超次元ゲイムネプテューヌ EX-AID   作:レティス

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パラドクスはリバーシブルなデザインにしてはメチャクチャかっこよかった。


OP[white forces]



Some Lieが束ねし真実の矢

銃斗side

 

 

 

 

 

 

俺はギルドから危険種討伐クエストを受けると、拠点で装備の確認をしている。ゲーマドライバー、ガシャット、ブルパップ式アサルトライフル、ショットガン、予備弾薬、リアクティブアーマーを施したライオットシールド、そして形見のコンバットナイフと、準備は万端だ。今回はルウィーへ行くため、厚着も用意してある。

 

「装備は整ったな…よし、行くか…。」

 

外に出て看板を【CLOSE】に反転させると、俺は依頼された場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乗治side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「寒っ…!やっぱり雪国でバイク乗ると余計寒い…。」

 

イストワールから名人達がルウィーにいると聞かされた俺は、ルウィーに到着した。だけど寒い。道中で厚着を買って、それを着てはいるものの、それでも寒い。ロシア並の寒さだ…。

俺はバイクから降りると、名人達がいそうなルウィー教会に向かって歩いていく。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺がルウィー教会の近くまでやってくると、名人達が教会へ入っていくのを見かける。足取りを見る限り、まずい事態になってるのが伺える。

 

「何かあったのか…?」

 

俺がそう思いながら伺っていると、ネプテューヌが服の中に仕舞ってたと思われる大きめのコインが落ちた。しかもネプテューヌは全く気づいてない。名人達が入っていったのを確認すると、俺も入り口へ向かう。するとネプテューヌが落としたコインが扉の間に挟まって隙間を生じさせていた。

俺は完全に閉まりきっていない扉を開けて中に入ると、ネプテューヌが落としたコインを拾う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずい事態になってしまった。トリックというやつにロムちゃんとラムちゃんが誘拐され、しかも二人はゲイム病を発症。僕と勇介は分離したバグスターの除去、ネプギアちゃんとユニちゃんは二人を救おうとしたが、再び現れた黒いエグゼイドの妨害で失敗してしまった。教会に戻ってきた僕達は現在、教会にある一室にいる。

 

「ロムちゃん…ラムちゃん…。」

 

僕はゲイム病を患っている二人を誘拐されて何も出来なかったことを悔やんでいる。

 

「「…。」」

「あいつの邪魔さえ無ければ…。」

 

ネプギアちゃんとユニちゃんも同じく、何も出来なかったことを悔やんでいる。勇介の言う通り、黒いエグゼイドの妨害が無ければこんなことには…。

 

「あいつ…?」

「黒いエグゼイドのことだよ。私達の前に現れては妨害してくるんだよ。」

「私もあいつにねっぷねぷにされたんだよ!」

「ネプテューヌをも苦戦させるライダーもいるとは…色々と厄介なことになってますわね…。」

 

ノワール、ポッピー、ネプテューヌ、ベールさんは黒いエグゼイドに関してのやり取りをしていた。

 

「黒いエグゼイドを倒したいなら、俺も力を貸そうか?」

 

僕達は声が聞こえた方向を向く。するとそこにはなんと乗治がいた。

 

「乗治!?」

「あれ、どうしているの?」

 

ポッピーが驚いている中、ネプテューヌは部屋に入ってきた乗治に質問する。

 

「あんたのとこの教祖さんから聞いてね。」

 

乗治はそう言いながら右手に持っていたコインをネプテューヌに渡した。どうやら乗治はイストワールさんから僕達の居場所を尋ねたらしい………ってあれ、そのコインって……ネプテューヌが取ったやつ…?

 

「え、いーすんから聞いたって………って、ねぷっ!?これ私のじゃん!?」

 

ネプテューヌは自分が落としたコインを見て驚いた。乗治はテーブルの上に座る。

 

「何なんだお前は?何故首を突っ込んでくる?」

 

勇介からの問いかけを聞いた途端、乗治は悲しげな表情になった。

 

「…バグスターの謎を突き止めたいからだよ…前に言ったろ。“インフェルノ・デイ”の時、友人がバグスターの犠牲になったって…。」

 

乗治は重い口調で、前回僕達に語ったことをもう一度語った。

 

「!?」

「友人がバグスターの犠牲に…!?」

「そんなことが…。」

 

ノワール、ユニちゃん、ベールさんは初めて聞いたためか、乗治の言葉に反応した。だけど僕は知っている。それが“全部嘘”であることを。

 

「それ、前回嘘だって言ったじゃないですか。」

「あ、そうだったっけ?」

「「「え?」」」

 

僕が乗治の言葉が嘘であることを言うと、三人は疑問を抱いた。

 

「またお得意の二枚舌か……お前は黒いエグゼイドの正体が“グラファイト”だと嘘をついた。」

「「グラファイト…?」」

「シャープペンシルの芯…?」

 

ベールさん、そっちの“グラファイト”じゃないです…。

 

「それはあれだよ。“真実”からお前達を“守ってやる”ためだよ。」

 

僕達を真実から守る…?それってただ現実から背いているだけじゃないのか?

