超次元ゲイムネプテューヌ EX-AID   作:レティス

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ようやくルウィーでの話に突入できます。


OP[white forces]



ルウィーへ出陣!そして誘拐事件…

乗治side ~3年前~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…!」

 

友人が事故に遭って病院に運ばれたと聞き付け、俺は荒い息づかいをしながら友人がいる部屋へ駆けつける。そこが霊安室だとも知らずに…。

 

「…!」

 

俺が慌てて霊安室に入ると、そこには永い眠りについた友人が横たわっていた。俺は脱力感に見舞われて崩れ落ちた。友人はもう二度と目を覚まさない。俺のせいで……俺が“本当のこと”を言わなければこんなことには……ごめん…天馬…。

 

「うわあああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はっ!?」

 

俺が目を覚ますと、そこは病室だった。思い出してみれば、黒いエグゼイドにフルボッコにされて病院送りにされて、しかもVR空間で廃車(笑)にされて、そして悪夢か……ははは……とんでもない仕打ちだなこりゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲイムギョウ界の大陸の一つ・ルウィー。ブランが治めている白銀の雪が降りしきる国で、四大陸の中では雪国である。街並みも何処となく、ロシアやドイツのような北欧の街並みみたいだ。

 

「わぁ~!綺麗な街!私、ルウィーに一度行ってみたかったんだ!」

「ネプギアがそう思ってるような気がしてさ♪」

「ああ…手がかじかむな…。」ガクガクブルブル

 

揺れる馬車の中、ネプテューヌとネプギアがルウィーの街並みを見ながら会話している中、俺は寒さに震えながらゲームをしている。うぅ……寒過ぎるだろこれ…。ボタンを押せば押すほど指がカチンコチンだぜ…。

 

「真遊もゲームばかりしてないで街並み見てみたらどう?」

「ああ…分かったよ。」

 

亜由美にそう言われた。確かにこれ以上ゲームしたら凍傷起こしそうだ…。俺はゲーム機と電源を切ると、馬車から街並みを見る。

 

「うわぁ…確かに綺麗だな。雪国に来るのは久々だな。」

「えっ、久々って?」

「地球にロシアって国があってさ、家族と一緒に行った時、そこの街並みがルウィーに似てたんだ。」

「どうしてそのロシアって国に詳しいんですか?」

「僕のお婆ちゃんがロシア人で、お婆ちゃんからロシアに関しての知識を色々と教えてもらったんだ。」

 

僕はネプギアちゃんにそう答えた。そう、僕にはヨーロッパのスラヴ系の血が流れている。これは先程も言った通りお婆ちゃんがロシア人で、お母さんから白人の血を多少受け継いでいるからだ。言うなればクォーターだ。

 

「日本人と白人のクォーターなら、寒さなんてどうってことないだろ?」

「いやクォーターだから寒さに強いって訳じゃないよ。」

 

勇介の発言に僕は突っ込んだ。クォーターとはいえ、雪国をネプテューヌ達のような服装でいられる訳がない。実際、僕と勇介も厚着を着込んでいる。

 

「それよりも、どうしてルウィーに行くことになったんだ?」

「ロムちゃんとラムちゃんが遊びに来てって言われたんです。二人が他の国に遊びに行くのをブランさんが許してくれなくて。」

 

ネプギアちゃんはルウィーに行く理由を説明した。ああ、そうか。確かに他国を渡る際にもし何かあったらまずいからね…。まぁ、前回唐突にラステイション行くとか言い出したネプテューヌのことだから、行く“理由”は他にもあるのだろうけど…。

 

「あー、ブランってお堅いところあるからね~。そんなことしてたら、ノワールみたいにボッチになっちゃうのにねー!」

 

ネプテューヌは軽い口調でそう言った。ネプテューヌ、それを“本人”の前で言っちゃだめでしょ…?

