともしないとも言ってなかった。だからした。ファースト・キスよりファースト・フェラの方が先になるなんて嫌だったろう?」

 

「いや、いや……一夏、一夏」

 

「織斑とファースト・キスするのが夢だったんだろ? 俺になっちゃって可哀相にな。でもレイプはしないから安心しなよ」

 

 ……精神的にはレイプされているも同然だけどな! 俺は箒を床に座らせると、自分はベッドに腰掛けた。俺の下半身はまだ露出したままなので、箒の顔の前にペニスがある姿勢になった。

 

「うっ、い、嫌……」

 

「ほら箒、嫌じゃなくてちゃんと見るんだ。これからお前が奉仕するモノだからな。それともやっぱりレイプの方がいいか? 口を汚されるよりマンコを汚される方がいいのか?」

 

「いや、だ。れいぷは、しないって……」

 

「箒が奉仕してくれたら、だよ。奉仕してくれないのか?」

 

「うっ、うっ、こんな、いやぁ」

 

 箒はこわごわとペニスに手を伸ばす。そしてモノを掴んだ。

 

「うぅ、生暖かい、嫌ぁ」

 

「嫌だ嫌だ言ってないでさっさとしてくれよ」

 

「で、でも……私、やり方が」

 

「わからないのか?」

 

 コクンと頷く箒。よっしゃ、それじゃ一から仕込んでやるぜ!

 

「それじゃあ俺が指示を出すから全部その通りにやってくれ。それならできるだろ? まずは、優しくチンポにキスするんだ。場所はどこでもいい」

 

「キ、ス……やだ。したく、ない……」

 

「そっかしたくないのか。じゃあやっぱりレイプを」

 

「ぅぅぅ。やり、ます。キス、します」

 

 少しずつペニスに顔を寄せる箒。

 

「……く、……どうして、こんなこと……んっ」

 

 箒の唇がペニスに触れた。竿の部分にキスしてくれている。

 

「……はぁ。これ、で、いいんだろう」

 

「ん? 誰が一回でいいなんて言った? 何度もするんだよ」

 

 俺は箒の頭を掴むと股間に引き寄せた。

 

「やぁっ! いやだ! こんなこともう嫌だ!」

 

「…………どうやら箒は俺が本気だってわからないみたいだな。もう決めた、レイプするわ」

 

 俺は床に箒を押し倒すと半分本気で秘穴に亀頭だけをねじ込んだ。

 

「っあ! やだ、やだ! やめて、やめてくれ! いやぁ!」

 

「知るかよ。いつまでも煮え切らない態度しやがって。口でしてくれないならレイプするしかないだろ」

 

 俺はそう言って亀頭をぐりぐりと全く濡れていない穴に入れた。

 

「ほうら、先っぽだけだけど、俺のチンポが箒のマンコに入ったぞ。もう少し進めば処女膜も破けるからな。箒は処女じゃなくなるな」

 

「いやあああああ!! やめてええええ!」

 

 俺は騒ぐ箒の口をキスして塞いだ。

 

「んっぅうう!!」

 

「ぷは、さて、箒。約束を、もう一度だけ言ってやろうか。これが本当に最後のチャンスだぞ。箒は奉仕をするのか? 口で奉仕してくれるのか? フェラチオしてくれるのか? それともレイプされたいのか?」

 

「……………………ぁ。………………しま、す。奉仕、します。だからレイプは……」

 

「うーん、でもな。もう何回も箒には裏切られているからな。それにこのまま腰を進めれば俺は気持ち良くなれるんだよ。箒は俺が腰を進めるよりもチンポを気持ち良くしてくれるのか? 喜んで奉仕してくれるのか?」

 

「れい、ぷは、レイプは、嫌です。奉仕します。本気で、しますから……レイプしないで……」

 

「……わかった。最後のチャンスをやろう。フェラチオしてみな。もし途中で止まったり嫌がったりしたら即レイプするから。その時はもう言い訳は聞かないぞ。それぐらいの覚悟でしてくれるんだよな?」

 

「は、い……します。ひっ、本気で、します。……ぅぅ」

 

「ホントは泣くのも駄目にしたいところだけど、特別に勘弁してやるよ」

 

 俺はそう言ってまた涙を舐める。流れるように三度目のキスをした。こんどは抵抗しなかった。

 

「んっ、ちゅっ……キス、嫌がらないな。偉いぞ、箒」

 

 体勢をさっきの状態に戻す。

 

「それじゃあさっきの続きだ。チンポにキスをしろ。何度もだ。それも同じ所にじゃなくて色々な場所にするんだ」

 

「はい……ちゅ……ちゅっ」

 

 箒がペニスにキスをする。気の強い武士娘の唇を犯している。俺は興奮が高まるのを感じた。

 

「ちゅ……ちゅ……んっ……んんっ」

 

 指示通り亀頭やくびれ、裏筋などにもキスの雨を振らせる箒。どうやら今回は本気のようだ。

 

「よし、じゃあ次だ。舌を口の外に出せ。そしてレロレロとモノを舐めるんだ。色んな所をな」

 

「……………………れ、ろ……れろ……れる……れろれろ……ちゅっ」

 

 抵抗せずペニスを舐める箒。俺はしばらく、その状態を維持することにした。

 

「んちゅ、れろ……ちゅ……はぁ……んむ……ちゅ……? な、何か出てきた、ぞ」

 

 尿道口から先走りが溢れてきた。

 

「それはな、先走りとか我慢汁っていうやつでな。精液とは違うものなんだが、男が気持ちよくなると出てくるんだ。箒、それを舌で舐めとってくれ。先っぽの割れ目に吸いついて、吸い出してくれてもいいぞ」

 

「……れる……れろ……ぷはぁっ……んっ……ちゅう……ちゅちゅう」

 

 箒は最初顔をしかめながら舐めていたが、流れ出る量が多いので吸う方に切り替えたらしい。先走りが何かという知識もないから嫌悪感も少ないのだろうか? いやそんな馬鹿な。

 

「……ちゅっ……ちゅっ……んちゅう……」

 

 箒が上目遣いにこちらを見た。

 

「ん? どうした? 何か言いたいことがあるのか?」

 

「…………」

 

「怒らないから言ってみな」

 

「あ、の……い、いつまで、すれば……」

 

「ああなるほど。それはな。俺が気持ち良くなってイクまでだ」

 

「い、く……?」

 

「この前のことは覚えているだろ。気持ち良さが最高になる、絶頂に達することをイクって言うんだよ。そしたら前みたいに精液が出る。出たら終わりだ」

 

「どう、すれ、ば」

 

「うーん、舐めてくれているだけでも随分気持ちいいけど、これじゃあ多分数十分とかそれぐらい時間がかかるだろうな。箒。フェラチオのもう一つの方を頼む」

 

「もう一つ?」

 

 わからないらしい。知識がないと一々指示せねばならず面倒だが、逆に俺色に染めることができると考えよう。

 

「俺のモノを口の中に含むんだ。パクッと咥えるんだよ」

 

「!? そ、そんな……」

 

「嫌か?」

 

「……………………」

 

 沈黙。嫌がるだけでもレイプすると言っているから、これは正しい態度だ。

 

「今も唇と舌を触れさせているだろ? それが口の中になるだけだよ。どうしても嫌だって言うなら仕方ないけどな」

 

「………………はぁ……はぁ……はぁ……は、むっ」

 

 咥えた! 箒が俺のモノを咥えたぞ!

 

「………………」

 

 おっと、どうすればいいかわからないらしい。指示してやろう。

 

「口の中に含んだまま、舌を使うんだ。モノの下側なら舐めることができるだろ? さきっぽの膨らんでたところをくるくると舐めてもいいな。あと、歯は絶対に立てるなよ。噛むのも駄目だ」

 

 口の中での舌使いを教える。歯は立てるなと言わなくても、俺を攻撃することは催眠でできないから元からしないんだけどね。

 

「んっ……ちゅる……じゅるる……れろれろ……ちゅぱっ……ちゅぽっ」

 

 箒が俺のモノを舐める。視界も箒のひょっとこ顔が見られて最高だ。

 

「ちゅぷ、ちゅぷ……ちゅぱ……じゅずず……れろんっ……ぷはぁっ」

 

 苦しいのか、箒が一度口の中から出す。

 

「はぁ……はぁ……箒、亀頭の先っぽ、先走りが漏れてる穴があるだろう? そこもペロペロ舐めてくれ」

 

「う……わか、った。…………れる……はぁっ……れろお……んちゅっ……ちゅぷ……これでいいのか?」

 

「ああ、いいぞ箒。箒の舌、とっても気持ちいいぞ」

 

 誉めると同時に頭を撫でる。好感度も、今は最低だろうが少しでも好きになってもらう。

 

「それじゃもう一度咥えてくれ。こんどは口を使った奉仕の仕方を教える」

 

 箒は黙って頷いた。大きく口を開けて咥える。

 

「はぁむっ」

 

「まず、口の中に唾液を溜めるんだ。そしたら頭を前後に振って口の中の粘膜でモノをしごくんだ。頬っぺたの内側にこすりつけたりもしていいぞ」

 

「…………んっ……んっ…………んんっ……」

 

「いいぞ……そのまま舌も使ってくれればなお良しだ」

 

「…………んっ……ちゅる……ちゅぱ」

 

 くちゅ、くちゅ、くちゃ。

 

 部屋の中には箒の口から洩れるいやらしい音が響いていた。

 

「うぐっ……んくっ……、ん、んんっ」

 

 俺のペニスを大きく喉元まで入れてから、ゆっくりと手前に戻す。もどかしい快感。だが箒が一生懸命にしてくれているのだ。我慢だ我慢。ヌメリと纏わりつくような感触と、言いようのない圧迫感が、快感となって俺を襲ってくる。

 

「あっん……ちゅぷ……じゅぷ……」

 

 指示した通り先端部分を重点的に、亀頭の周りに舌を突き出してレロレロと回すように動かして刺激してきた。鈴口も、舌がぬめぬめと何度もなぞり、その度にピリピリッとした快感が俺の体に走ってくる。俺は箒の頭や頬を撫でてやった。耳たぶや髪も触る。ちょっとした愛撫だ。

 

「うん? う、うっうん……ふ、ふぁあん。……んっ……んうン……」

 

 箒の顔が次第に紅潮してきた。そしてなんと俺の手のひらに自分から頬をくっつけてきた。撫でられるのが気持ちいいのだろうか? すると、箒は先ほどよりハードなディープスロートを始めた。

 

「ちゅ……ちゅぷ……ちゅ……。んぐっ……にちゅ、んーぅ、ふぅぅうう……」

 

 じゅぷぷっといやらしい音が強く響く。俺のペニスはバキバキに硬くなり、箒の口の中でそそり立つ。ペニスの先端からは、我慢汁がヌルヌルと箒の口の中へにじみ出していた。

 

「あっ……あっあン……うっうン」

 

 それでも箒の暖かな口は俺のペニスを咥え放さない。そのままディープスロートを続けた。

 

「ん、んん、んく……ぷぁっ、んふ……じゅずず……ぢゅるるる」

 

 下品な音を立てて口淫する箒。俺も本気で興奮してきた。

 

「ちゅぷ……んぐっ……あうふっ……じゅびゅ……んんっくっ……あふ、あぅ……くっ」

 

 箒のたっぷり出ている唾液と、俺の我慢汁が混ざり合い、粘り気の強い潤滑液となって、俺のペニス全体をしっとりと刺激してくる。えもいわれぬ快感にうめく。

 

「んんっ……んっ! んぐ……あふ、あふぅ……あぁ……んくっ」

 

 箒は赤くした顔を激しく前後に振り、より勢いある刺激にしようとしている。

 

「ん……ぢゅるぅ……じゅるる……ずじゅず……ぢゅぱっ」

 

 俺はそろそろ限界が近づいていた。

 

「箒……そろそろイキそうだ……精液が出るぞ……」

 

「んっふぅ……ぉぅ……ぢゅるるっ…………ぷはっっ! ど、どうすれば……いい?」

 

 俺は少し図々しいお願いをしてみた。

 

「このまま箒の口の中に出したい。それが駄目なら前提案したように顔に出したいな」

 

「――!! そ、そんな……」

 

「嫌か?」

 

「く、口の中は嫌だ……」

 

 そりゃ嫌だろうなぁ。初フェラで口内射精なんて。

 

「か、顔も嫌だけど……しないと、レイプするのだろう?」

 

 そこまでは思っていない。最悪手でもいいと思っていたが……これは、押せば落ちるぞ。

 

「顔に出したい。箒の顔にかけて、気持ち良くなりたい」

 

 ストレートに自分の希望を伝える。

 

「ゎ、かった。か、かおで……受け止めてやる。だから、レイプは……」

 

「うん。それじゃイクまでしゃぶってくれ」

 

 俺はペニスを前に突き出す。

 

「んっ……じゅぽ……じゅぽっ、んはぁ、じゅるるル……じゅる、じゅぽっ」

 

 激しく首を上下に振る箒。覚悟を決めたようだ。

 

「んっ、箒、出るっ! 出すぞっ!」

 

 俺は箒に声をかけると素早く引き抜いて、箒の顔の前で肉棒をしごいた。

 

 どぴゅ、どぴゅっ! どぴゅ……どくんどくん……。

 

 肉棒の先っぽから射出された精液が箒の顔を彩る。箒の顔を、汚していく。

 

「うっ! あっ、ううン……ぐっ!」

 

「はぁ、っはぁ、出てる。箒の顔に、顔射してるっ」

 

 俺は全ての精液が出尽くすまで、肉棒をしごいた。うぉおおお。箒の顔にぶっかけてる。すげぇ気持ちいい――。……………………。そうして少しばかり時間が流れた。俺はティッシュで箒の顔を拭いてやったが、まだして欲しいことがあった。

 

「箒、顔の精液は全部拭き取ったけど……俺のモノにまだついているんだ。舌で舐めとってくれないか?」

 

「……う、ぅっ」

 

「嫌か?」

 

「………………~~!! す、すればいいのだろう!」

 

 箒はやけになったようにそう言うと、お掃除フェラを開始した。

 

「んふ……ん、っ」

 

 舌先が、いきなり亀頭に触れた。

 

「んはぁ……んっ、ん……ふぅ……んぐっ……んふぅっ……んうっ……んんうっ」

 

「箒……してくれて嬉しいよ……全部舐めとったら終わりにするからな……」

 

「んんっ……んぐっ……ん、んん……っはあぁっ……!!」

 

 舐めるだけでいいといったのだが、再度口の中に咥えてくれた。口の中でするのが気に入ったのか?

 

「んっ……んぐっ……はむっ……。んふぅ、ん、んっ、んっ、んふぅうっ!」

 

 箒はそうして全ての精液を舐めとると、大きく息を吐いた。

 

「はぁーっ、はぁーっ。……ふぅ……ふぅ」

 

「箒、ありがとう。凄い気持ち良かったよ」

 

 

     §

 

 

 部屋を出たいと言う箒に、催眠をかけた。

 

 一週間に一度はこの部屋を訪れること。

 

 俺との間で行った性行為と、俺の催眠能力は誰にも伝えては駄目で、一人でいる時も録音や文字で記録するなどの行為も一切禁止。

 

 人前で俺との性行為に関する思考・感情を基にした行動をとってはならない。

 

 この三つの催眠暗示をかけた。これで箒はこの俺との行為を誰にも伝えることができなくなったし、人前で俺を睨みつけたり、俺の信用を落とすように言いふらしたりもできなくなった。そして……。

 

「い、一週間に一度、ここへ来いだと!?」

 

「そう。ホントは毎日でもしてもらいたいくらいだけど、それじゃ箒がもたないだろうから、一週間に一度来てくれるだけでいいよ」

 

「こ、今回だけじゃないのか!?」

 

「誰もそんな約束してないよ。俺がした約束は、奉仕してくれればレイプしないってだけだから」

 

「そ、そんな…………これからも、あんな、ことを。う、うぐぐっ」

 

「楽しみに待っているよ。箒」

 

 何度も奉仕させて、俺の精の味を覚えさせてやるからな!

 

 




 いやぁ、実に外道だ。ほのぼのレイプが好きな私ですが、序盤は結構きつい凌辱になります。中盤から後半になれば女性達も堕ちて、自分から望んで奉仕したり体を開いたりしてくれますけどね。ほのぼのした関係が好きな方はもう少しお待ち下さい。


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☆第4話 篠ノ之 箒3

 コードギアスから見てくださっている方にわかりやすく違いを説明しましょう。コードギアスがストーリー40%、エロ60%だとしたら、この作品はストーリー5%、エロ95%です。ほぼストーリーはありません。エロ尽くしです。


「一夏、先に行くなら行くで……」

 

「あ、箒。いや、根鳥と会ったからさ」

 

 今日は一夏とセシリアの決闘の日である。俺は一夏と一緒に食堂に来ていた。そこに箒が現れた。くくく、セシリアと違って記憶を消すんじゃなく、他人に伝えることを禁止したから、俺と行った行為は全て覚えているのだ。ほぼレイプと言っていいようなあんな体験をしながら、他人に相談できず一人煩悶する日々……普通なら精神がやられてしまうだろう。まあ本当に参ってしまったなら対処するがね。しかし箒が一人で恐怖に震えたり身悶えていると思うと興奮するぜ。へへっ。

 

「織斑は中華ドレッシングか。俺はこの”白くてトロトロの”フレンチドレッシングにしようかな」

 

 視線を箒に向ける。むふふふ。

 

「……私はこの”サラサラ”和風ドレッシングにする」

 

 三人で食事をする。

 

「それで? 一週間剣道の稽古ばかりでISの勉強や訓練をしなかった今の気持ちはどうだ?」

 

「……やっぱ、なんか間違った気がしてる……」

 

「…………」

 

 そりゃそうだろうよ。

 

 

     §

 

 

 さて、いよいよ一夏の専用機が搬入される段になった訳だが。

 

「……来ないな」

 

「ああ……」

 

 専用機が来ません。現在の場所は対戦が行われる第三アリーナのAピットである。

 

「そういや、根鳥は専用機ってもらえないのか?」

 

「申請時に訓練機を優先的に割り振ることでIS学園と話がついてる。考えてもみろ、今は二人だけだが、これから三人四人と見つかるかも知れないんだぞ。そいつら全員に専用機を割り振るのか? 男ってだけで? それは無茶だろ。どこかで区切りはつけなきゃならない。それが一人目と二人目の間だったってだけさ」

 

「そっか、なるほど」

 

「まあ俺は自己紹介の時にした宣言通り、訓練も研究用のデータ取りも最低限度しかやるつもりはないけどな」

 

「本気だったのか……」

 

 本気じゃないと思ってたのか?

 

「俺は将来ISと関係無い道に進むから、この学園にいることの九割くらいは無駄なんだよ」

 

「でもさ……」

 

 一夏が何かを言おうとした時に専用機・白式が搬入された。

 

「行ってくる」

 

 一夏はカッコつけて飛んでいった。盛大な自爆をして負けるとも知らずに。

 

「篠ノ之はどっちが勝つと思う?」

 

「……無論一夏だ。私が直々に鍛えたのだ。負ける訳がない」

 

 箒は俺と話すのも嫌だろうが、第三者である千冬さんと山田先生がいるので、態度を変えられない。

 

「俺は逆、織斑が負けると踏んでいる。オルコットさんが『勝つ』んじゃなくて、織斑が『負ける』」

 

「ふん、見ていろ」

 

 ああ、見ているよ。奴の盛大な自爆っぷりをな。そしてどうかセシリアに惚れられてくれ。そうなりゃセシリアを奪う楽しみも増えるというものだ。

 

 

     §

 

 

「未熟者」

 

「まあ代表候補生相手に良くやったと思うよ。ちょっと調子に乗りすぎちまったけど」

 

「二人もかよ。勘弁してくれ……」

 

 戦闘は予想通り原作そのままの結果になりました。一夏のシールドエネルギー切れです。さて、この後はセシリアとの和解と一夏のクラス代表就任パーティーか。上手くフェードアウトしとくか。ちなみにパーティーとは、一年一組のクラス代表が決定したことを祝うものです。何故負けた一夏がクラス代表になるのか? それは勝者であるセシリアが一夏に惚れて譲るからです。

 

 

 

 それから数日後。ようやく箒が俺の部屋を訪れた。一週間に一度と言ってあるから、週の初めに来るか週末に来るかは箒次第なのだ。やっぱり来たくなかったのか週末ギリギリです。そんで今は……。

 

「ん……ちゅ……はむっ……ぢゅるる」

 

「れろ……れろ……ちゅううう」

 

 シックスナインの最中です。経緯を説明しよう。

 

「また……口でするのか」

 

 嫌悪感を隠そうともしないで箒が言う。

 

「うん。できれば口でして欲しいな……でも、俺ばっかりしてもらったんじゃ悪いからさ」

 

「?」

 

「シックスナインをしてみたい」

 

「な、何だ……それは」

 

 相変わらず性の知識は疎いご様子の箒さん。そんな彼女にまた催眠をかける。

 

 俺に触られた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしろ!

 

 箒は俺が特殊な催眠術を操ると知っているが、術をかける方法は口頭で命令することだけと思っているはず。そこで目を合わせる方のかけ方だ。これで箒は感度が1.5倍になったものの、それが催眠のせいだとは気づかないという状態にいなった。簡単に言うと「根鳥に触られた時だけやたら感じちゃう♡」という状態にしてやったのだ。

 

「こ、こんな……格好で……」

 

「こうしてお互いに愛撫しあうのがシックスナインだよ」

 

「あ、あい……~~!!」

 

 もちろん箒は下着をつけたままだ。俺はズボンを下ろしてパンツだけ着ている。

 

「パンツの上からでも触っていいよ。手でイカせられるならやってみたら?」

 

「口で……しなくていいのか」

 

 ほっとした様子の箒。

 

「それでイカせられるならね。俺は無理だと思うな」

 

 軽く挑発。口でするのが嫌な箒なら確実に乗ってくると思った。

 

「な、なら」

 

 見たくもないのだろう、パンツ越しに触れた。

 

「う、う……大きく、なった……」

 

 それでは俺も刺激してやろう。ショーツの上からアソコを触る。

 

「あっ! そ、そんなとこ……」

 

「お互いに愛撫しあうと言っただろう。そっちがしている間、こっちもするんだ。といっても終了条件は変わらない。俺がイケば終わりだ。頑張ってイカせてみればいい。俺は口も使った方がいいと思うけどね」

 

「うぅ~~!!」

 

 うなっているが関係ない。俺はショーツ越しに陰裂に触れた。

 

「あっ」

 

 声が漏れる。感度を上げておいたからな。嫌いな男の愛撫でも感じるだろう。俺は大胆に陰唇を指でなぞり上げた。

 

「ぅん」

 

 箒は何とか手でパンツ越しにイカそうとするが、さほど効果はない。だって俺自分操作であんま勃たないようにしてるもん。さて本格的に触りますかね。俺はぷっくりとした土手に指を滑らせ、クリトリスを探った。確か前見た時はここに……。

 

「はぁう!」

 

 予想通りの場所にあった豆をくりくりといじる。喘ぎ声が少し甘くなった。

 

「ほらほら、どうした箒。早く俺をイカさないと終わらないぞ。口も使った方がいいんじゃないか?」

 

「……く、こ、こんなもの、手だけで充分だ」

 

「つってもね、パンツ越しだからあんまり感じない訳よ。いいのか? その間に俺が箒をイカせちまうかもよ」

 

「わ、わたしは、イったりなんてしない!」

 

 強く宣言する。だが俺は本気だ。今日ここで箒をイカせて精神的優位に立つ。

 

「あっ……あっ……あぁ……はぁ」

 

 くくく、声が漏れているぞ、箒。俺は豆をいじって出てきた液体をショーツで拭うようにして触った。

 

「あぅっ……こ、こんなっ……ふぅっん」

 

「箒、ショーツが湿ってきたぞ」

 

「ば、馬鹿な。そんなことあるものか」

 

 本当なんだけどね。俺はそのまま内腿やアソコ以外の股間もさすってやった。

 

「はぁ……はあ……はぁ」

 

「息が乱れているぞ」

 

「違う。私は……」

 

 湿ったショーツの感触を楽しむ。そこはハッキリ濡れていた。俺の方はというと、全く反応してない。

 

「どうして……これは……」

 

「だから、箒の手だけじゃイカないって。あの時にイったのは、俺が我慢してなかったのと、箒のバスタオル姿が魅力的だったからだよ。どっちも無い今の状況じゃ無理」

 

「そ、そんな……」

 

 箒のうなだれた声を聞きながら、俺はショーツに触れた。

 

 くちゃ。

 

「箒、今の音聞こえたか? 何かお前のアソコから聞こえたようなんだけど」

 

 くちゃ、ぬちゃ、ぬちゅ。

 

 いやらしい音が響く。俺はいい気になってこすり続けた。

 

「ぃや、いやだ。どうして、こんな」

 

「男も女も、正しく刺激してやれば濡れるんだよ。だから箒、口を使ってくれよ。何時まで経っても終わらないぞ」

 

「く、口を……しかし」

 

 煮え切らないので、俺の方で先に口を使ってやることにした。

 

「んちゅっ……れろ」

 

「っうあっ! な、なにを……」

 

「濡れ方が激しいからな、ショーツの脇から舌を差し入れたのさ」

 

 ショーツを横にずらしあらわになった陰唇を舐める。

 

 ぴちゃ、ぴちゃ、ちゅぷ。

 

「あっ、あっ、あっ」

 

「んふぅっ、感じているな、箒」

 

「違う、私は、感じてなど……」

 

「お前ばっかり感じてないで俺のモノも刺激してくれよ。そろそろパンツから出してくれ」

 

 俺は腰を上に突き出して箒に突きつけてやる。

 

「し、下着から、か」

 

 それぐらいしないと終わらないと悟ったのか、感じ始めて頭が朦朧としているのか、箒はパンツの裾からモノを取り出した。

 

「……ぅあ、や、やっぱり、化け物みたいだ」

 

 確かにグロテスクだ。だがそれは女の器官も負けていないだろう。俺は箒のショーツに両手をかけると、脚の方にずり下げた。

 

 ぬちゃ。

 

 ショーツと陰唇を繋ぐ愛液の橋がやらしい音を立てる。

 

「あっ、いや、脱がすなぁっ」

 

 抵抗する。だが弱い。感じている証拠だ。

 

「今更……だな。前回も見ているし、今回だって舌で触れているんだ。覚悟を決めろよ」

 

 俺は外気に触れたそこをしげしげと見つめると、陰唇を割り開いた。

 

「っやっあん!」

 

 箒から一際甘い声が漏れる。俺は穴の中を覗き込んだ。

 

「わかるか? 箒。俺、今お前の中を見ているぞ。綺麗なピンク色していて、壁から愛液が分泌されてテカテカしている。奥の方にあるのは処女膜だな。前回破られなくて良かったな」

 

「そんな、見るな、見るなぁ!」

 

「見るだけじゃないぞ。穴の中に舌を入れてやる……れろ」

 

 俺は舌先を尖らせると秘穴の中に差し入れてやった。

 

「あぁん!」

 

 胎内に舌を入れられ、悶える箒。

 

「や、やめ、ろ。それ、変になるぅ」

 

「やめて欲しければ俺をイカせろって何度も言っているだろ。俺を口でイカせれば、終わりだからやめてやるよ」

 

「はぁ……はぁ……はぁ……こ、これを、また、口で……れろ」

 

 やっと箒が舌を使いはじめた。自分の意思でやらせたかったから、こんな面倒な手順を踏んだのだ。これでもう口淫にさほど抵抗感はなくなっただろう。嫌悪感はまだあるかも知れないが。まあいずれは喜んで自分から舐めるように調教してやる。

 

「ん……ちゅ……はむっ……ぢゅるる」

 

「れろ……れろ……ちゅううう」

 

 お互いに舐め合う。その光景は、どうみても和姦にしか見えなかった。

 

「箒……箒の口、気持ちいいぞ。竿は手でしごいて先っぽを咥えてくれ」

 

「さ、さきを……はむっ……ちゅる……れろ」

 

 素直に俺の言うことを聞く箒。

 

「ん、いいぞ。俺もしてやるからな……れろ……ちゅっ……ちゅう」

 

 陰唇を舐めながら上端の恥豆を目指す。そこまで辿り着けば箒はもっと感じるはずだ。

 

「んちゅっ……じゅる……れ……ろ……んん、ざらざらしてる……ちゅっ」

 

「箒のここ……すごく甘い味がする。でも汗かいているからちょっとしょっぱいな」

 

「なっ、は、恥ずかしいことを言うな! そ、それにシャワーはちゃんと浴びて……」

 

「恥ずかしがってここはろくに洗ってなんじゃないか? でもな、男にとっては女子の汗はいい匂いなんだぞ。今だって舐めれて嬉しいし。あ、俺の方はまだシャワー浴びてないから汗の味がするかもな。どうだ箒、俺のモノの臭いと味は」

 

「……臭くって、鼻が曲がりそうだ。味も塩気がして酷いまずい……」

 

 臭いのか。でもそんな肉棒を箒が舐めてくれていると思うと興奮する。

 

「……? ピクピク、動いたぞ。で、出るのか?」

 

「残念、まだ余裕がある。今動いたのは興奮したからだよ……もっといやらしいこと言ってくれ、箒」

 

「い、いやらしいことなど……ちゅっ……ごくっ……はむっ……ぢゅるるぅ」

 

「んちゅ、れろれろれろ。ちゅううう!」

 

 包皮に包まれている豆をそのまま吸ってやる。

 

「っぅぅぅぅん! ああぁっ! あはぁ! はぁ! や、それやめろ。やめてくれ!」

 

「ちゅうう。ちゅる、ちゅっ」

 

 存分に吸った後、唇を挟んだ歯で甘噛みしてやる。そうして……。

 

「はぁぁん。ふぅっっ! あ、あ、あぁぁぁ!」

 

 箒がガクリと体の力を抜いた。これは……。

 

「ふふ、箒。イったな? 気持ち良くて絶頂したんだろう。あれだけイかないって言ってたのにな」

 

「そ、そんな……私の体……どうなって、も、もういやだぁ」

 

 俺は身を起こすと、箒と相対する姿勢になり、ぎゅっと抱きしめてやる。

 

「あ……」

 

「箒。それは何もおかしなことじゃないんだ。男の俺だって自分の性器を刺激されれば気持ち良くなるし、イキもする。箒も同じだ。嫌っている男だろうが、刺激されれば感じるんだ。だから、無理に自分を否定しなくていい」

 

 抱きしめながら箒の背中に回した腕で、背中と頭を撫でてやる。

 

「箒……ん」

 

 優しくキス。自分のモノを咥えた唇だが、箒の唇なら気にならない。

 

「んっ……ふぅ……ん……はぁ、き、キスはやめろ、やめ……んっ」

 

「んっ……箒……好きだぞ」

 

「な、何を言う!」

 

「俺は女子なら誰でもいいって訳じゃないよ。箒のことが好きになったから手を出したんだ」

 

 冷静に考えればおかしい告白だが、今の箒は冷静ではない。

 

「す、好きなどと……戯言を……わ、私なんて……」

 

「箒は魅力的な女の子だよ。男なら誰だって好きになるくらいに……ん」

 

「ん……うそだ……そんな……んちゅ」

 

「織斑が好きだってわかっている。横恋慕だって知っている。それでも箒が好きだ」

 

 抱きしめて、キスを降らす。何度も。まるで恋人のように。

 

「………………」

 

 箒は顔を赤らめている。どっちに転ぶかわからない告白だったが、上手いこといったらしい。転校してばかりの人間だったから告白とかされたことないんだろうな。

 

「そんな……そんなこと……」

 

「箒……」

 

 俺は箒の手を掴んでモノに押し当てた。

 

「あっ」

 

「キスしていたらこんなになった。悪いけどまたしてくれるか? 今度は口じゃなくてもいいから。手でしてくれないか?」

 

「手で…………わかった」

 

 ふらふらとした頭で頷く箒。脅迫材料をちらつかせずに自分から奉仕させるのは初めてだな。最初の時みたいに催眠も使っていない。ここまでくれば半分は落ちたようなもんだ。

 

「んっ、んっ、ホントに……硬くなってる……それに、あつい……」

 

「箒のキスで興奮したんだ。嫌々パンツ越しに触られるよりずっといいよ……」

 

「うぅ……い、いまだって嫌々してるだけだ。仕方ないから……」

 

「レイプされるかもしれないからか? レイプが怖いのか」

 

「そ、そうだ。レイプされたくないから……して、やるんだ……」

 

 箒はレイプを建前に俺の肉棒をこする。

 

「それでもいいよ。箒にされると気持ちいい……箒……キス、させてくれ……」

 

 俺に触られると俺が好きになる催眠もかけたよな。その効果が出ているのかも。

 

「キス、なんて……こんな、んっ、好きでも、ない男と……ちゅっ」

 

「ちゅっ……れる……れる……ちゅぱっ……んちゅ」

 

「ちゅ……ん……はぁ……はぁ……はぁ……あ、ビクビクしてる」

 

 なんだかんだ言って長く刺激されているからな。限界がきた。

 

「箒……そろそろ出そうだ。箒の手の中に、射精していいか?」

 

「あ、ああ……手になら……」

 

「良かった」

 

 俺は下半身に入れていた力を抜くと、我慢を捨て去った。

 

「……イクッ。出るぞっ!」

 

 ビュク、ビュククッ!

 

 俺は箒の手の中に安心して全てを委ねた。心地いい快感が胸を支配する。

 

「……ま、また……こんなに……」

 

「まだ出るぞ……」

 

 ピュッ、ピュピュッ!

 

「は……あ……あ……はぁーっ」

 

 大きく息をつく。

 

「ほう、き。ん……」

 

 キスをしながら手に射精する。こんな贅沢なことはない。

 

「ん……あ、いっぱい」

 

 箒の手は、俺の出した白濁でたっぷり汚れていた。

 

「ありがとう、箒」

 

 俺は箒にお礼を言うと全身から力を抜いた……。

 

(ふふふ、キスしながら手でしてくれた。だいぶ落ちてきたな)

 

 俺は調教に一定の成果を得られたことに手応えを感じていた。

 

 




 ちょっと簡単に落ちすぎでしょうか? でもあんまりねちっこく描写すると、第3話でのレイプするぞ → 奉仕してくれ、みたく何度も同じことを繰り返すだけの文章になっちゃうので、まあこれぐらいがいいかな? と思います。


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☆第5話 セシリア・オルコット2

 さて、一夏とセシリアの決闘が終わった訳で。セシリアは無事一夏に惚れて、態度を軟化させた。クラスの皆にも改めて謝罪したセシリア。彼女の部屋にまた俺はやってきた。

 

「アラ? 根鳥さん、わたくしに何かご用ですか?」

 

 この変わりようである。本当に同じ人物かと疑いたくなるな。

 

「オルコットさん、実は俺、特殊な催眠術が使える人間なんだ」

 

 そう言うとセシリアはいまいち要領を得ないという顔をした。

 

「だからこういうこともできる。首から下を動かすな。ISの通信・展開を禁止。大声を出すな」

 

「…………あ、本当ですわ!? 体が動きません!」

 

 だろう。それで今からお前は二度目の初体験をするのだ。

 

「……あ、あの根鳥さん。催眠術が使えるのはわかりましたから、これを解いて頂けないでしょうか?」

 

「嫌だよ。だって俺はこれから君を襲うんだから」

 

「え?」

 

 俺はセシリアの体を持ち上げるとベッドに横倒しにした。

 

「なっ、何をしますの!? は、離して下さい!」

 

 俺はセシリアを組み敷くと、顔を近づけた。

 

「ふっふざけないで下さ……んんーっ!!」

 

「んっ……ん……ぷはぁ。さて、自分が見下している男に初めてのキスをされた気分はどうだい?セシリアお嬢様?」

 

「そ、そんな……わたくしの初めてが……」

 

 まあ実はその前に処女を奪われているし、ファースト・キスもしているんだけどね。

記憶を封印しているから忘れているけど。

 

「残念だったなぁ。せっかく人生で初めての恋をした相手、好きになった織斑にキスを捧げたかったろうに」

 

「……!!」

 

 図星をさされて驚くセシリア。顔に出過ぎだよ。

 

「何故、それを……」

 

「端から見てれば一発でわかるっての。織斑本人だけだよ、あんたの態度が変わった理由に気づいてないのは」

 

 セシリアは、そ、そんな……などと言っている。だから顔に出過ぎだって、そんなんでイギリスの社交界を渡っていけるのかね?

 

「ということで、一回してしまえば二回も三回も変わらないだろう。もう一度キスしよう」

 

 顔を近づけ目線を合わせると同時に、舌などを噛まれないように催眠を施す。

 

「ん……ちゅぅ……ちゅっ……んちゅっ」

 

「んんん!?」

 

「ちゅる……ちゅぱ……ぷちゅっ」

 

「ゃ、ゃああ」

 

 キスはこれくらいでいいだろう。さてお次はっと。

 

「自分が襲われているって自覚は出てきたか? お前はこれから俺にレイプされるんだよ」

 

「レイ、プ。う、嘘ですわ。やめて下さい根鳥さん!」

 

「嘘じゃないさ。その証拠に……」

 

 少し面倒ではあるが、制服の上着を脱がしてしまう。インナーも一緒にだ。ブラジャーに包まれたそれなりのおっぱいが姿を現す。

 

「きゃあああ! な、何をなさいますの!?」

 

「レイプするんだ。当然この胸も美味しく頂かせてもらう」

 

 俺は箒の時と同じく目を合わせる形で、感度を上げる催眠をかけてやる。

 

 俺に触られた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしろ!

 

「よっ……と」

 

 俺はセシリアの腹に尻を置くと、両手でおっぱいを鷲掴みにした。

 

「やあ!! 触らないで!!」

 

 その言葉には答えずにブラジャーの上からおっぱいを揉んでやる。布地の感触が心地いい。俺は彼女の豊かな乳房を、乳頭には触れないでもみもみと揉んだ。

 

「やあ! 嫌! 嫌です! お願い、やめて!」

 

「やめないよ。これから俺はお前の大事な大事なヴァージンを奪うんだからな。それにしてもやかましいな、もう少し声量を落とせ……と」

 

「~~!!」

 

 悶えてる悶えてる。くくく、せいぜいあがけ。

 

「んっ……大きさはそれほどでもないけど、柔らかいな。お前の胸は」

 

「いやあ。やめて、やめて下さいまし」

 

 俺はブラジャーを前からずり上げておっぱいを露出させた。

 

「ひっ、み、見ないで、見ないで下さい!」

 

「好きに見させてもらうよ。綺麗な胸だな。セシリアの胸は」

 

「……こんな、こんな恥辱を」

 

 そろそろいいか。俺は今までとっておいた乳首を刺激し始めた。まずは指でコリコリとつまんでやる。

 

「ひぃっ! な、なんてところを……っ!」

 

 腰の位置を後ろに下げ、頭をセシリアの胸に寄せる。俺から見て左の乳首に口づけた。

 

「ちゅっ……んーちゅっ……ちゅうう」

 

「やっやぁ、何を……!」

 

「セシリアの乳首を吸ってやっているんだよ……はむっ、ちゅううう」

 

 俺が乳首を吸うとセシリアは上体をビクンビクンと震わせた。どうやらここが弱いらしい。

 

「ぁああ! 駄目、駄目ですわそんなの!」

 

「何だ? 無理矢理襲われているのに感じているのか?」

 

 感度1.5倍増しだからな。感じるのも当然だ。

 

「違う、違います。やめてぇっ」

 

 むにむに、むにむに……。ちゅぱっ、ちゅるるう。

 

「あぁぅん、……んんんっ……ぃやっ……こんな、こと……」

 

 だいぶ感じてきたな。両方の乳首を舐め、しゃぶり、吸う。

 

「あっ、んん、んっ……はぁっ……ふぅぅっ……やめ、て……や、ぁ……ぅん、あぅん」

 

「気持ちいいんだろ? 声出てるもんな」

 

「ちっちがっ! あぁん」

 

 俺は左の乳房を掴んでいた左手を下に移動させると、スカートを捲くってショーツに手をは這わす。

 

「なっ! そ、そこは!」

 

「セシリアの一番大事なとこだ。ここも刺激してやるよ」

 

「やめて、やめてええっっ!」

 

 俺は耳を貸さずに、口で左の乳首を、右手で右の乳首を、左手でアソコを触った。

 

「あっ……はぁ、んぅぅっ……いやぁ、やぁっ……あぁっん」

 

 そうしてしばらく触っていると、セシリアの体に変化が訪れた。

 

「ククク。セシリア、ショーツのアソコがだいぶ湿ってきたじゃないか」

 

「はぁぅっ! そんな……違いますわ。違い、ます……」

 

「それじゃあ見てみようじゃないか」

 

 そう言ってスカートを完全にめくる。ショーツがあらわになった。

 

「ほら見ろ。そこからでも見えるだろ? ショーツの一部分が湿っている。色が変わっているじゃあないか」

 

「嘘、嘘ですこんな……」

 

 俺はセシリアのショーツを脚から引き抜いてやった。

 

「やああああ!! やめて、やめて下さい!! お願いしますからぁっ」

 

 露出したその部分、金色の茂みが少しだけ濡れて、キラキラと輝いていた。俺は腿の方からゆっくりと舌を這わせていき、軽く唇で刺激を与えつつ、段々とその大事な部分へと近づいていく。唇が大事な部分に近づくにつれて、セシリアはその綺麗な顔を歪ませた。

 

「はぁんっ……んんっ……んくっ……」

 

「おいおい、まだその部分に辿り着く前から、随分と息を荒くしているじゃないか」

 

「嘘っ。嘘です。こんなの嘘ですぅ」

 

 まずは外側から愛撫する。俺は舌を唾液で濡らすと、それを秘所へぴったりつけ、やや押しつけるようにして舌先を這わす。

 

「あっ、ああんっ、ん……んんっ……あはぁ、……あっ……やぁっ……」

 

 そのまま、舌先を泳がすようにして、大きなビラビラを一つ一つ丁寧に舐め上げていく。次は内側だ。俺は、唾液を溜めてぐちゅぐちゅに濡らした舌先を尖らせ、その舌先をぬちゅううと中心へ差し込む。そうして押し上げるように舐めると、盛り上がった左右の陰唇を内側から外側へと、音を立てながら舐めていった。

 

「あ、ああんっ……、んぅ、……あんっ……そ、んなところ……」

 

 セシリアの喘ぎ声に気を良くした俺は、今度は外側から内側へと、時々唇で挟んだりしながら舐め回す。

 

「ん、んん、あっ……んはぁ……んんっ、んううっ……あ、……はぁっ……な、なんですの、これは……あっ」

 

 そこまでしたところで一度顔を離し、そこを確認してやる。セシリアの秘所はピンク色に艶やかに光るクリトリスがぷくっと勃起して、その姿を完全に露出させていた。

 

「な、なんですの。なんですのこれは!? わたくしの体がこのように……」

 

 セシリアは変化したアソコが信じられないようだ。性知識は乏しいのか。俺は充分セシリアが感じていることを確認すると、唇をすぼめて溜めた唾液をクリトリスへと垂らし、優しく撫でるように舌先を当てる。

 

「あふっ……んんっ……」

 

 セシリアは軽く舌を当てただけで、体をビクつかせている。俺の愛撫にどこかうっとりとした表情になる。

 

「初めてなのにこんなに感じるとは、セシリアは淫乱だなぁ」

 

 笑いながら、告げる。

 

「いん、らん。違います……わたくしは……あっ、違うのです」

 

 俺はクリトリスをあまり刺激しすぎないように、あくまで柔らかく……そして上から下へ、更に時折回すようにして舐めていった。

 

「あっ、あん、んうっ、うんっ……あっ、あん……いやぁ、もういやぁ!」

 

 クリトリスを愛撫しながら下へと降りていき、膣にも舌先を当て、もっと下がって鼻先までを膣口の付近に当てて愛撫する。

 

「はぁ、あ、あんんっ……んっ……ああっ……あふぅ、はぁっ……」

 

 セシリアの腰がピクピクと反応を見せる。自分で動かす分には催眠に引っかかるが、脚気の検査のように、反射する分にはまた別だ。

 

(盛ってやがる。くくく)

 

 俺は舌先を少し固く尖らせ、それをペニスのように見たてると愛液が溢れている膣口から、ゆっくりと挿入していった。

 

「あっ……あううっ……ひっ、そ、そんな、中にっ」

 

 舌を膣口から奥に届く限りまで進めると、そこから舌先を小刻みに動かしてみる。

 

「は、はぁ、あ、ああっ……はぁう……あふっ……あ、あ、ああっ、んくっ……んんんっ……」

 

 舌先がトロトロとセシリアの奥から溢れ出る愛液を絡みとっているのがわかる。口の中にセシリアの膣中の熱い体温が、トロリと流れ込んでくる。次から次へと愛液が滲み出しているのを確認すると、膣から舌先を抜き出してクリトリスへと上がり、空いた膣の中には人差し指をゆっくりとねじりながら挿入した。舌先はクリトリスを上から下へと舐め回し、膣にいれた指はその先で第二間接を曲げて掻き回すという動きを同時にしていく。

 

「ああっ……、あ、……んくっ……あふっ……あっ、ああっ……ゆ、指を入れるなんて……!」

 

 セシリアは、俺の指と舌の動きに、顔を振って喘いでいる。ここまで感じていればもういいか。催眠を少しだけ解除してやろう。

 

「首から下も動かしていいぞ。但しベッドから降りるのは駄目だ」

 

「えっ」

 

 セシリアが反応する前に、舌と指の動きをもっと激しくしていった。

 

「ん、んんっ、あっ、あはぁっ……あっ、ああっ、んっ……ああっ、あっ、あん……んんっ……!」

 

 セシリアは体をビクビクと震わせて感じている。よし、考えさせる前に次の行動へと移ろう。俺はセシリアの腹に頭を押しつけて動きを封じると。手を下にやってズボンのベルトを外し、脱いだ。そのままパンツも下ろし、天を仰ぐペニスを露出させる。亀頭の先からは既に透明な液体がにじみ出ている。

 

「なっ!? え、ええぇえ!!」

 

「セシリア、これが男のモノだよ。これが今からお前の中に入るからな」

 

「や、やめ……」

 

 起きあがろうとしたセシリアの肩を掴んでベッドに押しつけ、キスをする。

 

「んちゅ……ちゅぱっ……れろ、れろ……ん」

 

「んんん!」

 

 セシリアの腿を抑えると、大きく開かせる。そしてペニスに手を添えると愛液の溢れ出すセシリアの膣口へとあてがった。

 

「はぁっ……や、やめ……んん……んちゅ……はぁ、はぁ」

 

 セシリアのその部分は、いつ入ってきてもいいようにしっとりと息づいている。挿入されるのを、今か今かと待ち望んでいるように見えた。俺はいきり立つペニスの先を何度か膣口に当てる……。膣口から溢れ出る愛液をペニスに塗りたくりながら、ひくつく小陰唇になじませるように上下へ動かす。そうやって粘液が絡みつく音をさせながら何回か刺激を与え、膣口へ亀頭を当て、狙いを定めると一気に半分ほどセシリアの中へ挿入した。

 

「あっ、ああっ、ああぁぁぁぁっっ!!」

 

 ――ドクン!!

 

 その瞬間、前回の後かけた催眠が発動した。

 

 ――この一時間の記憶を思い出せなくなる。但し、もう一度俺にペニスを挿入された瞬間、全てを思い出すこととする――

 

「あ――う? …………!? !!」

 

「ククク、思い出したようだな、セシリア。そうだよ、お前はとっくの昔に処女を奪われていたのさ。純潔を、散らされていたんだよ。どうだった? 初めて俺のチンポが挿入された感覚は? 痛かっただろう?」

 

「ああああああ!! あ、貴方って人はぁぁっっっ!!」

 

 いい反応だ。是非絶望してくれたまえ。

 

「フフ、二度も初体験した感想はどうだよ? とりわけ今回は気持ちいいんじゃないか?」

 

 そこで俺はペニスの残り半分を入れた。先端がぐにぐにと膣壁の中をこすりながら、奥へと進む。膣の中は温かく、絶えず俺のペニスを刺激し、引きずり込まれるような感覚を与えてくる。精神的にも快感だ。ははは、一夏を好きになった状態で初体験がレイプということを思い出させてやったのだ。気持ちいいぜ!

 

「ああっ、あっ、あん……いや、そんなもの、入れないで……っ!」

 

 俺は軽く息を吐くと、両腕をセシリアの体の外側について、ゆっくりとモノを動かす。

 

 ぐっちゅ、ぐにゅ、にゅぷっ、ぐにゅ……ぐちゅ、ぐにゅっ……。

 

「あんっ、あんっ、ああっ……ん、あんっ……はぁ、あんっ……」

 

「ははは。セシリア、お前今レイプされている自覚あるのか? どう見ても気持ち良くて感じているじゃないか」

 

「違うッ、違いますっ。私は感じてなど、あぁんっ……き、気持ち良くなんてっ、はぁ……あんっ」

 

 俺が腰を突き入れる度に、セシリアのおっぱいもぷるんぷるんと波打つ。乳首ももはや完全に勃起している。俺は上体を倒しベッドと平行にすると、両腕をセシリアの背中に回し、顔はキスしてやり、恋人同士のような体勢をとった。

 

「ああ、あぁん……んちゅうっ……ちゅるる……んんっ……くっ、んっ……あぁんっ」

 

 挿入が深くなっている為か、膣の中が縮むと急激にペニスを激しく圧迫してくる。セシリアの膣壁はその度にぐにゅぐにゅと俺のペニスを揉みしだき、その刺激で段々と射精が近づいてきた。その時だった。

 

「あっ、ぁぅっ、ああああぁぁぁぁぁっっ!!」

 

 なんとセシリアは一人で勝手にイってしまった。しまった。感度を上げすぎの前戯をやりすぎか。まあそれならいい。言葉で責めてやる。

 

「はぁ…………はぁ…………はぁ…………な、ん……ですの……いま、の……」

 

「気をやる。達する。イク。言い方は色々あるけど、オーガズムに達したんだよ」

 

「…………い、いまのが…………あ、あんな……すごい、のが……」

 

「セシリア、もう隠さなくていいから。正直に言いな。気持ち良かっただろ?」

 

「………………はぁ………………はぁ…………」

 

 セシリアはぶんぶんと首を振った。ふん、認めさせてやるよ。俺は限界まで硬くしたペニスでセシリアの最奥をコツコツと突いてやった。

 

「あん……あっ、ああっ……んん! んちゅ……はぁ……ちゅっ……ふぅ」

 

 優しくキスしてやる。

 

「セシリア、認めろよ。お前はイったんだ。しかも入れている男を放って一人でだ。気持ちいいといわないとイって敏感になっている中を激しく突くぞ」

 

「……はぁ、はぁ、はぁ……そん、な、はずかしい、こと……いえま、せん、わ……」

 

「認めろって。一言気持ち良かったって言えば優しくしてやるぞ。このキスみたいにな……ん」

 

「んっ……ちゅっ……ぢゅ……んちゅっ……ちゅぅ……は、あ、……いやです、わ……やさしく、なんて」

 

「じゃあ激しくしてやるよ」

 

 俺は大きな音が立つほどに、腰を大きく引いて一気に中へ突き入れてやった。

 

 パァン! パァン!!

 

「あっ、あっ、んっ、ふぅっ! やっ、いやぁっ! あぁんっ! だめですわっ! それ、ダメっ!」

 

「気持ち良いと言わないともっと激しく乱暴についてやるぞ! されたくなかったら認めろ」

 

「あっあっあんっ、あぁん♡ ……た、達しました。オーガズムに達しました! 気持ちいい、です!」

 

 セシリアは半ばやけになったようにその事実を認めた。

 

「何が気持ちいいんだ? 俺の唇か? 舌か? それともこの硬くて大きなペニスか?」

 

「やぁっ、そんな、そんなこと言えませんわっ。恥ずかしくて死にそうなんですのっ!」

 

 俺は腰のピッチを緩やかにすると、優しくセシリアに語りかけてやった。

 

「ふふ、そうか。セシリアは可愛いな。……んちゅっ……俺はお前のこと、好きだぞ、セシリア」

 

「あぁん! え、そんな……わ、わたくしのことを……?」

 

「ああ、多少偏った好みなのは認める。セシリア、俺はな、気の強い女が大好きなんだ」

 

 まあそれはつまり、お前が高慢に振舞っているのを見て、犯してやりたい。俺のチンポでこの女をめちゃくちゃにしてやりたいと思ったということなんだけどね。

 

「だけど、今の可愛いセシリアも好きだぞ……ちゅう、ちゅっ。お前が織斑を思うように、俺もお前を想っているんだ。好き、なんだ」

 

 何度もキスをしながら睦言を繰り返す。

 

「そ、そんな……わたくしを、なんて……」

 

 人を好きになるということを初めて経験したばかりの少女は、自分が想われるということを理解できないらしい。

 

「だからもっとセックスしよう。俺はお前で気持ち良くなりたい。さっきセシリアはイったけれど、俺はまだなんだ。前回の時のことを覚えているよな? 嫌がるお前に無理矢理ザーメンを出しただろ? あの時と同じように、男も達して気持ち良くなりたいんだ。気にいった女に射精したいんだ」

 

 身勝手な欲望を語る。

 

「根鳥さんも、気持ち良く……あっ、あぁん……う、うごかないで……」

 

「悪いが俺はまだイってないんだ。イクまでお前のヴァギナを借りるぞ」

 

 俺は抱き合った姿勢のまま腰を動かした。セシリアの体がくっつくように合わさり、おっぱいがぷにゅっと柔らかく俺の胸に当たる。そんな触れ合う感触を確かめながら、ゆっくりと腰を動かす。

 

 ぬちゅ……ぐにゅ……にゅぷっ……にちゃ……ぬちゃ……。

 

「ああっ、あ、あんっ……あふっ、……」

 

 俺達の粘膜がこすれ、交わった部分からいやらしい音が響く。お互いの体温を感じながら、体を密着させてやる。深い安らぎを感じる。

 

「ん、んっ、あ、あっ、ああん……ん、んんっ、あんっ、あっ……はぁぅ……ね、根鳥さん。動かないで下さいまし。わたし、わたしぃ……」

 

「気持ちいいのに刺激されてたまらないんだろ? 待っていろ。俺ももうすぐイクから、男とセックスする快感を存分に楽しめ」

 

「あっ、んっ、たのしむ、なんて、んっあ、あぁん……あふっ……あっ……い、いいっ」

 

 感じていることを口に出しやがった。どうやらセシリアは快楽に弱いタイプらしい。ならもっと責めてやるまでだ。

 

 ぐちゅっ……にゅるっ……ぐにゅっ……。

 

 俺はスパートをかけて快楽のゴールを目指す。その頂きはもう、すぐそこだった。

 

「セシリア、俺、もうイきそうだ」

 

「あっああっ、あぁん! ん、んくっ、んんっ、イク、ですの? 根鳥さんもあのように」

 

 大きく息を吸い込むと、深く……そして激しく腰を限界まで律動させた。

 

「出るっっ!!!」

 

 ドクン、ビュグッ、ビュクッ、ビュクン、ビュクン……!

 

 俺はそのままセシリアの中に射精した。激しく噴き出した精液が子宮を直撃する。

 

「出る、出てるぞっ。セシリアの中で、俺のザーメンが出て、子宮に流れるっ」

 

「あぁん……ああぁ、温かいのが、わたくしのなかに……これが、おとこのかたの……!」

 

「はぁ……はぁ……はぁ」

 

 ペニスを抜く力もなく、俺はそのままセシリアに倒れ込んだ。

 

「セシリア……凄く良かったぞ……セシリアの体……気持ち良かった……」

 

「わたくしの……からだ、が……はぁん」

 

 セシリアがイってくれて俺が嬉しかったように、俺がイったこともセシリアは嬉しいのかもしれない。俺はそんな男に都合のいいことを考えていた。

 

 

     §

 

 

 同室の女子が戻ってこないうちに後始末をする。セシリアの膣から流れ出した精液をティッシュで拭っていると、ようやくセシリアはその危険性に気づいたようだ。

 

「こ、こんなに……出るものなのですね。……あ」

 

「……気づいたか? それは子種だ。女性が妊娠するもとなんだよ」

 

「わ、わたくし、そんな……」

 

 俺は青ざめるセシリアを抱いてやる。

 

「大丈夫だ。セシリア。俺はちゃんと責任はとるさ。セシリアに赤ちゃんができたら一緒に愛してやる」

 

「せ、責任だなんて。愛す……あ、あの根鳥さん。さっき言っていたあれは……」

 

「全部本気だよ。俺はセシリアが好きだ。もし俺達の子供ができても愛情をもって育ててやればいい」

 

 丸っきりヤ○ザの論理と口説き方だが気にしない。セシリアは愛情に飢えているタイプだろう。たっぷりと愛情を注いでやれば、それだけ返してくれるはずだ。それはそうと口止めの催眠も後でかけないとな。今はまだ落ちていないんだし。

 

「愛情、育てる……で、でも。やっぱり、妊娠は……」

 

「大丈夫。大丈夫だよ。セシリア」

 

 俺はセシリアの頭と背中を優しく撫でてやりながら、それこそ子供をあやすように言葉を重ねた。




 丸っきりヤ○ザの論理と口説き方:基本的に女子達を落とすのはこの方法になります。これが嫌な方はプラウザバック推奨です。


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☆第6話 篠ノ之 箒4

 いつも感想ありがとうございます。私の事情で、土日は家にいられないので、
金曜日から日曜日の間に書き込んで下さった感想には、月曜の朝まで返信できません(投稿自体は予約機能を使って毎日朝九時に更新されるようにしてあります)。
 月曜日の朝には必ず返信しますので、感じたことはどしどし書き込んで下さい。よろしくお願いします。


 時期が前後するが、一年二組に凰 鈴音(ファン・リンイン)が転入してきた。ヒロイン連中の中では一人だけ二組で影が薄いとか言われるが、関係無い。平等に愛してやるさ。ただ、こいつの調教はちょっと変わった形で行う予定だ。まあ楽しみにしていてくれ。

 

 

     §

 

 

「来てくれたのか。箒」

 

「一週間に一回はここを訪れろと命令したのは貴様だろう……んん!?」

 

 俺は部屋を訪れた箒にいきなりキスしてやった。頭を右腕全体で抱え、左手で背中を抱いてやる。

 

「んちゅっ……ちゅう……れろ……れろ……じゅるっ……れる……んちゅう。ふぅーっ」

 

「ちゅっ……ちゅ……ぢゅぅ。……き、貴様。いきなりこんな……」

 

「この一週間、ずっと箒としたかった。抱きしめたかったし、キスしたかったんだ……悪い」

 

「ば、ばか者が!」

 

 罵ってくるが顔が赤い。俺は箒を抱きしめたまま背中を撫でてやった。

 

「箒は嫌だろうけど、俺は箒が好きなんだ。少しだけ俺といてくれ……」

 

「~~!!」

 

 そしてキス。舌を差し入れ、唾液を舐めとるいやらしいキスだ。

 

「ちゅっ、ぷはぁ……さあ、今日もしようか」

 

「う、うぅっ」

 

 ベッドに横にならせる。もう絶対催眠で体の自由を奪ってはいない。そうしなくても箒は言うことを聞いてくれるようになったから。

 

「今日は、お前の胸を触りたい」

 

「む、胸だと!?」

 

「ああ、いつものように俺がしてもらうんじゃなくて、いやそれも後でしてもらうけど、その前にお前を気持ち良くさせてやりたいと思ってな」

 

 そう、今日のテーマは箒のおっぱいいじりだ。

 

「き、気持ち良くなど……よ、余計な気遣いだ。さ、さっさと貴様一人でイケばいい!」

 

「なんだ、箒。そんなに奉仕したいのか?」

 

「だ、誰がだ! 私はただこんなことはさっさと終わらせたいだけだ!!」

 

「そう、それ。それだよ箒。俺はさっさと終わらせたくないんだ。幸せなこの時間を、できるだけ長く続けていたいんだ」

 

「馬鹿なっ、そんな……ひゃっ」

 

 おっぱい。掴んでいた。制服の上から。決して乱暴にはせず。優しく触れてやる。まずは下乳をさするように撫でる。

 

「…………んっ」

 

 少しむず痒いような顔をする箒。俺が触れた時だけ性感帯の感度が上がっているのだ。自分で触ったり服にこすれたりするのとはまた別の感覚が彼女を襲っているはずだ。俺は下から持ち上げるようにもみもみとおっぱいを揉んでやった。

 

「んっ…………何が楽しいんだ。こんなこと」

 

「んー? 俺は今凄い楽しいよ。箒の胸が触れて。箒、胸大きいもんな」

 

「こんなもの運動の邪魔になるだけだ!」

 

「そんなこと言うなよ。胸が大きいのだって立派な長所さ。織斑も時々箒の胸をチラチラ見ているぞ。同じ男だから視線の向きとかでわかるんだよ」

 

 ちなみにこれは本当。奴も立派な牡だということだ。

 

「一夏が!? う、嘘だ。デタラメだ!」

 

「デタラメじゃないよ。本当さ。箒は織斑が好きな割に、恥ずかしがってあいつをあんまり見ないのか?」

 

「…………」

 

 黙った。図星か。さて、そろそろ動くか。俺は箒の制服を脱がした。

 

「くっ」

 

 屈辱に顔を歪める箒。その表情は自分はまだ落ちていないと言いたげだ。まあ実際まだ落ちてはいない。これから落とすのだ。この強気な武士娘の顔を快楽で蕩けさせてやると思うと下腹が熱くなる。

 

「どうだ箒。制服の上から触られるのと、ブラジャーの上から触られるのとじゃ感触が全然違うだろう?」

 

「こんなこと、どうってことはない!」

 

 語るに落ちているぞ、箒。俺は感触が違うだろ、といっただけで気持ちいいかなんて聞いていないぞ。俺はブラジャー越しに乳房を優しく、持ち上げるように触れた。むにゅうと手のひらからこぼれそうなおっぱいの重みを確かめながら、膨らみの下側から、中指から小指までの三本指を使って優しく柔らかく揉みしだく。箒のおっぱいはマシュマロのように柔らかく、しかし俺の指が沈み込む度に弾むように押し返してくる。

 

「箒のおっぱい、柔らかいな。触ってて心地いいぞ」

 

「……ふ、ふん! 私は気持ち悪いだけだ!」

 

 誉められるのに慣れていないのだろうなぁ、という返答をする箒。今にそんなこと言えなくしてやるよ。

 

「んん……はぁ、うっ……ん、んんっ……」

 

 箒が本格的に反応し出した。俺の手のひらには余る箒のおっぱいが、揉みしだく度に形を変え、吸いつくように艶かしく揺れる。指をやわやわとうごめかしながら、乳首の方へと移動していくと、ブラジャーの上からでも乳首が硬く突起しだしたのが充分に感じ取れた。その乳首に周囲を、円を描くように指を這わすと、俺の視界の下で箒が体を震わせる。

 

「あっ……ん、くぅっ……こ、こんな……ああっ」

 

 漏れる声が抑えられない様子の箒。俺は片方のおっぱい、左側を重点的に責めることにした。

 

「んぅ、あ……ゃ……」

 

 再び両手で持ち上げるように膨らみへと手をやると、さっきよりも少し強く揉みはじめる。たぷんたぷんと大きく揺れ、手のひらを動かすまま形を変えるおっぱいを堪能しながら、更におっぱいを揉む手に少しだけ力を込めた。そして、指先でぷくっと充血した乳首を布越しに確認すると、中指で乳首の先を押したり倒したり、こね回したりしてみた。その間、右側も忘れずに、左側と同じように揉んだり、こねたりと愛撫を続ける。

 

「うっんん……はぁ……んんっ……はぁん……そ、れはっ……っはぁ」

 

 箒は快感に胸を揺らすと、はぁっ……と大きく息をつき、ぐったりと体をベッドに預けるようにして崩れた。熱い吐息を漏らしながら、濡れた瞳をさまよわせ、艶やかな唇が少し喘ぐと、それに合わせておっぱいの膨らみも上下していた。

 

「どうだ? そろそろ直接触って欲しくなったんじゃないか?」

 

「ば、馬鹿な……ありえん!」

 

(強がるねぇ。感じているのは明らかなのに)

 

 感じることは不思議ではない、と前に言ってやったのに真の意味で理解してはいないようだ。

 

「箒……ブラジャー、外すぞ」

 

 俺は箒の背中に手を回すとホックを外した。プチン、と音がして箒のおっぱいがあらわになる……と箒が両腕で隠した。

 

「うぅぅぅ」

 

 わかってないなぁ。両腕を使うってことは無防備になるってことなのに。

 

「箒……ん」

 

 俺はまた箒にキスをする。舌を差し入れ歯茎の裏側を舌先で刺激したり、箒の舌の裏側を舌先で愛撫したりする……。

 

「んんんーっ!」

 

 箒は俺の催眠によって、俺を攻撃したりそういう意思をもつことを禁じてさせている。なので舌や唇を噛まれたりする心配はないのだ。

 

「箒……見せてくれ。おまえの胸、見たい」

 

 優しく語りかける。

 

「……ぃ、嫌だ、と言ったら、レイプする、と言うのだろう? どうせ、私に選択権などないんだ」

 

「そこまでは言わないけれど、胸を隠すのに両腕が塞がったら、下半身が無防備になる。そっちを見たいとは言うかもな」

 

「…………なら、好きに、しろっ!!」

 

 箒は語気荒く言い放つと両腕を解いた。恥ずかしさが頂点に達しているのだろう。顔は紅潮し、背けられていた。

 

「ふふ、箒は可愛いな。……箒の胸、綺麗だぞ」

 

 俺は手でその感触を味わう前に顔を箒の胸に下ろすと、箒の双丘に顔を埋めた。

 

「!?」

 

 見て触られる覚悟はしていたのだろうが、そんなことをされるとは予想外だったのだろう。箒は驚きに目を剥いた。

 

「ああ……柔らかいな。それに安心する」

 

「なっ何をしてるんだっ」

 

「箒の胸に顔を埋めてる。気持ちいいぞ。体もそうだけど心も気持ち良くて充足感がある」

 

「き、貴様っ。貴様は、……ぅぐぐぐ」

 

 箒は自分のおっぱいで安らいでいる俺をどう言ったらいいのかわからないようだ。

 

「女性の胸は母性の象徴だからな。織斑とかも、こういうことしたいと思っていたりするものさ」

 

「貴様と一夏を一緒にするな! 一夏は……」

 

「わかってないなぁ。箒、織斑だって男、牡なんだよ。女性の胸やお尻を見て顔を赤らめたり、エッチな雑誌を買ってみたり、気持ち良くなる為にチンポをしごいたり、そういうことを日常的に行うのが男なんだよ。逆に聞くが、箒は成人男性としての織斑の何を知っているんだ? 奴の家を見たことがあるのか? 二十四時間監視でもしているのか? そうでないならわかったようなことは言わない方がいい。少なくとも俺は同じ男だから、織斑のそういう部分はわかるつもりだ。で? 箒はあいつの何を知っているんだ? 何も知らないなら、それは理解じゃない。わかったフリだ」

 

 前々から考えていたこと。箒と一夏の間に楔を打ち込むいいチャンスだ。

 

「一夏は、一夏は違う。貴様なんかとは違うんだ! 絶対に……」

 

「じゃあ逆に考えてみろよ。織斑は箒のことを何も知らないじゃないか。幼馴染とは聞いたけど、長い間離れていたんだろ? 例えば……この部屋で男のモノをしゃぶったり手でしごいたりしたことは、あいつは知らないだろう。同じように、今、リアルタイムの織斑がなにをしているか箒は知らない。わからない。あいつは今クラスの女子とお喋りしているかも知れないし、セシリアとかに勉強を教わっているかも知れない。はたまた『箒の知らなかった違う幼馴染の』凰と一緒かも知れないぞ? そら? 箒はあいつのことを知っているようで何も知らないじゃないか」

 

「違う、私は、私はっ」

 

「その点俺は箒の体を知っている。キスをして、今俺の下で半裸になっている。胸をさわられている。それだけ知っていれば充分だ」

 

 俺はそう言うと顔を上げて箒のおっぱいにタッチした。

 

「んっ……うっ……んくっ……あっ……」

 

 箒は胸を隠していた手で口を塞ぐ。喘ぎ声を聞かれたくないらしい。

 

「ははは。箒、それは逆効果だよ。声を聞かれたくないから手で口を塞いだんだろうが、それじゃあ逆に、私は今喘いでいます。感じていますって言っているようなもんだ」

 

「むぐぐっ」

 

「さて、それじゃあ無防備になった箒の胸を触らせてもらいますかね」

 

 俺は両手で箒のおっぱいを支えるように持った。次に牛の乳を絞るように、ゆっくりと揉み上げる。ゆっくりと揉みほぐす。たっぷりの量感。五指がそれぞれ包まれるほどの大きさ。軽く握るとふよふよとして、心地よくなる。

 

「ん……んんん……ふくっ……んっ……そんなに、するなぁ……っ。つ、つよ、い。……はっ、ぁん……んん……」

 

 寄せてみた。谷間がぴったりと閉じて、肉感的な暗がりを作った。更に寄せる。

 

「ぃやっ」

 

 悲鳴。軽く漏れる。寄せた両の乳首がくっつきそうになる。

 

「……んん、んー……っ……ふん……」

 

 鼻息が艶めく。ぐっと手のひらを押しつけた。潰れる乳房。次、鷲掴みにして引っ張る。肉が伸びる。

 

「……っん」

 

 両手が反射的に俺の手を止めてきた。その手ごと強く揉む。乳房はそれぞれの方向に自在に変形した。

 

「う……私の胸で遊ぶなぁ……」

 

「いいなそれ。箒の胸は俺のモノって感じがして」

 

 見せつけるようにマッサージを続けた。ぐねぐねと、艶かしくうつろう双丘。次第に、肉が熱を帯びる。

 

「あったかいな」

 

「……………………」

 

 しっとりと汗ばんできた。先も尖っている。指を使って乳頭を刺激するのも忘れない。一通り触ったら今度は口だ。俺は箒のおっぱいに口づけた。

 

「んぅっ」

 

 まだ乳房の部分に唇をつけただけというのに反応する。吸ってみた。乳房を。

 

「ひうっ……や、やめろ……そんな……」

 

 口腔全体を密着させ、全体をねぶりまわす。唾液まみれにしていく。軽く咀嚼して、肉感を味わう。

 

「うぅぅ……」

 

 と、乳輪ごと先端を食べた。顎がはねる。白い喉がさらされた。口の中に捕らえた獲物を、舌先でつつく。

 

「んんぅっ……はぁぁっ……はぁ……はぁ……んっ」

 

 身をよじる。ああ、そう言えば体の自由は奪っていないんだった。そんなことに今更気づくほど箒は抵抗しない。舌を突起に巻きつけた。

 

「ふぅんっ、ん、だめ……だっ」

 

 強く吸いながら、口を抜いていく。

 

「す、吸われ……吸われる」

 

 強いバキュームは、乳首だけを捕らえた。

 

「あっ、んんっ、あ、ああっ!」

 

 声、いまだに手で塞いでいる口。俺は盛大な音を立てて乳首を吸いぬいた。箒の顔が更に赤くなる。

 

「いや、いやだっ」

 

 子供のようにだだをこねる。その姿がむしょうに可愛くなる。俺は反対側の乳首にも同じことをした。

 

「ひゃ、んん、うっん……とれ、とれるっ」

 

「ハハハ、とれないよ」

 

 思うがままに転がし、ほぐし、変形させた。

 

「箒の胸……もうべとべとになっちゃったな」

 

「うぅぅ……ひどい……」

 

「箒の胸は俺のモノだからな」

 

 倣岸に言い放つ。

 

「……うっ……そんなの……」

 

 少し涙声。いじめすぎたか。俺は箒の顔に近づくと目元を舐めてやる。

 

「泣くなよ、箒」

 

「ないて、ないっ」

 

「そっか、ごめん……ん」

 

 手をどかしてキスをする。

 

「……ん……ちゅっ……ちゅぱ……キス、好きだな……」

 

「ちゅ……んっ……んくっ……やぁ、キスは、いやだ……」

 

 丸きり反対の俺達。でもだからこそ「向き合っている」と感じた。箒の体にある強張りがとれていく。

 

 

     §

 

 

「……っ」

 

 侵入していく。少しずつ。

 

「ん……んん」

 

「ん。それでいいぞ、箒」

 

「む、胸で、こんな…………っ!」

 

 挟まれていた。箒の胸で。

 

 

 

「パイズリして欲しい」

 

「ぱい、ずり? なんだ、それは?」

 

 知識のない彼女に教えてやる。

 

「そ、そんなっ、こと……」

 

「今までは俺が箒の胸を気持ち良くしてあげただろ? こんどはその逆、箒の胸で俺を気持ち良くさせてくれ」

 

「気持ち良くなど……」

 

 むずがる箒にこれも奉仕の形の一つだと教えた。そうして、してもらっているという訳だ。

 

 

 

「……………………」

 

「どうした?」

 

「…………さ、先が、出て、顔に……」

 

「ああ、なるほど」

 

 胸で挟まれた剛直だが、その先端が箒の顎先に出ていた。

 

「パイズリフェラってのもある」

 

 俺はその存在を、また教えてやる。

 

「~~~~け、結局は口でするんじゃないかっ!」

 

「いやいや、そういうやり方もあるってだけの話だよ。今日の本題はやっぱり胸だ。さっき教えた通り、胸を上下させて刺激してくれ」

 

「…………んっ」

 

 上下運動が始まった。既に手や口でしている彼女だ。胸ですることにそこまで抵抗がないのだろう。とは、男の勝手な言い分か。

 

「んっ……んっ……んっ」

 

「はぁ……はぁ、はぁ……凄い、な。……実を言うとな、女性にこれをしてもらうのは初めてなんだ。こんなに気持ちいいとは思わなかった。すぐ出ちゃいそうだ」

 

 あの箒に胸でしてもらっていると考えると、更に股間が熱くなる。

 

「……ふっ……ふっ……だ、出すならさっさと出せ。こんなこと、早く終わらせたいっ」

 

 大きな両方の乳房の間に俺の肉棒が入っている。そして箒が肉棒を滑らせると、両側から手のひらで押しつけるようにして挟む。

 

「ピクピクしている……そんなに、胸がいいのか……?」

 

 上体を上下にずらして俺の肉棒を刺激してくる。しかし涌き出た汗でも少し滑りが悪い。

 

「……んっ……んっ」

 

「箒、ちょっとお願いが」

 

 俺が希望を述べると、箒は信じられない、とでもいうような顔をした。しかし行為をしていて気になってはいたのだろう。大人しく従ってくれた。箒は唇をすぼめ、その先から唾液をてれ~っと垂らしていき、亀頭の先端から全体にかけて濡らしていった。

 

「ま、まったく……こんな、変態のような、ことを……んっ」

 

 肉棒の先端に、ヌルッとした箒の唾液の感触が伝わってくる。気持ち良くてモノがピクピク動いた。そして、箒の唾液で肉棒がヌルヌルになると、再びおっぱいの間でくにゅくにゅと摩擦していった。

 

 にゅる、にちっ、にちゅ……にゅる、にゅに……にゅぷっ……。

 

 箒は、滑らかになった上体を前後に大きく滑らせる。

 

「はぁ……、ぁん、はぁ……、はぁ……」

 

 吐息が艶っぽく部屋に響く。快感が、肉棒を刺激する。

 

「ん?」

 

 その時、下腹部の方に何かが触っているような違和感がした。覗き込んでみると、それは箒の勃起した乳首だった。箒も、次第に興奮してきているのだ。それがわかると俺も興奮してくる。

 

 たぷんっ、たぷんっ……。

 

 温かく柔らかい箒のおっぱいの感触が肉棒や下腹部へ伝わってくる。

 

「はぁ……んんっ……はぁ、はぁ……」

 

 ぬるっ、ぬるっ……。

 

 箒の上体が前後に滑る度に、胸に挟まれた肉棒の先端部が見え隠れする。

 

「箒、どんな感じがする?」

 

「……はぁ……はぁ……? ど、どんな感じと言われても……。ただ、変な感じとしか……」

 

「胸でチンポを刺激すると同時に、逆に刺激されてもいるんだ、少し気持ちいいんじゃないか?」

 

「なっ、ば、ばか者! こんなことで気持ち良くなんてなるものか!」

 

「でも、乳首、硬くって勃起しているだろ?」

 

「ぼ、ぼっ、~~~~!! ち、違う! これは……」

 

「これは?」

 

「………………………………」

 

 沈黙。そりゃそうだよな。言えないよな、さっき揉まれて吸われていた時になったなんて。そうこうしてるうちに俺はその複雑な刺激に、段々と快感が高まるのを感じた。

 

「箒、俺、もうそろそろ……」

 

「で、出るのか? また、あれを……」

 

「ああ、精液が出るよ。箒の胸が気持ちいいから、きっと一杯出るぞ」

 

「ぅぅう」

 

 顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。

 

「箒は可愛いなぁ」

 

「………………」

 

 ふいっと顔をそらす。だが胸の上下運動は継続したままだ。

 

「今日は、その、どこに……」

 

「このまま、箒の胸にかけたいな。いいだろう?」

 

「む、胸に……! よ、汚れてしまうぞ!」

 

「そしたらシャワー使っていいからさ、頼むよ、箒」

 

「………………わかった」

 

 男の部屋でシャワーを浴びる、というのも勇気がいる気がするが。

 

「いいのか?」

 

「何度も聞くな! さ、さっさと出せ!」

 

 箒に出せと言われて興奮が増した。いよいよ出る。

 

「あ、あ、ああっ……出る、出るぞっ!」

 

 ビュク、ビュク、ドプッ、ドクンッ!

 

 肉棒から白い欲望がふりかけられた。

 

「あああっ、で、出てっ、む、胸に、こんな……」

 

「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。で、出たぁ。こんなに出たのは久しぶりだ。箒、気持ち良かったよ。ありがとう」

 

 おっぱいをベトベトにした精液を、ティッシュを取り出して拭いてやる。

 

「れ、礼などいい。私は脅されてしているだけだ」

 

「そうだったな。でも箒、一つだけ確かめていいか?」

 

「? 何を……あっ」

 

 俺は手を伸ばして箒のアソコに触れていた。

 

 にちゅ……。

 

「箒、濡れているぞ。やっぱり気持ち良かったんだな」

 

「こ、これは、違う、私は……」

 

 俺は箒を抱きしめた。

 

「箒、前も言っただろう。刺激されれば誰だって感じるんだ。別段淫乱だとか汚れているだとかっていう訳じゃない。誰だってそうなんだ。クラスの女子、全員に同じことをすれば大体は同じ反応が返ってくるんだ。だからそれは恥ずかしいことじゃない」

 

「だ、だが……私は」

 

「俺が愛情を込めて愛撫したんだ。感じてくれた方が嬉しい……ん」

 

 またキス。もう既に箒は嫌がらなくなっていた。

 

「ん……ちゅ……ちゅ……ちゅ……あぁんっ」

 

 触れていた、アソコに。

 

「俺ばっかり気持ち良くなっちゃ悪いよな。箒も気持ち良くしてあげるよ」

 

「……ぁんっ……いやっ……嫌だ……そんなこと、しなくていい……」

 

 俺は構わず箒のそこを刺激した。

 

 そして、舌で舐めるクンニで箒は絶頂した。

 

 

     §

 

 

「み、見るなよ! 絶対に見るなよ!」

 

「わかったよ。さすがにもう耳にタコができるわ。それと、見ないと一緒に入っている意味がないんだが」

 

「意味なんてなくていい。絶対にこっちを見るな!」

 

 ただいま箒とお風呂に入っています。え? どうやって説得したかって? 箒がイった後だったから、一緒に入ってくれないならもう一回箒をイカせる、ときょうは……もとい条件を提示しただけだよ。

 

「既に上も下も俺に見られているというのにねぇ」

 

「やかましい! 黙れ!」

 

 箒はこうやって抵抗しているが、一緒に入るのが本当に嫌ならそもそも風呂に入らないという選択肢もあったのである。箒が本気で嫌がっていないのは明白だ。……まあ、汗をかいて、胸に精液をかけられて、その後絶頂して愛液をビショビショに出してしまったのだから、風呂に入らないという選択はできなかったという見方もある。

 

「き、貴様は一体どこまで私を辱めれば気がすむんだ!」

 

「辱めようなんて思ってないって、俺はただ箒が好きなだけだよ。好きだから一緒にいたいんだ。どこでもね」

 

「ざ、戯言を……!!」

 

「箒、それじゃあ見ないのはわかった。ならお前を見ないまま触るのはいいのか?」

 

「ダメに決まっているだろう!!」

 

「ちぇっ、俺が汚したんだから洗ってあげたかったのに」

 

「余計なお世話だ!」

 

 そうして、特に楽しいこともなくシャワータイムは終わりましたよ、と。

 




 シャワータイムは今後もやっていくつもりです。


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☆第7話 セシリア・オルコット3

 ここまでもこれからも、☆マークのついたエロ話ばかり。☆マークをつける意味がないというか、逆にエロがない話にマークをつける方が良かったかも知れん。


「ちゅるっ……ちゅぱ……んちゅっ……れろ、れろ……」

 

「あああぁ。いいぞ、セシリア」

 

 ただいまセシリアを調教中。箒もいいけどセシリアもねって気分だ。経緯を説明するとこうだ。

 

 

     §

 

 

「ふぇらちお? な、なんですの? それは」

 

 どうやらイギリスのお嬢様はオーラル行為をご存知なかったらしい。そこで、俺が微に入り細を穿ち説明してやった訳だ。…………説明中…………。

 

「し、信じられませんわっっ!!!! そ、そんな、おぞましいっ!!!!」

 

 エクスクラメーションマークを何個つけるんだよ。と言いたくなるほど大きな声で叫んだセシリア。男の生殖器を口で咥えるという説明がよほどおぞましかったようだ。だがメリットがあることも説明してやらねば。

 

「メリット、ですって?」

 

 こめかみに怒りマークをつけて話を聞くセシリア。

 

「だからだな、俺は今までセシリアと二回性行為を行った訳だ。その結果、二回とも生中出しした訳で……妊娠の危険性があることは知っての通りだ」

 

 その可能性を指摘してやると、セシリアは顔を青ざめさせた。やはり妊娠は怖いのだろう。

 

「しかしだ! 手や口、胸。あるいは脇や太ももや股間、更には髪の毛といった女性のフェチな箇所で奉仕行為を行うことにより、安全に男に射精させることができるのだ。想像してみろセシリア。手で俺のモノを握って、俺が射精したとする。気持ち良く、なったとする。そうすると、セックス――というかレイプだな――をされて膣の中、子宮に精液を出されることはなくなる訳だ。これは立派なメリットと言えるだろう」

 

「……………………」

 

 せしりあ は うさんくさそうなものを みるめでこちらをみている!

 

「まあ十の知識より一の実戦じゃ。とにかくやってみるべし! さあセシリア!」

 

 俺はズボンとパンツを下ろして下半身を露出させた。

 

「きゃあああ! い、いきなり脱がないで下さいませ!」

 

「事前に言ってから脱げば平気なのか?」

 

「そ、そういうことではありませんわ!!」

 

「だよな。知ってても悲鳴は上げるだろうさ。なら言おうが言わまいが関係なしだ……ということで、セシリア、口でしてくれ」

 

「文脈が繋がっていませんわ!!」

 

 そんなこたーどーでもいいわい。

 

「さあ、さあ、さあ!」

 

「え、いや、ちょっ、近づかないで下さい!」

 

「口での行為に抵抗があるのはわかる。しかしだな、この前の性行為の時は俺、かなりセシリアのアソコを口で慰めたんだぞ。やってくれてもいいではないか」

 

「それとこれとは話が違います! あの時もわたくしはやめてとお願いして……」

 

「ならば段階を踏もうか。セシリア、手で触れてくれ」

 

「え?」

 

「手でしてくれ、と言ったんだ」

 

 ぐっとハードルを下げてやった……と思ったのは俺だけだったらしい。

 

「い、いやですわ。そんなの」

 

「……口もダメ、手もダメ。それならレイプするしかないじゃないか!」

 

 俺はセシリアに襲いかかっていた。

 

「きゃあああ!! 嫌! やめてぇええ!!」

 

 俺は襲うフリをすると一旦引いた。

 

「……と、奉仕を嫌がるとこうなるわけだ」

 

 俺から一定の距離をとるセシリア。

 

「まあつまりだな、セシリア。お前に選択肢をやろうという訳だよ。レイプされるのが、中出しされて妊娠するのが嫌だから奉仕するか。奉仕するのが嫌だから無理矢理レイプされるか。どっちかを選びな」

 

 こんなことを言われて、はいそーですかと「奉仕します」なんて答える女子はいねーよ。わかっているけど言わなきゃ進まないのである。何とか承諾してもらわねば。

 

「…………」

 

 セシリアはだいぶ長い間沈黙していた。そして……。

 

「……………………はぁ。…………やらなければ、いけないのですわよね」

 

 折れた。

 

 

     §

 

 

 さて奉仕のターンである。俺の希望は口だが、手でしてくれと言ったのも俺である。

 

「ぅぅ。何故わたくしがこのようなことを……」

 

「ぶつぶつ言ってないでやる!」

 

 催眠で呼んだ俺の部屋で、床に座ったセシリアの前に仁王立ちになる。

 

「はぁ…………」

 

 セシリアは恐る恐るモノに手を伸ばしてきた。

 

「…………あの」

 

「ん?」

 

「あ、そのぅ、以前見た時と、形が随分違うようですが……」

 

「ああ、あの時は勃起していたからな。海綿体に血が流れ込んで、肉が膨張するんだよ。で、今は特に興奮も刺激もしていないから勃起していないという訳だ」

 

「はぁ、不思議なものなのですわね」

 

 そう言いながら、手でそっと触れる。

 

「それじゃやり方を教えるぞ。親指と他の指で輪っかを作るんだ。リレーのバトンやティーカップを持つ時みたいな手の形にするんだ。そしてそれで適度な力を入れて握ってくれ」

 

 具体的な指示を出す。

 

「こう……ですか? あっ! な、なんだかピクピク動いてますわ!」

 

「セシリアの指が触れて嬉しがってるんだ。怖がることはない。噛みつきゃしないから」

 

「でも……なんだか怖いですわ」

 

 二度も自分を犯したモノだ。根源的な恐怖があるのだろう。

 

「大丈夫だって。それで、握ったら前後にこするんだ」

 

「こ、こう……ですの? …………あ、大きくなってきましたわ」

 

「刺激されたから勃起したんだ」

 

「こ、これが……」

 

「ちなみに、今ので完全な状態の半分くらいだな」

 

「は、はんぶん!? これの二倍になるのですか!? そ、それでは痛くて当たり前ですわ」

 

 随分ストレートに言うなぁ。

 

「まあな。でも入ったろ。男のモノも不思議だが、女性のモノも負けず劣らずということだ」

 

「はぁ……なんだか眩暈がしそうですわ」

 

 そうこう言っているうちにも勃起していく。モノは立派な臨戦体勢となった。

 

「…………………………」

 

 セシリアは大きくなったモノのグロテスクさに言葉もないようだった。

 

「お、おおきくなるまえはあんなにちんまりとしていましたのに……」

 

「勃起したところで次のステップに移るぞ」

 

「はい?」

 

「段階を踏む、と言ったろーが。次は左手も使って刺激するんだ。空いている左手でモノの先端部か、下の袋を刺激してくれ」

 

「せんたんぶ……この、なんだか膨らんでいるところですか?」

 

「そう、ちなみに名称は亀頭という。文字通り亀の頭のようだろう」

 

「こんなモノの名前など……」

 

 覚えたくないってかい。あーそーですか。だがセシリアはゆっくりと亀頭に左手をもっていった。左手の指先で触る。

 

「……右手で触れている所と全然違いますわ。こっちは硬く、その、熱いのに、この部分はなんだかぷにぷにと柔らかいです」

 

「そういうモノなのだ。できればそこは手のひらで覆うようにして触れてくれると嬉しい」

 

「………………はぁ、………………はぁ」

 

 セシリアの息が少し荒くなってきた。

 

「よしよし、両手を使った刺激にも慣れてきたな? なら次のステップだ。舌でモノを舐めてくれ」

 

「っ! む、無理です!! いきなり段階が上がり過ぎですわ!!」

 

「しかしこの二つの中間に当たる行為というのは無いのだ。覚悟を決めてやってくれ」

 

「むりですぅ」

 

 セシリアは半泣きになりながら無理と繰り返し訴えた。

 

「よし、じゃあ更に段階を踏もうか。セシリア。顔をモノから遠ざけて、ほんの少しだけ口の外に舌を出せ」

 

「……?」

 

「言う通りに、じゃないとレイプだぞ」

 

「…………………………………………べ、べー」

 

 よしやった。

 

「おし。それじゃあ次は舌をしまって、顔をモノにできるだけ、できるだけでいい、自分が近づける限界まで顔を近づけろ」

 

「……………………ぅぅ。ぅぅぅぅ~~」

 

 モノから十数cm離れた場所に顔を近づけてくれた。これだけでもさっきより格段の進歩だ。

 

「それじゃあその場所でいいからさっきのように舌を出すんだ。ベーってな」

 

 俺達は一体何をやっているのだろう? 端から見ればものすごく滑稽なことをしているように見えるだろう。

 

「……べー」

 

「よし! それであとは残りの距離を詰めるだけだ。少しずつでいい。ちょいちょいっと距離を詰めろ」

 

「……………………むり。むりです…………」

 

 ええい根性無しめ!

 

「なら逆パターンだ! 舌は引っ込めていい。顔をモノの傍に近づけろ。ち・か・づ・け・ろ!」

 

「…………ぅぅぅ、嫌、ですわ…………」

 

「……………………」

 

 セシリアがモノの数cmの距離で、目をつぶって固まってるのをいいことに、俺は腰を前進させた。

 

 ぷに。

 

 セシリアの熟れた果物のような唇に触れた。

 

「!? ひっ!!」

 

 目を開けたら本気で怯えられた。ビクッっとして顔を後ろに引いてしまう。また後退した。

 

「……はぁ。仕方ない。催眠を使うか。セシリア、体を動かすな」

 

 セシリアは体の動きを止めた。声も出せなくなった。その状態でモノをセシリアの唇に近づける。ぷにぷにと柔らかい感触がたまらない。頬っぺたにもこすりつけてやりたいと思うがさすがに自重する。

 

「……………………」

 

 セシリアは固まったままだ。内心すごい悲鳴を上げているに違いない。

 

「セシリア、舌を出して俺のモノを舐めたり唇でキスしたりするんだ」

 

「……れ、ろ。れろ、れる……。ちゅっ、ちゅぅ」

 

「……確かにいい感じだが。催眠でさせていると思うと今一つだな……」

 

 箒はレイプと引き換えにやってくれたというのに。……泣き喚いていたけどな! そうして数分間催眠でやらせた。

 

「よし……それじゃあ催眠を解除。体、動かしていいぞセシリア」

 

「…………んんーっっ!!」

 

 俺から距離をとり、唇をごしごしとこするセシリア。

 

「セシリア。やり方は今催眠で動かした通りでいい、もう一度、自分の意思で舐めてくれないか?」

 

「…………………………じょ、冗談じゃありませんわ!!!」

 

「はぁ、そうか。そうなのか。それじゃあ仕方ないな。今日もレイプするか。セシリア、ベッドの上に乗って、動きを止めろ」

 

 再度催眠をかける。セシリアは俺の言う通りに動いた。そして俺もベッドに上がると、セシリアを押し倒した。……しかし「今日もレイプするか」とは我ながら酷い台詞である。

 

「首から上は動かしていいぞ」

 

「……っ! 卑劣な!」

 

「だーかーらー、奉仕してくれなきゃレイプするぞって言っただろ。んで奉仕がどうしても嫌だって言うんだから仕方ないじゃないか」

 

「どっちも嫌ですわ! どうして貴方の……」

 

「もう決めたわ、今日もレイプする。せいぜい泣き喚けよ」

 

 言って、体を倒す。

 

「嫌! 嫌ですわ!! 離して!!」

 

「……奉仕する気になったか?」

 

「ぅぅう。ひきょう、ものぉ」

 

「はっきり言葉で答えろ。奉仕するのか?」

 

「……し、ます。しますから、レイプするのだけはやめて下さい」

 

 言わせた。何とも強引だが、今はこれしかカードがないのだ、切れる札は切っていかねば。

 

「そうか……それじゃベッドの上でだけ自由に動くのを許可する。俺は寝転んでるからせシリアが自分で奉仕するんだぞ」

 

 俺はベッドで横になると、セシリアの奉仕を待った。

 

「どうして、どうしてこんなこと……」

 

 さっさとしろ、と言いたくなるのをぐっとこらえる。

 

「はぁ……ん、は、む……れろ、れろ……ちゅっ」

 

 触れた。唇と舌が俺のモノに。

 

「ちゅるっ……ちゅぱ……んちゅっ……れろ、れろ……」

 

「あああぁ。いいぞ、セシリア」

 

「くっ。こんな……こんな、こと……」

 

 セシリアは屈辱に顔を歪めている。やはり気位の高い相手に無理矢理するのは最高だ。

 

「頑張れ、セシリア。してくれたらちゃんとご褒美をやるから」

 

「………………聞きたくありませんが……一体なんですか?」

 

 そりゃ当然。

 

「俺がセシリアを気持ち良くしてやるに決まっているじゃないか。二回目の性行為でイった感じやすいセシリアだ。普通の愛撫でもちゃんと気持ち良くなれるだろうさ」

 

「…………!! け、結構です!!」

 

「遠慮するなよ。この間のは気持ち良かったろ?」

 

「~~~~!!」

 

 悶えてる悶えてる。前回は追い詰めて感じていることを言葉に出させたからな、自分が言ったことには責任を持つタイプなのだろう。

 

「そういう訳だから気を入れて奉仕してくれ。男はな、好きな女の子に愛情をもってされるとこの上なく嬉しいんだよ」

 

「!? ま、またそんな戯言を……」

 

「戯言じゃないよ。俺はちゃんとセシリアを好きだよ。お前が織斑を好きなことは知ってるが、それでも好きだ。頑張って振り向かせたいと思ってる」

 

「うそ、ですわ。こんな、こんな酷いことをしておいて……」

 

「男は好きな女の子とはセックスしたいものなんだよ。それが催眠術を使ったものだろうと、無理矢理だろうと……それはさておき、そろそろ奉仕を再開してくれ。できれば愛情をもってしてくれると、なお嬉しい」

 

「愛情など……はぁ……ぷちゅっ、ちゅっ……れろれろ……んちゅっ、ちゅうちゅ」

 

 フェラを再開した。俺の目が狂っていなければ、先ほどより熱がこもっている気がする。

 

「……ちゅっ……ちゅちゅっ……ぷは……はぁ……はぁ……こ、これ、臭いが……」

 

「毎日ちゃんと風呂に入って洗っていはいるが、昨日の夜風呂に入ってから、今日のこの夕方までにかいた汗とかはどうしようもないからな。多少汗や臭いはするだろうさ」

 

「…………普通、こういう行為をする前はシャワーを浴びるものでは……」

 

「うーむ。それもまた選択なんだよ。お互いシャワーに入って身奇麗にしてからするのと、身奇麗にせず汗や汚れそのままにするのと、ちなみに俺は後者が好きだ。女の子の汗や汚れなんて気にならない。むしろ好きな女の子のなら嬉しいんだ」

 

「へ、変態っ。根鳥さんは変態ですわ!」

 

 俺、今セシリアに罵られている。……興奮するじゃないか。

 

「はいはい変態ですよ。わかったから続けてくれ。俺の臭いモノをセシリアの口で綺麗にしてくれ」

 

「いやぁ、こんなの…………。…………はぁ……はぁ……ぷ、ちゅっ」

 

 おお、初めて亀頭にキスしてくれたぞ。嬉しいなぁ。

 

「ちゅ、ちゅ、……れる、れろ……ん……ちゅっ」

 

「そろそろ変化が欲しいな」

 

 俺はセシリアに口奉仕のやり方を教えてやることにした。キスをする、舐める、そして吸う。これが基本パターン。で、亀頭はどこを舐められても気持ちいい。が、傘の裏側をペロペロとこそげ落とすようにされるとなお良い。竿の部分は裏側の筋が走っている所が特に感じる。亀頭をしている時は手で竿をしごくと更に感じる。

 

「……とまあこんな感じだ。俺を気持ち良くさせて精液を出させれば、このおぞましい行為も終わりになる。早く終わらせたいんだったら、より的確に行った方が早く終わるぞ」

 

「はぁーっ、はぁーっ。…………れろれろ、ん……柔らかい、感触が……」

 

 亀頭をくるくると回すように舐めてくれた。更に右手でシコシコと竿をしごかれる。指示はちゃんと伝わっているらしい。

 

「ぷちゅっ……ちゅっ……ちゅる……ちゅ……れるれるぅ……ちゅうう……あむっ……ちゅぷ、ぴちゃ……ぴちゃ……ぴちゅっ」

 

「まだ、気持ち悪いか?」

 

「当然ですわ!! こんな、こんな、ものを……ちゅ、私は……ん……はぁん……くさい、ですわ……れろ、んちゅぅ……んんぅ……んっふ。? あ……な、何か出てきましたわ」

 

 先走りが漏れていた。これまでと同様に説明してやる。

 

「気持ちいいと、出てくるのですか……」

 

「女性のアソコだって同じだろ。感じると性行為を滞りなく行えるようにお互い濡れるんだよ。それを潤滑油にしてセックス、女性の穴に男の出っ張った部分、これを入れるんだ」

 

「…………はぁ……はぁ……そんな……」

 

 セシリアはだいぶ感じいっているようだ。前回かけた催眠暗示で、俺が触れた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしてあるから、舌なども微妙に感じているのだろう。

 

「先走りが出てきたってことはもうすぐってことだ。それじゃあ最後のステップにいこうか」

 

「うぅっ、また、ですの」

 

「そう言うなよ。これで最後、終わりだから。……モノを口に咥えるんだ。パクリって感じでな。最初から全部を口に入れるのは無理だろうから、亀頭の部分だけでいい。咥えるんだ、セシリア」

 

「!? こ、これを口に……」

 

「唇でキスして舌で舐めた相手だ。口に含むのも大同小異だろ。これで最後だから」

 

「………………………………はぁ……はぁーっ……は、むっ」

 

 セシリアがモノを咥えた。粘膜に包まれる感触。

 

「最後のレクチャーだ。口の中に咥えられているだけでも気持ちいいが、できれば唾液、唾をからめるとより気持ちいい。そして口での刺激方法だが、口内や唇をきゅっと締める形で刺激するんだ。その状態で顔を前後に振って、手でやるみたいに、口の中でモノをしごくというのが口の中に入れた基本動作だな。他には左右の頬っぺたの内側、そこにこすりつけてもいい。そして、口の中に入れた状態でも舌は動かせるだろ? 舌での奉仕も今までと同じくしてくれればいい」

 

「……………………」

 

 彼女は俺の説明を飲み込むように、理解しようと頭を働かせているらしい。しばらくして、

 

「んっ、んっ、んんっ」

 

 セシリアが口内を締めて顔を振る。亀頭だけだが、それは立派なフェラチオだった。

 

「ん……気持ちいいぞ、セシリア」

 

 俺はその時初めてセシリアの頭を撫でてやった。なでなで、よしよし。

 

「んんっ、……んっ……んっ……んっ……ちゅぷっ……ぢゅるる……じゅぱっ……じゅずず……ちゅう」

 

 吸われていた。先走り。これは指示していない行為だ。頭を撫でている手を頬や耳、うなじにもっていく。優しく撫でてやる。

 

「んちゅっ……れろ……ぢゅるぅ……じゅぷ……じゅぷ……ちゅぷ……ちゅばばぁ……」

 

 様々な変化をつけながら刺激される。刺激されている時間も長くなって、俺の興奮も高まってきた。毎度のことながら長くしてやる気は、我慢する気はない。してもらっているだけで望外の喜びなのだ。むしろ逆に自分操作して意図的に射精を早めてやる。初めてなら早く終わらせてやった方がいい。女性側の嫌な気持ちが早く終わるから。

 

「セシリア……気持ち良くてもう出そうだ……」

 

「んんっ! ぷはぁ……で、出るのですか? しゃせい、ですか?」

 

「ああ、セシリアのお口が気持ちいいからな。もうすぐだよ」

 

「…………ここの、先の所から出るんですわよね? 私はどうすれば……」

 

 再度説明。口内射精、顔射、手のひら、またはティッシュで覆うなどを説明する。

 

「くっくちのなかで、っなんて! そんな不浄な!」

 

 俺の本心としては、やはり口内射精をしたい。しかし初フェラでそこまで求めてはいけない。嫌な記憶が残って苦手意識を持たれるからな。口内射精は箒にもまだしてもらっていない。顔射はしたが。

 

「俺の希望を伝えると、やっぱり男としては口の中に出したい。けどセシリアが嫌がるだろうから、今回は手に出すだけでいいよ。出そうになったら手を差し出して精液を受け止めてくれ。それならできるだろう?」

 

「…………手で、受け止める……ですか。えっ液体を」

 

「抵抗を感じるのはわかるけど、出るものは仕方ないからさ、手皿で受けてくれ」

 

 セシリアの顔色がすぅっと白くなった気がした。やはり嫌なのだろう。やれやれ、じゃあ嫌悪感を減衰させる催眠をかけて、っと。

 

「ほら、イクまでは口で刺激してくれ。そうしないと終わらないぞ」

 

「はぁーっ、ふぅ……すぅ……あむッ……くちゅ……ちゅぷ……ちゅぱ……んんんっ」

 

 セシリアの口奉仕が俺を責めたてる。限界はもうそこまで迫っていた。

 

「ん……よし……出るぞ、射精、するぞっ」

 

「んんんっ!」

 

 セシリアは慌てて口から肉棒を吐き出すと、手のひらを先っぽに当てた。その刺激がとどめになった。

 

 ドクッ、ドクッ、ドクン!

 

 精液の量も自分操作で少なくする。あまり大量に出すと……ね。

 

「あっああっ! こ、こんな……で、て……」

 

 セシリアはどこかうっとりしたような表情をしつつ、手で受け止めてくれた。

 

「あ、……まだ、出てますわ。びゅびゅって、すご、いですわ……」

 

 彼女は手のひらを上に向けて精液をこぼさないようにする。

 

「………………はぁ……はぁ……お、終わりました、の? ……うっ、これ、ドロリとして、粘っこい……。せいえき、というからもっと水みたなものかと思いましたのに」

 

 ああ、できるならその手の精液を舐めたり飲んだりして欲しい。しかし我慢だ。性急にことを運びすぎてはいかん。俺はベッド脇に置いてあるティッシュ箱から数枚抜き出すと、セシリアの手のひらを拭ってやった。やはりできるなら肉棒にこびりついた方の精液も舐めてきれいにして欲しい。お掃除フェラは男の夢だ。だが……。

 

「ほら、これで綺麗になったぞ」

 

「……すんすん、い、いやぁ。臭いがついてますわ」

 

 自分で嗅いておいてその反応かい。

 

「後でハンドソープを使って綺麗に洗っておきな。……さてと」

 

 俺はセシリアのスカートをめくった。

 

「きゃあっ! 何をしますの!」

 

「さっき言ったご褒美だよ。セシリアのことも気持ち良くしてあげるんだ」

 

「ひ、必要ありませんっ!!!」

 

 でもなぁ。

 

「セシリア、ショーツ、湿っているぞ」

 

「…………嘘、ですわ」

 

 嘘などではなかった。セシリアのその部分は立派に濡れていた。ちょっと都合良すぎじゃね? と思うが、逆に考えてみよう。女性との性行為が数回だけの男が、女性がイクまで女性器を口で愛撫したら、勃起して先走りが溢れるだろう。それと一緒で女も男に奉仕して濡れるのだ。

 

「さあ、約束通りセシリアを気持ち良くさせてやるからな」

 

 俺はそう言うとセシリアのアソコを愛撫すべく顔を近づけた……。

 

 




 若干コメディタッチなのは仕様です。


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☆第8話 凰 鈴音

 さて、話は一夏のクラス代表就任パーティーの頃まで遡る。少しだけ会話に出ていた凰 鈴音(ファン・リンイン)が転入してきたのだ。ツインテールが似合う(色々と)小さな体。ハキハキした表情。まさに幼なじみって感じだ。

 

「その情報、古いよ」

 

 そのボール、消えるよ。というネタがあってだな……。ま、まあそれはさておき、彼女は転入早々に一年二組のクラス代表に就任したのだ。模擬戦を行った一組と違って二組の代表はとっくに決まっていたと思うのだが、そこは中国の代表候補生としてゴリ押しでもしたのだろう。二組での彼女の交友関係が心配だ。そして……。

 

「ひっく、うっく」

 

 俺は今泣いている鈴音を保護してやった訳だ。この頃に一夏と喧嘩するのはわかっていたから、網を張っていたのだ。

 

「凰、一体どういう事情なんだ? 俺は同じ男ということで織斑と話しやすい。協力できると思うが……」

 

 まあ話は簡単だ。鈴音が遠回りなプロポーズをしたというのに、それに一夏が全く気づいていなかったという訳だ。

 

「ひっ、がんばって、こくはく、したのに……うぅっ」

 

 女を泣かせる男なんて滅べばいいのである。俺? 俺は喜ばせているからいいんだよ。

 

「わかった。織斑にその告白がプロポーズだとか具体的なことは言わないで、約束を間違って覚えていたことだけでも謝らせよう。俺が織斑を連れてくるよ」

 

 場所は俺の手狭な部屋である。連れこんだ時はこんなに簡単に男の部屋に入るなんて、彼女も無防備だなぁ、と思った。さて、それはさておき涙に濡れた彼女に催眠暗示をかけますかね。

 

「この部屋の中に限り、俺のことを織斑 一夏だと認識しろ」

 

 絶 対 催 眠 !

