超次元ゲイムネプテューヌ EX-AID   作:レティス

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今年のクリスマスはディシディアに没頭しますかな。
そしてクリスマスに貴利矢が……。


OP[EXCITE]



激突だよ、全員CRASH!

パラドside

 

 

 

 

夜のプラネテューヌで、俺はビルの屋上でゲームをしている。これでプレイヤーは一通り揃った。

 

「プレイヤーも揃ったことだし、次のテストプレイを始めようか!」

「回りくどい…一気に叩き潰す!」

 

グラファイトは双刃刀を振り回して言った。はぁ、グラファイトは短気だなぁ…。

 

「仮面ライダーと女神を消し、全人類を乗っとれば、バグスターがゲイムギョウ界の支配者となる!そしてその勢いで、地球も侵略する!」

「“ゴリ押し”でパズルなんて解ける訳がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の計画に従え。」

 

俺はグラファイトに近づくと、険しい表情をして言った。独断行動で計画を台無しにされたら困るからな。

 

「ふんっ…。」

 

グラファイトは不満げにその場で座った。俺はそれを確認にすると、いつもの笑顔に戻り、プラネテューヌの夜景を見てこう叫んだ。

 

「ようこそ、レベル3の世界へ!」

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

僕とコンパはネプテューヌ達に買い出しを任せられ、買い物に出掛けていた。僕はメモを確認して買い忘れがないかチェックする。

 

「えーと、買い忘れはないかな~?」

「多分これで全部です。」

「そうだね、じゃあ戻ろうか。」

 

買い忘れがないことを確認した僕達は、教会までの帰路を歩く。すると

 

「おい!助けてくれ…!」

 

その道中でフードを被った青年に助けを求められた。青年は何か苦しそうに膝をついており、フェンスにもたれている。もしかして…?

 

「ん?…うわっ!?ちょっ…止まらないー!」

 

 

 

 

 

ゴォォォォォォォン!

 

 

 

 

 

僕は余所見したために何故か放置されていた台車に乗ってしまい、そのままドラム缶に衝突してしまう。ドラム缶に衝突した影響で鐘の音が響いた。

 

「真遊さん!?」

「おおおおおぅ……か、鐘の音がゴーンって響いたぁぁ…!」

 

ドラム缶に衝突してその場で頭を押さえてうずくまる僕に、コンパが歩み寄ってきた。

 

「はっ……!大丈夫ですか!?」

「いや真遊さんが大丈夫ですか!?」

 

僕はコンパの突っ込まれながらも、苦しんでいる青年に近づく。

 

 

 

 

 

勇介side

 

 

 

 

 

「例の黒いエグゼイドの正体は分かったのか?」

「幻夢の社長にも相談したけど、分からないって…。」

「ヴィジオンさんでも分からないなんて…一体誰が…?」

 

漂流者とコンパが買い出しに出掛けている間、俺はポッピーに黒いエグゼイドに関しての情報を尋ねたが、分からないらしい。イストワールは黒いエグゼイドの存在に疑問を抱いていた。

 

「漂流者が言うには、やつは二本目のガシャットを使用したと聞いたが?」

「レベル3!…になったんだよ…。」

「あの黒いエグゼイドがさらにレベルアップ~!?かなりやばくなってきた感じ!?」

「ただでさえ苦戦したのに、大変な事態になりましたね…。」

 

ポッピーがそう説明すると、ネプテューヌとネプギアはそれぞれ呟いた。レベル3か…やつは短時間でもう強くなったのか…。

 

「もし、やつに本気を出されたら、俺達の命も危ないな…。」

 

それはそう呟きながらケーキを食べる。やつに対抗するには、社長が製作している新しいガシャットが必要だ。

 

「ピヨることないって!もうすぐ幻夢が新しいガシャットを完成させるし、それがあれば!」

 

 

 

 

 

ピピピピッ!ピピピピッ!

 

 

 

 

 

 

すると、モニターのリモコンにコールブザーが鳴った。どうやら社長が教会に通信をかけてきたらしい。

「ガシャットが完成したようね。」

 

アイエフがそう呟いた。ようやく社長がガシャットを完成させたのか…。

 

「あ、はいはーい! ポッ!」

 

ポッピーはこれを確認すると、リモコンを操作して通信を繋いだ。するとモニターに社長の姿が映し出された……何やら深刻そうな表情だが…。

 

『ポッピー、私だ。』

「社長~!ガシャット完成した?」

『由々しき事態になった。新しいガシャット四つが、何者かに盗まれた。』

「「「ええええええええっ!?」」」

「「「盗まれた…!?」」」

 

ガシャットが盗まれた事を聞き、ネプテューヌ、ネプギア、ポッピーが驚きの声を挙げた。ちなみに俺とイストワール、アイエフの呟きの声が重なった。

 

『社内の防犯カメラを、今そっちに送る。』

 

社長がそう言うと、別のモニターにガシャットが盗まれた日のカメラ映像が流れた。深夜の幻夢コーポレーションに侵入した犯人が社長室に忍び寄ると、ガシャットが入ったアタッシュケースを盗んでいくのを見た。その映像には犯人の素顔もしっかりと映っていた。

 

 

 

 

ピピピピピピッ!

 

 

 

 

「もーう、今度は何~!? もしも~し!?」

 

今度はポッピーのスマホから着信が入った。犯人を捕らえてガシャットを取り返さないとな…。

俺はそう考えながらコーヒーをすする。

 

「えええええええっ!?もうピプペポパニックだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

通話しているポッピーがパニックになった。

 

 

 

 

 

 

 

乗治side

 

 

 

 

 

 

 

俺は幻夢の社長室で卓球台の上に座りながら事の内容を聞いていた。社長はポッピーにガシャットが盗まれたことを伝えると、通信を切った。

 

「この会社、妙にセキュリティーがザル過ぎないか?」

 

俺の隣に座っている銃斗が言った。確かに防犯カメラの映像を見る限り、犯人があっさり侵入できた辺り、警備が薄すぎた。○ECOMした方がいいんじゃないの?