 

「本人が目の前にいるんですけど?」

 

案の定、ノワールがキレ気味の口調で言った。そう、今回はノワールとユニちゃんも馬車に乗っている。単純な理由としてはアイエフとコンパが仕事で不在のため、その代役(監視役)という訳だ。

 

「っていうか誰がボッチよ!?」

「あはは~、ごめんごめん!でも他人から言われると自分を変えるきっかけになるかもよ?」

「グータラ女神に言われたくないわよ!」

 

ボッチを指摘されて早々激おこプンプン丸なノワール。からかい続けるネプテューヌをよそに、僕は車窓からルウィーの教会を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブランside

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よろしいですのね?この計画を実行すれば、世界に革命的な変化が訪れますわよ?」

「承知している…実行まで絶対にバレないようにしないと…。」

 

扉や窓の鍵を厳重に閉めた一室で、私はリーンボックスの女神・グリーンハートことベールと重要な話をしている。友好条約が結ばれた事を境に、私は“ある計画”を実行するための準備をしてきた。ベールの言う通り、この計画は世界に革命をもたらす。計画実行まではこの事を秘密にしておかなければいけない…。

私達が重要な話をしていると

 

「きゃはははははは!」

「お待ちなさぁぁぁぁぁい!!」

「逃げろ~~!」

「ロム様!ラム様!」

 

部屋の外でロムとラムが鬼ごっこ感覚でメイドから逃げていた。どうやら二人はメイドに対してイタズラを仕掛けたらしい。二人の笑い声とメイドの怒号がこちらの方へ嫌という程聞こえてくる。こっちは重要な会話をしてるのに………集中できないだろ…!

あまりの喧しさに苛立った私は部屋の扉の前に行き、施錠を解除して思いきり扉を開ける。

 

「お前ら…仕事中は静かにしろって言ってんだろ!!」

「も、申し訳ございません!ブラン様!」

 

私は三人に対して怒号を浴びせた。メイドはこれを聞いて謝罪した。一方、ロムとラムが何かを持って私の方へ近づいてきた。

 

「お姉ちゃん!見てこれ!」

「?…………こ、これ!?」

 

私はロムとラムから差し出された物を見て自然と身体が震えた。その本にはロムとラムが私の似顔絵がクレヨンで描かれていた。だが問題はそこじゃない。その本は、私が長い歳月の間に集めて大切に保管していた本の内の一冊だった。

 

「私の大切な本に………お前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

大切な本に落書きされた私は青筋を浮き立たせて大激怒した。それにも関わらずロムとラムは反省の顔を見せるどころか大爆笑。

 

「本と同じ顔になったー!」

「にっげろー!」

「待ちやがれぇぇぇぇぇ!!お前らぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

私は鬼の形相で二人を捕まえようと追いかける。二人を追いかけて廊下を曲がる。

 

「っ!」

「ネプギアちゃん!ユニちゃん!」

 

するとそこには教会に到着したネプテューヌ達がいた。真遊は分かるけど、隣にいる見知らぬ青年と女性は誰…?

突然の鉢合わせに私は少々驚き、自然と怒りが収まった。

 

「遊びに来てくれたの!?」

「うん、遊びに来たよ!」

「やっほ~、ブラン!来ちゃった♪」

「お久しぶりだね。」

 

ネプテューヌと真遊が私に挨拶してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達は場所を移し、教会の庭園にいる。ネプギアちゃん達は雪だるまやらを作って遊んでいる。僕達は庭園のテーブルでお茶をしている。ちなみに何故かベールさんもルウィーに来てたらしい。四女神が揃うのは、記念パーティー以来だったりする。

 

「それで、貴女達は何をしに来たの?」

「そうそう、最近ルウィーに新しいテーマパークが出来たから遊びに来たの!」

 

やっぱり目的はそれだったのか…。ネプテューヌが前日にテーマパークについて調べてたから察しはついてたよ…。

 

「イストワールからは女神の心得を学びに来ると聞いたのだけど…。」

「それはもういいよ~。前回だって学んでもそんなに役に立たなかったからね~。」

「悪かったわね、役に立たなくて…。」

 