 

「え? ……いち、か? あれ、なんで?」

 

 鈴から見れば今まで自分が話していた違う男、根鳥の顔や声が一夏に変わったので戸惑っているのだろう。

 

「俺がこの部屋を出たらそれから一分前までの記憶を思い出せなくなる」

 

 はい仕込みは完了。これで俺がドアを開けて外に出れば、一夏だと認識しろと言われたことが、急に根鳥が一夏に切り替わったことが思い出せなくなる。

 

 絶対催眠は超便利。

 

 さーて、適当に時間を調整して戻ってきますかね。俺は部屋の外に出た。

 

 

     §

 

 

「一夏……」

 

(リン)、いいだろ?」

 

 部屋に戻った俺を見て鈴音は暗示の通り俺を一夏だと認識したらしい。フフフ、これが、俺が考えた凰 鈴音の落とし方だ。俺の部屋でだけ一夏と認識させ、体を貪ろうという訳だ。

 

「だ、ダメよっ。ここは根鳥の部屋でしょ。あいつがいつ戻ってくるか……」

 

「大丈夫、あいつには俺の部屋で待っててもらっている。俺が行かなきゃ戻らないよ」

 

 そして、俺は一夏として鈴音に謝罪した訳だ。約束を間違って覚えていてすまないと。同時に「あれ、遠回しのプロポーズだったんだろ? 気づいて嬉しくなったよ。俺も、鈴が好きだ。できれば将来は結婚したいよ」と囁いた。そしたら落ちましたー! 簡単にコロッと落ちました―! そして今は抱きしめていて、キスをせがんでいる所だ。

 

「鈴……ん」

 

「ん……一夏ぁ」

 

 ハハハハハ。一夏君。君が喧嘩している間に鈴の唇は俺がもらった! 君はそのまま鈍感系主人公として突っ走ってくれ。おこぼれとしてお前のことが好きな女子を片っ端から寝取っていくから。

 

「ん……ちゅ……ちゅ、ん、ふぅ……ぴちゃっ……」

 

 唇を甘噛みし、舌で舐める。さすがに口内に舌を入れるのはまだだ。

 

「んんんっ!」

 

「んふ……ちゅっ……ぴちゃ……はぁ、はぁっ……ちゅちゅうぅ」

 

 吸ったりもする。我ながら酷いファースト・キスである。鈴はされるがままだ。

 

「はぁっ、はぁ……ちゅ、ちゅるぅ……んんんっ……」

 

 甘美な感触と味。文字通り味をしめていた。

 

「んっ……ちゅうぅぅ……じゅっ、ちゅるぅ……ん……ふぅぅん」

 

「い、一夏」

 

「ちゅっ、ちゅっ、じゅぱっ、れろ」

 

 鈴の甘い唇をなぞっていく。

 

「はぁ、はぁっ……んふぅ……ちゅっ、じゅじゅう……ぴちゃっ、ぴちゃ……」

 

 息が熱い。抱きしめている体は小さく、自然、見下ろす形になる。体は、かすかに震えている。

 

「ん……んじゅ……くちゅ……ちゅっ……ぱ……っ」

 

 たっぷりと、舐めていた。興奮してとまれなくなっているというのもあるが、どうせ一夏のやったことになるのだ、という思いもあった。外道ですまん。

 

「じゅるふぅぅ……ちゅぱ、ちゅうう……んっ」

 

 そこまでしたところで、ようやく離した。

 

「ぷはぁっ。一夏、こ、こんな」

 

「悪い鈴、とまれなかった。俺、ホントはずっと鈴とこういうキスをしてみたかったんだ」

 

「そ、そんな……」

 

「嫌、だったか?」

 

「う、ううん! そんなことないよ。ただ、びっくりして……」

 

「そっか。じゃあもっとしていいんだな……じゅるっ、ちゅぱっ」

 

「え? いちか……んんー!」

 

 その後、たっぷりと鈴とのキスを堪能したら、鈴に口止めしておいた。「俺達が付き合うことになった、恋人になったことは伏せていよう」と。理由は男子生徒とそういう関係にあると知られたら、鈴がやっかみを受けたり、一夏の周囲の女子が騒いだり冷やかしたりする。また、中国の代表候補生である鈴が男性操縦者の織斑 一夏と恋人関係にあると知られたら、世界規模で影響がでるかも知れないから。とまあ適当な理由をでっち上げといた。これで鈴は他の女子に俺と付き合っているとは言うまい。プライベート・チャネル、ISの個人通信はどうしようもないので、緊急時以外は禁止。恋人として繋ぐのは駄目と催眠をかけた。一組で一夏と親しい箒やセシリアに対し、影でこっそり優越感にひたる鈴……ククク、全て勘違いなのにな。……それにしてもひでぇなぁ。俺は死んだら地獄に落ちるだろうなぁ。

 

 

     §

 

 

 また別の日。

 

「鈴……んちゅっ」

 

 唇を寄せていく。受け止められる、唇で。

 

「一夏ぁ……んぁ」

 

 箒は一週間に一回。セシリアは気が向いた時、そして鈴は結構毎日というペースができていた。正直これには困った。俺の体は一つしかないのである。しかも休日は「用事」があるし、これから新ヒロインたちも転入してくるのだ。鈴のペースは何とか落としたいなぁ~というのが現状だ。え? 贅沢? ごもっとも。

 

「ちゅ……ン……」

 

 軽く、また軽く。

 

「ンッ……ふ、う……」

 

 次第に、口づけている時間が長くなる。あるいは、時間の流れの方が遅く感じている? 鈴は、キスを交わすたびに自分が主導権を取ろうとするきらいがある。しかしそれはいつも俺によってすかされる。こっちは既に二人と経験済みだコンニャロー。

 

「んっ、はぁ、はぁっ、はぁ……っ」

 

 舌。唇を舐め上げてくる。必死、という言葉が似合うほど。

 

「フフッ……」

 

 そんな鈴を可愛いと思う。まるで子犬のようで。鈴の頬が赤くなった。

 

「……ンッ!?」

 

 舌を入れた。熱く柔らかい。

 

「ちゅふっ……ちゅぱ……じゅっ……んふぅ……」

 

 すると、悔しそうな雰囲気を感じつつも受け入れてくれるのがわかる。こじ開けるというより、解きほぐすような舌使いで。とろけるような香りと味が広がる。

 

「んじゅっ……じゅぱぁ……」

 

 唾液を吸い上げられた。中々やるじゃないか鈴。舌で口内を洗うように舐め回された。積極的だなぁ。

 

「んふ!?」

 

 逆に舌を割り入れていった。激しく口内をかき回す。

 

「じゅる……んじゅっじゅうっ、ちゅぱっ、んふう……じゅううぅぅ……はぁ、ぷはぁ……」

 

 口内の唾を吸い尽くすほどに吸引する。

 

「はっ、はぁ、んはぁ……あっ……あ……」

 

 舌の裏も撫で上げてやる。すると息を乱し始めた。体をしがみつかせるように抱きついてくる。

 

「じゅるう……ふう……」

 

 ようやく解放してやる。

 

「はぁ……はぁ、はぁ……っ、ふううう……」

 

「……どうだ? 気持ち良かったか? 鈴」

 

「む~~~」

 

 むくれてるむくれてる。俺は頬を膨らませている鈴の手を取ると、股間に当てさせた。

 

「え……」

 

「暴れないでな」

 

 そういいつつ片方の手でファスナーを下げる。

 

「……っ」

 

 取り出していた。モノを。

 

「あ……い、いちか」

 

「悪い、鈴。お前とキスするといつもこうなるんだ」

 

「あ……えぇ……その」

 

 鈴の手を上からぎゅっと握り、モノを握らせる。

 

「~~~~!!」

 

 叫び声を上げたいのをこらえるような様子。そのまま上下にさする、鈴の手というより俺の手になっている。

 

「あ……あぁぁ」

 

 声を上げる、いかにも気持ち良さげに。実際気持ちいい。まったく男を体験していない女子を騙くらかして触らせているというのは。

 

「いちか……きもち、いいの?」

 

「ああ。鈴の手……すべすべしてて気持ちいい。……実はずっと前からこうしてもらいたかったんだ」

 

「そ……そう、なの?」

 

「鈴……握って、くれないか」

 

「え、えぇぇ~~!!」

 

「鈴にして欲しいんだ。頼むよ」

 

 そう言って頼むと、おずおずとだが軽く握ってくれた。

 

「こ、こんな……なんだ。男子って」

 

「うん……あぅっ……」

 

 亀頭に触れていた。指。

 

「あっ! い、痛かったの?」

 

 おきまりな台詞。いかにも経験がないのが丸わかりである。

 

「いや……気持ち良かったんだ。鈴、その先の膨らんでいる所が男の感じるとこなんだ」

 

 モノが勃起し、ヘソまで反り返る勢いだ。

 

「!? な、ななななな、なんなのよぅ、これぇ!」

 

「驚かせて悪いけど、これが男のモノなんだ。できれば早めに慣れてくれ」

 

 他人のフリをしているからって好き勝手言ってみる。いや、意外と大変なのよこれ。一夏が言いそうにない台詞とか喋り方とかしたらアウトだし。それに鈴の方は付き合っているつもりなんだから、本物の一夏と二人きりにするのもまずい。まあ組が違うのでそう簡単に二人きりになる機会はないけどね。その分この部屋での密会が接触の機会になっているんだけど。

 

「慣れろって、あ、あんたねぇ」

 

「さっきも言ったろ。俺は鈴にしてもらいたいんだ。して、くれないか?」

 

「うぅぅぅぅ、わ、わかった、わよ」

 

 再び手が伸ばされる。怖いのか亀頭はさけているようだ。しかし軽く添えられただけで、心地よい感覚が走る。脈打つ肉の竿に指が絡みつく。太さを確かめるように二度、三度と握りなおす。

 

「な、なんかこれ、熱くて硬いんだけど。すごい、わよ。今にも破裂しそう……」

 

「その表現、正しい。実はもう結構良くて、出そうになってる」

 

「出る?」

 

「イクってことだよ。射精、精液が出るんだ。先っぽから」

 

「うぇえええ!?」

 

 ホントに、経験がないのもアレだけど免疫がなさ過ぎるな。本当に一夏と付き合ったり結婚することになっていたら、どうなっていたんだろ。

 

「あ……な、何? 先からなんか出てきたわよ。イっ、ちゃったの?」

 

「違う、先走り」

 

 俺は男の生態について説明してやった。

 

「き、もちいいと、出る、んだ……」

 

「鈴の手、柔らかいからな」

 

「ばっばか!」

 

 ……しかし、俺この学園にきてからこんなことばかりしている気がする。こんなことってのはエッチのことじゃなくて、その知識を女子に説明することね。なんでみんな揃いも揃って知識が無いんだろう。俺は何人に同じ説明をすればいいのだ。

 

「こ、こう?」

 

 鈴が俺の説明通りに肉棒をしごく。中々飲み込みが早いな。そういえば彼女は中国に行って一年足らずで代表候補生になった天才だったな。

 

「う……あ……」

 

 思わず声が漏れていた。

 

「ふぅっ……く、……はぁっ」

 

 普段箒やセシリアとする時にはあまり見せない姿。免疫の無い鈴相手だからこそ、普段より我慢を捨てて感じている姿をさらす。……俺がこの学園で本気で快楽を感じることはあるのだろうか? なんかいつも我慢せずに早撃ちしている気がする。

 

「ね、ねぇ一夏、ピクピクしてきたよ。これって……」

 

「ああ、もう、出る」

 

 五本の指が、それぞれ独立したかのように動き、絡みつく。カリの部分をなぞり、こすり上げる。耐えることなく放出してやろう。処女の手のひらに。

 

「出……るっ! 鈴っ!」

 

 ドクッ……ドクン……!

 

 俺は彼女の名前を呼びながら射精した。その手の中に。あさましいほど大量の、濃いものを。

 

「きゃっ!」

 

 鈴が悲鳴を上げる。全く経験の無い少女にはきつかったか。

 

「はぁっ、はぁーっ……はぁ」

 

「白い、のが、熱くて、すご、い……」

 

 鈴はビクビクと男の射精に怯えている。だがその手はまだモノを握りしめていた。

 

「……っはぁ、悪い、鈴……お前の手、汚しちまった……」

 

 そうして、鈴の初体験(手)が終わった。

 

 

 

 フフフ。このまま鈴にはずっと俺のことを一夏だと認識しててもらおう。そして他の女とは違い、一夏との幸せなキスや奉仕、初体験などをたっぷり経験させた後に催眠を解いてやろう。その時鈴の記憶に残る相手の顔は全て俺になる。クックック。その時、鈴の絶望する顔が今から楽しみだぜ!

 




 せっかく催眠能力を持っているのでこういうこともしてみた。後で後悔することになりましたが。


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☆第9話 篠ノ之 箒5

 今回はちょっとだけ、ホントに少しだけですが視点変更があります。

 また、活動報告でアンケートを実施します。更新頻度についてです。アンケはあくまで活動報告で。感想欄には書かないでね!


 ただいまクラス対抗戦なう。クラス対抗戦とは! そのものズバリ同じ学年のクラス代表達が戦いあう試合を指す。一年は四組までだから四人のクラス代表がそれぞれ戦うのだ。ちなみに我がクラス代表の織斑 一夏は、二組のクラス代表、凰 鈴音と戦います。その戦闘の最中に無人機の襲撃がありました。専用機も持っていない俺には全く関係無い出来事だったけどね! クラスの女子達に迷惑そうな顔で見られながら居た観戦席で、避難していました。あ、それと箒の原作での問題行動は、事前に絶対催眠を使って阻止しときました。やっぱ危ないもんね。それにあれ、審判とナレーターをぶん殴って気絶とかさせるんだろ? それは駄目だよ箒。

 

 と言う訳で、保健室で無茶をやって気絶した一夏を見ています。ここで一夏を一人にすると鈴と二人きりで会話されるからな。同じ男ということで看病を申し出ました。早く起きてくれないかな。退屈だぜよ。

 

 

     §

 

 

 クラス対抗戦も無事(?)終わり、休日の今日、俺は一夏と共に五反田食堂を訪れています。ここの娘である五反田 蘭ちゃん(中学生)と会っておきたかったんだよね。休日は「用事」があるのであまり時間はとれないのだが、それなりに美人であるこの娘とも渡りをつけておきたかったのだ。食堂で食べた昼食は大変美味しゅうございました。それだけ。え? 弾? なんか俺よりIS学園に入るのが相応しいような濃い人がいた気がするけど、男なのでスルーで。

 

 

     §

 

 

 篠ノ之 箒はもやもやしていた。何かを忘れているような、喉に骨が引っかかったような違和感が消えないのだ。それは今、夜寝る時もずっとそうだった。

 

(一体、何が……)

 

 考えてもわからない。こういう時は寝てしまうに限る。箒は目をつぶって眠ろうとした。

 

 カチャ……。

 

 その時だ。部屋のドアが開いた音がした。

 

(ん?)

 

 まさか今時分訪れる寮生がいるはずもない。それにドアには鍵が……。そう思った時、声が聞こえた。

 

「箒」

 

 自分を呼び捨てにする人物、かつこの声……!!

 

 

     §

 

 

 さて、エロのターンである。ここのところ、俺の周辺にあるエロ事情は安定してきた気がする。箒もセシリアも奉仕を嫌がらなくなった。セックスはできてないけれど、安定して奉仕による射精が得られ、逆に俺が奉仕して二人をイカせるということも起きるようになってきた。鈴は俺(一夏)の恋人としていいなりだ。

 しかし俺はこの安定した状態を今から壊す。具体的にはセックスするのだ。二人には奉仕していればレイプはしないと言ってあるので、嘘をついたことになる。俺もできれば嘘はつきたくなかったが、こればっかりは仕方がない。セックスしないと本当に堕としたことにはならない。処女のまま仕込むというのもありだが、俺が限界なのだ。セックスしたいのだ。なのでレイプを強行しようと思った訳だ。しかし、セシリアには完璧に嘘になったが、箒には一つ罠をしかけておいた。それが……。

 

「ね、根鳥!? き、貴様勝手に……」

 

「箒、今週は一回も部屋に来てくれなかったな」

 

 言いながら部屋の明り(ベッド傍の小さな照明)を点ける。

 

「!? ……あ」

 

 今気づいた! というような顔をする箒。お前確か絶対催眠で暗示をかけていたんじゃなかったのかよ!? と思う人もいるだろうが、絶対催眠は効力を失ってなどいない。単純に俺があの暗示を消したからだ。先週奉仕で部屋に来た時に、一週間に一度は俺の部屋を訪れること、という暗示を打ち消しておいたのだ。これで、箒が自発的に俺の部屋に来るのでもない限り、俺と箒の間で交わされた約束は破られたことになる。つまり……。

 

「まあ俺のかけた催眠術も完璧じゃないからな。それは仕方ない。催眠で強制的に部屋に来させることができなかったのは仕方ない。しかし……箒は俺との約束を破ったことになるね」

 

「…………!! や、約束などしていない!!」

 

 そう、それは確かにその通りだ。一週間に一度、というのは俺が催眠術をかけた内容であって、俺達の約束などではない。しかし。

 

「俺は二人の間での約束事だと思っていたよ。だから箒が来てくれなくて残念だ」

 

 話しながらベッドの上にいる箒に近寄っていく。

 

「か、勝手なことを言うな! いや、それよりどうやって部屋に……」

 

「簡単なことだよ。織斑に今日の夜は鍵を開けておくように暗示しておいたのさ。加えて、今日の夜は一度眠ったら七時間は絶対に起きるな、とも催眠をかけてある。だから小声で話さなくても織斑は起きたりしないよ」

 

 一夏はもう一つのベッドの方で眠っている。ちなみに、事前にこの部屋の中は盗聴器やカメラなどがないか確認してある。怖いからな。

 

「さ・て、それじゃあやるか。首から下を動かすな」

 

「……!! ま、まさか……」

 

「そう、約束を破って奉仕に来なかった箒をレイプしようと思って今日は来たんだ」

 

 そう、つまりはこういうことだ。二人で奉仕の約束をしていた。箒がその約束を破った。だからレイプするという流れだ。これで俺が一方的に嘘をついて卑劣にもレイプしたのではなく、ある程度箒の側にも落ち度があってレイプされることになった、ということにしたのである。……まあそれもこれも、全部俺の仕込みなんですけどね。勝手に約束を作って勝手に破らせて勝手にレイプする。勝手祭りである。

 

「ふ、ふざけるな! そんな勝手な話があるか!! こ、これを解け!!」

 

「解かないよ。箒は今から俺にレイプされるんだ。し・か・も、大好きな織斑の眠っている横でね」

 

 ふふふ。これも俺が望んだシチュエーションだ。一夏に暗示をかけたのは本当だから、奴は決して起きたりしない。しかし、たった今その催眠が効力を失ったと(嘘で)思わせた直後である。もしかしたら起きてしまうかも……と思いながら俺とセックスするのは、さぞ罪の意識や背徳感を感じることだろうよ。

 

「い、一夏。そんな、嘘だ。いや、いやだぁあああああ!!」

 

「おっと、大声を出すな、と。あ、それから舌を噛んだりして自殺するのもなしね」

 

 俺はそう言うと、ベッドで横になっている箒に覆い被さった。

 

「や、やめろ!」

 

「やめない。奉仕してもらっていたけど、俺はずっと箒とセックスしたかったんだ。今日ようやくその夢が叶う」

 

「やめろ! ………………やめて、ぃやあ! ……ん!」

 

 箒にキスをする。この後レイプするとは思えないほどの優しさで。セシリアを初めてレイプした時は完全に、感じさせるつもりもなく、痛みなども緩和させなかったが今回は違う。箒にはこれから先の関係もあるので、できるだけ痛みは少なく、かつ快感はある程度感じてもらうつもりだ。

 

 一時間だけ痛覚が鈍くなる!

 

 感度を上げる催眠はかけてあるからこれで準備はOKだ。それじゃあせいぜい感じさせてあげるとしますかね。

 

「ちゅっちゅっ、れろ、じゅじゅっ」

 

 いきなり舌を差し入れ唾液を吸う。

 

「むふぅ、ちゅ、ちゅうう」

 

「んんん~~~~!!」

 

「はぁ、ふうぅん。ん、ちゅぱ、んんむぅぅ……ちゅぱ、ずず……にゅむぅ」

 

「……くふ、ちゅう……じゅぱ……いや、いやだぁっ!」

 

「箒……好きだ」

 

「わ、私は、お前など好きではない!!」

 

 嫌いと言われないならそれでいい。これからどんどん俺を好きになってくれればそれで。順調に俺のかけた好きにならせる催眠は効いているのだろう。地味だが効果を発揮する催眠である。俺は一気に箒の服を脱がせ、生まれたままの姿にした。

 

「ぃゃ、ぃゃだぁ」

 

「胸……触るぞ。はぁ……ああ、ん、ちゅう、ちゅるる」

 

 両方の乳房を揉む。箒の性感はある程度育っているはずだ。正しく愛撫してやればちゃんと反応を返してくれるはず。俺は夢中になって胸を刺激した。

 

「……ちゅ、ちゅ、ちゅる……じゅっじゅ」

 

 キスも続ける。

 

「……………………ほう、し」

 

「ん?」

 

「奉仕、します。頑張って、しますから……レイプは、やめてください」

 

 奉仕の宣言と敬語か。切羽詰ってんな。俺は箒の頭をよしよしと撫でてやった。

 

「自分から奉仕をしたいだなんて偉いぞ箒。でもな? 俺はもう奉仕だけじゃ収まりがつかないんだ。俺は箒が好きなんだ。だから箒とセックスがしたいんだ。悪いけどお前のお願いは聞いてやれない」

 

「そん、な……」

 

 最後の砦が破られて、箒が絶望的な顔をする。

 

「箒、ん、ちゅっ……ちゅ、ちゅぅ」

 

「じゅっ、んむ……ふぅん」

 

 箒は黙って俺のキスを受け入れる……良くない兆候だな。これは俺に応えてくれているんじゃない。絶望して虚脱しているんだ。この状態でセックスしてもおもしろくな……じゃなくて意味がない。どうするか悩んだが、とりあえず限界まで感じさせてみるか、と思った。

 

「あ、あっ、あああっ」

 

 ゆっくりと、触れていく。

 

「あ、ふっ、ううう、んん」

 

 こぼれてくる喘ぎ声。しかし虚脱した表情はそのままだ。

 

(本気で嫌がる箒をレイプするというのも想定の中にあって、興奮するシチュエーションだったが、どうやら抵抗する気持ちは二回目のあの時に全部使ってしまったらしいな)

 

「はっ、ああ、ああっ」

 

 それでも胸を触れば感じた声を出す。両手で彼女の実り豊かな二つの丘を責める。

 

「んっ、ん、んんっ、くうう、はぁぁ」

 

「箒。じゅっ……れる……はぁむ」

 

「あ、ん、じゅ、ふぅ、んんん」

 

 唇を重ねて舌を絡め合う。口中に香る、彼女の匂い。その風味に頭が熱くなる。漏れてくる、熱い吐息。

 

「はぁ、ん、ふうぅ、はぁ、はぁっ。あ、あっ」

 

 眼下にさらされている、彼女の乳房。それを執拗なまでに揉む。白い色、澄んだ肌合い、共に最高だ。そして、ぷっくりと膨らんだ乳首。

 

「乳首が立っているぞ」

 

「…………」

 

 反応無し。これはカンフル剤が必要だな。俺は箒と目を合わせると催眠をかけた。

 

 一夏への思いを爆発させろ!

 

 わざとここで一夏との出会いなどの記憶を刺激してやる。

 

「い、一夏。一夏ぁ」

 

「残念だけど織斑は起きないよ。箒とセックスするのは織斑じゃない、俺だ」

 

「あ、あああああ! いやだ! いや! やだぁ!」

 

 子供のように駄々をこねる箒。だが、

 

(これを待っていたんだ!)

 

 ただの可愛い武士娘ではなく、「一夏に恋している少女」だから魅力的なのである。一夏のいない単品の彼女は、悪いがそこまで魅力的ではない。

 

(だからこそ、奴との思いを自覚した箒だからこそ、レイプする価値がある!)

 

 俺は自分が興奮して高まっていくのを感じた。

 

「んっ、あふっ、ふううう、うぅんっ」

 

 乳首の周囲をかるくさすっていく。いきなり触れるのではなくまず外側から。それで充分箒は感じる。声にも張りが戻り、顔にも生気が出てきた。いける、いけるぞ!

 

「く、ふぅ、うぅっ、んんっ」

 

 くすぐったいような、焦れるような、声。

 

「ふふふ、自分が寝ている隣で幼馴染が犯されたと知ったら、織斑は怒るかな?」

 

「ぐ、うぅぅ! ふぁっ!? あっ、ああ、ん、んっ、くぅっ、はぁ、はぁっ」

 

 反抗的な目つき、だがそれを快楽が流していく。

 

(そうそう、これだよこれ。こういうのがしたかったんだ)

 

「はぁっ、あ、あ、あっ、ふうぅぅっ」

 

 ようやく、乳頭へと指を伸ばした。

 

「あっ、ん、ふっ、ふううっ、ふうぅんっ」

 

 感じている。箒の体は確かに刺激に対して反応している。この二ヶ月、ずっと性行為をしてきたことがここで実を結んできた。軽くつつかれただけで声が溢れてくる。

 

「敏感だな」

 

「んっ、んんんっ! これは、だって、違う……っ、は、うう」

 

 夢中になって乳首に触れてやる。赤い果実のような先端を、やんわりと指で包む。

 

「んん、んんんっ、う、うぅ、うううっ」

 

「気持ち、いいか?」

 

「くっ、く、ふぅっ、うっ、よくなどっ、うぅっ、うん、んっ」

 

 じりじりと、揉みほぐすように、指をこすり合わせる。

 

「ん……ふうっ、ふっ、うう、う、うんっ、はぁっ、はぁあ、んんっ、んんんっ……」

 

 ボリュームのある乳首をたっぷりと堪能する。

 

「あ、ああっ、くぅ、うぅぅっ、くぅぅぅ~~っ」

 

「っっ!」

 

 思わず力を込めていた。

 

「はひっ! そっ、そんな、に、したら、ひっいいいっ、ひぃぐっううっ!!」

 

「箒っ、箒っ!」

 

「ひっう、……ううう、くうう、くう、うう~~っ!」

 

 乳房を抱き上げるようにして、その先っぽに口づけていた。

 

「あ、あっ、あっ、あああっ!」

 

 女子としての全てが凝縮したような甘味を感じる。軽く、ちゅうちゅうと吸ってみる。

 

「ん、くううっ、うぅぅ、んっ!」

 

 耐えていた。隣に一夏がいるからか、レイプされるという事柄か、感じているという事実からか、反抗してやるという気概がみえた。

 

「ちゅう、ふっ、うぅ、痛くないか? 箒」

 

 痛がってなどいないことは明白なのに、わざとそう聞いてやる。痛みではなく快楽を感じていると、自覚させてやる。

 

「んんんっ! あ、ふっ、だ、めだっ、そんっ、なふうにしたらっ、あっあっ」

 

「じゅっ、ちゅっ、ちゅう、んん、ちゅうぅ」

 

 舌を絡めるようにしながら、丁寧に丁寧に吸っていく。

 

「やっ、あっあっ、そんな、あ、だ、めっ、くふっ!!」

 

 乳首を吸われるという感覚は、男にはあまりわからない感覚だ。気持ちいいのだろうか?

 

「はっ、ああ、吸うな、あ、あ」

 

「はぁ、ふぅぅ、じゅる、じゅっ」

 

 音をたてて吸う。

 

「ひ、う、ううう……ああ、はぁ、あ」

 

 そろそろおっぱいへの攻撃はいいだろう。さすがにおっぱいだけでイクほど性感を高めてはいない。催眠を使えばそれも可能だろうが、「自分が素で感じたのではなく催眠で感じさせられた」と思われたら彼女の自責や、俺の精神的優位も吹き飛んでしまう。実際には、まあ、催眠をかけて感度を上げているのだが、彼女にはそうしていないと思わせなければならない。

 

「箒」

 

 体を密着させ、服の上から勃起したモノを当ててやる。

 

「あ……」

 

「安心しな、まだ入れないから」

 

「は……あ……」

 

 一度安心させ、その後その安心を奪う。まさしく外道。俺はモノを当てた太ももに目をやった。豊かに肉の張った尻と太もも。目が奪われる。そしてアソコ、そこは既にしとどに濡れていた。彼女もそれを自覚しているのだろう。恥ずかしそうに目が動く。

 

(どうするか)

 

 セシリアにやったように体の自由を返すかどうかで迷った。反撃はされない。俺に攻撃できないように催眠をかけてあるから。しかし……めちゃくちゃに暴れることはできる。だが、リターンも大きい考えだった。初めて犯された時に「体の自由が奪われていた」のと「体は動くが感じていて抵抗できなかった」には大きな違いがある。そして今後も長い付き合いになる箒には、できれば負い目のある初体験にしてやりたかった。心は一夏への思いに溢れつつも、体は俺に開いてしまった、と思わせたい。

 

(やるなら直前がいいか)

 

 俺はとりあえず彼女の下半身を責めることにした。両の太ももをさする。

 

「んっ、ふぅっ」

 

 太ももに触れただけで感じたようだ。相当過敏になっているな。俺は産毛の向きに合わせて、手のひらを滑らせる。そして、一転、逆向きに撫で、さすり、軽く揉む。尻の肉に触れた。

 

「ん、んっ、ふ、うぅぅ」

 

 触りがいのある、それなりの大きさの肉。しかしまぁ胸に比べたら並みといったところか。揉んでその質感を味わう。丸みをもつ豊かな尻は、少しばかりの母性を感じさせる。顔を下げ、その部分にもっていく。

 

「すぅぅぅっ」

 

 匂いを、嗅ぐ。肉からこぼれ出した彼女の匂いを味わう。まだ熟れていない青い果実の香り。風呂に入ったばかりのその器官は、綺麗に整っていた。色といい、形といい。じっとりと口づけていく。舌が陰唇に触れると、ぴりり、とわずかな刺激。脳を冒す雌の味。

 

「ひっ、く、くう、うぅ、んんっ、んんん」

 

「ちゅっ、じゅじゅう、じゅじゅじゅっ」

 

「ぃ、やぁっ、あ、そんな、にっ、くふっ」

 

 音を立てられたのが嫌だったのだろう。抗議するように声を出す。汗ばんだ尻。喘ぐ箒。俺は部屋中に響くような音をたて、ねぶりあげていく。

 

「んじゅう、ずずっ……じゅうう、はぁ。濃い、な。いい味だ。じゅっぱ、じゅじゅぅっ」

 

「ひっ、あ、ああっ、あっ、あああっあっ」

 

 陰毛に埋もれかけている肉豆を、軽くつつく。

 

「ひぃっ! はっ、はっ、そ、れっ、それ、やめ、くぅっ」

 

 舐め、吸う。強く、深く。彼女ができるだけ感じるように。

 

「はぁぁぁぁ、あああぁぁぁっ!」

 

「じゅるっ、ふぅ。こんなに溢れているぞ……」

 

「いやだ、やだ、ああっ、はぁ、はぁ、はぁっ」

 

 このままイカせてやる。

 

「あ、あっ、はぁ、はぁぁ、あ、うう、んっ」

 

「イけっ、箒。嫌いな男に、レイプされてイけぇっ!」

 

「あ・あ・あ、あぁあぁぁぁぁっっ!!!」

 

 箒は首を激しく振ってイった。

 

「あ……ああ、また、わたし……」

 

 やった……ぞ。

 

 

     §

 

 

 はぁ、はぁ、はぁ。切れた息の音が響く。俺も覚悟を決めた。

 

「首から下を動かしていい。ただしベッドからは降りるな」

 

「…………はぁ……はぁ……ぇ?」

 

 箒が俺の言葉を理解する前に次のフェイズへ移る。俺は素早くズボンとパンツを脱ぎ捨てた。その逸物は既に先走ったもので濡れていた。

 

「箒……箒っ!」

 

 俺は箒の体に自分を預けた。顔が近づきキスをする。抵抗するように体を動かすことはできるが、俺に攻撃はできない。なので、快楽に流されている箒は満足に動けないようだった。よしよし。

 

「ん……ちゅっ……れろ……ちゅちゅう……ぴちゃ」

 

「はむっ!? むんんー!」

 

 キスしながら箒の両脇の下に俺の両腕を入れる。そして箒の頭の下で両手を交差させる。

 

「んんん!!!」

 

 箒がやっと体の自由が戻ったことに気づいた。だが俺は離す気などない。上体をキスしたままにすると、俺は両膝を箒の膝裏に差し込み股間を密着させる。モノとアソコが接触した。箒にも感触が伝わったのだろう。力の限り暴れようとするが……先ほどイったばかりの体はそう思うように動かないようだ。

 

「箒……それじゃいよいよ、するぞ。俺のチンポを箒のマンコに入れるからな。……いくぞ」

 

「んんっ!! やめ、ろ、やめて、いやぁあああああ」

 

「もう我慢できない。これから箒を犯すからな。織斑の隣で処女を奪ってやる」

 

「いちか! いちかぁあああ!! たすけて、たすけていちかぁぁ!!!」

 

「織斑は助けてくれないよ。ここにいるのは、俺と、お前だけだっ!!」

 

 俺は右手を下ろしモノの位置を調節すると、膣口に亀頭をあてがう。既に何度かしたことのある動作。しかし今の俺は本気も本気だ。興奮が最高潮に達する。これからあの箒を犯すのだ。一夏の前で。一夏に助けを求めて泣き叫ぶ彼女を犯すのだ。俺は残酷に腰を進めた。

 

 ぬぬっ、ぬぷぷっ。

 

 濡れそぼった箒の膣穴はさほどの抵抗もみせずに俺を迎え入れた。モノの大きさを調節してそれなりの大きさにしていることも要因の一つだろう。

 

「あっ、あっ、ああっ!!」

 

「はいっている、ぞ。箒の中に、俺のモノが」

 

 肉棒は誰にも冒されたことのない肉の峡谷を割り開いて入っていく。と、途中で抵抗するものの存在を感じ取った。処女膜だ。

 

「さあいくぞ。大好きな織斑のいる前で、俺の女になれっ!!」

 

「いやぁあああああ!!! やめて、やめて、やめてぇえっっ!!」

 

 ずっ、ぷち、ぷち、ぶつんっ!

 

 膜を、破っていた。俺の肉棒が、箒の誰も触れたことがない最奥に到達する。

 

「あ、あ、あ。あああああああああああ」

 

 箒は壊れたラジオのように声を震わせて泣いた。

 

「箒……」

 

 俺は箒の涙を舌で拭うと、優しくキスをした。レイプしておいて今更だが、俺は箒を優しく扱ってやりたかった。この世界のどんな女性よりも、優しく扱われるだけの権利が彼女にはあると思った。

 

「ちゅっ、ちゅ、れろちゅぅ、ん、ふ」

 

「んんんん! んん! んんー!!」

 

「ぷはっ。箒、痛むか? 今感じている痛みは女になった証拠だ。箒は、俺の女になったんだ」

 

「うぅっ、いや、いやぁぁぁぁ」

 

 俺達は少しの間その姿勢で固まっていた。箒は痛みの為、俺は快感を我慢する為に。いや、これが結構気持ちいいのよ。処女だから当然ぎちぎちにモノを締めつけてくる。何より箒の処女を奪ったという精神的快感がすさまじい。箒の初めての男は俺になった。これはもう誰にも覆せない事実なのだ。俺は隣でグースカ寝てる一夏を嘲笑うと、箒の体を抱きしめなおした。

 

「箒、悪いけど少しだけ動かせてもらうぞ。さっきお前がそうなったように、俺も気持ち良くなりたいんだ。イきたいんだ。だから少しだけ……な?」

 

 俺は半ば放心している箒に声をかけると動き始めた。箒の中で俺のモノがこすれて気持ちいい。結合部に顔を向けると、赤い鮮血が流れていた。それは箒がたった今まで処女だった証しだ。

 

「ふっ……ふっ……ふっ」

 

 リズミカルに動く。

 

「ひっ、ひっく、グスッ、いや、いやぁ。いたい……いたぃぃ」

 

 箒は泣いている。二重の意味で彼女を泣かせていることに満足し、俺は腰を使った。痛覚は鈍くしてあるがそれでも痛みは相当だろう。俺は早く終わらせるべく少し強めにピストン運動を開始した。パン、パンと俺の太ももと箒の尻肉がぶつかる音がする。

 

「箒、ごめんな。できるだけ早く終わらせるから……」

 

 自分がレイプしておいて身勝手なことを言う。偽善100%の言葉だが、嘘はなかった。

 

「ふっ、ふっ」

 

 強く俺を締めつけてくる箒の穴。そこに何度も肉棒を突っ込み掘削していく。誰にも触れられていなかった処女の肉を俺が食らう。生まれるのは最高の快感。しかしこの快感も長くは続かない。いや、続かせてはいけない。そう思い、

 

「うぁ……っ、ああ……うぅ……ううう……ひくっ、もうやめて……もぉ……やめてよぉ」

 

 ズキンと胸に痛みが走る。女性を犯す快感は確かに俺の中にある。だが同時に箒を愛おしく思う気持ちも存在するのだ。罪悪感はない。ただ彼女の涙はあまり見たくないな、と思った。俺は舌で何度も彼女の涙を拭った。

 

「おねがい……おねがいだから……やめて……」

 

 一瞬本当にやめて手でしごいて終わりにしてやろうかという気にすらなる。だがまだだ、まだこの女を完全には俺のモノにしていない。それが終わるまではダメだ。

 

「いやだ……いやだぁっ、やめて、やめてぇっ!」

 

 処女を破られるという痛みはいったいどれほどのものなのだろう。あの強気な箒がこれほど泣き喚くほどに。

 

「いたっ……痛いっ! やだぁ……やだよぉ……」

 

 口調まで変わっている気がする。幼児退行か素の自分が出ているのか。

 

「やあああ……っ、もぉぉ……いやぁぁぁ……」

 

 その間も俺は箒を蹂躙していた。潤いがあり、温かい粘膜。箒のそこはたまらなく気持ち良かった。

 

「はぁっはぁっ、はぁぁぁ……う~~……」

 

 苦痛に耐えようと必死の形相だ。可哀相と思うと同時に痺れた。彼女にこんな顔をさせるのは俺だけなんだ。

 

「ふうっ、ふうっ、ふううっ」

 

 腰を動かす、一定のリズムを刻むそれは、快楽の追求。

 

「あぐっ、う、ううーっ、ううううーっ……」

 

 端正な顔を歪めてみっともなく耐えている。普段の彼女からは想像もできない哀れな姿。その姿がいっそう俺の獣欲を沸き立たせた。たっぷりと、そう、たっぷりと出してやろう。濃く濁ったものを。

 

「あ……あっ、だ、め……ぇ……」

 

「お……っ、出る……もう、イクぞ、っ箒」

 

「はぁーっ、ああぐぅ……え」

 

「射精するんだ。いつも奉仕で出してもらっている俺の精液が出るんだよ。箒の一番奥でな」

 

「ぃ……ゃ……。う……ああっ! お願いっ、なんでも、するからっ……中は、中で出すのだけは、やめ……てえっ!」

 

 まだ彼女にわずかばかり残った知性と思考が、その行為をやめさせようと働きかける。

 

「…………ダメだ。俺はこのまま出す。箒の子宮に、俺の濃い精液をたっぷりと注いでやる。中出しだっ!」

 

「ひっ!? いやっ、いやあああああああああ!!」

 

 絹を裂くような悲鳴。それがとどめになった。

 

「おお……ああああっ!! で……でるっ!!」

 

 ドクッ、ドクッ、ドクン!

 

 俺の欲望がほとばしる。次々に解放されていく。

 

 ビュク、ビュク、ビュルルルッ!!

 

 箒の中を満たしていく俺の分身達。怒涛の勢いで注がれていく。

 

「やあああ……あああああっ……あああ……」

 

「うっっく、はぁ、っはぁあ、ああーっ」

 

 魂すら抜かれるような快楽の中で、俺は頭の中を痙攣させていた。

 

「う……っ、ひぐ……うう……ぐす……っ……ううう」

 

 俺は再度箒に顔を近づける。キス。もう何度目かもわからない。

 

「これで……箒は俺の女だ。俺だけの女だ。箒は、もう俺のモノだからな」

 

 残酷な言葉で彼女に残った残滓を破壊する。そうして、箒の処女喪失が終わった。

 

 




 感想で、極限まで仕込んで自分からセックスをねだるようにしてみたら? という案もありました。実際には主人公がもうたまらんとばかりに強行してしまいましたがね。強姦されてしまった箒。でもここからしばらく会話や取引で箒を堕とします。


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☆第10話 シャルロット・デュノア

 筆(キーボード)が凄く重かったです。難産でした。箒の回は凄く軽く書けるのに。

 ラウラについては明日の更新をお待ち下さい。


 箒の処女を奪いました。近々セシリアとも三回目のセックスをする予定です。鈴はもう少し時間がかかるかな? そんなある日、クラスに転入生がやってきましたとさ。

 

「シャルル・デュノアです。僕と同じ境遇の方がこちらに居ると聞いて、フランスからやって来ました。……」

 

 どこからどう見ても男装している可愛い女子です。本当にありがとうございました。

 

「織斑、根鳥。同じ男としてサポートしてやれ」

 

 本気で言っているんですか千冬さん。

 

 

     §

 

 

 シャルル君の案内は一夏に任せて、さっさと実習場所に来た根鳥です。今日の実習はアレかー。セシリアと鈴が二人がかりで山田先生に負けるイベントだな。あ、ちなみに男子更衣室には事前にビデオカメラをセットしておきました。これでシャルル君を追い詰める材料はバッチグーです。

 

 あらら、二人ともあんなに地面を滑って。「うぼぁー」とか言っているし。

 

 昼食時。当然ですが原作であった箒が一夏に手料理を作るイベントは消滅しました。処女喪失のショックが抜けないのでしょう。授業も実習も最低限こなしているといったレベルです。ああ可哀相な箒ちゃん。

 

 寮の部屋割りが変更になりました。この一ヶ月で退学者が出たのでシャルル君や鈴が転入できたという訳ですね。部屋割りですが、今まで一夏と同室という訳のわからない状態にあった箒が別の部屋に移り、そこにシャルル君が入ったことになります。さて、シャルル君がお風呂に入る前に呼び出しますかね。一夏は生粋のホモだから同室で風呂に入ると一緒に入ってこようとするぞ、とでも手紙に書きますか(鬼)。

 

 という訳でシャルル君が我が城こと俺の部屋にやってきました。

 

「……うわぁ。なんと言うか……すごい部屋だね」

 

 そこまで言ったなら、いっそハッキリとボロい部屋だね、と言われたほうがスッキリすんぞ。

 

「それで、何の用かな? 根鳥君……あ、その、一夏が男性好きだって言うのは……」

 

「君づけとか、わずらわしいからいらないよ。シャルロット・デュノアさん」

 

「――!! ……な、なんのことかな?」

 

 目線泳いでいるし表情も固まってんぞ。

 

「いやぁ、実はね。ホモの織斑が何をトチ狂ったか男子更衣室にビデオカメラを設置して、盗撮していたんだよ。んでこれが押収したカメラの映像」

 

 細かく一夏の評判を落としていくスタイル。

 

「………………………………」

 

 俺が持ったビデオカメラには、はっきりとサラシを巻いて胸が膨らんでいるシャルル君……否、シャルロット・デュノアの姿がばっちり映っていた。

 

「という訳で君が女性なのは誰の目にも明らか。真実はいつも一つって訳さ」

 

「あの……僕、僕は……」

 

「君がフランスの代表候補生でデュノア社社長の娘だということも知っている。君が女子なのに男性操縦者だと偽って学園に入学したのが騒動になれば、ニュースにでもなれば世界を巻き込んでフランスとデュノア社の信用が失墜して色んな人間に多大な迷惑がかかることになるだろうな」

 

 個人的に俺ってそこまでシャルのこと好きじゃないんだよね。一番人気のあるヒロインかも知れないけど、他人に強要されたとしても、結局は自分の意思で罪に加担しているんだからな。……まあつまりは同属嫌悪だ。自分の意思で外道行為をしている俺。同じく罪を犯しているシャル。だけどシャルは心のどこかで「自分は被害者だ」という被害者意識がある気がするのだ。同じ外道としてはあんまり好みじゃない。外道なら外道で自分の罪くらい自覚しろよ、と思う。

 

「……あ……そん、な……」

 

 だから軽く罪をつつかれただけでこんな状態になる。好ましくない。好ましくないぞ、シャルロット・デュノア。覚悟くらい決めろよ。俺はシャルに対して手加減する気持ちを捨てさった。泣き喚こうがどうでもいいや。

 

「だけど、一つだけ解決する方法があるんだよね。その代わり、一つだけお願いがある」

 

「え!?」

 

「君の抱えている罪、問題を解決するアイディアがあるって言ったんだよ。俺の言う通りにすれば、君が影響を与えることになる大多数の人間を救済できる」

 

「そ、それって……?」

 

 少しは自分で考えるとかしようぜ。自分を救えるのは最終的に自分だけだよ。

 

「さて、ここで交渉だ。君は罪から、その他の色んなものから救われたい。で、俺は君を救ってやってもいいと思っている。上から目線ですまんが、俺の言うことを聞けば、俺の持つカードを切って君の望みを叶えてやれるよ。その代わり、あることをしてもらうけど」

 

「ど、どうすれば?」

 

「簡単なことだよ。俺とセックスしてくれ」

 

「……………………………………え?」

 

「だから、俺とセックス、性行為をしてくれ。合意の元でな」

 

「ええええええええ!?」

 

 驚きすぎ、こいつも経験がない女子か。

 

「簡単なことだよ。俺の頭の中にあるアイディアを教えてやって、その後も自分の味方になって欲しいなら、対価として体をさしだせ。自分の意思で、俺に抱かれろ。そうすればお前の為に働いてやろう」

 

「そ、そんな、の…………」

 

 もうお前に選択権はないんだよ。さっさと承諾しやがれ。

 

「俺の女になれ、そうしたら助けてやるよ」

 

 だけど。

 

「もしお前が俺に抱かれるのが嫌だというなら、教師を通さずに直接IS委員会にでもこの件を知らせる。証拠付きでな。そうすりゃお前とお前の周囲はみーんな破滅だ。そうなりたくなきゃ俺とセックスしな。言っとくが、これはレイプじゃないぞ、交渉の結果、お前が自分の意思で俺に体を差し出すんだ。セックスすることに同意しろ」

 

「……………………………………ぃや、だよ」

 

「あん?」

 

「嫌だよ、そんなの。なんで、なんで僕ばっかりがこんな目に」

 

 ああ、いらつく。被害者意識をだしやがった。俺はシャルの前髪を掴むと顔を近づけた。

 

「い、痛っ」

 

「何被害者ぶってんの? お前は今回の企みに消極的にかは知らんが、同意して行動しているんだろ? 自分の意思で『参加』しているんだろ? なら被害者みてーな態度はとるなよ。お前はもう立派な加害者なんだよ。認めろ!」

 

「ぼ、僕は……」

 

 煮え切らねぇなぁ。俺はビデオカメラを持つと部屋を出るフリをした。

 

「しゃーない。それじゃひとまず学園内で告発、発表するとするか。嫌だろうなぁ。自己紹介の時にあんなに喜んでくれたクラスメイト達が、皆鬼の形相でお前に詰め寄るんだ。罪を糾弾してくるんだ。しかも自分をかばってくれる味方は誰もいない。孤立して逮捕されて牢獄暮らしでもするんだな」

 

「やめて!! ……やめてよ。どうして、どうしてそんなことを言うの」

 

「俺がお前を好きじゃないからだよ。自分は男子です~なんて態度して実は女子のお前、自分は被害者で何も悪いことはしてないんです~っていう態度で加害者のお前。気に入らねぇんだよ」

 

「……そんな。そんなこと言われても、僕は」

 

 俺はシャルに向き直ると、その体を抱きしめた。

 

「きゃあっ!」

 

「告発されるのが嫌なら、味方が欲しいなら今ここで俺に抱かれろ。そしたら味方になってやるよ。お前と周囲の人間がダメージを受けないように働いてやるよ。その代わり同意の上で俺とセックスするんだ」

 

「……………………………………」

 

 シャルは最初こそ抵抗したが、しばらくして体の力を抜いた。ややあって、

 

「…………本当に、バラさないでくれる? 僕の味方になってくれるの」

 

「ああ、セックスしたらな。どうなんだ? 俺に体を差し出すのか? それとも罪人として裁かれるのか?」

 

「……………………ゎ、かった」

 

「ううん? 何か言ったか? 良く聞こえなかった。もっとハッキリと大きな声で言えよ」

 

「わか、りました。君の言う通りにします。君に、抱かれます。だから、バラすのだけは……」

 

 おおう。催眠無しで言うことを聞かせることができたぜ。上手く行くか半々の確率くらいだと思っていたが、上手くいって良かった。

 

「そうか、それじゃあ~~~~って言いな。言ったら”抱いてやる”よ」

 

 これは言葉責めじゃない。あくまで同意の上でのセックスだという為に、シャルの心を折る為に言っているのだ。

 

「…………ぼ、僕は……根鳥に自分の意思で抱かれます。合意の上でセックスします!」

 

 よく言った。

 

 

     §

 

 

 俺はシャルとベッドにもつれこんでいた。せっかく同意の上でセックスできるのだ。絶対催眠の感度上昇や痛覚軽減は使わない。全てを生のまま味わってやろう。

 

「まずはキスからだ……ん」

 

「んっ!?」

 

 驚愕、いきなりのキスに表情が凍る。

 

「んちゅっ……ちゅ、ちゅ……」

 

 軽くついばむようなキス。そこで趣向を思いついた。

 

「初めてか?」

 

「……は、はい」

 

 シャルのファースト・キスげっと。

 

「そうかそうか、それじゃあ次はお前からキスをしろ。お前の方から顔を近づけてキスするんだ」

 

「……………………は、い。わかり、ました。……………………んぅ」

 

 それは俺がしたより更につたないキスだった。舐めも吸いも噛みもしない。ただ触れるだけのキス。差し入れていた、舌。

 

「んんん!!」

 

「ちゅぱ……れろ、れろ……ちゅぷ、ぢゅるるぅ」

 

「んー! んんんー!!」

 

 抗議するように、声にならない声をあげる。

 

「んぢゅぱっ……じゅるぅ……ずずず……れるれる」

 

 悶絶するシャル。

 

「キスはこれくらいでいいだろう。次は……服を脱げ。制服姿でするのも一興だが、その男子用の制服は気が萎える」

 

「はい……」

 

 俺の言葉に従って男子用の制服を脱ぐシャル。下着は残したままだ。その間俺も制服の上とズボンだけを脱ぐ。

 

「綺麗な肌だな。さすがフランス人」

 

「そ、そうかな」

 

 シャルは下着姿と俺のパンツ一枚の下半身に照れているようだ。俺は彼女の膨らみに手を伸ばした。

 

 むにゅ、むに、もにゅ、もにゅう……。

 

「あ……」

 

 催眠で感度を上げていないのもあるが、いつもしているメンバーより感じ方が大人しい。俺はシャルの背中に手を回してホックを外した。

 

「あっ」

 

 とっさに両腕で胸を隠すシャル。

 

「隠すな。これから俺に体を開こうってんだ。体を見られることくらい慣れろ」

 

「慣れないよ、こんなの……」

 

 顔が暗い。今までレイプした女性は両方とも気が強い性格だったからな。こういう暗い、ネガティブな顔はあまり見たことがない。

 

「シャルロット、不安か? 怖いか?」

 

「……そりゃあ、怖い、よ。こんなの、初めてだから」

 

「早めに慣れてくれ、これからずっと俺と関係を持つんんだからな」

 

「え!? ……………………これから、ずっと?」

 

 想像力が乏しいな。今日これっきりなんてそんな甘いことになるわけないだろ。

 

「シャルロット、こういう行為を日常的に行う関係をなんて言う?」

 

「…………こい、びと?」

 

「そうだ。俺が無理矢理するレイプなら話は別だが、同意の元でこういう関係を結ぶなら、それは恋人同士になるんだよ」

 

「そんな……恋人同士、なんて」

 

「俺のことは嫌いか? こんな弱みにつけこんでセックスを強要する男なんて」

 

「わ、わからないよ。だって今日会ったばかりだもん」

 

 ……普通弱みにつけこんで、脅迫してセックスするような男なんて好きな訳ないと思うのだが。この返事でもいい方だな。シャルは人がいい。というより、悪意を持ったりすることが苦手なのかな。

 

「わからないならそれでいい。これから徐々に俺のことを好きになっていけば良いだけの話だ」

 

「根鳥を……好きに」

 

 いきなりこんなことを言われて、俺を好きになれるなら、そいつは頭がおかしい。

 

「今はまだ体だけの関係でいい。大人しく俺に体を開け。愛してやるから」

 

 俺は胸への愛撫を再開した。

 

「ん……んっ……はぁ……あぁ」

 

 少しだけだが、声に艶が乗り始めた。多少は意識してくれたらしい。恥ずかしげに俺に体を預けてきた。優しく胸を揉む。

 

「あっ……ああっ……んっ……く、くすぐったいよぉ」

 

 甘えるような、声。愛しさが湧く。……俺も大概ちょろい奴だな。苦笑しつつ、シャルの穢れない真っ白な乳房をゆっくりとこねあげてやる。指先から、ムッチリした張りのある胸の弾力を味わう。しっとりと汗ばんだ肌は滑らかで木目細かく、指先に吸いつくようだ。

 

「シャルロットの乳首、硬くなってきたぞ」

 

「あぁん、そんなコト……あっ……は、恥ずかしぃ……言わないでぇ……」

 

「綺麗だぞ」

 

 そのまま、首筋に舌を滑らせると、きめ細やかで滑らかな肌の感触が舌先から伝わってくる。たわわに実った透けるように白い二つの乳房が、俺の手の中でプルンプルンと小躍りしている。硬く尖った乳首を、指で軽くつまみ、くりくりっとねじる。つめを立てて、優しく引っかいてやると、ビクビクとシャルが身をよじる。

 

「ああっ……んあ……あんっ! な、なんだか……変な……気持ち」

 

「変? 気持ちいいの間違いじゃないか?」

 

「あぅん……わかんない……頭の中が……ジーンと痺れるよぅ」

 

 ゆっくりと柔らかな乳房を手に包み込むと、それは適度な弾力で応えてきた。つきたての餅のように柔らかなシャルの乳房はふくよかで、手に余るほどのボリュームだ。手の中から踊り出そうな二つの柔肉から、ずっしりとした重量感が伝わってくる。そのまま乳房を揉みあげる度に、シャルは感度が良さそうに甘く切なく小鼻を鳴らした。

 

「あ……あん……ふぁ……はぁ……」

 

 俺は乳首を中心に、乳房全体をゆっくりと、撫でるように揉みあげた。指先ですっかり硬くなった乳首を、ピンっと弾く。

 

「あんっ……いやだょ。恥ずかしい……そんなに見ないで……」

 

「見ちゃいけないのか? ならこうするぞ?」

 

「ぁん……っ!」

 

 そのまま強弱をつけながら、親指で乳首をこねくり回しながら、じわじわと円を描くように揉みあげていく。首筋から滑らかな曲線を描くまろやかな乳房の谷間に舌を這わせた。

 

「だ、めぇ……くふぅ……あぁ……そんな、にぃ……っ! はぁーっ、はぁーっ……」

 

 じんわりと硬くなってきた、小さな乳首を爪でつつき転がしてやると同時に、もう一方の乳房も揉みたててやる。二つの隆起の先端にある突起は、見る間にピクッ、ビクッと身震いしながら大きくなっていった。

 

「シャルロットの胸、柔らかいな。……それにここ、もうこんなに尖っているぞ」

 

「あぁ……そんなに、み、見ないで。とっても、恥ずかしぃよぉ……」

 

 リズムを刻むように乳肉の弾力を確かめながら優しく愛撫し、時折乳首をひねり上げて、乳房の形が変わるぐらい引っ張ってやる。少々無理しすぎかな? とも思うがまあいいだろう。

 

「あぁっ! 僕、僕っ! それ以上したら……む、胸がぁ」

 

 二つの乳房を同時に激しく責めたてられ、シャルは痛みと快感の入り混じった声をあげ続けた。セシリアとは違うが彼女も感じやすいたちらしい。

 

「ふふふ……いい声になってきたぞ。少なくとも言い訳をしていた時よりずっといい。胸をいじめられるのが気に入ったか?」

 

「はぁーっ、はぁーっ、ああ、そんな、恥ずかしぃ……」

 

 再び全体のボリュームを楽しむように、ゆっくりと円を描くように大きく揉みしだく。そのままこねるように、弾けるほど強く乳肉を搾りあげた。ツンと飛び出した先端部を、そのまま指先でつまんでねじ上げてやる。

 

「はっ……あぁん!」

 

 散々俺に嬲られて薄桃色にそまった乳房を揉みくちゃにしながら、舌先を鎖骨に滑らせる。そのまま滑らせて乳肉に舌を這わせた。唾液で濡れ光る乳房の狭間から、頂上の突起まで舌先でなぞってやる。頂点まで上がりきると、乳首に熱い息を吹きかけながら、乳首には触れずに執拗に乳輪だけに唾液をまぶしていく。舌先に乳輪のツブツブした感触が伝わっては弾け、伝わっては弾け、頂きの先端がキラキラと輝いた。

 

「はぁーっ、はぁーっ、そ、そんなの、そんなの……ダ、ダメぇ……っ」

 

 乳房を嬲る度に感度をあげて、シャルは切なそうに身をよじりながら鳴き声をあげた。

 

「胸だけってのも芸がないな」

 

「はぁーっ、……そ、それって……」

 

 シャルは真っ赤になって顔を手で覆いながらも、下着から伸びている太ももを、もじもじとすり合わせた。乳房で受けた快感が、その太ももの奥に刺激として伝わっているのがわかる。そのしっとりとした内腿をゆっくりとさする。ショーツの端に手をかけて秘部からずらす。ムッと甘酸っぱい蒸れた香りが鼻先をくすぐった。

 

「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ、あぁ……そ、そんなぁ……」

 

 シャルの声が少しずつ艶っぽくなるのを確かめながら、その部分に手を当てる。

 

「はぁ……はぁ……やっ、そこはだめぇ……」

 

 すぐに触れてしまったら、面白くない。俺は左手で乳房を弄んだまま、右手の指を引き、太ももの内側を柔らかく撫で回した。

 

「あ……あぁ、くぁ……ぼく……どうなっちゃうのぉ」

 

「ん? 何がだ?」

 

「はぁあん……わかんない、わかんないけど……」

 

 シャルの瞳は涙に濡れている。しなやかな肢体が震え、濡れてこんもり盛り上がった股間に張りついた小さな布切れが俺の目の前にある。

 

「どうして欲しい? 言ってみろよ」

 

「…………い、やだよ……そんなの……はずかしいよぉ」

 

「恥ずかしいってことはして欲しいことがあるんだろ? 言ってみろ。恋人として応えてやる」

 

「…………さ……わ……て……ほしぃ……」

 

 焦らしても良かったが早く触って欲しそうだったので、ショーツの上からそこに触れてやる。

 

「シャルロットの、凄く濡れているぞ。ショーツの色が変わっている」

 

 どうやらだいぶ感じやすいらしい。素でこれとは、催眠で感度を上げたらどうなることやら。

 

「はぁーっ、そん、なことぉ」

 

「本当のことだ」

 

 ぢゅくぐ……。

 

 ずらしたショーツの隙間から指を伸ばし、中心を軽く触れてみた。とたんにシャルがブルッと汗濡れた肢体を震わせる。

 

「どうだ、シャルロット。もっと触って欲しいか?」

 

「はぁーっ、はぁ……ぅん」

 

 素直だなぁ。レイプ相手であるセシリアより、仮初めだろうが恋人という名称の彼女の方が、俺を受け入れやすいということか。

 

 にゅぶぶ。

 

「はうぅ……ん」

 

 すすり泣くシャルを横目に見ながら、秘裂をすぅーっとなぞってやった。

 

「ん……なぁ、シャルロット。このショーツ濡れちまっててもう履けないぞ」

 

「あぁん! だ、っめぇ……っ!」

 

 シャルのショーツに手をかけ、引っ張り上げてグイッとくいこませる。くいくいとショーツが紐みたいになるくらいまで食い込ませ続けると、ショーツは細腰をわななかせ、自ら腰を突き出し身悶えた。

 

 ぬぢゅ、ぢゅくく……にぢゅぷ、にゅぷぷ……。

 

「あ、あぁん! はぁっ、あぁん! ぼく、こん、なのぉ!」

 

 IS学園に来て一日目でこれだ。凄いものだな。

 

「いいんだぞ。好きなだけ感じろ。気持ちよかったら、そう言えばいいんだ」

 

「はぁ……はぁ……でも……恥ずかしぃよ……」

 

 秘処を愛撫する。入り口付近を指先で軽く突いて刺激する。そのままゆっくりと陰唇の上端にある突起に指を伸ばす。その包皮は大きく後退していた。俺は陰唇を割り開いて穴の奥を確認する。よし、処女だな。

 

「ああ! あはぁ……あうっ……あ、あぅん!」

 

 くちゅっ、くちっ、くちゃ、くちゅ、ぐちゃ、ぐちゅ……。

 

 ぐちゅぐちゅにいじってやる。いやらしい音がボロ部屋に響く。愛液に濡れた指をシャルの目の前に持っていく。粘つく液体は糸を引いている。

 

「嫌ぁ! んくぅ……だ、めぇ……くぁっ……んっ!」

 

 恥ずかしそうに目をそらすシャル。ショーツに手をかけ下ろしていく。

 

「はぁ……嫌ぁ……やめてぇ……っ!」

 

 もう充分に勃起した肉豆をつまみ、くにゅくにゅといじる。シャルは体を痙攣させて身悶えた。

 

「シャルロット、気持ちいいか?」

 

「はあぁん……いぃ……気持ちいいよぉ……こんなの初めて、だよ……なんなの……これぇ……っ!」

 

 切ない声。そして湿った音が響くのに反応するようにヒクヒクするそこは淫靡だった。シャルロットは耐えきれない様子で、首を激しく横に振っている。

 

「はぁーっ、はぁーっ……んぁあ! すごい……よぉ」

 

 凄いのはお前じゃ。初めてなのに感度良すぎ。このまま続ければきっとイクだろうけど……それだとおもしろくな……じゃなくて罰にならないな。よし。俺はシャルの股間に顔を埋めると、陰唇を軽く舐めた。

 

「あぁ……そ……んなことしちゃダメだよぉ……ん……あはぁ」

 

 シャルは羞恥に耐えきれず、力無く頭を振って甘美な声を上げる。すすり泣くその声は今にも愉悦に蕩けそうだ。シャルは俺の指を股間に感じて、静かに目を閉じる。もういやらしい水音が弾けるままのシャル。

 

「もうこんなだ。いいよな? シャルロット」

 

 わざと音がたつように激しく指を動かした。シャルは体が求めるまま、俺の言う通りに体を投げ出している。

 

「そ……それって……」

 

 俺はパンツを脱いで一物をシャルの眼下にさらす。

 

「ひゃぁあ! そ、それ……」

 

「俺のチンポだ。これからシャルロットの体に入るものだぞ……感じているとはいえ、恐らくある程度痛みを感じるだろうから、覚悟しておけ」

 

「はぁーっ、ほ、ホントに、しちゃうの?」

 

「あぁ」

 

「………………お願ぃ……優しく、して……」

 

「わかったよ。シャルロット」

 

 うーん。ヤる前に決めていたほど厳しくできてないな。女の感度は俺には感知できない事象だからな。まあこれも一つの経験ということだな。俺はシャルロットの両足を広げた。あらわになったシャルの秘裂は、少し上を向いて愛液がとめどなく溢れ、俺を迎え入れる準備は充分できているようだった。

 

「いくぞ?」

 

「……うん、わかった」

 

 恋人。自分で発言したことだが、存外言霊とでも言うべきことで、自分とシャルを縛ったのかも知れない。そっと、生暖かいシャルの中に入ろうとした。俺の先端が当たる。二人とも良く濡れているせいで、すんなりとシャルに入り込んでいく。初めは、入り口付近でゆっくりとこすりつけてみる。

 

「わかるだろ? シャルロットに俺のが入っていくぞ。 ほら、ずぶずぶって……」

 

「ああ……あん……すごい」

 

 俺は少しずつ慎重に肉棒を押し込んでいく。さすがに処女なだけあってきつい。

 

 ずずっ……ずずずずず……。

 

「くぁ! んっ……くぅうう……っ!」

 

「シャルロットのビラビラ……俺のにねっとり絡みついてくるぞ」

 

「嫌ぁ……恥ずかしいからやめてぇ……」

 

 しかしシャルはそんな言葉に敏感に反応を返していた。更に秘穴は潤み、熱が上がる。

 

「あっ……んっ……いたっ……」

 

 俺はゆっくりと丁寧に腰を動かす。

 

「あ……ああ!」

 

「痛むか?」

 

「うん……少し」

 

 時間をかけてようやく全部入れる。ああ、シャルのは丁度いい具合だ。

 

(膜はさっき破れたのか、人によって強度が違うと聞いたが、シャルのは弱かったんだな)

 

 あまり痛む場所を傷つけないように腰を動かしていると、シャルの様子が変化した。

 

「あぁん! あ……んんっ……ダメぇ!」

 

 動く度に湿った独特な音と、ベッドがギシギシ鳴る。

 

「んあ……あ、あ、あ、痛いよ……痛いけど……気持ちいい。動くと、気持ちいいよぉ」

 

 シャルが俺にしがみついてきた。迎えて、抱きしめてやる。

 

「はぁー、はぁーっ……あっ、あぁ……んっ! あん……んあぁん……っ!」

 

 俺はもう我慢を忘れ、シャルの嬌声でタガが外れたように奥まで突き上げる。

 

「ああああ! 根鳥の、奥に当たってるぅ……」

 

「んっ、そうだぞ、俺のが全部シャルロットに入っているぞ」

 

「ああ……だめ……あぁん……はぁあん……っ!」

 

 巨大な肉棒がシャルの中に出入りしている。シャルはもう外聞も忘れたように頭を振っていた。

 

「はぁ……はぁ……こんなに、んんっ! ……あぁ、だ、だめぇ! 我慢できないよっ!」

 

「我慢しなくていいぞ。ここには俺しかいないからな。シャルロットの恥ずかしい顔を知るのは、俺だけだ」

 

「あああ……そんな…………いっぱい、いっぱいだよ。ぼ、僕、……壊れちゃうぅぅっ!」

 

 俺はシャルと快感の波を合わせるべく、激しく腰を動かした。

 

 ぐちゅっ、ぶちゅうっ、ぶちゅっ、ぐちゅ、ぐちゅう……。

 

「ああ……すごぃ……すごいよぉ……」

 

「はっ……はっ……はっ!」

 

「ああぁぁぁぁぁん♡」

 

 シャルのその声で絶頂を悟った俺は我慢をかなぐり捨てた。

 

 ドビュッ、ビュク、ビュククク!

 

「あぁ……っ!!」

 

 シャルがビクンビクンと体を大きく痙攣させると同時に、俺の熱い欲望がシャルの胎内で一気に弾けた。

 

 ドピュッ! ビュククッ! ビュルウゥ! ドピュ! ドピュクク!

 

「あぁ……」

 

 シャルの深いため息とともに、行為は終わりを告げた。

 

 

     §

 

 

 ことが終わって、俺達はシャワーを浴びていた。シャルも俺も汗だくだったから。

 

「うぅぅ、恥ずかしいよう」

 

「シャルロット、お前は俺の恋人なんだから、恥ずかしがることなんてないんだぞ」

 

 俺はシャルの体を洗ってやっていた。

 

「ね、ねぇ根鳥。あの……さ」

 

「ん? 何だ?」

 

「僕の中に出たこれって……」

 

「ああ、精液だぞ。男の子種だ」

 

「や、やっぱり……こ、こんなに出しちゃって、妊娠したらどうするんだよぉ!」

 

「俺も男だ。責任はとるさ」

 

 一応、無茶だけど対策はしてあるしな。

 

「せ、責任って……」

 

 シャルは顔を赤くした。結婚すると思っているんだな。残念、君は母親と同じく愛人止まりだよ。

 

「はぁ……こんな、こんなことになるなんて」

 

「まあくよくよするな。未来なんて意外とどうにでもなるもんだ」

 

「うう、なんて無責任な」

 

 そんな会話をしながら、汗と共に一日の疲れを流したのだった。




 感度:セシリア・シャルロット>>>箒>>>鈴>>>ラウラ
 ちなみにこれは素の状態。セシリアと箒は主人公が触れる時のみ1.5倍増し。

 書き出す前はもっと陰惨な凌辱をするつもりでした。罪を犯しているんだから痛い目を見ろ! って感じで。しかしセシリア・箒と凌辱はすでにやっているので、同じように書いてもなぁ……と思いこうなりました。私はそれほど彼女が好きではないのですが……。

 ちなみに、わざと原作通りにし、一夏を好きにならせた後に寝取るという案もありましたが、セシリアと被るので止めにしました。


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☆第11話 ラウラ・ボーデヴィッヒ

 活動報告のアンケートは締め切りました。結果は新しい活動報告と、前書きに追記します。


「~~~~ということで、特記事項第二十一を使えば、フランスとデュノア社の手から逃れることは可能だ」

 

「はぁ……」

 

 シャルに解決方法を教授中。色々言われている解決方法だが、原作はあれで解決していたんだ。この世界でもこれで解決できるはず。

 

「で、学園を卒業した後のことだけど……いっそ学園にいる間にでも日本の企業と渡りをつけて、企業代表にでもなっちまえ。フランスを捨てて日本に移住したらどうだ?」

 

「え!? ええぇえぇえ!?」

 

 かなりの無茶ぶりをしてみる。他国の代表候補生が日本の企業代表になれるかは知らん。だが……。

 

「フランスの代表候補生をやめるんだよ。でないと結局フランスに縛り付けられる。フランス人であれば、フランスに所属し続けるのであれば、デュノア社の影響は切れないぞ。本気で自分という独立した人間になりたいのであれば、フランスを捨てるというのも一つの手だ」

 

「フランスを……捨てる」

 

 とはいえ簡単には決められないだろうな。母親との思い出やお墓とかもあるだろうし。まあここら辺は、俺とシャルが今後活動する中で決まることだ。のんびりやろう。味方になってやると約束したのだ。俺の男性操縦者としての立場や、絶対催眠を使ってでもシャルのことは何とかしてやるつもりだ。……おかしいな。俺、そこまでシャルのこと好きじゃなかったのに。やっぱ恋人宣言したのがまずかったかな。あれで俺もその気になっちまったらしい。

 

「で、その『学園にいる間』のことだけど……もう女子だってことはバラそう。隠しててもいいことはない」

 

「え!?」

 

「これからすぐに教師連中に告白して判断を仰ごう。今ならまだ入学一日目、実は女でしたーって告白しても傷は浅くてすむ」

 

「だ、だけど……」

 

「これから三年間ずっと男子として過ごすのか? 俺以外の生徒にも教師にもバレないように? 無理だろ。いつかは必ずバレる。それなら自分から自首して、教師の人達を味方につけた方がいい。生徒達には、素直に謝ろう。騙していましたって。多分それが、一番いいと思う」

 

「…………」

 

 ま、全てはシャルが決めることだ。俺はそのサポートをするだけ。

 

 

     §

 

 

 で、怒涛の一日が終わったところですが、シャルが転入した日、実はもう一人一組に転入生がいたのだ。超展開ですまん。原作からしてこうなんだ。黙って諦めてくれ。俺も自分の身がもたなくて難儀しているのだ。一気に二人を紹介すると混乱すると思ったのでこういう風に語らせてもらう。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

 さーてやってきましたよ軍人さんが。まあ俺にとっては一人の女子という価値しかありませんけどね。あ、一夏が殴られた。暴力沙汰ですよ。殴ったラウラに注意くらいしましょうよ教師二人。

 

 

     §

 

 

「ボーデヴィッヒさんと話がありますから二時間ほど席を外して下さい」

 

 寮住まいとなったラウラの同室女子を遠ざけた。

 

「こんにちわ、ボーデヴィッヒさん。クラスメイトの根鳥です」

 

 長い銀髪に矮躯。片目を眼帯で隠している美少女。だが俺は……。

 

「…………」

 

 無視かい。いいよいいよ。そっちがその態度ならこっちもそれで返すだけさ。

 

「首から下が動かせなくなる。ISの通信と展開を禁止。大声を出せなくなる。俺に直接的・間接的に攻撃することと、その意思をもつことを禁止する」

 

「…………?」

 

 いきなり妙なことを言い出したので不思議がっている。俺はラウラに近づくとその矮躯を抱え上げた。

 

「……何をする、離せ…………っ!」

 

「ラウラ、俺はな、ちょっと特殊な催眠術が使えるんだよ。それでお前の首から下を動けなくした。今動かせるのは頭・目・鼻・口ぐらいかな? それで君は無抵抗な少女になったわけだ」

 

 まるでラウラのISが持つ特殊能力のように動きを止める。

 

「…………!! !? ……………………おい貴様、さっさとこれを解け」

 

「解かないよ。俺の目標を達成するまではな。ちなみにその目標ってのは、あんたをレイプすることだ」

 

「レイプ……だと? ふざけるなよ貴様」

 

 俺は睨むラウラに構わず、ズボンを脱がしてこれまた小さなショーツを目にさらした。

 

「くっ! なんだこれは、体が、動かんっ!」

 

「だーかーら、催眠術で体の自由を奪っているんだってば。おまえがいくら軍人として戦闘訓練とかを受けてきたといっても、この状況じゃ無意味」

 

 ショーツもさっさと剥ぎ取る。そこはぴったりと閉じていた。女性として未熟なラウラの体だ。多分俺の予想だがそれほど感度は良くあるまい。なら中途半端に感度を上げたりするより、まったく濡れていない状態でもさっさと犯すことを考えるべきだ。俺はズボンのポケットに入れておいた手のひらサイズのローションをラウラの秘部に塗りたくった。

 

「貴様ァ! 何をする! 何だその液体は!!」

 

 お、これは俺にとって嬉しい反応。ラウラの反応はまるで無反応か、こういう風に抵抗するかのどちらかだと思っていたが、こちらなら嬉しい。無反応の相手を犯すのなら、それはオナニーと変わらない。

 

「この液体はローションというものだ。単に肌の滑りを良くするだけのものだから、悪影響とかは気にしないでいい」

 

 俺はそういうと、ズボンとパンツを脱いだ。モノは既に半分勃起している。

 

「き、きき、貴様! 何だそれは!」

 

「何だって……。男性の性器だよ。生殖活動、性行為を行う為のもの。お前の体のここ、ここについている穴も同じ女性の性器だろ。それの男性版だよ。女性は穴、男性は突起、それで男性のモノを女性の穴に入れて性行為をするのさ」

 

 知識が無いラウラに説明してやる。

 

「性行為……だと!?」

 

「そう、これから俺とお前はセックスするんだ。正確にはレイプだけどな」

 

 モノにもローションを塗りたくる。これで準備は完了。

 

「セックス……レイプ……貴様、私を犯そうと言うのか!!」

 

「お、そうそう。日本語上手だねぇ。俺はこれからあんたの女性としての尊厳を奪うんだよ。是非活目して見ててくれ」

 

 そう言うと、モノの先端を膣穴にあてがう。

 

「やめろっ!! 貴様! 許さんぞ!」

 

「せいぜい粋がっていろよ、ラウラ。お前は俺に犯されるんだ」

 

 ぬちゅ……。

 

 ローション同士がこすれあう、なんともいやらしい音が響きモノが挿入されていく。

 

「やっぱローション使って正解だったな。狭くて小さいお前の膣穴にもすんなり入っていくぞ」

 

「貴様ァ! やめろ! やめろぉおおおおお!!」

 

 ラウラが抑えた声量で叫ぶが知ったこっちゃない。俺は嬲るつもりもないので、一気にモノを挿入してやった。

 

 ずぬぬぬ、プチブチィ!!

 

「あ……か、は……い、ぎ……」

 

 強引に男のモノを入れられたラウラは、声にならない悲鳴を上げた。フフフ、気の強い女軍人を犯す快感。これだからレイプはやめられない。

 

「入ったぞ。見事貫通だ。良かったなラウラ、女になれて」

 

 ラウラの股間を鮮血が滴る。

 

「き、貴様、こんな、こん……ぎぃっ!!」

 

 俺は早速ラウラの中で動き始めた。ラウラの体が痛みに震える。おっとそうだ。

 

「ン……」

 

「!? んんんー!!!」

 

 ラウラのファースト・キスをもらっておかないとな、そうしないと一夏にとられるから。

 

「んちゅっ、れろれろ……ちゅぱっ……ぴちゃ……」

 

「んふぅっ! はなへ、ひはま、はなへぇっ!!」

 

 暴れる頭を掴んで強引にキスをする。舌と舌がこすれあう。

 

「はぁっ……ふぅ。初めてのキスの味はどうだった? ラウラ」

 

「貴様ぁっ、私に、このようなことをっ!」

 

 ずちゅ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぐちゅ……。

 

「か、はあああああ、が、ああああああ」

 

 叫び声を上げるラウラ。破瓜の傷が痛むのだろう、だがやわらげてなんてやらねぇ。

 

「ぐ、はあぁぁぁぁっ!! 」

 

 女を三人犯して気づいたこと。どうやら破瓜というのはやはり相当痛いらしいこと。またその痛みにも個人差があること。とりわけラウラは痛む方らしいな。厳しい訓練を受けた兵士なのに叫び声がやまない。だが俺には何の痛痒もない。むしろ快感が増す一方だ。

 

「んんんっ!! ぐううううううう!!」

 

 パンパンと腰を動かす。キスしてやることも胸を責めることもしなくていい。ああ、楽だな。相手のことを考えないレイプは楽だ。

 

「いぎぃっ!! ぎ、ぎざま、そのうごぎをやめ、ひぐぅっつ!!」

 

「この動きは男が気持ち良くなる動きだからな、やめないよ」

 

「がはぁっ、痛い、痛ぃぃぃいいいい!!」

 

「おいおいどうした女軍人さんよ。痛みのコントロールくらい教わってないのか?」

 

 無茶を言ってみる。いくら屈強な女軍人とはいえ、破瓜や出産などの痛みは耐えがたいのだろう。にしても……。

 

「だいぶ痛がっているようだな。少し優しくしてやろうか?」

 

 思いつきでそう言ってみる。嬲るつもりはないのだが。

 

「はぐううううう!! や、やざしく、だと。そ、そんな、どうじょうは、い゛らん!!」

 

 見上げた根性だ。なら、

 

「手加減してやること、腰の動きをとめることもないな」

 

 ぐちょ、ぬちゃっ、にちゃっ、ぐちゃ……。

 

 接合部からローションと破瓜の血が滑る音がする。見てみるとやはり他の女性より出血量が多い気がする。傷跡も大きいのではないだろうか。矮躯に大きい傷跡……と考えるとやっぱりダメージは大きいのだろう。そんなことを考えながら、ローションに濡れた陰核を指でピンッと弾いてみる。

 

「い゛だぃいいい!! 」

 

 おお、いい反応するじゃないか。俺は連続してクリトリスをいじめてやった。

 

「いだっ、やめ゛っ、きざま゛っ」

 

 濁音まみれの声が響く。この女を、さて今後どう落とすか? そんなことを考えているうちに快感が高まってきた。

 

(まだだな)

 

 まだいじめたりない。ここは今までの女であまりしてこなかった我慢をしようか、と考えてそれが無意味なことに気づく。

 

(何発でもやりゃいいじゃん)

 

 この後も継続して責めてやればいい。自分操作能力を持つ俺にとって性豪になるのは簡単だ。このまま中に放ってやろう。

 

 ドクッ、ドクン、ビュルルッ!!

 

 俺はラウラの中に精液を放っていた。妊娠の危険性で脅かす前口上は無しだ。多分言っても彼女にはわからん。俺は一物をラウラの膣穴から抜くと、残っている精液を制服にかけてやった。

 

 ドピュッ、ドピュドピュッ!!

 

 次は顔にでもかけてやるか。

 

「…………ぅ、…………ぉわった、のか」

 

 ニヤリ、俺は弱気の欠片を見せたラウラに、勃起する一物を見せつけてやる。

 

「ククク、まだだよラウラ。俺はまだ、全然満足しちゃいない。今やったことを後四回は繰り返し行うからそのつもりでいろよ」

 

「はぁーーーっ、はぁーーっ、よ、四回……だと…………そんな」

 

 ふふふ、絶望しきったような顔がたまらん。そう思うと自分操作なんてしなくてもモノが復活してきた。せいぜい泣き喚け。ラウラ・ボーデヴィッヒ。

 

 ………………………………………………。

 

「五、発目っっと」

 

 俺は五発目の精液をラウラの胸にかけてやった。制服が白濁で汚される。一発目は中と陰唇、二発目は顔と髪、三発目は腹、四発目はまた膣内の最奥、子宮に。ラウラは全身精液まみれになっていた。そろそろ時間だな。俺はラウラの小さい体を抱えると、風呂場に運んだ。浴槽に入れて熱いシャワーを……と考えたところで一つの思いつきが生まれた。俺はラウラを浴槽に放り込むと、チンポを右手に持って構えてやった。

 

 じょろろろろろろ。

 

 俺のモノから出た黄色の液体、小便がラウラの全身を汚していく。

 

「どうだラウラ、男の小便を浴びた気分は」

 

「……………………」

 

 ラウラは反応しない。気を失わないように催眠をかけてあるので気絶はしていない。だが三発目辺りから全く反応しなくなっていた。

 

(でも記憶には残るよな。最低の記憶として後で思い返してもらおう)

 

 俺は小便をし終わると、シャワーヘッドの向きを調節して、シャワーを注いでやった。汚れた髪、肌、制服にお湯が染み込んでいく。

 

「俺がこの風呂場から出た瞬間、この一時間の記憶を思い出せなくなる」

 

 セシリアの時と同じような絶対催眠をかけてやり、俺は風呂場からでて陽気な気分で自分の部屋へと帰るのだった。

 




 翌日だと思った? 残念、同日でした!


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☆第12話 凰 鈴音2

 少し前の話をしよう。時間軸が安定しなくてすまんな。

 

「ね、ねえ一夏、なんでいっつもこの部屋なのよ」

 

 さすがに不審に思うか。だがこれに関しては理由を用意している。

 

「なんでっても、俺の部屋は箒が同室だからさ。あいつがいつ帰ってくるかわからない場所じゃ会えないだろ? その点この根鳥の部屋なら一人部屋で、俺がここに居る間は根鳥が俺の部屋で休んでいるから本人が帰ってくることもない。んで、この部屋を訪れる人間だけど……根鳥はクラスの女子達から好かれてないから、訪ねてくる人は基本的にはいない。ほら、こんなに都合の良い場所は他にないだろ?」

 

 いやー、仮想一夏の中では俺(根鳥)はかなり都合のいい人物と化しているな。

 

「それはそうかもしれないけどさ」

 

 あ、むくれている。箒と一夏が同室なのが気に入らないんだな。

 

「箒と同室になっているのは後一週間もないって話だからさ、我慢してくれよ。部屋割りが変更になったら多分根鳥と同室になるんだろうし。そしたら大っぴらに俺の部屋で会おうぜ。もちろん根鳥には席を外してもらって」

 

 根鳥君は唯一、一夏と鈴の関係を知る人物になっています。同じ男だから相談した。口が固いから大丈夫、ともね。

 

「わかった、わよ」

 

 さて、それで鈴との関係構築ですが、……これが毎日のように会いに来やがる癖に(ちょっとは遠慮しやがれ)中々前へは進ませてくれんのです。どうも彼女はそれなりに貞操観念がしっかりしているようで、手でしてもらう以外のことが仕込めません。口や素股を説明したら、烈火の如く怒って三日ほど口を聞いてくれませんでした(あ、ちなみに一夏とね。かつ俺の部屋にも来てくれなかったという話)。なので実際にしてもらうのは無理っぽいです。その割にキスをせがんでくるのはどうなんすかねぇ~。男は好きな女子とキスするだけで勃つのに、女の子の側からキスをせがむのに、本番やフェラはしてくれないなんて、男からしたらどんだけ自分(鈴)に都合のいい相手なんだよ!? と言いたくなります。本当に鈴と一夏が付き合うことになったら一夏は暴走していたと思います。

 

「そんでさ、鈴。この間の話なんだけど……」

 

「…………!!」

 

 あ、やっぱ無理か。前回、つーか昨日この部屋で会った時に、鈴の胸が見たいと言ったのだ。鈴は納得の貧乳なので、胸で感じさせるとか絶望的なんですが、その次のステップに進む為には、まず胸から攻めるべしと思ったのだ。しかし……。

 

「やっぱ……駄目か?」

 

「……………………いちかは、さ」

 

「ん?」

 

「一夏は、どうしてそんなにエッチなことがしたいの? その……一緒にいるだけじゃダメ? キスだけじゃダメなのかな?」

 

 あいたー。きましたよコレ。女の子の理想って奴ですかー。男は自慰も射精もセックスもしたらダメなんすかー。男は生身の人間なんですよ。欲望があって当然じゃないですか。め、めんどくせぇ、レイプして脅迫している箒やセシリアの三倍は面倒臭えですよ。こうなりゃ一夏としてレイプしちゃるか!?

 

「それはやっぱり好きな子だからだよ。好きな子相手だからもっとしたい。色々したいって思っちまうんだ。鈴がどうしても嫌だってんなら仕方ないけど、俺はできれば鈴ともっと進んだことがしたいよ」

 

「……………………」

 

 俺としても、できれば鈴との関係は早めにゴールまでもっていきたいのである。ただでさえいつバレるかわからない綱渡り(一夏化)をしているんだ。早く終わりまでやって、催眠を解除して、普通の性奴隷(?)にしたいです。え? お得意の絶対催眠を使って貞操観念を弱めたり性感を高めたりすればいいじゃないかって? わかってないなぁ。一夏と認識する以外で鈴には絶対催眠を使いたくないのだ。一夏化の催眠を解いた時に、「全ては私の意思でやった」と思わせた方が、罪悪感などが違ってくる。感じるのも奉仕するのも、催眠のない状態でやって、後で死ぬほど後悔させたいのだ。

 

「でも、鈴がどうしても嫌だっていうなら我慢するよ。射精も、鈴じゃなくて雑誌とかビデオを見てするからさ」

 

 微妙に挑発。気が強くて付き合っている子がこんなことを言われたら「あたしより雑誌とかに載っている女の子がいいの!?」となるんじゃないかな~と。

 

「…………!!!」

 

 さあ、どうでる!?

 

「ゎかった、わよ」

 

「え?」

 

「だ、だから! 胸くらいなら見せてあげてもいいって言ってるのよ!」

 

 そんな語気強く言わなくてもいいじゃん。しかしやった。これでワンステップ進んだぞ。

 

「じゃ、じゃあ……早速」

 

 俺が鈴に手を伸ばして制服を脱がせようとしたら身を引いた。

 

「ぬ、脱ぐのは自分でやるわよ! あっち向いてて!」

 

 やれやれ。

 

 シュル……シュル……。

 

 衣擦れの音が響く。

 

「お、おまたせ」

 

 振り向く。すると……。ブラジャーも外した上半身裸の鈴がいた。

 

「鈴……」

 

「な、何も言わないで!!」

 

「い、いや、綺麗だって言おうとしたんだけど……」

 

「え? え?」

 

「鈴の裸、とっても綺麗だよ。触って……いいか?」

 

 もうワンステップ踏み込みたい。いや、できればツーステップいきたい。

 

「う……ゃ、ゃさしく、してね」

 

「ああ」

 

 そして胸に触る。やはり丘はない。遥かな地平線の如く真っ平らな平原がそこにあるだけだ。俺はその平原で唯一の山である乳首に指を伸ばした。

 

「あっ!」

 

「鈴……」

 

 そして顔を寄せる。乳頭にキスした。逃げられないように片手で腰を抱いて。

 

「ぁむ、ちゅっ……ちゅぱ、ちゅぅ、ちゅう」

 

「あ、あああああ。い、一夏!」

 

「んちゅっ、鈴の胸、美味しいな」

 

「ばっ馬鹿!」

 

 馬鹿呼ばわりされてしまった。続けて胸を吸っていく。

 

「ちゅぅっ、れろれろ、ぷちゅ、ちゅぱ、ぢゅ……」

 

「ダ、ダメ。ダメよ一夏!」

 

「ダメじゃないよ、鈴。ちゅぷ、はむ、れるれるぅ、ちゅぅ」

 

 舐める、舐める、吸う。少しでも鈴を感じさせたくて。ちょっとでも感じてアソコが湿りでもしたら大成功だ。

 

「ちゅぱ……ふぅ。なあ鈴、鈴も俺にしてくれないか?」

 

「え! そ、それって……」

 

 ん? ああ、勘違いか。

 

「違うよ鈴、口じゃなくていつもみたいに手でして欲しいんだ。俺、もう興奮しちゃって」

 

「~~~~!!」

 

 この悶絶は勘違いしたことと、俺が胸を口にして興奮したことの両方だな。

 

「頼むよ鈴、もう張っちゃってて苦しいんだ」

 

 俺は自分のモノをファスナーから取り出しながら言う。鈴にはまだ俺の服を脱がせることすら仕込めていない。

 

「…………」

 

 赤面しつつ視線を下に向ける鈴。

 

「ぅぅ。すご、もう大きく……」

 

「そりゃ、期待しているからな。早く鈴にして欲しくて」

 

「そんな……あんまり繰り返して言わないでよ。凄く恥ずかしいんだから……」

 

「俺だって恥ずかしいんだよ。大好きな女の子にコレを見せるのはさ」

 

 鈴の態度を好ましいと思うと同時に、もっと先へ進んでくれという気持ちが湧き上がる。

 

「こんな、大きくしてぇ……」

 

 鈴が両手で俺のモノを包む。鈴は基本両手を使ってしてくれる。

 

「それじゃ……」

 

 鈴は促されるままに肉棒に手を添えると先端を指の腹でこすりだした。

 

「こう……だよね?」

 

 にちゃ……と音がする。既に先走っていた。

 

「今、びくびくって……」

 

「こいつも鈴の手が嬉しいって言ってるのさ」

 

 箒やセシリアならもっと慣れた感じでしてくれるんだろうな……と心中で呟きながら、鈴を促す。鈴も素直に指を動かして、身震いするそれに触れる。

 

「見てばかりいないで、ちゃんとして欲しいな」

 

「ぅ……うん……」

 

 鈴の指がモノの中程をそっと握ってくる。触れるか触れないかの、壊れ物を扱うが如きかすかな刺激がむず痒い。

 

「爪は立てないでくれよ」 

 

「わかってる……い、いくわよ」

 

 柔らかな白い指がおずおずと絡みつき、消え入りたげに快楽を引き出す動きを見せ始める。それはそうと、このままでは胸に触るのと手でしてもらうのの両立が難しい。そう感じた俺は体勢を変えることにした。

 

「鈴、ちょっと体勢を変えよう」

 

 ベッドの上に座った俺、その俺と向き合うように鈴に座ってもらう。

 

「これなら鈴の胸を触りながら、手でもしてもらえる」

 

「い、一夏のエッチ!」

 

 体勢を変えただけでこれである。是非耐性を身につけて欲しいものだ。恥じらいながら、言われた通りに白魚のような手をひっそりと俺の股間でうごめかしている。

 

「……どう? 気持ちいい?」

 

「もっと強く握っても大丈夫」

 

 テクがないぶん刺激を強めて欲しい。

 

「そう? じゃあ……」

 

 鈴の指に少し力が込められた。それでも普段自分でする時と比べたら、全然物足りない。

 

 にちゃ……しゅっ、しゅしゅっ……にくぢゅ……。

 

「痛くない? このくらいで……どう?」

 

「もっと思いきって力入れていいよ。そのくらいじゃ、全然気持ちよくない。」

 

「そうなんだ? じゃあ……このくらい?」

 

 しゅっ、しゅしゅっ……ぬぢゅ……ぢゅ……ぢゅく……。

 

「う……今のでいい感じ」

 

「う、うん……どの辺がきもちいい? この裏っかわ? それとも先っちょ、かな」

 

 少しずつ指に力を込めてにぎにぎと指を動かす鈴。けれどそれでもやはりこわごわとしている。鈴に一夏と思わせてさせていると思うと興奮するんだけど……。それだけに、いきり立ったモノはより強い刺激を求めて鈴の手の中で苦しそうに悶えている。手のひらは少し熱っぽく、吸いつくようななんとも言えない感触だ。

 

「両方とも気持ちいい場所だよ。それぞれ刺激してくれ」

 

「動かすの? それじゃ……こう、かな……?」

 

 しゅっ、しゅっ……しゅしゅっ……ぬぢゅ……ぢゅぬぬ……。

 

 鈴の手がゆっくりと上下される。自分とは違う鈴の手が肉棒をこする感触。

 

「ぅぅ……こんなの……」

 

 鈴の指が肉棒を激しくこする。先走りが再び溢れだし、鈴の手を汚していく。汗に濡れた指が俺のモノに絡みつく。しっとりとした手のひらが密着して、微妙な快感を引き出してくれる。

 

「うぅっ……そう……そんな感じ……」

 

 俺も負けじと鈴の胸をいじる。既に乳首はピンと張り詰めていた。

 

「あぅっ。い、一夏。あんまりしないでよ。私ができないじゃない」

 

「ごめん、でもお互いがするのって悪くないだろ」

 

「し、知らないっ!」

 

 鈴の手が懸命に動き出す。肉棒に指を絡ませ、力を込めて握りながら上下にしごく。赤黒い肉塊の上を白い指が滑っていくのは、結構刺激的な光景だ。しなやかでしっとりとした細指が肉棒に絡みつき、くにゅくにゅと刺激する。俺は俺で鈴の乳首を触るのに忙しい。

 

「気持ちいい? さっきから血管がびくびくって……」

 

 懸命に俺に奉仕する鈴。鈴に奉仕する俺。しかし鈴の方はあまり感じてないようだ。誰だ、貧乳は感度がいいなんて言ったの。全然感じてくれないぞ。

 

「え? な、なんだか……また大きくなってない……?」

 

「さっきより気持ち良くなったからだな。鈴のおかげだよ」

 

 誉められたのが嬉しかったのか、鈴の手が肉棒の上を大きくスライドし始める。時折指が亀頭のカリの部分や裏筋に触れて、こすってくれるのがアクセントになって気持ちいい。俺はその快感を顔に出し、感じていることを鈴に知らせてやった。鈴の指で作られた肉の輪が肉棒を締めつけ、残りの指がふわりと包み込む。しごく手つきもぎこちないなりに締めつけに強弱をつけたり、指で作った輪でカリや裏筋をこすったりと、工夫をしてくれる。まあ俺が今までに教えたんだけどね。

 

「くぅ、気持ちいいぞ、鈴」

 

 腰から湧きあがるような快感に迫られて、俺は歯を食いしばった。

 

「一夏の、ぴくぴくって、手のひらで暴れてる」

 

「あぁ、いい感じだよ。だから、その感じでもっとしてくれると嬉しいな」

 

「うん……私が、気持ち良くしてあげるから……」

 

 コツを掴んだらしく、鈴の指使いからぎこちなさがとれ、肉棒を優しく締めつけながらしごいてくる。汗をかいたのか、手のひらも指もしっとり濡れてきて、最初は強すぎるくらいだった裏筋への刺激も絶妙な加減に変わっていた。

 

「ううっ……いいよ、鈴。そのままもっと……手をとめないで、ずっと続けてくれ……」

 

 鈴は嬉しそうな顔をした。あ、今の表情、凄く良かった。腰に直撃した。鈴の指の動きがどんどん激しくなっていく。肉棒の先端から溢れた先走りが鈴の細い指を濡らし、滑りの良くなった指の輪はますます敏感な竿を刺激する。

 

「あぁ……先っぽからヌルヌルが溢れて……私の指がねちゃねちゃ、って。はぁ、はぁ……ここ? ここが気持ちいいの? そうだよね? はぁーっ、はぁーっ、それに、匂いが……」

 

 電流みたいにビリビリと快感が下半身を走る。反射的に腰を突き出し、最上の快感を求めて突き上げた。

 

「くぅっ、イクぞ鈴っ!」

 

 どぴゅ! ぴゅぶぶ、どぴゅるるる……。

 

「きゃあああ!」

 

 びゅくく! どぴゅる! ぴゅっびゅっ!

 

 勢い良く白濁がほとばしる。それは鈴の手の中に出て彼女の手指を犯した。

 

「はぁっ……はぁっ……」

 

 今まで溜めていた色んなものをまとめて出し、劣情の解放に大きく息を吐いた。

 

「あ……また、手に……」

 

 鈴は胸をさらけ出したまま、俺の欲望を受け止めてくれていた……。

 




 作中での主人公の面倒臭さは八割方作者のぼやきです。こんな面倒な設定にしなきゃよかった。おかげで鈴とのエッチが全然進みません。誰だよ「簡単にコロッと落ちました-!」とか言っていたの。全然簡単じゃないぞ。落ちてないぞ。
 それほど好きな人物でもないので、さっさと必要なことだけ書いて終わりにしたいのですが、中々そうさせてくれません。ああ、箒が書きたい。


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☆第13話 セシリア・オルコット4

「あぁぁぁぁん♡」

 

「くっ」

 

 ただいまセシリアとの情事の真っ最中、なのだが……。

 

「はぁ……はぁ、ま、また勝手にイったな。セシリア」

 

「はぁ、はぁ、はぁ……も、申し訳ございません」

 

 謝るセシリア。全くもう、お前は感度良すぎだ! 既に絶対催眠による感度の底上げはしていない。あの暗示は取り消しておいた。だがこれだ。

 

「セックスの最中に勝手にイくなんて、セシリアは悪い子だ……ん」

 

 そう言いながら優しくキスをする。

 

「ン……ちゅ……ちゅっぱ……じゅる……うぅん……ごめんなさい……根鳥さん」

 

 俺はセシリアに入れていた一物を引き抜いた。

 

「つ、続き……しないのですか?」

 

 セシリアが期待するような目で見ながら聞いてくる。

 

「今日はもう気が乗らない。ただ、考えていることがあるから……」

 

 

     §

 

 

 状況を簡単に説明しよう。奉仕してくれればレイプは、中出しはしないと約束したセシリアだったが、俺はその約束を破った。セシリアとセックスしたかったからだ。毎度おなじみ首から下を動かせなくする催眠をかけて、さあとばかりに俺の部屋のベッドでことに及んだところ、なんとあっけなくセシリアはイってしまった。始めこそ約束を破った俺を睨みつけていた彼女だったが、肉棒を突っ込むと簡単に落ちた。やはり快楽落ち担当らしい。それで、俺がイカずに先にイったことをせめながら暗示を解いた。感度のやつと体の自由を奪うやつ、両方を解いた。そしたらさしたる抵抗もみせず俺の肉棒で喘いでいたが、また勝手にイってしまったという訳だ。そこで俺は別の手段を考えることにした。

 

「は、恥ずかしいですわ……」

 

「男とセックスして二回もイった女子が何を言うか」

 

「そ、それは……う、うぅ~~」

 

 俺達は今、俺の部屋にある風呂場でシャワーを浴びていた。

 

「セシリアのこと……洗ってあげるからな」

 

 俺は両手にボディソープの泡をとると、そのまま手でセシリアの体をなぞった。

 

「あ……ああ……」

 

「どうだセシリア、気持ちいいか?」

 

「な、何だか変な感じがしますわ。人に洗ってもらうだなんて……」

 

「俺とのセックスで汗をかいたんだからな、俺が洗ってやるんだ」

 

 顔全体を真っ赤にしながら、なすがままになっている。

 

「んちゅっ……ぢゅるるぅ……ちゅちゅ」

 

 その間もキスをする。セシリアの思考は完全に蕩けたようで、俺のキスに舌と唇を使って応えている。

 

「…………何だか、最初の頃からすると、考えられないな。一緒に風呂に入って体を洗われて、キスにも応じて……」

 

「言わないで下さいまし。…………そ、それに、原因はわたくしではなく根鳥さんではありませんの。わたくしがこんな風になってしまったのは……」

 

「ま、否定はしない」

 

 しないがしかし、セシリアに資質があったことは確かだ。この気位の高いお嬢様は、普段の品の良さとは別に、被虐の性向を持ち合わせているようだ。

 

 俺はシャワーヘッドを持ってセシリアの体についた泡を流してやった。

 

「さて、それじゃ講義の時間だ。セシリア、セックスは相手とのコミュニケーションなんだ。自分だけ気持ちいいからって一人で先にイったりしちゃ駄目だ」

 

 え? そういうお前は普段箒とか鈴で勝手にイってるじゃないかって? いいんだよ。箒はレイプ、鈴は自分が気持ち良くなるなんて考えてもいないんだから。

 

「……うう、すみません。……それにしても、コミュニケーション、ですか」

 

「相手にも気持ち良くなってもらうまで、もっと刺激的なことをされても、頑張って我慢するんだ」

 

「……は、はぃ……」

 

 小さくなるセシリア。やはり俺がイかないのに、二回もイったのが負い目になっているらしい。

 

「さて、それじゃ実践だ。セシリア、俺がやったみたいにボディソープで俺の体を洗ってくれ」

 

「え、ぇぇええ!」

 

「俺がしたように手で全身をくまなく洗うんだ。さあ」

 

 セシリアはしばらく煩悶していたが、やがて観念した。

 

「……んっ……ん」

 

 ちなみに、洗うと言っても風俗とかでやるような、体洗いじゃないぞ。さすがにそこまでは、まだ仕込むつもりはない。

 

「あ……」

 

 セシリアが残された場所……股間を前に戸惑った声を上げた。

 

「どうした? 俺はセシリアのそこも洗ってやっただろう? 肛門、アナルとかもな。ボディソープで洗うんだ、汚くはないぞ。さあやってくれ」

 

「くぅぅ、わ、わかりました」

 

 セシリアは肉棒を手に取り、手コキするように泡をつける。そして最大の難関、尻の穴も綺麗にした。ふふふ、女子に洗ってもらうとは気持ちいいなぁ。

 

「では……」

 

「はいここで待った」

 

「え?」

 

 あとはシャワーで洗い流すだけ、という段になって、俺はセシリアを止めた。俺は再度ボディソープを手に取ると、それを使ってセシリアの豊満なバストに塗りこんだ。

 

「あっ、あぁん」

 

「まーた感じているのか。それはさておき、だ」

 

 俺は浴槽の縁に腰掛けると、セシリアには風呂の床マットに座るよう指示した。

 

「奉仕のやり方その三。胸でしてくれ」

 

「え?」

 

「わかりやすく言うと、胸で俺のペニスを挟んで、上下にこすって気持ち良くしてくれ」

 

「ぇええ!? そんな、胸でなんて……」

 

「頼むよ。セシリアの胸でしてもらえたら、きっと凄く気持ちいいと思うんだ。俺は今日二回セシリアをイカせてるから、今度はセシリアが俺をイカせてくれ」

 

「わたくし……その、バストは……」

 

 そこまで大きくないって? 知っているよ。知っている上で頼んでいるんだよ。

 

「俺はセシリアの胸でしてもらいたいんだ……駄目か?」

 

「根鳥さん……その、前に言ったことは本当ですの?」

 

「ん? どれのことだ?」

 

 まあ大体予想はつくが。

 

「わたくしを、そのぅ、好きだ、と言ったことですわ」

 

「ああ、俺はセシリアが好きだよ。入学当初の気が強いセシリアも好きだけど、今の柔らかい態度のセシリアも大好きだ。だから体を重ねたいと思ったし、今も奉仕してもらいたいと思っている……なぁ、セシリア、してくれないか? さっきのセックスの時から出してなくて辛いんだ」

 

「……は、はい。わかりましたわ」

 

 よし。これでセシリアは落ちたな。もう完全に俺のモノだ。俺が望めばいくらでも股を開くだろう。

 

「ありがとう」

 

「で、でも、やり方、よくわからないですわ」

 

「大丈夫だ。俺が教えてやるから」

 

 そう言いながらセシリアのバストをふにふにと揉む。

 

「やぁん、駄目ですわ」

 

「じゃあ、俺のを胸の間に挟んでくれ……そうしたら、両手で胸を寄せて……んんっ、そう、そんな感じ……」

 

「こ……こう……ですの?」

 

 むにゅ……むに……っ……。

 

 セシリアの乳房が肉棒の半分を柔らかく挟み込んできた。確かに大きさはそれほどでもない。感触も、蕩けるような柔らかさで包み込んできた箒とは違い、柔らかいくせにどこか硬さの残る肉の感触が新鮮な刺激をくれる。ボディソープで潤滑しているのもあるのだろう。

 

「んっ……ああ、ヌルヌルして気持ちいいよ、セシリアの胸……柔らかいくせにぷりぷりした弾力があって……」

 

「そ、そうなのですか?」

 

「言葉を失いそうなくらいに」

 

 正直、思っていたよりずっとイイ。

 

 ぬるっ、ぬるっ、ぬるっ。

 

 セシリアの上体が上下する度に、バストに挟まれた肉棒の先端部が見え隠れする。肉棒は早くも勢いを取り戻し、セシリアの乳肉の間で悦びに震えていた。

 

「ふぁ……ん、そう、ですか……んんっ! ね、根鳥さんのおちんちんも、すっごく……熱いですわ」

 

 セシリアが淫語を喋るとは。しかし正しくないので訂正してやる。

 

「そ、そんなの……恥ずかしいですわ」

 

 既におちんちんと言った奴が何を言うか。さっさと言いなさい。

 

「ね……根鳥さんのち、チンポ……すっごく熱くて、おっきいですわ……わたくしのバストが焼けてしまいそう……んんぅっ!」

 

「気持ちいいか? セシリア」

 

「そんなのわかりませんわ。で、でも……根鳥さんのチンポ……熱い、です……本当にぃ……っ!」

 

 セシリアの唇から下品な単語が吐き出される度に、肉棒に血が集まる。あのセシリアに言わせているのだと思うと、興奮もひとしおだ。

 

「くぅん……こ、こんな、私、本当に……根鳥さんのチンポ、バストで……しちゃっています……」

 

「そうだぞセシリア。セシリアのパイズリ、いい感じだ……」

 

 セシリアも状況に酔ってきたのか、うっとりとした表情で胸元に視線を向けている。

 

「すごい……バストの中で、根鳥さんのチンポ……ドクンドクンって、脈打ってますわ……んぅ……んん」

 

 にちゅ……ぬるっ……ぬちゅ。

 

 セシリアが上半身を軽く揺らす。それだけで亀頭がこすれ、柔らかな乳肉が絡みついてくる。

 

「ううっ」

 

 他の誰とも違う、今まで味わったことのない刺激が肉棒から伝わり、腰が震えた。

 

「こうして、動く……んですわよね……くぅ……」

 

 セシリアの動きが俺を昂ぶらせる。

 

「セ、セシリアッ!」

 

「んんぅっ……根鳥さん……気持ちいいですか……?」

 

「気持ちいいぞ……凄く。しかしセシリア、普段俺が聞いてお前が恥ずかしがっている質問。それをお前の側から言ってくるとはな。どうだ? 相手にしてあげると聞きたくなるもんだろ?」

 

「そ、それは……し、知りませんっ」

 

「ふふ、セシリアは可愛いなぁ」

 

 俺のその言葉にセシリアは顔を真っ赤にしてうつむく。そして上下運動を再開した。左右から押しつけられた乳肉は亀頭をみっしりと押し包み、こすりあげて絶妙な刺激を与えてくる。

 

「んっ、んっ……こうしてぇ……ふぅんっ……! バストで、しごくんでしたわよね?」

 

「うぅ……! そうだ、セシリア。凄く上手いぞ……初めてとは思えないくらい」

 

「ば、馬鹿なことをおっしゃらないで、こんなこと、他の人にはしませんわ」

 

「本当か……? 実は隠れて織斑にしてやったり、これからしたいと思ったりしてるんじゃないか?」

 

 ぎゅうっ!

 

 セシリアが両手に力を込め、乳肉で肉棒を強く挟み込んでくる。蕩けるように柔らかな肉越しに、硬さの残る芯がグリグリと亀頭をこすってきて、俺はたまらず声をあげた。

 

「そんなこと……そんなこと、しませんわ。わたくしが、するのは……」

 

 俺だけ、ってか?

 

「うぅっ!」

 

「……ぁ……根鳥さん、これ、気持ちいいんですの?」

 

「あ、ああ……いいぞっ……くぅ……!」

 

「ん……それじゃあ、もっと、して差し上げますわ……。んっ、んんっ、んぅっ……」

 

 ぬちゅ、ずちゅ……にゅぐっ、ずりゅっ……。

 

 ボディソープが泡立ち、乳房とモノを包む。滑りのよくなった乳肉は、セシリアが体を揺するたびに湿った音を風呂場に反響させる。柔らかいくせに奥の芯がコリコリと刺激してくる。乳肉が、初めての快楽を捧げてくれた。

 

「あ……根鳥さんのチンポ、液がどんどん溢れてますわ……はぁっ……わたくしのバストについてしまいます」

 

「セシリア……お前も気持ちいいか?」

 

「は、はいっ……ぁぁ……き、きもち、いいですわ……あっ、熱くて……こすれてぇ」

 

 上半身を揺すり、乳肉で亀頭をしごきたてながら、セシリアが快感の吐息を漏らす。

 

「そうか……セシリアは、俺にパイズリ奉仕しながら感じているのか……」

 

「ぃやぁ……そんな、恥ずかしいですわぁ」

 

「でもそうなんだろ? なあ、セシリア……俺に奉仕できて気持ちいいんだろ?」

 

 にゅちゅっ、にゅぶ……じゅ、じゅぶっ……。

 

「胸で作ったマンコに俺のチンポ入れて、自分から動いて……それで感じているんだよな?」

 

「そんな……いやらしいこと、言ってはいけませんわ……」

 

「いいんだよ。奉仕で気持ち良くなったって……セシリアは俺のモノなんだから、変なことじゃない」

 

「そ、そんな……わたくしがモノだなんて……」

 

「ああ、言い方が悪かったな。セシリアは俺の女だ。だから俺もセシリアで気持ち良くなっているんだ。……だから、セシリア……気持ちいいなら、ちゃんとそう言え……」

 

 優しく頬からうなじにかけて撫でてやる。自分の所有物を愛でるように。

 

「ああ……根鳥さん……わ、わたくし……根鳥さんのチンポに、バストでご奉仕して……感じていますわ……きもち、いいですわ……もっと、もっと気持ち良くなって……気持ち良く、してぇっ」

 

「よく言った」

 

 俺はセシリアの乳肉に対して腰を突き上げた。モノで左右から圧迫されていた乳肉を突き抜けて、バストを刺激してやる。

 

 ずっちゅん、ずちゅ、ぬちゃ!

 

 何度も腰を突き上げ、セシリアの乳房を犯していく。みっちりと密着した乳肉を掻き分け、まだ誰も味わったことのない感触を堪能する。

 

「きゅぅん! ふぁぁ……っ、根鳥さんっ……!!」

 

 セシリアも両手で乳房を押しつけるように寄せ、俺の動きに合わせて激しく体を揺らす。突き入れるとセシリアも体を沈め、腰を引くとセシリアも体を浮かせる。

 

 ぬちゅっ、ぬちゅんっ! じゅぷっ、ぢゅちゅっ!