僕達は乗治の発言に耳を疑う。

 

「皆、口車に惑わされちゃだめだよ!きっと何か企んでるに決まってる!」

 

ポッピーは乗治を指差しながら僕達にそう言った。

 

「お前は信用ならない。」

 

前回のこともあってか、勇介も乗治のことを嘘つきと見た。

 

「…こんな事してる場合じゃない。とりあえずブランに謝罪しに行かないと…。」

 

嘘つきの乗治に構っていられない僕達は、ブランに謝罪しに行こうとブランの部屋へ向かう。

 

「コスチュームチェンジ~!」

 

ポッピーは亜由美さんの姿になった。途中、乗治の声が聞こえたが、今は無視する。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「そうは言われましても、「誰も通すな。」とブラン様から言われておりますので…。」

 

ブランの部屋の前に立ち塞がっているメイドさんが、立ち入り出来ないことを僕達に伝えた。どうやらロムちゃんとラムちゃんが誘拐された事を既に知っているらしい。

 

「え~!?私たち女神仲間なんだからいいでしょ~!?」

「いえ…いくら女神様と言えど…。」

 

ネプテューヌはそう言うが、メイドさんは入室を許可してくれない。

 

「せめて、一言謝らせて下さい!」

「ロムとラムが誘拐されたのは、私達のせいなの!」

「既に警備員を総動員して、探索させていますので…。」

 

ネプギアちゃん、ユニちゃんは二人を助けることができなかった事を申し訳なさそうに言うも、それでもメイドさんは頑なに許可してくれない。

 

「僕からも謝らせて下さい。二人を誘拐されたのもそうですけど、二人の“病気”を治すことが出来なかったのも…。」

「病気…?」

「はい…二人はバグスターウイルス感染症…言わば、“ゲイム病”という命に関わる危険な病気にかかっているんです。」

 

僕はロムちゃんとラムちゃんがゲイム病になっている事をメイドさんに伝える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乗治side

 

 

 

 

 

 

 

 

名人達に嘘つき扱いされ、その場に残された俺は、名人達の後を追ってきた。俺は突き当たりの角から覗いてみると、ルウィーの女神・ホワイトハートことブランの部屋の前で門前払いされている名人達の姿を見つけた。話を盗み聞きしてみると、どうやらロムとラムというブランの二人の妹が誘拐されたらしい。名人達はこの事を謝罪しようとしていたが、現在門前払いされているという訳らしい。俺はしばらく会話を聞いていると

 

「二人はバグスターウイルス感染症…言わば、“ゲイム病”という命に関わる危険な病気にかかっているんです。」

「…っ!」

 

俺は名人の言葉を聞いて苦虫を噛み締めた表情になる。なんか嫌な予感すると思ったら、これか…………この状況、あの時と同じだ…俺が…天馬に真実を伝えてしまった時と…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治side ~3年前~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日俺は、同じ弓道部に所属していた友人・弦川天馬が急な頭痛に悩まされて部活を休み続けている事を知った。天馬は病院には行ったが、原因不明と言われたらしい。

 

「それにしても、急な頭痛で部活か…あいつ何かストレスでも溜めてるのか…?」

 

俺は初めは疲労によるものかと思い込んでいた。何らかのストレスを溜めてるのなら、普通ならそれはただのサボリ魔だ。だけどあの頭痛は異常だと思うな…。

俺はそんな事を思いながら学校の帰り道を歩いていると偶然、医療関係の人達が何らかの会話をしていた。その人達が去っていく際、ある資料を気づかずに落としていった。俺はその資料を拾い、読んでみた。

 

「…マジかよ…!?」

 

その資料には、バグスターウイルスやゲイム病といったものが書かれていた。この瞬間、俺は初めてゲイム病の存在を知った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

公園に行くと、偶然にも天馬がいた。俺は天馬に言われて“頭痛の原因”が書かれた資料を渡してしまった。俺は知っていた。それが天馬を死へ追いやってしまったことを…。

 

「バグスターウイルス感染症…通称ゲイム病。命に関わる危険な病気だ…。医療関係者達が落としていった資料と、お前の症状が一致してるんだ…。」

 

俺がゲイム病の事を説明すると、天馬は資料を読んでいくにつれて動揺し、息が荒くなっていく。

 

「……これは…何かのデタラメだ…!頼む乗治、嘘だって言ってくれよ…!」

 

天馬は俺の方を見ると、荒い息づかいをしながら、この資料が嘘であってほしいと願った。

 

「これは………………紛れもなく“事実”だ。」

 

俺は重い口調でそう告げた。その発言は、天馬に対する“死刑判決”と同じだった。すると天馬は青ざめ、手に持っていた資料を落として後ずさりし始めた。

 

「…嫌だ…俺…死にたくねぇよ!!」

「っ!?天馬!」

 

天馬はパニックになり、その場から走り去っていった。その後、パニックになった天馬は交通事故に遭い、死んでしまった。俺はその日から、真実を伝える事が他人に災いをもたらしてしまうと考えるようになった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治side ~現在~

 

 

 

 

 

 

「…くそ…!」

 

俺はあの日のトラウマが今の状況と重なり、葛藤する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は二人がゲイム病を患っている事実を伝えた。すると

 

「帰って…。」

 

ドア越しからブランの声が聞こえた。その声には苛立ちと悲しみが積もっていた。ロムちゃんとラムちゃんが誘拐され、さらにゲイム病である事を知ったからだろう。

 