ネプテューヌの発言にノワールが拗ねた。自分から教えてと言っといてそれは酷い切り捨てだ…。ノワール、可哀想に…。

 

「お久しぶりですわね、真遊君。」

「ああ、はい。お久しぶりです。まさかベールさんがルウィーに来てたなんて知りませんでしたよ。」

「この世界の生活には慣れましたか?」

「はい、おかげさまで。色々と苦労は絶えないですけど、自然と慣れてきましたよ。」

「ふふっ、それはよかったです。」

 

三人がそんなやり取りをしている中、僕はベールさんと会話する。その中で、僕はゲイムギョウ界での生活に関しての質問に答えた。ベールさんはそれを聞くと微笑んだ。

 

「ところで、そちらの二人は?」

「ああ、ナビゲーターの亜由美さんと、もう一人のライダーの勇介です。」

 

僕はベールさんに亜由美さんと勇介を紹介する。

 

「…御剣勇介だ。」

「か、仮村亜由美です…。」

 

勇介は紹介されても気にせず紅茶を飲んでいる。そして亜由美さんは、何故かベールさんの“ある部位”を見て口調が震えている。

「?…どうかしましたか?」

「あっ…ああ……ピヨるぅ…。」

 

そして亜由美さんはポッピー口調で呟きながら落ち込んだ……うん、大体察しはついたよ…でも口には出さないでおこう。

 

「それにしても、テーマパークかぁ…“スーパーニテールランド”でしたっけ?」

 

僕はネプテューヌが話していたテーマパーク・スーパーニテールランドについての話題に戻る。

 

「私もテーマパークの噂は耳に入れてますわ。皆で遊びに行ったら楽しいんじゃないかしら?」

「おおっ!だーい賛成!」

 

ベールの意見を聞いて何故かネプテューヌよりも先に亜由美さんが賛成の声を挙げた。まぁでも、僕達もクエストやガシャット奪還などで忙しかったし、たまには皆でテーマパークに行くのもいいかもね。

 

「スーパーニテールランド!?行きたい!行きたい!」

「私も行きたい!」

 

すると、スーパーニテールランドの話題を聞き付けたのか、ロムちゃんとラムちゃんがこちらにやってきて、そう言った。すると

 

「…妹達を連れて行ってもらえるかしら…。」

「あれ、ブラン?」

「お姉ちゃん…行かないの?」

「私は…行けない…。」

 

ブランは少し躊躇した後、テーマパークに行くことを拒否した。それを聞いたロムちゃんとラムちゃんは悲しい表情をした。ブランにとって、それ程忙しい仕事があるのだろう……でも、家族との時間も大切にした方がいいと思う。僕はそう思った。

「え~仕事?止めなよ~…偉い人も言ってたよ?「逆に考えるんだ。サボッちゃってもいいさと考えるんだ。」って。」

「「ただのヒキニートの思考だそれは。」」

 

僕と勇介は偶然にも声を揃えてネプテューヌに突っ込んだ。そんな逆転の発想いらないよ…ってか何で違う方のジョージの台詞をパクったの!?もしかしてネプテューヌ、ジョジョ読んだこt

 

 

 

 

 

バァン!

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那、ブランが机を叩いて席を立った。その叩いた音がショットガンの発砲音並に響き、僕達は硬直してしまった。

 

「とにかく!…私は行けないから…。」

 

ブランはそう言うと、その場から去ってしまった。多忙故の苛立ちと悲しみが、その言葉に入り混じっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乗治side

 

 

 

 

 

 

 

 

傷が癒えたことで退院した俺は、プラネテューヌ病院から出た。黒いエグゼイド…あいつには色々と聞きたい事があるからな…そのためにも名人達の力が必要だ。名人達に会いにいくとするか。