 

「んぅぅっ! んっ、んぅっ、熱いっ、根鳥さんのチンポ熱い……バストが、焼けてしまいますぅ……!!」

 

「セ、セシリアッ!」

 

 限界は急にやってきた。腰から電流が走り、快感が脊髄を駆け上がる。

 

「くうっっ!! 出るっ!」

 

 びゅぐっ! びゅるるるっ! びゅくっ! ぶしゅるっ!

 

 白濁が、白いセシリアの体を更に染める。

 

「きゃっ! ……あんっ、す、すごい、これぇ……んぅっ! バ、バストから吹き出ていますわっ……!」

 

 ほとばしる白濁は、セシリアの顔を直撃し、頬を、鼻先を、唇を、瞳をドロドロに汚していく。更に自身の重みで滴り落ちた白濁はぼたぼたと落ち、乳房まで濃い白に染めていった。

 

 びゅくんっ、びゅるんっ……びゅくっ……!

 

「んんぅぅっ……! わたくしの、顔……バストも……いっぱい……根鳥さんの、せいえき……あぁ……熱ぃ……です……溶けてしまいますわ……」

 

 びゅく、びゅるっっ!

 

「ぅ……ふぅ……」

 

 きつく挟み込んでく乳肉に最後の一滴まで注ぎ込み、ゆっくりと息を吐いた。

 

「んっ……根鳥さんの、匂い……」

 

 乳肉の孔から肉棒を引き抜く。

 

「ぁぁ」

 

 セシリアが手を離すと、乳房はぷるん、と揺れながら元の整った美しい形を取りもどす。その乳肉の間にべっとりと塗り広げられた粘液と白濁液にセシリアは恍惚とした表情で指を這わせた。俺はそのセシリアの指を掴むと、口元に持っていった。

 

「んっ……ちゅる……こく……」

 

 遂に女性に精液を飲ませた興奮が俺の胸を熱くする。

 

「どんな味だ?」

 

「変な味です……でも……嫌いじゃ、ありませんわ……」

 

 セシリアは少しだけ微笑みながらそう言った。その日は、結局そのまま風呂の中でもセックスをした。

 



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☆第14話 シャルロット・デュノア2

 朝の、一回目の更新です。今日は夜九時にも更新しますので、そちらもよろしく。


 セシリアと鈴が怪我をした。アリーナでの模擬戦でラウラに痛めつけられたのだ。ラウラは許せないが、それはそれとしてあの二人はどんだけ相性悪いのさ。ラウラがいくら強いからって二対一なら圧倒的優位だろ。さらにセシリアのISにある兵器はラウラのISにとって天敵のような装備だ。普通に勝負すれば勝てないことはないと思うのだがねぇ。ちなみに原作知識で知ってはいたが、介入はしなかった。俺の女二人が怪我をするのだ。普通なら止めていた。しかし介入してこの二人が学年別個人トーナメント(実際はペアを組んで行うタッグ戦)に参加した場合、織斑 一夏&シャルル・デュノア VS ラウラ・ボーデヴィッヒ&篠ノ之 箒という原作の戦闘が起こらない可能性が出てくる。なので介入はしなかった。四人には是非とも原作通りに戦って、ラウラには一夏に惚れて欲しかったからな。あ、その為シャルルには一夏とペアを組むように事前に言っておいた。実際には鈴とセシリアを見舞っていた保健室で、一夏が相手の了承も得ずにシャルルを指名しやがったので、シャルルが頷く暇もなく二人はペアになったのだが。

 

 さて、それではあれからのシャルの話。

 

 

     §

 

 

「首から下が動かせなくなる」

 

「……ほ、本当だ。首から下が動かない」

 

「まあ、さっき言った通り、これを使って複数の女子を思い通りにしていたんだけどな」

 

「……………………」

 

「自分の手で自分の胸を揉め」

 

 もにゅ、むにゅ、むにぃ……。

 

「あ、やめてよ根鳥。うぅん」

 

 相っ変わらず感じやすい体なことで。さて、状況を説明すると、シャルに全部話していたところです。

 

 特殊な催眠術が使えること。それを使って複数の女子に性行為を強要していること。かなりリスクの高い告白だが、シャルとは運命共同体になったので、話しておくのが誠意かと思ったのだ。それと、複数の女子と関係をもっていることは、そろそろ箒やセシリアにも話しておこうと思っていたので、ちょうど良かった。……まあ、さすがに自分操作で女体化しているとか、転生者で、この世界は前世にあった小説の世界なんだよ! とかの告白はしなかったけど。

 

「シャルロットにかけた催眠を全て解除」

 

「…………ふぅ。やっと体が動く」

 

 ちなみに、初体験を済ませてから、二回ほどシャルとはセックスしていました。処女じゃなくなったこともあり、感度に磨きがかかっているご様子。その感度の良さを少しは鈴にも分けてやってくれ。あいつ中々感度が良くないのだ。

 

「それで、シャルロット。お前はどう思った?」

 

 シャルは母親が愛人だった人間だ。複数の女子に手を出している俺には色々思うところがあるはずだ。

 

「いや……うん。僕は根鳥がそういう、女子の弱みを握ってせ、性行為、をする人だって知ってたから」

 

「それほど衝撃はないと?」

 

「うん……まあ。そ、それに、エッチの時やたら手慣れてるなぁとも思ったし」

 

 薄々は勘づいていたってことか。

 

「言っておくが、お前との間では催眠術は使ってないぞ。それは今、全ての催眠を解除してわかっているはずだ」

 

「うん……ねぇ根鳥、どうしてこのことを話したの? その力を使えば、ずっと僕を騙すことだってできたんじゃないの?」

 

「それは、やろうと思えばやれただろうが、シャルロットは俺の恋人になったんだ。俺のことは包み隠さず話しておきたかったんだよ。それが最低限の誠意かと思ってな」

 

 偽善乙! である。

 

「ね。根鳥、僕の話も聞いてくれる?」

 

 そしてシャルは原作で一夏に対してした話を俺にしだした。

 

「僕の母さんは愛人でね~~~~」

 

 黙って聞く。あ、そういや一夏と同室になっているシャルですが、風呂はもっぱら俺の部屋のを使っています。本気で一夏がホモで風呂場に侵入する人間だと思っているから。そうです。原作であった一夏の風呂場突入がこの世界でも起きかけたのだ。俺のアドバイスに従って鍵をかけていたおかげで事無きを得たが。それと、生徒より先に教師連中への正体バレですが、順調に進行中です。このままいけば女子生徒シャルロット・デュノア誕生はさほど遠からず起こるでしょう。

 

「~~~~っていう訳なんだ」

 

「ふぅん」

 

「ふぅん、って。それだけ?」

 

「いや、俺は今目の前にいるシャルロットのことは大事だけど、母親については会ったこともない人だからな。思うところはそんなにない。今重要なのは、目の前のシャルロットの問題を解決することだから。その為にお前の過去が必要なら、今の状況を解決するのに役立てる。そうでないならただの思い出話として聞くだけさ」

 

「……ドライだね。根鳥は」

 

「親が離婚したり片親だったり、そういう人間は意外と大勢いる。そんなに驚く話じゃなかったよ。今のは。どっちかと言うと、その後に起こった男子に扮装する話の方が驚きに値するよ。なんでシャルロットはそこまで父親のいいなりになっているのか? とかな。やっぱり血のつながりは大きいのか?」

 

「そりゃあ、やっと会えた本当の父親だし、…………できれば、仲良くしたかったんだ」

 

「俺は逆の考えだな。血の繋がりなんて大したことはない。生まれてから傍に居た人間との絆の方がよほど強いよ。もし、仮の話だけど、シャルロットが母親と血が繋がってなかったーとか言われても、母親との絆は変わったりしないだろ。そういうことだよ。」

 

「…………そっか。それもそうだね」

 

 

     §

 

 

 ベッドに、向き合うように座っていた。シャルに唇を重ねる。やわらかい唇の感触。ぷにゅっとしていて女の子そのものだった。

 

「根鳥……」

 

 シャルが目を伏せた。彼女の方からも、ためらいがちに唇を重ねてきた。背中を抱いて、体を押しつけて。ちゅっ、ちゅっと何度かキスをして。誘われるように舌を入れた。シャルはびっくりして舌を引っ込めたけど、俺が押し当てるとこわごわと差し出した。やがて舌を吸い出すと、シャルも甘い声を放ち、舌を押しつけてきた。

 

「シャルロット」

 

 俺は、シャルの胸を揉みつかんだ。

 

「やっ……あ、根鳥……」

 

 シャルが少し抵抗する。柔らかく、大きい。外見からみるより、意外に発育した胸だ。

 

「やっ……あっ……あん……根鳥、駄目だよ」

 

 という訳でエッチしています。シャルは俺の恋人になることを受け入れてくれたようです。強く揉みしだくと、シャルが喘ぎながら身をよじる。ぷりぷりした胸がたまらなくて、また手の中の膨らみを握り締める。ブラジャーを押し上げ、乳房を露出させる。大きすぎず、小さすぎず。垂れることもなく、ツンと俺の部屋に向かって突き出している。素肌を剥き出しにした乳房をたっぷりと手のひらで覆い、むにゅむにゅと指をくいこませる。彼女の存在を確かめるように。その柔らかさを味わうように。

 

「あっ……ああっ……あ」

 

 シャルが身をよじる。その反応が楽しくて、もみもみと繰り返す。

 

「やっ……あっ……ああっ、根鳥……駄目……あ……ああっ」

 

 ぷりぷりに張った乳房を入念に揉みまわされて、シャルの声が高く細く跳ね上がっていく。ピンク色の乳首は密かにそそり立っている。もう片方の乳房も手の中に収め、その柔らかい張りと弾力をもみもみとこね回す。

 

「あっ、ああっ、ぅん……僕、おかしく……ひゃっ」

 

 俺はシャルの乳房を握り締めた。

 

「ああっ、あっ、あ~~っ」

 

 とぎゅぎゅ、乳肉の中に指がめり込み、指の間から溢れ出す。

 

「あぁっ、やっ、根鳥、そんなに強くしたら、僕は、あっ……」

 

 シャルの体が細く、ぴくぴくと震える。俺はシャルの乳にしゃぶりついた。

 

「ああっ……ね、根鳥……それは……あああっ……」

 

 乳首を吸うたびに、シャルの体がピクン! ピクン! と震える。

 

「そこは、駄目だよ。ぼく、ぼく、おかしくなっちゃう……」

 

「ちゅる、ちゅるるるる」

 

 舌を巻きつけて、乳首をちゅるちゅるといたぶる。そそり立った乳首が舌の中でこすり、潰される。

 

「やあっ、根鳥、あっあっ……駄目……駄目……はぁ……ハァ」

 

 シャルの乳房がぷるん、と弾み、息がハアハアと乱れる。俺は乳房をぎゅっと握った。他の女子なら辛いことでも、シャルなら快感になるはずだ。その乳房をぷるぷると震わせて、乳首に歯を押し当てる。

 

「きゃんっ……やっ……根鳥……やは、ん……アン……アアン」

 

 興奮が高まるのに素直に従い、俺はするすると手を下ろした。

 

「あ……ああ」

 

 シャルは腰をヒクヒクさせる。既に濡れている秘部に、指を這わせ、割れ目にそって上下にクニクニ、ぷにぷにと撫でさする。

 

「あ……あっ……」

 

 シャルがぴくんと震え、反応する。その顔は随分気持ち良さそうだ。中指と人差し指を強く押し当て、ぷにぷに、くにくに、強く撫でて指先をぐいぐいと割れ目へと入れていく。

 

「やぁ……あっ……そこは駄目……根鳥……駄目だよ……僕……あっ……やっ」

 

 柔肉を震わされ、奥へと指を進められて、シャルがぴっくん、ぴっくん、震え、切ない声を上げていく。ショーツの上から亀裂に向かって指を押し当て、ぐちゅぐちゅ、ずにゅずにゅ押すとぬめった液体がショーツ越しに潤ってきた。シャルの上気した顔、喘ぐ息、濡れた瞳。全てが俺の快感も刺激していた。俺はショーツの中に指を潜り込ませ、クリトリスに触れた。中指を突起にあてがい、上下左右にぷるぷると震わせる。

 

「あっ……やっ……そこ……や、あっ、ああっ、あっあっあっあ、ああっ。駄目だよ、そこは、駄目僕、少し怖い……ああ……」

 

 怖いと言いながら彼女は顔を反らして快感に喘ぐ。俺はずぶりと指ごと割れ目に入れて、ぐしゅぐしゅとピストン運動をぶち込んだ。

 

「あっ、やっ、やっ……あ、あ、あ、あああっ」

 

 声がすっかり上ずっている。

 

「シャルロット、ここがいいのか?」

 

 わざと聞きながら、クリトリスにタッチする。

 

「ああん……根鳥……いけない……ああ……」

 

「シャルロットのここ、濡れているぞ。俺にこういうことされるのは嫌か?」

 

「嫌じゃないけど、僕、いけない気がする……あっ」

 

「俺のこと、嫌いか?」

 

「わからないよ……わからない。でも、今は恋人同士だから」

 

 俺は指のピストンを速めた。シャルの秘裂にぐちゅぐちゅと突っ込んでいく。

 

「根鳥……あっ、あっ、僕、おかしくなっちゃう……」

 

 ピストンを速めるごとに、ぴくっと震え、シャルが腰を引いていく。その尻をつかまえて、奥へ奥へと指ピストンを放り込む。

 

「あっ、あっあっあっ、ぼく、ぼくぅ」

 

 秘裂の奥が、きゅっとすぼまり、開いた。俺の手は、手首近くまで淫液に濡れそぼっている。シャルの体を押し倒し、横たわらせる。そして、割れ目に顔を近づけた。赤い花びらの奥で、薄いピンク色の肌がヒクヒクしている。中からはとろとろと淫液が溢れ出てくる。

 

「ちゅぷっ」

 

「あ……ああ……根鳥……や……ああ……」

 

 シャルは早くも乱れ始めた。ぴちゃぴちゃと、シャルにも聞こえるようにわざと音をたてて舐め上げる。

 

「やっ……や、根鳥……いや……」

 

「シャルロット、凄く溢れているぞ」

 

「いや……あっ……あっ……やっ……そこ……あっ。あっ、あ、根鳥、そこ、そこ、そこ……あっ」

 

 クリトリスにちゅうちゅう吸いつくと、シャルがたまらず腰をひくひくさせた。腰を掴んで、顔を押しつけるようにして、ちゅうちゅう吸いたてる。

 

「あっあっ、あっ、あっ」

 

「気持ちいいなら、気持ちいいって言ってみな」

 

「気持ち……いいっ」

 

 俺は指を突っ込んだ。じゅっぽじゅっぽ、出し入れしながら、クリトリスを吸いたてる。

 

「やぁ、あっ、やっ、あっあ、あああっ、あああっ」

 

 シャルが痙攣し、俺の頭に両手を当てて押し戻そうとする。その仕草が可愛くて、俺はさらに猛った。

 

「あっ……やっ、やっ、根鳥、そこ、あっあああっ。僕、イっちゃうよぉ……あっあっ、駄目。僕が先にイっちゃったら、……根鳥に……ああっ」

 

「いいぞ、いっても」

 

 自分が思うより何倍も優しい声が出た。指先を曲げてぐりぐりと刺激してやり、濡れた陰部に顔面を押しつけ、クリトリスを強く吸う。

 

「あ~~~~っ、あっ、あ~~~~~~~~っ!」

 

 シャルが絶叫した。尻ががくがく震え、背中が反り返る。シャルはもの凄い勢いで俺から逃れようとした。まるで信じられない力だ。身をよじり、お腹にしわを寄せ、シーツを蹴って逃れようとする。しかしこっちも逃がさない。腰を掴んで、クリトリスを吸い続ける。膣内を押す指も容赦なしだ。

 

「あ~~~~~~っ、あっ、あっあっっあ、あ~~~~~~~~っ!」

 

 尻がびくびく震えた。そしてとたんにシャルの声が途絶え、痙攣だけが残り、やがてシャルは静かになった。どうやらイったらしい。

 

 

     §

 

 

 しばらくそのままの体勢ではぁはぁと息を荒げているシャル俺はそんな彼女を抱きしめた。

 

「はぁ……はぁ……はぁーっ、あ……根鳥……」

 

「シャルロット……疲れているとこ悪いけど、俺にもしてくれるか?」

 

「あ……また、手で?」

 

 手コキは以前やってもらった。

 

「それも悪くないけど……できれば口でして欲しいな」

 

「く、口!? それって……」

 

「フェラチオ、してくれないか。シャルロットにして欲しい」

 

 いきなりの口奉仕である。嫌がるか……?

 

「わ、わかったよ。…………根鳥は、僕にしてくれたもんね」

 

 OKが出た。体を起こすと、ズボンとパンツを一緒に脱いだ。シャルロットが俺のモノをまじまじと見つめてくる。こんなに間近に男のモノを見たことはないのだろう。少し呆然としている。指で掴み、舌を押し当てた。柔らかい、舌の感触。ちゅっ、ちゅっ、とシャルがキスをする。そして、思いきったように一気に口に咥え込んだ。これは凄い、まさかいきなりでここまでやってくれるとは。すっぽりと温かい口腔が俺の先端を包み込む。

 

(あったかい、な)

 

「ちゅぷ……ぴちゃぴちゃぴちゃ……ちゅぷ……ちろちろちろ……」

 

 ホットな舌が心地よい。

 

「ちろ……ちろちろ……ぴちゃぴちゃぴちゃ……ちろちろ……ん……根鳥……ぴちゃ……ちろちろ……ぴちゃ……ちゅぷ……ぴちゃぴちゃ……ぺろぺろぺろ……」

 

 シャルが丁寧に舌を亀頭に押し当ててきた。思わず、うっと唸る。

 

「あ、い、痛かった?」

 

「んーん。気持ち良かったんだよ。シャルも俺に舐められて声を出していたろ? あれと同じだよ」

 

「ぅぅぅ~~」

 

 髪の毛を振り払い、俺のモノを口に含んで一心にしゃぶりたてる。

 

「ぴちゃ……ぴちゃぴちゃ、ちゅぱ……ぴちゃ、ちゅぱ……ちゅぷ、ぴちゃ……ちゅぷちゅぷ」

 

 ぴちゃぴちゃと濡れた舌が丹念に亀頭を舐めさすり、時には張りつき、上へ上へと欲望を舐め上げる。その動作ははっきり言ってぎこちない。でも、それでもシャルは丹念に、丁寧に俺のモノを舐めしゃぶっていく。愛情以上のものを感じて、俺は別の心地よさを味わった。

 

「れろれろれろれろ……ぴちゃぴちゃっ、ぴちゃぴちゃ……」

 

 シャルは亀頭に舌先を当て、激しくふるわせ始めた。容赦なく、やわらかい舌先が、ぴちゃぴちゃと音を立てて激しく亀頭にぶち当たる。

 

「うっ……シャルロット」

 

「いけなかった?」

 

「いや……いいんだ……」

 

「根鳥、うんと気持ち良くなってね……僕……根鳥にもっともっと気持ち良くなって欲しい……」

 

 ナチュラルにこんな台詞を吐きやがる。どんだけだよシャル。口奉仕を再開した。

 

「ぴちゃぴちゃぴちゃっ……れろれろれろれろ……ぴちゃぴちゃっ、れろれろ、ぴちゃぴちゃっ……れろれろれろ」

 

「うっ……ああ」

 

 思わず腰をひねって喘いでしまう。容赦ない亀頭への舌責めに、腰を突き出してしまう。気持ちいい。

 

「れろれろれろれろ……れろれろれろれろ……ぴちゃ、ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃっ……」

 

 やがて、シャルがちゅぽちゅぽと首を振り始めた。

 

「ちゅぽ、ちゅっぽ、ちゅっぱ、ちゅっぽ、ちゅっぽ……ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽちゅぽちゅぽ……」

 

 すっぽりと唇でおれのモノを包んだまま、ちゅぽちゅぽと軽快なリズムでしごき上げる。

 

「うっ」

 

 たまらなくて声がでる。シャルはそんな俺を上目遣いに見る。ああ、可愛いなぁ。シャルが速いピッチでストロークを繰り返す。

 

「ちゅっぽ、ちゅっぽ、ちゅっぽ、ちゅぱちゅぽ、ちゅぱちゅぱちゅぱ、ちゅぽちゅぽちゅぽ……ちゅうっぽ……ちゅぽちゅぽ……」

 

 ちょうど俺が一番気持ちいいリズムで、優しい唇で包むように、ちゅっぽちゅっぽとすすり上げていく。気持ちいい……。軽快なストロークと唇の搾りが蕩けそうだ。腰がふわふわする。イキそうになる。このままイクと……。いきなり快感がごうっとこみ上げ、俺は慌てた。

 

「シャルロット、もう、イキそうだ」

 

「いいよ……僕、根鳥の……」

 

 マジか。シャル、君はどれだけ……。柔らかなストロークがここぞとばかりに肉棒を責めたてる。ちゅっぽちゅっぽといやらしい音を立てながら、先端をとろとろに溶けさせていく。

 

「シャルロット……」

 

「根鳥……ちゅっぽ、ちゅっぽ……ちゅっぱ、ちゅっぽ、ちゅぽちゅぽちゅぽちゅぽ……」

 

「あ……」

 

「ちゅっぽ、ちゅっぽ、ちゅっぽ、ちゅっぽ、ちゅっぽ……ちゅぽちゅぽちゅぽちゅぽ……」

 

 突然シャルロットのおしゃぶりが勢いを増してきた。俺のモノを中からしごき出そうとするかのように、激しいストロークで肉棒の中を吸い上げていく。

 

「シャルロット」

 

「ちゅぽちゅぽちゅぽ、ちゅ~~っぽ、ちゅ~~っぽ、ちゅ~~っぽ」

 

「はぁ……はぅっ……あぅっ……」

 

「ちゅ~~っぽ、ちゅ~~っぽ、ちゅ~~っぽ、ちゅぽちゅぽちゅぽちゅぽ、ちゅぽ、ちゅ~~~~っ!」

 

「シャルロット、俺、出る……」

 

「根鳥……」

 

「シャルロットの中に……出してもいいか?」

 

 シャルは頷いた。

 

「ちゅぽちゅぽちゅぽちゅぽちゅぽ、ちゅ~~っ、ちゅ~~っ、ちゅ~~っ」

 

 速いストロークを繰り出し、更に強く先端を吸引する。

 

「あっ……シャルロット……ッ!」

 

「ちゅ~~っ、ちゅぽちゅぽちゅぽ、ちゅう~~~っ、くちゅ~~~、ちゅるちゅる、ちゅるるるるるるるるっ!」

 

「あっ……うっ……ああっ……で、るっ!!」

 

 ビュクンビュクンドプッドプッドクッ!

 

「んんん~~!!」

 

 弾けた。シャルの口の中に射精する。それを……。

 

「ンン……ごくんごくんごくん……こくん……」

 

 一旦は驚いたものの、慌ててシャルは口に含み、俺のものを飲み込んでいく。

 

「シャルロット、いいよ、飲まなくても……うっ」

 

 口内射精できただけで幸せだ。最高の快感だ。

 

「ンフン……ゴクン……ごくん……ごくん……根鳥のだから……ゴクン……ごくん……最後まで……」

 

 最後まで飲もうとするシャルの姿が嬉しかった。俺は、シャルの頭をそっと撫でた。シャルはまるで召使いのように目を瞬き、俺の白濁を飲み込んだ。やがて、シャルが口を離す。少し濡れた瞳で俺を見つめる。

 

「シャルロット……いいか?」

 

「うん……」

 

 俺はシャルの両足を開いて、花びらの真ん中へ、そそり立ったものを突き入れた。綺麗な花びらが、俺のモノに押しひしゃげられた。シャルは自分で太ももを抑えている。ずぶずぶと肉棒が進み、ちゅぷちゅぷの肉のトンネルを押し分けて、奥深くに辿り着いた。俺はシャルに目を向けた。少し不安げな、でも情愛のこもった瞳が、俺の方を見つめていた。愛おしかった。

 

「根鳥……」

 

 俺はシャルの体を抱きしめた。シャルも俺の背中をかき抱いた。

 

「ね、ねぇ……僕、平気だから」

 

 動いても平気ということだろう。可愛いおねだりだ。俺は、シャルの腰を掴んで、ピストン運動を始めた。

 

 ずちゅ、ずちゅ。

 

 リズムに乗せて、俺はぬるぬるのシャルの中に怒張する肉棒を繰り出した。

 

「あっ……あっ……あっ……根鳥」

 

「ああ……シャルロットの中、気持ちいいぞ……」

 

「ぼくも……気持ち……いい……あっ、あっ、ああっ……はぁ、はぁ……」

 

 浅く小刻みに、俺はピストンを繰り返す。パンパン、パンパンと、乾いた音が響き渡る。

 

「はぁーっ、ああっ、駄目っ……はあん……んうっ」

 

 もうシャルの中はぐちょぐちょで、俺の先っぽを優しく包んできた。ぬるぬるの柔肉が、ちゅぷちゅぷと絡みついて、先っぽをとろとろ責めたてる。

 

「あっ……あっ……根鳥……ぼく……ぼくぅ」

 

「いきそうか?」

 

「ごめんなさい……ぼくばっかり……根鳥が……」

 

 シャルもセシリアと同じくセックスで何度も気をやるタイプだ。我慢させるか……? と考えて、好きにイカせてやればいいと結論を出す。

 

「いいんだよ。好きな時にイケ」

 

「やだ……根鳥も……一緒に……気持ち良く……なって……欲しい」

 

 シャルの言葉が嬉しい。俺は思いきりピストンを突きたてた。乾いた音が響き、じゅぽじゅぽと淫液が溢れかえる。俺は尻を抱えて更に奥へと深く強いストロークを打ち放つ。快美な柔肉の締めつけが、にゅる、くちゅっとピストンを撫で上げる。

 

「あっ」

 

 思わず、漏れそうになっていた。

 

「あっ、あっ、根鳥……僕、もう駄目ぇ……もう」

 

「俺もイキそうだ……一緒に、な?」

 

 俺はラストスパートに入った。一緒にいきたい。この女と一緒にイキたい。懸命に、腰の動きでシャルのぐちょぐちょの陰部に突きたてる。

 

「あっ、あっ、ああっ、ぼく、ぼくもう……」

 

「シャルロット……俺ももうそろそろ……」

 

「来て、根鳥……お願い、僕……あ、ああ、気持ち良くなっちゃう……」

 

 最後の力を振り絞って、狂ったバネのように腰をぶち込んだ。

 

「あ~~~~っ、あああっ、あ~~~~っ」

 

 シャルが叫んだ。その中に、俺は最後のフィニッシュを叩き込んだ。

 

「ああぁぁぁぁぁぁっっ!!」

 

「うっ……くっ。出すぞっ!」

 

 ビュル、ビュルル、ビュルルルルッ!!

 

 俺は、歓喜の声をあげるシャルに白い欲望をぶちまけた。まるで蕩けそうな、自分が飛んで行きそうな感覚だった。俺は放出の快感に酔いしれながら、シャルの汗に濡れた体に自分を預けた。

 

「根鳥……ぼく、幸せ……」

 

 シャルが熱い息を吐きながら、俺の背中を抱きしめた。

 

 




 体の相性:◎


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☆第15話 篠ノ之 箒6

 今回の話に☆マークをつけるかどうかで悩みました。一応エロはあると思うので付けましたが、多分実用には役立たないと思われます。それでもできれば読んで欲しいです。


 あれからの箒の話をしよう。処女を奪われた後、箒は目に見えて憔悴していた。普段あまり交流のないクラスの女子から心配される程度には。そして、俺との関係も変化したが、そこでもやっぱり箒は絶望したままだった。再び一週間に一度は俺の部屋に訪れるよう催眠をかけて、部屋に呼んだが、箒は投げやりな態度を隠そうとしなかった。するならすればいいじゃないか、とでもいうような態度で、乾いていた。

 

 その状態を好ましくないと思った俺は、以前から準備を進めていたあることをお披露目しようとしていた。

 

 

     §

 

 

「箒、今日はセックスするぞ」

 

 ストレートに要求していた。処女を失ってからの箒は抜け殻めいていて、あれだけ嫌がっていた口での奉仕も淡々とこなされた。なんか悔しかったので念願の口内射精はしていない。できれば彼女が本調子に戻ってからさせたかった。そして今日はアレ以来の、二度目のセックスである。だが……。

 

「…………そうか…………好きにしろ」

 

 これである。完全にやけになっているな。あ、そういえば、セシリアや鈴、そして今はまだ話せないがもう一人(シャル)、それからラウラと関係を持っているとは告白しておいた。だがそれにも無反応だった。箒のことが好きと言っていたにも関わらず、不貞を働いているようなものなのに言及されることはなかった。まあ俺も箒が嫉妬とかするとは思っていなかったけどさ。

 

「じゃあ好きにさせてもらおうかな」

 

 俺は箒の体を抱き上げると、ベッドにうつぶせに寝かせた。頭はベッドの下側に……と。

 

「?」

 

「今日は後背位、バックスタイルってやつでやるから」

 

「…………」

 

 はいはい、無反応ね。俺は背中から手を回して箒の量感のあるおっぱいに触れていた。こねるように優しく揉む。ついでに勃起したモノを服越しに尻に当てる。いつか尻コキとかもやりたいもんだ。今日は手早くやりたいので前戯はほどほどに、でも最低限感じさせる。

 

「……ん……ふぅ…………はぁ」

 

 この無反応っぷり。マグロなんてもんじゃないよ。俺は服の裾から手を差し入れて、ブラジャーの中に手を伸ばした。肉と肉が直接触れ合う。やはり箒のおっぱいはいい。たっぷりとした大きさに少し大きめの乳輪、そして乳首。美味しいものがたくさんだ。俺は箒の突起を弄くり回した。

 

「は…………ふ………………う」

 

 無反応でも感度は上げてあるんだ。続ければ濡れるはず。と思い愛撫を継続する。しばらく続けるとようやく箒の息が上がってきた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ」

 

 頃合いと見た俺は右手をスカートの中に突っ込み、ショーツの上から陰裂をなぞった。腰がぴくっと動く。

 

「箒、キス」

 

「………………」

 

 俺は首を伸ばして箒にキスをした。しかし無反応。だが見ていろ、お前の顔色を変えてやる。俺はショーツ越しに陰核もいじり、箒の準備を整える。

 

「箒、ショーツ、湿ってきたぞ」

 

「…………」

 

 続・無反応。反応しないなら反射させるまでよ。俺はショーツのアソコ部分を脇にずらすと、直接陰唇をなぞりあげた。濡れ具合が足りないので、箒の唾液を使って指を濡らす。

 

「く……ふ……ふ」

 

 少しだけ反応が返ってきた気がする。包皮に包まれた陰核を指で弾く。

 

「くっ!!」

 

 箒の体が揺れた。効果あり、だ。

 

「あっ……あ……ああっ」

 

 少しだけ感じ始めた箒の体。それを愛おしそうに撫でる。右手は股間に、左手はおっぱいに。口は口に。

 

「ん……むちゅっ……んんっ」

 

 少しだけ膣口からにじみだした愛液を陰唇に、陰核に塗りたくる。そろそろか、俺は箒と目を合わせ、最後の手順を踏んだ。

 

 俺のチンポを入れられている時は幸福感を感じろ!

 

 最終手段だ。セックスと催眠の合わせ技である。これで準備は完了だ。後は俺の性技にかかっている。

 

「いくぞ、箒。今から俺のチンポをお前のマンコに入れるからな」

 

 言葉で現状を説明してやる。箒にとっては二度目のセックス。生なので中出しされる危険性もある。だというのに……。

 

「……………………」

 

 箒の目は冷めきっていた。全てを諦めているようだった。だがな、箒。俺は知っているぞ。お前というパンドラの箱、その中の最後に残った希望ってやつをな!

 

 ずぶ、ずぶぶ。

 

 俺は箒のマンコに挿入した。やはり濡れ具合は悪く、かつ狭い。だが最後までやる。俺は腰に力を込めると肉の壁を割り開いて入っていった。

 

「ぐ……ぬ……」

 

 箒がわずかに反応する。肉体としても感触があるだろうし、精神的にもあの最悪の夜を思い出して体が固まるのだろう。しかし……。

 

「く……は……入ったぞ。箒、俺のチンポがお前の中に入ったぞ」

 

 その言葉と同時に箒の体がブルッと震えた。

 

「は、ぁ……な、んだ……これ、は……」

 

 今やっと自分の状況を認識して催眠が効果を発揮したのだろう。箒の体を幸福感が支配しているはずだ。俺は上体を倒し、上半身をベッドと平行にして箒の体を抱きしめる。そしてそのまま腰を動かす。パン、パンと乾いた音が響く。俺は箒の中に入っているモノに、少しずつ蜜が絡まり始めるのを感じていた。

 

「箒。俺、幸せだよ。お前と繋がれて」

 

「し……あ……わせ」

 

 ぼーっとした状態の箒は俺の言葉を反復する。自分が今感じているものが幸福感だと気づいただろうか? いや、自覚はしていまい。ただ何か変な感覚がする、としか認識されていないだろう。だがそれで良かった。元よりこれが最後の策という訳ではないのだから。最後の策は……。俺はベッド脇に置いておいたリモコンを手にとると、TVのスイッチを入れた。素早く操作してビデオ画面にする。すると……。

 

 

     §

 

 

「清香……」

 

「一夏君……ん」

 

 画面の中では二人の男女が部屋――恐らくIS学園学生寮だろう――に居る姿をとらえていた。片方の男は整った容姿をしている。もう一方の女性もそれなりに美人と言えるだろう。その二人は今、抱き合っていた。キスをしていた。会話が聞こえてくる。

 

「清香……俺、もう我慢できないよ」

 

「一夏君……でも、シャルル君が……」

 

「あいつなら根鳥の部屋に行ってる。俺、根鳥にお願いしてシャルルを引き止めてくれるよう頼んであるんだ。あと、シャルルがこっちに向かった時はメールしてくれるようにも」

 

「もう……準備万端じゃない。最初からその気だったの?」

 

「ああ……清香と、したいからな」

 

「……………………わかった。そこまで言うなら……でも、優しくしてね?」

 

「ああ、わかってるよ」

 

 そしてまたキス。二人の舌がからんでいるのが、一定の距離にある画面――ビデオカメラからも見てとれた。会話の通りに男が女の服を脱がせていく。そして二人は何もつけていない生まれたままの姿となった。

 

「清香……綺麗だよ」

 

「いやぁ……」

 

「本当に綺麗なんだから……隠さないでくれよ」

 

「やあぁっ……」

 

「かわいい胸だな……やっぱりISスーツの上から見るのとじゃ全然違うな……」

 

 何やら一部問題になりそうな発言をする男。

 

「ひゃああぁぁっ……」

 

 男が手を伸ばし女の膨らんでいる胸に触れた。

 

「う~~恥ずかしいよぉ」

 

「これ、気持ちいい?」

 

 男は軽く胸を揉み、そう聞いた。

 

「やぁ……わかんない……くすぐったいよぉ、一夏君……」

 

「そっか、俺、こういう知識に乏しいからさ、どうしたらいいか実はあんまりわかってないんだ」

 

「何それ」

 

 女が堪えきれず笑いを漏らす。馬鹿にするようなものではなく、微笑ましいものを見るような笑いだ。

 

「わ、笑うなよ。初めてなんだからしょうがないだろ」

 

「私だって初めてだよ。……それじゃあ、一緒に気持ちよくなろっか?」

 

「え?」

 

「一夏君の、好きに触っていいよ」

 

「いいのか?」

 

「もー聞き返さないでよ。恥ずかしいんだから、デリカシーがないなぁ」

 

「ご、ごめん。……それ、じゃあ」

 

 男の手が再び女の胸へと伸びる。

 

「あっ……なんだろう、少しピリピリする」

 

「痛いのか?」

 

「ん、それは大丈夫。でもなんだか変な感じ」

 

 画面にはしばらくそんな風景が映り続けた……。

 

「も、もういいの?」

 

「ああ、充分堪能した。それで、その、できれば別のところも触りたいな」

 

「……一夏君のエッチ!」

 

 女の糾弾に慌てて弁解する男。

 

「え、エッチってなあ。男なら誰だってこんなもんだろ?」

 

「そうなの? なんだかな~」

 

「そ、それでさ、その……」

 

 男の視線は女性の股間に貼り付けになっていた。

 

「……………………わかったよ、でも、シャワー浴びてないから汚いよ」

 

「清香の体に汚い所なんてないよ」

 

「もう、またそんなことを言って!」

 

 女がベッドに横たわる。男はベッドの脇から女性のその部分を覗き込んだ。

 

「うううう」

 

「汚いどころか、すごく綺麗だよ……」

 

「一夏君……あぁぁ……」

 

 女は恥ずかしそうに両手で顔を覆った。

 

「な、なあ清香、俺、もう我慢できないよ」

 

「え!?」

 

「清香の中に入れたい。セックス、したい」

 

 その言葉通り、男の股間はもう待ちきれないとばかりにそそり立っていた。

 

「一夏君……私、怖い……」

 

「大丈夫、優しくするから。力、抜いて……。清香、俺を信じて」

 

「うん……一夏君……」

 

「清香!!」

 

 男は女の両足を手で持って開くと、強引に割って入った。

 

「一夏く……ぁん……あああぁぁっ……!」

 

「くぅっ!」

 

 入っていた。男のモノが、女の中に。

 

「はああぁぁ……痛っ……苦しっ……い……」

 

「…………」

 

 女の両目から、涙が頬を伝っていた。

 

「くっ……ううぅん……」

 

「ごめん、清香……やっぱり、今日はここまでにしようか……」

 

「大丈夫……これ、嬉し涙だから……私、一夏君とひとつになれて、とっても嬉しいよ」

 

「清香……」

 

「だから、一夏君にも喜んで欲しい。もっと一夏君の思うようにして……」

 

「清香……ありがとう……」

 

「くううぅぅっ……!」

 

「つっ……! ……………………清香、動くよ?」

 

 その言葉の後に、男が腰を使い始めた。乾いた音が画面越しに響く。

 

「うん……。うっ……うっ……」

 

「清香」

 

「一夏君……うっ……うあっ……はっ……あっ……くうぅぅ……あぁん……」

 

「清香……気持ちよくなってきた……?」

 

「……うん……少し……だから……もう少し強くしても……大丈夫だよ……」

 

「…………」

 

「はぅっ……くっ……あああぁっ……ひゃうぅんっ……はっ……あっ……やぁっ……んく」

 

「清香……清香……」

 

「ああ……一夏君……」

 

「悪い、清香。俺、もう限界だ……」

 

「一夏君、あの……」

 

「わかってるよ。中には出さない」

 

「うん……」

 

「ん……あっ……一夏君、気持ちいい……?」

 

「ああ、気持ちいいよ……最高に気持ちいい……」

 

「嬉しい……私……くぅっ……あああぁっ……あっ……そんな……激し……いっ……やっ、くはっ……あああぁっ……」

 

「清香……イクッ……きよかぁっ」

 

「ふあああぁぁ……」

 

 寸前で引き抜かれた男のモノから白い濁液が放出され、女の腹にかかる。

 

「ぁぁぁぁ…………一夏くぅん」

 

「清香、愛してるよ」

 

「私も……」

 

 二人は両手を繋いで愛を確かめ合っていた……。

 

 

     §

 

 

 画面を見ていた箒はおこりのように震えている。顔は先ほどの無表情よりもなお真っ青になっていた。

 

「う……うそだ……いちか……こんな……嘘だぁぁぁっっっ!!」

 

「嘘じゃないんだな、これが。だって俺、織斑に直接言われたもん。相川さんと付き合うことになったって」

 

 相川 清香。IS学園一年一組出席番号一番の女子である。

 

「うそだ。こんなの、いちか、どうして、なんで」

 

「織斑の話だとね。二週間くらい前に相川さんに告白されたらしいよ。『好きです。恋人として付き合って下さい』ってね。で、今までそういうことが全くなかった織斑は舞い上がって、嬉しくなって、彼女と付き合うことになったって訳」

 

「うそだ……うそだ……そんな……いちかが……」

 

 箒は頭をふるふると左右に振りながら、嘘だ嘘だと繰り返している。

 

「でも酷いんだよ、織斑の奴。デュノアと同室になっただろ? んで同じ男のデュノアに、恋人がいるから逢い引きする時間は俺の部屋にでも行っててくれって言ったらしいのよ。それで最近デュノアが俺の部屋に来ることが多くなってさ、腹が立ったから何か面白いものでも映らないかなーと思ってビデオカメラを仕掛けたらこんな映像が撮れたって訳」

 

「……………………」

 

 箒はもはや言葉もない様子だ。そりゃそうか。幼馴染で初恋の相手(現在進行形)が他の女(出会って二ヶ月!)とセックス、初体験をする現場を見せられた訳だからな。

 

「でも、”仕方ない”んじゃない? だって箒はさ、長い間織斑を思っていたのかも知れないけど、”告白してない”んだろ? じゃあ出会って二ヶ月ちょっとしか経ってない相川さんだろうが、”告白した”彼女が織斑と付き合えるのは道理だよ。……逆に聞きたいんだけど、箒はどうして学園で再会したその日にでも告白しなかったの? 織斑は女の子に告白されたことがないから相川さんにされたことが嬉しかったって言っていた。箒が入学一日目とか、そこまでいかなくても数日経ってからでも告白していれば、織斑と付き合えている可能性があったのに、あんな風に幸せな初体験をしていた未来もあったかも知れないのに」

 

「…………うぁぁ、ああぁぁ、ぁああああああぁあああ!!」

 

 箒の瞳から涙がこぼれた。これでいい、無感情に俺とセックスする箒より、セックスしないけど感情のある箒の方がよっぽどいい。……すいません嘘つきました。やっぱりセックスもしたいです。

 

「箒……」

 

 俺は繋がったまま、背後から箒を抱きしめてやった。

 

「可哀相な箒。ホントは心のどこかで思っていたんだろ? ”いつか一夏が助けてくれるかもしれない”ってさ。ホントはまだ諦めてなかったんだろ? 織斑と付き合うことを。……でもさ、自分から行動しなきゃ、そんないつかは絶対にこないよ」

 

「ぁあぁぁあぁぁあぁぁぁ。うあぁぁぁぁあぁっぁあ」

 

 泣いている。箒が泣いている。俺はそんな箒を慰めようと、結合をやめて箒を正面から抱きしめてやった。

 

「辛いんだな、箒。大丈夫。俺がついている。俺は箒をレイプした最低野郎だけど、織斑と違ってお前のことが好きだ。お前が好きな相手じゃないけど、お前のことが好きな男だ。大丈夫、ずっと傍に居るよ。お前が辛いときは抱きしめてやるから」

 

 これ以上ないってくらいの身勝手な言葉を吐きながら、俺は箒を抱きしめ続けた。

 

 




 一夏の男性部分をどうするか悩みましたが、「普通」にしました。

 主人公はクズ男ですが、常に自分から行動しています。その行動に結果が返ってくるのはある意味当たり前です。良い結果も悪い結果も行動してこそ得られます。何も行動(告白)しない人間が何も手に入れられないのはある意味当たり前です。……まあ本来の歴史であれば今ごろ告白していましたがね。


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第16話 篠ノ之 箒7

 今回はエロありません。すみません。でも重要な話なので読んでくれると嬉しいです。




 さて、処女をレイプされて奪われた傷心の箒に、追い討ちをかけるような精神的に辛いことが起きた訳ですが……はいそうですあれ全部俺の仕込みです。素晴らしきかな絶対催眠。一夏に相川さんを好きにならせることも、相川さんに一夏を好きにならせて告白させるのも、二人に催眠をかけて二週間以内にセックスしろと命じるのも全て私がやりました。全ては箒を始めとした一夏に惚れている女子を寝取る為です。今のところは……セシリアにも近々あの映像を見せてやろうと思います。彼女もまだ未練があるだろうからね。

 

 で、箒に新しい催眠をかけました。一日一回俺の部屋を訪れろ、とね。

 

 

     §

 

 

「………………」

 

「今日は泣かないんだな。辛い気持ちはそのままだろうに」

 

 そして昨日の今日で箒は俺の部屋にやってきた。今はベッドの上で抱きしめている。

 

「箒……キスするけど、嫌だったら言えよ……ちゅ」

 

「……………………」

 

 今日は箒にセックスで幸福感を感じてもらうのが狙い。昨日かけた催眠はそのままだからな。んで昨日はもうセックスする心境じゃなかっただろうからやめときました。箒の反応によってはそのままセックスを続行するのもありだと思っていたけどね。だからバックで貫いている最中に見せたんだけどね。最中に見せた狙いはもう一つある。箒の惨めさを一層際立たせる為だ。相川さんは好きな男に抱かれて幸せな初体験をしたのに、自分は好きでもない男にレイプされて処女を失い、今もこうしてレイプされている、という状況にしたかった。その方が箒をより絶望させることができるだろうから。

 絶望させて救う。まあこれはいわゆる一つのあれですよ「自分で雇った男達に、歩いている女の子に因縁をふっかけさせて、そこに自分が現れて女の子を救い、その後二人は……」ってやつです。遠回りかつ陰惨に過ぎる? ごもっとも。

 

「んちゅっ……れろれろ……ちゅちゅう……ちゅぱ、ちゅ」

 

「ン……はぁ」

 

 昨日よりはだいぶ反応がマシになっているな。元々の反応を100としたら処女喪失から昨日までは0。今日は30ってところか。それでもだいぶマシだ。

 

「キス……嫌がらないんだな」

 

「……………………………………どうせ……………………………………」

 

「え?」

 

「どうせ、もう一夏と一緒になれることはないんだ。だったら、抵抗したって意味ないだろう」

 

 それはどーかなー。略奪愛なんて昼メロの中だけとでも思っている? 案外ああいうのって現実でもあるもんだよ。それ以前に、一夏はまだ恋人を作っただけで結婚したわけじゃない(まあセックスしていましたけど)。まだ逆転の目はあると思うのだが、多分これはあれだな。箒が潔癖過ぎるんだな。一度俺にレイプされた自分は汚れて、一夏とは付き合えないと思ったり。一夏が恋人を作ってセックスしたのなら、自分が好きになったあの男なら、別れたり他の女に乗り換えたりせず添い遂げるだろう、と思ったりしているのだろう。

 

「箒はちょっと潔癖すぎるんじゃないか? 織斑が恋人を作っても、その相手とセックスしても、まだ織斑と一緒になれるチャンスはあるだろ。箒がこれから織斑に告白して、織斑が相川さんと別れて箒と付き合うことを選択する、なんてことだって可能性がない訳じゃあない」

 

「……!! そっそんなことあるか!! 一夏はそんな男じゃない!!」

 

「…………だからさー、箒は今の青年になった織斑の何を知っているっていうのさ? 織斑だって生身の人間だよ。男だよ。牡なんだよ。んーと、これはちょっとアレな手段だけどさ、箒が色仕掛けでせまったら浮気と知りつつも箒とセックスしてくれるかもよ」

 

「そっっ、そんなことしない。一夏は、そんなことはしないんだ!!」

 

 俺と抱き合ったまま激しく首を振る箒。

 

「だから、何度も言うけど、今の織斑の何を知っていてそう言うの? 箒の知っている織斑は小学生の中で止まっているんじゃないの? 箒、前に言ったよな。ほら、箒が胸でしてくれた時のことだよ。『貴様と一夏を一緒にするな! 一夏は貴様のような男とは違う!』だっけ? そんなことを言っていたよな? でも……織斑、セックスしてたじゃん」

 

「ぐっっ!」

 

 言葉に詰まる箒。畳み掛ける。

 

「催眠術を使って女の子をモノにしてる俺が言えた義理じゃないけどさ、織斑と相川さんも相当アレだよ。ほとばしっているというか、乱れているというか。だって出会ってまだ二ヶ月だよ? 付き合って数週間しか経ってないんだよ? なのにセックスしたんだぜ、あの二人」

 

 まあ全部俺の仕込みなんですけどね。一夏には何も思うことはない。催眠で人を好きにならせたとはいえ、可愛い女の子と付き合えてセックスできているんだ。感謝されこそすれ、恨まれるいわれなどないわ!! しかし相川さん、君には正直すまんことをした。一夏とセックスしてくれるのであれば誰でも良かったのだ。偶々出席番号一番だったから選んだだけなのだ。マジすいませんでした。

 

「…………それは、くぅっ!」

 

 昨日の映像を思い出したのか涙目になる箒。まだまだ俺のターン!

 

「そーだなー。逆に考えてみたらどうだ?」

 

「…………?」

 

「相川さんと付き合っている織斑がさ、『一夜限りでいいから俺と浮気してくれ。お前とセックスしたいんだ』って言ってきたらどうよ? 箒、承諾はしないかも知れないけど、織斑がそんなことを自分に言ってくれたら嬉しくないか? 自分を選んでくれたらさ。逆に考えれば、箒に誘われたら織斑だって悪い気はしないんじゃない?」

 

「そっ、そんな、の……」

 

「だからさ、まだ絶望するのには早いんじゃないの? っつうかさ、もう告白しちゃえば? 織斑に」

 

「こっっっ! こ、こ、こ、そんなことできるかぁ!!」

 

「なんで? 織斑が女の子と付き合っているって知っちゃったから? どこの世界に恋人がいる男に告白しては駄目、なんてルールがあるの? いいじゃないか告白。織斑が承諾してくれなくてもさ、もしかしたら、『今は相川さんと付き合っているから箒の想いに応えるのは無理、だけど告白してくれて、好きになってくれて凄く嬉しいよ』とか『実は俺の初恋も箒だったんだよね。相川さんに告白されるまでずっと好きだったよ』とか言ってくれるかもよ」

 

「……………………」

 

 箒は顔を青くしたり赤くしたりと忙しい。俺は俺でセックスにもっていけない雰囲気なので、会話を続ける。

 

「告白なんて、そんなに難しいことじゃないよ。自分の気持ちを素直に伝えるだけでいいんだ。例えば……俺、根鳥 音児は篠ノ之 箒のことが好きです。大好きです。だから俺と付き合ってくれませんか?」

 

「…………ふっふざけるな! 貴様など……!!」

 

「確かに俺はクズでカスな男だよ。でも今の告白には精一杯の気持ちを込めたつもりだ。その想いは箒に届かないのかな?」

 

 俺は気弱な顔をしてみせる。

 

「わ、わたしは……」

 

「織斑のことが好きだって? ならそう言ってくれ。ちゃんと、俺に、顔を向けて、織斑のことが好きだからお前とは付き合えない、って振ってくれ」

 

「わ、わた、わたしは……」

 

 うつむく箒。

 

「私は、ずっと、一夏のことが好きだったんだ!!!」

 

 ――それは、ずっと一人の男のことを思いつづけた、一人の少女の叫びだった。

 

「……………………うつむいているけど、ちゃんと言ってくれたな。ありがとう箒」

 

 俺はそっと箒を抱きしめる。

 

「そこまでできれば、後は本人の目の前で言うだけだ。行って、ごらんよ。あいつの所にさ。そんで、今みたいに自分の気持ちを素直に言えばいい」

 

「…………無理だ…………できない」

 

「なんで?」

 

「私は……お前にレイプされたんだぞ! それも一夏がいるすぐ傍で! こんな、こんな汚れた私に、一夏に告白することなんて、でき、ない……っ!」

 

「………………そっか、それが引っかかっているのか。じゃあ、忘れさせてあげようか?」

 

 え? と俺の顔を見る箒。

 

「俺の催眠術の威力は知っているだろ? それで、『IS学園に入学してから俺と行った全ての行為を忘れろ』って催眠をかければ、レイプされた体は、処女膜までは治らないけど、意識の上では綺麗な、誰にも汚されていない箒に戻れるよ。レイプされた記憶がない箒なら、告白できるんじゃない?」

 

「そんな……そんなこと……」

 

「できるよ。俺が本気で箒の記憶を忘れさせようとすれば、できるよ。そしたら、俺に奉仕したことも、織斑と同じ部屋のベッドで犯されたことも、綺麗さっぱり忘れて織斑に告白できるよ」

 

「……ほん、とうに……して、くれるのか……?」

 

 やっぱり、今の箒にはよほど嫌な記憶なのだろう。

 

「ああ、してやるよ。但し、条件があるけどな」

 

 とたんに顔を曇らせ警戒する箒。

 

「そんな警戒するなよ、箒。それほど難しいものじゃないから。簡単だよ。一週間だ。俺が記憶を忘れさせてから一週間の間、その間に織斑に告白するんだ」

 

「い、っしゅう、かん?」

 

「そう、今日ここで俺がお前の記憶を忘れさせたら、そこから一週間の間に織斑に告白する。それが、俺がお前に記憶を忘れさせる催眠をかける条件だ。期限を決めないといつまで経っても告白しなくてもOKになるからな」

 

 俺がそう言うと、箒は良くわからないような顔をした。

 

「ちょ、ちょっと待て、その、条件、順番が……」

 

「ああ、『記憶を忘れさせる条件』なのに『記憶を忘れさせた後』のことが条件になっているな。それはな、こういうことだよ。もしお前が記憶を忘れてから一週間以内に告白できなかったら、俺は忘れさせた記憶をまた元に戻す。奉仕やレイプの記憶を全部復活させる。んで、今までみたいな奉仕やセックスをしていたのと同じ関係になる。それが俺の出す条件だ」

 

「……………………」

 

 沈黙している。混乱しているな。

 

「つまり、まとめるとこういうことだ。俺は今日一旦お前の記憶を忘れさせる。俺との間に起きた全ての行為の記憶をな。そんで、今日から一週間以内に織斑に告白できたら箒の勝ちだ。俺との記憶は未来永劫忘れたままになる。告白した織斑がどういう答えを箒に返すかは別問題だから置いておく。とにかく箒は俺にレイプされた記憶をすっかーんと忘れて普通の人生を歩むんだ。んで! もし箒が一週間以内に告白できなかったら、俺は忘れさせた記憶を全部元に戻す。レイプされた記憶も、全部だ! それプラス、この二ヶ月みたいな俺と性行為をする関係を続けてもらう。俺の女になってもらう。それが『条件』だ」

 

「……………………………………な、なんだそれは」

 

「俺の中に箒の恋路を応援したい気持ちと、お前を俺のモノにしたい気持ち、両方あるんだよ。で、今の俺達は、俺が箒をレイプして従わせている関係だ。俺としてはこのままの関係を続けて、箒を俺のモノにしたいのさ。だけど同時に箒と織斑の仲も応援したい。だからチャンスをやろうって訳だ。上から目線の超勝手な提案だが、これが、俺が出せる条件だ。……一週間以内に織斑に告白できる自信があるなら受けなよ。逆に一週間あっても自分じゃ告白なんてできないわーと思うんだったらやめときな。その代わり、俺とセックスする関係は続けてもらうけどね」

 

「…………勝手だ。お前は! 勝手だ! そんな、そんなことを……っ!」

 

「それもこれも全て、一週間以内に告白できればオールオッケーだ。で? どうなんだよ。自信、あるのかないのか?」

 

「……………………告白、すればいいんだな」

 

「ああ、告白すれば、その結果が振られたりしたとしても、失敗に終わったとしても、告白さえすれば俺はお前の記憶を元に戻さない。関係も強要しない」

 

 それから、箒はたっぷりと時間をかけてこう言った。

 

「…………いい、だろう。やって、やろうじゃないか。一夏に、告白、する。してやる。だから記憶を……」

 

 箒はやっぱり一夏に告白したいのだ。例え彼女ができていたとしても。玉砕するとしても告白したい。それだけ大切に守り抜いた気持ちだったんだろう。そしてこの条件をクリアすれば、俺から関係を強要されることもなくなる。

 

「…………条件を飲むんだな。なら、記憶を忘れさせてやろう。た・だ・し! 失敗した時の条件を忘れるな! 記憶を元に戻して、俺とセックスする関係になってもらうぞ。性奴隷だぞ。それでもいいんだな!」

 

「……くっ、失敗などしない。必ず、一夏に告白してみせる! 万が一失敗した時には私の体なんて好きにしろ!」

 

「……………………わかった。それじゃあ催眠をかけようかね」

 

 俺は箒を見据えると、言葉を吐き出した。

 

 

     §

 

 

 数分後。記憶を消した後、一夏に告白する約束だけして箒は俺の部屋を出ていった。

 

「……………………………………………………………………ふふふ、くくく、あーはっはっはっは!」

 

 おかしかった。無性に笑いが止まらなかった。箒、お前は一つ重要なことを見逃しているんだよ! 俺がこの二ヶ月ずっと行ってきた努力、それが実を結んだこの結果に、俺は満足していた。箒、俺の絶対催眠はなぁ、「目を合わせた時」は「頭の中で思うだけで」催眠をかけられるんだよ。これまでの触れ合いで相手にわかる催眠は全て発声式でやってきた。だから箒は知らない、気づかない。目を合わせている時に、言葉に出さずに催眠をかけられたことを!! 俺は箒に二つの催眠をかけた。

 

「IS学園に入学してから、俺との間に起きた出来事を全て忘れろ!」

 

 織斑 一夏に告白しようとしても、急に弱気になって絶対に告白できなくなる!

 

「ははは、ハハハ、はーはっはっは!! これで箒は俺のモノだぁっ!!」

 

 俺は、歓喜に打ち震えていた。

 

 




 この第16話、というか、「ISでエロSS」全部がプロットも何も作っておらず全てその場の思いつきで書いていました。コードギアスはそれなりにストーリーがあったのでプロットを作りましたがね。なので、この第16話を書く前は、頭の中に何もありませんでした。ただ最終的に箒を落とすつもりでいましたが、方法は全く考えていませんでした。なのでこの話を書いている最中、どんどんアイディアが、二人の会話が生まれた時に、最終的に高笑いする主人公を書いた時に思ったものです。「お前どんだけ外道なんだよ! 外道なアイディアなら底無しで書けるのかよ!?」とね。


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☆第17話 ラウラ・ボーデヴィッヒ2

 本日二回目の更新。第16話も朝に投稿したので、読んでない方はそちらも読んでね。


 さてセックスばかりもしていられない。毎日の大半は勉強と実習に使われるのだから。それでも俺はマシな方だ。勉強は完全記憶能力(自分操作)でパパッと行って、実習は入学時の宣言通り人に怪我させたりしない最低限度しかやらないからな。俺の今月の訓練機貸し出し時間教えてやろうか? あまりの少なさにびっくりすること請け合いである。

 

 話を変えよう。いよいよ学年別トーナメントの開催日だ。原作と違って俺という異物がいるのだから、原作通りにならないことも想定はしていた。しかしラウラ組と一夏組であればそれなりの数を勝ち抜いてトーナメントを進み、いずれ激突してくれるだろうと思っていた。トーナメントの対戦表が表示される。

 

 織斑 一夏&シャルル・デュノア VS ラウラ・ボーデヴィッヒ&篠ノ之 箒

 

 しかしどうやら原作というものはそれなりに強固にできているらしい。まあ俺が原作介入とかほとんどやっていないせいもあるかな。……ん? そうとも言えないのか? 今回に限って言えば、対戦する四人中三人とセックスしているぞ。特にシャルロットと箒は俺の影響で色々変わっていても不思議ではない。ラウラ? 彼女は記憶を消しているからさほど影響は出てないと思うよ。

 

 

     §

 

 

 はい、原作ほぼそのままの戦闘が起こってVTシステム発動しーのラウラ暴走しーの一夏収め―の……原作そのままっすね。本当にありがとうございました!!

 

 今日から男子の大浴場使用が解禁になったと山田先生が知らせてくれた。だがそれで喜んだのは一夏だけだった。シャルロットはまだ男子学生だけど、本当は女子だから一夏や俺と一緒には入れない。そこで急に体調が悪くなった。夏風邪っぽいと嘘をつかせ、入浴を回避した。ちなみに誤魔化したのは一夏だけだ。山田先生はもう知っているからな。

 

 トーナメントが途中で中止になった翌日。え? そういやお前のペアは誰だったのって? 誰ともペアを組んでないから抽選で決められた相手でしたよ。それだけ。

 話を元に戻すと、翌日。シャルロットが女子として入学していたことにしてカミングアウトしました。原作に描かれていないところでやっかみとかいじめとかが発生するかも知れませんが、俺がフォローするつもりです。あと、ラウラが一夏に惚れてキスしました。原作と違ってシャルロットの攻撃はなかったけど、箒(日本刀)、セシリア(IS)、鈴(IS)という驚異の武装攻撃が行われました。あと、密かに付き合っている相川さんの目も厳しくなっていました。いやだからさぁ、止めようよ教師二人。あんたたちは案山子か何かですかい? 山田先生、シャルロットと一夏の同室を解除して部屋割りをやり直すはめになったのはわかりますけど、それ以外も仕事してください。あんたの仕事は部屋割りだけすか?

 

 そんで、夜になった訳ですよ。

 

 

     §

 

 

 毎度~毎度の~絶対催眠~♪ どうしつ の じょし は へや を でた!

 

「お前は……私に何の用だ?」

 

「いやですね。ボーデヴィッヒさん、あなたは織斑 一夏のことが好きなんですよね?」

 

 ボーデヴィッヒって想像していたよりずっと言いにくい。皆も言ってごらん、ほら、ぼーでヴぃっひ!

 

「む。確かにそうだが……それがどうかしたか?」

 

「だから今朝もキスをした。キスというのは親愛を現す求愛行動ですからね。好きな相手にするのは理に叶っています。……じゃあもし、好きでもない相手にキスされたとしたら? 例えばの話ですけど……俺がここで貴方にキスしたらどうします? 嫌じゃないですか?」

 

 嫌だろうねぇ。傷つくねぇ。

 

「……それは確かに嫌だな。む、嫁は私にされてどう思ったのだろうか?」

 

 あいつなら小さな女の子(幼稚園児)にほっぺにチュ―されたぐらいの感覚しかないと思いますよ。

 

「という訳で、○月×日の夜、忘れさせた一時間の記憶を思い出せ」

 

 ドクン!

 

「…………………………………………!!!!」

 

 ラウラの顔色が土気色になる。レイプされて精液と小便をかけられたことを思い出したのだろう。あれは俺にとっても忘れがたい記憶だった。あれだけ気持ちのいいレイプは後にも先にもない。……と言いたいところだが、箒もセシリアも最初にレイプした時の快感はそれぞれきわだっていて、どれが一番とか決められない。

 

「きっきさま、貴様はぁ!!」

 

「首から下を動かすな。そう、お前をレイプした男だよ」

 

 さっそく催眠をかける。攻撃することとその意思を持つことは前回禁止したからそのままだ。

 

「ISでの通信と展開を禁止。大声を出すな……と。これで準備完了」

 

 口止めの催眠はことが終わった後にでもかけよう。

 

「ま、っまさか貴様、また!?」

 

「そう、またレイプするつもりだよ」

 

 と言っておいて目を合わせて、

 

 俺に触られた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしろ!

 

 俺にペニスを入れられている時は幸福感を感じろ!

 

 俺に触られる度に俺のことが好きになる!

 

 はい催眠完了。どう考えても感度がいい女性じゃないからな、ラウラは。これだけやってもなお足りないくらいの相手だ。体躯が未熟というか未発達なのだ。

 

「残念だったなぁラウラ、お前は織斑とキスする前に俺とキスをしていたんだよ。そして俺にレイプされていたんだよ。本当に残念だ、日本人の男はな、自分と初めての性行為をする女が好きなんだよ。俺にレイプされたお前は織斑に好きになってもらえないぜ」

 

「な、んだと……」

 

 予想通りの反応で実に楽しい。やっぱレイプは楽しくなくちゃ! 俺はラウラを子供のように抱えると、ベッドに寝かせた。うつぶせに。顔の位置を調節して後ろを確認できるようにしてやり、尻を高く上げさせる。

 

「こ、こんな格好で……」

 

 俺はラウラのズボンを下げると、ショーツのその部分に顔を近づけた。

 

「んー」

 

 その姿勢で固まった。前回は全く愛撫せずにローションで濡らして挿入したのだ。今回は自前で、と考えたのだが……面倒になった。一度楽な方法でしてしまうと、愛撫が面倒になる。

 

(どうしようか)

 

 セシリアやシャルならばすぐ濡れて問題ないのだが……。彼女の場合、入念に愛撫せねば挿入すらままならない。

 

(贅沢になったもんだな………………やるか)

 

 セシリアや箒などを一から仕込みある程度まで仕上げた。ラウラも一から仕込めば同様に育つとわかっていても面倒だな、という思いがある。しかし、やらなければ育たない。すぐ隣に育てた後の女がいても、面倒でも、やるしかないのだ。

 

(やっぱ現実にハーレムとか構築するのは大変だよ)

 

 この労力は、目の前の女を育てきった後に返してもらうとしよう。俺無しではいられない肉体にしてやる。俺は背後からラウラを抱きしめた。お互いの体温を分け合うような抱擁。

 

「……う……ん……き、さま……あ、う……」

 

 手のひらに広がる彼女のぬくもり。滑らせる、制服の表面。

 

「あ……」

 

 伝わってくる弾力。ゴム鞠のような……この手触り。

 

「ん……っ」

 

 身じろぎする。少しは感度を上げた効力があるらしい。ほっと一息つく。

 

「は……っ、はぁ、あ……ふっ」

 

「柔らかいな……ラウラは」

 

 一見矮躯で軍人ということで、勝手に硬そうなイメージを持っていた。だが存外柔らかい。女の子だ、と思った。手を更に伸ばす。

 

「や、やめろ……」

 

 手が尻に伸びるとそう言ってきた。まだ早い、ということか。

 

「触るぞ、ラウラ」

 

「……あ、ふっ……」

 

 代わりに胸に触る。わしづかみにしたりせず、ゆるゆると。

 

「んんっ、……あ……はぁ……貴様、その、手を、やめろぉっ!」

 

 小声で叫ぶ。だが反応からか少しだけ気弱になっている気がした。面倒だが軽く説明してやることにした。セックス前の前戯。女を準備させること。前回はローションを使ってやったことを、今回はなしでやらなければならないこと。

 

「濡れる……だと? 馬鹿な……」

 

 これである。人が頑張って説明したというのに。

 

(いやいや、落ち着け俺。箒・セシリア・シャルロット。既にある程度育てた三人。これから育てるのは鈴とラウラ、二人。後二人じゃないか、頑張れ俺)

 

「……ん……ふっ、ン……はっ、はあぁ……」

 

 制服の上をなんとか脱がし、ブラジャーに手をかける。

 

「あ……」

 

 今回は随分大人しいな。やはり五回の凌辱が効いたのだろうか? まあ大人しくて困ることはない。あらわになる、控えめな膨らみ。それを覆うように、ゆっくりと触れていく。

 

「ふっ……う、う……ン……」

 

 ラウラは身を固くしている。声をかけてやることにした。

 

「今回は、前の時のように乱暴にはしないぞ。あー、まあレイプされることに変わりはないんだけどな、一応安心してくれていいぞ」

 

「戯言を……っ!」

 

「やれやれ……それはそうと、体に痛みはないか? 痛みがあれば問題だ。すぐに報告してくれ」

 

「い、や……痛く、は……はっ……あっ、ん、んんんっ……」

 

 手のひらに広がる、綿のような感触。肌がひんやりとしていて、手に吸いついてくる。

 

「あ……ふっ、く、う、うぅぅ……うんっ…………な、なんだこれは」

 

「それが感じるってことだよ。あー、その、だな。例えば刃物で切りつけられれば血が出るように、こういう風に性感のある場所を触れられると、感じるものなんだよ。これは正しい反応なんだ。むしろ触っているのに感じない人がいたらそっちがおかしい。切られたのに血が出ないようなもんだからな」

 

 説明を挟む。レイプされるという恐怖から冷えた体を解きほぐすように、優しく撫で上げていく。軽く、先端に触れた。

 

「っ!! あっ……」

 

「痛かったか?」

 

「……この程度大したことはない」

 

「あー、だからさ、ラウラ。大したことはない、じゃなくて正確に報告してくれ。じゃないとこっちも対応できない。痛みはあるのか?」

 

「…………少し、だけ」

 

「ん。それでいい。んじゃこうしようか」

 

 ラウラの上体を起こし、背中側から首を伸ばして胸に顔を寄せた。

 

「……ちゅ」

 

「ンッ! は……うっ!!」

 

 乳首へのキス。身震いした。続けてキスを降らせていく。

 

「ひ……くっ! う、ああ、あっ!」

 

 舌で触れた。

 

「う、ふっうぅっ!」

 

 首から上に力がこもるのがわかる。優しく舐め上げる。先端に、唾液をまぶしていく。

 

「あ……うっ、あ、あ、はぁっ……ン……」

 

 舌が突起を行き来する度、荒く切なげな息を漏らすラウラ。少しだけ愛らしいと感じる。

 

「んはっ! はっ、……う、うぅぅっ……う、う……」

 

 もう片方の乳首にも舌を這わせ、ラウラを暖めていく。充分に彼女の乳房を堪能して離れる。

 

「はぁ、はっ……はぁ、はぁ……あっ……」

 

「大丈夫か?」

 

「良くわからん。これが……感じる、ということなのか?」

 

 俺のほうも良くわからない感覚だ。しかし一つ楽しみを見つけた。まだ未成熟な蕾を自分の手で開かせる楽しさ、とでも言おうか。

 

(これだな。ラウラにはこの感覚を入り口にして楽しんで体を貪ろう)

 

 もう一度ラウラの上体を寝かせ、尻を上げさせる。

 

「あっ……」

 

 手で触れた。ショーツと太ももの境目。

 

「く……あ……」

 

 肉をほぐすように触れていく。すぐに股間そのものに行くことはなく、周囲から念入りに……。

 

「っ……はぁ、あぁっ……く、ふっ……」

 

「ラウラ……触れるからな」

 

 甘い声を出すラウラにこちらの興奮にも少しだけ火がついた。指で彼女のもっとも熱い部分に触れた。

 

「……んんっ!?」

 

 未知の感覚に震えるラウラ。ショーツ越しにも、熱が伝わってくる。指をゆっくりと上下させる。

 

「あっ、ふっ! くっ、う、うぅぅん……。本当に、乱暴にはしないのか」

 

「ああ、今回はラウラにも感じてもらおうと思ってな。もう少し、進めるぞ」

 

 舌で触れた。

 

「っ! あ……うっ……うぅっ……」

 

 舐めていく。ショーツの布地が口内を刺激する。立ち上ってくるのは、少女の匂い。甘い芳香。

 

「あ、うっ……う、ん……はぁ、はぁぁ……っ」

 

 声を忍ばせている。抑えようと、している? ショーツをずらす。じわり、と濃厚な匂いが鼻を

くすぐる。

 

「ぁ……っ!」

 

 舌を差し入れ、舐め上げる。

 

「ひっ、ふっ! う、うぅくぅぅぅ……」

 

 唯一動く歯を噛み締めて、息を荒げるラウラ。

 

「あ、はぁっ……そんな、ところをっ……」

 

「ここが女性の生殖器だ。性器は敏感に作られているんだよ」

 

「はっ、はぁっ、くっ……うぅぅぅんっ……」

 

 より強く、濃くなる彼女の匂い。更に舌を使う。

 

「うっ……う、うっ……ンンッ……はぁ、はぁぁっ……はぁぁっ……」

 

「そろそろいいか、ラウラの体も充分温まったようだしな」

 

 膣口からは蜜が分泌されていた。これなら中はそれなりに濡れていることだろう。イカせるのは次の機会に持ち越しだな。モノを取り出す。お互い制服でのエッチ。やはり服を着たままの方が燃える。小さなそこに、押し当てた。

 

「ゃ……」

 

「…………怖いか?」

 

 するとラウラは黙った。軍人として怖いなどとは口が裂けても言えないのだろうが、前回の五連続凌辱が効いているな。

 

「大丈夫だ、今回はさほど痛くない……はずだ。ちゃんと準備したからな」

 

 俺はモノの先端でそこをなぞる。そこは薄く開き、熱を持って、ほぐれていた。

 

「そっと……そっとするぞ」

 

 差し込んでいく。

 

「あッ……あ、ああ……」

 

 一定の速度で突き進む。そこは狭く、小さい。自分操作でモノを少しだけ小さくする。

 

「……あ……はい、った。はい……た……」

 

 ラウラの愛液が、通過の抵抗をとっていた。それほど痛がっている様子はない。

 

「痛みはどうだ?」

 

 同じ質問を繰り返す。

 

「はぁ、は、はぁ……」

 

 それでも、小さなそこでモノを受け入れるのは負担が大きいのか、ショックでぐったりしていた。微速で前後する。分厚いぬめりが感じられた。膣内に空気がなく、吸い込まれる感じだ。

 

「いうっ……は、はっ、あ……あっ、あっ……おっ」

 

 ほぐすように四方をなぞる。

 

「あうっ、い゛っ、うぅ……あうっ!」

 

 奥に触れてみると、予想以上に浅い。完全にはおさまりきらない。

 

(これでもフルボッキ状態の七割程度に、大きさ抑えているのに)

 

 だが、ラウラの全てを征服できた。その体勢のまま、数分が過ぎる。

 

「ちょっとはなじんだか?」

 

「わから、ない……はっ……はぁ」

 

「もう少し動かすぞ」

 

「え? ……あう゛……お……はぁんっ!」

 

 ラウラの狭くてきつい穴。俺は夢中になって触れていく。

 

「んぁ……あ、あぁ……はぁん! あぁ……んは、あぁ……んっ、ぁ……うっ、んっ」

 

 縦横無尽に動く。

 

「はっ、はぁ、んっ……はぁんっ……ん……あぅ、あっあぁっ、あっ……んっ、んっ、んっ、あぁっ!」

 

 次第に声質が潤んでいく。鼻にかかったような声。貫かれる行為に、急速に慣れていく。そんなラウラを深々と刺す。

 

「きゃうっ!」

 

 可愛い声が漏れた。喉をそらす。奥に届いた。けど更に押し込む。

 

「あはぁっ」

 

 腰と腰が密着する。

 

「き、きつい……あまり、強くしないでくれ……」

 

 ラウラからの要望。初めての。嬉しくなった。少しだけ引き抜き、文字を描くように左右に揺する。

 

「あ、ふぁ……ぁんっ……あ、だめ、だっ……やぁ」

 

「ラウラ」

 

 顔を近づける。キスをする。

 

「ん……んむっ……れろっ、れるる、はぁんっ、んむっ」

 

 ぽってりとした舌を口内に導いて弄ぶ。

 

「んふっ、んんん~っ」

 

 ラウラが鼻を鳴らす。俺の下腹部が熱くなった。

 

「あっ、んっ、あぅぅぅ~っ。は、はやい……あまり、うごくなぁっ」

 

 痛みではないその懇願に、勢い良く貫くことで答える。

 

(体の自由を返す……のはまだ早いか)

 

 俺は冷静に状況を分析する。ラウラはまだ落ちてはいない。今の状態は、せいぜい息を止めて洗面器の水に顔をつけている程度だろう。

 

「は、はぅ、はぅっ」

 

 腰全体を動かす。ラウラの表情は緩み、悦楽とも虚脱ともつかない。

 

「あっ、あぁ。あぁぁっ!」

 

 一度止める。

 

「はーっ、はぁーっ、はぁぁぁ……」

 

 うなじの汗を舌で吸いとる。

 

「どうだ? 感じるって感覚がわかったか?」

 

 感度と一緒に幸福感を感じるようにしておいたから、精神的には前よりかなり楽になっているはずだ。

 

「わからなぃぃ……」

 

 唇からよだれが垂れる。吸い寄せられて、口を吸う。ラウラの代わりに、たまった唾液を啜り取ってやる。

 

「あむっ、ん、んん、ちゅる、るっ……んんんんん……んっ……ぇう……」

 

 顎の先まで綺麗にする。目を閉じて受け入れてきた。

 

「そろそろ……イキそうだ。ラウラ」

 

 恐らく意味のわからないであろうそれを、告げる。ゆっくりと動く。

 

「はーっ、はんっ、いき、そう?」

 

「中に出すぞ」

 

 よじりながら突き入れる。

 

「あぅんっ、ぉっ、おっ……」

 

 深く、貫いた。

 

「あぅっ! くはっ、んっ……あっ!」

 

「んっ……」

 

 ドクッ、ドクッ!

 

 静かな射精。達すると同時に、膣奥へ放つ。小柄な体を背後から抱く。強く抱きしめた。

 

「は、ひゃ……あう……あっ……ぁ……」

 

 何とか二度目のセックスも終わった。次はイカせたいな。

 

 




 ISでエロは人数が少ないから簡単に書けるかも、と思っていた自分を殴りたい。全員処女で知識がないからどうしても似通った展開というか描写になってしまう。それをさけようとすると描写が複数いる(各人用にフォーマットが必要になる)ので、この人物は今この状態、この人物はこれが終わったのでこの段階。などなど色々と面倒っす。コードギアスは人数が多くても非処女が多くてさっさと書けたのです。ISは一から女体を仕込む×人数なのできっついです。

 それと、作中で主人公が「一夏はラウラのキスを大したことと思ってない」と考えていますが、これは彼の勘違いです。原作で一夏はラウラのキスをそれなりに意識しています。


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☆第18話 凰 鈴音3

 やっと……やっと……やっと!!!

 

「一夏、あんまり見ないで……」

 

「鈴のここ、凄く綺麗だな」

 

「やだっ、恥ずかしいよぉ」

 

 やっと、鈴のアソコを拝ませてもらいました。長かった。日数で言えばそれほどでもないけど、ほぼ毎日のようにやってくるもんだから。対応がね。

 

 これは場所が一夏の部屋になったのも大きいのかな。男子生徒シャルルが女子生徒シャルロットに変わったので、一夏との同室が解除されたのだった。そしてシャルルの代わりに一夏と同室になったのが俺、根鳥という訳だ。

 これについては事前に山田先生から打診があった。申し訳ないけれど、いい加減に男子二人で同室になってくれないかと。俺は一人部屋にいるのに、である。入学前に突きつけた条件なので、俺が折れてくれるか心配だったようだが、俺はすんなりと一夏との同室を承諾した。もう大体やりたいことは終わったしな。基本二人部屋であるこの学園の寮で、ただ一人だけ特別に一人部屋ということで色々と外聞が悪く、生徒達から苦情が出ていたらしい。そんで一夏の部屋に引っ越しをしたのだ。但し、山田先生他の教師連中に催眠をかけて、元・俺の部屋をそのままにしてくれるよう頼んだ。あそこは元々倉庫で、それが一人の居住スペースに改造したのだから、倉庫に戻すのも手間でしょう、と言って。ヤり部屋は確保しておかないとね。しかしこれで鈴にかけた催眠が効果をもたなくなった。そこで、新たな催眠を鈴にかけた。一夏と俺の部屋の中でも、俺を一夏と認識するようにと。そして鈴とは一夏として、新たなルールを設けた。一夏と恋人として過ごすのは俺達の部屋の中でだけ。かつ時間も決めた。一日の中で18時から19時までの間だけ。本物の一夏にもこの時間は催眠をかけて、用事を入れたり時間を潰したりして部屋に帰ってこないようにしてある。

 

 さて、ここまで進んだんだ。さすがにもう観念してくれるだろう。

 

 

     §

 

 

「鈴。俺、もう我慢できないよ」

 

 いかにも童貞、といった演技をしてズボンのベルトを外す。

 

「いっ一夏!?」

 

 ズボンを脱ぐと下半身が下着だけになる。それも素早く足元に下ろす。

 

「ちょ、ちょっと待っ」

 

「待たない、俺、もう鈴に入れたいっ!!」

 

 多少強引でも既成事実を作ってしまえば、二回目、三回目も許してくれるだろう。

 

「鈴っ!」

 

「きゃあっ一夏っ!」

 

 俺は鈴を強引に押し倒した。

 

「鈴っ鈴ッ!」

 

「や、やめて一夏!」

 

 その声でやっと俺は止まる。さすがに恋人間でレイプはね。

 

「り、鈴。俺……ずっとお前としたくて……でもできなくて…………ごめん!」

 

 下半身を丸裸にした情けない姿で謝る。

 

「…………………………一夏、そんなにあたしとしたいの?」

 

「ああ、したい! 鈴としたいよ!!」

 

 即答。

 

「それは…………相手があたしだから?」

 

「そんなのそうに決まっているじゃないか!」

 

 二人の間に長い沈黙が揺れる。ややあって、

 

「…………………………わかった。いいよ。一夏がどうしてもって言うなら……」

 

「鈴……」

 

 俺は鈴を抱きしめた。

 

「鈴……ちゅ」

 

「あ……一夏……ン」

 

 優しくキス。やっと、やっと鈴とできる! 正直そこまで、どうしても絶対にしたいって訳じゃないけど、ここまで苦労したんだ。もう離さないぜ。服の下から手を差し入れてブラジャーのホックを外す。ほんの少しだけの鈴の膨らみに触れる。

 

「ん……ねえ一夏、あたしの胸、ちいさくてつまらないよね?」

 

「そんなことない。鈴の胸ならなんだっていい」

 

「一夏……」

 

 バカップル爆誕。

 

「鈴の胸……好きだよ」

 

「ホント? ……嬉しい……」

 

 手と唇の届くところは全て愛撫する。胸、乳首、下腹部、太もも、首筋、頬、背中……。制服が乱れた隙間から、白い肌が覗く。……あ、よく校長先生とかが言う、「着衣の乱れは心の乱れ」ってやつはホントだな、と思った。乳房を持ち上げるようにして揉んだ。白いお腹が俺の愛撫と同じリズムで息づいている。肝心の挿入はまだなのに、一つになっている、と思えた。俺はいつしか硬く立ち上がっていた乳首の先端を、指先で軽く引っかいた。

 

「きゃ……ぅっ……」

 

「痛いか?」

 

「平気……はぁ」

 

 俺はスカートの中に手を入れた。柔らかい……。指先が滑った。熱くなって少しだけ湿っている。

 

「やだ……そこ、あんま、触らないで……」

 

 滑り込んだ指先を前後させた。その度に彼女は息を呑む。

 

「気持ちいい?」

 

「き、気持ちいい……っていうのかな? これ」

 

 脚の間、中心にある熱い肉の盛り上がった箇所に指の腹が触れると、鈴は悲鳴をあげた。

 

「ひぁっ! あ、あ……なんか、変……んんっ、そこ、さ、触られると、私……きゃっ!」

 

「いいんだろ? 鈴」

 

「あ、あ、……いやぁっ……なんか、じんってしてきちゃった……っきゃあぁ! 一夏っ……もう……!」

 

 俺が指を動かす方向を変えると、鈴はびくりと跳ねるようにベッドから腰を浮かせた。小さな口から紡がれる息は忙しなく、頬は赤く染まる。俺の指を締めつけるように挟み込んで太ももをこすり合わせながら、目を閉じて小さく首を振る。

 

「はぁ……お願い、もうそこいじらないで……」

 

「気持ち良くないのか?」

 

「違う……私だけ先に……なんて嫌だから。一夏と一緒がいい」

 

 り、鈴の感度でイクのはちょっと無理じゃないかな? と思ったが、鈴は今までになく真っ赤になっている。自分で限界を感じているのかも知れない。鈴は今にも泣きそうな声で言った。

 

「……だって……だって……そこ、気持ち良くて……一夏が触ってると思うと……」

 

 自分ではせき止めることのできない感覚に、身を震わせる彼女の哀願に、俺はそこから手を離した。その代わり……。俺は鈴の体を抱きしめ、押し倒した。そのままキスをする。もう、抵抗といえる反応は一切感じられなかった。その代わり、鈴の心臓の鼓動が伝わってくる気がした。

 

「一夏……あの……あの……優しく、して……」

 

「ああ、大丈夫だ。大切にするから……」

 

 さっきまでレイプまがいのことしてましたけどね! 俺はそっと、薄い茂みを掻き分け、鈴の胎内への入り口をあらわにした。そしてしっとりと濡れたそこに、指先を侵入させる。熱い。指を滑り込ませると、きゅっと、多分鈴の意思とは無関係に締めつけてきた。そのまま、無理矢理抜き取ると、彼女の下半身が震えた。俺は自分のモノに手を添えると、先ほど指を入れた口にあてがった。鈴が息を呑む気配が伝わる。居を決して先端をねじ込む。やはりそこは狭く、小さく、容易には入らなかった。

 

「んっ……くぅ……!」

 

 そしてペニス全体もそう簡単に入れてくれなかった。道は狭く、壁に阻まれ、なかなか先に進めない。やはり指と同じようにはいかないか。

 

「い、一夏ぁ……ぅっ」

 

 ふふふ。くくく、実は一夏じゃないんだけどね。悪いな一夏、またお前の幼馴染の処女肉を貪らせてもらうよ。お前の部屋でもあるここでな。あの時喧嘩なんてしていなければ、こんな悪い男に引っかかることもなかったのになぁ?

 

「大丈夫か?」

 

 俺は顔を近づける。催眠が解けた時により鮮明に俺の顔を思い出すように。

 

「う、うんっ……だいじょうぶ、だよ……あぅっ。んんっ……くはぁっ!」

 

 せっかくの処女マンコだ、ゆっくりじっくり味わいたい。ああ、脳汁がでてイキそうだよ。鈴。

 

「あ……あ……っ……はっ」

 

 鈴は自分の口を手で抑える。それでも痛みの声は、指の間からこぼれてくる。

 

「ごめん、鈴。もう少し……だから……」

 

「う、うん……うっ……う!」

 

 そして……。

 

 ず、ず、ずずずぬちゃ……。ブ、チ、リィ!

 

 俺の全てが鈴の中に収まった。

 

「……はぁ……ぁ……」

 

「鈴、……わかるか? 俺のが全部入ったぞ」

 

「うん……わかるよ」

 

 痛みと緊張のせいか、目じりに涙を溜めながらも、鈴は笑ってみせた。

 

(けなげだねぇ。でも残念! お前の処女を奪ったのは俺のチンポなんだよ!)

 

 鈴の秘穴からは血が垂れてきている。俺は肉体と精神、両方の興奮で、鈴の中で硬さを増した。

 

「うっ……く……えへへ……一夏が私の中に……ぎゅって全部入ってる。嬉しい」

 

「ああ……痛むよな?」

 

「もう平気……一夏は?」

 

「痛くないぞ……気持ちいいよ」

 

「よかった……ぁ……」

 

 頬が震えている。口ではそう言っても、痛むのだろう。それでもセシリアや箒、ラウラと比べたら天国のようなものだろうが。とはいえ、その天国には落とし穴が掘ってあるんだけどね。しばらくの間、俺達はそうしていた。いつしか鈴は苦痛の表情を溶かしていた。

 

「鈴……俺、そろそろ動きたいんだけど……動いてもいいか?」

 

「動く……って、そ、そっか。そうよね。……うん、いいよ」

 

 鈴が頷いたのを確認すると、俺は彼女の中心へ向けて打ち込んだ。何度も、何度も。繋がりたい。もっと深く、強く。俺自身が、彼女に穴を穿っているようだった。

 

「きゃあっ! あ、い、痛ッ」

 

「ごめん鈴。もう止まれない」

 

 大切にする、とか言っておいてこれである。まさに外道。

 

「い、いいの……あ、あ、痛い、けど。……続けて、一夏」

 

「ああ」

 

「ずっと……こうしてたい……」

 

「ああっ」

 

 しかし、足の指先から、ぴりぴりとした緊張が走り出す。

 

「鈴、ありがとう……そろそろ……俺」

 

「?」

 

「もう俺……そろそろ、ダメっぽいから、さ」

 

 また早撃ちである。なんかこれがデフォルトになっているようで嫌だな。

 

「あ……そっか」

 

「鈴……俺、鈴の中で出したい……」

 

「えっ!? な、中って……その」

 

「もしできたら、責任とるから。死ぬまでお前のこと守ってやるから」

 

「一夏…………い、いよ。一夏、なら……」

 

 ビッチとまでは言わんが……若いねぇ。一瞬のことで、人生を棒に振るかもしれんのに。しかもホントは俺の精液で。

 

「鈴! う、うあっ……俺!」

 

 叫ぶと同時に、俺は肉棒を鈴の一番奥深くへと叩き込んでいた。

 

 ビュク、ビュク、ビュククク!!

 

 俺は全てを彼女の中に注いだ。それは鈴の中に収まりきらず、繋がったところから溢れ出していた。

 

「……んっ……あ、一夏っ……!」

 

「……うっ……くぅ……っ、鈴……鈴っあ」

 

 俺が出したものは、鈴の子宮をいっぱいに満たしていった。

 

 



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☆第19話 セシリア・オルコット5

 今日も今日とてセシリアに口でしてもらっています。竿に指が絡み、すりすりと動かされる。

 

「ん……根鳥さんの、今日も凄く大きい……」

 

 セシリアは制服を脱いで下着姿。そそられる。

 

「いっぱい奉仕してくれな。そしたら後で、こいつでたっぷり可愛がってやるから」

 

「…………」

 

 沈黙。だがネガティブなそれではない。顔を真っ赤にしているので、肉棒で気持ち良くされることを想像したのだろう。

 

「それじゃ、続きしてくれ」

 

 先ほど始めたのだが、いつまで経っても俺がイカないので休憩していたのだ。

 

「ん……ちゅ……ちゃ……」

 

 竿の部分にキスを繰り返す。

 

「うー……ちゅ、ちゅる」

 

 生理的嫌悪があるのか、袋にキスするのはあまり好きではないらしい。

 

「セシリア、嫌なら無理にしなくていいんだよ。好きなとこだけしてくれればいいから」

 

「嫌では……。そ、それに、好きな所なんてありませんわ」

 

「強がらなくていいよ、セシリアはこいつが好きだもんな。こいつで突いてやるとすぐイって、特にカリの段差の所が好きと見た」

 

「し、知りませんわ!」

 

 あくまで否定するセシリア。可愛いなぁ。

 

「んんっ……ちゅ、ちう……ちゅぅ」

 

 熱心にしゃぶるセシリア。やっぱりあのことで態度が変わった気がする。何かというと、他にも肉体関係にある女子がいることと、織斑 一夏が相川 清香と付き合いはじめたことをぶちまけたのだ。ビデオは見せていない。話だけで納得してくれるならそれで。もし認められないとか言った時に、その時初めて映像を見せる。見せないですむ時は見せない。だって盗撮だしなぁ。これ以上俺のイメージをダウンさせることはしたくないのである。ただでさえセシリアとは約束事を破ってセックスしているのだから。

 関係を持つ女子が複数いることは、半分くらいは怒り、自分のことが好きだって言ったじゃないか、という感情だった。もう半分は「予想はしていましたわ」とのこと。俺の性癖、力、そしてヤり部屋の雰囲気などで感じとっていたらしい。諦めるように、呆れるようにそう言った。

 一夏の恋人については、もう半ば諦めていたらしい。

 

「箒さんや凰さんのような幼馴染がいることと、その幼馴染すら恋愛の意味で意識していないこと、それで私の思いは多分届かないのだろうな……と思っていましたわ」

 

 なんて奴だ。織斑 一夏、こんな可愛い娘を泣かせるとは、断じて許さん! え? 鏡を見ろって? ドーモスミマセン。

 とにかく、そのことを話してからセシリアはぐんと従順になったと思う。

 

「ううう……ちゅ、れろ……んる……ん……熱い」

 

 熱に浮かされたように呟く。

 

「れっ……んん……ちゅ、ちゅ……ちゅる」

 

 休憩していたとはいえ、それは口だけで、手ではずっと刺激されていたからそろそろ腰に快感が溜まってきた。

 

「唾液がついてもいいから。むしろ塗りたくってくれると余計感じる」

 

「ぃやあ、汚いですわ」

 

「セシリアの体から出るもので汚いものなんてないさ」

 

 基本の会話。だがだからこそ効果がある。

 

「そ、そんなこと……」

 

 赤面してうつむいても、竿をしごく手は休めない。

 

「んちゅる……ちゅ……ちゅう……ん、ぁん……ちゅ……熱い、ですわ……ちゅぅぅ……れろ」

 

 唾液でのぬめりとともに、熱心さが増した。

 

「セシリア、そろそろ咥えてくれ」

 

「は、はい……」

 

 おずおずと、セシリアは先端を咥えた。

 

「あんまり奥に入れると吐きそうになるだろうから、先っぽを咥えるだけでもいいから」

 

 言葉で誘導する。奥まで入れた方が気持ちいいと。

 

「…………ん……んむ」

 

 粛々と従う。だがやはり全部を含むことはできなかった。全体の七割といったところか、それでも快楽を感じるには充分だ。

 

「ん、んん……」

 

 スロートのやり方は既に教えてある。頬をすぼめて強く吸ってくれる。

 

「ん、ちゅ……んふっ……んる……んん」

 

 うめくように喉を鳴らしつつ、ゆっくりと動き出す。強い吸い込み。熱い口腔。唾液は教えた通り大量に。

 

「唾液は外にこぼれてもいいから」

 

 どうせヤり部屋である。掃除も嫌いじゃないしな。

 

「ん~……んっく……うぅ……ん……あうぁ……れろっ……れ、ちゅ……ちゅる」

 

 すぐに唾液は溢れてきた。

 

「舌、絡められたらそうして」

 

「……ん……はい……れる、ちゅ……んっ、んん……」

 

 要望。しかし従順に。

 

「する時はセシリアの要望も聞くからさ」

 

 そんなことを言ってみる。

 

「んっ……るっ……んんん……んー……ちゅ、ちゅる……」

 

 吸引。強く。ずるっと陰茎が含まれる。挟んだ唇がしごきたててくる。口の中では、口腔全体がまんべんなく吸いつき、セックスで膣とするような感覚を味わう。ぴったり張りついた上顎の、ごろっとした粘膜が亀頭をこする。

 

「いいよ。セシリア」

 

 頭。撫でていた。優しく。愛おしむように。

 

「んっ……んっんっ……んんんっ……ちゅ……んっく……んー」

 

 時々、色っぽく鼻を鳴らす。熱心な奉仕にイキそうになった。

 

「んむぅ……ぷはぁ……根鳥さんの……硬くて、熱いですわ……」

 

 うっとりと呟く。

 

「どうしてそうなっていると思う?」

 

 言葉責め。

 

「そ、それはわたくしに……」

 

「セシリアに?」

 

「~~~~!!」

 

 セシリアに感じている。欲情しているのだ。さすがにそれは口に出せないか。ひとしきり悶えたセシリアは、ごまかすように再度モノを頬張った。

 

「……ん……んむ……」

 

 セシリアの頬や首筋、耳まで薄紅色に色づく。行為も熱っぽくなった。

 

「んっ……んっ……れろ……んんんっ……んー、んくっ……ちゅう」

 

 亀頭の先、痺れる。

 

「あん……ちゅ……ちゅる……んん……んっ……んっ……んっ」

 

「もう少し速く動けるか?」

 

 肉棒を口にしたまま、小さく頷く。

 

「んっ、んっ、んっ」

 

 ぴたぴたに吸いついてくるセシリアの口。すぼめられた頬が欲情を煽る。茎に絡めた指を、口の動きと連動してスライドさせる。

 

「…………」

 

 蕩けた瞳。欲情した証拠だ。これはしっかりと可愛がってやらねばなるまい。

 

「ん? ……ふっ……おおきく……なりましたわ……?」

 

「セシリアの口がいいからだよ」

 

「………………ほう、へふか。…………んむぅ…………~~~っ」

 

 より深く咥えてくる。そして前後に動く。

 

「んっ、んっ、んっ、んっ……うぅん……んんっ、んんんん」

 

 裏側に密着した舌が、ねろねろと裏筋をなぞってくれる。高まる射精感。

 

「……そろそろいきそう」

 

「んむっ、んっ、ぁんっ……んんんっ、んっ、ちゅ……うぅん…………きょ、今日はどこに……?」

 

「セシリアの顔にかけたいな」

 

「!? そ、そん、なのっ」

 

「かけたい。いいだろセシリア?」

 

 ド直球外道。

 

「……………………はぁ、わかり、ましたわ…………んちゅ……ちゅう」

 

 最後の刺激。手の動きも速められて。あー、出る。

 

「出る……イクよ……」

 

 その言葉と共に口腔から引き抜いた。ピン、とはねる。射精は盛大に行われた。

 

 ビュク、ビュクク!!

 

「あっ……すごいたくさん……あつい……」

 

 口内。鼻先。頬。唇。まんべんなく、汚す。さすがに目はさける。

 

「ん、んん……ちゅる、れろ……んむっ、あむ……んんん」

 

 顔についた精液を指で拭い取り、口内に運ぶと舐める。仕込みの結果だ。次はお掃除フェラだな。

 

 

 

     §

 

 

「あ……」

 

 ベッドにセシリアを押し倒すと、うつぶせにさせた。バックでヤろう。なんかこの体位が多い気がする。首筋にキス。ちょうど背中が見えたのでホックを外す。可愛いブラジャーだが中身よりは可愛くない。以前セシリアにそう言ったら微妙に呆れられた。むう、何故だ。誉め言葉なのに。

 

「ひゃっ……ん……んんっ」

 

 反射的に身をよじる。残った下着に触れる。底の部分はもうぐっしょりだ。……だいぶ長いこと奉仕させていたからなぁ。

 

「きゃぅ……ん……やぁ……」

 

 すぅっと足首まで下ろす。女性の下着を脱がすのにも慣れてきた。直に触れる。

 

「もういいみたいだな」

 

「…………っっ」

 

 うつぶせのセシリアにのしかかっていく。

 

「ふぅ……ぅんっ……」

 

 少し抵抗があったが、わりかしすんなり入った。狭い。変わらない感触。

 

「セシリア……」

 

 抱きしめる。だから後ろから抱きしめるこの体位が(以下略。

 

「根鳥さん……」

 

 呼んだら呼び返してくる。そういえば、俺は基本女達には苗字で呼ばせている。名前呼びが定着したら思わぬところでポロッと言ってしまうかもしれない。女の噂は電光石火。俺の絶対催眠もかなうまい。つーか面倒。数十人とか百人単位で催眠なんてかけてられるか。

 動き出す。

 

「……んぅっ……んあぁ……おお、きいっ……」

 

 ゆっくりと押し込む。八割で、底についた。

 

「ゃん……いっぱい、ですわ……」

 

 セシリアの無意識の言葉、それが嬉しい。引き抜く。つぶつぶした内壁が、陰茎全体を刺激してくる。また突き入れる。ゆるやかに往復。

 

「あうっ……んっ……ねとり、さんっ……はっ」

 

 セシリアの顔が緩む。幸福を感じてくれている。それがわかる。やっぱ女は感じさせないと駄目だ。鈴とラウラのことを思い出しつつ抽送を続ける。動きに変化をつけていく。小刻みな動き、リズムを乱すような深い動き。

 

「はぁんっ……あっ、んんっ……いやっ、声、が……」

 

 むきだしになっている背中が、あっという間に汗ばんだ。背後から押しつぶすつもりで体重をかけた。

 

「あんっ、んんんんんっ」

 

 時々、深々とねじこむ。

 

「ふくっ……んあ、あ、あ……き、きつい……お腹、きついですわ。根鳥さん……」

 

 最奥にあてがったまま、顔を掴んでキスをする。

 

「ふわあぁぁ……んんっ……」

 

 膣が収縮して、入り口の方が強く締まる。唇、優しく触れる。

 

「んぅっ……あっ……あっ……」

 

 両腕を、肘を畳んで乳房を揉む。それなり、という言葉が似合う膨らみ。じっとりと汗をかき、熱を持っていた。肌は餅のように、手にぴったりと吸いつく。乳首を軽く潰す。

 

「きゃうっ」

 

「先が感じるか?」

 

「……は、はい……でも、全部、感じますわ……あっ、ふん……」

 

 腰をコツ、コツと小突く。

 

「ふぁ、うぅんっ、ぅん……んっ、あっあっあっ……はぅんっ!」

 

 快楽の高みへ、追いやられていくセシリア。漏れる声が、鼻にかかって切なげに揺れる。手を腰骨に添え、細腰をじっくりと引き寄せた。みっちりとつまった尻。最高だ。肉厚な膣腔は良く濡れた。動きを止め、内部の感覚に集中する。

 

「はーっ、はーっ、はぁーっ」

 

 壁の収縮が、ペニスのあちこちを巻き込んで引きつらせる。

 

「セシリア、気持ち良くしてやるからな」

 

「え? あぁんっ!」

 

 セシリアはカリで引っかくのが感じるらしい。奥とか手前とかではなく全体が敏感だ。臀部を揺するようにして内側をなぞっていく。

 

「いきゃっ、それ、ダメです、ダメぇっ……あぁあぁぁ……あー、あっ、うん……ダメぇぇぇ」

 

 甘く声、かすれて。感じさせることに夢中になる。緩急をつけようと、入り口付近までズルッと抜いて、小さく出し入れする。

 

「あぁんっ、あん、あんっ……あっ、あっ、ん~~~~ッッ」

 

 亀頭の段差が、ざらざらした部分をこする。

 

「うっ、うっ、うっ……うぁっ、も、ダメ……です、はやいのっ、ダメ……」

 

 全身が汗にまみれた。体ががくがくと震えている。可哀相なほど。

 

「セシリア」

 

 そしてまた奥まで挿入。くいっと奥を突いてやる。

 

「ううぁっ……?」

 

 そしてまた。その動きで、ぐるぐると臀部の中心をこそいでいく。セシリアの上体が仰け反る。おとがいも跳ねあがる。つま先がベッドを押して臀部がクンと浮いた。

 

「……きゃ、あぁぁぁあぁっぁぁ~~~~~っっっ」

 

 細い悲鳴が長く続く。しかし止まらない。ぐるぐると。

 

「あっ、あっ、あぁぁ~~~っ、な、なに、をっ……? ダメ、ダメ、ダメぇぇぇ~」

 

 俺も気持ち良くて腰が止まらない。

 

「あっ、あっ、あっあっあっ」

 

 更に背中が弓なりに。

 

「あっく…………ぁ………………ふぁ、あぁぁぁっっ!!」

 

 イった。膣が収縮して、握りつぶそうとしてくる。下腹部が熱くなり、嬉しい気持ちでいっぱいになる。女と繋がるのはこんなに気持ちいい。

 

「はっ……はぁーっ、はぁ」

 

 振り返り、じっと俺を見つめる。

 

「セシリア、悪い」

 

 再度動き出す。

 

「……きゃ、うそ……ダメっ」

 

 ヒクヒクと背中が震える。皮膚の下で、確かな筋肉が引きつる。ゆったりとした数往復。それだけで、冷えかけていた体に熱が戻る。

 

「うぁっ、あんっ……やめっ……さっき、わたくし……あぁっ」

 

 くたっとベッドに突っ伏す。膝の力も抜けて、潰れそうになる。下半身を押しつけて、うまく支えてやる。まだ抜くつもりはなかった。

 

「……また、イったな? セシリア」

 

 耳元で囁く。

 

「ふぁんっ」

 

 それだけで彼女は背筋を震わせる。

 

「イクときはイクって言うんだ」

 

 教育。調教とも言う。

 

「いやですわ……そんなの……」

 

「そう言わないとわからない」

 

「でもぉ……」

 

 甘え声が愛おしい。しかし許さん。

 

「駄目。言って」

 

「…………うー」

 

 強引に承諾させ、クンと腰を突き出す。なじみかけていたペニスが、周辺の襞を引きつらせながら動く。

 

「……っっっ」

 

 そのまま律動に移る。前に逃げようとする細腰。捕まえて、侵略する。

 

「ふくぅぅぅ……う……」

 

 少し趣向を変えて、変則的に小突いてみる。狭い膣内を、縦横無尽に亀頭が切り裂く。

 

「ッッッ、んっ、あっ、んあっ? あっ? やっ、ひゃあぁ……あっ、ダメです、らめっ、ん~~~ッ」

 

 ろれつが回らなくなるほど感じている。ねっとりとした滑り心地が気持ちいい。体の芯から沸き立つ。

 

「や、おおきく、またっ……」

 

 膣口が締まる。押し出されて、彼女特有の大量の愛液を吐き出す。内腿を伝ってシーツに垂れた。俺の下腹部もかなり濡れている。後ろに吹いたらしい。

 

「すごく感じているんだな、セシリア」

 

 不意をつくように、奥に押し当てた。すぐ先端部は窪みをとらえる。道が短くなっている気がした。その代わり、膣内が柔軟になっている気もした。性急になりすぎない程度に、腰を抑える。根元までねじこんだ。

 

「……おっ……あぉ……ぅぅぅぅ~~~~っっ~~~っッッ!」

 

 追い詰められたうめき声。

 

「イクか?」

 

「……い、いう……いいますから……ゆっくり、ゆっくりしてください……すごいことしないで……」

 

 そんなことを言われたら余計に猛ってしまうじゃないか。

 

「すごいことってのはこれか?」

 

 カリで膣壁を強くこすってやる。

 

「~~~~~~ッッ」

 

 声もなく、セシリアはのぼりつめた。性器の収縮。ぎゅっ、ぎゅっと断続的に締めあげてくる。膣がどっと体液を吐き出す。

 

「はくっ、はっはっはっ、はぅん……くはっ、はっ」

 

 荒い息が収縮運動に合わせてゆっくりと落ち着いていく。

 

「……またイクって言わなかったな?」

 

「ふぁ、んっ、だ、て、根鳥さんが……はぁんっ」

 

「こんなに興奮しているのに」

 

 うなじを甘噛みする。

 

「ふぁぁぁんっ」

 

「セシリア、動物みたいだな」

 

 セシリアの汗はとめどなく流れ、やむことをしらない。

 

「今度こそ、イクって言うんだぞ?」

 

「そんら、もうらめっ」

 

 舌が、ろれつが回っていない。可愛いなぁ。片手を股下に持っていく。指先が、むわっとするような熱気の中心部を探り当てた。小さな突起は、なかば剥き出しになっている。強めにつまんでやる。

 

「……ぎいっ!!??」

 

 腰がガクンと跳ねた。失敗。強すぎた。タッチに切りかえる。

 

「あああああ……」

 

 声がわななく。強さを調節する。腰も使う。ゆるゆると、強めに刺激しないよう。

 

「あぅ、あ、あああ、あああぁぁあぁ……」

 

 クリトリス、腰、クリトリス。交互に。

 

「らっ、らめぇっ……うごいちゃ、やぁっ……」

 

 ゆっくりな動き。なのにセシリアは息も絶え絶え。

 

「駄目だぞ。まだイったら」

 

「うっ、ううう~、うー……うあっ、あ、う……あっ、くぅぅぅ……」

 

「すぐにイカないよう、ゆっくりしているんだぞ?」

 

 むいた卵のように白い臀部に、腰をすりつけていく。プルプルと柔らかく、包み込むほどに小さい。そんな尻を、内部から散々にかきまわす。

 

「ふぁぁん……いやぁぁぁ……だめぇぇぇ」

 

 すっかり生気を失った体が、責められるままに痙攣する。少しうらやましくもある。こんなに感じる「女」とはどんなものなんだろう。

 

(俺は全てをなげうつような快感は……結構感じているな、俺もやってるじゃん)

 

 しかし、これだけ感じてくれる女性も中々いないだろう。嬉しいことだ。

 

「ふあ、ふわ、ああぁぁー…………っ…………っっ」

 

 またイク。ベッドに押しつけた顔が恍惚とも苦悶ともとれないものになる。垂れたよだれがシーツに広がっている。

 

「またイクって言わなかった」

 

「ご、ごえんらさい……ひくっ……んくっ」

 

 まったく。これはお仕置きが必要ですね。肉棒を抜く。こぽっ、とちょっと驚くほどの愛液が垂れた。半透明で、少し濁っている。キスをしてやる。

 

「んっ……んんんっ……」

 

 口内のよだれを吸いとってやる。

 

「ほら、舌を出せ」

 

「ん……んん、ちゅ……れるっ……ぴちゃ……」

 

 口の中が少し乾いているようだった。

 

「ふぁー、はー……のど、乾いて……あついです……」

 

 ベッドサイドに置いておいたペットボトルを取る。自分の口に含み、キスをする。

 

「んんん……んくっ……んん……あんっ……こく、こく……」

 

 飲ませる。同じことを何度か繰り返す。

 

「んー、ん、んっ、んっ、んっ……ふぁ」

 

 半分くらい意識ないんじゃなかろうか? この人。

 

「ごめん、またするぞ」

 

 再び挿入。

 

「ちゃんとイクって言うんだぞ?」

 

「……ぁ、あぁぁ……」

 

 濡れてだいぶつるっつるになった膣内を責める。

 

「ふぅぅ……あぅ……ぁあぁっぁぁ」

 

 ベッドのシーツを噛む。子宮を奥に戻すよう、腰ごと押し込む。

 

「んー、ん」

 

 下腹に近い周辺を、竿の腹で左右にこする。

 

「……っ、あっ、あっ、あっ、うっ、ああああぁ~っ~~っ」

 

 俺ももう少しでイキそうなんだが……。先端を奥壁にあてて、軽くコリコリとねじる。

 

「あうっ、んっ、あっ……とけう……とけちゃ……ひぅぅ……らめぇぇ~」

 

 ホントに「らめぇぇ~」って言う人いるんだな。俺はそんなことに感動していた。それはそれとして、そろそろかな。

 

「イク?」

 

「……ふぁ、ふぁ……ん、イク、イク……」

 

 腰を素早くスライド、きゅうっとひときわ強烈な圧迫があった。

 

「んくぅっっっ!! イキ……あ、あ、あ……イキ、ましゅ……あっ、ううう」

 

 やっと言ったよ。調教も一苦労だよホント。俺も果てよう。最後まで止めずに動き続けた。

 

「ん~~~っ、~~~~~ッッッ!」

 

 両腕を突っ張って仰け反るセシリア。連続して達しているような。そして俺もだ。

 

「イクぞっ……出すぞ、セシリアッ!!」

 

 腰を抱えて奥に放った。

 

「……あっ……イクっ……イク、イキます……あぁ……ィ……」

 

 ドピュッ! ドピュッ! ドピュッ!!