「ブラン、僕はロムちゃんとラムちゃんを絶対に助ける!だから…!」

「ここにいられても迷惑よ。貴方達も、そして救道真遊、貴方とは何の縁もない赤の他人よ。ここにいられたらそれでこそ迷惑よ。」

「っ…!」

 

ブランから辛辣な一言が聞こえた。僕は一瞬だけ脱力感に見舞われた。

 

「ブラン!アンタ、そんな言い方!」

「いいから…帰って…。」

 

ブランはそれだけを僕達に告げた。

 

「…仕方ない、出直すぞ。」

「勇介!?」

 

突然、勇介は冷静な口調でそう言った。こんな時にどうして冷静なんかに…!

 

「こういった状況だ。彼女が冷静になった時にまた尋ねよう。彼女には少し時間が必要だ。」

「でも!」

 

 

 

 

 

 

ガシッ!

 

 

 

 

 

「…。」

「「「「「「!?」」」」」」

「乗治…!?」

 

勇介に反論している途中、突然乗治がやってきて、僕を掴んだ。

 

「…何故お前がここにいる?」

「付いていって会話を聞いてたら、気分が変わった。少しだけ名人を借りるぞ。」

 

乗治は勇介の質問に答えると、そのまま僕を連行した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治に掴まれて連行され、廊下の角を曲がったところで壁に叩きつけられた。乗治は周りに人がいないかを確認すると、溜め息をついた。

 

「何するんですか…?こんなことしてる場合じゃないのに…!」

「馬鹿正直もここまでくると呆れてくるな……。お前、病気の告知には細心の注意を払えよ…。」

「…え?」

 

僕が反論すると、乗治は荒い口調でそう言ってきた。そして乗治は僕を掴み上げた。

 

「真実を伝えることが必ずしも正しいとは限らない。真実が…誰かの人生を滅茶苦茶にしちまうことだってあるんだよ!!」

 

乗治は僕に一喝した。その表情は、友人が死んだと嘘をついた時と同じ………いや、違う。これは本当の表情だ。乗治は自分では嘘と語ってるけど、何か重い過去を背負ってるようだ…。

 

「乗治…?」

 

乗治はハッと我に帰ると、僕を降ろして服装を正してくれた。

 

「悪い…熱くなり過ぎた…。」

 

乗治はそう言って謝罪した。

 

「確か、あいつの妹達が誘拐されたって話があったよな?ゲイム病のことも含めて、あいつは責任を抱えて動揺してるんじゃないかな?」

「言われてみれば、確かに…。」

「彼女に謝りたいという気持ちも分かるけど、今はその時じゃない。彼女がクールダウンするのを待とう。それに、あいつの妹達の居場所を特定する方法は“ブラン自身が知ってる”はずだしな。」

「え…?」

 

僕は乗治の発言に疑問を浮かべる。ロムちゃんとラムちゃんの居場所を突き止める方法はブランが知ってる…?一体どういうことなんだ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、ロムちゃんとラムちゃんが誘拐されたのは、貴女の責任って事ですね?ブランちゃん。」

「っ…それは…。」

 

 

「っ!?」

「ん?」

 

何らかの会話がこちらに聞こえてきた。僕は窓越しからブランの部屋の方を見る。するとブランが謎の女性からのインタビューを受けている光景が見えた。しかもインタビューの内容はさっき聞こえた通り、誘拐されたロムちゃんとラムちゃんについての事だった。今にも泣きそうなブランの表情……………傷心中のブランに………何を…聞き出してるんだあのクソ野郎は………!?

 

「…。」

「…名人?」

 

あの光景を見た僕はゲーム機を取り出すと、電源をオンにした。その瞬間、俺は人格を変える。俺はゲーム機を仕舞い、ゲーマドライバーを装着すると、ガシャコンブレイカーをコールする。

 

『ジャ・キーン!』

「おいおい…それは悪ノリだと思うぜ…?」

 

そしてAボタンを押してブレードモードにすると、俺は乗治の言葉を無視してそのままブランの部屋へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブランside ~数分前~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はふらつきながら歩く。自分の仕事を最優先した故にロムとラムの事をおろそかにしていた。皆がテーマパークに行く中、私だけは教会に残った。そのせいで二人は誘拐され、さらにゲイム病という未知の病気を発症してしまった。

 

「ロム…ラム…私のせいで…。」

 

私は後悔した。どうしてあの時、私もついて行かなかったのか?あの時、私も行けば二人の誘拐は未然に防げたかもしれなかったのに…。

どうにかしてロムとラムを助ける方法を考えなければ……だけど、ネプテューヌ達に辛辣な言葉をぶつけてしまった後に、協力してほしいと言えるはずがない。特に救道真遊…彼には酷い事を言ってしまった。

彼はロムとラムを助けると言ったが、それに対して私は苛立ちを込めて“赤の他人”と切り捨ててしまった。ゲイム病を治せる存在なのにも関わらず……。もう一人のライダー・御剣勇介に頼むのも…………恐らく無理だろう。

冷静さに欠けていたとはいえ、真遊達に酷い事を言ってしまった………私は…最低な女神だ…。

真遊達の協力が望めない以上、私だけで何とかするしかない。

 

「私が何とかしなければ……そうだ!“あれ”を使えば…!」

 

途方に暮れていた私は、ベールと話していた“あるプロジェクト”の事を思い出す。あれは使えば、ロムとラムが連れ去られた場所が分かるかもしれない!