 

「ふっ…話は聞いての通りだ。奪われた4つのガシャットを取り戻してほしい。」

「面白い!…ただし、取り返したガシャットは俺が頂くからな。」

 

銃斗はガシャットを頂くことを条件に、ガシャット奪還の話に乗った。そして卓球台から立ち上がると、そのまま社長室を退室した。

 

「本当にいいの?あんなやつを話に乗せちゃって…。」

「ガシャットを取り戻すためだ。止むを得ない。」

「ふーん…まぁ、俺はバグスターの謎さえ解明できれば別にそれでいいけど。」

 

俺は社長にそう言った。

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

僕はバグスタースキャナーを起動すると、青年にカメラを向ける。すると画面に映し出された青年の姿に炎のマークが寄生していた。ゲイム病だ…!

僕はスキャナーをオフにすると、すぐに亜由美さんに電話を掛ける。

 

『もしもーし!?』

 

口調からして、どうやら今はポッピー状態らしい。

 

「ポッピー!感染者です!すぐに来てください!」

『えええええええっ!?もうピプペp』

 

 

 

 

 

 

ピッ!

 

 

 

 

 

 

ポッピーが何か叫んでいたが、僕は構わず通話を切る。僕達は青年の姿勢をさっきより楽な姿勢にさせた。

 

「大丈夫ですか?」

「ううっ…早く助けろ…!体が…燃えるように熱い…!」

 

青年はバグスターウイルスによる高熱で苦しんでいた。

 

「すぐにウイルスを除去しますから…!」

 

僕はそう言って、ポケットからマイティアクションXを取り出す。すると横から足音が聞こえた。勇介達が到着したようだ。

 

「あ、こっちです!」

 

僕は勇介達に呼び掛ける。すると勇介達はその青年を見るなり表情を険しくさせた。

 

「あの男…!」

「ねぷっ!?あいつは…!」

「“ガシャット泥棒”!」

「「ええっ!?」」

 

亜由美さんの言葉に、僕とコンパは耳を疑った。ガシャット泥棒…!?

 

「じょ、状況が分からないですぅ…。」

「ガシャット泥棒って、どういうことなんだ…!?」

「その男は幻夢から新しいガシャットを盗んだのよ。」

 

アイエフは状況が分からない僕達に説明してくれた。社長さん、新しいガシャットを製作したのか…それをこの人が…。

 

「幻夢コーポレーションに侵入したのは分かっている。ガシャットを盗んだのはお前か?」

「何のことだ…?」

「とぼけるな。助けてほしければ盗んだガシャットを全て返せ。」

 

勇介は青年にガシャットを盗んだことを問い詰める。そしてガシャットの返却を言い渡した。

 

「ちょっと待ってください!その前にバグスターを除去しないと…!」

「お前は黙ってろ。」

 

僕はバグスター除去を優先しようと勇介に言うが、一蹴されてしまう。すると

 

「あっ!逃げた!」

 

亜由美さんの言葉を聞いて後ろへ振り返ると、青年が逃走していった。

 

「ちょっ、待って…!うわっ!?」

 

僕達は逃げた青年を追いかけるが、僕はつまづいて転んでしまう。そして勇介も転倒した僕につまづいてバランスを崩した。

 

 

 

 

 

 

乗治side

 

 

 

 

 

 

 

俺はバグスターの謎を突き止めようと、辺りを探索している。まぁ、こんなところ探索しても何もないかな…。

俺はそんな軽い気持ちで歩いていると

 

「ん?あれは…。」

 

目の前に謎の青年が走っていくのを見かける。俺はその青年を追いかける。

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

僕達は逃げた青年を追いかけていたが、途中で見失ってしまった。

 

「何処行っちゃったんだろう…?」

「ゲイム病になってるなら、いつ発症してもおかしくないはずだけどね~…。」

 

ネプテューヌの言う通り、あの青年はバグスターに感染していた。いつ発症してもおかしくはない状態だった。早く見つけてバグスターを除去しないと…!

僕がそう思っていた時

 

『フンガー!フンガッ、フンガッ、フンガッ…』

 

黒い素体に赤いロボットを模した赤い強化装甲を纏ったコラボスバグスターが現れた。右手には男のロマンであるあの強化アームが装備されていた。コラボスバグスターはロボットのように緩慢な動きをしながら動作音のような唸り声を発していた。

 

「発症したか…。」

「あれ…?もう感染者から分離してる…?」

 

僕はこのバグスターが既に感染者から分離していることに気づく。

 

「何故だ…?」

「いつものバグスターと違う………あ、あれ!“ゲギトツロボッツ”のガシャット!」

「…!」ピクッ!

「ね、ネプギア…?」

 

亜由美さんはコラボスバグスターの頭に赤いライダーガシャット・ゲキトツロボッツが刺さっているのに気づいた。そうか、いつものと違うのはガシャットの力を取り込んだからなのか……あれ、今ネプギアちゃんが“妙な反応”しなかった…?

 

「それって、盗まれたガシャットの一つの?」

「そう!ロボット同士がガチンコで殴り合うSFバトルゲーム!」

「!!」キラーン☆

 

亜由美さんはゲキトツロボッツのゲーム内容を説明した。亜由美さん、なんかポッピーのような口調で話してるような……あ、ネプギアちゃんの様子が…。

 

「やはりあの男が盗んd「真遊さん!勇介さん!今すぐバグスターを倒してガシャットを取り返してきて下さい!」…!?」

「あ、勇介は知らなかったね。ネプギアはああ見えて極度の機械オタクでね、こうなったネプギアはなかなか止められないんだよね…。」

「機械オタク…?」

 

勇介は頭にハテナマークを浮かべていた。僕はネプギアちゃんが機械オタクなことは既に察している。一緒に買い物行った時もパソコン屋で高性能なPC見た時に目を光らせてたし、今日の買い出しの時も、ネプギアちゃんはボルトやら歯車やらの機械パーツを頼むなど、大体察しがついた。ゲキトツロボッツ…“分解され”ないといいけど…。

