Blue Archive -Document GUYS feat.LXXX-   作:LN58

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EP10 失われた未来への飛翔 -Boot up! CREW GUYS KIVOTOS(クルー・ガイズ・キヴォトス)-

 

 

ワアアアアアアアアアアアアアア! パチパチパチ・・・!

 

 

北条先生「開校式の挨拶、おつかれさまでした」

 

七神 リン「ええ。先生も引き続き【キヴォトス防衛軍】の軍事顧問として、これからのお勤め、より一層の期待をさせていただきますね」

 

七神 リン「……ついに【キヴォトス防衛学園】が開校となりましたね、先生」

 

北条先生「……ここまで来るのに長い道程でしたね」

 

七神 リン「ですが、その長い道程の中で得られたものはたくさんありました」

 

北条先生「本来のXデーが光のピラミッドが出現した日からだとすると、ここまでの準備はできなかったですからね」

 

七神 リン「ええ。決して平坦な道程などではありませんでしたが、【キヴォトス防衛軍】はこうして先生からのお墨付きを得るだけの戦力を獲得するに至りました」

 

七神 リン「見えますか、先生? 今や【キヴォトス防衛軍】の象徴ともなった対怪獣特殊空挺機甲(特空機):機龍丸の肩に描かれているのは【万魔殿】の紋章です」

 

 

――――――それと、【キヴォトス防衛軍 CREW GUYS KIVOTOS(クルー・ガイズ・キヴォトス)】の紋章です。

 

 

この日、ついに【SRT特殊学園】を再編した【キヴォトス防衛学園】が開校となり、ここからキヴォトス各地に設立される支部の運営を担う人材が短期留学で輩出されていくのだ。

 

その華々しい開校式には最高責任者である“連邦生徒会長”不在で閉校が決定となってしまった【SRT特殊学園】の生徒たちの多くが胸を張って誇らしく整列しており、“連邦生徒会長”の実質的な後継者である“GUYSの先生”を軍事顧問に迎えたことで生まれ変わったことで存続することになったことに喜びの声と涙が溢れていた。

 

所狭しと怪獣退治の実績がある対怪獣兵器が並べられ、航空戦力は航空ショーでお披露目となり、最後にはホログラム投影された赤と銀の巨人:ウルトラマン80、対怪獣特殊空挺機甲(特空機):機龍丸、多目的無人可変ドローダー:GUTSファルコンが勢揃いの集合写真が撮られたのだった。

 

機龍丸の機長:棗 イロハとGUTSファルコンの専任操縦士:明星 ヒマリが姿を見せ、あまりこういう場所で目立ちたくないと考えている棗 イロハは何人かの操縦士に喋らせて自身は口数を少なくしていた一方、明星 ヒマリは付き人の和泉元 エイミに止められるまで自慢話を喋りまくるといった具合で対照的であった。

 

そして、最初期からライナー部隊を率いて活躍してくれた【温泉開発部】鬼怒川 カスミ、【風紀委員会】銀鏡 イオリ、【正義実現委員会】仲正 イチカ、それに加えて兵器開発で多大な貢献を果たした【セミナー】調月 リオの紹介も行われたのだった。

 

【セミナー】調月 リオ以外にも【万魔殿】羽沼 マコトや【ティーパーティー】桐藤 ナギサも開校式に出席しており、【キヴォトス3大学園(BIG3)】が全面的に参加していることを間近に見せつけられた生徒たちは改めて【キヴォトス防衛軍】ないしは【キヴォトス防衛学園】の凄さを再認識することになったのである。

 

ただ、それにしても、流れ弾1つで致命傷になりかねないほどの虚弱さであるキヴォトスの外から来た大人:北条 アキラの武勇伝は一度聞いたら忘れられないほどのインパクトがあり、人命最優先の丁寧な采配や的確な防衛戦略といった組織人ならば特に評価する項目よりも一般生徒の耳に残っているため、動画配信でしか見たことがない大半の生徒たちが本物の北条 アキラが壇上に現れた瞬間に大歓声を上げるのだった。

 

あの方こそが一からキヴォトスの防衛体制を構築して数々の怪獣災害を対処してきた怪獣退治の専門家であり、その途方もない巨大な脅威である怪獣相手に誰よりも勇敢に立ち向かって怪獣退治に貢献してきた実績がある上に多彩なパーソナリティを日常的に発揮している時の人であったのだ。

 