私は一瞬の望みを見出し、“あれ”を使おうと歩き出したその時

 

「見ぃ~つけた!」

 

突然、部屋の扉が開き、そこからピンクの衣装にドクロのアクセサリーを身に付けた女性と二人の黒子が入ってきた。

 

「…誰?」

「私はアブネス!幼年幼女の味方よ!」

 

許可無しに部屋に入ってきた女性は、アブネスと名乗った。どうしてここに入ってこれたの…?ここは許可無しには入ってこれないはずなのに…。

 

「大人気ネット番組『アブネスちゃんねる』の看板レポーターよ!知らないの?まぁそんなことは置いといて、今日も中継スタートよ!」

「中継…?」

 

私が怒り口調で呟いていると、黒子達がカメラとマイクを回していることに気づく。許可も無く入ってきた上にテレビ中継……非合法過ぎる…。

 

「全世界のみんな~!幼年幼女のアイドル!アブネスちゃんで~す♪今日はルウィーの幼女女神ブランちゃんの所にお邪魔してるぞ♪」

「てめぇ…いい加減に…!」

 

私はアブネスの強引な中継に怒りを覚え、頭に血が昇る。こんなのただのプライバシー侵害じゃねぇか…!

私はアブネスに怒りの言葉をぶつけようとした…が

 

「ところで!妹のロムちゃんとラムちゃんが誘拐されたという噂は本当なのかな?ブランちゃん?」

「っ!?どうしてそれを!?」

 

アブネスがロムとラムが誘拐された事を知っていた事実に驚き、私は自然と怒りが静まってしまった。アブネスの質問に反応してしまったせいか、アブネスは私に向けてマイクを傾けてきた。

 

「本当なんだ!アブネスちゃん心配!?…で!可愛い妹を誘拐された気分はどうですか?ブランちゃん?」

「っ…。」

 

ロムとラムが誘拐されたのは事実だ。しかもその質問に反応してしまったために、私は言い返せなかった。幸いなのは、ロムとラムがゲイム病を患ってるのをアブネスが知らない事だ。

 

「つまり、ロムちゃんとラムちゃんが誘拐されたのは、貴女の責任って事ですね?ブランちゃん。」

「っ…それは…。」

「見てください!幼女女神は何の釈明も出来ません!やっぱり幼女に女神なんて無理なんです!」

 

私はなんて無力な女神なんだろう…アブネスの言う通り、大切な妹達すら守れない私に女神なんて無理なのでは…。私は罪悪感に心を痛め、目に涙を溜める。

 

「アブネスちゃんねるは幼女女神に断固…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシャァァァン!!

 

 

 

 

 

「!?」

「なっ!?何事!?」

 

アブネスがカメラに向かってコメントしている刹那、黒子が担いでいたカメラに真遊の武器・ガシャコンブレイカーが飛んできて、カメラを破壊した。

私達が振り向くと、入り口には

 

「…。」

「ま、真遊…?」

 

真遊がいた。その目は、まるで“ゲイム病を発症した”かのように赤く染まっており、ゲーマー人格になっているのが伺えた。だけどそれだけじゃない。私には見える…真遊の背中に、“黒鳥の翼のような生物的なデサインのプロセッサユニット”が生えているのが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side ~同時刻~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はブランの部屋に到着した。扉は既に開けられており、その部屋の中にはカメラとマイクを持った二人の黒子、心を痛めて涙を溜めているブラン、そしてそんなブランを中継して問い詰めているアブネスと名乗る女性がいた………………アイツか…!!

俺はガシャコンブレイカーを投げて、黒子が持っていたカメラを破壊した。

 

「!?」

「なっ!?何事!?」

 

この出来事に、全員がこっちに振り向いた。鬼の形相になっている、俺に…。

 

「…。」

「ま、真遊…?」

 

ブランは恐怖に怯えた口調で呟いた。俺は黒子が落とした壊れたカメラに刺さっていたガシャコンブレイカーを回収する。

 

「あ、アンタ誰なのよ!?カメラを壊してくれちゃって!営業妨害と器物破損で訴えてやるわ!」

 

アブネスはカメラを壊されたことに腹を立て、俺に突っかかってきた。俺はメンチを切るようにアブネスを睨む。

 

「あ?…それが何だよ?大切な妹を誘拐されて傷心中のブランの心を土足で踏みにじって…お前何様のつもりだよ?」

「わ、私はアブネスちゃんねるの…。」

 

 

 

 

 

スパッ!