 

「「早く取り返してきて(下さい)!!」」

「「うおっ!?」」

 

僕と勇介はポッピー口調の亜由美さんと機械オタクモードのネプギアちゃんに急かされ、押し出された。確かに、あのバグスターを倒せばあの青年のゲイム病も治るし、ゲキトツロボッツも手に入る。

僕と勇介はドライバーを装着すると、ガシャットを取り出して起動する。

 

『マイティアクションX!』

『タドルクエスト!』

 

ゲームエリア展開と共にチョコブロックと宝箱があちこちに配置された。

 

「「変身!」」

『『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!』』

俺はエグゼイド、勇介はブレイブに変身した。

 

「大変身!」

『ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!』

「術式レベル2。」

『ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!』

 

さらにレベル2にレベルアップすると、俺と勇介はコラボスバグスターに向かって突撃する。

 

『ハァーーー!!』

 

コラボスバグスターは右手の強化アームをこちらに向けて飛ばしてきた。ロケットパンチだ!

 

「うわっ!?」

「ぐっ…!」

 

俺と勇介は突然飛んできたロケットパンチを避けることが出来ず、そのまま正面衝突するように喰らってしまう。

 

「痛ってぇ…。」

「これがゲキトツロボッツの力か…。」

 

勇介が呟くように、コラボスバグスターが放ってきたロケットパンチはかなりの威力だった。ただ、あいつが強化アームを飛ばしている間は攻撃力が低下するのが分かる…とはいえ、ゲキトツロボッツの力を取り込んでいるために硬そうだ…攻撃力アップのエナジーアイテムを取って、そこからフルパワーの必殺技を叩き込むしかないな…!

コラボスバグスターは自分のもとへ帰ってきた強化アームを再び装着すると、“何故か”戦闘態勢を解除した。

 

『…。』

「「っ!?」」

「黒いエグゼイド!?」

 

突然、横からあの黒いエグゼイドが奇襲を仕掛けてきた。また邪魔しに来たのか…!

 

「あいつ…!」

「何故邪魔をする!?」

 

黒いエグゼイドは何も答えず、右手のデバイスを構えて突撃してきた。俺と勇介は応戦する。二人がかりにも関わらず、黒いエグゼイドはまるでこちらの戦い方を見切ってるかのような知的な攻撃を叩き込んでくる。

 

『ガシャコンソード!』

「お前は誰だ!?」

 

勇介はガシャコンソードをコールすると、Bボタンを二回連打して刀身に炎を纏わせた。

 

「はっ! はあっ!」

 

勇介はガシャコンソードで黒いエグゼイドを斬りつけた。これを喰らった黒いエグゼイドは怯んだ。

 

「お姉ちゃん、真遊さん達が引き付けてる間にあのバグスターを!」

「オッケェー!」

 

ここで、ネプギアとネプテューヌがそれぞれ武器をコールすると、じっとしたままのコラボスバグスターに向かって突撃した。これを見た黒いエグゼイは、ホルダーからシャカリキスポーツを取り出して起動する。

 

『シャカリキスポーツ!』

 

ゲームエリア展開と共に、スポーツゲーマを召喚された。黒いエグゼイドはスポーツゲーマをネプギアとネプテューヌの方へ向けると、そのまま強い勢いで転がした。

 

「ねぷっ!?」

「ネプギャッ!?」

 

猛スピードで滑走してきたスポーツゲーマにネプギアとネプテューヌが轢かれた………えっ、俺は“何も”見てないよ。いいね?

 

『ガッチャーン ガシャット!』

 

黒いエグゼイドは一旦ドライバーのカバーを閉じると、シャカリキスポーツを挿入してから再びカバーを開いた。

 

『ガッチャーン!レベルアップ!マーイティーアクショーンX!』

『アガッチャ!シャカリキシャカリキ!バッドバッド!シャカっとリキっとシャカリキスポーツ!』

 

黒いエグゼイドはスポーツゲーマを装着してレベル3になった。

 

「ねぷっ!?ちゃ、チャリを着たー!?」

「じ、自転車の使い方間違ってるです!?」

 

ネプテューヌ、俺も初めて見たとき思った……そしてコンパ、メタいこと言わなくていいよ…。

黒いエグゼイドは右肩のホイールを取り外すと、俺達に向かって投げつけてきた。

 

「うわああああ!?」

「ぐわああああ!?」

 

俺と勇介はホイールによる投擲を喰らって吹き飛ばされてしまう。そしてライダーゲージを半分削られた。

 

「っ……あれ?」

「黒いエグゼイドは何処に…?」

「バグスターもいない…!?」

 

俺達は気づくと、そこには黒いエグゼイドとコラボスバグスターの姿はなかった。逃げられたか…。

 

『『ガッチャーン ガシューン』』

 

俺達は仕方なく変身を解除した。

 

「何故バグスターの味方を…?」

「……あ、さっきの感染者は…!?」

 

勇介が何か呟いている中、僕は先程の青年のことを思い出す。僕は辺りを調べるが、青年の姿はない。僕が青年を探していると

 

「おーい、名人~!」

「?…あーー!」

 

誰かに呼び掛けられ、僕は振り返る。そこには乗治がいた。

 

「よぉ、前回の時ぶりだな。」

「何か用ですか…?」

 

僕は前回の件もあり、表情を険しくさせて冷たく接する。また僕を騙そうとしてるな…あの顔は…。

 

「おいおい怖い顔すんなって!この間は悪かったからさぁ。」

 

乗治はフレンドリーな態度で接しながら僕に近づいてきた。そして僕と肩を組んだ。そこへ勇介達が近くに寄ってきた。

 

「お詫びの印に、耳寄りな情報を教えてやるからさ。」

「耳寄りな情報…?」

「“見た”んだ。黒いエグゼイドの正体を…。」

「正体を見た…!?」

「それは本当か!?」

「誰なの!?」

 

乗治の発言に、アイエフと勇介、亜由美さんが反応した。黒いエグゼイド…一体誰が変身してるんだ…?