俺は病院の駐車場に向かい、そこに停めてある俺のバイクに乗ると、名人達に会いにプラネテューヌの教会へ向かう。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「真遊さん達なら、先程ルウィーに向かわれましたよ。」

「あれ、そうなの?」

 

プラネテューヌの教祖・イストワールはそう告げた。ルウィーに行ったのか……確かあそこ寒いんだよなぁ。行く前に適当にダウンジャケット買わないとな。

 

「それより、真遊さんに何の用件が?」

「もう一度名人の力を借りようと思ってるんだ。とにかく、伝えてくれてありがとな。」

 

俺はイストワールに礼を言うと、名人に会いにルウィーへ向かおうとする。

 

「貴方が幾つもの嘘をついてたってアイエフさんから聞きました。貴方は嘘つきだと。今の状態で真遊さんに頼んでも断られるだけかと…。」

イストワールがそう言った。幾つもの嘘か………ただ“単純”に嘘をついている訳じゃないんだよ…。

 

「分かってるさ…。」

 

俺は静かな口調で答えると、教会から出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ~い!」

「待って、ロムちゃん…!」

「ふ、二人共待って!ちゃんとコート着て!」

「ネプギア!?入場券忘れてるよ!」

 

ブラン以外のメンバーでスーパーニテールランドへやってきた僕達。妹組達は先に入場していった。

 

「本当に皆元気だね。」

「そりゃ新しいテーマパークに来たんだから、皆テンションフォルテッシモなんだよ♪」

 

ポッピーがそう言った。確かにそうだね。

 

「一ついいかしら?どうして貴女はそんな派手な格好になってるのかしら?」

「そりゃ私だって、亜由美の姿ばかりじゃ疲れてくるからね♪」

「ノワール、ポッピーだって気分転換したい時くらいあるんだよ♪」

「そうそう!」

 

ノワールの質問にポッピーが答えた。ネプテューヌとポッピーは何げに息ピッタリだね…これはノワールが苦労しそうだ。

 

「ふふっ、賑やかで何よりですわ。」

「ははは…。」

 

微笑ましく言うベールさん。一方、僕は三人の様子を見て苦笑いしている。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ネプテューヌが売店でピーチを買っている間、僕と勇介、ポッピーとノワールとベールさんはベンチに座る。

 

「それにしても、どうしてブランは一緒に来なかったんだろう?」

「うーむ…。」

「確かにそうよね。他国の女神が遊びに来てるんだから、ブランも付き合えばいいのに…。」

「どうしても外せない仕事があるんだろう。あの表情から察してみれば分かる。」

 

勇介は冷静な口調で言いながら、さっき売店で買ったホットコーヒーを口に流し込んだ。

 

「彼女はもう少し大人になるべきですわ。“私のように”。」

「「…。」」ガタガタガダガタガタ

「ぶふっ!?…けほっ、こほっ…!」

 

ベールさんはその豊満な胸を強調しながら言った。ノワールとポッピーはベールさんの胸を見てガタガタ震え、勇介は何故かコーヒーでむせてしまった。

 

「ねぷっ!?この亀、私のピーチを狙ってるよ!?」

 

ネプテューヌは大量の亀に囲まれていた。なんだこのカオスは…?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

4人と一旦別れた僕とポッピーは、テーマパーク内を歩いている。パーク内には無数のコインがエナジーアイテムのように浮遊しており、集めたコインは土産として持ち帰り可能とのこと。コインの中にはレアなものもあるらしい。今頃ネプギアちゃん達はレアコインを求めてパーク内を巡っているのだろう。

僕達が歩いていると

 

「あれ、このコインって…マイティだ!」

 

僕は浮遊しているコインの中から、マイティの絵柄のコインを見つけた。

 

「どうしてマイティのコインも?」

「あれ、真遊知らなかったの?幻夢の社長もスーパーニテールランドの設立に携わってたんだよ。」

「えっ、社長さんが!?」

「うん。」

 