あらためて“シャーレの先生”でもあり“GUYSの先生”である地球人:北条 アキラの知名度と人気は【キヴォトス防衛学園】に集まってくれた生徒たちからの熱量だけで伝わってくる。

 

 

――――――その隣に立って注目を浴びることになったのが()()()()()()で有名であった【連邦生徒会】生徒会長代行:七神 リンであった。

 

 

そして、並べられた校旗や機体の所属に使われるようになった校章には“GUYSの先生”が所属する【CREW GUYS JAPAN】の紋章に、未来世界で“GUTSの先生”であることが判明したロボット職員:マウンテンガリバーの【スーパーGUTS】の紋章の要素を掛け合わせた【キヴォトス防衛軍 CREW GUYS KIVOTOS(クルー・ガイズ・キヴォトス)】の紋章となっていた。

 

【キヴォトス防衛軍】で真相を知る生徒たちが2人の“先生”への敬意を払ったものとなっており、基本となる【CREW GUYS JAPAN】の片翼の紋章の背面に【スーパーGUTS】の紋章のようにヘイローが展開された図案となっており、見ようによっては【GUYS(ガイズ)】が【GUTS(ガッツ)】とも読めてしまうように【Y】にも【T】にも見える文字を配置してあった。

 

このダブルミーニングは『怪獣退治にはGUTS(根性)のあるGUYS(男たち)のようでならなければならない』と言う、これまでの2人の“先生”の怪獣退治における活躍ぶりを象徴していた。

 

さて、ここで【キヴォトス防衛学園】が創設されるに至った経緯を振り返っておこう。

 


初めての怪獣:クレッセントが襲来したXデーを迎えたキヴォトスではサンクトゥムタワー及びD.U.への著しい被害に加えて、怪獣退治に参加した各学園の防衛戦力の多大なる損失によって、従来の体制からの刷新を余儀なくされることになった。

 

次なる怪獣及び災厄の襲来に備えて キヴォトス中が一体となった防衛体制と協力体制の構築が急務となったが、キヴォトスの中心地である首都:D.U.及びキヴォトスの象徴であるサンクトゥムタワーへの被害がもたらしたものは更なる混沌であった。

 

怪獣に対してまったくの無力であった【連邦生徒会】への信頼は失墜し、共同戦線を張った各学園の防衛力に対しても疑問の声が投げかけられ、怪獣への恐怖が秩序への信頼を上回ったことでキヴォトス中で恐慌が巻き起こったのである。

 

それを収束させるために【シャーレ・オフィス】を臨時拠点とした【連邦生徒会】で怪獣対策が真剣な議題にようやく上がり、【キヴォトス防衛軍】を設立することを満場一致で議決。

 

“連邦生徒会長”不在のために閉校となった【SRT特殊学園】を【キヴォトス防衛学園】として再編することになり、キヴォトス中から優秀な人材や怪獣の脅威に立ち向かう決心をした生徒たちに、潤沢な予算や資材が集まることになったのだった。

 

そして、軍事顧問として【キヴォトス防衛学園】に特別な席を用意されたのが【CREW GUYS JAPAN】の候補生だった北条 アキラこと“シャーレの先生”であり、可能な限りの怪獣対策を教授する“GUYSの先生”になったのである。

 

それ故に【キヴォトス防衛軍】はやがて【CREW GUYS KIVOTOS(クルー・ガイズ・キヴォトス)】と言われるようになり、“GUYSの先生”が指導した【キヴォトス防衛軍】の活躍が知れ渡ることで公称にまでなったのだ。

 

一方で、サンクトゥムタワーの復旧と首都:D.U.の都市再生整備計画も進められることになり、怪獣対策を念頭に置いた防衛設備や避難所の設置がなされたのである。

 

こうしてXデーを迎えたキヴォトスは大きく様変わりすることになり、地球人:北条 アキラによってもたらされたものがキヴォトスで流行ることになったのであった。

 

それだけに【キヴォトス防衛学園】の立役者であり、そこで教えられる内容の大半が“GUYSの先生”北条 アキラによるものなので、軍事顧問から学長の肩書に替えることを打診されていたのだが、

 

キヴォトスに初めて現れた怪獣:クレッセントがマイナスエネルギーが実体化した怪獣であったため、それをよく理解している北条 アキラとしては怪獣発生の原因であるマイナスエネルギーの特定と根絶をしなくてはならなかった。