 

「まさに、さっきまでいたガシャット泥棒の感染者だよ。」

 

乗治は黒いエグゼイドの変身者があの青年だと言った。あの青年が……黒いエグゼイド…!?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

黒いエグゼイドの正体を聞いた僕達は一旦教会に戻ってきた。ちなみに亜由美さんは社長さんを呼びに幻夢の本社へ向かった。

 

「ガシャット泥棒が黒いエグゼイドだったとは…。」

「そうなんだよいーすん!前回でさえあいつにフルねっぷにされたのに、今回も……ぐぬぬぬ!」

 

ネプテューヌはイストワールさんに黒いエグゼイドのことを話すと、前回に引き続き、今回もやられたことを悔しがっていた。フルねっぷって…フルボッコみたいな?

 

「乗治の言う通り、あの青年が黒いエグゼイドに間違いありません。」

「ふむ……。」

 

アイエフもあの青年が黒いエグゼイドだと言った。ガシャットを盗み出したとはいえ、問い詰める前にバグスターを除去しないと…。

 

「…。」

「何してるんだ?」

「私の武器の調整をしてるんです。ゲキトツロボッツを取り返すために!」

「…見かけによらずだな…。」

 

勇介の質問に、ネプギアはビームソードを改造しながら答えた。

 

「真遊。」

 

すると、亜由美さんが戻ってきた。そして亜由美さんに続いて、幻夢コーポレーションの社長・ヴィジオンさんがやってきた。

 

「社長!」

「君が救道真遊君か。」

「初めまして。」

 

僕は社長さんに近づくと、握手を交わした。

 

「君の活躍は、イストワール様やポッピーピポパポから聞いているよ。」

「ポッピーで~す!あっ……今は亜由美って呼んで。」

「失礼。」

 

亜由美さんはまたポッピー口調で言った。それ、もしかして人格変化じゃなくてフィルターのオンオフかな?

 

「話は聞いた。例の黒いエグゼイドの正体が分かったというのは本当か?」

「ガシャットを盗んだ犯人で間違いない!」

「ならばその男を締め上げて、ガシャットを取り戻してくれ。」

 

社長さんはあの青年からガシャットを奪還しろと頼んできた。ガシャットを取り戻す前に、あの青年からバグスターを除去しないといないのに…!

 

「あの…その人はゲイム病で苦しんでいたです。」

 

すると、コンパが青年がゲイム病になっていることを話した。

 

「そうですよ!きっと今も僕達の助けを必要としているはずです!ガシャットを取り戻す前に、あの人からバグスターを除去するのが先です!」

 

僕はガシャット奪還よりも先にバグスター除去を優先するべきだと主張する。

 

「相手は犯罪者だ。」

「だとしても!」

 

冷徹な態度を崩そうとしない勇介。僕は勇介にも主張する。

 

 

 

 

 

 

ベキィッ!

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

突然、僕は勇介に殴り倒されてしまう。

 

「お前、忘れたのか?」

 

僕は勇介に襟を掴まれながら立たされた。

 

「そうやって甘い考えを持った結果、お前は狙山銃斗にガシャットを奪われたんだ!」

 

僕は勇介に、銃斗にガシャットを一度奪われたことを思い出された。だけど、それでも僕は…!

 

「お前の“綺麗事”にはうんざりだ!」

「っ!」

 

勇介の言葉に苛ついた僕は勇介の腕を振り払う。

 

「感染者を見殺しにするなんて…そんなものヒーローでも何でもない…!」

 

頭に血が昇った僕はネプテューヌや亜由美さんの制止を無視して教会の外へ出る。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

教会の外に出た僕は、近くにある池を見つめていた。ガシャット奪還を優先する勇介、バグスター除去を優先する僕、考えの違い故に目的が一致しない。そんな苛立ちが、僕の中で溜まっていた。

僕が見つめている池には白鳥が泳いでいた。白鳥は優雅に浮いているように見えて、実際には水面下で必死に足をばたばたさせて前進している。先生から貰ったワンダースワンも、これが由来らしい……そういえば、お婆ちゃんはよく白鳥を見ていたな…。

 

「感染者を救いたい……ライダーとして当然だ。」

 

すると、僕の後ろにいつの間にか社長さんが来ていた。

 

「しかし、私も勇介さんと同意見だ。犯罪者を救う前に、我々には果たすべき使命がある。」

 

社長さんも勇介と同じく、厳しい現実を突きつけてきた。社長さんまで……。

 

「助けてなくていい感染者なんているんでしょうか…?どんなに悪い人でも、命は命です!苦しんでいる人を見捨てるなんて…僕には出来ない…。」

 

僕は突きつけられた現実に思い悩む。

 

「…君は水晶のようだ。人の心を、自分自身の中に映し出し、優しく輝きを放つ…。」

 

社長さんは僕の事を水晶と例えた。水晶のように、人の心を映して輝きを放つ…。人を救いたいという気持ちを持つ僕を見て、社長さんはそう例えたのだろう…。

 

「しかし、そんな君が心配でならない。全ての人が善人だとは限らない。もし、悪人によって君の思いが踏みにじられてしまったら…

 

 

 

 

 

 

 

水晶の輝きが失われ、跡形もなく砕け散る危険がある。」

 

社長さんは僕にそう注意を呼びかけた。思いを踏みにじられたら、大変な事になる…?

 

 

 

 

 

 

ピピピピッ!

