ただの旅人と愉快な仲間達が異世界から来るそうですよ 作:神崎優
「性転換は、これからの展開でそうなる展開にするつもりだ」
「憑依もそれが原因の一つだ」
「クロスオーバーは、俺達の元ネタで察してくれ」
「こんなもんか」
「後なんかあったっけ?」
「忘れちった♪」
「にしても、性転換って」
「・・・」
「・・・凄いな」
「どうしたの十香」
「あぁ折紙か・・・あの二人だ」
その示された先を見てみると、あの二人が戦っていた。
一人は、私が元々所属していたASTの上層部に当たるDEMの
彼女はハッキリ言って強い。
人類最強の名は伊達ではない。
精霊の力がある私でも勝てるかどうか分からない━━━いや、恐らく勝てないだろう。
そんな彼女を相手にしているのは、黒いユウのような姿をしている奴だ。
ユウじゃないことは、建物の中で実際に本人が戦っているから確信を持てる。
そんな彼に似た者が、持っている剣でエレンの攻撃を弾きながら打ち合っている。
あのエレンを相手に弾きながら戦えるのは少数どころか数えるくらいしかいないだろう。
「世の中はまだまだ広いのだな」
「その通りね」
「ところでさっき「十香」と?」
「ところでさっき「折紙」と?」
「くっ!」
「どうした?その程度か〈人類最強〉」
この男・・・さっきから疲れも見せていない。
まるでどこから剣を振るうか分かってるかのように的確に尚且つ力を込めずに叩き落としてくる。
中々の手練れだ。
この世界の外にはまだまだ多くの障害がありそうだ。
「・・・何故お前〈外の世界〉を知っている」
「さぁ?なんのことですかね?」
「・・・」
どうやら心が読めるようですね。
成る程これで合点が着きました。
加えて、行動のパターンも全て把握しました。
これなら、
(殺れる!)
「っ・・・」
片方の剣で攻撃する。
バハムートはこの攻撃を左手の剣で先程と同じ様に弾く。
すかさず、もう片方の剣で突きに行く。
バハムートは回避するために右手で剣を掴む。
魔力で防いでいるのか手には傷ひとつ付かない。
そこに弾かれた方の剣で斬りに掛かり、また同じ様に弾かれる。
だがこの瞬間を狙っていた。
相手の両腕を
「何!?」
「死になさい【ロンゴミアント】!!」
巨大な魔力が身動きの取れないバハムートに向かって激突する。
その光景を既に遠くに離れていたエレンは笑っていた。
「これで私の勝ちです。・・・やはりあなたでも私には勝てませんでしたね」
次はもう一人同じ姿をしているユウ=クレメンズも抹殺すれば、私達の計画もより先に進めれるようになる。
その後で精霊達を狩り尽くせばいい。
どうせいつでも殺れるのです。
命は長く持ってた方があちらも嬉しいでしょう。
「エレン・M・メイザースさん」
「・・・なんでしょうかアルカヌム・ヴィテ?あなたも早めに殺されたいのですか?」
「私はそんな自殺願望者じゃないですよ?」
「ならなんなのですか? 今度はあなたが戦うのですか?」
「いえ、私は戦いません」
「・・・ほう」
「何故なら
「何?」
「まぁその通りだな」
「!?」
声のした方に顔を向ける。
そこには奴が居た。
私の誇る最強の一撃を耐えきった奴が立っていた。
しかし、それだけではない。
何故なら傷ひとつ付いてないのだ。
あれだけ至近距離で打ち込んだのに、全く何事もなかったかのようにその場に立っている。
「くっ!」
「もう詠唱もめんどくさくなってきたな」
そう言うと奴は、右手で左腰に着いている刀剣を手に取り、
「我が身に纏う
魔力が再び奴の体にまとわりつく。
そしてその服装を別の姿に変えていく。
まるでそれは着物のような巫女服のようなスカートの着いた女物の服装になっていた。
