ただの旅人と愉快な仲間達が異世界から来るそうですよ 作:神崎優
「ゲームやってたから♪」
「処刑です♪」
「待ておちt」
「遅れて本当にすみませんでした」
「話せばわかるからせめて焼き印はやめてくれ!」
ジュ~シ~オイシ~カジュウハイチュウ~
「アヂヤァャァャァャァイィィィィ!!!???」
「はあぁぁ!」
迫ってくる三体の《バンダースナッチ》を背負ってた大剣で一振りして全壊させる。
この大剣に使われている素材・・・というより金属なのだが、これがかなり特殊な金属を使っている。
加工そのものがまず難しく、熱を与えたり、冷やしたりしても脆くヒビ割れることもなく、同じ金属同士でなければ破損することがないという程の固さを持っているのだ。
当然ながら並の力を加えても全く傷など着かず、ましてや俺が全力でやらなければ壊れないのだから固いのなんの。
そんな金属を使っているこの大剣を前にこのバンダースナッチ達の金属はまさに紙屑同然の柔らかさだった。
(まぁ、十香の時はまだ耐えられてたが、あれよりも強力だと流石に折れかけるか)
「ユウなんで天使使わねぇの?」
「手加減しないから」
「それ天使が弱いって意味じゃ?」
「決してそんな訳じゃない」
何て会話しながらも俺、レオン、ミーレス、隼の四人で百は簡単に超える量の敵を凪ぎ払いながら会話していた。
「纏めて刈り取れ!【ヴァリアントリーパー】!」
レオンが手にしている鉄の鎌には特殊能力がある。
それはレオンの意志一つで、鎌の刃が自在に変化するという呪術をかけてある。
・・・本人の同意があるからな?
レオンの鎌がバンダースナッチ達の頭や胴を次々と斬っていく。
ただしこの鎌は一気に刃を伸ばし、横凪ぎで振るってるので、
「あぶねぇ!」
「うおっと!?」
「ひえぇい!?」
「あっ、わりぃ」
「「「死ぬわ!」」」
「死神だし?」
とかふざけながらも次々と破壊していくが、どこからともなく湧いてくるためキリがない。
まだ敵が出てくるのか、と思っているがコイツらを一掃しただけでは終わらない。
今この場にはいないロウウィ、零、ヤマトが突如として現れた四糸乃、琴理、狂三の三人の影精霊と戦っているからだ。
その三人を倒さなければいけないから、この邪魔なやつらの足止めをしているのだ。
「もう一踏ん張り頑張りますか!」
「「「了解!!」」」
「ふぅ・・・」
なんとかこのバンダースナッチ達を片付けられた。
今私達は外で待ち伏せしているバンダースナッチ達を相手にしていた。
「流石に実体の無い私もキツかったよ」
「アンさんお疲れ様です」
「流石だよヴィテさん」
「何がです?」
「何がって、全く疲れてないじゃないですか」
「いえいえ、ただ的確に首を切っていただけです」
「凄いよヴィテさんは」
やっぱりアンさんと一緒に居ると楽しいですね。
こんな人と一緒に居られるからこんなにも心が安らぐんでしょうね。
その刹那、背後から物凄く強い殺気が背中に刺さった。
その対象は、
(私!)
ガキン!
私は冷静に両手に持っていた短剣を使って、背後から来た殺気の籠った対象を防いだ。
その対象を私はよく知っている。
「・・・よく私の剣を止められましたね」
「・・・やっぱり」
この人が私を殺しかけた相手。
今回も私やユウ様達を殺しに来た。
「確実に心臓を貫いた筈ですが・・・なぜ生きてるのでしょう」
「あなたは・・・」
「私の名は、エレン・M・メイザース。DEMから派遣されました」
DEM・・・。
琴理さんからよく聞いています。
精霊を殺すための組織。
今回の弊害になると思っていましたが、何故私を殺しに来たのか。
精霊だと思ったから?
もしくは、聖杯の影響を受けて私達をより危険と判断したから?
いずれにしても、この人は止めなくてはいけません。
「名前を教えたのは冥土の土産です」
なら、こちらも全力を持って、
そう思ったその時、
「っ!?」
ガキン、とまた金属同士でぶつかる音が聞こえてきた。
そこで私は自分の目を疑った。
だって
私の目の前に、黒い人影がある。
それは黒い服を着ているからだ。
しかしそれだけじゃない。
ユウ様と全く同じ服を着ているからだ。
髪の毛も色が白じゃなく黒になっているが全く同じ形の髪をしている。
左手には、ユウ様と同じ大剣を持っている。
私はこの人を
かつて、ユウ様と共に私に戦いを挑んで、傷付き、倒れながらも最後まで立ちあがり、私を負かした後も側に寄り添ってくれた。
その人が、こちらに振り返る。
そのユウ様と違い、青い瞳に写っていた私の顔は泣きじゃくっていただろう。
私の大好きな・・・。
「無事かヴィテ」
「
「・・・いったいどこのどなたですか」
「悪いがヴィテ。少し待っててくれ」
「は、はい」
そう言って、エレンに向き直る。
その顔は怒りに満ちていた。
「聞かせてもらおうか」
「あなたに話すことは何もありません」
「ヴィテを傷付けたのはお前か?」
「・・・」
「・・・」
一瞬の間だ立った時、
「そうだ、と言ったら?」
「殺す」
刹那。
バハムートさんは、大剣をエレンに振り下ろしてした。
いくら私でも、見えないほどの早さで。
エレンもやはり予測していたのか、手に持っていた剣で防ぐ。
しかし、威力を殺せず少し足が地面に埋まってしまう。
「くっ!」
「意外だな」
「何っ!?」
「
「フッ・・・この程度!」
「てっきり踏ん張れると思ったがな」
「なっ!?」
お互いに距離を取り合う。
エレンは恐らく警戒しまくっている。
何せ相手の力量がまだよく分かっていないのだから。
対してバハムートさんは常に相手を見ている。
これは相手の力量が分からないからではない。
勝てるという自信しかないのだ。
「俺はユウとは違う」
「何?」
「ユウは、相手の力量を計りながら戦っているが、俺は
「っ!」
そしてバハムートさんは、右腰についたユウ様と同じ刀剣を右手で手に取った。
完全にユウ様と左右対象になっている。
それもそのはずだ。
ユウ様とバハムートさんは、
「我が盟約に従え!汝は偉大なる七王の一角!汝は世界を制する魔が一人!我は汝と契約を結びし者!我が問いに答え、我に汝の力を貸せ!」
「術式!?」
「まさか本気で!?」
「あぁ」
「駄目ですよ!ユウ様に迷惑がかかります!」
「別に良いだろ、アイツもやってるんだ」
「た、確かに」
「それに」
「それに?」
「ヴィテを傷つけられて黙ってられるか」
バハムートさんの周りに魔力が集中していく。
それはユウ様が
「我が武器となれ!
バハムートさんは、大剣を背に背負い、左手にある剣を手に取った。
まるで王冠のような形をした柄を持ち、まるで悪魔のような刺々しい棘のついた両刃剣を持っていた。
その剣は、赤い血が固まったかのような色になっていた。
ユウ様の持つ刀剣には≪護法十二天≫が宿っているが、こちらのバハムートさんの持つ刀剣には≪七天大聖≫が宿っているのだ。
「さぁ、はじめようか!」
「ようやく出れたな」
「メル画からよく来れたな」
「俺とお前が入れば面白いことにしかなんないからだろ」
「そうだな」
「「・・・あれ?これってフラグ?」」