 

 

 

 

 

 

「ひっ!?」

 

俺はアブネスの持っていたマイクをガシャコンブレイカーで真っ二つにした。

 

「名乗りなんて聞いてねぇよ!!何で傷心中のブランの心を踏みにじったのかって聞いてるんだ!」

「な、何を言っているのよ!?誘拐されたのは事実でしょ!?私はそれを証明しに来ただけよ!?それの何がいけないのよ!?」

 

激怒している俺に向かって頑なに反論するアブネス。

 

「…ああ。お前の言う通り、二人が誘拐されたのは事実だ…。」

「そうでしょそうでしょ!だから私は“幼女に女神は無理”と言ってるのよ!そんなことせずに幼女は幼女らしくお遊戯をして楽しく過ごしていれば…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幼年幼女の味方だとか言っといて、それは支離滅裂だと思うな。」

 

アブネスがそう言っている途中、乗治がそう言いながら部屋に入ってきた。確かに、アブネスは幼年幼女の味方と豪語しておいて、幼女に女神は無理と言った。それは、ロムとラムをも侮辱する発言だった。

 

「乗治…。」

「何なのよアンタ!?容姿が完全に不審者だわ!」

「へへっ…まぁ、間違ってはないだろうな。」

 

乗治はいつもの軽い口調で言った。アロハシャツにライダースジャケットという格好、確かに不審者にも見えなくもない。

 

「…さて、あんたらが何をやったのか分かってるか?」

「何よ?私はただ放送してるだけよ!」

「ふ~ん…………それ、“事前に許可”取ったのか?」

「そ、それは……。」

「女神様が住む教会だ。こんなところに無許可で撮影を押し掛けるのは合法じゃないな。無許可の撮影に肖像権侵害、これはまるっきし犯罪だぞ?」

 

乗治はアブネスの非合法な放送をまくし立てた。するとアブネスは痛いところを突かれたのか、萎縮してしまう。

 

「お前らにブランを責め立てる権利なんて無い。ロムとラムを誘拐された事を出汁にブランを責め立て、女神は無理なんて言う権利はお前らにあるか!?いや、無い!!」

 

俺も続けて、萎縮しているアブネスに怒鳴る。

 

「お前らはルウィーに来た時、街をどう見てた?ただの雪国とでも思ったか?………それは違う。この国は笑顔と活気で満ち溢れている!ブランはこの幸せな国を築くために、誰よりも苦しい思い、辛い思い、悲しい思いを全て抱えながらずっと頑張ってきたんだ!そんなブランを…お前らの勝手な偏見で罵倒すんじゃねぇ!!」

 

俺はさらに激怒した。ルウィーを幸せに満ち溢れさせるために、ブランは苦しい思いを抱えて頑張っている。そんな苦労に泥を塗るクソ野郎の偏見はぜってぇ許さねぇ!

俺はちらっと入り口の方を見ると、いつから聞いてたのか、ネプテューヌ達がいた。

 

「分かったら、もう二度と偏見をぶつけようとするんじゃねぇぞ。もしまたやったら、その時は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソルベになるまでぶった斬ってやる!!」

「ひっ…!?」

「番組を続けたいなら別に俺は止めはしないぜ。でもこれだけは覚えておけ。俺は勝手な偏見で真実を広めようとする馬鹿が大嫌いだ…!!」

「ひいぃぃぃぃぃぃっ!?」

 

俺と乗治の怒りは、アブネスを恐怖させるには十分に事足りた。これには頑固なアブネスも、恐怖する以外できなかった。

 

「こ、今回はこの辺にしといてやるわ!お、覚えていなさい!」

「あーはいはい。二度と来んなよ。」

 

アブネスはそう言うと、捨て台詞を吐いて去っていった。ちなみに黒子達は壊れたカメラをちゃんと回収していった。乗治は去っていくアブネス達に対してそう呟いた。

俺はガシャコンブレイカーを仕舞うと、ポケットの中に手を突っ込み、その中にあるゲーム機の電源を切った。

 

「大丈夫?」

「うん…あの時はごめんなさい。貴方を傷付けるようなことを言って…。」

「こっちこそごめんね…。」

 

お互い謝罪する僕とブラン。そこへ乗治が寄ってきた。

 

「手伝ってくれてありがとう、乗治。」

「気にすんなって。これで俺のことを少しは信用する気になっただろ?」

 

人格を戻した僕は、手助けしてくれた乗治に礼を言った。その時

 

「…。」

「ブラン!?」

「おい、どうした?」

 

突然、ブランが僕の方に倒れかかってきた。僕はブランの体を受け止めると、その顔を見る。息が荒く、疲労困憊だ。ネプテューヌ達もブランを心配して僕達に寄ってきた。

 

「ブランさん…。」

「もしかして、さっきの中継をルウィーの国民が見て、シェアが一気に下がっちゃった、とか…?」

「あ、シェアが少なくなると女神は力が出なくなっちゃうもんね。」

「それにしてはいくら何でも影響が早すぎるわ。」

「だとしたら、別の原因があるかもな。精神的疲労とか。」

 

精神的疲労…シェア低下の影響がまだ現れてないなら、その可能性が高い。

 

「皆さん。」

 

すると、ベールさんが真剣な表情で僕達に声をかけてきた。僕達は一斉にベールさんの方を向く。何だろう…?