 

そこで表の顔である【連邦捜査部 S.C.H.A.L.E(シャーレ)】と裏の顔である【キヴォトス防衛学園】の両顧問を務めるのが都合がいいため、動きやすい立場からキヴォトス防衛の任に就くことを願い出たのである。

 

 

――――――それは地球人:北条 アキラがウルトラマンになってしまったことを秘密にするためにも重要なことであった。

 


北条 アキラは長年に渡って怪獣と戦い続けてきた歴史を持つ地球からやってきた異邦人である。

 

軍事顧問として【キヴォトス防衛軍】を率いた初実戦の宇宙怪獣:ギコギラーとの戦いで功績が認められ、本格的な怪獣対策を講じてキヴォトスに安寧をもたらすべく、“連邦生徒会長”不在で閉校せざるを得なかった【SRT特殊学園】を再編して【キヴォトス防衛学園】が開校することが決定した。

 

文字通り【キヴォトス防衛軍】の拠点となるべく再編されたわけなのだが、地球の優れた防災知識をキヴォトス中に普及させるため、【キヴォトス防衛軍】に志願した各学園の生徒たちは留学生という扱いで一般教科と特別な単位が認められた。

 

そのため、首都:D.U.にある“連邦生徒会長”直属のトップエリートの学園に留学できるだけでも、弱小校出身の生徒たちには夢のような出来事であり、【キヴォトス防衛学園】はキヴォトス中から生徒が留学の志望が殺到し、運営側はその準備に大忙しである。

 

事実、数千もの学園が存在するキヴォトスからの留学志望者の全員を受け容れるのは難しいため、短期間の留学コースを設けて留学志望者を大量に捌き、才能や実力が認められた生徒に適性のあるコースへ次回から参加できる資格制度が検討されていた。

 

もちろん、短期留学コースで選考から漏れた生徒たちは次から次へと母校へ帰されることになるが、【キヴォトス防衛軍】での作戦行動や怪獣対策に必要な基礎を叩き込ませて帰らせるので、母校で学んできたばかりの最新の知識を使って防災活動に従事したことが認められれば、より長期の留学コースに参加できる段取りとなっていた。

 

それに先立ってキヴォトスに来訪した唯一の怪獣退治の専門家である“GUYSの先生”北条 アキラは教材作りを兼ねた授業を各学園から派遣された生徒たちに行うことになり、久々にちゃんとした場所でちゃんとした教壇に立ってちゃんとした授業を行ったのだ。

 

本職が小学校の先生である北条 アキラのビデオ学習用の収録を意識した丁寧なレイアウトの授業は大変好評であり、早速 収録した授業内容を編集してコピーしたものを各学園に持ち帰ってもらい、防災活動の展開へと役立てられていた。


 

ロボット職員「では、私が先に【アビドス】に入って現地の【アビドス生徒会】と交渉して、四次元発信機を設置、四次元移動列車で調査拠点の迅速な設営を指揮します」

 

神代キヴォトス人「本当に【アビドス生徒会】は今も実在するのか? これまで再三のハザードマップの提出命令を無視してきたのだろう? すでに砂漠に呑まれたと見るのが自然ではないのか?」

 

ロボット職員「大丈夫です。僕が“シャーレの先生”だった時と同じように、光のピラミッドが出現したXデーから程無くして【アビドス高等学校】からの支援要請があったわけですから」

 

神代キヴォトス人「……人生は一度きりだ。『前回』など存在しないことは肝に銘じておけ。こんなにもお主が歩んだキヴォトスからは様変わりしたのだからな」

 

ロボット職員「はい。肝に銘じておきます」

 

神代キヴォトス人「連れて行くのは、あの【メイド部】またの名を【C&C】だったか」

 

ロボット職員「ええ。おそらく【アビドス】の治安は改善されていないでしょうし、砂漠に呑まれた住宅や施設の清掃に彼女たちの能力が役立つことでしょう。四次元発信機もミレニアム製で取り扱いにも慣れていますから」

 

神代キヴォトス人「その名のごとく、まさしく【Cleaning&Clearing】だな」

 

神代キヴォトス人「しかし、お主、あまり羽目を外しなさるなよ?」

 

ロボット職員「え?」

 

 

神代キヴォトス人「――――――角楯 カリンのことだ。今回の遠征ではつきっきりでご奉仕されることだろうな」

 

 

ロボット職員「そ、それは……」

 