どうやら社長さんもスーパーニテールランドの設立に携わってたらしい。ゲームだけでなく、テーマパーク設立も…社長さん凄すぎ…。

とりあえず、マイティのコインは記念として持ち帰ろっと。

 

「真遊さん、亜由美さん。」

「あれ、ネプギアちゃん?」

 

すると、ネプギアちゃんが僕達のもとへやってきた。誰かを探している様子だ。

 

「どうしたの?」

「ロムちゃんとラムちゃんがいないんです。」

 

どうやらロムちゃんとラムちゃんが見つからないらしい。

 

「うーむ、レアコインを求めてパーク内を駆け回ってるのかな?」

「その可能性が高いと思うけど…。」

 

僕とポッピーはそう言いながら、ネプギアと共にロムちゃんとラムちゃんを探す。二人の様子からして、レアコインを求めてパーク内を駆け回ってるかもね。別に不自然って訳じゃないと思うけど…。

二人を探していると、偶然にもユニちゃんを見つける。

 

「あ、ユニちゃん!ロムちゃんとラムちゃんを見なかった?さっきから見当たらなくて…。」

「え?二人なら、あそこの角に入っていくのを見たけど…。」

 

ネプギアちゃんがユニちゃんに尋ねた。どうやらあそこの角を曲がっていったらしい。僕達はそこへ向かって再び歩く。

 

「やっぱりコイン集めでパーク内を駆け回ってただけのようだね。」

 

ポッピーは有力な情報を聞くと、ほっと一安心しながら歩く。

 

「……。」

 

僕は歩きながら近くに浮遊しているコインを見つめる。その絵柄は、デッテリュウなどを含めたレアコインばかりだった。

 

「どうしたの、真遊?」

「…なんか妙じゃないですか?」

「妙って何が?」

「これらのコイン、“全部”レアコインです。」

「あ、言われてみれば確かに…。」

 

僕は小声で、ポッピーに通路沿いに浮遊しているコインに違和感があることを話す。普通ならこんな光景は有り得ない。何か嫌な予感がする…。

僕は浮遊しているコインの不自然さを疑いながら角を曲がる。すると

 

『アックックックックック…!』

 

そこにはずんぐりむっくりな体格をしたカメレオンのような怪物がいた。隣には部下と思われる緑髪の女性もいた。怪物の手にはロムちゃんとラムちゃんが拘束されており、口を塞がれている。

 

「ロムちゃん!ラムちゃん!」

「やっぱり、あのレアコインの配置は罠だったのか…!」

「あんた達、二人に何してるのよ!?」

 

あの不自然なレアコインの配置は、二人をおびき出すための罠だったようだ。ユニは怪物に問い詰めようとするが、怪物は聞く耳を持たない様子で不気味に笑っている。

 

『幼女以外に興味はない!』

 

すると怪物は長い舌を伸ばして攻撃を仕掛けてきた。

 

「危ない!」

 

僕はネプギアちゃんを、ポッピーはユニちゃんを抱えて左右に緊急回避する。何とか攻撃を受けずに済んだ。

 

「大丈夫?」

「うん…。」

「怪我はないかな?」

「はい…。」

 

僕とポッピーは二人の怪我の有無を確認すると、再び立ち上がる。

 

「やりましたね、トリック様!」

『アックックックック…!』

 

トリックと呼ばれた怪物は、恐怖に怯えながら抵抗しているロムちゃんとラムちゃんを見ながら不気味に笑っていた。すると

 

「「…っ!」」

「あ、あの…トリック様…幼女に妙な腫瘍が…。」

『んっ…?』

 

突然、ロムちゃんとラムちゃんが苦しみ出し、二人の手からオレンジ色の腫瘍が浮き出てきた。それはトリックも部下も気づいた。

 

「あれって…!?」

「まさか…!?」

「ゲイム病!?」

 

ロムちゃんとラムちゃんがゲイム病になっていることに気づいた僕達。まずい…トリックに捕まっているから、いつ発症してもおかしくない…!