 

「方法があるのです。ロムちゃんとラムちゃんを見つける方法が。」

 

ベールさんの口からそんな朗報が告げられた。ロムちゃんとラムちゃんを見つける方法…。

僕達が話を聞いていたその時

 

『ハァッ!』

 

入り口から、コラボスバグスター(ギリギリチャンバラ)が入ってきた。

 

「バグスター!?」

「あいつの狙いは、ブランのようだな。」

「亜由美さん、ブランを頼みます!」

「分かったわ。」

 

僕は亜由美さんにブランのことを任せる。ネプギアちゃんとユニちゃんも下がる。

乗治はドライバーを装着すると、僕の隣に並んだ。

 

「コンビ復活だ。協力してあいつを倒すぞ。」

 

乗治はコンビ復活と言って手を差し伸べてきた。僕は再び乗治を疑った。その後にまた僕を騙すんじゃないかと…。

僕が躊躇していると

 

「その男を信用したら、また騙されるぞ。」

 

ゲーマドライバーを装着した勇介がそう言ってきた。

 

「諜報部員、お前の存在はNo thank youだ。」

 

勇介は乗治を辛辣に切り捨てると、ガシャットを取り出して起動する。

 

『タドルクエスト!』

「変身。」

『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!』

「術式レベル2。」

『ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!』

 

勇介はブレイブに変身すると、一気にレベル2になった。そしてガシャコンソードをコールすると、ホルダーのボタンを押した。

 

『ステージセレクト!』

 

ステージセレクト機能が作動し、ブラン、亜由美さん、ネプギアちゃん、ユニちゃんを除いた僕達は、現在の場所から戦国時代の何処かの城下町に変化した。勇介はガシャコンソードを構えてコラボスに歩み寄っていく。

 

「ふっ! はっ!」

『ハッ! イヤーッ!』

 

勇介とコラボスの剣がぶつかり合い、火花が散る。勇介はコラボスの剣を左腕の盾で受け止めながら的確に斬撃を与えていく。勝負は互角…と思った次の瞬間

 

『ギュ・イーン!』

『ふっ!』

「うっ!?…お前…!」

「あいつ…!」

「また黒いエグゼイド!?」

「あいつ、ネプテューヌ達が言ってたやつ…!」

 

ネプテューヌ、ノワールがそう呟いていた。何処からともなく現れた黒いエグゼイドの不意打ちを喰らい、劣勢に追い込まれてしまう。あいつ…また邪魔しに来たのか…!

 

「おい、何時までも躊躇してるなよ。感染者を救いたいなら信じろ。今日の俺に嘘は無い。」

 

勇介の戦いを見ている中、乗治にそう言われた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「全部“嘘”だぜ。インフェルノ・デイで犠牲になった友人とかいないし。」

 

 

 

「“真実”からお前達を“守ってやる”ためだよ。」

 

 

 

「真実が…誰かの人生を滅茶苦茶にしちまうことだってあるんだよ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治は今まで、僕達に近寄る度に嘘をついてきた。だけど今日は僕の手助けをしてくれた。多数の嘘の中に隠れている真実を見出だせるなら……もう一度信じてみよう………!

 

「今度こそ信じさせて下さいよ。」

「ふっ……よし!」

「おお~!コンビ再結成だ!」

 

ネプテューヌがそう言ってる中、僕と乗治はお互い手を取り合い、再びコンビを結成した。ロムを救うために、乗治を信じよう!

僕達はガシャットを取り出して起動する。

 

『マイティアクションX!』

『爆走バイク!』

「変身。」

「変身!」

『『ガシャット! アイム ア カメンライダー!』』

 

俺達は変身した。勇介と黒いエグゼイドが戦ってる中、コラボスは俺達の方を向いた。

 

「乗れ。スピード勝負だ。」

「ああ! 大変身!」

「二速!」

 

『 『ガッチャーン!レベルアップ!』』

『マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!』

『爆走!独走!激走!暴走!爆走バイク!』

「よし、行くぜ!」

『ああ!』

「ば、バイク!?」

「バイクに変身するライダーもいるのですね…。」

 

俺達はレベル2になった。ノワールとベールが乗治の姿に驚いてる中、俺は乗治の上に乗る。右手でハンドルを握り、左手でブレードモードのガシャコンブレイカーを持つ。一方、コラボスは日本刀を左手で逆手持ちして抜刀術の構えを取った。

 

『あいつの刀の振りより速く間合いに入るぞ。』

「OK!」

 

俺はハンドルを捻ってバイクを発進させる。どんどん加速していく乗治。コラボスよりも先に一撃を叩き込む!

 

『イヤーッ!』

「おりゃあああ!」

 

加速してコラボスに近づき、そしてすれ違い様に剣を振るった。

 

 

 

 

 

 

『グワーッ!?』

 

俺は刀ごとコラボスを斬り裂いた。真っ二つになったコラボスの日本刀の刃が宙を舞った。

 

『やったぜ!』

 

ブレーキでバイクを止めると、乗治のドライバーからガシャットを抜き取り、それをガシャコンブレイカーに挿入する。

 

『ガシャット! キメワザ!』

 

ガシャコンブレイカーと乗治のホイールにエネルギーがチャージされた。一方、日本刀を折られたコラボスはすっかり心を痛めてしまった。

 

「行くぞ!」

『BAKUSOU CRITICAL FINISH!』

 

俺は乗治を再発進させると、コラボスを360度から打撃と斬撃を与えていく。

 

「『はああああああ!』」

『アバーーッ!? サヨナラ!』

 