神代キヴォトス人「周りがそれを見てどう思うか、『前回』の状況と比較しながら節度を保つといい。無理なら恋の糸を切ってやってもいい。サーッと恋の炎が冷めるぞ」

 

ロボット職員「……それは遠慮しておきますね。けど、『前回』では【C&C】の面々と知り合うのはアビドス遠征以降でしたから、本当にいろいろと人間関係がちがってきていますね」

 

神代キヴォトス人「それで調査拠点の設営が予定通りに終われば、お主と入れ替わりに先生が【アビドス】に入ることになり、経過が順調であればアビドス砂漠に眠る遺跡を探すために今度は我が現場を引き継ぐというわけだ」

 

神代キヴォトス人「もちろん、怪獣災害はいつどこで起きるかわからんし、【連邦捜査部 S.C.H.A.L.E(シャーレ)】と【キヴォトス防衛軍 CREW GUYS KIVOTOS(クルー・ガイズ・キヴォトス)】の業務もこれまで通りに回して行かなければならん」

 

神代キヴォトス人「我が覚醒(めざ)めて本当に良かったな、コーイチ?」

 

ロボット職員「ええ。現場を任せられる人材は常に不足しているわけですから、今の状況は『前回』より遥かに進展していますよ」

 

神代キヴォトス人「かつてキヴォトス最大の勢力を誇ったという【アビドス】にも必ず超古代の遺産があるはずなのだ」

 

神代キヴォトス人「そこで我が同胞や巨人像があれば、ますます戦力は盤石なものになるであろう」

 

 

神代キヴォトス人「だから、その先発部隊にはサオリとアツコも同行させよ」

 

 

ロボット職員「どうしてです?」

 

神代キヴォトス人「1つは、武闘派メイド集団【C&C】の抑えだな。監視役として居ることで過剰な破壊行為や角楯 カリンの淫行も抑えられることだろう」

 

神代キヴォトス人「もう1つは、社会勉強だな。我としては【アビドス生徒会】はすでに存在しないものだと考えているが、もしも現地で再建を目指す動きがあるのなら、同じように【アリウス生徒会】を立ち上げようとしているサオリとアツコにとっても実りのある学びの場となろう」

 

神代キヴォトス人「最後に、【アビドス】の使命を継承している生徒がいるのならば、必ずや“ユザレの末裔”である秤 アツコと共鳴する。それが遺跡を探す手掛かりになるはずだ。【トリニティ】の悟りの霊地の後継者なら、その霊智から使命を継承した者がわかるようになっている」

 

ロボット職員「わかりました。私としてもアツコさんを守ることをお義姉さんと誓っているので、サオリさんと一緒に連れて行くことに反対する理由はありません」

 

 

ロボット職員「そうだ、つかぬことをお聞きしますが、突如【アビドス】を襲った砂漠化の原因について心当たりはありませんか?」

 

 

神代キヴォトス人「――――――我のように超古代文明の叡智で土地を管理してきた者が完全に【アビドス】から消えてしまったから、とでも考えているのか?」

 

ロボット職員「ちがうのですか? だって、憶えている限りだと、【アビドス】はキヴォトス最大を誇っていただけに歴史的に豊かな土地と気候に恵まれた場所だったんですよ? それが原因不明の砂漠化で滅びるのは不自然なことです!」

 

神代キヴォトス人「それは我にもわからん。だから、それを調査しに行くのだ。今も眠る光の同胞を探すためにも」

 

神代キヴォトス人「ただ、土地の管理システムが失陥して砂漠化が引き起こされたと考えるなら、それはもう土地の寿命だったとあきらめる他あるまい」

 

神代キヴォトス人「わかるだろう。我とて1000万年周期で光と闇の戦いが繰り返されると想定していたところに3000万年の眠りとなって、経年劣化によるシステムエラーで自動で覚醒(めざ)めることができなかったのだからな」

 

ロボット職員「……滅びは避けられないですか?」

 

神代キヴォトス人「それも定義に拠るな。何をもって滅びを悲しんでいるか、恐れているかだ」

 

神代キヴォトス人「その滅びから守ろうとしているものは何だ? 我に至っては推定3000万年もの昔の神代から続く超古代文明の繁栄のことをずっと憶え続けているのだぞ?」

 

ロボット職員「それを言われたら、何も言えないじゃないですか」

 