 

 溜めて、溜めて、溜めて出したせいか、水鉄砲みたいに出た。セシリアの子宮を叩くように出る。

 

「あう……あぅ……ぅぅ……」

 

 体を抱きしめる。やっぱイった後は抱きしめたい。

 

「…………はっ……ふわぁ……はぅあ……しん、ぢゃい、ます……」

 

 気絶した。……………………こ、これがアクメってやつか。凄いな。

 

 

     §

 

 

「…………まさか、気絶するとは思わなんだ」

 

「ぅぅぅ~~!! ね、根鳥さんがしたんじゃありませんの!!」

 

「いや、確かにそうなんだけどさ……まさか、ってやつだよ」

 

「ううぅぅぅ~~」

 

 セシリアは唸っている。ただいま事後のシャワータイムだ。

 

「まあ、怒るなよ、セシリア。またしてやるからさ」

 

「~~~~!! け、結構ですわ!!!」

 

「遠慮するなって。次は限界がわかったからもっとスマートにできるはずだ」

 

「遠慮なんてしていません!!」

 

 参った。セシリアはだいぶおかんむりのようだ。さてどうやってこの機嫌を直したものか……と俺は頭を悩ませるのだった。

 



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☆第20話 篠ノ之 箒8

 今回は主人公が凄く気持ち悪いです。耐えられない人はすぐにプラウザバック!


 一週間が経過した。箒との約束の日からだ。さて、実りある果実を収穫しますかね。俺は箒の机に手紙を忍ばせた。

 

 二人だけでお話があります。織斑 一夏に関することです。放課後、学生寮△階の倉庫(入学時の私の部屋)で待っています。 根鳥 音児

 

 くっくっく、これで……。

 

 

     §

 

 

「来たぞ。………………一夏に関する話とは何だ?」

 

「何だ? って、忘れたのか篠ノ之。一週間以内に織斑に告白するって話だったじゃん」

 

 箒から俺との性行為に関する記憶が失われた後、俺は箒と話をした。まず、性行為の最中に見せたビデオで、一夏と相川さんの恋人関係を知ったので、その記憶も思い出せなくなったのだ。なので、俺は一夏から男同士の秘密として打ち明けられたと、二人の関係を箒に話した。それで、事実は自分で確かめてみたらいい。ついでに告白もしてしまえば? と言って、一週間経ったらまた話そうと言っておいたのだ。

 

「そ、そんな話ではなかったはずだ! 一夏と相川の噂を確かめるという……」

 

「でもその噂が本当だったら篠ノ之は失恋しちゃう訳じゃないか。だから一週間以内にその話を確かめると同時に告白しちゃえば? って言ったでしょ」

 

「だ、だから、それはお前が勝手に言ったことで、告白、など、私は……」

 

「……ふう。それじゃあ確認するよ。あれから一週間経った訳だけど、篠ノ之は織斑に告白してないんだな」

 

「当たり前だっ!」

 

「はい、アウトー。それじゃあ催眠をかけますかね。一度思い出せなくさせた、俺との間に起きた出来事を全て思い出せ!」

 

 ――ドクン!

 

「……………………!!!」

 

「思い出したか? 箒? さあ、お前は条件を満たせなかった、約束を果たせなかった。織斑に告白できなかった。だから……全ての記憶を思い出させた。そして……約束したよな? これで箒は俺のモノだ」

 

「…………あっ、あっ、あっ、ああああぁあぁぁぁあぁああ!!」

 

「おいおいそんな叫び声を出すなよ。大声を出すな……っと」

 

「ああぁぁぁっっっっ…………」

 

 俺はドアの前にいる箒に近づいた。

 

「この部屋から出ること禁止する……さあ箒。約束だぞ。俺とセックスしよう」

 

「いや、いやだ。いや、いやぁ」

 

 箒はふるふると頭を振りながらドアにもたれかかった。

 

「あの時の箒がなんて言ったか、俺はちゃーんと覚えてるぞ。確か『失敗などしない。必ず一夏に告白してみせる! 万が一失敗した時には私の体なんて好きにしろ!』だったよな? じゃあ約束通り好きにさせてもらおうじゃないか、箒」

 

「ぁぁ、ぁあぁっぁぁぁぁぁっ」

 

 箒は絶望した顔で泣き出した。きっと一夏が本当に相川さんと付き合っていること、もうセックスする間柄であること、俺にレイプされたこと、体を預ける約束をしてしまったこと、その条件の告白すらできなかったこと、全てが箒を苛んでいるのだろう。俺は箒を優しく抱きしめた。しかし、今までのように愛を囁くことはしなかった。結局箒は一夏でしか駄目なのだ。俺がいくら愛していると言っても、それには何の価値もないのだ。だからこそ、俺は催眠で箒を落とす!

 肩の下に腕を差し入れて箒を立たせ、ベッドへと移動する。

 

「さあ、これで箒は俺の女だ。性奴隷だ、何でも言うことを聞いてもらうぞ」

 

「ううぅぅぅっ、ひっく、ぐすっ、あぁぁぁぁぁぁぁっっ」

 

 俺は箒をベッドに寝かせると、その涙をすべて舌と唇で拭ってやった。

 

「嬉しいぞ、箒。お前が俺の女になってくれて」

 

「ぃやあ、やぁっ、やだ、ゃだぁ」

 

「おいおい、アレだけの担架を切っておいて、今更約束は守れませんってのは通じないぞ」

 

 箒の涙を拭った俺は、もう一度箒の体を抱きしめてやった。

 

「箒、結局お前は告白できなかった。もしかしたらこう思ってないか? もう少し時間があれば……なんて。言っておくが、これ以上どれだけ時間をかけても無駄だよ。お前は一週間という期限で告白できなかった。なら、それが一ヶ月だろうが半年だろうが一年だろうが一緒だよ。お前は肝心なところで勇気が出せない”告白できない女”なんだ。そして相川さんは期限なんてなくても、”告白できる女”なんだ。お前は相川さんに、条件を突きつけて約束した俺に、負けたんだよ」

 

 言葉を重ねて箒を更なる絶望に追い込む。

 

「やだ、やだ、やだぁ。いちか、いちかぁ」

 

「残念だけど、負けたお前にはもう、本当に欲しいもの、織斑は手に入らないんだよ。これから先織斑が相川さんとの関係を公表しようが、皆の前でイチャつこうが、自分の部屋でセックスしようが、学園を卒業した後結婚しようが、二人に子供ができて相川さんが出産しようが、文句を言う権利なんて無いんだよ。それどころかお前は幼馴染として、恋人ができた織斑を祝福してあげなきゃいけない。良かったな、おめでとう――なんて言葉をかけてやらなきゃいけない。二人が結婚する時がきたら友人代表として式に出席してスピーチを述べなきゃならない。二人から出産報告のハガキが届いたら、出産祝いを送らなきゃいけないんだよ」

 

「ゃだ、やだよ。いちか、なんで、どうして、いちか」

 

 箒は俺の言葉を受け入れられないように頭を振って泣いている。ああ、箒が泣いている。絶望して泣いている。俺は下腹部に熱が立ち上るのを感じた。

 

(もういいだろう)

 

 これ以上は箒の精神が壊れる。これから先は体に言うことを聞かせるとしよう。俺は箒にキスをした。一瞬、精神を落ち着かせるように催眠をかけようかとも思ったが、やめにした。この時の感情は、絶望はこの時だけのものだ。せいぜい味わわせてやることにしよう。絶望というスパイスをな。

 

「んちゅっ……れるれろ……ちゅうちゅぱ……ちう」

 

「……ん…………ふ」

 

 再び無反応になってしまった箒。この状態の箒を、一夏を使わずに救ってやるのだ。体を使ってな。俺はキスをしたまま箒のおっぱいに手を伸ばした。

 

 むに、むにゅ、もみもみ、もみゅ……。

 

 優しく、しかし感じるように揉みほぐす。

 

(服が邪魔だな)

 

 やはり服の上からと直接では感覚に大きな隔たりがある。俺は泣いている箒から全ての衣服を脱がせることにした。

 

「いちか、いちかぁ」

 

 まだ一夏の名前を呼んでいる。みていろ、その内その唇から俺の名前を愛おしそうに呼ばせてやるから。乳頭に指先を当て、手のひらで乳房を刺激する。ぐにゅぐにゅと揉んでいく。しかし自分が楽しむことは二の次三の次である。俺はひたすら箒に奉仕する奉仕マシーンとなるのだ。みっちりと脂肪のつまった丸みのある乳房を握り、揉みほぐしていく。

 

「ふぅ…………はぁ…………あっ」

 

 ピクン、と彼女の体が反応した。その箒の口を吸ってやる。

 

「じゅる……ちぅちぅ……ぢゅるるぅ……ちゅぱ、んちゅ……ふちゅ」

 

 舌を口内に差し入れ、歯茎、舌、上あご、優しく溶かすように舐めていく。少しでも彼女が感じるように。

 

「んっ…………あぁ…………んくっ…………ぅむ」

 

 キスをしている間も、おっぱいに触れ、軽く握る。箒の弱いところは既にたっぷりいじめぬいたおかげで熟知している。箒が俺の手で感じ始めるのは早かった。

 

「ん、んんんっ」

 

 鼻にかかった声を漏らす、少しだけ力を入れる。

 

「んっ、んぅ、ふぅぅ」

 

 ぴくっ、と体を震わせる。

 

(ん?)

 

 箒の手が、俺の肩に置かれていた。力がこもる。箒が俺にすがりついていてくれる。単純に俺はそう思った。嬉しくなった。

 

「くっ、ふぅぅ、ふぅぅ」

 

 両胸に触れられ、息を少し乱す彼女。もう少し強く。じわじわと、指に力を込めていく。箒のおっぱいにめり込んでいく。

 

「ふううぅっ、ふっ、はっ、はっ、あ」

 

 俺は欲望のままに蹂躙したいのを必死に抑え、理性でもって乳房を揉んでいく。

 

「ん、あ、ふっ、ふぅ、うぅぅ」

 

 何かをこらえるような吐息。それが快感の喘ぎであることは知っていた。

 

(ひょっとして、今の箒は体の感覚が完全に無防備な状態になっているのか?)

 

 いくらなんでも感じやすすぎる。俺は箒が精神的に傷ついているから、体の刺激に対して無抵抗な状態にあるのでは、と推理した。

 

(そんなことあるのか? 精神が酷いショックを受けると外傷などの感覚がなくなるって聞いたことはあるけど……。これはまるでその逆じゃないか)

 

 俺は一旦手の力を緩め、すぐにぎゅっと握った。

 

「はうううっ」

 

 明らかな喘ぎ声。更に揉んでいく。

 

「うっ、うぅ、くぅ、くぅぅ~~っ」

 

 息を荒げて俺の手におっぱいを、体を委ねている箒。彼女の息が部屋に響く。

 

「あ、んんっ、や、ふ、ふっ」

 

 甘えるような声で、囁く。

 

「箒……」

 

 俺は彼女の名前を呼ぶと、おっぱいに顔を近づけた。その時、肩に置かれた手に気づいて、考える。そして俺はゆっくり、力が込められた箒の手を引き剥がすと、箒の両腕を俺の背中に回してやった。いつものように俺が箒を抱くのではなく、箒が俺を抱いている。

 

(もっと早く、こうしときゃよかった)

 

「辛かったら、いくらでもしがみついていいからな」

 

「ふぅ、はぁ、ふぅ……」

 

 聞こえているのかいないのか、わからない様子だがそれでも良かった。箒がしがみつく先になったのだ。俺は。

 

「吸うぞ」

 

 俺は一声かけると、箒のおっぱいに吸いついた。

 

「ちゅぱ……はむっ……ちゅちゅぅ……ぷちゅ……ぴちゃ……れろれろ」

 

 先ほどまで口にしていた奉仕をおっぱいの先っぽにしてやる。手でもきゅうっ、と力を込めて揉みあげる。

 

「ん、ふっ、ううぅ、う、ん」

 

 俺がこめる力を上げる度、息を荒げていく。白くて、綺麗な、箒のおっぱい。

 

「う、んっ、くっ……うぅ、ふぅっ……うう……んっ」

 

 俺の手の動きで、やわやわと形を変える、乳房。ボリュームだけでなく、柔らかさも申し分ない。おっといかんいかん。今の俺は奉仕マン。箒を気持ち良くさせる為の存在だ。

 

「ん……ふっ……うぅ……んっ」

 

 箒は寝たまま首を上に反らして仰け反り、眉を寄せて耐えるような表情をしている。だがその息は、次第に荒く、甘く、切迫していく。少し強めに揉みあげる。指を乳肌にめり込ませ、搾りあげるように。手のひらに、指に、いっぱいに広がる箒のおっぱいの感触。

 

「はぁっ……あふっ、うン……んふぅーっ……ん、んんっ……ふぅぅ」

 

 堪えきれなくなったのか、悲鳴じみた喘ぎ声を漏らし始めた。

 

「はぁ、はぁ、ちゅぱっ。ちゅるっ……ちゅうちゅうーっちゅっぱちゅっぱ。箒、箒ぃ」

 

「ンッ、うんんっ……あっ……ふうぅ……はふっ……ふぅぅんっ、うんっ……」

 

 箒は明らかに感じていた。俺は強く吸った跡ができた乳首を見て、そろそろいいか、と思った。俺は箒の綺麗なアソコを触るべく、体を下げようとした。

 

「あ……」

 

 箒が声を上げる。このままじゃ、俺の背中に回した手が引き剥がされる。俺は悩んだ末、箒の両手を自分の頭にもってこさせた。

 

「頭、抱えててくれよ、箒」

 

「ん……」

 

 箒がかすかに頷いた。俺の言葉に無意識のように返答しているのだろうか? なんでもいい、今の箒は掴まるものを探しているのだ。なら俺がそれになってやればいいだけの話だ。俺は箒の股間に顔を埋めた。

 

「すんすん」

 

 匂いを、嗅ぐ。いい香りだ。良質のマンコの香りがする。そしてそこは、既に蜜をこぼしていた。俺は膣口から溢れる蜜を舐めとると同時に陰裂を舐め上げてやった。

 

「はぁぁぁんっっ!」

 

 今までとはランクの違う声だった。

 

「じゅる……じゅぱ……じゅずず……ずずちゅ」

 

 優しく、決して激しくない動きで割れ目を舐め、吸う。

 

「くふっ、ううぅん! んっ! んんんん~っ!!」

 

 箒が俺の頭を抱えて身悶える。声を押し殺そうという配慮も無いのだろう。大声の範疇に引っかからない程度に声を出す。

 

「ちゅぱ……ぢゅる……ぢゅるる……じゅる」

 

 愛液を吸う。もはや舐めるだけでは処理しきれない。

 

「んふぅ……ん……んんーーっ!!」

 

「んじゅっ……じゅちゅっ……ちゅう……んぼっ……」

 

 陰核を、吸っていた。強く。引き出すように。

 

「あふううっ……あっ……あああ……ああっ」

 

「じゅるっ、じゅちゅうう……はぁ……じゅりゅっりゅっ……にゅぢゅうううっ」

 

「あっあああっ……あぅっ……くううぅっっ……は、あああああああん」

 

 ビクンビクンと箒が全身を波打たせた。イったようだ。やはりおっぱいで相当感じていたのだろう。俺は素早く下半身を露出させ、箒と股間をくっつけあった。箒の両腕は俺の背中に回してある。抱きしめ合った。二人で。

 

「箒。入れるぞ」

 

「……………………?」

 

 箒は状況がつかめていないのだろう。不思議そうな顔だ。

 

「俺のチンポを箒のマンコに入れるんだよ。セックスだ」

 

 そう言って、勃起したモノを下腹部と股間の狭間に当ててやる。その言葉が、かつてレイプされた時を思い返したのだろう。箒は急に意識を覚醒させた。

 

「は、あっ。だめだ。それは、だめだ」

 

 否、と意思を告げてくる箒。俺も箒が嫌がることは極力しないつもりだったが、こればっかりはさせてもらわないと話が進まない。

 

「箒……大丈夫だ。俺、もうあんな乱暴には絶対しないから。痛くもしない。気持ち良くさせてみせる。そして、お前を幸せにさせてみせる」

 

「はぁ……はぁ……いたく、ないのか……しあわせに……でも」

 

 迷っている箒に軽く挿入してやる。亀頭の先っぽだけがにゅぬぬっと入った。

 

「あ!!」

 

「大丈夫……きっと、きっと気持ち良くて幸せな気分になる。させてみせる。だから俺を信じてくれ。身を、預けてくれ」

 

 その言葉に、箒の両腕にグッと力がこもった。

 

「……お、まえを……、あず、ける……」

 

 熱に浮かされたような箒に、少しずつ入れていく。

 

 ず、ずず、にゅぷぷ。

 

 温かく、かつ愛液でしとどに濡れたそこは、柔らかく俺のモノを受け入れてくれた。

 

「あっ、おぁっ、あぁっ」

 

「箒……好きだ。大好きなんだ……んちゅ」

 

 優しくキスをして、自分の思いを伝える。抱き合ったまま、挿入して。

 

「箒が好きなんだ……箒でなきゃダメなんだ。箒に入れたいんだ。箒を、幸せにしてやりたい」

 

 ここで前にした催眠が効果を発揮する。俺のチンポが挿入されているときは幸福感を感じるというアレだ。箒はどんな状態にあろうと、俺のチンポを入れられれば幸福になる牝になったのだ。

 

「わ、わた、しを……?」

 

「ああ、篠ノ之 箒をだ。いっぱい、いっぱい愛してやるからな」

 

 俺はモノを最奥までゆっっっくりと挿入した。

 

「あ、はぁぁぁぁぁっ」

 

 箒が長く息を吐く。その声には先ほどまで無かった生気がこもっていた。

 

「箒……ちゅ……箒……んっ……ちゅぱ……箒」

 

 何度も名前を呼びながら、肉棒を子宮の手前まで入れながら、何度もキスをする。

 

「箒、好きだ……好きだぞ……」

 

「…………はぁ…………はぁ…………はぁ…………どう、して」

 

「ん?」

 

「どうして……そこまで、わたしがすきなんだ」

 

 やっと聞いてくれた。ほんの少し、ほんの少しだけだけど、箒が俺に興味を持ってくれた。俺に。

 

「箒が……織斑を好きだからさ」

 

「……いちかを…………?」

 

「箒が、織斑に恋しているのは、最初に見た時すぐわかったよ。入学式の日、すぐにだ」

 

「………………だったら……どうして?」

 

 どうして、か。普通はそう思うだろうな。自分じゃない他の人間を好きな女の子なんて、普通は好きにならないと、そう思うよな。だけど、

 

「普通はそう思うよな。他に好きな奴がいる人を好きになんかなったりしないって。でも俺は違った。俺は、織斑に恋をしている女の子を好きになったんだ。理由は……可愛いから、かな」

 

「かわ……いい? わたしが、か?」

 

「そうだよ。箒は自分が思っている以上に凄く可愛い女の子なんだ。俺はそんな可愛い箒がすぐに大好きになったんだ。だから、織斑が好きでも構わないと思った。催眠術を使っても構わないと思った。こんな可愛い娘を手に入れられるなら。だから俺は箒が好きだ。箒が好きだから抱きたい。好きだから幸せにしてあげたいんだ」

 

 いやぁ、何て自分勝手な告白なんだ。言ってて気持ち悪くなるなぁ。はっはっは。

 

「しあわせ…………でも、わたしは」

 

「わかっている。箒は…………箒は失恋したんだ。織斑に、失恋したんだ。直接振られてはいないけど、でも失恋した。それは辛くて悲しくて悔しくて……嫌な気持ちだろうと思う。だけど、俺は幸せにするから。箒が想っている織斑と違って、俺は箒を幸せな気持ちにしてあげたいんだ」

 

「……………………そう、か。わたしは…………しつれんしたんだな……………………もう、いちかといっしょになれることはないんだな」

 

「……そう、だな。それはその通りだ。でも箒には俺がいるから。箒が好きな男じゃないけど、最低な男だけど、お前のことが大好きな俺がいるから。だから、悲しまないでくれ」

 

 箒の目が、俺を、とらえた。

 

「おまえが……?」

 

「そう、俺がいるから。俺は箒を幸せにするから。きっと、幸せにするから」

 

 少女漫画などで良く見られる、振られてしまった娘が余りものの男とくっつくパターンだ。好きな男じゃないけど、自分を好きでいてくれる男。愛されるより愛したいなんて良く言うけど、人は、愛されたいんだ。本当の意味で愛されたことがない人間には、人を愛することもできないと俺は思う。

 

「箒……」

 

 俺は律動を開始した。俺と箒、両者が同時に息を吐く。

 

「箒、少しの間だけ、我慢してくれな。きっと、今回は痛くないと思うから」

 

「あっ、あぁっ」

 

 突き上げる。お互いの体を抱きしめたまま。

 

「んんんっ、んっ、あ」

 

「どうだ。痛くないか?」

 

「あ、あっ、あうん、はあ、あ……い、いたくは、ない。んっ」

 

 よし。もしもまだ痛かったら、催眠を使って一時間だけ痛覚を鈍くしてやろうかとも思ったが、なんとか痛みの問題はクリアしたらしい。

 

「いたくはない、あっ、けど……つ、つらい」

 

 え?

 

「辛い? どんな感じなんだ?」

 

「こ、これ……ふかい……ふかいんだ。ふかすぎて……」

 

 ああ、そうか。良かった。

 

「箒、それは多分俺のモノでお前の中がいっぱいになっているからだと思う」

 

「い、いっぱいに……はぁん、ひあっ。う、うごくな」

 

 箒の要望。しかし、

 

「動かなきゃ気持ち良くなれない」

 

 残酷に切って捨てる。

 

「はああっ……そ、そんな……あっ、ああ、ひあっ……あうん、ああ……」

 

 胸のクッションが気持ちいい。小突くごとに、おっぱいが俺の胸板で押しつぶされる。

 

「あ……あう、おっ、んっ……あああ、んっ、あっ、う、うごくなぁっ」

 

「はっ……はっ……箒が本当に痛かったりしたらやめるよ。でも、その声。気持ちいいんだろ?」

 

「はああ……は……あ……ああ、ひっ! ひふんっ……そんな……ずっと、こんなのされたら……きつ、いい……」

 

 しっかりと奥まで入っているせいか、箒は辛そうだ。こんな落とし穴があったとは。試しに浅い所で出入りを繰り返してみたりする。

 

「んんんんんっ!…………ひ、ひゃ、ひゃふ……そ、そんな……」

 

 チンポが入っていさえすれば、幸福感は生じる。問題はないと思うが……。

 

「ん、ひゃあ、んんん……あっ、あうん、あぁぁ……だめだっ……お、おねがいだ……ちょっと」

 

 お願いされてしまった。

 

「……わかった。ちょっと休もう……んじゅ」

 

「んんん!」

 

 休もうと言ってキスをする。え? 休んでない? チンポは休んでるじゃん。

 

「ちゅぷ……んんっ……ちゅうちゅぅ……れるれる……れる……んちゅっ」

 

「んん……ちゅ……は……ふぅ……あ、あ……!」

 

 箒が何かに気づいたような顔をする。

 

「ちゅぱっ……ん? 箒、どうかしたか?」

 

「い、いや……なんでもない……」

 

 隠し事かい。もちろん催眠で聞き出すなんて真似はしないけどさ。

 

「俺に言えないことか? 何か問題があるのか?」

 

「ち、ちがう! ……なんでもないんだ。ほんとうだ」

 

 俺に言えない内容……気持ち良すぎるとか、キスが嫌じゃなくなったとかか?(自信過剰)

 

「何でも無いならキス、続けてもいいよな。するぞ……ちゅぽ」

 

「いや、あの……んん」

 

 箒はやんわりとキスを受け入れる。性器で繋がって、抱き合って、キスをしている。俺達の姿はまるで恋人同士のようだった。

 

「そろそろ……動くぞ、大丈夫。深い所にはあんまり入れないし、辛いって言ってくれたらすぐやめるから」

 

「え……きゃあっ! あ、あぁぁぁぁ」

 

 再び抽送を開始する。浅く、小刻みに。

 

 ちゅぷ、ちゅぷ、ちゃぷ、ちゃぷ……。

 

 箒のアソコからいやらしい音が響く。俺がしている出し入れの音。

 

「んっ……んん……は、はぁ……んんんんんっ!」

 

「箒、声激しいな。そんなにいいのか?」

 

「ち、ちがう! これは……はんっ、あ、あああ……あん……んっ」

 

 腰を出し入れし、時折ひねったりしては快楽を与えようとする。

 

「あ……あああ……だめぇ」

 

 箒は顎を持ち上げて喘いだ。

 

「ふぁあああんっ……あんっ……んん……あっん……だめっ」

 

 身をよじって抜こうとする。両手が俺の肩に当てられ、体をベッドの奥へ突き放そうとする。俺はそうはさせじと、箒の体をぎゅっと抱きしめ腰を使う。

 

「は、はあああ――ッッッ、ん……んん……やだ……もう……」

 

 箒が身を震わせた。俺は腰を揺する。箒のみっちり詰まった尻肉に俺のモノを挿入している。具合は最高で気を抜けば出てしまいそうだった。

 

「ううっ……うぁっ……んんっく……んっ、やっ、やぁあ……あつい……」

 

「俺も、箒の中が熱くて気持ちいいぞ」

 

「は、恥ずかしいことを言うな!」

 

 段々、物言いが処女喪失前の箒に戻ってきた気がする。自分で壊したものを直した感覚。何だか嬉しかった。

 

「あ、あん……あんあんっ……んあっ、くぅぅ……やぁ、細かく動くなぁっ……痺れる……おあっ、ああ……あああああっ……」

 

 悲鳴なんだか哀訴なんだかわからんな。ひっきりなしに嬌声が紡がれていく。

 

「ひきっ……あう……ひゃ、あひ……ふぁ、ひぃッ、あっ……ひあっ、あっ、あうっ!」

 

 小刻みな動き。そして時折混ぜる深い打ち込み。緩急をつければ、自由自在に声をあげさせることができる。そのままの状態で陰核をぐいっと押し潰した。

 

「んぎッ、あ……ああ……っん~~~~~~~ッッッ!?」

 

 収縮した。同時に。

 

「は、あああぁぁぁぁぁ……ああぁぁぁ……ぁぁぁぁ……いやあぁぁぁぁっ」

 

「イクッ……出るっ!!」

 

 ドクンッ、ドクンッ!! ビュルルルッッ!!

 

「あ…………は……」

 

「箒、ほうきぃっ!!」

 

 抱きしめながら、最奥で放っていた。箒の子宮に俺の精液が全て吸い込まれていく。全て。箒の中で出している。最高の快感。気持ちいいぃっ……!

 

「はぁ…………はぁ…………はぁ…………」

 

 息をつく箒。

 

「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ」

 

 荒い息を吐く俺。体は箒に預けている。

 

「で……出た。凄く出た。箒の中いっぱいに」

 

「………………!? は、で、出た……だと!? ま、まさか……」

 

 ようやく気づいたか。そう、これは性行為。男が女に種をつける作業なのだ。

 

「ああ、俺の精液が箒の膣内に出たんだよ。俗に言う中出しだな。膣の一番奥、子宮の手前で出したぞ」

 

 さぁーっと顔を青ざめさせる箒。だが考える間を与えてはならない。

 

「箒……俺、子供ができたらちゃんと責任をとるから。子供と一緒に愛してあげるから」

 

 セシリアの時と同じような文句。

 

「俺、箒と結婚したい。箒が好きだから、箒との子供も欲しいんだ」

 

「そ、そんな……け、け、結婚などと……」

 

 ああ、箒は可愛いなぁ。俺は再び劣情が湧きあがるのを感じた。

 

 むく……むくむくっ。

 

「え……あ、お……な、なんだ、これは」

 

「箒の可愛い顔を見ていたら勃起してきた。このまま続けてしよう」

 

「……ふぁ……ぇあ?」

 

 放心した顔が愛おしい。ゆっくりと、腰の律動を再開させた。

 

「あっ……んくっ……駄目、だっ……うああっ、はっ、はん……駄目、駄目……こんな、すぐは、駄目だぁっ」

 

「じゃあ、ゆっくり動かしてあげるな」

 

「ううう……おぉっ……」

 

 背中を引っかかれた。気にならない。むしろ愛おしい。

 

「あぁ……あんっ、はっはっ、はっ……んっ……あぁぁぁ……」

 

 ゆっくり動き続けると、蕩けるような顔を見せた。

 

「ひうぅ……駄目っ……あぁん、あん……うぅ、んっ……こんなっ、こんなぁ……」

 

 そうして、し続けた。

 

 

     §

 

 

 恒例のシャワータイムでござる。

 

「あっ……こんな……」

 

「綺麗に洗ってやるからな」

 

 そしてこれも恒例の洗いっこ……ではなく洗い奉仕である。俺は箒を洗えるけど、箒はまだ俺のこと洗ってくれないだろうからね。箒は合計三回もイったので足腰が立っていません。ほとんど無抵抗で俺に風呂場まで運ばれました。

 

「中もちゃんと洗わないと……うわっホントに凄く出ているな」

 

「あ、当たり前だ! き、貴様……うぐぐ……さ、さんかいも……」

 

「私の中に出しやがったなって?」

 

「ううう」

 

「箒の体が気持ち良すぎるのがいけない。俺も三回もイクとは思ってもみなかった。でもそれって箒も三回イったってことなんだけどね」

 

「~~~~!!」

 

 ポカポカと俺を殴る箒。ワハハ、箒は可愛いなぁ。そのまま箒の体を洗いながら話す。

 

「箒……今日、俺が言ったこと、全部本当だから。俺は本気で箒のことが好き。できれば結婚したいと思っているよ」

 

「……………………」

 

 あ、顔を赤くした。俺の言葉に照れているのか。って、

 

「あ、今気づいたけど俺ってプロポーズしてたのか」

 

 ハハハ。と笑う。

 

「………………その」

 

「ん?」

 

「本当に…………本気、なのか?」

 

 その問いに、真顔で返す。

 

「本気だよ。本気で箒が好きだ。結婚したいと思ったからしたいようにした」

 

「……………………………………わ、わたしは………………私はきっとお前が思っているような女じゃないぞ。可愛くなんて……ない。可愛くなくて、自分勝手で……」

 

「箒」

 

 抱きしめる。

 

「あ……」

 

「そういうことは、これから知っていけばいいんだよ。これから、俺に箒の色んな所を教えてくれ。色んな部分を見せてくれ。俺は全部の箒を知って、箒の全部を愛してあげたいから」

 

「根鳥…………」

 

 やっと、箒が俺のことを呼んでくれた。

 

 




 自分で絶望させておいて自分で救う。見事なマッチポンプである。

 中盤の会話部分は、自分でもよくこれだけ歯の浮くような台詞がかけたと思います。……やってることは最低だけどな! ベッドヤクザ乙!

 それにしても……箒が処女喪失したのは第9話、実質二回目の性行為が第20話とは……時間かかり過ぎである。他のヒロイン達ちょっと自重してくれ。と思いつつ、次話のラウラの話にとりかかるのである。


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☆第21話 ラウラ・ボーデヴィッヒ3

 実家に帰省していたので感想の返信が遅れてしまい申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。


 根鳥です。最近同室になった一夏が、俺のつれない態度にも関わらず接近してきて激しくうざいです。お前はTVアニメ版の渚カ○ルかっつーの!

 

 それはさておき、原作で起きたラウラの一夏ベッド侵入事件がありませんでした。俺のレイプは地味に効いているようだな。まあ二回も男にレイプされて、その経験があるのに男のベッドに裸で潜り込んだら確実に被虐趣味のある痴女だよ。

 

 と、いう訳でラウラ調教のターンである。

 

 

     §

 

 

 外道精神を有しているのに純愛プレイばっかやってない? と言われそうな俺だが、ラウラに関しては手加減する気持ちがあんまりない。転入当初の好き勝手やっていたことに対する罰って訳じゃないが、あれだけ好き勝手に振る舞ったんだから、お前も好き勝手されていいよね? という気持ちである。それはさておき、時間を使って保健体育の授業を行いました。

 

「~~~だから~~~で」

 

 …………説明中…………

 

「~~~すると~~~なのよ」

 

 …………まだまだ説明中…………

 

「~~~ということは~~~という訳だ」

 

 …………説明終了…………

 

 というプロセスを踏まえて、生殖行動、性行為、子宮、精液、中出し、妊娠、出産、について理解してもらいました。一応この後にでも正式な教師や軍の部下を捕まえて、俺の説明が正しいかどうか確認しなさいとは言ってあります。これで前二回行ったレイプと中出しについて理解した彼女は、

 

「……そ、そんな……」

 

 絶望に打ちひしがれた。まあそりゃあねぇ。他の女子達も妊娠の危険性があるということで、中出しは嫌だろうけど、ラウラはそれ以上に嫌がるだろう。何故なら彼女はドイツの軍人で代表候補生だから。中立のIS学園だろうが、日本に行ったら男に孕まされて妊娠しました。なんて言ったらどうなるか。まず代表候補生は辞めることになるだろう。軍は……というと、どう考えても母体も赤ん坊も研究対象にされるだろうね。貴重な男性操縦者の種、遺伝子だもんな。人体実験コースは考えたくないなぁ。無いと信じたい。

 

「さて、それじゃ理解も深まったことで……」

 

「い、嫌だ。性行為なんてしたくない」

 

 だろうな。その反応が普通だよ。そこでこいつの出番ですよ。

 

「な、何だそれは」

 

「ピンクローター」

 

「……?」

 

「簡単に説明すると、ラウラの性感を高めるというか、鍛える道具だ」

 

 俺の簡単な説明にハテナマークを浮かべるラウラ。さあ、調教の時間ですよ。

 

 

     §

 

 

「……で、終わった訳だけど、どうだったラウラ。気持ち良かったか?」

 

 長かった。一時間ずっと刺激していた。しかしその甲斐あって、感じてくれたようだ。

 

「……はぁ……はぁ……それは……」

 

 ラウラの恥らう顔が見られた。ずっと、ぶぶぶぶ、という振動音と共に、ラウラの股間を刺激し続けたのだ。ラウラはすっかり出来上がっていた。横たわっていたベッドには愛液によるシミが広がっている。

 

「匂いもものすごいな」

 

「……くっ」

 

 自分自身、大量に濡れたことを自覚しているのだろう。恥ずかしがっているようだ。ズボンは脱がせたが、下着は着せたままなので、ショーツがぐっしょりと濡れていた。

 

「でもイク為に必要な激しい動きとかがないからな。どうだラウラ、今すぐアソコに強烈な快感が欲しいんじゃないか? イキたいんじゃないか? イケないのが辛いんじゃないか?」

 

「ど、どうしてっ」

 

 わかるんだってか? 伊達に四人の女子と経験を重ねてないよ。女性だって感じるし濡れるし気持ち良くなりたいんだ。ラウラは怒りや切なさ、疑問、そして羞恥の入り混じった複雑な表情で俺を見る。

 

「いい表情だ。少なくともこの学園に転入してきて自己紹介をした時よりずっといい」

 

「…………」

 

「スイッチONと」

 

 再度ピンクローターが動き出し、ラウラの性器を刺激する。

 

「はっ、あっ、あっ」

 

「どうしたラウラ、よだれが垂れているぞ」

 

 口の周りと顎先がよだれでべっとりと濡れている。

 

「見るな……見ないでくれ」

 

 ラウラは感じているのが恥ずかしいことだと、女性に生来備わっている羞恥心で気づいたらしい。

 

「んっ……んくっ」

 

 ラウラは快感に抵抗するように身をよじるが、その姿が何とも艶めかしく、俺を興奮させる。

 

「あぁっ、ああっ」

 

 相変わらず首から上は動くようにしているので、動かせる顔を振って耐えている。

 

「遠慮無くイっていいんだぞ。イケるならな」

 

 俺はそう言ってローターを止める。

 

「…………ああぁぁぁぁ」

 

 イキそうでイカせてくれない俺に切なげな表情を向けるラウラ。だいぶ仕上がってきたな。だが性知識に乏しいラウラだ。イクという状態のこと、イったら気持ちいいこと、男の性器が快感を与えてくれることがわからない。簡単な説明はしたが主に妊娠についてだからな、プレイについては無知のまま、だからどうしたらいいかもわからない。これが知識のある女性ならこの場にいる男の俺に、はしたなくおねだりしていることだろう。

 

「ラウラ、今お前が感じているのは、日本語で言う切なさってやつだよ。もっと強く刺激して欲しいんだろう? 今の姿を織斑に見せてやりたいな」

 

「そんなぁっ、一夏に、一夏にだけはっ」

 

 あいつの前ではお綺麗なままでいたいってか。お上品だねぇ。俺はショーツを掴み、濡れて重くなった下着を引き下ろす。

 

「はぁっ」

 

 下着と一緒にローターがベッドに落ちて、シーツの上でまた震えだした。

 

「やめろっ、見るなぁッ」

 

 ラウラは俺の目から淡い茂みを隠そうと腰を動かそうとしたが、催眠で動けなかった。だが目線はベッドのローターを追っていた。

 

「ふふふ、ラウラ、そんなにイキたいか?」

 

「わからない、わからないんだっ」

 

「そうか、なら試しに俺のこれを入れてみようか? どんな感じがするか試してみたくはないか?」

 

「…………!!」

 

 ラウラは服越しに勃起した一物を見て目を見張らせている。

 

「そ、そんな、ものっ」

 

 必死に強がるラウラ。ああ、何も知らない無垢な少女に汚い性を教える快感。たまらない。

 

「いっぱい液体をこぼして喉が乾いただろう?」

 

 俺はそう言うと、傍らのペットボトルからスポーツ飲料を口に含み、ラウラにキスした。

 

「んぐっ……!」

 

 俺の舌で唇をいこじあけ、液体を口の中に流し込む。

 

「ふむぅぅぅ」

 

 ラウラは抵抗できずにその液体を飲み込んだ。俺はそのままラウラの股間に手をもっていくと、アソコを少しずつ、少しずつ刺激し始めた……。

 

 …………………………。

 

「あぁっ。はぁぁっ」

 

 少しばかり手でいじってやると、手を離したとたんに顔を振る。触れられてもいないのにラウラは切なげに頭を動かした。……少し解放してやるか。

 

「上半身だけ動かして良いぞ」

 

 催眠をかける。

 

「これで上半身が動くようになった。何なら自分の手でアソコを慰めてもいいんだぞ」

 

 俺はそう言うが、性知識のないラウラに手淫は厳しかろう、と思った。ラウラは上半身が自由になったにもかかわらず逃げ出そうなどとは考えもつかないようだった。

 

「いい目だ。すっかり牝犬の目になったみたいだな」

 

 俺はラウラにキスをする。

 

「んんんんっ……!」

 

 一瞬ピリッとした快感が走ったかのように、体を痙攣させたあと。ラウラの唇は自ら官能を求めて動き始めた。

 

「ふぅっ……むうぅっ……あぅん……」

 

「ふふっ」

 

 俺はうごめくラウラの唇を割って舌を入れた。

 

「はぁぷっ……くちゃっ……ぴちゃっ、ぷちゅ……」

 

 ピチャピチャと音を立てて、俺とラウラの舌が絡み合う。

 

「随分積極的だな。俺の舌はうまいか?」

 

「はぷぅ……わからない……だけど……」

 

 この後に及んでまだわからないラウラに、俺は唾液を流し込んだ。

 

「ふぅぅ……んぐっ……くっ……」

 

 ラウラは喉を絡ませながら、ゴクゴクと俺の唾を飲んだ。

 

「ぷはぁっ……もっと……もっと……!」

 

 まだ知識はないが求める心はあるようだ。俺はラウラの言葉に満足しつつ、制服に包まれたラウラの胸を掴んだ。

 

「はああぁっ」

 

「どうだラウラ? 胸の感触は?」

 

 俺は制服越しに、さらに強くラウラの胸を揉む。ラウラは揉みしだかれて恍惚としていた。その顔で興奮した俺はラウラの股間に再度手を伸ばす。

 

「ひゃぁぁぁん」

 

 突き抜ける快感に、ラウラは体を仰け反らせた。

 

「変……変だ……きっとあの道具に何かが……」

 

「あの道具は電源を入れると振動するだけの割りかし簡単な作りの道具だ。それほどの効力は無い」

 

 俺はラウラの体を抱きしめた。

 

「大丈夫だラウラ。少しだけ説明したろ? 女性の性器は刺激すると男を迎え入れる為に柔らかくなって濡れるだ。だから、お前は何も変じゃない」

 

「変じゃない……? 本当に?」

 

「ああ」

 

 俺はラウラへの調教が上手くいっていることを確認し、次のステップへと駒を進めた。ベッドに横たわるラウラの前で、俺はすっかり硬くなった肉棒を取り出して見せる。

 

「レッスンワンだラウラ。これに奉仕しろ」

 

「ほうし……」

 

 ラウラは夢見がちに呟いた。

 

 

     §

 

 

 軽くレクチャーすると、ラウラは目の前の男根を見てつばを飲み込んだ。俺はベッドの上に仁王立ちになってラウラの舌を待つ。

 

「さあ、教えた通りにやってみろ」

 

「ああ……」

 

 ラウラはためらいながらも、俺の肉棒を手に取る。俺が腰を突き出すと、ラウラはおそるおそる舌を伸ばして亀頭の先に口づけた。

 

「うっ……うっ……」

 

「それで奉仕してるつもりか? やり方はさっき教えただろう」

 

「…………」

 

 ラウラは観念して目を伏せ、ためらいがちに亀頭を口に含んだ。

 

「ふうぅ……んっ……」

 

 肉棒を半分ほど飲み込んだだけで、ラウラの小さなお口はいっぱいになる。

 

「ふううぅぅ……むぐっ……ほおきい……」

 

「咥えるだけじゃ駄目だ。舌を使ったり、頭を動かしたりしろ」

 

「ふくぅ……ほう……か……?」

 

 ラウラは口をすぼめ、ゆっくりと頭を前後に動かし始めた。

 

「んっ……んふっ……」

 

 ラウラの口を、俺の肉棒が出たり入ったりしている。

 

「……もっと、飴をしゃぶるようにやってみろ」

 

「…………んんっ……ちゅぷっ……」

 

 言われた通り、ラウラは舌を絡ませ始めた。

 

「はぅっ……ちゅっ……くちゃっ……」

 

 ピチャピチャと音をさせながら、ラウラは懸命に舌と顎を動かす。いつの間にかラウラは俺の肉棒をしゃぶるのに没入していた。ぎこちなさはある。しかし、つたないなりに一生懸命な舌の動きが俺を喜ばせる。

 

「んん……むっ……ああ……はぶっ、ふっ……んっ……」

 

 ラウラは熱心に肉棒をしゃぶった。

 

「ちゅぱ……ちゅぷぅっ……んふぅっ……ぴちゃ……くちゅっ……」

 

「そんなに一生懸命むしゃぶりついて……俺のモノは美味いか?」

 

 様式美として聞いてやる。

 

「わからない……しかし、不思議な味だ……」

 

「ふふ、織斑にキスした唇で俺のモノを咥えているとはな。織斑が知ったらどう思うかな?」

 

「い、一夏のことは……言わないでくれ……」

 

「わかった、もう言わないよ」

 

 そう言って俺はラウラの頭を優しく撫でてやる。質問を続ける。

 

「しゃぶりながら、自分も感じているんじゃないのか?」

 

「ああっ……そんな……」

 

「見てみろ、おまえのよだれで制服の襟がベトベトだぞ。締まりのない口だな」

 

「それは……ッ!」

 

「まあいい、もっと愛情を込めてしゃぶれ」

 

「愛情など……」

 

 俺には抱けないという訳か。それでもいいや。

 

「ちろ……ぺろ……うぅ……ちゃぶっ」

 

 口いっぱいに肉棒を頬張るラウラ。

 

「んっ……ふっ……くちゅっ……ちゃぷ……ぴちゃっ……」

 

 ラウラには性知識がない。ということは男のモノや精液が汚いだとかといった価値観もないのだろう。嫌悪感などないかのようにしゃぶっている。

 

「くちゅう……ちゃぷっ……んふっ……」

 

 しゃぶりながら感じているのか? 随分息が荒いが……。

 

「いいぞ、ラウラ。ただもう少し激しくしてみろ」

 

 そう言うと、ラウラは素直により激しくフェラチオしはじめる。

 

「ふぅ~っ……ぺろっ……ぺちゃっ……」

 

 口の中で舌を伸ばし、亀頭を集中的に舐めてくる。

 

「ぺちゃっ……ぴちゃっ……」

 

 テクニックはつたないが、懸命な舌使いが俺に快感を呼び起こす。

 

「……ちゅぱっ」

 

 ラウラは深く肉棒を飲み込み、口をすぼめてしごくように頭を動かした。

 

「ちゅる、ぺちゃっ、くちゅっ、ちゅぴっ……」

 

 口でしごきながらも、肉棒に舌を絡めてくる。

 

「はうう……んん……はぶぅ……くちゅ……んっ……」

 

 段々と熱がこもってくるラウラ。そのおかげで俺もどんどん気持ち良くなってくる。

 

「はううぅぅ……ちゃぷっ……」

 

 ラウラは肉棒を使って自分の口を愛撫するように、ますます激しくフェラチオをした。

 

「れろ……んっ……ぺちょっ……ちゅっ、ちゅ……ぴちゃっ……」

 

 小さな口を出入りする俺の肉棒は、唾液にまみれていやらしい光を放つ。ラウラ自身の顔も、自分の唾液でベトベトに汚れていく。

 

「はぁぁ……」

 

 ラウラの口からよだれが落ちて、制服の胸に染みを作る。

 

「んん……はぶっ……ぺちょっ、ぷちゅ……」

 

 俺が教えた通り、ラウラは音を立てて肉棒をしゃぶる。

 

「ちゅ……ぢゅぢゅぅぅ……ちゅっ……」

 

 その激しさに、俺の肉棒も限界まで怒張する。

 

「ううぅ……ぢゅうぅ……はぅっ……ぢゅるるっ……ぐちゃ……ぢゅうっ」

 

「そんなに激しくしゃぶって、自分も感じているのか?」

 

「うぅっ……ふぅっく……」

 

 ラウラは答える代わりに少しだけ首を横に振った。

 

「ちゃぷっ……ちゅっ、ぐちゅっ……」

 

 ますますフェラチオに没頭するラウラ。俺も膨れ上がる快感に我慢しきれなくなってきた。

 

「ちゃぷっ……ぴちゃ……くちゅ」

 

「ラウラ、このまま口に出してやるぞ」

 

「んんふっ……」

 

 ラウラは答える代わりに鼻を鳴らした。

 

「んちゅっ……ちゅうぱ……ちゅぷ……ぴちゃ……」

 

 俺のモノをしゃぶりながら快楽を感じていたラウラも、最後に向けてより激しく頭を動かした。

 

「うっ……ラウラ、そろそろだ……」

 

「ぴちゃ……くちゅっ、ちゅぽっ……ぷはぁ……だ、出すのか? 精液というものを私に……」

 

「そうだ、お前の口の中に液体が放出されるんだ」

 

「わたしの……くちに……」

 

「こぼすんじゃないぞ。こぼしたらまたローターで責め抜いてやる」

 

「はふぅっ……わはっは……」

 

「イクぞ!」

 

 俺はラウラの口の中に射精した。

 

 ドクッビュクッ! ビュククッ!!

 

「んんんんんっ!」

 

 ラウラは口の中に出現した液体に悶絶している。

 

「んっ……んくっ……」

 

「まだ飲むなよ。ゆっくりと口の中で味わうんだ」

 

「ふうぅぅ……くちゅっ……ちゃぷっ……ぴちゃ……」

 

 ビュッ、ビュビュッ!

 

「ふぅーっ、全部出た。……もう飲んでいいぞ、ラウラ」

 

「んん……はふっ……ちゅううぅぅ……」

 

 ラウラは精液を飲み干した後、教えた通りに射精管の奥にある残りまで吸いとって口を離した。

 

「ラウラ……」

 

 すっかり調教されたラウラの変貌っぷりに俺は満足した。

 

「ラウラ、するぞ」

 

 俺はラウラのスカートを再びめくりあげた。ラウラの小さいそれが剥き出しになる。

 

「ああ……」

 

 俺はまだ硬いままの肉棒をラウラの太ももにこすりつけた。

 

「どうだラウラ、これで可愛がって欲しくはないか?」

 

「…………」

 

 黙りこくるラウラの性器を、俺は肉棒の先端でこする。

 

「あぁっ……んんんんっ……」

 

 湿った音を立て、亀頭がラウラのピンク色した肉襞をめくりながら上下した。

 

「ふふっ、お前は長いこと責められていたが、一度もイってない。さぞ辛いだろう?」

 

「そんなぁっ……くっ……」

 

「ローターの刺激だけじゃ全然満足していないだろう」

 

 ラウラが口ごもる。沈黙は肯定だよラウラ。

 

「あっあっ、んんっ」

 

 秘裂をなぞられたラウラが声を上げる。

 

「気持ちいいか? ラウラ。これを穴の中に入れられたらもっと気持ちいいぞ」

 

「そんな、のっ」

 

「ラウラが、入れて欲しいと言えば、すぐにでも入れてやるぞ」

 

「…………」

 

 沈黙。やはり自ら快楽を求めるほどには落ちていないか……?

 

「貴様が……」

 

「ん?」

 

「貴様がこの間言ったことは本当か?」

 

「んー。俺が何を言ったって?」

 

 前回は、確か。

 

「貴様はこう言ったのだ。『日本人の男は、自分と初めての性行為をする女が好きなんだ。レイプされた私は一夏に好きになってもらえない』と」

 

 あー、なるほど、それね。

 

「確かに言ったな、それで?」

 

「本当に……そうなのか?」

 

「んー、それは立場を逆にして考えてみればいいじゃないかな。例えば織斑が篠ノ之やデュノア、オルコットに凰といった親しい女子ととっかえひっかえ、何度も性行為を行っていたら、お前は嫌じゃないか? そして、織斑がそういうことに興味がなくて、誰とも性行為を行っていなかったらどう思う? 自分とするのが初めての性行為だったら嬉しくないか?」

 

「……………………」

 

 ラウラは顔を青くした。想像して嫌な気分になったらしい。

 

「まあそういうことさ。だから大抵の日本人の男は、初めての女が好きなんだ。レイプされた女なんてあまり相手にはしたくないだろうな」

 

「…………そ、そんな……」

 

 ラウラはがくりとうなだれた。

 

「でも本当に織斑がそういう人間かどうかはわからんぞ。一つだけ確かめる方法があるがな」

 

「確かめる、方法?」

 

「なーに、簡単だよ。夜中に織斑のベッドに忍び込むんだ。そして織斑が朝起きた時に、裸のお前がベッドで一緒に寝ている、という状況を作るんだ。それで織斑が興奮してお前に襲いかかってきたら、お前は魅力的な女だってことだ。逆に襲いかかってこなかったら、性行為をしてこなかったら、お前のことなんてなんとも思ってないってことさ」

 

「………………………………やはり、その方法が効果的なのか……」

 

 どうやら既に考えは仕込まれていたようだ。これでいい。原作通りなら、それをやったところで一夏はラウラを襲ったりしない。一応絶対催眠でラウラを襲うなとは命令しておこう。それでラウラは自分が一夏に愛されていない、何とも思われていないと気づくはずだ。

 

「さて、それじゃ話も終わったことだしセックスしますかね」

 

 俺はラウラに覆い被さった。

 

「あっ……や、やめろ、これ以上は……」

 

「今日も元気に中出しセックスだ」

 

「いやだぁっ、妊娠なんて、赤ん坊なんていやだっ」

 

 にゅぬぬう。

 

 ラウラの熱く濡れた胎内に俺の分身が侵入した。

 

「あああぁぁっ!」

 

 処女を失って間もない狭い膣に挿入され、ラウラは痛みとも快感ともとれる叫びをあげた。

 

「うぅぅぅっ」

 

 狭い膣内をゆっくりと進んでいくと、やがて亀頭が子宮の入り口にコツンと当たる。

 

「あっ……」

 

 俺のモノが当たった感触がしたのだろう。ラウラが声をあげる。ラウラにも箒と同じく、感度上昇の催眠と、肉棒が中に入っている時に幸福感を感じるように命令してある。その感覚は本人である俺にはわからないが、他にはない特別な感覚なのだろう。ラウラは瞳を潤ませた。肉棒が膣内に入っているというだけで、ラウラの体は快楽を求めてうごめきだす。

 

「ラウラの中、うねって俺のペニスに絡みついてくるぞ……」

 

「ひっ」

 

 自分でもそれに気づいたのか、ラウラは自分の体が信じられないというような顔をした。

 

「ぎゅうぎゅうと俺を締めつけて……そんなにこれが待ち遠しかったのか?」

 

「違う……私の、体は……そんなことを……」

 

 ラウラは感じている自分に戸惑っている。

 

「ラウラ、さっき教えただろう。これは愛情を確かめ合う儀式のようなものなんだ。その結果が子供、赤ん坊を妊娠するということさ。妊娠は結果でしかない。ラウラの体が俺を求めているということは、ラウラは俺を欲している。愛しているってことなのさ」

 

 とんでもない詐欺のような論理を展開させる。

 

「私が、お前を欲しがっている……ち、違う。私が求めているのは……」

 

「織斑か。確かにあいつのことも求めているだろうな。キスもしたし。だけどキスなら俺ともしていた。今日もした。そして織斑がしていない性行為だってしている。ラウラの体は知っているんだよ。俺がラウラを愛しているって。その愛情に応えようとラウラの体は反応しているのさ」

 

「あああ……。……お前は、私を愛しているのか? そんなことが……」

 

「俺はラウラのことが好きだし、愛している。だからラウラをレイプしたのさ。自分のモノにしたくて」

 

 うわーい酷い言葉だなぁ。うわべだけの愛情。だが今まで愛情なんてほとんど触れてこなかったラウラには、ある程度効果があるだろう。俺は腰を前後させた。

 

「あっ……あぅんっ……くぅぅっ……」

 

 中で動かれて、ラウラのアソコはますます愛液を分泌する。

 

「すごいな、ラウラ……愛液が多すぎて俺の体までびしょ濡れだ」

 

「ああっ……言うな……言わないでくれ……」

 

「恥ずかしいのか、ラウラ? じゃああんまり言わないでいてやるよ」

 

 だがラウラの体は恥じらいながらも、より強い快感にわなないている。

 

「はっ、あっ、やぁっ……くぅっ……」

 

 じゅぽ、じゅぽ……。

 

 突き上げてやると、卑猥な音をさせて愛液が飛び散った。

 

「愛液を分泌するようになってきたということは、ラウラの体が男に順応し始めたってことだ」

 

「男に……順応……わ、私が……?」

 

「愛液ってのは、男を迎え入れる為に分泌されるからな。ラウラの性器は、男が、俺が欲しくてよだれをいっぱい垂らしているのさ」

 

 自身の体に起きていることを解説されるが、信じられない様子のラウラ。

 

「そんな……違う……私はぁ……。やめて、やめてくれ……」

 

「やめない。俺はもっとラウラを愛したいんだ。それに、ラウラのここはそうは言っていないようだぞ」

 

 俺はますます激しくラウラを貫く。

 

「はあああぅぅっ……!」

 

 ラウラはだらしなくよだれを垂らし、俺の手の中で体をくねらせた。

 

「さあラウラ、膣内にたっぷり精液を注いでやるぞ……」

 

「……!! いやだっ、中出しはっ、妊娠はやめてくれぇっ」

 

 俺は返事のかわりに優しくキスをしてやる。

 

「俺はラウラを愛している。だからお前に精液を注ぎたいんだ。男としてな」

 

「そ、そんなぁっ……」

 

「愛しているから、俺はラウラとの子供が欲しい」

 

「私は……まだ、妊娠なんてしたくないっ」

 

「ラウラ……可愛い子を産んでくれよ……」

 

 俺はラウラに考える余裕を与えず、フィニッシュに向けて更に腰の動きを速める。

 

「あっ……あっ」

 

 ラウラの膣内も細かく振動し、絶頂が近いことを知らせる。このまま一緒に……。

 

「いやっ……こんなのいやだぁっ……」

 

「ラウラ、出すぞっ!!」

 

 俺はラウラの一番奥まで肉棒を押し込み、子宮にぶつけるように射精した。

 

「ああっ……出てる……ああぁぁぁぁんっ!」

 

 俺の白濁を感じながら、ラウラも絶頂に達した。

 

「うっぅぅっ、中が熱い……あつい……だめだ……ああぁぁ……」

 

 快感と罪悪感の板ばさみに涙を流すラウラは、とても美味しい獲物だった。

 




 基本的にISの女の子達って愛されていない、愛された経験が少ない子達ばかりだと思うんですよね。そこに少しずつ愛情を注いでやるのです。


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☆第22話 篠ノ之 箒9

 箒と二度目のセックス(正確には三回目だったけど)を行ってから、一週間が過ぎた。箒にも色々と考える時間が必要だからそうした。本当は毎日でも会いたかったが。……それは今後だな。今日会ってみて箒の態度を見て考えよう。

 

 そうして一週間後、箒は俺の部屋に来た。

 

 

     §

 

 

「…………来た、ぞ」

 

「いらっしゃい、箒」

 

 俺はコンコンとノックした後現れた箒を温かく迎えた。我慢できなくてすぐに抱きしめる。

 

「あ…………」

 

「会いたかった、箒」

 

「う、うう」

 

 箒は戸惑っているようだ。それでも今までに比べれば大人しい態度だ。

 

「ま、また……する、のか」

 

 確認の言葉、だがそれさえもどこか受け入れているようにも思える。

 

「……そう、だな。できれば、したい、な」

 

「う、うううぅぅぅ~~」

 

 うなる箒。だが俺には切り札がある。

 

「箒、わかっていると思うけど、あの記憶を忘れさせる前の約束、覚えているよな?」

 

「…………」

 

 沈黙。どちらかといえばネガティブな雰囲気だ。やっぱり無理か……?

 

「もう一度、正面から言うよ。俺と、セックスする仲になって欲しい。今日も、できれば俺とセックスして欲しい」

 

 ハッキリと、言った。

 

「…………や、やくそく……か」

 

「ああ、そう言う約束で俺は箒の記憶を一旦忘れさせたんだ。約束は守ってもらいたいな」

 

「…………ゎ、かった。…………どの道、貴様には逆らえんのだからな」

 

 催眠のことか。しかし承諾してくれたぞ! できれば本気かどうか確認したかったがやめておいた。何度も同じことを言わせるな! とか言われそうだったから。

 

「キスするぞ……ん」

 

「んぅ!」

 

 驚きの反応。さすがに接触されると固くなるらしい。俺は箒の体をほぐすように撫でてやった。肩、腕、わき腹、背中、後頭部、キスをしながら優しく撫でる。

 

「箒……好きだ……好きだぞ……」

 

「あ、う…………」

 

 戸惑っている雰囲気。自分を好きと言ってくれる俺にどう返したらいいかわからないのだろう。

 

「箒……箒は何もしなくていいから、俺に身を預けてくれ。この間みたいに」

 

「何も……しなくて……いい」

 

「ああ」

 

 俺はゆっくりと、箒の体をベッドに横たえた……。

 

 ………………………………………………。

 

「あっ♡ ぁあん。だっだめだ。だめだ根鳥、やめてくれぇっ……」

 

「やめない、もっと箒を気持ち良くしてやるんだ」

 

「ああん♡ だめ、だめだ、ほんとにだめぇ……」

 

 あれから、俺はずっと箒の体を愛撫し続けた。今日のコンセプトは快感を認めること。今までにも箒はイったことはあるが、積極的に「気持ちいい」と認めたことはない。それを認めさせてやる。

 

「箒……そんなに辛いか? やめて欲しいか?」

 

「あ、ああ、やめて、やめてくれぇ」

 

 息も絶え絶えという様子の箒。そこに少しだけ毒を流し込む。

 

「なら、気持ちいいって言ってごらん。そう言えたら、やめてあげるから」

 

「っはぁ、はぁっ……そ、んな……ぃやだ……言いたくない……」

 

「言えないなら続けるだけだよ」

 

 俺は再び箒の体を責めた。具体的には淫豆をぐりぐりといじってやるのだ。

 

「あああっ……やあああっ……んんんんっ……やめ、やめてぇっ!」

 

「気持ちいいって言えたらやめるよ。言ってごらん、箒」

 

「やだっ、やだぁ……言えない……言えないぃぃ……」

 

「ならずっとこのままだ」

 

 今日は時間もたっぷりあるしな。ずっと責め続けてやる。

 

「ぐすっ、う、うう……やめてって、やめてって言ってるのにぃ……」

 

 ありゃ、泣いちゃった。少しきつすぎたか。俺は手をとめると箒の涙を舌ですくいとった。

 

「ごめん、箒。きつかすぎたか。もうしないから」

 

「すんっ、うう……ホントに? ホントにしないのか?」

 

「ああ、本当だよ。ごめんな箒……んちゅ」

 

 謝りながらキスをする。

 

「ちゅぅ……んはっ……やぁっ……キス、やあ……」

 

 キスも拒否される。箒の心は相変わらず固い。俺は表情を崩して残念そうな顔をした。

 

「嫌……なのか。やっぱり、俺のこと嫌いだし、キスをするのも嫌なんだな」

 

「…………はぁ…………あ…………」

 

「俺は、こんなに箒が好きなのに……ちゅっ……すき、だぞ……」

 

 泣き落としだ。泣いてないけど。

 

「あ……う……んちゅぅ……ちゅ……んふっ……」

 

「箒」

 

 俺は箒の手をとり、股間に当てる。

 

「あ!」

 

「さっきからずっと我慢していたんだ。……俺、箒を抱きたい。箒の中に入りたい。……いいか?」

 

「……はぁ……はぁ……あ……そんな……」

 

「箒のこと、好きだから、抱きたいんだ。……いいだろ?」

 

 言って、抱きしめる。体をぎゅっと。思いを伝えるように。

 

「そ……それは……でも……」

 

「さっき、わかったって言ってくれたよな? 俺のこと、拒まないでくれよ」

 

「うう……そ、そんなに……そんなに、私としたいのか……?」

 

「したい。箒としたい。箒を抱きたいんだ。もう我慢できない!」

 

 俺は抱きしめたまま、箒の首筋に舌を這わせた。

 

「ぴちゃ……ぴちゃっ」

 

「あっ……や……」

 

「嫌か? 俺のこと、嫌いか? ……少しも、受け入れてくれないのか?」

 

「それは……だって……あの……」

 

 俺はズボンとパンツを一緒に下ろすと、箒の体を抱き上げる。そして箒の両脚の下に自分のそれを入れた。股間がくっつく。

 

「ああっ! や、だめ、だめだ……やめて……」

 

「約束。忘れてないよな?」

 

「や、約束は……その……でも……」

 

「箒……好きだ……」

 

 愛を囁きながら、手でモノの位置を調節し、箒の陰裂にあてがう。秘穴に先っぽが入る。

 

 くちゃ……。

 

 既に潤っているどころか、びしょびしょに濡れたそこは、美味しそうにモノを咥え込んだ。

 

「あああ、だめ、だめだ根鳥……やめて……やめてくれ……」

 

「箒……嫌がらないでくれ……俺、箒の中に入りたい……好きなんだ」

 

 執拗に好意を伝え続ける。竿が半分まで入った。

 

「うあ……あ……はぁ……やぁ……やめ、んんん!」

 

 俺は箒の後頭部を抱くように手を添え、自分に引き寄せてキスをした。

 

「ちゅぷ……ぴちゃ……れろれろれろ……んー」

 

 舌を入れて舐め回す。

 

「ちゅぱ……ちゅぱぱっ……んっく……根鳥……キ、キスは……」

 

「箒……俺、箒のこともっと気持ち良くさせたい……幸せな気持ちに……」

 

「あ……根鳥……でも……私は……」

 

 煮え切らない箒に、最後まで挿入する。ずずずっと入った。

 

「あ、んく……はぁ……いやだ……これ……また、いっぱい……」

 

 俺達の体勢は、二人とも両脚を伸ばし座るような格好だが、箒が俺の上に乗っている。いわゆる対面座位という体位だ。俺は箒の腰とお尻の中間辺りに両手を添え、ぐいっと自分に近づけた。

 

「ああああうっ!!」

 

 内部でモノが動いて、膣壁をこすられた箒が喘ぐ。

 

「箒……いっぱい、いっぱい気持ち良くさせてやるからな……」

 

 言いながら腰に力を入れ、下から突き上げる。

 

「あんっ。やっ、ふ、深い……奥が……お腹が……あああ」

 

「箒……箒っ」

 

 名前を呼びながら、抱きしめ、キスをし、突き上げる。箒を全てで愛してやりたかった。

 

「あうっ、ああん。やだっ……これ……これいやだ……こんな……格好で……」

 

「なあ箒、この前みたいに俺に抱きついてくれ。もっともっと深く繋がりたいんだ」

 

「いやぁ……そんなの……できない……」

 

「約束したろ。俺に抱かれるって、だから……な?」

 

 言うと同時に陰核を親指の腹で潰すようにぐりぐりしてやる。

 

「あああぁん♡ ……はぁん♡ だめ、それ、しないって」

 

「箒が俺に抱きついてくれたらやめるよ。ほら、両腕と両足を俺の背中に回すんだ。ぎゅって抱きしめてくれ。そうしないとやめないぞ」

 

「ああぁん……うそつきぃ……はぁぁ……そんなの……あうううんっ」

 

 何度も言うと、やっと箒が動いてくれた。俺にきゅっと抱きつく。約束通り指を離す。腰の動きもとめる。

 

「あっ……」

 

 箒はどこか名残惜しそうな声をあげた。だけどやっと箒が俺を抱きしめてくれた。抱き合った俺達にはもう何も怖いことなんてないと思った。

 

「ありがとう。それじゃ、約束通りセックスしような」

 

「ああっ……そんな……」

 

「箒、これは約束の結果だよ。箒は約束だから仕方なく俺に抱かれるんだ。そうだろ」

 

 言葉巧みに箒を誘導する。

 

「やくそく……そうだ……やくそくだから……しかたなく、だかれるんだ……。ほんとうは、おまえなんて……」

 

「それでもいいよ。俺は大好きな箒を抱けて満足だ。ちゅうっ」

 

 抱きしめ合いキスをする。甘い恋人同士のようなセックス。俺は腰の動きを再開した。

 

「んんっ! はあっく……やあ……どうして……わたし……んちゅぅ」

 

 箒は既に意識がもうろうとしているようだった。もうキスを嫌がらない。さっきから何度もイカせていたからな。

 

「好きだぞ、箒」

 

「はあ……そんな……そんなの……うそだ……わたしなんて……」

 

「嘘じゃないぞ。本当に俺は箒が好きだ。好きだから抱きたいんだ」

 

 腰の突き上げを激しくする。もっともっと箒をいじめたかった。

 

「きゃうっ♡ だめ、それ、また、わたし……」

 

「イクのか? 俺とセックスしてイクんだな? 箒、気持ちいいんだろ」

 

「はぁ、ぁん……ちがう……こんなの…………わからない、わからないんだ」

 

 今だ。箒に快感を認めさせてやる。

 

「箒、それが気持ちいいってことなんだよ。気持ちいいって言ってみな? もっと良くなるから」

 

「あん……あん……そんな……そんな、のぉ」

 

「ほら、一言、いいって言ってごらん」

 

「ああ……はぁ……いい……いい……これ、きもちいい……根鳥が、きもちいい……」

 

 やったぞ。箒が認めた。

 

「根鳥なのに……きもちいい……わたし……どうして……あんッ」

 

「箒、大丈夫だ。俺も凄く気持ちいいから。箒が、気持ちいいから。一緒だ」

 

「いっしょ……いっしょに……」

 

「ああ、いっしょに気持ち良くなろうな」

 

 俺は快楽を感じている箒と一緒にイクべく、スパートに入った。

 

「あっあっ、いいっ、これ、きもちいい……根鳥、根鳥ぃ……」

 

 箒が俺を抱きしめる。俺も箒を抱きしめ返す。完全な俺達がそこにいた。

 

「ううっ、箒、イクぞ。一緒に、イクぞっ」

 

「はあぁん……いっしょ、に……イク……はぁ……はぁ……あんっ」

 

 じゅぷじゅぷと音を立てる俺達の性器。それが果てを求めて欲しがっている。存分に与えてやろう。最高の快楽を。

 

「ほうきぃっ。イクぅっ!」

 

「ああああああーーー!!!」

 

 叫び声をあげて、俺と箒は一緒に果てた。

 

 ドクッドクッドクッッ!!

 

 箒の中で俺のモノが蠕動する。激しくこすりたてられたモノが濁液を吐き出す。絶頂で背中を反らせた箒が、腕と脚でもって俺を強く抱きしめた。

 

「あああ……はぁ……はぁ……なか……あつい……あついぃ」

 

「箒……」

 

 俺達はそのまま力を失い、ベッドに倒れ込んだ。

 

 

     §

 

 

「ん……ちゅっ……」

 

 俺はまた箒にキスをしていた。

 

「ちゅ……ちゅう……んふっ……」

 

「箒……俺とのセックスで感じてくれたんだよな? 嬉しいよ」

 

「あ……そんな……あれは……違う……違うんだ……」

 

「違わないよ、箒は俺とセックスして気持ちいいって言ってくれたんだ」

 

「違う……私……私は……約束だから……仕方ないんだ……お前が……脅すから……」

 

 セックスの最中は感じていた箒も、理性が戻ればこんなもんだ。

 

「仕方ない……仕方ないんだ……お前に脅されて……仕方、なく……」

 

「俺に抱きついてもくれたよな。箒は俺を抱きしめてくれたんだ」

 

「違うぅ……勘違い、するな……私は……約束だから、仕方なく抱かれたんだ……それだけ、なんだ……」

 

「それでもいいよ。箒、愛している」

 

「……!! そ、そんな……違う……違うんだ……私は」

 

 両手で顔を覆う箒。顔を見られたくないのだろうか? 俺はその両手をやさしくはがすと、最後にもう一度キスをした。

 

「箒……愛している」

 

「あ……ん……根鳥……」

 

 また一つ、箒に近づけた気がした。

 




 思いつきで書いているこのSSですが、箒の回は事前に何も考えていなくてもスラスラ書けます。何故かは自分でもわかりません。

 しかしそれはそれとして、まさしく寝取られもののエロゲーに出てくる間男そのものだなぁ、と思いました。


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☆第23話 凰 鈴音4

 書いていてあまりに主人公が勝手なことを言うので、笑いながら書きました。……まあ書いてるのお前じゃん、と言われたらどうしようもないですが。


 さて、鈴とのエッチだ。彼女は毎日のように二人部屋に来る。決められた時間に従って。そして一夏はその間他の場所にいるのだ。……誰かからの情報で一夏が同時に複数の場所にいるってバレるのも時間の問題だな。だから鈴との関係は早めに進めたいのだが。

 

「一夏……んー」

 

「鈴、んむ」

 

 こうしてキスしかしてくれない毎日です。セックスは中々させてくれません。仕方ないので、毎日一夏のことを思うと同時に少しだけアソコが感じるように催眠をかけさせてもらいました。もちろん目の方でね。鈴に知られないように。

 

「なあ、鈴。いいだろ?」

 

「うう、一夏のエッチ!」

 

 そう言いながらも体を離さない。これなら押せばいけるな。

 

 

     §

 

 

「鈴……今日はちょっと違う体勢でしたい」

 

「え? ち、違う体勢って……」

 

 バックスタイルと正常位ばかりなので、ちょっと食傷気味なのだ。いや、贅沢なのはわかっているがね。

 

「こ、こんなの……」

 

 そこで俺が選んだのがこれ。対面座位というやつだ。お互い対面しながら、座ってする体位。ちなみに女性が上。本当は騎乗位がよかったがさすがにしてくれねーだろ、と思ったのでこれにしておいた。

 

「こんなの、嫌だよ一夏」

 

 対面や座ってすることではなく、自分が俺の体に乗って、自分からチンポを入れるような体位が嫌なのだろう。しかし俺は引かなかった。

 

「どうしてもこれでしたいんだ。なあ、いいだろ?」

 

「……だからって、……ぅぅぅ~~!!」

 

 なんとか説得に成功。よしやるか。

 

「ちょ、ちょっと!」

 

 何か言っているが気にしない。鈴には強気で攻めた方がいい。今までは恋人関係、催眠を解けた後に自分の意思だと思わせることに執着しすぎていた。だがこいつ相手に大人しくしていては、いつまで経っても話が進まない。

 

 ぬちゅあ。

 

 ほどよく濡れた膣内が俺を受け入れてくれた。念入りに前戯した甲斐があるというものだ。

 

「あっ、ン、入ってるぅ。一夏ぁ、やっぱりこれ……」

 

 言葉を聞かずにズンズン突いてやる。

 

「ほら、鈴も動いてくれよ。腰を上下に振って、膣で俺のモノをしごいてくれ」

 

「やっやだ。やだよぉ」

 

 今回の体位にしたのは彼女自身に動いて欲しかったからだ。……だかやはり彼女は動いてくれなかった。俺はしばらく動いた後、腰の動きを止めた。

 

「えっ。いち、か?」

 

「鈴は……俺にしてくれないのか? いつもそうだな。自分からは動かないで、してもらうことばかり考えて……正直言って鈴のそういうとこあんまり好きになれない。鈴はさ、エッチなことばかりする俺が本当に鈴を好きかどうか疑っているようなこと言うよな。でも俺からすれば、相手の、俺の為に何かしてくれない鈴の方が、本当に俺を好きなのか疑わしいよ」

 

 ものっすごく勝手な男の論理。だが、

 

「そっ、そんな!?」

 

 鈴にとっては彼氏からの重要なメッセージだ。

 

「本当に俺のことが好きなら、俺の為にもっとしてくれてもいいのに。いつもそう思っていた。でももういいや、鈴が俺とするの嫌だっていうなら。俺はもう鈴とはしない」

 

 そう言って、鈴の胎内からモノを引きぬき、ベッドを降りる。これは賭けだ。鈴が本当に俺の為、一夏の為にしてくれる気持ちになるかどうか。もししてくれなければ鈴とは別れることになるだろう。

 

「い、一夏! 待って!」

 

 きた。

 

「……一夏がそんな風に思ってたなんて知らなかった。でも! ねえ、あたしはホントに一夏が好きなのよっ」

 

 自分でやっておいてなんだが、こういう修羅場とかってすっごい精神に悪いよね。きまずいとかって問題じゃないよ。気持ちが重くなる。

 

「本当か? 本当に、俺のこと好きか?」

 

裸で喧嘩をする、という初めての経験。

 

「…………ぅん、好き、だよ。ホントに、一夏が好きだよっ!」

 

「そっか、なら……」

 

「…………うん、わか、った。しよ? 一夏」

 

 よし、賭けにはなんとか勝てた。負けたとしてもそこまで惜しい相手じゃなかったが。

 

「鈴……ごめんな、きついこと言って」

 

「ううん。あ、あたしだって、本当はもっと一夏の為に色々、してあげたいって、そう、思ってるから」

 

 本当かよ。それはかなり疑わしいぞ。

 

「じゃ、じゃあ、さっきの続き、な?」

 

「う、うん」

 

 俺達はベッドに戻る。だが先程のように鈴の腰を掴んでいる体勢じゃない。鈴の体を、上体をぎゅっと抱きしめる体勢にした。

 

「一夏?」

 

「こうして鈴を抱きしめながらしたかったんだ。なあ鈴、動いてくれよ」

 

「う、ん」

 

 ぐちゃ……ぬちゃ……ぬちょ……ぷちゃ。

 

 接合部からのいやらしい音が響く。鈴が上下に腰を振ってくれたのだ。ぱす、ぱす、と鈴の尻肉と俺の太ももが当たる音もする。

 

「ああ……鈴、気持ちいいよ……」

 

「ホント? ホントに気持ちいい?」

 

「おう。鈴のアソコ、狭くって締め付けられて、それが動いて刺激してくれて……たまんないよ」

 

「ば、馬鹿! 恥ずかしいこと言わないでよ!」

 

「悪い悪い、でも本当に気持ちいいんだ。今までで一番かも……」

 

 その言葉に鈴がうれしそうな顔をする。

 

「ん……一夏……私が気持ち良くしてあげるね」

 

「ああ、頼むよ鈴」

 

 鈴が俺にしてくれる。あの鈴が、である。やっとここまでこぎつけたなぁ。後は奉仕だけか。鈴が俺の肉棒めがけて腰を下ろしていく。

 

「ん……くっ」

 

「ふぁ……んん……んんっ……」

 

 ペニスが全て鈴の中に呑み込まれていく。

 

「ほ、ほら……全部入ってるわよ……」

 

「うん……鈴のあったかさ、感じる」

 

「動くわよ……ん……んんっ」

 

 チュプ……チュプ……チュプ……。

 

「ん……あ……くぅ……ん……はぁ……あ……うん……はぁ、ど、どう? 気持ちいい?」

 

「ああ……凄く……気持ちいいよ」

 

 鈴が腰を下ろす度に亀頭の先に膣内奥の部分が当たるのを感じる。

 

「ん……一夏の……奥に……当たって、はぁ……あ、あたしも、気持ちいいよ」

 

 鈴が腰を振るスピードを速めていく。

 

「はぁ……はぁ……ん……はぁ……あん」

 

「くぁ……り、鈴……!」

 

 その刺激の変化に俺の肉棒がさらにビクンっと動く。

 

「一夏の……動いてる……もう、出るの?」

 

 かなり早いがこれは俺が調整しているからだ。鈴とするときはしている時間が短くなるようにそう調整しているのだ。鈴の中がだめ押しとばかりに不規則に収縮する。

 

「く……ん……駄目だ……鈴、もう出る……」

 

「ん……いいよ。このまま中で……」

 

 最後は俺も腰を動かして快感を得る。

 

「はぅっ……んんっ……くっ……はぁぁん!」

 

「うっ、出る!!」

 

 ピュル、ピュル、ピュルル!

 

 鈴の中で果てる。

 

「ん……出てる」

 

「うん……鈴が気持ち良くしてくれたおかげでな」

 

「ふふ……一夏に喜んでもらえると嬉しい」

 

 

     §

 

 

 また別の日。俺は鈴に咥えてもらっていた。ようやく、承諾してくれたのだ。

 

「…………」

 

 ごくり、とその偉容に喉を鳴らす鈴。

 

「こうやって、間近で見るとビクビク動いて、本当に生き物みたい……」

 

「鈴、舐めて、欲しいな」

 

 声はできるだけ優しく。やっとしてくれるのだ。最上級に優しくせねば。

 

「ほんと、エッチ……」

 

 肉棒も速く舐めてくれとせがむようにひくついた。

 

「じゃあ頼む」

 

「ん……舐める……ぺろ」

 

「うっ」

 

 肉棒で感じる舌の感触。温かくて、ヌルヌルでたまらない。

 

「ん……熱い……ちゅ……ん……ん……ちゅっ、ぺちゅ、くちゅ……ぺろ……」

 

「うわぁ」

 

「ぺろ……ん、ちゅ、一夏、声出てる」

 

「気持ちいいから、鈴が、気持ちいいんだ」

 

「……続けるわね。んっ……ちゅ……れろ」

 

 口には含まず、磨くように舌を這わせてくる。

 

「んっ……ちゅ、……ちゅ……ん……一夏の……あたしが、してあげる……ぺろ」

 

 すごいな、言葉でも責めてくるとは。

 

「わぁっ、反応した。ビクンって。ちゅっ……ぺろ……れろ」

 

「お、俺の反応で楽しまないでくれ」

 

「ぺろ、れろ、んっ……ちゅっ、んっ。た、楽しんでなんか……れろれろ……ぺろ」

 

 裏筋に沿って舌を動かされた。

 

「んくっ」

 

「ぺろ……ぺろ……あ、なんだろう。苦い感じがする……、ぺろ。あ、もう濡れてきたんだ。あむ、んむ、ぺちゃ……んふ」

 

 鈴が一旦舐めるのをやめると、濡れた先走りが鈴の舌との間で糸をひいていた。

 

「鈴……そろそろ、して欲しいな」

 

「……ん、わかった。……じゃあ、お、お、お口の中に、入れるわよ……あむっ。んん……じゅ……じゅ……ず……あむ……。ちゅる、ん……ちゅっ、ずっ……ずずっ、んっ……」

 

「お、おふぅ」

 

 変な声が出た。鈴、意外に上手い?

 

「ちゅ……んむ……ずずっ、ずずっ」

 

 先走りを吸うように舐めている。早くも射精したくなってきた。

 

「じゅる……ずずっ、ぷは、はぁ……はぁ……はぁ……どう、一夏気持ちいい?」

 

「あぁ、すっげーいい」

 

「何も言わないからどうかしたのかな、と思ったわよ」

 

「いや、出すのをこらえてて喋る余裕なんてなかった」

 

「そっか、……続けるわね……んむ、あむっ、ずっ……」

 

 今の会話がいい休憩になった。まだ頑張れる。

 

「んぐ……ずずずっ……、ちゅ……んむ」

 

 しかし鈴の表情といいシチュエーションといい実にHだ。

 

「ん……んむ、あむ……じゅっ……んっ……んんっ、ぷは、な、なんか、まだ大きくなってるみたい」

 

「それだけ気持ちいいんだ。出る時はちゃんと言うからな」

 

「んっ……はむっ、じゅる……ずずっ、チュ……」

 

 ちらりと、上目遣いに見られる。ゾクゾクする。

 

「ちゅっ……ちゅぱ……んんっ。んン……うぅん……あむ、くちゅ……んっ、んんっ……んっ……ぷはぁっ。え、えっと、何だったかな」

 

「ど、どうした?」

 

「……舐める時どうすれば気持ちいいかって……何て書いてあったのかと思って」

 

「今のままでも充分気持ちいいぞ」

 

「まぁ、どうせなら一番気持ち良くなって欲しいし……あ、そうだ。……よし、あむ」

 

 すると、頬の柔らかい肉が当たった。

 

「ンむっ……ずっ……ずずずずっ」

 

 こ、これは! バキュームだ。強烈な刺激が……。

 

「じゅる……ずずっ、チュ……んんっ……」

 

口の中が膣のように搾り取ってくる。

 

「んン……うぅん……あむ、くちゅ……んっ……んんっ……んっ。んっ……あん……ちゅぷ……ちゅ……はぷ」

 

「鈴っ、俺、もうそろそろ……」

 

亀頭を舌で優しく舐め回される。

 

「あ、んく……んちゅ……ん、また大きくなってきたわね……ちゅぱ、んんっ。ん……っ……チュッ……はむ、んぐ……ずずずっ……、ちゅ……んむ。あく……じゅる……んん、ん……ちゅ……」

 

 亀頭を集中攻撃された。気持ちいい。

 

「鈴、もう出るっ、出るぞっ!」

 

 ドクッ……トクッ……トク、ン。

 

 尿道から熱い精液が打ち出された。俺は腰を引こうとしたが……。

 

「んんっ!! んっ……んぐっ、んぐっ……」

 

!? の、飲んでいる!? まさか初めての口淫で飲んでくれるとは!? 今までの抵抗はなんだったんだよ。

 

 びゅくんっ!

 

 最後の射精が終わる。鈴はすっと俺の肉棒から口を離した。

 

「どうした?」

 

「んー……んんー」

 

「い、いきなり全部呑み込むのは無理だろう。これに吐き出せ」

 

 俺はティッシュを取って差し出してやる。

 

「ん……うぇっ」

 

 うわ、ティッシュにれろ~と吐き出す女。それでも口内にへばりついた分があるので、それは舌で舐めとって飲むしかない。

 

「んぐっ……んっ、ごくっ……んっ。んぐっ……ぷはっ、はぁっ……はぁっ……。す、すごいわね。でろっとしてて、飲めたもんじゃないわ。……苦いし、微妙にしょっぱいし。喉に引っかかってる感じもするし……まぁ、それでも一夏のだと思えば」

 

「そ、そうか」

 

「ただ、やっぱり不公平よね」

 

 そりゃそうだ。でも安心してくれ、この後ちゃんと気持ち良くさせてやるから。

 

「ぺろっ」

 

「あうっ……え、お前?」

 

「ん~ずっ、ズッ、ずずずっ」

 

 尿道に残っていた精液の残り汁が吸われていく。

 

「そ、そんなのまで……」

 

「少し、勉強したから」

 

 どんな勉強だ。どんな。

 

 その後、鈴を気持ち良くさせた。だがイクまでには至らなかった。本日も敗北。

 

 




 自分操作能力による射精タイミングの操作は凄い便利。主人公にも物語を書いている作者の自分にとってもね。


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☆第24話 ラウラ・ボーデヴィッヒ4

 さて、今日はラウラとする日だが、あれから彼女には二つの変化があった。一つは一夏への想い。ラウラは俺に言われたように一夏のベッドへの潜り込みを敢行していた。だが一夏はラウラに手を出すことはなかった。まあ当たり前である。元々そういう人物である上に、俺の絶対催眠がかかっているのだ。手を出せる訳がない。

 次の変化は俺に対しての変化。俺はあれからも変わらずラウラと体を重ね、愛していると囁き続けた。自分が愛している男と、自分を愛している男。この二人の間でラウラは板ばさみになった……ような気がした。

 

「また……するのか」

 

 おっと厭世感が出ていますね。これは引いた方がいいかも。

 

「……いまいち乗り気じゃないみたいだな。今日はやめとくか」

 

「は?」

 

 今までにない申し出に、ラウラは目を点にした。

 

「今日はセックスしなくてもいいって言ったんだよ」

 

「……なら、帰ってもいいのか?」

 

 ちょっと待て。

 

「今日は別のことをしよう。おいでラウラ」

 

 

     §

 

 

 今日の俺は格別に優しい。それを示す為にあえて引いてみました。現在はベッドに座り、その上にチョコンとラウラを載せて本を読んでいます。ちなみにお互いの共通知識であるISの本です。趣味を丸出しにした読書とかすると、合わない時に気まずいからね。

 

「こ、これには何が意味あるのか?」

 

「俺がラウラを抱っこできて気持ちいい。ラウラと一緒で楽しい」

 

「う……」

 

 黙るラウラ。今までこういったことをした経験がないから戸惑っているな。まるで恋人のように過ごす時間を。……いやまあ俺も言うほど経験している訳じゃないけどね。でも最近は恋人になったシャルや、調教が進み関係が安定してきた箒とセシリアなどとも、たまにこうやってセックスも奉仕もしない時間を過ごすことがある。

 

「ラウラは……楽しくないか。好きでもない男と一緒にいたんじゃ。やっぱり自分が好きな織斑と一緒にいたいんだろ?」

 

「い、いや。私は……」

 

「?」

 

「わ、わからないのだ……こんなことをしたことがないから……」

 

 ……どうやら俺のかけた催眠はある程度効果を発揮しているらしいな。ラウラが少しは俺を好きになってくれているらしい。でなきゃレイプした男相手にこんな態度はとらんだろ。 

 

「なら一緒に楽しんでくれ。俺と一緒にいる時間を。一週間に一度、数時間程度なんだからそこまで負担でもないだろう?」

 

「……貴様は、貴様は一体どこまで本気なのだ。私のことを好きだといったり……」

 

「全部本気だよ。俺はラウラが好きで、愛している。だから一緒にいたいし、セックスもしたいんだ」

 

 いやぁ、自分で言っててなんだけど、凄い軽いネ! 宇宙空間まで浮き上がりそうなほど薄っぺらぺらでかっるいよ。でも、

 

「私を、好き……」

 

 愛情を受けた経験のないラウラには効く、と。皆もこんな悪い男に引っかかっちゃいけないゾ! お兄さんとの約束だ!

 

「だ、だが、貴様は私以外にもこういう関係の女がいるのだろう? 篠ノ之に凰、オルコットとデュノア。……それで私が好きと言われても……」

 

「一度に一人の人しか好きになっちゃいけないなんて誰が決めたんだ? 俺は今名前が挙がった女子達も好きだけど、ラウラのことも好きなんだ。そこに順列はない。……例えば、ラウラは千冬さんが好きだろ? そして織斑……一夏の方な、も好きだろ。もし二人のうちどっちか好きな方を選べとか言われても、選べないだろ? 小さな子供に『お父さんとお母さんどっちが好き』って聞くようなもんだ。好きの順列に意味なんてない。それが俺の考えだ」

 

 ものすごい論理を展開させてみる。

 

「…………」

 

 ラウラは考え込んでいる。織斑姉弟のどちらかを選ぶシチュエーションを想像しているのかも知れない。

 

「あ、そういや。織斑といえばこんな噂があるんだった」

 

「?」

 

 そして俺は、織斑 一夏が一年一組の女子と付き合っている、という噂があることを伝えてやった。

 

 

     §

 

 

 バン!!

 

 大きな音を立ててドアが開いた。

 

「おかえりラウラ。それでどうだった? 織斑本人の弁は」

 

「……………………」

 

 ラウラは顔を真っ青にしている。どうやらホントに、一夏本人に確認をとってきたらしい。

 

「ラウラ、おいで」

 

 先ほどと同じようにラウラを呼ぶ。ふらふらと頼り気のない足取りでこちらに来るラウラ。

 

「噂、本当だったんだな。……辛いだろうラウラ。失恋、したんだもんな」

 

「う、あぁぁぁぁぁぁっ」

 

 ラウラが泣き出した。あのラウラが。俺にあれだけ酷いレイプをされても泣き出さなかったラウラが。それだけショックだったんだろう。実らない初恋、辛すぎる失恋。

 

「大丈夫、大丈夫だよラウラ。俺はそばにいるから」

 

 箒の時とパターンが同じだなぁと思いながら、でも箒の時と違って約束がないからそんな簡単に落ちないかなぁ、とか酷いことを考えながら、俺はラウラをずっと抱きしめていた。

 

 ……………………………………。

 

「め、迷惑をかけたな」

 

 あれから、一時間半経ってようやく落ち着きました。時刻はもう夜遅いです。

 

「大丈夫だよラウラ。俺はラウラのことを想っているから、こんなこと迷惑でもなんでもない。むしろラウラを支えられて嬉しいくらいだよ。あ、嬉しいってのは不謹慎か。ラウラは悲しんでいるのに」

 

「…………」

 

「それじゃ、ラウラまたな。また一週間後に」

 

 ここでラウラが俺を求めでもしたら完璧に落ちているんだけど、さすがにそう簡単にはいかないか。

 

 

     §

 

 

 一週間後、この一週間ラウラは目に見えて調子が悪かった。一夏も原因がわかっているので落ちつかなさそうだった。そして再び俺との時間がやってきたのである。

 

「ラウラ、今日はセックスしよう。先週できなかった分いっぱい」

 

「う……ぅぅ」

 

 俺はラウラを抱きしめると、軽くちゅっ、ちゅとキスしてやった。衣服をはだける。女の子を脱がせる技術も上達したもんだ。再度キス。

 

「んむ……あ……んっ……ぅふぅ……んんん……ふぁふぁ……んん」

 

 長く、長くキスをする。次は首筋に。

 

「ふぅっ!?」

 

 予測していなかったらしい。まだまだだなラウラ。彼女は上半身をきゅっと縮め、こそばゆそうな声を出した。腕をかいくぐり、慎ましやかなおっぱいに触れる。……これを「おっぱい」と呼んでいいのだろうか? 頭の中で鈴が激怒しそうなことを考える。

 

「あ……」

 

 少し驚いた様子。だが抵抗はない。首筋に唇で触れながら、胸にタッチしていく。

 

「あぅ……ん、んん。ん、んー……ぁ……」

 

 くすぐったそうだ。可愛い。キスマークをつけてやる。一夏? 人目? 知ったことか。最悪な思考だった。

 

「はぅぅっ」

 

「……ん。悪い、少し痛かったか?」

 

「す、少し」

 

「うん。素直でいいぞラウラ」

 

 返答もだいぶ素直になってきた。まあ俺の小さな努力の積み重ねですよ。伊達に毎日エッチしてない。体がもたないほど女子達とエロしているのだ。

 胸を包み込むように揉もう……として、それほどの容積がないことに気づく。ま、まあしゃあない。マッサージするように暖める。

 

「ん……」

 

「くすぐったいか?」

 

「そんなには……ん、あん……んんっ……」

 

 鎖骨を舌でなぞりつつ。綺麗なラウラの肌にマークをつけていく。少しは行為にも慣れてきたのか、体の強張りが解けていく。

 

「ひう……んんん…………ん……あ、あんっ……ね、根鳥……」

 

「ベッドに行こうか」

 

 俺はラウラの小さな体を引きずってベッドへ連れて行く。

 

「ラウラからも抱きついてくれよ」

 

 要望。それほど無茶ではないものを。すると、腕が背中のあたりを掴んできた。俺もラウラに抱きつく。キスマーク再び。跡を残す興奮。変態的に行う。

 

「どうだラウラ? 嫌か? 気持ち悪いか?」

 

 お得意の逆質問。

 

「……きもちいい……根鳥のさわりかた……」

 

 こちらが驚くほど素直な言葉が返ってきた。え? もしかして首筋あたりが弱点? もっとキスをしてみる。舌を使う。

 

「ううっ……はんっ……んっ、はぁ……んっ……」

 

 指を下に滑らせる。贅肉のない腹筋をなぞり、へそをくすぐる。

 

「あああ……だめ、だ……ああ」

 

 更に下へもっていく。

 

「あ……」

 

 強張る。

 

「大丈夫だよ」

 

 そう囁いて耳を唇で挟む。

 

「んんっ! そんなところを……ん、だめだ……だめ……ん……あっ」

 

 指が茂みを通過する。耳をぺろっと舐めた。

 

「きゃっ!? や……や……」

 

 可愛い声を出して頭を左右に振る。そういえば少し前から体を催眠で縛っていない。動かない体を貪っていた頃が懐かしい。耳を甘噛みする。

 

「うううっ……ううううう~~~~~っ」

 

 うなる。額に汗をかいている。少し感じすぎか? 女子の感度には気をつけなければいけない。セシリアで学んだことだ。感じさせすぎてもいかん。軽くキスしてまた胸元へ。

 

「ふぁ、根鳥……はぁはぁ……」

 

 名前を呼ばれる。俺を認識していてくれる。嬉しい言葉。ぎゅっと背中の手が衣服を掴む。指を脚の付け根に落とし込む。

 

「……ぁ……」

 

 指の腹が、ぴったりとその切れ目を覆う。中心が少し熱い。

 

「濡れている」

 

「……ぬ、濡れて……」

 

 さすさすと触る。

 

「うっ、うううう……あう……はぁぁぁ……あんっ、は、いる。入り……そう……」

 

 確かに入る。指先が、絡みだす。開いた粘膜と体液とで、混じり合う。

 

「ひゃうっ!」

 

 寝ているラウラの膝頭が、跳ねあがった。こつんとわき腹を叩く。少し痛ぇ。

 

「だめだ、ひらいたら……」

 

「いいんだよ」

 

 全肯定。ラウラの全てを認めてやるのだ。ラウラのそこと、俺の指がくっつく。五本の指がかき回す。

 

「はっ、はっ、あ、んん……は、入って……きてるぅ……くんっ」

 

 脚が暴れる。軽く抑えつけて、更に指。性器の唾液が塊になって出てきた。手のひらに溜まり、指の隙間からシーツに垂れる。女子の間では一番感度が低いラウラだが、催眠と開発によってここまで感じるようになった。

 

「ああぁぁぁ……」

 

 羞恥の息。儚く。潤む瞳が俺の目を射抜く。キスをした。

 

「んーんんん……んんん、んっ、んふっ……れっ……あつぃ……根鳥……」

 

 キス。深く。指がラウラの内部をかき回す。細かい襞。指でこする。

 

「んんんんっ!?」

 

 腰が指を入れたままはねた。

 

「んっ、んむ、ちゅ、ちゅ、んんんっ」

 

 なんとラウラから舌を吸ってきた。任せてみることにした。舌で舌を転がすみたいにしてくる。

 

「ん、はふ……んゅ、んっ……はっ」

 

 ゆっくりと腰が落ちていく。小さな臀部がシーツに預けられる。突き出した中指で膣をなぞる。

 

「うっ、くんっ……う……んっ、ああ、ふぁっ……」

 

 ピク、ピクと腰が動く。花弁が喘ぐようにパクパクしていた。愛液が垂れて後ろの穴まで到達する。

 

「わ……だめ、だめ……根鳥っ、そこ、ふあぁぁんんっ!」

 

 指を素早く動かす。ざらざらした入り口の付近を行き来する。ラウラが弓のように仰け反る。

 

「あっ、だめ、あっ、あぁっ、はんっ……あーっ、あーっ」

 

 それでも指の動きはとめない。すると、

 

「……………………」

 

 数秒、ラウラは言葉も呼吸も停止した。

 

「ああっ、あっ、ああぁっ、んっ……あああぁあぁぁぁっ――っ!」

 

 指が締めつけられた。収縮しているのだ。包み、緩め、その繰り返し。

 

「はー……あ……はっ、はー……んっ……」

 

 緩慢にさする。

 

「ひぅっ、うあっ、だめぇぇ……」

 

 逃げようとした。ので指を抜いた。唇を吸ってやる。

 

「んー、ちゅぅ……」

 

 無意識か? ラウラは唇を求めた。顔を離すと、少しがっかりしたような吐息が漏れる。ぐったりとラウラ。衣服を脱がせた。

 

「はー、はー、はーっ」

 

 ゆったりと呼吸。まるで眠り姫になろうかというような。前からそっと覆い被さる。

 

「……はぁ……はん……ね、とり?」

 

「大丈夫だよラウラ」

 

 安心させるようにキス。

 

「ん~」

 

 甘く鳴いた。これは……だいぶ落ちてきたな。俺は素早く下半身の服を脱ぐと、愛撫で開き気味のそこに潜り込んでいった。逸物が埋まる。

 

「うううーっ、うー……んんっ……」

 

 やはり狭くて小さい。抵抗感を潤いが殺す。すーっと自然に奥へ触れた。

 

「あ、あああ、あ……」

 

 感じているというより、驚きの声。震える声が漏れる。腰を前後に滑らせた。内壁がまとわりつく。ぴっちりと締めてくる。狭い道、確かめるようになぞる。

 

「あう、ううっ、あっ……おお、きいっ」

 

 確かに、二回目のレイプ以降は七割程度に抑えていた男根。今は八割だ。前より大きくなっているのは確かだが、ラウラの秘穴も少しは広がっているはずだ。このままやろう。腰をゆるりと奥に押し込む。先端がしこりのある部分に触れていた。くわえられた根本まで温かい。動く。ゆっくりと、だが次第に早くしていく。

 

「あ……ああ、あっあっあっ、んっ、あっ、あっ……っ!」

 

 小突くごとに可愛らしい声。少しずつトーンが上がっていく。

 

「ふぁ、あっ、あっぁっあっ、あぁあ、ひゃん……ん~っ!」

 

 すぐに唾液をこぼした。

 

「あぁぁ、あぁんっ……あおぉっ……あ、くっ、あんっ!」

 

 俺のより一回り小さな尻が、腰を受け止める。しなやかな体が動きに合わせて揺らぐ。

 

「わぅっ、あぁぁぁ……」

 

 潤いすぎた部分から、果汁が滴になって落ちる。ぽたぽたという音が耳に届く。

 

「ラウラ……」

 

 自惚れそうになる。嫌われていたら、こんな反応はされない、と。もっと繋がりたくなった。

 

「はんっ、あっ、あっ、あんっ、はんっ、はっ、ふうっ、はぁんっ! んっく……うわぁ、ねとりぃ!」

 

 下ろした両手でシーツを掴むラウラ。腰をあてがう。前後の動きと、上下左右にも動かす。内部を蹂躙していく。

 

「うっううう、あぃっ、んんん、んんんん~~~~っっっ!!」

 

 肺腑を絞り、声を放り出す。そんな声すら俺には甘美に響く。ますます聞きたくなってことさらに責める。

 

「おっ、あっ、おぉぉっ……き、ひぃぃ……うぐっ、ぐっ……んんんんっ!」

 

 ラウラが言葉を抑えようと唇を噛む。顎に手をそっとそえる。

 

「声、出していいよ」

 

「しかし……ひくっ」

 

「ラウラの声、聞きたいんだ」

 

「は、はずかしい……」

 

 腰を進める。一度一度違う角度で。

 

「ふぁっ、はんっ、あっ、あっ、あぁぁ……はんっ、んぁっ!」

 

 すると我慢できずに声が漏れた。

 

「だめ、だ。あぶない、……だめ、もうだめっだ」

 

 まだだ、まだ俺は……。

 

「あうっあああ~~~~っ、あーー、んんっ、んんんんっ、あうああぁぁぁ~~~ッッッ!」

 

 もっと、もっと――。

 

「うぅぅ、あー、あああぁぁあ……はっはん、あはぁっ……だめぇぇ、深すぎて……ぁああああ」

 

 ラウラの声はうめくようなものになっていった。不意に、全身が痙攣した。

 

「あ………………~~~~~~っッッ!!」

 

 一歩遅れて内部にも蠕動が起きる。

 

「う……」

 

 細かい収縮が肉棒をもっていく。膣壁が縦横に乱れ、全体を搾る。やがて、ラウラは力を失ってベッドにその身を預けた。動く、俺はまだ満足しちゃいない。

 

「ひ……い、いま動かれたら……ああぁっぁ……」

 

 ラウラの内部に出さないことには終われない。

 

「そこっ……あっあっああっ……あぅぁ……だめだ! はやすぎるのはだめ……」

 

 そんなことを言われても。

 

「あうっあっ、うあっ、痺れ……て……アアァァァッ。根鳥、ねとりっ……はー、はぁぁ」

 

 俺はますます興奮して、深い挿入を続ける。溶けそうだ。

 

「はーっ、はーっ、だめだ……おかしくなるぅっ……」

 

「いいよ。いくらでもおかしくなって」

 

 優しい許諾。

 

「あっ。そろそろいきそう」

 

「……いって、くれ……」

 

 ラウラのおねだり。本人にその気はないのだろうが、下腹が熱くなる。

 

「ラウラも一緒に……な?」

 

「むりだ……むりぃ」

 

 頭を左右に振る。その体を腰で押しつぶす。熱くぬかるんだ場所を貪る。

 

「あ……も、う……いく……」

 

 ぐーんと背中を反らす。俺も終わりを迎えた。最後は奥に筒先を当てた。出す。

 

「イクぞ、ラウラ!」

 

 ドクッ、ビュッ、ビュッ!!