 

「真遊、すぐにウイルス除去を!」

「分かってます!」

 

ポッピーは亜由美さんの姿になると、僕にウイルス除去をするように言った。僕はゲーマドライバーを装着すると、マイティアクションXを取り出す。

 

「除去は俺がやる。お前らは下がってろ。」

 

すると、騒ぎを聞き付けた勇介が現場に現れると、辛辣な事を言いながらゲーマドライバーを装着した。

 

「一人だけでやらせませんよ。」

 

僕は一人で除去をやろうとする勇介に反論した。今はロムちゃんとラムちゃんを救うのが先だ!

話を短く済ませると、僕と勇介はガシャットを起動する。

 

『マイティアクションX!』

『タドルクエスト!』

「変身!」

「変身。」

『『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!』

 

俺達は仮面ライダーに変身すると、それぞれの武器をコールする。

 

「「ーーッ!」」

『ギィィィィ!』

『ウォォォォ!』

「うわっ!?な、なんだぁぁぁ!?」

『お、俺様の幼女がぁぁぁぁ!?』

 

すると、ロムとラムがゲイム病を発症し、二人の体をバグスターが覆った。ロムは大蛇型、ラムは戦闘機っぽいサメ型のバグスターユニオンに変貌させた。トリック達は突然の出来事にパニックになっているようだ。こんなところで戦う訳にはいかない!

俺はすぐにホルダーのボタンを押す。

 

『ステージセレクト!』

 

ステージセレクト機能を使い、パーク内から何処かの海岸へ場所を移動させる。

 

「こいつを倒せば、二人は助かる!」

「これより、切除を開始する。」

「よーっし!宣言してやるぜ、ノーコンティニュークリアを!」

 

俺はサメ型の、勇介は大蛇型のバグスターユニオンに立ち向かう。

 

「はっ! おりゃ!」

 

俺はブロックを形成しながらサメ型のバグスターユニオンの頭上までジャンプし、ハンマーで攻撃する。

 

「ふっ! はあっ!」

 

勇介も、お得意の剣術で大蛇型のバグスターユニオンを斬りつけていく。

俺達が戦ってる横では、ネプギアちゃん達が無事を祈りながら見ている………っておい、何でトリック達もだよ?

 

「ゲームは俺がクリアする!」

「俺に斬れないものはない。」

 

俺は怒涛の連続ジャンプ攻撃を叩き込み、サメ型のバグスターユニオンを撃破する。そして勇介も、駆け抜けながら大蛇型のバグスターユニオンを捌き、撃破した。ロムとラムからバグスターが分離した。

 

「ロム…ラム…。」

 

俺が二人の安否を確認していると、分離したバグスターがそれぞれ人型に変化し、二体のコラボスバグスターになった。

 

『ブロロロ…!』

 

ラムから分離したコラボスは戦闘機を模したオレンジ色の強化アーマーを纏っている。右腕にはジェットエンジン、左腕にはミサイルポッド、右肩にはガトリング砲を装備されており、頭部にはオレンジ色のガシャットが刺さっている。

 

『ハァー…!』

 

ロムから分離したコラボスの方は、龍や天狗を模した装飾が施された黒いローブを纏っている。背中には日本刀を背負っており、頭部には黒いガシャットが刺さっている。

 

「盗まれた残り2つのガシャットか。」

「あいつのゲームは“ギリギリチャンバラ”。一発一発が致命傷に繋がる真剣チャンバラゲームだ。」

 

ロムから分離したコラボスの方には、ギリギリチャンバラのガシャットが刺さっていることを話す。コラボス(ギリギリチャンバラ)は背中の鞘に納められた日本刀を抜刀した。

 

「んで、あっちが…。」

 

俺はもう一体のコラボスの頭部に刺さっているガシャット・ジェットコンバットの説明をしようとした時

 

『…。』

「またお前か…!」

 