神代キヴォトス人「まあ、よく考えることだ。我は“地獄の釜の門番”であり、【ゲヘナ】の豊穣の大地を司る者であると同時に『誕生』『成長』『繁殖』『永眠』を司る者だ。要は冠婚葬祭であり、長いようで短い人生の中で我が祝福するものが何であるかを見ればよい」

 

 

神代キヴォトス人「そんなわけで、ついに始まるのだな」

 

ロボット職員「はい。今度こそ、みんなを破滅の運命から救うんだ」

 

神代キヴォトス人「行って来るがいい、“光”となって! 再び“シャーレの先生”として! “GUTSの先生”!」

 

 

――――――さあ、お主にとっては二度目の【ブルーアーカイブ】の開幕だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北条先生「まったく、いつまで あの時の写真が使われているんだろうね? そろそろ別の宣伝広告を考えた方がいいと思わない?」 ――――――掲示板に【キヴォトス防衛軍】募兵ポスターが貼られており、

 

北条先生「おかげで、【シャーレ】でも【防衛学園】でも おんぶを強請られて大変だよ」 ――――――輸送ヘリの縄梯子に掴まる“シャーレの先生(北条 アキラ)”と“連邦生徒会長代行(七神 リン)”のおんぶ写真が使われている。

 

七神 リン「しかたありません。あの日、私たち【連邦生徒会】はキヴォトス中から完全に信頼を失うほどの大失態を犯しました」コホン

 

七神 リン「これは数少ない 目眩しに使える 感動的なワンシーンだったんです」

 

七神 リン「…………それに、先生(あなた)に助けてもらえた時の大切な思い出ですから」ボソッ

 

北条先生「たしかに、それ以前の調査からXデーに備えて防衛チームを設立するように【連邦生徒会】に提言したのを無視された結果がこれだからね。僕の力が足りなかったばかりに怖い思いをさせてしまったね」

 

七神 リン「いえ、怪我の功名とでも言うのか、あの一件で【連邦生徒会】の膿出しができたので、最近はとても風通しが良くなって、以前よりもストレスなく運営ができていますから」

 

北条先生「そうなんだ。でも、七神さんは一所懸命な頑張り屋なんだから、本当に無理はしないようにね」

 

七神 リン「それは“先生”だって同じですよ」

 

七神 リン「私たちとちがって流れ弾に中っただけで致命傷になるというのに、銃口を向けられながらも誰よりも勇敢に生徒たちと向き合って騒動を収めているのですから、“先生”の働きぶりにはいつも感心させられています」

 

七神 リン「ですから、先生。失踪した“連邦生徒会長”が招聘した“先生”の活動を【連邦生徒会】が全面的にサポートしますので、先生も無理はしないでください」

 

北条先生「うん。いつもありがとう、七神さん」

 

七神 リン「どういたしまして」ニコッ

 

 

バララララララ!

 

 

七神 リン「しかし、本当に先生が出向くほどの案件なのでしょうか、この依頼は?」

 

七神 リン「かつてキヴォトス一の規模を誇った【アビドス高等学校】ですが、砂漠化に呑まれ、今や廃校まで秒読みの段階で、【キヴォトス防衛学園】に生徒を留学させることもままならないほど困窮しているようです」

 

七神 リン「正直に言って【レッドウィンター】とちがって【アビドス】は戦力にはならないですよ」

 

北条先生「それでも、直接行って確かめてくる必要はある」

 

 

――――――僕は“先生”だから。

 

 

七神 リン「はい。お気をつけて」フフッ

 

北条先生「うん。くれぐれも七神さんも無理はしないようにね」

 

七神 リン「わかっています。先生(あなた)に救われた命がここにありますから」

 

北条先生「よし、出してくれ! UH-60(ブラックホーク)、離陸!」

 

 

バララララララ・・・

 

 

七神 リン「先生……」

 

扇喜 アオイ「いつまでそうしているつもりですか、首席行政官? 連邦生徒会長代行?」

 

七神 リン「あ、すみません……」

 

七神 リン「仕事に戻ります……」スタスタ・・・

 

扇喜 アオイ「まったく、先生も罪な人ね……」

 

扇喜 アオイ「でも、そのおかげで先輩も少し変わることができたから……」

 

扇喜 アオイ「だから、早く帰ってきて『ただいま』と言ってあげてください、先生」

 