 

「はぁぁぁ……ぁ……ぅ……」

 

 ラウラの膣が俺の精液を嚥下する。

 

「はっ、はっ、はっ……はぅっ……うぅぅ……」

 

 繋がったまま、倒れ込む。

 

「ラウラ……」

 

 俺はラウラと一緒にイケたことに満足していた。

 

 

     §

 

 

 シャワーを浴びる。身を綺麗にすると同時に愛撫する。丹念に洗っていく。

 

「うぅぅ……」

 

 さすがに羞恥があるのだろう。ラウラは縮こまっている。

 

「ラウラ」

 

 その泡がついた体を抱き締まる。

 

「今日……すごく良かったぞ。ラウラ。お互い、気持ち良かったよな?」

 

「う、うむ」

 

 ラウラが認めた。

 

「だ、だが。この体を洗うのは……慣れない」

 

「俺が好きでやっていることだからあんま気にしないで」

 

 気になるだろうが意識的に無視する。

 

「ラウラ、これからもずっと、ずーっと可愛がってやるからな」

 

 そう言って彼女の髪に鼻を埋める。いい匂いだ。

 

「ぅぅぅ~~。わ、私は……」

 

 もうだいぶ俺のモノになったラウラ。これからもうんと愛してやろう。骨の髄まで。

 




 これが第21話で「手加減する気持ちがあんまりない」とか「好き勝手されていいよね?」とか言っていた男の末路である。結局作者の嗜好が反映されまくりなのである。作者は本当に陰惨な凌辱より、ほのぼのレイプが好きなのである。凌辱もののエロゲーに、おまけ程度についている純愛ルートとか大好物なのである。


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☆第25話 凰 鈴音5

 一部の人にとっては胸糞悪い話だと思います。今回の話は(今更)。しかし鈴がそうなる運命だとは第8話で既に提示しているので、彼女が好きな人はここまで読んでないでしょう、という予想をしてみる。


 時間が過ぎるのは早い。まさに光陰矢のごとしである。もうすぐ七月だ。あの臨海学校がある時期だ。まあ計画は練ってあるので、大丈夫だと思うが。

 で、原作で一夏とシャルのデート日、水着の買い物がすぐそこに来ているのだ。だが原作とこの世界は違う。まず一夏は相原さんと付き合っている。出かけるなら彼女を誘うはずだ。そして誘われないシャルだが、俺の恋人なので一緒に出かけるつもりだ。せっかくなので箒・セシリア・ラウラも誘ってみようかな。女子達は一緒に出かけるの嫌だろうけど、機会なので顔合わせしておきたい。

 

 で、一人だけ引っかかっている鈴だが――ようやく、真実があらわになる日がきたのだ。

 

 

     §

 

 

「なあ鈴、催眠術って知っているか?」

 

「はぁ? そりゃあ知ってるけど……」

 

「催眠術ってのは凄いんだぜ。『この人のことを別人だと認識しろ』って催眠をかければ、端から見たら違う人なのに、催眠をかけられた人はその人とは違う人物だと認識したりするんだ」

 

 まずは軽いジャブ。

 

「はぁ……それは、凄いわね」

 

「例えばの話だけど、鈴がそういう催眠をかけられたとしたらどう思う? そうだな、例えば全く関係のないそこら辺にいる男を、俺だと認識させられたら」

 

 ジャブからのストレート。ワン・ツーである。

 

「……何それ」

 

「だから、例えばの話だよ。例えば『五反田 弾を織斑 一夏として認識しろ!』とかって催眠にかけられてさ、弾を俺だと思って恋人のように振る舞ったりしたら……それはとても嫌なことじゃないか?」

 

 鈴は俺の言うことがいまいち要領を得ないという顔をしている。

 

「そりゃあ、そんなことになったら凄く嫌ね」

 

「だろ? でも上手く使えばそういうこともできるんだよな。催眠術って」

 

「……一夏、なにが言いたいの?」

 

「いや、ただそういう話を聞いたからさ、そんなことがあったら嫌だな―って話だよ」

 

「…………」

 

 はい、仕込みは完了。それでは、

 

「という訳でエッチしようか、鈴」

 

「~~!! い、いきなり何言い出すのよ!!」 

 

 脈絡・ゼロ☆

 

「いや、急にしたくなったからさ。しようぜ鈴」

 

「あ、あんたねぇ……」

 

 鈴は性に積極的な幼馴染に困惑しているようだ。

 

「もうちょっとムードとか考えなさいよ、この馬鹿」

 

「いいだろ、さあしよう。今しよう。すぐしよう」

 

「……こ、この男は」

 

 演技ももう終わりなので好き勝手にしてみる。

 

「んー」

 

 ベッドに寝転んでキスをする。

 

「ん……」

 

 鈴の体で一番魅力がある太ももに触った。少し汗ばんでいる。その柔らかい感触で俺のモノはいきり立った。俺はいつものようにその細身を抱きしめていった。

 

 ふにふに……。

 

「んは……っ」

 

 揉ませてもらった。鈴のおっぱいにはなんというか、独特のエロさがある。いや、なんとなくね。ぷにゅぷにゅと触っていく。

 

「あぅ……も、揉み方、いつもよりやらしい……」

 

「かもな」

 

 ホント最後なので好き勝手やってるなぁ俺。

 

「お尻も触るぞ」

 

「う、うん」

 

 言うと、軽くブリッジする感じで腰を持ち上げてくれた。手を下に敷いて触ってみる。ふにゅふにゅ。

 

「あっ、あっ」

 

 やわらかー。お尻はしっかりと柔らかい。

 

「脱がすぞ」

 

「ふわ……」

 

 服に手をかけた。揉んだせいでブラジャーのずれている胸を剥き出しに。続いてスカートを。よし、下着と靴下だけにしてやった。細い脚の付け根にある、生地の薄くなっている所に目がいく。ぷにぷにと触る。

 

「んふぁっ、あぅっ、も、こら……」

 

 なめらかな盛り上がりをさするだけで、鈴は全身をビクビクさせて反応した。開発は順調だ。ある程度は感じてくれるようになった。まぁまだイカせたことは無いんだけどね。もう少し触ってみる。さすさすと連続でそこをさする。

 

「ちょぉ……っ、あっ、こらっ、ンく……んはぁんっ」

 

 やはりある程度の感度が育ってきている。段々柔らかくなってきた肉の盛り上がりを押す。

 

「やはっ、あぁっ、ふぁ……は、はずかしいよぉ……んんんっ」

 

 下着越しではいまいちだな。横へずらした。あらわになったその場所を見られるのが恥ずかしいのだろう。鈴が横に顔を向けた。俺は俺で鈴のそこに夢中だ。蒸れた匂いが漂っている。味を確認する。

 

「はむ」

 

「うああっ! あっ、ちょ……っ、一夏――」

 

 全体的に小さいので、大部分を口に含んだ。指よりは優しいその愛撫。舌で割れ目をくすぐり、広げる。チュパチュパとした音が響く。

 

「んはっ、あの、い、いちか……うぁあんそこっ……恥ずかしいって……ふぇあ」

 

 音を立てて肉を割る。甘酸っぱい匂いが強く、味はすこししょっぱい。舌の先を尖らせ、穴に入れてみる。

 

「ひゃうひぁ、あぅ、そ、そこっ……んふふぁあ……っ」

 

「痛むか?」

 

 恒例の逆質問。違う答えを返すことを期待して。

 

「い、痛くはないけど……変なのが、あっ、う」

 

 俺の動作で鈴は体を痙攣させる。

 

「そ、そんなの、だめぇ」

 

 クンニはこれが初めてだ。ホントにもう鈴は奥手すぎる。……あ、穴開いてきたかも。中からは熱い汁が零れてくる。少し大胆に、舌の腹をあてて、ざらつきをこすりつけた。

 

「ひゃっは……っ、ひゃ、ひゃぅ……。あぅぅうんんん」

 

 声がどんどん大きくなる。それで俺はもっと強くした。

 

「あっ、ひゃ……あっ!」

 

「大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫じゃないよぉ……。恥ずかしくて、なんか苦しいし」

 

「気持ち良さそうに見えるけど」

 

「うるさい、馬鹿一夏」

 

 また馬鹿と言われた。俺の素というより一夏なのに。一夏……お前も苦労するな。

 

「よし、それじゃあするぞ。正直もう我慢できない」

 

「あ……」

 

 ずらしたショーツの横から、ペニスを秘裂の中に埋めた。

 

「くっ……」

 

 鈴の背中がブルッと震える。さすがにもう痛みはないはずだが。

 

「これだけ濡れていれば大丈夫だと思うけど……」

 

「うああ、口に出さないでよ」

 

 鈴の肌が羞恥で紅色に染まった。わかりやすいな。

 

「じゃ、入れていくからな」

 

 相も変わらず狭い膣口にぐいっと亀頭を押し込む。

 

「ん……んんっ……」

 

 先端が入れば後は楽だ。一番太い部分だからな。

 

「鈴、力抜いた方がいいぞ」

 

 緊張した体の鈴に声をかける。

 

「はぁっ、はぁっ……中々……難しく……て」

 

 ヌーッ、と奥まで入れる。

 

「うあっ、あ、熱いよ」

 

「こっちもだ……」

 

 性器の熱さだけでも気持ちいい。俺はしばらく動かずに休憩した。

 

「ふぅ……ふぅ……」

 

「苦しくないか?」

 

「うん……だいじょぶ」

 

 ピクピクと反応するペニス。鈴とする時はいつもこうだ。一夏と偽ってしている背徳感がたまらない。

 

「だ、大丈夫だよ。動いても」

 

 俺は頷くと、中で鈴の愛液を浴びたペニスをずるっと動かす。

 

「くぅンっ……」

 

 初めは、ゆっくり……鈴の粘膜をならしていく。突くというよりは、粘膜をこするようにゆっくりと動かした。

 

「んっ……、きもち、んっ……いい」

 

「ああ、こっちもいい感じだよ」

 

「あぁっ……一夏ぁ……」

 

 鈴が甘えた声を出す。気づくとギアが上がって、かなりの速度で腰を振っていた。

 

「はぁっ、あっ……あっ……」

 

 二人の激しい息づかいが部屋に響く。

 

「はぁっ、はぁ……鈴、すごい具合いいぞ。たまらないよ」

 

「んあっ、ばかっ……」

 

 腰を更に動かして粘膜をこすりまくる。

 

「鈴、可愛いぞ」

 

「あっ、あぁっ、一夏、一夏」

 

 うおっと、膣が反応して締まった。思わず射精しそうになるのをこらえる。腰が甘く痺れてきた。

 

「ん、あ……んくっ、は、あ……」

 

 なるべく我慢して腰を振り続ける。

 

「あっ……あッ、すごっ……」

 

 中々に名器な鈴の壺。そこを責めたてる。

 

「あっ、んッ、一夏……手、握って」

 

「ん」

 

 そうして手を握ると、粘膜がうごめくように絡みついてきている。腰を振る。スピードも速める。よし、そろそろだな。

 

「鈴……好きだ……ン」

 

「い、一夏……あたしも……んちゅっ」

 

 幸せなキス。それが終わりの合図だった。

 

「全ての催眠を解除。首から下が動かせなくなる。ISの通信と展開を禁止。大声を出せなくなる」

 

 さあ催眠を解除して体の自由を奪ったぜ。ついに……!!

 

「え? …………え? あ、んた、ね、とり? うそ、なんで? いちかは?」

 

「催眠を全解除したから、あの日に俺を織斑だと認識しろって催眠をかけられたのも覚えているだろ? えーと、△月□日の、織斑と喧嘩して泣いていた日、俺の部屋で起きたことを鮮明に思い出せ……と」

 

「…………!! …………ぁ…………ぇ? あ、あたし。え? 根鳥……一夏。え? あれ? え?」

 

 混乱しているな。無理もない。月単位での長い催眠暗示の結果だ。俺もここまでの期間催眠をかけたのは初めてだからな。

 

「思い出したと仮定して話を進めるぞ。あの日、織斑とお前が喧嘩して、その後俺の部屋に来た時に、あの部屋に限って俺のことを織斑だと認識するように催眠術をかけたのさ。単純なお前さんはすっかり催眠にかかって、俺のことを織斑だと認識した。そこで、俺が織斑のフリをしてお前に謝り、実は俺もずっとお前のことが好きだったんだよ! って織斑が絶対に言いそうに無い台詞を吐いて、俺とお前は恋人同士になったって訳」

 

 説明乙!

 

「よし、また催眠だ。これまで織斑 一夏だと思っていた相手との性行為を全て思い出せ……っと」

 

 キスや手コキやフェラ、口内射精、精飲、セックスに中出し、全ての行為が根鳥 音児の顔と声で思い出される! ふっふっふ。どうだ鈴、地獄だろう?

 

「あ……あああ、な、んで……うそ、……こんなのうそよ……だってあたし……」

 

「残念だけど違うんだな。鈴と織斑は付き合ってなんかいない。キスもしていない。セックスもしていない。これまで一夏だと思ってキスしたのも、フェラチオしたのも、精液を飲んだのも、セックスして中出しされたのも、実は催眠術でそう思わせておいた俺だったんだよ!」

 

 そこまで言って、俺は自分と鈴の接合部を指差す。

 

「ほら、お前のマンコに俺のチンポが入っているぜ。織斑のじゃない、俺のチンポがな」

 

「…………………………!! !? いやっ、いやぁ!!」

 

 鈴は慌てて引き抜こうとするが、首から下が動かせなくなっているのでそれもできない。

 

「ざーんねーん。さっき全ての催眠を解除した後に、首から下を動かすなって催眠をかけたから、首から上しか動かせないんだよ。そう、俺はそういう催眠術が使えるんだ。そろそろ状況が飲み込めてきたかな?」

 

「いやッ!! いやぁ! 何よこれぇ!! 抜いて、抜いてよぉ!!」

 

「ハハハ、誰が抜くもんか。このまま動いてまた、お前の中に出してやるよ。膣内射精だ」

 

「………………そ、そんな、嘘、よね。こんなの嘘よ! だって、あたしは……」

 

「だーかーらー、君に小学生の頃の約束をちゃんと覚えてなくてすまない、って言ったのも、あれプロポーズだったんだろ? 気づいて嬉しくなっちまった。俺も鈴が好きだ。できれば将来は結婚したいよ、って言ったのも、織斑じゃなくて、実は全部催眠で認識させていた俺が言ったことなんだよ。だからな? 今の織斑に凰 鈴音と付き合っているのか? 恋人なのか? って聞けば、違うよと答えるだろうな」

 

「嘘よ、嘘!! だってあたしと一夏はっ」

 

「一夏との性行為は全て思い出したろ? じゃあその相手の顔が、声が、俺になっていることにも気づいただろ? お前は織斑と付き合ってなんかいない。キスもしていない。セックスと中出しもしていないし、フェラチオと精液を飲んだりもしていない。それら全てはこの俺としたことなんだよ!」

 

 言い放ちながら腰を動かし快感を頂点にもっていく。既に精神はこれ以上ないほど昂ぶっている。小生意気な鈴に全ての記憶を思い出させて、絶望させたのだ。これから、この少女の子宮に精液を注ぐのだ。興奮しない訳がない。

 

「ほら、出すぞ。出るぞ? 俺の、根鳥の精液が鈴の子宮にどぴゅどぴゅ出るぞ? 運が良ければ妊娠しちまうかもなぁ?」

 

 運が良ければ、とは酷い言葉だ。

 

「ひっ、いや、やめて。やめてよ!」

 

 まだ全ての状況を把握できてはいないのだろうが、目の前にある危機に女の本能が反応したのか、中出しを嫌がる鈴。俺は、事実を認識して絶望する鈴に興奮し、全てを解き放った。

 

「出るッ!!」

 

「いやぁぁああああ!!!」

 

 ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ!!

 

「出る、出てる! 鈴の子宮に、全部!」

 

 一夏だと思っていた俺の精液が鈴の子宮に出ている。ああ、気持ちいい――。

 

「いやあ! やだ、やだぁ!!」

 

 しばらく俺達はそのままでいた。はぁはぁと荒い息の音だけが聞こえる。

 

「ふぅーっ、出たぞ、鈴。俺の精液がお前の中に」

 

「…………うそ、………………こんなの、うそよ…………あたし……いち、か…………」

 

 鈴はまるで壊れたラジオのように、現実を認められない言葉を紡いでいた。

 

 

     §

 

 

 あれから、数日が過ぎた。俺との間に起きた出来事は誰にも喋れないので、誰かに相談したり助けを求めたりすることもできずに、鈴は学園を休んだ。色んな人間が心配して訪れる中、「恋人」の一夏はいなかった。会いにきたのは「幼馴染」の一夏だった。鈴は、絶望した。

 




 や、やっと終わった。次の凰 鈴音6で鈴は終わりにする予定です。長かったなぁ。


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☆第26話 篠ノ之 束

 今回の話も☆マークをつけるかどうか悩みました。しかし一応エロはエロなのでつけました。……でも恐らくこれで興奮する人はいないでしょうね。


 鈴を絶望させてから数日。今日の休日は「用事」を入れていないので、完全にフリーだ。そこで、女子達と駅前のショッピングモールに買い物に来たのである。俺は自前の水着を持っているので、今回の買い物は主にシャルの水着が目当てだ。人に見られたらシャルに俺が付いて来て、たまたまモールで会った箒達と一緒に店を回ることにしたと答える予定。

 

 それにしても全員の水着を選ぶことになるとはな。数ヶ月前は考えられない事態だ。

 

 

     §

 

 

 海へとやってきたぞ。正確にはIS学園の行事、臨海学校だ。一夏とセットのような扱いをされるのは気に入らないが、まあ素直に楽しんでおこう。ちなみに、俺達の部屋は原作通り教員室だった。千冬さんと一夏が同じ部屋、俺と山田先生が同じ部屋だ。千冬からくれぐれも馬鹿な行動はとるなと釘をさされてしまった。へーい。俺にとって山田先生は興味の対象外だ。俺にとって興味があるのは気が強い女性だからな。山田先生に手は出さないよ。

 

 そうして、出会ったのだ。

 

「あっはっはっ! 引っかかったね、いっくん!」

 

 篠ノ之 束だ。一夏と一緒に行動していたら出くわした。一夏が挨拶などをしている。俺はどうせ彼女の興味対象外だろうから大人しく横によけている。

 

 さて、では目を合わせて……。

 

 銀の(シルバリオ)福音(・ゴスペル)に対する工作を中止し、以後ちょっかいをかけるな!

 

 これでよし。銀の福音に対する束の工作はとりやめられた。ついでだ、もう一つ催眠をかけて……と。これでこの女は用無しだ。さっさと海へ行こう。

 

 

 

「大丈夫か凰? 何か世界に絶望したような表情だぞ」

 

「…………」

 

 鈴は黙っている。傍に二組のクラスメイトがいるので、俺に対して俺との間に起きた出来事を原因とした態度や言葉を発せないのだ。

 

「気分が悪いなら海へ入るのはやめておいた方がいいかもな。あ、あと」

 

 顔を寄せる。

 

「ビデオをで見せた通り、織斑は相川さんと付き合っている。恋人がいる男に粉かけたりするなよ」

 

 俺の言葉にビクッとする鈴。そう、あの後一夏と相川さんのセックスビデオを鈴にも見せたのである。反応? 大体箒と同じだったよ。ただでさえ俺との間に起きたことで絶望している鈴に、これ以上ないほどのフィニッシュ・ブローとなった。まあ鈴をいじめるのはこれぐらいにしておこう。自殺は封じてあるとはいえ、馬鹿な行動を起こさないとも限らないからな。

 

 

 

「おや、バスタオルおばけ」

 

 頭の天辺から膝下までバスタオルを被った人がそこにいた。

 

「ほら、出てきなってば。大丈夫だから」

 

 そいつに声をかけるのはシャルだ。

 

「だだ、大丈夫かどうかは自分で決める……」

 

 声からするとラウラか。おおよそ恥ずかしがって出てこれないのであろう。少しの間二人のやりとりが続く。そして、

 

「わ、笑いたければ笑うがいい……!」

 

 そこにいたのは黒の水着を着たラウラだった。

 

「おー、よく似合っているぞラウラ。これなら織斑も誉めてくれるって」

 

「……根鳥、台無しだよ」

 

「ん? ひょっとして俺にも見せたかったのか? でもこの水着買ったの俺じゃないか」

 

 そう、先日女子達の水着を見立てた後に、俺がお金を払ったのだ。最初は遠慮していた彼女達だったが、男性操縦者ってこんなにもらえるんだぜ、と財布の中を見せたら大人しくなった。想像以上に入っていたからな。札束。

 

「はぁ、ホントにデリカシーが無いんだから根鳥は……」

 

 シャルに呆れられた。そんな一夏に対するようなことを言われるとは……! 俺は地味にショックを受けた。

 

「そんなこと言われてもな……俺はこの水着を着たラウラが可愛いと思ったから見立てて買ったんだぞ。今更だ」

 

「か、かわ、可愛い……」

 

 ラウラはどうも可愛いという誉め言葉に弱いらしい。さて、他の女子や千冬さんを見に行きますかね。

 

 

 

 セシリアと会って水着姿を誉めておいた。もうかなり俺にお熱の彼女は顔を真っ赤にして照れていた。さすがにサンオイルを塗ったりはしなかった。あれはさぁ、漫画やゲームの中の話だって。現実にあんなことやる人間・される人間がいたら引くわ。公衆の面前でキスをするカップル並みに引くわ。

 

 千冬さんには、生徒として社交辞令っぽく誉めておいた。いやらしい視線とか評価がマイナスになるからな。ただ「同じ年であれば、先生が学生としてIS学園にいたら、告白したいくらいお綺麗ですよ」とは言っておいた。返答はチョップだったが。

 

 

     §

 

 

 合宿二日目になった。今日はISのデータ取りが行われる。しっかし専用機持ちは大変だなぁ。大量の装備を持っていやがる。

 そういえば、実は俺にも専用機を……という話があったのだ。入学前の折衝の時だけどな。だが断った。ホントに将来はISに関係無い企業に勤めるつもりの俺なのだ、専用機など不要だ。良くそんな希望が通ったなって? 伝家の宝刀「訓練も研究データ取りも一切協力しませんよ?」を使ったのである。俺を薬物漬けだとか洗脳とかするならいざ知らず、自由意思で動く以上俺の機嫌をそこねると望むものが手に入らないのだ。希望はある程度通るんだよ。

 

 そして、いよいよ箒に専用機が渡された。渡したのは当然ISの生みの親、束だ。で、絶対催眠をかけておいたので、原作の銀の福音暴走事件は起きなかった。平和とは実にいいねぇ。心が安息に包まれるよ。おかげで箒が第四世代型ISに浮かれるということ、一夏の専用機が第二形態になるということもなかった。

 

 

 

「……根鳥、今日は一体……」

 

 ただいま夜の砂浜を箒と歩いています。箒はまさかこんな場所でヤるのではあるまいか? と戦々恐々しています。

 

「大丈夫だよ。今日は変なことしないから……と、ここら辺でいいかな。だれも付いて来てないだろうし。……箒、誕生日おめでとう」

 

 俺はそう言って、ラッピングされた箱を取り出し、箒につきつけた。

 

「…………な、わ、私にか?」

 

 その言葉に軽く笑って返す。

 

「他に誰がいるんだよ」

 

 しかし俺が選んだとはいえ、白いビキニタイプの水着が眩しい。よこしまな考えが浮かぶのを頑張って打ち消す。あ、ちなみに一夏には箒の誕生日を忘れるように催眠をかけておいた。あの唐変木野郎は彼女がいるというのに、幼馴染というだけで女の子にプレゼントを渡しかねない野郎である。これぐらいの備えは、まあ当然だ。

 

「あ、開けても、いい……か?」

 

 箱を受け取った箒はおずおずとそう聞いてきた。了承してやる。

 

「これは……」

 

 そこにあったのは、いつもポニーテールの箒用に、新しいリボンと綺麗な銀色のネックレスだった。

 

「新しいリボンと、ネックレスだよ。箒が俺のモノだって意味を込めて、な」

 

「き、貴様は。そ、そういうことしか言えんのか!」

 

「ハハハ、今更気取っても仕方ないだろう? 俺は俺だ。そして俺達の関係も俺達だけのものだ。だから、それを送るよ。今度にでもつけて見せてくれ」

 

「貴様は……本当に大馬鹿者だ……」

 

 俺は箒に顔を近づける。意図がわかった箒が目を閉じて、唇を上向きに突き出す。

 

 ――そして、俺達はキスをした。

 

 

     §

 

 

 さ・て、エロのターンである。いっちょやってみっか! ということで。

 

「こんばんは、篠ノ之 束博士」

 

「……………………」

 

 俺が声をかけたのに無視しているのは、彼女特有の他人を認識できない、というアレではなく単に俺の絶対催眠によって催眠状態にあるからだ。一日目の昼に会った時に、翌日の夜に催眠状態になり再びこの場所に来て待機せよ、と催眠をかけたのだ。

 

「催眠状態を解除、体を動かすな。通信・ISの展開を禁止」

 

 これで催眠状態(意識なし)から覚醒状態(意識あり・但し体は動かせない)に変わった。俺は彼女を押し倒すと、手早く服を脱がせた。ここには誰もいない。基本的に今の時間は旅館から出られないし、原作で束に会いに来ていた千冬さんも催眠で来ないように暗示をかけさせてもらったから。

 

「束。俺はこれからあんたを犯す。レイプする。でもそこにあんたの意思は必要無い。あんたは他人を認識できない欠陥人間だ。どうせ俺のことも影のように、人型のようにしか認識できていまい。なら、あんたに意識は必要ない。レイプされて悲鳴をあげるような可愛い精神の持ち主でもないだろうし、俺が一方的にレイプするだけでいい。せいぜいあんたの体を使ってオナニーさせてもらうよ」

 

「…………」

 

 体が動かせない束は俺の言葉に反応することすらできない。いつものように首から下を~とした訳じゃないからな。首から上の顔や頭すら動かせない。俺は素早く束の股を割り開くと、全く濡れていないそこに挿入した。

 

 めりめりめりっ、ぶ、ちぃ!

 

 強い摩擦を感じながら肉を裂いて進むと、つっかえるものがあったのでそれを破った。

 

(やっぱ処女か)

 

 正直このアーパー女が男性に身を任せるなど考えもつかないから、これは当然のことだ。……あ、今気づいたけど篠ノ之姉妹を二人とも頂いたことになるのか。ふむぅ。

 

「さて、動きますかね」

 

 ぐっ、ぐっ、ぐぐっ。

 

 うーむ、人間の肉と肉がこすれ合う音がするぜ。やはりローションと愛液なしの処女レイプは相当きついな。多分束に意識があったら、「ぐぅっ」くらいは言ったかもな。まあやらんけど。俺の絶対催眠を使えば、愛液を大量に分泌せよ! とかって命令に肉体を反応させることすらできるけど、これもやらない。彼女にはせいぜい最悪のレイプ体験をしてもらうつもりだ。

 

 ぬっこ、ぬこっ、ぬこ。

 

 それにしても肉同士だと全然滑らないな。ホントに。

 

 ………………………………。

 

 レイプし始めて15分が経った、そろそろイケそうなので、我慢せずに堰を開放する。

 

 ドクッ、ドクッ、ドクン!!

 

 最奥で、放っていた。束の子宮に俺の精液が流れ込む。

 

「ふぅ」

 

 ラウラの時も思ったことだけど、相手の都合を一切考えないレイプはとても良い。楽だ。

 

「そんじゃ、催眠をかけさせてもらいますかね」

 

 俺は束に二桁の催眠をかけ、その場を後にしたのだった。

 

 

     §

 

 

 楽しかった輪姦がっこ……じゃなくて臨海学校ももう終わりか。これからも行事は消極的に楽しんでいこう。

 




 SSで第二の男性操縦者に興味を示す束を見ると、コレジャナイ、と思います(作者の個人主観です)。
 どうやら主人公の頭の中では女性をレイプすることは消極的楽しみらしいです。全くだれがこんな人間にしたんだか。


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☆第27話 凰 鈴音6

 束のエロ(エロと言っていいのか?)に言及する人が多いですね。
ですが前書きで描写が薄いと書いておいたので、それが適用されたと思って下さい。(言い訳)


 臨海学校が終わって数日、催眠をかけたので部屋に来た鈴を出迎えてやる。

 

「良く来たな、鈴」

 

「あたしを鈴って呼ばないで!」

 

「まあそう怒るなよ、鈴。そんなに怒られると、ついどこかの誰かさんに鈴のセックス画像を添付したメールを送りそうになるじゃないか」

 

 そう、これが対鈴用の俺のカード。「一夏に俺達が仲良さそうにセックスしている映像や画像を送っちゃうよ?」である。既に彼女ができたとはいえ、一夏にそんな映像等を見られるのは文字通り死んでも嫌なのだろう。ああ、そう思うと指が勝手に。

 

『う、うんっ……だいじょうぶ、だよ……あぅっ。んんっ……くはぁっ!』

 

『ごめん、鈴。もう少し……だから……』

 

『……はぁ……ぁ……』

 

『鈴、……わかるか? 俺のが全部入ったぞ』

 

『うん……わかるよ』

 

 ビデオが再生される。そこにあるのは処女喪失セックス中のどうみても仲良さげな二人の男女。

 

「うわああああああああ!!!」

 

 鈴が過敏に反応する。男が俺であることが嫌でもわかる記録映像だ。見たくないのだろう。自分が一夏以外の男とセックスしている映像なんて。

 

「いやぁ、この映像を編集するのに実は結構労力を使っているのよ。なんせ鈴は俺のことを織斑だと思っていたからな。俺の名前を呼ぶ時は全部『一夏』って呼んでいるんだ。そこをカットするのが微妙に面倒でな」

 

「ふ、ふざ、ふざけるんじゃないわよ!!!」

 

 そう、実は俺は鈴との……つーか全ての女との行為を記録に残してあるのだ。もちろん流出させたりといった馬鹿なことはしない。個人的に見て楽しむだけだ。そのおかげであれだけ気持ち良かった箒・セシリア・ラウラとの処女喪失レイプがもう一度見られたり、こうやって鈴を脅迫できたりするのだ。え? ビデオカメラ? 催眠で女子達には目で見えても認識できないようにしたんだよ。

 

「ふざけてなんかいないよ。ああ、それにしてもあの時の気分は最高だったなぁ。自分以外の男の名前を呼びながら俺とセックスをする鈴。涙をこらえて処女喪失の痛みをごまかす鈴。……実は俺にレイプされているとも知らないで、嬉しいとか言っちゃう鈴」

 

「あ・あ・あ・あんたねぇっ!!!」

 

 俺に詰め寄る鈴。でも駄目だよ。俺に攻撃することもその意思を持つことも禁止してある。この部屋でのISの展開・通信も禁止だから、近寄ったって何もできないよ。

 

「下半身を動かすな」

 

 催眠をかけ下半身を動けなくし、その脚を払う。鈴は簡単にその場に座り込んでしまった。

 

「さて、鈴。今日の奉仕タイムだ」

 

 俺はそう言いながら前を開けて一物を取り出す。

 

「きゃあああ! な、なに出してんのよ!」

 

「騒ぎすぎ。大声を出すな……と」

 

 いつものように大声を封じる。

 

「鈴、前みたいに口でしてくれよ」

 

「……!!」

 

 鈴の顔色が変わる。俺を俺として認識し、行為を行うのはこれが初めてだ。そう簡単にことは運ばない。

 

「……だ、誰があんたなんかのを……」

 

「もうわかっているんだろ? 今まで手や口でしたり、飲んだりしていたのは織斑のじゃなくて俺のだって。ならできるはずさ。ちなみに……どうしてもしたくないって言うなら」

 

 ピ、とビデオのチャプターを変更する。

 

『ん……舐める……ぺろ』

 

『ぺろ……ぺろ……あ、なんだろう。苦い感じがする……、ぺろ。あ、もう濡れてきたんだ。あむ、んむ、ぺちゃ……んふ』

 

『……ん、わかった。……じゃあ、お、お、お口の中に、入れるわよ……あむっ』

 

『んんっ!! んっ……んぐっ、んぐっ……』

 

『んぐっ……んっ、ごくっ……んっ。んぐっ……ぷはっ、はぁっ……はぁっ……。す、すごいわね。でろっとしてて、飲めたもんじゃないわ。……苦いし、微妙にしょっぱいし。喉に引っかかってる感じもするし』

 

「や、やめて! やめてよぉおお!!」

 

 自分が一夏ではない男のものを嬉しげに咥える姿。鈴にとっては地獄そのものだ。

 

「さて、鈴。交渉といこうか。鈴が俺のいうことを今後も聞いてくれるなら……まあつまり性欲処理してくれるなら、これらを織斑や世界中にバラさないでいてやろう。でもどうしても俺を相手にするのが嫌だって言うなら、織斑にこれを突きつけてやろうじゃないか。世界中にこの映像が流れたら、お前の中国代表候補生という身分もおしまいだ。それだけじゃなく、ご両親にも多大な迷惑がかかるだろうな」

 

「――!! あ、あ、あぁぁぁっ」

 

 たっぷりと鈴を絶望させてやる。鈴にとって両親は特別だ。娘が男のモノを咥えてしゃぶっている姿などが公開されれば、両親がどんな扱いを受けるか嫌でもわかろうというものだ。……しかし俺は外道だなぁ。

 

「ほら、鈴。口でしてくれよ。してくれないと世界中の人間が鈴の痴態を知ることになるぞ」

 

「……………………」

 

 鈴はおこりのように震えている。

 

「……………………いやよ。どうして、あたしがそんなことしなきゃいけないのよ」

 

「そっか、それじゃ今ごろ相川さんと逢い引きしている織斑を呼び出すか。俺とこんな関係にあると認識してもらおう」

 

「それもいやっ! 一夏にこんなところ見られたくない!!」

 

 やれやれ。まだ自分の立場がわかっていないようだ。俺は鈴の前髪をガッと掴み、引き寄せた。

 

「まだわかってないみたいだからハッキリ言おうか。お前は俺に脅迫されているんだよ。お前のとれる行動は二つに一つだ。俺の言うことを聞いてビデオがバラまかれるのを防ぐか、俺にあくまで逆らって織斑やご両親、世界中の人々にこの映像を公開されるか」

 

「ぃやっ、いやぁ。どうしてよ。どうしてこんな……」

 

 それから数分間、鈴は嘆いた。だがそうしていても、

 

「いつまでこうしている気だ? いくら待ったって織斑は助けになんか来てくれやしないぞ? あいつは今頃恋人の相川さんと会っている頃だろうからな」

 

「一夏……いちかぁ……」

 

 ぐすっ、ぐすっと泣き崩れる鈴。これはラチがあかんな。無理矢理襲った方がいいか。俺は意識を切り替えると、鈴をベッドに運んだ。

 

「いちか……たすけてよいちかぁ……」

 

「だから織斑は来ないって、幼馴染ってだけのお前より特別な恋人ができたんだよ。あいつには」

 

「いやぁ、いや……」

 

 現実を振り払うかのように首を振る。俺は鈴と目を合わせると、毎度おなじみの催眠をかけてやった。

 

 俺に触られた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしろ!

 

 俺にチンポを入れられている時は幸福感を感じろ!

 

 俺に触られる度に俺のことが好きになる!

 

 鈴にはこれらの催眠をかけてなかったからな。さて、これで鈴も性奴隷コースへまっしぐらだ。俺は鈴のスカートをめくり、下着の上からその部分を刺激してやった。既に性感は充分に育っている。刺激してやれば感じるはずだ。

 

「んぅっ……っ!」

 

 自分の口から出た声が信じられず、びっくりしている。

 

「あ……ん……う、うそ……なんで……んんっ」

 

「今まで鈴とセックスしていたのは俺だからな、鈴の弱いところも触って欲しい場所も全て知っているよ」

 

「そ……んな……あっ……」

 

 俺は鈴に顔を近づけてキスしてやった。

 

「あふっ……んん……んんん……」

 

 柔らかい唇。それも全て俺のモノだ。

 

「んあっ……いや……やめてぇ……」

 

 俺は構わずに唇を吸い、嫌悪に悶える鈴の反応を楽しむ。上半身が動かせるので、両手を使って頭を引き剥がしにきた。面倒だな。

 

「首から下を動かすことを禁ずる」

 

 再度催眠をかけなおしてやる。

 

「あん……んん……ぷはっ……う……ううっ」

 

 鈴の両目から涙がこぼれ落ちる。

 

「おねがい…………やめてよ……」

 

 他人の舌が口の中に入る感触。それが嫌なのだろう。だが体を強張らせている鈴の姿が俺を欲情させる。

 

「うっ……気持ち悪い」

 

 口に出して言いやがった。いいよいいよ。それなら嫌悪感を減衰させる催眠をかけるだけさ。俺は更に舌を入れて口腔内をかき回した。

 

「あふっ……んっ……ぴちゃ……ううんっ……」

 

 鈴の柔らかい舌が、口の中で逃げ惑うのがわかる。俺はその反応を楽しみながら、小さな胸の膨らみにそっと触れた。

 

「ああっ!? や、やめてよぉ……」

 

 服の下に手を入れて鈴の胸を優しく撫でる。

 

「だっ……だめえっ……さわ、らないでぇっ……」

 

 だが鈴の体は敏感に反応していた。今までと違って感度1.5倍増しだからな。かなりクるだろう。

 

「あっふ……やだぁ……ひゃあっ……あっ……あんん……だめっ……やめてぇ……」

 

「気持ちいいか?」

 

「き……気持ち良くなんか……ない。……こんなこと……気持ち悪いだけよ……」

 

 声を震わせて鈴は否定する。

 

「今まで散々感じていたくせに。まあいいさ。そう言うなら確認するまでだ」

 

 乳首を探しあてた。指先に小さな突起が当たる。俺が指先で乳首をこすってやると、鈴は小さな体を大きく震わせた。

 

「ひぐっ……あっ……ああっ……あああ」

 

 鈴は涙を流しながら、何かに耐えているようだった。

 

「ひゃうっ……いやっ……もうやめてぇ……」

 

 鈴が泣きながら懇願するが、流す涙がさらに俺の加虐心を煽る。

 

「もっといい声で鳴いて、俺を楽しませてくれよ」

 

「いやだぁっ……こんなの……一夏助けて……助けてぇ……」

 

「だから無駄だっての。織斑は助けに来ないよ」

 

「一夏……一夏ぁ……」

 

 鈴は泣きながら、ここにはいない一夏に助けを求めるばかりだ。……あぁ、頭が痺れる。この女を支配しているのは俺なんだ。鈴は気づいていない。一夏の名前を呼べば呼ぶほど、自分がみじめになっていっていることに。

 

「泣いても無駄だよ。いい加減に諦めるんだな」

 

 俺は鈴の体に、あますところなく指を這わせる。

 

「ああんっ……はぁっ……はっ……くっ……くうっ」

 

 鈴は感じてきたのか、しきりに首を振り始めた。

 

「どうかしたのか」

 

「な……なんでも……ないわよ……」

 

「本当は気持ちいいんじゃないか?」

 

「そっそんなことあるわけないでしょ!」

 

 鈴は気丈に答えるが、切なげに吐息を漏らすのがはっきりとわかる。

 

「素直になっちまえよ」

 

 俺は滑らかな鈴の肌をさする。

 

「ああっ……やああ……やっ、やめなさいよ……」

 

 その肌はうっすらと汗をかいて、手に吸いつくようだ。

 

「ああんっ」

 

 ハッキリとわかる喘ぎ声が出た。

 

「なんだ今の声は?」

 

「ち、違う。気持ち悪かっただけよ!」

 

「乳首が勃起しているぞ……素直に気持ちいいと言ったらどうだ?」

 

「ああっ……そんなこと……くっ……ううっ……あふっ……つ……摘まないで」

 

 俺は感じている鈴の両脚を開く。

 

「ああっ……そんな……やめて……」

 

 催眠で自由を奪った鈴を弄ぶのは簡単だ。思いのままの姿勢をとらせることができる。

 

「いい格好だな」

 

「やっ……見ないでよっ」

 

 俺の目の前で大きく膝を開かせる、鈴は恥ずかしそうにうつむいた。白いショーツにシミが見てとれる。

 

「どうした鈴? 下着が濡れているみたいじゃないか」

 

「う……うう……見ないでぇ……」

 

 隠すべき部分を広げられ、鈴の顔が真っ赤に染まる。俺は薄手のショーツ越しに性器をこすりあげた。

 

「やっ……やだぁ……ううっ」

 

 股間にそっと指を押し当てると、柔らかい弾力が跳ね返ってくる。指を上下に動かす度に鈴の体は跳ねて、白いショーツが濡れてくる。

 

「……っ……やめてぇ……こすっちゃ……だめぇ……」

 

 ぴったりとっ張りついた布の上から、性器の形がはっきりと見てとれた。俺は閉じている陰唇を開くように、上に向かって指でなぞった。

 

「きゃっ……あっ……あっ……だめ……」

 

「下着の上からでもっはっきり見える。ここが気持ちいいんだろ?」

 

 俺は肉の突起を摘み、力を込める。

 

「きゃっ……きゃああっ!」

 

 まるで電気が走ったかのように鈴の頭が上下に跳ねた。

 

「やめて……もうやめてぇ……ああっ」

 

「気持ちいいんだろう?」

 

「ち……違うわよ……ふっ……ううっ……」

 

 確実に鈴の体は快楽に目覚めはじめている。

 

「こんな……こんな奴なのに……どうして……一夏……助けて……助けてよぉ……」

 

 鈴は涙を流しながら繰り返し一夏を呼ぶ。

 

「呼んでも無駄。それにあいつだって今頃相川さんとこういうことしているかもよ?」

 

「そんなこと……ない……一夏は……違う……」

 

「本当にそうかねぇ?」

 

 俺はほくそ笑み、鈴の性器に更なる愛撫を加える。

 

「あっ……あっ……なっ……なんで、声っ……」

 

「少しは素直になってきたな。気持ち良ければ声を出してもいいんだぞ」

 

「こんなこと……あんたなんか、気持ち悪いだけよ……もうこんなことやめて……」

 

 鈴は快楽と嫌悪の間で、今自らに起こっている感覚に戸惑っているようだった。

 

「お願いだから……もう……ゆるして……」

 

 鈴から許して、と言われた。屈服させるのも時間の問題か。

 

「……そうはいかない。お前が気持ちいいと言うまで、やめるつもりなんかないからな」

 

「そ……そんなの……」

 

「嫌だろうが知ったこっちゃない。その気になるまで続けるだけだ」

 

 俺は鈴のショーツを引き下ろした。

 

「いやっ……!」

 

「今更恥ずかしがる仲でもないだろ」

 

 俺はそのまま鈴の陰唇に手を伸ばした…………。

 

 ………………………………。

 

 いじり続けて30分が経過した。もういいだろう。この間鈴は一度もイっていない。俺がそうコントロールしたのだ。

 

「体を自由に動かして良い」

 

「……はぁ……あぁん……ぅん……え?」

 

 するとどうだろう、鈴の腰は俺の手にすりつけるような動きを見せた。

 

(くくくっ)

 

 俺は内心鈴を嘲笑うと、手の動きを加速させた。

 

「気持ちいいだろう? 鈴」

 

「き……気持ち良くなんか……こんなこと……汚いだけ……ああっ……ひゃあ……あああっ!」

 

「素直になればそんな苦しみも感じずにすむというのに……」

 

「あっう……あん……あぁん……はぁん……あ、あたし……どうして……こんなのおかしい……おかしいよ」

 

「いくらでもおかしくなっていいんだぞ」

 

 俺はもう片方の手で鈴の胸を揉みほぐしながら、再び唇を重ね合わせる。

 

「はむっ……んっ……ちゅう……んちゅ……」

 

 鈴の唇は、いとも簡単に俺の侵入を許した。

 

「うっ……ふぅっ……あはっ……はあっ……ああん……」

 

 俺が舌を動かすと、応えるように鈴の温かい舌も絡みついてくる。生暖かい唾液が絡み合って、お互いの舌がぬちゃぬちゃと音を立てて交わった。

 

「はあっ……んっ……ああんっ……ちゅっ……んっ……」

 

 俺は唾液を鈴の口に流し込む。

 

「うっ……くぅっ……ちゃぷ……くちゃ……」

 

「こぼさずに飲めよ」

 

「ああ……んんっ……んくっ……んっ」

 

 鈴は体を震わせながら、素直に俺の唾液を飲み下していった。唾液で口元を汚しながら、鈴は切なそうに声を漏らす。断続的に押し寄せた快感の波に、鈴の意識は朦朧としているようだった。

 

「ふふふ……ずいぶん感じているようだな」

 

 俺は口元を歪めて笑うと、股間の手をとめた。そして硬く膨張した肉棒の先を、濡れた性器に押しつける。

 

「もう我慢できなくなっているんじゃないか?」

 

 鈴はもう処女ではない。その体はこれまでに開発してきたのだ。既に花は開いている。

 

「あふっ……やめてぇ……それだけは……お願いだからやめてぇ……」

 

 腰をくねらせて鈴は逃れようとする。俺は鈴の腰をしっかりと掴んで固定し、火照った陰唇を亀頭の先端で撫でつける。

 

「あひぃ……あんっ……はあっ……ああああっ……」

 

 たっぷりと愛液を絡ませてクリトリスを刺激すると、鈴の体が大きく跳ねる。

 

「こんなに感じておきながら、まだ素直にならないのか?」

 

 俺はどうしても鈴の口から快感を認める声を聞きたくなった。

 

「あっ……ああっ……だって……ひゃあん……」

 

 小さな膣口がもどかしげにうごめき、わずかに開いて愛液を流した。

 

「あふっ……ひゃあん……真ん中が……」

 

 しかし俺は、わざとクリトリスをよけて肉棒を動かす。

 

「ふあっ……もうすぐ……もうすぐなのに……どうして……」

 

「どうして欲しいか、今の気持ちを正直に言うんだ……そうすれば楽になれるぞ」

 

 俺は鈴の耳元でそっと囁く。

 

「ど……どうして……って……」

 

「織斑だって、今頃は相原さんと抱き合っている」

 

「そんな……一夏が……」

 

「自分ばかり我慢していていいのか?」

 

「…………」

 

「鈴……もう、我慢しなくていいんだよ。自分に素直になりな」

 

 自分で言っててむず痒くなるほど悪い言葉だな。だが鈴とて一人の女だ。快楽の前には抗えない。

 

「俺は、鈴のして欲しいことをしてやるから……」

 

 俺が鈴の耳に吐息を吹きかけると、鈴の体がぷるぷると震え出した。

 

「あたし……あたし……」

 

「はっきり言いな」

 

「…………もっと…………して、欲しい…………」

 

 ついに鈴を屈服させた。性欲に屈した鈴が、喘ぎながら俺に哀願する。腰を左右にくねらせて男を求める様はまさしく牝そのものだ。

 

「わかった。存分に味わえ……俺のチンポをな」

 

 俺は濡れた膣口に肉棒をあてがい、力を込めて挿入した。

 

「あっ……ひゃあっ! は……入って……くる……あああっ!」

 

 小さな肉の壁が押し広げられ、亀頭の先端が鈴の中に埋没する。いかに濡れているとはいえ、鈴の膣は小さく狭い。まあラウラほどではないが。

 

「は、入ってくる……入ってくるよぉ……」

 

 俺は肉棒を鈴の膣の中に入れると、鈴の体を抱きしめてやった。

 

「鈴……お前はもう俺のモノだ……俺だけのモノだからな……」

 

「根鳥の……モノ……」

 

 鈴は俺の言葉を繰り返す。俺は鈴の狭い膣をえぐるように、ピストン運動を始める。

 

「ひゃあっ……ああっ……動かないで……あああん……あっ……あっ……こんな……こんなに……やだ……気持ちいいよぉ……」

 

 肉棒に刺し貫かれながら、鈴は無意識に自ら腰をゆさゆさと動かしていた。

 

「こんな……こんなことされて……あたし……」

 

 鈴は自分の意思に反して体が快楽を求めることに、少なからず罪悪感を抱いているようだった。

 

「いいんだよ……鈴。俺が相手だろうがなんだろうが、セックスでうんと気持ち良くなればいいんだ」

 

 俺は右手を鈴の後頭部に添え、鈴の耳に唇を寄せて語り掛ける。

 

「あっ……あひぃ……あっ……あっ……ひぅ……あっ……ああっ……」

 

 膣の締め付けが一段ときつくなり、愛液がいっそう溢れ出す。肉棒への刺激も強まり、俺はさらに激しく腰を動かす。

 

「うあっ……ああっ……いい……き……気持ちいい……気持ちいいよぉ……」

 

「そうだ……それでいい……」

 

「ひゃあっ……あっ……あっ……あたし……」

 

 鈴はペニスを根本まで咥え込んで、逃がさないようにぐいぐいと締めつけてくる。

 

「あひっ……あひっ……ひっ……ひあっ……ああああ」

 

 鈴が大きく喘ぐと同時に、俺にも快感がこみ上げてくる。俺は一気に腰の動きを加速させ、鈴と共に痺れるような快楽の波に乗った。

 

「あっ……あたし……あたし……もうっ」

 

「鈴っ……俺も……そろそろ出すぞ……膣内にたっぷりな」

 

 俺は子宮を貫かんばかりに深く肉棒を挿入する。

 

「えっ……!? そんな……今日は……」

 

 俺の射精が近いことを知って、鈴が顔を曇らせる。

 

「だっ……だめぇ! あたし、今日は……危ない日なの……」

 

 さすがに妊娠には大きな抵抗があるか。

 

「大丈夫。俺は鈴の子供なら喜んで欲しいよ。それに、これで終わりにしてもいいのか?」

 

 俺はなおも激しく腰を突き上げて、鈴を責める。

 

「あっ……ああっ……だめ……そんなに激しくしたら……あたし……!」

 

「今以上に気持ち良くしてやるよ」

 

 俺は腰を振ると同時に、小さい二つの膨らみに手を伸ばした。

 

「ああっ」

 

 硬く勃起した乳首を指先で強く摘むと、いっそう鈴の体が仰け反る。

 

「ああっ……あああっ……あたし……もう……」

 

 鈴はだらしなく口を開けて喘いだ。今はまだこれでいい。その内膣内射精をねだる淫乱に変えてやる。

 

「イクぞっ。鈴」

 

 俺は鈴の子宮を激しく貫いた。

 

「あ……ひゃああ……あああああああっ!」

 

 俺は鈴の膣内に、容赦なく射精した。

 

 ビュッ、ビュッビュッ!!

 

「あああああ~~っ……!」

 

 俺の射精と同時に、鈴が絶叫する。熱い精液を胎内に受けて、鈴は絶頂に達したようだ。

 

「は、入ってくる……熱いの……お腹に……熱いよぉ」

 

 鈴が注ぎ込まれる精液の感触を味わうかのように、身を震わせる。

 

「大きいの……中で動いてる……あああ……できちゃうよ……」

 

 力が抜け、がっくりと鈴がベッドに身を預ける。

 

「イったな、鈴。初めてイったんじゃないか?」

 

「……イ、ク? あれが……そうなの……?」

 

「ああ、鈴は俺とセックスして中出しされてイったんだよ……ン」

 

 鈴の唇にキスをする。

 

「イク……そっか……あたし……イったんだ……根鳥で…………え?」

 

 鈴が何かに気づいたような声をあげる。

 

「悪い、鈴。俺、また……。だから、な?」

 

 俺のペニスは再び活力を取り戻していた。

 

「そ、そんな……」

 

 俺は再び鈴に襲いかかった。

 

 

     §

 

 

「も、もう無理だよぉ……」

 

 あれから、更に俺は鈴の中で果てていた。もう射精タイミングを早くする必要もないので。思う存分セックスしていたら、鈴が根を上げた。

 

「仕方ないな……その代わり鈴、口でして欲しい」

 

「口で……?」

 

「フェラチオだよ。一度させただろう? あれをやってくれればセックスしないから」

 

 俺は鈴の口元に肉棒を持っていった。膣内で出されて、攪拌された精液と愛液がこびりついている。

 

「さあ、咥えて」

 

「ぅん」

 

 鈴は素直になった。肉棒にそっと触れると、ゆっくりと唇を寄せてきた。

 

「……ううっ……変な……臭い……」

 

 今までにも咥えて飲んだことがあるのにその反応はないだろ。

 

「早くしてくれ」

 

「うううぅぅ……くちゅ……」

 

 鈴の柔らかい唇が亀頭に触れる。

 

「あ……うっ……うあぁ……ちゅっ……おえ……ぷ」

 

 どうやら口淫に対する抵抗感はかなりのもののようだ。今までは一夏相手だから我慢できていたという訳か。

 

「舌を出せ。綺麗に舐めて奉仕するんだ」

 

「あうぅ……れろ……ちゅぱっ……ちゅる……」

 

 鈴は懸命に舌を伸ばして、ペニスを舐めはじめる。生暖かい唾液と粘膜の感触が俺を更に奮い立たせる。

 

「ちゅうっ……んちゅ……はぁ……ちゅ……れろ……」

 

 鈴は頑張って舌を肉棒に這わせる。初めてじゃないとはいえ、その動きはまだまだ拙い。

 

「もっと大胆に、心を込めて舌を使え」

 

「ちゅぅ……そんなこと……あたし……これでも一生懸命……」

 

「なんならお前の大好きな織斑のモノをしゃぶっていると思え」

 

 一夏のことを引き合いに出され、鈴が戸惑う。

 

「……一夏は……こんなエッチなこと……しない……」

 

 笑いがこみ上げた。

 

「はっはっは! 面白いことを言うな。よし! それじゃこの間、また盗撮した映像があるからそれを見せよう!」

 

 俺はこうなるであろうことがわかっていたので、事前に催眠でやらせていたシーンを再生する。モニターに、一夏と相川さんの姿が映る。

 

「な……にこれ……?」

 

 鈴はそこに映し出された映像を見て言葉を失った。画面の中ではベッドに腰掛けた一夏の股間に、相川さんが頭を埋めている。

 

『うあ……』

 

 一夏は快楽のうめき声を漏らす。

 

「一夏……なにしてるの……?」

 

 何かしているのは相川さんの方だけどな。相川さんが首を上下に動かす度に、卑猥な音がスピーカーから聞こえてくる。

 

「見ての通りだ。いま鈴が俺にしてくれていることと同じだな」

 

「そ……そんな……」

 

 鈴はモニターの映像を信じられないという表情で見つめている。そんな鈴の目の前で、相川さんはソフトに一夏の性器を舐めまわす。

 

『くっ……き……気持ちいい……』

 

 一夏は相川さんに肉棒をしゃぶられ、陶酔の表情だ。

 

「嘘でしょ……こんなの嘘だよね……一夏……」

 

 快感に震える一夏の表情は、今まで鈴が見たことのないものだろうな。

 

「さあ、鈴も相川さんに負けないように奉仕してみろ」

 

 モニターの前で呆然とする鈴を、俺は現実に引き戻す。

 

「えっ……?」

 

 映像の衝撃からか、鈴はどこか虚ろな瞳を俺に向けた。俺は映像を顎で指し示す。

 

「相川さんが織斑にしているのと同じようにしろと言ったんだ」

 

「…………」

 

 鈴は戸惑いながらも、再び男根に口を寄せてきた。

 

「んんっ……れろっ……ぴちゃっ……はぁっ……」

 

 鈴はどうにかこうにかフェラチオを始めた。勃起した肉棒の裏筋に舌を立てて、ゆっくりと亀頭に向かって舐め上げていく。

 

「ぺちゃあ……ちゅく……こ、これでいいの……?」

 

「ああ、続けろ」

 

「ちゅぷっ……ちゅる……ちゅう……」

 

 鈴は亀頭を舌先で撫でながら、肉棒の根本を手でしごく。

 

「そうだ……前に教えた通りにな……」

 

 拙いながらも熱のこもった鈴の舌づかいに、俺は身を震わせた。柔らかく生暖かい舌先が、カリ裏を何度もめくりかえした。

 

「ちろ……くちゅ……ちゃぷ……ぴちゃ……ちゅる……ぢゅっ……ちゅっ……ちゅる」

 

「ふふ……だいぶ気持ちがこもってきたようだな」

 

 鈴がためらいがちに口を開く。俺の亀頭が鈴の口に吸い込まれていった。

 

「うっ……ふぐぅっ……うあっ……ぐぅ……ふっ……ぷちゃっ……おふっ……」

 

 鈴は小さな口を精一杯広げて、肉棒を根本まで飲み込もうとしている。

 

「いいぞ……奥まで咥えられれば男は嬉しいんだ。でも無理はするなよ。きついと思ったらすぐにやめていいからな」

 

 俺は鈴の頭をよしよしと撫でる。

 

「ふくっ……んくっ……ふっ……んふっ……あぁぁ……」

 

 肉棒を半分ほど咥えたところで、鈴が苦しそうにうめき声をあげる。

 

「ただ咥えるだけじゃなくて、舌も絡めるようにするんだ」

 

「んぢゅっ……んんんっ……れろっ……ぴちゃ……ちゃぷぅ……」

 

 鈴は口から唾液を滴らせながら、ペニスに舌を絡めた。

 

「ぷちゅ……くちゃっ……いち……か……」

 

 うめき声に混じって、鈴が一夏を呼ぶ声が聞こえた。

 

「一夏……ちゅぱ……一夏……んんっ……はあっ」

 

 鈴は一夏を呼びながら、ペニスをしゃぶり続けた。一夏に助けを求めているのか、それとも一夏に奉仕をしているような気分になっているのか……。鈴の舌使いを味わいながら、俺はこみ上げてくる快感に浸る。

 

「んぐ……んんっ……くうっ……んふ……ぴちゃっ」

 

 稚拙ではあるが丁寧な舌の動きに、俺は徐々に上り詰める。

 

「鈴……そろそろイクぞ……」

 

「んふっ……んんっ……うぅぅぅ……」

 

「出すぞ……味わって飲めよ……!」

 

「んんっ!? ふぉっ……あぅぅぅん!」

 

 鈴の口深くに挿入したペニスが大きく脈打つ。鈴の頭を逃げられないように両手で抑えると、俺はその狭くて浅い口の中に精液を注ぎ込んだ。

 

「おふっ! むぐっ!? んんんんんんっ……!」

 

 出された精液が鈴の喉を叩く。

 

「ふぉぉぉっ……うぅぅ……んんん」

 

 俺は一滴もこぼれないように男根を入れたままの姿勢で時間が過ぎるのを待った。

 

「うっ……ううっ……」

 

 鈴は何とか顔を背けて、口の中のものを吐き出そうとする。

 

「鈴、吐いちゃだめだぞ」

 

「むうっ……ううっ……うううううっ……!」

 

 鈴は頬を膨らませ、口内の精液をこぼさないように唇を引き結んだ。素直に命令には従ったものの、俺を見上げる目は何かを訴えようとしている。

 

「うっ、うううううっ……んむううう……」

 

 鈴は吐き出す気持ちを必死に抑えている。

 

「……よし、飲んでいいぞ……但し、ゆっくりとよく味わってな……」

 

「んんぅ……んん……こくっ……んっ……くちゅ……ぐちゅぅ……んっ……ごくっ……うううっ……」

 

 鈴は俺に言われた通り、精液を味わいながら嚥下する。

 

「くちゅっ……ぐちゅ……ぐちゅ……ぢゅる……ごくん……ごくっ……んっ……んくっ……んんん~っ!」

 

 鈴は目を白黒させながらも全て飲み下した。

 

「はあっ……はあっ……ああああ……」

 

 鈴が大きく口を開けて喘ぐと、唾液と精液の混ざったものが粘って糸を引いた。その頃、映像でも一夏が終わりを迎えようとしていた。

 

『あっ……出る。出るよ清香……』

 

『ん……出していいよ、一夏君』

 

「ああ……あああああ……一夏……いちかぁっ……」

 

 鈴はもう手の届かない一夏の名前を呼び、ボロボロと涙を流した。

 

 




 精神的にはまだ落ちきっていない鈴ですが、既に肉体は開発しきってあるので、これ以上書くことがありません。なので鈴はこれでおしまいです。


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☆第28話 篠ノ之 箒10

 「主人公視点の」箒編はこれで終わりです。明日はいよいよ皆さんお待ちかねのあの人ですよ!


「箒……んちゅっ」

 

「ん……」

 

 部屋のベッドに腰掛けながら箒の唇を吸う。箒も消極的ではあるが応じてくれている。あれから、箒は毎日俺の部屋に来る。……といってももちろん催眠の効果なんだけどね。休日は「用事」があり、他の女子と会う時間もあるが、それ以外の時間に箒と会っている。俺達の関係は少しだけ変化した。もちろんセックスや奉仕をする日もあるが、何もしない日もある。何もせずに過ごしたり、ぽつぽつと話をしたりする日もある。箒の態度は、確実に軟化していた。今日はセシリア・シャル・ラウラ・鈴、皆とエッチをしなかった日なので少し溜まっている。俺は箒と舌を絡ませながら、腰に熱が集まるのを感じていた。申し訳ないが箒に処理してもらおう。

 

「箒」

 

 俺は箒の手を取り股間に当てさせる。

 

「す、する……のか?」

 

「いや、今日はしてもらうだけでいいよ」

 

 微妙な言葉の違い、でも俺達の間では通じている。

 

「そうか……今日は、どうするんだ?」

 

「できれば……口でして欲しい」

 

「口……か。…………わかった」

 

 箒は頷くと、股間のジッパーを下ろした。これぐらいはしてもらえるようになった。ズボンの中に手を差し入れて肉棒を取り出す箒。そのまま、座ったまま上体を倒して股間に顔を近づける。これだけでも感動で胸がジーンとなる。

 

「んっ……ちゅっ、ちゅ……」

 

 箒は肉棒に何度もキスを降らせる。その唇の感触に、肉棒はすぐ反応して大きくなった。

 

「すぐ……大きくなるんだな」

 

「箒がしてくれるだけで嬉しくなるんだ」

 

「そうか……ちゅっ、ちゅぅ……」

 

 吸われた。肉を、吸引されている。

 

「あっ……」

 

 声をあげた俺に目線を上げ、一瞥すると、再びキスをする。顔を傾けて裏筋に……と思ったら、傘の裏側、尿道口もある場所に口づけていた。

 

「んんっ」

 

 感じる声が自然と出てしまう。箒はそんな俺を見ることなく、キスと吸引を繰り返す。亀頭の先や表側などにも触れる。

 

「はあぁっ」

 

 息を吐く。快感を体の外側に逃がすように。撫でていた。箒の髪を。優しくとかすように、触れる。するとまた視線が俺の顔を向いた。しばらくして。

 

「れろ……れろ」

 

 舌を出して舐められる。柔らかく温かい舌の感触。うめき声が抑えられない。気持ちいい。

 

「箒……あっ、……きもちいい……」

 

「そうか……ぷちゅっ……れるれる……ちゅーっ、ちゅ、ちゅ……はむぅ……んむ……」

 

 舐め、吸われる。我慢しなければ、もう放っている自信があった。快感ではある。だが同時に我慢せねばならない苦痛でもあった。

 

「ちゅっ……ちゅぱ……ん? ……もう……出てきたぞ……」

 

 先走りが溢れていた。それを指摘されて少しだけ恥ずかしい気持ちになる。箒はその液を吸った。

 

「じゅるっ……じゅずずっ……ちゅる……んくっ……こくっ」

 

 それを、喉をならして飲む箒。愛おしさで胸がいっぱいになった。自然、頭を撫でる手にも愛情がこもる。

 

「ほ、箒……その、そろそろ」

 

「ん……咥えて、欲しいのか?」

 

「あ、ああ……して、欲しい」

 

「ぅん……わかった」

 

 静かに頷く箒。初めての時と違いすぎるその態度。感慨にふける。

 

「あ……む。ふぅ……ふぅ……んちゅーっ、ちうちぅ……じゅりゅうっ」

 

 咥えた、と思ったら思い切り吸い上げられた。バキュームに近い感触、一瞬、漏れそうになった。

 

「はあ・あ・あぁっ」

 

 少女のように声をあげてしまうのが止められない。感じすぎる。

 

「じゅぽ……じゅぱっ……ぢゅるる……ちゅず……ぺろぺろ……ぺちゃっ」

 

 じゅぽじゅぽと吸われる。下品な音を立ててフェラチオする箒。

 

「んじゅる……ぢゅぶっ……ぶぶぶ……ぷちゃっ……ちゃぷ……じゅっぽじゅっぽ」

 

「あっ! 箒、箒ぃ」

 

 箒の頭を抑えそうになってしまう。それは駄目だ。俺は髪を撫でていた手を引っ込めた。

 

「ぢゅっぽぢゅぽ……ぢゅぱぢゅぱ……じゅりゅりゅりゅう」

 

「うぅっ」

 

 ちゅぱ、ちゅぱ……。

 

 しばらくの間吸引が続く。

 

「じゅ、じゅっ、じゅるるぅっ!」

 

 激しく吸われていた。こんなにされたら、もう……っ!

 

「ほ、箒……イク、俺、イクゥ」

 

「んっ、んっ……」

 

 確かに聞こえたはずなのに、箒はモノを離そうとしない。このままでは……。

 

「ほっほうきっ、離して……」

 

「じゅっぱじゅっぱ、ぢゅるるるるるぅ……ひいぞ……ほのまま……ちゅぱぱぁ」

 

 !? ま、まさか! 箒は。

 

「おあっ、イ、イクッ出るぅ!」

 

 ビュクッ、ビュクッ、ビュルルルッ!!

 

 出していた。箒の口内で、精液を。

 

 ドクッドクッ、ドクン!

 

「んんんっ……んふぅ……ふぅ……ふ」

 

 箒は己の中に出された液体を溜め込んだ。

 

「ほ、箒。出して。すぐ出して」

 

 俺は慌ててティッシュをとると箒に手渡した。

 

「んく……こく……こく……こく」

 

「ほっ箒!?」

 

 飲んでいた。精液を。箒が。こくこくと喉を鳴らして飲み込む箒。俺は彼女を呆然と見ていた。

 

「こく……こく……んくぅ……はぁ……はぁ……はぁ」

 

「箒……どうして」

 

「…………ず、ずっと、して欲しかったのだろう? だから……」

 

 だからって。

 

「う、嬉しく……ないのか?」

 

 俺は、箒を抱きしめていた。

 

「嬉しいに、決まっているじゃないか。箒、ありがとう」

 

 俺は箒に口内射精できた喜びに、箒の気持ちに、ずっとひたっていた……。

 

 

     §

 

 

「んちゅっ……ぺろ、ぺろ……れるれろ……ちゅう」

 

 それだけじゃなかった。箒は出した後のモノを、優しくお掃除してくれた。

 

「んんっ…………ふぅ……綺麗に、なったぞ……」

 

「箒……俺、箒にもしてあげたい。気持ち良くなって欲しい」

 

「わ、私は、いいんだ」

 

「良くない。箒がしてくれたみたいに、俺も箒にしてやりたい」

 

「…………」

 

 箒は頬を薄紅色に染めている。……箒は綺麗だなぁ。俺は箒を優しく押し倒すと、制服の裾から手を入れて、ブラジャー越しのおっぱいに触れていた。

 

「んっ」

 

 ピクン、と体を反応させる箒。まさか。乳首に触れると、そこはもう勃起していた。

 

「箒、乳首、立ってる」

 

「…………」

 

 指摘すると、恥ずかしそうに顔を逸らす。俺は制服とブラジャーをたくしあげた。おっぱいが露出する。俺も口でしてあげよう。俺はいきなりそこに口づけた。

 

「ちゅぱっ、ちろちろ……れろっ」

 

「んっ」

 

「ちゅうううっ……ちゅぱ、ちゅぽ」

 

 音を立てて吸う。箒が感じてくれるように。

 

「じゅっぱ、ずりゅるるる……ぢゅるっ……んぢゅぅ」

 

「あっ、ああぁっ」

 

 前よりも素直に感じてくれるようになった。乳首だけじゃなく乳房にも舌を這わす。そして揉む。

 

 もみもみ、もみもみ、もみもみ……。

 

 柔らかさを確かめるように、優しく、だけどある程度の力を入れて、揉んでいく。

 

「ぷちゅっ……ぴちゃ、ぴちゃ……」

 

「あ、あっ、あああっ」

 

 ゆっくりと、触れていく。

 

「あ、ふっ、ううう、んん」

 

 こぼれる喘ぎ声。と。

 

「んんっ」

 

 俺の頭が抱かれていた。箒の両腕に。まるでおっぱいに押しつけるようにぎゅっと抑えられる。もっと吸って欲しいという意識の表れだと思った。張り詰めた乳首を吸う。吸いたてる。

 

「はっ、あ、ああ、はぁぁ、くぅぅ……んんっ、ん、んっ」

 

「箒」

 

「あぁん、ん……ふぅ、んんぅ、はぁ……はぁ、はぁっ……ふぅう、ひぅ」

 

 顔の前におっぱい。埋もれるような距離。温かさと柔らかさで包まれる。吸っていない方の乳首は指で刺激する。

 

「く、んっ……うぅっ、ふぅ……はぁ」

 

「……好き勝手にいじっているけど、痛かったりしないか?」

 

「だい、大丈夫、だ。痛くは、ない」

 

「そっか、痛かったり辛かったりしたら、我慢しないで言ってくれ」

 

「ん」

 

 コクリと頷く。仕草が可愛い。俺は感情のままにおっぱいを貪った。

 

「ふぁっ……あっああ、んんっ……はぁ、はぁ」

 

 こころなしか乳頭が膨らんだような気がした。

 

「はぁっ、あああっ、ふうぅぅっ。ふうぅんっ、ふううっ」

 

 敏感に反応する。俺で箒が気持ち良くなっていると知り、喜びが心を支配する。

 

「んっ、んんんっ! は、うう」

 

 先端を、こりこりとつまむ。

 

「んんんんっ、ううぅ、ううう。く、ふぅっ……うぅっうん」

 

「気持ちいいか? 箒?」

 

「…………」

 

 沈黙。「聞くな」ということらしい。そこまで素直にはなってないか。俺は少し残念に思うと、最後のとどめをすることにした。両手の親指で、それぞれの乳首を押しつぶし、かつぐりぐりと刺激する。

 

「んんんっ! あ、ふっ。だ、めっ、それ、だめだっ」

 

 弱気な声。確かに俺の攻撃が効いている証し。俺はぐりぐりを続けた。

 

「はぁぁぁぁん!」

 

 ひときわ大きな声。催眠で封じていないので、大きい声も出せる。そこで手を止めた。

 

「はぁ…………はぁ…………はぁ」

 

 箒がもぞもぞ、と身をよじった。太もも、すり合わせていなかったか?

 

「箒、下……」

 

 さわって欲しいのか、と聞きそうになってやめる。

 

「触るぞ」

 

 宣言して手を伸ばした。スカートの中に手を入れ、ショーツの底の部分に手を当てると、そこはすでにしっとりと濡れていた。湿っている、というレベルではない。もしかして、俺のを舐めている時から感じていたのでは?

 

「箒、下着、脱がすぞ」

 

 箒が腰を浮かせて協力してくれた。ショーツを両足から引き抜きベッドの脇へ。体を下げる。太ももを開いて股間をあらわにする。むわっと立ち上る牝の匂い。と。

 

「ぁ、だ、だめだ。しないでくれ」

 

「?」

 

「その……シャワーを浴びていないんだ。だから……」

 

「箒のなら気にならない。箒だって俺のをしてくれたじゃないか」

 

 条件は同じだ。

 

「私が気にするんだ。……や、やめて、くれ」

 

 懇願。こうまで言われるとやりづらい。

 

「わかったよ。けど、箒の、舐めたかったな」

 

「ぐ……変態め」

 

 ああ、箒に蔑まれた。背筋がゾクゾクする。

 

「じゃあ指で触るよ」

 

 時間はかかるかもだが、箒をイカせたい。

 

「…………ぁ、の」

 

「ん?」

 

「私は、いいんだ。……うぅ、その、気持ち良く、してくれなくても」

 

「うん。でも俺がしてあげたいんだ」

 

「…………それ、なら」

 

 いまいち要領を得ない箒の態度。何だ?

 

「して、くれれば。お互い、その……」

 

「お互い? ………………!?」

 

 もしかして。

 

「セックス、してもいいってことか?」

 

「ぅぅ~~~~っ。そ、うだ」

 

 驚いた。まさかそこまでOKが出るとは。セックスして、俺が気持ち良くなればいいってことか。

 

「でも、いいのか? 俺、最後までしちゃうぞ?」

 

 中出し、しちゃうぞ?

 

「い、今まで気にせずにしていた男が何を言う。ど、どうせ、同じことだろう」

 

 いや、同じことじゃないよ。この一回が致命的になるかもしれないのに。……そこまで考えて、箒だってそれがわからないはずはないと気づいた。つまり箒はこう言っているのだ。「覚悟は決めた」と。だというのに男の俺がぐだぐだ言っていても進まない。俺も覚悟を決めた。

 

「わかった。セックス、しよう。箒」

 

 俺はおっぱい責めで復活していたモノに手を添えると、箒の膣穴に照準を定めた。

 

「いくぞ、箒」

 

「…………ぁぁ」

 

 ぐっと挿し入れる。亀頭が中に入った。続けて竿の部分がにゅぬぬ、と入っていく。

 

「あっ、あっ」

 

「はぁぁぁっ」

 

 息を吐く。先っぽが入っただけでもう気持ちいい。俺は腰を進めた。ずずず、と膣壁をかき分けてモノが入っていく。そうして、一番奥の子宮がある手前まで入った。

 

「はぁ……はぁ」

 

「ふぅーっ」

 

 二人とも大きく息をつく。幸福感の暗示があるから、箒にとっては挿入された時の気持ち良さは、愛撫されている時と全然違うはずだ。しかし外側からではその変化は見てとれない。

 

「箒……入ったぞ。一番奥、子宮の入り口に当たっているのがわかるか」

 

「……はぁ……はぁ……わ、かる。お前ので、私の、なか、いっぱいに……」

 

 今まで何度もやっていた、自分操作能力でモノの大きさを調節することをしていないので、箒にとってはかなりきついのではなかろうか。

 

「大丈夫か箒。辛くないか?」

 

「だい、じょうぶ、だ。…………な、慣れた、から」

 

 本当にそうなのだろうか? 無理をしているんじゃ……。

 

「そ、それより、うごか、ないのか?」

 

「入っているだけでも、気持ち良くて満たされた気持ちになるんだ。そりゃ動いた方が気持ちいいだろうけど」

 

「なら……うごいてくれ。わたしで、きもちよく、なって……」

 

「!?」

 

 こんなことを言われたら、嬉しくて飛びあがりそうになるじゃないか!

 

「わかった。箒の中で気持ち良くならせてもらうな。でも、きつかったり辛かったりしたらちゃんと言うんだぞ。すぐにやめるからな」

 

「うん」

 

 箒が。あの箒が俺を受け入れてくれている。それが嬉しくて、腰の防波堤は完全に壊された。

 

 ず、ずず。ずちゅ、にゅち、ぬちゅっ、ぐちゅっ。

 

 腰を使う。箒の中を俺の肉棒で荒す。突いて、なぞって、こすりあげる。たまらない快感が体を充足させる。

 

「あっ、あっ、あっ」

 

「ふっ……ふっ……ふっ」

 

 ベッドに寝ている箒に体を密着させ、背中に腕を回す。抱きしめる。すると箒も俺の頭と背中に腕を回してきた。抱き合ったまま腰を使う。難しいけど、抱き合ったまましたい。

 

「箒……ん」

 

「ん……」

 

 そしてキス。柔らかい唇が俺のそれを受け止めてくれる。

 

「箒……箒!」

 

「はぁ……根鳥」

 

 抱き合って繋がっている。その充足感が俺の胸と肉棒を満たしてくれる。体の方は、箒の濡れた粘膜が、俺の肉棒を優しく、だが適度にぎゅっと締めて包み込んでくれる。

 

「ふぁ……あ、あ……っ」

 

 根元まで入ったモノは、ぬるんだ膣内に締め上げられ、身悶えている。

 

「ふ……っ、ん……あ、はぁ……っ」

 

 感じている声を漏らす箒。その声がもっと聞きたくて責めたてる。箒の膣内は温かかった。

 

「根鳥……き、きもち、いいのか?」

 

「ああ、箒の中、あったかくて、きゅうって締まって、手で握り締められているみたいで……気持ちいいよ。最高だ」

 

 箒が俺を気にしてくれて、聞いてくれたのが嬉しくて本音を漏らす。その間も、緩やかなピッチで腰を動かす。

 

「うっ、あっ、あ……」

 

 一回突くごとに、敏感な先端に異なる刺激が与えられる。

 

「ンッ、ふぅっ……はぁっ……はぁ。あ……くぅぅぅ……んっ……はふっ……はぁっ……っ!!」

 

 夢中で箒を突き上げる。豊かに揺れる二つの果実が胸に当たって心地いい。

 

「くふぅうっ! 硬……い……っ、くうっ! うううんっ!」

 

「はぁっ……うあっ……はぁぁっ……」

 

「んむ……あふぅ……ちゅ……ふぅぅ……」

 

 舌を吸い、唾液を混ぜ合わせる。何も考えられなくなりそうな快感。射精をこらえつつ、体を動かす。

 

「んんっ!? んっ、はっ、ああっ……はああっ……」

 

「う……く……」

 

「あふっ、ふぅ……ン……」

 

 潤った肉襞をかきわけ、猛りきったモノが出し入れされる。片手を箒の股間に置き、秘豆をくりくりと弄ぶ。

 

「あふっ! そ、それ……だ、め……っ」

 

 甘い声を出し快楽を貪る少女。その艶めかしい姿が俺の心を掴んで離さない。

 

「んううっ! そんなに、した……ら……っ、ふぁあっ!」

 

「箒っ!」

 

 彼女の痴態に刺激されて、いっそう腰を使い、叩きつけていく。

 

「はううんっ! だめっ、そっ、そんなに……やはぁ……ああっ、やっああっ、あんっ!」

 

 俺の下で甘え泣く彼女の姿に、より高ぶって勢いづく俺のモノ。何とか絶頂に押し上げようと子宮口めがけて肉奥へとねじり込み、突き込む。

 

「んんんっ! だ、め……っ、もぉ……っ」

 

 肉の衝動に駆られ、髪を振り乱し悶える箒。

 

「あ……あぁぁぁんっ!!」

 

 仰け反った、内側と入り口が締め上げてくる。俺も、限界だっ。

 

「うあっ……も、もう……」

 

「…………根鳥……、出るのか……?」

 

「ああ、出る。箒の膣に出るっ」

 

「いい……ぞ。そのまま、そのまま……で」

 

 許可が下りる前から中で放つつもりだった。そのまま放つ。

 

「ひふっ……っく、う、くぅぅぅぅんっ!!」

 

 ドピュッ、ドピュドピュッ!!

 

 箒の叫び声が契機となり、出していた。

 

「ふぅぅ……っ……あ、ふっ……ふぅぅ……」

 

「ふぁぁ……ああ……はぁぁ……」

 

 箒の奥底で、俺は全てを解き放ち……果てた。子宮口を震わせるほどの射出。

 

「ン……でて、る……」

 

「はあ、はぁっ……はぁ……」

 

 精魂尽き果てて、箒の体に倒れ込む。

 

「大丈夫か?」

 

「ン……うん……」

 

 俺達は繋がって抱き合ったまま、息が整うまでそうしていた。

 

 

     §

 

 

「箒……俺、ちゃんとできてたか?」

 

 枕元でのピロートーク。

 

「?」

 

「えっと、だからつまり、ちゃんとお前を気持ち良く、幸せな気分にできてたかってこと」

 

「…………何故だろう。お前と繋がっていると、満たされた気持ちになるんだ……気持ち、いいんだ」

 

 そりゃそういう風に催眠をかけてあるからな。嘘で塗り固められているような気持ちになる。でも、

 

「そっか、そりゃ、良かった」

 

 俺達が今感じている気持ちは一緒だと思うから。

 

「箒……ん」

 

「んちゅっ……はぁ、根鳥……」

 

 箒との距離。もう俺達の間には何もなかった。抱きしめ合うこの距離が俺達の距離だ。あったかいな。俺はその温度に、幸せを感じるのだった。

 

 




 箒の態度が軟化しすぎじゃーねーかとお思いの方もいるでしょう。第1話で「俺が触れる度に俺のことが好きになる!」という催眠をかけておいたのを覚えていらっしゃるでしょうか。箒は触られれば触られる程主人公を好きになる呪いにかかっているのです。


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☆第29話 織斑 千冬

 お待たせしました。やっと千冬さんです。この人のエロが書きたいからこのSSを書き始めたのに、前哨戦で何話ついやしてんだ俺……。


 八月になった。IS学園は遅めの夏休みに突入した。セシリアは一時的に祖国に里帰りなどをしている。箒も実家に帰っている。相川さんと仲良くデートとかしてる一夏は放っておいて、俺は巫女服姿の箒という素晴らしいものに出会ったりした訳だ。

 

 俺と女子達の関係は大体一段落したと言っていいだろう。まず恋人のシャル。性奴隷の箒・セシリア・鈴・ラウラ。

 シャル・箒・セシリアは肉体も精神も完全に俺の手に落ちた。鈴・ラウラは、肉体は開発済み。気持ちはラウラが一夏と半々、鈴が一夏と七三というところか。鈴が一番強敵だな。まあセックスの進行が一番遅かったってだけなんだけどね。

 という訳で、俺はIS学園で一番の難物であり、最後の標的に狙いをしぼったのだった。

 

 

     §

 

「それで? 折り入って話とは何だ? 根鳥」

 

 俺は今学生寮の二人部屋で千冬さんと二人っきりでいた。「織斑 一夏に関することで、できれば人に邪魔されないように、俺の部屋で二人っきりになって話したいことがあります」と伝えておいたのだ。俺は千冬さんに直接的・間接的に俺を攻撃できないよう催眠をかけた。攻撃する意思も、もてないようにする。

 

「まあ、話は簡単なんですけどね」

 

 そう言って電源をつけていたPCを操作する。

 

「見て欲しいものがありまして、この映像なんですが」

 

 そこには――。

 

 

 

『清香……』

 

『一夏君……ん』

 

『清香……俺、もう我慢できないよ』

 

『清香の中に入れたい。セックス、したい』

 

『一夏く……ぁん……あああぁぁっ……!』

 

『清香……イクッ……きよかぁっ』

 

『清香、愛してるよ』

 

『私も……』

 

 

 

 まあ、あのセックスビデオだった訳だ。さすがの千冬さんもこれには硬直している。

 

「こ、これは……」

 

「はい。貴方の弟、織斑 一夏と一年一組出席番号一番、相川 清香さんとの性行為を記録した映像です」

 

 千冬さんの顔がさぁーっと青ざめていく。

 

「告白しますと、五月の下旬辺りに織斑本人から言われたんですよ。相川さんと付き合うことになったって。まあそれだけで言えば普通の恋人ができたよーってだけなんですけどね? 酷いんですよ、織斑の奴。シャルロット・デュノアが転入した当時、同室になったことがあったでしょう? それで同じ男だと思っていた織斑が、デュノアに『恋人がいるから逢い引きする時間は根鳥の部屋にでも行っててくれ』と言ったらしいんです。それからというもの、デュノアが俺の部屋に来ることが多くなりまして、腹が立ったから何か面白いものでも映らないかなーと思ってビデオカメラを仕掛けたらこんな映像が撮れたって訳です」

 

「…………」

 

 さすがに言葉もない様子の千冬さん。

 

「まあぶっちゃけて言ってしまえば盗撮です。なのでこの映像が公開されたら、織斑と相川さんだけじゃなく、俺も処罰されることになるでしょうね。まあそれは一旦置いておくとして、問題は織斑と相川さんの不純異性交遊ですよ。俺と同室になった後もですね、『これから清香が来るんだ。だから根鳥、他の所に行っててくれよ』ということが何度も、つーかほぼ毎日ですね、ありまして。んで、俺の予想になりますが、織斑、していますよ、セックス。多分ほぼ毎日」

 

「…………」

 

 高校生の弟の性生活とか聞きたくないよね。どう考えても。

 

「んで、俺は思った訳です。これは担任であり、一年生寮の寮長でもある織斑先生に報告せねばなるまい、と。これが、俺がしたかった二つある話の内一つです」

 

「…………」

 

 まーだ沈黙中。多分今頭の中で色々考えているんだろうなぁ。眉根をよせたしかめっ面だ。

 

「とりあえず、同室の者として報告しましたんで、織斑弟に注意でもしてやって下さい。不純異性交遊は慎め、と。あと、この映像でもそうなんですけど、あいつら避妊らしい避妊していませんよ。まかり間違えば在学中にパパ&ママの誕生にもなりかねません。それも合わせて注意しておいて下さい」

 

「……………………………………わかった。……………………………………注意、しておく」

 

 千冬さんは絞りだすように声を吐き出した。

 

「はい、それでは一つ目の話は以上です。次いで二つ目の話に移ります」

 

「…………まだ、何かあるのか?」

 

「はい。これも簡単な話なんですけどね? 織斑先生、この映像、いくらで買います?」

 

「…………………………………………は?」

 

 レスポンス遅いよ千冬さん!

 

「だから、この映像を織斑先生だったらいくら出して買いますかって話です。例えばの話ですけど、俺がこれをどこかのマスコミにでも持ち込んだら……どうなると思います? IS学園に嵐が吹き荒れますよ」

 

「ちょ、ちょっと待て根鳥」

 

「俺はこれをマスコミに持ち込むかどうか今悩んでいるんです。そうしたら色々と面白いことになるんじゃないかなーと。まずIS学園の管理能力が問われますよね。諸外国から日本宛てに抗議が届いたりするでしょうね。次に女性権利団体とか、その辺りが騒ぎ出すでしょうね。何故男を入学させるなら、別に住居を作って隔離しなかったんだ! とか。そういう団体は男を蔑視していますから、蔑視している男がIS学園に入学して女子生徒に手を出した! ってんで大騒ぎになるでしょうね。他には……そもそも二人が学園及び世界中で批判にさらされるでしょうね。入学したばかりの一学期に何をしているんだとか、不純な行為に及んだこととかで、織斑弟はものすごい批判を受けるでしょう。それだけならまだ織斑先生としては不肖の弟が馬鹿なことをしでかしたってだけですが、相手の女子である相川さんも少なからず批判される……というかそれ以前に編集で修正されるとはいえ、セックスが世界中に公開されただけで自殺したくなるくらいショックを受けるでしょうね」

 

「待て! 待つんだ根鳥! 何を言っている? マスコミに持ち込むだと! そんなことは……」

 

「許さない! ですか? 織斑先生。ですが貴方に許してもらおうがもらわまいが、関係無いんですよ。盗撮だろうと何だろうと、俺がこの映像を撮ったんです。その映像をどうしようが俺の自由ですよ。……だけど、俺がマスコミに持ち込んだら先生も学園も凄く困ったことになるでしょう? そこで一番最初の言葉です。織斑先生、貴方ならこの映像を買い取るのにいくら出せますか? とね」

 

「……………………私を、脅迫するつもりか」

 

 よしOK。

 

「ああ、やっと理解してくれましたね。織斑先生。そうです、俺はこう言ってるんですよ。『マスコミなどにこの映像を持ち込まれたくなければ、俺に対して対価を支払え。そうすればこの映像は闇に葬ってやる』とね」

 

「…………………………対価、か。お前が欲しいのは……金か? それとも別の何かか?」

 

 うーん、まだ核心へと辿り着かない。予想通りっちゃ予想通りだな。そっち方面は明るくないと見た。

 

「違います。俺はお金なんて欲しくありません…………俺が欲しいのは、織斑先生、貴方です」

 

「…………? 私が、欲しい、だと?」

 

「はい。もうぶっちゃけますね。平たく言えば、俺とセックスして下さい。この映像に移っている二人のように。つまりですね、織斑先生の体を差し出せ、ということです」

 

「――!! な、なんだと……?」

 

「ハッキリ言いますね。俺、織斑先生のことが好きです。でも普通にしていたら一生徒の俺なんか織斑先生は鼻にも引っかけないでしょう? だからですね。この映像を揉み消す代わりに、俺に抱かれて下さい。一度限りでいいんです。一夜の恋人になって下さい」

 

 俺がそういうと、千冬さんは入学当初のように頭を抱えた。

 

「…………待て、待て根鳥。………………お前本気か?」

 

「はい、いたって本気かつ正気ですよ。俺は織斑先生が好きです。だからこの脅迫材料の肩代わりに、一度だけでいいので抱かせて下さい。俺と、セックスして下さい」

 

「………………………………………………」

 

 千冬さんは長い間沈黙した。

 

「…………私が、そんな脅迫に応じると思うか?」

 

「ええ、思いますとも。織斑先生は自分の体を差し出すことにさほど意義を見い出さないタイプでしょう。例えば脅迫材料が貴方の弱みとかだったら脅迫に応じてはくれなかったでしょうね。でも、弟のこととなれば話は別です。貴方は弟が世間の批判や好奇の目にさらされることに強く胸を痛めるでしょう。しかも今回は弟だけじゃありません。自分が担当しているクラスの女子も脅迫材料に入っているんです。もしここで貴方が俺の申し出を断った場合、織斑弟と相川さんは人生に大きな傷がつくことになるでしょうね」

 

「……………………」

 

「織斑先生、一度だけ、一夜だけでいいんです。俺にその身を預けてくれませんか? そうしたらこの映像は俺が責任をもって処分しましょう」

 

「そこまで言うということは、この端末以外にもバックアップなどがあるということか」

 

「さあ、どうでしょうね。……しかし決められた時間に俺がその場所に行かないと、自動的に映像が公開されるように設定、とかもできますね」

 

 している、とは言わない。

 

「…………抵抗は、無意味ということか」

 

 落ちるか?

 

「本当に、一度だけでいいのだな?」

 

「はい。一度限りの夢でいいんです」

 

「……………………………………………………わかった。お前の言うことに従おう。但し! 必ずこの映像を処分すると約束しろ。でなければ……」

 

 落ちた。織斑 千冬が俺の手に。俺のモノに。

 

「約束は守りますよ。絶対に」

 

 

     §

 

 

 さて、千冬さんが落ちた訳ですが、当然絶対催眠を使っています。俺の申し出に極力応じるように考えろ、とね。じゃないと怖くてできないよ、こんなこと。

 

「それじゃ早速……」

 

 俺は千冬さんに近づくと、その体を抱きしめた。千冬さんは一度だけビクッとして後退しようとしたが、脅迫されていることを思い出し、俺に身を委ねてくれた。……暖かいな、千冬さんの体。と、一つ忘れていた。

 

「織斑先生、一つお願いが」

 

「…………何だ?」

 

「名前で、呼んでいいですか? 千冬さん、と」

 

「……………………いいだろう。好きに呼べ」

 

 催眠がまだかかったままだからね、俺の申し出には応じてくれるという訳だ。しかしそれにしても落ち着かない。心臓がドクドクいっているのが聞こえる。なんせこれからずっと好きだった千冬さんを抱けるのだ。否が応にも興奮してしまう。

 

「千冬さん、目を閉じて下さい。キスします」

 

 千冬さんは黙って目を閉じた。……綺麗だなぁ。

 

「ん……」

 

 最初は軽く、触れるだけのキス。がっついてはいけない。好感度はできるだけ(上がることはないだろうから)下がることがないようにしないと。

 

「……む」

 

「…………はぁ。あ、そういや聞くの忘れていました。キスは初めてですか?」

 

 俺の予想では処女だけど。ホントのところはどうなんだろう。

 

「……初めて、だ。今までにこういった経験をしたことはない」

 

「本当ですか!? だったら嬉しいな。俺が千冬さんの初めての男になれるなんて」

 

 感謝感激雨あられ、だ。

 

「こんなこと何でも無い。好きにすればいい」

 

 ……まあ、そういう態度をとられることは承知の上だ。さて、んじゃ目を合わせて。

 

 俺に触られた時だけ性感帯の感度を1.5倍にしろ!

 

 俺にペニスを入れられている時は幸福感を感じろ!

 

 俺に触られる度に俺のことが好きになる!

 

 毎度おなじみ三種の神器である。おっと、痛覚も鈍くしておいた方がいいな。

 

「千冬さん……ん、ちゅ……ちゅぱ……ぷちゅ……れろっ」

 

「んん!」

 

 舌を入れた。唇を舐めてやり、歯茎なども一通り舐める。そして舌と舌を絡ませる。

 

「ちぅ……ちゅる……んちゅっ……はぁ、千冬さん、そう言えば聞きたいことが、俺のことは嫌いですか? 俺とこういう行為をすることは気持ち悪いですか?」

 

「嫌いも好きもない。お前はただの一生徒、それだけだ。行為については……良くわからん。初めてだからな」

 

「嫌がられていないならよかった。続けますね」

 

 キスしながら、頬に手を当てる。そのまま軽く愛撫。耳、髪、首筋、そして胸。触れていた。服の上からだが。千冬さんはグラマラスな美人だ。胸も大きい。……頭の中に浮かんでくるな女子ども! 比較なんてしちゃ駄目だ!

 

「ン……ちゅ……はぁ、……はぁ……ね、根鳥、貴様随分と……その、慣れていないか?」

 

「やっぱり気づきますか。千冬さんに嘘はつきたくないので正直に言いますが、この年にしては、経験人数は多い方だと思います」

 

「…………貴様自身も不純ではないか」

 

「ええ、その通りですよ。でも俺は人に見られたり撮影されるようなヘマはしませんけどね」

 

 撮影されるというか、自分で撮影しているからね!

 

「…………」

 

 忸怩たる思いなのだろう。弟の大チョンボでこんな目にあっているのだから。

 

「千冬さん、服、脱がしますね」

 

 そう言って、スーツを脱がす。しかし俺はスーツ姿も好きなのだ。体を開発して、服越しでもある程度感じるようになったら、スーツプレイもしてみるか。俺は手早くスーツとブラウスを脱がした。綺麗な下着が目に入る。

 

「綺麗ですね……。授業を受けたりしている時に、ずっと千冬さんのこういう姿が見たいって思っていました」

 

「真面目に授業を受けているかと思えばそれか。とんでもない好色男だったという訳だ」

 

「はい。俺は自分で言うのもなんですが、かなりのスケベ男です。入学して二ヶ月と経たないうちに初体験をすませた織斑弟よりも。でも、男なんてそんなもんですよ。魅力的な女性がいたら、抱きたいと思うのは本能のようなものです」

 

 地味に一夏のことも下げていく。それはさておきおっぱいだ。むにむにと揉んでやる。

 

「ん……」

 

 軽く吐息。一人エッチの経験とかはあるんだろうか? なければ感度が低いだろうが。……まあ、成熟した大人の女性だ。鈴やラウラより感じにくいということはあるまい。そんなことを考えながらも、もにゅもにゅと。

 

「…………ふぅ…………はぁ」

 

 吐息が色っぽい。この色香は十代の女子には出せないものだ。

 

「千冬さん凄く色っぽいです。そそられます」

 

「い、いちいち言わんでいい!」

 

「せっかくなんだからもっと会話しましょうよ。セックスはコミュニケーションの一体系ですよ」

 

「知るかそんなこと」

 

 バッサリと切られた。

 

「仕方ない。それじゃあ千冬さんの体とコミュニケートするとしますか」

 

 乳首に触れる。ブラジャー越しだが少しだけ出っ張っていた。

 

「んっ!」

 

 指先で乳首を刺激し、手のひらで乳房を支えるように揉む。むにゃむにゃと。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 息遣いが荒くなった。頃合いやよし。

 

「下着、外しますね」

 

「あ、ああ」

 

 背中に手を回してホックを外す。ああ、胸がドキドキする。思った以上のボリュームに圧倒された。

 

「下着よりも綺麗です。立ったままだとしづらいので、そろそろベッドに……」

 

「……ん、わかった」

 

 連れだってベッドへ。ちなみに一夏は今日実家に帰っているはずだ。当分は帰らない。押し倒した。

 

「千冬さん……好きです……んちゅっ」

 

「んむぅ……ん」

 

 舌を吸い、絡める。

 

「私のような女の、どこがいいのだ」

 

 質問。少しは興味をもたれたか?

 

「単純に、俺って気の強い女性が好きなんですよ。クラスで言えば篠ノ之とかオルコット辺りも好みの対象内ですね」

 

「…………そうか」

 

 その間は何なんです? 疑問を抱くが、それよりもおっぱいだ! おっぱい、柔らかいおっぱい。だが適度な張りがあり、たるみは見られない。

 

「千冬さんの胸、柔らかくて温かいですね」

 

 不意に、したくなった。ので、した。

 

「…………!! な、なにをしている?」

 

「千冬さんの胸に、顔を埋めています。凄く安心します」

 

 箒にもやったおっぱいへの顔ダイブだ。

 

「……ま、まるで赤ん坊だな」

 

「千冬さんはキリッとして気が強いけど、母性も強いですよね。貴方が常に弟のことを思っているのは見ていればわかります」

 

「一夏のことは言うな」

 

「はい、すみません。セックスの最中に他の男のことなんて言ったら駄目ですよね」

 

「そ、そういう意味ではない」

 

 俺は千冬さんの豊かな谷間に顔を預け、深く息を吐いた。ああ、凄い幸福感。

 

「こうしているだけでも幸せです。もちろんもっと他のこともしたいですが」

 

「…………」

 

 もっと他のことを想像したのだろう。千冬さんの顔が赤く染まった。可愛いなぁ。首筋にキスしちゃれ。

 

「ちゅ……んちゅ……う」

 

「ふ……ぅ」

 

 そして、じわじわとおっぱいを手のひらで覆う。

 

「あ、あ……う、ん、んん……っ」

 

 強くしないように、ゆっくり、ゆっくり。弾力を確かめるように、じんわりと、手のひらで味わっていく。

 

「柔らかくって、いいです。千冬さんの胸」

 

「ん、あ、あ、はぁ……ん」

 

 もう何も言ってこない。俺の言葉をとめるのは諦めたらしい。……それにしても柔らかいな。

 

「千冬さん……ン……ふぅ」

 

 ちゅ、ちゅ、と軽く乳房にキスしながら、おっぱいを丹念に揉みしだき続ける。

 

「ふっ、ふぅ、うぅん……ん……はぁ、はぁぁ」

 

「声、我慢しなくっていいんです。もっと聞かせて下さい」

 

「……下らん。お前が満足すればそれで終わりなのだろう? ならさっさとしてしまえば良いのだ」

 

 あ、そう言うこと言いますか。

 

「ちょっとカチンとしました。意地でも千冬さんに感じて欲しくなりましたよ。セックスはですね、入れて出してハイ終わり――なんて単純なものじゃないんです。それを教えてあげます」

 

「んっ、はぁ……んんっ」

 

 千冬さんもどうやらまずいことを言ったと気づいたらしい。

 

 乳を揉み、口づけしながら、千冬さんに声を出させようとする。千冬さんに感じて欲しい。千冬さんを感じさせてあげたいという気持ちが湧き上がってきた。やわやわと乳房をもみもみしていく。

 

「あふ、ふぅ……ん、んは……あっ、あっ」

 

 千冬さんが自分の指をくわえた。どうやら声を抑えるために噛んでいるらしい。

 

「千冬さん、それだめです」

 

 俺は千冬さんの指をどかす。

 

「声を出したくないのはわかりました。でもその為に自分の体を、少しだろうと傷つけるような行為には感心しません。声を我慢したいなら唇を引き絞って耐えて下さい」

 

 俺の行為で、ほんの少しだろうと千冬さんを傷つけてなんかやるかよ。アレは別だけど。

 相変わらず乳房をれろれろと舐めながら、左右のおっぱいを持ち上げるみたいにして、ほぐしていく。

 

「ふぅん! ん、んっ、くぅぅ~……っ、ああっ、あ、ああ……ん」

 

 夢中になって、千冬さんのおっぱいを愛撫する。

 

「んは、あっ、あ、ああ……んん! く、うぅ……っ」

 

 俺に言われた通り唇を引き絞る千冬さん。どうやら意地でも甘い声は出したくないらしい。ならば、とぽっちりと浮き出た突起部分を、指でこすりあげた。

 

「んはぁっ!? そ、そこはっ、んっ、んんん~~っ!」

 

 どうやら乳房への愛撫で相当敏感になっているらしい。俺が触れると感度1.5倍なのも効いているのだろう。

 

「はふぅ……うぅん……」

 

 再度、揉みほぐしていく。

 

「どうですか、胸、痛くないですか?」

 

 質問。違う答えを期待して。

 

「はぁ……んっ、……くぅっ……い、痛くは……ない」

 

「なら良かった」

 

「はぁう……あ、ん……くくっ……は……ぁ……」

 

 指をおっぱいにめり込ませ、いっそう強く揉み、揉みほぐし、揉みしだく。乳房を舐めるのも続ける。そこで不意打ちのように乳首をつねる。

 

「あっ、あっ、う、うう、くぅぅ~~んっ!」

 

 ひときわ強く、きゅう、と乳首をねじり上げた。

 

「はぁぁん、あっ、あっ、あああっ」

 

 少しだけだが甘い声が出た! 俺は嬉しくなって責めを続行する。

 

「あ、ああ……っ、や、は、あ……ん」

 

 乳首をこねる。くりくりと、触ってやる。

 

「はぁ、はぁっ、あぁ……っ、はぁぁ……んっ! う、はっ、はぁ、はぁぁっ!」

 

「乳首、敏感ですね」

 

 普段の一人エッチの時に触っているのか?

 

「ひ、くっ、く、くう~~っ!!」

 

「千冬さん」

 

 いよいよ乳首を舐める。れろっと。

 

「ひゃうううっ!?」

 

 ついに無防備な声が漏れた。

 

「ちゅ、ちゅっ……れろぉ……じゅじゅ……っ」

 

 乳首を口に含んで、舐め転がしていく。

 

「だ、めだ……そ、こは……んん~~っ!」

 

 温かい舌の感触にうめく千冬さん。そしてまた我慢しようとする。

 

「んうっ。う、うーっ、んううう~~っ」

 

 必死に堪えているが、相当に感じている様子はうかがえる。

 

「ちゅ、じゅじゅっ……れろれろ……っ、はぁ、ふぅぅ……っ、美味しいです……千冬さんの、胸」

 

「ひっ、んっ、んんん~~っ! やっ、はあ、はぁ、んん~っ。だめ、だ。根鳥、それはぁっ」

 

 俺は千冬さんの耳元に口をもっていき、囁く。

 

「千冬さん。ホントに、声我慢しなくていいですから。そのままの貴方を聞かせて下さい。そうしてくれると、俺も嬉しいです」

 

「あ、んは、はぁ、はぅぅ~~んっ! あ……っ、はぁ、はぁ、はぁぁぁ……ああ……」

 

 ビクッと体を痙攣させると、千冬さんはぐったりとため息をついた。

 

「はぁ、はぁっ、はぁぁ……ああぁ……っ」

 

「気持ち良かったでしょう? 千冬さん」

 

「あ、ふ、う、うぅぅん……そ、んな……こと。き、気持ち、よく、なんか……っ」

 

 あくまでも我慢する訳か。俺は下半身に手を伸ばした。はぁはぁと息をつく千冬さんを差し置いて、スカート、ストッキング、靴下とぽいぽい脱がしていく。そうして下着だけに包まれた千冬さんが誕生した。

 

「千冬さん……綺麗です。とっても」

 

「うう……あっ、そこは!」

 

 ショーツに手をかけられ、千冬さんの声が切羽詰まってくる。

 

「触り、ますよ」

 

 ゆっくりと、表面をさすっていく。やはり感じていたのだろう。そこは既にしっとりと湿っていた。だが指摘はしない。それはもっと後だ。

 

「あ、はっ、あっあっ……ひうっ、うぅ、うっ……は、ぁっ!」

 

 温かいそこをじっくりと撫でさすっていく。

 

「う、あ、はぁ、はぁっ、はぁぁ……っ。こ、れっ、あ、ああ、駄目……だ、やううう……っ」

 

 俺は、手をショーツの中へ潜りこませた。

 

「あ、あっ……あうぅぅ~~……」

 

「千冬さん、濡れていますよ、ここ」

 

「あっ、う、うぅぅ……そんな」

 

 俺は荒っぽくならないように気をつけながら、指で千冬さんのあそこをまさぐった。溢れてくる蜜を絡めた指で、小さな襞をさすり、溝をつたわせていく。

 

「や、めろ……あ、あ、あうぅぅ……んん~~っ」

 

 聞きとがめた。

 

「やめろ? 千冬さんらしくないですね。お前の言うことに従おう、こんなことなんでもない、と言っていたではないですか」

 

「だ、が。これは……」

 

「脱がしますよ」

 

「ああ……っ」

 

 息を飲む千冬さん。ねっとりと糸を引くショーツを脱がせると、千冬さんのそこが、あらわになった。

 

「可愛いですね、千冬さんの……」

 

「あ、う……うぅ~~~……」

 

 流石に恥ずかしいのだろう。耳まで真っ赤にしている。そう言えば、催眠をかけていないのに、手で隠したり俺の体を引きはがそうとしたりはしてこないな。全て自分の意思で押さえつけているということか。

 千冬さんのそこは、わずかに襞がはみ出しているものの、ほとんど未熟なそれだった。

 

(ラウラとかぴっちり閉じていたからな。おっと、他の女子のことは考えない)

 

 俺は軽く自戒すると、千冬さんの秘部にじわじわと指で触れていく。

 

「あうっ、う、うあ……あっ、ひ、広げるな……あ、あうううっ」

 

 潤っているそこは、愛らしいピンク色で、少女のもののようだった。ただ、クリトリスは少し大きめで、それだけは異質な存在感を放っていた。

 

「千冬さんっ」

 

「あ、うっ、ううぅん!?」

 

 すすり上げた。千冬さんの蜜を。

 

「じゅる、じゅず……ずずーっ……」

 

「あうっ、くふ、ふぅぅ、んううう~~っ! そんな、あっ、吸う、なんて……ああっ、はぁぁっ」

 

「ちゅちゅう……っ、ふうぅぅ……ん、んっ」

 

「はぁふっ!? そ、そこは……、ああっ」

 

 クリトリスを剥き上げられ、千冬さんは悲鳴じみた声をあげた。

 

「れろ……じゅるる……っ」

 

「はぁぁ、ふぅ、う、うぅああぁっ、んんん~~っ!!」

 

 たっぷりと蜜に唾液を絡みつかせ、吸い上げてやると、千冬さんは腰を震わせて喘いだ。だがまだだ。まだ声を我慢されている。俺は今後のことも踏まえて千冬さんに気持ちの良い初体験をさせてあげたいのだ。

 おっと、そういえばまだ処女膜を確認していなかったな。中を割り開いて……と。

 

 ぬちゃ……。

 

「あうっ」

 

 いやらしい音がして陰唇が開かれる。奥に処女膜が見えた。興奮が倍加する。

 

「千冬さんの処女膜が見えます。確かに初めてみたいですね」

 

「くぅっ。そ、そんなことをいちいち……」

 

「重要なことですから」

 

 俺は愛撫を再開した。

 

「そ、そこ、そこは、やめてくれ……」

 

 千冬さんが弱気な言葉を吐いた。

 

「ギブアップですか? 気持ち良すぎて駄目ですか?」

 

「くぅっ」

 

「気持ちいいって認めたら、やめてあげますよ」

 

 二律背反に追い込む。

 

「うぅぅぅ」

 

 どうやら我慢する方を選んだらしい。

 

「あ、ああっ、あっあっあっ!!」

 

 俺はクリトリスにいきなりかぶりついていた。指で刺激して前情報を、心の準備をやるより、いきなり責めた方が効果的だろうと思ったのである。強く、吸った。

 

「はぁぁぁぁんっ……あ、ああ」

 

 千冬さんがとうとう喘ぎ声をあげた。彼女はそれが信じられないような表情になった。

 

「千冬さん、きもち、いいですよね。素直に答えて下さい」

 

「うっ、うっく。……あ、ああ。感じて、しまった」

 

 千冬さんはとうとうそれを認めた。俺はそんな千冬さんを抱きしめてあげた。

 

「千冬さん。それは何も恥ずかしがらなくていいことなんです。女性なら、触られれば、刺激されればある程度感じるようにできているんです。相手が学生だろうと、好きな相手じゃなくても、感じるものなんです。だから、苦しいのを我慢しなくていいんですよ」

 

「…………我慢、しなくていいのか。これを……」

 

「はい。そうです」

 

「だが、……は、恥ずかしぃ、のはどうしようもない」

 

 可愛いなぁ。こんな可愛い女性がいるなんて。

 

「千冬さん。そういう時は、相手に心を開くんです。例えば、人から見たらみっともなく見える姿とかでも、家族だったり、気の置けない友人には見せられる。ということがあると思います。だから、相手――つまり俺ですけど――に心を開いて、みっともないところでも見せてもいいや、と思うんです。千冬さんは普段から人に弱いところを見せられない人で、弟にもそれは同じかもしれませんが、こうしている間は俺に見せてもいいんですよ」

 

 優しく、語りかける。弱い部分を見せてもいいのだと、恥だと思わないでいいと。

 

「心を、開く……」

 

「はい。体を重ねるんですから、心も開いていいんですよ。受け止めて、あげますから」

 

 俺はどこまでも千冬さんを許容する言葉を吐いた。

 

「根鳥……」

 

「千冬さん……ん」

 

 キス。唇を触れあわせる、ただそれだけ。

 

「ん……ちゅ……根鳥……」

 

「ん……ふ」

 

 俺達はいつの間にか抱きしめ合っていた。

 

「千冬さん」

 

 俺は手早くズボンとパンツを脱ぐと、既に隆々といきり立っているものを千冬に見せた。

 

「!? そ、そんな、ものなのか!?」

 

「はい。こういうものです。これから、貴方の体の中に入るモノです」

 

 いや、それは無理だろう――という千冬さんの心の声が聞こえた気がした。俺はモノを千冬さんの蜜でぬめらせる。アソコを、なぞっていく。

 

「あう……っ、ふ、はぁ、はぁ、……っ。ホントに、するんだな」

 

「…………はい。俺、千冬さんが大好きですから。脅迫してこんな関係を持ちたいと思うほどに」

 

 俺を見つめる千冬さん。

 

「それじゃあ、いきますよ」

 

「あ、あああ……っ」

 

 剛直が、じわじわと、千冬さんの肉の扉をこじ開けていく。俺が千冬さんの初めてを奪うのだ。そう思うと、頭がカーッとなった。亀頭が、先っぽだけ入る。

 

「千冬さん」

 

「ン……根鳥の、あ、つい……」

 

「千冬さんの中も熱いですよ」

 

 話しているが余裕は全く無い。ぬちゃぬちゃと淫らな音をさせながら、千冬さんから溢れてくる潤滑液をペニスにまぶしていく。お互いの性器の熱さを感じている。

 

「あ、あっ……はぁーっ、はぁぁーっ……」

 

「入れますよ、千冬さん……」

 

「あ、ああ」

 

 承諾の言葉。

 

 ぐぐぐ……。

 

「……っ、ふ……うぅ……っ」

 

「はぁ、はぁ……くっ」

 

 千冬さんの狭い入り口に、俺のモノを突き入れていく。

 

「うーっ、くぅ~~……う、うぅ……っ」

 

「千冬さん、痛いですか?」

 

「だ、い、じょうぶ、だ。これぐらい、なんとも、ない」

 

 一応痛覚は鈍くしてあるのだが。

 

「すいません。俺も優しくしてあげたいんですけれど、こればっかりは無理なので、耐えて下さい」

 

 言いながら、少しずつ、慎重に、中に入れていく。突き当たった。処女膜だ。俺は先ほど確認したそこに、ゆっくりと力を込めていく。めり、めり、と膜が痛んでいくのがわかる。

 

「千冬さん、いきますっ!」

 

 みりみりみり、ぶちぃ。

 

 繋がった千冬さんの体から、破れるようなそんな音が聞こえた気がした。

 

「あ、あ、ああぁあぁぁぁぁっ!」

 

 叫ぶ千冬さん。抱きしめた。ギュッと。千冬さんも俺の背中に痛みが走るほどの力で抱き返してくる。はぁ、ふぅ、と息を整える千冬さん。俺はそんな彼女を抱きしめていた。

 

「千冬さん。わかりましたか? 俺が、貴方の処女を破ったことが」

 

 俺の全身には千冬さんの処女をもらえたことによる喜びが広がっていた。嬉しい。嬉しすぎる。

 

「……ぁ、ああ。こんなに、痛む、ものなのだな」

 

 痛覚を鈍くしておいてそれか。どうやら千冬さんもかなり痛む人だったらしい。

 

「千冬さん。さっき、俺が満足すればそれでいい、さっさと終わらせろって言ってましたよね。でも、俺は自分が気持ち良くなる為だけに動くつもりはありません。しばらく、痛みが引くまでこうしていましょう」

 

「お、まえは、それでいい、のか」

 

「何がですか?」

 

「ぅ、……男とは、動いて気持ち良くなりたいものなのだろう? お前は辛くないのか」

 

 俺のことを気遣うとか強すぎるだろ。

 

「大丈夫ですよ。動いても気持ち良くなりますけど、男はね、好きな女性の中に入っているだけで幸せなんです」

 

「……しあ、わせ」

 

 あ、そういや俺のチンポが入っていると幸福感を感じるようにしてあったな。少しは感じてくれているのかな? 俺は宣言通りしばらくそうしていた。

 

「根鳥、わ、私はもう平気だ。だから……」

 

「……わかりました。できるだけ痛くしないように動きますからね」

 

「気遣いは無用だ……あっ、あぐっ」

 

 痛そうな声だしてるじゃん。

 

「だから、千冬さん。無理しなくていいんですってば。気持ちいいのを認めたように、痛いのも認めていいんです。痛いなら痛いって正直に言われた方が楽ですよ。正直、好きな女性を痛めつけている今の状況は俺にとって嬉しくありません。言われた通りさっさと出して終わりにしたいくらいです」

 

 自分を操作して射精のタイミングを早めるつもりなのだ。俺だって初体験で破瓜の痛みに震える女性を気遣う気持ちくらいある。

 

「……大丈夫だ。痛みは確かにあるが、我慢できないほどではない」

 

「我慢させるのも嫌なんですけどね……でもわかりました。さっさと動いて出しちゃいます」

 

 ずちゅ、ぬちゅ、ぬちゃ。

 

 接合部から濡れた音がする。早く、早く終わらせねば。俺は自分が快感を感じるように腰を振った。今は自分の快楽を追及することが、彼女を楽にする唯一の方法だ。しかしそれはそれとして、千冬さんの処女肉をたっぷり味わいたいという欲望もあった。

 

(いや、欲を出すのはこれから先にしよう。今は千冬さんの負担を減らす)

 

「あぅっ、くぅっ、ああっ」

 

 千冬さんが俺の腕の中でないている。この状況によって興奮も高まってきた。

 

「千冬さん、もう少しです。あと少しで……」

 

 パン、パン、と腰を打ちつけながら、終わりを告げる。

 

「お、わるのか、はぁ、だ、だがそれは……」

 

「はい。射精です。精液がでます」

 

「……!! ま、待て避妊を……」

 

「中に出さなければ妊娠しないというのは俗説らしいですよ。生でセックスした時点で妊娠の可能性はあるそうです」

 

 さっき一夏が避妊してねぇとか言っておいてこれである。

 

「だ、だが! それでも中は……」

 

「すいません千冬さん。嫌です。このまま千冬さんの中に出します。出したいんです」

 

「な、なんだと!?」

 

 俺はそこまで言うとラストスパートに入った。肌が打ちつけ合う乾いた音が早まる。

 

「ま、待て根鳥。だ、駄目だ。中は……」

 

 中に出されることを嫌がる千冬さん。こんな反応をする人に中出しできるかと思うと、頭が真っ白になりそうなくらい快感が溢れてきた。

 

「あっ、出る、出ます。千冬さん。中に、出します!」

 

「やっやめ」

 

 どくっ、どくん、どくどくっ!