 

 

 

 

 

すると、僕のスマホに通話がかかってきた……相手はアイエフだった。

 

「もしもし?」

『ユッキー、バグスターが現れたわ!場所は音楽大学よ!』

「分かった、すぐに向かうよ!」

 

バグスターが現れた事を聞いた僕は電話を切ると、再び社長さんの方を向く。

 

「たとえそうだとしても、脅威にさらされている人がいるなら守ります。たとえそれが、度し難い悪人だとしても!」

 

僕は自分の決意を固めて言うと、バクスターが現れた音楽大学へ急行する。どうやら亜由美さんも聞いていたらしく、現場へ急行する僕を見て、亜由美さんも僕の後を追う。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

僕達はプラネテューヌ音楽大学へ向かい、入り口辺りでネプテューヌ達と合流した。音楽大学の人達が逃げ惑う中、僕達は広場へ入っていく。そこでコラボスバグスターが一人の青年を襲おうとしているのを目の当たりにする。

 

「やめろ!」

 

僕の声に反応して、コラボスバグスターが僕達の方を向いた。その隙を見て、青年は逃げていった。大勢の人の中からあの青年だけを狙っていたなんて…何か関係がありそうだ…。

 

『ハァー!』

 

コラボスバグスターは周囲にウイルスをばら撒いた。するとそれらが人型へ変化し、パワードスーツを纏った戦闘員になった。

 

「今回は最初っから本気でいくよ!」

「本気で…いきます!」

「やるです!」

「大勢いるわね…。」

 

ネプテューヌ、ネプギアちゃん、コンパ、アイエフはそれぞれ言いながら武器をコールした。

 

「ガシャットは俺が取り返す。」

 

勇介はそう言いながらゲーマドライバーを装着した。

 

「盗まれたガシャットは、この俺が頂くぜ。」

 

すると、ガシャットを求めて銃斗も現場に現れた。腰には既にドライバーが装着されていた。

 

「銃斗!?何故そのことを…!?」

「幻夢の社長か…余計なことを…。」

 

どうやら社長さんは銃斗にも奪われたガシャットのことを説明したらしい。ガシャットを集めている銃斗にとっては、目ぼしい話だろう。

 

「勝負だ。エグゼイド、ブレイブ…………レーザー。」

 

銃斗はどちらがガシャットを先に獲得するか勝負を宣言してきた。そして僕達は乗治もやってきたことに気づく。しかし、乗治は勝負に乗る気がなさそうだ。

 

「ご自由に。俺の目的は…“あいつ”なんで。」

 

乗治が指さした先には、既にレベル3になった黒いエグゼイドがいた。僕と勇介、銃斗、乗治、そしてあの青年の5人のライダーが揃った。僕は正直言ってあの青年と戦うのは避けたい。何としても説得して、あの青年を治さないと…!

 

『全員まとめて相手になってやる。』

「ふっ…面白い。」

「あんたには聞きたいことがあるんでな。」

 

黒いエグゼイドがそう言うと、銃斗は好戦的な笑みを浮かべた。黒いエグゼイドはボイスチェンジャーを使っているが、正体はあの青年だ。

乗治はドライバーを装着した。

 

「待って下さい!感染者と争う気なんですか!?」

「漂流者、お前の存在はNo thank youだ。」

 

勇介は僕の言葉を一蹴すると、タドルクエストを取り出して起動した。他の二人もガシャットを起動した。

 

『タドルクエスト!』

『バンバンシューティング!』

『爆走バイク!』

 

ゲームエリア展開と共に宝箱、ドラム缶、トロフィーがあちこちに配置された。

 

「「「変身。」」」

『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!』

 

三人はライダーに変身した。

 

「先手必勝!ふぅ~!」

 

そして乗治が先手必勝と言って先に黒いエグゼイドに向かって突撃する。レベル2がバイク形態故にレベル1のままで戦うしかない。そのため、レベル3の黒いエグゼイドに苦戦を強いられる乗治。それでも果敢にアームドユニットによる殴打を繰り出す。

 

「乗治、止めてください!」

 

僕は乗治に呼び掛けるが、乗治は黒いエグゼイドへの攻撃を止めようとしない。

 

「第弐戦術。」

『ガッチャーン!レベルアップ!ババンバン!バンババン!イェア!バンバンシューティング!』

「術式レベル2。」

『ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!』

 

銃斗と勇介はレベル2になると、それぞれ武器をコールしてコラボスバグスターに攻撃を仕掛ける。攻防一体の戦法で勇介がバグスターを斬りつけ、銃斗が後ろから援護射撃をする形と、因縁があるとはなかなかの連携だ。

 

「とりゃああっ!」

「せやっ!」

「えいっ!」

「はあああっ!」

『『『『ピッ!?』』』』

 

一方、ネプテューヌ達も果敢に戦闘員達を攻撃していく。戦闘員達はどれもパワードスーツで能力を高めているが、あまり苦戦せず倒していく。

 

「っ!はあああああ!」

 

ここで、ネプギアちゃんは隙を見せたコラボスバグスターに向かって突撃し、背中をビームソードで斬りつけた。

 

『フンガッ!?』

 

コラボスバグスターが怯んだ辺り、あの時のチューンナップが役に立ったようだ。

 

「お前は下がってろ。」

「私にも意地はあります!」

 

勇介の辛辣な発言に怯まないネプギアちゃん。ゲキトツロボッツを手に入れるために張り切っているのだろう。

 

『ハァーー!』

「ぐっ!?…うわあああああ!!」

「勇介さん!」

 

ここで、勇介がコラボスバグスターに強化アームを叩き込まれ、そのまま零距離ロケットパンチで吹き飛ばされた。

 

「ふっ!おりゃ!」

 

一方、乗治は苦戦しながらも黒いエグゼイドに攻撃する。そして乗治は黒いエグゼイドに掴みかかると、こんな事を発言した。

 

「へへっ、あんたの“本当の正体”は分かっている。」

『!』

 

乗治の挑発的な発言に、黒いエグゼイドは乗治を押し飛ばす。

 

『ハァァァ…!ハアッ!』

 

そして右肩のホイールを取り外すと、乗治に向かって投げつけた。

 

「うわっ!?うわあああ!」

 

乗治はこれを喰らって吹き飛ばされてしまう。さらにホイールは意思を持ったかのように銃斗と勇介、そしてネプギアちゃんに襲いかかる。

 

「ぐっ…うわっ!?…ああっ!」

「うっ!?…うわああ!?」

「っ!…ああっ!?…きゃああああ!?」

 

銃斗、勇介、ネプギアちゃんは変則的な動きをするホイールに対応できずに喰らってしまう。さらに

 