扇喜 アオイ「さて、今日は先生が提案した例の防衛兵器の予算会議だったわね。何とかして成立させないとね」スタスタ・・・

 

 

――――――こうして繰り返される先生と生徒の物語の序章は決定的な改編を重ねて本章へと移るのであった。

 

 

果たして、かつて“シャーレの先生”であり“GUTSの先生”であったロボット職員:マウンテンガリバーの16年に渡る悲願は成就されるのだろうか――――――。

 

そして、3000万年前の眠りから覚醒(めざ)めた超古代文明の生き残りである神代キヴォトス人:サーベラスから見た巨大な神秘のベールに包まれた謎の超巨大学園都市:キヴォトスとはいったい何になるのか――――――。

 

それから、このキヴォトスを地球に現れた怪獣たちが次々と襲う時、ウルトラマン80に変身して戦うことできるようになってしまった地球人:北条 アキラが度重なる怪獣災害で導き出す真実とは――――――。

 

 

――――――その時、透き通るような世界観の青空にウルトラの星が瞬いた。

 

 






-PREVIEW NEXT EPISODE-



ロボット職員「戻ってきたぞ、アビドスのみんな!」


ロボット職員「やっぱり、こんな展開は知らないぞおおおおおお!?」


ロボット職員「決着は僕たちの手でつけよう、シロコ!」ジャキ! ――――――レールガン展開!



神代キヴォトス人「超古代の光の巨人に決闘を申し込むために来たという話だが、僭越ながら光の眷属である我がお相手しよう」


神代キヴォトス人「生命体が放つ恐怖の感情を餌とする“異生獣”スペースビーストの噂は聞いたことがある」


神代キヴォトス人「――――――この砂漠に渦巻く悪意、何かを隠そうとしているな?」



北条先生「かつてキヴォトス最大を誇ったという【アビドス高等学校】は今や砂漠に呑まれただけじゃなく、アンバランスゾーンの真っ只中にあるというのか……」


北条先生「すでに学園組織は消滅したも同然なのに、その遺産を巡って様々な勢力の思惑が入り混じっている魔境だ、ここは」


北条先生「――――――『遺跡が出てくる夢を見た』? もしかして“ユメ先輩”が探していたものって言うのは、まさか!?」



錠前 サオリ「行くぞ、陸八魔 アル! 【便利屋68】!」


陸八魔 アル「もうここまで来たら後に引けないじゃない!(あ、アウトローは決して恐れない! スペースビーストが相手でも依頼は絶対に達成するんだから~!)」


剣先 ツルギ「ふふふふふーうふふふふふふふふふーくははははははははははははっ~!!」


美甘 ネル「キヴォトス3大学園の最強戦力が揃い踏みか! これならスペースビーストが相手でも、勝利は約束されたも同然だな!」


空崎 ヒナ「私たちはスペースビースト殲滅のために行くけど、小鳥遊 ホシノ、あなたはどうしたいの?」



小鳥遊 ホシノ「私は、私は、それでもユメ先輩を助けたい!」



暴君ユメ「滑稽だね、ホシノちゃん。あれだけ私のことを馬鹿にしていたのに私の真似をしているだなんて」


暴君ユメ「私はホシノちゃんみたいになったって言うのにねぇ!」


暴君ユメ「これがホシノちゃんの理想の私だよ。ホシノちゃんが願った(呪った)ように世界の全てを破壊してあげるから」ニッコリ


小鳥遊 ホシノ「あ、ああ…………」


小鳥遊 ホシノ「もう、やめて、ユメ先輩……」


小鳥遊 ホシノ「私の、私のせいだ、全部……」



北条先生「――――――あれが【アビドス】を扇動して開発させたという【雷帝の遺産】!?」


ロボット職員「そんな馬鹿な!? まさか、あれはマキシマ・オーバードライブなのか!? どうして!?」


神代キヴォトス人「ここまでの戦いの裏で糸を引く存在――――――、運命の糸を紡いで玩ぶ“アンノウンハンド”とでも名付けるべきか?」




秤 アツコ「あきらめないで。光はあなたの中に受け継がれているのだから」


小鳥遊 ホシノ「わかんない! わかんないよ! そんなこと!」


小鳥遊 ホシノ「あ、聞こえる。みんなの声が……」


小鳥遊 ホシノ「あ、あなたは……」



光は絆だ。誰かに受け継がれ、再び輝く。




NEXT: Vol.1 DON'T GIVE UP OH NEXUS


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