 

「うあっ!」

 

 あまりの快感にうめき声が漏れた。

 

 びゅく、びゅくく、びゅるるるぅ!

 

 これ以上はないというほどに、出た。

 

「あ、あ、あああ。な、中に、出て……あ、熱い……」

 

 膣内で出されたことを感じたのだろう。千冬さんがうめく。俺はより強く千冬さんを抱きしめた。

 

「千冬さん。俺、もしできたとしても責任はとりますから。ちゃんと、ね」

 

「ぁぁぁ、根鳥、わたしは……」

 

 俺達はそのまま、抱き合っていた。

 

 

     §

 

 

「……これで約束は果たしたはずだ。あの映像を……」

 

「はいはい、今千冬さんの目の前でやりますから見てて下さい」

 

 俺はPCのデータを完全に消去するソフトウェアを立ち上げると、映像データを消去した。

 

「これでデータは完全に消えました。普通の削除方法なら専用のソフトでサルベージすることもできますが、これまた専用のソフトで完全に消去したデータはどうやっても復元できません。これで弟さんの安全は確保できましたよ」

 

「……バックアップしている分はどうした?」

 

「ああ、あれですか。あれはブラフ、はったりです。実際にはこのPCにしかデータは残っていませんよ。脅迫材料だからバックアップをとっておくという考え方もありますが、脅迫材料だからこそコピーをして数を増やせばそれだけ人に見つかりやすくなる、という考え方もあります。他人に見つかったらまずい映像だったのでコピーはしていません。俺のこの言葉も嘘かも知れませんが、そこは信用してもらうしかないですね。でも、さっきも言った通り、盗撮のデータですから、公表すると俺もダメージを受けるんですよ。それで信用してくれませんか?」

 

 そう言いながら目を覗き込んで……。

 

 これから毎日一回は俺との性行為を思い出せ!

 

 催眠をかける、と。これで千冬さんは嫌でも今日の体験を思い出すことになった訳だ。催眠をかけるまでもなく思い出すかも知れんが。

 

「……………………わかった。信用しよう。では、もう話は終わりだな。私は行くぞ」

 

 そう言って千冬さんは振り返ることなく部屋を出ていった。気丈な人だな。

 

 さ・て・と。俺は部屋の隅に置いておいたビデオカメラを手にとった。停止ボタンを押し録画をとめる。再生すると、俺と千冬さんのセックスシーンがハッキリと映し出された。え? ビデオカメラが置いてあったら普通気づくだろって? 何の為の絶対催眠だよ。部屋の中にあるビデオカメラを認識するな、と目で催眠をかけておいたのさ。そのおかげで、部屋の片隅で赤い光を放ちながら録画し続けていたビデオカメラに気づかなかったという訳さ。さて、それじゃ作業に入りますかね。

 




 エロシーンを書くのに苦労しました。千冬は「あぁん」とか「きゃふ」とか言わないよな。言うとしても開発された後だよな、と思うと、使える喘ぎ声のバリエーションが限られてしまうのです。


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☆第30話 織斑 千冬2

 あれから一週間経った。俺と千冬さんは今、

 

『わかった。お前の言うことに従おう。但し! 必ずこの映像を処分すると約束しろ。でなければ……』

 

『……初めて、だ。今までにこういった経験をしたことはない』

 

『ふっ、ふぅ、うぅん……ん……はぁ、はぁぁ』

 

『うっ、うっく。……あ、ああ。感じて、しまった』

 

『あっ、出る、出ます。千冬さん。中に、出します!』

 

 あの時撮った映像を見ていた。

 

「き、貴様。これは……」

 

「すいません千冬さん、実は俺、ちょっと特殊な催眠術みたいなものが使えるんです。それでこの間部屋に来た時に、ビデオカメラを認識するな、と催眠をかけさせてもらったんです。なので、あの時部屋の片隅に置いておいたこのカメラに気づけなかったという訳ですよ」

 

「…………ばかな」

 

 千冬さんは信じられない、とでもいうような顔をした。

 

「千冬さん、俺は、約束は守ります。前回の行為で、言われた通り織斑と相原さんの映像は消去しました。しかし……この新しい映像で新しい約束を結ぶなら、約束を破ったことにはなりませんよね」

 

 詭弁もいいところである。

 

「つまりこういうことです。今度はこの映像をバラされたくなければ、俺ともう一度セックスして下さい。というか、できれば一週間に一回くらいのペースで、俺とセックスをする仲になって下さい。半分恋人、半分セックスフレンド、みたいな関係が俺の希望です」

 

「ふざけるな! そんな……そんなことは!」

 

「まあそういうリアクションをとるだろうなとは思っていました。もう少し落ち着いて俺の話を聞いて下さい」

 

 俺はどうどう、と両手を前に出して千冬さんをなだめた。

 

「前の時に言いましたよね? 千冬さんは自分が脅迫材料にされても平気な人だ、とかなんとか。で、考えた訳です。この映像を使って貴方を陥れる方法を。もし貴方が俺と関係を結ぶのを嫌がるなら、俺はこの映像を織斑、弟さんに見せます」

 

「!? な、なんだと!? 一夏に!?」

 

「はい、弟さんと同室の俺ですから、このPCで動画を見せます。するとあいつはどんな反応をするでしょうね。『自分と恋人のセックス映像を盾に』姉が処女を奪われたと知ったら」

 

「――!!」

 

「俺の予想ですが、まず弟さんは怒り狂うでしょうね。学年別トーナメントの時に、姉の姿をコピーしただけのVTシステムを見て完璧にキレていたあいつのことです。まず俺のことを数十発くらいはぶん殴るんじゃないでしょうか。最悪の場合、ISを展開して斬りかかってくることすらありえるかも知れません」

 

「……………………」

 

 その一夏の反応をありありと想像できたのだろう。千冬さんは押し黙った。

 

「その場合どうなるか? 織斑 一夏による暴力事件の発生です。最悪の場合殺人、もしくは殺人未遂にもなりうる。そしてそんな風に事件になったらどうなるか。弟さんが暴力等を振るう原因となったこの映像のこともバレるでしょうね。世界中にブリュンヒルデ・織斑 千冬の処女喪失シーンが公開されることになるでしょう。その場合、貴方も傷つくが弟さんはそれ以上に傷つく。自分のせいで千冬姉が犯された。自分のせいで千冬姉の映像が世の中に出回ってしまった。……もし、公開された映像のせいで貴方が一生涯結婚や恋人ができなかったら、弟さんは一生自分を責め続けるんでしょうね。俺のせいで千冬姉が――と」

 

 これが、俺が考えた千冬さん対策。弟で縛れ! である。

 

「き、貴様…………!!」

 

「おっと、いきり立たないでもらいましょうか。前回ははったりでしたが、今回はこの映像、コピーしてあります。貴方が俺の申し出を受けなかったら……どうなるかはわかるでしょう?」

 

 これは本当。一夏と相川さんの初体験データを完全消去したのも、このデータをコピーしてあるのも。いやぁ、それにしても最低の外道っぷりだな。自分で言っててもかなり気持ち悪いし。

 

「根鳥、貴様ぁぁ!」

 

 千冬さんがこれだけ取り乱しているのも初めて見るな。

 

「俺の希望をもう一度伝えましょう。俺とセックスして下さい。そしてこれから先も継続的にそういう行為を行う間柄になって下さい。それをしていただければ、この映像を公開したり弟さんに見せないことを約束しますよ。俺は、約束は守ります」

 

「どの口で……っ!」

 

「守ります。約束は、守りますよ」

 

 俺は真摯な目で千冬さんを見た。この間かけた絶対催眠は継続中だ。俺の申し出には極力応じるように、というアレね。

 

「…………~~~~……………………」

 

 千冬さんは長いこと煩悶していた。

 

「どういうつもりだ。一体何が目的なんだ!?」

 

「嫌だなぁ千冬さん。俺の目的はこの前ちゃんと言ったじゃないですか」

 

 一度言葉を切る。

 

「俺は、貴方が好きです。一生徒という扱いで終わるなんて真っ平ごめんです。俺は貴方の『特別』になりたい。その為だったら貴方を脅迫することすら厭わない。貴方が、欲しいんです。貴方を、俺だけのモノにしたい。それが俺の目的、希望です」

 

「ふざけるな! 好きな相手にこんなことをするものか!」

 

「それがするんですよ。俺はそういう人間なんです。心根まで腐った男なんです。でもそれでもいいんです。貴方が手に入るのであれば」

 

 その後、千冬さんはいくつも俺を罵倒する言葉を吐いた。だが、最終的に、他にとれる方法がなかった為、不承不承頷いた。

 

 

     §

 

 

 唇同士が触れ、熱い息が絡み合う。身動きもせずに唇の感触、熱さを感じる。俺は彼女を抱きしめた。

 

「…………」

 

「さっさとしろ。やるならやれ」

 

 やけになっているなー。俺を睨む目つきも前回より厳しいし。まあ当然なんだけどね。だが少しずつだ。少しずつ俺のモノにしてやる。

 

「千冬さん」

 

 上着をずり上げた。さらけ出される、ブラジャーに覆われたおっぱい。二人とも立っているので、前回の時よりおっぱいが前に出ている気がする。

 

(相変わらず大きい)

 

 改めて、その大変な量感に圧倒される。だがこれも今は俺のモノだ。大ぶりの乳房を、軽く掴み上げた。

 

「ふ、うっ」

 

 前回よりも頑張って声を殺そうとしている。嫌われたものである。しかし直に触れると、その面積に驚く。なにより、重い。こんなものを胸からぶら下げていると大変だろうなぁ。

 

「んっ、ふ、くぅん」

 

 乳房の弾力を味わいながら、再びキスする。口の中いっぱいに広がる、彼女の甘い香り。

 

「千冬さんの口、甘いです」

 

「…………」

 

 リアクションなし。その間も、彼女の豊満なおっぱいの感触を楽しむ。指が乳にめり込むたび、千冬さんは甘い吐息を漏らした。それにしても揉みがいのあるおっぱいだ。世界中の憧れの人、その人の巨乳を独占し、揉みしだいている。揉んでいるだけでも、俺の股間が熱くなってくる。もっと、もっと千冬さんのおっぱいを愛したい。

 

「ブラジャー、取りますね」

 

「……」

 

 ブラジャーに手をかけ、服と同じく上にずらす。ぷるるんっという躍動するような勢いでこぼれた彼女の生乳。もちろん巨乳だが、張りがあって、丸みを帯びた端正なフォルム。これだけの大きさで垂れてなくて、ふっくらと盛り上がっている。そして先端にある乳首。乳輪といい乳頭といい、鮮やかなピンク色。白い乳肌の上にちょこんと乗っている様子は、花の蕾を思わせた。

 

「うっ」

 

 千冬さんがうめく。やはり見られるのは恥ずかしいようだ。俺が舐めるように凝視しているというのもある。

 

「千冬さんの胸、大きいのに形が整っていて、乳首も綺麗で……言うことなしって感じです」

 

「う、ぅ、ぅ」

 

「柔らかくて、すべすべしてて……」

 

「な、嬲らずにさっさとしろ!」

 

 我慢の限界を超えたらしい。吠えてきた。

 

「そんなに触って欲しかったんですか?」

 

 言葉責めをやめずに、二つのおっぱいをゆっくりと撫でさすっていく。痛くならないように、優しく丹念に。

 

「乳首、触ります」

 

 断ってから乳首に軽く触れ、乳頭を指の腹で転がす。

 

「んっ、んんっ」

 

 左の乳首を舌で味わう。

 

「んっ! くふっ、うん、うぅぅんっ」

 

 一舐めするたび、可愛い声があがる。もっと聞きたくて、舌を走らせる。右の乳首には手を伸ばし、指の腹を前後させる。すると先端は強張ってきた。

 

「ちゅっ、じゅぱ、ちゅっぱっ」

 

 ほのかに舌先に広がる、汗の匂い。千冬さんの匂いだ。

 

「ちゅ、ぱっ、千冬さんの胸、美味しいです。ちゅうぅ」

 

 軽く吸いつき、チュウチュウと音を立てる。

 

「そ、んな……ふっ! ふぅぅ、くぅぅ~っ、うううっ!」

 

 おっぱいを吸われる感触に、ぶるぶると体を震わせる千冬さん。まだ感じているというより、耐えているって感じだな。俺は彼女の丸みがある腰をさすり、次第に手を下ろしていく。肉付きのいいお尻を撫でさする。その間も、おっぱいを舐める口は休めない。

 

「ちゅ、ちゅううぅ、ん……ちゅっちゅっ」

 

「ん、は、っ、くぅぅ」

 

「ちゅっ……お尻も、弾力があっていいですね」

 

「こんなことの、なにがいいんだ」

 

「触っていて楽しいですよ。好きな相手には触れているだけで嬉しいです」

 

「あふっ、ううん、くふ……戯言を」

 

 優しくお尻をさすっているうちに、彼女の息が荒くなってきた。

 

「気持ちいいですか?」

 

「……貴様に触られているだけで気持ち悪い。おぞけが走る」

 

 あらら、もう評価は最低だな。

 

「なら、気持ち良くさせてみせますよ」

 

 軽く、尻肉を掴む。

 

「うっ、う、うぅうっう」

 

「強いとか、痛いとかあったらちゃんと言って下さいね」

 

 そう言いつつも、千冬さんは言わねーだろうな、と思った。だが、俺の耳元にかかる彼女の息は、熱く早くなっている。お尻の方が感じるのか? そういえば前回は責めていないポイントだ。お尻の割れ目に沿って、手を股下へ。

 

「あっ!?」

 

 ピクンッ、と震える体。パンスト越しにもわかる、その熱い部分。

 

「あっ、うっ、ふ」

 

「凄く、熱くなっていますね」

 

「…………うぅ」

 

 羞恥が顔を支配する。彼女とて人間。一人の女。まだ三十歳にも達していない若い人間だ。

 

「熱くて、なんだか湿っています」

 

「う、ううっ」

 

「感じていますよね?」

 

「……黙れ」

 

 その反応じゃ感じていますと言っているようなもんですよ。

 

「指、動かします」

 

「あ、ふぅっ、う、あ、ああっ」

 

「優しく、しますから」

 

 千冬さんの股間を、優しくなぞっていく。

 

「ふぅぅんっ! ん、あっ、ああっ」

 

 直接触れたくなった。スカートを捲り上げて、パンストの中に手を突っ込む。

 

「あ、あっ、ああっ」

 

 更に下着の奥まで。こんもりとした茂みの感触。そしてその先にある……。

 

「ひ、ふっ、あ、あ、あっ」

 

 恥ずかしげに目を伏せる。可愛い仕草。

 

「千冬さん。可愛いですね。…………指、ぐっしょり濡れてきました」

 

 指を前後させるだけで、ねっとりと粘ついた感触が強くなる。

 

「い、言うなっ」

 

「感じていますよね?」

 

 同じ質問。どうしても認めさせたい。

 

「は、う、ううう」

 

「自分で触ったことはありますか?」

 

「そ、そんなことするかっ!」

 

 やっぱり。そうだと思った。

 

「ひぅっ! や、ああ、ふうううっ!」

 

 ちゅううっ、と強く乳首を吸い上げる。

 

「やめ、や、め、ああぁぁっ!!」

 

 ビクッと震える。だいぶ良くなってきているみたいだ。

 

「う、あ、はぁ、はぁ……はっ、はぁぁっ」

 

 呼吸が浅くなってきた。くたっと俺に体を預けてくる。両腕を背中に回して支えてやる。

 

「はぁーっ、はぁーっ、ふ、ぅ、はぁぁ」

 

「千冬さん、ベッドに行きましょう。また、してあげますから」

 

 力の抜けている千冬さんの体を、ベッドへ運ぶ。押し倒してアソコに触れる。俺はパンストとショーツを一緒に脱がせた。みなぎっている一物を、彼女の秘肉に触れさせる。

 

「あっ、うぅ」

 

「入れますよ」

 

「……好きにしろ」

 

 自暴自棄になった箒に近いものがあるな。まあどうとでもなるけど。

 

 ぬちゃ……。

 

 亀頭が秘穴の入り口をこじ開ける音がした。千冬さんの愛らしい肉の華を切り裂いて、俺の赤黒い肉棒がめり込んでいく。

 

「う、う、う~~っ」

 

「千冬さん」

 

 俺は唇を噛んで耐えている千冬さんに、キスをする。

 

「んっ、んっ、ちゅ」

 

「んんー!」

 

 少しずつ、進めていく。

 

「あっ! つ、あああっ」

 

「痛み、ますか?」

 

 耳元で優しげに囁く。

 

「大したことは、ないっ!」

 

 そうだろうね。その為に処女喪失から一週間空けたのだから。本当なら次の日にでもしたかったんだ。体は十二分に成熟しているとはいえ、いまだ男を迎え入れた経験の少ない器官は、そうたやすくは開かない。

 

「千冬さんっ」

 

 名前を呼びながら挿入していく。

 

「くふうんっ! ん、んーっ、んんんーっ」

 

 両手で乳房を揉み、先端をコリコリとつまみ、指で弾く。

 

「ひく、くぅん! んっんっ、んっ!」

 

 片手を下ろし、肉芽を撫で上げる。

 

「あっ! そ、そこは駄目だ。だっ、うっ」

 

 潤った肉滴をなすりつけ、膨れ上がったクリトリスを弄んでいく。

 

「ふっ。ふわああぁっ!! だ、め、ひっ、くっ、はっあっああっ」

 

 乳と淫豆の同時責めに、千冬さんの息は乱れ、肢体が弛緩していく。きゅうっ、と両方の突起を摘みあげた。

 

「ひっ! くうぅぅ~~~~~~っ!!」

 

 彼女が仰け反ったその瞬間、俺は腰を突き出していた。ずぶずぶと呑み込まれていく。二度目の貫通。

 

「んはぁぁぁぁっ!!」

 

 絶頂にほど近い快感の最中に貫かれ、千冬さんはこれ以上無理なほどに体を反らせた。

 

「はっ……はっ……ああっ……うああっ」

 

「千冬さん、入りましたよ。俺のモノが」

 

「う、あ。入って……きている、ああっ」

 

 肉洞の締めつけに喘ぎながら、俺は更におっぱいと秘核をまさぐる。

 

「ひっ、あっ、あっうあ、うぅぅぅ~~~っ!!」

 

 もはや隠しようのないほど、彼女は感じていた。

 

「はぁ、う、あっ、ああっ、はあっ、ふか、い」

 

「きついですか?」

 

「んくっ、あっ、はぁっ、はぁ」 

 

 俺の質問に反応を返せないほどだ。ただ、完全に快楽だけという訳でもないだろう。苦痛や屈辱も混じっているはずだ。

 

「んはっ、はっ、はぁっ、くぅぅ~~っ!」

 

 耐えている。必死になって耐えている千冬が愛おしくなり。

 

「んんんっ!」

 

 キスしていた。体を抱きしめる。繋がったまま。

 

「千冬さん。好きです。もっと、貴方と繋がりたい」

 

 粘膜が俺のモノを優しく包む感触。たまらない。

 

「…………はぁ…………はぁ…………」

 

 千冬さんは無言。何を考えているかはわからない。モノで奥を小突いた。きゅうきゅうと吸いつく甘い肉の壁に、ため息が漏れる。

 

「あ、はぁぁっ、うううう」

 

「千冬さん、もっと、感じて」

 

 熱い肉の塊を何度も出し入れする。

 

「んっうう、うごく、なぁっ」

 

「動かないと気持ち良くなれませんよ。お互いに」

 

「私は気持ち良くなど、ひゃうっ!」

 

 快楽を否定しようとしたのでクリトリスをつねってやった。

 

「嘘はいけませんよ千冬さん。もう相当気持ちいいくせに」

 

「んっ! んーっ!! くっうううん!」

 

 千冬の腰が微妙にうごめいている。むず痒い快感に喘いでいるのか。

 

「くううん! うあ、はぁ、はぁぁ」

 

 俺は千冬さんの中を縦横無尽にこすりつけた。

 

「くぅぅっ。はあああ、あぁっ!」

 

 すると反応が変わる場所を見つけた。ここが弱いのか。もっと責めてやる。彼女の内壁をしごくように肉棒を突き上げていく。

 

「だっ、だめ、だ。そこっ、は、はあぁぁん!」

 

「気持ちいいんですよね? いいならいいって言って下さい」

 

「誰がっ! くぅん、はぁっ、ん、や、やめろ。それ、やめろぉっ」

 

 強がる千冬さんを快楽で押し流してやる。いっそう締めつけが強まり、俺はこみ上げる快感に身悶えた。

 

「あ、んんっ、だめだ、それ、だめになるっ、はぁあ」

 

「いいんですよ。駄目になって下さい。どんな千冬さんでも、俺は受け入れますから」

 

 腰をぱす、ぱす、と千冬さんの恥骨に当てる。抱き合った俺の胸で千冬さんのおっぱいがつぶれる。

 

「あっあっっ、んーっ、んんーっ、んううううっ」

 

 よがり泣きながら、絶頂へと駆け上がる千冬さん。俺もそれを追いかけて頂上を目指す。

 

「ああっ、も、もう……はぁっ、だ、め……はああっ」

 

 千冬さんの美貌が快楽一色に染まり、そしてその肢体が仰け反って……。

 

「あああっ、はぁぁぁぁんっ!!」

 

 蠕動する肉壁、しかし射精には至らない。

 

「……はぁ……はぁ……はぁ」

 

「千冬さん。イキましたね? 絶頂、しましたよね?」

 

 意地悪に聞く。

 

「…………ぁ……」

 

 千冬さんは俺の背中を掴んでいた両手を離すと、自分の顔を覆った。

 

「見ないで……見ないでくれ……私は……」

 

 俺は千冬さんの手を優しくはがした。

 

「千冬さん。恥ずかしがらなくていいんですよ。それが普通の反応なんですから。女性経験のある俺が言います。女性はこういう風に刺激されれば、小さな違いはあれど皆そうなります。普通、なんですよ」

 

「……ふつう、……これが」

 

「千冬さん、素敵でした。可愛いですよ……ん」

 

 キス。愛すように。

 

「ん……ちゅ」

 

「んん……んむ」

 

 拒まない。少しだけ距離が縮んだ気がした。

 

「それで……千冬さん。疲れているところ大変申し訳ないのですが……」

 

「?」

 

「俺、まだイってないんです。少しの間だけ、膣をお借りしますね」

 

 その言葉通り腰を振る。

 

「あああっ、だめ、だめだ根鳥、いまは……」

 

「イって感覚が鋭敏になっているんですよね。大丈夫、それは快感であって苦痛ではないはずです」

 

「だ、だが」

 

「ちょっとの間だけ、我慢して下さいね。俺もすぐイキますから」

 

 スパートをかけて快楽の頂きへと。

 

「はぁ……はぁ……千冬さん……すき、です……このまま……」

 

 激しく突き上げる。

 

「あっ、いい感じです。もうイク、イキますっ」

 

「あ――」

 

 ドクンッ!! ドクッ、ドクン!!

 

 俺は大量の熱濁液を千冬さんの膣内へぶちまけていた。肉棒を一番奥まで押し込み、子宮に精液を流し込む。

 

「あ……また、でてる……根鳥の、が」

 

「はい……出ています。千冬さんの一番奥で。子宮に、精液を注いでいます」

 

「……あっ」

 

 驚愕を顔に張りつける千冬に囁く。

 

「千冬さん。俺、千冬さんを愛しています。最後まで、責任をとりますから」

 

「……軽々しく責任などと言うな。馬鹿者が」

 

「はは、軽々しくなんて言っていませんよ。本気です。千冬さん、俺、本気ですから」

 

「……………………はぁ」

 

 千冬さんは呆れとも諦めともつかないような息を吐いた。

 

 その後、俺は千冬さんに催眠をかけた。俺達の関係を他人に伝えることを禁止する。これで俺達の関係は保証された。

 

 

     §

 

 

 千冬さんとシャワータイム、前回は急いで身支度を整えて出ていかれたからな。今回は引き止めたのだ。ただいま千冬さんの体を洗っています。

 

「………………」

 

「千冬さん? どうかしましたか?」

 

「恥ずかしいだけだ。お前は良く恥ずかしげもなくこんなことができるな」

 

「好きな女性の体です。綺麗に洗ってあげたいと思うのは自然じゃないですか」

 

「………………」

 

 また黙る。

 

「そうやって、黙る、意思表示しないのは駄目ですよ。千冬さん。俺にだけは、もっと感情を見せて下さい」

 

 そういって首筋にキスをする。

 

「んっ……」

 

「千冬さん。絶対に離しませんからね」

 

 彼女の体を抱きしめながら宣言した。

 

 




 千冬のエロが書きたくてこのSSを書き始めた。しかし実際に書いてみると箒の話数が一番に。主人公も箒がお気に入りになっているし……。正直参りました。千冬をエロくしたいのに。


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☆第31話 生徒五人

 千冬さんと俺が中休み。


 夏休み。それぞれ里帰りなどする時期だ。とはいえ寮にいる期間もあるので、ヤれる時にヤっておく。

 

 

     §

 

 

「根鳥……ん」

 

「ちゅっ……ちゅぱ」

 

 俺は箒と繋がったままキスをしていた。今日の体位はいつぞやのリベンジ、バックスタイルである。そうそう、俺が箒にかけていた催眠はある程度解いてある。他人に伝えては駄目というものは、もう落としたから解いた。そして俺に触れられる度、俺のことが好きになるという催眠も解除した。あまり続けると日常生活や人間関係に支障がでるほど、俺のことを好きになりすぎてしまうから。

 

「箒、どうだ? この体勢」

 

「……う、顔が……お前の顔が見えない」

 

「不安か?」

 

「…………少し。でも、今みたいに抱きしめていてくれれば……」

 

 なるほど、俺が箒の腰を掴んで上体を立たせた格好、それは嫌ってことか。今みたいに上体を倒して箒と体をくっつけ合っていると大丈夫、と。

 

「じゃあ、このまま突いてやるな」

 

 腰を動かす。

 

「ああっ。はぁぁ、根鳥の……あつくて、かたい」

 

「その熱くて硬いモノでいっぱい愛してやるからな」

 

「あ、あい……」

 

「ああ、箒。愛しているぞ……んむ」

 

「根鳥……ああ、ちゅっ」

 

 しばらくキスに集中していると、箒がお尻をくねらせ始めた。

 

「根鳥……その」

 

「ん?」

 

 わかっているが聞き返す。

 

「~~ぅぅ。せ、切ないんだ。……して、くれ」

 

「うん、いいよ」

 

 俺は従順になった箒に満足しつつ、腰を使う。

 

「あっ! ああっ! いっ! あっんん……あぁぁーーーっ……!」

 

 モノを出し入れするとすぐ感じる箒。愛おしくなって深く抱きしめる。

 

「あっ……んっ……! くはあぁんっ……!」

 

 勢いよく、箒の中へ自分を突き刺す。箒は体を震わせながら高い声をあげた。先ほど一度指でイカせたせいか、膣襞の締めつけは、ねっとりと包み込むように感じる。いい、感触だった。

 

「もう、指や舌だけじゃ足りなくなったか……きっちり締めてくる……」

 

「はぁっ、はっ、あ……うぅん……、いっぱい……入ってる……。やっぱり……これがいい……」

 

 箒もいやらしくなったものだ。くねくねと尻を振る箒の中を、怒張でゆっくりとなぞっていく。焦れたような箒の柔肉が、きゅん……と締めつけてくる。

 

「根鳥ぃ……、わたしの……もっと、してくれ。私は……根鳥ので……」

 

 はしたないおねだり、だが俺にとっては愛おしい姿だ。もう焦らす必要もない。俺は遠慮なく動くことにした。

 

「そらっ」

 

「んくっ……! あっ、あぁんっ! んっ、んくっ、あぁあぁんっ! イイッ! いいぃ! んあぁっ!!」

 

 ずぼずぼと音を立てながら、箒の子宮をペニスの先端でノックする。

 

「こんなに襞をめくれさせて……そんなに気持ちいいか?」

 

「あっ、んんっ、ああっ! いいっ! 気持ちいいっ! 奥まで響いて……ズンってきて……っ!」

 

 快感に思考が落ちかけているのか、理性のタガが外れたような言葉を、よだれと共に撒き散らす。

 

「んっ……んんんっ……いいっ……もっとっ……もっとぉぉ!」

 

 箒に求められるまでもない。俺は、より激しく腰をぶつけていく。柔らかな尻たぶが、俺の腰とぶつかるたびに波打つ。速いテンポで刻まれる音は、さながら打楽器を思わせる。

 

「あはっ、はぁっ……んんっ、くぅっ」

 

 箒の嬌声を耳にしながら、俺達が繋がっている辺りに目を落とす。そこでは、真っ白に濁った蜜にまみれた俺の肉棒が、痛々しいほどに箒の襞をめくりあがらせて出入りしていた。

 

「んっ、んふうっ……あふっ……いっ、いいっ!」

 

 もう、会話は成立しない。俺の荒い息と、箒の淫らな喘ぎ声だけが部屋に響きわたる。

 

「あんっ、イクっ! またっ、わたしぃ、イって、しまうっ! 根鳥っ! わたし、イクぅっ!!」

 

 箒の叫びの中に、絶頂を訴える言葉が混じり出す。箒の熱い柔肉が、うねり、締めつけ、俺の肉棒をしごきたてる。

 

「そう……かっ」

 

 俺は、箒の熱さに激しい腰の動きで応える。無我夢中で箒の肉を突き、えぐり、こすりたてる。

 

「んぐっ、んっ、イイッ! アソコが、変にぃ! 変になるぅ!」

 

 箒の絶叫を聞きながら、俺の頭の中も真っ白になってきていた。

 

「あんっ、根鳥っ、んっ、根鳥ぃ! イクっ! あ、あぁっ、ひ……」

 

 そして、遂に。

 

「あ……はああぁぁぁーーーーっ!!!」

 

「んっ! 俺もっイク!」

 

 どくん、どくん、どくっ!

 

 ひときわ強く箒の膣が収縮した瞬間、俺は箒の子宮に向けて思い切り精液を放出する。

 

「あはぁんっ!」

 

「くっあっ」

 

「んっ……あぁ……せいえき……いっぱい……根鳥の……どくどくって……でてる」

 

 

     §

 

 

「あっ、あっ、んんぅ……こんな、体勢で……」

 

「セシリアなら気に入ってくれると思ってな」

 

 ただいま騎乗位でセックス中。この女性上位の体位は、上に乗った女性が腰を振って、男のモノから刺激を受け取る体位だ。エロいセシリアなら気に入ると思ったら案の定だった。

 

「どうだ? 自分で腰を振るから、気持ちいい所にこすりつけられるだろ」

 

「気持ちいい所、だなんて」

 

 口ではそう言いながらも、セシリアの体は貪欲に快楽を求めていた。

 

「その割に腰の動きがとまらないじゃないか」

 

「あぁん、だって、これは、根鳥さんを気持ち良くさせる為で……」

 

「素直に認めろよ、セシリア。気持ちいいんだろ? 認めたら、俺も下から突いてやるよ」

 

「あぁん。根鳥さんの意地悪。……いいですわ。気持ちいい所、当たって……」

 

「そうか。じゃあ約束通り突いて……」

 

「根鳥さんはじっとしていて下さい。わたくしが、してあげたいのです」

 

 そういうとセシリアは積極的に腰を振り始めた。

 

「わかった。セシリアに任せるよ」

 

「はい。……ああっ、根鳥さんのおチンポ、いいですわぁ。んくっ、硬くって、太くてぇ」

 

 一気にセシリアの腰が落ちる。ずぐんっと重い感触が伝わり、いきなり膣の一番奥へ届く。

 

「かふっ……! あっ、くぁっ……あ……はぁんっ」

 

 しばらく俺の上でのけ反り、ぶるぶると震えるセシリア。膣襞の感触からして、軽くイッたようだ。

 

「おいおい、俺にしてあげるんじゃなかったのか?」

 

「はぁ……だってぇ、気持ちいいんですもの」

 

 うむむ。快楽で落としたセシリアだが、どちらかというと、俺より快楽の虜って感じだ。少々面白くない。

 

「勝手に盛り上がるようなら、途中でやめるぞ。ちゃんと俺も気持ち良くさせろ」

 

「は、はい。気をつけます」

 

 従順。一度だけ、セシリアが感じすぎるので、焦らしプレイをしたことがある。指と舌でアソコを愛撫して、イキそうになったらやめるのだ。三回も繰り返すと、セシリアは壊れたように快楽を求め始め、俺のチンポをねだった。あれはすごかったなぁ。淫語を連発しながら俺の手と口に腰をすりつけるセシリア。正しく性の奴隷だった。

 

「あはぁっ……んっ……。うんっ、んあっ、はんっ、あっ、んふ……あぁぁっ……!」

 

 腰の動きはいきなり激しい。セシリアは潤んだ瞳を切なげに細め、俺をじっと見つめる。

 

「どうした?」

 

「はぁっ、はああっ、んっ、うっ……根鳥さん……ごめんなさいぃ……わたくし……止まらない……オマンコ……オマンコに、根鳥さんのチンポがいっぱい入って、気持ち良すぎて……腰、動いてしまいます……」

 

 激しく腰を上下させるセシリア。もう騎乗位には慣れてしまったようだ。

 

「んっ、んんんっ、いいっ! あんっ、ごめんなさいっ、根鳥さんっ、オマンコイイッ!」

 

 大きな声で謝りながら、上下運動を続けるセシリア。

 

「はあっ、んっ、んんっ、あっ……? んむっ……?」

 

 俺は体を起こしてセシリアの体を抱き寄せ、よだれにまみれた唇を吸った。

 

「ふぐ……ん……うむぅ……ぷはっ……根鳥さん、ごめんなさい……」

 

 唇を合わせながら謝るセシリア。ゆっくりと時間をかけて舌を絡め合い、唾液を飲み合った後で、俺は噛み締めるように言った。

 

「途中でやめるというのは撤回するよ。お前の好きなようにしていいぞ」

 

「根鳥さん……はい。ありがとうございますっ!」

 

 嬉しそうに微笑んで、セシリアが再び腰を動かし始める。喜びのせいか、膣の締まりも良くなったように感じる。俺は、自分でも腰を突き上げながら、乳房と肉芽を同時に手でさする。

 

「んああぁっ! はっ、あんっ、あぁんっ、いいっ、気持ちいいっ! オマンコ気持ちいいっ!」

 

 タガが外れたように求めるセシリア。

 

「全部……! 全部イイのぉっ!」

 

 絶頂に向かってスパートをかける。

 

「イイっ、あんっ、んっ、ひぃっ、イクッ! イっちゃうのぉっ! オマンコイッちゃうのぉ!!」

 

 狂乱にも近い様子で思いきり腰を振り、セシリアが絶叫する。柔らかな肉に思いきりこすられ、締めつけられて、俺もそろそろ限界だった。

 

「よし、いくぞ。中と外、どっちがいい?」

 

「はっ、ああっ、中っ、中にっ、いっぱいっ、出して下さいっ。中、なかにいぃぃっ!!」

 

 膣内射精をねだる淫乱な女がそこにいた。

 

「一緒にっ、イクのっ、一緒にっ、あっ、あひっ、い……あ……」

 

「ああ、イクぞっ」

 

 どくどくどく、ぴゅぴゅる!

 

「いっ……くふうぅーーんっ……!!」

 

 俺はそのまま、セシリアの子宮めがけて思いきり精を放った。俺の精液が、セシリアの膣内を白く汚していく……。

 

「んっ……んんっ……あ……たくさん……ぴゅって……」

 

 セシリアはうっとりと目を細め、全てを放出し終えた後も、しばらく俺から離れなかった。

 

 

     §

 

 

「根鳥のえっち」

 

「男なんて大体こんなもんだ。それより早くして欲しいな」

 

「ううぅ~~」

 

 胸元をはだけたシャル。今日は彼女にパイズリしてもらうのだ。場所は風呂場。ボディソープでぬめりも準備済みだ。肉棒をいきり立たせながら近づくと、シャルが自分の胸の谷間に肉棒を挟む。

 

「よし、始めてくれ」

 

「うん……」

 

 小さく頷いて、胸で肉棒をしごき始めるシャル。むっちりとした乳房の感触が、徐々に快感をもたらしていく。

 

 ぐにゅり、にゅぐ、ぐぐっ。

 

「んっ……っしょ……はぁっ……あ……どう? 根鳥……?」

 

「っく……う……いいぞ、シャルロット」

 

「……あは」

 

 感じている俺の様子を見て、不安げだったシャルの顔が、パッとほころぶ。

 

「うんっ……ん……んうっ……。ああ……ん……」

 

 より積極的に手を動かすシャル。しごく動きと速さが、複雑さを増す。俺の肉棒全体が温かい感触に包まれ、しごかれる。柔らかいおっぱいで挟まれるだけでも気持ちいいのに、手を巧みに使い乳肉をうごめかせ、一物を翻弄してくるのだ。

 

「はあっ……はっ……ああ……熱い……」

 

 荒いばかりだと思っていたシャルの息に、恍惚とした色が混ざり始める。シャルは胸で奉仕することに、興奮しているようだった。

 

「感じてる? 根鳥」

 

「あ、ああっ、凄く、感じているぞ」

 

「ふふっ、良かった」

 

 微笑みながら、俺の肉棒をもてあそぶ。左右の乳をこすり合わせるようにして、間に挟まったものを刺激し、撫でしごく。しごき上げる力が強まった。肉棒をぐりぐりとこすられる。俺はシャルのパイズリを堪能した。

 

「もっと、してあげる。んっ、んっ」

 

「うっ、ふう、う、うっ」

 

 シャルの手で自在に躍動し、俺のものを好き勝手に翻弄する乳房。ほどよくほぐれた柔肌の感触が、硬くそそり勃起した肉棒に快感を注ぎ込み、悶絶させる。まるで男の精を搾り取る、肉の機械にとらわれたかのようだ。

 

「僕の胸、そんなにいい?」

 

「ああっ、いいよ」

 

「それじゃ、イカせてあげるね」

 

 いっそう、彼女の手つきがスピードを増す。柔乳肉に包み込まれ、窒息しそうになる俺の肉棒。前後に、左右に、上下に。巧みにおっぱいを操作して、快感を注ぎ込んでくるシャル。こんな風にもてあそばれていては、とうてい長くはもたない。

 

「もう、出そう? イキそう?」

 

 楽しげなシャル。その表情を見ている内に、俺の快感が限界に到達する。

 

「くっ……出すぞ……!」

 

「うん……いっぱい出して……」

 

 ラストスパートとばかりに、乳を左右から圧迫し、こすり上げてくる。その懸命な姿に、俺の激情も高まる。ついに、限界を突破した。

 

「っつう!」

 

 びゅるっ、ビュルルルッ!

 

「うぅんっ……!」

 

 シャルの胸に、俺はたっぷりと精液をかけていた。

 

「あっ! 出てる、あったかいのが、たくさん出てきて、るぅっ」

 

 射精中も乳を休めず、うごめかせていくシャル。まるで、一滴残らず搾り出そうとするかのように。腰が浮いてしまうほどの、心地良さ。俺は身悶えしながら、シャルのおっぱいに精を吐き出し続けた。ようやく発射がおさまると、俺は大の字に寝そべり、ぐったりと息をついた。

 

「ふぅっ、はぁ、はぁっ、ねぇ、気持ち、良かった?」

 

「ああ。最高だった、よ」

 

 体を起こし、彼女の髪を撫でながら感謝を述べる。

 

「ふふっ、良かった」

 

 

     §

 

 

 ラウラの肩に手を回すと、細い腕が俺を抱き返してくる。そして俺達は、どちらからともなくベッドへ崩れていく……。

 

「はぁ……」

 

 既に愛撫で、出来上がった様子のラウラ。伸ばした指がショーツに触る。布地は、もうかなり濡れていた。その中の熱さを想像させる湿度。

 

「あ……はふっ……はぁん……」

 

 撫でるようにしか触らない俺に、もどかしげな声をあげるラウラ。俺はそんなラウラに意地悪く囁きかける。

 

「嫌ならやめるぞ?」

 

「ち、違う……ちゃんと、触ってくれ……」

 

 腰をくねらせながら、鼻にかかった声でねだるラウラに、俺は口元を歪ませる。

 

「ちゃんと言えたな。偉いぞラウラ」

 

 そう言って頭も撫でる。

 

「んふっ……! ああぁっ!! あんっ、んっ、んぅんっ……!」

 

 ショーツをむしり取り、中の花弁を思いきり手でこすりあげる。甲高く激しい喘ぎ声を聞く耳と、興奮に収縮を繰り返す襞の感触を感じる手が、俺の思考を奪っていく。

 

「はあっ、はああっ! ああんっ……欲しい。根鳥……私に……」

 

 切なげに言うラウラ。同じことを思っていた俺は、正常位でラウラに挿入した。

 

「あうっ……!」

 

 張り詰めたペニスを、一気にラウラへ突き刺した。加減も何もなく、一番奥まで。

 

「はあっ……あ……熱い……。根鳥の……熱くて大きい……きもち、いい」

 

 中を締めつけながら言うラウラ、まるで膣が喋っているようだった。

 

「あああ、根鳥……動いてくれ……わたしの中を、かき回して……」

 

 命ずるまでもなく淫らなことを言うラウラ。俺は口元をつり上げながら、無言で激しく腰を使い始めた。

 

「くひっ……ひっ、いうぅっ、んっ、んぐっ、うんっ、んあぁぁっ……!!」

 

 俺の感じる抵抗は、肉棒を離すまいとするきつい襞の締めつけだけだ。穴は奥の奥までとろけきっている。

 

「あんっ、んっ、んううっ、いいっ! 根鳥のが気持ちいいっ! 私の中に入って……」

 

 ラウラは髪を振り乱しながら、わめくように喘ぎ続ける。俺はてらてらと光るラウラの唇を、自分のそれできつく塞いだ。

 

「んぐ……う……、んむ……うぅん……」

 

 下品なまでの音をたて、舌を絡めながら唾液をすすり合う。

 

「ぷはっ……はっ……はあっ……。もっと……飲ませてくれ……根鳥のつば……」

 

「よし」

 

 たっぷりと唾液を含み、口移しでラウラに流し込む。ちゅるちゅると、ラウラは一心に俺の舌を吸い、唾液を飲み干していく。

 

「はぁ……ん……」

 

 ラウラは、まるで媚薬でも飲んだかのように、焦点の合わない目をしていた。

 

「蕩けるのはまだ早いぞ」

 

 言いながら、再び激しく突きにかかる。いきなりの下半身への刺激に、ラウラの腰が跳ねる。

 

「あ……ふはぁぁっ……! あんっ、んんっ、んふっ、うっ、うぅん、んはあぁぁっ!!」

 

 俺にしがみつきながら、ラウラが激しく悶える。硬くそそり勃った乳首が、俺の胸板で転がる。

 

「……はぁ、……いいっ! いいんだっ! ……あ、そこが気持ちいいっ……おかしく、なりそうっ! ああ、根鳥、根鳥ぃ!」

 

 脚を俺の腰に絡めて、さらに強く俺にしがみつくラウラ。熱く潤んだ瞳で、キスをねだってくる。

 

「こうか……?」

 

「んむぅっ……ん……」

 

 俺はもう一度ラウラに唇を重ねた。また、争うように舌を絡め合う。

 

「ふはぁっ……はっ! はひっ……い……きそ……だ……根鳥……、もう……私、イク……!」

 

 教えてやった通りに絶頂を口に出すラウラ。その言葉に頷き、最後のスパートをかけていく。

 

「んあぁっ! あっ、ひいっ、いっ、いいっ! イクっ! イクぅ! イッ……く……ん……、あぁぁぁぁぁーーんっ……!!」

 

「ふ、うっっ、出すぞラウラ」

 

 トクン、トクン。

 

 俺はラウラと体を密着させたまま、精液を膣内で放っていた。

 

「あっ……根鳥の……精液……熱い……たくさん……はぁ……ん……」

 

 そこにはもう中出しと妊娠を嫌がるラウラはいなかった。ラウラは、俺が全てを出し終わった後も、しばらく膣をきゅっと締め、抜かせようとしなかった……。

 

 

     §

 

 

「ひっ、いや、お願い……外して」

 

 懇願する鈴。だが俺は許してやる気はない。

 

「だから何度も言っただろ、外すときは俺とセックスする時だと。俺のチンポを突っ込んで欲しいと言えばすぐにでも解放してやるさ」

 

 俺は全裸にした鈴をベッドで寝かせ、いつものように首から下の自由を奪い、ピンクローターでアソコを刺激して放置していた。俺は机で勉強中だ。時折、遊ぶように強弱を変更してやる。

 

「お願い……はぁっ、お願いだから外して……ああっ!」

 

 鈴は大粒の涙を流して泣きじゃくる。泣きながら、感じていた。

 

「はあっ、はああっ、うぅうん」

 

 ローターは便利な道具だ。放っておいても女性の性器を感じさせてくれる。実はこれをやるのは二回目だったりする。一回目の前回(一週間前)は数時間ローターで感じさせたが、鈴は耐え切った。さすがの精神力だ。しかし、今回もこれをやるぞ、と言い、「お前がセックスさせてくれとお願いするまでずっとこれだ。IS学園にいる間はずーっとこれだ」と言ったところ、早々にギブアップしてきた。これは多分、一回目は耐える時間が決まっていたから耐えられたのだろう。あと○時間耐えればいい、と。しかし今回、つーか今後は耐える時間が決まっていない。厳密に言えば最大の時間数は決まっているが、そこまで耐えられる自信がなかったのだろう。ギブアップも当然という訳だ。しかし……。

 

「お願い、もうゆるして……」

 

「ん? それは違うぞ鈴。悪いことをしているのは俺だ。俺が許しを請うならともかく、お前はなんら俺に許しを請う必要性はない。お前は悪いことなんて何一つしていないんだからな」

 

「だったら……だったら外して。外してよぉ。お願いだから」

 

「……だから、同じことを何度も言わせるな。俺とセックスしたいです、と言わない限り、ずっとそのままだ」

 

「そん、な……」

 

 お願いという言葉は使うものの、セックスしたいとは言ってこない。やはりそれはネックになっているのか。ああ、それと

 

『清香、きよかぁ……好きだ。好きだぞ』

 

『一夏君……んちゅ……私も、好きぃ』

 

 ローターで刺激している間、エンドレスで一夏と相川さんのセックス映像を見せ続けています。え? 千冬さんを脅迫した時に消したんじゃないのかって? あの約束で消したのは初体験のやつだけだよ。それ以降にもセックスしている映像が撮れたから、こうして鈴に見せてやっているのだ。いやぁ、原作の一夏だったらこうはならなかったと思うけど、この世界では俺の催眠で、付き合って二週間以内にセックスしろと命令した。それがいけなかったのだろう、一夏と相川さんはセックスにはまってしまったらしい。……それはそれとして、俺が言うのもなんなんだけどさ、避妊くらいしようぜ一夏。

 

「いちか……いちかぁ……うぅぅぅ……」

 

 鈴は泣いている。泣きながら感じている。さて後どれくらいで落ちるかな? 今回は我慢し続けるだろうか?

 

 …………………………………………。

 

「…………して、ください」

 

「…………ん? 今、何か言ったか? 鈴」

 

「せっくす……してください」

 

 落ちた。あの小生意気な鈴にセックスをねだらせたぜ。

 

「おお、やっとその気になったか。でも言い方が微妙に違うな。ちゃんとローターを仕掛ける前に教えただろう。それをちゃーんと言うんだ」

 

「…………根鳥と……根鳥とせっくすが、したいです。あたしを、だいてください」

 

 俺は約束通りローターを止めてやった。そして鈴の頭を撫でる。

 

「良く言えたな、偉いぞ鈴。じゃあ要望通りセックスしてやる。お前を、抱いてやるからな」

 

 俺は張りつけたローターをはがして放り出すと、素早く前を開けて肉棒を取り出し、鈴に挿入した。

 

「――ああああああ!!」

 

 入れた瞬間、鈴は一気に絶頂へ達した。

 

「おっと、鈴。すごい感覚が鋭敏になっていたんだな。いきなりイクとは」

 

「……………………いく……あたし、また……いっちゃった。ぐすっ」

 

 半泣きになりながら、鈴。

 

「鈴、前も言ったけどそれはおかしいことじゃないよ。自然なことなんだ。こんな風に責められたら、女性の99%が同じようにイクはずだ」

 

「あたし……すきでもないおとことせっくすして、いっちゃったんだ。いちかじゃ、ないのに。いちか……いちか、ひっく」

 

「鈴……ン」

 

 一夏ではなく俺の方を向かせる為にキスをした。

 

「鈴……残念だけど織斑にはお前の気持ちは届かないよ。織斑は相川さんっていう自分で選んだ恋人ができたんだ。今もほら、あいつは相川さんとのセックスに夢中なんだよ。俺のように個室がある訳じゃないのに、二人部屋で何度もセックスしてやがる。だからお前には俺しかいないんだよ」

 

「ぃゃ、ぃゃょ、あんたなんて」

 

「でも、今まで鈴が織斑だと思ってやったこと全部、実は俺とやったことなんだよ。ファースト・キスだろ。初体験に膣内射精。ファースト・フェラに精飲。これだけ俺とやっておいて今更嫌とか言うなよ」

 

「ぃゃぁ、いわないでよ……」

 

「それだけじゃない。これから先鈴がセックスするのは全て俺だ。鈴はもう、俺のモノだからな」

 

 もはや言葉は必要無い。俺は鈴の中、一番奥の子宮を肉棒の先でコツコツと突いてやった。

 

「あはぁっ!! やぁっ。いやぁっ! だめっ! それだめぇ! あ! いく! またいっちゃう!」

 

「ああ、何度でもイケ鈴。何度だってイカせてやるからな」

 

「ああっ! いく! いくぅ! いくぅぅぅっっ!!」

 

 鈴は体を痙攣させ、何度も、何度もイキ続けた。

 

 




 箒:催眠落ち(愛情)
 セシリア:快楽落ち
 シャル:恋人落ち
 ラウラ:愛情落ち(催眠)
 鈴:落ちない(快楽)


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☆第32話 織斑 千冬3

 今日は夜九時にも投稿します。今日と明日は千冬デー。四回更新する全部千冬さんですよ。


「千冬さん、今日は提案があるんですけど」

 

「…………提案?」

 

 俺はベッドに腰掛けて、俺の上に座らせた千冬さんのおっぱいをもみもみしながらそう言った。ちなみにヤり部屋の方だ。今後はこっちを使う。

 

「はい、提案です。俺に奉仕する気はありませんか」

 

「奉仕、だと」

 

 セシリアの時と同じパターンである。経験が身についているというかなんというか。

 

「今まで俺と千冬さんは二回セックスをしました。二回とも最高の体験でしたが、一つだけ千冬さんにとって重大な問題があります」

 

「…………」

 

 沈黙する。そもそもセックスをしていること自体大問題だ、と言いたげだ。

 

「それは、二回とも生でセックスして膣内射精したので、妊娠の危険性がある、ということです」

 

 顔をうつむかせ、耐えるような表情の千冬さん。

 

「そこで、その問題を解消する素晴らしいアイディアがあります。それが奉仕です」

 

「……どういうことだ」

 

 性の経験が少ないからか、勘が鈍いな。

 

「千冬さんも大人の女性ならわかるでしょ。手や口や胸、あるいは太もも(股間)を使って男を射精させる行為ですよ」

 

 風俗などで行われている行為、と言っても良かったが、イメージが良くないので黙っていた。

 

「…………待て。それはつまり……」

 

「はい、今日は千冬さんにそういう行為をしてもらおう。もらいたいというのが俺の提案です」

 

「……………………」

 

 千冬さんは頭が痛いとばかりにこめかみを抑えている。

 

「普通に考えれば脅迫されてそんなことしたくないですよね。でもメリットはちゃんとあります。妊娠する危険性がゼロになるということです。どうですか千冬さん。奉仕してくれませんか?」

 

「……仮に、私が嫌だといっても映像を盾に強要するのだろう。であれば、提案などと言うな。それは強制と言うんだ」

 

 教師らしく訂正してくる。

 

「千冬さん、まだ勘違いしていますね」

 

「勘違いだと?」

 

「はい。俺が千冬さんを好きだと言っていることです。俺は本気なんですよ。だから千冬さんがそんなことは絶対したくない! と言えば無理にやらせたりしません。……まあそうすると、普通に生セックスするはめになるのですが」

 

「セックスをしたくないという要望は通らないのか」

 

「あっはっは。千冬さん、それは約束が違いますよ。俺達は映像と引き換えにセックスする間柄になったんですからその要望だけは絶対に通りません」

 

 馬鹿なことを言うなーこいつめ☆ という意味をこめて額にコツンと指を当てる。

 

「…………………………………………………………はぁ。わかった。妊娠だけはしたくないからな」

 

 わーい。やったー。

 

 あ、ちなみに、「コンドームをつけてセックスする」という選択肢は最初から無い。ノーセーフセックスである。

 

 

     §

 

 

「……それで、どうすればいい」

 

「うーん、その綺麗な手や大きな胸にも興味はありますが、やはり最初は口でして欲しいです。フェラチオです。わかりますか」

 

「…………す、すこしだけなら。だが、本格的にはわからん」

 

「わかりました。なら俺がやり方を教えます。その通りにして下さい」

 

 俺は千冬さんを床にひざまずかせると、ズボンの前を開けてモノを取り出した。それは半ば硬くなっていた。

 

「うっ」

 

 いきなり自分の顔の前に差し出されたそれに、恐怖の表情で顔を引く千冬さん。

 

「大丈夫ですよ。襲ったりしませんから」

 

「だ、だが……」

 

「説明すると、今の状態で半分くらい勃起しています。完全に勃起するとこれの二倍くらいになりますね」

 

「!?」

 

 驚いてる驚いてる。

 

「こ、これの、二倍……だと」

 

 今まで距離が離れた状態でしか見ていないから慣れていないのだろう。

 

「まずは手で触れてみましょう。千冬さん、手を伸ばしてこれに触れて下さい」

 

「……くっ。はぁーっ、はぁーっ」

 

 屈辱に顔を歪めながら、息を荒くして手を伸ばしてくる千冬さん。

 

「これで……いいのか」

 

「はい。では次に、手を丸めるようにしてかるーく握って下さい。そして、その状態で前後にしごいて下さい。しこしこと」

 

「うぅぅ……………………」

 

 うめきながら握ってくれる千冬さん。そして言う通りにしごいてくれた。モノが徐々に大きくなる。

 

「……本当に大きくなった」

 

「男は興奮したり刺激されたりするとすぐ大きくなるんです。さっきまでのは千冬さんにしてもらえるという精神的刺激で、今のは肉体への刺激で大きくなったんです」

 

「はぁ……はぁ……こ、これを、口で、する、のか」

 

「やっぱり嫌ですよね? 気持ち悪い……ですよね?」

 

「嫌といえば嫌に決まっている。だが、気持ち悪い……とは」

 

 え? 思わないの?

 

「自分がこんなことをするなんて、現実感がなくて、まるで夢を見ているようだ」

 

 なるほど、普段の自分から外れすぎているからリアリティがないのか。

 

「気持ち悪いと思われてないならそれでいいです」

 

 俺はまず千冬さんに、亀頭、尿道口(鈴口)、竿、裏筋、玉袋、と各所の名称を説明してやった。

 

「ここが、尿の出る場所です。かつ精液の出る場所でもあります。男は女性と違って、尿と性的な場所が一緒なんです」

 

「こ、ここから出る……のか。しかし、尿も出るとは……」

 

「大丈夫です。今日のことは最初から考えていたので、千冬さんが来る前にシャワーを浴びて、ここもボディソープで念入りに洗っていますから。汚くはないですよ」

 

「そ、そうか」

 

「まあシャワーを浴びないで、汗や尿の匂い、味を女性に感じてもらう即尺というプレイもありますが、さすがにそれは……ね」

 

「…………」

 

 想像したのだろう。顔から血の気が引いている。

 

「じゃあまずは最初の行為です。唇でキスして下さい。場所はどこでもいいですよ」

 

「…………ど、どこでもいいとはなんだ。ちゃんと指示しろ」

 

「全部俺の言う通りに動かれたら面白くありません。千冬さんの意思でして欲しいんです。言っておきますけど、奉仕というのは本来女性がリード、一方的に行う行為なんですよ」

 

 男は基本受身だ。

 

「…………私の意思、など…………ふぅ…………ちゅ」

 

 竿にキスされていた。大好きな千冬さんの整った唇が俺の醜い器官に触れている。興奮が増した。

 

「ちゅ…………ちゅ……………………ちゅ」

 

「ああ、いいです。それじゃあ、次は唇で軽く挟んで吸って下さい。ちゅうちゅうと」

 

「………………ちゅ、う…………ちゅう………………ちゅちゅ」

 

「はぁ……はぁ…………そ、れじゃあ次は、唇の外に舌をだして、舐めて、下さい」

 

 興奮が高まりすぎておかしくなりそうだ。気を抜けば出てしまうほど昂ぶっている。指示を出すのも精一杯だ。

 

「むぐ…………れ、ろ…………ぺろ…………ぺろ…………」

 

「その、キスして、吸って、舐めるのが基本です。それを、さっき説明した色んな場所にして下さい」

 

「……はぁ……はぁ……わか、った。ちゅ……う……ちゅぱ……んちゅ……れるれろ」

 

 裏筋を吸われ、舐められていた。縦に伸びた裏筋に沿って舐められる。たまらない。

 

「はぁぁぁ、ああ、いい、です。凄く、気持ちいいです」

 

「はぁはぁ、そ、そうか……れろちゅっ……ちゅぷ……んちゅぅ」

 

 裏筋を下から上に舐められて、最果ての尿道口に達していた。そこを、吸われた。

 

「ああああぁ」

 

 全身がビクリと痙攣した。

 

「!? ど、どうした?」

 

「あ、あまりに気持ち良すぎて、出そうになりました」

 

「で、る。そう……か。だ、だが、出るなら出してしまえばいいではないか」

 

「い、嫌ですよ。大好きな千冬さんにしてもらえているんです。我慢して、ずっとしていてもらいたいです」

 

 それ以外にも、あまり早いと男の尊厳に関わるという問題もある。

 

「……馬鹿なことを言うな。だ、出すならさっさと出せ。私は早く終わらせたいんだ」

 

「なら、早く終わらせたいなら、もっとして下さい。熱心に、愛情を込めてされれば、すぐ出ちゃうと思いますよ」

 

「も、もっと……愛情など……私は……んちゅうううう」

 

 鈴口を強く吸われた。既にフェラを仕込んだ女子達にすらされたことがないほど強い吸引。だが今度は心も体も準備ができていたので、なんとか耐えることができた。しかし千冬さんはすげぇな。箒やセシリアとは覚悟が違う。

 

「ちゅう、ぷちゅっ……ちゅっ……ちゅぱっ……ちゅぅちゅううう……ぺろぺろ……」

 

 責める場所が亀頭に移った。亀頭そのものや段差が気持ちいい場所だと聞いていたからだろう。俺は必死に我慢した。

 

「んちゅっ……くちゅっ……ちゅっぱ……ちゅっぱ……」

 

 たら、と鈴口から先走りが溢れた。

 

「……な、なんだ、これは?」

 

「それはですね……」

 

 カウパーについて説明する。

 

「という訳で、濡れるんです。女性と同じですよ」

 

「それはわかったが……これを、舐める、のか。き、汚くはないのか?」

 

「吸ってもいいですよ。俺も千冬さんの濡れたのを舐めてあげましたよね? 同じように、して下さい」

 

「あ、れはお前が、勝手に、したことだろう。私は…………ちゅ、ぷ」

 

 千冬さんが先走りに舌で触れた。ぺろっと舐めとる。

 

「……ぺろ……ぺろ…………まだ、出てくる……くっ……ちゅうううう」

 

 千冬さんは覚悟を決めて吸ってくれた。俺の体から出たものが、千冬さんの体内に入っていく。胸がジーンとして、感動にひたった。

 

「千冬さん、それじゃあ最後の段階です。口を開けて、それを咥えて下さい」

 

「ぷちゅっ…………え、あ…………はぁ……はぁーっ……」

 

 千冬さんはしばらくの間モノを見つめていた。そして……。

 

「はぁむっ」

 

 咥えられた。想っている相手が俺の肉棒を咥えている。その事実だけでイキそうだった。おっと、口の中に入れた後の動作も説明しないと。

 

「…………じゅるっ……ぢゅる……んっ……んっ」

 

 千冬さんは指示された通り、吸いながら頭を振って口の中の粘膜でしごいてくれた。いやらしい動き、自分の言う通りに動いてくれる千冬さん――。

 

「じゅっぱ、じゅぷ……じゅずず……ずっ……んっ……んぢゅぅ……」

 

「千冬さん……」

 

 俺は千冬さんの頭を撫でた。さらさらとした髪の毛が指の間を滑る。

 

 ぬちゃ……くちゃ……ぬちゅ……じゅる……。

 

 俺の股間から発せられたいやらしい音が部屋に響く。音や目でも快感を得ることができた。

 

「んっ……んっ……じゅるるっ……ぢゅっぱ……んくっ……ちゅぱっ……ぷちゅっ……くちゅっ」

 

 快感が高まってきた。だがまだだ。まだまだ我慢して溜めねば。俺は腰に力を入れて耐えた。千冬さんは先ほどの説明にあったように手も使ってくれた。先端を咥え、竿の部分を手でしごかれる。

 

「んっく……ちゅく……ちゅぷっ……ぢゅうう……ちゅぱっ……じゅりゅう、ちゅぷちゅぷ」

 

 口での奉仕が続く。俺の胸が幸福感で満たされる。

 

「ちゅぱ……ぷはっ……はぁ、はぁ、はぁ、ま、まだ、出ないのか」

 

「頑張って我慢していますから」

 

「我慢などしなくていいからさっさと出せ」

 

「確かに、我慢するのはちょっと苦しいですけど、それ以上に快感ですから。好きな女性にしてもらえているという幸福感もありますし、できるだけ長い間この幸せにひたっていたいんです」

 

「…………馬鹿者が……あむ……ん……んちゅる……ぢゅるぢゅる……ちろちろ」

 

 舌が、裏筋を舐めたと思ったら、鈴口をちろちろと舐められた。

 

「くっ、はぁ、はぁ」

 

「んぅ……ここ……か。ここが感じるのだな……もっと……してやる……ちゅる……ぺろぺろ」

 

 口の中で舌が踊る。言葉もあいまって快感が倍増する。

 

「ちうちう……ちゅっぽちゅぽ……れろちゅ……」

 

 鈴口を含めたカリ裏を舐められる。段差の部分も同様に。そして顔を振る。

 

「んっ……んっ……んっ……」

 

「あ……ち、千冬さん……俺、そろそろ……」

 

「ん……出るのか。私は……どうすればいい?」

 

 俺を見上げる千冬さん。できれば口の中に出したいけど……。

 

「……また、私の中に出したいのか?」

 

「えっ?」

 

「男とは、そうしたいものなのだろう? 実際にお前がそうだったしな」

 

「……はい。千冬さんの中に出したいです。口に……出したい」

 

「…………わかった」

 

「出たら、すぐに吐き出していいですから」

 

「当たり前だ。……の、飲んだりなどするものか」

 

 あ、やっぱ知っているのね。

 

「じゃあ……続きを」

 

「ん……ちゅ、ぱ……ちゅぷちゅぷ……ちゅっぱちゅっぱ……ちゅううう……れろれる」

 

 声が出そうになる。って、俺は人に我慢するなって言っているんだった。素直に声に出す。

 

「あぁ……はぁ……ぁ……あっ……うぅ」

 

 千冬さんはそんな俺を上目遣いに見つめてきた。うわ! それ反則。凄く可愛い。

 

「ちゅっちゅっ……ぢゅるるるぅ……じゅる……んっ……んふぅ……ぷちゅう」

 

 舌と頭の動きが激しさを増した。いよいよ出そうになる。

 

「ぢゅっぱぢゅっぱ……じゅりゅりゅりゅりゅう……んぢゅっ……ずずずず……ぶちゅっ」

 

 淫音がその色を変えた。

 

「あ、あ、あ、イキます! 出ます!」

 

「んぢゅっ……ぢゅっぽぢゅぷ……ちゅうううううう」

 

 最後に、強く吸われた。それがとどめとなった。

 

 ドクッドクッドクッ! ビュビュッッ!!

 

「千冬さんっ!!」

 

 口の中で、果てていた。その全てを放出していた。

 

「んぐっ……ぐくっ……ごはっ……はぐっ」

 

 俺は慌てて傍のティッシュを取り、差し出す。

 

「ん……こ、く……るれ」

 

 あ、あれ? 今、千冬さんの喉が動いたような。千冬さんは舌を垂らして、口の中に出た精液を吐き出している。

 

「千冬さん、今……」

 

「……目ざとい奴め。……は、反射的に少し飲んでしまっただけだ」

 

 その事実に、嬉しさがこみあげる。

 

「ん? ……おい、これは……」

 

 千冬さんが目を向ける先、俺の肉棒は全然萎えていなかった。

 

「……男は、一度出せばそれで終わりではないのか?」

 

「すいません。千冬さんが魅力的すぎるので、全く萎えません」

 

「ど、どうするのだ」

 

 こればっかりはどうしようもない。

 

「もう一度静めて下さい。お願いします」

 

 素直に頭を下げる。

 

「き、貴様という男は……!」

 

 千冬さんには怒られたが、その後、手と口でそれぞれ一回ずつしてもらった。

 



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☆第33話 織斑 千冬4

 今回は一話丸々つかって一エロではなく、細かいエロを段落で分けています。小粒です。

 なお、朝九時に第32話を投稿しているので、読み飛ばさないように注意して下さい。


 口でしてもらったその続き。俺は千冬さんに手での奉仕をお願いしていた。単純に口でして疲れただろうということと、続けて口でするのは嫌悪感とかが限界だろうと思ったからだ。

 

「……手、か」

 

「はい。手と指でして欲しいです」

 

 最初は嫌がった千冬さんだが、口よりはマシ、と思ったのだろう。承諾してくれた。しなやかで白い指が俺のモノに伸びる。

 

「ん、と……ど、どうすれば、いい?」

 

 やり方がわからないようなので、簡単にレクチャーする。要は棒をしごいて、亀頭や玉袋にも刺激があればなお良いという感じだ。利き手でしごきながら片方の手であいている所を刺激してくれと頼んだ。

 

「……早く、出せ」

 

「千冬さん、それ逆効果です」

 

「うるさい、さっさと出せ」

 

 どうやら完全に事務的にしかしてくれないご様子。だけどそれじゃあ男は感じない。……まあそういうのが好きな人もいるんだろうけどさ。しゅっしゅっと右手で竿を握られ、しごかれる。俺が余りに渋い顔をしていたのだろうか? 左手で竿の下にぶら下がっている袋を掴んでくれた。ぐにぐにと揉みほぐされる。

 

「ン……気持ちいいです……千冬さんの手……」

 

「…………」

 

 無言だけど最近わかってきた。無言の千冬さんは結構感情を溜め込んでいる。言いたくないことや、言わなくてもいいことがある時も黙る。それを知っていれば逆にせっつくような真似はタブーだとわかる。ただ、彼女を受け止めてあげればいいのだ。

 

「千冬さん……今のままでも気持ちいいですけど、一つお願いが……」

 

「……なんだ?」

 

「キス、したいです。キスしながら、して欲しいです」

 

「……っ……」

 

 息を飲むのがわかった。やっぱり嫌かな……。

 

「嫌……ですか?」

 

「……すれば、出すのか?」

 

「はい、きっと気持ち良くなってすぐに出ちゃいます」

 

「…………わかった。なら……」

 

 目を横に泳がせながら、頬を朱に染めながら、千冬さんは少しだけこちらに頭を傾けた。俺は千冬さんの頬に手を当て、包み込むようにしてキスをした。

 

「ん……」

 

「……ちゅ」

 

 軽く触れるだけのキス。そこから、段々と接触を深くしていく。

 

「ちゅっ……ちゅぅ……んちゅっ……ちゅる……」

 

 舌を入れて、舐める。

 

「んっ! ふ……ふぅ……は……あ……んちぅ……」

 

 そういえば、今までキスはそれほど深くしていなかったよーな。ならこの機会だ。しっかりさせてもらおう。

 

「ふちゅっ……ちゅ……れろ……れる……ちゅぱ……ちゅぷ、ちゅぷ……」

 

「んっく……く……はふ……あぅむ……ん……んん……」

 

 能動的にキスをする。背中に両腕を回す。

 

「……ちゅっぱ……ちゅぱ……千冬さん……好き……好きです……ちゅ……すき……」

 

 想いを伝えるように、深く深くキスをする。

 

「ん……む……んむ……ぷはぁ……う……言うな…………」

 

 「言うな」と言われた。だがとても弱々しい声だった。

 

「言いたいです……声を大にして言いたい……千冬さんが大好きです……」

 

 抱きしめたまま告白する。千冬さんの顔が赤くなっている。少しは俺の言葉を聞いてくれているのだろうか? 照れてくれているのかな。だとしたら嬉しいな。

 

「…………」

 

 沈黙。だけど何も言わない沈黙ではなく、何かを言おうとして途中でやめたような間だった。何を言おうとしたのか聞き出したかったが、突っ込めば薮蛇になると思って聞かなかった。代わりにキスをする。

 

「んちゅぷ……ちゅうう……ちゅるるぅ……むちゅっ……ちゅっ」

 

 千冬さんはもう俺に身を任せるようにして力を抜いていた。唯一手だけがずっと俺のモノを刺激してくれていた。

 

「……あ、千冬さん、出ます……」

 

「……ん……で、出るのか……」

 

「はい。千冬さんの手の中にいっぱい出します」

 

「…………ぅぅ」

 

 射精を宣言されて恥ずかしそうだ。その顔が可愛くて、俺はそのまま心地良く果てていた。

 

 どくっ、どくっ!

 

 俺から出た白濁が千冬さんの手を汚す。

 

「……ぁあ……はぁ……ふぅ……すみ、ません……千冬さん……手、汚しちゃって」

 

「…………」

 

 千冬さんは黙ってティッシュを手に取ると、手に溜まった白濁を拭き取った。

 

 困ったのはその後で、俺のモノは自分操作もしていないというのに萎えなかったのだ。俺は快感に勝てず、もう一度奉仕を要求し、千冬さんは仕方なく口でもう一度してくれた。千冬さんは最後まで愛らしい女性だった。

 

 

     §

 

 

 また別の日、千冬さんを呼び出した。今日のテーマは。

 

「ずばり胸です」

 

「…………」

 

 うわぁ。氷点下のような表情。

 

「千冬さんの胸でして欲しいです」

 

「……………………」

 

 黙ったままの千冬さん。綺麗な(ヒト)だなぁ。

 

「やり方、わかります?」

 

「わ、わからん。話には聞いたことがあるが……」

 

 やっぱそれぐらいは聞いたことあるよね。特にその巨乳だと。俺は千冬さんを脱がした。千冬さんの豊かな豊かなおっぱいがあらわになる。

 

「こう……すれば、いいんだな。んん」

 

 千冬さんは俺の要望通りに、豊かな乳房で勃起したチンポを挟み込む。ああ、本当にパイズリしてもらえるなんて、嬉しい。ずっと気になっていたあの巨乳が今は俺のチンポをすっぽりと挟み込んでいる。

 

(凄いな、チンポが完全に隠れそうだ)

 

 先端だけわずかに突きだしたチンポが双丘に挟まれている。

 

「こ、こんなこと、やったことがないから、多分上手くはないが……」

 

 両手でぎゅーっとおっぱいを押しつけ、隙間なくしっかりとチンポをサンドイッチすると、そのまま上下にしごき始める。

 

「あ、ああぅっ、これ……」

 

 声を上げた俺を見上げる千冬さん。

 

「千冬さん。千冬さんの胸、凄くいいです」

 

「んっ、む、そ、そうか」

 

 微妙に照れているのだろうか? 頬がかすかに朱に染まっている。いや、まあ普通に考えれば恥ずかしいんだろうな。千冬さんはおおざっぱにおっぱいをぐにぐに押しつけながら肉棒をしごく。正直パイズリ自体は乱雑そのものなのだが、あまりあるボリュームのおっぱいのおかげでこすれるだけで無茶苦茶気持ちがいい。

 

「あっ、はぁ、うぅ、気持ちいい」

 

 喘ぐ俺をどこか不思議そうに見上げる。柔らかな二つのおっぱいが、両手の圧力によって柔軟に形を変え、チンポをすっぽりと包み込み、わずかな隙間もなく全体を乳肉の厚みに埋もれさせている。

 

「こんな、おっきな胸で……ホントにパイズリしてくれるなんて……っ」

 

「別に、そんな大したことではないだろう」

 

 あくまで大したことがないと言う千冬さん。感激するようなことではなく、どうでもいいこととして処理するつもりらしい。

 

「じゃあ……もっと、強く……」

 

 手に力を込め、さらに乳圧を高めると、より強く大きくしごき始めた。たぱんっ、たぱんっ、とおっぱいが俺の腰に叩きつけられる。

 

「うああっ、くぅっ」

 

「ふっ、はっ、むぅ、こんなのが、そんなに……気持ちいい、のか?」

 

「はい。千冬さんの胸、最高です。ずっとこうしていてもらいたい……」

 

「…………」

 

 無言を返す。自分が男を気持ち良くさせていることが恥ずかしいのかな。俺は千冬さんの動きに合わせて腰を動かした。ああ、気持ちいい。豊満な乳肉の谷間に、いきり立ったチンポを突き込む。そのおっぱいは、あっさりと俺のチンポを根元まで飲み込んだ。

 

「こんなことが……そんなに……」

 

 夢中になって腰を振る俺を、相変わらずどこか冷めた目で傍観する千冬さん。彼女にとってはおっぱいを手で支えて圧力をかけたり動かしたりしていても、それが男にとってどう気持ちいいのかなど想像がつかないのだろう。理解出来ないからなおさらつまらなく見えるのかもな。

 

「いいんです……凄く……千冬さんの胸……好きです……」

 

「は、恥ずかしいことを言うなっ」

 

 欲求に負けて腰を動かす自分を少したしなめながらも、その凶悪なおっぱい肉マンコをひたすら突く。柔らかな乳肉がその暴力的に突き込まれるチンポを柔軟に受け止めてくれる。

 

「ま、まあ、好き……なら、別に構わん。……減るものでもないしな」

 

 そう言いながらも耳が赤くなっている。可愛い千冬さん。

 

「千冬さんの胸の中にチンポを突っ込んで……っ。まるでオマンコの中に入れているみたいで凄くイイです」

 

「む、ぐぐっ」

 

 さすがに淫語は耐えかねるらしい。顔をしかめた。

 

 ずぷっ! ずぷっ! ずぷっ!

 

 一突きごとに腰を押しつけると、柔らかいお餅のように形を歪ませるおっぱい。千冬さんの手でしっかりと支えられているおかげで、一ミリの隙間もなくみっちりとチンポが包み込まれ、その乳圧が心地よい。

 

「んっ……胸の中で暴れて……」

 

 少し嬉しそうな千冬さん。奉仕の喜びに目覚めたか?

 

「千冬さんのおっぱいマンコが気持ち良くて、腰がっ、止まりませんっ、はぁはぁっ」

 

「馬鹿者……。……好きなように使え」

 

 千冬さん言葉通り、さらにピストンを加速させる。突かれる度に、ぷるんぷるんとゼリーのように弾み、形を歪ませるおっぱい。先走った汁のせいで、ぬちゅぬちゅと卑猥な音を立て始めた。千冬さんが認めてくれたのが嬉しい。

 

「千冬さん。俺嬉しいです。はぁっはぁっ、もう出ますっ、千冬さんっ! このままおっぱいの中でっ、出しますよっ」

 

「あ、ああ……、いいぞ、そのままイけ……」

 

「出ますっ!」

 

 出るぅっ。おっぱいに乳内射精ッ。ぐぅううっ。

 

 どくっ! びゅっ! びゅるぅ!

 

「んっ……! 熱いのが……っ、かかって……」

 

 次の瞬間、肉の谷間からわずかに覗く亀頭の先端から、勢いよくザーメンが噴出した。びゅびゅっと何度も脈打ち、千冬さんのおっぱいの中で射精運動を繰り返すチンポ。ドロリとしたザーメンが千冬さんの横顔やおっぱいに垂れ落ち、広がっていく。

 

 ぐちゅっ、ぐちゅっ!

 

 わずかに顔を出した亀頭の先端から、溶岩が噴き出すようにまだザーメンを吐き出し、ぴっちりと密着しているおっぱいを汚していく。

 

「はぁっ、はぁっ、ううっ、ち、千冬さん……っ!」

 

「まだ……出るのか……。また、す、凄い量だな。もう全部出したか?」

 

「はぁ……はぁ……はい……千冬さんの胸、柔らかくて、大きくて……すっごく気持ちいい……」

 

「……ふぅ。お、おかげですっかりぐちゃぐちゃになってしまったぞ」

 

 粘っこい精液がべっとりと張り付いて、まるで接着剤のようだ。あぁ、俺は幸せ者だ……。

 

 

     §

 

 

 じゅぷっ! じゅぷっ!

 

 口淫によるいやらしい音が、俺の部屋内に響く。奉仕を提案してからかなりの日数が経過していた。

 

「じゅるるっ! じゅぽっ! ちゅぽっ! じゅる! ぢゅぶ!」

 

 相変わらず千冬さんはぶっきらぼうなやり方だ。さっさと出せとばかりに荒々しく責めたててくる。

 

「あぅうっ、はぁっ……!」

 

 気持ち良くて声が出そうになる。容赦のないフェラに、イキそうになるのを必死で堪える。せっかくしてもらっているのだから、簡単にイってしまってはもったいない。

 

「ぢゅぼ! ぢゅ! はまんふるなよ」

 

「あ、あ、あ。それいいです。声の振動で……はぁ、はぁ……」

 

 情けない声が漏れる。

 

「あんむ……ちゅる……れろっ、はぷっ」

 

 ぢゅぽっ! ぢゅぽっ!

 

 柔らかい唇が……。そのまま口の中へ吸い込まれるような吸引力、レロレロと這い回るようにして敏感な部分を舐め回す舌。俺のチンポはあっという間にガチガチへ。

 

「あむっ、んぐっ、ちゅばっ……ぢゅぽっ、ちゅぽっ、はぷっ」

 

「千冬さっ……あうっ!」

 

 千冬さんのフェラチオは極上のサービスだ。ああ、温かい。

 

「ぢゅる……ぢゅばっ! じゅるるっ、ちゅぶっ!」

 

 大好きな人がフェラチオしてくれている、嬉し気持ちいい。

 

「じゅぽっ! じゅぽっ! じゅぽっ!」

 

 うああ、そんなにされたらっ。中々イキそうにないことに痺れを切らしたのか、千冬さんのフェラが一層激しくなる。

 

「ぢゅぅ! ぢゅっ! ぢゅぱっ! ほらっ、ひゃっひゃとひゃへ」

 

 さっさと出せと言われても、我慢してもっと感じていたい!

 

「ぢゅろろろ~っ」

 

 頬をすぼめて肉棒ごと吸い上げるかのごとく、吸引する。亀頭の先からにじみ出た臭い汁やらにもお構いなく、全ての飲み込むブラックホールかのように。

 

「あくっ、駄目っ、もう出ますっ!」

 

「ぢゅぼぼぼっ!!」

 

 どくっ!

 

「んくっ」

 

 限界をついに迎え、俺は千冬さんの口の中に精を解き放った。勢いよく飛び出したザーメンが喉元を直撃する。どくどくと力強く脈動し、ねっとりとした精液を千冬さんの口の中に吐き出していく。それを、動じることなく黙って全てを受け止める千冬さん。

 

「ごく……っ、んく……っ、ちゅる……ゴク、ンクッ」

 

 奥に直接流し込まれた精液をゴクゴクと喉を鳴らして丁寧に飲み込んでいく千冬さん。まるで精液を味わっているみたいだ。奉仕を初めて十日が経過して、千冬さんは精飲してくれるようになった。口の中に精液を放つこの快感は他に代えられない。とてもとても気持ちいい。

 

「千冬さん……」

 

「んぐ……っ、じゅるるっ……ング、ぢゅる……ゴクン」

 

 射精が止まったのを確認すると、改めて口の中に残ったものも含めてじゅるると吸い上げ、飲み込んでいく千冬さん。俺の中に溜まった色んなものを、精液と共に全部飲み干してくれているかのようだった。

 

「ごくんっ。……はぁ。……どうだ、ちょっとはすっきり………………ま、また大きく……仕方のない奴め」

 

「千冬さん……また、胸で……」

 

 おねだりをする。

 

「またか……本当に、好きなのだな」

 

「はい、大好きです」

 

「馬鹿者め……」

 

 千冬さんに馬鹿者って言われるとちょっと嬉しい。マゾではないけど、千冬さんだから嬉しい。

 

「よっ……っと。ほらっ、これがいいんだろう?」

 

 メロン大サイズのおっぱいが、勃起したチンポをすっぽりと挟む。柔らかな乳肉がみっちりと隙間なく包み込み、それだけで気持ちいい。たぷんとチンポが包まれるのが……。

 

「ああ……、この柔らかさ、感触……たまらないです」

 

「……」

 

 にゅぷんっ! にゅぷんっ!

 

 両手でしっかりとおっぱいを押さえ、上下にしごく。モチモチした肌が、チンポにぴったりと吸いついてくるようで、それから生まれる摩擦は言葉では言い表せない気持ちよさだ。

 

「くっ……千冬さん上手くなってきましたね……っ、パイズリ……っ!」

 

「こ、こんなこと……上手くなっても…………気持ち、いいのか?」

 

「はい、もう最高です」

 

 嬉しくてたまらないという顔で告げる。

 

「……なら、もっとしてやる」

 

 千冬さんのご奉仕は作業的、だけど逆にこれが味に感じられるようになっている自分がいる。

 

「……胸、好きだな……、お前は……」

 

「千冬さんの胸が好きなんです。千冬さんが好きなんです……」

 

「…………んっ……、ふっ……」

 

 また黙る。弾みをつけてにゅぷにゅぷとおっぱいを動かす。その動きが徐々に速く、そして強くなっていく。おっぱいのしごく音が、こっちまで聞こえてきそうだ。

 

「はぁっ、はぁっ、……ああっ!」

 

「ん……お前の、びくびくしてきたぞ……っ、も、もうすぐ、出るんじゃないか?」

 

「まだ、我慢していたいです。快感にひたっていたい……」

 

 少しでも長く千冬さんのパイズリを味わおうと、射精を必死に堪える。更に強まる刺激に我慢も限界を迎えそうになる。だがまだまだだ。柔らかな乳肉のご奉仕を楽しむ。

 

「まったく、しょうのない奴だ……」

 

「すみません。お願いします」

 

「……わかっている。好きなだけ付き合ってやる」

 

 ヌプッ! ヌ"ポッ!

 

 おっぱいを滑らせるようにスライドさせながら、肉棒全体をにゅぷにゅぷとしごいていく。大きなおっぱいの谷間に飲み込まれるように、亀頭の先端が顔を出しては引っ込む。圧倒的ボリュームのおっぱいだからなせる技だ。

 

「はぁ……はぁ、まるで俺のチンポが千冬さんの胸に食べられているみたいですね……」

 

「胸のことになると、夢中になるな。ばかめ……」

 

 ヌプ! ヌプ! ニュプ!

 

「俺だけじゃなくて、誰だってこうなりますよ……でも、千冬さんのことは他の男に渡したりしませんけどね」

 

「…………」

 

 俺の言葉に呆れたような様子ながらも、手の力を抜くことなくリズミカルなパイズリを続ける千冬さん。

 

 にゅぷっ! にゅぷっ! ヌポッ! ヌポッ!

 

 さらにパイズリを加速させていく千冬さん。みっちりと閉じたおっぱいんお谷間の中は、ほどよい乳圧と温もりで極上の気持ちよさだ。

 

「我慢しなくていいんだぞ、ほら。いっぱい出して、気持ち良くなれ……」

 

 そんな、そんなこと言われたら……っ。次の瞬間、谷間に埋まっている亀頭から勢いよく精液が空中へ舞い上がる。

 

 どくっどくっ、どくん! びゅるぅ!

 

「んンっ! 熱ッ……! うあぁ……凄い臭いだ……。お前の……、男の臭い」

 

 びゅくっびゅくっと何度も射精を繰り返し、千冬さんのおっぱいをドロドロに汚したあげく、ようやく射精が止まった。

 

「ん、む……また、こんなにいっぱい……出して……。よく、ここまで溜めておけるものだ……」

 

「くっはぁ……、はぁはぁ……、千冬さんのパイズリが気持ち良すぎるせいですよ……はぁはぁ……」

 

「気持ち、良かったか?」

 

「はぁ……はぁ……はい……」

 

 

     §

 

 

 また更に別の日。

 

「千冬さん……可愛いです」

 

「かっ、可愛いなどと……」

 

 照れた様子の千冬さん。可愛い。

 

「可愛いです。大好き、です。千冬さん……んちゅっ」

 

「ちゅっ……はぁ、まったく、お前は……」

 

 そう言いながらも顔を赤らめている千冬さん。

 

「千冬さん……ちゅっ……ちゅぅ」

 

「んっ……むっ……ちゅぷっ……」

 

 キスをしながら、おっぱいをぐにゅぐにゅ、むにゅんむにゅんと揉む。手が心地いい。優しく丁寧に、ほぐすようにしながらおっぱいを揉み回す。千冬さんの気持ちいい部分を刺激するように、ねちっこく敏感な部分をいじくる。

 

「そっ、そんな執拗に、いじくり……っ、回す……なっ。んン……」

 

 感じている。感じてくれている。嬉しくてもっと触りたくなる。くにくにと乳首をいじりながら、優しくおっぱいを愛撫する。

 

「ンッ……あっ……、駄目だっ……」

 

「気持ちいいですか? 千冬さんは胸でも感じるんですね」

 

 俺はそう言って、しばらくの間千冬さんのおっぱい弄び続ける。

 

「わっ、私は……別に……、んンっ」

 

 顔を見れば感じているのは丸わかりなのに、相変わらず素直じゃないなあ。そんなところも可愛いけど。

 

「嘘ついたってわかりますよ。千冬さんはこうやって揉まれると弱いってこと、もうわかっているんですから」

 

「んふぅっ、はぁぁっ、ちっ、違う……っ。違……っ、んああっ」

 

「さて、それじゃあ次の奉仕をしてもらいますね。といっても動くのは俺ですけど」

 

「?」

 

 さあやるぞ。俺は体勢を変えた。

 

「こ、こんな……格好……」

 

 俺は千冬さんを、壁に両手をついて、腰を後ろに突きだした格好にさせた。つまり立ちバックの体勢になった。そして両脚を、太ももをきゅっと締めてもらう。

 

「いきますよ……っ」

 

 股の間にできた空間、股マンコに突っ込む。素股だ。千冬さんの秘部にチンポをあてがい、ゆっくりと差し込んでいく。先っぽを入れるだけでも、凄く気持ちがいい。少しずつ奥に進める柔軟な肉と皮膚がとオマンコが肉棒にこすられる。千冬さんは恥ずかしいのか、顔を下にうつむかせている。

 

「んん……これ……変な……」

 

 千冬さんがうめいているが、関係無く腰を動かす。生の女性、太ももを存分に味わう。

 

「千冬さん、大丈夫ですか? 痛いとか……」

 

「んっ……平気だ……痛みはない……」

 

 なら良かった。抽送を続ける。

 

「……ふっ……はっ……はぁ……くぅ……なんだか、こうしているとまるでセックスしているみたいですね」

 

「…………くっ」

 

 屈辱にうめく千冬さん。ああ、凄くイイ。この女性を屈服させていると思うと興奮がいやでも高まる。ストロークを大きくして、突き込み始める。本当にセックスしているみたいで気持ちいい。こうチンポをこすりつけるのがたまらない。

 

「ン……ッ……」

 

 少し声に艶が混じり始めた。マンコをこすられて少しばかり感じているのだろう。それが嬉しくなって更にこする。

 

「千冬さん、気持ちいいですか?」

 

「……っ……こんなことが、気持ちいい訳がなかろう」

 

 強がっちゃって。可愛いなぁ。

 

「千冬さん……ちゅ」

 

 顔を寄せてキスをする。

 

「むちゅ……く、き、キスはやめろ……」

 

「嫌ですか?」

 

「…………」

 

 まーた無言。しかし嫌と言われないならしても構わないだろう。柔らかな千冬さんの唇を堪能する。

 

「ちゅっ……ちゅ……ちゅっ」

 

「んちゅぅ……ちゅぷ……」

 

 キスしながら突く。しかしあれだな。これをやるならセックスしても同じ、とは考えちゃいけないんだろうな。それにセックスは今禁止しているようなもんだし。

 

 ずちゅっ、ずちゅっ!

 

「千冬さんのお尻……胸みたいに大きくて、ムチムチで……すごく気持ちいいですよ」

 

「……う……尻が大きくて……、わっ、悪かったな……っ、んっ」

 

「悪くなんてないですよ。この触り心地にこの重み。たまらないです。最高のお尻です」

 

「しっ、尻をそんなに……っ、褒める……っ、あっ……アッ」

 

 肉厚の尻が手とチンポに心地よい。千冬さんの言葉を遮るように、連続で股マンコの奥深くまで突き上げる。

 

「はぁ……はぁ、ああっ、たまりません。千冬さんの体、胸も尻もオマンコも魅力的すぎますっ」

 

 夢中になって突き入れる。すればするほど俺は千冬さんにやみつきになっていく。突き上げる度に漏らす千冬さんの吐息がこれまたたまらない。

 

「んぁっ……ふぅっ、あっ!」

 

 艶やかな声に射精感が湧き上がるが、ぐぐっと堪える。ぎゅむぅっと尻肉を握りしめ、股を突く。

 

 ズプッ、ズッ。

 

 いやらしい音がする。肉と肉がこすれ合う音だ。潤滑液も俺のモノから出ているので、それなりに濡れている。できれば千冬さんにも濡れて欲しいところだが。

 

「んンぅ」

 

 パンッ! パンッ! パンッ!

 

 続けて強烈なピストンを行う。腰を思い切り千冬さんのお尻にぶつけていく。敏感な粘膜をこすられる千冬さん。

 

「んあっ、んんぅっ」

 

 更に強まるピストンに、喘ぐ千冬さん。ああ、愛らしい。

 

「ふぅっ、ふぅっ」

 

 腰をぐいっと掴んで引き寄せながら、接着部をみっちり密着させる。奥に向かってひたすら突く。

 

「はぁーっ、はぁーっ」

 

 声を上げる千冬さんに俺も興奮してきた。後ろから乱暴に犯す。壁に手をつかせ、突きだした尻に硬く勃起したチンポを思い切りねじ込み、突きまくる。

 

「んっ、ふっ、あっ」

 

「まだ、まだっ、これくらいじゃ収まりませんから、もっとたっぷりやらせてもらいますよ。それっ、これはどうですっ」

 

「んンッ! んはぁ」

 

 ぐにっと敏感な粘膜を亀頭で抉るようにして突くと、たまらず千冬さんが声を上げる。更に何度も何度も執拗に抉る。

 

「んんっ、んくぅ、くっ」

 

 左手で口を覆う千冬さん。

 

「千冬さん、声我慢できないんですね。気持ちいいんでしょう」

 

「ち、ちがっ、わたしはぁっ」

 

「可愛いですよ。千冬さん」

 

「やめろ……」

 

 褒め言葉もやめて欲しいのか。恥ずかしがり屋さんだなぁ。

 

「んっ、締まるぅ。突く度にぎゅっと締まって、締め付けて……先端に当たる感触がまた……」

 

 コリコリと亀頭でマンコをこする。一突きする度に、豊満なおっぱいやお尻がぷるんとゼリーのように弾む。それでいて、キュッと締まるべきところは締まった完璧すぎるボディ。これは反則過ぎる。

 

 ズッ、ズッ、パン! パン!

 

 さらにピストンを強めていく。強烈な一突きを奥にねじ込まれる度、抑えた口から声を漏らし、喘ぐ千冬さん。普段の澄ました表情からのギャップがたまらない。

 

「わかりますか。千冬さん。俺のチンポがグイグイ入れられるのが」

 

「んくぅぅっ」

 

「そろそろイキますよ。マンコにぶっかけます!」

 

「なっ、何!?」

 

「くぅっ! 出るっ! 千冬さんっっ!!」

 

「んんんんんっっ」

 

 ぐいっと亀頭をマンコにこすり付け、精液を解き放つ。他に行き場のない精液が押し込まれるようにして、股マンコの中に流し込まれる。

 

「はぁっ、はぁっ! ううっ、まだ……出ますよっっ!」

 

 今まで待っていましたと言わんばかりに、蓄えられていたザーメンが肉棒を通してどくどくと発射されていく。びちゃびちゃとマンコを液体が叩く。

 

「あ、あっあっあっ、熱い……熱いのが……」

 

「はぁ、はぁーっ。千冬さん……大好きです……」

 

 俺は出し終わった余韻のまま、千冬さんを抱きしめるのだった……。

 



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☆第34話 織斑 千冬5

 夜九時にも投稿します。


 今日も今日とて千冬さんの調教をする。夏休みはいいね。学生がいなくて寮ががらんとしているから。

 

「……来たぞ。……今日は、どうするんだ?」

 

 既にあれから手コキとパイズリ、素股はすませてある。奉仕のスキルがドンドン上がっていく千冬さん。そして、奉仕すればセックスしないと言う言葉通り、毎日のように奉仕させることはできているが、セックスはあの二回だけだ。そこで今回の調教という訳だ。

 

「今日はこれを使います」

 

「!?」

 

 この反応だと何に使う道具なのか知っているな。

 

「ピンクローターです。こいつで千冬さんを開発しようと思います」

 

「開発……だと」

 

 まあ付き合って下さいよ。

 

 

     §

 

 

「くっ……はっ……ああっ……んくっ」

 

「だいぶ仕上がってきたみたいですね」

 

「くぅっ!!」

 

 俺のことを殺しそうな目で見ている千冬さん。あれから数時間経った。けど、

 

「もう時間がないし今日はここまでですかね」

 

 俺はローターの目盛りを一番弱くした。

 

「…………ふぅ」

 

 ようやく息をついた千冬さん。だが甘い。砂糖菓子より甘いよ千冬さん!

 

「今感じているピンクローターの感触を、次に俺とセックスするまで継続して感じろ」

 

「な、何!?」

 

 絶対催眠発動。

 

「俺が催眠術を使えるってことは前に話していましたよね。それを使って催眠暗示をかけさせてもらいました」

 

 そう言ってローターの電源を切り、千冬さんの股の間から持ち上げて、タオルで愛液を拭き机にしまう。

 

「……くっ……はぁっ……な、何故だ」

 

「何故ローターの電源を切って、アソコから離したのに感触が継続しているか、ですか? それは俺がそうなるように催眠をかけたからですよ。次に俺とセックスするまで、千冬さんは微弱なローターの振動をずっと、ずーーっと感じ続けることになりました」

 

「ば、馬鹿な」

 

 千冬さんにはまだあまり絶対催眠を見せていないからな。信じられないのも無理はない。だがこれは催眠術ならできることだ。例えば、ただの鉛筆を手に押し当て「熱した棒を押し当てられています」と催眠をかける。かけられた人間は勝手に反応して鉛筆を押し当てられた部分を火傷する、ということがある。それの応用だ。

 

「馬鹿ではありません。現実です。元より俺はこの数時間のローター責め程度で貴方を落とせるなんて思っていません。明日も同じことをやろうと、明後日もやろうと、結果は同じだと思います。ですがそれがこれから毎日二十四時間責められたら? どうなるかは神のみぞ知るといったところですが、勝率は高そうと踏んでいます」

 

 鈴は二回、10時間にも満たない時間でギブアップした。だが千冬さんは数十時間でも耐えるだろう。だからこそのこの仕打ちである。朝起きた時も、食事中も、真面目に仕事している最中も、風呂やトイレの時も、寝る時でさえローターの振動、微弱なそれが襲うのだ。しかも千冬さんはオナニーをしたことがない女性だ。自分で快楽を処理することなんて考えもしないだろう。この責めは効くはずだ。微弱にしたのは、あまり強すぎると生活、主に仕事に支障が出るのと、強いとイクかも知れないからだ。強すぎる振動が常時なっていると、逆にイキっぱなしになるかも知れないが、それでは自分からセックスを求める理由が、セックスより強い快楽をとめさせる為、になってしまう。俺が望むセックスを求める理由は、快楽を求める気持ちにしたいのだ。だからこその微弱設定である。

 

「…………ぐっ……くくっ」

 

 股間の感触にうめく千冬さん。

 

「さて、それじゃあ今日はこれで終わりです。呼び出す時はまた連絡しますから、その時まで待っていて下さい」

 

「まっ待て! これを、やめろ!」

 

 俺に向かってくる千冬さん。目を合わせて、

 

 俺とセックスする以外で絶頂に達することはできない!

 

 はい催眠完了。これでずっと股間を刺激されているのにイケないという体になった。千冬さん、俺は必ず貴方を落としてみせる。必ずだ。

 

 

     §

 

 

 一週間が経過した。あれから千冬さんには一切連絡をとっていない。つまりセックスもしていない。だから微弱なローターの振動はずっと続いているはずだ。俺は携帯電話を取り出すと、千冬さんを呼び出した。

 

 ドバン!

 

 派手な音がしてドアが開く。

 

「お久しぶりです千冬さん。ご機嫌はいかがですか?」

 

「……これを……これを……やめろ……」

 

 久しぶりに見た千冬さんの顔は憔悴しきっていた。

 

「やめません。それを解除する条件は既に告げているはずですよ。俺とセックスしなければその催眠暗示は解けません。で、一応お聞きしておきます。俺と今すぐセックスするつもりはありませんか?その気があればすぐにでも振動はやみますよ」

 

「…………ぅぅ~~……はっ……うっ……きさま……きさまは……うぐぐっ」

 

「辛そうですねぇ。早く俺とセックスして解除したほうがいいんじゃないですか?」

 

「私はそんなこと、望まない! あぅっ……はあぁぁあ」

 

 既に相当辛そうだ。これを解除する条件、それは千冬さんの方からセックスをねだることだ。俺がセックスをしたいと言って押し倒すのではない。千冬さんが、セックスを求めるのだ。俺に、してくれと頼むのだ。

 

「そうですか、わかりました。ではセックスはなしということで。で、ですね。あれから一週間経って、俺の性欲も溜まってきました。一週間前までそうしていたように、奉仕して下さい」

 

「いいから、これを、くふぅ、とめろぉっ」

 

 相当弱っているな。あ、ポチっとな。

 

『清香……気持ちいいよ……』

 

『一夏君……もっと良くなってね……』

 

 映し出されたのはベッドに腰掛けている一夏と、一夏のモノを処理している相川さんだ。

 

「!? な、何だと!? なっ何故」

 

「何故自分がちゃんと注意したはずなのにこんな映像がまた撮られているのか、ですか? または初体験の映像は体を差し出して消去させたはずなのにどうして、でしょうか? 答えはですねぇ、俺が一回目のセックスで消去した映像は、あくまで二人の初体験の時の映像だけなんですよ。そして俺に脅された日以降は厳重に注意したので、セックスしていない二人の映像が何故あるか、ですが……単純に初体験から千冬さんが注意するまでの間にも何度もセックスしていたんですよ、この二人。それを俺が撮り溜めしといた、とただそれだけの話です。言っておきますが、俺は、嘘はついていないし約束も破っていませんよ。俺が千冬さんの体と引き換えに消去を約束したのは初体験時の映像だけですから。それ以外の映像をどうしようがそれは約束外ですよ」

 

「き、き、きさまぁ」

 

「これは単に千冬さんの失態です。自分の体を差し出して俺に映像の消去を承諾させたあの時、これの他に映像はないのか? と確認しておけば良かったんですよ。俺は千冬さんのことが好きですからね、嘘はつきません。つまりそう言われていればあの時自分が保持している映像全てを消去していたでしょうね」

 

「ぐぐぅ……む、ぐ……ああぁぁっ……くっ……はぁ」

 

「相当辛そうですね千冬さん。貴方が一言セックスしたいとおねだりすれば、俺はいつでもして差し上げますよ」

 

「だ、誰がそんなことを言うものかっ!!」

 

「……そうですか、わかりました。じゃあ俺からセックスするのはやめておきます。その代わり奉仕して下さい。あなたが奉仕してくれたら、この映像も消去してあげますよ」

 

「……くっ……ふぅぅぅ……はぁぁ……こ、これ以外の映像も全て消去しろ!!」

 

「さすがに学習しましたね。はい、わかりました。それじゃあ映像一つにつき、奉仕一回で手を打ちましょう。俺に奉仕をして、一回射精させるごとに、一つの映像を消去します。……ちなみに、俺が保持している二人の映像は十個以上ありますからね」

 

 あの二人やりすぎ。

 

「さて、それじゃあしてもらいますか」

 

 俺はベルトを外しズボンとパンツを脱ぐと、一物をさらした。ベッドに横になる。

 

「さ、千冬さん、一つの映像を消去する為に、奉仕をして下さい」

 

「ぐっ、くく、ふぅあ……は、あ……根鳥、くっ、覚えていろよ。はぁぁ、んん、必ず、報いを、あぁ、受けさせてやるから、な」

 

 ふふふ、千冬さん、アソコに振動を与えられ続けて、マンコの奥まで蕩けきった貴方に何ができます?

 

「さあ、奉仕ですよ。千冬さん」

 

「ぐうううう!」

 

 千冬さんは快楽を堪えるようにベッドに乗った。手で、俺のモノに触れる。

 

「ああ、夢にまで見た千冬さんの手だ。柔らかくて、でも温かいですね。体が興奮しきっているからかな?」

 

「余計なううっ、ことは、……言う、な」

 

 しゅっしゅっとモノをこする千冬さん。さてここからも大事な場面だ。しっかりやろう。俺は自分操作能力を使った。

 

 …………………………………………。

 

「な、何故だ。くぅっ、何故、イカないんだ……はぁっ」

 

「答えは簡単ですよ」

 

 自分操作で勃起だけして快楽を感じないようにしているからです。

 

「千冬さんが奉仕に集中していないからですよ。アソコを意識しすぎて注意が散漫になっているんです」

 

 普段とは違い、俺の方が教師のようにものを教える。

 

「千冬さん、状況を打開するいい方法が二つありますよ。聞きますか?」

 

「ぐうううう、ほ、うほう? なん、だそれは」

 

「一つは簡単。オナニーですよ。男の俺が自分で自分のモノを刺激するように、女性としてのオナニーをすればいいんです。とりあえず一回イケば、ある程度快楽に慣れるはずです。……今ここで、貴方がオナニーして絶頂すればいいんですよ」

 

「……はぁ、そ、んなこと……ふぅっ……でき、るかぁ」

 

 まあ俺とセックスする以外でイケない体になっているから、してもイケないんだけどね。

 

「ま、できませんよね。それじゃもう一つの方法。俺のチンポを口で咥えるんです」

 

「ふ、あ……?」

 

「手でしごいたり、あるいは舌で舐めたりするのはある程度能動的に動かなければいけません。でもね、口に含むだけなら、パクッと咥えてしまえば、それ以上何もしなくとも、股間の快感に必死になって耐えていようと、ある程度の快感を俺に与えることができます」

 

 ものすごい詭弁だ。自分で言っていて寒気がする。

 

「…………」

 

「口に咥えれば、頭を振らなくても、舌を使わなくても、粘膜が触れているだけで俺に快感が走ります。そうすれば十数分くらいはかかるかも知れませんが、俺はイキます」

 

「…………はぁ…………あああ……んんんっ……はぁ……ほん、とうか……?」

 

 朦朧としているな。まあ当たり前か。

 

「ええ、俺は、嘘はつきません。咥えれば、イカせられますよ」

 

 嘘はつかないよ。嘘はね。

 

「…………はぁ…………はぁ…………ああっ…………はぁむ」

 

 千冬さんが俺のモノを咥えた。上手くいったな。さて自分操作を解除して快楽を感じてみるかね。

 

「ああ……千冬さんのお口、気持ちいいですよ。温かくて、ねっとりとしていて……はぁ、すぐ果てちゃいそうです」 

 

「ふぅーっ、ふぅーっ、はっはと、イケッ」

 

「うわ、それ、声の振動が伝わっていいです」

 

「ふむぅ……はくっ……ぴちゃ……ちゅぱ……」

 

 おお! 千冬さんが舌を動かした!