「っ!?ああっ!?」

「きゃああああ!?」

「うあああっ!?」

 

戦闘員達を倒し終えたネプテューヌ達にも、黒いエグゼイドが投擲したホイールが襲いかかった。

 

「うっ……!」

「くっ…!」

「けほっ!ごほっ…!」

 

銃斗のライダーゲージはまだ半分余っているが、勇介と乗治はライダーゲージがレッドゾーンに入り、アラームも鳴っていた。

 

「っ…!」

「いててて…。」

「痛いですぅ…。」

「くっ…!」

 

ネプテューヌ達も相当なダメージを受けていた。ライダーであろうがなかろうが、女神であろうが容赦のない黒いエグゼイド。その強さはまさに、悪魔そのものだった。

 

「やっぱりレベル3のあいつには勝てない…皆、逃げて!」

 

皆のピンチを見て、亜由美さんは逃走を促すよう言った。

黒いエグゼイドは挑発してきた乗治を狙いにつけ、近づく。

 

『…。』

「っ!…お前…!ぐはっ!?」

 

黒いエグゼイドは執拗に、満身創痍の乗治に蹴りを入れて痛めつける。なんとも惨い光景だ…。

 

「ダメ!ゲームオーバーになっちゃう!」

 

ゲームオーバー寸前に追い込まれた乗治。黒いエグゼイドは慈悲無く乗治の体を軽々と持ち上げる。

 

『ハアッ!』

「うわああああああああああ!!」

 

黒いエグゼイドに投げ飛ばされた乗治は階段に叩きつけられると、そのまま下まで転がった。

 

『ガシューン』

 

その際、ガシャットがドライバーから外れて変身が解除されたため、ゲームオーバーは免れたが、大ダメージを受けた乗治はそのまま気絶してしまった。

 

『ハァーー!』

 

コラボスバグスターはダメージを受けて怯んでいる銃斗、勇介、ネプギアちゃんの三人にロケットパンチを放ってきた。

 

「っ! はあっ!」

 

銃斗は持ち前のアクロバティックなジャンプでロケットパンチを回避。しかし

 

「きゃあああっ!?」

「ぐわっ!?」

『ガシューン』

 

ネプギアちゃんと勇介は避けきれずにそのまま喰らってしまい、吹き飛ばされてしまった。勇介はガシャットを抜き取って変身を解除し、ゲームオーバーを防いだ。

 

「強過ぎます…!」

「リスクが高いな…。」

 

ネプギアちゃんと勇介は息を切らしながら言った。

 

「ガシャットは俺のものだ!!」

 

競争相手がいなくなった銃斗は、コンバットナイフをコールして果敢にCQCで攻める。だが、なかなか怯まないコラボスバグスターに銃斗は吹き飛ばされてしまう。

 

「喰らえ!」

『ッ!?』

 

銃斗は吹き飛ばされた状態からカウンター射撃を放ってコラボスバグスターを怯ませた。

黒いエグゼイドは、僕に近づいてくる。

 

『どうしたエグゼイド?早く変身しろ。』

「何でこんなことをするんですか!?僕は貴方の体を治したいんです!」

『フッ…何か“勘違い”しているようだな…。』

 

勘違い…?体を治すことの何が勘違いなんだ…?僕がそう思っていたその時だった。

 

『ん?』

 

突然、黒いエグゼイドの後ろから謎の人物がやってきた。それは…

 

「…。」

「えっ!?」

「ねぷっ!?さっきの感染者!?」

「あいつが黒いエグゼイドの正体じゃなかったの!?」

 

なんと、先程の青年だった。どうなってるんだ…?じゃあ黒いエグゼイドは誰が変身してるんだ!?

青年は左手のデバイスのAボタンを押す。すると、待機音声が流れる。

 

「あの武器って…黒いエグゼイドが持ってたやつ……何であの人が…!?」

「培養。」

 

青年はデバイス・ガシャコンバグヴァイザーを右手に握ったグリップパーツに装着した。

 

『インフェクション!レッツゲーム!バッドゲーム!デッドゲーム!ワッチャネーム!?』

 

すると、青年の体をバグスターウイルスが覆い、やがて姿を変化させた。

 

『ザ・バグスター!』

「バグスター!?」

 

青年はバグスターに変身した。全体的に緑色の竜人のような容姿であり、バグヴァイザーを握った右腕だけは何処かのアルター使いか、はたまた赤龍帝かというぐらい赤い。そして背中には折り畳まれた骨の双刃刀が背負われていた。

 

「てめぇだったのか………“グラファイト”ォォォォォォォ!!!」

 

すると、先程までコラボスバグスターを攻撃していた銃斗が、憤怒の形相でグラファイトと呼ばれたバグスターを攻撃し始めた。先程とは一転して荒々しく攻撃する銃斗。

 

「はあっ! おらっ! てやっ!」

『ふっ! はあっ!』

「ぐっ…!?」

 

だが、グラファイトには自慢のCQCも軽くあしらわれてしまう。

 

『激怒竜牙…!』

 

グラファイトは双刃刀に赤いエネルギーを溜めた。

 

「っ!」

『ガッチャーン』

 

銃斗はレベル1に戻ると、体に弾丸状のエネルギーを纏って高速回転し始める。

 

『はあっ!!』

「おりゃあああああ!!」

 

グラファイトはクロス状の剣圧を放ち、銃斗はその状態のまま突進した。銃斗の突進攻撃は、グラファイトが放った剣圧を打ち消した。そしてその勢いのままグラファイトに突進…しかし

 

『ふんっ!』

「ぐはっ…!」

 

グラファイトに突進攻撃を受け流され、そのまま地面に叩きつけられた。

 

『ガシューン』

 

落下の衝撃でドライバーからガシャットが外れて変身を解除された。

黒いエグゼイドに痛めつけられて気絶している乗治、変身を解除されて息を切らしている勇介と銃斗、そして戦闘不能のネプテューヌ達。何だよ…何だよこの凄惨な光景は…!?

