ただの旅人と愉快な仲間達が異世界から来るそうですよ   作:神崎優

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第九話 未元物質

ノーネームのメンバーが帰った後白夜叉はというと、

 

「いったい何者なのじゃユウは」

 

ユウの事について考えていた。

まぁ無理もないことではある。

そもそも合成生物の種族を自分だけで変化し、その姿になったという事はユウにはあの姿の他にも別の姿があるという事となる。

もしも他の姿が元の姿と全く同じ戦闘力があれば、ユウは箱庭の階層の中で四層ぐらいの実力があるのかもしれないのだ。

それならばユウと共に行動しているあの五人も人間ではない可能性もある。

その場合箱庭のパワーバランスが完全に壊れてしまうという事なのである。

 

「それにユウのギフトカードも何かおかしかったのう」

 

ユウのギフトカードに書かれていた内容は“時空間移動”と“始終”という能力ではあった。

時空間移動はこの前説明した通りにどこでも移動出来る能力であること。

始終はまだ使ってはいないだろうが恐らくこれも厄介な能力に違いない。

だがそれよりも気になっていたのはユウのギフトカードにはまだ余分な空白があったという事なのだ。

まるで何か書かれていた(・・・・・・・・)かのように空白があったのだ。

 

「・・・もしかしたら儂はとんでもない奴を部下にしてしまったようじゃな」

 

その時、

 

「失礼します」

 

「!?」

 

部屋の暗がりの所から一人の少女が出てきた。

膝まで伸びる長い銀髪を後ろに伸ばし、

淡い葵色のミニドレスを着て、

きめ細かい彩飾が施された金色の耳飾りをし、

両目の色がそれぞれ右目は赤色、左目は金色のオッドアイをしていた。

 

「お主・・・何処から入ってきた」

 

「いえ?只普通に部屋に入ってきましたが?」

 

いや、そんなわけがない。

明らかにこの者は部屋に居なかったし、入ってきた動きもなかった。

いきなり現れた(・・・・・・・)と言うのが正しいだろう。

 

「いったい何者じゃ」

 

「失礼しました名前も名乗らずに

・・・・・・・・・私の名はアルカヌムと申します」

 

明らかに女の子が付けるような名前ではなかった。

 

「で、お主は何故ここに来た」

 

「ふふふ、白夜叉様にお願いがあってやって来ました」

 

こんな可愛い娘に頼まれるのは悪い気はしないが今は状況が違う。

明らかに怪しい者の頼み事など聞けるはずがなかった。

 

「悪いが他を当たってくれ」

 

「そうですか・・・なら」

 

そう言うとアルカヌムを何処からか装飾が施された金色短剣を両手で二本構え、

 

「死んでください♪」

 

左手の短剣を白夜叉の顔目掛けて投げつけた。

だがこの程度のスピードなら簡単に見切れる。

白夜叉は飛んできた短剣をひょい、と掴んだ。

 

「そんな物で儂に当てられると・・・」

 

その続きは出なかった。

何故ならば掴んだ筈の短剣が自分の顔のすぐ横に刺さっていたのだ。

だが短剣をちゃんと掴んでいる。

それに奴のもう片方の手にはちゃんともう一本の短剣が握られている事からいきなり短剣が飛んできた(・・・・・・・・・・・・)という事になるのだ。

 

(だが待て!もしかしたら超高速で三本目を投げた可能性も)

 

「良かったですね白夜叉様」

 

「な、何!?」

 

「あと少しで白夜叉様のお顔に傷が付くところでした♪」

 

笑顔でそうは言っているが訳せば、いつでも殺せるぞ、という意味にもなりかねないのだ。

それにこの得たいのしれない雰囲気に見覚えがある・・・・・・・・・・・・・・・ユウである。

この少女はユウと全く同じ雰囲気を出しているのだ。

 

「ふふふ♪」

 

「・・・分かった。お主の願いを聞こう」

 

「では聞いてくれるのですね♪」

 

「さぁなんなのじゃ」

 

「・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

ユウ様のサポートをよろしくお願いします」

 

「はっ?」

 

「それだけです」

 

「ま、待て!ユウの知り合いなのか!?」

 

「はい」

 

「なっ!?」

 

「私には見えるのですよ、これから先の“未来”とここから前の“過去”も」

 

そう言いながらアルカヌムは自身の左目を指差しながら言った。

 

「なんと!」

 

「詳しい事は言えませんがよろしくお願いします。あ、あとこの話はご内密に」

 

「分かった・・・・・・じゃがお主も何者なのじゃ」

 

「私はアルカヌム――“アルカヌム・ヴィテ”。

あの方とその御親友様に命を救って貰いました只の殺人者です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだこの屋敷は」

 

今俺達は“フォレス・ガロ”のコミュニティに来たが、酷い荒れ具合だったのだ。

洋館が樹木等に侵食され、もはや人が住めるような場所ではなかったのだ。

 

「気を付けろよお嬢様方」

 

「あら?貴方が心配するのね十六夜君」

 

「頑張ってくる」

 

「ジン=ラッセルも頑張れよ」

 

「は、はい!!」

 

緊張してるな~。

仕方ないか今回が初陣だし。

 

「貴方も来ないでよユウ君」

 

「大丈夫だ代わりにそいつらが頑張るから」

 

「「「「「任せろ」」」」」

 

そして、飛鳥、耀、ロウウィ、零、ヤマト、レオン、ミーレスは屋敷に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「早速いたわねあの虎男」

 

「よう・・・待ってたぜ」

 

「? 様子が変ですよ」

 

「俺は最強の力を手に入れた!・・・早速お前らで実験してやるぜ!!」

 

そう言うとガルドはその体を変化させた。

その体は虎のような姿に変化し、

より巨大な巨躯の姿に変化し、

体の模様は黒と白の縞模様に変化し、

体から黒い靄(・・・)を纏っていた。

 

「GAYaaaaaaaaaaaaaaaa!!! 」

 

「なっ!?これは!」

 

「ヤマト、ロウウィ!後方支援頼む」

 

「了解!」

 

「俺は射撃武器持ってない」

 

「貸してやるから」

 

「レオン、ミーレス俺達で止めるぞ」

 

「「了解」」

 

そう言うと零は、

 

投影準備(トレース・オン)!」

 

両手に白と黒の別々の剣を二本取りだし、

 

「来い死神の鎌!!」

 

レオンは手を挙げた瞬間、虚空から大鎌が降ってきて、

 

「じゃあやりますか」

 

ミーレスは砂鉄を集め、砂一粒一粒が高速振動する剣を作った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・この気配は!」

 

「ユウさん?」

 

「どうしたよ」

 

「・・・わりぃ、ちょっと行ってくる」

 

「何か感じたのですか!?」

 

「あぁ!かなり面倒なのだ!!」

 

「え?なんですかいったい!」

 

「俺でも移動出来ない物質さ」

 

「え!?」

 

「それはなんだ?」

 

「大まかな説明は省く!だがこれは危険な(・・・)奴だ!!」

 

「だからなんなのですか!!」

 

「・・・未だにどういう構造になってるか分からない物・・・無限に近いエネルギーを持っている物質!その名も・・・・・・・・・・

未元物質(ダークマター)”!!!」




まさかいつもより多く書いてしまうとは(汗)
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