 

「ぴちゅ……れろれろ……ちゅぴ……ちゅぱっ……んちゅっ」

 

「あああぁ……千冬さんの舌、唾液ですごくぬるぬるして……あっう……」

 

 さっきの説明などどこ吹く風で、舌も使ってくれる。

 

 にちゃ、ぬちゃ……ちゅるちゅる……。

 

「ちゅぷちゅぷ……ちゅっぱちゅぱ……れるれる……ぺろぺろ……ちゅうううう」

 

 いつの間にか熱心にフェラチオしている千冬さん。愛おしくなって頭や頬、耳、首筋などを撫でる。

 

「んん……な、撫でる、な……私に、触るな……」

 

「フェラしてくれているお礼です。別に痛かったりしないんですから黙って受け入れて下さい」

 

 多分こんな刺激でも今の千冬さんには電流が走ったように感じられるのだろう。しかしイケない。催眠で縛ってあるからな。

 

「ぷちゅっ……んっ……んんっ……じゅるるる……ぢゅぷぢゅぱ」

 

「千冬さん。今の気分はどうですか? 催眠の振動以外にも気持ち良くなったりしているんじゃないですか?」

 

 フェラして感じているのか聞いてみる。

 

「きもちよくなど……ぶちゅる……ぢゅぷぷっ……ちろちろ……ちゅ、れろ」

 

 やはりそう簡単には認めてくれないか。

 

「あぁ……気持ちいいです……なんだかしてもらってばかりで悪いですね。俺もしてあげましょう」

 

 俺は体を起こすと、千冬さんのおっぱいを服の上から鷲掴みにした。

 

「きゃうっ」

 

 あ、凄く可愛い声。女の子の声だ。千冬さん自身はびっくりしているけど。

 

「な、なにをするっ!」

 

「だから、俺からもしてあげますってば」

 

 そう言っておっぱいを揉む。むにむにとした感触がたまらない。

 

「あ……はぁぁぁ……う、うっ……くっ……」

 

 千冬さんは唇をぐぐっと噛んで快楽を耐えている。押し倒した。

 

「千冬さん……んちゅ」

 

「ちゅ……んむぅ」

 

 キスをする。無防備に受け入れた。そのまま舌を吸ってあげる。

 

「ちゅう……れろれろ……ちゅうちゅぅ……ちゅっ」

 

「むちゅっ……ぴちゃっ……ちゅぱっ……ちゅる……」

 

 されるがままだ。俺は手を股間に伸ばしてガッと掴んだ。

 

「ああっ!」

 

 微弱な振動を(催眠で体が勝手に)感じているところに、また別の刺激である。これは堪えるだろう。

 

「千冬さん、貴方を苦しめている原因を取り除いてあげますよ。一言、セックスしたい、セックスしてくれと頼んでくれれば俺のチンポを貴方のマンコに入れてあげます。それでずっと感じている微弱な振動は止まりますよ」

 

 優しく毒を飲ませるように、囁く。

 

「セックス……せっくす……あああ」

 

「さあ、言ってみて下さい。セックスしたい、って」

 

「うぅうぅ……わ、たしは、そんな、こと、いわない……」

 

 耐えた。恐るべき精神力。俺の申し出には極力応じろという催眠もかかっているはずなのに、である。

 

(さすがですね。でもだからこそ今の状況を脱せない貴方は地獄の苦しみを感じているはずです)

 

 俺は力が入らない千冬さんの服を素早く脱がした。口では強気な千冬さんも、もう抵抗する力が入らないようだ。

 

「うううう……はぁ……はぁ……」

 

 息も絶え絶えといった様子だ。俺はおっぱいを掴むと乳頭に口を寄せた。ちゅうちゅうと吸ってやる。乳房は優しく、時に激しく揉む。

 

「はぁぁぁん! あぁん! やっやめ、あはぁ! ……ひ、く……くぅうあああ!」

 

 しばらくおっぱいをいじめた後、そろそろと股間に手を伸ばす。淡い茂み、陰毛をさわさわと撫でる。

 

「そ、そんな、の」

 

 その茂みを掻き分けて、ビラビラした部分に触れる。

 

「ひぃっ! は、あう、あう、あああぁあぁぁ!」

 

「千冬さん、ここ、もうぐっしょりですよ」

 

「いうな、いうなぁっ」

 

「ここに口をつけて、吸ったり舐めたりしたらどうなるでしょうね?」

 

「すって、なめて……」

 

 千冬さんは忘我の状態で、既にハッキリした意識がないように見えた。おっぱいを吸ってあれだけ感じるのだ。ここを口でしたら……。俺は顔をずらして股間に寄せた。

 

「あ、あ、あ。だめだ……そんなの……そんな、こと、されたら……」

 

「いっぱいしてあげますね」

 

 陰唇に舌を伸ばす。れろんっと舐めた。

 

「ああぁぁぁぁ。うぁぁぁぁぁ」

 

 千冬は壊れたスピーカーのように喘ぎ声を漏らすだけとなった。れろれろと舐め、溢れた滴をちゅうううっと吸う。吸わないと追いつかないくらい濡れている。俺は筋の一番上にある恥豆を見た。そこは半ば包皮がむけて、顔を覗かせている。吸った。強く、強く。

 

「はぁあぁぁぁん! あぁん! あぁ! あはぁ! い、やっ、ああふっ、あんっ……」

 

 吸った後は舌でころころと転がす。だがこれでもイカない。イケない。

 

「千冬さん」

 

 俺は投げ出された千冬さんの両脚の下に、自分の両膝を潜り込ませる。股間同士が近づいた。モノを千冬さんの下腹部に当てる。ぴたぴたと。

 

「あああぁぁぁ」

 

「わかりますか? 千冬さん。俺のチンポが貴方の体に乗っていますよ。これ、入れてあげましょうか?」

 

「あう、ああ、うう」

 

 俺はモノに手を添えると、亀頭の先っぽで陰唇をなぞりあげてやった。

 

「千冬さんが言えば、入れてあげますよ。入れて中をぐりぐりとかき回してあげます」

 

「うっ、う、ううっ」

 

 モノでクリトリスに触れる。潰してやる

 

「はぁぁっ! あああっ……んんんん~~っ!」

 

「千冬さん、入れても、いいですよね? これを入れて、もっともっと気持ち良くしてあげますよ」

 

「あ、ああ、あああああ」

 

 うめき声、絶望するような、そんな声をあげる。

 

「…………はぁ…………はぁ…………はぁ…………んくっ」

 

 喉を鳴らす。

 

「………………ううう……………………し、て、ほしい…………」

 

 言った。

 

「何を? ですか」

 

「せっくす、して、くれ。このうずきを、とめて……」

 

 落ちた。千冬さんが、俺の手に。

 

「良く言えましたね千冬さん」

 

 俺は千冬さんの頭を撫で、軽くついばむようにキスをする。そして、亀頭を、膣口に、入れた。

 

 ずにゅ……。

 

「ああああ」

 

 ぬっく、ず、ちゅ……ぬぬぬぬっ。

 

 ゆっくりと、確かめるように挿入していく。

 

「あああぁぁぁぁぁっ!!」

 

 入った、全て。俺のモノが全部千冬さんの膣内に収まった。それと同時に千冬さんがビクビクと全身を痙攣させる。

 

「イキましたね、千冬さん。俺のチンポでイったんですね」

 

「い、く……こ、んな……すごい……もの、なのか……」

 

「これで終わりじゃありませんよ。これからセックスが始まるんですからね」

 

 俺は腰を動かした。

 

「あっ、ああっ、だ、めだっ、そんなぁ、いま、されたらっ」

 

「イったばかりで中が敏感になっているんですよね? それもセックスの一つですよ。快感を楽しんで下さい。我慢しないで、全てをさらけ出すんです。俺に、心を開いて下さい」

 

「あっ、あっ、あああああぁぁぁぁぁ♡」

 

 ……………………………………。

 

「ああ、はふぅ、あぁん、……ね、とり……もう、やめて……くれ」

 

「駄目ですよ千冬さん。俺、まだイってないんですから」

 

 あれから千冬さんは幾度となくイっていた。回数なんて数えるのが馬鹿らしくなるくらい。

 

「ん、でも、イケそうです。気持ち良くてもうイっちゃいそうです」

 

 ぐちゅ……ぐちゃ……にゅる……にぢゃ……。

 

 腰を使う。快感が、腰を支配する。

 

「あっ、イク、イキます。千冬さん。このまま、中に出してもいいですよね?」

 

「なっなか……なかは、だめだ……にんしん……してしまう……」

 

「千冬さん」

 

 キス。優しく。諭す。

 

「俺、千冬さんとの子供、欲しいです。妊娠して、欲しいです。大好きな、千冬さんと結婚したいです」

 

 最低のプロポーズ。だが千冬さんにはもはやまともな思考回路が残っていない。

 

「すき……けっこん……ねとりと……んちゅ……はぁ……でも」

 

 蕩けた嗜好で考えている様子の千冬さん。だが俺はもう限界だった。

 

「……そろそろ、でます。……はぁ……くぅっ、イク、出ますっ!!」

 

 びゅる、びゅるるっ、びゅるるるぅ!!

 

 溜めた精液が千冬さんの中で踊った。子宮を目指して旅をする。

 

「あっ♡ あっ♡ あああ♡ あつい、あつぃい!!」

 

 千冬さんは中に出された精液の熱さに身悶えている。と思ったら、

 

「あ、はぁん……………………」

 

 気をやった。千冬さんが俺とのセックスで気を失った。

 

(手加減せずに嬲ったからなぁ。正直に言えば、俺も後何発かイキたいけど……やめておくか)

 

 俺は自分の快楽を我慢し、千冬さんを介抱してやった。

 

 何度もイった千冬さんは、幸せそうに眠っていたのだった。

 

 




 今は描写されていない千冬の心情は、私の思考を半分くらいトレースしています。……いえ、私は男ですけどね。それでも思うのです、自分を好きになってくれた他人を、人は嫌えるのだろうか? と。


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☆第35話 織斑 千冬6

 今話は二回編成。朝九時にも第34話を投稿しています。


「千冬さん……んちゅっ……んっ」

 

「んむ……」

 

 あの千冬さんにとって悪夢のような一週間が過ぎてから、千冬さんは随分従順になったと思う。今ではキスも受け入れてくれている。

 

「今日は……するのか?」

 

 また、俺の方も態度を変化させていた。自分が支配している女子生徒や、絶対催眠のことを話した。セックスをせずに過ごす時間も時々設けた。

 

「したいです……千冬さんとセックス」

 

「そうか……好きにしろ」

 

 

     §

 

 

「こ、こんな体勢で、する、のか」

 

「はい、バックスタイルというやつですね」

 

 千冬さんの体は、既に愛撫によって出来上がっている。

 

「お尻、突き出して下さい」

 

「…………ん」

 

 千冬さんがベッドの上で上体を寝かせ、お尻をこちらに向けて突き出している。なんてエロい眺めだ。スカートはめくれあがって、パンストとショーツがおろされて、真っ白で丸みを帯びたお尻が見える。楽しみにしていたスーツプレイでもある。半脱ぎエッチ大好き。裸で抱き合うのもいいけどね。

 

「俺のモノ、欲しいですか?」

 

「……欲しくなど、ないっ」

 

 まだ快楽を求めるほどには落ちていない。

 

「残念、欲しいと答えていれば優しくしてあげたのに。今日は激しくいきますよ」

 

 亀頭で陰唇を責めながら言葉を放つ。

 

「…………!!」

 

「いい加減俺の好みを覚えましょうよ」

 

「私はっ! 貴様の女になったつもりなどないっ!」

 

 事実と現実、そして理想。どれも違うというのに。

 

「違います。間違っていますよ千冬さん。あなたはもうとっくに俺のモノです。日常的にセックスする間柄のことをなんと言うか知っていますか? 恋人って言うんですよ」

 

「私は、貴様の恋人などでは……」

 

「なら、何です? セックスフレンド? 情婦? 性奴隷? どっちにしろ俺のモノであることにかわりはないでしょう」

 

「……っ。ただの、脅迫者とその被害者だ!」

 

「ははは。やっぱり千冬さんは俺のモノじゃないですか」

 

 俺は段々とこする速度を上げた。

 

「……ふぅっ……くっ……」

 

 ベッドに口元を押しつけ、声を殺そうとする千冬さん。

 

「千冬さんは可愛いですね。その仕草、逆に感じて声が出ていることの証明にしかなっていないですよ」

 

「うぅ……はぁっ……くぅん……」

 

 俺が腰の動きを緩めると、千冬さんは切なそうな吐息を漏らした。

 

(今はまだこれでいい。その内自分から腰を振っておねだりするようにしてやる)

 

「さあ、恒例の儀式といきますか。千冬さん、言って下さい」

 

「………………………………セックス、して下さい。私を、抱いてくれ…………」

 

 あの後から言わせている言葉だ。言わないとまたローターと催眠のコンボで責めると言ってある。さすがにあれをもう一度やるのは嫌なのだろう。素直に従ってくれる。

 

「今日は激しくしますから、徹底的に犯して差し上げますよ。あ、けど俺のモノが欲しいと言えばすぐに優しくしてあげますから」

 

「…………」

 

 俺の嬲る言葉に悔しそうな顔をする。俺はその千冬さんに一気に肉棒を挿入した。

 

「ふああぁぁ……あっ……ひいぃぃんっ!」

 

 膣内もだいぶ開発が進み、感じやすくなっている。それでなくても俺との行為では1.5倍増しなのだ。そうそう耐えられるものではない。

 

「あっ……あぁっ……!」

 

 そんなに気持ち良かったのか、千冬さんの性器はだくだくと蜜をこぼし始めた。

 

「愛液が凄いですね。千冬さんの服も俺のズボンも濡れちゃいますよ」

 

 今日は制服&スーツでエッチだからな。断続的に蜜を出しながら、千冬さんは何度も何度も俺の肉棒をきつく締め上げた。この締めつけも一級品だ。……まあ俺がしている女子達は、若いだけあってゆるい奴なんて一人もいないけどさ。

 

「んっ」

 

 膣の動きに、俺もすさまじい刺激を感じる。これが名器ってやつなのかもな。

 

「あは……あああぁ……ん……」

 

 あやうく達しそうなった俺は、射精感が落ち着くのを待ってからゆっくりと腰を動かす。

 

「あはぁっ……うふっ……」

 

 肉棒が動き出すと、千冬さんはすぐに喘ぎ声をあげはじめる。

 

「ん……ふっ……うぁ……」

 

 俺の肉棒を締めつけることが、千冬さん自身の刺激となっているようだった。俺は思いきり腰を打ちつけて、千冬さんを激しく突いた。

 

「あうっ!」

 

 膣内から押し出された愛液が、太ももの内側を伝い落ちる。

 

「はあぁ……ふぁ……」

 

 俺に激しく突き上げられ、千冬さんの顔は再び快感に歪む。俺はきつい感触を楽しみながら、激しく腰を動かした。

 

「んんんっ……く、はぁっ」

 

 千冬さんの締めつけが、いっそうきつくなる。俺の肉棒も激しい快感に襲われていた。さらに激しく千冬さんを突き上げる。快楽の循環だ。

 

「はぁっ……ううぅっ……」

 

 千冬さんは感じてしまう自分が許せないようだ。俺はそんな千冬さんに毒を流し込む。

 

「千冬さん。何度も言いますけど、声が出てしまうのも、快楽を感じるのもいけないことではないんですよ。それは自然なことなんです。女性なら普通なんです。性器を刺激されて感じない女性がいたら、そっちの方がおかしいんですよ」

 

「…………っ! だ、まれ……」

 

 俺の言葉を止めようとする。だが最初の頃みたいに、私は感じていない、と言うことはなくなっていた。

 

「はっ……ああんっ……あっ……んふっ……う……」

 

 性器同士が激しくこすれ合う。そのすさまじい快感に果てそうになるが、頑張って耐える。腰に力を入れて耐えた後、俺はピストン運動を再開した。

 

「あふっ……くうぅぅ……」

 

 肉棒に性器をえぐられると、千冬さんはすぐに喘ぎはじめる。

 

「はぅっ……ああ……やっ……」

 

「千冬さんの膣内、きつくて気持ちいいですよ」

 

「だ、黙ってできんのか」

 

「千冬さんにも気持ちいいって言ってもらいたいんですよ」

 

「これ以上、私をなぶるな……」

 

「好きだから、辱めたいんです」

 

「変態め……」

 

 この気の強い女性に蔑まれているかと思うと背中がゾクゾクする。正しく変態な俺だった。

 

「んっ……うああぁっ……いっ……!」

 

 俺は更なる快楽を求めて腰を振る。

 

「はっ、くぅん……あふっ、ふあぁっ……!」

 

 二人の腰がぶつかり合って、快感が高まっていく。千冬さんの膣は、なお強く俺の肉棒を締めつけてくる。

 

「ああっ……はっ……はっ……く、うっ」

 

 千冬さんの熱い粘膜が肉棒をこすりあげる。俺は我慢するのをやめ、快楽に身を委ねることにした。

 

「凄すぎます、千冬さん……もうイってしまいそうです……」

 

 千冬さんの膣が収縮し、彼女もまた絶頂を迎えようとしているのがわかった。

 

「ま、待て根鳥、今日は……」

 

「危ない日ですか」

 

「そう、なんだ。だから、中では……」

 

「駄目です。俺は千冬さんに自分の子供を産んでもらいたいんです。だから中で出します」

 

「だ、駄目だっ! 子供なんて……」

 

「子供が産まれても、俺はちゃんと養います。千冬さんと一緒に愛してあげます。だから……いいですよね」

 

「だめっ、だめだぁっ」

 

 千冬さんの叫びと共に、膣の中がうねって肉棒をちぎれるほど強く締めつける。俺もその締めつけに負けないように、肉棒を動かした。限界に、達した。俺は亀頭を千冬さんの子宮にめり込ませて射精した。

 

 びゅびゅっ、びゅくびゅくっ!!

 

 子宮に精液を流し込まれながら、千冬さんも絶頂を迎えた。

 

「はあああああぁぁ……」

 

「うぅっ。千冬さん……」

 

 俺達はしばらくの間、はぁはぁと息を荒げながらたたずんでいた。

 

「うっ、馬鹿者め、また、中で出しおって」

 

 膣から溢れる精液をティッシュで拭いながら怒る千冬さん。

 

「千冬さんの中とっても具合が良くて気持ちいいですから」

 

「……うるさいっ。馬鹿者が……」

 

 そう言いつつも、そこまで嫌悪感を見せない。

 

(あと一押しか)

 

「千冬さん、舐めて」

 

「…………ん」

 

 出し終わった後のお掃除フェラ。確実に千冬さんは仕込まれていた。

 

「ちゅぷちゅぷ……れろれろ……ちゅうう……ま、全く、こんなに、出しおって」

 

 言いながらも肉棒についた精液を、綺麗に舐めとっていく。

 

「こく……んくっ……こくっ」

 

 そして喉を鳴らして嚥下する。毎度のことながら、こんなに女が愛おしくなる瞬間はない。

 

「相変わらず、濃くて、苦い……」

 

「良く飲めましたね。千冬さん」

 

 俺は飲み干した後の千冬さんを、優しく抱きしめるのだった……。

 

 

     §

 

 

「今日はこの体勢でしたいです」

 

 俺は一緒に見ていたエロ雑誌を示し、千冬さんに見せてやった。

 

「!? こ、こんな……」

 

「どういう体位か、どんな動きをするか想像がつきましたか? なら多分それが正解です」

 

「い、嫌だと言っても、応じてはもらえないのだろう?」

 

「応じますよ。この体位でするのは諦めます。その代わりまたローターと催眠で責めさせてもらいますが」

 

「…………!!」

 

 あの一週間を思い出しているのだろう。千冬さんは一言では言い表せない複雑な表情をした。

 

「それは、強制というんだ」

 

「強制はしません。選択肢をあげるだけです」

 

 ものは言いようである。

 

「さあ、しますか」

 

 俺はベッドに横になった。やはり嫌なのだろう。千冬さんは身をよじっている。

 

「いつまで……」

 

「ん?」

 

「いつまでこんな関係を続けるつもりだ」

 

「俺がIS学園を卒業するまでです。まあ卒業する頃には俺達の関係も微妙に変わっているでしょうけどね」

 

 その頃には自分から俺を求めて、関係を続けたいと言わせてやる。

 

「それまでにバレないとでも思っているのか?」

 

「バレないように上手くやりますよ」

 

 最悪、絶対催眠を使うことも視野に入れている。

 

「…………」

 

「そんな先のことや不測の事態より、目の前の行為を気にしましょうよ」

 

「……くっ」

 

 千冬さんは俺に近づくと、ズボンのファスナーを開けて、ごそごそと中のモノを取り出した。

 

「…………」

 

 どうやら完全に萎えたモノはまだ見たことがなかったので、驚いているようだ。

 

「ふっ…………んっ…………」

 

 そのまま手でしごかれる。刺激され、快感が腰に溜まる。俺のものは、早くも勃起していた。

 

「こ、これで……」

 

 ようやく準備完了である。千冬さんはさっきまで俺の膝の上に乗せて、おっぱいを揉みながらエロ雑誌を見ていたから、ある程度は濡れているはずだ。千冬さんは素早くスカートを外し、パンストとショーツを脱いだ。ショーツを脱ぐのにやたら時間がかかった。恥ずかしいのだろう。剥き出しになった女性器から、粘り気の強い液体が太ももをつうっっとつたう。

 

「…………っ!」

 

 屈辱とばかりに顔を歪める千冬さん。それでも早く終わらせたいのだろう。ゆっくりと俺のモノに腰を下ろしてきた。

 

「ふぅーっ、ふぅーっ」

 

「あ、千冬さん、入れる時はご自分で性器を割り開いて下さいね。そうしないと多分入りづらいです」

 

「……! く、くそっ………………すれば、いいのだろう」

 

 千冬さんは言われた通りに、両手の指で陰唇を割り開いた。

 

 くちゃ……。

 

 濡れた音が響いた。俺に聞かれたと思い恥ずかしがる千冬さん。ああ、いいなぁ。そうして腰を下ろす。

 

「うっ……あぁっ……」

 

 濡れた襞の内側をこすられて、喘ぎ声をあげる。

 

「くっ……んっ……ああぁっ……」

 

 まだ入っていないというのに随分と気持ち良さそうである。

 

「千冬さん、自分だけ楽しんでいないで、俺にもして下さいよ」

 

「っ! だ、誰が楽しんでいるか!」

 

 反論すると、覚悟が決まったのか、半分の所まで入れた。

 

「くぅぅん! は、あ。こ、れ……」

 

「普段と違う入り方をしたので感触が違いますね。そう思いませんか? 千冬さん」

 

 俺は既にセシリアや鈴でこの体位に慣れていたからな。そこまでの衝撃はなかった。

 

「…………」

 

 千冬さんはブルブルと震えている。

 

「千冬さん。いつまでもその中腰じゃ疲れるでしょう。早く俺の体に座ったらどうですか?」

 

 さっさと騎乗してくれ。なんだか俺が焦らしプレイをされているようじゃないか。

 

「んんっ……くっ……はぁん!」

 

 耐えていたようだが、最後に可愛い喘ぎ声が漏れたぞ。

 

「くぅっ……ひくぅっ……」

 

「んっ……」

 

 千冬さんの膣は、入れた後、小刻みに痙攣しながら俺の肉棒をきつく締めつける。その膣内はあまりにも官能的だ。

 

「くふっ……あっ……ひっ……はあぁんっ」

 

 喘ぐ千冬さん。よほどこの体位がヒットしたのだろうか?

 

「そんなに……気持ちいいですか? いや、俺ももちろん気持ちいいですけど」

 

 すると俺をギラッと睨みつけてきた。「言うな」ということらしい。俺は両手を上げて降参のポーズをとった。

 

「わかりました。何も言いませんから、雑誌みたいに腰を振ってお互い気持ち良くなりましょう」

 

「私は……気持ち良くなど……貴様が勝手に、一人でイケばいいっ!」

 

 息も絶え絶えって感じですよ。千冬さん。彼女は俺の肉棒を締めつける度、悩ましく息を吐いた。

 

「はふっ……ふああああぁん……」

 

 千冬さんが少しずつ腰を上げて、モノが引き抜かれていく。内部で襞がこすれるのだろう。いつもより大き目の声が出ている。

 

「うっ……くっ」

 

 限界まで引き抜くと、今度は腰を下ろし、ずぶずぶとモノを呑み込んでいく。

 

「今のゆっくりした動きが基本動作ですね。良くできました。それを今度は速く行って下さい」

 

 こんなことを言っているが、思わず射精感を高める為に動いてしまいそうだった。それぐらい、肉の快感と同時に光景のいやらしさが精神を昂ぶらせた。あの千冬さんが俺の上で腰を振っているのだ。興奮しない方がおかしい。

 

「いいですよ……今の千冬さんの姿、凄くいやらしくて興奮を誘います」

 

「くぅっ……はぁぁっ……、い、言うな、言わないでくれ……」

 

 さすがに恥ずかしいのだろうな。言葉が穏当だ。

 

「あっ……はぁっ……! んふっ……」

 

 腰を振り、モノを膣内でしごく度、快感が湧きあがるようだ。

 

「んっ……ふぁっ……ふぅっ……」

 

「……随分と激しい腰使いですね。気持ちいいですか?」

 

「……………………」

 

 沈黙。おや珍しい。反論すらしないとは…………!!

 

「千冬さん、今、本当に気持ちいいんですね。偽りの言葉が吐けないくらいに」

 

「や、めろ……言わないで……くれ……これ……はぁ……」

 

 そこで言葉を切る。何かいやらしいワードを言いそうになったので慌てて止めたって感じだった。

 

「千冬さん。言いたいことがあるならちゃんと言って下さい。自分の状態とかも。言ってくれないとわからないですよ」

 

「言えない……言う、なんて……」

 

 意地でも言わないつもりか、ならこっちにも考えがある。

 

「はぅっっ!!」

 

 千冬さんが嬌声をあげる。俺が急に腰を突き上げたからだ。

 

「言って下さい千冬さん。言わないとこれ、何度もしますよ?」

 

 そう言って腰をパンパンと突き上げる。ああ気持ちいい。

 

「や、やめひっ、めろ、やめて、ああん、くれっ」

 

 喘ぎ声の合間に喋るとは。

 

「やめて欲しければ言って下さい。何ですか? さっき何を言いかけたんですか?」

 

「やめろ、やめっ、はぁぁん」

 

 言ってくれってば。

 

「わ、わかった。だからそれを……」

 

 俺は即座にピタリと腰を止めてやった。

 

「はい、何ですか?」

 

「………………………………………………きもち」

 

「え?」

 

「……………………気持ち、良かったんだ。感じて、しまったんだ」

 

 ようやく素直に快感を認めてくれた。これって初めての時以来じゃないか?

 

「騎乗位が、上に乗って自分で腰を振るのが気持ちよかったんですね」

 

「…………あ、当たる、ところが、違って、その……刺激、されて」

 

 ふむふむ。

 

「ね、とりの、硬い、これが、当たって、~~~~!! 気持ち、良かったんだっ」

 

 やけになったように叫ぶ千冬さん。俺は上体を起こすと彼女を抱きしめた。

 

「嬉しいです。千冬さん。俺で気持ち良くなってくれたんですね」

 

「…………」

 

 耳まで真っ赤にして照れている千冬さん。

 

「千冬さん……んちゅっ」

 

「ン……キスは……駄目だ……これも……気持ち、良くて……」

 

 堰を切ったかのように快楽を認める千冬さん。

 

「じゃあ、こうやって抱きしめるのはどうですか? 安心とかしますか?」

 

「あ、安心、というより、……体温が、感じられて。おかしなことを考えそうになる」

 

「おかしなことって何ですか?」

 

「……………………」

 

 ありゃ、また黙ってしまった。俺は両手をベッドにつくと、両手と両足を踏ん張って腰を突き上げた。

 

「あああっ! だ、だめだ。それ、だめぇ」

 

 ピタリ。

 

「はい、言って下さい」

 

「………………抱き合っていると…………その、まるで……恋人同士のようだな、と……」

 

 ははぁ、なるほど。俺は再び両手を彼女の背中に回して抱きしめた。

 

「千冬さん。それもおかしなことじゃありません。俺はいつもそう思っていますから。抱きしめ合うと、千冬さんはその気になんてなってくれないだろうけど、俺は自分だけ千冬さんの恋人になれたような気がして、一人で嬉しがっていたりしたんです」

 

 安心させるように背中を撫でる。

 

「お前も……?」

 

「はい。だから、一緒なんです。一緒、ですよ」

 

 微笑みながら、告げる。

 

「そう、か。そう、なんだな」

 

「はい」

 

 繋がったまま、俺達は頷きあった。

 

「千冬さん。話もいいですけど、俺、したいです」

 

「うう…………わかった。動く」

 

「はい。一緒に、気持ち良くなりましょう」

 

 そう言うと、千冬さんは無言で動き始めた。だが、彼女が思っていることは、肌で感じ取れた。やっと、千冬さんと一つになれたような気がした。

 

「ああぁ……」

 

 千冬さんは先ほどより熱を上げて腰を振った。快楽を、貪る。俺は彼女の体を抱きしめたまま、完全に千冬さんに任せた。このペースでは多分……。

 

「あっ……んんっ……はっ……はっ……はぁ……ふ、う……くぁ……き、もちいい……気持ちいい……」

 

 快感を口に出しながら腰を振る。そこにはもう脅迫も被害者も無かった。ただ二人の男女がそこにいた。

 

「あっ……くぅ……ふぁ……はぁ、はぁ、あっんん……んんん……ああん」

 

「千冬さん……俺も気持ちいいですよ……蕩けそうです……」

 

「んっ、お前も、いい、のか? ……私も、いいんだ……お前のが、固くって、大きくって……はぁっ!」

 

 やっと、千冬さんが落ちてくれた。嬉しい。喜びが全身に広がる。

 

「千冬さん。好きです。……ん」

 

「ね、根鳥……私は……ちゅう」

 

 俺はその後も好きだと言い続けた。そしたら、

 

「根鳥、あまり、その、好きと言うな」

 

「? 嫌、ですか?」

 

「違うんだ。何故かわからないが、少し、嬉しいんだ。私のような女を好いてくれていると思うと」

 

「千冬さん……」

 

 感動する。ぎゅっと抱きしめた。

 

「千冬さんっ。千冬さんっ!」

 

 俺は自分でも腰を使いはじめた。

 

「ああっ根鳥っ、駄目だ、動くなっ、されたら、私……」

 

「イキそうなんですね? いいですよ。イって下さい。俺で、イって下さい」

 

「あぁん……イ、ク……根鳥で……イク……あああっ」

 

「俺も……イキますから……一緒に……」

 

「あ、ああ……一緒に……いっしょ……」

 

 俺達は互いに激しく腰を振った。快楽を貪る獣がそこにいた。

 

「あああああ、イク、イクぅぅぅぅ!」

 

「千冬さん! 出、る!!」

 

 ドクッドクッドピュッ!!

 

 ビュルビュルと、俺の放った精液が千冬さんの中を汚していく。子宮の奥深くまで犯す征服感。千冬さんをイカせたという優越感もある。

 

「はぁぁん……あ、つい……ねとりの……せ、えき……」

 

「千冬さん。好き、好きですよ」

 

 ちゅ、ちゅとキスをする。そのまま俺達は、どちらからともなくベッドに倒れ込んだ……。

 

 

     §

 

 

「千冬さん。俺、幸せです。今、これ以上ないくらい幸せです」

 

「う……」

 

 情事が終わって冷静さを取り戻した千冬さんは相変わらずだった。しかし……。

 

「お前の言う、好き、というのは……どこまで信用していいのかわからん」

 

「やっぱり、信用ないですか?」

 

「当たり前だ! 私の他に、五人の女に手を出している奴が何を言う!」

 

「うーん。それを言われると痛いですね。でも俺は本気ですよ。本気で、全員好きなんです。順列は……決められないですね。でも、千冬さんを好きだというこの気持ちに偽りはありません。大好き、です」

 

 そう言ってキスをする。

 

「ん……馬鹿者が……」

 

「いつか、千冬さんにも言って欲しいです。根鳥が好きって」

 

「そ、そんなこと言わん!」

 

「いつか、ですよ。千冬さん……んちゅ」

 

「む……はぁ、学生と、こんな関係になるなど……」

 

 その後も千冬さんはぶつぶつと言っていた。だけど、彼女の心が俺にあることは充分わかっていたので、俺は嬉しかった。

 



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☆裏第1話(第36話) 更識 簪

 ここから3話ほど、裏ルートに入ります。扱いSSSの彼女らも登場します。今日の簪はBですが。


 さて、夏休みが終わり九月に入ってIS学園も二学期になった。九月は中旬に学園祭もある月だ。しかし学園生活にまったく熱意がなく、クラスメイトの大半から嫌われている俺には関係のない話だ。

 

 数日経ちSHRと一限目の半分を使って全校集会が行われた。原作通りならそこで生徒会長・更識 楯無から挨拶と、各部対抗織斑 一夏争奪戦なるものが発表されるはず……だった。しかしこの世界ではそれが起こらない。一夏と同じ男子生徒である俺の争奪戦も発生しない。何故か? それを語るには入学式まで話を遡らなければならない。

 

 では、この世界で歪んでしまった彼女達の話を始めよう――。

 

 

     §

 

 

 話は四月まで遡る。IS学園IS整備室。そこは二年生からはじまる「整備科」のための場所だ。しかしそこに入学式の日から入り浸っている生徒がいた。更識 簪。日本の国家代表候補生である。

 

「――という訳でよろしく、簪さん」

 

「……何が、という訳で、なのかわからない」

 

 そりゃそうだ。いきなり整備室へ来て簡単な自己紹介と挨拶をしただけだからな。

 

「でも、話が合うと思ったんだよ。同じ織斑 一夏に恨みを持つ者同士」

 

「……織斑 一夏に恨み?」

 

 ピクリ、と反応する。やっぱこの話題に引っかかったか。彼女はどちらかというと暗い性格、ネガティブな少女だ。同じ感情に訴えかけるのでも、陽の感情ではなく、陰の感情に訴えるのが正しいアプローチというものだ。

 

「そうだね。わかりやすく言えば、俺はあいつのせいでIS学園に入学させられたようなもんだし」

 

「…………どういうこと?」

 

「そうだね。例えば簪さんはIS学園に『入りたいと思って入った』人だよね。例にすると、中学生の時からIS学園に入りたいと思っていた簪さんが、中学三年の三月末、中学校を卒業してあとはIS学園に入学するだけ、って時期に『君には美術の才能がある。世界レベルの適性だ。だからIS学園ではなく、美術の専門学校へ入学しなさい。ちなみにこれは日本国政府としての決定だから、君の意思は関係ないし決定は覆らないよ』って言われたらどう思う? 自分が入りたいと思っていたIS学園に入れず強制的に、まあこれはなんでもいいんだけど、例えば美術の学校に入学させられたとしたら? ……つまり、それが今の俺って訳」

 

 我ながらわかりやすい例えだと思う。更に簡単に例えるなら、スラム○ンクのゴリラみたいな主将が、中学校を卒業して「高校で全国制覇だ!」と言って希望する高校のバスケ部に入ろうとしたら、男子が自分以外一人しかいない高校に強制入学されて、バスケットで全国制覇どころか県予選にすら出場できません! と言われたようなもんだ。そりゃ怒るっつーの。自分の人生がメチャクチャにされたんだぞ。

 

「……大体わかった。貴方には貴方の入りたい学校があったということ?」

 

「ありていに言えばそう。でも織斑 一夏が『間違って』ISに触れて起動なんかさせちゃったもんだから、全国で一斉検査が行われて、俺が引っかかった訳。一斉検査が行われなければ、ここに入学することもなかった。俺の人生設計がメチャクチャだよ。……で、俺の話はいいよ。俺は噂を聞いてここに会いにきたんだ。織斑 一夏のせいで自分の専用機を放り出された代表候補生さんに」

 

 まあ全部嘘なんですけどね。一夏に恨みを持っているなんて。ただ単に簪の興味を引きたいから言っただけです。

 

「…………」

 

 わーお、睨まれました。ちょうどいいので絶対催眠をかけておきましょうねー。

 

 一日が経つたび俺のことが好きになる!

 

 はい暗示完了。ちなみに、中学校でこれを試したところ、一ヶ月で告白されました。この催眠なら暗いこの娘でも、一ヶ月、時間がかかるようなら二ヶ月かけてもいい。落とせるだろう。といっても、俺は簪のことはそこまで好きじゃないんだけどね。とりあえず好きにならせて、処女をもらったらポイしようかと思っている。

 

「で、入学してから色々と噂を聞いたんだけど……簪さん、貴方って非生産的な行動をしているね。言いかえるともったいないことをしている」

 

「…………非生産的、無駄って言いたいの」

 

 怒気が強まった。しかし続けていく。

 

「今の貴方の状況は、自分の専用機が放り出されてしまった。で、専用機を作りたい。実姉の更識楯無さんはほぼ自分だけで専用機を組み上げた。自分もそれぐらいできないといけない。だから自分一人で専用機を組み立てる――ってところでしょ。でもさ、それができたから何だって言うの?」

 

「え?」

 

「それができたって他人はこうとしか言わないよ『姉がやれたことなんだから妹ができても当然よね』って」

 

「――!!」

 

「今の君は、姉の楯無さんより後ろに立っている。で、専用機の組み立てってのは確かに大変なことだけど、それをやったところで、今マイナスになっている部分がプラスマイナスゼロになるところで終わりなんだよ。プラスには、姉を超えたことにはならない」

 

「…………………………」

 

 沈黙。俺の論理は合っているのだろうか。簪に刺さっているのだろうか。ま、まあ失敗したら最悪記憶を消せばやり直せるんだけど。

 

「それでいいの? 楯無さんを超えたいんでしょ? 勝ちたいんでしょ? だったら勝てる場所で勝たないと。そうじゃなきゃ意味無いよ」

 

「勝てる……場所?」

 

「うん。簡単な話なんだけどね。楯無さんがまだやっていないことをやればいいんだよ」

 

「やってないこと……それは何?」

 

「話は簡単だ。日本の国家代表になって、モンド・グロッソで優勝する。ブリュンヒルデになる」

 

「……………………え?」

 

 自分でも無茶言っているなーとは思うよ。でもこれぐらいしかないだろ?

 

「ま、そこまでいかなくても楯無さんも出場する次のモンド・グロッソで彼女より好成績を収める。それが、俺が考える楯無さんを超える方法だよ」

 

「ま、待って。そんなの」

 

「まー無茶だってのは言っている俺も感じているよ。でもさ、それは確かに楯無さんが『やっていないこと』だよ。それをやれば、きっと誰もが、簪さん自身も、楯無さんに勝てた。超えることができた、と思うでしょ」

 

「………………」

 

 沈黙。今度のは絶句かな。

 

「だから俺は思うんだ。そんな非生産的な行動、一人で専用機を組み立てるなんてことをやっていないで、さっさと専用機を組み立てる。んで、その出来上がった専用機の慣熟訓練を行って、国家代表になれるように努力するほうが何倍も生産的な努力だとね」

 

「…………生産的…………でも…………」

 

「ま、これはあくまで俺の意見だから。簪さんには簪さんの意見や価値観があると思うから、強制はしないよ。ただ噂を聞いてね、一言言っておきたかったんだ。モンド・グロッソで優勝した方が、一人で専用機を組み立てるより『カッコイイ』こと、だと思うってね」

 

 簪が好みそうな言葉を使う。

 

「カッコ……イイ」

 

「そんじゃ俺は用事があるから行くよ。またね簪さん」

 

 嵐のようにやってきて~嵐のように去って行く~♪ まったく、第三者から見たら何をやっているか訳わからん奴になっているな、俺。

 

「あっま」

 

 待て、と言われた気がするが、意識的に無視してその場を去った。

 

 

     §

 

 

 さて、それから一週間が経った。また俺はこの整備室にやってきたのだ。数人の女性(二年生や三年生)と共に。

 

「こんにちは、簪さん」

 

「根鳥くん……」

 

 簪が見た俺の背後、そこには黛先輩や整備科の先輩達がいた。

 

「聞いたよ。専用機の組み立て、人と協力してやることにしたって」

 

 情報提供by布仏 本音

 

「と、いう訳で! 俺が取引できる整備科の先輩達に協力してもらうことにしました」

 

 取引というとアレだが、ようは男性操縦者である俺の情報や労働力などを対価に簪を手伝ってくれとお願いしたのだ。

 

「え、ええ!?」

 

 ――そうして、簪の専用機は完成した。

 

 端折りすぎだって? 地味な整備の様子を知りたいの? ちなみに、俺が取引できる相手、には楯無先輩も混じっており、原作同様彼女の機体データも役立てた。当然、彼女から機体データを引っ張ったなどとは簪には明かさなかったよ。

 

 

     §

 

 

「ン……ッ、音児……!!」

 

 珍しく俺の名前を呼んでくれるのは、更識 簪だ。抱きしめ合い、唇を吸われていた。そう、吸われていたのだ。この女の方からしてくるとはね。やっぱ一日経つ度に好きになる催眠は強力すぎるな。今回は使ったが基本禁じ手にしといて良かった。箒達にこれをやっていればもっと楽に落とせたんだろうけど、なんつーか風情がないよな。風情が。え? なら簪に対してやるのも風情がないんじゃないかって? いいんだよこの娘は。それほど好きじゃないんだから。

 

「んふ……う、ふうぅぅ……ん……っ」

 

 しかし凄いキスだ。ホントに処女で彼氏いなかったのか疑いたくなるくらいだぜ。

 

「んっ、ふ、んむぅ……っ、はふ……ちゅっ……はふぅぅ~」

 

 簪は力いっぱい俺にすがりつき、唇を、舌を求めてくる。俺はその迫力に圧倒されつつ、ひたすら彼女のキスを受け止め続けた。

 

「ちゅ、じゅ……はー、ふぅ、ふぅぅん……んふぅ……はぁ、はぁ……ん、む」

 

 まるで俺に有り余る活力を注ぎ込むかのような……そんな、熱烈なキスを続ける彼女。

 

「んむ、ちゅ、はふ、ん~~っ、ちゅうっ、ちゅっちゅっ……れろ……はふぅ……んむぅん」

 

 それにしてもすげぇキスだな。どんだけだよ。俺は牽制(?)の為に下半身を押しつけた。

 

「あ……これ、硬く、なってる……」

 

「簪とのキスが気持ちいいからさ」

 

「興奮……しちゃった?」

 

「そりゃあね」

 

 あれだけのキスをされて感じない男がいたらそっちのがおかしい。

 

「簪」

 

 押し倒していた。ベッドに。

 

「う、……う~っ……あんまり、見ないで……」

 

 スカートをめくり、ショーツをあらわにする。そして布地越しに、簪の一番熱い部分へと触れる。

 

「あっ! あ、あ……あぁ……っ、はうぅぅ~~っ……」

 

 反応も良しと。感度を上げる催眠をしていないのにこれだ。とんでもないエロ女のようだ。丸めるようにショーツを脱がす。

 

「あっ、あっ……あぁぁぁ……はぁぁぁ……っ」

 

(おお)

 

 簪のアソコ。

 

「簪……すぅ~~」

 

「や……っ! そんな、匂いっ……嗅いだり、しないで……んっ、んん~~っ!!」

 

「じゅ、……ちゅ、ぱっ……」

 

「ひゃうっ!? あふ、ふあっ、あ~っ! んん~~っ!! な、舐めたりっ、するなんて……っ!」

 

 じゅるじゅると舐める。逃げられないよう太ももを掴んで。口いっぱいに広がる、彼女の味……。

 

「はふっ、ふーっ、やは、あっ、ああああ……」

 

「ちゅ、じゅうっ……じゅる」

 

「んはぁ……っ! はっ、はぁ、はぁ……っ、あうぅ~~……ん~っ、んん~っ……」

 

「はぁ、はぁっ……じゅ、じゅじゅうう……」

 

 簪の奥から溢れてくる、雫。さすがに感じすぎだ。一日経つ度に好きになる催眠。その威力をまざまざと見せつけられた。中学でやった時はすぐに「処理」した。そうしなければ催眠をかけた女子が普通の生活を送れなくなるところだったからだ。

 

「じゅるぅ……ずず、じゅっ……ちゅうー……」

 

「うぁ、あっ、あっ! あぁぁ~~っ! くぅ~~っ!! や、あ、ああっ! あうううぅ~~っ!」

 

 簪の体から、ふっと力が抜けた。軽くイったらしい。だから感じすぎだって。

 

「はーっ、はーーっ、はぁ、はぁ、……っ、あふぅ~……うぅ~~……んはぁ~~」

 

 俺はもういいか、と思った。元よりあまり好きではない少女、そんなに時間はかけたくない。俺のモノも、はちきれんばかりに膨張している。目の前の女に入りたがっている。

 

「簪……いいか?」

 

「はーっ、はぁーっ……んっ、うん……もう、……大丈夫、そう……」

 

「本当に俺でいいのか? その……後悔とか」

 

 ちょっと純情ぶってみる。

 

「音児に……あげたいの。私の、……初めて」

 

 俺は簪のそこに自分のモノをあてがった。

 

「あ、う……っ」

 

「怖い?」

 

「う、ん、ちょっと……。でも……来て?」

 

 俺はまるで経験が無い風を装い、恐る恐る、勃起を彼女の奥へと導く。

 

「……う……」

 

 濡れた肉を、押し開く感覚……。

 

「こ、ここでいいのかな?」

 

「た、多分」

 

 端から見たら滑稽なやりとりをしつつ、進める。ゆっくりと、腰を進めてみる。

 

「あっ、あっ、……ああっ……」

 

「は、入って、る?」

 

「う、ん……っ、入ってきてる……よ」

 

「う……く。……まだ、大丈夫?」

 

「う、うん……っ。あ……つっ。あうっ、う、ぅぅ~~っ……」

 

 俺のモノが簪に呑み込まれていく。

 

「我慢、できそう?」

 

「う、うん……っ、たぶん……」

 

 じわじわと、だが確実に彼女の奥へと進んでいく。

 

「あっ、うぅつ、ぅぅ」

 

 塞がっている感覚があった。

 

「一気に、行くよ」

 

「う、うん……っ」

 

 みち、みち……。

 

「うあっ!? う、あ、ああああ~~っ!!」

 

 何かを貫く感覚があり、そのまま俺のモノは半ばまで潜り込んでいた。

 

「あ、ああ……っ、か、簪ぃ……」

 

 熱い粘膜に覆われる感触……!!

 

「はーっ、はぁーっ、あぁーーっ……。い、痛い……っ、痛い、よぉ……っ」

 

「も、もう抜くから」

 

 と、俺は引きぬこうとしたが、

 

「ダメ……ッ、ちゃんと、くれなきゃ……ダメッ」

 

「…………っ」

 

「私の、中に……音児の、くれなくちゃ……ダメなのぉ……」

 

 どんな淫乱だ。いや催眠のせいだってわかっていますけどね? しかし、それならもういいだろう。俺は自分の体を操作した。

 

「あうっ、う、うーっ、くうーーっ!」

 

 ドクッ! ドクッ! ドクン、ドクン、ドクン……!!

 

「あふっ! あ、ああ……っ、はぁーっ、はぁぁ……っ」

 

「か、簪っ……う、うわあああっ」

 

 簪の膣内で、俺は射精していた。完全に童貞の発射を装う。

 

「ああ……っ、はーっ、はぁーっ、うぁぁ……はぁーーっ……音児……っ、はぁ、はぁ、キス、して……」

 

「ん……っ、ちゅ」

 

「あふ……う、うぅん……ちゅぅ……はふうう……ん」

 

 俺達は繋がり合ったまま、繰り返し熱いキスを交わした。

 

「ゴメン……中で、出して……」

 

「ン……うん、大丈夫……よ。安全日……だもの」

 

 調べておいたのか。

 

「いっぱい……出たね」

 

 

     §

 

 

 無事、処女喪失が終わったところで、俺と簪の関係も終わる。

 

「簪」

 

「なに?」

 

「催眠状態になれ」

 

 そして、俺は簪に絶対催眠をかけた。内容は、二つ。

 

 この一時間の記憶を消去しろ!

 

 この一ヶ月での俺に対する好意、恋愛感情は、思い出ごと全て消去する!

 

 これで、簪は初体験のセックスを忘れ、俺に好意を抱いていたことを忘れ、好意そのものも消える。残ったのは突然やってきて訳のわからないアドバイスのようなものをされたということ。専用機の完成を何故か手伝ってくれたということ。その記憶しか残らない。こうして、俺と彼女は他人よりちょっぴり仲が良い、というだけの間柄になったのである。

 

 さて、これで簪の初体験、処女喪失セックスビデオが撮れたという訳だ。後はこれを使って……へへへ。

 

 




 脅迫材料のビデオを作成する為だけに処女を奪われた簪。合掌(ファンの人ホントすいません)。


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☆裏第2話(第37話) 楯無/虚/本音

 今回は扱いSSSの彼女達です。当然今回も外道行為、陰惨な凌辱描写があります。苦手な方はご注意を。……ホントに外道ですよ? 覚悟は大丈夫ですか? 気分が悪くなったらすぐ撤退してね。


 学園祭が始まった。俺の所属する一組の出し物は喫茶店だ。女子はメイド服、男子の一夏は燕尾服で執事だ。え? 俺? 「やる気がありませんから裏(料理担当)で」と、いの一番に発言しといたよ。

 

 んで、学園祭が始まる前に一騒動があった。一夏と相川さんの関係がバレたのだ。正確には本人達がバラしたんだけどね。これには俺のアドバイスも影響している。学園祭の空き時間は恋人の相川さんと回りたいだろ? それなら学園祭前に発表して、大っぴらに、大手を振って恋人と二人きりで回れよ、と言ったのである。だってさぁ、付き合っていることを隠して二人で回るのなんて無理だろ。誰かの目には触れるよ絶対。そしたらそこから噂が広がって結果バレる。なら自分達から発表した方が、イメージはいいし相川さんへのやっかみも減るだろうとも言ったのだ。後で聞いたところによると、相川さんも早く公表したいと思っていたようだった。やっぱり皆に嘘をつくのは精神的負担だったのだろう。

 

 てなわけで、原作で、一夏と彼を想う女子の間に起きた出来事はほとんど起きなかったとさ。その代わり新聞部の一夏に対する取材はものすごいことになったけどな。キスの有無なんか聞くなっつーの。つか、そいつらとっくにセックスしていますけどね。

 

「私、こういうものです」

 

 休憩時間に(もちろん一人で)出歩いていたら、声をかけられた。名刺を受け取る。

 

「えーっと、IS装備開発企業『みつるぎ』渉外担当・巻紙 礼子さんですか」

 

「はい。根鳥さんにぜひ我が社の……」

 

 今すぐ組織の仲間の所に行き、そこで仲間を殺した後、絶対確実な方法で自殺せよ!

 

「……失礼しました」

 

 その女性――正体は亡国機業のオータム――はいそいそと自殺しに旅立ちましたとさ。あー素晴らしきかな絶対催眠。え? エロいことしないのかって? アホか、どこの世界にリアル殺人も辞さない人間相手にエロを行う奴がいるんだよ。そんなことしなくても俺は良質のマンコをいくらでも調達できるんだからいーんだよ。

 

 

     §

 

 

 時は五月――。

 

 さ・て、生徒会室へとやって来たぞ、と。

 

「それで、話って何かな? 簪ちゃんのことだってのは聞いてるけど。専用機は完成したんだよね?」

 

「はい。無事完成しましたよ。それより、人払いはちゃんとしてくれましたか? 万が一にも他人に見られると(貴方が)困るものがあるんですが」

 

 生徒会長である更識 楯無とタイマンだ。さすがに緊張するぜ。

 

「ん。大丈夫だよ。言われた通りこの時間は誰も来ないように言ってあるから」

 

 よし。OK。条件はクリアされた。おっと、催眠をかけておかないとな。

 

 俺に対して直接的・間接的に攻撃を行うこと、その意思をもつことを禁ずる!

 

「じゃあ、とりあえずこれを見てもらえますか? このビデオカメラに録画された映像なんですが……」

 

「ん? どれどれ?」

 

 身を乗り出してくる楯無。男相手だというのに近づき過ぎだ。そんなだから……。

 

『んふ……う、ふうぅぅ……ん……っ』

 

『う、……う~っ……あんまり、見ないで……』

 

『簪……いいか?』

 

『音児に……あげたいの。私の、……初めて』

 

『私の、中に……音児の、くれなくちゃ……ダメなのぉ……』

 

 映像を見終わった楯無はすっかり顔色を無くしている。青を通り越して真っ白だ。

 

「と、言う訳で、先日貴方の妹さん、更識 簪さんとセックスして処女をもらったんですよ」

 

「あ、あ、あなたっっ!!」

 

「大声を出すなよ生徒会長さん。誰かがここにやってきたら、まずいのはあんたとあんたの妹だぜ」

 

「ぐ、ぐぐぐっ!」

 

 楯無は今にも俺を殺しそうな目をしている。ああゾクゾクする。清純な乙女をぎっとぎとに汚す快感。

 

「さて、ここで提案です。この映像はコピーしたものです。この映像と、コピー元の映像を消去する代わりに、一日だけ言うことを聞いて下さい。そうしたら映像を綺麗さっぱり消去してあげます」

 

「…………私を、脅迫するつもり?」

 

 物分りが良くて大変助かる。

 

「はい。その通りです。妹さんの処女喪失セックスビデオをばらまかれたくなかったら、俺に服従して下さい。おっと! 抵抗しない方がいいですよ? 俺が定められた時間に定められた場所へ行かないとこの映像が自動的に公開される……かも知れませんよ?」

 

「……くぅっっ!!」

 

「一日言うことを聞いてくれれば、映像は完全に消去しますから、ここは大人しく従って下さいよ。ああ、わかっていると思いますが、この件については他言無用で」

 

「一日……私に何をさせる気」

 

「それについてはここで明らかにしたら面白くないので、後日お知らせしますよ」

 

「どうせろくでもないことなんでしょう!?」

 

 勘が良くていらっしゃる。

 

「そうですよ。まあ普通の女性だったらまず嫌がることですね」

 

「くっ、下衆ね。こんな男だとは思ってもみなかったわ」

 

「ありがとう。最高の誉め言葉だ」

 

 そして俺は生徒会室を去ろうとする。

 

「ちょっと待って。……最初から、このつもりだったの?」

 

「何がですか?」

 

「最初から! このつもりで簪ちゃんに近づいたの!?」

 

 そんなことか。

 

「ええ、最初からこのつもりでした。IS学園最強にして生徒会長の貴方に言うことを聞かせたい、ただその為だけに妹さんに接触して、好かれるように振る舞って、セックスしましたよ」

 

 これ以上ないというほどの下衆な行動。それをこの気が強い女に突きつけるのがたまらない。

 

「そうだよ、お前の妹にはその程度の価値しか存在しなかったよ」

 

「ぐぅぅううう!!!」

 

 楯無は今にも俺に飛び掛りそうだ。

 

「おお怖い怖い。それじゃ俺は退散させてもらいますかね」

 

 俺は最後に、目を合わせ催眠をかけた。

 

 この脅迫について、俺に抵抗したり、出し抜いたりすることはできず、またその意思ももてない!

 

 これで楯無はその智謀や権力、コネ、武力(暴力)などで俺に抵抗することはできなくなった。さあ、それじゃあいよいよ惨劇の開幕といくかね。

 

 

     §

 

 

 休日になった。俺は朝一番に楯無の寮部屋を訪れ、指令を書いた手紙を渡した。もちろん手紙は即廃棄するよう伝えた。その手紙にはこう書かれていた。

 

 更識 楯無、布仏 虚、布仏 本音、以上の三名で○×ホテルのロビーへ来られたし。時間は本日昼十二時。

 

 楯無は今頃手紙を見て衝撃を受けていることだろう。俺に脅迫されることは生徒会室で覚悟したが、まさか布仏姉妹まで巻き込むとは、と。

 

 そう言っても、布仏姉妹を連れてこない可能性だってあるんじゃないか? と思う方もいるだろうが、俺は、それはないと思う。二人を連れて行けば、要求が本当に酷いものだった場合、二人を逃がすという選択肢が生まれるからだ。もし二人を連れて行かないで単身来た場合、その場で簪のビデオを公開される危険性がある。だが連れて行けば、逃がす・仕方ないけど言うことを聞いてもらう、という「選択」ができる。連れて来ないと選択することすらできないのだ。

 

 また、楯無が俺の能力、絶対催眠を知らないというのも痛い。この能力を知っていれば必ず言うことを聞かせられてしまうから、二人を連れて来ないことを選ぶ可能性もある。だが楯無は知らないのだ。「いざとなったらISを展開してでも逃げる」などとも思っているかも知れない。だが無駄なんだよ、ロビーに来た人間は俺の命令に逆らえなくなるのだから。

 

 「何でこんな危険なことするの? 最初から催眠を使えばいいじゃないか?」という人もいるだろうが、わかっていない。こっちの方が断然「面白い」じゃないか! 妹の処女喪失を見せられたあの顔。最高だったぜ。さらにこの数日間、俺の命令が来るまで彼女が悶絶していたかと思うと、それだけで出ちまいそうだぜ。

 

 さあ時間になった。俺もロビーへ行こう。……毎度のことだが、尾行を警戒するのも疲れるな。でもいつ俺に監視がつくかわからないからなぁ。

 

「やあ、先輩方、布仏。今日はご苦労様」

 

 そこには予想通り楯無の他に布仏 虚(のほとけ うつほ)と布仏 本音がいた。

 

「…………」

 

「ねとりん、どうして」

 

 キッと俺を睨む三人。これは、ははぁ、楯無の奴具体的なことはさけて大まかに説明したな。まあそれでもいいさ。いくら俺を非難しようが睨もうがどうしようもないのだから。あと布仏、本人が了承していないあだ名で勝手に呼ぶな。そんなだからお前が嫌いなんだよ。さて催眠だ。

 

「これから先、俺が出す命令には絶対服従」

 

「…………命令の内容によるわ」

 

 催眠暗示の言葉でなく、普通の脅し文句だと思っている楯無は反抗してきた。こうでなくっちゃな。こういう女だからこそ最低の手段でベトベトに汚してやる価値があるというものだ。

 

「まず、上階にあるスイートルームのあるフロアへ行きますか」

 

 俺はエレベーターを使って三人と一緒にスイートルームがあるフロアへ直行した。部屋に着いたぞ、と。

 

「ああ、根鳥君。待ちわびたよ」

 

 そこには三人の男がいた。一人は見るからに「中年男性」という容姿の男だ。腹がでっぷりと出て、頭髪も少し禿げ上がっている。興奮しているのか空調の利いた部屋だというのに汗を拭っている。もう一人はかなりの秀麗な顔をした青年だ。スーツをビッシリ身にまとったその姿は、いかにも水商売の雰囲気を漂わせている。最後の男は、中年は中年でも、「うだつのあがらないサラリーマン」を絵に描いたような姿で、メガネをかけている。そして全員アタッシュケースを一つずつ持っている。

 

「…………この人達は?」

 

 楯無から質問が飛ぶ。

 

「素性なんて知っても意味がないと思いますが、一応紹介しておきましょうか。まずこちらの男性は、△□の職員です」

 

 楯無達が息を飲む。それほど実際にVIPなお方だった。

 

「次にこちらの男性。××市のホストクラブに勤めている方です。最後に、こちらは△△に勤める研究者です」

 

「「「……………………」」」

 

 三人は揃って沈黙した。ホストの男性もそうだが、△△はIS学園とも繋がりのある企業だ。見逃せないのだろう。

 

「事前に写真と簡単な経歴、性格などの紹介文を載せた書類を渡してあるので、お相手はもう決まっています……その場から動くな!! ISの通信と展開も禁止する!」

 

 俺は動きを見せた楯無を制する為、急いで催眠をかけた。対象は三人に絞ってある。男達からおお、と声が上がる。

 

「動こうとしていたこちらの……更識くんか、を制したのだね。いやぁ根鳥君のその力はいつ見ても素晴らしい」

 

「お褒めにあずかり光栄の極み」

 

 そう、この三人には俺が使える絶対催眠の力を教えてある。教えた上でここに来てもらったのだ。もちろん絶対催眠のことは口外しないよう催眠をかけさせてもらってある。

 

「体が動かせなくなって混乱しているでしょうね。それでは説明しますか」

 

 俺は絶対催眠について必要最小限の説明を行った。同時にこの能力を他言できないように更に暗示をかける。

 

「くくく、楯無さんよぉ、あんたはこう思っていたんだろ? いざとなればISを展開してでもこの場から逃げ出そうと。甘いんだよ。……それじゃ、時間も限られていることだしちゃっちゃと始めますかね」

 

 俺は、楯無はこっちの部屋、虚はこの部屋、本音はこの部屋と指示して、彼女らに自分の足で歩いて部屋に入ってもらった。男達三人も部屋に入る。

 

「さて、それじゃ解禁だ。首から上は自由に動かしてよい。……もう普通に喋れるぞ、楯無」

 

「…………はっ! ほ、本当に、こんな力が……」

 

 さて、それでは続けて。

 

「このホテルのスイートルームに限り、ここにいる○○さんの命令には絶対服従すること」

 

 命令権の移行……じゃないな。複製、かな? こんなことすらできる絶対催眠。マジ便利。

 

「それじゃあ、これでこの部屋を含めたスイートルームで、彼女は貴方の命令に絶対服従するようになりました」

 

「ありがとう! ありがとう根鳥君!!」

 

 おっさんは感激して俺に感謝の言葉を述べる。

 

「いいってことですよ。……さて、楯無生徒会長、これで貴方はこの○○さんに服従しなければならなくなった。時間がかかりましたが発表しましょう。この男性の”お相手”をする。それが妹さんのビデオを処分する条件です」

 

「あ、相手って……まさか」

 

「そう、その通りだよ。更識……いや、楯無。お前はもうわしのものだ。その為にこれだけの金を用意したのだからな!」

 

 持っていたアタッシュケースを開けるおっさん。そこには大量の札束があった。

 

「ありがとうございます。とはいえ受け取るのは、事前の決め事通り行為が全部終わった後にしましょう」

 

「ああ、わかったよ根鳥君。ではすまないが部屋を出ていってくれるかな。さすがに直接見られながらは気まずい」

 

「ええ、わかっていますとも。但し、部屋の隅においたカメラで見させて頂きますがね」

 

「OKだ」

 

「……………………」

 

 楯無は顔を青くしてなりゆきを見守っていた。俺は部屋を退室すると、虚と本音の部屋も回って同じことを繰り返した。

 

 さて、それではいよいよ全てのことを話そう。まずこの男達だが、第二の男性操縦者になった俺には各所から色んなお誘いや陳情など、大人達と触れ合う機会がグンと増した。そして俺はその中や自分の行動範囲の中で、大金を持っている男達に近づいた。そして絶対催眠をかけて催眠状態にし、こう聞いた。

 

「IS学園の生徒、鼻持ちならないエリート女、少女をこの上なく安全にレイプできるとしたらいくら払う?」

 

 とな。そしてその質問に臆面なく答えた人間。とりわけ支払い金額の上限が高い人間をピックアップし、俺の力を見せた。

 

 そして誘ったのだ。学園から連れ出してホテルに連れて行くので、思う存分レイプしたらいい。その代わり現場を監視すること、行為が終わったら取り決めた金額を手渡しで払うことを約束させた。

 

 金の受け渡しを行為の後にしたのは理由がある。男達が望むなら、レイプされた記憶を消してその場限りの関係を成立させる。男達にとってはヤるだけヤったとしても、記憶に残して欲しくないなら俺に催眠で記憶を消してもらうしかない。俺に催眠をかけて欲しいなら金を払わざるを得ない。俺は金を受け取ると同時に女から記憶を消す。それで契約成立だ。

 

 あるいは継続して関係を持ちたいのなら、レイプされたこと、このホテルで起こった全てのことを誰にも話すな、そして今後、休日の昼十二時には必ずこのホテルのスイートルームに来い、といった風に継続して関係をもてるように催眠をかける。それと引き換えに金を受け取るのだ。

 

 そこまでやったら俺の仕事は終了だ。俺は金を受け取り、男達は金を支払い安全にレイプできる。場合によっては毎週継続して関係をもてるし、なんなら妊娠させてもOKだ。ちなみに金額はちゃんと設定した。手や口などの奉仕だけでいいなら○○円。本番、レイプしたいなら○○円。コンドーム(避妊)の有無でも金額を設定し、妊娠させたいなら更に金額をベットする。代表候補生や企業代表、専用機持ち、処女の有無といった付加価値があれば更に金額は倍率ドンだ。ロシアの国家代表で専用機持ち、かつ処女(多分)の楯無は異常な金額になった。それでも払うあのおっさんパネェ。よっぽど鬱屈が溜まっていたんだな。

 

 そう、俺の申し出に頷いた男達は多い。今のこの世の中は女性優遇だ。男達は肩身が狭い。その中で鬱屈した思いを抱えている男は数知れずだ。ホストの彼なんか一方的に女性に奉仕しすぎて疲れ果てている。△□の職員であるおっさんや、△△の研究者であるおっさんもそうだ。組織内で女性の言動などに日々怒りを募らせていたのだろう。こちらが引くほどの熱意でレイプを希望してきた。

 

 ここまで説明を聞いたならもう想像できるよな? そう、俺はこの楯無達三人より前に、もうその行為を行っている。まずは一番詳しく性格や経歴などがわかる一年一組のクラスメイトから。次に同じ一年、その次に二年、三年と自分から離れている女子ほど情報がないのと接触する機会がないのでターゲットにはなりにくい。それでも、入学してから今日で一ヶ月ちょっと経ったが、既に四人のクラスメイトが処女を失う姿を見せてもらった。男達はみな気を良くし、俺の催眠で縛れば毎週女の体を貪れると知って、継続した関係を依頼してきた。気が大きくなった男達は避妊なんてしないので、後一ヶ月もすればクラスメイトからママが誕生するかもな。

 

 何故俺がこんなことをするのか。それは……単純にヒロインの数が多すぎて、ハーレムを作ろうと意気込む俺としても全員を囲うのは負担が大きい、ということだ。体は一つしかないのだ。一週間に一回セックスする間柄にしても七人が限界だ。そして俺が落とすつもりの女は六人。もうこれ以上は無理だよ。それと、単純に楯無と本音はあまり好きじゃないということも大きい。自分以外の人間にチンポを突っ込まれようがどうでもいい。むしろ彼女らが嫌がるような中年男性に襲わせて、ぐずぐずに汚れていく姿の方がそそる。せいぜい彼女らには落ちていってもらおう。

 

 さて、三人への催眠は終わった。俺はビデオルームで三人達の性行為を監視しますかね。そう無茶はしないと思うが、催眠でフォローできない行為、首締めセックスだとかされちゃあ絶対催眠でもごまかしがきかないからな。

 

 

     §

 

 

「いやぁ、夢のようだよ。ロシアの国家代表で専用機持ち、IS学園の生徒会長である君を自分のモノにできるなんて。ホント根鳥君には感謝してもしきれないな」

 

「近寄らないで!」

 

 楯無が虚勢を張っている。首から下が動けないように命令されているんだからどうしようもない。ISの展開も通信も禁じられているから文字通り手が出ない状況だ。

 

「ふふ、根鳥君から助言を受けてね、快楽を感じさせるのは後でいくらでもできる。しかしレイプの、破瓜の衝撃や痛みはその時にしか経験できない。わざわざ女を、感じて濡れるように愛撫などするより、体のことを一切考えないレイプをする方が気持ちいい、とね。」

 

 楯無に近づくおっさん。もう息が切れてんな。おっさんは楯無に命令してベッドに寝かせた。自分の体が勝手に動くことに、楯無は驚き戸惑っている。おっさんが楯無に覆い被さった。豊満な胸がおっさんの胸板で潰される。ゴクリと唾を飲むおっさん。夢にまで見た小生意気なIS学園の少女がそこにいるのだ。しかも完全に無抵抗で自分の前に投げ出されている。おっさんは楯無が無抵抗なのを確認すると、いよいよ本来の目的へと移る。

 

「くくくくくっ…………」

 

 思わず、といった感じで笑いがこみ上げている。これからのことを想像して、背筋を快感が駆け抜けているのだろう。今からそこで楯無を犯すのだ。

 

「やはり最初はここからかな?」

 

 体の下にある形の良い股間を見て、ターゲットを決定したらしい。俺のアドバイス通り、順序を踏まず最初から核心部分を責める気なのだろう。ふと、横にある二台のモニターを確認すると、ホストと研究者も我慢できずにすぐさま行為を始めようとしている。ホストの彼なんかは普段から女性に奉仕しているのだ、女性の痛みを緩和させる為、愛撫(奉仕)など冗談じゃないということか。ちなみにホストは虚。研究者は本音だ。

 

「きっとまだ他の誰にも触れさせていないのだろうね。もしかしたら自分でもそんなに触ってはいないのかな?」

 

「くっっ!」

 

 触れていた。おっさんの手が楯無のその部分に。

 

「私の質問に答えろ。……君は処女かね? それと、自慰の経験は?」

 

「……私は処女です。自慰はほとんどしたことがありません」

 

 命令通り素直に答える楯無。自分の口が勝手に喋って混乱している。

 

「おお! やはり処女か! 嬉しいねぇ!」

 

 歓喜に沸くおっさん。俺もこれはいい映像が見られそうだぞ、と思った。おっさんは指を動かして、ショーツの薄布越しに秘部に触れると、楯無の頭がびくりと震えた。布越しに温かい肌の感触を感じているのだろう。それを楽しむように、何度もショーツの上で指を滑らせる。

 

「……んっ! んん……! んんんっ……!」

 

 その度に楯無は頭を震わせ、かすかな抵抗を試みる。

 

(無駄だっての)

 

 その反応を見ているだけで結構楽しい。俺はそこまで楯無が好きじゃないからな。ただ、あの人を食ったような態度の女をめちゃくちゃに汚してやりたいと思ったので、こういう風に処理することにしたのである。

 

「それではまずはキスから……ふふふ、年甲斐もなく胸が高鳴るよ……んちゅっ」

 

「んんんーー!!!」

 

 楯無がおっさんにキスされた。多分ファースト・キスだろう。いやぁこんな経験になっちゃって悪いなぁ。その後もおっさんは見ている俺が「長いよ!」と突っ込むほど楯無の唇と舌と口内をあじわった。そして、おっさんは、そこの柔らかさを確かめるように、楯無の股間の膨らみを手のひらで包み、揉みしだく。

 

「んんんっ!!」

 

 楯無は頑なに声をあげようとせずに唇を引き絞っている。声を上げると相手を楽しませてしまう。それが嫌なのだろう。おっさんは、最初はやわやわと、そして次第に力を込めて、指に挟まれた柔肉の感触を味わっていた。少しだけ見える楯無の股間も時間の経過とともに熱を帯び、うっすらと湿ってきたようだった。

 

「はははは、濡れてる、濡れてきてるぞ楯無!」

 

 レイプされているというのに、愛撫されたら簡単に濡れたな。

 

「んん……!!」

 

 紅潮していた楯無の頬が、怒りか恥辱か、更に赤くなる。

 

「ふふふ。楯無、気持ちいいのかね? じゃあもっとしてあげよう」

 

 スカートを捲し上げ、ショーツをあらわにする。おっさんの眼前にさらけ出されたショーツは、うっすらと楯無の秘部を透けさせていた。そしてその合わせ目の上には、薄布越しでもその位置がわかるほどに起立した小さな突起があった。おっさんは敏感な突起を、乱暴に爪の先で弾いた。

 

「ううんんんんんっ!!!」

 

 まるで感電でもしたかのように、楯無の顎が跳ねあがる。予想以上に過敏な反応を示す楯無。どうやら楯無の性感は、思ったより開発されているらしい。

 

「敏感じゃあないか。自慰をほとんどしていないのにこれとは……君の体は随分と淫乱なんだねぇ?」

 

 言葉責めするおっさん。その顔は晴れやかな笑顔だ。しかし、楯無はその言葉が聞こえていないかのように、反応を返さない。おっさんは笑顔のまま、楯無の秘所を守る最後の薄布に手をかけ、一気に引き下ろした。

 

「んんっ!!」

 

 楯無の声にならない声と共に、彼女の性器がさらされる。それは、まだ幼ささえ感じさせる、綺麗で慎ましやかなものだった。しかし、その可愛らしい割れ目からは、おっさんの愛撫によってわずかにほころんだ花弁が顔を覗かせている。そして、それは自らが分泌した淫液で、てらてらと光っていた。その淫らな光景に、ズボン越しでもわかるほどにモノを張り詰めさせるおっさん。彼はその衝動の赴くまま、たっぷりと先走りをまとったペニスを、楯無の秘裂へと押し当て……。そのまま一気に突き立てた!

 

「いやぁーーーっっっつつ!!!」

 

 固そうな奥への道を、硬度を持ったペニスが無理矢理押し開いていく。楯無の頭がのけぞり、激しく痙攣する。ついに楯無は唇を開けて絶叫した。おっさんもビクビクとその体を震わせている。まさか挿入即射精ではあるまいな?

 

(しかし、こうして他人のレイプを見ると色々考えさせられるな)

 

 普段の自分もあんなことをしているのかと思うと、色々とね。おっさんがその怒張をゆっくりと引き抜く。白い尻肉の間から顔を出した男根には、血色の粘液がこびりついていた。

 

「っはははは!! わしが! わしが楯無の初めての男だ!」

 

 興奮した様子のおっさんは、その昂ぶりに任せ、激しく出し入れを開始する。傷ついた楯無の柔肉を、容赦することなく蹂躙する。

 

「んんーー!! んんんぐむぅ!! っんんうううー!!」

 

 激しく突き入れられる度に、おっさんの下で、楯無が色気の無い声で泣き叫ぶ。痛むのだろう。当然だ。初めてでこれだけめちゃくちゃにされているんだから。しかし、彼女は驚くべき精神力で再び唇を閉ざすと、悲鳴を押し殺した。だが、楯無が泣く度におっさんの興奮は増すようだった。犯されている彼女より息が荒いぞ。

 

「んんんんッ! んんんんんんッ!!」

 

 泣き叫ぶ。楯無が泣き叫ぶ。彼女の強靭な精神力がなければどんな声で泣くのだろう? もっと楯無が泣く姿が見たかった。破瓜の痛みに、レイプされる恐怖と屈辱に、そして処女を奪われた悲しさに。

 

「んんんううッ!! んんッ、んんんッ!!!」

 

 おっさんはただめちゃくちゃに腰を打ちつける。楯無がどこまでこらえられるか試すように。ただ己の快感の為に突き入れ続ける。そして堤防が破壊された。

 

「はああああっ!! たてなしぃぃっ!!」

 

 大きな声と共に全身を仰け反らせるおっさん。楯無の子宮に向けて大量の精液が噴出した。

 

「…………ッ!! いや、いや、いやあああああっっッ!!!!」

 

 体内にほとばしる精を感じた楯無が、我慢しきれずひときわ大きな悲鳴を上げた。途絶えることなく噴出し続ける精液。それは長く長く続いた。責め苦から開放されて気を失ったのだろうか? 楯無は脱力してそのまま動かなくなった。

 

 虚と本音のモニターでも、それぞれ行為が行われていた。本音は「お姉ちゃぁん! たすけておねえちゃぁん」とやかましい。だが研究者にとっては最高のスパイスとなったのだろう、ガツガツと腰を振って本音の中をかきまわしている。虚は虚で全てを諦めたような虚脱の表情で犯されている。と、ホストが射精したようだ。虚が体内に出された感触に叫び声を上げた。

 

 ………………………………。

 

 しばらくして、熱を吐き出し落ち着きを取り戻したおっさんは、徐々にその一物をみなぎらせていく。入れたままのペニスで楯無の膣内を満たした自分の放出物をゆっくりとかき混ぜはじめた。膣内からあふれた精液が、じゅぷ、じゅぷと音を立てた。そして、手持ち無沙汰な両手を楯無の胸へと伸ばし、制服越しにその豊満な乳房の感触を確かめる。その後、再び楯無の体を犯し始めた。大量の精液が注ぎ込まれた膣内は、先ほどよりも幾分かスムーズに動くことを可能としたらしい。

 

「…………ん…………んぐッ……」

 

 抽送を開始すると、無反応だった楯無が、再びくぐもった声を漏らす。快楽とは程遠い、苦悶の声。そして、おっさんを睨みつける瞳は、憎しみの色に満ちていた。

 

「ふふふふっ。いいぞ、その顔。ゾクゾクするわい。もっと、もっとわしを睨め。しかし、どんなに睨んでも、今この体はわしの玩具だ。好きに遊ばせてもらうぞ」

 

「っ…………」

 

 楯無の目には涙が浮かんでいた。悔し涙か絶望の涙か。だがいずれにせよ、それもおっさんの嗜虐心を刺激するだけに終わる。おっさんはまるで楯無の憎しみを煽るように、念入りに楯無の内壁をこすり上げる。

 

「楯無。お前のここは凄くいいぞ。凄くいやらしい音を立てている。ほら聞こえんか?」

 

「……………………」

 

 そうしてピストン運動を繰り返すうちに、早くも二回目の絶頂を迎えるらしい。するとおっさんは楯無の中から自分のモノを引き出した。

 

「うんッ」

 

 ペニスと共に精液と愛液と血の混じった粘液がドロリと流れ出し、粘度の高い糸を引いた。楯無の顔の前に立つおっさん。楯無の顔の前にその一物を差し出した。

 

「ひッ……」

 

 初めて見るであろう屹立した男性器を突然目の前に突き出され、楯無は表情を凍りつかせる。

 

「怖がることは無いだろう。さっきまで君の中に入っていたものなんだから」

 

「うっ……」

 

 男性器を直視さえできない楯無に、容赦なくさらに過酷な命令を下す。

 

「舐めなさい」

 

「なっ……!?」

 

 いい趣味してんなぁあのおっさん。しかし案はいいが具体的に指示しないと動いてくれないぞ。

 

「汚れているだろう。君の口で綺麗にしなさい」

 

「そ、んなっ……」

 

 命令が効いたのか、徐々にモノに顔を近づける楯無。

 

「う、ううッ……」

 

 楯無に抵抗させず、その頬に粘液にまみれた男性器を押し付ける。数秒の後、楯無は命令のままにゆっくりと口を開いた。カタカタと頬を震わせながら、おっさんのモノを口内へと受け入れていった。ハハハ、これはいい。あの楯無が自分の処女を奪われたチンポをぱっくりと咥えこんだぞ。

 

「咥えてるだけじゃ綺麗にならないだろう。ちゃんと舌を使いなさい」

 

「うんっ……、うんっう……」

 

 口内のほとんどを占領した異物に対して、楯無は恐る恐る舌を這わせる。そのまま口内からペニスを引き出し、先端に舌先で触れる。

 

「あぅっ……、うっ……」

 

 そしてまた恐る恐るそれを口内へと含んでいく。

 

「んんっ……、んっ」

 

 とても稚拙で形だけのものだったが、それは確かにフェラチオだった。楯無がおっさんのモノを口に咥え、舐めている。整った顔を男の股間に埋めて、綺麗な髪を揺らしておっさんのモノに必死で奉仕している。その光景は最高にいやらしく、男の優越感を最高に満たしてくれる。技術も何も無いただの単純運動の繰り返し。だが楯無の舌というだけでおっさんは満足なのだろう。下半身を波打たせていた。

 

「んう……、んんんうっ……んん…………、ん……んう……んう…………」

 

 しかし楯無のたどたどしい口淫は、最後の一押しが足りないようだった。

 

「んぶっ……。んっ、っぷはあっ?」

 

 楯無の頭を抑え、モノを引き抜くと、おっさんは自分の手で最後の一押しを加えた。

 

「……ん! ……んわぶっ!?」

 

 楯無の鼻頭で、白い飛沫が弾けた。予告の無い爆発に楯無は顔を背けることができず、噴出した粘液を全て顔で受け止めることになった。二度目の放出。次々に楯無へと降り注ぐ精液。白濁で汚れていく楯無の顔。俺とおっさんはしばらくの間その光景に酔いしれていた。

 

 

     §

 

 

 ふっふっふ、はっはっは。ハーッハッハッハッハ。見たか! あの更識 楯無が中年男に犯されて処女を奪われた。しかも中出しだ。妊娠する可能性もゼロじゃない。ククク、せいぜい神様でも恨むんだな。俺は最高の気持ちで、映像を見続けるのだった。




 オータム、というか亡国機業とのエロも当初は考えていました。しかしプロットを練らずに二学期まで書いたら34話も書いてしまったのです。「こりゃ余計なこと書いていたら、何話書いても、いつまで経っても終わらんぞ!?」となり彼女らについてはスルーしました。

 二次小説であるSS(特に二番目の男がいる)では人気の更識・布仏姉妹ですが、個人的にあまり好きではありません。特に楯無は人の意思を無視するので嫌いです。……まあ、このSSでメインの五人もそれほど好きではないのですけどね(なんでこのSSを書いたんだ)。


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☆裏第3話(第38話) 山田 真耶/五反田 蘭

 このSSも終わりが見えてきました。


 俺の誕生日である。何がというとIS高速バトルレース「キャノンボール・ファスト」が行われる日だ。IS学園では、市の特別イベントとしてそれが催される。

 

「んが」

 

 食堂での歓談の席。

 

「俺には関係ないこった」

 

「根鳥さんったらそのようなことを」

 

「そうだよ根鳥、僕達にとっては学園外でのIS実習に当たるんだから、真面目にやらないと」

 

 セシリアとシャルに注意された。しかし、

 

「学園の評定なんて最低ランクでいい俺にとっては何の興味もないね」

 

 うわぁ。という女子達の、声に出さない声が聞こえた気がした。同席している女子達(いつものメンツ)もそうだが、遠巻きにいる一般女子達も、俺のこの態度には閉口している。

 

「お前ももう少しISに興味をもてんのか」

 

 ラウラが嘆く。

 

「いいんだよ。その分俺は自室で一般教養の勉強をしているんだから。ISの勉強をして代表候補生とかになれた女子は勝ち組かも知れないが、候補生にもなれない、整備員にすらなれない、『IS学園を卒業しましたけど進路が何もなくて無職になりました』っていう女子は年間一定数でるそうじゃないか。その女子達に比べたら、少しでもレベルの高い大学に入学しようと、ISの勉強は最低限に、大学入試の為の一般教養は最大限にやっている俺は、それなりの人間だと思うぞ」

 

 俺がそう言うと遠巻きの女子達から、二つの感情が湧きあがった。一つは俺に対する攻撃的な意思、敵意である。もう一つは、この男の言う通りIS学園を卒業しても進路が決まらなかったらどうしよう、という不安である。

 

「ね、根鳥。それは……」

 

「そういえば篠ノ之はどうするんだ? ここにいる女子は皆専用機持ち――代表候補生――だけど、お前は専用機持ちだけど候補生じゃないよな? 将来はどうするんだ? 日本の候補生を目指すのか? それともISに関係無い進路を目指すのか?」

 

「わ、私は……」

 

 あ、言葉に詰まった。箒は俺と同じ「ISになんて興味無い」という側の人間だ。彼女が専用機を与えられたのは姉である束の一存だし、受け取ったのは想い人である一夏に近づきたいという思いからだ。しかし基本的にはISに興味もないし、それで身を立てるつもりもないだろう。……ホントに進路どうするつもりなんだろ。

 

 

 

 そうして、後日行われたキャノンボール・ファストでは亡国機業の横槍が入った。オータムはどれくらい仲間を殺したんだろうか。まあ俺もあれで組織が壊滅するとはおもっていない。精々二・三人を殺して鎮圧された後、執拗に仲間を殺そうとするので始末される程度だろう。え? 俺? 攻撃された専用機部門にいなかったのでノータッチだよ。訓練機部門だもんね、俺。そういや銀の福音事件が起きてないから、一夏が第二形態にもなってないし、箒が「絢爛舞踏」を発動させてもいねーんだよな。障害を取り除いたら弱体化した、か。ま、まあ人生なんてそんなもんだよ。禍福はあざなえる縄のごとしってね。しかしセシリアが負傷したのは嫌だったな。治療にはしばらく時間がかかるらしい。

 

 ちなみに原作であった一夏の誕生日パーティーだが、当然の如く消滅した。恋人がいるんだからそりゃ二人きりで過ごすよね。そんで、負け犬達の集合場所は俺の部屋でした。四人の女子が敗北感からか俺の部屋に集合し、恋人であるシャルも負けじとやってきたのでした。千冬さん? 教師なんだから後始末他で忙しく働いていますよ。大体あの人が生徒個人の誕生日を祝う訳ないじゃないか。

 

 エロ? おいおい俺の誕生日で、かつ失恋状態の四人が集まっているのにそんなことするかよ。俺だってそれぐらいの空気は読めるぞ。それに俺、エロは基本一対一派なんだよね。3Pとか4Pとか、輪姦とかって好きじゃないのよ。大体女の子も嫌でしょ。自分以外の女性がいて自分の男とやっている場面を見るのなんて。

 

 

     §

 

 

 時は六月――。

 

 ついに、ついに山田先生に買い手がつきました。これまでの顧客はせっかくのIS学園なんだから若い女がいいという人ばかりで、山田先生は言っちゃ悪いが薦めても反応が良くなかったのだ。だが、この度めでたく彼女を見初めた人間がいたのです。昔の代表候補生・処女・パイズリ可・メガネ・女教師、というオプションが重なりそれなりの金額になっています。

 

 それと、つい先日接触できた五反田 蘭ちゃん。中学の生徒会長をしており、処女。IS学園入学を希望する中学三年生という好物件の彼女も買い手がつきました。次の休日にホテルへ送り込むつもりです。あの一夏に一目惚れした可愛い女子が中年男性に組み敷かれてレイプされる……いやぁ燃えますなぁ。ぐへへ。

 

 ……今気づいたけど、俺五反田 弾の恋愛相手と妹を食い物にしているのな。すまんな弾君。一夏の知り合いで原作に出ていたということで、俺の標的になってしまった不幸を耐えてくれ。

 

 

     §

 

 

「真耶みたいな、可愛い女性を妊娠させられるなんて……僕は、果報者だよ」

 

 山田先生の倍以上の年齢のおっさんは、そう言った。場所はホテルのスイートルーム。そこには催眠で連れてこられた山田先生が、体の自由を奪われて立っています。

 

「に、にんしんって……? え? え?」

 

「僕は君のような女性を探していたんだ。根鳥君には女子学生も薦められたが、僕は君のような貞淑で、心根の綺麗な女性がいいんだ」

 

「あの……っ、わ、わたし……っ」

 

 いまだに混乱している山田先生。無理も無いか。俺に催眠状態にさせられて、このホテルまで足を運び、そこで俺の催眠とおっさんの相手をすることだけ説明されたのだから。

 

「あ、あっ……だっ!! だ、だめぇぇぇっ!!」

 

 山田先生が渾身の叫びをあげる。

 

「ダメ……っ!! ダメ、ダメですっ!!」

 

「ああ……真耶……っ」

 

 山田先生はその巨大なおっぱいと、股間をさらけだされていた。素早く脱がすなぁ。

 

「いやああっ! お願いっ、やめてっ!! やめてっ、根鳥君っ!! たすけてぇっ!!」

 

「ああ……っ、ふううう……真耶の匂い……あああ」

 

 股間に顔を埋めて匂いを嗅ぐおっさん。

 

「ひいっ、や、あっ、ああああっ、やあああ……。お、お願い……っ、やめて……っ、あふ、んう~っ!」

 

 あ、キスされた。

 

「んむっ! あ、う、んむ、うう、ううう~~~っ……」

 

「あぁ……っ、真耶の味だ……んはぁ……じゅるるう……」

 

「あむ……っ、はぁ、はぁ、そ、そんな……わ、たし……はじめてが……んっ、あふっ!!」

 

 まあ当然ファースト・キスだわな。

 

「あううっ!? だ、だめっ、そこ……んぐ。ぐ、あぐ、うう~~っ! んんん~~っ!」

 

 おっさんが山田先生の体をまさぐる。

 

「や、はっ……あっあっ! そこは……ひぐうううっ! んはっ、だ、だめっ……ダメなのっ……ダメぇぇっ!!」

 

「ああ……っ、真耶……真耶……」

 

 しかし写真と書類だけで、初対面の相手に良くそこまで入れ込めるな。逆に凄いわ。

 

「だ、だめ……っ、ホントに……もっ……もお……」

 

「ふっふっ、僕は真耶が欲しい! だから……僕の、僕のものにする……っ!」

 

「や……っ、嫌……ダメぇぇぇぇぇっ!!」

 

 おっさんの肉棒が山田先生の膣口に入った。まだ先だけだな、これからいよいよ山田先生の処女喪失シーンか。俺はぐっと身を乗り出した。

 

「ひぐっ! やっ、嫌っ! 痛いっ、痛いぃぃ~~っ!!」

 

「はーっ、はーーっ、はぁーーっ」

 

「ダメ……っ、無理っ、無理ですぅっ、やは……ああっ! うぐうう~~っ!!」

 

「お、おおっ……、はぁ、先っぽが、入った……」

 

「やああっ! やめ……あぐっ、やめて……やめてぇぇ……」

 

「ああ……っ、入るぞ……真耶の、中に……」

 

 めりめりと剛直を押し込んでいく。肉の膜がきしむ音が聞こえた気がした。

 

「真耶の処女膜、ぶち破るぞ……っ」

 

「やめ……っ、やめ……っ、まって、……っ! こんな……あううっっ! 痛いっ、痛いいっ!! やめ……っ、やめてっ……やめてぇぇ……っ。お願い……っ」

 

「おお……っ、もうすぐ……もうすぐだ……ふううう」

 

「ぃやっ……あっ、あっ……いやぁぁぁぁ……やだぁ……っ、いやぁぁ……っ。お願い……。やめて……やめてっ……やめてぇぇ……っ」

 

「はーっ、はーーっ、はあぁぁ……っ!!」

 

 ぶちぶちぶち。

 

「いやああああああああああああああっ!!!!」

 

 叫び声がこだました。

 

「おおお……っ、ふうう……はぁぁぁ……」

 

「あ、あああ……っ、うあ……ああ……はぁっあっあっ……」

 

「おおおお……っ、入った……真耶の中にっ……あったかくて……気持ちいい……おふうう……」

 

「あ……あああ……あああああ……」

 

「おおお……っ、いい……はぁぁ……っ」

 

 おっさんの興奮具合も凄まじいな。血管切れるんじゃないか?

 

「あぁ……っ、あっ……あ・あ・あぁ……犯され……ちゃった……わたし……おかされちゃったんだ……。あぁ……っ、はぁぁ……うっ、あ……あぁ……」

 

「あふ……っ、いい……気持ちいい……あふううう……」

 

「う……あ、あ、あ……っ、あぁぁぁぁ……あぐっ、うぐ、んぐうううう~~。うあっ、あ……あうううう……んううう~~。ひあっ……あっ、あっ……あーっ……」

 

「おお、おおお……っ、出る……っ」

 

「ひっ!? や、やっ、やめっ……だめっ……だめえっ!! 中でっ……出したらっ……だめっ!!」

 

 さすがにその程度の知識はあるか。

 

「赤ちゃんがっ……ああっ……んうううう~~っ!!」

 

「ああ……っ、はぁ、はぁ、おううっ……うっ!」

 

「いやっ……いやああああああああああああっ!!!」

 

 音が聞こえそうなほどの勢いで出たのが見えた。

 

「ひっ……あ、あああ……っ……うあ……ああ」

 

「おおう……っ、はぁ、はぁぁぁ、気持ち、いいいい……」

 

「あ・あ・ああ……なか……中……にぃぃぃ……せいえき……あああ……はぁぁぁ……」

 

 山田先生は自由に動く顔を振って現実を、事実を振り払おうとする。その顔はもはや涙で濡れ鼠となっていた。

 

「あぁ……っ、はぁぁ……うはぁぁぁぁ……うあ……ああ……はぁーーっ……あぁぁぁ……赤ちゃんっ……ああぁ……赤ちゃん、がっ……あああ……いや……ああ……あああ……うああ……あううぅ……うっ、うっ……う……あぁぁ……にんしん……っ、しちゃ、うぅぅ」

 

「おおお……っ、はぁーっ、はーーっ……」

 

 ぐちゅっ、ぐちゅっ……。

 

「ひっ!? あ、あぐっ、ぐううう~~っ!」

 

「ふううう……おおおお」

 

 おっさんが腰を動かし始めた。破瓜の血と精液で汚れたそこが、ぐちゃぐちゃと汚い音を鳴らす。

 

「や、あああっ、嫌あっ!! もう……っ、もおおお……っ。痛い……っ、痛いの……っ、もおお……もお、抜いて……っ、抜いて……ええっ!!」

 

「ハァッ、ハァッ、ハァ……」

 

 肩で息をするおっさん。

 

「やっ、ああ……っ、もお、もお、やめて……っ、やめてぇ……っ、やめてよぉぉぉ……っ。あぐ、んっぐ、や、あぁぁ、はあぁ、うあぁぁあ……痛っ、痛い……っ、痛いのぉぉぉ……っ」

 

 破瓜の痛みが相当きついのだろう。必死になって哀願している。

 

「もおお……っ、あぐ、ぐっ、抜いてっ……抜いてぇぇぇ……」

 

「ふううっ、はぁ、はぁっ……」

 

「ひっ! あひ、ひいっ、あぐ、うぐうう~~っ!! や、め、やめぇぇ……っ、たすっ、助け、てっ……助けてっ……」

 

「おお……くうう……気持ちいいぃぃ……くはぁっ……」

 

「う、ぐっ、んぐ、うううう~~……あぅぅぅ~~っ……」

 

「おお……また、また……イクぅ……」

 

「あぐ、ううー、ううっ、はぁ、はぁぁっ、だめぇぇっ……、もう……だめっ。にんしん……にんしんしちゃううううう……っ!!」

 

「おお、おおお……っ、おおお……出る、出るッ」

 

「や、あっ、あっ、だめ、だめ、中は……だめぇぇぇぇぇ……っ!!」

 

「おおおう……うほおお……イク……イクうっ!」

 

 ビュクン!! ビュクン!!

 

「やはああああ……ああああ……」

 

「おおおふうう……いいっああ……気持ち……いいぃぃぃ……おおおお……」

 

「いや……ああ……っ、また……中でっ……あぁぁ……精液っ……精液、流れてっ……あうぅぅ……妊娠……しちゃう……のにぃぃ……。あ、う……っ、ううう……うぐぅぅぅ……」

 

「ふううう……っ、はぁぁぁ~~……」

 

 モニターの向こうで息をつくおっさんと絶望する山田先生。視線をずらせばそこには蘭ちゃんの姿もある。俺はぽわぽわと温かい陽だまりのようなあの人が凌辱される姿を見て、笑みを浮かべていた……。

 

 

     §

 

 

 山田先生もやっとこれで処女喪失か。良かったね先生。貴方を妊娠させたいほど愛している男が未来永劫貴方の面倒を見てくれますよ。そして可哀相に蘭ちゃん。好きな一夏に初めてを上げたかったろうにねぇ。でも原作を読んでも君に勝ち目は1%くらいしかなかったよ。せいぜい泣きながら諦めてくれ。




 エロは基本一対一派:作者の嗜好です。ダブルフェラとかダブルパイズリぐらいなら許容範囲ですが、3Pとか4Pはなんというか生理的に受け付けない。輪姦も好きじゃありません。凌辱も恋愛も基本一対一じゃないと燃えない。

 楯無は言葉を抑えるので地の文で、山田先生はわめくのでできるだけ台詞で構成してみました。

 そして虚、本音、蘭の描写がなくてすみません。でも色んな二次創作だと出番のある彼女らですが、原作ではほとんど登場していないのです。性格を掴みきれなかったのも描写しない理由の一つです。え? 他のSSを参考に性格を掴めばいいじゃないって? 一応原作至上主義なのでそれはしないです。


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第39話 完

 さて、時の流れを九月に戻そう。生徒会長・更識 楯無が挨拶と一夏争奪戦を発表できなかった訳がわかったかい? ……結論から先に言おう。彼女は退学した。理由は一身上の都合。だが、退学したのは彼女だけではなかった。一年からそれなりの人数、二年や三年からも退学者が相次いだ。山田先生も休職した。この半年でね。理由はわかるだろ? そう、妊娠したんだよ。そして彼女達はその行為を誰としたのかなど、全ての事情を話せない催眠にかかっているのだ。選ぶ結論は堕胎か退学かしかなかったのだよ。そう、退学した人間がそれなりにいると言っただろう? つまり、堕胎を選択した女子もいるから、妊娠した人間は更に多いということさ。簪さんも大変だ。姉を超えようとしていたら、あっという間に姉の方が転落していったのだから。

 

 それはさておきIS学園行事、全学年合同タッグマッチが開催された。……専用機持ちのレベルアップを図るためのものだから俺には関係ないけどな! 困ったのが一夏だ。原作であれば生徒会長の楯無から、いの一番に簪と組むよう要請があってそうしたが、この世界では楯無はもう学園にいない。そして恋人の相川さんは専用機持ちではない。この為、一夏とタッグを組もうとする箒、鈴、ラウラの中から誰かを選ばなくてはならなくなった。一年の専用機持ちは、一夏、箒、セシリア、シャル、ラウラ、鈴、簪の七人。学年合同だから上の学年の人と組んでもいいとはいえ、そこはやはり普段から付き合いのあるメンバーだ。お互いが組みたがるのも無理はなかろう。一夏は最初、学年別トーナメントの時に組んだシャルを希望していたみたいだが、彼女は早々にセシリアと組んでしまったのだ。その結果、一夏は三人の前で進退極まったという訳だ。俺はそんな一夏を遠くから眺めながら、平和だな。などとのんきに構えていた。

 

 

     §

 

 

 タッグマッチ開催。しかし原作のように無人機、ゴーレムⅢが襲撃してくることはなかった。何故なら臨海学校で俺が、事件の犯人である篠ノ之 束に催眠暗示をかけていたからだ。三年間はIS学園にちょっかい出すなよ、とな。一夏と組んだ相手? ご想像にお任せするよ。ヒントをやると、現在のIS学園に専用機持ちは、一年七人、二年一人(本来楯無がいて二人だった)、三年一人、の計九人だってことだな。え? 答え言っている? 何それ俺わかんない。

 

 

     §

 

 

 時は流れた。二年半の時間が過ぎ、俺達は卒業しようとしていた。その間も色々と事件があったが、専用機を持っていない俺は遠巻きに見ているだけでした。箒達女子は完全に俺のモノになった。千冬さんも、今は俺との関係に納得してくれている。そして、今までずっと責任をとると言い続けていた俺だが、妊娠した千冬さんと結婚することになった。俺は千冬さんと箒で迷っていたのだが、その間に女子達で密談が交わされ、年長者の千冬さんが書類上の結婚相手になった。だが、俺はそれで満足などしない。全員を養うなど俺にとっては造作もない。この三年間で俺の通帳の残高は、ちょっとどころではない驚きの金額になっているのだ。事実婚でもいいから俺と結婚してくれと申し出た。

 

 セシリア。彼女はイギリスに帰る。だがそのお腹に俺の子供を宿して。月に一回はイギリスを訪れる約束をした。

 

 鈴。一夏をずっと想い続けた彼女は、しかし卒業間近になって俺の子を妊娠していることがわかり、「……はぁ、しょーがないわねぇ」と事実婚に承諾してくれた。

 

 シャルロット。彼女は俺の恋人だ。これまた妊娠した彼女は、フランスの代表候補生をやめ、実家のデュノア家とも完全に繋がりを断ち、日本に移住することを決心してくれた。

 

 ラウラ、彼女も妊娠が発覚し、俺の子を産みたいと軍と代表候補生をやめ、日本に留まることとなった。

 

 そして、箒は――。

 

「本当に良かったのか? 箒」

 

「……何がだ?」

 

「結婚、しなくて。お前だって妊娠しているのに。俺、お前を幸せにするって約束を――」

 

 指、当てられていた。俺の唇を塞ぐように。

 

「いいんだ。千冬さんが年長者だと言うこともあるが、どのみち一人しか書類上の結婚はできないのだ。みなの気持ちを考えたら千冬さんが適任だと思った」

 

「でも……」

 

「情けない顔をするな……くす。幸せに、してくれるのだろう?」

 

「……! ああ、箒、愛している。きっと、幸せにするから」

 

「根鳥……私も、愛してる」

 

 優しくキスをする。愛おしさが全身に溢れていた。千冬さん、ごめんなさい。俺は箒達も幸せにしてやりたいんです。

 

 さあ、明日はいよいよ一夏との対面だ。箒がずっと抱えていた想いを告白させてやろう。その後、うんと幸せにしてやるんだ。

 

 




 これにて本編は完結です。ですが後四話だけ、一夏視点・女性視点での物語が残っています。それでこのSSはおしまいです。

 妊娠について。あれだけ中出ししていたのに在学中に妊娠しないで、卒業の時期になったら全員が揃ったように妊娠って、そんな都合のいい話があるか! と言われそうですが、これにはちゃんとからくりがあります。面倒な話なので本編中には書きませんでしたが。ヒントはちゃんと作中に出ているので、勘の良い人で無くてもちょっと考えればわかるでしょう。ちなみにゴム付けずにヤりまくってた一夏と相川さんも同じ理由で妊娠を回避しまてました。

 千冬さんが好みにドストライクで、彼女とのエロが書きたいと思って始めたISエロの執筆ですが、気がつけば箒が完全にヒロインになっていました。……どうしてこうなった!!


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第40話 織斑 一夏

 初めは、ただの違和感だった。

 

「根鳥と約束しているのだ」

 

 幼馴染が、自分以外の男性と親しくしている姿は、約束なんてしているのは初めて見た。それが始まり。

 

 

     §

 

 

 次は……なんだっただろう。食堂で彼と一緒に食事をしているのを見かけたのだったか。はたまた彼の部屋に入る彼女を見た時だったか。

 

「たまたま一緒になっただけだ」

 

 その時も彼女はむすっとした顔をしていた。

 

「せ、先生から言われて渡すものがあっただけだ」

 

 そんな言葉を、言っていた。そしてそれは、彼女だけではなかった。

 

「い、一夏さん。これは……その」

 

「セシリアにイギリスのIS事情なんかをな、ちょっと聞いていただけだ」

 

 彼が絡むと、皆どこか不自然な態度をとるように感じた。

 

「なんでもないわよ! ないったら!」

 

「い、一夏には関係ないよ。これは僕と根鳥の間のことだから」

 

「よ、嫁。わ、私は潔白だーーっ!!」

 

 不思議な奴だと思った。どこか感情を掴めなくて。

 

「俺はISに関わるつもりはない。どこかの大学に進学して、受講する以外の空いた時間で、バイト感覚で研究に参加して賃金を貰うくらいかな」

 

 その態度も自分とは真逆で。学園生活に対して彼はいつも消極的だった。

 

 卒業が決まって、彼は入学時の宣言通り大学に通うという話だった。ただ……。

 

「学園を卒業すると同時に結婚するつもりだよ」

 

 それは入学時の自己紹介とは違うことだった。相手が誰なのか、聞いても教えてくれなかった。彼曰く「言っても信じてもらえないから」とのこと。そうして、それを聞くはめになった。

 

 

     §

 

 

「…………………………………………は?」

 

「だ、だから、だな。結婚、することになった。根鳥と、だ」

 

 最初は何を言っているのかわからなかった。結婚? 誰が? 根鳥? そういえば彼は確かに言っていた。学園卒業と同時に結婚すると。相手は言っても信じてもらえないと。だからって……。

 

「ど、どういうことだよ千冬姉! ね、根鳥と結婚!? なんで、そんな!!」

 

 いきり立った。自分にだって常識というものはある。自分のそれには姉が学生と結婚するということは含まれていない。そんなことをする人じゃないのだ。少なくとも自分の中では。

 

「……あいつに求婚されたのだ。自分と一緒になってくれないかと。ちゃんと全員養ってみせるから、と」

 

「きゅ、求婚!? ってなんだよ!? ……………………ぜん、いん?」

 

 その言葉に姉はこれ以上ないというほどに眉根を寄せて、声も腹の底から搾り出すようにして発言した。

 

「あー、だな。えー、うん。まあ、なんだ。書類上結婚するのは私一人だが、他にも奴と結婚する女子がいるのだ。事実婚というやつだな。それも複数」

 

 言っている意味がわからなかった。

 

「ど、どういうことだよ」

 

 限界を突破した。姉が結婚するだけでも認識外の出来事なのだ。更にその相手が

あの根鳥で、そいつが他にも結婚する女子がいる………………? ?! ? !? はぁ!?

 

 姉は言った。ついてくればわかる、と。その言葉に導かれるままについて行った。精神が許容量を突破してものを考えられなかったということと、そんなふざけた話の対象である根鳥を許せないと思ったからだ。会わなければ、と。そして……。それを、見た。

 

「あ、はぁ……いち、か?」

 

「な、なんだよこれ…………なんなんだよ」

 

 まず最初に目に入ったのは箒。幼馴染の彼女はいやでも目立つ。そして後方にはセシリア、鈴、ラウラがいた。何故? ここにいる? ここにいるのは根鳥と結婚するとかいうふざけた女子のはずだった。だが何故そこに自分がよく知る相手ばかりいるのだ?

 

 自分にそういう知識が乏かったことは自覚している。しかし、まさか、そんな。

 

「織斑、来たか……さぁ、箒。挨拶しな。心と話の準備はたっぷりさせただろ」

 

「あい、さつ……い、いちか。わ、わたしは、な……おまえがすきだったんだ」

 

 初め、言われた意味が理解できなかった。

 

「いや? だからな? 箒は織斑のことが男性として、異性として、恋愛対象として好きだった、って言っているんだよ。箒がちゃんと一世一代の告白をしているんだから意味を理解してやれよ」

 

 なにを、何を言っているんだ? こいつは? 箒が自分を好きだったって? じゃあそれはなんなんだ? 何で根鳥と××がってるんだ?

 

「おまえが……おまえのことがすきだった……ずっと、こどものころから。でも……な、いまのわたしは根鳥のモノなんだ。根鳥はさいしょ、わたしをれいぷするっておどしてきたんだ。こわかった、すごく。でも……な、根鳥はやさしいんだ。やさしくしたら、やさしくしてくれたんだ。いっぱい、いっぱい。わかるか? いちか。根鳥は”わたしに”やさしいんだ。”だれにでも”やさしいおまえとはちがうんだ。いまも、わたしをあいしてくれているんだ」

 

 箒が言葉を喋る。ベッドに腰掛けた彼、その上に乗ってこちらを見ながら。△△△が丸見えだ。

 

「ああ、愛しているぞ、箒……ん」

 

 言って、キスをする。好きだと言った奴の目の前で。

 

「わたしも……あいしてる。根鳥ぃ……」

 

「わたくし達も、同じなのです。最初は乱暴されて、でも徐々に……愛されました」

 

「あ、あたしは、あたしは違うわよ! でもできちゃったから……」

 

「私も、だ。すまない一夏。だがお前は私を愛してくれなかった。何度も忍び込んだのに。でも根鳥は違う。何もしなくてもしてくれたのだ。優しく、愛してくれたのだ。だから結婚することにした」

 

 そこで、今まで部屋の隅で黙ってみていた姉が前に出た。

 

「……まあ、私も同じだ。お前に言えない事情で体を重ねた。その後、段々といまの関係になっていったんだ。実は、結婚にも一悶着あったんだ。篠ノ之は生徒だし、関係も一番長く深かったので、篠ノ之にしてもらおうと思ったのだがな、生徒達で話し合って私が結婚することになったのだ」

 

 そう言いながら姉は彼の元へと歩く。

 

「俺も箒と千冬さんで結婚相手を迷ったんだ。でも皆で話し合いというか密談をされて、千冬さんに決まった。だからその分今まで以上に皆を、特に箒を愛してやることにしたんだ。だから今も……な?」

 

 彼が箒にキスをする。幼馴染のキスシーン。

 

「根鳥……もっと、して……わたしを、あいしてくれ」

 

「ああ、何度だってしてやるさ。俺は箒を愛しているから」

 

 やめろ。

 

「ん……ちゅ」

 

 やめろ。やめろ。

 

「ん……あぁん。い、いぃ……もっと……もっとぉ」

 

 やめろ。やめろ。やめろ。

 

「すきだ……根鳥」

 

 やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

 

「根鳥さん、わたくしにも……」

 

「あたしは、べ、別に……」

 

「わ、私もだ」

 

「一夏の見ている前だが……私ももう限界だ。してくれ」

 

 俺は、その場から、逃げ出した。

 

 

     §

 

 

 あとから考えれば、どうして逃げる前に一発でも殴ってやらなかったのだろう、と思う。幼馴染に、友人に、姉に、あんなことをしたあいつを。だが自分はあの異常な状況に居続けることができなかった。薄ら寒い異常さに、泣き叫ぶ子供のように逃げ出した。

 

「一夏君どうしたの?」

 

 恋人が聞いてくる。

 

「いや……なんでもないよ」

 

 恋人。あの学園でできた大切な恋人だ。だが彼女を見るたびに思う。

 

(俺、どうしてこの子を好きになったんだっけ?)