僕は凄惨な光景のあまりに心を痛める。

 

「真遊!」

「!?…ぐっ!?」

 

僕はネプテューヌに呼び掛けられて振り向いた瞬間、いつの間にか僕に近づいてきた黒いエグゼイドに首を掴まれ、体を持ち上げられる。

 

「っ…このダメージじゃ、女神化できない…!」

 

ネプテューヌは女神化しようとしたが、先程のホイール投擲で大ダメージを受けたために女神化できなかった。

 

『強い者だけが生き残る。それがゲームの世界だということをお前が一番よく知っているはずだ。天才ゲーマー・M!』

「ぐっ…ううっ…!」

 

黒いエグゼイドは僕を掴み上げながら言った。

 

『お前の甘い考えは、ここでは何の価値もない。』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「お前の“綺麗事”にはうんざりだ!」

 

 

 

 

「水晶の輝きが失われ、跡形もなく砕け散る危険がある。」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うわああああああああああああああああああああ!!!」

「真遊!?」

 

僕は叫んだ。理解ができないことが多すぎたのだ。それが、僕のストレスの蓄積を加速させていく。

 

「もう、訳が分からない……貴方は、誰なんですか…!?何が目的なんですか!?」

『ふんっ!』

「うわっ!?」

 

僕は黒いエグゼイドに問いかけるが、そのまま地面に投げ飛ばされた。そして次の瞬間、黒いエグゼイドはこんな事を言った。

 

『答えを知りたければ、俺を“攻略”してみせろ。』

 

 

 

 

 

 

「…!」

 

攻略……してみせろ……だと……?それは、僕に対しての挑発だった。ネプテューヌ達を痛めつけた上の挑発……。僕は頭に血が昇った。

 

「真遊、あんなやつの言葉に惑わされずに、逃げよう!」

「…。」

「っ!?」

 

亜由美さんに逃げようと言われた。僕は立ち上がると、無言で亜由美さんを押し除ける。

 

「真遊…?」

 

僕はドライバーとガシャットを取り出すと、ドライバーを腰に装着してガシャットを起動する。

 

『マイティアクションX!』

ゲームエリア展開と共にチョコブロックがあちこちに配置され、俺も人格を変える。俺は黒いエグゼイドからの挑発された。攻略してみせろと……攻略…攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略攻略…!

 

 

 

 

 

 

 

 

「やってやろうじゃねぇかクソ野郎!!」

 

俺は怒りの形相を浮かべながら暴言を吐くと、いつもの構えではなく、ガシャットを真上に投げる。

 

「変身!」

 

俺は落下してきたガシャットを掴むと、そのままドライバーに挿入する。

 

『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!』

「大変身!」

『ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!』

 

俺はエグゼイドに変身すると、一気にレベル2にレベルアップする。俺はスロットホルダーのボタンを押す。

 

『ステージセレクト!』

 

ステージセレクト機能が作動し、音楽大学の広場から何処かのスクラップ置き場に変化した。

 

『ガシャコンブレイカー!』

 

俺はガシャコンブレイカーをコールして構え、黒いエグゼイドも右肩のホイールを取り外すと、同じく構えた。

 

「はあああああああっ!」

『ふっ!』

 

ハンマーとホイールがぶつかり合い、火花が散る。俺は怒濤のラッシュで黒いエグゼイドにハンマーを叩き込む。だが、ガードせずに攻撃を受け止めている辺り、あまり効いていないことが分かる。レベル3になると攻撃力と防御力が上がるのか……こっちもレベル3にならないと、ジリ貧になっちまう…!

 

『ハアッ!』

「ぐふっ…!」

 

俺は黒いエグゼイドに吹き飛ばされてしまう。俺はよく見ると、黒いエグゼイドの真後ろにコラボスバグスターが棒立ちしているのが目に映った。そして俺のすぐそばにはブロック……もう一度賭けてみるか!

 

『ハアアッ!』

 

黒いエグゼイドはエネルギーを溜めたホイールを投げつけてきた。俺は近くにあるブロックをハンマーで砕いた。すると、中から攻撃力アップのエナジーアイテムが出てきた。よし、これで“条件”は整った!

 

「アイテムゲット! おりゃ!」

 

俺はエナジーアイテムを獲得すると、ハンマーでホイールを弾く。

 

「はあっ!」

『っ!?』

 

俺は黒いエグゼイドに急接近すると、左肩のホイールをジャンプ台を高くジャンプする。俺はドライバーからガシャットを抜き取ると、ガシャコンブレイカーに挿入する。

 

『ガシューン ガシャット! キメワザ!』

 

俺は落下中にガシャコンブレイカーにエネルギーを溜める。一方、コラボスバグスターは俺の姿を捉えると、すぐさまロケットパンチを放ってきた。

 

『MIGHTY CRITICAL FINISH!』

「うおおおおおおおおおっ!!」

 

俺はコラボスバグスターが放ってきた強化アームを粉砕しながら落下する。

 

「おりゃああああああ!」

『フンガーーッ!』

 

そして俺は着地と同時にハンマーを地面に叩きつけてエネルギー爆発を起こし、その爆発でコラボスバグスターは爆散した。コラボスバグスターの頭部に刺さっていたゲキトツロボッツが宙を舞い、やがて落下してきた。俺はゲキトツロボッツをキャッチする。

 

「おっしゃあああ!」

『ゲームクリア!』

 

ゲキトツロボッツをゲットして喜ぶ俺の周りにゲームタイトルが現れ、その中からゲキトツロボッツに【GAME CLEAR!】のマークが押された。

 

「ゲキトツロボッツ…ゲットだー!」

「「…。」」

「ちっ…エグゼイド…!」

 

亜由美がポッピー口調で喜んだ。皆がその光景を見ている中、グラファイトは舌打ちをして去っていった。

 

「どうだ。」

『いいだろう、一騎討ちだ。』

「お前をぶっ飛ばして、化けの皮を剥いでやる!」

 

俺は黒いエグゼイドにそう言うと、ゲキトツロボッツのボタンを押す。

 

『ゲキトツロボッツ!』

 