再び黒いエグゼイドが乱入してきた。それと同時にコラボス(ジェットコンバット)は戦闘態勢を解いた。黒いエグゼイドは既にレベル3になっており、その右手にはガシャコンバグヴァイザーが握られている。

 

『手加減はここまでだ。』

「うおっ!?」

「っ!」

 

黒いエグゼイドは俺達に向かってビームガンを放ってきた。

 

「いきなりレベル3かよ!?飛ばしてるな!」

「邪魔はさせない…!」

『ゲキトツロボッツ!』

『ドレミファビート!』

 

俺と勇介がガシャットを起動すると、ロボットゲーマとビートゲーマが召喚された。

 

『ガッチャーン。』

「術式レベル3。」

「大大大変身!」

『ガッチャーン!レベルアップ!アガッチャ!ぶっ飛ばせ突撃!ゲキトツパンチ!ゲキトツロボッツ!』

 

俺はゲートを通過してジャンプする。するとロボットゲーマがそのままレベル1の俺にかぶりついてきた。レベル1の体をパージすると同時にロボットゲーマを装着すると、強化アームを装備した。

 

『OK!ドレミファビート!』

 

勇介もレベル1の体をパージし、ビートゲーマを装着してレベル3になった。

 

「うおおおおっ!」

「はああああっ!」

 

勇介は黒いエグゼイドに、俺はコラボス(ギリギリチャンバラ)に突撃する。

 

「はっ! はっ!」

『ふっ!』

 

勇介の剣と黒いエグゼイドのチェーンソーがぶつかり合い、火花が散る。お互い互角だ。

 

『ハッ!』

「っ!」

 

一方、俺はコラボスの剣術に苦戦している。真剣チャンバラゲームだけに、その日本刀の威力は絶大。俺のゲキトツロボッツも強化アームによる威力は絶大。では何故苦戦してるのか?それはパワーではなく、速さに理由があった。ギリギリチャンバラは一発喰らうだけで致命傷になるため、パワーと素早さに特化している。一方ゲキトツロボッツはパワーと防御力と引き換えに素早さを犠牲にしている。じゃあロボットの硬い防御力でゴリ押しすればいいじゃないかとは問屋が下ろさず、ライダーゲージの関係もあってそれも出来ない。鈍重なロボットでは、素早い侍の間合いには入れないのである。

俺は素早い剣術のせいで回避を余儀なくされ、一旦距離を取る。

 

「これならどうだ!」

 

俺は強化アームをプラズマキャノンに変形させると、コラボスに向けてプラズマキャノンを撃ち出す。しかし

 

『デヤッ!』

「なっ、嘘だろ!?」

 

なんと日本刀でプラズマの塊を左右に弾いてしまった。

 

『コォォォォォ…!』

 

コラボスは日本刀を左手で逆手持ちすると、波紋疾走めいた呼吸をしながら構えた。これは…抜刀術の構えか…。どうすれば…?俺がそう思っていたそのとき

 

「っ!?」

 

今度は強化アーマーとロボットゲーマの頭部からロケットブースターが噴出された。もしかして…。

 

「真遊さん!ゲキトツロボッツにブースターの機能を追加しておきました!」

「またぁ!?」

 

どうやらまたネプギアがゲキトツロボッツに改造を施したらしい。ネプギアのメカ好きの趣味が恐ろしく感じてきた……でも、ロケットブースターならあいつの間合いに入れる!

 

「行くぞぉぉぉぉ!」

 

俺はブースター全開でコラボスに急接近し、左ストレートをぶちかまそうとした…が

 

『ハァァッ!』

「うわ!?ギリギリ…!」

 

完全にスピードを見切っていたコラボスの抜刀術に、俺は慌ててブースターをオフにして倒れ、抜刀攻撃を回避した。俺はコラボスの攻撃を避けながら立ち上がる。

『ハアッ! ハアッ! デヤァァ!』

「ぐっ…!速すぎて、間合いに入れない…!」

 

俺は再びコラボスの剣術に苦戦してしまう。

 

「くっ…来いやぁぁぁぁ!!」

『イヤーッ!』

 

 

 

 

 

 

ガシィッ!