 

 理由。それがどうしても思い出せない。

 

(俺、どうして……)

 

 煩悶する。その時の俺はまだ気づいていなかった。これから先、死ぬまでの間、文字通り生きている間ずっと、その違和感を抱えて生きていくことを。

 

「なぁ、結婚しようか」

 

 そして俺は何度も思い出す。あの異常な部屋で、自分を好きと言ってくれた幼馴染のことを。あいつと××がっていた肉体を。愛おしそうにあいつにキスをする彼女の顔を。

 

 ――それが、自分でも気づかないうちに、始まる前から終わっていた、織斑 一夏の初恋だった――




 彼の処遇についてはかなり悩みました。部屋でしているのが箒ではなく千冬の方で、姉の××シーンを見ちゃってEDになり、彼女からそれが原因で別れをつげられ、それから先女子と付き合えなくなり勃たなくなる。という酷い展開も構想にあったのですが、そこまで原作主人公に酷い扱いをしなくても、と思いこちらのパターンにしました。扱いがBなのは曲がりなりにも好きな相手がいて結婚もできたんだからいいじゃないか。という意味でBにしました。
 部屋にシャルがいないのは、このSSでは一夏に惚れておらず寝取り相手じゃないからです。


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第41話 篠ノ之 箒11

 最終話の後で女性視点の話です。構成を考えろっつーの。あ、そこ! 「コピペばっか」とか言わない。箒は全40話のうち10話を担っているんですよ。自然、こういう形になりますって(言い訳)。……新規の文章は最後だけです。でも彼女の心情も描写してみたかったので書きました。退屈させてすみません。




 始まりは、脅された。レイプすると、言われたのだ。まさかそんな相手をこんな風に想うことになるなんて、思ってもみなかった。

 

「レイ、プ? …………いやだっ! 放せっ! どけっ!」

 

 最初は嫌悪と恐怖、ただそれだけだった。彼はとても恐ろしい怪物に見えた。

 

「っ! 一夏……一夏ぁ……たすけて」

 

 そんな時に口をついて出たのはずっと想い続けた人の名前だった。助けて欲しかった。でも実際は誰も助けてくれなくて、私は

 

「……………………くちで、します。ふぇらちお、しますから……れいぷ、しないで…………」

 

 みっともなく泣きながら哀願したのだ。だけど彼は私にキスをした。ずっと夢想していた一夏との甘いものではなく、ただただ嫌なものとして。

 

「いやあああああ!! やめてええええ!」

 

 叫んだ。どうしても嫌だったから。でも、

 

「……れる……れろ……ぷはぁっ……んっ……ちゅう……ちゅちゅう」

 

 脅されて、仕方なく、私は彼のモノを口で慰めていた。嫌だった、汚らわしかった。気持ち悪かった。そして、

 

「い、一週間に一度、ここへ来いだと!?」

 

 それから、週に一度、彼に奉仕する日々が続いた。内心とても嫌だったけれど、態度に出したらレイプされるかも知れないのだ。怖かった。もの凄く怖かった。誰かに助けて欲しくて、でもできなくて。そして次は、自分の体に裏切られた。

 

「はぁぁん。ふぅっっ! あ、あ、あぁぁぁ!」

 

「ふふ、箒。イったな? 気持ち良くて絶頂したんだろう。あれだけイカないって言ってたのにな」

 

 私は彼の手によってあっさりと絶頂に達した。その時だ、

 

「無理に自分を否定しなくていい」

 

 そう言って、抱きしめられた。初めての経験だった。キスもされた。

 

「んっ……箒……好きだぞ」

 

「な、何を言う!」

 

「俺は女子なら誰でもいいって訳じゃないよ。箒のことが好きになったから手を出したんだ」

 

「す、好きなどと……戯言を……わ、私なんて……」

 

 嘘だと思った、私を好きになるなんて、そんなことがあるはずがない。

 

「箒は魅力的な女の子だよ。男なら誰だって好きになるくらいに……ん」

 

「ん……うそだ……そんな……んちゅ」

 

「織斑が好きだってわかっている。横恋慕だって知っている。それでも箒が好きだ」

 

 抱きしめて、キスされた。何度も。まるで恋人のよう。私は彼がわからなかった。こんなことをしているのに。レイプすると脅して、恐怖をちらつかせているというのに、私のことが好きだと言う。

 

「そ、そうだ。レイプされたくないから……して、やるんだ……」

 

 私は脅されて仕方なく彼に奉仕した。

 

「それでもいいよ。箒にされると気持ちいい……箒……キス、させてくれ……」

 

 それでも彼は私がいいと言う。

 

「キス、なんて……こんな、んっ、好きでも、ない男と……ちゅっ」

 

 好きでもない男なのに、脅されているのに、私は彼と何度もキスをした。

 

「ちゅっ……ちゅ……ぢゅぅ。き、貴様。いきなりこんな……」

 

「この一週間、ずっと箒としたかった。抱きしめたかったし、キスしたかったんだ……悪い」

 

「ば、ばか者が!」

 

 虚勢を張るように罵った。けれど彼は私を抱きしめて優しく、背中を撫でてきた。

 

「箒は嫌だろうけど、俺は箒が好きなんだ。少しだけ俺といてくれ……」

 

「~~!!」

 

 そんな言葉、言われたことがなかった。本当なら一夏に言われたかった。でも私に好意を示してくれたのは彼で……。

 

「箒……見せてくれ。おまえの胸、見たい」

 

 初めの脅しなどどこにいったのか、彼は優しく私に接してきた。

 

「……ぃ、嫌だ、と言ったら、レイプする、と言うのだろう? どうせ、私に選択権などないんだ」

 

 私はあくまで脅されているから従っているのだと言い続けた。本当は彼の愛撫で感じていたくせに。

 

「箒は可愛いなぁ」

 

 初めての言葉、私は彼からたくさんの初めてをもらったのだ。そして……。

 

「そう、約束を破って奉仕に来なかった箒をレイプしようと思って今日は来たんだ」

 

「ふ、ふざけるな! そんな勝手な話があるか!! こ、これを解け!!」

 

 再び、彼は私をレイプしようとした。

 

「箒……好きだ」

 

「わ、私は、お前など好きではない!!」

 

 彼は言った。

 

「俺は箒が好きなんだ。だから箒とセックスがしたいんだ」

 

 私が好きだから私としたいと。今ならばわかることでも、当時の私にとっては不可解でならなかった。好きなのにどうしてこんなことができるのか。私が、嫌だと言っているのに。

 

「あ・あ・あ、あぁあぁぁぁぁっっ!!!」

 

 レイプされようとしているのに、私の体は節操なく反応し、イってしまった。恥ずかしくて、みっともなくて、情けなくて、涙が後から後から涌き出てきた。

 

「いやぁあああああ!!! やめて、やめて、やめてぇえっっ!!」

 

「箒、痛むか? 今感じている痛みは女になった証拠だ。箒は、俺の女になったんだ」

 

 そうして、私は、処女を失った。

 

 

     §

 

 

 その後のことは……今でも良く思い出せない。ただ淡々と日々をこなしていった。機械のように。心は何も感じなくなっていた。

 

「これで……箒は俺の女だ。俺だけの女だ。箒は、もう俺のモノだからな」

 

 彼の言葉が頭をぐるぐると回っていたような気もする。思うことは、私はもう一夏と一緒にはなれないということだった。だから、

 

「箒、今日はセックスするぞ」

 

 そんなことを言われても、

 

「…………そうか…………好きにしろ」

 

 何も感じない私は平然と体を差し出した。そして、アレを見たのだ。

 

『清香……イクッ……きよかぁっ』

 

『ふあああぁぁ……』

 

 アレを見た時の衝撃は、今も忘れられない。サァーッと頭から血が引いていく音が聞こえたぐらいだ。

 

「う……うそだ……いちか……こんな……嘘だぁぁぁっっっ!!」

 

 私は、事実が認められなくて、ただ叫んだ。

 

「嘘じゃないんだな、これが。だって俺、織斑に直接言われたもん。相川さんと付き合うことになったって」

 

「うそだ……うそだ……そんな……いちかが……」

 

「でも、”仕方ない”んじゃない? だって箒は”告白してない”んだろ? じゃあ”告白した”彼女が織斑と付き合えるのは道理だよ。箒が告白していれば、織斑と付き合えている可能性があったのに、あんな風に幸せな初体験をしていた未来もあったかも知れないのに」

 

 その彼の言葉は、

 

「…………うぁぁ、ああぁぁ、ぁああああああぁあああ!!」

 

 どこまでも、どうしようもなく私の心を残酷に貫いた。私は、一夏が好きだった。でも、告白しなかった。彼に脅されて秘密の奉仕をしている関係があったことは事実だ。でも、それでも私は告白していなかった。だから、彼女に敗れたのだ。

 

「可哀相な箒。ホントは心のどこかで思っていたんだろ? ”いつか一夏が助けてくれるかもしれない”ってさ。ホントはまだ諦めてなかったんだろ? 織斑と付き合うことを。……でもさ、自分から行動しなきゃ、そんないつかは絶対にこないよ」

 

 彼の言葉は私の心中を的確に刺激した。そうだ。私は自分にとってのヒーローである一夏がいつか助けてくれるかもしれないと思っていたのだ。でも、その期待はあっけなく砕かれた。彼は、私ではない別の女性を選んだのだ。

 

「ぁあぁぁあぁぁあぁぁぁ。うあぁぁぁぁあぁっぁあ」

 

 泣いた。ずっと、泣いていた。そんな私の体を、彼は抱きしめ続けた。私は藁にもすがるようにその彼の体にしがみついて泣いた。

 

「どうせ、もう一夏と一緒になれることはないんだ。だったら、抵抗したって意味ないだろう」

 

 その後は、やけになった。処女を奪われた虚脱感ではなく、初恋に破れた衝撃が私を襲っていた。そんな私に前を向く活力を与えたのも彼だった。……与えられた、と言っていいのかな?

 

「告白しちゃえば? 織斑に」

 

「俺、根鳥 音児は篠ノ之 箒のことが好きです。大好きです。だから俺と付き合ってくれませんか?」

 

「私は、ずっと、一夏のことが好きだったんだ!!!」

 

 私をレイプした彼。最低な男。でも彼は私に告白してきた。しかし私の心はずっと前から一夏に向いていた。

 

「そこまでできれば、後は本人の目の前で言うだけだ。行って、ごらんよ。あいつの所にさ。そんで、今みたいに自分の気持ちを素直に言えばいい」

 

「私は……お前にレイプされたんだぞ! それも一夏がいるすぐ傍で! こんな、こんな汚れた私に、一夏に告白することなんて、でき、ない……っ!」

 

 穢された。私は、穢されたんだ。だから一夏と一緒になるなんて、告白するなんてできないと思った。けど、

 

「俺の催眠術の威力は知っているだろ? それで、『IS学園に入学してから俺と行った全ての行為を忘れろ』って催眠をかければ、意識の上では綺麗な、誰にも汚されていない箒に戻れるよ。レイプされた記憶がない箒なら、告白できるんじゃない?」

 

「今日から一週間以内に織斑に告白できたら箒の勝ちだ。俺との記憶は未来永劫忘れたままになる。もし箒が一週間以内に告白できなかったら、俺は忘れさせた記憶を全部元に戻す。俺の女になってもらう。それが『条件』だ」

 

「一週間以内に告白できればオールオッケーだ。で? どうなんだよ。一週間以内に織斑に告白できる自信、あるのかないのか?」

 

 彼は、甘い言葉で私を誘惑した。全てを、処女を奪われ汚された記憶を、忘れることができる? まっさらな私で一夏に接することができる? それなら……。

 

「……………………告白、すればいいんだな」

 

「ああ、告白すれば、その結果が振られたりしたとしても、失敗に終わったとしても、告白さえすれば俺はお前の記憶を元に戻さない。関係も強要しない」

 

「…………いい、だろう。やって、やろうじゃないか。一夏に、告白、する。してやる。だから記憶を……」

 

「……くっ、失敗などしない。必ず、一夏に告白してみせる! 万が一失敗した時には私の体なんて好きにしろ!」

 

 私は、彼の提案に乗った。記憶を消してもらったのだ。そして、告白することに全てを賭けた。失敗したら彼にまた関係を強要される。それがわかっていても、私は告白できると思ったのだ。自分なら、言えると。

 

 でも、

 

「……ふう。それじゃあ確認するよ。あれから一週間経った訳だけど、篠ノ之は織斑に告白してないんだな」

 

「当たり前だっ!」

 

 私は、それでも、やはり、告白できなかった。それどころか記憶を失っている状態で、一夏と彼女の関係を確かめることすらできなかった。私は、賭けに、負けたのだ。

 

「思い出したか? 箒? さあ、お前は条件を満たせなかった、約束を果たせなかった。織斑に告白できなかった。だから……全ての記憶を思い出させた。そして……約束したよな? これで箒は俺のモノだ」

 

「…………あっ、あっ、あっ、ああああぁあぁぁぁあぁああ!!」

 

 私は自分の意気地なさを認められず滂沱と涙を流した。

 

「箒、結局お前は告白できなかった。これ以上どれだけ時間をかけても無駄だよ。お前は一週間という期限で告白できなかった。なら、それが一ヶ月だろうが半年だろうが一年だろうが一緒だよ。お前は相川さんに、条件を突きつけて約束した俺に、負けたんだよ」

 

 彼の言葉は……真実、なのだろう。私は結局一夏に、一夏の前で告白できなかった。私は、初恋に敗れたのだ。

 

「文句を言う権利なんて無いんだよ。それどころかお前は幼馴染として、恋人ができた織斑を祝福してあげなきゃいけない。良かったな、おめでとう――なんて言葉をかけてやらなきゃいけない」

 

 私は、恋に敗れた女だった。彼女に、負けたのだ。そしてそれは同時に、彼との関係を続けるということでもあった。

 

「箒……大丈夫だ。俺、もうあんな乱暴には絶対しないから。痛くもしない。気持ち良くさせてみせる。そして、お前を幸せにさせてみせる」

 

「大丈夫、きっと、きっと気持ち良くて幸せな気分になる。させてみせる。だから俺を信じてくれ。身を、預けてくれ」

 

「箒……好きだ。大好きなんだ……んちゅ」

 

 彼は、優しくキスをして、私を抱きしめ、私の中に入ってきた。

 

「箒が好きなんだ……箒でなきゃダメなんだ。箒に入れたいんだ。箒を、幸せにしてやりたい」

 

「わ、わた、しを……?」

 

「ああ、篠ノ之 箒をだ。いっぱい、いっぱい愛してやるからな」

 

「箒、好きだ……好きだぞ……」

 

 少しだけ、疑問が湧いた。

 

「…………はぁ…………はぁ…………はぁ…………どう、して」

 

「ん?」

 

「どうして……そこまで、わたしがすきなんだ」

 

「箒が……織斑を好きだからさ。箒が、織斑に恋しているのは、最初に見た時すぐわかったよ。入学式の日、すぐにだ」

 

「………………だったら……どうして?」

 

 どうして、自分以外の男に恋をしている私なんて好きになったのだろう?

 

「普通はそう思うよな。他に好きな奴がいる人を好きになんかなったりしないって。でも俺は違った。俺は、織斑に恋をしている女の子を好きになったんだ。理由は……可愛いから、かな」

 

 私が、可愛いだって?

 

「そうだよ。箒は自分が思っている以上に凄く可愛い女の子なんだ。俺はそんな可愛い箒がすぐに大好きになったんだ。だから、織斑が好きでも構わないと思った。催眠術を使っても構わないと思った。こんな可愛い娘を手に入れられるなら。だから俺は箒が好きだ。箒が好きだから抱きたい。好きだから幸せにしてあげたいんだ」

 

 その言葉は一夏を失った私に、甘く、侵入してきた。

 

「しあわせ…………でも、わたしは」

 

「箒は…………箒は失恋したんだ。織斑に、失恋したんだ。それは辛くて悲しくて悔しくて……嫌な気持ちだろうと思う。だけど、俺は幸せにするから。箒が想っている織斑と違って、俺は箒を幸せな気持ちにしてあげたいんだ。箒には俺がいるから。箒が好きな男じゃないけど、最低な男だけど、お前のことが大好きな俺がいるから。だから、悲しまないでくれ」

 

 その時、私の目が、初めて、彼を捉えた。

 

「おまえが……?」

 

「そう、俺がいるから。俺は箒を幸せにするから。きっと、幸せにするから」

 

 そうして彼は私を抱いた。深く。初めての時とは違って、優しく。その時、私は信じられないような自分の感覚に気づいたのだ。

 

「んん……ちゅ……は……ふぅ……あ、あ……!」

 

 私は、幸せな気持ちになっていた。満たされて、いたのだ。小学校で一夏と別れてから、ずっと感じたことのない幸福感。それを、彼に抱かれて感じていた。私は自分が信じられなかった。好きでもない男に、望まず抱かれているのに、幸せな気持ちになるなんて。本当はずっとずっと寂しかった。姉さんが行方をくらませてから、家族がバラバラになったあの後から。誰かにすがりつきたかった。それは一夏になる、してもらいたいはずだった。けど、私を抱きしめてくれたのは彼だった。

 

「箒……俺、子供ができたらちゃんと責任をとるから。子供と一緒に愛してあげるから」

 

 中に出しておいてそんなことを言うのだ。

 

「俺、箒と結婚したい。箒が好きだから、箒との子供も欲しいんだ」

 

「そ、そんな……け、け、結婚などと……」

 

 結婚。私には考えられないことだった。考えたとしてもそれは相手が一夏の場合だけだ。だけ、だった。でも、彼は、言ったのだ。私と結婚したいと。私との子供が欲しいと。その言葉に、胸が、お腹が、弾むような音を立てたのを感じた。嘘だ。こんな男に愛を囁かれて、幸せだなんて、感じてしまったなんて、嘘だと思った。でも私の胸は相変わらず温かな幸福感でいっぱいだった。

 

「箒……今日、俺が言ったこと、全部本当だから。俺は本気で箒のことが好き。できれば結婚したいと思っているよ」

 

「本当に…………本気、なのか?」

 

 嘘だと、言って欲しかった。こんな訳のわからない幸福感なんて嘘だと。

 

「本気だよ。本気で箒が好きだ。結婚したいと思ったからしたいようにした」

 

「……………………………………わ、わたしは………………私はきっとお前が思っているような女じゃないぞ。可愛くなんて……ない。可愛くなくて、自分勝手で……」

 

「箒」

 

 抱きしめられた。

 

「あ……」

 

「そういうことは、これから知っていけばいいんだよ。これから、俺に箒の色んな所を教えてくれ。色んな部分を見せてくれ。俺は全部の箒を知って、箒の全部を愛してあげたいから」

 

「根鳥…………」

 

 その時、初めて私は、彼をという男を意識したのだった。

 

 

     §

 

 

 それから……一週間経った。私は約束通り彼の元を訪れたが、まだわだかまりというか、どう接していいのかわからない気持ちを抱えていた。そんな私を彼は今までのように抱きしめた。

 

「会いたかった、箒」

 

 私に、会いたかったという彼。

 

「もう一度、正面から言うよ。俺と、セックスする仲になって欲しい。今日も、できれば俺とセックスして欲しい」

 

 あんな一方的で勝手な約束。それでも約束は約束だった。私は、渋々こう答えた。

 

「…………ゎ、かった。…………どの道、貴様には逆らえんのだからな」

 

「キスするぞ……ん」

 

 彼は優しく私の体を撫でてきた。色んな場所を、キスをしながら優しく撫でられて、また私は幸せな気持ちが胸に立ち上ってくるのを感じた。

 

「箒……好きだ……好きだぞ……」

 

「あ、う…………」

 

 私を好きだと言いつづける彼。どう返せば良いかわからなかった。

 

「箒……箒は何もしなくていいから、俺に身を預けてくれ。この間みたいに」

 

 そうして体を触られた。その時には……もう嫌という気持ちが、嫌悪感がなくなっていることに気づいていた。でも認められなかった。脅されているのだから、強要されているのだから、嫌悪を感じて当然なのだ。私は自分の感覚を否定した。でも……。

 

「んちゅ」

 

「ちゅぅ……んはっ……やぁっ……キス、やあ……」

 

 キスは特に嫌だった。幸せな気持ちが溢れるから。溢れて止まらなくなるから。彼に、温かい気持ちを抱いてしまうから。

 

「嫌……なのか。やっぱり、俺のこと嫌いだし、キスをするのも嫌なんだな」

 

「…………はぁ…………あ…………」

 

「俺は、こんなに箒が好きなのに……ちゅっ……すき、だぞ……」

 

 私は……私はもうわからなくなっていた。私はずっと一夏が好きで、でも失恋して、だけど私を好きだという彼がいて……どうしたらいいのか、どうすればいいのか、わからなかったのだ。

 

「あ……う……んちゅぅ……ちゅ……んふっ……」

 

「俺、箒を抱きたい。箒の中に入りたい。……いいか? 箒のこと、好きだから、抱きたいんだ。……いいだろ?」

 

 そう言って、抱きしめられた。まるで思いを伝えるように、ぎゅっと。

 

「うう……そ、そんなに……そんなに、私としたいのか……?」

 

 自分の人生の中で、ここまで人に求められたことはなかった。一夏にも……当然、求められなかった。

 

「したい。箒としたい。箒を抱きたいんだ。もう我慢できない!」

 

「あああ、だめ、だめだ根鳥……やめて……やめてくれ……」

 

「箒……嫌がらないでくれ……俺、箒の中に入りたい……好きなんだ。俺、箒のこともっと気持ち良くさせたい……幸せな気持ちに……」

 

 そんなことを言われても。本当は、部屋を訪れて抱きしめられた時から、「幸せな気持ち」が育っていたのだ。どうしろというのだ。もう充分幸せだ、なんて、言えない。

 

「なあ箒、この前みたいに俺に抱きついてくれ。もっともっと深く繋がりたいんだ」

 

 私は仕方なく、彼に言われた通り抱きついた。そうしたら、もっと心地良くなった。

 

「やくそく……そうだ……やくそくだから……しかたなく、だかれるんだ……。ほんとうは、おまえなんて……」

 

 認めたくなかった。彼を、彼になびいていく私の気持ちを。

 

「それでもいいよ。俺は大好きな箒を抱けて満足だ。ちゅうっ」

 

 私達は抱きしめ合ってキスをした。それはまるで、甘い、恋人同士のようなセックス。

 

「んんっ! はあっく……やあ……どうして……わたし……んちゅぅ」

 

 もう、幸せな気持ちになっていることは否定できなくなっていた。

 

「好きだぞ、箒」

 

「はあ……そんな……そんなの……うそだ……わたしなんて……」

 

 それでも、彼の気持ちを認められなかった。だって、それを、認めてしまったら、私の中に芽吹いた気持ちも、認めなくちゃいけないじゃないか。

 

「嘘じゃないぞ。本当に俺は箒が好きだ。好きだから抱きたいんだ」

 

「ああ……はぁ…………………………ぃぃ……いい……これ、きもちいい……根鳥が、きもちいい……」

 

 先に、体が悲鳴をあげた。快感を、抑えられなかった。

 

「箒、大丈夫だ。俺も凄く気持ちいいから。箒が、気持ちいいから。一緒だ」

 

 彼が私と同じ気持ちだって知って、胸がキュンとなった。

 

「ああ、いっしょに気持ち良くなろうな」

 

「あっあっ、いいっ、これ、きもちいい……根鳥、根鳥ぃ……」

 

 もう、認めざるをえなかった。私は、自分のことを好きになってくれた彼に、惹かれていたのだ。

 

「違うぅ……勘違い、するな……私は……約束だから、仕方なく抱かれたんだ……それだけ、なんだ……」

 

「それでもいいよ。箒、愛している」

 

「……!! そ、そんな……違う……違うんだ……私は」

 

 私は急いで、両手で顔を覆った。顔を見られたくなかった。愛していると言われて緩んでしまった自分の顔を。彼はその両手をやさしくはがすと、キスをした。

 

「箒……愛している」

 

「あ……ん……根鳥……」

 

 私はもう完全に、彼に参っていた。

 

 

     §

 

 

「箒、誕生日おめでとう」

 

 彼はそう言って、綺麗に包装された箱を差し伸べてきた。

 

「あ、開けても、いい……か?」

 

 そこにあったのは、リボンととても綺麗な銀色のネックレスだった。こんな装飾品を着けた経験がないので、緊張してしまう。

 

「新しいリボンと、ネックレスだよ。箒が俺のモノだって意味を込めて、な」

 

「き、貴様は。そ、そういうことしか言えんのか!」

 

 反発しながらも、心は嬉しさでいっぱいだった。

 

「ハハハ、今更気取っても仕方ないだろう? 俺は俺だ。そして俺達の関係も俺達だけのものだ。だから、それを送るよ。今度にでもつけて見せてくれ」

 

「貴様は……本当に大馬鹿者だ……」

 

 彼が顔を近づける。意図がわかった私は目を閉じて、唇を上向きに突き出した。

 

 ――そして、私達はキスをした。

 

 

     §

 

 

「今日は、どうするんだ?」

 

「できれば……口でして欲しい」

 

「口……か。…………わかった」

 

 それから、私は彼との行為を嫌がらなくなっていた。それどころか、

 

「ん……咥えて、欲しいのか?」

 

「あ、ああ……して、欲しい」

 

「ぅん……わかった」

 

 しずしずと、彼の言う通りに奉仕した。彼を、気持ち良くさせたかった。

 

「おあっ、イ、イクッ出るぅ!」

 

 ビュクッ、ビュクッ、ビュルルルッ!!

 

 熱い奔流が、私の口の中で流れた。彼の精液を、口の中で受け止めた。

 

 ドクッドクッ、ドクン!

 

「んんんっ……んふぅ……ふぅ……ふ」

 

 私は出されたものを口に溜めると、

 

「んく……こく……こく……こく」

 

 飲んでいた。あれだけ嫌がっていた、彼のものを。飲んであげたかったのだ。

 

「こく……こく……んくぅ……はぁ……はぁ……はぁ」

 

「箒……どうして」

 

「…………ず、ずっと、して欲しかったのだろう? だから……う、嬉しく……ないのか?」

 

 彼がこの行為を望んでいることは知っていた。だから。

 

「箒っ」

 

 彼は、私を抱きしめてくれた。

 

「嬉しいに、決まっているじゃないか。箒、ありがとう」

 

 彼の喜ぶ姿に、私もまた喜びを感じていた……。

 

「セックス、してもいいってことか?」

 

「ぅぅ~~~~っ。そ、うだ」

 

 その頃の私はもう、彼との行為を受け入れていた。して、欲しかった。してもらいたかった。あの幸福感を、感じたかったのだ。

 

「でも、いいのか? 俺、最後までしちゃうぞ?」

 

「い、今まで気にせずにしていた男が何を言う。ど、どうせ、同じことだろう」

 

 私は、もう覚悟を決めていた。彼と共に……と。一緒に、いたかった。一緒に、なりたかった。

 

「なら……うごいてくれ。わたしで、きもちよく、なって……」

 

 私の体でも、彼を喜ばせることができる。それは私にとって大きな喜びだった。

 

「…………根鳥……、出るのか……?」

 

「ああ、出る。箒の膣に出るっ」

 

「いい……ぞ。そのまま、そのまま……で」

 

 私の中で彼を受け止めたかった。体も、心も、全てを開きたかった。

 

「箒……俺、ちゃんとできてたか? えっと、だからつまり、ちゃんとお前を気持ち良く、幸せな気分にできてたかってこと」

 

 彼は、自分の言った言葉、私を幸せにするということにこだわっているようだった。だから、

 

「…………何故だろう。お前と繋がっていると、満たされた気持ちになるんだ……気持ち、いいんだ」

 

 自然と、私の素直な気持ちを伝えていた。本当はずっと前から感じていたこと。彼としていると気持ちいいのだ。満たされて、いるんだ。私が子供の頃に失った幸福が、確かにそこにはあったのだ。

 

「箒……ん」

 

「んちゅっ……はぁ、根鳥……」

 

 キスをする。彼から一方的にされるのではなく、私からも唇と舌を寄せて。彼とのキスは心地いい。私は、もう、彼を好きになっていたから。

 

 

     §

 

 

「箒……織斑、行っちゃったな」

 

「もう……いいんだ。もう、いいんだよ、根鳥」

 

 やっぱり一夏は私を見てはくれなかった。逃げるように去って行った彼を見送り、私は少しだけの寂しさを感じていた。そんな私を慰めるように、彼がキスをしてくれる。

 

「箒……ン……俺は、どこにも行かないからな。ずっとお前の傍にいるから……」

 

 温かい、言葉。少し、笑いそうになった。そんな風に言わなくても、彼が私を想っていてくれることは、もう充分わかっていたから。

 

「大丈夫だ……大丈夫だよ。根鳥……私は、もう大丈夫だ……」

 

「ホントにか? 辛かったり……しないか?」

 

 彼が私を心配そうに見てくれている。それが嬉しかった。

 

「大丈夫、根鳥……その、動いて……して、くれ」

 

 それよりもして欲しかった。さっきから微妙に刺激されて、もうたまらなくなっていたのだ。

 

「ん……じゃあ、いっぱい、愛してあげるからな」

 

 彼が律動を開始する。私の中が、彼を迎えるようにうごめく。愛して、くれる。

 

「ほ、箒さんばかりずるいですわ。根鳥さん……」

 

 セシリアが甘えるように彼にすりよる。駄目だ。今は私のモノなんだ。それを主張するように唇を重ねる。

 

「んちゅっ……駄目だ。今は、私がしてもらうんだ……根鳥ぃ……」

 

 甘えるような、女の声、それが私から漏れる。私は、いつの間にかこんなにも女になっていた。彼が、私を女にしてくれたんだ。

 

「むぅ、終わったら、私達にもしてくれ」

 

 ラウラもおねだりをする。

 

「やれやれ……これではお前の体がいくつあっても足りないな」

 

 千冬さんがそう言う。本当は彼女だって期待しているんだ。でも彼女には負けたくない。一夏の姉で、大切な人で。根鳥にとっても大切な人。だから負けたくはなかった。

 

「んっ……ふっ……鈴は、して欲しくないのか?」

 

 彼が注意を鈴に向ける。彼女は最後の一線を崩そうとはしない。彼が無理矢理するからされているのだという態度を崩さなかった。それでも、本当はされることを望んでいるのは丸わかりだった。

 

「あたしは別にしなくていいわよ! ただ、一夏が来るって言うから……」

 

「そっか。悪かったな。本当はお前も告白してみたかったんだろ?」

 

 本当に悪いことをしてしまった。本来なら鈴とセシリアにも告白してもらう予定だったのだが。ラウラ? 彼女は一夏とキスしたじゃないか!

 

「どうせ……無理よ。あいつには清香がいるじゃない」

 

 清香、その名前を聞くと今でも胸が痛む。私達には届かなかった場所に立つ彼女。ああ、嫌だ。また嫌な考えが頭をよぎる。

 

「根鳥……もっと激しくしてくれ。私は……忘れたい。忘れ……させてくれ……」

 

 哀願する。私がすがれるのは彼しかいないのだ。もし彼に見放されたりしたら……私は狂ってしまうかも知れない。

 

「ああ……いっぱい、いっぱいしよう箒。俺が忘れさせてやるから」

 

 ぎゅっと抱きしめられる。そして下から突き上げられた。安堵と快感がいっぺんにやってくる。彼は言った。私を幸せにしてやりたいと。彼に言いたかった。貴方がいてくれたから、私はもう幸せだよと。

 

「根鳥ぃ……愛してる」

 

 私は、彼を、愛してる。

 






 箒視点を描くためにコピペをしながら文章を書いていたのですが……これはひどい、と思いました。正直これで箒が主人公を好きになる理由が思い浮かばん。ご都合主義もここに極まれりだなぁと。まあそれもすべて懐柔のターンと催眠で説明がつくんですが、それにしても酷い。箒はもっと怒っていいと思う。騙されてるぞー!


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第42話 織斑 千冬7

 女性視点その二。これと次の第43話で女性視点はおしまいです。え? セシリアや鈴、ラウラは書かないのかって? 書きませんよ。面倒臭い。感想が二つも三つもきたら考えます。

 で、女性視点を書いた私の感想ですけど……。どうも私は、女性をぐずぐずになるまで甘やかしたい願望があるようです。セックスでも催眠でも女性をこの上なく幸せな状態にして甘やかしたいらしいです。コードギアスでもISでも、女性視点を書くとそれが顕著に出ますね。主人公視点でも箒に対する態度とか完全にそれですし。私の根源なのでしょうね。





 始まりは、脅迫だった。それは確かに「そう」だったのだ。

 

 弟の、一夏の恋人との情事を収めた映像。それを見せられて、血の気が引いていく思いだった。妙に女を惹きつける奴だが、まさかもうこんなことをしているなんて。そして彼は言ってきた。

 

「俺が欲しいのは、織斑先生、貴方です」

 

「ハッキリ言いますね。俺、織斑先生のことが好きです。でも普通にしていたら一生徒の俺なんか織斑先生は鼻にも引っかけないでしょう? だからですね。この映像を揉み消す代わりに、俺に抱かれて下さい。一度限りでいいんです。一夜の恋人になって下さい」

 

「いたって本気かつ正気ですよ。俺は織斑先生が好きです。だからこの脅迫材料の肩代わりに、一度だけでいいので抱かせて下さい。俺と、セックスして下さい」

 

 脅迫しておいて、私のことを好きだという彼――学生の根鳥 音児――は、影をまったく感じさせない顔だった。後で聞いたが、自分の行動を恥じるような気持ちはなかったらしい。私を手に入れられるのであれば、どんな汚い手段でもいいと思っていたと。

 

「わかった。お前の言うことに従おう。但し! 必ずこの映像を処分すると約束しろ。でなければ」

 

 承諾した。その時の私にとれる選択肢はなかった。だが、私は甘かったのだ。

 

「織斑先生、一つお願いが。名前で、呼んでいいですか? 千冬さん、と」

 

 どうやら、彼が自分を想っていることは確からしいと気づいた。

 

「本当ですか!? だったら嬉しいな。俺が千冬さんの初めての男になれるなんて」

 

 初めて、だった。そんなことをするのは。私は男っ気のない人生だったから。私に、本気で好きと言ってくれる男なんていなかった。だから…………正直に言おう。少し、嬉しかった。脅迫してまで、私を好きにしたいと思うなんて。想って、くれるなんて。

 

「こんなこと何でも無い。好きにすればいい」

 

 強がりながらも、心の片隅には、喜びがあった。女としての喜び。

 

「千冬さん、そう言えば聞きたいことが。俺のことは嫌いですか? 俺とこういう行為をすることは気持ち悪いですか?」

 

 根鳥のことは、本当にただの一生徒としか思っていなかった。それも弟と違い消極的な人物だとばかり思っていた。だが、行為をするのはそこまで嫌ではなかった。気持ち悪いとまでは、思わなかった。今思っても不思議だ。本当ならその時点で憎しみや敵意を抱いてもおかしくないというのに。二十年以上一人で過ごした時間は、私の予想以上に心を弱らせていたらしい。

 

「綺麗ですね……。授業を受けたりしている時に、ずっと千冬さんのこういう姿が見たいって思っていました」

 

 求められることは、考えていたよりずっと、嬉しかったんだ。

 

「千冬さん……好きです」

 

 何度も繰り返される、好きという言葉。それが私をほぐしていった。

 

「私のような女の、どこがいいのだ」

 

「単純に、俺って気の強い女性が好きなんですよ。クラスで言えば篠ノ之とかオルコット辺りも好みの対象内ですね」

 

 その言葉が偽りでないことはわかった。そして気づいた。担当しているクラスの女子や、山田先生などの同僚から感じる「憧れ」というものを、根鳥からは一切感じなかった。彼は、ただただ私を一個人として見ていた。やはり、嬉しかった。山田先生のような同年代の人間からですら、私は憧れや尊敬の対象として見られることが多かった。というよりそれが全てだった。私の周囲には、そういう人間しかいなかったのだ。だが彼だけは違った。崇拝など微塵も感じさせず、ただ真っ直ぐ私を見つめてきた。情欲は確かにあったが、それは同じ一人の人間として見られていることを指していた。

 

「あ、んは、はぁ、はぅぅ~~んっ! あ……っ、はぁ、はぁ、はぁぁぁ……ああ……」

 

「気持ち良かったでしょう? 千冬さん」

 

「あ、ふ、う、うぅぅん……そ、んな……こと。き、気持ち、よく、なんか……っ」

 

 彼に触れられて、私は確かに気持ち良くなっていた。虚勢を張っても見破られていた。

 

「はぁぁぁぁんっ……あ、ああ」

 

「千冬さん、きもち、いいですよね。素直に答えて下さい」

 

「うっ、うっく。……あ、ああ。感じて、しまった」

 

 私は愛撫されて感じてしまった。脅迫されているのに、相手はただの学生なのに。私の体は優しく愛される喜びに感じていたのだ。

 

「千冬さん。それは何も恥ずかしがらなくていいことなんです。そういう時は、相手に心を開くんです。千冬さんは普段から人に弱いところを見せられない人で、弟にもそれは同じかもしれませんが、こうしている間は俺に見せてもいいんですよ」

 

 優しく、諭されていた。経験が豊富だという彼は、女の扱いを心得ているようだった。

 

「体を重ねるんですから、心も開いていいんですよ。受け止めて、あげますから」

 

「千冬さん……ん」

 

 キス、されていた。そしてそれはとても甘かった。じん、と喜びが全身に広がってしまった。 

 

「ん……ちゅ……根鳥……」

 

「ん……ふ」

 

 気づけば、私達は抱き合っていた。抱きしめ合うと、喜びが増した。彼の体は温かくて、まるで、これでは恋人同士のようだな、と思った。

 

「あう……っ、ふ、はぁ、はぁ、……っ。ホントに、するんだな」

 

「…………はい。俺、千冬さんが大好きですから。脅迫してこんな関係を持ちたいと思うほどに」

 

 大好きだなんて、言わないで欲しかった。ただの卑怯な脅迫者でいて欲しかった。でないと、私が崩れてしまいそうだったから。こんなに、人に求められたことはなかったのだ。こんなに、嬉しいことだなんて知らなかったのだ。

 

 根鳥は、私を痛めないようにゆっくりと入ってきた。とても熱かった。股間から響く淫らな音が、恥ずかしかったことを覚えている。

 

「あ、あ、ああぁあぁぁぁぁっ!」

 

 貫かれていた。処女を。痛みが走り、私は処女を失った。それは私が想像していたよりもずっと甘い衝撃だった。私とて一人の女、幸せな初体験を妄想くらいする。私を抱くような男は、きっと逞しい大人の男性に違いないと思っていた。だが、実際に私を抱いたのは年下の学生だった。それは想像と違ったが、彼は私が思うよりずっと優しかった。

 

「大丈夫ですよ。動いても気持ち良くなりますけど、男はね、好きな女性の中に入っているだけで幸せなんです」

 

「……しあ、わせ」

 

 その時の私も、幸せを感じていた。痛みと同じくらい、幸福感が胸を満たした。こんなに幸せでいいのかと思った。脅迫されているというのに。そして、

 

「すいません千冬さん。嫌です。このまま千冬さんの中に出します。出したいんです」

 

「な、なんだと!?」

 

 根鳥はそう言って、私の中を激しく蹂躙した。

 

「ま、待て根鳥。だ、駄目だ。中は……」

 

 脅迫されていても、それだけは駄目だと思った。だけど根鳥は容赦なく私を犯した。

 

「あっ、出る、出ます。千冬さん。中に、出します!」

 

「やっやめ」

 

 中に出されて、私はうめいた。とても、熱かった。子宮の奥深くまで犯されていた。そのまましばらく抱き合い。私はけだるい余韻にひたっていたのだった。

 

 

     §

 

 

 毎日のように根鳥とのセックスを思い出す自分がいた。そんなことを考えてはいけないと思うのにあの時の体験を生々しく思い出す。好きだと言われた、温かく、抱きしめられた。自分の中に入ってきて、熱く、出された。思い出すたびに胸が高鳴り、お腹の奥でじゅんっと音がした。怖くて確かめたことはなかったが、もしかしたら自分は濡れているのかも知れない。

 

(考えては……駄目だ。考えるな)

 

 そして一週間が経ち、私は再び脅迫されていた。今度は一夏ではなく私自身の映像で。

 

「すいません千冬さん、実は俺、ちょっと特殊な催眠術みたいなものが使えるんです。それでこの間部屋に来た時に、ビデオカメラを認識するな、と催眠をかけさせてもらったんです。なので、あの時部屋の片隅に置いておいたこのカメラに気づけなかったという訳ですよ」

 

「…………ばかな」

 

 信じられなかったが、事実は厳としてそこにあった。そして脅迫。私の体を差し出せと根鳥は言った。私は、初体験のことをあまり考えないようにしていた。考えてしまえば、保っていた自分というものが、ガラガラと崩れていきそうだったから。だが彼は私に対する手を休めなかった。一夏のことを引き合いにだされた時、ことが公になったら、たしかにあの馬鹿者は怒り狂うだろうな、と思った。弟に、一生残る後悔などさせたくなかった。

 

「どういうつもりだ。一体何が目的なんだ!?」

 

「俺は、貴方が好きです。一生徒という扱いで終わるなんて真っ平ごめんです。俺は貴方の『特別』になりたい。その為だったら貴方を脅迫することすら厭わない。貴方が、欲しいんです。貴方を、俺だけのモノにしたい。それが俺の目的、希望です」

 

「ふざけるな! 好きな相手にこんなことをするものか!」

 

 そんなことあるはずがないと思った。好きというのは本気ではないのだと思おうとした。でなければ、私を脅迫するなんてありえないから。

 

「それがするんですよ。俺はそういう人間なんです。心根まで腐った男なんです。でもそれでもいいんです。貴方が手に入るのであれば」

 

 だが根鳥は自分がありえるはずがないほど最低な男だと認め、それでも私が欲しいと言ってきた。私はあらん限りの罵声を浴びせたが、一夏にことが及ぶことは認められず、再び彼に抱かれた。

 

「こんなことの、なにがいいんだ」

 

 感じていても、私はそれを認めようとはしなかった。

 

「触ってて楽しいですよ。好きな相手には触れているだけで嬉しいです」

 

 優しく触れられて、好きと言われる。何度言われても慣れなかった。嘘だと思おうとした。

 

「気持ちいいですか?」

 

「……貴様に触られているだけで気持ち悪い。おぞけが走る」

 

 本当にそういう気持ちもあったが、半分は違う気持ちだった。

 

「千冬さん。可愛いですね。…………指、ぐっしょり濡れてきました」

 

 恥ずかしい気持ちと同時に、可愛いと言われた嬉しさがこみ上げた。そんなこと、誰も言ってくれなかったから。

 

「ひっ、あっ、あっうあ、うぅぅぅ~~~っ!!」

 

 私は悦びの声をあげて、感じてしまっていた。そんなこといけないのに、嫌なはずなのに。憎い相手なのに。

 

「千冬さん。好きです。もっと、貴方と繋がりたい」

 

 体の中がいっぱいになる感覚。体も心も彼に占領されていた。好きだなんて言わないで欲しかった。嬉しくなってしまうから。繋がっている時の、入れられている時の幸福感は相変わらずだった。

 

「あ、んんっ、だめだ、それ、だめになるっ、はぁあ」

 

 甘い声が漏れるたびに恥ずかしかった。こんなに自分が女だなんて思いたくなかった。

 

「いいんですよ。駄目になって下さい。どんな千冬さんでも、俺は受け入れますから」

 

 腰を突き入れながら、彼は許容の言葉を吐いた。嫌だ。こんな自分でも受け入れてくれるなんて、我慢、できなくなってしまう。

 

「あああっ、はぁぁぁぁんっ!!」

 

 そうして私はイった。初めての、絶頂。考えていたより悪い状況で、この上なく嫌な相手に、私は気をやった。

 

「見ないで……見ないでくれ……私は……」

 

 見ないで欲しかった。こんないやらしい自分を。

 

「千冬さん。恥ずかしがらなくていいんですよ。それが普通の反応なんですから。女性経験のある俺が言います。女性はこういう風に刺激されれば、小さな違いはあれど皆そうなります。普通、なんですよ」

 

「……ふつう、……これが」

 

「千冬さん、素敵でした。可愛いですよ……ん」

 

 可愛いなんて言わないで。キスも駄目だ。これじゃあまるで愛し合っているみたいじゃないか。

 

「んん……んむ」

 

 拒めなかった。体は確かに悦んでいたから。

 

「千冬さん。俺、千冬さんを愛しています。最後まで、責任をとりますから」

 

「……軽々しく責任などと言うな。馬鹿者が」

 

 責任なんてとれないと思っていた。彼は学生だから。でも、嬉しくて。

 

「はは、軽々しくなんて言っていませんよ。本気です。千冬さん、俺、本気ですから」

 

「……………………はぁ」

 

 諦めるように息を吐いた。こうなったら、もう仕方ないのかな、と思い始めていた。

その後、一緒に風呂に入ってシャワーを浴びた。最初は抵抗したが、脅されて、仕方なく、私はそうしていた。

 

「千冬さん? どうかしましたか?」

 

「恥ずかしいだけだ。お前は良く恥ずかしげもなくこんなことができるな」

 

「好きな女性の体です。綺麗に洗ってあげたいと思うのは自然じゃないですか」

 

「………………」

 

 嘘だ。嘘に決まっている。でないと、でないと私は……。

 

「千冬さん。絶対に離しませんからね」

 

 抱きしめながらそう言われた。抱きしめられるのも、キスをされるのも嫌だった。感じて、しまうから。

 

 

     §

 

 

 その次は……。

 

「二回とも生でセックスして膣内射精したので、妊娠の危険性がある、ということです」

 

 妊娠。確かにそれだけは嫌だった。そんなことになってしまえば全てが終わると思った。

 

 根鳥は陽気に、私に奉仕を強要してきた。

 

「千冬さん、まだ勘違いしていますね」

 

「勘違いだと?」

 

「はい。俺が千冬さんを好きだと言っていることです。俺は本気なんですよ。だから千冬さんがそんなことは絶対したくない! と言えば無理にやらせたりしません」

 

 だから、好きとか言うな!

 

「…………………………………………………………はぁ。わかった。妊娠だけはしたくないからな」

 

 妊娠だけはしたくなかったので、渋々申し出を受けた。だが、奴は私の想像以上にいやらしかった。

 

「うーん、その綺麗な手や大きな胸にも興味はありますが、やはり最初は口でして欲しいです。フェラチオです。わかりますか」

 

 最初は、ただその大きさに圧倒された。今までは離れて見ていたから、その大きさに気づかなかった。

 

「はぁ……はぁ……こ、これを、口で、する、のか」

 

「やっぱり嫌ですよね? 気持ち悪い……ですよね?」

 

「嫌といえば嫌に決まっている。だが、気持ち悪い……とは」

 

 知識の上ではおぼろげながら知っていた。

 

「自分がこんなことをするなんて、現実感がなくて、まるで夢を見ているようだ」

 

 夢というか、悪夢だった。だが不思議と嫌悪感はなかった。今でも不思議だ。もっと嫌がっても良いはずなのに。

 

「全部俺の言う通りに動かれたら面白くありません。千冬さんの意思でして欲しいんです」

 

「…………私の意思、など…………ふぅ…………ちゅ」

 

 自分の意思でなんてしたくなかった。あくまで強制されていることにして欲しかった。

 

「はぁぁぁ、ああ、いい、です。凄く、気持ちいいです」

 

「はぁはぁ、そ、そうか……れろちゅっ……ちゅぷ……んちゅぅ」

 

 気持ちいいと言われて、私も少しだけ……嬉しくなった。男を喜ばせる行為なんて、したくなかったのに。心が勝手に喜びを感じていた。

 

「あ、あまりに気持ち良すぎて、出そうになりました」

 

「で、る。そう……か。だ、だが、出るなら出してしまえばいいではないか」

 

「い、嫌ですよ。大好きな千冬さんにしてもらえているんです。我慢して、ずっとしていてもらいたいです」

 

 もうその時には彼の気持ちを疑うことはなくなっていた。

 

「……馬鹿なことを言うな。だ、出すならさっさと出せ。私は早く終わらせたいんだ」

 

 口ではそう言いつつも、彼はきっと本当に私を好きなんだろうと思っていた。

 

「なら、早く終わらせたいなら、もっとして下さい。熱心に、愛情を込めてされれば、すぐ出ちゃうと思いますよ」

 

「も、もっと……愛情など……私は……んちゅうううう」

 

 愛情なんて、持ったらいけない。いけないんだ。私は、教師。彼は生徒なのだから。

 

「はぁむっ…………じゅるっ……ぢゅる……んっ……んっ」

 

 咥えていた。彼のモノを。

 

「我慢などしなくていいからさっさと出せ」

 

「確かに、我慢するのはちょっと苦しいですけど、それ以上に快感ですから。好きな女性にしてもらえているという幸福感もありますし、できるだけ長い間この幸せにひたっていたいんです」

 

「…………馬鹿者が……あむ……ん……んちゅる……ぢゅるぢゅる……ちろちろ」

 

 本当に、私が好きなんだな、と思った。だから、こんなことばかり……。

 

「んぅ……ここ……か。ここが感じるのだな……もっと……してやる……ちゅる……ぺろぺろ」

 

「……また、私の中に出したいのか? 男とは、そうしたいものなのだろう? 実際にお前がそうだったしな」

 

「……はい。千冬さんの中に出したいです。口に……出したい」

 

「…………わかった」

 

 私は、彼に言われるまま、自分の意思で奉仕していた。

 

「ん……ちゅ、ぱ……ちゅぷちゅぷ……ちゅっぱちゅっぱ……ちゅううう……れろれる」

 

 唇と舌と口の中を使って懸命に奉仕する。口の中いっぱいが彼のモノで満たされる。

 

「あぁ……はぁ……ぁ……あっ……うぅ」

 

 と、彼が感じている声をあげた。気持ちいいのだろう。腰を震わせている。そんな彼を見上げて、少しだけ、可愛いな、と思ってしまった。

 

「ちゅっちゅっ……ぢゅるるるぅ……じゅる……んっ……んふぅ……ぷちゅう」

 

 強く吸った。そうして、出された。

 

「千冬さんっ!!」

 

「ん……こ、く……るれ」

 

 反射的に、少し、飲んでしまった。苦くて濃くて、喉にへばりつくような彼の体液。その後、性欲が収まらない彼を二回も絶頂へ導いた。最後の方は、もう、嫌ではなくなっていた。

 

 

     §

 

 

 口でしてあげた後、収まらないという彼に続けて奉仕する。

 

「……手、か」

 

「はい。手と指でして欲しいです」

 

 最初こそ戸惑ったが、口でするよりはマシだろうと思った。手を、ゆっくりと彼のモノにもっていく。彼は無知な私に やり方を教えてくれた。

 

「……早く、出せ」

 

 早く終わって欲しかった。何故なら、先程口でしていた時から、お腹の奥がなんだか熱くなっていたのだ。できるだけ、事務的に行う。しゅっ、しゅっ、としごく。すると、彼の顔が難しげにしかめられていることに気づいた。くう、やはりちゃんとやらないと駄目なのか。私は左手で、教えられたように袋を揉みしだいていた。

 

「ン……気持ちいいです……千冬さんの手……」

 

「…………」

 

 顔がかぁっと赤くなるのを自覚する。私の手が、気持ちいい……。

 

「千冬さん……今のままでも気持ちいいですけど、一つお願いが……」

 

「……なんだ?」

 

「キス、したいです。キスしながら、して欲しいです」

 

「……っ……」

 

 息を飲んだ。キス、なんて……。

 

「嫌……ですか?」

 

「……すれば、出すのか?」

 

「はい、きっと気持ち良くなってすぐに出ちゃいます」

 

「…………わかった。なら……」

 

 早く終わらせて欲しかったので、承諾していた。この、奉仕というのは駄目だ。私が駄目になる。だから早く終わらせないと。

 

「ちゅっ……ちゅぅ……んちゅっ……ちゅる……」

 

 舌を入られていた。ぺろぺろと舐められる。

 

「んっ! ふ……ふぅ……は……あ……んちぅ……」

 

 今までよりも深いキス。口の中が犯される。

 

「ふちゅっ……ちゅ……れろ……れる……ちゅぱ……ちゅぷ、ちゅぷ……」

 

 駄目だ、キス。甘い。唇も、舌も柔らかくて……おかしな気分になる……。 

 

「んっく……く……はふ……あぅむ……ん……んん……」

 

 背中に両腕を回された。これは……駄目だ。こんな、愛し合っているかのような体勢は……。

 

「……ちゅっぱ……ちゅぱ……千冬さん……好き……好きです……ちゅ……すき……」

 

「ん……む……んむ……ぷはぁ……う……言うな…………」

 

 言わないで欲しかった。そんな想いなど。嬉しく、なって、しまう。

 

「言いたいです……声を大にして言いたい……千冬さんが大好きです……」

 

 いやだ。やめてくれ。それは私を溶かしてしまう。私の中にあるものが、彼の想いで溶かされる。顔が熱い。彼の熱が移ったかのようだ。私はすっと力を抜いて彼に身を委ねた。

 

「……あ、千冬さん、出ます……」

 

「……ん……で、出るのか……」

 

「はい。千冬さんの手の中にいっぱい出します」

 

「…………ぅぅ」

 

 恥ずかしい。だけど不思議と嫌ではなかった。そして手の中に出されていた。どくどくと出る彼の精液。それが私の手を汚す。

 

「……ぁあ……はぁ……ふぅ……すみ、ません……千冬さん……手、汚しちゃって」

 

 確かに彼の言う通り、手が汚れてしまった。男の匂いが鼻につく。だけど、嫌ではない。そんな内心を隠すように、ごまかすように、私は手の汚れを拭き取っていた。

 

「はぁ……はぁ……千冬さん、俺、まだ……」

 

「な、何!?」

 

 何と彼はまだ収まらない様子だった。仕方なく、私は再び口を使って、彼を気持ち良くさせるのだった。

 

 

     §

 

 

 また彼に呼び出されていた。連日呼び出される。それだけ彼は性欲が強かった。

 

「ずばり胸です」

 

 自分の視線が冷たくなるのがわかる。話には聞いたことがあったが……。

 

「千冬さんの胸でして欲しいです。やり方、わかります?」

 

「わ、わからん。話には聞いたことがあるが……」

 

 また彼にやり方を教わる。本当はしたくないが、妊娠を回避する為、セックスをしない為だ。

 

「こう……すれば、いいんだな。んん」

 

 胸で、挟んでいた。彼の熱いモノを。凄く、熱い。火傷しそうだ。男のモノはこんなにも熱くなるのかと思った。また、彼のモノは大きく、先端が胸から飛び出していた。

 

「こ、こんなこと、やったことがないから、多分上手くはないが……」

 

 両手でぎゅっと胸を挟み、押しつける。こうすると気持ちいいらしい。そのまま、胸を上に、下に動かして彼を気持ち良くさせてあげる。

 

「あ、ああぅっ、これ……」

 

 感じた声を上げる根鳥。それがなんだかおかしかった。

 

「千冬さん。千冬さんの胸、凄くいいです」

 

 うぅ、やはり、これが気持ちいいらしい。だけど、恥ずかしい。私はぞんざいに胸をうごめかせ、乱暴にしごいてやった。

 

「あっ、はぁ、うぅ、気持ちいい」

 

 ……そんなに、気持ちいいのだろうか? 両手で自分の胸をぐにゃりと形を変えるほど動かす。彼のモノが、ぴったりと乳にくっつく。

 

「別に、そんな大したことではないだろう」

 

 大したことがないと、平気だとばかりに事務的に行う。深く考えては駄目だ。彼を絶頂に導くことだけを考えなければ。たぷんっと、変な音がするくらい、乳を彼の太ももに打ちつける。

 

「うああっ、くぅっ」

 

「ふっ、はっ、むぅ、こんなのが、そんなに……気持ちいい、のか?」

 

「はい。千冬さんの胸、最高です。ずっとこうしていてもらいたい……」

 

 ずっと……なんて、そんなのは駄目だ。こんな、こと……。そうこうしていたら、彼が腰を動かしだした。気持ち良さそうにモノを突き込んでくる。胸にモノが突き刺さる。

 

「いいんです……凄く……千冬さんの胸……好きです……」

 

「は、恥ずかしいことを言うなっ。ま、まあ、好き……なら、別に構わん。……減るものでもないしな」

 

 必死に強がる。そうしなければ自分の心が崩れてしまいそうだから。ずぷずぷとモノが突き入れられる。硬く大きいそれを自分の胸で挟む。

 

「千冬さんのおっぱいマンコが気持ち良くて、腰がっ、止まりませんっ、はぁはぁっ」

 

「馬鹿者……。……好きなように使え」

 

 なんだか不思議な気持ちだ。してあげたい。そんなことを思うなんて。

 

「千冬さん。俺嬉しいです。はぁっはぁっ、もう出ますっ、千冬さんっ! このままおっぱいの中でっ、出しますよっ」

 

「あ、ああ……、いいぞ、そのままイけ……」

 

 胸の中に出る。なんだかとてもいけないことをしている気分だ。だけど……。

 

「出ますっ!」

 

 ビュルビュルと凄い量の精液がでた。とても、熱い。顔にも胸にもかかってしまう。

 

「はぁっ、はぁっ、ううっ、ち、千冬さん……っ!」

 

「まだ……出るのか……。また、す、凄い量だな。もう全部出したか?」

 

「はぁ……はぁ……はい……千冬さんの胸、柔らかくて、大きくて……すっごく気持ちいい……」

 

「……ふぅ。お、おかげですっかりぐちゃぐちゃになってしまったぞ」

 

 なんだろう。こう、してあげると、優しい気持ちになる。彼の快感が嬉しい……私は自分の内に生まれた思いに戸惑っていた……。

 

 

     §

 

 

 じゅぷじゅぷといやらしい音が響く。私の口から発せられたその音に、顔をうつむかせる。

 

「じゅるるっ! じゅぽっ! ちゅぽっ! じゅる! ぢゅぶ!」

 

 激しく口で奉仕する。口の中が彼でいっぱいになる感覚……。

 

「あぅうっ、はぁっ……!」

 

 彼が気持ち良さげに声を出す。……気持ちいいのか……。私はごしゅごしゅと彼のモノを刺激してやった。

 

「ぢゅぼ! ぢゅ! はまんふるなよ」

 

「あ、あ、あ。それいいです。声の振動で……はぁ、はぁ……」

 

 彼の声。快感に蕩けている。私が、させているんだ……。

 

「あんむ……ちゅる……れろっ、はぷっ」

 

 唇で強く挟んで口で強く吸う。舌で彼の亀頭を舐め回す。

 

(私は、いやらしい)

 

 彼に染められてしまった。いやらしい牝に。汚れたというより落ちた感覚。

 

「ぢゅぅ! ぢゅっ! ぢゅぱっ! ほらっ、ひゃっひゃとひゃへ」

 

 早く出して終わりにして欲しかった。早く、早く終わってくれ――。

 

「ぢゅろろろ~っ」

 

「あくっ、駄目っ、もう出ますっ!」

 

「ぢゅぼぼぼっ!!」

 

 ひときわ強く吸った。それで出された。

 

「んくっ」

 

 どぷどぷと口の中に出される。熱い。粘っこくて、濃い。口の中が痺れてしまう……。それを全て受け止めてあげる。

 

「ごく……っ、んく……っ、ちゅる……ゴク、ンクッ」

 

 舌の上を液体が通り過ぎる。飲む。飲み干す。仕込まれた通りに、飲んでいく。ああ、私は……。

 

「んぐ……っ、じゅるるっ……ング、ぢゅる……ゴクン」

 

 長く力強い射精が終わった。口の中に残ったものを全てじゅるじゅると吸い、飲む。更に彼の肉竿に残ったもの、尿道の中のも吸い上げる。考えては駄目だ。考えては。

 

「ごくんっ。……はぁ。……どうだ、ちょっとはすっきり………………ま、また大きく……仕方のない奴め」

 

 彼のモノは逞しくてすぐに大きくなり、萎えない。だから私は何度も奉仕することになる。

 

「千冬さん……また、胸で……」

 

 お願いされた。また、か……。

 

「またか……本当に、好きなのだな」

 

「はい、大好きです」

 

「馬鹿者め……」

 

 私の体を好いていてくれる。私は、嬉しいのだろうか?

 

「ああ……、この柔らかさ、感触……たまらないです」

 

「……」

 

 あまりそういうことは言って欲しくなかった。私の体で悦んでいる。私の体で。両手でしっかりと胸を支え、上下に動く。彼のモノがぴったりと密着して摩擦する。熱い。彼のモノは熱くて、胸が、刺激される。

 

「くっ……千冬さん上手くなってきましたね……っ、パイズリ……っ!」

 

「こ、こんなこと……上手くなっても…………気持ち、いいのか?」

 

「はい、もう最高です」

 

 彼は嬉しくてたまらないという顔をする。私も、少しだけ……。

 

「……なら、もっとしてやる」

 

 してあげたくなった。彼に。

 

「……胸、好きだな……、お前は……」

 

「千冬さんの胸が好きなんです。千冬さんが好きなんです……」

 

「…………んっ……、ふっ……」

 

 私が、好き。私のことが、そんなに、好きなのか。どうして……。

 

「ん……お前の、びくびくしてきたぞ……っ、も、もうすぐ、出るんじゃないか?」

 

「まだ、我慢していたいです。快感にひたっていたい……」

 

「まったく、しょうのない奴だ……」

 

 彼はこう発言する。私と行為をしている時間を長くしたい。ずっと感じていたいと。私は逆だ。早く終わって欲しい。私が変わってしまう前に――。

 

「すみません。お願いします」

 

「……わかっている。好きなだけ付き合ってやる」

 

 脅されているんだ、仕方なく、やってあげるんだ。胸でしてあげるとにゅぷりといやらしい音がする。亀頭の先が見え隠れする。おかしな気持ちになってしまいそう……。

 

「我慢しなくていいんだぞ、ほら。いっぱい出して、気持ち良くなれ……」

 

 いっぱい、いっぱいあの熱いものを……。そうして出された。びゅくびゅくと胸を汚される。

 

「んンっ! 熱ッ……! うあぁ……凄い臭いだ……。お前の……、男の臭い」

 

 何度も何度もどくんどくんと脈打ち、精を吐き出す。そしてようやく止まる。

 

「ん、む……また、こんなにいっぱい……出して……。よく、ここまで溜めておけるものだ……」

 

「くっはぁ……、はぁはぁ……、千冬さんのパイズリが気持ち良すぎるせいですよ……はぁはぁ……」

 

「気持ち、良かったか?」

 

「はぁ……はぁ……はい……」

 

 彼が気持ち良くなってくれる。私は、それが……。

 

 

     §

 

 

「千冬さん……可愛いです」

 

「かっ、可愛いなどと……」

 

「可愛いです。大好き、です。千冬さん……んちゅっ」

 

「ちゅっ……はぁ、まったく、お前は……」

 

 顔が熱くなるのがわかる。私が可愛い。私が……。

 

「千冬さん……ちゅっ……ちゅぅ」

 

「んっ……むっ……ちゅぷっ……」

 

 この、キスは駄目だ。あったかい感触。頭が蕩ける……。その間も彼は私の胸を揉んでくる。優しくしないでくれ。こんな風にされたら私は。

 

「ンッ……あっ……、駄目だっ……」

 

 声が漏れてしまう。駄目なのに。

 

「気持ちいいですか? 千冬さんは胸でも感じるんですね」

 

「わっ、私は……別に……、んンっ」

 

「嘘ついたってわかりますよ。千冬さんはこうやって揉まれると弱いってこと、もうわかっているんですから」

 

「んふぅっ、はぁぁっ、ちっ、違う……っ。違……っ、んああっ」

 

 違う。気持ち良くなんてない。気持ち良く、なんて……。

 

「こ、こんな……格好……」

 

 こんなのが、奉仕なのか!? 私は壁に両手をついて、腰を後ろに突き出すよう指示された。両脚、というより太ももを締めるように言われる。素股、というらしい。彼は自分のモノを私の股の間にあてがい進めてくる。こんな、こんなの、恥ずかしすぎる。痛みはないけれど、変な感触がして、私はうめいた。

 

「……ふっ……はっ……はぁ……くぅ……なんだか、こうしているとまるでセックスしているみたいですね」

 

「…………くっ」

 

 セックスはしない約束なのに、これでは本当にしているみたいだ。彼は大きく突き込み、モノを股にこすりつけてきた。アソコにモノの先端が当たる……。こんなこと、しないでくれ。

 

「千冬さん、気持ちいいですか?」

 

「……っ……こんなことが、気持ちいい訳がなかろう」

 

 必死に否定する。気持ち良くなんてない。良くなんて。

 

「千冬さん……ちゅ」

 

 顔を寄せてキスされる。

 

「むちゅ……く、き、キスはやめろ……」

 

「嫌ですか?」

 

「…………」

 

 嫌じゃ、ない。嫌じゃ、なくて……。

 

「ちゅっ……ちゅ……ちゅっ」

 

「んちゅぅ……ちゅぷ……」

 

 キスしながら突かれる。本当にセックスしているみたいだ。

 

「千冬さんのお尻……胸みたいに大きくて、ムチムチで……すごく気持ちいいですよ」

 

「……う……尻が大きくて……、わっ、悪かったな……っ、んっ」

 

「悪くなんてないですよ。この触り心地にこの重み。たまらないです。最高のお尻です」

 

「しっ、尻をそんなに……っ、褒める……っ、あっ……アッ」

 

 体を褒められても嬉しくなんてない。そんなこと思っていないし、思ってはいけない。

 

「はぁ……はぁ、ああっ、たまりません。千冬さんの体、胸も尻もオマンコも魅力的すぎますっ」

 

 彼はずちゅずちゅと私の股を突いてくる。感じて、しまう。声が出て……。

 

「んぁっ……ふぅっ、あっ!」

 

 お尻をぎゅっと掴まれて、こすりつけられる。

 

「んあっ、んんぅっ」

 

 パンパンと腰が打ちつけ合う音がする。恥ずかしい。セックスと何が違うというのだ。こんな……。

 

「んンッ! んはぁ」

 

 アソコの粘膜に彼のモノが当たる。ぐりぐりと抉られる。

 

「千冬さん、声我慢できないんですね。気持ちいいんでしょう」

 

「ち、ちがっ、わたしはぁっ」

 

「可愛いですよ。千冬さん」

 

「やめろ……」

 

 可愛いなんて言うな。私を追い詰めるな。やめてくれ。アソコを突くな。声が出てしまう。

 

「くぅっ! 出るっ! 千冬さんっっ!!」

 

「んんんんんっっ」

 

 アソコに精液を出された。股がびしょびしょに濡れてしまう。

 

「あ、あっあっあっ、熱い……熱いのが……」

 

「はぁ、はぁーっ。千冬さん……大好きです……」

 

 彼は果てた余韻を味わうように私を抱きしめた。

 

 

     §

 

 

 そうして、あの悪夢の一週間が訪れた。

 

「ピンクローターです。こいつで千冬さんを開発しようと思います」

 

「開発……だと」

 

 それから数時間も、私は道具で刺激され続けた。

 

「くっ……はっ……ああっ……んくっ」

 

「だいぶ仕上がってきたみたいですね」

 

「くぅっ!!」

 

 私は、彼を強く睨みつけた。こんなことをして何がしたいのか、わからなかった。

 

「もう時間がないし今日はここまでですかね」

 

 根鳥は道具の目盛りを操作した。感じていた振動が弱くなり、息をつく。

 

「今感じているピンクローターの感触を、次に俺とセックスするまで継続して感じろ」

 

「な、何!?」

 

 とんでもない爆弾が投下された。

 

「俺が催眠術を使えるってことは前に話していましたよね。それを使って催眠暗示をかけさせてもらいました」

 

 そう言って道具の電源を切り、私の体から離した。だというのに。

 

「……くっ……はぁっ……な、何故だ」

 

 微細な振動が、私のアソコを襲っていた。根鳥は説明した。催眠術でそう暗示をかけたから、条件として設定した通り、根鳥とセックスするまで快感が続くのだと。

 

「元より俺はこの数時間のローター責め程度で貴方を落とせるなんて思っていません。明日も同じことをやろうと、明後日もやろうと、結果は同じだと思います。ですがそれがこれから毎日二十四時間責められたら?」

 

 毎日、二十四時間責められる。頭の奥が重くなっていくのを感じた。

 

「さて、それじゃあ今日はこれで終わりです。呼び出す時はまた連絡しますから、その時まで待っていて下さい」

 

「まっ待て! これを、やめろ!」

 

 やめろといっても根鳥は聞かず、部屋を追い出された。私は呆然としながら、自分の部屋に帰るのだった。そして、地獄が始まった。

 

 その後、風呂に入っている時も、眠る時も、何とか眠れて朝起きても、食事や仕事中でも股間への振動は続いた。気が、狂いそうだった。これを止める条件は根鳥とセックスをすること。あれ以来、奉仕をするようになってからセックスはしていなかった。つまりそういうことだ。私から、セックスをねだらせようという魂胆なのだろう。私は、それを見破ったが、従ってやるつもりなどなかった。だが、一日が経ち、二日が経つころ。頭の中は根鳥とのセックスでいっぱいになっていた。夜眠れずベッドに潜り込んでいる時、意識せずに手指がアソコに伸びていた。触ろうと、していたのだ。私は必死に自戒してそれに耐えた。そんなことをしてはいけない。それでは根鳥の思う壺だと。頭がおかしくなりそうな快感の中、私は根鳥に呼ばれる日をずっと待っていた。

 

 一週間が経過した。私は萎れきった花のように意気を失っていた。考えるのは根鳥のことだけ。彼との二度目のセックスでイったこと、それを考えていた。彼のモノが中に入る瞬間を想像した。アレを入れられたら……今の私は狂ってしまうかも知れない。そして、やっと連絡がきた。

 

 私は大きな音を立てて彼の部屋、ドアを開いた。

 

「お久しぶりです千冬さん。ご機嫌はいかがですか?」

 

 しれっとした顔でそんなことを言ってくる。憎しみが増した。

 

「……これを……これを……やめろ……」

 

 本当は体にすがりついて泣き喚きながらでも頼み込みたかった。しかし私に残った最後のプライドが、それを阻害した。

 

「一応お聞きしておきます。俺と今すぐセックスするつもりはありませんか? その気があればすぐにでも振動はやみますよ」

 

「…………ぅぅ~~……はっ……うっ……きさま……きさまは……うぐぐっ」

 

 やはりそれを申し出てきた。だが頷く訳にはいかなかった。

 

「辛そうですねぇ。早く俺とセックスして解除したほうがいいんじゃないですか?」

 

「私はそんなこと、望まない! あぅっ……はあぁぁあ」

 

 再び、映像。一夏と相川が愛し合う映像が流れた。

 

「単純に初体験から千冬さんが注意するまでの間にも何度もセックスしていたんですよ、この二人。それを俺が撮り溜めしといた、とただそれだけの話です。言っておきますが、俺は嘘はついていないし約束も破っていませんよ。俺が千冬さんの体と引き換えに消去を約束したのは初体験時の映像だけですから。それ以外の映像をどうしようがそれは約束外ですよ」

 

「き、き、きさまぁ」

 

 確かに、厳密には約束を破ってはいないのだろうが、それは詭弁だ。怒りが頭を支配した。だが、私の確認ミスであったことも確かだ。そこを突かれて私はうめいた。

 

「相当辛そうですね千冬さん。貴方が一言セックスしたいとおねだりすれば、俺はいつでもして差し上げますよ」

 

「だ、誰がそんなことを言うものかっ!!」

 

 本当は言ってしまいたかった。楽に、なりたかった。だがそれを言ってしまえばおしまいだ。全てが終わる気がした。そんな私に彼は奉仕を要求してきた。映像一つごとに一回の奉仕。

 

「ぐっ、くく、ふぅあ……は、あ……根鳥、くっ、覚えていろよ。はぁぁ、んん、必ず、報いを、あぁ、受けさせてやるから、な」

 

 強がってはいたものの、思考はセックスのことでいっぱいになっていた。奉仕しても集中できずに、彼をイカせることができない始末だ。

 

「千冬さん、状況を打開するいい方法が二つありますよ。一つは簡単。オナニーですよ。オナニーをすればいいんです。とりあえず一回イケば、ある程度快楽に慣れるはずです。……今ここで、貴方がオナニーして絶頂すればいいんですよ」

 

「……はぁ、そ、んなこと……ふぅっ……でき、るかぁ」

 

 それはずっと考えていたことで、途中でしそうになったことだ。だけどそんなことはできなかった。その後、また口での奉仕を強要された。提案などではない。強要だ。

 

「ぴちゅ……れろれろ……ちゅぴ……ちゅぱっ……んちゅっ」

 

 私はまた自分の意思で奉仕していた。この口での奉仕は駄目だ。頭がおかしくなる。快楽とは違うか別のものに、頭を支配されてしまう。そうしていると、根鳥が頭や頬、耳、首筋などを撫でてきた。

 

「んん……な、撫でる、な……私に、触るな……」

 

 駄目だった。触られたら、触れられてしまったら、おかしくなる。自分から彼の手にすりつけたくなる。望んで、しまう。

 

「千冬さん。今の気分はどうですか? 催眠の振動以外にも気持ち良くなったりしているんじゃないですか?」

 

「きもちよくなど……ぶちゅる……ぢゅぷぷっ……ちろちろ……ちゅ、れろ」

 

 本当は気づいていた。私は口での奉仕で、自分も気持ち良くなっていた。だがそんなこと、認められるはずもない。

 

「あぁ……気持ちいいです……なんだかしてもらってばかりで悪いですね。俺もしてあげましょう」

 

 根鳥は体を起こし、私の胸をを服の上から鷲掴んだ。

 

「きゃうっ」

 

 まるで女の子のような声が出てしまった。

 

「な、なにをするっ!」

 

 慌てて、ごまかす。

 

「千冬さん……んちゅ」

 

「ちゅ……んむぅ」

 

 キスをされた。私は完全に無防備に、それを受け入れた。舌を吸われて絡められるのがとてもとても気持ちいい……。

 

「ちゅう……れろれろ……ちゅうちゅぅ……ちゅっ」

 

「むちゅっ……ぴちゃっ……ちゅぱっ……ちゅる……」

 

 キスしたまま、アソコを掴まれた。

 

「千冬さん、一言、セックスしてくれと頼んでくれば俺のチンポを貴方のマンコに入れてあげます。それでずっと感じている微弱な振動は止まりますよ」

 

 彼の言葉は毒だ。猛毒が私に流し込まれる。

 

「セックス……せっくす……あああ」

 

「さあ、言ってみて下さい。セックスしたい、って」

 

「うぅうぅ……わ、たしは、そんな、こと、いわない……」

 

 言いたかった。セックスしてくれと。そしてしたかった。根鳥と。して、もらいたかったのだ。

 

「千冬さん、ここ、もうぐっしょりですよ」

 

「いうな、いうなぁっ」

 

 濡れていることを指摘された。恥ずかしさで顔が熱くなる。

 

「ここに口をつけて、吸ったり舐めたりしたらどうなるでしょうね?」

 

「すって、なめて……あ、あ、あ。だめだ……そんなの……そんな、こと、されたら……」

 

 だめだ、だめ、なんだ。そんなことをされたら、されて、しまったら――。

 

「はぁあぁぁぁん! あぁん! あぁ! あはぁ! い、やっ、ああふっ、あんっ……」

 

 これ以上ないというほど、私はよがり声をあげてないた。もう外聞を気にする心はなくなっていた。

 

「千冬さん」

 

 根鳥はモノを私のお腹に当てた。何度も上下に振ってお腹に当ててくる。

 

「あああぁぁぁ」

 

 心が、体が求めていた。

 

「わかりますか? 千冬さん。俺のチンポが貴方の体に乗っていますよ。これ、入れてあげましょうか?」

 

 彼はモノで私のアソコをなぞりあげてきた。気持ち、良かった。

 

「千冬さんが言えば、入れてあげますよ。入れて中をぐりぐりとかき回してあげます」

 

「うっ、う、ううっ」

 

 中をかき回される感触を想像した。もうたまらなくなっていた。根鳥がモノでクリトリスを押す。はしたない喘ぎ声が漏れる。

 

「千冬さん、入れても、いいですよね? これを入れて、もっともっと気持ち良くしてあげますよ」

 

「あ、ああ、あああああ」

 

 入れて、欲しかった。もっともっと気持ち良くして欲しかった。私は、誘惑に、欲望に、負けた。

 

「………………ううう……………………し、て、ほしい…………せっくす、して、くれ。このうずきを、とめて……」

 

 彼にセックスされたらどんなに気持ちいいだろうと思った。こんなことになるなら、一週間前に言っておけば良かった、とも。

 

「良く言えましたね千冬さん」

 

 根鳥は私の頭を撫でて、キスをしてくれた。これも気持ちいいけど、して欲しかった。

 

 ずにゅ……。

 

「ああああ」

 

 ぬっく、ず、ちゅ……ぬぬぬぬっ。

 

 ゆっくりと、だが確実に、彼のモノが中に入ってきた。

 

「あああぁぁぁぁぁっ!!」

 

「イキましたね、千冬さん。俺のチンポでイったんですね」

 

「い、く……こ、んな……すごい……もの、なのか……」

 

 前に感じた時より数段すごい快感が股間と頭を覆った。私は無意識に腰を動かしていた。

 

「これで終わりじゃありませんよ。これからセックスが始まるんですからね」

 

 根鳥が腰を動かす。快感が、加速する。

 

「あっ、ああっ、だ、めだっ、そんなぁ、いま、されたらっ。あっ、あっ、あああああぁぁぁぁぁ♡」

 

 それから私は数え切れないくらいイった。とても気持ち良かった。人生の中で最高の快楽を感じていた。

 

「ああ、はふぅ、あぁん、……ね、とり……もう、やめて……くれ」

 

 もうこれ以上されたらおかしくなってしまう。私は快感を止めてくれるようお願いした。心は完全に屈服していた。

 

「あっ、イク、イキます。千冬さん。このまま、中に出してもいいですよね?」

 

「なっなか……なかは、だめだ……にんしん……してしまう……」

 

 妊娠は駄目だ。それだけは心の中に残っていた。

 

「千冬さん」

 

 優しくキス。あやすように抱きしめながら頭を撫でられた。

 

「俺、千冬さんとの子供、欲しいです。妊娠して、欲しいです。大好きな、千冬さんと結婚したいです」

 

「すき……けっこん……ねとりと……んちゅ……はぁ……でも」

 

 もう、何も考えられなくなっていた。

 

「イク、出ますっ!!」

 

「あっ♡ あっ♡ あああ♡ あつい、あつぃい!!」

 

 熱い熱い精液が、私の中に注がれた。嬉しかった。そのまま、私は、気を失った。

 

 







 長くなりすぎたので二話に分割しました。続きます。次がホントに最後の話です。


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☆第43話 織斑 千冬8

 今回は新規エロありますよ。





 あれからというもの、私の態度は変化した。変わらざるをえなかった。あんな痴態を見せた後では。

 

「千冬さん……んちゅっ……んっ」

 

「んむ……」

 

 キス、黙って受け入れていた。それだけじゃない。根鳥は他にも女子生徒に手を出していることや催眠術のことも話してきた。

 

「こ、こんな体勢で、する、のか」

 

「はい、バックスタイルというやつですね」

 

 私の体は、既に胸をさわられて濡れてしまっていた。

 

「お尻、突き出して下さい」

 

「…………ん」

 

 素直にお尻を突き出す。恥ずかしい、でも見て欲しい。と、

 

「俺のモノ、欲しいですか?」

 

「……欲しくなど、ないっ」

 

 そんな問いに応えられるはずもなかった。

 

「残念、欲しいと答えていれば優しくしてあげたのに。今日は激しくいきますよ」

 

「いい加減俺の好みを覚えましょうよ」

 

「私はっ! 貴様の女になったつもりなどないっ!」

 

 根鳥は既に私達が恋人同士であると言ってきた。甘い誘惑、思わず認めてしまいたくなる。

 

「千冬さんは可愛いですね。その仕草、逆に感じて声が出ていることの証明にしかなっていないですよ」

 

 突かれて気持ち良くなった私は、必死に声を押し殺す。

 

「うぅ……はぁっ……くぅん……」

 

 それでも、根鳥が腰の動きを緩めてしまうと、私は切なくなって腰を動かしてしまう。はしたない、いやらしい。でもして欲しい。二つの心がせめぎあっていた。だけど、

 

「………………………………セックス、して下さい。私を、抱いてくれ…………」

 

 この言葉だけは必ず言うように言われていた。でないとまた道具で責められる。私に選択肢はなかった。

 

 私は何度も後ろから突かれ、動物のように気持ち良くなり、声を漏らした。でも、私は感じてしまう自分自身が許せなかった。

 

「千冬さんの膣内、きつくて気持ちいいですよ」

 

「だ、黙ってできんのか」

 

「千冬さんにも気持ちいいって言ってもらいたいんですよ」

 

「これ以上、私をなぶるな……」

 

 本当は気持ちいいと言いたかった。全てを捨てて一人の女になりたかった。だがくすぶり続けるプライドが、それを邪魔した。

 

「凄すぎます、千冬さん……もうイってしまいそうです……」

 

「ま、待て根鳥、今日は……危ない日なんだ。だから、中では……」

 

「駄目です。俺は千冬さんに自分の子供を産んでもらいたいんです。だから中で出します」

 

「だ、駄目だっ! 子供なんて……」

 

「子供が産まれても、俺はちゃんと養います。千冬さんと一緒に愛してあげます。だから……いいですよね」

 

「だめっ、だめだぁっ」

 

 私は必死になって叫ぶ。だが膣の中は私の意思とは逆に、肉棒をちぎれるほど強く締めつける。根鳥はその締めつけの中、肉棒を動かした。彼は亀頭を私の子宮にめり込ませて激しく射精した。子宮に精液を流し込まれながら、私もまた絶頂を迎えた。

 

「はあああああぁぁ……」

 

 気持ち良かった。精液を奥に出されるのは気持ち良かった。もっともっと熱い液体をかけて欲しかった。

 

「千冬さんの中とっても具合が良くて気持ちいいですから」

 

「……うるさいっ。馬鹿者が……」

 

 そう言いながらも、心は喜んでいた。

 

「千冬さん、舐めて」

 

「…………ん」

 

 出し終わった後はフェラチオをする。私は牝として仕込まれていた。

 

「ちゅぷちゅぷ……れろれろ……ちゅうう……ま、全く、こんなに、出しおって」

 

 言いながらも逞しい肉棒についた精液を、綺麗に舐めとっていく。これが私の中を突くんだ。私を気持ち良くしてくれるんだ――。

 

「こく……んくっ……こくっ」

 

 そして口の中に溜めた液体を飲み込む。不思議と嫌な味ではなくなっていた。

 

「相変わらず、濃くて、苦い……」

 

「良く飲めましたね。千冬さん」

 

 飲み干すと、根鳥は抱きしめてくれる。私は、期待していたそれに、身を任せるのだった……。

 

 

     §

 

 

「今日はこの体勢でしたいです」

 

 私は根鳥の膝の上で一緒に雑誌を見ていた。彼が一つの写真を指差す。

 

「!? こ、こんな……」

 

「どういう体位か、どんな動きをするか想像がつきましたか? なら多分それが正解です」

 

 こんな破廉恥な体勢でしなければならないのかと思うと、眩暈がした。

 

「いつまでこんな関係を続けるつもりだ」

 

「俺がIS学園を卒業するまでです。まあ卒業する頃には俺達の関係も微妙に変わっているでしょうけどね」

 

 学園を卒業したら、終わり。私は奇妙な感覚を味わっていた。それが寂しさだとは気づいていなかった。私は彼のモノを取り出して手でしごき、大きくする。下半身の着衣を脱ぐと、粘着性のある液体が太ももを伝った。恥ずかしかった。

 

「千冬さん、入れる時はご自分で性器を割り開いて下さいね。そうしないと多分入りづらいです」

 

「……! く、くそっ………………すれば、いいのだろう」

 

 耐えられないほど恥ずかしかったが、私は言われた通りに、両手の指で陰唇を割り開いた。

 

 くちゃ……。

 

 濡れた音が響く。根鳥にも聞かれた。頬も耳も赤く、熱くなる。腰をゆっくりと下ろした。

 

「くぅぅん! は、あ。こ、れ……」

 

「普段と違う入り方をしたので感触が違いますね。そう思いませんか? 千冬さん」

 

 根鳥の言う通りだった。普段とは違う角度で入った肉竿。それが私の中を強烈に刺激する。

 

「んんっ……くっ……はぁん!」

 

 必死に耐えても、体は勝手に喘いだ。

 

 私の中は、挿入した後、小刻みに蠕動して根鳥の肉棒をきつく締めつける。締めつけると、こっちにも感触が伝わって気持ち良くなる。

 

「何も言いませんから、雑誌みたいに腰を振ってお互い気持ち良くなりましょう」

 

「私は……気持ち良くなど……貴様が勝手に、一人でイケばいいっ!」

 

 嘘だった。本当は一緒に気持ち良くなりたかったのだ。一緒にイクあの快感はそう簡単に忘れられない。

 

「はふっ……ふああああぁん……」

 

 少しずつ腰を上げて、モノが引き抜かれていく。

 

(あ、ああ、こ、れ……)

 

 内部で襞がこすれる。気持ちいい。いつもより凄く気持ちいい。大き目の声が出てしまう。

 

「うっ……くっ」

 

 限界まで引き抜くと、今度は腰を下ろし、ずぶずぶとモノを呑み込んでいく。その感触もたまらない。

 

「いいですよ……今の千冬さんの姿、凄くいやらしくて興奮を誘います」

 

「くぅっ……はぁぁっ……、い、言うな、言わないでくれ……」

 

 指摘するな。今の自分を客観的に見たら、きっと死にたくなる。

 

「……随分と激しい腰使いですね。気持ちいいですか?」

 

「……………………」

 

 言葉を返せない。本当に、本当に気持ち良かったから。 

 

「千冬さん、今、本当に気持ちいいんですね。偽りの言葉が吐けないくらいに」

 

 指摘されてしまった。

 

「や、めろ……言わないで……くれ……これ……はぁ……」

 

 言いそうになって、途中で言葉を止める。すると、

 

「千冬さん。言いたいことがあるならちゃんと言って下さい。自分の状態とかも。言ってくれないとわからないですよ」

 

「言えない……言う、なんて……」

 

 言えるはずがなかった。お前のモノが当たって気持ちいいなんて。

 

「はぅっっ!!」

 

 根鳥が急に腰を突き上げた。

 

「言って下さい千冬さん。言わないとこれ、何度もしますよ?」

 

 そう言って腰をパンパンと突き上げる。頭が痺れるほどの快感。私は簡単に参ってしまった。

 

「わ、わかった。だからそれを……」

 

 遂に、言って、しまった。

 

「………………………………………………きもち」

 

「え?」

 

「……………………気持ち、良かったんだ。感じて、しまったんだ…………あ、当たる、ところが、違って、その……刺激、されて。ね、とりの、硬い、これが、当たって、~~~~!! 気持ち、良かったんだっ」

 

 やけになったように叫んでいた。もう我慢できなかった。私は彼との行為で感じていたのだ。根鳥は体を起こすと私をぎゅっとを抱きしめた。

 

「嬉しいです。千冬さん。俺で気持ち良くなってくれたんですね」

 

 その言葉に、恥じ入る。

 

「千冬さん……んちゅっ」

 

「ン……キスは……駄目だ……これも……気持ち、良くて……」

 

 もう我慢なんてできなかった。キスも気持ちいい。抱きしめられるのも気持ちいい。胸やアソコを触られたり口でされるのも気持ちいい。この、硬い肉棒を入れられるのもとても気持ちいい。

 

「じゃあ、こうやって抱きしめるのはどうですか? 安心とかしますか?」

 

「あ、安心、というより、……体温が、感じられて。おかしなことを考えそうになる………………抱き合っていると…………その、まるで……恋人同士のようだな、と……」

 

「千冬さん。おかしなことじゃありません。俺はいつもそう思っています。抱きしめ合うと、俺は自分だけ千冬さんの恋人になれたような気がして、一人で嬉しがっていたりしたんです」

 

 抱きしめられたまま背中を撫でられた。

 

「お前も……?」

 

「はい。だから、一緒なんです。一緒、ですよ」

 

 微笑みながら、告げてくる。心の中が、暖かくなる。

 

「そう、か。そう、なんだな」

 

「はい。千冬さん。話もいいですけど、俺、したいです」

 

「うう…………わかった。動く」

 

「はい。一緒に、気持ち良くなりましょう」

 

 一緒に、気持ち良くなる。そう思うと、動きたかった。彼を、気持ち良くさせたかった。自分も、気持ち良くなりたかった。

 

「あっ……んんっ……はっ……はっ……はぁ……ふ、う……くぁ……き、もちいい……気持ちいい……」

 

「千冬さん……俺も気持ちいいですよ……蕩けそうです……」

 

「んっ、お前も、いい、のか? ……私も、いいんだ……お前のが、硬くって、大きくって……はぁっ!」

 

 彼のモノは本当に逞しくて、大きくて太く、硬い。それが私の中をずりずりとこすってくれるのだ。奥を、ごつごつと突いてくれるのだ。たまらなかった。

 

「千冬さん。好きです。……ん」

 

「ね、根鳥……私は……ちゅう」

 

 彼は私を好きだと言う。心まで溶かされてしまう。

 

「根鳥、あまり、その、好きと言うな」

 

「? 嫌、ですか?」

 

「違うんだ。何故かわからないが、少し、嬉しいんだ。私のような女を好いてくれていると思うと」

 

 そう、本当はずっと嬉しかった。初めての時からずっと。ずっと、言いたかったのだ。嬉しい、と。

 

「千冬さん……」

 

 ぎゅっと抱きしめられた。ああ、彼の気持ちが伝わってくる。彼も、嬉しいんだな。こんな、こんな幸せなことがあっていいのだろうか。私が、こんなに幸せになっていいのだろうか。

 

「ああっ根鳥っ、駄目だ、動くなっ、されたら、私……」

 

「イキそうなんですね? いいですよ。イって下さい。俺で、イって下さい」

 

「あぁん……イ、ク……根鳥で……イク……あああっ」

 

「俺も……イキますから……一緒に……」

 

「あ、ああ……一緒に……いっしょ……」

 

 私達は互いに激しく腰を振った。必死になって快楽を貪る。自分の体全てで快楽を受け止める。

 

「あああああ、イク、イクぅぅぅぅ!」

 

 叫んでいた。あれだけ恥ずかしがっていた言葉を。

 

「千冬さん! 出、る!!」

 

 ビュルルッと、彼の放った精液が私の中を占領していく。子宮の奥深くまで犯される快感。たまらなく素敵だった。一緒にイケたという事実も気持ち良さを倍増させてくれた。

 

「はぁぁん……あ、つい……ねとりの……せ、えき……」

 

「千冬さん。好き、好きですよ」

 

 好きと言って、キスをされる。嬉しかった。そのまま、私達はベッドに寝転んだ。

 

「千冬さん。俺、幸せです。今、これ以上ないくらい幸せです」

 

「う……」

 

 情事が終わって、私は少しだけ冷静さを取り戻していた。しかし……。

 

「お前の言う、好き、というのは……どこまで信用していいのかわからん」

 

「やっぱり、信用ないですか?」

 

「当たり前だ! 私の他に、五人の女に手を出している奴が何を言う!」

 

 それだけは、そうやすやすと認める訳にはいかなかった。私以外の女にもこんなことをしている癖に!

 

「うーん。それを言われると痛いですね。でも俺は本気ですよ。本気で、全員好きなんです。順列は……決められないですね。でも、千冬さんを好きだというこの気持ちに偽りはありません。大好き、です」

 

 そう言ってキスをしてくる。

 

「ん……馬鹿者が……」

 

「いつか、千冬さんにも言って欲しいです。根鳥が好きって」

 

「そ、そんなこと言わん!」

 

「いつか、ですよ。千冬さん……んちゅ」

 

「む……はぁ、学生と、こんな関係になるなど……」

 

 キスを受け止めながら、いつか、言ってあげたいな、と思った。本当はずっと前からあった、彼への気持ちを。

 

 

     §

 

 

 再び、呼び出されていた。そして、

 

「千冬さん、会いたかったです」

 

 抱きしめられる。温かな体温と幸福感が広がる。

 

「う、……む……根鳥……その」

 

 私は彼にどういう顔をして会えばいいのか、どんな態度をとればいいのかわからなかった。ただ、彼はどこまでも素直に自分の感情を伝えてきた。

 

「好きです……千冬さん……ン」

 

 キス。甘く、柔らかい。ふと、思った。素直になればいいのだなと。私も、感情に身を任せてみようと。私も、彼を抱きしめていた。ぎゅっと。背中に回した腕で抱きしめる。

 

「千冬さん……」

 

 彼は、嬉しそうだった。私も、嬉しくなった。ベッドの上で、私達は抱き合った。これだけでも気持ち良かった。すると、体の下から感触が伝わってきた。

 

「す、すみません。どうにも、収まらなくて……」

 

「……そんなに、私としたいのか?」

 

 求められている。その事実にお腹の奥が痺れた。じんじんする。

 

「はい、したいです。千冬さんとしたいです」

 

 素直な言葉。そう、彼と同じように素直になればいいのだ。

 

「ぅう、~~! して、いい、ぞ」

 

 承諾の言葉。私は確かに認めていた。彼に体を預けることを。

 

「……! はい。それじゃ、触りますね」

 

 スーツの上から胸を触られる。心地いい、だけどちょっと物足りない。そう思っていたら、中に手を入れられて、ブラウスのボタンを外された。ブラジャーが胸の下にずり下げられる。突き出された胸に、触れられた。

 

「んっ……くぅ……はぁ」

 

 温かい彼の手が滑る。胸を刺激されていた。ああ、だけどもっと……。

 

「ん、ちゅっ……」

 

 そう思った時に口付けられていた。そのまま吸われる。

 

「ちゅぅ……ちゅう……ちゅううう」

 

 腕が再び背中に回されて、彼は私の胸に顔を埋める。ちゅうちゅうと吸われる。独特の快感があった。

 

「う、……はぁ……根鳥……」

 

 気持ちいい。もっともっと吸って欲しい。その思いから彼を抱きしめる力が強くなる。自分の胸に彼の顔を押し付けるように抱きしめた。

 

「千冬さん……ちゅぱ……ちゅう……」

 

「ん……ふぅ……く……はぁん……」

 

 顎が上に跳ねあがる。それを堪えようと彼の肩に頭を寄せた。彼の、匂い。

 

「はぁ……ねとり……んんぅ……ああぅ……」

 

 じんわりと広がる快感が気持ち良かった。そのまま感じていると、下が切なくなってきた。ああ、して欲しい。だけど自分から言うのは恥ずかしい。そう思うと、まるで心を読まれたみたいに彼が動く。手が、入れられていた。ストッキングや下着の中に入って、さわさわとその部分に触る。だめ、もどかしい。もっと触ってくれ――。

 

 くちゅ……。

 

 恥ずかしい音がした。そのままこねるように触られる。

 

「千冬さん……濡れています。ここ」

 

「や……あ……言わないで、くれ……」

 

 小娘のように哀願していた。気持ちいいけど、恥ずかしいのだ。充分に刺激された後、彼は私を脱がした。下半身に何も身につけていない状態になる。濡れた液体がつう、と太ももを伝う。

 

「うう……恥ずか、しい……」

 

「千冬さん、素敵です」

 

 彼はそう言うと、自分の前を開け取り出していた。あ、彼の、硬いモノが入ってくる。抱き合ったまま、この間と同じ体勢で下から入れられた。前と同じ、気持ちイイ場所に当たってる。

 

「あ……あ……ああ……」

 

「……ん……全部、入りましたよ」

 

 みっちりと、彼のモノが全て収まる。凄い充実感。彼は緩やかに腰を動かしてぐちゅぐちゅと刺激してきた。

 

「あぅ……うぅ……根鳥……あまり動くな……」

 

「嫌ですか」

 

 違う。気持ち良くてどうにかなりそうなんだ。

 

「千冬さんも動いて下さい。腰、振って下さい」

 

「だめだ……そんな、はずかしぃ……」

 

 顔が熱い。そんなの耐えられない。

 

「ほら、この間みたいに、一緒に気持ち良くなりましょ?」

 

 あ、ああ、いっしょ、に、いっしょに……。

 

「……ん……くぅ……はっ……はぁ……」

 

 腰、動かしていた。少しずつ上下に振って気持ち良くなる。彼もそれに合わせて突き上げてくる。

 

 ぐちゅ……ぬちゅ……ぬちゃ……ちゅぷ、ちゅぷ……。

 

 いやらしい音が響く。でも……。

 

「はぁ……はぅ……ねとり……きもち、いい……」

 

 素直に言葉を吐くのは楽だった。

 

「千冬さん……俺も、とても気持ちいいですよ……」

 

 お互いに腰をすりつけ合う。とてもとても気持ちいい。このままずっとこうしていたい。ちゅぷちゅぷといやらしい音が鳴り響く。それが私の股間から出ている音だと知って顔を背けた。

 

「千冬さん……キス、ちゅっ」

 

 後頭部、うなじの辺りに手を添えられ、引き寄せられた。キスしながら下半身を律動させる。我慢がきかなくなって大きく腰を上下させていた。なんてはしたない。だけど、彼なら軽蔑せず、受け入れてくれると思った。

 

「ねとり……ねとりぃ……きもちいぃ……だめだ、こんな……わたしぃ」

 

 甘えた声。こんなに女になるなんて。

 

「いいんですよ。千冬さん。駄目じゃないです。もっともっと気持ち良くなりましょう」

 

 そう言って突かれる。ああ、硬い。大きくて、奥にこつこつって当たるんだ。なんて気持ちいいんだろう。このままではおかしくなってしまいそうだ。

 

(なって、いいのか)

 

 この男の前では、なっても、いいのか。それはとても素敵なことに思えた。でも、限界は簡単に訪れた。

 

「あ……あ……あ……ねとり……だめだ……わたしぃ……」

 

「イキそうですか? いいですよ、イっても、俺も、一緒に……」

 

 ああ、一緒にイケる。嬉しい。喜びが全身に広がった。

 

「ねとり……いっしょに……あああ……………………はぁぁぁん」

 

 ゆったりと、気をやった。同時に、彼も果てて熱い飛沫が私の中に広がる。びゅくびゅくと元気な彼の放出。

 

「んぁ……あふぅ……ねとり……あつぃ……」

 

「千冬……さんっ」

 

 私達はそのままベッドに倒れこんだ。

 

「千冬さん……んちゅっ……」

 

 寝転んだまま、キスをされる。

 

「気持ち、良かったですか?」

 

「……ああ、きもちよかった……」

 

 快楽を認める。恥ずかしい気持ちは残っていた。だけど彼なら受け止めてくれる。私の全てを、恥ずかしいところだって全部全部受け止めて、認めてくれるんだ。嬉しい。まだ中に入っている彼のモノ。幸せな気持ちが溢れる。

 

「ねとり……ん、ちゅっ……」

 

 口づける。彼と触れている所は全て幸福になれる気がした。

 

「千冬さん……好き、です……」

 

 告白。私を見てくれる。私も……私もお前が……。そんなことを思いながらまどろみの中へ入っていった。

 

 

     §

 

 

「あはぁぁぁん♡」

 

「くぅっ、千冬さん、出ますっ」

 

 どくっ、どくっ、どくん。

 

 いつのもように中出しされる。熱い熱い精液が、子宮に流れ込む。私の子宮がキュンとなって、感じて、受け止めていく。あぁ、気持ちいい――。何度も繰り返される行為によって、私は膣に出されるこの瞬間が好きになっていた。気持ちいいのだ。だが……。

 

 今日は、いつもと違っていた。いつもなら、この後さほど間をおかずに二戦目へ突入するところだ。しかし今日は中で果てたまま、沈黙していた。…………すると、少し経つごとに違和感を覚え始めた。自分の体がだ。もう連続でことをなすのに慣れてしまった体は、火照りが収まらず持続していた。

 

(……うう)

 

 太ももを、じりじりと寄り合わせる。刺激が、欲しくなる。

 

「ね、根鳥……その、今日は……しない、のか?」

 

「たまにはこうしてまったりしているのもいいかと思いまして。嫌、ですか?」

 

 どうやら根鳥は純粋にこの状態を享楽しているらしい。しかし困った。それでは……。

 

(こ、困ることなどあるものか!!)

 

 強がってはみせたものの、違和感……つまりはもどかしさだ、は時間が経つにつれて大きくなってきた。先ほどのやりとり後も根鳥は「嫌と言わないならOKだろう」という感じでそのままになっている。

 

(ううううう)

 

 して、欲しい。そんな考えが頭をよぎってしまう。

 

(駄目だ。駄目、だ、め……)

 

 この状態を解決するには二つの選択肢しかない。今すぐ抜いて離れろというか、もっと抱いてくれとおねだりするか。後者など選択できなかった。しかし前者の選択肢も選べない。それではこのもどかしさは持続したままなのだから。

 

(うううううぅぅぅぅ~~~~!!!)

 

 して欲しい。硬くした、根鳥の、ア、アレで、突いて欲しい。奥を、強く。中も強くこすって欲しい。感じるところにこすりつけて欲しい。欲望が、欲求が、とめどなく頭によぎる。そうして身悶えていると、様子がおかしい私に根鳥が気づいた。

 

「……? どうか、しましたか? 千冬さん」

 

「……はぁ……く、ぅ……ど、どうも、しない。私は、平気だ」

 

 言った後でしまったと思った。「平気だ」とは何か平気でない状態を堪えているようではないか。

 

「……えーと、ひょっとして気持ち悪いとか、やっぱり嫌だったりします?」

 

 違う。そうじゃないのだ。そうじゃ、なくて……。

 

「ね、ねとり……わ、わたしは……」

 

 弱気な心が漏れそうになる。そのままもう少し経てば私は自分からおねだりしていたかも知れない。

 

「……? ……!! もしかして、千冬さん……」

 

(ああぁ、いわないで、くれ)

 

 最後に残った良心が、必死に抵抗していた。今言われたら、私は否定してしまう。でも、否定してしまったらしてもらえない。二律背反が胸を焦がす。と、

 

「…………あ、えーと。千冬さん、俺、したくなっちゃいました。しても、いい、ですか?」

 

(あぁ)

 

 気を使われた。自分の状態を察した上で、自分がそう言い出せないことに気づき、なおかつ彼が強要している形にしてくれたのだ。

 

「う、ぅぅ、し、しかた、ない、な。……すきに、しろ」

 

 馬鹿な私。でも彼は優しく微笑んで私を抱きしめてくれた。

 

「はい。好きにします。千冬さんのことが大好きですから」

 

(ああ、ああぁぁぁ)

 

 胸に、感情が湧き上がる。駄目だ。そんな顔をされたら。抱きしめられたら。溶けて、しまう。蕩けて、しまう。抱いてはいけない感情が生まれてしまう。いけない。そんなことを考えてはいけない。しかし根鳥はすぐにアソコを硬くして突き入れてきた。

 

「んんんぅぅっ!!」

 

 声が、出てしまう。我慢が、できなくなる。

 

「んっ、はぁん、あぁ、ねとり……ねとりぃ」

 

 もはやごまかしようのないほど蕩けた女の声が出た。自分の口から出たとは信じられないほど、甘い、声。

 

「はっ……はっ……千冬さん……んっ」

 

 唇を、塞がれていた。キス、されている。

 

「んちゅっ……ちゅ……ちゅっ……」

 

 それは更に私を助けた。これでもう、甘えた声を出さなくてすむ。私は根鳥の頭を両腕で抱えた。自分の顔に押しつけるように抱きしめ、唇を吸う。

 

「ちゅっ……ちゅぅ……ちゅううううっ」

 

 キスをしていれば声は出ない。そう安心してキスに熱中する。下半身の持続的な快感が頭を痺れさせる。

 

(きもち、いい。……すごくすごくきもちいい……)

 

 もう私は快楽を素直に感じていた。そして、抱きしめている根鳥への感情も……。

 

(根鳥、もっと、もっと中で出してくれ……私は、気持ち良くなりたい……)

 

 腰が、動いてしまう。上に乗っている訳じゃないのに、ベッドに横たわって、彼の下で寝ているのに、腰がうごめいて、前後に動く。ああ、私ははしたなく、いやらしいことをしている。きっと顔も快楽に蕩けているのだろう。だがもう隠そうとは思わなかった。体と同様、心も彼に開いていたから……。

 

「ちゅぅ……千冬さん……好き、です」

 

 繰り返される睦言。ふと、以前根鳥が言ったことを思い出した。

 

(あぁ)

 

 言って、しまいたい。全てをかなぐり捨てて、求めたい。その気持ちに逆らわず、私は言葉を発していた。

 

「ちゅぱ……ん……ねと、り……わたしも……私も、お前が、好き、だ……」

 

 言った。遂に、言ってしまった。脅迫者とその被害者という一線を超えてしまったのだ。だが後悔など微塵もなかった。温かな幸福感だけが私の胸を満たした。ずっとあった私の寂しさ、それを彼が埋めてくれたのだ。優しく、抱いてくれたのだ。

 

「千冬……さん」

 

 根鳥は驚いた表情をしている。重ねて、言った。

 

「すき、だ……すき、なんだ……」

 

 彼の頭を抱きかかえながら言い続ける。

 

「千冬さん……嬉しいです」

 

 根鳥が、喜んでくれた。それは私にとっても喜びだった。嬉しい。もっと早く、言っておくんだった。こんなに、幸せな気持ちになれるなら。

 

「千冬さん……俺、もう……」

 

 限界を伝えてくる。私の体も同じだった。

 

「わ、わたしも、なんだ……根鳥、だして、くれ……」

 

 はしたなくおねだりする。だけど恥ずかしくなかった。むしろ気持ち良かった。素直な自分を見せても、彼ならば受け止めてくれるから……。

 

「千冬さん、はぁ……くっ、出、ます」

 

 びゅくびゅくとホースから水が出るように射精された。それが子宮に流れ込み、私もまた絶頂を迎える。

 

「んっ……あっ、ああああぁぁぁぁっ」

 

 イって、いた。静かに、だけどしっかりと。

 

「根鳥……んちゅふ……ちゅる……」

 

 キス。舌を激しくからませる。あぁ、きもちいいなぁ。

 

「千冬さん……もっと、もっとしたいです」

 

 彼が私を求める。それが嬉しくて私は顔を緩めた。

 

「いい、ぞ……わたしも、もっとしたい……して、くれ……」

 

 求めていた。快楽を、彼を。あぁ、私は、幸せだ……。

 

 

     §

 

 

「千冬さん……今日は、中で出します。千冬さんを、孕ませます」

 

 そんなことを彼が言ってきたのは、卒業まで後数ヶ月の時だった。私はその言葉に違和感を覚えた。いつもとは違う言葉。それで、彼が本気なのだとわかった。彼と関係を持ち始めたのは一年生の八月から。だがそれから二年以上し続けても、私が妊娠することはなかった。最初こそ怯えていたものの、途中からそこまで脅威には感じなかった。もしかしたら私か彼に何か欠陥があるのかとも思ったが、ふと一つの事実を思い立ってから。多分彼が何かをしているのだと気づいていた。だが、だからこそこの宣言は本気なのだろうと思った。

 

「根鳥……それは」

 

「本気、です。千冬さんに種付けします。きっと、子供ができますよ」

 

 確認するようにそう言った。あぁ、本気、なのだな。

 

「いい……ぞ。私も、お前の子供が欲しい……。孕ませて、くれ……」

 

 信じられないようなことを、言っていた。だがもう彼に自分の気持ちを隠すことはできなかった。私も、少し前から思っていたから。彼の子供が欲しい、と。

 

「千冬さん……嬉しいです。いっぱい、出しますね」

 

「ああ……出してくれ。私の中で……いっぱい、出して……」

 

 誘う言葉。その後、宣言通り中に出された。そして、不思議なことに、「わかった」のだ。私は、彼の子供を孕んだ。その感覚が確かにあった。それから一ヶ月ほど後のこと、私は確かめた。そうしたら、やはり私は妊娠していた。

 

「千冬さん、俺と、結婚して下さい。彼女らも一緒ですけど、俺、きっと全員を養ってみせますから」

 

 ある意味最低のプロポーズ。だけど私は嬉しかった。彼が本気だということは、もう嫌というほど知っていたから。

 

「私で……いいのか? その、女性らしいことはできないぞ。結婚しても……」

 

「千冬さんがいいんです。千冬さんとしたいんです。愛しています。千冬さん」

 

「根鳥……」

 

 抱きついて、いた。嬉しさが全身に広がっていたから。だから、素直に言った。

 

「私も……私もお前を愛してる。根鳥……」

 

 承諾の言葉。そして私達は結婚した。私に譲ってくれた篠ノ之達学生には感謝してもしきれない。だけど彼女らは自分達で話し合い。私に譲ってくれたのだ。私は、彼女らに恥ずかしくない人間になろうと思った。

 

 

     §

 

 

「千冬さん、わかりますか。この子が俺達の子供ですよ。元気な男の子です」

 

 彼が抱きかかえた赤ん坊を見せてそう言う。

 

「ああ……その子が、私達の子なんだな……うれ、しい……こんなに、幸せでいいんだろうか」

 

「いいんですよ。俺達、夫婦なんですから。一緒に幸せになっていいんです」

 

 そう、か。私達は夫婦だったな。なら、これが普通の幸せなのか。こんなに嬉しいことが。

 

 私は、赤ん坊を抱かせてもらった。私と彼の子供。嬉しいな。

 

「根鳥……私、今、凄く幸せだ……」

 

「千冬さん……。はい、俺も、幸せです」

 

 そうして、私達は一緒に笑った。

 

 







 これにてISでエロSSは全て終了です。ここまでお付き合い頂きありがとうございました!! 

明日の朝九時から次回作も投稿します。息つく暇もなくてすみません。ですが、ギアス・ISと違って中編です。全18話のエロSSで、かつ一日二回更新する予定です。九日間で終わります。お酒のつまみのようにちょっとしたエロを提供します。もし読まれるのでしたらそちらでもお会いしましょう。

 それでは、また。


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