これを喰らったコラボスはしめやかに爆発四散した。そして俺は宙を舞ったギリギリチャンバラをバイクで走行しながらキャッチした。

 

『ゲームクリア!』

 

俺達の周りにゲームタイトルが表示され、その中からギリギリチャンバラに『GAME CLEAR!』のマークが押された。

俺は戦ってる勇介と黒いエグゼイドの間を走り抜けると、そこで停車してギリギリチャンバラを起動する。

 

『ギリギリチャンバラ!』

 

俺達の背後にギリギリチャンバラのスタート画面が表示され、そこから黒い鎧武者型のチャンバラゲーマが召喚された。ラベルに描かれた侍をモチーフにしているのだろう。

 

『三速。』

「行くぜ!」

 

俺は乗治のドライバーのカバーを閉じると、スロット2にギリギリチャンバラを挿入する。

 

『ガッチャーン ガシャット!』

『サンキュー!』

 

そして再びドライバーのカバーを開く。

 

『ガッチャーン!レベルアップ!爆走!独走!激走!暴走!爆走バイク!』

 

俺が乗治から降りると、乗治の車体が浮遊し、アームドユニットがパージされた。レベル1の顔がエンジン部のある背中へ、レベル2の頭部が真上から正面を向き、胸部の表示が剥き出しになる。車体横にあるボタンが肩アーマーのように展開されると、チャンバラゲーマが各パーツに分解された。分解されたチャンバラゲーマの四肢が手足に変形して乗治の車体に合体され、胴体が車体後部に装着され、そして頭部が乗治の顔に装着された。

 

『アガッチャ!ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ!』

 

レベル3になった乗治の姿は、言うなれば甲冑を纏った侍だった。チャンバラゲーマの手足が変形して車体に合体された黒と金の四肢、車体後部とチャンバラゲーマの胴体が草摺になり、そして頭部は兜と面頬を装着したかのような外見になっている。

 

「念願の人型だぜ。」

 

乗治は首を軽く捻って関節を慣らした。ゆるキャラにバイクと、まともな姿になれなかった乗治にとっては念願だっただろう。

 

「おお…!これって侍!?ねぇ、ちょっと、ねぇ!?」

 

俺はそのスタイリッシュな外見になった乗治に尋ねるが、乗治はそれを無視して黒いエグゼイドの方へ歩いていく。そして次の瞬間、乗治は衝撃の事実を述べる。

 

「さぁ、正体見せてもらうぞ。幻夢コーポレーション社長、“ヴィジオン”。」

「えっ!?」

「ねぷっ!?」

「っ!?」

「幻夢の社長さんですって!?」

「何だと!?」

 

この事実に、俺達は驚きを隠せないでいる。

 

「確かに俺は見たんだ。あの日、あいつが変身するところをな。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治side ~数日前~

 

 

 

 

 

 

 

あの青年…グラファイトを追いかけていった先で、俺は社長さんの姿を見つける。俺が木に隠れて社長さんを偵察していると、社長さんはゲーマドライバーを装着し、プロトマイティアクションXを取り出して起動した。

 

『マイティアクションX!』

「変身。」

 

俺はこの光景を見て、黒いエグゼイドの正体が社長さんであることを誰よりも早く知った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

乗治side ~現在~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は名人達に黒いエグゼイドの正体が社長であることを明かした。

 

「まさか…!?」

 

名人が驚く中、正体を明かされて仮面の中で激怒している社長はシャカリキスポーツを取り出して起動する。

 

『シャカリキスポーツ!』

『ガッチャーン ガシャット! ガッチャーン!レベルアップ!マーイティーアクショーンX!』

『アガッチャ!シャカリキシャカリキ!バッドバッド!シャカっとリキっとシャカリキスポーツ!』

 

社長はレベル3になった。

 

「嘘だろ…?」

「まだ信じられないか?まぁ見てろって。」

 

俺は名人にそう言うと、俺の周りにサークルが出現し、弓が写ったパネルが現れ、実体化して俺の左手に装備された。

 

『ガシャコンスパロー!』

 

俺はA、Bボタンが備わった弓・ガシャコンスパローの二本のグリップを両手で持ち、Aボタンを押しながら二本の鎌に分割する。

 

『ス・パーン!』

「今証明してやるから。」

「あ、乗治!?」

 

俺は二本の鎌を構えて社長に突撃する。

 

「やあっ! たあっ!」

 

俺は社長の攻撃を避けながら二本の鎌で攻撃していく。

 

「ははっ、来い来い!」

 

俺は社長に挑発しながら階段を駆け上がる。

 

「しゃあっ! てやっ!」

 

駆け上がった上で社長と格闘を繰り広げる。ギリギリチャンバラの効果で敏捷性が上がっている俺は、社長の攻撃を難なくかわしていく。鎌を受け止められ、取っ組み合いになった状態で移動し、社長を階段へ突き落とす。

俺はガシャコンスパローのBボタンを押す。すると鎌にエネルギーがチャージされると同時に尺八と三味線調の待機音声が鳴る。

 

「はあっ!」

『っ!?』

 

俺は階段から飛び降りると、すれ違い様に社長を斬りつける。社長は右肩のホイールを取り外した。

 

「へっ…。」

『ズ・ドーン!』

 

俺はそれを見ると、二本の鎌を合体させて再び弓に戻した。

 

『はっ!』

「おりゃ!」

 

社長が投げてきたホイールを、俺はエネルギー矢を放って弾き返す。弓道は俺の得意分野だぜ?