俺の背後にゲキトツロボッツのスタート画面が表示され、ゲームエリア展開と共にそこから赤いロボット型のロボットゲーマが召喚された。ゲキトツロボッツに登場した主人公機をデフォルメ化したようなデザインだ。ロボットゲーマは俺に「やぁ。」と挨拶するように左手を挙げた。ああ、これはネプギアが好きそうだ…。

 

「か、かわいい…!」

 

案の定、ネプギアは目を輝かせてそう呟いていた。

ロボットゲーマは黒いエグゼイドに体当たりを仕掛ける。

 

『ガッチャーン ガシャット!』

 

俺はその間にガシャコンブレイカーを投げ捨てると、一旦ドライバーのカバーを閉じて、スロット2にゲキトツロボッツを挿入する。

 

「大大大変身!」

 

俺は肩慣らしに2回腕を回した後、ドライバーのカバーを開いた。

 

『ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!』

 

すると、ロボットゲーマが俺のもとへやってくると、口を開いて俺の頭と胴体を覆った。

 

「食べた!?」

「やばい!真遊が食べられちゃったよ!?」

 

亜由美とネプテューヌがこれを見て、食べられたと誤認してパニックになっていたその時

 

『アガッチャ!ぶっ飛ばせ突撃!ゲキトツパンチ!ゲキトツロボッツ!』

 

ロボットゲーマの体が、俺の体に密着するようにフィットアップされてアーマーになると、脚部が肩アーマーになって装着された。胸部アーマーから出現した某モビルスーツのようなフェイスガードが俺の頭部に装着され、そして分離したロボットゲーマの両手が俺の左腕を覆うように装着され、強化アーム・ゲキトツスマッシャーになった。

 

「あれが…。」

「レベル3…。」

 

勇介と銃斗が呟く中、俺もレベル3にレベルアップした。すげぇ…ゲーマの力が加わると、こんなに力が湧き上がるのか…!

 

「宣言してやるぜ、ノーコンティニュークリアを!」

 

俺はそう宣言すると、黒いエグゼイドに近づく。

 

『ハッ!』

「はっ!おりゃ!」

 

俺と黒いエグゼイドは格闘戦を繰り広げる。先程の苦戦が嘘のように、徐々に黒いエグゼイドを追い詰めていく。

 

「おりゃ!」

『アアッ!?』

 

俺は強化アームを装着した左腕で左ストレートをかまして黒いエグゼイドを怯ませる。

 

『っ!…フッ!』

「てやっ!はあっ!」

『ぐっ…!?』

 

俺は黒いエグゼイドの攻撃を受け流し、逆に吹き飛ばした。

 

『ガシューン』

 

俺はドライバーからゲキトツロボッツを抜き取ると、左腕の強化アームに持たせてからホルダーに挿入してボタンを押す。

 

『ガシャット! キメワザ!』

 

俺はもう一度、ボタンを押した。

 

『GEKITOTSU CRITICAL STRIKE!』

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ…! はあっ!」

 

俺は左腕の強化アームをロケットパンチのように飛ばす。

黒いエグゼイドはこれを喰らい、そのまま後ろのガラクタに叩きつけられた。強化アームは強力なロケット噴射で黒いエグゼイドが脱出できないよう固定している。

 

「うおおおおおおおっ! これで終わりだ!」

 

その間に俺は黒いエグゼイドに接近し、強化アーム再装着と同時に殴りつけた。

 

『パーフェクト!』

 

音声が鳴ったと同時に、爆発が起こった。煙が晴れると、そこに黒いエグゼイドの姿は無かった。

 

「あれ…?いない…?」

 

黒いエグゼイドは何処に行きやがったんだ…?あいつは、何処に逃げた…!?

 

「何処だ!?……何処行きやがった!?俺と戦え!!」

 

俺は消えた黒いエグゼイドに対して叫んだが、黒いエグゼイドが姿を現すことは無かった。逃げたか…。

 

『ガッチャーン ガシューン』

 

苛立ちを抑え切れないまま、僕は変身を解除した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネプテューヌside

 

 

 

 

 

真遊がゲキトツロボッツを獲得し、黒いエグゼイドにも勝つことができた。だけど黒いエグゼイドは逃げてしまった。

それにしても、真遊が黒いエグゼイドに挑発された時に、背中に“翼”が生えてたような……。

まるで、“黒鳥のような漆黒の翼”が……。

 

 

 

 

 

 

?side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はあっ…はあっ…。』

 

俺はエグゼイドからの猛攻を受け、命からがら逃げた。ライダーゲージがレッドゾーンに陥っていたが、正体がバレずに済んだ。

 

『ガッチャーン ガシューン』

 

人目がつかない場所に移動したところで、俺……いや、私は変身を解除した。そう、黒いエグゼイドの変身者は私、ヴィジオンのことだ。私は疲労と副作用のあまり頭を押さえる。強力なプロトガシャットの副作用がかなり蓄積している…。

私のそばには、パラドとグラファイトがいた。

 

「恐れているのか?エグゼイドの力を…。」

 

副作用で苦しむ私に、グラファイトが問いかけてきた。

 

「ふっ…まさか……恐ろしいのは、私自身の才能さ!」

 

私は苦しみながらも、自身の才能に比べたらどうってことないことを不気味に笑いながら言う。

 

「心が踊るなぁ、仮面ライダー…………“ゲンム”。」

 

ゲームをしていたパラドが、私の経営する会社の名前にちなんでライダーの名前をつけた。私は顔を上げると、不気味で禍々しい笑みを浮かべた。

 

 

 

 




ED[ネプテューヌ☆サガして]
挿入曲[SKILL]


NEXT GAME…


音楽大学で見かけた青年が本当の感染者と関わりがあると判断した真遊は、様子見として見に行くことに。すると、その青年と喧嘩していた女性がゲイム病を患っていた。
ライダーと女神の抹殺を目論むグラファイト、そして勇介が銃斗を恨む理由が明らかになる…!


次回[音楽大学の心肺蘇生(ハートビート)]


勇介「術式レベル3。」
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