 

 

 

 

 

 

 

俺は一か八かのタイミングで、コラボスの日本刀を真剣白刃取りで止める。

 

「喰らえ!」

『グワーッ!?』

 

俺は右手で刀を掴み、左手の強化アームをプラズマキャノンに変形させ、コラボスの脇腹に撃ち込んだ。

 

『チャ~ンス!』

 

俺達が戦っている隙を見て、トリック達がロムとラムを拾いにいこうとする。

 

「行かすかよ!」

『ぐうっ!?こしゃくな!』

 

俺はトリック達に向けてロケットパンチを放ち、足止めする。トリックは俺に向けて舌を伸ばして攻撃してきた。

 

「早くロムとラムを!」

「分かりました!ユニちゃん!」

「うん!」

 

俺がトリック達とコラボスの注意を引いている間に、ネプギアとユニがロムとラムのもとへ駆け寄る。

 

「ぐあっ!?」

 

ここで、勇介が黒いエグゼイドの攻撃を受けて吹き飛ばされた。黒いエグゼイドはロムとラムを助けようとするネプギアとユニを見ると、右肩のホイールを取り外した。

 

『ハァ!』

「「きゃああああ!」」

 

黒いエグゼイドはホイールを二人に向けて投げつけた。二人はこれを受けて吹き飛ばされてしまう。

 

「ネプギア!ユニ!……くっ…!」

『イヤーッ!』

 

俺は吹き飛ばされた二人のもとへ行こうとするが、コラボスに阻まれてしまう。その間にもトリック達はロムとラムのもとへ近づいた。

 

『アックックック…!感謝するぜ。』

『その二人をどうするかは好きにしろ。』

「くっ…待て…!」

 

トリックは黒いエグゼイドに感謝の言葉を言った。勇介達はロムとラムを奪還しようと立ち上がろうとする。

 

『ガシャット! キメワザ!』

 

黒いエグゼイドはシャカリキスポーツをホルダーにセットすると、ボタンを押す。ホイールにエネルギーがチャージされたところでもう一度ボタンを押した。

 

『SHAKARIKI CRITICAL STRIKE!』

『ハアッ!』

「うわああああっ!!」

「「きゃああああああ!!」」

 

黒いエグゼイドが放ったホイールに、勇介達を吹き飛ばされた。そしてホイールは、コラボスと交戦している俺にも容赦なく飛んできた。

 

「っ!?うわっ!?」

 

俺は咄嗟に体を反らしてホイールを回避する。その際、ホイールが胸部のアーマーをかすめたものの、ダメージを喰らわずに済んだ。体を思いっきり反らした俺はマトリックスのように起き上がれる訳もなく、そのまま地面に倒れた。

 

「ギ、ギリギリセーフ…。」

 

俺は再び起き上がると、そこにはもうトリック達や黒いエグゼイド、二体のコラボスの姿はなかった。くそ、やられた…。

 

「あっ…!?」

「逃げられた…。」

 

俺達はバグスター除去どころか、ロムとラムの誘拐を阻止することが出来なかった。

ブランに…何て言えばいいんだ…?

 




ED[(RE)PLAY]


NEXT GAME…


ロムとラムを誘拐されてしまった真遊達。そこへ乗治が共闘を持ち掛けてくるが、前回の件もあり、断られてしまう。
真実が人を狂わせると豪語する乗治。妹達を誘拐されて苦悩するブランに、無許可で番組撮影してきたアブネス。そしてコラボスバグスターと黒いエグゼイドの乱入。
疑心暗鬼の中、真遊はもう一度乗治を信じようとコンビを組む。そしてレベル3になった乗治は黒いエグゼイドの正体を真遊達に明かす!


次回[Some Lieが束ねし真実の矢]


乗治「念願の人型だぜ。」
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