 

「行くぜ! はあっ!」

 

俺はBボタンを二回連打すると、社長に向けて強化したエネルギー矢を二発撃ち込んでいく。社長はホイールでガードしながら回避していくが、限度があるようだ。ここで決めるぜ!

 

『ガシューン』

 

俺はドライバーからギリギリチャンバラを抜き取ると、ガシャコンスパローに挿入する。

 

『ガシャット! キメワザ!』

 

ガシャコンスパローにエネルギーがチャージされる。

 

「喰らえ!」

『GIRIGIRI CRITICAL FINISH!』

「はあっ!」

 

俺はガシャコンスパローからピンク色のエネルギー矢を社長に向けて6発撃つ。ホイールでガードされるも、ガードを大きく崩すことができた。

 

「いっけぇぇぇぇぇ!!」

 

そして俺はピンク色の矢を放った際に散らばった大量の黄色い矢を、回し蹴りで社長の方に向け、一斉に突撃させた。矢が命中していく度に連続的に爆発が起こる。これには流石の社長も耐えられないだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィジオンside

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は速瀬乗治の攻撃を受けてしまう。このままでは正体がバレてしまうと思ったその時、何処からともなくパラドが現れ、シールドを展開して私を爆風から守った。そこで私は変身が解除された。

パラドは何か思い付いたのか、ニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

俺達は乗治のもとへ駆け寄ってきた。黒いエグゼイドの正体が社長であることを確かめるために…。あの爆炎が収まった時、社長の姿が…。

 

「さぁ、素顔拝ませてもらうぞ。社長。」

 

乗治がそう言っている中、爆炎はやがて消えた。そしてそこには

 

 

 

 

 

 

 

 

「…。」

「なっ…!?」

「え…?」

「あ…。」

「あ、あれ…?」

「社長じゃない…?」

「…?」

 

そこにいたのは社長ではなく、別の青年だった。その腰にはゲーマドライバーが装着されている。青年は俺達の方を向いた。

 

「お前……一体誰だ?」

「楽しませてもらったよ。また遊ぼうぜ。」

 

青年はプロトマイティアクションXを見せながら笑顔でそう言うと、データ化して消えていった。どうやら黒いエグゼイドの変身者は、あのバグスターだったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィジオンside

 

 

 

 

 

 

 

 

間一髪のところをパラドに助けられ、私は路地裏のベンチでパラドが戻るのを待っている。パラドは私のゲーマドライバーとガシャットを所持してゲンムの変身者であることを証明させ、速瀬乗治の信頼を削り落とそうという作戦を練っていたらしい。考えたものだな。

私がそう思っていると、パラドがドライバーとガシャットを持って戻ってきた。

 

「運命っていうのはパズルだ。ピース一枚すり変えれば、真実すらも闇の中。」

「…ああ。」

 

私はパラドからドライバーとガシャットを受け取る。

 

「これでレーザーを信じる者は、誰もいない。」

 

私はそう呟いた。速瀬乗治との勝負は負けた。だが、作戦はこっちの勝ちだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真遊side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『ガッチャーン ガシューン』』』

 

変身を解除し、もとの場所に戻ってきた僕達。だがその場の空気は、先程よりも重い。何故なら乗治はまた嘘をついたからだ。乗治は黒いエグゼイドの正体が社長さんだと豪語した。だけど実際はあのバグスターだった。

 

「…また二枚舌か…。俺達に近付いたのも、新しいガシャットを入手するためだろ?」

勇介は呆れた表情で乗治に言った。

 

「…。」

「お前の言葉に真実なんて無い。」

 

勇介はまた嘘をついた乗治に辛辣な言葉を言った。乗治は渋々と歩き出した。

 

「“今日の俺に嘘は無い”って言いましたよね…?本当の貴方は何処にいるんですか?」

 

僕が乗治に尋ねると、乗治は足を止めた。

 

「………ふっ……ははははは………はぁ……“乗せられ”ちゃった?」

 

乗治は少し笑って溜め息をつくと、僕達の方を向き、ギリギリチャンバラを見せつけながら言った。

 

「少しは人を疑えよ。じゃないと、意外なところで足元すくわれるぞ。」

 

乗治はそう言うと、再び歩き出してその場から去っていった。結局、僕はまた乗治を信じる事ができなかった。

 




ED[(RE)PLAY]
挿入曲[crosswise]


NEXT GAME…


ベールはルウィーにある人工衛星を使用し、ロムとラムが誘拐された場所を突き止めた。ネプテューヌ達は二人の救出、真遊と勇介はバグスターの除去と、役割を分担する。ヴィジオンから真実を聞き出そうとする乗治。ロムとラムを誘拐したトリックに怒りの制裁をぶつけるブラン。ネプテューヌとネプギアに襲いかかる仮面ライダーケイオス。
様々な状況が交差する中、真遊と勇介は再び銃斗と対峙する。しかし…。


次回[Air superiorityは万全か?]


銃斗「仮面ライダーは俺だけでいい。」
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