・・・完全に女装である。
頭にはティアラに似た形の王冠が乗せられており、袖も二の腕を隠すとこまでしか出ていない。
そして王冠の両脇に普通の人間には着いていないもの━━うねった巨角が着いていた。
だが一番気になるのは、
「な、何故女装なのですか?」
「宿した霊魂が女だから生前の服装を着たらこんな感じになるんだよ」
「〈七天大聖〉って皆さんなんで全員女の子なんですかね?」
「知るかよ。 唯一の救いは胸が出ないことだな。 出てたら固っ苦しくなっちまう」
「・・・・・・・・・」
ヴィテが自分の胸を触って、顔を曇らせていますね。
そんなに気にするものですかね。
「だがな」
「!」
「霊魂を生前の状態で宿せば戦闘力は単純な足し算だ。 さっきので勝てなかったのに、お前に勝ち目はあるかな?」
確かにこの状況では勝ち目はない。
だがまだバンダースナッチ隊が残っている。
まだ状況は、
「悪いが今
「えっ?・・・」
そのとき隣の建物から大きな音がしたと思ったら、突然壁が崩れていった。
「なっ!?」
「ようやくか」
崩れたところに人影があり、砂ぼこりが無くなったと同時にその姿が確認できた。
そこに立っていたのは、ユウ=クレメンズだった。
右手に、まるで鮫の刃を極限にまで縦長にし、細くしたような剣を持っていた。
その後ろを覗いてみると、バンダースナッチ隊が全てバラバラにされていた。
恐らくユウ=クレメンズが全て斬ってきたのだろう。
これで完全に退路が絶たれてしまった。
「遅いぞ」
「ワリィ、遊びすぎたわ」
「「「一番死にかけた」」」
「お疲れ様ですレオンさん、ミーレスさん、隼さん」
「っ・・・不味いですね」
このままでは負ける。
この私が?
この者達に負ける?
そんなこと、認めない!
私は誰にも負けるわけにはいかない!!
どんな手を使ってでも!!!
必ず!!!!
ヤツラヲコロシテ!!!!!
「「危ないエレン!」」
「えっ?・・・」
気づけば、私はユウとバハムートに手を握られていた。
何があったのかは分からなかったが、今一瞬だが、
いったい何が?
私が取り込まれそうになった?
誰に?
どうやって?
何故?
「聖杯とは何も関係がなかったようだな」
「聖、杯?」
「本当に何も知らないようだな」
この二人は何の話をしている?
聖杯?
そんなことアイクは言っていたでしょうか?
「・・・今回は逃がしてやる」
「・・・何?」
「お前らDEMも聖杯の被害者側だと言うことが分かった」
「どういうつもりですか?」
「お前の質問は聞いていない」
「逃げるのか? それとも戦うか?」
「・・・良いでしょう今回は私の敗けです」
「「・・・」」
「次は殺します」
「殺せるもんなら」
「殺してみろ」
今回ばかりは、自分の力不足を実感できた。
なら、それに備えて対策するのみです。
首を洗って待っていなさい異世界の住人たちよ。
「・・・アイツ一瞬だが聖杯に取り込まれそうだったな」
「余程強力な聖杯がここにあるんだろ?」
「だが奴は知らなかった」
「また一から探すか」
「それじゃあ」
「ロウウィ達のところに戻るぞ」
「「「「「「「おう!!!」」」」」」」
「お前早速女装させやがって(怒)」
「悪かったから首を全力で閉めないでくれ!」
「これは性転換に含まれるのか?」
「生えてるか出てるかの違いじゃね?」
「「変態!」」
「えぇぇ!?」
「残念ながらこの感じだとまだ分からんのだよミーレス君」
「レオンなに言ってんの?」
「胸無し胸無し胸無し胸無し胸無し胸無し胸無し胸無し」
「大変ヴィテさんが壊れた!!」
「相変わらずのフリーダムだな」
「ブクブクブクブク(泡吹き)」